2018年度の武士おすすめアニメランキング 3

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ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月21日の時点で一番の2018年度の武士おすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

68.5 1 2018年度の武士アニメランキング1位
アンゴルモア元寇合戦記(TVアニメ動画)

2018年夏アニメ
★★★★☆ 3.4 (241)
793人が棚に入れました
13世紀。モンゴル帝国はその版図を東西へ一挙に拡大。
後世ノストラダムスの予言書を研究する歴史家たちはこう唱えた。
「モンゴル―それは”世界を滅ぼす大王(アンゴルモア)”の出づる地である」と―
そして、モンゴル帝国の勢力が日本へと向けられる。

1274年、文永の役。

中世日本を揺るがす大事件「元寇」を斬新な視点で描く本作は、
率土の地・対馬で、圧倒的な勢力に対し、
逃げ惑い、抗い、奮起し、立ち向かった人々の姿を描く。

全てを失い罪人となった朽井迅三郎を筆頭に、
それぞれの「一所懸命」を貫く彼らの葛藤と覚悟の戦いが幕を開ける!

声優・キャラクター
小野友樹、Lynn、小山力也、乃村健次、斎藤志郎、堀江瞬、竹内良太、小林裕介、浜田賢二、柴田秀勝、鈴木達央、立花慎之介、小野賢章、ボルケーノ太田、小松未可子、米山明日美、原奈津子、子安武人、利根健太朗、松山鷹志
ネタバレ

東アジア親日武装戦線 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

【対馬玉砕】いつの世も平和とは血で贖うものである。憲法9条信者は、古(いにしえ)の先人が残した遺訓を噛め現実を見よ!

☆作品概要
●原作:サムライエース、ComicWalker

●原作者:たかぎ七彦

●アニメーション制作
NAZ
{netabare}
監督:栗山貴行
【代表作品】
・演出
orange
Re:CREATORS
はじめてのギャル

シリーズ構成:ヤスカワショウゴ
【代表作品】
・構成
食戟のソーマ
食戟のソーマ 弐ノ皿
UQ HOLDER!!〜魔法先生ネギま!2〜
三ツ星カラーズ
博多豚骨ラーメンズ
あかねさす少女

キャラクターデザイン:小峰正頼
【代表作品】
・DRAMAtical Murder(総作画監督 共同)

キャスト(略)
{/netabare}
☆エピローグ

原作未読

アニメでは珍しい鎌倉時代劇で、元寇、対馬の戦(いくさ)をモデルにした作品。
それゆえに、独特の演出手法と合わせ、好き嫌いが分かれやすい作品である。

梓弓 手に取り持ちて 剣大刀 腰に取り佩き 
朝守り 夕の守りに 大君の 御門の守り 
我れをおきて 人はあらじと いや立て 思ひし増さる
大君の 御言のさきの 聞けば貴み 貴くしあれば
海ゆかば 水漬く屍 山ゆかば 草生す屍
大君の 辺にこそ死ねめ かへりみはせじ

『万葉集 陸奥国より金を出す詔書を寿ぐ歌一首 』より 大伴家持

『海ゆかば』あまりに有名だが、本作への想いはこの歌の「心」である「殉」に尽きる。
これ以上、多くの言葉で修飾する必要を感じない。

【物語】
本作は現実にあった「文永の役」をモデルにしたフィクションである。
従って、歴史的事実を考証する必要はさしてないことから、高麗軍の服装等設定に多少問題があってもスルーする。
また、本作の特徴だが、極めてメッセージ性が高い作品であり、濃厚な内容を1クールの枠で優れた演出と脚本で仕上げ、視聴者へしっかりと訴えており、視聴後にはしっかりと残響する。

織りなす人間ドラマ、恋愛、大義と恨、私欲の葛藤の描写と、エピソードの間合いを考えて構成も巧みであり、視聴者を飽きさせないテンポ感も俊一である。
また、ハリウッドのように、派手さや大袈裟を求める最近の一般的なアニメ演出とは距離をおき、黒澤作品に代表される日本映画独特の手法である「動より静」つまり、全体的には抑制的だが肝心なシーンではキャラの内面をしっかりと描写する、重厚な自然調和型の表現手法を採っている。

それゆえに、アニメ作品としては相対的な物足りなさもあるが、大衆に媚びるよりも、あからさまや、露骨な姿勢は控え目ながらも奥行きが広がる「わびさび」にも通じた伝統的な芸術性に重心を据えた制作姿勢を個人的に評価した。
これが、シナ人や朝鮮人が書くようなシナリオなら、あちらで盛んなステレオタイプの反日ドラマ同様B級娯楽作品に堕しただろう。

本作は日本人を一方的な善と描かず、また、侵略してくる蒙古人や高麗人も一方的な悪とは描いていない。
これが、日本映画の伝統的様式美であり、本作の脚本演出の特色である。
よって、戦闘描写も控えめであるが、同じく蒙古、高麗の残虐性も控えめとなっており、特に非戦闘員に対するレイプや住民虐殺描写は抑制されている。
これをどう受け止めるかは、黒澤世代の日本映画を鑑賞した経験値に大きく左右されるであろう。
少なくても、アニメファン受けをする手法ではないからね。

また、本作では映像に静止テクスチャーを用いて、和紙の質感を醸し出し絵巻として演出をしている。
つまり、様式美に徹底して拘っているのだが、映像としては違和感があったのは否めない。

物語の作り込みだが、源氏物語以来の我が国文学作品の王道でもあり、日本人の心にある原風景にダイレクトに訴える恋愛と悲劇の物語だ。
本作では二つの恋愛物語が進行する。

{netabare}主人公「朽井迅三郎」とヒロイン「輝日姫」、「阿無志」と「サナ」だ。
本作で私が最も胸を打たれたのは蒙古兵に刺され、海へ転落した「阿無志」を「サナ」が海中へと追いかけるシーンだ。まだ思春期を迎えたばかりの二人の淡い恋の末路は心中であることを予感させるこの演出は、見事だった。

原作を知らない私は、「輝日姫」の去就がもっとも気になった。
例えフィクション設定であっても、史的事実にはない皇族の最後は、よくよく考えて仕上げないと不味いことになるとも懸念した。
だが、杞憂で、制作スタッフは勘所は押さえていたらしい。
オチは演出として「余韻」を残したとしても、視聴する方の感性や立ち位置では、無難でつまらないオチに映るかも知れないが、我が国に於いて皇族設定の物語を制作するということは、時代の設定の如何関係なく慎重の上にも慎重を要求されるのだからね。
そして、その為に「鹿乃」を犠牲にしたのだろう…

プライベートが謎であった「朽井迅三郎」の生き様を、所謂「走馬灯」で表現した演出はお見事だ。
(それで、「迅三郎」も「輝日姫」との両思いであれば「不倫」の可能性もあるのだが、「輝日姫」の片思い設定や「迅三郎」の嫁を伏せたのが原作者やスタッフの深慮ならば、よく考えられたストーリーだ。){/netabare}
本作は1クールという尺を見事に巧く使った作品である。

我が国でバッドエンド物語に批判が多いのは、逆説的な意味でバッドエンドに対する情操が生活風習の中で刷り込まれ、深層では心に沁みながらも、表層では認めたくないとする心理に至る感受性が強い民族的特徴に所以すると、社会心理に関する論文か何かで読んだことがあるが、なる程なぁと思う。
批判をされても、記憶に残る作品とはそういうものだろう。

【メッセージ】
「物語」とは別にこの項目を立てたのは意味がある。
なぜ、この時期に、我が国が受けた最初で最後の侵略である「元寇」を背景にした本作が放送されたのかだ。
意図して放送されたとは思わないが、現在の我が国を巡る周辺国の状況を考えると偶然の一致とも思えないグッドタイミングだ。

{netabare}大陸シナの軍事的膨張、北のシンパ左翼大統領かつ反日国家の韓国が北朝鮮に媚を売る異様な展開で混迷する半島情勢、ますます好戦的になってきたプーチン率いるロシア。
このロクでもない連中が現在我が国の隣国であり、また、アメリカに叩かれて窮地に立たされている大陸シナに至っては、不満が高まり、いつ暴走するかも分からない。

現在の我が国を巡る国際情勢や地政学上、現代の「元寇危機」がかつてないほど高まっている。
北朝鮮の残虐性は周知の事実だが、韓国も民主化以前は北朝鮮とさほど変わらない民度であり、ベトナム戦争時には朝鮮人の特性である残虐性をいかんなく発揮している。
「ライダイハン」で検索してみるといい。

次はシナについてだ。
大東亜戦争時に悪名高い『戦陣訓』が公布された。
知らない方々も多いと思うから軽く説明すると、旧軍では捕虜になることを禁じ、自決を強制したのがその内容だ。
非人道的な『戦陣訓』は確かに責められても仕方がないものだが、この措置には実は立派な動機がある。

我が国は対米英戦に突入する以前からシナ大陸で戦争をしていた。
戦闘とは混沌を極めるから当然、我が軍からも捕虜が出る。
我が軍の捕虜に対して行ったシナ側の虐殺は常軌を逸脱した猟奇的なものだった。
内容はあまりに残虐で文章にすることも憚れるが、捕虜になればその身はおぞましい姿にされて殺されること軍は憚り、兵士の名誉を重んじ敵の捕虜になり残虐な殺され方をされるなら、自決を選び己の名誉を守れとしたのが『戦陣訓』の目的である。

その後に戦った米英はそれなりに捕虜虐待はあったとしても、シナのような猟奇的な虐殺はほとんど見られなかったことから、投降の自由を奪った『戦陣訓』が旧軍批判の槍玉に挙げられた経緯がある。
なお、当時の日本は捕虜に関する国際条約であるジュネーブ条約に批准をしていなかったことと、陸軍将校に対する国際法の教育が甘かったことも併記する。

シナの残虐性はその他にも「通州事件」、「文化大革命」、「天安門事件」などあげればキリがない。

最後にロシアだ。
プーチンは演説で「ロシアがない世界は不要だ。そのような世界は崩壊しても構わない。」アメリカと同等の核保有国である国の現役の大統領が真顔で述べたものだ。
これを聞いて皆様はどう思うか?
ロシアの残虐性はシナ以上かもしれない。
1945年当時の南樺太、満洲、ドイツでの所業や共産主義時代の粛清など調べれば幾らでも出るだろう。

このように、我が国の隣国はどれも国際基準で常軌を逸脱した過去(一部現在進行形)を持つ、スネに傷のある国ばかりだ。{/netabare}

《「元寇」は決して過去のものではなく、明日にでも起きても不思議ではないのが現実だ。》

本作は、北朝鮮からミサイルが飛んできても暢気な国民に重大な警告を発しているとも言える。

マトモとは言えない周辺国の侵略を受けたら、貴方の妻や子供、愛する者達がどうなるか、本作を視聴して認識を改める必要があるのではなかろうか。

【余談】
秋クール『ゴールデンカムイ』2期が始まったが、1期の制作スタジオを聞いて実は愕然とした。
そして、本作を視聴していたときにNAZは良い仕事をするな!と感じ、『ゴールデンカムイ』をNAZで制作したら、もっと良い出来になっただろうと思ったものだ。
本作の2期もだが、『ゴールデンカムイ』3期はNAZで制作をお願いしたい。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 37
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

歴史ものの中でも珍しい素材を使った意欲作

2018.09.28記


原作未読


歴史ものはスキ、と男の子にありがちな経緯で視聴を決めました。ありそうでなかった元寇の話です。
スキとか言いながら、TVものはNHKの大河ドラマ『北条時宗』くらいしか記憶になく、しかも観ていない。

となると押さえておきたい事前知識は、

【教科書レベル】

鎌倉時代、北条時宗政権下に元が2回攻めてきて鎌倉武士は九州で奮戦。神風が吹いて元は去っていきましたとさ。
1274年の文永の役
1281年の弘安の役


文永の役の発端である対馬と壱岐への侵攻のうち、対馬侵攻を描いた架空の物語。
ウマ娘における競馬知識と同様に、ベースとなる知識でこういったものは楽しみ方が変わってきます。
私の場合、知ってる情報と突き合わせし、「そうそう」か「違うけどまいっか」か「けしからん」を楽しむことになるでしょう。

この観点で作品全体をみると、「違うけどまいっか」とあまり気にしない結果となりました。
{netabare}・夜襲を行い進軍速度を遅くするのは戦術合理性がある。
・安徳天皇の登場にはびっくりしたが、つい数年前壇之浦を訪れたこともあってただただ感慨深いのでOK!
・防人最前線の意味で金田城を根城にする刀伊祓という設定も面白い。
・イマイチな兵として高麗兵を描いてるのは好感。ただし物語終盤でほぼ出てこなくなるが。主力なのに。
・半島含む大陸の兵って合戦時、一対一の名乗りあげってしてたっけ?
・義経流って誰から教えられたんだろう?
・多勢に無勢だから結末は推して知るべしだったが、希望の見える最終話でまあOK!
・最後のしゃべる白いサメは良く分からなかった。日本海だと“因幡の白うさぎ”に関連するかも。相関は不明。
{/netabare}


全編通して繰り返し本作が訴えてたことは

 あなたにとっての『一所懸命』とはなんぞや?

こちらを探る/明らかにする展開を見せます。
さすが鎌倉時代ってかんじですね。

譲れないもの、いわばマイルールを命を懸けて守り抜く、というテーマに共感を覚えるのであればすんなり入れると思います。
歴史ものとしてはいかんせん対馬侵攻に関する文献が少ないため、前後の文献で補完し想像しながらの鑑賞となりました。


なお物語と史実の整合性は置いといて、エンタテイメントとしてはいたって普通でした。
逃げ場のない島での撤退戦が全12話の大半を占めることになります。途中に何を挟むかが肝だったと思いますが、突拍子で変なものはありません。逆説的に言えば意外性のない展開でした。基本的に主人公朽井迅三郎の無双を堪能する作りになってます。


くすんだ色調の作画は本作独特のものでしょうか。他の多くの方のご指摘にもありました。
これまた大河『平清盛』と似たような演出ではありますね。こっちは平家ですけど。{netabare}安徳天皇も出てきたしちょうどいいか( ´艸`){/netabare}


自分はけっこう楽しめました。元寇という題材自体が珍しいためそれだけでも観る価値がありそうです。
題材に興味を持てないのであれば、背景絵を楽しんでもいいですね。





以下、ほぼ自分用の備忘録

【元寇に至るまでの経緯】
文献ベースで時系列を整理
※アニメ関係ないので畳みます。
{netabare}
1218年高麗(朝鮮半島)がモンゴルの朝貢国(準属国)になる。
1224年高麗領内でモンゴルの使者殺される。⇒激おこで国交断絶。
1231年降伏勧告。高麗王族と一党、民を放っといて江華島に逃げる。モンゴルには水軍が無い。
    ※一応、「攻めて来たら逃げてね❤」とお触れは出した。
   ↓
   強盗団、野盗団が半島に跋扈。なお3大勢力(左夜、右夜、神義)を三別抄と呼んでいる
    ※朝鮮半島の民衆がどんな悲惨な目にあったかは想像してみてね。
   ↓
   6回に渡りモンゴルが半島侵攻し制圧。なぜかモンゴルが民衆を保護する立場になる
   ↓
   民衆が今よりマシと半島を捨てモンゴル引き揚げ時についてく。その数人口600万人中60万人といわれる。
    ※彼らは「モンゴル人になっていーよ」とお墨付きを得てモンゴル人として半島南部で農業を営む 
1259年高麗がモンゴルに降伏しガチの属国となる。⇒江華島に逃げてた王族たちカムバック!

そして、
「高麗は見ての通り何もない国です。ところが海の向こうには、日本というたいへん豊かな国がありますので、どうぞそちらを攻めて下さい」
とフビライを焚きつける。by忠烈王

1271年元成立(といっても正確にはモンゴル帝国の一部。モンゴル人統治下の中国領のこと)
{/netabare}
{netabare}
かくして、「元・高麗連合軍」が攻めてきたのが1274年文永の役です。
で、この“元”が曲者でして、要はさっさとモンゴル人化した朝鮮族が大半を占めるので、ほとんど高麗に攻められたようなもんだ、というの私の解釈部分。

とその前に、「日本攻めたらえーよ」と進言したものの、返す刀で「じゃあ戦費はよろ!」と言われてしまい、忠烈王は日和ります。
日本へ降伏勧告を告げる使者の派遣をなんだかんだ理由つけて送りません。挙句フビライはchinese(国籍は元)趙良弼を使者として送る羽目になります。


前置き長くなりましたが、以下本作に関連する事柄で文献に残っているものになります。

1274年10月3日China(元)兵6千人、高麗兵2万4千人、合計3万の兵を乗せた船が、高麗の合浦を出発。
同年10月5日対馬、14日には壱岐に到着して、島民襲撃。島民は数千人と言われている。
同年10月19日元・高麗連合軍が博多湾に集結。翌20日上陸を開始。

とっとと壱岐・対馬を平定して九州に向かってるので、本作のように1週間もたなかったという時間軸も史実に近いですね。
{/netabare}
■壱岐・対馬の民衆に起こったこと ※グロ注意
{netabare}
壱岐・対馬の記録は残ってません。(私が知らないだけかもですが・・・)
ただ、九州に船団がやって来た時の日本側の記録が以下
「博多湾にやってきた元の船団は、壱岐、対馬の人々を、男女とも素裸にしたうえで、男は手に穴を開けて船縁に吊るし、女は髪の毛で船縁から吊るしてあった。」

この舷側に吊るしたという行動ですが、兵站としてという話が有力です。怖っ!
{/netabare}

ちなみに“元寇”という呼び方は明治時代からで、それまでは“蒙古襲来”と言ってました。
Chinaや朝鮮半島の「(その昔)倭寇にめっさやられたんだけど謝罪と賠償よろ」へのカウンターで「その前にお前ら襲ってきたじゃん。それこそ元寇」と言い返したのが語源。



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2019.03.09追記
《配点を修正》


男臭いOPとEDをヘビロテで聴いてたりしたので音楽を上方修正。

昨年2018年はこれまでの北緯38度線が対馬や沖縄にシフトしたことが目に見えてわかってしまった年でした。そのタイミングで本作が放送された巡り合せみたいなものを考えたいものです。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 48
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

猛き黄金の国

死罪の代わりに島の捨て石になる。
流人として対馬に流された鎌倉武士迅三郎。
モンゴル帝国の征東は対馬を呑み込むのか。
迫りくる蒙古軍を迎え撃つ歴史活劇。

一般教養としては文永・弘安と、
当時の幕府は二度の侵攻を阻止しています。
倭人の夜襲を怖れて船舶での生活を余儀なくされ、
このことが勝敗を左右したと言われますが、
数万の島民じゃ、防戦一方だったでしょう。
対馬だけなら、悲惨な現状でしょうね。
援軍到着まで持ち堪えられるかが見所でしょうか。

彩度を抑えコントラストを強調した、
銀残しの大和絵風味の絵柄が特徴的で、
歴史活劇には相性は良さそうだ。
敷居が高いなと感じましたがすぐ慣れました。

猛き黄金の国に蒙古襲来。
これは暑苦しい夏になりそうだ。

最終話視聴追記。
{netabare}惜しい作品といった印象を持ちます。
追い詰められ合戦は激しさを増しますが、
やはり島民だけでは限界がある。{/netabare}
原作を少し拝読しましたが、
紙媒体の相性は良く、合戦も筆致に迫力があります。

これは序章として見る作品でしょう。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 53

69.8 2 2018年度の武士アニメランキング2位
信長の忍び ~姉川・石山篇~(TVアニメ動画)

2018年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (115)
380人が棚に入れました
第3期「姉川・石山篇」では、織田・徳川家康軍と浅井長政・朝倉景健軍による大規模野戦「姉川の戦い」が描かれ、信長とその義兄弟である浅井長政が敵味方に分かれて激突する。

声優・キャラクター
水瀬いのり、羽多野渉、村瀬歩、たかはし智秋、三森すずこ、山口勝平、関智一、内匠靖明、岸尾だいすけ、小山力也

たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

結構表現的にはグロテスク

大地監督は僕が子供の頃に人気のあった「こどものおもちゃ」の監督であり、少女漫画や女児向けアニメの監督で知られる。

同じくアニメではギャグ主体の水島努監督が存在するが、水島監督は下ネタをバンバン取り入れてやや大人向けのギャグに特化する監督だが、大地監督にはほとんどそう言った下ネタが出てこない。いや、出てはくるが、キツイないようなものはないので万人が見れるようになっている。

今回の「信長の忍び」もストーリー自体は結構陰惨な内容なのにも関わらず、可愛らしいキャラクターデザインで、ほぼ全編にボケをかますコメディであり、昔懐かしのギャグアニメである。「制作進行くろみちゃん」や「こどものおもちゃ」もそうだったが、ギャグのテンポが早く、たった3分の中に結構な情報量と、登場人物が基本早口である。そういう意味では声優に対しては徹底的にアドリブを許さない脚本主義でもある。

それにしても結構、残酷な描写が多く流石大地監督だと思う。「牧歌的ギャグ」の中にそれ以上に徹底されて戦の残酷さを入れてくる視点は元々この監督の資質なのかもしれない。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 6

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

「繋げると壮大な戦国絵巻」物語。

この作品は、「信長の忍び」の3期に相当する作品です。
物語の内容に繋がりがあるので、前期未視聴の方はそちらからの視聴をお勧めします。

この作品は5分枠の作品なのですが、これまで3期6クールの作品が放送されてきました。
合計すると390分でフルサイズ作品のほぼ1クールに匹敵する内容となっています。
そして信長の主戦場も伊勢・金ヶ崎から姉川・石山へと移り、天下統一の一端が見え始めて、それで未だ物語が続いているのですから、どこまで話数を伸ばすのでしょう…?
物語の内容自体も楽しみですが、どこまで話数が伸びるのかも気になるところです。

3期まで視聴して思うこと…
私が視聴済の作品だけでも、これまで織田信長に関するアニメは数多く作られてきました。

『信長協奏曲』(2014年7月~10月)
『ドリフターズ』(2016年10月~)
『ノブナガ・ザ・フール』(2014年1月~6月)
『織田信奈の野望』(2012年7月~9月)
『戦国乙女~桃色パラドックス~』(2011年4月~6月)
『ノブナガン』(2014年1月~3月)

ですが、この作品ほど内容が砕けていて、歴史の分かりやすい作品も無いのではないでしょうか。

個人的には『織田信奈の野望』の続編は所望したいですけどね…
2012年に放送されたアニメは原作4巻まで使ったようですが、今では本編が18巻まで発刊されているんです。
これって、アニメの2期を制作するには十分過ぎるストックが貯まっていると思うんですけど…

話が逸れてしまいましたが、この作品についてwikiには以下の様に記載されていました。

「基本的にはギャグ漫画だが、細かな戦国時代の逸話・蘊蓄も盛り込まれ、またストーリーラインは史実をほぼ忠実に押さえており、中学校社会科の教員免許を持つ作者の知識が存分に生かされている作品である。」

どうりで内容が分かりやすい訳です。
それに千鳥を演じるいのすけの演技も…ホント凄いです
作中で、森可成の武勲を嫡男に諭すシーンがあるのですが、この時のいのすけの演技は鳥肌モノでしたよ。
私は思わず感極まって目頭が熱くなってしまいましたから…

それと、物語の視点が信長本人ではなくて、千鳥であるが故のメリットもあると思います。
視点が当事者じゃないから、傍で見ていた信長の側近との絡みが生まれるなど幅が広がっていますよね。
そういうタイミングでのギャグ要素もポイントが高い要因なんだと思います。
まぁ、この辺りの感想は3期まで来て今更感もあるのですけどね…^^;

そういえばwikiをチラ見した時に気付いたのですが、千鳥のCVがいのすけ以外に香菜ちゃんの名前を見つけたのにはビックリしました。
何でも戦国大戦というセガのトレーディングカードゲームらしいのですが、そちらのCVを香菜ちゃんが務めているみたいなんです。
この作品とゲームにそんな繋がりがあったんですね。

主題歌は、蓮花さんの「金魚涙。」と、VALSHEさんの「追想の理」
蓮花さんの曲は相変わらず抜群ですね…
勿論何度も聞いてカラオケ挑戦済です^^

この作品の良さをそのまま引き継ぎながら3期が終幕しました。
原作のストックがどの程度残っているかは分かりませんが、まさかここで終わる事はありませんよね。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 14

ato00 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

まだやるか。

戦国コメディー第三弾。
最早、大河ショートアニメか。
今回は本願寺がバリバリ出演。
坊主ネタが光っています。

史実通りのストーリーに気分は滅入り勝ち。
滑る笑いも致し方あるまい。
ということで、ちょっと視聴がしんどくなってきました。
しかし、そこはショートアニメ。
ぼちぼち参ると致しましょう。

信長のつっこみも湿りがち。
小谷城とか比叡山とかどうすんの?
コメディーになるの?
それに何より本能寺。
これ以上観るのが怖いです。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 16

58.1 3 2018年度の武士アニメランキング3位
BAKUMATSU(TVアニメ動画)

2018年秋アニメ
★★★☆☆ 2.9 (30)
128人が棚に入れました
時は幕末。日の本の未来を憂い、各々の信念に従い突き進む志士たちが魂を燃やす時代。長州の風雲児・高杉晋作は、相棒の桂小五郎とともに徳川慶喜率いる幕府海軍船に潜り込もうとしていた。目指すは「刻(とき)を操る力」があるという伝説の秘宝、“時辰儀"。他ならぬ幕府がその力を我が物にせんとしていると耳にした高杉は『そんなやり方、つまんねぇ!』と時辰儀の破壊を企てる。一度は時辰儀を手にする高杉らだったが何者かに奪われ、追って向かうは慶喜のいる京の都。だが、そこで目にしたのは異様な姿で君臨する“巨城スサノオ"だった。自分たちが知る様相とは全く異なる町並み、民たちの様子に戸惑う高杉たち。そこは、仮面の将軍・無限斎に支配された、「もう一つの幕末」だった。本当に守りたいものは、刻を超えても変わらない――。熱き心を持った男たちによる全力の“イキザマ"を描く物語が今、幕を開ける!

声優・キャラクター
中村悠一、江口拓也、三木眞一郎、松岡禎丞、佐藤拓也、代永翼、多田啓太、鈴木達央、八代拓、武内駿輔、中島ヨシキ
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