2019年度の美しいおすすめアニメランキング 4

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの2019年度の美しい成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年04月29日の時点で一番の2019年度の美しいおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

87.2 1 2019年度の美しいアニメランキング1位
ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 ‐永遠と自動手記人形‐(アニメ映画)

2019年9月6日
★★★★★ 4.3 (517)
2554人が棚に入れました
……大切なものを守るのと引き換えに僕は、僕の未来を売り払ったんだ。良家の子女のみが通うことを許される女学園。父親と「契約」を交わしたイザベラ・ヨークにとって、白椿が咲き誇る美しいこの場所は牢獄そのもので……。未来への希望や期待を失っていたイザベラの前に現れたのは、教育係として雇われたヴァイオレット・エヴァーガーデンだった。

声優・キャラクター
石川由依、寿美菜子、悠木碧、子安武人、内山昂輝、遠藤綾、茅原実里、戸松遥
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

シリーズ最高傑作 ※当社比

「届かなくていい手紙なんてないのです」

 そして

「私は…愛を知りたいのです」

作品を紐解くキーワード。
TV本編は一話完結型。一話一話の質は高いが全体の繋がりに欠ける。アラカルトだったら美味いのにコース料理になるとまとまりが悪い。私の『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』評です。

裏を返せば、事前に劇場版に対する不安はありませんでした。なぜか?

 本編と切り離した外伝だし
 一話完結なら得意領域でしょうよ

作品のファンならまだしも、アニメファン全般いや普段アニメを観ない層の方でも劇場に足を運ぶ理由ができてしまった作品です。もし仮にTV本編がかみ合わなかったことを理由に躊躇っている方でもあまり心配しなくてよいでしょう。

本編と独立していることは初見さんいらっしゃいでもあります。人物背景を知らなくとも楽しめると思われます。ぜひご家族・ご友人誘って一緒に劇場でガン泣きしましょう。

私が鑑賞したのは平日夜の時間帯ということで、半分ちょっと上回るくらいの入りだったでしょうか。ソロの方以外でも、娘さんと一緒のお父さん。学生同士。年配の方は少ないようでしたが万遍ない層が足を運んでおりました。なんかいいですよね、こういうの。女性もけっこうな割合。作品の持つ美しさのなせる業だとブランド力も感じたところです。



さて、『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 ‐永遠と自動手記人形』であります。
TV本編で何回かあった良回をさらにその4倍以上の尺を貰ってじっくり描いたと言うべき劇場版でした。
映画全体はAパートBパート構成でもあり、TVっぽさを感じもしました。
前半の主役はキービジュアルにある眼鏡をかけた女性イザベラ・ヨーク(CV寿美菜子)。
後半はテイラー・バートレット(CV悠木碧)。
豪華ゲスト声優のお二人とも当たり前のように作品に馴染んでおります。もう凄いのに慣れてしまって麻痺してますね。

実際観ていたら、前半部分だけでも話としては纏まっており、「あれ そろそろ終わりかな?」と軽く勘違いしそうでした。
この前半部分。公式にもある通り、良家の女子ばかりが通う寄宿学校を舞台に物語は進むわけですが、イザベラの心象を表すかのように沈鬱な雰囲気で統一されてます。
それとは対照的なときおり差し込んでくる光の表現がとても印象的でした。窓から差し込む太陽の光。木々を通り抜けた光の筋。月明りに照らされた夜。こういうのこそまさに「劇場に足を運ぶ価値がある」作品ということになるんだと思います。

後半以降は劇場でお確かめくださいませ。※視聴済の方用にネタバレ感想を後述


細かいところでは、エンドロールで流れる茅原実里さん作詞・歌の主題歌『エイミー』が物語に合っていてかつ物凄く良い曲だったのが嬉しかったです。プレッシャーもあっただろうに。そう、物凄く良い曲だったのが嬉しかったのです。
※注 これでも私、『みちしるべ』は作品の世界観に合ってたと思ってる人です。

キャストのどなたかが言ってたと思うのですが、この作品はTV本編後を描いているとのこと。
戦後の混乱から復興。新しい時代の息吹を感じながら、いつものそして新たな一面を見せるヴァイオレットちゃんにあなたも会いに行ってみませんか?


観終わってひとこと・・・

{netabare}「やっぱ届かなくていい手紙なんてないよなあ」{/netabare}




※ネタバレ感想~軽め~

{netabare}■動かしたヴァイオレット 繋げたベネディクト(CV内山昂輝)

起床時間。昔の夢を見たエイミーは寝ぼけ眼で目の前に佇むヴァイオレットにテイラーの姿を重ねる。
また別の場所、別の時。過日のエイミーと同じように今度はテイラーがヴァイオレットにエイミーの姿を重ねる。

一方は心の奥に閉じ込めた想いを、また一方はおぼろげな記憶に小さく留まってた想いを手繰り寄せるきっかけをくれたのはヴァイオレットちゃん。

「手紙を書いてみてはいかがでしょうか?」

エイミーに両の手を握られたヴァイオレットは初めて人の手の温もりを知る。巡り巡って今度はテイラーがヴァイオレットの両手をその小さな手で握り満面の笑みを見せる。

自動手記人形が心と心を結ぶ装置なんだなあ、をあらためて気づかされる場面でした。
物理的に繋ぐのは郵便配達人のベネディクトさんだったりするわけで、ドールと配達人の両輪あってやっと手紙が届くわけですね。

同じ目的「届かなくていい手紙なんてない」を共有している仲間という感じがして、ちょっとばかりお仕事アニメ風な展開にぐっときました。{/netabare}


{netabare}■二人ともよかったね

公式サイトではイザベラとテイラー表記だったのが、エンドロールでは

 エイミー・バートレット 寿 美菜子
 テイラー・バートレット 悠木 碧

と仲良く並んでいました。キャラクターへの気配りが行き届いているところにいつも感心します。{/netabare}




■藤田春香監督

初監督作品とのこと。
TV放送当時にたまさか石立太一さんと藤田春香さんへのインタビュー記事を拝見しました。
冠は石立さんですけど、作業の大半を権限移譲している印象をその記事から受けました。
そして今回。人材育成というキーワードが飛び交っていた制作会社で一つの具体例を目の当たりにした気分です。
調べてみたら別作品ですが、『響け!ユーフォニアム』1期の第8話の演出を担当されてもいますね。言わずもがなファンの間では語り草になっている記憶に残るエピソード回です。

こうして新たな才能が出てきたことはファンにとっても喜びです。と言いますか、初監督作品でこのクオリティはないわー(褒)

外伝は好評のうちに期間限定上映を終えるでしょう。次は正規ルート石立監督の続編です。

 {netabare}“ 鋭意制作中 ”

 座席の下で小さくガッツポーズ!{/netabare}



視聴時期:2019年9月 劇場

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2019.10.09追記

二回目行ってきました。三週間期間限定の当初予定が延長されたのです。
初見より、“手紙に込められた想い”を見逃すまいと作品に集中できてよかったです。

{netabare}髪の束は二つでは結べない、と三つ編みをテイラーに施してあげるヴァイオレットが素敵でした。

想いを結ぶ人(配達人やドール)の重要性がわかる演出です。
ふむふむ、なるほど、と。さすが二回目はいろいろと見えてくるものです。


そしたらエンディングで

「編み続けた 願いが 叶いますように」

と詞が耳に入ってきてあえなく撃沈しました。
こんなん泣くやろが(T_T)

二重三重に攻めてこられると防衛しきれません。{/netabare}



2019.09.11 初稿
2019.10.09 追記
2021.08.09 タイトル修正

投稿 : 2024/04/27
♥ : 84

でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

幸せを運ぶ人と幸せをつくるお手伝いをする人

この映画には良い意味で2回裏切られました。

一つ目は、外伝なのに、これほど感動するとは思ってもみませんでした。
それならば本編は、どれほどのものだろうか…。今から期待しまくっています。

二つ目は、前宣伝でヴァイオレットが教育係になると知らされたので、手紙は今回無しなのか…と、諦めていたのですが…、
途中から手紙がメインの物語に変わったではありませんか。

やはり、この映画は手紙に込められた愛情を伝える物語でした。
私は、これを待っていたのです(^_^)。


この映画では、貴族の娘であるエイミー(イザベラ)と孤児のテイラーが主人公です。
ヴァイオレットは脇役に徹しています。

エイミーとテイラーは昔、姉妹のように仲良く暮らしていました。
生活は貧しくとも二人は幸せでした。
だが、ある事情で二人は離れ離れになります。

でも数年後、手紙により二人は再び心を通わすことができたのです。

テイラーは郵便配達人を『幸せを運ぶ人』といい、憧れます。
その言葉だけで、テイラーの気持ちが良くわかります。
幼くしてエイミーと別れたテイラーが、エイミーからの手紙をどれほど嬉しく感じたのかが伝わってきます。

今回、幸せを運ぶ人はヴァイオレットの友達のベネディクトでした。
そして幸せをつくるお手伝いをしたのがヴァイオレットです。

ヴァイオレットがいなければ、エイミーは手紙を書くこともなかったし、テイラーがエイミーに返事を書くこともなかったでしょう。
ヴァイオレットの仕事である自動手記人形サービスは、まさに幸せをつくるお手伝いです。
それはとても素敵な仕事だと思います。

エイミーの手紙もテイラーの手紙も、一行か二行の簡単な文章でした。
でも、愛情がこもっています。だからお互いに幸せを感じることができたのです。



昔、私が家を離れて一人暮らしを始めたとき、母へ感謝の手紙を送ったことがあります。
それはつたない文字で書いた数行の手紙でした。
でも、母はその手紙をとても喜んでくれて、ずっと大切にしていました。


今ではLINEやe-mailがあるので手紙を出す機会はあまりありません。
たまには自筆で遠く離れた人へ手紙を送るのも良いと思います。
ときとして、手紙は宝石よりも大切な宝物になる場合があります。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 62

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

なぜ『外伝』を謳いながらも90分の長尺を与えられたのか?それは彼女が歩んだ道が世界を広げ続けて、人が繋がり続けてるから、君が自動手記人形としてしてきたことは、消えないんだよ

原作小説の中で未アニメ化だった短篇を扱いながらも、原作とは全く異なる方向へ膨らませた『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』シリーズ初の劇場版です
今作とは別の長篇映画が2020年1月10日に公開予定でしたが2019年9月現在、公開日未定に訂正されました


貴族の子女とその侍女だけが入学を許された男子禁制の寄宿学校へ派遣されたヴァイオレット・エヴァーガーデン
本職は代筆業だがテレビシリーズ第5話で縁を持ったドロッセル王家からの紹介で、名門貴族ヨーク家の跡取り娘イザベラ・ヨークの家庭教師を依頼される
女学院でイザベラの侍女として身の回りの世話をするが、イザベラは名門貴族のお嬢様とは思えないほど粗暴で無愛想、一人称は何故かしら「ぼく」
周囲に溶け込めないイザベラをフォローするヴァイオレットだったが、むしろ立ち振る舞いが完璧なヴァイオレットはミステリアスな麗人として生徒達から人気が出てしまう
初めはヴァイオレットを疎ましく思っていたイザベラも、同世代のヴァイオレットが実は孤児出身だと知ると心を許す様になる
そしてイザベラは自身の出生の秘密とテイラーという名の妹の存在を打ち明けるのだった…


劇場版でありながら今作の構成はテレビシリーズのソレと特に変わっていないのが特徴です
ヴァイオレットに関わった人々の群像劇、というテンプレートが決まっているのが『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』というシリーズの基本なんです
お話の序盤では必ずその話の主人公になる人物のモノローグから始まります
今作は前半と後半で時代背景が大きく変わるのですが、前半は先述の通り女学院が舞台でイザベラのモノローグから始まります
つまり前半は“イザベラの物語”です


“イザベラの物語”では女学院の耽美な世界やイザベラをエスコートすべくパンツスタイルの正装で、さながら姫騎士の様なヴァイオレットが登場するという、一種の百合モノの味わいを堪能できます
この麗しいヴァイオレットの姿は、第4話ラストの回想シークエンスで亡きギルベルト少佐が名前の無かったヴァイオレットに名前を与えた時に掛けた一言「君はその名が相応しい女性になるんだ」を体現していると考えると感慨深いものがあります


さて、“イザベラの物語”はテレビシリーズの時系列で言うと
【ヴァイオレットがドロッセル王家やシャヘル天文台との関わりを経ている】
【「逢いたい人はいますが、逢えないのです」のくだりからヴァイオレットがギルベルトの死を自覚している】
【ヴァイオレットの感情表現の起伏がそこそこに浅い】
このことから9話以降、12話以前と考えると自然だと思います


そして後半、いよいよテイラーというキャラが登場するのですが、この後半の物語、実はヴァイオレットの同僚で郵便配達人のベネディクトのモノローグから始まります
ですのでテイラーの物語でありつつも、前半と後半を結ぶキーパーソンである“ベネディクトの物語”なんですね
前半と後半の物語を手紙が繋いでるのですが、2つの物語を手紙の配達人であるベネディクトが結んでいるので必然的に“ベネディクトの物語”となるわけです


これ、手紙という題材を上手く用いた上で世界観を広げていると思います
手紙を書く人と読む人の間に、手紙を配達する人が介入するわけです
人間が絡む限りそこに物語が生まれるんだ、というわけです


ちなみにこの“ベネディクトの物語”はテレビシリーズ13話よりさらに先を描いたお話となっています
エリカとアイリス、髪形も変わってさらにめっちゃ可愛くなってますw
あとルクリアも登場します(最高かよw)


さて今作は円盤発売かNETFLIX配信の絡みの関係かと思いますが【9月26日までの3週間限定上映】と銘打っており、おそらくセカンドランは一切ありません
そしてこの機を逃すと恐らく今後一切今作を劇場で鑑賞する術は皆無となるでしょう
テレビシリーズのファンなればこれを劇場で観ない理由は無いと断言出来る作品となっておりますが、描かれているテーマは非常に普遍的なモノなので、テレビシリーズを全く知らない方でも話題の種に1つ騙されたと思ってチェックしてみても良い思うのです
オススメです!
(とか言ってたらありがたいことに一部劇場では4週目以降も上映することが決まったそうです、もう観に行かない理由はありませんね!)


奇しくも第1スタジオで起こった悲しい事件の前日に完成したという今作
京アニでは作品に従事して1年未満の方はクレジットされない慣例があるそうですが、藤田春香監督の意向で作品に携わった全てのスタッフがエンドロールに掲載されます
あの事件は今となってはもう消せない
でも、彼等が作った作品もまた


消えないんですよ

投稿 : 2024/04/27
♥ : 35

94.4 2 2019年度の美しいアニメランキング2位
鬼滅の刃(TVアニメ動画)

2019年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (1652)
6873人が棚に入れました
血風剣戟冒険譚、開幕。舞台は、大正日本。炭を売る心優しき少年・炭治郎の日常は、家族を鬼に皆殺しにされたことで一変した。 唯一生き残ったが凶暴な鬼に変異した妹・禰豆子を元に戻す為、また家族を殺した鬼を討つ為、2人は旅立つ。鬼才が贈る、血風剣戟冒険譚!

声優・キャラクター
花江夏樹、鬼頭明里、下野紘、松岡禎丞、櫻井孝宏、大塚芳忠、梶裕貴、加隈亜衣、岡本信彦、森川智之、悠木碧、井澤詩織、浪川大輔、山崎たくみ、緑川光、子安武人、坂本真綾、山下大輝、早見沙織、千葉繁、上田麗奈、日野聡、小西克幸、花澤香菜、河西健吾、杉田智和、鈴村健一、関智一、関俊彦、木村良平、福山潤、小松未可子、諏訪部順一、内山昂輝、小清水亜美、森久保祥太郎、白石涼子、稲田徹
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

ヒット作を語らう時の心の姿勢

2020.04.12 追記

思うところがあっての大幅加筆。
視聴後に書いた作品レビューは後段に残しときます。
 ※ごく一部のアニヲタ批判も含んでるので気分害されちゃったらごめんね


作品の良し悪しについて各々語るのがレビューサイトの目的の一つですが、この作品は久々に普段アニメを観ない層を巻き込んで社会現象を起こしたということもあって、その観点で一言申し上げたく候。基本雑談です。


{netabare}とあるコーヒー屋にて見かけた風景。
「こんないいものなのになかなか理解されない」

自身が愛好しているものを理解してほしい。誤解を解きたい。なんなら広めたい。趣味人なら自然と沸き上がりそうな感覚です。少なくとも目の前で熱弁をふるってるこの人はそんなタイプの人。そしてその対象はアニメでした。
一緒にいる相手はそれほど興味のない層。よくありそうなシチュエーションです。
時は2016年。大ヒット中の映画『君の名は。』を映画館に出向き鑑賞し感動したと伝える非ヲタさん。話を合わせただけかもしれませんが、そんな会話のきっかけを全力で折りにいくアニヲタさんがいました。曰く、

「あーあれ話の辻褄全然合ってないんだよね」
「話が頭に入ってこないから全く泣けなかったわー」
「それよりも新海監督の前作がなんちゃらかんちゃら…」
「それよりも同時期の『聾の○』『この世界の何某に』のほうが凄かったけどね」
等々

前段でなかなか理解されないというやりとりを耳にしてたからなおさらかもしれません。

 「そりゃあんた理解しろというのが無理だわ」

単に巻き込みに失敗しただけでなく、むしろ遠ざける逆の効果を発揮するコミュニケーションでした。あほらし…
別にあにこれで同種のレビューを投稿するのは一向にかまわないと思います。同じヲタ同士で一定の土台を共有してますし、節度を保って思うところぶちまけてもらったほうがよいしそういう場です。
そのため「『君の名は。』つまんねーのにそう言っちゃだめなのかよ!」とか「思ってもいないこと(面白くないのに面白いと)言うほうが不誠実だと思うが?」という話では全くないので悪しからず。

せっかく興味のなかった人が興味を示してくれたのに。当のヲタさんだって仲間になりたそうにこちらを見ているのに。…全力でへし折りにいってませんか?です。

 「どこらへん面白かったの?」
 「アニメってどんなの想像してた?」

せめてこれくらいのワンクッション置いてから持論を展開してほしかったところ。
非ヲタさんはアニメを観にいちいち映画館に足を運ぶなんて滅多にないでしょうに。ここらへんの想像力がこのコーヒー屋で出会ったアニヲタさんには決定的に欠けてます。
もうなんというかオタクどうこうよりも単なるコミュニケーション下手かどうかの話のような気もしますが、やらかしがちなので自戒も含めて気を付けましょう。


というわけで何を言いたいかはもうお分かりですね。
4年ぶりに似たような局面がきてるわけですよ。クリスマスや誕生日のプレゼントに単行本をせがまれてみたり、芸能人がファンであることを公言して、なかには椿鬼奴さんみたいに番組内でネタにしてたりもする。LiSAさんが紅白に出場してたりもしましたね。

とはいっても、制作会社「ufotable」。声優「花江夏樹」「鬼頭明里」。一般人はまず知らない単語です。紅白出場したからといってアーティスト「LiSA」さん知らない人だって多いでしょう。今回で興味を持って動画を漁ったとしても客席サイリウムが乱舞してる光景を見たらそっ閉じしたくなるのが人情です。
余計なお世話でしょうが、同好の士を増やしたい私としましては非ヲタさんとのやりとりは「お手柔らかに」と願うところであります。

『鬼滅の刃』気に入ったのならこんなのもあるよ(^^)
そんな展開を夢見て以下、


■映像凄かったっす

作画に触れて制作会社「ufotable」を話の枕に『fate』『空の境界』をご紹介。劇伴も同じ梶浦由記さんだったりします。


■声優さん繋がりも

ベテラン・若手・中堅問わず実力のあるCVさんが多く起用されていた本作です。要は年間通して登板回数の多い人たち。
竈門家だけでも父:三木眞一郎、母:桑島法子、子供たち:大地葉、本渡楓、古賀葵、小原好美とかいう水準です。

 「その○○役やってた人だったら、今ちょうど△△ってアニメに出ているよ」

リアタイものだと「じゃあ明後日チェックしてみよう」と敷居が下がったりするものです。

それに各々代表作を持ってそうですから、そちらへの誘導もありですね。
花江夏樹さんなら『四月は君の嘘』。早見沙織さんなら『あのはな』。あたりは非ヲタ向け鉄板でしょう。「いやそれより『俺ガイル』が鉄板だ!」そのへんはどうぞご自由に(笑)

我妻善逸(CV下野紘)からの『ACCA』ジーン・オータス役。
嘴平伊之助(CV松岡禎丞)からの『SAO』キリト役。
本作での役どころとは違う顔を見せている作品も驚きがあっていいですよね。


自分もそうでしたが、声優さん、制作会社、劇伴担当、キャラデザインあたりの繋がりから広がっていったと思います。

まあそんな感じの世迷い言です。お付き合いいただきありがとうございました。
ちなみに私はこの作品を手放しで褒めておりません。{/netabare}




↓以前投稿した作品についての感想
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2019.10.04記
旧件名:良いほうの『少年JUMP』

{netabare}
艶やかな街の灯り
静謐な山間の雪景色

とにかく綺麗な作品です。
色使いが独特といいますか鮮やかな色の組み合わせが印象に残ります。
主人公炭治郎の羽織(緑と黒)はサムネでも確認できる組み合わせ。

その一方で、毎話冒頭サブタイトルコールの墨色を用いた水彩風の演出にも味わいがある。全体の色味が和風なんですよね。

そしてこれがぐねぐね動くのを目の当たりにすることになります。
バトルシーン。抜刀時の緊張感。連続した体動作の流麗な運び。対立する“鬼対人”の果てなき抗争の物語のためバトルシーンは多くあり、手を替え品を替えての演出に都度唸ることでしょう。


制作会社『ufotable』は、『劇場版 空の境界』でアニメビギナーだった私の心が鷲掴みにされたこともあって、本作『鬼滅の刃』は事前から楽しみにしていた作品でした。

『空の境界』は、和装のヒロインの殺陣がとにかく流れるようだったのとそれを活かすコマ割りで、これまでバトルを“迫力”という概念でしか見れてなかった自分に”美しさ”というものを教えてくれた忘れられない作品です。



さて『鬼滅の刃』に戻ります。
冒頭作画に触れたのは、この一点だけでも「買い」だと思ったから。なお原作は未読です。
週刊少年ジャンプは『ONE PIECE』が連載される前に卒業した私ですが、いかにもジャンプらしい作品と言えるのではないでしょうか。たしか

 “ 努力 友情 勝利 ”

でしたっけ?
その王道を行くかのような竈門炭治郎(CV花江夏樹)が主役の物語。鬼に親兄弟を惨殺され唯一生き残った妹も鬼と化してしまう。その妹竈門禰豆子(CV鬼頭明里)を人間に戻す手段を探るべく、人外なる鬼を討伐する組織へと身を投じていく流れとなってます。

良いですね。
炭治郎が素直で努力家で妹思いで諦めない強い意志を感じさせるいい奴なんです。私としてはこの主人公と冒頭述べた作画の2点推しです。
・・・以上なんですけど一応5項目整理しておきます。


▼物語

あらすじ読むと暗そうな話ですが、実際展開されたのはシビアな場面とギャグパートとのほどよい緩急。すっと肩の力を抜けるポイントが用意されてそこそこ笑えます。
それにインフレし過ぎない敵キャラ。鬼舞辻無惨(CV 関俊彦)を最終目標と定めてのブレない展開も好感。
炭治郎の鍛錬シーンに尺を取り強くなっていく過程を丁寧に描いたことは戦闘の重みや背負うものの大きさなどに説得力を持たせる効果がありました。また、鬼を一方的な悪として描かないこともお家芸とはいえ好きな設定。


▼声優

弱っちいけど芯のある人物を演じるには花江さんの選択は良かったかと。2018年初頭『グランクレスト戦記』『ラーメン大好き小泉さん』でその名を認知したのち、視聴作品が被ってなかった鬼頭明里さんのフルボイスを久々聞けたのは個人的に◎。
敵方の “ 十二鬼月 ” そして鬼殺隊エリートの “ 柱 ” 両陣営にも豪華声優陣を配置。 一部しか登場してないので今後の発展性の面でも楽しみが残ります。

{netabare}禰豆子を人間に戻すためのキーマン珠世を坂本真綾さんが演じられているのも耳に心地よい。もっと珠世を出しておくれ!{/netabare}


▼キャラ

我妻善逸(CV下野紘) 嘴平伊之助(CV 松岡禎丞)の位置づけが絶妙でした。
濃いっすね。途中からお笑い担当みたいになってましたが…
{netabare}協力プレイで敵を撃破!という印象がないのです。
意図したものなのか、兄と妹の絆に焦点あてていて友情プレイは控えめでした。今後の伸びしろを感じるところです。{/netabare}


▼作画

既述。
追加で、室内戦闘の描写もすさまじかったですね。
{netabare}ジャミロクワイの名曲『Virtual Insanity』のPVイメージで、そこの灯りを暗くして動きをめちゃくちゃ激しくしたような響凱(CV諏訪部順一)との戦闘も目を奪われました。鼓を打つ鬼とのバトルですね。{/netabare}


▼音楽

安定の梶浦案件。
地味に評価したいのが2クールの前後半通してOPEDが変更されなかったことでしょうか。昨今のお作法からみても異例な気もしますが不自然さは感じません。
{netabare}後半で曲を一新して、最終話クライマックスで前半OPどーん!演出って分かっていてもアガるんです。でもそれをしない勇気といいますか、作品の一貫性考えると変えないほうがいい気がします。{/netabare}




整理してみると、個別項目でのマイナスはあまりなかったです。
続きは劇場版でということでしょうが、まだ開けてない引き出しも豊富なので不安はないでしょう。

ただし、2クール後半でやたらキャラ増やしてお披露目パートみたいになってたのをどう見るか?
ちょっとイマイチでした。単に私が消化しきれなかっただけで、これも続きありきということなら仕方のないことなのかもしれません。

それに少年漫画らしいシンプルな面白さを追求した感があって、エンタメとして申し分ないわけですが、天井をぶち抜くような破壊力まではありませんでした。あくまで感覚的なものです。

きっと作画表現に度肝を抜かれたこともあって同等かそれ以上のレベル感で「深み(絶望)のある物語」を期待してしまったのではないかと思われます。


いや充分面白いんですよ。今期(2019年9月終了もの)TOP3に入るのは間違いありません。全方位でおすすめです。{/netabare}



視聴時期:2019年4月~9月 リアタイ視聴

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2019.10.04 初稿
2020.04.12 追記
2021.08.11 修正

投稿 : 2024/04/27
♥ : 105
ネタバレ

sukasuka さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

ポエム成分多め?

知人が劇場先行試写会に行ったらしく、絶対面白いから観ろと言われた。
ググると、週刊少年ジャンプの人気漫画が原作らしい。
第1話の掴みとしては上々、なにより作画に力が入っている。
劇伴も作風に合っていて上質。
ただ、主人公のポエム成分多めなのは気になったかな。
なぜか甲鉄城のカバネリを重ねてしまうんだが、あのような惨事にならなければ
最後まで楽しめるかも?
あとは、巷で話題の脱税疑惑が影を落とさないことを願おう。

■4話目まで
もう年齢的に少年漫画原作のアニメは敬遠気味なんだが・・・・・
{netabare}いや~、熱いわこれ(笑){/netabare}

■5話目
体感10分だな。
{netabare}ここ数年でもTOPクラスの面白さ。
主人公のポエムもあまり気にならなくなってきた。
公式サイトを見ると円盤は全11巻らしいので2クール?
このまま崩れずにアニメ化大成功で終わって欲しい。
○○君、勧めてくれてありがとう(仮){/netabare}

■9話目
動く動く(笑)
動きだけじゃなくアングルがまた素晴らしい。
グロさと可愛さも加わって、ここまでは言うことなしだわホント。
評価も上方修正しておこう。

■10・11・12話目
何だか急におかしくなってきたな。
{netabare}クドくてお寒いギャグ連発のせいなのか?
ついでに作画のキレも無い。
新キャラも出てきて話自体はまぁ面白いんだが・・・・・困ったねこりゃ。
とりあえず評価は大きく下方修正。{/netabare}

■13話目
ちょっと間延び気味。
そのせいかテンポが悪い。
{netabare}この先も観続けるかどうか迷っていたが、物語自体は気になっていたので
ネカフェに行って既刊全部読んできた。
・・・うん、これ以降どんどん面白くなるのね(笑)
ということで期待してます。{/netabare}

■14話目
後半突入。
{netabare}いやー、引き出しが少ない松岡禎丞さんだけど、今作でははなかなか頑張って
らっしゃるような?
作中のギャグが絶望的なのは2クール目になっても相変わらず。
アニメ化の時点で何とかならなかったのか・・・。{/netabare}

■18話目
伊之助神回。
この章に入って一気に盛り返した感。
残りラストまで息切れせずに頑張れ。

■19話目
炭治郎神回。
残り話数的に今作のクライマックスかも(全26話)。
{netabare}ヒノカミ神楽の舞はモーションキャプチャー? ロトスコープ?
まぁTVアニメの動きじゃないな。{/netabare}
それにしても前回といい熱いねぇ・・・途中で断念しなくてよかったわ(笑)

■22話目
ここに来て柱の総お披露目。
{netabare}花澤さんの声と演技はやっぱり好きだわ~(笑)
それにしても声優陣が豪華だなぁ。{/netabare}
つーかこのアニメ、もしかして当初から2期決まってんじゃね?

■最終話
当初から決まっていたのは2期じゃなくて劇場版だったのねwww
漫画だとここから右上がりに面白くなっていくので、劇場版の後に2期来るのを
正座して待つことにしよう。
(・・・といっても、原作にそれほどストックがある訳じゃないからなぁ)
何にしろ、甲鉄城のカバネリのような惨状にならずに最後まで楽しませてくれた
傑作TVアニメだったのは間違いない。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 17
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

本当に骨が折れる大正バトルアニメ

原作コミックは未読。

OPの最後、守りたい禰豆子(ねずこ)の手を握る炭治郎の、
マメや傷だらけの掌が象徴するように、
苦行や苦闘を積み重ねて強くなる、
渋い味わいがグッと来る、素晴らしいバトルアニメでした。

他にも戦いはそんなに簡単じゃないと主張する描写が、
本作は徹底していたと思います。

首を落さない限り、部位欠損してもすぐに復活してしまう鬼を相手に、
戦闘で負傷しても、人間側には即時回復する手段等が乏しい所も厳しい。
しかも、回復もそこそこに次の任務を通告しに来る黒いカラスさん。
鬼殺隊……ちょっとブラック過ぎやしませんかねw
で、次の戦いでも、治りきってない骨折が尾を引いたりする。

{netabare} 私も一応、長男坊の端くれですが、
流石に肋骨にヒビが入ったまま、
自らを「頑張れ!」と鼓舞して鬼に対峙する根性はありませんw{/netabare}

大物を相手に大怪我を負い、やっと治療施設に入っても安心できません。
長いリハビリテーション及び再強化の苦難をもじっくり描いて、
成長物語として成立させてしまう。
作者とスタッフの手腕に脱帽です。

ナイチンゲール以来、女性看護師を優しい白衣の天使だのと崇める文化?がありますが、
本作を見ていて思い起こすのは、私の幼い頃のナースに関するトラウマ。
痛い注射や苦い薬を強いる怖いお姉さんと言う思い出が蘇って来ましたよw
鬼より怖い看護婦さん!リハビリこそ地獄!!


{netabare}渡る世間には鬼しかいないのか……!?
苦難の連続に喘ぐ私にとって、
激戦の最中、蝶の羽根を広げて舞い降りた、しのぶさん(CV早見 沙織さん)は、
一瞬、天使と見まごう神々しさでした。

ですが、間もなく、彼女の色々な意味で毒を出す毒キャラ属性が判明w
舞い上げて落されましたw{/netabare}


その他、鬼でありながら、人間の家族愛などを求めて彷徨う哀しき性、
その想いを汲み取り、安らかに逝かせる炭治郎の優しさなど、
簡素なセリフ回しとは裏腹に、
心情描写もなかなか繊細で、それらが丁寧な修行描写等と合わせて裏打ちとなり、
アクション、エフェクトの作画の綺麗さだけでは出せない、
胸を打つ美しさに繋がっていたのだと思います。


個人的には本年のみならず、
2010年代の中でも心に残るバトルアニメの一つとなりました。



評判の19話を観て……。

長いので折りたたみw
{netabare}
最近は動画配信サイトでおよそ一週遅れで追い掛けている本作。
この19話も私が観る前に、原作者が号泣して、20回観ただの、
好評や絶賛の声やAbemaTVの宣伝?やらが次々に耳に入ってきて……。

これは是非とも気合いを入れて観ねば!
と、深夜アニメで久々にハードルを高々と上げての視聴となりました。

ハードルを越えて来るのは作画だろうか?シナリオだろうか?キャラだろうか?
そう高をくくっていましたが、甘かったです。

俗に“神回”と称される話は、映像、音楽、脚本あらゆる要素が、
限界突破して次々にハードルを越えて来るもの。

私は、この夏アニメも視聴遅れ気味だと言うのに、
ビックリして思わず二度見してしまいましたよ♪

2010年代のバトルアニメシーンを語る上で、
挙げねばならない回の一つとなりました。


内容は……{netabare} 典型的な主人公覚醒回。

凡百のバトルアニメの覚醒回では、大体、主人公がプッツン来て、
理屈をぶっ壊して、ついでに作画もプッツン来て、繊細さより、勢い重視。
大音量の音楽や声優さんのシャウトの威も借りて、力押しして……。
というパターンが多い印象。

けれど、本作の場合は、主人公がピンチになるほど冷静になり集中力が高まり、
起死回生の打開策が見出される。今回はそれが極限まで高められた感じ。
作画もこれまでの話のクオリティが上限?と思い始めたこの19話で、
“全集中”して、隠し持っていたギアを一気に入れて来た感じ。


人が死に際に走馬灯を見るのは、
生き残るための手段を無意識に過去の記憶から探し出そうとする現象。
と言う着想がキーになる回でもありました。

これも走馬灯から奇跡の逆転劇だけだったら、
展開が詰まったバトル漫画の苦し紛れと斜に見るところ。

本作の場合は、走馬灯から見出した一縷の望みを、主人公少年が体現できるようになるために、
血反吐を吐くような修行と戦いの日々を繰り返したことを、
視聴者はこれまでの話でしっかりと共有できている。{/netabare}


シナリオ面でも、制作面でも確固たる理由があるから感動できた。
この手応えが、とても嬉しかったです♪

自分は価値ある走馬灯を見るだけの人生を送っているのだろうか?
それを生かすだけの日々の積み重ねをしているのだろうか?
何か生き方も問われたような、印象的な回でした。{/netabare}



【5話迄の感想】地道な修行と業の積み重ねが言動に魂を込める

これも、長いので折りたたみw
{netabare}


今のところ、良い意味で古風な少年バトルアニメとして、私は非常に楽しめています。
最近のチートレベルのキャラが無双する作品も爽快で良いですが、
やっぱり多少時間はかかっても、愚直に修行を積み重ねる。
呼吸法のレベルから、人間が人を喰う鬼と対峙するための強さを
着実に身に付けて行く、本作のような作品も良い物です。

展開も5話費やしてやっと土台となる修行を終えるスローペース。地味と言えば地味です。
さらに初見時は、これも私が最近の小中学生相当の少年少女にすら、
悟りや哲学を語らせるが如き、“名言”量産アニメを見過ぎていたせいでしょうか?
本作のセリフ回しは良く捉えれば素朴、悪く言えば凡庸に感じ、
失礼にも、この作者さん、もしかしてボキャ貧?などと不安に駆られたりもしました。

ところがそんなセリフについても、回を重ね、
積み重ねた修行の成果やら、登場人物が背負って来た業やらを共有する内に、
変哲もない単純な一言が胸に迫って来るから不思議です。

五話で{netabare}鱗滝さんに「よく、生きて戻った……」と言われてもらい泣きしそうになった時は、自分で自分に驚きました。
また、最終選別からの帰路で主人公少年が行き倒れそうになるシーン
をわざわざ描く辺りがグッと来るのですよ。{/netabare}

序盤を終えて、修行や物語だけでなく、作画や劇伴・主題歌も手応え十分なので、
今後も是非、鍛え上げられた足腰から放たれる直言を喰らわせて欲しいと期待しています。{/netabare}

投稿 : 2024/04/27
♥ : 62

75.7 3 2019年度の美しいアニメランキング3位
ロード・エルメロイⅡ世の事件簿 -魔眼蒐集列車 Grace note-(TVアニメ動画)

2019年夏アニメ
★★★★☆ 3.7 (404)
1698人が棚に入れました
「Fate/Zero」において、征服王イスカンダルとともに第四次聖杯戦争を駆け抜けた少年ウェイバー・ベルベット。時を経て少年はロード・エルメロイの名を受け継ぎ、「ロード・エルメロイII世」として、魔術師たちの総本山・時計塔で魔術と神秘に満ちた様々な事件に立ち向かう―――。

声優・キャラクター
浪川大輔、上田麗奈、小野大輔、水瀬いのり、松岡禎丞、山下誠一郎、小林裕介、平川大輔、伊藤静

さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

Fateシリーズの研究論文

原作も面白いし、アニメ化を望んでいたので、アニメ化は嬉しかったですが、物語についていけるのかという不安もありました。
私自身がFateに疎くて、理解しきれない部分が多くあったためです。
色んな派生作品からキャラをそのまま引っ張ってきているので、そのキャラのバックボーンは別の派生作品を見なければいけなかったり、マジ卍。
しかし蓋を開けてみたら、美しい背景、独特な世界観は分からなくても雰囲気が楽しめるアニメになっていました。

メインスタッフに感謝。

物語はアニメオリジナルと魔眼蒐集列車(レールツェッペリン)の構成でしたが、上手い具合に剥離城アドラと、相貌塔イゼルマが補完されていて原作より理解しやすいです。

解体して再構築。ワイダニット、なぜなのか。はロードエルメロイ二世お得意のものですが、著者自身の解釈でもあります。
無数に散らばるFateの世界線の中で辻褄を合わせて整理、主張、問いかけしたものが、このロードエルメロイ二世の事件簿の本質だと思ったので、アニメの構成も納得がいきます。

著者は本当に考察と応用が上手い。
レンタルマギカが一番ですけど、まほ嫁の番外編 魔術師の青も面白いですよ。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 8

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

やっぱり、スピンオフは予習が必要ですよね(苦笑)

予習無しで第1話を視聴して、冒頭から「???」となってしまったので・・・。

『Fate/stay night』
→『Fate/stay night:Unlimited Blade Works』
→『Fate/Zero』
の順で一気見視聴してから、再度、本作を視聴開始。


第1話冒頭から、感動で胸が熱くなる。
ウェイバーのイスカンダルへの想い。
最終話は涙無しには見られませんでした。
ここが物語の柱の一つになっていきます。
そのため、最低でも『Fate/Zero』は視聴してから、本作を視聴されることをお勧めします。

魔術絡みの事件を解決していく物語。
だけど、いわゆる「推理物」とは異なります。
なぜなら、魔術の何たるかを理解していない我々には、解決の糸口さえも掴めないからです。
そのため、「推理物」を期待していると、確実に裏切られることになると思います。

だけど、この作品に関しては、それでいいんだと思います。
この作品に関しては、楽しむべきポイントが別にあると思うからです。

圧倒的な背景の美しさ。
バトルシーンの美しさ。
豪華声優陣が紡ぐテンポの良い掛け合い。
本編の世界観とマッチしたOP/ED。

これらが作り出す雰囲気が非常に心地良い作品です。
続編を期待して待ちたい作品です。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 33
ネタバレ

ato00 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

贖罪の先に<追記;特別編>

第四次聖杯戦争から10年。
ロンドン時計塔に戻ったウェイバー・ベルベット。
あのイスカンダルの大きな背中を追う日々。
ロード・エルメロイⅡ世に名を変え、難事件を解き明かす。

ジャンルで言うと、ミステリー。
魔術要素が入るので、ホラー的でもある。
全体に暗く、落ち着いた雰囲気に魔術の本場イギリスを感じます。
美しい作画にこなれた会話、主題歌を含めセンスの塊の作品といえるでしょう。

それにしても、あのウェイバーがねぇ。
成長したもんだ。
冷静な推理力で事件を解決。
でも、たまにドジで感情的な所はやっぱり三つ子の魂百までです。

彼に寄り添う影持つ少女グレイ。
目深にかぶったフードに神秘性を感じます。
エルメロイⅡ世を師匠と仰ぎ、絶対服従。
いったい、彼らの身に何があったのか?

グレイの持つ、{netabare}アーサー王の{/netabare}宝具。
グレイの詠唱により、{netabare}サーバントを超える{/netabare}力が。
グレイブ・レイブ・クレイブ・デクレイブ
グレイブミー・グレイブフォーユー

地を這う力強い言葉。
冷徹かつ大胆なアクションは凄まじく恰好いい。
それに反し、常はスーパーシャイに優しい声。
そのギャップに私はメロメロです。

物語の後半は魔眼蒐集列車に収束。
{netabare}イスカンダルに関係するフェイカー?{/netabare}
グレイの出生も含め様々な疑問が。
さらなる続編に期待です。

<追記;特別編>
{netabare}新作特別編はガッツリ2話分。
久し振りに楽しめました。

今回、ロードエルメロイⅡ世は、ほぼウェイバー・ベルベットの姿。
Fate/Zero感をひしひしと感じました。

いじられまくるウェイバー。
額の血管ピキピキ状態です。
それでも、魔術的推理が冴え渡っています。

グレイも十分堪能できました。
詠唱中のグレイのかっこいいこと。
惚れなおしました。

ちょっとだけ悲しい結末。
でもそれは、ある女性のウェイバーとの決別。
ホームでの別れ、爽やかでした。{/netabare}

投稿 : 2024/04/27
♥ : 29

77.2 4 2019年度の美しいアニメランキング4位
ソードアート・オンライン アリシゼーション War of Underworld(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (568)
2942人が棚に入れました
キリト、ユージオ、アリス。二人の修剣士と一人の整合騎士が最高司祭・アドミニストレータを打ち破ってから半年。戦いを終え、故郷ルーリッド村で暮らすアリス。その隣には、親友を失い、自らも腕と心を失ったキリトの姿があった。彼を献身的に支えるアリスに、以前のような騎士としての心は残っていない。「教えて、キリト……どうすればいいの……」しかし、アンダーワールド全土を悲劇へと誘う《最終負荷実験》へのカウントダウンは、容赦なく進む。それと呼応するように、《ダークテリトリー》の深奥で、暗黒神ベクタが復活した。闇の軍勢を率い、《光の巫女》を手に入れるべく、《人界》へと侵攻を開始する。《人界》軍を指揮する整合騎士ベルクーリらは、《ダークテリトリー》軍とのかつてない大戦争になることを決意する。だがその傍らに、いまだアリスは見当たらない。そして、《人界》を救った英雄二人の姿も――。『SAO』シリーズで最も長く、美しい戦い《アリシゼーション》編、その最終章がついに開幕!

声優・キャラクター
松岡禎丞、戸松遥、茅野愛衣
ネタバレ

元毛玉 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

あれ?これタイトル詐欺じゃね??

シリーズ見終わってから感想書こうと思ってたの
ですけれど、あまりに長いので書いとこーかとw

レビュタイはですね。
アリシゼーション編に入ってからずっと思ってた
事でして
「あれ?これオフラインじゃね?」
って思ってた訳ですw
まぁこのエピソードの最後の方でちゃ~~んと
タイトル回収できているので詳しくは見てね。

お話のざっくり概要
(とりあえず無印からガンゲイルまで見る推奨)
毒受けて⇒集中治療⇒なぜか軍施設に
オフライン稼働⇒禁忌を破る⇒剣士目指す
側付きの女の子が(*ノωノ)キャーされそうに⇒キレる
犯罪者にジョブチェンジ⇒整合騎士をぶっ倒す
まっぱの管理者に戦いを挑む⇒木こり1号がぁぁ
⇒キリトさんは脳に損傷を受ける
そして愛妾がせっせと尽くしてます。
↑↑↑(いまココ)から始まる二人の同棲生活

か~ら~の~正妻戦争勃発!

んー、、、分かりづらいな、端的にまとめると
新しい世界で、またまたキリトさん無双して
その後、キリトさんがおかしくなった後の話っす

だいたいそんな感じ

■物語
ほとんどのレビュアーさんが書いている
正妻戦争はスルーしときますw
国家の思惑とか色んな所が見え隠れする感じで
単に仮想世界だけ描いてない所が特色です。
色々とツッコミ所もありますけどw
話は内と外との構成を工夫したり、緩急あったり
良く練られてるなーと。
あんま触れるとネタバレしそうなので
詳しくは見て下さい~w

■作画
相変わらず綺麗で、戦闘も凄く良く動きます。
今クールのは割とエフェクトもド派手でしたね。
戦闘もいよいよ大詰め感あって
アクションだけでもかなり楽しめました。

■声優
いつものメンバー+茅野愛衣さん+島﨑信長さん
後は整合騎士面子と石田彰さん
実力派揃いで、楽しく視聴してましたー。
なんか…石田彰さんって気づくとキチ●イキャラ
いつも演じてますよね?wまぁ巧いんですけどw

■音楽
OPはハルカス、EDはLISA
どっちも凄く良い曲ですね~映像も良いです!
ハルカスのMVはアクション凄く頑張ってたw

■キャラ
今まで影の薄かった整合騎士にもついに見所がw
新キャラもどれも魅力的ですねー
序盤しか見れなかったけど、ベクタに
色仕掛けを試みた騎士とその思い人の騎士
(やっべ、、、どっちも名前忘れたw)
も凄くキャラは良かったですー


うーん、、全部終わってから書こうと思ってる
事が多いので(先のネタバレになるから)
書きにくいですね。

仕方が無いのでこっから先はネタポエム
{netabare}
本編と関係ないネタなんでそういうの苦手な方は
スルー推奨です。
{netabare}
スルー推奨ですよ!(忠告しましたからね!)
{netabare}
松岡「おい、どうしたアリス!?」
茅野「くっ!貴様!そんなに私を辱めたいのか」
茅野「いいだろう!…私は逃げも隠れもせぬ!」
茅野「キリトとやら!存分にやるがよい!」
茅野「だが私の心まで屈せられると思うな!」
松岡「えーと、、おーいアリスさんや~い…」

福島「あ、ちょっと失礼しますね。」
福島「そちらのアリスさんと入れ替わってる様で」
福島「どうもウチのクルセイダーがとんだ迷惑を」
雨宮「ねぇ…ねぇってば!ちょっと聞いてよ!」

雨宮「おかしいの!!攻撃が当たってるの!」
雨宮「普通に戦ってるの!絶対おかしいわ!」
高橋「そうです!おかしいのです!」
高橋「私より超ド派手な魔法をうちやがりまして」
高橋「一番目立ってたなんて納得がいきません!」
高橋「…私に喧嘩を売るとは、いい度胸です!」

高橋「ん?そっちのアリスという人…」
高橋「何やら凄くイイ感じの眼帯じゃないか」
高橋「私と気が合いそうですね。是非…」
雨宮「そんな事より聞いてよ!無視しないで!」
福島「だー!お前ら話がややこしくなるから」
福島「黙りなさい!…ってあれ?」

福島「よくよく考えたらそのままで良くない?」
福島「攻撃が当たって、範囲攻撃もあって」
福島「その上、真面目で変態じゃない…」
福島「あ、どうやら手違いがあったようですが」
福島「このままにしとくのでどうでしょう?」

茅野「さぁ!早くしろ!遠慮せず来い!!」
松岡「いや!これそっちの問題だろ!困るよ!」
雨宮「そうよ!返しなさいよ!困るじゃない!」
雨宮「攻撃が出来て回復もできるなんて!」
雨宮「私の存在意義が無くなっちゃうの!!!」
福島「今なら、この駄女神もつけますから…」

松岡「えーと…チェンジでお願いします」
茅野「くっ…! くっころ~~♪」
{/netabare}
{/netabare}
{/netabare}

なんかね。金髪騎士(cvかやのん)ってだけで
ずっとこんな事考えながら視聴してましたw

ラスト楽しみですね~♪

投稿 : 2024/04/27
♥ : 36

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

前作の続きとして始まり、お話の途中でさらに続編へ…。

原作ライトノベルの『ソードアート・オンライン』で<アリシゼーション編>が10巻もあるからアニメ化しても長いんだろうな、と思ってはいましたけど本当に長い(笑)。

いやまあ、元々「アリシゼーション編は4クール」ってアナウンスされていた気がするので計画通りではあるんでしょうけど。

前の「アリシゼーション」で2クール、本作「アリシゼーション War of Underworld」で1クール、さらに「アリシゼーション War of Underworld LAST SEASON」が2020年4月に放送予定だそうです。

前作の無印「アリシゼーション」で「フラクトライト」が説明されて「Underworld」に転機が訪れたところで終わり、本作でUnderworld内での二大勢力による戦争とリアルでの「戦闘行為」がガッツリと結びつきました。

キリトは主人公のはずなのですが本作では特に「いいところなし」な感じで、本作は事実上アリスが主人公なお話になっていましたね。

アスナを演じる戸松遥さんがOP主題歌を歌っていたわけですが、これまた終盤までは作中での出番はあまり多くはなかったのでした。

ということで、またしてもお話は「いいところ」で次作へ続くのでした。ということでいささか中途半端な本作ですが、でも意外と面白かった気がするんですけど、なぜなんだろう…。

余談その1: アスナが参戦してからの「正妻戦争」は絵面的に面白かったです。

余談その2: 作品公式webページのキャラ表に載せてもらえない暗黒騎士団長シャスターとその恋人だったリピアさんが不憫…。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 33
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

分割4クールの3クール目

原作未読。最終話まで視聴。

{netabare}キリト、見せ場ないなぁ~。{/netabare}
{netabare}アスナが出てきて、俄然、面白くなってきなたなぁ~。
キリトの嫁の座を巡るくだりが面白かった。{/netabare}
{netabare}シオンが出てきて終了、って続きが気になる~!{/netabare}

要するに、分割4クールの3クール目ですからね。
評価が難しいですよね。
4クール目次第なので。

物語自体は、丁寧に描かれているので、とても面白かったです。
丁寧に、じっくりと世界観に引き込まれる感じ。

最終第4クール目を期待して待ちたいと思います。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 27
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