人体実験で超能力なおすすめアニメランキング 5

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの人体実験で超能力な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月08日の時点で一番の人体実験で超能力なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

90.8 1 人体実験で超能力なアニメランキング1位
とある科学の超電磁砲[レールガン](TVアニメ動画)

2009年秋アニメ
★★★★★ 4.2 (10376)
41238人が棚に入れました
総人口230万人、東京都西部のほとんどを占める巨大都市。その人口の約八割が学生ということから、「学園都市」と呼ばれるその都市では超能力の開発が行われているんですの。学生たちが能力の強さに応じてレベル0~レベル5にランク付けされるこの都市で、7人しかいないレベル5の第3位に位置する能力者、御坂美琴お姉さまが本作の主人公となる。この物語は、彼女が通うお嬢様学校、常盤台中学校とそれを取り巻く仲間たちの平和で平凡でちょっと変わった能力者の日常を描く物語ですの。

声優・キャラクター
佐藤利奈、新井里美、豊崎愛生、伊藤かな恵、阿部敦

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

タイトルなし

スピンオフなはずなのに、こちらのほうが人気では?
確かに面白いし、女の子たちで和気あいあいとしているのも良い

OP
only my railgun fripSide
LEVEL5-judgelight- fripSide
ED
Dear My Friend -まだ見ぬ未来へ- ELISA
SMILE -You&Me- ELISA
Real Force ELISA
fripSideの楽曲で圧倒的に盛り上がる
Dear My Friend -まだ見ぬ未来へ-を聴くと涙出そう


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
総人口二三〇万人、東京都西部のほとんどを占める巨大な都市。その人口の約八割が学生ということから、「学園都市」と呼ばれるその都市では、超能力の開発が行われていた。特殊な授業(カリキュラム)を受け、能力を得た学生たちは、定期的な身体検査(システムスキャン)によって、「無能力(レベル0)」から「超能力(レベル5)」の6段階に評価されている。その頂点に立ち、最強と謳われるのが、七人の「超能力者(レベル5)」である。そのひとり、御坂美琴。『電撃使い(エレクトロマスター)』最上位の能力者にして『超電磁砲(レールガン)』の異名を持つ彼女は、名門お嬢さま学校・常盤台中学に通う14歳の女子中学生。後輩で「風紀委員(ジャッジメント)」の白井黒子たちと、学園都市的日常生活を送っていた--。この物語は、平和で平凡で、ちょっぴり変わった能力者の少女たちの日常を描くものである。


1. 「電撃使い(エレクトロマスター)」
一八〇万人を超える学生が集い、超能力開発を受ける「学園都市」。その日常の裏側には、学生たちによる治安維持組織「風紀委員(ジャッジメント)」の活躍があった。しかし、彼らの目が届かぬ暗がりもある。裏路地で平和を乱す不良学生たち。その彼らを一筋の閃光が襲う。そこには、学園都市最強の電撃姫、『超電磁砲(レールガン)』御坂美琴の姿があった……。そんな日常の中のある日。美琴は、「風紀委員」である黒子の同僚で、彼女のファンだという少女--初春飾利と佐天涙子と会うことに。意気投合して放課後を楽しむ4人だったが、初春が目の前の銀行に異変を感じとり……。

2. 「炎天下の作業には水分補給が必須ですのよ」
常盤台中学の女子寮、美琴たちの部屋に招待された初春と佐天。下着あさりをしたりアルバムを見たりと定番の行動で盛り上がる美琴たち。しかし、同室になって一カ月の記念日を、美琴とふたりきりで(勝手に)祝おうとしていた黒子は、まったくもって面白くない。しおらしく美琴への切なる想いを吐露する黒子に、初春と佐天はしんみりしてしまうが、当の美琴はいつものことと一蹴。黒子の行き過ぎた行動にお仕置とばかりに強烈な電撃を食らわし、壮絶な能力合戦に発展してしまう。騒ぎを聞きつけた寮監にとがめられ、ふたりはプール掃除を命じられることに……。

3. 「ねらわれた常盤台」
学園都市の一角。常盤台中学をはじめとする、5つのお嬢様学校が集まる「学舎の園(まなびやのその)」。外界から隔絶されたこの区域で、常盤台中学の生徒だけを狙った連続襲撃事件が発生していた。そんな中、黒子たちに招かれて「学舎の園」を訪れる初春と佐天。学園都市の普通の学区とは異なる独特の風景に心躍らせるふたり。黒子たちと合流し、「学舎の園」にしか出店していないパティスリーでケーキに舌鼓を打たんとしたまさにその時、「風紀委員(ジャッジメント)」からの呼び出しがかかってしまう。一方、トイレに立った佐天は何者かに襲われ……。

4. 「都市伝説」
ファミレスに集まった美琴たち4人。科学万能主義の学園都市で語られる、数多くの都市伝説話に花を咲かせていた。いきなり服を脱ぎだす「脱ぎ女」、逆回転する風力発電のプロペラ、幻の虚数学区、使うだけで能力が上がるレベルアッパー、そして、どんな能力も効かない能力を持つ男……。美琴は、とある少年との出会いを思い起こす。なぜか自分の電撃が効かないその少年は、妙におせっかいで……。そんな折、街で女性を案内している少年を見かける美琴。決着をつけろという美琴に、少年は女性の案内を頼むが、その女性はいきなりブラウスを脱ぎだして……。

5. 「とある二人の新人研修」
頻発する車上荒らし対策に、監視カメラの増設をしていた黒子と初春。鳴り出した警報器に付近を探したふたりは、校舎の陰で車の中を物色する不審な学生を発見する。応援を呼ぶ初春の制止も聞かず、車上荒らしを捕まえようと先行した黒子は不意打ちを受け、逃げる犯人を捕まえようとした初春も昏倒させられてしまう。逃げられたのは自分のせいではないとばかりの黒子の態度にカチンときた初春。その上、大事な約束のことまで忘れている黒子に、ついに仲違いしてしまう。風紀委員(ジャッジメント)を目指していたふたりは、過去にとある事件で関わっていて……。

6. 「こういうことにはみんな積極的なんですよ」
事件の捜査を手伝うと言う美琴に、好奇心や興味本位で風紀委員(ジャッジメント)の真似事をするなと釘を刺す黒子。ついでとばかりに、日頃の行いからファンシーグッズに埋もれた私生活にまで口出しされ、美琴はまったくもって面白くない。ファミレスで愚痴の相手をしてくれていた初春が任務に連れて行かれたあと、美琴はテーブルに置かれた腕章を見た風紀委員・固法に、新人の応援要員と勘違いされてしまう。黒子を見返してやるチャンスとばかり、美琴は固法についていくことに。しかし、実際に体験する風紀委員の仕事は、思いのほか地味だったり難しかったりで……。

7. 「能力とちから」
連続爆弾テロ「虚空爆破(グラビトン)事件」の被害が拡大する第七学区。場所にも時間にも一貫性がなく、手掛かりすら残されていない犯行に、風紀委員(ジャッジメント)も警備員(アンチスキル)も手をこまねいていた。犯人の使っている能力は『量子変速(シンクロトロン)』。しかし、これだけの規模の爆発を起こせる能力者は「大能力(レベル4)」以上で、『書庫(バンク)』のデータに該当者は見当たらない。一方、忙しい風紀委員の初春に相手をしてもらえない佐天を見かけた美琴は、彼女から「幻想御手(レベルアッパー)」という能力のレベルを上げる道具の話を聞く。

8. 「幻想御手(レベルアッパー)」
「虚空爆破(グラビトン)事件」の犯人を捕えた美琴たち。しかし、彼は「低能力者(レベル2)」で、あれだけの被害を出すほどの力をもっていないはずだった。煮詰まってしまったふたりは、通りがかった佐天とともに、風邪をひいた初春を見舞いに行くことに。事件の捜査状況を話すうち、佐天の語った都市伝説「幻想御手(レベルアッパー)」に思い至る美琴。黒子によると、使うだけで簡単にレベルが上がるという噂を証明するかのように、『書庫(バンク)』のデータと被害状況が食い違う事件が頻発しているという。美琴たちは噂の書き込まれた掲示板を手掛かりに調査を開始する……。

9. 「マジョリティ・リポート」
取り調べ中、「虚空爆破(グラビトン)事件」の犯人が突然、意識不明に陥ったとの報せを受けて、病院へ向かった美琴たち。他にも同じ症状の患者が出ていることから、「幻想御手(レベルアッパー)」との関連を疑ったふたりは、偶然再会した大脳生理学者・木山春生に相談する。そこに現れた初春と佐天。「幻想御手」を使用した際に予想される副作用についてふたりに語る黒子だったが、偶然「幻想御手」を手に入れていた佐天は、そのことを言い出せないまま、ひとり悩んでしまう。そんな折、「幻想御手」の取引現場に迷い込んでしまった佐天は……。

10. 「サイレント・マジョリティ」
売人からの情報をもとに「幻想御手(レベルアッパー)」を手に入れた黒子たち。増加する「幻想御手」を使った犯行を防ぎつつ、木山にその解析を依頼するが、聴覚からの刺激だけで能力の強度をあげるのは難しいと聞かされる。一方、「風紀委員(ジャッジメント)」としての黒子の活躍を目の当たりにした佐天は、ショックを受けていた。「無能力者(レベル0)」の自分とはまったく違う世界に住んでいる人がいる。そんな想いを抱いてしまった佐天は、同じ境遇の友人たちと「幻想御手」を使い、初めて能力を手にした実感をかみしめていた。しかし数日後、友人が倒れてしまい……。

11. 「木山せんせい」
「幻想御手(レベルアッパー)」の開発者は木山。患者の脳波から開発者の割り出しに成功した美琴たちは、初春が木山のもとを訪れていると聞き、すぐさま「警備員(アンチスキル)」の出動を要請する。一方、木山の車に乗せられた初春は、「幻想御手」開発の理由--「樹形図の設計者(ツリーダイアグラム)」の代わりとなる演算装置が必要だったと聞かされる。「幻想御手」の副作用--複数の能力を操って、周りを囲んだ「警備員」たちをなぎ倒す木山。その前に立ちふさがった美琴は、複数の能力による攻撃に苦しみながらも何とか木山を捕まえが、その時、彼女の記憶が美琴の頭に流れ込んできた・・・・・・。

12. 「AIMバースト」
突然、苦しみ出し、倒れる木山。同時に病院では「幻想御手(レベルアッパー)」を使用した患者たちが意識のないまま暴れ出していた。そして、木山の頭からAIMバースト--「幻想御手」のネットワークによって使用者たちのAIM拡散力場が束ねられ、1万人もの能力者の思念が形になった化け物が生み出された。なにかに苦しむように暴れるAIMバーストは、警備員(アンチスキル)の攻撃にますます巨大化する。初春はネットワークを破壊するため、木山から預かった「幻想御手」の治療プログラムを手に走る。そして美琴は、原子力発電所に向かうAIMバーストの前に立ちふさがり……。

13. 「ビキニは目線が上下に分かれますけどワンピースは身体のラインが出ますから細い方しか似合わないんですよ」
湾内と泡浮から、水着モデルを頼まれた美琴たち。なんでも、水泳部でお世話になっているメーカーからのたっての希望で、ウェブカタログ用のモデルを依頼されたのだという。黒子のひと押しもあり、後輩のために一肌脱ぐことにした美琴。当日、初春、佐天と連れだってメーカーを訪れた美琴たちの前には、それぞれ別のルートでモデルを頼まれた婚后と固法の姿が。舞い上がり気味の婚后の様子に戸惑いつつも、試着室へと案内される一同。ずらりと並べられたさまざまな水着から、思い思いの逸品を手にして着替えた美琴たちを、学園都市の誇る最新鋭スタジオでの撮影が待っていた……。

14. 「特別講習」
よく晴れた夏休みのある日。ファミレスに集まって遊ぶ計画を立てる美琴と黒子のもとにやってきた初春によると、佐天は特別講習のために来られなくなったという。とある高校で行われるその特別講習には、あちこちの学校から生徒が集められていた。アケミやむーちゃん、マコちんと一緒に講習を受ける佐天。小学生のような見かけの先生に講義を受けたり、「常盤台狩り」事件で知り合った重福と再会してお昼を一緒に食べたりしながらも、物憂げで、いまひとつぼんやりした雰囲気を過ごす。それは、この講習が「幻想御手(レベルアッパー)」を使用した生徒たちを集めて行われたせいで……。

15. 「スキルアウト」
「武装無能力集団(スキルアウト)」による能力者狩りが頻発。通報を受けて駆け付けた黒子たちは彼らを逮捕するが、襲われた婚后によると、なぜか能力が使えなくなって気を失った後、気がつくと全員が倒されていたのだという。どうやら、背中に黒いクモの入れ墨を入れた革ジャンの男に助けられたらしい。その話を聞いて呆然とする固法。その後も能力者狩りは終息せず、捜査の結果、「ビッグスパイダー」という組織が、闇ルートから非合法な武器を入手して行っていたものと判明する。リーダーの名前は黒妻綿流。婚后を助けた男と同じく、背中にクモの入れ墨があるらしく……。

16. 「学園都市」
ビッグスパイダーのアジトで謎の男に助けられた美琴と黒子。彼こそが本物の黒妻で、現場に現れた固法は彼を「先輩」と呼んだ--。ふたりの関係が気になる佐天たち。しかし固法は、ここ数日、「風紀委員(ジャッジメント)」の事務所に顔を出していなかった。彼女の住む寮に足を運んだ美琴たちは、同室の柳迫から固法が昔、「ビッグスパイダー」に所属していたと聞かされる。過去がどうであれ、なぜ今、固法が「風紀委員」の活動を休んでいるのか分からないという美琴に、簡単には割り切れない想いがあるという佐天。そんな折、能力者狩りの一斉摘発が行われることになり……。

17. 「夏休みのつづり」
夏休み。「警備員(アンチスキル)」の仕事に遅刻した鉄装は、現場で人質にされてしまったり、巡回中に美琴たちに乗せられて一緒に遊びそうになってしまったりと失敗続き。同僚の黄泉川に、気持ちがたるんでると説教され、明日こそはと気合を入れたものの、次の日も失敗ばかりでどうにもうまくいかない。そんな折、完全下校時刻過ぎにゲームセンターで、ひとりゲームをプレイする学生--鴻野江を見かける。以前も見かけたこと、自分の好きだったゲームをプレイしていたこともあって声をかけるが、鴻野江はプレイ途中で立ち去り、ひとり取り残されてしまう……。

18. 「あすなろ園」
寮則を破るたびに、寮監から厳しい罰則(体罰付き)を受けている美琴たち。いい加減、我慢の限界だという黒子は、腹いせとばかり、とある事件の調査に乗り出すことに。美琴を巻き込み、目指した先は第13学区の児童養護施設・あすなろ園。「置き去り(チャイルドエラー)」で学園都市に置き去りにされた身寄りのない子どもたちを集め、保護している施設だった。調査を進めようとするふたりだったが、偶然、ボランティア活動であすなろ園を訪れていた初春と佐天に巻き込まれて、子供たちの相手をすることに。そんな中、美琴は木山とのやり取りを思い出してしまい……。

19. 「盛夏祭」
年に一度、常盤台中学女子寮が一般に開放され、寮生が招いたゲストの訪れる日--盛夏祭。寮生たちがメイド姿で接客するこの日は、メイド養成専門校の繚乱家政女学校の協力を得て、盛大に開催されていた。メイド姿に後ろ髪をひかれながら仕事に連れて行かれる黒子をしり目に、招待した初春と佐天を案内する美琴。ふたりとも、さまざまな展示や発表を見たり、体験したりと大喜び。憧れのお嬢様学校の空気を満喫している一方で、美琴は気が気でないことがあった。実は彼女、ステージでとある演目を披露する大役に、寮生の満場一致で選ばれていたのだ……。

20. 「乱雑開放(ポルターガイスト)」
柵川中学に季節外れの転入生がやってきた。名前は春上衿衣、第19学区からの転入となる彼女は、初春のルームメイトになるという。佐天や美琴たちも引越しの手伝いにやってきて、ニギヤカに片づけを終わらせる。親睦を深めるべく、みんなで遊びに行こうという美琴だったが、黒子と初春は「風紀委員(ジャッジメント)」と「警備員(アンチスキル)」の合同会議に出なくてはならないという。最近頻発している地震に関係する会議で、専門家によると、能力の暴走によるポルターガイスト現象が原因だという。そんな中、初春たちは、春上を連れて花火大会に出かけることに……。

21. 「声」
花火大会の会場で起きたポスターガイスト現象に巻き込まれた初春たちは、危ういところとMARの駆動鎧(パワードスーツ)に救われる。その駆動鎧に乗っていたのは、合同会議にいた専門家・テレスティーナだった。迷惑をかけたと気落ちする春上を、自分と同じで変われるはずだと慰める初春。ふたりは気晴らしに第21学区の自然公園へと出かけることに。一方、ポスターガイスト現象がAIM拡散力場への人為的な干渉にあると知った美琴たちは、木山の関与を疑うが、拘留中の彼女には不可能。花火会場で様子がおかしかった春上に疑念を抱く。『書庫(バンク)』のデータには、意外な記載があって……。

22. 「レベル6(神ならぬ身にて天上の意志に辿り着くもの)」
チャイルドエラーとして児童養護施設で育った春上。幼いころ、施設で仲の良かった少女--枝先との間でだけ、「念話能力(テレパス)」の強度が上がる特性を持っていたが、最近になって、別の施設に移されてしまったはずの彼女の声が聞こえるのだという。話を聞いた美琴は、「幻想御手(レベルアッパー)」事件についてテレスティーナに打ち明ける。暴走能力実験の被験者となった子供たちがポルターガイストの原因になっているのではという仮説をもとに、行き先を探る美琴たち。そこにテレスティーナから、木山が保釈されたという連絡が入り……。

23. 「いま、あなたの目には何が見えてますか?」
暴走能力実験で昏睡状態に陥っていた子どもたちは無事保護され、木山のもとからMARの研究所へと移送された。ひとまず一件落着と胸をなでおろす黒子たちだったが、美琴と初春はいまひとつ納得のいかない顔。春上のお見舞いに行こうと準備をしていた初春は、子どもたちへの強い想いを抱いていた木山を思い出し、彼女のもとを訪れる。もう少しで子どもたちを救えたのにと気落ちする木山を、一緒に子どもたちに会いに行こうと励ます初春。しかし、テレスティーナは子どもたちに合わせるわけにはいかないと、すげなく断る。そして、彼女の正体を知った美琴は……。

24. 「DearMyFriends」
MARの研究所から子どもたちを移送する輸送車を追跡する木山の前に、美琴たちが現れる。輸送車がオトリであることに初春が気付き、急ぎ駆けつけたのだ。初春と佐天が木山を子どもたちの元へ導き、輸送車から降り立つ駆動鎧(パワードスーツ)を相手に黒子と婚后が奮戦。美琴は固法のバイクで木山を追い、第23学区の研究所を目指す。その前に立ちふさがる、テレスティーナの駆る巨大な駆動鎧。電撃は封じられ、「超電磁砲(レールガン)」は射程外。能力を計算に入れた攻撃に美琴たちは苦戦を強いられる。子どもたちのもとにたどりつかせてくれという木山の悲痛な言葉に、美琴は……。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 3
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

「ビリビリ動画(bilibili)」の語源←美琴やっぱり凄いな笑。

『とある魔術の禁書目録(インデックス)』を1~3期まで一気見したついでに、新作の制作が発表された外伝『とある科学の超電磁砲(レールガン)』の方も1~2期&OVAを一気見してみました。
第2期が放送された2013年以来久々の視聴でしたが、やはりこのシリーズ、面白い!

シナリオ&設定に色々と無理があるので、私の個人評点はそこまで高くはなりませんが(※それでも『禁書目録』の☆ 3.9 よりだいぶ高い ★ 4.2)、本シリーズの主人公兼メイン・ヒロイン(御坂美琴)を始めとするヒロインズの好感度が異常に高いので、視聴がドンドン進んで飽きません。
こういうシリーズは、ありそうで、実際にはなかなか無いのでは?

本シリーズの監督・長井龍雪氏は『とらドラ!』(※個人評点 ★★ 4.6)、『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』(※個人評点 ★★ 4.5)を始めとする名作・優秀作を何本も制作されている名監督で、私の個人評点もそれらの作品の方がずっと高くなっていますが、こと作品に対する個人的な好感度では、本シリーズの方がグッと高くなります。

なお、最近は日本の制作会社を使ったアニメーション製作(※企画の方)にも手を出して露出の目立つ中国の大手動画共有サイト「bilibili(ビリビリ動画)」は、この御坂美琴の綽名(あだな)“ビリビリ”(*1)からその名称を借用したそうで、彼女の人気の高さは日本にとどまらないようですね。

(*1)本作の派生元作品『とある魔術の禁書目録』の主人公・上条当麻が、美琴が電撃を駆使する超能力者であることから“ビリビリ中学生”と綽名を付けた。

《まとめ》
以上、結構ベタ褒めのレビューになってしまいましたが、これから初めて本シリーズを見始める方は、第1期は若干シナリオの進行がまどろっこしいと感じるかも知れません。
でも、本シリーズの本領は第2期『S』にこそあると思うので、せっかく視聴し始めたのなら、そこでの超展開を楽しみに頑張って視聴を続けてほしい作品です。
あと、本伝である『禁書目録』の事前視聴は特に必要ではありません(むしろ本作の方を先に見て、面白かったら“ついでに”『禁書目録』にも手を出してみるのが丁度良いくらい)。


◆作品別評価

第1期 ★ 4.0 (計24話)
OVA  ☆ 3.9 (計1話)
第2期 ★ 4.4 (計24話)
-------------------------
総合  ★ 4.2 (全49話)


◆制作情報
{netabare}
原作マンガ     鎌池和馬(原案・原作)、冬川基(作画)
監督        長井龍雪
シリーズ構成    水上清資
脚本        水上清資、大野木寛、砂山蔵澄、浅川美也、天河信彦、國澤真理子、伊藤美智子、山田靖智、花田十輝、土屋理敬、吉野弘幸
キャラクターデザイン 灰村キヨタカ(原案)、田中雄一
音楽        I've sound/井内舞子
アニメーション制作 J.C.STAFF{/netabare}


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

========== とある科学の超電磁砲 (第1期) (2009年10月-2010年3月) ========

 - - - OP「only my railgun」、ED「Dear My Friend -まだ見ぬ未来へ-」 - - -
{netabare}
第1話 電撃使い(エレクトロマスター) ★ 佐天涙子&初春飾利の御坂美琴との初対面、白井黒子&美琴の能力 ※OPなし、ED「only my railgun」
第2話 炎天下の作業には水分補給が必須ですのよ ☆ 黒子と美琴の愛情×友情
第3話 ねらわれた常磐台 ☆ 常盤台学園連続眉毛落書き事件
第4話 都市伝説 ★ 美琴と上条当麻の出遭い、AIM拡散力場研究者・木山 春生、美琴vs.当麻(川原の対決)
第5話 とある二人の新人研修 ★ 黒子と初春の過去話(二人の出遭い、黒子の初仕事)
第6話 こういうことにはみんな積極的なんですよ ★ 美琴のジャッジメント手伝い(固法先輩)、連続グラヴィトン(重力子)爆破事件
第7話 能力とちから ★ 続き、狙らわれた初春、間に合わなかったレールガン(当麻のサポート)
第8話 幻想御手(レベルアッパー) ★ 美琴&黒子のレベルアッパー捜索、木山再登場、涙子の揺らめき
第9話 マジョリティ・リポート ★ 続き、黒子vs.レベルアッパー服用者、レベルアッパーの正体(音楽ソフト)
第10話 サイレント・マジョリティ ★ 涙子の能力発現と副作用(意識不明)、レベルアッパーの開発者判明、初春拉致(木山)
第11話 木山せんせい ★ 続き、vs.木山(マルチスキル)、木山の個人事情(チャイルドエラー、人体実験の罪悪感と決意)、ネットワークの暴走
第12話 AIMバースト ★ 続き ※ED「SMILE -You&Me-」
第13話 ビキニは目線が上下に分かれますけどワンピースは身体のラインが出ますから細い方しか似合わないんですよ ☆ ※ヒロインたちの日常回
第14話 特別講習 ★★ ※涙子メインの日常回{/netabare}

 - - - - - - - - OP「LEVEL5-judgelight-」、ED「Real Force」 - - - - - - - -
{netabare}
第15話 スキルアウト ☆ 能力者狩り、ビッグスパイダー元リーダー・黒妻(固法先輩の想い人)
第16話 学園都市 ☆ 続き
第17話 夏休みのつづり ☆ ※アンチスキルの日常回
第18話 あすなろ園 ☆ 常盤台学生寮寮監さんのコイバナ
第19話 盛夏祭 ★ 常盤台中学寮祭、美琴の晴舞台(ヴァイオリン独奏)
第20話 乱雑開放(ポルターガイスト) ★ 春上衿衣(はるうええりい)転入、RPSK症候群同時多発、花火大会見物と事故、テレスティーナの初春&春上救助
第21話 声 ★ 春上(精神感応(テレパス)能力者・レベル2)の周囲で起こる異常、チャイルドエラーの少女の声
第22話 レベル6(神ならぬ身にて天上の意志に辿り着くもの) ★ 木山再登場、科学界の元老・木原幻生の能力体結晶投与実験
第23話 いま、あなたの目には何が見えてますか? ★★ 春上と絆理(ばんり)の再会、vs.テレスティーナ木原、婚后光子の美琴救助、仲間を信じる心
第24話 Dear My Friends ★★ 無能力者・涙子だけが出来ること、テレスティーナ撃破、チャイルドエラー救助 ※ED「Dear My Friend -まだ見ぬ未来へ-」{/netabare}
--------------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)3、★(良回)14、☆(並回)7、×(疑問回)0 ※個人評価 ★ 4.0


=============== とある科学の超電磁砲 (OVA) (2010年10月) ============

全1話 ☆ 3.9 {netabare}美琴へのストーカー、アンチスキルの能力者への反抗事件{/netabare} ※約34分

OP「future gazer」
ED「Special "ONE"」


=============== とある科学の超電磁砲 (第2期) (2013年4-9月) ============

 - - - - - - - - - OP「sister's noise」、ED「Grow Slowly」 - - - - - - - - -
{netabare}
第1話 超電磁砲(レールガン) ☆ ※4人娘(主要キャラ)紹介回
第2話 寿命中断(クリティカル) ★ 幼少期のDNAマップ提供、布束砥信(ぬのたば・しのぶ)との出遭い ※シスターズ編開始
第3話 超電磁砲量産計画(レディオノイズけいかく) ★ 研究施設潜入、超電磁砲量産計画
第4話 妹達(シスターズ) ★★ ミサカ製造プロセス、夏休みの一日、“妹”との遭遇
第5話 絶対能力進化計画(レベル6シフトけいかく) ★★★ 続き、ミサカvs.一方通行  
第6話 あたし…みんなのこと見えてるから ★★ vs.一方通行、学園都市の第一位、実験動物ミサカの持つ可能性(布束の気付き)、美琴の仲間たちへの気遣いと決意
第7話 お姉さまの力になりたいですの ★ 研究施設群破壊開始、黒子の心配と気遣い、研究施設側の防衛戦力調達
第8話 Item(アイテム) ★ vs.フレンダ
第9話 能力追跡(AIMストーカー) ★ vs.麦野(学園第4位)、滝壺の美琴追跡、布束の感情インストール計画失敗(絹旗)
第10話 原子崩し(メルトダウナー) ★ vs.麦野(レベル5同士の死闘)、目標達成?
第11話 自動販売機 ★ 記憶喪失の当麻との再会、継続されていた実験、一方通行への実験勧誘(過去回想) ※ED「stand still」
第12話 樹形図の設計者(ツリーダイアグラム) ★ ミサカに芽生え始める感情(美琴&当麻との接触)、破壊されていたツリーダイアグラム
第13話 一方通行(アクセラレータ) ★ 市街地隘路の実験、第一次実験(過去回想)、当麻の気付き
第14話 約束 ★ 当麻の常盤台学生寮侵入、鉄橋の一幕(当麻の約束) ※ED「stand still」
第15話 最弱(かみじょうとうま) ★ 当麻vs.一方通行、一方通行のプラズマ攻撃阻止(美琴の懇願、シスターズの協力)
第16話 姉妹 ★ 続き、一方通行撃破(当麻)、当麻の見舞い、シスターズのその後{/netabare}

 - - - - - - - - - - OP「eternal reality」、ED「リンクス」 - - - - - - - - -
{netabare}
第17話 勉強会 ☆ ※日常回
第18話 お引越し ☆ フェブリとの出遭い、暗部組織「スタディ」リーダー・有冨春樹(ありとみ・はるき)
第19話 学園都市研究発表会 ☆ フェブリとの交流、スタディの実験開始(対美琴)
第20話 フェブリ ☆ 続き、婚后光子の美琴支援、フェブリの素性判明
第21話 闇 ☆ 続き、フェブリの姉(ジャーニー)、美琴の仲間たちへの協力要請、スタディの計画進行、フェブリの命の危機、ティレスティーナとの再会
第22話 STUDY ★ ケミカロイド、布束との再会、有富の狙い
第23話 革命未明(Silent Party) ★ 能力者への怨恨(有富)、布束&美琴の協力、ジャーニー起動開始 ※挿入歌「インフィニア」
第24話 Eternal Party ☆ vs.駆動鎧(パワードスーツ)、有富の最終手段(ジャーニー暴走) ※挿入歌「future gazer」「LEVEL5-judgelight-」{/netabare}
--------------------------------------------------------------------
★★★(神回)1、★★(優秀回)2、★(良回)13、☆(並回)8、×(疑問回)0 ※個人評価 ★ 4.4

投稿 : 2024/05/04
♥ : 26
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

本家と分家の幸福な関係

原作未読


「は?どこどうみてもレールガンなんて読めないっすよ?」
社内プレゼン大会にてどなたかの資料にあった超電磁砲の綴り。この読み方を巡ってつっかかった5年前の私。「夜露死苦」のご親戚かと思ってました。
カラオケで『only my railgun』を歌ってる子いたけど、知らなかったので「年取ったな俺も」と自身の加齢を感じた3年前の私。

それなりに一般認知度のある作品のようです。
前情報は“本家よりスピンオフのほうが高い”。あにこれのランク、その他口コミから興味津々でした。

 {netabare}兄より優れた弟など存在しない?{/netabare}

先だって本家を視聴済みであるため、そっちと比較しながらの観戦でございます。ではさっそく…


★簡易比較★ 禁書目録(インデックス)と超電磁砲(レールガン)

「科学と魔術が交差するとき、物語は始まる――!!」

作品のキャッチコピーです。これで本家『禁書目録』1期で何が起きてたかというと、“科学”話と“魔術”話とが交互に繰り返されてました。これがスピンオフ『超電磁砲』では“科学”話の一本槍。
律儀に作品世界を体現しようとした本家と比べて、焦点を絞ることで視点の分散を防いだスピンオフといえましょう。

もうひとつは主役級の配分。本家は上条当麻(CV阿部敦)とインデックス(CV井口裕香)の二名。スピンオフは御坂美琴(CV佐藤利奈)白井黒子(CV新井里美)初春飾利(CV豊崎愛生)佐天涙子(CV伊藤かな恵)の四名。
二本柱にして濃いめゲストキャラで回した本家は自由度高く、学園都市の住人に加え外国勢力も取り込んで科学と魔術をうまい具合に“交差”させてました。良くいえば物語に奥行きがあり悪くいえば拡散気味、というコインの表と裏。そしてその濃いキャラのうち一人が御坂美琴ってことになります。作品評価とは別に作者の思惑としては成功してたと思われます。
それに対して四名の群像劇にしたスピンオフは相対的にゲストキャラの色は薄めです。固定四名に焦点を絞り、こちらは視点の分散が起こりませんでした。

総じて『超電磁砲』のほうがシンプル。分かりやすさを評価し私の配点も高めにしてます。



ざっくり“選択と集中”うまいこといきましたね、というのが本作『とある科学の超電磁砲』です。

科学=超能力なる世界観。各個人の適性と指向性というべきでしょうか。“パーソナルリアリティ”を獲得して磨いていきましょうという前提があります。超能力も個人毎のオウンスキルで、強度も個人によって違います。御坂は超能力種別が“電気ビリビリ”で、強度は学園No3の“レベル5”。様々な能力と能力強度のかけあわさった人たちが集う本作の物語舞台が“学園都市”でした。
“科学”にまつわるショートストーリーが積み重なり、{netabare}そのショートストーリーひとつひとつが意味をなしてラストに集約されてくさまは爽快でした。{/netabare}全24話。中弛みをそれほど感じない良作でした。



■そして課題曲『only my railgun』です

南條愛乃をボーカルに起用してから初の作品にして代表曲。10年以上経過しても色褪せない神曲扱いです。そして困ったことにflipsideの楽曲はどうにも肌に合うような合わないような煮え切らない感じの私です。この度理由が分かりました。
トランスなんですよね。短いピッチでドラムンベースがズンズンしながらメロディきれいな踊れるmusic。全盛期は2000年代初頭で日本だと浜崎あゆみ筆頭にavexがずんずんremixを出してた頃。ジョルノさんもご多分に漏れず高音です。
で、トランスの名盤何曲かと比べるとそんなにズンズンしてないし、1曲のなかでの起伏にも乏しかったりします。これがマイナス。
とはいえ踊れないかといったらそんなことはない。むしろ好きなジャンルをアニソンに落とし込んでくれてありがとうくらいに思ってます。この点はプラス。

試しに、『only my railgun』の曲想はMajor Leagueの『Wonder Where You Are』あたりくらいかな~。メロディラインは違うけど。
曲単体では普通っぽく私には聴こえるんですけど、やっぱり画と合わさってのアニソンですよね。OP映像とセットだと映えます。
{netabare}さらに12話と最終話での曲のカットインがほぼ完璧でした。
{netabare}佐天さんが「友達に手を出すな」とバット振り回した刹那に流れたアレです。{/netabare}{/netabare}



※ネタバレ所感

■これは中学生たちの話

良く考えたら思春期の子供たちの話でした。心と体のバランスをとるのが難しいお年頃です。
この“体”の部分を“能力”に置き換えるとしっくりきた私でした。横並びかな?という時代を経て持つ者と持たざる者とに別れていく時期。心の成長の早い者とそうでない者。そんな入り乱れ方が絶妙だった気がします。

{netabare}四人組で見てみます。能力保持者か否かで2対2、大人っぽい子供っぽいで2対2というバランス。
言わずもがな能力を持っている者は常磐台中学の二人、御坂美琴と白井黒子です。持ってないのは柵川中学の初春飾利と佐天涙子でレールガンから本格始動した二人です。

大人っぽい子供っぽいというと語弊があるかも。心が安定しているのと背伸びしているという区分けがしっくりくるかもしれません。前者が黒子と初春です。意図的か天然かの違いはあれどブレの少ない安定コンビ。銀行強盗に巻き込まれた同志でもあります。
一方で後者は残りの美琴と佐天ですね。本音と表に出てくる行動が違う二人というとしっくりきます。子供っぽいグッズを好きだとなかなか言えない美琴なんて最たる例です。伸びしろがあるといっても良いでしょう。なおこの組み分けだと以下3点、

・ジャッジメント⇔非ジャッジメント
・低身長⇔高身長
・フェチ有⇔フェチ無

それでもコンビ変更はございません。
心と体(能力)のアンバランスが思春期の真骨頂ならば、うまいこと縦横2つずつ。計4つのマトリクス図が出来上がるくらいのバランスのとれた四人組に見えます。

本作の成功要因を一つ挙げるとしたらこの思春期のアンバランスさをキャラ配置のバランスの良さで実現にこぎつけたことかなと思ってます。
具体的には立ち止まって考えて成長の伸び代の高さを美琴と佐天に見出すことができました。

{netabare}「一緒に苦労したいんです」(第23話佐天→美琴){/netabare}{/netabare}



■心に残った 其の壱

背景小萌先生 禁書目録に続き笑わせていただきました

{netabare}一升瓶片手にレバテキ頼んでる違和感。テビチとバインセオと筍のお刺身が出てくる謎の屋台で軽く5.6升とか意味不明です。{/netabare}



■心に残った 其の弐

背景木山春生先生 なんで変な先生しかいないんでしょうか

 {netabare}「それでも足掻き続けると誓ったんだ私は.......」
 「教師が生徒を諦めるなんて出来ないっ!!!」 {/netabare}

{netabare}すぐ脱ぐし変な先生と思ってスミマセン。目の下のクマは全てを投げ打って研究に没頭してきた証ですね。本作のMVPだと思います。{/netabare}



視聴時期:2020年5月

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2020.05.24 初稿
2020.12.12 修正
2021.07.25 修正

投稿 : 2024/05/04
♥ : 68

80.4 2 人体実験で超能力なアニメランキング2位
ワンパンマン(第2期)(TVアニメ動画)

2019年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (621)
3366人が棚に入れました
趣味でヒーローを始めた男、サイタマ。3年間の特訓により無敵のパワーを手に入れ、あらゆる敵を一撃(ワンパン)で倒すヒーローである。ひょんなことから弟子となったジェノスと共にヒーロー協会で正式なヒーロー活動を開始する。 怪人発生率が異常に高くなる中、大預言者シババワが遺した「地球がヤバい」災害の可能性があると対策に乗り出そうとするヒーロー協会。そこに怪人に憧れるガロウが現れる。

声優・キャラクター
古川慎、石川界人、梶裕貴、安元洋貴、早見沙織、緑川光、松風雅也
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

大事ヲ成スニ志ナカリセバ 煩悩ニ澱ミテ 毒林檎食ラフベシ

原作さわりだけ


息子の中学で流行ってたらしく、思春期の息子と一緒にゲラゲラ笑いながら観ることが出来ました。という極めて私的な理由で高得点。シンプルに楽しめる良作です。
OPの作詞が森雪之丞氏だったりJAMだったりで胸アツなのとサイタマ役の古川慎さん歌ウメェ~のEDだったりと主題歌が極めて優秀でございました。

全12話。作中では1期から継続しての13話~24話の扱いです。1期見逃したところで途中からでもついていける仕様だと思います。

肝心の中身は、1期と変わらずというかよくキープできたなという印象。
なぜなら宇宙最強を倒し、パワー系でインフレするなら自ずと限界が訪れると危惧していたからです。
2期ではそうならず、サイタマやジェノス中心だった物語から、別のヒーローたちの各々の立ち位置やお悩みといった視点から見るサイタマ像へと変化を加えてきました。
1人称から3人称への変化とでもいうべきでしょうか。
・ヒーローでもS級A級B級C級といったクラスの違いによる意識の差
・武道家/剣士といった協会所属してない猛者たちの思惑
・怪人を名乗る人間{netabare}。ガロウ(CV緑川光)良かったっす。{/netabare}
これまた個性的な面々で退屈しないのとモブに近いキャラすら一癖あったりでした。中心軸は怪人らで結成された“怪人協会”とヒーローを中心とする人間たち“ヒーロー協会”との闘いです。やや群像劇の装いで、深みといいますか拡がりが出たのではないかと思います。


ただし拡がりは諸刃の剣。あらためて1期の自分のレビューを読み返してどこに着目してたのかおさらいしてみました。見どころは概ね以下2点としてたみたいです。

1.事前の煽りにクスクスしよう
2.ワンパンを見逃さない

世間的には2.で名を馳せた名作と言われています。バトル作画の迫力に魅せられる、ということ。
ややふんわりとした群像劇ならばサイタマの登場機会は減るわけなのであります。それはワンパン数の減少と同義。制作会社の変更の影響は言わずもがな、前作ファンが本作に期待するところとのズレはどうしても生じてしまいます。このへんのさじ加減は本当に難しいことが理解できる2期でした。
さて、世間的には…としたのは自分が重きを置いてたのが1.だったから。思いの外影響は軽微だったのが幸い。
{netabare}前口上は前作以上。前座を務めたゴウケツ(CV乃村健次)戦でのスイリュー(CV松風雅也)。もはやプロ前座といえる大怪蟲ムカデ長老(坂東尚樹)戦でのジェノス(CV石川界人)。今回も楽しませてもらいました。{/netabare}


もう一つ1期レビューからの引用。本作のテーマについて

 “ヒーローってなんだろう?”

“夢”ではなく“志”の不足が気になってた1期です。「ヒーローになってサイタマはなにを成したいのか?」
今回出番少なめのサイタマは、その答えを探している描写が多かった。そして周辺キャラにも多くを語らせます。志無き者はアダムの林檎{netabare}(怪人細胞){/netabare}を手にしてしまうのです。ここを見逃すともったいない。林檎を手にした者はいってみれば「ヒーローになりたいだけ」の面々でした。

{netabare}志については奇しくも第18話で蛇咬拳スネック(CV三木眞一郎)がスイリューに語りかけます。
「お前のようなたいして志ももってなさそうなやつに!」
・・・巡り巡ってスネックらの志の高さにスイリューも感ずるものがあったようですね。良いシーンでした。{/netabare}


原作も続いているようですしなんとも中途半端な終わり方ではありましたが、私自身の中断は無くなりました。
“サイタマがヒーローになってなにを成したいのか?”を見届けたくなった2期です。



※オマケ
■気になったところ
{netabare}「オ兄チャン 名前ヲ決メテ!」
脳内再生けっこうな量に(笑)
結局キングは『どきどきシスターズ』をプレイできたのだろうか?{/netabare}

{netabare}腹こわしてしまった“音速のソニック”は怪人になり損ねてましたね。こういう小ネタがいちいち面白い。
お仲間の“疾風のウィンド”“業火のフレイム”なにげに里の命名規則を遵守しております。{/netabare}


■兄だけではなく
「S級ヒーローの小学生みたいな人、コナン君の声に似てない?」
と娘からの指摘。その通りだ、わが娘よ。もしかすると声豚属性があるのかもしれない。
そして小学生みたいな人のヒーローネームについては・・・言葉にするのはさすがに憚られました。


視聴時期:2019年4月~6月

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2019.07.07 初稿
2019.07.27 修正
2020.02.02 修正

投稿 : 2024/05/04
♥ : 51

kororin さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

ジェノス「先生、俺に足りないものは何だと思いますか?」

サイタマ「え?パワーじゃね?(適当)」
ジェノス「ありがとうございます!!」

キング「(ああ、駄目だよ~!多分サイタマ氏を参考にしちゃあ・・・ジェノス氏~~~~!!)」



2019.07.11
せっかく打込んだコメントフォームが見事キレイさっぱり消えて落ち込んでますが再度挑戦!(泣泣)

ワンパンマン2期目。制作もマッドハウスからJ.C.STAFFに変わり、重箱の隅を突かないかぎり良く出来た方だと思います。
1期から続き。相変わらずサイタマはヒーロー活動において、
・打てば(ワンパンチ)で相手は『爆砕』。ダメージは「全く受け付けない』冗談みたいな体。
・軽くワンパンで済む戦いに、高揚感・充実感・充足感、命の駈け引きの緊張感も無く、ただただ虚しい日々。
・生活はいたって地味なマンション住まい。
・ハゲ頭に覇気の無い虚ろな瞳と態度。ダサいコスチュームという容貌もあり、「最強」でありながらもスグ敵を倒してしまうので目撃者も無く、大衆やヒーロー協会からも認知・認識が無い状態。
・風評、評価を気にすることなくサイタマは今日もヒーローを続ける。

今期はサイタマが出張ると話がスグに終わるので(笑)、彼の周りで起こっている状況・人物たちの群像劇。
正義の大義はどこへやら。ただの「パワータレント」組織の「ヒーロー協会」。数多の所属ヒーローたちは、保身と人気(ランキング)の固執をしてばかり。S級に至っては独善。傲慢・我儘マイペースと協調性無し。
そんな折、人間怪人「ガロウ(格闘家)」が名乗りを挙げ「ヒーロー狩り」を始め出し、被害もままならぬ事態に。
さらに、サイキック怪人・ギョロギョロが仕切る「怪人協会」が同時多発ゲリラ攻撃を仕掛けて街は大混乱。
その頃サイタマは・・・ヒーロー狩りのガロウが格闘家と聞いて武術にチョット興味を示し武闘大会に(ヒマつぶし&チャランコの代理で)出場という呑気ぶり。
なるべくサイタマとラスボス級をマッチングさせないようなストーリー仕立てでした。


特筆すべきはやはり「ガロウ」でしょう。
幼少時の屈辱、
・怪人推しの所為で同年代のクラスメイトからイジメを受ける
・『ヒーロー(正義)勝利>怪人(悪)敗北』という社会認知されてる絶対的常識に、怪人はいくら努力しても「絶対勝てない」という理不尽さに憤慨。
ならば自ら強くなり、怪人として名乗りをあげ、常識を覆そうと奮闘する姿は正にダークヒーロー。
終盤、複数のヒーロー相手に気を失いそうなダメージながらも孤軍奮闘する姿は主人公級。戦国末期の『剣聖(二天一流の)』みたいに思えます。
[どうでもいい余談]
半世紀近く続く「スーパー戦隊」シリーズも水面下では一時期疑問視されたことがあったのではなかろうか?
理念(普通に観て良い面)としては、
・人々を脅かす巨大な「悪」を、一人一人の小さな「正義」が結束して悪を撃ち滅ぼす。
・そして育まれる仲間との友情・絆・愛(優しさ)。
というものですが、スポンサーの為に毎回スーパーチートウエポン&ロボで戦う姿を「捻くれて」観ると、
・複数で単体怪人をボコりまくる。(イジメを助長するサブリミナル?)
・まるで最新装備で害虫駆除(人種迫害)をしているように見えなくはないか?
という見方もできます。
東映企画室の「八手三郎」も波風たたないように気は使ってるかもしれませんが・・・


で、堅物ジェノスも毎度毎度の通りクセーノ博士によりパワーアップしてはズタボロになり、またパワーアップしてはズタボロになり、周りの被害を考えない全力攻撃、でもやっぱりズタボロになる見事な「咬ませ犬」でした。(笑)

キャラ数が多く個別の活躍も多く入り、今期(12話)で収まりきらず、伏線バラまいて中途な終わり方になりました。
・「進化の家」の残党・アーマードゴリラを尾行するS級ヒーロー・ゾンビマン。
・怪人協会に誘拐されたヒーロー協会最高顧問・ナリンキの息子、ワガンマ(クソガキ)の大規模救出作戦。
・怪人化したソニックの同郷忍者、「疾風のウィンド」と「業火のフレイム」。
・怪人・フェニックス男に連れられたガロウの運命は?
・きっとまだ出番はあるぞ、不細工な子供・タレオ(笑)
などなど、続きが気になるトコロ。


3期まで時間がかかりそうですが品質落とさないように願って気長に待ちます。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 11
ネタバレ

wp38 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

ワンパン、ワンパン

2周目視聴開始。

視聴後に思った事。(感想というよりほぼ推察ですw)
{netabare}ジェノスが追ってる暴走サイボーグ。それって彼本人なんじゃないのかな、と。
あとあの博士にも怪しさを感じる。

全身のほとんどが機械化されてるジェノス。
その処置や修理を行っているのがあの博士。
だから彼の記憶をイジくるくらいは簡単にできると思う。
1期の最後に同じS級在籍のメタルナイトは君の敵だと告げられてた。
彼のヒーロー活動は遠隔操作で動くロボットを使ってる。あれかなり高性能だった。
その正体はあの博士かもしれない。もしくは、博士と同等か彼以上の知識と技術を
持っている昔の研究仲間という可能性も。
劇中では顔の下半分や後ろ姿が少ししか映ってない。
それはある意味、全体を映すとすぐ正体が分かってしまうからだと思う。
博士の髪型はかなり特徴的だから、もし彼だったならあの描写と繋がってくる。

あと、1期で出てきた進化の家と称した実験棟。
あそこでの研究は、生物に改造を施し兵器として利用する為との事。
確か最終的には人体実験までやったって言ってたっけ。
ただ、実験に使った生物を完全にコントロールするまではいかなかったから全て失敗作らしい。
そこの所長の過去シーンには出てきてなかったけど、おそらくどこかのタイミングで
あの博士が関わってる気がする。
最強の生物兵器=サイボーグだから、そのプロトタイプがジェノス。
彼は災害で身寄りを無くした子供だったのか、あるいは本当に瀕死の重傷を負ってて、そこを
たまたま博士が見つけ、いいサンプルが手に入ったと思い救助という名目で彼を実験体とし、
その際、コントロールしやすくする為に人間の感情を残しつつ記憶を改ざんした。
何らかの理由でヒーローというものに対し恨みを抱いていて、報復の機会をうかがってる。

同様に、昔の研究仲間だった場合、ジェノスを作った博士に嫉妬心を抱いてて、彼より
高性能なモノを作る事で自分の方が優れていると証明する為。
S級認定を獲得したのも、宇宙船を解体・回収したのも全てはその為かもしれない。{/netabare}

まぁ原作見てないからあくまで推測で想像の域は出てないしこじつけ感があるのも否めないが、
こういった様な設定はよく見かけるし、自分で言うのもなんなんだけど、あながち全くあり得
ない事でもないのかなぁって思ってる。

あ、そういえば{netabare}サイタマのヒーローネームは1期での予想発言通り”ハゲマント”だったなぁ(笑)
彼が作品タイトルと同じ言葉で呼ばれる日はいつになるのか分からないけど、ただ、いまのヒーロー
制度があるのは、過去彼が協会設立者の子供を助けた事がキッカケみたいだから、もしかしたらその
事実を皆が知るって展開が来るかもしれない。呼ばれるとしたら多分その時だと思った。

最終回エンディング、「♪ワンパアアァ~ン」で始まる1期のOPが流れる。
曲が小さくなり、普段通り買い物して歩いてるサイタマのシーン。
もしかしたら隣にジェノスがいるかもしれない。
部屋に戻ると、TVで怪人が現れたという報道を見る、または協会から報告が入る。
おもむろにヒーロースーツに着替え、「行くか」「はい、先生」といったような会話の後、
ローアングルでサイタマがドアを開けるシーンが流れ画面全体が白くなる。
最後は黒バックに赤文字の作品タイトルがドンッ!って音と共に表示されて完結。
そういったよくみかける王道のような最後が頭に浮かんだ。{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 1

71.9 3 人体実験で超能力なアニメランキング3位
とある科学の一方通行(TVアニメ動画)

2019年夏アニメ
★★★★☆ 3.4 (422)
1991人が棚に入れました
東京西部に位置する巨大な『学園都市』。総人口230万人を数え、その約8割を学生が占めるこの都市では、超能力開発のための特殊なカリキュラムが実施され、学生たちの能力は『無能力レベル0』から『超能力レベル5』までの六段階で評価されていた。そんな学園都市で、能力者たちの頂点に君臨する最強の能力者・アクセラレータ。 7人しかいない『超能力者』の中でも、飛び抜けた能力を誇る第一位は、その力ゆえに殺伐とした日常を送っていた。繰り返される常軌を逸した『実験』と、絶対的な力を求めた末に経験した敗北。その先に待っていた、とある少女――ラストオーダーとの出会いによって、運命が大きく変わることになる。最強にして最凶の『悪』 ――アクセラレータが、学園都市の『闇』をなぎ払う!!

声優・キャラクター
岡本信彦、日高里菜、久保ユリカ、渡部紗弓、ささきのぞみ、甲斐田裕子、逢坂良太、真野あゆみ

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

学園都市"最強最悪"のダークヒーロー、覚醒。

この作品の原作は未読ですが、「とある魔術の禁書目録」3期分と「とある科学の超電磁砲」2期分は視聴済です。
しかし、「とある魔術の禁書目録」の3期のレビューでも同じようなことを書きましたが、アクセラレータ君…もしかしてどんどん株を上げてませんか?

「とある科学の超電磁砲」の「妹達(シスターズ)」編を見た時には、鬼か悪魔にしか思えませんでしたが、今じゃしっかりヒーローやっていますからね。
ダーク…かどうかは正直分かりません。
でもそれは線引きだけの些細な問題なので、この作品においては全く気にする必要の無い要素と言えるでしょう。


東京西部に位置する巨大な『学園都市』。
総人口230万人を数え、その8割を学生が占めるこの都市では、超能力開発の
ための特殊なカリキュラムが実施され、学生の能力は『無能力(レベル0)』から
『超能力(レベル5)』までの六段階で氷菓されていた。

そんな学園都市で、能力者たちの頂点に君臨する最強の能力者・アクセラレータ。
7人しかいない『超能力者』の中でも、飛び抜けた能力を誇る第一位は、
その力ゆえに殺伐とした日常を送っていた。
繰り返される常軌を逸した『実験』と、絶対的力を求めた末に経験した敗北。
その先に待っていた、とある少女…ラストオーダーとの出会いによって、
運命が大きく変わることになる。

最強にして最凶の『悪』…アクセラレーターが、
学園都市の『闇』をなぎ払う!!


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。
そう、全てはラストオーダーとの出会いがヒーロー道の起点だったんですよね。
設定上は、アクセラレータは『悪』となっているようですが、本作品を完走して思うのは、悪いのは『目つき』『話し方』『態度』の3つだけ…
そしてこの3拍子の出来が悪い人は、世の中に沢山いるということです。

今回、アクセラレータと接触し、彼を「師匠」と呼び慕うようになったのは、死霊術師を代々受け継ぐローゼンタール家23代目当主を務めるエステル=ローゼンタール。
彼女は良かれと思って手伝ったことが友人の死に直結することになった原因と自分を責め、身柄も拘束されるのですが、隙をついて逃亡しているところ偶然アクセラレータと出逢ったのです。

エステルは追われている身でした。
本当の悪人なら、他人の揉め事など知った事か…で終わっちゃうと思います。
でもこれで終わらないのが最近のアクセラレータ君なんです。
何だかんだ言って面倒見良いですよね♪
そして、これが事件に巻き込まれるきかっけとなり…物語が動いていきます。

ここで思ったのが学園都市の大きさです。
学園都市第一位であるアクセラレータを知らない人が存在していたなんて…
その凶悪さから封印されていた4人の能力者による暗部組織『屍喰部隊(スカベンジャー)』とか言いましたっけ。
紙を自在に操り着ぐるみのようにまとって戦うナル、液体の比重を操る薬丸、摩擦係数を操る清ケ、作戦立案と有機的な連携攻撃を指揮するリタの4人。

確かに4人は強かったと思います。
DAと呼ばれる組織を一瞬で壊滅させる破壊力を持ち合わせたチームは、封印される前はきっと最強の存在だったのかもしれません。
だから登場の仕方とか相当格好良いんです。
そして色んな口上を並べ立てるのですが、それはアクセラレータに対しても同じ…

だから見ていて思いましたよ。
「あ、これアカンやつや…」って。
何故そこまでフラグを立てたんでしょう…
視聴者サイドから見ると、アクセラレータがより引き立つから寧ろウェルカムなんですけね。
そして満を持してアクセラレータが立ち上がるのですが…
彼女たちは身を以て強さの格の違いを思い知らされることになるのは時間の問題でした。
アクセラレータ君…超絶格好良くありませんか?

その後もアクセラレータは手を貸し続けるのですが…
今回の物語にエステルが居てくれて本当に良かった。
何故なら登場人物の中で唯一喜怒哀楽を表現できるキャラでしたから…
何度も悲痛な叫びと大粒の涙をボロボロ流しました。
全ては本懐を遂げるため…
見応え抜群の物語…気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、THE SIXTH LIEさんの「Shadow is the Light」
エンディングテーマは、sajou no hanaさんの「Parole」
sajou no hanaさんは、『天狼 Sirius the Jaeger』『モブサイコ100 II』に続き、3曲目の楽曲提供になりますが、良い感じの曲が多い印象があります。
今回のエンディグも好みの曲でした。

1クール全12話の物語でした。
しっかり堪能させて頂きましたが、番組の最後に更なるサプライズが待っていてくれたんです。
「とある科学の超電磁砲T」が2020年の冬アニメとして放送!
これも嬉しいサプライズ…御坂美琴がようやく始動するんですね。

付加されたイニシャルは、2期は「S」で3期は「T」ですか…
2期は「Second」、3期は「Third」なんてこんな簡単な意味じゃありませんよね^^;
冬アニメの放送を楽しみにしています。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 20
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

今日も一方通行さんは良い人だったな~(笑)

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
とある魔術の禁書目録の、一方通行を主人公にしたスピンオフ。同じく「禁書」のスピンオフである、「超電磁砲」に比べると、終始シリアスでバトルが重視されている。

そこをどう考えるか、ですね。

やっぱり、一方通行さんは、戦隊モノでいうと、シルバー的な立ち位置でこそ輝くので、レッドになっちゃうと、ちょっと違うな~というのが、感想でした(笑)

※シルバー的な立ち位置は、敵か味方か?みたいな感じで、一人で巨大ロボ動かせちゃう感じで、レッドは、主人公、リーダーということです。まあ、私はあまり戦隊ヒーローに詳しくないんですけどw

まあ、「禁書目録」や「超電磁砲」のファンでないなら、本作を観てもよく分からないと思います。もし、「とあるシリーズ」を本作から観ようと思うようはレアな人は、時系列的には「禁書目録1期」と「超電磁砲2期」と同じくらいなので、そこだけでも観てからの方が、色々とわかります(勿論、全部観た上での方が良いですが)。


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
なるほど一方通行を主人公にすると、難しいなと思うのが、、、「敵が一方通行を知らないのが不自然」だということです。

特に、闇で生きる人間や悪事を成そうとする人間で、一方通行を知らないとか、どんだけのモグリだよと。超超有名人じゃん、学園都市一位だからな(上条先輩なら、知られていないのは分かるけど)。

なのに、「禁書(上条)」同様、「ピンチに現れて、説教して、助ける」という展開しかないから、チグハグな感じが生まれる。一方通行相手なら(逃げられないけど)逃げの一手だし、もっと即座にビビらないと。

なのに、みんな一方通行をナメて、挑戦し、蹂躙されるとか、、、出来レース感がパなかったっす。

あと、なんか生命の樹?みたいなのが生えた時、上条当麻やインデックス、ビリビリさん達はどこにいたのかな? あんな大ピンチに上条さんが駆けつけないわけないし、イマジンブレイカーならワンパンで倒せるタイプの相手でしょ? 魂魄系、得意だし。みんな揃って旅行中だったのかな(笑)?

まあ、「とあるシリーズ」は全部観ているから、とりあえず観たし、過去作へのリスペクト込みで、贔屓の評価だなと思いますね、☆3でも。

この作画レベルや展開の雑さを考えると、もし本作が新作アニメだったら、もっと酷評してるんだろうなと思います(苦笑)
{/netabare}

【余談~ イラッとする一方通行w ~】
{netabare}
私、「田舎道(少ない交通量)なのに、一方通行」なのに、イラッとします。

なにを都会ぶってるんだ?と。土地代タダみたいなもんなんだから、道路広くすれば良かったじゃん、とか、あんな誰も通らないような道を一通にして、誰得?とか。

本当に余談で、ただの道路標識の話でした(笑)
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆3
一方通行さん、相変わらずお優しいこと(笑)

2話目 ☆3
学園都市にいて、一方通行知らないとか、どんだけモグリだよ。

3話目 ☆3
大体ほとんど皆を助ける一方通行さん(笑)

4話目 ☆2
コマ数の少なさよ(苦笑) 懲戒免職アンチスキル。

5話目 ☆3
予備のバッテリーくらい、複数用意してれば? ようは、ツルツルの実だな(笑) 裸になる必要、ある?

6話目 ☆3
手、頑丈だな。いやだから、学園都市にいて、一方通行知らんとか、どこのモグリだよ。一方通行さん、胸揉んでるやん(笑) 顔芸w

7話目 ☆2
一方通行にとっては、相手の能力が何とか関係ないやん。つか、これだけ科学が発達している時代に、バッテリーを手で換えるとか、手でスイッチ入れるとか、まる見えでさらけ出してるとか、やけにローテクなんだよな。

8話目 ☆4
回想回。のなかでは出来が良い方かな。キャラの性格や動機なんかも良くわかったわ。

9話目 ☆3
それで一方通行を倒せるわけじゃないだろうけど、どうせ視覚で転送使えるなら、攻撃が当たる1ミクロン前とかに転送すれば良いのに。

10話目 ☆3
これ、上条先輩なら、ワンパンで倒せるよね。エヴァかな?

11話目 ☆
いやいや、そんなデカい図体なら、上条先輩に触られて終わりだって。だから、エヴァかよ。

12話目 ☆2
一方通行さん、反射できないものあんの? なぜ? だから、バッテリーとかショボい問題でピンチ展開を演出しなくていいし、あのナイフはエステルじゃなく、一方通行に持たせられないの? 一方通行さんがエステルを運んでも良いし(重さ反転させ)。

「こっから先は、一方通行だ」は、ちょっと格好良い。鷹村に近いけどね。お、レールガン3期やるんだ。かなり強いコンテンツだよな。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 25
ネタバレ

ハウトゥーバトル さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

こっから先は一方通行だ

この話はツンデレのアクセラレータ君が頑張る話

みんな大好き一方通行が主人公です。これには一方通行ファンの私も歓喜。ちなみに禁書目録の原作は買っていませんが、しっかりと一方通行の方は買わせてもらってます。はい。

禁書目録のスピンオフである本作には上条君はいません。終始アクセラレータが出てきます。基本的に一方通行君が頑張るのですが、その肝心な一方通行のキャラデザ(?)が禁書目録や超電磁砲と比べてかなり異なります。「前の一方通行の見た目を返して」という人もいるでしょうが、個人的にはストレートな髪のほうが好きです。

先ほども言いましたが一方通行君が頑張ります。ツンデレです。「本物の悪党を見してやるよ」と言っていますが途中外道が出てきた際には「悪党の風上にも置けない」と相手を否定します。いや、かっこいい。さすが(全肯定)。打ち止めのこともかなり気にかけていますし、{netabare}「そんなに大事ならもっと早く止めろよ」と言ってトドメ刺さないですし、10031体の妹たちの死を「道具の死」と言われた際には怒り狂ってますし。{/netabare}やはり超好き。

{netabare}
脳にダメージを負った主人公(一方通行)は幼女(ラストオーダー)の看病のもと、病院生活をしていたが、ある日偽警備隊(DA)にラストオーダーが関係しているかもしれないと知り、ちょっかいを出すが、そこで死霊術を使う少女(エステル)に出会い弟子入りされる。どうやらエステルの昔仲間だった男(菱形)と女(蛭魅)が首謀らしいが、偶然にも妹達の1人が人質として連れ去られたのをキッカケにマジになる主人公。DAの最終兵器や四人のスカベンジャーをボコボコにした後、菱形の秘密兵器三体が目の前に立ちはだかる。追いかけっ子をしていく中で菱形のアジトを突き止めた主人公は乗り込むが、妹達の記憶の分析によって強化された三体の秘密兵器が一方通行の前に立ちふさがる。一方蛭魅にレベルシックス能力(理論いわく)を与えた菱形はその後蛭魅が前から饕餮に乗っ取られていたのを知るが、饕餮は現当主であるエステルではなく、四代目当主の命令を最優先し、完全なるゴーレムの作成を行うが、もちろん黙っていない一方通行とエステル。なんやかんやあったが、エステルが蛭魅の体から饕餮を引き剥がし、蛭魅は消滅、菱形は死亡し、エステル「日の当たる道を探します」一方通行「こっから先は一方通行だ」

あの紙風船が宙に舞うシーンとか「旅立つが弟子であることに変わりはない」と伝えてるようで良かったです。一方通行はエステルに対して「ここから先は一方通行だ」と言いました。どんなに道を間違ってもレベル5ですら時間は戻すことはできません。だからエステルは「日の当たる道を探し」闇ではなく影を追うことを選択したのです。その影とは光がないと成り立ちません。影は闇と同じく暗い場所なのですがその本質は光とともにあります。一方通行がいう「悪党」から(私が勝手に解釈した)「影」の変わりようもかなり見ものですね。

孤高のヒーローといえます。中二病のワタシには大満足。そのうち家で叫びだすんじゃないですかね(不安)
{/netabare}

作画は良く、戦闘シーンも丁寧だったイメージがあります。
opは「ゴールデンカムイ」のedを担当したTHE SIXTH LIEさん作詞作編曲の「Shadow is the Light」神曲。これも私の持論の下となっています
edは「モブサイコ100Ⅱ」のedを作詞曲した渡辺翔さん、編曲したボカロpでもあるキタニタツヤさん、ボーカルのsanaさんの三人のグループ「sajou no hana」による「Parole」
声優さんはとてもあっていて、アクセラレータのあの声はどっから出てるんでしょうか。すっごいあっているんです。ほかのキャラクターも本当に存在するかのような演技でびっくりします。素晴らしい

一番自分の立場が分かっていて、なすべきことが分かっていて、出来ないことがないと証明して見せたい人は誰なのだろう
ということで一方通行万歳!!!

投稿 : 2024/05/04
♥ : 14

58.4 4 人体実験で超能力なアニメランキング4位
SCARLET NEXUS(TVアニメ動画)

2021年夏アニメ
★★★☆☆ 2.8 (108)
289人が棚に入れました
《その緋は解放か、断絶か》新暦(にうれき)2020年。人類は、成層圏より降下する異形の生命体・怪異に脅かされていた。怪異を討伐すべく組織されたのは怪伐軍。それは脳内ビジョンを具現化する『超脳力』を持つ者の集団。入隊を果たしたユイトとカサネは、抗えない運命と世界の真相に巻き込まれていく。

声優・キャラクター
榎木淳弥、瀬戸麻沙美
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★☆☆☆☆ 1.0

ここはオレに任せてお前は逃げろ

4話までの感想{netabare}
なんか車の名前みたいなタイトルっすね。
展開が早いというか、原作ゲームを知ってる前提で話が組まれてる感じ。
原作未プレイな自分としてはまだ作品の概要が掴めてないのに早くも仲間割れエピソードが始まって頭が付いて行けないw
騙されて・洗脳されて・何も分からずに翻弄されて・全貌を知った上で信念を持って、と、キャラを把握する前にそれぞれの立場がゴチャゴチャしてて何がナンだか状態。
更にナオミがダークファルス化して失踪、ナギが洗脳されて失踪、カサネが“剣王朝”のアビに吸い込まれて失踪と、姿を消すエピが連続で続くのもどうなんだろう。

アラシが3代目クラリスクレイスに似てると感じたせいなのか、PSO2(オラクルの方)と被って見えてしまいついつい比較してしまう、あとワールドトリガー。
PSO2はキャラ紹介を兼ねたストーリー進行だったので覚え易かった(それでも20以上覚えるのはひと苦労だが)が、こっちは凄く不親切に感じる。
もっとこうキャラの特性分けを…怪異絶対殺すマンとかコロコロすることに快感を覚えるヤツとか、やり様があった気がするんだが。
ろくすっぽ怪異退治シーンを描かないで仲間割れエピを始めてしまったので無理か?
とりあえずセト・カレン・フブキ・カイト辺り、誰かを見た目ロボットにして「種族からして違う」と明確なキャラ分けをして欲しかった…かも。
いや、PSO2も不親切だった…かなぁ?じゃあこっちもこれはこれで良いの…かなぁ?

戦闘モードになると仮面状態になってCGになってアクションをするって方式だと思うのだが、仮面状態とそれ以外とでの戦闘力の違いがワカラン。
パワーアップするとドレッドヘアーみたいのが後ろに付いたり、作中の小物として遮光器土偶が出たりと…パクりとは言わんがデザインのベースがキングゲイナーと同じ?
…いやどっちもサンライズですやーん!
超能力はオーバースキルと解釈するとショボさが際立つ気がするんだが、いいのかこれで。
あ、それとアニメに於いてインビジビリティ能力はイヤ~な印象しか持ってない。
“異世界チート魔術師”では使い手は倒したもののインビジ能力を打ち破ってはいなくて拍子抜けだったり、なにより絵を描かなくていいので手抜き用の便利ツールにしてると感じてしまうと結構冷める。
(逆に“コップクラフト”は上手く扱ったと思うが、あれは作者の力だろう)
瞬間移動もそうだけど、扱いにはかなり注意しないと安っぽい印象に拍車をかけかねない。
作ってる側はちゃんとそこ気を配ってるかなー?という所に注目してみるのもいいかも?{/netabare}

6話までの感想{netabare}
あっるぇ?アラシがPSO2のクラリスクレイスっぽいと思ってたら…ストーリーもそれに近いのか?
PSO2ネタバレ、{netabare}マトイ(ヒロイン)が将来深淵の闇(世界を滅ぼす存在)になるので未来のアッシュ(主人公)はダークファルスペルソナになって現在のアッシュにマトイ殺害を仄めかす。{/netabare}
キャラの配置を変えただけで物語の本筋は同じ様な…?
まぁよくある話ではあるんだけど、PSO2はあくまで作られたのが結構前ってことで古典として楽しめた。
その反面こっちは作られたの最近なんだよね?
「殺人現場で凶器を手に持ってたので犯人と疑われる」って、もう何十年前のネタ(大岡越前や江戸を斬るでよく見た気がする)?
暴力系ヒロインと同じで、最近見なくなって良かったと思える悪しき文化だよ。
バンナムが「あ、これじゃセガのアレになっちゃう」と思わなかったのか?が不思議。
原作のゲームは戦闘などのシステム面が売りでストーリーはそこら辺にあるものでいいって姿勢なのかな?
それはそれで構わないと思うんだ、ゲームなら。
ただ割を食っちゃうアニメが不憫で…「PSO2とはここが違う」みたいな独自性を見せてくれると良いんだけど、どうかなぁ~?

真実(本当にそれが真実かは不明だけど)を知ったカサネが凶行に走って、「この世界では洗脳処置がありうる」と思ってるユイトとしては「カサネは洗脳されてるに違いない」と勘違い?誤解?をして~って話が続くのかな?{/netabare}

9話までの感想{netabare}
何をすればいいのか分からないのでそのための足がかりを集めてる段階、つまり目的を見つけるのが目的というか、目的がボンヤリしててなかなか興味が乗らない。

7話、ユイトは記憶が飛ぶので脳外科(病院)へ行ったら「たまたま」ナギが搬送されるのを目撃し、後を追った先はロクショウ市の怪伐軍病院の旧館跡地の秘密施設だった。
一方カサネはセイラン市に従いつつ8話でナオミの居場所を突き止め、秘密施設へ。
ちゃんと見れば片方は更地の中にドンと、もう片方は周囲に森があって全く違うんだけど…ボケーっと見てたら最初この2つの施設は同じものだと勘違いしちゃったよw
もうちょっとこう、建物の外観をガラっと違うものにしてくれても良かったのでは?

ってかロクショウ市の方、侵入したユイト達を怪異が襲うのだけど、これって研究所所蔵の怪異だよね?
元は人間かどうかもさることながら、コントロール効くの?
しかも最後はユイトチームは怪異を倒せず逃走するんだけど、怪異置きっ放しでいいの?立場的に。
セイランの方もそう、カサネ達は侵入直後に警備用怪異?に襲われ反撃するのだが、攻撃していいの?
こっちは「怪異化した人間を研究してる」を知った上でのことなので、キャラが躊躇わないのが変というか、警備用に怪異が!?と驚かないのか。

キャラがどう認識してるのか分からないので視聴者もどう捉えていいのか分からない。
結果、何やってるのか分からない、話が頭に入ってこない。
セイランやニューヒムカの上の連中がどう考えてるのかも分からんし…全話見終わった後もう一度見返すと色々分かる作りなんだろうか?

そんな中での9話。
ユイト組はフブキの命により出兵した先でトゲツからの怪しい車を発見──フブキが意図的に仕向けた可能性があるのでこれは「たまたま」とは言い難いかな?
あ、その前にアンプルの中身がホニャララだった衝撃事実()が明かされるが、そうだと思ってたからまぁ別に。
それよりもアンプル飲む時ってペキっと折るんじゃないのか?それをやらなかった方のが気になったり。
未来容器なのかも知れんが、それにしちゃあ以前地面に落としたとき簡単にパリーンと割れた気が…。

でもってトゲツからの車を追ったらセイランの研究所へ到着…って、えっ?ユイト達はセイラン市内に簡単に入れるの?
これもフブキが裏で手を回してるのかなぁ?
でもってカサネ組と対峙して──ってこのシーンがまた酷い。
カサネがカレンからここがどんな施設だか聞かされる(人間由来怪異を人間に戻す研究を目指してるらしい)回想を挟むんだけど、これはユイトに伝えた訳じゃなくて胸に秘めてることなんだよね?
つまりユイトはカレンの意図(真偽は不明)は知らないんだよね?ついでに未来ユイトの頼みも知らないんだよ…ね?
回想入れるタイミングが悪いというか、意図的に分かりづらくしてる?
ついでに言えばカサネはカサネでロクショウの施設は知らないんだよね?

誰が何の情報を誰から聞いてどこまで知っててどこまで伝えるor隠してるか、が妙に紛らわしくて分かりにくい。
推理モノでもあるまいに…。{/netabare}

10話感想{netabare}
なんでこう分かり難い表現をするんだろう。
ユイト組はフブキから、ナギが人格矯正の時に抜かれた情報(ナオミの怪異化する瞬間)が『施設』に残ってるので、それを奪取してアラハバキ(ネットワーク=サイネットの中枢コンピュータ)を使って世界にバラす計画をふられる。
ということで施設に向かうのだけど、そこは7話で訪れたロクショウ市のあの施設。
…なのだけど、かなり注意深く見たが10話の中で「ロクショウ市」というワードは一回も出てこない。
前も指摘したが外観はそこまで特徴的ではないし具体的な施設の名称も無いし、ぱっとは分かりにくいって。
ユイト「それでナギの記憶データはどこに」と尋ねた後「キミ達がこの前訪れた所だ」とフブキがひと言言うだけじゃーん?
そもそも一度侵入したせいで「秘密施設がバレた」として証拠は全部引き払い、ナギも別の場所に移された可能性もあるワケで、「同じ施設にデータがある」って判断はすぐには出ないって。
あの特徴の無い建物を覚えとけって?あっはい。
一応見続けりゃ分かる様にはなってるけど、それに気付くまでの間にこれまた変なことが起きて…。

前回のナギとの別れ際は、怪異に囲まれて「ここはオレに任せてお前達は逃げろ」というよくあるパターン。
つまりナギは生死不明なハズで、なのに再訪したユイトは「助けなくちゃ、ナギを…」と言ってて、あれ?
生存を確認するシーンってあったっけ?見落としてる?
再会した時も「よかった、無事だったんだな」が第一声ちゃう?

でもってなんやかんやで反逆者となったユイトは、カレンにトゲツを仄めかされてそこへ向かうことに。
まんまと誘導に乗せられたんだと思うけど…いやその前にさ、ナオミの居る施設(スプリング製薬)へ脳を運んでた輸送車の出所がトゲツだって9話でハッキリ言ってたじゃないさ。
ユイト組は全員ワタルを通して聞いてた、そういやカゲロウがトゲツ出身だねぇと世間話をしてた。
それをすっかり忘れたのか「トゲツならニューヒムカ政府も手を出せない」と呑気に答えてるのはなんか変、怪しさプンプンの地方でしょうに。

イヤな予感がして来た。
各キャラが情報をどこまで知っててそれぞれどの様に捉えてるか、作ってる側も把握してない?
前回の感想では分かりにくいと書いたがもっと悪質かも、作ってる側が分かってないなら視聴者が分かるワケがないw


で、以上がキャラの捉えてる情報のアベコベさについてで、これに更に輪をかけて妙な演出を加えるから混乱具合が加速する。
フブキが包囲されて「あー捕まるのかなー」と思わせて、「あの施設」でユイト達が拘束されてピンチってところで何事も無かった様に駆けつける。
カイトと何か取り交わしたんだろうなと想像はつくけど、そういう捻った演出入れてる場合?
というか普通にハナビまで拘束されてるのは何だろう、あの施設にゆかりのある人間じゃないのか、ってかその設定いらなくね?
11年前ベルペッパー(無脳力者)開発実験の被験者だったとか、脳力を使うたびバカになるDボウイ状態だとか、新事実が明かされても情報の整理が手一杯で驚くヒマも無い。
こんなゴチャゴチャさせといて、結局はフブキ「ここはオレに任せてお前達は逃げろ」って…おい、そのネタ好きだな!

でもってセプテントリオンw
PSO2の六芒均衡みたいなやつね…ってやっぱりPSO2なのかよw
これは原作がゲームだから仕方無い?


一応…一応考察をしとくと──
フブキとカレンはこの世界を正すみたいなのは方便で、アリスを救うという共通の目的で、結託してユイトやカサネをまんまと踊らせてる(ナギの記憶データがあるというのも嘘かも)…だと思うんだけど、カイトがどこまで承知してるかは不明。
ユイト・カサネを踊らすことがアリス救出にどう繋がるのかもよくワカランけどね。
複数の脳力を集めると何か出来そうな感じなので、それの完成は未来でないと出来ないとかで、クナドゲートをどうこうして現代に持って来るつもり…とか?
「続きはゲームで」は困っちゃうんだけど、その可能性も上がってきた?{/netabare}

14話まで視聴して~
てっきり1クール作品だと思って、それを前提に「こんなに謎を散りばめても回収する前に放送終わっちゃうぞ?」としてあれこれ文句を書いてきたのだけど、2クールだったら問題無い…のかなぁ?
いやいや、描写が不親切過ぎて状況を理解するだけでも大変だって。
これは作った側が説明した気になって視聴者に伝わってないのか、意図的に配置した謎なのか、そこから分からない。
このまま「何が分からないのか分からない」状態で2クール目に突入するのもシャクなので、改めて1話から見返してどこがおかしいのか書いてみる。

6話までの感想・改 {netabare}
まずニューヒムカという国があって、そこに怪異を倒すために結成された「怪伐軍」ってのがあるワケだけど、まずここから分からない。
ニューヒムカ国内にはスオウ市とセイラン市があって(他にもあるが)怪伐軍はセイラン派とスオウ派で二分してるらしく、セイラン派は「セイラン方面軍」という呼称があるがスオウ側にはこれといって無い。
更にはスオウ側をニューヒムカと呼ぶことが多い(体制側ということでは間違い無いのだが)のも紛らわしい。
とりあえず主要キャラ達は最初はスオウ側という立場で、それぞれのシーンで「どっち側がやったことか」を把握しておかないと話が頭に入ってこない作りになっていて…なんだけど、これが非常に分かりにくい。

6話、オッサンユイトの証言では、2話でナオミを撃ったのは「セイランの兵士を怪異化しようとしたスオウ軍」だそうで…あれ?おかしいよね?
2話の出撃先「廃地下軌道スオウ9号線」に派遣されたセト隊キョウカ隊はこの段階では明らかにスオウ側で、セイランの兵ではない。
「A軍の兵隊がB軍をやっつけようとA軍を撃った」ってことになってないか?…あれ?
そもそもこの段階はクーデターの起きる前でスオウもセイランも同胞のハズ、ましてやクーデター起こす側じゃなくて起こされる側が先に手を出してるというのも謎。
そもそもそも、怪異化をさせるのに出撃先で兵を狙う理由が分からない、罪人や貧困者じゃダメなの?研究所で行うんじゃダメなの?
「廃地下軌道スオウ9号線」には“例のアンプル”が転がってたので、第一印象では「知ってはいけない秘密を知りそうになったので口封じされかけた?」と思ったのだが、違うのかな?
まさかとは思うけど、アンプルをライフルに装填して狙撃したなんてことは無いよね?
そもそもそもそも、狙われてたのはカサネだったのをナオミが庇ったワケで、撃った側としてはカサネでなくてはならない事情とか…あったんちゃうん?
また、撃ったのと怪異化したナオミを連れ去ったのは別の勢力ということになるが、2話段階では同じにしか見えない、紛らわしいったらありゃしない。
そもそもそもそもそも、ナオミが庇わずにカサネが撃たれてたらクナドゲート発生に至らなかったワケで、命令を下した奴はそこまで見越してたのか?

カレンが怪しいのでひょっとしたらタネ明かしがあるのかも知れないが、それ以前に「ここおかしいよね」と気付き難い。
大抵は「ここはおかしい」と思う前段階の「なにやってるか分からない」で流して、そのうち興味も薄れて視聴切られるんじゃないかなー?


話数が前後するけど3話終盤から4話にかけて。
ナギが豹変したのは「折角人格矯正を施してナオミの件を極秘にしてたのに、ユイトとカサネがベラベラ喋ってしまうので機密保持モードにスイッチが入った」だと思ったのだが、違うのか?
また、ゲンマが敵対したのは人格矯正を行う政府(スオウ)に不信を募らせてる中、それにセト(スオウ側の隊長)が係わってるとカレン(セイラン側)に吹きこまれたから。
まだ誰がどの勢力に所属してるかシックリ来てないのに、それぞれ別の理由で裏切るモンだから理解が追いつかない。
で、ゲンマの方はいざ対決したらセトが身を張って部下を守ったので「どうやら違ったらしい」と再び寝返るんだが…ハテ?ゲンマ以外のセイラン側の隊員はどうなの?
カレンを支持する派閥だとは思うのだけど、何を理由に襲撃したのか分からない。
他の作品なら「軍隊だから本人の思想なんて関係なく上の命令に従うモノ」で処理できるが、ゲンマの裏切り&その後クーデターのゴタゴタもあって仕方無いとはいえ処罰ナシだったことで「そういうのが緩い世界なんだろう」という印象に塗り替えられてるので、ホントもう釈然としづらい。
というかセトは死んだの?クナドゲートに飲まれても弾き出されるんじゃないの?

5話、カレン支持連中はセイラン側としてクーデターを起こす…のだけど、これがまた変ちくりん。
ネットワークの中枢アラハバキをダウンさせ、放送局?を占拠し、ニューヒムカのトップのジョウスメラギを殺害し、そこまでやっておいて…何故あっさり撤退する?
7話冒頭で「カレンとセイラン市によるニューヒムカへ対する宣戦布告だったようだ」と言葉だけで片付けてるが、それで納得…できるか?
ひょっとしてジョウ暗殺はセイランによるものではない?

そもそも不思議なのは、クーデターの際怪異もスオウ市を襲うのだけど、これはセイランが仕掛けたことなの?
禁断の帯から怪異が降ってくるタイミングに合わせてクーデターを仕掛けた?
要はセイラン軍(下っ端)は上層部のやってること=怪異の兵器化を知ってるの?
後の回(2つの研究所)での描写もそうなんだけど「そんな堂々と怪異を兵器として使ってるの見せちゃっていいの?」というのがど~~~~~にも引っかかる、釈然としない、理解を妨げる。
2つの市のやってることは「スオウ=人の怪異化実験をしてる」「セイラン=怪異を兵器化する研究をしてる(怪異の凶暴化を抑えるために人間の脳を原料とした薬品を使ってる)」で、どっちもロクでもないと後に明かされるのだけど、そうであるならセイラン軍は何を信念(正義)にクーデターを起こしたんだかよく分からない。
もし何も知らないのであれば、クーデター時に街が怪異に襲われてるのを見てクーデターを取り止めて怪異討伐に赴くセイラン兵が居てもおかしくないと思うんだ。
これもゲンマが気軽に裏切り&寝返りをしたせいで「下っ端も結構自由意志が尊重されてる」という印象を根付かせてるので余計な混乱を招いてる。
そもそもそも、5話でのカレンの放送の発言が中途半端というか漠然としてて、何でハッキリと「ニューヒムカは人格矯正を行ってる」or「ニューヒムカは人を怪異化する実験を行ってる」と言わないのか分からない。

既に怪異を兵器利用できてるのかできてないのか、もし出来てたとしてもそんなことが可能だと周知されてるのかしてないのか、このラインが見えない。
セイラン軍(下っ端)が何を信念としてカレンに従うのか、スオウに反旗を翻したのか分からない。
なんかいつの間にか都合のいいところで怪異が登場して戦闘する展開が当たり前になってる。

というかね、これはね、怪異が「人間とは無縁のオリジナル怪異」と「怪異化した人間」とで2種類居る様な扱いをしてるが、実は違いなんか無くてどっちも元人間なんじゃね?と思っちゃって余計気になるのかも知れない。
そこに注目して見始めると、ユイト達が後で「オレは人間を殺してたのか!」でショックを受ける連中なのかそうじゃないのかハッキリしてないのが気にかかる。
敵だったら人も平気で殺せるのか躊躇うのか、どっちでも構わんのだけどどっちだか分からんのはかなりモヤっとする。
ここら辺も理解を妨げる障壁になってるのでは?
ってか大抵は「ここはおかしい」と思う前段階の「なにやってるか分からない」で流して、そのうち興味も薄れて視聴切られるんじゃないかなー?(2回目)


7話~10話までの感想は上記の「9話までの感想」と「10話感想」で大体書いた通りなので割愛。{/netabare}

14話までの感想{netabare}
3000年前に地球人は月に移住し、2000年前に一部が箱舟隊として帰還(作中では移民団と呼称)、そこから間もなくして「断絶の帯」が発生して月との交信が出来なくなる。
トゲツの連中は2000年前の人間そのものだったりそこからのデザインチルドレンなんだそうな。
で、実は宇宙の果てからソレに触れると怪異化してしまう謎の物質「獣粒子」が飛来して、月の連中は月にそれが来ない様に断絶の帯を地球にこさえてそっちに押し付けたんだそうな。
月に帰りたいトゲツは2000年間を無かったことにしようとレッドストリングスを作り、それがユイトとカサネの出自に繋がる──と。

って、わざわざトゲツへ出向いときながら、ナオミの居る施設へ納品してた脳の出どころは追及せんの?
そもそもトゲツへ向かう際、輸送車の経路を辿ればいいのに敢えて雪道を歩んでるのが不思議だったんだ、ゲームとして敵に遭遇してくれないと困るので仕方なかった?
この世界の歴史を紹介されて理解するのに手一杯で失念するところだった。

それでも…相変わらずスオウとセイランの上の連中はどこまで知ってて何を目指してるのかワカランし、なぜスオウ教は2000年前の情報を秘匿してたのかも分からんが、10話までの流れに比べると飲み込みやすくなった…かな?
キョウカがトゲツの手先だった!、カゲロウが移民団の一員だった!!!と、裏切りと寝返りネタが相変わらずだけど、さすがにこれ以上はもう無くなって落ち着く…といいなぁ。
まぁ内容はぶっ飛んでて「彗星の振り撒く獣粒子」なんてワードが出た時は噴き出しそうになった…ぶっ、物質的なの?
断絶の帯の外側から遺伝子情報を撒いて地球に怪異を落としてるのは、宇宙に漂う獣粒子の数を減らすのが目的だと思うが、2000年間続けてまだ無くならないのか?
最初はそうだったけど別の目的に切り替わって怪異を落とし続けてるとかだと…あ~も~面倒臭ぇ!

「カレンがアリスを救うためクナドゲートでなんやかんやしようとしてて、ユイト達はそれにまんまと踊らされてる」
という話だと思うのだけど、いかんせん謎の引っ張り方が不親切だし、いつまで経ってもユイトは自発的にどうこうしようとしないし、見続けるにはなかなか根気が要る。
と思ったら次回まだナギが出るのか…もういいよコイツ。
スオウと研究所が一枚岩かどうか不明(10話でフブキがロクショウ研究所に助けに来なかったらユイトは解剖されてた、クナドゲートでなんかしたい連中は死なれちゃ困るのでは?)で、もうこれ以上「勢力」を増やして欲しくないこちらとしてはとっとと退場して欲しい。

で、セトは死んだの?{/netabare}

15話感想{netabare}
あーもう、前回の感想で「謎に思ったこと」「ここ変だよね?と思った部分」をあらかた書いたつもりだったが全然書き足りてなかった。
追加で書くと後出しジャンケンみたいでカッコ悪い気がするんだが…まぁ仕方無い。

今回の話にも係わる「あれ?」と思った部分に、命令したヤツもさることながら、ナオミを狙撃した実行犯(個人)を追求しようとしないのが結構不思議だったんだ。
こういうの流行ってるのか?
同期放送の“D_CIDE”もそうだし、ちょいと前にやった“プレイタの傷”も、仲間が狙撃されたのにその犯人(個人)を特定して締め上げてやろうと主要キャラが考えもしないのがどうにも共感できない。
個人的な恨みが無いというか…大局(おおまかなシナリオ)ばかり見てキャラクター個人の感情がおざなり。
「上の命令に従っただけで当人に罪は無い」と考えてるのかも知れないが、だったら作中にそういう素振りを入れてくれ。
というか、撃ったヤツも「うわ、怪異化しちゃった何だコレ」とビビったのか、怪異化して当たり前と承知してたのか、どっちなん?
前者だったら実行犯もその後人格矯正を受けた可能性高いし、後者だったらスオウの機密を深く知る存在なワケで、やっぱりとっ捕まえて吐かせようと動いて然るべきだと思うのだが…。

重箱の隅に聞こえるかも知れないが、作中でナギが「どうしてこんなことになっちまったんだろうなぁ」と言うため、「コトの発端はナオミが撃たれて怪異化したのを目撃して、その記憶を消去するため人格矯正を受けたせい」と、どうしてもそこの問題(実行犯を恨まないの?)に目が行くって。
さらに面倒臭いのは「ナオミを撃ったヤツ」と「人格矯正をしたヤツ」で犯人が分かれる、実行者と指令を下したヤツとでまた分かれる。
ってか怪異化したナオミを連れ去るセイラン側の手際が良すぎて、「実は撃ったのもセイラン側じゃね?」と疑ってるんだが…そうなるとオッサンユイトは嘘を吐いたか騙されてたかになる(※)。
もっと細かく言えば「他の目撃者も記憶を消される可能性があったが、フブキの機転で病院へ連れて行かれるのを阻止した」ということになってるけど、フブキ自体が何か企んでるっぽいので疑って見ないといけない(面倒臭い)。

前回の感想で「スオウとロクショウ研究所とで意見が分かれてたら(別勢力だったら)イヤだなぁ」と書いたが、幸いカイトもユイトを解剖したがってるみたいで意見は一致してるみたい。
(じゃあ今度はクナドゲートを研究してるヤツらはどうなる?という問題が発生するが)
けどそうなると…10話を思い返して欲しい。
フブキの提言によりユイトはロクショウ研究所に忍び込み、捕獲され、解剖されそうになった。
それを駆けつけて救ったのは言いだしっぺのフブキだけど(なんか自演臭いんだよなぁ)、その前に「フブキ連隊長、ご同行ください。スメラギ本部長(カイトのこと)がお呼びです」と連行されそうになるシーンがあるんだよね。
どの様にしてその場を切り抜けたかが謎、ホント謎。
後で明かすんだろうと思うようにはしてるけど、ボーっと見てたらフブキが研究所に助けに来たシーンは唐突過ぎて「何をやってるのか分からない」にしかならないんじゃないかな。
そして11話では病院で療養しててカレン(セイラン側)が見舞いに来てて、どうやらフブキは相変わらずスオウ怪伐軍連隊長のままでいるらしい。
その病院がセイラン側なのかスオウ側なのか不明だけど(これも厄介)、ユイトの解剖を邪魔したフブキは博士に当て身しただけで顔もバッチリ見られてるのに反逆者とされてないのも変。
アラハバキのハッキングコードキーを渡したのもフブキだし…。

以上のことからカイトはフブキと内通してるんじゃないか?と疑ってたワケで、そうであるなら15話のカイトの言葉はにわかに信じられない。
何か嘘を吐いてるんじゃないか?本心は語ってないんじゃないか?という疑惑が脳内を支配して、話が頭に入りづらい。
本当はユイトを解剖したいなんて思ってなくて、だけどニューヒムカの秘密をバラすためにワザと悪役を買って出たとか??
この先そういう展開があるかも知れないが…※印の件もそうだが、キャラの言動をそこまで疑って見るのってスッゲー疲れる。

でもって「カイトとの会話記録を公開してニューヒムカの真実を世界にバラ撒こう」ってところで15話が終わるのだが、実は知らなかったのはユイト達だけって展開は…無いかな?
これまでセイラン軍の下っ端はどこまで知った上で作戦(クナドでの襲撃やクーデターなど)に参加してたのか謎だったし、セイランは怪異を使ってスオウを襲ったと市民に知れ渡ってても何もおかしくない。
研究施設の警備に怪異を使ってるのもバレバレなんじゃないの?

ってかさ、セイランにあるナオミが収容されてた施設は「特異生命研究施設」って名称だったでゴザル、今までそう言ってたっけ?
施設の名称が分からなくて紛らわしいと指摘してたんだが、ナギが人格矯正された施設(作中では「旧怪伐軍病院」と呼んでるがそれだけではロクショウ市のを指すとは限らない)とは別の施設だと、ちゃんと視聴者に理解されてるかどうか、こっちが不安になるわw{/netabare}

16話感想{netabare}
『カレンの命令でセイランの「特異生命研究施設」に収容されてた元人間怪異が連れ出された、一体カレンは何をしようとしてるんだ!?』で前回終わったが、今回で、実はカイトの命でスオウ怪伐軍が成りすまして行った(カレンは知らない)ことだと明かされる。
…?
セイラン施設へ潜入して怪異を連れ出したスオウ軍の連中ってスゲー有能じゃね?
もしくはセイランの施設がザルなのか?または元は同じ国だしクーデターは見せ掛けだけで、セイラン内部にはスオウ派が多数潜入してる?
研究者も同行してたが、こいつらもスオウから寄越されたのか、セイラン内部に居た裏切り者なのか、どっちなんだ?
また、カイトはこの件でセイランが怪異の兵器利用の研究をしてたことを初めて知ったご様子。
はて?クーデター時に街を襲撃した怪異は何だと思ってるのか、認識を問いたい。
前回でもちょっと気になったんだけど、カイトはセイランの脳アンプル(材料はトゲツ)は把握してないのか?

一方、どこに匿われてたか分からなかったフブキは少なくともスオウから隠れて療養してたらしく、その場所が特定されてカイトの命で暗殺部隊を仕向けられる。
どこの施設だか知らんが乗り込んできた暗殺隊、優秀じゃね?
また、ユイトの時の様に大々的に反逆者と宣伝されず、連隊長を除名すらされずに居るのが不思議なんだが、これはウラがあるのかい?
「カイトとフブキは結託してるのでは?」と疑ってた私としては疑惑が一個消えてホっとした…どころか更に謎が深まってしまった。

でもって連れ出された怪異に追いついたカサネ達は、連れ出したスオウ軍人の操る怪異と戦うことに。
えっ?
この名も無きスオウ軍人は怪異の兵器化装置なんてついさっき知ったばかりのはずで、怪異の操縦は初実践なんだよね?
緊張感も何も無く、やり慣れた感じで違和感…やっぱスゲー優秀なんじゃないか?

とその時、カサネの脳の回収を企むトゲツの追っ手が現れてスオウ軍人と研究者を始末する。
そこまでは良いんだけど…それを見たアラシ「あいつ、仲間を使い捨てにして戦うのか」カゲロウ「敵も味方も関係なしかよ」と言ってて、これがとても紛らわしい。
初見ではてっきり「ここでいう仲間とはとても優秀なスオウ軍のこと」だと解釈してしまい、何を根拠にそう思ったんだか不思議で仕方なかった。
脳アンプル原料の取引先のセイランなら仲間だと認識するのも分かるが、殺した相手はセイランと敵対関係のスオウで…あ、ひょっとしてセイラン軍に扮してるのにってことか?とかね。
が、この突っ込み文章を書くために見直してみたら違ってた。
トゲツの追っ手グループがSASでリーダー格に脳力を提供してぶっ倒れることを指してたのね。

わっかりにくいって!

描写が不親切というか下手糞というか…常に「今画面に映ってるの、スオウ軍とセイラン軍、どっちがやってることか」に意識を向けてないとすぐに内容分からなくなるし、やっぱこの作品変じゃね?
私の理解力不足なのか不安になる時もあって、他の方の感想を聞いてみたいところだけど誰も見てないみたいだし…。
但しコレ、前回カイトが話した「国民の脳を生態パーツ扱いすれば云々」の具体的な実証例を見せた…とも解釈できるかも?
週を跨がずに一気見だったら違和感なく飲み込めたのかも知れない。

…と必死に好意的解釈しようとしたが、この後どうやってもフォローし切れないシーンがあるんだよねぇ…どう見ても作り手側が悪い、視聴者に伝わらないだろっていう。
元人間怪異達が協力してトゲツの追っ手と戦うことを決意し、カサネ達に対し「ここはオレに任せてお前は逃げろ」が炸裂。
このパターンもう3回目だぞ?
しかも今回は「とても追っ手には敵いそうもない」「圧倒的不利で逃がすのが精一杯」という描写が、無い。
無いんだよ!
全然ピンチだという演出が描けてない。
普通にカサネ達と協力して戦えば楽勝できたんじゃね?って印象で、結果的に、意味も無く覚悟を決めて意味も無く特攻したナオミが無駄死にしたとしか見えない。
更に戦闘後トコトコとカサネ戻ってくるしw
なんだこれ?
「同じネタ3度目なんだし細かい部分描かなくても分かるでしょ?」ってこと?
いや、やりたいことは分かるが必要な描写を省いちゃアカンって。

で、特攻自爆した元人間怪異の中にはアリスも居て、アリスを救うために視聴者にもよくワカラン暗躍を続けてたカレンが暴走、カサネの脳力をコピーして次はユイトの元へ。
一方ユイトはアラハバキに潜入して15話で手に入れたカイトとの会話記録を公開。
「脳だったら市民のを使わずともトゲツに沢山あるかも?」という情報は伏せといていいのか?
そして「さーて世界はどうなってるかな」と揚々と外に出ようとしたところでカレンが現れて次回に続く~~~。


結局この回って、カサネを追ってたトゲツの連中が追跡先でたまたま遭遇した「元人間怪異を連れ出したスオウ軍人」を殺したせいで、コントロールの効かなくなった・自由意志を得た元人間怪異に襲われ心中する羽目になった──。
という盛大な自滅劇を見せられただけで、カサネ達が自発的に何かやったというワケではない。
むしろカサネが安易に「連れ出された元人間怪異」と接触したせいでトゲツの追っ手もそこにやって来てしまったのであり、ゲーム的に言えばトレイン行為でナオミにトゲツをなすりつけたであり、カサネには猛省して欲しいトコロだけど…多分しないんだろうなぁ。
ユイトもそうで、主人公側は周囲で起こる出来事に無配慮に流されるばかりで応援する気が起きない。
運命に翻弄され~と書けば聞こえはいいが、自発的に動いてるカレン・フブキ・カイトが「次にやるべきクエストを準備してくださってる」感じでとてもゲーム的、作業的。
とりあえず連れ出したのはスオウ軍とはいえ、元人間怪異の所有(所属?)はセイランのはずで、それが脳アンプルの取引先であるトゲツの手の者に殺されたとなると、セイランは黙ってられるのか?

いやはや、毎回のことながらすっごい疲れる。
ダラダラ突っ込みを書いてるけど、そうしないとこっちも忘れそう・把握し切れなくなりそう…。{/netabare}

19話までの感想{netabare}
カイトの「月への復讐のために市民を脳パーツとしか見てない発言」を公開したことで街は大混乱…と思いきや、あんまりそうじゃないっぽい。
というかどうなってるのかあんまり映してくれない。
そもそも脳アンプル材料を提供してるトゲツの件に触れないのは情報が偏ってないか?
ついでに「断絶の帯から降ってくる怪異は月の連中のせい」と公表すれば、カイトへの風当たりもまた違ったモンになるんじゃない?

で、市民はそんな恣意的な報道を見てどう動くか?を確認することなくユイト達は再びトゲツへ向かおうとする。
いやちっとは様子見しようよ…出来れば市民の代表みたいなヤツ登場させて意見交換してくれよ。
これまで感想をダラダラ書いて、この作品の一番アカン所はどこだろう?と考えると「ユイト達以外の下っ端兵士や学者が情報をどこまで知っててどう思ってるのかが全く見えない」に至ったんだが、市民も同様顔が見えなさ過ぎる。

と、そんなことを思ってたところでの最新話の19話。
カゲロウがクーデター時にジョーを殺したのはオレだと言い出し、そんなオレを仲間にして良いのか?みたいなことをユイトに迫る。

その問題(カゲロウの処遇)はトゲツ脱出の時にもう済ませた・腹をくくったんじゃないの?
一度解決した問題を再び引っ張り出して来たみたいでクドい。

というか…さぁ、そもそも…さぁ。
17話のアラハバキ内でユイトが記憶抜かれそうになったところを仲間の記憶で補完して難を逃れるってエピソードあったじゃん?
あの段階で「仲間の知らないユイトの過去」は失われてて、それが原因で今後なんやかんや起きるって展開を予想してた私としては「ジョーが父だとは分かるけど家族の情は何も無い」「殺したのお前なんだふーん」みたいな態度を取って欲しかった。
逆を言えば、そうでないならアラハバキ内の描写は何だったん?とさえ思える。
カゲロウの処遇を決断するシーンが繰り返されて余計に感じたのと重なって無駄なシーンが多い印象を強める、その一方で必要なシーンが無さ過ぎるしバランス悪いよ。

というか…さぁ…あのさぁ…ジョーを貫いたのは怪異の放った弾丸(?)じゃねーか!!!
カゲロウの落とした短刀とは傷口が明らかに合わないんじゃねーの?「あの世界」においてそんなことも調べないの!?
「6話までの感想」で「殺人現場で凶器を手に持ってたので犯人と疑われる」として時代劇を例に挙げたけど、時代劇だから成立するんであって(それでも刀と合口程度の違いは見分ける)現代劇だったら指紋なり科学捜査で一発だし、現代より科学が進歩してると思われる「あの世界」でコレ?
物凄く好意的に考えれば「怪異の兵器利用はニューヒムカのトップシークレットで、クーデター時にセイランが怪異を使ったことは秘密にしときたいのでジョー殺害の濡れ衣をカサネに着せた」という可能性もあり得るけど…。
そこまでしてスオウがセイランを庇う道理が今んトコ見えない、カイト次第?

事実に対する探索というか探求というか、情報収集の仕方が拙すぎるんだよね。
キャラクターが想像しない、考えを巡らせない。
本気で解決を図るなら思いついて然るべき発想に至らない→本気で取り組んでる様に見えない。
主人公のユイトからして、親友のナギの死因に繋がる怪異化弾の出ドコロを調べようとしない。
これって「手ごろな下っ端兵士や学者を締め上げればいいだけ」なところを、下っ端兵士や学者の事情を描きたくないので避けてきた弊害なんじゃないかなぁ。
そのせいで「実は親友だなんて思ってない、情なんてものは無いんじゃない?」という感想を抱いておりまして…。

で、そんな中「誰かの過去を無かったことにするなんて絶対に許しちゃいけないんだ」と熱弁振舞われましても、とても白々しい。
一応、今まで主人公は記憶障害で世界の隠された真実に翻弄されるという内容で、当人にはこれといった目的が無く、何を言われても鼻水垂らして口開けっ放しでボケっとしててうわの空なのは制作的にワザとだと思うのだけど──。
19話でようやく目的(意思)を持つが、その考えに至った理由もアラハバキで記憶を抜かれそうになった体験からなだけ。
「記憶を失う恐怖」ならユイトは脳力を使うだけでもそうなるハズ(10話より)なので、このためだけにアラハバキの一件を描いたのだとしたらホント無駄としか思えない。
せめて「ナギも同じ様な恐怖を味わったのか」みたいなことを一言くらい言わせりゃいいのに…そしてぶっこ抜かれた記憶はロクショウ施設にあるんちゃうん?


とりあえず「オレがアイツを殺した」と言って周囲を惑わしといて、後から「直接手を下したワケじゃないがオレがアイツを殺したのと一緒だ」とタネ明かしするネタ、止めよう。
最近他の作品でも見たけどアホ臭いったらありゃしない、キャラが陶酔してるだけにしか見えん、もしくは制作側のお手軽尺稼ぎ。
ってかそうであるならナオミを殺したのはカサネですやん、トゲツに追われてる身でありながらホイホイ接触なんかしたせいで…そっちの方をもっと気に病むべき。
実は姉妹だなんて思ってない、情なんてものは無いんじゃない?
あと、過去改変されても自覚できないと思うんだがどうなんだろう?
これも他の作品で「あれ?」と思ったことがあったんだが、何の作品だったか思い出せない。{/netabare}

23話までの感想{netabare}
ニューヒムカが「断絶の帯から怪異が降ってくるのは月の連中のせい、獣粒子のせい」という事実を市民に隠してる理由が分からない(※)。
なのでそれを暴くことが良いことなのか悪いことなのかも判然としない。
「政府が隠し事してるのは無条件で悪」ではなく「隠してるからにはそれ相応の理由があるんだろう、それは何?」に興味が向くのが自然じゃないかね?
主人公目線で「政府は酷いことをやっている」という印象を推してくるけど、本当にそうかな?という疑問が湧いてくる。
それよりなにより、主人公の方がよっぽど酷いことをしてないか?

トゲツのシステムコンピューターがダウンする訳だけど…ん?これって……コールドスリープ中の生命維持装置もストップした!?
何人居るか知らないけどトゲツには2000年前の人間が眠って居続けてるんだよね?
また、そこからデザインチルドレンを製造してる訳で、その製造ラインも止まった?
脳アンプルの材料の脳がどんな製造方法だか知らんけど、それも止まった?
…。

主人公、何気に大量殺戮しちゃってない?

“巨神ゴーグ”を知ってりゃ(知らんでも似たテーマはいくらでもあるだろう)普通に疑問に思う部分じゃね?
これ作ってるのサンライズなんだよね?あれぇ?
ゴーグでは{netabare}怒りに我を忘れてる間に同胞を大量死させてしまってマノンさんは大反省をする訳{/netabare}だけど、こっちの作品は…主人公は自分が何をしでかしたのか知って恐れ戦く展開とか無いのだろうか?
カゲロウがクッソしょうもない理由で「ジョウを殺したのはオレだ」と気に病んだのなら、ユイトもトゲツの件は気に病むべき。

そんでもって親子や兄弟の情をテーマとした展開、これもピンと来ない。
この作品世界内でヒトはどんな繁殖方法が“標準”なのかよく分からないんだもの。
親子や兄弟といっても「卵子(もしくはDNA)提供しただけ」と「人工子宮(腹を痛める)」と「育ての親」とで違うでしょう、と。
初代ガンダムの「人々は、そこで子を産み、育て、そして死んでいった」ってナレがどれだけ重要だったか思い知らされる。
この問題は「この作品と妙に似てる」と感じる“PSO2 epオラクル”でもあったことなんだけど、そこら辺に焦点を当てた作品…“地球へ”とか知ってる身としては、なんとも説明不足というかパンチが弱いというか…。
ユイトとカサネでその違いを描いたような気がしないでもないけど、なんか全然弱い。

更に22話はもはや恒例のアレ、ユイトとカイトが怪異に囲まれてカイトが「ここはオレに任せてお前は逃げろ」と言う展開…またかよ!
余りにもしつこい展開でもう2人とも死ねばいいのにとさえ思ったけど、いや、一生懸命好意的解釈をすれば…オッサンユイトがカサネに命を賭して願い事をしたのと同様「兄弟して似てるなぁ」と思わせる描写だった…のかも?
けどやっぱりしつこいよ、引き出し無さ過ぎじゃない?
それに怪異に襲われるって、セイランで研究してた怪異コントロール技術はどうした?
ユイトもまーた頭痛が痛いを発動して、脳アンプルはどうした?
「これはただのビタミン剤じゃ」とヤバい表情しながら脳アンプルをあおりまくって、それでも尚頭痛が痛いなら悲壮感もありそうなもんだが、全然余裕じゃねーか。
「研究を邪魔しないで完成させてればこんなことにはならなかったのに」「トゲツを壊滅させてなければ薬があったのに」と後悔して欲しいのだが…な~んかコイツら行いを省みるってことをしないよね。
死ねばいいのに。

23話はもはや流し見してる人は置き去り展開w
スメラギ陵で精神攻撃的なものを受け、真実か架空か知らんがゲンマがセトの死体(?)を見て心を痛めるシーンがあるのだが…セトって覚えてる?
また「何度も」アリスを失ったカレンの慟哭を追体験してカサネがナオミを失ったのと感情を被せるんだが…アリスとナオミって覚えてる?
「ここはオレに任せてお前は逃げろ」でトゲツの追っ手と相打ちで無駄死にした奴ね。
ってかカレンの慟哭自体ハイハイまどか死んだまゆしぃ死んだ佳織死んだって感じで、よくこんな使い潰された設定を使えるもんだと逆に感心。
むしろ死にパターンが一緒で、シュタゲやまどマギから劣化が激しいと感じつつも、ひょっとしたら伏線なのかも?と期待を持ったり…いやどうなんだろう?



実は地球は流刑地で市民はその末裔ってワケでもないみたいだし、政府が隠してた意味がホント分からん。
23話でシデンが「ボクはこの世界の醜さも理不尽さも知っている」と言うのだが、その憤懣をぶつける対象がズレてる気がして仕方無い。
一番悪い(この世界の理不尽)のは「獣粒子」であり、政府がその真実を隠してたのも悪いかもだが、獣粒子が飛来して来たのは政府のせいではない。
つまり政府が秘密裏に行ってた非人道的な研究──「人間の怪異化」「人格矯正」「怪異の兵器化(=怪異のコントロール)」──が大して悪いことに思えない。
(「デザインチルドレン(トゲツ)」と「非脳力者の脳力者化」に至っては秘密裏だったのか非人道的なのかすらよくワカラン。
「レッドストリングスの開発(トゲツ)」や「クナドゲートの研究」に至ってはそれが何なのか分かってる人自体が作中数える程度しか居ないレベル)
一応非人道的ではあるけど、それ以上に「断絶の帯から怪異が降ってくる」の方がよっぽど脅威であり、その対策のための研究であるのなら仕方無いんじゃねーの?
目的と研究が噛み合ってないのなら「何やってんだよ」ともなるが、幸か不幸か噛み合ってる(ように思える)ので研究に文句を言うのが変に感じてしまう。
ぶっちゃけ「怪異の脅威を取り除くためには必要な研究である」と説けば市民も納得しそうじゃない?カイトも失脚せずに済んだのでは?
もうこうなってくるとセイランとスオウの対立も意味が分からないし、和平を結んでも茶番にしか感じない。
問題の3話だって視聴者をいたずらに混乱させるだけの不必要な描写にしかなってないのでは?

要はこの作品は「獣粒子」の対策の手段を巡って抗争してるだけで、主要キャラは根本原因から遠く離れた部分でギャーギャー言ってるだけに過ぎない。
対案を出さずにヤダヤダと駄々を捏ねてるだけの悪質クレーマー、「じゃああんたら獣粒子はどうすんの?」と尋ねたくなる。
一応、一応ね、なんせ2000年もの間断絶の帯から怪異が降り続いてる世界なので、もうそれは自然災害的に「どうしようもないこと」で、怪異による被害を減らす努力はしても断絶の帯自体をどうにかしようという発想が無い…のかも知れない。
ってことも考えられなくもないけど、だったらもうちょいそういうシーンを描いてくれないとシックリ来ない。
これが、政府が獣粒子を利権に絡めてどうこうしてるって話ならまだ分かるんだが…そうだなぁ、例えば──

<例え話>怪異に対抗するために作られたのが怪伐軍であり、現在の体制(既得権)もそれありきになってて、断絶の帯(並びに怪異の脅威)が無くなるのは政府にとっては都合が悪い。
実はその気になればとっくに断絶の帯は取り払うことが出来るのだがワザと残してて、もっと自在に怪異を利用するための研究を秘密裏に行ってた。<例え話終わり>

──であるなら「政府は裏で酷いことをしている」という設定も頷けるんだけど…どうだろう、今後そういうカラクリを明かす展開は期待できそう…かなぁ?
一応カレンが過去に遡ってどうこうしてるので、政府が隠し事をすることと繋がるのなら…ここまで見た自分も多少は救われるかも。
ついでに2話の「どうして前線に赴いた現役兵士に怪異化弾を撃つ必要があったの?研究所の被験体や罪人じゃいけなかったの?」もすっっっっっっっごい謎なので、そこにも繋がってくれると有難いんだが…。
強引に考えればアリスの死因は施設でナオミと接触したせいとも解釈できるので、そこら辺でカレンの干渉があった、とか。
そうでなくても「レッドストリングスを阻止するためにカサネが狙われたがナオミが庇った」線も有り得るし、2話の謎が解明されるのを期待してるんだが…もしされなかったらどうしよう。{/netabare}

26話までの感想
(現在執筆中、先に総評の方が書きあがったのでそっちを先に投稿)

総評{netabare}
とにかく取っ付きが悪い。
そして「何でこんなに取っ付きが悪いのだろう?」というのに逆に興味が沸いて、かなり気合を入れて見ました。
どれくらい気合入れてたかは上記の各話感想を見ていただければ分かるかと──。

で、取っ付きの悪さの正体は、ナオミが何者かに狙撃されて怪異になるワケだけど、
・撃ったの誰?命令したの誰?目的は何?
・そもそも未来予知でカサネを庇って撃たれたので、本来のターゲットはカサネか?
・そもそもあの場所へ派兵を命令された自体が仕組まれてた?落ちてたアンプルは何?
・怪異化したナオミを連れ去ったのは誰?撃ったのと同じ勢力?
等、分からないことが多く現状を認識することすらままならないのに、その掘り下げをせず放ったらかしで次の展開へ突入。
まだ登場キャラの顔と名前も一致してない段階で仲間グループから2人が裏切りを働く。
しかも裏切る理由がそれぞれ別で、うっとおしいたらありゃしない。
その後も、ふた手に分かれて2つの施設を行ったり来たりするのだけど、今映ってるのはどっちの施設なんだか分かりにくい。

…これじゃあ何に関心を向けていいのか分からないって。
作り手が視聴者に疑問に思わせたい部分と、視聴者が疑問に思う部分が噛み合ってない。

噛み合ってない最たる部分としては、ナオミが狙撃された理由は最終回まで見ても明かされなかった。
クナドゲート内でのオッサンユイトの証言は支離滅裂だし、かといって嘘を吹き込まれてたのか?といえば他に情報が無い。
ひょっとしたらナオミの脳を欲しがってたトゲツの手の者だったり、アリスの死の遠因ではあるので時間遡行したカレンの仕業であることも期待したんだけど、全く触れない。
それ以前に怪異化弾は実用化されてたのかどうかすらよく分からない。
実験にしちゃあ前線に出た兵士を狙う意味が分からんし、ナオミを撃って以降怪異化弾は一切出てこないし。

一切出てこないといえば後半ユイトが無理を推して脳力を使うのだが、特効薬と思われる脳アンプルは途中から一切出なくなる。
“0083”のウラキのヒロポンみたいなこともしないで頭いて~頭いて~言うだけ。
芝居してるみたい。
10話で研究者が語った「被験者(ユイト)はベルペッパーだった頃の記憶も欠落している模様。超能力を使うたびに脳へダメージが蓄積していると考えられる。急に記憶が飛ぶといった症状も出ているハズである」という設定も忘却の彼方。
後半は記憶も飛ばなくなるし、最終回では脳力を使い果たした体なのに車椅子に乗るだけで脳(記憶)は健在。
なんだよこれ…カミーユ(TV版)なりDボウイなりチャイカなり“牙”のノアなり“ハッピーシュガーライフ”の神戸しおなり、廃人オチなんていくらでもあるんだしやっちゃダメってことはなかろうに。
あっ、ゲームが続かないって?うぅむ…。
欲を言えば廃人になったユイトを世話するカサネが、ボタンをかけようとしたら手が震えて上手くできず、「どうしたの?」と様子を見に来た仲間に対して「見るんじゃねー」と怒鳴るオチだったら途中どんなに酷くても個人的には称賛したんだけどなぁ。
最終回で台無しというか、最終回で逆転できませんでした。

と、やたらと込み入った設定を盛り込んだ割に、キャラがその設定に準じた行動をしない……ということに尽きるのかなぁ、全体としては。
「そういう設定の体」を演技してるだけ、例によって中身が無い、自我が無い。
政府が隠してた「この世界の真実」を段々と知ってくって話なので、どうしてもキャラが受け身体勢になってしまうのは仕方無いとはいえ、限度ってものがあるだろう。
上述の「ナオミを怪異にすることで、やった奴には何の得があったんだい?」に誰も気が向かないのはどうなんだ?
最終回1コ前の「クナドゲート消滅のついでに断絶の帯も消せる」も、他人から言われて(そそのかされて)乗っかっただけで自発的に思いついた訳ではない、そもそも断絶の帯をどうにかしたいとかそれまで一切考えてもいなかったじゃん。
そして致命的なのは、これだけ設定盛っておいて「起きる出来事」──演出ってことになるのか?──がワンパターン。

「ここはオレに任せてお前は逃げろ」

この展開が4回あります。
“精霊ナントカ~”が「悪者に間違われて襲われる」って話が数回続いて酷いなぁと思ったモンだけど、こっちはそれを優に超えてる。
過去改変による現代への影響の描写もなんか変だし…ひょっとしてこれ、設定の方はゲームスタッフが頑張ったんだけど、演出?ストーリー?を任されたアニメスタッフは、めっちゃ手を抜いた??
それとも逆?ゲームとの兼ね合いで色々とキツい縛りがあって、アニメスタッフは頑張ったんだけどこれが限界だった??


と辛口なことが続いたので、ここでちょいとフォローめいたことを。
この作品、考えれば考えるほどフブキが疑わしい。
最後に一番得したのは誰?を考えると、地位はそのままに婚約者のアリスが復活してくれたフブキじゃん?
色々と政府の裏事情を知っておきながら(というか脳アンプルを使ってたセイランの施設と繋がりがある、いわば実行犯)矢面に立たされ処罰を受けたのはカイトだけ。
もしかしてカイトをハメた?
25話でクナドゲート消滅作戦のついでに断絶の帯の消去を持ちかけたのもフブキと“改心したと思われた”カレン。
カレンをよく知るフブキとしては、アリス救出を実はまだ諦めていないと見越してた?
10話で「ナギの抜かれた記憶データ(本当にそんなのが存在するのかどうかは不明、作中では出ない)が施設に保管されてる」と言って施設に行く様に仕向けたのもフブキ。
同じ回、カイトに呼び出しを食らったのに次の瞬間には自由の身になってたのも、どうやって切り抜けたのか謎。
「ナオミが怪異化するのを目撃した記憶」を消すために病院(施設)で人格矯正を受けるところをフブキが阻止したが、ナギだけはそれが間に合わなかったとのことだが、これだって疑わしい。

ガルマを欺いたシャアの様に、フブキはカレンを欺いて自分に都合の良い様に誘導してた?ユイト達はそれに巻き込まれた?

──な~んてことを思ったり。
ってことで、最後の最後、フブキがそんなことを匂わす素振り・全てはフブキの思惑に踊らされてただけだったのでしたー、みたいなことを見せてくれたら大逆転できる芽が残ってたんだが…そんなことは起きませんでした。
実は心の奥底でベルペッパーを蔑視してたとかやれば最高だったのになぁ(ってかそうでないならベルペッパーの設定も要らないと思う)。
いやぁ惜しい、惜しいというよりかなんか外してるんだよね。
ひょっとしてゲームでは…?、と思わなくもないけど、そっちに手を出すまでの意欲は湧かなかったのが実情。

ってかこの発想──懇意にしてくれた仲間が実は黒幕──って前にもしたなぁ。
あっ、“シャチバト”のガイドさんか。
あっちもそういう風にすれば逆転(それまでのマイナス評価が最後でプラスに転ずる、視聴した自分も報われた気がする)が出来たと思うのだが、何でやらないんだろう?


総評としては、まぁゲームやればいいんじゃね?アニメは見ても見なくても…って感じ。
原作のゲームでは意味があるのかも知れないが、アニメでは意味の無い設定が多い、ゲンマの裏切りはホント要らなかったと思う(これが無ければ3話切りされる率はずっと下げられたんじゃないかな)。
スオウとセイランの対立も理由がよく分からんままだし、「人間が怪異化する」が起こりえる世界において、作中で政府の行ってた程度のことは非人道的だとは思えない、“ヤマト2202”のG計画より温い。
それでいて「何故ナオミは撃たれたのか」は明かされない、どういうこっちゃ?
よく似てると比較に挙げてた“PSO2 epオラクル”は登場するキャラが悉く「こう見えて実は…」という二面性を持っていて、それを把握すればキャラを覚えるのと同時に自ずとストーリーも頭に入る作りだったが、こっちはそうではなくキャラとストーリー別々に覚えないといけないのでかなり億劫。
七剣星(セプテントリオン)という称号がありながら六芒均衡の様なバランス配分も無いし、これも要らん設定かと。
とりあえず序盤3話まで(もしくは5話まで)の取っ付きの悪さは近年随一なので、それがどういうものなのか物見遊山で見る分には良いかも知れない。
あ、それと「ここはオレに任せてお前は逃げろ」って展開が4回あるので、それが何処なのか指折り数えながら見るのもいいかも。{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 12
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

自分は楽しめました。

2クールのゲーム原作作品
正直前半の方あまり覚えてないので短い感想しか書けませんが...

{netabare}
最初の方は置いてけぼり感がきつく微妙だったけど、慣れてくると後半は楽しめた作品でした。
結構テンポは速かったけど後半はしっかりと話は理解できるぐらいの速さだし、次々と展開が動いていくので割と毎週楽しみに見れました。

展開が早いとはいえ、主要キャラはしっかりと掘り下げが出来ていたし、カレンの話とかは感情移入できてよかった。
主要キャラでも何人かは印象が薄いキャラいましたが...
それと、最終回はかなり良かったと思います。
それぞれのキャラの今後を描き、カサネが月を目指すことを決意する。
主人公もそれについていくのかと思ったら、ついていかない感じだったけど、離れ離れになっても思い合うことを誓うという、ベタだけどかなりいいエンドでした。

微妙だった点は場所の全体像があまりつかめなかったことかな。
トゲツとかなり距離あったはずなのにすぐに移動してたり、そういうのが多くて違和感があった。
あともう一つはナオミが結局死んだままだったこと。
結局死ぬなら怪異化とかやって引っ張る意味あった?ってなった。
それと、普通に怪異を倒す話が前半に3話ぐらいは欲しかった。
その後の展開の意外性が損なわれてた。

↓一話毎メモ
{netabare}
1話 ☆4
よくある超能力モノか。ヒロインはかわいい。
キャラ多いなぁ。クソダサスーツいる?
戦闘シーン背景手抜いてない?独特な敵だな。
カサネ何歳なんだ。敵側が正義系かな?

2話 ☆3
特に面白みのない戦闘。
未来予知みたいな能力がある超能力モノで非対人って面白くなるのか?
結局超能力関係なしに物理で戦うという。
主人公めっちゃ強いじゃん。
え、この子退場かよ。一番かわいかったのに。

3話 ☆2
死ぬの?魔女化かな?w 
超能力が原因で異形化してるのか?
人間側が悪らしいし。もう王道路線からそれるのか。
展開が早すぎて置いてけぼり。
もうちょっと基盤を整えてからこういう展開をやってほしかった。
記憶改竄?ほんと急展開過ぎて、味方が裏切ったという意外性が一切ない。
滅茶苦茶な脚本。
口封じならこんな回りくどい方法でするなよ 

4話 ☆2
敵味方がまるでわからん。死んだキャラ誰だよ。
ほんとゲームってアニメ化するだけ無駄だわ。
一話でカレンがこの国は亡ぼすべきって言ってたけど、
あいつは味方なのか?
めっちゃ敵のような立ち振る舞いだけど。

5話 ☆1
○○に異常発生でクーデターが起きたとか言われても普通の状態が全然描かれてないから何が何だか全くわからん。
緊急事態に白か黒分からない奴仲間にするな。
一般人にはこう見えてるってどういう意味だよ。
もっとちゃんと説明してくれ。
???? 意味わからん。
言論統制してるだけかよ。
それが氾濫の理由なのはしょぼすぎ。
もっとなんかあるのかと思ったわ。
おまけに脳繋いでる設定とか初めて聞いたぞ。
てか怪異を都市内に入れてるやつに誰がついていくんだよ。
ああ、裏切りとかの予想外の展開(支離滅裂)をやりたいだけのゲームにありがちなゴミ作品か。

6話 ☆6
未来?スメラギユイトには見えないけど。
未来の主人公は衝撃を与えるためにカサネに嘘ついたとかそういう感じなのか?
それとも事実? 結局カレンは味方なの?

7話 ☆6
やっぱり父が敵ってことか。
カレン年取ってないってことはこいつも移動したんじゃ
凪って誰だっけ? 母が怪異にされてたってオチかな。

8話 ☆6
ナギに全く印象ないわ。
早くでていけや。何考えてるんだ。
結局カレンが実質主人公か?

9話 ☆6
カレンに任せても良くないか?
まあそんな展開だろうな。

10話 ☆4
今スメラギ、主人公ら、セイランで三つ巴状態?
洗脳いらないって、こういうのホント好きだなゲームって。
なんか最後急にわけわからんくなった。

11話 ☆5
どうせ元人ってオチでしょ怪異。
こいつらが黒幕で共闘展開かな?

12話 ☆7
かなり世界観が明かされたな。
アラハバキってなんなんだ? 怪しいのに触るなw 

13話 ☆6
この神OPも見納めか。
このおばさんあっさり元通りになるじゃんw 
いやここもっと掘り下げるべきだろ。
あっさりすぎて...。展開は気になる。

14話 ☆6
タイトル回収。ああ、渡月ってそういう
怪異が空気だな、人同士の争いばかりだし、怪異が出てきてもモブみたいなもんだから。
ここで2チームに分かれるのか。なんだこのED映像w

15話 ☆6
人格矯正を治す方法を考えようってその言葉が通じるなら人格矯正治す必要ないだろw
凪にあんまり印象がないんだよな。
この凪との特訓シーン原作にはあったんだろうか。
二重人格草。

16話 ☆7
ここどこや。ほんとに何がどうなってんだか。
トゲツは何がしたいんだっけ。
姉言ってもいっぱいいるのにずいぶん愛着あるんだな。
ああ、姉って怪異化した子のことか。
いや、どうせ怪異のまま死ぬならなんでナオミここまで引っ張ってたんだよw 
やっぱカレンがまどマギで言うほむらみたいな立ち位置なのかな?
町残ってなさそう。

17話 ☆5
なんでこいつらそうすぐに合流できる?
主人公ガイジになってるじゃん。

18話 ☆7
やっぱりカレンが実質主人公。
こいつ誰だっけ。寝てた人?

19話 ☆7
二重スパイみたいなもんじゃん。
どっちなんだよこいつw 死に際にあのセリフ言う?
いや直接手にかけてないんだし許したれや
カレンにコピーされたからもう主人公死んでもダメになったってことか? 

20話 ☆6
まるでゲームにありそうな橋だ
トゲツからいきなりクナドゲートまで瞬間移動するな。
距離感がわからん。理解力すごいな母
わっかりやすい死亡フラグ。

21話 ☆5
キャベツ検定合格。
何で夫婦みたいになってるねんこいつら。
玉ねぎかよ。

22話 ☆8
普通に話面白く感じてきた。
説得できるのか? 銃じゃ無理だろw

23話 ☆5
急に何起こってるかわからんくなった。
なんやねんこれ、うわあああああじゃねえよw
マモレナカッタ... ゲーム式の適当な回想の入れ方嫌い。
まあそうだわな。

24話 ☆8
執着が怖い。止まるんじゃねぇぞ。

25話 ☆7
カレンこそ死にそう。断絶の帯を消すのかよw
裏切る流れじゃなかったじゃん...。
知ってた。てかナオミは?

26話 ☆9
まあそりゃそうなるわな。
どういうことだ。死ぬほど見た展開。
キャラの未来を描く感じね。
離れ離れになっても...っていいエンドだ。
最終回良かったな。
アクアトープもこういう締め方で良かったのに。

曲評価(好み)
OP1「Red Criminal」☆8.5
ED1「Fire」☆7.5
OP「MACHINEGUN」☆9
ED「Stranger」☆7.5
{/netabare}

{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 1

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

その緋(あか)は解放か、断絶か

この作品は、テレビ放送とほぼ同時にゲームが発売されたようですが、基本的にオリジナルアニメだったようですね。
視聴する前は、作画に気合の入った作品…程度の情報しか持ち合わせていませんでしたが、瀬戸さん、高野麻里佳さん、ほっちゃんが出演されているのを知って嬉しくなったのを覚えています。


新歴2020年。

人類の多くは、思考や意識を外界に作用させる力、「脳力」を生まれながらに備えていた。
その生活は一見便利で、平和にも見える。
しかし実際は、成層圏より降下する異形の生命体・怪異の存在が
彼らの命を脅かしていた。

怪異を討伐すべく、ニューヒムカ政府によって結成されたのは怪抜軍。
ひと際強い脳力の持ち主、「超脳力者」によって組織された軍隊だ。
超脳力は、発火、超高速、透明化など、個人により様々な発言の形をとる。

念力の超脳力を持つユイト・スメラギは、幼い頃、怪異の襲撃から怪抜軍に
よって救われた。
以来、志願兵として厳しい訓練に耐え、ついに入隊の日を迎える。

一方、スカウトで怪抜軍に入隊したカサネ・ランドールは以前より不可思議な
夢を頻繁に見ていた。

「赤い糸から手を離さないで」――

カサネが夢で告げられる言葉の意味とは?
怪異の正体、そして隠された世界の秘密とは…。

ユイトとカサネは、抗えない運慶に巻き込まれていく。


公式HPのINTRODUCTIONのうち、第1クール分を引用させて頂きました。

公式サイトはゲームと連動しており、簡単にゲームサイトに移動することができるのですが、ビックリしたのはゲームのお値段…
ゆうに1万円を超えてくる価格設定になっているんです。

最近ではスマホのソシャゲなど、基本無料でプレイできて後からコンテンツを楽しむために課金していくシステムが殆どだと思っていましたが、Xbox、PlayStationといったゲーム機を使うゲームは、これが定番なんでしょうね。
現時点で既に4万本以上売り上げているそうですが、もう少し売り上げが上がらないと厳しそうに見えるのは、私だけじゃないと思います。

でも、見方によっては廃課金することなくプレイできるのは、プレイヤーにとっては優しいかもですね^^

物語は壮大…だと序盤は思っていましたが、終盤まで来るとだいぶこじんまりした感が否めませんでした。
圧倒的な力の成し得る技なんでしょうけれど、周りを振り回しすぎ…と言われても仕方の無い展開だったと思います。

そして、物語の設定も少々難解だったような気がします。
例えば諜報…スパイだと思ったら簡単に寝返ってみたり、ゲーム的な要素としてなら面白いのかもしれませんが、一つのアニメ作品として捉えると、どうしても分かり辛さを感じてしまいました。
組織や舞台設定に対してもう少し詳しく説明して貰っていたら、もう少し理解が早かったと思います。

完走後に振り返って思うこと…
物語が集結したイメージが全くありませんでした^^;
やはり、TVアニメと同時にゲームが発売されている影響でしょうね。
物語の核心に迫ってしまうと、ゲームの打ち上げにも響くでしょうから…

それは理解できるんですけど、それならオニアリエンドで怪異や設定の顛末を描いても良かったのではないでしょうか。
物語として一応終わっているのですが、登場人物の行く末だけじゃこの物語は終われないと思うのですけれど…

オープニングテーマは、THE ORAL CIGARETTESさんによる「Red Criminal」と、「MACHINEGUN」
エンディングテーマは、Yamato(.S)さんによる「Fire」と、Ayumu Imazuさんによる「Stranger」

2クール全26話の物語でした。
26話もの尺を使っているのですから、物語をもう少し掘り下げられたような気がします。
作画は頑張っていましたが、終盤にもなると若干の崩れが目につきました。
アニメーション制作はサンライズなんですけどね…
グッとくる展開が無かった訳ではないので、それなりに堪能させて貰ったんだと思います。
これ以上の掘り下げが気になるならゲームをプレイするしかなさそうですね^^;

投稿 : 2024/05/04
♥ : 5

68.3 5 人体実験で超能力なアニメランキング5位
機動戦士ガンダムNT(アニメ映画)

2018年11月30日
★★★★☆ 3.6 (121)
471人が棚に入れました
2010~14年にかけてOVAと劇場上映で展開され、16年にはテレビシリーズとして放送もされた「機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)」の続編となる劇場版アニメ。「ガンダムUC」のストーリーを担当した小説家の福井晴敏が脚本を手がけ、「ガンダムUC」から1年後となる宇宙世紀0097年を舞台に、ユニコーンガンダム3号機フェネクスをめぐる物語が描かれる。ニュータイプの存在と権利に言及した「宇宙世紀憲章」の存在が明らかにされた「ラプラス事変」から1年。争乱の中心にあった「ユニコーンガンダム」と呼ばれたフルサイコフレーム仕様の2機のモビルスーツは最後の戦闘で人知を超えた力を発揮し、それゆえに危険視され、封印された。しかし、2年前に消息を絶っていたユニコーンガンダム3号機が再び地球圏に姿を現し、同機をめぐる争奪戦が勃発。この戦いに、新たなモビルスーツ「ナラティブガンダム」が投入される。

声優・キャラクター
榎木淳弥、村中知、松浦愛弓、梅原裕一郎、藤村歩、古川慎、塩田朋子、てらそままさき、中井和哉、山路和弘、星野貴紀、佐藤せつじ、駒田航、荒井勇樹、島田岳洋、玉野井直樹、中村文徳、横溝菜帆

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

まさしく宇宙世紀の…新世代の『火の鳥伝説』…オイラは刻の涙を見た!【Narra-TALK&ノベライズ版&パッケージマスター版感想追記】

ファーストガンダムから始まる「宇宙世紀(UniversalCentury)」を舞台にしたガンダムシリーズのオリジナル長篇映画
『NT』は「ナラティブ」と読み、この単語自体は“物語”や“説話”という意味を持ってますが宇宙世紀を舞台にした作品ではお馴染みの要素である“ニュータイプ”と掛けてるダブルミーニングであり、今作では“神話”という意味に意訳できます
『機動戦士ガンダムUC』の1年後が舞台で実質的に『UC』の後日譚になっている為『UC』及び『UC』に至るまでの宇宙世紀シリーズを視聴者が把握してることを大前提として話が進みます
具体的には『ファースト』『Z』『ZZ』『逆襲のシャア』『UC』を把握していた方がすんなり話が入ってくると思います


宇宙世紀0097
ラプラス戦争から1年後、極秘裏に開発されていたユニコーンガンダム3号機「フェネクス」を追う地球連邦軍の特殊部隊シェザール隊
起動実験の最中で暴走し、行方不明となっていた幻の機体だったがルオ商会のミシェル・ルオから提供された試作兵器「ナラティブガンダム」とそのパイロットのヨナ・バシュタの協力もあり、あと一歩のところまでフェネクスを追い詰めるも逃げられてしまう
実はヨナとミシェル、そしてフェネクスの起動実験に参加していたリタ・ベルナルは一年戦争開戦当初、わずか7歳にして「コロニー落とし」を予知したというニュータイプ“奇蹟の子供”と呼ばれた三人組だった
そんな因縁浅からぬ関係のヨナとミシェルが、リタが乗っているはずのフェネクスを執拗に追う理由
それは解体されてしまったユニコーンとバンシィに代わるサイコフレームを手に入れ、ニュータイプの真実…を解き明かすことにあった
だが、同じくフェネクスを狙うネオジオン残党の過激派=袖付きとシェザール隊が偶発的に衝突してしまう


























わずか90分の単発長篇ですが、実はガンダムシリーズというのは来年で40年、そのほとんどがテレビシリーズを端に発している為に今作のように単発で完結する作品はあまり作られていません
宇宙世紀を舞台にした作品としては『逆襲のシャア』と『F91』ぐらいなもので、それから数えて実に27年ぶり
『劇場版00』から数えても8年ぶり、と長い歴史の中でも珍しい作品であるとわかります


『UC』を手掛けた福井晴敏が『UC』の外伝として発表した『不死鳥狩り』という短篇小説が原作となっていますが、当該小説とはだいぶ違う内容なのであまり気にしなくて良いです
というか、ちゃんと映画らしくなるように再構築されているので『UC』シリーズという括りにはなっていません
ですが『UC』までに“ニュータイプ”と呼ばれる存在とそれに反応する“サイコフレーム”という金属が何を起こしてきたのか…これが大前提になっている為、宇宙世紀シリーズのファン以外は相手にしていないのが実際のところでしょう


今作のキーポイントは何といっても、“ニュータイプ”という宇宙世紀シリーズに共通する要素にお茶を濁すことの無い回答を提示したこと、に尽きるのではないでしょうか?
コレに関しては賛否が別れてるようにも感じますが『UC』を観て面白いと感じれた方には今作もご納得いただけるはずです
ニュータイプとは結局なんだったのか…今まで薄々解っていても誰も声を大にして言わなかった真実を、今作は遂に取り上げてしまったのです
そりゃ賛否も別れますわなw


ツッコミ所、というか矛盾を感じるのはマウリ中将が「ルオ商会がグリプス戦役でエゥーゴ側に着いたのはミシェルの進言あって」と言ってましたが、ミシェルがルオ・ウーミンに引き取られたのはグリプス2陥落後の為、あの証言は都市伝説を口にしただけだったのかな?ってところです
あとラストシーンで10年前のシドニーでヨナ達と幼いゾルタンがすれ違っていた可能性に触れていますが、設定上ゾルタンの方が2歳年上なので現実描写としての信憑性は希薄です
ゾルタンの記憶が投影された、と割り切った方が良いでしょう


さて、そんなシナリオに対して今作はファーストをリアルタイムで視聴していた世代のスタッフが中心だった『UC』や『THE ORIGIN』と違って吉沢俊一を監督に配したり、金世俊(キム・セジュン)をキャラデザに配したりと、メインスタッフの多くが30歳代、とガンダムのスタッフとしては比較的若いことに注目したいです


吉沢監督は『Gのレコンギスタ』で御大・冨野由悠季と師弟関係を結んだ気鋭の若手で今作が初監督作
今作の、内容が詰め込まれたスピーディーな構成は冨野演出そのものを体現しており、他人のガンダムに口出ししない御大が珍しく吉沢監督を素直に褒めていたそうですw


キムさんをキャラデザに起用したのも、高齢化しつつあるガンダム関連アニメタを意図的に若返らせるためだそう
キャラの私服がやたらオシャレだったり、ゾルタンの印象的なツーブロックの髪型はまんまキムさんのアイデアだとか
新世代スタッフが伝統ある宇宙世紀ガンダムを手掛ける、という今作のモットーは実に有意義に感じます
伝統芸能の継承みたいな流れですね


ちなみに同じサンライズ制作の『シティハンター新宿プライベートアイズ』のスタッフは『UC』や『THE ORIGIN』のベテランで固められているようです


全篇で90分、という尺は映画としては決して長くは無いのですが、これでもかと詰め込まれた展開がとてもスピーディーに進んでいく様はそれだけでもとても気持ちが良いものです
さらに『UC』でオーケストラを用いたエピックな劇伴を手掛けた澤野弘之が、今作では打って変わってエレクトロを取り入れた重厚かつハイテンポな、ガンダムシリーズとは思えない挿入歌や劇伴を挟んでくる演出もキマっているのも今作の完成度を高めている一因でしょう


ナラティブガンダム出撃のテーマとして流れる「vigilaNTe」は男女ツインボーカルでありながら別々の歌詞が付いており、mpi氏歌唱の男声パートはヨナの心情を、Gemie氏歌唱の女声パートではミシェルの心情をそれぞれ歌っているので本編を観たあとに再注目していただくのも面白いです


あとお台場に立っている実物大ユニコーンで毎夜行われているライトアッププログラムに使われているテーマソング「cage」のアレンジ版がココぞ!という場面で流れたのも鳥肌モノです
思えば「cage」というタイトルからして、不死鳥を追いかけるという今作のテーマにぴったりだったのではないでしょうか
アレが流れるとお台場の人集りの中でも泣いちゃうんですわw


Narra-TALKで小形Pが最も拘ったポイントに挙げていたのはやはり音楽
『UC』、さらにはその後の『ハサウェイ』でも澤野氏が起用されることから本作は意図的に毛並みと変えてるとのこと
また、「cage」のレコーディングに立ち会った小形Pは「良い曲なので(等身大ユニコーン立像のテーマだけでなく)是非本編でも使いたい」と申し出て今作への起用に繋がったようです
「vigilaNTe」も「cage」も劇中で流れるタイミングは小形Pの拘りだそうです
グッジョブですね!


さて今作のフェネクスというモビルスーツ
よくわからん原理で飛んだり、約1年半も宇宙を彷徨い続けたり、とにかく物理の壁を叩き壊すMSなのですが、こういう何がなんだかわからないモノを追い続ける人々の悲喜交々を描く、というのは手塚治虫の『火の鳥』を思い出します
恐怖を通り越して、美しい
美しさを通り越して、気高い
気高さを通り越して、恐ろしい
ともかく追い詰められた人間ってのはこーゆーよくワカラナイものにすがりたくなる性分なのだな、と再認識するドラマでした


本編を観てこのフェネクスの中身を知ると【もしかしてコイツ、ガンダム史上最高の“ヒロイン”】なのでは?とすら思えてくるほど可愛く見えてくるのが不思議ですw


ところでリタ・ベルナル役を演じた松浦愛弓さんってどっかで聞いたような声…と思っていたら『うさぎドロップ』のりんちゃん役だったって…あの子役がこんなに立派になっていたとはオジサン感無量ですよ(;;)


そうそうオジサンといえば、イアゴ隊長とかダマスカスの艦長とか、オジサンキャラが格好良く描かれているのも宇宙世紀ファンのツボを突くのではないでしょうか?


あと竹内清人が手掛けたノベライズ版も読みました
小説家の福井晴敏が書いた脚本から、脚本家の竹内清人が小説を書く、というのも面白い話ですw
このノベライズ版では劇中では多く語られなかった部分がより掘り下げられています
特にヨナがイジメられていた理由やニュータイプ研究所を脱走できた理由や子供だったヨナ達がコロニー落としをシドニーの人々に知らせた方法…というのはこのノベライズ版のみで語られるショッキングな設定です;
この話を踏まえるとミシェルのヨナへの距離感がやたら近いことや側近にブリックが宛がわれた理由が読めてきます
竹内先生は過去に冨野監督が書いたガンダムのノベライズ版を意識して書いたそうです
より本作の理解を深めたい方には必読の一冊ですのでオススメします


そしてガンダムエースにて連載中の大森倖三先生のコミカライズ版ですが、こちらには福井夫人からのアイデアで、今作でも印象的な名脇役として機能しているブリックの過去にまつわるエピソードを、今後収録したいと冗談交じりに福井氏からは語られました


ラストシーンでミネバが意味深な言葉を残してますが今作を皮切りに今後の宇宙世紀ガンダムは年一ペースで長編映画を出していくそうで、とりあえず来年には『閃光のハサウェイ』が3部作形式で映画化するそう
その後は『UC』の続編も描かれる予定とのことで、個人的にはジオン共和国がなぜ衰退してしまうのか(ムーンクライシスのアレ、はちょっと納得いってないので)をハッキリさせて欲しいと感じてます

























…さて、ただいま1月の2週目時点でまだロングラン公開中ということで、実は既に5回も観に行ってます(笑)
正直言ってここまでハマるとは思ってませんでした;
ガンダム40年の歴史で一番好きになりそうです


5回中の3回は新宿ピカデリーの爆音映画祭で観賞してますのでその感想をば…
爆音映画祭は今は無き吉祥寺バウスシアターで始まった企画で映画用ではなく音楽ライブ用機材を用いて大音量で映画を上映するイベントです
現在は映画批評家の樋口泰人氏とboidというイベンター企業の手で全国各地を行脚するように運営されています
ライブ用巨大スピーカーが剥き出しでスクリーン下に鎮座し、配線やPA等も雑多に置かれる為に最前列は基本的に閉鎖されていて座れません


肝心の音感ですがやや音圧が高めかな、と思います
正直セリフ等が聴き取りにくくなる傾向にあり、初期の立川シネマシティの極上爆音上映に似てます
やはり機材の品質の差だと思います
低音に関しては極端に効いているわけではなく、この点は好みが分かれそうですが低音を効かせすぎると劇伴が別モノになってしまうので悪くないと思います
ちなみに立川シネマシティ、特に現bスタジオが知る限り一番低音が効いてます


一番音圧を感じるのは意外にも冒頭、コロニー落としの落着の瞬間でした
まさにこの世の終わり、といった破裂音を感じますw
次いでナラティブA装備の初撃、超長距離からのハイメガ砲が飛んでくるカット
それと計2回あるフェネクスのデストロイモードへの変型シークエンスのバスンッ!バスンッ!ってあの音がかなり勢いよく弾けてました


爆音映画祭は基本リバイバル上映にあてがわれるので、今回の様に新作で上映されたのは大変珍しいことなので貴重な体験だったと感じました
(この記事の後にNarra-TALKを含め計10回観ましたw今作は個人的にシリーズで一番好きなガンダムになったと思いますw)


先日のAnimeJapanでの展示で公表されて驚いたことがあったので追記します
80年代のサンライズ作品へのリスペクトを込めた作品にすべく、フェネクスの機動音には『レイズナー』のV-MAXの音が、Ⅱネオジオングの波動の音には『イデオン』のイデオンソードの音をあえて使っているそうですw
またcageからnarrativeへは、当初シームレスに繋がる予定だったそうですが、間に無音のパートを挟んだ方が良いということから尺を合わせる為にわざわざ幼少期のゾルタンとすれ違うカットを追加したそうです
音の演出に合わせて画を増やすって珍しいですね
制作期間も限られていた中で素晴らしい現場の連携だと思いました


11回目の劇場鑑賞をしたので少しだけ追記します
1週間限定で一部の劇場で公開された“パッケージマスター版”つまりブルーレイ用に多少修正が入ったバージョンの劇場公開です
結論から言うとカットが増えたり大幅に作画が修正されたりするわけではありません
一番大きい変化ですがコロニー(メーティス)の3DCGを作り直したそうです
残りは主に撮影のリテイクで画面の明るさ等、観え方に関する部分を直したそうです
音響のダビングやマスタリングも変わっているんじゃないでしょうか?、セリフ類が聴き取り易く感じました
作画の修正点ですが最後に素顔を見せるバナージの瞳にハイライトが入れられていたのは変更点なはずです

投稿 : 2024/05/04
♥ : 10

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

サイコフレームはオカルトです。その説明を一応しときます、という作品。

 先に言えば本作は普通につまらないです。キャラにも感情移入できないし。ユニコーンとハサウエイがある今、このレベルの作品ではまったく満足できません。「宇宙世紀設定」厨が映像作品として確認したいならどうぞ、という感じです。もちろん通常のアニメ以上の作画ですが、メカデザインもキャラデザも魅力の無さに愕然とします。

 キャラの性格もガンダムらしい突拍子もない感じがなく、単なる嫌な奴と面倒な奴が沢山登場するだけです。あと髪型が段々リアリティを意識していますけど、ガンダムのリアリティって髪型じゃないから。ハマーン様みたいな秀逸なキャラはもう描けないんでしょうか。
 ミネバ様もとってつけたような登場シーンしかありませんでした。

 で、逆シャア、UC、本作の流れで、出た結論。宇宙世紀におけるサイコフレームってなに?それはね。よくわからない霊的な何かだよ、という感じの話です。

以下サイコフレームについてです。
 サイコフレームが人知を超えた何かになってしまった。それを指して技術的特異点、シンギュラリティということでしょう。通常シンギュラリティはAIの発展でAIが自己進化を始めて人間の理解を超えた存在になることを指しているイメージです。一応人間の能力を超えたという定義がされているみたいですけど、そんなこと言ったら電卓だって人間の能力を超えています。重要なのは自己進化、自己増殖、ブラックボックス化でしょう。

 その定義で行けば、サイコフレームのシンギュラリティとはこのブラックボックス化と人間の理解を超えて偶然進化してしまったというイメージになるんでしょうね。
 サイコフレームが得体のしれない「モノ」になったとき、ニュータイプという宇宙時代の人間はどう変革するのか、ということが言いたいんしょうか。   
 私の感覚ですと、サイコミュはビットやファンネルをSF的に説明するために生まれた曖昧な設定だったものという理解でした。

 それを「逆シャア」で「ニュータイプの無限の可能性」を表現するために、サイコフレームをオカルトにしたという印象です。世界系のような形でアムロとシャアという「機動戦士ガンダム」を象徴するキャラ達に結論を付けるためだけのような道具にするための無理やりな話に見えていました。
 ですが、この2人の超強力なキャラクター達ですから、あるいはララアを加えて考えたとき、不思議な納得感があったものです。

 そこに無理無理ガンダムオタクが理屈をつけようとして行き詰った。あるいはオカルトですと言いたくなくて、シンギュラリティという言葉を出さざるを得なかったという印象です。この段階で、ニュータイプが主でサイコフレームが従だったのが、主従が入れ替わったような感じです。

 ユニコーンはそれでもまだ、Z→ZZという流れ+逆シャアという流れを、ミネバザビ様という秀逸なキャラを配置することで「宇宙世紀もの」の本流として見られる感じでした。ただユニコーンですら逆シャアあるいはZZの後片付け感がすごくて、ニュータイプの未来みたいなテーマはどこにもありませんでした。

 本作はさらにサイコフレームという設定の説明をつけなきゃいけないという話で、ハサウエイにつながるかどうか知りませんが、どう考えても「サイコフレーム」というオカルト設定で概念的な結末で今後ガンダムは作りますよ、という感じです。

 後付けですが、だからVガンのエンジェルハイロウはあんな感じかあ、という説明は一応わかります。わかりますけど、Vガンでニュータイプは悲劇でしかなかったですからね。希望みたいに描かれてもまだサイコフレーム設定つかうの?という感じです。

 うーん。映像的にあるいは宇宙世紀の行く末として、そして郷愁としてガンダムの名を冠するのが許されない時期が来たのかなあ…さすがに宇宙世紀以外だとしても「ガンダム」ブランドは寿命が尽きた感じです。00とかオルフェンズって正直両方途中で切っているんですけど、あとはハサウェイの結末とクロスボーンでいいんじゃないですか?

投稿 : 2024/05/04
♥ : 10

二足歩行したくない さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ガノタまっしぐら

総集編的がほとんどのガンダム劇場版では珍しいオリジナル作品。
UC以降の物語を描くプロジェクト「UC NexT 0100」の第1弾として製作された作品で、御新規様の参入が難しいガンダムというサーガに新しい風を吹かせるべく、UCという起点を新規に設けて展開するプロジェクトのようなのですが、内容は過去のガンダム作品ありきのゴリゴリのガノタ向け展開でした。
間違いなく言えますが、本作はオタク以外は楽しめないです。

宇宙世紀0079、ジオン公国軍のコロニー落としを事前に察知し、大勢の人々を救った「奇跡の子供たち」がいた。
彼らは両親を失い孤児になるのですが、彼らに目をつけた連邦軍によって、ティターンズのニュータイプ研究所に入れられます。
同胞が死んでいく様を目の当たりにしながら、その過酷な実験施設から逃げ出すため脱出を企てるのですが、それは結果として3人のうちの1人"リタ"を施設に売り飛ばすこととなってしまいます。
3人の1人"ミシェル"はルオ商会の会長の養子として引き取られ、"ヨナ"は過去を隠して、連邦軍に入隊する。
そして時は流れて宇宙世紀0097、「ラプラスの箱」は開放され、ジオン軍残党・袖付きを率いるフル・フロンタルの打倒により、「ラプラス事変」は決着したのですが、暴走をして行方知らずとなっていたユニコーン3号機"フェネクス"が姿を現す。
その技術を欲するルオ商会の重鎮となったミシェルは、アナハイム・エレクトロニクス社と手を組み、サイコフレームを組み込んだナラティブガンダムにヨナを搭乗させ、それを追うが...、という展開。
ぶっちゃけこの時点で「あーなるほどね」とならない場合、視聴はおすすめできないです。
作中には参考映像として、Z、ZZ、逆シャア等の映像が流れ、過去のガンダム作品の人物・出来事などが当たり前のように話中登場します。
前提としてUC以前のガンダム作品を把握する必要があると思います。
また、作品の展開は早く、非常に情報量が多いです。
大事な話はだいたい話している途中で遮られ、「生まれ変わったら鳥になる」というリタのセリフが繰り返し登場します。
そのため、話についていけないと、何が起きて何が終わったのか分からないまま終わる事になります。

一方で、原作がUCの補足として書かれた小説ということもあり、ストーリー構成はそれほど複雑では無いです。
過去のガンダム作品を絡めますが、過去ガンダム作品のような立場の異なる人物同士の諍いや独立部隊などが現れて戦いがひっちゃかめっちゃかになるようなことは無く、敵味方・ポジションがはっきり別れていて、状況さえ把握できていれば比較的見やすい作品でした。
モビルスーツ戦はありますが、戦争の規模はそれほど大きくなく、戦争よりもニュータイプという概念の説明と「奇跡の子供たち」と呼ばれた3人に焦点があてられた内容と思いました。
濃密で展開が早く、過去ガンダムとの繋がりも楽しめたので、ガンダム作品として大変良かったと思います。

ニュータイプという概念に関して、過去作品でも同様の解釈はありましたが本作は特にオカルティックな要素が強いと感じました。
過去のガンダムでも戦死した仲間が精神世界で現れて、という展開はお約束的にありましたが、その点について解釈がされているのが斬新でした。
そして、それこそがフェネクスを求める目的だということが、展開としてうまいと思いました。
うーん、だけどオカルトだなぁ。
結局はフェネクスの存在自体がその証明となったわけで、技術的な説明はされているものの、どことなく怪談っぽい感じを受けるのは私だけでしょうか。

「UC NexT 0100」は次回作に続きますが、このクオリティで作ってくれれば個人的には満足です。
ただ、宇宙世紀の宿命か、はたまたガノタの衒学欲求を満たすためか、過去作との矛盾を計算した作品になっているため初心者お断りな雰囲気があります。
それが良いという意見もあると思いますが、過去のしがらみを脱ぎ捨てたガンダムも見てみたい気がします。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 5
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