短編アニメで親友なおすすめアニメランキング 2

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早速見ていきましょう!

67.2 1 短編アニメで親友なアニメランキング1位
リトルウィッチアカデミア(アニメ映画)

2013年3月2日
★★★★☆ 3.9 (285)
1444人が棚に入れました
幼い頃に見た魔法ショーで魔法の魅力に取り憑かれ、ヨーロッパの魔女育成名門校「ルーナノヴァ魔法学校」に入学したアッコ。大きな期待とは裏腹に日々の授業は意外と退屈。保守的な魔法界の雰囲気を打ち破り、魔法に夢を取り戻そうと張り切るアッコだが、周囲の目は冷ややかで授業でも空回りの連続。唯一の味方はルームメイトで親友のロッテとスーシィの2人だけ。 そんなある日、学校でとんでもないハプニングが発生。思いがけず事件解決の鍵を握ってしまったアッコは、ロッテ、スーシィ達と共に学校崩壊の危機に立ち向かう!

声優・キャラクター
潘めぐみ、折笠富美子、村瀬迪与、日笠陽子
ネタバレ

ぽよぞー さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

天才アニメーター吉成曜 初監督作品

『リトルウィッチアカデミア』は文化庁若手アニメーター育成プロジェクト『アニメミライ』2013年度の参加作品の1つ。
製作は、ガイナックスで天元突破グレンラガン、Panty & Stocking with Garterbeltなどを製作していたスタッフが結集し、独立した会社『トリガー』によるものだ。

かわいい魔女、ド派手なモンスター、心躍るストーリー、動きまくるアニメーション、作り込まれた設定。
どれを取っても高いレベルでまとまっており、約25分の短編アニメとは思えないほどのクオリティ!!

この作品を手掛けるのは、世界でトップクラスのアニメーター「吉成曜」であり、今回待望の初監督となる。

「新世紀エヴァンゲリオン メカ作画監督」を初め、ゲームのキャラクターデザインから、
アニメのメカニックデザイン、コンセプトアートまで手掛けるなど、アニメーター・イラストレーターとして超一流の実力を誇っており、業界内でもスーパークリエーターとして認知されている。

そんなすごい人物が、監督として初めて手掛ける作品の評価は…

まさに傑作!!の一言。

本作品は、2週間の劇場公開で絶賛され、劇場公開終了後、公式でYoutubeに全編UPするなどして話題をさらい、日本国内だけでなく、海外でも絶大な反響を呼び、続編の制作も決定した。
続編では、クラウドファウンディングによる資金調達を行う手段としてKickstarterを利用し、
続編を期待するファン達から直接的に製作資金を集める等、新しいアニメビジネスとしても注目される。

『真のアニメファン』なら、今後最も注目しなければならないアニメの1つである。

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●あらすじ
小さい頃に見た魔法ショーで魔法の虜になってしまったアッコは、期待を胸にヨーロッパの魔法学校に入学するが、
魔法ショーのド派手でワクワクなイメージとは違い、実際は退屈で眠たい授業ばかり・・・
しかしそんなある日、学校で思わぬ大事件が発生してしまう。
思いがけず事件解決の鍵となってしまったアッコは、親友のロッテとスーシィと共に学校崩壊の危機に立ち向かう!

●脚本
25分と短い制約はあるが、斜に構えず、王道に書き切っている。
昨今のアニメは、伏線を立てまくり、それっぽく回収した風に見せかけて投げっぱなし等の非王道な脚本が多い印象だが、そんな時代に敢えて、クラシックなスタイルで王道を貫き、傑作足らしめたのは見事。

●映像
『元ガイナックス』と言っただけで想像出来る人は多いと思われる。
いわゆる金田的な動きなど、キャラクターがケレン味たっぷりに動きまくる作画が特徴。
それに加えて、本作ではカートゥーン的な動きがブレンドされているので、日本のアニメしか知らない人にとっては新感覚を味わえるだろう。
しかし最も注目するべきは、監督、吉成曜さんによるレイアウトの凄さ!必見。

※動画枚数約17,000枚

●楽曲
大島ミチルによるフルオーケストラ。しかもフランスでオーケストラ生収録!
25分のアニメなのに気合入れすぎでドン引きするクオリティ。

●作品の属性(ピン!と来たら是非)
魔女
カートゥーン
{netabare}ダンジョン
ミノタウロス
ドラゴン
空中戦{/netabare}

●吉成曜さんの過去の代表的な仕事
新世紀エヴァンゲリオン (1995-1996) メカ作画監督
ヴァルキリープロファイル (PS/1999) キャラクターデザイン
天元突破グレンラガン (2007) メカニックデザイン
Panty & Stocking with Garterbelt (2010) コンセプトアート コンテ・演出・作画監督・設定協力

●アニメミライとは?
2010年度から始まった文化庁若手アニメーター育成プロジェクト。
国内のアニメ制作プロダクションからオリジナルアニメーションの企画を公募し、
選考の結果選ばれた4社が、未来を担うアニメーターを育てながら、約25分の短編アニメを生み出す。

※『若手アニメーター育成』の為に行う事業なので、営利目的でないという所が重要です。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 10

シェリー さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

見習い魔女の魔法学校にて!

人々に魅せる魔法でショーを開くカリスマであるシャイニー・シャリオに憧れて魔法学校に入ったアッコ。
やる気と情熱は誰よりもある!だけど実力がついてきてはくれず、常に空回りしてしまいます。
私の憧れであるシャイニーもここでは「魔法の間違ったイメージを植え付ける」と忌み嫌われている。
でもアッコはめげません!頑張ってシャイニーに追いつくんだと彼女なりに精一杯取り組みます。彼女なりにね。
そんなある日、実習の最中に古代のドラゴンが蘇っちゃった!
さらに、たまたまアッコが拾った杖はなんとかつてシャイニーが使っていた杖だった!
二度と輝きが戻らないとされていたのにその杖は微かな光を灯していました。
と、なればドラゴンを倒せるのはもうアッコしかいません。がんばれアッコ!負けるなアッコ!

単純爽快な「選ばれし勇者」ストーリー。
数多の作品で使われてきたパッケージをごっそりと中身だけ変えてそのまま作ってきました。
おいおい、そんなもん何が面白いんだいと不思議に思われます。いやまあ大して面白くはないんですがw
魅力は、というか目立つ違いは、キャラクターと柔らかい作画ということになると思います。
主人公のアッコと大人しく控えめな友人ロッテ、ちょっとマッドなスゥシーの三人が基本の登場人物です。
そこでほんの少し異なった個性や人間関係を描くことで差別化があるような、ないような…
でも作画はすごく良いんですよ。動きが柔らかいし、キャラの表情もとても豊かです。
静止画はほとんどなくどの場面も細かいところまで動かし、リアルな動きを追及しています。
魔法の見せる魅力も過去どの作品と比べても落ち度はありません。
炎や魔法の矢を放つ瞬間やドラゴンの爆発シーン、箒で空を飛ぶ様子などかなりいい。
特にキャラクターはこの作品の目玉です。デフォルメもちょうど良く、線を太く濃くはっきりと描かれています。
僕はアッコのカエル顔が好きです。カエルに似てません?彼女は喜怒哀楽がはっきりしていてとても愛らしいです。
一番好きなキャラはスーシィです。スーシィとっても好きw全身のシルエットやあの独特なしゃべりがツボです。

好きなシーンはアッコがシャイニーの杖を持ってきて先生に見て見て!ってやってるとこ。
ここはちょーかわいいです!ホントかわいい!あとスーシィの毒殺シーンも好き。なかなかグロいけどw



でも、作品自体のレヴェルは僕は低いなあと思います。ほんとに面白くない。
単発的に映像にワクワクさせられることはあっても、話の流れの中に戻るとすごく味気ないです。
既視感もそうですし、いささか単純すぎるシナリオそうですし、話の流れそのものが単調であると感じます。
これはどう言ったら伝わるのかわかんないけど、場面が変わっても変わってもそこに落差がなく、
いつまでも同じものがずっと連なっている感じというか、そんな感じです(笑)
あと個人的にはアッコ役の藩さんの芝居があまり好きではありませんでした。声はアッコに合ってると思います。
ただ、ちょっとうるさいw 甲高い声自体好きではありませんし、ちょっとオーバーにやり過ぎで芝居臭いです。


表紙パケの花火をバックに立つシャイニーのかっこよさに惹かれて観てみたけれど、まあそれなりのものでした。

あでゅー。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 9

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

『魔法使い』でも『魔法少女』でもなく10割が『魔女っ子』で出来ています(キリッ 最低限の言葉で説明するならば「かわゅい」、「微グロ」、そして「作画スゲェ!」の3つ

今年度のアニメミライはヲタ向けに振っていると散々言ってきましたが、今作はまさにそれの典型であり本当の意味でコアなヲタが狂喜乱舞しそうな内容の全く持って偏った作品であることを先にお詫びしておきましょうw
つまりオイラ向けです!w


最低限の言葉で説明するならば「かわゅい」、「微グロ」、そして「作画スゲェ!」の3つ
これだけでも十分じゃないかなってくらい軽快な作品ですw


幼い頃に魔法ショーで見た魔法界のヒロイン『シャイニィ・シャリオ』
その魔女にそぐわぬ派手な外見と大袈裟な魔法の数々に「いつか自分もシャリオのように」と憧れた少女『アッコ』
やがて月日は経ち、理想と現実のギャップに四苦八苦し、劣等生とからかわれながらも仲間達との魔法学校での日々を一生懸命に過ごすアッコ
ある日のこと、ダンジョン探求の実地授業で危険なドラゴンが暴れ出す事件が起きる
ドラゴンの暴走から学校を守るべく、アッコと仲間達は奮闘する・・・


まずこまけぇことを言ってもしょうがない
ようつべで“公式に無料配信されてます”のでまずご自分の目でお確かめ下さい


https://www.youtube.com/watch?v=RBlqxEIJ_Cg


アニメミライ関連作品はほとんどの場合は限られたカタチでしか公開されないが、プロジェクト終了後に作品の権利は制作会社に返却されるはず
にも関わらず、これまでプロジェクトの作品はほんのわずかな数量しかソフト化されず現在では入手困難なものばかり;
今作のように無料配信されるのは大変に喜ばしいことです
今のうちに目に焼き付けておかねば、次はいつ観れるのかワカラン!w


さて、今作の監督についたのは天才アニメタ、吉成兄弟の弟である吉成曜
作ヲタならその名を知らぬであろう名アニメタでありまして、古くはテレビシリーズ『エヴァンゲリオン』の戦闘シーンの大半を
特に12話で陸上競技のように疾走する三機のエヴァは有名
近年だとやはり『グレンラガン』とか『パンスト』が記憶に残りますね
そんなスーパーアニメタの氏が遂に監督を務めることとなり、業界各所や作ヲタは歓喜に湧きました


『パンスト』でも氏が愛するカートゥーンアニメーションの要素が持ち込まれていましたが、今作は自身の監督ということで自らキャラクターをデザイン
やはりどこか70~80年代の海外アニメ作品の雰囲気を匂わせるモノで、ダークグレイッシュな色調、陰影のハッキリしたベタ塗りな色使い、大きな白目など
『フリクリ』や『トップ2』に似た要素ですよねw
これらは昨今の美少女系作品の傾向とは真逆のベクトルを向いてるのが面白いところです



そんな氏の可愛らしいキャラが、とにかく所狭しと動きまくる
細かい芝居はモチロン、魔法を使うってことで光や炎などエフェクト類もホンマ丁寧
魔法バトルの迫力はむしろスクリーンで観た方が痛感しますかな?
作画に関しちゃ言うこと無しの100点満点
メチャクチャすげぇっすよ!


個人的に推したいポイントは主人公の友人スーシィやライバル役となるダイアナさんといった濃ゅいサブキャラクターの可愛さが異常なところw
微グロな場面もあるので決して子供向けではないのですが、そこだけ割り切れば、、、というか前述の通り「ヲタ向け」に振り切ってる作品なのでご視聴の際は覚悟を決める必要アリです^q^

投稿 : 2024/05/04
♥ : 32

61.5 2 短編アニメで親友なアニメランキング2位
センコロール(アニメ映画)

2009年8月22日
★★★★☆ 3.6 (143)
731人が棚に入れました
奇妙な生物「センコ」を飼う少年・テツと、同じような生物を飼う少年・シュウとの間でモンスター同士の戦いが起こる。テツの秘密を知った同級生の少女・ユキはその戦いに巻き込まれる。

声優・キャラクター
花澤香菜、下野紘、木村良平、森谷里美

シェリー さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

「何もなかったね。」

日常から非日常性を引き出して、そこからあっさりと去っていくのが特徴的なこの作品。



 何がしたいとか、これをぶつけたいとかいった強い衝動は特に見られないが、画やカメラワークから湧いてくる雰囲気にそれらは溶け込んでいるのだと思う。落ち着いていて、グッと抑制されたようにみえる作品自体がすべてなのだろう。アニメとして直接肌にくるものを作ったという点では良くもあり、悪くもある。この何か起こるかもしれない前兆を感じる空気感が好きな人にとっては楽しめるが、始めから終わりまでずっと水平的に並べられているので少しバランスが悪く感じる節がある。感覚的なアニメを作ったわりには盛り上がりには欠けるし、デザイン性、創造性はいまいちときている。寂しい言い方をしてしまうと、抜きん出た面白さは見当たらない作品だ。


 内容は、1人の男子高校生がある女子高校生に秘密を見つけられてしまうところから発展する。その秘密とは、白い怪物のことだ。アマミヤは「センコ」と呼んでいる。センコは白い大きな怪物で何にでも変身できてしまう。それこそ、自転車でも冷蔵庫でも飛行機でも。大きさも重さも自由自在だ。何にも変身していないときは熊のように大きく、丸い体に使い物にならなそうな小さな四本の足が付いている。顔もはっきりとあるが、しゃべることはなくただいつも不満そうな顔を掲げている。その異物感もさながら、どこにいても不気味で存在を疑うような不思議な奴である。ただひとつ悪いことはしないところが可愛い。そんな彼の秘密を知ったユキは面白がってアマミヤについていく。するとアマミヤに攻撃してくるものが現れる。彼と同じ力を持った人間だ。いつしかその戦いは規模を広げ、都心は大惨事になる。軍が出動し、ミサイルが投下される。が、そんなことをものともせず2人は対峙する。しかし、最終的に勝負を持っていったのはユキだった。アマミヤの力はユキに移り、襲ってきた人間をバットに変身したセンコで殴ってケリがつく。でもユキは勝って嬉しがることはなく、腑に落ちないアマミヤを前に淡々とその場から立ち去ろうとするのだ。そりゃあそうだよね。センコがあっさりと宿主を変えて、さらにユキが全部持って行っちゃうんだもん。アマミヤとしてはなんだか納得いかないよね。でもそんなこと気にせずユキは他の人に見つからないように「ほら、急いで」とアマミヤの手を引っ張って連れて帰る。まるで何事もなかったように。


 僕は個人的にこの作品のここが好きだ。現実にはない奇妙な怪物や無限の変身や都心で繰り広げられる大きな戦いなど、非現実性を帯びた要素をこれだけ持ち出しておきながら、主人公のヒロイズムはあっさりとユキに渡され、そのユキもそれに浸ることなく、ほとんど見向きもせずにそこから立ち去ってしまうところが面白い。飽きるでもすごく嫌がるでもなく、ふっと離れていく彼女の姿にはどこか惹かれるものがある。ここには皮肉っぽいところもあれば、意味があるようでないようなフリも、アマミヤの「なんなんだよ」と逆に振り回されるところが可笑しくもあって僕は好きなのだ。最後に心の中でふふっと笑えるこの感じはたまらない。



わざわざ何度も観るものでもないけれど、最後のシーンに感じたことが心の片隅にひっそりと残っている作品です。それだけでも充分僕にとっては特別な作品です。そんなふうに残るものって思っているより少ないから。そんな感覚をぜひ味わってみて下さい。






余談

EDがsupercellの「LOVE&ROLL」でした。
僕はけっこうというかかなりsupercellとやなぎなぎを聴く方で好きです。
歌詞なんかは割とどうでもいいものだけど楽曲や歌声がとても気に入っています。
歌詞はまあJ-POPだから個人個人ピンとくるものに差があり過ぎるからこれは仕方ないw
アルバム『Today Is A Beautiful Day』はよく聴いています。でも真剣に聴くことはあまりないかも。
好きなのは「君の知らない物語」「ヒーロー」「LOVE&ROLL」「星が瞬くこんな夜に」「うたかた花火」です。
その中にも特に好きなのはこのアルバムの始めと終わりにある2曲の「終わりへ向かう始まりの歌」「私へ」、そして「さよならメモリーズ」です。
なぜか前2曲は好きで、歌詞にも共感を覚えます。彼女の透き通った声に不安の色が青くスッとかかっていて、
若い頃に盲目的に信じていたことの崩壊や将来への漠然とした不安などに思わず頷いてしまいます。
正しかったのかな?わたしはいま幸せなのかな?と焦る若さ特有のこの気持ちが正直に語れていてとても好きです。
「さよならメモリーズ」は最後の「好きでした。」とこの一言を言うまでの流れと盛り上げ方がとても好きです。
いつも聴くと、とうとう言えたんだね、って1人で思ってますw

まあ割に好きなアーティストです。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 7

けみかけ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

ビッグバジェットとも自主制作とも違う、もうひとつのアニメ制作のカタチか否か

色々と思い出深い映画です^q^


当時、今は無き池袋のテアトルダイヤにてコイツを観るためのチケットを買おうとその日に初めて顔合わせをしたそうたんと一緒に早朝6時から入り口に張り込んだのも今は昔(笑)
あんな必死の想いで映画館に行ったのはコイツと『らっきょの5章』ぐらいですよw










事の始まりは『動画革命東京』という個人制作のアニメ作品を専用ウェブチャンネルで公開、その中から商業利用価値のありそうな作品やクリエーターを発掘するという東京都支援のプロジェクトからです


最近では『つり球』のキャラクター原案などでもお馴染みの漫画家、宇木敦哉さんが作画はモチロンのこと、背景や仕上げまで全て一人で手掛けた作品でして、今作の原点となるトレイラーが例のウェブチャンネルで公開されるやいなや、アニメーションの面白さの原点回帰ともいえる【変身(メタモルフォーゼ)】をする怪獣とソレを見つめる少女の表情など、キメ細やかな作画描写が多くの視聴者やオイラの心にワクワク感をもたらしてくれました


その後、アニプレックスが本格的に短編映画として公開する権利を買い取り、実に2年に渡る宇木さんの孤独な制作作業が始まった・・・










で、完成した内容は【ポケモン世代の怪獣映画】とも呼ぶべきモノになったとさw


たぶん怪獣好きなら誰しもが一度は考えるであろう、
「我が街にもし怪獣が現れたらきっと、目の前の高層ビルなんて軽く粉砕して、自動車なんかオモチャのように投げ飛ばすんだぜ。しかも怪獣はオイラの思いのままさ!」
って妄想の具現化ですよw
(この場合、舞台となるのは宇木さんが在住する北海道の札幌)


肝心の作画の方も先述のトレイラー版からは明らかにクオリティダウンしており、正直に言えば肩透かし感を食らいました^^;
(この2年の間に宇木さん自身の絵柄が、線や影の少ないシンプルなモノに変化したことも理由にはある)


ただ本格的な商業作品化に当たってキャストには花澤香菜、下野紘、木村良平といった豪華な面々を起用
(当時のこの三人はまだまだ駆け出しのイメージが離れていませんでしたけどね)


エンドロールの主題歌にはちょうどメジャーデビューしたばかりだったsupercellが担当し、劇中BGMやメインテーマもryoPことryoさんが手掛けるというのも大きな話題となりました










結局のところ【大して面白くないしそんなに作画も良くない!】というのを言い忘れてはいけない作品なんですよw


だけど興行収入やDVDの売り上げなど、商業的には成功を収めたわけですし、ウェブ発のアニメのもうひとつ新たな試みとして歓迎出来る歴史的な作品になったわけです
(こういった試みの裏にはいつも、アニプレックスの南成江Pがいることも忘れたくないですね)


東京在住のryoさんと北海道在住の宇木さんが、特に顔合わせ等することは無い代わりに、「skypeで制作現場から直接打ち合わせをした」というお話も新しい時代の到来を感じさせました










それとなんか色々酷ぇこと言いましたが、オイラは宇木さんの大ファンやからな!w

投稿 : 2024/05/04
♥ : 8

ハネマン さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

作画になにか惹きつけられるアニメ

あにこれ友達でもあり、高校の同級生でもある友人から薦められたので視聴してみたアニメです。

宇木敦哉さんという方がほぼ一人で作成し、若手アニメクリエーター支援事業の一つである動画革命東京の第一期支援作品に選出された作品です。30分完結短編アニメですね。

このアニメの舞台は札幌市をモデルにしてるんですが、実は作中に登場する高校は僕の母校です、なんて自慢をしてみたりします。

ストーリーは変な生物「センコ」を従えるテツが、ふとしたことで同級生ユキに秘密にしていた「センコ」の存在を知られ、なんやかんやあって同じく変な生き物を従えるシュウとの戦うお話です。

ストーリーに関して言えば、良くも悪くも30分完結アニメだなという印象。丁度30分で得られる程度の満足感でした。それ以上でもそれ以下でもないですね。
30分でまとめるんで、やっぱり端折る部分が出てきて、少しストーリーとしてチグハグな感じが出てきますが、しょうがないのかなと割り切れば大丈夫でしょう。

キャラクターもやっぱりこのストーリーにおいて30分で良さを理解しろっていうのは野暮ですね。なんともいいようがないです。ただ、センコは妙にリアルで正直キモイっす。でも、キモカワイイ…のかな??いや、やっぱかわいくないかも(笑)

声優はビックリしたんですけどテツ役・下野紘さん、ユキ役・花澤香菜さん、シュウ役・木村良平さんと今をときめく声優さんを重用したりしてます。ここはテンション上がりポイントでした。
ただ、もちろんそれぞれの声優さんの良さが出てるんですが、花澤さんに関してはデビューしたてなのか、少し今と比べるとたどたどしい感じがしますね。

作画は一番このアニメでスゴイと思った所です。なんていうんですかね、遠近感がすごくリアルに感じるんですね。人間の視覚的な作用をうまく利用されている感覚でした。
そしてキャラクターの所にも書きましたけど、妙にセンコ等の変な生き物がリアルです。センコとか変な生き物なんて実際に存在しないし、それが人間に飼われるなんて論外なんですが、なぜか日常的に犬感覚で普通に飼われていて、実在しているように感じてしまいました。
ちなみにこのアニメを作った宇木さんは、この頃ではつり球のキャラデザもしている方です。そう言われれば、確かに似てますね。でもつり球よりはキレイですね。

音楽はエンディング良かったと思います。特筆するほどではありませんが。

総じて、ほぼ一人で作ったと考えれば、感服するレベルだと思います。作画に関しては特に。

30分で観れるんで暇な時にでも観てください。戦闘シーンはありますがグロさはないんで、意外と気軽に観れますし、損はしないと思います。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 10
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