兄妹で冒険なアニメ映画ランキング 6

あにこれの全ユーザーがアニメ映画の兄妹で冒険な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月04日の時点で一番の兄妹で冒険なアニメ映画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

65.5 1 兄妹で冒険なアニメランキング1位
ブレイブストーリー[BRAVE STORY](アニメ映画)

2006年7月8日
★★★★☆ 3.6 (443)
2622人が棚に入れました
三谷亘(ミタニワタル)は小学5年生。どこにでもいるような、普通の少年だった。ある日、幽霊が出ると噂される"幽霊ビル"で、要御扉(かなめのみとびら)に出会う。そこを潜り抜けると、亘たちが住んでいる現世(うつしよ)とは違う不思議な世界・幻界(ヴィジョン)が広がっていた。数日後、夜中に目が覚めた亘は、気分転換に散歩に出かけたが、たまたま幽霊ビルで隣のクラスの優秀な転校生・芦川美鶴(アシカワミツル)が上級生に痛めつけられている現場に居合わせてしまう。助けようとした亘もまた暴力を振るわれるが、亘によって解放された美鶴は魔術を使って漆黒のバルバローネを呼び出した。そして、上級生に反撃する。最後には、バルバローネは上級生たちを飲み込み、消してしまった。夢としか思えないその光景が亘の心を掴む。そして美鶴は姿を消した。

renton000 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

ザ・子供向け!

あらすじは他の方のレビュー等をご参照ください。

 初見でした。2時間の作品。原作未読。
 ボーイミーツボーイから始まる冒険ファンタジーです。キャラが立っていて、喜怒哀楽があって、ハッピーエンドであるなど、子供向けの要素がふんだんに織り込まれています。
 ややペースが早いかなという印象を受けましたが、小学生くらいの子供が2時間飽きずに見続けるためには、このくらいのペースでまくし立てる必要があるのかもしれません。現実世界における起承転結と、ファンタジー世界における起承転結が明瞭なので、分かりにくいという印象は受けませんでした。

 主人公のワタルも友人のミツルも、家族にトラブルを抱えていることが物語の基礎にあります。そしてワタルは、家族関係を取り戻し、ミツルを助けるために冒険を進めていきます。
 子供にとっての根源的な恐怖は、親の死にあると思います。次点として、家族との不和、友人の死や友人との不和といったところでしょう。もちろん大人にとっても同様の問題はあるのですが、子供の世界は大人の世界よりも圧倒的に小さいため、身近にいる家族や友人に関する問題の比重はかなり大きいものだと思います。そのために、作中では、ワタルと冒険仲間との人間関係をあまり描かずに、ワタルとミツルの行動原理である家族関係と友人関係を中心に据えたのだと思います。
 エンディングもハッピーエンドと言えるものですし、子供向け作品としては良作だと思いました。


 ただ、大人の視聴に耐えられるかというと、かなり厳しいものがあると思います。
 大人は、意識しているかどうかは別にして、状況に対する説明を必要としてしまいます。例えば、家族の不和という問題があったときに、子供なら「それはイヤだ」という感情だけで行動することが出来るのですが、大人は感情だけで行動することは困難です。「なぜそうなったのか」「解決策は何があるのか」など、行動するためにより多くの情報を収集しようとしてしまいますし、そのような思考から抜け出すことは出来ません。
 この作品では、家族関係のトラブルは冒険のきっかけに過ぎないものですし、ワタルとミツルの関係の描き方も十分であるとは思えません。主人公の成長の過程やそれ以外のストーリー全般についても説明に不足しています。掘り下げようと思えば掘り下げられるだけの題材は揃っていますが、そこに対する言及は非常に薄いという印象を持ちました。でも、それが悪いというのではなく、大人の行動原因としては不足しているが、子供が行動するには足りるものであるということなのだと思います。つまり、子供が分かる範囲で描いてあれば十分なのだというスタンスに立っているのでしょう。

 物語の最後で描かれるハッピーエンドも、大人にとってはあまり納得のできるものではありません。古典的な手法ですが、病院のシーンとかで「死んだ人に涙が落ちたら生き返った」みたいなものってありますよね。「思いが生んだ奇跡だ!」みたいなやつです。問題解決の方法として、原因と結果にミスマッチが起こってしまっているパターンです。この作品に使われているエンディングは、このような手法の亜種というべきもので、感情以外の情報を求めてしまう大人から共感を得るのは厳しいでしょう。
 ただ、個人的には、子供向けの作品としてはこれでいいのだと思います。ドラえもんでもポケモンでも、いわゆる子供向けを謳っている作品は、ご都合主義だろうが原因と結果のミスマッチだろうが何でも使って、全力でハッピーエンドを目指してもらいたいと思っています。また、こういう手法で満足できることが、子供の特権なのだと思います。大人は楽しめないかもしれないけど、子供なら確実に楽しめる。そういう意味では、この作品は子供向けとして成功したといえるのではないでしょうか。

対象年齢等:
 小学生くらいの、特に男の子に好まれる作品だと思います。
 これ以外の世代の方は、子供向けであることを十分に理解した上で視聴した方が良いでしょう。大人の視点で子供向け作品を見ても辛いだけなので、大人が大人として楽しむために見るのは推奨しません。子供の視点に立てば、楽しめる作品だと思います。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 3
ネタバレ

もふ(´-ω⊂゛) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

王道ファンタジー

ブレイブ・ストーリー
物語3.0 キャラ2.5 音楽3.5 作画3.5 声優3.0
原作未読の私でさえも「これはめちゃくちゃ省いただろ!」と思うような構成でした(毎回こんなこといってる気がします)。
1つ1つのエピソードが薄いし、動機もキャラ立ちも弱い。箇条書きのようなアニメ。原作の要点だけを集めてつなぎ合わせましたよみたいな感じです。
しかし、子供向けアニメとしてはテンポよくとんとん話が進んでいったほうが良いのかもしれません。大人が見ると少し薄っぺらく感じてしまい説明不足なところが多かったりしますが。原作の量からしてどう考えても2時間では足りないだろうと。テレビアニメでじっくりやるか、2部構成にでもしてやったほうがよかったのではないかと思えます。

{netabare}
物語3.0:
「運命を変えるため、異世界へ飛び込む!」といった王道ファンタジー。大学で習ったプロップの物語論にこれでもかというくらい忠実なお話でした。
1つ1つのエピソードをとして主人公が成長していく―。というのを想像していました。
しかし、あまりそんな感じは見受けられなかったです。制作側のテーマはそうなのだとは思ういますが、見終わったときに率直に「こいつ、何が成長したの?」と思ってしまいました。終盤のワタルの台詞から『当初は自分の希望を叶えることだけを考えていたワタル』が『自分の希望のためにすべてを犠牲にしようとしたミツルが滅ぶ姿』を通して『人生は(自分に都合のよいことばかりではないから)辛いことも受け入れていかなくちゃ!』という結論に至ったということになりますが。特に自分のことだけを考えていたワタルも描かれていませんし、つらいことも受け入れなければならないことを学んだ場面もない(急に言い出した)。主人公が苦悩する場面がほぼなく、謎の声?に受動的に動かされる存在となっていました。しかし、これは謎の声を援助者・委任者、はたまたトリックスター的存在だと置き換えれば、ワタルが受動的に踊らされていたのも仕方のないことだと考えられます。そうでなければ存在できなくなる物語も多くありますから(特にライトノベルの主人公なんかは周囲に振り回されることが多いと思いますし)。
とにかく、私としては大学でならった内容がそのまま体現されている(しかもわかりやすい)ようで分析対象としては面白いものがあるなと感じました。
ただ、いちアニメファンとしては少し物足りなかったかなと思う内容でした。

キャラ2.5:
個人的に2.5はまあ、普通なので。特になんとも思わないといったところでしょうか。
ただ、先ほども申しましたようにキャラ立ちは薄く魅力もあまり引き出せていないとは思いますが、プロップの物語論通り主人公、委任者、援助者、偽の主人公などなどがキレイに表れているなと。主人公=ワタル、委任者=お母さんを思うワタルの心又は謎の声、援助者=謎の声、偽の主人公=ミツルでしょうか。

音楽3.5
アクアタイムズの「決意の朝に」。めちゃくちゃ懐かしいです^^
すごくヒットしましたよね。私も小4?小5?当時は朝の会の歌がこれでしたよ。
余談ですが、「朝の会」は全国共通なんですかね。私は大分の出身なのですが。「朝の会」というのは、各クラスで行われる朝礼(ホームルーム)みたいなものです。以前にも大分では普通に使っていた「日課表」という言葉を使ったら通じなくて^^;標準語だと思っていたので驚きでした!訳すと「時間割」にあたるのでしょうか。日課表のプリントには「時間割」と書いてあるのに、口語的には「日課表」で会話してましたから不思議です。

作画3.5
ちょっと観たのと感想を書いている今が時間的に空いてしまいまして。メモ書きには作画3.5という風に書いてあるんですが、なぜ3.5なのかは書かれておらず。
たぶん良かったんだと思います。

声優3.0
ワタル役の方はお上手でしたね!感情の高まるシーンになるとやっぱりどうしてもプロの声優さんとは開きがでてしまうのですが、それでも上手でした!
そして大泉洋さんは何者なの!?めちゃくちゃうまいですよね、普通の深夜アニメとかに出ててもわからないかも!
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 2
ネタバレ

らしたー さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

そりゃねーよ…。あんまりですよ…。

なるほど。
評判が悪い理由がなんとなくわかった気がしました。


基本的には「世界への関わり方」を描いたお話だと、解釈しています。

小さい頃って、「自分が世界の主人公である」という考えに陥りやすくて、自分が願いを遂げるために世界があるんだ、という子供特有の独善感と、どうやって折り合いをつけていくかを、ビジョンにおけるワタルとミツルの行動を通して描きたいんだろーな、と。

目的のためには手段を選ばない(と自分にいいきかせて行動する)ミツルと、まるで流されるかのように世界(ビジョン)の要求に対応していくワタルとの対比をもって、あたかも視聴者に「どちらが正しいのか」の判断を迫ってくる構成をとっており、コレどうやって最後オチをつけるんだろうかと不安になっていたら、


{netabare}
「ピンポンピンポーン! 正解はワタル君でした!」
{/netabare}


というお話でした。

そりゃねーよ…。あんまりですよ…。

※以下、ネタバレで。

{netabare}
まあ、ワタルが勇者でミツルが黒魔術師な時点でイヤな予感はしてたんですが、ほとんど最悪といっていいくらいのダメな着地をしてしまったんじゃないかと。

最後の方で、心の葛藤を表現した「自分の影」との闘いがあるけれど、あの場面、どうしてワタルにだけフィーチャーするのかわからない。おそらくミツルは、ワタルとは逆に、「自分さえよければそれでいいの?」という心と対峙していたんでしょう?

ここを同列の重みで描かない時点で、ああ、すでに決まった答えを子供に教えてやるアニメなのね、とすごく悲しい気持ちになってしまった。

あの「影との戦い」こそが、テーマでしょうよ。

悩んで、疑って、自分を見失って、それでも最後に自分の意思で物事を選択しようと決意する、そのプロセスが大事なんでしょうが。「正解はワタル君でした!」って、もっとも安易で唾棄すべき着地点ですよ。正直、大人としてのバランス感覚を疑うレベルであります。

それだけならまだしも、輪をかけてずっこけたのは、最後の方で「つらくても運命を受け入れて自分で未来を作っていきたい」とか、唐突にまったく別のテーマが顔を覗かせるわけだけど…。


いやいや、そーいうお話じゃなかったじゃん?


「運命を受け入れる」なんてテーマは、最後の方の正味3分くらいしか描かれてませんがな。

もし、もしですよ、仮にそーいうのも副次的に描きたかったのであれば、あの噴飯モノのラストは絶対にやっちゃいけないことでしょうが…。全部ぶち壊しですよ。

とにかくも、伝えたいことがブレている、という、私がもっとも嫌うタイプの脚本です、これは。視聴された方が「イミフ~子供だまし~」って憤慨するのも、もっとも話ですよ。

ワタルの動機にしても、「家族を取り戻したい」なのか「母親を助けたい」なのか、どちらに動機のコアがあるのかも曖昧なまま進行しちゃうしなあ。
{/netabare}

まあ、「未知なる世界で大冒険!」ていうファンタジーものとしてのみの評価であれば、悪くはないんじゃないでしょうか。

それ以外の見方をすると、これはちょっと厳しい…。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 5

68.6 2 兄妹で冒険なアニメランキング2位
クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶジャングル(アニメ映画)

2000年4月22日
★★★★☆ 3.8 (190)
1311人が棚に入れました
しんのすけや幼稚園の子供たちも夢中になっている『アクション仮面』の映画最新作「南海ミレニアムウォーズ」が公開される。アクション仮面の敗北を示唆する予告にしんのすけはどぎまぎし、野原一家・風間と風間のママ・ネネとネネのママ・マサオとマサオのママ・ボーちゃん(いつも通り親は不在)は、映画の完成を記念した豪華客船ツアーに参加し、船の旅を満喫する。一方、いつもの春日部は、しんのすけ達がいなくて一部はのんびりしたり、少し寂しかったりする人達もいたのであった。そして夜。待ちに待った船上試写会が始まった。だが、その試写会の途中で上映が突然ストップ。謎のサル軍団が現れてツアーに参加している全ての大人達とアクション仮面役の郷剛太郎を南の島へ拉致し、子供達だけがとり残されてしまった。しんのすけ・風間・ネネ・マサオ・ボーちゃんの5人から成る"かすかべ防衛隊"は、大人達を助けに行こうと、豪華客船に置いてあったジェットスキーを暴走させ、南の島へと上陸。さらに、ひまわりとシロも彼らを追って船を飛び出す。

声優・キャラクター
矢島晶子、ならはしみき、藤原啓治、こおろぎさとみ、真柴摩利、林玉緒、一龍斎貞友、佐藤智恵、玉川砂記子、萩森侚子、大塚智子、川澄綾子、立木文彦、高田由美、富沢美智恵、三石琴乃
ネタバレ

れんげ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

『正義の味方は、タマタマも丈夫なんだね♪』 『当然だ!』

劇場版クレヨンしんちゃんの第8作。
2000年公開。


【前置き】

原恵一さん、脚本&監督作品の第4弾。

前作に引き続き、公開前の予告とは異なる内容から(私の中で)物議を呼びましたが、じゃあ今回も面白くなかったかと言われると、そうではなく。
実際、1作目以降ずっと下り気味だった興行収入も、本作で初めて右肩へ上がったそうです。

さて、第6作が「ぶりぶりざえもん」の映画だとすると、この第8作は「アクション仮面」の映画です。
こう言うと、第1作の「アクション仮面VSハイグレ魔王」が既に…と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、本作ではヒーローとしてのアクション仮面ではなく、俳優としての「アクション仮面=郷 剛太郎(ごう ごうたろう)」がメインの作品なのです。

勿論、しんちゃんも大活躍しますけどね。



【あらすじ】

『アクション仮面』の映画最新作の公開を記念して開かれた豪華客船ツアーに参加した、野原一家とカスカベ防衛隊の家族一同。

アクション仮面を演じる「郷 剛太郎(ごう ごうたろう)」と顔見知りのしんちゃんは、特別ゲストとして客船に来場した彼と挨拶をした後、客船で公開される映画を楽しみにしていました。

しかし放映の途中、突如客船に乱入した猿に大人達が捉えられ、近くの無人島に連れ去られてしまったのでした……。



【論じてみる】
{netabare}
まず本作は、これまでどこかしかで表現があった魔法的なファンタジー要素が、一切無い作品です。
故に、しんちゃん達カスカベ防衛隊の、地力が見れるのがポイントですね。

常識人の風間君、泣き虫のマサオ君、博識のボーちゃん、そして…回を重ねる毎に暴力性を増すネネちゃん、。
猿に連れ去られた大人達を探しに行こうと、無人島へと突き進むこの5人の活躍は、少々尺稼ぎ感のようなエピソードもありましたが、総じて小ネタが一杯で楽しめました。

今作で一番笑わせてくれたのは、「マサオ君」でしたね。
本編で、お嬢様の「酢乙女あいちゃん」に恋をしたマサオ君は、今作ではピンチの度にその名前を出され、乗せられることで性格が豹変し、奇想天外な行動の数々を見せつけてくれました。
初期から比べると、なんとも濃いキャラになったことで……。

しかし頭の中が あいちゃんで一杯のマサオ君は、崖で手を差し伸ばしてくれたネネちゃんに対し、ふいに

「ありがとう、あいちゃん!」

と言ってしまい、思わず手を離されてしまう場面も……。
「いけない!」と言っていたネネちゃんでしたが、その本心が故意でないことを願ってやみません。


後は、その5人を追いかける「ひまわり&シロ」の奮闘も良かったですね。
ひまわりも勿論ですけど、いやはやシロの万能っぷりが凄まじかったです。
一家に一匹ですね、この綿飴犬は。

ひまわりが皆に追いついた時、しんちゃんを見て緊張が解けたのかふいに泣きだしたシーンは、少~し目頭が熱くなりました。
その涙を優しく舐めるシロも、また優しいんだからもぅ。

そうそう。
ここで、ひまわりから貰った哺乳瓶を回し飲みするシーンの、風間君にも笑かされました。

しんちゃん「トオルちゃん、ママのオッパイ美味しい?」

風間君「うん、美味しいよ、ママ!…………………あっ………。」

誰一人笑うことなく、一同の目が風間君に集中した瞬間でしたね。
しんちゃん、なんというトラップを……www



さて、本作のボスキャラ、無人島で猿達を従える「パラダイスキング」。
これまでのボスキャラと違い、仲間は猿のみなので、総じて本作のオリジナルキャラはパラダイスキングのみ。
そう考えると、少し作品の色が薄い印象ですね。

実際、彼のエピソードとしても、日本を飛び出し無人島に住もうとした動機など無明瞭な部分があり、どことなくキャラ立ちが不安定です。
子供達に人気のアクション仮面を屈服させることの意義はまだしも、大人達を連れ去った理由が無理矢理アニメーターにして自分の自伝を作らせる為というのは、ちょっと首を傾げてしまいます。
見た目だけで言えば、ファンキーなアフロヘアーにダンサーのような奇抜なコスチュームが見栄え良いのですけど。

ただ、生傷だらけになりつつも猿を従えた実力は、正真正銘の本物。
ファンタジー要素が一切無い作品だけに、その格闘術や猿のような身軽な動きは、見ていて非常に格好良かったです。

そして、「貴様、まともじゃない!」と言い放つ郷 剛太郎に対し言い放った台詞

『まともじゃ王様は務まらねぇ。

 王様ってのは欲張りで、気まぐれで、残酷で!!

 ……退屈してるんだ。』

は、その残忍さが際立っていて、とても印象的でした。
{/netabare}



【アクション仮面を演じる、郷 剛太郎の咆哮】
{netabare}
ファンタジー要素が一切無い作品だけに、無人島で皆が助けを求めるのは、やはり俳優でありアクションスターである、郷 剛太郎さんでした。
ただ、本人が言う通り、アクション仮面とは架空の特撮ヒーローであり、彼はそれを演じているに過ぎないワケです。

しかし、子供達を人質にとられ、彼はアクション仮面としてリングの上で、パラダイスキングの言いなり通り、決闘をさせられてしまうのでした。
子供達の夢と、自分のプライドを懸けて……。


「柔道三段、空手三段、剣道ニ段、他にムエタイ、少林寺、サンボ、骨法、ブラジリアン柔術等…、カポエラも少々。」

っと、これだけの格闘技経験を持ち合わせている剛太郎。
しかし、ルール無用のジャングルで培ったパラダイスキングの変則的な攻撃は、それを上回るものでした。

「テメェみてぇなガキ相手のインチキヒーローとは、わけが違うぜ!」

この台詞に激情してしまった剛太郎の気持ちは、同じ男として…なんだか分からない気がしなかったですね。
だからこそ、心配しリングに近付いて来たしんちゃんに、うつ伏せのまま

「やぁ、しんのすけ君…。ごめんよ、カッコ悪くて…。」

と、言うことしか出来なかった彼を見るのは、とても胸が痛かったです。


ただ、涙ぐみながらも「アクション仮面」は絶対に悪者に負けない、と言い放つしんちゃん。
それに呼応して、子供達は勿論、大人達もリングに揃い

「ヘッ、まるでサルだな。」

と、皮肉めいた台詞を吐かれながら、皆で剛太郎を「アクション仮面」として応援していくのです。
それに涙した剛太郎が、空へ

「ウオォーーーー!!!!!」

と吠え、奮闘するこの一連のシーンは、曲の効果も合わさり劇中一番の名場面です。
勿論、ここで特上の蹴りをお見舞いした後に言い放った

「カポエラも使うと言ったハズだ。」

も、忘れられない名台詞です。



勿論、格好良いだけでなく、クレヨンしんちゃんらしいコミカルな要素も、しっかりこなしてくれますしね。
クライマックスで、しんちゃんが彼の「キン●マ袋」にしがみついたシーンが、それを物語っています。

しんちゃん「正義の味方は、タマタマも丈夫なんだね♪」

アクション仮面「当然だ!」

素敵ですね。
子供のこういう台詞に、平然とこう答えられる大人でありたいと、私は常々思います。
{/netabare}



【総評】

「アクション仮面」というキャラクターを最後まで演じ切った、「郷 剛太郎」の活躍と心情が何より魅力的な作品でした。

放映当時は、前作に続いて尺稼ぎ感のある中盤が鼻についたり、パラダイスキングという存在が不明瞭な点からも、そこまで評価はしていなかったのですが…。
今、まさに剛太郎の年代になって見返すと、彼の心情に深く共感してしまい、涙腺が崩壊しちゃいました。

シナリオ的には「んんっ?」っと思うところもありますが、それを補って余りある彼の奮闘は作中と同じく、子供だけでなく大人の心もバッチリ掴むのでは?と思いました。

ではでは、読んでいただきありがとうございました。


ちなみに、彼が吠えるシーンで流れる音楽「アクション仮面の闘志」は、劇場版でも個人的には3指に入る名曲です。
この曲を超える上位2曲は、次の作品の、あの2つの名シーンの音楽しかないでしょう。

次回作は、第9作「嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲」です。


◆一番好きなキャラクター◆
『アクション仮面 / 郷 剛太郎』声 - 玄田哲章さん


◇一番可愛いキャラクター◇
『野原ひまわり』声 - こおろぎさとみさん



以下、ひろしの痔について。
(※例の如く、どーでもいい話なので〆ます。)
{netabare}
作中、しんちゃん考案の「尻歩き」により並み居るサル達を屈服させる大人達でしたが、ひろしだけは持病の痔を気にしていましたね。

ここで思い出しましたが、いつぞや本編でしんちゃんが、ひろしの痔を周囲に話す際に、こう言うシーンがありました。


「オラの父ちゃん、長男なのに痔なんだぞ。」


一瞬何を言ってるのか分かりませんでしたが、このダジャレに気づいた時、ここまで頭の回る5歳児に、私は憧れすら抱いたものです。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 21

メア さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

猿サル猿サル猿サル

「しんのすけが主人公としてメインで活躍する作品を作る」
という方向で制作された作品らしいのです!w(゚o゚*)w

野原家加えて、多くの家族が豪華客船ツアー(『アクション仮面』の映画完成記念)にて、映画を視聴中に突然映画が止まってしまい、サルの軍隊(?)が襲ってきて、親たち(アクション仮面役含め)を連れ去ってしまうのです。
そして残された子供たちの中、かすかべ防衛隊のメンバーが救出に向かっていき、(後にひまわり&シロも)親たちを救出。そして、サルの統率者であるパラダイスキングの野望であるアクション仮面打破を防ぐのです。

今作はなかなか「おふざけ」と「シリアス(的な展開?)」がよく入り混じっていた。
 悪く言うと中途半端ですが、面白い作品でした。

縛られた親たちがしんちゃんの案で行う「大行進」は、昔見たとき真似した記憶が(出来なかったんですけどね・・・)あって懐かしく、これを必死でやったり熱く語る大人たちが面白おかしかったですねヾ(・ω・o) ォィォィ

投稿 : 2024/05/04
♥ : 4

シグマル さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

古い作品だけど

公開から10年以上経っているがいまだに色あせていない作品だと思います。

あらすじ
野原一家はアクション仮面の最新作の試写会を行う「南海ミレニアムツアーズ」という豪華客船ツアーに参加していた。しかし、試写会が始まるや謎の猿軍団が出現し、ひろし、みさえ、アクション仮面の役者さん達大人全員がさらわれてしまう。船に残されたしんのすけ、風間君、ネネちゃん、マサオ君、ボー君、そして妹ひまわり達は、大人がさらわれていった島へ上陸する。そこには猿軍団を支配するファンキーアフロ兄さんのパラダイスキングが大人達を奴隷にしていたのだ。果たして、しんちゃん達「かすかべ防衛隊」は、大人達を救うことが出来るのだろうか?架空のヒーロー・アクション仮面が、正義の為に戦う劇場版第8作。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 0

65.5 3 兄妹で冒険なアニメランキング3位
未来のミライ(アニメ映画)

2018年7月20日
★★★★☆ 3.2 (228)
862人が棚に入れました
とある都会の片隅の、小さな庭に小さな木の生えた小さな家。ある日、甘えん坊のくんちゃん(4歳)に生まれたばかりの妹がやってきます。両親の愛情を奪われ、初めての経験の連続に戸惑うくんちゃん。そんな時、くんちゃんが出会ったのは、未来からやってきた妹、ミライちゃんでした。このちょっと変わったきょうだいが織りなす物語。それは、誰も観たことのない、小さなお兄ちゃんの大きな冒険の始まりでした―

声優・キャラクター
上白石萌歌、黒木華、星野源、麻生久美子、吉原光夫、宮崎美子、役所広司、福山雅治
ネタバレ

ようす さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

ちょっとした奇跡がつながってつながって、今の私達がいる。

『バケモノの子』に続く、
細田守監督の長編作品。

細田監督の作品の中では、
『時をかける少女』が一番好きです。

8月ごろに劇場で見てきました。
(レビューは書いていたのに、投稿が遅くなりました^^;)

大きくない会場でしたが、満員でした。

少し遅めの時間帯だったからかもしれませんが、
大人しかいませんでした。(年齢層はバラバラ。)

もっと子どもが多いかと予想していましたけれど。
でも内容は確かに子ども向けではないかな。笑

100分ほどの作品です。


● ストーリー
4歳のくんちゃん(♂)に妹ができた。

妹・未来(みらい)の世話に追われる両親に対し、
くんちゃんは寂しさを感じる。

むしゃくしゃする気持ちから、
わがままを言ったり、未来に意地悪をしたり。

そんな気持ちで中庭を通ると、
不思議な世界と不思議な人たちに出会った。


細田監督の作品には
現実世界に溶け込んだファンタジー設定が多い気がします。

今回もそうですね。

くんちゃんは中庭を通して、
家族の未来や過去に触れます。

そんなこと、
現実世界ではありえないファンタジーですが、

出会った人たちから教わったことを自分の行動に活かしていく様子は、
ただの4歳児にも見えます。成長だねえ。

ただ、これまでの作品で感じた
“どうなるかわからないドキドキ”という点からは
遠かったように思います。

むしろ、刺激を期待せず、
日常系作品だと捉えたほうがいいぐらいですw

育児に奔走する両親と、
両親の愛が欲しいくんちゃんの、

ちょっと慌ただしいけれど、
振り返ってみると、幸せと奇跡が詰まった日常。

そんな中に、少しのファンタジーを織り交ぜて…
という物語でした。


≪ 脚本ではなく、絵で魅せようとしていた? ≫

だけどごめんなさい、
私には物足りませんでした。

それはドキドキな冒険を期待していたから、
というのもあると思うのですが…。

くんちゃんは不思議な体験を、
日を置いて何度も体験するので、
短編集のようにも受け取れる作品です。

ひな人形のエピソードは、
嫌いではないのですが、
やたらと時間がかけられていたような。

飽きてきたなーと思い始めたところに、
{netabare} 無駄に緊張感を持たせた、だるまさんが転んだのような、スローモーション。 {/netabare}

それほど重要でも見せ場となるシーンでもないのに、

「私達は大きなスクリーンで何を見せられているの?」と
なんだかあきれてしまいました^^;


しかし、作画はきれいだったしこだわりも感じられたし、
全体的に力が入れられているのが、よく伝わってきました。

キャラの表情も豊かというか、顔芸というかw

今回の作品では、脚本よりも、
こうした絵で魅せようとしていたのかな?

描きたかったシーンやキャラの表情を、
楽しんで描く。

それがこの作品の源なのだとして、
こちらもそれをわかった上での鑑賞であれば、
もうちょっと楽しめたかも。笑


● キャラクター
甘えん坊の4歳児、くんちゃん。
いやーこの年頃の男の子はかわいいですね(*´Д`)ハァハァ

だけど、わがまま全開、駄々っ子全開。笑

愛するには、
難しいキャラですw

お母さんもお父さんもたくさん出番がありますが、
よくある両親キャラだし…。

未来ちゃんはかわいかったですが、
かわいいというだけで、特別なインパクトもないし…。

キャラで評価できるのは、
ひいじいちゃんぐらいかしら?

馬もバイクも乗りこなすひいじいちゃん、かっこよかったわー!
彼の起こした奇跡も素敵♪

cv.福山雅治なのは、気付きませんでした。
エンドロールで驚いたw


● 音楽
【 OP「ミライのテーマ」/ 山下達郎 】
【 主題歌「うたのきしゃ」/ 山下達郎 】

どちらも、なんだか懐かしさを感じるメロディ。

穏やかな2曲で、
この作品にも合っていたと思います♪

私は主題歌の方が好みかな^^


● まとめ
つまらなさや怒りを感じるほどではないですが、
全体的に平和なストーリーでした。

少なくとも、
「よし、観るぞ!」と意気込んで見るタイプの作品ではありません。

この作品を観終わった頃には、
子どもの成長を大らかに受け止められる気がする…そんな作品でした^^

投稿 : 2024/05/04
♥ : 27

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

不愉快です。クズ夫婦にイライラします。ネグレクトは虐待です。

 マイナス100点。最悪の映画です。

 子育てに大事なのは願いではありません。子供は勝手に育ちます。親の願いで育つことはありません。親ができることは危機回避と背中を見せることだけです。親が子供に願いだすと、それが暗黙でも言葉や表情、行動に現れます。絶対にやってはいけません。元気で健康に育ちますようにですら、病気が見つかったら、障碍者になったら失敗になります。子供のすべてを受け入れなければいけません。
 それで子供が逃げ出したり歪んだりする小説やアニメなんて沢山見てきたでしょう。このアニメは何を考えているのでしょうか。

 子育てに大事なのはスキンシップです。クリエーターで子育てものを作るなら心理学くらい確認しろ、と言いたいです。4歳くらいの男児ならネグレクト(放置)も虐待です。ましてあそこまできつく当たるのって何なんでしょう。陰でいくら愛してるといっても、子供に伝わらなければ意味がありません。何よりスキンシップ、特に母親との肌のふれあいが無い子供は不安定になります。

 母としてなぜあそこまで子供に冷淡になれたのでしょう。嫉妬で新生児に電車を振り上げても自制できる子供が、あそこまで傷ついているのです。我が子を追い込んだ自分を省みることができない、ということは仕事のレベルも推して知るべしです。しかも外に飛び出した子を追いかけもしないで。

 平等に愛情を注ぐように気を付けていてもどうしても妹に手がかかってしまう、という感じが全くありません。完全邪魔者扱いです。何かに気がついたり心配するそぶりも見せません。1場面くらい反省らしきことを言っていますが事の重大さも認識していないし、真剣に悩んでいる風にも見えません。
 入れ替わりで産休に入る人がいたって、子供が大切ならそんなのは会社の責任で何とかすればいいし、在宅だってできるでしょう。自分が全部正解みたいなツラで仕切るな、と言いたいです。

 今の時代ですから、仕事に出るなとはいいません。いや、推奨すべきなのでしょう。が、仕事をやっている奴がそんなに偉いのか?夫の批判をしているけど、お互い様という考え方はできないのか?と思います。
 本当に子育てに優先することが、仕事にはあるんでしょうか。食わなければいけないのはわかりますが、折り合いがつけられないのでしょうか。
 
 夫は夫で、自転車で補助輪を外して頑張っている我が子を放っておいて、あれはないでしょう。母親もフォローもしないし。犬に対しても同じだったということは、そういう性格なのでしょう。生活を考えない使い辛い家を作ったり。

 これって、庭の木が見るに見かねて助けてくれたってことでしょう。父親らしさも母親らしさも皆無です。若夫婦の奮闘記にしても、レベルが低すぎます。そもそも若くなさそうだし。35歳、精神年齢10歳にしか見えません。設定は良く知りませんが。

 まったく感動も感情移入もできませんでした。というか不愉快でした。



22年8月 評価見直し中。極端な評価や感情的な部分を補正。初回見たときの印象と改めて旧作と比較したときの点数の補正など。

 冷静に考えるとあのバイクの爺さんだけはキャラが良かったのでキャラとストーリーにちょっとずつ点数入れます…が、やっぱり良い感情がもてない映画なことに変わりありません。

 なぜかと言えば、夫婦が変わらないで、子供が木の力を借りて自分自身の旅で救済を得たからです。夫婦側でも旅があり何かを悟って間違いに気が付くならいいんですけど。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 7
ネタバレ

ヲリノコトリ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

ハートフル子供向け教育アニメ

 周囲の評価が相当悪かった気がしましたが、見てみたら割と良かったです。

 家族をテーマにすることが多い細田監督の作品の中でも、最も対象年齢が低く、ポニョとかクレヨンしんちゃんとかと同じで、小学生くらいに向けられた作品だと思われます。登場人物を反面教師として、子供の成長を促進したり夫婦関係を改善する効能がありそうです。

 だからまあ、細かいツッコミは野暮というか。別に3人で1本の笏とりに行ってもいいですよね。顔が面白かったら。「笏とるのに尺取り過ぎ」とかいうツッコミが思いついても飲み込めますよ、うん。

 そのほかも大体がノリと構図を重視したものでそこまで深く追及されることを考慮してなさそうなので別にいいとして。


 1つだけめちゃくちゃ深いと思ったシーンがありまして。
{netabare}
 駅員さんに「自分自身を定義しろ」的なことを言われて「お母さんの子供…」的なことしか答えられなくて……という場面(さっき見たばかりなのにふわふわな記憶)。

 劇中では最終的に、くんちゃんは「みらいちゃんのお兄さん」ということになって、親をめぐっての敵対関係が終わり、くんちゃんとみらいちゃんの関係が良好になる、というハッピーっぽいエンド。
 でも「自分自身の定義」って人生すべてでいえば、ここで終わらないですよね。「未来のくんちゃん」にはまた別の定義があるはずで、「親になったくんちゃん」にもまた別の定義がある。

 で、この質問に対して自分なりに答えが出ている状態がいわゆる「自我同一性の確立」ってやつなのかな、と思いました。つまり「自我同一性」とは「自分自身に不変の称号を与えること」なのかな、と。

 そんな風にこの作品は考えれば考えるほど深い……わけではないです。将来子供ができたら一回見せてみようかな、ってくらいのほのぼのアニメです。
{/netabare}


 あと他の人も書きまくってますが
{netabare}  くんちゃんの声よ。
 もう若い女性の声以外の何物でもない(笑)
 そう考えると幼稚園児の声ってあんなにツヤツヤしてないですよね。もうちょっとキンキンというか。 {/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 22

66.1 4 兄妹で冒険なアニメランキング4位
アリオン(アニメ映画)

1986年3月15日
★★★★☆ 3.7 (62)
221人が棚に入れました
超人と言って良い力を持ち、幾多の地を支配するティタン神族は、かつてウラノスを王として戴いていた。しかしウラノスはその子クロノスによって殺され、クロノスはまたその息子であるゼウスによって殺害されてその地位を奪われる。ゼウスはクロノスを殺した事で地上の王位を手に入れはしたものの、一族の勇者であるプロメテウスによって成された「祖父や父と同様、あなたも自らの子供の手によって殺されるだろう」との予言に怯え、病的なまでに猜疑心に満ちた生活を送っていた。そんな頃、とある辺境の地にデメテルという女性が住んでいた。彼女は、かつてゼウスの兄であり海上の王でもあるポセイドンとの間に設けた子供、アリオンと二人で穏やかな生活をしていた。ある日、ゼウスとポセイドンの兄であるハデスが彼女の元を尋ねて来た。それはアリオンを攫って刺客と成し、自らを陰鬱な冥府の王へと追いやった弟たちに復讐するためだった。

声優・キャラクター
中原茂、高橋美紀、田中真弓、鈴置洋孝、勝生真沙子、大塚周夫、小林清志、永井一郎、武藤礼子、田中秀幸、小宮和枝、来宮良子、西尾徳、郷里大輔、島田敏、太田貴子、宮内幸平、京田尚子、西村知道、大久保正信

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

知名度は良くわかんないけど良い作品ですよ…!

♪あ~い~た~くて~ いまわた~しは~ あお~ぞらた~かく~ ま~い~あ~が~るの~…

…というわけで、『アリオン』です。劇場版アニメですが、何度かテレビ放映はされたことがあった気がします。

マンガ原作(全4巻)を描いていた安彦良和氏自身が監督でアニメ化したという、夢のような劇場公開作品。そして氏の「アニメーター」としてのキャリアの最期を飾る作品でもあります。

そのため当然のようにキャラクターデザインも作画監督も安彦氏自身という、今ではジブリ作品以外ではちょっと考えられない体制でアニメ化されています。

『クラッシャージョウ』や『風の谷のナウシカ』も手掛けてたこの頃の徳間書店、凄いな…。

もう30年前(1986年公開)の作品ですが、劇場版であるせいなのか安彦氏自身のこだわりのせいなのか、作画は今観ても綺麗と感じられる激賞レベルです。

話のベースはギリシャ神話で、神話時代が終焉を迎え人の世に移り変わる時代を描いています。そこに重なる主人公アリオンの成長やヒロインであるレスフィーナを始めとする周囲の人たち(&神)の織りなすドラマは、ベタといえばベタですがなかなかの見応えです。

劇場版なので約2時間で観終わりますし、機会があれば是非ご覧になってみてください。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 27
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

幼少期の思い出

安彦良和監督脚本、音楽久石譲。
古代ギリシア神話時代を舞台に、
少年の冒険と成長を描く戦記ファンタジー。

神と人がまだ分かたれる以前、
{netabare}ティターン王家の三兄弟は父王クロノスの死後、
その領土を三つに分断した。
ポセイドンは海を制し地上への進出を目論み、
ゼウスは長女アテナを総大将とし、
その野望を打ち砕こうとしていた。{/netabare}
盲目の母デメテルと暮らすアリオンは、
ハデスに冥府世界へと連れ去られ月日が経った。
時は戦乱の只中にあった。

ギリシア悲劇の最高傑作「オイディプス王」が、
大人になって観ると下敷きにあるのでしょうか。
有名なテーゼ「母と交わり父を殺す」、
ギリシアの神々は性に奔放で近親交配も盛んです。
ティターン族の覇権争いに翻弄されながらも、
アリオンは自らの運命を知り立ち向かうのです。

記憶の底にいつまでも残り、
大人になっても何らかの形で、
拘り続けることになる幼少期の体験。
アニメ原体験としての「アリオン」、
色褪せない懐かしき遠い日の思い出です。

皆さんも、素敵な出会いを。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 38

saitama さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

なるほどー…。Zガンダムの画とナウシカのストーリーを足した感じ…。

原作漫画未読

アマゾンプライムで時間があったので観た。

うーん、まあ、ガンダム作画の安彦良和監督作品なので、
画はまんまガンダム…というかZガンダムだな。

演出のさまざまな部分にガンダムのサイコミュやニュータイプな雰囲気が…。

物語自体は、まあ、壮大だけど凡庸。ストーリーの繋がりがなぁ…。

そしてナウシカの影響がすごく感じられる。

最後のところとか、まんまナウシカ感…。音楽が久石譲だからというのもあるが。

作画はすごい。セル画時代の1986年にこれだけの作画を実現していたのだから、現在の多くのアニメ作品は作画が酷いと糾弾されても仕方ない。

ガンダム作画で宮崎作品に憧れて、ギリシャ神話をベースに作品作りましたって印象。

主人公=アムロ
ヒロイン=ララァ+フォウ
アポロン=シャア+シロッコ

とにかく作画観てるとガンダムに引っ張られる。

なんにせよ作画は凄い。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 1

61.1 5 兄妹で冒険なアニメランキング5位
マジックツリーハウス(アニメ映画)

2012年1月7日
★★★★☆ 3.6 (29)
168人が棚に入れました
本と勉強が大好きでちょっぴり弱気なジャック(声:北川景子)。どんな動物とも仲良くなれる冒険好きなアニー(声:芦田愛菜)。仲良し兄妹の2人はある日、ねずみのピーナッツを追って入り込んだ森で、大きな樫の木の上に小屋を見つける。中に入ってみると本が一杯。恐竜図鑑を開いたジャックが思わず“行ってみたい”と呟いたところ、たちまち小屋が光に包まれ、ぐるぐると回転を始めた。気がつくと、なんとそこは恐竜の王国。早速、外に飛び出したアニーは恐竜のヘンリーと友だちになる。最初は怖がっていたジャックも恐竜の生態に興味津々で、草むらを探検するうちに金のメダルを拾う。ところが、ティラノサウルスに追いかけられて大ピンチに。間一髪で危機を逃れ、ようやく元の世界に戻ってきた2人は、この不思議な木の家を“マジック・ツリーハウス”と名付けるのだった。翌日、再びマジック・ツリーハウスへ行くと、ピーナッツが大きな本を眺めている。その本には“4つのメダルが奇跡を起こす”と書かれており、表紙には4つのくぼみが。そのくぼみに恐竜の王国で拾ったメダルを合わせると、吸い込まれるようにピタリとはまった。好奇心に駆られた2人は、第2のメダルの場所を示す謎の言葉を頼りに、中世のお城の世界に飛び込む。メダルは手に入れたものの、今度は騎士たちに追われることに。アニーの機転によって何とか逃げ出したところ、月明かりの中で美しい魔法使いモーガン(声:真矢みき)に出会う。魔法をかけられた彼女は、自分の魔法が使えなくなってしまったのだと語る。メダルの奇跡がモーガンを救うと考えた2人は、第3、第4のメダルを探して本の世界に旅立つことを決意する……。

声優・キャラクター
北川景子、芦田愛菜、山寺宏一、水樹奈々、真矢みき

けみかけ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

奇跡を起こす方法は魔法だけじゃない! ヒストリカルファンタジーの傑作をジュブナイル風味にして堂々のアニメ化!

あの名作児童文学が遂にアニメ化!
しかも日本スタッフの手で!
くぅ~><アツイじゃねぇっすかー!


脚本はプラネテスの大河内一楼
監督はとある魔術のインなんとかさんの錦織博
制作スタジオは亜細亜堂
っとまあ、あずまんが大王&かいけつゾロリのスタッフがみごとに集結
しかも作画クオリティハンパないw
教室の中を行き交う子供達のカットは必見です!
早くも2012年最高の作画アニメ候補!


キャストには芦田愛菜(嗚呼、あの魔女ねw)、北川景子、真矢みきといったゲスト陣がメインを占めました
魔女芦田wの声が甲高すぎて終盤耳が痛くなってくることを除けば演技などは一切問題ナシ!w









アーサー王に仕える魔法使いのモーガンは何者かにネズミの姿に変えられてしまい、魔法の力を失ってしまう
偶然にもモーガンのマジックツリーハウスを見つけた好奇心旺盛な女の子のアニー
アニーの兄妹で本が大好きだけどちょっと気弱なジャック
二人はマジックツリーハウスの魔法で本の世界を旅出来るようになります


モーガンの魔法を取り戻すことを決意した二人は、4つ集めると奇跡を起こすという魔法のメダルを集める冒険に、本の世界へ旅立つこととなる


本の世界が舞台、ってことで地球史や世界史をめぐる冒険が子供の探求心をくすぐります
4つの世界はそれぞれ・・・
☆恐竜が闊歩する白亜紀
☆中世のお城
☆ローマ帝国時代のポンペイ
☆カリブ海の海賊のアジト
二人の冒険と平行して歴史を学べるというシリーズなんですね


原作の序盤を部分的に抽出したオリジナル構成ですが、ジャックお兄ちゃんの精神的な成長にメインが据えられていてかなり見応えあり
冒険から帰ったジャックの実生活が少しずつ変化していく様は微笑ましくも勇気付けられます
子供向けと侮ってはいけません><


モーガン先生がなんか【アホ毛キャラ】にされてしまいましたが、可愛いので許す!w
終盤、劇場でマジ泣きしたのは内緒ですよ^q^

投稿 : 2024/05/04
♥ : 10

ソーカー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

真矢みきの成長w

あらすじは割愛。

対象年齢は多分小学生低学年ぐらい、もしくはそれ以下。割とベタに親子向き。
尺も長すぎず短すぎず、子供向けとしては良かった。ただ大人が見るには、というか中学生以上にはゆるすぎる(笑)全体的にテキトーだけど、ごちゃごちゃしてないので分かりやすく見やすいアニメではあった。

まぁ原作は知らないけど、ブレイブストーリーをもっとシンプルに、重いテーマも取り除いて、きっちり子供向けの内容にしてあるじゃないかなと思います。序盤カエルが跳び回ってたシーンにかなり迫力がありますよね(笑)それ本筋に全然関係ないんですけど(笑)あとイルカに乗ってるとこなんか爽快で本当に良かったです。

ちょっと気になったのはイルカを捕まえて食おうとしてる海賊を悪者っぽく描いてたとこかな。
ああいうのをさらっと入れるのは少し嫌だなー・・・いっそのことクジラの方がよかったw

投稿 : 2024/05/04
♥ : 11
ネタバレ

元毛玉 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

夢と冒険にあふれる本のお話

たまたま再放送に出会ったので見てみました。
せっかく見たので一応簡単なレビュー書いときます。
本の世界に入って冒険するというお話。
元が児童向けらしいけど、割と楽しく見れました。

{netabare}
ポンペイや海賊の所は結構ハラハラしました。
ポンペイは最初から不穏な気配がする言ってたから
「やめとけーやめとけー」と思ったけどやっぱり火山噴火に巻き込まれたw
{/netabare}

あんまり構えずに気楽に楽しむにはいい作品だと思いましたよ!

投稿 : 2024/05/04
♥ : 7

65.9 6 兄妹で冒険なアニメランキング6位
ちいさな英雄 ―カニとタマゴと透明人間―(アニメ映画)

2018年8月24日
★★★★☆ 3.5 (28)
91人が棚に入れました
兄と弟の勇気、母と子の絆、そして、たったひとりの闘い。小さな涙と優しさは、3つの物語を通して、やがて大きな強さとなっていく――。

声優・キャラクター
オダギリジョー、尾野真千子、田中泯

ようす さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

ちいさな英雄たちによる、3つの物語。

スタジオポノックによる、短編映画。

3つの短いお話で構成されています。

あまり良い評判を聞いていなかったので、
期待せず見たのですが、私にとっては当たりの作品でした。

3つともそれぞれ良さがあって、
好きだったなあ。

1つの話が15分程度で、
全部で50分ほどの作品です。


● ストーリー
全作品監督が異なり、
話の雰囲気も作画も全部違います。


『カニ―二とカニーノ』
監督:米林宏昌

カニーニとカニーノは、サワガニの兄弟。
まだまだ半人前なカニの兄弟と、大好きなお父さん。
荒れた川に流されてしまった父を探すために、兄弟は旅に出る。


カニー二とカニーノの家族は、
みんな擬人化されています。

台詞はほぼなし。

というか、すべてカニ語。笑
明確に聞き取れるのは、お互いが呼ぶ名前だけです。

それでも言葉を越えて、表情や声色で、
言いたいことや感情などは十分に伝わってきます。

言葉がなくてもなんとなく言いたいことがわかるのは、
表現のうまさなんだろうな。

水の中の表現が好きでした。

話は短いけど、
兄弟の勇気と父の愛、家族の愛にしっかり感動しました(´;ω;`)


『サムライエッグ』
監督:百瀬義行

シュンは運動が得意な小学生3年生。重度の卵アレルギー持ち。
幼い頃から卵を食べたり触れたりするとアレルギー反応が出て、
救急車で運ばれたことは一度や二度じゃない。
周りには当たり前のように卵が溢れてて、
油断するといつ卵に触れてしまうかわからない。


卵アレルギーの子と、
その母親の物語。

これはぐっときました。

卵が食べられないこと以外は、
周りの子どもと変わらない子。

だけどただそれだけのことが、
他の人と命に関わって異なることが、
どれだけ生きにくいことなのか。

母としても、
一歩間違えたら子どもが死んでしまうかもしれなくて、
周りがその恐怖や重さを理解をしてくれないこともあって、
孤独で恐ろしい戦いと向き合い続ける。

子ども目線でも母親目線でも、
考えさせられる内容でした。

見てよかった作品です。
そして同級生の女の子が可愛くて大好き^^


『透明人間』
監督:山下明彦

僕は透明人間。
服を着て、仕事をして、確かにそこにいるのに、
みんな僕のことが見えないようだ。
言いたいことはたくさんあるのに、誰も存在に気付いてくれない。


これは…強いな。
作品としての重みが。

誰からも認知されない辛さ。
おもりがなければ簡単に飲み込まれてしまうもろさ。

透明人間はたぶん私たちの本質のようなもの。

他人に認知されない時の辛さ、
心の支えがなくなれば簡単に死に向かってしまうもろさ、
誰かに笑いかけてもらうことの幸せ。



この3作品の並びも完璧だと思いました。

まあ、子どもが見ると
最後の「透明人間」は難しくて消化不良かもしれませんが。笑

3つ合わせて1時間に満たない作品だけど、
ものすごく見ごたえがありました。


● 音楽
【 主題歌「ちいさな英雄」/ 木村カエラ 】

この主題歌、作品の雰囲気と合ってなくないですか?
こんなポップな曲、少なくとも「透明人間」見てから聴く曲じゃないw

私の中では曲の良し悪し以前の問題なんですけど^^;

「あーそぼあそぼ♪」な歌詞で
一気に子ども向け感を増してますが、

そもそも3つとも遊んでいる内容じゃないしw
結構真面目なお話だし。

余韻を台無しにされてしまうので、
聴かなければよかったとさえ思ってしまいました。

★3残しているのは、
劇伴は良かったからです。


● まとめ
短編だからか、
あっという間に見てしまいました。

胸にくる、良い作品でした。

生きるって、みんないろいろある。
何かと戦っている。

ちいさな英雄たちに、
生きていく勇気をもらいました^^

投稿 : 2024/05/04
♥ : 12
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

三者三様の魅せ方は面白かったが、劇場版と考えると・・・、

【レビューNo.27】(初回登録:2023/2/4)
3本の短編アニメ映画で2018年作品。(1作品20分程度)

(個人的事情)
視聴のきっかけはお気に入りのレビュアーさんが本作のレビューしてたので、面白そうだなっと。
ただそこで気になる情報があり、いろいろ調べてみると制作会社のスタジオポノックって
「2014年スタジオジブリの製作部門解散」→「溢れたクリエイター達が集まり同社を立ち上げ」
と、ジブリ音痴な私には「えーっ、ジブリとか今そんなことになってんの?!」と正直本編よりも、
そっちの方がインパクトがあったかも(笑)

Ⅰ.カニーニとカニーノ(脚本・監督:米林宏昌)
 (ストーリー)
  サワガニの親子が川底で暮らしていたが、嵐の日父が濁流に流されてしまう。そんな父を
  探すため2人の兄弟(カニーニとカニーノ)は旅に出る。
 (評 価)
  {netabare}カニの親子、魚を捉えるカワセミ・・・真っ先に浮かんだのは「クラムボン」でお馴染みの
  宮沢賢治「やまなし」ですね。なんか小学校の時習ったなあーっと。
  この「やまなし」のテーマは(宮沢賢治の妹がこの頃亡くなったようで)「死の怖さと生
  の喜び」らしいのだが(小学校ではそんなテーマ習ってないけどねw)、なるほど今風にアレ
  ンジするとこんな感じになるのかな。作画的にはかなりジブリよりって感じですね。{/netabare}   
 
Ⅱ.サムライエッグ(脚本・監督:百瀬義行)
 (ストーリー)
  重度の卵アレルギーをもつ子供と母親の絆の物語
 (評 価)
  {netabare}Ⅰのファンタジーっぽい世界に対し、まさにドキュメントを見てるような作風ですね。母親役
  「尾野真千子」の関西弁だからこそよりストレートに伝わる
   ・いろいろとままならないことに対するぶつけようのない苛立ち
   ・それでも子供のことが心配で愛おしく思う感情等
  がなかなか演出効果としてはよかったのではないかと。{/netabare}

Ⅲ.「透明人間」(脚本・監督:山下明彦)
 (ストーリー)
  近くにいるのに誰にも認知されない。それどころか重りと持っていないと空に舞い上がってしま
  う、まさに「空気のような存在」の俺って・・・
 (評 価)
  {netabare}正直前半は退屈だったのだが、ラストの風に飛ばされながらのスピード感や目まぐるしく変わる
  カメラアングル等動→静「自らの存在証明」までの展開はなかなか秀逸だったかなっと。
  この辺り「中田ヤスタカ」の臨場感ある音楽もマッチしてたように感じました。{/netabare}

恐らく「生」というのが共通テーマなのかな。それを三者三様の魅せ方がしっかりしていたのは面白
かったと思います。ただこれって劇場用作品なんですよね。個人的には
「映画=非日常な特別な空間≒娯楽性」
というイメージが強いので、これを劇場で観たときに同じ評価ができるかといえばちょっと自信が
ないですね。配信だったからこそのこの評価かなっと。
それと「ちいさな英雄」というのはあまりピンっとこなかったかな。  

投稿 : 2024/05/04
♥ : 4
ネタバレ

いしゆう さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

今ある環境に屈しない3組のちいさな英雄たちのおはなし○o。.。

あらすじはあにこれを参照ください。

上映時期:2018年8月~

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■

〇物語
合計3本の短編劇場作品です( 3本で合わせて54分 )○o。.

1話:カニーニとカニーノ
水中で暮らすカニの爪で漁をする家族の日常風景を描いた作品 
{netabare}
冒頭に小魚を捕まえて笑顔でいたら
後半大きな魚に食べられそうになったり

お父さんが居なくなって兄妹だけで探しに行ったりと
自然の厳しさや食物連鎖を肌で感じそして家族の絆の大切さを実感し
成長していくカニーニとカニーノ 

内容よりもカニの爪を器用に使って漁をする斬新さにビックリ♪
{/netabare}

2話:サムライエッグ
卵の食物アレルギーを持つ子供と家族の物語
{netabare}
コンビニやスーパーで視界に入らないことのない卵製品
その数は世の中に溢れかえっています

症状に悩まされるのは本人だけでなく家族にも負担が掛かります
だからこそ食物アレルギーを克服する! 

彼の戦いは始まったばかりですが 
希望に溢れた感じで終われたのは良かったかな○o。.
{/netabare}

3話:透明人間
透明人間の日常を描いたおはなし
{netabare}
誰にも認知されない寂しさを描いた内容になっていますが
食べても軽いってどうなってるんだろう?うー秘密が知りたい!
{/netabare}

☆゚・*:.。.☆゚・*:.。.☆☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆☆.。.:*・゚☆

〇主題歌
木村カエラが歌う”ちいさな英雄”
彼女らしいポップな楽曲です。

〇作画
スタジオポノック制作
3話とも監督が違うのですが
全体的に柔らかい作画が印象深かったです

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■

〇観終わって
視聴前はタイトルだけで
きっと可愛らしい物語なんだろうなぁって勝手に判断してました
ほんとごめんなさい!

現状を変えていこうと前向きに生きる3組のちいさな英雄たち!
その決意に勇気もらいました! 今日とは違う明日が待っている!!
よし! わたしもがんばろ○o。.。

〇最後に
3作品とも監督が違うから
世界観や作画の表現などがそれぞれ違っていて楽しかった♪
共通して水の映像がありますがみんないい味出してて感動しました○o。.

以上 最後までお読み下さりありがとうございます。






 

投稿 : 2024/05/04
♥ : 16
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