爺さんおすすめアニメランキング 20

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの爺さん成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2020年01月26日の時点で一番の爺さんおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

61.5 1 爺さんアニメランキング1位
アニメで分かる心療内科(Webアニメ)

2015年2月13日
★★★★☆ 3.5 (298)
1353人が棚に入れました
うつ・ED・認知症~えっちなお悩みまでわかりやすく解説する臨床心理士・療と、突飛な方向へ誤解しがちなナース・あすながお届けする最先端のメンタル治療!? 心療内科にて扱う症例をテーマに、"笑えて学べる"異色の心療内科ギャグアニメ。

声優・キャラクター
三木眞一郎、遠藤ゆりか、日笠陽子、内田真礼、緒方賢一

ato00 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

下ネタ警報発令中

ショートアニメ、全20話。
ショートアニメとしては結構なボリューム。
そして、笑いが下ネタに偏向しています。

精神疾患を茶化しながらも、意外と専門的。
心療内科で扱われる病気について巧みに解説しています。
しかし、このアニメはもちろんそこじゃありません。
人のかなりの部分を占める性に焦点を当てています。
ということで、下ネタの雨あられです。

主人公は、心療内科の先生と助手。
そして助手の姉たち、および個性派?クライアントが脇を固めます。
ツッコミの大半は先生ですが、先生もストレスが溜まっている模様。
先生暴走時には、助手が丁寧にツッコミます。
姉たちwithクライアントも、もちろん病的。
テンポのよい下ボケの大乱舞です。
下ネタ大好きの私としては、大笑いの嵐でした。

ある日、隣の部屋で大笑いしていると、
嫁「何がおもしろいの?」
私「アニメ」
嫁「ラブライブよりも?」
私「ある意味」
何故ラブライブ?
そこは深くツッコミませんでした。

投稿 : 2020/01/25
♥ : 35

66.4 2 爺さんアニメランキング2位
つみきのいえ(アニメ映画)

2008年10月4日
★★★★☆ 3.7 (199)
897人が棚に入れました
海面が上昇したことで水没しつつある街に一人残り、まるで「積木」を積んだかのような家に暮らしている老人がいた。彼は海面が上昇するたびに、上へ上へと家を建て増しすることで難をしのぎつつも穏やかに暮らしていた。ある日、彼はお気に入りのパイプを海中へと落としてしまう。パイプを拾うために彼はダイビングスーツを着込んで海の中へと潜っていくが、その内に彼はかつて共に暮らしていた家族との思い出を回想していく。

声優・キャラクター
長澤まさみ

メア さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

つみきのいえ。それは人生と思い出の・・・・・

アカデミー賞を受賞した加藤久仁生監督による作品。

作画は小さな絵本のようで見やすく、また、セリフというセリフが無いために少し考えなければならないかもしれない。

何故かはわからないが海面が上昇し、水没していく町の老人が、海面が上昇するたびに上へ上へと家を、まるで「積み木」のように大きくしていくお話。

彼はふとしたことで下に落としたパイプを拾いに行くのだが、そのとき下に行くにつれて、昔住んでいた部屋を見ることで昔の記憶、思い出を思い出していくのです。
それはこの話の主人公のおじさんの妻から子供たち、孫たち、結婚式、それに出会いの日々、何気ない日々までもと多くの人生を振り返ったおじいさんは最後に最下層、つまり玄関につき、そこから出て「いえ」を眺めたのです。あたりにある水没した「いえ」を含めて。そこで思い出す(恐らく)妻との幼少期からの思い出。走り回り、笑い、家をともに建て、最後にグラスを・・・。
このときおじいさんはグラスを拾い上げたのでしょうか。
また、最後に注いだ2杯のグラス。
彼はどのような気持ちで「乾杯」をしたのでしょうか?
きっと今までの記憶の懐かしさと、一人でいることの寂しさをともに味わったワインだったのでしょう。

上映時間は12分と少し。
短くないかときかれればとても短い作品ですと答えます。
しかし、とても多くのことを考えることの出来る作品でした。

切なくなり
 悲しくなり
  そこまではいったものの、結局涙を流さない今の僕の人生はまだまだ小さく、たいしたことの無いものでしょう。
いつか、また、このアニメを見たときにもっと深く感じられるような人間に・・・・・・・・・

つみきのいえ。
それは記憶を積むことで出来た家なのかもしれない。

投稿 : 2020/01/25
♥ : 16

takumi@ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

言葉など必要ないんだ。充分伝わるから。

静かに流れる時間、
ときどき流れる穏やかな音楽。
海の底に沈んだ、おじいさんの深い思い出と家族の歴史。
積み木を積んだような家は、人生そのもの。


2008年に発表された加藤久仁生監督による日本の短編アニメ。
音と映像だけでじっくり魅せる12分間。

日本語版では長澤まさみさんのナレーションが入るようだけれど、
正直言うと、ナレーションは必要ないんじゃないかと。
(もちろん、世界に伝えるためには必要な部分もわかりますが)


実はこの作品、自分の場合は絵本が先で。
だけどアニメーションで観たこの物語のほうがずっと、
心に深く刻み込まれている。
言葉がなくても充分、伝わるものがあるんだなって思った。

とても短いし、レヴューもあれこれ書かないほうがいいほどで。
ぜひ、まだ観てない方は一度ご覧になってください。

セピア色の濃淡、明暗が懐かしく、せつなく、
そしてやさしく包んでくれます。

投稿 : 2020/01/25
♥ : 39

イブわんわん さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

CLANNAD AFTER STORYで感動した人に見て欲しいアニメ。

「CLANNADは人生」とよく言われてますが、12分のこのアニメを見てどう思い感じるんだろ?

主人公のおじいさんの台詞は一言もありません。
ゆったりした空間の中、たんたんと時間が流れて行きます。

見る人の心のスクリーンに映し出される映像は、一人一人異なると思います。
何を感じ、どう捉えるかで評価は変わってくると思います。
そう言えば、「キノの旅」もそうだったなあ。

CLANNADシリーズは私もお気に入りの棚に移動する傑作アニメの一つですが、「つみきのいえ」もまたその遥か先の「人生」なんじゃないかなあ・・・なんて思いました。

台詞はありませんが、評価はあえてオール5.0とします。
(2013.6.16)

最近短編アニメの話題にふれる事が多いため、ちょいと追記。
この作品はいつまでも私の心に生き付いております。
今でもふと何かの瞬間に、色んなシーンが脳裏を掠めることがあります。

個人的に短編アニメでは最高傑作のこの作品、多くの方に見て欲しいと思います。
(2013.9.16)

投稿 : 2020/01/25
♥ : 13

73.5 3 爺さんアニメランキング3位
アリスと蔵六(TVアニメ動画)

2017年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (500)
2135人が棚に入れました
彼女はそれまで“外の世界”を知らなかった。
初めて触れるモノ、初めて見る風景、そして初めて出会う人々……。
そんな“世界”の広がりに、戸惑い、驚き、目を見開く。

名前は紗名(さな)。
“研究所”と呼ばれる施設で、“外の世界”を知らずに生まれ育った少女。
しかも、あらゆる想像を具現化する——「アリスの夢」と呼ばれる特殊な能力の
持ち主でもあった。

そして初めての“外”で、彼女はひとりの老人と出会う。
名前は樫村蔵六。「曲がったことが大嫌い」で「悪いことは悪い」という
頑固じいさん。
そんな蔵六との出会いが、紗名の運命を大きく変えていく。

紗名を追う謎の組織、次々と現れる能力者たち、そして心優しい人々との
出会い……。
世間知らずだった“アリス”は、鏡の門(ルッキング・グラス)を抜けて、
世界の本当の姿を知ることになる。


——そう、これは、私がまだ、自由に夢の国へ行けた頃の話。

声優・キャラクター
大和田仁美、大塚明夫、豊崎愛生、藤原夏海、鬼頭明里、小清水亜美、大塚芳忠、広瀬ゆうき、能登麻美子、松風雅也、内田秀
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

不思議能力少女と頑固じじい

原作未読。最終話まで視聴。

OPを初めて見た時、『「ふらいんぐうぃっち」っぽいなぁ』って思っていたら、同じ監督さんでしたか・・・。
「ふらいんぐうぃっち」同様、視聴していて心地良い作品でした。

キャラでは、紗名や蔵六はもちろん、個人的には早苗の、のんびり優しい感じが好きでした。

9話の{netabare}あさひとよなが{/netabare}がお泊りに来た回がとても良かったです。
{netabare}第1部(1~5話)では追う側と追われる側だった3人が、{/netabare}元通りの仲良しに戻ったひと時が、視聴していてとても心地良かったです。

意味深なラストシーン。
もう少し紗名の成長を見ていたいと思っていたのですが、2期ありますかねぇ?

投稿 : 2020/01/25
♥ : 44
ネタバレ

明日は明日の風 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

不思議な少女が人を知り、人として生きることを学ぶ物語

【第一部終了】
可愛らしいキャラデザイン、どっかの国、あるいは異世界からやって来た世間知らずのお姫様が、アルムのおんじのような風貌をした日本の頑固じいさんと暮らして成長していくほのぼのストーリー。

と思っていたら大間違いでした。

そりゃそうだ、メディア芸術祭の賞を獲るくらいの作品ですからね、そう簡単な話ではなかったです。良い意味で裏切られました。

紗名の存在や能力の謎を解き明かしながら、紗名を追いかける組織に、守ろうとする組織。蔵六と早苗。一部終了まで出てきた人物は限られているのですが、それぞれうまく絡んでおり、無駄がありません。無茶な設定に思えるところも背景が分かりやすいので違和感はありませんでした。全体的に面白いと感じる作品です。

内容はシンプル。{netabare}「アリスの夢」と呼ばれる特殊能力を持つ人々の中でも特に能力の高い「紗名」。自分でも素性が分からない紗名が研究所が嫌なところだと思って逃げ出し、たまたま出会った花屋の蔵六が引き取る。蔵六の孫の早苗とも打ち解けるが、研究所の手が差し迫って捕まり、そこから脱出して一件落着というもの。{/netabare}紗名も蔵六も魅力的なキャラなんですが、早苗の存在がとても大きく感じました。紗名と蔵六だけではけっこう厳しい設定になったと思うのですが、早苗が間に入ることによって緩和されます。
それからミニーCと一条雫の存在もこの物語をうまくまとめていたと思います。ミニーCの思いは最後まで口から出ませんでしたが、紗名の能力で何をしたかったのか、とても切なく描かれています。また、雫がいることによって紗名の存在は誰が守ってくれるのかがはっきりしてくれるので良いです。{netabare} メイドコスプレ魔法少女は笑ってしまいましたが。{/netabare}

可愛いキャラデザインなのに、シリアスな場面ではギョッとなるシーンもけっこう多いのが特徴です。特に{netabare}紗名が失禁したシーンや足を撃たれるシーン{/netabare}はそこまで描くのかと驚いたほどです。
一部は5話(初回一時間なので実質6話)でしたが、本当にうまくまとめられていると思います。これから後半、どんな話しになるのか楽しみです。

【後半終了】
前期が紗名の人であることの意味を知るパートなら、後半は人として生きる意味を知るという感じだったと思います。{netabare}紗名は蔵六の家で普通の子供として暮らすようになり、蔵六や早苗と日常を送っていた。そこにアリスの夢の能力をもつ羽鳥とかち合い、ワンダーランドに迷い混み、脱出するまでを描いています。かなり大雑把ですが。
後半の主役となる羽鳥の物語もけっこう重いものです。自分のせいで親が不仲になり、自分への目線も冷たく感じる。これは9才の子供にとって辛すぎる話であり、みんな変えちゃえ、そして思い通りにという思いも当然かと。羽鳥にとって紗名との出合い、ワンダーランドの10日間はこの子を救うために必要な出来事に思えます。
そしてラスト。かっこいいお姉さんの思い出語りで締めるという、綺麗にまとめました。そうだよね、紗名がかっこいいお姉さんくらいの年齢の時には…でも蔵六ならばまだまだ丈夫な気がしてなりませんでしたが。紗名の花のデザインを見て「なっとらん‼」とか言っていそう。{/netabare}

紗名は普通の子供として生きていくことが嬉しくてしょうがない。その感じがうまく表現されていて、見ていてほっとしました(前半が紗名にキツい状況だっただけに)。蔵六の頑固っぷりと優しさがまたたまりません。きちんと道理をもって叱ることができる。いま、そんなじいさんが少ないことへのメッセージだったのではないかと思えます。{netabare}それでもワンダーランドへの説教は笑いましたが。{/netabare}それから早苗、本当に良いキャラです。この子がいることによって蔵六と紗名を繋ぐだけではなく、紗名が安心できる環境を作っていました。前半に比べて影が薄くなった警察の面々、特に一条は好きなキャラだっただけに、ちょっと残念。まぁジョーカーみたいなものですから仕方ないのかな。

全体的に良くできた作品だったと思います。さすがはメディア芸術祭で賞を獲得した原作です。キャラデザインがほのぼの系なんですが、展開がシリアス。が、どこかほっとさせてくれる描写がこの作品の真骨頂かと思います。OPもEDも良い曲でした。コトリンゴを使う意味が分かります。

人と人との関わり、生きていく意味、そういったものが好きな人にお勧めしたい良作です。

投稿 : 2020/01/25
♥ : 36

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

異能バトル+家族ドラマ=?→「人間とは何か?」

原作読んでません。ちなみに原作者の今井哲也先生は『ハックス!』(高校のアニメ研の話)を描いていた漫画家さんです。

デビュー作『トラベラー』は普通の高校生がタイムスリップするSFものです。

そして本作品をアニメで5話まで観た感じは、紗名をはじめとする「アリスの夢」と作中で呼ばれる能力者によるSFとファンタジーの中間くらいな異能バトルで、そこに蔵六じいさんや早苗ちゃんなど周囲の人々の人情要素をプラスした感じの一種独特な雰囲気の作品です。

なんというか、「異能者やそれを管理・利用しようとする者たちからの理不尽に対して日常世界から物申す」的なお話でしょうか。なお5話まで終了時点で「第1部完」らしく、大雑把な設定や世界観の説明は済んだということなのでしょう。

2017.6.26追記:
無事完走。

第1部(1~5話)が普通に能力バトル的なお話だったのに対して、第2部(6~12話)は「人間とは何か」みたいなちょっと哲学的な話になってきて、個人的には第2部の方が面白く観られました。

動物としての人間として生まれ育たないと「人間」じゃないのか、それともどんな形で生まれても自己認識が進んで「人格」が生まれ、社会と結びつきを持ったら「人間」なのか。

テーマに対して尺として13話はどうなのかと思いつつ、そんなに詰め込み感がないのはアニメを作ったスタッフがわりと優秀だっんでしょうか…?

とりあえず個人的には、桜美かつし監督作品は『ふらいんぐうぃっち』と本作で2勝、『神様のメモ帳』で1敗、『Lostorage incited WIXOSS』で1分けということで通算2勝1敗1分け(意味不明)。

投稿 : 2020/01/25
♥ : 45

66.5 4 爺さんアニメランキング4位
思い出のマーニー(アニメ映画)

2014年7月19日
★★★★☆ 3.8 (309)
1614人が棚に入れました
この世には目に見えない魔法の輪がある。

海辺の村の誰も住んでいない湿っ地(しめっち)屋敷。
心を閉ざした少女・杏奈の前に現れたのは、
青い窓に閉じ込められた金髪の少女・マーニーだった。

「わたしたちのことは秘密よ、永久に。」

杏奈の身に次々と起こる不思議な出来事。
時を越えた舞踏会。告白の森。崖の上のサイロの夜。
ふたりの少女のひと夏の思い出が結ばれるとき、
杏奈は思いがけない“まるごとの愛”に包まれていく。

あの入江で、
わたしはあなたを待っている。
永久に―。

あなたのことが大すき。

声優・キャラクター
高月彩良、有村架純、松嶋菜々子、寺島進、根岸季衣、森山良子、吉行和子、黒木瞳
ネタバレ

takarock さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

ジブリの王道に纏わりつくノイズ

2014年7月公開のジブリ映画。原作はイギリスの児童文学作品。
監督は「借りぐらしのアリエッティ」を手掛けた米林宏昌氏。

本作の主人公である佐々木杏奈は、北海道札幌在住の12歳の中学1年生なのですが、
杏奈は心を閉ざしていました。
学校では孤立し、養母の頼子との関係もぎくしゃくしていました。

冒頭は公園の写生シーンから始まるのですが、
そのシーンだけでなく、その後も、杏奈は鉛筆の芯をボキボキと折っていました。
1本の鉛筆から絵を描き、世界を創り出していくということであれば、
そんな鉛筆では新しい世界など開けるわけもありません。
スケッチブックに描かれた絵は上手いには上手いんですけど、非常に無機質で、
それは彼女の心象風景なのかもしれません。
ちょっと後の話になりますが、彼女のスケッチブックに描かれたマーニーに
色が付けられていたのが非常に印象的でした。
彼女が自ら閉ざしていた世界に色を付けたのが、マーニーという存在なのでしょうね。

他にも、破られていたマーニーの日記のページなんかもそうですが、
気の利いた演出が多数あり、複数回観ても楽しめる作品なのだと思います。

杏奈は喘息の療養の為、鄙びた海辺の町で過ごすことになるのですが、
ここまで観てピンときたのが、
あっ、今回はジブリの王道で勝負にきたなということです。
つまり、心を閉ざしていたいた杏奈が、
海辺の町でマーニーと共に過ごすという不思議体験を経て、
最後は成長する物語。これはジブリの十八番ですねw

wikiによれば、宮崎駿氏、高畑勲氏の2人が一切制作に関わっておらず、
プロデューサーの西村義明はスタジオジブリの次代を担うことになる
最初の作品になるとのコメントをしているそうです。
ジブリの十八番で、ジブリの新しい姿を見せるという
大役を仰せつかった米林宏昌監督だったのですが、
興行収入は振るわず、「スタジオ・ジブリ、アニメ制作から撤退」なんて
報道もされました。

そんなに駄目な作品なのでしょうか?
結論から言うと、私はそうは思いませんでした。良い作品だったと思います。
しかし、本作には途中からノイズにもなりかねない箇所というのでしょうか、
素直に作品に入り込めない何かというものが存在しました。

そこら辺をネタバレありで語っていきます。
未視聴の方は絶対に読まないでください。
ネタバレを食らうと本作の魅力を大きく損ないますので。


{netabare}ネタバレというか、真の正解を途中で視聴者に気付かれてしまうというのは、
実は想像以上にダメージが大きいです。
本作は、マーニーが杏奈の祖母ということが分かっていっても、
普通に感動できる話だと思います。
祖母であるマーニーが、杏奈のことをどれだけ想っていたのかが分かるシーンなんかは
涙腺が緩んでしまった人も多いと思います。私もぐっときました。
その一方で、「マーニーって杏奈の祖母なんでしょ? そうでしょ? やっぱりそうなのね」
という負のフィルターが掛かっていたのも事実なわけで、
私は別にマーニーの正体は!?と推理するつもりはなかったのです。
その方が作品を楽しめると思っていましたから。

致命的だったのが、祭りのシーンにおける信子の、
あなた(杏奈)の目ってとても綺麗なのねみたいな台詞(うろ覚え)。
何故、唐突に目の話? あまりに不自然なその指摘に
否が応でも注目せざるを得なかったわけです。そのブルーアイズに。
そして、そこで気付くわけです。マーニーと杏奈の関係に。

本作の主題は、他人にも、そして自分にも心を閉ざしていた杏奈が、
マーニーによってどのように救済されるのかということだと思います。
マーニー=杏奈の祖母という関係が明らかになったところで、
本作の主題を損なうものではないでしょうし、
前述した通り、その関係性に途中で気付いてたとしても普通に感動できる話です。

ただ、大半の視聴者の注目ポイントはマーニーの正体だったと思います。
正直そこはよほど鋭い人にしか気付かないくらい曖昧にしてもよかったと思いますし、
負のフィルターなんか機能してほしくなかったというのが本音です。
これが、実はマーニーの正体は祖母と思わせるミスリードだったら、
一気にカタルシスに転化したと思いますけどね。

「あ~やっぱり予想通りだな。なんかがっかり」という反応に対して、
「途中でマーニーの正体が分かったから興ざめとか言っている連中は、
 この作品の本質にまるで気付いちゃいない」
という反論はおそらく、正論でしょう。
ジブリ側も途中でマーニーの正体がバレても構わないと思っていたと思います。
ただ、みんながみんな、マーニーの正体など瑣末なことだと、
本作の主題を見抜けるような視点を持っているわけではないと思いますし、
何より本作はジブリの十八番で勝負した、大衆娯楽を目指したものですよね?
もしそうなのであれば、この「なんかがっかり」がやっぱり、余計なノイズなんですよね。

最後までマーニーの正体にまったく気づかなかったという方もいると思いますが、
その方は本作を最大限楽しめた方と言えるのかもしれません。{/netabare}


「おまけ」


杏奈とマーニーの関係は百合なのか?ということに対して言及しますが、
間違いなく百合です!(断言)
いいですか? そもそも百合というのは、
恋愛関係にあるとか、既成事実があるとかそういうことではないのです。
「あの人にもっと自分のことを見て欲しい」
「あの人のことをもっともっと知りたい」
こういう乙女たちの想いは、あの人が異性か同性かなんて問題を超越する
極めて純粋で、煌めく、そう、それは大切な、大切な宝石なのです!(力説)
ほんの少し肌が触れ合っただけで頬を赤らめてしまう。
それは、この日、この場所で出会えた喜びと、幾重にも重ねた想いから
紡ぎだされた奇跡であり、形而上の領域まで昇華された魂の共鳴なのです!
そんな乙女たちの姿を眺め、愛でて、魂が浄化されるというのが、
我々百合好きの本懐なのです!!(超力説)

投稿 : 2020/01/25
♥ : 45

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

あのジブリが【百合】を描くというのだから居ても立ってもいられなかったのが本音だ(笑)

まあ、原作読んだので【ガチ百合】でないことは知ってたんですがwww
























原作はイギリスの児童文学
喘息持ちの少女、アンナが療養のために訪れた町で見つけた古いお屋敷で出会った金髪碧眼の美少女、マーニーとの心の交流を描いたものです


鈴木さんとしては、宮さんは男女の絡みにしか興味がないので女子2人の友情、つまりは【百合】がテーマの今作には口を出さんであろうという算段だったらしいです
その狙いは見事的中し、今作には宮さんも高畑も全く関わっておりません
そして、ハッキリ言って“超面白いです”


原作との最大の違いは舞台を北海道にしたことですね
このため日本人のアンナと金髪碧眼のマーニーとの間に後々のストーリー上での接点を設ける必要があるのですが、早い段階で伏線を張ってくるので目が離せない内容になっています
上手いですねb


それとアンナが夢の中で観た少女(マーニー)
が、夢なのかそうでないのか?という点にはあえて焦点は置きません
初っ端からマーニーはタダモノではないことをあえて匂わせてきます
そしてマーニーは結局何者だったのか?という部分をラストに持ってきたのが素晴らしい


だってこれってつまり、マーニーとの交流を続けるアンナにとって「マーニーが例え何者であったとしても大好きであることに変わりない」って結論付けになってるんですよね
それはもう“友情”ではなく“愛”なんですよ
そう、この作品は“愛”を描いてるんです


マーニーの秘密の紐解きを中盤と終盤に分割して、そのキーパーソンとして登場するヒサコとサヤカという二人のオリジナルキャラクターも魅力的ですね


奇しくも『アナ雪』もダブルヒロインアニメでしたが、今作もゴージャスなお嬢様スタイルのマーニーと正反対にショートカットヘアーとボーイッシュな服装のアンナ、とまあこの二人のいい感じな対比タマンネーすな、おいw
特にアンナの服装が一日置きにちゃんと変わっていくのは観ていて楽しい部分の1つ


前作、『アリエッティ』との共通点として「主人公が病弱」、「家政婦と敵対する」、「ドールハウスが登場」というのは偶然かもしれませんが、「くるりと片足でターンしてスカートがフワリと翻る」って描写は明らかに狙ってやってますw
これが米林アイデンティティかw


作画も開始早々から大量のモブの登場だとか細かな芝居は言うに及ばず
ダンス、入江に打ち付ける波、雨や風の表現、そして飯テロw
とまあ派手なアクションシーンは皆無なのに見どころイッパイ過ぎて嬉しい悲鳴
あ、橋本晋治さんのところは一瞬でわかりますねw
ついでにエンドロールが例の五十音順ではないのが親切


日本映画を代表する美術監督にして『アリエッティ』の世界観を現実に再現してみせた美術展でジブリとコラボした経験を持つ種田陽平がアニメ初参加したことでも話題
舞台となる釧路の海岸風景の現実感と美しいお屋敷の中の幻想感と表裏両面とも楽しめます


原作を知っているので原作との対比みたいなレビュになってしまいましたが1つズッコケそうになった部分が・・・
アンナを取り巻く人物が皆あまりにもイイ人達ばかりなのでアンナが孤立するキッカケとして彼女と周りとの間に壁を作る必要がどうしてもあるんですが、その題材が“生活保護”ってのがあまりにも現代日本を如実に表していてファンタジーなのに・・・って切なくなりました;


結果的に、ですが原作はコージーミステリーみたいな要素とライトSFみたいな要素の掛け合わせが中心なんですが今作はマジックリアリズム的に現実と非現実とのオーバーラップを描いてます
ガチガチの宮さんファンで『カリオストロ』とか『ラピュタ』が好きって方より高畑の『赤毛のアン』や『おもひでぽろぽろ』とか『今敏監督作』みたいなのがお好きな方の方が絶対楽しめますね
つまりはオイラ好みなわけですw


結局のところ、上記したように『コクリコ坂』の頃から盛んに叫ばれてる“超ライト層の取込み”には今作でも失敗している感があります
『アリエッティ』より遥かに面白かったですし、何より「ああ米林監督どんだけ女の子好きなのよ、だってほらマーニーからすごくいい香りがしてそう(笑)」とか感じてしまった【そんなオイラにとっては至極どうでもいいことなんですがね】


なにより“あの”清々しいラストがたまりません
鈴木さんが「手の届く感じのジブリが帰ってきた」とか言ってましたがオイラに言わせれば『コクリコ坂』でとっくにジブリは帰ってきてるわけでして、無礼千万にも程があるだろw
と、ちょっと鈴木さんが憎いですよ
あ、「手の届く」ってのは制作期間と予算のことですか

投稿 : 2020/01/25
♥ : 46

魔女旅に出る さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

推理小説みたいな作品

喘息を患っており療養のため夏休みの間だけ親戚が住んでいる田舎町に来た高校生の杏奈と、金髪で青い目をした外国人っぽい外見の不思議な少女マーニーのダブルヒロインで物語が構成されています。人見知りでネガティブな少女安奈が社交的で明るい性格のマーニーと出会って成長していく物語…だと前半は思いました。しかし後半になるにつれ謎の少女マーニーの素性がわかってきます。視聴者は安奈目線でマーニーの謎を紐解いていくのでまるで推理小説を読んでいる感覚で映画を楽しむことができると思います。そしてその謎がわかったとき、きっと感動することでしょう。また戦争や環境問題がテーマの宮崎作品とは異なり少女の成長を描いているので子供でも分かりやすい内容となっております。勿論大人も楽しめますよ。あと余談ですが北海学園大学の劇団のチームナックスが声優として参加しています(笑)是非劇場でご覧になって下さい。

投稿 : 2020/01/25
♥ : 65

68.7 5 爺さんアニメランキング5位
刻刻(TVアニメ動画)

2018年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (344)
1303人が棚に入れました
佑河家に代々伝わる止界術
止界術を使うと、森羅万象が止まった“止界”に入る事が出来る。
ある日、主人公樹里の甥と兄が、誘拐犯にさらわれてしまう。
救出の為にやむを得ず“止界術”を使うが、
そこにいるはずのない自分以外の“動く”人間たちに急襲される。
彼らは、止界術を崇める「真純実愛会」。
止界術を使用する際に必要な“石”をめぐり、
止界の謎、佑河家の謎が徐々に解明されてゆく…

声優・キャラクター
安済知佳、瀬戸麻沙美、山路和弘、郷田ほづみ、辻谷耕史、野島裕史、内田夕夜、吉野裕行、岩田龍門
ネタバレ

〇ojima さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

止まった世界から脱出するんだ!

あらすじ。
主人公樹里は就職活動が連戦連敗で落ち込んでいる。
帰れば自宅にはさえない男共(祖父、父、兄)がいて更に気が滅入ってしまう。
この家族の中で一番偉いのは、息子の真を一人前に育てるためにがんばって働いている姉だけ。
自分はこの家庭から抜け出したいと思っている。
こんな低層家庭に真の誘拐事件が起きる。
30分以内に500万円を用意しないと殺されてしまう。
父が身代金を手に出かけるところに、祖父が一言。
佑河家に特別な力があるので、その力を使い、真を助けよう。と、
その力は止界術と言って時を止めて自分たちだけその世界を移動出来る。
この力で真を難なく救出するはずが、この世界でなぜか動く人間達が樹里たちを待ち構えていた。しかも殺す勢いで。。。。

というお話。

最後まで観ました。
面白かったです。
物語の流れはスムーズで見やすいですね。
原作未読ですが、補完で是非観てみたいと思います。

気になる点は {netabare}
悪役の佐川が本当は悪人ではない。 {netabare}現在に興味がなく未来を観たい。 {/netabare}
悪役の間島が本当は悪人ではない。 {netabare}止界で離れた家族に会うための手段。 {/netabare}
悪役の 迫が本当は悪人ではない。 {netabare}ただ雇われただけ。 {/netabare}
悪い奴はいませんでした。 {/netabare}

物語のキーワードは家族。 {netabare}
樹里はもちろんだけど、間島も家族のために実愛会と手を組み、
佐川も普通の家族を望んでいた。 {/netabare}

確かに家族はいいもんだ。
「よし、家長である俺が守ってやらなきゃいけないな」
       佑河家の家長と同じ立場の〇ojima談


以下途中コメント

5話まで一気に観ました。
物語にアクションをとてもうまく交えており私的には観易く興味深いです。
カヌリニ タマワニ 止界 止者 石・・・
止界にまつわるキーワード。徐々に明かされてゆくのでしょう。
この作品、最後まで楽しみたいです。
 

投稿 : 2020/01/25
♥ : 46
ネタバレ

TaroTanaka さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

滅茶苦茶埋もれている良作

一秒も飽きさせない作品だった。
それだけで良作と評価するに値する。

特筆すべきは、
世界観の解明と
同時並行で飽きさせずに進行する物語展開及び
それを活かした戦闘シーン。

現実感溢れる敵の造形も魅力的。
敵側の雇われている人間たちがDQNだったり、
{netabare}
DQNに誘拐されたり、(裏には新興宗教がいるが)
{/netabare}
戦闘シーンの質感等に
リアリティがあり、
没入感を与えてくれる。

一つ難点なのは、
{netabare}
ラストで、ぽっと出のキャラにより全ての解決がなされてしまったこと。
もう一話引っ張って、
『CROSS†CHANNEL』みたいな主題で最終話を飾ってほしかった。
{/netabare}

投稿 : 2020/01/25
♥ : 8

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

就活生+シングルマザー+隠居+失業者+ニートという、この行き詰まり感(笑)。→ 無事完走。とても良かったと思います!

前評判が高かったのでまずは第1話を観てみたのですが、こんなん観るしかないじゃないですか。原作マンガは読んでないので知らんけど…。

…とりあえず時間停止能力を中心としたバトルものみたいです。そして血を注ぐと一部の人間以外は行動できない時間停止した世界(止界)というのに入れる石が存在するようで、どうやらこの石を巡って闘うことになるみたいですね。

この変にワクワク感のない、地に足が着いたっぽい能力バトルっていうのがちょっと新しい感じがして面白そうです。

2018.3.26追記:
最終回である第12話を視聴終了して無事に完走しました。

少数派意見だとは思いますが、本作のキャラクターデザインはわりと好きな方です。主人公の佑河樹里(ゆかわ じゅり)や間島翔子(まじま しょうこ)などの女性キャラも含めて、いわゆる「アニメ絵」的な萌え要素を排していてビジュアル的にはどストライクな感じでした。

シリーズ構成としても予定話数の中で視聴者の興味を次回に繋ぎつつ、各回でしっかり山場のあるストーリーで「完結している原作」のアニメ化としてはかなりレベルが高かったと思います。

第1話で止界に入る場面でフォーカスされた人物が何者だったのかずっとわからなかったのですが最終話でその伏線も回収されましたし、作画面での破綻もなくOP、ED、BGMなど音楽面でも作品に合ったもので総合的な満足度の高い作品でした。

「霊回忍(タマワニ)」、「神ノ離忍(かのりに)」などの用語についても、これらの概念を教義に取り入れている宗教団体である佐河順治(さがわ じゅんじ)率いる実愛会ではかなりキッチリとしたものなのに対して、単なる家庭内でのあやふやな伝承や、樹里の祖父や樹里自身の個人レベルの体験でしかなかった佑河家ではポヤポヤした適当な呼び名(「管理人」、「クラゲ」)で呼んでいたりとかの地味なリアリティがありました。

私自身が原作を未読だったこともあり2018年冬クールにおいては、次回への興味という点ではこの『刻刻』と『宇宙よりも遠い場所』(こちらはオリジナル作品)の2作品が毎週の楽しみでした。

本作品も含めて講談社のモーニング・アフタヌーン系の漫画原作は一癖ありつつ面白いものが多いので、今後もアニメ化に注目してゆきたいですね。

投稿 : 2020/01/25
♥ : 45

73.8 6 爺さんアニメランキング6位
アルプスの少女ハイジ(TVアニメ動画)

1974年冬アニメ
★★★★☆ 3.9 (173)
975人が棚に入れました
幼い頃に両親を亡くし、5歳になるまで母方の叔母のデーテに育てられたハイジは、デーテの仕事の都合で、アルムの山小屋にひとりで住んでいる、父方の実の祖父であるおじいさん(アルムおんじ)に預けられることになる。ヤギ飼いの少年ペーター、ペーターのおばあさん等の人々。子ヤギのユキちゃん、おじいさんが飼っている犬のヨーゼフやヤギのシロ・クマ、樅の木を初めとした、大自然に生きる動植物達。厳しくも優しく、懐の深さを感じさせるアルプスの大自然。何より、共に暮らすおじいさんを通じ、ハイジは様々な事を知り、学び、健やかに育っていく。

声優・キャラクター
杉山佳寿子、中西妙子、宮内幸平、小原乃梨子、吉田理保子

保見川 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

【お気に入り】 心のデトックス

~
 アルプスの自然豊かな山々を駆け巡るハイジの物語。全52話。基本的にハイジが見たいこと、聴きたいこと、行きたいことを優先に物語は自由に繰り広げられる。それは、規則に縛られたフランクフルトの街でも変わることはなく、ときには人に迷惑をかけてしまう場面もあるがハイジの純粋な心はそんなことで折れ曲がることはない。それを、聞き分けのない子供と捉えるか、それとも徹底した子供の描写と捉えるかで評価が分かれるところだと思う。とくにフランクフルト編でのハイジは気が狂ったとも言える行動を起こすのでロッテンマイヤーさんと同じように嫌気がさした人もいただろう。しかし、そこだけを切り取って評価するには大変惜しい作品だと思う。気難しいけど慈愛の心を持つアルムおんじ、優しくて利口なセントバーナードのヨーゼフ、そしてアルムの雄大な山々に温かく見守れながらハイジは育まれ、その優しい心は、夕陽に照らされて金色に燃えている山のように、明るく輝いている。そんなハイジの行動は、アルムおんじの心を動かし、ペーターの心を動かし、クララの心を動かした。クララといえば、テレビで何度も取り上げられた有名なシーンがあるが、それ以外にも素晴らしいエピソードは沢山あってとても数えきれない。ペーターのおばあちゃんを通して映るハイジの優しさも、ロッテンマイヤーさんのクララに対する不器用な愛情も、ハイジとクララとペーターの深い友情も、どれもが胸を打つ素敵なエピソードの連続である。太陽の陽を浴びて健やかに成長する彼女たちを観ているだけで自然と笑顔になれる微笑ましい作品。最終回を観終えて胸がいっぱいになったとき、私の母が何度もハイジを観返していた理由が分かった気がした。子どもにも大人にも胸を張ってオススメできる不朽の名作である。

個人的評価:★★★★★(5.0点)

投稿 : 2020/01/25
♥ : 10

エミ(エミタク) さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

オール5の愛すべきアニメ♡

子供の頃からだいっ好きなアニメです。

キャラの中ではヨーゼフが一番好きで
クリスマスプレゼントにセントバーナードを頼んだんだが
当日親が買ってきたのはシマリスだったという哀しい思い出もwww
犬ですらねーじゃんっ!!。゚ヽ( ゚`Д´゚)ノ。゚(゚ `Д)ノ。゚ヽ(  )ノ゚。ヽ(Д´ ゚)ノ゚。。゚ヽ(゚`Д´゚ )ノ゚。

成人した今は自分で夢を叶えましたよ(。≖ิ‿≖ิ)ウシシ

部屋には等身大のヨーゼフのぬいぐるみもあります♡
まっ正直邪魔でソファー代わりになってまつがw
カナリ好きだという事はわかったでしょ??


皆さんこのアニメって日本で製作されたって知ってました??あの宮崎駿も参加してるんですよ♫
私は最近テレビでやってて知ったw(ヲィ


食事中に。
寝ている時のBGMとして。
おいっこ等子供が部屋に来ている時に。

てなカンジで私の部屋ではハイジが何度再生されている事か・・・

金が貯まったら一度現地に行ってきます....φ(・ω・` )マジで


子供にも安心して見せれる作品です。
大人も勿論楽しめます。

皆も観なさい!!ってかDVD買いなさいwww

投稿 : 2020/01/25
♥ : 23

ひげ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

クララが立つ結末は有名すぎるから、別にネタバレでいいよね?

名作劇場の元祖にして頂点。でもハイジは正確には名作劇場ではない。
いまや世界名だたるスタッフが3週間の海外ロケを行なった伝説の作品。現地の映像を見ればわかるがそのまま。
そのおかげで美しいアルプスの情景と音楽が劇中を終始彩る。

物語はアーデルハイドこと『ハイジ』が祖父のアルムおんじに預けられるところからはじまる。
初期はヤギ飼いのペーター、おんじとの心の交流を描く。
その後有名なクララ、大人気キャラのロッテンマイヤーさんが登場。
ハイジがクララの家に住んだり、最後には再びクララがアルムにやって来る。そこであの名シーン。

ここで重要なのはこのくだりの本質はクララが立つことではない。またクララはハイジのように自由に走れるようにはならないと聞いたことがある。まぁ演出の受け取り方次第でどちらでも解釈していいんだろうが。

彼女はハイジを通じ、アルムの人々との交友を深めることで奉仕の心と生きることの喜びを見つけ出す。立つことはそのきっかけと結果にすぎない。こちらが肝心のメインテーマ。

原作の前半だけを描いた作品だがあちらは宗教色非常にが強い。
執筆されたのが産業革命の時代であり、それに対する宗教的道徳も含めたアンチテーゼを示した。
同じような話なのだがアニメ版は無宗教、多神教な日本人らしくニュートラルな立場で、お涙頂戴でもない、非常にさわやかなテーマなのだ。
簡単に言ってしまえば説教くさくない。
世界中の人々はもうハイジといったらこの話しか思い浮かばないんじゃなかろうか。。。
原作の枠を超えて一人歩きしてしまった世界に誇る日本アニメだと思う。   


投稿 : 2020/01/25
♥ : 12

68.5 7 爺さんアニメランキング7位
荒野のコトブキ飛行隊(TVアニメ動画)

2019年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (273)
829人が棚に入れました
一面に広がる荒れ果てた大地で、人々は物流・交易を行い、助け合いながら生きていた。雇われ用心棒の“コトブキ飛行隊”は、厳しいが美しい女社長、頼りない現場の指揮官、職人気質の整備班長など個性的な仲間とともに、空賊相手に大立ち回り!今日も“コトブキ飛行隊”は隼のエンジン音を響かせて、大空へと翔けてゆく――。

声優・キャラクター
鈴代紗弓、幸村恵理、仲谷明香、瀬戸麻沙美、山村響、富田美憂、矢島晶子、藤原啓治、吉岡美咲、岡咲美保、島袋美由利、古賀葵、川井田夏海

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

西部劇+戦闘機+少女+[?]=!?(第11話: うお~、震電!)

== [下記は第1話視聴時レビュー: 以下、追記あり。] ==
第1話を観たら、面白かった(少数意見)……ではなくて(笑)。

オリジナルTVアニメ作品ですね。放送前から西部劇・戦闘機・少女の要素についてはPVや各種メディアなどでも明らかでしたが、第1話終了時点でもまだ明確でない[?]な要素がありそうです。

作中世界は現代の我々の知る歴史とは過去的にも未来的にも何かしらの断絶がありそうです。

そういう意味での「世界観」は謎なのですが、とりあえずアメリカ西部開拓時代みたいな空気感で、でも飛行船やレシプロ機はあって、空賊=無法者・味方の飛行隊=用心棒といった役割でいわゆる「西部劇」的な筋立てのストーリーが進んでいくようです。

飛行機に関しては第二次世界大戦当時の実在機体がベースであるらしく、味方の飛行隊に関しては日本の陸軍機体である隼、紫電などに搭乗していました。

本作のウリの一つであろうドッグファイト(空戦)の描写に関しては、空中カメラ視点の他パイロット視点の映像がなかなかダイナミックな感じで良かったです。

[?]要素はさておき他の3つは水島監督他、制作スタッフの趣味が色濃く反映されているような気がします。特に問題になりそうなのが西部劇要素で、これは現在の主な深夜アニメ視聴者層には馴染みがないしウケないんじゃないでしょうか?

まあ、戦争映画要素が上手く活きたガルパンの例もあるので断言はできませんが、明らかに不安要素ですよね…(笑)。

余談: 撃墜数ですが、気になって『大空のサムライ』の著作で知られる坂井三郎氏について調べてみたところ敵方のアメリカ側での公式認定が28機だそうです。本作とは直接比較は難しいですし本作では自己申告や僚機の認定なので数は大目になっているでしょうが、それでも40機台は相当な数だろうと思われます。
== [第1話視聴時レビュー、ここまで。] ==

2019.2.18追記:
第6話を視聴終了。ほぼ、クロエ回想回。第1話に出てた墓碑っぽい石の主が判明。…何、「ユーハング」だと!?

きっと我々の良く知る場所のことですよね。我々の現実世界との繋がりを仄めかし、ようやく作品世界の核心が少しずつ見えてきました…。

2019.2.25追記:
第7話まで視聴終了。陰謀の臭いとスパイの影が見えてきましたね。キリエとケイトのコンビでの活躍は見ものでした!

2019.3.25追記:
第10話の富嶽に続いて、第11話で震電キター(笑)!
さすがにジェットエンジン搭載モデルではなかったけど…。

そしてサブじいが何者かが、ついに語られましたね。

2019.4.1追記:
第12話(最終回)まで視聴終了。全体を通して、とても面白かったです。この最終回だと続編は作れなくもないですが、とりあえずは4月からアプリおよびYouTubeでの公開がアナウンスされたスピンオフ作品が気になっています。

第12話個別の話では、F-86Dセイバードッグ(F-86セイバーの改良機体)が出てきてビックリしました。機銃はなく、ロケット弾しか武装がないトンデモ機体(笑)。レシプロ機同士での機銃でのドッグファイトしか想定していない中で、ジェット機で近接信管付きロケット弾を撃ってくるのはかなりのチートですよね。

出撃前にコトブキ飛行隊の面々がいろいろなものを食べていましたが、キリエが食べていたミニパンケーキの缶詰みたいなのはキリエのパンケーキ好きのブレなさを感じさせて良かったです。

ところで「死の間際に記憶が走馬灯のようによぎる」というのが良く出てきますが、あれは生存の危機にあるときに、過去の経験の中から生き残りへのヒントをさがしているのだという説があるそうです。今回キリエが見聞きしたのはそういう物だったのかもしれませんね。

投稿 : 2020/01/25
♥ : 45

ハウトゥーバトル さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

ちょなに言ってんのか分かんない

視聴理由 特になし

序盤 ん?あ、時代的にはちょっと前の感じかな

中盤 あ、違うっぽい
ちゃんとした手順を踏んでないのね

終盤 イサオぉ

この話は基本的にはレシプロ戦闘機(プロペラ機)に乗った主人公達の戦闘の話
同時期にやっていた「ガーリーエアフォース」とは違い、戦闘がちょっと地味。
しかし、そこそこのリアル感や「穴」の存在などによってまぁまぁ面白かった。
キャラは基本的に3DCG。なんか最近増えてるよね。作画は普通。
op、ed共に普通。ZAQが担当してるから期待しちゃったけど、普通だった
なんか普通が多い。内容も「とっても面白い!」とは思わなかったけど、「つまらない」という印象も無かった

おすすめはしないけど、止めもしない感じかな

投稿 : 2020/01/25
♥ : 15

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

空戦が日常。

この作品はオリジナルアニメ作品だったみたいですね。
水島監督の作品とういことで視聴を決めましたが、これもパクっと食い付いて正解だった作品でした。
流石ガルパンとSHIROBAKOを手掛けた監督さん…今回の作品も伊達じゃありませんでしたね。


一面荒野が広がる世界、"イジツ"…
ある日、世界の底が抜け、色々なものが降ってきた。
中でも"ユーハング"がもたらしたものの影響は大きく、とりわけ飛行機の存在によって人々の生活は激変。
以降世界の潮流は空へと移っていった。

時は流れ、

空には商船とその用心棒、荒くれ者の空賊など、さまざな人々が飛び交っていた。
オウニ商会の雇われ用心棒"コトブキ飛行隊"は、空を飛ぶことが大好きな、女の子だけのスゴ腕パイロット集団。

彼女たちはお客様の大切な積み荷を守るため、今日も隼とともに大空を翔けてゆく。


公式HPのIntroductionを引用させて頂きました。

私は戦闘機には疎いのですが、水島監督のことなので飛行機を飛ばすことには拘るんだろうなぁ…と思っていました。
完走後にwikiをチラ見して知ったのですが、曲技飛行隊「ウイスキーパパ競技曲技飛行チーム」が制作に協力しており、飛行機の機動は実際に可能な動きのみで構成されているんだそうです。
やっぱり…というのが正直な感想です。

総撃墜数が200機を超えるエース集団であるコトブキ飛行隊を紹介します。
全員が一式戦闘機 隼一型に搭乗しています。
一式戦闘機といえば、第2次世界大戦の際に主力機として活躍した戦闘機です。
当時、日本の戦闘機の性能の良さに世界中が震撼しましたが、もしかしたらこの隼の事だったのかもしれません。

キリエ(CV:鈴代紗弓さん)主人公でパーソナルカラーは「赤」。パンケーキが大好き。
エンマ(CV:幸村恵理さん)キリエの幼なじみでパーソナルカラーは「青」。
ケイト(CV:仲谷明香さん)パーソナルカラーは「紫」。口数は少ないが、戦闘機に対する豊富な知識と天才的な才能の持ち主。
レオナ(CV:瀬戸麻沙美さん)コトブキ飛行隊の隊長でパーソナルカラーは「緑」。パイロットとしての経験が豊富。
ザラ(CV: 山村響さん)コトブキ飛行隊の副隊長でパーソナルカラーは「黄」。酒好きのチームのお姉さん的な存在。
チカ(CV:とみたん)コトブキ飛行隊の最年少パイロットでパーソナルカラーは「ピンク」。

恥ずかしながらこのレビューを書くまでキリエが主人公だったとは思いもよりませんでした。
言われてみると登場回数は多かったですが、それぞれのキャラがしっかり深掘りされていて、愛着も同じ様に湧いていたので6人全員が同じ立ち位置だとばかり思っていました。

でもなんか納得…
キリエはサブジーの事をずっと気にかけていました。
だってキリエに空を飛ぶことの楽しさを教えてくれた人なんですから…
キリエって結構怒りっぽいんですよね。
パンケーキへの執着だって人並み外れていますし…
でも物語終盤で見せたキリエの逆鱗…半端無かったですもん。

個性的な6人でしたが、個人的にはチカ推しだったかな…
この作品も週明け月曜日の出勤時の電車の中で見るのが日課でした。
憂鬱な気分を吹き飛ばしてくれたのは、いつだってとみたんでしたから…

コトブキ飛行隊は、本来商船の積んだ積み荷を確実に目的地に届けるための用心棒…
序盤はそういうシーンも確かにありました。
でも、物語はイサオが登場してからややこしい方向に物語が進んでいった気がします。
物語の終盤では、本来の職務から凡そかけ離れた事態に巻き込まれていましたから…

でも、こういう言い方をしたら語弊があるかもしれませんが、戦闘機同士の空中戦…迫力満点でした。
遠近のカメラワークを駆使しながら、全体の動きと個々の機体の動きを同時並行的に表現されていたからだと思います。
3DCGの為せる技なんでしょうけれど…

実際の戦闘機同士の戦いでは、もっと多くの血が流れるんだと思います。
それに撃墜され方によっては致命傷を受けたり、ガソリンに引火して空中で大爆発…というのも珍しく無いんだと思います。
それでも人を殺さない…人の死を表面化させない作風は個人的に良かったと思います。
やっぱり月曜日の朝から血ドバドバとか見たくありませんから…
水島監督の渾身の一作だと思います。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマはZAQさんの「ソラノネ」
エンディングテーマは、コトブキ飛行隊の「翼を持つ者たち」
どちらもZAQさんの楽曲だけあって完成度が高かったと思います。
勿論、どちらも通勤中に聞かせて貰っています。

1クール全12話の物語でした。
見応え十分でしっかり堪能させて頂きました。
でも今一番気になっているのは、公式HPに記載されている「フィギュア化決定!」情報です。
コトブキ飛行隊のメンバーの手のひらサイズの「フィギュアーツミニ」
「可動によるキャラクター表現の追及」をテーマにした「S.H.Figuarts」
でも私が一番気になった原因は「Figuarts ZERO」のキリエとエンマです。
そのうち残りの4人分も発売されると思うのですが、全高170㎜くらいなので1/10スケール程度でしょうか。
値段が税込み5,940円と破格なんです。
しかも、コトブキのみんなが登場している隼付きとはお得にも程があるという感じです。
是非手に取って出来を直に確かめたいフィギュアだと思いました。

投稿 : 2020/01/25
♥ : 25

62.6 8 爺さんアニメランキング8位
牙狼〈GARO〉-炎の刻印-(TVアニメ動画)

2014年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (156)
815人が棚に入れました
国王の側近が、大規模な「魔女狩り」を行った。
しかし、被害に遭ったのは「守りし者」であるはずの魔戒騎士や、魔戒法師たちだった。</p>

<p class="text-hide">ひとりの魔戒法師が、火刑に処されながら、赤ん坊を産み落とす。
それは、黄金騎士の血を引く者。
赤ん坊は、魔戒騎士の父によって命を救われたが、
母の胸に抱かれることは、一度もなかった・・・。

時が流れた。赤ん坊=レオン・ルイスは、少年へと成長していた。
果たして彼は、黄金の鎧を受け継ぐことができるのか。
・・・今や国の実権は、かつての国王の側近が握っていた。
国王の父は病の床に臥せ、母と共に国を追われた王子アルフォンソ。
彼は国を取り戻し、民を救うため、伝説の光の騎士を捜し続ける。
しかし、その王子もまた、数奇な運命の星の下に生まれた存在だった。
レオンとアルフォンソ-ふたりの少年をめぐり、物語が動き出す。

声優・キャラクター
浪川大輔、堀内賢雄、野村勝人、朴璐美、影山ヒロノブ、矢島晶子、井上喜久子

raurau さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

明らかな名作ただし・・

序盤の親父ギャグを乗り越えたもののみが
到達できる、物語がそこにある・・・

正直主役は親父だろってくらい濃い親父
しかしそこにドラマがあり感動がある
多少予定調和的な感じも刷るけど
2014年2015年のアニメの中ではトップクラスは
過言ではない多分仮面ライダーみたいな感じで
やだーって思うかも知れんけど
最後まで十分楽しめるアニメです。

ただなぜ幻術世界が都会の様子だったのかだけは
わかりませんでした。

投稿 : 2020/01/25
♥ : 1
ネタバレ

pEtwV17951 さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

最後まで観ないとダメですよ!

特撮「牙狼」のアニメ化作品。
中世王道ファンタジー。
画面が綺麗で世界観もしっかりしています。制作はMAPPA。

・19話まで視聴
{netabare}9話あたりから話も徐々におもしろくなってきて、12話の前期ラストで予想外の展開を迎えました。最初の頃は作画のレベルが話数によってマチマチでしたがここ最近は海外グロス回も含め安定しています。
17話以降は特にバトルパートが神がかったおもしろさ!18話はここ最近の戦闘作画でもトップクオリティじゃないでしょうか。このまま最終回まで突っ走ってもらいたいところ。応援しています。{/netabare}

・最終話まで観終えて
{netabare}良かった、完走して本当に良かった。2クールかけてじっくりキャラを掘り下げて、ちゃんと炎の刻印というタイトルも回収して、きれいに終わりました。バトル描写や世界観が好きで見ていましたが、一本のお話として本当に良くできていました。予想を超える展開が多いんですが突飛ではなくしっかり最後までつながっている。そしてつながっていく。
シリーズ構成の小林靖子さんが好きになりました。元々有名な方ですが、色々設定の有る中でのオリジナル作品をこんな良い形で仕上げられるのは素晴らしいと思いました。{/netabare}

劇場版あるみたいなので今後も期待しています!

投稿 : 2020/01/25
♥ : 4

徳寿丸 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

久し振りに見ごたえあったわ

キャラデがやや粗く描かれている(騎士のディテールとの差が逆にインパクトがあって良い)。割とグシャ、ドバッって感じの場面が多いので敢えてこれくらいの仕様にしたんだと思う。なのであまりグロさは感じず見れます。
どっかでこのデザインの鎧見た事あるなぁと視聴後、Wikiみたらあぁ、実写でヒーローもんでやってたんですね(フィギアもあった気がしてた)。デザイン等で好き嫌いはあるかもしれないけどここ最近のラノベ松岡劇場的アニメやっときゃオタクは喜ぶという風潮を叩き斬ってくれた感はあります。
個人的に2クールですが全く飽きませんでしたし、タイバニ以来のお父さんは格好いい感がいいですね。戦闘機並みのアクションもさることながら、ちょい大人の男と女の世界、男としての父と子みたいなのもあって実に良かったです。


私のツボ:出てくるおっさんが渋い。特に農夫の爺さん

投稿 : 2020/01/25
♥ : 2

63.9 9 爺さんアニメランキング9位
地球少女アルジュナ(TVアニメ動画)

2001年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (89)
553人が棚に入れました
『地球少女アルジュナ』(ちきゅうしょうじょアルジュナ)は、サテライト制作のアニメ。テレビシリーズアニメとして2001年からテレビ東京ほかで放送された。
ヒロインの有吉 樹奈(ありよし じゅな)は神戸に住む高校生。両親が離婚した日、恋人の大島 時夫(おおしま ときお)と共にバイクでツーリングをしていた樹奈は事故に遭い、臨死の状態になる。心臓の鼓動が止まり、彼女がまさに『無』になろうとした時、クリスと名乗る少年(の意識体)が彼女の前に現れ、「もしお前がラージャと戦い、清めるならもう一度命を与えよう…」と告げる。

声優・キャラクター
東山麻美、関智一、うえだゆうじ、新谷真弓、沢海陽子、玄田哲章
ネタバレ

ねこmm。 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

それでもこの地球(ホシ)で生きていく  【ねこ's満足度:80pts】

日本初のハイビジョン対応アニメ作品。
当時の日本最高峰のアニメーターが結集して作りあげた、美麗な作画は圧巻です。
音楽は菅野よう子が担当。安定感はさすがです。主題歌『マメシバ』もいい曲でした♪

作品のテーマは『環境問題』と『現代人の心の問題』。
大きく分けるとこんなところだと思います。
が、正直この作品を他のアニメと比較して評価をするのは難しいです。
そのくらい異質な内容になっています。

主人公のジュナは、弓道部に所属する普通の女子高生。
物語はそんな彼女が、ある日 {netabare}バイク事故で命を落とす{/netabare}ところから始まります。
{netabare}絶命した彼女を救ったのは謎の少年クリス。
クリスはある条件と引き換えに彼女を蘇生させます。{/netabare}
”地球少女アルジュナ”の誕生です。

生まれ変わったジュナは、地球の抱える様々な問題を目の当たりにしていきます。
そんな彼女の目を通して、視聴者に投げかけられるメッセージは強烈のひとこと。
あらゆる問題を提起しては、驚くほどの徹底ぶりで容赦なくぶった切っていきます。

その切り口もさることながら、この作品ではそんな問題に対するイメージ描写がとってもリアル。
ハンバーガーひとつとっても、材料である牛がミンチにされるまでの過程が生々しく描かれています。
特に衝撃的だったのは9話(あまりの強烈っぷりにTVでは未放送)です。
{netabare}腹部エコー画面?のような映像で登場する赤ん坊。
そして母親の妊娠中の性行為によって歪む母胎の映像。
母体の喫煙による苦しみ。陣痛促進剤服用による苦しみ。心の声で訴える胎児……。{/netabare}
そのあまりのすさまじさに完全に言葉を失ってしまいました。これはTVではムリ(笑)。

そして訪れる驚愕の最終話、究極の結末……。
これでもかというくらいメッセージ性が強く、かつ説教臭いところも多々あります。
また、解釈がかなり偏っているため、素直に受け止めにくかったりする部分も多いです。
しかし、こういった作品を通して少しでも興味を持ったり、考えたりすることができれば、
それはとっても嬉しいなって♪……もといw、それはとってもステキな事だと思います。

とりあえず騙されたと思って観てください。でも保証はしません。
おそらく、最終話では完全にお腹いっぱいになってることでしょう(笑)。

投稿 : 2020/01/25
♥ : 26

九条 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

人類と自然の共生の在り方を露骨に説く問題作。

主人公(樹奈)が羅亜邪と呼ばれる未知の生命体との闘諍に巻き込まれ、人類と自然の共生の在り方を
問い直していく作品であり、自然環境を破壊し続けてきた現代社会を痛烈に非難する内容となっている。
利便かつ裕福な生活を支える近代科学に潜む公害や、エネルギー問題を取り上げ、容赦のない制裁を
現代人に下すアニメらしからぬ問題作であり、生態系に対し人類が負うべき義務とは何かと露骨に説く。
取り分け我々人類は外部から酸素・水分・栄養などを絶えず摂取せねば生きられない存在であることを
視聴者に訴えかけ再認識させるという、何とも説教臭い作品であり、一切の妥協なく徹底的に言及する。

その上、対人関係におけるアンビヴァレンスな感情や反原発・有機農業化・消費者運動なども敷衍する。
故に娯楽らしきものは皆無であるが、これは地球的規模の諸問題に対し、真摯に臨んでいる証左であり
中途半端なアプローチは微塵もしておらず、その意味においては大衆性を没却し辛辣に貫かれている。
無論、本作の如く環境倫理を啓発する作品は、数知れずあるが、それらを克する筋道が明示されており
ここまで突き詰められているからこそ、最終話における時夫(樹奈の恋人)の名台詞が心に響くのだろう。

日本TVアニメ初のHD制作や菅野よう子の起用といった、話題性に依存せず内容で堂々と勝負しており
樹奈が紆余曲折を経て苦学力行する成長譚は、一見の価値があったと感じられるのではないだろうか。
繰り返し視聴することによって深みが増す作品ではないが、それは本作の「衝撃」を裏付けるものであり
苦言を呈するものではなく、いわゆる、スルメアニメ的な風情とは異なる、シニカルなカタルシスがある。
尚、本作は、人類が物質的豊かさを身勝手に欲したことを非難するだけではなく、未来志向もされており
人類と自然の共生関係を促す、エコロジーを共有していかなければならないと切に願っているのである。

投稿 : 2020/01/25
♥ : 14

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

10年という歳月を感じさせない社会派ハイクオリティアニメ

国産テレビアニメとしては初のハイビジョン制作作品です
今見てもそのクオリティは全く古さを感じさせない作り込みぶり
ちなみに現在オンエア版は完全に封印されてしまっており、DVD等ではディレクターズカット版と呼ばれる再編集版しか存在しません


当時『エヴァ』が物語のモチーフにキリスト教を取り入れたことが話題になっていたので、今作はそれに乗っかる感じで河森監督が世界旅行で出会ったヒンドゥー教からの引用が随所に用いられてるのが特徴です


主人公は女子高生
ある日を境に異能系変身ヒロインになる力を与えられ、怪事件を起こす人には見えないモンスターと戦う系なお話・・・






初っ端から戦って解決すること自体が間違い、と指摘され続け、その理由を少しずつ理解していくという哲学的なお話です


モンスターの出現に絡むのは原始力発電、環境破壊や化学汚染、農薬や食糧危機など我々人類が直面している様々な社会問題で単純にモンスターを倒せばそれでハッピーエンドって訳にはいかないものばかり
それらの問題を鋭く風刺てるのが最大の見どころ


さらには人と人のコミニュケーションや家族間の絆、恋愛や性行為など私達のより身近な私生活問題が絡むサイドエピソードもあって、そんな内宇宙を描いているところは『エヴァ』に似ているとも言えます


お話の中でこれらの題材に対して時にはかなり極端な解答を提示したり、まさにヒンドゥー教的な説教をする話もあったりします
でも大事なのはこの作品をきっかけに普段私達が目を背けている様々な問題と対峙してみるってことじゃないでしょうか?
説教臭い話が苦手でない方には強くオススメする一作です

投稿 : 2020/01/25
♥ : 29

60.7 10 爺さんアニメランキング10位
もっけ(TVアニメ動画)

2007年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (75)
545人が棚に入れました
勿怪が見える姉・静流(しずる)と勿怪に憑かれやすい妹・瑞生(みずき)の姉妹が、妖怪絡みの事件を拝み屋を副業にしている祖父の助力と助言で乗り越えながら、少しずつ成長していく。

声優・キャラクター
川澄綾子、水樹奈々、堀勝之祐、京田尚子、三石琴乃

ねこmm。 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

強くあれ  【ねこ's満足度:75pts】

生まれつきモノノケが見えてしまう姉と、憑かれ易い体質の妹の心の成長を描いた物語。

最近の妖怪を扱った作品の主流である『共存系』です。
妖怪とはそこにいるもの。そこにあるもの。
支配するのではなく、自然と接するように対処していく。
そんな人と妖怪との関わりを通して、毎話様々な”教訓”が込められています。

作中、そういったメッセージを伝える役目を担っているのが、姉妹の祖父。
はからずも妖怪と接点を持ってしまった姉妹に対し、
己の力で対処していけるようにと、厳しくも優しく二人をフォローしていきます。

内容は正直かなり地味です。
派手な演出もないですし、終始盛り上がりに欠けます。
ただし、妖怪モノとしてはある意味”正統派”。
いわゆる民俗学的な話に少しでも興味がある方には、特にオススメです。
決して見栄えのする作品ではありませんが、じわじわと染み入ってくる良さがありました。

姉妹の声は姉・静流を川澄綾子、妹・瑞生を水樹奈々が担当。
他キャストもなかなかに豪華な顔ぶれなので、気になった方は要チェックです。

投稿 : 2020/01/25
♥ : 24

ichinana さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

なんだろう・・・この懐かしさは・・・・

憑かれる少女と視える少女。
アフタヌーン連載、人と物怪との関わりを描いた作品。

こういった牧歌的な作風で、各話短編ものを対称的な主人公(だけど姉妹)を二人据えることで、非常にテーマ性が強くさせている作品にはお目にかかったことがありません。川澄さんサイド、奈々っちサイドで主題が全く異なり、毎話毎話非常に楽しませてもらいました。ホラーが苦手な方でも充分楽しめる作品です。

ストーリーとして特に好きなのが「ダイナマコ」。
田舎の冬らしい寒くて暖かい風景。年の瀬からお正月の日本独特の風習。神社といういかにも"聖域"らしい描写。近年の"年末は家族、恋人とクリスマス"一色となりつつある現代で、本話は「日本古来の文化を残していきたい!!!!」と強く思わせる珠玉の一話でした。左義長・・・最近は見かけることも少なくなりましたが、天火さまのためにも残していきたいものです(消防団の皆様には感謝です)。

八百万の神々が宿る日本。神と物怪は表裏一体。
事実、鬼は物怪でもあり、神の使いでもあり、神そのもの(なまはげ)でもあります。私たち日本人は、自然から与えられる恵みに対して常に感謝し、そこに神の存在を感じては畏れ敬ってきました。人の心にも同様に宿っており、時には「ヤマウバ」として喰らいにくることもあるのでしょう。

超ど田舎出身(地元に光回線が通ったのがつい2年前・・・)の私としては大変共感するところが非常に多く、正月はやはり帰省したくなります。古いと言われても良い物は良い!!
悪しき風習は改め、「古き良き風習」は伝えてゆく。思いだけでも伝えていきたいと思う今日この頃です。

P.S.
和室にこたつ・・・・すごい贅沢なんです。こたつには魔物が住んでいます。。。睡魔という魔物が・・・・。これもまた日本の良き伝統ですね。

投稿 : 2020/01/25
♥ : 5

63.5 11 爺さんアニメランキング11位
亜人 第2部 - 衝突 -(アニメ映画)

2016年5月6日
★★★★☆ 3.6 (37)
434人が棚に入れました
17年前、アフリカ。 神の兵と呼ばれた不死身の兵士が、米軍によって拿捕された。世界で初めて、"亜人"の­存在が実証された瞬間だった。その特徴は、不死。病死、事故死、どのような状況下で死­亡しようとも即座に身体を再生し、完璧な状態で復活する。それはまさに人類の夢であり­、その利用価値は無限に考えられた。その後、亜人は世界で46体、日本では2体が確認された。 しかし、「死ななければ、分からない」亜人はその性質上、発見が難しく、世界にはもっ­と多くの亜人がいると推測された。高校生・永井圭は、下校中トラックによる追突され死­亡。しかし、直後に蘇生を果たす。国内3例目の亜人であることが判明した圭は、警察及­び亜人管理委員会、さらには、賞金を狙うすべての人間から追われる身となる。山奥へと­逃げ込んだ圭は、幼なじみの少年・海斗の力を借り、緊急配備が敷かれた警察の包囲網を­突破。さらなる逃走を図る。 同刻、日本国の管理下にあった2例目の亜人・田中が、"帽子"と呼ばれる男の幇助によ­り脱走。この者らは直ちに人類へのテロ活動を開始した。亜人管理委員会の責任者・戸崎は、永井­圭の捕獲と、亜人らが起こしたテロ行為の鎮圧に奔走する。そして、手がかりとなる、圭­の妹・永井慧理子に目を付ける。だが、そこにはすでに人類への復讐を誓う別の亜人とIBMと呼ばれる謎の黒い物体が侵­入していた……。

声優・キャラクター
宮野真守、細谷佳正、大塚芳忠、櫻井孝宏、小松未可子、平川大輔、洲崎綾、木下浩之、福山潤
ネタバレ

このままじゃダメだ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

ポリゴンは劇場版の方が好き

映画館で視聴

第1部に続く内容となっており、テレビアニメ後編の総集編となっている。
2期最終回後の物語も少し入っている模様。

テレビアニメは1話を除いて未視聴である。
テレビ版を観なかった理由については、1部を視聴していたので、伸びた話数が、物語のテンポを遅くしていると感じたためと、新鮮味がなく、それでも観たいという気になれなかったため。
また、シドニア、亜人第一部とポリゴンピクチュアズは総集編映画は編集が上手く、こちらだけ見れば内容把握も、作品の雰囲気も充分に楽しめるだろうと思っていた。

実際に、映画は大満足だった。
特に良かった点として
①繋ぎが上手い
②音が良い
この2点を挙げたい。

①繋ぎが上手い
ナレーションに頼らない繋ぎはただ切り貼りしたのでは無い事の表れだ。
他の総集編映画でも新規カットを挿入し、テレビアニメを視聴していた人でも楽しめる様な工夫をしている事は良くあるけれども、ストーリー全体を通して違和感を感じさせない作りというのは殆ど出来ているものは無いと思う。
{netabare}同時期に公開された響けユーフォ二アムの総集編でも、セリフの取り直し、吹奏楽パートの追加等を行っていたが、ストーリーとしての縫合性は目を向けられず、結局ナレーションに頼る形になっていた。{/netabare}
そう言った作品に対して思うのは、頑張る所はそこじゃ無いだろ!という感想だ。
テレビアニメの総集編はまだ許せる。けれども、映画にしてまでやるものなのか?という疑問は常にある。映画にする以上は一つの作品であって欲しい。

②音が良い
これぞ、劇場でやるの醍醐味。
ガルパンにも迫る迫力のある音が味わえる。
家だと、イヤホン・ヘッドホンを使えば再生出来るが、通常は一人しか聞こえない。みんなで楽しむなら、断然映画だと思う。


一部については、何というか、グロくて、まだこのシーン続くの?と完全に集中力が切れたそわそわしてしまう場面も中盤にはあった。
その点二部は緩める所は緩んで、程良い緊張感で物語が進み、グロさも1部と比べて控えめなので、一部より断然見やすかった。
しかし、派手さという意味では二部<一部。一部では死が非日常のものであったから、描き方も一つ一つを派手に描いていたが、主人公の永井圭が死ぬ事に対して慣れてきた分、自由に動けるのだが、死に対する描き方が軽くなってきており、緊張感に欠ける。

ストーリーについて
{netabare}佐藤の食えなさと、最強っぷりが、今作の見所。
圭が田舎籠りをして動かない分、佐藤・攻・戸崎など、周りのキャラが大きく動いてい面白かった。圭って主人公としては地味なのかも。
物語の進度は、テレビ版は圭と攻が飛び込んだところまでという話を聞いていたのだが、その後の話も5シーン分くらいあった。
オリジナルな要素も登場しているようなので、これからどの様に完結に向かっていくのかとても楽しみ。{/netabare}

作画
一部の最初と比べると、CGアニメーションにより磨きがかかっていて、何処がアクターで何処が手付けなのか見分けがつかない。
ライトは通常運転かな…
美術については、一部でも薄々感じていたのだが、言の葉の庭、花とアリスの滝口比呂志さんが関わっているにしては、ガツンとくる背景が無い気がする。
もちろん、作品の暗い雰囲気に合わせているから鮮やかな背景なんて入れられる余地無いのかもしれないけど、深海作品の様に背景を魅せるカットがほとんどなく、キャラアップの画像が多いので背景自体の存在感が無くなってる。


亜人とは何か、人間では無いのかという問題提起をした第一部から、亜人と政府の関わりを描き、手一杯いろんな要素を入れた第二部。そして完結の第三部へ。
テレビアニメは2期が決まった様で…
話の続きが気になるから、テレビアニメが先に放送されるならまた挑戦してみようかな。前向きに楽しみです。

投稿 : 2020/01/25
♥ : 5

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

【亜人戦争】~これは日本のアニメが出来る精一杯を詰め込んだ戦争映画だ~

現代における最高のスリラーアニメ、『亜人』劇場版3部作の第2作
前作のダイジェスト、テレビシリーズ第1期の第7話~13話、それらに加えて今回が初出となる13話以降のパートを加えた106分
PG12、3週間限定上映、劇場限定でのみBDを販売


佐藤の研究所襲撃に乗じて脱走を果たした国内3例目の亜人、永井圭は辿り着いた寒村で心優しい老婆、山中婦人に匿ってもらうことが出来た
一方、帽子の男=佐藤は亜人管理委員会の非人道的な人体実験をマスコミに暴露することで日本中に隠れ潜む亜人を集結させ、仲間集めを図る
佐藤は政府や社会に反旗を翻す、大量殺戮計画を口にするが計画に同意出来ない亜人の少年、中野攻は佐藤から逃亡する
佐藤からも戸崎からも追われる攻は、偶然にも発見した圭に佐藤の計画を阻止しようと協力を依頼するのだが、穏やかに過ごしていたいだけの圭は攻と対立
そして佐藤と仲間達は亜人管理委員会に携わっているグランド製薬の襲撃を予告
奇策でテロを成功させる佐藤を、戸崎も必死の攻防で追い詰めるがあと一歩のところで突破されてしまう
佐藤が一部始終を全世界に配信していたことで恥を上塗りしてしまった戸崎は、責任者としての地位が危うくなっていくことで焦りを隠せずにはいられなくなる
そんな中、永井圭の所在を知らせる一報が戸崎の元に入る・・・


既にテレビシリーズでも劇中大半のエピソードが消費されているので、やはり今作のポイントは劇場用に再フォーマットされた演出面を楽しむのがポイントですね
ちなみにテレビシリーズと劇場版は映像素材自体は同じものです
別人が演出することで演出や編集の方向性をそれぞれに適したものにしてるので、その差は極僅か
「なんだほとんどテレビと同じじゃん」と逆ギレしないようにw


今作からポリゴンピクチュアズのトゥーンシェード作品としては初のモーションキャプチャが取り入れられたそうですが、特に違和感や逆に特徴が感じられるところはありませんでした
おそらく日常芝居がリアル調の本作では、モーションキャプチャを取り入れれば作業効率が上がるという判断の下での導入なのでしょう


ストーリー上では亜人への理解を深めていくことで自信と熱意に目覚めていく圭
殺戮を怪しげな笑みで進める佐藤
組織の責任者としての地位を逸脱し独断専行に走る戸崎
そして、圭に置いてきぼりにされたあと少年院に投獄されるも淡々と我を貫く海斗
各々の場所で各々の物語が並行していく群像劇的な構成で、圭ひとりの視点に絞り込まれていた第1部とは違った方向性で楽しませてくれます
人と人、亜人と亜人、人と亜人、それぞれの視点で交錯していく亜人を廻る攻防はまるで戦争映画のようだとも感じます


CGアニメとしての観どころと言えば、やはり佐藤がSATと戦う銃撃戦
これはCGたる真骨頂を感じるリアルなミリタリーアクションというところで観応えあります
でも一番のお気に入りはやっとIBM(黒い幽霊)をモノにすることが出来た圭と泉のクロちゃんが直接対決する肉弾戦ですね
あの戦闘自体が原作には無いアニメオリジナルのシークエンスだそうです
発現と同時に崩壊が始まる、という不確定な存在として狼煙のような粒子のエフェクトと共に描かれるIBMが、重量感のあるタメの効いた動きで殴り合う様は作画で表現するのには難し過ぎる
だからこそのCG
あそこは近年でも稀に観る傑作アクションシークエンスに仕上がったと思います


前作に引き続き、菅野裕悟の手掛けた緊張感ある劇伴は劇場で堪能すると背筋が凍りつくような恐怖感や高揚感に駆られます
正直、数年前まではスリラーというジャンルにおいてアニメが実写を越えることは「絶対無い」とまで思い込んでおりました
ところが記憶にある最も古いところだとやはり『空の境界』か
それから『いばらの王』『マルドゥック・スクランブル』『ベルセルク(新3部作)』『STi』『バイオハザード』『アシュラ』『アップルシード・アルファ』『シドニア』『ハーモニー』・・・(劇場版『ガルパン』もある意味スリラーとして機能してますw)
とうとう日本のアニメもここまでキタかという感じ
特に3DCG作品は世界中のスリラーと比べてもフェアに戦えるクオリティ持ってますね
とにかくドキドキする映画が観たい方にはチェックしていただいきたいです


さて2016年秋期からはいよいよテレビシリーズ第2期、それに先んじて9月には完結篇となる第3部『衝撃』が待ち構えています
不死身の亜人、佐藤の暴走は止められるのか!?
そして圭に安息の日々は訪れるのか?
期待のハードルは上がる一方ですb

投稿 : 2020/01/25
♥ : 9

66.6 12 爺さんアニメランキング12位
星方武侠アウトロースター(TVアニメ動画)

1998年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (72)
407人が棚に入れました
到星歴と呼ばれる時代、人類が宇宙を、星々の間を、広く駆け巡る世界。辺境の惑星センチネル3にて、トラクターから人間関係まで、何でも引き受ける便利屋のジーン・スターウィンドとジム・ホーキンスは、ある美女からの依頼を引き受ける。しかしその依頼には裏があり、ジーンたちはアウトロー・ヒルダと宇宙海賊との危険な諍いに巻き込まれる。

九条 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

我が道を進む無法者一味の壮麗な夢想。

宇宙軍と海賊のいずれにも属さない無法者一味を、エネルギッシュに映像化する傑作スペースオペラ。
放送時期とジャンルの双方において、「カウボーイビバップ」と重なる不遇から世間的には埋もれており
脚光を浴びることはなく、影を潜めているが、明暗がはっきりと分かれるほどの差があるかは疑わしい。
無論、マイナスファクター以上に、決して縮まることのない実力差があるのは、完成度からも明白であり
哀愁漂う雰囲気や得体の知れない孤独感を醸す「カウボーイビバップ」と比較されることは不利である。
なぜならばそれは、本作が和気藹々の王道的構成であるが故、演出の抑揚が効いていないからであり
ある種のパラドックス現象であるが、純粋に視聴すれば、壮麗な夢想を結晶させることは可能であろう。

投稿 : 2020/01/25
♥ : 5

ビアンキ さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

個人的にもの凄く好きなアニメの一つ

5月18日 加筆、修正

もう4週ぐらいは見ている、個人的に大好きなアニメのひとつ。
もう好きすぎて逆に、読んだ方にはっきり魅力が伝わる感想書ける気がしないけど書く。
書きたいから(笑) 


本作は 1998年に深夜帯で24話(+映像ソフトで未放送2話分追加)放送された
大宇宙冒険活劇(スペースオペラ)アニメである。


本作の魅力として、
・特徴的な台詞回し
・大げさでインパクトの強い音楽、そして効果音
・たくさんの星が散らばる美しい宇宙、その宇宙空間のなかにある惑星の中華的な都市、街並み。
・人物は やや不安定だが、その一方で物凄いクオリティのメカのバトル、作画
などが挙げられる。



えっと、
まず本作には「全26話を通しての作画監督(総作画監督)」がいない。
これは このアウトロースターだけではなく 、このあたり或いは
これ以前の年代のアニメ作品では割と普通のことである。
「全話を通しての作画監督」が居ないだけであり 、1話1話に対してはいる。
それによって 毎回毎回微妙にキャラクターの顔 あるいは髪の書き方などが違う。
こういった部分はいわゆる作画崩壊ではないのだが 近年のアニメに慣れた方には少し辛い部分であろう。

しかしこういった所もまた一つの味であり魅力だと理解していただきたい。



・メカバトル、回数は少ないけどすごい。
メカバトルといっても、本作は人型ロボットではなく宇宙船で戦う。

本作最大の特色とされる「 グラップラー戦闘」である。

戦闘方法はいたってシンプル。ハイスピードで移動する宇宙船そのものに腕がついており、その腕でそのまま殴りあったり、銃を持って発射したりする。

下手をすると非常に嘘臭く、ギャグっぽく見えそうなこのバトルだが、
人物の作画クオリティからは考えられないほどのハイクオリティな作画で、
丁寧に、大胆に、熱く魅せる。

そしてグラップラー戦闘中常に流れる大げさな音楽が、このバトルをよりカッコよく、荒々しく演出してくれる。

ただ やはりクオリティを保ち続けた上で、何回もやるのは難しかったのだろう。
この「グラップラー戦闘」が行われる回数は少ない。
ちなみに最初にこのグラップラー戦闘が見られるのは 第 8 話(のBパート)である。
メカバトルに興味を持った方はここから見てみてもいいかもしれない。

申し訳ない、思い返すと 第1話のアバンタイトルで、グラップラー戦闘がちょっとだけ見られる。
なんとなく雰囲気を掴みたいだけだったら 、第1話のアバンタイトルだけでも分かるかなと思います。
でもがっつりグラップラー戦闘を観てみたいなら
やはり第8話Bパートをご覧になって頂きたい。

 

主人公ジーンをはじめとする様々なキャラクターが繰り広げる会話、の特徴的な台詞回しも魅力の一つ。

第7話の
「空を見上げるのもいいけどさ、足元も見ようぜ」
とか
第16話の
「あのじーさんのあやしさ半端じゃねぇんだよなぁ」「でも俺達の懐事情もハンパじゃないぜ?」
とかね。

ぱっと思い浮かんだ二つを書いただけなので、一字一句あってはいないと思うけど、こんな感じ。
例に挙げた回でも、他の回でも、こういったちょっと、センスのある台詞を連発してくる。

他にもこんな感じのセリフを聞いてみたい。
そう思ったあなた!「アウトロースター」、是非。

あ、セリフといえば1話1話のアバンタイトル、
どうも98年の本放送当初にはなかったようですが、
アバンタイトルでのキャラクターや設定の軽い説明も、
土師孝也氏のナレーションも相まってかイイものになってます。必聴です。



オープニング、エンディング
オープニング曲:有待雅彦「Through the night 」
凄くアウトロースターらしいロックな曲だと思います。
何が良いって歌詞ですよ歌詞!特にサビのとこ!
良曲だと思います。

エンディング曲1:新居昭乃「昼の月」
最初に聞いたというか見た時 イラストのおかげで不気味な印象しかなかった。今では不気味とは思わないけども…どっちかっていうとエンディング曲2の方が好きかな、私は

エンディング曲2:新居昭乃「月の家」
エンディング曲は、どちらかというとこっちの方が好きです。イラストは同じ方が書かれていますが、こちらは不気味というより神秘的に見えました。

ところでエンディングイラストの女性、誰なんでしょうか?メルフィナ?これはちょっと分かりませんね…。



星方武侠アウトロースター 全26話中、
私個人が最も好きな話は 第15話 「七人衆現わる」 という回です。

主人公と「暗天七人衆」と呼ばれる宇宙海賊(敵)の刺客の一人と決闘する回です。
主人公と刺客の人間同士の
銃やナイフ、ミサイル、シールドなどを用いたバトルのテンポの良さもさることながら、
この決闘、そしてこの回そのものの構成や締め方の素晴らしさがとても気に入っています。

ちなみにこの回では前述の「グラップラー戦闘」は出てきません。



冒険活劇モノが好きな方!
クオリティの高いメカバトルが見たい方!
或いは、この感想を読んで興味を持ってくれた方!

そんな方でまだ見てない方がいればぜひ、ご覧になっていただきたい!
「星方武侠アウトロースター」隠れた大傑作だと思います。


下手くそな文章、お読み頂きありがとうございます

投稿 : 2020/01/25
♥ : 6

coldikaros さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

アウトロースター

カッコいい。とにかくカッコいい^^;
ただ、前半はその圧倒的なクオリティーで見せることができていたものの、後半はちょっと崩れましたね。
そこだけが本当に惜しいところです。
内容は、いわゆるアウトローがアウトロースター号に乗っていろんな宝探しをしつつ、物語の本筋であるもっとでかい謎を追い求めていくっていうSFの話です。
キャラクターの魅力という面では、もしかすると大したことないかもしれませんが、話の盛り上げ方は素晴らしいですね。
音楽もとてもいいと思います。
うーん。前半の素晴らしさが持ってくれれば最高にオススメできる作品だったんですがねー^^;
90年代末期とはいえ、この作画クオリティーと完成度はなかなか群を抜くものだと思います。まぁ前半の話ですが^^;
でも、個人的には結構好きな作品ですね。ビバップとかもそうですが、ワイルドな感じのオシャレなアニメはそれだけでなんとなく好感持てますね。
まぁ要はカッコいいってことですが^^;

投稿 : 2020/01/25
♥ : 2

58.2 13 爺さんアニメランキング13位
創星のアクエリオン 裏切りの翼(OVA)

2007年5月25日
★★★★☆ 3.4 (68)
347人が棚に入れました
 2005年に放映されたテレビアニメ『創聖のアクエリオン』の設定を引き継いだOVA。登場人物や世界観に一部変更を加えた完全新作で、全2部構成の前編にあたる。テレビシリーズと同様、河森正治が監督およびシリーズ構成(大野木寛と併記)を手がける。1万2千年の時を超え氷の中から復活した天翅達。神話の時代から甦った敵軍団を前に人類は絶滅の危機を迎える。だが、圧倒的な劣勢の中、人類は機械天使運用部隊ディーバを結成、辛うじて完成した強攻型ベクターマシンに最後の希望を託すのであった。

48.0 14 爺さんアニメランキング14位
チャージマン研!(TVアニメ動画)

1974年春アニメ
★★★☆☆ 2.2 (100)
290人が棚に入れました
宇宙からの侵略者を相手に、超科学の強化服を装着して戦う少年ヒーローの活躍を描くSF冒険もの。21世紀後半。地球は高度な科学文明を築いていたが、そこに侵略者・ジェラル星人の魔手が迫る。はるか200万光年の彼方から来襲した強大な侵略者相手に戦うのは、スーパーヒーロー・チャージマン研。その正体は、特殊強化服で超パワーを得た泉研少年だった。陸海空を自在に進む愛機スカイロッド号に乗った研の戦いが続く。72年の先行作『アストロガンガー』で巨大ロボットアニメを手がけたアニメ製作会社ナックが、続いて挑戦した正統派SFヒーローアニメ。平日の夕方、毎回10分で1話完結の帯アニメとして製作放映された。

61.0 15 爺さんアニメランキング15位
カールじいさんの空飛ぶ家(アニメ映画)

2009年12月5日
★★★★☆ 3.6 (53)
285人が棚に入れました
「ウォーリー」のディズニー・ピクサーが贈る感動のアドベンチャー・アニメーション。偏屈で孤独なガンコ老人が、亡き妻との約束を果たすべく2人の思い出が詰まった我が家に大量の風船をつけ、偶然乗り合わせた少年をお供に大冒険に繰り出す姿を、アクションとユーモアを織り交ぜエモーショナルに綴る。監督は「モンスターズ・インク」のピート・ドクター、共同監督にこれがデビューのボブ・ピーターソン。 古いけれど手入れの行き届いた一軒家に暮らす老人カール・フレドリクセン。開発の波が押し寄せる中、頑なに家を守り抜いてきた。そこは、いまは亡き最愛の妻エリーとの素敵な思い出に満たされた、かけがえのない場所だった。しかし、ついにカールは家を立ち退き、施設に入らなければならなくなる。そして迎えた立ち退きの日の朝、なんとカールは無数の風船を使って家ごと大空へと舞いあがるのだった。それは、エリーと約束した伝説の場所“パラダイス・フォール"への大冒険の始まり。ところがその時、少年ラッセルが空飛ぶ家の玄関に。驚いたカールは渋々ながらもラッセルを招き入れ、一緒に旅をするハメになるのだが…。

声優・キャラクター
エドワード・アズナー、クリストファー・プラマー、ジョーダン・ナガイ、ボブ・ピーターソン、デルロイ・リンドー、ジェローム・ランフト、エリー・ドクター、ジェレミー・レアリー
ネタバレ

ざんば さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

冒険はそこにある

2009年、ピクサー製作の映画で時間は100分ほど。

今日、赤と黒のゲキジョーというのでTV放送があったので視聴
同じ時間にコナンの映画もやっていたけど
そっちは録画したので後で見ようかな

カールじいさんは亡き妻との約束を果たすため
南米のパラダイス・フォールに行くという話。
このパラダイス・フォールの元ネタは
実際に南米のギアナ高地にあるエンジェルフォールのことで
世界最大の落差を誇り、滝壷がない滝として有名ですね

タイトルだけはCMかなんかで知っていましたが
あまり話題にはなってなかったので
正直あまり期待はしてませんでした
が・・・予想以上に面白かったです!!!(´▽`)

タイトルのように空飛ぶ家で向かうのですが
その方法がたくさんの風船なんですね
実際にこんな方法で飛ぶことが出来るのかは
私には分かりませんが
とても夢が広がる方法でワクワクします
ドラえもんを思い出してしまいます(^^)

{netabare} それに話は予想以上にパワフルでお前杖いらなくね?
と思うほどカール爺さんは走ります、暴れます。
スーパーおじいちゃんですね(・_・;)
コメディ要素もふんだんにあり面白いです
特にたくさんの犬達がかなりいいですね
さらにアメリカらしくしっかりとヒューマンドラマを入れます
エリーとの回想のシーンは涙が出そうでした
私は回想にかなり弱いみたいです(;_;)
そしてアメリカらしく悪人には
ばっちり天誅をくだし、スカッとします
そしてハッピーエンド!
うーん、いいね~気持ち良いですね{/netabare}

終盤はちょっと駆け足っぽいけど
綺麗に収まればよし!!
見終わって気持ちのいい作品ですのでオススメです

投稿 : 2020/01/25
♥ : 9

65.8 16 爺さんアニメランキング16位
KEY THE METAL IDOL(OVA)

1994年12月16日
★★★★☆ 3.6 (58)
281人が棚に入れました
 科学者の娘をモデルに作られたキィが人間になるためにアイドルを目指す長編OVA。「うる星やつら」をてがけたスタジオぴえろが制作に携わっている。ロボットであるキィは3万人のファンを得ると人間になれると聞く。東京で再会した親友の厨川さくらと共に同居していたが、彼女の不思議な力に宗教団体やプロデューサーなど多数の人が惹きつけられていく…。
ネタバレ

まみあな さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

ロボットモードの巳真兎季子に惚れました

 実はこの作品をレンタルした時は、第一巻だけ観て、鑑賞するのを止めた。理由の一つは、「3万人の友達を集めることが必要」ということが、いかにもビデオを3万本売らなければ採算がとれない、という都合を露骨に表して視聴者に泣きついているように感じて腹が立ったからだ。
 しかしそのことよりも、ヒロインの兎季子(キィ){netabare}が本当に機械仕掛けのロボットと理解して、しかもそ{/netabare}のロボットが人間に変わるなんて、未来でない現代の技術水準では有り得ないバカバカしい設定だ、と感じたことのほうが大きい。キィが人間の自覚を持つ時には、ロボット構造が腸とかヒトの内臓と入れ替わるパターンが提示され、キィがロボットと生物体のヒトとを行き来していることを表現している。{netabare}このパターンはシンボルの積りのようだが、第5話辺りまで見続けなければ、「自分がロボットである」というキィの単なる思い込みという重要な設定を理解できない視聴者は多かったはずだ。{/netabare}その結果『バカバカしい』となって、多くの視聴者を逃がしてしまったに違いない。おそらく興業的には赤字で、アニメの脚本・演出としては『不出来』の極みだ。
 YOUTUBEで外国字幕のを無料で鑑賞できるようになり、ようやく全話観て、全ての登場人物の趣が理解できた。特にヒロイン巳真兎季子は私にとって最高のキャラですね。これだけで、この作品の不出来さが霞んだ。「あばたもえくぼ」という言葉があるが、本作についての私の物語評価は、作品全体の評価を上げるための大幅な贔屓です。
 「ゲル」がロボットの動力と制御の基となっている設定は、よく考えたと思う。
 新興宗教を描いたのは面白い発想だ。インパクトもある。しかしオウム真理教事件のせいでおそらくマイナス要素とされてしまっただろう。残念だ。
 音楽は申し分ない。特に、「キィのララバイ」は素晴らしい。岩男潤子さんの歌唱がいつまでも耳に残る。

投稿 : 2020/01/25
♥ : 9

ソーカー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

友達3万人出来るかな?ひたすら不気味なロボットアイドルミステリー

主人公の巳真兎季子は、自身を祖父の武羅尾に作られたロボット「キィ」だと信じていた。
「本当にキィを思ってくれる友人を3万人集めれば、キィは人間に生まれ変われる」
という祖父の遺言を実行するべく、キィはアイドルを目指すのだが様々な奇怪な事件に遭遇する
展開が進むごとに深まる謎、事態は混沌していく・・・

OVA全15話、うち14話と15話は95分の超大作
ここまで力の入ったOVA作品ってなかなか無いですね

ジャンルとしてはSFミステリー?でしょうかね?
SFというには、ちょっと設定に甘さがあるので(かなり興味深くはあるが)
謎に満ちたミステリーとして見るのがいいでしょう。
ちょっとグロいシーンもあるし、終始不気味。
人を選ぶ作風なので、一話でダメだと思ったら素直に切りましょう。

この作品は序盤から設定や状況を十分に説明せず、ポンポン話が進んでいく
それでいて不気味で暗い雰囲気、謎だらけのまま13話まで続きます。
13話までに色々なヒントが隠されていて、13話までが出題編とも言えるでしょう
14話が解答編で15話で一気にラストへ突っ走る。
謎を謎のまま終わらせず、ちゃんと解答を用意しているところはいいですね。
こんな面倒なストーリー構成さえしなければ、もっと支持されたはずなのですが
敢えてそういう作りをしている作品みたいですw

ストーリー自体はかなり練り込まれていて、難解というわけでもないのですが
視聴者が積極的にのめり込んでいかなければ、なかなかついて行きづらい作品です
キャラも演出もストーリーも何もかもが異質。それゆえに、決して万人受けはしません。
謎の展開、不気味な雰囲気を噛みしめながら、
物語に入り込んでいける人でなければ楽しめません

この作品の出来が良いか悪いか・・・判断は難しい
種明かしもちょっと強引ですし、娯楽性に欠けると言わざるを得ない。
しかし、練り込まれたストーリー・独特の世界観・オリジナリティという面でみれば
突き抜けた魅力があって、よくぞここまで作りあげたなと・・・・賞賛したい。
深いテーマ性も潜んでいる作品で、色々と考えされられることもある。
他の作品には絶対にあり得ない魅力が詰め込まれています。

「KEY THE METAL IDOL」という作品は「KEY THE METAL IDOL」という作品を本当に愛している人に捧げる
そういった制作者の意図が明らかに感じられる作品で、はなから大衆受けを狙っていません
そういう意気込みで、これだけの大作を作り上げたというのは本当に凄いと思う

コアなアニオタのなかでも一際コアな人におすすめする作品です

投稿 : 2020/01/25
♥ : 12

ねねねねの さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

キイというキャラクターが魅力的

グロいとレビューにあったので覚悟してましたが
アキラと比べればそこまでではないです。
事前情報で変に意識して構えて見てしまっていけませんでした。

作画:安定して良いです。エロくない乳首描写アリます。
声優:岩男潤子さんに長沢美樹さんというド安定かついい演技に震えます。
キャラ:最後まで見て無駄なキャラが居なかったのが凄い。
    やはりキイちゃんが魅力的、さくらちゃんももちろん。
音楽:特別な歌がありますが、なかなかに良いです。
物語:すこしややこしく複雑です。

この作品は
物語的に超盛り上がる!超やったぜ!スッキリサイコー!という
カタルシスはありません。
ただ観終わるとキイという存在がじんわりと心に残ります。
不思議と、子どもが巣立っていくのを見ている気持ちになりました。

バイオレンスなテーマかつSFですが、完全な創作世界での作品かと思いこんで観ていると混乱します。
思いのほか現代の日本社会、そこにちょっと特殊な設定が加わる…
パラレルワールドという感じですね。ちょっと陰鬱ですけど。

後半、ほぼ丸々説明回があり、そこでようやく色々な答えが出ます。
道中やきもきしつつも、起こってしまった事を傍観しつつ
KEYの選択を見ましょう。

雰囲気に惹かれた方&なるべく続けて観れる方にはオススメ。

投稿 : 2020/01/25
♥ : 2

70.4 17 爺さんアニメランキング17位
ペリーヌ物語(TVアニメ動画)

1978年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (51)
252人が棚に入れました
「世界名作劇場」第4弾。『家なき子』の原作者エクトル・マロの姉妹編的な作品『アン・ファミーユ』をアニメ化。番組前半は相当の部分がオリジナルだ。写真家の父を旅の途中で失った少女ペリーヌと母マリ。マリは娘の後見を富豪の義父ビルフランに願おうとフランスを目指す。だが衰弱していたマリもまたパリで病死した。一人になったペリーヌは祖父の元に向かうが相手の頑なな性格を認め、素性を隠した上で祖父への献身を決意する。

声優・キャラクター
鶴ひろみ、池田昌子、巌金四郎、黒須薫、村山明、遠藤晴、丸山詠二、銀河万丈、渋沢詩子

aitatesoka さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

最初にはまった名劇アニメ

この作品は、10回以上見ている
名作劇場の作品は多数見ているが中でも一番のお気に入りである

作画がひどいとか、古臭いとかその辺を気にしてみてはいけない。最初は我慢してみるべきである
作画になれて話が進んでいけば必ず引き込まれるはずである
ともかく原作は家なき子と同じ原作者で原題邦訳も「家なき娘」であるからしてストーリーは折り紙つきであるし
原作にはない前半の展開もまったく違和感を感じさせないうまいつくりになっていて53話あっという間に見てしまった

また最大の山場でスパッと「終わり」になるアニメが多い中
珍しく後日談的な話が数話楽しめるので見終わったあと爽快感があった作品である

ともかく感動する作品なので是非視聴することをおススメする

投稿 : 2020/01/25
♥ : 5

なめ猫 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

まさに名作劇場最高傑作。

だいぶ古い作品な為、いままで見向きもしなかったですが
名作劇場シリーズの中でも評判がよいとのことでみました。

名作劇場劇シリーズは全部みてないですが、
私の今までみてきた全アニメ作品からみても、この作品の
感動はかなり高いレベルです、素晴らしいです。

小公女セーラをみた後だったので、ペリーヌのつらい描写
はありましたが、安心してみれました。
セーラはいじめがひどすぎて、途中でつらくて視聴できなく
なったものです。

投稿 : 2020/01/25
♥ : 2

takeboo さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

感動の連続、これは名作、号泣必至!!

最近流行りの異世界やら魔法、タイムリープ、超能力、エロ、妹モノとかに飽きてきたので、もっと真っ当なストーリーで純粋に感動できるアニメを見ようと考えていた。
そこで昔やっていた世界名作劇場を全て見てみようと決意し、これを第1作目に決定し、視聴終了。
いきなり当たりを引いた気分。53話あるが、毎日見るたびに見る話数が増えていき、どんどん加速して引き込まれていく。泣けるシーンも多く、祖父のいる村に着いてからは神回の連続だった。流した涙の量は半端ない。ペリーヌが健気で可哀想で愛しくてしょうがなくなるアニメ。何回も同じジーンを見ては今でも涙を流している。
95点。 私と同じように最近のアニメに飽きてきた方、素直に感動したい方は是非お勧めする。 原作の翻訳版まで買ってしまった作品。この作品を超えられるのは現れるのか?

さて次の名作劇場は何にしようかな?

投稿 : 2020/01/25
♥ : 11

67.2 18 爺さんアニメランキング18位
ピノキオ(アニメ映画)

1952年5月17日
★★★★☆ 3.8 (23)
217人が棚に入れました
コロディ原作の、人間の魂を妖精に入れてもらったあやつり人形のお話。主題歌はディズニーを代表する名曲“星に願いを"。“ピノキオみたいに鼻が伸びるわよ"とは嘘をついた子供を叱りつける母親の常套句であります。ずるい狐にダマされて流転の半生ピノキオ君。人形芝居一座に売り飛ばされたり、極楽島で遊び呆けているうちロバになっちゃったり、子供心にも過度の冒険心と怠惰は禁物なのだな、と恐怖心を覚えたものですが……。ゼペット爺さんを、こおろぎのジムニーと共にクジラの腹の中に捜しに行くくだりは、今観ても迫力あります。大人になっても繰り返し観られるディズニー・アニメって、結局、本作などの戦前作品に限るみたい。

66.6 19 爺さんアニメランキング19位
白鯨伝説(TVアニメ動画)

1997年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (34)
168人が棚に入れました
『白鯨伝説』(はくげいでんせつ)はNHK衛星第2テレビジョンで放映された番組「衛星アニメ劇場」内で1997-1999年にかけて放送されたTVアニメシリーズ。ハーマン・メルヴィルの小説「白鯨」をモチーフに、監督の出崎統が長年温めていたアイディアから制作したSFアニメである。出崎統・杉野昭夫の共著「アニメーション制作技法~『4701白鯨』を創る~」誌上の題材「4701白鯨」が原案となっている。

rurube さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

衝撃的名作。

宇宙に人類が進出し数多くの宇宙船が行き来していた時代から数十年、宇宙バブルは終わり宇宙には廃棄された宇宙船が残された‥。
エイハブ船長のエイハブカンパニーは廃棄された宇宙船から物資を集めブラックマーケットに流す仕事を縄張りとしていた。彼らは鯨獲り(宇宙船が鯨に似ているから)と言われどんな商品も調達する命知らずの集まりだった。そんな折、エイハブに一人の少年ラッキーが仕事を求めやってくる、しかし彼には大きな秘密があった。厳しい試練に耐えエイハブカンパニーの一員になったラッキーに最初の仕事が入る。その仕事の途中一体のアンドロイドを発見、アンドロイドは政府に管理され一般人が所有する事は禁止されていた。そしてアンドロイドのデュウとの出会いはこれか巻き込まれる大きな事象のはじまりに過ぎなかった。
ラッキーの秘密とは彼の母性である資源惑星が役割を終え、新兵器の実験星に選ばれたのを阻止する事だった。その新兵器の名前は『白鯨』 白い巨大な鯨のような宇宙船であり一度起動すれば星一つを消滅させるエネルギーを放出する。ラッキーの兄は反政府運動をしており今回この計画の中止を求め宇宙一の鯨獲りであるエイハブに協力を求める為にラッキーをエイハブのもとに行かせたのであった。
ラッキーから話を聞き少なからず『白鯨』と因縁があったエイハブは協力する事を容認、ラッキーの母性である惑星モアドに急ぐ。しかし物語が進むにつれある真実が明かされるアンドロイドのデュウは宇宙船 『白鯨』 に何かあった時の代わりとなる起爆装置だったのだ‥。
大きな事象巻き込まれるエイハブカンパニーは何処に行き着くのか‥。

この話、映像も物語りも情熱も詰まっているが悲しくも金が無かった。もともと36話を予定していたが金銭的な問題や制作元が倒産してしまい紆余曲折して24話。話が途中で飛ぶのと制作が追いつかず歌の挿入などで尺を誤魔化していたらしい。観ればその部分は分る。権利も他の会社に譲った問題なのかDVDも手に入らないし視聴が困難で最後まで観れていない。
けれどこの作品に対する監督の熱意には感服せざるおえない。けして奇を狙った訳ではない独特の作画・重厚なストーリー・そしてエイハブ船長の魅力。この作品に掛けた思いが伝わる作品だった。

エイハブ船長の魅力について少し記述したい。
ラッキーの母星である惑星モアドでラッキーの兄 シロー・トキサダ(元ネタは天草四朗)との会話
「俺が神様に頭を下げたのは孤児院の教会で牧師様からココナッツチョコレートそせしめる時だけだった。水を挿すわけじゃねーけどよ‥言いていことは言わせてもらいたい。」
「どうぞ」
「なにかい?この戦は神頼みかい。それでこっちは皆心が清らかで神様に許されて清く正しいお人びとが自由の為にって言うやつなのかい?断っておくが俺たちは、いや少なくとも俺は清くも正しくもねーぜ。」
仲間と言い合いして
「清く正しい戦争なんてねーってことよ。分ってんのかなラッキーの兄さん?どんな理由にせよお互い勝ちに行くには相手をぶっ壊したり殺したりしなきゃなんねーんだ。」
「分っています。」
「分ってねー!分ってたら神様に力を借りたいなんて言えねーはずだ!相手を殺すために力を貸してくれる神様なんぞは本物じゃねー。いいかい神様なんてのは自分が散々好きな事やって最後にすんませんでしたってせいぜい許しを願っておしめーよ。そんなもんよ!」
近づくエイハブ
「俺が何が言いてえか分るかい?危険なんだよ神様とかなんとかを戦争に持ち込むのはよー。命がよ安くなっちまうんだ、神様のためだとか言ってぽんぽん命捨てちゃう奴が必ず出てくるんだ!そういうのだけはよ俺は我慢ならねーんだ。そういう戦争をよ俺は何度も見て来た人間はさ生きてて何ぼだぜ。勝利の為に死ぬ奴より負けても生きてる奴の方が俺は偉いと思っている。もしもあんたの性で誰かが安っぽく死んだら俺はその瞬間にこの星とおさらばするぜ。」
「分りました。」
「分っちゃねーと思うがよ‥まーそういう事だ。」
「でも‥それはきっと貴方が強い心の持ち主だから、力の無いもの弱いものが戦いに望むには何かの力が必要です。」
「馬鹿やろう‥弱い奴ってのが何処にいるんだよ 生きてるって事はな強いって事よ!! どうもな駄目だあんたとは馬が合はねー、ラッキーとは合上手くやれんのによー。」 15話より

多分この台詞が描きたくてこの作品を作ったと感じる。この台詞には監督の人生・台詞の美しさを損なわない洒脱・音の美しさ全てがそろっている。アニメ史に残る名言。

投稿 : 2020/01/25
♥ : 12

69.4 20 爺さんアニメランキング20位
妄想代理人(TVアニメ動画)

2004年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (700)
3798人が棚に入れました
『妄想代理人』(もうそうだいりにん)は、マッドハウス製作の今敏監督によるアニメ作品。
疲れた現代社会を癒す人気キャラクター「マロミ」をデザインした鷺月子は、ある夜、通り魔少年バットに襲われた。
突如世間に現れた少年バットは次々と人々を襲いはじめ、市井の人々を恐怖へと陥れていく。しかし、幾人も被害者が出、多くの目撃者がいるにも関わらず、少年バットは一向に捕まりそうになかった。刑事猪狩慶一と馬庭光弘は捜査を進める中、被害者の持つ不思議な共通項に辿り着くのだが…。


声優・キャラクター
能登麻美子、桃井はるこ、阪口大助、飯塚昭三、関俊彦、槐柳二、京田尚子、内海賢二、陶山章央、山口眞弓、中嶋聡彦、水樹奈々、藤原啓治、三石琴乃、津村まこと、郷里大輔
ネタバレ

Tuna560 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

『妄想代理人』作品紹介と総評+考察「共通認識化された"防衛機制”/妄想張本人」

今敏監督の最初で最後のTVアニメシリーズ。
『パーフェクトブルー』でも描かれた”現実と非現実の混同”をテーマにした作品です。

(粗筋)
そも
疲労困憊の世の中の 歩く人は皆愚痴ばかり
憩い求めて彷徨えば 金色の童がほくそ笑む
ばったばったと殴られて 謎が謎呼ぶ夢幻楼
ところで あんただーれ?
さて…

と、訳の分からないあらすじを書きましたが…これは本作の次回予告(夢告)を真似したものです。
本作を観ていない方は、公式サイトやあにこれ記載のあらすじと照らし合わせれば解読出来るかと思います。

本作の感想を一言でいえば、「とことん独特!」です。
登場人物の笑っている姿と背景とのギャップが激しいOP映像、”現実と非現実”の混同した世界観、通り魔事件の意外な真相、”全員が被害者”という主役不在のストーリー、訳の分からない次回予告…正直、こんなに”いい方向にぶっ飛んだ”作品はそうそう存在しないと思います。いかにも「今監督らしい作品だな」と、納得してしまいますね。

今監督の”作品らしさ”を代表するのはストーリーの内容や描かれたテーマといった内面的要素に目が行きがちですが、私としては”キャラデザと内容のギャップ”という外面的な要素に注目したいです。
今監督の作品のキャラデザは決して「アニメっぽい」ものではありません。むしろ、実写に近い「リアルタッチ」なキャラデザが特徴的です。その実写に近いキャラデザに対し、描かれているのは”現実と非現実”が入り交じった幻想的な内容だったりします。

実写では描きにくいテーマやストーリーを、あえて実写に近い作風で描く。にもかかわらず、”実写的表現とアニメ的表現”のギャプとバランスが非常に秀逸なんですよね。公式サイトの「カイセツ」にも書かれていますが、本当に今監督の作品は「アニメだからこそ」成り立つ表現が使われてるんだなと思います。

さてさて、ここからは作品テーマである「”現実と非現実”の混同」と、「物語のオチ」の二つの考察テーマをそれぞれ見ていきたいと思います。


考察①「共通認識化された"防衛機制”」
{netabare}・ストレス社会の中での”現実逃避”のメカニズム
現代社会は、いわゆる「ストレス社会」と呼ばれるほど精神的ストレスを感じるものです。例えば、仕事が上手くいかない、人間関係での悩み、子ども間の問題(いじめ問題)、家庭内の問題(親子の確執)、時代錯誤に悩んだりと様々な要因が並在しています。本作の登場人物は子ども大人関係なく、これらの要因に苦しんでいるということが共通した重要項目とされ、それぞれが”現実逃避”を引き起こします。

では、ここで”現実逃避のメカニズム”について図解を交えながら説明します。

現実→問題の認識→解決策の探索・選択・決定→解決
      ×↓          ×↓
  ーーーー(追い込まれた状態)ーーーー
             ↓
           ”現実逃避”

人が”現実逃避”に陥る最大の原因は”現実での問題の発生とその解決”です。問題の発生→解決までの流れは上記の図の通りで、複数の項目をクリアにする必要があります。その項目の内一つでもクリアに出来なければ、”追い込まれた状態”に陥り、その状態から抜け出ることが出来なければ最終的に現実逃避を引き起こします。

精神分析学上ではこの事象は”防衛機制”を指し、自己が認識している否認したい欲求や不快な欲求から”身を守る手段”として用いられると理解されています。また、防衛自体は自我の安定を保つ為に行われるので、否定的な意味だけでなく健全な機能であるという側面もあります。そのため、その防衛手段(行動)は様々な種類があり、個人によって防衛方法は同じではありません。つまり、”現実逃避”の手段もまた単一ではなく、人によって様々であるということです。


・伝播する”共通認識”
誰しもが陥る可能性のある現実逃避ですが、あくまでもこれは心的被害の話です。「もしこれが”物理的に被害を与える存在”で、なおかつ共通認識化されればどうなってしまうのか?」という思考実験の結果が本作では描かれているのではないでしょうか。

”少年バット”と呼ばれる連続通り魔犯の正体は、逃げ出したくなるくらいに追いつめられた時に引き起こされた”現実逃避”が具現化したものです。最初は限られた地域、関係性のある人間の間だけで被害をもたらしていましたが、いつしか都市伝説と化し広く知れ渡るようになります。そして、”少年バット”が現実逃避のシンボルと化し、広い地域で被害が出るようになってしまった。「現実から逃げたかったら、少年バットを呼べ」といった具合です。

”現代社会に蔓延るストレス要因”という非常に現実味のある要素を起点に、”具現化した現実逃避”という非現実的な結末を描いています。この事が本作の最大のテーマとして描かれている事ではないかと思います。

ただ、この作品は思考実験によって導き出された”妄想の世界”だけを描いたものではないと思います。例えば、”現実逃避のシンボル”が”少年バット”ではなく”死”だったら? 一人では踏み切れない自殺も複数で行えばできる。いわゆる「みんなでやれば怖くない」という心情ですかね。共通認識によって一人では出来ない事も出来てしまう。8話『明るい家族計画』で描かれた”集団自殺”を観て、私はこのような思考実験をしてしまいました。

”負の感情”の共通認識ほど恐ろしいものはないかもしれませんね。{/netabare}


考察②「妄想張本人」(未視聴の方は閲覧注意)
{netabare} ・”数式”の意味
私が本作を最後まで観て解けなかった謎がありました。それは、最終話で馬庭が書いていた”数式”の意味です。
あの数式はもともと老師(夢告に登場する謎の老人)が似た様なものを書いていて、物語と関連している事が読み取れました。しかし、馬庭の数式だけがどうしても物語との関連を読み解けませんでした。その後、いろいろと考察を読ませて頂き、自分なりに考察してみました。

馬庭の数式の最後はこのように終わっています。ここまで書き、何かに気付いて書くのを止めてしまったのです。
「〜〜〜ア=」

この最後の2文字ですが、「アニ」と読む事も出来ますね。
ということは…「アニメ」と書こうとしたのではないか?数式を解いた結果、自分が”アニメの世界の住人だった”という事に気付いてしまった。『そう、これはアニメなんですよ…』というのが本当のオチだったのではないか。


・代理人と張本人
とすると、「この物語自体が馬庭の妄想だったのか?」という点ですが、個人的にはそれは違うと思います。

この物語が「アニメです」という提示をしたなら、妄想の主は製作サイドじゃないのか?つまり、原作・総監督を務めた今敏が妄想を実行した”張本人”で、馬庭は今監督の妄想を代弁した”代理人”なのではないか?

こんなところにも「”現実と非現実”の混同」が示されていたのではないか、というのが私が感じた本作のオチになります。{/netabare}

投稿 : 2020/01/25
♥ : 28

セメント さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

少年バット

『パーフェクトブルー』『東京ゴットファーザーズ』と世界的に高い評価を受けた今は亡き、今 敏監督の初のTVシリーズ、ということで、妄想代理人
ゾクゾクする面白さがありました、全13話の1クール
これは見てよかったです
電波なストーリーの中に今敏監督の哲学的な思想が粘着してる、ポストモダンなアニメとでもいうのかな
トリッキーな内容で大人向け、難解で台詞が深いです

見る人それぞれに違う印象を与えるストーリー
この作品自体が劇中劇であるっていう見解が強いです
自分もいろいろ考えてみて、自分なりの答えを見つけたのですが、それも数あるうちの一つのポイント
答え合わせとはちょっと違うのですが、監督による、この作品の解説、制作秘話なんかが書かれてる「妄想」の産物ってサイトがあるので、照らし合わせてみるのもまた面白いですよ

作画は、本気のマッドハウスという風評通り、その世代にしてはかなり安定してます
おっとキャラデザを責めるのは堪忍ですよ
そういう作品なんです
萌えとまでは流石にいかないにしても、それでも声優の演技に助けられてたましたね、ツッキーの可愛さとか

OP「夢の島思念公園」
私は平沢進だぞ平沢唯じゃないの人dtkr
超怪電波ソング、初聞の人は、たぶん怖いと思うんじゃないかな?
このOP映像の構想なんかは、四畳半神話体系に受け継がれてますね、結構好きです
EDも計り知れない面白さと恐さがありまして、完全にラ㍑

声優は総じて豪華
マロミにモモーイこと桃井はるこを持ってきたのはイミフですが
能登可愛いよ能登
飯塚昭三関俊彦三石琴乃田中敦子内海賢二京田尚子槐柳二
他方、少年バットは声いらなかったかななんて思います

印象に残るキャラクターを次々と生み出す
ありふれているようで、そうでない
思い返してみると、いやぁ褒め言葉の常套句しか思いつかない
刑事二人組みとか好きよん


すごいもん見たなぁっていう高揚感があります
こんなすごいものがアニメの中にあるんだなぁって
これだけのものを表現できるアニメという媒体、あぁ良きかな良きかな

投稿 : 2020/01/25
♥ : 15

takumi@ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

逃避願望が生み出した妄想

2004年に放送された今敏監督の初めてのテレビアニメ。(全13話)
『パーフェクトブルー』『パプリカ』などで
人間の二面性や心の奥底に眠る劣等感、希望と現実、
それとは裏腹な複雑な想いなど描いてきた今監督だが、
このTVアニメ作品は、これまでのテーマに娯楽的要素も踏まえながら
さらにわかりやすく表現していたなと思う。

マスコットキャラクターデザイナーの主人公・鷺月子が、
ある夜、怪我をして病院へ運ばれ、事情聴取した刑事に
「ローラーブレードを履き、金属バットを持った少年に襲われた」
と伝えるところから物語が展開していく。

その後、次々と被害者を出し、人々を恐怖へと陥れていくのだが、
目撃者がいるにも関わらず、少年バットはなかなか捕まらない。
捜査を進めていた刑事・猪狩慶一と馬庭光弘は
被害者たちの持つ共通項に辿り着くのだが・・・というお話。
で、この共通項に辿り着いてからのほうが長い話になっていく。

がしかし、これは単なる犯人探しのストーリーではないところが面白い。
人は誰でも、自分を追い詰めるような事情を背負っていたりするし
どんなに苦しくても逃げずに現実を受け入れ、乗り越えることができれば、
あまり揺らぐことなく生きていけるのものなのかもしれない。
観終えて、そんなことをふと思ったりした。

自分を追い詰めていくのは自分なのに、誰かのせいにしたがる心理。
噂が噂を育て、噂からくる人の想像力が巨大なデマを育んでしまうという現象。
また、一見事件には無関係に見えるアニメ制作の現場でも実は、1人1人が
それぞれのスケジュールと責任において、追い詰められていくって様子を
コミカルさを交えつつ、アニメの中でアニメ制作現場をアニメで見せるという
半ば自虐的な見せ方には思わず唸ってしまった。
そのほか、ネットを通じて集まった自殺志願者の逃避願望をバット事件の
被害者達の追い詰められ方と対比させていたのもなかなかだった。

そして、猪狩刑事の妻の言葉や猪狩刑事自身の言葉、すごく納得できた。

心理描写や社会現象に関しては、怖いほどにリアル。
だけど、例えばアニメやキャラクターに癒されることは、
決して現実逃避だけではないと思うし、そのすべてが偽りの救済とは
言い切れないとも思う。

とりあえず、追い詰められない人間、悩みのない人間なんて
きっと誰ひとりいないはずだから
スポーツで汗を流すのと同じように、または少しの昼寝をするように、
自分の居場所に逃げ込むことは、決して悪いことばかりとも思えない。

たとえ世の中が間違っていようと、自分が正しくあれば生きていける。
噂を創り出すことなく、噂を鵜呑みにしてしまうこともなく、
自分自身の足で地面に立ってこそ、人間は強くいられるのだろうね。

テーマは暗い印象だったが、後味の良い作品だった。
今監督らしい、細かい部分へこだわった演出も健在だったし、
ノスタルジーに浸れる懐かしい風景にも出逢うことができた。
本当はまだ拾いきれていない謎もあるかもだが、
そのあたりは宿題として、今は亡き今監督を偲びつつ、
また機会があったらぜひ観直してみたい。

投稿 : 2020/01/25
♥ : 61
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