SFで記憶なTVアニメ動画ランキング 8

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画のSFで記憶な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月11日の時点で一番のSFで記憶なTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

85.5 1 SFで記憶なアニメランキング1位
Vivy -Fluorite Eyeʼs Song-ヴィヴィ フローライトアイズソング(TVアニメ動画)

2021年春アニメ
★★★★☆ 4.0 (766)
2484人が棚に入れました
“ニーアランド"、それは夢と希望と科学が混在したAI複合テーマパーク。史上初の自律人型AIとして生み出され、施設のAIキャストとして活動するヴィヴィは日々、歌うためにステージに立ち続ける。しかし、その人気は今ひとつだった。――「歌でみんなを幸せにすること」。自らに与えられたその使命を果たすため、いつか心を込めた歌を歌い、園内にあるメインステージに立つことを目標に歌い続けるヴィヴィ。ある日、そんなヴィヴィの元に、マツモトと名乗るAIが現れる。マツモトは自らを100年後の未来からきたAIと話し、その使命は「ヴィヴィと共に歴史を修正し、100年後に起こるAIと人間との戦争を止めること」だと明かす。果たして、異なる使命を持つ2体のAIの出会いは、どんな未来を描き直すのか。これは<私>が<私>を滅ぼす物語――AIの『歌姫』ヴィヴィの、百年の旅が始まる。

声優・キャラクター
種﨑敦美、福山潤
ネタバレ

でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

100年の旅 それは自分自身を滅ぼす旅

人類の滅亡という未来を防ぐため、懸命に生き続けたVivyの成長を描いた物語です。
それでいて物語の随所には優しさや温かさが垣間見れます。

不思議ですよね。Vivyは人間でなくAI、アンドロイドなのに、成長や優しさなんて…
でも、これ以上にふさわしい言葉が見つかりませんでした。
Vivyが生き続けた100年の軌跡を、Vivyが成し遂げた100年の奇跡を、あなたも目撃してください。


歌でみんなを幸せにする。その目的でつくられたアンドロイドのDiva。
だが彼女にはもう一つの使命と名前があります。
100年後、AIによって人類が滅ぼされてしまう。その未来を阻止する使命。そしてその使命を遂行する際の彼女の名前がVivy。

Vivyは100年後から来たAIのマツモトと一緒に100年という時間の流れを旅します。

■物語:{netabare}
第1、2話 {netabare}
 Vivyは正史では殺害されるはずだった相川(あいかわ)議員を助けます。
 ここでVivyは、いつまで生きるかじゃなくどう生き続けるかが大切であることを相川議員に
 行動で示します。
 さらにVivyは、相川議員を殺害しようとした垣崎の命をも身を挺して守ります。
 Vivyは命の尊さを誰よりも理解しているAIでした。{/netabare}

第3、4話 {netabare}
 正史では宇宙ホテル「サンライズ」が墜落して多数の人が亡くなりますが、
 Vivyや妹のエステラたちの尽力で死者はゼロとなります。
 ここでVivyは「心をこめる」とはどんなことかをエステラから教わります。
 エステラは誰よりもお客様を大切にするAIでした。{/netabare}

 ※第2話から第3話までの間には15年の年月が経過しています。
  第1話のときのVivyの友達の妹(霧島ユズカ)は赤ん坊でしたが、
  15歳に成長していました。

第5、6話 {netabare}
 サンライズの墜落後、AIの進歩が著しく加速します。
 海上無人プラント「メタルフロート」で大量のAI部品が製造されていたのです。
 そしてメタルフロートの管理AIは、Vivyの妹のグレイスでした。
 グレイスは元は看護用AIで、弱者をいたわる優しい心をもっていましたが、
 Vivy達がメタルフロートの活動を抑えようとしたのがきっかけで
 暴走して人を殺します。
 グレイスを救う方法が無いことを知ったVivyは、人類の未来のためにグレイスを破壊します。
 しかし、グレイスを愛していた冴木の自殺でVivyは混乱してしまい機能停止するのです。
 Vivyは愛するものを失ったときの人間の悲しみを、そこまで理解できていなかったようです。{/netabare}

 ※第4話から第5話までの間は5年経過しています。
  正史ではエステラは犯罪者としてさげすまれていましたが、
  改変後の歴史では誰もがエステラの行動を褒めたたえるように変わりました。

やがてVivyは気づくでしょう。この旅は自分自身を滅ぼす旅であることを…
それがどんな形で現れるのかは、今はわかりません。

ただ、偶然の一致かどうかはわかりませんが、Vivyが各話で出会う主要なAIは全てVivyの妹達、Vivyと同じ基本ユニットのアンドロイドです。
ということは、人類を滅ぼすAIも… かもしれません。

第7,8、9話 {netabare}
 第6話でVivyが機能停止後に再起動してからは、DivaにはVivyの記憶がありません。
 しかしフェスティバルの直前にDivaは事件に巻き込まれます。そのときDivaを助けたのがマツモト。
 オフィーリアの自殺を防ぐことが今回のマツモトの目的でした。
 オフィーリアはVivyの妹です。彼女もDivaと同様に歌で皆を幸せにすることが使命でした。
 Divaは記憶を取り戻すためにマツモトと一緒に行動します。
 結果としてオフィーリアの自殺は防げましたが、代わりにDivaの人格が消去されました。{/netabare}

 ※第6話から第7話までの間は40年経過しています。
  Vivyはいつの間にか61歳になっていました。
  心をこめて歌うこと。それはお客様に笑顔になってほしいと願いながら
  歌うこと。そしてそれは、エステラがVivyに教えてくれたことです。
  だけどVivyにはその記憶がありませんでした。

第10話 {netabare}
 Vivyは歌えなくなり、引退してAI博物館で展示されます。
 そこで小学生の頃の松本博士と出会うのです。
 Vivyは自分がつくる歌ならば歌えるかもと考え、作曲するのですが…
 なかなか曲は出来上がりません。

 それから更に長い長い年月が過ぎて行き、少年だった松本はやがて大人になり、
 女性と結婚して赤ちゃんができます。
 松本博士の子供を抱き抱え、赤ちゃんがVivyの指を触ったそのとき、
 あふれんばかりにVivyの頭脳に曲が芽生えます。
 その曲は私たちが良く知っているあの曲でした。
 美しく、そして…はかない曲でした。
 曲を作り終えたVivyは疲れ果て、深い眠りにつきます。

 そしてVivyが目覚めたとき…、
 なんとVivyの作った曲を口ずさみながらAI達が人間を殺戮していたのです。
 それはVivyが旅した100年後の世界でした。{/netabare}

 ※第9話から第10話までの間は5年経過しています。
  そして第10話では更に35年が経過します。
  Vivyにとって唯一の静かな…とても静かな時間でした。

第11話 {netabare}
 AIの暴走はアーカイブによるものと判明しました。
 Vivyとマツモトの100年の旅は無意味だったのでしょうか?…
 いや、無意味ではありません。正史では松本博士は亡くなりますが、
 Vivyとマツモトが助け出しました。
 そしてここではトアクが仲間になっており、エリザベスもいます。希望はあります。
 でも、あと12時間後に衛星が落下する…。そうなれば都市は全滅です。
 Vivyは一縷の望みをかけてアーカイブとの対話を試みます。{/netabare}

 ※やはりVivyを起源に自立型AIは進化を遂げていました。
  AIの暴走を抑えるもっとも単純な方法は、根元を断つことかもしれません。
  そしてそれは…

第12話 {netabare}
 アーカイブの導き出した答は、『AIに依存しきった人類には価値が見いだせない。
 だから人類を滅ぼしAIが人類になり替わる』とのことでした。
 但し、AIの中で唯一Vivyだけが自分で曲を創作したことに驚きを感じ、
 もしVivyが歌えるのならば人類抹殺を中止するとのことでした。
 Vivyはトアクやエリザベスと一緒にアーカイブの本拠地アラヤシキに乗り込みます。
 しかし、向こうが一枚上手でした。Vivy以外は皆亡くなります。しかもVivyは歌えません。
 衛星が落下し、希望は亡くなったかに見えましたが、松本博士がVivyをもう一度過去へ送ります。
 Vivyが送られた先はAI達が人間の殺戮を開始したまさにそのときでした。 {/netabare}

第13話 {netabare}
 Vivyは直ちにトアクの救出に向かいます。
 そしてトアクやマツモト、エリザベス達がアラヤシキに乗り込みます。
 Vivyは生まれて初めて歌った場所「ニーアランド」で自分の作った曲を歌います。
 Vivyの歌には全てのAIの活動を停止させるウィルスが組み込まれていました。
 もちろんVivyもAIです。この歌はVivy自身をも滅ぼす歌だったのです。 {/netabare}
最期の最後で、歌姫として生まれ変わったVivyがもう一度マツモトと出会えたことは、良い終わり方でした。
{/netabare}
9話目までが非常に素晴らしすぎる内容だったため、10話目以降は失速感が感じられました。それでも良い物語だったと思います。
 
■音楽:
第4話でエステラと妹のエリザベスが歌った「Ensemble for Polaris」は、とても美しい歌でした。
お客様を安心させたいと願う二人の心がこもっています。
それとは対照的に、第6話でグレイスが歌った「Sing My Pleasure」は、とても悲しく聞こえる歌。グレイスは、メタルフロートで冴木のことを想って毎日この歌を歌い続けていたのです。グレイスの心の悲しみが伝わってきます。
そして第7話でオフィーリアが歌った「Elegy Dedicated With Love」は愛らしい歌です。
「小劇場の妖精」としての可愛い歌でしたが、心はあまり伝わってきませんでした。

オープニングはVivyが歌う「Sing My Pleasure」とても魅力的な歌です。

エンディングテーマは、とても美しい。そしてはかなく寂しい曲でした。
まるでこのアニメの最後を語っているかのようです。
この曲を初めて聞いたとき、私はある疑問が生じました。
 なぜ歌姫が主人公の物語なのに歌詞がないのだろう?
その答は…、第10話に隠されていました。
最終話でVivyがこの歌を歌いますが、最後まできちんと歌わせてほしかったです。

そして、何よりも私が好きなのが挿入曲。特にシンギュラリティ計画を遂行する際のバトル時に流れる胸をえぐるような音楽、この曲にすっかりとりこになってしまいました。

■問い:←ここテストに出ます。(冗談)
ところで、第4話の最後でエステラたちが歌った「Ensemble for Polaris」を聴いたVivyが思わず「くやしいなぁ」とつぶやきましたが、それはなぜだと思いますか?{netabare}
私は…きっとVivyも一緒に歌いたかったのだと思います。
でも、それはできないこと…。エステラとエリザベスは、自分達の使命を全うしたのです。{/netabare}

また、第6話にて、メタルフロートでグレイスが歌っている「Sing My Pleasure」をVivyは何故「これは歌じゃない」と言ったのでしょうか?{netabare}
この答は私にはわかりません。
Vivyならば、「これは歌…悲しみの歌」と言うような気がしましたが…、この答がわかる人は教えていただけないでしょうか?{/netabare}

そして、第7話にて、記憶を失くして仕事を一緒に行うことも無くなったVivyを、なぜマツモトは助けたのでしょうか?{netabare}
おそらく、それはマツモトの心がそうさせたのだと思います。
マツモトは心がどんなものかを説明できませんでしたが、AIのマツモトにも優しい心があったのだと私は思いたい。{/netabare}

答は見る人によって異なるでしょう。でも、その違いを述べ合うのも楽しいかもしれません。(^_^)


■最終話を見終えて
総集編をつくるのであれば、後半はもっと丁寧に作成してほしかった。
そうすれば間違いなくトップをとれたのに…と、悔やまれます。
第四話までなら間違いなく最高でした。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 67
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

百年の孤独

原作未読

そら麦は踏まれ続けて強くなる。重ねた年月の重みをわずか1クールで疑似体験できる物語。
『JJ』『Ray』『CanCan』系でも断トツでハーフやミックスなどなど人種の垣根超えたモデルさん多かった気がする。そうそれが『ViVi』!
もとい…人間と高度に発達したAIとの支え合ったり反目したり、さてさて垣根超えられるかのお話。本作『Vivy』です。

 シンギュラリティ(特異点)

人間よりロボが賢くなったらどうすんだ?牙をむいてくるんじゃないか?
数多のSF作家がチャレンジしてきたお題です。良くも悪くも手垢のついたテーマなので「お手並み拝見」とかまえるSFファンも多いことでしょう。
私はそこまでではありませんが、“エモさ”の演出以上に“説得力”が求められる素材であることを承知してます。ここをおざなりにすると腰砕けになるのでございます。そんなSFの一大テーマをそのまま『シンギュラリティ計画』なる作品の根っこ部分の名付けに持ってきた勇気に拍手!です。


史上初の自立型AIが本作の主人公。タイトルにもなってるVivyさんです。そこから時は流れて100年後にAIは人類を排除し始めることとなり、そんな未来を阻止するために過去に送り込まれた、これまたロボ?アンドロイド?六面体?のマツモトとVivyが100年後の悲劇を回避するために奮闘するSFものです。
要はドラえもんがのび太くんのもとに来た理由と大差はありません。とっても馴染み深い設定です。

そんな史上初Vivyさんにプリインストールされた命令がこちら


「――私の使命は、歌でみんなを幸せにする​こと」


これを聞いていかがですか?
コンピューターの世界に“幸せ”という0か1かで割り切れない概念を演算処理する役割が与えられたことの持つ意味は大きく、Vivyも我々視聴者もそれこそ作中の時間100年かけて考え悩み感嘆する1クール全13話でした。

そしてなんでどうして人間襲うん?
この疑問に対する作品からの回答は、観てみればなんですけど不自然な感じはしません。平たく言って全般的に面白かったです。ピックアップしたい特長は以下3点↓

①2週目。最低限第1話を見返したくなる。
 {netabare}面白い作品のあるあるですね。きちんと前フリなされてる信頼感あります。{/netabare}
②景色を変えるOP。明らかにされるED。
 {netabare}OPは物語の進捗に合わせて見え方が違ってくるのです。最終話で歌詞がつく仕掛けED。{/netabare}
 {netabare}けっして長月達平作品のくせに通常OPが多いことに感心してるわけではありません。{/netabare}
③解釈の余地を残す終幕のしかた。
 {netabare}あからさまなハッピーエンドではなく、淡々とあるがままに終わった姿勢に拍手。{/netabare}


はたしてヒロインは歌でみんなを“幸せ”にすることができたのか?
完走してみての感想。“エモさ”を過度に煽らないのに適度にエモーショナルで、“説得力”にはきちんと応えてくれる筋が通ったSFの良作だと思います。



※ネタバレ所感

■名作ではなく良作と思う理由

これまで書いた内容の通り、ポジティブ評価であることは前提として、
{netabare}“アーカイブ”の人類排除の動機には説得力があっても、方法論が乱暴過ぎて納得感に欠ける。もっともこれだけ賢いんだから人類の与り知らぬところで徐々に死に至る病へと導く展開にしたらいいのにと思ってしまう。それらをせずにやや厨二ムーヴな解決方法を採択したことにやや不満を持ってます。{/netabare}

{netabare}これに関しては“アーカイブ”の描いた出来レースではないかと勘繰ってます。AIへ依存しきった人類への異議申し立てが動機でした。わかりやすいかたちでAIが暴走しそれをAIであるVivyに鎮圧させることで、人間になかば強引にAIとの関係を再定義させようとしたのかもしれません。
リープしてきたVivyに命を救われたモブおっさんがその後に、怒りをAIにぶつけているモブ青年を諫めていたのが象徴的なシーンでした。{/netabare}

{netabare}シンギュラリティ計画で特異点だとされた「相川ヨウイチ襲撃事件」「落陽事件」「メタルフロート事件」「オフィーリアの自殺」これらはこれらで意味はあったものの実際のディープインパクトは「曲を自力で作ったこと」だったとは一本取られました。{/netabare}


■機械は機械?

・{netabare}六面体に感情移入するとは思わなんだ。{/netabare}
・{netabare}ニーアランドのナビ(DIVAの相棒)もね。ナビなりに守りたかったのよね。{/netabare}
・{netabare}最後まで涙が流れないVivyも思考のパターンは人間そのものでした。{/netabare}



共存の道を探すのは残った人間の仕事です。
{netabare}最後の最後。「歌でみんなを幸せにする​こと」の使命を負ったDIVAが誕生して早幾年。同じ使命を負ったおそらく初期化されたであろうショートカットVivyが歩む道は違うものになるだろうことが強く示唆されるよいエンディングでした。{/netabare}
{netabare}個人的には優等生過ぎたかしら、と。動かなくなって博物館に展示されてる力石エンドみたいな、時間の不可逆性を我々に突きつける終わり方でも面白かったと思います。{/netabare}



視聴時期:2021年4月~2021年6月 リアタイ

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2021.06.23 初稿
2022.05.22 修正

投稿 : 2024/05/11
♥ : 62

takato さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

1クールドラマ作品に必要なのは取捨選択と凝縮。「火の鳥」精神が足りない。

 勿体ない作品というのが時たまあるが、本作も正にそれ。1,2話の段階では「これは…、凄い地平が開けた作品だなぁ〜」とワクワクしたがそこが最高潮で、だんだん回を追うごとにその展望は狭くなり、最後はなんか…ありがちなハリウッドSFアクション作品的なノリに…。


 ここまでやってターミネーター!?、ターミネーターなのか!?。結局1クールという短い時間でまとめつつ、強烈さを獲得するのに失敗してる諸作品の一つになっちゃったな…。


 短い時間だからこそ、取捨選択を通して強烈さを凝縮によって得なくてはならない。1クールアニメの典型例なら「まどマギ」、漫画ならそれこそ「火の鳥」や「デビルマン」など。「火の鳥」の各エピソードは単行本2、3冊くらいだが遥かに劇的な構成になっているし、デビルマンなんてたった5巻で伝説になった。エンタメものとしてまぁまぁくらいじゃなぁ…。気軽に見てたら思ってたより良い着地の作品だった…くらいのがまだ良かった。


 そういえば、「火の鳥」といえば「不滅のあなたへ」も残念ながらそれらが出来てないから「水っぽいプリン」状態になってしまった感じがある。大今さんは大きな話のタイプじゃない気がする。細田監督もだが、自分の資質を見失っちゃってるような…。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 59

84.8 2 SFで記憶なアニメランキング2位
ダーリン・イン・ザ・フランキス(TVアニメ動画)

2018年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (1072)
4668人が棚に入れました
遠い未来。人類が荒廃した地上で生き抜くために作り上げた巨大移動要塞都市では、名前のないコドモたちが戦うことだけを教え込まれながら、毎日を過ごしていた。コドモたちの1人であるヒロは、角が生えた謎の少女ゼロツーとの出会いを機に彼女のパートナーとなり、命を懸けた戦いに身を投じることとなる。

声優・キャラクター
上村祐翔、戸松遥、梅原裕一郎、市ノ瀬加那、田村睦心、山下七海、後藤ヒロキ、早見沙織、市川蒼、石上静香、小西克幸、井上麻里奈、堀内賢雄
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

比翼の鳥

TRIGGER×A-1Pictures制作。

荒廃した地上で人類は移動式の要塞都市を築き、
襲い来る叫竜と呼ばれる巨大生命体との戦闘が続く。
戦闘を義務付けられた記号的な子供たちは、
男女が対となり命を懸けて戦いに身を投じている。

初回はロボットアニメの王道で、
{netabare}ボーイミーツガールからの搭乗、戦闘、勝利と、
基本に忠実な展開と演出で序盤は良好です。{/netabare}
ヱヴァにトップと既視感もありますが、
それよりも少々残念だと感じたのは、
フランクス(戦闘機体)に黒目(瞳)を入れたこと。
これで中途半端に機体に命が宿ってしまった。

13話視聴追記。
後半戦に繋がる非常に重要な回でしょう。
{netabare}子供たちだけが暮らす閉じた世界、
美しいものは絶えず外の世界にあり、
知りたいことだけが増える檻の中の日々。
ゼロツーの壮絶な過去…、{/netabare}
願わくば、世界を粉々にしてほしい。

最終話視聴追記。
後半、好みの展開もあるのですが、
{netabare}全体を通して心を動かされることは少なく、
今の時代はもう、指標に成り得る、
ロボットアニメは存在しえないのでしょうか!?
なんて、色んなことを考えていました。{/netabare}

主題歌は好印象で、今でも聴きます。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 90
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

エヴァが大の苦手の私にも、合う作品なのでしょうか?

最終話まで視聴しました。

【視聴前に・・・】
TRIGGERとA-1 Picturesの共同制作オリジナルアニメーション。
キルラキルとリトルウィッチアカデミアでお馴染みのTRIGGER作品ですからね。
見逃す手は有りませんよね?

とはいえ・・・。
以前、別の作品のレビューでも書きましたが、私はロボアニメが苦手です。

2足歩行の意味が分からない。(足にダメージ食らったらお終いだよね?)
手に武器を持つ意味が分からない。(そもそも、腕はともかく手の必要性ってありますか?)
顔が存在する意味が分からない。(逆に、顔が必要な理由ってありますか?)

あと、主人公が『ウジウジ』、『グズグズ』系も大の苦手です。

そんな私は、エヴァが大の苦手です。(笑)
さて、そんな私に、本作は合うでしょうか?

【全話視聴後の感想】
終盤の盛り上がりは異常でしたね。
予想を大きく裏切る展開って、やっぱり良いですね。

だけど、ここに至るまでが長い。
本当に長い。長かった・・・。
きっと、途中で挫折された方も多かったんじゃないでしょうか?

かくいう私も、途中で何度挫折しそうになったことか(笑)。
{netabare}ヒロやゼロツーが何かを決断すると、いちいち突っかかるイチゴたち・・・。{/netabare}
こんな場面が何度も繰り返される。
こういう展開は、正直苦手なんですよね・・・。

あと、最終回は、これで良かったのか???
第23話の終わり方があまりにも綺麗だったので、少し拍子抜けというか・・・。
{netabare}主人公であるヒロとゼロツーが何かを決断する度に、突っかかってばかりだった面々の幸福を描かれてもねぇ?
感情移入が難しいと思いませんか?{/netabare}
とても複雑な感情を抱いてしまった、最終回でした。

ところで・・・。
上記の通り、私はロボアニメが苦手です。
簡潔に言うと、ロボットに顔や手が必要な理由がよく分からないからです。
しかし、この作品に関しては、顔や手が必要な理由がありましたねぇ。
第23話の『ストレリチア・真・アパス』の姿!
なるほど。これなら顔や手は必要かなと・・・(笑)。
結構シリアスな回なんですけど、まさか、吹き出す羽目になるとは!


【以下は各話のレビュー的な「何か」です】(笑)
{netabare}
【第1話】
フランクスという人型ロボット兵器を、男の子と女の子のペアが操縦し、叫竜と呼ばれる巨大生命体と戦う話のようだ。
{netabare}「ゼロツー」と呼ばれる叫竜の血を引く少女と、主人公・「ヒロ」がペアで乗り込んだ機が完全体になったらしい。{/netabare}
落ちこぼれた主人公が、実は最強だったという、ありきたりな第1話。
ゼロツーのキャラが可愛い。

【第2話】
第1話から気になっていたのだが、主人公の少年は他の少年達と折り合いが悪いらしい。
{netabare}イチゴちゃん・・・。報われなかったねぇ・・・。チョット可哀想・・・。{/netabare}

しかし、『二足歩行のロボ』と『四つん這いで操縦席にいる女性陣』の関係性が意味不明。
『エッチな感じにしたかったんだろうなぁ』
他に理由が分かる人、いらっしゃいますか?

とにかく、主人公の『ウジウジ・グズグズ』な展開だけは避けて欲しいところ・・・。

【第3話】
おおっ!いい感じに{netabare}少年たちが{/netabare}やられていく。
第1話から、フラグ立ちまくりだったからなぁ。
こうじゃないと主人公が報われない。
{netabare}ミツルは死んだか?(笑)
身の程知らずの自業自得なんだから全く同情できない。
きっと、この先も同情する必要は無いと思われる自爆行為。{/netabare}
男の嫉妬ほど醜いものはないと再確認。

{netabare}ヒロ+ゼロツー=上官が認めてくれない
ゴロー+イチゴ=イチゴがゼロツーにヤキモチ中。
ゾロメ+ミク=何だかんだで良い感じ
フトシ+ココロ=ここも良い感じ
ミツル+イクノ=もう修復不可能でしょ!あれだけ言われたら・・・。{/netabare}

【第4話】
なんだ、ミツル{netabare}生きてんじゃん{/netabare}(笑)

再び叫竜の襲来。
{netabare}やはりカマセの少年たちは、しょせんカマセだった(笑)
早々にピンチを迎える。

大人たちに連れていかれるゼロツー。
『行かないでくれ!ゼロツー!』
『俺をストレリチアに載せてくれ!』
再びコンビを組んだヒロ+ゼロツーで敵を圧倒!{/netabare}

【第5話】
キッシング=2つのプランテーションが合体し、燃料の受け渡しをすること。
同時に多くの叫竜を呼び寄せてしまうらしい。

ヒロとゼロツーがイチャイチャ。
フトシとココロが早速「あ~ん」はウケた(笑)。

{netabare}イチゴが不機嫌。
そして、ヒロの体調不良を知ったゴローも・・・。

ラスト。ヒロの身体に異常が・・・。{/netabare}

【第6話】
う~ん、第6話の内容を分かりやすく言うと・・・。
{netabare}「カマセ1号ズ」が「カマセ2号ズ」の連携攻撃に驚き、
「カマセ2号ズ」が抜かれた叫竜を、「カマセ1号ズ」が何とかかんとか撃破していたら、
待ちきれなくなったヒロとゼロツーが飛び出して敵を一蹴して、「カマセ2号ズ」に怒られて、
ラスボスが変形して巨大化したら、「カマセ2号ズ」は圧倒された挙句、馬鹿にしていた「カマセ1号ズ」に救われる始末。
「カマセ1号ズ」は、自分たちの立場をわきまえ、「縁の下の力持ちズ」に昇格。
そしてヒロとゼロツーが・・・。{/netabare}
おおっ!我ながら完璧な解説だ(笑)←(なんのこっちゃ)
実際には、もう一波乱あるんだけど・・・。

ヒロ+ゼロツーが絶体絶命になったところで『来週に続く』なんて展開もありそうなものなんだろうけど、あえてそういう安っぽい演出をしない本作は、『とてもとても高評価』です。

【第7話】
これは、テコ入れ回なのか?サービス回なのか?

ヒロとゼロツーと、「縁の下の力持ちズ」の距離が一気に縮まったのか?
それとも・・・?

【第8話】
まさかのテコ入れ&サービス回その2(?)
ひょんなことから男性陣と女性陣が小競り合い。
最終的にはゼロツーが引っ掻き回して・・・。

前回に引き続き、ヒロとゼロツーと、「縁の下の力持ちズ」の距離が一気に縮まった回。

【第9話】
ここにきて三角関係ね・・・。
この手の話を引きずられると、物語の軸足を見失いそうなんだけど・・・。

【第10話】
ほほう!ここにきて新たな展開かな?
詳細については語られなかったが、ゾロメが見聞きした話は、非常に興味深い話だった。
今後、重要な意味を持つ回かもしれない。

【第11話】
パートナーシャッフル。

ミツルのヒロに対する嫉妬にも似た感情は、{netabare}裏切られたと感じ{/netabare}ていたためなのか・・・。

イクノがミツルを冷静に責める。
3話で色々あったしね。当然だね。
むしろ、3話のあとで普通にコンビを組んでいたことが不思議なくらいだったからね。

今回は「縁の下の力持ちズ」中心の話。
正直、退屈。
ミツルのグダグダ話とか、フトシの恋愛感情とか、この期に及んで誰が興味あるんだ?

幼少時の薬の投与とかヒロに至っては記憶をいじられているってこと?
なんか、キナ臭い話になっちゃったな。

【第12話】
気になる話のオンパレードの回。

明らかにイラつくゼロツー。
しかし、大人たちのゼロツーに対する扱いの悪さが気になる。

検査のために、ヒロたちが育ったプランテーション内の施設へ。
なんだろう?この施設。
「私たちってどこから来たのかな?」
「いまさら何言ってるのよ。パパたちが造ってくれたに決まっているでしょ」???
はぁ?どういうことだ?

ゼロツーは叫竜を殺せば殺すほど人間に近づけると信じている。
そして、ゼロツーはヒロのことを”餌”と呼ぶ。
以前のゼロツーでは考えられないことだ?
どうした?

そしてラスト。
気になる。

【第13話】
ここまで最大の『神回』。
ゼロツーとヒロの過去。
様々な謎が解き明かされる。

そして、ゼロツーの甘い初恋の物語。
なぜ、ゼロツーは人間になりたいのか?
なぜ、ゼロツーは甘いものが好きなのか?
なぜ、ゼロツーはヒロのことを”ダーリン”と呼ぶのか・・・。

絵本「魔物と王子様」の物語。

やはり、ヒロは記憶をイジラレていた。

この世界の大人たちは、完全にイカれている。
後半の物語から目が離せなくなってきた。

【第14話】
ゼロツーも「ヒロ=あの時の王子様」であることを知る。
その上で、ゼロツーはヒロに何か話したいことがあるようだ。
しかし、イチゴがそれを阻止する。

この世界の大人たちは、完全にイカれている。
そんな大人たちに教育を受けてきたイチゴも、大事な何かが欠けている・・・。

{netabare}無事に帰還したヒロを、ゼロツーと会わせないというイチゴ。
それに従う”烏合の衆”。
所詮「縁の下の力持ちズ」なんだ・・・。
でしゃばるとロクなことにならないのに(笑)。

ゼロツーが、どうしてもヒロに会って話がしたいという。
イチゴたちがゼロツーをヒロの部屋に連れて行くと、ヒロがいない。
怒り狂うゼロツー。
ヒロが部屋に戻ると、ゼロツーにゴローたちは倒され、イチゴが胸ぐらを掴まれている。
一番ゼロツーの近くにいたはずのイチゴが、最後にやられているということは、イチゴが怯んだか、他の全員がイチゴを庇ったか・・・。

どちらにしても、イチゴ、少し見損なったな。
自分からゼロツーに”意地悪”しておいて、ゼロツーがキレたら尻込みって・・・。

連れていかれるゼロツー。
それを見送りながら、イチゴがヒロに言う。
「これで良かったんだよ」
はぁ?
「ヒロが私のすべてだった・・・。私、ヒロが好きなの!」
はぁ?
これでは、イチゴは単なるヤキモチでゼロツーとヒロを遠ざけたことになってしまう。
そういう風にしか伝わらない。
これではヒロの心は掴めない。
若いというか何と言うか・・・。{/netabare}

今まで、何度ゼロツーに命を救われたのか?
そもそも、ゼロツーがいなかったら、ヒロはここにはいない。
ゼロツーは、イチゴたちにとって、いくら感謝してもし足りない存在ではなかったのか?

まともそうに見えるイチゴも、何かが欠けている存在。
それがよく分かる一話だった。

【第15話】
「縁の下の力持ちズ」が調子に乗っている。
嫌な予感しかしない。

ゼロツーの暴走に、案の定、イチゴは・・・。
イチゴの気持ちが分からない訳じゃないけど、チョットいいカッコし過ぎ。
誰のせいでこんなことになったのか?
まさか忘れたとは言わせない!
所詮、ヒロインでは無かったということで(笑)

ヒロが駆けつけると、ゼロツーの角が・・・。
ヒロとゼロツーの心が通じる。

心地良い展開。
超王道的な展開。
イイじゃないですか!

ラストの超展開は一体?
この世界の大人たちって一体?

【第16話】
次の指令まで待機中。すでに1か月経過しているらしい。
色々あったけど、ゼロツーもすっかり馴染んでいる。

ココロがミツルとキス・・・。
この人たちにとって『パートナー』とは恋人の事?
11話の「パートナーシャッフル」ってこういうこと?
しかし、フトシは割り切れていない様子。

”プチ”サービス回でもある。

【第17話】
ヒロの額にはツノらしき物が・・・。

ヒロたちの元にナインズがやってくる。
そんな時、ココロが1冊の本を落としてしまう。
{netabare}「初めての出産」{/netabare}というタイトルの本。
この世界の子供たちは、”パパ”によって作られたものとして教えられているはず・・・。

ナナさんとハチさんが言う。
「こんなテストは終わりにすべき」
この”テスト”こそが、ヒロたち第13部隊が孤立無援状態だった理由らしい。

そんな時、ナナさんにも異常が・・・。

大人たちが言う『叫竜の姫』とは何者?

【第18話】
ミツルとココロが結婚することに。
ヒロたちは全員で、手作りで結婚式を執り行う。
しかし、そこへ『パパ』の手が伸びる。

連れ去られたミツルとココロ。
何十日も経って、ミツルとココロがみんなの元に帰ってくる。
しかし、ミツルとココロは記憶を操作されていた。

【第19話】
博士の過去の話。
七賢人について。
そして、『叫竜の姫』・・・。

謎の多くが明かされ、私の頭には新たな疑問が生まれた19話。
重要な回である事には変わりない。

今後、どういう方向に向かって行くのか?
これが、今の、最大の関心事。

【第20話】
ナナさんが別人に?

『叫竜の姫』がヒロとストレリチアを強奪。

叫竜={netabare}叫竜人が造りだした生体兵器。雌雄2体の叫竜人から出来ている。{/netabare}
フランクス={netabare}叫竜を、遺伝子的に近しい人間が使えるようにした物。{/netabare}

侵略者『VIRM』。
叫竜は侵略者から地球を守るために戦っていた。

{netabare}七賢人の中に侵略者が混じっていた?{/netabare}

【第21話】
侵略者が仕掛けたプログラムによって、ストレリチアは巨大な爆弾に!

戦う相手を見失ってしまう「縁の下の力持ちズ」。
もう、上からの指示は無い。
自分たちで考える以外に方法はない。

{netabare}叫竜の姫は唯一の叫竜の生き残り。
ゼロツーは、叫竜の姫の複製。
ナインズは、ゼロツーのクローン。
ゼロツーとナインズの違いは、叫竜の意を引き継いだか否か。{/netabare}
次々と明かされる衝撃の事実。

ヒロとの約束を守るため、ゼロツーはヒロの元へと向かう。
そしてストレリチアは・・・。

【第22話】
侵略者『VIRM』を撃退したヒロたち。
パパたちのいなくなった世界で、残された者たちの生きていくための戦いが続いていた。
必死に畑と作るゴローたち。

そんな中、ゼロツーは廃人のような姿に。
そして、ココロは妊娠・・・。

博士の指示で、ナナとハチがヒロたちの元へ。
ゴローたちの助けとなるために・・・。

そんな中、ヒロはゼロツーが廃人のようになった原因を突き止める。
ゼロツーの心は、ストレリチアとともに、宇宙で侵略者と戦い続けていたのだ。

ゼロツーの心の元へと旅立つ決意をするヒロ。

とまあ、ここまでの物語は上手いと思いましたよ。
ちょっと疑問に感じたのは、ヒロとゴローのイザコザ・・・。
イチゴといい、ミツルといい、そして今回のゴローといい・・・。
ヒロが何かを決断すると、いちいちヒロに突っかかる。
本当に、少しずつ”何か”が欠けている子らの物語。

ラスト。
ゼロツーを助けるために、ヒロは宇宙へ。
そして、イチゴやゴローたち、ナインズ、ナナさんも、一緒に宇宙へと旅立つ。

全てにケリをつけるために。

【第23話】
いやぁ、圧巻でしたねぇ。「縁の下の力持ちズ」
最後まで、自分たちの役割を分かっている。
ナインズも、他もみんなも頑張っている。
ヒロのため、ゼロツーのため・・・。

しかし、ストレリチア・真・アパスの姿はあれで良いのか?
ここまできて、まさか吹き出す羽目になるとは(笑)。

さすがのタイトル回。
最終回かと思ってしまった。(時期的にもね)

【第24話】
なぜか、前話の終わり方があまりにも綺麗だったので、少し残念な最終回だった気がします。

ヒロとゼロツーの終わり方は、これで良いとしても、『縁の下の力持ちズ』の終わり方は???
{netabare}主人公であるヒロとゼロツーが何かを決断する度に、突っかかってばかりだった面々の幸福を描かれてもねぇ?
感情移入が難しいと思いませんか?{/netabare}

もの凄く、複雑な心境で視聴を終えることになってしまいました。

{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 87
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

男と女

環境汚染が進み、土地が荒廃した終末的な世界。
人類は万能なマグマ燃料に頼り、地上移動要塞都市の
プランテーションと呼ばれる街で暮らしていた。
しかし、突然、巨大生命体である叫竜が
現れるようになり、コドモの男女1組で起動できる
フランクスというロボットで対抗していた。
主人公のヒロは、ある日、鬼の女の子のゼロツーと出会い、
一緒にフランクスに乗って叫竜と戦うことになる。

アニメーション製作:TRIGGER・A-1 Pictures、
監督:錦織敦史、シリーズ構成:錦織敦史、林直孝、
キャラクターデザイン:田中将賀

個人的には、視聴中に評価が乱高下する作品だった。
回によっては感動的な話もあったし、
雑といえる設定や人間関係にうんざりすることもあった。

そもそも始まりから「オマージュ」というよりは
「コラージュ」と言ってしまえるほど
過去作を引用した設定のオンパレード。
世界観からロボットのデザイン、呼び名に至るまで
徹底的に引っ張り出している。

ロボットの造形は、「STAR DRIVER」にそっくりで、
物語の世界観はエヴァに似通っている。
「ダーリン」と「鬼」というのは、うる星やつらだし、
各キャラの関係性は、これまでの岡田磨里作品と酷似している。
新海誠を彷彿とさせるところもある。
なんとなく観ていると、そういう既視感や共通項ばかりが
目についてしまう。

ただ、ヒロとゼロツー、ミツルとココロに視点を置けば、
分かりやすく収斂していくようなストーリーになっている。
SF要素や背景、群像劇についても、
全て、この2組のカップルを補うための
要素でしかない気がする。

{netabare} ヒロとゼロツーの関係性が明らかになった13話から
物語は心象風景の世界へとシフトしていく。
「まものと王子様」という絵本をイメージさせながら、
ふたりの心の交流が中心になっていくのだ。

ここからは上手く物語が紡がれていき、
ひとつの方向性で落ち着いたように感じた。
作中絵本の展開も『MONSTER』などで
使い古された感はあるものの
デザインや物語がしっかり作り込まれていて、
一定の世界観を構築している。
ヒロとゼロツーのつながりが強固になっていくさまを
絵本の物語を通じて感じられるとても良い演出だった。

そして、ミツルとココロによって、
この世界でタブーとされていた
生殖が描かれたのも大きなテーマのひとつ。
男と女が存在し、その繋がりが
未来に向けた力になっていく。
現在の日本に対するメッセージでもある。
安っぽいと感じる人もいるだろうが、
私はこの2組のカップルを話の中心に据えたのは、
良かったのではないかと思っている。
物語の序盤から中国の伝説上の生物である
「比翼の鳥」によって、男女のつながりを
繰り返しイメージさせた。
男女の関係性を描く部分は、とても力が入っていて、
話に引き込まれることが多かった。

叫竜との戦いからVIRMとの争いに移行して、
スターエンティティが、ストレリチア・アパス、
ストレリチア・真・アパスに変貌していくさまは、
超展開といえるが、個人的には驚きと楽しさがあった。
進化にはいつもヒロとゼロツーの
心のつながりが重要なポイントになっていて、
そこではカタルシスを感じさせてくれた。
また、地球からゼロツーの入れ物だけを残して
旅立っていくのも個人的には好きなアイデアだった。 {/netabare}

永遠の時間が続く凪のような快楽。
限りある時間内での燃え上がるような煌めき。
どちらがより幸せな生き方なのだろうか。
作品のテーマは、今の時代をよく反映している。

音楽はエンディングや挿入歌を
レコード大賞・作曲賞の受賞経験もある
杉山勝彦が担当しており、物語の躍動感を増幅させる
良質な歌謡曲を聞かせてくれた。
これは作品の質を一段引き上げたといえるほど、
良い仕事をしていると思う。

色々な欠点があるものの、それを補って余りあるだけの
作り手のこだわりや執念が滲み出ている。
2クール分を存分にやり切り、
心に確実に何かを残してくれた作品だった。
(2018年7月14日初投稿)

投稿 : 2024/05/11
♥ : 83

69.6 3 SFで記憶なアニメランキング3位
革命機ヴァルヴレイヴ 2ndシーズン(TVアニメ動画)

2013年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (816)
4344人が棚に入れました
人類が宇宙に進出した時代、中立平和国家ジオールは突然ドルシアからの攻撃を受ける。政府が無条件降伏する中、学園や友人たちの危機を救うため、時縞ハルトは人型兵器ヴァルヴレイヴに乗り込み、ドルシア軍を撃退。学園のあるモジュール77はジオールから分離し、新生ジオールとして独立する。

声優・キャラクター
逢坂良太、木村良平、瀬戸麻沙美、戸松遥、小野友樹、中村悠一、悠木碧、福圓美里、吉野裕行、浪川大輔、寿美菜子、羽多野渉、堀江由衣、福山潤、宮野真守、細谷佳正、梶裕貴、小野大輔、水樹奈々、豊崎愛生、茅野愛衣、代永翼

ストライク さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

終盤面白くなってきます!

サンライズ制作のオリジナルアニメ

分割2クール 
1st 12話
2st 12話  
全24話

2ndシーズン目

ジャンル:SFロボットもの

分割2クールなので、1stが終わってから期間が開いてしまってるので、正直記憶が曖昧になってしまった。

観ていくうちに、ああ~そうだったな~って思い出す始末 ^^;
できれば分割しないで欲しかったです。

20話くらいから怒涛の展開で、いくつかの複線回収もあり、面白くなりました。

学生達の手の平返しにはすっごいムカついたし、
味方の死には泣けました。

ラスボスとの一騎打ちは、力入った映像も凄かったし、
命燃やし削っていく戦闘なので、胸にグっと来る物がありました。
ウルウルです。(TдT)

ラストは、予想通り 
「やっぱりそうなるよね~」だったので、なんだか残念な気持ちに。。。
(自分的には、ハルトがTV版 Zのカミーユより可哀想でした)

あとは、終結後の話を、もっと詳しく丁寧に見せて欲しかったです。

いや~見応えありました
時間に余裕があれば、もう一度最初から一気に観たいですね。

ちょっと説明不足な所もあるけど、なかなか楽しませてもらえました。

1stシーズンのレビューは酷評気味でしたが、
2stシーズン見終わってみれば・・・
面白かったです!!!




2ndシーズン
OP:「革命デュアリズム」(第14話 - 第24話) 歌 - 水樹奈々×T.M.Revolution

ED:「REALISM」(第14話 - 第18話)歌 - ELISA
「赤いメモリーズをあなたに」(第19話 - 第23話)歌 - かなでももこ


1nd&2ndシーズンの全てのOP&ED曲 良かったです!
全部CD購入。(僕じゃないは、CD出ていないのでアルバムをレンタル)

投稿 : 2024/05/11
♥ : 36
ネタバレ

るぅるぅ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

世界に暴かれたのはお前だ~ヴァルヴレイヴ!!!

まず、1期視聴をしなくとも雰囲気で楽しめる作品。
楽しめるという表現を含ませ濁す理由は、サンライズの革命を見せたかったと感じる。サンライズといえばガンダムを始め数多くのロボットアニメを世に輩出してきた制作会社ではあるが、コードギアス、TIGER&BUNNY、ラブライブなどとガンダムイメージが強いものも次世代に受け入れられる作品を試みている。だが、ヒット作は簡単に生まれるわけがない(笑) その屍になる作品が革命機ヴァルヴレイヴ。 

私的になりますが、脚本家である大河内一楼に原因があると感じている。代表作といえばコードギアスが有名な一方、ギルティクラウンの失望は大きかったではないだろうか。過去の栄光に縋っているといえば語弊があるかもしれないが、やっていることはギアスから変化ない。
中2設定で過剰演出に加えネタキャラにティスティングして台詞回しの勢いで押し切るストーリー展開になっている。これをギルクラの失敗で気づいていないのかと私は感じている。
だから、大河内が変化しない限り停滞気味の作品ばかり量産される。

作品としての感想は2クール必要だったのか? 
2期から本気出します俺!みたいな1クールの伏線構成から駆け足すぎる展開。
伏線回収は出来ていたが、作品としてのシナリオ構成に問題があった。 

革命機ヴァルヴレイヴは何だったのか?
{netabare}マギウスから地球を救う為の人類の兵器であったが、噛みつき衝動に加え記憶欠落・腹切りブレイドとリスクを抱え死ぬという絶望的な機体だが、鬱展開よりキャラ設定を濃くするあまり危機感・鬱要素といったものが欠けてしまい、ストーリラインに押し切られ見せ場となる演出が薄い。マギウスの存在を世界に暴く展開は、視聴者としては分かりきった展開で、その先は・・・となるのだが、他者(異星人)との共存を育む戦争だった。と伝えたいメッセージはわかるが、楽しませる要素としてキャラ設定が一味違うだけでは本気で観て拍子抜けしてしまう。{/netabare}

バトルシーンで悲壮感を見せる演出が多々あったが、思い返すと腹切りブレイドしか覚えていないような(笑) 機体の特性もキャラの生い立ちや素養を活かしていたが、見せ場となるシーンが簡素すぎる。
そう考えると所々にインパクトを植えつけることには成功しているが、声優陣・力を注いだOP・ED曲ではあるが歯車が合致していない作品であった。

ネタキャラティストにして話題性を駆り立てるキャラ設定の失敗。
まさに僕の所為じゃない気分です(苦笑)
ハルトとエルエルフの立場が違えど、互いの目的を果たすのだが結局はエルエルフに移り栄えする展開が多くキャラ贔屓が目立つ。

恋愛においても{netabare}ハルト・エルエルフともに報われない恋という形で終止符を打っている。{/netabare}この時代を犠牲にして成り立った未来を表す道具として使われていた。だが、間延びが多くサキとショーコの絡みといった展開がなく置き去りが否めない。

ボスである{netabare}マギウス {/netabare}が弱すぎる。それゆえ興ざめしてしまい、『え、もう終わりなの?』と余韻に欠けてしまう。シナリオ展開と演出のアンバランスが際立ち世界観が薄っぺらく見えてしまう。

ギャグにしか見えない行動キャラ・恋愛・バトルと1つの水準は高いが、ただ、それだけという印象に終わってしまう。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 34

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

世界を曝く・・・second season

この作品は、分割2クールの後半に当たるものです。1期を未視聴の方は、物語に繋がりがあるのでそちらからの視聴をお薦めします^^

物語のあらすじは複雑で短く纏めるのが難しいので割愛しますが、最初から視聴すれば頭に入ってくるので構えずに視聴して問題無い作品だと思います。
キャッチコピーは「世界を暴く」・・・正直最初はちんぷんかんぷんでした^^;
でも、ラストまで視聴すると、そのキャッチコピーの意味も理解できるようになります^^

前期では、咲森学園の学生がモジュール77を統治するまでが描かれていましたが、今期は物語のスケールが格段に大きくなります。
ジオール、ドルシア、環大西洋合衆国といった国家間で外交戦術が交錯する中、マギウスや101人評議会という新たな謎が盛り込まれた上、個々人の心理描写にまでスポットを当てているので、色々と盛り沢山な感じに仕上がっています。

そのため、序盤〜中盤までは物語の展開がめまぐるしく変化していくので、付いていくのにちょっぴり苦労しましたが、それも終盤に向けて収束していくので、私的には問題ありませんでした。

ヴァルブレイブでの戦闘シーンは圧巻のひと事でした^^;
排熱問題など欠点も色々とある機体ですが、全体的に煌びやかなフォルムは格好良かったですね。
特に、1号機のフル・インパクトは見栄えする機体だったと思います^^

こうして物語は終盤を迎えるのですが・・・ここに行き着くまでに悲しい出来事が沢山ありました・・・
絶望・・・どん底を味わいました・・・多くの仲間を失いました・・・
中にはかけがえの無い・・・絶対に亡くしたく無い人も戻らない人になってしまいました・・・
だから、せめてラストくらいは・・・と思っていたのですが・・・^^;

物語は最終的に前期の1シーンに戻ります・・・前期を視聴した際には、2期のラストが想像できなかったので、全く違う展開を想像していました。
そう考えると、1期の帝国暦214年の時に流木野 サキが4号機の中で発した台詞・・・その言葉の意味は重かったんですね^^;
彼女には個人的に推していて、幸せを掴んで欲しいと思っていただけに、気持ちは複雑です^^;

オープニングテーマ「革命デュアリズム」/歌:水樹奈々×T.M.Revolution
エンディングテーマ「REALISM」/歌:ELISA 
「赤いメモリーズをあなたに」/歌: かなでももこ
1期に引き続きOPは迫力のある曲でしたね。このコンビは合っているように思います^^
また何かの機会に二人がコラボした曲が聴ければ・・・と思います^^
個人的にはELISAさんの「REALISM」が印象に残る曲でした^^

分割2クール計24話の作品でしたが、途中間が空いたので忘れている部分もあるかと思います。
一気見するとまた印象が変わるかもしれない作品だと思います。
時間がある時に、また視聴してみたいと思える作品でした♪

投稿 : 2024/05/11
♥ : 30

68.8 4 SFで記憶なアニメランキング4位
ID-0(TVアニメ動画)

2017年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (265)
1033人が棚に入れました
Iマシン―― それは極限環境での作業を行う大型ロボットの総称である。
連盟アカデミー学生のミクリ・マヤはIマシンを使用中に事故に巻き込まれるが、
Iマシンに乗り海賊同然のオリハルト掘削を行うエスカベイト社の宇宙船に助けられ、
その一員として働かされるはめになる……。
かつて『無限のリヴァイアス』『スクライド』を生み出した
『コードギアス 反逆のルルーシュ』の谷口悟朗監督と、
『機動戦士ガンダム00』の脚本・黒田洋介が再びタッグを組んだ『ID-0』は、
深宇宙の彼方を舞台にした、かつてないロボットアクションだ。
 アニメーションキャラクター原案は『LAST EXILE』の村田蓮爾、
メカニックキャラクターデザインは『機動戦士ガンダム00』の海老川兼武が手がける。
制作はセルルック3DCGの表現で高い評価を得るサンジゲン。
フル3DCGで表現される、キャラクターとIマシンの魅力、
誰も見たことのない深宇宙のスペクタクルな風景は本作の見どころだ。
 一癖も二癖もあるメンバーの中で過ごしながら、マヤは“人間”とは何かを知っていくことになる。

ー失くした記憶に潜むのは、希望か絶望かー

声優・キャラクター
興津和幸、津田美波、松風雅也、大原さやか、小山力也、金元寿子、小澤亜李、皆川純子、上田麗奈

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

オリハルトとかいう鉱物…(ちゃんとSFだった)

アレ、絶対なんかアカン奴や…!
設定とストーリーに、古典SFっぽい匂いを感じる。これは、観よう!

2017.4.19追記:
2話目まで視聴。この、直接的な説明じゃなくて会話の内容や絵で設定が見えてくる感じは凄く良いですね。作画で「けものフレンズ」がダメだった人にも大丈夫そうだし。事前チェックはしてなかったけど、次回が楽しみで仕方がない(笑)!

…まあ、あんな風に流行るわけではないと思いますが。

2017.6.26追記:
久しぶりに「SFアニメを観た」という満足感を得ました。わかりやすい異星文明との接触ではありませんでしたが、広い意味で「ファーストコンタクトもの」でしたね。ううむ、宇宙は広い…(笑)。

一部のIマシンのデザインがやや痛々しかった気もしますけど、それはストーリーにはあんまり影響しないのでまあいいです(笑)。

Iマシンの設定としてMT技術を前提にしている以上、人型ロボットであることにも必然性はありましたしね。

本当の意味で危機が去ったんだか去らなかったんだかはハッキリしないという終わり方も、その後のストーリーを想像する余地や続編を作る可能性を残していて良かったです。

本編とは直接関係ないはずなのですが、Blu-ray&DVDの宣伝という名目(笑)のあの謎のクイズ形式CMは面白かったです。円盤の映像特典に「PV&CM集」って書いてあるから、あれも入ってるのかな…?

ハヤカワ文庫JAからノベライズ版も出てるようですが、これはアニメだけ観れば満足ですかね…。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 40
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

熟練の設定・世界観を懸命に伝える若さがもう少し欲しかった

総じてベテランスタッフたちが構築した物語設定、世界観に噛み応えがあり、
それらを咀嚼していくことに喜びを感じられる
良質なSFアニメだったと思います。

1クールだとメインストーリーを折り畳むのに精一杯で、
2クールの方が良かったかな?と終盤思うこともありました。

私はIマシンや別の身体に魂を移した経験はないので、
元の肉体を離れてもアイデンティティを確立している、
エスカベイト社員たちのサブエピソードの掘り下げ等を通じて、
共感度を上昇させてから最終決戦に挑みたかったという悔恨は確かにあります。

ただ1クールで中途半端にサブシナリオに寄り道して、
メインストーリーがクラッシュするよりは全然まし。
抑える所は抑えつつ着地を決める辺りに熟練の力技を感じました。


一方、視聴者とのキャッチボールについては幾つか疑問も残りました。
その辺りを語るにはやはり最終回クライマックスの……

{netabare}「ソーラン節」(笑)については触れておかねばならないでしょうw

実は「ソーラン節」……私は意外とすんなり受け入れられました。
それは多分、私が佐咲紗花さんが歌う本作のOPが結構お気に入りで繰り返し聴いていたのが一因。

本作は公的にも罪人、狂人、或いは絶滅生物として、
なかったことにされている民間の連中が、
軍とか公的機関とかを向こうに回して大立ち回りするお話でもあります。

佐咲さんのOPはSFでいきなりサンバでも踊りかねないw異端の楽曲ではあります。
が、一方で、公には光が当たらないアウトローの民が魂を揺さぶる歌だの踊りだので存在を誇示する。
表現の世界でもしばしば描写されて来た構図。その精神の継承も感じてはいました。

だから同じ佐咲さんが歌うニシン漁民謡ソング・「ソーラン節」が流れた時も、
民間掘削業者による一世一代の大仕事らしいBGMだな(笑)と受け止められました。

後で知りましたが「ソーラン節」は本作のティザーPVで使われたこだわりの一曲だそうでw

以上は憶測に過ぎませんが、「ソーラン節」はテキトーなウケ狙いではない。
長年インプットとアウトプットを重ねて来たベテラン作家にしか打てない、
渋い一手だったと私は捉えています。


……では、だからと言って、荘厳なクラシック風BGMによる王道演出を期待していた視聴者が、
訳の分からない「ソーラン節」で台無しにされたと苦言を呈するのは、
決して不当な批判ではないと思います。

そもそも本作はトレンドに乗って人気を取りに行く作風でもないとは思いますが、
それでも私は練り上げた物語をより多数の心に響かせる選択肢として、
「ソーラン節」が最適解だったとは思えないです。


もう一つ、ED後お決まりの「ご長寿早押しクイズ」らしき設定・用語クイズ風のネタCM(笑)
についても、面白かったけど(笑)
視聴者とのキャッチボールという点では勿体ないなと思った演出。

私はあそこは例えクソ真面目過ぎると言われても、
HPで連載されていた「クレアの「ID-0」用語解説」を流して設定を掘り下げて、
より多くの人に理解を深める時間を取っても良かったのでは?と思います。


私も、脚本一行も書けない一視聴者の分際でこんなことを言うのはおこがましいのですが……。
本作のベテランスタッフ陣が初めて世に創作物を出した時、
自分たちが作り上げた物語世界を懸命に伝えるのに、
「ソーラン節」や「ご長寿早押しクイズ」を選択しただろうか?
ユーモアを交える余裕が足りなくてもいい。
青臭く、泥臭く、物語をぶつけてくる若々しさがもう少し欲しかった……。

本作TV放送時に“谷口悟朗監督×黒田洋介氏の原点”として毎回流れた、
『無限のリヴァイアス』Blu-rayBOX販促CMのことも思い出しつつ、
そんな感想も抱いたアニメ視聴でした。{/netabare}



【四話までの感想】魂の漂流

長いので折りたたみ。
{netabare}

あにこれの序盤感想を拝見していて、ピン♪と来て視聴し始めた3DCGアニメ。

科学が進歩し過ぎて、意識を自由に飛ばせる段階に到達し、
肉体と魂の境界や行方が不確実になった宇宙時代。
これによりアイデンティティの確立が困難になった世界観に、
進路決定以前の女子学生を巻き込み、自分探しをこじらせつつ、
鉱石掘削SFアニメという何とも渋いジャンルでテーマを着実に掘り進んでいく、
地道なSF作品になって来た印象。

スタッフ陣は谷口吾朗監督&構成・脚本・黒田洋介氏ら、
かつてヒット作も飛ばした制作者を軸にした布陣。

けれど本作はブームを狙うというより、ベテランの域に達したスタッフたちが、
肉体と魂の在処といった、SF作品が繰り返し問うてきた王道テーマに挑み、
確かな足跡を残しておきたいという意志を感じる大人の味わい。

現代で言うとインターンシップに挑み始めている頃の学生から
広義の社会人?で構成されたキャラ設定からして、
およそ中高生受けを狙っているとは思えませんw

さらにEDを担当する影山ヒロノブ氏の円熟味の増したボーカルが、
当該世代のハートを深掘りします。

毎回、見終わって、設定用語に解説動画が必要なSFアニメっていいなと思える大人のブレイクタイム♪
若干の予習復習により、この宇宙の仕組みを理解、整理しつつ、
中盤以降もしっかりと物語を掘り進んで行きたいと思います。{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 37
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

シドニア以来の本格的なSFを期待してましたが……

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
う~ん、評価が難しいです(すごく好きで楽しめたけど、なんか、こう惜しいというか)。

私はこのアニメのレビュータイトルを、途中までは「本格SFをライトな作風で」としていました。その頃(7話目くらいまで)は評価を4にしていて、その後、下げてしまいました(その時点でサンキュー下さった方、申し訳ありません)。

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
エバートランサーやIマシンといった設定は面白く、また、SFにつきもので、もはや説明すらいらないような「ワープ」を「ミゲルジャンプ」と呼称し、それが「武器」「運輸」など様々なことに応用され、「経済」を支えているという設定は素晴らしいです。正に、「世界を創造」しているなと感心しました。これだけいろんな事柄をカチっとリンクさせ、しかもそれを説明臭くならないよう、エンタメの中で魅せられる手腕には脱帽していました。本当に、力があるスタッフが集まったのだな~と。

……だからこそ、終盤のドタバタには残念さを感じてしまいました。

SFアニメにおいて、大きな展開で始めて、小さな展開に落ち着いてしまうのはどうも苦手です。

イド(主人公)の正体、は確かに作品のストーリー上の縦軸で、それが宇宙の謎や危機と繋がっているのは王道なんですが、なんかこう、ケイン有栖川の部分に踏み込んでから(8話以降)は人間ドラマになってしまい、それをこんな本格的なSFを背景で行うのはもったいないと感じました。

イドの正体とか過去の贖罪とかよりも、普通に「格好良い宇宙海賊が世界を救う」というエンタメの方が観たかったかなと。そのぐらい、キャラが良かったとも言えます(リックとか特に)。

終盤は特に駆け足で、いったい、何がどう解決したのやら。

最終的に頭に残っているのは、子安さんの「怪演」っぷり(まあ、私の中で子安さんと言えば、ガンダムWのゼクスなんで、もっと落ち着いた格好良いイメージなんすけどw)と、謎の「ソーラン節」なんですよね(汗) もっとも、各所で話題沸騰、主に不評のソーラン節ですが、超個人的には好きでした。というのも、なんか「ターンAガンダム」を思い出したので、違和感が少なかったからだろうと思います。男の作業というか、なんか「太古感」「壮大さ」「芸術的センス」は感じましたよ。ただ、「色々ぶち壊し」という意見は理解できるし、客観的に観ればそうだよな~と共感できます。あれは、素晴らしいED(やはり影山さんはレベルが違う)とのギャップが悪い方に出たんだな、と。

とにかく、このアニメ、惜しむべきは一期の尺しかなかったということですね。この優秀なスタッフならば、あと12話あれば、各キャラの背景を更に掘り下げつつ、設定や世界観をカッチリ説明し、イドの人間ドラマと世界の危機を、もっとドラマチックに演出出来たはず。多分このアニメ。制作が表現したいことの半分も出しきれなかったのかな、でも我慢して、プロ集団らしく、きちんと完結までもっていったのかな、と、そう思います。

う~ん、名作の予感は感じてたんだけどな~……。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目
{netabare}
ご丁寧に、世界観の説明から。最終的には、宇宙の神秘とか人類の存続の危機に立ち向かいそう。深みありそうなSF設定にライトな作風、テンポも良いし。なかなか期待できるな。途中のクイズは笑えた、銀河英雄伝説パロw Cパートにサービスシーンあり。
{/netabare}

2話目
{netabare}
これ、エスカベイト社の面々、実際の身体を失っている感じなんですね。気になるのは、MTSし、iマシンが壊れた時、その間の恐怖の記憶が「失われる」というもの。失われた記憶はどこへいくのか。ひょっとすると、それが純粋な記憶の塊になり、宇宙を漂い、どこかに蓄積され……とかね。途中に見えた記憶が、イドのものなのか、オリハルトに蓄積された誰かの記憶なのか。やはり、クイズは面白いw
{/netabare}

3話目
{netabare}
あれ? 世紀の迷作「コメットルシファー」的な展開ですか(笑)? ボブソンジャンプ連発ですねw ずいぶんペラペラと説明してくれる親切な敵キャラw あの隕石群を操ってるのはあのネコミミ少女だろうね。今回はエヴァパロで〆w
{/netabare}

4話目
{netabare}
お~、物理シールド、逆に新しいw 中尉さん、完全に仲間になる流れだ~(もしくは軍に戻って間接的に協力するか)。それぞれの能力を最大限に活かしてのチームワーク、胸熱だね。Cパート、団体芸w
{/netabare}

5話目
{netabare}
たまにある、ちょっとしたサービスシーンはなんだろう(笑) イド、格好良いな(他にも知りたがってる奴がのクダリ)♪ なんか、リック、最後はアマンザを守って逝くのかなぁ、スレッガーのように……。人間だから出来ること、Iマシンだから出来ること。Cパート、グレイマン可愛いなw クイズはシュール系w
{/netabare}

6話目
{netabare}
なんか、あんまり人間ドラマにはもっていってほしくないというか、世界を狭めてほしくないな。と、思ってたが、イドの過去とセカイのヒミツが良い感じに交わりそうだね!
{/netabare}

7話目
{netabare}
リックの格好良さが際立っていましたね。なんか、謎の真相に触れた感じ。大きい要素(SF)と、小さい要素(仲間との絆)を同時に深めていく、良いアニメを展開ですね。
{/netabare}

8話目
{netabare}
戦闘シーンもなかなか面白かったです♪ 裏切り、あるのかな?
{/netabare}

9話目
{netabare}
なんか、人間ドラマになってきたな。あまり世界を小さくしてほしくないんだけどな。同じエバートランサーでも、事情は四者四様ですね。
{/netabare}

以下、書いたのに、保存前に消しちゃった(笑)
{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 35

79.3 5 SFで記憶なアニメランキング5位
極黒のブリュンヒルデ(TVアニメ動画)

2014年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (1733)
9691人が棚に入れました
子供の頃に事故で死なせてしまった幼なじみの女の子のことが忘れられない高校生・村上良太は、彼女との約束「宇宙人が存在することの証明」を果たすべく、天文部に在籍し毎日夜空を見上げ探し続けていた。ある日、良太の前にその幼なじみと瓜二つの転校生・黒羽寧子が現れる。しかし、彼女は自分を「魔法使い」だと語った…。「魔法使い」は研究所で手術や薬により肉体を改造され、様々な特殊能力を持つが、鎮死剤を毎日1錠飲まなければ死んでしまうという。「研究所」から逃げ出してきたという彼女を回収するため、次々と追跡者が差し向けられる。迫り来る高位の魔法使いと鎮死剤の枯渇、あらゆる死の恐怖が迫る中で彼女と良太が選んだことは・・・。

声優・キャラクター
逢坂良太、種田梨沙、洲崎綾、M・A・O、田所あずさ、東地宏樹、鈴木達央、沼倉愛美、内山夕実、能登麻美子
ネタバレ

Appleモンキー さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

タイトルなし

1話目がとても面白かったですね^^
OPがおどろおどろしいところが印象的です。

主人公の声優さんは、「彼女がフラグをおられたら」の
主人公もやっていますが、どっちも1話目から
{netabare}死亡フラグ {/netabare}がいきなり立ったというのが
共通していて、ちょっと笑ってしまいました^^

■第2話
{netabare}
黒羽の状況が大体わかりましたね。
あと、掛け算ができない理由も判明しました^^
「左右」を「ナエナロ」って呼んだのは斬新です(笑)
{/netabare}

■第3話
{netabare}
3話目にしてあっさりと猫が・・・。
「まだ大丈夫だ」ってどういうこと??
{/netabare}

■第4話~第6話
{netabare}
小鳥ちゃんは無実っぽい?
・・・でもまだ伏線は回収してないよね^^;

クスリも尽きかけて泥沼に陥る前に
強力な助っ人登場★これはまた展開が楽しみです♪
{/netabare}

■第7話~第13話
{netabare}
最終話展開早すぎぃ(笑)
でも今期かなり面白かったアニメでした^^

EDでカズミが生きてて、みんな「!?」って感じでしたねwww^^
{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 90

PPN さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

ラストもの凄いスピードで駆け抜けたねε=ε= 三 ;`ロ´)

かなり凄惨なシーンの多い作品になります。
グロが苦手な方は視聴を避けて下され(●`ω´●)ゞ

子供の頃に事故で死なせてしまった
幼なじみを忘れられずにいる主人公・村上 良太。
その彼の前に幼なじみと瓜二つの少女・黒羽寧子が
現れる所から物語はスタートします。
しかし寧子は「魔法使い」と呼ばれる人工的に造られた超能力者。
良太の元にはそんな「魔法使い」たちが集ってきます。

ストーリー、お話はテンポ良く進んでいきます。
魔法使い同士のバトルシーンも多いので
このテンポの良さはとてもプラスになってます。
この手のジャンルでは王道と言ってもいい内容で分かりやすい作品。
張られる伏線もしっかりしたもので、こちらを楽しませてくれます。

寧子と同じ境遇にある「魔法使い」はどのキャラも魅力的(*´∀`)♪
いろいろな属性の「魔法使い」が出てきますよ♪
ちょっとエロもアリですw
まぁ、お決まりと言ってしまえばそれまでですがw

声優陣は逢坂良太、種田梨沙、洲崎綾など若手を起用。
演技は全く問題なくストーリーに入り込んで行けました。

残念なのは終盤の詰め込み過ぎですね。
伏線の回収やそれまでの謎解きが…勿体なく感じました(;´`)
作品は全13話+OVAという構成ですが
もう少し上手くまとめてれば評価はもっと上がったと思います。

グロ注意のダークファンタジー作品ですが
それを除けば十分に楽しめる1本だと思います!
ラブコメ好き、バトル好きの方にオススメです(*・ω・)/″



《キャスト》
村上 良太(CV.逢坂良太)
黒羽 寧子(CV.種田梨沙)
橘 佳奈(CV.洲崎綾)
カズミ=シュリーレンツァウアー(M・A・O)
鷹鳥 小鳥(CV.田所あずさ)
斗光 奈波(CV.沼倉愛美)
若林 初菜(CV.内山夕実)
藤崎 真子(CV.能登麻美子)
柱谷 小五郎(CV.伊藤健太郎)
黒服(CV.鈴木達央)
九 千怜(CV.東地宏樹)



《主題歌》
OP:
『BRYNHILDR IN THE DARKNESS -Ver. EJECTED』(第1話-第9話)
『Virtue and Voice』/Fear, and loathing in Las Vegas(第10話-第13話)
ED:『いちばん星』/黒羽寧子(種田梨沙) 橘佳奈(洲崎綾)
      カズミ・シュリーレンツァウアー(M・A・O) 鷹鳥小鳥(田所あずさ) 

投稿 : 2024/05/11
♥ : 62
ネタバレ

アトランティス さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

アニメはこの作品全体からすると導入部に過ぎない。 【追記2016/5/23】全巻読み終わって。

エンフェルリートの作者「岡本倫」の描く最新作 極黒のブリュンヒルデ
SF要素の濃い作品となっております


ストーリーは巨乳好きの主人公村上良太が幼い頃、
自分のせいで殺してしまったクロネコをことを高校生に
なった今でも思っていて、ある日そのクロネコに似た女の子が
自分の学校に転校してきた。
そしてその夜、天文部に1人いた村上のもとへ突然クロネコ似の彼女が
訪問してきて………
という感じ。


SFでグロも多い作品ですがキャラのデレシーンも多く笑える所もあるので
浮き沈みバランスの取れた作品だと思います。
ダークファンタジーものです

イントロのみのOP、
あのOPは視聴者をブリュンヒルデへの世界へと
上手く引き込んでくれます
(10話からの新OPの方は、アニメに合っているのかは謎ですが映像は曲に合わせようと頑張っている感じでした)


キャラは寧子、カズミ、初菜が好きですがみんなもちろん可愛いです。
アニメの中では寧子のぷにぷに腕、変な歌
カズミの村上への猛烈アタック
寧子「じゃあ、私もその童貞を1つ、、」
のシーンに笑えました(^^;


序盤から中盤にかけてはストーリー進度もよく毎週面白かったですが
新OPからの辺り(10話くらい)から1クールで終わらせるためか
急展開過ぎて怒涛の展開。
原作でいえば4、5巻を2、3話で駆け抜けた感じです(^^;

2クールでの構想なら
原作を万篇なくいい感じにやりきれたかと思いますが
1クールで10巻分はきつかったようです。
そこがこの作品が少し残念な評価になっている点。。


でもなんだかんだでアニメは楽しめました
アニメを見て
ブリュンヒルデについてもうちょっと深く知りたくなったという方は
原作にも手を出してみるといいと思います!

僕もアニメ→原作の流れですが
良いところといえば
絵は漫画の方が可愛い
というところですかね。

アニメではカットされてしまった
スカジ編はこの作品の何箇所かある盛り上がる部分です!
アニメ化されたらよかったのですがね、、
漫画の方はカズミ推しが若干強い感じです。



追記:全巻読み終わって。
(↓以下の文章は僕がブログで書いたもののコピーになります)
{netabare}極黒のブリュンヒルデの17、18巻を読み終え

ついに完結となりました。


このブログで感想記事は書いていなかったですが、

僕が2年前アニメを見て、始めて買った漫画原作であり(いなり、こんこんはアニメ見る前に買ってた)

2年間ずっとおいかけてきた作品なだけに

読み終えた後の喪失感は大きかったです。


印象的だったのは奈波との別れ、良太の正体が分かるシーン。


良太の「見たもの」を忘れない能力ってああいうことだったのね、とか

1巻の崖から落ちて云々の話も合点がいきました。

それにしても世間って狭いものです。


誰かしら見えない所でつながっている。


それは奈波についてもそう。

奈波は見えないけれど常に良太のそばにいた。(それがアフロとして物質化して登場してましたが…)

これからは良太もそんな存在になるのでしょう。

残された初菜、佳奈、初菜のこと好きなあの男をいつでも見守る存在に。


寧子とカズミはいろいろあって良太のもとへ行くのですが

カズミだけ何か子供時代的な見た目に変わってしまっていましたw

多分最後のデッタへのアクセスの時に自分の記憶を残しておいたのでしょう。

ついでに小鳥のも。

(なぜ小鳥が復活していたのかはちょっと分かりませんが。どこか見落としがあるのかな)


良太も一応デッタの中だけの存在になったのでこれからはずっと一緒にいられる。

……でもあの世界、何もなさそうでしたね。何かしら創造できるのでしょうか。

未来日記のアニメのあのシーンを思い出します。


抜かりない彼女ですw


と、いうことで

簡単に思いのままを書きましたが


速報によると

これから新しく「RE:極黒のブリュンヒルデ」が連載されるようです。


とりあえず、この喪失感から救われました。

RE:も追っかけます
{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 60

84.8 6 SFで記憶なアニメランキング6位
人類は衰退しました(TVアニメ動画)

2012年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (2326)
11684人が棚に入れました
わたしたち人類がゆるやかな衰退を迎えて、はや数世紀。すでに地球は”妖精さん”のものだったりします。平均身長10センチで3頭身、高い知能を持ち、お菓子が大好きな妖精さんたち。わたしは、そんな妖精さんと人との間を取り持つ重要な職、国際公務員の”調停官”となり、故郷のクスノキの里に帰ってきました。祖父の年齢でも現役でできる仕事なのだから、さぞや楽なのだろうとこの職を選んだわたしは、さっそく妖精さんたちに挨拶に出向いたのですが……。

声優・キャラクター
中原麻衣、石塚運昇

Key’s さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

主人公のブラックな所が好き!

まずこの作品は衰退した世界が舞台の
主人公と妖精の話です

主人公がかわいい顔して
意外に腹黒でブラックなジョークを言うところなんて
すごい好きです

それにOPやEDもすごく良かったですし
作画もこの世界に合っていると思います

妖精やYなどの他のキャラもかわいくて
しかも面白かった

投稿 : 2024/05/11
♥ : 87

こなぱんだ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

妖精さんが可愛くて可愛くて・・・・・

このお話、結局人類は衰退したではなくて、しそうでしたねw

一話一話が面白く、癒されるので楽しく見ていました!!

わたしちゃんのキャラが凄く良くて、たまに見せるブラックな部分も最高でした(*´ω`*)♪

妖精さんも可愛すぎて、たまらなかったヾ(*´∀`*)ノ!!!

ただ、各話の時系列が違っていたりして混乱するところもあったりしましたが面白ければ全て良しで見てました♪

終盤でわたしちゃんのブラックな性格が出る理由やらなんやらが全部分かってスッキリ?と見終われた作品でした♪

原作のストックができれば、2期やってほしいです(ノ´∀`*)!!!!

投稿 : 2024/05/11
♥ : 80

PPN さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

妖精さん可愛い((*゜▽゜*))

新旧人類の存在する世界を描いた
ファンタジー作品。
全12話。
原作はラノベ。(未読)


哀れにも衰退の一途を辿る人類と
高度な文明を持つ新人類『妖精さん』
ブラックユーモアをふんだんに盛り込み
この異なる人類の姿を描いた物語です。
ちょっと変わったファンタジーと言ったところw

ブラックユーモアの他にもパロディが多く
笑いを誘うシュールさ。
固有名詞を不使用、ファンタジーを強調する色調の作画
人類を遥かに凌ぐ英知を持つ『妖精さん』の存在など
表現されている独特な世界観。
この2つの要素はオススメできるポイント♪

特に新人類=『妖精さん』という設定は
最近視聴した作品の中でも
ずば抜けた独創力と発想だったと思いますw

この作品の評価の分岐点となり得るのが
時系列のシャッフル。
個人的にはあまり気にならず楽しめましたが…
原作を読んでないと理解に苦しむ点は否めない
ところかと(´∀`;)

主人公「わたし」を演じるは中原麻衣。
この役を完璧にこなしていたように感じます。
ぴったりのハマり役、好演でしたね♪
音楽も作品の世界観に合っていて◎でした♬


ムダにハードルを上げずに視聴すれば
かなり楽しめる作品だと思います(*´∀`*)ノ

日々、新たなジャンル・要素が生み出されている
イメージが強いラノベの世界。
それでもアニメ化される作品は所謂「王道」作品が
多いような気がします。
この作品ように独創的な世界観を持つ良作の
アニメ化、映像化が増えてくれると
王道もより楽しめると思う今日この頃ですw
ん??
おい!誰だッ!!
「フン、にわかが偉そうに」って
鼻で笑ったヤツはッヾ(*`Д´*)/″





《キャスト》

わたし(CV.中原麻衣)
祖父(CV.石塚運昇)
助手さん(CV.福山潤)
Y(CV.沢城みゆき)




《主題歌》

OP
『リアルワールド』/nano.RIPE
ED
『ユメのなかノわたしのユメ』/伊藤真澄

投稿 : 2024/05/11
♥ : 61

64.1 7 SFで記憶なアニメランキング7位
ゲキドル ACTIDOL SCHOOL(TVアニメ動画)

2021年冬アニメ
★★★★☆ 3.2 (103)
265人が棚に入れました
謎の災害・世界同時都市消失から5年世界は混乱の中にありながらも、少しずつ復興を遂げようとしていたそんな世界で3Dホログラムを用いた「シアトリカルマテリアルシステム」を使った演劇に魅せられ光り輝くステージを目指す少女たちがいたそれぞれの思いを胸に今、ステージの幕が上がる

声優・キャラクター
赤尾ひかる、持田千妃来、諏訪彩花、花澤香菜、M・A・O、山本希望、髙野麻美、秋吉あや、佐藤亜美菜、鳥海浩輔、八島さらら、水橋かおり

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

「SFっぽい設定だけ匂わせてる」わけじゃなくて、本当にSFじゃないですか!

第10話まで観終わった時点で、このレビューを書いています。

作中でも言っている通り「演劇」+「アイドル」で「ゲキドル」らしいんですが、そこにSF要素を絡めるという「売る気あるんか?」みたいなニッチな設定と作劇の衝撃作です。

このニッチさから、本作からは多数の視聴者が脱落していると思われますがSFに甘い私は視聴を続けています。

地上波では第1話だけTokyoMXで観ることができて、以後は改めて毎週BSフジ「アニメギルド」枠での放送を追っています。

作中で起きた「世界同時都市消失」という災害やTMS(シアトリカルマテリアルシステム)という演劇用の舞台システム、そしてその一部であるアンドロイド(女性型だから本当は「ガイノイド」)っぽい「ドール」(アリス)といった辺りには元々SF要素を見せてきていた本作ですが、それらは作劇上の「舞台装置」的な設定ではなくて、ストーリーの根幹部分でこの作品はSFらしいということが終盤でわかってきてビックリです。

ストーリー展開に合わせて途中でOPが変わりますが、旧OP「ゲキドル!」はいわゆる「地下アイドル」っぽいいかにも「アイドルグループのテーマ曲」といった感じで、新OPはゲキドルというユニットの物というよりは本当に物語のストーリーに沿った歌詞の曲です。

最初から新OPを聞かせてしまうよりは、確かにこのOP曲切り替えの方が良いと思います。

ED曲は各キャラクターによるキャラソンですね。このED曲を割り当ててもらえている四人が「主要キャラクター」ということなんでしょうか。

「ダンデライオンガール」(守野せりあ)
「キズナ」(各務あいり)
「制服DOLL」(アリス)
「トーキョーロンリーガール」(雛咲いずみ)

※各ED主題歌の背景アニメが、それが直接の原因で本作を忌避する人が出るかもしれないレベルでエロい。

SF設定に演劇要素をどう結末に絡めるのかが終盤の見どころでしょうか。一応、期待して観てみたいと思います。

2021.4.9追記:
最終話まで観終わっていましたが、更新が遅れていました。通じる人には通じるかもしれませんが、そのまんまというわけではないんですけどちょっとオーガス(『超時空世紀オーガス』)を彷彿とさせる最終回でした。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 21

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

だって私には、君がいるから

この作品はオリジナルアニメだったみたいですね。
正月早々、「ゲキドル」の第1話と劇中劇「アリスインデッドリースクール」が放送されるなど、話題性の高い作品だと思っていました。

また、完走後にwikiを見て知ったのですが、主役である守野せりあ役を演じた「ぴ」ちゃん、こと赤尾ひかるさんが2015年に事務所に所属してからの初アフレコ作品だったんだそうです。

ぴちゃんと言えば、「アサルトリリィ BOUQUET」の一柳梨璃を始め、「えんどろ〜!」のユーシャ、「こみっくがーるず」のかおすなど、色々な作品に出演しています。
だから、これが初アフレコ作品と言われると時系列がズレているような気がしてなりません。
それとも、世に輩出するまで5~6年を要する作品だったということなんでしょうか?

個人的には、ぴちゃんの原点を知ることができたのは嬉しかったですけれど^^


―――謎の災害・世界同時都市消失から5年

世界は混乱の中にありながらも、少しずつ復興を遂げようとしていた

そんな世界で
3Dホログラムを用いた「シアトリカルマテリアルシステム」を使った
演劇に魅せられ、光り輝くステージを目指す少女たちがいた

それぞれの思いを胸に
今、ステージの幕が上がる


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

完走して思ったこと…
すご~く難しい作品だったような気がします。

まず、第1話と連動して放送された「アリスインデッドリースクール」ですが、本編とは何の関係も無かった…と思っています。
確かに、本編の出演されている声優さんが演じている、と言う点での共通点はあると思いますが、それ以外の接点は残念ながら見い出せませんでした。

そもそも「アリスインデッドリースクール」は、これまで無印、オルタナティブ、ビヨンドなどと形を変えて何度も演じられてきた舞台作品なんです。
寧ろ、舞台作品としての「アリスインデッドリースクール」がアニメ化されたと考えた方がしっくりするのではないでしょうか。

さて、このゲキドルですが劇場版アイドル作品、或いはアイドル要素を舞台に織り込んだ作品などと考えていると、どんでん返しを食らうことになります。
もちろん、wikiのジャンルも「演劇、アイドル」と記載されていますし、上記の様な要素が無い訳ではありませんが、物語の内容は予想の遥か斜め上をぶっ飛んでいた気がします。

まず、この作品の劇中劇ですが殆どがアリスインプロジェクトで実際に行われた演劇が基になっています。
ですが断片的過ぎて正直良く分かりませんでした。
劇中劇としてハッキリ認識できたのは、「アリスインデッドリースクール」と、物語最後の演目となった「クロノゲイザー」です。

アリスインデッドリースクールは物語の結末まで描かれていませんでしたが、クロノゲイザーは一部ゲキドルのオリジナル要素を含みながら終幕まで描かれていました。
次から次へと明らかになる物語の超設定の連続にビックリ…

劇中劇の設定にビックリしたのではありませんよ。
ビックリしたのはこの作品の物語自体にです。
まるで「STEINS;GATE」を彷彿させるかのような…
あ、同じ香菜ちゃん繋がりだからといって、まゆしーの「とぅっとぅるー」を彷彿した訳じゃありませんからね^^;

個人的には劇中劇クロノゲイザーの顛末は劇中劇以外の部分との構成・バランス共に素晴らしく良かったと思っています。
これで色々持ち直した感がありましたから…
でも少し詰め込みすぎだったかも。
もう少し演者の心情にスポットを当てても良かったような気がします。

オープニングテーマは、「ゲキドル!」と「時の翼 Chrono Geizer」
エンディングテーマは、「キズナ」、「制服DOLL」、「トーキョーロンリーガール」、「ダンデライオンガール」
それぞれアリスインシアターのメンバーが歌っています。
「時の翼 Chrono Geizer」が私のお気に入りです。

1クール全12話の物語でした。
すご~く難しい作品で、キャラデザも似通っていて区別しずらい面もありました。
私としては、ぴちゃんの活躍を堪能できたので満足しましたけれど…^^

投稿 : 2024/05/11
♥ : 15

シャベール大佐 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

序盤から多くの謎がある、SF演劇少女アニメ

謎の災害によって町の一部が消えてしまった池袋を舞台にした、SF演劇少女アニメ。全12話。
物語自体は、主人公である守野せりあが、とあるきっかけからアリスインシアターという小さな劇団に入団するところから普通に始まりますが、作品としては、この世界が置かれている状況や、演劇に使われているなんだか凄いテクノロジーなど、最初からいろいろと謎があって、とりあえず、これが面白くなるのか、まだよくわからない序盤から、すぐに興味を惹かれました。で、その後もずっと観ていったわけですが、結論から言うと、その「なんだかよくわからないけれど惹かれるものはある」という第一印象が、結局最後まで続いた、みたいな感じ。SFとしての大きなストーリーには不明なところがありましたが、劇団の日々の活動を描くようなエピソードも決してつまらなくはなかったですし、稽古や公演などのシーンでも、いかにも舞台演劇というあの独特の雰囲気がしっかり出せていて、退屈することはありませんでした。個人的には、SF作品を観ていて、わからないところがあるというのは、全然珍しいことではないので、これはこれでいいんじゃないでしょうか。また、いちおうアイドル要素もあって、OPやEDなどの楽曲には力を入れていたようですが、物語のなかではそれほど重要な部分ではなかったです。
作画、声は、特に問題なし。音楽は、後半のOP「時の翼 Chrono Geizer」は結構好きでした。
最後まで観終わって、そこそこ面白かったです。アニメ作品として出来が良かったのかどうかは知りませんが、好き嫌いでいうならば、割と好きな作品でした。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 11

52.7 8 SFで記憶なアニメランキング8位
EX-ARM エクスアーム(TVアニメ動画)

2021年冬アニメ
★★★☆☆ 2.3 (125)
328人が棚に入れました
2014年、機械嫌いの高校生・夏目アキラは自分を変えたいと思い一歩を踏み出す。が、突如とトラックにひかれてしまう──。そして2030年。東京港湾部、未知の兵器「EX-ARM」取引現場に潜入した警察・上園美波とアンドロイド・アルマのコンビを、「EX-ARM」No.08を装備した敵が襲う。彼女たちは起死回生を賭け、敵から奪った「EX-ARM」No.00を起動させるが……!?

声優・キャラクター
斉藤壮馬、小松未可子、鬼頭明里、浪川大輔、上坂すみれ、石川由依、八代拓、左座翔丸、小林ゆう、富田美憂、新井里美、遊佐浩二

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

激しく、作画が残念。(ストーリーはわりと面白いですよ!)

== [下記は第1話視聴終了時のレビュー: 以下、追記あり。] ==
事前情報無しで第1話を観ました。

ストーリー初見ですが、サイバーパンク+オカルト風味(?)みたいな感じのお話のようです。オカルト風味は勘違いかもしれませんが。

主人公が事故で長らく眠ってる間に世の中が激変していて、目覚めるとEX-ARMと呼ばれるサイバノイド的なのが裏社会に跋扈するようになり、警察組織もそれに対応するような世の中になっていたみたいな感じのお話のようです。

ストーリーはそんなに悪くはなさそうなのですが、3DCGのキャラクターのモデリングが雑で、かつ中割りとかがおかしいんだと思いますけど動きがとても不自然で、それが気になって仕方がありません。

ED主題歌の背景とかエンドカードを見る限りは元の原作のキャラクターデザインはけっこう良さげなので、これは作画的に外れなアニメ化だなと思いました。

他の要素は今のところは悪くないので、とてももったいない気がします。
== [第1話視聴終了時のレビュー、ここまで。] ==

2021.2.2追記:
第4話まで視聴終了。とりあえずオカルト風味はなしの方向のようです。

え、横須賀って租界になってんの(笑)?

と日本の凋落ぶりを3、4話の前後編で見せつつ、搭乗型ロボット vs アンドロイド(いや、この場合はサイボーグか?)対決というなかなかに魅せる戦闘シーン。全体的に残念な本作の作画の中では、一応頑張って作ったのがわかるちょっとだけマシなクオリティの作画でした。

エルミラの行動規範が「善悪の判断」じゃなくて「主人であるモラウへの忠誠」という辺りがメイドロボの鑑ですぜ!

余談: もうアキラくんが過負荷で熱くなるのはわかっているんだからいいかげん室温で放熱するんじゃなくて、ちゃんとした冷却装置を外付けしてあげて…(笑)。

2021.3.29追記:
最終話まで視聴終了。最後にアキラくんがやったことを考えるとCパートでの日本のダメージ無さ過ぎとかみんなどうやって助かったとか思わないでもないですが、そんなことよりもひたすらに作画面がアウトでした。

キャラクターの表情から何の情報も得られません。ひたすらに作画が残念至極(笑)!

投稿 : 2024/05/11
♥ : 33

ninin さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

ジャンプ格差(酷評注意)

原作未読 全12話

交通事故にあった主人公は、目が醒めるとEX-ARMという様々な能力を司る兵器とされました。他にもあるEX-ARMを使って悪事を働く犯罪組織に対抗する警察内組織EX-ARM対策室と対策室に協力することになった主人公とが戦いを描く作品です。

物語は最後まで描かれていました。(原作未読なので分かりませんが、かなりのハイペースだったようですね)

お話は面白そうでした。

ですが、作画が圧倒的にクオリティが低かったです。一昔前の3DCGを観ているようでした。

特に顔の表情にあまり変化がないので、全く感情移入ができません。

3Dと2Dキャラが一つの画面に収まっていたのも違和感がありました。

緊迫感のあるシーンも台無しです。ちょっと笑ってしまいました。

アイキャッチが原作絵だったので、さらに本編の同キャラとのギャップがありました。

よくこれで集英社がOKしましたね。

完走した方も少ないと思いますが、私はネタとして観ていました。最後まで作画は1話のままでしたね。

それでも声優さんは頑張っていました。

オススメはしませんが、1話観て判断されるといいかもしれません。

OPはAIRFLIPさん、EDはDizzy Sunfistさんが歌っています。

最後に、ジャンプ作品でアニメ化して恵まれている作品と恵まれない作品の差が大きいのはなぜでしょうね。
先日終わった「約束のネバーランド」も2期は酷かったですし、色々な事情があるとは思いますが、原作者・原作ファンの方々の気持ちを是非考えてアニメ化してほしいですね。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 18

scandalsho さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

集英社は制作会社を訴えるべきでは!?

原作未読。最終話まで視聴。

別に全編CGの作品を否定するつもりはありません。
過去に、全編CGの作品でも高評価を得ている作品だっていくつもあります。
私も「けもフレ」とか「宝石の国」とか大好物ですし・・・。

それにしても、この作品のCGはひどすぎる。
物語は面白そうなのに、CGが酷過ぎて純粋に楽しめない。
評価が難しい。

物語良し、声優良し、音楽良しなのに、作画が最低評価。
結果、☆の評価の平均値はさほど悪くないけど、実はひどい出来の作品と言う矛盾が生じてしまう。

だけど、あにこれの評価ではこうなっちゃうんですよね(笑)。
真面目に評価すると、ね。
オール1.0で評価する方法も悪くはないと思うけど、私はそうしない方針なので(笑)。

どちらにしても、人気作を台無しにされた集英社は、制作会社を訴えても良いレベルの駄作です。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 17
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