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「君の膵臓をたべたい(アニメ映画)」

総合得点
75.6
感想・評価
301
棚に入れた
1447
ランキング
776
★★★★☆ 3.8 (301)
物語
3.8
作画
4.0
声優
3.7
音楽
3.8
キャラ
3.8

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君の膵臓をたべたいの感想・評価はどうでしたか?

ネタバレ

薄雪草 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

キミには、スイートを。

私なら、そう言いたいかな。

君と、食べたい。

君と、過ごしたい。

私と、そうなってほしい。


でないと

なんだか、勝手が悪すぎるんだもの。


~ ~ ~ ~ ~


"君の膵臓をたべたい。"

思わず目を引かれるタイトル。
一世を風靡し、まさに時代の寵児にもなった作品です。


数字はと言うと・・・。

書籍は、300万部(累計。2020年8月)
実写映画は、35億円(日本映画製作者連盟)
本作は、5億円(キネマ旬報、2019年3月下旬特別号 p.69)

アニメはやや低調でした・・・。

書評欄やレビューサイトでの評価が大きく割れていたからでしょうか。
良しにつけ悪きにつけ、その影響を受けてしまったのかもしれません。


~ ~ ~ ~ ~


生を謳歌しようと無理を振るまう伸びやかな嬉しさ(というよりも素の自分を見てほしかった?)。

日記の置き忘れを、さも偶然と設えて、ステディなお付き合いに期待を寄せたくなるのも乙女心?

(どことなく「四月は君の嘘」のトレース?なんて感じもしますが、中学生よりも大胆な演出もあります。)

見た目はどんなに健康的でも、あたかも時限爆弾を抱え込んでいるのが、内部疾患です。

周囲への説明も疲れてしまうし、するだけ理解もされにくい。
行動制限もあれば、コミュニケーション以前の苦しさもあります。


「君はいつだって明るくて、元気いっぱいだね。」

~ でも、あなたと同じようには歩めないの。~

「それは・・・やるせないね。」

~ ちょっと、切ないです ~


こんな会話も、片方ではあるのです。


~ ~ ~ ~ ~


とは言え、いかにも唐突な幕切れは、意外性よりも違和感の方を強く感じました。
悲哀のカタルシスを高めるにも、あの退場のさせ方は、どうにも後を引きました。

疼き続けた不具合の理由は・・・自らの意思で未来を手に入れよう踏み出した宮園かをりと、自分の意思とは無関係に第三者の手で未来を断ち切られた山内咲良との対比です。

これはどうなんでしょうか・・・。

でも、よく考えてみると、二人の少女は余命幾許もない存在です。
自分には時間がないと、本人には分かり切っていることなのです。

分からない?
知り得ない?
本当にそうなのでしょうか?

事件、事故、病気。
気象災害、紛争や戦争、孤独や分断。
ひいては隕石の落下まで??

軽く天寿を想定しても、想定外の出来事は、いつともなく、どこともなく、だれともなく、身近に潜んでいます。

そうした大風呂敷にも気持ちを馳せてみれば、人事を尽くしてもどうにもならないことが世の中にはたくさんあります。

であれば、身近な人ときちんと向き合っているのだろうかと、大切なことをまっすぐ伝えているだろうかと。

そんな問いかけも掬い取れそうな気がしています。


~ ~ ~ ~ ~


物語のディテールは、陰極まりて陽となした咲良と、陽に触れても陰に留まっている春樹の交流です。
チグハグしてて、焦ったくて、もどかしくて、いかにもバランスが取れていません。

でも、核心部は、彼女を喪って、初めて気づきを得た春樹と、それを日記に託し、前へと歩きだしてほしいと彼に願った咲良のモノローグにあります。

決して取り戻せず、取り返しのつかない咲良の青春。
そんな生き方を春樹には選んでほしくなかった、選ばせたくはなかった。
否、だからこそ春樹を選んだんだと思います。

埋めるともなく過ごした何気ない日常がベストだった。
埋めあいもせず流れていく時間が、何よりの安息だった。

そこには、二人だけに共通する土台があったんだろうと思います。


~ ~ ~ ~ ~


知っている人が殺されたなんてニュースだけでも一発ノックアウトなのに、ずっと傍らにいて共病するのもボディブローの無限連打です。

阿鼻叫喚できる相手がいるのなら、まだ感情を解き放てます。
でも、ひとり意気消沈しかないのなら、何を支えとし誰を頼りにして、悲しみをやり過ごせばいいのでしょう。

私なら、お葬式に参列できるかどうかまったく自信を持てません。
お葬式に来てね、なんてことも言えないだろうと思います。

このお話は、序章こそボーイミーツガールの体を見せていますが、中盤は、友人とも恋人とも言えないぎごちなさのオンパレードです。
終章に至っては、鬱展開の一辺倒となります。

であれば、その深い淵にこそ、本作の矜持が隠されているのではないでしょうか。
咲良が日記をしたためていたのも、そこに春樹との目的を定めて、母に託したように感じています。


日記からはじまり、日記に終わる。

二人を出会わせ、過ごさせ、未来を感じさせながら、いつかは託すことになると、咲良は最初から分かっていたのでしょう。

高校生の年代では、内面性を穿つようなシーンに出くわすとか、人間性をリカバリーさせる術とかを学ぶ機会は、なかなかないものだろうと思います。

この作品の方向性は、そうした当事者性を語らせるところに狙いがあり、アピールポイントを潜ませているように感じています。


~ ~ ~ ~ ~


原作にもその章立てがあります。
けれど、文字からイメージを立ち上げるのは、いかんせん私の想像力の乏しさでは無理限界がありました。
どうしたって共感性がスポイルされてしまうのです。

その点、本作はアニメーションならではの表現に優れていて、ビジュアリティーが大いに広がりました。また、強く引き込む力もあったと思います。


実世界と精神世界とのはざま。
星、宇宙、溢れんばかりに咲き誇るサクラの成樹林・・・。

スクリーンいっぱいに、咲良の生きざまと、夢を叶えてきた歓びが描かれ、やがて彼女は、一本の幼樹に水を遣るのです。
それはとても楽し気なふうに・・・。

メルヘンチックな情景でした。
咲良らしいお別れの仕方。
春樹への感謝、深い愛念、爽やかなエールが、私にも伝わってきました。


~ ~ ~ ~ ~


現世では、不器用を強いられる生き方の二人でした。
まるで、不幸をパッケージとして背負い込んできたかのようです。

でも、一冊の日記は、心に友綱を結び、杖を貸しあうエピソードを紡ぎ出しました。

共病文庫は、春樹がいての咲良の綴り。
死を生として迎え、生が死に優るものとして、懸命を共にしてきた名残だったのですね。


今の私は、そんなふうにすっかり落ち着いています。

投稿 : 2022/02/09
閲覧 : 271
サンキュー:

15

ネタバレ

御宅 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

誤解が多い作品

泣ける代表作として知られる「君の膵臓をたべたい」

正直観る前までは「過大評価されすぎてるんだろうな。大病を持ってきたお涙頂戴リア充アニメなんだろう。」と、馬鹿にしようと思って観ました。ですが、全く違いました。

実写化などもされていて物語上はとても評価されている作品。ですがアニメ映画ならではの良さがあります。例えば照れるシーン、色気のあるシーン、アニメでしか表現できない部分が久々と伝わってきます。

主人公が成長していく過程が声優さんの演技からどんどん伝わってくる。高杉真宙さんという俳優の方が担当されているそうですが、どんどん上手くなっていくんですよね。それが「僕」の成長過程とリンクしていて物凄い化学反応が起きています。ヒロインを演じるLynnさんの尊くて儚い演技力も素晴らしいです。僕と桜良は正反対のように見えて、実は似ている。この微妙な関係を素晴らしく演じられています。

そして作画、背景美術、全てを妥協せずに繊細に作られています。

一つ一つのシーンの感情が良い意味で極端になります。泣けるシーンは本当に泣ける、辛いシーンは本当に辛い、そして純情な物語だからこそ伝わってくる主人公とヒロインによる掛け合いの色気。
もう一つ一つのカットの演出が素晴らしいです。

そして「死」の怖さ、尊さ、儚さを上手く表現されいます。
牛島監督も「死を軽く扱いたくはないという思いで制作した」とおっしゃっていた通り、死に対するメリハリを繊細に表現していました。
とても濃い1日を過ごしてきたがあっけなく終わってしまう。あえてヒロインにスポットライトを当てていないのが素晴らしい。

そして最後の僕のセリフ「さくらが待ってる」。名前で呼んでほしいというさくらの"願い”を最後まで回収してくれている脚本、演出。もちろん感動もするんですけど、何より素晴らしいという言葉が1番あっている気がします。

そしてこの物語を引き立てる世武裕子さんの劇伴とsumikaさんの主題歌。全く食べたことのない味でした。

投稿 : 2021/10/21
閲覧 : 888
サンキュー:

8

ネタバレ

ひろたん さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

切ない

余命わずかな女の子が天国に悔いをもっていかないように明るく頑張る。でも、やっぱり死ぬのは怖くて、生きたくて・・・。
すごく元気をもらえる半面、感情移入しすぎて最後が辛い・・・。

ちなみに「四月は君の嘘」を思い出しました。

投稿 : 2021/08/15
閲覧 : 244
サンキュー:

6

ネタバレ

もっちょん さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

普通に泣けました

原作未読で視聴しました.

最初に彼女が死ぬという結論から始まり,人と関わりを持たない青年と病気を抱えている女子が関わり始めるという話です.

原作を読んでる方によると,桜良が春樹に惹かれる理由や恭子が春樹を嫌う理由といったところが説明不足であるといった感想を言ってましたが,原作未読の僕からしたら十分いい作品だと思います.

投稿 : 2021/07/28
閲覧 : 296
サンキュー:

5

ネタバレ

天地人 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

ちょっと私的アニメ感想簿61

2021年7月23日某所にて

「さて、今日は君の膵臓をたべたいがあるけど、五輪あるし、やっぱり開会式かな」
「ん、この本は・・・君膵ってヒロインが膵臓の病気で余命(見たの)」
「このネタばれ見てどう思った?(別に)」
「見たくなったでしょ(興味ないから)」

でも、結局アニメを見ることに(何か違う 汗)

と、まるで映画の内容みたいな感じで見始めたんですが
(誰だ、入場行進が長すぎて飽きたっていうのは)
(お前か、お前だ、えっ?おれ~)

で、感想なんですがヒロインが膵臓の病気で長く生きられないと言う事はわかっているので、最後はもう別れしかないと言うのは分かってたんですが、原作も実写映画も見てなかったので、まさかああいう最後を迎えるとは思っておらず、あのシーンで
「え、えええ~~~~っ」
って、思わず叫んでしまいました。
そういう意味ではラストは少し不満の残る展開でしたが、まあ、勝手にこっちが思い込んでただけなので、しょうがないと言えばそうなんですけどね。

あと最初、主人公の声が声優に慣れてない感じで、ヒロインの演技と噛み合ってない様が、微妙にヒロインに興味がない様子とかぶさっていて、まあこれはこれでありかなと思って観ていたら、途中からどんどん合ってきて、ストーリーシンクロしてきたのは面白かったです。
(そうはいっても、下手だな~と思ったのは事実なんですけど)

最後はともかく観て良かったな~と思える作品でした。

投稿 : 2021/07/24
閲覧 : 279
サンキュー:

11

ネタバレ

三毛猫メリー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

キミスイって略はなんか嫌だ

2021.7.23 視聴完了。
原作既読。

オリンピック開会式の裏でやってたから
ついつい見てしまった。

原作を知っていると話がどう展開していくのかが
わかるだけに驚きも少なく、どうしてもアラが見えてしまう。
特に男主人公の方、私のイメージと合わなくて感情移入できず。
アニメ映画で声優以外を使うのなら
オーディションで決めてと心からお願いしたい。

あとガムを勧めてくるクラスメイト、
彼は小説でけっこう重要だったんだけど
映画では伝わってこなかったな。

投稿 : 2021/07/24
閲覧 : 252
サンキュー:

13

ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

単純に死は誰でも訪れる、ということだけではない気がします。

 誰でもいつかは死ぬ。死を自覚したヒロインは、最期を自覚していた分だけ充実した日々を過ごせた、と考えていいんでしょうか。
 もちろん、桜良(サクラ)の名は、短く美しく潔く散ってゆく命の象徴です。志賀春樹(シガハルキ)の名は、死が春に来るから言えなかったんでしょうかね。

 病床で衰弱して、死の恐怖に震えるのではなく、元気ではないでしょうが、普通にデートにうきうきと出かける途中で死を迎えたことが、ヒロインにとっても、周囲にとっても何をもたらすのか。

 主人公と心を通わせて、逆に死ぬことが恐ろしくならなかったんでしょうか。思いもかけない死を迎えて、最後の時間の恐怖が無くなって、かえって幸せだったんでしょうか。

 通り魔に襲われた時に、ヒロインは何を考えたんでしょう。もう一度会いたい、怖い、死ぬのは嫌だ、ありがとう、さようなら、どういう解釈がいいでしょうか。

 死は、特に若い人にとってはリアリティがありません。日記の中でヒロインは死を自覚していますが、それはどこか他人事ではなかったでしょうか。入院生活に入って、急激に時計の針が進んで、彼女に本当に死の自覚をもたらしたんでしょう。あの花火を2人で見られて、本音で話ができて、本当に良かったと思います。

 クラスメイトにとってのヒロインの死の意味は、主人公にとっての意味とまったく違うものになっているのが、これらの疑問を考えるヒントになるんでしょう。
 ですが、まあ、答えは見つからないでしょう。物語の最期のヒロインの告白は、病死を前提としていますので、それが通り魔で意味が変わるのか、同じことなのか。考え続ける必要がありそうです。

 ホテルのことや、あの雨の日のこと、などなど、いろいろ後から思い出しそうですね。こういうアニメは数年後に思い出すか思い出さないかで価値が決まってくると思いますが、多分私は思い出すでしょう。

 ガムの彼と、恭子も単なるサブじゃないのが良かったですね。

投稿 : 2021/06/23
閲覧 : 290
サンキュー:

9

ネタバレ

ジャッジ・シャンゴ さんの感想・評価

★☆☆☆☆ 1.0
物語 : 1.0 作画 : 1.0 声優 : 1.0 音楽 : 1.0 キャラ : 1.0 状態:----

流儀

愛する人を奪われたら犯人を徹底的に追ってとっちめてこそが漢だろ!
感傷に思い出に浸ってとか、教育テレビはどうしてこんな『(ピー ※都合により伏字です)』側のコンテンツを放映したのか、理解に苦しむ

投稿 : 2021/02/23
閲覧 : 311
サンキュー:

4

ネタバレ

ISSA さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

もうひとつの桜の物語

視聴完了

先に結論から言うと
んー良かったけど、ちょっともったいないかな。
余韻というか感動を切られて終わるエンドが不満。

演出や作画、見せ方などは劇場映画のクオリティは十分だったと思います。

最後の部分で余韻を残して終わって欲しかった。
主人公目線とヒロイン目線ではエンドが違ってくるけど…
ヒロイン目線で見てたので、最後やエンドロールの恭子ちゃんとの絡みは冒頭にもってくるか、必要無かった気もします。

ジーン…と余韻持たせて終わるのが…おじさん的にはベタで安ポイけど好きなんだな。

OPED曲や声優さんは悪く無いけど、印象に残らない感じでした。

四月は君の嘘の様な、もうひとつの桜の物語。



2021.2.18追記
TVで紹介されてましたが
DISH//の歌った「猫」
この物語からきたみたいですね、DISH//のメンバー北村匠海さん主人公の実写映画を作詞作曲担当したあいみょんさんを映画に招待して見た事から「猫」が生まれたそうです。

…一部抜粋…

君がいなくなった日々も
このどうしようもない気だるさも
心と体が喧嘩して
頼りない僕は寝転んで
猫になったんだよな君は
いつかフラッと現れてくれ
何気ない毎日を君色に染めておくれよ

この物語を思い出して「猫」の歌詞に注意して聴いてみても良いかも。

投稿 : 2021/02/18
閲覧 : 389
サンキュー:

24

ネタバレ

USB_DAC さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

奇の衒いも程々に

★物語
・原作 : 住野 よる
・監督 : 牛嶋 新一郎
・脚本 : 牛嶋 新一郎

小説累計発行部数300万部、実写版興行収入35億、アニメ版5億円
を誇る住野よる原作の大ベストセラー作品。

インパクト大の表題も中身は至って普通の青春物。所謂難病を扱うある
意味流行りのストーリーも、意外性のある展開によってオリジナリティ
高い作品に仕上げられています。ただその所為もあってか、世代や趣味
趣向によっては好意的に受け止められず、批判的な意見も目立つ。青春
物の中ではかなり尖った部類の作品だと思います。それでもこんな興行
成績を残すってすごい事ですね。


★作画
・作画監督 : 岡 勇一
・美術監督 : 小川 友佳子
・色彩設計 : 堀川 佳典

作画は非常にスッキリしていて好みの作品。極力自然なデザインを心掛
けたという岡さんの拘りを感じる作り込みは納得の出来で、色彩も自然。


★声優
・志賀 春樹 : 高杉 真宙
・山内 桜良 : Lynn
・滝本 恭子 : 藤井 ゆきよ

Lynnさんを始め、声優陣は流石の演技。

実をいうと『僕だけがいない街』でも感じたのですが、やはり俳優起用
のデメリット(感情表現が下手)がこの作品でも表れていました。これ
でOKを出した真意が全く理解出来ないレベルで、作品を壊しかねない
非常に稚拙で危険な演技に感じました。(ファンの方々ごめんなさい)
ただ和久井映見さんは短い台詞ではありましたが、良かったと思います。


★音楽
・OP :「ファンファーレ」/ sumika
・ED :「春夏秋冬」/ sumika
・音楽 : 世武 裕子

オープニングの明るく軽快なサウンドが格好いい。ただ序盤の主人公の
暗さと重さがネック。曲の良さ、テンポに合っていない気が・・・。


★キャラ
・キャラクターデザイン : 岡 勇一
・原作イラスト : loundraw

とにかく主役達の極端なキャラ設定が不自然に感じて観ていて疲れます。
若さ故のと言えばそれはそれで納得出来るのですが、もう少し穏やかで
も良かった様な、そんな気が正直しました。


[感想]

若くして余命を宣告され、残り僅かな人生に怯えつつも、人前では普段
通りを装い明るく振る舞う。そして春に憩いを与える桜の様に、望みを
叶え、儚くも美しく散ってゆく。そう願うヒロインに突如襲い掛かった、
難病とは一切関係の無い悪夢の様な非情なる結末。誰一人として望まな
かったこの悲劇をどう捉える。

そして恋愛とは少し違う男女の尊い関係性。周囲に批難されつつも互い
を見つめ、思いを尊重し合っていく若い二人。

ぼくの人生とは一体何のか、彼女の儚い人生は一体何だったのだろうか。

かの『星の王子さま』に残された幾つかの名言をヒロインの言葉に重ね
ながら、人間の尊厳とは、命の尊さとは何か、今生きているこの瞬間の
奇跡を美しい作画で伝える感動の名作。


〈だがしかし、我物申す!〉

先ずタイトル。膵臓を病んでいるとしながら具体的な病名を作中で一切
明かさず、住野氏自身によってそれは「架空の病気」と発信されたこと。

「私は膵臓が使えなくなって、あとちょっとで死にます」
 
若くして膵臓を患っているとなると、恐らく遺伝性膵炎もしくは膵臓癌
を想定してる(多くの発症例が生活習慣に起因する為)と思われますが、
仮に前者であれば慢性膵炎と同じ治療法が可能なので、注意深く、また
適正に管理していれば、余程のことが無い限り余命を宣告されるような
事態にはまず陥らない。例え臓器を摘出したとしてもそれは同じです。

となると残された病名は末期の膵臓癌ということになりますが、この若
さでの発症例・死亡例は非常に稀とはいえ実例はあるらしいので、設定
自体に問題点があるとは思えません。個人的には具体的な病名を明らか
にした方がよりリアリティ・共感が増すのではないかとは思いましたが、
敢えてそれを明かさず、架空の病気とした理由とは一体。

末病とはいえ、また闘病中にも関わらずデザートバイキングに行ったり、
医師に相談もせず遠出をし(現地で何かあったらどうする)、挙句の果
てに飲酒をする。実際に膵臓を患っている人々にとっては、考えられな
いような描写が続く。そりゃ病状悪化するわな。

そして明らかに「同物同治」を連想させるタイトルにも関わらず、その
病名を一切語らなかった。適当じゃ無いんでしょうが、この作品に於い
てその部分は余り重要では無いから、まあこの程度でいいか的なノリ?

膵臓と表題を打っている以上はもう少し正確な病気への裏打ちがあって
も良かったと思いましたし、実際に病と闘っている方々への配慮は必要
だったんじゃないかなあ、とは正直思いました。

「タイトルでつい見てしまった」という事実。ある先輩レビュアの感想
意見(インパクト重視)がもし命名の真実だとしたら非常に残念です。


次に主人公の性格。底抜けに明るいヒロインとの対称関係という狙いは
理解出来る。ただ、あまりにも他人に対して冷淡過ぎるし第一暗過ぎる。
こんな高校生って実際に居るのかなぁ。(笑)感動を伝えていても設定
が極端だとやっぱり感情移入し難いですし、作品全体のイメージも何と
なくボヤケてしまう様な、そんな印象をちょっと受けました。


最後に。人生経験豊かな女性なら未だしも、若くして人生を悟り切った
ような台詞を騙る桜良。ある意味この説教臭さは、同世代には新鮮味が
あって好意的に受け止められるのかも知れません。ただ手前みたいな中
高年はどうしてもそこに小説臭と不自然さを感じてしまう。このピンポ
イント過ぎる層狙い?が評価を二分した理由の一つのような気もします。

出版当時43歳だったサン=テグジュペリ(翌年没)の語録を、青臭い
高校生がさも自分の言葉の様に語る違和感。『星の王子さま』って童話
チックに見えて内容はかなり難解で、リテラシーが相当必要なんですけ
どね。僕も若い頃何度もこれを読みましたけど、当時はさっぱり意味が
解りませんでした。バラの花と喧嘩ってなんじゃい的な。(笑)


概ね伝えたい事は理解出来たし、二人の生き様も理解出来る部分がある。
画作りも非常に秀逸。決して悪くは無いんだけど、観れば観るほど共感
と同時に違和感を覚える、そんな不思議な作品でした。w




以上、拙い長文をお読み頂き、ありがとう御座いました。

投稿 : 2021/01/09
閲覧 : 251
サンキュー:

13

ネタバレ

アハウ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

桜が綺麗

映像は綺麗で、悲しい結末。

事件前の映像がとても美しい。
なにかあるかと思ったら・・・

主役のLynnさんの声はちょっと違うかな。

どうしてもリーシャ様がちらちらするのもあります。
高音がきつい感じがします。

気になったのは不治の膵臓の病気。
IPMN?膵臓ガン?
学校に通うほど元気なのはどうかな。
SLEならまだ分かりますがそれだと膵臓じゃなくなるか。

投稿 : 2020/10/06
閲覧 : 234
サンキュー:

6

ネタバレ

7でもない さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

本とコミュニケーション

死と闘病でお涙頂戴するのはずるいと思いつつ不覚にも2回泣いてしまった
桜良が全編光り輝いている。図書館で椅子に座って遊ぶ桜良がかわいい
横になる桜良もかわいい。押し倒される桜良もかわいい、星の王子みたいな桜良もかわいい。Lynnの演技もかわいい
桜良を通して、特に恭子を通して描かれる僕の成長もまぶしい
ガム男ことカズマさんこと福島潤のキャラも夏空みたいに心地よい
恭子と僕がくっつくかと一瞬思ったけど、そういうことか。お幸せに
あの病院、病院の待合ロビー、413号室、cafe spring、駅前、図書館、通学路、浜辺、桜並木、博多のヒルトンホテルのスイート、お墓、駄菓子屋、一泊二日の旅に疲れガランとした電車の中に深く座り込みじりじり照り付ける夕日、展望台からの眺め、桜良の家、桜良の部屋が好きだ
あの世界が好き
 
[本とコミュニケーション]
・共病日誌を拾う所から僕と桜良の関係は始まり
・図書委員となる事で二人は仲良くなった
・最初は本に集中して桜良の事を見ようとしていないのが徐々に桜良の事をみつめるようになる
・恭子が僕につっかかる所で僕は本(こころ)を落とし
・隆弘に殴られた時、借りた星の王子様は僕のカバンの中から落ちかける
・最初は使うのを嫌がっていた携帯なのに最期は桜良のメールが待ち遠しくてたまらなくなった
・僕は桜良に精一杯の心を込めたメッセージを携帯で発して、それを桜良がしっかり受け止め死後日誌(本)で答えた
・僕が日誌(本)を恭子に見せ否定された後に諦めず、春樹は恭子を追いかけて自分から声をかけて人間関係を築こうとした
・そもそも桜良が僕に興味をもったのは僕の読書してる姿らしい?
 
この話の骨格や枝骨にテーマが絡み合い結ばれカチっとはまる感じが好き

投稿 : 2020/07/28
閲覧 : 266
サンキュー:

6

ネタバレ

りむぅ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

間近に迫るお別れ

この作品は膵臓の病気を患い死んでしまう1人の女子高生「君」と、友達がいない根暗で読書好きな男子高校生「僕」の青春の物語です。
✂ーーーーーーーーーーーーーーー内容ーーーーーーーーーーーーーーーー✂
ある日病院で「君」の共病文庫と出くわした「僕」。それは病気のことなどを綴った日記のようなものであった。「君」は「僕」にだけ病気の事、死んでしまうことを話す。
その翌日から「君」は「僕」に干渉するようになってきた。
正反対の「僕」と「君」。2人は徐々に心の距離を縮めていった。
しかし病は、着実に彼女の体を蝕んでいく。
急に「君」が入院することになった。数値が少しおかしかったらしい。
彼女の入院期間が伸びてしまう。「僕」は気が気でなかった。

「君」が退院した。

彼女が退院して真っ先に合う約束をした「僕」。
しかし、約束の時間になっても彼女は現れなかった。

テレビ「〜今日○○市内で○○歳の女子高生が胸部を刺され死亡が確認されました。」
その画面に映っていたのは見間違えようのない「君」だった。

「僕」は「君」のお葬式には出なかった。
「僕」はしばらく部屋にこもり、現実を受け入れまいと読書に浸っていた。
そんな日々を過ごしていくうちに「君」の死を受け入れるようになってきた。
「僕」は「君」の家を訪れた。「僕」は共病文庫を受け取った。
そこには「君」の遺書が綴ってあった。僕は感情を隠すことが出来ず、泣いた。
✂ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー✂
【感想】
この作品は「君」が残りの人生を「僕」と一緒に過ごす。という物語です。
私はこの物語を「君」が「僕」を残りの人生で変えてくれた。といった感じに解釈しました。本当にすごく泣きました。周りの態度が変わるのが嫌で明るく元気な素振りを見せる「君」は切ないけどすっごく超可愛くて、人間に興味が無い「僕」は「君」に会い変わる、という私の涙のドストライクゾーンだなと思いました。「君」が刺されて死んでしまった時私は「僕」の気持ちを想像し、涙が止まりませんでした。

見終えたばかりで全然気持ちがまとめられてませんが、とにかくとっても大大大っ好きな作品です!!!


こんなにも美しく、綺麗な青春が送りたいものです。

投稿 : 2020/06/14
閲覧 : 261
サンキュー:

4

ネタバレ

フォニー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.0 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

好みじゃない、、

当時流行っていて友達はだいたい読んでたから私も読んだけれど原作は好きになれませんでした。
今日もその偏見込みで観ながらこれを書きました。

前半のヒロインの突飛な行動によって恋愛風味が出てるあたりの雰囲気がどうも観ていて惹かれませんでした。このあたりは個人的に文章で読んでいる方が映像よりは好きだったかも。
設定自体は多分そこまで問題じゃないけれど、全て会話とモノローグで成り立たせようとする作りのものが私の好みじゃくて、、。
個人的に言葉が少ない会話も多くない作品を好むのでこの物語の特性と合わなかったです。
見たまんまの作品、というレビューを書いてらっしゃる方がいると思いますが、その通りだと思います。
突然始まり、突然終わる感じ。

キャラも、悪いとかじゃなくてただ好みじゃないという感じです。
キャラのセリフの浮いた感じは、脚本家のセンスと気が合わなかったなという感じです。
演出もわざと浮いた感じにしてるのかもしれないですけど、それを好きと思えなかったので物語全体的に好きになれなかったです。
でもこの作品もあの原作も、こういう雰囲気じゃないと面白くないのかも。

でも一定数の評価を得られる、美しい描写とか興味を惹かれるようなシーンがあることは確かだと思います。
単なる恋愛モノではなく、死を意識しながら進むし、本人たちもありふれた感情じゃないと言っています。
最後概念的な描写は良かったし名前についてのエピソードは結構好きです。

原作読んだときは軽く衝撃から来た嫌悪感で深く考えなかったけど、冷静に見ればただ生死と向き合うだけじゃなくて自己の発見についての話だったということがわかります。
そもそもの設定とかへのつっこみは、もうこの物語の目的上何の意味も為さないなと思いました。

最後まで観て、本読んだ直後よりは無理じゃないかもしれないです。
好きではないけれど、なんで好きになれないのかわからない。
展開は一つの物語としてすごくいいのかもしれない、と思えました。

投稿 : 2020/05/06
閲覧 : 286
サンキュー:

5

ネタバレ

ato00 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

春の真実

相当胸に刺さる作品です。
ここまでじゃないけど、自分も同じような経験をしたからかな。
今朝観て、鬱状態でレビューを書いています。

前情報なしでの視聴でした。
膵臓を食べたいだって!
ホラー映画と思っていました。
にもかかわらず、美しい背景をバックにした笑顔が素敵な女の子。
興味をそそられないわけはありません。

冒頭からの葬式シーン。
死を前提にした作品なんてずるい!
との初端の感想。
そして図書室・・・

病院での出会いが印象的です。
女の子はなかなかの策士。
気になる男の子に近づくために、日記を落としておくなんて。
この日記が後に重要なアイテムに・・・

逝くのはわかっていたけど、突然でした。
少なからず、私もショックを受けました。
あとは推して知るべし。
涙々の私なのでした。

本ばかり読んでいた私の高校時代。
人に興味はなく、一人っきりで過ごしていました。
ある四月の暖かい日、明るい女の子に出会いました。
誰にも好かれ、誰にも優しい。
私の目には魔法使いのように見えました。
彼女、読書ばかりする私に興味を持っていたらしいです。
計画的にアタックされ、友達に・・・
その子と親しくなるにつれ、私は少しだけ社交的になれたような気がします。

エンディングロール後のシーンがなければ、救われない作品。
人生は長いぞ、覚悟しろ。
明るい春の朝日の中で、そう思いました。

投稿 : 2020/05/05
閲覧 : 341
サンキュー:

21

ネタバレ

うにいくら さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

なぜ?

余命幾ばくという心情も伝わるし、感動する場面もある。だが死因が病気でなく殺人事件ってなんの冗談でしょうか?殺人事件で殺されたことにして、余命最後の時期のうやむやさを無かったことにしたのか…彼女が浮かばれなさすぎる!主人公の男の子が成長すれば彼女にはどんな仕打ちをしたっていいのか?
それでマイナスです

投稿 : 2019/12/15
閲覧 : 272
サンキュー:

7

ネタバレ

蒼い星 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 2.5 作画 : 4.0 声優 : 2.5 音楽 : 3.5 キャラ : 2.5 状態:観終わった

僕のための物語。

【概要】

アニメーション制作:スタジオヴォルン
2018年9月1日に公開された劇場アニメ。

原作は、「小説家になろう」に連載していたweb小説が双葉社に紹介されて書籍化された、
小説家・住野よるによる青春小説。
監督は、牛嶋新一郎。

【あらすじ】

物語は雨の日から始まる。クラスメイトである山内桜良 (やまうち さくら)の死。
「僕」は彼女の葬式にも通夜にも出なかった。
「僕」はひとりだけで、彼女との想い出を振り返っていた。

桜が咲いていた四月の日。他人に興味がなく関わらない生き方をしてきた「僕」が、
盲腸の手術の抜歯に訪れた病院に待合席で拾った、「共病文庫」という文庫本。
中身は、膵臓の病気で余命わずかなことを綴られた日記帳だった。
すぐに現れた持ち主が桜良で、彼女の見た目は健康そのものだったが、
冗談ではなくて膵臓が使えなくなって、あとちょっと死ぬという。

「僕」は病院関係者と彼女の身内以外で病気を知る唯一の人間になってしまった。
このことがきっかけで、彼女が「僕」に接してくるようになり、
彼女の秘密を知る「僕」は、彼女が余生でやりたいことに付き合うようになった。

桜良に振り回される日々で、「僕」は少しずつ何かが変わっていくのだった。

【感想】

「僕」と「彼女」の会話主体で朗読劇みたいなアニメ。
過剰なまでの台詞の多さと作者の理屈で物語が進んでいきます。

コミュ障唐変木男子に勝手気ままな美少女が何故かまとわりついて青春していくという、
妄想みたいな御都合主義観あふれる展開。多分、エモい物語として作られたのでしょうが、
「僕」の無表情ぶりと「彼女」の、わざとらしい元気さが気になってしまい、
見ていてカップルとしても特に心惹かれることの無いビミョー感。

ふたりの態度に意味があって、上辺の言葉や行動の裏に込められている、
別の意図が存在しているのかな?と思えば、種も仕掛けもなく実に見たまんまなお話。

見た目は新海誠を意識したような綺麗な作画なのですが、
視聴者に情報を伝えるのは台詞のみで、キャラの表情に動きが少なく、
視線や手の動き、足運びなど無意識から出る仕草にといったサインも特に無く、動く紙芝居状態。
TVシリーズなら及第点でも劇場版アニメとしては面白みのないアニメーション。
そこまで考えて作画芝居をさせている会社は京都アニメーションなどに限られている事実があるので、
そこは責めるところじゃないでしょうけどね。

平坦な日常話だけにならないように、ふたりのイチャつきに青春ポイントを散りばめているのですが、
『海がきこえる』に影響されたような話とか定番の花火シーンとか、既視感がある展開がちらほら。
ふたりの距離を縮めるためだけにストーカーキャラにされたクラスメイトがいて、
ドキドキイベント後には一度も登場しなかったり、他にも主要キャラの身内の扱いとか、
物語の都合でパーツで動いてるに過ぎない人間描写が散見して雑だなと思いました。

やかましいほどに「彼女」が饒舌で台詞が多すぎ、不治の病設定なのに、
好き勝手に飲み食い暴力なんでも出来る全く病人に見えない元気さに情緒や共感が薄く、
病気に対する不安が言葉と薬と注射器だけで、ほとんど可視化されていない。
そもそも悲劇感を出すためにとってつけたような病気で残り時間がない設定。
闘病生活の現実は重要でないかのように、もうすぐ死ぬとだけ。

それこそ、“呪いで死ぬ”“回避不可能な殺害予告”でも代用可能な設定で、
『そこ、泣けるでしょ?』みたいな、感動させるための無理矢理感が気になりました。

ただ単に『君の膵臓をたべたい』と決め台詞を効果的に使いたいためだけに、
キャラの生命を物語の小道具にする。
無感動でコミュ障な「僕」に人並みの感情を芽生えさせるために、
「彼女」の生命を養分にしなければなかった。

結末から逆算した物語の作り物っぽさが凄く不自然に見えたり、
芝居の間とか作画の感情表現よりも、感動させようと台詞を詰め込みすぎる、
小説家としての欲が映像から垣間見えてきたり、
感動ジャンルのアニメとしては、あまり出来が良くないなと思いました。

まあ、劇場でカップルに観られることに特化したアニメらしいですので、
満ちたることのない男女の別離の物語にカップルが自分らを重ね合わせたり、
感想を言い合ったりするのが正解なのかもしれませんけどね。


これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。

投稿 : 2019/11/20
閲覧 : 420
サンキュー:

54

ネタバレ

 (・ω ・ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

やっとわかって、泣いた(☆1.3.5のみで評価)

実は2周目
最初はべたな話しだな・・・
と思ってた
けど

愛でもない
恋でもない
情でもない

ただ方向性が違う二人が少しずつ近づいてくような
そして

考え?
思い?
フィーリング? が重なったと気付いたとき

涙でた
号泣した

投稿 : 2019/11/09
閲覧 : 233
サンキュー:

3

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3
物語 : 1.5 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

ノンフィクションなら… 批評です

ひょんな事から主人公はある少女の秘密を知ってしまう。それは家族しか知り得ない、彼女の病気、余命に纏わる事。全く異なった性格の二人、いつしか心の居心地の良さに気付き、惹かれ合って行くが…

本作ですが、まず人の死を題材にしている以上、賛否は当然で有り、共感、感情移入が出来れば涙を流し良しと出来るが、そうでない場合は批判が口をつくのは致し方ないと思います。

本作を好まれる方々には申し訳ありませんが、此処からは個人的な作品批判になります。
作品の意図するものが解りにくく、何を重きに置いているのか?命の重たさ?主人公の成長?ヒロインに対する哀れみ?なので共感出来ない事と、

ノンフィクションであれば、ヒロインに対する哀れみは大きく、可能性も無い話しでは無いのですが、
フィクションとなると、先に有るのは人の利です。よって言葉は悪いですが、ヒロインの結末は下劣な手法だと言わざるを得ないです。これで涙を誘うような演出、構成はプロの主業とは言い難いと思います。ホラーやダークファンタジー、戦争物ならいざ知らず、リアルに近い題材で人の死を扱うには、軽い気がします。この内容で劇場版として、収益を得ようとする行為は非常に残念に思います。

投稿 : 2019/10/15
閲覧 : 229
ネタバレ

ウル さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.3
物語 : 1.5 作画 : 4.0 声優 : 2.0 音楽 : 3.0 キャラ : 1.0 状態:観終わった

登場人物誰一人共感できませんでした

私はお涙頂戴系の物語は好きですし王道で先が読める展開も面白かったら気にならいないタイプですがこのアニメは合わなかったです。

ここからはほとんど批判なので好きな人は見ない方がいいかもしれません。
不快な気分になると思います。

主人公の魅力が全然ない(描写がない)のに、病気のことが知られたくらいで、自分と性格が正反対なくらいで、なぜ付きまとうのか、好きになるのか意味が分かりません。
ヒロインの友達に声かけられても無視したり、別にヒロインに優しくしてる訳でもない。暗いし、コミュ障、デリカシーもない…この主人公の良いところってどこ?
見ていて好きになったタイミングも全くわかりません。
病気のこと知っても態度変えずに相手してくれるとはいってもこの主人公と一緒に過ごしたいって理由はわからなくもないですが色々足りないと思います。
それだけの理由であそこまで付きまとうのはリアリティがなく感じます。
前からめちゃくちゃ好きで仕方がなかったのならわかなくもないですけどそんなこともないですし。

ヒロインの余命いくばくもない膵臓の病なのにまさかの酒にスイーツ、焼肉食べ放題⁉︎
これ現代が舞台ですよね?
慢性膵炎なら劇症型急性膵炎を起こして亡くなると思いますし、膵癌だとしたって、末期には膵性糖尿病でインスリン注射打ってたってコントロール不能な状態ですよ?
この作者はちゃんとそこらへん取材したの?調べたのってレベルです。
闘病生活している人に誤解を与えかねないです。
私は本当に苦しんでそれでも前へ進もうと努力して闘病生活をしている人を知ってますのでこんなの有り得ないと思いました。

あと人と関わるの嫌でヒロインの友達には無視するのに元カレにはしつこい人は嫌いって言って挑発する…どうゆうこと?
この後ヒロインがさっきはごめんと謝るシーンも僕が君に出来ることは少ないと思うよとかありがとうの前にまず主人公が謝れよと。
ヒロインも主人公のこと挑発して気持ち弄んだのも悪いですけどそこから襲おうとして冷静になってビビッて一言も言わないで逃げ出す主人公もそうとう悪いですよ。
あと主人公をよく見せるために元カレを悪く描いてるところも好きじゃないです。
そういう物語も嫌いじゃないですがそれは主人公や周りの人たちが魅力的であってはじめて成立するものであって魅力のない主人公をよく見せるためだけに周りの有能そうなキャラクターを無能に見せるのは違います。


1番ビックリした場面は僕は君と違って健康体だよって返す部分があるんですが描きたいことはわかりますよ…冗談言えるほど仲良くなったんだって。
けど余命もう半年切ってる子に言っていいことと悪いことってありますよね?
ヒロインは気にしてないかもしれませんが見てるこっちはすごく不快な気持ちになりました。
高校生で余命半年でそんな冗談聞き流せるとは思えないです。
いくら自分で色々言ってても自分で言うのと他人が言うのじゃ訳が違います。
もし自分がヒロインの立場ならショックすぎますし主人公の立場なら口が裂けてもそんなことは言いません。てか言えませんよね。「死」というテーマがここまで軽く扱ってるとは思いませんでした。
ここをいいシーン風にしてるのが意味がわかない。

この後ヒロインが通り魔に殺されますがこのシーンいります?
事件をテレビを見てびっくりして泣き崩れる主人公。
亡くなる前に教えるヒロインの約束、本を返せす約束ここまではいいです。
もっと長く入れると思った、後悔がないようにすごしてほしかった。もっと一緒にいたかった、犯人許せないという表現もなくいきなり葬儀にはいります。
この表現の仕方なら病気で弱っていくヒロインを看病しながらその中で主人公やヒロイン周りの人達の心理描写を表現した方が良かったと思います。
尺が足りなくて無理やり刺殺された感がいなめないです。
無意味にヒロインが亡くなったとしか思えないです。

ヒロインの日記をヒロインの親友に渡すシーンでなんであんた葬儀に来なかったのと言われテーブルを叩き店をざわつかせますが親友が冷静になって謝ります。
そして来てくれてありがとうちゃんと話すのは初めてかな?みたいなこと言いますがここもまず主人公も謝れと。
親友に半端な気持ちで一緒にいるなって言われてたのに葬儀来なかった主人公が悪いです。
主人公もショックなのはわかりますが親友も同じくらいショックですし忠告もしてるのに葬儀には出てほしい。
ここの心理描写でもあれば少しは見方が変わったのかもしれませんが。
何故葬儀に出なかったのかも主人公の口らはっきり言うべきだったと思います。
それで印象がかなり違ったと思いました。
この後ヒロインの親友と友達になろうって言いますが言い方悪いですけどこんな自分のことや気持ちを人に伝えるのが下手な主人公がどうやって親友と友人になれたのかが疑問で仕方ない。
ラスト二人でお参りするシーンがありますがどうやって仲良くなったか全く分からないまま終わります。

奇をてらったタイトルをつけ、そのタイトルに至る結末は無理やりなこじつけ。病気への追求が圧倒的に足りない何でもかんでも詳細(病名など)に書く必要はありませんが、少なからず「死」という重いテーマを扱う以上、それにキチンと向き合う必要はあります。
しかしこのアニメでは、ただただ主要人物を殺したい、タイトルに無理やり繋げたいがために都合よく病気が使われている気がしてなりません。

最後に作画はかなり綺麗でよかったです。

まとめですが物語もどこでどのように暮らしているのか、今まで学校でどう過ごしてきたのか、何に悩んで葛藤を抱えてきたのかなど、バックグラウンドが描かれず、親や家族ですら、さらっと触れるだけで、まるでほかの人間は空気のよう。

フィクションの作品では人間の関係性や心理はとても大切で根底にあるものだと思っています。その背景や心情が希薄で感情移入出来ませんでした。

投稿 : 2019/10/08
閲覧 : 328
サンキュー:

16

ネタバレ

ツークツワンク さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2
物語 : 2.5 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 4.5 キャラ : 2.0 状態:観終わった

DTの妄想ストーリー

主人公は他人に関心の無いクラス内カーストも見たところ底辺のコミュ障。
そんな彼が病院で偶然日記帳を拾ったことから、持ち主の美人で性格良しの女性と交際を始めるが彼女の余命は残り少なかった……

「世界の中心で愛を叫ぶ」を知ってる世代もだいたいアラサーなのかな
ということでこのような作品が何年か周期で若者の間でブームになるのは分からなくもない

世間一般の人達は先行して作られた実写版の方で消化してるからわざわざアニメ版を見るのはアニオタくらいかと思いきや「君の名」効果で割と視聴している一般人も多かったりするのが意外

主題歌、挿入歌、エンディングも「君の名」を見習ったのか滅茶苦茶良いし、キャラデザもこれまた一般人に受けるようにアニメアニメしてない感じのオシャレな感じに仕上がっている


閑話休題で、冒頭がヒロインの葬式シーンから始まって出落ち感半端ないが、最後の最後で葬式ぶっこまれるよりは先に消化してくれた方が自分としては良いかなと思う

日記帳を拾ったことからコミュ障が美人と付き合うというDTの妄想を描いたようなストーリー展開に身もだえしながらも、テンプレの旅行(ホテルで一緒の部屋に泊まる)やなんやかんやイベントを挟みつつ、最後はやっぱり定番の花火を一緒に見てヒロインは通り魔に殺されておしまい

映画という尺の都合もあるのだろうけど、全体的にキャラの魅力があんまり描けていないというか。ヒロインは可愛いんだけどそこにひたすら萌えるような作品ってわけでもないんですよねこれ

コミュ症主人公に魅力を感じるシーンが一つもない
サブキャラの中でガム君だけは主人公の変化も描けていて良かったかなって思うんだけど、ヒロインの友人&元カレが単なる障害物にしかなっていなくて残念
元カレが通り魔だったら面白かったかもしれない

初回は友人が単なるヒステリー気味のキャラかと思いきや、2回見直すとコミュ障主人公の対応もかなり問題だったりで余計に主人公が嫌いになりそう

物語はキャッキャウフフしている場面が多く、病人だから食事のシーンとかで病弱なんですよアピールしたりとか、病院で苦しんでいるシーンを加えた方が良かったのではないかと思う
唯一病人らしいシーンが鞄の中の大量の薬と注射というね
膵臓やられてそれだけの薬飲んでる奴が酒呑んだら即死しそう

そこら辺の描写が薄いせいか死生観について考えさせられることもあまりなく、冒頭の葬式は病気で死んだ!と思わせて実は通り魔に殺されたんですよ!
なんてどんでん返しにもならないようなことされてもなぁという感想

病気とか関係なく人は死ぬタイミングを選べませんよ全力で生きましょうってことや命の儚さや死の理不尽さを伝えたいのかなってのは分かるのだけれども

最後のエンディングロール前も素直にコミュ障卒業した主人公と友人が和解
でエンディングロール終わったら墓参りで良かったんじゃないのかなこれ
そこでエンディング入るんかいって終わり方していて、えって思ってしまった

音楽、キャラデザは良かったので雰囲気で押し切ったという作品に感じてしまう

投稿 : 2019/09/23
閲覧 : 300
サンキュー:

5

ネタバレ

石ころ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.5
物語 : 2.5 作画 : 3.0 声優 : 2.0 音楽 : 2.5 キャラ : 2.5 状態:観終わった

世代によって温度差のある作品?

絶賛する声、酷評する声それぞれあると思いますが、原作小説?携帯小説?、実写映画は一切観ずに、アニメ映画の方鑑賞しました。私見をここにメモしておこうと思います。

アニメ制作側は何を伝えたいのかまとまっていなかった。物語を通し生きるとは何か示すものなのか、主人公がヒロインと関わって人間的に成長する物語なのか。それともヒロインの晩年をただつらつらとその日常を描く作品なのか。全くわからなかった。感動、共感できなかった。

ストーリーですが尺は100分と内容の割に長いように感じられました。とにかく中身が薄い。これは原作に由来する稚拙さかわからないがありきたりな展開で面白くない。タイトルのインパクトに負けていると思います。

映画始まってすぐ主人公はヒロインの通夜葬式には行かなかったと語り、初見からしてみれば出落ちで呆気にとられました。ストーリーの構成は主人公とヒロインの邂逅から別れとその後を回想するように組み立てらていて単純明快であった。話のターニングポイントとして口数の少ない主人公がヒロインに「ありがとう」と言う場面が2箇所あるがその前後の演出は良かった。葬式でヒロインの友達が霊前で泣き崩れるシーンは臨場感があったのと、主人公がテレビのニュースでヒロインが通り魔に殺害され死亡したことを知ったシーンの主人公の表情、動きがよく描き出されていた。それ以外光る演出は皆無です。

作画は安定していて見やすかった。若干キャラのモーションがいい加減な部分も散見されました。風景は3DCGを多用しているせいかキャラが一部浮いてしまっているところもありました。

声優ですが、どのキャラもそうですが、喜怒哀楽が表現しきれていないように感じられました。特に主人公の声優はただ声を当ててだけでキャラになりきれていない。泣き崩れるシーンの声はひどく唸っているようにしか聴こえなかった。

投稿 : 2019/09/03
閲覧 : 371
サンキュー:

12

ネタバレ

えりりん908 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

キャラクターは作者の駒などではないと思います!

初めに、すみません。
これはレビューにもなっていない、
私の勝手な、感情的コメントです。
なので、評点はデフォルトのままで、触りません。
これから書くことも、目にしたら不快に感じる方も
多くいらっしゃると思うので、ネタバレタグでたたみます。

{netabare}この作品に接して、
思ったこと、言いたいことは、タイトルに書いた通りです。
作者は、原作を描く小説家でも、アニメや映画をつくる制作者でも、
その作品世界の神様であるからこそ、
キャラクターを愛し、慈しむ人でなければならないと思います。
今まで私自身、あまりはっきりと意識してきたことではないのですが、
この作品をみたとき、明確に認識しました。

「作り手は、キャラクターを二度殺すな」

現実の世界でも、物語の世界でも、
命あるものが死ぬことは、運命かも知れません。
だからと言って
それが、
与えられた寿命さえも、全うできるとは限らないという、
世界の残酷さを表現するためだとしても、
少なくともそこに、キャラクターに対する愛情がなければ、
それはただの、作り手の傲岸な自己満足です。
人が、死ななければならない物語であるのなら、
作品の受け手が釈然としないままに放り出されるような、
そんなものであっては、
絶対にいけないと、思っています。
{/netabare}

投稿 : 2019/07/22
閲覧 : 398
サンキュー:

34

ネタバレ

BLEU62 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2
物語 : 2.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

物語のラストはこれでいいのか?

ヒロインが病気で余命幾ばくというありふれた設定ながら、ラストには通り魔に殺されてしまう意外な結末。
きれいな終わり方をしていますが、殺人犯はどうなった?
家族も彼氏も犯人に憎しみを感じないのか?
王道の悲恋物語でも十分に泣かすことができた作品ではないかと思いました。

投稿 : 2019/07/06
閲覧 : 318
サンキュー:

7

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

互いを必要とし互いが思った言葉

君の膵臓をたべたい。

自身が患う部分は健常者のその部分を食べることで治るかも知れない。
昔の人の言い伝えとして、彼女が最初に言ったこの一言は純粋にそういう意味が込められていました。

その後、次第に互いを認め合い理解していく中で、この言葉は違う意味になって行く。互いが互いを必要とするために思う言葉として。

インパクトのあるこの表題も、物語を観て理解することで感動してしまいます。
彼女が余命を全う出来なかった結末は驚きでしたが、作者が我々に伝えたかったことは充分理解出来たつもりです。

でもヒロインが亡くなるストーリーは観ていてちょっと辛いものがありますね。

投稿 : 2019/07/01
閲覧 : 165
ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.5
物語 : 2.5 作画 : 2.5 声優 : 2.5 音楽 : 2.5 キャラ : 2.5 状態:観終わった

伝えたい部分が伝わっていない

原作未読、アニメ映画のみ鑑賞済みです。
正直、アニメ映画のみだと何を伝えたい映画なのかがわからない。友達と二人で見に行きましたが、二人とも可もなく不可もなくといったところでした。
泣けるシーンなどはところどころありましたがいまいち感情移入ができなかったかな。
釈然としない終わり方だったので、家に帰ってから色々と原作との違う部分など検索して調べたところ、原作では最後にさくらが死んでしまう理由にキチンと余命宣告をされていようと命の価値は平等で何が起きるかわからないという部分に触れているといった記事を見つけ、本当かどうかは原作未読なのでわかりませんが、なるほど、その一番大事な部分を省いてしまったからあんなに釈然としない終わり方だったのか。と思いました。その部分の描写が一番大事で、そこがあれば何を伝えたい作品かが明確にわかり納得出来たかもしれないのになぁ。と少し残念でした。
それと、もう1つ ん?っとなった所をあげるとすれば、さくらが主人公の男の子にすごくちょっかいをかけていたのにいざ男の子のタガが外れてさくらを襲いそうになったら泣いて怖いと拒んだ意味がちょっとわかりませんでした笑 友達と、さくらからちょっかいかけてたのになんで?って感じでした笑笑
キャラクターがいまいち私には合わなかったかなぁ。

投稿 : 2019/06/22
閲覧 : 192
ネタバレ

カラオケ鍛錬中 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

ラスト予想を裏切る展開に!

原作未読で劇場に観に行きました!キャラデザをloundrawさんがされているのを知って観に行きました!(普段から絵師さんで観る作品を選んでいます。)世界観、音楽(この映画でsumikaさんの歌を聴くようになりました。)キャラクター、背景の色づかいなどとてもきれいでとても引き込まれました。挿入歌の「秘密」が個人的にはとても好きです。ラスト手前のシーンでは「えっ!?」ていう感じの展開で正直予想していなくてびっくりしました!この映画をみてすぐに原作小説と漫画を購入してしまうぐらい好きな作品になりました。

投稿 : 2019/04/07
閲覧 : 232
サンキュー:

1

ネタバレ

Rust さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

アニメこそ至福。

原作既読、実写映画視聴済。
実写映画はほんとに酷かった… 無駄なアレンジが見ててブチ切れるかと思った。一方アニメ映画は原作にそれなりに忠実。ヒロインはまさしく原作通り、むしろ映像化によってより魅力的に感じた。
やはりアニメは良い。期待を裏切らない。
ただ、原作を読んでない人には優しくないと感じた。この作品は死というものの不条理さを描いてる。病気で寿命が宣告されたが、病気で死ぬまで絶対に死なないという保証はどこにもない。そういう意味で誰もが平等に一日を過ごしている。
最後の死に疑問を持った方は是非原作を読んで頂きたい。

投稿 : 2019/02/05
閲覧 : 335
サンキュー:

2

ネタバレ

Jun さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1
物語 : 2.5 作画 : 4.0 声優 : 2.5 音楽 : 4.0 キャラ : 2.5 状態:観終わった

明るいヒロインが死んで、暗かった少年が社会性を取り戻す話

ボーイミーツガール。少年とヒロインのコントラスト。時代劇のように型にはまった、涙を誘ういい話だと思ったのです。偶然の出会いではなく、自分の選択の積み重ねが出会いにつながっているという考え方も自律性、主体性があって、教科書に書いてあるようなメッセージなのです。ところが最後に通り魔に殺される。死ぬまでのやりたいことリストを二人で消しこんで満足して終われると思っていたのですが。絵に描いたようにきれいにストレス発散できるような話ではありません。突然の殺害に対して少年がどんな折合いをつけたのか理解できませんでした。あと少年がなぜ始めからコミ障なのか不明ですが、作画や声から、ヒロインと対極にある暗さがあまり感じられませんでした。

投稿 : 2019/01/05
閲覧 : 284
サンキュー:

8

ネタバレ

※アニをた獣医師() さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

互いに求めあいたい… 真実を知って…

この作品をアニメで見れるのはとても嬉しいです!
劇場映画だったと思いますが、
正反対の性格の2人が、互いに自分の欠けている部分を持っているそれぞれに憧れを持ち、次第に心を通わせていきながら成長していく。
「僕」は「人を認める人間に、人を愛する人間になること」を決意する。桜良は恋人や友人を必要としない僕が初めて関わり合いを持ちたい人に選んでくれたことにより「初めて私自身として必要されている、初めて私が、たった一人の私であると思えた」と感じていく。
感動をよぶ純愛作品。それは悲しく儚くも目を離せないストーリーとなっていると思います。
正反対の二人、これがこの作品のいいところでもあります。ないものを求める二人。

君の膵臓をたべたい。{netabare}
君のような人間になりたい、君を求めたように君のようになりたい、いや、君の膵臓をたべたら同じ人間になれるんじゃないか?それほど君を求めていた。そんな意味だと思います。互いに求めあった結果、最後二人が会えなかった 、だとしてもその思いは、君のような人になりたい、君の膵臓をたべたいという思いは伝わっていた。それこそ二人は恋愛や家族の関係を越えたものになっていたのではないのでしょうか… {/netabare}
小説を読んで、これまでにないくらい、良い気持ちになりました。自分のバイブルです!

原作の二人のなんともいえないキョリ、これをどのように表現するのか。二人の変わった関係。
そしてそれは二人に何を運んでくるのか。



小説を読んで、映画を見て、感無量です。
ここまで再現してくれてとても嬉しかったです。

お互いに交錯しあって、求めあって…


最後まで見届けてあげてください。
彼と彼女の想いを理解してあげてください。

投稿 : 2018/12/31
閲覧 : 360
サンキュー:

16

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君の膵臓をたべたいのストーリー・あらすじ

それは「僕」のクラスメイトである山内桜良 (やまうち さくら) が綴っていた、秘密の日記帳であり、彼女の余命が膵臓の病気により、もう長くはないことが記されていた。

「僕」はその本の中身を興味本位で覗いたことにより、身内以外で唯一桜良の病気を知る人物となる。

「山内桜良の死ぬ前にやりたいこと」に付き合うことにより、「僕」、桜良という正反対の性格の2人が、互いに自分の欠けている部分を持っているそれぞれに憧れを持ち、次第に心を通わせていきながら成長していく。そして「僕」は「人を認める人間に、人を愛する人間になること」を決意。桜良は恋人や友人を必要としない僕が初めて関わり合いを持ちたい人に選んでくれたことにより「初めて私自身として必要されている、初めて私が、たった一人の私であると思えた」と感じていく。(アニメ映画『君の膵臓をたべたい』のwikipedia・公式サイト等参照)

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放送時期・公式基本情報

ジャンル
アニメ映画
放送時期
2018年9月1日
制作会社
studio VOLN
公式サイト
kimisui.jp/
主題歌
sumika
挿入歌
sumika

声優・キャラクター

高杉真宙、Lynn、藤井ゆきよ、内田雄馬、福島潤、田中敦子、三木眞一郎、和久井映見

スタッフ

原作:住野よる『君の膵臓をたべたい』(双葉文庫)、原作イラスト:loundraw、監督:牛嶋新一郎、脚本:牛嶋新一郎、キャラクターデザイン・総作画監督:岡勇一、美術監督:小川友佳子、美術監督補佐:渡辺佳人、色彩設計:堀川佳典、撮影監修:斉藤寛、撮影監督:小池真由子、3DCG監督:岸これみ、編集:神宮司由美、音響監督:はたしょう二、音楽:世武裕子、アニメーションプロデューサー:三田圭志

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