爺さんで漫画原作なTVアニメ動画ランキング 2

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ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月12日の時点で一番の爺さんで漫画原作なTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

75.5 1 爺さんで漫画原作なアニメランキング1位
アリスと蔵六(TVアニメ動画)

2017年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (558)
2473人が棚に入れました
彼女はそれまで“外の世界”を知らなかった。
初めて触れるモノ、初めて見る風景、そして初めて出会う人々……。
そんな“世界”の広がりに、戸惑い、驚き、目を見開く。

名前は紗名(さな)。
“研究所”と呼ばれる施設で、“外の世界”を知らずに生まれ育った少女。
しかも、あらゆる想像を具現化する——「アリスの夢」と呼ばれる特殊な能力の
持ち主でもあった。

そして初めての“外”で、彼女はひとりの老人と出会う。
名前は樫村蔵六。「曲がったことが大嫌い」で「悪いことは悪い」という
頑固じいさん。
そんな蔵六との出会いが、紗名の運命を大きく変えていく。

紗名を追う謎の組織、次々と現れる能力者たち、そして心優しい人々との
出会い……。
世間知らずだった“アリス”は、鏡の門(ルッキング・グラス)を抜けて、
世界の本当の姿を知ることになる。


——そう、これは、私がまだ、自由に夢の国へ行けた頃の話。

声優・キャラクター
大和田仁美、大塚明夫、豊崎愛生、藤原夏海、鬼頭明里、小清水亜美、大塚芳忠、広瀬ゆうき、能登麻美子、松風雅也、内田秀

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

異能バトル+家族ドラマ=?→「人間とは何か?」

原作読んでません。ちなみに原作者の今井哲也先生は『ハックス!』(高校のアニメ研の話)を描いていた漫画家さんです。

デビュー作『トラベラー』は普通の高校生がタイムスリップするSFものです。

そして本作品をアニメで5話まで観た感じは、紗名をはじめとする「アリスの夢」と作中で呼ばれる能力者によるSFとファンタジーの中間くらいな異能バトルで、そこに蔵六じいさんや早苗ちゃんなど周囲の人々の人情要素をプラスした感じの一種独特な雰囲気の作品です。

なんというか、「異能者やそれを管理・利用しようとする者たちからの理不尽に対して日常世界から物申す」的なお話でしょうか。なお5話まで終了時点で「第1部完」らしく、大雑把な設定や世界観の説明は済んだということなのでしょう。

2017.6.26追記:
無事完走。

第1部(1~5話)が普通に能力バトル的なお話だったのに対して、第2部(6~12話)は「人間とは何か」みたいなちょっと哲学的な話になってきて、個人的には第2部の方が面白く観られました。

動物としての人間として生まれ育たないと「人間」じゃないのか、それともどんな形で生まれても自己認識が進んで「人格」が生まれ、社会と結びつきを持ったら「人間」なのか。

テーマに対して尺として13話はどうなのかと思いつつ、そんなに詰め込み感がないのはアニメを作ったスタッフがわりと優秀だっんでしょうか…?

とりあえず個人的には、桜美かつし監督作品は『ふらいんぐうぃっち』と本作で2勝、『神様のメモ帳』で1敗、『Lostorage incited WIXOSS』で1分けということで通算2勝1敗1分け(意味不明)。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 46
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

不思議能力少女と頑固じじい

原作未読。最終話まで視聴。

OPを初めて見た時、『「ふらいんぐうぃっち」っぽいなぁ』って思っていたら、同じ監督さんでしたか・・・。
「ふらいんぐうぃっち」同様、視聴していて心地良い作品でした。

キャラでは、紗名や蔵六はもちろん、個人的には早苗の、のんびり優しい感じが好きでした。

9話の{netabare}あさひとよなが{/netabare}がお泊りに来た回がとても良かったです。
{netabare}第1部(1~5話)では追う側と追われる側だった3人が、{/netabare}元通りの仲良しに戻ったひと時が、視聴していてとても心地良かったです。

意味深なラストシーン。
もう少し紗名の成長を見ていたいと思っていたのですが、2期ありますかねぇ?

投稿 : 2024/05/11
♥ : 45

ローズ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

御伽草子

謎の組織を抜け出してきた赤の女王と呼ばれている超能力少女の紗名。
生花店を営む樫村蔵六と出会い、一緒に逃げる事となった。

話は2つ。
紗名が施設から抜け出して自由になる事。
敷島羽鳥と紗名がワンダーランドに閉じ込められる事。
この2点です。

胡散臭い施設でしたね。
超能力を使える子供達を監禁して実験を行っていた。
機密事項なのは分かりますが、大人の利権が漂ってきます。

敷島と紗名の力が干渉してワンダーランドに閉じ込められます。
これは子供視点での出来事。
蔵六達を含めた大人達の時間を止めた敷島は責められても仕方が無い。
紗名が怒るのも理解できます。
ただし、ここまでは子供の喧嘩。
当人には理屈があるのでしょうが、冷静ではありません。
心配する大人達を無視していますね。
蔵六の説教なんて聞きたく無い筈。
色々とあって、無事に生還します。

子供は親を選べません。
どんな悪行三昧をしていた大人でも子供を作る事は出来ます。
しかし、大人は子供を選べます。
最近だったら遺伝子情報で出産前に健康診断ができますからね。

「悪い」とは何でしょうか?
正義の反対。善行を行わない事。
ここらへんで説明できるのかなぁ。
「悪い」事は「悪い」です。
しかし、それは視点の違い。
悪行でも反対の立場だったら……と考えてみると、責めるのは酷というものです。
一神教にありがちな信仰心によって妄信する事無かれ。
子供と大人では世界が違います。

本作品では紗名が子供代表、蔵六が大人代表ですね。
先人から受け継がれている、人としての正しい生き方。
蔵六は紗名を導いています。
それは同じ道を辿って来たから。
赤ん坊・子供・少年少女期・青年期などなど……
人間も他の生物と同じ。
始めから大人に生まれるという事はありません。
誰しもが持っている幼少期。
正しい生き方を導くのが大人の役割というものでしょう。

私は子供は天使であり悪魔でもあると考えています。
天真爛漫で無邪気に笑う所……天使ですね。
親の心配を気にせず、高価な玩具をねだる所……悪魔ですね。
全ては子供の見せる側面の1つに過ぎません。

紗名は蔵六と出会えて良かったのか?
施設の研究対象であった紗名。
その時は大人の利用されるだけの存在価値しかありませんでした。
しかし、その施設は崩壊。
紗名は蔵六の元で暮らすようになります。
蔵六が昔気質な頑固な老人というチョイスも良いですね。
チャラチャラしている若者世代だったら子供の育て方が違います。
礼節を重んじる蔵六の教育方針。
相手が子供でも、悪い時にはキチっと叱ります。

紗名の自我の一部であるワンダーランドは解放されました。
大人達は利権を狙って対立しそうですね。
しかし、主役は子供達。
紗名や敷島などの超能力保持者たちの不思議な世界です。
子供は夢を持ち、成長するにつれて現実に直面して諦める。
たまに大人になっても夢を捨てずに一直線という人もいますが、これは例外。
夢の住人である子供達。
大人は子供に託せる世界を作っていかなければなりません。
子供が道を踏み外そうな時ですか?
その時は、蔵六に一喝してもらいましょう。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 42

70.5 2 爺さんで漫画原作なアニメランキング2位
刻刻(TVアニメ動画)

2018年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (425)
1691人が棚に入れました
佑河家に代々伝わる止界術
止界術を使うと、森羅万象が止まった“止界”に入る事が出来る。
ある日、主人公樹里の甥と兄が、誘拐犯にさらわれてしまう。
救出の為にやむを得ず“止界術”を使うが、
そこにいるはずのない自分以外の“動く”人間たちに急襲される。
彼らは、止界術を崇める「真純実愛会」。
止界術を使用する際に必要な“石”をめぐり、
止界の謎、佑河家の謎が徐々に解明されてゆく…

声優・キャラクター
安済知佳、瀬戸麻沙美、山路和弘、郷田ほづみ、辻谷耕史、野島裕史、内田夕夜、吉野裕行、岩田龍門
ネタバレ

〇ojima さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

止まった世界から脱出するんだ!

あらすじ。
主人公樹里は就職活動が連戦連敗で落ち込んでいる。
帰れば自宅にはさえない男共(祖父、父、兄)がいて更に気が滅入ってしまう。
この家族の中で一番偉いのは、息子の真を一人前に育てるためにがんばって働いている姉だけ。
自分はこの家庭から抜け出したいと思っている。
こんな低層家庭に真の誘拐事件が起きる。
30分以内に500万円を用意しないと殺されてしまう。
父が身代金を手に出かけるところに、祖父が一言。
佑河家に特別な力があるので、その力を使い、真を助けよう。と、
その力は止界術と言って時を止めて自分たちだけその世界を移動出来る。
この力で真を難なく救出するはずが、この世界でなぜか動く人間達が樹里たちを待ち構えていた。しかも殺す勢いで。。。。

というお話。

最後まで観ました。
面白かったです。
物語の流れはスムーズで見やすいですね。
原作未読ですが、補完で是非観てみたいと思います。

気になる点は {netabare}
悪役の佐川が本当は悪人ではない。 {netabare}現在に興味がなく未来を観たい。 {/netabare}
悪役の間島が本当は悪人ではない。 {netabare}止界で離れた家族に会うための手段。 {/netabare}
悪役の 迫が本当は悪人ではない。 {netabare}ただ雇われただけ。 {/netabare}
悪い奴はいませんでした。 {/netabare}

物語のキーワードは家族。 {netabare}
樹里はもちろんだけど、間島も家族のために実愛会と手を組み、
佐川も普通の家族を望んでいた。 {/netabare}

確かに家族はいいもんだ。
「よし、家長である俺が守ってやらなきゃいけないな」
       佑河家の家長と同じ立場の〇ojima談


以下途中コメント

5話まで一気に観ました。
物語にアクションをとてもうまく交えており私的には観易く興味深いです。
カヌリニ タマワニ 止界 止者 石・・・
止界にまつわるキーワード。徐々に明かされてゆくのでしょう。
この作品、最後まで楽しみたいです。
 

投稿 : 2024/05/11
♥ : 52
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

掴みは良かった。

原作未読。最終話まで視聴。

第1話のインパクトはとても良かった。
物語としては面白かったとは思うんだけど、2巡目視聴するほどでもないって感じかな?

序盤の掴みはとても良かった。
少し独特な、癖のあるキャラデザと世界観の物語。

中盤までは、楽しめたんだけど、終盤~ラストが・・・。
ちょっと微妙というか、強引というか、何と言うか・・・。

『時間停止』なんて非科学を扱う作品なので、強引な展開もありとは思うのですが、実際にやられちゃうと・・・。

最終的に、主人公が{netabare}無事に帰還出来たことを、素直に喜ぶべきなんだろう{/netabare}けどね(笑)

あと、主人公の親父はクソです(笑)
こんな大人になっちゃダメです。
反面教師という意味で、一見の価値ありかもです(笑)

【以下は、各話レビュー的な「何か」です】(笑)
{netabare}
【第1話】
作画綺麗。
第1話から一気に引き込まれた。

【第2話】
あれっ?作画が微妙・・・。(気のせい?)
樹里やじいさんたちと、真純実愛会のバトル的な話のようだ。
派手さはないけど、なかなかに面白い作品。

【第3話】
樹里が特殊能力に目覚める。
敵が分かり易くゲスいので主人公たちに感情移入しやすい。
しかし、敵の数多いな・・・。

【第4話】
翼と真も行動開始。
カヌリニの事も、徐々に判明。
あとは、親父だ!足引っ張んな~!

【第5話】
前半は間島の過去話。
後半。相変わらず親父だけがピントがズレているのが面白い。

【第6話】
佑河家全員集合。良かった、良かった。
ここを変に引っ張られると視聴がつらくなるところだった。

親父の発した殺意って、いったいどれだけ?

迫の存在が妙に頼もしく感じた回。
間島の両親は残念だったけど、兄は?

【第7話】
迫と間島の存在が妙に頼もしい。
一気に形勢逆転かと思いきや、本石が・・・。
真純実愛会の方でも何やら・・・。

【第8話】
物語が一気に動き出す。
最後のキーパーソンはやはり親父か?

【第9話】
樹里が本石を破壊しちゃう。
しかし真が特殊能力の目覚める。
親父は調子に乗る(笑)

【第10話】
ここにきて、佐河の過去話!?
ここまできて佐河まで救ちゃう話なの!?

【第11話】
親父、大活躍からの、まさかの大けがであっさり退場。
もの凄い殺気を発した第6話といい、親父、どれだけストレス貯めているんだ?
真も退場させて・・・。
しかし、樹里の能力は最強だな。
で、最後に佐河が赤ちゃんに!?

【第12話】
ん~?
最後がこれ?
ん~?
まあ、樹里が無事に帰還出来たことを喜ぶべきか、強引な〆をツッコむべきか?
{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 51

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

就活生+シングルマザー+隠居+失業者+ニートという、この行き詰まり感(笑)。→ 無事完走。とても良かったと思います!

前評判が高かったのでまずは第1話を観てみたのですが、こんなん観るしかないじゃないですか。原作マンガは読んでないので知らんけど…。

…とりあえず時間停止能力を中心としたバトルものみたいです。そして血を注ぐと一部の人間以外は行動できない時間停止した世界(止界)というのに入れる石が存在するようで、どうやらこの石を巡って闘うことになるみたいですね。

この変にワクワク感のない、地に足が着いたっぽい能力バトルっていうのがちょっと新しい感じがして面白そうです。

2018.3.26追記:
最終回である第12話を視聴終了して無事に完走しました。

少数派意見だとは思いますが、本作のキャラクターデザインはわりと好きな方です。主人公の佑河樹里(ゆかわ じゅり)や間島翔子(まじま しょうこ)などの女性キャラも含めて、いわゆる「アニメ絵」的な萌え要素を排していてビジュアル的にはどストライクな感じでした。

シリーズ構成としても予定話数の中で視聴者の興味を次回に繋ぎつつ、各回でしっかり山場のあるストーリーで「完結している原作」のアニメ化としてはかなりレベルが高かったと思います。

第1話で止界に入る場面でフォーカスされた人物が何者だったのかずっとわからなかったのですが最終話でその伏線も回収されましたし、作画面での破綻もなくOP、ED、BGMなど音楽面でも作品に合ったもので総合的な満足度の高い作品でした。

「霊回忍(タマワニ)」、「神ノ離忍(かのりに)」などの用語についても、これらの概念を教義に取り入れている宗教団体である佐河順治(さがわ じゅんじ)率いる実愛会ではかなりキッチリとしたものなのに対して、単なる家庭内でのあやふやな伝承や、樹里の祖父や樹里自身の個人レベルの体験でしかなかった佑河家ではポヤポヤした適当な呼び名(「管理人」、「クラゲ」)で呼んでいたりとかの地味なリアリティがありました。

私自身が原作を未読だったこともあり2018年冬クールにおいては、次回への興味という点ではこの『刻刻』と『宇宙よりも遠い場所』(こちらはオリジナル作品)の2作品が毎週の楽しみでした。

本作品も含めて講談社のモーニング・アフタヌーン系の漫画原作は一癖ありつつ面白いものが多いので、今後もアニメ化に注目してゆきたいですね。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 50
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