歌舞伎町で警察なおすすめアニメランキング 2

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ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月04日の時点で一番の歌舞伎町で警察なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

75.5 1 歌舞伎町で警察なアニメランキング1位
アリスと蔵六(TVアニメ動画)

2017年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (558)
2473人が棚に入れました
彼女はそれまで“外の世界”を知らなかった。
初めて触れるモノ、初めて見る風景、そして初めて出会う人々……。
そんな“世界”の広がりに、戸惑い、驚き、目を見開く。

名前は紗名(さな)。
“研究所”と呼ばれる施設で、“外の世界”を知らずに生まれ育った少女。
しかも、あらゆる想像を具現化する——「アリスの夢」と呼ばれる特殊な能力の
持ち主でもあった。

そして初めての“外”で、彼女はひとりの老人と出会う。
名前は樫村蔵六。「曲がったことが大嫌い」で「悪いことは悪い」という
頑固じいさん。
そんな蔵六との出会いが、紗名の運命を大きく変えていく。

紗名を追う謎の組織、次々と現れる能力者たち、そして心優しい人々との
出会い……。
世間知らずだった“アリス”は、鏡の門(ルッキング・グラス)を抜けて、
世界の本当の姿を知ることになる。


——そう、これは、私がまだ、自由に夢の国へ行けた頃の話。

声優・キャラクター
大和田仁美、大塚明夫、豊崎愛生、藤原夏海、鬼頭明里、小清水亜美、大塚芳忠、広瀬ゆうき、能登麻美子、松風雅也、内田秀
ネタバレ

明日は明日の風 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

不思議な少女が人を知り、人として生きることを学ぶ物語

【第一部終了】
可愛らしいキャラデザイン、どっかの国、あるいは異世界からやって来た世間知らずのお姫様が、アルムのおんじのような風貌をした日本の頑固じいさんと暮らして成長していくほのぼのストーリー。

と思っていたら大間違いでした。

そりゃそうだ、メディア芸術祭の賞を獲るくらいの作品ですからね、そう簡単な話ではなかったです。良い意味で裏切られました。

紗名の存在や能力の謎を解き明かしながら、紗名を追いかける組織に、守ろうとする組織。蔵六と早苗。一部終了まで出てきた人物は限られているのですが、それぞれうまく絡んでおり、無駄がありません。無茶な設定に思えるところも背景が分かりやすいので違和感はありませんでした。全体的に面白いと感じる作品です。

内容はシンプル。{netabare}「アリスの夢」と呼ばれる特殊能力を持つ人々の中でも特に能力の高い「紗名」。自分でも素性が分からない紗名が研究所が嫌なところだと思って逃げ出し、たまたま出会った花屋の蔵六が引き取る。蔵六の孫の早苗とも打ち解けるが、研究所の手が差し迫って捕まり、そこから脱出して一件落着というもの。{/netabare}紗名も蔵六も魅力的なキャラなんですが、早苗の存在がとても大きく感じました。紗名と蔵六だけではけっこう厳しい設定になったと思うのですが、早苗が間に入ることによって緩和されます。
それからミニーCと一条雫の存在もこの物語をうまくまとめていたと思います。ミニーCの思いは最後まで口から出ませんでしたが、紗名の能力で何をしたかったのか、とても切なく描かれています。また、雫がいることによって紗名の存在は誰が守ってくれるのかがはっきりしてくれるので良いです。{netabare} メイドコスプレ魔法少女は笑ってしまいましたが。{/netabare}

可愛いキャラデザインなのに、シリアスな場面ではギョッとなるシーンもけっこう多いのが特徴です。特に{netabare}紗名が失禁したシーンや足を撃たれるシーン{/netabare}はそこまで描くのかと驚いたほどです。
一部は5話(初回一時間なので実質6話)でしたが、本当にうまくまとめられていると思います。これから後半、どんな話しになるのか楽しみです。

【後半終了】
前期が紗名の人であることの意味を知るパートなら、後半は人として生きる意味を知るという感じだったと思います。{netabare}紗名は蔵六の家で普通の子供として暮らすようになり、蔵六や早苗と日常を送っていた。そこにアリスの夢の能力をもつ羽鳥とかち合い、ワンダーランドに迷い混み、脱出するまでを描いています。かなり大雑把ですが。
後半の主役となる羽鳥の物語もけっこう重いものです。自分のせいで親が不仲になり、自分への目線も冷たく感じる。これは9才の子供にとって辛すぎる話であり、みんな変えちゃえ、そして思い通りにという思いも当然かと。羽鳥にとって紗名との出合い、ワンダーランドの10日間はこの子を救うために必要な出来事に思えます。
そしてラスト。かっこいいお姉さんの思い出語りで締めるという、綺麗にまとめました。そうだよね、紗名がかっこいいお姉さんくらいの年齢の時には…でも蔵六ならばまだまだ丈夫な気がしてなりませんでしたが。紗名の花のデザインを見て「なっとらん‼」とか言っていそう。{/netabare}

紗名は普通の子供として生きていくことが嬉しくてしょうがない。その感じがうまく表現されていて、見ていてほっとしました(前半が紗名にキツい状況だっただけに)。蔵六の頑固っぷりと優しさがまたたまりません。きちんと道理をもって叱ることができる。いま、そんなじいさんが少ないことへのメッセージだったのではないかと思えます。{netabare}それでもワンダーランドへの説教は笑いましたが。{/netabare}それから早苗、本当に良いキャラです。この子がいることによって蔵六と紗名を繋ぐだけではなく、紗名が安心できる環境を作っていました。前半に比べて影が薄くなった警察の面々、特に一条は好きなキャラだっただけに、ちょっと残念。まぁジョーカーみたいなものですから仕方ないのかな。

全体的に良くできた作品だったと思います。さすがはメディア芸術祭で賞を獲得した原作です。キャラデザインがほのぼの系なんですが、展開がシリアス。が、どこかほっとさせてくれる描写がこの作品の真骨頂かと思います。OPもEDも良い曲でした。コトリンゴを使う意味が分かります。

人と人との関わり、生きていく意味、そういったものが好きな人にお勧めしたい良作です。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 37

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

「アリスと腹巻き」このミスマッチこそ家族愛の証…

この作品の原作は未読です。
この作品に惹かれたのは、キャラがニコっとした笑顔に「ゆゆ式」がオーバーラップしたから…
あにこれのジャケットには小さな女の子と白髪のおじいちゃんが写っていたので、この二人が「アリスと蔵六」だと思っていましたが、蓋を開けたら全然違っていましたね。

この物語の主人公はアリスではなく、小学校低学年くらいの金髪の女の子で名前は紗名(さな)。
紗名は、これまで私たちが暮らしている世界と切り離された場所で生活していました。
物心ついた時からずっと…
だからそれが彼女にとっての当たり前…
ですが外の世界の事を知って彼女はこれまでの居場所から飛び出してきました。
荒れ狂う天候でコンディションは最悪…
そして何故か彼女を追いかける大の大人がたくさん出てくるのですが、何とか追手を振り切った先で、紗名は見るからに頑固親父っぽい樫村蔵六と出会い…物語が動いていきます。

彼女が今の居場所から飛び出して大の大人がたくさん追いかけてきたのは、紗名が「そういう力」を持っていたから…
でも、そこについては本編でご覧頂ければと思います。
私がこの作品を通して一番胸に響いてきたのはそこじゃなかったので…

タイトルにも記載しましたが、私が感じたポイントは「家族愛」でした。
蔵六と合ったばかりの紗名は全くの世間知らずでまるで無垢な赤ちゃんのよう…
でも仕方がないんです…だってこれまで居た場所には不必要な情報でしかなかったから…
だから出来るのは意思疎通を交わす会話程度…
でもきっと、その会話すらこれまでは単に自分の生理的欲求などを満たす事にできるツール程度としか認識していなかったのかもしれません。

だから紗名は蔵六と出会ってビックリしたと思います。
口を開けば「あれはダメ」「これはダメ」
その上、口のきき方や態度にまで散々ダメ出しをされて…
きっと蔵六の世界は紗名のこれまでと真逆…

思い通りにならないと怒る…単にそれを繰り返すだけならただの動物…
紗名も蔵六の孫である早苗が傍にいなかったら、きっと獣になっていたかもしれません。
この早苗ちゃん…おっとりとしていて優しさで包まれているみたいな雰囲気の彼女…
彼女の笑顔には癒しのパワーがあって、私も紗名同様何度助けられたことか…
そして早苗の促しに気付いた紗名は見違える様に変わっていくんです。

パジャマの上から腹巻きをするのは、夜寝ている時にお腹が冷えないように…
蛍光灯の紐に小さなマスコットが付いているのは、背の小さな紗名でも手が届くように…
どんなに寒くても毎朝ポストに新聞を取りに行くのは、この家での自分の仕事だから…
そして…苦しい時や困った時には絶対に手をさし伸ばす…
それはどんな時も…只の一つとして例外はない樫村家の絶対遵守事項…

だから樫村家の誰一人としてムキになっていたり意固地になっていた訳ではありません。
これって家族の絆としての固さは相当で…「優しさに溢れている」ってこういう事を言うんだろうなぁ…と強く感じました。
家族の繋がりの形は十人十色…中盤から登場した羽鳥も家族の繋がりを欲し続けた一人だったのではないでしょうか。
住む家が綺麗で大きいとか、ブランド物の小物をたくさん持っているとか、本質は決してそんな見せかけなんかじゃなく、根っこの部分で家族というしっかりとした繋がりがあるから私たちは強く生きていけるんだ…そう思わせてくれる作品だったと思います。

オープニング主題歌は、ORESAMAさんの「ワンダードライブ」
エンディング主題歌は、toi toy toiさんの「Chant」
どちらも作品のイページにピッタリの楽曲だったと思います。

1クール12話の物語でした(第2部放送直前特番の5.5話を除く)。
モノと情報に溢れかえった現代は人をより多様化させています。
その結果、人と人の繋がりの希薄さが助長されている、と言っても過言ではないこの世の中に「家族愛」という一石を投下した作品だったのではないでしょうか。
しっかり堪能させて貰いました。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 22
ネタバレ

Kuzuryujin さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

人は、基本的に誰かと繋がって生きている。

だから、人の間で生きてる、生かされてれるから
「人間」と呼ぶなんてこと昔、何かで読んだ。

確かに、ごく一部の例外はあるかもしれないが
人は一人では生きられない。

この作品は、そんなことをあらためて思い出させてくれた。

特に、家族というひとつの絆がもたらす人格形成を
一貫して優しく描いているのが魅力。

アリスは、蔵六と早苗と出会い、家族になることで、
人ならざるものから人間への階段を着実に歩んでいる。
そのプロセスを丁寧に描いてくれているし、
表情の作画も絶妙なこともあり
アリスが非常に可愛い存在となっている。

そのため、ファンタジーなバトル要素はあくまで従で
日常シーンの方が楽しい。

アリスは蔵六たちに出会わなければ、
人類の脅威になるほどの存在になっていたかもしれない。

そういう観点から「アリスと蔵六」というタイトルは
言い換えれると「バケモノと人間」と言えそうだ。

1クール全12話。
原作コミックは既刊8巻(2017年5月現在)なので、
もし2クール予定だったら尺を持て余したと思う。
{netabare}
第一部の5話終了時は、2巻までの内容で終了。
最終的には、区切りの良い6巻の冒頭あたりまでがアニメで描かれた。

Wikipediaによると、本作を製作した桜美かつし監督は、
「キャラクターの細かい仕草などによる情緒的な演出が特徴」とのこと。
当にその個性が遺憾なく発揮された作品だったと思う。

そういったキャラクターの表情豊かな作画がなければ、
おそらく本作の魅力は半減したろう。
原作上のお話の佳境はまだまだこれから、といった状況と思うので、
アニメでは、話自体で魅せる方向性になっていたらきっと物足りなかった。

構成も原作とは若干、エピソードの並びを変えて
さらに細かいところは上手くアレンジされている。
それが話を解かりやすく、テンポを良くするという意味で
とてもいい仕事をしていたと思う。
特に1話を1時間枠にして視聴者のキャラへの引き付けを
最優先にしたのは好かった。

<最終話>

終わりも続編の企画がなくてもいいように上手く完結してくれた。

”これは一人の少女が「私」になるために「自分」を探し続ける物語”と、
一貫させていた作品のテーマを文章で明示。

成人した紗名のナレーションと一瞬の姿で締めくくり、
蔵六との関りが紗名の人生にハッピーエンドをもたらしたと暗示。

この優しい締め括りは、まさにグッジョブ!
このエンディングで物語評価を最終話で4.0から4.5に上げて更新した。

<声優の魅力>

今作は特に、大和田仁美(紗名)、大塚明夫(蔵六)、
豊崎愛生(早苗)各氏の声優の好演に癒される。

5話終了後から原作を読み始めたが、アニメのキャラの魅力は原作より
3割増し以上になっているように感じた。

大和田さんは、「SHIROBAKO」の今井みどり役で初めて注目したが
可愛い目下(後輩)の女の子役は、年代を問わず巧いことを認識した。
自然な演技で役になり切り、あざとさのない可愛さがあるのが魅力だ。

大塚さんは、アニメのみならず洋画の吹替えでの
渋い色気あるヒーローが嵌るのは言うまでもない。
個人的には、名優デンゼル・ワシントンの吹替えが一番好きだ。

しかし、そのキャリアの長さで近年、
「モブサイコ100」のエクボ役でのコメディの巧さが新鮮だった。

さらにここに至り、父上の故大塚周夫さんの
円熟の境地にどんどん近づいてる印象。

ヴィンテージギターのような枯れた、
奥深い味いが声から滲み出る。
さすが、選れた声優のDNAは偉大といったところ。

豊崎さんは、演技の幅は広いが
やっぱり彼女は、「けいおん」の唯系統の
のんびりふわふわ系が一番の持ち味だと再認識。

「潤い」と「枯れ」のハーモニー。
彼女の持つ癒しのフェロモンが、
大塚さんの放つ成熟のフェロモンと絡むことで
絶妙な味わいを醸し出していた。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 21

64.3 2 歌舞伎町で警察なアニメランキング2位
真夜中のオカルト公務員(TVアニメ動画)

2019年春アニメ
★★★★☆ 3.1 (202)
671人が棚に入れました
フツーの公務員になったはずの新宿区役所職員・宮古新が配属されたのは、東京23区すべての区役所に人知れず存在する「夜間地域交流課」だった。そのお仕事は、人ならざる者が関与するオカルト的事象の解決。先輩で課のリーダー榊京一、オカルトマニア姫塚セオに連れられて人の世の理を超越した存在と対峙しに、夜な夜な出勤する。

声優・キャラクター
福山潤、前野智昭、入野自由、遊佐浩二、櫻井孝宏、土岐隼一
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

レッツ!異種間コミュニケーション(笑)

[文量→中盛り・内容→考察系]

【総括】
妖怪、精霊、神々、などを「アナザー」と呼称し、彼らの起こすオカルトな事案を専門に処理する公務員達の物語。

男ばっかり出てきますが、特にBLってことはないし、安心安全の当たり障りのない作風。、、、だって、公務員ですから(笑)

これといって際立った良さはないのですが、なんとなく、普通に最後まで観られるアニメでしたね。


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
扱うテーマは、「価値観」。

それぞれの種族にはそれぞれの価値観があり、他種族(人間)には理解できないものだったりする。

そこで、アナザーと言語によるコミュニケーションをとることができる唯一の存在、宮古新 を中心に物語は動いていくのだが、、、

う~ん、飛び抜けた良さがない。

これはしょうがないけど、「アナザーならではの価値観や発想」も、所詮、「サイコパスではない普通に善良人間(作者)」が考えたものだから、視聴者にも納得できる枠内に収まってしまった。理想を言えば、「そんなん思い付きもしませんがな」という、予想のナナメ上をいくような「意味のわからなさ」が欲しかった(そういう意味では、宇宙人との交流を描いた冨樫さんのギャグ漫画「レベルE」は凄い)。

強いて、上記のような「異種間」ならでは軋轢がしっかり描けていたのは、7話のアザゼルに復活させられた少女の苦しみ、叫びくらいかな。あれは聞いてて胸が痛くなった(心に残った)。

キャラクターとしては、やはりウェウェコヨトルがよくできていただろうか。つかみどころのないフワフワしたキャラクターだが、だからこそ、一番の「異種」を感じさせてくれた。8話のお散歩回は、妙なコメディタッチながらも、美しく切ない話。なかなか素敵だった。

ラスト12話に、1話完結の「良い話」をもってくるのは、作品に対する制作の愛情を感じた。ヘタに2期に含みを持たせるよりも、よほどスッキリする。

あぁ、あと、東京各所の風景がわりとちゃんと描かれていたし、新国立競技場が使われたのは、なんだか感慨深かった。リアルタイムで良いなと思った。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆3
普通は、あのスプレーがヤバい薬品で、幻覚を視ていると思うよな(笑) いや、わりと面白い。新人、神の耳(笑) 超エースになれるじゃん。アナザーと言語コミュニケーションをとれる奴が一人いれば、文字を教えて、種族間のコミュニケーションがとれるだろ。

2話目 ☆3
なんかちゃんとストーリーアニメになってきたな。

3話目 ☆3
妖怪の怖さ。愉快犯。思い、、、出した(笑) 神様か。

4話目 ☆3
神様と酒盛り。ハイエナ、渋い。

5話目 ☆2
言語が理解できても、文化や思考を理解できるとは限らないしね。パンドーラーとは、これまたメジャーどころを。

6話目 ☆2
ストーリーに戻ったね。人間は、圧倒的弱者、なのかな?


7話目 ☆4
なんか、ありがちな動機に、がっかり。もっと、発想の外側の動機が良かったな。なんて迫力のない、逃走劇(苦笑)

ただ、復活を喜ばない、少女の、泣き叫び。あれは良かったな。人間として、何が幸せなのか、アナザーとの価値観の違いが出ていた。

ラストは、まあ平和だけど、目が見えないままにしておくというのも、展開としてはアリだったかな。

8話目 ☆4
後楽園から上野、そして、浅草、押上。歩いて歩けない距離じゃないけど、かなりキツいな(笑)

妙なコメディタッチながらも、美しく切ない話。なかなか素敵な回だった。

9話目 ☆3
踏み潰して、一閃。人間の方が、複雑怪奇。

10話目 ☆3
新国立競技場、ある設定なんだね。繭を作るアナザー。アナザーと神の境目は、格なのか?

11話目 ☆3
アナザーと人間の協力、は分かるし、アナザーの支援は嬉しいけど、アナザーの能力はほぼ使わず、人海戦術、か。

12話目 ☆3
ラストに、ちょっと平和な話をもってくるのは、作品に対する制作の愛情を感じる。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 22

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

妖怪、精霊、神々といった超常的存在との平穏を図りながら、都内でのオカルト事件に対応する夜間公務員の物語。

この作品の原作は未読です。
事前情報一切無しで視聴を始めて、気が付いてみたら完走していた…私にとってそんな作品でした。


フツーの公務員になったはずの
新宿区役所職員・宮古新が配属されたのは、
東京23区すべての区役所に人知れず存在する
「夜間地域交流課」だった。

そのお仕事は、
人ならざる者が関与するオカルト的事象の解決。

先輩で課のリーダー榊京一、
オカルトマニア姫塚セオに連れられて
人の世の理を超越した存在と対峙しに、
夜な夜な出勤する。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。
公務員の中でもオカルト的な相手との接触を生業とするのは、普通に考えると物凄くリスキーです。
同じ給料しか貰えないのなら絶対配属されたくない部署だと思いますが、新が配属されたのはある意味必然でした。

それは、新たにしかない…かどうかは分かりませんが、少なくてもこれまで登場したキャラの中では新だけが「砂の耳」を持っていたから…
妖怪、精霊、神々、これら一般の人間には感知されない超常的存在を、この作品では「アナザー」と呼んでいるのですが、砂の耳の持ち主はアナザーと対話することができるんです。

アナザーが何を言っているかを理解することができ、アナザーにこちらの意思を伝達することができる…
確かに凄い特殊スキルだと思います。
でも、見方を変えて考えると、アナザーが何を言っているかが全く分からない状態で、これまで超常的存在と対峙してきたことの方が遥かに凄いと思います。
下手したら、相手を怒らせてしまうかもしれない…
そうなったら、相手がどんな手を打ってくるのやら…底が知れません。

何故、新が砂の耳を持っていたかは、彼の出生に秘密があるようなのですが、結局のところ、この件については真相に辿り着きませんでした。
そこは完走しても少しモヤっと感が残るかもしれません。

だから…なんでしょうね。
アナザーに近づきすぎるな…と新が先輩たちから警告を受ける場面を何度も見ました。
そりゃそうです…アナザーと呼ぶ位、人間とは在り方から異なっているのですから…

彼らと対話する以上、ある程度寄り添う必要があります。
それは先輩たちからすると、十分過ぎるくらい危険領域に踏み込んだ行為…
でも対話が、解決に向けた一番の近道ですから…

慎重さを無くして良い訳じゃありません。
新の加入をきっかけに、仕事の仕方が変わりました。
例えば人間とアナザーで酒盛りするとか…

お互いの意思疎通が図れなければ、絶対実現できないことです。
人間とアナザーは共生していかなければいけない間柄である以上、交流は欠かせません。

もちろん、新の仕事のやり方を否定する同業者も存在します。
誰もが砂の耳を持っている訳じゃない…
持たざる者には勝てない…?
特にエリートなら真っ向から否定するでしょう。
じゃないと、これまで積み上げてきた自信を、きっと失ってしまうから…

だれもが能力者ではないんです。
選ばれなかった者は、自らに努力を課すことしかできませんから…
私も選ばれなかった側なので、否定する人間の気持ちは良く分かります。
この作品がスルっと完走できたのは、そんな視聴者に寄り添う視点で物語が描かれているからかもしれません。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、福山潤さんの「dis-communicate」
エンディングテーマは、土岐隼一さんの「約束のOverture」

1クール全12話の物語でした。
物語は綺麗に纏まっていたのではないでしょうか。
作画も特に崩れや乱れは感じませんでした。
設定も良かったからでしょう…しっかり堪能させて貰った作品でした。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 18

kororin さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

『発想』は良かった。でもあまりにも『不完全で不十分で不器用』!

2019.07.01
主人公・宮古新(みやこ あらた)22歳。
東京都の公務員採用試験に受かり配属されたのは「新宿区役所夜間地域交流課」。ここは都内の闇に存在するアナザー(妖怪・心霊・神々などのオカルト案件)を監視・調査・被害が発生すれば対処する部署。人間とアナザー、お互いに深く干渉して(傷害)事件性を起こさないように対処するのが目的。
しかし会話や意思疎通が双方ともまったく出来ないので「行動」で推測するのがかなりの難点。そんな折、新人・新は「砂の耳」と言われるアナザーの「声や会話が聞こえる・理解できる」能力に開眼。こうして新は闇世界に関わっていくのだが・・・

【簡易感想と若干の指摘(?)】
●国家事業(?)としての灰色なオカルト対策部署という設定は面白いと思います。惜しむらくは、もっと組織ゆえの複雑すぎてダメなトコロが見たかった。

●人の都合とアナザーの都合。双方思惑が食い違うテーマはイイですね。実際、野猿や野生のシカ等がが里山の畑や民家に入って食い散らかす被害が出ても、人間様の社会生活事情なんて知った事じゃないから食料があれば本能的に漁るのが当たり前でしょうし・・・そこでどのように共存するかが悩みどころ。そういう着眼点は良かった。


しかし!

●アナザーのデザインは、やはり「(創造が)出来ない人」特有の「人間素体」が基準になっているようで『奇抜』さが無かったのが残念。 むしろ、それぞれの「縁や関係性重視」でストーリーを組み立てる主義なのかもしれませんね。

●宮古新が『(砂の耳を)持ってる』のに「ボンクラ」過ぎるのが見ていて腹立たしくもあり、不愉快でもありました。見事に「平和ボケ日本」で育った青年です。(笑)
公務員としての仕事はそつなくこなすものの、配属されたオカルト専門の部署にも関わらず、
・オカルトに関する「造詣・知識無し」。
・オカルトに関する「興味(あまり)無し」。
・なので、すすんでオカルト知識を学ぶ「意欲無」し。
・平和ボケしてるのでアナザーの危険性に対して悲しい程「無警戒(スキだらけ)」。
・「砂の耳」という常人がうらやむ能力が有りながらも「自覚無し」。(凄腕ネゴシエーター=交渉人になりうる素質がありながも凡庸すぎ)
『才能』があるにもかかわらず、まったく伸ばそうとしない「ボンクラ」ぶりに苛々苛々苛々苛々苛々苛々苛々・・・・・・・。
・安倍晴明と縁があると知っても、まったく「自覚無し」。(え?誰ソレ?偉い人?)
など、なんかポヤ~~ンとしすぎ。
良い面としては、
・基本優しい善人
・対話解決主義
なんだけど・・・・・アクティブさが無い分、なんか観ていて苛々させられました。(表情も固かったしネ)

●自由本舗なウェウェコヨトル=琥珀。性別は無いだろうけど、女性のようにしなやかな肢体で優男声。相手をまったく気遣わない自分主義。その結果周りを混乱・争乱させるトリックスター。う~~ん、何か気持ち悪かったです。(笑)


そんなわけで、「オカルト面」に関しては、何かと「ニワカ知識」で浅く、面白味がいまひとつ。
ストーリー・ドラマに関しては、もう3~5工夫すれば面白くなるように思えました。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 9
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