怪物でオリジナルアニメーションなTVアニメ動画ランキング 5

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画の怪物でオリジナルアニメーションな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月02日の時点で一番の怪物でオリジナルアニメーションなTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

65.2 1 怪物でオリジナルアニメーションなアニメランキング1位
セイクリッドセブン(TVアニメ動画)

2011年夏アニメ
★★★★☆ 3.5 (563)
3233人が棚に入れました
海に囲まれた半島にある港町。 孤独ながらも穏やかな生活を送る丹童子アルマの前に、執事とメイドを引き連れた少女、藍羽ルリが現れる。アルマに力を貸してほしい、と申し出るルリ。ルリはアルマにセイクリッドセブンの力が宿ることを知っていたのだ。 しかし、その力で人を傷つけた過去を持つアルマは、ルリたちを追い返す。一方、穏やかな町に突如現れる石の魔物「悪石(ルビ:あし)」。 立ち向かえるのは、アルマの持つセイクリッドセブンの力のみ。 ルリはアルマの本当の能力を解放させるため、宝石を練成する。 「私の意思をあなたにあげる。」 ルリの思いを刻み込んだアルマの力が、“悪石(あし)”を撃ち砕く!!

声優・キャラクター
寺島拓篤、中島愛、岡本信彦、入野自由、伊藤かな恵、野水伊織、小西克幸、大川透、山口理恵、赤﨑千夏、田中真奈美、七瀬亜深、中野美穂、戸塚利絵、三上枝織、林沙織、藤田由美子

せもぽぬめ(^^* さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

ちょっと予習すれば十分楽しめる作品です( `ー´)ノ

■セイクリッドセブンってなんなの(*゚・゚)ンッ?
舞台は江ノ電で有名な鎌倉市が舞台になっているのです!
地球外から降ってきた「セイクリッドセブン」という7つの不思議な石に触れた者は、特殊な能力を手に入れることが出来るのです♪
その能力者の事を「セイクリッドテイカー」と言い、また石によって作られた魔物の事を「悪石」と言うのです。
本作品の主人公の丹童子 アルマ(tandouji -)も「セイクリッドテイカー」なのですが、度々暴走する自分の力を次第に忌み嫌う様になっていくのです。
そんなアルマがある日、悪石と戦う為の施設を持つ「ルリ」と言う女の子と出会い、自分の中の本当の力を見出す事で、彼の人生が大きく変わって行く事となるのでした♪
 
 
■メインキャラと豪華キャストの紹介♪
丹童子 アルマ(tandouji -)
【声】寺島拓篤・・・<代表作>うたプリ(一十木音也)、アクエリオン(アポロ)
 一十木君の声の人なのですよ♪それだけでテンション上がっちゃいます(*^o^*)
 初めはつっけんどんな印象なのですが、実は控えめで照れ屋な面も♪
 本作品の主人公で「セイクリッドテイカー」の一人です♪
 
藍羽 ルリ(aiba -)
【声】中島愛・・・<代表作>マクロスF(ランカ・リー)
 いつ聴いても愛ちゃんの声は可愛いですね♪
 本作品のヒロインで、アルマの力を引き出す力をもつ「セイクリッドテイカー」の1人なのです♪
 
鏡 誠(kagami makoto)
【声】入野自由・・・<代表作>ガンダム00(沙慈・クロスロード)、電波女と青春男(丹羽真)
 ルリの執事で「エンゲージメントスーツ」という変形型ロボットで悪石と懸命に戦うのです♪
 
鬼瓦(onigawara)
【声】大川透・・・<代表作>鋼の錬金術師(ロイ・マスタング)、GOSICK(ブライアン・ロスコー)
 うぅ・・・マスタング大佐が石に∑('◇'*)!?
 最初は奇抜なキャラで気を引こうなんてそうはいきませんのよ!!って思ってたけど・・・
 次第に打ち解けていきましたw
 ちゃんと物語でも良い仕事してましたよ♪
 
伊藤 若菜(itou wakana)
【声】伊藤かな恵・・・<代表作>神のみぞ知るセカイ(エルシィ)、花咲くいろは(松前緒花)
 かな恵ちゃんはいつも・・・はがないの星奈ちゃんを思い浮かべながら聴いてます( ̄∇ ̄*)ゞエヘヘ
 鉱石部部長。石をこよなく愛するマイペースな女の子なのですよ♪
 
 
■総評
他の皆さんのレビューにも書いてあるのですけど、この作品を観始めるとデジャブような印象を受けるかもしれませんね(* ̄- ̄)ふ~ん
「コードギアス」「ヱヴァ」「タイバニ」「エウレカ」「スクライド」や、はたまた「ウルトラマン o(o|o)/ 」などのヒーロー物の雰囲気も醸し出していましたΣ(- -ノ)ノ エェ!?
前半は正直に惹かれるものが無くってこれはハズレかなって思っちゃいました!!
アルマの愛車も「モトコンポ」でなんかスピード感もないし、奇抜な鬼瓦も良くわからないし気持ち悪いし、この物語の世界観や設定、特殊用語の「悪石」とか「セイクリッドテイカー」とかの説明が足りない感じでついて行くのが必死だった気がします。
 
しか~し、中盤から後半にかけて不思議とストーリーに惹き込まれているσ(・・*)アタシがいたのです♪
王道の中で個性という色を着けようとしていて、最初は馴染まなかったのが少しずつ馴染んで見事に自分だけの作品に仕上がったって言う印象ですね♪
(ノ´▽`)ノオオオオッサンライズマジック♪
って、かってに叫んでみました(*^-^)
 
ストーリーはバトル物で特に捻りはないのですけど、真実は何なのか、本当の正義とは何なのか、真実に向かって行動を共にする仲間との絆、過去の自分との決別などなど、過去の王道と呼ばれるストーリー展開に心地よさを刻み込まれている私の心を呼び起こさせてくれた様な感覚です♪
最後は気持ちよく完結してくれたので、あぁ~最後まで観て良かったよーってなりました♪
 
よく言えば、懐かしさを感じさせるような安心して観れる作品。
悪く言えば、決して名作にはなれない、無難な良作。
って感じでしょうか(^▽^;)
 
 
■最後の一言
メイド隊って、どの作品でもメチャクチャ強いですね♪
 
 
■MUSIC
OP曲『stone cold』
 歌:FictionJunction(窪田啓子)
 軽快でアップテンポなテクノサウンドは相当かっこ良い曲でお気に入りになりました(゚∇^d) グッ!!
 
ED曲『輝跡 -kiseki-』
 歌:南里侑香
 こちらもアップテンポでバトルアニメらしいかっこ良い曲ですね♪
 
 
2011.09.20・第一の手記

投稿 : 2024/04/27
♥ : 33

チュウ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

面白いからこそ【王道】と呼ばれる!!

サンライズらしい、バトルアニメです。
他の方のレビューにもあうよう、まさに典型的な王道アニメです!!

王道とは、すなわち万人受けするよう【当たり障りのない設定】に大方を【予想できるシナリオ】!
【感情移入がしやすいキャラ】と誰もが納得する【ハッピーエンド】!!
これを持ち合わせることが条件となるだろう☆★
要するに【【面白い良作】】であることを意味する!!
逆に言えば王道である故に、突出した面白さはないのだが、個人的にはこういう作品は好きですね♪♪

すべてが標準以上を持ち合わせ、逆に言えばズバ抜けて良い所もないというこの作品!
強いて挙げるとしたら、fictionjunctionの【stone cold】が個人的には凄い好きでした♪
もちろん、【輝跡 -kiseki-】も良い歌で、このアップテンポでバトルアニメととてもマッチしていたOPとEDがこの作品を支えたんですね☆★

あとはやはり、【藍羽ルリ】が可愛かったなぁ~~↑↑
もちろん容姿や声(中島愛)も好きでしたが、応援したくなるようなキャラ設定がズルイ!!
あんな過去を持った女の子はどうしても応援したくなっちゃいますよね♪
この計算され尽くしたような【王道】アニメに、今回はまんまとやられましたねw面白い作品でした♪

投稿 : 2024/04/27
♥ : 21

MDO さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

88点。俺の意思がっ!!

ロボ系が好きなら88点。ギアスやSEED好きな人には勧めたい。
戦隊物です。
ロボ系のSFが嫌いな人にはマイナス20点くらい。
たまに、もう一度観たくなる。

何も情報を入れずに見ると良いです。


わざと狙っているのだと思うが、タイトル「セイクリッドセブン」や戦隊スーツがダサい。だが、それがいいと感じてくる。

アニメの超初心者さんには向かないかも知れない。ヲタ絵だし。
といっても、ギアス絵に近いので私は好きですが。

単独戦隊物、ギアス絵、1クール12話でさっくり終わる。
人と人のドロドロした関係が非常によく描かれています。
12話のバトル物で、ここまで勢力図が動くのはセイクリッドセブンだけでは。




きっと気に入る。そして、B-SIDEである劇場版「銀月の翼」も見るでしょう。


君の意思が、セイクリッドを呼んでいる。
私の意思を、貴方にアゲル。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 5

67.1 2 怪物でオリジナルアニメーションなアニメランキング2位
エルゴプラクシー(TVアニメ動画)

2006年冬アニメ
★★★★☆ 3.8 (419)
2559人が棚に入れました
焦土と化した大地と大気中に蔓延する未知なるウィルス、太陽光は粉塵により遮られ、地球は荒涼を極めていた。そのような環境下で生きていくために人々は隔離されたドーム型都市の中での生活を余儀なくされる。完全な管理体制下にある都市ロムド。人々は「オートレイヴ」と呼ばれるロボットとともに模範的、従順なる「良き市民」として生活していた。しかし近年、犯罪とは無縁と思われていたロムドでオートレイヴに自我の発症をもたらすコギトウィルスの感染が増加し、問題となっていた。ロムドの市民情報局に勤める若きキャリア、リル・メイヤーは、ウィルスに感染し制御不能に陥ったオートレイヴの暴走事件、そして多発する謎の市民斬殺事件の捜査にあたっていた。

coldikaros さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

究極的に難解

いやー、難しい。これほど一話一話考えながら見たアニメは久しぶりです。伏線多すぎ^^;
流し見なんてした日にはこのアニメはただの駄作にしか見えないでしょう。
そんな感じで内容ですが、簡単に言えば「存在」をテーマに神話テイストにまとめたかなり壮大なSFです。
非常に曖昧ですが僕にはこうとしか言いようがないように思われます。
難解である分前半はほとんど伏線張りに費やされています。謎ばかりが増える上に、どれが重要なのかも分かりづらいです。自分で整理しつつ見進める必要があります。
後半は話は進みますが、最終話までほとんど謎です。故に最終話は全てが詰まっていると言っていいほど、言葉と暗示が盛りだくさんです。
レビューの中にはいくつか本筋からそれた話があったというものもありましたが、あれは最終話での謎解きと考察に不可欠な回なのでくだらないと思っても見て損はないです。おそらくどれがそれなのか見れば分かります^^;
総じて、無駄なことをしない非常に中身の詰まった作品だと僕は思いました。
少なくともさらっと見れる作品では決してなく、見てる最中や見た後に考察したりするのが好きな人にお勧めします。
考察アニメとして、とてもいいアニメだったと僕は考えています。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 11

Anna さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

マングローブ一押し作品!体験しないと損です!

「侍チャンプルー」「ミツコとハッチン」など、オリジナルアニメーションに定評のある“マングローブ”製作作品!!私も大ファンです!
その中でもこの「Ergo Proxy」は、独特の世界観や美しい映像・音響・キャラクターデザインが印象的で、他作品と一味ちがう面白さがある!
美術的に素晴らしいのはもちろんだが、ストーリーも重厚で生命の起をテーマにしている。その徹底した世界観ゆえ、あまり受け付けない方もいるようですが、是非もっと多くの方に見ていただいて評価していただけたらとおもいます!

投稿 : 2024/04/27
♥ : 7
ネタバレ

manabu3 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

魅惑的で独特な世界観

終末論的世界観、荒廃した世界、ディストピア的なユートピア、都市設計、奇抜なデザインなど、どれも魅惑的で素晴らしく非常に面白い作品だった。自我を持ったロボット、夢と現実、私?など、この作品に包含されたテーマは哲学的で難解であり、興味深い内容であった。しかしながら全体を俯瞰するとどのテーマの扱いも中途半端で結果的に奥深さに欠けてしまったように思えた。悪く言えば、他作品の良い所を一つの作品に無理やり詰め込もうとした、そんな印象を受けてしまった。その突飛さと乱雑さが面白いといえば面白いが、物語の一つ一つに一貫性がないように感じてしまった。また世界設定についての説明が希薄で不親切だったが、説明描写の少なさと、それ故の作品理解の難解さが、この作品の良さとも言えるのかもしれない。兎にも角にも世界観はとても素晴らしく、数字では表せない良さがあった。

{netabare}十六話は、死んだ大地を旅するお話{/netabare}

投稿 : 2024/04/27
♥ : 10

61.3 3 怪物でオリジナルアニメーションなアニメランキング3位
幻影ヲ駆ケル太陽(TVアニメ動画)

2013年夏アニメ
★★★★☆ 3.3 (478)
2505人が棚に入れました
占い師だった亡き母に憧れ
タロットカードに夢中な日々をおくる太陽あかり、12歳

伯父夫婦と従姉妹の4人で暮らす平穏な日常に、それはゆっくりと忍び寄る

ある夜、就寝中のあかりを魔物が襲う
苦しみもがく中、タロットカードが宙に舞い、あかりは異空間に入り込む

手に握られた剣
煌煌と輝く太陽のタロットカード
その瞬間、世界が真っ白になり……

……覚醒したあかりが連れて来られたのは、
セフィロ・フィオーレというタロット使いたちの育成機関だった

隊長のエティアと副長のアリエル率いる部隊で特訓を受けることになったあかりは、
新人部隊の仲間たち、せいら、ぎんか、るなの4人のチームで活動を開始することに

激しい闘いの日々の中で、
少女たちは戸惑いながらも、自分の運命と向き合っていくが……

声優・キャラクター
門脇舞以、喜多村英梨、徳井青空、巽悠衣子、遠藤綾、井上喜久子、青木瑠璃子、東山奈央、種﨑敦美、堀井茶渡、井澤詩織、佐倉綾音、久川綾、内野真生、高橋未奈美、近藤浩徳

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

逃げられない運命を背負った少女たちが繰り返す永い永い闘いの物語です・・・

この物語は、長崎県をモデルにした架空の街である「長瀧」が舞台となっています。
そして、この物語の主人公はタロット占いの大好きな12歳の太陽あかりちゃんです。
彼女は、幼い頃に母を亡くした以降、長瀧の親戚に引き取られ、アルバイトとしてタロット占いをやっていました。彼女のタロット好きは母譲りで良く当たると評判だったのですが・・・

そんなある日、親戚の家で同居している従姉妹が、突然魔物のような姿に変わってしまい・・・あかりちゃんに襲いかかってきたのでした^^;
そして絶体絶命のピンチを迎えた時・・・彼女は「エレメンタル・タロット」の使い手として覚醒するのです。

この物語の世界には、2つのタロットが存在しています。
まず一つは、罪なき人間の魂を食らい、それを糧として不幸を引き起こす「ディアボロス・タロット」、
もう一つは、ディアボロスタロットに対抗できる自然の力を根源とした「エレメンタル・タロット」です。
そして、この覚醒によりあかりちゃんはこれまでの生活が一変し・・・物語が動き始めます^^

個性的で印象に残るキャラデザと、戦闘時における独特の世界観を持った背景が特徴的な作品です。
デザイナーを調べてみると、友岡 新平さん・・・これまでキャラデザよりも作画や原画・・・月詠、なのはシリーズ、セキレイ、アスラクライン、DOGDAYSなど幅広い作品を数多く手掛けてこられたようです(wikiより)。

個人差はありますが、ある日突然エレメンタル・タロットの使い手として覚醒し・・・一同に集められ・・・ディアボロス・タロットを有するダエモニアと闘って下さい・・・
と言われ、二つ返事で「はい、分かりました」とはとても言えません^^;
加えて、即席で作ったチームではチームワークも連携も上手くいまず、新参者であるあかりちゃんは逆に仲間の足を引っ張ってしまいます・・・

ダエモニアとの闘いは辛く厳しい闘いの連続なのですが、あかりちゃんは常に誰にでも分け隔ての無い優しさで接する事から、チームの中のギクシャクした感じが和らいでいき・・・徐々に友情に発展していく様がしっかりと描かれているので、あかりちゃんを中心とした4人の仲間の言動には注目です^^

でも、この作品はこれだけじゃありません・・・予想もできないような展開で2転、3転と物語が大きく揺れ動きます。

凄く悲しくて・・・
誰もエレメンタル・タロット使いになりたくてなった訳じゃないのに・・・
皮肉過ぎる運命が彼女達を待ち受けていました。
それでも、彼女達は「自分のやらなきゃいけない事だから・・・」とその運命に身を投じるのです。
これには思わず貰い泣きしてしまいました^^;

そして、終盤・・・4人にとって最大のピンチが訪れるのですが、友情が発展した彼女達の絆をしっかり見ることができました^^

オープニングはLiSAさんの「träumerei」
エンディングは岡本菜摘さんの「-Mirage-」
どちらも有名な曲だと思います・・・特にLiSAさんの「träumerei」は、今期のオープニングソングの中で5本の指に入る程大好きな曲です^^

この作品は1クール13話で終幕しましたが、物語としては未だ途中です。
作品の途中で出て来る偉そうな方や、ディアボロス・タロット使いの目的など、まだまだ分からない事だらけです。
原作は、まだ連載中のようなので続編が出るのを楽しみにしています♪

投稿 : 2024/04/27
♥ : 21
ネタバレ

ポール星人/小っさ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

もっと陰鬱な話だとばかり思ってたもんで

ちょっとだけ点数上方修正します。
ただですね、私はバンダイチャンネルで見たんですが動画1話当たりの単価が多作に比べて高いのはプンプンでしたw
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心の闇からダエモニア化してしまう人々をウンザリする位ネットリと描いて、その殲滅の過程で病んでいくヒロイン達の話かなと思ってたんすよね。んで戦う目的すら見失って自暴自棄になった挙句「太陽がまぶしかったから」で締めるのかなとw
まぁそれにしてはバッドENDでは無い様子だし、どんなんだろうと思ってはいたんですが。
そこまで嫌~なお話ではないんで、とんでもねぇ鬱作品と思って敬遠してる方がいるならそんなに心配しなくてもいいかなと。
まぁ基本暗くて爽快感も無いですけど(汗)

 個人的にはお涙頂戴な作りにはホイホイ乗っかれる方なので、ダエモニアになってしまうプロセスが薄味かなと。序盤は被害者を一人/話のペースでしたから尺の問題ではない気はしますが・・・
かと言って序盤から少しずつ展開が進む訳でも無く、終盤にバタバタっとしちゃうトコがイマイチな気はしました。
あかりが事態に巻き込まれ何をすべきか迷った末に選択すると言う部分はスムーズにいってた気はするんで、展開もモちっといい配分出来なかったのかなと。

 それとプロットとしては私の大好物の路線なんですが、{netabare}
本作の敵であるケルブレムが”種としての進化を目的としてダエモニアと人の混血であるあかりと交配を目的としている”って部分がなんとなくスケールが小さいような(汗){/netabare}
いや、目的としてはアリな気はするんですけどね。
ホントの終盤で明かされるからケルブレムが何故それを目的としてるのかが殆ど表現されずイマイチに感じちゃうのか、或は類似他作品と比較しちゃうからなのか。
そんな風に思ったのは私だけですね。そう思う事にします。
”例の白い猫みたいな鬼畜なアレ”とか”四国以外全部敵”とかそういう作品をしつこく見過ぎなんですかね、私(滝汗)

 地味でウケは悪そうですがあかりと言うヒロインは好きだし、”何もしてあげられないけどもその無念の気持ちだけは聞いてあげた上で引導を渡す”という部分も切ないですが好きなんで、ケチつけてる割には好きな作品です。
音楽面も悪くないですし、総合ランキングの低さ程悪い作品じゃないと思います。
どうしてもまどマギと比較されちゃう作品ですから、分が悪かったのも事実なんでしょね。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 16
ネタバレ

ezo さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

鬱々してるねぇ・・・ けど面白かったよ

作画で軽蔑して観てなかったのですがなんだか面白そうだったので1話を観たらハマって
一日で一気に11話まで観てしまいました(笑)

作画も見続ければ慣れたのであまり問題なかったです。

雰囲気はまどマギとか、夢喰いメリーっぽいかな?

どことなく暗い感じがちょっと似ている気がします。

ただこれらに比べて明らかにダークな部分が多いです

しかし11話では{netabare} あかりがダエモニアとタロット使いのハーフということや、どこかでぎんががまだ戦っているような描写などがあり{/netabare}ちょっとだけ希望が見えた気がする。

ただ安易に円満で終わるとは思えない・・・てか後2話で終わるのか?

9月30日更新(最終話まで視聴)

・・・と思ったら安易に円満で終わりましたね(笑)まぁ王道な感じで悪くはなかったけどちょっと消化不良な感じはあるかな・・・

続編やりそうな雰囲気で終わったけど果たしてあるのか?アニメって売れないと2期は厳しいんだよな・・・

個人的には面白いと思えた作品だったから2期やってほしいけど・・・

投稿 : 2024/04/27
♥ : 6

72.5 4 怪物でオリジナルアニメーションなアニメランキング4位
さらざんまい(TVアニメ動画)

2019年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (312)
1234人が棚に入れました
舞台は浅草。中学2年生の矢逆一稀、久慈悠、陣内燕太の3人はある日、謎のカッパ型生命体“ケッピ"に出会い、無理やり尻子玉を奪われカッパに変身させられてしまう。『元の姿に戻りたければ“ある方法"でつながり、ゾンビの尻子玉を持ってこい』ケッピにそう告げられる3人。少年たちはつながりあい、ゾンビの尻子玉を奪うことができるのか?!同じ頃、新星玲央と阿久津真武が勤務する交番でも何かが起ころうとしていたー。

声優・キャラクター
村瀬歩、内山昂輝、堀江瞬、諏訪部順一、宮野真守、細谷佳正、釘宮理恵、津田健次郎、伊瀬茉莉也、帝子、加藤諒
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

観終わった

3話までの感想{netabare}
かっぱ橋とかあるしそれで舞台が浅草なのかなぁと思ったが、うんこビルから浅草って繋がりだったりして。
カッパといえば最近(といっても一年近く前になるのか)ではゲゲゲの鬼太郎6期でキュウリ支給のみでブラック企業にコキ使われたりと、妖怪の中でも扱いやすいのかな?
でもって内容は…いつもの幾原って感じ、相変わらず演出だけはスゲーなぁ。
と思ってたら2話、うっわ、LED育苗灯じゃねーかw
これってメジャーなのか?
自分もちと欲しいとは思いつつもヤベー物育ててるんじゃ?と噂されても困るので手出ししてない、あると便利そうなんだけどねぇ…。
でもってクジが大麻栽培しててヤベーと思ったら(車上荒らしも大概だが)今度はカズキが飼い猫盗難してて…だ、大丈夫か?w
ここまで未成年者による明らかな犯罪を描くのも珍しい気が…攻めるねぇ~。
これでエンタも犯罪に手を染めてたら更に危ないのだが、さすがにそれは無いっぽい?
3話ではかなりイカれてたことが明かされるが犯罪ではない…ないよね??
警官二人組がなにやら企ててるみたいだけど、主人公側が逮捕される展開とかあるのかな?{/netabare}

5話までの感想{netabare}
4話、入れ替わり作戦はどうした?と思ったら5話に続いたのね。
と、5話、ひゃああこれまたヘビーな過去を…。
しかも本当は叱って欲しいのに優しくされて余計に罪悪感を抱えてる模様。
サッカー辞めたのも自罰の念からだそうな。
なんか3人のうちエンタだけマトモというか浮いた感じになってるような?
まさか2人に匹敵するような過去あったりするのかねぇ?

ところでバンクシーンについてなんだけど、自分が印象にあるのはガンダムSEEDだったなぁ、動画の使い回しが叩かれてそれ以降急場凌ぎの使い回しではなく、使い回しを前提とした気合の入れまくった正真のバンクまで叩かれて作り手も避ける方向に向かい出したような?
プリキュアのような児童向けは別として。
SEED以外にも何かあったのかも知れないけどね、個人的には「別にいいじゃん」なんだけどねぇ。
で、この作品はそんな忘れ去られたような技術が使われてて仄かに懐かしさを感じる。
しかも歌まであるせいかタイムボカン…というかムテキングの「タコの頭にハチマキ巻いて~」を思い起こさせる。
有体に言えばすっごくタツノコっぽいんだけど、そう感じる人は他には居ないのだろうか。{/netabare}

最終回までの感想{netabare}
なーんか知らんけどすっごいほっとする感じで最後まで楽しく見ることができました。
一体何故なのか自分でも不思議で仕方ないんだけど、やっぱり↑でも書いた通りバンクの多さなのかなぁ?
とか考えてたら…わぁい、タツノコ公式が“ムテキング”1話を配信してるじゃないか!
https://www.youtube.com/watch?v=Pv4tw1qI87M
OPだけでも見て欲しい、結構「ああー」って言う部分あるんじゃないかな。
更にできれば17:15辺りからの井上和彦カラオケパート見て頂ければ…本音は全部見て欲しいけど、何故自分はさらざんまいでほっとするのか、その理由が垣間見れるようなそうでないような?
この頃の時代の空気を感じるのかなー??
なんか言葉じゃ説明し辛い、誰か訳してくれ…。

あと最後久慈が頭丸めてお勤めしたのはスゲーほっとした。
やっぱこうだよねー。
最近「ソイツがやらかしたこと」の大きさに対してなあなあで済ませた作品があってのう。
ちゃんとそういうことにケジメ付けたからこそ、ツナガルに繋がったのも納得できるワケで。{/netabare}

投稿 : 2024/04/27
♥ : 17
ネタバレ

はあつ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

体が疼(うず)いてたまらない

《ストーリーに関して》

謎めいた脚本や独特の演出で作品性を確立されてる幾原邦彦監督。
今作では、東京の下町を舞台に3人の男子中学生がカッパと交わりながら、特定の繋がりに固執するあまりに苦悶する姿がコミカルに描かれます。

伝えたい明確なテーマやメッセージがあるのかは、私には定かではありません。
ただ個人的には、ストーリーに組み込まれる現代社会を風刺するような面白メタファー{netabare}
(暗喩。私的解釈ですが一例だと、気軽に大勢の人と繋がれるネット社会を揶揄するような
【ア○禁止標識】身近な人との生身での繋がりが上手く出来ずトラブルを起こしがち。
【ア)))】プライベート情報まで拡散する不気味さ。など){/netabare}
や洒落の効いたセリフ回し、毎話繰り返されるアニメーションらしいユニークな表現を楽しめるだけで視聴の価値があると思います。

前作「ユリ熊嵐」は、女性同士の百合的で淫靡な雰囲気が全面に溢れており、百合属性の無い方には苦手だったかも知れません。
対称的に本作は男性同士のBL要素が含まれるものの表現は控えめ。
腐女子の方には物足りないでしょうが、幅広い層が見易いようハードルは下げられてます。(百合豚でもある私は前作の方が好物♪)

《キャラ》

男キャラが多勢を占めるので、僅かな女子キャラが貴重に映ります。
中でも「吾妻サラ」はキャラデザが凝っていて、お題毎の占いシーンの演出も可愛いかったです。(変装した一稀サラにも萌えれました♪)

《声優さん》

腐好きの方には人気CV宮野さんと細谷さんの絡みがご馳走だったのでは・・
二人の「カワウソイヤア」は豪華挿入歌♪
釘宮さんのショタ声も何気に豪華です。

《音楽》

KANA-BOONさんのOPもテンポが良く作品に合ってますが、the peggiesさんのEDが個人的には好み。
雨あがりの夜明け前を写した様な合成背景との空気感が堪らなくて毎回聞き入りました。
また、声優さん達の歌う各挿入歌も、ノリが良く洒落が効いてて楽しめました。

《作画&演出》

毎話挿入される使い回しの様な歌劇部分でも見飽きないよう背景に変化を加え、滑らかな動きとカラフルな色彩で仕立ててあり、全般的に作画は力の入れようを感じます。

ここから極めて個人的感想。
過去様々な映像作品で心が痛む描写は見てきましたが、身体に痛みを覚えた作品は本作が初めて!
以下、私を狂わせた演出について~
(尾籠(びろう)な内容ですのでお下劣耐性の無い方や食事前の方は読まないで下さい。)
{netabare}
私、何を隠そう、お尻の疾患「ぢ(痔)」を長年患っております。
そんな尻に痛みを抱える者にとって本作は、生涯忘れ得ぬ疼きを刻み込んでくれました。

まず、一稀たちをカッパにする為に尻に突っ込むケッピを見た私、

「ヒ~~~!」

昔、朝の洗顔中に子供にふざけてカンチョーされた時に、あまりの痛撃にうずくまり「幼稚園児に殺される~」と思ったくらい、尻への不意討ちは恐ろしい。

さらに、カパゾンビの尻小玉を抜き出す為のカッパ達の尻ホールへの追撃に、

「うっ!ぐぬ~~っ!」

数年置きに悪化しては肛門科にお世話になるんですが、その時の医師の傷口をグリグリえぐるような触診を思い出し、息が止まりそうになる。

とどめとばかりの秘密暴露、赤色がポタポタと落ちる
【漏・・・・・・・】に、

「ゾゾゾゾ~~~」

ぢ症状のひどい時期は、排便直後の便器がポタポタと滴る鮮血に赤く染まり、止血の為のトイペを尻とパンツの間にセットしてトイレを後にする時は、女性に生まれ変わった気分になれる。
その時期に社内の定期検診が重なると貧血判定され、鉄分補給を健康指導される始末。
そんな私はあの秘密漏洩シーンに血の気が失せて青白い顔にさせられました。

私にとって拷問のような尻への数々の描写に観終えるとパンツは汗ビッショリ。
当初の数話時点で貧血昏倒や窒息死を怖れ視聴を断念しかけました。

しかし幾原監督の好奇心を刺激するストーリー構成と、魔術的とも言える演出に惹かれて視聴を続けるうちに

あれ?




♪~「さらざんまいの歌」が流れ出すと

あ~あ~~来るぞ~来るぞ~

ゾクゾク~ワクワク~~


尻小玉キター!!!.゚+.(・∀・)゚+.゚


いつの間にか下半身から脳天まで突き上げる快感に変わってる!

最後の数話はクセになり、あまりの興奮に私のパンツは変な液でネットリして・・(自粛)

観る者に新たな性癖を目覚めさせるイクニ演出恐るべし。
(もしかして監督も同じ疾患を抱える同士なのかも?)

カパゾンビにされて、あにこれから永久追放されないうちにこの辺でやめときます
m(_ _)m{/netabare}

投稿 : 2024/04/27
♥ : 22

ハウトゥーバトル さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

欲望か愛か

視聴理由 ノイタミナ

序盤 謎の既視感!

中盤 正体は「輪るピングドラム」などの幾原邦彦監督

終盤 えぇ

既視感の正体は幾原邦彦監督だった。そりゃ意味わかんないわwピングドラムとかもそうだけど暗喩や伏線が多すぎる
流し見じゃ全部を理解できない
ただでさえ普通に見てても全部はわかんないのに

この話は繋がりたいけど…な男子たちの話
ジャンルはなんだろ…
ファンタジーかな?
難しさ的にはピングドラムの方が難しかったかな

はい今回もモブはピクトグラムです
幾原監督の特徴ですね
そしてやはり暗喩が多すぎる
多分考察する人が出てくるだろうから私はしないけど考察しがいがある
時間がある時にでも考察しよ

正直話の展開的には微妙
なんだかよく分からない力によってなんか解決しちゃったみたいな流れがあまり気に食わないなぁ

作画は結構良かった
opはKANA-BOONさんの「まっさら」
edは青ブタopを歌ったthe peggiesさんの「スタンドバイミー」良曲

投稿 : 2024/04/27
♥ : 17

63.0 5 怪物でオリジナルアニメーションなアニメランキング5位
BLUE GENDER [ブルージェンダー](TVアニメ動画)

1999年秋アニメ
★★★★☆ 3.3 (77)
402人が棚に入れました
「バブルガムクライシス」のAICが制作したハードアクションSF。種の存亡を賭けた壮絶な戦いの中で、主人公の葛藤と成長を描く。現代では治せない新種の奇病に侵された海堂祐司は、未来の医療技術の発展に賭けて冷凍冬眠者“スリーパー”となった。だが、西暦2031年に冬眠から目覚めた海堂が見たものは、謎の生命体“BLUE”の繁殖によって絶滅の危機に瀕した人類だった。絶望の中で、海堂の“生きる”ための戦いが始まる。
ネタバレ

藤浪サトル さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

深夜アニメ黎明期の傑作

注:弊ブログより一部抜粋

随所で露骨なエロシーンが展開されていたり、ブルーの内臓や血液などのグロシーンが修正なしで頻繁に登場する点など、深夜アニメ黎明期特有の雰囲気がある。お色気シーンの数々だが、いつ死ぬか分からない世界観を踏まえると、かけがえない生の輝きの表現に昇華されていると言える。エロシーンが単なる視聴者サービスではない、作品のテーマとも関わる非常に深い表現となっているのは大変珍しい。

作画

作画全体の雰囲気は、80年代末のOVAを彷彿とさせる。しかしながら、際立った作画崩壊は見られず全体的なレベルは結構高い。通常の虫以外にも、カニやタコといった虫を含む漢字で表される水棲生物がモデルのブルーもおり、ブルーのデザインはよく考えられている。また、マリーンのキャラデザが異様なくらい美人である。

音楽

次回予告の際に流れる軽快なBGMが非常に良い。次回へのワクワク感を高めてくれる。劇中のBGMも良く、特に物語序盤で流れる曲のクオリティが凄まじく高い。

オープニング曲も盛り上がる良い曲。特に、「一筋の光を求め ひたすらどこまでもただ彷徨う」という入りが最高。絶望的な状況と不屈の精神を一文で表しており文学性すら感じる。

制作に東芝EMIというレコード会社が参加しているため、音楽のクオリティは全体的に高い。

ストーリー

{netabare}毎回のように予想を超える意外なストーリーが展開され、結末がどうなるか想像も付かなかった。仲間がどんどん死ぬ絶望的なストーリーと思わせて、予想外に熱い展開になっていったのも最高である。マリーンたちの被っているヘルメットが妙に敵っぽかったり、「人間もブルーも害虫だ」という趣旨のセリフが飛び出したり、思わぬ箇所が伏線になっていたのは流石。終盤の展開は常人の理解を超えていたため、評価を下げている。{/netabare}

人物

各キャラの心情はそれなりに掘り下げられていた。しかし、規律の厳しい軍ゆえか、登場人物のキャラが全体的に薄い印象である。{netabare} 祐司と両親とのやり取りや、タカシとのエピソードをもう少し描いていれば、物語がより厚みを増していたと思う。最高議会の面子を始め、登場人物の多くがそれぞれの信念を貫いて行動していたのは大変良かった。セノ・ミヤギの、碇ゲンドウのようでもあり、気難しい芸術家のようでもある独特の雰囲気が物語に深みを与えている。{/netabare}

投稿 : 2024/04/27
♥ : 2
ネタバレ

生来必殺 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

待て、しかして・・・

まず本作に少しでも興味を持った人はネタバレに【厳重注意】
ここのレヴューゾーン微妙にネタバレの雰囲気が・・・
それと進撃の巨人2期を楽しみに待ってる人も警戒が必要。
本作→ガンパレード→進撃 という微妙な関係性があるので
間接的にネタバレしてしまう可能性も(もしかしたら?)あり。

さて、本作とは如何なるジャンルに属し、どういう作品であるかについて
考えた時、説明するのが非常に難しいという問題にぶち当たる。
それはある意味『高いハードル』であるかもしれない。

SF的ロボットアクションもの?
機動戦士ガンダムとエヴァを足して2で割ったような作品?
そう言われてみればそうかもしれないし、そういう要素も確かにあるだろう。

しかしだからと言って、王道的ロボットアクションを期待して本作を見た人は
恐らく期待ハズレだったという感想を抱くかも。

メカデザインは無駄にカッコイイ(というかカッコよすぎる)し
スピード感と臨場感溢れる見せ場の戦闘シーンも確かにあるのだが、
戦闘シーンの数が不足気味で、高性能戦闘メカの性能を最大限に生かしたシーンは
限りなくゼロに近い。
(もの凄いの潜在能力を持ったパイロットはいるのに何故?と訝しがる人もいるだろう)

本作を敢えてジャンル分けするならエヴァ進化系に属し、エウレカにも似た要素を持つ。
(グロシーンがあるのもその理由のひとつ)
一つ例を挙げるとエヴァ第9話「瞬間、心、重ねて」の戦闘シーンよりも
二人のパイロットの奇妙な共同生活に力点を置いているような感じのタイプ。

本作には様々な『高いハードル』が山積している。
視聴者にとってのそれは、主人公が文字通り『お荷物』であり
ヘンなヘアースタイルの『猿』みたいな存在に思えてしまうことであり
『カイ・シデン』のように人の感情を逆なでする要素と『碇シンジ』のような
軟弱さを同時に併せ持ち、かつ田名部愛のようにうざったい台詞を吐くという
厄介な人間性を持っていることである。

そしてそのことは未来人であるヒロインにとってはより強烈で鮮明なリアリティーであり、
成り行き上の任務とはいえ、無駄口叩くこの『お荷物』、『旧世代』の『猿』を
なんとか目的地まで届けるというのはヤレヤレな気分であると言えよう。

とまぁ、そういう方向性で物語は進行していくわけだが、
本作の最大の魅力、見所とはまさにそういう要素であり。

ロボットバトルよりも自分たちの足で大地を踏みしめ
世界を流離うことであり、目的地の前に聳え立つ文字通り『険しい山』に挑むことである。

世界を流離うことが本作の最終目的でもなく、次のステージもちゃんと用意されているのだが、
一見無駄とも思えるプロセスやキャラの言動を丁寧に描いているのにはそれなりに
意味があり、それを飛ばしてしまったら本作はもっと味気ないものになっただろう。

だから結局あんな『猿』にも存在理由はあって、
そんな彼{netabare}の微妙な心理描写{/netabare}にも大いに意味があったりする。

早い話が主人公はヘタレ系で、ヘタレ系主人公が好きな人には本作はかなりお薦め。
ヘタレ系ストーリーには当然の如く物語の進行をサポートする役目が
つまりその辺はヒロインが十分すぎるくらいに穴埋めするので安心して視聴できる。

ここからは少し踏み込んだネタバレにつき本作未視聴の方にはご法度で。
{netabare}実は本作をエヴァ系と称すのにはもう一つの理由がある。
それはエヴァと同様にフロイト心理学のテイストが意欲的に活用されている点だ。
それはある意味ペテン的手法であり、生と死や二項対立が織り成す葛藤の要素を
持った物語ならなんでも適用可能で無難に解釈できてしまう若干無理ある荒技である。
それはエロスとタナトスという概念で物語を解釈するやり方である。

単なるこじ付け的連想ゲームと言われればそれまでだが、実戦してみるとこんな具合。
エンジェルは天使。天使のイメージの原型はローマ神話のキューピッド。
キューピッドはギリシア神話のエロス。エロスはマリーン・エンジェル。

眠りの神はヒュプノス。ヒュプノスの兄はタナトス。
故に眠れる者(スリーパー)はタナトス(死)の近親者。
エロスとタナトスの衝突は葛藤を生む。
エンジェルとスリーパーの対立衝突も人間心理の葛藤の現れ、という風に。

エロスは生、融合、肯定承認、友愛を象徴し
タナトスは死、解体、否定拒絶、攻撃性を象徴する。

しかし、「それがどうした?」と問われたら返す言葉がないのが
フロイト心理学の限界なんだこれが・・・

しかし、進化論という現代では絶対不可侵の神話的学説の基本的メカニズムも
繁殖と淘汰という二項対立に突然変異という概念を付加しただけの
ある意味ペテン師的な解釈理論に過ぎないわけなので、似たり寄ったりなのかも。

さらに蛇足だが、マリーンは海、海は生命の源=母を象徴するから
ブルーは海とは相容れない存在っていう解釈も成り立ちはする。{/netabare}

投稿 : 2024/04/27
♥ : 6

石ころ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

敵は巨人でもBETAでもない、BLUEだ!

放映時期を確認して正直驚きました。20世紀末に地球が怪物によって侵食される設定のアニメが、放映されているとは思っていませんでした。2000年以降に発売されるゲームのガンパレ―ドやマブラヴに設定・世界観が近く、後のセカイ系と称される作品群にも風合いの一部である「終末・破滅」といった要素の先駆けたるのが、このBLUE GENDERではないかと思えるほど、ストーリーがよく練られています。
ざっとあらすじだけ書きますと、BLUEと称される怪物に蹂躙される地球は、スリーパーと呼ばれる冷凍睡眠患者の主人公と、BLUEに追われた人たちが、宇宙上に建設したセカンドアースからスリーパー救出任務で来た兵士のヒロインとが、地球上で邂逅し様々な苦難や悲惨な戦線を乗り越えていくボーイミーツガールの王道たる入りで、物語は始まる。
前半はとにかく絶望的で、グロテスクな表現が多く中々重い。後半は葛藤や人間同士のいざこざで、ややドロドロした展開が続きます。グロに耐性がある方には薦めたいのが本作品です。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 2
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