子育てで学園なTVアニメ動画ランキング 3

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画の子育てで学園な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年04月28日の時点で一番の子育てで学園なTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

86.9 1 子育てで学園なアニメランキング1位
SPY×FAMILY(TVアニメ動画)

2022年春アニメ
★★★★☆ 4.0 (885)
2880人が棚に入れました
人はみな 誰にも見せぬ自分を 持っている―― 世界各国が水面下で熾烈な情報戦を繰り広げていた時代。 東国(オスタニア)と西国(ウェスタリス)は、十数年間にわたる冷戦状態にあった。 西国の情報局対東課〈WISE(ワイズ)〉所属である凄腕スパイの〈黄昏(たそがれ)〉は、東西平和を脅かす危険人物、東国の国家統一党総裁ドノバン・デズモンドの動向を探るため、ある極秘任務を課せられる。 その名も、オペレーション〈梟(ストリクス)〉。 内容は、“一週間以内に家族を作り、デズモンドの息子が通う名門校の懇親会に潜入せよ”。 〈黄昏(たそがれ)〉は、精神科医ロイド・フォージャーに扮し、家族を作ることに。 だが、彼が出会った娘・アーニャは心を読むことができる超能力者、妻・ヨルは殺し屋だった! 3人の利害が一致したことで、お互いの正体を隠しながら共に暮らすこととなる。 ハプニング連続の仮初めの家族に、世界の平和は託された――。
ネタバレ

かんぱり さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

ハートフルスパイコメディの良作☆

舞台は東西冷戦時代に似た世界。
西側のスパイ、黄昏(たそがれ)ことロイド・フォージャーは、東側の政治家に近づくために、偽装家族を作る必要に迫られて・・
で始まるお話。

原作はかなり人気だったみたいで、作画の良さなどにも制作側の期待の大きさが感じられます。

まずはなんといってもアーニャすごくかわいいですね~♡
あの年頃の子供特有の無邪気でかわいいところがよく表現されてますね(#^.^#)
ウィって返事やちち~~って呼ぶのもかわいいし、たまに見せる(๏д๏)みたいな表情もかわいい♡

任務のために偽りの家族を作るんだけど、それぞれみんな秘密を持っているところが面白いし、家族というものを知らなかった人たちが少しずつ「家族」になっていくところがいいんですよね。

結局アニメ2話まで見たところで我慢できず、原作読んじゃいましたw
原作も面白かったですけど、アニメはさらに良くなっていると感じました!

本格的なスパイものというよりもコメディよりの作風ですので、人によっては肩透かしの方もいるかもですけど個人的にはすごく気に入りました♡

アーニャ役の声優さん、うまいなぁって思ってたら種﨑敦美さんという、Vivyやジュジュ様などされてた方みたいです。
色んな声で演技されててすごいですね!

アニメはどうやら分割2クールみたいなので、10月からの後半もとても楽しみです!

以下、各話の感想(印象に残ったシーンなど)です。
★今回のアーニャ語録☆、各話に追加しました。

1話「オペレーション梟(ストリクス)」
{netabare}任務よりもアーニャのことを思って警察へ行けというロイド。
でも警察に行かないでロイドの姿を見つけて嬉しそうに駆け寄るアーニャ。
ラストの寝てるロイドの懐にもぐりこんで一緒に寝るアーニャの絵がすごーくほっこりしました☀
★今回のアーニャ語録☆
ずっと前からちちの子供のアーニャです
ちちすごいうそつき、でもかっこいいうそつき
ははそんざいしない{/netabare}

2話「妻役を確保せよ」
{netabare}パーティで苛められてるヨルに対して、誰かのために頑張る姿は誇るべきことで素敵なことだと話すロイド。
色々とおかしい言動のロイドをまったく疑わないヨルの超天然なところも殺し屋とのギャップもあって良いです。
手榴弾が後ろで爆発してる最中に手榴弾のピンを指輪がわりにする絵が最後にきまってましたね♪
★今回のアーニャ語録☆
ア~ニャ、ははいなくてさみし~い♫
ピーナッツかいこんどけ{/netabare}

3話「受験対策をせよ」
{netabare}アーニャの舌足らずな話し方とかもう可愛すぎ~♡
アーニャ役の声優さんすごく上手です!
3人で撮った記念写真のアーニャとヨルの表情にニヤニヤしちゃいました♪
★今回のアーニャ語録☆
アーニャにははうまれてめでたい
わたすがキメラだ・・よろすおねがいするます
おでけけ記念日!
ひとがゴミのようだ・・
やっつけてくさいメシ食わせます{/netabare}

4話「名門校面接試験」
{netabare}コメディ色がより強くなった感じの4話でした。
エレガントな寮長さん、なかなか面白いキャラで好きかも♪
今回もアーニャに笑ったりほっこりしたり・・ホントいいキャラです♡
自分の気持ちに戸惑うロイドとヨル。少しずつ家族になっていく3人。
★今回のアーニャ語録☆
だいじょぶます!
オペラたべたり・・
100点満点です!
半分メガネのおっさん{/netabare}

5話「合否の行方」
{netabare}ポケットに忍ばせてたクラッカーでお祝いとか洒落てて好き♡
今回はアニメオリジナル展開も結構混じってましたね。
アクションシーンすごくよく動いてて、ロイドとヨルが闘うシーンなどもっと見たかった!
「これ桁間違ってない?」「合ってます」「え?」「あってます!!」に笑った。。
★今回のアーニャ語録☆
お城で助けられごっこ!
アーニャ、孤児院でてからわくわくいっぱい!ちちのおかげ!{/netabare}

6話「ナカヨシ作戦」
{netabare}イーデン校の制服を着てすごく嬉しそうなアーニャ♡
ターゲットの子ダミアンや、アーニャの友達になりそうなベッキー、エレガント先生も担任になって学校編も楽しくなりそう♪
必殺パンチのシーンは3回くらい見ちゃいましたw
今回はアーニャの色んな表情の顔芸がすごく面白くて楽しかったです✿
★今回のアーニャ語録☆
あざざます!
制服のアーニャです、ばーん!
おーきーどーきー
今こそ必殺のパンチを放つとき!{/netabare}

7話「標的(ターゲット)の次男」
{netabare}ベッキーはいつも本音で話してるから心の声も同じみたい。
周りを気にせずアーニャと仲良くしてくれたり・・いい子と友達になれて良かった♪
アーニャの号泣顔と上目遣いで見てる顔は可愛すぎ♡
理想の子供を求める前に自分が理想の父親になるべきと思い直すロイド。
部屋に引きこもったアーニャが自分から勉強してて寝ちゃったシーンはほっこりしました☀
★今回のアーニャ語録☆
学校へたくそでごめんなさい
せかいへいわがー{/netabare}

8話「対秘密警察偽装作戦」
{netabare}8分の2!って何度も得意げに言ってるアーニャに笑った。。
ヨルとユーリって色々と似てるところがあってやっぱり姉弟ですね。
ラスト、引っ張りましたねw
続きがどうなるか気になって思わず原作見ちゃいました。
★今回のアーニャ語録☆
ざんだんすう8ぶんの2!{/netabare}

9話「ラブラブを見せつけよ」
{netabare}キスシーン、前回から引っ張ってさらにOP後の回想シーンも挟んで・・ってちょっと引っ張りすぎかなー。
アーニャが寝ぼけてるシーンすごく可愛くて面白い♡
前回も感じてたけど、アーニャが出てこないと面白さが半減しちゃうと感じるのは私だけ?
ところで、ヨルの雇い主の組織と秘密警察ってどんな関係なんだろう?どちらも東側の組織みたいだけど。
どっちにしてもロイドとは敵対関係だし、今後その辺も描かれるのでしょうか。
★今回のアーニャ語録☆
んが・・ちきゅうのおわり・・
おはえんます・・
ちち、なんだかきょうみどりいろ{/netabare}

10話「ドッジボール大作戦」
{netabare} 久々のアーニャ回♡
今回のお話は5話と同じく、原作にアニオリを加えて膨らませた感じでした。
正直、15分くらいでもいいかな?って内容だったけど、全日本ドッジボール選手権全国大会とコラボするみたいでその辺も絡んでるのかもです。
アーニャ、相変わらず可愛いんだけど・・今回はちょっとあざとい感じもあった・・かな。
アーニャ、ベッキー、ダミアンと、キャラは揃ってるのでテンポをあげてお話が面白くなるのを期待したいです。
★今回のアーニャ語録☆
く○やろう
腰のひねりをおててにつたえて・・{/netabare}

11話「星(ステラ)」
{netabare} 心が読める能力のおかげで人命救助ができたアーニャ。
すごく得意げになってるアーニャに合わせて付き合ってあげてるベッキーがいい子で好きになりました♡
ダミアンも陰口に参加しないでビシッと周りに言ってるとこなんか意外とイケメンじゃんって。
あと種﨑敦美さんの一人四役が面白くて笑っちゃいました♪
実験されてた犬たちの中にロイド一家の絵が浮かぶ犬が・・!
次回違う話みたいだし、彼が家族になるのは2クール目かな・・
★今回のアーニャ語録☆
アーニャ、ちちのりょうりがいい
スターライトアーニャとよべ{/netabare}

12話「ペンギンパーク」
{netabare}今回はアーニャ大活躍でした!
スパイの話とアーニャの話が程よく混じってて、面白かったと思います♪
新人飼育員が、もうお前に教えることはないって言われてるところが可笑しくて。。
あとペンギンロイドとロボットヨルがアーニャとお菓子を買いに行くところはほっこりしました☀
これで前半終了ですね。10月の後半はいよいよ新キャラ登場なので、楽しみに待ちたいと思います!
★今回のアーニャ語録☆
まってー。ふつうのいい人でちち~
ペペペペンギン~
つよいけど、あとはだめだ{/netabare}

投稿 : 2024/04/27
♥ : 57

でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

とても素敵な家族を描いた物語

この物語をひと言で表すのはとても難しい。
アクション、笑い、アーニャの可愛さ、などもありますが、しいて言うならば、とても素敵な家族を描いています。

父のロイドは、娘のアーニャを守るためならば危険を顧みず、命懸けでアーニャを守ります。
そして彼は、血まみれになりながらも妻のヨルとの約束を守ります。
彼は仕事よりも家族を優先する優しい父親です。

母のヨルは、悪を許さない正義の心(?)を持った女性。
決して他人の不幸を見過ごしません。たとえ自分に関係なくとも自分にできる精一杯のことをします。
そして娘のアーニャに危害を加える者に対しては容赦しません。
ヨルはアーニャをとても大切にしています。

そして娘のアーニャは、常に父と母とに役立つ人間であろうとしています。
まだ幼い子供なのに、ロイドのために、そしてヨルのために精一杯頑張ります。

そんな素敵な家族なのですが…、
ロイド、ヨル、アーニャには、それぞれ誰にも言えない秘密があります。
三人は、各自の秘密を隠しながらも家族の絆を深めてゆきます。

私達は誰だって、多かれ少なかれ家族に言えない秘密を抱えていると思います。
この家族は、その秘密の度合いが大変重い。それだけのことだと私は感じましたが、皆さんはどう思われますか?


ところで、今までは影の世界でしか生きていることに意味を感じなかったロイドやヨルでしたが、二人はアーニャのおかげで日の当たる世界で生きることの充実感を感じられるようになったような気がします。

もしかして、アーニャはロイドとヨルのために神様が遣わした天使なのかもしれませんね。
いつの時代でも、子供は親のために神様が遣わした天使です。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 81

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

やっぱこっちが覇権本命でした

<2022/4/20 初投稿>
見始めなので評点はデフォルトの3.0です。
原作未読。

よーやく見れました。
と言っても1話録画しそびれ、うっかり2話から視聴。
でも2話だと全然気づかんかった
見終えても気づかんかった 笑

少し放送が遅いATXの方の録画見てようやく気づく
「ええっ!あれ、2話目だったの?」と

で1話をよーやく見たというわけです٩( 'ω' )و

まー面白い
前評判が凄くて、多分面白いんだろなーとは思ってたけどその予想値を大きく超えてきました。

物語も良さそうなんだけど、なにより三人が楽しすぎる。
キャラ良すぎ。

<2022/4/26 追記>
3話まで見ました。
いずれの話も密度濃く面白く楽しい。

ところでアーニャの声と演技素晴らしい!
という声をよく聞きます。
もちろん私もそう思ってるクチなのですが。
なんだ、声優は種崎敦美さんでしたか。
どおりで、と納得。

自分はゲーム「十三機兵防衛圏」で種崎さんを知ったのですが。
このゲームで恐ろしいまでの演技力・表現力発揮されてました。
すげー声優さんがいるもんだと。
そのゲームのネタバレになっちゃうので詳細は書けないですが、本当に凄い人。

そりゃアーニャの人気も倍増するってもんですよ。

評点4.4は、中間評価です。

<2022/5/1 追記>
4話見ました。
アーニャの名言「はげちゃびん」から始まる前半のコント。
「坂本ですが」を思い出すw
エレガント!つーか
スタイリッシュ!っつーか
クール・クーラー・クーレスト!っつーか
三人楽しいですね。

この笑いは大好き!!
ラストの一発も気持ちよかった。

<2022/7/20 追記>
リアタイで最終回まで見ました。

面白かったー。
これは人気出るわけですよ。

キャラが全て面白いし、
今のところ深刻になりすぎないところも◎
見てるとニコニコ笑顔になります。

アーニャ人気は凄かったですね。
「よつばと。」の、よつば
「ばらかもん」の、なる
に並ぶ愛され子供キャラじゃないでしょうか

YouTubeでパリピ孔明「チキチキバンバン」踊ってるアーニャ見つけた時は笑いました笑

YouTubeと言えば、ヨルさんのコスプレしてるウェザーニュースキャスター檜山沙耶さんも見かけました。
雰囲気ぴったしでしたよ。
もともと言動・反応が素っ頓狂なところも二人ちょっと似てますし。

と余談が多くなってしまいましたが今季最高の作品でした。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 61

67.4 2 子育てで学園なアニメランキング2位
べるぜバブ(TVアニメ動画)

2011年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (531)
3601人が棚に入れました
超不良高校「石矢魔高校」でも特に『アバレオーガ』の異名を取る最強の不良・男鹿辰巳がある日ケンカをしていると、川から大きなオッサンが流れてきた。助けてみるとオッサンが2つに割れ、中から赤ん坊が出てきた。赤ん坊に気に入られる男鹿だったが、実は赤ん坊は人類を滅ぼすため魔界から送られた大魔王の息子、カイゼル・デ・エンペラーナ・ベルゼバブ4世(ベル坊)だった。

声優・キャラクター
小西克幸、沢城みゆき、伊藤静、水島大宙、豊崎愛生、岸尾だいすけ、関智一、杉田智和、荻野晴朗、高木渉、高橋広樹

サモハン さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

おもしろいよ!

このアニメは小学生の息子から進められて観ましたw
毎週息子と楽しみにしてたんですけどね、終わっちゃいました><
内容が不良が悪魔の赤ちゃんを育てるアニメだと聞いて、最初は「面白いの?」って半信半疑で観始めたんですけど、結構面白くてハマってしまいしましたw
声優さんも有名面子で、小西さんとか杉田さんとか岸尾のダイちゃんキャラにも合ってました。
コメディーアニメなので子供も大人も楽しめるアニメだと思います。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 5

かぉり さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

もったいない感がある作品

物語は悪くないのですが、時間帯のせいか、対象年齢が低いため中学生以上の方だと、途中で飽きちゃうかもです(´・ω・)
よく、笑いを取りたいのかな?と思うセリフがあったりしますが、正直あんまり...(;¬з¬)

アニメ版のオリジナルストーリーも多く、たしか最後の方はそれが続いていたと思います(・∀・)

終わり方もなかなか中途半端だったりします(´・ω・`)


ですが、東邦神姫や六騎聖など、個性的なキャラクターが数多く登場します。それに声優陣もそこそこ豪華だったりするので、私的にはちょっともっちないような作品でした(´∀`*)

投稿 : 2024/04/27
♥ : 1

鈍物語 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

原作よりアニメ派

何か流れてたので見てみたら面白かった
ベル坊役の沢城みゆき
ここで使いますか!
贅沢な使い方だと思います
他の声優も文句無し
絶望放送で言っていましたが
べるぜバブのアシスタントが推薦して古市役が決まった水島大宙
なかなかでした
モテない感じが丁度良い感じ
ヒルダも国枝も可愛くて
伊藤静ファンからしたらたまんなかったです
アランドロン役の高木渉さん
コナンしか知らなかったのでこんな声もあるんだという印象
ストーリーとしては後半からは不満ですかね
兄貴が出てきてから話が壮大になりすぎて
ほのぼのした話の方が好みでしたが
最後は感動して泣いてしまいました
2期はあれば絶対見たいです

投稿 : 2024/04/27
♥ : 0

67.7 3 子育てで学園なアニメランキング3位
星合の空(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.3 (249)
696人が棚に入れました
舞台は、廃部寸前の男子中学ソフトテニス部。様々な想いを胸に抱く少年たちはソフトテニスを通してどこへ向かうのか。少年たちの等身大の青春ストーリー

声優・キャラクター
花江夏樹、畠中祐、松岡禎丞、佐藤元、山谷祥生、峯田茉優
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

少年たちが呼吸できる場所

【物語 4.0点】
普通のスポ根とは一線を画した、実写ドラマ志向の青春描写が光る。
本作の中学生たちは各々、家庭環境等に問題があり、
心に闇を抱え、自己否定感に喘いでいる。
弱小ソフトテニス部も、上記の現実から離れて、
自分たちが存在して良い場所として確立されていく。
その安息の地すらも“大人の事情”に脅かされたり……。

アニメ作品では例外的な部活の取り扱い方だが、
この切り口により浮き彫りにできた“等身大の中学生”の心情の数々。

最終回、24話予定を“大人の事情”により、
12話に短縮を余儀なくされた件に対する当てつけ感たっぷりの演出は、
“放送事故”級の打ち切りENDで、視聴者をも不快にさせる減点要素だが、
それでも、本作が掘り起こした成果は評価に値する。


【作画 4.0点】
繊細な表情描写と、色彩のセンス。
特に赤根 和樹監督はキャラデザ&ディレクターを務めた高橋 裕一氏を、
“日常芝居”が上手いアニメーターとして全幅の信頼を寄せる。
可愛らしいデザインの登場人物の顔が歪む瞬間こそが本作の真骨頂。

その他、脳裏に焼き付く空の色、
細かい小物設定&描写からドラマとしてのリアリティを高めようとしたアプローチも〇。


【声優 4.0点】
人気&実力を兼ね備えた男性声優陣が表現する中学生。
アニメでしかできない日常ドラマを追求した末、辿り着いたという中学生設定。
年齢を超越できる声優の特権を活用した思春期の再現要求に応える好演。


【音楽 4.5点】
劇伴はインストゥルメンタル・バンドのjizue(ジズー)よる書き下ろし。
確かな演奏&表現技術により、時に軽妙に、時に情感を込めて作品を彩る。
特に「W-星合の空-」は疾走感溢れるピアノサウンドが鮮烈。
眞己の狙いがハマり、調子に乗った“バッタ”たちを一層勢い付かせる優秀な反撃曲。

OPは中島 愛の「水槽」、EDはAIKI from bless4の「籠の中の僕らは」
共に理想の居場所とのギャップに悩む少年たちの心情に寄り添い、
解放への希望を詩的に歌い上げた良曲。


【キャラ 4.5点】
大人っぽい言動と、幼さが同居する中学生。
それらを引き出すヒールとなった身勝手極まる大人たちの胸クソ具合。
一方で、年齢と経験を重ねた大人だからこその達観した、
“バッタ”の如き中学生たちの青春についての論評や、
破綻回避のための誘導も差し込まれる。

1クール放送への短縮を受け、キャラを薄味にして物語を強引に締めるより、
構想通り、ソフトテニス部員たちとその周辺を一人一人掘り下げ、
奥深い人間模様の濃度維持を優先した判断を支持。


【感想】
実は私、中学の時、ソフトテニスやってました。
真剣にやっている方には申し訳ありませんが、かなりいい加減な気持ちでw

ソフトテニス部って中学では結構部員数も多いのですが、如何せん地味。
大体、テニスで世界を目指したければ、普通は始めから硬式やりますって。

でも当時、小児喘息も癒えず、運動はしなきゃとは思うけど、
俺はプロなりたいとか、金メダルとか、甲子園だとか、
そういう暑苦しい空気は心身共に御免被る。
そんな私にとって、スターへの夢に通じていないソフトテニス部は、
軟弱者でも、まともに息ができる場所に見えたものです。


ちゃんとソフトテニスに絞って描いて欲しいとの感想もあり得る作品ですが、
繊細な思春期の心情がスポ根の熱気で掻き消されないからこその、
ソフトテニスという題材選択だったということなのでしょう。


作中のソフトテニス大会で
{netabare}最近まで真剣じゃなかった弱小部員や、始めて1ヶ月の眞己がいきなり、
強豪ペアを追い詰めるとか、リアルなドラマ志向でも所詮アニメだな?
と思われた方もいるかもしれませんが、
私は不安定な中学生の段階なら、眞己の心理戦が決まれば十分下剋上可能だと感じました。

強豪ということで彼らも運動神経は良いのでしょうが、
クラスにもう一人か二人、スポーツ万能な野球部員とかが
いてもおかしくない位かな?と私は思って試合シーンを眺めていました。{/netabare}



※参考文献:『Spoon.2Di vol.55~57』

投稿 : 2024/04/27
♥ : 32

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

いろいろな要素を突っ込み過ぎで、吉と出るか凶と出るか…?(でもその意欲は買いたい。)→ 2クール目の放送枠を得られず…。

== [下記は第4話まで視聴時のレビュー: 以下、追記あり。] ==
オリジナルTVアニメのようです。第4話まで視聴終了してます。

部活(ソフトテニス部)、DVとそれによる夫婦別居、(軽めの?)愛玩子/搾取子問題、LGBT(たぶんGだかTだか?)、スクールカーストなど色々な要素を突っ込んでみた感じの高校生青春物(?)です。

成功体験でアゲていく感じのストーリーではなくて、うまくいきかけると必ずぶち壊しイベントが発生するという賽の河原的なスパイラルを楽しむ作品でしょうか。

そういう意味では、青春物的な爽やかさとかけ離れた胸糞悪さを味合わないと観ることができません。

今のところ、本作での一番の癒しはシニカルかつコミカルな御杖夏南子(みつえ かなこ)さんです。

以上のように書いてきておいて何ですが、私はけっこう本作を気に入っています(笑)。

余談: 本作EDのダンスの振り付けが、既存の動画から盗用されたものではないかということで大変話題になりました。制作委員会と振り付けを盗用された人物との間でなんらかの話し合いが持たれて、一応本件は決着したようです。

ただ、このような無断盗用は今後発生しないようにして欲しいものですね。
== [第4話まで視聴時のレビュー、ここまで。] ==

2020.1.6追記:
第12話まで視聴終了。「ストーリー的には24話で構想されていた」という制作側からの話がありましたが、放送枠的にはこの12話で最終回ということとなりました。

本作の特徴として、「男子ソフトテニス部員の各家庭がそれぞれとても歪んでいる」というものがありまして、各話でスポ根的に爽やかに終わろうとしてもED後のCパートで常に家庭の闇が示されて暗澹とした気分にさせられるという作品でした。

そんな中で御杖さんについては、いわゆる「絵師」としてのネット上での評価と戦いはするものの家庭的な闇はあまり描かれず、本作での癒しでしたね。
(それでも「他所のお宅でご飯を食べる方が良い」とか思ってしまう時点で家庭で何かあるんだとは思いますが…。)

多くの「闇」は大きく好転せず、物によってはむしろ暗転して第12話を迎えました。

第12話が「最終回」ということであるとするととても不穏な今後を示唆して終わるったことになります。2クール構成での本来のストーリーが気になるところです。

ここまでそれなりに楽しんで(?)観てはきましたけど、ここで終わりということだとBDなどのセールス的にも絶望的な気がします。こんなの制作したけど大丈夫か、eightbit(エイトビット)…。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 30
ネタバレ

(*´ω`*) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

テニス部におっさんがやってきた

■本編を視聴して
{netabare}
2話で急に面白くなった気がします。

「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」
を思い出しました。
懐かしいです。


弱小テニス部に新風を巻き起こす新入部員がやってきます。

女子マネージャーだったら嬉しいのですが、
見た目は男子高校生、頭脳はおっさんでした。
しかも世知辛い現実の中で心の擦れたおっさんです。
残念です。


現代経営学を活用して優しくモチベーションを上げてくれるわけではありません
夢も希望もない言葉を投げつけ、
子供相手に理詰めで畳みかけます。
可哀相です。


ショック療法が効果を出す兆しもありました。
おっさんの奥底にも少年の心が残って居そうです。
楽しみです。
{/netabare}


■作画について

テニスの作画がとても忠実で驚きました。
テニス(軟式硬式共)をやっていたので、それだけでも嬉しい作品です。


■追記

EDの件で炎上していて驚きました。
これはあかん・・

私事ですが、振付師という職業には昔から敬意を払っているつもりです。
マース・カニングハム、ウィリアム・フォーサイスに興味を持ったことをきっかけに、
伊藤千枝子さんの活動に興味を持ち、公演に行った時期もありました。
このような事態が起きたことは残念です。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 13
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