少年ガンガンで笑えるなTVアニメ動画ランキング 1

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71.1 1 少年ガンガンで笑えるなアニメランキング1位
魔法陣グルグル (2017)(TVアニメ動画)

2017年夏アニメ
★★★★☆ 3.7 (247)
1000人が棚に入れました
1992年に月刊少年ガンガンで連載を開始、
1994年、2000年に続き、連載25周年を記念して3度目のテレビアニメ化!


魔王を倒す勇者を募るというお触れを見た勇者マニアの
父と母によって、半ば強制的に旅に出されたジミナ村の少年ニケ。
村のしきたりに従って、村外れに住む魔法オババの元を訪ねたニケは、
そこで不思議な魔法グルグルを使う少女ククリを託される。
オババの話によれば、彼女はミグミグ族というグルグルを
使うことのできる一族の最後の末裔で、
いずれ現れる勇者を待ち続けていたのだという。

お調子者の小さな勇者と天真爛漫な魔法使いの少女が繰り広げる、
「思いっきり笑えて、ちょっぴり泣ける」
王道冒険ファンタジーが今、幕を開ける!

声優・キャラクター
石上静香、小原好美、小西克幸、大地葉、藤井ゆきよ、櫻井孝宏、大西沙織、岡本信彦、石田彰
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

スーパーハイテンポで、頑張って24話にまとめたと思う

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
内容的にはギャグ。ある意味、異世界ファンタジーなのでしょうか(笑)

まあ、原作ファン、また、旧作を少年時代に観た人間にとってみては、懐かしさだけで胸いっぱい♪ 正直、思い出補整かかっているから、本作単体の客観的なレビューは、若いレビュアーさんか、旧作未視聴の方の方が良いかもしれません(汗)

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
魔法陣グルグルの良さは、魔法(グルグル)が失敗すること。1+1が常に2になるとは限らない。その時の思いの強さ(愛の深さ)がグルグルの威力であり、成功率。グルグルを通し、ククリとニケの信頼関係、愛情の深さを描くことで、単なるギャグで終わっていないのが良さです。

好き話はいくつかあるけど、「7話(発見! 妖精の村!)」なんか特に良かったです♪

恋バナ大好きな妖精の村(オリジナリティある設定)。恥ずかしがるククリ(萌え)。何度も死ぬキタキタおやじ(古典的ギャグ)。可愛い妖精の服ではなく、いつもの黒い服を選ぶククリ(その時にオヤジの服を持ってこられての「ワシがこんなの着るんかーい!」というツッコミには笑ったw)。ピンチになるニケ(バトル)。勇者を守る為に、怖がっていたバームバームを使うククリ(成長)。ククリの「私は綺麗な服は着れないし、今は旅をしてるんだもん。アタックなんてできない。でも……いいんだもん! だって私、魔法使いなんだから~! 魔法で勇者様を守るの! それが、私のアタックだ~!!」という言葉には、胸が熱くなった。ニケも、格好良い台詞を言うし(ホーイミーツガール)。その後は、ワンチンのビジュアルやギップルのクサイ台詞アレルギーw 臭い毛布なんかでちゃんと落とす(気楽さ)。消える妖精の村(ファンタジー)。最後には新たなグルグルを得て次の冒険へとすすむ(RPG感)。実に、グルグルらしさ、良さを詰め込んだ良回だったと思います♪

さて、この2017版のアニメですが、ものすっごいテンポが早いです。旧作では1期(45話)+2期(38話)で描いたストーリーを24話にまとめているので、単純計算で旧作の3倍以上のテンポで話を進めることになります。そのため、かなりギャグを削っています。それはしょうがないんですが、同じギャグでも、「間」を削ってしまったのは、少し残念でした。グルグルのギャグは、もう少し「間」を長くとった方が面白いものも多いので(あと、やっぱりナレーションツッコミは欲しかったな~と)。

それから、自分的には「グルグル」=「神曲」のイメージが強い(神曲→奥井亜紀「晴れてハレルヤ」・「Wind Climbing 〜風にあそばれて〜」)。そこまでではないものの、本作は、1クール目OPの「Trip Trip Trip」は、なかなか良かったかな。

ただ、最終話の挿入歌として、「Wind Climbing」が流れたのは嬉しいサプライズでした(そしてやはり、旧作の音楽の良さを感じました。ただ、恋するハートの挿入歌としては「晴れてハレルヤ」の方が良かったかも。そして、特殊EDでWind Climbing流してくれたら、より嬉しかったかな)。

……なんて、文句っぽくなっていますが、総括で述べたように、グルグルを復活させてくれただけで満点嬉しいんですよ、基本的には♪ ククリは相変わらず、絶妙な可愛さですしね♪ 旧作のカットにしても、きっと泣く泣くだろうし、3倍速という無理難題に果敢に挑み、キッチリまとめきった制作には拍手を送りたいです。グルグル愛を感じました♪

この作品をきっかけに、グルグルを知ってくれる、好きになってくれる若い方がいればそれで満足ですね、オジサンとしては。

(ちなみに、自分的に一番おもしろかったのが、Cパートの「グルグルぷちあにめ劇場」だったりしましたw 毎週楽しみにしてました♪)
{/netabare}

【余談~ 実はゲーム(SFC)が面白い ~】
{netabare}
グルグルは、確か2度ゲーム化されています。私は1だけプレイしましたが、結構面白かったです。

1は、基本的には「トルネコ」や「風来のシレン」のようなローグライクゲームです。

特徴としては、①「戦闘では魔法使い(ククリ)のみが捜査可能」②「難易度がやや高く、結構死ぬ」③「グルグル作りが面白い」④オリジナルストーリーながら、絶妙な原作再現度。ですかね。

①ですが、ニケは基本的に、作戦通りオートで戦うので、援護系が好きな方にはオススメ。

②は、初心者救済用にチート魔法がひとつあるものの、それを使わないという縛りをかければ、結構難しい。(この時代のゲームにありがちですが)ザコキャラに普通にやられますw

③は、一番のオススメポイント。ストーリー進行と同時に魔法陣の「要素」を覚えていき、それを上手く組み合わせないと正しくグルグルが発動しません。方程式みたいなのを複数覚えておかなければならないのが、作業感を減らしてくれます。

④ですが、原作2巻くらいでゲーム制作してるんで、ほぼゲームオリジナルストーリーです。でも、「グルグルを失敗したり」「ザコキャラに負けたり」「宝箱から変な物が出てきたり」「使え(意味)ないグルグルがあったり」「強いグルグルは簡単に覚えるのに、ククリのMPが足りなくて使えなかったり」「ニケが基本的に役立たずだったりw」と、そういうエッセンスとしての原作の良さをよくゲームで再現したなという感じです。

もちろん、凄い古いゲームだから、グラフィックなんてカスだし、色々と荒いけど、それもまたレトロゲームの味です。レトロゲーム好きで、本作(2017版アニメ)でグルグルに興味をもったなら是非、プレイしてみて下さい♪
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目
まあ、グルグルだね。安定感はありますが、「懐かしい」と思えない視聴者にとっては退屈かも。あっ、「さっぱり妖精さん」お久しぶりっすw

2話目
原作や前作をうまく省きつつ、テンポよく進めていってますね。

3話目
生きてて良かった~かw 段々RPG感が出てきたね。

4話目
ギップルきた~♪ 修行、なんか「マギ」にも似た展開あったな。

5話目
ギャグのテンポが早いな(汗)

6話目
レイド、にくめない良キャラだよな~。

7話目
良い話。好きな話。

8話目
前衛が盗賊。後衛が魔法使いって、RPGならバランス悪いw ギップル、好き(笑)

9話目
なんかグルグルらしからぬ、魔法バトルしてるw

10話目


11話目
トマの墓w

12話目


13話目

{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 25

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

「思いっきり笑えて、ちょっぴり泣ける」王道冒険ファンタジーが今、幕を開ける!

この作品の原作は未読である上、恥ずかしながらアニメ化の発表があるまでこの作品の存在を全く知りませんでした。

物語を完走してwikiをチラ見して知ったのですが、もともと原作は1992年8月~2003年9月まで10年以上もの間連載が続いていた作品で、この間に2度もアニメ化されていたんです。
そして2012年から本編の続編の連載が始まり…そして今回のアニメ化に至っているというのが、この作品のこれまでの経緯です。

物語はごく自然に始まったので、まさか続編とは思いもよらず本作を思い切り完走してしまいました。
ですが、今回のアニメ化は続編とは言え原作の冒頭から始まっているのだそうです。
なので、途中の出来事はゴッソリ抜けているのかもしれませんが、物語をキチンと時系列を追いながら視聴できていることを知りホッとしました。

従って今回のレビューは過去2作のアニメ作品未視聴で、今回初めてこの作品を視聴したものになります。
もともと、この作品に食い付いたのは、キャラデザが可愛いこと、アニメーション制作がProduction I.Gさんであったこと、この2点でした。

Production I.Gさんがこういうゆるキャラ系の作品を手掛けるのが自分にとってちょっと意外でした。
だって、これまで獣の奏者 エリン、ギルティクラウン、PSYCHO-PASSや攻殻機動隊など、どちらかというと硬派な作品を手掛けるイメージがあったからです。
だから、当然期待もしていた訳なんですけれど…

この物語の主人公はジミナ村という辺境の地で生まれ育ったニケ…
彼は幼い頃から勇者になるべく父の厳しい修行に耐えながらここまで生きてきました。
そして物語の序盤…思い切りご都合展開なのですが、国王から勇者募集の案内をきっかけにニケは魔王討伐の旅に出ることになるのです。

ニケの住んでいた村には言い伝えがありました。
この村から旅立つとき、魔法オババのところに立ち寄らなければならない、ということです。
ニケは言い伝えに従ってオババを訪ねたところ、ククリという少女に出会う事ができました。
彼女は「グルグル」というミグミグ族にしか使う事のできない魔法使いだったのです。
でもククリの魅力はグルグル使い、だけではありません。

キャラがデフォルメされているので、分かり辛い…いいえ、デフォルメされていても可愛らしさが滲み出るほどの女の子なんです。
物語の展開上、キャラがデフォルメされていることで救われた一面もあるので結果オーライなのですけどね。
こうしてニケとククリは魔王ギリを討伐する旅に出立し、物語が動いていきます。

ニケとククリの旅は決して順風満帆ではありませんでした。
どの場所でも敵が総力戦を仕掛けてくるのが一番の理由ですが、そもそもニケとククリは駆け出しの冒険者でレベルが低すぎる点、も困難に輪をかけた要因になっています。

でもこの絶対的不利な条件がニケとククリには似合っています。
何故ならピンチになればなるほど、お互いを助けたいと強く思う間柄でしたから…
その強い思いが二人の新たなページを開き物語が進んでいく、という展開が基本なんです。

それと、相当の試練を伴う旅のはずなのですが、今一つ緊張感に欠けたパーティー構成も見逃せません。
常に二人に付き従うのは、風の精霊で道案内を兼任するギップル…
外見は一見可愛らしくみえるのですが、衣装が著しく個性的なんです。
それにクサい台詞を聞くと悶絶して倒れてしまうというオマケつき…
まぁ、時には頼もしい存在でもあるんですけどね。

でも、旅を続けるニケとククリとは全く別の意志が介在し…結果的に一緒に行動する機会の多かったのが通称キタキタおやじ…
彼はキタ村に代々伝わる「キタキタ踊り」を伝承する相手を探して旅をしていたのですが、偶然か、必然かは別にして何度も死線を一緒に潜る仲になりました。

別にニケとククリは望んでいた訳じゃないんです。
ただ、ふと気が付くとそこにいるんだから、そのおやじは本当に不思議です。
しつこいし、暑苦しいキャラではあるのですが、嫌いになれないタイプのキャラでした。

後は物語の展開に応じて同行する仲間がちょいちょい変わりながら二人の旅は続いていきます。

私はこの作品では声優さんに先行して食い付かなかったので、後から知った事が多いのですが、中々の声優陣で構成されています。
主人公のニケを演じるのは石上静香さん…
石上さんには演技の幅の広さに驚かされっ放しです。
「精霊使いの剣舞」では完璧な姉を羨望の眼差しで見つつ、自分の不甲斐無さを責め続ける公爵家の次女を…
「下ネタという概念が存在しない退屈な世界」では下ネタテロ組織の首魁である華城綾女を…
「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」では豊饒の女主人の元でベルの帰りを待ちわびるシル・フローヴァを…
この様に様々な顔を持つ石上さんですが、個人的には「食戟のソーマ」の水戸郁魅や「落第騎士の英雄譚」のメインヒロインだったステラ・ヴァーミリオンの様な、芯が一本通る凛とした女性の配役がとても似合っていると思っています。

目に入れても痛くないほどの可愛らしさを有するククリのCVは小原好美さん…
まだ新人さんの様ですが、2016年春アニメで「わたしにとってそれは…まるで月あかり」
この一節が胸に刺さった純愛物語「月がきれい」のヒロイン…水野茜を演じた声優さんです。
ククリと茜の性格は真逆…でもどちらも心に残るキャラに昇華されたのは小原さんの功績にほかなりません。

ギップルのCVが櫻井孝宏さんと知った時は、全然気付かなかったのでビックリでした…

ちょいちょい一緒にパーティーを組む仲間の一人だったジュジュちゃんのCVは大地葉さん…
これまで色々な配役をこなしていますが、一番好きなのは「プリンセス・プリンシパル」のドロシーです。
ドロシーは作品の中でも1,2を争うほど魅力的な女性でしたから…

この様な旬な声優さんと一緒に積み重ねる2クール全24話…
グルグル魔法の謎と真意…その他の伏線がきれいに回収されていきます。
このレビューのタイトル通り「思いっきり笑えて、ちょっぴり泣ける」作品…
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

ククリちゃんの可愛らしさを堪能しつつ、RPG感を味わいたい方にはピッタリの作品だと思います。
物語の締め方もこの作品ならでは…という感じで良かったと思います。
やっぱり完結するアニメって良いなぁ…と思いました。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 31

おぬごん さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

あの名作をラストまで再アニメ化!代償は爆速テンポ…ギャグの補完はwebで

90年代前半から「ハガレン」登場までの約10年間、少年ガンガンを支えた名作が再アニメ化
作者が元々ドラクエ4コマ劇場の作家なのもあり、内容はファンタジーRPGのパロディギャグ&一応王道の冒険モノ
昨今流行りの「剣と魔法の世界」「勇者と魔王の世界」系の作品の元祖と言っていいかと思います
私自身原作も後述する旧アニメも本当に大好きで、実家に原作が全巻あるにもかかわらず、大学時代にサークルの部室用に再度全巻購入し直したくらいですw

94年にテレ朝系でゴールデンタイム(!)に4クール(45話)、00年にテレ東系の夕方枠で3クール(38話)のアニメが放送されていましたが、前者は途中からオリジナル展開になり、後者も原作完結前ということで途中までのアニメ化に終わりました
今回は晴れて原作の最初から最後までを通しでアニメ化となったわけですが、その話数はなんと2クール24話!!
そのため話のテンポがとんでもなく早く、94年のアニメで3クールかけてやってた話が、なんと今回は7話で終わりますw
同様に00年のアニメ3クールの放送範囲も8話~17話の10話で消化!
このテンポのため、一部展開に加え、作品の肝でもあるパンチの利いたギャグがかなり削られてしまいました
また旧アニメで非っっっ常にいい味を出していた冷めたナレーションもなくなり、原作準拠のテロップに変更
これらの変更のせいで原作ファンや以前のアニメを見ていた層には当初あまり評判が芳しくなかったように思います
かくいう私もナレーション消滅やギャグカットに不満を持っていました…パンを尻にはさんで右手の指を鼻の穴に入れて左手でボクシングをしながら「いのちをだいじに」と叫ぶ王子が見たかった…

ただスタッフもギャグカットは心苦しかったようで、次回予告やwebアニメ「ぷちあにめ劇場」で原作はもちろんドラクエ4コマ劇場のネタまで拾ってくれたりとかなり頑張って補完してくれていました
カットに伴うストーリー展開の変更に合わせて本来は別の場面のギャグを盛り込んだりもしてくれていましたし、
終わってみればスタッフは2クールという枠の中で最大限の原作愛を示してくれていたように思います
最終回には旧アニメファンに嬉しいサプライズもありましたしね!

キャスティングは旧作が17年前ということで一新
ニケ役の石上静香は発表の時点でピッタリなのがすぐに分かりましたが、ククリ役の小原好美も初々しく可愛くて良かったです
キタキタ親父役の小西やギップル役の櫻井は旧作とあまりに違うので最初は違和感がありましたが、お二人とも流石に上手くすぐに慣れました

作画はドット絵風の演出には賛否両論あるでしょうが、さすがのProduction I.G.
音楽は劇伴は良かったんですが、OPとEDは旧作の良さを考えると物足りなかった印象


このアニメで初めてグルグルに触れた方、旧アニメと比べて不満を持っている方は、ぜひ原作も読んでみて下さい!
前半の絵の下手さと後半にかけての絵柄の変化に驚くと思いますが、ギャグの面白さは最高です!
キタキタと2………? ………まあお好みで(笑)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 34
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