2021年度の狂気TVアニメ動画ランキング 3

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画の2021年度の狂気成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月06日の時点で一番の2021年度の狂気TVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

66.3 1 2021年度の狂気アニメランキング1位
回復術士のやり直し(TVアニメ動画)

2021年冬アニメ
★★★☆☆ 2.5 (456)
1089人が棚に入れました
【癒】の勇者としての素質に目覚め、勇者たちと世界を救う冒険の旅に出ることになった少年・ケヤル。しかし戦闘能力のない回復術士には、勇者たちにその能力を搾取され虐待を受ける日々が待っていた。自由と尊厳を奪われ、自我すらも失いかけたケヤルはある日、正気を取り戻し《回復》の真実に辿り着く。《回復》はただの癒やしではない。《回復》は世界を、人を、根源から揺るがす力である、と。ケヤルは世界そのものを《回復》し、四年前からすべてを“やり直す"ことを決意する。そして勇者たちへの報復に胸を躍らせるのだった……。「さあ、パーティー<復讐>のはじまりだ─」

声優・キャラクター
保住有哉、渋谷彩乃、石上静香、相川奈都姫、高森奈津美、津田美波、ふじたまみ、稲田徹
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

真の目的は復讐ではないと仮定すれば…けど答えを明かす前にアニメは終了

3話までの感想{netabare}
1話で断念したのだけどワケあって視聴再開。
作ってる側が意図的にゲスキャラを書いてると感じられる分には私は結構平気で観られる。
問題はキャラがゲスいことではなく「ヒールってそういうことだっけ?」というのが不思議で仕方なくて…それが切った理由になります。
で、他の方も沢山指摘されてるしヒール(回復)そのものについては再開するに当たって考えない様にしよう。
…けそ、そこに目を瞑ってもそれ以外がやっぱりおかしい。

『自分で編み出したワケでもないのに経験値を溜めると何処からともなく“能力”が沸いてきて使えるようになる』
というのがよくあるなろう系だけど、この作品のケヤルの能力、ヒールと平野文から授かった能力以外は、ヒール対象者の経験を追体験するのが根拠になってるんだよね?
要は知識が拠り所なワケで、だったら記憶を失わずに2周目へ行けた時点で能力も引き継がれるんじゃね?
「何処からともなく沸いてくる」と「知識が拠り所」とで設定が噛み合ってない様な?
ヒールをかけた時の苦痛も一周目より緩和されそう。
そもそも「もうあんな思いするのはイヤだ」と2周目は酷い目に遭うのを極力避けようと…しないんだ、それって軽くないか?
「どんな仕打ちを受けたか」ではなく「どれだけ恨みを持つ程イヤな思いをしたか」が重要だと思うのだが、強い恨みを持つほどなのかそうじゃないのかよくワカランw
人によっちゃご褒美ですで終わっちゃうワケで…ってか“メイドインアビス”のプルシュカってないだけ全然有情。

とはいえ、3話まで見た限り苦痛に感じる部分は大して無かった。
一旦1話切りした後に評判を聞きすぎちゃったかなぁ?それに比べれば「思ったほどじゃないな」と。
規制で全然見えないがエロシーンも小池一夫とかに比べれば、ねぇ?(それこそ放送できない)
あくまで核心部分のヒールについて目を瞑ってるせいだとは思うけど“オレだけが入れる隠しダンジョン”より全然マシ。
なにせあっちはゲスキャラだと自覚してないっぽいのがキツい。
それと気になるのは…ケヤルが1周目と思ってた周回、ホントに1周目?
実はゼロ周目やマイナス1周目があって、そこでケヤルは悪行を尽くしててその報いで1周目があんなのになってた、みたいなん、無いスか?
「折角地獄の生活を送るパラレル世界送りにしたのに抜け出しやがったなキサマー」みたいな、「1話の平野文が裏切りやがったなチキショー」みたいな。
前評判を聞く限り原作には期待できそうにないけど、アニオリでそんなことやってくれないかなぁ?ふでやすじゃ無理?
スタッフといえばキャラデザがごとうじゅんじだけど、私の知ってるごとうじゅんじっぽさは無くて“神田川ジェットガールズ”寄りに感じる、なんか勿体無い。
あと初代FFはケアルとヒールが混在します(単体/全体の切り替えができなかったため)、5以降は知らん。{/netabare}

6話までの感想{netabare}
あっれー?なんか面白いんだけど…。
伝え聞く限りアニメスタッフはどうか知らんが原作者は何も考えてない、考えてないが故に「どこかで見たなんかの作品の印象に残ってる部分」をそのまま自分の作品に代入してる「らしい」。
なのだけど、拝借してくるネタや、それらのパーツの繋がり具合等が個人的にはそこまで悪くない感じ。
多分偶然だと思うけどねー、いつそのバランスが崩れるかは分かったモンではない。
あ、それと「回復ってそんなことも含まれるの?」って部分には目を瞑ってるせいもあるが、これは…後述のダミーオスカーの超人間っぷりも大概だしなぁ。

例えばフレイアの扱い。
ケヤルはただ殺すだけじゃなく下僕にしてコキ使い続けるのが復讐のつもりだったけど、それと同時に──
ヒトラーのクローンをヒトラーとは違う環境で赤ん坊から育てたら、やっぱりヒトラーみたいになるのか全くの別人格になるのかどっちだ?、みたいな映画って無かったっけ?
あんな感じで、復讐対象は遺伝子もしくはそれよりもっと根源的な、環境を変えようが変わりようの無い魂からのクズ野郎なのか、それを見極めたがってる?

ノルン発案のケヤルを邪教徒として燻り出そうとした計画、これもあながち当てずっぽうでもないような?
星の精霊=邪神と捉えれば筋が通る、ノルンがそこまで見抜いてたかどうかは不明だけど「侮れない敵」としてはよく書けてるのでは?
村人が迫害されたり、それより前のレナードへの替え玉が見抜かれたのも含めてケヤルにとっては想定外でしょう。
ダメななろう系って敵がザコザコ中のザコで緊張感もへったくれも無いけど、これはそうならない工夫はしてる…気がする。
そして、魔王から賢者の石を手に入れなきゃダメだけど「もしこの周回が気に入らなかったらまたもう一周やり直せばいいや」って考えが、頭のどこかにあるんじゃないかなー?
そう考えるとケヤルが自分のせいだと気に病む感じが薄いのも納得できちゃうというか…。

あと5話、クレハを落とす時「媚薬なんか使わずに自分のナニだけでどうにかせんかい!」と一瞬思ったけど、もしケヤルがそんなことできるタマだったら「なんで一周目の時それやらなかったの?」という疑問が生まれちゃう?
それを回避するための媚薬だったのかな?
…と思うと、なんでそんなトコは整合性ちゃんと取ってるんだよwと良い意味での突っ込みを入れざるを得ない。

実はそんなことよりなにより、上でも触れた小池一夫…の中でもダミーオスカーみを強く感じるw
一周目の気弱なケヤルと以後の落差がそうさせてる?変装が得意だったりレナードの顔を変えたのがそう思わせる?
いや、「なんだかんだそれっぽい理屈ゴチャゴチャ並べてるけど、結局ヤりたいだけだろ?」という、強引なエロ方向への話の引っ張り方が笑えてくる辺りが近いんじゃないかな。
それでいて少年誌的な寸止めをしないのが心地良い。
劇画漫画のノリを80年代表現でいうロリコンアニメに適用するのはどうかって問題はあるけど…ダミーオスカーを読んだことの無い人は是非読もう。
(散々洋ピン系のファックをしといて処女厨こじらせたポエムを詠み上げた時は、作者の天才っぷりに痺れたモンです)

まぁ次回の、囚われの村人をどう解放するのか(それともしない?)次第では評価変わるかも?
いかにもなろう系のオレTUEEで押し切ったらガッカリするかも。
…といいつつ、どうやってエロ方向に話を引っ張ってくか楽しみでもあったりw{/netabare}

8話までの感想{netabare}
7話、村人をどう開放するのか、そもそも救うのか?に注目してたのだけど…まぁこんなもんでしょう。
良くもなければ悪くもない、妥当。
村人どころか会場に来てた観客含め「お前らも同罪だ」と皆殺しするのを密かに期待してたのだけどさすがに無いかw
ただ、唯一生き残った少年を助けたのは自分に恨みを持つ人間を生かすことで贖罪の体を演出したつもりなんだろうけど、どう転んでもケヤルに害を成す存在にはなり得ない。
回復の勇者でもなければ星の精霊に力を与えられたワケでもないただの人間で、ケヤルとは事情が違う。
恨みを買うの上等&リスクを背負う覚悟を見せた“フリ”なだけのパフォーマンス感が半端ないのだけど…それでも無いよりはマシ…なのかなぁ?
それすらも無い作品多いからねぇ、登場人物全てが絶賛して悪いことをした・陰で迷惑を被ってる人が居るというのを見せない(見せなければ「居ない」と同義扱いする)作品、結構あるじゃん?
それがどんなに矮小だろうが無力だろうが「恨まれてる」こと自体に堪えられないそんな作品に対しての皮肉…なのかなぁ?

って、ちょっと待て?ふと思いついた。
そもそもケヤルが精霊の力を得たのは故郷の村近くの池なワケで、やっぱあの村には秘密がある?
この件で恨みを持った少年が精霊の力でケヤルを貶めて、実はそれが一周目のケヤルで…って感じで、恨む→復讐→恨む→復讐でループしてる世界(星の精霊はそれを俯瞰で眺めてる)なーんてことは…考えすぎかw
そういった匂いを漂わせるのはパクりパッチワークの賜物ということにしとこう、あんま深読みしてもね。
とはいえ星の精霊の声が平野文でスゲー重要そうなんだよなぁ…声優から先の展開を推測するのって邪道ではあるんだけどさ。

と、そんな感じで星の精霊に関心が向いてるトコロでの8話、ぶっちゃけ魔王の件はどうでもいいかなw
まぁ個人的に一番楽しみにしてる部分はエロシーンへ繋げるための“強引な話運び”で、エロシーンそのものはそこまで重要じゃない、というかウチの環境じゃ見れないし。
見れないからといってエロシーンが寸止めなのとフルコンタクトとでは予備動作に違いがある気がするのだが、どうだろう?
鼻血噴いて戦意喪失したりアワアワして何もしない作品とか「死ねばいいのに」「(それ以上進んだら放送に引っかかるからって回避方法として)作り手楽してんんじゃねーよ」と思ってしまう自分としては、この振りぬきっぷりには気分の晴れる思いだったりw
8話最後仁王立ちのケヤルに圧倒されるイヴには是非とも「すごい…エレクチオン」と言って欲しかった、ってか言わせたかったんじゃないか?スタッフもw
…って、8話絵コンテ西島克彦じゃーん、狙ってるわコレwwじゃあ魔王の話は必要か。

因みに7話、商人がいつ仲間になったのかカットされたのは頂けない…が、これはひょっとして通常版以外は描写があったりする?
放送のためにカットした部分にストーリー上重要なシーンがあったとしたら…それは仕方ないのかなぁ??{/netabare}

総評(これだけ読めばいいかも){netabare}
同期放送で似た系統の作品と目してた“俺だけ入れる隠しダンジョン”が不快の極みだったのだけど、こっちはそれを感じない。
むしろ気の晴れる思いさえ抱いてしまった。
一体何が違うんだろう?と注意しながら見てたのだけど…こっちはちゃんと主人公に下卑た笑みなどさせて、作ってる側が「こいつはゲス野郎です」と明確にアピールしてたからかなぁ?
主人公がどう見てもゲスな行動をしてるのに作品内では称賛しかされなくて作ってる側の倫理観を疑う作品って結構多くて、それらとは違う空気を感じた。
というか…そういった作品を皮肉ってた?
例えば糞なろう系でよく言われる「女性をトロフィーかアクセサリーの様にしか思ってないみたいだ」ってのに対し、この作品ではハッキリと「ハイそう扱ってます」と言い切ってる。
「楽して強くなってマウント取って異性にモテたい」という下心が丸見えのクセに、なんやかんやと言い訳つけて着飾って(カッコつけて)る煮え切らない作品を見てると「じれったいな、ハッキリ言っちまえよ」と思ったりするのだけど、この作品はそこをハッキリ言ってくれてる。
「オメーの作品なんて根底はこんな下卑たモンじゃねーか」と見せ付けてるというか、核心を包み隠さずオープンにしちゃったというか。
(まぁその…ね、なろうじゃないけどさ、ウマ娘とかさ、「作品の裏側では殺処分された名も無いウマ娘が沢山居るんだろうなぁ」とか思っちゃう人間なんで、ええ)
果たしてこれは作者の力量なのかアニメスタッフの頑張りなのかは知らないけどねー。
シリ構のふでやすなんかそこら辺身に染みて分かってると思うので、アニメスタッフの頑張りの様な気がするけど…どうなんだろうね?

とはいえ、ストーリーの方は思い切り途中で終了。
そもそも「ヒールってそんなことまでできるの?」は途轍もなく巨大な違和感で、個人的には「本来は人智を越えた上位の概念で言語化も不可能で、ひとまずヒールという言葉を充てただけなんだろう」と強引に納得させてたけど、納得しかねるとう意見もよく分かる。
復讐の対象はジオラル王国で、だけど正面から突撃したところで玉砕が関の山なので「ジオラル王国のやろうとしてること」を挫く・少しずつ戦力を削ることをコツコツとやってる、と思えば主人公の目的が分からないということは無いと思う。
というか、本当の究極的な目標は「A:与えられた力でもって欲望の赴くまま好き勝手生きる」で、だけどそれは漠然としてて具体的に何をしたらいいのか分からないので、とりあえずで「B:復讐」に縋(すが)ってる、と解釈すると結構行動は辻褄合ってる気がする。
キャラがおかしいのと作品がおかしいのは別で、復讐という理由付けに『ケヤルは』無理やり縋っているので、動機がイチャモンの様なのは『作品的には』むしろ正しい。
物事には目的と手段があって、「復讐」が両者を行き来する・揺れ動いてる様を描いた作品…だったのかも?
復讐そのものは二の次で、だけどケヤルはそれに気付いてない、みたいな。
もしくはAを続けようとすると王国が邪魔してくるのでBをせざるをえない、とか。
実際最終回では「好き勝手振舞ってたら復讐を忘れかけてイカンイカンと我に返る」という描写があって、心の揺れ動きみたいなことが起きてるので「目的が分からない」のは仕方無いことなのかも?
また、主人公に与えられた力の出所は3つで、誰から与えられたのか分からんヒール・星の精霊に与えられた翡翠眼・魔王の心臓こと賢者の石。
前回は「やり直し」で賢者の石を使ってしまったので、再びそれを手に入れようと魔族の領地へ向かうぞー…ってところでアニメはお終い。
手に入れたら今度は別の使い方をすると思うので、そこまではやって欲しかったかなー?

そうねぇ、ここまでゴチャゴチャ書いたのは『復讐は真の目的ではない』と仮定して見ると面白いんじゃない?ってことなんだけど、それがハッキリするのは賢者の石を手に入れた時だろう、と。
どんな使い方をするかで主人公の真の願いが明らかになったんじゃないかなー?と。
そこまでやってガッカリオチな可能性もあるけどね…。
あと個人的にはケヤルの先祖が星の精霊に何をしたのかも気になるんだけど…原作そこまでやってる?ってか作者はそんなことを仄めかしてたのを覚えてる??

ブレイドは殺してノルンは性奴隷にした、その違いは何?見た目の好み?けどあンた姿変えられるじゃん?
等、不思議に感じる部分もあるが、大抵は「主人公はキの字」で納得できなくもない、するしかない。
これで「主人公は真人間です」って描写されてたら文句も出るが…ねぇ?、他の糞なろう作品もそこんトコもうちっと考えて描いて欲しいところ。
最初に書いた“俺だけ~”も、一瞬でいいから主人公に邪悪な表情させれば大分印象変わったと思うんだけどねぇ。{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 17

「ひろ。」 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

個人的には神アニメになってしまいました(追記あり:北米版BDを購入して)。

>3話まで視聴して
原作未読です。

1話観た段階では、単純に”なろう系作品”の過激エロ版??・・といった印象。

2話観終えた時点で、「あれっ?結構、面白くないかコレ?」って思って

3話観終えた時点で、それは確信に変わりました!。


面白いです!!。

たしかに完全にほぼエロゲなんですが、かなり良質エロゲなのでは??(詳しくないw)。
もしエロゲ版あるなら買ってもいいくらいだし
それがアニメで毎週観れるというのも、これはこれでかなりありがたい!。


個人的に何が高評価なのかというと
単純な安易なエロイベントの乱発とかではなく
登場人物たちの置かれた環境における絶望がしっかり描かれている。

渦巻く人々の悪意、裏切り、策略など
また恨み恨まれといった連鎖
人間の本質をえぐって描いているあたりなど

今、思い浮かぶのは、コードギアスやひぐらし(初期TV版)
等の要素をしっかり取り込んだ、良質エロゲ!
といったところでしょうか?。


1話2話では見えてこなかった
主要キャラ2名(主人公とフレア)も
3話の時点で、自分の中でかなり魅力的に変化してきました!。
これは話の構成が上手いのでしょうね。

フレアの中の声優さんも、素晴らしい演技されていて
魅力的な演技に感じています!。
これを機に、今後も羽ばたいていかれることでしょう。

4話以降もさらに主要キャラが増えていきそうなので、目が離せませんね!。


-------------------------------------------------
>6話まで視聴して
3話までで感じた確信はゆるぎないです!。

毎週楽しみで仕方ないですし
毎週期待を越えてくる、いろんな意味での”濃さ”が素晴らしい!!。
よくあれだけの要素を詰め込んで
なおかつ成立させていることに驚愕っ。

とにかくアニメ化スタッフ様方が、かなり優秀なのでは??。


まず、ケアルの幼い顔であの言動・・は、ホントイライラさせられますw(誉め言葉)。
それを逆手にとった展開や演出に唸ります!。

作り物?であるかもしれませんが
ケアルガでみせる表情や、おだやかな語り口調にはかなり好感^^。
(ここはケアルガの声優さん絶賛^^)
・・かと思えば1周目で受けた苦しみへの本音吐露と憎しみの感情爆発表情!。

物語の展開や重要なセリフ、キーワードなどの随所に
コードギアス感が溢れてしまってますw。

・・ここは、むしろエロ特化した同人劣化ルルーシュ?
的な楽しみ方もできてしまって、残念ながら評価は下がりません><。

下手したら、単純なパクリといわれてしまうかもですが
この物語にあわせた、新たな上手い使い方、再構成がなされてるので文句なしですね^^。


作品の3種類のバージョン違い!?
(2種は知ってたが3種あるのは今調べて知ったw)・・も見逃せません!。

・テレビ放送版
・やり直し版
・完全回復版

はい。完全回復版というネーミングセンスも秀逸ですし
テレビ放送版も、単純なただの光規制にとどまらず
どこか、のんのんびより的な素晴らしい自然の背景と
時間が止まったかのような、ゆるやかな平和な時間の流れが表現されていますw。

これは、2度・3度おいしい♪。


主人公があまりにゲスいという評をよく目にしますが
1周目であれだけのことをされてしまった人間が
正常でいられることは、まずありえないでしょう><。

本人も語っていますが、いろいろ壊れてしまっています・・。。

でも、壊れてしまっているながらも、なんとかしようとしているところ

なんだかんだいいながらも
時折見せる人間らしさ・・。


また、ただの狂気に描かれているようなところも
それらは本来人間があらゆる両面持ち合わせてるところ・・?
と感じさせられるような
突っ込んで描かれたようなものに、なにか惹かれてしまうのです^^。


音楽面ではED曲がとにかく素晴らしい!!。
3連符??のところのリズム感と世界観の変化が心地よく
まず最初に本作を好きにさせられた要因は
間違いなくこのED曲でした♪。


-------------------------------------------------
>12話まで視聴して
結論から言うと1話から12話まで終始完璧でした!。

エロ系に寄った作品って、序盤数話までは素晴らしいと感じた作品でも
後半はネタ切れ等で失速してしまうことが多いように感じますが
本作は、毎回ネタの捻り方が秀逸でした♪。

特に10話での日笠さん登場は完全に予想外の神展開&神キャストでした!!(絶賛)。


最終話のラストは、若干説明的な感じにもなってしまってましたが
ケヤルガの心情変化描写が描かれていた点がよかった。
(もちろんそのままを鵜呑みにしてるわけではなく)


終盤で仲良くなった彼って魔族だったのですね。
ずっと人間だと思ってました。
生存させておいてほしかったな~。


ケヤルガは心を開いてしまって自分が変わってしまうことを恐れてるのですね・・。
本来の王道正義もの作品では、そっちルートが正解なのかもしれませんが
ケヤルガは1周目で受けた自身への凌辱によって
ほぼ完全に(99%くらい?)壊れてしまっているので
そちらの方にケリをつけない限りは
もう前に進めなくなってしまっているように感じられます。

でも、時々、わずかに残っている1%の良心のケヤルガが見え隠れする
ところがグッときます。
でも99%の壊れケヤルガによって、打ち消されてしまうのですが・・。
(仲良くなった彼を助けない結果になってしまうあたりも)


あと、毎回のエロ描写ですが
ケヤルガは1周目で受けた自身への凌辱によって
日課となってしまっているので(立場は逆ではあるが)

逆に壊れてしまってるがゆえに
この日課をこなすことで安心感を得たり
自我が保てているようにも感じられてしまいます。
限られたコミュニケーション手段の1つなのかもですね・・><。

まあ日課ならば仕方ない?・・ですか。。


ああ、書き忘れるところでしたが
クライマックスでの戦闘シーン描写もなかなかよかったように思いました。

あと、キャラデザは文句なしの満点です!!。


はい。2期切望します!。


-------------------------------------------------
>北米版BDを購入して
国内版BDの購入をずっと迷ってましたが金額との折り合いがつかず、ずっと保留にしていましたが
北米版BDが発売されたことを知りました。

レビューでは強制字幕が消せないとあったので、そこがひっかかってたのですが
金額が国内版に比べて圧倒的にリーズナブルだったため、強制字幕を納得したうえで買ってみました。

で、まず家庭用のBDレコーダーで再生を試みたところ再生できませんでした。
リージョンコードは問題ないのですが、国コードロックで機種によっては再生できないようです。

次にPS4で再生してみたところ、再生できました。
ただし、強制字幕は消せませんでした。
まあこれはこれで、英語に親しむ教材に・・。なる?。
・・まあ視聴には問題ないのですが、消せるものなら消したい・・のが本音です。

次にパソコンでの某社の有料再生ソフトで試したところ
最初、再生できなかったのですが
国コードを変更したら再生できました^^。
ただし、強制字幕は消せなかったので、PS4と同じ結果でした。

最後に、無料再生ソフトを試してみたところ、設定で消せました^^。
ただし、日本製の再生ソフトではないので、もろもろ自己責任で・・ということですね。。
まあでも、やはり快適に視聴できたので、結果満足でした。


ひさびさの再視聴でしたが、評価が揺らぐことは全くありませんでした!。
むしろ盤石に。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 36
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

ゲスの極みケヤル

[文量→大盛り・内容→考察系]

【総括】
う~ん、評価が難しいな~。快か不快かで言えば、不快なんだけど、面白いかつまんないかで言えば、面白い、、、ような気がしないわけでもない(笑)

これは、エロいアニメではない。ストーリーをもったアダルトアニメだ(笑)

紙屑のように虐げられた主人公(ケヤル)の心が歪み、世界にリベンジしていく話。ほぼエロゲーといえるひどいエロ描写。離脱する人も多いだろうな~と思います。

ちなみに、私は、A-TXの「完全無修せ、、、」じゃなかった、「完全回復版」で視聴です( ・`д・´)キリッ

これを☆1にしている人がいても、「そうだよね」って思うし、☆5にしている人がいても、「そうなんだね」って思う。どちらも理解できる。

「アニメは嗜好品」だから「良し悪しより、好き嫌いが大事」という私の信条からすれば、正に「嗜好品」という作品でした。好きな人は、褒め称えれば良い。嫌いな人は、貶し尽くせば良い。

レビューでは、こんなアニメなのに、ケヤルの心情なんかを真面目に考察してみたいと思います(ちょっとふざけた後にw)。


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
この作品から、エロを引いて、攻撃手段をヒールに限定できていれば、名作になったかもしれない。

直す、治す、の範囲でできること。そこにはこだわって欲しかったな~。

まあ、ヒール=再生、なので、拡大解釈で「創造」が出来るという話なんでしょう(記憶とか顔とか)。ただ、細胞を過剰に再生させて破壊するのは分かるけど、相手の記憶やスキルを奪える理屈はよく分かりませんでしたね。まあ、エロのついでなのでしょうが。

さて、本作の特徴です。

意味のないエロは嫌いだが、意味の無さすぎるエロはリアルなのかもしれない。

例えば、「透明人間になったら何をするか」と問われたら、男の99%は女湯を覗きに行くと考えるはずだ(剣道部調べw)。エロ以外を答える人は、1%の聖人君子と、99%のムッツリスケベであると断言する(笑)

普通の男が異世界で、理不尽な能力をもったら、世界を救うより、普通にエロいことするよな~と思う。

だから、ある意味ケヤルは真っ当。色々理由をこねくりまわしたりせず、「ただヤりたいから(娯楽で)ヤる」というのは、潔い。最も、女性の目線に立った時、ケヤルの行為や動機は許せるものではなく、正に「ゲスの極み」だと思う。

ということで、本作、不快です。ただ、そもそも不快さを売りにしている作品で、主人公も、実は善人とか世界の為にとかではなく、極々個人的な欲望のために、悪を成していく。そこを徹底して描く、安っぽさ、無意味さ、残酷さ。なんの深みもないけれど、そもそも、深くないアニメだと開き直られれば、なんか否定しにくい。

そんな不安材料ばかりの本作がギリギリ破綻していないのは、ケヤルが元々は善人で、それを理不尽な暴力によって歪められたという前提(過去)があるから。

私は昔から(アニメでよくある)、「復讐なんて何も生み出さない」というメッセージが、あまり心に響かない。

例えば自分の大切な人が、理不尽な悪意によって奪われた時、確かに復讐してもその人は甦らないかもしれないけれど、だからと言って加害者がのうのうと生きているのは、はらわたが煮えくり返る。

勿論、復讐だろうがなんだろうが、行為自体は正当化されないから、自分自身もなんらかの罰は受けるのは当然。でも簡単に第3者が、「復讐は無意味」とは言えない気はしている。だからこそ、それを高い倫理観や自制心、あるいは、亡くなった大切な人の為にも抑え込んでいる人は、尊敬に値すると思う。

本作のケヤルは、始めは復讐が手段だった。自分が幸せに暮らすための。しかし、徐々に復讐が目的化してくる。復讐依存症、復讐することが幸せになってくる。だって、彼はもうすでに精神に異常をきたしているから。

彼にとって、元々フレアは1番の復讐対象で、始めは道具扱い。自分と境遇の近いセツナや、愛するイヴだけは大切にしたいと思うという、確かな差別化があった。

しかし、フレアではなく、自らが作り出したフレイアには愛着を持つなど、どうやら自分で自分の感情をコントロール出来ていない様子(まあ、女に甘く、男には無慈悲なだけとも言えるけど)。それは、「ケヤルが狂っている」からでも説明つくが、「復讐心の薄れ」ともとれる。

ケヤルが「復讐心がなくなるのが怖い」と言うのは、彼が生まれながらの快楽殺人者ではなく、後天的な復讐依存者だからではないだろうか。

もし、「復讐」という大義名分を、あるいは、復讐対象を失った時、彼は彼が行ってきた残虐非道に耐えられるのだろうか? もしかしたら、彼が復讐を完遂した瞬間が、彼が本当に壊れる時なのかもしれない。

ここからは妄想だが、そんな彼が自らを守るために、せっかく築き上げた幸せな環境を捨て、再び愛するイヴの心臓を奪い、また「復讐」を行うために世界をヒールするとしたら。3周目、4周目と、悲劇を繰り返し続けたなら。

悲しい男の物語として、私は本作を高く評価することになると思います。二期があったら、確実に観ます。

もっとも、今後もただひたすらにエロを貪り尽くすだけの可能性も、かなりありますがね(笑)
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆4
なるほど、世界を癒して2周目ね。エロアニメ? ん? 面白いか?

2話目 ☆1
復讐、とはいえ、胸くそ悪いな。ガッツリエロアニメに。判断が難しい、面白い要素もある。

3話目 ☆3
やはり、エロ描写、必要か? 残酷描写、暴力描写はあっても良いと思うけど。変態とレズとホモ。

4話目 ☆2
ガッチリエロゲだな。体液で、て、なぜ? そして、立ちバック(苦笑)

5話目 ☆2
ほぼAV(苦笑) いや、完全にAV(笑)

6話目 ☆3
人を呪わば穴2つ。死んだ人は甦らせない? 一応、自分なりのロジックはあるんだね。

7話目 ☆3
民意を操る。復讐の肯定。刹那はお気に入り扱いなのね。

8話目 ☆4
献血が税金ね。次は、魔王とヤるとしか思えない(笑) それは、魔王も焦るよな(笑) 魔王、チョロ可愛い(笑) 

9話目 ☆3
戦争の終結か、まおゆう、を観た後は浅く見えるよな。復讐は楽しいと言い切るのが、個性だな。

10話目 ☆3
まあ、目的は殺すことじゃなく、復讐だもんな。

11話目 ☆3
予想よりは、わりとあっさり殺したな。三英雄、勇者より強いのか。復讐狂い。

12話目 ☆2
ちょっとあっさり。復讐、そんなもんで良いの?
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 34

75.4 2 2021年度の狂気アニメランキング2位
BEASTARS(第2期)(TVアニメ動画)

2021年冬アニメ
★★★★☆ 3.9 (190)
772人が棚に入れました
「BEASTARS」は「週刊少年チャンピオン」(秋田書店)にて連載中の、板垣巴留さんによる同名コミックが原作。肉食獣と草食獣が共存し、食肉が重罪とされる世界で、ハイイロオオカミ・レゴシはドワーフウサギ・ハルと出会う。我を忘れて襲いかかり気付いた時には、彼女を両腕に抱きすくめていた。「彼女を求める気持ちは、恋なのか? 食欲なのか?」――差別、愛、弱さ、希望を描く、珠玉の動物版ヒューマンドラマ作品である。「BEASTARS」第2期が、フジテレビ「+Ultra」ほかにて2021年に放送予定。

声優・キャラクター
小林親弘、千本木彩花、小野友樹、種﨑敦美、榎木淳弥、内田雄馬、大塚剛央、小林直人、下妻由幸、岡本信彦、落合福嗣、虎島貴明、渡部紗弓、室元気、井口祐一、原優子、兼政郁人、大内茜、山村響、あんどうさくら、梶裕貴、大塚明夫、星野充昭、堀内賢雄、楠大典、木村昴
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

共生を強制してみた

+ultra枠 原作未読

つい先日視聴した「プロが選ぶ!日本のアニメの歴史を変えたスゴいアニメ14」なる番組で、本作『BEASTERS』の3DCGのキャプチャ技術が紹介されてました。なんでもCGで眉や唇など表情に動きを出すのが凄いのだとか。
歴史を変えたは言い過ぎでも技術屋視点でも面白い作品なのかもしれません。

当方の見立てはよりドラマに視点を置いてます。
擬人化された肉食獣と草食獣が共存する一見平和な世界を舞台に、異種族間の共存や浮き彫りになる矛盾と対立を描いた意欲作の2期全12話。

 お友達と仲良くしましょう

我々人間ですと、成長と共に「そうは言ってもな」という現実が目の前に現れるわけでして、どうにかこうにか折り合いをつけて過ごしていくことになるのですが本作では“お友達と仲良くしましょう”がいわば強制されてる世界を描いてます。
動物だからこそ人間で問題提起するのよりも“本能”が際立つ効果があり、そのことで逆の観点と言いましょうか“理性”でどう押さえつけるかも引き立ってくる仕掛け。未読ですが原作の設定が秀逸なのだと思われます。

そんな種族間の共存と対立を描くにあたって1期では“草食と肉食の恋愛”をクローズアップ。とっつきやすい導入です。
2期ではより踏み込んで“草食と肉食各々の自我探求”にスポットが当たってきます。恋愛するでも目を塞いではいられないアイデンティティを深掘りする感じ。
{netabare}ハルちゃんとホテルでアレできなかった1期にて、“そもそもアレすることが御法度”“意図せず傷つけてしまう鋭利な爪や牙”とこれでもかと種族間の断絶が提示されてました。もともとレゴシは1期アバンでハルちゃんうっかり食おうとしてたしね。{/netabare}
そして物語を彩るお楽しみポイント↓

 食殺犯は誰?

ミステリ展開をそれほど期待してませんでしたが、それを見越してか最後の最後に犯人が分かって謎解きスッキリ!というお話にはなってません。早めに犯人が判明しちゃいます(笑)
作者が描きたいのがミステリではないと思われるので、2期の半ばでちゃっちゃとバラしちゃったのは正解。犯人が判明してからの犯人のメンタリティに着目するとわりかし楽しいです。


他の国は知らんけど日本には鳥獣戯画ってものがあります。国宝はなんでも12世紀のものだったとか。
世相を切り取って獣に語らせるアイディアは昔と変わらず。そんな日本人のDNAを最新の技術で包んだものを輸出用“+ultla枠”として世界に提示する。異文化間の争いが相互の無理解から生じるのであれば、その解消に本作品は一役買ってるといえるのかもしれません。
ただしパンチも効いてますよね。あくまで私の解釈ですがこの作品↓

 ポリティカルコレクトネス

通称ポリコレ(政治的妥当性)へのやや斜め方向からのアンチテーゼであり、ポリコレ先進国アメリカに日本から皮肉を込めてるのかどうなのかこの『BEASTERS』を提供するのはなんとも不思議な気分です。
弱者という設定を盾にして歪な権利拡大を要求し続けた結果の終着点はディストピアでしょう。
ただしポリコレ的なものを一概に悪いものとして扱ってはいません。生き物としての自然な姿と理性をもって秩序を作らんとする姿との単純な二項対立にはなってない分、ちょっぴり考えさせられる良作になっておりおススメです。




※ネタバレ所感

■食殺犯のジレンマ

{netabare}内部でしたね。動機もなかなかサイコです。
友情の証と言い聞かせながら肉食の本能に抗えなかった自覚もあることから完全サイコパスと断じるには気が引ける犯人でした。嫌っていたピナ(CV梶裕貴)に手をかけなかったのは、あくまで食殺は友情行為だという物語を信じこみたかったからかもしれません。だから根が深い。{/netabare}
全般通して答えを簡単に出せる題材ではないのです。


■どっかで見たことあるなぁ

現実でも「そら欺瞞ですわ」を想像させるネタは随所に。

・暴対法施行でイメージチェンジしたいヤクザの思惑
 ⇒{netabare}ボスに草食獣を据えるしし組の判断{/netabare}
・意識高いSNS
 ⇒{netabare}肉食と草食のワンショットをアップ{/netabare}

このくらいで。。。



最後にポリコレで締めます。
1期が2019秋クールでそれから1年ちょっと経てからの2期でした。(※注2021年4月当時)
この間何が起こったか一つ挙げてくださいといえば多くはコロナ禍と答えるでしょう。
日本では自粛警察なる言葉が踊り、ポリコレ棒ぶん回す人々を面倒くさいなと思うようになりました。
そのポリコレ先進国アメリカでは大統領選が荒れに荒れました。ポリコレ大好きな人達の「トランプ支持者は人に非ず」が罷り通ってる気持ち悪さを感じました。
逆もしかりで、ここ最近のUber Eats配達員の配達料引き下げ事案なんかは独占的地位の濫用でえげつないもんです。GAFAもけっこうフリーダムですよね。自由にやらせるにしても“神の見えざる手”でレッセフェールばかりしてると庶民が困窮するのも事実なんです。要は程度の問題。

おおむね鬱陶しいであろうポリコレの完成した世界においてそれを全面否定するのではなく妥協点を探り一定の答えを出した点を高く評価したい作品であることは先述の通り。とてもタイムリーでした。
そのなんとか良い塩梅、程度の良いところで手打ちできるかを探る嗅覚はハイイロオオカミよりも日本人は優れていると思いますよ。狙ったかどうなのかそれを引き出した本作のプロデューサーが韓国出身のキムヒョンテ氏という事実も興味深いもんです。優れた仕事には拍手を!

これほど世界は多様なのよねってのがわかる。極端はいかんのよ。



視聴時期:2021年1月~2021年3月   

------


2021.04.21 初稿
2022.01.23 修正

投稿 : 2024/05/04
♥ : 32

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

食殺事件の解決・・・、いい事も悪いことも俺の宝だ・・・。

1期から続く、この作品の中での重要なエピソードの一つ。
レゴシの所属する学園、演劇部の友人が食殺された事件に決着をつけるシリーズと言っても過言ではない。

なので、全体的には重苦しい雰囲気が漂い続ける。
また、この期でも「肉食獣と草食獣」という事についての、苦悩と葛藤が描かれ続ける。
レゴシがルイが、そしてリズも・・・。
いや、程度の違いはあれ、そのほかの登場人物たちも、この己の成り立ちについて他者とのつながりについて、時には心身共に痛みを味わい、違和感を覚え、より良い関係とは何かを模索している。

1期の感想でも書いたが、この作品の内包する要素・テーマは非常に多彩多様で、鋭く、深く、重い・・・。
これは、私的にも安易に持ち込みたくないのだが、リアル世界にある差別とか偏見、主義主張についてのメタファーだと言ってしまえば、もうこれは、当てはまるものが相当含まれている。
いちいち、これとあれと、どれとなんて言うまでもないだろう。

だから、問題作だとか、話題作だとか、テーマが深いとか、作者、作品がスゴイと言う風に「私は言いたくない、この作品については」

これらを踏まえた上で、あえて作品中のキャラクターの動き、発言だけを追ってみていきたいと思って観てきた。
つまり「あ~これって、このキャラ使ってこういう事を言いたいんだなー」とか「このキャラの行動って、作者さんはリアル社会に対してこういう問題意識を持っているのか~」なんていう、リアル社会への投影を避けて視聴してきたという意味だ。
もちろん、こう考えてしまっている以上、視聴中に「あ~」と浮かんでは来るのだが、「まてまて、この物語、世界観の中での各キャラの思い、考えなんだろ」と修正してきたのだ。

こんな作品て、今まであんまりなかったよ。
ある意味では、普通以上にキャラクターの心情に寄り添いながら観ていたと言ってもいかもしれない。
だから、面白かったとか、楽しかったという感情は実はあまり湧いてこなくて、少々、疲れたり、もっと言えば、必死に考えながら観ていたと言ってもいいかも。

ただ、楽しいとは感じなくても、視聴による満足感とか、達成感、
好きだった原作がアニメになったストーリーを追えた充実感はもちろんあった。(いや、まったく面白くなかったと言う訳ではないのだけれども、エンジョイできた‼ってタイプの作品ではなかったからね、今期は)

あ、あとジュノはやっぱり可愛らしいね。
ハルちゃんもそうなんだろうけど、今回はジュノに軍配を上げようw

相変わらず、原作を知らない方、未試聴の方にとっては、何を言っているんだ、という感想になるとは思うのですが、
やっぱり、観ておいても損のない作品だとは思います。
あ、原作も面白いですよ、機会がありましたら、読んでみて下さい。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 9

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

抗えない性(さが)を受け入れて…

この作品の原作は未読ですが、TVアニメ版第1期は視聴済です。
第1期を視聴した時には、擬人化された肉食獣と草食獣が生活・共存しているちょっと異質な世界観に少し戸惑いを感じましたが、第2期にもなると流石に慣れてきました。


「俺、もっと強くなるよ。この社会にも、本能にも負けないために」
肉食獣である自分自身を受け入れ、ハルとの恋に向かって一歩踏み出したレゴシ。

しかし、平穏な学園生活を取り戻したかに思えたレゴシに、新たな危機が忍び寄る。
それは未解決の『食殺事件』の犯人の影だった…!

さらに裏市では、倒したはずのシシ組の残党が、
『新生シシ組』として再び力をつけ始めており…

新たに訪れた強大な試練を前に、
レゴシは『本当に大事なもの』を守り抜くことができるのか?

食欲、性欲、承認欲求。
様々な欲望に翻弄される、若き動物たちの青春はまだまだ終わらない…!


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

「ハルとの恋に向かって一歩踏み出したレゴシ。」
とINTRODUCTIONに記載されていましたが…何か進展ありましたっけ?
個人的には第1期より距離が広がった気がしたんですけど!

個人的にはどうもレゴシが迷走しているようで仕方がありませんでした。
それはルイに対しても同じことが言えると思いますけれど。

確かに学校で「食殺事件」は発生しました。
ですが、もっと学生らしい解決の仕方もあったと思うんです。
それが例え矜持だとしても…

どうも舞台が学校の外に移ってからの物語は、正直良く分かりませんでした。
本能を理性で捻じ曲げていたから…なんでしょうか。

もしかすると全般的なことなのかもしれません。
例えば動物は食べると食殺になるけれど、植物は大丈夫という理屈…
確かに植物は声を上げることもなければ感情だって表しません。
でも植物だって生きてるんですよね。
それに昆虫だって生きていますしね…

命に対する線引きの仕方が曖昧な気がしたからなのかな…
この作品の訴えようとするメッセージがあまりよく分からなかったのが正直なところです。
もう少し自分に正直になっても良さそうな気がしました。
だから個人的には最終話の展開は嫌いじゃありませんでした。
だって、あれが本来の在り方なんだから…

オープニングテーマは「怪物」
エンディングテーマは「優しい彗星」
どちらもYOASOBIさんが歌っています。

1クール全12話の物語でした。
これからも物語は続いていくようですね。
この物語の顛末が個人的には気になります。
それにレゴシとハルちゃんとの関係も…
続きがあるなら是非視聴したいと思います。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 11

62.2 3 2021年度の狂気アニメランキング3位
ゲッターロボ アーク(TVアニメ動画)

2021年夏アニメ
★★★★☆ 3.1 (56)
143人が棚に入れました
沸騰せよ!熱き魂。
ネタバレ

yuugetu さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

パンドラの箱を開いて【暫定感想+ニコ生スタッフコメント文字起こし】

2021年7月放送開始のTVアニメ。1クール予定。
原作は石川賢先生の漫画作品「ゲッターロボ アーク」。
掲載誌 休刊により未完となったゲッターロボサーガの最終章です。
原作未読でアニメ終わってから読みたいんですけど我慢できるかわからない(笑)

【ゲッターロボ作品群について】
簡単にまとめてみます。
{netabare}70年代TVアニメ版と漫画版はメディアミックス前提で展開されており、どちらがどちらの原作というわけではありませんのでご注意を。

・アニメ作品
1974年TVアニメ「ゲッターロボ」…永井豪・石川賢が共同で設定を作り、設定のみ共通の漫画版を同時展開した。
1975年TVアニメ「ゲッターロボG」…TVアニメ「ゲッターロボ」の続編。
1991年TVアニメ「ゲッターロボ號」…上記2作品とは違う世界観で別作品。物語も他の作品とは繋がらない。
1998年OVA「真(チェンジ!!)ゲッターロボ世界最後の日」…石川賢の漫画版を基にした作品。物語は他の作品とは繋がらない。
2000年OVA「真ゲッターロボ対ネオゲッターロボ」…石川賢の漫画版を基にした作品。物語は他の作品とは繋がらない。
2004年OVA「新ゲッターロボ」…石川賢の漫画版を基にした作品。物語は他の作品とは繋がらない。
その他70年代に「東映まんがまつり」で上映されたアニメ映画が3作あります。

・漫画作品…執筆は石川賢。通称「ゲッターロボサーガ」。物語は全て繋がっています。
1974年漫画「ゲッターロボ」
1975年漫画「ゲッターロボG」
1991年漫画「ゲッターロボ號」
1997年漫画「真ゲッターロボ」
2001年漫画「ゲッターロボアーク」…2003年に掲載誌休刊にて第一部完。2006年に石川賢が逝去し未完となりました。
(その他石川賢先生以外の漫画家が執筆したオマージュ作品が4作あります。)

今作「ゲッターロボアーク」は石川先生の漫画版を原作にしており、他のアニメとの繋がりはありません。アーク以前の物語を知りたければ漫画版を読む必要があります。
未完の最終章のみを物語の流れはそのままアニメ化という非常に挑戦的(無謀とも言えますが)な作品なんですね…。
もっとも、完全な原作準拠ではなく、キャラクター背景などをかなり膨らませているようです。原作は3巻しかなく1クールだと尺が余ってしまうため、新規視聴者にも出来る限りわかりやすく、キャラクターに愛着を持ってもらえるようにという考えだと思われます。(2021.7.24)
{/netabare}

【各話感想】
{netabare}
第1話「天の鬼」
{netabare}
アニメ初回見た印象からは懐古主義ではなさそうだけど、ご新規さんお断りではあるかも知れない(苦笑)
アニメとしての方向性がわかる監督インタビュー等がいくつか上がっていますので、興味がある方はご参考にどうぞ。
インタビューからの根拠のない憶測ですが、これらを読むとご自分の年齢を考えて作れるなら早い方がいいと考えて企画出し続けていたのかなあ?っていう気がします。川越監督のダイナミック作品のTVシリーズは「鋼鉄神ジーグ」が最後で、それからの14年、古風なロボットものでTVシリーズとなると企画がなかなか通らなくなっていそうですからね…。


物語は安定した滑り出しだと思う。初見さんお断りって感想多いけど、ロボアニメオタなら想像で補えるくらいの王道な展開かと思う。

ちょっと辛いことを言うとやっぱり作画かなあ。初回で不安定だと後が続くかが心配。全話納品済みなら良いのだけど。まあ私はこういう作画も好きなので全くOKですが。
拓馬と獏が憎めない表情が多くて和んだ。コンビニのシーン好きだなあ。生活や食事の様子が描かれるのは良いアニメ。
獏…3パイロットが癒しなのは伝統…?
コンビニのシーンはオリジナルだそうなので、改変もそれなりに入るのだろうなあ。獏のD2セキュリティ解除はアニメオリジナル?原作から?それによって評価が変わる。もしも新要素なら早川さんらしい味付けだ。目立ちにくい三人目をいかに活躍させるかで完成度は大きく変わるだろうから。

ロボットの見せ方が上手でよかった。D2が起き上がるシーンで「ガンダム大地に立つ」を連想したんだけど、ガラの悪い起き上がり方がらしくて違う燃えがある。小脇に抱えていたD2をアークが放り投げるのも凄く好き。
もっと精密で綺麗なCGは他にいくらでもあるけど、重量感や荒々しさを押し出して、かつカメラワークが決まっているので何が起こっているかわかりやすかった。ずっと手描きアニメをやってきた監督の演出だから。CGはダメージ表現が常に課題だけどそれはアークに限らない。
他の作品の話で恐縮だけど、3DCGって早くグルグル動かせるからカメラワーク疎かになって見にくくなることがあるんだよね…。アークはそうならないで欲しかったので、まずは一安心です。今後は重量感の表現にもさらに期待したい。

声優さんについて。寡聞にして知らない声優さんがメインにいらっしゃって、どうなるか楽しみ。
中の人が経験豊富な拓馬は勿論、渋めだけど若さと茶目っ気のある演技の獏、抑揚抑えめでミステリアスかつ戦士然としたカムイと、三人の演技・声質のバランスがとてもしっくり来た。三人が揃って会話するのがとても楽しみです(*´∀`)
なんかこの三人、一年くらいずっと聞いていたい…皆どんどん上手くなりそうでな…。だって皆感情表現が的確なんだもん。

個人的に、OP、EDは好きだけど劇伴はあまり好きじゃない。
新ゲ好きとしてはED感激でした!こんなに嬉しいってことは、自覚してなかったけどPVがなかったの地味にショックだったんだな…。3作目の曲をトップバッターにしてくれたことに感謝しかない。
(2021.7.11){/netabare}


第2話「運命の子ら」
{netabare}アバン、アークの機動力良いなあ…から始まり、スムーズに状況説明しつつ隼人の回想に入るのが上手い。カムイ、隼人から二人を丁重に迎えろって言われたのに殴り合いになるの笑ってしまった。やっぱりカムイにとって異種族であることはコンプレックスなんだな。隼人には素直なのは上官だからってだけじゃなさそうだな、と思っていたら隼人は育ての父という設定がある。
敷島博士に呆れたカムイをちらりと見る獏、拓馬がゲッターロボに乗ることを承諾したとき各キャラが見せる表情など、細かな所作でキャラクターを大切にしてるのを実感する。
世界の現状、ゲッター、ゲッターロボの説明の間に人間関係とキャラの背景を緩急つけて入れ込んでいくのも好き。国連とかの組織が出てくると早川さんって感じするわ…わりと使い古されてる手法ではあるのだけど、説明的にならないよう工夫しているのが良い。実機での訓練だけでなく座学が入るので、シーン転換も画的な動きも単調にならないの良いなあ。少しずつキャラクター性とチームの距離感を見せてくれるのも気持ちが良い。

D2部隊とのケンカシーンはほのぼのですかね…?これ、全員が遊びと心得てるのが良い(笑)。要はいちゃもん付けた時点で遊ぼうよ!ってことでしょ?(ホントかよ)
反面、全員が全力で生き続けるのはいつ死ぬ覚悟も出来ているのだと感じる。女性の隊員もいるのは少し驚いたけど戦士である以上、いざとなっても手心を加えてはくれないんでしょうね( ノД`)…ケンカの時点で男女平等だし。
隊員や所員のキャラクター名は担当声優さんのお名前から。これは見ていて楽しいし、声優さんたちにとっても良い記念だなあ。

拓馬と獏の戦う理由を描くのも良い。肉体と精神の強さ、運命や血筋に加えて本人の意思をきちんと描くのが川越作品らしい。戦うことに迷うのはゲッターらしくないけど、かといって本人たちに理由がないと現代の視聴者には違和感が生まれるだろうと思う。私自身が主人公が戦う理由にはこだわる方だからかも知れないけど。
勿論世界観に合っていれば理由が無くても良いし、ゲッターの世界はそれでも違和感ない。それでもこうしたのは、「感情のぶつかり合いで物語を転がす(川越監督のインタビューより)」という作品の方向性も影響しているかも。

一度目はさらりと見て、何が良いのか言葉にならないうちに30分経ってた感じ。二度目で良くできているからこそ良い意味で引っ掛からずにさらりと見られたんだなと。1話はロボットとバトルと過酷な世界を最大風速でがっつりやって、2話は設定やキャラの背景を描いて足場を固める。この手法は今では王道だよなあと。そういうのが好きな人ならご新規さんでも入ってこれるんじゃないかな。ホントここのスタッフは上手なんだよ。(2021.7.17){/netabare}


第3話「アーク始動」
{netabare}アバンで拓馬が母を亡くした経緯と獏との出会いが描かれる。「今逃げることは恥じゃない」という言葉がゲッター乗りの隠語と繋がってくるのが上手い。
この隠語や血液検査、託されるヘルメット、合体時にD2部隊にフォローされるなど、段々と早乙女研究所の一員として受け入れられていく描写が短い尺でしっかり入ってくる。
「ハジをかくなよ」=死ぬなということ。ハジとは何も残せずに死ぬこと。
第一話での「ここで死なせてやった方が幸せだ」というのはいかにも過酷な世界だけど、星一尉達は敵のデータを残しアークを守り切った。
隼人とカムイは親子らしいところをあまり出さないんだけど、それでもカムイは隼人の気持ちを代弁できる。感情表現が乏しいが気性が激しく怒らせると怖いという共通点は二号機パイロットの個性とも言えるけど、この二人に関しては養父子だからこそ似ているとも感じられて興味深い。戦友の息子に対して隼人が珍しく優しい態度を取るのに対して、拓馬は父に対して多少含むところもあるのかなと感じるけどどうだろう。
隼人が拓馬とカムイを繋げもし、カムイが隼人と拓馬を繋げもする。きちんと人間関係が作られていくのが気持ち良い。カムイと獏の関係性構築にも今後期待したい。
D2部隊は仲間がやられても正規兵らしい冷静さを見せてくれて格好良いなあと。前回の引きから全滅の可能性もあると思っていたので3人の生存は嬉しい所。とはいえキャラクターをただ無駄死にさせるスタッフでもないのだけれども。
今回の引きはマクドナルドの登場と拓馬の因縁の明確化で、今回のアバンから繋がる構成がやっぱり上手いと思わせる。

3人の絆を描く物語、血筋や組織の継承の物語、運命や因縁との決着の物語。序盤から描くべきものがブレない良い作品。私は1クールアニメは3話まで見て継続を決めるのだけど(本作の視聴断念は最初からあり得ないんですけどね)、もし何も知らずに見ていたとしてもきっと継続を選択したと思う。
(2021.7.21){/netabare}


第4話「美しい夜に」
{netabare}絵コンテが川越監督。以前からこういう回は自分でやる人ですからね。ロボアニメとしてはインターバルだけど、作品としては土台をなす部分だと思う。過去話で設定見せつつ、ゲッターへの危機感を煽る。特にご新規さんに対しての大きな布石。
ここのスタッフは幕間にも重要な要素を仕込んでくる。熱量だけではない作品を作ってくれるのが良い。

今回はすごくきな臭い上に謎が謎を呼ぶ内容で、3話までは足場を固めていたんだなと感じる。
敵の本陣の描写から、ゲッターを恐れていること、「あの場にはゲッターが満ちている」という言葉からそれだけでも危機感を募らせていることがわかる。19年前(?)の回想でもゲッター線の危険性はがっつりやっているし。
ゲッタードラゴンを増幅器にして真ゲッターロボのゲッターエネルギーを満タンにしようとしている所へ蟲が襲来し真ゲッターが出撃。基地に残っていた弁慶はゲッタードラゴンで敵をせん滅しようとするもドラゴンの暴走で危うい状態に。
カムイは19年前と言っているけど時系列が謎。真ゲッター起動と蟲初接触がこの時なら、2話冒頭の回想は何年前なんだろう。それにこの二つの出来事の間に隼人は大怪我してゲッターロボに乗れなくなっているはず。
ここまで司令官としての顔を見せてきた隼人の研究者としての側面。尊敬の念と、自身の現状への焦り。いまだに到達できない早乙女博士の領域。師弟関係と言えば良いのか、味わいのあるシーンだと思う。
カムイの幼少期の回想、カムイは差別などされていたわけではなかったけど特別な存在故に隼人と共に行くことを選ぶ。爬虫人類の子供達と母親達のデザインが良い。誰が誰の親かきちんとわかるし、子供が可愛いなあ。
D2部隊のリーダー格・笠原隊員が巣食っていた蟲によって命を落とす。食い破られた背中から背骨と肋骨が…。好きなキャラクターだったのでちょっと凹んだ…。前回殉職した細目の隊員が鍛冶本隊員で、女性が水島隊員。あとの二人の名前が知りたいなあ。うち一人は既に殉職しているけれども。
まだ情報不足なので謎については整理だけに留める。
次回の先行カットからキリクの活躍がありそうなので楽しみ。隼人とおそらく翔の写真が気になる。敵が女王蟲ということで女性キャラが増えますね(笑)。(2021.7.31){/netabare}


第5話「申し子」
{netabare}今回は好きな所と気になる所が色々あって、引っ掛かってる所が監督が言っていた「仕掛け」なのかそうでないのか?19年前であることは確定したけれど、原作との時間軸は違ってきてしまってる。
ゲッターと弁慶と早乙女博士のシーンでぞわっとする。隼人がゲッターは希望だと言ったシーン、自分にもそう信じさせようとしてるみたいで不穏…。

キャラ描写は全体的に好き。チームの物語として段々気心の知れたやり取りが増えてきてるのが良い。敷島博士は癒し。隼人の描写は賛否ありそうかな?
隼人、継承の物語として考えると早乙女博士から受け継いで次世代に託す役であることをかなり明確にしてある。アニメアーク見るまでは色々背負いすぎて荒んでるイメージあったけど、希望を見いだそうともがいてる、あるいは拓馬達に希望を見いだした、って印象に。それをはっきり態度や言葉に出すのは少し意外ではある。人としての情は常に隠して、ごくたまに人間味を見せるような人物像をイメージしていたので。

拓馬、父親に対して複雑な感情もあると思うんだけどやっぱり親しみも感じているんだろうな。父と同じ境遇と環境に身を置いて感覚的に理解してきた印象でそれは良いことだと思う。
ただ「俺はゲッターの申し子だ」の言葉はきな臭いというか…それが良いか悪いかは何とも言えない。

早乙女博士を見ていて作品によってこれだけ色んなアレンジされるキャラクターもそうはいないと思う。
チェンゲは悪役ムーブの裏で実はインヴェーダー殲滅のために動いて、アークは優しそうに見えても実はゲッター線に呑まれてて、新ゲは狂気じみてるけどその本質は情と理性…っていう。
キャラの二面性を演出するときのお手本みたいな人物像な上に、絶妙に仕上げてくれるのでとても美味しい。私は新ゲの博士が好き。
メカバトルも良かった。口が開くロボットとしては珠玉の魅せ方。やっぱり変形はCGでは難題なのだなと感じて少し残念ではある。
ラストシーンでのアークのガラの悪い座り方はすごく好き!(笑)1話の「D2大地に立つ」みたいなシーンもガラ悪くて大好き。CGで無機質になりかねないロボットに上手くキャラ付けしてて楽しい。

早乙女研究所はドクターが銃火器扱える所からしても戦闘訓練受けてないと採用試験で書類審査すら通らなさそう…そして入社してからも定期的に訓練させられそう…。
ドクターは何故名前が無いのかな?勝手にドクター小林って呼んでも良いかな~声優さんの名前から取って。
研究所はほぼ壊滅と考えて良さそう。D2部隊は生き残っているんだろうか…。

EDはあまり好きじゃない。須藤さんの編曲は楽器演奏だと大好きなんだけど、打ち込みだと昔からあまり惹かれなかったのでまあ当然といえばそう。DORAGON2021のアレンジは好きだったんだけど。

4話見たときはここからついていけるかなって思ってたけど、5話で謎は残るものの一旦必要な情報は出しきって次回から新展開。新ゲ同様、話数の使い方と話の広げ方が段階的かつ明確で良い意味で古風。私は中途半端に知ってるので混乱するかもしれないと思ってたけど今の所大丈夫っぽい。

原作付きアニメは新規ファンに原作を手に取ってもらうことが一つの命題であることは確か。原作を大切にはしないといけないけど、原作再現だけでそれが上手く行くかというとそんなことは無いと常々思ってる。
アニメアーク、この点では概ね上手く行ってるように見えるかな。原作読みたいけどKindleに無いとか、既に読んで全然違ったって感想ちょくちょく見かけるので。私の観測範囲に限っての話ではあるけど。(2021.8.8) {/netabare}


第6話「竜の末裔」
{netabare}アンドロメダ流国が地球への総攻撃を宣言。マクドナルドは百鬼帝国の生き残りで復讐のために流国に協力している。
早乙女研究所は復旧まで時間がかかるため連合軍の橘翔が来てドラゴンを守る戦力を補強する。カムイに対して「10年の成果を見せてもらう」とは?
海上の不穏なストーカを連合艦隊が抑え、その間にアークチームは海底の恐竜帝国へ。海上の連合軍は壊滅。早乙女研究所に膨大な数の蟲が現れD2一機とステルバーが防衛するが危機的状況。時空を超えて黒い真ゲッターロボが現れる。ドラゴンが様々なゲッターに関わるものを引き寄せている?
アークチームは海中で竜のような生き物に先導され恐竜帝国へ。途中の岩肌に潜水艇の残骸がありカムイは「俺たちの墓標だ」と。

翔が美人な上に有能。あと水島隊員と内山隊員が生存してて良かった。メガネの追加人員さん喋らなかったのでお名前がわからん。
3人が仲良しで良かった。カーンの変形がまた独特で可愛い。どうやったら車輪に収まるの…?案内に来たメカザウルスも可愛い。
黒い真ゲッターロボのストナーサンシャイン、ポージングとかカット割りがチェンゲのセルフオマージュっぽい?そもそもチェンゲの演出からして原作のオマージュなのか。最初はびっくりしたけど、2回目見直すとすんなり話が頭に入ってくるからやっぱり構成が上手い。

原作既読者でさえ展開が読めなくなっていて、OVAのみ視聴した私も結構驚くことが多い。川越監督、批判も覚悟でサーガとOVAを総括した作品にしようとしてる印象があるな…。アーク本筋と説明パートと過去回想として前シリーズも映像化することで新規の人にもわかるように情報を撒いている。だけでなく誰も知らないアークが加わっているようなので、初めての人の方がわかりやすいだろうなこれ。
原作そのままだと尺などの問題で上手くいかないからこういったやり方なんだろうけど、原作付き作品のアニメ化としてはかなりのイレギュラー。川越監督は基本的に原作リスペクトしつつ自分のやりたいことを上手く入れ込んでいくタイプだと思っていたんだけど、脚本の早川正さんがクレバーな人でSKLや009VSデビルマンでは相当思い切ったやり方をしていた。今作はさらにえらいことになってる気がする…。(2021.8.10){/netabare}


第7話「ゲッター同盟軍」
{netabare}真ゲッターロボは隼人を残して飛び去った直後、北極圏で核ミサイルを吸収しシュワルツと翔を助け、あらゆる敵(おそらくメカザウルス?)をさらに吸収しエネルギー体となり火星へ到達していた。
恐竜帝国へ辿り着き帝王に謁見するアークチーム。アンドロメダ流国に対して共同戦線を張ることになる人間と恐竜帝国。反発する拓馬と獏。カムイの事情を察する二人。隼人は恐竜帝国にも秘密裏に「ジュラ・デッド」作戦をアークチームに明かす。
地上ではストーカからの猛攻収まらず、国連軍が苦戦。黒い真ゲッターロボが全てのストーカを抑え続ける。パイロットが一文字號であることを確信する翔と隼人。アンドロメダ流国の孔明に対して號の言葉、「繋がっているんだ、全ては」
ゲッター線の影響を軽減する人間との混血児の研究があった。ゴール三世は母の存在と将来を確約することでカムイを利用しようとしているっぽい。恐竜帝国はかなり階級差がある社会らしい?
拓馬と獏は国連軍から派遣されたロン・シュバイツァ博士と出会い、協力者ハン博士の元へ。ゴール三世の動向を気にするハン博士。
案内役(名前はカンパニアかな?)はカムイを3人の若者の所へ案内する。3人はカムイとは旧知の仲。

爬虫人類蒸し暑い環境だけど人間の暮らせる部屋や食事も用意できるというのは、休戦協定を結び交流があったことを裏付けていると思う。人間の研究者も滞在してるからなおさら。恐竜帝国の異国情緒がなかなか楽しい。
憤る拓馬をフォローするカムイ、カムイを気遣う拓馬、二人を取り持つ獏が良い。黒い真ゲッターロボのことを3人には黙ってる隼人も冷静。地上のリスクは覚悟のうえで、恐竜帝国との連携を重視し今後に布石を打つことを優先した。
翔が元チームメイトである號をおそらく戦闘スタイルから看破しているのがとても格好良い。
カムイ、恐竜帝国ではかなりシビアな立場。母親が原作より若くデザインされているのは時系列を改変してあるからかな?
拓馬がゲッターの最期を聞きたがらなかったのは父親のことが引っかかったからか。
道案内がいることでどこにも逃げ場がないカムイと、自由に歩き回り真相に近づく拓馬と獏は対比的。

今は展開的に真ゲッターが無双してるけど、アークキリクカーンの戦闘ももっと見たいなあ。
次回の先行カットで、翔が號に会いに行くみたいなんだけどどうなるんだろう…。(2021.8.19)

・追記・
ある感想で「アニメアークはワイドスクリーン・バロックSFしててワクワクする」というのを見かけ、ワイドスクリーン・バロックって何だろ?と思って調べたらWikipediaにこんな説明が。

”オールディスはチャールズ・L・ハーネスの『パラドックス・メン』を評して
「時間と空間を手玉に取り、気の狂ったスズメバチのようにブンブン飛びまわる。機知に富み、深遠であると同時に軽薄
— ブライアン・W・オールディス、『十億年の宴』p.305より 浅倉久志訳」”

この説明だけでも私にはぼんやりとしかわからないんだけど、早川さんの頭の中がどうなってるのかはさらにわからない…。でも何となく的確な表現だなあと思ってメモ。
早川さんは熱い物語を勢いで押し流しても納得できるように、土台作りは設定の段階から相当丁寧にやっている。サイデビの小説なんか読むと特にわかりやすい。小説は地味すぎるくらい。
鋼鉄神が特にキャッチーで入りやすかったのは、他の脚本家と分担していたからかもしれないけど、あちらも少し謎は残ったものの大きな矛盾や設定の乖離は起こっていないので上手な人だ。(2021.8.21)
{/netabare}


第8話「竜の血 人の心」
{netabare}今回は絵コンテが監督。ドラマ性の強いや物語の根幹にかかわる回を担当する。ドラマとバトルのバランスが良い回だったと思う。いやバランスが良いと言うより熱さシビアさきな臭さほのぼの軽妙さと、1話に詰め込みすぎなんですよねきっと…

この世界まだ都市部残ってたんだ!ってかなり意外だった(笑)
インセクターの襲撃が連日に及び、アークチームは連戦を強いられる。「奴らの戦い方は特攻だ、何の目的で仕掛けてきているのか分からなければこちらが負けるかも知れない」という分析、拓馬のクレバーな面。ハン博士がカムイにガンリュー、バイス、オズロを引き会わせたとき、先日既に会っていることを悟らせない4人、なにやらきな臭い。
今回はカーンの変形シーンが見れて嬉しい。カット割りで魅せることに重きを置いた変形だけど、ロボットらしいシーンだしゲッターでは合体変形が醍醐味なので。重量感、パワー、二段変形と短いシーンに色々詰め込んでて楽しい。インセクターも水中で微妙に変形・特攻とか搦め手も使ってくるのが厄介。カムイの迷いからの危機、ゲッターザウルスの戦闘をさらりと描く。これが後のシーンに響いてくる。
地上も黒い真ゲッターロボと號は消耗しながら連戦を続ける。ゲッターに飲み込まれたはずの號が消耗するというのには違和感あるが、つまりゲッターの意思で人格記憶そのまま再現されているという事か。號のやるべきこととは何か。翔もまた隼人と同じく取り残された側なのだなと。
ハン博士とシュバイツァ博士が皇帝に謁見するシーン、地下で文明と科学を発展させてきた様子がうかがえる。実際、アンドロメダ流国では恐竜帝国の科学力の高さと人間のゲッター線が共に牙をむくと厄介と言っている。「地上の人類が同じ脅威にさらされたら生き残れるかどうか」という言葉に笑う皇帝はやはり地上を諦めてはいないのでは?博士たちは亜空間固定装置ノルドの組み立てを開始する。バジリスク将軍という名前がわかったので案内役はカンパニアで確定。
ザウルスチームのキャラ立て、アークチームとの絡み、カムイの器と戦士たちの間での存在感を描いて、人間の話とカムイの真実に持っていく。そして波乱で軽妙な出陣式から敵の襲撃シーンへ。
大量のミミズは苦手だな…芋虫とかも…羽虫とか蜘蛛は割と平気なんだけど…

拓馬の人の良さは父の血と母の教育と獏から受けた優しさに培われたものなんだろうなあ。
少々強引だけど周りの恐竜帝国の民衆に受け入れられた時点で皇帝は堪えるしかない。ゴール三世は頭も良いし利用しているとはいえカムイを生かしている(飴と鞭も使い分けられる)ので無能な為政者ではないのだろうけど、野心が強くて厳しい雰囲気がある。末端の兵士やチリュウ一族(歴史的に奇形種として差別されてきたため、人間との戦争においてゲッター線耐性が比較的強いことから一族のために命懸けで戦っていた)からの信頼がカムイに向いていることから見て、傲慢な面があったり身分差別を解決しようとはしないのだろうなと。結構格差社会に見えるし。

號の登場はある意味ゲッターによる命の冒涜なのでは。ゲッター線は人の魂を飲み込んでいく一方で意思のある一人の人間を再現する。
號が一度取り込まれていながら元の人格のまま(かつ肉体は元のままではなさそう)というのが、切ないというかゲッター線おぞましいというか怒りがこみ上げてくるというか…これで希望って言われると胃が痛くなる…
アニオリとしては凄く際どくない?ゲッター線が原作で號を取り込んでいるからギリゲッター線の所業で納得できはするけど、こういう流れでなければ原作レ○プ案件と感じる人もいるのでは?この際どい改変にどう意味を持たせるのかにかかってくる。本当にかすかにでもゲッターに希望となる何かを提示できなければ見てるこちら側が辛い。
ていうかキャラ大切にしろ過激派の私がツラい。でもアニメアークも監督も脚本家も好き。なにこれ私がツラいだけじゃんズルいわ…( ノД`)…(2021.8.26){/netabare}


第9話「突入‼」
{netabare}ステルバーは仮面の中はモノアイなのかな?CGのロボットアニメは物量戦をしっかり描けるというのが本当に強い。ステルバーは最初は変形機能無しの予定だったけど、CGスタッフが変形できるようにしたものが良かったので採用となったと。
コーメイの話しぶりから高みの見物をしながら地球を滅亡させようとしているのが本気で下衆の所業。ゲッター線が宇宙の平穏を脅かすからゲッター線を開発する人間を襲うこと自体は理解できなくもないんだけど、じゃあなぜ爬虫人類まで滅ぼそうとするのか。結局アンドロメダ流国はそういう手合いで、彼らが敵視するゲッター線は善ではないにせよ悪と断定するのは視聴者目線でもおかしいという描写になってくる。
ゾルドの存在はコーメイに知られ猛攻を受け破壊されかける。敵本陣にアークとザウルスを送ろうとするも暴走し、真ゲッターロボタラクと號の力添えによりゾルドを通りぬける。その先に砂漠の惑星に軍用ヘリ、そして人間が降りてくる。

ゲッターは希望と言いつつ號のことについては個人的にはキツイんだけど、もっと素直に受け取って良いのかもしれないという気持ちになってきている。竜馬が拓馬を残したことを強調しているので子を残す=人の営みが何かを変えてくれたらと。
アニメの裏設定で、拓馬の安全第一のヘルメットは竜馬の唯一の形見。そしてそれは竜馬の戦友巴武蔵の遺品。血筋だけではなく思いの継承も、ヘルメットでかなり強調している。早乙女博士の遺産であり隼人が守りアークチームが乗り込むゲッターアークもそう。

號の「ゲッターは希望だ」「俺たちはまだ本当の答えに辿り着いていない。お前が見極めろ」という言葉の意味。號が拓馬達を助けることがゲッター線による予定調和だとしたら、號に固有の意思があることの矛盾。
正式名称が判明した「真ゲッターロボ タラク」。
タラクは虚空像菩薩の意味の梵字「タラーク」から。慈悲と知恵を司る・今世来世の願いを叶えると聞いて当初ぴんと来なかったけど、號がその本質を生前のまま保っているなら、拓馬達を手助けし未来を託すことが本人の救いにもなるのかなと…それも切ないけど。
この作品、次世代に継承されるものをあらゆる要素あらゆるキャラに可能な限り広げて描写しているのが凄いと思う。だからこそ戦場に送り出すしかできない隼人達バックアップ要員は虚しさを抱えるしかない。
隼人の矛盾は隼人だけではなく仲間や若者を送り出す側全員に共通してる。この作品、どこまでも矛盾という言葉が付き纏う。

アニメアークは配信と放送枠の確保もさることながら公式サイトで必要な情報が得られ、宣伝も良い意味で業務的に(定期的に!関連作関連イベントにコラボグッズも)行い、Twitterでは「#ゲッター線を浴びよう」のようなパワーワードも創作してて、ターゲットにアプローチする努力が狂気的な位ですね。
アニメアークはダイナミックプロやスカパー、バンダイも盛り上げようとしてくれてるのもありがたい。たまにこれは良いのか?と思う時もあるけど(主にスカパーの漫画版画像コラとか)。バンダイの魂ネイションズイベントでのアークの2メートル位の立像も動画で見たけど素晴らしかった。ありがたいことです。(2021.9.3)

・追記・
色んなサイトやTwitterを見ていて、號が舞台装置とかただのファンサービスとか言う人がいるのが納得できないなーと思って。
まず漫画版アークには一文字號と橘翔は登場しませんし、真ゲッターロボタラクもアニメアークオリジナル機体です。
アニメアークが継承の物語と考えれば、竜馬達の世代だけではなく號達の世代からも、拓馬達に想いを受け継がせる意図があることは想像できます。
また敵の主張やゲッター線の在り方の善悪が目まぐるしくひっくり返る構成上、一度はゲッター線に導かれながらも自身の意志を保持して現れた號が「ゲッターは希望だ」と言ったことにも善悪の印象をひっくり返す作用がある。仏の名を機体名に使う本作において、真ゲッターの分身であり虚空蔵菩薩の名を戴くタラクもまた無限の慈悲の象徴。(「煩悩を超越して進化した〝真ゲッターロボ〟から分離した存在と推察される」(公式サイトのタラク説明文より))仏教における「一体分身」の考え方は日本人にとっては身近なものです。
翔と號を再会させたのもゲッター線による隔絶と残された者の矛盾を明確化するためだと思いますし、最終的にゲッター線をいかに描くかでもっと別の意味も加わってくる可能性もあります。
原作未読の私がこんなこと言うのは変なんですけど、それでも川越監督は意味のないキャラを登場させる印象はあまり無いので、前作主人公との邂逅という熱血展開に作品テーマを掘り下げる要素を入れ込む位はしそうなんですよね。
だいぶ納得できる展開になっているので、今後も注視していきたいと思います。(2021.9.5)
{/netabare}


第10話「異界の聖戦」
{netabare}砂漠で人間と遭遇するアークチーム。インセクターの襲撃を受け戦闘に。アーク、キリク、カーンの戦闘でチームワークが磨かれているのが感じられて好き。3号機を応援したくなる、という武蔵はコミカルなんだけど…
ザウルスチームは機器の故障で戦闘困難な所をアークに助けられる。神の戦士ゲッターアークって言われたけど意味はあるんだろうか?拓馬の安全第一ヘルメットを被る武蔵。制圧した星の昆虫人類を全滅させる。日本の人口に近い1億3千万という数字は意図的なのであれば、良い意味で悪趣味な脚本。
前回と反対に爬虫人類がよそ者として扱われる。人類は侵略しながら宇宙に出て、しかし流国に遭遇し滅ぼされかけ、そこに地球からのゲッターエンペラーが現れる。「何故地球人類が存在するか、宇宙はゲッターに何を求めているのか」
エンペラーが特異点となったこの宇宙では過去が変わっても時間の流れは分岐せず、未来に影響を及ぼす。時間と空間の仕組みは解明されており非常にデリケート、少しでもその知識があれば干渉しようとはしないがアンドロメダ流国は危険を冒してでもエンペラーが生まれる可能性を潰しに過去へと遡った。百鬼帝国も蟲たちも流国が送り込んだ先兵。
武蔵はエンペラー誕生前の過去の者たちが起こした行動は宇宙に影響しないからと拓馬達に戦いを強制する。武蔵は死んでも代わりがすぐに起動する。エンペラーの記憶に基づいた人造人間というのが厄介…。
過去から来た地球人(百鬼帝国)を倒しても問題無いのは過去から来た拓馬達だけ。母の仇を取ろうとする拓馬にカムイは反発する。

「何故地球人類が存在するか、宇宙はゲッターに何を求めているのか」
武蔵は人類とゲッターは宇宙の意志により宇宙を支配するのを望まれていると言うけど本当かなあ…。
エンペラーの記憶にあるのは真ゲッターが火星に飛ぶまでで、その後の空白の期間の変化はエンペラーが作り上げた未来に影響する、だからこそ流国が攻めてきてもいるけど拓馬達の行動で事態が良い方向に変化する可能性もあるということで良いんだろうか。真ゲッターが火星に飛んだ時までと、エンペラー誕生以降は歴史が確定してるということかな?
號とタラクの行動からすると、拓馬にしか出来ないことがあるのかなと。號自身はゲッターを希望と考えているけど未来を変えられない、未来を変えられる世代の拓馬には自分で見極めて未来を変えて欲しいと思っているのかも?
ゲッターの意志で生前の姿を取り戻した点では號と武蔵は似たもののように見えるが、実際は全く違う。
エンペラーの記憶と人間の遺伝子から生まれた人造人間が生前の武蔵そのままの意志を持っているようには見えない。武蔵は宇宙を支配するために何をしても仕方ない、爬虫人類にも見下す発言を繰り返す。3号機に愛着を示し、ヘルメットを喜んで被る姿がかえっておぞましく見えてくる。

善悪のひっくり返し方とか流国と人類のどちらが発端なのかとか…原作が凄いからなんだけど、シリーズ構成の本領発揮でもある。(2021.9.11){/netabare}


第11話「宿願」
{netabare}「ハジをかくなよ」という言葉が久々に出て来たのが良かった!

未来のゲッター軍団に案内されてマクドナルドを倒しに向かうアークチーム。シールドを解除するために別行動したカムイにマクドナルドが取引を持ち掛ける。スターボーダーを使い過去へ未完の兵器バグを送り、それを過去に戻って完成させゲッターを倒せと言う。ゲッターを滅ぼせればマクドナルドはそれでいい。ゲッターと人類の未来を嫌って迷うカムイ。シールドを解除するが行方不明になってしまう。
アトランティスの遺産・魔獣ウザーラでアークを翻弄するマクドナルド。ザウルスチームはカムイを探しに自爆しようとする母艦の中へ。拓馬と獏はアークの力でウザーラを倒す。竜馬が倒せなかったウザーラを倒す展開は父親超えでもある。
コーメイは時空転送でアークを消す賭けに出るが、逃げ切れないと悟った拓馬たちはスターボーダーに飛び込む。武蔵はエンペラーと拓馬を結ぶ縁に賭けてエンペラーに探させる。
過去の地球ではストーカが全て消滅し、早乙女研究所では隼人が研究所の封鎖を決定する。

マクドナルドはゲッター線に一矢報いればそれでいいという感じ。拓馬の母を殺したことをどうとも思ってはいない様子で、これは拓馬としては虚しいだろうな…。コーメイも自爆に近いやり方の賭けに出た。メルドゥサのいる本星は別にあると設定されてるけど、今後出てくるかどうかは微妙かも?

宿願について。
「自分を信じろ!自分に流れている血のさだめを!」という台詞、ゲッターの作る大きな流れの中といえども自身に強い意志があることを強調する。どこかで見たファンの考察だけど、
「ゲッターは人間の意志が弱ければ取り込んでしまうからアークの未来に至る。でも人間が強い意志を持っていればそれに沿ってくれるから別の未来に行きつく」
とあってなるほどなと思った。
今回のタイトルが「宿願」なんだけど、獏の願いは明言されていない。ただ偉大な兄に追いつきたいという印象はこれまでに何度か感じた。第2話で「兄ほどの力はないが、ここで出来ることがあると言われ、それが運命だとまで言われればそう思わないこともない。ここに導かれたという感覚は確かにある」と言っていて、自分の直観を信じてみようと思った瞬間だったんだと思う。今回追い詰められた時に弱気になっても、拓馬に自分を信じろと言われたことで全力を振り絞れたんだなと。

チームの関係性について。
拓馬は普段なら周りの人の気持ちを自然に考えて行動できるのに、カムイの問い掛けを振り切って暴走しかけたのは未来のゲッターの姿にショックを受けていたから。獏は二人の間に立ちバランスを取る、一歩引いた立場にあるので、復讐を叶えなければ拓馬はけじめをつけられないと感じているからか獏が拓馬を止めることは出来ない。二人は自身の在り方に対する迷い、過去の人間であるが故に無関係ではいられないことへの葛藤を抱える。
カムイは人間社会ではハーフだから、恐竜帝国では王族だから、常に狭間に居る。どっちつかずの立場で耐え続けてきたから、ショッキングな事実を知っても思考停止せずに考え続ける。それがマクドナルドにつけ入れられる隙にもなるのだけれども。
拓馬の情の深さとカムイの思慮深さ、獏の一歩引いた優しさ。それが3人の強さだが今回は別行動していたことで弱みになった。
そして弱みを補い合って強さに変えるのがゲッターチーム。

狭間に在ることの葛藤と矛盾について。
カムイが欠けた事によりゲッター線に呑まれかけたけれど、二人はカムイを心配し待っていたから呑み込まれずに済んだのだと思う。今後アークチームは3人に戻れるのか。ゲッター線が他の種族を受け入れてくれるかどうかは、より良き未来への分水嶺になりそう。狭間に在るが故に生まれる「葛藤」をいかに良い方へ向けていけるかがポイントなんじゃないかな。
隼人の宿願は、若い頃は戦士として「共に旅立つこと」だったのだろうけど、今は司令官として親世代として「愛する者を守り救うこと」に変わっている。戦士か司令官か研究者かあるいは人か、常にその狭間にあり葛藤を抱えている。第5話で研究所で一人早乙女博士の姿を見る隼人は今は亡き師に心の中で問いかけていたのか、ゲッター線による幻影だったのか。アークチームを心配する姿は父親のようだった。
愛する者を守るために愛する者を戦いに駆り立てる「矛盾」はどうしようもない世界だけど、隼人は自分の心にけじめをつけられるか。

第11話終了時点で原作は残り僅かとなっているようですね。
進化の果ては宇宙を支配すること、個などどうでもいい、支配しなければ宇宙に存在するゲッターの意味はない、本能に従え、これしか道はない…なんて言われて納得できるはずもない。3人と隼人が自分たちの答えを出してくれたら良いなと思います。(2021.9.18){/netabare}


第12話「折り重なる刻」
{netabare}アバンではバグを完成させたカムイが拓馬の駆るアークと対峙する。
未来の宇宙から未完成バグと同じルート(スターボーダー)から現代へ帰還したカムイは、恐竜帝国を乗っ取り人類殲滅のために地上侵攻を開始、ハン博士に協力させバグを完成させる。バグには宇宙を作り替える力すらある。
拓馬と獏はエンペラーに救われ、エンペラーの本質を感じ取る。現代の地球の戦いを見届け人を守るために拓馬はアークと共にエンペラーの力により帰還する。獏は拓馬の助けになれる予感がするとエンペラーの中に残る。
早乙女研究所は封鎖され全人員は異動するが、残った隼人と敷島博士は研究所を襲うカムイを迎撃する。

アバンからビックリした…。原作のネタバレはほとんど踏んでしまってるのであれがどのシーンかわかっているんだけれど、まさかまさか最終話一話手前でこんな構成でくるなんて(汗)。そして「折り重なる刻」のタイトル通り、時系列を様々に入れ替えてシーンを重ねていく。ラストの引きはとても静かで渋い…。今回と最終回は1時間構成を分割したような感じなのかも。

ゲッターエンペラー内部での問答がすごく良かった。抗っても無駄、理解しようとしても無意味な進化という大きな流れに対して、では個人の意思が無意味であるかというとそんなことはないと描いた。竜馬とタイールの姿で現れたゲッターの意思は、取り込んだ者たちの意識の集合体であり善でも悪でもない。
拓馬と獏のやりとりは気心知れた友人といった感じがとても良い。もっとエンペラーを知ることで別の道を模索すると言う獏の選択は彼自身の使命であり、自己犠牲などではないと拓馬もよくわかっている。決断する拓馬の背後に姿を現すアークも相棒らしくて頼もしい。タイールの「答えはそれぞれの想いの中にこそある」という言葉が良いなあ。

拓馬・獏とカムイとの得た情報の質と、自身の立場の違いによる決別。
敷島博士の言葉から見てもカムイは覚悟を決めてしまった。隼人との直接対決となれば父親越えと言えるかも。迎え撃つ隼人が楽しそうなのがなんとも…(汗)

曼荼羅について。
いきなりゲッター曼荼羅が出てなんだか感動してしまった(笑)。仏教要素を丹念に織り込んでいるのがとても好き(曼荼羅は法則が厳密に決まっているわけではないようですが、大日如来(=アーク)の扱いは大きいとのこと)。
それにしても何故曼荼羅が丸ではなく六角形なんだろう?初代ゲッターの顔の意匠から亀の甲羅、相反する二つの力の統合、調和と安定、並べて繋いでも全方向干渉し合わない図形、日本において魔除けの文様とされる籠目…とか色々あるかな?
この図からするとアーク、エンペラー、タラクはこの世界では特に大切な存在なのでしょう。他のゲッターは漫画版とは違うデザインや色になってるのもあるみたいですね。漫画版とは違う世界だと思わせたいのかと思ったんですが、アニメアークにも設定画があるゲッタードラゴンも少し違うので何が何だかよくわからない…。左上のゲッターに至っては濃いファンでも何なのかわからないらしい。あと一話なのにこんな爆弾投げ込んでこないでよ(苦笑)
・追記
曼荼羅のいくつかのゲッターがOVA版だったのは単純なミスだったようで、公式ツイッターで訂正版が公開されました。でもそれをOVA版とサーガ版と考えて二次創作でもし始めそうなのがゲッターファンの逞しさですね(笑)。
(2021.9.23){/netabare}


最終話「果てしなき戦い」
{netabare}ゲッタードラゴンを隼人に封印させるために早乙女研究所を襲うカムイ。隼人はゲッター線の強い地下で待ち伏せザウルスチームを下しカムイと対峙する。カムイは隼人を撃ち、完成したバグで地上を作り替える。地球に帰還した拓馬とアークはバグに挑むが全く歯が立たずボロボロにされる。隼人はゲッタードラゴンを開放し、二人の前に現れる。これが原作の最終シーン。EDを挟んで火星。地球は赤黒くボロボロで、火星では恐竜帝国のマシンランドが環境を整えている様子。恐竜帝国の監獄に投獄されているカムイを、拓馬と獏が迎えに来る。人類と他の生命が共に生きられる未来を掴むためにアークに乗り巨大なゲッターに挑む。

ここから想像。
バグはゲッタードラゴンに勝てずカムイは罪人として投獄されている。見張りが恐竜帝国の兵士だったから、カムイは独りで全ての責任を取らされることになったのかも。地球はバグで致命的な打撃を受けてしまい火星に移住することになった。帝国の存続のためにはゴール3世はカムイを切り捨て人類との協調路線を取らざるを得ず、人類側もマシーンランドのテラフォーミング技術を借りなければ絶滅するような状況か。
でも何千年先の未来を変えるために、エンペラーに進化する前のゲッター(曼荼羅左上のゲッター)に拓馬達はアークと共に挑み続ける。最後の巨大ゲッターの胸には初代ゲッターロボ3機の意匠があるので、初代ゲッターチームは全員その中にいるのかな?掛け声が竜馬なのでエンペラーの前身ということで良い気がする。
ここまで想像。

「過去も未来もクソくらえだ!」って台詞がすごく前向きに使われているのが素晴らしい。アークはずっとその姿のまま、勝手に進化もしないし3人の意図しないこともしない。ずっと3人に寄り添ってくれるのが嬉しいし愛着が湧いた。主人公の正義に沿う、まさに主人公機。カムイもキリクに愛着を見せていたのが良かった。キリクの活躍が少なめでちょっと悲しかったんだけど、はっきり愛着を見せたのはカムイで、一番付き合い長いんだよなと。
5話で「ゲッターは本当に希望なのか」と疑問視する拓馬をアークは見下ろしていたのを今更思い出すんだけど、あれは今考えると3人を見守っていたようにも思う。

カムイと隼人の対峙。ここにきて饒舌な隼人。最初こそ拓馬に対しての感情が目立ったけど、今回カムイの想いに言葉でしっかりと語ってくれるのがとても良い。良くも悪くもすごく冷静に育ててきたんだろうなと。隼人はカムイと殺し合うことはせずに、カムイに新たな可能性を探れと言う。父親越えの物語でもあり継承の物語でもある。
カムイは情を捨てるために隼人と対峙するが隼人は自分を殺そうとしなかったから撃ちたくないと本音を叫び、同じ理由から母を殺そうとするが母に命懸けで守られてこの時も吹っ切れない。だからこそラストで拓馬と獏はカムイを迎えに来たのだと思うし、カムイはそれを受け入れる資格がある。
地球をああしてしまった責任は大きすぎて取れないけど、愛する者のために戦ったことへのけじめはまだ付けられる。カムイが愛する者達の中には爬虫人類も人間も含まれているからだ。
獏が具体的に何をしたかは不明だけど、より深くエンペラーを知ることで何か良いアイデアを得て帰って来たんじゃないかなと。それはラストシーン以降に活かされるであろう希望。アークチームは全員それぞれに頭が良いし優しい。最後まで全員大好きでした。

漫画版はアーク以外は全て読みました。ネオゲとも新ゲとも違うゲッター線への解釈を、漫画版の中の描写から新しく引き出したのがお見事でした。
原作にもファンにも誠実に生真面目に、隼人の人生の終わりと次世代への継承の物語をしっかり描き切りましたね。石川先生が描けなかったキャラクターの感情への決着を全て付けて、けれども本筋を歪めずに希望のあるラストにしてくれました。
EDの後に「故石川賢先生に捧ぐ」とありますが、それはラストの拓馬たちの旅立ちのシーンなんだと思います。
(2021.9.30){/netabare}
{/netabare}

原作者が亡くなった哲学的な側面の強い未完の大作、かつ盟友であり共同制作者である永井豪先生も「ゲッターは石川賢のもの」と漫画版にはノータッチ、漫画版がほとんど絶版、最後のOVAも17年前という環境で、よくアニメ化してくれたなと思います。
誰も開けられなかったパンドラの箱を大胆に開き、その底にある希望を最高の形で見せてくれました。個人的には完璧なラストでした。
3か月間本当に楽しかった…!そしてロスではなくゲッター関連作を漁りたい気分になりますね(笑)。(2021.9.30)

【記録】
2021.10.3 ニコニコ一挙放送放送にてスタッフコメント公開
コメントの文字起こし行いました。
{netabare}
【第1話】
(井上俊次)
ゲッターロボシリーズは私のアニメ音楽制作のルーツです。
今回、音楽制作依頼のお話をいただきアニメ製作スタッフのリクエストを全て受け入れ
全力で音楽制作を行おうと決心してこのプロジェクトに参加させていただきました。
この曲(※OP曲)は何度もリテイクを出して箇所箇所変更をリクエストしてでき上った曲です
ゲッターアークの力強さ、ストーリーの深み、そして哀愁、ロボット作品主題歌の
王道を表現できたメロディーだと思っております
音楽の共通性を出すため劇伴で参加している栗山さんと寺田さんに編曲をお願いしました
壮大でドラマチックなアレンジになっていると思います
9月27日、JAM Projectコンサートツアー最終日の1曲目で披露しました

(南喜長)
拓馬の行動原理と獏との関係についてアニメではより突っ込んだ演出をしています
原作の夢の島の前位に早乙女研究所に訪れ門前払いを食らいます
獏の『良い考えがある』は原作冒頭のD2奪取に繋げてます

(井上俊次)
劇伴は栗山義親さん、寺田志保さん、鈴木歌穂さん、横関敦さんにお願いしました
制作楽曲数、なんと115曲!!
皆さんの才能と得意な音楽性を分担して、各々の音楽性を発揮していただき
映像とリンクした素晴らしい音楽が出来たと思っております
僕の音楽歴43年のなかで1クール曲数が100曲越えは初めてです!!
このくらい、シーンごとに音楽を創ることで、最高の作品が出来るんだと感じました

(南喜長)
アークのCGモデル作成で一番大変だったのが口が開く所でした
何度もトライ&エラーを繰り返し結果いくつかのモデルを用意することになりました
監督のこだわりで原作と異なりアニメではカムイは最後のカットでようやく顔が見えます

(井上俊次)
「DRAGON2021」はオリジナルのアレンジャーでもある須藤さんにお願いしました
初期JAM Projectの楽曲、奥井さん、きただにさん、福山さんが加わりました
Blu-ray特典のサントラCDでフルバージョンが聴けます!

【2話】
(南喜長)
アークの原作だけでは世界観が説明不足なので、他原作よりコラージュして補完しました
伊賀利隊長は脚本の早川さん発案のアニメオリジナル設定です
真ゲッターロボ原作『進化の果て』をこっそり生き抜いた男です(笑)

早乙女研究所は当初背景のみでしたが、CGチームが変形するモデルを作ってくれました
おかげで今後のシーンに役立つことに…

【3話】
(南喜長)
拓馬と獏の出会い(少年時代の回想)は原作を補填する形でアニオリを追加しました

隼人に竜馬のヘルメットを渡されるシーンもアニオリ設定です
新時代へのバトンを渡す表現として設定しています

クジャクのシーンは3話の見所の一つです。研究所をCG化出来た賜物です

【4話】
(南喜長)
脚本の中でも1・2を争う大変で複雑な構成となった4話(5話も)

過去を回想ではなく、ドラゴンが地下に眠る所を拓馬達に追体験させるべく→
いくつかの原作をコラージュして書き上げたシナリオの力作です

拓馬と獏の少年時代を描いたので、もう一人の主人公カムイの少年時代も描いています
後のゲッターザウルスパイロット達との関係もこちらで

真ゲッターのCGも要注目。旧ゲッター1同様の寸胴で、どの顔にするか模索しました



【5話】
(南喜長)
原作ゲッター號から続投、軍医長 田中伍長。今は研究所の医師長として勤務しています

アークのコックピット、実は3Dで作成しました。2Dキャラとの合成が大変でしたが…

クジャクの攻撃を受けたアーク。実はこの後改良して、6話から少し見た目も変わります

(井上俊次)
「DORAGON2021」と同じく「STORM2021」も須藤さんにお願いしています
こちらも現在のJAMバンドでの生演奏です
印象的なフレーズはそのまま、多少アレンジングを加え2021年バージョンとしました

(運営スタッフ)
ゲッター! ※EDでユーザーコメに付き合ってくれた

(井上俊次)
こちらも是非、フルバージョンを聞いていただければと思います

【6話】
(南喜長)
橘翔もゲッター號からゲスト出演。現在は国連軍でキャリア官僚となっています
少年のカムイを隼人とともに迎えに行ったのも翔です

シュワルツコフもかつてステルバーのパイロットでした
シベリア戦線を生き抜き、現在は連合軍艦隊の提督で、テキサスⅡの艦長でもあります

蒼黒の真ゲッター登場。アーク不在の今、D2だけではドラゴンを守り切れないのでは→
その答えとして、タラクが登場。今後の伏線も兼ねているのです

【7話】
(南喜長)
この辺りの話からゲスト声優さん達もさらに豪華さを増していきます(汗)

このアバン、ほぼ漫画版のゲッター號のクライマックスのアニメ化になっています
アバンはもう少し点描の想定でしたが絵コンテが良かったためコンテのまま進行しました

(運営スタッフ)
みんな盛り上がってるぅーーー? ※OPサビあたり

(南喜長)
母親はキャラデザの本橋氏の提案で少し美しくしたいと要望があり別の石川作品が基に

【8話】
(南喜長)
ゲッターロボ號より唯一のCGモデルが存在しているのはゲッター2号機(翔)!

ちなみに今回の一文字號はゲッター(ドラゴン)の意思と記憶で作られたという設定

将軍『バジリスク』とバットの孫『カンパニア』は早川氏が設定し星先生がデザインです
気づいた方もいると思いますがカムイ母は真説魔獣戦線の慎一の母をもとにしてます
コーメイのキャラデザインは雰囲気が良いので原作後半のデザインを中心に作成しました

(運営スタッフ)
音すみません…! ※BDの宣伝のみ音量が大きかった


【2度目の休憩中】
なんと「ゲッター泉」発売決定!明日の発表をお待ちください!
合言葉は「ゲッター泉に浸かろう」です!


(運営スタッフ)
お疲れ様本が予約受付中です♪
お疲れ様本とは、制作スタッフやキャストの皆様から→
イラストやコメントをいただいて掲載しています♪
ゲッターアーク胸像フィギュアが付属するBlu-rayもございます
A-onstoreではまだご予約いただけますので是非!
売り切れ次第終了となります

【9話】
(南喜長)
7対3で原作・アニオリのバランスを意識し中盤の盛上の構成をしておりました

(真早乙女研究所スタッフ)
ミミズが集積したコーメイは気持ち悪くしすぎて何度もリテイクになりました…泣

可愛くて残忍な丸い蟲は、現場では「球(たま)インセクター」と呼ばれてます


(南喜長)
アークの時代ではドラゴンが半覚醒のため時間の制限があり號は未来を託して消えて行く
ゲッターは希望と言う號。ゲッターを信じて出撃した最後の記憶があるからこそ…

ムサシはアニメ化取り扱い注意キャラ。間違えば全てギャグに見えてしまうのです


(井上俊次)
HEATSはランティス設立以前の会社で仕事をしてた会社でリリースした曲でした
歌はJAM Project結成前なので影山ヒロノブ個人としての作品です
OVA真ゲッターロボが世界的に人気があり、この曲も世界中で大人気の曲です
オリジナルの編曲家の須藤さんにリクエストしたのは印象的なフレーズが多い曲なので
大きな変更は加えずにオリジナルのアレンジを基本に
オリジナルのマシンを中心とした演奏ではなく
現在のJAM Projectのコンサートバンドでの生演奏での収録をお願いしました
生のストリングスも加え、あの頃表現できなかったことも表現できました
オリジナルの30歳代の影山さんと60代の影山さんの歌声、聞き比べてください
全く衰えなくパワフルでハートフルな歌で感動しました!




【10話】
川越監督・南P・なかの音響監督&真早乙女研究所スタッフの生コメ開始です!(真スタッフ)
皆様のコメントも読んでおります!どしどしコメントください!(真スタッフ)

でました!(川越) ※でたな川越監督!のコメを受けて
OPコンテは2週間くらいかかりました(川越)
コンテに2週間かけたけど制作も2週間でやりました(南)
ヒトマル式戦車、せっかくなので砂漠迷彩にしてみました(川越)
ゲッター戦車ムサシ色(南)
なぜ変形しないか?したかったよ!(川越)
アークチームは、最終的にマッチング・オーディションを行いました(なかの)
3号機に思い入れがあるPがいた(南)
僕じゃありません(南)
SEは昭和チックにしてます(なかの)
コーメイ&マクドナルドは3人でも簡単に倒せそうにないベテランに(なかの)
武蔵のヘルメットネタ、ここで思いついたので9話に遡ってカット足しました(川越)


こいつ(※おそらく巨大戦艦のこと?)もムサシ色になっています(川越)
ムサシのバイス達の扱いは過去の因縁によるもの?(原作サーガ第9章)(南)
セリフ3分の2くらいムサシの回(なかの)
初の映像化の合体するエンペラー CG班が頑張ってくれました(南)
アークのCGは3ヶ月で作りました(川越)
ステルバーは2週間です(南)
タラクは真ゲッターの改造ですから10日くらいですかね(南)
ただし、その前に真ゲッターで2ヶ月くらいかけてます ※名前がないけど話の流れから南さん?
ゲーム作りました! ※名前がない
マクドナルだと叫びづらいので「ド」をつけました(南)
EDの演出は監督の案です(真スタッフ)

【11話】
EMOTIONロゴ毎回入るの恐縮です(真スタッフ)
タイトルロゴのSEは打合わせの際に入れよう決まりました(なかの)
打合わせは大事です(真スタッフ)
BGMは全部で110作りました(なかの)
通常の1クールの作品の2倍以上になります(なかの)
劇伴はサントラCD3枚にわかれてBlu-rayにつきます(真スタッフ)
ちなみにサントラCDにED曲入ります!(真スタッフ)
VHSはないんです…(真スタッフ)※VHSはありますか?というコメに対して
110曲全部使用しています。使わないと怒られるので・・・(なかの)
皆さんLD出したら買うんですか?(真スタッフ)
↓買うでしょはさすがに嘘つきすぎます(真スタッフ)
真はLDでしたからねぇ(川越)
原作では60度ですが、人間にも耐えられるので120度に上げました(川越)
観入ってますね(3人)
カムイが一人宇宙に投げ出される、原作とはあえて変更しました(南)
最初は百鬼獣羅王鬼だったのですが、南Pの要望でウザーラになりました。(川越)
アーク初のロボット同士のバトル 盛り上げる演出です(南)
ウザーラBGM、ムサシゲームで先に出ちゃうのダメかなと思って→
おそるおそる聞いたら二つ返事で許可出たんですよ(真スタッフ)
アークシャインボンバーの技名はアフレコ現場で決めました(真スタッフ)
会議室ではなく現場で決めました(真スタッフ)※踊る大捜査線ネタ?
アークシャインボンバーはシナリオにはなく、コンテ時に追加しました(川越)
所員や隊員は、1・2やA・Bで無く、演者の名前にして頂きました(なかの)
キャストはサーガ過去作出演者や川越監督作品に縁のある方々に(なかの)
新人・中堅~ベテランまでバランスの良いキャスティングを心掛けました(なかの)


【12話】

まだ出ませんよ(真スタッフ) ※アバンがラストシーン一歩手前までだから
セクシーな感じにしたかったんです(川越)
ピンクのところです(川越)
曼荼羅の左上のゲッターは、「ゲッター天(ワン)」です(真スタッフ)
「真」と書いて”チェンジ!!”と読ませる感じです(川越)
背景はCGです(川越)
ここのシーンは曼荼羅の雰囲気を受けたBGMにしています(なかの)
シナリオにゲッタークリスタルと書かれててどうしたらいいか悩みました(川越)
若本さん楽しんで演じていらっしゃいました(なかの)
この回はカムイがたくさん喋ります(なかの)
夢の島の住人再登場。生きてたのね…。石川原作らしい逞しいキャラですね(南)
お約束のス●パー!ビル被弾、崩壊(川越)
スカ●ー社員死亡(その社員本人がアフレコ)(川越)
地竜一族が早乙女研究所に侵入するのはこれで2度目です(南)
前の台詞を受け、敷島博士がスイッチを押す台詞は私が指示しました(なかの)
敷島博士はたぶん??死んでません(川越)
DDでアークシャインボンバーうてます(真スタッフ)
音ごめんなさい(真スタッフ) ※BDの宣伝
ドワォンゴ思いついた人すごいですね(真スタッフ)
悔しい(真スタッフ)

【最終回】
本日最後のEMOTIONロゴです(真スタッフ)
12話ラストは通常ですが同じカットで13話の隼人はぐるぐる目にしています(南)
肉弾戦はコンテ描いていて楽しいです(川越)
巴投げではなく捨て身投げだったのですが、上手く描けませんでした(川越)
興奮すると古傷が浮かぶのはゲッター號の原作から拾いました(南)
最終回収録3日前に向野君が急性盲腸炎で入院。別日収録です(なかの)
撃たれぎわの隼人の台詞、早乙女博士の台詞が元ネタです
桜坂所員は生きてました(なかの)
配置転換されてますね(なかの)
伊賀利も生きてますよ(なかの)
キャストは、隼人と竜馬が一番最初に決まりました(なかの)
実はカムイ役の向野君は、ダビングに毎回参加していました(なかの)
最も難産であったラスト、原作ままで終わるか?それとも先を?時間がもう無い(南)

せーのっ!(全員)
ゲッタードラゴン!(全員総立ち)
最終話のエンディング曲「戦友よ」(井上)
最終話だけの使用でオリジナル曲を作りたいと私からリクエストしました(井上)
力強さと切なさが表現できたパワーバラードになったと思います(井上)
こちらのEDは制作時間は3時間です(川越)
当日に発注されました(川越)
当日納品ね(川越)
カムイを叛意させる拓馬のセリフ、コンテ描いててやっと思いつきました(川越)
制作もかなり切迫。スタッフみんなの頑張りでギリギリで完成!感謝!!(南)
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 16
ネタバレ

やまだ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

やはりゲッター線。ゲッター線は全てを解決する。

まさかまさかゲッターロボをカッコいいと思う日が来ようとは。
ゲッター線って結局何?ってのが気になって眠れない方はNG。

01
{netabare}抜群のこういうのでいいんだよ感。
古い・ダサい・暑苦しい→うん。ゲッターだし。

昔のゲッターを見返すのは苦痛だがこれは観たいと思えた。
もちろん初代は生まれる前だし昔のアニメも漫画も覚えてない。
初見でも一応楽しめるとは思うような気がしないでもないようなあるような。

題材ゆえにベテランスタッフなのか凄まじいレベルの抜群の安定感。逆に普通すぎて退屈に見えてもそれはそれでしゃーない。技術ってのは素人に凄いって思われたら二流。芝居もちゃんと古くていいのだが3人目がやたら浮いてるのはわざとなのか。音響は音質自体はいいが音域なんかは今風にしても良かったような。OPEDも秒でわかるヒロノブ様が盛り上げる。音質はランティスなのでお察しだが、この手に繊細さは求められないので逆に音圧重視がマッチしてると言える。おにぎりの値段で世界情勢を理解させるところも好み。

作画も止め絵を使ったメリハリが効いている。ロボが主役なのでどうでもいいシーンにリソースを割くのはもはや悪。ややセリフが長いと感じる箇所もあえてなのかもしれない。モブはいかにも手抜き臭がするが、メインキャラはキャラデザの割に意外と所作が細かい。

ロボアニメの初回テンプレ「ロボを見つけて乗り込んで戦って勝つ」をしっかりと踏襲した気を衒わない丁寧な導入はなかなかに好感触。きちんと今の視聴者を考慮した構成だと思います。

なんでセキュリティ破れたの?
なんで乗っても大丈夫なの?
なんで初見で勝てるの?

→〇〇の息子だから。

この言い訳のサラッとした納得感が素晴らしい。
強烈な味付けの目眩しで細部に気を配らせないつくりが上手い。

細かい設定は本題ではないのでどうでもいいが、言い訳だけはして欲しい。最初に世界観設定をしっかり提示できてさえいれば、あとは全て「ゲッター線!」で済んじゃう。最近の作品はそこをおざなりにしてサボるからケチがつく。最初の大ウソって大事。そしてそれを視聴者に飲ませる事の難しさよ。

CGロボも今の世代のロボアニメみたいにグルグル動かしてナンボみたく忙しなく目まぐるしくガチャガチャ動かすのではなく、ゲッターの巨大さ重厚さの表現を重視。よくわからんけどなんかすごいロボってことになってるんだろうな感はきちんと出来てる。悪く言えばのんびりもっさりなのでこれは好みか。もっさりロボがイケるお方はブブキブランキを勧める。保証はしないが。

ガンダムは工業品兵器としての面白さだが、主役が負けたとしても戦局が不利になる程度で即敗戦とはならない。こっちはスーパーロボット。ワンオフの超兵器と言えどゲッターが負けたら一巻の終わりという常に背水戦。ロボアニメといえど構造は全く別物なのでスーパーロボットとリアルロボットを比べてもしゃーない。

コレに新しさなんていらない。ゲッターロボらしさをしっかり堪能させて欲しい。


ダサいので無理です!観ません!ってのも正しいと思う。
アニメなんて無理してみるもんじゃない。68{/netabare}

05
ゲッターロボの旧作アニメは見てないけど、昔のロボアニメを見ているような感覚。懐かしい感じに安心する。語られてないことも多いが主人公たちも知らないので同じ視点で見せてくれる。弁慶って誰?って言っても主人公も知らないので問題なし。研究所が襲われる理由も明確。相変わらずゲッター線に関する説明は一切なし。どうせ現実っぽいリアリティ溢れる説明を入れたところで納得なんか誰もできる訳ない。「ゲッター線が!」って出てきたら「うん、そうだな。ゲッター線だもんな。それなら仕方ない。だってゲッター線だし。」でいい。これこそがリアリティライン。そこは考えなくていいんだYO!って提示すること。今のツッコミどころ満載の素人原作アニメなんかよりも格段に見やすい。今回のゲッターもカッコいい。

でも若い子には無理なんだろなとは思う。無理しなくていいよ。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 8
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

無印のゲッターを観てから出直します(笑)

[文量→中盛り・内容→雑談系]

【総括】
2話観ただけだが、結構面白かった。もちろん、古くささはあるものの、それは「形式美」に近いもので、嫌な感じはしない。

ゲッター自体は知っていて、でもアニメは観ていない。本作がちょっと面白かったので、いつかゲッターを観たいなと思い、じゃあその前にアークを観るのはなんか違うなと思ったので、評価はデフォの☆3にして、途中断念とします。

《以下ネタバレ》

【視聴断念(2話まで)】
{netabare}
ゲッター・マジンガー・コンバトラーV・ボルテスV・ライディーン・イデオン・ダイモス・ガイキング・ゴーショーグン、、、。

全て、どんな機体か分かるし、キャラクターもつかんでいる。でも、全てアニメ未視聴作品。

そう、全て「スパロボ」で出会った作品であり、私の中では、スパロボのイメージがそのまんま、作品のイメージになっています。

嗚呼、にわかがバレる(笑)

自分が、「スパロボ→原作アニメ視聴」に至った作品ってかなり少なくて、「ダンバイン」「ザンボット3」「ライディーン」「ブレンパワード」等、富野作品がその大半。次に観るとしたら、「イデオン」か「エルガイム」かな~と思ってます。

というのも、以前、「誰も知らない富野由悠季展」に行き、ガンダム以外にも興味が沸いてきたので、まずは富野作品をコンプリートしようかな~と。

それで、富野作品の次に視聴を考えていたのが、「ボトムズ」。ただ、これかなり作品数あり、興味はあるものの、時間がなくてどうしようかなという感じ。

んで、あと原作に興味あったのが、「機甲戦記ドラグナー」「冥王計画ゼオライマー」くらいで、ゲッターにはあんまり興味がありませんでした(なぜかダンクーガは先にアニメ観てたから使いたかったんだけど、弱いんだよなw)。

スパロボやってるときは、「精神3人使える」「気力さえ上がれば攻撃力が鬼」「基本、ドラゴンしか使わないよね。あと2形態は、水と地中の移動用だな」「はぁ~、装甲さえ厚かったら」という程度のイメージしかなかったけど(笑)、本作観て、ダークな世界観が気に入りました。

今や、ボトムズの次くらいには、ゲッターを観ているかもしれません(それでも、いつになることやらw)。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 16
ページの先頭へ