SFでサイバーパンクなおすすめアニメランキング 7

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメのSFでサイバーパンクな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月18日の時点で一番のSFでサイバーパンクなおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

80.8 1 SFでサイバーパンクなアニメランキング1位
AKIRA アキラ(アニメ映画)

1988年7月16日
★★★★☆ 4.0 (1081)
5141人が棚に入れました
1988年7月、関東地区に新型爆弾が使用され、第三次世界大戦が勃発した。そして31年―東京湾上に構築されたメガロポリス=ネオ東京は、翌年にオリンピック開催を控え、かつての繁栄を取り戻しつつあった。2019年のある夜、ネオ東京郊外の閉鎖された高速道路に侵入するバイクの一団があった。健康優良不良少年、金田をリ一ダーとする職業訓練高校の生徒達だ。一団は無人のはずの路上で掌に26と記す奇妙な小男と遭遇、先頭を行く島鉄雄は転倒、負傷する。この26号=タカシは、アーミーと対立するゲリラが求める軍事機密=アキラとまちがわれ、軍事基地にあるラボ(研究所)から連れ出され、アーミーに追われていたのだ。あっけにとられる金田達の眼前に突如軍用ヘリが下降、26号と同じようなしわだらけの子供27号=マサルの乗るカプセルと大佐が降りて来て、26号と倒れた鉄雄をへリに収容し、飛び去った。

声優・キャラクター
岩田光央、佐々木望、小山茉美、石田太郎、玄田哲章、鈴木瑞穂、中村龍彦、伊藤福恵、神藤一弘

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

賞味期限切れもいいところのキモ・グロ作品

2015年にあったらしいイベントのバナーがまだ表示されてるので一言。

あのね、こんな北朝鮮が喜びそうな変な内容のアニメを有難がることないんだよ?
君たちは、もっと自分自身の目と頭を信じた方が良いと思うぞ。

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※以下、以前のレビュー

あにこれのTOP PAGEで宣伝されている作品で、バンチャの見放題アニメにも入っているので視聴してみました。

何だ?!これは?!

キモ・・・そしてグロ・・・趣味悪い・・・

はい、端的に言ってこんな感想でした。
要するに、日本はダメな国なんだ・・・と言いたかったんですかね?
このアニメの制作者は??

作画的にもストーリー面でも、今さら見る価値ゼロの作品だと思います(断言)

投稿 : 2024/05/18
♥ : 45
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

放熱、スピン、衝動

生涯最高得点はこれで決まり。

圧倒的画力で表現されたセルアニメ。
緻密に描かれた摩天楼や廃墟、
モブキャラまで動く凝りに凝った映像、
序盤のバイクシーン、暴徒化した群衆、
そのままアニメ史に残る圧巻のシーンだ。

大友克洋監督が敬愛する、
アメリカンニューシネマと、
サイバーパンクのハイブリッドな映像。

人工物と瓦礫で溢れたネオ東京、
翌年にオリンピック開催を控えている。
{netabare}暴力とドラッグが少年少女を蝕む、
アニメが触れなかった悲しい現実である。{/netabare}
希望もない少年たちの抵抗、放熱、衝動、
生命とは創造的活動として飛躍するものだ。
これはそんな少年たちの物語でしょう。

都市型の宗教、崩壊のカタルシス、
{netabare}途方もない力に翻弄され臨界点が迫る。
巨大な廃墟の緊張は頂点に達し瓦解し、
アキラを巡る壮大な物語は幕を閉じる。{/netabare}

どこまでも色褪せないSFアニメの金字塔。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 67

ひげ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

漫画は漫画 アニメはアニメ 両方原作であってる。

日本アニメを世界に知らしめた伝説の作品。世にビックスクーターブームを巻き起こした元凶でもある。
当時大人気連載中だった大友克洋のサイバーパンクのアニメ版。
漫画版は手塚治虫があまりのセンス、うまさにキレて『俺にだってこれくらい描ける!!』といいはなち、賞の審査員をやめたほど。大友さんの類まれな才能と手塚氏の老いても持ち続ける飽くなき探究心を表した有名なエピソード。

当時の資料、絵コンテもちろんコピーを持っているがコンテ、タイムシート等全部原作者の大友氏本人が書いています。
大友克洋監督の肩書きは伊達ではありません。

漫画終了のはるか前にアニメ映画化されたので漫画と差違が非常にありますが話がまとまっていて終止アクションしている映画版のほうが個人的に好き。
なんといっても有名な冒頭のバイクシーン。
ものすごい滑らかなアニメーション。
流れるテールライトの演出は印象的。
『欲しけりゃお前もでかいのぶんどりな』
『やっとモーターのコイルが暖まってきたとこだぜ』
など名言のオンパレード。
漫画と違い最後まであの赤い愛車に乗っているのも好きです。
たいしたことないけど演出で活躍するキーアイテムなんです。
漫画は1巻あたりで壊されて、だいぶたってから2代目がでるんでしたっけ・・

非常にバイオレンス、グロテスクなのでダメな方は視聴をやめましょう。
映像的な意味でセルアニメーション最高傑作といえばこの作品しかないです。
少し前までは一般教養的な作品でしたが・・。
一応知っておかないとに外人さんに知らないの?っていわれちゃいますぜ。
それくらい世界規模の名作。ぶっちゃけ作品単体の人気はジブリの比ではないかもしれん。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 14

84.0 2 SFでサイバーパンクなアニメランキング2位
電脳コイル(TVアニメ動画)

2007年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (1967)
11138人が棚に入れました
今よりもちょっと未来…子供たちの間では街のどこからでもバーチャル世界=コイルに接続できる電脳メガネが大流行していた。小此木優子(おこのぎ ゆうこ)は、小学校最後の夏休みを前に、父親の仕事の都合で最新の電脳インフラを擁する地方都市・大黒市に引っ越すことになる。
優子は、その街で出会った友達と電脳空間で次々と巻き起こるフシギな出来事を体験する…。

声優・キャラクター
折笠富美子、桑島法子、矢島晶子、小島幸子、斉藤梨絵、鈴木れい子、野田順子、小林由美子、梅田貴公美、山口眞弓、沼田祐介

九条 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

怒涛の超展開。これぞ、NHKの本気。

ヤサコとイサコを中核に電脳メガネに関わる少年少女の目線でARの普及した近未来世界を描いており
謎と不思議に満ち溢れる未知数概念を、都市伝説や専門用語の多用により、効果的に具現化している。
シュールなメッセージ性を根幹に斬新かつ洗練された各種設定など、視聴者を釘付けにする要素満載。
緻密かつ丁寧なストーリーも然ることながら、怒涛の超展開を繰り広げる近未来系SFアニメの最高峰。
特に序盤から中盤にかけ散布された伏線を巧みに利用・回収する終盤の展開は圧巻に次ぐ圧巻であり
表向きは子供向けの顔をしながらも、大人が鑑賞するに十二分に耐え得る汎用的な内容となっている。

現実と虚構の狭間で揺れ動く思想・価値観の変化を通じ、ジュブナイル的成長が顕著に描写されており
それと同時に、子供・大人の分け隔てなく巧い具合に近年のネット社会に対する警鐘が鳴らされている。
ただし、ユーモアも込められている故、堅苦しい感は皆無に等しく、ビジョンの在り方が示唆されている。
コミカル・ハートフル・シリアス・ミステリー・ホラーなどジャンルも幅広くSF大賞・星雲賞など数々の賞を
受賞するだけあり、どれもこれも一級品のレベル。因みに、第12話「ダイチ、発毛ス」は、SFファン必見。

また、小難しいストーリー構成とは対照的にジブリを彷彿させる愛嬌あるキャラを著しく際立たせており
非常に良く動く躍動感・疾走感のある映像は独創性にも富んでおり、本作を象徴する魅力の1つである。
ノスタルジックな雰囲気が漂う昭和風テイストの町並みとサイバーパンクSFの融合も綺麗かつ鮮やか。
しかし、作画以上にストーリーが素晴らしい。心の痛みを乗り越えて、成長していく過程の集大成であり
感動の最終話は、涙なくしては見られないと言えるほど凝縮されており、これぞ、NHKの本気と言える。
新たなシャープな切り口としてアニメ業界以外にも大変意義のある功績・可能性を示した秀作であろう。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 53
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

子犬デンスケ

マッドハウス制作。

最新の電脳設備を備える大黒市へ、
引っ越ししてきた小此木優子(ヤサコ)、
祖母の探偵局の一員となったヤサコは、
仲間とともに行方不明のペット捜索を開始する。

AR技術が普及する世界と地方都市の怪談、
現実と仮想空間とに生息する不思議な生き物たち。
大黒市ではオカルト的で奇妙な事件が多発している。

数多の謎が散らばり物語を牽引し、
練りこまれた脚本と構成の妙により、
最後まで集中力を切らさず楽しめます。

{netabare}絵日記に書かれた数字と鍵穴の絵、
イリーガルの観察が、
少女の失踪事件の真相へと繋がっていく。
あちら側に消えてしまった少女!? {/netabare}
ホラー、サスペンス要素が強く楽しめます。

子犬デンスケが良いですね。
自身を顧みず危地へと飛び込んでいく、
誰よりも勇敢で、優しいのです。
愛くるしいキャラクターだと思います。

一見の価値ある物語でしょう、感動しました。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 63
ネタバレ

カミタマン さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

12話は語り継がれるべき名作

2021/09/12 投稿 10話まで視聴
2021/09/13 加筆 15話 〃
2021/09/14 加筆 17話 〃
2021/09/18 加筆 20話 〃
2021/09/20 加筆 最終話(26話)まで視聴済み
2021/10/03 加筆 ふと気がついて調べたこと
2021/10/11 タイトル変更
2021/10/18 加筆

評価が高いようなので見始めました。
安定のNHKだし。NHKアニメに外れってありましたっけ?

でも・・・
設定がさっぱり理解できない・・・

とりあえず10話まで見ました。
ストーリーも小学生の学級内の対立を延々と見せられてもなぁ~・・・
10話だけはちょっと甘酸っぱい感じで悪くは無かったかも。

後半いいらしいけど・・・

くじけそうです・・・

評価の表示は★3つになってると思いますが,保留です。
正直いって10話までのところ,★二つがいいところかな?




2021/09/13 加筆部分 (15話まで視聴)
15話まで来ました。
11話から良くなってきたではありませんか!w
11話12話13話の{netabare}イリーガル{/netabare}三部作(勝手に命名)はかなり面白かったです。
特に12話の「ダイチ、発毛ス」は神回です!ここまで頑張ってきたご褒美ですねw






2021/09/14 加筆部分 (17話まで視聴)
うわっ!ハラケンの{netabare}乳首{/netabare}まで描いてある!
いいのか?Eテレ?

実際有る物が見えなくなったりするメガネを四六時中かけて生活する設定は,やはりナゾ・・・

「あっちの世界」の存在がにおわせられる(前にもあったけど・・・)
そういえば,見始め当初全体的に色が薄く感じたっけ
夕焼けのセピアカラーのシーンも結構多い
色の薄さって世界の設定に関係あるかも
実際の世界と仮想世界的な感じとか(あくまでも途中での感じなので・・・自爆しても優しく見守ってw)

17話の図書館の外でのヤサコとハラケンの会話は,なんか日本語って難しいってつくづく感じました。いろいろ,意図した意味じゃ内容に聞こえたりしました。





2021/09/18 加筆部分 (20話まで視聴)
11・12・13話は面白かったのですが,依然として視聴ペースは上がりません。気がつくとウトウトしていたり,先が気になる!ってならないなどの理由で・・・

18~20話に直接関係ないことも含めて,見ていて気がついたことや疑問に思ったこと,考えたことなどを

訂正 ハラケイではなくハラケンでした^^;(ここまでの表記は訂正しました)
平民宰相といわれた原敬(はらたかし)の愛称(?)に引っ張られ,脳内変換されていた模様wいや,分かった上でも,ハラケイに聞こえる時も多いような気がする・・・


年齢設定について

おばちゃん
確か登場回で女子高生と言っていました。
本当に女子高生なのか?公務員なのでは?と思い見ているうちに一人で合点がいきました!「登場回のはあくまで自称で,さば読んだんだと!」しかしJKシーンが登場w本当にJKのようです。ナゾは振り出しに戻りました。

イサコ
小学校6年生設定
どう考えても変でしょうw中の人は中二病の成人男性にしか思えません(笑)

と,ここまで考えて,ある考えが頭をよぎります。
作中の登場人物は,アバター的な物では?中の人は別に存在するのでは?
そう考えると,「うんち~」しかじゃべらないキョウコもあくまで設定として納得出来るかも。

{netabare}
20話より

電脳コイル=幽体離脱?
電脳体=魂的な物?
電脳体と体は見た目はすっかり同じに描かれているので,「中の人説」(上記)は有り得ないか・・・

ヤサコの人物像
「全員家の中から動かないで」とおばちゃんに言われても,家の外に出る。
おなじくおばちゃんから「私のそばを離れないで」と言われた直後にどこかに行ってしまう。
ああ!キョウコのお姉ちゃんなんだな!!って実感w{/netabare}

物語は終盤にさしかかっていると思うけど
メガネや世界の正体はさっぱり分からないw
分からなすぎてあんまり気にならない。
もうちょっと,気になるような展開にできなかったんだろうか。
最後に,ガラッと印象が変わることを期待しているけど,大丈夫か?ちょっと心配^^;



2021/09/20 加筆部分
最後まで見終わりました。

{netabare}
なんやかんやでよく分からないいろんな出来事の黒幕はメガマス社っぽいです・・・
まさかの敵の幹部はお父さん??
これは,意外な展開でなかなか見物かも?

なんて期待も途中頭をよぎったのですが・・・

見当外れでした(笑)

全体的に淡い色設定の作品世界やキャラクターの設定年齢と言動の乖離などから
作中の世界が実は仮想世界で,向こう側が現実世界という予想も大外れ(笑)

電脳体と魂も別物みたいです。「あっちに電脳体と魂を持って行かれた」的な表現がありました。

いろんな推測は全て外れて,盛大に自爆しましたf(^^;
結局作品世界について自分はさっぱり理解できていないということがはっきりしましたw途中何度も寝てしまったし・・・f^^;

最終話で出てきたコイン探偵局会員番号1番はなかなか頼りになる感じでした。また,彼によって事態は,メガマス社内部の一勢力による暴走であったことなどが語られます。その点については納得です。{/netabare}

最終的に物語は,じんわりくる感じで幕を閉じます。ヤサコとイサコの物語としての終わり方としては悪くは無いと思います。

その割には前半どうでもいいことに時間を割きすぎと感じました。

くどいので折りたたみます
{netabare}
そして,物語の世界設定の核心となるメガネについて,メガネとはどんな物なのか,全く説明がされずに終わってしまいました。
国や市に担当部署がある設定が語られているので,作品世界の中では重要な社会資本になっていると思われます。ハラケンが通院していた病院の医師は良くないと分かっていても自分も四六時中メガネを手放さないと言っていました。医師が仕事中に装着することを許されて,(診察時には目には装着せず,頭部にかけていました。)しかも,自分ではそれを良くないと思っている。一方で,子供達は親から,「いつまでもメガネ遊びになんか夢中になってないで。」といった,まるで昔のファミコン的な扱いをされていたりしますw
他に作中では「強制物理フォーマット(でしたっけ?)を実行するので,メガネの電源を切るか,家に居るかして下さい」といった呼びかけが,行政(大黒市の場合半民半官という設定ですが)から大黒市の市民に呼びかけられる場面もありました。{/netabare}

なんか,核心のメガネを中心とした世界設定がさっぱり分からず,むしろちゃんと設定されていない可能性が大きい印象・・・ずっとそこが気になったまま放置されていたような全26話でした。

せめて,前半の学級内でごちゃごちゃやってた尺を使い,メガネが何かを明確に提示できていたら後半もっと引き込まれたかも知れません。

率直な自分の感想としては11・12・13話が面白く,特に12話がピークと感じました。

あと各話冒頭のヤサコの一言は結構好きです!

もう一つ
ゴーグル型のメガネですが,鼻がちび太や花沢さんのように見えて,シリアスなシーンでは違和感がありましたw




2021/10/03 加筆部分

割と「電脳コイル」に厳しい評価の自分なのですが,12話「ダイチ、発毛ス」は日本アニメ史上語り継がれるべき神回と思っています。

ところで,この話既視感があるような気がして,気になっていたのですが,その理由にやっと思い当たりました。「ソードアート・オンライン アリシゼーション War of Underworld」でした。最終話でアンダーワールドに行くと中世ヨーロッパ風だったアンダーワールドは宇宙に進出するまで科学技術が進歩していました。ヒゲと一緒ですwもちろん「電脳コイル」の方がかなり早いです。

でも,この話他もどかこでみたことがあるような?記憶は定かではありませんが「ドラえもん」にも似たような話が有ったような記憶がおぼろげにあります。おそらく,有名な大元があるような気がして調べてみました。

エドモンド・ハミルトンの「フェッセンデンの宇宙」という小説が大元のようです。そういえばエドモンド・ハミルトンって往年のNHKアニメ「キャプテン・フューチャー」の原作者だった気がします。

「キャプテン・フューチャー」について調べると第24話「未知のミクロ宇宙~驚くべき小宇宙のなぞ~」とウィキペディア日本語版に記述が!

ちょっとスッキリ(^0^)/
そして、キャプテン・フューチャー見たくなって、またモヤモヤ(笑)



2021/10/18 加筆部分
12話の元ネタの一つとして挙げたドラえもんって「ドラえもん のび太の創世日記(アニメ映画)」でした。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 16

76.1 3 SFでサイバーパンクなアニメランキング3位
楽園追放 -Expelled from Paradise-(アニメ映画)

2014年11月15日
★★★★☆ 4.0 (887)
4649人が棚に入れました
われわれはどこから来たのか われわれは何者か

われわれはどこへ行くのか――。

地球はナノハザードにより廃墟と化した。

その後の西暦2400年、大半の人類は知能だけの電脳世界ディーヴァに生きていた。

電脳世界に住む捜査官アンジェラは、

闘力を誇るスーツ・アーハンを身につけ地上に初めて降り立った。

そして地上調査員ディンゴと共に地上のサバイバルな世界に旅立った。
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

重力では好奇心には勝てない

オーソドックスな王道SF作品。

人口爆発と資源問題、
地上はナノハザードにより廃墟と化した。
地上を捨てた大半の人類は、
電脳空間ディーヴァに移行し、
恒久の平和を手に入れる。
{netabare}そのディーヴァに地上からの不正アクセス。
目的正体不明のフロンティアセッター。
不安に駆られるサイバースペースの住人。{/netabare}
捜査官アンジェラは地上に降り立ち、
世界の謎に迫ろうとしている。

世界観の作り込みとシナリオが、
上手にまとまっていて好感が持てる。
大切なのは物語なのでしょう。

相反する2つの価値観、
{netabare}進化の次のステージに進むこと。
肉体の檻の中で生きていくこと。{/netabare}
管理され制限された精神世界と、
空腹に疲弊し、病気になる地上の重たい肉体。

そう言えば草薙少佐も、人が人足り得るのは、
好奇心あってこそだと言っていましたね。

銀河の果てまで、旅立とう。
勇敢なるその一歩が新しい歴史を作るのだ。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 66

takarock さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

3DCGの進化と可能性・・・でも結局はアンジェラタンの尻!

2014年11月公開のアニメ映画。
監督は水島精二氏、脚本は虚淵玄氏、
劇場用フル3DCGアニメーション。

もし、あなたがアニメ評論家ならば
本作は絶対に視聴しなければならない作品でしょうw
というのも「3DCGの進化と可能性」というのは
現在必ずと言ってもいい程アニメ評論の俎上に乗せられるホットトピックだからです。
従って3DCGアニメーションの「蒼き鋼のアルペジオ」や「シドニアの騎士」の
視聴もマストですw いや、アニメ評論家ならではですけどねw

2014年現在今まさにアニメ業界は大きな変革期を迎えており、
私たち視聴者はその渦中を目の当たりにしている最中なのかもしれません。
それだけ3DCGの進化は著しいということなのでしょう。

もし本作のあるべきレビューなるものが存在するならば、
本作に照らし合わせて3DCGの技術論を語っていくというものなのでしょうが、
無論私にそのような知識はございませんw
なので、ここでは水島精二監督の言葉を引用したいと思います。

「いままでの現場だと、リスク回避のため2Dのアニメーターが
レイアウトとラフモーションを作り、
それを元に3DCGアニメーターが作業をするという手法を取っていた。
しかし、それだと3DCGアニメーターの実力も分からないので、2Dアニメーターを介さず、
直接3DCGアニメーターに画づくりをしてもらうことを提案した」

また、水島精二監督は本作の制作を通して確かな手応えを感じたのか
このような言葉も残しています。

「キャラクターの表情や表現も向上していて、
 今回の制作を通じて、3DCGで萌えアニメが作れる確信を得た」

新時代の到来を期待せずにはいられないお言葉です。

これは3DCGが2Dを駆逐するということではなく、
水島精二監督も相補的な関係を望まれているようです。
両者が相互に刺激を与え合うことによって、
作業の効率化、優秀な人材の確保、
そしてより質の高い作品の提供という循環が理想的なのでしょうね。

さて、このような予備知識を得てしまうと視聴前のハードルというのは
かなり高めに設定されてしまいますが、製作陣もそれは望む所なのかもしれません。

というわけで簡単なあらすじを(知っている方は飛ばしてください)。

西暦2400年、地上は荒廃化している中、
人類の98%は肉体を捨て自らをデータ化し、
電脳世界「ディーヴァ」で豊かな生活を謳歌していた。
ある時「ディーヴァ」へ地上からハッキングを受けるという事件が起こり、
ディーヴァ捜査官アンジェラ(CV:釘宮理恵)は
生身の体(マテリアルボディ)を纏い地上へと降り立つ。
地上調査員ディンゴ(CV:三木眞一郎)と共に地上のどこかに身を潜めている
ハッカー「フロンティア・セッター」を追っていくという話です。

で、感想なんですけど、あらすじを読んでもらえば分かるように
どこかで聞いたことがあるような話ですし、
最後まで観ても特段語るようなことはございませんw 
飽きずに最後まで楽しめましたけど「まぁおもしろかったです」で感想は終了ですw

ストーリー自体は凡庸かもしれませんけど見所は結構あります。

ディンゴ役の三木眞一郎さんは物語シリーズで貝木泥舟役を演じておられますが、
非常に人間味溢れるところなんかは貝木泥舟に通じるものがありますw
そんなディンゴとアンジェラ(くぎゅうううううう)のやり取りなんて
ニヤニヤしながら観てましたw
「か、勘違いしないでよね。別にあんたのことを認めた訳じゃないんだからね!(赤面)」
こんな台詞は多分なかったような気がしますが、まぁくぎゅってましたねw

人間味溢れると言えば自我を持った人口知能(CV:神谷浩史)なんてのも居て、
この辺りは「翠星のガルガンティア」を彷彿とさせます。
テーマも似通ったところがありますね。

利便性を享受するも実質的には電脳世界の運営に支配されながら生きていくのと
不便性を伴いながらも自らの生き方を自分で決めることができる地上での生活とでは
どちらが真に豊かなのか?
あるいは合理性、効率性のみを追求する人間と
遊びの心を持ち合わせている人口知能とではどちらが人らしいのか?
とかそんなテーマを投げかけてはきますが、
私感としてはあくまでエンタメの範囲内です。
特に哲学的な重厚な作品という印象は受けませんでした。
製作陣もライトなSFということは意識されていたようですけど、
その通りの作りになっていると思います。気軽に観れると思いますよ。

そしてやはり本作の注目ポイントはセルルックのフル3DCGアニメーション映画ということで、
キャラの表情などがどれだけ自然な出来なのかということになりますが、
これはかなり高いレベルで仕上がっていると思います。
前知識なしで視聴すればもしかしたら3DCGということに気付かないレベル
・・・というのは流石に言い過ぎかもですが、私がブヒるには十分でしたw
それでも気になる箇所というのは存在しましたし、
激情だったり鬼気迫る表情ということで言えば線がちょっと軽いですね。
「キルラキル」なんかは情念のこもったGペンタッチの線で迫力満点だったのですが、
まぁそれは極端な例とはいえ、あっさりし過ぎて迫力不足な点は否めませんでした。

戦闘シーンも爆発だったり構図やアングルはさすがに3DCGという出来なのですが、
建物が若干ジオラマっぽいなとか細かい所を観ていけば
まだまだ課題は残っているのかもしれませんね。

しかし、一番の見所はアンジェラタンの揺れる乳に、尻!尻!尻!尻!(尻の4カード)ですw
真面目なテーマを扱っているだけにこういう露骨なサービスカットが
必要なのかどうかは疑問符がつくところなんですが、
これも技術の進化を示す為には必要なことなのかもしれませんw

長々とした文章になってしまいましたが、
私が本作で最も印象に残っているのは結局「アンジェラタンの尻」ですw

とはいえ、「3DCGの進化と可能性」という観点で言えば
後々まで語られるであろうエポックメーキングな作品ということになるでしょう。
もしかしたら本作を劇場で観たという歴史の証人になれるチャンスかもしれませんよw

投稿 : 2024/05/18
♥ : 64

ato00 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

色々な意味で魅力的なヒロイン

陳腐な表現だけど、すごいアニメを観ました。
これこそ、次世代アニメっていう奴?
専門的なことはわからないけど、CGが動くこと動くこと。
そして、メッセージ性が強烈で、シンプルなストーリー。
さらに、ヒロインアンジェラの露出度の高い臀部・・・
思う存分、楽しませてもらいました。

ヒロインの声が釘宮理恵さんということで、視聴を決定。
ツンモードのヒロインはまさに適役ですね。
その上、ややロリ容姿とナイスボディーに露出度の高いコスチューム。
私、ヒロインにメロメロになりました。
また、主人公ディンゴの声が良いですね。
三木さんの落ち着いた柔らかい声。
声に確固たる自信が満ち満ちています。
こちらはちょっとだけメロッとなりました。

内容と言えば、近未来にありそうなリアル物語。
人間の本当の幸福とは?を考えさせてくれます。
ヒロインが最終的に見せた、
使命感に満ちた表情、鬼気迫る真剣な表情、それにバカ話に笑い転げる表情が、
その答えでしょう。

釘宮さんの声がきっかけだったとは言え、収穫の多い作品でした。
こんなアニメ映画がもっと増えればいいですね。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 43

69.1 4 SFでサイバーパンクなアニメランキング4位
TEXHNOLYZE テクノライズ(TVアニメ動画)

2003年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (227)
1400人が棚に入れました
舞台は、絶望と暴力に支配され荒廃した都市・流9洲(ルクス)。老朽化したこの街は現在、外界からのネットワークから外されて孤立しており、街から他の都市へ行くことは困難だが、逆に行き場を失くした者達が流れ着く、吹き溜まりの場所と化していた。

ある日、この地に一人の男が外界から降りてきた。男の名は吉井。ある野望を遂行すべく降り立ったこの男を迎えるのは、生きる為に賭けボクシングで生計を立てる少年・櫟士、近い未来を見ることの出来る少女・蘭、街の声を聞くことの出来るオルガノの長・大西京呉、そして未来の義肢である「テクノライズ」の技術に魅せられクラースから降りてきた科学者・ドク。この男の来訪により、やがて流9洲は街全体を巻き込んだ事件へと発展していく。
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

中盤まで恐ろしく退屈で、終盤は胸糞悪くなる・・・全くもってお勧めできない作品!

本作が好きな人は余程のマゾなのか?(失礼!)

私は根性で完走しましたが、かなりの苦行でした。
そして見終わって、「途中で投げださないで頑張って良かった。」という報われ感が全然ないところが・・・また何とも。

変わったアニメが見たい人にはお勧めできる作品なのかも?(これ以上の感想は出てきません・・・)


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回


=========== TEXHNOLYZE テクノライズ (2003年4-9月) ============

{netabare}ROGUE 01 STRANGER (部外者) ☆ ※初見では何が何やらサッパリ分からない・・・
ROGUE 02 FORFEITURE (喪失) ☆ ※同上
ROGUE 03 TEXHNOPHILE (ハイテクマニア) ★ ※「テクノライズ(義体化する)」という特殊技術
ROGUE 04 SYNAPSE (神経細胞の連接部) ☆ テクノライズ技術の解説回
ROGUE 05 LOITER (彷徨い歩き) ☆
ROGUE 06 REPETITION (反復、模写) ★
ROGUE 07 PLOT (策謀) ☆
ROGUE 08 CRUCIBLE (坩堝、激しい試練) ★ 市街での抗争勃発
ROGUE 09 WIGGLE (体の揺れ) ☆ 
ROGUE 10 CONCLUSION (結論) ★ 吉井の死 ※初めて少し面白いと思い始める
ROGUE 11 VAGRANT (ルンペン) ☆
ROGUE 12 PRECOGNITION (認識) ☆
ROGUE 13 VISTA (展望) ★ もの見(ラン)の予言
ROGUE 14 REJECTION (拒絶) ☆
ROGUE 15 SHAPES (形状) ☆
ROGUE 16 STRAIN (圧力、旋律) ★ シェイプスの侵攻  
ROGUE 17 DEPENDENCE (依存) × シェイプスの秘密 ※単に悪趣味の話だったとは
ROGUE 18 THRONE (玉座) × 三長老惨殺 ※悪趣味さを見せ付ける作品?
ROGUE 19 HEAVENWARD (天国の方へ) ☆ 地上の世界 ※だからどうしたの?という感じ
ROGUE 20 HADES (ハデス(冥府の王)) ☆ 
ROGUE 21 ENCEPHALOPATHY (脳疾患) × ※もうどうでもいい話になってしまっている
ROGUE 22 MYTH (神話) × ※同上 ※ED 「WALKING THROUGH THE EMPTY AGE」{/netabare}
--------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)0、★(良回)6、☆(並回)12、×(疑問回)4 ※個人評価 × 3.1


OP 「GUARDIAN ANGEL (XAVIER'S EDIT)」
ED 「月の詩」

投稿 : 2024/05/18
♥ : 17

ソーカー さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

未来は残酷で美しい、戦慄のSFカルトアニメ

舞台は、絶望と暴力に支配され荒廃した都市「ルクス」。
ヤクザ組織「オルガノ」、オルガノに対立する労働者連合「救民連合」、ギャング集団「ラカン」
様々な組織が入り乱れる混沌とした世界で、巻き起こる抗争を描いたSFカルトアニメ
もちろんただの抗争を描いているわけではなく、何者かの陰謀や謎が付きまといます

このアニメは終始退廃的かつ陰鬱で非常に難解なので、決しておすすめはできないですw

中盤までは「ヤクザの抗争を描いたVシネマ」みたいな内容ですので、
凄まじくバイオレンスな描写も多いです
そして痛快さ・爽快さの欠片もないので、単純に娯楽性を見いだすのは厳しいです。
特に意味不明な1話で90%ぐらいの人がリタイアするんじゃないかな?w
まぁそんな感じなので・・・それでも見てみたい人は挑戦してみてください

どこが難解なのか?というと情報の提示の仕方が、視聴者にあまりにも不親切すぎるところですね。
普通にぼんやり見てたら、間違いなく理解不能な状態に陥るでしょう。
なので、多少ネタバレ覚悟でwikiもしくは公式サイトで調べてから見るか、調べつつ見ることをおすすめします

とりあえず基本設定である「テクノライズ」についてだけ説明すると・・・・
テクノライズとは損失した人体の一部を補う、未来の義肢のことです
そのテクノライズの人間にもたらす影響が、この作品の大きなテーマになってきます。
後半になるにつれ、事態が大きくなってくるので徐々に分かってくるでしょう。
人間が「テクノライズすることによる功罪とその意味」を直接的に描いています

他にも重要な設定は多々あるのですが・・・興味があれば自分で調べてくださいw
設定や世界観がぼんやり分かってきたら、中盤から目まぐるしく事態が動くので面白さが増してくる
ただ終盤はもう想像を絶するカオスです。プラス超絶鬱展開・・・

『serial experiments lain』(脚本家が同じ)と双璧をなす難解作品ですが
個人的にはストーリー性・世界観・設定全てにおいてテクノライズの方が断然面白かったです
SF設定も、殺伐とした世界観・独特の演出も素晴らしい
今まで色々アニメを見てきましたが、色んな意味で一番衝撃的な作品です。

こんなハードなアニメには、もはやお目にかかれないででしょうね。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 20

カカオ副担任 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

慈悲を全く感じい取れない苦味100%のブラックコーヒー

鬱の極致に君臨する後味が悪すぎる良作でした

OPが個人的に大好きだったため視聴をすることに
鬱が好きな私にとって、とても好きな作品でした。
これをHUNTER×HUNTERやワンパンマンを発表したMAD HOUSEが作ってたなんて意外です。視聴者受けなんてあまりなさそうな作品でしたので。

舞台は近未来の世界です。
賭けボクシングで日々生き凌いでいる櫟士(いちせ)がとあることで手足それぞれ一本ずつ切断されてしまいます。それでも生き耐える櫟士が美人医師のドクとであってから物語が少しずつ動き出し、加速していきます。

一話目から鬱の香りが匂ってきます。ここまで暗いのはlainくらいかな。
暴力やエロも気持ち悪さも容赦なく個人的に面白かったです。今発表したら規制されるのは間違いないですね。よくアニメ化できたものです。

本作の世界観を理解するためには、なかなかの時間を使うと思います。
私は下のサイトを見ながら設定を確認し、視聴しながら物語を理解していきました。ぜひ参考にしてみてください。
1話~10話の解説→http://texhnolyzed.blog.fc2.com/archives.html
作品用語集→https://www.fujitv.co.jp/b_hp/texhno/word.html

ここまで暗く重苦し雰囲気は今では中々類を見ない貴重な作品です。
後味が悪いので見終わったらすぐに心を癒すことを強くオススメします。
鬱作品は気分が良くならないのについつい見てしまうのはとても魅力的です。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 5

67.2 5 SFでサイバーパンクなアニメランキング5位
マルドゥック・スクランブル 圧縮(アニメ映画)

2010年11月6日
★★★★☆ 3.8 (335)
1804人が棚に入れました
 『天地明察』で2010年本屋大賞に輝いた人気作家・冲方丁の出世作にして2003年日本SF大賞受賞の傑作サイバーパンク小説『マルドゥック・スクランブル』を、原作者自らの脚本でアニメ化する全3部作の映画プロジェクト、その第1弾。特殊な証人保護プログラムによって死の淵から甦った一人の少女娼婦が、不思議なネズミの捜査官と協力し、自分を亡き者にしようとした男の犯罪を暴くべく戦いを挑む姿を描く。声の出演は、ヒロインのバロット役に林原めぐみ、その相棒ウフコックに八嶋智人。マルドゥック市で生きる未成年娼婦、ルーン=バロット。働いていた店が摘発され、行き場を失った彼女は、カジノ経営をする資産家、シェルに拾われる。しかしその後シェルの非情な計画によって、彼女は車ごと爆破されてしまう。業火の中から辛うじて助け出されたバロット。彼女は、マルドゥック市の事件担当官ドクターとウフコックによって、特殊な強化繊維で再構成された人工皮膚を移植され一命を取り留める。これにより特別な能力も手に入れたバロットは、シェルの犯罪を追っていたドクターとウフコックの捜査に協力していくのだが…。

声優・キャラクター
林原めぐみ、八嶋智人、東地宏樹、中井和哉、磯部勉、田中正彦、若本規夫、かないみか、三宅健太、脇知弘

◇fumi◆ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

元少女売春婦のサイボーグが犯罪組織と戦う本格SF作品

2010年劇場公開 2011年に完全版が完成した 69分 R18指定

原作脚本 沖方丁 監督 工藤進 製作会社 GoHands

ルーン=パロットCV林原めぐみ
ウフコック・ぺンティーノCV八島智人

ディック風近未来SFアニメの定番設定が見られるが、
作者としてはウイリアム・ギブソン系サイバーバンクをイメージした模様です。
作者の沖方さんは本格SF作家としてデビュー、代表作はこれですが(日本SF大賞受賞)、
最近はラノベ系の創作活動を主としているようです。

相当昔(05年)にゴンゾでアニメ化と言われていたんですが中止、
結果として高レベル劇場作品になったので自分としては嬉しいです。

主人公ルーンは15歳(?)の売春婦で、犯罪組織により分解されかかったところを、
犯罪捜査官のイースターとネズミ型万能兵器ウフコックによって助けられる。

瀕死のルーンは禁止科学によって命を救われ、
電子干渉(スナーク)という能力とサイボーグの肉体となり、
「犯罪組織シェル」を追う者たちの一員となる。

ウフコックはネズミの知能を高めたものらしいが、亜空間に武器を貯蔵したりするちょっとあり得ないテクノロジーの産物。
ルーンのパートナーまたは武器として活躍する。

今回は臓器フェティシスト集団の誘拐屋とのバトルが見せ場となるが、
まるでラブクラフトの怪物のような異様な外観の犯罪者たちが気味良い、
いや、一般的には「気味悪い」になるのかな。

雰囲気のある作画とキャラデザ(やっぱディックっぽい)に、
良い構成のストーリーそしてリアルなバトルと、第一部としては申し分ない出来。
とても楽しめました。
続けて第二部、第三部も視聴意欲が沸きます。
「サイコパス」にも影響を与えたと思える銃器デザインは前田真宏さんです。
SFファンに超お勧め。そうでもない人もぜひ挑戦してみて欲しい逸品。

そして何よりも何よりも EDです!

日本国始まって以来最大の真の歌姫「本田美奈子」様の
「アメイジング・グレイス」日本語版 伴奏新バージョンが流れるんですよ。
涙が溢れました。

三部作ともにEDは本田美奈子です。 

投稿 : 2024/05/18
♥ : 24

イチゴ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

最高!続編を見たいと心から思う作品

主人公の少女のバロットは、資本家のシェルの計画によって命を落としそうになるが、金色のネズミの捜査官のウフコックとドクターにより、一命をとりとめ、シェルの犯罪を追うという話です。

バロットの心情の変化と近未来的な世界観が
よく表現されていたと思います。
最後の戦いは壮絶で、終わり方がとても良かった!
続編が見たいと心から思いました。
作画はとてもきれいです。

前半はSFの要素が強く、後半はガンアクションです。
また、このアニメがR-18指定なのは
近親相姦やレイプの描写があるからですね。
あと、意外とグロイです。

この映画は3部作で
2部作目の『マルドゥック・スクランブル 燃焼』は2011年9月3日に劇場公開予定です。

SF・ガンアクション・エロ・グロなどいろいろな要素があり、私はかなりこのアニメ好きです。

下にyoutubeの『マルドゥック・スクランブル 圧縮』予告編
のURLを勝手に貼り付けました 笑

百聞は一見にしかずです!^^


http://www.youtube.com/watch?v=1S48OcRZJRo

投稿 : 2024/05/18
♥ : 9

minisaku さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

面白いけど圧倒的に尺が足りてない。 全部見終わった感想です。

特殊な科学技術によって死の淵から甦った娼婦の少女が、不思議なネズミの
捜査官と共に、自分を亡き者にしようとした男の犯罪を追うってお話。

『圧縮』『燃焼』『排気』の全三部作で構成されている物語です。


まず最初に、この作品は全体的に暗めで内容的に重い部分も多いですし、
残虐な殺人行為や性的虐待など、暴力的でエログロな描写なども
結構あるので苦手な人は注意が必要です。



では、注意書きもしたのでココから感想w


かなり見るヒトを選ぶだろうなって作品ですが、なかなか面白かったです。

作品の持つ独特な世界観や雰囲気、綺麗な映像、スピード感あるアクションなど、
惹かれる要素の多い作品でしたが、この作品の一番はやっぱり映像ですね!!

立ち並ぶビルや光を帯びた道路など近未来の街並、楽園での草木や水などの自然風景、
色鮮やかなカジノでの背景などなど、映像だけでも十分引き込まれる位の魅力が
ありました。 特に「楽園」での光と水の描写はすごくキレイ!!

それに、この作品の見所の一つだと思う 戦闘でのアクションシーンなども
とても綺麗で良かったです!!


ただ、かなり自分好みの作品ではあったのですが、ストーリー自体が
面白かったかと言えば、それはまた別の話で...


大筋のストーリーは良いのだけど、展開が速くて元々わかりづらい内容な上に、
描写不足、説明不足が加わって更にわかりにくなってます。
やはり世界観や設定、バロットやボイルドの能力、心理描写などの
説明不足は大きいですね。

それに、人物描写はもっと欲しかった... 一番描かれていたバロットにしても、
それでも足りないって思うし、せっかく魅力的なキャラがいるんだから
もっと掘り下げあっても良かったと思う。
まぁバロットの心情、不安定さや心の弱さなどを、言葉だけじゃなくて
目線の動きや仕草などでも表現してるのは上手いと思うんだけど、
やっぱり足りてない...

あと、ラストは少しあっさりしすぎだったかな... それに加えて最終決戦のBGMが...
BGMがヒドかった。 なんで最後だけ... それ以外は良かったのに...


そんな感じで、ストーリー自体に対しては 物足りなさを結構感じますね。
原因は確実に尺の問題なんだろうけど...


でもまぁ、一部では華麗なアクション、二部では楽園での映像美、三部ではカジノでの
緊張感ある心理戦など、それぞれ見所もあって良かったと思うので、
一概によくなかったとも言えないんですよねw

そう、悪くは無いんですよね、なんとも惜しい作品なんです!!


自分としては、残念だった部分を含んでも、差し引きで「見て良かった」って思えますが、
好みがかなり出ると思うので、人にはあまりオススメは出来ないかな。

ただ、この映画って原作読んだ後に見ると かなり面白いんじゃないかなって
思ったりします。 自分はすごく原作読んで見たくなりましたしねw

というか、おそらく読むと思いますww

投稿 : 2024/05/18
♥ : 29

65.1 6 SFでサイバーパンクなアニメランキング6位
FREEDOM フリーダム(OVA)

2006年11月17日
★★★★☆ 3.7 (268)
1329人が棚に入れました
23世紀、人類は月に移住していた。「科学技術の研究の自由」「地球の渡航への自由」が奪われた月共和国「EDEN」(エデン)では、高度の放射能によって地球文明は崩壊したと伝わっている。一方的に与えられる自由に不満を持つタケルは、本当の自由を求める中で、EDENがひた隠しにしていたある真実に触れてしまう。

che さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

大友 克洋ではありません。

日清カップヌードルのCMとしてできたアニメプロジェクト。
なので、そこらじゅうにカップヌードル出てきますw
王道的内容なので、見やすいし面白いですよ。
時間も短いし手軽に見れるので、休日にビール飲みながら見たらいいと思うw
OPアニメーションと宇多田ヒカルの「this is love」が印象的です、かなり好きですこのOP
特に宇多田ヒカルは好きじゃないんですが、宇多田ヒカルの曲のいくつかは、何故か「未来」を感じさせてくれますw
これは凄いな~と思います。
曲から未来を感じたのは、ジャミロクワイ以来ですw
ジャミロクワイの曲は今聴いても新しいと思うし。

これ、監督大友克弘じゃないんですよ、じつはw
初期設定だけで、あとはほかの人がやってるみたいです。
電通のせいで、大友さんは降板したそうですw
にもかかわらず、あたかも、この大友さんが作ったような作風、内容。
「AKIRAの大友克洋が作った」って看板が欲しかっただけですよね絶対。
電通ってホント駄目だよね~、キライです!
だからこの国の映画って面白くないんだよ(日本ででっかい映画を作るためには電通なしでは作れないので)、電通怠慢すぎるよ、金のことしか考えてねえ奴ばっかってイメージしかありません!
そういえば、NYのタイムズスクエアのカップヌードルの看板って年間いくらぐらい払ってるんでしょうね?
やっぱ、年間1億ぐらいするんですかね?気になりますw

追記、調べましたw、タイムズスクエアのカップヌードルの看板は、日清が撤退したのでもう無いようです。
とても残念です、あの看板があそこにある事が僕にとってのTSの象徴だったんですねえ、まあ仕方ないです、調べたところカップヌードルのあった看板の広告費は月額で日本円すると、おおよそ2000万~3500万だったようです、一億は言いすぎでしたwでも高いですね~、まあそれだけの価値がある場所ですけどね。
(タイムズスクエアのカップヌードルの看板があった場所は、電光掲示板時計がありニューイヤーカウントダウンの際は世界中のTV局がそこを映してカウントダウンするので、必ずその看板はアングルに入り全世界にアピールすることができるのです。)57へぇ


こういう人にオススメ

SFの人
カップヌードルの人
王道の人
AKIRAの人

投稿 : 2024/05/18
♥ : 2

エスペランさ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

月→地球→月→地球、壮大な未来宇宙モノ!?

OVA7話として作られた作品。未来の発展した月と、衰退した地球のお話。両者がもう一方を滅亡したもののと思っていたが事実は・・・。主人公の楽天主義が非常に気持ちいい作品でした。最後の決断などもオッケー。あんまり深く考えず気楽に見れる作品となっています。(といっても政治の裏側的要素も扱っていますが。)
気になるのは特別協力の日清カップヌードル!いたるところで出てきて金(スポンサー)の力を思い出させ現実に引き戻されます。大友さんがキャラ&メカデザインですがメカはさすがですが(ビーグルなど燃えます)、ヒロインがねー、どうして一目惚れすんのかな的な。
歌は宇多田ヒカル「Tjis is love」歌詞がそぐうかどうかは別としていいかんじでした。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 3
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

自由を掴め

森田修平監督作品、
キャラクター&メカデザイン大友克洋。
1枚の写真から始まるSF冒険活劇。

西暦2105年、既に地球の文明は崩壊し、
唯一の生存圏として、
月面に大都市が建設されている。
人々は共和国EDENを宣言し、
都市は緩やかな拡張を続けていた。
{netabare}疑惑の始まりはタケルが見つけた1枚の写真。
地球は本当に死の惑星なのか!?{/netabare}
好奇心はやがてEDENの謎に迫り、
少年たちの運命は大きく動き始める。

日清カップヌードルの有名な、
コマーシャルフィルムが企画の始まりです。
当時大きな話題になりましたね。
疾走する宇多田ヒカルの楽曲に乗り、
大友克洋×バンドデシネ的オープニングは、
今のアニメを遥かに凌駕しています。
物語の完成度はそれほど高くはありませんが、
SF好きなら十分楽しめます。

月と地球、共に生きる。
新世代のフリーダム号はもう打ち上がったのだ。
僕らを希望ある未来へ導くのは、
「想像する力」だろう。
シンプルで美しい作品だと思います。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 44

63.3 7 SFでサイバーパンクなアニメランキング7位
RD潜脳調査室 アールディー(TVアニメ動画)

2008年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (272)
1686人が棚に入れました
2012年、フリーダイバーの波留真理は、建設中の人工島沖合で観測実験の最中、「海が燃える」現象に遭遇し、49年間も昏睡状態に陥った。2061年、長い眠りから覚醒した波留は81歳の老人となり、車椅子生活を送らざるを得なくなった。そんな中、波留は旧友・久島永一郎によって、メタリアル・ネットワーク(通称:メタル)の情報を調査する、電理研外部委託調査員に任命される。メタルは、安全で人々の欲望を満たす一方、現実世界(リアル)の世界に歪みが生じたからだ。こうして、波留は蒼井ミナモとバディ(英語で『相棒』の意)を組み、メタルとリアルの間で起きる事件や謎を追う事になる。

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

あなたにリアルドライブ!

全26話(攻殻機動隊未視聴)

攻殻機動隊の原作者 士郎正宗と制作したプロダクションI.Gの共同原作作品です。
設定は合わせているようですが、内容には接点がないようです。

ネットワークが発達した世界、通称「メタル」での様々な事件や謎を解決するため、電脳ダイバーで主人公 波留真理(はる まさみち)、ヒロインで中学生の波留さんのバディ(相棒)蒼井ミナモやその仲間たちの活躍を描いています。

キーワード「海」ですね。舞台は海が綺麗な人工島で普通にダイビングできそうな感じです。

基本、1話で1つのエピソードですので、観やすいです。
終盤は、連続したお話となります。

主人公が老人という設定はなかなか斬新でした。

キャラはみなさんちょっと太めです。萌え作画ではありません。

自然と科学技術は調和できるのか、対局にあるのか、そう言ったことを考えさせる作品だと思います。

電脳世界といっても基本人間同士のお話なので、人間味溢れるエピソードが多い作品です。楽しめました。オススメです。

OP/ED アニソンとはちょっと違う感じの曲です。アップテンポな曲ですが、儚さを感じました。

最後に、主人公 波留真理さんの声を担当していたのは森 功至さんですが、私には銀河英雄伝説のウォルフガング・ミッターマイヤーのイメージが強いですね。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 27

hcdNV25310 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

粘って。粘って。粘った先に。

はじめは予想を、悪い意味で裏切られます。
パンツがみえたり、変態アニメかとおもいきや。
実はこんな清純アニメ他になかろうと思いました。
ただ途中で失速してしまうのは否めません。ここさえクリアすれば他のレビュワーが高評価をつけている理由もわかると思います。
数々のアニメをみてきましたが、ほかと違い感動シーンが、安くありません。
見終わって心が洗われる気持ちになります。
腐った世の中に生きる大人はこれをみてみるべきです。
腐った大人ならわからないとは思いますが。
少年漫画が主に面白いという方にはオススメしません。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 5

もちすい さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

かなり人を選ぶ

攻殻機動隊シリーズの亜流といった位置付けでしょうか。

基本的に1話完結のエピソードで、電脳やネットワークなどの科学技術が発達した社会においての様々なテーマを描き、その世界観や、そこでの人間の在り方などを提起しつつ、最終的にメインテーマに収束していく、という流れが攻殻機動隊SACと構成が似ていると思います。

あちらが「個の存在とは何なのか」といったものをテーマにしていたのに対して、こちらはまた別のアプローチで「人類は自然というものとどう付き合っていくべきなのか」というのが主なテーマになっています。

概要だと、こんな感じですが、世界設定は同じでもテーマが全然違うので攻殻シリーズとは、かなり雰囲気が違います。

主人公がおじいさんだし、キャラを魅力的に描くことを優先していないし、派手なシーンもないし、ヒロインが良くも悪くも浮いてるし(たしかにアクセントにはなってますが、私はこのヒロインのキャラに中々慣れませんでした)、メインテーマも、そこまで深く具体的に描かれているわけでもなく、私には「ふーん。この世界のキャラがそう言ってるならそうなんだろうな」ぐらいの、なんとなくな解釈しかできませんでした。

でも、各エピソード単体だと、すごく魅力的な話が多かったです。
登場人物に落ち着いた大人なキャラが多いし、皆とても優しさに溢れているので、エピソードもそういう雰囲気のものが多くて楽しめました。
特に6話は、すごくいいのでおすすめです。
泣けました。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 11
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