ヤキモチでクラスメイトなTVアニメ動画ランキング 2

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画のヤキモチでクラスメイトな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月29日の時点で一番のヤキモチでクラスメイトなTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

73.4 1 ヤキモチでクラスメイトなアニメランキング1位
ようこそ実力至上主義の教室へ 2期(TVアニメ動画)

2022年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (367)
1361人が棚に入れました
2017年7~9月に放送されたTVアニメ『ようこそ実力至上主義の教室へ』の続きを描く、TVアニメ2期および3期の制作が決定!なんと1年生編をすべてアニメ化。2期は2022年7月に放送、3期は2023年に放送されると発表されています。
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

素直に脱帽。どんどん面白くなります。キャラ萌え番長アニメでした。

 楽しみ方を間違えると損をする気がします。本作は1期はゲーム、頭脳戦として見ない方がいいとは思っていましたが、まさか、2期の主軸が軽井沢さん萌えとは…主要キャラになる存在感は1期からありましたけど、こんなに可愛いキャラになるとは思いませんでした。
 堀北さんは、すっかり狂言回しになるかなあと思ってたら、最終回であれですからね。3期の活躍が楽しみです。そして櫛田さんの悪い顔がたまりません。

 後半活躍なかったですが、前半は一ノ瀬ちゃん。ラスボスはやっぱり一ノ瀬ちゃんがいいなあ。それとあの板柳がでてきました。伊吹ちゃんは1期の活躍で終わりかな。ちょっと常識的な演出が多かったですから。

 父親が出てきましたが、大きい部分で話に関係するかもしれませんが、舞台設定でしかないでしょうね。学園パートでの主人公の立ち位置の設定に過ぎません。生徒会長と先生もすっかり客観的視点役になりました。

 こうしてみると全体的にキャラ萌えものになっています。特に女子ですね。D組の軽井沢さん、堀北さん、櫛田さんの3人はもちろんですが、一ノ瀬ちゃん、板柳さん、伊吹さん等々、これだけでてきて、キャラ造形がしっかりしているのは大したものです。

 5種類のデレ、ヤンデレ、ツンデレ、クーデレ、ボコデレ、デレデレの内、4つ制覇ですね。デレデレはまだモブしかいないなあ。今後どこまで殺伐としたハーレムが広がるか楽しみです。

 また、本作は古き良き番長マンガの構造になっています。
 男としての熱いキャラは、C組の彼ですが2期で退場するだろうなあと思っていましたけど、なんと友情らしきものも…そして、須藤やA組の禿頭の彼もそうでしたね。うーん。拳で語った後の友情ですね。つまり、番長マンガです。そして男子だけではなく女子たちも、頭はDQNです。

 当然、力こそ人間の価値だというヤンキー思考ですから、主人公は男女から好かれます。これこそ古き良き番長マンガです。

 今時ですから各学生のスタイルは当世風ですが、性格と行動はヤンキー・ギャルの集まりです。話の構造としては、他のエリアで総長をはっていた主人公が、まったく違う環境に放り込まれて韜晦している感じです。

 そして、いつの間にか作画がメチャメチャ良くなっていますね。特に12話は最高でした。初め叩かれていたのは何だったんでしょう?バトルも良かったですが、軽井沢さんの可愛いこと。

 いや、見直しました。素直に脱帽です。キャラ萌え視点、番長マンガ視点で行くと、本当に面白い。3期あるのも加点要素です。それが良心的なアニメ制作だと思います。

 評価は完結してないのでストーリー4ですが、次がある安心感は素晴らしい。3期が秀逸なら2期にさかのぼって評価上げるかも。キャラは軽井沢さんが良いのはもちろんですが、描き分けとストーリーにマッチしったキャラ造形で非常に秀逸でした。




以下 視聴時のレビューです。
2話 軽井沢、櫛田、一ノ瀬、高円寺+主人公と教師が気になります。

{netabare}  多分高円寺ならそうするだろうなあ、と思ってたら期待裏切りませんね。高円寺が実は最強?かなり気になりますね。

 軽井沢さんが1回目に囲まれているときに防犯カメラ的なカットがありました。あれの意味と特別試験ですね。特別試験のルールって本当は全員優待者がカミングアウトすればゲーム理論にもならない解答だと思うんですが、どうなんでしょう?クラス主義でなく状況に応じて勝負に勝てる人材が評価される?

 まあゲームそのものが本作の面白さの本質ではないでしょう。結果だけ予想するとガツガツしているAクラスとCクラスが駄目で、ラスボス感のあるBの一ノ瀬さんとDクラスがプラスになる感じ?
 ただ、ゲームはストーリーのギミックですからこのゲームの勝負についての仕組みや正解の考察をする意味はなさそうです。

 問題は軽井沢さん、櫛田さん、一ノ瀬さんの3名と高円寺を加えた4名の正体あるいは過去が気になります。もちろん主人公と教師陣もですが。

 この辺がストーリーのポイントでしょうね。そうなりますよ、とはっきりストーリー展開はそうなってますからね。ゲームに隠された学園の意図とキャラのドラマ。これが見どころになる気がします。

 EDの歌の歌詞、ちょっと歌の感じで聞き取り辛い部分もありますが、ひどい歌詞でしたね。

 作画ひどいという噂はありますけど、ストーリーがなかなか面白いのでほとんど気になりませんでした。

 また、次に面白い展開あればレビューします。結構面白いです。{/netabare}


4話 話の展開面白くなってきました。1.5~2倍くらいで情報を圧縮したほうが面白い。

{netabare} いよいよ来ました。櫛田の裏ですね。先週の最後の結論からのつながりどうなのよ?いきなり体育祭で話変わってるじゃん、と思ったらそういうことですか。

 この作品はやはり考察系でもゲーム系でもないですね。心理描写を楽しむストーリかもしれません。

 集団の合意形成における自分自身の反省にもなります。正論だとなびかない、頭使わない人間は人に合わせて意見を言う、自分の得意な事柄だと余裕がでる、困ったときに多数決を言い出す奴は無能、意見を言う人間は決まっている、人の意見に便乗するのは残念な子…この辺が上手く描けていました。

 そして今回のサブタイトル…「人材は作り出す必要がある」最高ですね。1期にくれべて2期のほうがサブタイトルがしっくりきます。

 で、本作を見る時のコツに気が付いたのですが、私はアニメはほとんど倍速で見ないですが、本作に限っては1.5倍~2倍くらいの速度で情報を流し込んだ方が理解しやすいです。文字を読むスピードで調整したほうがいいと思います。
 できれば3倍くらいで見たいですけど、そうなると聞き取れないでしょうね。本作における画面は飾り付けなので、情報が提示される画面がきたらポーズすればいいと思います。(もとから「てーきゅう」くらいで作ってくれると助かるんですけどね)
 こうするとダレないし、話も理解できるので一気に面白くなりました。軽井沢さんとかの面白そうな悪い顔のシーンだけ等倍で楽しめばいいかと。1期もこれで見返したほうがいいかも、という気もします。

 とにかく面白くなってきました。{/netabare}


5話 面白いかどうかより、キャラ造形が内面も作画も崩壊してて草

{netabare} ということで、どうしちゃったの?というくらい、すべてが崩壊していましたね。まずキャラの動きですね。これが酷かった。須藤はそれでも1期からの継続ですけど、いい加減堀北が馬鹿すぎなのも合わさって「馬鹿ばっか」と言いたくなります。

 主人公を引き立てるために、周囲を馬鹿にするやり方はちょっと感心しません。先週までは良かったのにどうしたんでしょうか。原作厨ではないし、もともと原作知らないのでわかりませんが、今後もこんな感じで進むんでしょうか?バカテスならD組は馬鹿でもしょうがないですけど…うーん。

 作画はストーリーが良い場合は、あまり出来は気にしないんですけど、せめて誰が誰だかわかるようにしてほしい…とはいえ、髪型とかでほぼ大丈夫でしたが、櫛田さんが酷かったですね。初めはモブかと思いました。

 作画監督は総作画監督以外が全員中国の方ですね。コロナのせいでしょうか。あのリコリコですら怪しかったので数週間は我慢ですかね。作画より脚本が心配ですけど。{/netabare}



7話 結構面白くなってきました。女の戦い…こういうのでいいんじゃないかな?

{netabare} 学園のゲームバトル物は沢山ありますけど、こういう心理戦と謎が上手く組み合わさったのって、意外とないですよね。ゲームの中身がどうとか、ルールの裏とか、自己満足の設定でグチャグチャと細かい説明ばっかりのが結構ありますからね。

 本作のようにゲームの勝敗が裏切りと情報というのは非常に説得力もあるしいいですね。損得ではない「感情」がこういうゲーム物だと重要なんですけど、感情の描き方が浅くて見てられない作品が多い中、本作はかなりいい感じです。

 あの禿頭の人とか、キャラデザいい人系だよなとか思っていたらちゃんとその通りの感じだし。なかなかキャラ造形が内面とか過去とかいいんじゃないでしょうか。

 まだ半分ですから、今後も楽しみですね。1期に比べて格段に面白いです。演出が陳腐だったり作画がどうこうはありますけど、ストーリーが面白いのであまり気になりません。
 女の戦い誰が勝つのか。そしてCクラスは…いや面白いですね。さらにラスボス感のあるBクラスのあの一見物分かりがよさそうな女の子がどうなるか、ですね。見どころが出そろいました。{/netabare}

投稿 : 2024/05/25
♥ : 17
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

恋は学園征服の後で

【感想】
作画の悪さが結構気になったけど期待通りとても面白かった

一期から変わらず話はとても面白くて先が気になる展開の連続でした
試験とかキャラクターの動きにはよくよく考えると不自然なことやご都合主義なところもあるんですが、興味の引き方が秀逸で細かいことを気にしている暇を与えない面白さがありました、オススメの作品です!

{netabare}
綾小路君の能力の高さが常軌を逸しすぎていてラスボス感があるけど、他クラスの主要人物もそこが知れなくて綾小路君とどんな勝負をするのかとても楽しみです

最終話で3期に続くみたいな言葉が出ていたので3期も決定しているみたいで、とても楽しみです!

好きなシーンは龍園君とのバトルシーンで作画も動きもとても良かったです、綾小路君のさらに底知れない化け物な一面が判明したシーンですし、2期の一番の見せ場でしょう
それから底が知れて牙を抜かれた猛獣みたいになった龍園君は敵ながらあれだけ自信満々な暴君がプライド打ち砕かれてなんかかわいそうで見てられなかったけど、
Cクラスのみんなを巻き込まないように自分一人だけ静かに退場する引き際の良さがカッコ良くて、負けてなお強者といった印象でとても魅力的にうつりました
こういうキャラクターはどれだけ性格が悪くて凶悪でも魅力があっていいですね

軽井沢さんにした拷問は絶対に許せないけど!

2期で大幅に株を上げたのは軽井沢さんでめっちゃ可愛かったですね! 女子力が高そうだし恋する乙女の表情やしぐさがとても可愛かったです
そして綾小路君に恋することさえ全部綾小路君の計算通りという気持ち悪さ・・・

さすがに「軽井沢は完全に俺に依存している」は引いた・・・ 恋する乙女の気持ちを踏みにじるサイテーなコメントです、ホント最低
最低だけど、綾小路君の底知れない不気味さ魔王感は全然ブレなくてさすがですね
たしかに現状では恋におぼれる綾小路君は見たくないかも、恋はAクラス昇格のあとでってことでどうかな?

でも軽井沢ちゃん負けないで!!
このドライモンスターをラブコメの沼に引きずり込んじゃいましょう

ちょっと残念なことは、謎が多いときは底知れない不気味さがあったのに目的や真相がわかってしまうと思ってたよりしょうもないってことが結構あることかな?
龍園君は1期後半~2期後半まで長い間宿敵ポジションを保ち続けて「倒さなきゃならない敵役」を見事にこなしていましたので良かったけど
櫛田さんは一期からなんか隠してる感じはあって底知れない怖さがあったけど、2期でやっと出てきたかと思ったらすぐそこが知れてしまって、目的もしょうもないうえに心象だけはとても悪くて
なんかとても残念な子ですね・・・

綾小路君が強すぎるから相手の底が知れてくるまでが華で、1期では堀北さん平田君、葛城君、伊吹さんあたりが優等生止まりってわかって2期で便利に動かしやすくなったように
龍園君も茶柱先生も櫛田さんも2期で底が知れて旬が終わった感じがするので3期では思わぬ活躍が増えていいキャラになるかもしれませんね

ただ、今後どれだけ強い動きをしても、いいライバルっていう印象以上にはなりそうになくて寂しさを感じます
特に櫛田さんは動機もしょうもなかったし印象も最悪で、3期ではケリをつけるようだけど龍園君ほどの魅力も力もないのであまり引っ張らないほうがいいような気がしますね
{/netabare}

投稿 : 2024/05/25
♥ : 26

なんとか さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

期待どおり

次週は極寒の空の下、激熱の展開になりそう。

2期もいよいよクライマックスですね。ところで、来年放送予定の3期ですが、現状、文庫1冊がアニメ3話で進んでいます(現状でもかなり詰め込みすぎです)がこのペースでは1年生編が12話に入りきりません。それに、.5巻もあります。(ここからの.5巻は本編と関係性の高いものが多く完全無視はやりにくいです)どうするんでしょうか?1.5クールくらいでなんとか収まりそうですが、ストーリー崩壊は勘弁してくださいよ。考えられるとしたら、特別試験1個まるまるカットとかでしょうか?

素晴らしい出来です。作画も私的にはOK.千葉さん、竹達さんの声芝居もじつにいいです。この分なら1番の見せ場である「あのシーン」も期待できます。1年生編はかなりのボリュームなので少し駆け足の展開になりそうですが、ポイントを押さえてうまくまとめてほしい。2年生編作成についてはこのクールの出来によるところも大きいと思うので、スタッフさんも声優さんも全力投球でお願いしたいです。

投稿 : 2024/05/25
♥ : 4

61.7 2 ヤキモチでクラスメイトなアニメランキング2位
ささめきこと(TVアニメ動画)

2009年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (197)
1286人が棚に入れました
優等生の村雨純夏は中学からの友人、風間汐に想いを伝えられず、悶々としていた。\nそんな二人のまわりには、食欲旺盛なブラスバンド部員・鳥追きより、少女ファッション誌読者モデルの朱宮正樹、蓮賀朋絵と当麻みやこの仲良しカップルなど、個性豊かな面々が集まっていく。\nある日「放課後を女の子だけで楽しく過ごす部を作ろう」という話になって…!?

声優・キャラクター
高垣彩陽、高本めぐみ、加藤英美里、清水彩香、原田ひとみ、斎藤千和、牧口真幸
ネタバレ

hiroshi5 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

感想/アニメに置ける感情移入のパラドックス/同性結婚に対する社会的概念(オルバーマンのスピーチ)

私のアニメ歴史を塗り替えた作品。
個人的に感情の変化をもっとも繊細に描くのは恋愛物語で、その中でも「とらドラ!」と「青い花」が傑出している。
本音を言うと、この両作を超えることは難しいと思っていたのだが、「ささめきこと」は「青い花」に勝るとも劣らない良作だった。

音楽、声優、作画、キャラクター、そして物語。それら全てが抜群のバランスで「ささめきこと」の世界を構成している。
派手でもなく豪華でもない。しかし、見事に調和された作品内容は無駄を削げ落として、「死」さえも「美」に移し変える日本の伝統芸能にも似ている。

これほど洗練されて一貫性を保った作品も珍しい。

そして何よりも人間感情ドラマとしての表現が秀逸だ。
人間の心の中を表現する方法はいくらでもある。表情、行動、言動。
如何に視聴者に感情移入して貰えるかは以上の方法を駆使して、視聴者のリアルワールドと共鳴することができるかどうかに懸かっている。

「ささめきこと」は繊細な表情で細かい感情の変化を表現することに成功している。視聴者は手に取るようにキャラクターの感情を読み取ることができ、どっぷり「ささめきこと」の世界に浸かれる。

個人的にこの作品を特に引き立てているのが清浦夏実のOP「悲しいほど青く」だ。
歌詞やメロディー、透き通った声も素晴らしいが、OPの映像が気に入った。空を見上げるように上を向くキャラクター達。その姿はとてつもなく自然体で、見ている私を心の底から清らかにしてくれた。

この作品は是非「青い花」とセットで見て貰いたい。きっとあなたの心を純粋な感情で穏やかにしてくれるだろう。

■アニメに置ける感情移入のパラドックス
{netabare}
この作品ではキャラクターが画面の真正面に写ることが少ない。あったとしても、それは視聴者に向けてではなく作品内にいる誰かに向かってだ。

それは「ささめきこと」の世界がアニメ内で完結していることを意味するのと同時に、視聴者という存在の一切の介入を許可しないことも示唆している。

それが「ささめきこと」のキャラクターが自然体に見える秘密だと思う。演技染みていない。一つの現実をアニメという媒体を通して視聴しているような錯覚を覚える。つまり、感情移入し易い。


これがヒロインなどの可愛い笑顔を真正面から写すとどうしても視聴者に訴えかけているように思えてならない。

視聴者に入り込みやすいように、アニメと現実の境界線を暈そうとする行為は、逆にキャラクターが擬似感情を演出しているように思え、感情移入する妨げになることが「ささめきこと」を視聴すれば理解できる。
{/netabare}

■同性結婚に対する社会的概念
{netabare}
さて、この作品は百合の話な訳だが、皆さんは同性愛に対してどのような考えを持っているのだろうか?
アメリカは同性愛に対して寛容だと思われているが、案外そうでもない。今まで大変な戦いを強いられてきた。

私が住んでいるカリフォルニア州では一度同性結婚が法的に違法とされた。
その時、ニュースキャスターであるオルバーマンがしたスピーチは感動的であり、アメリカの人権と自由の歴史を象徴するような素晴らしい内容だ。アメリカの同性愛についてちょっとでも勉強したことがあるなら誰でも一度は聴いた事がある有名スピーチの日本語訳をここに貼りたいと思う。

同性愛に偏見が少しでもある人や同性愛について今まで考えたことの無い人は是非この文章を読んで欲しい。


{netabare}
最後に、お伝えしていたとおり先週カリフォルニアで可決された提案8号のことについて特別コメントをします。同性カップルが結婚する権利を廃棄する、というものです。同性婚問題に関する均衡がこれで揺るがされました。全米で、です。

前置きとしてわたしの基準を言います。これはエールを送っているのでもなく、駆け引きをしようとしているのでもなく、そして本当は単に提案8号のことでもありません。わたしにはこの問題に関して個人的な思い入れもありません。わたしはゲイではないし、自分の家族親族の中にゲイがいるかと考えると、ずいぶんと範囲を広げても考え込んでしまうほどです。近しい友人や同僚たちの中に彼らの暮らしにいまも影を落とすこの偏見と闘っている者がいる、という私的なエピソードもありません。

しかし、そうではあっても、この投票はひどい。ひどすぎる。なぜならこれはエールでも駆け引きでもなく、人間の心の問題だからです。もしこの言い方が陳腐だと言うならば、そう、陳腐で結構。

もしあなたがこのプロポジションに賛成票を投じたのなら、あるいは賛成した人を支持する、あるいはその人たちの表明する意見を支持するのなら、わたしはあなたに訊きたいことがある。なぜなら、ほんとうに、わたしには理解できないからです。どうしてこの問題があなたに関係あるんですか? これはあなたにとって何なんですか? 人と人との関係が長続きもせず一夜で終わってしまうような時代にあって、ここにいるこの人たちはただ、あなたたちが持っていると同じ永続性と幸福のチャンスを欲しいと思っているだけです。彼らはあなたに対し、あなたの関係を否定したいと思っているのじゃない。あなたたちからなにものかを奪い取りたいわけでもない。彼らはあなたの欲しいものと同じものを欲しいと思っているだけです。この世にあって、少しばかりでもさみしくなくいられるようなチャンスを、です。

それをあなたは彼らにこう言う──だめだ。そういう関係では結婚は許されない。ただ、行儀よくしているならば、きっと似たようなものなら。そんなに問題を起こさないなら、あるいは。そう、まったく同じ法的権利をあなたたちは彼らに与えようとさえするんでしょう。すでに彼らが持っていた法的権利を奪い取るのと引き換えに。彼らを取り巻く世界はいまも愛と結婚に重きを置くくせに、しかしあなたたちが言うのは、ダメだ、きみらは結婚できない。もしだれかがあなたは結婚できないと断じる法律を成立させたら、どういう気持ちですか?

ずっと聞いているのは、結婚の「再定義」ということばです。もしこの国が結婚を再定義してこなかったなららば、黒人は白人といまでも結婚できていないはずです。1967年時点で、16の州がそれを違法とする成文法を持っていたんです、1967年に。

この合州国の次期大統領になる人の両親は、彼らの息子がいずれこの国の指導者になろうと成長しているそのときに、この国の3分の1近くの州では結婚できなかったのです。いや、もっとひどいことがある。もしこの国が結婚を「再定義」してこなかったなら、黒人のある人々は他の黒人ともいまも結婚できていなかった。それはほとんどの人々が見逃しがちな、われわれの悲しむべき奴隷制度の歴史の最も冷酷な部分の1つです。なぜなら奴隷は所有物だったから、彼らは法的には夫にも妻にもなれなかった。あるいは母にも子供にもなれなかった。彼らの結婚の誓いは違うものだったのです。「死が汝らを分かつまで」ではなく、「死が、あるいは売り渡される距離が、汝らを分かつまで」だった。奴隷間の結婚は法的には認められていなかったのですから。

そう、ちょうど、カリフォルニアの結婚が今日、もしゲイならば、法的に認められなくなったのと同じです。

われわれの歴史の中で、世間に強いられて異性と結婚したり、偽装結婚や便宜上の結婚や、あるいは自分でもゲイだと気づかないままの結婚をしてきた男女は数知れません。何世紀にもわたって、恥と不幸にまみれて生き、自分自身と他人への嘘の中でほかの人の人生を、その夫や妻や子供たちの人生を傷つけてきた男女がいるのです。それもすべては、男性は他の男性と結婚できないがため、女性が他の女性と結婚できないがためなのです。結婚の神聖さのゆえなのです。

いったいそんな結婚はこれまでいくつあったのでしょうか? それで、そんな結婚がいったいどれほど結婚の「神聖さ」を高めているというのでしょうか? むしろそれは「神聖さ」をかえって無意味なものにしているのではないのか?

これは、あなたにとって何なのですか? だれもあなたに彼らの愛情表現を信奉してくれとは言っていません。しかしその愛を、人間として、あなたは、祝福しなくてよいのですか? 世界はもうじゅうぶんに不毛なのに。

愛は追い込まれています。希望もまた。わたしたちを前進させてくれるあの貴重で数少ない感情が、劣勢にあるのです。あなたたちの結婚は50%の確率でしか続かない。どんなに思っていても、どんなにがんばっても。

そうしてここに、その50%の見込みに、そのがんばりの可能性に、そしてその思いを持てることの希望に大喜びする人たちがいるのです。世界に蔓延する憎悪や無意味な分裂や正当な理由もなくいがみ合う人々を目にしながら、これがあなたの宗教があなたに命じた行為なのですか? これまでの人生やこの世界やそのすべての悲しみを知った上で、これがあなたの良心があなたに命じたことなのですか?

人生というものが、むしろ不幸や憎悪の方を味方して、私たちみんなの拠って生きる平等な機会を何度も何度も揺るがしがちだと知っているくせに、それでもこれが、あなたの心があなたにこうしろと言っていることなのですか? あなたは結婚を聖なるものにしたいのでしょう? あなたはあなたの神を崇め、その神が体現するとあなたの信じる普遍的な愛というものを栄光に包みたいのでしょう? それなら、幸せを広めなさい。このささやかで、象徴的で、意義のある、一粒の幸せを広めてください。そういう幸せを求めるすべての人たちと、それを共有してはどうですか。だれか、あなたの宗教的な師でもいい、然るべき本でもよい、そんな幸せに反対せよとあなたに命じているものがあるとしたらなんでもいい、それをわたしに教えてほしい。そうして、どうしてその教えと、もう1つの教えの、両方をあなたが同時に信じていられるのかを教えてください。「自分が為してほしきものを他人に為せ」という教えです。

あなたはいま、あなたの国によって、そしてたぶんあなたの創造主によって、どちらかの側に立つようにと言われています。あなたは、政治の問題ではなく、宗教の問題でもなく、ゲイとかストレートとかの問題でもなく、どちらかに立つように求められているのです。何に基づいて? 愛の問題によってです。行うべきことはただ立つこと。そうしてそのささやかな愛の燃えさしが自身の定めを全うすことができるようにしてやることです。

べつにそれを手助けする必要はありません。拍手を送る必要もない。そのためにあなたが戦う必要もない。あなたはただ、その火を消さないようにしてほしい。消す必要はないのです。最初はそれは、あなたの知らない2人の人間のあいだの愛のように見えるかもしれない。あなたの理解できない、さらにはきっと知りたくもない2人の人間の愛です。しかしそうすることはあなたの、仲間の人間に対する愛の残り火なのです。なぜなら、私たちにはこの世界しかないのですから。その中でほかの人がそれをこそ頼りにしているのですから。

この10日間で、こともあろうにこのコーナーを、ある殺人犯裁判での弁護人クラレンス・ダローの、慈悲を求めた言葉で閉じるのは2度目です。

しかし彼の言ったことは、この問題の核心にじつにふさわしい。

彼は裁判官に向かってこう言っています。「わたしは昨晩、昔のペルシャの詩人オマル・ハイヤームの強い願いについて読んでいました」と。「それはわたしの想像しうる至高の希求としてわたしに訴えかけてきました。それがわたしの心の中にあったなら、そしてそれがすべての人々の心の中にもあったならと願わざるを得ません。彼はこう書いています;故に、我が名は愛の書物(the Book of Love)の中に刻みたまえ。あの天上の記録(Book above)のことは関知せず。我が名が消されようが、好きに書かれようが、ただしこの愛の書物の中にこそは、我が名を記したまえ」
{/netabare}

投稿 : 2024/05/25
♥ : 16
ネタバレ

keylove さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

きれいな世界観と美しい曲たち。若干惜しいところはあるけど、良い作品です。

これはずいぶん前に観たものなので、見返してからレビューしようと思っていたのですが、たぶんもう一度観るのは辛いものがあるのでレビュー書いておきます(苦笑)


「ささめきこと」
ってなんか意味深な気がしたので調べてみたところ、古文なのかな?
ささめくこと、ひそひそ話し、ささやくことってありました。

最近のアニメって難しい造語だったり変なタイトル多いですけど、これはきれいな言葉を使ったタイトルですね。
それで高感度アップです^^

「言の葉の庭」とか「ちはやふる」のような美しさを感じます。


たしかに、ひめごと的な要素はありますよね。
今のアニメでこそありきたりな世界観ですけど、百合ってやっぱり受け入れられないのでしょう。
特に女性からは・・・。

男性としては嬉しい世界なんですけど^^;

これを何の予備知識もないままに観る人も少ないと思いますし、逆に百合世界なんかはそれを知ってから観る人が多いと思いますので、伏せないで書いていきます。


さて、冒頭一話からこの作品の肝心の要素が出てきます。

主人公の女の子の友達が、他の友達がいる前でカミングアウトするんですよね、自分は女の子しか好きになれないって。

その子としては特に気負ったものではなく、当たり前の感情表現とか会話としてそれを言っちゃうんですけどね。


でもそこからこの物語がいろんな意味で展開していきます。

ここからは若干のネタばれになっちゃうので興味ある人だけ読んでください。
{netabare}

主人公の女の子、村雨 純夏ちゃんは風間 汐ちゃんっていう、自分が同性しか好きになれないってカミングアウトした少女のことが、実はすきなんですよね。

でもそれを素直に言えない。

自分が告白して、それが実る確立が高いとは言えないって思ってるから、悶々とした気持ちをずっと持ち続けて、汐のことを応援とかしちゃうんですよね。
{/netabare}

こういうそれぞれの気持ちがあった上で、ストーリーは展開していきます。
時にドタバタで騒がしい喜劇であり、でもそのすべてに霧のようにもやがかかっている、切ない気持ち。

その切ない気持ちが痛いほどに伝わってきて、この作品が良いものになっているのだと思います。


まあ、中にはそういうことを感じさせないような一見お気楽で自分の道を行ってる人がいますが。

ではキャラを紹介しておきます。
{netabare}

村雨 純夏(むらさめ すみか)-高垣彩陽さん
本作の主人公で身長が175センチもある大きな女の子。
空手の有段者で性格も男っぽいところがあって不器用。
実は汐のことが好きなのに、それを言い出すことができずに、何かにつけて空回りしてしまうところがあります。
それがまた可愛らしくて切ないんですけど。
cvの高垣彩陽さんは、機動戦士ガンダム00、true tears、デュラララ!!、など多数で活躍されています。
それに歌もものすごくうまいです。
TARI TARIなどで歌っていますね。


風間 汐(かざま うしお)-高本めぐみさん
本作のメインヒロインというべき存在です。
可愛い女の子が好きで、それを公言しています。
本人は純夏に気があって、それを人に話したら気持ち悪いって言われて、それ以来そういうことを口にしないようにしてるんですよね。
おっとりして気が弱い感じの女の子らしいと言われる性格ですね。
cvの高本めぐみさんは、WHITE ALBUM、いつか天魔の黒ウサギ、咲-Saki- 阿知賀編 episode of side-A、などに出演されています。


鳥追 きより(とりおい きより)-加藤英美里さん
主人公たちの友達でムードメーカー。
いつも何かを食べているような子で、はっきりした性格。
本作で重要な役割を占めていたような気はしません。
覚えてないだけかもしれませんが。
cvの加藤英美里さんは、らき☆すた、物語シリーズ、ゆるゆり、など多数で大活躍されています。


朱宮 正樹(あけみや まさき)-清水彩香さん
本作では最もよく出てくる男子生徒。
純夏のことが好きで、女装では女の子よりもきれいな男子。
頼りないところがるんだけど、ここ一番はかっこよかったりします。
cvの清水彩香さんは、ほとんど出ているものがわかりません、すみません。


蓮賀 朋絵(はちすか ともえ)-原田ひとみさん
本作が賑やかになっているのはこの女性に起因するところも多々あるのかもです。
もろ百合で、いつも宝塚の男役のような話し方をし、振る舞いもそういう感じで、みやことは彼女同志。
cvの原田ひとみさんは、ひだまりスケッチ×☆☆☆、バカとテストと召喚獣にっ!、Another、などに出演されています。


当麻 みやこ(たえま みやこ)-斎藤千和さん
本作のヒロインの一人のような存在で背の小さなお嬢風の女の子。
実はお嬢様ではなく、毒を吐く性格の持ち主で朋絵の彼女。
朋絵が男っぽいタイプなのでこちらが彼女というのが正解だと思います。
cvの斎藤千和さんは、物語シリーズ、ゆるゆり、魔法科高校の劣等生、など多数で大活躍されています。
{/netabare}

ここまでが主要な人物ですが、まだ他に魅力的なキャラが登場します。

早見沙織さんや、竹達彩奈も素敵な演技を見せてくれます。


オープニングテーマ「悲しいほど青く」
作詞 - 清浦夏実 / 作曲・編曲 - 窪田ミナ / 歌 - 清浦夏実

エンディングテーマ「虹色ポケット」
作詞・作曲 - 佐々倉有吾 / 編曲 - 山本隆二 / 歌 - 清浦夏実

挿入歌「すぐそこにみえるもの」(第9話)
作詞 - 西直紀 / 作曲・編曲 - 窪田ミナ / 歌 - 清浦夏実

のどれも良い曲でした。


これが美しい作品である要因であることに間違いないです。


この作品は完全に百合の世界で「青い花」に似たところがありました。
「青い花」よりもアップテンポなギャグなどがあったところが違いましたけど。

なので、それを好まない人はまず観ないほうがいいと思います。

そういう世界が好きな人は観て損はないはずです。

投稿 : 2024/05/25
♥ : 12

k-papa さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

明るい百合作品。

ちょうど青い花の後に放送があったので、
これは2番煎じと思いましたら、全然違う作風でした。
どちらもコミックでの原作がある作品ですが、
こちらは明るい感じのする作品です。

とは言え、結構いろいろと秘めた所もありますが、
基本的にプラトニックな愛ですか。

倉田英之さんが脚本をされると原作の良さを引き出して
上手く演出されていると何時も感心しています。

まだ原作は続いていますので、
第二期が制作されると嬉しいですね。

投稿 : 2024/05/25
♥ : 8
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