天使で女子高生なおすすめアニメランキング 4

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ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月06日の時点で一番の天使で女子高生なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

75.8 1 天使で女子高生なアニメランキング1位
ハッピーシュガーライフ(TVアニメ動画)

2018年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (524)
1958人が棚に入れました
松坂さとうには、好きな人がいます。その人と触れ合うと、とても甘い気持ちになるのです。きっとこれが「愛」なのね。彼女はそう思いました。この想いを守るためなら、どんなことも許される。騙しても犯しても奪っても殺してもいいと思うの。戦慄の純愛サイコホラー。

声優・キャラクター
花澤香菜、久野美咲、花守ゆみり、花江夏樹、洲崎綾、石川界人、井上喜久子
ネタバレ

東アジア親日武装戦線 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

にがみのエッセンスが醸し出す「フロイト」的な世界観が気に入った!!

作品概要
▼原作:月刊ガンガンJOKER(スクウェア・エニックス)
▼原作者:鍵空とみやき
▼アニメーション制作:Ezo'la(ディオメディア)
▼話数:全12話{netabare}
▼総監督:草川啓造(ディオメディア)
・実績
(監督)
『魔法少女リリカルなのはA's以後のシリーズ』『迷い猫オーバーラン!』『ロウきゅーぶ!』『艦隊これくしょん』『風夏』『アホガール』他
▼監督:長山延好
・実績
(監督)
僕の彼女がマジメ過ぎるしょびっちな件
▼シリーズ構成:待田堂子
・実績
(シリーズ構成)
『らき☆すた 』『ティアーズ・トゥ・ティアラ』『おおかみかくし』『THE IDOLM@STER』『Wake Up, Girls!』
『ロクでなし魔術講師と禁忌教典』『はるかなレシーブ』他多数
▼キャラクターデザイン:安田祥子
・実績
(キャラクターデザイン)
『銃皇無尽のファフニール』『sin 七つの大罪』『僕の彼女がマジメ過ぎるしょびっちな件』
▼音楽関係
音楽:亀山耕一郎
OP曲:「ワンルームシュガーライフ」(ナナヲアカリ)
ED曲:「SWEET HURT」(ReoNa)
挿入歌:「カナリア」(ReoNa)第9話
▼キャスト
【声優】項へ{/netabare}

原作未読
リアルタイム視聴済

☆エピローグ
普通のアニメは見飽きたぜ!糖質サイコホラーはドツボだ。
清々しいほどのバッドエンドや、スクイズやヨスガが大好物な私にとって、やっぱねーっ!これぐらいサイコパスで頭逝ってる作品がないとアニメはつまんねぇw
王道や名作、勧善懲悪ばかりじゃ肩が凝るもんね。
本作は世界線やら異世界やらと物理学分野のSFフアンタジー全盛なトレンドに対し、精神医学を世界観の基軸に据えた稀有な作品だ。
したがって、擬似リアリズムであっても、健常な精神感覚では一切のカタルシスを承認しない作品である。

異常心理に興味があったり、最近では『フリップフラッパーズ』を理解できる方々には面白いかも。
本作はストーリーが安定しているから分かり易い。
『ガリナン』もだが、アホアニメ制作会社の評価が定着して社会的には評価が厳しいディオメディアだが、たまに私のツボに入る作品を出すから、目を離せないw

主要キャラでマトモなのは「しょうこ」だけ。
他のキャラは悪い意味で個性が凄まじく、心の闇という健常と異常の行き交う「境界線」の想像どころではなく、真性の「精神病疾患者」であり、ペドフィリア、エフェボフィリア、パラノイア、火病、発達障害etc全員閉鎖病棟の患者でも不思議ではないような連中が繰り広げる異常人格者による基地外純愛群像劇(草)
共感できるキャラが見事に誰もいない稀有な作品ゆえに、様々な矛盾も精神異常が織りなす現象と見ているので許容の範囲であり、作中何が起こっても感情移入が生じることなく、エンタメとして割り切り楽しむことができた☆

タイトルの「フロイト」は精神医学の始祖。
世界的な心理学者「ユング」や「アドラー」の師匠でもある。
原作者はフロイト入門書の『精神分析入門』や『夢判断』を読んでいるな。
フロイトを読むと、読んだ側も精神をやれかねない危険物。
本作も視聴すると、そうなる方向性で演出されている。
異常心理の描写が精神医学的に考察されて「超自我」のメッセージがしっかりプロットされている。
さすがに1クールで精神医学界の巨匠フロイト的世界観を表現するのは厳しいのだが、そこに挑戦したことは評価されよう。
精神分析学的視点に立った考察はメンドクサイし、レビュー読まれる方々の気分を害するからしない。(いや、でも、気が向いたら追記をするかもw)
キャラ設定のベースがフロイト的価値観だから、基地外とは何かを問うているのと同様で、そりゃ陰鬱な世界観にもなるな。

とにかく可愛いOPや絵柄に騙されてはいけない。
マトモな神経では視聴できない作品だから、そこは覚悟した方がいいデス。はい。

それにしてもジエンコって『serial experiments lain』以来、この手の一風変わった作品のプロデュースが好きなんだな。
提供にバップもあったが、ジエンコ+バップ、あーあれか!w

ところで、最近ディオメディアはいろんな名義を使っているね。
「doA」に続いて今度は「絵空」か。
『BEATLESS』は綱渡りだったし、万策(略)に備えて、リスク分散でもしているのか?

【音楽】
OP曲はとてもインパクトがあり癖になる電波ソングだ。
不詳私、DLをいたしました。
OPの作画と楽曲『ワンルームシュガーライフ』で本作の世界観をしっかり視聴者に伝えた(伝わったかは別にして)好演出だ。
ED曲『SWEET HURT』は『GGO』の神崎エルザの曲を歌ったReoNa。
彼女のなんとも言えない切ない声質が、本作の無情で悲惨な末路を暗揄していてなかなか良い。これもDL。
EDの作画は折しも同じ精神異常系の『フリップフラッパーズ』と同様の演出。
「さとう」と「しお」が抱えている闇と二人の関係性を1分30秒でしっかりと表現している。
{netabare}「さとう」の幼少期から現在の描写、そこに「しお」が現れて、二人で城に向かって歩く。
ハッピーシュガーライフの描写と、スキップしながら城から旅立ち、二人で躓いたところで「さとう」が消える(さとうの死)でも「しお」の心には「さとう」が生きている、とこんな感じでEDはこの物語の顛末を分かり易い暗喩で演出している点は視聴者に優しい。{/netabare}
{netabare}しょうこが殺される{/netabare}9話の挿入歌『カナリア』も歌詞に込められたメッセージがそのシーンの演出にしっかりと映えていて良い曲だ。

{netabare}本作、9話は「しょうこ」の恋もあり内容が濃く相当の字数が必要だが、割愛して、挿入歌まで用意された「しょうこ(小鳥)」は本作にとって、さとちゃんの狂気を強調する意味でも重要なキャラだったし、彼女の存在が無ければ、ただの基地外ドラマで終わったな。
(7話の展開が殺される伏線だが)さとちゃんと向き合うタイミングを逸したとはいえ、幼女を「彼氏」として拉致しているさとちゃんの素顔を知った「しょうこ」がとった選択は極めて常識的だが、基地外相手には通じず、理不尽な結果となったが{/netabare}共感シーンが皆無な本作にとって唯一の救いだった。

【物語とキャラ】
キャラは本作一番の問題提議点だろう。
{netabare}よくもまー、あるゆるタイプの基地外を設定したものだと感心した。
しかし、「さとう」の叔母と「しお」を除き他のキャラのサイコパスの根源は抑圧され無意識下に封印された記憶、いわゆる「トラウマ」だ。
「さとう」、「太陽」、「あさひ」は過去エピソードの描写があるから分かり易いだろう。
今では「トラウマ」という言葉は普通に用いられるが、その概念を提唱したのがフロイトだ。{/netabare}
現在フロイトの【精神分析学】はポパーの科学定義にぶった斬られて【非科学】とされているが、なお、その研究は医学のほか哲学としても各方面に多大な影響を与えている。
因みに「トラウマ」と似た概念で「PTSD」があるが、こちら医学的な診断名、つまり科学。
医学的なフレームで論じるのが「PTSD」であると理解したらいいだろう。
そして、この三者の異常行動は明確に「PTSD」である。
「さとう」叔母は「トラウマ」の過去描写がないので、その異常性の因果関係は判別しないが、他人への関与が異常な博愛が動機である点から、所謂「離人性人格障害」であることは確かだろう。
{netabare}「しお」は年齢的に幼くまで認知能力が完成されてはいなから、母親との関係や「さとう」の死をきっかけとし「PTSD」を発症するのは想定内だろうし、「さとう」の狂気の正統後継者となるだろう。{/netabare}
基地外の成長物語を望むか望まないかは視聴者しだい。私は(怖いもの見たさで)今後も観察してみたいものだが。

以上、キャラの性格設定を多少考察したが、個人的に気になっているのはネーミング。
ここ突っ込んだレビューが少ないだよね。
物語と主人公とヒロイン?他女の子キャラのファーストネームの関係だが、「さとう」と「しお」。
これは、第三者視点で物語を俯瞰したときに醸される、二人のイメージなんだろう。
{netabare}さとちゃんの心が至福に満たせるときは「あまーい」、ストレスを感じたら「にがーい」と味覚で心理描写をしているのも本作の特徴だ。
これは丁度可知差異(物理学用語)が「フェヒナーの法則」による感覚量でも定式化されており、物理でメシを食っている私の心を擽った直喩だ。
「しお」の存在を「さとちゃん」から見た場合は「あまーい砂糖」だが、第三者視点ではさとちゃんに試練を与える文字通りの【塩】な存在。
自らの「あまーい生活」を守るためにさとちゃんは、せっせとバイトで生活費を稼ぎ、脅迫、傷害、詐欺、挙句の果てには殺人までやってのけた。
ある意味、これほどの純愛ドラマはスクイズ以来かもね。
これが、「しお」が【塩】である所以である。

そして「さとちゃん」の光に立候補し、人の道に戻そうとした「しょうこ」は「胡椒」の捩りで、そのお節介は、さとちゃんにとっては「辛い」味覚、はた迷惑で排除すべき存在として描かれているのではないのだろうか。{/netabare}

次に、苗字についてだが、「神戸」と「飛騨(飛騨しょうこ)」に共通するのは高級和牛ブランド。
さとちゃんの苗字「松坂」を「松阪」とすると、やはり高級和牛だが、これは作者の誤字なのかな?
他にサブキャラの宮崎すみれ、但馬みとりも高級和牛ブランド。
本作と高級和牛の相関関係は謎だが、キャラネーミングには法則があるようだね。

で、本作のキャラ設定だが、精神疾患と異常心理の掘り下げに作者の知識の限界からか詰めの甘さが残るが、これだけの基地外キャラをクリエイトし、物語をプロットした点は評価されよう。

{netabare}最終回はオリジナル展開だが、さとちゃんを「あさひ」に殺させ、それでも「しお」に切られ、自殺を図る展開も悪くないと思ったが、さとちゃんを死なせて、「しお」を生き残らせ、「あさひ」を切った展開は前述のとおり、{/netabare}これからの「しお」の異常人格発揮を十分妄想できる余韻を残した意味でも評価できる。

あと「しお」の失踪だが、{netabare}物語の通り捨て子であっても「しお」は小学生だ。
失踪すれば、社会的に何らかにリアクションがあるはずだが「あさひ」が述べたように警察で相手にされないのは不自然すぎる。{/netabare}
欠席が続けば「しお」の担任教師が家庭訪問をするし、親に不審な点があれば、児相とも連絡を取り合い世間にバレるはず。
その過程で事件性があれば警察が動くが、事件性はないとする裏設定でもあるのかな。
「しお」の境遇を考えると、無戸籍である可能性もあるが、視聴者が納得できる線で簡単にでも触れておくべきだったろう。

【作画】
全般的にディオメディアクオリティであり、動かす場面も少ないから、ボロも出ず可もなく不可もなくといったところだが、シャドーの用い方、基地外の表情など、サイコホラーとしての演出は頑張っていたと思う。
ただし、9話は{netabare}本作の神回であるにもかかわらず、作画が演出についていけていない。
挿入歌とナレーションを背景にCVを入れずに「さとう」と「しょうこ」の葛藤シーンが描かれた。
前述したとおり、演出は素晴らしかった反面「しょうこ」の表情が「棒」であり、迫力が全く伝わってこなかった。
基地外表現の作画に手一杯で、健常者の必死の訴えの表情演技まで手が及ばなかったようだ。
CVなしで映像表現のみを用いて視聴者へ訴えるのは、自信と相当の作画センスが要求される。
試しに、スクイズとの見比べで「誠」殺害後の「言葉」と「世界」の葛藤シーンを音声なしで視ると分かるが、迫力が全然違う。
ディオメディアの作画センスの限界が、この素晴らしい演出を削いでしまったと思うと残念でならない。

ただ、小鳥の演出を含めてだが「さとう」が文化包丁を「しょうこ」の首に突き刺し殺す描写は、頸動脈からの血飛沫には違和感を感じつつも、「さとう」を引っ掻き断末魔に喘ぐ描写や小鳥の死を比喩した痙攣描写など殺人過程はしっかり描ききっている。
ただし、グロ描写を強調し過ぎたことで視聴を打ち切った方々を出したという負の作用もあったが、{/netabare}これを斟酌して私的には高い評価をしたいと思う。

【声優】
原作を読んでいる方々には花澤さんはミスキャストだとの意見も多いが、原作を読んでいない私にとって可もなく不可もなしだ。
寧ろ、客寄せパンダ役も兼ねて、演技力が要求される「さとちゃん」役には適任だったのではないだろうか。
個人的には「しお」役の久野美咲さんの演技が輝いていた。
『WIXOSS』や『LOST SONG』でも思ったが、主役よりも準主役や重要キャラをやらせると巧いタイプかもしれない。
さとうの叔母役の井上喜久子さん。
『らんま1/2』から活躍しているだけあって、ベテランらしく味のある演技でサイコパスを演じていたのが印象的だ。
難しいキャラの「三星太陽」を演じた花江夏樹氏も好演だった。

ゆえに総じて高評価とする。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 62
ネタバレ

ossan_2014 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

コドモのセカイ

【視聴完了して改稿】*誤字訂正

特別なひととの「ハッピーな」甘い生活を守ろうと奮闘する女子高生。


{netabare}どう見ても猟奇的な生活を「シュガーライフ」と称するのは、主人公と監禁される少女が、虐待の被害者である必然なのだろう。
虐待を受ける子供は、「虐待」の事実を否認して、自分は愛されているのだと思い込もうとするものだという。
主人公が楽しげに唱える「ハッピーシュガーライフ」という言葉は、現実の悲惨を「否認」する、虐待被害者の心性を表現している。
決して、サイコパスの「モンスター」性の表現ではない。

現実の事件でも、しばしば、「被害者」に対して「どうして脱出しようとしないのか」「自分ならもっとうまく立ち回る」「被害を受けるのは能力が足りないせいだ」と、被害者へのバッシングが起きることは稀ではない。

だが、危ういバランスで猟奇的な生活を維持する主人公が、障害が立ちふさがるたびに、子供が鉛筆で紙を塗りつぶすように、心が黒く塗りつぶされる描写は、監禁されている少女が決定的な場面で「頭がグルグルする」と思考を続けられなくなる描写とともに、彼女たち虐待被害者の内面がどのようなものであるのか、視聴者に有無を言わせずに突きつけてくる。


友人が、仕事の都合でアメリカの警察で射撃訓練を受講させられたことがあり、話を聞かせてもらったことがある。

通常、銃の操作レバーやボタンは片手で容易に操作できる位置に配置され、アクション映画などでも、いかにも手馴れていることの表現として、指先で素早く軽快に操作する描写が多い。

が、訓練コースでは、両手を使って大げさな動きで操作するメソッドを教えられるという。

強度のストレスに晒された状況下では、人間は、普段は当たり前に行える細かい操作や判断ができなくなるからだ。

銃の撃ち合いと言えばストレス状況の最たるもので、普通であれば子供でも行える簡単な指先の操作ですらできなくなることを、アメリカの警察は豊富な事例から研究し尽くしているという。
したがって、アマチュアに対しては、ストレス下でも行える大げさな動作をあらかじめフォームとして体に覚えこませようとする。


心が「塗りつぶされ」たり、「頭がグルグル」する描写は、彼女たちの心性が異常であったり劣っているという表現ではなく、虐待という強度のストレス下で「正常な」判断が行えなくなったという表現だ。
彼女たちを、異常だ、対応能力がないのだと見下す視点は、自分ならこのようなストレス状況でも的確に判断できる、という思い込みが支えているのだろう。
が、それは撃ち合いになった時に普段通りの操作ができずに撃ち殺されるまでの空想的な自己満足に過ぎない。
撃ち殺される瞬間に自己満足の妄想であったと気づいても手遅れであるように、たとえばブラック企業で過労死するまで「彼女たち」と自分は変わりは無いのだと気づかないのだろう。

「被害者」を攻撃して恥じないのは、同情心やモラルの欠如といった価値観の問題ではなく、相手の状況を考慮する「知力」に欠けている、要するに頭の悪さを露呈している知能の欠陥だ。

自分の知識だけで世界のすべてを知ったような全能感から他人を評価してしまえる「浅知恵」は、言ってみれば子供の属性のようなもので、未知のものを処理する大人の知力が備わっていないことを示している。

こうした、「大人」が見えなくなっている現実が、本作の背景をなしているのだろう。

その表れとして、本作の「背景」には、たとえ繁華街のシーンであってさえ、すべて学生か若者=子供しか描かれていない。
オジサンやオバサンといった「大人」は、モブとしてすら描かれることはない。

生物の本質はDNAを伝えることであり、次世代へDNAを伝えることが成熟ということだが、人間のように社会性の動物においては、自分の子であるかに関わりなく、「子供」を社会の成員=大人に育て上げてこそ「大人」として成熟しているといえる。

その意味では、虐待を止められず育児放棄する主人公や監禁少女の母親も、虐待する「親」も、見ないふりで面倒を避けようとする近所の主婦たちも、すべて「大人」ではない。

主人公に接近する教師やバイト先の店長が、主人公にいいように「処置」されてしまうのも、彼らが「大人」ではない、オトナの皮をかぶったコドモであるからだ。
子供と目線を合わせるのではなく、子供と「対等」に付き合おうとする「大人」は、得てして「自分が」子供と同化したい=大人の責任を放棄したいという欲望にかられたコドモであるという現実を、正確に写し取っている。

「大人」のいない「世界」は、作者や製作者によって切り取られた「現実」か、主人公から見た「世界」に大人が存在しないことを表しているのだろう。

あやうく空想的な子供の「ハッピーシュガーライフ」が何とか維持されていくのは、このように自覚的に「大人」を排除したコドモのセカイを作り上げることに成功しているからだ。


コドモのセカイで「お城」を守ろうと奮闘する主人公だが、コドモのセカイを特徴付ける原則は「交換」であるように見える。

何かを手に入れるためには何かを差し出す。

当たり前だ、と納得しそうになるが、「子供」が何かを手に入れるのに「対価」は必ず必要なものだろうか。
もしも本作を視聴する前に『甘々と稲妻』を視聴していた視聴者ならば、ひょっとするとこの違和を共有してくれるかもしれない。

「子供」性をすりつぶす虐待の経験が、主人公に「交換」の原則を内面化させる。

「お城」を維持するための様々な交渉だけではない。もう一人の被虐待幼女と出会う前、次々と交際相手を取り換える遍歴も、愛情と「引き換え」に肉体関係を提供していたと暗示されている。
「お城」の所有者との出会いにおいても、まず「何もしなくていいの?」と肉体を提供しようとするのは、利益を入手するために対価を提供するという「交換原理」が思考の様式を支配していることを示している。

「交換」に支配され、内面化した思考は、判断や決断をゆがめてゆく。

主人公が「二人のお城」を守るために殺人を重ねる展開に、不快を感じる視聴者も多いかもしれない。
が、ここはコドモのセカイだ。現実の反社会性を根拠に不快を訴えても意味はない。

これらの「殺人」は、刑法上の犯罪として持ち込まれているのではない。
「ハッピーシュガーライフ」の絶対的な幸福の純粋性と「交換」に「差し出さねばならない」ものとして、「絶対性」につりあう「究極的」な「負債」の象徴として持ち込まれている。
究極の「負債」であるのは、「引き換え」に究極の「罰」=「怒られる」が与えられるものであるという、これまた「コドモ」の「交換原則」が根拠づけているからだ。

主人公に確かな「罰」が下されないことに不全感を感じる視聴者は、このコドモの交換原則の圏内にいるのかもしれない。
内田樹が、現代人は「等価交換原理を過剰に内面化している」と10年以上前に喝破したように、こうした主人公の感覚は現実でも共有されているのだろう。

「交換」の絶対化は、〈ゼロ-サム〉の、相手の損は私の得/相手の得は私の損、といった二者択一の判断に傾きがちになる。
そして「内面化」は、損得の「計算」ではなく、「快/不快」の感情として価値判断を誘導する。他人の損は「快」、自分の損は「不快」、と。

主人公の「罰」の不在への「不快」は、主人公が罰を受けないのは「得」をしている=自分が「損」をしている=「不快」、の回路に捉えられているのではないだろうか。


ブッフェ形式のランチを食べに行ったとき、「こっちの方が原価が高いよ」という会話を聞いた。
原価が高い=店の「損」=私の「得」=気持ちいい、の回路が作動しているのだろう。

台風の夜にピザを注文する人がいる。
配達員が特別に苦労する=特別に「損」している=特別な「得」をした=気持ちいい、の回路が作動したのだろう。

どちらにせよ、「得」などどこにもない。
架空の損得に誘導される気分が支配する判断が、現実にも蔓延している。

が、こんな「気分」の無意味さを指摘することができるのも、「現実」の関係性においては「交換」とは無関係に、利益や不利益が生じることがあると知っているからだ。
一方的に与えることもあれば、理由なく消失することもある。

「交換」の明瞭性からすれば、こうした「贈与」や「蕩尽」は不合理で不可解に見えるだろう。
不明瞭の排除として、本作の「コドモのセカイ」の設定がある。
現実世界には存在する児童保護施設のような子供の救済機関の不在が、コドモのセカイを支えている。

そうした救済機関の実効性や運営の仕方に不満の人もいるだろう。
しかし、そうした機関が存在し、子供の救済に従事する大人がいることは確かだ。

(子供に対しては)「無償」で保護を与える大人の不在が、コドモのセカイを支える。

この「コドモのセカイ」によって、虐待によって「交換」のみが行動原理となった少女の物語を、より鮮明に描き出し得ているといえるだろう。
そして、この「セカイ」は、交換の内面化において、現実と地続きであると示してもいる。

終幕で、新たな「お城」を目指して旅立とうとする主人公と監禁幼女は、置き忘れた指輪のために脱出を果たし得ない。
「交換」に貫かれた主人公の行動が、「かけがえのない」指輪=「交換」できないもののために頓挫する展開は、ついに「交換」の向こうへ、「セカイ」の拘束の向こうへの視線を獲得した希望なのだろうか。

追い詰められ、屋上から飛び降りる二人は、死において「愛」が成就するロマン主義の純愛をなぞったように見える。

心中や殉死に愛の超越性を見るロマン主義は、しかし、土壇場で幼女を救う主人公の自己犠牲によって、絶対的な犠牲と「引き換え」に絶対的な愛を差し出す「交換」の現代性に敗れ去ったようだ。

ラストで、他者を拒絶して主人公との「愛」に閉じこもる監禁幼女は、このセカイの交換原理を受け入れ、超越の契機は閉ざされたように思える。
主人公の生命という絶対性は、幼女を解放する「ギフト」ではなく、絶対の愛を「引き換えに」捧げる、交換媒体にしかならなかったのだろうか。

絶対的な犠牲と「引き換え」に絶対的な「愛」を応答させて自己という球体に引きこもる幼女は、相手を絶対的に受け入れる「引き換え」に相手の全存在を収奪する主人公の叔母の陰画のようだ。


無償で与えられる何ものかが存在する「現実」を慎重に作り替える「コドモのセカイ」が、「与えられるもの」が奪い取られた虐待を強力に浮かび上がらせる。

コドモの「ハッピーシュガーライフ」」を理想郷とみなして肯定しまうのも、登場キャラは「異常者」だと断罪してしまうことも、「大人」からかけ離れた「浅知恵」になってしまうようだ。

モブにすら大人のいないセカイでは、警察官もまた子供じみて、形式的につじつまが合えば明らかに不審のある住居を捜索することをしない。
自分が「怒られない」形式が整っていれば明白な異常を見逃す職業人が、必ずしも空想的には見えない現実が、このコドモのセカイを一蹴できない救われなさを支えているようだ。

このもどかしさを、もどかしさのまま引き受けることが大人なのだろうと思うと、なんとも切ない。{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 14
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

満面の笑みで胸糞を楽しむ

1話感想{netabare}
ミザリーというか…ストックホルム症候群的な話なんだろうか。
シオが事実を知ってからどうなるかが気になるがずっと後になりそう、ってよりもそこまでやってくれるんか?

にしてもやっぱこういう作品も生まれるよなぁ、ってのも思ったり。
今期先に放送始まった“すのはら荘~”見てると「そのうちヒゲ生えたり声変わりして「こんなのアキちゃんじゃない」と管理人が狂気に走らないかのう?」とついつい思ってしまったり。
さすがにそれは天邪鬼すぎだろー、逆張りしすぎだろーとあんま考えないようにしてはいるけどね。
けどやっぱそっち方面を望む声ってのはあって、それが形になった、みたいな。
“からかい上手の~”を見て「西片もうちょい突っ撥ねても良いのに」と思ってたら“あっくんとカノジョ”が始まった時と似た感覚(こっちは極端過ぎていや待てって感じだけど)。
ネタ被りとは違う…カウンターというか、アナザーアンサーとでも言えば良いのか?
もうね、放送してるアニメの作品数多いからこういった補完する・対極に位置するような作品もバンバン出てくるのは…良い事なのかなぁ?
ってことで“すのはら荘”と並行して見ると楽しさが増すかも、これ単体でも結構面白いけど。

追記
この作品を棚に入れる際アニコレ側から「こんな作品もおすすめにゅ」と紹介されたのがシャッフルとギフトと未来日記。
ええい、3つ目はスクールデイズじゃないのかい!
ってよりもこれってどうやって判定してるんだか未だに不明、結局この作品はソレ系なのかい?{/netabare}

2話感想{netabare}
やっべ、面白い。
“表向きの顔”を演じてる最中の他の人の表情の僅かな違いを読み取ろうとしたり、女あるある過ぎて、もう…うひっ。
愛とか言ってるけどOPで暗示されてるように現状サトウはお人形遊びしてるのと大差無く(理想の像を相手に押し付けてるだけ)、更にはシオは演技してるんじゃないか?と確かめる辺りなんて、もう…ウヒヒ。
ってかあれはシオが演じきったってことでいいのかな?理想像を裏切るとヤバいと本能的に悟って。
サトウは疑心暗鬼に囚われるというか、深淵を覗いたら覗き返されてた方向(いわゆる自爆)でもいいけど、シオはシオでなーんかありそうよね?
いくら幼いからといってずっと部屋に閉じ込められてることに疑問抱いてないし。
ってか出てくるキャラがみんなキの字で、近所に頭を狂わす電波発する隕石でも落ちたんじゃないか?と思わせるくらい(誉めてる)。
同じ感じでキの字博覧会になってた“魔法少女サイト”も、これを見て思い返すと女臭さが全然無かったと思い知らされる。
あの、その…同期に放送してる“殺戮の天使”よりよっぽどコワイ(誉めてる)。

この作品は下卑た笑み浮かべてニヤニヤしながら視聴する(誉めてる)のが正解な気がする。{/netabare}

6話までの感想{netabare}
サトウは、ぼんやりプチトマト眺めてるのを目ざとく気付いたり、バイト先ロッカー内のネクタイとピンの配置がズレてることに気付くとか、深入りされたくない相手を脅すのではなく気持ちいい思いをさせて阻止するとか。
女ってこええええ、ってのを非常に良く描けてると思う、ウヒィーッ。
シオはシオで、5話で咄嗟に嘘を吐いたのは頭で考えてってよりも本能的に・反射的にやったことなのかな。
なんか段々とシオが魔性の女に思えて来た…。
やっぱこれ、ご近所に毒電波発する隕石転がってるんじゃないか?w
相変らず面白いんだけど、ちょーっと陰りが見えて来たかも?いやそれでも面白いんですけどね。
嫌いな人はトコトン嫌いだろうなぁってのは分かった上で、じゃあなんで自分は好きなんだろうって考えてみた。
単に頭のおかしい人が出るだけなら「フーン」って感じで何とも思わない。
一方でこの作品見てる時のように下卑た表情で「ウヒヒ」と言いながら見てた作品は…あ、最近だと“URAHARA”の7・8話の時がそうだったわ(あれはもはやエロス)。
じゃあそれとこれとで共通点を探ってみると…こんな感じかな?

・「守りたいもの・大事にしてるもの(A)」があって、それが脅かされる・破壊される・もしくは異常に執着するが故にキの字になる。
・肝心の(A)が共感できる。

要はどこかに「あーその気持ちわかるわー」って思える…これ書くことで異常者に思われても困るんだけど、悪い言い方しちゃえば「自分にもそういう側面がある」って方向の狂気に対して見ててウキウキするっぽい。
まぁ深淵を覗く系は大好きですんで、ええ。
「結局共感できるかどうかだけじゃん」ってありきたりな結論になっちゃったけど、これ結構大事じゃないかなぁ?
また比較で挙げて恐縮だけど、同期放送作品で同じ感じでキの字博覧会をしてる“殺戮の天使”がホント退屈で…あっちは全っ然共感できない。
なんで共感できないんだろうって考えたら(A)が無いんだよね、あっちは。

で、陰りが見えてきたかも?って思ったのは、回が進むたびに変態キャラ増えてるけど(A)持ちはそんなに居ないような?
虐待されたとかのトラウマ持ちは(A)に固執する理由としてあった方がいいけど、(A)無しでただトラウマ持ちで頭オカシイだけなのは自分にはイマイチ。


ところで、先入観ってのは恐ろしいもので、総監督の草川啓造って「どっかで見たことあるなぁ」って程度で、作風もあっててっきり“シャッフル”や“GIFT”の人だと思い込んでて…実際は全然違ってたー!!
そっちは鈴木雅詞で、今期は“ロードオブヴァーミリオン”やってる方でした。
じゃあ草川啓造って何で見たんだっけ?って思ったら、ああ、“リリカルなのは”の人でした、あとは“ロウきゅーぶ”が有名?
…。
あれか、ロリっ娘なら任せろオラァァン!って人なんかね。
しっかしちゃんとスタッフ確認しないとアカンですね、アニコレで感想書いてなかったら勘違いしたまんまでしたよ。{/netabare}

最終回まで見て{netabare}
今期一番面白かった。
…が、表立って人には薦めにくい作品、あれー?前期の“ラストピリオド”に引き続き、どうにも語るのを憚る作品が続くなぁ…。
ぶっちゃけ言っちゃえば「頭のおかしい美少女を眺めてニヤニヤする下卑た趣味」を、余計な装飾しないでそのまんま下卑たモノとして描いた作品。
これが下手に気取って・着飾って高尚ぶり出すと自分は一気に冷めるので、最後の最後までヘンタイをやり通したのは感動すら覚える。
(これを書くに当たり「下卑た趣味を装飾して高尚ぶってる」某作品のタイトルを書き直しておきました)

「なにかやるんだったらリスクは承知するべき」ってのはどうしても自分は思ってて、しかもそれが人道に背くことなら尚更で。
この作品は狂人ばっか出るけど、基本これを踏まえてるのに好感を覚える。
顕著な例では北埋川先生のサトウに対する「自分以外の人間と秘密の共有するのが許せん→破滅する姿が見たい→警察に通報」って感情は全然共感できないけど、「それにより自分もタダでは済まない」と覚悟を決めてたのは非常に共感できる。
(一方でこれはTVアニメとしてしょうがないんだろうけど、エレクチオンして然るべきところをヨダレで婉曲表現してるのはどうなんかな、仕方ないんだけどさ)

そして自分的に最もタマランかったのは、サトウは秘密を隠すために普段から周囲に気を張ってて(頭が良いというのもあるが)、何か変化は無いか・悟られてはいないかと他人の顔色を伺うシーンがちょくちょくあるんですよね。
いやね、聡い美少女から「ふーん、それ本当ー?」と瞳を覗き込まれるようなことをされたら…ああもうっ、ああもうっ(北埋川先生が興奮してるのと同じ感じで)。
友人はそんなことされたらブン殴るかも知れんと言ってましたが、自分はエレクチオンしながらもんどりうつかも知れん。
これは…コンテ書いた人の手柄になるのか?いい趣味していらっしゃる。
で、そういう「探り」に対してシオはシオでナチュラルに演技(無意識な演技)をしてて──トラウマ故か無意識のうちにサトウにとって都合の悪いことは考えようにしてて──いつ機嫌を損ねる真似をしやしないかヒヤッヒヤでした。
後半とうとう隠しきれなくなって秘密を共有することになるけど、タイミング間違えてたら殺されてたんじゃないかな。
他の作品でも何度か書いてる「殺して剥製にして額縁に入れて飾っておけば満足」ってタイプだったので…途中までのサトウは。
それに耐えかねてシオが「お人形じゃない」って言ったときは、まぁそう言われるわなぁと強く共感したもんです。

最終回の飛び降りのシーン、高飛びが成功してたら「あったであろう未来」が背景に流れた時は涙出ましたわ、切ないのう。
決して許されてはいけない奴だったけど…ってか、元々高飛び失敗したのは指輪を忘れて取りに戻ったせいで、じゃあ何で指輪忘れたかといえば偽装のためにショウコの死体に制服着させる時に邪魔だったので外したからで…ああこれ、ショウコの呪いじゃね?
単に耳目を集めるためにセンセーショナルに殺されたんじゃなくて、ちゃんと意味はあったんじゃないかなーと思うと良く出来てるんじゃないかな。

そして最後、病室のシオ…シロッコに連れてかれたカミーユやーんw
「彗星かな?」って言い出したらどうしようかと思ったけどそうじゃなくてひと安心。
サトウをグッサリ心に刻み込まれてキチ化エンドだったけど、サトウ的にはそれが真の愛だったってことだろう。

最後の最後まで救いの無いドス黒い話だったけど、徹底しててある意味爽快でした。
けどなー、冒頭にも書いたとおり人には薦めにくい、ヘンタイ嗜好の作品です。
今期一番面白かったけど、万が一これが一番売れた作品になったりしたら、それはそれでイヤ~な気持ちになるでしょう。{/netabare}

追記{netabare}
あ、思い出したのでちと追記
“殺戮の~”ばっかり比較で槍玉に挙げてしまって恐縮だけど、あれとこっちでは何が違ったのだろう?ってのはずっと考えてまして。
と思ってたら別の作品がポンと思い浮かびました。
“ウィクロス”…の特にあきらっきー、あれは自分ダメでした。
「やりたいことのために人の迷惑顧みない」ってのは共通してるのだけど、自分に不都合が降りかかると「他人のせい」にしてばっかで…。
↑で書いたのと共通してしまうけど、「不都合起きることも覚悟した上でやってるんじゃないのかい」「自分棚に上げてよく言うわ」と不快感のが先に来てしまう。
(当然あきらっきーはそういうキャラとして描いてたんだろうけど)
でもってシュガーライフは覚悟してる、不都合が起きても自分が撒いた種と承知してる。
指輪を忘れて取りに戻ったせいで高飛び失敗&心中する羽目になっても「おのれショウコめー!」なんてことは言わない。
それどころか目的達成のためなら泥水を啜る覚悟まで決めてて…同僚としたくもないキスしたり嫌いなおばさんに頭下げたり。
ただキチだサイコだ言ってもそこら辺の線引きはしっかりしてて、それが不快感なく楽しく見れた部分なんじゃないかなー、と思ったり。
単純に「異常行動させればサイコが描けてる」と思ってるような浅薄なクリエイター…は居ないとは思いたいけど、そこら辺もちっと注意して描いてもらいたいところ、ね、ヴァーミリオン。
普通の中に潜む深淵だからこそサイコなんじゃねーのん?と。{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 15

86.8 2 天使で女子高生なアニメランキング2位
ガヴリールドロップアウト(TVアニメ動画)

2017年冬アニメ
★★★★☆ 3.8 (1187)
5670人が棚に入れました
天使学校を首席で卒業した優等生のガヴリール・ホワイトが、下界で人間の学校に通いながら修業するはずだったのに、ネットゲームに夢中になり、歩くのも面倒くさがるなど自堕落な生活を送る……というコメディー。

声優・キャラクター
富田美憂、大西沙織、大空直美、花澤香菜、水瀬いのり、井澤美香子、渕上舞、梅津秀行
ネタバレ

vbkOs43966 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.2

【胸糞】イジメ肯定アニメ【卑劣】

なんだこの「イジメ肯定作品」ワ!
「弄る」だとぉ~?フザケルンジャナイヨ!
やってることは「苛め」じゃねえか、コノヤローッ!
断じて許せん!
いい加減にぃぃぃせいィィィィィィァ~ッ!!
{netabare}
本作は、
苛める側にとって非常に都合の良いキャラのお陰で成立している、
イジメを肯定するアニメ作品だと言えます

本作には「素直・真面目・不器用な人をからかって笑い者にする様子」が描かれております
不器用な人間を「弄る」という体裁で「苛める」描写があります
イジメの光景を視聴者の皆様に楽しんでもらおう、といった主旨の作品です

えー、わたくしは、
本作のようなイジメ・ギャグ作品が大嫌いであります(笑)
憎んではおりません、単純に嫌いなんですよ
呆れると同時に不愉快でもあり、嘆かわしい
他人を傷つけて笑いをとる行為なんて、面白くもなんともありません
ハッキリいって「芸がない」と言えます

こうしたイジメ・アニメには、一定の需要があるのでしょう
事実、本作を傑作扱いする方もいらっしゃいます

確かに、
イジメをそれと気づかせず巧妙に表現する術に長けている
という点に於いて、本作は傑出しているとは思います
また、
真面目に生きるとバカを見るという皮肉を、
キャラクターの振る舞いを用いて物語っている芸術的に高度な作品だと捉えることもできないことはありません
が、
あまりに都合の良い設定のもとでそれらが描かれている時点で、
評価に値しないでしょう(笑)
ただし、
本作は、オレつえー無双チート作品としては、なかなかに素晴らしい完成度を誇っていると言えそうです

イジメを肯定する作品が存在すること自体は、
社会的に容認・肯定されてしかるべきでしょう(笑)
なぜなら表現の自由とは尊いものであり、
何人たりともオカしてはならない聖域・性感帯だからです
本作のようなイジメを肯定する内容を含んだ反社会的な作品であっても、
その事を理由に排除・弾圧の対象にしてはならないのです
表現されたものがどんな内容であろうとも、
その存在を認めてフェアに扱う必要があるのです
イジメで笑いをとりにくるギャグアニメであろうがなかろうが、関係ありません
観たい人が観て、楽しめる人が楽しんだらいいのです
オトナの嗜みとは、こういうものです()

がヴというキャラは、放っておけば無害な存在ですね
がヴは口を開けば他者を傷つけるような言葉を平気で発する傾向にあるため、
周囲の人々はいちいちがヴに干渉せずに、
放っておくのが最良の判断だと言えるでしょう(笑)
家にいてもらう方が、世のためになりそうなキャラです
ゲームが大好きで四六時中没頭できることはスゴいことなのです
課金ユーザーは企業にとっては有益な存在です
がヴはゲームというヒトの役に立つ趣味を持っているのですから、
ひたすらその道を歩めばいいわけです
無理して家から出る必要はありません
嫌々外に出てバイトなどしようものなら、
店に不利益をもたらすだけで、世の中の役には立ちません
このように考えますと、
ヴィーねというキャラは、いかにも悪魔らしい振る舞いをしていることになるでしょう
なぜなら、
がヴという災いを世に放つために、真面目に率先して行動しているからです
まー、がヴとヴィーねについてはこんなところでしょう(笑)


えー、ところで、
ラフィという「ドエス(笑)」キャラクターの振る舞いには、感心できませんな
人が困っているところを眺めてほくそ笑むなんてのは、
ココロの成熟が未発達な証ではありませんか
このキャラの行為を好意的に受け止めることはできません
なぜなら、イジメを肯定することになるからです
イジメの発生は、苛める側の人間が未成熟であることに起因します
いや、マジメな話ですので、これは(笑)
よく考えてみてください
「この人バカだなァ」と思えるヒトがいたとして、積極的に苛めようとしますか?
大抵のニンゲンは、わざわざ苛めたりはしませんでしょう
つまりは、苛めずにはいられない人間が、苛めを行っているのでございます
したがいまして、
苛められる方にも原因があるなんて考えは、明確に誤っているワケです
苛める側に、100%非があるのです
ただし、苛める側の人間の脳の発達を待っているだけでは、
イジメの期間はイタズラに延長され、
問題は深刻さを増していくばかりです
ですので、
苛められる側に落ち度はまったくありませんが、
苛められている人間にも変化が求められることになります
ま、覚悟を決めて、相手を半○○にするのが、
手っ取り早い解決手段となります
このように、イジメとは連鎖的に悲劇を生み出すシステムであります
ラフィのような人間の振る舞いを好意的に受け取れないのは、このためです

ラフィのような「苛めずにはいられないヒト」は、
他者の境遇を自身に重ね合わせ、
その痛みに共感できるほどにまで、
アタマが発達していないんですわ
言い換えると、
シミュレーションの性能が未開発なまま放置された状態なのであります
つまりラフィは、
未発達が故に幼稚園児の頃に持っていた残酷さを保ったまま、大人になっちまったようなキャラなのでございます
ラフィというキャラは、よほど、
イビツな環境で育ってきたのでしょう
「親の顔が見てみたい」とはマサにこの事でございますなあ
ある意味、被害者であります(笑)


いじる?
いじめる、が正解でしょう

イジルもイジメルも、
他者をからかってバカにするって意味では変わらんでしょうが(笑)

「苛める」を「弄る」に変換することで、煙に巻く作戦(笑)なのでしょうなァ
なるほどね~、コイツァなかなかに狡猾な手口でございますわ
まるで「詐欺師」が用いそうな論調ではございませんか
まさしく、詐欺、詐欺、詐欺であります(笑)
うっかりしてると、騙されますな、これは
お~、怖い怖い
油断できませんよまったく

ところで、人を弄る光景ってのは、実際面白いんですか?って話ですよ
もちろん、そんなのはヒトそれぞれだとは思いますが、
わたしとしては、ちっとも面白くないんですよ
弄られている人間はストレス感じてたりしますので、
やるべきではないんですよ、弄るなんていう卑劣な行為は

たまに、ゲンジツの社会にもいますよね?
「お約束」で成り立っているテレビのバラエティー番組みたいなノリで、
実際に他人を「いじっちゃう」ヒト
しかもそういうヒトって、
「イジリ」を「芸」だと認識しているのか、
「私は相手を上手にイジってあげているんである」
「そんな私はカッコいいんである」
などとカンチガイして、得意気に他人をイジっちゃうんでありますよ
ヤバイでしょ、こういうヒトって(笑)
何より「自分をデカくみせようとして必死」な感じが出ていて滑稽なんですよね
その上「自分をデカクみせようとして小物に成り下がっていることに気がつかない」のですから、痛々しくて見ていられませんよ
泣けてきますでしょう?(笑)
もう、こういうヒトを見ていると、
なんというか情けなくてね、涙が出てきますね(笑)
ニンゲンって面白いナァ~って、感動的ですらあります

ま、弄るスタイルで他人を苛めるヒトってのは、
「洗脳(笑)」されているんですよ、間違いなく
ゲンジツでも夢の中にいるという状態ですから、
ある意味では幸せなヒトなのかもしれませんけどねぇ~

こんな話をしていると、
おいソコのお前!アニメとゲンジツを比較(一緒に)するな糞ゴミヤロウッ!
といったような、鋭いご指摘が聞こえてきそうなものです
はい、まったくその通りでございます
アニメとゲンジツはベツモノでございます
アニメがあくまでフィクションでございますことは百も承知であります
ワタクシはそういった認識を持った上で、
ゲンジツで起きても面白いと思えない事柄をアニメでやられても、
ちっとも面白くないですね~、って話を、しているのでございます
何卒、その旨ご理解いただきたく存じます

~ーーーーーーーーーーーーー

地ッ…さっきから黙ってりゃあいい気になりやがってヨォてめこら…
ネットでしかイキがれねえ、この、イキリ(笑)豚ヤロウがッ…!
ネットでワル(笑)気取るのも大概にせいや
そんなに嫌なら、
観るの「やめろや(ドスを効かせた声)」←(笑) キャー(*ノ▽ノ*)怖~ィ

…ーーーーーーーーーーーーー

あー、いやいや、観ませんよ、こんなヒドイ作品
こっちから願い下げでございます

「イジメを肯定する作品」なんて、
ワタシのジンセイには「不要」ですから(笑)

{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 2
ネタバレ

ブリキ男 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

駄天使たちに「悔い改めよ!」と誰かさんに言って欲しい。

無気力でバイオレンスな駄天使ガヴリエル、おばかで寂しがり屋の悪魔のサターニャちゃん、心優しい優等生悪魔のヴィネットさん、サディスティック天使のラフィエルさんが繰り広げる、天使と悪魔の賑やかな日常を描くアニメ。上の説明を見てお分かりになる通り、天使と悪魔の役割が概ね逆転してます(笑)

1話では悪魔としての義務を遂行すべく、へっぽこ悪魔のサターニャちゃんがあれこれと小さな悪事を企て、小さな報いを受けるという何となく微笑ましいパターンだけでしたが、2話になるとサターニャちゃんが天使のガヴに意地悪されたり、同じく天使で加虐趣味のあるラフィエルさんにパシリにされたり‥{netabare}3話ではガヴの暴力性が全開し、かなりきつい表現が目立つ様になりました。サターニャちゃん、自業自得な所が無いわけではないのですが、問答無用で腹パンチされたりとか、ドアの下敷きにされて気絶させられ→放置されたりとかはあんまりにも‥。前者は全然、後者も大した悪事を働いて無いのに散々な目にあったサターニャちゃんなのでした。踏んだり蹴ったりでかわいそ過ぎる(汗)
{/netabare}
絵柄がコミカルなのにバイオレンス描写が入っているギャグアニメとしては「キルミーベイベー」とか「バーナード嬢曰く」なんかがありますが、こういうのは暴力や嫌がらせそのものが笑えるのではなくて、主にお調子者のキャラが、積極的に相手を挑発したり悪戯を仕掛けたりして、その結果として手痛いしっぺ返しを受けるという、因果応報の表現がオーバーだったり、意外な形で返って来たりと、当然からは予期しづらい"ずれ"を見て楽しむものだと思うのですが、多分これはバランスの問題で、やり過ぎてもいけないし、少な過ぎてもいけないもので、また相応の報いなら、ギャグでも何でもない普通のお話になってしまいます。本作では1話の時点ではそのバランスの良さが感じられ、素直に笑えたんですが、2話、3話、続く4話となるに従って、サターニャちゃん絡みの大半のギャグが単なるいじめ描写にしか見えず、作風が悪趣味な方向に傾いてきている印象を受けました。

キリスト教の世界観では駄天使ならぬ堕天使という概念がある様に、天使は悪魔に成り代わる存在として知られていますが、作中の天使たちの所業は打算と欺瞞に満ちていて既に悪魔そのもの。

見方によっては、従順である事は怠惰と結び付くし、神の代行者として暴力を振るったり、試練を与えたりする点は天使らしい表現と言えなくもなく、一方で悪魔は人間を堕落させるという※義務に対して忠実であるとされる事もあるので、勤勉なイメージが与えられるというのはあながち的外れではないとも言えます。天使と悪魔の持つ一般的イメージ-良心の担い手と堕落への誘い手-から一歩離れ、それぞれの持つ負の面、正の面を誇張して表現している様にも見えました。

結局の所、天使とか悪魔の設定によってもたらされる性格付けは後天的要素?によって差し引きゼロみたいになっていて、両者とも殆ど人そのものなんじゃないかなって私には思えました。中二病の人に限らず、人間が多過ぎるとか、人間なんて滅んだらいいなんて軽率な言葉を口にする人、ごまんといますし、椅子引いてそこに座ろうとしている人を転ばそうとする人とかもまぁいますものね‥(汗)

今期の似た設定のアニメ、小林さんちのメイドラゴンでは人間社会で生きるドラゴン達の持つ疎外感や肩身の狭さなどがそこはかとなく描かれていましたが、こちらではそういった影の差す描写もなく、ギャップを見せて楽しませる趣向だけが前面に出ている印象でした。
{netabare}
ついでに言うと天使は、天使という名の示す様に、単なる使いで※a意思を持たず、神の代行者として働く存在なので、勝手に終末のラッパを吹く事は出来ないとされています。作中描写を鵜呑みにすれば誤解を生む可能性があるし、文句を言いそうな宗教関係の人とかも出てきそうなのでちょっと危険に感じました。2話でガヴが進路希望用紙に「世界の終わりを告げてみたい」と書くシーンがその該当箇所で、あくまでも希望という事なので私は笑えちゃいましたが‥。このシーンについては常識人の委員長の反応とかイメージ映像とかが逐一面白かったです(笑)

ロボの様な天使を描いた方が良かったとは決して言いませんが、もうちょい天使らしい※b何らかの枷があった方が設定に必然性が加わるし、他の日常アニメとも差別化が図れて良かった気はしました。

※a:聖書によれば敵対者の悪魔ですら、神の許しのもと、人を誘惑し堕落させるだけの存在として描かれている。

※b:神様は何でもお見通しだから、悪い行いをすると頭の中に声が聞こえてきて良心の呵責に苛まれるとか、「悔い改めよ!」とばかりに洗脳光線を浴びて浄化されちゃうとかがあった方がバランスが取れていたのかも知れません。(お約束な感じだし、絵的に色々とヤバイ気もしますけど)
{/netabare}
キャラはかわいいし、日常パートには楽しいところもあるのですが、回を重ねる毎に人(主にサターニャちゃん)をいじめて笑いを取る様な描写が過剰に思えてきましたので次回のお話を見て視聴続けるかどうか判断したいと思います。


5話見終えて、新キャラに天使のタプリスさんが登場しましたが笑わせ方は今までと変わらずでした。

強者であるガヴとラフィーさん(中立だけどヴィーネさんも)、弱者であるサターニャちゃんとタプリスさんのより分けがはっきりし過ぎている為、決まりきった展開が多く、展開に意外性がないのが致命的でした。

子供や動物のたわい無い遊びを見て微笑ましく思うというよりは、ラフィーさんのリアクションを見て分かる様に、あざ笑う類の笑いなので素直に楽しめなかったのだと思います。

サターニャちゃんをおちょくるのに飽きたら、次はタプリスさんと、別の弱者を見つけておもちゃにするというやり方も、いじめの性質に良く似ていて、私にはどこを楽しんでいいやら分からず付いていけませんでした。強者であるガヴとラフィーさんが常に安全で、何ら報いを受けないというのもまた、釈然としない気持ちを募らせる原因になったのだと思います。

いじめ、いじめられる関係というのは、バランスを欠いた人間関係の典型的な例であるという事を、このアニメを通して再確認する思いでした。

キャラデザや声優さんに魅力がある作品だけに残念ですが、私はここで断念です。

※:C.S.ルイス宗教著作集1「悪魔の手紙」参照。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 31

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

ガヴリールドロップアウト…そのまんまでしたね。

この作品の原作は未読ですが、放送直前スペシャルが面白かったのとやはり声優さん…花澤さん、アイカツ/ユメちゃん役の富田美憂さん、冴えカノ/えりり役の大西沙織さん、装神少女まとい/ゆまちん役の大空直美さん、とこれだけの声優さんが登場する作品なら視聴すべき…と思ったのがきっかけでした。

放送直前スペシャルで花澤さんのトーンが他の3人とちょっと違う…と思っていましたが、本編を視聴して納得…一歩引いて全体を見ているからだったんですね。

天界にある天使学校を優秀な成績で卒業すると人間界で修行する事を許される…
人間界には天使も悪魔も存在するので、悪魔はどの様なシステムで人間界にいるのかは不明ですが、天界からは学校を主席で卒業したガヴリールと次席のラフィエルの二人が人間界に送り込まれる事になりました。

私は天界を良く知りませんが、少なくても人間界で優秀な天使が堕落するほど天界には娯楽が少ないのでしょう…
天界学校主席卒業のガヴリールがものの見事に堕天して…物語が動いていきます。

この物語のメインキャラは以下の4人です。

ガヴリール(CV:富田美憂さん):人間界の娯楽に吊られて堕天した女の子…天使って堕天すると、性格や夢まで変わっちゃうみたいです。CVの富田さんはアイカツのユメちゃん役を演じていますが、そういう目線でガヴリールを見ると確かにユメちゃんっぽさを感じる事ができた様に思います。

ヴィーネ(CV:大西沙織さん):悪魔なんですが4人の中で一番まっとうな女の子…どちらかと言うと相当良い子で、困った人を助けたりガヴリールの面倒をよく見たり…全然悪魔っぽくないんですよね。

サターニャ(CV:大空直美さん):自称大悪魔を名乗る女の子…若しくは痛い子と言った方が彼女にピッタリかもしれません。
ガヴリールを敵対視するのは、天界学校で主席だったから…かどうかは分かりません。少なくてもメロンパンが大好きで良く買っているみたいですが、殆ど食べた事の無いような…
CVの大空さんは「いなり、こんこん、恋いろは。」で伏見いなりを演じられていますが、はまり役はやっぱりゆまちんだったのではないでしょうか。といちゃんを全力で支えたゆまちん…最高に格好良かったので。
決して大空さんにサターニャが合っていないと思っている訳ではありません。
この物語におけるサターニャの存在はとても大きく、個人的にはサターニャ推しで見ていたので。

ラフィエル(CV:花澤さん):いつもニコニコしていて見た目は柔らかで温厚…でも彼女ほど内面と外見に違いのある人はいないでしょう。全体的に外面は白っぽいイメージですが、時々垣間見える言動からお腹の中はきっとこれでもかっていう位真っ黒なんだと思います。

この4人が織りなす日常…を描いた作品なので物語の抑揚はあまりありません。
あるとすれば、日常に時折天界から外乱が入るくらい…
その外乱に対して如何に人間界での日常を守りきるか…彼女たちが外乱に対して必死になるのはその程度なんですが、いのすけや沢城さんといった声優さんが運んでくる外乱…これが案外と面白いのです。
なので、あまり難しい事は考えず頭を空っぽにして視聴する作品だと思いました。

私はサターニャ推しでこの作品を視聴していましたが、誰を推すかでも評価が変わるような気がします。
ヴィーネも良い子なんですけどね…我が家にいて欲しいのがヴィーネ…外から眺めるだけならサターニャ…私はこんな評価でした。
天使勢…ラフィエルの黒さには時折クスリと笑えましたが、ガヴちゃんはというと…
学生なんだからもう少しちゃんと勉強しようよ…と思わず思ってしまうのは私がおっさんだからでしょう。

オープニングテーマは、「ガヴリールドロップキック」
エンディングテーマは、「ハレルヤ☆エッサイム」
どちらもメインキャラ4人で歌っています。
どちらもカラオケで挑戦済ですが、オープニングの方が難易度が高かった様に思います。

1クール全12話の物語でした。
推しのキャラや声優さんがいるなら、その魅力をしっかり味わえる作品だと思います。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 34

69.0 3 天使で女子高生なアニメランキング3位
天空のエスカフローネ(TVアニメ動画)

1996年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (274)
1976人が棚に入れました
神崎ひとみは陸上部に所属する占い好きな高校1年生。ある日、憧れの先輩・天野が外国に行ってしまうと知った彼女は、100m走で自己ベストが出せたら自分と付き合って欲しいと天野に告白。ところが、ゴール直前に天から光の柱のが降りると、光の中から竜と甲冑姿の少年が出現し、竜と少年の戦闘に巻き込まれたひとみは、異世界ガイアへと飛ばされてしまう。月と地球を天空に抱くその世界では、人の“想い”が世界を変える力となる。その地で、彼女は自国(ファーネリア)を滅ぼされた若き王、バァンと、彼の乗る人型機械(ガイメレフ)「エスカフローネ」、陰のある騎士アレンたちと共にガイア全土を取り巻く戦いへと巻き込まれていく。

声優・キャラクター
坂本真綾、関智一、三木眞一郎、中田譲治、飯塚雅弓、小杉十郎太、山内雅人
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

思い入れが強すぎて、レビュータイトルが決められない(笑)

[文量→中盛り・内容→雑談系]

【総括】
ロボット×少女漫画×異世界ファンタジーという異色の組み合わせ。(1996年の作品なのに)作画の補助にCGが使われたり、フルオーケストラ(ワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団)の音楽を使ったり、声優の「坂本真綾」さんのデビュー作(当時女子高生)など、当時は話題が盛りだくさんだったアニメ。

自分にとっては思い出のアニメ。独特のキャラデザを、よく「鼻が」とか揶揄されますが、そんなのは些事ですよ。(古い)作画が気にならない方は観てほしい♪

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
別にエロじゃないけど、確か当時(小学校中~高学年の時)は23時くらいの放送(再放送?)で、夜にこっそり起きて親に内緒で観てたw 親に内緒で悪いことしてるという妙なスリルで、倍楽しかった気が(笑)

個人的に、ジャンプ原作アニメ版以外では、ほぼ初めてちゃんと観たテレビアニメ。

今考えるとヒロインの「ひとみ」は、ただの嫌な女だが、当時は好きだったな。自分のショートカット好きは、この辺が原因かも(笑) とりあえず、ディランドゥ様の狂いっぷりは一見の価値ありですw 同名の劇場版があるけど、ほぼ別物。ストーリーもキャラ設定も全然違っているので、スピンオフ的な作品になってます。断然、テレビ版の方がオススメです。

あと、主題歌の「約束はいらない」は神曲として有名です。ついでに言うと、筋肉番付の跳び箱飛ぶ前など、結構色んなところで、エスカフローネの挿入歌が使われてますよ(笑)
{/netabare}

【余談~ あなたが好きなのは、「曲」?「歌」? ~】
{netabare}
私は車のHDに1000曲くらい適当にぶちこんで、ランダムに音楽をかけているのですが、先日、「恋するフォーチュンクッキー(AKB48)」と「未来へ(Kiroro)」が連続してかかったんです。その時に思ったこと。

当たり前だけど、「曲」と「歌」って違うものなんだな~、と。

「曲」=「作曲+作詞」で、「歌」=「声+歌い方」と言っても良いかもしれません。「曲」=「物(作品)」、「歌」=「人間」みたいな、まあ、漠然とした区別ですが。

「フォーチュンクッキー」は、AKBの中で唯一好きな「曲」です。でも、よく考えれば、「別にSKEでも乃木坂でも、多分同じくらい好きになってる」と思います。尤も、私が耳が悪いだけで、ファンの方や耳が良い人は聞き分けているんでしょうが。

一方、「Kiroro」の場合、あの透き通るような声を聴いただけで、気持ちが揺れ動くんですよね。多分「未来へ」を違う歌手が歌っていたら、こんなに好きになってなかったと思います。

(ただの「言葉」かもしれませんが、最近の若い子と話をすると、「どの曲が好き?」とは言いますが、「どの歌が好き?」とは言わない気がします。逆に年配の方は、「○○の歌が好きなの」とか言うことがあります。偶然でしょうか?)

私は小説が好きなんですが、例えるならば「曲」は「ストーリーや構成」で、「歌」は「文体や語感」なのでしょう。初めて本を読んだときは当然、「ストーリーや構成」を楽しみます。でも、2回以上に読もうと思えるのは、「文体や語感」が気持ちいい作品です(ウチのゼミの教授曰く、だからミステリーは古典になり得ない)。私が川端康成や芥川龍之介を繰り返し読んでいるのは、ここが理由です。川端の、透明感があって触れば壊れるガラス細工のような繊細な文体。芥川の、(自分自身を含め)世の中の全てを見下したような、軽く酔っ払っているような洒落た文体、それらの醸し出す雰囲気に浸りたくて、(ストーリーなんて全部頭に入っているのに)繰り返し読んでいます。

前置き(驚愕w)が長くなってしまいましたが、この「天空のエスカフローネ」のOP、「約束はいらない」は、正に、大好きな「歌」なんです(自分的アニソンNo.1)。

私は基本的に声優萌えはしないし、ライブにいこうとか一切思わないし、もっと言えば、「できることなら詳しくなりたくない」とすら思っています。声優さん含め、「その作品の一部」として完結してほしいので(志賀直哉が、小説を読むときは作者を見るな、作家の人生を知るな的なこと言ってたらしいですが、そんな感じ)。

でも、「坂本真綾」さんの「声」「歌」は、別格なんです、自分的に。(かなり気持ち悪いですが)多分、小学生だった私は、あの(顔も知らない人の)「声」「歌」に「恋してた」んだと思います(オェ~)w

そんな感覚が今でも若干残ってて、たまに「約束はいらない」を聴くと、親に隠れて、夜にコッソリとエスカフローネを観ていた時の、あのドキドキが蘇ってくるのですよ。

まあ、その後に続けて放送されてた、「トゥナイト2」も観てたから、ただの思春期猿小僧だっただけですけど(笑)
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 27
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

少女マンガ風ヒロインで《異世界召喚&ロボットもの》

マクロスシリーズで有名な河森正治氏がシリーズ構成を務め、ロボットアニメの雄サンライズが制作した1996年のオリジナル作品です。

始まり方が、恋する乙女(陸上部に所属する高校生少女)を主人公にした、少女マンガによくある《学園&青春もの》風で、初見の方は「あれ?見る作品間違えちゃった?」と戸惑ってしまうかも?ですが、すぐに{netabare}異世界からの召喚者&召喚獣が現れる{/netabare}ので大丈夫です。

そして、間もなく彼女は{netabare}異世界に召喚されて、様々な出遭いと冒険と、そして恋を経験していく{/netabare}のですが・・・

シナリオは、とくに終盤の展開に粗が目立つなど、そこまで面白くはないと思います。
でも、こんな少女マンガ風の(=リリカルな)少女を主人公にした《異世界召喚+ロボット》の組み合わせ作品はちょっと珍しいと思うので、序盤でヒロインに好感を持てた人ならば、まずまず最後まで楽しめるのではないでしょうか。


◆制作情報
{netabare}
原作         矢立肇、河森正治
監督         赤根和樹
シリーズ構成     河森正治
脚本         河森正治、山口亮太、稲荷昭彦、北嶋博明
キャラクターデザイン 結城信輝
メカニカルデザイン  山根公利
音楽         菅野よう子、溝口肇
アニメーション制作  サンライズ{/netabare}

◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

============== 天空のエスカフローネ (1996年4-9月) ============
{netabare}
第1話 運命の告白 ★ バァンと神崎ひとみの出遭い、竜退治、ガイア召喚
第2話 幻の月の少女 ★ ファーネリア王国の新たな王、謎の敵来襲、エスカフローネ装着(バァン)、バルガス戦死
第3話 華麗なる剣士 ☆ アストリアの騎士アレン、ザイバッハ帝国「竜撃隊」指揮者ディランドゥ、アレンvs.バァン
第4話 魔性の美少年 ☆ 竜撃隊来襲、バァンvs.ディランドゥ
第5話 兄弟の刻印 ☆ バァンの兄フォルケン、ひとみの5m幅跳び回
第6話 策謀の都 ☆ アストリア王国の都パラス
第7話 予期せぬ別れ ☆ ひとみ誘拐事件、アレン逃亡
第8話 天使の舞う日 ★ バァンの翼(竜神人)
第9話 羽根の記憶 ★ 翼の秘密(バァンの出生の秘密)、アレン重症
第10話 青き瞳の王子 ☆ フレイド公国到着
第11話 死の予言 ★
第12話 秘密の扉 ☆ ひとみの占い拒絶、ザイバッハ軍フレイド侵攻
第13話 赤い運命 ★ フレイドの秘宝、公王戦死、シド王子降伏
第14話 危険な傷跡 ☆
第15話 失われた楽園 ☆
第16話 導かれし者 ★ 
第17話 この世の果て ☆
第18話 運命の引力 ★ ザイバッハ帝国支配者ドルンカークとの対面
第19話 恋の黄金律作戦 ☆
第20話 偽りの反作用 ☆
第21話 幸運の反作用 ☆
第22話 黒き翼の天使 ★ ファーネリア王都廃墟での兄弟対峙
第23話 嵐の予感 × ※シドの父親が・・・ってこれじゃ戦死した公王が浮かばれないんじゃないの?あと亜人設定がほぼ無意味なシナリオが△
第24話 運命の選択 ★ ひとみ地球帰還、再びガイアへ ※第1話とシナリオが交差する本作随一の注目回だが、ディランドゥの真の姿が・・・は無謀×
第25話 絶対幸運圏 ☆ 運命改変開始、フォルケン死亡
第26話 永遠の想い ☆ ガイア破滅の危機、セレナ意識回復、危機回避、ひとみ&バァンの別れ{/netabare} 
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★★★(神回)0、★★(優秀回)0、★(良回)10、☆(並回)15、×(疑問回)1 ※個人評価 ☆ 3.5

OP 「約束はいらない」
ED 「MYSTIC EYES」


========= エスカフローネ Escaflowne The Movie (2000年6月) ========

全1話 ☆ ※未視聴 ※110分

劇場版主題歌「指輪」

投稿 : 2024/05/04
♥ : 13

nani-kore さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

「鼻」で喰わず嫌いしちゃったら、超もったいな~い(T_T);

あの、ピノキオとゆーか、カイジみたいな「鼻」で喰わず嫌いしてまちた。。なんてもったいな~い(T_T);

制作年は、なんと驚きの1996年!!
この位古いアニメとなると、大半は目に痛い崩れた作画が多いのですが、ソコはご安心めされぃ。
キャラデザはさすがに古い(&あの鼻だしw)ものがあるけれど、作画はとてもきれいです。
さすがサンライズの誇りにかけて、醜い作画崩れは許さないのでしょう。。しかしナゼ、あの鼻を許したのか?

「鼻」はともかくとして、総キャラ乙女好み狙いです。
もうちっとリアル放映に近い時期に観てれば、アレ~ンに萌えられたのになぁ、鼻め~3
大丈夫、まだバァンには萌えられました(#^.^#)
天使の羽はピュアなチェリーボーイにピッタリですね♪
萌えとは離れますが、キレっぷりが半端ないディランドゥ様(側近はみな美少年)とか、ワキを固めるキャラクター達も魅力的。
ディランドゥ様の歪んだ表情の百面相、あの病んだ声(声優さん天才!)、登場する度に鼻血吹きそうな笑いがこみあげましたww
主人公のヒトミも、フツーの女子高生っぽさが爽やかで、好感が持てます。
キャラ立ち過ぎる周りに負けないヒロインとして、そのフツーっぽさが、かえって際立つ存在感です。
ヒトミは浮気モン、ビッチなんてご意見もあるけど、ちょっと可愛いフツーの女子高生なんて、あんなモンだと思う。。揺れる乙女心ってヤツ?

キャラだけ見ると乙女向き?って思っちゃいますが、バトルシーンも半端ないです。
サンライズとくればロボット、迫力ありますよ~
戦闘シーンは迫力ありすぎて、乙女には目を逸らしたくなるシーンも。。けっこーリアルにグチャッと潰れます。
完全に乙女向きにしたいのなら、バトルシーンはイイ加減の方が良いのです。
そう考えると、誰をターゲットにしているのか、ものすごく実験的な作品とも言えるでしょう。
それにしても贅沢な実験です。
「鼻」はともかくとして、作画は当時の最高峰ではないでしょうか。

ストーリーは、今初めて観ても感動を覚える素晴らしさです。
美しい背景と音楽が、ファンタジー世界の雰囲気を盛り上げます。
乙女の胸キュンロマンスとコメディ、戦争の悲惨さと狂気、相反するものが絡み合い、天使の羽と光に象徴される収束へと。。
これが約20年前の作品だなんて、信じられないアニメでした。
この実験的作品は、そこそこの商業的成功を生み出しはしたでしょうが、
さらなる進化を遂げた類似品の量産を今日に繋げていない事実からしてみると、業界的には禁じ手というか、実験の失敗に終わったのかもしれません。
ただ、時代を超える唯一の綺羅星的作品となりえたという意味では、「天空のエスカフローネ」の実験は成功をおさめたとも言えるでしょう。。あの「鼻」以外は。。

さて、乙女なら誰でも感涙する素晴らしいラストですが、「納得いか~ん;;」という乙女も多いかと。
私はもう乙女じゃない(だから早く観たかったんだよ、鼻めっ!)から、泣かずに楽しめました。
ここからはご想像ですが、バァンの性格からして、別れたわけじゃないと思います。
国造りで忙しいから、しばらく恋愛を交えたくなかったのと、ヒトミを一旦彼女の世界に返して、数年ゆっくり将来を考えて欲しかったのでは?
バァンのぶきっちょなストイックさと、相手を思いやる優しさから、そう判断するのは自然でしょう。
だから、バァンはヒトミが成人したら、きっと迎えに来るはずです。
その時ヒトミが、どう彼の気持ちに答えるのか、その方が予測不可能ですね♪
だから乙女たち、泣かないで?
夢の王子様はけっして裏切らないのよ、
裏切るのは現実だけなのよ。。

私はディランドゥ様のラストの方が納得いきましぇん~3
キレた殺人狂らしくイッていただきたかったのに、唐突にあーなるとは。。目が点になっちゃったよ(+o+);

長々と語ってしまいましたが、
要は「鼻で喰わず嫌いしちゃったら、超もったいな~い!」でした~!!

投稿 : 2024/05/04
♥ : 15

54.2 4 天使で女子高生なアニメランキング4位
京四郎と永遠の空(TVアニメ動画)

2007年冬アニメ
★★★★☆ 3.1 (68)
517人が棚に入れました
大崩壊から10年が経ち、復興のシンボルとして作られた巨大学園都市「アカデミア」。そこで学園生活をエンジョイしながらも、どこかなじめない少女「白鳥空」の前に、彼女が夢の中で見た王子様と瓜二つの少年「綾小路京四郎」が現れる。空は、「絶対天使」と呼ばれる人造生命体を巡って人知れず戦いを繰り広げる京四郎と親しくなっていくが、京四郎のパートナーであるせつなとの間の三角関係や、自分自身もまた人間ではなく絶対天使であったという真相に苦悩を深めていく。

声優・キャラクター
矢作紗友里、小西克幸、松岡由貴、川澄綾子、下屋則子、田中敦子、望月久代、岸祐二、間島淳司、緒方恵美、成田剣
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

『神無月の巫女』のアナザー的な何かだが・・・

敢えてお薦めはしません。
(※ジャンルは一応、これも「百合×ロボット」ものでいいのかな?)

マンガ原作者&アニメーション制作者が『神無月の巫女』と共通している作品ということで興味を持って視聴してみたのですが・・・シナリオが全然頭の中に入ってこない・・・ここまで訳の分からない作品は久々でした。

《まとめ》
『神無月の巫女』のダブルヒロインの片割れ(姫宮千歌音)そっくりなキャラが出てきて、もう片方のヒロイン(来栖川姫子)に性格が近いキャラも出てくるので、同作のファンの方は最初の数話だけお試し視聴してみると良いかも知れません。

あと、気が向いたら第7話まで頑張って見続けると、ちょっと良いシーンがあるかも?


◆制作情報
{netabare}
原作マンガ      介錯(『月刊ドラゴンエイジ』2005年5月-2007年7月連載)
監督         柳沢テツヤ
シリーズ構成・脚本  植竹須美男
キャラクターデザイン 介錯(原案)、藤井まき
音楽         窪田ミナ
アニメーション制作  ティー・エヌ・ケー{/netabare}


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

================== 京四郎と永遠(とわ)の空 (2007年1-3月) ================
{netabare}
第1話 永遠の空(とわのそら) ★ 白鳥空の王子様、綾小路京四郎転入、猫娘の襲撃
第2話 三華月百夜 ☆ 
第3話 舞い踊る螺旋 ☆
第4話 恋蛍 ☆
第5話 くちづけ洗礼 ★ 空の真実(絶対少女)
第6話 ゆめはて十字路 ☆
第7話 彷徨いの哀歌 ★
第8話 刻(とき)の目覚め ☆
第9話 乙女見果てぬ ☆ 
第10話 天使の牢獄(バスティーユ) ☆
第11話 天使回廊 ☆
第12話 永遠の空(えいえんのくう) ☆{/netabare}
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★★★(神回)0、★★(優秀回)0、★(良回)3、☆(並回)9、×(疑問回)0 ※個人評価 × 3.4

投稿 : 2024/05/04
♥ : 7

とってなむ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

私と永遠の空虚

これはキツかった…。
☆の評価の平均値が低いわけです。
私もこれは苦手でした。


ジャンルは恋愛にミステリー的要素を混ぜたもの。
ロボットの成分も含まれています。
ごく普通の女子高生・白鳥空と超イケメン(設定上)の綾小路京四郎の
恋愛と悲劇を描いたものであります。(多分←)


内容が二転三転するので話の流れが掴みにくいです。
それに理由はあれども、途中から『京四郎、お前誰?』
と問いたくなるようなキャラブレが目立ちました。
まぁ序盤の京四郎にはイライラさせられたものです。
それを考えれば、ヒーローらしく成長(キャラブレ)したのは
良かったのかもしれません。

他にも、空の『拝啓、私の王子様~』という台詞。
たまになら全く問題ないんです。
でも多すぎやしませんか。
1話に3,4回もリピートされると、さすがにちょっと…。


非難するだけでは何だかな~なので、
良かった点を挙げたいと思います。

1.物語の展開としては悪くなかった。
正直この作品、1話でこれは相当ヤバいんじゃないか…と思ったものです。
それを考慮すれば、立て直したほうではないかと。
特に盛り上がりを見せたわけではありませんが、
展開にそれなりの起伏を持たせた点は評価したいです。
とは言え…ですが。

2.場面ごとのBGMが雰囲気に合致していた。
言葉通りです。
時には明るく時には寂しく…。
特に最終回の物語の背景に流れる音楽は素敵でした。



OP「クロス*ハート」 歌ーCooRie
ED「微睡みの楽園」 歌ーCeui

うわっこれ私の大好きなアーティストコンビ。
OP,ED共に透き通った綺麗な歌声に癒されました。
観ながら早くED来ないかな…とか思ったり。笑



フォローは一応入れたものの、
やはり私にはちとダメな作品でした。
ロボットを取り入れるならバトルにもう少し迫力を求めたいです。
というかロボットの必要性…。
物語とロボットの混在が上手くいっていないように感じました。
純粋な恋愛ものとして成立させればまだ何とかなったものを、
などと素人目からですが思ってしまいます。

…あまりオススメ出来ませんm(__)m

投稿 : 2024/05/04
♥ : 29

白毛和牛 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

介錯作品のクロスオーバー

この作品は介錯作品のクロスオーバー的な感じですが
まあ最初は平凡かなと思ったけど9話でカズヤ兄さんが出て来てから化けましたね。
カズヤ兄さんのキャラが色んな意味で面白くて最後まで観れたけど
でも最後の方なんか見ると不思議と良作だったかもと思えてしまうというか
実際にこの作品に付いてはカズヤ兄さんのネタ的な部分を抜かしても中々楽しめたけど、
因みにカズヤ兄さんのキャラ以外では京四郎に尽くすせつなのキャラが印象的でした。

【評価】

75点・3B級

投稿 : 2024/05/04
♥ : 0
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