ズートピア(アニメ映画)

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「ズートピア」

よみがな:ずーとぴあ

上映開始時期:2016年4月23日

★★★★★ 4.1
物語:4.1 作画:4.3 声優:3.9 音楽:3.9 キャラ:4.1
総合得点 68.5
感想・評価 84
棚に入れた人 505
ランキング 801
体の大小や、肉食か草食かに関わらず、動物たちが平和に共存する大都会ズートピアを舞台に、夢を信じる新米警官のウサギ・ジュディが、夢を忘れた詐欺師のキツネ・ニックと共に、ズートピアに隠された驚くべき事件に挑んでいく姿が描かれる。(アニメ映画『ズートピア』のwikipedia・公式サイト等参照)

このアニメの感想・評価 84

2017.01.19 22:07 時金の評価 | 観終わった| 47が閲覧 ★★★☆☆ 3.6 評価対象: ズートピア(アニメ映画) 物語 : 3.5  作画 : 4.0  声優 : 3.5  音楽 : 4.0  キャラ : 3.0

隙がない脚本!でも、だからこそ予想が付きやすい展開。それでも魅せる話と伏線の回収に感心してしまう♪必見です!

ウォルト・ディズニーのオリジナル3DCGアニメーション映画。
108分。Blu-rayにて鑑賞。


【あらすじ】
哺乳類が言葉を話し、知恵を持つ架空の世界。
大小さまざまな肉食動物と草食動物が共存する巨大都市「ズートピア」が主な舞台。

"夢を信じる"ウサギの新米警官ジョディ(主人公)が
"夢を忘れた"キツネの詐欺師ニックとともにある事件を捜査することに。


【はじめに】
最初に、断っておきます。

この作品が「差別と偏見」を取り扱っているのは明白です。
ですが、私の場合、(大切なことを取り上げているから)評価が高いとか、
メッセージ性があるから高い評価をする、
という評価方法を取っていません。

(私の場合)アニメはエンターテイメントであり、楽しんで見れることが大事。

純粋に「ストーリーが楽しめたか」「世界観や設定が面白いか」
「キャラクターに感情移入できたか」という観点で評価しています。


この作品、私が感じたのは「面白い!」よりも・・・「よくできている!!」・・・
いや「出来過ぎ!!」という位に練りこまれた展開!!

感情移入するどころか、感心してしまうという事態に ^^


◆動物の擬人化というより、if(もし)哺乳類が知性を持ったらという点が興味深い!!

この作品、人間が全く登場しません。
「人間のように暮らす動物の世界」「動物を擬人化した世界」と紹介されています。

ですが、単に「人間を動物に置き換えた」というより、
人類の起源であるホモ・サピエンスが誕生せず、
数千年の時を経て、哺乳類が2足歩行をし、言葉を話し、知恵を持ち、
現実の人類のような文明を持つとどうなるのか。

というif(もしも・・・)世界を見せてくれます。
#ホモ・サピエンスに近いチンパンジーも登場しないですしね。

このif設定をとてもリアルに"さもありなん"と腑に落ちる描写しています。


数千年前、哺乳類は弱肉強食の世界で、
草→草食動物→肉食動物という食物連鎖があった。

が、今やすべての哺乳類が知恵と"理性"(←これが大事)を持ち、
文明や社会性を身につけ、法律まで作り規律を持つようになった世界で、
肉食動物と草食動物の野蛮な争いを止め、共存する道を選択した。

単に哺乳類だけの世界、物語というのではなく、
哺乳類が何千年もかけ進化した場合、どのような世界になるのか。

その結果、生まれた理想郷が巨大都市「ズートピア」なのです。

ということを想像してしまうような世界観なのです!!
#あくまで私の個人的な感想です。


◆世界観と設定が緻密で、架空世界なのに説得力がある!!

そんな歴史や背景を考えてしまう程の想像力を掻き立てられる要因が、
考え抜かれた舞台設定と、登場する動物たちの行動(動作)。

現実の哺乳類を相当リサーチしたと思われる、
動物の行動!!(数千年たっても特徴は変わりません!)
動物の生活環境!!(数千年たっても適正な環境は変わりません!)

これがもう、とても緻密で、架空世界なのに、とてもリアリティがあります♪

これぞ、アニメーションの成せるワザ。
動物の世界と言う今まで見たことのない世界を全編通じて見せてくれます。
とくに序盤は映像を見るだけでワクワクします♪

この世界を見るだけでも、見る価値がありますよ♪


◆ストーリーは、そつがない分予測しやすい。が、伏線と回収がお見事♪

ストーリーはよくある王道路線。
分かりやすいほどの「差別と偏見」を取り扱っています。
#私の場合、ちょっとベタ過ぎて古臭さを感じてしまいました。

「差別と偏見」をメインテーマにしながら、
動物物、刑事物、バディ物、
コメディ要素に、ミステリー要素も入っています。

沢山の要素を入れながら、ストーリーはとても分かりやすくなっており、
反面、展開の予想をしやすくなるのは仕方ないのでしょう。

それよりも、本当に無駄なシーンがない、
無駄な登場キャラクターがいないのでは?と思う程、
きちんとストーリーに絡ませてくるのはお見事というか感心してしまいました ^^

ぜひ、じっくりと見て下さい。


◆勿論、必見です!!

一つの作品として、作画、音楽、脚本、は世界最高レベルで、
誰でも(どこか)共感できる大切なこと、が描かれおり、
完成度の高い作品になっています。

一見の価値ありです♪


【レビュー】
※ここからはネタバレ全開です。

{netabare}◆中盤の主人公ジョディの記者会見は秀逸

ジョディが行方不明の動物を見つけ、記者会見するシーン。

ジョディは幼い頃から、ウサギらしさを親から言われ、
警察学校でもウサギが警官になれるわけがない、とばかりに扱われ、
念願のズートピア警察署(ZPD)へ配属されても、あからさまな差別を受ける。

そんな状況下で、警察が手がかりすら掴めなかった行方不明事件を解決。

ヒーロー誕生の記者会見かと思いきや・・・
差別と偏見の被害者だと思っていたウサギのジョディが、
自ら偏見発言をしてしまい、それが大々的にメディアに取り上げられてしまう・・・

それも記者の質問に"真摯に応えよう"と、思ったが故の、コメント。
#舞い上がっていたとは言え。

この差別を受けていたジョディが、意図せず、ふとしたことで差別してしまう、
"あるある"どころではなく、充分ありえるシチュエーションにシビれました。

必ずしも強者(肉食動物)が弱者(草食動物)を差別するばかりではなく、
誰もが差別、偏見をしてしまうことがある。

とても身につまされる、自分も気をつけなくてはならない、
ある意味、怖いシーンでした。


◆動物の世界がワクワクするほど楽しく素敵。

「はじめに」でも書きましたが、とにかく動物の世界が見ているだけで楽しい!!

登場するほ乳類の、種別ごとの骨格まで意識しているかのような
動物個々の動きの描き分けが見事で、本物の動物がそこにいるかのよう。

列車に乗り、ズートピアへ向かうシーンは、序盤の一番の盛り上がり。
#列車には、小動物用のドアが!!細かい!!

ガゼル役のシャキーラが歌う「Try Everything」をバックに
ズートピアに様々な哺乳類が住んでいることを伺わせる環境が。
冷房、暖房、スプリンクラーを使って生活環境を作っている?!

中心部はとても近代的。
ジョディが列車から降りてからのシーンは、まさに多様性!!

水場を好むカバは、水路を通ってきていると思われる、水切りシーン。
レミングは小さい通路を好む様子。

ジュース販売店では、背の高いキリン用の高さに持ち上げる装置がある。

「共存社会」とは、どこかの種族が我慢をするのではなく、
どんな種族でも不自由なく、ストレスなく生活できる環境。
これぞまさに多様性、ダイバーシティ実現社会!
ということをわずか数分の作画だけで示してくれました。

正にこれぞアニメーションの力!!


◆次第に見えてくる闇

と、存分に(もっと見ていたかったが^^)、ズートピアの共存社会インフラを見せられ、
肉食動物と草食動物という大きなくくりではなく、様々な種類の哺乳類が、
平等に生活しているのだと思いきや、雲行きが怪しくなっていく。

ジョディは警察へ行くと、署員は肉食動物ばかり・・・
ズートピア自体は共存を推進しておきながら、
職業別に見ると、明らかに動物の種別が片寄っているという事実を見せられます。

レミングの銀行員、免許センターのナマケモノ
そういえばジョディの両親は農家。田舎も都市でも同様だったのです。

ズートピアの掛け声は良いが、実際は差別と偏見が内在しているのです。

この様子を説明セリフではなく、作画だけで見せていく様子は秀逸でした。


◆この世界の話をもっと見てみたい。

ここまで完ぺきに作り上げられた世界。
「偏見と差別」にこだわらなければ、いくらでもドラマが作り出せそうです。

刑事物、バディ物であれば、色んな事件を取り扱うことができそう。

ズートピアは12のエリアに分かれている設定ですが、
今回見れなかった世界も見たい!

また、この世界独自の社会問題という観点でもドラマが見たいです。

・人口問題(食糧問題)
 肉食動物が草食動物を食べないということは、食物連鎖がなく
 草食動物はドンドン増えていくことになります。
 そこで起きる問題は、食糧問題。雇用問題。

 計画性があるなら、出産制限をかける必要があると思うのですが、
 ジョディの出身地の田舎町は、爆発的な人口増加をしているようです。
 #ジョディがズートピアへ行く列車に乗るとき、看板の人口が
 #凄い勢いでカウントアップ中でした。


◆主人公ジョディが良い子のようで、自分勝手に見えました・・・

ウサギのジョディは希望にあふれ、努力家で前向きなのは良いのですが、
正直私は感情移入できませんでした。(すいません)

まず、世間知らずで自分勝手な所です。(主人公ならよくある設定ですが^^)

警察署配属初日、駐車違反取締を命じられる。
確かに明らかに差別していますが、
新人初日から重大な仕事を与えられる方が(日本の場合は特に)ありえません。

駐車違反も警官のちゃんとした仕事であり、
誰かがしなくてはならないなら、新人がするのが当たり前なのでは??

ということを誰も、ジョディに諭すシーンがなかったことが残念です。

それこそ、駐車違反取締という仕事に対する偏見ではないですか?
#やる必要のない仕事を押し付けられていたなら別ですが、
#現に200枚も切符を切る程の違法駐車があったわけですよね?


次に、ジョディが警察を辞めたシーン。

ボゴ署長が親身になって慰め、かばってくれているのに、
肉食動物が危険視される風潮を正そうとする努力すらせず、辞職・・・
#この役を歌手のガゼルがやる・・・

故意ではないにしても、肉食動物"全員"を危険視する流れを作ったのはジョディ。
一瞬、仲裁に入っているシーンが見受けられましたが、
せめて、もうワンクッション、例えば、もう一度記者会見をして、
なんとか誤解を解こう(でも、世論は動かせなかった・・・)
という見せ場があってもよかったのかと。


最後に、事件の真相を掴んだ後。

ジョディが田舎へ帰って、「夜の遠吠え」の正体に気付く。
でも、事件解決の最初の頼りにするのは、警察(ボゴ署長)ではなく、ニックなのです・・・

ジョディ警察辞めたのですよね?なんの権限で捜査するのですか???

#分かりますよ。バディ物だし、「夜の遠吠え」の手がかりを負うのが
#球根を盗んだイタチのデュークのことを知っているのがニックだというのも ^^

でも、しっかりラストはボゴ署長達警官がかけつけてくれるし・・・

なんともジョディは、自信過剰で、自分一人(+ニック)でなんでも解決できる
自分勝手なキャラクターに見えてしまい、感情移入できませんでした。


◆もう一つ残念なのがラスト

ラストも、ニンジン、ブルーベリー、
OPであった9歳のジョディが演劇で見せた演技が伏線になり、
使ったというのは理解できるし、演出、上手いと思います。

が、銃を撃った瞬間、落ちが予想できたし、
もうひとひねり欲しいと言うと贅沢でしょうか・・・^^

単に、「夜の遠吠え」の真相を暴き、黒幕を暴くだけでなく、
肉食動物(だけ)が危険なのではないということを示してほしかったと思います。


例えば、「夜の遠吠え」を草食動物(羊とか)が撃たれて、
肉食動物だけでなく、草食動物でも狂暴になるのだということを
住民に見せる、TV中継される、とか。

ジョディが狂暴化した誰かに襲われ、それを肉食動物が身を挺して守るとか。
まずニックが守って、傷を負い、
もうダメだと言う瞬間に、ボゴ署長が体を張って助ける、とか。

両方とも"ベタ"ですが ^^



【おわりに】
色々書きましたが、単発映画としては、かなりレベルが高いです。

作画や音楽はもちろん、世界観や設定、哺乳類の描写は最高です。
ストーリーもソツなく作っているがゆえに、完璧がゆえに、
ちょっとしたことが気になったり、見終わると、
あれ?考えさせられたけど、話としてはそれほど盛り上がらなかったな??

というのが正直な感覚です。
ま、この作品、育った環境、国、にかなり左右される気がします。


それにしても肉食動物は食事はどうしているのでしょう??

ウサギがニンジンを食べていたのだから、肉食はやはり肉を食べるのですよね?
食用の動物がいるのかな??

生物学的に言うと、肉食動物があれだけの身体を作り上げ、保つためには、
エネルギー効率の高い"肉"を食べなくてはなりません。

ま、夢を壊すようなつっこみをしてはいけませんね ^^

いや~~兎にも角にも楽しい世界でした♪
{/netabare}

 サンキュー(19)
2016.12.06 16:01 MDOの評価 | 観終わった| 71が閲覧 ★★★★★ 5.0 評価対象: ズートピア(アニメ映画) 物語 : 5.0  作画 : 5.0  声優 : 5.0  音楽 : 5.0  キャラ : 5.0

95点。ディズニー映画に対して評価が低いのは、ここがヲタクの巣窟だから。

ズートピア。92点→95点。
人にオススメしたいレベル。

観れば見るほど点数をあげたくなる。

ニック(狼)、好きだ。

ディズニーは、ランドやシーもそうだが、映画もレベルが高い。
老若男女楽しめるようにしているので、やや子供向けな部分があるのは否めないが。

このようなヲタクの巣窟の場所だと評価が低くなるのもうなずけるが。
実際、楽しいですよ。
ちょっぴり残酷なシーンもあるけど、子供でも行ける。大人でも楽しめる。
俺はアニメヲタだと思っているが、やっぱディズニー作品は頭一つ飛び出てると思う。
万人向けであることはここに宣言しよう。

中盤からは、ヴィランズ(ディズニー世界の悪役)が誰かを推理する楽しみもあります。

また、見終わった方にはズートピア考察で、白人・黒人考察や多数決、ミスリードといった角度での楽しみがあります。これはすごい!


あと。3Dで見たんだけどさ。スゲーです。
自宅で3Dディズニー。これ最高。


2Dは「ながら観」にも最適。
集中してみたいときは3Dはとてもいいです。

 サンキュー(2)
2016.12.01 08:04 NANAの評価 | 観終わった| 55が閲覧 ★★★★☆ 4.1 評価対象: ズートピア(アニメ映画) 物語 : 4.5  作画 : 5.0  声優 : 3.5  音楽 : 4.0  キャラ : 3.5

楽しい映画。でもハードル上げ過ぎたかも…

評判が良くて気になっていたのですが、ようやく視聴しました。
これぞディズニー、愉快なキャラクターや近未来都市の世界観、テンポの良いアクションとストーリー、子供から大人まで楽しめる映画ですね。
キャラ造形はクオリティが高いし、街も細部まで作り込まれていて見る人を飽きさせません。あと、背景のCGっぽさを抑えた色合いが綺麗でした。(井上直久さんの絵を思い浮かべました。)

ストーリーはわかりやすいけど、少し説教臭く感じました。最近のディズニーはインサイドヘッドと言い、教育的要素が前面に出ている作品が目に付きますね。
まあ、でも楽しむには十分な出来。
それよりも、わかりやすいストーリーでありながら表面的な部分しか伝わらず、深く考えさせられるまでは至らなかったのが残念。
差別問題を扱っているのはわかるけど、結局この映画で何が言いたいのか分からなかった。悪者捕まえてめでたしめでたし。偏見は良くないね。夢を諦めずに頑張ろうね。仲間っていいね。自分の感性が鈍いのかもしれませんが、それ以上のものが伝わらないと言うか、全体的に薄っぺらく感じてしまいました。

唯一リアリティを感じたのは、ジュディが悪意なくニックを傷付けた時。自分では差別を否定しておきながら、無意識のうちに差別している。差別の根底にあるのってそういうところだよね。綺麗事言ったって直せない部分は誰にでもある。それを描いておいて、結局有耶無耶に終わってしまった気がする。まあ最後はハッピーエンドにするしかないのだけど。

監督談では、当初はニックが主人公の予定だったらしい。でも、それだとネガティブで映画のイメージが暗くなってしまうから変えたんだよね。要するに万人受けする方向に転換したと言うわけ。でも、そのせいでテーマがぶれた気がする。

と言うか、自分がアニメに求めるものが間違っているのかも…。楽しくて面白ければ良し。映像も完璧。
でも、何か物足りない。ハードル上げ過ぎたのかな?

アニメではないし差別問題を扱っているわけではないですが、一緒に借りたロバート・ゼメキス監督の『ザ・ウォーク』の方が夢や仲間や師弟愛まで感じられて満足度高かったです。他人が認めてくれることだけが夢じゃないんですよね。


2016.12.1 追記
解せなかったので、再度視聴しました。
映像は文句なし、ストーリーもそつがなく設定も細かいし、アクションシーンや小ネタも満載。とにかく、細部まで手が混んでいて贅沢な映画だなと。(お金あるなー)

なのに何かが足りない。心に訴え掛けてくるものがないんです。アナ雪やドリーで感じた鳥肌が立つような胸が熱くなるような、ぐいぐい引き込まれていく感覚がない。
前評判でハードルを上げすぎたせいもありますが、自分の場合感動の度合いが大きく評価に影響するようです。完璧に近いストーリーでもあまり惹かれないのはそのせいかも。
以下、完璧に近い映画にさらに注文を付けるという我が儘な意見です。ご了承下さい。

{netabare}
当初の主人公はニックの予定だったということで、意識的にニック視点で見てみました。
確かにその方がわかりやすいかも。ニックから見たら現実を知らず希望でいっぱいのジュディは考えが甘いと思っていたことでしょう。でも、夢を諦めず頑張るジュディに、夢を見ていた頃の自分を重ね、やがて自分を変えていく…そんな感じの王道ストーリーですね。
変化するのはニックの方です。ジュディの存在がニックを変える。
でも、転機となるエピソードがよくわかりませんでした。ニックが過去を語るシーンはありましたが、その前の心変わりするシーンが見当たらなかったのが残念。二人で協力して捜索している間にいつの間にか…ということなのでしょう。

あと、ラストの展開についても結果オーライというか、ニックとジュディの絆が実感として伝わりませんでした。ジュディがニックを傷付けた後、二人には乗り越えるべき課題があったわけです。台詞で謝ったり、問題を解決することでニックの汚名を晴らし償うという描き方でしたが、本質的な部分は乗り越えてないような?これ、見せ場にもなり得る気がするのですが…
あくまでも個人的な感想ですが、アナ雪では姉妹の絆が、ドリーでは親子の絆が真実として実感出来たのです。この映画にはそれがなかった。

例えば、ニックが撃たれた時の銃が本物で、ニックがジュディに襲い掛かる。でも、ジュディはニックを信じて逃げずにいる。ニックはジュディを傷付けないために自分を傷付ける…とか。ベタですかね?(そう言えば好きなアニメでそんなシーンがありました。)
でも、それくらいやってくれたら二人の絆で差別の壁を乗り越えたと実感出来たのですが。(もちろん、社会にはびこる差別が解消されたと言うわけではないですが、少なくとも二人の間の垣根はなくなったと実感出来たはず。)

何でもかんでもお涙頂戴を入れれば良いといういう訳ではないですが、一番大事な部分が疎かになってしまった気はします。
でもまあ、かなりハイレベルな要求ですので。(^^;;
{/netabare}

 サンキュー(10)
ネタバレ
2016.11.08 01:19 jujubeの評価 | 観終わった| 41が閲覧 ★★★★☆ 4.3 評価対象: ズートピア(アニメ映画) 物語 : 4.5  作画 : 5.0  声優 : 4.0  音楽 : 3.0  キャラ : 5.0

実質は差別問題に切り込んだ大人向け作品

まずヒロインうさぎが夢の大都会ズートピアに初上陸した描写がカラフルで活気ある街を表現していて一気に世界観に惹き込まれた。
各サイズ違いの動物達が一同に快適に乗れる、一風変わった素敵な長距離列車へと飛び乗り、ヒロインは希望の街へ。
警察官になって初めての勤務地へ赴く、ヒロインの期待と高揚感を乗せて、軽快な主題歌をバックに次々と四季折々の街を追い越して行く様は疾走感がとても気持ちいい。
その辺の描写と音楽の組み合わせと使い方はさすがディズニー、お手の物だね!

あー制作費に予算があるっていいなあ。この無尽蔵な街のキャラクター達も一つ一つモデリングして個別に動かせるんだもんなぁ。
しかも絶妙に人間ぽい動きだけに限らず、個別の動物らしい動きや表現を加えつつ出来るって脱帽!

そしてこの作品が世間的にも高評価の訳はもちろんストーリー!
OK、記者会見のところで終わってたら、それはいつもの子供向けディズニーの域を出なかった。悪いけど、アナ雪はここまでのレベルだ。
ズートピアが他より突出できたのはまさにここからが肝心、
ヒロインうさぎの初金星☆お手柄記者会見で、ちょっと舞い上がって言葉選びを間違ってしまったが故に、マスコミの上げ足取りに引っかかり、黒幕の思惑通り誘導されたのか肉食動物と草食動物との街を二分する種族対立へと街を一変させてしまうことに。それも少数の肉食動物が逆差別される方向へ。
描かれてないけど、黒幕が記者買収を裏でしていたとしてもおかしくないし、現実はもっと汚いやり口もある。
その中でもいたずらに人民の恐怖心を煽るマスコミが、あたかも正論かのように世論を誘導する様は皮肉過ぎて嫌らしい。
そもそも一見うまく行っていたグローバリズム世界=ズートピアも、体格で圧倒的に勝てる肉食動物が支配しているかのようで、草食動物それも体格の小さな者は侮られ、下に見られてきたという背景がある。そりゃ彼らにも鬱屈が溜まるのも無理からぬことだ。
さらにキツネは肉食動物だが、種族的なイメージから偏見の常態から逃れられずにいる。常に異種族間の共存繁栄を謳うこの世界にも実際は偏見は無くせてない、理想郷ではさらさらない。まさにアメリカに横たわる現実の投影である。
※ネズミのマフィアボスの事はスピンオフで半生を知りたいものだ。

せっかくなりゆきでも抜群のコンビネーションで事件解決によってお互い分かりあえたかに思えたキツネの相棒にも記者会見のことで誤解され、決定的に失敗をして落ち込むうさぎ。
人生に挫折して警官も辞め、田舎の実家へ失意のトンボ帰り。
どん底の中、事件解決の糸口を見つけてからの終幕まではまさにフルスロットル。

ストーリー展開は少々都合が良すぎるくらいだが、序盤の伏線と各キャラが過不足なくまとめられてて、本当に無駄が無い。まさに西欧的合理主義。
惜しむらくは物語の余白が余り無いことくらいか。
そうは言っても、全体的にテンポが良すぎてこれなら子供でも飽きずに鑑賞できるだろう。

キャラ立ちとしては、
うさぎとキツネの化かし合いならぬ掛け合いが絶妙で良い関係性だ。異種族間とはいえここまでの信頼関係が出来たなら2人が恋に落ちても良いのではないかと思うが、作中では相棒止まり。そこはアメリカ人が本能的に嫌なのだろうか。実際には白人、黒人、アジアンと人種で固まって過ごすみたいに。
子供にも異種族間恋愛を説明する時のハードルが高いかもね。キャラ付けのために擬人化ならぬ動物化してるんだし、種族が違うって色々とどうなるの?と。
次にディズニーが今作を超えようと思うなら、真剣に異種族間恋愛を取り扱ってみてはどうだろうか。

まあ今作はただ動物化するだけじゃなく、その動物だからこそ、それぞれ役割に意味があるところが良かった。
ディズニーは今までただ可愛い動物が画面に居れば良いていう節があったから、人間がやってることを単に動物化させて余計子供騙しに拍車かけてたけど。

あと署長の掌返しが熱いw
ヒロインうさぎには、謝罪の言葉くらい欲しかったかな。

ネズミは上記に書いた通り、気になるキャラだけど、
冒頭に居た赤ちゃん真似の上手いキツネ?は何なんだw気持ち悪いぞ。

世間で偏見に晒されてきた相棒のキツネは、幼い頃に傷つけらても消せなかった正義感と、根の優しさで、うさぎの後押しもあって警官になったのが本当に嬉しそうで良かった!これで名実共に相棒に‼︎

後はなんだかんだまた矛盾を抱えながらも大団円を迎えてフィーバーする街の様子がエンドロールに。
あーアメリカだわー。ラスベガスかニューヨークかって雰囲気かよ、ノリノリだね。
また主題歌がエンディングBGMだけど、本当に合うね。
以上でスッキリENDで満足感の高い作品でした。

 サンキュー(4)
2016.11.06 12:00 血風連あにこれ支部の評価 | 観終わった| 44が閲覧 ★★★★☆ 4.3 評価対象: ズートピア(アニメ映画) 物語 : 4.5  作画 : 5.0  声優 : 3.5  音楽 : 4.0  キャラ : 4.5

予想以上に良かったです

動物キャラの入り組んだ世界で、ポリスメンになる事を目指すウサギ。
だけど、周囲の風当たりは異様なほどに厳しい。
ウサギが警察官だぁ~? 生意気な。成績優秀だかなんだか知らんが、お前は駐車違反でも取り締まってろ。と、こんな風に。
作中、色んな種族が居るわけですが……。
彼らは決して平等という立ち位置にいるのではなく、奴は××だから信用できないだの××なのに生意気な~だの。個人としての落ち度はなくとも種族ゆえに見えない網を張って追い込んでいる。
また弱い立場である草食動物も、腕力では適わないがそれ故に生き抜くための策をめぐらせている。
この辺はアメリカの人種差別というか、黒人白人問題の暗喩を示しているのかな? と思いました。
そういえばオバマは史上初の黒人大統領ですし、彼の登場がこの作品に何らかの影響を及ぼしているのか?とも。

ディズニー映画でこんなに感嘆したのははじめてって思うくらい良かったです。
アナ雪はイマイチ肌に合わなくて途中で眠ってしまうくらいだったんですが、これはかなり感心しましたね。
王道であり社会派としても成立する話で、映像も凄いですし万人にお薦めできる映画だと思いました。

後はアレですね。{netabare}市役所職員がナマケモノなのが地味に笑いましたw
そう、彼ら。言っちゃ悪いんですが、基本的動作が……ね。こういう事ってどこの国でも変わらないんですかね。
この動物が宛がわていたのは、製作者側からの何とも痛烈な皮肉だったと思いますw{/netabare}

 サンキュー(6)

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