リメイクで怖いなおすすめアニメランキング 4

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメのリメイクで怖いな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月29日の時点で一番のリメイクで怖いなおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

67.8 1 リメイクで怖いなアニメランキング1位
ゲゲゲの鬼太郎 [第6作-2018](TVアニメ動画)

2018年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (90)
324人が棚に入れました
アニメ化50周年を記念して制作される。

21世紀も20年近くが経ち人々が妖怪の存在を忘れた現代。
科学では解明が出来ない現象が頻発、流言飛語が飛び交い大人たちは右往左往するばかり。
そんな状況をなんとかしようと妖怪ポストに手紙を書いた13歳の少女・まなの前に
カランコロンと下駄の音を響かせてゲゲゲの鬼太郎がやってきた…。

声優・キャラクター
沢城みゆき、野沢雅子、古川登志夫、庄司宇芽香、藤井ゆきよ、田中真弓、島田敏、山口勝平
ネタバレ

石川頼経 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

これは面白い! 今一番、面白いアニメだと思います。

現代の社会問題や風刺をふんだんに要素に盛り込み、スマホを操る今風のアニメ美少女の猫娘やヒロインの少女の犬山マナちゃんや依頼者と全く新しい鬼太郎です。

3話の五輪批判(ただし、まずいのか五輪とは明言してないが)は印象的でした。
皮肉なのはスマホ歩きをしていた小学生が巨大競技場を建設している横で
「こんなの作るくらいならもっと金を使う事があるだろう」とか言ってた事です。
そして、奇遇なもので三話のあとで西日本大水害が起こってしまったんですよね。
東京五輪なんかの準備をしている資金と労力があるくらいなら、北陸大雪、熊本地震、大阪北部地震、猛暑など日本で立て続けに起こっている天災に投じてもらいたいものですね。

そして、この作品は地獄少女が好きな方にも合っている作品だと思います。
少しだけ地獄少女と雰囲気が似ています。
14話に出てきた妖怪も閻魔あいと妖怪になったいきさつがそっくりです。
ちなみにこの回で一時的に体を取り戻した目玉おやじの声がドラゴンボールの孫悟空そっくり、目玉おやじの声優が悟空の人で砂かけババアの声優がルフィですしね。
さらに17話に出てきた妖怪が追っていた「姫様」の横顔が閻魔あいにそっくりだでした。
15話が予想の斜め上を行く展開に神作だと話題になってましたが 、17話もかなりの神作でした、最後の方は感動しました。
17話の妖怪の物語って地獄少女の輪入道の生き様にも似ている気がします。
ちなみに13話のゲスト妖怪は輪入道だったりします(勿論、地獄少女の輪入道とは別個体ですが)
この話しも「一番醜悪なのは人間」という事で考えさせられる話しでした。

地獄少女好きの人には全話見るだけの価値はあると思います。

追加① この作品でちょっと気になる事をひとつ。字幕の女性キャラの一人称がなとが正確ではありません。
例えば女性キャラがどう聞いても「わたし」と発声しているのに字幕では「あたし」と表記されている部分などがやたら多いです。
アニメの字幕はなんだか、結構、いい加減な傾向があり、声優の発声を正しく記してない部分ってありますね。

追加② ネットで検索していると「ゲゲゲの鬼太郎をダシにして五輪反対を訴えるなんてケシカラン、もし水木しげる先生がこの話しを視たらどう思うんだ!?」
とかいうレビューがありました。

いえ、元々、水木しげる先生は太平洋戦争で出征させられて片腕を失う重傷を負ったりして、
元々、政治的・思想的な方で漫画でも反戦漫画など非常に思想的な作品を描かれる方です。
ゲゲゲの鬼太郎に関しても「子供たちのための痛快な漫画」などではなく、元々、思想的です。
さらに言うと水木氏は妖怪研究家であり「妖怪は日本の妖精である」とも言って妖怪の存在を信じています。

あと、水木先生の描かれた反戦的な漫画でチハ戦車を「こんなブリキのオモチャのような戦車を作った人はおれたちに謝って欲しいよ」と悲壮感たっぷりに兵士が発言しているくだりがあり、
チハ戦車や突撃する日本兵ををギャグにしているような愉快痛快なアニメのガルパンとは大違いです。

追加③
このアニメはコミカル話しも多いですが、反面、ハードな所があり、とても子供たちに見せられるような内容ではない描写がたくさんあります。
悪い人間が多数の難民たちを無理矢理、外国から船で連れてきて、彼らを妖怪を利用してダイヤモンドにしようとするためにコンテナに詰め込もうとする際に逃げだした難民に背中からピストルで発砲し難民はぶっ倒れます。
そして言ったセリフが「馬鹿野郎、この弾丸一発でお前らを何人買えると思ってるんだ」です。
凄い発言ですよね?

そして、このアニメの深みを高める部分として、この時間帯のアニメでは珍しく、敵対した妖怪を倒す(殺す)事があります。
それが例え「かわいそうな妖怪」であったとしてもです(これは復活しない性質の一部の妖怪の話しだけで全ての妖怪には当てはまりませんでした)。

追加④
この作品の挿入曲の曲調がどこかで聞いた事あるなと思ったら、
最高のアニメ音楽職人、キュアメタルこと高梨康治さんの担当だったんですね。
この人、仕事しすぎですね、
この人のツイッターを見に行ったら「一カ月で百曲収録した」とか凄い事言ってます。

追加⑤
ところで、あの、「名無し」という黒幕っぽい妖怪(?)ですが、もしも六期のラスボスではないとすると、あの妖怪と決着をつけたあと、物語が終わるのかまた新展開になるのかまだわかりません。
どうなるんでしょうね?
ゲゲゲの鬼太郎は今、六期ですが、ゲゲゲの鬼太郎五期は三年くらいやったし前番組のドラゴンボール超も三年くらいしたので、この六期も三年くらいやるのかもしれません。
少なくとも一年はやると思います。
最近の1クール、2クールが主体のアニメとは違うロングラン作品なので、そこを踏まえて慌てず騒がずにサザエさんやちびまる子ちゃんや地獄少女を視るようにゆったりと構えて視るのが正解の作品だと思います。
私も一話、一話の展開に興奮しすぎました。
まあ、元々、私はそういう主義ですし、アニメを視る時に「早く終わらないかな?」なんて思いながら見るのは良くないと思います。
アニメは一話、一話、楽しむために視るものであって、完走したりコンプリートするために視るものではありませんしね。

第20話について
これまた、教育的・思想的な内容の話しでした。
「日本で昔起きた戦争」というのを「日本がアメリカに一方的に攻められた戦争」と誤解していた、まなちゃんに間違いを正すシーンがあります。
太平洋戦争(大東亜戦争)で真珠湾陰謀説とか「日本はアメリカに嵌められた」とか主張している右寄りの人には抗議したくなる内容だったかもしれませんね。
とはいえ、遠い南洋の島で戦死していった英霊たちに感謝する部分、彼ら兵士達にも人生があったというような描写もあり、単なる左翼思想だけの話しではなかったのは良かったです。

21話がなんだか、明らかに子供向けの善悪がはっきりしたお涙頂戴的な話しでイマイチでした(あくまで大人の私の意見であり、こういう子供向けの話しもロングラン作品ではちょくちょく必要なのは理解できる)が
22話はやたらハードな話しでした。
鬼太郎が間接的かつやむおえなかったとはいえ人を殺してますし、他にも妖怪が暴れ回った事で人が死んでます。

それと気になったのが、今回の話しで暴れる妖怪(牛鬼)を封じた神様であるカルラ様(迦楼羅天)が
やたらと人々に科学的、生物学的な説明をしていたのが印象的でした。「気体」がどうだの「細胞を変化させ」だの・・・
相手が現代人たちだから、こういう説明をした方が良かったと判断したのでしょうか?
もしも、昔の人相手なら「禁忌」とか「神の戒め」とか神秘的・神事的・宗教的なものの言い方をして人々を畏怖させていたでしょうね。
でも、それだったら「元通り岩に妖怪を封印する」みたいな、原始的な方法で妖怪を封じるのではなく、
もっと科学的機関に預けて厳重に保管させた方が良いのにと思いました。
そうしないと、またどこかのバカが封印を解くと思います。

現実に11、12話で日本はタヌキ妖怪軍団に支配されかける程の危機を迎えたのですから、それなりの予算を投入して対妖怪特務機関でも作って、
戦いを鬼太郎一味にまかせたりせずに対妖怪戦闘部隊を作ったり、倒した妖怪の厳重な封印管理を行ったりするべきだと思いました。
まあ、そこまで現実的に考察するのも無粋なのかもしれませんが・・・

追加考察 タヌキ妖怪軍団の話しって思えば、ジブリ作品の「平成狸合戦ぽんぽこ」のダークバージョンみたいな話しでしたね。

25話について
久しぶりで可愛いマナちゃんを堪能できました。
それでこの話しをなんだか「地獄少女のパクリだ」とか言う意見が多いですね。私は地獄少女の大ファンではありますが、
地獄少女のプロット自体が実はゲゲゲと必殺仕事人を参考にしたものです。
ちなみにゲゲゲの鬼太郎4期第35話『鬼太郎の地獄流し』脚本:島田満1996.9.8は2005年放映の地獄少女より九年も前の話し。原作に至っては数十年前の話しです。
中には地獄少女の「人を呪わば穴二つ」を地獄少女のオリジナルだと思っている人も居るようでした。
その言葉は日本で昔からあった諺です。

27話
バックベアードを首領とする西洋妖怪軍団との戦いという新章突入です。
魅力的な新美少女キャラも登場し期待度抜群です。
しかも、この新章にはあの「名無し」も噛んでいるようです。
それと今回の話しはマレーシアから逃げてきた難民妖怪たちとの軋轢が問題になっていて、そこが恒例の社会風刺になっていました。
西洋妖怪の強キャラたちに全滅させられたようですが・・・

ゲゲゲの世界観について解説
アニメ鬼太郎は現在、六期まであり、他に「墓場鬼太郎」がありますが、 全て、それぞれパラレルだって事は製作者たちが明言してました(訂正、一期と二期だけは直接の続編として続いてました)。
三期のヒロインのユメコちゃんの四期への続投問題でスタッフが審議した時、別世界の鬼太郎を描くべきとか言って、続投させなかったのもその一つです。
ちなみに原典の筈の漫画盤ですら、掲載誌によっていろいろパラレルがあるようです。
バッグベアードもぬらりひょんも鬼太郎一味の「長年の宿敵」などではなく、掲載誌や各期のアニメごとに初顔合わせの敵でしょう。

ですので。ゲゲゲ六期は基本的に独立した物語で「過去期のアニメ盤ゲゲゲではこうだった」とか「原作ではこうだった」という意見はあまり意味がないようです。
過去作はどうだったとかではなく、新しく創られた最新作の鬼太郎だと割り切って楽しむのが一番、良い楽しみ方だと私は思います。

今季の鬼太郎は数話の特別(不穏)な話しを除いては基本的に鬼太郎は「正義のヒーロー」「人間の味方」です。
その動機は「過去に"ミズキ"という人物」に助けてもらったからだそうですが、
「墓場鬼太郎」派の人は今の六期鬼太郎が好みでない人はいるようですね。
墓場は鬼太郎は不気味なスレた性格で「人間・正義の味方」ではなくホラー色が強かったですから。
加えて言うと、六期鬼太郎は前にしていたドラゴンボール超のノリが垣間見えますね。スタッフもほぼ同じなのでしょう。
上にも書きましたが、14話の目玉親父はほとんどDBの孫悟空で「身勝手の極意」のような動きをし、幽遊白書の霊丸のような攻撃をしてました。

34話
久しぶりの社会風刺ネタ
{netabare}ねずみ男が先頭に立って「アニエスの即刻、国外退去を求める」「アニエスが居るから日本が西洋妖怪に攻撃されるんだ」と・・・
それを庇った鬼太郎に対してもねずみ男は「鬼太郎、お前、俺たちとアニエス、どっちが大切なんだ?」と鋭い問いかけをして鬼太郎を追い込みます。

鬼太郎は、はっきりとは返答しませんが、「その質問に答えを出してはいけないと思うんだ」と眼玉親父に言います。
アニエスも鬼太郎に「なぜ、私を助けてくれたの?」の回答
にもはっきりと返事はしませんが、FF9の名言の「誰か助けるのに理由なんてものがいるのかい?」が鬼太郎の心情なのかもしれません。 {/netabare}

35、36話
いよいよ、西洋妖怪篇が佳境に入ってきました。
日本妖怪たちに石を投げられるアリエスを庇った猫娘がアリエスに「頼れる時には誰かを頼りな」と諭す所はカッコイイです。ワンピースのルフィの名言を彷彿とさせます。
ブリガドン計画の内容も明かされました。
バッグベアードが今までのシリーズにないほどの外道に描かれています。
何かと暗躍する「名無し」の動向に気になります。

それにしても、今回の鬼太郎はえらく作画が気合入ってますね。
前作の「ドラゴンボール超」の神作画をそのまま、引き継いでいる感じです。
ただ、平常回ではあんまり、その神作画の素晴らしさを体感出来なかったのですが、シリアスな展開が深まっていくとどんどん映えてくる感じです。

* ただし、不安要素として主演で鬼太郎役をうまくこなしていた沢城みゆきさんの産休問題ですね。収録分が終わったらどうするんでしょうね?

西洋妖怪編終了。
バックベアードが第二形態としてムキムキマンになって戦ったのはオドロキました。
美少女魔女アリエスともお別れ。
いずれは再登場しそうな気がします。特に名無しとの戦いの時には駆けつけてくれる筈です。

それで、38話で、また平常回に戻りました。
しかし平穏な日常どころか、その平常回第一回の露骨に凶悪犯罪要素があり世相的な悪の話しでした。
ねずみ男が死体喰いの妖怪と結託しての新商売というか犯罪行為・・・
病気で死んだ母親の死体を死体喰いの妖怪に食わせて年金詐欺、交通事故を起こして轢き殺した死体、つい女性が旦那の頭を殴ってつい殺してしまった死体なども依頼されて同様に処理。
ねずみ男は「俺には金(依頼料)、死体喰い妖怪は死体が喰え、依頼者には利益、三者全員が得するウィンウィンウィン」とはしゃいでましたが、
とても子供向けアニメとは思えない。あんまりな凶悪犯罪描写・・・・
ある意味、バックベアード以上に悪質な行為に唖然としました。

43話
滅茶苦茶、重い話しです。ていうか西洋妖怪編、終わってからやたらダークな話しが多いです。
今回の話しはアニメ鬼太郎史上でも最高級のダーク話しです(ちなみに話し自体は原作にあったが大幅なリメイクを加えてます)
{netabare}人が死にます。
そして今回は鬼太郎が人を殺します。そしてその娘に「私はあなたを許さない、絶対」と言われます。
この娘もいくら愛する父親のためとはいえ正気ではなくなっています。吸血妖怪になってしまった父親のために自殺サイトで志願者を募集するのですから。
おそらく、彼女はいずれは妖怪化して鬼太郎を襲う気がします。以降に引きずる話しです。{/netabare}
それと今回の話し、どう見ても某〇〇〇〇細胞の事件に着想得てますね。

45話
今回もダークな話しでした。 {netabare}
ラスト近くになって急に雲行きが怪しくなる嫌な話しです。
正直、怖かった。いや「妖怪が出てくる」とかとは別の意味で怖い話しです。
鬼太郎は自ら人を殺す事は本当にやむおえない時だけで稀ですが、見殺しにする事は結構ありますね。
もっとも。今回は対象人物が警察に自首してれば助けてたでしょうけど。{/netabare}

46話
この話しの感想ですが、やたらと敵が強かったです。鬼太郎一味壊滅寸前。西洋妖怪軍団より強かったのではないだろうか? 予想外の事態 {netabare}まなの不完全五芒星覚醒{/netabare}がなければ鬼太郎一味が負けてたです。これだけ鬼太郎一味を苦戦させた妖怪も珍しいです。

47-49話
名無しとの決戦話しです。しかし・・・{netabare}約一年間、引きずってきたボスとしてはちょっと呆気なさすぎですね。むしろ名無しとの決戦の前振りの猫娘とマナと鬼太郎の葛藤劇が良かったですね。
マナの母親をうっかり殺してしまったと思い込む猫娘とマナ,五芒星の力が暴走して猫娘を殺してしまうマナ、鬼太郎の事と次第によってはマナを殺さんばかりの怒りを示す鬼太郎・・・とかなりハードな展開でした。
これらの話しは名無しの話しというよりマナちゃんの宿命とご先祖様の話しが主題なのかもしれません。
それにしてもマナちゃんは近年のアニメでも屈指の可愛いヒロインですね。外見的にも性格的にも・・・最後に名無しに名前を付けて成仏させてやる所は良かったです。しかし名無し、簡単にやられすぎ・・・
今までの日常回の敵や中ボスでも、もっと鬼太郎一味を苦しめた妖怪は多数います。46話の雛人形とか・・・
気になるのはあの世から連れ帰った猫娘の処置はこれからどうなるんでしょうね? またお姉さんに戻るのかあの幼女の姿のままなのか・・・{/netabare}
それにしても、マナちゃんは可愛い、私が見てきたアニメ美少女でもトップクラスの美少女キャラです。

新情報
四月以降も鬼太郎、続くようです。
もう、名無しで引っ張るのも難しいと思いますので、
名無しとの決着が付いたあとのボスは月並みですがぬらりひょん?

50話
新展開、鵺を始めとする地獄四将という新たな強敵たちと戦いへと突入です。
しかし、特筆すべきは敵より味方です。
新キャラクターの鬼道集という組織に属する石動零(いするぎれい)CVは神谷浩史さん。
もはや鬼太郎ワールドの雰囲気のキャラとは全く違うキャラです。
このキャラは「邪鬼眼」というか「菊池秀行の世界」というか「アララギ先輩」というか・・・悪く言えば厨二病の妖怪ハンターのキャラが加わります。彼が出てくるシーンは違うアニメになってるぞ・・・
EDもまるで「幽遊白書」のようなEDに変わりましたし。
鬼太郎と対する敵は同じなのですが、彼はいわば「悪・即・斬」のような考え方で、人に害をなした妖怪は降伏しようと許さず、取り込んで自らを強化します。
「鬼神の腕」とか言ってるのは「ぬーべー」を彷彿とさせますね。

なんだか「ゲゲゲの鬼太郎」という定番作品を利用して凄い傑作アニメ作品を作ろうという制作側の意気込みが感じられます。
ただ、このアニメ、子供対策なのか箸休めのためなのか、ちょくちょく、幼稚な話、子供騙し的な話、たわいのない話も織り交ぜているのですが・・・そういうのが気に入らない人もいるかもしれません。
しかし、前にも書いた通り何年も続くロングラン作品にはそういう回も必要なのです。

鬼太郎の「正義」について
{netabare}50話での石動零との対立でも思ったのですが、鬼太郎自身、決して「盲目的な人間の味方」ではなく、独特な立ち位置の部分があります。
それは墓場鬼太郎のひねくれた鬼太郎とも違います。
彼は弱い妖怪を虐待したり、犯罪行為を行った人間の味方では決してありません。
そういう人間は懲らしめたり脅したり警察に自首を薦めたりします。
33話では「娘が幼い頃、妖怪と契約して繁栄と引き換えに将来、娘を嫁として差し出す」と約束した件で娘を助けるように懇願する父親に対して「そういう約束があるのなら守るべきだ」とつっぱねます。
そして、前にも言ったように猫娘を力が暴走して殺してしまったまなに対して「事情次第では殺す」ほどの怒りを燃やします。
要するに人間だろうと妖怪だろうと、固定的に何かの味方とか、何かを敵として動いているのではなく、
状況と事情を調査し思考したうえでの彼なりの「正義」で動いているのです。 {/netabare}
やはり結構、深い作品です。

51話
ついに「元号変更ネタ」
というか、ひょっとするとあらゆるアニメの中で初めて元号変更ネタを使ったアニメかも。
それとちょっと気になったのは「鬼道衆」というのが出てきたけど、これって東京魔人学園にも出てきた設定ですね。
別物でしょうけど・・・
{netabare}思ったより早く大きな猫娘復活です。{/netabare}

ていうか、今期の鬼太郎、バトルアニメの要素がやたら強いです。
さすがにドラゴンボール超の後番組ですね・・・

52話
今回は石動零も登場せず、上記に書いた箸休めのための子供たちへの教訓的な話し。どこかで聞いたようなストーリーですし、大人が見たらイマイチな回かも。
{netabare} 「早起きしなくても良い、勉強しなくても良い、お手伝いしなくてもいい、お母さんがうるさい」。
だからといって、それから逃避して自分に都合の良い世界に行ってはいけませんというような話。
最後は予想通り「お母さんがうるさいのは子供を思ってのためと感涙の再会」{/netabare}
まあ、こういう話しも嫌いではないですが。

*訂正 対象年齢層も低くどこかで聞いたような類型話しではありましたが、今思うと適度に面白かったです。

53話
ぬ!? 子供っぽい話し、二連発!!

54話
30年前の話しですが、鬼太郎が人を殺してますね。それともあの父親を殺したのは泥田坊なのでしょうか?
やや深めの話しです。人と妖怪がどうしても共存できない場合、鬼太郎は仕方なく妖怪を倒してしまいます。

55話
たわいのないギャグ話しでした。

鬼太郎、52~55話で急に日常回になってます。
いや、別に必ずしも日常回が悪いというわけではなく、今まで多くの傑作日常回を生み出してきた六期鬼太郎にしては、正直、52話以降の日常回は出来がイマイチな気がします。
どうやら鬼太郎役の沢城みゆきさんが産休したので、今は事前に撮り溜めした日常回の放映を続けているようです。
これから、当面、そうなるようですね。
新シリーズの地獄四将篇が非常に面白そうだっただけに中断は正直、残念です。

56話
地獄四将篇はひとまず中断のようです。
まあ、また面白くなってきました。
{netabare}石動零もようやく、再登場し西洋妖怪たちが再び襲来、バッグベアード復活をもくらむ彼らとの闘いという展開になるようです。 {/netabare}

*ちょっと考察
うーん・・・・・皮肉にも私があまりの面白さに感銘を受けてオール5に評点を上げてから何だかイマイチというか迷走してきましたね。
推測ですが沢城みゆきさんの産休問題もあるんでしょうが、
ゲゲゲ自体が三月いっぱいで終わるかどうか議論があって、続投が急に決まってしまい迷走してるのかもしれません。
確かに名無しとの決着が着いた段階で終わってたら綺麗にまとまってましたね。
それでも52話までは文句なく面白かったんですけどね。
それと「地獄四将篇」というのは一人目の鵺が倒された時点で終了でもうやらないのかもしれませんね。

63話
今の鬼太郎六期は「地獄四将と鬼道衆・石動零」「バッグベアード復活をもくらむ西洋妖怪残党」といったメインストーリーをちょくちょく交えながら、単発回主体という感じで。少々、話しの流れが読みにくくなってる中、今回はまあまあ面白かったです。

基本的には七夕回でしたが、魅力的なゲストヒロインたる笹の精・星華とぬりかべとの淡い恋模様、相変わらず金儲けと土地開発が目的のねずみ男と人間の陰謀。
そして {netabare}ねずみ男を騙して操るタヌキのような凶悪な妖怪、あしまがり、なんだか、鬼太郎ってタヌキがやたら悪役として登場しますね、なかなか強い妖怪で鬼太郎たちを結構、苦戦させます。 {/netabare}
善悪がはっきりした。ありがちな話しとも言えない事もないですが、こういう奇をてらってない話しも楽しくて良いです。
EDもシリアスなものから、やたらとノーテンキなものに変更されました。コメディ主体に路線変更のつもりでしょうか?
それにしても、星華の声優が{netabare}ひーちゃん{/netabare}だったのも驚きました。

64話
地獄少女にでも出てきそうなハードな話し。
「地方権力者に牛耳られた町」というのは「野生の証明」以来、ちょくちょくある話しですね。

65話
最高クラスのおふざけ回、鳥取、鳥取と鳥取愛布教の話しです。

66話
これは何と言ったら良いのか・・・{netabare}ハッピーエンドかと思いきや、ドンデン返しの残酷な結末に驚かされます。
本当にこの結末で良かったのか・・・特にマナは相当にショックを受けてました。
それと鬼太郎はこうなってしまうという事を察していたのに止めようとしないのがなんとも・・・「本当に良いのか?」くらいの一言くらいあっても良いと思います。{/netabare}、今季の鬼太郎はつくづく深いです。

67話
ギャグ回、面白かったです。
ラインだかフェイスブックもどきだかのサイトで「いいね」を貰う事に狂って暴走してしまう女性の物語です。
しかし、配役された嶋村侑さんも酷いキャラを演じたものですね。この人は演技の幅が広い。

68話
地獄流しの話、てっきりハードな話しかとおもったら、{netabare}子供向きの教育回、悪い事はしてはいけない、反省する事が大切、人は誰しも一人で生きているわけではないなど、良い要素が盛り込まれてます。ラストもすがすがしいハッピーエンドです。{/netabare}

74話、75話
地獄四将最強の玉藻の前(九尾の狐)との対決、強かったです・・・
戦闘力も高かったが頭もキレる妖怪で鬼太郎一味、石動零を苦しめます。
そして地獄と現世の境を破壊しかけて日本をいやこの世を未曾有の危機に陥れます。
{netabare}幸い、猫娘&まな&アニエス姉妹のヒロイン陣、鬼太郎ファミリー、地獄四将の一人の伊吹丸の助太刀もあり、倒すことができました。そして次週からはついに鬼太郎究極の宿敵たるあの妖怪との闘いを描く新章がはじまります。{/netabare}

あと、思ったんですけど、あの日本の女性総理、無能で情けないの一言に尽きる。
普通、こういうフィクション作品で女性指導者が出てくると大概はキレものなのですが、まるで女性の欠点を凝縮したような無能な指導者で、こんな人が日本の首相なので鬼太郎たちの苦労もことさら辛くなっているのでしょう。

投稿 : 2024/05/25
♥ : 41
ネタバレ

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

東京ゲゲゲイのYouTube動画「ゲゲゲイの鬼太郎」もオススメ

<2020/5/2 追記>
全話見終わりました。
丸②年!全97話!
かなり面白かったですよ。
勧善懲悪だったり、
人間社会へのアイロニーだったり、
愛だの恋だの平和だのだったり、
純粋に妖怪楽しむ話もあったり
飽きさせませんでした。
本シリーズは鬼太郎、目玉おやじ初めて声優を一新してましたが良い感じにハマってて気にならなかったし。
やはり鬼太郎は永遠。

ところで話は変わりますが、
ダンスグループ「東京ゲゲゲイ」のYouTube動画「ゲゲゲイの鬼太郎」というものがありまして。
鬼太郎好きの方には是非一度ご覧いただきたい。

そしてもしこの動画にハマったら椎名林檎「公然の秘密」PVもおすすめします。
後ろのダンサー二人が凄いです!
向かって右側が東京ゲゲゲイのリーダーなのですが、左側の女性ダンサーともどもごっついカッコイイです。

<2019/12/7 追記>
第84話「外国人労働者チンさん」
この南方妖怪チンさんがマッパで、本名が放送禁止用語?
ということで馬鹿馬鹿しいシモネタ回でした。
一応外国人労働者問題をチクリとはしてますが基本はシモネタ。

秀逸なのはこの「チンさん」の声優。
杉田智和!
まさかというかやっぱりというか笑
アフレコでチンさんの本名を連呼する杉田智和

<2019/9/29 追記>
第73話 ヤマタノオロチ回
子供の頃、この話がめちゃくちゃ怖かったんですが、その恐怖の根源の部分が6期バージョンではかなり軽くなってます。
これなら子供が見ても怖くない。
自分にとっては物足りないですが。

第74、75話 玉藻前≡九尾

白面の者というかナルトの中のアレです。
白面に比べると可愛らしいですけど。
白面先輩が怖すぎるだけかも。

お話はすっきりうまくまとまってました。
古谷徹を宿し旅に出る神谷浩史とかシュールだな、と思ったり。

これで長かった四大妖怪編も終わり、次回からはついにあの「知らんうちに人ん家に上がり込んで気がついたら一緒に飯食ってる『冴えない彼女の育て方の加藤恵』のような図々しさがウリのアイツがやってくるそうですよ。
多分、孫じゃない方だと思います。

<2019/9/8 追記>
第72話 妖怪いやみ

確かこの妖怪って原作や昔のアニメでも出てましたね。
鬼太郎の「じゅて〜む」はなんとなく覚えてます。

インパクト強いんですけど、今回はめちゃくちゃ面白かった。
6期の鬼太郎の中でも指折りじゃないでしょうか。

一年以上見ていて美形猫娘にも慣れたこともあり、猫娘がカッコ良いです。
心象風景の描写も◎。

鬼太郎に興味あって6期観てない方はこの話だけでもお勧めしますよ。

そして次回予告。
「ヤマタノオロチ」回ですか。
小さい頃、多分二期かな。
これ観てものすごく怖かったこと覚えてます。

<2019/6/8追記>
3週前の56話は吸血鬼エリート
先週の58話は半魚人とカマボコ

前者のエリート、私はアニメで見たのは初めてですが、原作で読んだ記憶があって、水木しげるキャラの中でもかなり個性的。
シティボーイズのきたろうさんにちょっと似てて本当にこういう人いそうな感じ。

本作でもこのエリートさん、ギター弾くんですけど弾いてる絵面も曲も妙に頭に残ってクセになる。
お話はよく覚えてませんでしたが、アニメのストーリーはオリジナル要素が強いような気がします。
でも面白かったですよ。
中尾隆聖さんの声がぴったりハマってる。
さすがはフリーザ様。

後者のカマボコは、子供の頃、おそらくアニメ版第2期で見た記憶があります。
こちらはストーリーは大体覚えていて、6期のアニメも概ね同じかな。
あらすじが、
{netabare} 鬼太郎は半魚人に大王イカに変えられ、木っ端微塵に爆破され、大量のカマボコにされ、売り飛ばされます。目玉おやじたちはそのカマボコを買い集め鬼太郎を蘇生。{/netabare}
とシュール。
なぜこうなる?という超展開です。
ただ昔見たとき、なんか怖かったんですよね。
自分が幼かったからでしょうけど。
その怖がった自分を思い出しながら懐かしく楽しみました。

<2019/3/25追記>
48話観ました。
予想外にハード

レビュータイトルは嘘です。
いや、まんざら嘘でもないか。
これまでは爽やかだったり心あったまったりする話も多かったし。

ところがですよ。
最初の頃からネタ振りされ続けてきた「カオナシ」じゃなくて「名無し」さんが先週ぐらいから話の中心になってきてます。

で、これが重い。

あれ?今は深夜かな?
と錯覚するくらいには。

どう話が転がっていくのか来週が楽しみです。


なんだかんだでほぼ1年観てきました。
総論としては意外と面白い。
最初↓のレビューでも同じこと書いてましたね 笑

でも本当に面白いと思ってます。
だってなんだかんだで1年間毎週見てたもの。
録画だけど。

嫌味にならないくらいの、ちょっとしたスパイスという感じでダークさが振りかけられてます。

いろんな面で良い塩梅。

6期でこの面白さ。
やっぱ鬼太郎って永遠だな。

<2018/4/1初投稿>
※視聴中なので評価はデフォルトの3です

6作目なんですね。
ここ何作かはほとんど観てなくて興味もなかったのですが、たまたま今作の1話を見るともなしに見てしまいました。

意外と面白い。
日曜朝、ONE PIECEの前の時間なので純粋に子供向けかと思ったら案外そうでもない。

スマホが普及してたりユーチューバーが出てきたりの現代が舞台。

お話は昔の鬼太郎に寄せてる感じ。
もちろん墓場鬼太郎までは行かないけど、それでも少しだけダークな雰囲気が漂ってます。

絵は綺麗ながらも少し影があります。
キャラクターの造形も然り。

鬼太郎はヒーロー的に闘いますが、熱量は少なくクール。
目玉おやじが解説担当なのはいつものこととして。
ヒロインの女の子は必要なんかな?とか思いましたが、いないとたぶんこれからのお話に深みがなくなっちゃうんでしょうね、という感じ。

今回の鬼太郎の世界では人間には妖怪が見えない。
妖怪の存在を信じ始めると見えてくる。

鬼太郎に夏目友人帳や地獄少女とか少しまぶしたような印象を受けました。

これからネズミ男や猫娘、子泣き爺や砂かけ婆などの常連が出てきてどういう感じになるか、2話目以降が少し楽しみです。

最後にちょっとびっくりポイント
○目玉おやじが野沢雅子。感慨深いですね
○鬼太郎が霊ガンみたいのぶっ放してました

投稿 : 2024/05/25
♥ : 35

◇fumi◆ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ゲゲゲ(墓場)の鬼太郎はスマートフォンとともに 猫姐さん出撃!

2018年春アニメ 放送中 日曜朝ゴールデンタイムアニメ たぶん4クール以上

原作 水木しげる 構成 大野木寛 キャラデザ 清水空翔 音楽 高梨康治 
制作 東映アニメーション

鬼太郎 CV沢城みゆき
目玉おやじ CV野沢雅子
ねずみ男 CV古川登志夫
ねこ娘 CV庄司宇芽香
砂かけばばあ CV田中真弓
子泣きじじい ぬりかべ CV島田敏
一反もめん CV山口勝平

1960sから10年ごとに放送される鬼太郎シリーズ第六期始まりました。
第一期 65話 墓場の鬼太郎~ゲゲゲの鬼太郎の少年マガジン連載版のアニメ化
第二期 45話 水木しげるの短編を鬼太郎主人公に脚色したオリジナルが半数。
第三期 108話 原作のほぼ全エピソードを80年代風脚色でリメイク。エロとか多し。
第四期 114話 鬼太郎の完全版を目指し出来るだけ忠実なアニメ化。だが子供向け。
第五期 100話 21世紀版と言うことでキャラデザ一新オリジナルストーリー。薄口。

そして第六期開始です。
現代日本を舞台にしながらもおどろおどろしい鬼太郎の登場・・・
あれれ、鬼太郎と目玉おやじが可愛いです。
ものすごーく深夜アニメ調の作画はリアルで観やすく萌えも多そうです。

第一話 なつかしい妖怪「のびあがり」登場です。
一期では大ピンチで怖かったんですが、今の子供はどう思いますかね。
綺麗なこだわり作画で見る現代版「鬼太郎」
初めての人にはお勧めの豪華版になりそうです

第二話 見上げ入道ですが今回はレギュラー妖怪陣の顔見世です。
70s二期からレギュラーの猫娘登場が見せ場ですね。

1期 1話だけの登場 
2期 ブサ可愛いレギュラーヒロイン ド派手なワンピース
3期 夢子の当て馬 だがCカップ 
4期 地味だがヒロイン 相当可愛くなってきた ピンクの猫娘
5期 献身的萌え美少女 今回の制作陣はありえない猫娘と発言。
6期 モデル体型のツンデレ 身長計測の結果171cm

夢子っぽい立ち位置の「犬山まな」CV藤井ゆきよ との関係が気になります。

第三話 で今回の鬼太郎の設定が見えてきました。
個人的には鬼太郎(沢城みゆき)と目玉親父(野沢雅子)の声に馴染めません。
10年代鬼太郎ですが、日曜朝というハンデにどう立ち向かうのかが見ものです。
4期5期に比べるとホラー色が強そうです。

投稿 : 2024/05/25
♥ : 36

87.0 2 リメイクで怖いなアニメランキング2位
葬送のフリーレン(TVアニメ動画)

2023年秋アニメ
★★★★★ 4.2 (494)
1609人が棚に入れました
勇者ヒンメルたちと共に、10年に及ぶ冒険の末に魔王を打ち倒し、世界に平和をもたらした魔法使いフリーレン。 千年以上生きるエルフである彼女は、ヒンメルたちと再会の約束をし、独り旅に出る。それから50年後、フリーレンはヒンメルのもとを訪ねるが、50年前と変わらぬ彼女に対し、ヒンメルは老い、人生は残りわずかだった。 その後、死を迎えたヒンメルを目の当たりにし、これまで“人を知る”ことをしてこなかった自分を痛感し、それを悔いるフリーレンは、“人を知るため”の旅に出る。 その旅路には、さまざまな人との出会い、さまざまな出来事が待っていた―。
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

面白くてはいけない作品を面白くしてしまい、余韻が無くなったかも。

 コミック1巻あるいは本作1話は素晴らしかったと思います。最近「すずめの戸締り」もありましたが、古い時代を思い出し、鎮魂するという話が増えてきたのは、次の日本を作っていこうという雰囲気がやっとでてきたのかな、と思います。

 ただ、アウラ編のバトル要素満載と、オシリスの天秤(とは違いますが)のようなもので、少し安易な形で魔力を隠す意味を魔族との戦いの要素にしてしまったことで期待外れとなりました。何より「葬送」の意味を魔族を倒した数と矮小化してしまったのは、非常に残念でした。

 1級魔法試験も「天下一武道会」が始まったか…というがっかり感はありました。

 ヒンメルおよびその仲間を思い出しながらの「葬送の旅路」はつづけていました。
 ゼーリエのところで人は駄目だと言いながら、花を出す魔法が嫌いと言いながらツンデレのゼーリエで、エルフの生き方の寂しさの様な部分を一旦総括していました。また、フェルンとゾルトラークで「人間の魔法」「人間の強さ」について表現していました。ただ、それを露骨に見せすぎだろう、という気はしました。

 全体としてどんどんエモくなっていきました。全体に「いい話」にこだわりすぎて、サラリとしたのが良かったのに、人との関係が強くなった、ならざるを得なかった感じが平凡な面白さに近づいていったなあという印象です。言い換えるとキャラと思い出話に寄りかかってしまった気がします。

 アニメで言えばコミックではつまらなかった、1級魔法のところをかなり面白く仕上げたのは素晴らしいと思う反面、この作品における期待の真逆になってしまいました。テーマを丁寧に説明してくれてしまいましたので、感じる喜びが無くなってしまいました。

 つまり、キャラ萌えとバトルの平凡な面白さになたということです。テーマも感情も見やす過ぎて引っ掛かりが無くなった感じがしました。この作品は面白くすると、かろうじて残っていた引っ掛かりも余韻も消えてしまう気がします。

 コミックスの原作の第1印象はアウラ編から「面白くない」でしたが、それでも読み進められたのは、フリーレンが旅路の果てに見るものは何かが気になるからです。その点は未だ気になっている反面、同じようなテーマを延々繰り返している感じもあるので、きっぱりとダラダラしないで終わって欲しいと思います。

 評価はこの作品は結末を見るまでわかりませんので、保留です。が、オール3もどうかと思いますので、オール4にしておきます。





19話 本作のつまらなさと深さの両立が上手く言語化できないので、再度レビュー。

{netabare} 断念したにしておきながら何度も書き直してすみません。ちょっとこの作品は正しく言語化したいので。文句いいながらも見てますので、やっぱり今見てるにしておきます。

 フリーレンの旅が、アイゼンとハイターの弟子2人と共にあるのは、つまりヒンメルとの旅をフリーレンの内面で思い出す…つまり4人の旅を再現しつつ、ヒンメルの代替はないからでしょう。ヒンメルの言動の意味を今思い出しながらかみしめる旅です。

 なぜヒンメルが銅像を残したのかと考え合わせると、物語全体の発想はものすごくいいと思っています。ヒンメルが一番先に逝ってしまったのはこの構造を作りたかったからです。
 その旅の中で、ヒンメルとすごした10年を特別にして行くことが葬送なのかなと読み取りました。だから、結果的にエンデの城についてもヒンメルの魂と合うことはできず、旅そのものが葬送なのかな?と。だから、ヒンメルの死後のカウントが作品の時間経過の基準となります。

 
 そしてほぼ不死に近いフリーレンの長命による非人間性は下手をすれば魔族に近いです。子供のようなフェルンとシュタルクがなぜ物語に必要だったかと言えば、人間は知識や想い出を前の世代から受け取り、後ろの世代に渡して行く営みがあるということだと思います。魔法が魔族のものから人間が解析して進化しているという点が象徴的で、人間は生死…つまり世代があるから進化する…それをフリーレンが理解するという話を描こうとしているととりました。

 で、興味としては、フリーレンとフェルンが魔法の能力を隠すことに長けている点、ここに何かアナロジーがあるのではないか?と。感情を持たない魔族と組み合わせると、現代社会か資本主義的なアナロジーも感じます。そこが何を描きたいのかな、と思っていました。2023年は戦後78年という意味もあるかな、と思ったりもしました。フリーレンが千年以上生きていて生殖をしないという点で日本人のことかなと。ほろびゆく種族と言う意味でも。
 魔族も一部の人間のアナロジーではあると思います。騙すために人語を解する理性も感情も良心もない存在。

 そこで始まったのが、アウラ編で魔力を隠す意味とかバトルとか、なんか世界観が矮小化してしまった気がしました。原作を読んでいるときにここでかなり醒めて、つまらなさを感じました。期待が高すぎた落差なのかもしれません…もちろん、期待よりもっと高い視座を読み取れていない可能性もあります。

 そして今度始まったのが、一級冒険者ですねえ。ランク化です。まあ、なろう系のレベルウインドウと違い、フリーレンの過去の資格が役に立たないことを考慮すると、ランク化は学歴とか資格とかそういう本質ではないランク付けのアナロジーとも取れますけど。ただ、バトルもそうだしかなりテンプレ感が強いので、ここであーあと思いました。

 こうして文章に書くと整理がついてきます。やっぱり悪い話じゃないし、浅い話とも思いません。とにかくアウラ編まではかなり感動してましたし、展開が楽しみでワクワクしてました。

 アウラ編から一級試験まで間が空きすぎたのと、展開や想い出の描き方がパターン化したこと。バトル要素が強くなったりして、急激につまらなくなったなあ、と感じました。
 ただ、魔族の1人1人が何かを表現したいような気はしてるんですよね。そこがアウラの魔力比べでよくわからなくなってしまいました。

 この後の話も2期3クール目ということになるのでしょう。設定とアナロジーから言って、浅くはないのはわかっています。まだまだ考察すべき部分もあるでしょう。魔法がなんのアナロジーかは読み取りたいところです。

 が、不思議なくらい面白く感じないんですよね…キャラが淡々としているから?何か視点がかわると面白くなるかも…というポテンシャルは感じます。私の読解力の無さなのかなあ…{/netabare}


21話 21話は面白い。それ故に唯一無二の作品ではなくなってしまった。

{netabare}  21話は面白いです。マンガでは退屈でしたがアニメの動きが入るとかなり良くなっています。つまり言い換えると、その面白さとはキャラ萌えとか戦闘シーンのカッコよさあるいはフリーレンの魔法の俺TUEEEでした。
 その面白さは本作に求めているものではなく、葬送=想い出を振り返ることで勇者の想いを理解するということとはちょっとかけ離れています。

 1級魔法士という設定が持つメタファーはもちろん感じますし、強さや力の使い方などの思想的な部分なども読み取れますし、おじいちゃん魔法士のセリフからしてもちろんキャラ萌えだけではないと思います。人間社会側の様々な人間の考え方の違いをしっかし考えて作っているところは興味深いです。

 また、1級試験はちょっとサブキャラが濃いですよね。濃すぎる感じです。その濃さがまた面白さになっているのでしょうが、その描き方に全部が持っていかれてしまった気がします。

 葬送の他に魔法というテーマ性が消えているわけではないし、そこの仕込みもあると思います。が、やっぱりこういう派手な面白さは他の作品でいいかな、と思います。

 つまり、21話の面白さに象徴されるところが、本作の唯一無二の作品になり損ねたという意味で私にとっては面白くなくなったということかな、と思います。{/netabare}


23話 マンガ版より分かりやすく面白い…うーん、再評価してもいいかなあ

{netabare} 22話のような話はいいですよね。この作品を見始めた理由に近いエピソードでしょう。
 一方で23話です。まあ、作画すごかったですね。特に最後の場面のフリーレンモドキは鳥肌が立つくらいにカッコ良かったです。

 どうなんでしょうね?この作品の評価ってやっぱり結末を見るまでは保留にすべきなんでしょうか。アウラ編で魔法の設定が安っぽくなったこと、バトルが長かったことなどで、脱落しかけましたし、途中のエピソードがちょっと冗長すぎたのはありますけど、この数話の出来は本当に素晴らしいと思います。マンガ版になかった迫力という点でアニメータは本当に良い仕事をしていらっしゃると思います。

 正直マンガ版だと1級試験編そのものがあまり面白くなかったですし、試験が入ることでジャンプメソッド的な引き延ばしに感じて作品の質が落ちたと感じていましたが、そうとも言い切れない面を上手く拾ってもいる気がします。その点でデンケンの使い方は秀逸かな、と思っています。

 うーん…評価は一旦ニュートラルにして、マンガではないアニメ版のフリーレンをもう1度再評価してもいいかな、と思わせるくらい21~23話は良かったですね。

 一旦、ニュートラルという意味のオール3に評価は戻しておきます。また、改めて。 {/netabare}



24話 フェルンの性格はなぜああなのか?なぜゾルトラークだけなのか?
 
{netabare} なるほど…フェルンの嫉妬の描写ですけど、家族というか自分のテリトリーの侵害に対して敏感なんでしょうね。これは両親を早くに失くしたことに関係があるのかな?ハイターの杖とかプレゼントへのこだわりというか執着もそうですよね。

 夜更ししてジュース飲むと怒られる理由です。ここの性格造形の作り方はなるほどなあ、という気がしました。育ての親のハイターの教育で「ちゃんとしてない」ことに対して許せないということでしょう。
 もちろん大食いなのも甘いモノ好きなのも、幼少期の苦労つまり食料不足が影響していると想像ができます。となると愛情への飢えもあるので、シュタルクとの恋愛は疑似恋愛の気もしますけど。

 夜更しジュースの件は、今回フェルンも贅沢していましたから、どちらかといえば自堕落だから起こったのではなく一人だけで楽しんだから頭に来たのかな?

 こういうことの裏を返せばフェルンはフリーレンを誰よりも理解している、ということでしょう。だからラストの「フリーレン様を…」になるんだと思います。フリーレンも嬉しそうでしたし。

 一方でフェルンの設定としてなぜゾルトラークと一般的な防御魔法なのか?ですね。今回の「フリーレン様を…」でふと思ったんですけど、フリーレンとゼーリエの設定から言って、魔族とかエルフに対抗できる魔法を人間が持つなら、魔法のバリエーション、つまり種類の多さじゃなくて、一つの魔法を極限まで極めるという方向性しかない、ということかもしれません。

 そうなると初めに出てきたゾルトラークを80年間改良を続けてきた、人間の魔法という意味と重なってきます。これは人間の命の短さで、でも組織的に習得できるものとエルフの長寿で孤独な生き方の違いのアナロジーにもなっているのでしょう。

 ゾルトラークの説明があったエピソードからそこは意図していたのかな?中国拳法のように「一意専心」的なことと、師匠の魔力を隠すという意味もちょっと中国拳法的ですよね。練習も功夫も人に見せるなというのがあります。

 まだ、野心があるゼーリエには魔王は倒せなくて、フリーレンなら倒せるということと、平和の時代の魔法使いという矛盾の説明が何となくわかった感じですね。なんとなくですけど。

 つまり1級試験編の2次試験はフェルンの描写の為の回ということかあ…連載時にバトルで話数を引き延ばしていたわけじゃない…のかもしれませんがどうなんでしょう? {/netabare}

25話 バトルが長すぎてテンポが…テーマ的には同じことを繰り返してますし。

{netabare} 話が進まないですね。やっぱり面白くない…という気もしてきました。21~24話はアニメの出来は良かったと思うのですが、23話のフリーレンの複製登場からが余りに長いです。

 花畑と人間が魔法を得て強くなってゆくという話は、かなり前の回で一回なぞった話ですからね。その重複感はやはり1級試験編は強いかもしれません。アニメの出来はもちろん作画は目立つところですが、テンポというかスピード感もあります。原作が冗長だったところを更に引き延ばしている感じがすごかったです。

 やっぱりアウラ編の途中からバトルが長くて、妙にテンポが悪くなるのとセリフで全部説明するのでどうかな、と思っていた悪いところがこの数話極端に出てますね。アニメになって余計感じました。 {/netabare}


26話 やっと1級試験も2次試験が終わりました。

 魔法とイメージがこの数話にはテーマとして出てきてますね。フリーレンを殺せるというイメージ。そして布を切るというイメージ。それとエルフと人間の魔法に対するスタンスの話もありました。で、もちろんフェルンがゾルトラークを極めるということでしょうね。その辺が本作はテーマとしてありそうですね。そこをはっきりさせたのが1級魔法試験かな、という感じでした。このテーマ性は悪くないと思います。ただ、試験編は長いなあ…やっとここまで来たかあ…

 なぜか模倣フェルンが出てこなかったのはフェルンがそこまで上手く魔法を隠せているということ?一瞬メトーデを狙っていたけど攻撃を受けきったように見えましたけど…拘束魔法が上手くいく前に攻撃は受けたみたいですよね。それをよけ切っていた?メトーデが強すぎるってこと?それともたまたまなんでしょうか。

 作画はやっぱりバトルシーンは力が入ってますけど、私は惹かれないですね。むしろ作戦会議の時のフェルンの表情の変化が良かったですね。









前回のレビューです。

正直に言うと原作アウラ編の途中からつまらなくてしょうがなかった。

{netabare}  2クールらしいし人気作になったので一人くらいいいでしょう、遠慮なく言えるので今言っておきます。
 
 正直に言うと原作はアウラ編の途中から凡庸でつまらない作品になったなあと思いました。つまらないとは言いずらい…つまらないと言ったら負けかなとは思い、言葉を濁しましたが。

 作品として評価したのは冒頭だけです。以降はなんだかなあと思って読んでました。で、アニメが人気なので見てみればちょっと見方が変わるのかなあと期待したので、チェックはしてみました。

 要するに原作は人気作故に「葬送」の意味を途中で変えてしまったのではないか?と思います。そう、バトル控えめで過去の戦いと死んだ仲間の意味を振り返りながら旅をするだけだから面白かったんです。それが「葬送」かなと。

 アウラ編以降、ジャンプ系?という感じでバトル要素が色濃く入って来て、この話以降も変な言い方ですけど、どんどん凡庸になって行く気がしました。

 ちゃんと人気作になったとのことで、アンチの批評が少しはあっていいでしょう。私はこの作品、冒頭ではポテンシャルが非常に高い素晴らしい作品だと思っていました。人気故に名作になる道をすて引き延ばしによる凡作化を進みつつある作品だと思います。その落差にガッカリしたので、断念したにしていました。で、改めてアニメを見てもやっぱりがっかりかな、と。原作よりは演出面等でがんばってますけどね。ただ、結末次第では盛り返せる部分もあると思います。{/netabare}
 


第5話 原作マンガが良すぎるのでアニメは休みます。

{netabare} 別にアニメがつまらないわけではないですが、雰囲気としては原作コミックスが好みということです。
 ただ、やはり「推しの子」と同じです。1巻2巻あたりがピークな気がしたというのも同じくアニメを追わない理由です。
 原作も11巻既読しましたので後は完結したらでいいかな、と思っています。理由はネタバレになるので言いません。ただ、週刊連載の人気作の悪いところが出始めています。

「葬送」の意味は魔族を一番葬ったからということですが、それはダブルミーニングというかむしろ後付けでしょう。エンデの魔王城とは、「モモ」のミヒャエル・エンデからのネーミングだとすると、時間の価値の話になるはずか、当初はそれを想定していたと思います。

 目指す目的が死後の魂と話をするということですから、フリーレンの中にいる想い出と向き合う話、死と時間を理解する話になると思いますので「葬送」の意味が「人を見送る意味」じゃないと作品の価値がありません、と私は思います。

 ということで、原作が良すぎるのでアニメを見る意味がないと感じましたので、やめておきます。{/netabare}
 

視聴前 私は冒頭が好きです。「間」と「静けさ」がキモになる作品。

{netabare}原作途中まで既読。多分全部読むでしょう。

 この作品は面白いですがキモはテンポです。間延びがあると間抜けになります。11巻ですか。ちょっと2クールとか2期とか考えると色気がでてしまう巻数です。人気作だけに下手をすると変な尺稼ぎで時間を伸ばす可能性がありますので、それだけが心配です。
 本作は淡々とテンポ良く静けさを感じるくらいに表現されるのが面白い作品です。そこが上手くできているかどうかがポイントになります。第1話に力が入りすぎているのがちょっと心配です。「チェーンソーマン」になりませんように…。

 それと、どこまでになるかわかりませんが「推しの子」と一緒です。あの作品よりも緩やかですけど、冒頭とそれ以降楽しみ方が変わる作品です。といってもテーマは同じなんですけど…単純に面白いのは後からですが、私は冒頭が好きな作品です。
「さよならの朝に約束の花を…」をこの時期にレビューしたのは、この作品の下準備と言えばわかりやすいかもしれません。

 過大評価、期待過多はやめた方がいいです。「感じる」作品でエンタメとしてはそれほどです。「タイパ」重視の人にはまったく向かない作品でしょう。制作者側もそこは理解していると思いますが…{/netabare}


第1話 素晴らしいアニメだけど、面白くはない。過大評価はしない方がいい。アニメはマンガに比べて格段に情報量が多いのがどういう影響になるか。

 初回…というか2日前、金曜ロードショーの放送の時に、戦後78年のアナロジー云々と書きましたが、やっぱり再視聴してみて、この作品は頭を使わない方が良さそうですのでレビューを書き換えました。
 考察するよりも、生きるということと時間経過の意味を感じる方が良さそうです。
 1点だけ。魔法とはなにか?魔力感知とは?魔族は?そこのアナロジーは嫌でも考えてしまいます。

 そして、やっぱり面白くはないです。エンタメとして評価するなら退屈です。それでも「いい作品」だと言えます。3回目ですけど全然OKです。
 ストーリーもテーマもキャラも抜き出してしまえばありきたりです。過大評価、期待過多、そして何よりも他人の意見。見方は人それぞれですから、こういったものは排除した方がいいと思います。向くか向かないか。まず自分でそれを判断しないと苦行になる可能性があります。
 特に情報として作品を観賞する「タイパ」重視の見方をする人は早々に退散した方がいいと思います。

 アニメ版、ちょっとフリーレンの顔が丸くて笑ってしまいますが、時間の経過の感覚はゆったりしていてけど、場面のテンポは速くて上手く原作を表現しています。
 音楽や声優さんの声質、演技。効果音、色、何より動きなどアニメならではの情報量の増加しているのが下手をすればノイズになります。(1例を挙げると30分単位の2話。岩を魔法で打ち抜く修行をしているところのシーンが顕著です)
 また、制作者の解釈が分かりやす過ぎて、原作より文学性は落ちている気がします。

 ただ、この作品は視聴中は頭を使わず受動的に見て、後から味わった方が良い気もしますので、そこはアニメのアドバンテージでしょう。

投稿 : 2024/05/25
♥ : 32
ネタバレ

かんぱり さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

魔法使いフリーレンの人を知ろうとする旅路

[2024.3.24見終わって]
ほんとうに、本当に素晴らしい作品でした!!
小説やコミックなどの原作からアニメ化をするに当たって、作品の雰囲気、キャラのイメージなどを損なわずに作品化するということは、当たり前と思われるかもですけど、尺の関係などもあって制作者の方々にとってはとても大変なお仕事なんだと思います。
そんな中、この作品はある意味作品を超えたような演出・表現がちりばめられていて、制作者の原作への深い解釈・理解があることが伺えました。
例えば第27話。リヒターが店先でフェルンたちとばったり合うシーン。
あのアニオリシーンを入れることで、その後のフェルンとゼーリエのシーンがさらに味わい深くなっています。最終話の、フリーレンが老婆が果物をこぼすのを見てるシーンも改変されてましたけど、さらに良くなっていました。
原作の最新話は127話ですが、アニメはちょうど60話まで。
ストックは充分だし人気も出たので2期はほぼ確定かもですけど、この素晴らしいクォリティを同じスタッフを維持して制作・・となるとなかなか大変で、時間がかかっても良いのでまた素晴らしいアニメを私たちに魅せていただけることを楽しみにしたいです。

[初回感想]
魔王を倒し平和をもたらした勇者一行。
パーティの魔法使いフリーレンは勇者ヒンメルの死をきっかけに、人を知ろうとする旅路が始まる。。

原作は少年サンデー連載中のコミックで、11巻まで発刊。
原作は読んでて、とても好きな作品です。
普通は魔王を倒してめでたし、で終わるところをこの物語はその後のエピローグを描いています。
人とエルフの寿命の違いによる感覚の違いを壮大なスケールで描かれる世界観も面白いし、いい意味で淡々とした雰囲気とドライなフリーレンをはじめとしたキャラの魅力も感じる作品でした。

第1話が2時間スペシャルだったのもびっくりです。(厳密には4話までをつなげたみたいです)
制作側の力の入れようが伝わってくるし、かなり期待しながら視聴しました。

作画良いです!
雰囲気もすごくいい!
良く書き込まれてるしよく動いてるし、音楽も雰囲気にあってて◎です♬
キャラの声もあってると思いました。
ドライなフリーレンも、優しそうなヒンメルも、茶目っ気のあるハイターも、渋いアイゼンも、原作のイメージのままでした。

原作ではセリフがない細かいコマが結構あって、それが作品の味にもなってたんだけど、アニメではその雰囲気をどう表現するんだろうと思ってたら・・すごい、作品の雰囲気そのまんまの再現してていい意味でびっくりでした。

作中のセリフも味があっていいんですよね。

これは今期アニメではかなり期待できそうで、とても楽しみです♡

アニメは連続2クール全28話ということで、原作最新巻まで行きそうかなと思ってたけど、8話で原作2巻のペースだとどうやら7巻あたりで終わりそう。でも1級試験編楽しみです♪

以下、印象に残った話の感想です。

6話「村の英雄」
{netabare}必要なものは覚悟だけ。必死に積み上げてきたものは裏切らない。
フェルンの言葉だけど、これって私たちの普段の仕事とかにも言えることだなぁって。
覚悟ってのは大げさかもだけど、仕事に対する気持ちとか心構えって大事なのは同じなのかなって。
ジャンボパフェのシュタルクとマスターのやりとりが好きです♪
ギャグにしようと過剰な演出とかしなくて、会話と音楽などの雰囲気だけでクスっと笑えたり。こういう演出好き。
会話の間もいい。フェルンとシュタルクのやりとりも好き。{/netabare}

9話「断頭台のアウラ」
{netabare}すごい!
これ原作超えてると思う。
漫画だと止め絵の連続を読んでる読者が脳内補完しているわけだけど、それ以上の演出・動きが素晴らしいです。
「ヒンメルはもういないじゃない」
魔族と人族が決して分かり合えないことがわかる、原作でも印象に残るアウラのセリフでした。
「戦士は最後まで立ってたやつが勝つんだ」
アイゼン相変わらず渋いし、震えながらも決める時は決めるシュタルクもかっこいい。
フェルンも天才の片鱗見せましたね。
次回はゼーリエ初登場になるのかな?どんな声なのかちょっと楽しみです。{/netabare}

11話「北側諸国の冬」
{netabare}前回感想で、次回ゼーリエ初登場とか書きましたけど、勘違いしててまだ先みたいですね。
9話みたいなアクションシーンすごいのもいいですけど、今回みたいに止め絵を効果的に使ったりするところも緩急あって良い演出だと思います。
自分の"偉業"を覚えてくれている人が誰もいないから、女神さまに褒めてもらうんだと話すクラフト。
でもフリーレンは昔同じようなやりとりでハイターに褒めてもらったから大丈夫と返すんです。
フリーレンの中でハイターもヒンメルも生き続けている・・
私が葬送のフレーレンという作品が好きなところはこういうところなんですよね。
自分の偉業を語らず、静かに別れていくクラフトの描写も味わいを感じます。
あと、何かとジャンボパフェが回想に出てくるシュタルクが可笑しいw{/netabare}

17話「じゃあ元気で」
{netabare}今回から第2クールに入ってOPがヨルシカに変わりましたね。
シュタルクとフェルンのやりとりが自然で微笑ましくて好き。
12話で雪の中倒れたフリーレンを抱きかかえようとするシュタルクを嫌がって自分がおんぶするフェルンとか。
些細なことで喧嘩する二人。その原因も仲直りの感じも見ててあるあるーって思ったw
ザインのもう付き合っちゃえよ!!に笑った。。でもいいお兄ちゃんキャラだなザインって。
あっさりしたお別れだったけど、また再会もあるような気がします。
ED変わらないといいなって思ってたけど、そのままで良かった。絵もだけど歌も2番に変わっててこちらもなかなか良いです🎵
次回からいよいよ一級魔法試験編がはじまります。原作読んでたときも好きな話だったのでとても楽しみです!!{/netabare}

18話「一級魔法使い選抜試験」
{netabare}この話から一気に登場キャラが増えるんですけど、魅力的なキャラが多いので動いてるところと声優さんがどんな演技をしてくれるのかとても楽しみです♡
すごい魔法使いの証だった「聖杖の証」を知っている人がほとんどいなくなってしまった時代。
「でもフリーレンがすごい魔法使いだったことは僕たちが知っている・・」
ヒンメルからの言葉に「でもすぐ死んじゃうじゃん」と返したフリーレンだけど、同じ言葉をフェルンから言われて「そうだね」と頭を撫でながら返したところにフリーレンの気持ちの変化がわかる、いいシーンでした。
ラヴィーネとカンネがいつも喧嘩してるのに、息がぴったりあった魔法の連携ができている、その意味もフリーレンは学んでいくんでしょうね。{/netabare}

21話「魔法の世界」
{netabare}ゼーリエ登場!!
声は思ってたより低い感じでしたけど、聞いてくうちに慣れるんでしょうね。
今回も原作に沿った展開ではあるけど、バトルシーンや結界を破るシーンなどなど、アニメならではの演出がとても良くて、デンケンの殴り合いじゃぁぁぁ!!の名シーンもとても良かったです。
私も原作でデンケンのこのシーン読んで、彼が好きになりました。。
次回は2次試験前のつかの間の日常回ですけど、各キャラの交流シーンが良いので楽しみです♪{/netabare}

22話「次からは敵同士」
{netabare}個人的には今回みたいな何気ない日常回の良さがこの作品の醍醐味だと思ってます。
それぞれの登場人物の人柄などが垣間見えたり、キャラ同士のやりとりが面白かったり。。
第一次試験のパーティーって一時的なものではあったけど、そこから生まれた関係がいいですね。
カンネやラヴィーネたちと部屋で女子トークしてるときのフリーレンの嬉しそうな表情がベストショットでした。{/netabare}

投稿 : 2024/05/25
♥ : 48
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

(最終)ひとつのアイデア →もう一歩踏み込んで更に面白くなるレベルまで昇華

【レビューNo.114】((最終レビュー)初回登録:2024/3/23)
コミック原作で2023年作品。全28話。
元々娘がコミックを買っていたので原作既読です。コミックは「マンガ大賞
2021」を受賞するなど前評判も高く、後はいつアニメ化されるかって話でした
がついにきましたね。

(ストーリー)
勇者ヒンメル、僧侶ハイター、戦士アイゼン、魔法使いフリーレンら勇者パー
ティー4人は、10年間もの旅路の果てに魔王を倒して王都に凱旋する。
ヒンメルら人間にとっては10年は感慨深いものがあったが、1000年は軽く生き
る長命種のエルフであるフリーレンにとっては、ほんのひとときであった。
あれから50年、流星群を観るために4人は再会を果たすが、見た目は全く変わら
ないフリーレンに対し、ヒンメルら人間は随分と年を取っていた。
(ドワーフのアイゼンはそれほどでもなかったが)
そして間もなくヒンメルが天寿を全うする。
彼の葬儀でフリーレンは自分がヒンメルについて何も知らず、知ろうともしな
かったことに気付いて涙する。その悲しみに困惑したフリーレンは、人間を知
るためと魔法収集のために旅に出る。
それから更に20年後、フリーレンは老い先短いハイターを訪ねる。ハイターは
戦災孤児のフェルンを引き取って育てていた。ハイターはフェルンのことを弟
子にするようフリーレンに依頼するのだが・・・
これは人間を知るために、人間と交わり旅をする彼女と新たな仲間達の物語。

(評 価)
・第1-4話:フリーレンの世界観がしっかり再現された製作陣の仕事ぶりに◎
 {netabare}・マッドハウスの本気度を感じさせる精力的な動き
  ・金曜ロードショーで2時間(4話分)を一挙放送
   昔から第1話1時間拡大ってのはありましたが、「推しの子」の90分を凌
   ぐ2時間拡大スペシャルで勝負にきました。しかもまだ他作品が出そろっ
   ていない9月中にぶっ込んでくるなど、かなり精力的な動きが見られます。
  ・連続2クールまで明言
   コロナ以降分割2クールの作品が格段に増えましたが、一気に連続2クー
   ルで放送することも明言!
   初回の作画もかなり力が入っていましたが、これを最後まで維持できる
   力があるのか、視聴者としては嬉しい限りですが、逆にちょっと心配な
   部分もあります。
   とはいえ、賽は投げられました。後はマッドハウス頑張れと。
  ・OPに「YOASOBI」
   OPは「勇者/YOASOBI」と、いやーこの辺も抜かりないですなw

 ・フリーレンの世界観がしっかり再現された製作陣の仕事ぶりに◎
  正直本作は「面白可笑しくテンポよく」という作品ではないので、その辺
  りどうなのかと心配でしたが、本当に原作のもつ「緩やかな空気」や「間」
  といったものをしっかり意識して作っているなという、作品の理解度の高
  さに驚きました。4話分の放送で(コミック1巻+2巻1話の)全8話分を完
  全再現したんじゃないですかね。
  それゆえに初見の方には「テンポが悪い」と映る方もおられそう。
  でもそういう作品じゃないんだよなあ。

 ・何気ないセリフや会話が心に響く
  勇者パーティーにいた頃のフリーレンは(どうせ彼女にとってはひととき
  の出来事に過ぎないとして)他人には無関心でしたが、今振り返るとあの
  時の何気ない言葉たちにいろいろな思いが込められていたことに気付かさ
  れます。
  {netabare}また2話の「ヒンメル像のために蒼月草を見つける」エピソードでは、
  フリーレン「もう少し探したら切り上げるよ。」
  フェルン「もう少しって何年ですか?」
  という2人の時間に対する感覚の違いも巧み表現されるなど、こういう細か
  いセリフ回しとかも実にいい。
  (この花を見つけるエピソード自体も素晴らしい){/netabare}
  そしてアイゼンとの会話
  {netabare}「お前は人の時間を気にするような奴じゃなかった。」
  という下りも、人と交わり他人を気遣うようになったフリーレンを上手く
  表現しており、こういうところも巧みだなっと。{/netabare}

 ・戦闘シーンも丁度よかった
  {netabare}異世界の魔法使いの話ながらも戦闘が話のメインじゃないんですよね。そう
  いう意味でも3話の初めての魔族との戦闘シーンも派手過ぎず、地味過ぎず
  作品の世界観にマッチした、程よいバランスで描かれていたと思います。
  {netabare}(ここでもこの魔族が封印されていた間に80年が経過、その間にこの魔族の
   強力な攻撃魔法を研究し、新たな防御魔法を開発(魔族の「たった80年か」
   に対し、人間の営みを舐めるな!的な)人間と魔族の時間感覚の違いを上
   手く表現している。){/netabare}{/netabare}

 初回2時間スペシャルでしたがそれほど長さも感じさせず、それでいて原作の
 もつ空気感も壊すことなく、上々の滑り出しだったと思います。作画もよかっ
 たですし。懸案事項とすれば、
 ・上述の通り、連続2クールなので作画がこのレベルを維持できるのか。
  (それに落とさず放送できるのか)
 ・(気が早いですが)原作未完なので、どうしてもラストが・・・
  それに2クールなので、原作の大半を消費しそうで、2期があっても数年後に
  になりそう。
 という感じでしょうか。
 まずは制作陣の素晴らしい仕事ぶりに拍手喝采というところですね。{/netabare}

・第5-8話:他の異世界モノと一線を画す練られた世界観 →アニメはアニメで面白い
 {netabare}>フリーレンの世界観がしっかり再現された製作陣の仕事ぶりに◎
 5話では逆に
 「忠実さを意識しすぎて窮屈になっていないか?!」
 という不安もあったのですが、以降はエンジンがかかってきて
 「アニメとしての面白さがきちんと表現されている」
 という印象ですね。

 ・会話劇がちゃんと面白い
  「人間を知る」というのがフリーレンのテーマになっていて、そうなると
  必然的に会話劇がキモとなるわけですが、
  ・原作のセリフの秀逸さを活かしつつ
  ・種﨑敦美さんの名演
  ・それを支える他のキャラとのキャッチボールの上手さ(共演者も◎)
  ・その他アニメ的な細やかな演出
  等でちゃんとアニメとしての面白さが確立してるなと。

 ・他の異世界モノと一線を画す練られた世界観 →時間経過の描写が秀逸
  8話がかなりよかったと思うのですが、
  ・フリーレン VS ドラート
   「今の魔族はダメだね。実戦経験が少なすぎる」
   ・フリーレンの経験の豊富さは普通の作品でも思いつくところで
   ・上述のセリフも、普通なら「まだまだ青いな」位のセリフで済ませそう
    なところですが、これまでの作品の流れからフリーレンというキャラが
    しっかり確立してるから、いかにもフリーレンらしい言い回しがピタリ
    とハマり
   ・同時にこのセリフが、魔族側にも大きな時間が流れ、しかも人間界と同
    じような問題を抱えているという世界観を的確に表現してるという。
  ・リュグナー VS フェルン・シュタルク
   ・「我々魔族は永い寿命の中で一つの魔法の研究に捧げる」
    普通の作品なら魔族は「生まれながらのチート」で済ますところを、魔
    族側も日々研鑽してるという世界観を提示し
    (その集大成ひとつがクヴァールの魔法「ゾルトラーク」だと)
   ・しかし3話で既にその「ゾルトラーク」は一般魔法レベルに陳腐化してお
    り(人間は防御魔法を開発)、フリーレンはそれを対魔族用の「ゾルト
    ラーク」に改良、今回は更に弟子のフェルンに伝授できるレベルにまで
    解析が進んでいるという時間経過を表現。
    その様をアニメならではの戦闘描写でしっかり面白く魅せるという。
   
  このような感じで、魔族という種族も案外人間臭いんだなという独自の世界
  観を提示しながら、フリーレンの長寿命を単なるヒンメルたちとの死別だけ
  で終わらせるのはなく、魔族の未熟さや魔法の進化といった人間界・魔族界
  それぞれの時間経過という作品全体できちんと昇華されている描写が秀逸。

 そしてリュグナーは思い出す。
 → 歴史上もっとも魔族を葬り去った魔法使い――「葬送のフリーレン」       
 タイトルにはもうひとつの意味が込めらていたと!!
 それをアニメとして最高の演出で印象付けるという・・・
 製作陣の原作の理解度の高さおよびそれをアニメとしていかに面白く魅せるかと
 いう次元までしっかり落とし込まれているなっと。
 「鬼滅」や「呪術」に比べ「戦闘シーンは劣るのかな」という懸念はあったので
 すが、同じ土俵では戦わず
 「『葬送のフリーレン』という作品全体像の中でどう魅せていくか」
 という姿勢は賞賛モノですね。
 原作既読でも「アニメはアニメとして面白い」と感じられる仕事ぶりかなっと。

(追 記)
6話でのフェルンのセリフ
「ちっさ」
の反響がかなり大きいらしいですねwww
・シュタルクで検索すると「シュタルク ちっさ」が候補に挙がる
・育ての親ハイターの「巨●ン」説が浮上
・LINE公式スタンプが発売されるetc{/netabare}

・第9話:あの淡泊な原作での戦闘シーンが・・・アニメはこの水準でやってくれるのか!!
 {netabare}>「鬼滅」や「呪術」に比べ「戦闘シーンは劣るのかな」という懸念はあったので
 >すが、同じ土俵では戦わず
 >「『葬送のフリーレン』という作品全体像の中でどう魅せていくか」
 >という姿勢は賞賛モノですね。

 前回こう書きましたが、すいません前言撤回します!!
 ・リュグナー VS フェルンの魔法戦闘
 ・リーニエ VS シュタルクの近接戦闘
 これ、どっちも「鬼滅」や「呪術」に負けてないでしょ!!
 正直原作の戦闘シーンは淡泊な感じなので(それをウリにしていない)あまり
 期待していなかったのですが、これは度肝を抜かれました。
 この制作陣有能すぎるwww
 こんなに動くとか完全に想定外ですわ。
 ・師匠フリーレン →弟子フェルン
 ・師匠アイゼン →弟子シュタルク
 回想シーンを挟み、その教えをよりどころに強大な魔族に立ち向かう弟子たち
 の激アツ展開もいい。
 それに構成も
 ・Aパートにフリ―レン VS 断頭台のアウラの前哨戦でウオーミングアップ
 ・Bパートで上述全開バトルをぶち込み、時間キッチリに両方とも決着とかw
 「鬼滅」や「呪術」が無駄に戦闘シーンが冗長化してきて、食傷気味になって
 きてるのをみると余計その辺が際立つというか・・・
 最後の決めシーンも8話で魅せたフリーレンが月をバックに夜空に浮ぶ構図を
 今度は弟子のフェルンで再現してみせるとか、ホントいい仕事してますわw

 完全にこの制作陣の作画力を侮ってました。すいません__|\○_
 このシーンだけでもアニメ化の意義が十分あったといえる神回だったかなと。{/netabare} 

・第10-12話:ひとつのアイデア →もう一歩踏み込んで更に面白くなるレベルまで昇華
 {netabare}・断頭台のアウラ編
  ・魔族
   ・人間の言葉を操り人間を欺く
   ・魔族は組織を統率するために強さ(魔力量)にて格付けが決まる
    → 魔力の放出を制限するという概念が存在しない
  ・フリーレン
   ・(そこを逆手に取り)魔力の放出を制限して魔族を欺く
  魔法使いにおいては、ある意味魔法を愚弄する卑怯な手段だが、フリーレン
  は「一生を掛けて魔族を欺く」という覚悟を持って挑んでいる。
  「力を隠してのビックリ展開」自体はバトルモノではあるある設定ですが、
  それを細やかな設定や描写で、ひとつのドラマとしてストーリーに落とし込
  んでいる創りは本当に見事。

 ・他のエルフ(クラフト)との出会い
  ・長寿命のエルフゆえに、自分の成してきた正義や偉業を知る者はどんどん
   死んでいく。
  ・だからクラフトは女神を信仰して、死んだら女神に褒めてもらうのだと。
   → 女神を信仰しないフリーレンは、俺が代わり褒めてやる。
  ・回想でハイターにすでに褒められていたことに気付き、遠慮しておくよと。
   → いい友人をもったな
  「長寿命のエルフゆえの寂しさ」というアイデアから
  ・「褒めてやる」という些細なエピソードを細やかに創作し
  ・最後はきちんを勇者パーティーに回帰させ、すでにそんな優しさを受け取っ
   ていたことに改めて気づかされる。
  これも「人を知る」という本作のテーマに沿って、きっちり創り込まれている
  なっと。

 ・剣の里
  ・英雄譚では、ヒンメルがこの地で守られていた「勇者の剣」を見事に引き抜
   き、それを振るい魔王を討伐したとなっているが
  ・実際はヒンメルは「勇者の剣」を引き抜くことが出来なかった。
   それでもヒンメルは魔王を打ち倒し「真の勇者」となった。
   (「真の勇者」が実は「勇者の剣」を引き抜けなかったでは恰好がつかない
    から、そういう英雄譚になった模様w)
  これも「勇者の剣」のネタを逆張り的に創った感がありますが、ここまでのヒ
  ンメルの描写がしっかり出来ているから、
  「あのヒンメルらしいエピソードだな」
  って納得せられてしまうんですよ。物語の全体像がしっかり創り込まれている
  から違和感なく、むしろヒンメルというキャラに積み重ねが生まれるという。

 面白いアイデアや一見いいシーンだな思う作品はあるのですが
 ・アイデアを出したことに満足して、そこで終わってしまっている。
 ・全体像がしっかり練られてないから、いいシーンも「点」にしかならず、むし
  ろ全体像との整合性から違和感すら覚えてしまう。
 というケースが結構多いんですよね。その点本作は
 ・全体像をしっかり練り込んだ上で
 ・ひとつのアイデアをもう一歩踏み込んで更に面白くなるレベルまで昇華
 というところがきちんとできているなっと。
 私がレビューでよく使う言葉で
 「きちんと汗をかいている」
 というやつで、だからこそ(「暗殺教室」のレビューでも書きましたが)
 >そこに私たちも心動かされ、 
 >「やっぱりプロのクリエイターは、私たち素人と違って凄い仕事をしてるんだなあ」
 >という制作陣や作品に対するリスペクトが生まれるんだと思うのですよ。
 本作もそれに準ずる作品かなと。
 (逆にその辺をサボり、即効性のある「見映えだけ重視」のシーンに頼り「ドヤ、感動
  的な作品やろ」みたいなのが鼻につく作品には、つい辛口なレビューを書いてしまう
  んだよなw){/netabare}

・第13-14話:新キャラ・僧侶ザインも上手く大局に織り込んでいる
 {netabare}「断頭台のアウラ編」以降地味な展開が続いていますが、あの戦闘シーン
 はある意味「制作陣からの特別ボーナス」って感じで、「人間を知る」と
 いうフリーレンの旅の目的からすると、本来の姿に戻ったって感じですね。

 ・13話からは新キャラ・僧侶ザインが登場。
  「戦士ゴリラ」という冒険に出たまま音信不通となった親友を探すため、
  (兄の親心もあり)暫し同行することになります。
   「酒・たばこ・ギャンブル・女好き」のちょいワルおやじ系ですが
   ・フェルン、シュタルクがまだ「未成熟な子供」なところがあり(で、
    フリーレンは人の心が分からないw)、その関係がギクシャクした
    ところを「大人」としてサポート。
   ・「ハイターとも面識がある」
    こういうフックを持たせることで、フリーレンの回想にスムーズに
    繋げていく一端を担う。
   という感じで、単に目新しさだけでなくしっかり大局に織り込まれて
   いる点はさすがだなっと。

 ・14話も「鏡蓮華の花言葉 → 『久遠の愛』」というアイデアを
  (アクセサリーの装飾モチーフにして)
  ・「フェルン×シュタルク」の誕生日プレゼントという単体のエピソー
   ドだけで終わらせるのではなく
  ・「フリーレン×ヒンメル」の回想 → 指輪のプレゼント
   それまでその指輪に執着がなかったフリーレンが、(アクシデントで)
   扮失した指輪を必死に探すという「人間を知る」というテーマにまで
   落とし込む。
  1話の尺をフルに活用してしっかり創ってきてるなっと。
  それがより際立つように演出なんかも工夫されていて、ちゃんと「アニ
  メとして面白く魅せる」という仕事ぶりでしたし。

 原作既読ながらもその時は見落していた事項を、改めてアニメで観て、こ
 うやってレビューのために言語化してみると、結構新たな発見があるもの
 だなあっとw{/netabare}

・第15-17話:後半「一級魔法使い試験編」に向けての前半の総仕上げ
 {netabare}2クール目に入り、OPが変わったりといよいよ新章に突入かを思わせます
 が、「一級魔法使い試験編」は来週からということで、今回は前半戦の総仕
 上げ。
 
 ・シュタルク回
  オルデン卿の戦死した長男の替え玉を引き受けることになったシュタルク。
  ・オルデン卿のシュタルクや彼を通しての長男への想い
  ・オルデン卿の次男に、優れた兄を持った自分を重ねるシュタルクの想い
  そういったシュタルクを中心にした人物の掘り下げに加え、
  ・社交界でのシュタルク×フェルンの社交ダンスシーン
  アニメ化の意義をしっかり見せつける華やかな作画・演出も良き(^^♪
  
 ・僧侶ザインとの別れ
  元々親友「戦士ゴリラ」を探すために旅立ったザインですので、彼の消息
  の手掛かりを掴んだ彼とはここでお別れです。
  物語的にも「一級魔法使い試験編」までの繋ぎの短編が続く展開の中に、
  新キャラとしてザインを登場させ、彼にしかできない役割を演じさせてい
  たのは上手い構成だったと思います。
  エピソード的にも
  ・親友が「戦士ゴリラ」を名乗り出した理由
   どんな英雄も名前をいつか忘れられてしまう。
   → 忘れられないよう名前のインパクトは大事!
    (ザインは「勇者あごひげ」と命名されたw)
   それが頑固婆さんを介して、ひとつの物語として回収されるという・・・
  ・大人のザインらしい最後の仕事
   フリーレンが苦手とするフェルンとシュタルクの喧嘩の仲裁。
   → そして名言
     「もう付き合っちゃえよ!!」
   へと続くというwww

 ・ヒンメル曰く「僕たちの記憶はフリーレンが未来につれていってくれる」
  ・長寿友達・フォル爺とのやりとりでの一節。
   エルフの長寿命を出オチで終わらせずしっかり活かしてきますねー。
   この辺も死んで名前しか残らない人間、
   ・ヒンメルのように(フルーレンが寂しがらないよう)銅像を残したり
   ・前述「名前のインパクト」勇者ゴリラのエピソード
   と見事にリンクさせ、長寿フリーレンとの対比も綺麗に描写しているな
   っと。
   冒頭のヒンメルのセリフですが、勇者パーティーにいた頃のフリーレン
   には、本当の意味は分からなかったのだろうなと。でも今だから理解で
   きることがある。こういう魅せ方がホント上手いですね。
  ・最後にフェルンが病気になって、フリーレンが手を握るというひとつの
   アイデアから 
   ・実はそれはヒンメル譲りの行為。
    → 前述「僕たちの記憶はフリーレンが未来につれていってくれる」
      がきちんと受け継がれていることを印象付け
   ・でもフェルンは「子供扱いしないで」と拒絶してしまう。
    そしてシュタルクのフォロー。
    → 年頃の娘が若い男の前で子供扱いされるのが恥ずかしかったとい
      う複雑な乙女心を描写し、「人間を知る」という本作のテーマに
      深みを与えている。
   ホントひとつをアイデアをしっかり膨らませているなっと。
   
来週からは「一級魔法使い試験編」が始まりますが、ここまでは(いい意味で
予想外だった)ド肝を抜く戦闘シーンを始め、味わい深い「人間を知る」ハー
トフルなエピソード等、原作のよさを再認識するともに
「アニメはアニメとしてちゃんと面白い」
と思える制作陣の仕事ぶりだったのかなっと。
後半戦も「アニメとして面白い作品」に仕上げにしてもらえればと思います。{/netabare}

・第18-22話:長期連載を明確に意識した流れなのかな
 {netabare}「一級魔法使い試験編」の一次試験を描いていました。
 一部では
 ・「フリーレン」には「バトル展開」は似合わない
 という意見もあるようですが、まあこれだけ原作に人気がでてくるとねえ。
 長期連載を意識すると、いろいろな可能性を模索していく必要があるわけで
 ・今後も使える新キャラを育てていきたい
 ・魔法使いを魅力的にみせるには?
  → 魔法使い同士のバトル展開
 という流れは、ベタながらも一番堅実で王道な展開なのかなっと。
 
 例えば「暗殺教室」のように「中学卒業までの1年間」という明確な終わり
 が定められていれば、そこから逆算してタイムスケジュールに落とし込み
 つつ「一つの色に染め上げていく」というのは可能でしょうが、結局原作
 者も(ラストのイメージは決まっているかのもしれないが)、そこに至る
 までの道は「編集者と手探り」という感じで進めていってる状態だと思う
 ので、どうしても「玉虫色」的になっていくのは避けられないでしょうね。

 それで作品が迷走しだしたら大問題ですが、個人的には
 ・新キャラも魅力的に描かれていた
 ・バトル展開の中にも原作者のこだわりが垣間見れ、世界観は担保されて
  いた
 ということで、よかったのではないかと。
 ただ原作だとバトルシーンが多くなると、漫画に迫力が足りてないのでど
 うしてもトーンダウンしたように感じてしまう部分はあるんですよね。
 しかしアニメでは
 ・原作者の意図は理解しつつ
 ・バトルシーンはきちんと「アニメとしての面白さ」を追求している
 と感じるので、原作越えの面白さがあるのかなっと。
 またアニメ化されたことにより、原作を読んだときには気付かなかった新
 たな発見もあり、原作のよさを再認識したところもありますし。

 ここまでは「アニメ化して大成功」といっていいのでは、と思います。{/netabare}

・第23-26話:原作者の魔法に関する世界観が完璧に確立していることかよく分かる
 {netabare}「一級魔法使い試験編」の二次試験終了いうことで。
 二次試験も
 ・「コピーレン」をはじめとする複製体とのバトルがあちこちで勃発
  → 各キャラを魅力的に描写(幾分冗長感はあったが)
 ・バトル作画ももう何の魔法を使っているのか分からんぐらいに超特盛w
 って感じですが、私が一番印象に残ったのが
 「ユーベルの『だいたい何でも切る魔法』→『レイルザイデン』」
 これを「裁縫」に見立てて解説するシーンですね。

 「分かってることならほぼ言語化できる」
 私の「理解度の尺度」のひとつなんですが、例えば小学生に勉強を教える
 とかなら、分かりやすい例え話等でしっかり言語化して説明できるじゃな
 いですか。
 そういう感覚で、本作では「魔法はイメージ」というセリフがよく出てき
 ますが、それはどういうことなのか
 「原作者の中では魔法に関する世界観が完璧に確立している」
 というのがよく分かるシーンだったなっと。
 このシーン自体は小さなものかもしれませんが、こういうしっかりしたべ
 ースに裏打ちされた描写の積み重ねが、大きな差となって本作独自の世界
 観を創っているのだと思うと、やっぱりプロのクリエイターさんは凄い仕
 事をしているのだとリスペクトしかないですね。
 アニメではこの辺りも上手く魅せていたと思いますし。
 そりゃ面白いはずですわ。

 あとアニメのユーベルさんは、何故か異常にエ●チに見えてしまうんだよなw
 ・たれ目具合や口元などの表情
 ・セリフ回しやネットリした(?)しゃべり方
 ・垣間見えるぶっ飛んだサイコ感(倫理観がとこか壊れているというか)
  (あと謎の脇チラw)
 等なんかアンニュイさがあるというか、妙に色っぽさがあるというか隠し
 きれないエ●チさを感じるんですよね。
 ・胸を盛るとか露出の高さ
 ・喘ぎ声っぽいセリフ
 など、エ●チな作品を創る制作陣はこういう分かりやすいエロさより、ユ
 ーベルさんをしっかり研究するべきだと思いますねw{/netabare}

・第27-28話:最後まで味のある会話劇
 {netabare}・三次試験 →ゼーリエとの面接
 ・試験終了 →別れ、旅立ち
 ということで、会話劇メインでしたが
 ・「フリーレン×ゼーリエ」
  → 2人を介しての「フランメ」という人物像や2人の思想の違いの描写
 ・「フリーレン×ヴィアベル」 
  → 試験では絡むことのなかった2人だが、最後に邂逅
 など各キャラを魅力的に描いていてよかったかなっと。
 今後の再登場も楽しみですし。
 ラストも仰々しく飾り立てする感じではなく、この作品らしい終わり方だ
 ったと思いますし。
 (2期を意識しているというのもありそうですが){/netabare}

(最 終)
原作は結構漫然と読んでたのかな(笑)
アニメ化されたことで原作のよさ
・「人間を知る」というテーマの深さ
・エルフの長寿命を活かした時間経過の描写の妙
・魔法や魔族等に対する独自に確立した概念
などを再発見するところが多かったですね。いやー細部までホントしっかり
考えられているなっと。

そして制作陣の原作の理解度の高さに加え、アニメだからこその表現
・原作では弱かったバトルシーンの特盛
・味のある会話劇
・その他アニメ独自の細やかな描写
など「アニメはアニメとして面白い」をしっかり追求してくれていた仕事ぶ
りだったと思います。
劇中音楽などもよかったと思いますし。
個人的には原作越えでアニメ化大成功という評価ですかね。
いろいろと大変なご時世ですが、いい作品を連続2クールでしっかりみせて
くれるのは本当にありがたいですね。

全体的には
「ひとつのアイデア →もう一歩踏み込んで更に面白くなるレベルまで昇華」
というのがしっかりできている、「きちんと汗をかいている」作品だったか
なっと。

投稿 : 2024/05/25
♥ : 34

63.7 3 リメイクで怖いなアニメランキング3位
笑ゥせぇるすまんNEW(TVアニメ動画)

2017年春アニメ
★★★★☆ 3.2 (181)
632人が棚に入れました
私の名は喪黒福造、人呼んで笑ゥせぇるすまん。ただのセールスマンじゃございません。私の取り扱う品物は心、人間の心でございます。ホーホッホッ…。この世は老いも若きも男も女も、心のさみしい人ばかり、そんな皆さんの心のスキマをお埋め致します。いいえ、お金は一銭もいただきません。お客様が満足されたらそれが何よりの報酬でございます。さて、今日のお客様は一体どんな人なんでしょうねェ…ホーッホッホッホッ・・・」これはあなたにも起こるかもしれない物語。「ドーーン‼︎」

声優・キャラクター
玄田哲章、江口拓也、阿澄佳奈、関俊彦、斉藤壮馬、宮田幸季、金谷ヒデユキ

Progress さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

昔ながらの中華そば

あえて言うなら、「昔ながらの中華そば」みたいな作品。
時代が変わっても同じ味。たまに食べたくなる。
この作品も同じ、時代が変わっても同じ面白さ。たまに見たくなる。

でも毎週は見たくない。A/Bパートで別の話をする2話構成なので、おなか一杯になるのが早いのか?昔ながらの中華そばも毎週二杯も食べれば流石に飽きてくる。オチは買い手側の破滅とわかっているのも変化が無い。サザエさんを毎週見たいとは思わないように、たまに見るのが一番いいのかもしれない。

また、現代に生きる私達は最新の重層な味のラーメンも食べているので、シンプルな味では物足りないところがある。キャラクターデザインは、喪黒にあわせるために仕方なかった部分もあるが、時代遅れ感があるため、初見で見たときは少し抵抗を感じた。舌がこなれたという言葉を言い換えて、目がこなれてしまったように思えた。

しかし、時代に取り残された中華そば屋も、最新のラーメンに負けまいと、惜しみない努力をしている。時代背景を現代社会にあわせ、声優も比較的若い人も使っていき、OPはオシャレに作りこみ若い人にも受けが良い。いわば付け合せの部分は時代に合わせ変化をつけている。

しかし本質の部分は変える必要が無い。ベースとなる部分は人間の普遍的な欲求や不安を題材としている。ベースということはスープだろうか?時代が変わっても人間の欲求は変わらないということをこの作品は教えてくれる。昔ながらの中華そば屋が今でも残っているのはそういうことかもしれない。

人間の大罪につけ込むセールスマン喪黒は、スープを絡み取る麺としよう。この麺、中華そばの癖によくスープを絡みとる。人間の欲求をさらに増幅させ、破滅に追い込む。いつのまにかスープがなくなっているのだ(?)


喪黒が自分の周りに突如現れるのが容易に想像できる。また、喪黒自身については私は苦手だ。それは現代社会に設定を変え、人間の本質的な欲求や業の部分に共感を覚えてさせていることに成功しているからだろう。私の中のそれくらいいいじゃないかという気持ちが喪黒を嫌いにさせるが、その気持ちがある以上、簡単に喪黒につけ込まれてしまうだろう。

時代が変わって変えていく所は変えるが本質的な部分は変わらない味を残している、再構成された作品としては良いクオリティだと感じている。

投稿 : 2024/05/25
♥ : 26
ネタバレ

fu+i さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

自分だったらどうするか、いつも考えさせます。

3話「弁当戦争」
{netabare}グルメパウダー?あれ、彼女の弁当に入れて、母親に食べさせて認めさせればよかったんじゃないか?{/netabare}わからん

9話「研究者はユウウツ」
{netabare}いい研究所なく研究に没頭できないなら、名誉なんかいらんだろ 論文が正しいかどうか確認した上で、竹村を崇めて、焼肉でも寿司でも奢ればよかったんじゃないか?{/netabare}わからん
やっと知ってる声優さんが出てくるようになって嬉しい

懐かしみながら、いつも、母と観ています。親子の会話が増えました。なので、アニメが長く続くように、CD買っとこうと思います。
さてさて、何クール持つか?


応援むなしく
1クールしか持ちませんでした!

投稿 : 2024/05/25
♥ : 8

PopuCha さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

悪魔!鬼!喪黒福造!

小さい時に観てトラウマを植え付けられた数少ない作品の一つ。喪黒さんの声は変わってしまいましたが、許容できる範囲でした。ただ、デジタルのせいか色使いのせいかあの不気味で暗い雰囲気がなくなったことが残念でした。逆に考えれば不気味さが軽くなり観やすくなったとも言えますが...。しかし、それでも面白い作品であることは間違いありません。萌えアニメに飽きたり、今期は何を観ようか迷っている人は是非このアニメを観てココロのスキマをお埋めして下さい。

投稿 : 2024/05/25
♥ : 6

64.4 4 リメイクで怖いなアニメランキング4位
BEM(TVアニメ動画)

2019年夏アニメ
★★★★☆ 3.3 (125)
402人が棚に入れました
湾港都市「リブラシティ」。政治・経済・文化の中心であり、街の“富"が結集した「アッパータウン」と、汚職や犯罪に溢れ、人々がお互いを疑い合わざるを得ない「アウドサイド」、その両エリアを分かつ巨大な運河と、一本の「橋」。これらにより構成される、まさに人間の“差別意識"が顕在化した様な街である。そんな「アッパー」から「アウドサイド」に赴任してきた、若き女性刑事・ソニアは、数々の事件を追う中で、人間を守るために戦う、醜い姿の3人と出会う。彼らは一体何者なのか・・・?妖怪人間3人は、それぞれの思いを抱えながら、正体を隠し生きていた。人間に仇為す悪を倒すことで、人間になろうとする「ベム」、人間に憧れ、人間と同じ学校に通い、人間を理解することで、人間になることを目指す「ベラ」、人間や世間に達観し、冷めた様子でゲームの世界に没頭する「ベロ」。彼らはいくつもの事件や、人間たちとの触れ合いの中で、傷つき、悩む。人間のために戦っても、その醜い姿から、決して人間に受け入れられることはない…。そんな3人を探す1人の存在がいる。リブラシティを裏で牛耳る「見えざる議会」を操り、ベムたちを確保しようとする彼女の目的は果たして?

声優・キャラクター
小西克幸、M・A・O、小野賢章、内田真礼、乃村健次、西山宏太朗、斉藤壮馬、諏訪部順一、小野大輔、坂本真綾
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