STUDIO4℃で傭兵なおすすめアニメランキング 2

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早速見ていきましょう!

66.8 1 STUDIO4℃で傭兵なアニメランキング1位
ベルセルク 黄金時代篇Ⅰ 覇王の卵(アニメ映画)

2012年2月4日
★★★★☆ 3.9 (228)
1077人が棚に入れました
孤独な剣士ガッツは、百年戦争に揺れる地を傭兵として渡り歩いていた。身の丈を超える長大な剣を自在に操り、強大な敵をいとも簡単に倒すガッツ。そんな彼に目をつけたのが、傭兵集団“鷹の団”を率いるグリフィス。美しい姿からは想像もつかない統率力を持ち、大いなる野望を秘めたグリフィスは、自らの夢を叶えるためにガッツを決闘で制し、鷹の団に引き入れる。数々の激戦を共にくぐり抜けるうちに、信頼で結ばれていく仲間たち。なかでもガッツとグリフィスの絆は、今や特別なものになっていた。やがて鷹の団はミッドランド王国の正規軍にのし上がるが、それはグリフィスの目指す頂点へのはじめの一歩に過ぎなかった。一方ガッツは、グリフィスの夢に取り込まれ剣を振り回すだけの人生に疑問を抱き始める……。

りんご さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

あっという間の80分でした。

ふらっと行ったらレンタルしてたので、
Blu-ray借りてきました。
ベルセルク好きなのでうっかり長文です。すみません。


■原作未読が置いて行かれるのは当たり前。

原作を読んでいない人が、
過去アニメや映画などの映像作品を入口としようとするのは、
そもそも間違っている。

過去アニメのレビューでも原作について語ったけれど、
http://www.anikore.jp/review/182111
ベルセルクを細部まで、ノーカットで映像化するのは酷でしょう。

黒い剣士篇が描かれないということは、
人物の深さが描かれないことと同じ。
物語のそもそもの導入部分の黒い剣士篇と
黄金時代篇の冒頭、ガッツの生い立ちの重要さを知るからこそ、
感情移入が出来ないことは仕方がないと思える。

費用、労力を考えたらカットされた部分に文句は言えない。
放映時間との戦い、どのエピソードを何分描いて、
どこをカットしてどのように補填するか、
非常に苦労されたことでしょう。
ガッツ、グリフィス、キャスカの三人に焦点が当てられたのも納得。打倒。
許容範囲のカットです。
それでも一作目から80分という短さには疑問を抱くが。

■日本アニメの技術と規制

冒頭の戦争シーンで「すげぇ」を連呼しました。
経験したことのない戦争のリアルさに、
実際にこんな戦場に出たら生きて帰れるわけがないと、
危機感に追い詰められました。圧巻です。
バズーソとガッツの戦闘シーンでの、
脇腹と脳天への攻撃、
キャスカのヌードで下の毛まで描かれたことで、
劇場版だから規制も何もないのか、と気付きました。
自粛すらしない。いや、良い意味で。
それがベルセルクですが、
描く方も欝にならないか心配です。
すごく綺麗な青空の下、血肉が飛び交い、
バラバラ死体やら臓器が転がる。
痛いシーンだらけ。さすがに直視できませんでしたが、
グロいのが苦手な私も、
それをカラーで、動画で観る覚悟をしなければならないと思いました。

背景の書き込み方に感動。
何気ない背景がとても綺麗。
木がただあるだけでなく、揺れるのは当然のごとく、
ひらひらと葉が落ちていたりする。
ミッドランド王国の緑豊な背景も綺麗。
ガッツが一人、剣を振り下ろしていたシーンは特に鳥肌。
剣圧で落ち葉が舞ったあそこは特にお気に入りの描写です。

■音

BGMも素晴らしい。
終盤のグリフィスが夢を語るシーン。
絶望の始まりが、「あの」シーンが、
これから描かれていくことになるのか……と、
ゾクゾクするBGMでした。

■キャスト

キャスカの声優さん、大正解です。個人的に。
男の傭兵団の中で、唯一女性のキャスカは、
「男声を作る」女性だとイメージしていたのです。
過去アニメの宮村さんがダメだったというわけではありません。
今作の行成さんの方が自分のイメージのキャスカとぴったりでした。
ガッツも低い声で満足。演技に関してはノーコメント。
桜井さんのグリフィスは適役だったと思います。
あの声色がぴったり。

■まとめと今後の期待

これだけの映像化をしてくれたこと、評価したいです。
OPで、パックなどのガッツ一行が描かれたことが一番嬉しかったです。
シールケまで描かれたことが、どんなにすごいことか。

とにもかくにも「原作」。
未読で映像作品を観た方、今後も観る予定の方は、
原作を読んで予習復習することを強くおススメします。

ベルセルクを忠実に映像化するのは無理。
どのように仕上げてきたのか、
どこを描きたかったのか、何に力を入れたのか、
良い意味でも、悪い意味でも、
割り切るところは割り切って、
期待したことが描かれなかったのは諦められる一作目でした。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 5

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

キャッチコピーは「俺たちの絆は、誰にも斬れない。」

今年の夏アニメで本アニメの新作の放送が決定しました。新作が続編かは分かりませんが、過去作を視聴していた方がより新作を楽しめるのでは・・・と思い、今回の視聴に至りました。

この作品は、3本の劇場版として描かれた黄金時代編の第1作目となりますが、この作品の前身として1997年秋〜1998年冬にかけて「剣風伝奇ベルセルク」が放送されており、こちらは黄金時代編にオリジナルエピソードを加えた作品が制作・放送されたそうです。
2クールもの大作なので、時間が許せばこちらも視聴してみたいと思います。

この物語の舞台は中世のヨーロッパ・・・国同士の争いが絶えない中、主人公のガッツは傭兵として戦乱に身を投じ生きるための生活費を稼いでいました。
これまで決して群れをなさず一匹狼として傭兵生活を送ってきたガッツですが、乱世の中で誰にも寄りかからず一人で生き抜いてきただけあって、傭兵としての彼のセンスは目を見張るモノがありました。
ガッツは身の丈ほどもある剣を軽々と扱う怪力の持ち主である上、相手がどんな敵でも決して臆さず突っ込んでいくんです。
その姿はまるで鬼神のよう・・・

そんなガッツを味方に付けたいと思う輩は大勢いるものの、誰もガッツから相手にされない中、「鷹の団」の団長であるグリフィスが腕ずくでもガッツを我が物にしたいと名乗りを上げ・・・物語が動いていきます。

ガッツが豪快一直線の様な気質とすると、対するグリフィスはガッツとはまるで正反対・・・
パッと見女性の様な顔立ちと銀色の長髪と純白のマントを纏ったグリフィスですが、見た目によらず中々の強者・・・流石「鷹の団」の長に相応しい人柄の持ち主です。

もう一人忘れてはならないキャラはキャスカ・・・鷹の団の千人長の女性剣士で、副長的存在の彼女・・・気が強く口が悪いので、ガッツとは何度もぶつかり合いますが、根は素直で優しい女の子です。
そんなキャスカはグリフィスに淡い恋心を抱いているのですが、グリフィスのガッツへの入れ込み様に嫉妬したり・・・色々と忙しい彼女ですが、物語の中では紅一点らしい活躍を見せてくれます。

この第1作目は、戦いを重ねるごとに成長していく「鷹の団」を追っていく事となります。
もともと「鷹の団」は傭兵の集まりでしたが、連戦連勝を続けることで国王の信頼を少しずつ得ていき・・・グリフィスは王女からも慕われる存在へと成長していくのです。

物語は割と単調なのですが、作画はキャラデザ、背景とも綺麗で緻密・・・特に圧巻なのは戦闘において全体が広く見渡せるシーンが多用されているのですが、その中で動き回るキャラの緻密さは半端ありません・・・まるで実写の映画を見ているような感覚に陥りそうになるくらい動いているんです。

そしてメインキャラの戦いにおいては躍動感と臨場感が「これでもかっ!」と言わんばかりに押し寄せてくる感じがして・・・とにかく見ていて気持ちの熱くなる場面がたくさんありました。

でもここで注目したいのはキャラの心情です。
様々な思いが交錯しています・・・そう確かに交わりを感じます。その交わりには温かさが感じられます。
戦争の真っ只中、人の心も殺伐としている中におけるヒトの温かさはやっぱり大切に思えます。

グリフィスは何を目指しているのか・・・
ガッツは何を考えて行動しているのか・・・

この辺りが見どころだと思います。
気になる方は是非本編でご確認頂ければ・・・と思います。

3部作のうちのまだ1作目を視聴したばかり・・・今後の展開に期待しつつ、第2作目を視聴したいと思います。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 22

さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

再アニメ化決まりましたね

ベルセルクシリーズは長期連載中の漫画が原作の作品で、10年以上前にテレビアニメが放送されていました。

テレビ版も良いですが、おすすめしたいのはこの劇場版!
制作は独特の魅力を持った作品を多く手がけるスタジオ4℃
キャラクターデザインはリアル系美形の巨匠恩田尚之さんです。
この制作陣に伝説級の漫画ベルセルクの悍ましさ、エロさこの再現度が半端じゃない


最初に観たのはテレビアニメだったのですが、初めてベルセルクという作品に触れたときはここまで嵌るなんて想像だに出来ませんでした。

ごっつい主人公にかっこよさが見つからないし、
ヒロインもベリーショートで、気が強いのであまり可愛く無いなあと。
声も合ってないわけじゃないけどう~んという感想でした。

しかし、それからしばらくして、
リメイクされた劇場版は良いよ!4℃制作だよ!という言葉を聞き、4℃のワードにつられて視聴を再開しました。

恩田さんのグリフィスがね、ガッツがね、本当にかっけーんすよ
この角度から見ても、この角度でも、ごつくても、一瞬女性に見えてもにじみ出るイケメンオーラは隠しきれないのです。

CGについては、そこそこですね。一つ一つのクオリティで言えばCGらしさを前面に押し出したテレっとしたキャラだから、残念に思う方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、100人切りのシーンをはじめアクションシーンで使われるCGモブの圧倒的な量はなかなか真似できるものでは無いでしょう。しかも甲冑にはいろんな種類があるし…地味ですが、相当大変だったんじゃないかなと思います。

ところで剣風伝奇ベルセルクと比べて一番良かったのは、声でした。

例えば第2話にキャスカがグリフィスに向かって「だけど!」と言うシーンがあるのですが、
剣風奇伝のときは古さを全面的に受けたような臭さを感じたんです。
そのときはセリフ自体も現代ではあまり使われない用法だと思ったのですが、
劇場版を観ると、全く違和感がない…!
これは驚きました。
キャスカの声は断然劇場版の方が良いです。

ちなみにガッツの声優は新人の俳優
バズーサの声はケンコバが抜擢されたということですが
全然違和感がありません。キャスティングが上手だなと思いました。

そして物語。戦闘シーンの割合が多いので、内容自体は大したことは無い気もしますが、テンポが良いので引きこまれてしまいます。
結構グロいので観る時には注意が必要後ですが、是非多くの人に知ってほしい作品となりました。
観終わった後にもっと観たい。と思わせてくれる作品です。
ダークファンタジーが好きな方は是非観てみて下さい!

追記
2016年に再アニメ化されるようですが、一体どんな趣向になるんでしょうか。
PVを観る限りではCGがふんだんに使われていて、アニメというより遊技機の映像みたいでしたが・・・
ガッツの顔は進撃の巨人のエレンみたいな感じでしたね。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 9

66.4 2 STUDIO4℃で傭兵なアニメランキング2位
ベルセルク 黄金時代篇III 降臨(アニメ映画)

2013年2月1日
★★★★☆ 3.9 (156)
815人が棚に入れました
戦乱の時代、孤高の剣士ガッツは、長年共に戦ってきたグリフィス率いる傭兵(ようへい)軍「鷹の団」と一度はたもとを分かつことを決意する。
だが、その後、グリフィスが反逆罪で投獄されたと知ったガッツはかつての仲間たちと共に彼を牢(ろう)から救い出すことに。
ところが舌を抜かれ、両手足の腱を切られてひどい状態のグリフィスは、生きる気力を失っており……。

声優・キャラクター
岩永洋昭、櫻井孝宏、行成とあ、梶裕貴、寿美菜子、藤原貴弘、松本ヨシロウ、矢尾一樹、豊崎愛生、小山力也、三宅健太、中村悠一、竹達彩奈、大塚明夫

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

キャッチコピーは「すべては、因果の流れの中に──」

3部作のラストを飾る作品です。第2作目がPG12指定でしたが、この3作目はR15+指定となっています。
それだけ表現が過激になっているか・・・というと、ほぼ第2作目と変わらないと思います。

物語の内容については、分かりやすかった前2作とは異なり混沌が前面に押し出されていて、世界観を把握するのが少し難解です。
台詞は少なめ・・・映像と音響で状況や展開を理解する必要がありましたから・・・
きっとこの辺りは原作機読者や2クールのTVアニメ版を視聴済の方の中でも好みが分かれそうな作品だったと思います。

それだけでR15+指定の作品になる筈がありません。
混沌を描いた作品・・・或いは理解を要する作品はこれまで山ほど制作されており、それらはなんの規制も無く放送されていますから・・・

個人的私見ですが、3作目になって規制範囲が広がった最大の理由は、物語の展開上、決して避けては通れない「痛み」を感じるからだと思います。

視覚、聴覚を通して流れてくる情報・・・台詞だったり、時には息遣いだったりする訳ですが、それら全部が痛みを背負っているんです。

そしてこの「痛み」は、主眼を誰において視聴するかで「痛み方」の変わる作品だったと思います。

私も一巡目ではガッツに引っ張られて素直に激情しました・・・
何もかもが突然変わってしまって・・・世界はどうなっちゃったの?
え、なんでこうなっちゃうの・・・?
目の前で繰り広げられるのは、この世で最も見たくなかったモノ・・・
その無表情な眼差しは何処を見つめているの・・・?
そもそも何で受け入れたの・・・?
頭の中は???で一杯でしたが、胸の抉られるような痛みを伴う展開は留まることを知りません。
記憶に残る鮮烈なシーンだったと思います。

視聴後に物凄く胸がもやもやしたので、続けて2巡目を視聴した時に、ようやく「痛み方」の違いに気が付きました。

生きていたら誰かに寄りかかりたくなる時があるのは当然です。
緊張の糸だってずっと張り詰めたままじゃ切れてしまいます。
きっと切れる事で精神的なバランスが取れるのだと思います。

これまでは何もかもが上手くいっていた・・・
でもそれは一瞬にして崩れ去り・・・全ては過去の栄光に成り下がってしまった・・・
もう全ては変わってしまっている事を知っている筈なのに・・・
瞬間見えた幻が原因である事も分かっているのに・・・
でも・・・ずっと憧れだったんです。
ずっと手を伸ばしても届かなかったんです・・・
出来たのは嘆願だけ・・・
勿論、これが何を意味するのかは、支払った代償の大きさが教えてくれます。

もしかすると一番楽な選択をしたのかもしれません。
でもそう考えると自分の心に浅ましさを感じるので、額面通りの解釈をしておこうと思います。

でも、ここまでの事態を引き起こした張本人・・・絶対許されないでしょう。
その仮面の奥底はどんな顔をしているの・・・?
何を考えているの・・・?
本当の望みは何なの・・・?
その選択と言動に至る経緯が正直全く理解できませんでした。
いえ・・・理解したくなかったのかもしれません。

そして・・・再び立ち上がるところで物語は終幕を迎えます。

3部作の完結編・・・との事でしたが、物語的には全然完結していません。
2016年夏アニメの「新作」でこの続きが描かれる事になるんだと勝手に思い、勝手に楽しみにしていますが、このままじゃ終われないでしょう・・・
ガッツが目的を成就させない限り、この物語を終わらせられないでしょう・・・

劇場版3作の視聴を終えましたが・・・TV放送版「剣風伝奇ベルセルク」が気になってきました。
劇場版3作目の内容がどう考えても駆け足だったと思えたからです。
もう少し色々説明して欲しかった・・・様な気がします。
ただ、心の中がグチャグチャな状況でどこまで頭に入るかは疑問ですけれど・・・。

物語の世界観は好みでしたので一気見してしまいましたが、完走して思うのはこのモヤモヤを新作でしっかりガッツに解消して欲しいという事です。
今度はガッツが本懐を遂げられるように願っています。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 17

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

「原作通りの映像化」の言葉に嘘偽りなし!エログロアニメはココに極まる!で、次回作のご予定は・・・?σ(^^;)

ユーアー蝕っであります(爆
今思えば『剣風伝奇』は悪い作品じゃなかったわけですが(むしろもっと評価されるべきなのだが)あん時にあーしてほしいこーしてほしいってのが今作では遂に実現したんだと思います・・・


さて、三部作として予定されていた「ベルセルク・サーガ プロジェクト」遂に完結編
前作はシャルロット姫姦通の容疑でグリフィスが捕らえられるトコロまで
今回も特に前作を振り返るダイジェストのようなものはありませんのでご注意下さい


ガッツと鷹の団との合流~鷹の団再結成に向けてのグリフィス救出~そして蝕の発動
というベルセルクという作品の知名度を一気に押し上げたであろう名場面が描かれております


特に鷹の団を追い詰める暗殺者シラットとの戦闘や、グリフィス救出の際の脱出劇はCGアニメらしいスピーディーなカメラの回り込み等あって見どころでしょう


そしてなんといっても「蝕」です
思わず目を覆いたくなるような奇怪な世界観、おぞましい怪物、残酷で惨たらしい光景、、、前2作を耐え切った方なればとは思いますが改めて言っておきますが「グロ注意」です;
(ちなみにゴッドハンドが一人、ユービックだけは恐らくシリーズ中唯一キャストが剣風伝奇から変更されてない茶風林さんだったり)


オイラが前2作から注目していたCGに手書き作画を被せていくハイブリットアニメーションも今作でいよいよ完成形の域に迫り、特に鬼気迫ったガッツの怒りの表情など圧巻ですね


しかしまあ映倫は今まで何をしてきたのかw
第1作目のレーティングはG、過激な描写が多かった2作目はPG12ときて、ようやく今作で名誉(不名誉?)の【R18指定】を授かりました(笑)
特にエロ描写に関しては流石の映倫も目を瞑れなかったようです^^;
では前2作を観てきた若年ファンは今作を観れないのか?
ご安心下さい、制作側はその辺りを配慮し【R15指定】のバージョンを編集で作成し、ほとんどの劇場での公開はそちらの方がメインになっています
たぶん公開がズレ込んだのはコレを作っていたせい(笑)


【R18+】
・一部劇場の夜間のみの公開
・当初作成されたオリジナルバージョン
・エンドロール、エピローグの後には特に何もなし


【R15+】
・ほとんどの劇場ではコチラのみの公開
・内容やセリフの変更は一切なし
・カット数も全く同じで差し替えや足し引きもない
・一部過激なエロ描写のカットの明るさやコントラストを調整することでのみ対応
・一部BGMの変更(たぶん『クチュ音』がマズかったんだと思われw)
・エンドロール、エピローグの後に川畑要によるエンディングテーマに合わせて3部作のダイジェストが流れるテレビアニメのエンディング風の映像が挿入されるオマケ付き


最後のエンディングテーマに関してはほんとオマケなんであっても無くてもどーでもwって感じですが、R15+への対応を求められ画面の明るさを再調整した件については両方チェックしたオイラの目には「プラスになった」と映りました
と、言うのも全体がやや薄暗くなったことで世界観そのものに漂う暗い雰囲気を助長する演出効果、さらにはCGと手描き作画の境目を調和して“より物語に入り込み易い仕様”になっていると感じたからです
ですので劇場の都合やR18版への期待に関わらず『まずはR15版からご覧になっていただくこと』を強くオススメします


無事3部作とも完結することが出来たこのシリーズ
唯一に残念なのは普通に次回作のアナウンスがされるのかと思いきや未だ今後の展開の音沙汰は無しってこと;
いやいやwこれって結局ベルセルクって作品のプロローグ部分だけっすからねw
『剣風伝奇』の頃にもやられましたが思わずポカーンですよw
でもタダでは終わりません、今回の映画にはオイラのイチオシ『髑髏の騎士』が登場してます!
もうホントカッケーっすwあれだけ胸アツっすよw
原作ファンの方も是非チェックして下さいませ(`・ω・´)b

投稿 : 2024/06/01
♥ : 18
ネタバレ

やっぱり!!のり塩 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

爆発する運命への抗いの物語★

■評価
テーマ性   :★★★   3.0
殺陣度    :★★★★  4.0
エログロ度  :★★★★  4.0
初心者むけ度 :★☆    1.5
ファン向け度 :★★★★  4.0
おススメ度  :★★★☆  3.3

■ストーリー
幼少期から生きるために傭兵をしながら生きてきたガッツは
自分の剣術を凌ぐグリフィス率いる鷹の団に入る事となる。
ガッツとグリフィスは互いの力に惹かれあい、野望の達成は
確実に思われたが、過酷な運命の歯車が容赦なく動き始める…。ダークファンタジー巨編:ベルセルクの前章譚とも言える『黄金時代編』の劇場版になります。

■感想
私は原作漫画はすべて既読済みです。
個人的には思い入れの強い作品であり、ガッツがいたからこそ私も色々な厳しい目にあっても負けるモナカと頑張って生きてこれた!!っと言っても過言ではないです。

色々とドロドロしているのでテーマを見つけるのが難しい作品ですが、本作のテーマは『運命への抗い』になり、その原点となる物語を描いた作品です。

感想から言うと、原作既読者にとっては楽しめる内容になっています。黄金時代編という長大なストーリが良くまとめ上げられており、原作既読者であればガッツたちと一緒に過去を回想している様なストーリー展開になっています。特筆すべきポイントは『合戦・殺陣シーン』での効果的な血しぶきの演出や、様々なアングルでの戦闘シーンの演出の巧妙さになると思います。あたかも視聴者自身が血しぶきをかぶりながら、目の前でガッツが戦っている姿を目撃している様な臨場感があり、あまり目にしない演出なので世の映画監督さんにパクる事をおススメしたいです。(音楽や音響も素晴らしいです)

ただし、悪い点は『ベルセルク初めての方に対して、容赦なく不親切な構成』になっているのが非常に不満です。私にとってのベルセルクという作品の最大の魅力はガッツの強烈な個性と人格であり、それは彼の持つ『闘争心』と『反骨精神』だと思ってます。この2つの要素を作中で爆発させる事で、憎しみや怒りを自身の生きがいに変換し『運命への抗い』の糧とするというテーマ性が強く胸に刻まれると個人的には感じています。劇場版では、このガッツの個性や人格の裏づけとなる描写がおざなりで、彼の魅力が半減している様な気がします。せめて以下の点は何とかしてほしかった。
{netabare}
※ガッツの声優さんはカッコよいが、爆発した感情表現が
 必要なシーンでの声量が足りない。
※ガッツ幼少期の体験(ガンビーノのくだり)が、なぜか
 映像や音声をぼやかして表現している。
※エロシーンのみが原作に忠実に描かれている。
※ラストシーンでガッツが何のために旅に出ようと
 しているのか明確な表現がされて終わっていない。
{/netabare}
全体的に原作漫画を読んでいれば分かるでしょっ!?という表現になっておりこれではベルセルク未読の友人達にどれだけ本作が面白いのか語れないし、紹介できないorz

個人的には続編製作への期待もあるので、新たなファンの獲得は非常に重要だと思うのですが強大な敵に戦いを挑む世界観が似ている『進撃の巨人』と『本作』で、もしどっちが新たなファンを獲得できるか比較するならば、明らかに『進撃の巨人』のほうに軍配が上がるとおもいます。

ウダウダと書いてしまいましたが、総じて原作ファンの私は非常に楽しめる作品でした。初めての方は、TVシリーズを見てから本作を見ると魅力が倍増すると思います。

ご拝読有り難うございました。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 11
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