秘密で戦いなアニメ映画ランキング 6

あにこれの全ユーザーがアニメ映画の秘密で戦いな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月25日の時点で一番の秘密で戦いなアニメ映画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

60.8 1 秘密で戦いなアニメランキング1位
劇場版 HUNTER×HUNTER -The LAST MISSION-(アニメ映画)

2013年12月27日
★★★★☆ 3.5 (164)
845人が棚に入れました
「かつて、ハンター協会には強大な力を持つハンターたちが存在した。彼らは《光》と《闇》に引き裂かれ、それぞれが選ぶ道へと進んだ―そして今、全てのハンターを抹殺する為に《闇》が動き出す。《闇》の猛攻により、傷つき倒れるキルア、死に瀕するクラピカ・・・。ハンターたちを追い詰める《闇》の真の目的とは?そして、明らかになるネテロとハンター協会の罪深き真実。全てを知ったゴンは、傷ついた仲間を助ける為の“力”を求め禁断の《闇》世界へ足を踏み入れてしまうのか・・・!?」

76.6 2 秘密で戦いなアニメランキング2位
ハウルの動く城(アニメ映画)

2004年11月20日
★★★★☆ 3.8 (1050)
6611人が棚に入れました
魔法と科学が同時に存在する時代。町の小さな帽子屋で働くソフィーは、自分に自信が持てない内気な18歳。彼女の住む王国では戦争が起きているが、それも遠い世界の話でしかない。しかし、町はずれの荒野に住む荒地の魔女の意地悪により呪いをかけられ、90歳の老婆の姿に変えられてしまう。家を出て荒地を放浪する彼女の前に現れた巨大な動く城。生きるために城の主で魔法使いのハウルに掃除婦として雇われるソフィー。

甘ったれで自信家のハウルに呆れながらも、彼の弟子のマルクルや、荒地からついてきた案山子のカブ、この城を動かしている火の悪魔であるカルシファーと家族のような時間を過ごすソフィー。風変わりなハウルとの生活に驚きながらも心を開いていくが、戦火は確実に彼らへ忍び寄っていた。

声優・キャラクター
倍賞千恵子、木村拓哉、美輪明宏、我修院達也、神木隆之介、伊崎充則、大泉洋、大塚明夫、原田大二郎、加藤治子
ネタバレ

てけ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

我を通す!

原作「魔法使いハウルと火の悪魔」は未読。


「荒地の魔女」の呪いで老婆に変えられたソフィー。
彼女は魔法使いハウルの家で、清掃婦として働くことになる。


なんとも支離滅裂なストーリーです。

・ソフィーの冒険記
・ソフィーとハウルの恋物語
・戦争ストーリー

複数のエピソードを切り貼りしたような感じです。
主軸が定まっていません。
山場がどこにあったのかもわかりません。


しかし、そこはさすがジブリマジック。
どこに面白みを見つけたらいいのかわからない脚本を、それなりのエンターテインメントに仕上げています。
映像や効果音など、アニメーションとしての見せ方が上手なんですよね。
ソフィーが時によって少しだけ若返る描写など、さすがジブリという感じです。

配役も言われるほど違和感はありませんでした。
特にハウル役の木村拓哉は、よく合っていたのではないかと思います。
気になる人は気になるだろうけど……。


でも、ちぐはぐな展開はやっぱりひっかかります。
そこで、一貫したテーマ性を自分なりに模索してみました。

「大人の中にある子供心、特にわがままな点」

主人公のソフィーは老婆の姿。
しかし、中身は少女のままで好奇心旺盛。

ハウルはクールで大人っぽい印象。
しかし、幼稚な面を多分に持っています。
{netabare}
特に、髪の毛の色が変わったシーンが印象的です。
それまでのハウルとのギャップに驚いた人は多いのではないでしょうか。
{/netabare}
荒れ地の魔女や国王、サリバンなど、準レギュラーメンバーも同様です。
子供っぽいわがままな態度が目立っています。
「我を通す」という意味では共通していると思います。

これなら戦争というオリジナルの要素にも、ある程度筋が通ると思います。
戦争の原動力は「エゴ」だと思うので。
制作側がこれを意図していたかどうかはわかりません。
しかし、ひととおり見た感じではこの解釈が一番しっくりきました。

恋愛に関しても惚れた腫れたの描写はありませんが、一目ぼれってことにしてしまえばOK。
あとは「わがまま」で目標に向かってまっしぐらです。


まあ、ジブリ作品の中ではよくわからない部類に入ると思います。
伝えたいこともはっきりしません。
それでもアニメーションとしての面白さは持っています。
大ハズレということはないと思います。

投稿 : 2024/05/25
♥ : 52

イカちゃん☆休止中 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

☆時空を超えた愛

夢を観ているような時間を過ごせる作品。ハウルが美しくて素敵です(*^^*)

木村さんが上手く演じてます。相変わらず三輪さんの存在感もよろしいですね。

お気に入りはカルシファーです♪ガスが要りませんね(*^^*)


原作のイギリスの作家さんも満足いく出来映えと賞賛したそうですけど
ホントに楽しい宮崎アニメでした。


2004年11月20日公開

投稿 : 2024/05/25
♥ : 4

ようす さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

魔法と恋。世界はファンタジーに溢れている。

2004年公開のジブリ映画作品。

公開当時も一度観た記憶があるのですが、

話がよくわからず途中からまどろんでいたため、
「カルシファーかわいい。」な印象しかありませんでした。

改めてちゃんと観てみると、
ああなるほどこんな話だったのねとようやく理解できました(笑)

この作品は音楽がずば抜けて素敵!!


● ストーリー
帽子屋の少女・ソフィーは“荒れ地の魔女”に襲われ、
90歳の老婆へと姿を変えられてしまう。

呪いを解く方法を探す旅に出た途中で
魔法使い・ハウルの動く城と出会う。


序盤はとにかく「ソフィーがたくましい。」としか言いようがないw

ハウルという謎の魔法使いと接点があったとはいえ、
少女が急に90歳のおばあさんに変えられちゃうんだよ?

その次の日には旅に出るその行動力が素直にすごい。笑

道中も決して怯えたりひるんだりする様子がない。
(たまに老化を嘆いてはいたけれど。笑)

よくわからん城に入った後は当たり前のようにくつろぐわ、
掃除婦として誰の許可もなく勝手に居座るわ、

いやー「年をとったから」で説明つかんでしょうw
ソフィーたくましい…。

こういう精神でなきゃ人生はうまく渡れないのね、勉強になりましたww


≪ 恋 ≫

戦争が描かれていたりで、冷酷な印象もあるけれど、
柱に据えられているテーマはこれ。

ヒロインは90歳のおばあさんだけど、
恋をするのに年齢なんて関係ないのよ!
と言わんばかりのロマンチックさ。

むしろ恋するシーンでは若返って見えるソフィー。

恋をすると人はいつでも乙女に戻るのね…♪
恐るべし、恋のパワー。


● キャラクター
ハウルかっこいい!のかと思ったら
ショックなことがあると文字通り溶けちゃうぐらい落ち込んだり、
魔女に本気で怯えていたり、

なんだかよくわからないキャラです(笑)

まあ、全体的にはかっこいいんですけどね。
ソフィーの前では基本かっこつけてますもん。

cvはキムタク。

違和感はないかなーとあまり気にせずにいました。

が、たまに「まんまキムタク出てきたww」なところもあり、
それは笑ってしまったけどww


そしてやっぱりカルシファーがかわいい♪

ハウルとある契約を交わした火の悪魔。

動く城を動かしているのも彼だし、
カルシファーがいないと物語の設定の8割がたは成り立ちません(笑)

でもなんだかいじめたくなる可愛さ…(*´Д`)σツンツン


● 音楽
この作品の雰囲気づくりに欠かせないのが、音楽。

どれも耳に心地よくて素晴らしい♪

特に「人生のメリーゴーランド」は
3拍子のワルツが特徴的。

ジブリ音楽の中でも上位で好きですね♪


● まとめ
「今までのごたごたは一体何だったのか。」と言いたくなるほど、
あっさりとしたラスト。

正直ストーリーには「えー…(;´Д`)」と言いたくなったけれど、
まあ“恋”という柱はきれいに描かれていたので、

めちゃくちゃでつまらん、というほどではないかな。

しかしジブリは
やっぱり作画と音楽が好き。

空。緑の色遣い。ハウルの城の変な動き。からくりの動き。
そして雄大な音楽。

ここが楽しめたので、
観直してよかったなと満足しています♪

投稿 : 2024/05/25
♥ : 19

65.1 3 秘密で戦いなアニメランキング3位
攻殻機動隊 新劇場版(アニメ映画)

2015年6月20日
★★★★☆ 3.8 (155)
1069人が棚に入れました
2029年3月、総理大臣暗殺事件という戦後最大の事件が発生した。
被害者の中には草薙素子のかつての上司、501機関のクルツもいた。バトーやトグサたち寄せ集めメンバーと捜査を開始する草薙。
「お前たちは私のパーツだ。パフォーマンスを発揮出来ないヤツはパージする」と言い放つ草薙に、「俺たちはパーツか?」と反発するメンバー。
事件の背後にあったのは、戦後の義体開発の行く末を左右する技術的障害【デッドエンド】をめぐる政治的取引。
さらに「洗脳・ゴーストへの侵入・疑似記憶の形成」を一度に行う電脳ウィルス【ファイア・スターター】の存在も見え隠れする。
そして、事件を捜査する中で掴んだ手がかりは、草薙の秘められた生い立ちにも繋がっていたのだった……。暗躍する謎のサイボーグ。
総理大臣暗殺の真相。“第三世界”の存在。その先に待ち構える罠。たった1人で己の“戦場”に向かう草薙は、後に残すメンバーに最後の“命令”を告げる。
「自分のゴースト(魂)に従え」。残された6人が己のゴーストに従う時、はぐれ者の寄せ集め集団は最高のパフォーマンスを発揮するチームへと変化する。
“攻殻機動隊”誕生の瞬間に、世界は震撼する―。

声優・キャラクター
坂本真綾、塾一久、松田健一郎、新垣樽助、咲野俊介、中國卓郎、上田燿司、中井和哉、沢城みゆき、野島健児、浅野まゆみ、潘めぐみ、麦人、宮内敦士、NAOTO

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

【あらそう】セルフオマージュの塊みたいな映画でしたが電脳化、義体化への答えは提示された意欲作では【窓の外だ!】

『新劇場版』と言ってますが95年の『GIS』のリメイクというわけではなく『ARISE』シリーズの完結編という位置づけです
『ARISE』シリーズに登場した人物たちの思惑に終止符が打たれるという内容であるが故に、例え『攻殻』ファンであっても同シリーズを観ていない方にはチンプンカンプンでしょう


逆を言えば『GIS』や『SAC』を全く知らなくても『ARISE』だけ観てればOK
今作に先駆けて『ARISE』をテレビオンエア用に再編集した『AAA』は放送開始当初なぜ時系列をシャッフルしているのか意味が理解出来ませんでしたが、たぶん「あらそう」で始まって「あらそう」で終わりたかったためでしょう(笑)


『AAA』で唯一オリジナルエピソードとなった『PYROPHORIC CULT』はクルツがファイアスターターを完成させる為、と素子の独立攻性部隊に国家予算が降りるキッカケの為、にあった一幕というだけで観ても観なくてもどちらでも


さて『ARISE』シリーズは一貫して人類電脳化、義体化への警鐘を鳴らしてきました
今作ではその答えが出るというカタチの結末となっています
感覚操作の危険性(Pain)、記憶操作の危険性(Whispers)、高度メンテナンスの必要性(Tears)、精神と身体の同一性崩壊の危険性(Stands Alone)
そして最後に今作では電脳の規格が更新されることで規格を選び間違えた義体が救済されること無く朽ち果てていくという【電脳と義体のシェア選択】がテーマ
その答えの鍵を握っているのが産まれた時点で全身義体だった素子、そしてクルツと言うわけ


電脳ウィルス、ファイアスターターに関する一連の事件は『ARISE』シリーズを全部観た方ならクルツが黒幕だとバレバレなわけなんですが、今回なんとそのクルツが密会中だった総理大臣もろとも爆殺されてしまう


荒巻の誘いを断り、独立行動を続ける素子は501機関時代の盟友でありつつ、今作では幼馴染であったことも同時に明かされるクルツの仇討ちを決意し事件を洗いなおしていくのですが・・・


みどころは『ARISE』シリーズから継続して真綾が演じることで血気盛んな若者として描かれる素子
可愛過ぎる沢城ロジコマ


そして今作で注目したいのは満を持してのコドモトコの登場、っていうかまんま子供時代の素子が描かれている
黄瀬総監督自らが描く子供時代の回想シーンは既に今作のクライマックスと呼べるのでは


さらに素子の義体がボロボロになっては更新されていくうちに『GIS』や『SAC』、あるいは原作に近いキャラデザになっていくのがポイント
これはまんまラストカットに繋がっていて、まあセルフパロディみたいなもんでオイラのように思わず笑っちゃうか、旧作が好き過ぎて怒りを覚えるかはその人次第ですかね


中盤ファイアスターターのホストが素子と同型の義体を使っていることから素子VS素子、というトンデモナイ絵面が繰り広げられるのも面白かったです


当初から過去作にも増して愚痴を垂れまくるキャラとして描かれていたトグサの憎まれ口も健在


久々に登場したツムギの大活躍は今作で最も泣かせるシークエンス
それに回想シーンに登場するツムギの幼少期は誰もがびっくりしたことでしょう
野島健児さん本人が一番驚いてましたからね


まあなんやかんや旧作ファンに言われていますが『GIS』でも『SAC』でもない上で“SFサイバーパンクサスペンスアクション”という『攻殻』の本文は全うしたのでないかとオイラは思います
それに話しが、キャラが、と散々文句を言われたとしても“音楽面に関しては完全に旧作と肩を並べてますしね”


強いて言うなら肝心の【攻殻機動隊が結成に至るまで】が描かれるという序文だったはずが、ほとんど成り行き任せで荒巻の下に就いているのが残念
もうちょっと盛り上げて欲しかったのが本音です


それとEXILのNAOTOが演じていたヤツはいてもいなくても良かったのでは?と(笑)

投稿 : 2024/05/25
♥ : 19
ネタバレ

SUGAR MAN さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ロジコマとバトーさん

~~攻殻機動隊シリーズ時系列 (一部劇場版除く)~~
■草薙素子 陸軍501機関所属時代~独立部隊結成まで
・攻殻機動隊 ARISE(ALTERNATIVE ARCHITECTURE)2015年4月 - 2015年6月 (全10話)

■独立部隊結成~公安9課所属まで
・攻殻機動隊 新劇場版(2015年6月20日公開)←この映画

■公安9課のお仕事☆
・攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX(S.A.C.)2002年10月1日 - 2003年11月30日(全26話)
・攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG 2004年1月 - 2005年1月(全26話)
・攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX Solid State Society 2006年9月(OVA)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
というわけで
この劇場版は少佐が独立部隊を結成してから公安9課に所属するまでのお話。

まったく新しいアニメとしてみたらどうなのだろう?
普通に面白くはあるのかもしれないけど、やっぱりS.A.C.が好きすぎるのでarise~新劇場版は比べちゃうとちょっとなと思ってしまう部分もいろいろね。。

音楽もコーネリアスだしもちろん良いんだけど、やはり菅野さんに慣れてしまってるんだよねw

意図的にだとは思うけど
音楽も少佐の性格もあえて無機質にしている感じがする。
S.A.C.はどちらももう少し遊びというか彩りがあって、そこが良いんだけどな。

それより一番気になったのは
{netabare}
arise観てたら黒幕もうわかってるし
あとは独立部隊にこだわってた少佐がどうして公安に入る気になったか、そこんとこちゃんと描いてくれるんだよね!?って期待してたのにそこがほとんど描かれてないっていう^^;
{/netabare}

攻殻の癒し系AIタチコマの前身ロジコマちゃんは相変わらず良い仕事してましたが♪
{netabare}
--------------------
ロジコマ「死んだ人はどうしました?」
トグサ 「どうしようもなかったよ」
ロジコマ「修理が不可能ならデータの回収と復旧をオススメします」
トグサ 「死んだら命もゴーストも復旧できねぇの」
タチコマ「不便なユニットですね。バトーさんは死んだことがありますか?」
バトー 「そのはずだったが全身義体になっちまったのさ」
ロジコマ「バトーさんが少佐のパーツとして働くのは死ぬためですか?」
バトー 「オレみたいないい男はなかなか死なねぇの。わかった?」
ロジコマ「はい。いつも貴重な学習経験をありがとうございます♪」

別のシーンで
トグサ 「みんな生きてるか?」
ロジコマ「死んだら修理できませんよ」
バトー 「いい男は死なねぇんだよ!」
--------------------
{/netabare}

S.A.C.は数年に一度は見直してるけど、そろそろまた見直す時期かなw


~好きなセリフ~
草薙素子「真実にたどり着くか、ここで降りるか、お前たちのゴーストに従え」

投稿 : 2024/05/25
♥ : 2
ネタバレ

ポール星人/小っさ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

ちゃんとARISE観終えてからにしてネ

円盤買ったので居間で飯食いながらTVで再視聴したんですが、コレ多分ヘッドフォンで観た方がいいですね。台詞聞き洩らすと思う。
かみさんが想像以上の喰い付きで、どんだけ攻殻好きなんだよと亭主引き気味な感じ(汗)
という事で、若干評価点上げます。

 本作の設定での素子は胎児状態での義体化な訳ですが、紅殻のパンドラの福音は10歳。
義体技術の成熟期にゼロから義体を動かすのと、義体技術の黎明期に一度自らの体を捨てての全身義体への適合ってどっちが難しいのかなとか思ったりすると、やっぱ紅殻って変なアニメですが最高に面白いプロットだったなと。

しかし、作品毎に素子の義体化の時期が違うってのも攻殻と言うコンテンツらしいというか(汗)
/////////////////////////////////////////////////////
押井版に肉薄する様な名作では無いですが、アニメとしてつまんなくはないと思います。
ただ押井版の"あ、俺なんかいい物見ちゃってる?"的なんか頭良さげなシンプルな美しさと完成度は無いです。別に私G.I.Sディスってませんからね。当時VHS版予約して買ったんすからw
正直、新劇場版は独立した映画としては並程度だと思います。
ARISEのTVシリーズのラストとしては満足ですが、個人的には何度も観たくなるという類の作品じゃなかったです。

 原作の冒頭花見のシーンの前が見たいって人にはお勧め。
なんで台詞を 桜の24時間監視・ヌードバーに連れてってやるぞ から変えたのかは?ですが。そもそもフチコマでないし。
そんなものが居るかは判りませんが攻殻難民が居るのだとすれば、そういう層に向けた作品としてはマズマズな出来な気はします。


 私はミリオタではないので見方間違ってるかもしれませんが、{netabare}序盤の大使館突入いくら何でも大味過ぎ。ファイナルオプションを見てるつもりがニューヨーク1997を見せられたような残念感w
小人数だから力技なのかもしれませんが、扉を抜くのに爆薬でなく連射とかやられちゃうと一気に冷めるというか。あれじゃ人質殺されなかった方が不思議。
アクションとしての見栄えはイイですが、もっと緻密な突入で他の戦闘シーンとの差別化しても良かったような。ド派手な戦闘ばかりで食傷気味なシリーズですし。
監視カメラ等の実行犯直視以外の目が多いであろうこの時代で、内視鏡やデンタルミラーでチマチマ覗く方がリスキーだから力押しって事なんすかね。

事の発端を"人形使い"に安易に直結させず、彼が生まれた情報の海を"第三世界"と表現して世界観の繋がりを意識させる作り自体は納得なんですが、故に原作なりG.I.Sを未見の人には訳ワカメになりそうな映画になっちゃってるのは商売的にどうなのよ?とは思いました。

 ARISEの鮨詰めの1時間程濃密でない作りにしてない訳で、なればこそクルツとツムギとの繋がりの部分はお涙頂戴とは言わずとも情感有る演出多めにしてくれた方が個人的には好みすね。施設の子供達という要素と鉛色の大人社会の構図でもう少し印象深い絵に出来たような。
というかラストでの残された施設の子供達に対し原作のあのセリフ吐く?
救済センターでジメジメしてた彼らと施設の子達って立ち位置がちと違う気がするんですけど。
{/netabare}

 ARISEシリーズの総体としての作りはとても親切で、絵と台詞を漏らさず注視していれば展開と物語に考察が必要とされないのはイイと思います。
その点では時代をちゃんと見てますよね、制作側が。
ただ如何せん、出てくる言葉等が攻殻と言う物を知っている前提なのは苦しいトコというか。
攻殻と言うコンテンツに目新しい魅力が無くなってしまった今、イマイチARISEがウケなかったのは出来云々を別として止むを得なかったのかなと。
私的にはジャンクフードの合間にちょっとイイお肉食わせてもらったみたいな満足感は有りましたです。攻殻が好きな方は見ても悪くないんでないかと。

投稿 : 2024/05/25
♥ : 13

73.7 4 秘密で戦いなアニメランキング4位
名探偵コナン ベイカー街(ストリート)の亡霊(アニメ映画)

2002年4月20日
★★★★☆ 3.8 (358)
2633人が棚に入れました
工藤優作(コナンの父)がシナリオを提供した新型ゲーム機「コクーン」の披露パーティーに招かれたコナン達。会場で発生した殺人事件の手がかりを求め、コナン達はコクーンが作り出す仮想空間へと入るが、システムは人工頭脳ノアズ・アークに占拠されてしまう。

「日本という国のリセット」を企てる彼は、プレイヤーである子供達が一人もゲームをクリアできなければプレイヤーの脳を破壊すると宣告。コナン達が選んだゲームは「オールドタイムロンドン」。19世紀末の殺人鬼・切り裂きジャックを追いかける、命がけのゲームに挑む。

一方、現実の会場では優作たちが殺人事件の捜査に乗り出していた。ゲームの世界と現実の世界。ノアズ・アークがゲームに仕掛けた現実の事件の解決に至る真実とは何か?ノアズ・アークはゲーム世界のどこに潜むのか?

現実世界の殺人者は誰なのか?そして、その動機は?これらの謎に立ち向かうため、工藤親子は二つの世界を隔てた「親子による共闘」を開始する。

声優・キャラクター
高山みなみ、山崎和佳奈、神谷明、山口勝平、茶風林、緒方賢一、岩居由希子、高木渉、大谷育江、林原めぐみ、田中秀幸

青陽 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

蘭ねーちゃんが他のアクションゲームの世界に行けば余裕でクリアできてたと思う

自分のスペックがそのままゲームキャラに活かされるという点で、ちいさな子どもたちにはたぶん不利なアクションゲームでしたが、蘭ねーちゃんなら…?

バイキングでもトレジャーハンターでもグラディエーターでも、きっと持ち前の破壊力でそのゲーム世界を制圧できたはずです。もし京極さんがいれば間違いなくできていたでしょう!
そんな話をTVアニメスペシャルでいいから見てみたい。ジャンルが推理→アクションになっちゃうけど!

投稿 : 2024/05/25
♥ : 3
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

AIは「ノアの方舟」伝説たり得ない

仮想ゲーム内の19世紀末のロンドン。
コナンたちが現実世界で起きた殺人事件の手掛かりを探していく、
2002年公開の劇場版『名探偵コナン』第6作。

【物語 4.0点】
『コナン』としても、ミステリーとしても、SFとしても異色。


緻密なミステリーや推理より、
大がかりなシナリオによるドラマ性が追求される劇場版。
本作に至っては、仮想世界なので、
リアルでは絶対に死なない登場人物も“ゲームオーバー”で退場に……。
仮想世界の権限を有するAIによる“介入”もあるので常識は通用しない。


親の血統や地位を笠に着た、今風に言うところの“上級国民”の横柄さも描かれる本作。
それに対するアプローチも変化球で、
本作は、それらを腐敗と断罪して、庶民のストレスを発散する痛快さは提供せず、
むしろ、血筋を受け継ぐ“貴族”たちに、
今後も世の中を背負って立つよう奮起を促す渋い“説教”


人工知能(AI)についても、上記の旧態を打破するための革新として過信はしない。

19世紀末、栄華を極めた大英帝国にも矛盾はあった。
そもそも我々は「ノアの方舟」伝説で腐敗が一掃された世界で選ばれた創造物ではないのか。
今の世の中が汚いからと言って、安易に浄化とか、“リセット”とか言うもんじゃない。

そんな示唆も残して、AIは……{netabare}今は技術悪用の恐れがあり時期尚早と去っていくのだ。{/netabare}


【作画 4.0点】
最後のセル画制作による劇場版『コナン』となった本作。

VRロンドンの霧も、風情のある現象としてではなく、スモッグとして描き、
時代の光としてのホームズ、闇としての切り裂きジャックが求められた、
激しい格差といった歪みも抱えた往時の英国の社会心理まで再現しようという意欲が伝わる。


AIが主催するデスゲーム等、未来テクノロジーのデモとしての華やかさがある一方、
ゲーム内で、博士による秘密道具及び超絶アクションを封じられたコナン君は、
名実ともに頭脳だけ大人の小一に……。
鑑賞者は久々に、この縮んだ身体で追い詰められて行くもどかしさも共有することに。
『コナン』アクション映画としても本作は異色。

但し、某空手少女は本作でも元気はつらつ♪

最後も{netabare}列車アクション{/netabare}で見せ場はあり。


【キャラ 4.0点】
本作の鍵を握る“天才少年”ヒロキ。
出る杭を打つ日本の教育への毒針、本当は友達が欲しい孤高の天才。

犯人役もまた、{netabare}血筋を背負いきれなかった存在{/netabare}として描かれる。

そして、上から目線の“上級国民”チルドレン。

各々テーマ性を内包したオリジナルキャラが物語深化に寄与。


一方でコナン君は親父同様、重度のホームズオタクぶりを発揮し、
ピンチの中でも妙にイキイキ!?
悪党であるモリアーティ教授への愛まで語り出したら、いよいよ重症ですw
今回は推理力よりホームズ知識力に舌を巻く。


【声優 4.0点】
モリアーティ教授(CV.小林 清志さん)、モラン大佐(CV.藤本 譲さん)
切り裂きジャック(CV.速水 奨さん)
などリアル世界だけでなく仮想世界内の敵役までベテラン声優で固める盤石の布陣。

コナン君の親子の絆もテーマの本作。
CV.田中 秀幸さん&CV.島本 須美さん。
工藤夫妻のボイスがVRロンドンの何処で出張ってくるかも注目w

{netabare}父ちゃん、いくら奥さんが好きだからって、
妻をホームズが愛したオペラ歌手に当てはめて、美声披露まで美化するのはやり過ぎやでw{/netabare}

緒方 恵美さんによるセレブ少年グループのリーダーの生意気ボイスも〇
{netabare} 実は真相を隠す煙幕だったりする。{/netabare}


【音楽 4.0点】
劇伴はお馴染みの大野克夫バンド。

いつものコナンのテーマ曲もロンドン仕様?にアレンジするなど、
現実&仮想世界にまたがるシナリオを好アシスト。


ED主題歌はB'z「Everlasting」
孤独の中から絆を取り戻す壮大なバラードと共に、
実写のロンドンの街並みを眺め余韻に浸るひと時。


【感想】
血縁やコネにより腐敗する人間による統治より、
決定のいくらかを人工知能に委ねた方がクリーンな政治ができる。
地方議会レベルではありますが、そうした主張も出ては来ている昨今。

とは言え、その水準まで、AI技術や信頼が高まるのは、
もう少し先になるのではと私は思います。

“家”の宿命を背負った“貴族”の底力も中々の物。
古くて汚いからと一掃するのは勿体ない。

だから二世、三世の皆さんには、どうか“リセット”されないように、
襟を正して奮起して欲しいなと願います。

投稿 : 2024/05/25
♥ : 18
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

コナン版『ソードアート・オンライン』

今や国民的アニメの名探偵コナンの劇場版第6作。

{netabare}
(Wikipediaより抜粋)
コナン一行は仮想体感ゲーム機「コクーン」の完成披露パーティーに招かれた。そのパーティーの最中、殺人事件が発生し、コナンは被害者のダイイング・メッセージから、事件の手がかりがゲームの中にあると考え、コクーンに乗り込む。
ところが、ゲームのスタート直後にシステムが人工頭脳「ノアズ・アーク」によって占拠され、コクーンに乗り込んだコナン達を含む50人の子供達が人質に取られてしまう。
「日本という国のリセット」を企てるノアズ・アークは、プレイヤーである子供達が全員ゲームオーバーになってしまったら、プレイヤー全員の脳を破壊する、つまりプレイヤー全員を死亡させると宣告する。
覚悟を決めコナン達は、5つのステージの中から「オールドタイム・ロンドン」を選択した。19世紀末に実在した殺人鬼・切り裂きジャックを追いかける、命がけのゲームに挑戦する。
{/netabare}

どうです?『ソードアート・オンライン』の世界、そのものですよね。
面白くない訳がありませんよね。
事実、かなり面白かったです。

最近流行の『異世界』物の先駆け。【本作は2002年公開】

投稿 : 2024/05/25
♥ : 25

66.6 5 秘密で戦いなアニメランキング5位
ドラえもん のび太の海底鬼岩城(アニメ映画)

1983年3月12日
★★★★☆ 3.6 (97)
548人が棚に入れました
春休み。ドラえもんやのび太、スネ夫、ジャイアン、しずかたちは太平洋海底でキャンプをすることにした。一行は楽しい第一日目を過ごすが、翌日から五人は謎の世界に引き込まれていく。
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

好きなドラえもんランク、2位

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
「大長編ドラえもん」シリーズの第4作。ムー大陸、アトランティス大陸の両者を冷戦時の2大超大国に見立てた物語に、バミューダトライアングルの要素や日本海溝、マリアナ海溝など海底に関する情報が盛り込まれた作品(Wiki参照)。

映画ドラえもんの中でも、かなりダークでシリアスな作品。ドラ泣き必至です。


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
ムー大陸やバミューダトライアングルといった、ゴシップ的な話題から、海底人エルとの出会い。友情。そこから、核戦争をモチーフにした、キナ臭い話が展開する。最終的には、またゴシップ系に流し、夢ある話で閉じる。

このあたりの構成の上手さは、勿論、素晴らしい。

ただ、本作一番の魅力は、間違いなく「バギー」ちゃんにあって。

彼(ゲストキャラ)がほぼ主役になり、ヒロインが静ちゃんという珍しい構図。ドラえもんやのび太達の影は若干薄くなったが、所々で彼ららし、、、。

いや、ごたくを並べるのはやめましょう。

単純にね、泣いたんですよ、珍しく、本当に。

幼い頃だったけど、好きになった女の子のために命をかけ、最後にネジ1本になってしまったバギーちゃんを見た時にね。シンプルに感動しました。

視聴から20年以上経ち、一度も再視聴してないけど、あのシーンがありありと浮かぶ。

そんなアニメ、そうそうないです。今や、前クールの最終回すら、怪しいのに(笑)
{/netabare}

投稿 : 2024/05/25
♥ : 11

64.3 6 秘密で戦いなアニメランキング6位
ドラえもん のび太の宇宙開拓史(アニメ映画)

1981年3月14日
★★★★☆ 3.5 (84)
441人が棚に入れました
超空間のもつれで、偶然、のび太の部屋の下が、宇宙の星コーヤコーヤの入口になっていた。コーヤコーヤに降りたのび太とドラえもんは、洪水で流された宇宙船をさがすロップルと星猫チャミーの一家に会った。タケコプターで土に埋れた宇宙船を発見してやるドラえもん。ある日、二人はジャイアン、スネオ、しずかを誘ってコーヤコーヤへ案内した。みんな重力の小さい星でとびはねて大喜びだ。この星のエネルギー源ガルタイト鉱石をひとりじめにして大もうけを企む会社があった。そして、星を無人にして星全体を爆発させ、宇宙空間に散らばった鉱石を拾い集め、手間をはぶこうとしていたのだった・・。

ASKA さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

旧ドラ宇宙開拓史。良い感じにSFしている作品。

旧ドラ版の宇宙開拓史です。
作画は古いが、味のある作品。
今回も偶然遠い遠い宇宙船のドアとのび太の部屋の畳が繫がってしまうことから冒険が始まります。
ゲストキャラは魅力的で、ロップル君やチャミー、クレムちゃんと良いキャラ達です。ただ悪役はガルタイト工業という悪徳企業で、本当に悪いやつでした。
のび太達がこの作品の舞台であるコーヤコーヤ星ではスーパーマンになるという事を前提の活躍シーンはすごかったですね。
またのび太の特技あやとり・射撃が取り上げられた映画でもあります。

投稿 : 2024/05/25
♥ : 6
ページの先頭へ