NAZおすすめアニメランキング 4

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメのNAZ成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年04月26日の時点で一番のNAZおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

76.3 1 NAZアニメランキング1位
ID:INVADED イド:インヴェイデッド(TVアニメ動画)

2020年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (415)
1512人が棚に入れました
殺意を感知するシステム「ミヅハノメ」を用いて、犯罪事件を捜査する組織、通称「蔵」。そして、「ミヅハノメ」のパイロットとして犯人の深層心理「殺意の世界(イド)」に入り、事件を推理する名探偵・酒井戸。頻発する凶悪かつ謎多き事件と、そこに見え隠れする連続殺人鬼メイカー「ジョンウォーカー」の影を追っていく。

声優・キャラクター
津田健次郎、細谷佳正、M・A・O、ブリドカットセーラ恵美、村治学、近藤隆、岩瀬周平、榎木淳弥、加藤渉、落合福嗣、西凜太朗、遠藤綾、島袋美由利、平川大輔、宮本侑芽、日笠陽子、蓮岳大、佐倉綾音、小林親弘
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

されど空の青さを知ったカエルちゃん

著名アニメーターのオリジナルアニメ


自分は存じ上げなかったのですが名前を聞けば、な監督と脚本さんとのこと。
そんな予備知識があれば心構えができたものをそうでないとちょっとしたトラップにかかるかも。

まず画が軽いです。主役がツダケンさん。軽い絵と渋い声のマッチングに違和感を覚えます。
次いで第2話まで終わってちんぷんかんぷんです。リアタイでは一挙2話放送でギリ踏みとどまりましたが下手すると離れちゃいますね。
トラップといったのは、 ここまでで"しっかり観よう”という意識が吹っ飛んじゃうかもしれんってこと。流し見ダメ、ゼッタイ!集中しないといかん作品でした。
私も何話か流し見てから、いかんいかんと最初からリピートした口です。

ざっと概要を追うと、
殺意を感知するシステム「ミヅハノメ」を用いて、犯罪事件を捜査する組織、通称「蔵」。そして、「ミヅハノメ」のパイロットとして犯人の深層心理「殺意の世界(イド)」に入り、事件を推理する名探偵・酒井戸。
頻発する凶悪かつ謎多き事件と、そこに見え隠れする連続殺人鬼メイカー「ジョンウォーカー」の影を追っていく。そんなクライムサスペンス。
ミステリと呼ぶにはそこにあまり重きを置いてないような感じがしました。犯人は誰だ?の謎解きもあっさりだし、深層心理にダイブした面々の心の機微がよりこちらの興味をひいてきます。
{netabare}※ジョンウオーカー本人以上に仲間の本堂町小春がぶっ飛んでて良い感じなのです。犯人が魅力的でないキャラ設定なのはわざとじゃないかしら。そこじゃないんだよ!というスタッフのこだわり。{/netabare}


視聴を進めていってなんのこっちゃな部分もおありでしょうが、私も一緒。純粋に視聴に求められる偏差値が高いんだと思います。

それでも推したい作品ではあります。茶目っ気というか遊び心というかクスッとさせる演出ありで、そんなのが見え隠れしてる作品に大外れはない印象。ご多分に漏れず本作もそうでした。例えば設定。

主人公酒井戸が“イド”に入った後、謎解きの重要なモチーフとして必ず死体が用意されています。その名を“カエルちゃん”。別のでも他人のでもイドにダイブすれば必ず会えるという皆勤賞ぶり。そこで誰もが思います。

 {netabare}あー『井の中の蛙(かわず)』ですね、と。{/netabare}

そのうち穴井戸だったり聖井戸だったり井戸尽くしの様相を呈してくる物語。

 {netabare}そんなカエルちゃんは大海を知りませんでした。{/netabare}

 {netabare}ついでにカエルちゃん笑ってくれないんですが胸をさすとげは消えないままだったり。{/netabare}

簡単な連想ゲームにクスッとなります。さらに殺人鬼メーカーのジョンウォーカー。

{netabare}ジョニーウォーカーを連想したのは私だけ?
言わずと知れたウイスキーの銘柄。“ウヰスキー”とも書いたりします。ヰと井。
販元の英ディアジオが韓国に工場を置いたためしばらく日本向けジョニーウォーカーやスミノフはmade in KOREAでした。文大統領が税金上げたもんで撤退みたいなニュースありましたが脱線はこのへんで。
ウイスキーは原酒を寝かせてナンボなわけでしてこちらも熟成熟成また熟成。この殺人鬼も用意周到でしたね。ちょっと類似点があります。{/netabare}

{netabare}それで主人公が“酒”井戸。組織は“蔵”。{/netabare}

{netabare}聖井戸さんだけが持つ“御代”という下のお名前。福井の地酒で「聖乃御代」ってのありましたよね?
脚本の舞城王太郎氏は福井の出身です。ウイスキー関係ないけどなんというかそういったところ。{/netabare}


シナリオとは関係ないところで遊んでみてもけっこう楽しめる。で本編のメインシナリオでも作り手が遊んでるんで素直に楽しかったです。
ホント序盤に軽い画を侮らないで真面目に観続ければいいことがあるんじゃないかと思いますよ。

ネタバレなしはここまで。『マイノリティレポート』『羊たちの沈黙』その他ちょっとでも触れると削がれるタイプの作品です。よろしければ現物を確かめてみてください。
端的に作品から受けた印象を申せば、

{netabare}『大海に出ることの叶わない井の中のカエルちゃんが空の青さを知りえて大海にでることを願う物語』{/netabare}

でございました。



※ネタバレ所感

■声優宮本侑芽のお仕事

飛鳥井木記(あすかいきき)の演者さん。代表作は言わずと知れた『SSSS.GRIDMAN』の宝多六花役。
覚えてますかね?新条アカネとのやりとり。

{netabare}諦観した時のやや強がりの入った演技がすこぶる良いんです、この方。{/netabare}

これまたどうでもいい脱線。
木記→キキ→kick it ! とくれば、Beastie Boys の 『Fight For Your Right 』しか考えられませんよね。えぇ私が好きなだけです。

 You gotta fight for your right. To party

ききちゃんが心から笑える日が訪れますように!


■殺意で狂う人間模様

印象的なシーンと置き換えてもいいかもしれない。なんか切ないのよね。

1.{netabare}井波七星{/netabare}

{netabare}“墓掘り”の相方の女です。彼女のイド内にて、森の中で夜に円環列車が走るのを上から収めたカットを最後に映すんですよ。
「資料によれば井波七星の母親は七星が14歳の時に走行中の電車に飛び込んで自殺。どうやらこの酒井戸が乗る電車が実際にその時母親を轢き殺したもののようです」
ループしてる彼女の心理はここまでで充分に説明されてるのに敢えてぶち込んでくるの切なかったです。

穴開きで1,2話。海外帰りの爆弾魔で3話。そして墓掘りエピソードで4,5,6話と中盤を締めくくって後半にブーストかける良い流れでした。{/netabare}


2.{netabare}名探偵の条件{/netabare}

{netabare}殺人者であること。そして自殺も殺人とカウントするってのが最初とっつきづらかったかも。
つまり殺人犯を口八丁で自殺に追い込んでく酒井戸のスタイルもれっきとした殺人ですよ、と。羊たちの沈黙でも囚人を自殺に追い込んでくのがありましたけどレスター博士のサイコな感じとは違うんですよね。切ない事情がありました。

別件で、熟練の松岡刑事が本堂町(=聖井戸)を送る時も哀愁を漂わせてました。
「ただ俺はお前を推薦しながら俺と他の同僚を守っただけだ」
渋めのおっさんは刑事モノには必要です。{/netabare}


3.{netabare}鳴瓢(=酒井戸)というよりツダケンさん{/netabare}

{netabare}10話が切ない。耐えられん。{/netabare}

4.{netabare}局長の声{/netabare}

{netabare}これ全然切なくないやつです。何だろう…アニメ的な発声にずっぷり慣れてしまったのだろうか。
声が軽くてラスボス感が全くしない。それに棒なんじゃないかと思うくらいひどかった気がする。これ減点要素です。{/netabare}


■最後に遊び心の話に戻るんだが…

遊びと言いきると不敬とも取られかねないのですがお手柔らかに。

{netabare}「違うだろ…君らがどこかに行ってしまったんだ!」
「現実にいるんだ。君のいない…椋もいない…現実に…」
「椋…今そこで君らと一緒にいられなくて…本当に悔しいよ…」

イド内イドで妻に娘に鳴瓢が振り絞るように吐いたセリフ。どんな場面かは完走した人は分かるはず。
悔しいと吐露する鳴瓢の心中いかばかりか。{/netabare}


そこで思い出したのが以下、


{netabare}「国の為重きつとめを果し得で矢弾尽き果て、散るぞ悲しき」

硫黄島守備隊の指揮官栗林忠道中将閣下の辞世の電報です。大本営に“悲しき”の部分を“口惜し”に変えられて世間に発表された逸話はご存知の方も多いでしょう。現代語訳すれば「悔しいよ…」ですね。
それから半世紀の時が流れて、1995年。{/netabare}

{netabare}「精根を込め戦ひし人未だ地下に眠りて島は悲しき」{/netabare}

{netabare}慰霊に硫黄島を訪れた現在の上皇陛下が、この"悲しき”という言葉を使われて御製を詠まれています。{/netabare}


序盤私が申し上げた妄想の類ではなくこちらはれっきとした言葉の繋がりを意識されたものです。
それで「聖乃御代」ってことは…絶対にありませんね。すいませんでした。



視聴時期:2020年1月~3月 リアタイ

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2020.10.10
《配点修正》-0.1 全体バランスを考慮


2020.03.25 初稿
2020.04.29 タイトル修正/修正
2020.10.10 配点修正

投稿 : 2024/04/20
♥ : 51
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

メタサイコロジー

監督あおきえい、脚本舞城王太郎。

奇想天外な世界観で魅了する、
舞城ワールド全開なSFミステリー。

殺人衝動を感知するミヅハノメなる、
アイテムを用い犯罪事件を捜査する組織。
{netabare}無意識の世界が推理の舞台となる。{/netabare}
犯人の深層心理に潜る名探偵酒井戸、
彼は井戸に潜り悪の記憶への回路を見つける。

{netabare}彼の過去とカエル殺害事件の真相、
悪意はそこかしこに潜んでいる。
連続殺人鬼ジョンウォーカーとは!?{/netabare}
その影を追い事件は真相へと近づく。

10話視聴追記。
技巧派・舞城ワールド炸裂である。
事件の核心が見えない、絞れない。
{netabare}飛鳥井の悪夢、世界の変容!?
飛鳥井はその力で鳴瓢の記憶を受け取る。
JWは鳴瓢の無意識の投影なのだろうか!?{/netabare}
本堂町が推理の鍵を握る。

最終話視聴追記。
活劇ではなく推理を主体とする犯罪劇では、
極めて良質なサスペンスが堪能出来る。
{netabare}計る者ものの尺度で変わる正義の形、
そして深層心理で繋がる不安定な心の形。
物語は余韻を残し事件は幕を閉じる。{/netabare}

心の病では些細な希望ですら光の道であり、
懸命にもがきながら苦しみが過ぎ去るのを待つ。

〇〇に幸せが訪れますように。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 48
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

ID-0とは関係ない

2話までの感想{netabare}
ID-0よりリヴィジョンズの続き見たいなぁ(チラッチラッ

でもってこっちはサイコダイブモノ。
あにこれじゃない別の場所で意味が分からないって感想を散見するのだけど、どこが分からないのか分からない。
謎の部分は「ハイここは謎でーす」と明確で、分からないってこととは違うような…多分意味が分からなくなるのは後半になってからだと思うw
で、ひょっとしてだけど、視聴者それぞれの価値観は置いといて、この作品世界では「自殺も人殺しの一種として扱ってる」ってのが分からないと意味不明…かも?と思ったり。
それで本道町は自分のイドを作って「穴開き」の居場所の特定に繋がるヒントを渡した…って部分が意味不明なのかな?
違うのかな?
イドを作る・入るには殺人犯じゃないとダメで、酒井戸をダイブさせてそれが視認したものを外部が観測できる、但しダイブする度に酒井戸は記憶を失くすっぽい(ここ面倒くさそう)。
またイドはそれを形成してる人間(犯人)とリアルタイムでリンクしてる模様。
じゃあ酒井戸は殺人犯?っていうとどうやらそれっぽい、娘を殺されて犯人を殺した?
で、凶悪殺人犯のイドを覗くと共通してジョンウォーカーなるものが居て、同じように「かえるちゃん」も居るがかえるは娘じゃなくて娘と重ねてるだけじゃないかな。
殺意がそれほど特殊だと思ってない人間…例えば“ヴィンランドサガ”のバイキングみたいな奴はシビュラシステムに引っかかるのかどうかは不明。
合ってるかどうかは自分も分からんけど、これだけ分かって意味が分からないってことはあるまい。

その件とは別に、追い詰められた犯人が被害者のフリをして逃亡ってよくあるネタだけど、これだけネタとして扱われると「実際そんなことってあるの?」ってのはちょっと気になる。
とりあえずこれ見てふと思ったのが“ナカノヒトゲノム”もこれくらい冒頭で世界設定説明をしてくれたらまだ見れただろうになぁ、ってことだったり。

現段階では面白そうだけど冒頭でも書いた通り、後半本格的にワケ分からない展開になりそうな予感…哲学とか概念の話になって。
この予感外れて欲しいけど、果たしてどうかな~?{/netabare}

3話感想{netabare}
2話段階ではまだ確定じゃないし言うの控えてたけど、どうやら“羊たちの沈黙”の影響強そう。
前回は被害者になりすまして犯人逃亡がそう思わせたのたけど、今回は「監獄で隣になったヤツを言葉だけで自殺に追い込む」が正にソレ。
羊たち~では「レクターは何を囁いたら自殺にまでできるんだ?」と思ったもんだけど、こっちではそれを具体的にやってくれました。
ってことでパクりではなくオマージュって感じ、悪いということではない。
実際心の奥底、無意識の部分を他人に見られるって首根っこ捕まれるようなモンな気はする、そう考えると平然としてる本道町はかなり頭がイカれてる予感。
…ひょっとしてかえるちゃんはメンガタスズメポジション?
いやでもどうだろう、脚本の人はミステリ作家らしいのでレッドヘリングの可能性も捨てきれない?

それよりも、まさか1話完結=犯人逮捕まで行くとは思わなかった。
イドに入るたびにいちいち記憶失くす設定なので、状況確認するのが面倒そうで(「ここは何処だ?オレは誰だ?」ってのを毎回やられてもクドいよね)もっとダラダラ続く系と予想してたのだけど、結構テンポ良いのかも?
1話の中でよく詰め込んだなぁ、と。
ただ「狙撃手が移動してるんじゃない、塔が回転してるんだ」は“賭ケグルイ”でも見たトリックで目新しさはイマイチ。{/netabare}

総評(これだけ読めばいいかも){netabare}
初回2話連続放送で、その段階で「分からない」という意見へ「いやいやまだ分かるっしょ、本格的に分からなくなるのは多分後半」という態度だったのだけど…。
あはは、後半どころか中盤で意味分からなくなっちゃったw

引っかかりを覚えたのは本道町がイカれてるのは元からなのか穴が開いてからなのか分からん所から。
「正義のためなら自分の命なんて関係ねー」って性格なのか「人殺ししたくて警官になりました、凶悪犯居ないかなぁ(ウズウズ」って性格なのか、色々考えてたけどどうでもよくなっちゃった。
次いで5話か、自由落下してるイド。
無重力ってことだったらしいのだけど画面からはそうは感じない、というか見せ方が…意図的なら意地悪、意図的でないなら下手糞。
意図的でないってことはあり得ないと思うので、じゃあなんであんな分かりにくい見せ方したのか、その意図を考え出して…あはは、他のことが頭に入らないw
そして最後、本編で取り上げられてない、「そういうのがあったんだ」と言葉だけでしか説明してない連続殺人事件が他にもあって、それがいきなり本編に絡んで来るのは…どうなんだろう?
これが別媒体に原作が先にあって、アニメ化するに当たり入りきらない・詳しくはそっちを見てネってことなら分かるが、最初から1クールアニメとして作られたものなんだよね?(※)
それが悪いとまでは言わない、もし人気出て続編作ることになったら続きよりもそっちの話やってくれないかな?とさえ思ってる。
けどやっぱり…頭に入ってこないw
真犯人が無意識のウチに7という数字に拘ってたと言われても「ふ~ん」ってだけで「なる程!」には至らなかった。

もう一度最初から見直して、メモ取りながら視聴して理解しながら進めれば面白いのかな?って思わなくもないけど、そこまでの気力は残念ながら起きない。
だって…結局キキは救われないじゃん。
閉め方が良ければもう一回見ようかなとも思うけど、これじゃあちょっと…だったら“pet”をもう一回見るかなぁ、と。
というか単に人に説明するのが下手なだけなんじゃないの?という不信感が…言葉遊びも行き過ぎるとちょっとね。


逆に原作が別媒体で既にあって、それのアニメ化で、原作のほうの情報量が膨大でアニメの話数の中では到底説明し切れなくて、スタッフめっちゃ苦労してそうだと感じるアニメも沢山ありまして。
それに比べりゃ贅沢な立場なのにどうして…とさえ思えたり。

あとキキといったら樹木希林だるるるるぉ!?


追記
穴井戸が死んだのがどうしてか分からんって方が居たので個人的解釈。
イドの中で「名探偵扱いで自分が何者か分かってない状態」は死んでも本体は平気、自分が何者か分かっちゃうと(イドの中で)死ぬと本体は死ぬか昏睡。
記憶を無くして「名探偵扱い」は本体にダメージを与えないようにするガード機能みたいなもんかな?と解釈。
穴井戸は頭の穴のせいでガード機能が働かなかったってことだろう。{/netabare}

投稿 : 2024/04/20
♥ : 18

70.4 2 NAZアニメランキング2位
はじめてのギャル(TVアニメ動画)

2017年夏アニメ
★★★★☆ 3.2 (516)
2526人が棚に入れました
DT(童貞)を捨てたいと悩む非リア充高校生・羽柴ジュンイチが「ギャルに土下座で頼めば卒業できる」という迷信を聞き、クラスのギャル・八乙女ゆかなに土下座で告白したところ、まさかの大成功。しかし、身持ちの固い彼女に羽柴は、その先へ進めず弄ばれる毎日を過ごすハメに陥ってしまう。

声優・キャラクター
浅沼晋太郎、長久友紀、喜多村英梨、竹達彩奈、小倉唯、豊永利行、赤羽根健治、白石稔、荒浪和沙、原奈津子
ネタバレ

kakelu さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

童貞の妄想の塊

1話の感想 ★★★★ 4.0
やましさいっぱいの告白
{netabare}
声優陣が豪華だな〜
浅沼さんの演技好きだわ〜
内容はスケベな感じのアニメだけどまぁまぁ笑える。
パンツの所のハートマークは違和感しかないけど。
{/netabare}

2話の感想 ★★★★ 4.0
カラオケにいく
{netabare}
成り行きで付き合うことになったジュンイチとゆかな。
なんか初々しい感じが凄くニヤける。
所々アドリブと思わしき所も凄い好きだわ(笑){/netabare}

3話の感想 ★★★★ 4.0
蘭子さん登場
{netabare}
黒ギャル怖ぇ…
ゆかなの純粋さが際立つね。
まさか百合とか、似合わねー{/netabare}

4話の感想 ★★★★ 4.0
香椎さん…
{netabare}
香椎さん、怖ぇ…
どんどんゆかなが天使に見えてきたよ!
私も清楚な感じの腹黒い子に騙されないようにしないと…{/netabare}

5話の感想 ★★★★ 4.0
幼馴染…
{netabare}
もーいたい!いたすぎる!
見てられないよ…
今までで1番今話が過激だった。
可愛いけど見てられない!!{/netabare}

6話の感想 ★★★★ 4.0
王様だーれだ?
{netabare}
男同士のディープキスとかキツすぎだろ…
死んでも嫌だわ…
そして、男勢が全員痛すぎる…
リコーダー、どう考えてもアウトだろ{/netabare}

7話の感想 ★★★★ 4.0
バイトをしよう
{netabare}
なんか最近、ジュンペイが男らしくなってない?
前話あたりからあまり妄想しなくなったし、どちらかと言うと彼女を守る方にシフトしている。
小説朗読のシーンでジュンペイの顔が真っ赤なのに絵は変わりないのが違和感。{/netabare}

8話の感想 ★★★★ 4.0
旅行!
{netabare}
男3人衆は災難ばかりだったね。
ジュンペイとゆかなは何だかいい雰囲気。
そして、過去の男現る。{/netabare}

9話の感想 ★★★★ 4.0
微妙な関係に
{netabare}
イケメンでNTRと思いきや普通にいい人ってパターンかと思いきやマジで嫌な奴!?
中学時代どんなんだったか気になるよ
あと、絵がやっぱり物足りない。
普通に見る分には全然いいんだけど、感情の機微が顔に出ないからイマイチ気持ちがわからない。
{/netabare}

10(最終)話の感想 ★★★★☆ 4.5
はじめての告白
{netabare}
1話との比較がよかった!
お互いのこと理解しているのがよく見れた。
イケメン野郎は本当にクソ野郎だったな。
それで、夜の遊園地とかド定番の所を持ってくる辺り分かってらっしゃる。
好き嫌いが別れると思うが、私的にはバカバカしくて面白かった。{/netabare}

投稿 : 2024/04/20
♥ : 13

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

もしも、ガードが固いギャルと付き合えたら!? はじめてだらけの「ギャル×非リア少年」の付き合っちゃったギャルラブコメ!

この作品の原作は未読です。
ですが、出演されるキャスト陣を見て視聴に踏み切りました。
主人公に浅沼晋太郎さん…「ダ・カーポ」シリーズの桜内義之や、「生徒会役員共」の津田タカトシを演じられた声優さんといえば、ピンとくる方も多いのではないでしょうか。
そしてヒロイン…メインヒロインの八女ゆかなに、「それが声優」のイチゴちゃん役を演じた長久友紀さん、それに喜多村さん、あやち、小倉さんというメンバーで構成されているんです。
キャラデザも可愛らしく、私好み…
私にとって「見ずにはいられない」レベルの作品だったと思います。

物語は、非リア充グループの一員である主人公の羽柴ジュンイチが、同じグループ員からそそのかされて女の子に告白するところから始まります。
でも、その女の子…ただの女の子じゃないんです。
超可愛いルックスと抜群のスタイルを兼ね備えているという…いわば最強の盾と矛を装備したいまどきのギャルだったんです。
非リア充から見ると、そのギャルは所謂「高嶺の花」ともいえる存在…
自分と彼女を比べると、いかに自分が地味で小さい存在なのかと思い知らされる…そんなギャップすら感じる女の子に告白する…
それは、ある意味「神風特攻隊」に勝るとも劣らない所業だったと思います。

「神風特攻隊」は命の華を散らせました…
ジュンイチもそうなる覚悟を決めていました…
そもそも月の女神みたいな八女ゆかなに、スッポンの自分なんかが告白するなんておこがまし過ぎる…
万に一つの可能性が無く、縋る一握りの藁すらない状況…
時間の経過が普段の何倍以上に長く感じる静寂の時は、しっかりと破滅へのカウントダウンを刻んでいる…
頭に浮かんでくるのは負のイメージだけ…
の筈だったのですが、何とゆかなはジュンイチの告白を受け入れるのです…

ビックリしたのは、ジュンイチをそそのかした非リア充グループの仲間たち…
だって、彼らの筋書きには無残に敗北したジュンイチを慰めてあげる事…
まさか自分たちを残してジュンイチが「そっち側」に行ってしまうなんて思っていなかったから…
でも、一番ビックリしたのはジュンイチ本人だったことでしょう。
こうして、街中で誰もが振り返るようなゆかなと、平々凡々のジュンイチが付き合う事となり物語が動いていきます。

私はどちらかというと「ジュンイチ」サイドの人間なので、彼の気持ちは痛いほど分かりました。
自分と相手がどう考えても釣り合っているように思えないんです。
遊ばれているんじゃ…こんな考えが脳裏を横切ってもおかしくありません。
そのくらい、どうしようもなく相手が魅力的なんです…
だからその魅力に惹かれて…気持ちが転がっていくのもあっという間…
ジュンイチにそんな自覚はあったんじゃないかと思います。

だけど、その一歩がどうしても踏み出せないんです。
だって、その一線を超えてしまったら、捨てられた時に絶対に傷付くから…
でもそれ以上に怖いのが「そんな状況に陥ってしまうこと」だったのではないでしょうか。

でも、この作品を完走して思うのは、こんな非リア充ならではの発想や思考パターンそのものが自己中だってこと…
自分を卑下するのは構わない…だけど、その中に彼女の思いはどこにあるの…?
自分の告白を受け入れてくれた彼女の意志や考えはどこにあるの…?

だから思います…
人と接するには思いやりと優しが大切であるということ…
それは相手に…そして自分にも…

一方、物語の方は喜多村さん、あやち、小倉さん演じるヒロインたちと非リア充仲間も加わり、日常生活でありながら色んな思いや策略が交錯しまくるので、毎回の視聴が楽しみで仕方ありませんでした。

唯一がっかりしたのが、中盤から終盤にかけた辺りでの監督のインタビューの「全10話の中にどう収めるか…」というコメントです。
この作品が角川10話枠作品だったとは…これまで全くノーマークでした。

高校生の男の子と女の子の揺れる気持ちの物語…
彼と彼女が紡ぎだす「次の一歩」が気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、純情のアフィリアさんの「はじめてのSEASON」
エンディングテーマは、エラバレシさんの「GAL的LOVE(ギャルチックラブ)」
どちらもノリノリで、カラオケで歌ったら絶対気持ち良い曲だと思いました。

1クール全10話の物語でした。
確かに10話という枠の中にはちゃんと収まっていたと思います。
でも、もう少しジュンイチとゆかなを見ていたかった…と思うのは我儘じゃないと思います。
やっぱり終盤の展開は少し強引でしたから…
原作のストックが無くなっちゃったのかな…
それでも、エンドカードでのコメント「また会う日まで…」を信じて待ちたいと思います。
続編が出るなら絶対に視聴します。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 22
ネタバレ

NEOたちばな さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

※本作で登場するギャルは現実には存在しません、想像上の生物です

自分なりに物語をまとめると
{netabare}
ギャルと付き合いたーい!!!
主人公は男なら誰しも1度は叶えたい願望(ソースは自分)を土下座という手段によって実現
そこからなんやかんやあって、最終回でもう1回「心のこもった」土下座をかましてハッピーエンド
{/netabare}
エッヂ効いてる物語でした
エロギャグアニメですね
{netabare}
ヒロインである八女ゆかなが純粋無垢なギャルという設定はよかったです
ちなみに八女ゆかなの一人称は「あーし」
そんなギャルはもうおらんよ!
{/netabare}
登場人物(女性)は
純粋白ギャル/ドS黒ギャル/妹系ロリパギャル/清楚貧乳お嬢様兼ドSネットアイドル
など豊富なラインナップ
個人的にボア様がツボりました、すごくとっても非常によかったです
{netabare}
男性キャラでは
坂本・石田・小早川の童貞3人衆をもうちょと生かしてほしかったです
その中でも石田の存在は特に空気でしたが個人的に好きでしたよw
{/netabare}
総じて言えば
全体的に躍動感(胸の揺れる描写のこととは一言も言っていない)があって良かったですよ

ただ、作画がもっと良ければなー
って思いました



1/9追記兼メモ

ここにコミックのことを書くのはナンセンスだとは分かっているが、、、
個人的なメモということで

コミック5巻鑑賞
アニメとは展開が違ってかなり面白い
{netabare}
コミック1~3巻は概ねアニメ通りの展開
4巻からアニメと展開が違ってくる
アニメ版と比較しながらニヤニヤ楽しめるのはいいことですの
八女さんがかなり積極的!!!
そうなると純粋ギャルからただのエロいギャルになってしまうのだがw
{/netabare}

投稿 : 2024/04/20
♥ : 14

61.8 3 NAZアニメランキング3位
俺が好きなのは妹だけど妹じゃない(TVアニメ動画)

2018年秋アニメ
★★★☆☆ 2.7 (409)
1433人が棚に入れました
「俺が好きなのは妹だけど妹じゃない」は主人公の永見祐が、美少女で成績優秀、生徒会長も務める妹の永見涼花が”兄を溺愛する妹の小説”を書いてラノベ大賞を受賞したことから、ラノベを知らない妹の代わりに作家デビューすることになるラブコメディ。

声優・キャラクター
畠中祐、近藤玲奈、小倉唯、赤﨑千夏、荒浪和沙

kororin さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.7

サルでもわかる“作画崩壊”アニメ。(笑) 打ち切り確定間違いなし!(に、なるのではなかろうか?)

2018.10.19

「ラノベ作家(兄)・妹・ラブコメ(エロコメ)」として成功した、「エロマンガ先生」「妹さえいればいい。」に続いての二番煎じ。(と、思われてもしょうがないよね)

万年一次選考“落選”のラノベ作家志望の高校生「永見祐」。妹の中学生「涼花」はシッカリ者。祐に対しては何かと口やかましくいう世話焼きお母さん気質でツンデレ&ブラコン。
涼花が何気に出したラノベが大賞受賞、デビュー決定という事態に。しかし涼花の学校はアルバイト禁止。祐に相談した結果、
・作家名“永遠野誓(とわのちかい)”を祐が演じ、
・原稿を涼花が執筆
という“ゴーストライター”でやりすごす事態に・・・


第1話では野暮ったいストーリーにも「最初はまあ仕方ないか」と思いつつ「ソノ」兆候はありました。しかし、第2話からあまりの変わりように話題騒然! ギクシャクした動きに下手な作画、ヘッポコ演出に寒い小芝居、変化の薄い表情、スマホがガラケーに一瞬で変わるマジック等、と見事に“作画崩壊”がキマってます。声優さんも全編プレスコだったのか、演技のつけ方が難しかった(?)ように思えます。
2話のエンドクレジットを見ると、
・原画 武遊
・第二原画 武遊
・動画検査 武遊
・動画 武遊
・仕上げ 武遊
と“武遊”が悪目立ち。噂では内部崩壊(描ける人材が全然居ない)している制作会社のようですね。 人材不足はこの業界もかなり深刻な事態のようです。

さて、そんな先の見込みが無いような駄作確定アニメですが、「キワモノ」見たさで暫く見てみようと思います。(笑)


2018.11.22
何とな~~~~く予感はしてましたが、7話の納品が間に合わず(?)「6話の再放送」に踏みきりました。いよいよ『メルメド症候群』が確定してきてるようです。(笑)


2018.12.20【完走で感想(笑)】
いや~~~っ楽しかった!(悪い意味で)
今時このレベルで、恥し気も無く放映を踏みきる厚顔無恥に感心、感心!(悪い意味で)
2話から雪崩のように始まる『アレ(作画崩壊)』に全然歯止めが利かず、大陸の方(洛〇動画有〇公司)にネット発注しても「感性の悪い仕事」しか返ってこないありさま。(だったのでしょう) シナリオ・演出も変態性を熱く語るものの、『普通』を熱弁しているだけで面白味が無く、視聴している我々に響くものは殆どありませんし、さらに追い打ちをかけるように声優・畠中くんの演技が今回モノスゴク浮きまくってます。
そんな炎上叩かれまくりの「いもいも」のアニメ。スタッフ給料未払い事件の噂も挙げられて悪印象も拡散。(ドコが悪かったのだろう?Pかな?制作スタジオかな?)

2018年の最期に酷いモノを見てしまいましたが、これもある種の教訓。
年初めの「メルメド」にその兆候はあったのかもしれませんが、
・大量に溢れ過ぎるアニメ作品なのに次々と新作を作ろうする姿勢の現状
   ↓
・手間のかかる仕事なのに『簡単』に企画を持ち出すP
   ↓
・手間のかかる仕事なのに「綿密な打ち合わせ」もせず見切り発車
   ↓
・手間のかかる仕事なのに手配がつかなかったり人材が不足(薄給なので誰もやりたがらない&他作品に関わって手が回らない)
   ↓
・手間のかかる仕事なのにスケジュールは無常に(何も進まないまま)過ぎていく
   ↓
・目途がたった下請はアニメを作った事のない「ド素人」
   ↓
・少数精鋭ならぬ『少数凡才』で来る日も来る日も修正しまくる「地獄のような日々」
   ↓
なんとか、なんとか上がったものの、その『出来栄え』は・・・・・・・・・・・・「何じゃ、コリャァァ!!!」
なんて事があったかもしれません。

宣伝素材『だけ』は良質カットや画を使うという、まるで初期のネット通販詐欺(写真と送られた実物が呆れるほど違う)みたいなアニメでした。(笑)

投稿 : 2024/04/20
♥ : 19

ato00 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

ちょっと何言ってるかわかんない。

ラノベ風アニメタイトルが何度考えても意味不明。
だったら、あんたが好きなのは誰?
という風に、何とも煮え切らないアニメです。

主人公ハーレムラブコメの一種です。
中でも、妹が一番のご執心。
一見ライトツンデレだけど、心な中は涎がこぼれそうなほどデレデレ。
ちょっと、マジ引くレベルです。

そんな兄妹は、ほっといて。
やっぱり、最も印象に残ったのはアへ顔ダブルピース先生!
インパクトが強過ぎてどうしていいかわかりません。
眼鏡金髪に豊満な肉体。
鬼畜なイラストレーターなのに、純な心を持っている。
優しい声にたどたどしい日本語。
明るくノリのいい性格。
いったいあなたは何者ですか。

アニメが終わった今、アへ顔ダブルピース先生しか記憶にないのは何故?
まあ、それほどこのアニメに魅力がなかったってことなんでしょう。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 20

ローズ さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.9

ライトノベルの無駄遣い

小説家志望の高校生である永見祐。
妹の永見涼花の小説が賞を取ってしまう。
涼花は自身がバレないようにと祐に相談して、祐は代理人として作家になるのであった。

妹を恋愛対象として見る事ができるかどうか。
ここが、一番の問題でしょう。
幼い頃から家族と一緒。
いつも側にいる間柄の家族関係。
それを壊して恋愛対象となるのかどうか。
普通に考えたら、ありえない状況ですね。

作画もダメだなぁ。
私には作画が云々という資格はありませんが、顔を構成するバランスが悪い事は一目瞭然。
最近の作品だったら、JビエートやT詠くらいの水準。
あまり期待はできません。

声優さんは頑張っています。
ただ、声の演技と作画のレベルが合わなくて足を引っ張っています。

タイトルだけで内容が分かってしまうようなストーリー展開。
作画もボロボロ。
見どころは声の演技のみ。
久しぶりにダメな作品を見た気がしますね。
視聴しなくて大丈夫ですよ。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 25

68.5 4 NAZアニメランキング4位
アンゴルモア元寇合戦記(TVアニメ動画)

2018年夏アニメ
★★★★☆ 3.4 (240)
792人が棚に入れました
13世紀。モンゴル帝国はその版図を東西へ一挙に拡大。
後世ノストラダムスの予言書を研究する歴史家たちはこう唱えた。
「モンゴル―それは”世界を滅ぼす大王(アンゴルモア)”の出づる地である」と―
そして、モンゴル帝国の勢力が日本へと向けられる。

1274年、文永の役。

中世日本を揺るがす大事件「元寇」を斬新な視点で描く本作は、
率土の地・対馬で、圧倒的な勢力に対し、
逃げ惑い、抗い、奮起し、立ち向かった人々の姿を描く。

全てを失い罪人となった朽井迅三郎を筆頭に、
それぞれの「一所懸命」を貫く彼らの葛藤と覚悟の戦いが幕を開ける!

声優・キャラクター
小野友樹、Lynn、小山力也、乃村健次、斎藤志郎、堀江瞬、竹内良太、小林裕介、浜田賢二、柴田秀勝、鈴木達央、立花慎之介、小野賢章、ボルケーノ太田、小松未可子、米山明日美、原奈津子、子安武人、利根健太朗、松山鷹志
ネタバレ

東アジア親日武装戦線 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

【対馬玉砕】いつの世も平和とは血で贖うものである。憲法9条信者は、古(いにしえ)の先人が残した遺訓を噛め現実を見よ!

☆作品概要
●原作:サムライエース、ComicWalker

●原作者:たかぎ七彦

●アニメーション制作
NAZ
{netabare}
監督:栗山貴行
【代表作品】
・演出
orange
Re:CREATORS
はじめてのギャル

シリーズ構成:ヤスカワショウゴ
【代表作品】
・構成
食戟のソーマ
食戟のソーマ 弐ノ皿
UQ HOLDER!!〜魔法先生ネギま!2〜
三ツ星カラーズ
博多豚骨ラーメンズ
あかねさす少女

キャラクターデザイン:小峰正頼
【代表作品】
・DRAMAtical Murder(総作画監督 共同)

キャスト(略)
{/netabare}
☆エピローグ

原作未読

アニメでは珍しい鎌倉時代劇で、元寇、対馬の戦(いくさ)をモデルにした作品。
それゆえに、独特の演出手法と合わせ、好き嫌いが分かれやすい作品である。

梓弓 手に取り持ちて 剣大刀 腰に取り佩き 
朝守り 夕の守りに 大君の 御門の守り 
我れをおきて 人はあらじと いや立て 思ひし増さる
大君の 御言のさきの 聞けば貴み 貴くしあれば
海ゆかば 水漬く屍 山ゆかば 草生す屍
大君の 辺にこそ死ねめ かへりみはせじ

『万葉集 陸奥国より金を出す詔書を寿ぐ歌一首 』より 大伴家持

『海ゆかば』あまりに有名だが、本作への想いはこの歌の「心」である「殉」に尽きる。
これ以上、多くの言葉で修飾する必要を感じない。

【物語】
本作は現実にあった「文永の役」をモデルにしたフィクションである。
従って、歴史的事実を考証する必要はさしてないことから、高麗軍の服装等設定に多少問題があってもスルーする。
また、本作の特徴だが、極めてメッセージ性が高い作品であり、濃厚な内容を1クールの枠で優れた演出と脚本で仕上げ、視聴者へしっかりと訴えており、視聴後にはしっかりと残響する。

織りなす人間ドラマ、恋愛、大義と恨、私欲の葛藤の描写と、エピソードの間合いを考えて構成も巧みであり、視聴者を飽きさせないテンポ感も俊一である。
また、ハリウッドのように、派手さや大袈裟を求める最近の一般的なアニメ演出とは距離をおき、黒澤作品に代表される日本映画独特の手法である「動より静」つまり、全体的には抑制的だが肝心なシーンではキャラの内面をしっかりと描写する、重厚な自然調和型の表現手法を採っている。

それゆえに、アニメ作品としては相対的な物足りなさもあるが、大衆に媚びるよりも、あからさまや、露骨な姿勢は控え目ながらも奥行きが広がる「わびさび」にも通じた伝統的な芸術性に重心を据えた制作姿勢を個人的に評価した。
これが、シナ人や朝鮮人が書くようなシナリオなら、あちらで盛んなステレオタイプの反日ドラマ同様B級娯楽作品に堕しただろう。

本作は日本人を一方的な善と描かず、また、侵略してくる蒙古人や高麗人も一方的な悪とは描いていない。
これが、日本映画の伝統的様式美であり、本作の脚本演出の特色である。
よって、戦闘描写も控えめであるが、同じく蒙古、高麗の残虐性も控えめとなっており、特に非戦闘員に対するレイプや住民虐殺描写は抑制されている。
これをどう受け止めるかは、黒澤世代の日本映画を鑑賞した経験値に大きく左右されるであろう。
少なくても、アニメファン受けをする手法ではないからね。

また、本作では映像に静止テクスチャーを用いて、和紙の質感を醸し出し絵巻として演出をしている。
つまり、様式美に徹底して拘っているのだが、映像としては違和感があったのは否めない。

物語の作り込みだが、源氏物語以来の我が国文学作品の王道でもあり、日本人の心にある原風景にダイレクトに訴える恋愛と悲劇の物語だ。
本作では二つの恋愛物語が進行する。

{netabare}主人公「朽井迅三郎」とヒロイン「輝日姫」、「阿無志」と「サナ」だ。
本作で私が最も胸を打たれたのは蒙古兵に刺され、海へ転落した「阿無志」を「サナ」が海中へと追いかけるシーンだ。まだ思春期を迎えたばかりの二人の淡い恋の末路は心中であることを予感させるこの演出は、見事だった。

原作を知らない私は、「輝日姫」の去就がもっとも気になった。
例えフィクション設定であっても、史的事実にはない皇族の最後は、よくよく考えて仕上げないと不味いことになるとも懸念した。
だが、杞憂で、制作スタッフは勘所は押さえていたらしい。
オチは演出として「余韻」を残したとしても、視聴する方の感性や立ち位置では、無難でつまらないオチに映るかも知れないが、我が国に於いて皇族設定の物語を制作するということは、時代の設定の如何関係なく慎重の上にも慎重を要求されるのだからね。
そして、その為に「鹿乃」を犠牲にしたのだろう…

プライベートが謎であった「朽井迅三郎」の生き様を、所謂「走馬灯」で表現した演出はお見事だ。
(それで、「迅三郎」も「輝日姫」との両思いであれば「不倫」の可能性もあるのだが、「輝日姫」の片思い設定や「迅三郎」の嫁を伏せたのが原作者やスタッフの深慮ならば、よく考えられたストーリーだ。){/netabare}
本作は1クールという尺を見事に巧く使った作品である。

我が国でバッドエンド物語に批判が多いのは、逆説的な意味でバッドエンドに対する情操が生活風習の中で刷り込まれ、深層では心に沁みながらも、表層では認めたくないとする心理に至る感受性が強い民族的特徴に所以すると、社会心理に関する論文か何かで読んだことがあるが、なる程なぁと思う。
批判をされても、記憶に残る作品とはそういうものだろう。

【メッセージ】
「物語」とは別にこの項目を立てたのは意味がある。
なぜ、この時期に、我が国が受けた最初で最後の侵略である「元寇」を背景にした本作が放送されたのかだ。
意図して放送されたとは思わないが、現在の我が国を巡る周辺国の状況を考えると偶然の一致とも思えないグッドタイミングだ。

{netabare}大陸シナの軍事的膨張、北のシンパ左翼大統領かつ反日国家の韓国が北朝鮮に媚を売る異様な展開で混迷する半島情勢、ますます好戦的になってきたプーチン率いるロシア。
このロクでもない連中が現在我が国の隣国であり、また、アメリカに叩かれて窮地に立たされている大陸シナに至っては、不満が高まり、いつ暴走するかも分からない。

現在の我が国を巡る国際情勢や地政学上、現代の「元寇危機」がかつてないほど高まっている。
北朝鮮の残虐性は周知の事実だが、韓国も民主化以前は北朝鮮とさほど変わらない民度であり、ベトナム戦争時には朝鮮人の特性である残虐性をいかんなく発揮している。
「ライダイハン」で検索してみるといい。

次はシナについてだ。
大東亜戦争時に悪名高い『戦陣訓』が公布された。
知らない方々も多いと思うから軽く説明すると、旧軍では捕虜になることを禁じ、自決を強制したのがその内容だ。
非人道的な『戦陣訓』は確かに責められても仕方がないものだが、この措置には実は立派な動機がある。

我が国は対米英戦に突入する以前からシナ大陸で戦争をしていた。
戦闘とは混沌を極めるから当然、我が軍からも捕虜が出る。
我が軍の捕虜に対して行ったシナ側の虐殺は常軌を逸脱した猟奇的なものだった。
内容はあまりに残虐で文章にすることも憚れるが、捕虜になればその身はおぞましい姿にされて殺されること軍は憚り、兵士の名誉を重んじ敵の捕虜になり残虐な殺され方をされるなら、自決を選び己の名誉を守れとしたのが『戦陣訓』の目的である。

その後に戦った米英はそれなりに捕虜虐待はあったとしても、シナのような猟奇的な虐殺はほとんど見られなかったことから、投降の自由を奪った『戦陣訓』が旧軍批判の槍玉に挙げられた経緯がある。
なお、当時の日本は捕虜に関する国際条約であるジュネーブ条約に批准をしていなかったことと、陸軍将校に対する国際法の教育が甘かったことも併記する。

シナの残虐性はその他にも「通州事件」、「文化大革命」、「天安門事件」などあげればキリがない。

最後にロシアだ。
プーチンは演説で「ロシアがない世界は不要だ。そのような世界は崩壊しても構わない。」アメリカと同等の核保有国である国の現役の大統領が真顔で述べたものだ。
これを聞いて皆様はどう思うか?
ロシアの残虐性はシナ以上かもしれない。
1945年当時の南樺太、満洲、ドイツでの所業や共産主義時代の粛清など調べれば幾らでも出るだろう。

このように、我が国の隣国はどれも国際基準で常軌を逸脱した過去(一部現在進行形)を持つ、スネに傷のある国ばかりだ。{/netabare}

《「元寇」は決して過去のものではなく、明日にでも起きても不思議ではないのが現実だ。》

本作は、北朝鮮からミサイルが飛んできても暢気な国民に重大な警告を発しているとも言える。

マトモとは言えない周辺国の侵略を受けたら、貴方の妻や子供、愛する者達がどうなるか、本作を視聴して認識を改める必要があるのではなかろうか。

【余談】
秋クール『ゴールデンカムイ』2期が始まったが、1期の制作スタジオを聞いて実は愕然とした。
そして、本作を視聴していたときにNAZは良い仕事をするな!と感じ、『ゴールデンカムイ』をNAZで制作したら、もっと良い出来になっただろうと思ったものだ。
本作の2期もだが、『ゴールデンカムイ』3期はNAZで制作をお願いしたい。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 37
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

歴史ものの中でも珍しい素材を使った意欲作

2018.09.28記


原作未読


歴史ものはスキ、と男の子にありがちな経緯で視聴を決めました。ありそうでなかった元寇の話です。
スキとか言いながら、TVものはNHKの大河ドラマ『北条時宗』くらいしか記憶になく、しかも観ていない。

となると押さえておきたい事前知識は、

【教科書レベル】

鎌倉時代、北条時宗政権下に元が2回攻めてきて鎌倉武士は九州で奮戦。神風が吹いて元は去っていきましたとさ。
1274年の文永の役
1281年の弘安の役


文永の役の発端である対馬と壱岐への侵攻のうち、対馬侵攻を描いた架空の物語。
ウマ娘における競馬知識と同様に、ベースとなる知識でこういったものは楽しみ方が変わってきます。
私の場合、知ってる情報と突き合わせし、「そうそう」か「違うけどまいっか」か「けしからん」を楽しむことになるでしょう。

この観点で作品全体をみると、「違うけどまいっか」とあまり気にしない結果となりました。
{netabare}・夜襲を行い進軍速度を遅くするのは戦術合理性がある。
・安徳天皇の登場にはびっくりしたが、つい数年前壇之浦を訪れたこともあってただただ感慨深いのでOK!
・防人最前線の意味で金田城を根城にする刀伊祓という設定も面白い。
・イマイチな兵として高麗兵を描いてるのは好感。ただし物語終盤でほぼ出てこなくなるが。主力なのに。
・半島含む大陸の兵って合戦時、一対一の名乗りあげってしてたっけ?
・義経流って誰から教えられたんだろう?
・多勢に無勢だから結末は推して知るべしだったが、希望の見える最終話でまあOK!
・最後のしゃべる白いサメは良く分からなかった。日本海だと“因幡の白うさぎ”に関連するかも。相関は不明。
{/netabare}


全編通して繰り返し本作が訴えてたことは

 あなたにとっての『一所懸命』とはなんぞや?

こちらを探る/明らかにする展開を見せます。
さすが鎌倉時代ってかんじですね。

譲れないもの、いわばマイルールを命を懸けて守り抜く、というテーマに共感を覚えるのであればすんなり入れると思います。
歴史ものとしてはいかんせん対馬侵攻に関する文献が少ないため、前後の文献で補完し想像しながらの鑑賞となりました。


なお物語と史実の整合性は置いといて、エンタテイメントとしてはいたって普通でした。
逃げ場のない島での撤退戦が全12話の大半を占めることになります。途中に何を挟むかが肝だったと思いますが、突拍子で変なものはありません。逆説的に言えば意外性のない展開でした。基本的に主人公朽井迅三郎の無双を堪能する作りになってます。


くすんだ色調の作画は本作独特のものでしょうか。他の多くの方のご指摘にもありました。
これまた大河『平清盛』と似たような演出ではありますね。こっちは平家ですけど。{netabare}安徳天皇も出てきたしちょうどいいか( ´艸`){/netabare}


自分はけっこう楽しめました。元寇という題材自体が珍しいためそれだけでも観る価値がありそうです。
題材に興味を持てないのであれば、背景絵を楽しんでもいいですね。





以下、ほぼ自分用の備忘録

【元寇に至るまでの経緯】
文献ベースで時系列を整理
※アニメ関係ないので畳みます。
{netabare}
1218年高麗(朝鮮半島)がモンゴルの朝貢国(準属国)になる。
1224年高麗領内でモンゴルの使者殺される。⇒激おこで国交断絶。
1231年降伏勧告。高麗王族と一党、民を放っといて江華島に逃げる。モンゴルには水軍が無い。
    ※一応、「攻めて来たら逃げてね❤」とお触れは出した。
   ↓
   強盗団、野盗団が半島に跋扈。なお3大勢力(左夜、右夜、神義)を三別抄と呼んでいる
    ※朝鮮半島の民衆がどんな悲惨な目にあったかは想像してみてね。
   ↓
   6回に渡りモンゴルが半島侵攻し制圧。なぜかモンゴルが民衆を保護する立場になる
   ↓
   民衆が今よりマシと半島を捨てモンゴル引き揚げ時についてく。その数人口600万人中60万人といわれる。
    ※彼らは「モンゴル人になっていーよ」とお墨付きを得てモンゴル人として半島南部で農業を営む 
1259年高麗がモンゴルに降伏しガチの属国となる。⇒江華島に逃げてた王族たちカムバック!

そして、
「高麗は見ての通り何もない国です。ところが海の向こうには、日本というたいへん豊かな国がありますので、どうぞそちらを攻めて下さい」
とフビライを焚きつける。by忠烈王

1271年元成立(といっても正確にはモンゴル帝国の一部。モンゴル人統治下の中国領のこと)
{/netabare}
{netabare}
かくして、「元・高麗連合軍」が攻めてきたのが1274年文永の役です。
で、この“元”が曲者でして、要はさっさとモンゴル人化した朝鮮族が大半を占めるので、ほとんど高麗に攻められたようなもんだ、というの私の解釈部分。

とその前に、「日本攻めたらえーよ」と進言したものの、返す刀で「じゃあ戦費はよろ!」と言われてしまい、忠烈王は日和ります。
日本へ降伏勧告を告げる使者の派遣をなんだかんだ理由つけて送りません。挙句フビライはchinese(国籍は元)趙良弼を使者として送る羽目になります。


前置き長くなりましたが、以下本作に関連する事柄で文献に残っているものになります。

1274年10月3日China(元)兵6千人、高麗兵2万4千人、合計3万の兵を乗せた船が、高麗の合浦を出発。
同年10月5日対馬、14日には壱岐に到着して、島民襲撃。島民は数千人と言われている。
同年10月19日元・高麗連合軍が博多湾に集結。翌20日上陸を開始。

とっとと壱岐・対馬を平定して九州に向かってるので、本作のように1週間もたなかったという時間軸も史実に近いですね。
{/netabare}
■壱岐・対馬の民衆に起こったこと ※グロ注意
{netabare}
壱岐・対馬の記録は残ってません。(私が知らないだけかもですが・・・)
ただ、九州に船団がやって来た時の日本側の記録が以下
「博多湾にやってきた元の船団は、壱岐、対馬の人々を、男女とも素裸にしたうえで、男は手に穴を開けて船縁に吊るし、女は髪の毛で船縁から吊るしてあった。」

この舷側に吊るしたという行動ですが、兵站としてという話が有力です。怖っ!
{/netabare}

ちなみに“元寇”という呼び方は明治時代からで、それまでは“蒙古襲来”と言ってました。
Chinaや朝鮮半島の「(その昔)倭寇にめっさやられたんだけど謝罪と賠償よろ」へのカウンターで「その前にお前ら襲ってきたじゃん。それこそ元寇」と言い返したのが語源。



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2019.03.09追記
《配点を修正》


男臭いOPとEDをヘビロテで聴いてたりしたので音楽を上方修正。

昨年2018年はこれまでの北緯38度線が対馬や沖縄にシフトしたことが目に見えてわかってしまった年でした。そのタイミングで本作が放送された巡り合せみたいなものを考えたいものです。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 48
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

猛き黄金の国

死罪の代わりに島の捨て石になる。
流人として対馬に流された鎌倉武士迅三郎。
モンゴル帝国の征東は対馬を呑み込むのか。
迫りくる蒙古軍を迎え撃つ歴史活劇。

一般教養としては文永・弘安と、
当時の幕府は二度の侵攻を阻止しています。
倭人の夜襲を怖れて船舶での生活を余儀なくされ、
このことが勝敗を左右したと言われますが、
数万の島民じゃ、防戦一方だったでしょう。
対馬だけなら、悲惨な現状でしょうね。
援軍到着まで持ち堪えられるかが見所でしょうか。

彩度を抑えコントラストを強調した、
銀残しの大和絵風味の絵柄が特徴的で、
歴史活劇には相性は良さそうだ。
敷居が高いなと感じましたがすぐ慣れました。

猛き黄金の国に蒙古襲来。
これは暑苦しい夏になりそうだ。

最終話視聴追記。
{netabare}惜しい作品といった印象を持ちます。
追い詰められ合戦は激しさを増しますが、
やはり島民だけでは限界がある。{/netabare}
原作を少し拝読しましたが、
紙媒体の相性は良く、合戦も筆致に迫力があります。

これは序章として見る作品でしょう。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 53
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