渋谷で先輩なおすすめアニメランキング 4

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの渋谷で先輩な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月04日の時点で一番の渋谷で先輩なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

74.3 1 渋谷で先輩なアニメランキング1位
理系が恋に落ちたので証明してみた。(TVアニメ動画)

2020年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (348)
1592人が棚に入れました
研究に情熱をそそぐ、理系女子と理系男子がもし恋に落ちたら?彩玉大学に通う理系大学院生の才女、氷室菖蒲は同じ研究室の雪村心夜に告白する。当然その「好き」に論理的根拠なんてない!しかし、理工学専攻として、「論理的に好きを証明できなければ、好きとは言えないし、理系としても失格!」その信念をもとに、2人は研究室のメンバーを巻き込んで「恋」の定義に関する証明実験を始める!?デート実験、好きの構成要素の解明、心拍数計測実験、ムード値の計測……。個性的過ぎる愛すべき理系たちが「恋」を論理的に証明する笑いありキュンキュンありの理系ラブコメディ!

声優・キャラクター
内田雄馬、雨宮天、原奈津子、大森日雅、福島潤、置鮎龍太郎、麻倉もも
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

面倒な奴だなあ

理系が恋愛を証明しようってお話し。完全に羨ましいくらいのバカップル。
実験とか言っていちゃつきたいだけじゃね?
見せつけられるほうの身になってほしいと思わず言いたくなる作品。
これで付き合ってないとか言われたら、怒髪冠を衝くぞ。

氷室菖蒲がただただ可愛いと感じた。最終話のデレっぷりが最高にたまらない。その他でもずっと可愛い。ポカポカするところとか。雪村にくっついて離れようとしないとことか。

以下はとりとめのない自分の思いやらを書いた。若干愚痴っぽい。まさに心理的リアクタンスの塊。

雪村心夜は性欲に負けないとか言うわりには奏に触ったり、デリカシーない発言したりと真の?理系とは言えないかなと勝手に思った。真の?女性苦手理系は女性は年下であっても必ず「さん」をつけて名前を呼び、触らない喋れないやぞ。勿論、性欲に負けることはない。というかそんな環境にそもそも身を置いていない。

理系って言っても純粋な物理とか数学とかじゃなくて情報科学で実学よりなのか。実学よりの奴って数式が美しいとか言ってるイメージが湧かないのだが。
なんでもかんでも数式とか定理に当てはめるのって割と物理学の考え方だよなあ。数式よりも心理学の話多かったな。あれってあくまでそういう傾向の人が多いっていう話で誰しもに当てはまるわけじゃないから、数学や物理学からかけ離れている。雪村の理系度高いのか低いのか、それとも極限まで突き抜けた照れ隠しなのか。僕は照れ隠しだと思ってる。

調べたところ、情報科学もがっつり数学を使うらしい。実態はよく知らないけど、女性少ないと思う。
女性が多いのって化学、生物あたりじゃない?あとは医療系。
情報なんたらは工学部な気がする。工学部で女性が多いのは建築くらい(多いとは言っても文系の学部と比べるとたかが知れている)でほかの学科は男祭り。うんざりだ。
この研究室は女性のほうが多いなんて見てると辛い。何故こんな気持ちになってしまうのか?もしかして真の理系とは言えないからか?
自分自身は理系だけども、物理学特に力学があまり好きではない。数学とか化学はそれなりに好きだけども。大学レベルの数学とかちんぷんかんぷん。だから、虎輔みたいに研究よく分からないエロゲ大好きみたいな奴に多少感情移入。

理系だと素数山手線ゲームとかするのが定番なのかあ。知らんかった。ベルトラン=チェビシェフの定理を証明したの読むのが面倒。
フェルマーの最終定理まさかのかぐや姫説。証明できたワイルズはかぐや姫と結婚できるじゃん。

揚力ってベルヌーイの定理みたいに有力な説はあっても未だにきちんと証明されていない。つまり、今のところ何で飛行機が飛ぶのか謎である。そう考えると結構怖い。そう思いません?

クマさんが研究とかで使う定義の説明をしてくれる。それなりに分かりやすい。オキシトシンの説明のとこは麻倉ももになんてこと言わせてんだと素直に思った。{netabare}自分で乳首でもいじってオキシトシン分泌しとけ{/netabare}

小倉唯がこれまでと違ってお姉さんキャラクターを演じるなんて感慨深いものがあった。最初、あの特徴的な声が少し抑えられていてびっくり。

埼玉大学が協力してあげているようだ。良いところですね。うはうはな理系大学生は


OP
PARADOX 雨宮天
ED
チューリングラブ feat.Sou ナナヲアカリ
PARADOXのShow me love? 証明Now!ってフレーズは割とお気に入り。雨宮天の歌声とポップなメロディーもたまらん。
チューリングラブも元気いっぱいなEDで好き。
どちらも歌詞に証明が入っていてかなり作品に寄せている。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
ある日、彩玉大学に通う理系大学院生の才女、氷室菖蒲は雪村心夜に告白する。だが、恋愛経験のない二人は、互いが本当に好きなのか不安で仕方ない。そこで、「一般性のある好きの条件」を見つけ、互いの気持ちを判定することにした。同じ研究室の後輩・奏があきれる中、雪村は氷室に「壁ドン」「顎クイ」「袖クル」などをしながら、氷室の心拍数を計ることで、恋のトキメキを定量的に計測しようとするが…。


1. 理系が恋に落ちたので解析してみた。
ある日、彩玉大学に通う理系大学院生の才女、氷室菖蒲は雪村心夜に告白する。だが、恋愛経験のない二人は、互いが本当に好きなのか不安で仕方ない。そこで、「一般性のある好きの条件」を見つけ、互いの気持ちを判定することにした。同じ研究室の後輩・奏があきれる中、雪村は氷室に「壁ドン」「顎クイ」「袖クル」などをしながら、氷室の心拍数を計ることで、恋のトキメキを定量的に計測しようとするが…。

2. 理系が恋に落ちたので実験してみた。
相手のことを「好き」かどうか証明するため、至近距離から氷室の頭を撫でながら、心拍数を計測する雪村。それを見ていた同じ池田研の先輩・棘田は、「対照実験」の必要性を説く。つまり、雪村がドキドキしているのは、相手が氷室だからなのか、それとも女なら誰でも興奮してしまうのかを証明するため、雪村は奏や棘田の頭も撫でることに…。一方、氷室は愛情を込めた料理の方がおいしいことを証明しようと調理をするが…。

3. 理系が恋に落ちたのでデートの計画を立ててみた。
池田研の後輩・虎輔が、最愛の藍香に対して総額22万円以上を費やし、毎晩藍香を抱きしめて寝ていることを知った氷室は、自分が雪村にメモ帳くらいしかプレゼントをあげたことがなく、雪村を抱きしめて寝たこともないと動揺し、客観的には「好き」とは言えないのではと不安になる。延々と「好き」を数値的に議論してばかりの雪村と氷室に、奏は二人でデートに行くことを提案するが…。

4. 理系が恋に落ちたのでデートしてみた。
理系らしく白衣でデート実験を始めようとする雪村と氷室。デートの観察と記録役で見守っていた奏は、服を買うよう突っ込むしかなかった。二人は、心拍数計兼血圧計、体温計を装備しながら、スマホアプリで随時「相手にドキッとした回数」「嬉しくなった回数」「安らいだ気持ちになった回数」「もやもやした回数」などを記録することに。そこに、氷室をナンパする男が現れ…!?

5. 理系が恋に落ちたので会議してみた。
今日は池田研メンバーが集まり、研究経過を発表する日。藍香を言い訳に論文を読まなかった虎輔に、池田教授は筋肉を膨張させてペンを粉砕する。一方、雪村と氷室は、先日のデートの結果を共同発表することに。どの場面で瞬間最高心拍数を記録したかを発表しながら、恥ずかしさに悶える二人に対し、池田教授は…。さらに、実験データを増やそうと、雪村と虎輔、棘田と虎輔のペアでも、バイタルデータを計ることになったのだが…。

6. 理系が恋に落ちたのでキスしてみた。
棘田に、恋愛的行為の一般条件は「相手とキスしたいかどうか」が大きな要素ではないかと言われ、氷室にキスをしようとする雪村。しかし、分度器で首の角度を測るような作業的なキスを氷室は嫌がる。観覧車の中のような良いムードだったら、キスをするのもアリかもと気づいた氷室は、雪村とともにムードを数値化した「ムード値」の定義式を見出した。果たして、ムード値が最も高い場所とは?そして二人はキスできるのか…!?

7. 理系が恋に落ちたので飲み会してみた。
前期課程が終了し、池田研究室では、各自食べ物を持ち込んで打ち上げを行うことに。「素数山手線ゲーム」などで盛り上がる中、酔っ払った氷室は雪村についあることをしてしまう…。そして奏まで酔っ払ってしまい…。一方、前回の総当りのキス実験およびムードの数値化で、研究は大きく前進したが、さらに多くのデータを集めるため、雪村たちはおとぎ話の『白雪姫』『シンデレラ』『鶴の恩返し』などを参考にしようとするが…。

8. 理系が恋に落ちたので好きの証拠を集めてみた。
夏休みの勉強会で、沖縄で研究発表を行うことになった雪村たち。夏合宿まで一ヶ月を切ったのに、未だ研究テーマが決まらない虎輔に、池田教授は「恋愛ゲームのトゥルーエンドを一瞬で見つけるアルゴリズムの研究」を提案する。一方、雪村と氷室は、好きな相手と触れ合うことで分泌されるホルモン「オキシトシン」に着目。唾液に含まれる分泌量を調べることで、触れた相手が好きかを判定しようと考え、早速スキンシップを始めることに…。

9. 理系が恋に落ちたので沖縄合宿行ってみた。
いよいよ夏合宿当日。しかし機内では、周囲の目も気にせず、氷室と密着しながら、唾液の採取を行う雪村の姿があった。それを、漫画家山本は不気味な笑みを浮かべながら観察していた。沖縄のビーチで、真夏の太陽に照らされた水着姿の雪村と氷室は、早速密着実験を始めようとする。しかし、せっかくなので「二人の人間が密着する時、密着面積が最大となるような体位」を求めることになり…。

10. 理系が恋に落ちたので研究発表してみた。
リゾートホテルの部屋で、氷室が夕日に染まる海に見とれていると、そこに雪村が「昼間できなかったことを、今やらねばならない」と部屋に入ってきて…。翌日、いよいよ大勢の前で研究発表を行うことに。虎輔は、恋愛ビジュアルノベルゲームに関する発表を堂々と行うが、他の教授から「その研究は誰の役に立つのか」と突っ込まれる。一方、雪村は氷室が見ている事も知らず、発表前にパニック状態の奏を抱き締めるのだった。

11. 理系が恋に落ちたので喧嘩してみた。
無事に発表を終えた奏だったが、戻ってくると雪村と氷室が喧嘩をしていた。発表前の奏の緊張をほぐそうと、雪村は奏を抱き締めたのだが、氷室は「最近雪村と密着実験ができていないのに」との嫉妬心から、つい厳しい言葉で雪村を非難してしまう。それに対し、雪村も「俺達は別に付き合ってる訳でも無いだろうが」と返してしまい、傷心の氷室はその場から走り去ってしまうのだった。それを見た山本は怪しくニヤリと笑っていた…。

12. 君に恋ができる事を証明してみた。
氷室が雪村にプレゼントした眼鏡ケースはなぜか粉々に砕けていて、ショックでその場から逃げ出した氷室。棘田は、氷室が階段で転んだ際に壊れた可能性を指摘するが、雪村は眼鏡ケースの質量、材質、落下時の高さなどから衝撃値を推測し、何者かが人為的に破壊したと結論づける。ようやく夜明けの橋で、裸足でひとりうずくまる氷室を見つけた雪村。果たして二人は仲直りできるのか。そして、恋を証明できるのか…!?

投稿 : 2024/05/04
♥ : 9
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

理系が文系に挑んだら、こんな素敵おもろいラブコメに(笑)

[文量→中盛り・内容→余談が本論系]

【総括】
ジャンルは、ラブコメ。ガチの理系男女が、互いに完全両思いのくせに、「好きとはなにか?」「私はあなたが好きなのか?」を理論立てて説明しようと奮闘する話。

頭が良いバカで、みんな素敵です(笑) OPも好きだな~。

かなり変わった設定なので、アニメをたくさん観てきた層にもウケそうな作品ですね♪


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
ラブもコメも、きちんとレベルが高いな~。

序盤から中盤まではコメディ全開で長し、終盤にややシリアス、そして最終話は恋愛で思いっきり萌えさしてくる。

スゲェ良い最終回で、単話☆5をつけました!

実は氷室のキャラデザってあんまり好みじゃないんですが、それでもこれだけ萌えさせてくるなんてスゲェなと。

2期あったら、恋のライバル登場でしょうか? ヤキモチ焼く氷室と、逆走する雪村くんが、また観てみたいっすね♪
{/netabare}

【余談~ あなたは文系? 理系? ~】
{netabare}
文系(文学・史学・哲学・心理学 等)と理系(数学・科学・医学・工学 等)のどちらに自分が向いている(文系脳・理系脳)かは、色々な点検項目(俗説)がありますよね。

ネットで拾ったり、自分で考えたものもあります。皆さんは、文系、理系、どちらですか?


①怒った時、怒鳴るなら「文系」、黙るなら「理系」。

※文系は感情、理系は理論。例えば芸術家(文系)は灰皿とか投げるイメージです。でも、理系のヒトって、怒れば怒るほど静かになり、どうやったら相手を理詰めで追い込めるかを考えていて、逆に怖い気がしてます(笑)


②星の光は昔の光と聞いて、ロマンを感じるなら「文系」、何光年先だから何年前と計算するなら「理系」。

※文系はロマンチスト、理系はリアリストと言われますよね。小説のように、虚構の中で存分に遊べるなら、文系資質あり!(ってことは、アニメ好きには文系が多いのかな?)


③コミュ力が高い人は社会で成功すると言われた時、コミュ力とはそもそも何か、成功とは何を指すのかを考えるなら「文系」、なぜコミュ力が高いと社会で成功するかという理由を考えるなら「理系」。

※文系は概念(コンセプト)、理系は論理(ロジック)と言われます。言葉や考え方に定義をつけたがるのは文系のクセで、飲んで話をするとき、「そもそも優しいって何だろうね?」とか面倒くさいこと言い始めるのは、大抵文系です(笑) 個人的には、上司(社長や会長クラス)は文系、あとは理系ってチームの方が強い気がします。出来るか出来ないかはさておき、まずはコンセプトを打ち出すのが上の人で、それを実現させられる力があるのは理系。これが、「理系→理系」だと、小さな成功は安定的に掴めるけど、爆発的なヒットは生まれにくい。ただ、「理系→文系」「文系→文系」は、そもそも崩壊するので、やはり就職に有利なのは理系かなと思います。


④口喧嘩で不利な時、論点をずらそうとするなら「文系」、そのままなんとか挽回しようとするなら「理系」。

※文系は柔軟、理系は一本気と言われます。理系の人は考えるのは非常に得意ですが、考えたことを言葉にして伝えることが苦手、不器用な人も多い。一方文系は、わりとこだわりが少なく移り気な人が多いので、上手く話題を逸らします。より空気が読めると言っても良いかも。確かに、理系の人の方が頑固だったり粘り強かったりする人は多いように思います。


⑤結論が出ない時、それでも納得するなら「文系」、絶対に納得しないなら「理系」。

※これは④とも被るのですが、文系は答えの出ない(あるいは個人差がある)問題を考え、議論することが好きです。哲学なんて正にそうだし、美術などの芸術分野、文学の読解もそう。最終的には、「人には色々な考え方があるよね」で、全て解決(笑) そもそも、「ハッキリした答えなんてないだろうけど」から議論を始めるため、終着点が玉虫色でも気にならない。どちらかというと、議論をすること、その時間自体を有意義だと感じていることが多い。一方、理系にとっての議論は、「正しい答えを導き出すための手段」であるので、結論がでなければ、その議論自体が無意味なものになる。途中で議論を投げ出すのは、大体文系ですw っていうか、「とりあえず自分が納得できる解を導ければ」満足するから、文系は(笑)


⑥興味の対象を考えた時、人なら「文系」、物なら「理系」。

※(以下、サイトの引用)文系に分類される文学や歴史学、心理学などの学問は、基本的に“人”を対象としていまはす。人間関係や社会構造、経済、文化、芸術など、人間の活動が研究の中心になる学問が文系に含まれることが多いです。一方、理系に分類される数学や科学、医学などの学問は、主に“物”を対象とする学問となっています。人間を対象にしているように思える医学も、実際の仕事内容は非常に化学的(ケミカル)なもので、血液中の化学物質の含有量の変化などを手がかりに診断や治療を行っています。ですので、文系、理系のどちらを選ぶべきか迷うようなら、あなたが“人”と“物(自然現象)”のどちらに、より興味を持っているのかを参考にしてみるとよいでしょう。って、すごい的確だな~と思いました♪


こう考えていくと、雪村や氷室は、フルマークで理系でしょうね(笑) でも、挑んだテーマは「恋愛」という、感情的で、ロマンチックで、概念的で、人それぞれに異なる解がある、人間味ある「超文系」なテーマですから、そのギャップがここまで面白くさせるんでしょうね♪

さて、では私はというと、①「理系」②「理系」③「文系」④「理系」⑤「理系」⑥「文系」と、多分、「理系脳」なんだと思います、文学部なのに(笑) ゼミの教授にも、「君は情理ではなく論理で小説で読み解こうとするのが面白い」と言われたことがあります。

文系か理系かを考えた時、「遺伝的(先天的)要因」と「環境的(後天的)要因」があるのですが、私は多分、「遺伝的には理系」「環境的には文系」なのかな~と思います。つまり、「向いてるのは理系、好きなのは文系」なんでしょう。下手の横好き、と言っても良い(笑)

まあ、文系か理系かなんて、そもそも人類が生み出した勝手な区別なわけで、100%正確な識別方なんてない、、、っていう、論の締め方、ひっくり返し方が、すでに文系っぽい(笑)

私は昔から、「理屈で考え、感情で決断したい」と思って生活してきました。「なぜこうなるのか(理系)」を知らないまま決断するのは気持ち悪いし、だからといって、正しいことだけを常に選ぶのも気持ち悪い。時には、「間違っていると分かっても選びたい」し、むしろ、「間違っていると分かった上で選びたい」こともあります。

だからあにこれレビューも、基本的には、良し悪しは出来るだけ(といっても限界はあるけど)論理的に書き、その上で、好き嫌い(評価)を述べたいと思ってます。まあ普段、そんなこと意識してるわけじゃなく、もはや、「クセ」ですけどね(笑)
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆4
頭良いバカ二人(笑) 公式はともかく、バカみたいなラブコメで楽しい♪

2話目 ☆4
そりゃ、Cの実験はしなきゃならんだろ。そりゃ、うちらみたく日本文学専攻は例外として、優秀な論文には英語のやつが多いだろうしね。今日も元気にあの二人はクレイジーだったな~(笑)

3話目 ☆3
AKB~↗(笑) 早く結婚しろ(笑) まあ、ギャルゲのデートといえば、遊園地は定番だよな。キャラによって乗り物選べば良いだけだし(笑) 遊園地に誘うとこ、良いね♪

4話目 ☆4
いちいち服を誉めるのは、一般的か? 連打(笑) 観点(笑) いつプレゼン試料作った?(笑) どんだけ好きなんだよ(笑) ただのビビり(笑) この二人、可愛いな(笑) それは、エロゲ(笑)

5話目 ☆3
先生、強キャラ。トラウマ、いじられまくり(笑)

6話目 ☆4
ムード値の公式は、少し納得してしまった(笑) 泣くぐらいなら実験するなや(笑) 池田研はヤバイ(笑)

7話目 ☆4
酔っぱらい(笑) シンデレラ、DNA捜査(笑)

8話目 ☆3
確かに、難しいことを簡単に説明できる人が、本当に頭良い人だよな。オキシトシン喋りすぎ(笑) この映像を観たくなる(笑) 漫画家(文系)とのタッグ。

9話目 ☆3
水着回。ナイスカップルやな(笑)

10話目 ☆4
不真面目なことを真面目に、熱い話だった。プレゼンのやりとりが面白い!

11話目 ☆3
正論がいつでも正しいわけじゃないしね。でも今は、雪村君とめっちゃ仲直りしたい(笑) めっちゃ乙女やんw 徹底的な仲直りて(笑)

12話目 ☆5
そんなのはどうでも良い(笑) 添削してる(笑) 素敵すぎる、ムード値の伏線回収(笑) 素敵なリベンジ(笑) 粘膜接触行為、強制猥褻罪(笑) 氷室のちょこちょこ、可愛いな(笑) 貧弱(笑) もう一回キスしたい(笑) ファーストキスのダメだし(笑) メガネケースのラストも、余韻があって良し。満点!
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 30
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

理系あるある早く言いたい

原作未読


渋谷デートについて一言!

「そのまま東急百貨店本店を左手方面に向かい路地に迷いこめばOK!」


第4話あたりできつくなってきました。
遡ることあらすじ。好きになったので好意を定義し証明しようとするおバカな話。理由は理系だから。

共通のコミュニティで通じる“あるある”を飲み屋で悪ノリして大喜利大会始めるのに似てます。飲み放題の上限、二時間くらいでガスが切れることでしょう。
“あるある”繋がりでRGワンマン2Hを想像してみよう。もはや執行猶予なしの懲役2時間です。

「大喜利である」「RGライブである」仮説は証明できませんよ。だっておいら文系だもん。
ただし、つまんない理由は証明できるかもしれません。文系だけど。


ということでさっそく“ラブ”について。タイトルに“恋”使ってますんでね。
ラブストーリーとラブコメディ等“ラブ”が絡むネタで登場人物の心情への共感は肝です。ただこの作品は土台からしてそこで勝負してません。あくまでコミュニティで通じる“あるある”への共感となるわけで似て非なるもの。

 「惚れてまうやろ~」

な行動やセリフは残念ながらありません。ただし、

 「あ、それあるあるだわ」

な行動やセリフは満載です。

そうなると“ラブ”度数は一段下がってキャラの見た目勝負に移ります。かわいいとかかっこいいとかそんなとこ。イケボなんかも含んどきます。このへんは私専門外。
仮に見た目勝負も降りることになっちゃえばラブ度数をさらにもう一段下げて、

 笑えるか?

ギャグ振りしてればラブコメディの範疇には収まるでしょう。で、この作品ここがいけませんでした。
タイプ的に二つの方向性を辿ることができたと思うのですが…


■方向性其の一 ストイックに

中途半端なところで二人ともデレちゃうので流れが止まるんですよ。二人とも辛抱が足りません。
実験→失敗の途方もない繰り返しが理系の真骨頂でしょう。ストイックであればあるほどそこに常識とのギャップが生まれて笑いが生じるのに。せっかく“理系”という万人共有可能なパブリックイメージのある素材なのに活かせてないです。
“○○の定理”が意味する上澄み部分をかすめるに留まっていたため、結局のところ内輪の“あるある”的面白さの範囲を超えないのです。
内輪ウケも最初は仲間内の強固な結束を生みますが、持続可能か?と問われれば疑問符がつきます。{netabare}飽きがくるから、漫画家投入したり水着回でお茶濁してたでしょう?{/netabare}


■方向性其の二 名脇役を投入

本人たちの“ラブ”への向きあい方が無茶苦茶(笑)つまりラブポンコツで戦力として使えない分、ツッコミ役や道化役、狂言回し役が周囲にいないとアウト!
「いいからとっととくっつけよ」な視聴者の思いをかわして騙して目くらましてくれるほどの熱量が舞台役者には必要です。

同じ研究室の奏・棘田・虎輔らが主役の二人(雪村・氷室)にツッコめてません。操縦できてないと言い換えてもOK!マッチョ教授も役不足。みんな観察者もしくは並走する伴走者どまりなのです。福島潤の無駄使いですね。

{netabare}藤原書記と石上会計が仕事をしない『かぐや様は告らせたい』みたいなもんでしょうか。{/netabare}



ふるいにかけてったら、どうやら自分のふるいの目が粗かったようで全部こぼれ落ちちゃいました、という私の結果です。

1段階  ラブでないのでキャラへの共感に薄い
2段階  見た目勝負は自分にはノーカン。皆さんいかがでしょうか?
3段階-1 ズレや違和感で生じる“笑い”ではなく内輪ウケなネタ
3段階-2 ツッコミ不在。狂言回しの不在。

別に素数山手線ゲームで盛り上がってもらって結構ですし、理系をアゲてるように見えてディスってるのもおもろいんですけど、きっちり主人公カップルを転がして欲しかったですね。
理系とか関係なく飲み会で盛り上がった“あるある”ネタもラストオーダー後のロスタイムいれて3時間弱が限度ということだったのでしょう。

{netabare}第7話がほぼ限界でした。9話で漫画家投入。10話で水着回ですもんね。賞味期限切れです。{/netabare}




★とどめかも

三島由紀夫VS東大全共闘の公開討論の映像見たことあります?
立派な方を数多く輩出されてる最高学府ですが、むしろ鳩山由○夫がここ出身だったなという事実に納得できる映像になってます。
で、ここの学生たちのコミュニケーションの特徴が、

・意味不明な文言をぶつけて相手が言い淀んだらこっちの勝ち
・「ソースよろ」をぶつけ続けて相手が回答に窮したらこっちの勝ち

古代ギリシャにソフィストと呼ばれる人達がおりまして、
真理の探究よりも、いかに相手を論破するかということに力を注いだので、詭弁に陥る傾向が強かったという程度の低い連中です。国も傾きましたね。
わざと

 “コミュニケーション不全”

を起こしてマウントを取る行為。イラッとくるでしょ。主人公男にその気(け)があったのですよ。

{netabare}飛行機の中でイチャつこうとしたのを止められて「なぜだ?」でその証明を相手に求めてみたり。{/netabare}


コミュニケーションの究極(と私が思ってる)恋愛行為と、コミュニケーション不全を狙ったかのような主人公らの行動が水と油に見えました。


ここから見えてきたこと。
ラブ要素を一切廃してみればこのジレンマも味あわずに済んだことでしょう。つまり“あるある”だけ楽しむという本作王道の堪能方法。


彼ら見てたら、作中では悪く描かれていたナンパ小僧のほうがまだ健全だと思いましたよ。拙いだけで女性に対しては一生懸命でしたもん。



※ネタバレ所感

■最終話について

{netabare}名探偵の推理が始まり犯人をあてるも「○○しかいない」の根拠が薄弱というかそれ憶測。そこ理系放棄したらだめじゃん。
で最後は気持ちが大事!みたいな。徹頭徹尾ロジカルお化けだったら面白くなっただろうに。{/netabare}



視聴時期:2020年1月~3月 リアタイ

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2020.03.28 初稿
2020.10.13 修正

投稿 : 2024/05/04
♥ : 43

74.3 2 渋谷で先輩なアニメランキング2位
東京リベンジャーズ(TVアニメ動画)

2021年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (390)
1437人が棚に入れました
人生どん底のダメフリーター花垣武道(タケミチ)。中学時代に付き合っていた人生唯一の恋人・橘日向(ヒナタ)が、最凶最悪の悪党連合"東京卍會"に殺されたことを知る。事件を知った翌日、駅のホームにいたタケミチは何者かに背中を押され線路に転落し死を覚悟したが、目を開けると何故か12年前にタイムリープしていた。人生のピークだった12年前の中学時代にタイムリープし、恋人を救うため、逃げ続けた自分を変えるため、人生のリベンジを開始する!

声優・キャラクター
新祐樹、和氣あず未、逢坂良太、林勇、鈴木達央
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

突っ込みどころも含めて楽しむアニメ

最近ちょっと雲行き怪しくなってきたけど
取り戻してほしい。

↓1~13話時点感想
{netabare}
タイムリープ×ヤンキーもの

評価してるのはタイムリープとしてではなくヤンキーものとして。
タイムリープに関してはかなりガバガバだから、
タイムリープはおまけと割り切ってみた方がいい。
それができない人には向いてないアニメかも。

ヤンキーものとしてはかなり面白い。
最初の人生でのターニングポイントとなった地点でそうはならないように努力するといった話。
このアニメの一番の良さはキャラ魅力。
沢山キャラが出てくるにも関わらず、全員キャラが経っていて良かった。
マイキーやドラケンとかもめっちゃ怖い奴を想像してたら結構優しくて好感持てる。
ドラケン人気な理由はかなり理解できる。
11話でいきなり東卍の隊長がめっちゃ出てくるけど、あの一話だけでもかなりキャラが立っていて良かった。

クソザコ主人公にも結構見せ場があって、キヨマサにやられながらも仲間のために諦めないのはかっこよかった。
12話では元の人生がダメになった元凶のキヨマサをちゃんと実力で倒してリベンジを果たすという完璧な構成だった。
1クールの節目としてかなりいい終わり方をしたと思う。
マイキーが長内ぼこぼこにするシーンとか、メビウスとの抗争もそうだけど、そういうかっこいいシーンがかなりあって、そういうところがめっちゃよかったアニメ。

全体的に、現在と過去を行き来しながら目標の達成を目指す話は大好きだったのと、かっこいいシーンが多数あったので滅茶苦茶楽しめた。
なんで東卍は分裂するんだろうとか、稀咲はどうやってトップに立ったんだとかめっちゃ気になって、先の展開も読めないし、次の話が待ち遠しくなるアニメだった。1話の体感時間で言えば今期で2番目ぐらいに短かったと思う。

一方で後半になると結構駄目な点も目立ってきた。
まず、主人公の頭が悪い。最前手(警察を呼ぶ)を取らずに意味不明な行動をする。
それと、主人公が中身が大人のようには見えないのもマイナス。
特に主人公の頭の悪さに関しては14話でもかなり気になったから、今後もしかしたら酷評するようになるかもしれない。
そうはならないように祈る、といいつつもそうなるだろなあと思ってる。

{netabare}
1話 見慣れてる設定だけどヤクザとの組み合わせは新鮮。
死ぬことをすぐ伝えてしまうのか...よくあると思ったら思ってたのと全然違ってなんか面白そう

2話
タイムリープを能力ととらえるの無理やりすぎる。
なんでタイムリープが可能な前提で話が進んでいるんだろう。
握手で元の世界に戻れたって考察無理がありすぎないか。
てか偶然の事故ならヒナにその場所に住まないように忠告すればいいだけでは...?
なんか中学生っぽくねぇなぁ?
最後の決闘申し込むところのアングル?見せ方かっこいい。
ラストは良かった。

3話
学校に乗り込んできて主人公を連れて行くってw
主人公のために不良にビンタするヒナもヒナを守るために龍宮寺を牽制する主人公もカッコよかった
マイキーは味方キャラなのか?
もう一人の方も出てきたしかなり先が気になるアニメ。

4話
微妙に世界が変わっていってる。
主人公も直人も魅力的なキャラになってる。
あっくんめっちゃかわってんなw
稀咲鉄太がラスボスかな?

5話
主人公の言う通り、普通にヒナにリープしてきたって言えば解決な気もするけど、直人は東京卍會を潰したいからそれはやめろって言ったのかな?
過去と未来を行き来して謎を解き明かすっていうのはやっぱり面白いね。このアニメの欠点はタイムリープの設定が雑すぎることかなぁ。
マイキーカリスマ性あっていいな。
私生活は酷いけどw 巻き込まれた彼女不憫。
父の泣き演技上手い。

6話
ドラケンの過去回。マイキー小学生なのに糞強いw 
抗争を止めると言っても難しいよなあ。
実力もない一人の力で。
主人公の立ち回りがあほすぎる。もっと考えろや。
メビウスとの抗争を止めるんじゃなくて、ドラケンを守ろうとするのが普通じゃないか。
まだタイムリープしてることをばらした方がマシ
まあそういう突っ込みどころはあっても面白いからか一話の体感時間がめっちゃ短い
確実に楽しんで見られてるアニメ。

7話
タイムリープ設定さすがにガバガバすぎなのだけどうにかならないのかな。
過去が変わったら未来もかなり変わるはずなのに。
マイキーと仲良くなったなら尚更。
主人公があほすぎる。
こんなんでマイキーと仲悪くなってしまったらどうするんだ。
マイキー強すぎるw 
ギャグかシリアスどっちがやりたいんだ。

8話
主人公が好きになれない。
口きいたら危ないかもとかそういうの思わんの?
なんかドラケンとマイキーが急に善良な小学生みたいに。
キヨマサとかいたなそういやw 
何で警察呼ばんの。 
ドラケンに伝えたら解決なのに謎のモタモタ。

10話
ぺーやん卑怯だな。半間つっよ。 
めっちゃ集まってんじゃんw 警察仕事しろw
主人公無能。
東卍のメインキャラも結構いっぱい出てきたな
結局ドラケン死ぬのか...

11話 警察呼ばんのか...。マイキー強い。
主人公モタモタしすぎ。いやマジで主人公何しとんねん。
救急車は...。ヒロインの方が有能という。
おせーのはお前だw
ナイフ使われたらどうすんだ。
マジで使いやがった、キヨマサゴミじゃねーか。
ナイフで刺しといてみっともない真似すんなってw
タイマンめっちゃよかった。
キヨマサ倒すところで一段落ついた感じ。
キヨマサチームほんとカスばっか。
溝中メンバーにも見せ場あってほんと面白かった。
登場シーンくっそださいし即落ち2コマけどw 
救急車おっそ。てか警察は読んでないの?
救急車大丈夫なんか。

12話
逃げるのかよw BGMいいな。
タケミチだっさw 
確かに怪しまれるだろうしタイムリープばらしていいのでは。
これだと自分の地位を上げるために仕組んだかのようにも見える。
まあそんな地位のあるやつには見えないか、主人公。
何で直人記憶残ってんだよって突っ込みたくなるけどまあ面白いからいいか。

13話
タケミチ子供にしか見えないな。
子供の姿になってる時ならまだ気にならないんだが、大人の姿でこれは違和感が。
何で車で突っ込んで殺すんだよw

{/netabare}
{/netabare}

全話視聴後感想↓
予想通りかなり失速したかな。
ただ、最後の方は良かったのと、やっぱり先の展開が気になる。

{netabare}
最初から突っ込みどころだらけだったけど、そのころは面白さの方が勝ってた。
ただ、中盤あたりはさすがに面白さよりも突っ込みどころが目立った。
展開がガバガバどうこうは突っ込んだらキリがないので置いておいて、主人公の頭が非常に悪い。
稀咲が敵だからといって会うなりいきなり殴りだすし、
血のハロウィンでは、何もしない、ほんとに何も。
警察呼べばそれで解決するだろうになぜか最善手を尽くさない。
目の前でやばいことが起こってても突っ立って嘆いてるだけという最悪な主人公。
それと平気で中学生のヤンキー集団なのにもかかわらずバールとかが出てくるのはさすがに戸惑う。
一虎が場地を恨む理由もしょーもなかったし、場地より一虎を退場させろよとは思った。
場地が死ぬシーンも最悪、あれはギャグとしか思えない。
それと結局場地が遺言残したのに稀咲は東卍に入るのかよと。

主人公や一虎はカスだったが、千冬のキャラは良かった。
千冬と場地の過去回は良かったかな。
ペヤングと聞いたときはギャグかよと思ったけど、普通にいい話だったという。
それと最終回も良かった。
賛否はありそうだが、自分はああいう引きで終わる最終回は好き。
ただし、続編モノに限る。
まあたぶん、あのあと一虎が助けるという展開だと予想はつくけど。

一話毎感想↓
{netabare}
14話 4/10
ハゲドラケン。3番隊隊長主人公じゃないんかよ。
やっと稀咲登場か。
は?主人公あほかよ。うっそだろ。
ほんと主人公の頭の悪さが目立ってきたな。
一発で許してくれるって優しいな稀咲。
せめて稀咲を信用するなぐらいにしとけよ。
もしくはもうタイムリープ話してもいい。
ED微妙だな

15話 6/10
解説回かな?ヴァルハラ強そう。
一虎優しそうな雰囲気だなw やべー奴だった。
煙がすごいことになってる。
証人喚問必要ある?信用になるのかこれ。
唐突な自分語り。もうちょっとテンポ良くていいのに。
ED映像はかっこいいんだけどなぁ。

16話 8/10
当たり前のように無免許バイク。治安がw 
何で海で遊んでんの?
マイキー無双かっこいい。盗んだバイクで走りだす。
回想まだ引き延ばすのかぁ。
結局場地が敵に回った理由分かってないし。
EDスルメ曲だわ。

17話 7/10
振り返りなっが。
一虎がマイキー恨む理由もしょーもないけど場地が一虎に着くのがもっと意味不明だわ。
スパイで入ろうとしてるのはありそうだけど。
無事に返してくれるの優しい。
ほんとにスパイだった。
このバブ、キーアイテムになってきそう。
回想で引き延ばしすぎ。とっとと言えよ。
は? マイキーの前でよくそれ言えんなw
今回つまんねえ。
稀咲の見た目陰キャじゃんw 頭脳系キャラか。
ヴァルハラのトップがマイキーってことにされてるのかなぁ。
一虎の件まで稀咲の仕業とかはないよね。
最後の長内とドラケンパートは面白かった。

18話 9/10
ドラケン視点たけみち頭おかしいやつだろ。
これ場地がスパイなら、説得して場地と協力する展開かなぁ。
なんでドラケンの時の記憶あるねんw 
そんな軽くたけみち許すのかよ。
カリスマだなマイキー。演説良かった。
おい、なんかのスポーツ大会かよww
笑うわこんなん ほんとままごとかと思ったわw  
いつの間にかEDが今期一好きな曲に。

19話 5/10
毎回序盤に尺稼ぎ入れるのなんなの?
喧嘩じゃなくて場地を救うことを考えろw
主人公ガイジかよ。
おい、構想を終わらせることじゃなくて場地を救うことが第一だろ。
なんであれで東卍側は鼓舞されてるんだよ。
マイキー何やってんの?
半間いっつも噛ませじゃん。また噛ませっぽい3人が。
場地空気。
ええ... こういう武器持ち出すのは萎える。
最初から形勢逆転しろ。 微妙回。 

20話 2/10
ええ...
なんでこいつらマイキー殺そうとしてるんだ?
不良と言っても中学生の日本人だろ?
バールも普通に使ってるし、頭おかしいだろ。
これ未来的に何もしなくても大丈夫だろ。
マイキーがこの先一虎殺すことになってんだから生きること確定してるじゃん。
ほんと殺人未遂犯しかいねーな。
守るってなんだよw
お前稀咲守ってんじゃんw
なんでここで場地が行ったら殺される前提なの?
稀咲守る意味ある????
なんでここで宣言してgdgdしてんだよwww
はよ行けやw バールかよだっさ。
場地死にそうだな。酷い回。

21話 2/10
今更「場地が死ぬと~」とか言うなw
何でこんな大人数の集団が全員撤退するんだよw
主人公警察でも呼んどけや。
こんな展開やられても一虎なんて好きになれねえよ。 
応急処置しろ。は? 笑うわこんなん
場地の遺言は良くてもその前が酷すぎだわw
一虎がこれで殺されなくなるは謎理論すぎるだろ。
救急車まだなんかよ。
兄殺して親友殺したやつを許せるわけねえだろw 

22話 10/10
中学生とは。お守りはちゃんと盗まず買うのなw
場地かっこいいじゃん。
主人公いる?
稀咲もタイムリープしてるみたいな設定だったら面白いのに。
春のbilibiliアニメみたいに。
ペヤング草。千冬すき。
東卍化け物しかいないなw
ペヤングいい話だった。
今回久々に面白い。
なんでタケミチいるんだここに。    

23話 7/10
なんだこれw
今回主人公何もしてねえのになんでドラケンとこんなに仲良くなってるんだ。
これ丸見えだろw
てか同じ学校の奴らも空気になってるよなぁ。
不良とは。ここで稀咲どうするか決める感じか。

24話 10/10
今度は殴りこまんのか。
いや、なんで場地遺言とか残してないのかよ。
すっごい見た目変わってるな。
二期が気になる、ほんと先の展開が気になる。
この状況で頼んでどうするねんw
何キレてるんだ。
前期の中華のタイムリープアニメを思い出す終わり方。
こういう引きで終わるの結構好き。
ただ、一虎がタケミチをギリギリで救ったみたいなオチだろうとは予想できる。

曲20段階評価(完全に好み)
OP「Cry Baby」7.0/10
ED1「ここで息をして」7.0/10
ED2「トーキョーワンダー。」10/10
{/netabare}
{/netabare}

総評としては、突っ込みどころも含めて、ただ目の前の展開を楽しむアニメ。
自分は結構好きだったけど、まあそりゃ評価は悪いよね。
個人的に途中で切った呪術廻戦よりは面白かったかな。
鬼滅、呪術、東リベの流れの中では自分的には一番良かった。
それと2クール目のED、最初は微妙と思ったけど聞いてるうちに好きになって、今期で一番好きな曲です。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 7
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ヒットするには理由がある!、、、が。

[文量→大盛り・内容→感想系]

【総括】
リアタイでは、「タイトルがダサ過ぎると思った」ので、視聴をスルーしていた(笑)のですが、流行ったアニメですし、A-TXの一挙放送で観ました。

なる程、面白い。個人的には「鬼滅の刃」よりも好きですね(呪術は未視聴)。

私自身がヤンキー漫画大好き(全部合わせると200冊くらいは読んでるな~w)なこともあり、コンプライアンス的なことは気になりませんでした。リアルヤンキーは嫌いですが、フィクションヤンキーは好きなんですよ(笑)

中盤まではとても面白く、☆5もチラっと考えるくらいだったのですが、終盤で評価がガタ下がり。危うく☆3にするところでした(苦笑)

レビューでは、まず本作を絶賛し、その後に不満に感じた一点の酷評を書きたいと思います。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
非常によく作られた作品だと思った。

元々、「新宿スワン」を描いていた人だけに、社会の闇や人の闇的な話は得意。しかし、現代の若者に、潜在的なヤンキーへの憧れはあったとしても、(ヤンキー漫画全盛期の)昔のようにリアリティがあるわけじゃない。

そこで、花垣武道という「弱キャラ」を主人公に据える(まあ、「特攻の拓」だけど)。

彼の、一歩引いた位置からの視点は、視聴者の視点だ。彼は特別な力は持たないし、強くなるための努力もしない。あるのは根性と綺麗事だけ。それなのに、なぜか上手くいく。周りに助けられながら。

ある意味これは、なろうの系譜だ。

もっとも、それを感じさせないところに、作者の力量がある。

というか、サブキャラの魅力に救われたよね、実際。

また、コメディ色の強いところは、近年で言うと、「今日から俺は」のヒットも取り入れているのかもしれない(バイオレンスな作品だけに、Cパートのちびリベは効果的だった。あれはアニメスタッフの手柄だな)。

(まあ、個人的には「湘南純愛組」のノリに近いと思ったけど。)

作画、バトルシーン、キャラデザ、音楽。全部クオリティ高い。

近年トレンドの転生要素と、近年の若者に馴染みの薄いヤンキーものをブレンド。

そこに更にシュタインズゲートをふりかけている。

これは「鬼滅」でもそうだが、「主人公が頑張る、キレイな理由」というのは、今の時代のアニメには大事なんだと思う。昔以上に。

「鬼滅」は、ようは単なる鬼退治なのだが、「妹のため」。本作は、ようは単なるケンカなのだが、「恋人のため」「友達のため」。そういうキレイな理由が暴力を正当化させ、女心や子供心を掴むのかな?(知らんが)

まあ、そういう既視感は低評価の理由にはしないけどね。

同じように面白い要素を混ぜようと、つまらない作品しか作れないことも多々ある。まるパクりしてないならば、この面白さは充分に作者の力量と言って良い範囲だと思う。

そして、散々ヤンキー漫画の名作に触れ、たくさんのアニメを観てきた私達には、色々浅く見えても、今の子供達やアニメに縁遠い人達に受けなければ、アニメの裾野は広がらないのだから、本作のようにヒットするアニメが出るのは、1アニメファンとしては歓迎したい。


と、ここまでは絶賛。

ここからが酷評。


とにかく納得いかなかったのが、場地圭介の「死に様」。死んだことがじゃなくて、「死に様」。

マイキーに一虎を殺させたくない、一虎にマイキーを殺させたくない、東卍を守りたい。だから、瀕死の状態で自決を選んだ。それは分かる。

でもだったら、自分が死ぬ前に稀咲を刺し殺すべきだと思う。もし、それがかなわなかったとしても、死の間際に遺言を託すなら、(千冬はともかく)武道よりマイキーでしょ、絶対に。

「マイキー、一虎を許してやってくれ。あと、稀咲は敵だ。東卍に近付けるな。俺からの、最後の願いだ」

くらいをマイキーに言えば、稀咲は終わりでしょ。何てったって、大好きな場地の命をかけた願いだ。

私は理系ではないので、タイムリープの齟齬的な話はどーでも良いんですよ、結構。

そのかわり、文系だからか、人の心の齟齬的な話には納得いかないんすよね、大分。

あれだけマイキーのことが大好きな場地が、あそこまで動ける状態で、マイキーよりも武道に遺言を残すなんてあり得ないと思った。場地は、もっと賢く、もっと情に厚いキャラクターでしょ。

この一連の流れは、ドラケンが刺されるのと同じような展開だが、そこから変化をつけるため。また、ドラケンは(重要かつ格好良すぎて)殺せないから、「ドラケンみたいに格好良いキャラを作って、代わりに殺した」ように見えてしまった。

また、場地が今後も生きていれば、「ラスボス」の稀咲を活用できないし、場地の遺志を継ぐことで武道を(キャラ的に)強くするという効果を狙ったのだろう(ONE PIECEもキングダムも、強キャラの遺志を継ぐのは定番だよね)。現に武道は出世した。

そういう作為が透けて見えてしまい、せっかくの熱いアニメに、水をさされた気分になってしまった。「作品のために生み出され、殺されたい場地が可哀想に感じた」。それが、本当に残念だった。

せめてもの演出として、動けない場地が大声で叫び、視線を集めて、寝たまま自分の腹を刺す。偶然近くにいた武道と千冬だけが場地の最期の言葉を聞けた。

もしくは、「このことを知れば、マイキーは稀咲を殺す。頼む、マイキーを人殺しにさせないでくれ。お前達の力で、稀咲を東卍から追い出してくれ」と、武道や千冬に頼むか。

くらいなら、ギリギリ納得できたかな。

まあ、気になる終わり方でもあるし、全体としては面白かったので、二期があったら確実に観ますし、ていうか、原作を買いたくなるくらいな好きでした、久しぶりに。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆3
タイムスリップ+ヤンキー漫画。今のトレンドと昔の焼き直し。

2話目 ☆4
なる程、悪い→良い、のタイムリープじゃなく、良い→悪い、のタイムリープか。まあ、無い→悪い、とも言えるか。

3話目 ☆3
正義の不良系? マイキー、王道キャラだな。難しいな、不良の格好良さ。一般人に迷惑かけたらな。

4話目 ☆4
ナオトと握手(笑) わりといったりきたりするんだね。現代も緩やかに変化と成長をしていく。あっくん。飛び降りのリアルさを出すあたりが、攻めてるよな。

5話目 ☆4
ドラケンの格好良さ。Cパート、笑えるな(笑) 

6話目 ☆3
マイキーとドラケンの出会い。流石にタケミチも、もうちょい活躍しないとな。

7話目 ☆4
ウンコで仲直り(笑) コメディの強さも特徴。まあ、これでは終わらないよな。もうひと波乱あるよな。許してねーぞ(笑) これ、ドラケン死ぬ流れ? もったいないキャラだけどな、死ぬには。そんで、ドラケンの代わりに、タケミチがなっていく話になるのかな。


8話目 ☆4
なるほどね、ここで仲直りの伏線。ケンカ中なら来ないか。

9話目 ☆4
スリーパー。さて、ドラケン、助かるか?

10話目 ☆4
ドラケン、助かるか。そして、違う世界線から、違うトラブルが。いや、左手刺されてんだら、入院だろ(笑)これ、ナオトの方の記憶の在りようが気になるな。どういうシステム?   

11話目 ☆4
ネックレス付けてるのがね。ナオトのイライラ(笑) 変わってない。

12話目 ☆4
まあ、シュタインズゲートに至る道は簡単じゃないよな。

13話目☆3

14話目☆4
場地。敵か味方か。どっちかな。

15話目☆4
虎穴に入らずんば虎児を得ず、だな、まんま(笑) ケンカが正当化される設定だからな。

16番目☆4
マイキー、格好良いな。なるほど、マイキーの兄貴殺したのは、一虎か。

17話目☆4
一番隊副長、千冬。ここにも格好良い男が。武道、次は一番隊隊長になるのかな。

18話目☆4
一虎は、マイキーに殺されたいのかな。場地は、一虎も救いたいし、マイキーも救いたいし。実写映画のメインシーンだよな(笑)

19話目☆3
流石に作画ヘタってきたかな。大事なシーンだけに、枚数が少ないのは残念。

20話目☆3
基本、ドラケンの時と同じ展開。じゃあ、流石に場地は死ぬかな?

21話目☆1
とっとと全員でマイキー取り押さえろよ。場地の行動もワケわからん。それでマイキー止まるか? だったら、稀咲を刺した方が効果的では? それか、死ぬ間際に伝えるべきは、マイキーにでしょ、稀咲が敵だって。

22話目☆2
ここで回想。いや、死んでても救急車だろ。放置して帰るか? ドラケンは(格好良すぎて)殺せないから、ドラケンみたいな奴を殺したとしか思えないな。んで、死んだ後にキャラつけてくのも、あまり好きじゃないな。

23話目☆3
ここで日常系か。さて、どう締める? まあ、中学生だしね(笑)

24話目☆

{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 21
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

元ヤン、母校に帰る。

【紹介】
元ヤンがヤンキーやってた中学生時代にタイムリープして未来を変えるため奮闘する話。
暴力や殺人など刺激的なシーンが多いので苦手な方はやめたほうがいいかも。
シナリオはかなり雑で粗が多いけど面白い。
特に主人公の行動の妥当性のなさと、タイムリープの取り扱いの適当さが酷い。
キャラクターの魅力がすべてかもしれない。
バジ君、ドラケン君、ミツヤ君、マイキー君、千冬あたりが特に好きです。

きさきも含めて敵対するキャラにほぼ人間的な魅力がないのが欠点かも。
味方の魅力を描くのは上手でも、敵の魅力を描くのは苦手なのかな?

【タイムリープについて】
{netabare}
タイムリープはかなりご都合主義というか、いい加減ですね。
過去と現在を行き来して過去の出来事が未来に影響及ぼすのはいいのですが、その影響がかなり大雑把ですね。
それに、未来にいってる間のタケミチや過去変えた後未来に行くまでの十数年は当時のタケミチが自分の意思で動いている設定ですが、そのタケミチは大人の記憶がないので、あんな都合よく話が進まないとおもう。
細かいこと気にしないほうがよさそうです。
{/netabare}

【シナリオ】
{netabare}
タイムリープだけじゃなくシナリオも結構いい加減。

最初はヒナを助けるという明確な目的があったけど、その目的がいつの間にか暴走族の仲間を助けることにすり替わっていて、まずはヒナの安全確保という誰でも思いつくような当たり前の安全策をとらずに、ふつうはどうにもできるわけがない不良の抗争をなんとかすることばかり考えていて、都合のいいときだけヒナを助けるために根性で身体はってんだ!みたいな空気出すのがおかしいと思う。

最初からヒナは誰かに命狙われているわけじゃなくて、事故に巻き込まれているだけなんだから、抗争を止める必要なんてないんじゃないの?
タケミチが何度もタイムリープする動機付けのためだけに関係ないのに殺されるから不自然な感じがする。

きっかけはヒナを救うためでもいいけど、とりあえずヒナの安全を確保して、ドラケン君たちを気に入ってしまったから助けたいという風にタイムリープする目的を切り替えれば良かったと思う。

どっちかというと命狙われているのはヒナじゃなくてタケミチなわけで
劇中でもタケミッチ自身も提案していたが
事件の日付と場所だけマサトとヒナに伝えておいて、この日は絶対にここに近づかないようにって言うのが一番確実で安全な方法だと思う。
ふつうはまずこれを試そうとする。

その方法はマサトが、変な奴だと思われて嫌われるだけだからやめとけって言って止めるけど、これがこの作品で一番おかしいところ。
大事な姉の命かかってるのに何言ってるの?って思った。

それにヒナの性格からしてその程度で嫌うような子じゃないでしょうに

{/netabare}


【キャラクター】
{netabare}
こういう世界と全く縁がないので詳しくないですが、これって昔の暴走族ですよね? 
今はあんまりここまでベタな暴走族なかなかいない気がしますね。
登場キャラは多いが重要な人物とモブの書き分けもしっかりしているしキャラづけがしっかりしているので誰これ?ってのがあまりない。
生き方がカッコいいキャラが多くて魅力的。

残念なのはキサキ。
敵だからというのを抜きにしても魅力が低いですね。
やたら脅威感を強調されていますが、そんなに脅威でしょうか?
現状、ただの詐欺師ですよ?

こういう詐欺師キャラで本人の力が強くない場合って、
たいてい根っこがしょうもない場合が多い。
底がすごく浅そう。

圧倒的な力を持っていて、手が届きそうにない圧倒的な差があるって感じなら良かったんだけど、そうでもなくて
もし演技じゃないのなら、頭もそんなに良くないし、強くもないと思う。
暗躍するのも、そんなにうまくやっている感じもしない

それなのにみんなして、「きさきがこえーんだよ」「とにかくやべーんだよ」ばっかりなのが冷める。
なんでこんな口先だけの詐欺師にビクビクしてるの?
{/netabare}

【バトル】
{netabare}
自分のチームの総長が敵に囲まれて、卑怯な方法で一方的に攻撃されているのに、ぼーっと見ている人多すぎ。助けに行ってあげて。

あと、乱戦中に刃物で刺されるシーン何度かあるけど、刺した人は殺す気で刺していて、刺された人は無警戒で、不意打ちに成功しているのに、なんか変な場所刺しているのが雑だった。

マイキー君の兄は、あの武器の重さと一虎の叩き方からして一撃で即死になるでしょうか? 
ドラケン君はあの出血量だとたぶん死ぬと思うし、バジ君はあの位置刺されてもたぶん死なないと思う。こういうところもよくわかんなかった。


{/netabare}

【音楽】
主題歌はOPもEDもかなりの良曲で作品のテーマにもよくあっている。

【総評】
変なところで終わりますね。
このあとどうなっちゃうんでしょうか?早く続きが見たいです。
細かいことを気にしなければ面白いアニメだと思う。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 32

73.9 3 渋谷で先輩なアニメランキング3位
アニメ ブルーピリオド(TVアニメ動画)

2021年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (274)
867人が棚に入れました
成績優秀で世渡り上手な高校2年生・矢口八虎は、悪友たちと遊びながら、毎日を過ごしていた。誰もが思う"リア充"……そんな八虎は、いつも、どこかで虚しかった。ある日、美術室で出会った1枚の絵に、八虎は心を奪われる。「絵は、文字じゃない言語だから」絵を通じてはじめて正直な気持ちを表現できた八虎は、美術のおもしろさに目覚め、衝動のままにスケッチブックへ向かっていく。そして八虎は、ついに進路を固める。「第一志望 東京藝術大学」実質倍率200倍、入学試験まで、あと650日──!国内最難関の美大を目指して青春を燃やす、アート系スポ根物語、開幕!
ネタバレ

フリ-クス さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

ふと足を止めてみたくなる、展覧会の絵

ずっと前、アンディ・ウォーホール展を見に行った時、

  ああ、この人って特別すごい才能があるわけでもないのに、
  シルクスクリーンで一発あてちゃって、
  けっこうしんどい人生を歩むことになったんだなあ。

なんて感想をしみじみと抱いてしまいました。

シルク以前の作品には、ぱっとしたところが感じられないし、
後期の作品には半ばヤケクソみたいな匂いのするものがけっこうあって、
芸術家というのも大変なんだなあと思った次第です。

  いや、もちろんウォーホール好きなんですが。
  そう言えば『中二病でも恋したい』のOPでオマージュ演出ありましたね。
  ママパチオマージュ全盛の中、ああいう使い方っていいなあ、と。


さて、本作『アニメ ブルーピリオド』は、
そういう芸術家というか、
その卵である東京藝術大学の絵画科(油絵)を目指す受験生のお話です。

この作品、放送前は、正直まるで期待していなかったです。

  総監督が『宇宙ショーへようこそ』の舛成孝二さん。
    『マギ』以来9年ぶりの監督で、かなりのブランク。
    作風も、こういうのじゃないという印象が。
  制作が『リリカルなのは』のSeven Arcs。
    作画がちょっとな……ジュニアっぽいというか、かなり微妙。
  主演が元コスプレイヤーの峯田大夢さん。
    所属も声優系ではなく、芸能系のスターダストプロモーションだし。

要するに『いいものができる』と予測する要素が何もないというか、
申し訳ないけれど『コケなければ御の字』ぐらいのつもりで、
とりあえず視聴を始めた次第であります。

  で、結論からいうと、見事に惹き込まれてしまいました。
  まいった。ほんとうにおもしろい。
  偏見もって見始めてほんとうにすまんかった、ごめんなさい。


さて、この作品の魅力は、大別すると以下の三つに集約できると思います。

 ① 絵画技法や芸大受験を全く知らない人でも引き込まれちゃう親切設計
 ② 主人公・八虎を中心とした、悩み彷徨う若者の青春群像劇
 ③ 有無を言わせぬ作品講評のリアリティ


まず①ですが、これ、本当に大事です。

 僕ももちろんそうなんですが、視聴者の大部分というのは、
 絵画の技法だの藝大受験の難しさだのというのは
 まるっきり『知らん』わけでありまして。

 その点、本作ではズブの素人だった八虎が藝大を目指すという、
 視聴者と同じ立ち位置から学びを始める体裁をとっているわけです。

 だからものすごくわかりやすいし、共感できる。
 いや俺アニメぐらいしかわからんし芸術とか言われても……
 というタイプの方でも気軽に見て楽しめる安心設計でないかと。

   おまけに、段々と言われることが専門的かつシビアになってきます。

 初回と二話までは、高校の部活レベルのお話ですから、
 そんなに難しいこととか高度な技法なんてのはでてきません。
 本編後に流れる『ブルピリ豆知識』も基本中の基本ですし。
 {netabare}
 ふふん、そのぐらいオレだって知ってるもんね、
 そんな感じで油断しながら見ているうちに、
 三話目から六話目までの予備校編がスタートします。

   もう、教室に入った瞬間から、雰囲気が全然違います。
   見かけからしてイカレてる奴が多くて、
   リアルなんだろうけど、笑っていいのやら納得したらいいのやら。

 もちろんここは本気で藝大を目指す連中の巣窟ですから、
 知識や技術、さらには視点や意識の持ち方までもが全然違います。
 少なくとも僕は『知らんかったこと』がほとんどだったわけなんですが、
 その解説が自然なうえに丁寧なんだ、これがまた。
 いやあ、勉強になります。

   ここで視聴者は、いろんな技法を知らず知らず学ぶだけでなく、
   プロによる『絵の評価』はどういう視点でなされるのか、
   そんな狭くて難しいことをイチから教えてもらえるわけですね。

 そういうのをこってりアタマに叩き込んだ上で、七話からは藝大入試編。

 このあたりになると見る側もけっこうその気になっていて、
 おお、その手できたか、みたく、
 わかったような感想を持ってみたりみなかったり。

 二次試験の課題がヌ-ドモデルというのも、おおっ、藝大っぽい。
 というか、モデルさんが休憩のたびに前も隠さずストレッチしてるのが、
 新鮮な驚きというか発見というか。 ヨロコビ言うな。
{/netabare}
 総じて、実生活にはまるで役に立たない知識がてんこもりで、
 視聴後はちょっとした知ったかぶりができるぐらいのレベルにあります。
 この辺、うまく知的好奇心をくすぐってるなあと感心してみたり。



そして②の群像劇要素が、じわじわぐいぐいと視聴者を魅了していきます。

 八虎の初期設定は、やるべきことをきっちりやる、イケメンチャラ男。
 それに調子こいてたら単に『イヤなやつ』なんだけど、
 そのきっちりさが『自信のなさの裏返し』なのが、共感度あげています。
 {netabare}
 そしてその自信のなさは、制作姿勢にも現れています。

   俺は天才じゃない。書いた分しかうまくならない。

 そういう自己認識の元、千本ノックのごとく書くわ書くわ。
 講師にダメだしされても、世田介くんに才能の違いを見せつけられても、
 決してココロ折れたりせずひたすら書き続ける。
 もはや『スポコン』ならぬ『芸コン』領域。
 あの『響け!ユ-フォニアム』の、さらにハードモ-ドみたいな感じです。

 そのくせ、わき目もふらず自分のことだけ考えてるわけでもなく、
 藝大受験の二次試験前に、
 親友でもない鮎川に付き合って海まで行くとかね。いい奴なのよほんと。


 その鮎川がまた、いいキャラしているんです。
 性自認は男みたいだから、女装指向のゲイになるのかな?
 いやほんと、告られたら迷っちゃいそうなぐらい美形です。

 鮎川のいいところは『おかしなやつ』じゃないところ。

 外観上は一番かわってるんですが、
 ただ自分の『好き』に正直かつ必死にしがみついてるだけで、
 ポ-ズとはうらはらに、根っこは繊細で、悩める青少年。

 わが道を行ってる顔をしながら自分に対する周囲の目を客観分析したり、
 しんどそうな生き方をしてますが、共感できる部分が多いです。
 八虎にだけ甘えて本音を吐露しちゃう弱さも、なんか純粋でいい感じ。

 てか、この二人、実はけっこう互いを理解し合ってるんですよね。
 そのくせ馴れ合いもせず適度な距離を保っているところが、
 逆に相手を認めている感じがしてステキです。


 そして、天才、世田介くん。
 圧倒的な才能と傲慢なまでの自信、
 そしてそれ以外は何もないというコンプレックスを標準搭載。

 イケメンで友だち多しの八虎に対して
   おまえ、リア充のくせに美少女アニメなんか見んなよ
 的な敵愾心を抱くあたり、見事なよじけっぷりです。

 ぐいぐいくる八虎を表面上は迷惑げに拒否りながらも、
 内心うれしたったり困惑していたり、
 ほんと、わかりやすくひねくれた性格してるなあ、と。
 
 そのくせ、なんやかんやで二次試験のときには、
   今日だけは無理した方がいいよ
 なんて『対等な仲間』としてアドバイスもしたりして、
 けっこうなついちゃってるあたりが、かわいいんだ、これまた。


 そして、迷える秀才、桑名マキ。
 藝大主席合格の姉など、家族全員が藝大出身という血筋の為、
 世田介くんの絵を見てもビビらないし、タイマンはれる実力の持ち主。

 そのくせ、こっちはお姉ちゃんコンプレックスを抱えていて、
 自分のことを天才だとはこれっぽっちも思っていない。
 謙虚なんじゃなくて、自分と比較する相手がデカすぎるんですよね。

 性格はナチュラルそのもので、ふつうのトモダチ感がすごい。
 ちょっと黒い部分もあるけれど、それをきちっと自己批判しているし、
 あたりまえのように八虎に手を貸してあげたりとか、性格かなりいいんだ。
 あと、弁当箱のデカさは、もはやかっこいいレベル。
 {/netabare}

 その他、個性あふれる受験生がびっしり脇を固めていて、
 しかも一人一人の人物造形がしっかりしているから、
   さまざまな若者が、それぞれの思いを胸に抱いて受験に挑む、
 という『ありのまま感』がびしびし伝わってきます。

 これぞ青春群像劇の醍醐味。いやあ、惹き込まれる。
 

で、③の『作品講評のリアリティ』が、ものっそい説得力あるんです。

 なんと言ってもすごいのは、実際に作品を『描いている』こと。
 それも一枚二枚のレベルではなく、
 講評棚にならぶ作品だのボツ作品だのを全部。

 しかもそれが
 ・うまくはないけれど『いい絵』
 ・うまいけれど『つまらない絵』
 ・うまくて面白いけれど『藝大レベルじゃない絵』
 ・うまくて面白くて『藝大レベルの絵』 
 みたく綿密に描き分けられているわけで。

 あの『響け!ユ-フォニアム』でも、
 プロのトランペット奏者と音大生に実際の演奏をしてもらい、
 実力者同士のオ-ディションを再現してましたよね。
 それと全く同じで『ちゃんと描いている』から説得力が違う。

 美術さん、大変だったけど楽しかっただろうなあと感心してみたり。
 {netabare}
 八虎が最初に書いた渋谷の絵なんか、
 確かにこれっぽっちもうまくはないけれど『いい絵』だもの。
 お母さんの絵はちょっと微妙だったけど。
{/netabare}

 で、その講評をする美術部の佐伯先生と予備校の大葉先生が、
 するどいんだ、これがまた。

 佐伯先生は示唆して気づきを与えるような言い方、
 かたや大場先生はズバっと切り込む言い方、
 方向性の違いはあるけれど、どちらも根っこはわしづかみ。
 {netabare}
   矢口にとって『縁』は糸のカタチをしてた?

 なんて大葉先生のセリフ、よくぞ言ってくれた、と思いましたもの。
 昔から言われている直喩の使い回しなんて、思考停止でしかないしね。
 よく聞いとけ、そのへんのラノベ作家。
{/netabare}
 その他の講評も「ふんふん、なるほど」と納得させられることしきり。

 もちろん実物の絵を前にしたら異論を感じる可能性もあるけれど、
 画面に出てくる絵を見る限りでは、
 僕ごときの眼力では「おっしゃるとおりでございます」と平伏するしかありません。

   ちなみに同じ芸大ものでも『僕たちのリメイク』なんか、
   完成作品を一切見せずに「すげえ」なんて言わせてましたよね。
   それがいかにチープで不誠実な演出か、
   本作と比較すると、しみじみご理解いただけるのではあるまいかと。


**************************************************************


僕的な作品の総合評価は、堂々のSランクです。

もちろんアニメに何を求めるかによって個人差はありますし、
一話まるっとバトルとか、萌え萌えきゅんきゅんとかを求める方には、
ぜんぜん、まるっきりおすすめできません。

ですが、きちんと『人のカタチ』をしていて、
誠実に作られた骨のある青春ドラマを求める方には好適の逸品です。


映像は、絵画作品だけでなく本編自体も、
見せたいと狙っているところはきっちりしっかり描けています。
博物館の背景なんか、かなりやばい。美術さん、えらい。
作画も、きちっと見せたいところは力入ってて、
一枚絵としても充分鑑賞に堪えうるレベルにあります。

  ただ、それが全編で貫けてないんですよね。
  カットによる出来不出来がすごい。
  つなぎのカットなんか「え? 中国?」みたいな。
  それが続くと「あのなぁ、Seven Arcs……」と思わざるを得ず。

  美術さんの頑張りに5点をあげたいところなんだけれど、
  京アニ品質を5点とするなら、
  その部分で-1点は致し方ないところ。むしろかなり甘めかと。


かたや役者さんのお芝居は、高レベルで安定しています。

冒頭に書いたけれど、八虎役の峯田大夢さん、
作った感がほとんどしないナチュラルな基礎性質が好感度高し。
あまり『張らない』自然体のお芝居なんだけど、
きっちり感情を載せて台詞の奥にある核みたいなものをうまく引き出し、
矢口八虎という人物像を見事につくりあげています。

  元コスプレイヤーとかで偏見もってほんとにごめんなさい。
  これからいい役を引き続けられれば、人気出るんじゃないかしら。
  お願いだから、乙女系やアイドル系は出ないでね。

鮎川役の花守ゆみりさんの男声もいい感じ。
演技がしっかりしているだけでなく、声そのものに表情がありますよね。
なでしこ演ってることでもわかるけど、使える音域がすごく広い人なんだ。

  まだ24歳とかなり若いし、
  足のケガもあるけど、信念もってアイドル活動控えてるみたいだし、
  さらなる伸びしろのありそうな、いい役者さんです。

そして宮本侑芽さんの演じる桑名マキも、僕的にはかなり惹き込まれます。
作った感じがほとんどしない、ナチュラルなともだち声。
同じくナチュラルな峯田さんとの相性、抜群かも。耳、おおよろこび。

そして、なんと言っても影のMVPは、
佐伯先生を演じたラムちゃんこと平野文さんと、
大葉先生を演じた和優希(かず ゆうき)さんではあるまいかと。

  このお二人には、揺るぎのない言霊、オトナの説得力がありました。
  だからこそ、物語にびしっと芯のようなものが通ったし、
  迷い、右往左往する受験生の『若さ』が浮かび上がったわけで。


音楽も「え? ヤマシタ?」と思わされるOPも、
きれいな声で実はけっこうエグいこと言ってるEDも、いい感じです。

  劇伴は、いささか狙い過ぎなのが気になったかな。
  あと、なんとかならんかったのか、OPのカット割り。
  EDじゃないんだからもうちょっと動かそうよ。



ちなみに、原作者の山口つばささんと画家の山口健太さんが、
ねとらぼで対談やっておられて、こっちもかなり興味深い内容です。
いま35歳以下で年収300万ある油画家って、20人ぐらいじゃないか、とかね。

村上春樹さんの小説の中に、
 「ピアニストの世界っていうのは神童の墓場なのよ」
なんて台詞がありましたが、油画の世界もどっこいどっこいだなあ、と。

  それでも後先考えず飛び込むのが『若さ』の特権だし、
  それぐらいイカれたやつじゃないと
  突き抜けたものなんか創れないんじゃないかと思ってもみたり。

もちろん、イカれたまま最後まで突っ走れる人はほんの一握り。
ほとんどの人は川石のごとくカドを削られ、
海に近づくころにはまあるい普通のおっさん・おばさんになってしまいます。

  何かを『好き』になるのは簡単なことです。
  だけど『好き』に向かって突っ走るには、相応の覚悟と根性が必須。
  さらに『突っ走り続ける』なんて、めったにできることじゃありません。

  そして、足を止めたとき、
  その人の『青春』と呼ばれる心的情景が終わるのではないかと。

だからこそ、本作は『ブルーピリオド』なんですよね。
ブルーピリオド=青の時代=青春時代と掛けたタイトルそのものが、
この作品が描こうとしている情景に他ならないわけで。

  うん、よく描けてる、と僕は思います。


玉石混合のいまのアニメ業界は、
絵をまるでわかってない大富豪が買い漁ったコレクションを一堂に会した、
カオスやサバト的な展覧会のよう。

変な画商が売りつけた、
『なにを描きたかったのかちっともわからない絵』
みたいなものが、相当数まぎれこんでいます。

そんな中で本作は、
思わず足を止めて見入ってしまうだけの『青い輝き』をもっています。

  両手をポケットに突っ込み、
  軽く息を吐いて首なんか回したりしてから、
  改めてじっくりと眺めてみたくなる。

  ぐちゃぐちゃな展覧会で時折見かける、そんな一枚なのでありますよ。
  

投稿 : 2024/05/04
♥ : 26
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

美大を選択するという生き方

アニメーション制作:Seven Arcs
総監督:舛成孝二、監督:浅野勝也
シリーズ構成・脚本:吉田玲子
キャラクターデザイン:下谷智之
美術監督:仲村謙、金子雄司、
美術設定:緒川マミオ、中島美佳
音楽:井上一平、原作:山口つばさ

よく行く飲み屋には、美大出身の人が何人かいた。
多摩美、ムサビ、東京藝大の人もいたように思う。
ひとりはフィギュアを制作する会社に勤めていて、
ほかには、三越に勤務している人や、
飲み屋を経営している人もいた。
彼らと話していると、美大出身の人は
インテリが多いのだと感じさせられた。
幅広い知識を持っているし、音楽や文学、芸術には
やはりこだわりがあって詳しかった。
彼らと話す時間は楽しかった。

今回、美大受験がテーマのこの作品を観ていて、
彼らがなぜ深い知識を有し、面白い話ができるのかが
分かったような気がした。
東京の美大は難関が多いのはよく聞いていたし、
彼らはやはりほかの人と少し違った性質を
持っていたように思う。

それは美大を選択するという困難さ、
そして、受験するに当たり、
自分という人間を深く理解しなければならないという
難しいテーマについて、この若い時期に対峙するからだろう。
しかも、美大に入学したとして、
それが良い就職につながるというイメージはない。
もちろん、美大は優秀なところが多いので、
それなりに良い就職先はあるだろうが、
普通のサラリーマンになることを考えるような人は、
まず選ばない進学先だと思う。
美大を選択することは、将来の仕事というより、
生き方を選択することに近いのかもしれない。

主人公の矢口八虎は、ノルマをクリアする感覚で
楽しく人生を謳歌している人間だった。
頭は良いし、何でもそつなくこなす。
ピアスと夜遊びで、周囲から不良と見られているが、
それは、自分が何を好きなのかが分からないことの
裏返しの行為だった。
趣味のひとつは、サッカー日本代表の試合を
スポーツバーで観戦し、友人たちと騒いで、
喜びを共有することだった。

ある日、八虎は学校で美術を本気で志している人の
F100号という大型サイズの天使の絵を目にする。
そのことによって自分のなかの何かが動く。
美術講師から授業で「好きな風景」の課題を出され、
徹夜明けの渋谷の街が心のなかで膨らむ。
自分の感じたもの、自分の目に見えた渋谷の街を
ブルー基調で紙に表現する。
その絵を多くの人から感じ取ってもらえたことで、
自分の好きなもの、自身の感覚を大切にする
真っ直ぐな生き方に心が動かされる。
そして、絵を描くことで、これまで見えていなかった
現実の景色も、より明瞭に見えるようになるのだった。

この作品は、矢口八虎が美術に出会い、
美大受験に取り組んでいく話でしかないのだが、
内容はとても深く、哲学的ですらある。
物事の「価値」は、一体どこにあるのか。
自分にとって大切なものは、何なのかを
一人ひとりに突き付けてくる。
もちろん、美大受験、あるいは好きなことを
目指すことだけが幸せになるとは限らない。
しかし、自分の好きなことに対して、
真正面から取り組むことは、きっとその人の人生に
豊かな彩りを与えてくれるのだろうと思わせてくれる。

私は美大受験に対して全くの無知なのだが、
東京藝大出身の作者が描くこの世界の論理は
スッと自分のなかにも入ってくる。
結局、東京藝大を目指すには、
「好きなもの」や「表現したいこと」が
自身のなかではっきりしていないといけないし、
そこには誰もが知っているありきたりなものではなく、
自分自身が何度も反芻して導き出した
理屈が必要になってくる。
そこは、企画書作成のやり方に似ているかもしれない。
誰もが分かりやすい表現方法で、問いに対する明快な解答を
オリジナリティを加えながら行わなければならない。

「美術は生き方」だと予備校の大場講師は言う。
人によってゴールの場所が違うし、
ゴールに行くまでの方法は、自分で考えなければならない。
正しい解答があるというよりも、
見た人を納得させられるロジックと技術力が必要なのだ。
これはもう「受験」という部分とは外れているように思える。
一般的な大学と違い、2浪、3浪、4浪以上までが
たくさんいるのもかなり特殊だろう。

受験で興味深いのがスケッチブックを提出すること。
普通の試験なら解答が合っているか間違っているかでしかないのに、
美大受験の場合、作品と一緒にその過程を表現するものも
提出しなければならない。つまり作品を補完する役割のもので、
これがとても重要になってくる。
その解答に至った「過程」や「考え方」を重視するのだ。

受験は人生の重要イベントのひとつだ。
思春期ということもあり、
人によっては色々なことが起こるだろう。
でも、私自身の経験では、やはりかけがえのない日々だったように思う。
自分が将来何をやりたいのかも見えない時期に
ただひたすら勉強ばかりするのは辛くもあるが、
自分の知らなかったことをどんどん吸収できる喜びがあった。
勉強のことしか考えていなかったのに、
未知の世界を旅するような感覚だった気がする。
八虎はそんな時期に龍二の悩みにまで入り込み、
自分自身の問題として捉える。
海に飛び込まないと、冷たさや暗さ、怖さなど、
本当のところが分からないのなら、飛び込むしかないと思える。
これは、八虎が美大受験を通して受け入れた副産物ともいえる
他人に対する考え方でもあったのだろう。

{netabare}東京藝大の一次試験・自画像に続き、
二次試験のモチーフはヌードモデル。
実際に若い裸の女性が現れてモチーフにするという。
こんなテーマが受験で出されることがあるのは驚きだ。
やはり美大受験は一筋縄ではいかない。
八虎は龍二との小旅行時に自分の裸を描いたことで、
自分にとって裸が意味することを理解していた。
毛の生えた薄いゴムのように情けないのが裸で、
だからずっと武装しようとしていたのが
自分自身だと気づいていたのだった。

ありのままを認めること

それが人生において、生き方において
とても大切なことなのだと八虎は最後に行き着く。{/netabare}

受験を通して、主人公が自分自身について深く考え、
成長していく様子をつぶさに見せてくれる。
これはどの世代にも響くだろう。

私は、この作品がとても気に入っているのだが、
はっきり言ってアニメ自体には不満も多い。
いろいろな事情で制作の難しい面はあっただろう。
12話で受験までを構成しなければならないのは、
どう考えても必須だっただろうし、
そのためには、時間をかけずに物語を
進めなければならなかったのも分かる。
ただ、個人的にはメリハリが不足していたと思う。
というのも、内容は良さそうなのに1度観ただけでは、
ぼんやりしている部分が多すぎるのだ。
これは、見せ方や演出、そして捨てる部分を
増やすべきだったのではないだろうか。

内容はとても好きだったので、
アニメを全話鑑賞したあとに、コミックスを全巻購入した。
そして、読後に感じたのが、漫画で大切にして
2ページを使って表現しているような部分を
アニメでは軽く流してしまっているので、
そこが、重要で心に響くシーンなのだということに
気づきにくいのだ。これは演出の問題だと思う。

この作品は作者の「言葉の選び方」も秀逸で、
そこをきっちりと視聴者に伝えないといけないのだが、
アニメでは無頓着に感じる。
原作者との打ち合わせなど擦り合わせが必要な部分も
多かっただろうが、個人的には制作会社の力不足を感じた。

しかし、それはあくまで作品の良さのいくつかを
表現できていないというだけで、
私はアニメを鑑賞して原作購入を決めたので、
十分に奥深い魅力を伝えてくれているとは思う。
あくまで、原作レベルでの良さを
伝えきれていないという意味だ。

おそらく時間や人手不足もあったのだろう。
本編のアニメーションの質自体は、
崩れる一歩手前というレベルの部分など、
観ていて引っかかる場面は多数あった。
美術作品をアニメーションのなかで表現しないといけないという
とてつもない高いハードルもあったので、
仕方ないのかもしれないが、良い作品だけに
余計に気になってしまったのかもしれない。
ただ、OPとEDのアニメーションは、
とても良く出来ていたと思う。美術アニメとしての
イメージを存分に生かして落とし込んでいる。

私の感覚でしかないのだが、
この作品のアニメにおける続編は
BDがよほど売れない限り、
ほぼ期待できないのではないだろうか。
内容がそもそも一般受けしないことに加え、
視聴者に伝わりにくいと思えるからだ。

「青の時代」なのか青春なのか、
それとも全く別の何かなのか。
タイトルへと導く物語の行く末は、
コミックスで最後まで見届けたい。
(2022年2月19日初投稿)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 44

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

青い熱量を感じた。

タイトルがおかしな日本語なのは自分でもわかってる。
だけど、この表現がぴったりだと思ったのでそのままにしておきます。

1話視聴時点で、熱量が感じられた。
物語の導入部から主人公の心情の変化のきっかけとなると気づきが描かれる。

気づきを得ることの大切さと気づきを与えてくれる人、承認してくれる人の大切さをしみじみと感じた。

そして、自分のやりたいことに気づき、自分自身の思いを表現する事、したいという欲求。
その思いを評価、承認される喜びというものに気づき、エネルギーが高まっていく。

これは、人というものが「何」を求めているかという根元的な「問い」に対する、大きな「答」の一つであると思う。
勿論「金」「名声」「モノ」等々、欲するモノは人それぞれ、その人のおかれた環境、タイミングにも影響を受け、変化していくものだとは思うが、大抵の人は共感と承認を求めているものだ。



1話の段階で主人公は大きな方向性とエネルギーを得ることとなった。

ワンテーマな青春群像劇なら、テーマは違えども他にも類作品はある。
今回はそれが、たまたま芸大を目指し美術部に入った主人公だっただけ…。

と終わらせてしまえないほど好みの作品だった。

芸術、美術という正解のない世界での「答え探し」は、私の「仲間ができる話が好き」というモノサシと同じくらいのレベルで良作と判断する価値基準の一つになっているみたいです。
ちょっと哲学的な部分とかかな。
ああ、そう言えば「人でない「人」の物語」を好み、良く練られたその手の物語を高く評価するっていうのも、同じか近い感覚かもしれません。


正直、こんなヤロウが主人公の作品で心が震えるような感覚を覚えたのは久しぶりです。
是非とも、今現在、中学~高校生くらいの若者に観て欲しい作品だと思っています。
広い目で観てもらえば、きっと役に立ち、正しいエネルギーをもらえる作品ではないか、と考えます。
そして、自分、自分の好きなモノ、自分のやりたい事を考え、深掘りする機会になるのではないか、とも思っています。
主人公の「思考を動かす」プロセスをじっくりと受け止めてみて下さい。
今後のあなたの方向性を整理、動かすエネルギーが得られるかもしれません。

また、登場してくるキャラクターもとても魅力的でした。
人間的と言うか、個性が強く感じられました。
当然、クリエイターとしての狂気(こだわりや譲れないもの、表現者としての探究心)も感じられます。

ライバルであり、同級生であり、同じ部員であり、友達であり・・・、と複雑な立場、立ち位置が絡み合い、それがいい形で表現されていました。
それぞれが、それぞれの思いを抱え、それを外へ表現する者、抱え込む者、本当の思いに気づいていない者、飄々としている者、色々です。
そんな中、八虎と龍二のカラミは一番大きな固まりかもしれません、確かに私にとっても印象深かったですし、八虎にも大きな影響を与えたと思います。
物語の中でも、見所と言ってもいいと思いました。
しかしながら、全体的な印象としては、各キャラクタの関係性は、ドロドロでも、ねちょねちょでも、アッサリでもなく、本当にいい塩梅だったと思います。
なぜか、いやな気持にならず各キャラクタを観れました。

もっとも、これは各キャラクタの進むベクトルが同じ方向だったのもあるかもしれませんね。
乱れというか、ノイズをあまり感じなかったからかもしれません。


あと、美術部の顧問の佐伯先生と美術予備校の大場先生はいい先生でしたね。
こういう恩師と出会えた生徒さんは幸せだと思います。
「出会い」というモノの大切さを実感します。


この作品は、本当にワンテーマ、ワンクールで表現をした作品としては突出した作品だと感じました。
コンパクトにスピーディに、そしてしっかりと締めくくっていました。
もちろん、各キャラの悲喜交々や今後の姿も気になる終わり方ではあるのですが、主人公の矢口八虎のスタートダッシュの物語としては、完成されていると思います。

私は、エネルギー不足になった時や迷ったとき、もやもやしたときにきっとこの作品を見返すことがあると思っています。
そして、見返したときにきっと新たな発見やエネルギーを貰う事があるんじゃないかと感じています。

ちょっと、誉めすぎかもしれませんが、
本当にコンパクトでよい作品と感じています。
作品の印象は人それぞれだとは思いますが、まだ、見ていらっしゃらない方は観る機会をつくってみてはいかがでしょう。
おススメしたいと思います。



ところで、作品の中で「美術作品」は作家の思いや表現したい事を具現化するために計算しつくされている旨の説明があったかと思いますが、これは、本当にそうなんですよ。
美術展や絵画展などで、学芸員さんの説明を聞きながら回ってみるといいと思います。
最近は、そういう機会を作ってくれている会場も多いはずです。

教えてもらうと、構図、作品の意味や作家の意図、思い、考え、表現したい事が実感でき、その事に気づけると思います。

そして、ごく稀にですが、とんでもないことまで、意図されている作品に出合う事もあります。ひねくれた作家さんのひねくれた思いや、あるいは他の作家さんへの嫌味や批判、嫉妬さえも内包されているケースもあるんですよ。
ほんと、おもしろいものですね。

作品を観て、好き、嫌い、綺麗、そうでもないという視点はもちろん大事ですが、人から教えてもらって、初めて気づき解ることもあります、何でもそうなんでしょうが、そういう機会があるのとないのではだいぶ違うかもしれませんねw。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 20

57.1 4 渋谷で先輩なアニメランキング4位
まえせつ!(TVアニメ動画)

2020年秋アニメ
★★★☆☆ 2.7 (117)
293人が棚に入れました
お笑い芸人を目指す4人の若き乙女たち19歳(北風ふぶき、凩まふゆ、新谷りん、朝生祇なゆた)は、日夜バイトに明け暮れながらも一生懸命にネタの練習に励んでいる。笑いでみんなを幸せに!みんなの幸せで私たちも幸せになる、というきれいごとを大義名分に頑張るも、なかなか芽が出ない4人だった。そんな4人には「お笑い界の武道館」、なんばグランド花月の舞台に立つ!という目標があった。しかし、とりあえずまずは身近なところからいっとこか、ということで、東京渋谷の無限大ホールのいっちばん最下層、ファームクラスの舞台に立つことを目指して頑張っていくことにした。彼女たちのライバルであり(勝手に彼女たちが思っているだけ)、まふゆの妹のまなつとその幼なじみの金成かなえの高校の先輩でもある現役女子高生芸人「JKクール」を目標に、まなつとかなえの女子高1年生組も芸人を目指し始める!総勢8人、4組による、お笑い日常奮闘記。“牛乳は吹き出す!笑いは隠せない"

声優・キャラクター
大西亜玖璃、大空直美、五十嵐裕美、中村桜、高田憂希、古木のぞみ、相田あすか、清水彩香、富田純基、うぶのハツナ、山本正剛、鮫島一六三、村井理沙子、荻野晴朗、利根健太朗、下田レイ
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

これは「お笑い(ギャグ)アニメ」ではない。「芸人(職業)アニメ」である。だから、笑えなくても良いのである!、、、良いのか?

[文量→大盛り・内容→雑談系]

【総括】
これを「ギャグアニメ」と捉えるとキツいですね。

これは、「芸人アニメ」。

「ゲーム制作アニメ」とか「卓球アニメ」と同じようなくくりで、「芸人という職業を紹介するアニメ」だと思うこと、これが本作を楽しむポイントです。

つまりは、「序盤は笑えないけど、仕方ないよ」ということです(だからといって、終盤に笑えるかは保証しませんw)。

レビューでは、このアニメの構造的な難しさを書きたいと思います。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
この作品は、荊の道。この設定(作り方)でヒット作を生み出すのは、メチャクチャ難しいと思った。

以前、「ゴットタン」という番組の中で、キングコングの西野さんが、水口さんという素人と喧嘩。水口さんが、「キングゴングより面白い漫才作れる」と言ったのに激怒。

「梶原連れてこい、漫才バトルしようぜ」「オマエは素人のフィルターがかかっているから笑ってもらえているだけで、プロの現場に出ろ!劇場に出てみろ!」「プロと名乗った瞬間に、お客さんは厳しくなるぞ!出ろ!」

の連打。最終的に、なぜか西野さんが劇団ひとりさんのケツを舐めるこの回は、かなりの名作です(笑)

閑話休題。

まあ、西野さんが面白いかどうかはこの際おいとくとして、西野のさんが言う、「プロのフィルター」ってのは正しいと思う。

YouTuberさんの中でもそういう方はいますが、「素人だから笑える」ということはあって、YouTuberさんがテレビ番組出て、軒並み結果を残せないのを見ていると、ダウンタウンさんとか、やっぱり完全にすげぇよな(別格だ)と思う。

(ちなみに、私が1番好きな芸人さんは、さまぁ~ずさんです。二人の雰囲気が好き。ネタなら、NON STYLEさんとかサンドウィッチマンさん、陣内智則さんなんかはクオリティ高いと思う。フリートークなら、博多大吉さん、有吉弘行さん、麒麟川島さん、オードリー若林さん、くりーむしちゅーさん(2人とも)、バカリズムさんなんかは、凄いと思う)。

本作も、プロ(お笑い芸人)のフィルターがかかっている。だからだろうか、ネタがツマンナイ、笑えない。

日本人は「楽しむのが下手だ」と言われる。マジックとかお笑いもそうだけど、欧米人は「驚こう」「笑おう」と思って観に行くが、日本人の場合、「審査」的な感覚で、「見抜いてやろう」「どう笑わせてくれるかな?」みたいな視点を持ちがち。

新喜劇なんかそうだけど、冷静に考えれば大して面白いことを言っていないと(少なくとも私は)思っている。でも、「あのギャグで笑おう」という積極的な気持ちで観に行くから、笑えるのだと思う。人生、その方が得なんだけどね。

まあ、本作の場合、積極的に笑おうと思っても、笑えないクオリティだってのもあるけど(苦笑)

それから、「お笑い」をアニメとして扱う構造的な難しさを感じたのが、「客の存在」。

ギャグアニメの場合、「客」とは「我々(視聴者)」を指すのだけれど、本作の場合、文字通りの「客」がいる。その「客」が笑えば、「これは面白い(と制作が考えている)ネタ」であり、スベれば、「面白くない(と制作が想定した)ネタ」となる。それが、自分の笑いのツボとピタリとハマるなら良いんだけど、「自分がつまんないのに客が笑った」り、「自分が面白いのに客が笑わなかった(てのはほぼないが)」りすると、どんどん気持ちが離れていく。

一般のバラエティーなどでも同様の演出(客の笑い声)はあるが、あくまで、客の(一応自主的な)声。本作の場合、制作の自作自演なので、殊更にサブい。

あと、ネタの監修が「天心の向さん」てのが。まず、「そんなに売れてない芸人さんがネタの監修しても」とは思うけど、(ネタが面白くて)売れてる芸人さんは、アニメのネタ監修なんて(暇じゃないし、リスキーだから)やるわけない。

それから、吉本所属の芸人さんが、本人役で出ていましたが、正直、アニメの足を引っ張っている。

単に「声優として下手」なだけではない。

「作品の世界(お笑い界)では先輩」であるため、「とこなつ」や「R凸」に対して上からものを言うのだが、「アニメ業界としては声優さんの方が上手い」から、「(声優として)上手い奴が下手な奴に怒られている」というねじれ現象が生まれ、アニメの世界観を壊していた。

このへん、「それが声優」では、本人役で出たのが「野沢雅子さん」や「堀江由衣さん」ですからね、違和感なさすぎた。(当たり前)w

(それにこれ言ったらなんだけど、売れっ子のJkクールも、とこなつやR凸と同じくらいつまんないってのも)

また、本人役で出る芸人さんも、(申し訳ないが)「誰やねん」という方ばかり。これが、普通にテレビで出ている人なら話題にもなるし、声優として下手でも「本人」として違和感なく混ざれる。

少し調べたら、アニメ関連の仕事を手掛けてる芸人さんが多い。つまり、「このアニメをきっかけに仕事を増やそう」としているのではと邪推できてしまう。それは、「アニメのために吉本が協力している」のではなく、「吉本のためにアニメを使っている」だけであり、純粋にアニメを楽しみたいと思っている我々アニメファンにとっては、百害あって一利なし。むしろ、印象が悪くなる。

原作を売りたい、アニメにゲスト出演で知名度を上げたい、歌手として成功したい。そういう狙いはあっても良いし、そういう会社が金を出すからアニメは出来上がるんだけど、全ては「アニメのクオリティ」が大事であることを、いいかげん分かってほしい。鬼滅が良い例じゃん。関わった人、皆が幸せになっている。

もしここに安西先生がいたら、「吉本のために『まえせつ』があるんじゃねぇ、『まえせつ』のために吉本がいるんだ」と激怒しているだろう(笑)

さて、ではそろそろ(少し)誉めるところをw

総括でも書いてるけど、本作は「芸人の成長物語」ですから、9話で「ボケとツッコミを入れ替える」流れがキーになります。オードリーさんやぺこぱさんも、それで売れた。確かに、とこなつは、ずっと違和感あってスベってて、その伏線をここで回収するわけだけから、上手い構成にはなっていたと思う(誉めのここまでw)。

ただ、これが「テニスの前衛と後衛」みたいなら、視聴者も(いつか強くなると)我慢して観るけど、もし本作を「ギャグアニメ」として(笑いたいと期待して)観てしまっていた場合、「ただのつまんない2人」として、前半で切られてもしまう可能性が高いと思いました。

ていうか、「芸人としての成長」を描く以上、「売れていない芸人」を主人公にする必要があり、ということは、ネタが笑えたらダメなわけで。

という、自分で自分の首を絞めるような設定でしたね。結局最後までネタでは笑えなかったので、成長も掴みにくかったですし。1回でも爆笑できれば良かったのですが。

これは蛇足ですが、最終話、NON STYLEさんのゲスト出演には驚いたけど、まず、キャラデザが似てないし、NON STYLEさんクラスの芸人が、こんな若くて可愛いくて実績なくて事務所にも入っていないつまんない芸人に直接声かけにくるって、あわよくばヤろうとしてるんじゃないかと、邪推しかできないラストシーンでした(苦笑)
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆3
高校の文化祭。しんちゃんモノマネでどんスベり。これ、「笑いのハードル高める」厳しい設定のお笑いアニメだよな。

2話目 ☆2
まずシンプルに、ネタが笑えない。ライブつまんない。

3話目 ☆2
その、「すごい女子高生コンビ(JKクール)」が、大して面白くないってのがね、なんとも。

4話目 ☆3
温泉営業。保険だって、悪くない。こういう営業って、いくら金出るの? ドン滑り。共感性羞恥なので、こういうのキツイ。客イジリから、客に合わせて。こういう部分を魅せるのは良いし、ネタを途中で切るのもアリだと思う。

5話目 ☆2
ちょっとイラッとした。この程度のアニメで、ゆるキャンをガチでパクるなよと。地元ネタをやるのは、確かにウケるから良いと思うけど、それってツカミで使う程度で、本ネタに引っ張っていくべきじゃないかと思うんだけど。まあ、「ウケないなら本ネタ捨てる」というプライドの捨て方も、プロといえばプロなんだろうけど。

6話目 ☆2
う~ん、感動させに来てるけど、感動しない。

7話目 ☆2
なんばグランド花月。行ったことない。てか、大阪もちょっと通ったくらいなんだよな、行ってみたい。スパイク、全然面白くない、ヤバイ。ウーマンラッシュアワーも、ちょっとメジャーでも全く。ティーアップ、ベテランなのにな。

8話目 ☆2


9話目 ☆3
ボケとツッコミを入れ替える流れかな? だよね。

10話目 ☆3
なんだろう、ゆるキャンが「どうでしょう」をネタにした時は嬉しかったのに、この程度のアニメが「どうでしょう」を扱うと、イラッとするな。これ、どうでしょうの「四国八十八カ所」をネタにしてるんだろうね。審査員はいい話なんだ。ダウンタウンの松本さんはじめ、みんな「難しい」「やりたくない」「得がない」って言ってたけどな。

11話目 ☆2
マネー&カネーが、一番売れそうな気がする。いや、そこで常夏のネタカットかい。う~ん、客と自分の笑いがずれて気持ち悪いな。んで、R凸をフルで流すということは、R凸が落ちて、常夏が上がる流れかな。

12話目 ☆2
これ、常夏やR凸がスベるのは良いけど、JKクールが笑えないのはダメだよな。NON STYLEクラスの芸人が、こんな若い可愛いつまらん芸人に直接声かけにくるって、あわよくばヤろうとしてるんじゃないかと、邪推しかできない(笑)
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 28
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

今観てる

1話感想{netabare}
ほう、芸能人監修ですか。
ふと“落語天女おゆい”を思い出したけどあれって売れたっけ?
似たような試みの作品は他にもあるだろうけど…最近だと“ポケモン”でオードリーの春日が出演して「バラエティ持ってる作品は強いなぁ」と思ってたらこっちが本確定に切り込んできたって感じか。

いやぁ最近思うことがあってねぇ、アニメしか知らないアニヲタがアニメーターになってアニヲタ向けにアニメを作る縮小再生産?近交弱勢?まぁそういったのが起きてない?っていう問題。
なので畑違いの人を取り込むのは悪いことじゃないと思うのだけど、なーんかどれもぱっとしない印象、結局餅は餅屋なのかなぁ。
ってことでこういった作品は頑張って欲しいトコロなんだけど…う~んどうだろう?

のはらしんのすけ(矢島晶子、小林由美子じゃないよね)のモノマネをする泉こなた(平野綾)のモノマネをする大空直美…ん?平野綾成分あった?
話ちょっと逸れるけど、かつて“装神少女まとい”のネットラジオで「殺意コーナー」というのがありました。
正確には「殺意を覚えるくらいムカつくキャラを演じる」というもので、ゆまちん役の大空直美はそこでひらすたぶりっ子キャラを演じてたのだけど、それが結構“聖痕のクェイサー”のカーチャ(声:平野綾)に似てるなーと思ったことがありまして。
因みに大空直美のぶりっ子演技自体は「ハハ可愛いじゃん」で全然ムカつかない、ってかこれが評価されて“宇崎ちゃん~”が決まったってことは…まさかね?
なーんてことがあっての今作なので、まさか殺意コーナーで「あ、平野綾に似てるじゃん」と思った人が業界に居て採用されたとか…ままままさかね?

で、こういう話を展開するんだったら平野綾だけじゃなくて矢島晶子も出演したりするするもんじゃないのか?もしくは私が見落としてる?
モノマネ芸ってご本人登場が一番盛り上がると思うのだが…それともこのネタ次回以降に引っ張るのかね?

それにしても…物凄くタイミングが悪い。
同期放送の“神様になった日”の方がよっぽどお笑い芸人のコントみたいな掛け合い(悪いと言ってるのではなく)をしてて、こっちの特徴?は全部そっちに持ってかれちゃった印象。
え、コロナでずれ込んだだって?うわぁそれはついてなさ過ぎる、見てるこっちが悔しくてぐぎぎと言いたくなる。
冒頭で書いた通り頑張って欲しい、「アニメスタッフが作ったアニメでは実現できない内容」を期待するのだが…高望みし過ぎかなぁ。{/netabare}

2話感想{netabare}
1話で触れてたクスリ芸?(そんな呼称初めて知った)なるものを2話まで引っ張らなかったのは評価。
1話感想では「まだ1話だしそんな批判的なこと言わなくてもね」と避けてたのだけど、クスリ芸は結構不愉快でして。
「そのネタつまらんから止めればいいのに」というのをずっと見させられるこっちの身にもなってくれよと。
ずっと見てるウチに段々慣れてきて面白くなるって?、それはあくまで出演(観客の目に入る機会)が保証されてる立場の言い分ではないか?とも。
まぁ1話感想ではああ書いといたけど、視聴者(観客)のことなんか無視した、芸人視点の身勝手な主張を聞かされるのかな?という危惧はありました。

ということで2話は、クスリ芸こそ無かったもののやっぱりどこか…な~んか身内ネタというか楽屋オチというか、そんな雰囲気。
漫才での銃の扱いが顕著だったかな。
舞台や芝居では「そこには無いものをあたかもあるものとして見なす」(もしくは黒子のように居るけど居ないものと見なす)ってお約束があるけど、これをそのまんまアニメで再現というのは…う~ん?
1話のエアギターと同じと言えばそうかも知れないけど、な~んか違うような…もうちょっとやり方あったんじゃないかな?と思わなくもない。
漫才とアニメは相性悪いのかねぇ?
ネタそのものがつまらなくても漫才なら「あ、ネタ出しの順番ミスって辻褄合わせに苦慮してるな」とか「相方がネタ合わせの時にはしなかったボケを突然やってアドリブで返してるな」とか、瞬発力というか緊張感が見所だと思うんだ。
何度でも取り直しの可能なアニメでそれをやられても…そりゃあ面白くないっしょ。
「プレスコにして一発撮りでミスってもそのまま使います」とかならまだ面白みもあるだろうけど、スタッフの負担考えるとこのアニメでは無理そう。
というかグダりそう、ネットラジオ聞けばいいじゃんってことになっちゃうかw
それと声優がね…「えっお前レギュラーなの!?」っていう。
“ソマリと森の神様”の柴田理恵は上手いと感じたのに、何が違うんだろう?{/netabare}

5話までの感想{netabare}
4話、美水繋がりでのハルヒネタなんだろうけど、今更お寒いっつーか身内ネタ臭いというか…わざわざオッサンに「ミクル伝説」歌わせるなよ!
美水ファンはここでやったーと喜ぶところなのか?
若手声優って詳しくないけどせめてそいつらに歌わせろよ、せめて!
ということがあった上での5話、エンディングが“秘湯ロマン”のパロ。
だからなんでオッサンが歌うんだよ!大空直美じゃダメだったのか?
ってか下っ手クソで円広志が汚された気分。
この感覚…ペドロアンドカプリシャスの前ボーカルの前野曜子のコブラを後藤邑子が歌った時の感覚を思い出す、それもこれもミクル伝説のせい。
“ゆるキャン”のなでしこが出た時は「なんか似てない(“おちフル”の方がよっぽど…ゲフンゲフン)けど5組が描くとこうなるのか」と好意的に受け取ってたのに、エンディング見てからはなんか汚された気分。
パロられると不名誉に感じるってよっぽどだぞ!?
こりゃもう“D4DJ”で「静かな戦士」のリミックスを期待するしかあるまい、多分無い。

んで本編についてだけど、漫才ってこんなんだっけ?「ネタ集め」ってそういうことだっけ?
見てきたものをヒントに脚色するとか、もしそのまま使うにしても面白おかしく伝えるようにするとかじゃないのか。
なんか見てきたものをただ言っただけのような気が…結局面白かったのは芸人ではなくチョーさんだったのでは…あれ?{/netabare}

6話感想{netabare}
妹が「ハイスクールマンザイ」に応募するも落選してめっちゃ落ち込むという話。

そんなに落ち込むほど気合入れてたっけ?なにか強い思い入れってあったっけ?
JKクールの片割れがムカっと来るくらいフザけた態度で臨んだ…のではないのか。
…。
と、よくよく考えてみると、これはシナリオをしっかりと練った上でなのか、はたまた単なる偶然か。
「なにか勘違いしてしまうような手応えでもあったのだろうか?」に考えが及び、そういえば前の回までで「身内にはウケてた」ってシーンがあったことを思い出した。
これで「受かって当然」と思い違いをしたところで落ちて大ショックって話の流れであるなら、まぁ変でもないかな?
あー勘違いしちゃったかー身内ウケって怖いなーって話だと受け止められる。

この作品自体が身内ウケ臭いんだけどね!

あははw自己批判かコレ?
「アニオリ改変けしからん」と主張しといてそのアニメがアニオリ改変してた“いもいも”を思い出すw

それはそうと途中、高田憂希と古木のぞみの「つんどら」による挿入歌が流れました。
できるんじゃねーか!!!
5話エンディングを差し替えよう。{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 10

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

"お笑い"でみんなを幸せにしたいっ! 世知辛い世の中だけど、私たちの"お笑い"で少しでもみんなに元気になって欲しい!

この作品の原作は未読ですが、「らき☆すた」を手掛けた美水かがみ先生の作品と知り、視聴を楽しみにしていた作品です。
お笑いを題材にしたアニメってどんなんだろう?
でも、「じょしらく」のような落語を題材にした作品だってアニメ化されているので、漫才でも何とかなると視聴前には思っていました。
まぁ、「じょしらく」は殆ど落語はしていませんでしたけれどね^^;


目指せ!なんばグランド花月!!
お笑い芸人を目指す4人の若き乙女たち19歳(北風ふぶき、凩まふゆ、新谷りん、朝生祇なゆた)は、
日夜バイトに明け暮れながらも一生懸命にネタの練習に励んでいる。

笑いでみんなを幸せに!みんなの幸せで私たちも幸せになる、
というきれいごとを大義名分に頑張るも、なかなか芽が出ない4人だった。

そんな4人には「お笑い界の武道館」、なんばグランド花月の舞台に立つ!という目標があった。
しかし、とりあえずまずは身近なところからいっとこか、ということで、
東京渋谷の無限大ホールのいっちばん最下層、
ファームクラスの舞台に立つことを目指して頑張っていくことにした。

彼女たちのライバルであり(勝手に彼女たちが思っているだけ)、
まふゆの妹のまなつとその幼なじみの金成かなえの高校の先輩でもある
現役女子高生芸人「JKクール」を目標に、まなつとかなえの女子高1年生組も芸人を目指し始める!

総勢8人、4組による、お笑い日常奮闘記。

牛乳は吹き出す!
笑いは隠せない


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

まずはじめに、この作品は漫才を楽しむ作品ではありません。
一流芸人を目指して日々奮闘する漫才コンビの物語です。
だから、この作品に漫才の面白さを求めたら肩透かしを食うことになります。

この作品には、主人公を擁する「とこなつ」と「R凸」という2つのコンビが登場するのですが、練習したネタを本番で披露する姿に、白鳥やチアリーディングを彷彿しました。

白鳥の水面を進んでいる姿は一見優雅ですが、水の中では一生懸命足をばたつかせています。
チアリーディングはみんな笑顔…どんなに苦しくてもその仮面の剥がれることはありません。
「とこなつ」と「R凸」を見て受ける印象は必死であることでした。

もちろん、「とこなつ」と「R凸」以外の漫才コンビも出てきますよ。
ほぼ先輩のコンビばかりですけど…
年期が入っている分、漫才のネタも面白いんですけどね。

きっと、お笑いには才能が左右する局面って絶対あると思いますが、才能だけでやっていける甘い世界では無いと思いました。
私は最近テレビではニュースくらいしか見ないので、お笑いとは疎遠になっていますが、テレビで放送される漫才コンビも「とこなつ」と「R凸」と同じような道を進んできたんでしょうね。

この手の作品の難しさは、漫才と日常のバランスだと思います。
漫才だけでは、下積み時代で藻掻いている様が分かりませんし、日常だけではテーマがぼやけてしまいます。
その点を踏まえると、この作品のバランスは悪くなかったのではないでしょうか。
比較的しっかり漫才もしていましたが漫才一辺倒ではなく、葛藤や高みを目指すための気付きといった日常パートもしっかり描かれていましたから…
漫才と日常の比率は3:7といったところでしょうか。
ちょうど良いバランスだったと思います。

そしてこの作品の特徴は、笑いと涙がある点だと思います。
漫才をしているので笑いがあるのはある意味自然ですが、涙要素だってこの作品にも盛り込まれているんです。
この作品でウルっとするとは私も想定外でしたけれど…
原因は波乱含みの最終話…まさかの展開に私の涙腺は抵抗できませんでした。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、「ピッピッピハッピー」
エンディングテーマは、「いかがわしいバイキング」
どちらも「とこなつ」と「R凸」が歌っています。

1クール全12話の物語でした。
この作品は、アニメーション制作会社で作風がガラリと変わるのではないでしょうか。
今回のアニメーション制作会社は、Studio五組さんとAXsiZさんでしたが、例えば「らき☆すた」と同様に京アニさんが作ったら、また一味違った作品になっていたと思うんです。
例え原作に沿っていたとしても演出の違いで、印象はガラリと変わりますから…
私にとってそんなことを考える機会を貰った作品でした。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 15
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