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「精霊の守り人(TVアニメ動画)」

総合得点
80.6
感想・評価
1227
棚に入れた
6407
ランキング
436
★★★★★ 4.1 (1227)
物語
4.2
作画
4.2
声優
3.9
音楽
3.9
キャラ
4.1

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☆の総合評価
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精霊の守り人の感想・評価はどうでしたか?

takato さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

攻殻の直後だったので期待したが…。大傑作ではないが良作。

 攻殻のプロダクションigと神山さん、そして音楽は川井さん。攻殻をやった直後にこの面子と来れば神アニメを期待せざるをえない!だった、3話まで見た段階ではその世界観の作り込み具合のち蜜さと丁寧さ、素晴らしい役者さんの名演(辻谷さん亡くなられてたのか…)、神懸かった殺陣シーンが冴えわたていて、その想いを深くされた。


 攻殻と同じく、わかりやすい派手さやカラフルでポップな楽しさではなく、渋さと大人の成熟がある本格派な作品という色が強く、この頃はまだわりとあった2クールアニメというのも嬉しかった。


 ただ、攻殻だと2クールを満たすには十分以上の濃度があったが、本作は正直そこまでの濃度はなかった…。序盤はとにかく緊張感があって良かったのだが、中盤以降は少々ダレてしまった。原作の長編小説という形なら問題ないのだろうが、がっちり原作があると丁寧にアニメ化しようってのがプラスに出る場合もマイナスに出る場合もある。nhkアニメらしい格式の高さはあるが、たまに現れる特異点の如き大傑作ではないかな。

投稿 : 2024/02/26
閲覧 : 304
サンキュー:

6

横比較無用ノ介 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

ラノベ書こうとしている人に見てもらいたい

新ヨゴ皇国の皇子チャグムは、得体の知れないモノにとり憑かれてしまい、恐れを感じた父に命を狙われる。
ニノ妃は槍使いのバルサに用心棒を頼む。
そして、ふたりの逃亡の旅が始まる。

古代と中世の中間あたり、日本と韓国と中国が混ざったような感じ。
だが安易な混ぜ物ではなく、完全オリジナルなファンタジー世界である。
現実に存在したかと思うほど、リアリティがある。
旅先で出会う村人たちの生活も違和感がない。

バルサがいかにも仕事人という感じで、感情を表に出さない。そして強く格好いい。
魔法でドンパチみたいな派手さはないが、十分迫力のあるバトルを展開する。
しかし、戦いは本筋ではない。

幼かったチャグムは少年に成長し、自分の運命に向かい合う。
使命を果たすシーンは、まさに幻想的で、夢のようである。

なろうの素人さんに、ここまでやれとは言いません。
だが、こういう重厚な作品の存在に触れてから、書き始めても遅くはないでしょう。

投稿 : 2022/05/02
閲覧 : 197
サンキュー:

1

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

もっと評価されるべき作品

"精霊の守り人"は、第二皇子の子供「チャグム」を、三十歳の女用心棒「バルサ」がひょんなことから、彼を守るために奮闘する物語です。
NHK大河ファンタジー。

あまりあらすじを書きすぎると、ネタバレになってしまいそうなので、簡単に書くとこんなと感じです。

暗い感じの作品かと思いがちですが、OPのラルクの曲がそれらを払拭してくれています。シリアスですが、明るい内容の作品です。

この作品は、ストーリーがかなり難しいので、作品で出てくる単語は、自ら調べながら視聴しないと、かなり難解だなと感じました。

世界観は、「.もののけ姫」。
チャグムとバルサの関係に置いては、「クレイモア」に似ているなと思いました。

現実の世界と異界の世界との繋がりを描いた作品なだけに、それらの説明が少し足りなかったなとは感じましたが、それ以外の部分はかなり満足できました。
個人的ベスト10に入る作品でした。

投稿 : 2021/08/19
閲覧 : 283
ネタバレ

トリプレット さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

女用心棒がかっこよすぎる

一人ひとりにストーリーもあるし、物語の舞台に伝わる昔話にはロマンがあるし、そして何より登場人物の切ない想いが胸に沁みる、見ては損がないアニメです。

女用心棒が少女のころ、父親が国の策略のために犠牲になって、女用心棒もその口封じのために殺されそうになるが、父の親友に命を救われ、その人に武術を教わる。

父の親友は少女であった女用心棒を守るため、追ってとして遣わされたかつての親友たちを7人も殺めてしまう。

女用心棒は大人になって、父の親友が殺めた7人の魂を救うために、7人の命を用心棒稼業で救うことを決断する。

そして7人目に現れたのが、その国の王様からも魔界の魔物からも命を狙われているその国の王子だった。

女用心棒は命がけで王子を守り、王子はその陰で成長していく。
やがて王子の命が狙われる理由が明かされて、物語の舞台は神話の世界の中に。。。

投稿 : 2021/06/20
閲覧 : 265
サンキュー:

1

人類の宝 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

NHKっぽいな

内容はまぁまぁ
クオリティは当時にしてはかなり高い気がする

投稿 : 2021/04/11
閲覧 : 235
サンキュー:

1

OK! さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

タイトルなし

2021/03/20 終了

投稿 : 2021/03/20
閲覧 : 272
サンキュー:

0

がおー敦煌 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 3.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

小説円盤見返したからの評価を。

原作は メイン 外伝 短編 完全ガイドブック等々あります。
それを読んでからのアニメの感想です。

アニメの物語評価は4.5ぐらいです。全シリーズ総合で4って感じです。

声優もかなりいいので26話構成ですが、どっぷり世界感につかれると思います。

キャラ評価は私は好きでした。もちろんキャラには性格がありますので人間的に合わない人はいると思いますが、私は5を押させてもらいます。

そしてこの作品の一番すごい所が作画です。
ジブリの手書き時代抜かしたら断トツで作画がいいと思います。
表情がコロコロ変わるキャラ達の動きも丁寧に書いていて手の動き体の動きも素晴らしい出来だと思います。

残念なのが音楽です。なんでラルクを使ったのか?確かにラルクに合う作品は多々ありますが、この作品とは全くあってないと思います。断言できます!
EDはあっていると思います。

サントラ&EDがとてもよかったのでただただ残念な結果です。
OPは物語の始まりなので吟味してもろて。

っと評価はこんな感じです。

PS ドラマお前はだめだ。絶対に許さん。

投稿 : 2020/12/15
閲覧 : 208
サンキュー:

2

薄雪草 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

人生と言えるものがあるなら。

いただきを白くする青峰を背に、眼下を遥かにのぞめば
かじかむ頬に、春のきざしが矢のように駆け抜けていく。

体は凜と鎮まっている。
心は熱く火照っている。


いつもの風景だ。

長い荒れ野のおわりに、懐かしい笑顔まで足を延ばしてみようか。

子どもたちが口ずさむナージを招くわらべ歌が、耳に小気味よい。

かわらぬ平穏だ。




母さんのぬくもりを知らずに、いつのまにか母さんの歳になった。
母の振舞いなど無縁の、躁狂にしのぎを削る世界で大人になった。

掌のたこは、包丁よりも短槍のほうがしっくり馴染む。
寝るとき以外は右か左かに触っているあたしの相棒さ。

あかぎれて節くれだった指。
箸だって持ち手に浮つくよ。


それがあたしの渡世のしかたで、それであたしができている。





チャグム。

あんたがあたしの8番目の守り人だね。
あんたがあたしを活かす道で、あたしはあんたに生かされている。


ひたすら、用心棒稼業に明け暮れてきたあたしだ。
因果ってもんがあるとしたら、終わらせるのはあたしだ。

そんなあたしにも、譲れないもんがあってね。

「義理も人情もないようなご時世かも知れないけど、あたしはあたしを恥じちゃいない。それでも大事なもんがあるってことさ。」


自分を捨て、地位も名誉も国も捨てさせた実父がいた。
友情を取り、あたしに全てを与えてくれた義父がいた。


二人のことを思えば
馬鹿なあたしにだって、いくらかのことは分かる。


カンバルに生まれたあたしだけど、そこには、拾うものも、守るべきものも、殉じるってやつも、何一つとして残っちゃいないんだ。


ただね、私の身体には、沁み込んでいるものが一つあって
あんたに教えてやれることは、それだけなのさ。


あたしはまた、因果ってやつを、生んじまうのかもしれないね。





バルサ。

俺が見たこともない世界はいくつもあって、いくつもの見知らぬ道が俺を強くしてくれた。

俺は、それを束ねるに怖れはしない。
俺に見せてくれたバルサのおかげだ。

優しさは、母以上に母であったし
大らかさは、兄以上に兄であった。

バルサが俺に示したくれたものは
父以上に、父でもあったのだ。

俺は、その恩を母に報い、その孝を父に奉じ、その志を民に殉じようと思う。



きっとまた、ナージに呼びかけるよ。
あの旅の仲間たちに伝えてほしいと。

あの日から、ヨゴの未来は創られているのだろうかと。





一介の女用心棒と、一国の皇太子が織りなす魂の邂逅のお話です。


まるで、雪解けの大河をさかのぼり、分水嶺でたがえた魂が
身分も、来歴も、来世にも、睦まぬだろうはずの二つの魂が

信義を深くはぐくみ、大義を激しくたたかわした奇跡の旅の物語です。



わたしには
彼らの、信義への心地がいかほどのものか、ようとして量れません。

どれほどの思いがあれば、大義の価値に魂を奉じられるのでしょう。

得られぬ母性への発露が、バルサをしてチャグムに献じせしめたのでしょうか。

得がたい父性への思慕が、チャグムの近侍たる彼女の矜恃だったのでしょうか。



バルサの宿縁は

100年に一度の天才といわれるジグロによって育まれ

100年に一度に現われるチャンガロ・イムに対峙して

100年に一度にまたがるナユグとサグとを結びつける

幼いチャグムとの奇縁に見出せます。




人生にただ一度きり。

その天のむすびの不思議さに、

精霊の守り人に込められたメッセージ。



大愛の心地に、畏れます。

投稿 : 2020/07/13
閲覧 : 374
サンキュー:

9

ecot さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

NHKのアニメらしい名作

放映当時視聴後、原作シリーズを読み、実写ドラマも視聴。そして、huluで2周目視聴しました。
まず、アニメ独自の設定、ストーリー展開、エピソードが多かった為、原作からの視聴の方はかなり違和感があったのではと思います。そこに引っかからなければ、ハイクオリティな名作です。
チャグムの兄皇子サグムのエピソードは、放送当時から好きでした。サグムは原作ではチャグムと不仲で、それ位しか情報がなかったように思います。アニメではチャグムと仲が良く、王者としての資質に欠ける反面、文官や役人、執政官のような資質を有していたようでした。そんな彼が皇太子という境遇に押しつぶされ亡くなったのは、なんとも切なく感じたのを覚えています。
では、なぜ傑作とまではいかないのか。もう少しテンポのよさが欲しかった。それこそ大河ドラマのような間の長さを感じました。
正直実写ではなくこのアニメの続編として、続きをやって欲しかったです。

投稿 : 2020/06/06
閲覧 : 342
サンキュー:

11

ネタバレ

燐火 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

タイトルなし

5/24~5/25

投稿 : 2020/05/26
閲覧 : 296
サンキュー:

0

ネタバレ

カミタマン さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

安定のNHKクオリティー

率直に面白かったです!

先が気になり話に引き込まれました。

正直言って中華風ファンタジー世界寄りは中世ヨーロッパ風ファンタジー世界の方が好きなのですが,この作品では独特の文字(ヨゴ文字というらしい)がいい感じに世界観を支えています。読めそうで読めない漢字のような文字(西夏文字や契丹文字をけっこう意識して作られていると思います。)まさに,何処か見たことあるような気がするけど異世界という感じです。 {netabare} 実は日本語の仮名文字の音に対応した文字だそうです。ただでたらめにそれらしい文字を書き並べたのではなく,意味があったんですね。 {/netabare}

作画も当時としてはレベルが高いのではないかと思います。

ストーリー的には,バルサの生い立ちに関する話,バルサとジグロに関する8,21,22話が特に好きです。


ただちょっとだけ残念に感じる面も・・・
{netabare}チャグムと再開後のシュガの行動に納得がいかない,同様にその時のバルサの行動も・・・
男の王子が卵を宿し,女のバルサが卵を宿した王子を守る,一般的な設定とは性が逆転している気がするのだが,固定した性的役割意識に対するアンチテーゼなのだろうか?いや,強い違和感を感じるとかではないのだけど重要な意味があって描かれなかった(あるいは自分が感じ取れなかった?)のか原作が児童書なので原作者が児童に固定的な性的役割のイメージを持たせたくない等の意図があっての事なのかそこらへんがちょっぴり気になったので・・・^^;
最も残念な点は,チャグムの成長をもっと深く描いてほしかったという点でしょうか。チャグムがすごい名君になる予感をさせるような,成長をもっと書いてほしかったの{/netabare}が残念に思いました。

投稿 : 2020/05/17
閲覧 : 291
サンキュー:

8

おーいん君 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

正直、こんなに凄いファンタジーに出会えて幸せ

年代も問わず、このファンタジーは子供にも大人にも見てほしい!

この物語は誰にでもオススメできる素晴らしい内容だ。

星空を見て感動できる心を養えるような気がします。

実写も存在するし、何より原作の小説が素晴らしいのだけれど。

短い時間で、作者の描く凄い物語を感じ取れるのはこのアニメが最適かと。



この作品と他のファンタジーと比べたら、こんな感想を私は持ちます。

ジブリ系ファンタジーは、挑戦的・挑発的・古傷が痛む。

ディズニー系ファンタジーは、子供ならではの間抜けさばかり目立つ。

ロードオブザリング系ファンタジーは、埃っぽく、手垢がついている感がする。

異世界転生系ファンタジーは、鳴らない目覚まし時計と思えてしまう。



と、これほどまでに他を圧倒する厚みがあるのです。

日本では無いオリエンタルさがあるけど、郷愁を誘います。

私達が、いつかどこかに置いてきてしまった、水を嗅ぎ、風を感じ、星を見た時に不思議と感じる、生命の鼓動のようなものが、この作品から気づかされるんです。

そして、人はどの年齢においても気づき、感じて、変わっていく。
同様に、時代や世界を隔てていても、人間たらしめるのは心なのだと。


私には残念ながら子供がいないので、不適格な表現なのは正直に申し上げます。

がしかし、あえて言いたい。

子供と何度でも見たいファンタジーだと!

世のお母さんに知ってもらいたい作品です。

投稿 : 2020/05/06
閲覧 : 275
サンキュー:

2

ネタバレ

Y.s さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

最初はあまり期待していなかったが、、、

最近あまり見るものが無くなってしまっていた時に見つけた作品。私は近代の時代風景の作品が好きであり、視聴前まではすぐに切ってしまうだろうと思っていた。しかし私の予想は大きく外れた。ストーリーもしっかりしたものであり、バルサとチャグムとの絆というものが、後半になるにつれてとても強くなっていく展開はとても感動的であった。また、タンダとバルサとチャグムの生活ぶりにはほっこりした。私はこの作品はこれから見てみようか迷っている人にはぜひ見てもらいたい!

あと最後に一言




バルサ、早く結婚してやれ、、、

投稿 : 2020/03/18
閲覧 : 229
サンキュー:

1

DB さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

タイトルなし

性別が逆なんじゃないかと思ってしまうような若干の気持ち悪さはともなっているものの、しっかりとしたストーリーとNHKならではのあまり媚びていない絵、展開などが非常に好感が持てた。

投稿 : 2020/01/02
閲覧 : 196
サンキュー:

1

ダビデ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

感動的でした。

バトル系のアニメかと思い視聴したのですが、物語がしっかりしていて、感動的なアニメでした。
前半の後半はちょっとゆっくりに話が進んでいる感じでしたが、16話くらいから、一気に物語に引き込まれました。

投稿 : 2019/12/27
閲覧 : 320
サンキュー:

9

あや さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

おもしろい!

同じ原作者の獣の奏者エリンは繰り返しのシーンが多くて見るのが大変でしたが、これはよかった!
単純だけどストーリーもしっかりしてて、
それぞれのキャラクターが魅力的でした!

バルサのその後がみたいです!

投稿 : 2019/12/14
閲覧 : 241
サンキュー:

2

ネタバレ

ドリア戦記 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

原作者について

2019/10/05追記

個人的に神山さんの作品ではこれが一番資質に合っていたのではと思っています。
SACでも本筋のSF展開の他、
随所に浪花節的な人情話や道徳観を入れていた神山さんですが
どうしても師匠である押井さんの影響が強すぎた。
押井さんは社会科学的、人間科学的な考察力に優れた人です。
一方、神山さんはどちらかというと浪花節的な人情話の方が
上手い人のように思えます。
師匠の影響に引きずられて個性を十分に発揮できていないのでは
という思いがありました。

まさにこのお話のような、人情話、個人の道理を描く作品の方が
真価を発揮できるのではと思いましたが
SACのように押井さんが作った緻密に考察された世界観の上に
モノを作る方が楽であり、本作品の後半で神山さんが体調を崩した
という噂を聞くと、
やはり文字の世界を映像化するために
文化人類学、比較文化論、社会人類学、民俗学を
一から学ぶのは想像以上に大変だったのだろうという気もします。
神山さんなら続編を作ることでSAC以上の代表作にできると思うのですが
「鹿の王」もI・G制作ですが神山さんではないようですね。
そこが残念です。チャレンジしてほしかった。
「親離れ」するチャンスだったと思います。
ちなみに神山さんも読んだであろうレヴィ・ストロースは
私のようなバカでも読める分かりやすい文章で書かれていた記憶があります。
レヴィ・ストロースが左右「どっち側の人」かという
ひな壇芸人みたいなポジション・トークには興味がないのが私ですが
そんな人間でも読める本を書いた人です。
////////////////////////////////////////////////////////



原作者の著作はほぼ読んでいます。
子供の頃、物語が好きだった人は上橋菜穂子さんの作品は好きだと思います。
乱読癖があったので、子供の頃に出版されていたら
間違いなく手を付けていたでしょうね。
上橋菜穂子さん原作の『鹿の王』もアニメ化が決定されたので
原作者について少々書き加えておきます。

アニメの『精霊の守り人』ファンには余り知られていませんが、
本職は文化人類学者で大学でも教えておられる研究者です。
アボリジニの研究でオーストラリアで
フィールドワークをされていたこともあるようです。
要するに、仕事柄、古今東西の様々な「物語」の型を
知り尽くしている人なわけです。
国が成り立つ時、権力が変わる時、どのように歴史が権力者によって改ざんされるか
人が成長し、老いて死に至る時にその節々で人は何を思い、何を求めるのか
民話、神話を元にした人類幾万年のデータベースを活用してストーリーが展開されます

緻密さ厳密さを重視する海外のファンタジー作家に比べ、
構成にそこまで緻密さはない人です。
イメージの豊富さと発想の柔軟さは群を抜きますがどちらかと言えば大雑把。
例えば、未アニメ化の原作最終章のキーマンとしてヒュウゴという人物が出てきます。
大国によって征服された小国の特権階級であった人物が
怒りと絶望に囚われながら征服した敵の国の宰相を目指すストーリーが外伝にあります。
大国に飲まれる小国の政治権力機構をつぶさに描写し、
翻弄される様は現代にも通じ示唆に富んでいます。
「フィンランド化」のような状況を内部から描かせたら上手いですね。
非常に良く出来た話で、これを本編に入れれば物語の深みは増したでしょう。
(※各国の興亡は高坂正堯氏の著作を一部参考にしていると思います)
でも上手く構成できていない。技巧的な問題ですね。
神山さんは上橋菜穂子さんのエンタメ作家としての
この欠点を何とかしようとして、破綻しかけた節があります。
この技巧的な問題を解決したのが別作『狐笛のかなた』です。
これはやや難があったエンタメとしての技巧的な構成が克服された面白い作品です。

しかし、文化人類学者でもありますから、物語の「型」はがっちりしっかりしているのです。
あまり構成破綻が目に入らない。しかも国や文化、人物造型も1つ1つ細部まで作られています。
元々の基礎が違うというか、そこら辺のアニメ原作者とは別格なわけです。


大雑把の原因の1つは、まあこの人の興味の焦点は「人」にあるからだと思います。
どの作品も、人が人に手を差し伸べ助けることで、
運命が変わり、人生が変わっていく姿を描いています。
困窮した人を放っておけない。
端的に言えば主人公クラスはみんなどこか「お人好し」なんです。
しっかり者の武人バルサも突き詰めれば結局はお人好しです。
友情で人生を犠牲にしたバルサの養い親ジグロも武人でありながら情と仁義を優先した男です。
学者ではありますが、元々は「知」より「情」な人の訳です。
この甘さ優しさが、原作最終章の父と子の命を削った相克の結果に出ています。

とは言え、人それぞれという原作者の考え方の反映でもありましょうが。
嫉妬に囚われる陰湿な人間を真に陰湿に描くことができない欠点もあります。
描写に全く迫力がないというか、まあ根が陽性の人なんでしょう。

しかし、ただ情に流れるのではなく、知とバランスを取りながら、
進む人間を描こうとしているわけです。
原作者はいわゆるバランス型の人です。中途半端とも言いますが。
中間の位置にいるからこそ、知に流れ易い資質の人間が自身の情を
巧みにコントロールできず破綻することを知っていますし
必要以上に人が情に操られやすいことを恐れるか、
情を軽視するかどちらかに偏ることを知っています。
また逆もあります。情に流れ易い資質の人間が必要以上に知を重視するか軽視するか
どちらかに偏ることも知っています。

それぞれの特徴を持つ人の「人の道理」を描くことに興味のある原作者です。
社会機構、政治よりは人、それも個々の違いを持った集団や人を描くことに興味がある原作者です。
アニメ『精霊の守り人』はそうした個々を描いた物語の序章を描いた作品です。

とはいえ、やはり基礎が違いますから政治社会の描写もなかなか面白いですよ。
物語が好きな人にはおすすめでしょう。

※原作の続きは「闇の守り人」「神の守り人」が面白かったかな
闇はバルサの過去がわかる作品
神は現代に通じる経済格差と暴力の問題を描いています。
そこで知に溺れる人物が、人民の為という大義を持ち出して
暴力による革命を志そうとした結果何が起こるか、
人を操ろうとする人間のおぞましさと格差の難しさを良く描いています。

投稿 : 2019/10/05
閲覧 : 382
サンキュー:

2

ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

時代を超えられるアニメ

[文量→特盛り・内容→考察系]

【総括】
世の中はものすごい勢いで変化を重ね、流行り廃りも激しい現代。

そんな中でも不変なもの、普遍なものはあって、この作品のもつドラマ性も、そのひとつなんじゃないかと思います。それが、時代を超えられるアニメ。

古代中国のような、アイヌ民族のような、様々なものが混ざりあった独特の世界観で繰り広げられる物語は、正に大河ドラマ。実写化されるのも頷けます。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
このアニメを観た素直な感想は、「悪人」と「無能」がいないアニメだな~というものだ。

「バルサファミリー」(主人公サイド)は勿論、善人かつ有能な集団だが、一見、敵側のように見える方(帝国サイド)も、善人かつ有能な集団だ。

「シュガ」は明らかだが、前半の分かりやすい敵役だった「狩人」や、「シュガ」と対立する「聖導師」、黒幕のように見える「帝」ですら、主要な人物は皆、善人かつ有能だった。私利私欲にかられる人物はいなく、基本的にチャグムの身を案じ、それ以上に国の未来を案じるという、正しい行動原理の人達ばかり。(普通、このような物語なら権力側が悪人として描かれるが)全員の「正しさ」は良くも悪くもNHKらしく、シリアスな展開のわりにストレスフリーな作風を作っている。

では、「正しい集団」同士なのになぜ対立するかというと、それは「知り得た情報(知識)」に差があるから。

ニュンガ・ロ・イムが良い精霊であると、「自然との対話」により知り得た「トロガイ師」や、伝承により真実が(うっすら)残る「ヤクーの民(先住民)」。それに対して、国をまとめる為に建国史を捏造した「ロタ帝国(移民国家)」との対比は面白く、人間の「業」による弊害を描いている。

とはいえ、それ(建国史の捏造)ですら、国をまとめるため、建国時の混乱を避けるためには仕方のない行為であり、初代ロタ皇帝は、後世のためにちゃんと「正しい知識」を残している。

おそらく、初代ロタ国王も、善人かつ有能だったのだろう。しかし、その「正しい知識」は正しいカタチで伝わらなかった。その原因は、星読達が本来の役割である「知識の追究、伝承」より、「政治」に重点をおいたためであり、やはりここでも、人間の「業」があるべき姿を歪めるということが描かれている。

精霊の守り人の素晴らしさは、トラブルの原因を「個人(突発的な悪人)」のせいにせず、「総体としての人間(人間のもつ欲や業など、性)」にした点だ。だからこそ、普遍的なメッセージとなり、世代を超える作品になり得るのだろう。

文明の発展の為に製鉄を行い、それがナージの個体数を減らし、結果的にはニュンガ・ロ・イムの卵を運ぶことが出来ず、水不足というカタチで人間の文明を破壊しにくる。国の急激な発展と豊かな生活と引き換えに、わずか100年の間に、伝承や自然などたくさんのモノを失ったロタ国の姿は、分かりやすく、現実世界の(自然破壊をする)我々に警鐘をならしている。

しかし、それ(人間が破壊した世界)を救えるのもまた、人間だ。

約束の地で、チャグムから取り出したニュンガ・ロ・イムの卵を運んだナージは、おそらくはチャグムの兄である第一皇子が治療し、自らの死の間際に空に放した個体だろう。そういった、人の優しさや技術が、自然を回復させることもできるという比喩としては、素晴らしい演出だったと思う。と同時に、「人の思いや成したことは、死してなおも残るものである」という、本作のテーマにも合致していて、伏線の回収としても見事だったし、「弟思いの優しく聡明で、しかし、体が弱い為に、国の為に何も成すことが出来ぬ後悔の中で死んでいった第一皇子」が、結果的に(人知れず)救国の英雄となるという筋書きは、単純に英雄譚として感動できた。

他にも、この作品の良さはたくさんある。

序盤のチャグムが「なぜ寝るのにお金がかかるのか」という疑問をもつなど、「浮世離れした環境で育った皇子」の思考をきちんと具現化し、作品に取り入れるところなど、原作者の高い技量が伺える。

とりあえず異世界にとばされて、何の葛藤もなくウハウハハーレム無双をさせることを小説だと言い張る自称小説家の方には、(同じくファンタジーを扱う身として)良いお手本にしてほしいとすら思う。

バルサがチャグムに、「どうしても母の元に帰るのならば、自分を切ってから行け」と言ったのに、いざチャグムがバルサを切ろうとすると、ビンタ一撃わ食らわし、「親に刃物向けるなんて、どんな了見だ!」と一喝。実に感情的で矛盾してて強引で、でも深い愛情に溢れていて。どうしようもないくらいに「人間」だった。

とりあえず異世界でたくさんのチョロインに囲まれているのに、鈍感の一点で誤魔化しハーレ(以下略)w

とまあ、とにかく人物描写もイチイチ細やかでリアルだった。作画も安定して綺麗だし、タンダとバルサの恋愛物語とか素敵だし、最終話の「正門はくぐらせない」とか素敵過ぎるし、小説原作らしく、余白を想像させる会話も、リアルで良かった。地味ながら名作級だったと思う。

勿論、難点もいくつかはある。

終盤、やや作画が崩れたり、ラストバトルのショボさは大分マイナス要因だった。何より、25話で、ニュンガ・ロ・イムの卵が複数あった(子熊が宿していた)ことが明らかになり、シュガ(だったかトロガイ師)だったかが「予想はしてた」というクダリは、本当にダメ。

食物連鎖、弱肉強食的な自然の摂理を表現したかったのだろうけど、だったら、チャグムは王宮で優雅に暮らし、あのクマやその他の「精霊の守り生物」を発見、保護し、約束の地へ連れていき、ラルンガに腹を割かせて卵を取り出せばノーリスクで万事OK! なのに、「精霊の守り生物」を探す素振りすらないのは不自然だし、これではチャグムの悲壮な決意や、バルサ達の旅は意味を失ってしまう。

ここまで丁寧に丁寧にストーリーを進めてきたのに何で? と思ったら、多分アニオリ設定。いや、素晴らしい原作なんだから、それを信じて守ってよと言いたい。後半は、監督が体調不良だったらしいので、それも響いたのかな? ワカラナイけど。

まあ、今回アニメ化されたのは、長い「守り人シリーズ(全10巻)」の、僅かに1巻分にしか過ぎないので、後は原作で楽しめってことですね。
{/netabare}

【視聴終了(要約バージョン小盛りレビュー)】
{netabare}
シリアスで重い作風ながら、「無能」と「悪人」がほぼ登場しないので、ストレスを感じずに観られる。

それでも事件が起きるのは、人間のもつ「業」のためであり、「悪人(個人)」が突発的に起こす事件ではないだけに、普遍的なメッセージとして伝わる。自然破壊など、考えるべき点も多いが、同時に、救いのある物語であった。

最終盤になり、作画、展開の面でやや不満はあるのもの、総じてレベルの高い作品で、原作者の力量が伺える。全10巻の中の1巻をアニメ化しただけなので、残りの原作も読みたいな。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目
金があったらどこでも同じ生き方をする。なければ、そこに合わせた生き方をする。バルサ、行動理念が高潔で、しかし現実的で、格好良いキャラだね。

2話目
チャグムが、ガチ王子なんだね。金を使う時期の指定とか、いちいち細かくてイイね。

3話目
ず~っと暗い映像で、ドラマを演出。

4話目
ババア強しw 幻だったか。腹をすかしたことがない、王子。即答。碑文の間、ちゃんとした鍵だな。

5話目
小説原作だけあって、説明が少なく、台詞も行間を読ませるものになっているね。

6話目
追っ手をまくのに、死んだフリは基本だね。

7話目
帝も一応、傑物なのかな? 寝たのは自分なのになぜ金を払うのか、という疑問w チャグムの成長。

8話目
バルサも元王族だったのかな。チャグムは、気づいたかな?

9話目
タンダとシュガの邂逅。どこかで共闘しそうだね。

10話目
チャグム、お前、虎だったのか、的な(笑)

11話目
チャグムとかバルサとか、ガンガン本名を言うのもね。

12話目
ロタ人って、ロシア人? 騒ぎを大きくしたけど、チャグムの男気を守ったバルサ。

13話目
業だけを切った。鍛冶屋の話の伏線回収ね。

14話目
建国記が捏造というのは定番だしね。しっかりとしたファンタジー。

15話目
ここまで静かな死というのは、アニメでは珍しいね。

16話目
黒子みたいな人(無人)が泣くの、良いよね。正導師も悪い人じゃないんだよね、無能でもないし。敵はもっと根元的なものなんだろうね。速読術&記憶術。これ、バルサを殺す必要なくね?

17話目
これ、王室と協力しながらいけないか? 不信感かな。シュガの弱さ、リアル。

18話目
古き村。話は悪くないが、このペースでちゃんと完結するか不安にはなる。

19話目
この100年で失ったものか。文化や伝承だけじゃなく、自然など。

20話目
親に刃を向けるなんて、どんな了見だ! 理由がないのが良い。ダメなものは、ダメ。シュガ、良いな。

21話目
昔話。重みがある。命を奪うことの意味を教えたわけね。

22話目
タンダ、フラレた(笑) じっくりしっかり成長。

23話目
トロガイ師の子持ち発言に驚くバルサ(笑) 恋ばなw いよいよクライマックス。

24話目
あの花って、前に酒にして飲んだやつ?

25話目
知と武、両面からの攻撃。ニュンガロイモの卵、複数あるなら、それを見つけて守るのも大切だったよね。チャグムの覚悟。もしかしたら、あのナージは兄貴が治療したやつかも。

26話目
英雄を生きろ、か。役目ね。まだやはり、身分の違いが。右の小路を行けとか、ニクい演出w ちょっと泣ける。バルサも格好良いな、ちゃんとチャグムに決心させるんだね。父親を弔いにいくんだね。タンダ、、、一途(笑) 恵みの雨。はよ結婚しろw
{/netabare}

投稿 : 2019/08/16
閲覧 : 401
サンキュー:

30

funamushi さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

丁寧な

とても丁寧なつくりで、良作だと思います。
1クールか映画尺ぐらいのほうが締まったように思います。

投稿 : 2019/07/15
閲覧 : 205
サンキュー:

2

ネタバレ

fuushin さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

バルサの微笑み。 チャグムの勇気。

1、初発
{netabare}
かつて大聖導師ナナイが、古代ヨゴ文字で印した建国の秘鍵ともいえる碑文が、地下深くに蔵されている。
皇子チャグムの父はおろか、聖祖トルガル帝でさえも足を踏み入れることが許されなかった聖域でもある。

もしも、ナナイとトルガルに、先住のヤクーの古習伝承を洞察し、わずかの敬虔さと、いささかの逡巡する姿勢があったのなら、碑文に残すべき真実を蔑(ないがし)ろにすることはなかっただろう。
また、難読と評するほどに時間を無為に過ごすこともなかったであろう。

ヤクーの古口伝が、碑文にも正史にも記されなかったのは、偏(ひとえ)に2人が、営々なる風土に順(まつろ)わず、あまつさえ侵略を正当化し、なおも神格化を図ろうとした大愚の極みであり、未だ乾きの相を解き得ぬは、まさに外来の人智(エゴ)の狭小なるところの当然の帰結でもある。

それは即ち、100年ごとに異相を表わすナユグとザクの軛の重なる実相に触れる機会を得ながらも、ひたすらに優勝劣敗の行動原理を過信する国家・政治の傲慢さと、あたかも妖の為せる態(わざ)と裁定する星読博士らの浅知偏見に他ならない。

全ての歪みの初発は、トルガルの為したる政(まつりごと)の方向性と、ナナイの星読みたる科学の志向性との、協調と融合の為さざるところ。
何ゆえに、歩みをともにしながら、新天地に国を興し、民を和合し、文化を醸すにおいて、国家経営の本流を温故知新に置かず、知見を合一せぬ愚昧を繰り返すのであろうか。

また、ヤクーも、先住民としての沽券を横に置き、不名誉を肯(がえ)んずる。
主権を剥奪され、隷属を甘受するを処世術ともいえば詮無いことだが、実をとるためには花を捨てねばならなかったのだろう。
とは言え、いにしえの先達らが拾遺見聞してきたニュンガ・ロ・イムの核心は、わずかにわらべ歌に謂れをとどめるものの、村おさの判断一つで音もなく雲散霧消していくのである。

事象の海に漂う不思議を感じながら、人間の心に宿った宝が好奇心である。
折々の死と生が、その感情を想起し、思考を深くし、学術を積み上げる。
無と有、闇と光、幽と顕の二つの世界を切り結び、やがて美しい文様を織り上げるのが好奇の生糸である。
その実、縦糸はあまりに繊細で、横糸はたやすく傷つく。

戸板の木目が、雨水に叩かれて浮き出てくるように、時代の流転によって文様は変容していく。
父の裁可が、母や兄との絆をチャグムから奪い取り、青弓川に転落させる。
あわやその一瞬をバルサの短槍が鋭く貫き、確かにつなぎとめるのである。
{/netabare}


2、宮
{netabare}
100余年を現代に置き換えれば、18世紀以前の文化風習である。
四世代も離れれば、いったいなんぴとほどの人が、かつての習俗を、そこに込められたコトバを、確信をもって他人に「信じよ」と伝えられうるものなのか。

日々の内憂、外患のままに心を委ねるだけなら、言霊に宿った命は、たやすく萎(しお)れ、終に枯れ落ちる。
万一にも地中の根まで死に絶えれば、再生は難く、再興は望めなくなるばかりである。

銅鐸を弱く強く叩くことはできようが、奏で方がわからなければ、メロディーや和音を懐かしく耳に捉えることはかなわない。
どれほどに麗しい響きがその音律に奏じられていても、いったん断たれてしまったなら、醸し出されていた余韻を再現することは望めない。

これを窺い知るのが、トロガイ師の博識への追究心と型破りな行動力である。
身近に一つ具体例を上げてみよう。伊勢神宮の式年遷宮はどうだろう。
彼の地がいかに至高の神域であっても、不可侵の領域ばかりではない。
20年ごとに人の手によってスクラップビルドするのは、温故知新の極みであり、技術の継承にも欠かせない作法である。

遷宮をソフトパワーと見れば、しきたりを見聞体感し、作法を掌握体得することは、等しく老若男女が、心の根を万古悠久の地に還(かえ)し、希望の芽を天長地久の海に孵(かえ)すのである。
伊勢をはじめ、すべての祭りは、朝な夕な、三千世界に長久の安らぎを託すことであり、見えぬ古き柱に触れる作法は、心中に新しき柱を定立することなのである。

遷宮にフェニックス(=鳳凰)の再誕を見ることができる。
その胎動に、時代性を帯びた新しいコトバが生まれ出てくる。
"どうしようもなく生きたいと思うのだ。" チャグムはバルサに伝える。
どんなに生命が未完成のように見えていても、その思いのみなもとは、誰とも、少しも変わるところはないはずである。

いつの時代になっても、感性が生み出す夢を勇気に置きかえ、心の杖、あるいは人生の灯として生きてゆく必要があるのだろう。
もしも、チャグムとタマゴに、生物の多様性と命の普遍性を見出せるなら、守り人に秘された役割の意味を、誰もが心中深く、あるいは肌感覚で、感じ取ることができるのではないだろうか。

かつて日本は、かの世界大戦で、忍耐と寛容性のならざるを徹底的に糺され、やがては奇跡の復興と言われるほどの経験を得ている。
旅する女用心棒バルサの人物の来歴はここから来ている。
彼女は、頑固一徹に短槍をふるうだけの武人ではない。
むしろ、道理と大義を基軸におきながら、忍耐と寛容性にも長じ、柔らかな発想もできる宮付き人の直系でもあるのだ。
{/netabare}


3、厄
{netabare}
本作は純然たるファンタジーではあるけれど、意外と身近に近似する風習があるものだ。ちびっと一例を上げてみよう。
やや年配の諸氏にはお馴染みだろうが、目に見えない世界を存外信じていることがある。
それは "厄" である。

厄もまた、なにかと忌み嫌われるコトバではある。
"今年は大厄だね" などと軽口を言われては、いささかなりとも気にかかるもので、我が事の不安のタネとなれば、なおのこと回避したくなる心情にも頷ける。
それゆえ近隣の神社仏閣でも、厄祓いのお取次ぎは至って普通に執り行われており、懐手にいくらか痛いくらいの真心を、玉串やお布施に込めることも吝(やぶさ)かではないものであろう。

厄とは、古来よりの風習であり、男は、25、42、61歳。女は、19、33、37、61歳。
前厄は下拵えを、後厄は後始末が必要なことを指す。
巷(ちまた)の解釈は様々ではあるが、核心は、人生の節目を厄と位置づけていることであり、社会の要請に応えうる心技体の準備と錬成が必要な潮目であることを言う。

これを裏返せば、個人においては人格の練磨への怠りを戒めており、世間においてはますます多様性を増す共生社会の仕組みへのスクラップビルド、不断のブラッシュアップの常なるを指している。
その意味では、厄とは人間自身の遷宮であり、温故知新への務めであり、それが破天荒ゆえに、神仏にもすがって乗り越えたい、少しでも楽に通り越したいと願う庶民の願いが負託されている古いしきたりなのである。

かくて厄自体に忌み嫌われる由来はどこにもないのである。
幸いなことに、私にもあと1回だけ厄が残っているので、それを脱皮するチャンスと捉えて、喜び勇んでカワイさあふれる新人類になろうかと思っている。
もちろん、玉串の積み立ても忘れない。
{/netabare}


4、共生
{netabare}
さて、かくてヨゴ皇国正史は、ヤクーの伝承に遠く及ばず、チャグムとバルサを翻弄する。
トロガイとタンダ、シュガとガカイも、彼らを支え、本義に向かって身を惜しまない。

いつの世も、異文化世界との出会いは感性に多大な刺激を与える。
その依り代は理性を柱として、先達の知性にヒントを見つけられる。
而して、如何に生きるかの判断は、常に今の心と手の中にあるのだ。

バルサが短槍に技を磨いてきたのは、8人の魂の贖いへの誓いのためであった。
チャグムがタマゴを守ってきたのは、両親と国民の欲する安寧のためであった。
2人の手は、宿命をつかんで離さない。
2人の足は、宿命から逃げずに離れない。


ナユグの謂れは、わずかにザクの地名に残される。
"青霧" はおさなごに隠されたタマゴの微かなる存在を示し、"扇の宮" は命脈の要となる奥義の隠された宮を暗示する。
侵攻する文明がどれほどに強大で、太古からの息吹を駆逐するとも、誰が名付けるとも知れず、しかしそれ以外のコトバは見つけられず、いつまでも残される。
まるで、子どもの名に親がどれほどの思いを込めたかのように残るのだ。


"精霊の守り人" を端的に言えば、タマゴを身に宿すチャグムであることは間違いない。
この設定は自然界にもある。
"托卵" である。
カッコウやホトトギスは、モズやオオヨシキリに "托卵" し、育てさせる。
いち早く孵化したカッコウのヒナは、残されたタマゴやヒナを一つ残らず巣の外に落としてしまう。
残酷に思われるかも知れないが、種の存続をかけた優れた知恵でもある。

カッコウにはカッコウの生き方と言い分があり、オオヨシキリにはオオヨシキリの立場と主張があるだろう。
もし彼らがしゃべれるのなら、「命の重みは等分のはずだ!」と言いながら、托卵することとされることに、やれ権利だ、損得だ、対立だなどとピーチクパーチクさぞかし煩(うるさ)いことだろう。
しかし、彼らはそれは言わず、言えず、自然の体で受け入れ、そして相変わらず共存している。

ここでおまけを。
{netabare}
ちびっと古いものだが「第6回自然環境保全基礎調査 鳥類繁殖分布調査報告書」(環境省)を参照したい。

見方は以下のとおり。
A=繁殖を確認。
B=繁殖の可能性がある。
C=生息を確認。繁殖は未確認。
上段=(1974~1978、実地調査)
下段=(1997~2002、アンケート調査)

●カッコウ
A=10、 B=412、 C=58
A=34、 B=541、 C=41・・・増えている?
●オオヨシキリ
A=131、 B=190、 C=24
A=87、  B=244、 C=22・・・減っている?

カッコウとオオヨシキリとの共生社会に、人間はどんな評価をすればいいのだろう。
ちなみに第7回の調査結果は、2020年の予定とのことである。
全国で調査なさっておられる方々に、頭が下がるものばかりである。
{/netabare}

ニュンガ・ロ・イム(水の守り手)とラルンガ(タマゴ食い)の関係も、弱肉強食、優勝劣敗、自然淘汰というのなら、生物界の摂理、ゴールデンルールともいえるわけで、人がたやすく触れられるものではない。
でも、サグの人間に托卵されるとなると、たとえ触れられぬ理だということが分かっていても、生態系にわずかにでも手心も加えたいのが人情だ。
悠久なる事象の法則の前に、人間の存在がいかにか細く頼りないものだとしても、真っ向から対峙し、千載一遇の可能性を信じて刻苦勉励するのが、人の性というものかも知れない。
{/netabare}


5、恩義
{netabare}
"守り人" には、さまざまな意味合いがあるけれど、まず私はバルサの "人としての矜持" に耳目する。
ジグロが全うした重責への贖い。
我が身に立てた殺さずの誓い。
盟約した妃への違えぬ黙約。

彼女の太い信念が、ときに温かいまなざし、ときに厳しい叱咤となってチャグムに注がれる。
それは、彼が皇子だからというわけではない。
"命の多様性に責任を持ち、命への価値観を継承する人" だからである。

それにしても、彼女のコトバからは、損得勘定とか、狭小偏向とかを含ませた意識やコトバは全く感じられない。
彼女の内実を形成したのはいったい何だろうかと不思議に思う。

かつて、彼女には2人の父がいた。
医師ゆえに、権力に抗えきれなかった実父。
武人ゆえに、権力の仕打ちに抗いきった養父。
2人に首尾一貫しているのは、交わされた約定の本質である。

一つは、名誉と権限をもって祖国に忠誠を誓う本義。
二つは、幼いバルサの命を託し託されることの信義。

本義は、努力して積み上げてきた社会的地位と、紛(まご)うはずのない自己アイデンティティから生じている。
しかし、バルサという一人の少女の命の重みを、信義の腕に抱き留めるのなら、本義など及ぶべくもないのだ。

かつて交わされた2人の友情の証が、バルサの命一点を選んだ覚悟に立脚していることに思いをいたせば、おのずとバルサの放つ一言一句、見定める視線、無私無欲なる一挙一動に、2人の父親の盤石さを窺い知ることができる。
バルサの矜持に心を寄せて、本作の神髄を十分に堪能していただきたいと感じている。



さて、まだ幼さの残るチャグム第二皇子は、突然に "精霊の守り人" に任命される。
それは、彼にとって、無限に落ちる不幸だったか、それとも昇天に値する僥倖だったのか。

当初は、帝たる父からは排斥と暗殺を、二の妃の母からは隠遁と聖寿を示唆される。

彼はついに、我が身の顛末をヤクーの少女の語りから知り、バルサにも刃を立てることで、守り人としての重責を背負うことを自覚する。
ひとりでは到底立ち向かえない宿命であっても、なお、苛烈な環境に身を投じ、奇縁に翻弄される運命を選ぶのだ。
常に挺身するバルサやタンダたちが見せる振る舞いから、彼は自らの天命に誠心の道を見出せたからであろう。

たった一つのタマゴの扱いが、水の恩恵を与奪し、国家百年の計を決定づける大事とするなら、チャグムの不安にも覚悟にも、痛いほどに深く共感できる。
人生を百年に設計せねばならない現代人にも、チャグムが心許なさげで幽谷深山を辿り、脆く壊れそうなタマゴを大事に抱き続けることに、いくらかの驚嘆と賛意を送り、大きな勇気を得ることができるのではないだろうか。


"どうしようもなく生きたいと思うのだ。" と語る彼。
これこそがタマゴのもつ本意でもある。
タマゴには、理屈やコトバ、あるいは、力は全くない。
ただ生きたい、生れ出たいという "想い=可能性" が備わっているだけだ。
それを、チャグムの口に語らせるのだ。

その "可能性" に寄り添う姿を体現するのが、バルサであり、タンダ、トロガイ師、シュガ、二の妃らの "大人の心根(こころね)" である。
バルサたちは、何ものにも怯むことなくチャグムを守る。
その本当の意味するところは、チャグムにも伝わったようだ。
彼は、やがて大道を全うすることの歩みを確かなものにしていくだろう。


チャグムにとっての "守り人" とは、新ヨゴ皇国にとどまらず、隣国カンバルや、サグ・ナユグを俯瞰するを能うに欠かせぬステータスであったと理解したい。
また、先々の国家運営の "可能性" において、ヤクーらの風土習俗の理解を深め、バルサら他国の人民の想いにも、確かな信義を及ばせるために必要なプロセスであったのだろうと感じる。

チャグムは求められて彼の場所へと留まり、バルサは彼女の場所を求めて流れゆくだろう。
それでも、サグは常にナユグと背中合わせであり、再びいつの日か正面から向き合うことになるのだ。


私たちの身近においても、子どもにとっての安心・安全な暮らしが、大人が守るにも難しい時代になっている現実が見えるようになってきた。
大人にとっても、不安定な自我を抱えて生きている姿が、子どもの眼にも露わになってきている現実にイヤでも気づかされる。

"あんたは、いったい何を、誰を、どんなふうに守るつもりなんだい?"
バルサが殺さずの誓いに微笑みながら、そんなまっすぐな問いかけをしてくるように私には思えてならない。
{/netabare}


長文を最後までお読みいただき、ありがとうございました。

本作が、皆さまに愛されますように。

投稿 : 2019/06/22
閲覧 : 312
サンキュー:

13

ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

大河の一滴

神山健治監督作品、原作上橋菜穂子。
児童文学で有名な守り人シリーズのアニメ化。

人智を超えた精霊と人の世界が交錯する世界。
舞台は中央集権的な律令制で国を治める新ヨゴ皇国。
第二皇子チャグムは水の精霊の卵を体内に宿した事で、
憑き人として歴史の闇に葬り去られようとしていた。
帝(父王)は威信に傷が付くことを怖れたのである。
二ノ妃(母君)から皇子を守るよう依頼を受けた、
女用心棒バルサと皇子チャグムの逃走劇が始まる。

精霊の世界や先住民族ヤクーの民間伝承、
文化人類学者らしい丁寧で洗練された物語。
体の運び、カット割り、驚愕の対人戦闘シーンは、
ジャッキーVSベニーユキーデの域に達していますね。
鍛冶職人の話など秀逸な逸話が印象深いです。
バルサを筆頭にキャラクターデザインも良し。
今作があにこれ上位作品だとご存知でしたか?

古代ヨゴ文字の解読、嘘だらけの建国正史。
{netabare}ニュンガロイドの語り部が紡ぎ語る歴史の真実。
伝承された古い知恵の中に答えはあるのだ。{/netabare}
人の叡智と絆がまた歴史を前に進める。
余韻を残す終幕に希望が溢れています。

大人が嗜む心に優しく響く物語。
お時間ある方はぜひ楽しんで頂きたい。

投稿 : 2019/06/18
閲覧 : 766
サンキュー:

53

ネタバレ

りゅぅぞぅ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

NHKアニメは名作しかない・・・ そして、あえて言おう 綾瀬はるかがバルサはミスキャスティング(゚Д゚;) どちらかというと、天海祐希(・ω・)ノ

 ジャンル 守りたいものがある・・・


 あらかじめ言っておきます 久しぶりに長文を書きます

(それだけの名作に出会えたため)

 ストーリー

 女用心棒として、風来の旅をしていた 短槍使いのバルサ

ある日、橋を渡っているときに 皇太子:チャグムをのせた馬車が

急に馬が暴れ出し、橋から落ち 川に投げ出された チャグムを

助けるために、川に飛び込むバルサ

 どうにかチャグムを水中で助けたが・・・

水中で馬車がバルサたちにむかって・・・

その時に不思議なことが・・(これはアニメで見てください)

 チャグムを助けたお礼がしたいと宮中に呼ばれたバルサ

そこで、チャグムのおっかさんから 

 「チャグムは水の精を身の内に宿しており、それを凶兆とし

 命を狙われている(だいたいこんな感じのことを言われたはず)」

 バルサはその願いを引き受け、命がけでチャグムを守ることに




 物語

 簡潔に述べると 以下の流れに

・追手から追われ チャグムを守るために 追手と戦う日々

・町民として過ごす 穏やかな日々

・チャグムが人として 成長する過程

・チャグムの水の精霊について解決していく(;´・ω・)

 長文書きますって言いましたが

やっぱり、無理です 熱がありすぎて

誰もみないレビューになってしまう(;'∀')

(誰も見ないと思いますがwww)



 キャラ

 好きなキャラトップ3

1:タンダ

 最終的に、一番活躍したのはタンダではないでしょうか

バルサが毒でやられ、タンダの元にかけつけるチャグム

その過程で死にかけていた チャグムを救いましたし、

ラルンガ攻略においては彼がいないと もうオワコン




2:バルサ

 キャラ設定が良かった 過剰に若くするんじゃなくて

30という感じが良かった

 ただ、納得ができないのは実写化

綾瀬はるかじゃないだろう・・・

 誰かわかってくれこの思い


3:トウヤ

 俺だけでしょうか 

ちばてつやさんのあしたのジョーの感じを思い出したのは

この歯の出方は・・・Σ(・□・;)



 音楽

 OPのラルクといい
 
EDの易しい感じといい 最高です



 感想

 獣の奏者 エリン、 ログホライズンといい

NHKアニメは名作しかないのでは といっても過言ではない

社会人になって、年を取るにつれて

 アニメを長時間みるのはしんどくなる、途中で断念するようになったが

このアニメはならなかった 見ていて楽しかった

かつて、ずっとアニメを見ていたときの気持ちを思い出させてくれた

ありがたい作品

投稿 : 2019/05/09
閲覧 : 270
サンキュー:

7

aegis さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

いつだって勇気づけてくれる

どんなに自分が不甲斐ない時だって、それを見てる時は自分も強くなれたり楽しくなれたように思える作品がある。
精霊の守り人はそんな大切な作品の1つになった。
彼等のようになりたいという夢想は馬鹿げているのだろうけど、それでもこの気持ちは忘れたくない。
明日からはまた自分の人生にぶつかっていこう。

投稿 : 2019/05/04
閲覧 : 248
サンキュー:

3

ネタバレ

ノリノリメガネ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

精霊の守り人の守り人バルサ

神山健治氏によるアジアンファンタジー。

つくりはかなり硬派で、萌え要素も少なく、悪く言えば地味、良く言えば堅実な作品だと思った。
{netabare}
世界観のつくり方が秀逸で、言語や街並み、衣服、陶器など、物語に直接かかわらないけれど、この世界を形作る文化が画面からよく伝わってくるし、よく考えられているのが分かる。この辺は普通のアニメにはないところかな、と。

ストーリーは少し間延びしていて、展開はスロー。物語の根幹がややパンチに欠けたかなと思う。
結局は最初から最後までやってることはシンプルで、水の精霊の代替わりに巻き込まれたチャグムを守り、かつ精霊の卵もちゃんとかえすことが目的。
王国側とバルサ一行が誤解によって対立関係にあったわけだが、本質的には対立する必要もなく、闘うことが少なかったのがもったいなかった。悪役が不在だったのがきつかった。

詰まるところ全26話もいらなかったかな、と。もう少し話数を絞って、展開をスピーディにして、ちゃんとした悪役を立ててバトル要素を入れたらもっとおもしろくなったと思う。
ジグロのアクションシーンとかかっこよかったので、バルサの戦闘ももっと見てみたかったな、と。

序盤の逃亡劇の緊張感やワクワクが最後まで続いたら最高だったのにな、と思う。

キャラクターは皆魅力的にできていた。特に王国側の武人たちがかっこよかった。バルサたちを追いつめるときに取る一つひとつの判断が非常に合理的で統率がとれていたのがかっこよかった。

あのジジイとか、悪役にすればよかったのになー。
世界観とかは最高な作品なだけにもったいなさもすごく感じた。でもいい作品であることは間違いないと思う。
{/netabare}

投稿 : 2019/03/31
閲覧 : 314
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6

ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

リアル《N・H・Kの陰謀》企画←なぜそこまでゴリ推ししたの?

しばらく前にレビューした『獣の奏者エリン』と同じく、児童文学作家・上橋菜穂子氏のファンタジー小説が原作となっているアニメ、ということで気になって視聴してみました。

なお、本作『精霊の守り人』は、天下のNHKで、西暦2006年~2018年の13年間に、①ラジオ番組、②アニメ、③実写TVドラマと、ご丁寧に3媒体そろい踏みで放送作品が制作されたそうで、凄い力の入れようですね(※私は全然知りませんでしたけど)。

(1) 2006年8月から、NHK-FM「青春アドベンチャー」枠で、『精霊の守り人』(ラジオドラマ)を放送(全10話)
(2) 2007年4月から9月にかけて、NHK-BS2の衛星アニメ劇場枠で、『精霊の守り人』(アニメ)を放送(全26話)
(3) 2016年3月からシーズン毎の中断を挟みながら2018年1月まで、NHK総合テレビジョンの土曜日21時の連続ドラマ枠で、大河ファンタジー 『精霊の守り人』(3部作)を放送(全22話)

とくに、最後のTVドラマの方は、ヒロイン(バルサ)役に綾瀬はるかを起用して鳴り物入りで放送が始まったそうで、第1回と第2回は視聴率が10%を超えたそうですが、その後は低迷して、トータルで見ると視聴率的には"爆死"だったようです(私は一度も見てないので何ともいえませんが)。

・・・って我が家からも毎月徴収している視聴料から、その数千万分の一?くらいの制作費が出ているはずなのですが、本作って、そこまでして視聴者にゴリ推しする必要があったのか?N・H・K!(※この機会に、視聴料支払い拒否を本気で検討しようかな?)


◆総評

いかにも“大作”“名作”然とした堂々たる作り込みで、一話一話の脚本良し・作画良し・キャラ良し(※ただし音楽はやや微妙)なのですが、全体を見終わっての率直な感想・・・

{netabare}男が卵を孕んで、周囲を巻き込んで散々辛苦を重ね、遂に無事産卵を迎えたら、コウノトリ?が飛来して、卵を大事そうに抱えて飛び去っていきました{/netabare}・・・って、いったい誰得?

これは、もしかしたら出産の苦労を男どもも分かち合え!と主張するフェミニストの先生方が歓喜雀躍する作品だったんでしょうか?

・・・というのは冗談ですが(※半分本気)、どうも本作については、

大山鳴動して{netabare}卵一個{/netabare}

という印象が拭えません。

私はもう少し、「皇子たるもの/将来の皇帝たるものの“器”とは何か」みたいなことを、第二皇子チャグム少年(※主人公)の成長と、彼の用心棒兼親代わりの保護者バルサ(※メインヒロイン)を始めとする周囲の人たちとの交流を通じて、ジワジワと心に染み入るように描き出していく作品なのか?と少しばかり期待を持って視聴していたのですが・・・

そういう点では、やはり以前視聴した同じ東洋風ファンタジー作品、『十二国記』(小野不由美氏原作、2002-3年、NHK製作/放送、全45話)と、視聴中の期待と視聴後のガッカリ感が、割とよく似ているかも知れません。

こういっては何ですが、やはり女性ファンタジー作家の書く作品に、『銀河英雄伝説』を書いた田中芳樹氏のような見応えのある歴史感覚/政治感覚の描出を期待してもムダということでしょうか?
(※『ローマ人の物語』を書いた塩野七生氏あたりの作品をアニメ化すれば話は別かも知れませんが←こっちはファンタジーではなく歴史論評ものですしね。)

本作の個人評点については悩みましたが、『十二国記』(※個人評点 × 3.2)よりは作画がずっとよく、計45話もあってダラダラした展開の多かった同作に比べて、計26話(2クール)とそこまで長くないこと、一話一話の脚本も割とよく工夫されていて飽きが来ることが少なかったこと等を考慮して、私個人の平均点としている 3.5 よりやや上の ☆ 3.7 としました(※『獣の奏者エリン』☆ 3.8 より一段階下)。


◆視聴メモ
{netabare}
・第1話視聴終了時点
シナリオ自体は動きが早くて興味を惹かれるものの、君主の呼称が「ミカド」ととされている点に軽率さを感じるのと、「チャグム」という皇子の名前が有名韓流ドラマのヒロインの名前「チャングム」を連想させる点が少々引っかかる。
あと、女真文字か契丹文字みたいなのが出てくる点は結構面白いと思った(※10~12世紀(五代十国~北宋・南宋期)の東アジア風世界)。
・第4話視聴終了時点
人外生物も出る話と判明。
・第5話視聴終了時点
ユンガロ・チャガ(精霊の守り人)とは「精霊の卵を産み付けられた人」という意味と判明。
・第25話視聴終了時点
男が卵を無事産んで誰得?
コウノトリ?が飛来して男の産んだ卵を投げ与えるという展開は流石にトンデモ感を否めない。
あと、コウノトリ?が飛び去っていくシーンのBGMが微妙・・・。{/netabare}


◆制作情報
{netabare}
原作小説       上橋菜穂子(『精霊の守り人』1996年7月)
監督         神山健治
脚本         神山健治、菅正太郎、櫻井圭記、岡田俊平、檜垣亮
キャラクターデザイン 麻生我等
音楽         川井憲次
アニメーション制作  Production I.G{/netabare}


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

==================== 精霊の守り人 (2007年4-9月) ==================
{netabare}
第1話 女用心棒バルサ ★ 2年ぶりの新ヨゴ皇国入り、第二皇子チャグム救助、二ノ妃のバルサ召喚・依願、皇子の憑き物、バルサ用心棒承諾(自らに課した8人目の救済)、ニノ宮炎上
第2話 逃げるもの 追うもの ☆ 二人の逃亡先(トーヤ&サヤの川船)、聖導師ガカイの星読博士シュガへの忠告(星の宮の闇)・追っ手派遣(水妖成敗)、狩人来襲
第3話 死闘 ★ バルサvs.狩人(帝(ミカド)直属隠密衆)、ジンのチャグム刺殺失敗、バルサ重傷、チャグム単身逃亡・タンダへの依願、バルサの救助者
第4話 トロガイの文 ☆ 呪術師トロガイの気付き、シュガの帝拝謁、第一皇子サグムの憂慮、碑文解読の任(シュガ)、トロガイ師のチャグム接触
第5話 秘策、青い手 ☆ チャグム胎内の卵、現世(サグ)と異世界(ナユグ)、ユンガロ・チャガ(精霊の守り人)、山狩り前夜、バルサの秘策(人買い)
第6話 青霧に死す ★ チャグム断髪、フェイク逃亡劇(バルサと狩人の読み合い、青霧山中の追撃)、チャグム皇子の葬列
第7話 チャグムの決意 ☆ チャグム市井の生活開始
第8話 刀鍛冶 ★ 短槍直し、鍛冶屋の来客者(狩人)、ヨゴ刀鍛冶の例え話と狩人棟梁の返し言葉
第9話 渇きのシュガ ☆ 乾の相と水妖の呪い祓い、シュガとガカイの言い争い、サグム皇太子のチャグムの遺品集め、一年以内の旱魃への危惧(シュガ)
第10話 土と英雄 ★ チャグムの社会勉強、イカサマ賭け事師との対決
第11話 花酒をタンダに ☆ サヤの縁談と魂抜け、タンダの魂戻しの呪術、サグとナユグの行き来(タンダ)
第12話 夏至祭 ★ 市井の生活3年経過、ロタ人父子との土俵勝負(バルサ&チャグム)
第13話 人でなく虎でなく ★ 用心棒カルボからの果たし状、バルサの誓い、斬られなかったカルボ
第14話 結び目 ☆ シュガのナナイ碑文読解進行、トロガイ師の探索進行(卵喰いの脅威、サグとナユグの“結び目”)、建国聖史(皇国ヨゴの起源伝承)の嘘
第15話 夭折 ★ 卵の孵る日(春分)と卵喰いの脅威、チャグムの存在確信(シュガ)、皇太子サグム病没
第16話 ただひたすらに ☆ シュガの打ち明け、チャグム捜索開始(狩人に目をつけられたトーヤ)
第17話 水車燃ゆ ★ シュガのチャグム皇子発見、バルサの皇子引き渡し拒否、水車小屋炎上(トーヤの機転)
第18話 いにしえの村 ☆ トウミ村への行路(村娘ニムカの案内)、ヤクーの里到着、ニュンガロチャガ(精霊の守り人)の伝承、チャグム動揺
第19話 逃亡 ☆ ニムカのチャグム逃亡幇助、バルサの怒り・引き留め、狩人侵攻、トウミ村村長の協力拒否
第20話 狩穴へ ☆ トロガイ師とシュガの対談、村人の見送り、狩穴の冬籠り
第21話 ジグロ・ムサ ★ バルサの自分語り(貧国カンバル、陰謀に巻き込まれた実父、養父ジグロvs.王の槍)
第22話 目覚めの季(とき) ☆ 続き(八人の魂の供養、ジグロ病死)、チャグム槍修行始め、異世界(ナユグ)を垣間見たチャグム、碑文解読進行
第23話 シグ・サルアを追って ★ チャグム等青い池へ、シャガ軍到着、卵喰いラルンガ来襲、碑文の早馬
第24話 最後の希望 ☆ 宴の地の間違い、ナユグへ(チャグム)、タンダの機転、ラルンガ一体撃破
第25話 宴 ☆ ナユグヘ(バルサ他)、ラルンガとの死闘、夜明け、卵産み、ナージ(コウノトリ?)飛来、託された卵
第26話 旅立ち ☆ チャグム王宮帰還・二ノ妃との再会、帝の訓戒、褒賞式典、チャグムとバルサの別れ、バルサの一人旅再開{/netabare}
--------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)0、★(良回)11、☆(並回)15、×(疑問回)0 ※個人評価 ☆ 3.7

OP 「SHINE」
ED 「愛しい人へ」
挿入歌 「ナージの唄」

投稿 : 2019/03/27
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11

ネタバレ

runa21 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

旅をすることで、少年は大きくなる

私、今まで中小企業2社で
働いてきたことがあるんですが、
2社とも
社長が自分の子どもに会社を経営させようと試みて、
大変なことになり、将来性を感じられずにやめたんです。


んもう、
本当に2世って酷いんですよ。

勝手に会社のお金を使っちゃうし、
平気で連絡なしで遅刻もするし、欠勤もする。
それを指摘するとブチ切れて
時にはものをなげて攻撃してくるし、
首にしようと執拗ないじめや、
いわれのない罪を着せてやめさせようとする。

自分をちやほやしてくれる人だけ
そばに置いて、
自分は間違ってない、間違っているのはあいつだ
って思って、直そうともしない。

そして人がどんどんいなくなる。
そして経営不振になっていく・・・。


私はそれが嫌で辞めたのですが・・・


正直、王政を強いている国って、
どんなに愚王だったとしても
国民は会社みたいに辞めることはできない。
だから、愚王の国民はかわいそうだと思う。


チャグムの父親は、
正直なところ、あまりいい皇帝だとは思えない。


精霊の卵を植え付けられたのが
チャグムだったからこそ
「皇族だからこそ、守ってはいけない」
という詭弁が立ったのかもしれないが、

もしも自国の民が
精霊の卵を植え付けられていたらどうするのだろう?
きっと、迷いなく殺すんだろうなと思った。
そこには、詭弁すら存在しないんだろう。

自分の子どもすら守れない人が
国民を守れるとは到底思えない。


そういう人だからこそ、
皇太子が亡くなった時、
「実は卵は~」
という真実を知り、てのひらを平気で返すことが出来る。


チャグムが生きていてラッキー
くらいにしか思っていないし、
チャグムを自分の子どもというよりは
継承権を持ったコマにしか見ていない。


そして、彼の周囲にいる人達は、
皇帝の二転三転する政策に対して、
さも当然のように上から目線で行動する。



今までチャグムの命を狙っていたくせに、
突然手のひらを反して、
「お迎えに上がりました!!チャグム殿下!!」
と言って、
今までチャグムを命がけで守ってきた
バルサに対して、刃を向けることが、理解できない。


今まで命を狙ってきたのはお前らだろう!!
お前らから守ってたんだよ!!
いきなり掌返してんじゃねーよ!!
ってどうしても突っ込みを入れてしまう。


本当に、愚王としか思えないし、
愚王の周囲の人も、その程度の人なんだと思った。

政治とはそういうものかもしれないが、
彼らの身代わりの速さに、恐ろしさを感じた。



だけどチャグムは幸か不幸か
自分の父親に命を狙われ、
決して裏切らない人たちが自分の周りを固め、
市井に降り立ち、民の暮らしを体験した。

それはおそらく
彼にとってはつらい経験かも知れないけれども、
彼はきっと、
多くの民のために一人の民を犠牲にしない
賢王になるんじゃないかなと思わせた。


最終話で、チャグムは城に戻るのだけど、
その時にどうしても第一話の
母親に抱きついて、
頼りない皇子のことを思い出してしまう。

それから考えると、
チャグムは一回りも二回りも成長したんだな~と感じた。


でも、チャグムはこれから
あの魑魅魍魎のなかで、
一人、戦っていかなければならない。


そんな中、最後の
「一緒に逃げるかい?」
のバルサのセリフがすごく印象的。

きっとあの時に
チャグムがうなずいていたら、
バルサは国が相手だろうが関係なく
一緒に逃げてくれるだろうことは想像できる。
でもバルサはきっと、
チャグムがうなずかないことを知っていて
あえて訪ねているようにも感じる。


そこに二人の、強いきずなを感じた。


この物語は
チャグムの成長物語と同時に、
バルサとチャグムの絆の物語であり、
バルサが自分の人生の節目を迎える物語でもある。


原作はこの続きもあるのかな~
この後どうなるのか、ちょっと気になります。

投稿 : 2019/01/07
閲覧 : 377
サンキュー:

15

ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 5.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

変な伏線がなく、素直に見ることのできるファンタジー

『攻殻機動隊 S.A.C』神山健治×『人狼』『イノセンス』『BLOOD+』プロダクションI.Gが放つ新・異世界物語(アジアン・ハイファンタジー) 「人狼」「イノセンス」など、世界中から注目される国内有数の制作会社・プロダクションI.Gと「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」でシリーズ累計DVDセールスでミリオンを獲得する若手No.1監督・神山健治が贈る新感覚《アジアン・ハイ・ファンタジー》大作。らしい。

作品自体は小説を原作としたファンタジー。個人的には序はバルサがチャグムの用心棒となり、敵から逃げ、安息の地を探し、破では、村での生活に馴染んだチャグムの様子を描き、急はチャグムが精霊の守り人としての責務を全うするという構成になっているのではないかと思う。本当に素直に見られるので、下手な伏線を入れるアニメより面白いことは間違いなし。ただ、登場人物が多くて、主要な数人のキャラクターしか覚えていない。

{netabare}
チャグムが生きていることが判明したのに、知らないまま死んだサグムが切ない。バルサを親の代わりに育てたジグロが友人を倒していくのも切ない。
精霊の卵を守るために、戦うシーンが割と地味でそこは少し残念だったかな。意外とあっさり終わっちゃって、拍子抜けた感じがある。{/netabare}

バルサみたいな強い女性って素敵だなと思う。タンダの気持ちが伝わるといいねと感じた。伝わってるけど、距離が近すぎて逆に恥ずかしいのかな。

OPはL'Arc-en-CielのSHINE。力がみなぎる曲。EDはタイナカサチの愛しい人へ。これは個人的にかなり泣ける曲。この曲をEDに持ってくるセンスに感激。

以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
1. 第一話「女用心棒バルサ」
短槍使いの女用心棒・バルサは、2年ぶりに訪れた新ヨゴ皇国で、突然暴走した牛車から、川に振り落とされた皇子を助ける。 バルサが助けた少年は、新ヨゴ皇国の第二皇子・チャグムだった。皇子を助けたお礼に宮へ招かれ、歓待を受けたバルサは、ニノ妃から重大な秘密を聞かされる。チャグムは何か得体の知れないモノにとり憑かれ、これを疎ましく思う父帝が、彼を亡き者にしようとしているというのだ。ニノ妃は、バルサの腕を見込んで、チャグムの用心棒を引き受けてくれと頼む。 帝を敵に回すという、命の保証がない仕事をなぜか引き受けたバルサは、宮に火を放つよう指示して、燃え盛る炎を背に、チャグムをつれて宮を脱出するのだった。

2. 第二話「逃げる者 追う者」
燃え盛る炎を背に、チャグムをつれて宮を脱出するバルサ。二人は一旦頼まれ屋のトーヤとサヤの家に身を隠す。 一方、炎上する二の宮を見つめる一人の人物がいた。若き天才星読博士のシュガである。 チャグムの教育係でもあったシュガは、この国最高の賢者である<聖導師>の元を訪れ、チャグム暗殺計画をやめて欲しいと頼む。しかし、聖導師は逆にヨゴの政治の裏側を語って聞かせ、自分の後を継ぐべく聖導師としての道を歩むように諭すのであった。 もしチャグム皇子に取り憑いたものが本当に水妖ならば、それを倒すことが出来るのは帝だけである、と言う聖導師。それはチャグムを生きたまま宮へ連れ帰り、父である帝の手で討たせることを意味していた。 聖導師が差し向けた、帝の影に仕える<狩人>たちが、バルサたちに迫り来る。

3. 第三話「死闘」
バルサたちの前に立ちはだかる狩人たち。絶妙なコンビネーションに対し、バルサはチャグムの安全を最優先する。チャグムは一人、森の奥へと逃げ、バルサは狩人たちと戦う。暗殺術に長けた彼らの攻撃に苦戦を強いられ、修理することができなかった槍先が戦闘中に外れてしまう。モンの刃が、バルサの腹に襲い掛かる。しかし、バルサは自らが傷つきながらもモンに渾身の一撃を浴びせ、その場を逃れる。森の奥に逃げるバルサを見失ったジンは、本来の目的を優先し、チャグムを捕まえる。気を失ったチャグムを運ぶ最中、ジンは幼い日のチャグムと自分のふれあいを思い出すが、そこにできた隙を狙って、追いついたバルサが捨て身の攻撃に出る。バルサはチャグムの救出に成功するが、傷の影響でついに動くこともままならなくなり、チャグムにタンダを呼んでくるよう頼む。

4. 第四話「トロガイの文」
バルサがタンダに救われ、山小屋に向かっていた頃、トロガイはナユグの住人との接触を図っていた。そして、ことの始まりが「卵」であることを知る。トロガイは、彼女の命を狙って現れた狩人たちを軽くあしらい、彼女の得た情報についての文を聖導師に送る。 宮では狩人のチャグム拉致失敗の報がもたらされていた。それを聞いた帝と聖導師は、次の策を練り始める。シュガは聖導師に乾の相を打開するために必要と思われる、建国の碑文書の解読を命じられる。バルサは、山小屋で目覚めた。心配そうに見守るタンダやトーヤたちに、チャグムが新ヨゴの第二皇子であることを明かす。そして、自分が用心棒として雇われ、彼を守ることになったことも。だが、深手の傷を負ったバルサは動くことができない。しばらくの静養が必要だった。バルサは呪術師の力を持つタンダに、チャグムの体を見てもらう。

5. 第五話「秘策、青い手」
トロガイは、山小屋にいる一同にチャグムに宿るものが「精霊の卵」であることを教える。チャグムはナユグの精霊から「精霊の守り人」として選ばれた者だったのだ。バルサはトロガイに、「一生この子の面倒を見るつもりか?」と、きかれる。バルサが背負わねばならないのは、チャグム一人の命ではなく、チャグムの守護に失敗したときに起こるであろう干ばつも含めた新ヨゴとヤクーの人々の命であった。しかし、バルサの決意は変わることはなかった。都ではチャグムは死んだものとして、民へと発表され、葬儀が着々と進められていた。帝は「チャグムは死んだもの」として、宮殿に火を放ったバルサに、大規模な山狩りによる追っ手を堂々と差し向ける。それを知ったバルサは、過去に因縁のある「青い手」に使いとしてタンダを送る。

6. 第六話「青霧に死す」
翌朝、出発を前に髪を下ろし、平民の姿になるチャグム。無事逃げる為と理解しながらも、外見が皇子ではなくなってしまった事、母妃と遠く離れてしまった事を実感し、悔し涙をこぼす。都では、討伐隊が青い手が解放した人々に手こずっていた。討伐隊を率いる狩人達は、バルサの策により、むやみに動くことが出来ずにいた。様々な目撃情報が伝えられる中、モンたちはバルサの行動の裏の裏を読み、考えをめぐらせる。「沈思黙考!」バルサは北の故郷カンバルを目指して青霧山脈を越えるはずだと判断したその時、西に向かう短槍を持った子連れのカンバル人の目撃情報が入る。完全に分断された、狩人たちだった。モンとゼンが、青霧山脈へ向かう。そして山中、青弓川の渓流沿いで逃げるバルサとチャグムをついに見つける。

7. 第七話「チャグムの決意」
バルサはチャグムと共に扇ノ下に新居を構える事にする。死んだ事になっているとは言え噂の的になっている二人が都で暮らすことを心配するタンダ。しかしバルサはそんなタンダを他所に、街の人相手に自分の噂話までしてみせる。誰もバルサ本人がこんなところにいるとは思わない。噂ばかりが大きくなり、バルサの正体が見抜かれる様子はなかった。そんな中チャグムは、街では何をするにもお金が必要になることに驚いていた。自分が暮らす分のお金までバルサやタンダに頼るのでは、二人にとって迷惑なのではと心配し始めるチャグム。普段なら、バルサの用心棒の仕事は、敵を退けた所で終わりである。ましてバルサにとって自分は他人の子に過ぎない。チャグムは、タンダが12歳の頃から薬の調合を始めたと聞き、自分も独り立ちしなければと思いつめる。

8. 第八話「刀鍛冶」
ボロボロの槍を直してもらおうと、バルサはチャグムを連れて馴染みの鍛冶屋に向かう。死んだはずのバルサが現われ、驚く鍛冶。すぐに新しい槍を打って欲しいというバルサに対して鍛冶は、帝に弓を引いたという街の噂が本当ならば、バルサには協力出来ないという。バルサは真実を語ろうとしない。事情が分からない限り、槍を打つかどうかの判断が出来ないという鍛冶は、他の客が来るから隣の部屋に追いやる。その時客が入ってくる。狩人のモンとジンだったのだ!二人はバルサとの戦いで傷ついた刀をこの鍛冶に預けており、新しい刀を取りに来たのであった。その二人に対して鍛冶は、人の身を斬らずただ業だけを断ち切る、そんな刀をいつか打ちたい、という自分の夢を語って聞かせる。鍛冶は、過去にただ一人、そう思えた武人の話を始める…。

9. 第九話「渇きのシュガ」
シュガは、チャグムを救えなかったという深い無力感と自責の念に駆られていた。そしてその思いは、消えていない空の<乾の相>--干ばつの予兆--に気付かない星読み達への苛ちとして表れる。チャグムを可愛がり、その死を悼んでいたはずの兄、サグム皇太子も、この所は人が変わったように自信に満ち溢れ、チャグムの遺品を焼いて水妖の呪いを祓う仕事なども進んで引き受けるようになっている。そんな中、皇太子の教育係ガカイが、チャグムの遺品を捜そうと、シュガの私室に無断で立ち入る。それを見てガカイと言い争いになるシュガ。揉みあいになった勢いでガカイを強く打ってしまい、謹慎処分を言い渡される。

10. 第十話「土と英雄」
チャグムは順調に仕事を覚え、里での生活に慣れて行く。そんな賢すぎるチャグムを見て、バルサはこのままでは息が詰まってしまうと心配する。そんな中、狩人たちとの一件以来身を隠していた根っからの街っ子のトーヤが、街に戻ってくると知ったバルサは、チャグムを街の生活により馴染ませようと、ちょっとした荒療治を思いつき、頼まれ屋の仕事を手伝うようにとトーヤに頼む。トーヤと街に出るチャグム。扇ノ下の社会を体感していくなか、賭博現場に出くわす。これも社会勉強だと参加するトーヤ。傍でみているだけのチャグムは、持ち前の探究心で、トーヤが負けていく様子をじっくり観察し、ルールを覚えるどころか、この賭場のイカサマを見抜く。有り金をすってしまったトーヤは取り返そうとするが、胴元たちに軽くあしらわれてしまう。トーヤは諦めようとするが、チャグムはそうではなかった。

11. 第十一話「花酒をタンダに」
ひとりで落ち込んでいるトーヤ。その理由は、サヤが嫁にいってしまうかららしい。サヤがお見合いを受けると言ったため、兄替わりだったトーヤは賛成したものの、やはり独りになると、その喪失感はお金では埋められないものだった。しかし、そのおめでたいはずの見合いの席上、花酒を飲んだサヤが急に倒れた。しかも、どうやら“魂抜け”になってしまい、そのまま戻らない。バルサからサヤが倒れたことを聞かされ、お見合いの場に駆けつけるトーヤ。そこで、このお見合いが誰の了承も得てない物だったと判明する。サヤはお見合いが嫌でこんなことになってしまっているのだ。サヤの魂を戻すために、タンダは師匠のトロガイから止められていた術“魂呼ばい”をして、ナユグの世界へと入っていく。

12. 第十二話「夏至祭」
聖祖トルガル帝が新ヨゴ皇国を建てたのを記念するお祭り“夏至祭”が近づいてきた。農民たちも祭りへ向けての準備で盛り上がっている。チャグムは、近所の友人たちに、祭りの日に行われる格闘技の“ルチャ”の大会へ向けての稽古へと誘われる。会場に来たチャグムたちの前に現れた、隣国ロタ人の子ヤーサムの挑発に乗った、ガキ大将は勝負するが、その強さに全く歯が立たない。調子に乗ったヤーサムのヨゴへの侮辱、さらには帝の悪口に腹をたてたチャグムは、翌日の祭りでの勝負を約束する。家に帰ってバルサに勝負のことを話すチャグム。バルサは勝つ方法はあると言うが、祭りの大会で勝負すると聞き、その勝負はあきらるようにと諭す。大勢の人が集まり、誰が見てるかわからない場で目立つことはできないのだ。チャグムが思い悩む中、夏至祭りが始まった。

13. 第十三話「人でなく虎でなく」
バルサの存在が、過去に因縁のある武人カルボに見つかった。手紙を受けたバルサは、彼に会いに行き、自分と会ったことは忘れてくれるようにと頼む。しかし、カルボは過去にバルサから受けた屈辱を晴らすために今日まで生きてきたという。そしてチャグムのことで揺さぶりをかけ、さらには翌日から、街道の関門で最初に来た旅人を一人ずつ毎日斬っていくと言い放ち、その場を去っていくのだった。翌朝気になったバルサは、関門にくるが、カルボの姿は見当たらない。そこへ、旅人が通りかかる。バルサは彼らがカルボの標的になると、その旅人から目を離そうとしない。そんな中、姿を現さないカルボは遠くから執拗に旅人を付け狙ってくるのだった。精神的に追い詰められていくバルサ。しかし、カルボの思惑とは別に、バルサの中で眠っていた野生が目覚め始めてきた。

14. 第十四話「結び目」
世に伝わる『建国正史』。大聖導師ナナイが残した碑文を読み解くうちに、シュガはこの建国正史が、捏造された物語だったことに気付き、水の精霊こそが水の恵みをもたらすという事実にもっと早く気付いていれば、チャグムを守れたと、後悔するのだった。同じ頃、サグとナユグが折り合う地“結び目”にて、トロガイもまた、水の民との話により、建国正史の嘘に気付いていた。ナユグのものたちに襲われながらも、バルサたちのところに戻って来て、その事実を皆に伝える。安心するチャグムに、それ以上のことは言えないトロガイであった・・・。

15. 第十五話「夭折」
トロガイは、バルサとタンダに “卵食い”ラルンガの存在を話す。チャグムにとって最大の敵が何者なのか?卵が孵る“宴の地”とは?とにかくじっとしていても始まらないと、少しでも手掛かりを見つけるためにバルサたちは、ヤクーの伝承が残っているトウミ村に行くことを決める。シュガは碑文をさらに読み解き、チャグム生存の手がかりを見つける。しかし、まずは聖導師の断り無く入った碑文の間を出なくてはならない。シュガに味方する無人たちの協力で、外に出たシュガは、ついにその手がかりを見つけ、チャグムの生存を確信する。喜び、皇太子サグムのところを訪れるシュガ。病気に犯されながらも、死んでしまったチャグムの分もと、気を張って役務をこなすその姿を見て、シュガはチャグムの存在を話すことができなかった。

16. 第十六話「ただひたすらに」
シュガは、青霧山脈に来ていた。バルサとチャグムが落ちていった谷は前日の雨で、あの時立ち込めていた毒霧が晴れていた。シュガが谷底へ降りようとしたそのとき、聖導師の指示により後を追ってきた狩人たちが現れる。誰もがチャグムの生存を願っているのだ。その確認に崖を降りていくモン。谷底に存在していたのは、馬の死骸と二人の衣装のみだった。聖導師にチャグムの生存を確信したことと、碑文を読み解いた結論を報告するシュガは、さらに帝の許しを得て、チャグム捜索の全権を任される。狩人を借り受け、捜索に乗り出すシュガ。武術のみならず、むしろ諜報を得意とする狩人たちの手が、ヤクーの村へと出発するバルサたちの準備を頼まれたトーヤのもとにしのびよる・・・。

17. 第十七話「水車燃ゆ」
狩人たちとの隠れ家から、一旦宮へ帰ろうと、扇の下を歩いていたシュガは、偶然我が目を疑う人物を見かける。チャグム皇子だ!あまりにも突然の再会、一人で買い物をする行為、庶民的な容姿、そして言葉遣いに戸惑いながらも、シュガはすぐにでも宮に戻るよう、水の精霊の誤解がとけたことを説明する。しかし、どうしていいか愕然と立ち尽くすチャグム。と、そこに立ちはだかったのは、バルサだった・・・。一方、トーヤは、バルサにたのまれたものを届けに、水車小屋に到着する。トーヤを尾行していたゼンとユンは、その小屋をつきとめ、近隣住人の聞き込みを開始する・・・。再び小屋に戻ってきて、そこにバルサとチャグムが住んでいるという2人の確信は、モンへと伝わり、ついに水車小屋へと狩人たちが集結する・・・。

18. 第十八話「いにしえの村」
トーヤのおかげで難を逃れたバルサは、チャグム、タンダ、トロガイと合流し、直接トウミ村を目指す。しかしチャグムは、シュガから聞かされた兄サグムの事が気になり、自分が兄を気遣うこと以上の理由で、バルサたちと行動を共にすることに納得がいかない。ラルンガのことを話すことで、チャグムにさらなる精神的苦痛を負わせたくないバルサは、強引に彼を連れて行くのだった・・・。再びバルサたちを見失ったシュガと狩人たちは、トーヤが水車小屋に届けた荷物から、その行き先を推測する。そんな中、直接対峙したシュガは、バルサが自分と同じく新たな知識を得ようとしているのではと考えた。今までの行動とも合点がいくヤクーとの関わりを確信した狩人たちは、選択肢をしぼって、バルサたちを追い始める。そのひとつにあるトウミ村へは、モンとジンが向かっていた・・・。

19. 第十九話「逃亡」
トウミ村の少女ニムカから、“卵食い”ラルンガのことを聞いてしまったチャグム。そのことを教えてくれなかったバルサに対する不信感と、自分が精霊の守り人であり、ラルンガの餌食になってしまう運命にあることへの恐怖から、チャグムは宮に戻る決意をする。一方、トロガイたちは、ニムカの祖母から伝えられた話から、ラルンガのことや精霊の卵がどうやって孵るのかという謎の答えが、誰もが知っている田植え歌の中にあることに気付くのだった。しかし同じ頃、チャグムを奪回するべく、シュガと狩人達はトウミ村へと迫っていた。

20. 第二十話「狩穴へ」
バルサがチャグムを追いかけている頃、トウミ村に入ってきたシュガと狩人達。彼らの前に現れたトロガイは、ニュンガ・ロ・チャガとしての宿命を負ったチャグムのこと、 “卵食い”ラルンガのことをすべて説明する。皇子を守れるのはヤクーか?ヨゴか?プライドを傷つけられた狩人達が力ずくでその場を制圧しようとするが、ヨゴの大軍勢をもってしても、皇子を守ることに疑問を持ったシュガは、トロガイへの信用から、初代聖導師の碑文の存在を明かす。

21. 第二十一話「ジグロ・ムサ」
厳しい冬を越すための狩穴生活で、チャグムは、肉体的にたくましくなっていくが、精神的には、まだ精霊の守り人としての運命を受け入れられないでいた。そんなある日、バルサは自分にとってかけがえの無い存在、ジグロのことをチャグムに話す。幼きバルサ六歳の頃。それは、隣国カンバルの王室付きの医者であったバルサの父、カルナ・ヨンサが宮中の陰謀に巻き込まれ、親友のジグロ・ムサに、最愛の娘バルサを託した、壮絶なる悲劇の話であった・・・。

22. 第二十二話「目覚めの季」
バルサの話はなおも続く・・・。ジグロと親友“王の槍”たちとの戦い・・・。二人の逃避行・・・。そして、バルサがジグロから学んだもの・・・。すべての話が終わったとき、チャグムはバルサとジグロに、自分とバルサを重ね合わせていた。そしてチャグムは、自らの運命に立ち向かう決意をし、バルサに武術を教えてもらうことを請うのだった。やがてトロガイは別の場所で春の準備をするために狩穴を出て行き、残ったバルサ、チャグム、タンダの三人は、それぞれの想いを胸に、狩穴生活を続けていく・・・。

23. 第二十三話「シグ・サルアを追って」
ついに春がやってきた・・・。シュガは、すべての碑文を読み解くことは出来なかったが、ラルンガの弱点を見つけ出したことの成果を持って、狩人とともにヨゴの軍勢を率いて出立する。一方戻ってきたトロガイは、冬の狩穴暮らしで、すっかり男らしくなったチャグムに、新しい服と短剣を渡す。それはチャグムが一人前になった証しとして、バルサが頼んだものだった。バルサたち一行は、チャグムの導くままに宴の地・青池へと向かう。そこでシュガ率いるヨゴ軍と合流したのも束の間、チャグムはシグ・サルアの咲き乱れる青池の中心へと、卵に導かれるように歩みだす。

24. 第二十四話「最後の希望」
卵に導かれるままに青池を離れ、森へと去っていったチャグム。シュガは混乱する軍勢を立て直し、トロガイと共にお互いが持っている知識を共有することで、再び現れるであろうチャグムとラルンガに対応するための準備をする。チャグムを追って森に入ったバルサとタンダは、同じ行動をとった狩人たちと合流するが、双方チャグムを完全に見失ってしまう。宴の地が青池ならばチャグムは明け方には戻って来るはずだが、バルサは卵の行動に何らかの理由があると考え、再び襲ってくるであろうラルンガからチャグムを守るために、さらに森を探すことを決める。一方、シュガのもとに、残りの碑文を読み続けていたガカイからの伝令が届く。その残りの石版には、重大な情報が記されていた。

25. 第二十五話「宴」
タンダの捨て身の行動によって、ナユグのものと接触できるようになったバルサと狩人たち。宴の地に現れたチャグムを食らおうと次々と出現するラルンガたちに対し、狩人は大松明を駆使して撃退しながら、身を挺してバルサをチャグムの所へと行かせる。ついにチャグムの体の中の卵が孵る準備を始め動き出した。これを感じたチャグムは、サグとナユグの折り合いをつけられないままに、国のため、民のために自己を犠牲にすることを選ぶ・・・。

26. 第二十六話「旅立ち」
運命の戦いは終わった・・・。光扇京へ戻る一行。チャグムは、帝や二ノ妃の待つ宮中に迎えられ、帝直々に悪しき魔物から国を救った英雄として生きることを命じられる。そして、バルサのことは忘れるようにと・・・。十分な歓待と報酬を受け取ったバルサたちは、チャグムとは話をすることもなく、宮を去ろうとするのだった・・・。

投稿 : 2018/12/08
閲覧 : 541
サンキュー:

2

とらお さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

数少ない戦闘シーンを活目するヒント

【バルサvs狩人】格闘シーン考察【精霊の守り人】
これを検索して5:50あたりから見ましょう
リアルバトルさにIGの本気が見えますねー
それとNHKの予算もみえw

実写の綾瀬バルサの戦闘シーンも注目しましょう
スピーディーな殺陣ではるかやるやん
昨年やった元スパイな「奥様は、取り扱い注意」とは大違いよっ!
実は1.1倍速くらいで速度調整してる映像なのです
バトルの実写は速度調整してほしいと思うようになりました

バルサの矜持と狩人の矜持の合致は男心をくすぐるぜ
武人とはこうあるべき

投稿 : 2018/05/31
閲覧 : 412
サンキュー:

4

でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

誰かを守るということは・・・

とても良い作品でした。
この物語は、命の尊さを根底に置きつつ、人を守ることの大切さ、大変さを、しっかりと説明しています。
そして、この世ともう一つの世界(ナユグ)とを描いたファンタジー要素も描いています。

あらすじ:
新ヨゴ王国の第二皇子チャグムは、精霊の卵を宿したため帝の命令を受けた刺客から命を狙われます。
短槍使いの女性バルサがチャグムを守り、やがて精霊の卵が孵化するまでの
出来事を描いています。

この物語の主人公は、バルサです。
バルサはどんなことがあろうとも刺客の命を奪うことはありません。
「人の命を助けるために誰かの命を奪ったのでは意味が無い」
それがバルサの信念です。
しかし、その信念を貫くには、大変な努力と覚悟が必要です。
バルサ自身も、幼い頃に命を狙われた経験があり、父親の親友から守られていました。バルサは、壮絶な過去を背負って生きています。

バルサもチャグムも、理不尽な世の中のために想像を絶する苦労をします。しかし、二人とも決して希望を捨てません。わずかな望みがあれば、必死にあがきます。
だから、このアニメを見ると、前向きになれます。

原作は、上橋菜穂子さんです。
上橋さんの「守り人シリーズ」は、精霊の守り人をはじめとして10巻ほどあり、それは一つの壮大な物語としてつながっています。
精霊の守り人は、その壮大な物語の最初の部分です。

このアニメを見て好感を持たれた方は、上橋さんの「守り人シリーズ」を読まれることをお勧めします。
上橋さんの小説は非常に読みやすく、人の心の悲しみや状況を丁寧に説明されています。

投稿 : 2018/05/15
閲覧 : 620
サンキュー:

38

kooodain さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3
物語 : 3.5 作画 : 3.0 声優 : 3.5 音楽 : 2.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

韓流の歴史大河っぽい雰囲気

宮廷の皇太子を助けるために女用心棒が皇太子を守る話。
雰囲気も設定も韓流の大河を匂わせる。
異能と言うほどのものではないが韓流に良くある呪術や占星術みたいなもの。

他の人も感想に書いているように先は読みやすいしだいたい当たる。
でもまぁスケールや設定が少し日本の物と異なる感じがするので楽しめます。
何か戦闘物かなって思って見始めましたがどうやら少し違う。
どちらかと言うと皇太子とその用心棒の関係性や成長を楽しむ作品のようです。
ここが先が読めても楽しめる要因になっています。

ネタバレを回避したあらすじとしては…
超強い女槍使いの用心棒がある要因によって宮廷からも命を狙われている皇太子を守ります。
そして有能で味のある呪術師のババアの助けによって色々と物語は進んでいく…。
ババアが面白いしかなりいいキャラしている。ババア最高。
こんな話です!!!

暇があったら見てみると良いと思います。
ただし戦闘物として見るのはおすすめしません。
どちらかと言うと二人とその周りの関係の変化と成長物語みたいなもんです。

▼物語の評価
韓国の歴史大河っぽいです。
平民と王族が関わる点なんかもかなり似ています。
まぁ二人を中心に様々な人が変化していき成長していく作品です。
バトルを中心に描いていないので先が読めても楽しめるのが良かった。
▼作画の評価
最初の何話か絵に違和感というか…む?って感じになります。
今のアニメには無い感じのデザインと言うか絵ですので。
▼声優の評価
皇太子の普段の声はとてもあっているが張る時の演技がちょっと物足りない。
まぁ子供って設定なので力のある声だと微妙だしある意味良いのか?
▼音楽の評価
同じ様なシーンで必ず同じ曲が流れるので曲に飽きる。
もう少し緩急をつけた演出が欲しかった。
OPがラルクって…って意見があるがまぁ私もそう思いますw
▼キャラの評価
ババアがかなりいい。ババア最高!!

投稿 : 2018/05/13
閲覧 : 286
サンキュー:

5

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精霊の守り人のストーリー・あらすじ

女用心棒のバルサはふとしたことから新ヨゴの第二皇子チャグムの護衛を依頼される。彼はその身に、この世(サグ)と重なって存在する異世界(ナユグ)の水の精霊ニュンガ・ロ・イム〈水の守り手〉の卵を宿していた。チャグムは、威信を守るため息子を秘密裏に殺そうとする父帝と、ニュンガ・ロ・イムの卵を食らうナユグの怪物ラルンガの両方から命を狙われている。チャグムを連れて宮から脱出したバルサは、卵がチャグムの体を離れる夏至まで、幼馴染の呪術師タンダやその師匠のトロガイと共にチャグムと暮らし始める。(TVアニメ動画『精霊の守り人』のwikipedia・公式サイト等参照)

放送時期・公式基本情報

ジャンル
TVアニメ動画
放送時期
2007年春アニメ
制作会社
プロダクションI.G
公式サイト
www.moribito.com/
Wikipedia
ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B2%BE%E9%9C%8A%E3%81%AE%E5%AE%88%E3%82%8A%E4%BA%BA

声優・キャラクター

安藤麻吹、安達直人、辻谷耕史、真山亜子、野島裕史、楠見尚己、松風雅也、西凜太朗

スタッフ

原作:上橋菜穂子(『精霊の守り人』偕成社刊)、 監督:神山健治、脚本:神山健治、キャラクターデザイン:麻生我等、ストーリーボード:荒川直樹、美術監督:竹田悠介、色彩設計:片山由美子、音響監督:若林和弘、音楽:川井憲次

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