侵略で陰謀なおすすめアニメランキング 9

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早速見ていきましょう!

88.8 1 侵略で陰謀なアニメランキング1位
マクロスFRONTIER[フロンティア](TVアニメ動画)

2008年春アニメ
★★★★★ 4.1 (3905)
18300人が棚に入れました
西暦2059年。「新統合軍」が擁する戦闘艦と一体化した居住艦を中心に、1000万人以上が住まう超巨大宇宙移民船団の一つ「マクロス・フロンティア」(通称「フロンティア」)は、銀河系の中心部を目指す航海の中にあった。
ある日、近隣で航行中の「マクロス・ギャラクシー」船団出身の歌姫・シェリル・ノームが、コンサートのためにフロンティアを訪れる。同じ頃、パイロット養成学校に通う少年・早乙女アルトは、シェリルのステージの一部であるエア・アクロバットに出演することになっていたが、彼女の大ファンだという女子高生・ランカ・リーとひょんなことから出会う。そんな折、フロンティアへ謎の宇宙怪獣が突如来襲。アルト、ランカ、シェリル、そしてフロンティアの人々は、否応無しに宇宙怪獣との戦いに巻き込まれていく・・。キラッ☆

声優・キャラクター
中村悠一、中島愛、遠藤綾、神谷浩史、福山潤、桑島法子、小西克幸、豊口めぐみ、大川透、小林沙苗、三宅健太、田中理恵、平野綾、福原香織、井上喜久子、西村知道、杉田智和
ネタバレ

すばる さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

初マクロス、初ロボットアニメ

2008年放送、巨大移民船団マクロスフロンティアへ突如襲来した未知なる敵バジュラとの戦いにフロンティアの人々は巻き込まれていく...

全話視聴

ロボットというよりSFアニメという印象が強いかな。世界観が好みで、戦闘シーン・音楽共にとてもよかったです。音楽で印象に残ってるのが「トライアングラー」「星間飛行」「ライオン」「アイモ」「ダイアモンド クレバス」「ノーザンクロス」
挿入歌の「射手座☆午後九時 Don't be late」「What 'bout my star?」
どれも作品に合っているのはもちろんですが、特に好きなのは「ライオン」「アイモ」と挿入歌ですね。一番は「ライオン」です。戦闘シーンはCGで迫力があり面白いですが、{netabare}後半(特に最後)はそんなにだったかな...{/netabare}
キャラはランカがかわいい(特に歌のとき)し、全体的にカッコいい人が多くて好きですね。
最後は{netabare}終わり方が微妙だった。どっちかを選べという訳ではないんだけど、星に住み着いてからの日常シーンや人々の生活をもっと見たかった... あと2話は欲しかったな~ でもあの人いないのは寂しいかも...{/netabare}

次見るまでにけっこう間が空いてしまうので、忘れないように各話のメモや感想を書いてました。別に見なくていいです... 10話からまとめるの面倒になりました。

9話までの各話メモ・感想

{netabare}

1話
世界観が好きだな、ランカが持ってる緑の生き物?触ってみたい。それにランカがかわいいね
シェリルの歌もいいな

戦闘シーンもかなりいい。
ギリアムはかっこいいのにすぐ死んじゃうんだ...

2話
危機一髪だな、自動修復するのも面白い。
オズマはランカにパイロットであることを隠してるのか。

それにしても、世界観やっぱりいいね。街の機械とか
EDもいいな

3話
ランカは記憶障害みたいだ。解離性健忘症っていうらしい。だから幼いときの記憶はないとのこと。

最後のアルトの言葉はいいね。アルトは民間軍事会社SMSに所属し、ランカは歌手への道を歩み始めるようだ

4話
キャラがすごく好き。表情が細かいのもいいね。
あと、やっぱりCGの戦闘シーンもすごいなー

クラン・クランはゼントラーディなの?
マイクロン化で小さくなれるみたいだけど

5話
ゼントラーディの人たちも普通に生活してるのか
ゼントラーディのショッピングモール行ってみたい
シェリルもかわいらしいとこあるんだな
ランカも相変わらずかわいいし、歌がいいね
松浦ナナセもいい子だ
ミハエルは厳しいけど、ああでも言わないとね...

バジュラが暴走したのはランカの歌声に反応した?

6話
おじさん何か気持ち悪いのに、オズマなんで承諾したの笑 ランカは嫌な予感しかしないけど...

会話面白いね。ミシェルもノリノリなのが意外w
それにしても何なの、あのテーブルは笑 ほしい
シェリルとのこと隠しちゃうんだね... それはダメだよ

ランカは16で来年で成人ってことは17からが成人?
艦長のセクハラでモニカが喜んでるのは笑った
キャサリンはSMSに転属することに
アルトは空が低いの嫌いって1話でも言ってたな。そういえばよく紙飛行機とばしてるな

マクロスギャラクシーってシェリルのとこか
最後は「ダイアモンド クレバス」のロングバージョン(フル?)でいい歌だなと改めて感じた
ここから戦争か... 暗い展開になるだろうな

7話
シェリルはこのライブを最後にフロンティアを離れるみたい
フォールド断層はあんまり理解してない。調べたら何となく分かった。通っちゃいけない壁みたいなものか

好きな歌だー!戦闘シーンも歌と同時でいいね
マクロス・クォーターは変形できるんだ。クォーターの乗組員たちが活躍してるのは好きだ

8話
仕事ってこれかよw かわいいけど、ニンジン...笑
ていうか戦争もう終わったんだな。いきなり明るかったからびっくりした。子供のゼントラーディもいるんだね

ランカは美星学園に転入してきた。その前はお嬢様学校に入ってたみたいだけど
アルトはシェリルのイヤリングなくしちゃったのか
そして、ルカは変な妄想すんな笑

EX-ギア(エクスギア)は扱い難しいんだな。それにしてもあんなにそっと触ったのに卵割れる?笑
あと、シェリルはパンツ1枚で暴れすぎw パンツ持っていったのはランカの緑の生き物だと思ってたけど違うのか

...シェリルも転入してくんのかよ笑

9話
ミシェル、フレンドリー・ファイア
ミシェルの姉のジェシカ

ねこ日記って何?w 歌は歌わないの? ティッシュ配りかと思った。ランカのデビュー曲か

巨人化するには専用の装置がないとできないのかな?
あと、シェリルは自分のこと妖精ってw ダサいな

{/netabare}

10話からの各話メモ・感想(未整理)

{netabare}

10
映画の撮影現場、鳥の人

後半の戦闘シーン雑じゃなかった?

シェリルこの状況でキスする?わざとキスしたんじゃないのか
監督の最後のセリフ恥ずかしくないのか笑
だらしなさそうにみえたのに最後はかっこよかった

ランカとマオには何か関係があるみたいだけど?
プロトカルチャーと人類の映画の内容あんまり分かんなかった。あんまり重要じゃないのかな?

11
インチキ臭そうな人だったのにランカ忙しくなったな

主観時間と客観時間があるのか フォールド断層

ED変わった この歌がねこ日記か

ランカかわいそうだな。シェリルもなぜ誕生日に誘った...

レオン・三島が電話で話してるのは誰なんだろう

12
デカルチャーってランカやインチキおじさんも言ってたけどどういう意味?

階段で食べ物散らかすなw

ゼントラーディの反体制派 緑はいいやつ?
最初悪いやつらかと思ったw

LAI ホールド機関 ルカ

超時空シンデレラってw

聴いたことある歌だー!いい歌だな

この回けっこう好き

13
シェリルは何の薬飲んでるんだ グレイスは知らないみたい
ルカは案外積極的に行動するな
前電話で話してたのはグレイスか。
グレイス・オコナー は何者? 人間なの?
この星壊されるのかよ...
ランカは誰に連れ去られた?
アイキャッチは何w
バジュラはここで作られてるみたいだ
ブレラ・スターンはランカのことよく知らないのか
デカルチャーって何の意味なんw

14
この二人は何やってるんだよw
ルカはかっこいいね ななせちょっとひどいな。
レオンは前からわかってたけど絶対敵側だよな...
グレイスはシェリルに死んでほしかったみたいだけど、そうはならなかったな。
ブレラはホントにマクロスギャラクシーの生き残りなのかな?
戦闘シーンがいいね

15
バジュラとの戦争は終わったんだな。
あんまり理解してないかもしれないからこの話だけもう一回見直そうかな
やっぱりこの歌いいな。
使い回しが多いかな。
アルトいいなー 二人に好かれて
一区切りついたのかな。
キャサリンの父はあの大統領なのか
次はランカが利用されるのか
グレイスたちは何者なんだろうな。
リチャード・ビルラーって聞いたことあるな。
次が気になるな。楽しみ

16
OP変わると思ったら変わらなかったw
ランカの歌が政府に利用されるようになったみたい
エルモ(あのおじさん)と一緒に活動した方がよかったよなって思うね。
アイモはアレンジされたけど、オリジナルの方がずっといいね あんな歌詞だと歌いたくないだろうな。
ランカの歌がバジュラに通じるみたいだね
歌からホールド波っていうのがでてるらしい。
EDは変わった。
シェリルは酔ってたの?w 違うよね。殴るなんてひどいなー笑
ミシェルは何か面白いね
オズマはランカ想いでいいね
プロトカルチャーはビルラーみたいな人たちのことか
フォールド・クォーツとは何だろうね。それを聞いてアルトはやる気になってるみたいだけど。
緑のをアイくんって名付けたみたい

17
オズマかっこいいね。
OPは「星間飛行」に。「トライアングラー」も好きだったから寂しいけど、この歌やっぱり好きだな。
クランかわいい。
愛くん、後々大変なことになりそう。
フォールドクォーツはバジュラの体内で生成される不可能を可能にする石のことだったみたい。シェリルのイヤリングとかビルラーがつけてた石だね。
ルカはフォールドクォーツのことは知ってて、前のホールド機関もこれを使ったのかな?
ナナセも衣装デザインとかでランカの手伝いをするみたい
バジュラは損傷情報を群れで共有して同じ攻撃が通じなくなるみたいだ。
オズマ死ななかったからよかったけど、誰も気付かなかったの?w
シェリルとグレイスはとうとう話し合いになるみたい
EDはダイアモンドクレバスが落ち着いた曲でよかったけど、この曲もいいね。

18
OPは「ライオン」に。この曲は聴いたことある。
これが本OPか。映像もいいね。

グレイス怖いよ。シェリルはスラム街でゴミを漁ったりしてたみたい。それをグレイスが拾った形か。
SMSの人たちも相変わらず好きだな。
ほんとだ。そういえば前回フラッシュバック起こってなかったね
薬の副作用で発熱してたんだ。V型感染症っいうのに罹ってるみたい。その対処と予防の研究にグレイスは関わってたみたいだね。
シェリルは兄弟子の
キャシーもバーゲンセールに参加してるのは笑った。
シェリルは早乙女矢三郎に助けられたけど、アルトも一緒に乗せてやろうよって思った。かんとうされてるから無理なのかもだけど。
シェリルはかなり可哀想だな。

19
前回の超長距離フォールドでバジュラの生息域から抜け出せたみたいだな。
ランカまたゴミ処理の機械につまずきそうになってる。
アルト屋敷の入りかたばれてるじゃんw
ランカは愛くん探してたみたいだけど、ブレラとデート?することに
キャシーとオズマ仲良さそうだなー笑
レオンはグレイスに仕えてる感じだな。
なぜアイキャッチこれを選んだw
矢三郎がシェリルを匿ったのも正しいことだったな。
ブレラも過去の記憶はないみたい。ランカに案外優しい
フライト楽しそう。アルト、ミシェル、ルカの関係いいね。
愛くんはバジュラの幼性みたい。これはやばそう。
レオンはクーデターを企んでたみたいで大統領は暗殺されちゃうのかな。
EDは「トライアングラー」

20
えぇ...ミシェル死んじゃうの...
暗殺には失敗したけど、上からあんなの落ちてきたら怖すぎる。
バジュラをおとなしくさせる効果がなくなるみたいだ。
フロンティアは内外からのバジュラの攻撃で壊滅状態に
ヒェー、レオン嫌な殺しかたするな。逃げ場ないから絶対生き残れないじゃん。
クランは勇気あるなー。みんなの前で。
EDは「ダイアモンドクレバス」アレンジいいね。

21
アイランド3を切り離(パージ)してフォールド爆弾で中のバジュラは倒すみたい
ゼントラーディはどうやってシェルターに入ってるんだって思ったけど、マイクロン化してるのか
歌で誘き寄せるんだけど、ランカはバジュラを狙わないんだよな。でもアルト達は狙われるからね。
グレイスは11年前にもランカと会ってるってこと?
ランカはバジュラが倒されると苦しくなるみたいだけど、関係はあるんだよね。
キャシーとオズマは行方不明ってことになってるけど、レオンが脅してるのかな。
ランカは戦争に利用されるはオズマ行方不明だわで歌えるわけないよな。
なぜアルト自分からランカに連絡しない
ランカは愛くんをバジュラたちのところへ返すためにブレラとフロンティアを出る
EDはまた変わった。

22
ホールド波を封じる。新型弾頭とかを知られないように
バジュラを逃がすために ルカ 裏切った
シェリルからホールド波
おじさんいい人だったんだね シェリルのマネージャーになったのか。
口封じ 姿 隠してた キャシー
アルトもシェリルの病気は知ったみたい。
SMSのオーナー ビルラー 新統合軍に編入される
バジュラの体液中の細菌 V型
シェリルも病気で死んじゃうのか。
バジュラの真の女王はランカのお母さん?
バジュラの星に向かってるのか
レオンの下についたままだと、ダメだろうからね。
グレイスエロいな
ED「ノーザンクロス」やっぱりいいね。

23
ランシェはランカのお母さんか。
アルトとルカはここに残ったみたい。
なぜランカ出られたw 操縦者じゃないと開けられないんじゃないのか?
ランカとブレラは兄妹なのか。
ナナセのデザイン飾ってんのかw
クランも残ったのか
ランカを殺すの...
次から最終決戦か

24
第117調査船団の団長ドクターマオノームが鳥の人でランカが演じた人か
ランシェは最初のV型
全人類をインプラント化ってなんだっけ
プロトカルチャーを越えるため
ドクターマオの孫 シェリル? 娘に送る
アルトは隊長になったのか
まさかアルトも死なないよね...

25
とうとうマクロスクォーターきたか sms
巨大ランカはバトルギャラクシーだったみたい
アルトは近くに寄ったからわかった。
レオンやばいやん
ルカかっこいいね。操作速すぎw
ブレラいいひと 被弾してとけたみたい
アイモ 他の種族とこうはいするための
バジュラと共存するようになってその星に暮らすようになるみたいだ。

{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 5
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

『初代マクロス』を見ているかどうかで評価が激しく変わってしまいました

(2018.11.19)レビュー全面改訂

◆『初代マクロス』完走前に視聴した時の個人評価(☆ 3.6)と、完走したあとに改めて視聴した時の個人評価(★ 4.3)が余りにも違い過ぎる・・・

初見時の私は、例えるなら、「古今和歌集」を読んでいない人が、いきなり「新古今集」を読んでしまい、頭の中がチンプンカンプンになって、どう評価していいのか分からない状態に近かった?

・・・つまり、本作は、その第1話から終盤の決着のつけ方まで、あるいは主要キャラの配置やメカの設定まで、『初代マクロス』を様々な形で「本家どり」していて、その「本家」の方をきちんと見ていないと、そうした様々なシーンや、主要キャラの行動パターンでさえも、いかにも“ワザとらしい・不自然な”モノにしか思えなくて、私のような一部の視聴者には、本作の全編に溢れるそうしたサービスが、却って意味不明で不必要、場合によっては不愉快なものにすら感じられてしまう作品ではないでしょうか?(もしかして私だけ?)

・・・というわけで、本作の個人評価を大きく変更します。
ファンの皆さん、長い間「マクロスF」をディスってて・・・ゴメンナサイ。

但し、ここで少しだけ弁明するとすれば、このTVシリーズの方は、後半のシナリオが若干甘いと思う(※とくに、後半になって急に存在が大きくなる{netabare}グレースとブレアのキャラ{/netabare}が何だかブレていて、いまいちシックリ来ない点)。

その後、制作された劇場版2本では、この欠点は見事に解消されており、とくに劇場版後編(サヨナラノツバサ)は、TVシリーズとはひと味もふた味も違ったドラマチッな展開で、私の個人評価もかなり高くなりました。

取り敢えず、しばらくして、TVシリーズ→劇場版の順に今度は落ち着いてもう一周して個人評価をキッチリ確定したい作品です。


◆視聴メモ(2回目以降)
{netabare}
・第1話視聴終了時点
展開の速さは◎、但しヒロイン(ランカ)の声演の下手さはやはり気になる。
・第2話視聴終了時点
アルトがランカを可変戦闘機から救助するシーンは『超時空要塞マクロス』で一条輝がリン・ミンメイを救助するシーンのオマージュ。
一瞬ながら大気の希薄な状態に投げ出されてしまったランカが無事だったのは、彼女がゼントラン(ゼントラーディ人)とのクォーターだったから→なるほど上手な理由付けだと感心。
・第7話視聴終了時点
バトル&歌融合回として◎
・第10話視聴終了時点
この回って『マクロスゼロ』をモチーフとしていたんですね。なるほど・・・。
またアルトが歌舞伎の家元の跡取り息子であることがランカにバレる回だけど、シェリルは以前からそれを知っていたらしいことが述べられる回でもある。
なお、ランカを襲った獣(ヒドラ)の原産地・惑星エデンは『マクロスプラス』にでてくる設定。
・第12話視聴終了時点
この回は『超時空要塞マクロス』全体をモチーフとしており、同作のブリタイ/エキセドル/カムジン似のゼントランが登場、またランカ=ミンメイが明確になる回。
・第15話視聴終了時点
ここで、黒幕グレイスによる「プロジェクト・フェアリーは失敗と判断。フェアリー・ナイン廃棄。本作戦はリトル・クィーンという重要な駒を得て新たな段階に進む」という宣言。
・第16話視聴終了時点
『超時空要塞マクロス』第27話の“ミンメイ・アタック”を本家取りした“ランカ・アタック”が描かれる回。
・第17話視聴終了時点
オズマのエピソードに絡めて『マクロス7』の曲が沢山挿入される回。
・第21話視聴終了時点
アイランド3誘き出し作品で使用される爆弾の名称が「リトル・ガール」というのは、いくら何でも安直で脚本家(吉野弘幸氏)のセンスを疑う。
・第24話視聴終了時点
次回予告が実写でアルバムをめくるシーンになってるのは明らかに『超時空要塞マクロス』のEDへのオマージュ。
・第25話(最終話)視聴終了時点
SMSオーナー(リチャード・ヴィルダー)がラスト付近でリン・ミンメイの写真入りのロケットペンダントを暫し眺めて閉じるシーンが入る点、およびその一つ前のシーンで子供時代のブレラ&ランカ兄妹と母親に交じって、『マクロスゼロ』のマオ・ノーム(※シェリルの祖母)が小さく映し出されている点、に注目。
{/netabare}


◆制作情報
{netabare}
原作             河森正治/スタジオぬえ
総監督・ストーリー構成 河森正治
監督             菊地康仁
シリーズ構成・脚本    吉野弘幸
キャラクターデザイン   江端里沙、高橋裕一
メカニックデザイン    河森正治、石垣純哉
音楽             菅野よう子
アニメーション制作    サテライト{/netabare}


◆作品別評価

(1) TVシリーズ (全25話) ★  4.4 (2008年4-9月)
(2) 劇場版1(虚空歌姫)  ★★ 4.5 (2009年11月) ※119分
(3) 劇場版2(恋離飛翼)  ★★ 4.7 (2011年3月) ※115分
-------------------------------------------------------------
  総合          ★  4.4 (25話+劇2≒35話相当)


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回


============== マクロスFRONTIER (2008年4-9月) ==============

 - - - - OP「トライアングラー」、ED「ダイアモンドクレパス」他 - - - -
{netabare}
第1話 クロース・エンカウンター (最接近) ★ 移民船団マクロスF(西暦2059年)、歌姫シェリル公演、バジュラ来襲・SMS出撃、市街戦 ※ED「アイモ」
第2話 ハード・チェイス (猛追撃) ★ 続き、バジュラ撃退・再襲来、三人の鉢合わせ(早乙女アルト/シェリル/ランカ)
第3話 オン・ユア・マークス (位置について) ★ 閉じ込められた三人、オズマ負傷、アルトSMS入隊志願、ランカ歌手志願
第4話 ミス・マクロス ★ 入隊最終試験、ランカのミスコン参加、アルト初戦果、三角関係の始まり ※挿入歌「私の彼はパイロット」
第5話 スター・デイト ★★ 巨人都市、歌い始めるランカ、鹵獲バジュラの目覚め
第6話 バイバイ・シェリル ★ 非常事態宣言・マクロスギャラクシー救援作戦開始、キャシーSMS着任、戦闘艦SMSマクロスQtr(クォーター)発進 
第7話 ファースト・アタック (最初の急襲) ★★ シェリル・サヨナラライブ、バジュラ母艦VS.マクロスQtr、アルトのルカ救出戦、謎の機体(ブレラ・スターン搭乗) ※ED「アイモ」
第8話 ハイスクール・クイーン ★ ランカ美星学園1年転入、シェリル来園騒動、幼生バジュラとの出遭い、シュリル学園転入
第9話 フレンドリー・ファイア (誤射) ★ 狙撃手ミッシェルの迷い、バジュラの巣、謎の敵との遭遇戦
第10話 レジェンド・オブ・ゼロ ★★ ランカ&アルトの映画『鳥の人』出演、アルトの個人事情、ブレラのランカ救助、ランカ大抜擢(マオの気持ち、海中撮影) ※ED「アイモ〜鳥の人」
第11話 ミッシング・バースデー (失われた誕生日) ★ アルト誕生日(3つの選択肢)、アルトの選択(シェリル護衛)、振られたランカ ※ED「ねこ日記」
第12話 ファステスト・デリバリー (最速の移送) ★★ 惑星ガリア4慰問、シェリル体調不良・ゼントラン暴動、ランカ熱唱、不時着・旧世代型マクロス発見 ※ED「愛・おぼえていますか」
第13話 メモリー・オブ・グローバル (グローバル号の記憶) ★ 第117調査船団旗艦、バジュラの巣、囚われたランカ、グレイス豹変・ガリア4崩壊 ※シナリオの大味さは×
第14話 マザーズ・ララバイ (母の子守唄) ★ バジュラ大群来襲、マクロスF船団防衛戦、ランカの歌とバジュラの混乱、ブレラのランカ救出、バジュラ壊走、リトル・クィーンの涙 ※同上×{/netabare}

 ^^^^ 物語の便宜的な折り返し点(※ここでこれまでの総集編的な種明かし回が入る) ^^^^

{netabare} 
第15話 ロスト・ピース (失われた欠片)※半総集編 ☆ オペレーション・カニバル(黒幕の策謀進行)、三島レオン主席補佐官のランカ召喚、SMSオーナー(リチャード・ヴィルラー)のアルト召喚 ※ED「ダイアモンドクレバス50/50」
第16話 ランカ・アタック (ランカの攻撃) ★ ランカの新任マネージャー&ボディガード、魔法の石フォールドクォーツ、バジュラ殲滅成功、戸惑うランカ ※ED「ノーザンクロス」{/netabare}

 - - - - - - - - OP「星間飛行」、ED「ノーザンクロス」 - - - - - - -
{netabare}
第17話 グッバイ・シスター  ★ 義兄オズマの想い、常に進化する生物、オズマ負傷、シュエリルのグレイス問い詰め{/netabare}

 - - - - - - - - OP「ライオン」、ED「ノーザンクロス」他 - - - - - - -
{netabare}
第18話 フォールド・フェーム (折りたたまれた名声) ★ グレイスの実験体、シェリル凋落、超長距離フォールド作戦開始・成功、ランカの腹部激痛 ※挿入歌「愛・おぼえていますか」
第19話 トライアングラー (三角関係の者達) ★★ 美星学園ランカ公演、告白の決心(ランカ)、クーデター計画発動、屋上の鉢合わせ ※ED「トライアングラー」
第20話 ダイヤモンド・クレバス(ダイヤ 形の亀裂) ★★ 幼生バジュラ襲撃、大統領暗殺、絶望の中で立ち上がる歌姫、クラン告白、ミッシェル戦死 ※ED「ダイアモンドクレバス」
第21話 蒼のエーテル ★★ レオンの全権把握、アイランド3誘き出し作戦成功、アイ君の脱皮、ランカ告白、ブレラとの旅立ち ※ED「蒼のエーテル」
第22話 ノーザン・クロス (北の十字架) ★ シェリルの新しい可能性、新大統領就任演説、マクロスQtr離脱、バジュラ母星
第23話 トゥルー・ビギン ★ シェリル&アルトの共同生活、バジュラの習性判明、ランカの記憶回復、バジュラ母星侵攻計画開始
第24話 ラスト・フロンティア ★★ グレイスの謀略進行、最終決戦、シェリル絶唱、ランカの本当の力、アルト機被弾 ※挿入歌「愛・おぼえていますか」{/netabare}

 - - - - - - - - - - OP(なし)、ED「トライアングラー」 - - - - - - - - -
{netabare}
第25話 アナタノオト (貴方の音) ★ マクロスQtr来援、バトルギャラクシー出現、バジュラの女王乗っ取り(グレイス)、バジュラとの意思疎通成功、クィーン融合グレイス殲滅 ※挿入歌「アナタノオト」他{/netabare}
---------------------------------------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)7、★(良回)16、☆(並回)1、×(疑問回)0 ※個人評価 ★ 4.4


=== 劇場版 マクロスF 虚空歌姫 〜イツワリノウタヒメ〜 (2009年11月) ===

全1話 ★★ 4.5 ※TV版前半を再構成、シナリオ改変・新規映像も多い ※119分


==== 劇場版 マクロスF 恋離飛翼 〜サヨナラノツバサ〜 (2011年3月) ====

全1話 ★★ 4.7 ※完全新規映像のアナザーストーリー ※115分


============== 娘クリ Nyan×2 Music Clip (2010年12月) ============

全1話 ★ 4.0 ※シェリル&ランカ両者のインタビュー付きミュージック・クリップ、映像は2/3新規&残り1/3は「マクロスF」及び「マクロスゼロ」より流用

投稿 : 2024/05/04
♥ : 40
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

曲がとにかく最高

「マクロス7」から14年後の世界を描いたらしい。今作では菅野よう子が大量に曲を用意していて、耳が幸せ。曲が結構頭に残るので、歌ってた。中でも射手座☆午後九時 Don't be lateが好きだった。中島愛の歌声もすごく好きだった。オーディションでかなりの倍率を勝ち抜いただけはある。星間飛行の前奏時のみんな抱きしめて銀河の果てまでというセリフ最高。

今作でもしっかり三角関係。自分はシェリル派かな。ランカも可愛いけど。{netabare}まさかどっちも選ばないなんて。残念。{/netabare}

端的に述べるとバジュラという謎の生命体が攻め込んできて、謀略めいたものが散見され、それと戦う話。感情移入していたので、主要な登場人物が死ぬときが非常に辛くてたまらない。


OP
トライアングラー 歌 坂本真綾
星間飛行 歌 ランカ・リー=中島愛
ライオン 歌 May'n、中島愛
ED
愛・おぼえていますか -デカルチャーエディションsize- 歌 ランカ・リー=中島愛
アイモ 歌 ランカ・リー=中島愛
ダイアモンド クレバス 歌 シェリル・ノーム starring May'n
アイモ〜鳥のひと 歌 ランカ・リー=中島愛
ねこ日記 歌 ランカ・リー=中島愛
ダイアモンド クレバス50/50 歌 ランカ・リー=中島愛、シェリル・ノーム starring May'n
ノーザンクロス 歌 シェリル・ノーム starring May'n
真空のダイアモンドクレバス 歌 シェリル・ノーム starring May'n
蒼のエーテル 歌 ランカ・リー=中島愛
トライアングラー (fight on stage) 歌 ランカ・リー=中島愛、シェリル・ノーム starring May'n
挿入歌
射手座☆午後九時 Don't be late 歌 シェリル・ノーム starring May'n
What 'bout my star? 歌 シェリル・ノーム starring May'n
超時空飯店 娘々 歌 ランカ・リー=中島愛
突撃ラブハート 歌 FIRE BOMBER
ダイアモンド クレバス〜展望公園にて 歌 ランカ・リー=中島愛、シェリル・ノーム starring May'n
SMS小隊の歌〜あの娘はエイリアン 歌 SMSのみなさん
私の彼はパイロット - MISS MACROSS 2059 歌 - ランカ・リー=中島愛
宇宙兄弟船 歌 徳川喜一郎
What 'bout my star?@Formo 歌 ランカ・リー=中島愛、シェリル・ノーム starring May'n
インフィニティ 歌 シェリル・ノーム starring May'n
ニンジーン Loves you yeah! 歌 ランカ・リー=中島愛
母と子ランカのアイモ 歌 ランカ・リー=中島愛、坂本真綾(蘭雪)
Welcome To My FanClub's Night! 歌 シェリル・ノーム starring May'n
インフィニティ #7 歌 ランカ・リー=中島愛、シェリル・ノーム starring May'n
アイモ O.C. 歌 ランカ・リー=中島愛
MY SOUL FOR YOU 歌 FIRE BOMBER
TRY AGAIN 歌 FIRE BOMBER
シェリルのアイモ 歌 シェリル・ノーム starring May'n
アナタノオト 歌 ランカ・リー=中島愛
ボビーのニンジン等。 歌 ボビー・マルゴ=三宅健太
妖精 歌 シェリル・ノーム starring May'n
ブレラと子ランカのアイモ 歌 ランカ・リー=中島愛
愛・おぼえていますか〜bless the little queen 歌 ランカ・リー=中島愛
アイモ〜こいのうた〜 歌 坂本真綾(蘭雪)
娘々(ニャンニャン)サービスメドレー 歌 シェリル・ノーム starring May'n、ランカ・リー=中島愛、坂本真綾(蘭雪)

以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
1. #01 クロース・エンカウンター
アイドル・シンガーであるシェリル・ノームがコンサートのため、「フロンティア」船団に来艦した。中華料理店「娘々(にゃんにゃん)」でアルバイトをする女子高生のランカ・リーは、憧れているシェリルのコンサート会場に急ぐ途中、パイロット養成コースの高校生である早乙女アルトと出会い…。

2. #02 ハード・チェイス
突如現れたバジュラから逃げ遅れたランカ。アルトは無我夢中で「VF-25」に乗り、彼女を救出する。戦いの後、検査で軍病院に連行されたアルトは、私設特務軍事機関「S.M.S」の隊長であるオズマとS.M.Sへ行くことになる。だが、そこで突然警報が鳴り響き…。

3. #03 オン・ユア・マークス
展望公園でランカとシェリルに再会したアルト。だが、再びフロンティアはバジュラに襲われ、とっさに3人は展望公園の待避壕へ逃げ込むも、中に閉じ込められてしまう。なんとかオズマたちS.M.Sがバジュラを撃退し、救出されるアルトたち。だが、戦いの中でオズマが負傷したことを知ったランカは…。

4. #04 ミス・マクロス
S.M.Sへの入隊を決意したアルトは、ミハエルたちにしごかれる毎日を送っていた。一方、アルトの助言によってミス・マクロスのオーディションを受けることにしたランカは、その予選を通過して最終選考で歌うことになった。そんなランカを見守るべく、最終選考が行われる会場に駆けつけたアルトだったが…。

5. #05 スター・デイト
再びアルトの前に現れ、失くしたイヤリングを探すためにマクロスフロンティアの中を案内するように命令するシェリル。一方、歌手になる夢をオズマに否定されたランカは、思わず家を飛び出してしまう。そして、美星学園の校門でアルトを待っていたランカは、オズマにランカを探せと命令されていたミシェルと出会い…。

6. #06 バイバイ・シェリル
芸能プロダクションにスカウトされたランカ。仲間たちにも祝福されるが、ショッピングモールでの出来事が気になっていた。その頃、大統領府からの緊急声明でバジュラがギャラクシー船団を襲ったという一報がフロンティア内を駆けめぐる。

7. #07 ファースト・アタック
マクロスギャラクシーの残存艦を救出に向かったアルトたちは、バジュラ相手に優勢に戦っていた。だが、そんな彼らの前に出現したバジュラの巨大空母に、アルトの後輩であるルカの乗る機体が飲み込まれてしまう。ルカを救出するために敵空母内へと潜入したアルトは、そこで謎のバルキリー「VF-27」と遭遇して…。

8. #08 ハイスクール・クイーン
芸能活動のためにランカが転入し、シェリルまでもが来訪してきたために大騒ぎとなってしまった美星学園。そんな中、シェリルのパンツが何者かに盗まれてしまい、学園はさらに上へ下への大騒動となってしまう。一方、仕事のために学園を離れたランカは、自分の記憶の中の歌を知るという謎の少年と出会い…。

9. #09 フレンドリー・ファイア
敵も女も狙った獲物は一発必中を豪語するミシェルが戦闘時に狙いをはずしてしまい、アルトに当たりそうになった。帰艦後、その誤射をめぐってアルトとミシェルは殴り合いの喧嘩となってしまう。彼らの喧嘩を見ていたS.M.Sのピクシー小隊に所属するクランは、そんなアルトにミシェルの悲しい過去を告げて…。

10. #10 レジェンド・オブ・ゼロ
ミス・マクロスのミランダが主演する映画で、端役を手に入れたランカ。しかし、その撮影現場で彼女を待っていたのは、撮影協力のS.M.Sの面々とシェリルだった。演じることが初めてなランカから相談されたアルトは、嫌っていたはずの父親の言葉をつい口にしてしまい…。

11. #11 ミッシング・バースデー
映画出演により、注目され始めたランカは、忙しい毎日が続いていた。一方、アルトの前には、兄弟子の矢三郎が突然現れる。アルトの父である嵐蔵が倒れたので、家に帰るようにとアルトを諭す矢三郎。そんなことは露知らず、ランカとシェリルは、それぞれアルトの誕生日を祝おうと計画する。

12. #12 ファステスト・デリバリー
公演のために惑星ガリア4へ降り立ったシェリルとアルト。だが、シェリルの体調不良で公演が中止となり、それに不満を抱くゼントラーディ人による暴動が起こってアルトたちは人質として捕らわれてしまう。一方、マクロスフロンティアではファーストライブに緊張するランカを、ナナセ、ミシェル、ルカが励ましていて…。

13. #13 メモリー・オブ・グローバル
機体の不調により、ガリア4に不時着したアルトとランカ。久しぶりにゆっくりと会話を交わす2人は、なんとなく良い感じだった。一方、体調が回復したシェリルは、ミシェルと共に2人を探しに行き…。

14. #14 マザーズ・ララバイ
アルト、ミシェルに続きルカも戦場に向かうことに。ルカはナナセに気持ちを打ち明けようとするが…。そして母の子守唄に秘められたランカの記憶。その記憶が指し示す真実とは? バジュラやブレラとランカの関係は? 謎が謎を呼ぶ。

15. #15 ロスト・ピース
体調がなかなか回復しないシェリルに、グレイスは治るまで仕事はすべてキャンセルすると告げた。ランカの人気がますます上がっていると聞き、なんとなく不安を感じるシェリル。そんな時、アルトとランカが彼女の見舞いに訪れて…。

16. #16 ランカ・アタック
S.M.Sのオーナー・ビルラーの屋敷に突然呼び出されたアルト。そこでビルラーは、自らの夢をアルトに語ってみせる。シェリルは病院を抜け出し、アルトへと会いに行く。一方、ランカはブレラがいつも自分の歌を聞いていてくれたと知り…。

17. #17 グッバイ・シスター
ガリア4事件で延期になっていたランカのファーストライブ。オズマはランカに、ライブを絶対に見に行くと約束していた。しかし、ライブ直前にバジュラが襲来し、オズマは出撃することになってしまう。オズマはランカの天空門ファーストライブに間に合うのか…!

18. #18 フォールド・フェーム
フロンティアではバジュラの攻撃により物資が不足していた。エネルギー供給を制限され、食料や水もすべて配給制となる。一方、体調がなかなか回復せず、ますます不安になったシェリルは、アルトを探しに出かけるが高熱で倒れてしまう。それを救ったのは…。

19. #19 トライアングラー
いなくなった“あい君”をブレラと一緒に探すランカ。ブレラの「誰のために歌う?」という問いかけに対して歌うことに疑問を感じ始めていたランカは、自分の本当の気持ちに気づく。一方、見舞いに訪れたアルトに対しシェリルはもう歌は歌わないと告げる。

20. #20 ダイアモンド・クレバス
美星学園でのランカのコンサートで顔を合わせたランカ、シェリル、アルトの3人。それぞれの思いが交錯する。そして再びバジュラの攻撃が開始された。誰もがいつ死ぬかわからない状況の中、想い人との心の絆を確かめようする。

21. #21 蒼のエーテル
バジュラとの戦いが続く中、ある者は愛する者を失い、ある者は憎しみを増幅させていた。三島の陰謀が大きく動き出す中、自分が人々の悲しみと憎しみを背負い「歌う道具」になることを拒んだランカは、一大決心をする。

22. #22 ノーザン・クロス
フロンティアの人々のバジュラへの憎しみが一気に燃え上がる。アルトやルカも自らの憎しみを抑えきれず、新型兵器を使用しバジュラを全滅させることのみを考えていた。しかし、三島の陰謀を探るオズマは、真の敵が何かに気づき始める。そしてシェリルは以前とは違う気持ちで再び歌を歌い始めた。

23. #23 トゥルー・ビギン
フロンティア船団内の資源は、いよいよ窮乏してきた。食料は配給性になり、酸素は低下しつつあった。そんな中、アルトはV型感染症をわずらうシェリルに手料理をふるい、つかの間の安らぎの時を過ごす。だがその直後、アルトはビルラーと三島からバジュラの生態とランカの歌の秘密を聞き…。

24. #24 ラスト・フロンティア
かつての第117調査船団の事故の秘密をつきとめたマクロス・クォーターのメンバー。そこにはグレイスの野望の影が。一方、船団の存続を賭け、バジュラとの決戦に臨む決意のフロンティア軍部。アルト、ルカ、クランもそれぞれの思いを胸に、船団はバジュラの星に向かう…。

25. #25 アナタノオト
バジュラたちとの決死の攻防を繰り返すクォーター。しかしバジュラを操る新たな存在が現れ、フロンティアの居住区アイランドワンは危機に瀕する。敵母艦に向かうバトルフロンティア。その時、戦艦のステージに現れたシルエットがあった…。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 10

68.4 2 侵略で陰謀なアニメランキング2位
クオリディア・コード(TVアニメ動画)

2016年夏アニメ
★★★★☆ 3.3 (655)
3204人が棚に入れました
人類の敵――〈アンノウン〉と戦争を続ける世界。

 数十年前の〈アンノウン〉侵攻時、コールドスリープ施設に避難させられていた子供たち­は、その眠りから目覚めたとき、己の身に超自然的な力――〈世界〉が発現していること­を知る。東京湾ゲートから現れる〈アンノウン〉から国を護るため、少年少女たちは東京­・神奈川・千葉の各防衛都市で戦いを繰り広げるのだった。

東京をさがら総、神奈川を橘公司、千葉を渡 航が担当し、
“QUALIDEA”を作り上げる。

声優・キャラクター
悠木碧、福原綾香、斉藤壮馬、石川由依、内田雄馬、安済知佳
ネタバレ

るるかん さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

結局無難なお話でしたが、観て損というわけではない。

12話{netabare}
大方の予想通り、葵が最後にアンノウン側に寝返り敵となったが、最後
のバトルはあっけなく地球を代表する6人がアンノウンを殲滅に追い込ん
でめでたしめでたし・・・。1クールで無難にまとめた感じがします。
最後はカナリヤの歌が皆に勇気を与えて大逆転勝利っていうシナリオなん
だろうけど、無難で陳腐すぎ・・・尺の関係もあるから仕方ないのかも
しれないが、最後のバトルはもう少し中身のあるバトルにして欲しかった
感じがします。作画は良くなかったけど、そこそこ楽しめたので、この
作品はそれで良しってことにします♪{/netabare}
11話{netabare}
いよいよ戦いは佳境に入りました。千種のお母さんが負傷して、6人は
アンノウンとの戦いに向かう。葵は最後になにかしでかしそうな感じが
漂っているが、コールドスリープの子供達は助けられるのかな?
アンノウンの侵略の事情ももう少し詳しく知れたらよかったが、概要は
つかめた感じで、ストーリーはいいんだよね。作画はいつも通りでした。
これ、DVDで作画直したりしないよな・・・。{/netabare}
10話{netabare}
どうも作画の雑さが際立っていたように感じます。引きの作画は適当
なのか・・・背景もなんらこだわりのない殺風景な感じが目立つし、
アップの作画以外は気になって仕方なかったけど今に始まったこと
でもないから・・・で済まないよなぁ・・・。千種兄妹のお母さん、
ちょっと無駄に明るすぎてうるさい。カナリヤ一人で勘弁して欲しい。
さて、本当の戦いはこれからなのだろうが、日本に残るコールドスリ
ープに入った子供たちの救出は可能だろう。しかし、コードをつけている
仲間達は殺すわけにはいかないよな・・・。面白いストーリーだし、
キャラの個性も好きなんだけど、ほんと作画がね・・・毎回言うけど
もったいないよ。{/netabare}
9話{netabare}
カナリヤが戻ってくるまで、じっくりと作ったね。見えている世界は
偽物で、真実は植物系の何かに浸食されている感じでしたが、アンノ
ウンに見えていたものは、実は本当は人間の姿なのかな?そして、管
理局で視覚を制御されている者は、人間がアンノウンに見えて、侵略
者が人間を操作し滅ぼそうと画策していたってことかな・・・。
いずれにしても、なかなか面白い内容なのに、作画が相変わらずで惜
しいね。{/netabare}
8話{netabare}
この世界が人為的に作られ操作されている世界だとしたら、その理由は
なんだろう。ここにきて話の内容が興味深くなってきました。本当の
世界があるのでしょうか・・・そしてそれはどのようにして掴み取ること
ができるのでしょうか?首の後ろにあるチップが空想?世界の原因だと
思うが、もしかしてアンノウンの方が現実世界からの使者だったりする
とか・・・考えすぎかな?後半になってグッと作品の重みが出てきたね。
見続けて良かったです。{/netabare}
7話{netabare}
ほたるが舞姫の危機を救うが、ラストはどういうことだ?舞姫のコード
板がアンノウンに撃たれてから、姫の力が一気にダウンしたということ
は姫はどうなるのか?本部で管理するための電子的識別コードだけの意
味あいじゃないのかな?ちょっと謎。そもそもQualideaって英語は無い
し、これはいったいどういう意味なのかな?Qualifyって動詞があるけ
ど、名詞・形容詞形は―deaが語尾に付く形はないし・・・なんだろね?
英語じゃないのかな?謎だったため、外国のwikiでも調べたが、タイト
ルは、Kuoridia-code? みたいになってて、ローマ字表記でした。
あまりこだわる必要も無いのかもしれないけど気になります。ちょっと
謎が多いので、最後まで観ますw 結構面白くなってきましたが、これ
で、ほたると舞姫まで消えてしまうとか無いよな・・・。なんか見落と
してたかな?録画を観直している時間がないから、次週注目します。{/netabare}
6話{netabare}
アンノウンの大襲撃の指揮にあたる舞姫の過去のエピソードを挿入した
戦闘シーン。舞姫の正義を貫く熱い血は祖父譲りなんだね。そして、仲
間を信じ仲間の為に戦う熱い気持ちの根底にはほたるとの絆が存在して
いて、それはそれで美しい話だと思った。壱弥はただぶち切れてしまっ
たが、戦っているだけマシだなw 次週はほたるちゃんが加勢して、千
種兄妹が東京に到着して、どうにかなるのか?40分もたせれば大丈夫と
いうことだったが・・・。{/netabare}
5話{netabare}
壱弥のカスっぷりは半端無いな・・・。最初の威勢はどこへやら・・・。
ただ、壱弥が塞ぎこんでるおかげで、千種兄妹の会話が多くなり面白い。
明日葉の『うける』を聞くとちょっと笑っちゃう。姫はいい子だね~。
でも、心に深い傷があるようだ。ところで・・・カナリヤはどうなった
んだ?作画は相変わらず所々手抜きっぽいとこあるな・・・w{/netabare}
4話{netabare}
壱弥の最初の傲慢さの必要性は理解できた。壱弥が仲間の重要性を知り
丸くなる所までの4話ですな。しかしさ、やっぱ舞姫が一番強い感じが
します。だけどさ・・・どうやってやっつけたのさ?肝心のとどめの
一撃が作画されなかった理由が分からんな・・・。止め画で戦闘終了し
いきなり舞姫の勝利宣言って・・・あまりにも手抜きすぎないか?
あと、戦闘に歌が出てくるのは好きじゃないな・・・。なんか調子狂う
よ。千葉の兄妹はいい味出してるよね。いいとこもあるけど、荒削りな
面も多くて・・・、でももう少し見ちゃうかなw。
カナリヤはどうなったんだろうか・・・?{/netabare}
3話{netabare} 
相手の力量も測れないような首席でいいのかな?・・・と思いつつ、カナ
リアの歌が止まると、壱弥の戦闘能力が存分に発揮できないことが露呈し
た。その程度であの自信は過剰だよね。舞姫の方が断然強そうだな。
ただ、壱弥はいいとこある奴だということは分かった。強大なUNKNOWNに
対し、3校でどのように戦うのか、次週注目って感じですね。舞姫だけで
勝てんじゃないのかな?・・・とも思いつつw{/netabare}
2話{netabare}
壱弥が1話ほど強烈でなくなったので見易かった。これくらいの気性の悪さ
なら十分耐えられる。霞の存在が壱弥にマイルド感を与えていい関係に思え
る。ある程度メインキャラの紹介は済んだ感じでしょうか。そこそこ楽しめ
そうなキャラの集まりだということが認識できました。あとはストーリーが
どうなっていくのか・・・。{/netabare}
1話{netabare}
まず壱弥が胸糞悪くて嫌い。とても酷い性格で気分を害する。そういう
性格になった訳もあるんだろうけど、これがメインキャラだと、観る気が
失せそうだ。キャラ画もかなり雑な部分が目立つし、戦闘と爆破の作画に
関してはそこそこ力が入っているようだけど、決して綺麗な画ではない。
話もたいして面白くないし、UNKNOWNとの闘いの中で繰り広げられ
る人間模様に興味をそそられない。
別に視聴継続しなくてもいいかな・・・と思うような1話だった。 {/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 20
ネタバレ

ossan_2014 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

オマージュの果て

【2016.09.30 少し修正整理】

作画が弱いと一目でわかる。それだけに、これさえなければという印象を持ちがちなのだが、本当にそうだろうか。


序盤の設定を見ると、いわゆる「テンプレ」の、異能で世界を守る学生ヒーローもので、主要キャラクターたちも人気のライトノベルからピックアップしてきたような類型性を強く漂わせている。
だが、無自覚に類型をなぞった安直さよりも、妙に自信のありげな、確信犯的な迷いのなさを感じさせるものだ。


{netabare}創作物は先行作の影響の上に誕生してくるものだが、「世界を守る異能力学生(集団)」のテンプレは、おそらく「セカイ系」を源流としている。

社会領域を排除し、キミ/ボクのセカイが世界の存亡という破滅的状況と直接に重なる「セカイ系」は、さらに遡れば『新世紀エヴァンゲリオン』にたどり着くだろう。

正体不明の由来のしれない圧倒的な暴力が理不尽に襲い掛かり、破滅寸前である世界を救うため、基盤も仕組みも分らない「陰謀組織」の得体のしれない権力が、少年少女を意義の不明な死闘へと駆り立てる『エヴァンゲリオン』世界。

ここから、子供の目には理不尽な運命を残酷に押し付ける得体のしれないブラックボックスのような「陰謀組織」に見える「社会」を、すっぱりと整理して消去し、子供の「理不尽なセカイ」と「理不尽に破滅する世界」を二重化する方向へ純化したのが「セカイ系」と言えるだろう。

そして「世界を守る異能力学生(集団)」のテンプレは、「セカイ系」から、キミ/ボクの関係が世界の命運を決定する=ボクの行動がそのまま世界をコントロールしているという、幼児的な「全能感」の快楽だけを抽出して消費する、「セカイ系」の自堕落な頽廃形態を量産するための「テンプレ」として生じているようだ。

本作の設定やキャラクター造形は、明らかに「テンプレ」をなぞっているのに、「セカイ」の造形に「陰謀」的な得体のしれなさを匂わせることで、「セカイ系」の更にその源流の先行作へ向けてオマージュを捧げているような、意図的な作為感を漂わせる。

この印象は、中盤から終盤にかけ、この「世界」が、「学生」の全能感のための「テンプレ」ではなく、学生を支配下に置くための舞台装置であったことが暴露されることにより、やはり先行作品へのオマージュないしは回答であったからだ、と示しているように思う。

「テンプレ」を疑わずに「学生」に感情移入して「世界」の支配感を甘受していた視聴者は、「世界」の最下層を支える部品に過ぎなかったという「真の」設定を前に、衝撃を受けることになる。


このような仕掛けにもかかわらず、本作が退屈で雑な視聴感しか与えないのは、設定やストーリーに注力しているように見える割に、アニメというビジュアル表現に対して意識が不足しているような印象を感じさせるからだ。

それは、作画が乱れている、といった水準の話ではない。

明らかに戦闘に不向きなスクールユニフォーム的な制服で戦闘する。
人間が無造作に空中浮遊し、自在に空を飛ぶ。
掌をかざしたり、剣を振るだけで遠距離の巨大な敵が爆発する。
等々…

セリフがいかに勿体ぶって意味深長であろうと、それを表現するビジュアルがこのように安易で工夫のないものであれば、アニメという映像表現として説得力が激減するだろう。

異能力によって空を飛んだり敵を爆破するのはいいとして、そこに超常的な力が作用しているのだという映像上の表現が無ければ、他人の夢を説明無しに見せられているようなもので、「凄いことが起きている」という作中の状況に対して白けた距離感しか生まれない。

明らかに映像表現として質を高めようという意図の見えないビジュアルは、そもそもこのストーリーをアニメとして表現しようとする意欲があったのかとさえ疑わしく感じさせる。


そのストーリー自体も、ビジュアルが「テンプレ」の約束事に寄りかかって工夫を放棄した安易なものであったように、やはりオリジナルな工夫は無かったのだとラストで暴露される。

キャラクター各人の異能を「せかい」という明らかに不自然で耳障りな用語で表現していたのは、この「セカイ/世界」が、個々人のセカイ=価値観の闘争の場であると示したかったからであるようだ。

だが、価値観の相対的な優劣が「世界」を形作るとは、現実の価値相対主義を単に追認しているだけであって、改めて創作物として世に問うような何らかの「作家的主張」でも新たな「知見」でもない。

しかも、オマージュを捧げた先行作において、理不尽な暴力をもたらす「敵」が本質的に理解不能な「謎」の存在であったのに対し、説明の可能な侵略行為という「理解可能」な「敵」を設定することで、「異次元」の敵との闘争もまた、価値相対主義に回収されてしまう単なる価値観の闘争という現実の物まねに矮小化してしまう。

先行作に対して「説明」という「回答」を返したように見えるものの、先行作が、価値相対主義の現実を「理解不能な敵」を創造することで撃とうとした地点から、完全に後退してしまっている。

その「価値相対主義」も、結局のところ徹底的に闘争されることはなく、「大人」から勝利を「禅譲」されるようなラストが、本作を、安易で自堕落な「全能感」の満足へと着地させる。

大人と若者の間の壁は普遍的で、若者はいつの時代も「壁」を越えようとする。

本作においても、大人の「世界」を打ち破り、「若者」の世界を創造する「進化」を描こうとしたのかもしれないが、ギリギリの最後の最後で「大人」が退いて勝利を譲るような描写は、近年の若者の主張が、大人との闘争を避け、「居場所を「譲って」くれないのはおかしい」、「後進に道を譲って「くれない」のは間違っている」という「要求」である事態を追認しているとしか見えない。

「要求」する若者が「闘争」しようとする若者の足を引っ張る現実に背を向け、消費者根性が染みついた「要求」を描いてしまう本作は、挑戦的な見せかけにもかかわらず、幼児的な「全能感」の満足を企図した「テンプレ」からやはり脱してはいなかったのだと落胆させる。


ストーリーの貧しさに加え、映像表現の貧しさが、単なる娯楽として視聴することも不可能にした。{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 8

waon.n さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

清々しいほど分かりやすい

 キャッチしている人のレビューみて気になったので、観はじめたら止まらないで一気に視聴してしまった。
 別にラノベ原作だからとかでスルーしていたのではなく単純に気づいていなかったんだよな。ということで、少しでも認知されるべくレビューを書きたくて仕方のないそんな作品。
 ただし!
 別に素晴らしい作品というわけでもないのがじれったい。
 そして、なんかレビューしたくなる作品だったことをここに記す!

ライトノベルが原作。
 物語は、終末後の世界感で非日常であり、完全なファンタジー路線ではあるものの、学生をメインに持ってくることで、日常を同時に描きつつラノベらしい長ったらしいセリフ回しの会話劇を楽しめると妙な没入感に浸れる。
 この長いセリフ回しを演出で全て回収しているのが化物語っている化け物みたいなすごいアニメもあるけれど、そこまでは期待してはいけない。

 このアニメをレビューするにあたり調べてみたところ、どうやら、ラノベ界では有名人の3人が別々のレーベルから同名の作品を出すという新しい試みから生まれたものらしい。
 作者によって描く主人公が違うという点はまず抑えておきたいポイントだろう。ちなみにこのなかの3人では渡航しか知らなかった。言わずもがな『俺ガイル』の作者だ。

ライトノベルが原作だということは
 ライトノベルの特徴としては、現実逃避感が他の作品よりも色濃く出てる。これは割と謎の現象だとずっと思っている。
 そして、私としては一番ラノベ原作アニメの好きなところでもある。
 ちなみに、現実逃避感=世界観の破綻ではないので誤解のないように。悪い意味のように聞こえるかもしれないけれど良い意味のつもりで書いている。
 だからここが受け入れられない人は世界観が破綻しているように見えるし感じるしつまらないものになってしまうのだろう。
 そもそも、映像作品であれば、どこかに現実逃避したい欲求があるだろうに、なにも隠すことはないと思うのだがな(揶揄)。
 もちろんなかには本当に破綻しているものも少なからずあるから、アレルギー反応的に見ないという層があるのも納得できてしまうのも悲しい。
 しかし、この現実逃避モードに入ってしまい、没入感に浸ってしまうと、最終回にはあーもうこの仲間たちと物語を楽しめるのはこれでお終いかと喪失感が半端ない。
 これをのんのんびより病ともいう(いわない)。
 この作品の最大の魅力はここにあると私は思う。ただし! この没入感へ誘われることができるのは一握りの上級者のみ……(良いか悪いか判断できない)。

キャラ設定のバランスが良い
 強い個性を持ったキャラが登場するのは割とライトノベルらしさの一つで、ここイコールで作品の魅力として読まれているものもあるだろう。面白いかは別にして。
 今回の作品では東京、神奈川、千葉と3つのグループに分かれていて、それぞれがペアのような形で戦闘をおこなったり日常を楽しんでいる。
 このペアリングを紹介しよう。

まずは東京!
 主人公タイプの男で中二病とドジっ子でヒロイン。
 王道ラブ個風。

次に神奈川!
 脳筋元気少女と冷静だが主席の全てを肯定する女。
 百合っぽい。
 
そして千葉!
 ネクラ兄とツンデレ妹。
 どっかでみた兄妹……千葉でヒッキーで妹的にポイント高そう。

 キャラ設定と、ペアリングがある程度考えられているのも見どころであるが、さらに中二とネクラのやり取りはBLへの守備もカバーしているようにも見えなくはない。(ここ試験に出ます)

主人公が変わっていく構造。
 これは新しい試みのためにそうなったと思っているというかそうせざるを得ないのが、主人公は誰? って話。
 それぞれの本で主人公がいてそれを一つの話にまとめるとなると、ブレる。だから最初から序盤は東京、次に神奈川、最後は千葉で、みたいに恐らく決まっている。もしかしたら原作の段階でもそういうプロットになっていたのかもしれない。

 実はすごく難しいけれど、やっぱり作家なのかね、ちゃんとまとめきった感じはある。この構造も話の流れからすると凄くフィットしてるから不自然にならずに普通にやられたって感じだった。
 んな簡単に壊れるかい! ……みたいなツッコミを入れたくもなったけれどね。タイムスケジュール的に難しいだろうというところか。
 でも、「作画が良かったらな」とも不思議と思わない。そんなの抜きで面白かったと言える。

 いつもなら、絵ガー、音ガーとかそんなレビューもするんだけれど、あんまり書きたくないっていうのが正直なところ。
 作画の良い例と悪い例の両方を2:8位の割合で楽しめるのでおススメだ。この対比が良い所を際立たせることに成功している……もうやめよう。
 きっと複数レーベルに渡ってチェックしていたらあれ?? 思ったより時間取られるからちゃんと描く時間ないね。って感じだったことにしよう。

 ちなみに音楽は謎に力を入れていて、OPもEDも12話なのに変わってたような気がする。っていうか全部良いよ。カッコいい。ClariSとGARNiDELiAが一緒に歌うとかちょっとやってくれた感ある。

 さて、ここまで読んでもらえたらきっとこの作品を観たいと思ってくれることだろうと期待してネタバレはなしで書いてみた。見たことない人がここまで読むかという根本的なところもある。

 早く書きたかった理由はここで、作画が駄目だからこの作品はダメだとかラノベ臭が半端ないからダメだという意見に飲まれてほしくないという理由からだった。睡眠時間をちょっとずつ削って二日かけて書いてみました。どうぞこの下にあるハートマークをダブルクリックしてください。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 3

83.4 3 侵略で陰謀なアニメランキング3位
GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり 炎龍編(TVアニメ動画)

2016年冬アニメ
★★★★☆ 3.9 (1237)
7478人が棚に入れました
異世界戦争勃発!陸上自衛隊員達の運命は――? 20XX年、突如として東京銀座に「異世界への門(ゲート)」が開かれた。中からあふれ出た「異世界」の軍勢と怪異達。陸上自衛隊はこれを撃退し、門の向こう側『特地』へと調査に赴く。第三偵察隊の指揮を任されたオタク自衛官の伊丹耀司二等陸尉は、巨大な炎龍に襲われる村人たちを助けたことで、エルフや魔導師、亜神ら異世界の美少女達と奇妙な交流を持つことになるが……。

声優・キャラクター
諏訪部順一、金元寿子、東山奈央、種田梨沙、戸松遥、日笠陽子、内田真礼、安元洋貴、石川界人
ネタバレ

Kuzuryujin さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

レレイにまた会えてうれしい

原作はコミック版は既刊の第8巻迄、小説版は本伝全5巻は読了済です。

<2015年の夏クールにスタートしたアニメ、GATE>
原作小説の本伝全5巻のうち
2巻目途中までの描写で1クール12話までで一旦終了。

そして、しばらく間を置き、後半の2クール目スタート。
(あえて2期ではなく、2クール目とするのは、今作は、
はじめから分割2クール全24話として構成されて制作されたため)

2クール目は炎龍編~動乱編の物語。
原作小説3巻目までアニメは描かれました。
全体の流れは割と原作に忠実。
その影響で後半は、群像劇の色合いが濃厚になりましたね。

そのため正直、個人的に1クール目ほどには盛り上がれませんでした。
主人公、伊丹とメインの3人のヒロインたちの存在感が
希薄になる話が続いたりしましたから。

アニメで一番好きなキャラになったのはレレイでした。
そのため、彼女がほとんど出てこない回では、
欲求不満のストレスが溜まりました。

また群像劇としては、尺の問題もあり仕方のないこととは言え、
キャラ描写の大幅な簡略化が多かったのが不満です。

コミック版も含め原作で面白いと思えた部分のカットも散見、
単なるイベントの羅列で、ダイジェストを観ている気分になることも多々あり。
結果、特に19話以降に散漫な印象が強い。

そのため物語評価は、前半12話分までは4.5に対し、
後半12話分は4.0に下がりました。

キャラ評価も、キャラ自体は立ってて魅力あるけど
描写不足で魅力を十分引き出していたとは思えないので
視聴終了後に5.0→4.0で最終更新しました。

とは言え、最終回はとてもいいと思えました。
終わりよければすべて良し。
結果的には、お気に入り作品のひとつとなりました。
原作尊重の姿勢が好ましいラストでしたね。

<ぜひ第2期作って欲しい!!>

最終話までずっと、続編につながるフラグが立ち続きました。
大人の事情で制作が途絶えれることのないよう祈るのみです。

細かいことは、以下の各話レビューで記載します。


以下は、視聴開始の頃の投稿のアーカイブのためタグで閉じます。
{netabare}
分割され、3か月の休止期間があったため誤解を招きやすいですが、
これは第2期ではないでしょう。第1期の2クール目と思われます。
従って初回は、第1話でなく第13話です。

2クール目も京極監督と脚本の浦畑達彦さんはさすがに上手い。
特に、「ラブライブ」の監督さんが仕切ってるだけあって
萌ポイントは決して外さない印象で、相変わらずとても面白いです。

<原作の広範囲な内容をアニメ化>
ところで、BD/DVDの発売予定で判明しました。
この作品は分割2クール全24話ですが、
以下のような構成になってるよう。

・接触編:第01話~第10話
・炎龍編:第11話~第18話
・動乱編:第19話~第24話

てっきり炎龍編の締めが第24話だと思い込んでいました。
ふたを開けたら動乱編まで描くことになっていてとても意外。
どうまとめ、どう締めくくるんでしょうか?
非常に興味深いところです。

アニメの17話までは、ほぼコミック版の第7巻迄を基に
構成されていたように見受けられました。
しかし18話からは、小説版の本伝が基になっていると思われます。

<音楽>
新OP「GATE II 〜世界を超えて〜」
作詞・作曲:岸田 / 編曲・歌:岸田教団&THE明星ロケッツ

新ED「いつだってコミュニケーション」
作詞・作曲・編曲:山田高弘
歌:テュカ&レレイ&ロゥリィ(金元寿子&東山奈央&種田梨沙)

共にとても好み。

特に自分は、ロック大好きなので
岸田教団&THE明星ロケッツのロック魂が最高!!
音楽評価はこの1曲だけで、もう満点。
画も見事に嵌っててカッコいい!!

OP最後の集合写真で、栗林だけ接写ドアップなのも
彼女らしさが出てて上手いレイアウトだと思います。

EDは、自衛隊の一日入隊体験のスナップと思しき
隊員服着た3人のメインヒロインに釘づけ!
{/netabare}

以下は、かなりネタバレあります。
未視聴の方は読まないほうがいいでしょう。

<各話レビュー>
★ 第13話「開宴」{netabare}
コミック第4巻:第29話「講和への第一歩」、第30話「驕傲の皇子」
第31話「地揺れの夜」より(第4巻終了)

1クール目最終第12話は、
コミック第4巻第28話「絶望のヤオ」で締めくくられました。

2クール目も、今のところはコミックの流れに忠実。

貴族の令嬢シェリーをツインテールにして、
コミックより少女の可愛さを引き出した点、
小説版本編は未登場、コミック版では
ほとんどモブのミューティを
魅力あるキャラに昇格させた点など、
いい感触ばかりの2クール目のスタートでした。

○ンコ頭の伊丹とか、
ヤオがミューティと居酒屋で酒を飲み交わすシーンとか、
ほのぼのするアニメオリジナルの遊び心も、とても好い。

今回、キャラデザは違えど
言動は、ほぼ原作同様で存在感あった
天使の羽をもつ娼婦ミザリィも、
今後どう描かれるかちょっと楽しみ。

残念だったのは、
メイン3人のヒロインは
今回ほとんど出番なかったことくらい。
コミック版の流れを尊重するためでしょう。
でも、その不満はEDの彼女たちで一瞬で吹き飛びました。

次回、コミック第5巻の物語に突入。
今のところコミック原作すべての伊丹の行動の中で
個人的に一番好きなシーンが観られそうで楽しみです。
そこは栗林にも注目!
{/netabare}
★ 第14話「帝都激震」{netabare}
コミック第5巻:第32話「帝国の心臓」、第33話「栗林乱舞」
第34話「震える日」、第35話「賢愚の皇子達」より

地震により、裸足で着の身着のまま
外に飛び出したピニャが可愛すぎる!
伊丹を頼りにする乙女度マックスの彼女に萌えました~。

ここでの地震が、伊丹たちの皇帝謁見のきっかけとなりました。
(実は帝国での史上初めての地震は、炎龍編以降の物語の重要な伏線でもあります)

<ゾルザルと伊丹たちの邂逅>
「栗林君、しゃべりたくなるようにしてあげなさい 殺しちゃだめよ」(コミックでの伊丹の台詞)

栗林「やる気のない玉無しは武器を捨てなさい!」(コミック)
⇒「やる気がないなら武器を捨てなさい!」(アニメ)

アニメでは、望月紀子の存在そのものが
カットされるかもと少し危惧していたので
少しマイルドにはなってますが、
ちゃんと再現してくれてうれしい。

コミックでは、アニメ以上に紀子が悲惨に描かれいて
このシーンでは、ゾルザルが最高に忌むべき存在に思えたものです。

その上での伊丹の男らしい振る舞いと栗林無双。
アニメでもスカッとしました。

今回のF-4ファントムの作画も、力入ってて素晴らしい!

さて、今回もメインヒロインの3人の出番はほとんどなし。
しかし次回、テュカに赤信号が…。
{/netabare}
★ 第15話「テュカ・ルナ・マルソー」{netabare}
コミック第5巻:第35話「賢愚の皇子達」、第36話「紀子の帰還」
第37話「テュカの瞳」、コミック第6巻:第38話「任務放棄」より

かなり原作をアレンジして話を詰め込んでいましたが
とても素晴らしい演出だったと思います。
伊丹と同じ気持ちになって、
なんとかテュカを救いたいと思えました。
概ね満足です。

<悲しみのエルフ>
3人のメインヒロインの筆頭なのに、今までほとんど見せ場のなかったテュカ。

今回、テュカ役の金元寿子さんにとっては、
今迄では最も出番が多く、やりがいのある回だったのではないでしょうか。

今回、コミックと比べて、伊丹たちを取り巻くキャラを
必要最低限まで減らしたことが、テュカと伊丹の物語性を深めていたと思います。
デリラが出てこなかったのはちょっと寂しかったですが…。

雑味を減らし、スポットライトの当て方が巧みだったので、
伊丹たちが、非常に困難な炎龍討伐に向けて覚悟を決め、旅立つ流れが、
1話分という短い尺ながらも自然なものに感じられた。

伊丹の背中を押すことになった、エルベ藩王国のデュラン王との
初対面のシーンもなかなか味わい深く好かったです。

<伊丹のトラウマ>
残念だったのは、伊丹の学生時代の回想。
中途半端な描き方で原作未読だと解り辛いかもしれません。

アニメでは、もうあれ以上は描写しない可能性があるので
ネタバレというより、補足のつもりで書かせてもらうと…

伊丹の父親は、伊丹が中学の頃、
家庭内暴力が原因で妻である伊丹の母親に刺殺されます。

法廷では正当防衛が認められ無罪になったものの、
母は自責の念や罪悪感のあまり精神を病んでしまう。

病は改善されることはないまま母子家庭となった伊丹家。
伊丹の高校時代、アニメでも描かれたあの失言で
彼の母はついに精神崩壊。
彼は母の焼身自殺未遂の現場を見ることになってしまう。

アニメでは、焼身自殺までは触れられていない。
また、20年前ということになっていたので、
中学時代に既に母の精神崩壊を起こしたことに
設定変更したように見受けられます。

母は現在、措置入院として精神病院に入院中。
(措置入院とは、入院させなければ自傷他害のおそれがある場合について、
これを都道府県知事の権限と責任において強制入院させること。)

家庭内暴力と自分が母親を極限の精神状態に追い込んでしまった、というトラウマ…
私が伊丹というキャラに魅力を感じられるのは、そんな設定があるから。

重い過去があるからこそ、他人に本当に優しい大人の男、伊丹耀司。
この設定は、今迄と今回の伊丹の行動原理を察することができます。

理不尽な暴力には、立場を忘れるほどに許せず思わず手が出てしまうような彼。

自分を家族として慕ってくれる心を病んだテュカを、任務放棄してまでも救おうとする彼。

一身上の都合で部下を死地に追いやることは絶対にしたくない彼。

彼を慕う異性が多いにも関わらず、踏み込んだ関係を自ら積極的には出来ない彼。

ならば、現実から離れた、夢とロマン溢れるオタクの世界という
安らぎの場が彼にとって必要不可欠なのも理解できます。

単なるモテモテのラッキーなオタク、という設定だけだったら
それほど魅力を感じられないキャラだったかもしれません。

もしかすると、苦労した大人で、人の痛みがよく解るキャラだから
イタミという名前が与えられたかもしれませんね。

次回、いよいよメインキャラたちによる本筋スタート。
炎龍編は、事前の分類上、第18話までらしいので残り3話で決着つけるのかな?
{/netabare}
★ 第16話「炎龍再び」{netabare}
コミック第6巻:第39話「デリラの決断」、第40話「自衛隊、動く」
第41話「ダークエルフの谷」より(第6巻終了)

動乱編のための伏線も織り込んでの炎龍バトル第二弾の巻

前回でも感じましたが、原作のまとめ方に関しては、
コミックと比べてしまうとどうしても薄味な印象が拭えません。
尺の問題からやむを得ないんですけど…。

でも構成力は素晴らしい。

魅せ所のポイントを決して外さないので30分はあっという間。

作画に力入っていてた炎龍のシーンは非常に迫力ありました。
炎龍、ロウリィ、ファントムの真に迫る躍動感が見事です。

ゴジラのような下半身デブな炎龍。
そんなキャラデザが効を奏し、地上に降り立った時の威圧感も圧倒的。
ドラゴンというより、まさに怪獣です。

今回で、作画評価を満点で更新しました。
{/netabare}
★ 第17話「決戦」{netabare}
コミック第7巻:第42話「龍の巣」、第43話「死闘」
第44話「炎龍墜つ」、第45話「冥王の使徒」より(第7巻了)

炎龍バトル第三弾にして決着。
今回、第7巻の内容を駆け足で一気に消化しました。
せめて2回に分けて丁寧に描いて欲しかった所です。

一番残念に思ったのは、尊い犠牲者になったダークエルフの援軍が
人物描写がごっそりカットされ、ほとんどモブ化してしまったこと。

その変わり前回同様、作画が非常に素晴らしく、
バトルのテンポも良く、目が離せないほど観応えありました。
おかげで、いろいろ簡略化されてる割には意外と濃厚な印象が残りました。

<死ね!くそったれのトカゲ野郎>
レレイのキャラが一瞬だけ別人になるクライマックス。
実はこの台詞、原作の中でも非常にインパクトあったので
これを聞くのがちょっとした楽しみでした。
アニメで再現してくれてうれしかった。
ただ、もうちょっと感情を押し殺した方が好かったかな。

今回と前回、原作からのカットが多く展開が駆け足すぎて
興ざめした部分も多々あったので、今回で物語は5.0→4.0に評価下げました。
{/netabare}
★ 第18話「魔法都市ロンデル」{netabare}

<伊丹の運の強さと彼のハーレム絶好調!>
炎龍討伐を果たし、無事アルヌスへ帰還した伊丹たち。
伊丹は、任務放棄を冒したため隊長職は解かれ、2週間の停職処分となった。
反面、日本人拉致被害者救出の功績も認められ防衛大臣から一級賞詞も与えられる。
さらには、炎龍駆除の功績によりエルベ藩国、ダークエルフの部族などから感謝され
様々な形での報酬を得ることになった。

停職解除後は単独での資源状況調査を命じられる。
特地を好き勝手に移動して資源を探すという自由な役割。
現地協力者として、レレイ、ロウリィ、テュカ、ヤオも雇うことが認められて同行可能。

さっそくヒロイン4人を引き連れ、
導師号を目指すレレイの学会発表のついでもあって魔法都市ロンデルに向かう。
そこでは、レレイの物騒な姉と遭遇、ひと悶着起こすことになる。

一方、炎龍討伐はあらたな波紋を呼ぶ。
ゾルザルとテューレによる陰謀がうずまき、きな臭さの増す特地であった…。


OP前のアバンタイトルまでが炎龍編で、それ以降は動乱編。

今回と、次回も予定のロンデルでのレレイの姉のアルペジオとのエピソードは、
原作コミック第8巻では描かれていませんでした。

アニメは、この回含めあと残り7話分。
アニメで未消化のコミック版の残りは、2016年2月現在、第8巻+α(未出版分)しかないので、
ここからはオリジナル小説(本伝、外伝)の素材から限られた話数で構成していくのでしょう。

実は小説に忠実なら、動乱編だけでは、ゾルザルとテューレとの決着はまだつきません。

最終回を一体どう締めくくるのか。
動乱編以降のアニメ化未定でのオンエア中の今、
アニメがいろいろ宙ぶらりんで終わってしまう可能性もあります。

もし二期実現の目処が立っていないのなら、
アニメオリジナル展開でも構わないので上手くまとめて欲しいところです。
期待半分、不安半分で最後まで見守りたいと思います。

原作と比べてしまうと構成や演出に不満はありますが、
アニメでのメインの3人のヒロインや、ピニャ、シュリーは原作以上に可愛い。
また、前回初登場のジゼルなど、他の多くのキャラも魅力あるので観てて楽しい。
炎龍も素晴らしかったので、今回でキャラ評価を4.5→5.0に引き上げました。

今期中に、ロウリィの苦手とする冥府の王ハーディ神も登場しそうですね。
とりあえず次回、壮絶な姉妹バトルが観られそうで楽しみです。
{/netabare}
★ 第19話「危険な姉妹」{netabare}

現状は、ゾルザル主戦派vsピニャ講和派&日本、伊丹一行vs笛吹男の
二つのドラマが同時並行で描かれています。


テューレの暗躍により毒を盛られ意識不明となった皇帝。

この機に乗じ、クーデターを起こした主戦派ゾルザル。
彼は、帝国内の日本との講和派を弾圧、政治の中枢から排除することで元老院を掌握。
実権を手中に収め意のままに国を動かそうとする。

その状況でなす術もない講和派の皇女ピニャは孤立。
現状を憂い、唯一頼りな次兄ディアボに助力を求めるが彼は首都から逃げ出し途方に暮れる。

また、レレイは炎龍退治の英雄としてプロパガンダにその名を利用された。
そして、テューレは笛吹男(バイパー)を雇い英雄レレイを亡き者にしようとする。
笛吹男とは、人心掌握巧みに暗躍し、自ら手を汚さずターゲットを仕留める狡猾で超一流の暗殺者。

一方、ロンデルでは、街中でのはた迷惑なレレイvsアルペジオの喧嘩が始まる。
レレイ初登場時、カトー老師から「どうせのっかるならボン、キュ、ボンのレレイの姉」
と言われたほど容姿の成熟度はアルペジオが勝る。
しかし、8歳年下にも関わらずそれ以外は何事も敵わない妹に対する長年のコンプレックスがあった。
つにその確執が、姉を差し置き導師号に挑む妹との再会で爆発、火がついてしまった。
そのどさくさに紛れ、笛吹男の差し向けた魔の手がレレイに及ぶが……。

ゾルザルとテューレを中心に、情勢はあらたな動乱を生み出そうとしている。


バトルシーンは今作の最も得意とするところ。
姉妹喧嘩のシーンは流石でした。
レレイ1番大好きの私としては今回は大満足!
{/netabare}
★ 第20話「こいびと」{netabare}

12歳の令嬢シェリーに降りかかる突然の悲劇。
そこで明らかにされる彼女の運の強さと天才的な駆け引きの才能。
彼女の必死の行動は、結果的に戦争への引き金になってしまったようだ。
しかし、彼女は将来的に日本と帝国の外交上の重要なキーパーソンになっていくかも。

今回は、伊丹一行の出番は冒頭のみ。
まるで伊丹に感化されたかのような外務省官僚の菅原の男らしさが光る話でした。

今回は、1話の中で描くべき人物を絞り込んだ構成が効を奏し、
原作のいい部分をうまく再現していてとてもいい出来だったと思います。
{/netabare}
★ 第21話「デッドライン」{netabare}

前回同様、コメディ要素がほとんどなしのシリアス回。
いろいろなキャラの思惑が複雑に絡み合い展開する人間ドラマ。
特に今回は、描くメインキャラが明確だった前回と対照的に
群像劇の色合いが濃厚でした。

今回は、政治、利権、復讐などをめぐる人間の醜さ、愚かさをクローズアップ。
暗愚なゾルザルや、保身に余念のない森田首相、偏見だらけのジャーナリストなど、不快に感じるキャラでお腹一杯。
フィクションでも妙にリアルな生々しさ。
萌えや癒しを重視するアニメファンの一部の方々にとっては賛否両論ありそう。

しかし、伊丹や菅原を温かく見守り、必要とあれば
しっかりフォローしてくれそうな有能上司、権力者キャラ、
嘉納外務大臣や白百合副大臣、狭間陸将などが、
地味ながらも頼もしい存在に描かれたのが今回の救いですね。

次回、いよいよゾルザル派に対し自衛隊の実力行使が見られそうな予感。
今回再登場のニュースレポーターの栗林妹も活躍の場があるのかな?
{/netabare}
★ 第22話「奴隷服を着た皇女」{netabare}

相変わらず笛吹男に振り回される伊丹一行、攻防に疲弊した薔薇騎士団。
そしてとうとうピニャ殿下も囚われの身に。

話しの引きはとても上手い脚本だと思います。

19話~今22話に亘って、レレイのバトルシーンと菅原の決断以外は
カタルシスがなく、ストレスの鬱積もマックス。
今回のラストでようやく自衛隊と伊丹一行が帝都に向かい動き出した。

原作改変により残り2話でゾルザルとテューレの決着を前倒しにして一応の決着をもたらすのか?
それとも、原作通りに「俺たちの戦いはこれからだ」で終わってしまうのか?

個人的には『アルスラーン戦記』ように
「俺戦」で終わって1年以内に二期が欲しいところ。

・今迄が細かいところは別として大筋上は本伝の原作に忠実だった。
・一期は全24話で動乱編迄と明確に描く範囲を限定してる。

以上から個人的に、残りの総撃編・冥門編も作ろうという、
制作者の意志を感じ取れるのが今のところの救いです。

ロウリィの口からよく名前の出されたハーディとの絡みもまだだし、
ゲートの謎にまつわる伏線も回収出来てない。

原作付のアニメでは、原作ファンはどうしても期待値上がってしまう。

もし残り2話に、話を詰め込みすぎたり、
続編望み薄な無難な最終話で締めくくるようでは、
観終わった後にアニメの物語評価は下げざるを得ないでしょう。
{/netabare}
★ 第23話「空挺降下」{netabare}

無駄のない作戦行動を実行し、戦果を上げる自衛隊は頼もしい限りです。
これをご覧の自衛官の皆さんは、ご自身の職に誇りと自信を持たれることでしょう。
日々の国防の任、ご苦労様です。

ただ、自衛隊をせっかく取材できたんだからと
あれもこれも入れよう的な欲張りな脚本と演出だった気がして
今回は、ちょっとしらける部分がありました。
伊丹一行が帝都に到着間に合わずパッとしなかったこともあり
丁寧すぎる自衛隊描写に広報アニメ臭が若干漂う。

一番気になったのは、空挺部隊の降下時の機上のシーン、
特に、機上でお礼を言う件などアニメで描く必要なかったと思います。
自衛隊を格好よく描こうとすること自体はいいんですが
リアルとファンタジーの配分を間違えると、
ふと我に返って話に没入できなくなります。

次回はとうとう最終話。

伊丹たちの活躍をビシッと決めて
上手くまとめて欲しいところです。
最終話こそ、伊丹やヒロインたちの活躍を期待します。
{/netabare}
★ 第24話(最終話)「斯く戦えり」{netabare}

22,23話としばらく不満が続いたものの
最終話は、かなり楽しめて今迄の不満もどこかに消えました。

実は、原作(動乱編)と同じような締めくくり方だと
面白くないだろうと思っていて、最終話はちょっと不安でした。

<ロウリィ、レレイ、テュカと伊丹のパーティがメインでこそ面白い>
大好きなレレイの見せ場もしっかりあったのもポイント高い。
国境超えたカップル4組成立と、明確に描写したのもよかった。
続編あればボーゼズの愛娘、舞ちゃんにも会えるかも。
状況は殺伐としたままなのに、ちょっと和ませてくれてひと安心。

しかも、1話の冒頭と同じ状況+ヒロイン3人で締めくくるとは…
上手い締め括り方ですね。

梨紗の思わぬ登場もいい。
ヒロインたちがいつもの衣装で日本に来たらああなるのは当然。
まあ、ギャグなのでツッコミは無粋です。
ロウリィ様、そりゃ警察に連行されますよー。
パトカーのトランクからハルバートが飛び出してるのがwww

1クール時のOPで最後を締めたのも、
ありきたりな構成ながらベリーグッド!!

<続編ありき、俺戦エンド>
厳密には「女帝ピニャvsゾルザルの戦いがこれからだ」エンド。
私は、中途半端かつ強引な形ですべて決着などという終わり方より、
こっちの方が断然いいです。

嫌みなジャーナリストや栗林の妹など、
続編がないと登場させない方がよかったかなと思ったキャラもあった。
ハーディとの出会い、ジゼルや紀子などの今後など、
ゾルザル派との戦い以外に描くべきことは山ほどある。
テューレの悲しみの記憶を描いたのも、続編あること前提だからでしょう。
次巻、総撃編以降にテューレの物語が本格化しますので。

ゆえに、続編なければ中途半端過ぎて非常に悲しいパターンではあります。
{/netabare}

<後半クール:第13~24話の総評>{netabare}
コミック版第8巻から小説での外伝の話も加わるので
アニメでは、レレイの義理の姉アルペジオとのエピソード以降、
本伝の流れに沿って話が進みました。

どうしても描く範囲が広がると、ダイジェスト風味で物足りなくなる。
個人的には、1クールを炎龍編のみで丁寧に描いて欲しかったところです。

<キャラ描写の不満と良かった点>

一番の不満は、炎龍バトルのクライマックスが尺足らずで
尊い犠牲者となったダークエルフたちのキャラに深みがまったく無くなった点。

次に、伊丹と彼の母親との過去の確執描写もあっさりし過ぎた点。

コミック読んだ時、心温まり好きだったのにカットされたシーン。
炎龍討伐後に、伊丹はヤオを含むヒロイン4人と梨紗の合計6人で
車で母親の入院する病院にお見舞いに行く…
伊丹は、テュカを救うことでひとつのトラウマを
乗り越えたように思えた味わい深いシーン。
私が密かに期待していたのは、全24話をこのシーンで締めくくることでした。

他にも、デュラン王が炎龍討伐時に自衛隊に同行する件や
16話の柳田とデリラの件も簡略化しないで欲しかった。

以上のように、残念な点は多々ありましたが、
今クール新登場のキャラでは、特にシュリーがシリアスな役回りで
出色の存在感を放っていて一番魅力あった。
菅原と彼女の試練は、コミック版では描かききれていない部分の
映像化だったこともありとても好感持てました。
{/netabare}

以下は、さらに放映前に初投稿したものです。(2016.01.02 13:26)
これもアーカイブなのでタグで閉じます。
{netabare}
★★★★☆ 4.1
物語 : 5.0  作画 : 3.5  声優 : 4.5  音楽 : 3.0  キャラ : 4.5

放映前の物語&キャラ評価は、原作での評価です。

物語のゴールも明確だし、炎龍とのバトルシーンなど
炎龍編はアニメ化に最も向いている巻と思います。

一期の構成から察するに、
おそらく原作上の炎龍編をアニメ向きに毒抜きすることはあっても
改悪することはないと信じたいので評価高め。
作画評価も炎龍編PVでかなり期待できそうなのでやや高め。

異世界ヒロインズ・・・
今はレレイ、ロウリィ、ピニャにまた会えるのが非常に楽しみです。

伊丹の活躍も一期以上となると予測できるし、
一期では影がまだ薄かったテュカ、ヤオもどう描かれるか。
PVもいい感じで期待値どんどん上がってます。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 33
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

さらに面白くなったような

やはり圧倒的な軍事力を見せつける

獣人を手元に置いて凌辱している皇帝のとある息子が自衛隊の軍事力(女性自衛官によって銃剣でぼこぼこに)にも関わらず国家転覆のようなことをするわけだが、{netabare}実は獣人に操縦されていただけの切ない男。{/netabare}

炎龍編とは名ばかりでそこまで力入っていないというか。犠牲は多いが、そこは軍事力もとい装備の力。

{netabare}ラストにここぞとばかりのカップリング。縦ロールさんに至っては妊娠とは。男勝りな娘もお姫様抱っこで恋心芽生えるし。自衛官は男比率高いから良かったね。{/netabare}


OP
GATE II 〜世界を超えて〜 歌 岸田教団&THE明星ロケッツ
ED
いつだってコミュニケーション 歌 テュカ&レレイ&ロゥリィ(金元寿子&東山奈央&種田梨沙)
GATE IIも良かったなあ。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
13. 開宴
講和への道を模索する日本政府とピニャ。その一環として、帝国の郊外にある皇室庭園で園遊会が開催されていた。招かれたのは、帝国貴族である元老院議員とその家族たち。講和交渉への協力を得るため、力を持つ議員を一家一族丸ごと招待したのだ。おいしい食事が振る舞われ楽団の演奏が流れる中、迫撃砲の実演や自動小銃の射撃体験が実施され、その圧倒的な性能に驚愕した議員たちは講和を決意する。そこへ現われたのは、主戦派であるピニャの義兄ゾルザルとその部下。不穏な動きを察知した伊丹は、事前に議員を秘密裏に離脱させていた。

14. 帝都激震
突然帝都を襲った地震。街は激しく揺れ、あちこちで建物の被害が発生していた。ピニャやハミルトンたちもこの世の終わりかと震えていたが、居合わせた伊丹と菅原はいたって冷静。ピニャは再び揺れが来ることを知り、地震に慣れている伊丹たちに同行してもらい、父のモルト皇帝の元へ駆けつけた。皇宮でモルトと顔を合わせた一行。そこにゾルザルが日本人女性を連れて現われた。一目見てわかる虐待の跡に激怒し、ゾルザルに殴り掛かる伊丹。抜刀するゾルザルの部下。第三偵察隊との戦闘が始まり――。

15. テュカ・ルナ・マルソー
ゾルザルに囚われの身となっていた民間人を、無事助け出した伊丹たち一行。アルヌスへと戻って来た伊丹は、柳田から炎龍退治に行くことを勧められたが、部下の命を危険にさらすわけには行かないとこれを拒否。しかし同じ炎龍が原因でテュカの精神が危うくなっていることを知る。ヤオから父が炎龍に殺されたと聞かされたテュカは、父の死を認めることができず、伊丹を父親と思い込むようになっていたのだ。テュカを呪縛から解き放つためにも炎龍を倒して欲しいと頼むヤオ。そして、伊丹の決断は――。

16. 炎龍再び
テュカを救うため炎龍を倒すことを決意した伊丹は、テュカ、レレイ、ロゥリィ、そしてヤオと共にエルベ藩王国へと向かった。それを知った狭間陸将は航空偵察の要請や陸上支援の準備を命令。戦闘拡大を危惧して伊丹だけを行かせたのに、あっさりと命令が出たことに呆然となる柳田だったが、さらに狭間に促されて、診療施設で療養中のエルベ藩王国のデュラン国王に会う。話し合いの末、国境を越える許可を得た柳田だったが、診療施設を出たところで、密命により暗躍していたデリラに遭遇する──。

17. 決戦
炎龍が出没するロルドム渓谷に来た伊丹とテュカ、レレイ、ロゥリィは、炎龍退治を依頼して来たヤオとダークエルフの戦士と共に、大量のC4爆薬とLAM(対戦車弾)を持ち、炎龍の巣があるというテュバ山に向かった。地下を嫌うロゥリィを見張りとして残し、巣のある洞窟の奥へと進む伊丹たち一行。巣には主の姿は見当たらず、すぐに爆薬の設置作業を始める。そのころ外ではロゥリィが遠く羽ばたく炎龍を発見。しかし、電波障害で伊丹には伝えることができず、伊丹立ちの予期せぬタイミングで、炎龍はその姿を現わした。

18. 魔法都市ロンデル
ついに炎龍を倒した伊丹たちは、多くの犠牲を出しながらも、テュカを父の死のトラウマから救い出すことに成功した。その伊丹を待っていたのは、任務を放り出して炎龍退治に向かったことに対する2週間の停職と第三偵察隊隊長職の解任の処分。しかし新たに特地資源状況調査担当を命じられ、特地を堂々と自由に移動できるようになる。停職期間が明けた伊丹と一行は、導師号に挑むレレイが学会発表をする会場のある、学問の街ロンデルへと向かった。一方そのころ帝都では講和に向けた式典が開かれていたが――。

19. 危険な姉妹
帝都で行なわれていた式典会場で突然倒れたモルト皇帝。これを機に、不利な講和を良しとしない皇太子ゾルザルによるクーデターが始まった。ゾルザルは皇帝に代わり、自らが国を統治することを宣言。日本から金品を受け取っていたとして講和派議員は軟禁され、帝都は厳戒下に置かれ街への出入りが制限された。汚い手で自衛隊の評判を貶めようとするゾルザルの部下に対し、強い憤りを感じるピニャ。一方、伊丹たちはロンデルでカトー老師の姉弟子であり、レレイの義姉アルペジオの師でもある魔導師ミモザから『門』の秘密を聞かされるのであった。

20. こいびと
皇帝の不在の隙に権力を掌握したゾルザルは、意に沿わない者への弾圧を始めた。『皇帝の主権および権威を擁護回復するための委員部会』による恐怖政治を合法化するオプリーチニナ特別法が発布され、講和派の議員たちが次々と逮捕されていく。ロンデルを訪れていたレレイも命を狙われ、伊丹はレレイたちと共に姿を隠す決心をした。一方講和派の重鎮であるカーゼル侯爵はテュエリ家に避難していたが、委員部に見つかりテュエリ家の娘のシェリーと共に脱出。シェリーは慕っている菅原を頼って、外国協定に守られた翡翠宮へと向かう。

21. デッドライン
翡翠宮を守る薔薇騎士団と、シェリーとカーゼル候を捕らえようとする掃除夫との死闘が始まった。死にゆく者を前に自分の覚悟を語るシェリーに、この事態を引き起こした菅原もまた、この犠牲は自らが背負うべき罪であると覚悟を決める。政変により講和派の身の安全が危ぶまれる状態となったが、日本では、ある作戦を実行すべく嘉納外務大臣と夏目防衛大臣が首相官邸に直談判に訪れるなど、講和の芽を守る努力が続いていた。一方伊丹たち一行は、レレイに導師号の試験を受けさせるため、再びロンデルの街を訪れていた。

22. 奴隷服を着た皇女
翡翠宮攻略の失敗に業を煮やしたゾルザルは、帝国の正規兵を投入。事態は第二段階に突入した。導師号試験を迎えたロンデルでは、暗殺工作の調査をしていたシャンディーが4日ぶりに帰還。伊丹達は試験会場でのレレイ襲撃計画を知る。会場には騙されて刺客となった者が複数紛れている可能性が高く、控室でも警戒を怠らない伊丹達。そして目に止まった不審な老賢者を伊丹は刺客と推理し、警告してみると案の定手からはナイフが。引き続き警戒するなか試験が始まり、いよいよレレイの番が来る――。

23. 空挺降下
帝都では薔薇騎士団と帝国兵との間で、同胞同士の戦闘が続いていた。被害者が増え続ける中、講和の芽を守るべく、翡翠宮にいる日本人と、講和派貴族を救出する空挺降下作戦を決行する自衛隊。先行する特戦群は帝都西門を確保し、第3偵察隊は講和派議員が囚われているバスーン監獄を制圧。空挺部隊が降下を開始し、落下傘が空を埋め尽くす。一方、ピニャが囚われの身となっていることを知った伊丹は、救出のため帝都に急いでいた。

24. 斯く戦えり
ピニャを救うべく帝都に駆けつけた伊丹。第3偵察隊の面々と再び行動を共にする事になり、ピニャの奪回と皇帝の救出のため皇城へと向かう。城内では、自衛隊に手を貸したとして、ゾルザルがピニャを責めていた。そこに現われた伊丹達。ゾルザルは怪物ジャイアントオーガーをけしかけるも、ロゥリィとレレイがあっさりと撃退。さらに伊丹に一対一の勝負を挑もうとするゾルザルだったが、自衛隊の狙撃手による一発が近くをかすめ、動きが止まる。伊丹はいつでも頭を撃てると冷たく告げ──。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 9
ネタバレ

タケ坊 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

見どころは少ない

Web小説原作作品の2期。

「炎龍編」とサブタイトルが付いているが、意外とあっさりと倒しちゃったなぁ、
2期はそれが目的じゃなかったん?と思ったんだけど、
wikiによると、実際には1期の11話から2期の前半部分が炎龍編で、後半部分は「動乱篇」になるらしい。

なので、2期だけでみると、1話から6話までが炎龍編だが、
6話からは展開が変わるので、厳密に言うと実質は1話~5話までが「炎龍編」になるんじゃないかと思う。


☆物語☆

1期のコメントを書いてないので、2期の感想を書く都合上ついでにここに書かせてもらうけど、
まず、最初の設定から首を傾げるような展開の話だなぁ、とは思っていた。

突然ゲートが出現して異世界と繋がった、というのは良いとして、
異世界の人々が日本に突然攻め入ってくる、というのはどう考えてもおかしい。
普通の人間なら、まずゲート自体への驚きがあるはずだし、
その向こうの世界を知ろうとするのではないのかな?

全く未知の異世界に、いきなり思考停止状態で何万もの兵士を送って、
しかも無差別にその世界の人々を殺戮するって、
いくら中世ぐらいの文明しか無いとしてもなぁ。。

まぁ何故こんな設定にしたかと考えると、以後物語の都合上、自衛隊自体を「侵略者」ではなく、
「善」として描くための大義名分だとは思うけど。
(途中で炎龍退治して感謝される、っていうのも自衛隊を善として描くためのもの)

まぁそんなご都合主義から始まった物語ではあったけども、
美少女キャラたちの魅力と、自衛隊の無双っぷり(実際はただの弱い者いじめなんだが)などが可笑しく、
1期はそれなりに楽しめたんで良かった。


で、肝心の2期だけど、

やや呆気ない感はあるものの、炎龍を倒すまではまだ良いと思うんだけど、
その後があんまりしっくり来ない。
帝国内の講話派とクーデターを起こしたゾルザル政権との内紛的なところが物語のメインで、
ややシリアスな展開なんだけども、これが浅軽い。

1期からの既定路線だけど、講話派&自衛隊がやはり「善」として扱われ、ゾルザル側は専制的な暴君であり、
「悪」として描いているのは、どう見ても明らかだけど(テューレの策略はあるとしても)
これが、果たしてそうなんだろうか?と感じる。
日本側が帝国側に求めている講和交渉も、完全に不平等条約なのは明らかなのに、
そこには殆ど触れないんだよね。。

そもそも自衛隊が帝国を侵略したから、こういう帝国内の内紛が起こったんであって、
最初の強引な設定で、帝国側が日本に攻め入ってきたという「帝国側を悪」に見立てた大義名分はあるとしても、
死ななくて済んだ、本来罪の無い帝国側の兵士を、自衛隊は何人殺したんだい?
反対に2期で帝国側が自衛隊側、日本人を殺したのは何人?
{netabare}民間人1人が拷問受けただけのように思えたし、伊丹のキレっぷりにも違和感を覚えた{/netabare}

やはり自衛隊は先制攻撃を受けたという大義名分はあるとしても、
「侵略者」であることには変わりなく、そこを棚に上げて、
自衛隊万歳、という一方的な正義、倫理観の押し付けを視聴者に与えるような描き方は、
如何にもラノベ的なご都合主義臭さがあって、浅いと思う。

「自衛隊側が悪」であり、主人公伊丹に関しては、上からの命令を受け入れざるを得ず、
異世界侵略に対する苦悩や葛藤を抱く、という描き方ならまだ多少の深みはあるんだけど、
1話で何の躊躇いもなく人殺しておいて、肝心の頭の中はコミケ行きてぇ、っていう思考の持ち主だもんなぁ。。
ハッキリ言って普通の人間ならあり得ないし、伊丹以外の自衛隊員も躊躇なく殺戮し、
殺した後も何も感じてないようで、人間らしい感情が全く描かれていない。

まぁもっと極端な話で言えば、単純に「深み」を出すなら自衛隊側が無双じゃなく、
自衛隊員もそれなりに死ぬように描けばいいんだと思うけどね。


まぁそもそもの自衛隊の描き方がおかしいというのは取り敢えず於いといて、
(色々思うところはあるけど、頭空っぽで観ればそこまで問題はない)

自分が2期を観て一番不満に思っている点は、
萌え&ハーレム要素、特にロゥリィ&レレイのエロ&デレが足りない、ということ(笑)

特に、恐らく本作で最も人気があるキャラだと思われる、ロゥリィが後半かなり隅に追いやられている感がある。
結局物語に大して期待できないとしたら、期待できる点としてはキャラしか無いのに、
一番人気のあるキャラが隅に追いやられているような扱いは、これは解せない。。


☆声優&作画&音楽

1期同様に全ての点で質的には及第点が与えられるものだと思うし不満なし。

声優に関して注目したいのは、うる星やつらで「ラム」を演じていた、平野文さん。
現在60歳らしいけど、改めて一聴して判るあの声、やっぱ凄いですねぇ。。

A-1ピクチャーズは今期3本作ってたと思うけど、よくクオリティ維持できるなぁと。
アニメーターのみなさん、ほんと体壊さないで貰いたいですわ。。

音楽に関しては、1期同様のアーティストで疾走感のあるOPは作品とも良くリンクしていて格好良く、
また、キャラクター3人が歌ってるEDも好印象。


まとめ

なんで原作者が、自衛隊万歳的な描き方をするのか不思議でならなかったけど、
どうも調べてみると元自衛官なんだとか。。

頭空っぽで観るなら、それなりには楽しめると思うんだけど、
(自衛隊TUEEEE!かっけー!幼女萌えブッヒィィィ!ってノリで観ればいい笑)

2期に関してはエロ&デレ要素が薄いので、正直見どころはあまり無いように感じてしまった。
菅原の決断は男としては格好良い!?かも知れないけど、やっぱり物語としては浅軽いなぁ。。
結局アイツのせいで何人死んでんの。。ちゃんと都合の悪い部分もしっかり描かなきゃね、と思う。

冷静になって客観的に物語を見てしまうと(観てる時はあまり深く考えずに楽しもうと思って観ている)
ここまで観る側に偏った正義と倫理観を一方的に押し付け、
弱い者いじめ的な殺戮を正当化するような描写があるアニメは、なかなか無いんじゃないかな。
「自衛隊」というリアリティのある呼称を使うなら、もう少し内容に深みを持たせて欲しいもんだ。

まぁ子供の観るアニメに何真面目に突っ込んでんだよ、と言われればそれまでなんだけどね。。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 11

61.3 4 侵略で陰謀なアニメランキング4位
異世界チート魔術師(TVアニメ動画)

2019年夏アニメ
★★★☆☆ 2.7 (387)
1416人が棚に入れました
どこにでもいる普通の高校生・西村太一と、運動神経抜群でモデル体型の美少女・吾妻凛。平和な高校生活を送っていた二人はある日突然、不思議な魔法陣の光に包まれ、見知らぬ土地へ迷い込んでしまう。そこは恐ろしい魔物が生息し、獣人やドワーフ、エルフといった多様な種族が存在する、まるでファンタジーのような世界。異世界へと導かれた太一と凛は、ここで生き抜くために「冒険者」になることを決意するが、その適性検査で、二人が“チート"な魔力を持っていることが判明して……。

声優・キャラクター
天﨑滉平、高橋李依、田中美海、大原さやか、久保ユリカ
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.5

目覚めたそこは、戦乱の異世界だった(チェーイサー♪)

タイトルはトライネッター(クソアニメマニア)御用達の“IZUMO”のCMで有名な台詞。
あの頃ですらこういうのは「今更かよw」と小馬鹿にされる対象だったのに、令和に入ってもこれかぁw
転移までの経緯なら最近も“コンセプション”が同じ様なものだったのに、こっちのがIZUMOみを強く感じさせる、正当後継者?

前も何かの感想で書いた気がするけど、最近そうでもなくなっちゃったが自分は所謂きれぼし脳(ゲームを意図的にバグらせた動画を好んで見る人種)で、チートと言われましても自分に都合のいい効果しか起きない状態ってのはピンと来ない。
やっぱ何か自分に不都合な不具合が起きてくれないとちょっとなぁ…そこら辺は最近“ユリシーズ”がやってくれたけど、あっちはあっちで別の部分でコケたというか。
チートコードを自分で作ったのならまだしも、所詮他人に与えられたものに乗っかってるだけなので何も自慢にならないしそれでイキがられると見てて辛い。
あくまで「与えられた強大な力」をどう扱うのか・振り回されるのかがエンタメとして見所だと思うので、そこんとこ触れてくれるかどうかでこの作品の評価が分かれそうな気がする。

2話までの感想{netabare}
1話冒頭「これってチートだよな」じゃなくて「なろうだよな」と言った方がウケたと思う。
あーはいはい、召還したエメロード姫がラスボスねー…って冗談は置いといて、召還(転生)に事情がありそうなのは好印象。
最近大した意味も無く転生するのが多かった気がするので…主人公が「なんでオレが」と自問する展開は欲しいなぁ、と。
とはいえこのタネ明かしはアニメ中にやってくれるのか?
2話は世界説明、何年前のアニメなんだか眩暈を起こす。
主人公組以外に転移者居ないのかいな、“エルハザード”の陣内兄みたいの出ても困るけど。

しっかしCMの「チートな特典」ってスゲー引っかかるなぁ、それウラがあるってことやん。
一昔前の「超」と同じノリなんだろうけど、それ以上に誤用が酷い。{/netabare}

4話までの感想{netabare}
お、おう…なんだこれ?
エラく地味。
3話はギルマス?がヒゲ面とはいえ喋ってる時に完全な止め絵でギョっとした。
と思ったら「相手の出方を見る」「それってこっちから仕掛けるってことですよね」と、日本語としての会話も変でクラクラした。
中華アニメだったら分かるんだけど…差別的な意味じゃなくて感性が日本のソレとは違うんだろうなと細かいことは気にならないのだけど、これって日本アニメだよね?
…。
本当にそうか?と思ってスタッフ調べたら(実は今まで調べてなかった)、監督は“アキ電”劇場版の制作進行やってたことがあるみたい。
わぁすげー、制作進行って一番過酷な印象あるけど…しかもアキ電って…TV版はかなり作画ヤバくててんてこまいだった気がするんだがチュチューン。
劇場版はそうでもなかったのかな?
でもってアクション監修としてクレジットされてる追崎史敏は制作のエンカレッジフィルムズの代表取締役。
直近では“メルクストーリア”の監督やってたけど、実際この作品でアクション監修やってるかどうかは謎だねぇ、社長としてどこかに名義載せないとアカンので仕方なく…だったりして?
だって、アクションが、ちょっとねぇ…4話戦闘シーン緊張感ゼロ。
(そういや“七星のスバル”のアクション監修もりやまゆうじも「え、本当に?」という出来で、アクション監修って肩書きはどこまで関わってるかピンと来ませんね)
多分これ俯瞰視点で5人の位置をずっと追ったらひょうきんなことになると思う、イメージしてみよう。
ってか風ってアンタ、“ブラッククローバー”のユノかよと、あっちが最近派手な戦闘見せてくれたせいで余計にショボく感じる…これはタイミングが悪い?
チートといいつつ派手さが無い、山一個くらい吹き飛ばして良いと思うのだが。
この地味さが余計に古臭い印象を強めてるんだろうけど…90年代までは行かないかな、2000年代のアニメっぽい。
ひょっとして意図的って可能性は…無いよね、まさかね。{/netabare}

5話感想{netabare}
アナスタシアでアナって、そこは「女に向かって穴呼ばわりなんて、あなたも相当な男ね」と返すんじゃないのか(“お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ”ネタ)。

ってかこの作品世界の常識がワカラン。
かつてアサシンやってても転職したら以前のしがらみチャラなん?アサシン取り仕切る組織とかないのん?「任務に失敗したら死ゾ」を強制してた力はどこ?
そんな呆気なく足抜けできるもんかな、実はスパイだったりして?
アサシンから足洗うのなら、抜け忍狩りの対象にならないように組織を壊滅させる話があるならまだ分かるんだけど…今後あるのかな?
もしくは鞍替えしたギルドの方が圧倒的に力が強くてアサシンギルド側は黙るしかないとか?
そもそもアサシン時代に働いた罪はどこに?被害者=恨みを持ってる人居るよね?人から恨まれる仕事だよね?アサシンって。
今後そこに触れてくれるなら別に構わないけど。
もう一個不思議なのは物資不足→価格高騰でよく暴動起きないな、と。
町人は粗末な食い物しか食えない・多少傷んでても無理して食う→病気の蔓延、とか無いのん?そんな長期的ではない?{/netabare}

6話感想{netabare}
あれ、同日放送してるリトライはツッコミどころ多すぎてツッコむ気力失せたんだけど、ひょっとしてこっちのがそれより酷い?
水蒸気爆発自体の原理とかは置いとくにしても、作中描写からは…それ、必要だった?
落とし穴だけじゃダメだったの?水攻めだけじゃダメだったの?熱した金属落とすだけじゃダメだったの?
何故水蒸気爆発「まで」しなければならなかったのかよく分からない、ちょいと近所のコンビニ行くのに戦闘機乗るみたいな違和感。
しかもそれが大して威力発揮したように見えない、爆発音も地味、緊張感が無い。
なんでこんな地味なんだ?とむしろ気になってもう一度見てみたけど、ああ、衝撃波(爆風・突風)が無いんだ。
どれだけ離れてたんだか知らんけど、リンの場所にはそよ風ひとつ立たない。
コンテ?演出?なんのせいかよく分からんけど、淡々と仕事でやってるだけで盛り上げようという意思を感じない。
制作スタジオの社長がアクション監修に名前載せてるんだし、あんまそれがヘボいとマズくね?
双子の懐柔も謎。
↑で「アサシンの余りにもお手軽な鞍替え」をどうにか納得できる形にしようと脳内補完頑張ったワケだけど、なんかこう、コトの成り立ちに対する常識的経緯が抜けちゃってるような?
せめて主人公からゲンコツ食らってビービー泣いた後に反省、だったら分かるけど…な、なんだ?その心変わりは?
ってか簡単に信用しちゃうの?
「敵対してた双子姉妹がのちに仲間になる」って展開は“モンストアニメ3期”のサンメタを彷彿とするが、あっちはちゃんと仲裁役のビマーに会うまで疑ってました、普通そうでしょー。
双子の掛け合いもサンメタの方が上、モンストアニメ、見よう。{/netabare}

7話感想{netabare}
↑でトライネットを挙げてたけど訂正、それより酷いやw
トライネットより前の時代の…あかほり作品…を酷くした感じ。
なろう系の多くはあかほり作品の影響を強く受けてると思うのだけど(そう思えば気が楽になる)これはそれより下、当時のクオリティ込みで。
あれだ、カシムが今にも「私は美しい」って言いそうなのが拍車かけてるwってか言わせてやっとあかほりと同等かと。
アナの死なんて長谷川勝己(あかほりの弟子筋)リスペクトかと思ったぞ。

しっかしスタッフはこの出来に「これでいい」と思ってるのだろうか。
現場がてんてこまいで各部署に連絡つけるヒマも無くて「これが精一杯、もう助けて」ってことなんだろうか。
なんせ数十秒前と後で話が矛盾してるわテンポがおかしいわ、こんなのそうでなきゃ起こり得ない気が…そういう作品って海外発注先にロクなのが無い90年代~2000年代にはちょくちょくあった気が。
コンテだか演出だか、その段階でもうダメダメってのは思いたくないのよね。
けど…そうはいっても…ドラゴンブレス食らって吐血!?やドラゴン撃退シーンの爽快感の無さとかは、もう見てるこっちが「うわあああ」と言いたくなる出来で…。{/netabare}

8話感想{netabare}
細かい話はまた後で、それより…
双子何処行った!?{/netabare}

9話感想{netabare}
双子はどうした?
「この世界で出会った仲間達」みたいなこと言ってたが、そこに双子は入ってないのか?
↑で指摘した通り、アナの件で「アサシンギルド(?)をそんな気軽に足抜けできるのか?」と思ったら案の定制裁された様に(実際はギルドの手によるものじゃなかっとしても)、ちゃんと後始末つけないとまーた消されるぞ。
戦争理由と政治理念はまた別問題だよね?片方が覇権主義でもう片方が侵略受けてるってことでもないし。
主人公が簡単に王様側についてしまったのに違和感なワケだけど、先に召還されて事情をそこそこ知るマーベルフローズン的立場の人間から「ホイホイ王様の言いなりになってお前はバカだ」と言われる展開にはならんのかな?
そもそもドラゴンから「あのお方」呼ばわりされた存在は何なのか探らないのか?
それこそあんまチートチート言うと人道に背く行為だと認めてしまった召還(この時点で違和感なんだが)そのものが禁断兵器の使用として王弟派につけ込まれない?
カシムにしても、名声を上げたいのか世を混乱に陥れたいのかよくワカラン。
普通に考えりゃ王弟派が「黒幕」にそそのかされて蜂起したってだけなんだろうけど、まんまと踊らされるにしてもちょっと頭が弱すぎる気が…。
このノリだと、黒幕側の手先が突如自白するまで気付かないって流れになるのかなぁ?


余談・園芸ネタ{netabare}
エンディングで描かれてる花はヒルザキツキミソウではなくネモフィラ。
但し花色がピンクで、品種改良で実在するかも知れないけど一般的ではない。
それが悪いってことではなく、創作作品としてアレンジ加えたのかな?と思ったら本編で一般的な水色のネモフィラが登場。
あれ?今後何かあって花色が変わる話でもあるのだろうか、そうでないとわざわざEDでピンクにした意味が…。
因みに同アニメ制作がひとつ前に作った“メルクストーリア”の最終回で出たお花畑のモチーフもネモフィラでしたね。
予算切り詰めで資料使い回しだったりしてw背景はまた別?{/netabare}{/netabare}

最終回までの感想・総評(↑と重複した部分もあるのでこれだけ見れば良いかも){netabare}
最初に「これこれこうだったらいいな」みたいなことを書いたけど、甘かった、それ以前の問題だった。
細かい部分すっ飛ばしても、とにかく

絵から緊張感が感じられない

絵だけの問題じゃないのだけど、とにかく致命的。
「アニメーションが死んでる」と言ってもいいかも知れない。
おっかしいなぁ、制作のエンカレッジフィルムズの前作“メルクストーリア”は出来良かったのに(※)…。
そっちで監督だった社長がこっちではアクション監修になってて、大きな期待はしないでも一定のクオリティは保障されるものだと思うじゃない?
何が違ったんだ?予算?スケジュール?
とはいえ、じゃあメルストと違ってこっちで監督になったのは誰かといえば、アキ電劇場版の制作進行で業界入りした人っぽい。
実際はどうか知らないけど制作進行が一番過酷な部署ってイメージなので、オーバーな表現になるけど「地獄を見てきた人間だから根性座ってるんじゃない?」と期待したのだけどなんか違ってた。
実際は「拘りなんか持たずに最低限見れる形(絵が崩れてなくて色が乗ってる状態)でさえあればいい」を重視したかのような出来栄え。
右から左のライン工の現場監督をしただけのような印象、実際の裏側は知らんけどね、作品から受けた印象として。
「ここは気合を入れる・ここは手を抜いても良い」みたいなメリハリが無くて、おしなべて絵が死んでる。
ある意味非常に制作進行っぽいっちゃあぽいのだけど、そっち側かぁ。

逆パターンとして記憶に新しい“賢者の孫”では、全体としては低クオリティなのに一部の戦闘シーンだけ妙に頑張ってる時がありました。
話の出来は置いといて、自分はそういう方のが好きですね。
恐らくそのシーンを任されたアニメーターがめっちゃ頑張っちゃったんだと思うのだけど、それと比較したらチートは必要以上に頑張りそうな現場に対し「そんな頑張らないで」とセーブをかけたかのような印象。
いや実際は知りませんけどね、これで一杯一杯だったのかも知れませんけどね。
長々書いちゃったけど、要は

ハナから真面目に面白いもの・良いものを作ろうという気はない、仕事として作業をこなしただけ

感がハンパない。
と、先に絵について語ったけど、その影響は話の方にも及んでて。

原作の頃から絶望的につまらないのかどうかは知らないけど、色々おかしいところが多すぎてツッコミが追いつかない。
事件の背景に鎮座する「あのお方」も、単に何も考えてないのを先送りするための方便にしか聞こえない。
意味ありげな描写により「アイツ怪しい」と視聴者にはアタリは付くけど、主人公がそれに迫ることは一切無いので「前進した感」が全然無い。
「○○締め上げて聞き出そうとしないの?」と思うことがしばしばで、けど基本「あのお方」について興味すらなさ気で、たまに聞き出そうとする時は「自殺してくれるアサシンが相手」というご都合っぷり。
ここら辺も最低限絵的に緊張感があれば「とてもそんなの尋ねられる余裕無いんだな」と好意的解釈もできるのだけど、余裕アリアリでくっちゃべってる感じ(というか突っ立ってるだけ)なので無理。

一番の違和感はタイトルにも使われてる「チート」の扱いだけど、これは途中入る円盤のCMからして大きく解釈がズレてるっぽい、自分とは。
ネット配信などで見てる方へCM内のセリフを書き出すと…

タイチ「リン、オレ達のブルーレイに付けるチートな特典考えようぜ」
リン「チートな特典?」
タイチ「んー、例えばオレ達の握手券」
リン「ヒーローだけに!」
タイチ「じゃあミューラの剣」
リン「それは大きすぎだよ」
タイチ「えー、ならレミーヤさんの特製手料理」
リン「それは欲しい!」

…。
うん、なんか「チート」の扱いがおかしい。
これは同期放送の“通常攻撃が全体攻撃~”でも感じたことなのだけど、ひょっとしたらアニメスタッフの中でもどう扱えば良いのか解釈が分かれてて、それが作品内容に一貫性が無い・散漫な原因になってる、ってことは…ないかなぁ?
そしたらそしたで「しっかり協議して意見の摺り合わせをしよう」なだけで、作品作りに真摯に取り組んでる感じがしない、に行き着いてしまうのですが…。
そして最後に、
双 子 ど こ 行 っ た ?



そうはいってもあの作品(メルクストーリア)は激しい戦闘も無ければ話の流れに違和感を覚えるシーンが無い訳でもない。
ただ、「決めポイントとして何度も使う気合の入ったバンクシーン」が使われてたので「これを差し込むために前後の流れが多少強引でも仕方ないか」とツッコミへのブレーキがかかったのも事実。
バンクシーンがあれば百難隠すというか、単に自分がホビー系に毒されてるせいかも知れませんが。
じゃあこっちでも、ひょっとしたらバンクシーンがあればマシに感じたのかな?と思わなくもない。
どうなんだろうね?{/netabare}

追記{netabare}
ふと思い出したんで追記。
散々チートチート言いつつ、実際には大して凄くないのが凄い。
かなりレアではあるんだろうけど転移先の世界に元からある透明マントにたじたじ、作中でこれを打ち破る描写は無かったと思う。
しかも運が悪いことに同期放送の“コップクラフト”で似た感じで透明になる術が出るのだけど、そっちは現代科学の知恵でサクっと看破、しかも暗視スコープとスプリンクラーで2回。
透明マントがどのセンサーまで目くらまし出来るか知らないけど、最強(≒チート)は透明マントであって主人公ではなかった…って所もクソ的にポイント高い。{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 14
ネタバレ

TaXSe33187 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.9

THE・テンプレ……と思いきや

一話を見た感じだと、覇王みたいな主人公が孫みたいなノリでイキリつつスマホ太郎みたいに棚ボタチートで無双する話って感じかな?

全力でテンプレをなぞってるだけなので、特に内容については思うところはないかな?というレベル
というかあまりにもテンプレすぎて気づくと余所見してしまう
余所見しようが話を聞き逃そうがテンプレまんまなので、余所見した場所を見返す必要もなく話が理解できてしまうのは良いのか悪いのか…
まあ、無駄に凝った作りを目指して意味不明を作り上げた「ありふれ」よりはずっとマシかもしれない

作画もなんか動きがぎこちなかったり悪い意味でのチープさが気になるけど、それもまたなろう系らしさかな……


8話視聴
{netabare}シナリオに問題がありすぎる…
最初の2話くらいを見た辺りまでは、どこまでもテンプレを綺麗になぞり切るだけの虚無系クソアニメ枠かな?と油断してみていた
ただ、敵勢力があらわれてからの展開が無茶苦茶すぎてドン引きしてしまう

女暗殺者に意味もなく命を狙われて、殺さずに無力化して仲間に引き入れる
まあこの辺はテンプレそのままなので逆に安心感すらある
「捕らえた後、相手の被った面を取らないのか?」とか「主人公を狙った理由は聞かないのか?」とかその辺は最早些細なこと

ただ、農園で敵と戦う場面以降はテンプレすら使いこなせていないあまりにも雑な展開の連続
ヒロインコンビが舐めプして時間かけて戦う→一人だけ無茶な戦いを強いられて主人公ピンチ!覚醒!
暗殺者(アナ)が主人公の味方になって同行する→実は戦闘力ほぼ皆無!
悪事に加担していた双子がトラブルでピンチ!→主人公が(直前に守ると約束したアナを放置して)助ける!
敵?に操られたアナがドラゴンと戦う主人公の元へ来てしまう!→到着直後に洗脳が解けたアナがブレスから主人公を庇って死亡!何をすることもなく洗脳は解けたため、そもそも洗脳して操った理由すら不明!

一言でいうとひたすらに雑
それぞれ、
厳しい戦いで主人公が真の力の一端を見せる
新ヒロインと協力して行動することで親密さを深める
悪事に加担していても、騙されての行動なら許す度量を見せて仲間を増やす
仲を深めた相手の死によって、主人公が本当の力を手に入れる
みたいな意図があるのは当然分かる
ただ、
主人公のピンチは大体ヒロインのせいだから、ピンチってよりただの自業自得にしか見えない
魔物を倒せる屈強な冒険者に挑みかかるような暗殺者が戦闘力を持たないのはあり得ない
善悪の判断が出来ない双子を助けるのは分かるけど、そのために「守る」と宣言した同行者を放置して危険に晒すのはおかしい
仲間の死を乗り越えて力に目覚めるのは王道だけど、これではアナを(作者が)殺そうと思ったけど同行させ忘れたのを、無理やり帳尻合わせしたように思えてしまう
結局最初にアナが主人公を狙った理由も、狙った組織も、アナを操った理由も一切不明のままアナは墓の下に眠ってしまって出番を失っている

「こういう展開がしたい!」は伝わるけど、「どうすればこんな展開になるだろう?」を考えずにキャラを無理やり動かしているような感覚がある
脚本の段階でシナリオの構成に失敗したと言うより、そもそも原作の段階で上手くなかった展開が、アニメで露骨に目立つようになったのかなと思う

極限まで圧縮したダイジェスト展開でシナリオ理解を拒み続ける「ありふれ」
極限まで雑なシナリオで拒絶反応を生み出す「チート」
あまりにも対極的すぎる両者が鎬を削る今期の太郎枠は本当に恐ろしい破壊力を誇るなあ……
{/netabare}

最終話視聴
{netabare}「俺達の戦いはまだ始まってない!」ENDとは斬新な…
アナの所属していた暗殺組織について→完全放置
ゴブリンを生み出した双子について→完全放置
カシム達との因縁について→なんか友情芽生えた感じで放置
カシムの上役である猊下とその更に上の「あの御方」について→一切気づかず完全放置

ここまでの話に登場した要素は一切解決せず、ただ終盤の内戦が終結しただけというオチ
戦いを終わらせた立役者として主人公たちは国王から王立軍の客員(むしろ特射?)に近い立場を与えられる
ただ、そもそも全員が冒険者としての肩書をすでに得ていて、特別に身分の保証を求める立場には無かったはず
「ピンチになったら国を助けろよ?」って体よく首に縄をつけられたような扱いに格下げされたような状況なんだけど

というかカシムとの喧嘩で謎の友情を芽生えさせてたりしたけど、そもそもカシムは農園にオーガを仕向けたり、普通に考えれば純粋な敵のはず
それどころか主人公の滞在する街を魔物の大群で蹂躙しようとした結果アナが死ぬ遠因を作っているわけで、良い奴要素はどこにもない
そういう風に、この作品の中ではその場の雰囲気でなんとなく話を繋がてる部分が多すぎて、全体を通すと意味不明な部分がとにかく多い

そういう意味不明な扱いを一身に受けているアナ関連が原作でどう描かれているか気になってweb版を読んだ所、アナはそもそも存在していなかった
つまり、書籍として出版するにあたっての追加キャラだったらしい
ついでに言えば死因のドラゴンも追加ボスで、内戦の時に太一が一人で敵本拠地に行って和睦を求める展開も追加要素

書籍化に伴う改変要素が尽く邪魔な矛盾とキャラの行動のおかしさを生み出しているらしい
web版自体も決して書籍化に堪える筋書きとは思えないけど、少なくともアニメで描かれているよりはシンプルに纏まっていた
アナがいないお陰で、精霊契約あたりの流れも太一の戦いに対する恐怖を表に出す展開になっていた
内戦の際も、戦端が開かれてから和睦を求める頭のおかしい行動は取らず、
自分が力を振るうことで救われる命と、力を振るい命を奪うことへの恐怖の間で葛藤しながら戦う様子が描かれていた

web版を読む限り、地味な戦闘やら起伏の少ない展開やらは確かに目立った
ただ、それを理由にここまで意味のない、というより矛盾しか産まないマイナスばかりの追加要素が必要だったとは思えない
そもそもこれを書籍化すると決定した際に、どうして改変をここまで入れたのかがわからない
書籍化に堪える内容と思ったならそのまま文章校正だけを行って出版すべきだし、難しい内容なら書籍化すべきでない
安く使える素材で雑に調理して、刷り数だけ稼げばあとは知ったこっちゃないって出版社の舐めた態度がありありと見えてくる

これにやる気のないアニメ制作が加わるとこういう虚無が出来上がるのかな、と
「敵が強すぎて止められない!」とか叫んでるシーンで敵の狂化兵士が軒並み棒立ちしてるとかどこのジョークアニメかと思った
それに出血描写を嫌ってか、剣を持った相手と戦っているのに負傷は全てアザのみ、という雑っぷり
オマケにシナリオ自体がweb版よりも酷くなっているから、本来の目的である販促にすらならない
円盤も売れず、書籍も売れず、勝利したのは刷り数を稼げた出版社のみ、という地獄絵図が見える恐ろしい作品だった
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 7
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★☆☆☆☆ 1.0

なろう以下

[文量→中盛り・内容→雑談系]

【総括】
どんなアニメかは、レビュー読まなくても、本作のタイトルで分かるでしょう。大量生産のお手軽異世界物語です。

てか、冗談抜きで、作者は中学生なんじゃ?

今までアニメで見てきた、他のなろう系作品は、(私も素人ですが)「素人の中では文章(構成)力ある」と思っていましたが、これが原作をちゃんと表現しているなら、マジで、(普通の人の中でも)中の下。正直、仕事やめて時間作れば、自分でも書けちゃう程度のクオリティに感じました。

あと、「なろう系」は大半がチートですが、それを開き直ってタイトルに入れてくる感じのセンスが、なんか嫌ですね、私は。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
ちなみに私は、「小説家になろう」自体を、良いとも悪いとも思っていません。ただその中に、良い作品と悪い作品があるというだけです。

そして、「なろう」と言われるのは、「小説になろう原作アニメ」で、「低クオリティ」の作品です。

ただ、本作は(私の中の基準ですが)、「なろう系にすらなっていない駄作」です。

(ちなみに小説家になろうにログインしたこともないんですが)私の中で、「なろう系」の特徴だと思っているのは、

【既存の世界観+1アイディア】

です。「オバロ→ファンタジー+アンデッド」「このすば→ファンタジー+ギャグ」「異世界食堂→ファンタジー+料理」「ナイツマ→ファンタジー+ロボ」みたいな感じ。

そもそもが、「小説家になろう」とは、素人が気軽に小説を投稿し、気軽に読むことが出来るサイトなのだと思います。その中には有象無象の作品が数多あり、人気が出た一握りの作品だけが、文庫化やアニメ化までたどりつけるんでしょう。

でも、、、この作品も、その1つなの???

私は昔、「RPGツクール」というゲームにハマり、いくつかゲームを作っていました。自分の中では「オリジナルゲーム」だと思っていましたが、結局は「FF」「ドラクエ」「ロードス島戦記」など、自分が好きな創作物をごちゃ混ぜにしただけのものでした。

それと同じ様なこと(小中学生がする妄想遊び)を、大人になってもガチでやり続けているのが、「なろう」なんだろうと思っています。

既存の世界観を使うことは、パクりでもなんでもなく、「しょうがない」ことです。自分で世界を丸ごと創造できるような人なんて、ごく僅かでしょうし(まあ、そういう人をクリエイターやアーティストと呼ぶんでしょうけど、本当は)。

既存の世界観を使うメリットもあります。

最も大きいのが、「説明不要」だということ。例えば、「スライム」が出た瞬間、「ザコキャラ」だと認識したり、「冒険者」と一言書くだけで、「ギルドに属していて、依頼を受けて魔獣を討伐する等の行為で金銭を得る存在」だと分かるのは、読者(視聴者)の側に、同一の世界観(価値観)に触れてきた経験が豊富にあり、その部分に依存しているということです。

「既存の世界観」とは、作者と読者の共通言語みたいなもの。

表現する方からすれば、いちいち説明をしなくても済むし、新しいことを考えなくても良いから楽です。また、読む方からしても、自分の知識や価値観の枠内で物語が紡がれるので、大した読解力も求められないし、ストレスフリーで気楽に楽しめます。

でも、やはりそれだけでは、名作にはなり得ない。分かりやすいだけでは、超えられない壁がある。

そこで、なんとか目新しさ、オリジナリティを出そうとしたのが、(アニメ化された)過去の「なろう系」だと思っています(+ワンアイディアの部分)。

本作はなにか、「そのワンアイディアを考えることすら放棄している」ように感じられて、、、。

「やってできなかった」ならまだしも、「やろうとすらしていない」という感じを受け、このような厳しい評価にしました(まあ勿論、私がそう感じてしまったというだけではあるのですが)。

ある意味で希有だと思ったのは、「ただのパクリの集合体をなんの恥ずかしげもなく自分の作品だと堂々と発表できるメンタルの強さ、鈍感さ」です。

ていうか、開き直ってるのかな?むしろ。「異世界転生で、チートで、魔術師ですけど、なにか問題でも?」みたいな。

この作者の個性って、何なんだろう? スマホ太郎ですら、(あんまり使ってないけど)一応、スマホっていうワンアイディアを付け加えようという程度の工夫はあったのにさ。

これよりつまらない、低クオリティのアニメも、いっぱいあります。でも、「上手くいかなかったけど、やりたいことや頑張りは伝わった」って作品には、不快感はありません。が、本作は、なんか「作者が見えない」んですよね。「血が通ってない」ように感じてしまい、そこが☆1の最大の理由です。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆1
もうなんか、一工夫すらないんだね。なろう以下って感じだな。

2話目 ☆1
ガスを燃やす、、、それ、賢者の孫でも観たな。

3話目 ☆2
食パンとサンドイッチの食卓(笑)

4話目 ☆1
本来、めっちゃ凄くてレアな二属性同時魔法の凄さが、まっっったく伝わらない。このへん、NARUTOの血継限界とかは上手かった。どう考えても、スピード強化して、術師を一刀両断でしょ。体術かい。みんな大好き、粉塵爆発(笑) ダサい(笑)

5話目 ☆1
みんな知っているような知識を自慢気に出されても。なんならもう、核融合ぐらいしたら?

6話目 ☆1
この辺は、寝オチ。

7話目 ☆1
寝オチ2。

8話目 ☆1
お手軽チョロいん1名追加。

9話目 ☆1
雨を降らせて雷魔法で感電。スゲースゲー、斬新だわー。

10話目 ☆1
「そんなもの、理由になりませんよ。戦いは、常に手持ちの札でなんとかするもんです」って、キメ顔で言ってましたが、いや、ついさっき、「このままじゃ勝負にならないから、自分と同じ魔力量にして」って、タイチの魔力封じたの、お前やん。持っている魔力量も、そいつの手持ちの札じゃないんかい。ギャグなん(笑)?

11話目 ☆1
あなた、誰ですか? の、連打(苦笑)

12話目 ☆1
結局、俺たたエンドかい。ぶん投げだな。全話観たから、気兼ねなく1をつけられるな~。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 28

72.0 5 侵略で陰謀なアニメランキング5位
王立宇宙軍オネアミスの翼(アニメ映画)

1987年3月14日
★★★★☆ 3.9 (273)
1123人が棚に入れました
所属が10人に満たず「失敗ばかり」「なにもしない軍隊」と揶揄され、世間に落第軍隊として見下されているオネアミス王立宇宙軍の士官・シロツグ=ラーダットは、欲望の場所でしかない歓楽街で献身的に布教活動を行う少女・リイクニ=ノンデライコとの出会いをきっかけにそれまでのその日暮らしの自堕落な生活を捨て、宇宙戦艦という名目の人類初の有人人工衛星打ち上げ計画に参加し宇宙を目指すことになる。

声優・キャラクター
森本レオ、弥生みつき、内田稔、飯塚昭三、村田彩、曽我部和恭、平野正人、鈴置洋孝、伊沢弘、戸谷公司、安原義人、徳光和夫
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

庵野秀明、貞本義行、坂本龍一、藤原カムイ、山賀博之、、、

[文量→特盛り・内容→考察系]

【総括】
1987年にガイナックスが初めて制作したアニメ。SFアニメ映画で、2時間ほどの作品。

とにかく制作陣が豪華。

レビュタイのメンツの代表作を並べると、

監督 山賀博之(ピアノの森)
脚本 山賀博之(0080ポケットの中の戦争)
音楽 坂本龍一(戦場のメリークリスマス)
キャラデザ 貞本義行(エヴァンゲリオン)
作画監督 庵野秀明(エヴァンゲリオン)
デザイン 藤原カムイ(ロトの紋章)

他にも、

プロデューサー 山科誠(バンダイ 社長)
企画 岡田斗司夫(トップをねらえ! 原作)
助監督 樋口真嗣(ひそねとまそたん 監督)
助監督 増尾昭一(ブレイブストーリー 作画監督)
作画監督 飯田史雄(宇宙戦艦ヤマト2199 作画監督)
作画監督 森山雄治(うる星やつら 作画監督)
美術監督 小倉宏昌(ストライクウィッチーズ 美術)
脚本協力 大野木寛(創聖のアクエリオン 構成)

など、豪華なメンバー。

声優陣でいくと、

森本レオ(俳優・ナレーション)
弥生みつき(逆襲のシャア チェーン・アギ)
曽我部和恭(破裏拳ポリマー 鎧武士)
内田稔(俳優・吹き替え)
大塚周夫(ゲゲゲの鬼太郎 ネズミ男)

特に作画が評価されていて、同期(1987年)のテレビアニメでいくと、「シティーハンター」や「きまぐれ☆オレンジロード」、映画でいけば「ルパン三世 風魔一族の陰謀」「ドラえもん のび太と竜の騎士」
なんかと一緒。当時の中では、神作画と言えるでしょう(今見ても、わりと度肝を抜かれます)。

アニメ自体が面白いかは、それぞれの見方があるでしょうが、アニメ史に残る作品として、1度は観ておくのも良いと思います。


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
まず、観た感想としては、「こりゃ売れんわな(苦笑)」というもの。

凄い作品だというのは、誰でも感じる。でも、終始暗く、静かで、難解。ストーリーを重視する見方をする自分としては、正直、退屈だった。3回、寝落ちをした。

総製作費8億円に対し、配給収入は3億4700万円に終わったのも頷ける(ただし、ビデオなどの売り上げがよく、15年をかけて、総製作費を回収)。

でも、この作品には、大きな価値があると思う。特に、今の若い人にオススメしたい1本である。

私の感想を書く前に、まずは、当時の巨匠達がどう評価しているか(以下、Wikiから引用)。

シド・ミードさんやマイケル・ビーンさんらは{netabare} 「素晴らしい映像美」を高く評価した。{/netabare}

宮崎駿さんは、{netabare}金のない無名の若者たちが集団作業で作る姿勢に好感を持って応援し、完成した作品にもある程度の評価をしているが、劇中のロケット打ち上げのシーンで将軍が簡単に打ち上げを諦めたことや、主人公以外の努力してきた年配者を描かないことを批判。{/netabare}

安彦良和さんは、{netabare}「全然素晴らしいとは思わない。何のメッセージもない。ただ映像は素晴らしい。誰がやったんだこんなとんでもない作画。そういうことをやって何を言いたいんだっつったら、地球は青かったって言うんですよ。それガガーリンだろ、50年代だろ、ふざけんな(笑)。青いの当たり前じゃない、みんな知ってんだよ。それが物凄い気持ち悪かったんですよね。こんなに無意味なもの、これだけのセンスと技術力を駆使して表現しちゃうこいつら何なの?って」と、厳しい言葉を交えつつも評価している。{/netabare}

押井守さんは、{netabare}「本格的な異世界ファンタジーをちゃんとやりきれたフィルムなんて数えるほどしかない」と述べ、アニメでの例として『風の谷のナウシカ』とともに本作を挙げている。{/netabare}

これらの指摘は、全部正しいような気がする。

私はこの作品を観て、「ただ世界を描きたかっただけ」だと思った。

この作品のストーリーは、「やる気のなかった主人公が、宇宙船を作って、宇宙に行く」というだけ。そして、その「宇宙に行く」ということすら、「何のために」ということが欠けている。きっかけは女のためだったし、宗教や哲学的なことが絡んでくるが、深くは語らない。

この作品を読み解く前提は、「宇宙に行く」=「アニメを作る」だと思う。

本作の世界観の中で、有人宇宙飛行に対し、即物的なメリットは示されない。人工衛星などはすでに実用化され、その利益を得てはいるが、有人である必要はない。ただの浪漫、趣味、道楽であると言っても良い。

アニメというものも、そういうものだと思う。別に今すぐなくなったって、世界はちゃんと回っていく。

そういう「無駄なもの」に、命を懸けて、全ての時間と情熱を傾ける、価値を求めるのが、主人公のシロツグであり、庵野秀明さんをはじめとした、ガイナックスの面々なのだろう(シロツグやその仲間、ガイナックスの面々はほとんど、20代)。

つまり、極度の厨二病で、極限のオタク。

現に、ロケット打ち上げ段階で敵に攻め込まれ、「命」か「打ち上げ(宇宙)」かの選択を迫られた時、年寄り(53歳)のカイデン将軍は、こう言う。

「やむを得んだろう。悔しいのはワシも一緒だ。今度こそは上手くいくと思ったんだがな。仕方がない、引きあげよう。くだらんことだ。命を懸けてまでやって割りが合うようなもんではない。諦めよう。」

それに対し、シロツグはこう返す。

「ちょっと待ってくれ。俺はやめないぞ。なぁにがくだらないことだよ。ここでやめたら、俺達なんだ? ただのバカじゃないか。ここまで作ったものを、全部捨てちまうつもりかよ? 今日の今日までやってきたことだぞ? くだらないなんて悲しいこと言うなよ、立派だよ。みんな歴史の教科書に載るくらい立派だよ。俺、まだやるぞ! 死んでも、上がってみせる! 嫌になった奴は帰れよ! 俺は、まだやるんだ! 充分、立派に元気にやるんだ! 応答しろ!」

このシロツグの演説中、うつむいていた老人達は顔を上げる。演説直後、若者で現場に立つものは、「電圧いける!」「油圧充分!」「ポンプ、やれる!」と、「自分の判断で」打ち上げを強行する。それにつられ、老人達も動き始める。そして、カイデン将軍は「やってみるか」と、心を動かす。

この場面は、あからさまに「(アニメ界における)若者と大人達」が意識され、自分達若者がアニメ界をリードしていくというガイナックスの意気込みが感じられる。と同時に、上の世代を否定する、挑戦状でもある(ちなみに、宮崎駿さんが「主人公以外の努力してきた年配者を描いていない」と強く批判した場面でもある。ちなみに、唯一、努力した年配者であるグノォム博士は、早々と無意味に死ぬ)。

そして、ロケットは宇宙に飛び立つ。

この作品には、「意味のないもの」がたくさん描かれているが、私には、ガイナックスの面々が「描きたいものを、ただ描いているだけ」に思えた。写実主義的であると言っても良い。

数えきれない墓標。煩雑で猥雑な街並み。宗教にどっぷり漬かる少女。過去の打ち上げを失敗を嘲笑う若者。美しい雲の上の世界や、星空。仰々しい儀式。やたらとリアルに揺れる、乳首丸出しのおっぱい。戦車や戦闘機といった戦争の道具。

それら全てが生きる上で必要不可欠かと問われれば、そうでもない。世界は実に無駄に溢れている。

押井守さんは本作を「本格的な異世界ファンタジーをやりきった」と評価している。

それは多分、世界にあふれる無駄なものを、正しく描写しているからだ。例えば、ポーカー風だが謎のカードゲームに興じたり、本が縦開きだったり、カメラのフラッシュがおでこに付いてたり。そんな細かいことろまで、「異世界」なのだ。ストーリーにはなんの貢献もしない、無駄な部分にまでこだわる、狂気。

その「無駄なもの」の極致である、「有人宇宙船」が宇宙に飛び出す瞬間、敵も味方も全員がその姿に見惚れ、戦いを止めた。たとえ一瞬だとしても。

宇宙船が離陸する時の描写なんて、あれを手描きで作ってるんだから、狂気以外の何者でもない。完全に自己満足の世界だ。

最後に、シロツグは宇宙で述べる。

「地上でこの放送を聞いている人、いますか。私は、人類初の宇宙飛行士です。たった今、人間は初めて星の世界へ足を踏み入れました。海や山がそうだったように、かつて神の領域だったこの空間も、これからは人間の活動の舞台としていつでも来れる、くだらない場所になるでしょう。地上を汚し、空を汚し、さらに、新しい土地を求めて宇宙に出ていく。人類の領域は、どこまで広がることが許されているのでしょうか。どうか、この放送を聞いている人、お願いです。どのような方法でも、かまいません。人間がここに到達したことに、感謝の祈りを捧げて下さい。どうか、御許しと、憐れみを。我々の進む先に暗闇を置かないで下さい。罪深い歴史のその先に、揺るぎない、1つの星を与えて下さい。」

このあと、これまでの地球の歴史、人類の破壊と発展が一気に描かれる。

数多ある工業技術や科学技術。芸術作品なんて最たるものだが、人は、なんの役にたつか分からんものを作っていても、それが誰かの心を動かし、人類は歴史を紡いできた。

「宇宙飛行=アニメ制作」とした時、この作品、特にラストシーンは、「無駄なモノを作っている自分達は、無駄じゃない」という物凄い自己愛、自己憐憫に溢れている。

実にオナニー的である。

こういう作品は(絵でも音楽でも映画でも)、大衆にはウケない。売れない。

私自身、大衆的な感性の持ち主なので、シンプルに楽しめなかった。だから、☆は3止まり。

でも、芸術とは元来、自己愛に満ち、自己憐憫的でエゴイスティックなものだと思っているから、彼等の創りたかったものは、コレで良いのだと思う。そして、後世に残っていくモノって、そういうモノであることが多い。

何を感じるか、あるいは何も感じないかは、受け手の自由。何を作るかは、作り手の自由。

安彦良和さんの皮肉混じりの評価には、ある種の侮蔑と羨望があるように思う。

私はこの作品を楽しめなかったが、1アニメファンとして、この作品に出会えたことは感謝したい。

あと、「やっぱりオッパイにこだわりがあった」。

と軽く韻を踏んで、この映画くらい長くて退屈なレビューを終わりにしよう(最後の感想が、それ?)w
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 28
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

マナの微笑みの意味を考察すると、答えが見つかる気がします。

 月とライカと吸血姫を見て、久しぶりに見たくなって再視聴しました。

 正直申し上げて、面白いかといわれれは面白いですが、エンタメ性はそう高いものではありません。作画の凄さがあるのでアニメ作品として見ると驚きはありますが、それはあくまで中身があってのことです。

 で、中身です。テーマは、ちゃんと物語で語られていると思います。アナロジーというか直接述べていない部分があって、分かりづらいところはありますが、神と人類の罪である火。それをリイクニと宇宙開発で表現した映画と言えるでしょう。


 内容についての解釈です。{netabare} さて、本作の最大のポイントは後半半ばくらいでリイクニの妹、マナがシロツグに向かってニコっと笑う場面ではないかと思っています。

 シロツグは当初は恐らく不純な動機でリイクニに近づき、カッコつけというかいところを見せようとパイロットを目指します。

 リイクニの純粋さだと思いますが、シロツグはリイクニに心を惹かれて行きます。と、同時に宗教に傾倒してゆきます。

 シロツグは宇宙飛行士としてもてはやされると同時に、宇宙計画の意義について問われます。この時、シロツグは教会の天井にある神の姿を模したステンドグラスを見上げます。彼にとっての意義は宇宙に行くことそれ自体だったのでしょう。ですが、問われてみれば、神の教えと自分の行動の矛盾に気が付いたのかもしれません。

 そして宇宙計画には膨大な予算が必要で半分の金額で飢える人を3万人救えると言われます。シロツグは教会の前にたむろしていた貧民にお金を投げつけます。つまり、この段階では彼は自分を肯定しきれていないということでしょう。

 その直後、リイクニとともにビラをまきます。ここが彼の悩みを表現していたのかもしれません。本当に宇宙に行くことが正しいのかという自問自答。あるいは神に許しを乞うていたのか。

 ですが、ここで小さな出来事が起きます。今まで敬虔で穏やかだったリイクニが、雨に濡れてイライラしていたのでしょうか。マナに対して一般の小うるさい母親のように小言を言います。そして、靴からお金がこぼれるという描写がありました。これがシロツグにとって、リイクニもやはり普通の女性であるということが解ったのでしょう。有名なレイプ未遂のシーンになります。



 そして、その後のリイクニの反応は狂気でした。シロツグに対しシロツグは悪くない悪いのは自分だ、と理屈にならない理屈を述べます。恐らくここでシロツグはリイクニの異常性に気が付いたのでしょう。そして狂信的に宗教にのめり込むことについて恐らく疑問をもったのでしょう。

 多分、ここでだったら神というものを確認するために、あるいは人類の罪とは何なのかを確かめるために、宇宙に行く決意を固めたのではないか、と思います。

 マナは別れを告げにきたシロツグに対し微笑みます。それが恐らく答えなのでしょう。リイクニに対して一切笑わなかったマナの微笑みの意味はリイクニの否定、シロツグの肯定と取れます。
 
 最終的にシロツグの宇宙からの問いかけの意義については、まあそれぞれが何を思うかでいいと思います。

 リイクニが最後に言葉を止めて空を見上げたのはなぜでしょうか。シロツグが空にいることを思い出したのか、それとも自分の行いに初めて疑問を持ったのか。{/netabare}

 テーマが深いかといわれると、実はそうでもないです。「2001年宇宙への旅」を初め文明の進化についての映画など腐るほどあります。ただ、SF設定の凄さは持ちろんですが、キャラ造形が良いのと、物語とテーマの関係がすごく自然で脚本のうまさが光っていると思います。

 前半ちょっと飽きる部分はありますが、後半からどんどん面白くなって行きました。ただ、再視聴のハードルは高いですね。前回見たのは10年以上前だと思います。

 アニメそのものの凄さは語りつくされているので、これくらいでいいでしょう。1点だけ下衆な話で申し訳ないですが、リイクニのヌード。すごい美しいスタイルでした。さすがガイナックス、力の入れどころを間違えません。


追記 肝心なところを書き忘れました。初見のとき、リイクニの売春的なものを疑った記憶があります。家を失いおじさんにコートを貰った、良くしてもらっている。そしてお金をばらまきますからね。しかも、シロツグが拗ねていました。シロツグには手をつなぐことにすら拒否したのに…と。その直後にレイプに踏み切った、という動機から考えてもそう採れなくはありません。

 ただ、現在はそうではないと思っています。リイクニは電車に乗っていましたから、文明の恩恵を全否定していないし、お金も使っています。それに彼女の宗教的な純粋性を否定してしまうとテーマがぶれる気がしました。どちらが正解かはわかりませんが、キャラを読み解くとやっていないのが自然な気がします。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 15

nani-kore さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

ン十年前の若き才能を乗せ、高らかに羽ばたいたオネアミスの翼!!

自分にとって、大変思い出深いアニメである。

私が漫画やアニメに触れたのは、ひとえに家族の影響だ。
母は漫画を描くのが好きで、松本かつぢや岡本一平(古っ;)ばりの画力の持ち主だったし、画力こそ皆無であったが、父は漫画雑誌「アクション」を定期購読し、「どん亀野郎」等、趣味の良い珠玉の漫画単行本を所蔵していた。
そんな両親の影響を受けてか、子である私たち4人姉妹も、マンガ本を買い漁っては読み回していたのだ。

「私、アニメーターになるっ!」宇宙戦艦ヤマトにインスパイアされた長姉は、ある日、鼻息荒く高らかに宣言した。当時アニメーターは、子供がなりたい職業のNO.1であったこともつけ加えておこう。
とはいえ、アニメはまだまだちびっ子の観るべきモノだった時代、思春期になりたての姉は恥ずかしさを隠すためか、まだお尻の青みもとれていない3番目の妹である私を、アニメ映画が上映している映画館へ連れ回した。
長姉には逆らえなかったが、内心、私はそれがイヤでイヤでたまらなかった。地元の映画館は吐き気をもよおすほど臭くて、ゴキブリが肩に止まったコトもある位の汚らしさだったのだ。それにそもそも、姉の観たいアニメ映画は、ちびっこ向けの内容では無かったのである。
当初はイヤイヤ連れ回されて観るアニメ映画だったが、物心がついてくるに従い、アニメの素晴らしさに目覚めていった。
前置きが長くなったが、本作「王立宇宙軍オネアミスの翼」は、そんな私がイヤイヤではなく自分の意思で、初めて観たアニメ映画だったのである。

アニメがお子様向けのみならず、大衆文化へと変化する黎明期。
昨日までアニメーターのバイトをしていた大学生が、いきなりTVシリーズアニメのキャラデザをまかされて、花形アニメーターとして羨望を集めちゃったりしていた時代だった。
うちの長姉のみならず、多くのアニメ好きの若者が、そんなシンデレラを夢見たのであろう。。本作「オネアミスの翼」は、まさに夢見る若きアニメーター達を乗せて羽ばたいたのだ!!
監督の山賀氏を始めとして、ナンとスタッフの平均年齢24歳。当時の若き才能が集まり、NASAまでロケハンへ行き、執念といえる程の情熱が込められた本作、否が応にも数々のアニメを見慣れた私が口をアングリ開けるほど、作画は当時の最高峰で本当に素晴らしかった。
だがその内容は。。アニメ好きとはいえ、胸もペッタンコ(今もだが;)だった私には、面白味も感動(スゲー作画以外は)も、何も得られなかったのが正直なところだ。

思うに大人向けのアニメだったのである。
それも本当の大人ではなく、夢いっぱいで青臭い情熱に満ちた、大人の入り口に立ったばかりの。。そんな作品に、思春期も迎えていない少女が共感できるワケがない;
今、観直しても無理だろう。だってもう、大人の入り口なんか、とっくにスルーしちゃったから;;
じゃあ、本作を今の若者に。。ともいえない。
ン十年前の若者が作ったアニメは、作画のみならず内容もキツイと思えるからだ。もし共感してくれるなら、それも面白いけど。。

長姉の影響で、「じゃあ私もアニメーターになるぅ~」と無邪気に触れ回っていた私だったが、映画館を出る頃には、アニメーターはムリだと自覚した。アニメーターになる!と高らかに宣言していた姉も、社会に出て普通の会社員である。
。。そんなワケこんなワケで、自分にとって大変思い出深いアニメなのだが、さして評価できる作品でもない。
唯一、作画がスゴかった(当時)ので、★3.5にしとこー。

申し訳程度に追記しておくと、オネアミスの翼に乗った若き才能は、ちゃんと高らかに羽ばたいている。
興味のある方はウィキってみてください♪

投稿 : 2024/05/04
♥ : 16

70.4 6 侵略で陰謀なアニメランキング6位
ラーゼフォン Rahxephon(TVアニメ動画)

2002年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (547)
3214人が棚に入れました
翼ある巨神が歌うとき、世界の調律がはじまる…。
21世紀の初め、日本の首都・東京は外部侵入者の『MU(ムウ)』により、その全体を半球状の物(東京ジュピター)によって外部から隔離されてしまった。
それから数年後、東京に暮らす神名綾人は模試会場へ向かう途中、電車事故に遭う。助けを呼ぼうとした綾人はその途中で神秘的な少女『美嶋玲香』と出会い、彼女に導かれるまま、東京の地下神殿にたどり着く。
その時、突如東京上空に現れた巨大な「何か」が放つ「歌」に共鳴した綾人は神殿内で倒れてしまう。混濁した意識の中、綾人が囁いた言葉、「ラーゼフォン」。そのとき何ものかが覚醒する。綾人こそ、この世界運命を握る鍵である時間調律師…MUとこの世界を変革する能力を持った人間だった。綾人が真の目覚めを果たし、巨大な神像"ラーゼフォン"と一体化したとき、世界は崩壊の淵に立たされる…。

月夜の猫 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

こういうアニメが好きな人専用。

2002年1月21日 - 9月10日放送された。全26楽章。
2003年「ラーゼフォン 多元変奏曲」が劇場映画化された。
原作・監督は出渕裕。キャラクターデザインは山田章博。

"神名綾人"が謎の少女の導きで神像型ロボ"ラーゼフォン"
と出会い、人類と侵略者"MU※ムウ"との戦いに巻き込まれ、
徐々に自分の望み・運命・使命に目覚めて世界を調律する
までを描く物語。

監督の出渕は。「勇者ライディーン」のオマージュと公言。

各話は「楽章」。「歌」に感応するロボ。パイロットは「奏者」
と呼ばれ音楽に可也傾倒した内容。

RahxephoneのRahは"太陽神"Phonは"声"Xe"は未知"を繋げて
"神の未知なる声"。
キャッチは「美と神秘に彩られた究極のSFロボットアニメ」


2013年2月全世界は消滅し東京だけが奇跡的に生き残った。
都内に住む人々はそう教えられ疑わずに暮らしていた・・

2015年7月4日の朝、"神名綾人"は地下鉄の脱線事故に遭い、
地上に出ると"防衛軍"と"謎の戦闘機部隊"とが激しい戦闘
を始めていた。其処で遭遇した同級生の"美嶋玲香"の導き
で"ラーゼフォン"と出逢、少年は大きな謎に直面する。

感想・・1クール以上やる意味が解らない作品だった。
纏めるのも引き延ばすのも下手な作品にしか感じない。
人間不信の鬱屈で陰湿・陰険を煽る目的の描写が多い。


1話はジャブ。軽く物語の世界観のズレを描写。
2話目は習った常識の世界と真実の世界の二つがある説明。
"ラーゼフォン"と出逢い。新しい世界との反目。
3話目は撹乱。3分掛からない説明を"肝心な事"は解り難く
逸らかした回り諄い言い方で敵意と不信感を持たせる描写
が多く歪な人格の人間による歪で鬱屈した描写で煽るだけ。

4話は確執を深め敵対心を煽る待遇の描写や主人公の特殊
な存在であるアピール・・理不尽さを必死に煽る描写・・
5話目は誤解を解こうとする協力者等の描写・・2分で済む
説明をせずに・・強引にラブコメモード設定に押し込む・・
中学生向けの内容・・物語の逸らかしの連続構成。

6話は20年程の世界の違いの"ギャップ"を中心に"TERRA"の
現状などの補足。世界観の補足。謎の計画。エゴの煽り・・
設定や演出が子供向けすぎる・・

7話良くある脳天気な切れ者風メディア系人物の介入・・
表裏の有る陰険で鬱屈した人物像の煽りで憂鬱・・
高校生ってこんなにも未成熟で馬鹿だっけ?って疑問が・・

8話水着回。ラブコメ。彩り回。過去の因果の説明。
此処で概ねのネタバレ。恋愛絡みでの終焉路線が明示。

9話また子供じみた陰険煽り・・水着回・・ハーレム。
恋愛絡みの駄目押し伏線。人間関係泥沼予告描写。

下野紘さんの演技に良い時と悪い時の斑がある・・
と思って調べたら・・2001年声優デビュー。 2002年の
ラーゼフォン(神名綾人)テレビアニメデビュー作だった。

以降洗脳?記憶改竄云々の沼っぽい精神の世界。
神名麻弥の声優は音楽担当 - 橋本一子で素人演技。

12話で終わったほうが印象濃く面白かったかも。
退屈で同じ趣旨の描写が諄くて感性を疑われてる感じで、
此処まで愚鈍で感受性が鈍くて未成熟な高校生の視聴者
が多いとは思えない・・小学生に見せたくない内容だし
中学生だと鬱すぎないか・・大人向けには稚拙すぎる。

物語は結構良い様に感じるけど構成や演出が良くないと
感じてしまった・・イデオンのオマージュというより・・
あれとかそれのパクリ作品のパクリを捻じ曲げた感じ・・

ゆっくりと進むが・・同じ様な趣旨の演出を繰り返す・・
正直見飽きて退屈になってくる・・視たいのは結末だけ。

キャラデザやメカデザは結構良い雰囲気で世界観の設定
等も結構好きだけど非常にハマりにくい作品。

16話にして未だ嘘つき云々。TOKYO JUPITERに真実云々。
以降また精神攻撃のような描写・・18話で恋話回帰。
19話もぱく・・衝撃の展開で愈々全てのセット完了。
ラストは良くあるどんでん返し返しの返しで普通過ぎ。
音楽だけは可也の世界観にあった雰囲気で秀逸な感じ。

こういうアニメが好きな人には良い作品なのかな。
世界観は壮大だけど中身は非常に薄い。




神名綾人:下野紘:1998年生まれの17歳の高校生。
ラーゼフォンのパイロット「奏者(オリン)」。
内気で控えめな性格で現実主義者。絵画が趣味。

紫東遙:久川綾:1998年生まれの29歳。
TERRA情報部第二諜報課所属の特務大尉。恵の姉。
綾人を東京ジュピターから外の世界へと連れ出した。

紫東恵:川澄綾子:2013年生まれの14歳。
遙の妹。立派な姉にコンプレックスを抱いている。
素直で活発な性格。姉の働くTERRAでバイトしてる。

美嶋玲香:坂本真綾
陽炎のようにうつろう幻の少女。17歳で綾人の同級生。
全てを見通したかのように、綾人に手を貸し導く存在。

如月久遠:桑島法子
体が弱く伏せりがちで毎日TERRA本部で健診を受けてる。
ベスト型のライフモジュール(生命維持装置)を装備。

TERRA
如月樹:宮本充
TERRAに所属する科学者。如月久遠の兄。普段は柔和。
博士号を持ち、専門はネリヤ遺跡やオーパーツの研究。

キム・ホタル:折笠富美子
TERRAの正規オペレーター。オーストラリア国籍韓国人。
幼い頃に両親をMUのドーレムに殺され、復讐心が強い。

八雲総一:宮田幸季
TERRA副司令で少佐。物腰が柔らく甘いマスクの好青年。
外見に似合わぬ大胆な作戦行動でTERRAを指揮する。

五味勝:田坂秀樹
TERRAのオペレーター。堅物な性格。常に本を読んでいる。
四方田の事を煙たがっているが、共に行動する事が多い。

四方田洋平:原沢勝広:TERRAのオペレーター。

七森小夜子:田中敦子:樹の助手で研究員。遙の友人。

功刀仁:中田譲治:TERRAの司令官。冷静沈着な性格。

亘理士郎:内海賢二:TERRAの長官。

α小隊
エルフィ・ハディヤット:杉本ゆう
α小隊隊長。地球連合パイロット。インドネシア出身。
オーバーロード作戦の戦闘機パイロット唯一の生き残り。

キャシー・マクマホン:荒木香恵
α小隊の隊員。コールサインは「じゃじゃホース」。
階級は少尉。すぐにムキになり易い感情的な性格。

ドニー・ウォン:松本大
α小隊の隊員。コールサインは「東風」。階級は少尉。
風水に通じている。エルフィの呼びかけでTERRAに参加。

ジャン・パトリック・シャプラン:ふみおき
α小隊隊員。コールサインは「マエストロ」階級は大尉。
ベテランの黒人。エルフィの呼びかけでTERRAに参加。

TOKYO JUPITER
朝比奈浩子:かかずゆみ
綾人の高校のクラスメイトで中学も同じ。
鳥飼とは恋人同士であるが、本当は綾人のことが好き。

鳥飼守:野島裕史
綾人がTOKYO JUPITERにいた時の同級生。軽口で軽薄。

神名麻弥・橋本一子:綾人の義母。
実はMUの女王。奏者を育て導くコンダクター。

九鬼正義:大塚芳忠
TOKYO JUPITER内のMU総督府の防衛指揮を執る責任者。
階級は一佐。麻弥には絶対服従の様子。

三輪忍:浅川悠
TOKYO JUPITER内のMU総督府の副司令官で階級は一尉。
状況や戦場に応じてドーレムに指示を出せる存在。

バーベム財団[編集]
一色真:関俊彦 / 幼少:朴璐美
地球連合監察官。バーベム財団から派遣された人間。
エリート意識が強く非常に高圧的で高慢な物言いをする。

ヘレナ・バーベム:兵藤まこ
エルンスト・フォン・バーベムの秘書的な存在。
バーベム卿に狂信的な愛情に近い忠誠心を持っている。

エルンスト・フォン・バーベム:家弓家正
TERRAを財政面、技術面で支援するバーベム財団の当主。
世界を裏から牛耳ってる。吸血鬼の類の不死の噂がある。

六道翔吾:大塚周夫:引退した考古学者。
嘗て亘理と共に発掘調査でネリヤ遺跡を発見。
逆神隠しの祠から現われた2名のムーリアン少女も発見。

弐神譲二/十文字猛:堀勝之祐
天戸通信社の記者としてTERRAを取材するために来島。
作品の狂言廻しの役割を担い、遥に情報を与える。

ブチ:遙がTOKYO JUPITERを脱出した際、拾った二毛猫。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 2
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

エヴァもどきの一言で済ますのは惜しい、感情描写が細かい《セカイ系面白作》

アニメ史を紐解くと、1990年代後半の『新世紀エヴァンゲリオン』の大ヒットが刺激となって、ロボットもどきの機体(*)による戦闘シーンをアクセントとしつつ、そのパイロットと周辺の支援要員や指揮官の精神的苦悩や恋愛模様や成長を、世界全体の運命とリンクさせつつ描き出す《セカイ系》作品が幾つも制作された時期があった(らしい)。

(*)エヴァ以前に主流だった『機動戦士ガンダム』のような、人間が一から開発したロボットではなく、何らかの謎生物に改造を施してパイロットが乗り込み操縦できるようにした機体。

そうした「エヴァ・フォロワー」ないし「エヴァもどき」と呼ばれがちな1990年代終わり~2000年代前半のロボット・フォーマットの《セカイ系》作品群の中で、単なるエヴァの劣化品に留まらない独自の魅力を備えた作品として、『交響詩篇エウレカセブン』及び、本作『ラーゼフォン』がしばしば挙げられる(ようである)。

・・・ということで、今でもアニメ批評サイトなどで時々名前が挙がる本作についてTV版(全26話)+劇場版を一括視聴してみました。


◆総評

(1)TV版

・「エヴァもどき」というよりは第1話の{netabare}「蒼い血」のエピソード(※エヴァのBlood Type=Blue){/netabare}や第2話の{netabare}「東京ジュピター」のエピソード(※同じくエヴァの黒き月){/netabare}にみるように明らかに意識的にエヴァの設定を「本家取り」している。
・シナリオの展開が早く一話一話が濃いので、視聴中なかなか気が抜けず、「ながら見」が困難(褒め言葉)。
・《展開の早さ》だけでなく《個々のキャラクターの感情描写も肌理(きめ)細かい》点が好印象(※第5話「ニライカナイ」でそういう作品だということに気づいて好印象を持った)。
・但しロボットもどき同士や軍艦や戦闘機とのバトル・シーンの迫力は殆ど期待できない(そこが本作の見どころではない)
・第1話から終盤の第22話まで満遍なく楽しめ、とくに第19話「ブルーフレンド」が本作屈指の見どころのある回となった。
・しかし第24話からのラスト3話の展開は説明不足にも程があると言いたいほどの支離滅裂さで、ここで大きく評価を落としてしまった(※ここでもエヴァのラスト2話が支離滅裂だったのと似ている)。

(2)劇場版

・TV版の複雑に入り組んだ登場キャラクター達の人間関係をバッサリ整理して見易くなっている。
・とくにTV版では主人公(神名綾人=17歳の高校生)に絡んでいた多数の女性達のエピソードをすっかり削り落として、{netabare}彼と同級生だった2人のヒロインのエピソード{/netabare}だけに絞り、かつ彼女らの新規エピソードを追加して「恋愛アニメ」としてもそれなりに見れる作品に仕上げている。


→ということで、個人的な評価としては、

(1) TV版の方はラスト3話の×(疑問)回連発が祟って ★ 4.0
(2) 劇場版の方はTV版の謎もちゃんと説明しているので ★ 4.3

となりました。
※因みに、私の『交響詩篇エウレカセブン』の個人評価は ☆ 3.7 なので、それに比べるとかなりの高評価ということになります。


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回


=================== ラーゼフォン (2002年1-9月) =================

{netabare}第1楽章 首都侵攻 - OVER LORD - ★ 東京ジュピター(2015年7月4日)、Blood Type=Brue
第2楽章 神人(しんじん)目覚める - AWAKENING - ☆ 翼を持つ巨人(ラーゼフォン)と奏者(オリン)
第3楽章 二人の街 - Welcome to our town - ★ 三嶋喪失?、外の世界と時間(2027年11月10日)、紫東遥(TERRA特務大尉)
第4楽章 自分の時計 - Watch the year hand - ★ TERRA特務航空母艦リーリャ・リトヴァク、久遠との出遭い、D1の襲撃・ラーゼフォン応戦
第5楽章 ニライカナイ - On Earth As It Is In Heaven - ★★ 九州沖根来(にらい)島・海上実験都市神至(かない) ※恵(遥の妹)との交流発生が初見では分かり辛い点は×
第6楽章 消滅都市 - Lost Songs Forgotten Melodies - ☆ 函館D1ARIA発生、キム・ホタル少尉の復讐心、D1撃破
第7楽章 集まる日 - Phantom In The Cloud - ★ 神名綾人の過去を調べる記者、エルフィ小隊長の突進 
第8楽章 凍る聖夜 - The Dreaming Stone - ★ D1欠片からの復活(七森研究員)・再撃破、遥の手袋
第9楽章 時の祠(ほこら) - SANCTUARY - ★ 一色監察官と如月博士の実験、綾人と久遠の神隠し、「カトゥンのさだめ」
第10楽章 追憶のソナタ - War In The rememberance - ☆ 功刀(くぬぎ)TERRA司令官の娘の誕生日
第11楽章 虚邪回路 - NightMare - ★ D1に取り込まれる綾人(母の呪縛、三嶋の手助け)
第12楽章 黒い卵 - Resonance - ☆ 世界を裏切った人々、久遠脱走・暴走
第13楽章 人間標本第1号 - Sleeping Beauty - ★ 如月久遠の過去、衛星軌道のドーレムに矢を放つ回
第14楽章 鏡の中の少年 - Time After Time - ☆ 新兵器(ヴァーミリオン)、MUフェーズ反応、エルフィ出撃・ドーレム撃破
第15楽章 子供たちの夜 - Child Hood's End - ☆ ヘレナ・如月樹・一色の子供時代(バーベム財団当主の屋敷) 
第16楽章 他人の島 - The Moon Princess - ★ 恵の失恋、久遠の願い、綾人・久遠の出発
第17楽章 迷宮への帰還 - Ground Zero - ★ 東京への帰還、潜入
第18楽章 蒼き血の絆 - The Memory Of A Lost City - ★ 母との決別、脱出
第19楽章 ブルーフレンド - Ticket to Nowhere - ★★ 朝比奈との逃避行、結末
第20楽章 綾なす人の戦い - Interested Parties - ★ TERRA新司令部、鳥飼出現
第21楽章 ゼフォンの刻印 - Good Bye My Friend - ★ 監視者鳥飼
第22楽章 木星消滅作戦 - Down Fall - ★ 絵の完成、イシュトリ、東京ジュピター総攻撃
第23楽章 ここより永遠(とわ)に - Where The Sweet Bird Song - ☆ 世界でジュピター現象多発
第24楽章 調律への扉 - Twin Music - × ※以降3話はシナリオ支離滅裂過ぎてフォロー無理
第25楽章 神の不確かな音 - Deus Ex Machina - ×
最終楽章 遙か久遠の彼方 - Time Enough For Love - ×{/netabare} 
------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)2、★(良回)14、☆(並回)7、×(疑問回)3 ※個人評価 ★ 4.0


OP 「ヘミソフィア」
ED 「夢の卵」


============ 劇場版 ラーゼフォン 多元変奏曲 (2003年4月) ==========

全1話 ★ 4.3 ※TV版の総集編だが、ストーリーおよび設定を一部変更



◆その他(メモ書き)

・第11話に出てくる用語 「IMPROVISATION」 (即興演奏)
・本作をお勧めする人→「エヴァンゲリオン」の女性キャラのうち、綾波レイや惣流アスカ・ラングレイよりも、葛城ミサトや赤木リツ子の方が好きな人?

投稿 : 2024/05/04
♥ : 21

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

キャッチフレーズは「美と神秘に彩られた究極のSFロボットアニメ」

前から気になっていた作品ですが、中々視聴の機会が取れず未視聴のままでした。
今回お盆休みを使って視聴しましたが・・・2002年の作品としては相当綺麗な作品だと思いました^^

物語は、2013年2月に世界は滅びの時を迎えるのですが、その時奇跡的に生き残った人口2,300万人の東京が舞台となっています。
この作品の主人公は、高校生の神名綾人・・・彼はとある朝、友人と学校に向かう途中の地下鉄の中で脱線事故に巻き込まれてしまいます・・・
多くの怪我人が発生した中、綾人の友人も怪我していた事から、助けを呼びに外に出た彼は愕然とします・・・
頭上の空を往来する戦闘機やミサイルの数々・・・一方地上では戦車が必死の攻防を行っている惨状を彼は目にするのです・・・
何が起こっているか分からない状況の中、同級生の美嶋玲香に出逢い避難先を探していたところ、怪し気なスーツの2人組が綾人をどこかに連行しようとするのですが、それを突如現れた紫東遥が阻止して今度は彼女が綾人の身柄を拘束しようとするのです。
綾人と玲香は地下鉄に乗り込み逃げ切る事に成功するのですが、その地下鉄の向かった先は「世音神殿(ぜふぉんしんでん)」という場所でした。
この神殿で玲香は歌い・・・綾人は「目覚めて」という声を聞き・・・卵が割れて・・・ラーゼフォンが登場し、壮大な物語が動き出すのです・・・

導入部分だけ見ても相当な設定が盛り込まれている作品ですが、これは序章のほんの一部に過ぎません。
綾人は「真実を知りたい・・・」という言葉を何度も用いますが、その位状況把握の難しい作品だと思います。
でも、一旦入り込んでしまえば、綺麗な作画と美しい音楽を肴にして思い切り満喫できる作品だと思います。

主人公の神名綾人は、17歳の高校生でラーゼフォンのパイロットです。彼は自ら望んでラーゼフォンに登場した訳ではなく、導かれるように・・・ラーゼフォンに呼ばれるようにパイロットになっていきます・・・
内向的で他人と距離を置く性格は、つい先日視聴したエヴァンゲリオンのシンジを彷彿させましたが、シンジよりはもう少し前向きにラーゼフォンに乗り込みます。
それは、ラーゼフォン自身が綾人以外を受け付けないことも理由の一つになっているのですが、守りたいモノが明確にイメージできる点が、シンジと大きく異なる点だと思って視聴していました。
そして彼は、ラーゼフォンに優しく守られています・・・ロボットと優しさって一見接点が無いように思えますが、この作品では大きく関係しているんです。練に練られた部分の一つだと思いますので、この作品に興味のある方は是非本編をご覧頂ければ、と思います。

そして冒頭で少し触れた紫東遙は本作品のヒロインです。
彼女も残酷な人生を歩まされた一人・・・だったと思います。戦闘時以外は、飲み友達と焼肉に行くか、綾人と一緒の時間を過ごしている彼女ですがとても魅力的な一面を持っています。
とにかく想いが一一途なんです・・・大災害により引き裂かれた想い人を一旦は忘れようとするのですが、想いを捨てきれず最も再会の可能性の高い仕事を生業にしているのですが、普通じゃそこまで出来ないと思います。
でも、その仕事が逆に妨げになった事もありました。努力家なので、仕事でもそれなりの職位に就いています。それなりの職位にはそれなりの情報が集まってきます。
中には当然機密事項も含まれています。なので隠していたんじゃなく、言えなかっただけ・・・
それが上手く伝えられず、冷たい態度に涙した事もありました。
でも、彼女の一番の魅力は「絶対に諦めないこと」だったと思います。
諦めなかったらきっと心が届くと信じ貫く彼女・・・思い切り応援しながら視聴していました。
それだけに、大災害という運命に振り回されなかった未来を期待しましたが・・・

オープニングテーマは、坂本真綾さんの「ヘミソフィア」
エンディングテーマは橋本一子さん、橋本まゆみさんの「夢の卵」
オープニングは特に素晴らしく、毎回欠かさず視聴しました^^

2クール26話の作品です。設定とストーリーが複雑なので、今回のレビューではこの作品の良さを書ききれませんでした^^;
今回レビューに記載した以外にも魅力溢れるキャラがたくさん登場しますし、色々と複雑な面もありますが十分感動できる作品だと思います。
もう一度視聴したら更に理解が深まりそうなので、時間が取れたらもう一巡したいと思いますが、その前に劇場版を視聴します♪

投稿 : 2024/05/04
♥ : 21

63.3 7 侵略で陰謀なアニメランキング7位
超電磁マシーン ボルテスV(TVアニメ動画)

1977年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (28)
129人が棚に入れました
角の有無が階級を運命付けるボアザン[9]星。ラ・ゴールは皇帝の甥(弟の長子)として皇位継承の資格を持ちながら、角が生まれつきなかった為失脚。妻・ロザリアとも引き裂かれて労奴に落とされるが、反乱を起こし、星から脱出。地球に落ち延びて科学者・剛光代に救われる。ラ・ゴールは光代と結婚して剛健太郎と名乗り、本編主人公となる三兄弟を儲け、浜口博士や防衛軍の岡長官と共にボルテスや基地ビッグファルコンの建設に着手。一方、ボアザンでラ・ゴールとロザリアとの間に生まれていた皇子ハイネルは、“裏切り者の子”と後ろ指を指され、皇帝ズ・ザンバジルへの忠誠を証明し実の父を倒すべく地球攻撃を決定した。かくてボルテスとボアザンの獣士との壮絶な死闘が繰り広げられる事となる。

声優・キャラクター
白石ゆきなが、曽我部和恭、玄田哲章、小原乃梨子、上田みゆき、市川治
ネタバレ

kororin さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

にいさぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁんっ!!(誰もが予見できなかった最終回の真実・・・だと思う)

思い出話です。
コンVの後番組として放送されたボルテスⅤ(ファイブ)。
リアルタイム時は色んな理由であまりよく見てなかったのです。
・ヤリたくもない部活の為、宵時放送の本作が見れなかった。それでも早く帰れた時は何とか見れましたが、話数飛び飛びです。
・コンVとなんかシチュエーションが被ってあまり乗り気になれなかった。

乗り気になれなかった理由として、
・「ファイブ?ブイじゃないの?」と首をかしげてたら合体時のフォーメーションで「V、together!」と叫んでるのでさらに腑に落ちない気分に。周りで馴染みのないローマ数字に抵抗があったせいかもしれません。
・ワンパターン化した(今で言うテンプレ)ロボットアニでチープの様な気がした。[地球を襲う侵略者(ボアザン星人)→防衛する巨大ロボット(ボルテスⅤ)](無論、これは最初の偏見です。後悔してます。)
・ミッチー(堀江美都子さん)の主題歌が明る過ぎてロボ好きには熱くなれなかった。(悪いと言うわけでは無く希望を捨てず逆境に立ち向かおうとする歌詞は良いですよ)

しかし、創刊間もない某アニメ雑誌の記事やハイネル様人気の噂、飛ばしで見てても単話完結が多かったロボットアニメの中でドラマの部分が今までに無い伏線と、みょ~に重みがある感じは気にはなってました。(初めて見た2話の「あの人」の特攻は自分にはショックでした。)

熱血漢だが生真面目すぎる剛兄弟長男・健一。
キザな皮肉屋峰一平。
定番の太っちょで、薩摩訛り、剛兄弟次男・大次郎。
メカいじりが得意な剛兄弟三男・日吉。
何故忍者でお嬢様?甲賀流十八代目・岡めぐみ。
作戦侵攻が思うようにいかなくてキレまくるハイネル様とそれを慕うカザリーン。

そんなこんなで見ていると、主人公5人のうち3人の兄弟がボルテス建造後、行方不明の父・剛健太郎を思い、いつか会えると信じて戦う物語がベースになってるようです。後で調べて思ったのですが、剛健太郎の生きざまはピックアップしてみると大河ドラマが出来そうな感じがします。
{netabare}{netabare}{netabare}{netabare}
剛健太郎。実はボアザン星人で本名はラ・ゴール。

ボアザン星はヒューマノイド型異星人の星。角がある「特権権力の貴族階級」と角の無い「奴隷階級(殆ど普通の人間)」という厳しいカーストの王政がある星。幾つか侵略植民している星もあるようです。

ボアザン帝国第123代皇帝の弟、レ・オーラル夫婦の嫡子として生まれたラ・ゴール。
しかし生まれながらに角が無く、これが知れれば一族郎党「労奴(労働奴隷)」に落とされること恐れたレ・オーラルは息子を殺そうとするも妻の決死の嘆願によりラ・ゴールは「ツケ角」を付けて貴族社会で生きてゆくことに。
順調に成長していくも自身はボアザンの貴族制度に疑問を持ち、いつか平和で平等な社会を作れないかと思っていた。(良き人格者です)
若くして科学大臣になり政治にも影響力を及ぼせる地位になったラ・ゴール(キャリア組だね)は、美しい娘ロザリア(角アリ)と出会い結婚。ラ・ゴールの秘密(角無し)を知りつつも、それを受け入れて愛した素晴らしきお嬢様。

そんな時にボアザン皇帝が崩御(お亡くなりになられた)。皇太子は病弱過ぎて即位出来ないという事態になり、時期皇帝に挙げられたのが、
・皇帝の弟の嫡子【ラ・ゴール】(この時レ・オーラルは亡くなっていたかは不明)
・皇帝の妾腹の子【ズ・ザンバジル】
の二名が候補に。
かねてより政権の座を狙ってたザンバジル。ラ・ゴールの秘密を握り、それを暴露。一気に労奴に堕とされたラ・ゴール。無理矢理離縁させられたロザリアは地方に送られることになる(この時すでにお腹には・・・)。

ラ・ゴールは過酷な労奴生活の中、風の噂でロザリアの死を知り、花一つ手向けられない今の状況に怒りをおぼえ反乱を起こすも失敗。ボアザン星を脱出して地球に落ち延びる。

地球に着いた時は、かなり衰弱していたラ・ゴール。それを見つけて介抱した女性科学者・剛光代。ラ・ゴールの生い立ちを知りやがて二人は結ばれ三人の息子、健一・大次郎・日吉を設け、ラ・ゴールは「剛健太郎」と名を改める。

来るべきボアザン侵略の脅威に備え、剛健太郎・光代夫妻そして光代の恩師・浜口博士の協力により「超電磁マシーン・ボルテスV」と防衛基地「ビッグファルコン」を建造。

しかしボアザン星・植民星の労奴を憂いレジスタンス活動の為、光代と息子たちを残し地球を出発してしまう。そして光代は息子たちにボルトマシン(ボルテスⅤのパーツ機)操縦者の特訓を課せることに。(この時、健一・大次郎・日吉は父がボアザン星人であることを知らない)


そうして第1話から物語が始まります・・・
{/netabare}{/netabare}{/netabare}{/netabare}

そして何故か見ることが出来て印象が強く残った最終回。敵地ボアザン星まで乗りこんだボルテスチーム。今やいろんんな所から前情報を知ることが出来ますが、そんな事が出来ないリアルタイムで見ていたオジサン・オバサン達は「あの事実」を知って、か~な~り衝撃的でした。これがボルテスを名作たらしめる一つの要因になってるハズ。

昔はレンタルビデオショップにも並んでたんですが今や有料配信か円盤を買わないと見れないのが残念(再放送も無いし)。いつか見直してみたいものです。(という事で鑑賞状況は【観たい】です)

【余談】
海外輸出で欧州では爆発的人気となった「グレンダイザー」ですが、某氏のレビューにもあったように本作はフィリピンの国営放送で子供に大人気。
しかし最終回間近に突如中止。フィリピンに進出する日本企業や革命を思わせる内容に当時のマルコス(独裁)政権やボルテス玩具をねだる子供の親が快く思っていなかったせいもあって(恐らくサクラを使って)「暴力的だ!道徳的でない!」とデモを起こさせたり、ボルテスの「天空剣」は先の大戦で進駐した旧日本軍の軍刀の象徴だと「阿呆」な宣伝報道をして(イヤ、どう見ても全然違うでしょ)無理くりに反日感情をあおって国民の不満を現政権の不満から目を反らそうとしてたようです。(「あの国」なんて、しょっちゅう政治不信・国政不信になるとスグ反日感情煽ってばかり)
後年 みごと革命が起きてすぐさまボルテスの最終回まで放送されたとか。(「ボルテスⅤ」を見せろー!とは言ってなかったでしょうが)
偶然と奇跡が起こした「アニメによる国の変革」としてジョークの語り草になってるようです。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 11

◇fumi◆ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

天空剣Vの字斬り 超電磁ボールVの字斬り

長浜ロマン3部作と言われる3年にわたるロボット作品の2作目

1977年 全40話 製作日本サンライズ 
原作 八手三郎 監督 長浜忠夫 キャラデザ 聖悠記

前作コンバトラーⅤよりさらにストーリー性を重視したかった長浜氏は「父をたずねて三千里」という提案をしたという
対して東映側はお涙頂戴作品を回避するため、宝塚系超絶美形キャラ「プリンスハイネル」を提案し、単なる勧善懲悪ではない大河ドラマを要求した

ボルテスチームの設定資料によると、主人公の剛健一は15歳、岡めぐみは13歳とあるがあり得ない 両者とも20歳くらいの外見である
この作品は敵方であるボアザン帝国の描写が秀逸であり、革命の主導者ラ・ゴールが真の主役である

19話までの絵コンテに「とみの喜幸」という名が見られるが、もちろん富野由悠季氏であり、実質副監督副原案であったと言われる
ただし、ザンボット3の制作のため途中降板となる
第2話の衝撃的悲劇など前半は冨野節が見られることも特徴

14000光年の彼方、さそり座の球状星雲内にある恒星系の惑星がボアザン星
ボアザン帝国皇帝ズ・ザンバジルが絶対君主制を敷いている
地球よりはるかに文明の進んだボアザン帝国が侵略を開始した理由は、国内の不満のはけ口を外に向けるためで、ボアザン文化の伝播を名目に邪魔な貴族を異星侵略に派遣した

ボアザンの科学の地球への流入と最強兵器ボルテスⅤ、ソーラーバードの開発はリアルに描かれ見せ場ともなっている
ボアザン人と地球人は同じであるという設定も見えてくる

ボルテスチーム 郷3兄弟、峰一平、岡めぐみ
ボアザン侵略軍 プリンス・ハイネル、リー・カザリーン、ルイ・ジャンギャル、ド・ズール
対峙する戦力は全く公平に描かれ視聴者にストレスを与えない

時系列も複雑に入り組み、ボアザン人ラ・ゴールとその仲間たちと地球人の交流、そして愛と結婚も描かれる
 
当初予定されていたカザリーンの妹と剛健一の悲恋ストーリーはカットされたが、次作の設定に回されたと考えられる

東映プロデューサーである飯島敬はこの作品の物語についてこう語った
「身近にある様々な差別に対する怒りを強烈に引き出し、本作を通じて差別を憎みそれを是正することを視聴者に考えてほしかった」

本作の重要なキーとなったラ・ゴールの妻ロザリアは美しくもはかなく描かれ忘れられないキャラとなった人も多いと聞く

そして感動のラストへ
ハイネルとカザリーンの愛は!!!!
ハイネルに語りかけるボアザンの守護神ゴードルの声は長浜忠夫氏があてた

この作品がフィリピンで放送されたときは、マルコス独裁政権下で視聴率80%以上を記録し放送を中止したという
その直後にフィリピン革命がおこり、革命軍の象徴として担がれた

アニソンの女王堀江美都子が歌うボルテスⅤの歌 フィリピン人で知らない人はいないそうです
堀江女史がフィリピン政府の招待を受けた時にはすべての信号が青になるという最高の国賓待遇で大統領をはじめとする高官が出迎えたという
安倍晋三夫妻がフィリピン訪問時は少年合唱団がボルテスの曲を歌ったとも

★堀江美都子について若い人は知らないでしょう 
あしたのジョー、キューティハニー、宇宙戦艦ヤマトなど日本人なら誰でも主題歌を知っていました
しかし、それらは音楽とはみられていなかったのです
初めてアニメ主題歌がメガヒットして日本独自の音楽として認められたのは76年のキャンディキャンディ(堀江美都子)だったのです
レコード会社の社長曰く「日本に偉大な歌手が二人いる、美空ひばりと堀江美都子だ」(当時10代)ボルテスの歌はその半年後
この事実は隠蔽されました だから誰も知らないのです
こういった業界の意に沿わない存在はオタクとして卑下され、何か恐ろしい陰謀が起こったような気がします
日本独自の文化、それは外人が教えてくれたものだったんです★

アニメには人の心を動かす力があります
時によっては一つの国の運命をも変えてしまうのです

この作品はわたしのNO1のアニメですが、お勧めできるのかどうかいまだにわかりません

酷い雑文で申し訳ありませんが熱意だけでも感じてもらえたらと思い書きました 読んでいただきありがとうございます

★の部分を追記しました


ボルテスⅤの歌が不評??
天使の歌声堀江美都子は漢の歌に専念するためにキャンディキャンディを封印したそうです
イベントでのリクエストを拒否すると多くの客が帰りだしましたが、歌い続けたと言います

投稿 : 2024/05/04
♥ : 18

kuroko85 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

親から続く因縁。

コンバトラーVに続く、「長浜ロマンロボット3部作」の2作目ですね。
この作品の設定として敵勢力に当たる異性人には普通
頭に角が生えているというものでした。
また、敵のエースキャラと主人公5人のうちの3人が異母兄弟という設定です。
更にこの敵のエースキャラが美男子だというのも話題でした。
ちなみに3人兄弟で格好良いと言えるのはメインの長男のみで、
次男はおデブちゃん、三男はまだ子供でした。
話のバックグランドにある敵勢力のボアザン星と言う星は、
王政主体による貴族制が敷かれており、
貴族の証として角が生えているというものだが、
主人公(及び敵キャラ)の父(同一人物)には
王位継承権があるにもかかわらず、角が生えていなかった。
このように主人公サイドだけでなく、敵サイドにも
重たい過去を持たせ、その二つが悲しくぶつかり合うことが
長浜ロマンの醍醐味でした。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 6

54.4 8 侵略で陰謀なアニメランキング8位
スカーレッドライダーゼクス(TVアニメ動画)

2016年夏アニメ
★★★☆☆ 2.9 (86)
375人が棚に入れました
舞台は、本能に支配される「紅の世界」の生命体・ナイトフライオノートの襲撃と侵略に脅かされている、理性を象徴する「青の世界」。青側で研究者の職に就いていた17歳の主人公・麻黄アキラは、その能力から最前線での戦闘指揮官に抜擢され、石垣島と西表島に跨る対位相外防衛機関、通称「琉球LAG」への着任を命じられた。そこで出会ったのは、過去の熾烈な戦いによる第五戦闘ユニットまでの全滅を受け、4年前に結成された第六戦闘ユニット「IS」に属する教え子達。「スカーレッドライダーゼクス」とも呼ばれるライダーの6人を率いる主人公は、共に命懸けで戦う教官として、別世界から襲い来る脅威と戦う日々の中、それぞれとの親睦を深めていく。

声優・キャラクター
鈴木達央、宮野真守、近藤隆、下野紘、高橋広樹、KENN、竹本英史、浪川大輔、小山力也、高橋直純、岡本信彦、藤原祐規
ネタバレ

文葉 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

アニメ版は初見にかなり厳しい。だけど、アニメ化のおかげで原作ゲームをプレイして本気でファンになれた大好きな作品。

原作ゲーム(PSP版)プレイ済。大好きな作品だけど12話で魅せるにはアニメとしてかなり厳しい内容だった。
このゲーム独自の専門用語が多く、説明不足ではっきり言って初見に厳しすぎる。
気になったのが作画 予算不足なのかOPも静止画が多く作画の乱れが目に付いた。
それでも、制作スタッフ様方のアニメ化に対する熱意が公式ブログや、イベントを通じて感じられて、本当に素晴らしかった。本当に有難うございます。
アニメ化のおかげで原作ゲームをプレイする勇気が出て、大変楽しむことができました。この作品を通じて遠くに住むファンの方と友達になったり、キャラデザのpako様好きの素敵なお友達が出来たりと、私の中で宝物のような大切な作品になりました。

長文の感想と雑記、考察が含まれるので面倒だと思ったら気にせずブラウザバッグしてください。
”アニメ見ててここがわからなかった”等感想を持った方は一緒に悩みましょう。

<SRXの魅力>
・発売されて6年経ったゲームなのに未だに根強いファンが多い
・キャラクターデザインのpakoさんの絵がキャラの男性的な魅力と色気を100%引き出してる
・キャラソンや主題歌が最高に良い \ってか、声優さん歌うまッ!/
・キャラクターが一癖あって短所さえ人間味がある
・豪華声優!
・イケメン揃い(サブスタンスから漂うペルソナ感が半端ない♪)
・独特な世界観が考えるほどに面白い
・変身ヒーロー&バンドマンが嫌いな女子は少ないと思う
・ヒロインが女子ウケがイイ感じで良いキャラ

<SRXについて>
”スカーレッドライダーゼクス”略して「SRX」
SRXと聞いて、ヤマハのバイクやスーパーロボット大戦が思い浮かんだ方もいるでしょう。
元はレッド・エンタテインメント制作のゲームです。
(レッド・エンタテインメントと言えば、ハドソンと共同制作の天外魔境シリーズや、セガと共同制作のサクラ大戦シリーズが有名)

スカーレッドライダーゼクスの”ゼクス”はドイツ語で”sechs”
”6”です。この6という数字に大変縁がある作品でして、
2010年7月1日がPlayStation 2で発売された日で
それからちょうど6年の月日を経てようやくアニメ化されました。

6年前の作品なのでアニメは若干作画や雰囲気が古い気が・・。変身シーンやノリも古いけれどダサ面白い・・。
バイクのデザインがまさに修正テープ ヨウスケ君のダサTが健在で逆に安心
ヒロインの名前が”アキラ”と男性名なのでBLと間違われますが、ヒロインは女性です。

内容的には、他の乙女ゲームアニメ化作品と違って劇中で殆ど歌ってません。ミュージカルみたいに”突然歌うよ~”のような気恥ずかしくなることは無いので大丈夫かと。個人的にキャラクターデザインのpakoさんの絵が存分に生かされているところがとてもポイントが高い。

<SRX用語> 
メインスタンス→サブスタンスに選ばれた第6戦闘ユニットのメンバー
レゾナンスすることによってメインの体にサブの人格も同居した一体のライダーになる。
サブスタンス→紅の世界に生まれ、人間や音楽や芸術など、青の世界にしか存在しないものに興味を示して移住した者。自らの意志でLAGに協力してくれている。
ナイトフライオノート→紅の世界の住人。青の世界を侵略しようとする敵
レゾナンス→サブスタンスとの変身&融合
琉球LAG →石垣島と西表島に跨る対位相外防衛機関
紅傷→ライダーは利き手と逆の掌に十字の傷が刻まれている
Odd-I's→原作ではユニット結成時期に敵の攻撃が沈静化して戦う機会を失ったからロックバンド「Odd-I's」(オッドアイズ)を組んだ。言いだしっぺはまとめ役&面倒見の良いユゥジ。

(ちなみにナイトフライオノートとサブスタンスは実質は同じ
単にLAGが敵か味方か話が通じる相手かで分類を分けてるだけ)

<キャラ一人ずつ感想&profile>
駒江 クリストフ・ヨウスケ ツァール・ツヴァイ 声 - 鈴木達央 color・red
17歳。181cm 幼い頃に両親を亡くし、タクトの家で育てられた。
父は第4部隊の駒江ハイジ 母は科学者駒江 メアリー・ヨウコ。
幼い頃に両親を亡くし、タクトの家で育てられた。タクトとは幼馴染であり親友、そしてお互いを高め合うライバル。
常に料理のことしか考えてない料理馬鹿。魚の目がダメ

霧澤 タクト ツァール・アイン 声 - 宮野真守 color・blue
18歳。172cm 主人公の着任まではISのリーダーとして指揮の訓練も積んでいた。理屈っぽく理論的だが、天然な面もある。照れると超早口になる。
シイタケが嫌い 猫好きだが、猫アレルギー

津賀 ユゥジ ツァール・ドライ 声 - 近藤隆 color・orange
21歳。185cm 社会人経験が唯一ある最年長のライダー 
LAGを卒業後、ハコダテの実家で酒屋を手伝っていた際にメインスタンスに選ばれていた事実が発覚し、復帰。6人兄弟の長男坊で、家族や仲間を大切にする面倒見の良い性格。激情家で短気な面も。 趣味は釣り

鞍馬 ヒロ  ツァール・フィア 声 - 下野紘 color・pink
16歳。168cm 女の子のような外見などが原因で苛められていた体験から内気な性格の人見知り。環境の変化が苦手で警戒心が強い。綺麗な石を集めるのが趣味

錫木 カズキ  ツァール・フュンフ 声:高橋広樹 color・purple
18歳。180cm 音楽を奏でる才能に溢れていて、独特の感性を持ち、日本語と英語を混ぜる(ルー語みたいな)発言が多い。
陰では優れた洞察力を発揮し、穏やかに状況を分析する知性も併せ持つ。
多分、この6人の中で一番冷静。

無月 ヒジリ ツァール・ゼクス 声 - KENN color・white
17歳。174cm 女慣れした言動と軟派な振る舞いが目立つ反面、実は真面目な一面も。実は{netabare}全滅した第5部隊の唯一の生き残り{/netabare}髪型と日焼けした肌から連想され”黒糖バナナ”とファンに呼ばれてる。唯一、紅傷の色が白い{/netabare}

<関係性>
保守派(変化を受け入れない・受け入れ難い)
タクト・ユゥジ・ヒロ
革新派(変化を進んで受け入れる)
ヨウスケ・カズキ・ヒジリ
ここでの”変化”はLAGに赴任してきたアキラ教官のことも指す。

ヨウスケ・タクト 
ライバル関係 二人共ボケ担当なので話が大変な事に・・お互いを高め合う存在

ユゥジ・ヒロ
共依存 頼られたい、必要とされたい ユゥジと
    頼りたい、必要としたい ヒロ。
ゲームでショッキング&ショッピングだったのが、最初のトラック1でユゥジの選択肢を違えると普段穏やかそうなユゥジから想像できない”よそ者はここから出てけ”みたいなのを言われる。
ヒロは最初から教官に敵意剥き出しで攻撃的&警戒心MAXで面倒くさい
”ユゥジ、この女追い出してよ~”の下りは女特有のあざとさと意地の悪さを感じた。

カズキ・ヒジリ
芸術家 作曲するカズキと歌が最高にうまいヒジリ。カズキの見抜く力と冷静さが遠慮なくずばずば指摘して反感買いやすいヒジリにピッタリ合う。

<10話からの霧澤 タクトの謎行動>{netabare}
小説のネタバレ含みますが、タクトは不審点を追究するなど懐疑的な態度があり、いきなりやってきた教官を最初は酷く疑っていたので、秘密を何かを知ったか石寺から聞いたのでしょう。
ポイントとして彼のサブスタンス”レスポール”が記憶処理の能力を持つ人造サブスタンスという部分。
ゲームでは伏線のように”何があっても貴女の意思で選択すること”というようなセリフを投げかけるので、クリスマスの時期には鍵を握ってた可能性がある。

彼女が優しすぎて戦闘で非情になれないと悟って自らを犠牲にしてグランバッハを物理的に捕まえて(構図的には若干無理があるけれども)アンカーを打たせ、
音楽さえない赤の世界の住人になったこと。これも全てアキラを極限状態まで追い詰めて”選択”を迫るためだったと思う。
原作ゲームではカズキMエンドとタクトエンド以外死亡するタクトだが、カズキMエンドでは”自分は結局道化だったのではないか”と言葉を残して後悔をしている様子。{/netabare}

<アキラについて> {netabare}
アキラは世界が生み出したシステム 黄金の女神(世界の柱)だった。
青の代表石寺と紅代表のグランバッハが最小限の犠牲で済むように始めたゲームが麻黄アキラ争奪戦だった。
戦争ではなくゲームなのは、お互いの命をかけずに駒を動かしてすすめるからだ。

彼女が選んだ人が望む世界(紅か青か)に変えることができる。
彼女自身が選べるわけではない。彼女が愛したスカーレッドライダーが世界を選ぶ。
ちなみに誰も選ばず愛さないと、青の世界の負け。
彼女の体を回収して記憶を消去して、仮に第6部隊全滅なら新たに第7部隊を作り直すだろう。

彼女は第6部隊まで5回死に、6回目生まれ変わって今に至る。
{netabare} 第4では目を、体の自由を奪われ、第5は興味があればゼノンの小説で彼女の最後と転生を見届けて欲しい。甘粕とヒジリに深く興味を抱く内容となるはずだから・・。{/netabare}

今回は、原作にないオリジナル展開で、第一話で言った「・・・ねばいいのに」はヨウスケにではなく、「(私が)」と教官自ら自分に向けたものだったと知る。
彼女自身が世界を選び、アキラが世界になってゲームは終了した。
ナイトフライオノート、サブスタンスが消えない共依存ENDであり、紅と青の世界は融合して一つとなった。{/netabare}

また、気が向いたらゲームの感想交えて追記します・・(燃え尽きたw)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 37

「ひろ。」 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

噛めば噛むほど味が出そうな作品の予感!(5話まで視聴して)。

※★の評価は暫定的なものです。最後まで見終えてから再度つけなおす予定です
 予備知識ほとんどナシでの視聴です。
 視聴のきっかけは、某まとめサイトさまでの記事で「ひどいアニメ」みたいに書かれてて興味↑。

>1話まで視聴して
あれ?、これ結構好みかも^^
今wiki見て初めて知ったのですが、ゲームのアニメ化なのですね。・・それも乙女ゲーム!?。

熱血ヒーローものっぽいけど、ライダーシリーズもの感もあってなんか新鮮。
基本は王道路線かと思いきや、いい感じにいろいろシュールな演出に溢れてて意外性が心地よい。

宮野さんが参加されてる事を全く知らなかったのですが
早々に登場してきてテンションUP!。
さらに、え!?、聴き間違い??。名前がタクト!???。
うわあああああ、ここだけは変えてほしいwww。

音楽ネタも今後たくさんブっ込んでくれそうな前振りの1話だったので
そちらもあわせて楽しめそうです♪。

他作品では見られないような、へんてこりん感が癖になりそうな予感です。


----------------------------------------------------------------------------
>5話まで視聴して
自分が最も好きな作品であるSTAR DRIVERのタクトくん(宮野さん)と
同じ名前&同じ声優さんカブり!?・・ということで
最初は少し反射的な拒絶感もあったのですが
だんだん慣れてきて、こっちのタクトくんもアリだな~って思えるようになってきました。
2話か3話あたりのタクトくんのセリフが少し説明的過ぎというかクドい感じに
思えてしまってたのですが、4話あたりまでくると
クールなんだけどバカ真面目で不器用な真っ直ぐキャラなのかな~って思えてきて
だんだん好感が持てるようになってきました。
(それに何といっても宮野さんが魂と愛情を注ぎ込んでいるキャラでしょうから^^)

それと、なんか意識して比較しながら見てると所々似てるような要素があって面白い。
     (さらにEVA要素もベースに敷かれてる感じでさらにカオスw))
~今、思い浮かぶところだけあげてみると~
・舞台が南の島:OPラストの海をバックでの勢揃い絵が、一瞬あっちの作品かと錯覚するほど
        2話での波が押し寄せてくる砂浜のカットが、自分の記憶と重なってうれしい
・学園(日常)パートと戦闘パートの二部構成
・サブスタンス:あっちでいうサイバディ的な感じ?
・レゾナンス:あっちでいうアプリボワゼ的な感じ?
・十字の傷:本作では手だが、あちらではタクトくんの胸に
・「○○がいないと○○なんだから」:!!!!!!!!
~とまあ、半分こじつけ感いっぱいで勝手に楽しみながら観ています♪~

キャラデザインは最初微妙かな?って思ってたのですが
慣れてくると人物のキャラデザインがとても自分好みだと気付きました!。
少しとがっている感じでスラッとした投身。
瞳の色が変化するのも、つい最近やっと気付いたのですが
各キャラ固有の色っぽくていい感じですね。
今のところ個人的にキャラの性格や言動で好きなのはカズキかもです^^。

作品全体としては
BGMの琉球っぽいお気楽な感じがとてもいいですねえ♪。
あと、バカなやり取りがとても好きです。「なんだその○は?」のくだり、とても気に入った。

シリアスっぽい感じも適度に遊びゴコロが加えられてる感じで興味そそられます。
1話での某キャラのセリフ「○○○いいのに」ってのは
やっぱ赤青でいうと青系なのかな?。○を司っているのかな?と想像。

なんかだんだんハマってきてて、原作?のゲーム版にも興味出てきています。
とりあえず某動画サイトさまで某実況プレイ動画など見てみようかと思っています。
(もはやドハマり中??)

★の評価、UPしました!。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 15

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

これ…原作は「乙女ゲーム」だったんですか!?

この作品の原作ゲームは未プレイですが、完走してレビューを書くためにwikiをチラ見するまで、原作が恋愛ADGで所謂「乙女ゲーム」だという事を全く知りませんでしたし、視聴中に気付く事もありませんでした。

ゲームでは、麻黄 アキラが戦闘指揮教官として6人のライダーに指示をだしながら親睦を深めていく…のだそうですが、展開的にはゲームもアニメも終盤までは概ね変わりない感じなのでしょう…
ただ、アニメはゲームと異なりアキラという特定の人物の視点で物語が進むわけではなく、アキラもライダーも同じ遡上で物語が描かれています。

物語の舞台は琉球…地球は「青の世界」と呼ばれており、「紅の世界」の生命体からの襲撃に脅かされていました。
この紅の世界の生命体と戦えるのが、もともとは紅の世界の住人でしたが青の世界に興味を抱いて移り住んだサブスタンスに選ばれたメインスタンスの人だけ…

物語は、紅の生命体との戦闘の最前線でスカーレットライダーを指揮するため、アキラが琉球に配属になるところから始まります。

琉球には最初に5人のメインスタンスが存在しており、彼らは戦闘時以外はロックバンド「Odd-I's」として活動したり、趣味に明け暮れていたりとめいめいに限られた時間を漫喫しています。

そんなメインスタンスのメンバーは以下の通りです。
・駒江 クリストフ・ヨウスケ(CV:鈴木達央さん)17歳。サイドギター担当
・霧澤 タクト(CV:宮野真守さん)18歳。メインギターとボーカル担当
・津賀 ユゥジ(CV:近藤隆さん)21歳。ベース担当のバンマス
・鞍馬 ヒロ(CV:下野紘さん)16歳。ドラム担当
・錫木 カズキ(CV:高橋広樹さん)18歳。キーボードと作詞作曲担当

こうして頭を整理してみると、確かに原作がゲームと言われると納得です。
戦闘:バンド:趣味その他の割合が4:4:2程度とバランスが取られている上、キャラも万遍なく登場していましたから…

でもゲームの様にアキラがライダーにちょっかいばかり出している展開では間違いなく途中で飽きてしまったと思うのですが、この作品…それだけじゃないんです。

一つはサブスタンスのメンテナンス担当として派遣された明坂聡美演じるハコとアキラの物語…
女の娘同士で意気投合した二人が友達になるのに、そう時間は必要ありませんでした。
物語の進展に伴い窮地に陥るハコとアキラ…
全てを否定されたハコに対して友人であろうとするアキラ…
その方がより自分を危険に陥れる事になると知っていても…
そんなアキラに薄情になんかなれません…
ここからは優しさと感謝に溢れた展開が…見ているこっちも貰い泣きです。

そしてもう一つは紅の世界の生命体との戦いは本気の命懸けだという事…
目の前には絶望が…でもその中で唯一見えたわずかな光明が心をグラつかせます…
でもその光明を掴むという事は禁忌を犯すのと同じこと…
きっとそれで苦しむのが自分だけなら苦しまずに選択する事もできたでしょう…
でも、苦しいのも痛いのも自分じゃないんです…
どっちを選択しても苦しみは変わらない…心がより痛むかそうじゃないかの2択…
でも、本当の選択は別に用意されており、これまでの選択は通過点でしかありませんでした。

アキラとライダー達の出した答えは…
気になる方は是非本編でご確認下さい。

オープニングテーマは、ヨウスケ&タクトで「青と紅のフォルツァート」
エンディングテーマは、ヒジリの「old revelation」

1クール12話の物語でした。
乙女ゲーム的展開でも抵抗無く視聴できる方、或いは気になる声優さんが出演されている方にはお勧めできる作品だと思います。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 12

69.2 9 侵略で陰謀なアニメランキング9位
ロードス島戦記(OVA)

1990年6月1日
★★★★☆ 3.8 (135)
681人が棚に入れました
暗黒皇帝ベルドに率いられたマーモ帝国軍と「至高神ファリス」を奉じる神聖王国ヴァリスを中心とする国々との戦い(英雄戦争)を背景として進む。アラニア王国出身の若き戦士パーンは、亡き父と同じ騎士になる夢を求めて仲間と共に冒険の旅を続けるうちに、英雄戦争の狭間で暗躍する「灰色の魔女」カーラの陰謀に巻き込まれ、「大いなる破壊」を回避するため「光と闇の均等」を説くカーラの言葉に戸惑いつつも誘いを断ってフィアンナ姫を救出し、自らの進むべき道を求めヴァリス王国に向かう。そしてマーモ帝国とヴァリス王国の緊張が高まる中、カーラの考えがロードス島の平和と相容れないものであると悟ったパーンらは、六英雄の一人である大賢者ウォートに助力を求め、遂にカーラの居場所を突き止め魔女に挑む。

ポール星人/小っさ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

国産ファンタジー路線の元祖的作品ですが

 雑誌コンプティークのテーブルトークRPGのリプレイ記事から生まれた作品ですね。PCゲーム誌なのに袋とじが付いてるという謎雑誌でしたw
私もそのリプレイ記事が面白くて読んでましたけど、別にストーリーがどうのって代物では無い訳です。ゲームのリプレイ記事ですからね~。
テーブルトークRPGって、こういうモノなんだという紹介として面白かったんです。当時はそういうもの扱ってる雑誌と言うとHJ社のタクティクス誌が有りましたが、ちょっとコアな非電源なゲーム好き向けの専門誌でしたから。
 そのリプレイのキャラ使って小説化されたのがコレですが、正直私は序盤しか楽しめなかったです。カーラがウッドチャックに乗り移るとこ迄。

 この作品って、それまでの西洋のファンタジー物の基礎知識、神話や言い伝えと言う物を熟知した原作者が生真面目に日本風にアレンジした日本人への正統派ファンタジーへの誘い的な作品だったと思うんですよね。当時の私ら世代はそういうモノに飢えてた世代ですから、ロードス島戦記と言う小説もアニメも"新しいもの"だったんですよね。
(もちろんガチのヲタは当時でも知ってたでしょうが)
竜が吐くものは炎じゃなくてブレスなんですよ。赤いドラゴンは他のドラゴンに比べて知能は低いんですよ。そういうファンタジーの基本すら私達普通の人達にゃ「へ~ほ~なるほど~!」って時代だから、この作品の価値は高かったんではないかなと。
ファンタジー物と言う言葉を免罪符にして好き勝手に都合よくアレンジした作品では無いが故、多分今見るとさほど面白くない。西洋の古典ファンタジーこそ正とする生真面目な作品ですので、今の若い方は見てもさほど面白くないと思います。
でも、当時間違いなく価値のあった作品であった事は疑いようも無い事実ですので、日本製ファンタジー物アニメの過去の検証という視点で参考に見られるのは宜しいんじゃないかと。



因みに私は同じ当時のコンプティークからの作品なら「ラプラスの魔」の方が俄然面白いと思いますが、アレはアニメにすらならなかったですね。残念(汗)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 7

plum さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

和製ファンタジーの古典

(2012/8/27修正)

1990年~1991年にかけてOVAとして発売。水野良による同名小説(キャラデザ:出渕裕)が原作であり、ライトノベルの走りとか、和製ファンタジーの礎を築いた作品と言われています。本当の意味での原作は、1985年からコンプティーで連載されたDungions&DragonsというTRPG(テーブルトークRPG)のリプレイ記事です。私はこのリプレイ記事をリアルタイムで読んでいましたので、ロードス島戦記には特別思い入れが強いかもしれません。

TRPGと言われても、知っている人は少ないでしょうね。簡単に言うと、机の上で、紙と鉛筆と数種類のダイス、そしてメタルフィギュアを使って行うゲームです。主にファンタジーを基本とした世界で、決まったシステムのもと、GM(ゲームマスター)とプレイヤーの会話を中心にゲームは進行されます。キャラクターを動かすのではなく、会話を含めてキャラクターを演じる=正にロール・プレイすることが大きな魅力です。よって、ロードス島戦記のキャラクターというのは、TRPGで演じられたキャラクター、そしてプレイヤーの性格や行動が元になっているのです。

さてOVAですが、小説同様に今となってはストーリーの荒さが目立ちます。ただ、その緻密な作画と結城信輝の魅力あるキャラクターデザインは、今見ても全く古さは感じません。ストレートで古典的なファンタジーの世界があります。ちなみに、自分の中ではTV版は無かったことになっています・・・。

22年前、角川が巨費を投じて製作したOVA。私の中では、今でもトップ10に入るアニメです。未見の方は、お暇なときに一度どうぞ。あなたも、ディードリットの虜になるかもしれませんよ?

投稿 : 2024/05/04
♥ : 12

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

日本のファンタジーを語る上では外せない作品

自分の人生に最も影響を与えた本です。アニメ、漫画、ラノベ、全てを通して、自分的No.1は、ロードス島戦記の原作です。

人生で初めて読んだラノベ。学校に持ってく本を探していたら、たまたま本屋で安く束売りされてたんで買っただけ。それがまさか、こんな歴史的な名作だったとは(偶然の出会いに感謝)。

エルフは高慢ちきで耳が長く、動きが素早い。なかなか子孫ができない。ドワーフは大酒のみで力が強いが、手先が器用で装飾品などを作るのに適している。

そんな、ファンタジーの「当たり前」を、日本で初めて紹介したのが、このロードス島戦記。(世界初ではない)

日本の国産ファンタジーとしては、シリーズ累計1000万部を超え、「ドラクエ」「FF」と並び、草分け的な作品です。

(TRPG版は)ラノベの老舗、角川スニーカー文庫の初作品でもあります。

まあ、とにかく、偉大な作品ということです。

さて、アニメですが、原作ファンからすると、やっぱり不満は残ります。(尺が限られてるからしょうがないけど)色々カットしてるし。作画と音楽は素晴らしい。作画は、今見れば古くさいですが、同時期の作品の中では高クオリティー。音楽は、いずれも透明感があり、幻想的で、ロードスの世界観をよく現しています。初めてサントラ買っちゃいましたし♪

とにもかくにも、原作小説を読んでほしい。それだけですな。正統ファンタジーとはこうあるべき、という教科書みたいな作品です。

初代ヒロインのディードリットは、歴史上一番可愛いエルフです! それだけでも、観る価値はある(笑)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 32
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