スランプで日常系なおすすめアニメランキング 2

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメのスランプで日常系な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年04月30日の時点で一番のスランプで日常系なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

76.4 1 スランプで日常系なアニメランキング1位
こみっくがーるず(TVアニメ動画)

2018年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (537)
2083人が棚に入れました
萌田薫子(P.N.かおす)15歳。職業高校生、そして4コマまんが家!
まんが家専用の女子寮に引っ越してきた彼女は、同室の少女まんが家の小夢やTLまんが家の琉姫、少年まんが家の翼といった仲間に囲まれて、 今日も楽しくネームにペン入れ、仕上げ作業に徹夜作業!
かわいくて面白い、まんが家寮生活が始まります!

声優・キャラクター
赤尾ひかる、本渡楓、大西沙織、高橋李依

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

かおす先生が不憫かわいい、終わってみれば安定のきらら枠。

「まんがタイムきららMAX」に掲載の4コマ漫画が原作ということですが、原作は未読です。

主人公のかおす先生(本名: 萌田薫子(もえた かおるこ))も含めて4人のメインキャラは、高校一年生の現役女子高生でありながら漫画家という異色の設定。

タイトルの『こみっくがーるず』は、「こみっく=漫画 を描く女の子」という意味と「滑稽な女の子」という意味のダブルミーニングと思われます。よう知らんけど。

文芳社という出版社で漫画家デビューを果たしたものの読者アンケートで最下位という残念な結果になってしまったかおす先生。

かおす先生のブレークスルーを図った担当編集の編沢さんから、文芳社漫画雑誌掲載作品を描く女性漫画家が集まる女子寮への入寮を進められ、かおす先生は一念発起上京を果たします。

そこで出会った漫画家仲間との寮生活や通学する学校での学園生活をストーリー上のメインとする日常系作品です。

かおす先生は女子高生でありながら周囲の女子高生に対して一歩引いてしまい、ときに「胸があたって嬉しい」とか「カワイイ女の子に囲まれて幸せ」といった「おっさん」的な感想を持つので、その外見的ギャップと内面的部分への共感が作品のウリの一つではあると思います。

作品の性格上、日常場面でも漫画制作に関わる描写が多いです。かおす先生以外の三人がそれぞれ苦労はありながらも比較的順調な漫画家生活を送る中、没ネームと編沢さんからのダメ出しに悩まされ、漫画制作技術的にも周りから劣ることに悩み、ネガティブに落ち込みときに慌てふためくかおす先生のあまりの不憫さに耐えられるかどうかが視聴のハードルになります。

一見ストーリーがほとんど無いように見えて、やはり「漫画制作」という作品の芯があるために全体に渡りうっすらとしたストーリーと主人公を含めた各キャラの成長が描かれるのは『NEW GAME!』といった作品とも類似性があります。

しかし『NEW GAME!』の青葉と主人公のかおす先生の能力設定と性格設定が逆方向を向いているため、『NEW GAME!』が合うからといって『こみっくがーるず』が合うかどうかは一概に言えないと思います。

ただ個人的には1クール通して観た結果として、かなり面白かったです。原作にも少し興味を持てて、読むことも検討しています。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 39

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

あばばば(笑)地味にハマっています・・・。

原作未読。最終話まで視聴。

いつも期待度の高いきらら枠作品。
この作品も笑いあり、感動ありの良作だったと思います。

主人公の”超”ネガティブな性格が評価の分かれ目かな?
ここさえクリアできれば、最終話までかなり楽しめると思います。

序盤~中盤は、女子高生漫画家たちのほのぼのとした日常を描き、終盤は上手く感動的な展開に・・・。

本当に、ほのぼのと感動は相性が良いと再確認しました。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 40

ASKA さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

きらら系女子漫画家寮生活

きらら系4コマ漫画が原作。ゆるふわな女子高生兼漫画家の女の子たちの日常系のおはなし。主人公の4コマ漫画家の萌田薫子(PNかおす)をはじめ薫子が入寮することになる女子漫画家寮の3人と寮母さんや担当編集さんとの日常がメインです。他に少女漫画家の恋塚 小夢(PN恋スル小夢)、エロ漫画家の色川 琉姫(PN爆乳姫子)、少年漫画家の勝木 翼(PNウィング・V)や寮母さんの交流を描いており、漫画家の仕事についても触れられています。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 28

65.9 2 スランプで日常系なアニメランキング2位
やくならマグカップも 二番窯(やくも)(TVアニメ動画)

2021年秋アニメ
★★★★☆ 3.3 (79)
225人が棚に入れました
みつけたよ!私だけの素敵。伝説の陶芸家である亡き母・姫菜の影響で陶芸に出会った姫乃。美濃焼コンテストに出品し、作品を通して“自分の気持ち”を伝えることができた姫乃は “もっと素敵なもの”を作ると意気込む。一方、コンテストで最優秀賞を逃した十子はめずらしくうわの空で…陶芸が繋いだ新しい仲間との出会い。三華が作った“あの作品”の誕生秘話や、姫乃と直子の絆、そして十子の秘めた願い。たくさんの事を経験する姫乃達は、自分が本当に作りたいものを探し始める。陶芸に魅せられた女子高生たちによる、「昨日よりちょっとだけ胸を張れる」陶芸ストーリー!まだまだ続く、『やくならマグカップも 二番窯』!
ネタバレ

yuugetu さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

陶芸を主題に家族関係を描き出した良作(一部改訂)

2021年のTVアニメ。春季に1期、秋季に2期が放送。1期2期を通して評価しています。

岐阜県多治見市を舞台に陶芸部の少女たちを描く作品。
地元IT企業・株式会社プラネットが発行するフリーコミックが原作で、10年続くコンテンツです。
2019年に日本アニメーション側からアニメ化を打診して実現しました。

私は全く違う地方の出身ですが、中学校に陶芸窯がありました。クラブ活動で陶芸もやっていたので興味が湧いて視聴しました。


【物語】
家族や友人との関係と、陶芸の魅力がこの作品の二つの柱。とても上手に繋げて描いていたのが良かったです。
{netabare}
父母の故郷である多治見市に父と共に移住した女子高生・豊川姫乃が高校の陶芸部に入部するお話。
部員同士の友情や家族関係・陶芸を愛する人々の悲喜こもごもを、多治見市を舞台に陶芸に絡めて描きます。

陶芸を始めた時の気持ちを追体験でき、私は共感するところが多かったです。
何より、陶芸の「日用品」「美術品」「伝統工芸品」という3つの側面を劇中でシームレスに描き切ったのが素晴らしい。
全ての民芸品に言えることですが、使いやすさを求めれば日用品になり、美しさや思想を織り込めば美術やアートになり、歴史を備えれば伝統工芸になる。それを台詞や説明なしに描いて見せたのはお見事と言う他ありません。

アニメスタッフが目指したのは陶芸の豆知識をただただひけらかすような作品ではなかったということですね。{/netabare}


【声優・キャラクター】
主演キャラクターが素朴で可愛らしく、あざとすぎない塩梅でとても良かったと思います。声優さん達もとても合っていました。
親世代や年配者の描写も良かったです。流石のベテラン脚本家、年代別の描写が丁寧でした。


【作画】
仕草が細かいのにくどさが無く、陶芸に関わるシーンが丁寧なのが良いですね。この方向性がとても好きです。
特に2期11話の姫乃のろくろシーン、作業中の手の作画が神掛かっていて必見。
東京から越してきた姫乃の視点で美しい風景を沢山見れるのも良いですね。


【音楽・音響】
貫入音やろくろの音など、陶芸に関わる音が演出に使われているのが面白かったです。
OP、EDも合っていましたし、可愛らしく素朴な雰囲気で良かったです。
音楽や音響そのものも違和感がなくて好きでした。


【陶芸を題材にしたアニメとして】
物語が人間関係を軸にしているのと共に、陶芸のアニメとして私が良いなと思った点は以下の4つ。
{netabare}
・芸術作品としての描写
姫菜のオブジェが地域で愛されていたり外国でもファンが生まれている
河童の瀬戸物や地元の子供達が作ったオブジェなど街の背景

・日用品としての描写
喫茶店「ときしろう」や部室で使用されるマグカップや時四郎の茶碗
割れてしまった姫乃の座布団
ヒメナの作った仏様用のミニチュア食器

・伝統工芸品としての描写
陶磁器の歴史や各地の陶芸の紹介、土のお話
十子の祖父や窯元の描写、両親が十子に窯元を継がせたくない気持ち
コンクールに臨む十子の葛藤

・作り手のモチベーションの色々
陶芸が好きという気持ち(全員)
著名な先人への敬意や上手になりたいという向上心(十子、姫乃)
自分の発想を形にする楽しさ(三華、姫菜)
迷いや悩みが作品そのものや陶芸への向き合い方に現れる

・陶芸の知識の描写と作画の丁寧さ
様々な説明の挿入
成形する時の手の作画が細かい
焼成までに行われる各工程が会話シーン等に挿入される
作品の形や釉薬の色の表現の繊細さ

以上の内容以外にも音響など、物語を邪魔しない形でわざとらしくなく描かれるのが良いですね。{/netabare}


【親子の関係性について】
{netabare}姫乃の陶芸に対する心の移り変わりが物語の柱。
姫乃のモチベーションは、「お父さんを感動させたい」から「上手くなりたい」、さらには「賞を取りたい」、そして自分の心に正直に作ることへと変化していきます。

個人的には1期のお父さんのために茶碗を作る展開がちょっと引っ掛かっていたのですが、見直してみると姫乃の願いは「お父さんを喜ばせたい」から「お父さんを感動させたい」へと変化していたのですね。
だからこそ、次の目標が「陶芸がもっとうまくなりたい」なんだと気づいて感心させられました。

多治見に越してくるまでの様子からは父子二人の密接さが感じられます。
最終話でお父さんが見ている幼い姫乃の写真、全てお母さんと同じ髪型なんですよね。良くも悪くも家族内の繋がりが強かった。それは亡くなった母親のことも含めてです。
そして多治見に移住したことで、父も娘も周りの人への関り方が広がっていきます。

母と娘の結晶釉の作品には対比が見られます。
姫菜の結晶釉のオブジェは皆を感動させるけれども特定の誰かの物ではなく、偉大な先人の遺産として長い年月多治見に在ります。

その反対に、姫乃の座布団は「お父さんを感動させる」という願いを叶えながらも、最終的には壊れてしまいます。
父のために作られたはずだったのに、座布団は欠片(ストラップ)となり時四郎ではなく姫乃の手元に戻るのです。

何故かと言えば、それは姫乃自身がステップアップした証だからです。実物が無くなったからこそ、姫乃にとって座布団はゴールではなく通過点となる。
作品を作ることが「父のため」ではなく「自分自身のため」に変化したのです。

2期では時四郎の目線から子供にプレッシャーをかけてしまったのでは、というジレンマを描くのがまた良いですね。
けれど姫乃は母親に対するプレッシャーを自覚した時、母と自分の作品同士を並び立たせることではなく、母が導いた出会いやそれによって誕生した新しい物を、さらに別の誰かに見せる(出会わせる)ことを選んだ。
子供は親の予測を大きく超えて大人になっていた、と描くのが素晴らしい。
子供の成長を子供の視点と親の視点の両方から描くのは大切なことです。{/netabare}
全てを通して観ると、実に練り込まれた良作でした。
ほのぼのや家族関係が好きな人にオススメします。


【おまけ】
{netabare}2期4話でまっどでいえもん(部室の前にある頭に花を植えられたペンギンの瀬戸物)視点のユニークなお話があるんですけど、土の一人称で進むのが面白いし時系列が変更されています。土の説明が目的なのでしょうが、何より楽しくて和む回ですね。
(…実は(それだけ大きいと焼成で割れない??背中にでも穴開けておかなくて良いの!?)とか(植木鉢にするなら底に穴開けました…?)とか思っていたのは秘密…(笑))
公式サイトで調べた所、原作のフリーコミックも時系列順で連載されているわけではないんですね。それもあってアニメの構成でも息抜き回としてこういう順序なのかなって感じます。
原作もいずれ時間を作って読んでみたいと思っています。{/netabare}
(2022.1.1)

投稿 : 2024/04/27
♥ : 17

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

キャラクターデザインに馴染めないかもしれないけど、実はけっこう良作画。

岐阜県多治見市を舞台にした、ご当地宣伝アニメの2期目。

人間関係的に1期目を観ておかないとダメな気がします。2期目からいきなり観るのはお勧めしません。


キャラクターの絵柄は人によっては忌避感がありそうですが、OPアニメーションでの人物作画、本編での焼物の釉薬の発色、風景など地味に作画の良い作品でしたね。1期目も作画はそこそこ良かったと思いますが、2期目の方がグレードは上がっている気がします。

1期目同様、前半がアニメ本編パートで後半が出演声優による実写パートとなっています。私はだらだらと観てましたが、アニメ本編を楽しむうえで実写パートは特に重要じゃないので観なくても良いんじゃないでしょうか。

1期目では人間関係が主人公である姫乃の家族や陶芸部でほぼ閉じていた感じですが、この2期目では姫乃に大きな影響を与える人物としてメキシコから来たヒメナ、十子(とおこ)先輩にライバル心を燃やす他校の松瀬理央といったキャラが加わります。

姫乃や十子の成長を描く青春物として、意外と見応えのあるストーリーになっていますよ。

本編だけ観れば1期からでもサクっと観られるので、青春ストーリーが好きなら地味にお勧めです。

余談: ヒメナ役は天城サリー(22/7: 藤間桜役)なのですが、地味にスペイン語が上手かったです。この人、英語だけじゃないんですね…。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 18
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