2019年度のトラウマTVアニメ動画ランキング 6

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画の2019年度のトラウマ成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年06月16日の時点で一番の2019年度のトラウマTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

92.5 1 2019年度のトラウマアニメランキング1位
約束のネバーランド(TVアニメ動画)

2019年冬アニメ
★★★★☆ 3.9 (1118)
5381人が棚に入れました
母と慕う彼女は親ではない。共に暮らす彼らは兄弟ではない。ここグレイス=フィールドハウスは親がいない子ども達が住むところ。至って平穏なこのハウスでささやかながらも幸せな毎日を送る三人の主人公エマ、ノーマン、レイ。しかし、彼らの日常はある日突然終わりを告げた…

声優・キャラクター
諸星すみれ、内田真礼、伊瀬茉莉也、甲斐田裕子、藤田奈央、植木慎英、Lynn、河野ひより、石上静香、茅野愛衣、日野まり、森優子、小澤亜李
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

原作既読組にとって、この手の作品は・・・?

原作既読。最終話まで視聴。

週刊少年ジャンプは40年近い愛読書です(笑)。
連載開始当初から、緊張感満載のこの作品はお気に入りの作品でした。
お気に入りの作品のアニメ化なので、本作も、とても注目していました。

【原作既読組にとって、この手の作品は?】
原作既読組は、当然、先々の展開を把握しています。
そんな状況の中で、この作品の一番の魅力である『緊張感』を楽しめるかどうか?
そこが、この作品の評価の分かれ目だと思います。
{netabare}
言うまでもなく、私も先々の展開を把握しています。
それでもハラハラドキドキが止まりません。

力のこもった作画。
巧みな演出。
映画のようなカメラワーク。
声優さんの熱演。

全てが上手くかみ合った本作は、『名作』に分類されるべき作品だと思います。{/netabare}

【正直、原作と比べるとかなり話が省略されているんだけどね・・・】
{netabare}全ては、大感動の11話~12話へ繋げるため。
ここから逆算して、必要最低限の物語を紡いでいったという印象です。

エピソードはもっとたくさんあるんだけど、あえて必要最小限のエピソードに絞った。
第2期に回せるエピソードは第2期に回す。

そんな制作陣の苦渋の選択が伝わってきます。{/netabare}

【食用児・・・って、凄い単語ですよね】
{netabare}この単語だけで、この物語の世界観が凝縮されている気がする。
エマをはじめ、子供たちの必死さが伝わってくる。
何かが狂った世の中であることが、ひしひしと伝わってくる。{/netabare}

【ところで、各話のタイトルの意味って分かりました?】
{netabare}各話のタイトル、例えば第1話なら『121045』。
これの意味って分かりました?
{netabare}あれって、『日・月・年』なんですよね。
『121045』=『2045年10月12日』という意味。{/netabare}
要するに、1話から9話までは20日余りしか時間が経過していませんが、9話と10話の間だけでも2か月以上に時間が流れていることが分かります。

この間、エマたちはママだけではなくレイの目も欺き続けたことに・・・。
だから、11~12話にかけて、レイは驚きっぱなしだったんですね。{/netabare}


第2期も期待しています。

投稿 : 2024/06/15
♥ : 78
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

生きていくんだ それでいいんだ

それは田園 こちらは農園 ・・・ふっ

・・・あ、ちょっと待って、{netabare}いやっ、行かないで~、、、{/netabare}な全12話。


原作も未読であれば、ジャンプももう何年も読んでませんね。週刊少年ジャンプの人気連載作品ということで、子供とTV前で待機。
第1話を観終えて彼らは静かに去っていきました。お子様と一緒に視聴するにはご注意ください。我が家でR12指定となった “ほんとに少年向けなんかいな?” な世界観です。


いやぁ毎週面白かったですね。なにせ間髪入れずもう一周しましたから。
導入良し→つなぎも良し→締め最高、、、と1話1話退屈せず、連載継続中ながら12話の尺で綺麗にまとめたことも好感です。結末を知って価値に気づきがちな序盤~中盤を面白く仕上げてもらってほんとにありがとう。2018年冬期の作品群の中でもトップクラスの出来でありました。
続きのある物語に対し早々に2期が決まったことで、今後の楽しみが一つ増えた幸福感もあります。


幕明けの舞台はグレイスフィールド(GF)ハウスと呼ばれる孤児院から。ママ・イザベラのもとで上は11歳までの子供たち30余名が一緒に暮らしてました。
ロケーションは大草原の小さな家。孤児院と聞けばあしながおじさんや若草物語のようなものを事前には想像してました。違うんだけどね。
そこの子供たちのうちエマ(CV諸星すみれ)、ノーマン(CV内田真礼)、レイ(CV伊瀬茉莉也)の3人が物語の主役。・・・それと彼らのみならずハウスの子供たち全員が主役の物語だったのでは?と思えるお話。
6歳から12歳までの間に里子に出されるとママから聞かされている子供たち。うち一人コニーとのお別れの日。別れを済ませた後、ぬいぐるみを忘れてることに気づいたエマとノーマンがコニーに届けようと後を追って。。。

そこから物語は一転。第1話ラストから最終12話までノンストップな子供と大人の心理戦?サスペンス?スリラー?またはホラー?が展開されます。
詳しくは本編で。農園の意味は早々にわかりますので、そこからハラハラドキドキを楽しみましょう。私的今期(2019年冬)のベストでした。


以下、思ったことを五月雨に。※ネタバレ

■ホラーやスリラーではなく心理戦でした
猟奇的な世界観で色濃く印象的だったのは、エマら子供たちとママ・イザベラ(CV甲斐田裕子)、シスター・クローネ(CV藤田奈央)の大人らとの駆け引きです。この腹の探り合いに集中できたのは不要なホラー演出を削いだからなんじゃないかと思ってます。
{netabare}例えば、子供らが謀議している最中に物陰からニュッとママやシスターが登場するような演出は皆無でした。双方に企みを盗み聞きしたり直接知るような描写がありません。状況証拠や間接的な言動からの探り合いに絞ってました。{/netabare}
{netabare}ママもシスターも元はと言えばフルスコア。さらにトレーニングを積んで派遣され実地で鍛えられた猛者です。直接でなくてもなんでもお見通し、一筋縄ではいかないラスボス感を十二分に引き出す効果がありました。{/netabare}


■絶望からの分岐
絶望を知った後にどう分岐していったか?の対比が好きです。
{netabare}言うまでもなくエマ、シスター・クローネ、ママ・イザベラの3名です。
エマ:抗う人。もちろんそこは主人公。けっこう身も蓋もない世界なのにエライよこの子!
シスター:堪えられなかった人。躁鬱の躁。壊れてましたね。選ばざるをえなかった道もイバラの道。自分♂ですがシスターやママやってたら正気を保てる自信がありません。
ママ:受け入れた人。ってまんまですが、シスタークローネが壊れてた分余計に底の知れぬ深い絶望を受け入れたことがわかり、そのことが最終盤効いてきましたね。{/netabare}
{netabare}一周めはノーマン、レイ、エマの3人を中心に観てました。最終回を見届けて今度はエマ、クローネ、イザベラの3人に焦点をあてて。けっしてクローネはネタキャラではないのです。{/netabare}


■イザベラ
{netabare}マンドリンの少年(レスリー)の曲が印象的な本作。イザベラにとってどういった意味を持つのか?
第1話コニーを門まで送る時の鼻歌が初出。第10話ノーマンとの別離。第11話でレイが火をつけた時。せめてもの手向けなのかレスリーの記憶を留めておきたかったからなのか。
ハウスで過ごした記憶の欠片を手離してなかったことに意味があったんじゃなかろうかと思います。{/netabare}

{netabare}「絶望に苦しまずに済む一番の方法は諦めることよ。抗うから辛い。受け入れるの。楽になれるわ。簡単よ。」

{netabare}かつてのイザベラが現在のエマだっていうのが、これまた切ないのでした(語彙力)。頼れる仲間がいたかどうかの差なんです。{/netabare}{/netabare}


■声優さんの演技
あらためてやっぱり声優さん凄いな~と思いました。
ノーマン役の内田真礼さん。ギルダ役のLynnさん。演技の幅って無限に広がるんですね。
それと短いセリフに込められ感情の豊かさでしょうか。※特定シーンのため閉じます。

{netabare}・「うん」エマ
ノーマンと別れの際、絞り出した「うん」その数8回。その短い言葉一つ一つどれも違っていて、ないまぜの感情が伝わってきた名演です。{/netabare}

{netabare}・「いってらっしゃい 気をつけてね」イザベラ
絵と音の力ではないと思うんだよな~。憑き物が取れた嘘偽りない「私のかわいい子供たち」に聞こえました。ダメねこういうの(T_T){/netabare}



次が気になる展開、裏をかいてまたその裏をかいての緊張感の続く化かし合い。
その根底で「絶望」との向き合い方で道の別れた3人に強いメッセージ性も感じました。
OPEDも作品に合った良いチョイスですね。


{netabare}・識別番号は連番ってことはなさそう。意味はあるのか?
・2期は頭脳戦からサバイバルみたいになるんだろうね。趣きはだいぶ変わりそう。
・イザベラ処分されるんだろうな。
・てかノーマン{/netabare}

きちんと謎や伏線は残したまま2期へと繋がるわけですが、もやっとした感情は無く、終わり方含めなんともすっきりした全12話でした。


それにしても、、、
{netabare}ヒーロー願望というか、男は死にたがるというか諦めが早いというか自意識が強いというか。女性の胆力の強さをまざまざと見せつけられた気分になりました。{/netabare}



視聴時期:2019年1月~3月 リアタイ視聴

-----
2019.09.17追記
《配点を修正》 +0.1

その後他のレビュアーさんとのやりとりでもやっとしたとこが解消しました。あざまーす!
2期前提ではあるものの、そこへの繋ぎ方と一作品としてのまとまり具合に嫌みがないこと。他の作品とのバランスを考慮し加点しておきます。



2019.04.13 初稿
2019.09.17 追記/配点修正
2022.01.30 修正

投稿 : 2024/06/15
♥ : 83
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

幸せな一生

アニメーション製作:CloverWorks、監督:神戸守、
シリーズ構成・脚本:大野敏哉、
キャラクターデザイン、総作画監督:嶋田和晃
原作:白井カイウ、出水ぽすか

森の中に佇む、グレイス=フィールドハウスという孤児院。
そこでは12歳までの子供たちが楽しく暮らしていた。
周りとは隔絶された世界。
外部とつながっている場所には鉄製の大きな門。
そのほかは深い森に囲まれている。
優しいママのいるハウスは子供たちの楽園。
里親が見つかった子供たちは、
定期的にハウスから去っていくのだった。

タイトル名はよく考えられており、
ふたつの言葉を合わせたものだろう。
旧約聖書の創世記12章に記されている、
イスラエルの民に神が示した土地である「約束の地」。
そして『ピーターパン』で、
森林の奥地に住み、親のいない
年をとらなくなった子供のいる国「ネバーランド」。
物語のストーリーをイメージしやすくなっている。
「ネバーランド」というと、
マイケル・ジャクソンの邸宅も思い浮かび、
その内実を思うと、さらに印象深い。

主人公のエマ、ノーマン、レイの3人がいい。
ストーリーはもちろんだが、このキャラクターたちが
物語のなかにどんどん引き込んでくれる。
真っ直ぐな性格で頭が良く、運動神経に優れるエマ。
ずば抜けた頭脳を持ち、正しいことを知るノーマン。
冷静な判断力と鋭い観察眼、卓越した記憶力を持つレイ。
彼らの動きや考え方を見ているだけでも楽しい。
いわば、小学生のときのクラスにいた、
何かするたびに驚かされ、私たち凡人を
いつもワクワクさせてくれる同級生たちを想起させる。

3人が互いに想いをぶつけ合い、理解し、
不可能なことをやり遂げようとする。
そして、それぞれに対する複雑な感情を抱えたまま
自らが信じた道を選び取ろうとする。
この関係性の妙が、作品の最も優れている部分だ。

1話からの構成力も見事。
原作の良さはあるのだろうが、
アニメスタッフの力も大きいことが分かる。
大きな流れを1話目で理解させ、
そこから各話ごとに盛り上げていく展開力は出色だ。

良質なハリウッド映画を観ているような感覚。
時代を象徴するような物語も含め、完成度が高い。

幸せな一生とは、どのような人生なのか。
子供たちやママの一生を考えさせられる。

{netabare}最終回でのイザベラの描写が秀逸で、
この時点で物語は完結している。
後のことを描くことが蛇足にならないかのほうが不安だ。{/netabare}
ここまでで実写映画を作っても十分に成立するだろう。

※EDのCö shu Nie 「絶体絶命」がお気に入り。
ピアノの打ち込みとベースが抜群にカッコ良い。
(2019年4月19日初投稿)

投稿 : 2024/06/15
♥ : 97

74.7 2 2019年度のトラウマアニメランキング2位
炎炎ノ消防隊(TVアニメ動画)

2019年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (501)
2243人が棚に入れました
全人類は怯えていた──。何の変哲もない人が突如燃え出し、炎の怪物“焔ビト"となって、破壊の限りを尽くす“人体発火現象"。炎の恐怖に立ち向かう特殊消防隊は、現象の謎を解明し、人類を救うことが使命。とある理由から“悪魔"と呼ばれる、新入隊員の少年・森羅 日下部(シンラ クサカベ)は、“ヒーロー"を目指し、仲間たちと共に、“?ビト"との戦いの日々に身を投じる!!

声優・キャラクター
梶原岳人、小林裕介、中井和哉、鈴村健一、上條沙恵子、M・A・O、楠大典、興津和幸、日野聡、関智一、悠木碧、小西克幸、Lynn、河西健吾、宮野真守、前野智昭、津田健次郎、阪口大助

lostmemory さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

円盤売上の大炎上は消火出来ず

内容はまあ他の方のレビューでも見てください。
ただこれ凄く面白い。って言っている人は普段
どんなアニメ見ているのか凄く気になる。個人的に。

あれこれ語る必要もないくらい円盤の売り上げが
全てを示している。炎もビビるくらいの大赤字
ラインの売り上げ。燃えてるどころじゃない。

あえてなにか言うなら作画は凄く良かった。でも
今の時代は作画だけじゃ釣れないんだな。というのを
証明してくれた作品。最近のアニメは脚本が凄く重視
されている。つまりどれだけ作画が良くても話が
糞つまらないものは売れない。それが分かっただけでも
一応この作品に存在価値はあったのかな…。
成仏してください。

※追記
2期やってるけど最初から2期やる予定だったかと。言い方変えれば
それくらい人気出ると思ってたんだろうなあ…まさかこんなに売れない
のは予想外だっただろうね。若い人には好評かもしれないけど若い人は金
落とさないからね。

ソシャゲと同じ。無料で散々楽しんでおいて、サービス終了になると
凄く残念ですとか言い出すやつら。いや、君らが金落とさなかったから
サービス終了になったんだよと。高い評価するなら金落とせよ!

投稿 : 2024/06/15
♥ : 8
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

憧れの消防士とは違えども

原作未読


JUMPっぽいなと思ってたらマガジンです。
マガジンはラブコメしか読んでないので全く分かりませんでした。


 そもそも消防士はかっこいい


人体自然発火現象なる突然体から火が出て“ホムラビト”と化し、人間の脅威となっている世界。そこをなんとかする特殊消防隊員らの物語。独特な世界観ですが無茶してる感じはしません。

ただし思い描いてた映画『バックドラフト』だったりドキュメンタリー『9.11』に出てくるような消防士のかっこよさとはちょっと違っていて、世界観を維持するための消防士設定という感じ。“異能バトル”全開でした。火を恐れながらも勇気を振り絞って人命救助にあたる崇高さはないですね。残念。

どうでもいいけど、ホムラビトって表記は『焔ビト』なんですね。表記を『炎人』にして作品がヒットした暁には沖縄のTシャツ屋さんでグッズ展開を狙えたかもしれないのにもったいない(適当)。

第8特殊消防隊の面々 ※名を先、苗字を後

森羅 日下部(CV梶原岳人):主役
アーサー・ボイル(CV小林裕介):バディ的な?
秋樽 桜備(CV中井和哉):大隊長
武久 火縄(CV鈴村健一):中隊長
茉希 尾瀬(CV上條沙恵子):元軍人
アイリス(CVM・A・O):シスター

{netabare}※途中合流
環 古達(CV悠木碧):森羅達と同期
ヴィクトル・リヒト(CV阪口大助);科学捜査官?
ヴァルカン・ジョゼフ(CV八代拓):職人{/netabare}


第8とあるくらいなんでその前に第1~第7があります。つまり消防隊だけでも結構なキャラ数。
消化(鎮魂)活動を通じて人体自然発火現象の謎に迫るミステリーものと思いきや敵対する勢力も早々に出てきて異能バトルものの様相も呈してきます。そいつら含めるとけっこうなキャラ数。たしかに1クールでは難しい数ではありました。
女子は棲み分けできてて覚えられましたが、男子は大隊長クラスでもないと怪しかったです。

なんていう感じでしょうね。


 ユニーク世界で少年漫画らしいバトルを堪能


という感じでしょうか。
少年漫画らしいとは良くいえば安心安定懐かしのメロディ。現代らしさはあるものの脈々と受け継がれた伝統芸を堪能するようなもんです。
悪くいえば子供だまし。面白いと感じても心の奥にズカズカと土足で踏み込んでくるような深い感銘とは程遠いです。
モヤモヤが残ったまま完走しちゃいました。モヤモヤの原因はよく分からん。

{netabare}しかも今流行りの“祝2期決定!”エンドです。若干ネガティブな追い討ちをかけます。{/netabare}

少年漫画に抵抗なく、若干毛色の違う世界観を堪能したい。こんな方にお勧めです。



■ピックアップキャラクター

1.環 古達

悠木さんの声震わせる演技はいつもながら絶品ですね。しかし環というキャラの真骨頂はそこではありません。そうみんな大好き

 {netabare}“ラッキースケベられ”{/netabare}

漫画などの表現技法のひとつでネットスラングっぽくいつのまにやら一般化したワード『ラッキースケベ』がキャラの口を通して耳に入ってくる衝撃。
しかも一連の“られ”るモーションが極めてくだらない(褒め言葉)。あまりにも荒唐無稽この上なしで、モニターに向って「なわけあるかいっ!」とツッコめる仕様だったのはスタッフGJです。


2.アーサー・ボイル
 
主役の近いところに配置されるウザキャラ。
一般論ですが、他の作品でも厨二的イタいキャラってけっこうな頻度で登場します。何故なんでしょう?
最近のガキンチョ(若造と言ってもよい)とても品行方正です。わかりやすい悪ガキにはなかなかお目にかかる期会はありません。その反動なんじゃないですかね?
「わけわかんない」「ウザい」「言ってることがよくわからん」面と向かってはできないコミュニケーションを代理でやってくれるキャラを時代は欲してるのかもしれません。
キャラ多過ぎて棲み分けに困ったとかいう理由でない限り、こんなウザキャラにしなくても良かったのでは?と個人的には思います。

3.その他
 ・鈴村健一さんと坂本真綾さんの夫婦共演にニヤニヤ
 ・烈火星宮:超ハイテンションで関さん楽しんでやってそう


今回はこれくらいで。


{netabare}兄“森羅”と弟“象”。隠れ親族で“万”とか出てくんのかな?ワクワク{/netabare}



視聴時期:2019年7月~2019年12月   

------
2020.07.18 追記

2020年7月:2期開始(全24話予定)
となるとトータルで50話近くとそれなりのボリュームになりますね


2020.02.04 初稿
2020.07.18 追記
2021.10.08 修正

投稿 : 2024/06/15
♥ : 57

ニコム さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

炎炎ノ消防隊のココがすごい!

炎炎ノ消防隊のココがすごい!
1,重低音がものすごく響く!
2,登場人物と炎がヌルヌルと動く!
3,opedがかっこいい!

ストーリー
消防士の体をしたアクションもので、悪の組織と正義の味方という対立構造をしてる王道もの。登場人物がそれぞれ火にまつわる能力を持っていて、敵と戦う。

敵は、悪魔だったり悪の組織にいる同じ人間だったりします。
ここでは、個人的に魅力を感じているポイントを紹介します。

1,重低音が響く!
ヘッドホンをとおして、ズーンズドーンゴォーと耳に重低音が響きます。まるで映画館にいるようでした。

2,登場人物と炎がヌルヌル動く!
よく動きます。アクションシーンで、主人公がよくクルクル回ります。かっこいいです。
炎がメラメラと動いていてきれいです。象徴的です。

3,opedがかっこいい!
オープニングは、Mrs. GREEN APPLEの「インフェルノ」。
エンディングは、須田景凪の「veil」。
どちらの曲もこのアニメで知り、好きになりました。
ちなみに、「veil」は修道女が被るベールみたいです。

私はプリンセス火華推しです。瞳の中にある花模様に惹かれます。

投稿 : 2024/06/15
♥ : 3

72.6 3 2019年度のトラウマアニメランキング3位
俺を好きなのはお前だけかよ(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.3 (480)
1924人が棚に入れました
ここで質問。もしも、気になる子からデートに誘われたらどうする? しかもお相手は一人じゃなく、クール系美人・コスモス先輩と可愛い系幼なじみ・ひまわりの二大美少女!! もちろん、意気揚々と待ち合わせに向かうよね。そしてそこで告げれれた「想い」とは――……「俺じゃないヤツが好き」っていう「恋愛相談」だった。ハハハ。……やめだ! やめやめ! 「鈍感系無害キャラ」から、つい本来の俺に戻ってしまった。でも、俺はここでへこたれない。恋愛相談に乗れば、俺を好きになってくれるかもしれないからな! そんな俺の悲しい孤軍奮闘っぷりを、傍で見つめる少女がいた。三つ編みメガネの陰気な少女・パンジーこと三色院菫子。俺はコイツが嫌いです。なのに……俺を好きなのはお前だけかよ!! 自分がモブだと気づけなかった主人公と個性的な華々しい女の子たちのちょっと刺激的な学園青春(?)コメディー、ここに始まる!?

声優・キャラクター
山下大輝、戸松遥、白石晴香、三澤紗千香、内田雄馬、三上枝織、東山奈央、斉藤朱夏
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

ゲスを気取ったヘタレに需要無し ※酷評注意

原作未読


うーん、、、小道具の“ベンチ”だけが面白かった作品。
なんならベンチにスポットライト当ててヘンデル『ハレルヤ』でも流せば上方修正してたかも。

原作小説はアンチ学園ハーレムが執筆動機っぽいのですが、少なくともアニメでは「どこが?」って感じでハーレム色は濃かったように思えます。

他のレビューでも吠えてますし、あらためて自分の嗜好を言っとくと、ラブコメはキャラの行動言動で“キュン”と出来るかが評価基準。キモくてもしゃーないです。
二次元の外見に惹かれたり「かわいいからまぁいっかー」となることはまずない。
その視点で本作を捉えると、、、面白くないです。
いくら可愛い(という設定の)女子を逐次投入されたところで「そこじゃないんだよ!」となるわけです。

女子の中ではメインの三色院菫子(CV戸松遥)/パンジーの魅力に引っ張られ完走することはできましたので、需要はゼロではないと思いますよ。以下、ダメな理由。


■取り巻きの女子がちょっと…

パンジー以外浅い。考えたり悩んでたりしてる形跡なしですよね。ビッチだとかアバズレだとか主人公くんに形容されてキャラ付けの努力はしてたのでしょうが、それ以前の問題で思考が現実の女性とは乖離し過ぎていてついていけません。
ひまわり/コスモス/あすなろ/ツバキ/サザンカ等々記号的な存在を超えないため、パンジーとの三角関係発展すら想像だにできなかったし、ひまわり/コスモスに至っては早々に私はモブ扱いしてました。
ラブコメのメインストリームを担える女子がいませんでした。


■ゲスではなくヘタレ

ジョーロがしょぼい。
1.{netabare}その発想はないっしょ
 恋愛マニュアルに沿った行動して、それすら能動的に女の子にアクションをかけるものではない。そのくせ、意に反した反応を女の子がとれば“ビッチ”“アバズレ”認定してしまう典型的な童〇思考。
 実践なきヘタレ野郎っぷりが第1話から展開されてたので正直きつかったです。そう第1話からさっそく無理ゲーでした。{/netabare}

2.{netabare}終盤でもそうなん?
 ホースの進撃からいったん身を引いて土壇場で反転攻勢!への共感ができないできない。
 本件に限らず「あなたは勝てますよ」と他人に担保してもらわないと動けないのはヘタレ以外の何者でもないのであります。{/netabare}


主人公のジョーロくんが策士っぽい設定だったからこそ、それとの乖離が気になった次第です。


■最近の流行なのかもしれませんが…

{netabare}TV放映分での結論が出てません。
終盤の重要キャラ“ホース”の登場も最終話手前の第11話。収拾つけるのは難しいしつけませんでした。{/netabare}

{netabare}“気になるので続編wktk”となるか“は!?だったらみねーよ”となるか。迷うことなく後者ですね。さようなら!{/netabare}



「実践」に勝るものは無し。もちろん書籍から得る「知識」だって糧となることを否定はしません。
リアリティをもって感情を揺さぶる筆力のある者か、エモさ全開でエンタメに振れる筆力のある者の作品を商業ベースでは主流にしてほしいもんです。
たまたまなのかアニメ化されるラブストーリーないしラブコメってこんなのばっか。

童貞か引き籠りが妄想で書いた自己満の作文見せられてるようで耐え難い。浅くて薄くて時間の無駄。


奇しくも自己満足作文ばかりを読んで育つとこうなりましたみたいなのが主人公ジョーロくんと言われればとてつもなく説得力あるんですがどうなんでしょうね。



視聴時期:2019年10月~2019年12月   

------
2020.07.11 追記

最終回後、原作者がラジオで「原作知ってれば1クールで収まることないのわかりきってたことじゃないですか」と仰られてたとか。
…たぶんこういうところなんだと思います。


2020.01.08 初稿
2020.07.11 追記

投稿 : 2024/06/15
♥ : 55
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

観終わった

2話までの感想{netabare}
あれ?面白い?
八方美人を演じてたら窮地に陥ったって話…になるのかな?
今後、他人(主人公)を利用するだけ利用して、自分に都合が悪くなると責任を他人(主人公)に押し付ける連中を見返す展開になるのなら結構良いかも?

とりあえず2話での主人公の言い訳は、「オレもサンにパンジーは不釣合いだと思ってたんだ」「『パンジーなんかよりお前の方が良い』と振り向かせられると思った」じゃダメだったんかなー?
と思うが、あくまで俯瞰で見てるから言えることで当事者だと一杯一杯で難しいか。
まぁそれ言ったらラブコメが成立しなくなっちゃうけどね。
ぶっちゃけ「他の女より私の方が良いと分からせてやる・振り向かせてみせる」ってガッツの無いヤツが踏み台に利用した主人公に責任追及するのは身勝手だなぁとは思わなくもない。
他人を責められるほどお前はそんなに偉いのか?と。
ってことで復讐(カタルシス)に対する溜め(フラストレーション)パートだと思ってるんだけど、そうじゃなかったら単なる胸糞なワケで…いやぁどうなるんだろう?という意味では結構次回が楽しみな作品。
とはいえまだ2話なので、これから更に絡み合う話になってくのだとしたら…胸焼け起こすかもw{/netabare}

3話感想{netabare}
良い最終回だった。
2話で懸念してた「これ以上人間関係こじれるようだとさすがに胸焼け起こしそう」も杞憂に終わり、スキっと解決してホントに良い最終回だった。
但しあくまで問題が長引かなかったのが良かっただけで、その内容自体は「?」。
パンジーが実は巨乳の美人で…そこは「おいおい」と呆れ気味だけどまだいい。
巨乳は良くて貧乳はダメってのもよくワカランところではあるけど、問題は「そこまで嫌う?」のがイマイチ共感できない。
そうだなぁ、パンジーは折角ストーカーってことなので、もっと重篤で「期待に背く行動をしたらミザリーされかねない(こんなの私の好きなジョウロじゃない!、と殺されそう)」みたいな、なんか「この人と付き合うのは身の危険を感じる」という所を見せてくれないとあそこまで性格を嫌う理由が分からない。
または虚言癖で「レイプされました妊娠しました責任とってください」なんて言い出しそう、ってことなら関わらないようにする・図書館に行くのを避けるのも納得なんだけど、そうでもない。
これだったら“変態だけど可愛ければ~”のキャラの方がよっぽど付き合いたくないw
ってかそこまで嫌うならそれこそ2話でサンから相談受けた時「アイツだけは止めとけ」と言うでしょー、親友を第一に考えてることの説得力にも関わらない?
なんかトラウマでもあって「他の人は平気かも知れないがオレはどうしてもこういう性格はダメなんだ」って話でも今後あるのかなぁ?

と、自分の2話までの感想を読み返してみて気付いた。
この作品のキャラ達は「心変わりを許容する・期待する」価値観なのかそうじゃないのかがよく分からない。
恐らく物語の最後は「パンジーいいよな」になると思うので、作者は許容する精神でありながらキャラにはそれが無い前提で話を作ってる?{/netabare}

6話までの感想{netabare}
うん、まぁ…こんなだよね。
ジョーロが3話までに迷惑かけられた連中を許したことについては、下心があるんだしまぁって感じ。
そうはいっても…新聞部の言うことを一方的に信じるって、そんなことあるんかいな?
いやあるんだけど…新聞部の言ったことだから間違い無いだろうと思考が止まってるヤツ、そういうヤツが大半であるなら人を陥れ放題だなぁとは思ってて。
ってことで6話は案の定ソレだったってオチで。
そこまではいい、そこまではいいんだ。
ただ…なんでジョーロを良いヤツみたいに演出したがるんだろう。
自分を悪者にして背中を押した?いやいや、普通にガチ怒りしたでいいんじゃね?
記事を無批判に信用させられる新聞部という「権威」を傘に着たというか、その権威に傷がつくというか、場合よっては廃部にまで追い込めそうじゃん、女子ネットワークとはワケが違う。
パンジーに友達作るよう仕向けたのは感謝のお返し?いやいや、体は好みだけど性格が嫌いって話だったじゃん?
今までボッチだったので友達作れば性格変わるかも?と自分好みに仕立て上げようと画策した、でいいじゃん。

なんでそんなにジョーロを良いヤツにしたがるのかちょっと意図が分からない、これは3話の「親友思い」でも引っかかってたことなんだけど。
下心アリアリの下衆野郎だから気にしないで居たのに、良いヤツだとスルーした部分にケチが付くというか…う~ん…。{/netabare}

9話までの感想{netabare}
何やってるんだか分からなくなってきた。
なんかこう、イマイチ考え方に共感どころか理解すらできない。
ジョーロはハーレム目指しておきながら他人(他の女性)が何か下心ある素振り見せたらビッチ呼ばわりなの?
本絡みの一件は、キッズアニメでよくある「一人で抱えないで仲間を頼れ」って前提の元、そうでない行動をした主人公が責められてた…のか?
どうでもいいプライドにしがみついた結果誰かを傷つけたのなら責められても仕方ないけど、誰か傷つけたっけ?
まぁ本絡みに関してはまだ続くのかな?探すのを手伝ってくれた二人はこの後出てくる?{/netabare}

最終回?までの感想{netabare}
ありゃー、参ったね。
最終回の終わり方についてあれこれ下書き書いてたのだけど、そうしてる間に同期放送作品の“星合の空”の最終回が放送されて、そっちのがもっとアレだったらしい。
そっちの作品は私は1話で視聴切っちゃってたんだけどね…見続ければ良かった?
ってことでゴチャゴチャ書いてた下書きもどーでもよくなっちゃったw
それにしても今期ちょっとヤバいの多くない?
これまた他の作品の感想で触れたけど「ちゃんと締めてるだけマシなのかも?」という、我ながら基準がもう訳ワカラン。

と、とりあえずこの作品に関して言えば、3話まで見れば良いんじゃないかな?
そこから先は見ても見なくてもいい。
個人的に一番期待してたのは、前半パンジーが余裕ぶっこいてるポジションだったので、それが吠え面かく展開来ないかな~と思ってたのだけど…実際それに近い展開にはなったのだけど、その一方で今度はツバキという余裕ぶっこいてるポジが登場しちゃって。
じゃあ次はツバキが吠え面かく展開を…となるだけで、キャラの役割が変わっただけで構成は一緒なのを繰り返してる様に感じてしまった。
表現が辛辣すぎるかもだけど、引き出しが少なすぎじゃね?と。
主人公の心変わり自体はそれがテーマだろうからいいとしても、他のキャラの心変わりっぷりはなかなかついてくのが難しかった。
でも最後の恋敵を蹴落とすための裏切り投票は「ですよねーw」って感じで笑えた…のだけど、それがよりにもよって「続く」でウラがあるような無いようなで素直に受け止められない。
なんでこんな作りにしちゃったんだろう…それでも“星合の空”に比べればマシなのかなぁ?と思うと…う~ん…。{/netabare}

投稿 : 2024/06/15
♥ : 15

三毛猫メリー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

お前だけか?

2020.10.28 視聴完了。

タイトル通りだったのは最初だけでしたね~
面白い入り方なので期待したけど・・・

山下大輝さんは上手だし女性声優たちも頑張ってたのにね。
都合よく新キャラ出てきて都合よく問題が解決されていく。
窮地にたち後に誤解だとわかり和解、そんなパターンばかり。
一番引いたのは女子グループが
あれだけ悪口言ってたのに・・・所。
誤解解けてもああはならないのでは?
愛の反対は無関心とよく言われますが
では嫌いの反対は本当に好きでいいのか、ちょっと考えてしまった。

そんなに嫌われるのは嫌ですか?
全ての人に好かれるなんてそもそも不可能なんですよ。
作者のメンタル弱そうだね、まあ頑張ってください。

投稿 : 2024/06/15
♥ : 9

66.3 4 2019年度のトラウマアニメランキング4位
歌舞伎町シャーロック(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.3 (213)
752人が棚に入れました
新宿區イーストサイド・・・・・・混沌を極めたその街の中心には、ネオン瞬く歌舞伎町が広がっていた。光が強けりゃ影も濃い。悪人どもの潜む暗がりの、そのまた奥に探偵長屋の明かりが灯る。ハドソン夫人の営むその長屋は、なくて七癖、曲者ぞろい。野心満々のケッペキ探偵に、男を化かす姉妹探偵。はたまた刑事くずれのオッサン探偵がいるかと思えば、ヤクザを破門されたアンチャン探偵・・・・・・そして真打は、落語をこよなく愛する天才探偵シャーロック・ホームズ。切り裂きジャックによる猟奇殺人が起きたその夜、舞台の幕は上がった。探偵どもの化かし合いを横糸に、シャーロック、ワトソン、モリアーティ、三つどもえの友情を縦糸に・・・・・・ミステリー? いやさコメディ?なんともはや、判別不能ドラマのはじまりはじまり~。

声優・キャラクター
小西克幸、中村悠一、山下誠一郎、斉藤壮馬、東山奈央、東内マリ子、青山穣、橘龍丸、諏訪部順一
ネタバレ

まだ初心者 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

全体的なクオリティが高い大人向けアニメ

偶然何かの記事で発見して面白そうだったので観ました。
放送当事ノーマークで全く知らない作品でした。序盤からけっこう面白かったです。
{netabare} 1話で「こいつ切り裂きジャックっぽいなー」と思ってたキャラが実際にジャックで当たったのでちょっと嬉しかったです。 {/netabare}
下ネタや残酷な描写(内容)が含まれるため大人向けのアニメです。
{netabare} モリアーティが原作小説と同じで、ただの悪人だったので一気につまらなくなりました。原作読んだことないのですが後で調べて知りました。原作のシャーロックホームズシリーズを読んだことある人が観たら物足りない内容だと思います。 {/netabare}

投稿 : 2024/06/15
♥ : 1
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

う~ん、2クールは長すぎた・・・。

アニオリ作品。最終話まで視聴。

設定の奇抜さ。
特に探偵と落語という取り合わせの面白さ。
物語の舞台。

これらが織り成す世界観はとても良かったと思います。

前半の「切り裂きジャック編」までは、テンポも良くて楽しめていたんだけど、後半は、一言で言って『長かったな・・・』。

{netabare}後半は「切り裂きジャック編のその後の顛末」。
まあ、『ここを解決しないと物語は完結しない』ってことなんだろうけど・・・。
それにしたって、ほとんど後半丸々ですからねぇ。
さすがに長すぎるというか・・・。{/netabare}

サイコパスが絡むと、心理が理解出来ないせいだと思うんですけど、少々、苦手なんですよね。
あくまでも個人的な感想です。

投稿 : 2024/06/15
♥ : 15

ossan_2014 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

オチと推理とエクスカリバー

シャーロック・ホームズは、最もパロディ化、パスティーシュ化された探偵かもしれない。

本作の放送と同期に、同じく『シャーロック』を冠する実写ドラマが放送されているが、競作関係などはないものの、どちらの「シャーロック」も奇人変人である設定は共通しているようだ。
ドイルのホームズ連作の、本格探偵小説が「本格」としてジャンル的に確立する前のプロトタイプ的な性格が、ホームズがキャラクター的な強烈な特徴を持つところに現れているのだろう。

あまたのパスティーシュも、若いころのホームズ、異世界に紛れ込んだホームズはもとより、ホームズの姪っ子や、精神を病んだ夏目漱石が自分をホームズと妄想している、などなど、キャラクター性を強調したものが多い。

その中にあって、本作の歌舞伎町に住む落語家もどきの「シャーロック」も、奇抜さで負けてはいない。
いや、あの髭面の「ハドソン夫人」には勝てないかもしれないが。


シャーロック・ホームズが強力で特異な性格設定を持つのは、一種の文化英雄という性質が要請するからだろう。

「勇者」が聖剣で竜を倒して「世界」を恢復させるように、垂れ込める「謎」を吹き払い「世界」に秩序を回復する「英雄」としての探偵。

歴戦の武勇伝を持つ勇者が特権的な武器として「聖剣」を手にするように、「謎」を切り払う探偵の特権的な武器として与えられるのが、頭脳=論理=「推理」だ。
特異な頭脳=発想の象徴として、特異な性格が要請される。


ところで、別作品の感想で、探偵小説の探偵の推理は論理的な唯一の真理とは限らない、といった意味のことを書きこんだことがある。

エクスカリバーが竜を斃せるのは、数々の「伝説」によって「聖剣」である特権性を保証されるからだ。
探偵の推理=「論理」もまた、「伝説」に類比的な特権性の「保証」が付与される。

オーギュスト・デュパンであれば「アナリシス」、ファイロ・ヴァンスなら心理学的必然、エラリィ・クイーンなら因数分解的数学性、などなど。
ホームズならば、実験科学的な自然科学の論理性、という事になる。

これら「論理」の特権性の「保証」要素は、しかし推理が導く「真相」の論理的正しさを保証するものではない。

「聖剣」にまつわる「伝説」が、その物語内で聖剣の威力を保証するための装置であって、物語外では意味がないのと同様に、実験科学の論理性も、物語内で「論理」の特権性を保証するだけの装置に過ぎない。
デュパンのアナリシスもヴァンスの心理学もエラリィの「数学的」論理も、物語外では何の論理性も保証しはしない。

物語内での探偵の推理が「真相」となるためには、「物語世界内で」の論理性=説得力だけが問題なのだ。
物語内の作中人物全員が「唯一の真相」を導いた「論理的」な推理だと納得しさえすればいい。
そう、これが物語内で最後にたどり着いた「真実」であると、最後に締めくくる「オチ」だと納得しさえすれば。



落語で「真相」の「推理」を語る本作の設定は、「探偵小説的」論理性を巧妙に反映している。

一見は荒唐無稽な「推理落語」だが、語られた物語を象徴し、まとめ上げ、引き受けて、幕を閉じるものとしての落語の「オチ」の一言は、探偵小説の「論理的」推理と全く同型的な役割を果たすものだ。

しかし、それは、どんなデタラメでもおどけて語れば良いという事にはならない。
論理=筋が通っているでも、地口のように連想的な関係性でも、なんでもよい。それまで語られた物語をまとめ上げて「オチ」が付いたと観客に直観させなければ、オチとして機能しない。

落語の『あたま山』のオチは、論理的にはおかしい、不条理でシュールなものだが、練達の噺家が語ることによって、観客に「オチ」を直観させて笑いに巻き込む。

不出来な噺であれば、観客は白けてブーイングが起きるだろう。
不出来な探偵小説が、作者と作中人物だけが納得する「推理」で、読者を説得できずに怒らせるように。

はたして本作の「落語推理」は切れ味良い「聖剣」のような「オチ」をつけられただろうか。

投稿 : 2024/06/15
♥ : 7

61.9 5 2019年度のトラウマアニメランキング5位
アズールレーン(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.1 (195)
683人が棚に入れました
物語の舞台は、我々の知らない、地表の71%が水で覆われた青き星。異世界より突如現れた、異形の敵「セイレーン」。圧倒的な力を有する外敵に対抗するべく、人類は4大陣営を中心に世界的な連合組織「アズールレーン」を結成した。自由を敬う「ユニオン」栄光を重んじる「ロイヤル」結束を讃える「鉄血」羈絆を尊ぶ「重桜」そんな人々の英知を結集した「キューブ」を用いて誕生されたのは、鋼鉄の艨艟(もうどう)たちの力を有する少女たち。時に勇壮、時に美しく、時にダイナミック――陣営の垣根をも乗り越えた彼女たちの活躍により、セイレーンの侵攻が食い止められ、その勢力がほぼ撃退されたように見えた。しかし「セイレーンの力を用いるべきか否か」という理念の違いからか、はたまたフネではなく、ヒトとしての彼女たちの思いからか――「重桜」と「鉄血」に代表された一部の勢力が「アズールレーン」から離脱し、「レッドアクシズ」として活動を開始した。そんな「レッドアクシズ」の動向を監視するため、「アズールレーン」は大洋の中で新たな基地を新設し戦力を集結。状況は一触即発。少女たちの運命はまだ誰も知らない……

声優・キャラクター
石川由依、堀江由衣、中原麻衣、大地葉、長縄まりあ、山根希美
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

観終わった

8話までの感想{netabare}
2話で視聴止まってて…武器破損して「しまった」「もらった」「まてい」「なにい」って終わり方で爆笑しつつもめっさ脱力してしまってのう。
で、おっと見とかないとなぁと3話を見始めたけど挫けそうw

意味が分からん

人型だけど船という体で進めたいのか、船と人型は明確に別のものなのか、そこからもう分からん。
なんでサメに襲われてヒーヒー言ってるんだろ?コイツら首切り落としても生きてるor修理できるんじゃないの?
艦コレみたいにヘタ打つとバイド化するってことも無さそうだし。
キャラが多くてもはや説明するつもりも無さそうながら、“タクティカルロア”では広報担当としてあんなに頑張ってた中原麻衣があんな役やってるってのはちょっと感慨深い。

とダラダラと見続けての6話、やっと楽しみ方が分かってきた気分。
幼稚園児風な駆逐艦達が登場して加賀にぶつかってどうこうって話なのだけど…いや待って、コイツら死ぬまで幼稚園児?
まず不思議に思ってるのはこれなんだ、5話にしてもエンタープライズの登場で撤退したワケだけど、艦のクラス=強さだとして、それは変化することはあるの?
駆逐艦をなだめた赤城にしても「私も幼い時はああだった」みたいなこと…言いそうにないじゃん?
駆逐艦も「将来空母になりたい」って…言えなさそうじゃん?
生まれた時から空母は空母、駆逐艦は駆逐艦として変化しないと思うんだ。
成長しても変化しない、というか生物学的な成長は無いんじゃない?、要は過去も未来もない今現在の姿をずっと維持するだけの存在なんじゃないの?と。

まずお前らの生活史(生物)を教えろ

これが分からん限りとても人間だとは思えないワケで。
…。
けどこれ、ワザとやってる気がするんだよなぁ~、ツッコミ入れさせることで注目集める、みたいな。
その一方でベルファストが人間たらん振る舞いがどうたらとご高説垂れてて、これがそういうツッコミを誘ってる気がしてならない。
ポケモンやけもフレ世界で「あー肉が食いたい」と言わせちゃう様な危なっかしさを感じる。
また、重桜の大本営?らしきシーンもあって赤城が中央にお伺い立てるようなことをするのだけど、そこにいる連中も結局は艦娘という…。
人間がどうこう言ってるけど人間が出ない、命令下す人間どこ?
でもって6話後半は風呂シーンでどうたらこうたら言うのだけど、皆それぞれ違うと量産型を否定してひどい矛盾を感じたのだけど…これもツッコミ待ちなんじゃないかなぁ、と思ってしまったり。

それとラフィーの存在、これも計算して…じゃないかなぁ?
起源説を語る気は無いけど“エヴァ”の綾波レイってキャラは当時一大ブームになって、その後それの類似キャラは次々と作られた。
寡黙ジト目ロリってことになるかな?
“ナデシコ”の星野ルリは散々綾波綾波言われたし“アキハバラ電脳組”の大鳥居つばめは散々ルリルリ言われたし(中の人綾波なのにw)、“ゼロ魔”のタバサは“ハルヒ”の長門長門言われたし。
そんなことを経て現在ではすっかり綾波系ってのは一ジャンルとして確立して…アレンジが加えられ続けてバリエーションの違いは多少あるけどね。
で、ラフィーは“閃乱カグラ”の柳生か“バトガ”のあんこをロリにしたような見た目で中身は“メイドラゴン”のカンナ…が近いんじゃないかな?中の人同じだし。
いわゆる綾波レイの系譜で、それがよりにもよって重桜の綾波(艦これの島風似)と「仲良くなりたい」って…あはは、なにこの原点回帰w
メタ的にはラフィーにとって綾波は母親みたいなものじゃん?
これはやっぱ狙ってやってるんじゃないかなー?結構ふふっとなっちゃいます、「お前が綾波なンだよ」って感じで。
艦娘ってことで違和感無く綾波って名前のキャラを出せることを最大限利用した、みたいな。

ということで長くなっちゃったのでまとめると、
・テメーら人間じゃねえ、だって成長しないじゃん、そうでないなら幼い頃の思い出言ってみて
・綾波キャラが綾波と仲良くなろうとしてるw
の2点を突っ込みながら見ると結構面白い。
参ったね、面白いのか…正しい楽しみ方かどうかは知らんけど。
ここら辺の見方が分からない段階の3話くらいまでが鬼門かと。


あ、ストーリー?ストーリは凄い簡単、他の方も指摘してたけど6話までが総集編15分で説明収まっちゃう程度。
艦娘の最終目標「セイレーンを倒す」は一致しつつもその「手段」の違いから勢力がアズールレーンとレッドアクシズとで二分。
バイドを倒せるのはバイドのみってノリでセイレーンを利用する道を選んだのが重桜を含むレッドアクシズってことなので、単純に重桜が悪役って判断は拙速な気がする。
ま、まぁアズレン側がキレイ事ばかり言ってるので対比すると悪者に見えちゃうんだろうけどさ。
ただ、セイレーンのテクノロジーを利用するだけじゃなくて内通までしちゃってるのが赤城で、それにより立案?されたオロチ計画にはなにやらウラがありそう(姉貴の復活?)。
まぁその…赤城はセイレーンにまんまと利用されてましたってオチになるんじゃないかな?
また、ラフィー達は敵対勢力に属す綾波と仲良くなりたがってる、と。
そんな折、軍事機密だったセイレーンとの内通現場を目撃してしまった明石が口封じされそうになり、スパイで潜入してたメイド組と共にオロチ計画で重要なパーツらしきメンタルキューブを持ち出して逃亡。
追っ手を振り払ってなんとかアズレン陣営に着けました、ってところまでで6話。

7話からは持ち出されたメンタルキューブを巡ってアズレンとアクシズで戦闘。
と思ったら赤城がマクー空間へ引きずり込んで、かと思ったら赤城も知らない更なる別空間へ転送。
被弾したエンタープライズがなにやら暴走だかダーカー因子だかに飲まれた模様。
赤城も被弾して死んだと思わせといてーの、まだ利用価値があるとセイレーンに捕まってーの。
でもってラフィー達は綾波と仲良くなれました、ってところまでが8話。
一応エンタープライズは過去になにかあって、それで捨て鉢な性格になって、それじゃイカンもっと人間らしくなれとベルファストがメイドに付いたって話ではあるのだけど、あんまりキャラ立ってないような?

明石は捕虜扱いなの?にしては待遇良くて、メンタルキューブを手土産にした亡命扱いなのかね、おちゃらけた性格で国への帰属意識は薄い模様。
その前に救助した東煌のニンハイ・ピンハイを自由に遊ばせてるし、アズレンは割かしオープンなのかね?
それ言ったらあっさりメイド隊の潜入を許した重桜も重桜なんだけどさ。
ここら辺、明石をもっとガチガチの日本帝国軍人みたいなキャラにして赤城の企みに葛藤する方が自分好みだった気がするが、それやっちゃうと色々マズいと判断したのかな。{/netabare}

10話までの感想{netabare}
9話、「更に謎空間に吸い込まれて戦闘は続く」で8話を〆たと思ってたら、どうやらあの裂け目は元の空間に戻るものだったらしい。
ってことで戦闘終了~、暴走したと思ったエンタープライズも素に戻って、結果的には赤城が落ちた重桜の方がダメージデカいっぽい。
でもって捕虜扱いの綾波が待遇の良さに困惑して…と、それより以前にアズレン陣営へ逃げ延びた明石が自由気ままに暮らしてるのを見て「なにやってるの?」と、そりゃそうだw
ってかよう、こういう系の作品だったらよう、身体検査のシーン無いのかよと、円盤の特典か?買わんぞ?
10話、「私ヤバいかも」と思いつめてたエンタープライズにベルファーストが発破をかけーの、そんな折セイレーンの襲撃でメンタルキューブ奪われーの。
一方重桜では赤城を失った加賀が先帝の無念を晴らすとばかりにオロチ計画を強行しーの。
オロチ計画なるもの(※)の存在自体は知られてるけどその中身を知る者は重桜の者でもそんなに居ないっぽく、同盟の鉄血も知らないっぽい。
ってことで実際どんなんなの?と思ってたら…本当にオロチ(大蛇)じゃねーかw
作戦名は比喩みたいなもので(そうだなぁ、「空母赤城」と言って群馬県の赤城山な見た目なワケないじゃん?)、まさか見た目そのまんまを出してくるとは思わなかったwww
ただでさえ人か船かよくワカラン世界観で、そこにオロチ号だけ名前通りなのは…これはウケを狙ったんじゃないかな?実際爆笑しちゃった。


言わない様にしてたけどさ、これって“ストパン”のウォーロック計画みたいなもんちゃう?
コアコントロールシステムの重要パーツがメンタルキューブとかそんなんじゃない?
ただストパンよりもネウロイもといセイレーンは精神干渉してくるみたいで、ストパンとは違う決着のつけ方をどう見せてくれるだろう?と結構楽しみにしてたら…放送延期wwwwww
予想では赤城か加賀がオロチに取り込まれて…ストパン2の坂本やポケモンXYZのハリさんやクエイサー2のツバサや星刻のナントカのエーコやデジモンテイマーズの加藤さんや初代ゾイドのフィーネみたいになりそう。
…この例えで通じてるか不安、もっと最近の有名な作品でもあった気がするけどパっと出てこないや、余りにもありすぎていちいち気に留めてないせいで。
ってことでそんなベッタベタで手垢でヌルヌルしてそうな展開が来そうで爆笑する準備してたのに、来春までお預けかぁ~…PSO2に先越されちゃうぞ?{/netabare}

最終回までの感想{netabare}
アマギの復活?を目指してセイレーンと密約を交わしたアカギが倒れて、アカギを信奉してたカガがオロチ計画を強行するも、それまで対立してたアズレン・レッドアクシズが手を組んで阻止。
カガ自身、アカギが自分を可愛がってくれるのはパーツにアマギを使ってるからという負い目があって、その負い目のせいでアカギへの信奉っぷりが強固だった、らしい。
確か実際の軍艦の加賀も改装が多かったんだっけ?そのエピを落とし込んだんだろう。
一方のセイレーン、予測演算で未来の兵器…ICBM?をこさえてて、オロチ計画ってのはそれ撃って敵地を焦土にすることだったらしい。
あいや、アカギ的にはミサイル撃つつもりだったかは不明、本命はその未来のテクノロジーで防衛するつもりだったっぽい、アマギを救う(復元技術を期待した?)のもそれに含まれてる感じか?
「オロチ計画って具体的に何?」は気になってたし、それを明かしてくれて内容もガッカリするものでなかったのは有難い。
とはいえ…え、そっち行っちゃうの?
今現在は置いといて兵器開発の沿革としてはSDI構想が入って「お船」からは大きく離れてしまうような…ディフェシブハーフ(セガのSDI)でもするのか?
やろうと思えばもっと超未来兵器を出して艦娘を殲滅できそうだし、セイレーンはワザと手加減してる?ってかワザと戦争させてる?
「未来の兵器ありまっせ」と言われたらコロっと靡いちゃう艦娘はアカギに限らず多かろう。
ここら辺はゲームをゲームとして成立させるために騒乱を用意しないといけない原作への皮肉…なのかなぁ?

って、エンタープライズ!お前戦闘機に乗って良いのか!?これは爆笑ポイント?未来兵器よりよっぽど未来未来してない?もしくは艦娘の居る世界は分岐世界線なの?
とビックリドッキリシーンはあったものの、結局最後は対セイレーンの名目を元にアズレンとレッドアクシズが和平結んでお終い。
いやそれで和平結べるなら反目しないだろ。
もっとこう、セイレーンって何?艦娘って何?そもそも人類は居るの?まさか艦娘って人類滅亡後に指令を律儀に守ってるだけの存在だったりして?とかその辺の掘り下げ期待したんだけどなぁ。{/netabare}

総評(これだけ読めばいいかも){netabare}
1話の段階で「ナンダコレ」、その感想が3話くらいまで続いて途中から「あれ?実は面白いかも?」と思わせて、最後は「悪くはないけどこんなもんかな」で終わった感じ。
TV版しか見てないけど“艦これ”がアニメ化する際「そこはおかしい」ってポイントに気付かない振りをして突き通したのに対し、こっちは「ですよねー、おかしいですよねー」と認めた上で作り上げた、そんな印象。
で、どこがおかしいかと言えば、コイツら成長しないじゃん、生まれた時からその姿形でしょ。
成長しないというのは幼少期が無いということも意味する。
それでいて本作品は「昔なにかあった」を匂わすシーンがちょくちょくあって…エンタープライズがトラウマ持ったらしい過去やら、重桜の3姉妹の思い出やら。
当然その回想では幼くなってないし、一方で幼稚園児のような見た目のキャラが混在していて妙に混乱して…その混乱も意図的なものじゃないかと邪推してしまう。
普通だったら触りたがらない「腫れ物」をわざわざ触りに行ってる様で、そのマゾっ気に魅かれたというか、じゃあどこまでその腫れ物をいじり倒すか見物だなぁ、と。

と、制作者の実際の意図は知らないけど私はそう感じてしまって「実は面白いかも?」と思うようになったものの…最後はああやっぱりって感じ。
「強大な第三勢力の登場でそれまでいがみ合ってた二勢力が手を組む」って物語は多いものの、そういった王道に対して余りにお粗末。
そもそもそんなことでアズールレーンとレッドアクシズが手を組むなら最初から袂を分かつことも無たっかんじゃないの?
なんで対立してたの?その解決はされたの?が、無い。
ここでいう解決とはセイレーンのテクノロジーを使うの?使わないの?、使うのを許容できるの?辺り。
許容する限りは「それはアカン」と判断した核だか弾道ミサイルだかが配備されるのも時間の問題かと。
どちらかというとアズールレーンとレッドアクシズの対立はセイレーンの甘言にほだされた(ああ、だからセイレーンなのか)「一時の気の迷い」レベルで、本編はそれが元の鞘に戻っただけ。
じゃあもう誘惑に惑わされないぞと決意を新たにしたかと言えば…ビスマルクとか危なそうw
結局は何をしようがセイレーンの掌の上感が拭えない。
「なにか脅威が存在しないと人間(人間じゃないけど)はお互い殺し合いを始める戦争が大好きなクソ連中」ってことを描いた作品もこれまた多いけど、そういった皮肉めいたメッセージは感じられない、ストパン未満。

なによりホンモノの人間が一切登場しない。
艦娘達は人間の生活を守るために戦ってるらしいのだが、じゃあ人間側から労われたり横断幕で見送られるというシーンがあるかというと、無い。
これも意図的なんだろうけど、じゃあその意図の中身は何なんだろう?
捻らずに考えればセイレーンはゲーム感覚で艦娘に戦闘させるために人間がこしらえたアクティブモンスター、つまりは人間が一番の黒幕(人類の兵器をマネた兵器を使うのもこれで説明がつくかと)って設定。
これまたホントによくある話だけど、先人のそういった作品に比べるとやっぱり描写が弱い。
ってかセイレーンにベラベラ喋らせるなよw「得体の知れなさ」が最後には消し飛んじゃったぞ。

以下自分語り{netabare}
“ストライクウィッチーズ”ってアニメがありまして、これがまた強大な第三勢力たるネウロイが人類の兵器をマネた兵器で人類を襲って、対抗すべく各国が手を結んで~って話でして。
が、いつまで経ってもネウロイを撃退なり殲滅なり共生なりすることなくダラダラとシリーズが続いてて「いい加減ネウロイ関連を解決して」と個人的には思ってるのだけど、ファンのリア友は「ネウロイが居なくなったら今度は人類同士が戦争始めるだけだし」と言ってまして。
うん、そんなことは分かってるんだ。
製作がお金を回収できる限り「解決」させる気が無いというのも分かってる。
それでも作中のキャラが「ネウロイって一体何だろう」と興味を示すことが無くなった(一期はあった)のがどうにももどかしくて。
嫌いじゃない、むしろ好きなんだ、好きだからこそ完結して(結末を見せて)欲しいのだが、作ってる側は締めるつもりは無さそう。
完全解決でなくても、キャラと一緒に「一体何なんだろう」と考えるヒントを残しつつ引っ張ったっていいじゃんと思うんだけどねぇ。
と、そんな愚痴を別のリア友に話したら「解決させたってその方法はどうせモスピーダのインビットみたいなモンだろ」と吐き捨てるように言われました…。

身 も 蓋 も ね ぇ !

希望は無いんですか?
確かにモスピーダのオチは「は?それでいいの?」ってヤツで、あんな終わり方をするのなら未完結のままダラダラ続く方がマシ…なのか?そうなのか??
と、そんなことが最近ありまして、そう考えるとアズレンも「結局セイレーンって何だよ?」を考えるのは虚しいだけのような気がしてきたり…。
ああ、こうやって大人はアニメから卒業していくのか?{/netabare}

総評としては、最初ムチャクチャ、途中期待させといて最後はよくある凡作止まり。
「次期には記憶に残らない」と予言した人が居るけどその通りだと思う。
いや、それでも話のネタとして今後使うことはあるかもしれない。{/netabare}

投稿 : 2024/06/15
♥ : 14

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

釈然としない…。→ 総集編(1~6話)+α、これまでで一番面白い回でした!

子供の頃にウォーターラインシリーズ(複数模型メーカー共同ラインナップによる、日本の軍艦を中心としたプラモデルのシリーズ)を喜んで組み立てていた身からすると、日本がモデルの重桜とそこに属する赤城や加賀が「敵」認定されているのは釈然としません。

いや、まあ同じく子供の頃にドイツと戦うアメリカ陸軍サイドのお話である『コンバット』とかも観てたわけだしあまりうるさいことを言うのも何だとは思いますけどね。それに『艦これ』でもう充分違和感ありましたし(笑)!

……まあ、あまりイキらずゆるゆると観ます。

2019.11.15追記:
総集編+αでしたね。+α相当の登場キャラクターのモデルになった艦艇の解説が良かったです。そして総集編でもあまり内容を端折ってないと感じるくらいこれまでの本編6話って内容が薄いんですね。

投稿 : 2024/06/15
♥ : 29

ネキスト さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

悪くはないんだけど…

キャラはみんな可愛いし、声優もしっかり玄人と新人を使っていい感じにマッチさせてる。さすがチャイナマネー。

だけど、残念なことにストーリーがよくわからない。結局敵は何なんですか。作画は致命的なやつを発見しちゃったので低め。

追記:支那アニメとかパクリだとか蔑んでる人がちらほら見受けられますが、(特に前者)そう言った人は愛国心をなにか履き違えてしまっているか、中国嫌いの先入観から書いてるだけなので話になりません。アニメの質云々ではなく、ただ自分の気に入らない設定と版元だったから周りを巻き込んで叩く。愚かです。

投稿 : 2024/06/15
♥ : 5

71.9 6 2019年度のトラウマアニメランキング6位
戦姫絶唱シンフォギアXV (第5期)(TVアニメ動画)

2019年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (104)
525人が棚に入れました
神の力を以ってして、神そのものを討ち斃さんとした原初のヒトガタ、アダム・ヴァイスハウプトは、サンジェルマンたちの理想の源パワーソースであるラピス・フィロソフィカスにて黄金錬成されたシンフォギアによって撃槍される。暗躍してきたパヴァリア光明結社はここに瓦解し、その残党は、各国機関の活躍によって追い詰められていくのであった。そして――追い詰められているのはパヴァリア光明結社だけではない。かつての超大国アメリカもまた、日本に向けた反応兵器の発射事実を非難・追及され、国際社会からの孤立を招いていた。閉塞した状況は、新たな世界規模闘争の火種にもなりかねないため、速やかなる政治的解決が望まれているが、複雑に絡む国家間の思惑は軋みをあげるばかりで、遅々として進んでいない。当該国である日本も、アメリカとの協調政策を打ち出して関係修復をアピールしているものの、どこかうすら寒い表面的なムードに終始して、局面打開には至っていない。いまだ見えない世界の行く末。さらに、張りつめた空気はここにも。都内ランドマーク各所が一望できる、デートスポットとしても人気の大観覧車のゴンドラに乗っているのは、私立リディアン音楽院に通う高校生、立花 響と小日向 未来。ふたりが手にした鯛焼きは白玉入りであり、絶品。甘すぎず、まるでぜんざいもかくやという口当たりの餡は申し分が無かった。それでも、ふたりの間に緊張が走るのは、何の気なしに未来が響に発した、問い掛けに始まるものであった。返答に窮した響の胸の奥にあるものは、果たして。過去から現在に向けて紡がれたいくつもの物語は、XVに集束していく。聖骸を巡る攻防は、どこまでも真夏の只中。はじける湖面を舞台に、少女たちの歌声が輝きを放つ。

声優・キャラクター
悠木碧、水樹奈々、高垣彩陽、日笠陽子、南條愛乃、茅野愛衣、井口裕香、久野美咲、石川英郎、保志総一朗、赤羽根健治、瀬戸麻沙美、M・A・O、愛美、市ノ瀬加那、山路和弘、麦人

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

1期目を超えるかも、な流血トラウマ路線…。

== [下記は第3話まで視聴時レビュー: 以下、追記あり。] ==
第3話まで視聴終了しています。

本シリーズの特長ともいえる、歌いながら戦うスタイルが維持されています。

1期目は初手からモブキャラに厳しい感じでしたが、5期目にあたる本作でも2話目にして一般市民に大被害が出る流血トラウマ路線ですね。3期目、4期目がそうでもなかっただけに懐かしい感じもしますがシンフォギアらしいといえばらしいのかも。

ということで流血が苦手な人にはあまりお勧めできない本シリーズです。テレビ視聴していると本編後のBD/DVDのCMが本編と連動しているのも相変わらず。

過去の本シリーズ作品を未見で本作を観るのはあまりお勧めしません。

余談1: 敵のヴァネッサが上空から現れての着陸シーンがジャイアントロボっぽかったですね。あるいはGS美神のマリアっぽさも感じたり…。

余談2: これまでも新しくなるたびにそうだった気はしますが、シンフォギア装者の変身バンクは過去最高に予算がかかっているかも。
== [第3話まで視聴時レビュー、ここまで。] ==

2019.9.30追記:
第12話(最終回)まで視聴終了。「戦姫絶唱シンフォギアシリーズ 完」なのだそうです。スタッフおよびキャストの皆様におかれましては、長きにわたるシリーズの制作と熱演、おつかれさまでした。

アガートラームの特殊性に関する伏線回収はされていなかった気がしますが、バラルの呪詛に関しては状況が明らかになり良かったのではないかと思います。

イグナイト、アマルガム、XD(エクスドライブ)とシンフォギアの各フォーム、そして神獣鏡(シェンショウジン)のギアなど設定として使えるものは使い尽くしてキャラ的にもオールスターキャスト感溢れるわりと満足感のある最終シリーズでした。

余談:
その1)
ノーブルレッドのみなさん、吸血鬼・獣人・ロボということで怪物くんのトリオ(ドラキュラ・狼男・フランケン)と「完全に一致」でしたねぇ…。

その2)
EDスタッフロール画面での響や未来さんの扱いはまあ当然として、翼さん、クリスちゃん、マリアさんに比べて、尺のせいかもしれないけど切調(きりしら)の扱いが悪かったぞ。

一応同じギア奏者のはずなのに、なぜ…(笑)!?

投稿 : 2024/06/15
♥ : 28

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

繋ぐこの手には…神を殺す力がある。

2012年の冬アニメとして1期が放送されてから約7年半…いよいよ物語は5期に突入しました。
最初に視聴した時は、まさかこんなにも長丁場のシリーズものになるとは思いもよりませんでした。
これもしっかりと物語を繋いできた結果なんでしょうね。


神の力を以ってして、
神そのものを討ち斃さんとした原初のヒトガタ、アダム・ヴァイスハウプトは、
サンジェルマンたちの理想の源パワーソースである
ラピス・フィロソフィカスにて黄金錬成されたシンフォギアによって撃槍される。

暗躍してきたパヴァリア光明結社はここに瓦解し、
その残党は、各国機関の活躍によって追い詰められていくのであった。

そして――
追い詰められているのはパヴァリア光明結社だけではない。

かつての超大国アメリカもまた、
日本に向けた反応兵器の発射事実を非難・追及され、国際社会からの孤立を招いていた。

閉塞した状況は、新たな世界規模闘争の火種にもなりかねないため、
速やかなる政治的解決が望まれているが、
複雑に絡む国家間の思惑は軋みをあげるばかりで、遅々として進んでいない。

当該国である日本も、アメリカとの協調政策を打ち出して関係修復をアピールしているものの、
どこかうすら寒い表面的なムードに終始して、局面打開には至っていない。
いまだ見えない世界の行く末。

さらに、張りつめた空気はここにも。
都内ランドマーク各所が一望できる、
デートスポットとしても人気の大観覧車のゴンドラに乗っているのは、
私立リディアン音楽院に通う高校生、立花 響と小日向 未来。
ふたりが手にした鯛焼きは白玉入りであり、絶品。
甘すぎず、まるでぜんざいもかくやという口当たりの餡は申し分が無かった。

それでも、ふたりの間に緊張が走るのは、
何の気なしに未来が響に発した、問い掛けに始まるものであった。
返答に窮した響の胸の奥にあるものは、果たして。

過去から現在に向けて紡がれたいくつもの物語は、XVに集束していく。
聖骸を巡る攻防は、どこまでも真夏の只中。
はじける湖面を舞台に、少女たちの歌声が輝きを放つ。


公式HPのPrologueを引用させて頂きました。

最初の奏者は天羽奏と風鳴翼の二人だけ…
しかも片翼である天羽奏は、逃げ遅れた本作の主人公である立花響を救うため、自らの命と引き換えに絶唱を歌いました。
1期のしかも序盤で奏者がいなくなるなんて…
どれだけ救いの無い作品なんだろうと思ったのを記憶しています。

そこからは、数々の死闘を経て少しずつ仲間が増えていきました。
1期で雪音クリスが、2期でマリア、月読調と暁切歌が加わり現在の奏者6人体制となりました。
でも3期でエルフナインが加わたのが最後でした。
個人的には今期死闘を繰り広げたヴァネッサ、ミラアルク、エルザは仲間に加わって欲しかったですけどね。
奏者じゃなきゃ志しは一緒でも仲間になれないのかな…?
まぁ、そんなことが考えられる展開でも無かったのは百も承知なんですけどね。
でも、出来ることなら彼女たちの願いは叶えられたら良かったのに…

この様に登場したキャラのことは良く覚えているのですが、肝心の物語の方はパヴァリア光明結社以降が少し難しかったような気がしました。
色んな国や組織が複雑に絡み合っているので、頭がついていけなかったのだと思います。
ですが、目の前で起きている惨劇のレベルがこれまで以上であることは容易に理解できました。

しかし…これまでは少なくても敵と呼べる人物が存在していましたが、今期は悪として憎むべき相手が難しいんですよね。
確かにとんでも無い外道が横からしゃしゃり出てきたのは認識しています。
予想外…というか、絶対に選択肢として存在してはいけない展開でしたので…

奏者を直接苦しめたのは、パヴァリア光明結社の残党であるノーブルレッドだったかもしれません。
でも彼女たちが戦っていたのは、その先にある大切な目的のためです。
もちろん、目的があれば何をしたって良い訳ではありません。
ですが情状酌量の余地はあったのではないでしょうか。
少なくても私はそう思います。

こうして物語はラスボスを迎える訳ですが…
このラスボスにも正直相当胸が痛みました。
世の中の超えてはいけない一線を全く無視した結果の産物なのですから…
しかし…とんでも無い外道が横からしゃしゃり出てきましたよね。
こういう大人にはなっちゃいけません。
理想的な反面教師だと思いました。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、奈々様の「METANOIA」
エンディングテーマは、高垣彩陽さんの「Lasting Song」
どちらも鉄板です。
今期は本編からエンディングの入りが自分好みでした。

1クール全13話の物語でした。
視聴していて自然と体に力が入るのは、魅入っている証拠なんだと思います。
特に碧ちゃんの鬼気迫る演技は半端ありませんでした。
もう、何度も鳥肌が立ちましたよ。
シリーズの集大成として制作された今回の物語…
しっかり堪能させて頂きました。

投稿 : 2024/06/15
♥ : 13
ネタバレ

鰺鱒 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

踏破・回収

[2020/03/24 v1 踏破・回収]
[2020/03/24 v1.1 修正・追記]

歌って戦う女の子たちの熱くハチャメチャなノリを楽しむアニメ、シンフォギア・シリーズの5期目。余裕があるなら1期から通してご覧いただいたほうが楽しめると思う。「手っ取り早く」をお求めでも、3期以降は見ておいたほうがよさそう。

2期以降の第一話を見て、なんとなく入っていけそうならそのまま(できれば1期から)ご覧になってほしい作品群。熱く、激しく、カッコよく頭を空っぽにしてくれるものと思う。

5期にして最終期の本作を観終わって、ふっと頭に浮かんだ言葉は「回収」。
その実が1期の段階から練り込まれていた布石だったのか、後から巻き込むように付け足されていった後付けなのかはわからないが、形の上では回収できたかな、と。すべてとは言わないが、その多くは「布石」だったのだろうと解釈しておく。

個人的な1~5期の順位付けは

 1: シンフォギア(1期)
--絶望的に大きな乗り越えられない壁--
 2: シンフォギアXV(本作・5期)
 3: シンフォギアG(2期)、シンフォギアAXZ(4期)
--そこそこ超え難い壁--
 5: シンフォギアGX(3期)

という感じ。1期のとびぬけ感からすると、のこり4作は誤差範囲ともいえる。

(追)1期の衝撃を負い求め続けた結果、2期以降に物足りなさを感じてしまったのは疑いようがない。2期以降に対する感想が必要以上に批判的になってしまったことも反省している(直す気はない)。それでも、シリーズ全体を通してそれなり以上に楽しめる作品群であることは間違いない。設定がばがば、ストーリー自体は少年誌的であることも否定しない。だとしても「女の子たちが魅せてくれるカッコよさ」を堪能できるものと思う。

(追)後になって「シンフォギア実況まとめ」的なTogetter記事を見つけた。なかなか楽しい。それによると、公式WEBサイト、公式予告などを合わせてみておくことでいろいろな楽しみ方ができるようになっていたようだ。個人的にアニメはアニメだけで完結してほしいと思うので、こういう手法を否定はしないが、参加することはない。が、本作に限っては、ちょっと惜しいことをしたかもしれないと思っている。


以下、思うこと。
すべて僕個人の基準に基づく、主観であることを先にお断りしておきます。

―― 主に5期・本作に対して ――

― XV、エクシブってなによ?{netabare}

XVはエクシブと読ませるらしい。そもそも英単語に「エクシブ」ってないんだよな・・・Excluciveをもじった、会員制なんちゃらエクシブってのはあるけど、それ日本産のはず。そしてExivもしくはXIVと表記する。

Youtubeの投稿にちらっとみたのだけど、未来さん→393→3+9+3=15→XV(ローマ数字)ってのは本当なのだろうか。未来さん大展開の第八話のサブタイトルがこれ(XV)なので、そうなのかもね。{/netabare}

― 最も出来の悪い「第12話の引き」、平均的な「13話のFinal Blow」{netabare}

・第12話の引き{netabare}
シンフォギア1~4はシリーズを通して第12話(いずれも13話構成)構成に特徴がある。多少の揺らぎはあるものの大枠としてはこの通り。

‐OPをカットして、ED曲を冒頭・11話の最終盤のCliffHanger RecapにBGMとして流す。
‐12話サブタイトルがデカい(シリーズサブタイトルを持ってくる、あるいは、物語そのものを示すKeyword単体とする)
‐12話後半にかけて主人公たちの大ピンチ、再終盤で大展開(主人公たちの新たな力獲得等)
‐OP曲 Fade in、響のシャウト+ゴージャス止め絵({netabare}3期・GXは除く:響きのシャウトはED直結ではなく、また、ED前カットはエルフナインで止め絵なし{/netabare})、スタッフロールとOP曲突入
→「(僕絶叫)」

1期屈指の名場面ともされる「シンフォギァァアアア」は典型的にこのパターン。そして最高にかっこいい。1期12話の引きでは、僕は泣きました(ただしくは、引き前で泣いてましたがね)。これまでのシリーズの中ではあまり評価していない3期も、12話の引きにはグッときた。

5期XVもこの形を踏襲していた。
サブタイトルが「戦姫絶唱」。奏者全員での絶唱→(ピンチ?)響の叫び「そして~」→X-drive Modeで大地に立つ奏者たち→止め絵→OP曲。

奏者の立ち絵は、作画のクオリティもあり、それぞれかっこよかったと思う。また、5期OP曲はかなりかっこいいと思う。それぞれは。

だが、ED入りの流れがブツッと斬られていて、本編での盛り上がりをそのままOP曲に持ち越すことに失敗しているように思う。これは、5期OP曲のイントロがこれまでのOP曲とは大きく違っているせいもあると思う。特徴的な重いギターから入る曲であり、フェードインするイントロに仕立てるのが難しかったのかもしれない。そのため、引きにかけての劇伴はいろいろな工夫をしてはいるのだが、僕としては本編最後のカットとOP曲の入りに「完全なる断絶」を感じる。劇伴以外のSE(奏者6人のきめポーズに合わせて鳴らしているSE)余計だったのではないだろうか({netabare}楽曲提供もアニメスタッフなのだから、その時点で失敗といえば失敗。12話のことを考えずに作曲したのだろうか。13話とのTrade Offだったのだろうか。{/netabare})。

結局、1期12話を超える「第12話」は見られなかったなぁ・・・・{/netabare}

・13話のFinal Blow
{netabare}同様に、13話の展開も大枠ではシリーズを通して共通だった。
敵ラスボスに対して、OP曲をバックに、OP曲のタイトルを冠したFinal Blowを叩き込む(3期は、OP曲ではなく挿入歌のタイトル)という展開。5期のOP曲はMETANOIA。ギリシャ語で改心を意味するらしい。。。誰の?
さておき、本作13話のFinal Blowシーンは、そこそこよかったと思う。だがやはり1期には遠く及ばない。{/netabare}
{/netabare}

― もっとReady Goできたでしょ・・・
{netabare}調の「Ready Go」すらも、調理しきれなかったか。。。
第4話の調&切歌VSミラアルク戦、第8話の終盤と第11話の翼&マリアVSヴァネッサ戦では、僕がシンフォギアに欲してやまない「音楽と映像の調和」がほんの少し見られた。度合いとして少し。数は1期に3,4シーンで十分なのです。でも度合いが足りない。

音楽と映像の調和、音と光のコントラストという意味では、1期13話「Synchrogazer」を放つ直前のシーンが最もかっこよく、それに並びうるシーンもすべて1期の中にある。{/netabare}

― テーマの回収
{netabare}響の口癖、あるいは、響の口を通して語られるテーマが各期に設定されていた。
「呪われてる」、「平気、へっちゃら」、「だとしても」など。それに、第3期でお茶を濁した「親子」の物語。
5期全体を通して、回収していったかな。多少無理やり感は感じつつも。風鳴家はこの後どうなるんだろうね。

シンフォギアシリーズ全体を通してのテーマが揺らいだこと、回収しきれなかったように感じる点が少々残念。
大きめなテーマとして、シリーズを通していろいろなものに手を出し過ぎた感じがする。「手をつなぐ」「それでも歌がある」「相互理解」は本作で回収できたようにも思う。しかし、全ての始まりにあたる「生きるのをあきらめない(originally by 奏)」が今期は影を潜めたように思う。終盤の人類全体の闘いがそれにあたるのかもしれないが、弱かった。
{/netabare}

― キャロル再臨
{netabare}3期の終わり方が腑に落ちなかった理由が何となく感じられた。無論、ただの邪推であるが。少なくとも3期を始める時点で、5期までのラフスケッチは出来上がっていたのだろうと推論する。3期に対する感想で「キャロルの消失に対してなにも言わない・思わない響たち」に違和感を感じると書いたのだが、「いずれ再臨する」ことが分かっていた制作陣だからこそ、「キャロルの消失」に対する配慮を入れ忘れたのではないだろうか。あるいは、あえて入れなかったのか(その合理的な理由は見えないが)。

それはさておき、キャロルの再臨はとてもよかった。なにより、4機のオートスコアラー達をほんの少しでも復活させ、かつ、「こちら側」に迎え入れてくれたことはよかった。正直、ミカの最後のシーンにはだいぶ喰らった。{/netabare}

― 絶望的に無意味に強い大人たち
{netabare}いわずもがな。不動の爺様もなかなかカッコよかったが、最後しょっ引かれるときに妙に素直なのがちょっとおかしかった。
緒川さん、ついに「現代忍術」の域に達する。車分身も凄いが、その直前の車エルロンロールもすでに謎。チキチキマシンみたいなギミックもなしに、なぜ車が跳ね上がる(笑)。
でも、緒川ファミリーのくだりは蛇足だったな本当。なぜやった、あんなの。設定とか公式WEBに名称が上がっていたのはわかるのだけど。{/netabare}

― 11話のミラアルク・月に代わって超人タッグマッチ
{netabare}セーラームーンオマージュに始まり、おそらくはキン肉マンオマージュの「タッグ技」。笑ってしまった。{/netabare}


―― シリーズを通して思うこと・適当に ――
― すべての始まり、そして終わり「フリューゲル」
泣かせてくれる。ここだけは揺らがずにいてくれたことに感謝する。

― 最期は善玉
{netabare}上述のキャロル+オートスコアラーの話も含めて、結局最期は善玉化するのがこのシリーズの基本姿勢。
訃堂の爺様と、アダムだけかな?{/netabare}

― 八千八声
これ必要だったのかな、というのが正直な感想。1期の出だしに採用してしまった&1期の締めでスルーしたがために無理やり持ってきたような印象を持っている。あたかも「あ、このwhile{ ループ閉じてないじゃん!?」のよう。

― 変身バンク
{netabare}コンセプトとしては1期に既に完成していたと思われるが、2期以降のアニメーションとしては全体として期が下るほど好印象。描かれる動作も、メカメカしさも右肩上がりだった。各奏者について簡単に。
・響
{netabare}ガングニール・空手の型モチーフ
5期もよいのだが、4期の変身バンクがお気に入り。比較的クロースに描かれている分、響の繰り出す型の力強さが感じられる。
{/netabare}
・翼
{netabare}天羽々斬・剣道、居合モチーフ
5期。圧倒的に5期。特に、一瞬魅せる横顔の表情が美しい。全変身バンクを通して、最高の一瞬だと思っている。
{/netabare}
・クリス
{netabare}イチイバル・Gun-fuモチーフ
基本的に2~5期と、期を下るほどカッコよくなっている。ちょっと5期はやり過ぎかな。だが2期ではじめて「ばーん」された時の衝撃に勝るものはない。「ばーん」。
{/netabare}
・マリア
{netabare}アガートラーム・(5期にしてようやく)新体操モチーフ
5期にしてようやくモチーフ安定か。ガングニール時代も含めて、彼女の変身バンクは今一つ印象が薄い。
{/netabare}
・切歌
{netabare}イガリマ・ポールダンスモチーフ
っていうか、最年少奏者たちにエロ担当させちゃダメだろ。いや、確かにエロイんだけど。っていうことで、まだ控えめな3期を推しておく。「ですですでーす」。
{/netabare}
・調
{netabare}シュルシャガナ・フィギュアスケート+ヨーヨーモチーフ
切歌同様、最年少なのにお色気枠の変身バンク。むしろこちらのほうが、女性の持つ恥じらいを表現しているようで余計に・・・3期の「めっ」っとでも言ってくれそうなポーズと目線、5期のヨーヨーの駆けあがり、「きり」と「よし」。。。どちらも捨てがたい。危険人物。
{/netabare}
{/netabare}

― 音環境、大事。
{netabare}別に本作に限ったことではないが、アニメ視聴に音環境は大事。僕はほぼPC+ヘッドフォンで視聴しているのだが、最近、およそ7年ぶりにDACを新しくした。

PC視聴の場合、USBで接続するDAC(デジアナコンバータ)の利用をお薦めする。{netabare}本体直結の端子にヘッドフォン・イヤフォンを接続すると、内部の電圧変化に起因するノイズがどうしても乗ってしまう。最近は減ってきたとはいえ、HDD(SSDではないやつ)を積んだ機械だと、HDDアクセスと一緒にいろんな音が聞こえてくると思う。SSD搭載機でも、内部ファンのノイズが恒常的に乗っているいことが多い。{/netabare}

で、そのDACにもいろんなものがあり、最近は比較的廉価のものでもVirtual Surroundにしてくれるものがあったりする。それなりのを手に入れれば、映画、MV、ゲーム等にパラメータを調整してくれるソフトが付いてくるものもある(もちろん、自分好みに調整可能)。同じヘッドフォンでも、まったく違った音が出てくるので結構楽しい。

さておき、シンフォギアシリーズの4期を見始めるあたりでDACを変えたのだが、試しに1期を見てみると、以前は知覚しなかった音がこれでもかと聞こえてきた。結果、1期に対する評価がさらに上がってしまった。

音環境、大事。
{/netabare}

― 改めて観てみた
なんだかんだ、最後の戦い~核での絶唱は。。。いい。すごくいい。

投稿 : 2024/06/15
♥ : 14
ページの先頭へ