続編で戦争なアニメOVAランキング 2

あにこれの全ユーザーがアニメOVAの続編で戦争な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月06日の時点で一番の続編で戦争なアニメOVAは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

65.7 1 続編で戦争なアニメランキング1位
翠星のガルガンティア ~ めぐる航路、遥か ~ 前編(OVA)

2014年11月21日
★★★★☆ 3.8 (256)
1560人が棚に入れました
大好評のままTVシリーズが終了した、船団都市を舞台に繰り広げられるオリジナルSF冒険活劇
「翠星のガルガンティア」の続編を描く新作OVAが、前後編でリリース! (先行上映あり)
ネタバレ

タナボソ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

良かった!

鑑賞前に書いた雑文↓ 伏せ字にしときます(`・ω・́)ゝ
{netabare}9/22開催されました“翠星のガルガンティア”オールスター感謝祭なるイベントに行ってまいりました。

登場キャラクターの名前の由来が歯車(ギア)であるとかといった
作品世界の作り込みに関するエピソードや、
「アルドノアのラストは俺のせいじゃねえからっ!」など他作品名出しまくりの虚淵玄さんらによる
はっちゃけたサービストークまで、中々楽しかったです。


で、このOVAなんですが、正直期待値低いっすよねきっと。
TVシリーズが好きだった方でも。私もそうだったし。
だってTVシリーズできれいに物語は終わっていたわけで。
キャラに関しても、例えばメインヒロインであるところの
エイミーが好きだから観てたって方は少ないと思うんです。
まあレドはともかく。一番人気はきっとチェインバーさんでしょう。
さらに個人的には製品版に同梱されてたOVA15話、クーゲル中佐のエピソ-ド『まれびとの祭壇』、
コレがもう嫌いで嫌いでたまらなかったんですよ笑。
「またOVAか…地雷臭が…」なテンションだったのです。

でもですね、映画館にて他作品鑑賞の際に予告を目にしたら、
かなり積極的に観たいっていうモチベーションが上がってきたんですよ。
しっかり劇場のスクリーンに映える映像になっていました。
嵐なのかな?で荒れる海の描写にすごくぐっときた。
短いシーンからでも劇的なドラマ展開を予感させました。
今週末の公開が素直に楽しみです。

で、コレを書いてる時点で、今週末のキャストさん、監督さんが登壇する
舞台挨拶付き上映会のチケットが売れ残ってるんですよ。バルト9以外は全箇所らしいw
首都圏ばかりの開催ですが、席埋まって欲しいなあ思いますよ。
金元寿子さんは日曜の方だけですが、石川界人さん、水瀬いのりさんファンの方
来てくんないかなあって感じですわ。
そもそも杉田来れば埋まってたんだろうなあw 都合合わなかったんすかねえ。残念。{/netabare}
(14/09/23初up)

9/28、新宿バルト9にて公開から二日目の舞台挨拶付き上映会を鑑賞してきました。

TVシリーズ後、半年ほどが過ぎたガルガンティア船団。
ベローズ率いる海底の遺物をサルベージするチームの一員として活躍するレド。
クーゲルの船団から移り住んできた少女リーマに、
メッセンジャーの仕事を教えるエイミーらの姿があった。

といった導入からストーリーは展開します。
このように書くと、日常的な描写ばかりの作品?と想像するとさにあらず。
映像的なスペクタクルがしっかりとあります。
具体的には過去の回想シーン。

これがかなりの迫力で見応え。
過去の描写でチェインバーさんも大活躍。
そこに登場する当事者達は、今生きているのだから当然助かると判っていても
おい、これ大丈夫かよと不安になるほどの危機的状況が描かれます。
{netabare}大嵐に遭遇したガルガンティア船団。
接続橋の一部が壊れ、サーヤ等が生活する船は舵も利かない事態に陥る。
サーヤやその兄フライス、エイミーらの誘導により本船への避難を終える住民たち。
しかしその3人は避難が間に合わず完全に本船団から切り離されてしまう。
そこへ船を覆わんばかりの巨大な大波が…{/netabare}

TVシリーズガルガンティアは13話では短すぎたと、指摘されることがありますが、
この回想シーンはまさにTVシリーズで描ききれなかったエピソード。
取って付けたような後付け感のない、海洋上での生活なら自然に想定される状況を、
TVシリーズより更に上乗せされたんであろう予算と十分な期間で
制作されたことを思わせる大迫力のシーンになっていると思いました。

村田監督は舞台挨拶や以前の対談、インタビューなどで、
船団を舞台にした作品、海洋上で描かれる作品を以前から熱望しており、
そこへ脚本・TVシリーズストーリー構成虚淵さんの異訪人のアイデアをつなぎ合わせることにより
このガルガンティアを作り上げた旨お話されています。
じっくりと時間をかけて練り上げられたガルガンティア世界による説得力を思わせ、
回想でさえこれだけのシーンに仕立て上げられるこのOVA作品は正しくその成果かと。

しかもそれらいくつかの回想はただ映像的な見応えのみを狙ったシーンでないのがまた素晴らしい。
しっかりこのOVA作品のクライマックスへ向けたストーリー上の伏線、布石になっており、
ビルドアップになっているんです。
この船団に来る以前、人類銀河同盟時代のレドとチェインバーの姿も併せて描くことにより、
レドの成長と変化、強まったレドとチェインバーの絆が対比して描かれています。

そしてそのクライマックスの危機は、レドの成長によって勝ち得たもの、
{netabare}船団の人たちからの信頼と絆、レドの諦めない意思{/netabare}により対峙される。
{netabare}船団員全体の安全を守らなければいけないリーダーの立場から
救助に行くことを指示できないリジットとベローズ。
そこへ微塵も躊躇することなく立ち上がる大勢のユンボロ乗り達。
すごくぐっときました。
そしてさらにラケージさん。笑えてかつ燃えるナイスな登場。
TVシリーズ13話の対比となる台詞も最高でしょ。アミーゴ!{/netabare}


本当にすごく良かったです。
相当しっかり作られた作品だと感じました。
ビジュアル面、サウンド面の充実は映画館の大スクリーン・大音響にも映える内容かと。


蛇足ですが一つ。
鑑賞前、個人的に懸念に感じていたことがありました。
それは新キャラ、リーマを演じる水瀬いのりさんのこと。
水瀬さん、TVシリーズのガルガンティアを全くご覧になっていないか、
観ていない体で各所でお話をされていたんですよ。
レド役石川界人さんと共に番組ラジオのメインパーソナリティを務め、
幾つものイベントにメインキャストとして出演していたにも関わらず、です。
ガルガンティアに関する知識が全く無い様だったのです。

でもこのOVAを最後まで観て思ったのは、意図的にそうしていたのではないかと言うこと。
舞台挨拶でも村田監督は「そのまま(自然に)」演じるようディレクションし、
水瀬さんはこれでいいのかと不安に感じたと発言していました。
{netabare}実際リーマは劇中、ごく普通の少女として描かれていました。
後半意外な行動をしますが、まあ以前のクーゲル船団にいた頃身につけた知識から
できた行動なのだろうと感じた。その時は。
しかし{netabare}ラストのあの引き。ごく普通の少女であったはずのリーマが!?って凄く驚いたんですよね。{/netabare}
↑ボカしましたが、未見の方は観る楽しさが減ることを覚悟でクリックどうぞm(_ _)m{/netabare}
今は意味があったことなのだと思えました。

舞台挨拶では、他にも
エイミー役の金元さんが仕事を探し、活躍するようにまでなったレドを
母親のような目線で見ていたとお話しされたり、
その発言を受けてか石川さんが金元さんと一緒のステージだと安心する、
ガルガンティアが初のTVアニメ作品の主演であり、
一連のステージが声優としてお客さんの前に立つ初めての場で、
頼らせていただいてきた、などのお話しをされていたのが印象的でした。
石川界人さんは最近作でもハイキューや残響のテロルなどのメインキャスを務め、
Wikiを見ると驚異の太字率。
本作でも5話頃のレドで、とディレクションするとしっかり応えられるのだそう。
去年頃からアニメ作品を見始めた私にとって、すごく印象的な声優さんです。


長くなりましたが、来年公開される後編が待ち遠しいです。


OP曲好き度:4/5(はじまりの翼 / TRUE)
・TVシリーズのOP曲より好きです。
ED曲好き度:4/5(大切な宝物 / ChouCho)

作品の好き度:6/7
(14/10/01追記)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 5
ネタバレ

まるべり さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

心の羽根ひろげ 僕らは今日を生きていく。

●ジャンル:ロボット、SF
●オリジナルアニメ

2013年4~6月に放送されたTVシリーズ(全13話+OAD2話)の続編。
Production I.G制作のOVA。


■感想■
{netabare}内容としては「TVシリーズの後日談+過去回想」でした。

愛機・チェインバーを失ったレドはガルガンティア船団の一員として、そしてサルベージ屋として日々を過ごす。
そんな中で旧地球文明の探索にも励んでいる様子。
言葉が流暢になって、肌が日焼けして、すっかり人間らしい爽やか少年に成長してました。
チェインバーとの絆を今も大事にしながら、仲間達と共に今を一生懸命生きている姿が微笑ましかったです^^

エイミーとの距離も近づいてて自然に頬が緩んでしまいました~。
ピニオンやベローズからレドのことをつっこまれて赤面するエイミーがたくさん見れて良かったですw
レドの好きなものをチェインバーに聞くエイミー、
それに答えるチェインバーとの噛み合わないやりとりも面白かった!

また、今作では新キャラクター・リーマがエイミーの後輩メッセンジャーとして加わってます。
彼女は元はクーゲル船団にいて、連結後ガルガンティア船団の一員になったそうな。
なにやらユンボロに興味深々、そして何故か操縦も出来てしまうという…。
チェインバーのこともレドから聞き出してましたね。
今の時点では謎の多い少女ですが最後のシーンでマシンキャリバーらしき機体と喋っていたので、
間違いなく今作のキーキャラクターになるでしょうね。
「人類銀河同盟」と何かしら関係がありそうです。

チェインバーは過去回想のみの登場でしたが出番があって嬉しかったです^^
嵐から船団を救ったシーンでのレドとチェインバーの会話はちょっと感動でした。
「パイロット支援啓発インターフェイス」として、
そして「相棒」としてチェンバーがレドに与えてくれたものの大切さを再確認することができました。

音楽もシーンを良い感じに盛り上げてくれてました。
主題歌はTRUEさんが歌うOP「はじまりの翼」がとくに良かったです。
歌詞がレドっぽくてグッときます^^{/netabare}


■まとめ■
{netabare}過去回想多めでしたが TVシリーズの世界観や雰囲気は維持されているので続編として違和感無く楽しめました。
約1時間の短い時間でしたが内容の充実度も高く、後編への繋ぎとしても続きが気になる良い引きでした。

ただ、回想が長かったせいか その後のレド遭難→救出のくだりがじゃっかん雑だったのが少し残念。
「人類銀河同盟」やヒディアーズのことも今回はほぼ触れずに終わってしまったので、後編に期待です。{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 5

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

『ガルガンティア』の新たな航海がここから始まる—。

この作品はオリジナルアニメだったみたいですね。
TVアニメ本編を視聴したのは2013年の7月なので、もう7年以上前になりますが、朧気ながら世界観やチェインバー、レドやエイミーという顔ぶれも覚えていたので、懐かしさも相まって視聴することにしました。


半身ともいえる愛機・チェインバーとの別れからおよそ半年。
大海原を往く船団ガルガンティアで、レドは仲間たちとともに新たな人生を踏み出していた。

サルベージチームの一員として懸命に働くかたわら、失われた旧地球文明の痕跡をたどる日々。
そんな彼の前に、かつての上官・クーゲルの船団からやってきた少女『リーマ』が現れる。

エイミーの後輩としてメッセンジャー業を学ぶリーマとの出会いから、レドは波乱の過去を噛み締め、
いまを生きる自分と改めて向き合うこととなる。
そしてその未来には、さらなる困難と危機が待ち受けていた。

チェインバーとの絆を胸に刻み、レドはひとりの青年として空と海のもたらすすべてに立ち向かってゆく。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

いやぁ…全てが懐かしいです。
昔はアニメの「ア」の字も知らない素人だったので、純粋に作品を堪能することしかできませんでした。
OVAですが必死ぶりにこの作品に触れてみると、当時ハマった理由が良く分かる気がしました。

まず、アニメーション制作がProduction I.Gさんという時点で期待大だったんですね。
それに、エイミーが忘れられないキャラだったのですが、CVはひーちゃんだったんじゃありませんか!
その他、かやのんやあすみんなど豪華キャストがズラリと揃っています。
OVAからは、リーマという少女役でみのりんも参戦してくるのですから…

もうチェインバーとは2度と会えないとばかり思っていましたが、OVAの物語の回想シーンでしっかり登場してくれて、ちゃんと記憶の呼び戻しに一役買ってくれていました。

こういうのを「温故知新」というのでしょうか…

オープニングテーマは、TRUEさんの「はじまりの翼」
エンディングテーマは、h-wonderさんの「大切な宝物」

1話50分強の物語でした。
7年前の作品ですが、微塵も色褪せてなんかいませんでした、
久々にガルガンティアの世界を満喫させて貰った気がします。
引き続き、後編を視聴したいと思います。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 17

72.6 2 続編で戦争なアニメランキング2位
攻殻機動隊 SAC_2045(Webアニメ)

2020年4月1日
★★★★☆ 3.7 (143)
612人が棚に入れました
2045年。全ての国家を震撼させる経済災害「全世界同時デフォルト」の発生と、AIの爆発的な進化により、世界は計画的且つ持続可能な戦争“サスティナブル・ウォー"へと突入した。だが人々が、AIによる人類滅亡への危機を日常レベルで実感できるまでには衰退の進んでいない近未来――。内戦・紛争を渡り歩き、廃墟が横たわるアメリカ大陸西海岸において、傭兵部隊として腕を奮っている全身義体のサイボーグ・草薙素子とバトーたち元・公安9課のメンバー。電脳犯罪やテロに対する攻性の組織に所属し、卓越した電脳・戦闘スキルを誇っていた彼女らにとって、この時代はまさにこの世の春である。そんな草薙率いる部隊の前に、“ポスト・ヒューマン"と呼ばれる驚異的な知能と身体能力を持つ存在が突如として現れる。彼らは如何にして生まれ、その目的とは。大国間の謀略渦巻くなか、いま再び“攻殻機動隊"が組織される――。

声優・キャラクター
田中敦子、阪脩、大塚明夫、山寺宏一、仲野裕、大川透、小野塚貴志、山口太郎、玉川砂記子、潘めぐみ、津田健次郎、林原めぐみ
ネタバレ

hoku-sai さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

攻殻2045をガチめで考察してみた

【ポストヒューマンは人類の敵では無い】


逆転する認識、価値観の変容による再解釈

ポストヒューマンは悪ではなく
公安9課も正義ではない
そして戦争とは平和である

劇中の描写や、神山健治氏の発言、SACが貫いてきたコンセプト等から新らしい攻殻機動隊を再解釈する

時代に追いつかれた攻殻機動隊という世界から見る現在はどんな姿をしているだろうか。

あなたが悪いと思っているものは本当に悪いものなのだろうか。

※↑noteに書いた記事の転載
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こんな感じで始まる考察レビュー記事をnoteに書いたのでこちらにも転載しときます。
ただ元記事は画像使ってたりクソ長かったりするのでリンク貼って途中まで転載しとくよ。

もし考察が当たってたらシーズン2のネタバレになるかもしれないのでご注意を。


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以下転載


記事その1{netabare}

転載元:https://note.com/individual2045/n/n9df25605db91

攻殻機動隊SAC2045シーズン1をネタバレ全開で考察:ep01 ~ポストヒューマンは人類の敵では無い~

【軽薄で残酷な「顔無し」たち】
画像4

(画像引用 : https://www.netflix.com/ 攻殻機動隊 SAC_2045 ep10 より)

まず最初に今回の攻殻機動隊に対してはこんな声が目立つ

・一般向けになりストーリーが解り易くなった
・話の流れが単純で内容がスカスカ
・敵もただのインフレで薄っぺらい
・前作のまでのような深みがない
・使い古された陳腐な題材を使った○番煎じであり、新しさが無い
・攻殻機動隊は終わった

本当にそうだろうか?
我々としては今、ストーリーがとても重厚で多面的な為、書きたいことが多すぎて吐きそうになっているぞ。

↑の箇条書きのような事を言ってる方はこれから示す前提など当たり前に理解し、考えた上で言ってるのだろうか?そうじゃなければ彼らはシンクポルの「顔無し」や、プリンが遭遇したブヒブヒいってる豚と同じような存在だ。

このような易きに流れる「大衆」という存在は今作でも大きなテーマの一つになっているが、その事を語る為にもまずは

そもそもの前提を掴むために重要な描写がある1話(ep01)と6話(ep06)を主に参照して考えてみたい。




【主人公勢力は正義という思い込みに始まる間違い】
画像2

(画像引用 :www.ghostintheshell-sac2045.jp/ 攻殻機動隊 SAC_2045 公式サイト より)

攻殻機動隊SAC2045の世界ではサスティナブルウォー(持続可能戦争)により世界が混乱していることが最初に示されている。ではこのサスティナブルウォー(以下SWとも表記)はそもそも正義であろうか?ここでは正義ではないという向きが一般的として話を進めよう。そもそも本当は正義も悪も無いのだけど、そうしないと話が進まないのでそうしよう。
 SWが悪であるならばSWに積極的に参加し、戦争という産業の一部となっている9課の面々は全くもって正義ではないという事になる。
ただSWという概念が示している戦争とは皆が思っている戦争でない。戦争という概念もまた逆転しているのだ。なぜそう言えるのかついては別に記そうと思う。

シーズン1の時点で公安9課メンバーは、常にサスティナブルウォーという民衆を統制する体制。の側にある存在だ。






【サスティナブルウォーはポストヒューマンが起こしたものでも無ければ運営しているものでも無い】
画像3

(画像引用 : https://www.netflix.com/ 攻殻機動隊 SAC_2045 ep01 より)

SWを起こしたのはポストヒューマン(以下PHとも表記)ではなくG4であり1A84であることが上記のOPでも本編でも語られている。しかしアニメを見ているとSWを仕掛けているのがPHであるかのように見えてくるのではないだろうか?しかしはっきりと違うのである。

戦争(SW)を起こし、運営しているのは1A84だ。
PHが起こしたのは2044年の世界同時デフォルトであって、2042年に始まったSWでは無いのだ。(この点は次項を参照)
そもそも2042年にはポストヒューマンは存在していないと思われる。

 にも関わらずPHがSWの媒介者かのように見えるのは、確実に制作側の意図でそう見えるよう見事に演出されているからだ。
 ここまで明確にSWの首謀者を示しているのに、見ているうちに1A84の存在を忘れ、いつの間にか戦争を起こしているのはPHだと錯覚してしまう。

画像7

この点に関しても目を盗まれた方が多いのでは無いだろうか

「ポストヒューマンは人類の敵である」と言う思い込みが、
SWを起こしたのはポストヒューマンではない。
と言う当たり前の前提を忘れさせる。

続きは転載元
https://note.com/individual2045/n/n9df25605db91
{/netabare}



記事その2{netabare}

転載元:https://note.com/individual2045/n/n0470a531c146

攻殻機動隊SAC2045シーズン1をネタバレ全開で考察:ep02~ジョン・スミスの正体と9課再結成の裏にあったトグサくんの大活躍~

【ジョン・スミスの正体は1A84である】
画像2

(画像引用 : https://www.netflix.com/ 攻殻機動隊 SAC_2045 ep08 より)

 正確に言うとジョン・スミスとはサスティナブルウォーを持続可能にするためのAIである1A84の端末だ。

 ジョン・スミスとはマトリックスのオマージュである以前にそもそも「誰でもない誰か」という意味を持つ言葉だ。AIの端末だから誰でもない。という意味以上に、誰でもない誰かという名の「ジョン・スミス」は「顔無し」の代表ようなの存在なのである。

なぜ代表的な存在なのかという話は次回以降に譲り、
今回はなぜスミスは1A84の端末だと言えるのかという話をしたいと思う。

 この事がハッキリと分かるのがep08だ。トグサを認識出来ていないスミスを覚えているだろうか。あれが証拠である。スミスはトグサ殺そうとした事をお茶目に素っ惚けてるわけじゃない。本当に分からなかったのだ。
 このシーンでトグサを覚えていないスミスに違和感を感じた方も多いのではないだろうか。

 まず表題部分の画像を見て欲しい。これはスミスの視界だ。見て分かる通りトグサのプロフィールが表示されるべき場所に「No Data」と表示されている。
 これはおかしい。ぜったいおかしいぞ。おかしいので考えてみた。

 「No Data」となっている以上。なんらかの理由でスミスからトグサの情報が消去されいる事は間違いない。ならばその何らかの理由があるはずだ。
 スミスがトグサの事を「こいつなんか普通だな使え無さそうだしとりあえず消しとこ」なんてマネをするだろうか。絶対しませんよね。はい。
ではトグサがスミスにハッキングを仕掛けて自分の情報を消したのだろうか。いや。それも違うだろう。そんな描写はどこにもないからだ。

ならばこういうのはどうだろう。
スパイからの情報を元にトグサが死亡したものと判断したシステム=1A84が、照合リストから削除した。もしくは死者は照合適用外だったため。
こう考えると説明がつくはずだ。

続きは転載元
https://note.com/individual2045/n/n0470a531c146
{/netabare}



記事その3{netabare}

転載元:https://note.com/individual2045/n/n0470a531c146

攻殻機動隊 SAC_2045 s1 ネタバレ全開考察:ep03~1A84の正体【前編】 ジョン・スミス更なる正体が示唆する物語の核心~

【1A84とはユートピアを実現する存在】
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関係ない話に見えるかも知れないが、今回の攻殻機動隊SAC2045は
脚本;神山健治
監督;荒牧伸志
という作品だ。

神山健治氏は「攻殻機動隊」SACシリーズの監督
荒牧伸志氏は映画「アップルシード」の監督

「士郎正宗氏による原作」をそれぞれ監督しアニメ化した二人である。
そして原作者も同じなので世界観も地続きなのが「攻殻機動隊」「アップルシード」の二作だ。

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想像してほしい



警察の出動が極少なく、軍はあるけれど影響力を行使しない。
貧困も存在せず、銃声の代わりに音楽と笑い声に満ちたユートピア。

こんな国があったら住みたいと思うだろうか?

我々は住みたくないが、住みたい人はとても多いだろう。
このユートピアの名をオリュンポスと言う。
22世紀の未来に世界を統一した勢力だ。巨大な人工島の上に都市国家を築き、地球全土の統一管理保全を目的としている。

一方オリュンポスの外側の世界はどうなっているかと言うと、

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・かつて日本だった企業連合国家ポセイドン(大日本技研)
・アメリカが分裂した姿である米ソ連(SACでは米ロ連)
・もうひとつの米帝(SAC2045でも日本と同盟関係)
・イスラム圏に新しく立国した宗教国家ムンマ
・廃墟となった無人都市郡地帯

などなど、各勢力の思惑が入り乱れ陰謀が渦を巻いていそうな今と大差ない世界が広がっているが、銃弾の飛び交う地域が多く、無人の廃墟となった都市郡があるなど、この世界の22世紀は2020年現在の人間界より少しだけ荒廃した世界のようだ。

画像6

そんな未来で、オリュンポスは人類が実現した理想郷とされており、人口の半分以上を占めるバイオロイドが人間同士の仲介者として機能している都市だ。
バイオロイドとは人為的に作られた人間であり、ヒトに奉仕することが根幹にある。しかし安心してほしい。バイオロイドがヒトに奴隷の如く扱われているわけではない。むしろ幸せに暮らしていると言っていいだろう。オリュンポスはバイオロイドにも人権がある素晴らしい国なのだから。

荒廃した世界を他所に
貧困も銃声も存在せず
音楽と笑い声に満ちたユートピア
それが理想社会オリュンポスだ

画像8

そして1A84こそ、このオリュンポスの原型となる存在なのだ

そして地続きの二作を繋げる存在が1A84であり
「攻殻機動隊SAC2045」≒「APPLE SEED 0 IF」
と言うのが我々の考えだ。

なにを言っているか分からないかも知れないがこの先の話はもっと分からねぇ気もするけど最後まで話せばきっと分かる気もするのではりきって先に進もう。すでになにを言っているかわからねぇがとにかく進もう。

続きは転載元
https://note.com/individual2045/n/nc39d4705b507
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 4

nyaro さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.8

浮世絵と漢字の国で完全3DCGは無理。中身は攻殻機動隊の出がらしです。

 3DCGがなぜ日本ではうけないか。それは浮世絵と漢字でしょう。

 浮世絵は、線で区切られ単色で塗られていて、その本物とは程遠いモノに我々は現実を投射します。また、我々は擬人化が好きです。これは漢字というキャラクターがあるからでしょう。その漢字は平仮名によって命を与えられます。つまり動きだします。カタカナによって、われわれは音ですら文字により命を持たせることができます。

 のっぺりとした2次元の絵に我々は生命を宿すことができます。それが浮世絵であり、マンガであり、アニメです。現実から遠いからこそ我々はそこに表現されているもの以上、どころか現実以上のリアリティを投射できます。また、リミテッドアニメ表現は俳句につながるかもしれません。現実に近ければ近いほど優れたものだ、という西洋の感覚とは全く違います。
 能は同じ仮面の中に表情を見ることができます。日本人は文脈やシチュエーションで脳内で何を読み取るべきかを瞬時に判断します。必要なのは記号としての目鼻でありリアリティなど全く必要ありません。

 この差を理解しないで、3DCGでほらすごいでしょ?というアニメを作ると本作のようになります。ピクサーが日本で盛り上がらないのも同じでしょう。本作のEDのレンダリングならまだ受け入れられる余地はありそうです。

(追記 お互いが理解できないと言っているのではなく、本作のような日本アニメ的キャラの中途半端な3DCGが見苦しいという感じかもしれません。あるいは鑑賞して感動はできるけど、ピクサーアニメは日本人には作れないし、日本的アニメはディズニー的3DCGは無理だという事です。本作はその悪いところ取りをしている感じです。また、フルアニメーションだと魅力が出せないのも日本の特徴でしょう) 


 で、本作については、3DCGというアニメの作り方として間違っている上に、攻殻機動隊をリメイクするためのストーリーです。SNS時代の本音とか、監視社会とか、何か作家が表現したいものを表現しているという感じではありません。攻殻機動隊っぽいテーマって何だろうと後付けでくっつけたような感じです。

 タチコマ芸もお決まりの出来の悪いコントでしかありません。そもそも3DCGのソフトの関係か知りませんが、タチコマが人間サイズしかありません。なんか、創作物を命を削ってとまではいいませんが、出来ることはキチンとやろうという意欲が見受けられません。
 
 アクションシーンがいたずらに長いし、それっぽいセリフはいいますが、少佐が矮小化されてしまっています。攻殻芸を見せつけられて、下手をすると共感性羞恥が発動しそうなくらい、カリカチュアライズされてしまっていました。

 まあ、はっきり言えば攻殻機動隊の出がらしを、ほら今グローバル市場ではこんな3DCGでやってるんだよ?すごいでしょ?と一生懸命みせられているような感じです。
 一応、3DCGの研究としていい素材なので見ましたが、本気でつまらなかったです。

 本作でアニメの将来を思うとかなり落ち込みました。評価はまあ適当です。オール1というより、アニメとして見られませんでした。


 なお、ネトフリの順位が日本だけなぜ違うか、についても同様に日本人と西洋人の文化の違いがあると思います。宗教と権利の話なのでここでは述べませんが、もうちょっと日本のマンガ、アニメに造形が深いヒトをスタッフに入れてほしいなあ。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 2

やまだ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

かなりの悪口。いいか読むなよ、絶対読むなよ。

なんだこの人形劇。スマホゲームのムービー?ネットフリックス製なのに低予算なの?酷い本当にヒドい。日本製CGムービーは本当に何も進化してないな。静止画の紙芝居ならまあいいよ。でもモーションが昔の家庭用ゲームでも出来たレベルのゴミ。キャラも車両も何もかも。キャラデザは好みだろうがタイトル画面とかフォントとか小物や車両のデザインとか何もかもセンスが古いしオープニングも何アレ?全身義体ってのが甲殻のアイデンティティなの?だったら何故義体の硬さとか重さとか動きで表現しないの?初代ロボコップみたいにしろとは言わんけどサスの沈み方とか足跡とか色々出来るでしょ?せっかくのCGなのに。タチコマですら重量感を全く感じない。やっぱりそこはどうでもいいの?大人キャラしか出ないシリアスな雰囲気だけがいいの?甲殻機動隊でなんで戦争なの?甲殻機動隊キャラが揃ってるだけでいいの?"ぼくの考えた甲殻機動隊"をCGでやりたかっただけとしか思えない。

国内製の国内向けの作品ならそれでいいんですよ。昔から日本製CGゲームは静止画はキレイだけどモーションがすこぶるヘンでも売れていたので。でも海外製ゲームはその当時の物でさえ慣性や重さを感じる事が出来た作品しかなかった。勿論制作費が違い過ぎるという理由もあるから、そこは自分が好きな物だけプレイすればいいだけなんだけど。でもコレってネットフリックスの予算なので国内製よりは予算あるはずですよね。ネットフリックス製という事で海外も意識して製作しないといけないですよね。で、このザマはなんなんですか。

日本のアニメ業界は衰退していく未来しかないですね。現在でさえ安い賃金でこき使われて手書きで死にそうな思いで絵を書くだけの重労働。将来的にはそんなもの衰退してCGメインに置き換わるでしょう。AIで動画すらも出来るようになる。手書きアニメは手書きというだけで価値がある昔ながらのこだわりの伝統技術というふうになっていくだけ。ただの芸術作品に成り下がって庶民の作品は海外製のクソみたいなものに侵食される未来。テレビの"日本は凄い"みたいな番組でとある町工場なんかが海外の方から絶賛されてたりする。そりゃそうだ。海外の職人は安月給で働かないからだ。スイスの時計産業を日本が潰したように、イタリアの自転車産業を台湾が潰したように、日本のアニメ産業もまた潰されていくのだろう。クリエイターを引き抜くだけでいいのだから1番簡単。製作に日本人が関わったとしても結局センスは海外準拠。今と同じ物が作れると思うか?

日本にはディズニーみたいなIP戦略が必要だった。ディズニーもたまにはいいよ。でもディズニーに支配されたサブカルなんかゴメンだ。マーベルやルーカスまで買ったディズニーは世界統一でもめざしてんのか。ディズニーとまでは言わんでも国策としてでもなんとかすべきだった。でも多分もう遅い。せっかく上手くいきかけてたブランドIPの数々をハリウッドに買い叩かれてばかりで何が"ジャパニメーション"だ。何が"クールジャパン"だ。バカか。

投稿 : 2024/05/04
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