監視社会で友情なおすすめアニメランキング 2

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの監視社会で友情な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年06月03日の時点で一番の監視社会で友情なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

74.2 1 監視社会で友情なアニメランキング1位
亜人(TVアニメ動画)

2016年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (913)
4975人が棚に入れました
高校生、永井圭。トラックによる追突死の直後、謎の蘇生。これにより国内3例目の不死の新人類・亜人であることが判明した。警察および亜人管理委員会により捕獲作戦、開始。同刻、管理下にあった2例目の亜人が何者かの幇助により逃走。この者らは直ちにテロ活動を展開し人類への復讐を開始した。
永井圭の動向を注視せよ。繰り返す・・・

声優・キャラクター
宮野真守、細谷佳正、大塚芳忠、櫻井孝宏、小松未可子、平川大輔、洲崎綾、福山潤、木下浩之
ネタバレ

タケ坊 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

もう少し違った方向性を期待したんだけど…

CG屋のポリゴン・ピクチュアズがシドニアの騎士以来に制作する漫画原作作品。
同時期に映画が公開され、映画の方は3部構成になっているらしい。

5月から第2部公開のようだが、アニメで描かれている部分と共通している部分があり、
第2部でアニメで描かれた部分の後までやるのか、またアニメに2期があるのか、
その辺りの事情が今のところよく分からない。


☆物語☆

17年前のアフリカの戦場で初めて不死の亜人が確認された、という背景があり、
舞台は現在の日本、主人公永井がある日トラックに轢かれたことで、
自身が亜人であることが判り逃亡するが、捕まり人体実験の対象となる。
帽子と呼ばれる他の亜人佐藤が救出に来るが決別、研究所を脱走し田舎に隠れる。
佐藤はネットで他の亜人を集め、実験に加担した製薬会社を破壊、
最後には自らが国を統治する、と宣言し政府組織、警察と戦う...


まぁ大体こんな感じのストーリーなんだけど...

まず、何故「亜人になる」のか自体謎で解らないんだから、
とりあえず捕まえて人体実験、しかも殺してばっかりっていうのは、ちょっと安易過ぎる気がする。
遺伝的に亜人が生まれる、のでないとすれば、何かしらのウイルスとかの感染症とか考えられるのに、
厚生省は何を考えてるのやら。。

亜人か亜人じゃないか、死ななければわからないんだから、一体どれだけの亜人が居るかわからないのに、
ちょっと亜人に対する人間側の描き方が単純過ぎる展開だなと。。

また、気になるのは警察含めた権力側の無能さ。
戸崎に関しては、終始無能だし。。

いくら佐藤が戦闘力があるからって。。
{netabare}麻酔銃で眠らせて捕獲、っていうのはまだ分かるけど
ひたすら銃で殺し続けるって、ちょっと子供じみた発想で笑ってしまった。。{/netabare}
もっと捕獲ネットやら、催涙弾とか粘着剤やら、撃った後に拘束具とか手錠掛けるなり色々考えられる方法あるだろうと。。

また、{netabare}永井が研究所脱走した時、なんですぐに捕まえられないのか、というのも疑問で、
やすやすと逃げられすぎだろ。。{/netabare}。

亜人側、佐藤の行動にも疑問。
{netabare}ネットで世間に権力側の悪事を知らしめるというのは良いと思うんだけど、
結局国を統治するとか言い出して、{/netabare}どうも安直過ぎる行動に感じる。
まぁ只の戦闘狂らしいから、結局大して考えて行動してない、ってことなんだろうけど。。

亜人の金の作り方に関しては上手く考えたな、と思った。
けど、人間じゃなかったら使い物にならんのじゃないのか?という疑問もあるけど。


☆声優☆

人気&実力のあるキャストが揃っていて演技自体に不満はなく、概ね満足。
注目は山中(婆ちゃん)演じる大ベテランの久保田 民絵さんですかね。
去年は幸福グラフィティ、一昨年はWIXOSSなどにも出られてましたが、今回もナイスな婆ちゃん役(笑)


☆キャラ☆

出てくる主要なキャラの行動が安易というか、場当たり的過ぎる感がある。
主人公永井の性格がクズなのは、別に好き嫌いで評価する訳じゃないからいいんだけど、
頭脳明晰、合理主義的な考え方なのに、田舎に逃げてからの行動がしっくり来ない。
結局 {netabare}最終話には佐藤を止めに行くって...{/netabare}

先に書いた通り佐藤の行動も安直過ぎる気がするが、それに賛同する亜人も頭悪すぎ。。
て言うか、別の亜人達は永井同様、一回死んだから自分が亜人だと気付いたはずだと思うけど、
人が死ぬような場面って、そんなに人目に触れないもんだろうか。。
年寄りは居ないし、みんな人目に付かないようなところで自殺を計った人ばっかり?殺された?
どうもその辺の事情がよく分からない。

キャラで良かったのは戸崎の部下の下村がなかなかCGにしては可愛かった笑
最初の永井を助けた海斗がどうなったのか、その後出てこんし。。


☆作画☆

やっぱり見どころは作画(CG)ですかね。
視聴者がシドニアの騎士を観てれば、だいぶCGにも慣れてきていると思うけど、
本作では戸崎の部下の下村も可愛いと感じた人は、自分だけじゃないと思う。。
フルCGじゃまだまだ「萌え」を期待するのは難しいと思ってたけど、
意外と遠からず、違和感なしに観れるようになるかもしれない。

コマ数が多くシームレスなCGだから、より人間の動きに近い自然なヌルヌルした動きを描くことが可能なんだけど、
それが観る側が違和感を感じる、っていうのは、如何に普段コマ数の少ない作画作品を観てるかってことで、
次第に慣れてくると思う。(ディズニー映画を観て気持ち悪い、という人はあまり聞いたことがない)

ただ、今期の「ブブキブランキ」が同じCGアニメでも作画を合わせて使ったり、コマ数を意図的に減らしたりして、
より作画アニメに近い、違和感の少ない仕上げに拘ってたのは、本作とは違うところですね。

CGならではで良かった点は、IBMの描き方。
作画でやるとなるとかなりしんどい部分だと思うし、同様に戦闘部分動きのある所は良い。。
あと背景との馴染みが抜群で、輪郭線や色彩もいい感じにボカしてほとんど違和感がなく同化しているのは、
これは通常の作画アニメだとなかなか難しい部分だと思う。
CGの違和感ばかり言うんじゃなくて、こういうCGならではの良さ、という面も見るべきじゃないかと。
どうせこれからどんどんCGアニメは増える一方だし。。


☆音楽☆

OPは人気バンドのタイアップ曲だが、歌詞はちゃんと作品にリンクした内容になっている点は評価できる。
EDはアニメーションが結構インパクトあったかな。曲自体はどちらもなかなか良いと思う。
作中BGMはここぞという場面で緊迫感がよく伝わってくるもので、演出上効果的でなかなか良かったと思う。


まとめ

結局亜人VS人間(国家権力)ってのを描きたいんだなっていうのは分かるけど、
東京喰種とかと同じような展開で、題材が興味深かっただけに、期待してたような方向へ行かなかったのが少々残念。

まだ東京喰種は人間を喰わないと生きていけない、主人公が喰種になる過程も描かれてて深みがあったけど、
こちらはまだこれからどうなるか分からないけど(寄生獣とかの方向へ持って行きたいのかな?)
どうも今の段階ではキャラの行動や設定が浅い気がする。

色々と疑問や気になるところはあるものの、なんだかんだ1クール退屈すること無くそこそこ面白く観れた。
映像に関しては見応えがあるので、今後の展開次第という感じ。
ただ、続きがあればいいけど、劇場版だけで終了、だとするとちょっと寂しい感じはするかな。。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 8

かさい さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

この上ない満足感

ポリゴン・ピクチュアズ制作のフルCGアニメ。
挑戦的な試みと、文句のつけようがないクオリティ、原作をリスペクトしたシナリオと構成。
何より、他のアニメでは味わえないフルCGならではの表現も見事だった。

スタッフ陣は瀬下総監督率いるシドニアの騎士制作陣。
この作品は安藤監督中心で制作している模様。

【総合】
4.81/5

【物語】4.8
【構成】4.9
とにかく純粋に面白かった。同時期に放送されているどの作品よりも楽しんでいたかもしれない。

・原作準拠の内容と巧みなオリジナル展開
ネタバレを避けるため、内容に触れたレビューは避けるが、この作品は内容も魅力的だったことには間違いない。
主に原作のシナリオどおりに話は運ぶが、オリジナルでアニメ版として消化している部分もある。基本設定やキャラをブレさせず、しっかりとアニメ版としての展開を用意しているシナリオには感服。

・1話構成、引きとタメ
1話の構成はシドニアよろしくなスピーディーかつ緊張感のある仕上がりになっており、リズムやテンポも途切れない。またCMやEDまでの引きが物凄く上手い。
原作ものとしては、1話でどのくらいの内容を消化するかは非常に作品によってはネックになる要素ではあるが、この作品はそれさえも武器にしてしまった。また、焦らし方、セリフのタメ方も非常に良い。アバンで前回のあらすじを挿入するが、その構成も上手いとしか言えない。セリフとカットのチョイス、構成が素晴らしい。前回の興奮が蘇った状態で最新話を迎える事ができる。
こうした要素が重なって、話数単位での満足度はずば抜けて高い。


【CG】4.85
この作品では、CGならではの表現や、カメラワーク、撮影処理が施されていて、緊迫感や臨場感も他のアニメでは味わえない別のものになっていた。

・人間らしさ
この作品ではまず、収録方法にプレスコを用いている。
そのため、喋るキャラクターはまさにリアルタイムで話しているかのような生々しい芝居になっている。表情や動作に関しても、人間らしさを随所で感じるモーションになっている。
細かいリアクションや仕草などにも力が入っており目線の調整も非常に細かい。この表現は手描きでは厳しいだろうなと見ていて感じる映像だ。

・IBMアクション
形が定まっていない常にエフェクトを出し続けている人の形をした何かを手描きで表現するのは至難の業だと思う。この作品では、フルCGを存分に活かし、際どいアングル、レイアウトでの戦闘を容赦なくやる。
IBMからは常時エフェクトが出続けており、接触した際のエフェクトなんかは気持ちよさすらある。SEも迫力を全面に押し出し、IBMアクションは臨場感と迫力を兼ね備えた映像だった。


【美術】4.75


【声優】4.8
・ハズレのないキャスティング
主人公役の宮野さん中心に実力派が揃うこの作品は、個人的には原作でもっていたイメージ通りの見事なキャスティングになっていた。
佐藤に至っては大塚さんしかいないだろうと思える入り込みぶり。

・プレスコで強まる生々しさ
宮野さんや大塚さんには持って来いな収録方法。
キャラに入り込める人ほどプレスコの効果は向上する気がする。
また、キャラ強化面だけでないく人間的描写の生々しさも増す。
CGの芝居もリアル、キャスト陣の芝居もリアル。この生々しさがたまらない。

【音楽】4.8
凄く良い。
勿論、作品の世界観にはマッチしているがSE的な音使いとフィルムスコアリング的なタイミングが絶妙。
パターンとシチュエーションが上手く噛み合っている成功例とも言えるレベル。

【演出】4.85
・日常を切り取ったフィックス
気づけば長尺のフィックスになっていたりする。
フルショットだったり、フカンであったり、隠しカメラ的な位置にカメラを置き、動かさないでひたすらキャラに芝居をさせるという手法。
個人的にはかなり好きな日常描写ではあるが賛否は分かれそう。
カメラが動かない、カットが切り替わらないということは、画面上に大きな変化は無いが、それだけ落ち着いてキャラを見せることが出来るということでもある。日常描写には拘りを感じた。

・的確な空間表現
日常描写に必須のレイアウト、これも素晴らしかった。
どのキャラがどこにいても、必ずそこには空間があり明確な場所になっている。その中で、芝居やアクションをキャラがこなす。正直たまらん。

・CGならではの演出
多数のモブを同時に動かす演出。
病院で、車が入ってくる瞬間に多数の報道記者が駆け寄るカットや、特殊部隊が連動した動きをフカンで同時に見せるなど。
報道記者のカットはゾロゾロ感が気持ちよく、またものすごく自然な動きになっている。
特殊部隊は、一人ひとりが厳重な装備を施した衣装を着て、警戒しながら連携するモーションは正にCGだった。

狭い空間で動くキャラ
どんな空間でも自在に動かせるのが強みだと再確認。

・的確に明確に捉える
キャラに関してもものに関しても。
カット構成も見事だったが、いつ、どのタイミングで、何を映すかが徹底されているように感じた。
そのタイミングも素晴らしいが、焦らし方もなんとも言えない。


【OP&ED】4.8
ポリピクお得意の新規映像がほぼ(ない)構成だが、カット割りや構成、撮影処理が絶妙。楽曲との相性もドンピシャ。
EDも映像って感じ。好きですね。


【キャラ】4.8
・踏み込みきらないキャラ描写
特に主人公。
もう少し踏み込んだ心情描写ができるはずだが、キャストの演技やキャラの芝居に任せている印象。余計な描写はとことん省かれている。その必要性を感じない。

・スポットライトの浴びせ方
もう敵味方は分からない。ただ、両サイド全てのキャラに思考があり、それを元に行動しているのが分かる。
偏りのないスポットライトの浴びせ方としては非常にバランスが取れているなと感じる。

・視聴者は誰視点で見るのか
自由が効いていると思う。
警察側、亜人側、主人公側、どのサイドにも魅力的なキャラはいて、程よく描写されている。場面転換も非常に効果的。第三者視点で見るのもありか。


佐藤さんたまりません。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 7

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

ポリゴン・ピクチュアズさん渾身の一作・・・

この作品の原作は未読ですが、劇場版が先行上映されたので作品の存在自体は知っていましたし、劇場版を見た友人から良い評価を聞いていたのでTVアニメ版の視聴は決めていました。
でも、視聴を決定付けたのがアニメーションの制作がポリゴン・ピクチュアズさんだと知った事です。

ポリゴン・ピクチュアズさんと聞いて最初に頭に思い浮かぶのは「シドニアの騎士」です。
フル3DCGに手書きを併用した作品で・・・谷風 長道を中心につむぎ、イザナ、ゆはたらと日常、戦闘時における高いクオリティを思う存分堪能できる作品でしたので今回の作品にも期待していました。

この物語では、決して死なない新生物の存在が確認され、その新生物は「亜人」と名付けられました。
見た目は普通の人間と一緒なのですが、違いは不死であることだけ・・・

不死・・・個人的にあまり憧れはありませんが、今でも不死を願っている人達は存在するのでしょう・・・その様な人たちにとって亜人の解明は人類の不死への一歩になる訳です。
そもそも何をしても死なないという事は、何をしても殺人罪には問われない事の裏返し・・・
不死に対する妬みも手伝ったのか、亜人に対する仕打ちは正直目を覆いたくなるくらい残酷なモノだったと思うと共に、人間って罪に問われないとこんな事まで出来ちゃうんだ・・・と少し怖くなったのを覚えています。

亜人の存在は世界中で数例・・・これは天文学的確率で対岸の火事と認識してしまう程の極めて稀な事例・・・自分の身の回りの日常には何の関わりもない・・・と思ってしまうのが人間の心情だと思います。
これに「そもそも他人の事なんて・・・」という利己的な考えを付加したのが主人公永井圭の人物像です。

人との間に壁を作る・・・確かに人間にパーソナルスペースは必要だと思います。
けれど、必要以上の壁は相手が見えなくなるだけじゃなく、実際自分が助けて欲しい場面に遭遇した時相手に声が届かない・・・若しくは気付いて貰えなくなる要因にもなり得るように思えるのです。
でもきっと・・・知らず知らずのうちにたくさんの壁を作ってしまっているようにも思えますけれど・・・^^;

とある夏の下校中・・・永井 圭がトラックに轢かれてしまうという正に青天の霹靂と言えるべき出来事が発生してしまいます。
この後の展開として考えられるのは、①駆けつけた救急隊の懸命の救助によって一命を取り留める、②そのまま亡くなり物語はそこで完結する。
魔法少女展開など作風に合わない可能性を排除すると、考えられるのはこの2つくらいだと思います。
でも、永井には第3の選択肢・・・③亜人の能力で生き返る、を持っていたんです。

自分を取りまく環境が一瞬にして変わるのが分かります・・・いま彼を襲っているのは「自分とは違う生命体」であるという視線、「化け物」として永井を捉える目線、そして日常から恐怖のどん底に落ちていく周囲の空気・・・
亜人になりたくてなった訳じゃない・・・
そもそも今の今まで自分が亜人である事さえ知らなかったのに・・・
それでも今現実に起こっている事実は変えられません・・・
こうして「亜人 永井圭」の物語が動いて行きます。

「死なない」と「死ねない」
最終的な結果は同じですが、その言葉の持つ意味の過程に違うがあると思います・・・
「亜人」はどっちなのか・・・と考えると答えは難しいです。一人ひとりがこれまで背負ってきた人生に違いがあるから一概には言えないと思います。
けれど、結果だけ見ると「不死」である事がどういう事なのか・・・この問いにはこの作品が一つの答えを出していると思います。
少なくても私にとって「不死」は常軌を逸脱した状態である事は間違いありませんでした。
「亜人」は人間なんです・・・ゾンビなんかとは違うんです。
人間が致命傷を負って・・・何事も無かった様に起き上がる様は、やはり違和感を感じてしまいます。
きっとそれは無意識のうちに亜人を否定しているからかもしれませんが・・・^^;

亜人も人間に無抵抗の存在であり続けるか・・・と言うと決してそんな事はありません。
私達だって嫌なことやして欲しくない事を執拗に繰り返されると怒りだってこみ上げてきます。
「怒る」は人間が人間らしくあるため必要な感情なのですから・・・
だから亜人だって怒るのも当然ですし、それは人間がやり過ぎた結果が招いているというのに・・・

「集団的心理」と「数の暴力」
絶対的少数の亜人は人間にとって「忌むべき者」と認識されたら亜人はどうすれば良いんだろう・・・と考えてしまいます。
人間は亜人にはけ口を求めました・・・けれど亜人にはそのはけ口がないんです。
だから・・・亜人は固まらざるを得なかったんだと思います。
一人ひとりは弱いから・・・死なない痛みを繰り返されるのは嫌だから・・・

これまでの平穏な生活を守るため・・・?
亜人をもっと人々に正しく理解して貰うため・・・?
様々な思惑を胸に一部の異端者を除く亜人は立ち上がります・・・
ただ一つ分かっている事・・・それは亜人が必死だという事です。
この事の顛末は是非本編でご確認下さい。
迫力とスリル・・・そして痛みを伴う物語だったと思います。

オープニングは、flumpoolさんの「夜は眠れるかい?」
エンディングは、宮野真守さんの「HOW CLOSE YOU ARE」

1クール計13話の物語でした。劇場版は3部作である事が公表されていて、今回のTVシリーズは劇場版の第1部に相当する事から物語としてはまだまだ序盤です。
今後、物語がどの様に展開されていくかが楽しみなのですが・・・劇場版の2部,3部はTVシリーズで放送する予定は無いのでしょうか^^;?
それとも物語自体にTVシリーズで放送するだけの尺が無いのでしょうか^^;?
何れにしろ、今後発信される情報に期待しています^^

投稿 : 2024/06/01
♥ : 22

57.2 2 監視社会で友情なアニメランキング2位
ルー=ガルー(アニメ映画)

2010年8月28日
★★★★☆ 3.3 (88)
382人が棚に入れました
近未来、ヒトはヒトと端末(モニタ)によって繋がっていた。管理社会に統制された都市に住む住民達は、常に現在地情報が監視された状態であり、物理接触(リアルコミュニケーション)が希薄になっていた。そんな中、学校のみが少年少女にとってのコミュニケーションの場だったが、少年少女を対象とした連続殺人事件が起こったことによって、リアルに人と関わり合うことがなかった主人公牧野葉月、天才少女都築美緒、人と関わることを避ける少女神埜歩未らは偶然被害者の一人、矢部祐子と接触したことから事件の渦中に巻き込まれていく。真相に近付いていく中で、牧野葉月は次第に、外には今まで知っていたモニタの中だけの世界とは違うものが広がっていることに気付き始める。

声優・キャラクター
沖佳苗、五十嵐裕美、井上麻里奈、沢城みゆき、植竹香菜、青山穣、河本邦弘、平田絵里子、西村知道、佐藤晴男、坂巻学、勝沼紀義

月夜の猫 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.2

お人形劇みたい・・酷評。

2010年8月28日公開の劇場版アニメ。上映時間99分。
原作は京極夏彦によるSF小説
SFサスペンス・アニメーション。キャッチコピーは
「近未来の監視社会、少女たちは立ち上がる。」

先ず・・言っておく・・このアニメ・・中高生位の
自主制作で全国大会の優勝を競う位のレベルの作品・・
しかも評価は「中学生」が等身大のうんたらで素晴らしい。
等の前提ありの評価。真逆これで金取れるとか・・ぇ?
せめて音楽だけでももう少し真面目にやって欲しかった。


OPのナレーション。 昔、狼という獣がいたそうだ。

EDのナレーション。昔狼という獣がいたそうだ・・
でも・・狼は絶滅した・・そういう事になっている。


なら・・最大のテーマは其処に絞れよ・・マジで・・
脇役程度だけど確かに一応作中に狼は居る。


登場人物は2021年生まれの14歳?

「信じられない事だが昔人間は生き物を殺して食べて
いたという。それは社会のシステムというものが未成熟
で野蛮だった、もう30年も前の話。」2004年?には食事は
全部サプリ?刺身食ってるぞぉ~!?模造品って落ち?
1998年の発想?2010年の作品でそれを描写で強調する?
刺身食ってるぞぉ~!?大事な事なので2度言いました。

この辺の無意味な強調描写や台詞・・説明ナレーション
が作品の世界観を空々しく、中学生レベルの戯言の様に
陳腐にしてる・・厨二煽り? 釣り?
アニオタのメンヘラ設定も拘り?

ネット社会でコミュ障害が普通にそこら中に蔓延の設定。
物語の性質上・・淡々とした話し方や無機質なのは演技。
演出?だけど悲鳴や雄叫びまで棒読み?唯の素人だろ・・
脳内の思考描写まで棒読みとかどうなの?素人でFA?

沢城みゆきさんはちゃんと演技してるよ・・役柄道理。
井上麻里奈さんも声優らしい演技・・キャラ作ってる。
逆に・・井上麻里奈さんだけ完全に超浮いてしまった・・

沖佳苗・・2006年ふたりはプリキュア Splash Starで木端
デビュー・・2008年RD潜脳調査室で初ヒロイン?初いけど
上手くはい・・2009年フレッシュプリキュア!で桃園ラブ。
これが唯一の当たり役らしい・・天野ユウってのもある・・
後は・なんたらAだのBだの名無しだの・・実際酷いよ・・
仕事も殆ど増えてない筈・・減ってる筈・・いや減ってる。
完全に桃園ラブの人・・

主題歌『Midnight Television』ん~・・
挿入歌『KOSHI-TANTAN』特にぶっ飛んでずっこけた・・
エンディングテーマ『さよなら My Friend』はぁ・・

劇中でも・・
グループ研修の自由課題として、21世紀初頭に結成された
4人組ユニット「SCANDAL」のプロモーションビデオの演奏
を再現しようと持ちかける。
SCANDALって「けいおん」で便乗して瞬間だけのゴニョゴニョ。
なんちゃって女子高生ルックでガールズバンド推しの・・
タイアップやコラボ専門と言って良い程の事務所推しの
バンド・・元ダンサーの卵に楽器持たせたユニットだよ・・
ファンには悪いけど・・事務所のゴリ押し専門バンド・・
それなりに良い曲はあるけど・・ファン専用で良いよ・・
一般人にはキツイ・・特にこの3曲・・どうでもいい・・
というか・・BGMや効果音どうした?

作画は背景とかそこそこだけど3Dは10年以上前のGONZO?
背景にSFとか近未来を感じさせるような描写もないし・・
メカやシステム云々の描写だけは超SFで近未来無理だし。
スチームパンクとかパラレルもの否定の「近未来設定」で
これは流石に可笑しいというレベルじゃないでしょう・・
キャラのデザインもデフォルメがキツくて特にスタイル。
表情が人形みたいなのは許容できても・・動きがロボか
人形劇みたい・・サスペンスは何処?
キャッチコピーって本の帯みたいな余計な・・あれかな?
アクションシーン作画が酷すぎる・・演出も酷い・・


登場人物※未成年者

牧野 葉月(沖佳苗)動物に詳しい。親(養父)牧野議員。
他人との接触・対話が苦手「コミュニケーション障害」
普段は一人で暮している。引っ込み思案だが仲間思い。
4歳の時に県議の養女となり、戸籍上の兄弟が6人いる。

神埜 歩未(五十嵐裕美)姉と2人暮し。姉は長期出張中。
牧野と同じコミュニケーション研修クラス。合理主義。
寡黙で、他の少女とは違う独特の雰囲気を放っている。
自宅敷地内にある廃墟で過ごすことが多い。ボクっ娘。

都築 美緒(井上麻里奈)両親はずっと帰宅していない。
自分の興味の範疇にない事は一般常識でも知らない。
猫科の小動物のような眼をしていて、ポニーテール。
ハッキングを「魔法」と呼び、自分を魔法使いに例える。

矢部 祐子(植竹香菜)DCイラスト投稿サイトの常連。
青白い肌でピンクの髪。ピンクのコンタクトレンズ。
形状認識異常で写真と絵の区別が困難な認識障害者。

麗猫(沢城みゆき)中国服を纏い拳法に長けている。
美緒の幼馴染。戸籍を持たない未登録住民ゴースト。
川端、中村に襲われていた矢部を助け、匿っていた。

川端 リュウ(坂巻学)保健衛生局員の息子。
セル式20世紀アニメーションの信奉者。

中村 雄二(勝沼紀義)川端のクラスメート。
「アニメ」の信奉者で、DCと一括りされる事を嫌悪する。

登場人物※成年者

不破 静枝(平田絵里子)中央からの派遣カウンセラー。
未成年者の生活環境の管理とメンタルケアが仕事。
牧野のクラスの担当してる。生真面目で極度の潔癖症。

橡 兜次(河本邦弘)県警刑事課の地方公務員。巡査部長。
屈強そうな出立ちだが見た目とは裏腹に喧嘩は弱い。

石田 理一郎(青山穣)県警刑事部R捜査課強行犯担当管理官。

事務局長(西村知道)

牧野議員/養父(佐藤晴男)

投稿 : 2024/06/01
♥ : 2
ネタバレ

isso さんの感想・評価

★☆☆☆☆ 1.0

ヤバすぎて逆に良いレベル

原作は読了しています。
ほぼネタバレです。


今まで観たアニメ作品の中で突き抜けてヤバいです。
ここまでのものがあるとは思いませんでした。

{netabare}
良かった点、印象的なシーン
・神埜が廃墟の屋根の上から夜の港?を眺めるシーン
原作の印象とは違っていましたが、良い方向に作用していました。

・3Dキャラのモデリング
デフォルメされた美緒のロボットの動きが可愛かった。
ただし、映画への貢献度は皆無だと思います。

・ミャオの声の演技
沢城みゆきさんの安定感が常に漂う映画への不安を鎮静します。
ただ、他のキャラとの温度差が怖いです。

悪かった点、残念に感じた点
・作画
昔専門学校の卒制をみたことがありますが、それと張るレベルです。
立ち絵でここまで崩れているのには驚きました。
ミャオの立ち回りなど、動きの切れがある箇所もありますが、全体のレベルの
高低差が凄いです。

・脚本
原作ありの映画化の難しさを改めて示してくれたと思います。
緩急がなく、ただ均等に出来事が経過し、ドラマのダイナミズムが死んでいます。

・演出
兎に角原作のボリュームからして1秒も無駄にはできないはずなのに、
牧野のとる長い間に神経をすり減らされます。
会話の受け答えが微妙に変です。
コミュニケーション障害、という設定ということですが、
ハーレムアニメの常にすっとぼける主人公、的な
そこでその反応は人間社会ではありえないだろ、と思うこと多数。

また、大事な役回りの不破の反応もところどころおかしい?
教え子が死んでいるのに、ぜんぜん人ごとというか、まあそういう個人間の関係、
子供への無関心が設定としてはあると思いますが、不破の場合、そういう社会のなか
でもまだ人間味がある性格、のはずなので、
1人のキャラで2つの事柄を説明させるのは観客を
混乱させる元になってしまったと思います。

冷たい性格の他のカウンセラーと比較させる、等していれば
あの無機質な世界の説明と教え子を守りたいキャラの正義、みたいなものが説明できた
のではないでしょうか。。。

・音楽
原作で特に好きなシーンに神埜と牧野が永遠と高速道路を歩く、所があるのですが
曲選が個人的にはずれていました。
全体的に静かかと思うと急にディストーションで歪んだギターがなったりと
飽きさせません。

まとめ
ここまで批判してしまいましたが、原作好き故の怒りが途中反転し、
むしろ愛おしさがこみ上げてきました。
ここでその百合感はないだろ!とか、過去のトラウマの説明短かっ!とか
この大事な場面でモブキャラが棒読み!?とか
メタ視点的にみればその突抜けすぎた完成度ゆえに楽しめると思います。
実写映画のルパン三世(小栗版)やデビルマンが楽しめる人には同等に
楽しめると思います。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 2

renton000 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

お手上げ

あらすじは他の方のレビュー等をご参照ください。

 初見でした。100分ほどの近未来SFです。
 驚きました。ここまでひどい作品は初めてでした。いい勉強になりました。

物語:
 舞台は食のために動物を殺さなくなり、人とのコミュニケーションが希薄になった近未来。テーマは「生」「コミュニケーション」「人の中にある負の部分」など。こう書くと意外と面白そうに見えたりしますね。ありがちなものですが、別にこれ自体が減点の対象にはなりません。問題はその描き方にあります。
 テーマの成立から結論までのスパンが短すぎるのです。浅い積上げしか行われていない状況で「名言でしょ?」というようなセリフが飛んできて、度肝を抜かれます。
 名言というものは、それが妥当なものであれ意外なものであれ、積上げられた先にあるというのは変わりません。積上げた後にさらに積上げたものが妥当な名言であり、積上げたものを意図的に壊すのが意外な名言です。そのセリフが満足感を伴うか意外性を伴うかはともかく、ストーリーの中で共感と考察を積上げて行かなければ、感動には至りません。
 原作である小説はかなりの長編らしいですが、この映画ではストーリーを追うのに精一杯といった感じで、複数のテーマを2時間で消化できるようなストーリーラインを組めていないようです。考察できる対象がほとんどないため、考察自体を拒否しているようにすら感じます。テーマから察するに、原作は名作なのかもしれませんが、この映画には全く活かされていないと言えます。アニメーションという媒体を使った必要性も全く感じませんでした。

作画:
 背景も動きも、2時間映画の完成度ではありません。テレビシリーズにも劣るのではないでしょうか。カットの引きも寄りも印象的なものはなく、ただ人が写っているだけという感じです。アクションシーンもありますが、期待してはいけません。

キャラクター:
 個性云々の前に動機付けが乏しすぎて何をしたいのか分からないレベルです。メインキャラだけじゃなくサブキャラも同様です。


対象年齢等:
 特にありません。テーマの描き方を無視すれば、ストーリーを追うことは可能です。映画にテーマなんて関係ないと言い切れる人ならストーリーを楽しむことは出来るかもしれません。主人公は中学生くらいの少女達なので、そこだけに価値を見いだせる人も大丈夫だと思います。
 私のように「クリエイターは何かしらの情熱と意図を持って作品を作っている」というようなクリエイター至上主義やクリエイター性善説に立っている人は見ておいた方がいいかもしれません。箸にも棒にもかからないという作品は、残念ながら存在します。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 3
ページの先頭へ