爽やかで神社なTVアニメ動画ランキング 3

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画の爽やかで神社な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月13日の時点で一番の爽やかで神社なTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

93.7 1 爽やかで神社なアニメランキング1位
月がきれい(TVアニメ動画)

2017年春アニメ
★★★★☆ 4.0 (1796)
7558人が棚に入れました
キャッチコピーは「I love you をそう訳したのは、太宰だったか、漱石だったか……」で、中学3年で初めて同じクラスになって出会った水野茜と安曇小太郎の成長、周囲との関わり、思春期の恋などが描かれる。

声優・キャラクター
千葉翔也、小原好美、田丸篤志、村川梨衣、筆村栄心、金子誠、石見舞菜香、鈴木美園、千菅春香、井上ほの花、広瀬裕也、石井マーク、白石晴香、熊谷健太郎、岩中睦樹、東山奈央、岡和男、井上喜久子、斎藤千和、前川涼子
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

心模様と花ごろも

川越の中学校を舞台とした、
思春期を向かえた少年少女の恋物語。

遊園地、お祭り、街の風景、
四季の色彩がとても美しい物語。
機微な心を良くとらえた演出で、
エンディングのLINEの文字まで隙がない。
お互いを意識し始める2人、
丁寧な描写の数々、まだ微妙な距離感、
好きになるってこういうことでしょう。

各話のタイトルが小説や詩集から。
主人公が文学少年なのでいい感じです。
{netabare}そう「月に吠える」が意外でしたが、
最後にそういうことかと納得です。
少年、頑張りましたね。
ここから物語が始まりました。{/netabare}
ひと際、月がきれいです。

初めての恋は知らないことばかりで、
戸惑ってばかりでしょう。
思ったこと感じたことの半分も伝えられない。
結末は大抵上手くいかないわけで、
たくさん泣いて大人になっていくのでしょう。

文学の言葉が紹介されていますが、
私からも少年に太宰の言葉を送ります。
「私は何も知りません、
しかし伸びて行く方向に陽が当たるようです」

真っすぐ伸びて下さい。
そのままでありのままで。

どうか末永く愛されますように。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 153
ネタバレ

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

心がざわつく

<2017/9/17初投稿>

平凡な中学三年生の恋愛をとことん丁寧にとことん平凡に描いてます。
漫画やアニメ特有のお約束はなし。
フラグもなし。
物語の起伏も薄い。
なのに何故か心がざわざわしてしまいます。

おそらく、異性を異性として意識し始めたあの頃が蘇ってしまうから。

思春期にしかない距離感、反応の一つ一つが心地よい。

例えば
{netabare}ファミレスで家族とご飯食べてる時に偶然隣の席にまだよく知らない同級生の家族がいた。
家族を知られる気恥ずかしさとともに、同級生の学校では知り得ない一面を垣間見てしまう。
そんなどうでもいいことが自分の中ではなんとなく特別で、だから同級生のこともほんの少し特別に思えてしまう。{/netabare}

例えば
{netabare}体育祭の準備委員会の連絡用LINEグループへの登録。
ほんの少しだけ無意識に意識してしまったせいで、声がかけづらくなりそのまま忘れてしまい、迷惑をかけてしまう。{/netabare}

例えば
{netabare}少し気になる同級生が体育祭で無くしてしまったオマモリを、その子が大切にしていたから、と一生懸命探してしまう。{/netabare}

ものすごい感動があるわけではないですがぼんやり心にしみていく感じが好きです。

挿入歌は複数の懐かしい名曲カバーがシチュエーションに合わせて流れます。
好みのものがたくさん。
「やさしい気持ち」は聴いてると本当に優しい気持ちになれる。
「初恋」は初恋の甘酸っぱさ、せつなさ、もどかしさが全部詰まってる。
「夏祭り」は・・・私はJITTERIN'JINN派です。
でもこのスローバラード風のカバーも良いですよ。

絵もきれい。
背景も丁寧で美麗。
大袈裟な感じがしないのが良い。
キャラクターデザインも爽やかで自然。

ところでed曲。
背景でLINE画面が出てきますが毎週変わるんですよね。
やたら気になって毎週しっかり読んでました。

このLINEのやりとり見る限りでは

{netabare}男の子と女の子は高校入ってからもプチ遠距離で付き合い
大学受験は女の子は現役、男の子は一浪。
大学も別だったんですかね。
大学時代、女の子はサークルや合コンにも出て、男の子はヤキモチ焼いたり
就活で、地方勤務を匂わせたり、結婚のプロポーズのかけひきがあったり。
結婚決めて、互いの親への紹介のタイミングを計ったり、結婚式の準備で揉めたり。
あるあるのオンパレードで笑ってしまう。

実はたまたま昨日親戚の結婚式に出席しました。
新郎新婦は19歳から付き合って今回26歳で結婚。
ナチュラルに仲の良い二人で、披露宴で思い出ビデオやらなんやら見てたら、月がきれいのこのLINEが頭に浮かんできて。
幸せなカップルというのはそれだけで良いものです。

LINEの登録名も「彼氏さん」「彼女さん」から「ダーリン」や「よめ」「おっと」に変わっていく様も面白い。

そして最終回のCパートでは、無事に結婚、出産。
中三から付き合ってよく別れなかったよねぇ 笑
{/netabare}

と、ながなが書き連ねてきましたが、
結論としてこの作品は
現役の中学生と、中学時代の瑞々しくも不安定な気持ちを思い出して心ざわざわしたいという大人の方におすすめです。

<2018/9/1追記>
監督さんは岸誠二さん。
「天体戦士サンレッド」や最近なら「あそびあそばせ」の人です。
この二作は原作あり、「月がきれい」はオリジナルではありますがあまりの雰囲気の違いに笑ってしまいました。
芸風の幅が広い監督さんなんですね。

<2019/12/23 追記>
今、見直してるんですが、やはり良いですね。
観てると心がざわざわする。

ところで比良くんと千夏。
二人は{netabare}それぞれ、茜と小太郎に片思いして、
二人が付き合っている事実を当人から突きつけられ、
それでもあきらめきれずに自分の気持ちをあらためて伝えて、
玉砕して、
自分の気持ちになんとか整理をつける{/netabare}。

これがいい。

若い頃、特に十代なんて{netabare}一度好きになったら、無理と分かってもなかなかあきらめられない。{/netabare}
そして苦しむ。
がんばって生きてる普通の人間らしくて、私は好感持てました。

とは言いつつ一番気になるキャラは田中さくらだったりするわけですが。
妄想を膨らませられる人は、自分の幸せも膨らませられるんですよ。
たまに弾けて消えるけど(´・_・`)

投稿 : 2024/05/11
♥ : 97

ISSA さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

You Can't Hurry Love-恋はあせらず-

1話だけ視聴。
春アニメで視聴する唯一の恋愛物語になるのかな?
最近のアニメはクズの本懐みたいなドロドロした作品多いけど。
あの手のやつは韓流ドラマに任せて置けば良いのでは…
日本の作品らしい爽やかな恋愛物語観たいと視聴。

1話だけでは細かい性格まで不明ですが…
小説家目指してる文系男子の主人公、安曇小太郎
陸上部で引っ込み思案のヒロインの水野茜
の恋愛物語かな?

制作会社はろこどる、この美、だかしかしのfeel
声優さんは若手中心…作画の感じも悪くないけど、そんなにお金は掛けてなさそう。
特徴的な作画の髪を中心のした、白い縁取…なんだ光をイメージかな?
ん~変だと思うけど。

馬でいったら大穴の万馬券に期待で押さえておきます。

3話まで視聴
ヤバいキュンキュンし過ぎる(笑)
今後も悶え死にで汚れた心の浄化させて欲しい作品ですね。


10話まで視聴
浴衣姿の茜ちゃん可愛さは春アニメ一番、恋愛してる女の子には勝てない。

東山奈央さんの歌う挿入歌の入り所とチョイスが素晴らしすぎ…
ワルキューレの頃から美声だったけど、実に心地いい。


視聴完了
万馬券というか有馬記念取っちゃいました(笑)

今時の若い人のツールだったり、投稿サイトだったり現代の若い人の部分繁栄してる所と伝統的な祭り文化の対比描いてる所も面白い。

リアリティが共感呼び、二人を応援したくなる。
絶妙のタイミングで入る音楽と二人で見たであろう風景の作画の素晴らしさ。
心憎いばかりの演出の良さが光りました。

月がきれい見てあの時思い出した大人の人も多いはず、恋愛物の傑作ですね。


※タイトルだけど変更させてもらいました
You Can't Hurry Love「恋はあせらず」
フィル・コリンズさんの代表曲単純に好きだったので。


追記
放送当時の2017春では茜ちゃん役の小原好美さんこれが初ヒロイン役、当時は無名だったけど19年に入って大活躍。

18年「からかい上手な高木さん」「あそびあそばせ」「はねバド」「やがて君になる」

19年「かぐや様は告らせたい:藤原書記」「ひとりぼっちの○○生活:八原かい」「まちカドまぞく:吉田優子」特徴的なアホっぽい女の子役増えた印象。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 86

68.8 2 爽やかで神社なアニメランキング2位
夏色キセキ(TVアニメ動画)

2012年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (1000)
4409人が棚に入れました
人気声優の4人組ユニット「スフィア」が、12年放送予定のオリジナルテレビアニメ「夏色キセキ」で主演を務めることが明らかになった。メンバー4人全員で主演を務めるのは初めてといい、監督は「機動戦士ガンダム00」の水島精二さんが務める。 スフィアは、寿美菜子さん、高垣彩陽さん、戸松遙さん、豊崎愛生さんの4人で09年2月に結成されたユニット。10年11月に日本武道館、今年4月に幕張メッセで単独ライブを行うなどパフォーマンスにも定評があり、7月には日本テレビで初の冠番組「スフィアクラブ」をスタートさせた。今回の「夏色キセキ」で、高垣さんは紗季(さき)役、寿さんが夏海(なつみ)役、戸松さんは優香(ゆか)役、豊崎さんは凛子(りんこ)役をそれぞれ演じる。

声優・キャラクター
高垣彩陽、寿美菜子、戸松遥、豊崎愛生、沢城みゆき、真堂圭、三木眞一郎、山崎和佳奈、長沢美樹、名塚佳織、子安武人、恒松あゆみ、宮野真守、鈴村健一、MAKO、斎藤千和、沼倉愛美、五十嵐裕美

PPN さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

ひと夏のキセキ(*´▽`*)

幼馴染である4人の女子中学生が経験する
不可思議な一夏を描いたオリジナルアニメ。
全12話。


タイトルにもあるように彼女達に起こる
「奇跡」が主題となっているこのアニメ。
ただ、それだけではなく、彼女達が今まで歩できた
そして歩むであろう「軌跡」を想起させるような
側面を持つストーリーになっていると思います。
意外に深くてびっくりw

基本的には女子中学生の青春もの。
日常、夢、あこがれ、悩み、恋といった
この年代の等身大の姿をしっかりと描いており
懐かしむと共に共感できる点が多かったですw

しかし、この作品の最大の特徴は「スフィア」
「スフィアによるスフィアのためのスフィアアニメ」
であるというところ。 間違いなくコレw

寿美菜子、高垣彩陽、戸松遥、豊崎愛生の4人で
結成さられた声優ユニット「スフィア」
皆さんそれぞれに朝から深夜まで沢山の作品で
活躍されている人気声優ですね(・∀・)/″
おいらも決して嫌いではありませんw

ただ、声優ユニットありきの作品に些か抵抗感を
感じながらの視聴に……
が、途中から全然ヘーキw 普通に楽しんでましたw
内容さえしっかりしてればOKって事ですかねww


まぁ、良くも悪くも「スフィア」のための作品。
彼女達のファンにとっては見逃せないアニメかと。
当然、その逆も然りだと思いますが(;´∀`)

トータルは無難にまとまった作品という評価です。
声優なんて気にしないという方には
彼女達の成長を青春物語を楽しんで頂ければと。




《キャスト》
逢沢 夏海(CV.寿美菜子)
水越 紗季(CV.高垣彩陽)
花木 優香(CV.戸松遥)
環 凛子(CV.豊崎愛生)



《主題歌》
OP
『Non stop road』/スフィア
ED
『明日への帰り道』/スフィア

投稿 : 2024/05/11
♥ : 50
ネタバレ

takumi@ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

無邪気な世代

7話まで観たところでしばらく放置していたので、
最終話が終了したところで一気に最後まで観てみた。
{netabare}
他力本願だった彼女達にも、具体的な希望ができたおかげで
少し変化があり、案の定・・オーディションを受けることに。
オーディションの光景、けっこう時間割いて細かく描かれており
{/netabare}

大昔、自分も似たような緊張感を味わったことがあっただけに
リアルに彼女達のドキドキと不安が伝わってきて、不覚にも涙がじわり。
懐かしいというよりは、あぁ青春だよなぁ~ってその若さと
目標に向かってひたむきにダンスの練習をするあたりとか、
素直に感動できる部分ではあった。

がしかし、なかなか盛り上がりに欠けてしまったのは
こちらの期待が大きすぎたからなんだろうか?
いやいや、スフィアのファンでもないし、それほどでは・・

ただ、幼い頃よく旅行に行った伊豆急下田の風景が見れた事や
彼女達のはじけるような明るいOP曲が、とても良かったし
観るたびに毎回、なんだかんだ元気をもらっていた気がする。

(以下はこれまでの感想)
------------------------------------------
<7話まで視聴>

これまで、何度か途中で断念しかかったが、
なんとかまだ視聴を続けている。
暗黙の了解で、スフィアを売り出すための作品であることは
重々承知の上でいるわけだけれど、
4人の女の子それぞれはけっこうかわいいと思うし、
くだらないことでワーワーキャーキャー騒いだり、
つまらないことでケンカしたり、意地張ったりしてるのを観て
そういえば中学女子ってこんな感じだったなって思いながら、
個人的にあたたかい想い出のある伊豆下田の風景を眺めるのも
悪くはないなと。

しかし、どうもねぇ・・あのお石様頼りにしすぎるのが、
なんとも思春期らしいっちゃらしいのだけど、
何でもかんでも石にお願いしてるのが共感できず・・

だって夢は、運とかチャンスも影響するだろうけれど、
基本的には自分の努力で叶えていくものだろう?
そうでなければ、叶った時のありがたみも、喜びも半減するし
果ては将来・・自分の半生を振り返った時や、子供が出来た時
胸を張っていられないよ?きっとね。
少なくとも、いざ何かあったとき、自力で乗り越えていくスキルは
他力本願だけだと全然育たないから。

ついつい、そんなことを思って、彼女達を心配しつつ
なんとか自分達の努力だけで夢を叶えて欲しいなと
見届けたい想いだけで、視聴を続けている。たぶん今後もね。


(以下は第1回視聴後の感想)
==========================================

静岡県下田市を舞台にしたオリジナルアニメで、
今のところ2話まで視聴済みだが、どうやら女子中学生4人の
友情と夢の実現を日常風味で描いていくストーリーのようだ。

声優ユニット・スフィアの4人がメインキャストを務めているので
オチはだいたい見えているものの、どう見せてくれるかで
人気の度合いは決まってきそう・・

ただ、今まで幾度となく旅行した下田での記憶が
懐かしくよみがえってくる街並みの風景は、ちょっと嬉しい。

彼女達の、ケンカなんかを見ていると、中学生らしさ満載で
家族との距離感、接し方なんかもリアルだなと。

大きな起伏も今のところなく、遠い目で眺めている感じだけど
今後、大きなキセキが舞い降りるらしいことは必至。

女の子たちのキャラデザは、いろんなアニメで登場してきたような
わかりやすい雰囲気で、素直にかわいい。
彼女達が歌うOP、EDも、なかなか良い感じ。
でも、スフィアのファンだったりする人のほうが
いろんな部分で、もっとずっと深く楽しめるのだろうなぁ。

そういう意味では、スフィアファンのための作品かなと。
4人の女子でご当地アニメとくると、『たまゆら』を思い出すけれど、
この『夏色キセキ』は、まだ幼さの残る中学生らしい友情と、
ほのぼのとは違う、適度に躍動感のある感じがポイントかも。


ちなみに声の出演は・・

逢沢夏海=寿美菜子
水越紗季=高垣彩陽
花木優香=戸松遥
環凛子=豊崎愛生

そのほか、沢城みゆき、三木眞一郎、名塚佳織、
子安武人、宮野真守、斉藤千和など。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 44

ato00 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

女子中学生が真昼間から裸で街中をうろついてはいけません。

古今東西のありとあらゆるSF設定をぶち込んだ萌アニメ。
すなわち、四人の女子中学生によるひと夏の友情不思議体験ツアーといったところでしょうか。

願い事がお石様に届いたとき、思いがけずいろいろな超常現象が発生し、しばらくするともとにもどるというライトなドタバタ劇です。

私の好きなストーリーはタイプスリップ物語。
この手の話が苦手な私ですが、なるほどと納得してしまいました。

スフィアのプロモーションアニメと言われようとも、ローソンのコマーシャルアニメと言われようとも、好きなものは好きなんです。
夏のまぶしい風景の中での個性豊かな四人組をさわやかに満喫できました。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 42

70.8 3 爽やかで神社なアニメランキング3位
キャプテン(TVアニメ動画)

1983年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (113)
499人が棚に入れました
野球の名門青葉学院から墨谷二中に転校してきた主人公・谷口タカオは、野球部へ入部するためにグラウンドを訪れ、練習に参加しようと青葉時代のユニフォームに着替えた。そのユニフォームに気付いた野球部員は、勝手に谷口を名門青葉のレギュラー選手だったと思いこんでしまう。しかし、谷口は2軍の補欠でレギュラー選手とはほど遠い選手だった。そのことを気が弱くて言い出すことができない谷口は、周囲の期待に応えるべくすさまじい陰の努力を続け、ついにはキャプテンに選ばれるまでになり、チームを引っ張っていく。

声優・キャラクター
和栗正明、熊谷誠二、木村陽司、中尾隆聖、雨森雅司、麻生美代子、森山周一郎
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

栄冠は君に輝く

物語は野球の名門青葉学院から、
墨谷二中に谷口が転校して来る所から始まる。
ここの弱小野球部なら、
楽しくやっていけそうだと安心する。
天賦の才能にも恵まれていない彼は、
やがて周りの期待に応えようと、
絶え間ない努力と不屈の精神で成長していく。

「やるだけやる」
寝る間も惜しんでバットを振り、
夕暮れの工場の灯りでノックを受ける。
{netabare}谷口は、やがて主将となり、
墨谷の野球を牽引していくのです。{/netabare}
ここにはスーパースターはいません。
どこにでもいる少年たちの、
優しくて平凡で心温まる物語です。
これは頑張る人へのエールなのでしょう。

白球を追った少年の日々を思い出す。
土の匂い、夏の日差し、スタンドの声援、
一心不乱に声を出していたな。

人一倍、努力を積むこと。
とびきりでかい夢を持つこと。
大切なことを教わった気がします。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 39

敦賀迷彩 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

若いっていいなぁ、、

神社と言えば、、ヤハリ、壁投げです(*´・ω・`)bよねー。

キャプテンでは、墨谷二中、主将が4人出ますが、ヤハリ、谷口主将の話が一番しっくりきます。

谷口の頑張りは、神曲のOPEDと被ってジーンと来ます。

後、青葉学院の存在なのですが、これ程、ライバルチームがしっくりくる野球アニメのライバルもいないでしょう。

墨谷二中と青葉学院の試合は、野球アニメの試合の中では、屈指の好カードかと。

視聴されてない方は、是非一度、御視聴下さいまし。神曲OPED聴くだけでも、価値がありますよ。

OPED聴く度に、若いっていいなぁ~~っと、思いますm(_ _)m

投稿 : 2024/05/11
♥ : 18

おふとん さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

君は何かができる、誰も何かができる。

83年放送全26話、再放送無数。
原作漫画は70年代なので、リアルタイムで読んでた世代はもう40~50代。
ドカベンやタッチといったメジャータイトルの陰に隠れてはいるものの、上はイチローから下は
私と同世代の田中マー君まで、文字通りメジャー級のプロ選手からも愛される名作野球アニメ。

・・・・なのですが、

魔球がない秘打がない、かといって試合展開にリアリティを追求しているかと言えばそーでもない。
才能がない素質がないイケメンがいない。幼馴染の美少女マネージャーも巨乳の女監督もいない。
女性キャラは谷口の母ちゃんぐらいしかいない。スポーツアニメにありがちな、場面を盛り上げる
オーバーな演出すらない。当時はともかく現代の視点から視ると、とてつもなく地味ですぞこれは。

いるのはその辺歩いてそうな量産型中学生。描かれるのは努力と、キャプテンのリーダーシップ。
等身大キャラ成長型スポーツアニメの最古参と言ってよいかと思います。
現在に至るまで本作の設定に+αする形で製作された類似作が本当にいっぱい('∀`)

一つ他作品にない特徴は世代交代して主人公が入れ替わること。補欠上がりで引込み思案の谷口、
同じく補欠上がりで短気な丸井、協調性に欠ける五十嵐、と受け継がれてゆく墨谷二中キャプテン。

この性格的欠点がはっきりしているけど責任感は強い3人が、「まず俺が誰よりも頑張らなくっちゃ!」
との思いのもと、先代キャプテンの背中を見て学んだことを教訓とし、努力して自分達の欠点を克服
あるいは逆に活かしながら、ともすればバラバラになりそうなナインを試行錯誤してまとめてゆきます。
2クールで3代のキャプテンを描くので、野球アニメにしては展開が早く、冗長感なく観られるかと。

みなどこか微笑んでいるような柔らかいタッチのキャラデザインと嫌味の少ないエピソード群。
何というか・・『キャプテン』って原作者ちばあきお氏の人柄が滲み出てる作品なんですよね。

自分も誰も傷つけたくない、本質的にみな「いい人」であって欲しい、自分の漫画を読む子供たち
には人の気持ちがわかる大人になって欲しいという願いにも似た、繊細な優しさを感じさせる氏の
作風がアニメでもしっかり再現されていて、それがそのまま本作の魅力になっていると思います。

チーム内の不和や対戦校との対立が描かれていても、例外なく最後はみな「いい奴」。
女の子や恋愛は一切介在しない、才能もスマートさもない泥臭い野球少年たちの、暑苦しい
根性ではなく、たゆまぬ努力を描いた青春ドラマが、とても爽やかで観ていて気持ちがいいし、
猛練習の末ボロボロになりながら勝ち上がっていく姿は胸に迫り、試合に負けてしまったときは墨谷
ナインと一緒になって泣けてしまったり、単純だけど人の素直な感性を心地よく刺激してくれます。

私は、どれほど素晴らしい漫画やアニメに出会っても、作者や声優さんに会ってみたいとは微塵
も思わない人間だけど、ちばあきお氏だけは例外。お会いしてその人柄に触れてみたかった。
私が生まれるより前に、若くして自ら命を絶たれ他界されているので、叶わぬ思いなのですが。

OP・ED共に決していい曲ではないものの、いい歌です。昔のアニソンによくある「歌詞で聴かせる」
曲で、最初は「臭い歌詞だな~」なんて思っていても、視聴が進むといつの間にかモニターの前で
一緒になって歌ってる・・・みたいな。先日17、8年ぶりにOP観たときは震え声熱唱でした(笑)

古い作品なので現代のものと作画は比較にならず、球技系アニメの定番といえるバンクもガッツリ。
声優は子役が中心で稚拙っちゃ稚拙ですが、ケレン味無用の本作に関してはプロよりも素人っぽい
方が正解だと思います。残念でならないのは原作・アニメ共に完結を見ず終了している事。無念!

先に書いたように余りにも地味だし、05年に放映された続編『プレイボール』(こちらも未完)が、
オールドファン以外からは見向きもされなかった状況から考えても、悲しいけどまず現代では通用
しないタイプのアニメではないかと。思い出補整をグッと堪えて、どちら様にもお薦めいたしません。

まあ、少年時代に本作に接することの出来た人たちが、懐かしんで観る思い出の作品でしょうね。
もしその人に子供がいたりすれば、「ためになるから観とけ!」と視聴強要して、物語以前にキャラ
デザが受け入れられず1話切りされしょんぼりする(´・ω・`)。そういう位置づけでいいと思っています。


夢という目標を持ち結果だけを求めず、その過程で努力することの大切さを知って欲しいというメッ
セージが痛いほど伝わってくるので、子供の頃観てなにかやりたくなった人、多いんじゃないかな?
大人になってしまった「ぼくら」が観れば、自分に無限大の可能性がある事を信じ、何事にも
「その気」になることができた少年時代を思い出してちょっと切なく、また少し頑張ってみたくなる・・

そんな感じで、華はないけど、優しさと大切なことの詰まった古臭い青春野球アニメでございました。


P.S.
やっぱり思い出補正を堪えきれないので、5項目の各評価は+0.5ずつ数字盛ってあります。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 16
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