シリアスでミサイルなおすすめアニメランキング 2

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメのシリアスでミサイルな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年06月03日の時点で一番のシリアスでミサイルなおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

78.0 1 シリアスでミサイルなアニメランキング1位
いぬやしき(TVアニメ動画)

2017年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (706)
3156人が棚に入れました
定年を間近に迎える冴えないサラリーマン・犬屋敷壱郎は会社や家庭から疎外された日々を送っていたが、ある日突然、医者から末期ガンによる余命宣告を受け自暴自棄になる。

その晩、突如飛来したUFOの墜落に巻き込まれ機械の体に生まれ変わった彼は人間を遥かに超越する力を手に入れることに。

一方、同じ事故に遭遇した高校生・獅子神皓は、手に入れた力を己の思うがままに行使し始めていた。

自分の意に背く人々をただただ傷付けていく獅子神と、獅子神によって傷付けられた人々を救い続ける犬屋敷。

人間の本質は善なのか、それとも悪なのか…?

強大な力を手に入れた2人が、いま、それぞれの想いで動き出す――。

声優・キャラクター
小日向文世、村上虹郎、本郷奏多、上坂すみれ、諸星すみれ
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

残酷描写は嫌いだが最後は感涙した

冴えないおじさんが大活躍する作品。さえないおじさんが活躍する作品は自分の好みになることが多いかもしれないと思ったけど、主人公が冴えないおじさんの作品があまり思いつかない。実際、この作品すごく好き。おじさんかっこよすぎる。
{netabare}娘の麻理を助けるときと最後自爆して地球を救うシーンは涙ちょちょぎれた。かっこよすぎる。あの一家に完全に感情移入しちゃった。今までぞんざいに扱っていたのに掌返しは虫が良すぎる気がしないでもないっていうのは内緒。最初は犬だけだったもんな、犬屋敷壱郎に懐いていたのは。家族の会話はないし、癌の宣告受けたことを誰かに伝えたくても全く取り合ってくれない。だからこそ余計引き立つ。{/netabare}

同時期に機械の体になった獅子神は犬屋敷壱郎が人助けで生を実感するのとは対照的に人を殺すことで生を実感している。そのシーンを描いている2話がしんどかった。{netabare}適当に選んだ家に入って母親を惨殺。風呂に入っていた父を撃ち抜き、一緒に入浴していた幼い息子は死んだ父の重みで水から出られずに窒息。極め付けは最後に帰ってきた娘に脈絡なくワンピースの話を持ち出した挙句、射殺。ここが耐えられないポイント。母にそういったことをしていたと知られ、絶望で自殺され、悲しみからさらに暴走する。そんな彼を愛するしおんの登場や犬屋敷壱郎との戦闘で最後はさすがに更生している。途中、人助けもしている。{/netabare}

OP
My Hero 歌 MAN WITH A MISSION
映像がなんか色々凄い。泣いた顔とか。
ED
愛を教えてくれた君へ 歌 クアイフ
この曲は獅子神のほうに焦点を当てているように感じる。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
1. 犬屋敷壱郎
老人のような見た目の冴えないサラリーマン・犬屋敷壱郎。念願のマイホームを建てるも愛する家族に疎まれ、やるせない日々を送っていた。そんな犬屋敷を末期の胃がんという更なる悲劇が襲う。家族にもがんの事を言い出せず途方に暮れていた犬屋敷はその夜、突如飛来したUFOの墜落に巻き込まれ、兵器ユニットを搭載した機械の体に生まれ変わる。 「私は、私ではない…私は機械…」人間ではなくなってしまった犬屋敷。自分の存在に悩む犬屋敷は偶然、男性が少年たちに襲われそうな場面に遭遇する。勇気を振り絞り助けに入った犬屋敷を少年たちはバットで殴りつける。犬屋敷が意識を失ったその時、彼の体に眠る人智を超えた力が目覚めて…。

2. 獅子神皓
生まれ変わった機械の体で人を救っていくことに自身の存在意義を見出した犬屋敷。 一方、犬屋敷と同じく機械の体に生まれ変わった高校生・獅子神皓。獅子神は家族や親友以外の人間にはまるで思い入れを持たず、機械の体の力で無差別に殺人を繰り返していた。彼は犬屋敷とは逆に人の死を間近に感じることで、生の実感を得ていたのだ。 ある日の夕方、学校帰りの獅子神は軽い足取りで適当な民家に立ち入ると、そこに住む住人一家を機械の力で容赦なく皆殺しにする。獅子神の凶行を察知した犬屋敷は急いで民家へと向かう…。

3. 安堂直行
殺したはずの犬屋敷が無傷で立ち上がったことに獅子神は動揺すると、その場から飛び去った。その姿を見て、犬屋敷は獅子神が自分と同じ機械の体であることを確信する。その翌日から犬屋敷は飛行能力や治癒能力など新たな能力が使えることに気づくと、その能力を駆使して更に人助けを行っていく。一方、獅子神はなぜ犬屋敷を倒せなかったのか戸惑いながらも、親友である安堂直行をいじめの標的としていた不良グループと対峙する・・・。

4. 鮫島
全身に入れ墨をまとった極悪非道な暴力団員・鮫島は気に入った女性を見つけると拉致し、薬漬けにした上で乱暴することを繰り返していた。弁当屋で働くふみのは背は小さいが美人で、恋人の悟ちゃんからのプロポーズを受け、幸せな日々を思い描いていた。しかし、ある晩、ふみのは鮫島に目をつけられ、手下たちによって拉致されてしまう。ふみのは何とか鮫島の元から逃げ出して、悟の家に逃げ込むが、そこに鮫島たちが押し入ってくる。ふみのを守ろうと立ちはだかる悟の首に手をかける鮫島。その時、鮫島の凶行を察知した犬屋敷が駆け付けるが、鮫島に銃弾を撃ち込まれて昏倒してしまう…。

5. 獅子神優子
連続民家襲撃事件が大きく報道され、獅子神の犯行を唯一知る安堂は苦悩する。そんな安堂は偶然目にした「各地の病院で治療困難な患者が回復している」というニュースから、獅子神と同じ能力を持った人物がもう一人いるのではないかと仮説を立てる。安堂が助けを求めるウソの声を上げたところ、安堂の家を大慌てで犬屋敷が訪れた。犬屋敷がニュースで報じられていた重病人を回復させている人物である事を聞いた安堂は、犬屋敷を本物のヒーローだと称賛し、獅子神を止めて欲しいと懇願する。一方獅子神は、離婚して別居している父親の家から帰宅した獅子神は、最愛の母から末期のがんに侵されていることを告げられる…。

6. 2chの人たち
十人以上の警察から逃れた獅子神であったが、直後、連続民家襲撃事件の容疑者として全国に指名手配され、母との幸せな時間は終わりを告げた。行き場を無くした獅子神は、彼に好意を寄せるクラスメイト・渡辺しおんの家に身を寄せる。一方で犬屋敷は安堂のサポートを得て、機械の体の能力を使いこなしつつあった。そんな折、獅子神の母・優子がテレビで謝罪する姿を見た犬屋敷と安堂は、獅子神の動向に不安を感じる。 獅子神も優子の身を案じていてニュースをチェックしていたが、「連続民家襲撃事件 犯人の母親が自殺」と速報テロップが入る。獅子神は上空へと飛び出すと、終わらない慟哭を響き渡らせるのであった・・・。

7. 渡辺しおん
獅子神は自身の無実を信じるしおんに自分の体が機械になったこと、また生を実感するためにこれまで多くの人の命を奪ってきたことを告白する。「もっともっと人を殺す…この国の人間を全部…」しおんに無情な宣告をする獅子神。しかし、しおんはそれでも獅子神に置いていかないでほしいと懇願する。これまで獅子神が奪った人にも未来や大切な人がいたと泣き叫ぶしおんに獅子神はある提案をする・・・。

8. 犬屋敷麻理
侵入した特殊部隊から銃の乱射を受ける獅子神。獅子神は銃撃の巻き添えになり倒れたしおんとしおんの祖母を抱え、何とかその場を脱出する。気絶した2人を安全なところに避難させると、しおんとの幸せな生活に別れを告げ、涙を流し飛び去る。 別の日、獅子神や安堂のクラスメイトで犬屋敷の娘、麻理は偶然にも犬屋敷と安堂が一緒に病院に入るところを目撃し、彼らの後を追う。彼らが入っていった病室の様子を窺うと、そこでは麻理には信じられない出来事が起きていた。その後、犬屋敷が火災現場へと飛び立っていく姿を見て呆然とする麻理。同じ日の夜、深い絶望に打ちひしがれた獅子神は復讐を決意し、警察署を襲撃する・・・。

9. 新宿の人たち
獅子神による警察署襲撃事件が大きく報じられる中、獅子神は各地の街頭ビジョンをジャックし、日本に対し宣戦布告をするとともに「今から100人殺します」と宣言。手始めに新宿で無差別に殺人を開始する。獅子神が携帯電話を通して無差別殺人を行っていることに気づいた安堂は、犬屋敷の能力で携帯を使用しないよう緊急警報を発信し、人々を携帯から遠ざけることに成功する。携帯からの殺人を邪魔された獅子神だが、今度は街頭ビジョンを通して引き続き発砲を行い、100人を殺害すると「明日から1日1000人」殺害すると宣言し姿を消す。獅子神の凶行を止められず肩を落とす犬屋敷。あくる日、獅子神はまたも非情な行動に出る。

10. 東京の人たち
新宿での無差別殺人を行った翌日、より多くの人を殺害するために獅子神が取った行動は、都内に飛行機を次々と墜落させるという非情なものだった。安堂から連絡を受けた犬屋敷は墜落を阻止すべく、能力を駆使して何機もの飛行機を操り、ギリギリのところで無事に着陸させることに成功する。更に犬屋敷は、飛行機墜落による火災で高層ビルに閉じ込められている麻理の救出に向かおうとするが、そこに現れた獅子神から攻撃を受ける。一刻の猶予も無い中、必死で麻理のもとへ向かおうと飛ぶ犬屋敷とそれを追う獅子神。同じ機械の体を持つ者同士の戦いは熾烈を極めていく・・・。

11. 地球の人たち
新宿で多くの人を救い、自宅に戻る犬屋敷。犬屋敷は帰宅を待っていた家族に自身が機械の体である事を告げ、家族のもとを去ろうとする。しかし、家族は機械になった彼の存在を受け入れ、涙を流して抱き合う。一方、犬屋敷との戦いで両腕を失った獅子神は安堂のもとを訪れていた。安堂は獅子神の来訪に戸惑うが、獅子神を激しく断罪する。大切に思っていた親友に強く存在を否定された獅子神は、失意の中、安堂の前から姿を消す。犬屋敷は自分を受け入れてくれた家族と幸せな時間を過ごしていたが、巨大隕石が直撃する未曽有の危機が地球に迫っている事を知る。世界中が絶望に暮れる中、犬屋敷は家族を守るという決意とともに隕石に向けて飛び立つのだった・・・。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 13

タケ坊 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

人は悪い事をしながら善いことをし、善い事をしながら悪事を働く妙な生きもの

漫画原作の全11話、ノイタミナ枠。
昨今の深夜アニメには珍しくなりつつある、青年誌連載の原作だが、
やや過激な描写もある中で目立った規制も無く、
何かとうるさいこのご時世、概ね原作に忠実にアニメ化した事にはあっぱれと言いたい。
後に実写映画が控えているというノイタミナ特有の事情もあったのだろうが、
青年誌原作はアニメ化されずに実写化されるものが大半なため、
この流れは素直に歓迎したいところだ。

☆物語&感想☆

58歳見た目老人で、家族や周囲から疎まれている冴えないサラリーマン犬屋敷と、
今時のイケメン高校生獅子神が、ある日突然機械の体にされてしまった絶望から、
他人を救うことでのみ自身が生きていると実感する一方、
無慈悲に他人を殺すことでのみ生を実感するという正反対な2人が、
自らのアイデンティティ、存在意義と向き合っていく様が描かれる。

公式のイントロダクションには最後に、「人間の本質は善なのか悪なのか…?」とある。
物語のメインテーマ、煽り文句としては、まさしくこの一文が相応しいとは言えるが、
2人の顔が合成され一つの顔になった背景が表しているように、どんな人間にも善と悪、
表裏一体でどちらの側面も持ち合わせた存在であることは言わずもがな、
100%完璧な善者も居なければ100%の悪者も居ない。
犬屋敷が善で獅子神が悪、というのは明らかではあるが、
人間の本質が善、又は悪という二者択一でないという点はふまえて観なければいけない。

犬屋敷が正義感が強く善人であることは、機械の体になり神の領域の力を得て人を救ったから、
ということを抜きにしても言えるとは思うが、
そもそも世間の彼を見る目はどうだったか?
作中での何気ない人物の一言一言は妙に生々しく、
その多くは本人が自覚しているかどうかは別として、
差別や偏見、悪意のあるものではなかったか。

この、何気ない生々しい言葉の中に込められた悪意は、犬屋敷に向けられたものだけではなく、
作中の随所で垣間見ることが出来る。
子供、若者~社会的地位のある医者、
掲示板の中の人間や偏向報道を垂れ流し印象操作をするマスコミ、某国の大統領に至るまで、
世間には悪意のある言葉、差別や偏見が満ち溢れているのがよく分かる。
(作者自身も確信犯的にディスったりパロってるのは少々タチが悪いが、ブラックで面白くこの辺は青年誌ならでは)
しかしながら、言ってしまえばこれも人間の本質、悪の側面であるのは明らかで、
むしろ自然といえば自然。
人間が100%の善でないから、犬屋敷のようなヒーローに憧れたりその行為に感動するのだろう。

で、仮にこの物語が犬屋敷がヒーローとして、
悪を成敗し、自らの命を掛けて地球存亡の危機を救う、というような単純な勧善懲悪&ヒーローものの物語であれば、
エンタメ的によくある他愛無い作品に成り下がっていただろうが、そうならなかったのは、
獅子神の存在があったからというのは言うまでもない。

この物語が優れているところは、タイトルにも同義の事を書いているが、
「人は善いことをしながら悪いことをし、悪いことをしながら善いことをする」
という、池波小説がテーマに掲げた人間の本質、性を如実に表していると受け取れる所だ。
その代表は本作で言うところの獅子神のことであるが、
先に挙げた悪意のある言葉を発するごく普通の一般人全てに於いても当てはまる。

自分は犬屋敷のような人間は本当に素晴らしい、もはや聖人と言っても過言ではないとは思うが、
心の何処かで「こんな奴居るか」と思っている自分も居る。
一方の獅子神の方が、むしろある意味正直で人間味、人間臭さがあるのではないか、とさえ思う。
無論、獅子神が行った虐殺はいくら機械の体になった事に絶望し、
他人を殺すことでしか生を実感できないとしても、養護できるものではないし、
改心して他人を救ったとしても、償えるものでもない。
ただ、他人の虐殺に関しては共感できなくとも、
自分が招いた自業自得とは言え、彼の境遇や心情的には同情できる部分は多い。
母親の自殺によって世間に対し復讐の鬼と化す様や、
犬屋敷と対峙した際に、本来は「ワンピース」を読んで涙するような自分が悪役であり、
犬屋敷がヒーローだと悟った時の悔しさ、
唯一の親友と思っていた安藤に、最後に言われた言葉...彼の胸中を察すると胸が苦しい。

彼は自分のことしか考えてない、自分に関係のない人間がどうなっても良い、
と言った趣旨の発言をしており、尊敬できる人間でないのは明らかではあるが、
程度の差こそあれ、どこかで大抵の人間心の中では皆同様のことを思っているのではないだろうか。
もし自分が彼と同じ立場に立った時、どういう行動を取るか...
他人を殺さないと生を実感できない、かどうかは分からないが、
少なくともその力を他人を救うためだけに使う、というよりは、まず自分のために使うだろう。

人はよく「性善説」「性悪説」と言った言葉で語られることがあるが、
共通しているのは、好き勝手に欲望のままに道徳を顧みずに生きれば人間は悪行を働くということ。
獅子神は人間として成熟した大人ではなく、まだ子供だということもあるが、
道徳心という面では大きく欠落しており、他人の痛みが分かる想像力を持ち合わせていなかった。
自分を愛してくれる存在に気付き、一時は改心したが遅すぎた。
自分が殺した人間全て、自分のように愛し愛される人が居る、という想像力があれば...

結末は獅子神が行った方法、アイデアがなければ人類を救うことは出来なかった。
愛を与えてくれた人が離れ、唯一の友人にも見放され天涯孤独、絶望の淵に立たされた彼が、
もうあれ以外の選択肢は無かったとはいえ、
他人を虐殺することのみでしか生を実感できない者が、自分の守りたい人間だけを助けたいというエゴによって、
結果的に全ての人を救うことになったのは、何という皮肉だろうか。

☆声優☆

ノイタミナお決まりのキャスティングに癖が出た感があるものの、
犬屋敷に関しては声優でもなかなかこういう役がビシッと合う人は、
考えてみると今はあまり居なさそうだし、ハマる人が思いつかない。
演技自体の声優っぽさが薄いぶん、逆にリアルで良い味を出していた。
安藤は本物の声優がやってんのかな、と全く違和感を感じることもなく普通に上手かった。
獅子神だけがやはり少々勿体無い。
若干宮野真守っぽい声質なので、これやったら宮野でエエやん、って。。
無機質な所は気にならなくても感情を込めた台詞の演技にはやや物足りなさがあった。
演技がもう少し上手ければ、獅子神の心情がより観てる者に伝わったかもしれない。

☆キャラ☆

感想の所と重複するので簡単に。
家族や周囲から疎まれている冴えない58歳、見た目老人の主人公という設定は秀逸。
否応なく観る者にその悲哀を感じさせるもので、その活躍ぶりにはより一層胸が熱くなる。
犬屋敷を中心にこの物語を観てもエンタメ的には面白いが、
やはり獅子神が居ることで作品における人間の本質、善悪というテーマ性が浮き彫りとなった。

☆作画☆

キャラに関しては原作準拠だと思うが、
麻里以外の女性キャラが不細工でリアル笑
深夜アニメを見慣れてると、萌えを全く意識してない(目が不必要にデカくない)
女性キャラには新鮮さを覚えますが、内容を鑑みると妥当。
目を見張るのは作画と3DCGとの組み合わせが違和感無くとても自然だったこと。
アクション面での出来は素晴らしかった。

☆音楽☆

ノイタミナは電通絡みのゴリ押し系アーティストがOP,EDに採用されることが多く、
作品ありきの曲や歌詞じゃない、と感じることが多いものの、今回に限っては文句無し。
特にEDアニメーションと曲、歌詞の相性は特筆すべき点で毎話視聴後の余韻が残った。
獅子神への鎮魂歌であるのは一聴してすぐに解るが、
FULLで見てみると後半は犬屋敷や家族への詞でもあると解釈できる。
個人的には秋アニメ屈指の名曲と評価したい。

作中BGMもとても上手く緩急が付いており良い出来。
アクション時や緊迫感のあるシーンは打ち込み系のBGMで迫力を出しつつ(ちょいちょいチープな音もあったが)
静かなパートはギターやピアノのアコースティックな美しいメロディが絶妙で胸に迫る、
対比が素晴らしく聴き応えのあるもの。
ラストも盛り上げてくれて、お手本となるような演出は見事。


解りやすいエンターテイメント性だけではなく、高いテーマ性を備えた本作の内容は、
ノイタミナの真価を示したとも言えるもので、
2017年を締めくくるに相応しい観ごたえのあるものとしてオススメしたい。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 19
ネタバレ

serius さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

今この時のために僕は生まれてきた。

タイトルは主人公である中年のおじさんの名前。
それがそのままアニメのタイトルになってる。

僕がいいなと思ったのは、各話のタイトルが登場人物の名前になってること。
これめっちゃ分かりやすい。
その話がどの人物を中心に展開されるか分かるし、予想しながら観れるのが良かった。

話しの大筋は、まあダブル主人公っていうのか、中年のおじさんと男子高校生の中身がロボットになって人を助けたり殺したりする。

また、主人公視点だけじゃなくて、他の重要人物の視点でも話が進められていくため、飽きることがなかったし、話がすんなり頭に入ってきた。

最後もキレイに締めてたし、1クールものとしてはかなり高水準のアニメだと思う。

分かりやすい勧善懲悪が描かれているので、胸糞悪いシーンもあれば、スカッとするシーンもある。

表現を軽くすれば普通のヒーローものなんだろうけど、主人公と過激なシーンの応酬でいい具合に歪な作風になっていて見応えがある。

主人公の2人は共に同じ能力を持ってるんだけど、その使い道がまるで違っていて、{netabare}壱郎は決して人を殺すことがなかった。{/netabare}何のために力を使うのかでその人物の本性を表しているところはすごく良かったと思う。

{netabare}壱郎が「今この時のために僕は生まれてきた」って言うところと、最後の目のスイッチを押すと同時にEDが流れ始めるところは本当に感動した。そのあとの、家の風景と家族の姿が映されるシーンと、宇宙に爆散した壱郎のカケラが浮かんでるところもグッときた。{/netabare}

全11話で観やすいし、観て損はないアニメなのでぜひ。


以下雑な感想
{netabare}一話を観たときから、最終的に壱郎が家族から見直してもらえればいいなぁと思ってたから、良かったといえば良かった。

マリが漫画を描いてたと発覚してから、その漫画が何らかの賞をとるっていうオチは想像できたんだけど、やっぱその通りだった笑

壱郎とひろが自滅するってのも予想できたし、話の展開的には王道というか、別段変わったことはなかったかな。
意外とすっきり終わったよね。

各話のタイトルのやつもそうだけど、かなり分かりやすく作られていてよかった。

壱郎とひろの能力は、自分がそうしようと思えば何でも出来る能力。
でも、壱郎は必ず誰かを助けたいという気持ちをもって、その気持ちがキーとなって力が発動してたよね。そこがよかったなぁ。

全般的な感想
・ふみのちゃんかわいい。金元寿子すごい。
・渡辺しおんが実は一番やばい。
・飛行機の女性特に重要じゃなかった。
・この時のために生きてきたに感動
・缶ジュースをひろに与えた子達影のヒーロー
・新婚旅行の思い出を語るシーン感動
・最後のEDが流れ始めるシーン感動


各話を追っていくと、

2、3話 
まあ、アトムの歌で飛ぶのは笑ったよね。
思ったよりも出来ることに幅があることに驚いた。

4話 鮫島
冒頭やべぇ。規制入ってたぞw
ふみのちゃんかわいい。確かになんでさとるとって思うね。
でも普通に幸せそうでいい。
よくあんな格好でタクシー乗れたなw 運転手無頓着ってレベルじゃないぞ。
殺すか殺さないか。ひろとの差はここだな。
金元寿子はすごい。俺ずっと思ってるからね。

5話 獅子神優子
渡辺しおん ひろに好意あり。ちんげ。
ひろの親は離婚してるらしい。複雑なんだな。
そしてがん。そしてソッコー治す。引っ越す。
力を持つと欲が無限大になるね。
警察きた。これ安堂がチクったのかな?

6話 2ちゃんの人たち
渡辺ひろの肩を持つ。まさかの家にかくまう。
なぜか同じグレーの服を着てる。
撃とうとしたけどもう殺さないって言ってたしな。
この時点で安堂とか壱郎を疑っていいと思うんだけど。
母親自殺しひろが狂う。
2ちゃん男ばっかだなw

7話 渡辺しおん
こんなひろでも居場所が必要なんだな。
ここにきて伏線回収。自殺を見た時の事。
ずっとひろのターンだなここ2,3話。
渡辺に打ち明ける。人を殺すことで生きていると自覚できるらしい。
これからは殺した分救うんだってさ。それじゃダメでしょ。
でも渡辺は納得してる。こいつも大概やな。
中尾さんのがんが治ったのはうれしかったし、体調良くなると美人だった。
なんでも治せる力があったらどんなにいいか。
なんかきた。渡辺とおばあちゃん撃つ必要あった?共犯扱いか。
野次馬がいっちゃんうぜえな。

8話 犬屋敷麻理
麻理回きた。やっとひろ回からの脱却。
中華料理屋の会話なんだったん?異星人かと思ったわ。
織田君登場。漫画家の息子。麻理は漫画家志望らしい。
安堂といるとこ発見。飛ぶとこ見られる。
壱郎が麻理の夢に理解を示し、ちょっと見直す。
やっぱ渡辺死んでなかったか。
弟いいキャラしてんな。
警察ボコボコ。

9話 新宿の人たち
いかれた野郎ばっか。
結局知ってる人以外は顔なんだよね。
こっから最終決戦かな。
宮根が宮野になってるやんおいww
飛行機の謎の女性。結局なんでもなかった。
たまにそこまで重要じゃない人をクローズアップするねこのアニメは。
まり新宿行くなよ。

10話 日本の人たち
まさか飛行機を墜落させて殺そうとするとは。
壱郎すげえ。
話してないで、麻理を助けにいけよ。
ガチンコ対決。だけど麻理の安否のほうが気にかかる。
麻理、、、、、。
顔が妙にリアル。
諦めかけたけど、なんとか蘇生に成功。蘇生だけは時間かかるっぽい。
てか、普通に泣いた。
他の人たちも助けに行く壱郎。
この時のために生きてきたんだって言葉が胸にささる。
後から考えると、ヒロに缶ジュースやった子達が真のヒーローなのかもな。

11話 地球の人たち
家族に打ち明ける。
共有できる思い出があるっていいな。
これだけ覚えてることだけでも壱郎の人となりがよくわかる。
弟がラスボスになるかと思ったけどそうでもなかった。
ジャンプ好きすぎだろ。
隕石問題をすっかり忘れてた。
ひろ自爆。そして壱郎も自爆。地球を救う。
最後の壱郎が目のスイッチを押してED流れるシーンで泣いた。
麻理のマンガが入選。
完結。{/netabare}



声優問題にも触れとくべきか笑 
ひろ出てきた時、お前どうした!?って思ったよねww壱郎のほうは良かったと思うんだけど、ひろは違和感しかなかったな。
それでも慣れてくれば、これはこれで味があっていいかって思えたんだけど。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 15

86.1 2 シリアスでミサイルなアニメランキング2位
ヨルムンガンド PERFECT ORDER(TVアニメ動画)

2012年秋アニメ
★★★★☆ 4.0 (1790)
9832人が棚に入れました
両親を戦争で失い、武器に関する一切を憎むようになった元少年兵ヨナは、ひょんな事から若き女性武器商人ココ・ヘクマティアルと、彼女が率いる私兵達と共に世界中を旅する事になるのであった……。

声優・キャラクター
伊藤静、田村睦心、石塚運昇、大原さやか、乃村健次、小西克幸、四宮豪、勝沼紀義、羽多野渉、箭内仁、豊口めぐみ、松風雅也、冬馬由美、奈良徹、小清水亜美、加藤沙織、磯部勉、久川綾
ネタバレ

ポル さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

「ふふーふ」2期の感想

2012年4月から6月まで第1期12話まで放送、同年10月2期として13話から放送で物語の続きである。1期から見ることをオススメします。

各話の大まかな展開と感想↓
1話(13話) 天を仰ぐ蛇
{netabare}
前回カレンは陳国明(チェン・グオメン)をバルメに殺害されたことに怒りバルメを2発銃を撃ち込んだ後にヨナに撃たれ深手を負った。命をとりとめたものの、病院を抜け出し行き場もなく元チェンの中華料理店だった場所に座り込んでいたところ、アマダ博士に引き取られ秘書(おそらく護衛)として雇われることに。アマダ博士に振り回される日が続く描写。カレンは元敵でしたが良かったですね。

ある日アマダ博士とともに旅行へ行くことに。行った先はココたちがおり、何かの計画の海上からのロケット打ち上げ現場だった。バルメとカレン殺意むき出しでにらみ合う、それをアマダ、ココの二人に(`・д・´)コラ、ヤメタマエ!!とてもシュールだった(笑)
今回が最終ロケット打ち上げで126機目だと言う。アマダ博士とココが何か企んでいるようであり、ヨナはそれをなにか感じ、恐ろしいと思っている。

CIAのブラック課長はココとアマダ博士との計画をいち早く察知し、2年前からアールを仲間になりすましスパイとして送り込んでいたようである。なんの計画か知りたいだけなので、ココを暗殺されては困るらしい。ブラック課長らの計画がバレることを恐れ、CIAの中にココを暗殺しようと企んでいる者がいることに気づき調べるらしい。

CIAのブラック課長の部下ヘックス。今までココを狙う暗殺者を送りつけていた張本人と思われる。ココに対して過去に恨みがあるようである。ヘックスはブラック課長から作戦名しか聞いておらず動いていたようである。元同僚にオペレーションアンダーシャフトとは?と誘惑?尋問し、武器商人ココ・ヘクマティアル篭絡計画であり親族が経営するHCLI社の情報網を利用し軍にプラスにしようという計画だということが判明。上司であるブラック課長は裏切ることはできず、ココを苦しめるには何が効果的なのか?ヘックスは考え始めた矢先、ヨナの様子が映る。嫌な予感しかしない。
けっこう場面が変わり今回は色々詰め込んだ内容でした。
{/netabare}
2話(14話) Dance with Undershaft phase.1
{netabare}
CIAブラック課長の繊細が明らかに、右腕アール、左腕ヘックスとのこと。
護衛の訓練中のヨナたち。なんかかっこいいですね。
アールはヘックスのことをブラック課長に聞くが、どうやらヨナが狙われていることをアールに見殺しにせよと。
{/netabare}
3話(15話) Dance with Undershaft phase.2
{netabare}
アールってただのスケベだと思ってたが撤回します。かっこいい。
なんとかブラック課長(通称ブックマン、アールからソウ)を説得できたアール。ヨナは注射を射たれ意識が朦朧としていてピンチ。ココ「ヨナぁぁΣ(゚д゚lll)」ココにアールは「お嬢、俺はブックマンのエイジェント、つまりはスパイだ!」潔すぎるだろ。ココ真っ白に!( ゚д゚ )アール「ヘックスを倒したら俺もお嬢の前から消えるから」ココ「スパイでもいいからいてくれるよね?みんなには黙っておくから」(つд⊂)一連の会話のやり取りを見ていてなんか悲しくなりました。お互いに好きな仲間だからこそ裏切られてるとしてもそばにいて欲しい気持ち。
でもヘックスと相打ちで死んでしまうとは。ヘックスはかろうじてスコープのおかげで助かったようですが2人の生き残りと撤退したあと山岳部へ逃げ込んだ場所で、ココの逆鱗にふれてしまった彼女は戦闘機の空爆で死亡。
しかしまさか3人を殺るだけなのに空爆って過激すぎる気もします。山が消し飛んで。やりすぎだろ。
こうして欲深なCIAブラック課長の右腕アール左腕ヘックス両方失うことに。
{/netabare}
4話(16話) キャスパーとヨナ
{netabare}
キャスパーは仕事がうまくいってません。邪魔する敵に宣戦布告の意味であるリゾート地の館を襲撃する。チェキータさんの骸骨マスクこわいですねぇ。暗殺者っぽくて。

前回アールを失った暗い雰囲気を変えるため、日本で作戦行動する前に遊び倒すココたち。ヨナは日本に暮らす以前基地にいた子供達3人の様子を知るためキャスパーとともに見に行くことに。平和で清い生活をしていることを知ると3人の子供達に会わずに帰ることに。キャスパーに殺意むき出しだった頃と比べるとだいぶ変わりましたね。

日本で合流した理由は、キャスパーの仕事の邪魔をしてる敵を排除するためココたちと行動をともにする作戦らしい。
{/netabare}
5話(17話) 嘘の城 phase.1
{netabare}
東條のSR班の話、説明が長く難しくヨナ寝てしまいました(笑)
SR班インドネシアのジャカルタを拠点に活動する、日本の秘密諜報組織が宣戦布告してきた。日本は安全、キャスパーの言うことは信じられると嬉しそうに話していたヨナですが、メンバー全員武装命令でガッカリの様子。
キャスパーとの会合に来たSR班の秘書と思われる女性のベルトに仕込んだ剣にはビックリしました。それにしてもキャスパーさん楽しそうですね。どこか精神が壊れてるような気がします。チェキータさん「どうしてこんなふうに育ってしまったんでしょうね。昔は可愛かったのに。」
{/netabare}
6話(18話) 嘘の城 phase.2
{netabare}
SR班は壊滅。キャスパーは大喜び。日野木一佐は戦う場所を彼らに与えたのだという。本人の思惑とは異なり暴走を始めた部下たちを止めることはできなかったのだという。なんかつまらない幕引きでしたね。子供が本当の娘と気がついたときはびっくりしましたね。ウソでタイ人の妻と結婚してるのがウソだったとは。
{/netabare}
7話(19話) Pazuzu
{netabare}
荒野を大型トラック10数台で輸送中、エクスカリバー社の連中、関係のない民間の車を攻撃。怒ったココはお前たちはクビだと。仕事をクビになった逆恨みから、おとなしく帰ったふりをして待ち伏せし攻撃をしてこようとするエクスカリバー社。ワイリの有能さもあって返り討ちにあう。
ワイリの話はウケました。頭部の剃り込みの話、湾岸戦争中、敵の秘密の化学武器工場を破壊するミッションで負傷した側面頭部に毛が生えなくなったためバランスをとった((´∀`*))ヶラヶラ
ワイリの爆弾テクすごいですね。レームがワイリのヤバィ話をしたのがきっかけで怯えまくりのヨナ。ヨナ「ワイリの授業はまじめに受けないとヤバィ」
{/netabare}
8話(20話) NEW WORLD phase.1
{netabare}
以前ライバルだった武器商CCAT社カリー社長。マイアミ博士との会話で武器商人廃業宣言。ココとアマダ博士の目的、存在を危惧、また中堅の小火器商人が食いつなぐのは不可能と察しており次の職業としてレストランの経営を画作してるようである。部下のミルドは「カリーが軍需産業で食いつなぐことはもう不可能」と発言したドクター・マイアミに激昂して食ってかかるが、ドクターの護衛であるカレンによってボコボコに叩きのめされた。わざと殴られていたようでもあり、何か悲しいものがありますね。
ブラック課長、ヨーロッパ系兵器ディーラーのアマーリア、ココの計画に気づき始めてるような感じである。
アマダ博士とココしか知らないヨルムンガンド計画とはなんなのか?
{/netabare}
9話(21話) NEW WORLD phase.2
{netabare}
各地で優秀な学者が謎の部隊により誘拐される事件が起こっていた。ココたちの仕業であり、世界中を駆け巡り派手に行動をおこしているようである。

ハンバーガー店で待ち伏せしていたCIAブックマン課長。ココの計画が気になってしょうがないみたいである。

ブックマン課長らの話によると量子コンピュータを作ろうとしているのではないか?現在の最速スーパーコンピュータで数千年かかっても解けないような計算でも、例えば数十秒といった短い時間でこなすことができる、とされている。実現すればあらゆる暗号セキュリティが紙切れ同然になるという話だ。

次に狙われるのはレイラ・イブラヒム・ファーイザなのではないかと予想しているブックマン。量子物理学博士にして活動家。「情報革命ネットワーク」を立ち上げ、中東ネット界を荒らし回った。様々な密約・機密資料をハッキングにより公開。その巧妙な手口から、「おしゃべりラビット・フット」の異名で呼ばれる。

誘拐のミッションが立て続けにあり不安を感じるルッツ。ココの考えてることはなんなのか?これからの展開が気になります。
{/netabare}
10話(22話) NEW WORLD phase.3
{netabare}
量子コンピューターを使って敵の衛生地形情報を書き換え、嘘の情報を流すことで特殊部隊から逃げることができたヨナたち。
ヨルムンガンド計画の全貌をココの私兵メンバーたちに明かす。全境の空の封鎖。それによって現在飛行中の人々約70万人は死ぬと言う。戦争でこれから死んでいく人数を考えれば微々たるものだと。ヨナは「そんなノダメだ!」とココに銃を向ける。
{/netabare}
11話(23話) ウォーモンガー
{netabare}
ヨナはココの部隊をやめ、示し合わせたかのようにキャスパーが勘を働かせヨナを待っていた。ココの兄だけあって鋭いですね。
CIAブックマン課長がこのままだと立場が悪くなるだろうとココに忠告を受け指示通りに行った先で襲撃にあうが別の軍に助けられる。武装グループに襲われると同時に助けられる、作戦名は自分が命令をだしていないのにオペレーションアンダーシャフト作戦だという。まるでリアルタイムで情報操作されてるようでココは情報界の化物を通り越して神になった。最強の力を持ちながら何故世界征服をしないのか?ココの作る「新世界」を心の底から見てみたいと思い、ブックマン課長はココに篭絡される。武器商人ココを篭絡させる作戦だったブックマン課長のアンダーシャフト作戦は逆篭絡、ココに利用される側になってしまったという、なんというか滑稽ですね。
{/netabare}
12話(24話)(最終話) 恥の世紀
{netabare}
2年後。少し背が伸びたヨナ。結局ヨナはココのもとへ帰ることに。別れ際のチェキータさんヨナを気に入っていたようで最後までキャスパーに不満って感じでしたね。
ヨルムンガンドが発動した姿は結局みることはできませんでしたが、空の封鎖された今後の世界、続編があるなら見てみたいですね。面白かったです。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 7
ネタバレ

buon さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

戦闘と会話がこの作品の売りだと思う、体を揺さぶる砲撃あるいは心を貫く弾丸のような

悪くないが、期待していた面白さではない。
ヨルムンガンドの全容が明らかになるまでと、それを実行するまでの話。

1クール、シリーズものの2期で最後、漫画原作
1期の感想はこちら→ http://www.anikore.jp/review/637825/

※ネタバレのオンパレード感想


{netabare}原作遵守がアニメの正解とは限らない。
正直、原作が制作のポテンシャルに追いついてない感じ。・・・原作知らないけどw

ココの計画へ向かう話だから、それについての話が多い。
だが、それに関わる話があまり面白くない。ココの計画に群がるヤツの話も微妙。
どうしても政治的というか、内部工作的な話になる。

1期では毎回必ず攻撃、口撃の応酬があり、どの編にも魅力的な敵か戦闘があったのになぁ。


この作品の微妙さは、
①魅力的な敵と戦闘が少ない
②締めとなる大きな戦闘、イベントがない

戦闘に関わる敵は、CIAパラミリ?のヘックス、日本のSR部隊?のヒノ(キ)、イラクのギャングみたいなヤツら、アメリカ国防省?のヤツとナイトナイン?、
かな。
正直、魅力的な敵はヘックスだけだった。
魅力的な編は「嘘の城」。アール・ヘックス編もまあまあ好き。
ワイリの話も好きだが、その後のチンピラが興ざめ。自分としてはワイリが一番輝いた瞬間はバルドラを狩るときだし。

ヘックス戦でアールと相撃ち(ヘックスは生存)のシーンがあるんだけど、両方同時に撃って当たるっての白けるんだよね。片方が死亡か致命傷、もう片方は当たらないかかする程度ならまだいいけど。

チェキータさんと流浪人剣心のオロチ使いみたいなヤツ、SR部隊との戦いは中々好き。
やっぱ、ああいう超近接戦のプロが複数いる自陣に飛び込まれると撃ち様がなくなるのかな。ヴァルメも同様。

んで、一番大きな戦闘となるのがナイトナインとの戦いに当たると思うんだけど、
最強の敵でせっかく力が均衡している戦いなのに、その凄さが分からない。そしてその戦闘の終わり方が虚しい。敵も味方も死者が出なかったことが、凄さではあるが。


こういう展開になったのはココの計画(ココとミナミ博士の計画だけど)、ヨルムンガンドの性質によるものが大きい。
正直、この計画自体は好きだ。
ルルーシュのフレイヤや、シュタゲのタイムマシンより現実味がある。実際、今リアルにあるこの世界でも似たようなことはできそうな気がする。

ここで結末の話するが、
ある意味、予想外で拍子抜けした。最悪ではないが、下から三番目ぐらいの悪さ。
ワースト一位『夢落ち』(意味不明なハッピーエンド、頭がイカレルも大体同じ)、二位 『世界崩壊』か主要キャラ『皆殺し』。
『俺たちの戦いは続く』が来るとは思っていなかった。
これ自体はあり得るのだが、問題なのはそれ単品で来たこと。
計画を実行してから、あるいはこの作品の象徴となるような大きな戦闘が終わってからであれば、そこまで微妙にならなかった。それらがなかった。

ヨルムンガンドの計画を実行する能力があれば、20世紀に入ったばかりか、それ以前の時代にあったシステムを世界に強要できると思う。
それに対する意見は、キャスパーが言ってくれたから控えます。

惜しかったなぁ。
まず、ヨナの総集編回をもっと短くして「砂の城」回にぶち込み、
最終回のAパートを最後の戦闘、Bパートをヨルムンガンドの実行とその被害を見せて欲しかった。

具体的に話すと、
ヨナが「それでもココと旅をする」
→大きな戦闘、勝つ
→ヨナとココが笑顔
→ヨルムンガンド実行
→地球儀を回すように世界の被害を映し出す、あるいは新聞に「世界で同時に飛行機墜落、約70万人死亡」とか。

まあ、何にしても余韻のない結末だった。
ちょっとフロントミッション1の終わり方に雰囲気似てたけど、中身が全然違うしな。
最後の会話なんて、ルツ以外は印象に残っていないし。

アニメではこの微妙な最後を見せたかったのだろうか?
だったら、最後までそこに向かうためにお金を稼ぎ、色んな敵と出会い、闘う姿を見せて欲しかった。
そうしている間に時間切れ(2期終了)でも良かったんじゃないかな。

やっぱ(主役が武力を行使する)軍事モノって過程を楽しむものだな。アクション映画に近い。
シリーズものはどうしても1期と比較されてしまうのはツライところだが、
1期が良かったからその良さを貫いてほしかった。

OPは後の方になると感慨深かった。
アールが戦死した回でのEDは良かったな。
{/netabare}


余談だが、{netabare}
ココたちはタイムマシンのない小さなSERN、ココは表に出ないルルーシュ、
みたいに慣れる可能性はあったけど、ココには無理なんじゃないかなって思った。
アールやエコーが殺されただけであれほど心を動かされているのに、70万人を自分の手で殺せるとは思えない。
マオなんか家族がいるのに、計画を実行した後、正気を保てるのだろうか。

量子コンピューターなら殺さずに、空を飛んでいるのは半強制的に着陸させ、飛んでないのは飛ばせない、とかできそうだから、
あの回から2年も時間あったから飛行機全部墜落させるって考えは改めてたのかも、とか色々思ってた。

良かろうと悪かろうと、見せて欲しかったなぁ。{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 10
ネタバレ

takumi@ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

<最終回まで視聴完了> ヨルムンガンド計画の全貌を知った上でみつめる世界はどう見えるのだろう

原作は未読だけれど、1期から視聴してきた。
この作品を観るとき、銃撃戦にワクワクしてしまう気持ちと同時に
いとも簡単に人が殺されていくことに対しての麻痺に恐怖を感じ
ちょっと複雑な想いに駆られる。

両親を戦争で亡くし、武器に深い憎しみを抱きながらも
武器商人であるココたちと行動をともにし、自分と彼女達の身を守るヨナ少年の
心境にはまるで及ばないにしても、少し理解した気持ちにはなれる。

兵器や武器は人を殺す道具であると同時に、身を守るものでもある。
兵器や武器は憎しみを生む道具であると同時に、
一部の平和は保たれているという現状。
無抵抗ではやられてしまうだけなのだ。
だから戦うしかない。
生きるために。後世のために。
だから兵器や武器は作られ続け、それを売る人がいて使う人がいる。
だったら・・本当の平和はいつやってくるのだろう?
ココが言う世界平和とは?そう思って最終回までを見届けた。
彼女の考えに賛否は分かれるかもしれないが、僕は概ね共感できた。
もしそれが実現したとして、いったい誰が実現させるかで
世界は大きく変わってしまう恐れはあるけれど、
少なくとも武器を持つ戦争はなくなるのだろう。
しかし同時にそれは、武器に変わる新たな戦法でしかなく
この地球に人間が生きている限り、その危険は続くのかもしれない。

ミリタリー的なものが好物な自分にとって、もしかしたら永遠のテーマかも。
リアルな銃声や映像に心躍らせつつも、単純にカッコいい!と喜ぶだけじゃ
なんだか不謹慎な気持ちになり、綺麗ごとでもなく、
この想いを追求したくて「戦う作品」をついつい観ている自分がいる。

特にこの『ヨルムンガンド』はスケールの大きさや、リアルさが
演出や作画、脚本ともに際立って感じるのでなおさらなのだ。

今回の2期は、やたらドンパチやっていた1期に比べ
人間ドラマのほうを深く描いていたので、感情移入もハンパなかった。
とにかく、納得のいく良い最終回だった。
ちなみに、OPは相変わらずカッコいい曲なのだけれど
EDは正直、1期のほうが好みだったな~
---------------------------------------
<8話(20話)の感想>

おぉ、ついに「ヨルムンガンド」動き出すのだね。
今回は女性陣の活躍が中心で、観てて楽しかった。
アマーリアさん鋭いし、寡黙なカレンさんクールだし
料亭?っぽい座敷でのミルボとカレンの殴り合いが始まったのに
無視して話し合いを続けるDrマイアミたちも可笑しい。
さてさて今後はぐんぐん山場になっていくのかな。
次週が待ち遠しいです。
--------------------------------------
<7話(19話)の感想>

緊迫感の連続で、今回はすごく面白かった!
OPなしで始まったのに、あっという間に次回予告になってた。
銃撃戦以上に、人間の悪意と良心、計算高さや洞察力が
とても興味深かった。いいなぁ・・・ワイリのキャラ。
ヨナも冗談が言えるほどになって、随分と変わったよね。
冷静に考えれば、とんでもないことが起きているのに
ワクワクしてしまう・・・許してくり(苦笑)
------------------------------------- 
<6話(18話)の感想>

海ほたる懐かしい。って思ってられないほどの緊張感。
気づいたら握りこぶしになって身を乗り出してたし(汗)
後半、なんとも日本人らしいというかなんというか。
なかなか渋いまとめ方だったけれど、底知れぬ怖さがあるよね。
-------------------------------------
<5話(17話)の感想>

舞台は日本に。
よく知った場所や建物が見れるのはなんだか嬉しいけど
ホテルでの血しぶき飛び散るドンパチ見ながら
「あらあらあらあら」と『ARIA』のアリシアさんみたいに
心の中でつぶやいてしまった。
でも今回は空港での飛行機の描き方、カメラワークが
すごく好みだったので特に嬉しかった!
-------------------------------------
<4話(16話)の感想>

1期の1話の冒頭シーンが再び映し出された。
ヨナのいきさつを知り、これまでを見てきた今もう一度観ると本当にせつない。
{netabare}
かつて一緒にいて、今は日本で保護されている子ども達を
車越しにみつめるヨナのホッとした笑顔が、たまらなく泣けた。 {/netabare}
寡黙なヨナの気持ちを想うとき、いつも胸が締め付けられる。
そしてキャスパーがヨナに言った言葉が、どうにも引っかかって気になった。
------------------------------------
<3話(15話)の感想> 真実より事実

哀しかった。でも救われた部分もある。
{netabare}レナードの真実と事実。{/netabare}
ココ同様、事実を大切にしたいと思った。
いつも以上に深く、いつも以上にきめ細かく
ココの中にある憎しみ、怒り、そして哀しみを感じた回だった。
今回だけなのかな、EDもいつもと違っていた。
やなぎなぎの唄う「真実の羽根」がとてもせつなかった。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 70
ページの先頭へ