目覚めで物語シリーズなおすすめアニメランキング 2

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの目覚めで物語シリーズな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月09日の時点で一番の目覚めで物語シリーズなおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

86.2 1 目覚めで物語シリーズなアニメランキング1位
傷物語 鉄血篇(アニメ映画)

2016年1月8日
★★★★☆ 3.7 (1689)
12988人が棚に入れました
それは3月25日― 春休みのある日のこと。
私立直江津高校に通う高校二年生・阿良々木暦は、
偶然に学校一の優等生・羽川翼と知り合う。
彼女の口から飛び出したのは、最近出没するという「金髪の吸血鬼」の噂だった。

普段人との関わりを避けているものの、気さくな翼のことを好ましく思う暦。
その夜、暦は噂の吸血鬼と遭遇する。
“怪異の王”キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレード。
金髪金眼の彼女は、四肢を切断され、周囲に血を撒き散らしながら、暦に助けを請う。

求められるままに、キスショットに自分の血を与える暦。
次に目覚めたとき、彼は彼女の眷属に生まれ変わっていた。戸惑う暦に、キスショットは告げる。

「ようこそ、夜の世界へ―」と……。

声優・キャラクター
神谷浩史、坂本真綾、堀江由衣、櫻井孝宏
ネタバレ

ぽんちぃ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

物語シリーズ全体の時系列・放送順などをここでちょっと整理してみた

時系列では、一番初めのお話のはずですが、いったいいつ放送してくれるんでしょうか。
早く見たいです。やっぱり劇場版? TVアニメ?いったいどっち?

物語シリーズ全体の流れを一度ちゃんと理解したいと思い
原作の内容とこれまで放送された分と照らしあわせて
ここでちょっと自分なりに整理してみた。

ちなみに原作は読んでないので、ネットで調べてまとめただけです。
間違ってるところもあるかもしれません。あしからず。

先日放送された花物語のあと、アニメ化・TV放送などの今後の予定は、
まだ、ないのでしょうか?

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■原作の主な出来事をおおまかに時系列順に整理してみた
(原作は未読なので、正確ではないかも)
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{netabare}「傷物語 こよみヴァンプ」 アニメ化・放送未定
{netabare}阿良々木暦が三年生になる直前の春休みのこと。
阿良々木暦が吸血鬼キスショットに出会い、吸血鬼になり、吸血鬼ハンターに襲われるものの、忍野メメ・羽川翼の協力の下で、人間モドキに戻り、キスショットは吸血鬼モドキになってしまう物語。
この物語以降、人間モドキになったキスショットは、無口になる。{/netabare}
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「猫物語(黒) つばさファミリー」放送済み
ゴールデンウィークのこと。
{netabare}羽川翼が、家のストレスが元で自ら障り猫という怪異になってしまい、怪異の専門家である忍野メメですらその対処に困るが、吸血鬼モドキにして旧キスショットの活躍で、元の人間に戻る物語。なお、羽川翼はこの物語の記憶をほぼ失う。{/netabare}
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「化物語(上・下) まよいマイマイ/ひたぎクラブ/するがモンキー/なでこスネイク/つばさキャット」放送済み
ゴールデンウィークが終わって、まもなくから、6月の中頃のこと。
{netabare}阿良々木暦が、戦場ヶ原ひたぎ、八九寺真宵、神原駿河、千石撫子、羽川翼の五人がそれぞれ抱える怪異の問題を、忍野メメの助力の下で解決する物語。なお、この時に阿良々木暦と戦場ヶ原ひたぎは恋人関係になる。{/netabare}
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「偽物語(上・下) かれんビー/つきひフェニックス」放送済み
夏休みのこと。
{netabare}阿良々木暦の妹、阿良々木火憐が貝木泥舟という詐欺師の引き起こした事件に巻き込まれた事件を、阿良々木暦が解決する物語。
および、阿良々木暦の妹、阿良々木月火が影縫余弦と斧乃木余接のコンビに狙われるが、阿良々木暦の奮闘により、阻止する物語。
なお、この物語にて、戦場ヶ原ひたぎ、神原駿河、羽川翼は髪型をそれぞれ変えた。
また、忍野忍が口を開くようになり、阿良々木暦と和解した。{/netabare}
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「傾物語 まよいキョンシー」セカンド・シーズン 放送済み
夏休み最終日のこと。
{netabare}阿良々木暦は、わけあって過去へタイムスリップして、その時代で生前の八九寺真宵を助けるが、元の時代へ戻ると、そこは全てが破滅した世界であり、元通りの世界に戻すために尽力し、改めて幽霊の八九寺真宵と再会する物語。
なお、この物語と二つ下に書かれている猫物語(白)は、若干同じ時を送る。{/netabare}
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「鬼物語 しのぶタイム」セカンド・シーズン 放送済み
二学期の始業式。
{netabare}傾物語にてタイムスリップした後に、自宅へ帰宅する阿良々木暦と八九寺真宵が、突如としてクラヤミに襲われて、斧乃木余接と臥煙伊豆湖の協力でクラヤミの脅威から脱するが、八九寺真宵が成仏してしまう物語。
なお、この物語は、下の猫物語(白)とほぼ同じ時間にある。
また、この物語における後日談が描かれているのは、もう少し後の時間。{/netabare}
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「猫物語(白) つばさタイガー 」セカンド・シーズン 放送済み
二学期の始業式。
{netabare}羽川翼が、白い虎の怪異に出会った直後に自宅が火事にあい、他の家庭に宿泊する中で家族というものや己に対して向き直り、自ら白い虎――もとい苛虎を吸収して、さらに失恋する物語。
なお、この時、羽川翼は自らの髪の毛が半分ほど白髪になってしまうが、外では黒く染めている。{/netabare}
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「終物語(中) しのぶメイル 」 アニメ化・放送未定
猫物語(白)とほぼ完全に同時期。
{netabare}臥煙伊豆湖の依頼で、阿良々木暦は神原駿河を呼ぶが、謎の鎧に襲われた。その鎧は、実は忍野忍がキスショットだった頃に作った一人目の眷属だった。阿良々木暦は、忍野忍の隣にいるために、その鎧と決闘をすることになる。{/netabare}
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「終物語(上) そだちロスト/そだちリドル/おうぎフォーミュラ」
アニメ化・放送未定
10月が終わりになる頃のこと。
{netabare}阿良々木暦が、忍野メメの姪の忍野扇と出会い、彼女の導きのままに自分の過去と向き合い、老倉育と和解する物語。{/netabare}
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「囮物語 なでこメドゥーサ」セカンド・シーズン 放送済み
10月最後の日から11月2日までのこと。
{netabare}千石撫子が、蛇神に憑かれて、蛇神の死体を探すことになるが、その過程で己の恋愛や学校の問題と向き合ったらブチ切れてしまい、阿良々木暦が隠し持っていた御札で神になり、全てを破壊しようと決心する物語。{/netabare}
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「恋物語 ひたぎエンド」セカンド・シーズン 放送済み
冬休みのこと。
{netabare}貝木泥舟は、突如として戦場ヶ原ひたぎから、神となった千石撫子を騙して欲しいという依頼をされて、なんとか依頼を全うして、阿良々木暦までも騙し切るものの、かつて騙した中学生からの襲撃で意識を失う物語。{/netabare}
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「憑物語 よつぎドール」アニメ化・放送未定
2月の中頃のこと。
{netabare}阿良々木暦が自らの体が吸血鬼化していることに気付き、影縫余弦と斧乃木余接の協力でそれが真実であることを知るが、そんな中で手折正弦の奇襲を受けてしまい、なんとか解決の緒を探すものの、斧乃木余接が手折正弦を殺すことで解決してしまう物語。
なお、これ以降、斧乃木余接は人形として阿良々木火憐と阿良々木月火のオモチャ扱いになる。{/netabare}
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「暦物語 こよみストーン/こよみサンド/こよみウォーター/こよみウインド/こよみツリー/こよみティー/こよみマウンテン/こよみトーラス/こよみナッシング/こよみデッド」 アニメ化・放送未定
阿良々木暦の一年を通しての物語。
卒業式の日のこと。
{netabare}影縫余弦が行方不明になってしまった中で、阿良々木暦が臥煙伊豆湖に殺されてしまう物語{/netabare}
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「終物語(下) まよいヘル/ひたぎランデブー/おうぎダーク」 アニメ化・放送未定
{netabare}阿良々木暦が臥煙伊豆湖に殺された直後からのこと。
忍野扇との決着の物語。
なお、この物語で阿良々木暦と戦場ヶ原ひたぎは、互いのことを下の名前で呼び合うようになった。{/netabare}
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「花物語 するがデビル」セカンド・シーズン 放送済み
阿良々木暦が高校を卒業してまもなくの4月のこと。
{netabare}神原駿河は、怪しげな噂を忍野扇から聞いて、かつてのライバルの一人である沼地蠟花と再会し、怪異化していた左腕を元に戻されてしまうが、改めて沼地蠟花と対峙して、沼地蠟花を成仏させる物語。
なお、この時には阿良々木暦と貝木泥舟は生きて登場する。
また、忍野扇が男になっている{/netabare}
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■TV放送順に整理してみた
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<ファーストシーズン>
{netabare}「化物語」2009年7月3日~9月25日 全15話
{netabare}1話「化物語 ひたぎクラブ 其の壹」
2話「化物語 ひたぎクラブ 其ノ貳」
3話「化物語 まよいマイマイ 其ノ壹」
4話「化物語 まよいマイマイ 其ノ貳」
5話「化物語 まよいマイマイ 其ノ參」
5.5話 総集編
6話「化物語 するがモンキー 其ノ壹」
7話「化物語 するがモンキー 其ノ貳」
8話「化物語 するがモンキー 其ノ參」
9話「化物語 なでこスネイク 其ノ壹」
10話「化物語 なでこスネイク 其ノ貮」
11話「化物語 つばさキャット 其ノ壹」
12話「化物語 つばさキャット 其ノ貮」[終]初回TV放送時の最終回{/netabare}
インターネット配信ほか 2009年11月3日 ~
{netabare}13話「化物語 つばさキャット 其ノ參」
14話「化物語 つばさキャット 其ノ肆」
15話「化物語 つばさキャット 其ノ伍」[終]{/netabare}
*2011年10月9日~12月31日の再放送では全15話が放送された。
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「偽物語」2012年1月~3月 TOKYO MXほか 全11話。
{netabare}1話「偽物語 かれんビー 其ノ壹」
2話「偽物語 かれんビー 其ノ貳」
3話「偽物語 かれんビー 其ノ參」
4話「偽物語 かれんビー 其ノ肆」
5話「偽物語 かれんビー 其ノ伍」
6話「偽物語 かれんビー 其ノ陸」
7話「偽物語 かれんビー 其ノ漆」
8話「偽物語 つきひフェニックス 其ノ壹」
9話「偽物語 つきひフェニックス 其ノ貳」
10話「偽物語 つきひフェニックス 其ノ參」
11話「偽物語 つきひフェニックス 其ノ肆」[終]{/netabare}
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「猫物語(黒)」2012年12月31日にスペシャル番組として、TOKYO MX、BS11ほかにて放送された。
{netabare}1話「猫物語(黒) つばさファミリー 其ノ壹」
2話「猫物語(黒) つばさファミリー 其ノ貳」
3話「猫物語(黒) つばさファミリー 其ノ參」
4話「猫物語(黒) つばさファミリー 其ノ肆」[終]{/netabare}{/netabare}
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〈物語〉シリーズ セカンドシーズン
{netabare}2013年7月より2クール 全26話で 恋物語までを放送
「猫物語(白)」
{netabare}1話「猫物語(白) つばさタイガー其ノ壹」
2話「猫物語(白) つばさタイガー 其ノ貮」
3話「猫物語(白) つばさタイガー其ノ參」
4話「猫物語(白) つばさタイガー 其ノ肆」
5話「猫物語(白) つばさタイガー 其ノ伍」
6話「総集編Ⅰ つばさファミリー」{/netabare}
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「傾物語」
{netabare}7話「傾物語 まよいキョンシー 其ノ壹」
8話「傾物語 まよいキョンシー 其ノ貳」
9話「傾物語 まよいキョンシー 其ノ參」
10話「傾物語 まよいキョンシー 其ノ肆」
11話「総集篇II」{/netabare}
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「囮物語」
{netabare}12話「囮物語 なでこメドゥーサ 其ノ壹」
13話「囮物語 なでこメドゥーサ 其ノ貳」
14話「囮物語 なでこメドゥーサ 其ノ參」
15話「囮物語 なでこメドゥーサ 其ノ肆」
16話「総集編Ⅲ」{/netabare}
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「鬼物語」
{netabare}17話「鬼物語 しのぶタイム 其ノ壹」
18話「鬼物語 しのぶタイム 其ノ貳」
19話「鬼物語 しのぶタイム 其ノ參」{/netabare}
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「恋物語」
{netabare}21話「恋物語 ひたぎエンド 其ノ壹」
22話「恋物語 ひたぎエンド 其ノ貳」
23話「恋物語 ひたぎエンド 其ノ參」
24話「恋物語 ひたぎエンド 其ノ肆」
25話「恋物語 ひたぎエンド 其ノ伍」
26話「恋物語 ひたぎエンド 其ノ陸」{/netabare}
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「花物語」セカンドシーズンのひとつ。
「恋物語」の後、時間を空け、2014年8月15日にTVアニメとして全5話一挙放送済み
{netabare}27話「花物語 するがデビル 其ノ壹」
28話「花物語 するがデビル 其ノ貳」
29話「花物語 するがデビル 其ノ參」
30話「花物語 するがデビル 其ノ肆」
31話「花物語 するがデビル 其ノ伍」{/netabare}
{/netabare}
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<ファイナルシーズン> アニメ化・放送未定
『憑物語』、『暦物語』、『終物語(上・中・下)』、『続・終物語』の6巻。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 9
ネタバレ

ほったっる さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

待ちに待って待ちぼうけを喰らってまた待ちぼうけ

大人気物語シリーズの劇場版作品。
物語シリーズも「終物語」まで来ましたが、シリーズの原点ともいえる今作品が待望の放映となりました。

私が化物語を観始めたきっかけというのは友人からの勧めでした。
「内容なんてないからー」というような雑な理由で勧められましたが、今思えばあれはフリだったのかなーっと。
内容なんてないはずのアニメにあの衝撃の冒頭シーン。あの2分間の映像を何度見直したかはわかりません。

といったこともあり、本当に待望の傷物語。原作未読の私にとっては待ちに待ちました。
そもそも化物語を観始めたのが、偽物語放映時でしたので、その時点では映画化されることは決まっていました・・・。
決まっているのになかなか放映されない。今年に放映される!という噂がちょいちょい出ながらなかなかやらない。
その一方で、物語シリーズのアニメ化は続き、傷物語の内容を醸し出すような場面も増えてきて・・・。
時系列がめちゃくちゃなアニメとは言え、一番最初の傷物語の内容がわからぬまま進められていく「物語」は私にとってはなかなかの苦痛でした。

そんな中、待望の放映情報!上映日も決まりいよいよというところでした!
しかし、1回で終わりきるかと思えばまさかの三部作。
加えて本編は上映時間が75分・・・。ちょっと出し方がせこすぎませんかね?映画を見るなら120分は観たいところですが・・・。挙句は毎週変わる特典の情報。
一部の熱狂的なファンから搾れるだけ搾ろうとする、某アイドルグループ的な興行収入稼ぎに辟易しながらも、待望の作品を観てまいりました。
(まぁ、観方によっては、熱狂的なファンに対してはそれ相応の特典を付けるという新たなビジネスモデルですかね。消費性向に合わせた商品づくりといったところでしょうか)

と、相当長い前置きになりましたが、以下本編の印象について。

まず驚いたのは作画。あるいはそれを含む演出。
映画ならではと言ったところでしょうか。今までの物語シリーズも変わった演出に合わせて、変わった作画が施されていましたが、今作品はそれが顕著に表れています。
一番最初のシーンから画面に吸い込まれていくような画になっています。

そして音楽。物語シリーズのBGMは耳に残るような印象深い音楽が多いですが、今回は本作品の雰囲気に合わせ、重厚な感じのBGM。劇場ならではの緊張感を引き立てます。
{netabare} 主題歌がなかったので、若干減点。
別にこよみんに歌って欲しいわけではないのですが、期待はしているので{/netabare}

一番すごかったのは声優さんの演技です。
今作品の主な内容としては阿良々木くんが初めて怪異と出会う場面であり、その怪異というのが奇しくも怪異の王、キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードであったというもの。
その絶望感たるや、吐息一つにまで演者の魂が吹き込まれているという感じでした。
絶望感で言えば、キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードの坂本さんにも迫真の演技でした。

キャラについてもシリーズ原点の作品ともあって、安定していない笑
阿良々木くんは見たことないほど卑屈で根暗で痛いし。
羽川もまだまだただの委員長ちゃん。だが、それがいい。
忍野さんはまだまだかっこいいオッサン。
キスショットはまさかの・・・。

ただ物語自体の内容で言えば、序盤も序盤。まだまだ物語は動き出したばかりといったところで第一部が完結します。
おそらく今作品の特徴となりそうなバトルシーン(ここに一番期待)は第二部に譲ることになりそうです。

夏までまたもや待ちぼうけが続きそうです。

さて、以下内容についてネタバレを含む感想。
{netabare} まずいきなりのこよみん燃焼シーンには驚きましたね。ちょっと時間かけすぎな感じもありますが、太陽に焼かれるシーンの絶望感たるや恐ろしいものですね。

そこから、羽川のパンチラシーン。
あんな恐ろしい風ある?笑 あれ一回スカート吹っ飛んだよね、たしか笑
パンチラというよりパンモロになって、荒ぶるお胸さまがもはや面白い笑
豚さんでもさすがに笑っちゃいました。
笑ったと言えば、羽川と友達となった阿良々木くんのスキップ。
今作品は笑いのシーンが少なかったのもあり、不意のスキップにはさすがに笑いを禁じ得ません。

いよいよ阿良々木くんとキスショットの邂逅シーン。
血痕を辿り徐々に近づくキスショットとの距離。映画館ならではの緊張感が存分に感じられる場面でした。
そこからキスショットの絶望、阿良々木くんの苦悩を描くこのシーンは、今作品屈指の名場面になったと思います。

その後に最初のシーンにつながると。なかなか憎い演出ですね。

三人のハンター、忍野との邂逅のシーンも見どころと言えるでしょう。
第二部では、このようなシーンの連続であることを期待します。
{/netabare}

さて、ぶれいくたいむ
{netabare}阿良々木くんに絡む羽川かわいすぎぃいいいいいいいいいいい!!
キャラが安定していない阿良々木くんに接する羽川の可愛さたるや、もはや怪異。
人間強度のくだりに驚く表情とかは、「守ってあげたい。この驚き」と思わざるをえない!
照れ隠しにスカートのセキュリティに難癖をつけて茶を濁すところとかもいいよね!ぐっじょぶ!

もちろん忘れてはならないのは短髪忍ちゃん。
阿良々木くんの横ですやぁしてるところから可愛すぎ・・・・ぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!
肩のところが赤みをおびているのが、やらしい演出。
華奢だけどぷにぷにの肌感がこちらを犯罪者にさせるよね、ほんと。
あの短い髪で生意気な口を利く幼女の様相はもはや事案と言えるでしょう。
あ^~ずっとなでなでしてたいんじゃ^~。

ま、でもあれだね。萌え要素を出しても打ち消されるような内容になっているから、さすがにブヒれないね笑(プロの挫折)
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 13

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

化物語の前日譚の「第1弾」に該当する本作は甘く…そして苦しい出会いで出来ていました。

この作品の原作は未読ですが、視聴を待ちわびていた作品の一つでした。
何せアニメ化する事は2010年に発表されていましたが、次々と別の「物語シリーズ」が先行してアニメ化され、ようやく公開されたのが2016年の1月でしたから…

そのため暫くこの作品に触れる事が無かったので、あにこれの「観たい」棚に入れっ放しにしていて、今回ようやく視聴する事ができたので久しぶりにジャケットを見たのですが、デザインが思い切り変わっていたのをそこで初めて知りました。
傷物語のジャケットといえば、キスショットが凡そ妖刀ココロワタリと思える刀を手に不敵の笑みを浮かべていたデザインだったと記憶していたのですが、いつの間にかキスショットが幼女バージョンになっているだけでなく、劇場版3部作分に分割されていたなんて…

でも、何故このタイミングでの上映となったのかは分かりませんが、少なくても「偽物語」「猫物語(黒)」「〈物語〉シリーズ セカンドシーズン」「憑物語」「終物語」と5段階の作品を先行する必要があったのかは何となくですが分かる気がしました。

物語シリーズの時系列では一番最初のこの作品ですが、この作品を時系列を追って視聴する事に大きな意味を感じませんでした…むしろ、時系列を追って視聴してはいけない、と思ったくらいです。

その一番の理由は、登場人物に対する思い入れの深さ次第で、この作品に対する受け止め方が変わると思えたからです。

西尾先生の作品はいつも登場人物が少なめ…それはこの作品も一緒です。
登場人物は主人公である阿良々木 暦と、キービジュアルにもなっていたキスショットとあと少しだけ…
だから5つもの作品を先行したとしても、それらの作品で登場したキャラ全てがこの作品で出てくる訳ではありません。

でもある意味回りくどいと思えるくらいの段階を踏んできた…それはこの作品に登場するキャラを徹底的に深堀りさせる必要があったからではないでしょうか。

例えば結果的にこれまでの作品でずっと頑張り続けてきた阿良々木 暦…
でも何故彼がそんなに頑張るのか…この劇場版3部作だけでこれまで視聴者の心に刻み付けてきた阿良々木 暦の人となりを表現することは、多分絶対に出来ないと思います。
それはキスショットにしても然り…あと少し登場するお馴染みのキャラにしても然り…

だからこれまでしっかりと段階を経てこの作品を手にした人にとっては、堪らない1作だったのではないでしょうか。

3部作の第1弾は、化物語の一幕から始まります。
ほんのちょっぴりの懐かしさと甘さと恥じらいを感じる出会いのシーン…
でも正直少しビックリしました。
だっていきなり彼女が出てくるとは思っていませんでしたから…
でもこれまで何度も見てきた彼女…
そして何度も聞いたお決まりの台詞が出てくるまでそう時間は掛かりませんでしたが、既に物語はトップスピードで動き始めていたと思います。

この先で待っていたのは阿良々木 暦とキスショットの初めてのご対面のシーンだったのですが、急転直下の展開と言っても過言ではないと思いました。
だってあんなに痛くて苦しい出会いだったなんて想像すらしていなかったから…
「かか…」と笑いながら不敵の笑みを見せるキスショット…忍はこれまで何度も見てきましたが、きっとこんなキスショットは今まで見たことありませんでした。
だからこそ阿良々木 暦は手を指し延べたのでしょうけれど…

阿良々木 暦とキスショットが紡ぐ物語…
要求と選択の先に何が待っているのか、気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。
きっと物語的には抜群の入りだったのではないでしょうか。
引き続き、第2弾に相当する「熱血篇」を視聴したいと思います。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 24

81.0 2 目覚めで物語シリーズなアニメランキング2位
憑物語(TVアニメ動画)

2015年冬アニメ
★★★★☆ 4.0 (1562)
10532人が棚に入れました
貝木泥舟の暗躍で、千石撫子の一件が解決した2月。

受験勉強に追い込みをかける阿良々木暦の体には“見過ごすことのできない"変化が現れ始めていた。

これまでの報いとも言える、その変化とは! ?


青春に、別れの言葉はつきものだ。

声優・キャラクター
神谷浩史、早見沙織
ネタバレ

renton000 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

ご、ごめんなさい。。。

あらすじは他の方のレビュー等をご参照ください。

 初見でした。100分くらいかな?
 原作は未読ですし、他の物語シリーズもちゃんと見たことがあるとは口が裂けても言えません。キャラの名前すらググらないと分からないレベルのダメ視聴者です。
 前置きで語れることは大してありませんから、さっそく本題に入りたいと思います。


オープニング(シノブ):{netabare}
 オープニングのシノブの語りは、非常に重要なものでした。彼女は、ヨツギという人を模した怪異を例にして、「怪異とは何か」についての説明をしていました。

 人を模した怪異というは、「人であるためでも、人になるためでも」なく、「人といるため」に人の姿を採っているのだそうです。なぜ非現実の怪異が、人や動物などの現実の姿かたちを採っているのかについては、「人がいてこその怪異」であるからだとされていました。

 ここで言っているのは、怪異は、「怪異だから怪異である」というのではなくて、「人が怪異と認識するから怪異である」ということですね。人という観測者がいなければ、怪異という被観測者は認識されないのです。
 怪異が例え独自に存在していたとしても、人に認識されなければいないも同然なわけです。人の認識の中から生まれてくるために、人が知る現実の姿かたちを採っているのです。
 人を模した怪異で例えるならば、そもそも人の形であったのではなく、人がその怪異を人として見たいから人の形を採っている、ということです。その人とコミュニケーションを取るため、すなわち、「人といるため」に人の形を模しているのです。


 人が観測しなければ、怪異は認識されないわけですから、「語られない怪異は怪異足り得ない」のです。したがって、怪異の話はより多く人に語られることが望ましく、そのためにはより「怪しい談」でなければなりません。
 そして、怪異自体を生むのは「思い入れ」です。この「思い入れ」によって生まれた怪異の話、その中でもより「怪しい談」を紡いだものが「物語」ということなのでしょうね。

 重要なのは、人という観測者と怪異という被観測者の密接した関係性ですね。
 怪異は、人の「思い入れ」により生じます。そして、「怪しい談」となって人に語り継がれます。それゆえに、人に「認識」され、何らかの姿かたちを得ます。常に人が絡むのが怪異なのです。

 この辺は、カントの認識論ぽいのかな。認識が対象に従うのではなくって、対象が認識に従うんだよ、と言っているわけですからね。別に、カントを題材にしたと言いたいわけではないですよ。原作を読んでいないので断言はできませんが、作者の中から自然発生した結論のように感じました。こういうタイプの作品は結構ありますよね。「自分は自分なんだ」ではなくて、「他人がいるから自分なんだ」って結論付けるやつですね。
{/netabare}

エンディング(ガハラさん):{netabare}
 オープニングのシノブの話は、ヨツギを語るためのもの、というだけではありません。むしろ、アララギくんを語るためのものであったと言えます。

 アララギくんは、人から怪異になってしまいました。怪異は「怪異だから怪異である」と言えずに、「人が怪異と認識するから怪異である」とされている以上、彼は自分で自分のことを認識することはできません。また、「自分は人である」というアララギくんの認識は崩れ、自己喪失に陥りました。誰かに認識してもらわない限り、消えてしまうも同然な危うい立場になってしまったわけです。
 この辺を集約したものが「鏡に映らない人の姿」というわけですね。

 そして、アララギくんは、自分の姿が鏡に映らないことをガハラさんに告白しました。この前後のガハラさんとのエンディングで行われていたのは、怪異であるアララギくんをつなぎとめるための「思い入れ」と「認識」です。

 彼女は、「思い」の入ったチョコレートをアララギくんに食べさせました。そして、アララギくんが鏡に映らないことなんかどうでも良くて、「ずっと私の瞳に映り続ける」のだから問題ないと言っていました。
 つまり、ガハラさんの「思い入れ」によりアララギくんの存在が許されたのと同時に、ガハラさんが観測者となることで、アララギくんという被観測者を「認識」した、ということです。

 この「人が怪異を認識する作業」、具体的には誰かの目にアララギくんが映ることですが、おそらくこのガハラさんのシーン以外ではないのではないでしょうか。確認していないので断言はしませんけどね。もしかしたら、ガハラさん無くしてアララギくんは存在しえない、というレベルにまで至っているのかもしれません。

 このあとのガハラさんの髪結いからの一連のシーンは、この主題をリフレインさせたものでしょうね。このシーンは、鏡の前で髪を結うガハラさん→アララギくんを呼び寄せる→押し倒し、と流れます。

 ガハラさんは髪を結う時に自分の姿を鏡に映しているわけですが、そんなことはどうでも良くて、互いに見つめ合うことが大事なんだ、と描写されているわけです。
 つまり、鏡に映らないアララギくんも、鏡に映るガハラさんも、自己認識をする必要なんてないんです。互いの瞳に映し映されること、すなわち、相互に観測者であり被観測者であることが、二人の存在を確たるものにできるんだ、と説明されていたようです。

 で、このシーンなんですけど、ガハラさんと対比させるために、アララギくんが鏡に映らない様子をもう一度描くと読みやすいんですが、そうは描かれていませんでした。でも、描写をミスった感じは全然ありませんでしたよね。
 アララギくんが鏡に到達する前に、つまり、鏡に映らないように押し倒した、と私には見えました。ガハラさんの優しさという「思い入れ」がここでも表現されていたのかな。

 オープニングのシノブの話は、「人を模した怪異」から始まり、「思い入れ」で終わります。怪異の発生順序から言えば、「思い入れ」から始まり、「人を模した怪異」に帰着する、ですね。アララギくんという怪異に関しては、この最初と最後の部分の両方をガハラさん一人で達成してしまったわけです。アララギくんは、ガハラさんに始まりガハラさんに終わる、ということですかね。
{/netabare}

オープニング(アララギ):{netabare}
 もう一度話をオープニングに戻します。今度はシノブの語りのあとのアララギくんの語りです。

 「怪異譚は世界中で語られる。人間によって…語られる」と、人が語り部であることを強調していました。また、今までのヒロインの怪異譚を、自身が語ってきたことを述べています。
 そして、語りすぎるとその特徴が平準化されてしまうために、より「怪しい談」であることが難しくなってしまうというようなことにも触れていました。
 さらには、「いつまでもこの日常が続くわけがないことを知るべき」で「どんな物語にもエンドマークが打たれる」のだとまで言い、この人形の物語でそれを知ったと結論付けていました。それは、「アララギコヨミという人間が終わり始まる」物語なのでそうです。
 このアララギくんの語りでは、何を言おうとしていたのでしょうか。

 重ねて言いますが、オープニングというのはヨツギの殻をかぶせたアララギくんのための話です。
 物語というのは、観測者である人が語るもので、被観測者である怪異は語られるものです。人が語り部であることを強調していたのは、アララギくんが人という語り部でなくなったことを言いたかったのです。今までの彼は人であったために、ヒロインの怪異譚を語ることができていました。

 しかし、彼は怪異となってしまいました。これは、アララギくんが語る側から語られる側へと変化したことを意味します。つまり、彼は物語を紡ぐ側から、物語自体に落とし込まれてしまったのです。

 アララギくんが物語を語れなくなってしまったわけですから、彼が語り部である物語には、「エンドマーク」が打たれてしまったわけです。そして、アララギくん自身の怪異譚が始まりを告げました。これが「アララギコヨミという人間が終わり始まる」物語です。

 この物語は、まだ始まったばかりですから、この作品で結論が出ているわけではありません。しかし、その方向性を示唆している人物がいました。それがタダツグです。
{/netabare}

エンディング(タダツグ):{netabare}
 アララギくんが人から怪異になってしまったことというのは、観測者の立場から被観測者の立場へと変わってしまったことを意味しています。怪異に必要な「思い入れ」「怪しい談」「認識」のうち、「思い入れ」と「認識」に関してはガハラさんが担保してくれたわけですけど、アララギくん自身の「怪しい談」の部分は全うできていないわけです。この「怪しい談」の部分が次回作以降の話になるんだと思います。

 で、タダツグなんですけど、アララギくん退治に至って、唐突にメタフィクションを始めましたよね。「キャスティング」とか「役割」とか言っていました。そして、最終的には「オシノを探せ」と言い残して散りました。
 なぜ彼は、メタフィクションを始めたのでしょうか。

 その答えというのは単純なことで、アララギくんが被観測者になったからです。
 今までのアララギくんは人であったために、周囲の怪異を語る側だったんです。つまり、私たち視聴者と同じポジションにいて、個々のヒロインの「怪しい談」を語っていれば良かったのです。作品の中にいながら、一歩引いた存在でありました。

 しかし、アララギくん自身が怪異となったことで、彼は語る側から語られる側に落ちました。つまり、物語を語る人という立場から、物語の住人である怪異になってしまったんです。自由奔放な語り部という視聴者に近い立場から、物語上の役割を持ったキャラクターに転落したわけです。

 ちょっと言い換えてみます。
 今までは、視聴者である私たちは、「怪異譚を読んでいるアララギくん」を見ていたのです。アララギくんは、私たちに「こんな怪異譚だよ」と語っていたのです。
 これからは違います。アララギくん自身が怪異譚の登場人物になったのです。彼は「キャスティング」され、明確な「役割」を持って振る舞う必要があるのです。そして、視聴者である私たちは「アララギくんを題材とした怪異譚」を直接見ることになります。
 つまり、アララギくんが私たちに、「僕の怪異譚を語ってくれ」と言い始めるのです。彼が語り部である物語シリーズが終わり、彼が語られる物語シリーズが始まったのです。この構造の転換こそがメタフィクションですね。この事実にまだ彼は気付いていません。


 で、今後の展開なんですが、私は三つのパターンを想定しています。
 この作品だけ判明するキーマンは三人いて、アララギくんとオシノと視聴者。メタフィクションに気付きつつあるタダツグが、アララギくんに「オシノを探せ」と言っている以上、オシノが人(語り部)である可能性は極めて高いです。

 さすがに、想定している三パターンをここで具体的に挙げるのは控えますが、オシノがどの立ち位置に立つか、オシノがアララギくんをどうするか、オシノやアララギくんが視聴者をどう扱うか、というのを中心に大きく三つに分岐する、とだけ述べておきます。私は、オシノが{netabare}作者自身である{/netabare}とにらんでいます。
{/netabare}

雑記:{netabare}
 日常が続くとか続かないって話もオープニングとエンディングであったんですけど、結構長文になっちゃったからこれ以上は書きません。次作以降のフラグになっているのかもしれませんけどね。ここも含めてメタフィクションの方向性が強くなっていきそうな感じはあります。

 で、このレビューでは、オープニングとエンディングについてしか書きませんでした。まぁ、物語の骨子しか書かないのはいつも通りのことなんですけど、もう一つ大きな理由があるんです。
 それは、最初の20分ちょっとと最後の15分しか見ていないから…。
 お風呂のシーンで結構辟易してたんですけど、鏡に映らないとこでオープニングとのつながりが見えたんで、「飛ばしちゃえ!」となりました。飛んだ先にいきなりタダツルがいたんで「だ、誰?」とはなりましたけど、その先は上に描いた感じですね。

 本来ならレビュー書かない方が良いのかもしれないですけど、全部見ててもOPとEDしか触れなかっただろうから、「まぁいいかな」と。ガハラさん以外の目にアララギくんが描かれていたのかどうかだけが気になるかな…。
 評判良さそうなら再チャレンジしますけどね。私の思いは、レビューのタイトルにしたためました。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 6
ネタバレ

ほったっる さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

ファイナルシーズンに突入してバランスを取り戻した物語

原作未読

大晦日に一挙放送された大人気物語シリーズの1つ。
本作品からシリーズの終盤を描く、ファイナルシーズンに突入するとのこと。

千石撫子の件が片付き、受験勉強に専念していた阿良々木暦の身に起きた変化によって、自身の怪異への関わり方を認識する。その認識をベースに一種の怪異である斧乃木ちゃんとの関わり方が、ある事件をきっかけに変化していくというストーリー。

表題の通りですが、偽物語以降、ウロチョロと作品の方向性をちらばせていた最近の物語シリーズで、今までの作品の特徴をバランスよく取り入れた作品だったなという印象です。
それは偽物語で見られたエロ、猫黒で描いた詳細な心情描写、セカンドシーズンで見られた伏線をちらつかせるような演出、花物語で見られたシリアスな展開など。
そういった要素がバランスよく組み合った作品だったなという感じです。
(しかしエロ要素については、今回に限って羞恥心がない子が多すぎて、これがKENZENなのだと勘違いしただけかもしれません、本当は都条例スレスレなのかも)
それに加え、セカンドシーズンから久しく離れていた阿良々木くんの落ち着いた語り口調が頭に入ってきやすいのも本作品の魅力でした。

敢えて注文をつけるとするのなら、大筋としての言いたいことは一貫していてわかりやすいのですが、物語として実際に起きていることが二転三転しているような気がして、これをまとめてよつぎドールとすることに若干の違和感を覚えたような気がします。

まぁそんな細けぇ話はどうでもいいんです。
そう。この作品は斧乃木ちゃんの斧乃木ちゃんによる斧乃木ちゃんのための物語なのですから。

もうね。斧乃木ちゃんファンの人にとってこれほど嬉しい作品はないですよ。ほんと。(まぁ当方羽川推しですが、豚しゃんにそんなの関係ありません
紙芝居だと揶揄されるような静止画を素早く変えていく物語シリーズ独特の演出で繰り広げられる斧乃木ちゃん祭りが「ぱないのう」です。
もう本当、斧乃木ちゃんがUFOキャッチャーに置いてあるのなら、そこのゲーセンに課金の嵐が吹き荒れますよ。

さて、いささか取り乱してしまいましたが、本作品で重要になる登場人物は斧乃木ちゃんのほかに、阿良々木くんがいます。よつぎドールではありますが、彼がほぼ主人公にあたると言っても過言ではないでしょう。
{netabare}まるでヒーローのように今まで何でも解決してきた阿良々木くんが、千石撫子の件以降、自身の非力さを嘆く場面が多くなってきたことが特徴的ではないかと。
彼はどんな自己犠牲を払ってでも、他人を助けたがる。しかしながら助けられる側やその周辺は、必ずしもそれを快く思っているものではない。
結局のところ、彼は誰よりも他人を思いやっているようで、実のところ自分のワガママを通しているだけなのでしょう。
そのワガママは子どもっぽさであり、斧乃木ちゃんはそれを理解しているからこそ、最後にあのような行動をとったのだなという感慨深いエピソードでした。
この経験を元に、阿良々木くんも少しは周りが自分のことを心配しているということを自覚すべきですね。ほんと。{/netabare}

作画については、いつも綺麗だと思って物語シリーズを見ているので問題ないです。
ただ今作品から演出の仕方が少し変わっており、赤や青、白、緑などの背景画面に文字をびっしり(あるいは少し)表示するというシリーズ独特の演出が、紙を切り裂くような演出に少し変化していることに違和感を覚えました。
まぁそっちの方が目に優しそうで、健全な視力をもつ私としては助かります。(さりげなく自慢)

音楽は歌唱力に定評のある早見さんが歌ってますが、いかんせんキャラに合わせたのか若干棒読み気味。EDのクラリスは良くも悪くもいつも通りという感じでした。

斧乃木ちゃんに「うわーお」っていっぱい言わせたいだけの人生だった。
いえーい、ぴーすぴーす(V)o¥o(V)

【閲覧注意】一介の豚畜生が無菌豚になるまでブタルシスされていく様子
特に女性の方はご遠慮ください。当畜生は閲覧によって気分を害されたなどのクレームを一切承っておりませんので、あくまで自己責任でご覧ください。

※ブタルシス(英語 butharsis)は、豚畜生における精神の「浄化」を意味する。ほったっるが著書『萌え豚に生まれいづる悩み』中の二次元論に、「二次元が豚の心に萌えの感情を呼び起こすことで精神を浄化する効果」として書き著して以降、使われるようになったような、なってないような気がするが、ほったっる自身は自己満足として使った。

{netabare} 【主に前半の阿良々木くんの語りにて】
うわああああああああああ、いきなり真宵ちゃんコスの斧乃木ちゃんコスきたあぁああ!
ああ^~育てたい。かしづきたい。光源氏が幼い若紫をかしづいて、嫁にしたように、かしづきたい。
な・・・ぬ・・・?今度はメイドコスだとぉおお!?あんな愛想がない斧乃木ちゃんにメイドをやらせるなんて無理に決まって・・・ん?違う!これは無愛想な斧乃木ちゃんが愛想のあるメイドをやることでアウフへーベンをその身で体現しているのだ!
ああ^~。もはや哲学的存在。生きているのに死んでいるとかわけわからん中二設定がそもそもアンビバレントなのに。
え?なにこれ、斧乃木ちゃんとデートできるの。うそ。遊園地・・・カラオケ・・・?どうしたらそんなことできるの?探偵ナイトス○ープにお願いしたらできるの?ねぇ教えて?ねぇねぇねぇ!というかそもそも三次元を一次元だけ減らす技術を誰か開発して!アインシュタインさーん!!

【月火との入浴シーンにて】
ああ^~。月火ちゃんの発展途上ボディ素晴らしいんじゃ^~。
は?洗いっこ?おい!どこでいくら払えばこんなサービスしてくれるんだ!?こんな店とこんな子がいたら消費者金融で金借りて破産してでも入れ込むぞゴルァ!!
ま、都条例にはスルー。厳しい世界で生き残っていかなければならない豚さんはそんなホイホイには毒があるってわかってます。(なおさっきまでの様子)
て・・・オイオイ!洗う方もできるわけ!?なにそれ!?
ああ^~。お胸さまが神々しい。阿良々木くんがお胸さまを洗ったときの動きを流体力学で解明したい。神々しいお胸さまを科学の力で解明しようとするなんてまさにバベルの塔建設の所業。ガリレオ裁判にかけられることも辞さない。
え?お湯をかけられて、「もっとやって」・・・だと?ならおれの(自粛

【斧乃木ちゃんUFOキャッチャーにて】
は?斧乃木ちゃんをUFOキャッチャーでとれる・・・だと?おい!さっさと金を持って来い!あ・・・消費者金融で金借りて、もうないんだった。
おや?なんだこの電柱広告?審査なし、断られた方でもお金が借りれます?
ひゃっほー!!救い主は電柱に住んでいたんだね。ヤッター!!!!!

【忍ちゃんが余弦さんに馬鹿にされてすがってくるとこにて】
「だってぇ!」ってオイオイ。どこの世界にこんな金髪ロリ美少女がいるんだよ。ほんと。
あれ・・・違う。忍ちゃんの年齢はもはやロリでは・・・ない?つまり合法ロリ・・・?
つまちつまり(あ、興奮して噛んだ)、エロゲで「私、ハルカ!小学5年生!」とセリフでほざいていても、注意書きに「ゲームの登場人物はすべて18歳以上です」というような合法ロリの存在なのかぁ!?
という論理で考えれば、真宵もほんとは21歳。なるほど、ひらめいた。
{/netabare}

はぁ・・・はぁ・・・。
き・・今日はこんなところで勘弁してやる(震え声

関係者各位、こんなんで満足していただけましたでしょうか?

最後に一つ。
「不満足な人間であるよりも満足した豚でいたい」(ほったっる)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 15
ネタバレ

ココ吉 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

「終」に向けてのストーリーと心を鷲掴みにする様な萌えとの融合★

原作既読◆4話編成◆


◆前置き◆

千石撫子の事件が解決して間もない2月のある日
大学受験を控えた阿良々木暦はふと自分の体に異変が
起こっている事に気づく。

その異変を解消しようする暦と影縫余弦の式神童女,
斧乃木余接との物語。そしてついに終わりの始まりの
物語でもある『よつぎドール』


◆感想◆

{netabare}
まず最初に、今回の憑物語の原作を読まれた方なら
「月火ちゃんとのお風呂シーンをどう映像化するの?」
と、一度は思ったはずです。

はい、僕も他に漏れず考えていましたw

その問題のお風呂シーン
とても見事な再現度だったと思います。
終始一貫して暦の変態紳士っぷりには
感謝と尊敬の念を抱かざるをえないですw

今回は特にお色気シーンや萌えに特化した
サービスシーンも多めでストーリーの進み具合は
ソコソコと言った所。


この辺りをどう捉えるかによって評価が変わりそうな
回ではありますが、次回作(終物語)に向けての伏線が
きっちりと張られた重要な回でもあります。

ラスボスの存在をさらに匂わす展開に加えて,誰でも
助けてしまう暦にこれ以上吸血鬼化してはならないと
制約をかす事により,自分が目の前にいて助けられない
人間を見せたという点においても重要な回だったかと。


個人的には花物語の様に少しシリアスで真面目な回も
好きですが憑物語の様にサービスシーン多めにお笑い
要素を取り入れた回も好きです。


総じて僕は。。。

物語シリーズが大、大、大好きです!!!
(小並感な結論でどうもすいませんww)


今回も物語シリーズ十八番の言葉遊びを用いた
会話劇は健在でファンなら楽しめる事受け合いです。

また,映像もシャフト独自の手法を凝らした作画は
もちろんの事,特に目を惹いたのが会話と関係ない動き
(カット割り)や音の演出が更に凝っていたりと楽しい
映像に仕上がっていました。


期間をあける事により物語シリーズファンの
空腹は最高のスパイス的要素はもちろんあるとは
思いますが,シャフトは人気制作会社だけにやはり
「期間を少し空けた方が良い仕事をするのでは?」と
花物語の頃から脳裏によぎってましたが,憑物語の
演出の素晴らしさを目の当たりにして改めて思いました。


願わくはこの調子で。。。

最高のデキに仕上がった終物語を...
最高にお腹を空かせた状態で...
最高に美味しく召し上がりたいものです(*´ω`*)♪



【ここからは余談】

本編内容もさることながら,西尾維新氏が物語の
前に付ける文字は,何かしら意味があったりプラスαの
メッセージが見え隠れしていたりとシンプルながらも
面白い趣向を凝らしているなと感じていました。

例えば、物語シリーズ全18巻の中で「化物語」「傾物語」
「囮物語」「花物語」の4作品は漢字の中に「化」が入って
いたりします。

加えて今回の憑物語の登場人物で言うと憑喪神の
斧乃木ちゃんや胎児の時から怪異(不死鳥・フェニックス)に憑かれた【憑く→憑き→月火ちゃん】が少し関係していたりと単純なものから少々「おっ♪」と思うものまであったりして物語シリーズの新刊が出る度に巻名(~物語)とタイトル名,それと本編の内容と照らし合わせて謎を紐解いていくのが楽しみの一つでもありました。



◆今回のお気に入りシーン◆

プライドの高い忍ちゃんが影縫余弦に自分の
頭上に立たれて拗ねてしまった所を影縫から
さらなる皮肉と言う名の攻撃(口撃)を受けて
たじろぐ彼女を見かねた暦が助けようとして
両者の間に入るくだり。

忍ちゃんをいさめようと声をかける暦に対して
『だ、だって!』と彼の袖をそっとつまみながら
涙目で上目遣いをするシーン。

↑↑うん、本当にもう……ぱないの!

ヤバイぐらいにぐぅカワの一言です(*/ω\*)♪
 (ぐぅの音も出ない程に可愛いの略)

この心を鷲掴みされる様な可愛さは原作では
出す事ができないアニメならではの良さが詰まった
シーンでありました!

萌えに全く興味がない方からすれば何て事ない鼻で
笑われてしまうかもしれないシーンかと思われますが
個人的にはストーリーと同じくらいに重要視してしまう
案件なのですw


シャフト様、本当にありがとうございます!!
(THE・土下座をしても良い気分ですww)


やっぱり忍ちゃんは可愛いですねぇ♪
このシーンだけ30回程、リピートしてしまったのは
ナイショの話(物語シリーズだけにw)

2014年は色々な作品の可愛いヒロイン達に癒されて
きた僕ではありますが、まさか今年最後の大晦日に
自分の中の「今年イチ可愛いヒロイン」が彼女によって
書き換えられるとは思ってもみませんでした。


忍変換とは正にこの事です(*´ω`*)♪
↑(パチスロ化物語ネタですいませんw)


月火ちゃんのお風呂場での「都条例♡」のギャグや
暦の為にバレンタインチョコを作ったガハラさんの
壁ドン&床ドンも好きなシーンではありますが,
今回は忍ちゃんの可愛さが一歩リードしていました。
{/netabare}



◆OP曲 『オレンジミント』
 歌:斧乃木余接 cv.早見沙織

まさに斧乃木ちゃんのキャラソンOP曲。
彼女のキャラ特性を上手く掴んだ歌詞を
はやみんボイスで歌い上げています。
OP画も作り込まれていて目を惹きました。


◆ED曲 『border』
 歌:ClariS

新メンバーのカレンを迎えた新制ClariSの第1弾。
個人的に旧ClariS(クララとアリス)の歌声が
とても好きだったので今回の曲に少し違和感を
感じてしまいましたが,これからに期待したいです。




◆最後に一言◆


もしも,現実でゲームセンターの
UFOキャッチャーの中に斧乃木ちゃんが
入っている現場に出くわしたとしたら…



さぁさぁ♪


皆さんだったらどうしますか?



ん!?


そう言うお前様はどうするのかって?



僕だったら…
そうですねぇ。。。




例え何万円…ううん、一部財産を使ってでも
必ずGETして家にお持ち帰りします( ・`д・´)キリッ★



そして、時には斧乃木ちゃんに…


例外の方が多い規則(アンリミテッド・ルールブック)で
お仕置きされたいw

↑もちろん威力を最小限に抑えてもらってね♪



そんなご褒美…
もとい、お仕置きを喰らった後での
僕と斧乃木ちゃんのセリフはもちろん。。。

{netabare}
いぇ~い、ぴーすぴーす☆⌒(*^∇゜)v
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 94
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