まなか さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
宇宙よりも遠い場所の感想・評価はどうでしたか?
まなか さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
atsu さんの感想・評価
3.2
物語 : 2.5
作画 : 4.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.0
状態:観終わった
結論からいうと感動できない。
というかおそらくの感動ポイントであった12話を
一番の感動エピソードと思えずに、「えっ、これで終わるの?」
と思っていしまいました。
まとめとしては、テレビでも紹介されるような『宇宙よりも遠い場所』『ヴァイオレットエヴァーガーデン』などですが、話や演出によっては全くということがありますね、やっぱり。
簡単ではないかもしれませんが、
良い作品との出会いはキャラクターにあり、といいたいです。
気になったところは
・いくらなんでも高校生がどうやって許可をもらい行けたのか
・目に余る親友(不快感はちゃんと残ってます)
・友人に乗っかる主人公
・いまいちな台詞
台詞では大事な場面の第一声で、母との思いよりも
馬鹿にされたことへの仕返しをしていました。
これはかなり残念。綺麗な景色故によりいっそう
言葉の小ささが目立ってしまったかも。
きまりさん、主人公としては『自分で決めた』といっていますが、
人の目標と行動力に乗っかり、他メンバー含め旅行の域を出てません。
12話という短い中で、それぞれ友人のエピソードを中途半端に
入れてしまい残るものがなにもないです。op・edは良いです。
エピソードも覚悟も目立ったところがなく半端。
12話なら芯を1っぽんに絞る方が楽しめた
かもしれません。
本当に人気が広く得られる作品なのか疑問なところです。
藤真 さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
終盤の畳み掛ける展開は圧巻の一言。
一方で、感動させっぱなしでは終わらない後味の良さも好印象でした。
個人的には白石結月という推しキャラがいたのも良かったです。
yut さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
takato さんの感想・評価
4.9
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
本作については、もうかなり語り尽くされていると思うので、ここでは本作以外にも見られるようになってきた、夢を追う少女たちが現代アニメのヒーローとなってきいてる潮流について語りたいと思います。
そこで現在を知りたければ、ここに至るまでの歴史的な潮流を変化を知らなければいけない、というクロニクルおじさんこと山田玲司先生の流儀に従い、ヒーローの変遷をザックリ考察したいと思います。
90年代までの日本の漫画、アニメにおいては圧倒的に男性がヒーローの潮流が続きました。しかし、95年に初めて違う流れの作品が大ヒットします。男性主人公の圧倒的な挫折を描いたエヴァンゲリオンです。
これは、正に時代の先駆けだったといえるでしょう。0年代になるとバブル崩壊後の経済不安はもはや正視せざるをえなくなり、男性はドンドンとシンジ君と化して自信喪失していきました。
その後にターニングポイントになったキャラといえば、ハルヒのキョンでしょう。エキセントリックで突っ走るハルヒに対して、ヤレヤレな消極さで対応しているようで、そんなハルヒを見守ることに実は喜びを感じている主人公。
ここに、視聴者の気持ちが積極的に事態に関わる男主人公に感情移入することから、女の子を見守る形へと変化したことを象徴しているでしょう。
更に、現実の恋愛減少がアニメにもたらした、日常系の隆盛も男性主人公の減少に拍車をかけたといえるでしょう。
これらの要素によって男性主人公の役割はドンドン減少し、女性主人公が増加の一途を辿りました。
しかし、男性の中の熱い魂が死んだのでしょうか?
さにあらず。
熱い気持ちを託したいという想いが消えたわけではなく、対象が別の物になったといえるでしょう。
それこそ、夢を追いかける女の子たちです。この流れはアイドルアニメの隆盛が大きかったでしょう。見守るから、応援したくなる女の子たちへ。
教室の中で、会社の中で、みんなの空気を読んで右往左往する夢のない狭く淀んだ時代。
そんな中でも自分の道をしかと見据え、笑われて馬鹿にされても諦めず、外に出て夢を現実にした報瀬の「ざまあみろ!」の高らかな叫びは、南極に匹敵する広さと澄みきった空気に満ちている。
現代の視聴者が一番感情移入できるものは、それは少女たちの熱い友情であり、不撓不屈の頑張りを見せる意志力といっていいでしょう。彼女達の元に再びヒーローの熱と活力が蘇ったのです。
しかし、この潮流はプリキュアによってだいぶ前から為されていたものとも言えます。
0年代に始まったとはいえ、初代とSSは明らかにDBを女の子でやる、といった方向で男性主人公たちが失っていった熱さを体現しているような作品でした。
時代が経てDB路線から変化しましたが、彼女たちの友情と人の心の力を信じる方向は、作品ごとに程度の違いはあってもずっと輝き続けているのは驚嘆すべきこと思います。
退会済のユーザー さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
家族から「また観てる!」ってブーイング飛ばされるぐらい好きなヤツです。
初めて観た時から一話目から最終話まで「スッ」と観れてアニメ入門のきっかけになりました。
おかわりする度にどんどんハマっていける作品です。
絵も綺麗で「最近のアニメってすごいなぁ〜」って驚きました。
声優さんが上手いせいか、女の子らがホンマにしゃべってるように思えました。
始まりの歌はワクワクしてくるし、終わりの歌も「がんばろう!」って気持ちになってきます。
盛り上がりのときに入る歌がシーンにバッチリハマってて、鳥肌といっしょに目汁と鼻汁が一緒に出てしまいました。
「何この子ら。めっさ可愛いやん。俺の高校時代、こんな子らいてへんかったなぁ」って思いました。
キマリ・・・天然やけどポロってかっこいいこと言うからびっくり。
しらせ・・・この子が主役ちゃうん?クールで熱くてポンコツ。書ききられへんほど好きです。
ひなた・・・チーム(?)のまとめ役。こういう子がおると助かるんよね。
ゆづき・・・いいお姉さんたち(友達)と出会えてよかったね。
って、みんなに感情移入できるぐらい好きな女の子たちです。
5回ほど観たときに「ポスターかなんかないんかなぁ?」って探したんやけど見つからんで、なんかカードみたいなんがあってそれ買ってフレームに入れて飾ってます。
それを見ると「もう一回観よ」ってなって、おかわり継続中です。。。
ナルユキ さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
でこぽん さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
この物語は、4人の女の子が「宇宙よりも遠い場所」に行く物語。
彼女たちは旅に出る。見たことのない風景を見るために…
怖いけど、やめちゃいたいけど、意味のないことかもしれないけど、
でも…この旅が終わるころには、彼女たちはきっと成長しているでしょう。
この物語の特徴として、主人公の玉木まり(キマリ)のたくさんの心の声が、あたかもナレーターのような話し方で、ゆっくりと力強く表現されています。
その言葉が心に響きます。その響きが感動を呼びます。
そして、挿入歌の『ハルカトオク』が心地よく物語を彩ります。
主張しすぎず、控えめな音量で「あくまでも主役は物語だよ」と、示唆するように…
だから、まるで心地よい音楽を聴いているように、多くの人がこの物語に引き寄せられたのではないでしょうか?
{netabare}
第一話 青春しゃくまんえん
{netabare}
あらすじ(私の思いが含まれています)
{netabare}
キマリは、ごく普通の高校二年生。
やりたいことがあるのに、ぎりぎりになるといつも怖くなり、結局何もできない。
そんな情けない自分を変えたいとキマリは願っていました。
でも、自分の性格を変えることは、なかなかできません。
ある日、偶然キマリは小淵沢報瀬(こぶちざわ しらせ)が落とした百万円を拾います。
その百万円はしらせが南極に行くためにアルバイトをして貯めたお金でした。
百万円をしらせに返す際、しらせから南極の素晴らしさを知らされます。
しらせの母が書いた南極の本には、水平線を転がる太陽、夜空に花のように美しく咲き誇るオーロラなど、キマリがまだ見たことのない風景が写っていました。
「しらせと一緒に南極に行きたい。」キマリの思いは膨らみます。
「でも、怖い。すごーく怖い。」それも事実です。キマリは悩みます。
でも、このままだと、今までと同じで何も変わらない。それは嫌だ。
「今度こそ情けない自分を変えよう。」そう決意して、キマリはしらせと一緒に、砕氷艦しらせの下見に広島まで行きます。
彼女は勇気を振り絞り、今、一歩を踏み出しました。
{/netabare}
感想
{netabare}
キマリの友達の高橋めぐみちゃんがすごく良い感じ。
彼女はいつも、どんなことがあってもキマリを応援する。背中を押してくれる。そして情けないキマリを叱ってくれる。
こんな友達がいるキマリは幸せだと思う。
そしてしらせの母親は、どんな思いで子供に報瀬(しらせ)と名付けたのでしょうか。
南極観測隊が乗船する砕氷艦と同じ名前。
きっとしらせの母親は、娘も南極を好きになるよう願っていたのでしょうね。(^_^)
{/netabare}
{/netabare}
第二話 歌舞伎町フリーマントル
{netabare}
あらすじ(私の思いが含まれています)
{netabare}
フリーマントルはオーストラリアにある港町の名前。
砕氷艦しらせへ観測隊が乗船する場所です。
そこに行く旅費を稼ぐために、キマリはコンビニでバイトします。
そのバイト先で働いていた三宅 日向(みやけ ひなた)と意気投合し、ひなたも南極に行く仲間に加わります。
しらせとキマリとひなたは、砕氷艦に乗り込むための行動を新宿の歌舞伎町で起こしますが、あまりにもずさんな作戦のために、もろくも失敗します。
しかも、以前も観測隊員の人から南極行きをしらせが断られていた経緯を、キマリやひなたは知ります。
{/netabare}
感想
{netabare}
ひなたはとっても明るい女の子。だけどその明るさは、何か無理をして明るくふるまっているような気がします。
学校に行かずバイトをしている16歳の女の子。
きっと何かの事情があるのでしょう。
同じ年頃の人たちが高校へ通うのを仕事場で見ながら、彼女はどんな思いをしているのでしょうか?
苦しいことや悔しいことが、きっとあるに違いありません。
私にはそう思えます。
だから、ひなたはキマリと出会えて良かった。そう思いたいです。
{/netabare}
{/netabare}
第三話 フォローバックが止まらない
{netabare}
あらすじ(私の思いが含まれています)
{netabare}
しらせたちのもとへ白石結月(しらいしゆづき)がやってきます。
結月は南極行きが決まっている女性芸能人でした。
そして、「私の代わりに南極へ行ってほしい」と、しらせへ頼みます。
結月が南極に行きたくない理由は、友達がいないためでした。
結月の母親から結月を説得するようにキマリ達は頼まれます。
だが、結月の行きたくない理由を知ったキマリたちは、
結月の意思を尊重して、決して無理強いをしません。
それどころか、結月が寂しくならないように気を使います。
その優しさに結月は大泣きしてしまい、キマリたち3人と一緒ならば南極へ行くと決断します。
{/netabare}
感想
{netabare}
今回はとても笑い、とても暖かい気持ちになりました。
孤高の少女しらせのおバカなところが十分に味わえただけでなく、
結月の心の叫び、ひなたの社会人としての立派さ、キマリの優しさが心に染み入ります。
結月は芸能活動が忙しく、今まで友達ができなかった女の子。
多くの人は芸能人に憧れ、芸能人をうらやましがるでしょう。
でも、芸能人である結月は、人気よりも友達をつくりたいと願ってました。
どんな人にでも悩みはあるのです。
目に映る情報だけで人をうらやましがるのは、やめた方が良いですね。
結月は、友達ってどんなものかがわからない女の子。
だけど、キマリたちを見ていると、結月の心が和みます。
そして、キマリたちと一緒の時間を過ごしたいと思うようになります。
友達や恋人って、そんなものだと思います。
一緒の時間を過ごしたい。単純なことですが、それが最も大切なことです。
顔が綺麗とかカッコいいとかは、最初のうちだけです。
付き合っていれば、そんなのは、どうでもよくなりますよ。
{/netabare}
{/netabare}
第四話 四匹のイモムシ
{netabare}
あらすじ(私の思いが含まれています)
{netabare}
キマリたちが夏季訓練のため、山で合宿します。
学校のみんなは、まだキマリたちが南極に行くのを知らないので、キマリたちの行動をあざ笑います。
多くの人たちは、相変わらずしらせやキマリの行動を『無駄なこと』だと感じています。
「笑いたい人には笑わせとけばいい。その代わり、南極に着いてから言うの。
『ざまーみろ、ざまーみろ、ざまーみろ』って…」
それがしらせの考えでした。
四人は真面目に訓練します。
それは、学校では決して教わらない、南極で生き抜くための訓練でした。
速さを競うわけでもなく、時間を競うわけでもない。
自分たちがいる位置を正確に導き出す訓練でした。
{/netabare}
感想
{netabare}
自分のいる場所を正確に把握することは、人生においてとても大切なことです。
例えば、勉強の際、どの分野のどのレベルの問題で自分が躓いているのか。
仕事の際は、自分の立ち位置がどこで、どの問題に直面しているのか。
を正確に把握しないと、対応方法が違ってきます。
ゴールは見えているのだけど、自分の居場所がわからない…。
そうならないように頑張りましょう。
四人の実施訓練は山でのテント生活です。
まわりには灯が全くないため、夜空が綺麗です。
満点の星空に天の川。都会では決して見ることのできない光景です。
そして、山での日の出の瞬間、それは最も美しい光景でした。
{/netabare}
{/netabare}
第五話 Dear my friend
{netabare}
あらすじ(私の思いが含まれています)
{netabare}
キマリたちが南極に行くのを、全校の生徒が知ることになります。
しらせやキマリを見る皆の目が変わってきます。
その中で唯一、キマリの親友の高橋めぐみは、複雑な心境でした。
キマリと一緒にいると、めぐみはお姉ちゃんになったような気がして嬉しかった。
だけど、キマリは一人で前に進みだした。
今までのおどおどした態度も、今のキマリには見られない。
それが寂しかった。それが悔しかった。無性に腹が立った。
やっかみだった。
自分で自分を情けなく感じていた。
だからめぐみは、自分の愚かな行為を正直に告白して謝り、キマリに絶交宣言をします。
そんなめぐみに対して、キマリは温かい言葉をかけます。
{/netabare}
感想
{netabare}
今回はめぐみの気持ちが心に響きました。
キマリがいつも頼りにしている大親友のめぐみ。
どこから見ても欠点など見当たらないめぐみでしたが、
そんなめぐみも、普通の少女でした。
めぐみが涙を流しながら告白した内容は、忘れられません。
{netabare}
最初キマリが南極に行くって言った時、なんでこんなに腹が立つんだと思った。
昔からキマリが何かするときは、私に絶対相談してたのにって…
昨日、キマリに言われて、やっと気づいた。
くっついて歩いているのはキマリじゃなくて私なんだって…
キマリに頼られて、相談されて、あきれて面倒見るようなふりして、偉そうな態度とって…
そうしていないと、何もなかったんだよ。私には…
自分に何もなかったから、キマリにも何にも持たせたくなかったんだ。
だめなのはキマリじゃない。私なんだ
ここじゃないところに向かわなければならないのは、私なんだよ。
{/netabare}
こんなにも悩んだめぐみは、これからもキマリの大切な友達でい続けるでしょう。
そして、このシーンで使用された挿入歌が sayaが歌う「またね」
陰気で寂しい歌です。
通常であれば、こんな寂しい歌は多くの人が敬遠します。
でも、この歌があるからこそ、このシーンが感動を呼ぶのです。
多数の方が、このシーンで涙を流されたのではないでしょうか。
私は、このシーンだけで既に6回も見ました。
{/netabare}
{/netabare}
第六話 ようこそドリアンショーへ
{netabare}
あらすじ(私の思いが含まれています)
{netabare}
キマリたちは日本を出ます。
最初の宿泊地はシンガポール。アジアにおける海の交差点です。
シンガポールはいつの間にか、アジアにおける空の交差点にもなっています。
結月はいつの間にかひなたから「ゆず」と呼ばれるようになりました。
愛称で呼ぶのは友達だから。結月はそう呼ばれるのがとても嬉しそうです。
ところが、ここでひなたがパスポートを失くします。
外国でパスポートを失くしたら、旅行どころではありません。
何をしても楽しめません。おそらくひなたもそうだったはずです。
みんなは、パスポートを失くしたひなたに気を使い、優しくします。
でも、パスポートが再発行されるまで滞在すると、航空券が使えなくなる。
それは、南極へ行く船に乗れなくなることを意味しています。
みんなに迷惑をかけたくないので、3人で先に行くようにとひなたが告げます。
ひなたは南極に行くのを諦めます。
そんなひなたに対して、しらせは意地を貫き、ある行動に出ます。
今まで苦労して貯めた百万円を使って航空券を買います。
それは、しらせの信念でした。
{/netabare}
感想
{netabare}
ここではしらせの成長を見ることができます。
孤高の少女しらせが、いつの間にか仲間を大切にし、それが最も大切なことだと言い切るようになりました。
しらせがひなたに言い切った言葉が痛快です。
{netabare}
意地になって何が悪いの。
私はそうやって生きてきた。
意地張ってバカにされて、嫌な思いして、それでも意地張ってきた。
間違ってないから。
気を使うなって言うならはっきり言う。
気にするなって言われて、気にしないバカにはなりたくない。
先に行けって言われて、先に行く白状にはなりたくない。
四人で行くって言ったのに、あっさり諦める根性無しにはなりたくない。
四人で行くの。この四人で。それが最優先だから。
{/netabare}
ここまで大切に思われたひなたは、とても幸せを感じたことでしょう。
{/netabare}
{/netabare}
第七話 宇宙を見る船
{netabare}
あらすじ(私の思いが含まれています)
{netabare}
今回はしらせのお母さんの話が、いたるところに出てきます。
キマリたちは乗船します。
船の中はあわただしく、人員が不足しているようです。
しらせのお母さんが亡くなったのが原因で、3年間南極への観測は延期され、スポンサーも少なくなった。
予算削減のため、みんなが作業を多くこなしているようです。
しらせが船室のベッドで横になったとき、天井には蓄光塗料で星々が描かれていました。
これはきっとしらせのお母さんが描いたのだろう。みんながそう言います。そしてしらせもそう信じます。
かつて母が寝泊まりしていた場所で寝る。これはしらせにとって感無量でした。
そして、観測隊の南極での最終目的をしらせたちは知ります。
民間として南極に天文台をつくる。
10年かかろうが20年かかろうが構わない 南極でまだ知られていない星を見つける。
それが隊長の藤堂吟(とうどうぎん)、副隊長の前川かなえ、そしてしらせのお母さんである小淵沢貴子の目標でした。
{/netabare}
感想
{netabare}
結月はプロのリポーターです。それに対してしらせはポンコツリポーター。
でも、ひなたのファインプレーで、しらせは度胸をつけます。
「皆さん一緒に南極に行きましょう!」と叫び、拳を高々と振り上げます。
たったそれだけのことですが、赤面症のしらせにとっては大きな一歩でした。
それはとても素晴らしいことです。
授業では決して教わらないことでした。
これからもしらせは仲間に助けられて成長してゆくでしょう。
そして観測隊の最終目的、「南極で誰も知らない星を見つける」
とてもステキです。
こうやって地道に頑張っている人たちのおかげで、今の科学技術が出来上がっているのですね(^_^)
{/netabare}
{/netabare}
第八話 吠えて、狂って、絶叫して
{netabare}
あらすじ(私の思いが含まれています)
{netabare}
キマリたちの乗った船が出港します。
キマリたちは元気いっぱいで乗組員のリポートをします。
しらせは少しづつリポートの仕事に慣れてきました。
でも、南極に近づくにつれて、波は荒くなり船の揺れも大きくなります。
寝ている最中に体が宙を浮くこともあります。
それほど激しい揺れなのです。
キマリたちは船酔いしてグロッキーになります。
食べる元気もない。運動する元気もない。
このままだと、南極に着いても役に立つ自信が全くない。
でも、自分たちが選んだ旅だから。
ここに来ると決めたのは自分だから。
だから頑張れる。
キマリたちは体力をつけるために、何度吐き気がしてゲロを吐こうが、
頑張って食事します。頑張って運動して少しずつ体力をつけます。
そして、久しぶりに晴れた日。甲板から遥か彼方の水平線を見ると、流氷が浮かんでいました。
キマリたちは南極の入り口に到着したのです。
{/netabare}
感想
{netabare}
今回は何か大きな出来事があるわけでもないのに、不思議と感動します。
キマリの声が、静かに、力強く、胸に響きます。
結月が船酔いで寝込んで落ち込んだとき、
しらせは、「頑張るしかないでしょう。ほかに選択肢なんてないから」と言い、結月を励まします。
それに対してキマリは、「そうじゃないよ。選択肢はずっとあったよ。でも選んだんだよ。ここを。選んだんだよ、自分で」と言います。
このときのキマリの言葉は、結月やひなたやしらせ、そしてキマリ自身をも、力強く励ましたようです。
さらに船の揺れでみんなが一斉に転んだときでも、キマリは「楽しい」と言い放ちます。
このときのキマリは未来を見すえていました。
この旅が終わったとき、今日の苦しかった出来事は、きっと楽しい思い出に変わっているはず…。そうキマリは確信しています。
実に素晴らしい考え方です。
こんなキマリの考え方ならば、どんな困難にでも打ち勝つことができるでしょう。
そして、キマリの心の声が語る南氷洋の景色が感動します。
{netabare}
雲もなく、鳥の姿もなく、視界全てが一面の青。
どんなに目をこらしても、見渡す限りの水平線。
確かに船の音は聞こえているはずなのに…
その圧倒的な景色が、音を消していた。
そこにあるのは、宇宙を思わせる無音の世界
そのとき、確信した。
この向こうに、本当にあるんだ。南極が…
{/netabare}
{/netabare}
{/netabare}
第九話 南極恋物語
{netabare}
あらすじ(私の思いが含まれています)
{netabare}
今回は、隊長である藤堂吟としらせとの過去を垣間見ることができます。
吟としらせとは10年前からの知り合いです。
そして、不思議と二人は、お互い口下手で、性格が似ています。
そして吟は、しらせが自分を憎んでいると思っている。母親の捜索を打ち切った自分を許していないと思っていました。
でも、それは誤解でした。しらせは吟を憎んではいません。
南極観測には危険があることを、しらせは母から何度も聞かされていました。
やがてキマリたちの乗った砕氷船が、南極大陸の間近までやって来ます。
氷にぶつかり、氷を砕き、少しずつ進んでゆきます。
何度も何度も挑戦して、ほんのわずかずつ前進します。
そしてキマリたちは、ついに南極大陸に上陸しました。
{/netabare}
感想
{netabare}
母親が亡くなった後も、しらせは母親が生きているときと同じ生活をしています。
しらせは今でも母親へメールを送っています。
決して届くはずのないメールだとわかっていながら、送り続けています。
そんな自分を変えなければ…と、しらせは感じていました。
だからしらせは、南極に行って自分を変えたかったのです。
南極大陸に初めて上陸する際、キマリたちはしらせを最初に上陸させようと気配りします。
それに対してしらせは、四人で手をつなぎ、同時に上陸するように提案しました。
その出来事だけでも、しらせが少しずつ変わってきている、少しずつ成長しているのがわかります。
この旅は、四人を確実に成長させています。
ただ、最後が良くなかった。
南極大陸上陸してのしらせの第一声が「ざまーみろ!」。これは正直冷めました。
どうしても言いたかったら心の中で言えばいい。口に出した途端、人間が小さく見えてしまいます。
しらせがどんなに口下手でも、ここは三人に「ありがとう。キマリとひなたと結月がいてくれたから南極に来ることができた。」と言ってほしかった。
せっかく四人で手をつないで上陸したのに、感動が覚めてしまいました。
そして、船のみんなが吟の掛け声で「ざまーみろ」と一斉にいうシーン。
これはあり得ません。こんなことを言ったらスポンサーは皆、降りてしまいます。
{/netabare}
{/netabare}
第十話 パーシャル友情
{netabare}
あらすじ(私の思いが含まれています)
{netabare}
キマリたちは昭和基地に着きました。
結月は南極から帰った後のことを心配し始めます。
そのときは今までどおり皆と会えないことに不安を感じます。
だから友達契約書をつくり、キマリたちにサインしてほしいと頼みます。
こんな契約書には意味がないというしらせ。
そのとき、キマリが泣きながら、
「ごめんね。ごめん。わかんないんだよね。わかないんだもんね。」
と言って、結月を抱きしめます。
なぜキマリが泣いているのか…。
結月には、それがわかりません。逆に怒っていると勘違いします。
後で結月に対して三人が、友達ってどんなものかをそれぞれ説明します。
そして結月は、ようやく友達の意味を理解します。
そして結月は三人からバースディケーキをプレゼントされて、誕生日を祝ってもらいます。
結月にとって友達から誕生日を祝ってもらうのは、生まれて初めてのことです。
嬉しくて、嬉しくて…。結月は、またしても大泣きしてしまいます。
{/netabare}
感想
{netabare}
友達ってどんなものかを説明するのは、簡単なようで難しいですよね。
三人の説明は、それぞれの個性を感じます。
ひなたの説明:{netabare}
ゆずがキマリのこと好きだとする。
そのときキマリが「言葉じゃわからないので書いてくれ」といわれたら嫌だろう? {/netabare}
ひなたの説明を聞き、確かにそうだと結月は納得しますが、まだキマリが泣いた理由がわかりません。
しらせの説明:{netabare}
友達とは言葉じゃない。形も言葉も何もない。
いつ消えても誰も責任を負ったりしない。
だから自由で、だから一緒にいられると思う。 {/netabare}
しらせの説明は正論です。確かにそうだと結月は理解しますが、心はまだモヤモヤしています。
キマリの説明:{netabare}
キマリはめぐみとのラインのやり取りを見せながら説明します。
既読サインのタイミングで、今寝てたんだなーとか、今学校なんだなーとか、返事しようかと迷ったのかなーとか…。
わかるんだよー。そのときどんな顔してるかも…。変だよね?
でも、私にとって友達って、多分そんな感じ。
全然はっきりしていないけど、多分そんな感じ。 {/netabare}
キマリの説明はとりとめもないことですが、不思議と今の結月にはしっくり来たようです。
結月はキマリが泣いた理由がわかったようです。自分のために泣いてくれたことがわかったようです。
キマリは友達思いのとても優しい女の子です。
そして、生まれて初めて誕生日を祝ってもらったこと。
誕生日を祝ってもらうのは誰にとっても嬉しいことです。
今日は結月にとって感慨深い一日でした。そして嬉しい一日でした。
だって三人が結月のために多くの時間を使ってくれたのです。
結月は今日のこの日を一生忘れないでしょう。
{/netabare}
{/netabare}
第十一話 ドラム缶でぶっ飛ばせ!
{netabare}
あらすじ(私の思いが含まれています)
{netabare}
三宅ひなたが高校の頃に所属していた陸上部の友達が、南極との中継に参加していました。
だが、三宅ひなたには苦い思い出しかありません。
テスト中継のとき、ひなたは足がつったふりをして彼女らとの会話を避けます。
そして外に飛び出して、雪山にパンチやキックを浴びせます。ストレスを発散します。
過去によほど嫌なことがあったのでしょう。
そんなひなたの様子を見たしらせは、ひなたを心配します。
何も話してくれないひなたの力になりたいと思います。
高校の頃、ひなたは陸上部に所属しており、先輩よりも良い記録を出して代表選手に選ばれました。
同級生の友達は、力を出しきらないとかえって先輩に失礼だと言って、ひなたを褒めたのですが…、
いざ、先輩の前では自分の主張を述べることなく、ひなたを裏切ります。
それを知ったひなたは、部で孤立します。
そして、何もかもが嫌になり、陸上部を退部して高校も中退しました。
高校のときの友達は、あのときひなたを守ってあげることができなかったことを悔いていました。
だから、ひなたにお詫びのメールを送り、テスト中継に参加したのです。
だけど、ひなたは過去を思い出したくなかった。もうかかわりたくなかった。
しらせは考えます。
自分がひなたと同じ立場だったらどうだろう? もう取り返しつかないのに平気で謝ってきて…と…。
そんなしらせにひなたは感謝します。
「心配してくれてありがとう。南極に連れてきてくれてありがとう。」と、自分の気持ちを素直に述べます。
中継の本番直前に、「許したら楽になるかな?」と、ひなたはしらせに相談します。
「だけど許して、ホッとするあいつらの顔を見ると腹が立つ」とも、ひなたは言います。
本心は「ふざけるな! いまさら」と、言いたいのです。
人間が小さいと自分自身恥じています。でも、まだどうすることもできません。
そんなひなたの心を知ったしらせは、ある行動に出ます。
{/netabare}
感想
{netabare}
人間誰でも思い出したくない嫌なことの一つや二つはあります。
心に思った正しい解決方法と、自分のふるまいとにギャップを感じることが、やはりあります。
人間は弱い生き物です。
今回は、感動したことと嫌だったことがありました。
■感動したこと
しらせは、いつも友達を大切にするようになりました。
以前の孤立したしらせの姿はどこにもありません。
しらせは、いつもひなたを守っています。
そんなしらせを、ひなたは全面的に信頼しています。
■嫌だったこと
しらせがひなたの心を代弁して、陸上部の人たちに語ったこと
{netabare}
三宅ひなたにかかわらないでいただけますか。
あなたたちはひなたが学校をやめて、辛くて、苦しくて、貴方たちのことを恨んでいると思ったかもしれない。
毎日、部活のことを思い出して泣いていると思ってたかもしれない。
けど、けど…、
(けど、そんなことないから。
ひなたちゃんは今、私たちと最高に楽しくて超充実した、そこにいたら絶対にできないような旅をしているの。)
ひなたは、もうとっくに前を向いて、とっくに歩き出しているから。私たちと一緒に踏み出しているから。
あなたたちは、そのままモヤモヤした気持ちをひきずって生きていきなよ。
人を傷つけて苦しめたんだよ。そのくらい抱えて生きていきなよ。
それが人を傷つけた代償だよ。私の友達を傷つけた代償だよ。
いまさら何よ、ざけんなよ。
{/netabare}
確かに、今のひなたは、まだ当時の仲間を許していません。
でも、それは時が解決してくれることを、しらせもひなたも知りません。
あんな厳しい言い方でなく、
「もうしばらく、ひなたをそっとしてあげてほしい。もうしばらく会わないでほしい。いつかきっとあなたたちの気持ちが伝わるから…」
と、言ってほしかった。
人間は、誰しも過ちを犯すものです。
しかも、怖い先輩たちに逆らって自分の意見をはっきり述べきれる勇気ある下級生など、ほんのわずかしかいません。
彼女らは、その場の体裁を整えるために言ったにすぎず、ひなたの前で酷いことを言ったわけではないのです。
しかも、ひなたを孤立させたことを彼女らは悔いており、謝っています。
許すという行為は、非常に大切なものです。
それができないと、友達はどんどん少なくなっていきます。
会社勤めをすると、上司や取引先のお客様から理不尽なことをいろいろと言われます。
殴ってやりたいと思うことも、たまにはあります。
でも、そのたびに怒っていたのでは、家族を養えません。
聞き流すという技術や、謝っている人を許すという技術は、生きていくうえで大切なものです。
ついでにもう一つ。
しらせが言った「いまさら何よ、ざけんなよ。」はNGワードです。
普通だったら即、担当業務から外される行為です。
なぜならば、これはしらせと陸上部の女の子たちとの会話ではなく、
日本へのテレビ放送をするための作業です。重要な仕事です。
何も知らない人がしらせの言葉を聞き、嫌な思いをしたと苦情を述べたら、スポンサーは間違いなく減り、南極観測ができなくなります。
仕事で南極に来たのだから、個人の意見と仕事での話し方とは区別しなければなりません。
{/netabare}
{/netabare}
第十二話 宇宙よりも遠い場所
{netabare}
あらすじ(私の思いが含まれています)
{netabare}
観測所へ一緒に行かないかと、しらせ達は誘われます。
観測所は、しらせのお母さんが亡くなった場所。
キマリたちは喜びますが、しらせは迷います。ためらいます。
南極まで来た目的を、しらせはわかっています。
それは、母が亡くなったことを胸に刻むため。
未だに母へメールを送り続けている自分を変えるために、ここに来ました。
でも、そこへ行って、もし何も変わらなかったら…。
そう思うと、しらせは、ためらいます。
でも、キマリたちから励まされて、隊長から励まされて、勇気を出して行くことを決意します。
基地から遠く離れた山の上にある観測所。
そこへ行く途中で、ブリザードが吹き荒れます。
ロープを手放すと瞬く間に遭難する自然の非情さ。
「母が亡くなったときも、こんなブリザードが吹き荒れていたのか…」と、しらせは思います。
その夜、母が間近にいるような気がして、しらせは寝付けません。
そんなときに、キマリが「連れて来てくれて、ありがとう」と、しらせに感謝します。
それを聞いて、しらせは母に最後のメールを送ります。
そして、ついに、雪上車は観測所に着きます。
この観測所は、やがて『小淵沢天文台』になります。
しらせの母の苗字がついた天文台になるのです。
ここでキマリたちは、しらせの母の遺品を探します。しらせのために思い出になるものを懸命に探すのです。
そんなみんなの行動に申し訳なさを感じたしらせは、ここに来れただけで十分だと言います。
しかし、キマリは「そんなの良くない!」と言い放ち、探し続けます。
ひなたも結月も、懸命に探し続けます。
そして、ついに、しらせの母が使用していたノートパソコンを見つけました。
{/netabare}
感想
{netabare}
この回は、間違いなくしらせが主人公でした。
とても感動する内容です。
何度も何度も見直したくなる、そんな話でした。
しらせが母へ送った最後のメール。
それは、しらせの成長を表していました。
そして、母への思いの深さを表していました。
{netabare}
Dear お母さん
友達ができました。
ずっと一人で良いと思っていた私に、友達ができました。
ちょっぴり変で、ちょっぴり面倒で、ちょっぴりダメな人たちだけど…
一緒に南極まで旅してくれる友達が…
ケンカしたり、泣いたり、困ったりして
それでもお母さんのいたこの場所に、こんな遠くまで一緒に旅してくれました。
私は、みんなが一緒だったから、ここまで来れました。
おかあさん。
そこから何が見えますか?
お母さんが見たのと同じ景色が、私にも見えますか?
もうすぐ着きます。
お母さんがいる その場所に。
{/netabare}
そして、しらせの母親が使っていたノートパソコン。
ログインパスワードは、しらせの誕生日。11月01日でした。
それだけでしらせは母から愛されていることを感じたはずです。
ログインすると、しらせからのメールが次々と受信されます。
その数は、やがて1000通を超えました。
こんなにたくさん、こんなに長い期間、しらせは母にメールを送り続けていたのです。
おそらく、毎日メールを送り続けていたようです。
しらせは、母が大好きで大好きで、母が亡くなったことなんて信じたくなかったのかもしれません。
でも、このときしらせは、母が亡くなったことをはっきりと認識し、声を上げて泣きだします。
「お母さん、お母さん…」
もう二度と会えない最愛の人を呼び続けて泣くのです。
母の葬式のときにも泣かなかったしらせが、今、ここで初めて泣くのです。
部屋の外では、キマリたちが声を出すのを必死にこらえて泣いていました。
しらせは、本当に良い友達ができました。
{/netabare}
{/netabare}
第十三話 きっとまた旅に出る
{netabare}
あらすじ(私の思いが含まれています)
{netabare}
キマリたちは、南極での仕事に慣れてきたようです。
帰るまであと3日となったとき、まだオーロラを見ていないことに気づきます。
でも今は白夜、夜が来ないのでオーロラは見ることができません。
夜が来る季節までいたら高校を留年することになります。
そこでキマリは、また四人で旅をしようと呼びかけます。
結月はもちろん大賛成です。ひなたも賛成してくれました。
しらせは、もう一度南極へ来たいと思っていたので、もちろん賛成です。
キマリはいつの間にか、しらせに全く遠慮なく、対等に話せる仲になっていました。
南極を離れる日、しらせは母のノートパソコンを隊長の吟に渡します。
いつの間にか、しらせと吟は仲が良くなっていました。
南極を離れたその夜、久しぶりに見た夜空に、なんとオーロラが姿を見せます。
皆で船の甲板にあおむけになり、手をつなぎながらオーロラを見上げます。
そのとき南極では隊長の吟が、ノートパソコンに未送信のメールがあることに気づきます。貴子から娘のしらせへ送ろうとしていたメールでした。
しらせは母親からの最後のメールを受け取るのです。
{/netabare}
感想
{netabare}
この旅で一番成長したのは、しらせでしょう。
第一話でのしらせと今のしらせとでは、雲泥の差です。
友達なんていらないと言い切っていたあの頃のしらせが嘘のようです。
しらせは、キマリたちに出会えて本当に良かったと思います。
それとは逆に、ひなたはみんなの中で一番成長が感じられませんでした。
もちろん、ひなたが最初から最も良識ある行動をしていたため、そう感じる部分も多いのですが…、
日本に帰ったら、陸上部の友達と仲直りしてほしい。そう願わずにはいられません。
結月は、キマリたちと出会えて本当に良かったと感じています。
彼女がこれからも芸能活動を続けていくのであれば、この数ヶ月間の出来事は、一生の宝物として心の中に残るでしょう。
その宝物は、決して奪われることも無くなることもありません。
いつまでも素敵な思い出として、心の本棚に大切に保管されるでしょう。
そしてキマリ。
キマリはしらせの両頬を引っ張ることができるほど強くなりました。
そして三人は、キマリのことが大好きで大好きでしかたありません。
だってキマリは誰よりも優しく、友達のために泣くことができるお人よしです。
キマリがみんなに言った言葉
「一緒にいられなくても一緒にいられる。だってもう、私たちは私たちだもん。」
キマリを知らない人だと、全くの意味不明な言葉にしか聞こえません。
でも、キマリと親しい人が聞くと、とても感動を呼ぶ言葉に聞こえてしまいます。
キマリは説明が上手なわけでも洞察力が鋭いわけでもないのに、不思議と、相手を説得するのに長けています。
それは、キマリの心がとても美しいから、そうさせているのでしょうね。
{/netabare}
{/netabare}
実生活で必ず役に立つお話
{netabare}
第一話:
・現金は持ち歩かず、預金しましょう。(^_^)
・新幹線に乗る10分前にはコンビニで弁当とお茶を買っておきましょう。
安く旅をするための基本です。ヾ(・ω・*)
・新幹線の中で富士山の写真を撮る際は、窓際の人に素直にお願いしましょう。(。>人<。)
第二話:
・16歳の女の子が歌舞伎町を夜歩くのはやめた方が良いです。
特に地方から初めて来た人は、目の動きや歩き方や挙動で、すぐに初めてだとわかります。だから絶好の標的にされます。
アニメの中では楽しそうですが、現実はアニメとは違います。
第三話:
・人を説得する際は、まずは相手の話を十分に聞いてあげましょう。
口は一つしかないけど、耳は二つあります。
自分が話す2倍の量を聞けるように、神様が人間をつくったようです。
第四話:
・北極星のように有名ではありませんが、南極星もあります。
南極星は北極星ほど明るくはありません。
それに地球の歳差運動により天の南極が移動するため、
南極星の役割を果たす星は変わっていき、約25,800年で一巡します。
第五話:
・言葉は力です。人を感動させることもできれば、
人を怒らせることもできますし、人を悲しませることもできます。
言葉で人を喜ばせ、感動させることができたら…世界が変わるでしょう。
第六話:
・パスポートは必ずセイフティボックスに預けましょう。
パスポートを失くしたら、楽しいはずの旅が辛い旅に急変しますよ。
・ドリアンは美味しいですよ。
風土や慣習の違いで食べ物が口に合わないことは確かにあります。
例えば納豆は、一部の西洋人には腐った食べ物のように感じられます。
だから自分の口に合わないものを悪く言うのはやめた方が良いです。
第七話:
・蓄光塗料とは、光を蓄えて発光する塗料のことです。
蓄えた光のエネルギーが切れると光らなくなります。
昔の夜光塗料には放射性物質が使用されていました。
それだと危険ということで、今ではほとんど蓄光塗料に変わっています。
第八話:
・船が激しく揺れる夜は甲板に出てはいけません。アニメなので無事でしたが、
これが現実ならば、四人とも波に攫われて水死していたでしょう。
第九話:
・南極には2020年時点で65の観測基地がありますが、うち17は南半球の国の基地です。
南半球の国々は早くから観測基地を建てていました。
その後、第二次世界大戦で勝利した国々が基地を建て始めました。
そして日本が基地を立てたのは1957年です。
その後、各国が基地を立てるようになりました。
温暖化の影響で基地を建て易くなったので、今後は争いの火種になるかもしれません。
第十話:
・南極観測隊は一年分のゴミを焼却して持って帰ってるそうです。
自然保護活動のために陰で随分と努力されているのですね!
第十一話:
・南極にも人工衛星の目印を設置する箇所はたくさんあります。
ここでの作業は宇宙開発にもつながっているのですね。
宇宙と南極。全く関係ない場所のようですが、密接な関係のようです。
第十二話:
・オゾン層の観測は、ああやってやるのですね。
日本から14,000Kmも離れた場所で頑張っている人達がいるからこそ、
今の文明社会が成り立っています。とても立派な仕事だと思います。
・太陽柱(サンピラー)とは、大気光学現象の一種で、日の出または
日没時に地平線に対して垂直方向へ、太陽から炎のような形の光芒が
見られる現象です。
第十三話:
・成長しようと思ったら旅に出てください。そして思いっきり恥ずかしいことをしたり、
恥をかいたりしてください。ことわざでも『旅の恥はかき捨て』といっています。
モーツアルトは、人生の約1/3の時間を旅していました。
あなたも長い長い人生旅行の旅の途中です。思いっきり恥をかいてください。
そうすれば、きっと強くなります。きっと成長しますよ。
ひなたの名言集:
{netabare}
・引き返せるうちは旅ではない。引き返せなくなったときに、初めてそれは旅になる。
・思いの強さと我儘とは紙一重である。
・空にある星がすべてと思うなかれ。
・悪意に悪意で向き合うな。胸を張れ。
・時計の針を一番進めるものは忙しさである。
・友達って多分ひらがな一文字だ(これはキマリの迷言 なんとなくわかります)
・何かをするのが思いやりではない。何もしないのも思いやりである。
{/netabare}
{/netabare}
{/netabare}
さらに、エンディングへの入り方が絶妙でした。
楽しい終了のときには「ここから、ここから」が物語の続きのように優しく響きます。
そして、第十二話の感慨深い終了のときは、「またね」が余韻を残すように静かに歌われました。
行動力のしらせ、優しさのキマリ、思慮分別のあるひなた、大人を動かす力のある結月、これら四人が一人でも欠けていたら、この旅は実現できなかったでしょう。
パンツ さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
物語、作画、声優、音楽、キャラ、全部のレベルが本当に高い!
ももたろす さんの感想・評価
4.6
物語 : 5.0
作画 : 4.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
sttsk さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
2007年に昭和基地に招待された元宇宙飛行士の毛利衛が「宇宙には数分でたどり着けるが、昭和基地には何日もかかる。宇宙よりも遠いですね」と話したことに由来する。bywiki
ゆるゆる:★★★ (葛藤と衝突-★2,ホワホワ+★3)
青春度 :★★★★★(葛藤と衝突+★2*)
冒険度 :★★★ (友情的やり取り優先-★2)
ドラマ性:★★★★
丁寧度 :★★★★★ (友情的やり取り優先+★2)
リアル :★★★★ (船乗以降描写+★3,演出優先-★2)
>過去のカットが入るのがいい。
>このシーンでこのBGMドーン!!が巧い。
>主人公たちの性格とエピソードと南極でのミッションのバランスがとても心地いい。
↑
*人間関係に苦しんだり追い詰められた経験がある人ほど、心に沁みるような場面や展開が含まれている。
↑
これがあるおかげで悩み苦しむキャラクターに生きている人間としての奥行が生まれて、物語の全体をバックアップしている。
🚩🐧 🚢🌊
◎こんな人にお勧め
>どこか遠くに行きたい人
>友情とドラマを求める人
▲お勧めできない
>ゆるふわ描写のみを求める人(大人の趣味を女の子にさせてみた系ではないので注意)
>テンポがいい場所移動やスリリングな冒険とサバイバルを求める人
>_2022/10_一部修正
た さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
くまごろう さんの感想・評価
4.3
物語 : 5.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
U-yan さんの感想・評価
4.7
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
4人の女子高生が民間調査隊メンバーとして南極に旅をするお話です。評判通りの名作でした。このキラキラした青春は数あるアニメの中でもトップだと思いました。4人それぞれが心にもやもやと抱える物があるのだけど、夢にまで見た南極での生活や深まる友情で乗り越えていくところは観ていて気持ちよかったです。いっぱい働いていっぱい遊ぶ(はしゃぐ)のはさすが女子高生w大人の調査員メンバーもいい人ばっかで楽しかっただろうな〜。声優さんはとにかく豪華です。この4人は完璧、言う事なしwそれと音楽もとても良かったです。「また絶対に4人で」と約束されちゃうと、アニメなのに応援したくなっちゃいました。
退会済のユーザー さんの感想・評価
4.5
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
shino さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
いしづかあつこ監督、構成花田十輝。
高校時代に素敵な想い出を残したいと、
好奇心旺盛なマリは日々を憂いている。
とあることから南極を目指すしらせと出会い、
彼女の熱意に心動かされたマリは、
共に南極を目指すことを誓う。
やがて仲間も集まり4人の女の子の旅が始まる。
想像も出来ない世界に物語は動き始める。
可愛い女の子が元気一杯の作品です。
人気声優を起用し、キャラデザインも良し。
メッセージが徹底していて好感です。
若さとは好奇心と力ですから、
勇気を持って、一歩踏み出すこと、
その一歩が未来に繋がるのでしょう。
コミックリリーフ的なキャラが重なり、
私としては高カロリーなアニメで、
得意な設定ではないのですが、
想いは海を越え、過去を乗り越え、
素敵な風景がそこにあることを期待したい。
最終話視聴追記。
{netabare}本編を事実上、12話で終了させて、
13話は余韻を楽しむかのような構成。
これは見事としか言いようがない。{/netabare}
輝かしい青春がここにあります。
たくさんの素敵な出会いを経験し成長する。
この道はきっと彼方まで続いている。
ローズ さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
らぎ さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
このアニメを超えるアニメはもう出てこないのではないかと、思うほど素晴らしい作品 親を持っている人なら誰でも泣けると思う 無駄な話しが1話もなく綺麗に完結している作品でもある。
Becky1618 さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
先週一気に見た。何で今まで見なかったんだろう。
素塔 さんの感想・評価
4.5
物語 : 5.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
新たな青春のバイブル。
そう呼んでも過言でないほどの熱烈な支持を集める「よりもい」について
今さら何かつけ加えることがあるのだろうか?
あるとすれば多分、「よりもい」のネガティブ補正だろうか。
誤解を招きそうなのであらかじめ断っておきたいが、
批判的なことを書いて評価を落とす、などという意味ではない。
南極を目指した四人の少女たちの友情と成長を描くメインストーリーは
ネガティブなものがポジティブに昇華される、いわゆる王道展開になっているが、
充実したストーリーを1クールに圧縮した結果、異常に密度が高くなり
ストレートでわかりやすいメッセージが頻出する一方、
心情には含みのある表現が多く用いられる。そして、複雑なニュアンスは往々
ポジティブな方向に解釈される傾向があるようだ。
作品の中心を貫く軸は、小淵沢報瀬の喪失と再出発の物語である。
彼女の葛藤のリアリティーこそが本作の真髄だと自分は考えている。
その心理プロセスをたどり、ニュアンスを正確に読み取るためには
あえてネガティブを強調した解釈が必要なのではないか。
それによって本作が、底の浅いポジティブ礼賛とは一線を画した
確かな内実を備えていることが確認されるだろう。
「よりもい」の本当の深さを測定するために投げ下ろされる
測鉛のようなものに、この作業がなればよいと思う。
{netabare}
何度も何度も挑戦を繰り返し、困難な現実を突破する。
こんな極度に明快で前向きなメッセージがこめられたエピソードが
何重にもオーバーラップされながら畳みかけてくる。
(氷を砕き前進する饅頭号、南極観測の歩み、縄とびの習得・・・)
その結果、その直後の報瀬による南極到着の第一声「ざまあみろ!」は
痛快な勝利の雄たけびとなり、観測隊総員の凱歌となる。
ポジティブな方向への補正がはたらく、典型的な例である。
この場面をどう捉えるかによって、全体の印象は異なってくるだろう。
本人がこのときのことを全く憶えていないという驚愕の事実が第12話で明らかにされる。
長年の願望がかなえられた瞬間の記憶がない、この異常さをどう考えるべきか。
報瀬にとって南極とは何なのか。この大前提に立ち戻って
彼女のモチベーションに潜んでいる屈折を凝視しなければならない。
「淀みの中で蓄えた力が爆発して、全てが動き出す!」
走り出した青春の目的地。宇宙よりも遠い場所。
青春の可能性が結晶した、輝かしい南極のイメージの陰で
報瀬の南極は正反対のベクトルを指している。そこは何としても、
青春を丸ごと棒に振ってでも行かなければならない妄執の場所だ。
自分は覚めない夢の中にいる。報瀬はそう表現する。
もう母が帰ってくることはない。頭ではそう理解していても心が追いつかない。
喪失の苦しみが癒えることなく固着してしまった、宙づりにされた日常。
帰らない母を待つ日々が、永遠に同じように続いていく恐怖のなかで
南極へ行く。このドラスティックな計画だけが唯一の心の支えになった。
目標が困難なことはむしろ好都合だった。どんなに周囲から嘲笑されても
あるいは行く手を阻まれても、それがいっそう心を奮い立たせる。
負のエネルギーを推進力に変換して前進する疑似ポジティブ。
そうしたメカニズムをここに想定するのが自然なのではないか。
南極に着いたらきっと感動して泣くだろう。だがそうはならなかった。
気持ちの整理がつかないまま、一番表層にあった感情が爆発した、
その結果が「ざまあみろ!」なのだろう。
身についた虚勢が、反射的に出たのだともいえる。ここにあるのは
虚像の南極にすがりつくことで危うく精神の平衡を保ってきた痛ましい姿だ。
南極を目指す真の動機は、現実逃避だったとさえいえるだろう。
最後の目的地への出発をためらう報瀬。その背中を押したのは隊長の
「思い込みだけが現実の理不尽を突破し、不可能を可能にし、自分を前に進める。」
という言葉だった。もちろん、ポジティブに受け取るのが普通だろうが、
ここも逡巡する報瀬の心情に引きつけてネガティブ補正を加える。
出発をためらう理由として、最後の場所で何も変わらなければ
永遠に喪失感の中に取り残されてしまうという恐怖が打ち明けられる。
そのもう一つ奥にはおそらく、南極という目標が失われ
喪失を埋め合わせる支えがなくなってしまうことへの恐れがある。
宿舎の部屋の床に、一枚一枚、紙幣を並べながら
一心に南極を目指してきたこれまでの過程を振り返るシーンがある。
無我夢中で突き進んできた日々の結実である百万円は
はたして彼女に前進する勇気を与えるだろうか。自分にはそうは思われない。
南極行きの資金を蓄えることからして、あまり正常ではない。
ほぼ実現不可能な事柄を計画的に準備するというのはどこか倒錯的だ。
追いつめられた報瀬の現実逃避と見るほかない。
母の不在は、際限のない遅延にほかならず、
待ちつづける心が崩壊しないためには、自分の方から出向いていくしかない。
そのとき「お母さんが待っている」という思い込みが仮構される。
言い換えればそれは、南極に行きさえすればすべてが変わると信じることだ。
だが南極に来ても何も変わらなかった。
むしろ到着してからが、本当の葛藤のはじまりだった。
それでも、最後の旅に出発する決断をしたのはなぜか?
自分の「思い込み」と孤独な日々に決着をつけるため。そう考えたい。
そして、南極に来た本当の「意味」を見つけるためではなかったか。
この作品が一歩を踏み出す勇気を描いていることは間違いない。
たとえ結果が恐ろしくても、進まなければならない時がある。
それを決断するのは自分だが、その勇気を与えてくれる大切な存在があること。
やがて開示される本作の主題が予見されているように思える。
思い込みに決着をつけるために、その思い込みを貫く。
これが報瀬の出した結論だったように思える。
「お母さんが待っている」という彼女の思い込みは実は正しかったのだ。
旅の最後の目的地、内陸基地で母のパソコンが見つかった。
宿舎の部屋で起動させる報瀬。メールの受信がはじまる。
すべて未読の、1000通以上の、母に宛てた自分のメール。
事実だけを見れば、母の死が確認された、ただそれだけだ。
報瀬の内面に即してみれば、ようやく母の死が現実として受けいれられて
覚めない夢から脱け出せた、というような説明になるだろう。
しかしこのシーンの衝撃的な迫真感を解するにはそれだけでは足りない。
逸脱を覚悟のうえで、イマジネーション主導の主観的解釈を試みる。
メールのタイトルが一つの例外もなく「Dear お母さん」であること、
ここには多分、作り手の意図があるはずだ。
Dear お母さん Dear お母さん Dear お母さん Dear お母さん Dear お母さん・・・
次々に表示されていくタイトルの連続は
いつしか心のなかで繰り返される呼びかけに変わってゆく。
・・・Dear お母さん Dear お母さん Dear お母さん Dear お母さん! お母さん!
お母さん! お母さん! お母さん! お母さん! お母さん! お母さん!・・・
呼びかけても、呼びかけても、呼びかけても、応答しない母に
報瀬は必死になって呼びかけつづけている。何十回と、何百回と。それでも応答はない。
嗚咽がこみ上げ、ついには耐えきれずに本当の叫びがほとばしる、
「お母さん!お母さん!・・・」
この経過は、臨終の疑似体験そのものではなかったか。
彼女はいま、この瞬間、母の死に直接立ち会う経験をしているのだ。
心の内部の現実はしばしば、通常の現実を凌駕する現実感をもたらすものだ。
これは欠落したままだった「本当の喪失」が現実になった瞬間である。
喪失の先へ歩き出すためには絶対に必要だったこの段階を通過させ
宙づり状態の喪失から報瀬を解放するために、貴子は待っていたのだと想像したい。
「本当の喪失」の経験という大きな結末を経て、
本作の主題に結びついたもう一つの結末に目を転じていこう。
あえてネガティブな心理を強調し、報瀬が目指してきたものが
喪失を埋め合わせるための「虚像の南極」だったことをしつこく示そうとしたのは、
この主題をより明瞭に浮彫りにしたかったからだ。
ここまで何度となく「本当の」という形容を使ってきたと思うが、
「よりもい」は四人の少女が、それぞれの「ほんとう」を探し、見出してゆく物語だ。
「ほんとうの友だち」を求めつづけて、ついに見つけることができた日向と結月。
「ほんとうの青春」を求めつづけて、ついに見つけることができたキマリ。
言い換えれば「よりもい」で描かれる四人の成長を促した決定的な契機、それが
「ほんとう」の発見なのだ。
報瀬の物語の結末にあるのも、もう一つの「ほんとう」の発見だ。
最後の旅の途上で、南極は好き? と問われたキマリがこんな風に答える、
一人だったらわからないけど、みんなと一緒だったから南極が好きになった、と。
そう告げられたとき、報瀬は自分が南極に来た本当の意味を知ったのだ。
Dear お母さん。友達ができました。
ずっと一人でいいって思っていた私に、友達ができました。
ちょっぴり変で、ちょっぴり面倒で、ちょっぴりダメな人たちだけど、
一緒に南極まで旅してくれる友達が。
ケンカしたり、泣いたり、困ったりして、それでも
お母さんのいたこの場所に、こんな遠くまで一緒に旅してくれました。
私はみんなが一緒だったから、ここまで来れました。
報瀬にとっての「ほんとうの南極」がここにあった。
これをメールで母に伝えずにいられなかったのには明確な理由がある。
それは、自分が見つけたこの南極が、母が愛した南極と全く同じだったとわかったからだ。
日本への帰路に就く日、隊員たちの前で報瀬は南極への想いを語る。
かつて自分が南極に抱いていた複雑な感情と、いま感じている気持ちと。
そして、わかった気がしました。
母がここを愛したのは、この景色と、この空と、この風と、同じくらいに
仲間と一緒に乗り越えられるその時間を愛したのだと。
何にも邪魔されず、仲間だけで乗り越えていくしかないこの空間が
大好きだったんだと。
過酷な自然と向き合いながら、仲間と過ごしたかけがえのない時間。
母がこの場所を愛したその同じ想いを直接、経験し、体感し、実感できたのは
自分にもまた、一緒に乗り越えてきた仲間たちがいたからなのだ。
報瀬はこうも願っていた。母が言ってた南極の宝箱をこの手で開けたい、と。
その願いはいま、すべてかなえられた。
自分たちの、四人の南極を手に入れたことによって。
お母さんが見たのと同じ景色が、私にも見えますか・・・。
広大で、無機的で、どこまでも非情な世界。
すべてが剥き出しで、純粋で、裸のままの自然は
うわべやごまかしをきっぱりと捨て去ることを要求してくる。
この背景の中でこそ、四人の成長は鮮烈に視覚化されて直かに心を撃つ。
壮大なパースペクティヴの中に置かれることで
どれほどささやかに見えても、それが本当のものであるならば
そのかけがえのなさは輝きを放ち、この先に待っている日常へとつながってゆく。
バッサリと髪を切り、形見のパソコンも南極に置いていく報瀬。
つまりは断ち切ったのだ。百万円を南極に残した真意もここにあるだろう。
空虚な心を何かで埋め合わせる必要はもうなくなった。
代わりではない「本物」を手に入れたから。
「私はここが大好きです。必ずまた来ます、ここに!」
最後に現れるオーロラは、初見時はややくどいようにも思えたが、
これが報瀬と母との物語を締めくくり、同時に南極の旅の本当の意味を要約した
象徴的なシーンであることが、いまならわかる。
それはまた、三年の歳月と一万四千キロの距離を越えて
母娘の会話がつながった瞬間だった。
「本物はこの一万倍綺麗だよ」「知ってる…」
{/netabare}
話が大きくなって恐縮だが、「探求譚」という伝統的な物語のジャンルがある。
その源流は中世ヨーロッパの聖杯探求譚、さらには遠くギリシャ神話にある
アルゴー船の金羊毛探求譚にもさかのぼれるだろう。
この探検船の乗組員は「アルゴノート」と呼ばれた。
(因みにWikiで検索する際は原語の「アルゴナウタイ」の方が詳しい。)
それぞれの「ほんとう」を求めて、はるかな南極の地まで旅をした四人の少女。
こんな風変わりな現代のアルゴノートたちが新しく生み出した物語、「よりもい」は
古い古い物語の系譜の、遠い遠い末流に連なるものではないだろうか。
青春アニメの枠の中だけに収めてしまうのはちょっと惜しい気がする。
(2020/12/6 : 初投稿、2022/7/28 : 改題)
らー さんの感想・評価
4.6
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
登場人物の関係が少しだけけいおんに似ているような気がした。dアニメストア for プライムビデオでの評価がどのアニメよりも高く見えたので視聴したが満足だった。
をぬ さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
バステト さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
1-13まで捨てる回なし。
毎話、リアタイで楽しませてもらった。ラッキーすぎる。最高のアニオリ。
nbf85jhmW さんの感想・評価
1.0
物語 : 1.0
作画 : 1.0
声優 : 1.0
音楽 : 1.0
キャラ : 1.0
状態:観終わった
マーティ さんの感想・評価
3.4
物語 : 3.0
作画 : 3.5
声優 : 3.0
音楽 : 4.5
キャラ : 3.0
状態:観終わった
CiRk さんの感想・評価
3.3
物語 : 2.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 2.0
状態:観終わった
女子高校生が南極を目指す話。
自分にはほとんど良さがわからなかった。
{netabare}
南極に行くまでの過程がご都合主義だと言っている人もいるけど、その点に関しては、南極に女子高生が行くという現実離れした話なだけに、仕方ない面だと思う。だけど、それならば行く動機だけでもはっきりさせないといけないはず...。
なのに、この作品で動機がちゃんとしてるなと感じたのは報瀬ぐらいしかいない。それと、レポーターとして南極に同行"させられる"結月は行く理由がはっきりしているから〇。
ただし、主人公のマリと日向に関しては南極に行く動機が不十分。あの程度の動機なら、もっと他に行きたい動機がある人もいると思うし、「青春したい」や「何かを成し遂げたい」などという不鮮明な動機にするならまだ、結月のように「同行させられる」キャラという設定にした方がよかった。
とはいうものの行くまでの過程やキャラの心理描写が丁寧に描いたことは評価できると思う。結月を行くように説得する当たりの話はとても良かったと思う。
5話ではめぐっちゃん関係の話が描かれるが、この話は何がしたかったのかよくわからない。クズなキャラが友人相手なのにもかかわらず、かなり酷いレベルの嫌がらせをして、なぜか勝手に謝罪をしてくるという不自然な話にしか思えなかった。
その後ついに南極船に乗るが、このパートがかなり酷い。オーストラリア当たりの回から最終回までずっと修学旅行感覚にしか見えない。メインキャラの四人どころか、注意しなければいけないはずの大人まで宴会をしたりして遠足感覚。前回の観測船で死者が出たなんて設定を忘れてしまうほどには酷かった。おそらく、そういったシーンを描かないと尺が余るから船酔いやパスポート紛失などのエピソードを入れたのだと思うけどそれが裏目に出ている感がある。せめて、ワチャワチャした空気感を少しなくせばよかったのにと思う。
ただ、日向関連の話は良かった。綺麗事のようにいじめた人と仲直りするのではなく、縁を切ったというのがよかった。
そして、いよいよ南極に到達するのだが、南極到着後のシーンが一番この作品が個人的に気に入らなかった理由。南極に付いた瞬間に主人公たちが発する言葉は感嘆などの言葉ではなく、「ざまぁみろ」という捨て台詞。
そして、主人公たちに続いて大人たちまで全員で「ざまぁみろ」と発する。
こんなのを見てしまうと、観測船の目的が自分たちを馬鹿にした人への「鬱憤晴らし」にしか見えない。そもそも行方不明者が出たのなら、観測船への懸念などは当然出るはずで、それは馬鹿にする人たちがおかしいのではなく、前回の観測船で不明者を出した乗組員たちに責任があるはず...。
にもかかわらず、その乗組員たちも含めて「ざまぁみろ」と発言する。何を見せられているのだろうって思った。むしろ、観測船を出させてくれて、観測船に乗せてくれて「ありがとう」じゃないのか...。
南極到達後になってやっと話がよくなってくる。ここでしっかりと南極の魅力が伝わってきたのは良かった点だと思う。特に、最後の母からのメッセージがよかった。変にお涙頂戴系の遺言ではなく、一言でのメッセージでかつ南極の景色についてのメールだったのは非常に良かった。
ただ、報瀬から母へのメールが1101通で止まるところやめぐっちゃんが北極に行っているなどの話はあまりに突飛で不要だったと思う。
全体を通して粗が多く合わなかったけど、最後のあたりはしっかりと魅せてきたと感じる作品だった。それと、話の最後あたりに入るBGMはとても良かったと思う。人によっては「ざまぁみろ」の部分も感動するらしいし、自分が特殊なのかな?
終わり良ければ良し理論でストーリー☆2.5
{/netabare}
あや さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
青春したくなる!
スポ根アニメとか見てもこういうことはあまり思わないんですが、なんかこのアニメを見てたら青春したくなりました。
あと、南極に行ってみたくなった!笑
実話に基づいているであろう南極の話がリアルで良かったです。
QWERTY さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
その勢いのまま、彼女達と旅に出かけられます。
ああ、こんな冒険旅行がしてみたい!!
声優さんがあり得ない程豪華で、メインから脇までさすがの存在感を主張し合っています。キャスティングに死角無し。
なかでも三宅 日向(cv井口裕香さん)のはまり具合が最高。
キャラが生きてる。そう思いました。
どうですか? 南極。
気付けば1クールあっという間だと思いますよ。
れるびい さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
三宅日向のイラストを描いてみました。
https://www.pixiv.net/artworks/96922972
エンディングの背景イラストを描いてみました。
https://www.pixiv.net/artworks/96776732
最近観たものの中で一番です!
声優さんの演技、イラスト、音楽、どれも素晴らしいです。
なんでだろう、単純な青春ものとは一味違う気がします。
舞台が南極だからなのか、はたまた場所は関係なく
ひたむきな姿勢に感動を覚えるのか、定かではないのですが、
すべてのアニメの中で5本の指に入るほど個人的に好きです。
高校生の純粋な感情も、大人たちの夢や冒険心も
自分の日常と重ねて、観ていて何かうらやましくなった。
エンディング曲がとても好きで、CD買ってしまいました。
サビの部分の「バカにされたって構わない」という歌詞に
ものすごく共感しました。
大きな事に挑戦する事は、得てして馬鹿にされやすいです。
周りは恰好のネタにするし、無理だと笑い、本気にしない。
本気で信じてるのは、やっている本人だけ。
結果が出るまでの長い間、孤独に努力を続けて、
成し遂げてからやっとみんなが信じ始める。
それでも、バカにされて笑われても、自分の欲求が勝る。
「~バカ」という言葉はある意味最上級の褒め言葉。
たぶん、本気で夢中になってるバカが一番強いんです。
ED曲ピアノカバーしてみたのでよかったら見てって下さい。
あにこれ限定公開でございます。
https://www.youtube.com/watch?v=GJvdv6PiORE
フィリップ さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
女子高生が南極に行くという突拍子もない話を丁寧に描ききった名作。
1話目を初めて見たときから、これは良い作品になるのではないかと感じていたが、その通りに、最初から最後まで夢中にさせてくれる優れた作品だった。
様々な悩みを抱える多感な高校生たちが、何かを変えるために南極を目指すというストーリーが新鮮だったし、ほかにはないオリジナリティをもっている。そして、主人公の4人たちがお互いを思いやり、自分たちの悩みを昇華させていく各話の見せどころがしっかりと描かれており、胸に迫ってくるものがある。
見終わったあとに、自分も何かに挑戦してみたくなる素晴らしい作品だ。
(2018年3月29日初投稿)
(2018年5月17日追記)
{netabare} 100万円の札束を落としたことがきっかけで、それを拾った少女とともに最後はタレントまで巻き込んで、南極行きを成功させる。
これを字面だけ見たら、「そんなことあるわけない」のひと言で終わりだろう。
だいたい携帯で決済ができる時代に札束を持ち歩くことがどれだけ現実離れしているのかは、作り手も十分に承知している。観ている私も「オイオイ」と突っ込みながらも、100万円という現金からつながっていく展開と関係性がとても面白かった。
そして、現実では女子高生は南極に行くことはできない。
ツアーなどで行く方法はあるが、昭和基地に行くためには、南極観測隊の乗組員になるか「しらせ」の同行者になるしかない。同行者は、研究者や新聞記者、教員などの人々で構成されている。これまでの最年少参加者は設営のエンジニアで20歳の男性だという。
しかし、これはそれほど重要な部分ではない。
そもそもこの作品は、「女の子たちが頑張る青春ストーリーがつくりたい」「行ったことのない場所を描いてみたい」というのが出発点。それをいかに「本当のことらしく」「テンポ良く」描いていくのかというのがポイントで、そういう意味では、この作品は十分に成功していると思う。
4人の友情関係に至る部分に説得力がないという意見もあるが、全くそうは思わなかった。友人になるときの描き方は難しいもので、これは本当に人それぞれだと思う。気の合う者同士だと一瞬にして何年も交流があったような深い関係になることもあるし、長い時間をかけて構築していく関係性もある。お互いの性格や、その時に何を欲していて、何を目指しているのかということも影響すると思う。
そういう意味では、4人は自分たちが欠けているものをそれぞれ補って、ひとつのことを共に目指していける絶妙なキャラクター像だと感じた。
報瀬とキマリが仲良くなる描き方はとても腑に落ちたし、結月がほかの3人と一緒なら南極に行くと宣言する話はとても好きだ。3人と結月との関係性の深め方は、私にとっては説得力があった。全体的にコメディタッチの部分とシリアスな部分の匙加減が心地良く、楽しく見せるための工夫がなされていると感じた。
全話を13話で終わらせなければいけないというオリジナルストーリーの関係上、カットしなければいけなかった部分は多々あっただろう。しかし、女子高生が集まって、南極まで行って帰ってくる。しかも、行方不明になった母親への想いを決着させるという大きな問題をはじめ、4人の問題を何らかの形で解決させることをこの話数で完結させたのは、本当に素晴らしいと思う。無駄と思えるシーンはなかったし、やり切っている。
南極のシーンや仕事ぶりをもっと見たかったという意見もあるが、この話は、そこがテーマではない。女子高生たちが自分たちの悩みを昇華させて一歩踏み出すことが最も重要で、それをやるために余計なものは全てカットしている。しかし、もちろん南極についてかなり突っ込んで調べていて、公式サイトをチラッと覗いてみただけでも、この作品のためにどれだけ綿密にしっかりと取材を行ってきたかということを垣間見ることができる。
また「環境汚染をすすんで行っているバカな話だ」という間違った批判は放映直後からあった。赤いシロップで線を引いてソフトボールで遊ぶ最終回のシーンのことだ。これは、実際に観測隊がレジャーで行っていたことを取り上げている。何もない場所なので、どんなことをするにしても面白いイベントにしようとしていたという実際の楽しみ方がよく分かるシーンだ。シロップで氷上に線を引いたところで環境汚染になる可能性は極めて低いそうだ。
しかし、もちろん、試合が終わった後、そのシロップの部分は全て掬い取って、皆でかき氷としていただいたのだという。やはり、少しでも環境に影響を及ぼす可能性があることはやらないように最大限に配慮していることはHPでも紹介されている。研究者たちも赴いている地で、さすがに変なことをやるわけがない。アニメでもそこまで描写していれば良かったのだが、かき氷を食べるのはその前のシーンでも登場しているし、わざわざ再度やる必要もないという判断だろう。
ラストの100万円を置いていくところ、めぐっちゃんが北極に行っているところなどは、驚かせてくれたが、このまとめ方も悪くなかったと思う。特にこの100万円は、始まりであり、終わりでもあったというのは清々しい。現実的には100万円を持って帰るのは当然のことだが、南極に行くためにずっと苦労して貯めたお金がきっかけだったが、それを何とも思わなくなるほど大切なものを得たということだ。そして、再度、南極に来る理由にもなるだろう。
めぐっちゃんのシーンは色々な考え方があるが、めぐっちゃんの性格などを考えたのと、尺の問題だったかなとも思う。あの5話に決着をつけようと思うと、なかなか難しい。苦肉の策だったようにも思えるが、私にとっては大きな問題とは感じなかった。
全体を改めて思い起こしてみると、1話からのテンポ感、どこをどのように時間をとって見せていくのかというバランス感覚が絶妙で、とても完成度が高い作品だと思う。見せるところはしっかり見せ、感動させるところは、じっくりと描き切り、笑って泣ける作品に仕上げた。このストーリーを13話でやり切ったということに敬意を表したい。 {/netabare}
(2018年12月10日追記)
NYタイムズ紙が選ぶ2018年ベストTVショー・国際部門の10本に選出
12月4日のニュースなので、もう知っている人も多いかもしれないが、よりもいがNYタイムズ紙が選ぶ2018年ベストTVショー・国際部門の10本に選出された。これはドラマも含まれた中からというから大したものだと思う。選評の訳文は以下のもの。
日本の南極の研究機関への科学的探検に参加した4人の10代の少女についての、大胆で楽しいアニメシリーズは、かなり特定の視聴者向けの番組に思えるかもしれません。しかし、脚本の花田十輝、監督のいしづかあつこによる『宇宙よりも遠い場所』は、年齢や文化の境界を越えて翻訳されるべき面白く感動的な成長物語です。この作品は、友情がどのように青年期の不安や悲しみを克服できるのかということについての絶対的に本物の描写をしています。
選出された10本には、ヒュー・グラント主演のイギリスの実話ドラマ『英国スキャンダル』や2011年から続くスウェーデン・デンマーク合作の『ザ・ブリッジ』、世界的に評価されているスペイン・ドラマ『ペーパー・ハウス』などの人気作が名を連ねている。全体で600本を超える作品のなかから厳選されたとのことで、アニメは、よりもいだけだ。NYタイムズは世界的に知られる新聞だけに、これをきっかけにより多くの人々に視聴されれば嬉しい。
宇宙よりも遠い場所のレビュー・感想/評価は、ユーザーの主観的なご意見・ご感想です。
あくまでも一つの参考としてご活用ください。 詳しくはこちら。
宇宙よりも遠い場所のレビュー・感想/評価に関する疑問点、ご質問などがございましたら
こちらのフォーム よりお問い合わせください。
いつだってボクらの一歩は好奇心から始まった。
見たことのない風景を、
聞いたことのない音を、
嗅いだことのない香りを、
触れたことのない質感を、
味わったことのない食物を、
そして感じたことのない胸の高鳴りを、
いつの間にか忘れてしまった欠片を、
置き去りにしてきた感動を拾い集める旅。
そこにたどり着いたとき、
ボクたちは何を思うのだろう。
吠える40度、狂う50度、叫ぶ60度、
荒れる海原を超えた先にある原生地域。
地球の天辺にある文明を遠く離れた遥か南の果て。
これは《南極》[宇宙よりも遠い場所]に向かう
4人の女の子たちの旅の物語。
ボクらは彼女たちを通して、
明日を生きるキラメキを思い出す。(TVアニメ動画『宇宙よりも遠い場所』のwikipedia・公式サイト等参照)
水瀬いのり、花澤香菜、井口裕香、早見沙織、能登麻美子、日笠陽子、Lynn、金元寿子、本渡楓、大原さやか
原作:よりもい、監督:いしづかあつこ、シリーズ構成・脚本:花田十輝、キャラクターデザイン・総作画監督:吉松孝博、美術設定:平澤晃弘、美術監督:山根左帆、色彩設計:大野春恵、撮影監督:川下裕樹、3D監督:日下大輔、編集:木村佳史子、音響監督:明田川仁、音響効果:上野励、音楽:藤澤慶昌、音楽制作:KADOKAWA、協力:文部科学省/国立極地研究所/海上自衛隊
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