心理戦で復讐なおすすめアニメランキング 5

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの心理戦で復讐な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月11日の時点で一番の心理戦で復讐なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

73.0 1 心理戦で復讐なアニメランキング1位
デス・パレード(TVアニメ動画)

2015年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (1023)
5235人が棚に入れました
「いらっしゃいませ クイーンデキムへようこそ」
何も知らない二人の客を迎えたのは、不思議なBAR『クイーンデキム』と白髪のバーテンダー『デキム』。「お二人にはこれより、命を懸けてゲームをしていただきます」彼の口から語られるデスゲームへの誘い。やがて剥き出しになる客達の本性。
ゲームの果てに自らを『裁定者』と明かすデキム。
裁定者デキムが二人の客へ下す裁定とは…。


声優・キャラクター
前野智昭、瀬戸麻沙美、大久保瑠美、細谷佳正、内山昂輝、白石涼子、柚木涼香、玄田哲章
ネタバレ

Appleモンキー さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

タイトルなし

訳ありな死人が連れて行かれるBAR「クイーンデキム」
クイーンデキムでは死人同士でデスゲームをさせる。
デスゲームの中で、死人たちの本性があらわになる。

1話完結型のようです。
地獄少女的な?感じですね^^
こきみよく、テンポよくストーリーが展開していきます。

■第1話~第12話
{netabare}
予定調和な最終回でしたが、とてもよかったです^^
デキムは今後、どんな裁定するんでしょうか?

第1話:デス・セブンダーツ
第3話:ローリング・バラード
・・・あたりが面白かったと思います。
デス・パレードならではの展開でしたね^^
{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 61

とってなむ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

ダレカタスケテー

死んだ二人が連れてこられる「クイーン・デキム」という謎のBAR
ここで行われる命を懸けたデスゲーム
死んだ者が命を懸けるとはどういうことなのか?

人間の本性を生々しく描いた作品です
面白かったのでデス・ビリヤードはそのうち観てみたいですね


基本は1話完結型で、テンポが良かったと思います
エピソード一つ一つにインパクトがあり、全く飽きない展開でした
登場人物の言葉が胸に突き刺さることも多々ありました
このように常に驚かされる作品で、個人的満足度は高いです

物語のほかに見所を挙げるとすれば、それはデキムの脱皮です
デキムとは、「クイーン・デキム」のバーテンダー(裁定者)。
人間の感情を知ろうとする異色の裁定者、デキム。
彼が黒髪の女を通して、辿り着いた答えを是非見届けてもらいたいです


OP「Flyers」 歌ーBRADIO
ED「Last Theater」 歌ーNoisyCell

これはOP詐欺と言われても仕方ない…w
まぁこのノリでの話もありましたし、一概には言えませんが。
曲も決めポーズも私は好きですね



先程も述べましたが、話に起伏があったので退屈せずに観ることができました
独特の世界観も魅力的で、雰囲気だけでも十分楽しめるアニメなのかなと思ってます
もちろん(否定の意味での)雰囲気アニメとか言ってるわけではありません

生と死は常に隣り合わせ
この作品の登場人物たちを見ていると、
生きている今を大事にしたい
悔いの残らない人生にしたい
なんて柄にもないことを考えたりしました

はい元気です




~どうでもいい話~
『はい元気です』って一部の地域圏でしか使わないって聞きましたが本当ですか?
これはローカルネタなのでしょうか?
ダレカタスケテー

投稿 : 2024/05/11
♥ : 55
ネタバレ

田中タイキック さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

感情の果てには『愛』があったというお話

2015年1月~ 日本テレビ系列にて放送
全12話

突然、何も知らない二人の人物がたどり着いた不思議なBAR『クイーンデキム』
出迎えたのは白髪のバーテンダー『デキム』

「お二人にはこれより、命を懸けてゲームをしていただきます」

半ば強制的にデスゲームに参加させられ、二人はやがて人間の本性がむき出しになっていく
ゲームの果てに自らを『裁定者』と明かすデキム
人間の本性を暴いた先に下す『裁定』とはいったい…


まず物語の構成
2話完結のお話から始まり、1話完結の話もあれば
終盤に向けて含みを持たす繋ぎの回もあったり
展開の仕方が様々な作品です

また、あえて物語の結末や登場人物の行動原理
世界観の説明をぼやかすことで
物語の空白を作っているところが特徴です

一応、結論というのは導き出されますが
明確な答えを提示してくれることは無く
果たしてそれが正解なのか?
そんなことを考えてしまうような
文学的な趣きの強い作品でもあります


キャラクターデザインは決して流行りの絵柄では無いものの
洗練されていてカッコイイ絵柄
また全体的に作画がとても良く動きの激しいシーンや
細かい日常の仕草など細部にわたって作画レベルの高さが印象的
特に表情豊かな゛作画の芝居゛が声優さんの凄みのある演技と相まって
思わずおぉっ!唸ってしまう場面が多々ありました
特に9話のゲスト声優 藤原啓治さんの演技と11話のスケートシーンは
このアニメのベストシーンだと思います


そしてこのアニメには実に様々なテーマが内包された作品であると思っています

『既存の自動化された体制への反抗』であるとか
『見ている人の死生観に問いかける』ものであるとか
『正しい人生、より良き人生とは』みたいなものとか

しかしそのどれもがキャラクターや世界観と同じく
明確な回答を提示してくれる作品ではありません
視聴者がどれに重きを置いて見るのか
取捨選択が必要な作品だと感じました

それでも最終回の予告映像を見るとこの作品の主題が何となく感じとれると思います
最終回だけ2分程度のロングバージョンの予告が公開されていて
内容は劇場版の予告みたいな作りになっていて核心的なネタバレは無いので
この予告を見てから視聴すると印象が変わってくるかもしれません
もちろんフラットな状態で見たいという人は閲覧注意です


デス・パレードLast episode予告動画[Long ver.]

https://www.youtube.com/watch?v=40_pSjR_1OM


【総評】
一貫してダークな雰囲気で人間の黒い部分を暴いていく物語かと思いきや
ギャグに徹した回があったり素直に感動できる回があったり
作画・声優・演出が高いレベルで融合した物語の幅広さが印象的でした
それゆえにどっちつかずな展開が気になる人は多いかも
見終わった後、後味の悪いような感覚はありませんが
心によく分からない引っかかりが出来てそれが何なのか考えてしまうような
良くも悪くも簡単には消化できずに様々な感情を呼び起こす作品でした

あとOPがすごくファンクでキャッチーなノリの良い曲でお気に入りです
OPバンド BRADIOは他の曲もどれも素晴らしいです

多くの謎を残し、キャラクターがその後の展開を予感させる態度だったので
2期というものをどうしても考えてしまいますが
個人的には今回、原作・監督・脚本を務めた立川譲さんには
「俺の描きたい物はまだまだあるんだ」
という野心的な心意気を感じたので全く別の新しい作品を期待してます



以下、最終回を中心にネタバレ感想


感情の果てには『愛』があったというお話

{netabare}ずっと疑問だった『裁定者は感情を持たない』という設定
いや、あるじゃんっていう
怒ったり酒飲んで喜んでるのも感情ってやつじゃん
そんな疑問に自分なりの仮説を立てました

まず感情の分類をします
感情の分類は実に様々な人が行っておりいくつもの推論があります
この作品においては六情

喜 怒 哀 楽 愛(いとしみ) 悪(にくしみ)

の六つの感情で分類されると思っています
理由としてはまぁ一番メジャーじゃん?っていうのと
六情は六根とも呼ばれ仏教に由来した言葉であるということ
デス・パレードの劇中には仏教をモチーフにした描写が随所に見られました

喜怒哀楽は自分の内に秘める感情、愛と悪は自分の外 つまり他者に向ける感情であります
裁定者達には潜在的に喜怒哀楽と悪(悪意)の感情はあるけれど
愛、すなわち慈しむ心だけが無くそれを指して
『裁定者は感情を持たない』と定義しているんではないか?というものです

ノーナ以外の多くの裁定者は他者(人間)に対して無関心か悪意という感情しか向けてこなかった
ノーナ自身だって80数年の歳月を経てようやく裁定のシステムに疑問を持ち
裁定の在り方を変えるには人間の心に寄り添うべきではないか?と思うようになります

それだけにデキムの存在は非常にイレギュラーでした

「私は生を全うした人間を尊敬しています」

7話のクイーンとの裁定者の業務引き継ぎの場面で言ったデキムの発言はノーナにとって衝撃だったのです
尊敬という他者に向けた言葉、しかしデキムはその本質(感情)までは理解していませんでしたが
ノーナはそんなデキムに大きな可能性を感じ
『デキムを利用した裁定システム変革計画』が始まったのです

その変革計画を達成するためにはデキムに『愛』の感情を持たせる必要があった
そのためにわざと死の記憶を持たせた女(知幸)を送ったり人殺しの人間を送ったりと
裏で色々やってたわけです


結果、デキムは感情(愛)を手に入れることが出来ました

10話でノーナが「裁定者の記憶容量は気にしなくていい」と言って用意させた
普段の裁定ではありえないほどの膨大な知幸の記憶を元に
仮想空間を作ってまで極限状態を作りだそうとします
今までひたすら無感情に”ただ必要だから”という理由で極限状態を作りだしていたデキムが
初めて『悪意』をもって極限状態を作りだそうとしたのです
デキムはそんな知幸の感情の爆発を受けて心が痛みます
他の裁定者は標準で持ち合わせていた喜怒哀楽すら持っていなかったデキムにとって
知幸の膨大な記憶と感情が流れ込んだことにより『後悔』と『哀しみ』を覚え
慈しみを持って許されたことにより『愛』を覚えました

この一連の流れが演出と相まって素晴らしい最終回でした
特にデキムが笑顔で知幸を見送るシーン
知幸の笑った顔、泣いた顔、様々な表情をフラッシュバックさせた先に彼女に対する『愛』
それがデキムにあんなに良い笑顔をさせたのかと思うと涙が止まりませんでした

そして最後のOP

これから少なくともデキムの裁定は確実に変わっていきます
まだまだ不完全なシステム、不完全な裁定者ではあるけど
このFlyersの曲のように楽しい職場になっていくだろうと

「きっとなれるさ なりたい自分に」

これからのデキムを後押しするようなメッセージを残して
非常に前向きな気持ちいい余韻を残しながら終わったのも最高でした
詐欺OPではなく予知OPだったんですよ!!


ちなみにギンティも『愛』を少しだけ知ったのだろうと思いました
マユのコケシを残していたのもそうですが
黒猫のミーマインが消えていたこと

ミーマインが単純にアイマイミーマインのme,mineだとしたら
有田マユ=Mayu→My
I,my,me,mineのうちmy(マユ)とme mine(ミーマイン)が消えて

残ったのは I = 愛

ギンティにも『愛』の感情は芽生えていたんだよ!!

以上、言葉遊びにもならないこじつけでした


おわり
{/netabare}


11話までの各話感想
{netabare}
【1話までの感想】最後までリドル・ストーリーで行くのか!?
{netabare}リドル・ストーリー (riddle story) とは、物語の形式の1つ。物語中に示された謎に明確な答えを与えないまま終了することを主題としたストーリーである。 ※Wikiより

元々は「アニメミライ2013」の作品内の1つ「デス・ビリヤード」をもとにしたオリジナルアニメ。
原作・構成・監督を務める立川譲さんはTVアニメ初監督らしいですね。
このリドル・ストーリー、最後は視聴者のご想像にお任せしますよ方式は賛否両論ありそうですけど私は好きです。短いストーリー限定ですけど。引っ張りに引っ張って最後は視聴者の~ってやられた作品もありましたし…
この作品に関してはまだどっちに転ぶかわかりません。2話目で1話の答え合わせ的な話をするのかもしれませんし、まだ様子見といったところでしょう。

OPはノリノリな曲でしたね!クイーンデキムの従業員(レギュラーキャラ?)も沢山いるみたいだし日常回というか明るい話もあるんでしょうか。気になるところです(`‘ω‘´){/netabare}

【4話感想】中々見えない本筋に辟易しながらも、この世界観から抜け出せない
{netabare}3話ですっきりいい話で終わってたのに4話でまたモヤモヤが残る展開に。
黒髪の女に何度も突っ込まれる行動に『裁定に必要ですから』とデキムは返してましたが黒髪の女にも視聴者にも納得させるだけの描写が足りなかったので「このゲーム本当に必要なの?」という疑問が残りました。
最後のデキムの謎の包容力にちょっと笑いましたが死を受け止められない人にすべて吐き出させて死というものを改めて受け入れさせるのも裁定者の仕事なのかな。
どんな人生であったとしても最後に「お疲れ様でした」と言われるのはなんだか救われますね。{/netabare}

【6話感想】いったい何なんだこのアニメはぁ!?
{netabare}今回はデキムではなくギンティの所に死者が来るお話。
ゲームの内容はツイスターゲーム。アニメでツイスターゲームをするとエロ回かギャグ回にしかならないけど今作でも立派なギャグ回になってしまいました。
しかも裁定はせず終了!いったい何がしたかったんだ・・・
今回登場したギャル 有田マユは公式サイトのキャラ紹介にちゃっかりいたんですね。ということはレギュラーキャラってことでいいんでしょうか?

死んで悲しむのは残された人達で死んだ当人は案外楽しくやってるもんだよ!むしろ死後のほうが楽しいよ!!な回でした。
{/netabare}

【8話感想】本格サスペンスはじまた この引きは卑怯・・・
{netabare}久しぶりの前後編
人を殺めた人物が送られてくると聞いて自分には経験がないと心配するデキム
そういう人はやはり裁定の基準も変わってくるのだろうか
Cパートで二人とも殺人を犯していたと判明
黒髪の女にも二人の記憶が流れこんでいきそこで島田の妹が襲われている映像や犯人らしき金髪男の顔
辰巳のデスクには島田らしき人物の写真
二人の事件は明らかに繋がっています。では誰が誰を殺したのか…それは来週のお楽しみ
前提条件として裁定者のもとに来るのは「同時刻帯に亡くなった二人」
これを考えるとこのシリーズ史上最も胸くそ悪い展開もありえるかも
次回をドキドキしながら待ちたいと思います。{/netabare}

【9話感想】Q.面白かった?つまんなかった? A.すごかった
{netabare}凄まじい回だった
あれこれ考える間もなくこのドラマに胸ぐらつかまれて引きずられる感覚
声優さんの演技が鬼気迫る名演だったのも印象的でした。
今回でデキム自身にも大きな変化がおきそうです。
今一度裁定者とは何なのか見つめ直すきっかけの回でもあるかな
正直、故意に人の心の闇を暴くってのも相当むちゃくちゃだし辰巳にさらなる苦しみを与える場面は明らかに裁定者の領分を逸脱してる・・・
と思うんですけどねぇ
デキムにとって何が最適な裁定なのか見つけ出す物語なのかな
黒髪の女の件もあるし最後はどうなるんだぁあああぁ{/netabare}

【11話感想】最終話のサブタイは「自殺旅行」
{netabare}前回で名前が明らかになった黒髪の女「知幸」
今回でついに亡くなった原因が判明しました。
自殺…自分の全てを捧げ取り組んでいたスケートが奪われてしまって残ったものは何も無いと思ってしまって…
理解はできるけど心の中ではどこか納得できない部分があるのは私が命をかけて何かを成したことが無いからなのかもしれない
中盤4分くらいのスケートシーンは作画の凄さと相まってすごく綺麗で儚い
アニメでここまでのスケートシーンを見たのは初めてでした。
デキムは自分のすべきことが固まった様子
しかし爺さんが何やらきな臭い
マユが原田くんと共に虚無に落とされるシーンも切ない
しかし最後は原田くんと共にいられて良かったのかな
これがギンティによるせめてもの温情なのか
やはり人間とは理解できないものとしての行動なのかはわからなかったです。
最終話のサブタイトルはスーサイド・ツアー
穏やかじゃないタイトルだけどその真意は如何に!?
覚悟をもって見届けたいと思います{/netabare}

自分用に世界観と用語を整理

【トーテム】
大地から奈落の底へと伸びる巨大なタワー
タワーは無数の階層に分かれていて、それぞれに裁定者が存在する。
他にも裁定者に死者を振り分ける整理係、
死者たちの記憶を編集する情報部など様々な部署が存在する。

【クイーンデキム】
本作の主人公、デキムが管理しているBAR

【裁定者】
人間の魂を裁定し、「転生か虚無」に送り出す者
BARに訪れた客に死んでいることを気づかれないよう、ダーツやビリヤードなどの命をかけたゲームを強制し、その様子から裁定を下す。
{netabare}裁定の基準にゲームの勝敗は関係なく、ゲームの過程から人間の本心や心の闇を見て裁定を決める。そのため意図的にゲームを妨害するなどして「極限状態」を作り出すようにしている。 {/netabare}

【転生と虚無】
裁定を受けた者の魂が向かう場所。
死者の体は魂が送られた後、ただの人形と化す。
転生とは、 {netabare} その名の通りまた別の命となって現世に戻る。{/netabare}
虚無とは、{netabare}あらゆる負の感情と意識を抱いたまま何もない空間に永遠に落とされる。
※公式サイトでは転生と虚無の捉え方がこのようになっています。これを見るにデキムの言う「天国と地獄」は転生=天国、虚無=地獄ということになるでしょう。{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 52

75.9 2 心理戦で復讐なアニメランキング2位
ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース エジプト編(TVアニメ動画)

2015年冬アニメ
★★★★★ 4.1 (764)
4402人が棚に入れました
ジョースター家の宿敵・DIO復活の影響で、「幽波紋(スタンド)」と呼ばれる能力を身につけた青年・空条承太郎。DIOの呪縛によって倒れた母・ホリィを救うため、祖父・ジョセフや仲間と共に打倒DIOの旅に出る。長き旅路の中で、次々現れる刺客を退けながら、ついにDIOのいるエジプト上陸を果たした承太郎たち。だが、そんな彼らの行く手を阻むかのように、奇怪にして恐ろしき新たなる敵の影が迫っていた――。

声優・キャラクター
小野大輔、石塚運昇、三宅健太、平川大輔、小松史法、福圓美里、子安武人、大川透

米麹米子 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

鳥肌♡

23話事、47話のOP見ました?
絶対にとばしちゃいけないよ。
鳥肌ものだったので書く事に決めました。
かっこいいよ、すごく
もう何度みた事か…
繫ぎとか入り方とかカメラワーク?とか
もう、もうねw

見逃した方は

JoJo's Bizarre Adventure Episode 47 【Special OP】で
検索してみて下さい。

JOJOの素晴らしさとかテーマとかを綴ってみる。

人間讃歌がテーマのJOJOですが
絵柄で見ないなんて損してると思うのです。
1期からOPとEDや作画、声優、音楽などなど
拘りや尋常ならざるスタッフの意気込みや
熱の入れ方が他のアニメと全く異なる。

見所は全部。
名言がぎゅっと詰まってるこのアニメ。
EDは多分、荒木先生の趣味だろうし
作画の色指定迄してるんじゃないかな?と思うぐらいの色使い。

喩えがおかしい事や真面目に描いてあるだろうけど笑っちゃう場面や
名言、場面、擬音、JOJO立ち沢山ありすぎてもう…♡
動物に厳しいとこや女にも容赦ない(何故か凄く柄悪いw)
荒木先生の当時のセンスで描いてるので
これは今時の人にわかるのだろうか…という昔風なところや
ちっちゃい”あ”に拘ってるところや
1部に関しては、それ台詞だったの!?とアニメ化になって
驚いた事も多々あり原作に忠実。
忠実すぎて余韻を残させてくれないところは
┐(´д`)┌ヤレヤレだぜって感じだけど
アニメ陣営の本気度がこれでもかと伝わって来る。
色んな思いがありすぎて書ききれないけれど
3部のヒロインはエンヤ婆だと私は断言する。

凄く愛されてるって思うアニメはJOJOが一番じゃないかな?
アニメで見れて良かったなって思うのも個人的には
JOJOが一番。
OPも最初は?って感じで見てても
いつのまにかしっくり馴染んで
歌ってしまうぐらいの溢れてこぼれ落ちる程の愛
キャラの面々も癖はあるけど愛着が出て来る。
系譜が好きな方には是非共オススメしたいアニメ。

一言で表現すれば「愛」
もう終わりが…ってなってくると胸が熱くなる。
多分、見終わって追記書くと思うけれど
終わって欲しくないのと、4部からまたないかなとか
JOJOファンにとっては良いアニメ化だったと思う。

書かないと決めていたJOJOレビュー
勢いで書いた後悔は(ちょっとだけしてる)

という訳?でall 5 です。
スペダン2期からの2作目の5です。
女でも面白いと思うけれど、ジャンプなのにオタ向き作品かもしれない。
アニオリ部分は評価が別れるけど
私個人で言えばアリでした。
(アリアリアリ、アリーヴェデルチ!なんて絶対に言わないんだからねっ!!)

では…

ノミっているよなあ・・・ちっぽけな虫ケラのノミじゃよ!
あの虫は我我巨大で頭のいい人間にところかまわず攻撃を仕掛けて 戦いを挑んでくるなあ!
巨大な敵に立ち向かうノミ・・・これは『勇気』と呼べるだろうかねェ
ノミどものは「勇気」とは呼べんなあ

それではジョジョ!「勇気」とはいったい何か!?

「勇気」とは「怖さ」を知ることッ!「恐怖」を我が物とすることじゃあッ!
人間讃歌は「勇気」の讃歌ッ!!
人間のすばらしさは勇気のすばらしさ!!
いくら強くてもこいつら屍生人は「勇気」を知らん!
ノミと同類よォーッ!!
人間讃歌は「勇気の讃歌」ッ!!人間のすばらしさは勇気のすばらしさ!! 




アリアリアリ、アリーヴェデルチ!

追記
48話でラストでしたがOPにSE入ってかっこよさが増したw
4部5部も好きで面白いけど個人的には6部を見たい。
アニメ化しないかな。
凄く良かった。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 49
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

無駄!無駄!無駄!無駄!無駄!無駄!無駄!無駄!無駄!じゃなかったジョジョの旅

原作既読 全24話(1期を含めて全48話)

ディオを追い求め日本から色々なディオの刺客を倒し、いよいよディオのいるエジプトへそして旅の終わりまでを描いた作品です。

この2期は、これまで以上に強いスタンドが現れます。

幾度となくピンチを迎えるジョジョたち一向ですが、ここまで追いつめられると悲壮感漂ってきて観ている方も辛くなる展開が多いですが、この作品特有のキャラクター(敵も味方も)とセリフやお話の流れが緩和していますね。

時折、おバカな刺客{netabare}(オインゴ・ポインゴ兄弟などもちろん真面目に刺客をしているのですがw){/netabare}を入れているのもこの殺伐とした闘いを何処かコミカルな感じを表現しているのかもしれません。

さすがに終盤は、シリアスな局面が多くグッと力を入れて観るシーンが多かったですね。
{netabare}アヴドゥル、イギー、花京院と次々と仲間が闘って死んでいきますが、特にイギーが亡くなるシーンは何度観てもウルウルしてしまいました。イギーかっこよかったですね。{/netabare}

作画も1期同様、原作に近い形で描かれています。擬音の表現も1期と同じですね。

全48話と話数は多いですが、色々なタイプのスタンドやスタンド使いが出てきて、それにどうしたら打ち勝つのかというぎりぎりの闘いが毎回あって、ときには笑い、ときには怒り、ときには泣き、毎回飽きさせずあっという間に終わった感じです。

原作既読で結末も知っていましたが、それでも最終話を視聴後には少しの間余韻に浸ってました。ジョジョの世界を存分に堪能しましたね。

ジョジョたちの長いようで短い旅、一緒に旅しているようで作品でした。バトルが苦手でなければ是非観てくださいね。

OP 今まで1期から歌っていた3人が一緒に歌ってました。後半になると効果音が響いてきてカットも若干変わっていて凝っていましたね。ちょっと「オラオラオラ」の掛け声が弱かったような方もいらっしゃいましたがw
ED メインの曲はムード漂う曲です。歌詞はありませんが、作画と雰囲気がマッチしてました。また、個人的にはオインゴ・ポインゴ兄弟の歌も好きでしたw(+ホルホースも)

最後に、一つ残念なのは4期の告知がなかったことですね。4期も面白いので充電してまた是非制作してほしいです^^

投稿 : 2024/05/11
♥ : 38
ネタバレ

ブリキ男 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

高らかな人間賛歌で綴じる長い旅の終わり

勇気と知略、ドラマとホラー、ファンタジーとリアル、痛快な台詞回しと独特な擬音が織り成すジョジョの世界は言葉で語るには深過ぎる。

初期作品「魔少年ビーティー」から脈々と受け継がれた、因果関係の明確なトリック、ポーカーフェイスからさりげなく飛び出すハッタリ、このジョジョ第三部でもやはり、荒木先生お得意の思考のゲームをたっぷりと楽しめるのです。

粒よりのエピソードの詰まった第三部ですが、私のお気に入りの回についてのレビューと総評だけにて失礼をば。

34話と35話「ダービー・ザ・ギャンブラー」の構成は特によく出来ていると思います。
{netabare}
このお話、ギャンブル3番勝負といった内容なんですが実に無駄が有りません。

最初のギャンブル、ダービーの口車に乗せられてポルナレフが挑むのは"ねこは地面に放られた2枚の魚の燻製の内どちらを先に食べるか?"というもの。私的にはこのお題だけでも面白い。ねこも燻製も大好きなので(笑)‥と言うのは半分冗談として、ここでは"バレなきゃイカサマじゃない"ルールが提示され、第三者による協力の可能性も暗示させます。同時にギャンブルで勝負しなければならない状況をも作り出し、後の展開へと繋げるという軽妙さ。漫画で言うとほんの数ページのお話なんですが、情報が凝縮されています。

次の勝負"グラスとコイン"では先の条件を踏まえた上で百戦錬磨のジョセフがダービーに挑みます。ここで初めてダービーは本領を発揮、イカサマ師として、ギャンブラーとして、実力を明確に見せてきます。ジョセフの言葉に苛立ちを見せるダービーの描写がそれとなく後の展開への布石となっている点も巧みです。

そして最後、満を持して真打登場、とうとう承太郎が勝負の舞台に上がります。ジョセフと比べればギャンブラーとしての経験や技巧に劣る承太郎ですが、ここで彼の用いた武器が言葉とハッタリ。先の勝負でジョセフの用いた戦術、言葉による揺さぶりと、スタープラチナによる目眩ましが、両者の実力差を見事に埋めていくのです。

自然に張り巡らされた数々の伏線が最終的には整然と収束するところにジョジョの物語としての完成度の高さ、荒木先生の完璧主義振りが伺えます。

余談、ダービーが指先で本のページ数とか、トランプのおもて面を読み取る能力について、子供の頃のわたしにとってコレが最大の疑問でしたが、よくよく考えてみれば、もしかしたら印刷箇所のインクの盛り上がりや手触りの違いとかでページ数や絵柄を特定してたのかも‥とか想像出来たり‥。まぁそれはそれで超能力染みていますけど。

ですがダービーのその能力を、スタープラチナの目の良さ&素早さと共にゲームルールの中に組み込んでいるので、現実離れした特殊な条件下であってもフェアなゲームが成り立つんですよね。ファンタジーでもSFでも成立するミステリーと言うものが古くからありますが、ジョジョは正にそれに該当すると言えます。

大川透さんのナレーションによる細かな解説(原作にもある)も公正さに一味加えています。もしゲーム終了後に"こんな超能力があったんだよ"とか種明かしされるお話だったら、拍子抜けして唖然としちゃうだけでつまらないですよね。

これで煙草描写の規制さえなければ、もっと素直に楽しめたんですが‥アニメ版はその点だけが残念でした(汗)
{/netabare}
次いで40話と41話の「ダービー・ザ・ゲーマー」。
{netabare}
ダービー弟(テレンス・T・ダービー略してTD)とのTVゲーム勝負も抜群の面白さ。

「エジプト編」初回エピソードでリタイヤしたまま、長らくのあいだ戦線離脱していた花京院が先鋒としてTDに戦いを挑みます。一度は強大な敵DIOの威力の前に圧倒され、恐怖に屈してしまった彼がTDとの勝負に選んだゲームがF-MEGAというレースゲーム。ここが最初の注目どころです。

レースゲームではフレーム刻みのタイミングの遅れやキー捌きの微妙なズレがそのまま数字としてレコードに反映されますので、些細なプレイングミスで全てがおじゃん、心の揺らぎが極めて顕著に表れる、精神的タフさが要求されるゲームと言えるのです。それゆえにこのシーン、"過去を乗り越える"と言わんばかりの決意が覗く花京院の選択にゲーマーの端くれであるブリキ男としてはシビレてしまうのです。

全編に渡って花京院の度胸と集中力の高さをこれでもかと言うほど見せ付けられるお話ですが、最終的にはTDの策略とウラ技染みたテクの前に敗北してしまうという点が個人的には残念。もっともここで花京院を勝たせてしまうとTDのスタンドの謎が解けずじまいという事になるので致し方ないんですが‥。

おこがましい事を言ってしまえば、私的には承太郎を先に勝負させ敗北させ、後に花京院を勝利させる構成もアリだった気はします。TDのスタンドのインチキ能力の入り込む隙を与えないレースゲームを選ぶという必然性も加わりますし、承太郎という切り札を失う事で緊迫感がより高まると思いますし、‥蛇足な妄想ですね(笑)

あれこれ不満めいた事を書いてしまいましたが、決着に至るまでの心理描写、ゲーム展開などがとても丁寧に描写されている3部でも屈指の良回になっていると思います。

続く承太郎とTDの対決ではTDのスタンドの謎の核心にじわりじわりと近付いていく展開が面白い。

歴然とした実力差のある二人の隔たりを埋めるのが、TDの軽んじている兄ダニエルの最も得意とする奇策(イカサマ)であったりする点も皮肉めいていて味があります。TDもスタンドでイカサマ染みた事やってますが、筋金入りじゃないからギャンブラーとしての目がからっきしという点にも合点がゆくのです。
{/netabare}
放送中は歯抜けで見ていたので改めて通して観ると、やはりジョジョ、面白かったです。

第三部は陣営も目的も年齢もバラバラだったキャラたちが、長い旅を通して、泣き、笑い、怒り、喜び合いながら、除々に友情を深め、いつしか一蓮托生の固い絆で結ばれていく過程が丁寧かつ自然に描かれている所に唯一無二の心地良さがあります。消えてゆく命の尊さと儚さが痛烈に心を刺すラストへ向けての展開は、人の死が意味するものを若干分かる様になった大人の目を通して見ると、より心に響くものがありました。

ジョジョの中でも荒木先生の言う人間賛歌というテーマが特別に強く脈打っているシリーズと言えるのでは無いでしょうか?

追加シーン等を添えながらも、原作の持つエッセンスを余す事無く凝縮させた、作画、構成、演出、全てにおいて(規制箇所だけは残念でしたが)素晴らしかったです。製作者の方々のJOJO愛と不断の努力が伺えるアニメでした。


※:喫煙などの規制シーンはDVD版では解除されているそうです。3周目する機会があれば是非そちらでしてみたい(笑)

投稿 : 2024/05/11
♥ : 32

89.1 3 心理戦で復讐なアニメランキング3位
銀河英雄伝説(TVアニメ動画)

1990年春アニメ
★★★★★ 4.3 (945)
4043人が棚に入れました
西暦2801年を宇宙暦1年とした遥かな未来。宇宙に進出した人類は、専制政治を敷く銀河帝国と民主共和政を唱える自由惑星同盟の二大勢力に分かれ、 150年にもわたる断続的な戦争を続けていた。長く不毛な戦いが永遠に続くかに思われていた宇宙暦700年代末、両陣営に2人の英雄が出現する。銀河帝国の貧乏貴族の家に生まれたラインハルトは、姉を皇帝に奪われた事をキッカケとして、銀河帝国を奪い取る野望を胸に軍人となり、出世していく。 一方、敵国である自由惑星同盟にあって、不本意ながら軍人になってしまい、不本意にも関わらず功績を立て続けるヤン・ウェンリー。 一見正反対の彼ら2人の登場により、人類の歴史が大きく展開し始める
ネタバレ

ラスコーリニコフ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

銀英とあにこれとアニメ業界について

あにこれに参加して1ヶ月時点で書いたレビューを書き直しました。

この作品のレビューを書くのが目標だった。(2013/11)
{netabare}
◆一つのアニメとして

色々な要素を一つ一つ見て、トータルして完成度が高いのは攻殻。

ただ、銀英はアニメ作品というの枠の外。それをあえてアニメ作品
として評価するとしたら・・、

物語:98.0 作画:3.5 声優:72.0 音楽:4.0 キャラ:86.0

こういった馬鹿げた事になってしまう。

名作アニメ達が「3階建て、エレベーター、室内プール、シアター
ルーム、防音設備完備、トイレは各階に5つ」とかそんな規模なのに、

「万里の長城みたいなのを作りたいんだけど・・、一応設計図はある
んだ」と、そして出来てしまった。

つまりアニメ作品単体と比較するのではなく、アニメ業界全てと対比
すべきよーなもの。


◆世間一般でのイメージ

検索 富野由悠季VS田中芳樹
検索 銀河英雄伝説対ガンダム全作品

方向性が違うので、比較するような事では無い気がする。


◆対象年齢

ある程度水準が高めの大人にしか多分本当の価値は理解できない。

けど、中学~高校の若いうちに見た方が、色々な意味で有益な作品。
10人中7~8人位が分かる程度の内容にはなっています。


◆若いうちに見る意味

キャプテン翼は日本だけではなく海外のサッカー選手にまで大きな
影響を与えた訳ですが、

検索 キャプテン翼をこよなく愛する海外のサッカー選手
検索 キャプテン翼に影響をうけた海外のサッカー選手

それは単に面白いサッカー漫画であるという事で、サッカーを始め
るきっかけや精神面、モチベーション部分に良い影響があった。

キャプテン翼を読んだ、あるいは視聴した
⇒ドライブシュートが打てるようになった
⇒それが実際のサッカーでも役に立った
という事では無い訳です。

最近話題の黒子君のミスディレクションにしても、バスケで使える
かと言えば、使えない、無理がある。

銀英も基本的にはそういった性質、作品を見ただけで具体的な何か
が向上するという事ではなく、あくまでエンターテイメント。

しかし、サッカー作品ならサッカーに、バスケ作品ならバスケに、
同じ分野に関わらない限りはほぼ役に立たない多くの作品と違って、
銀英は普通の人生を送る上でも色々な面で良い影響がある。

多くの事に興味が持てるようになる、知識が吸収しやすくなる。

学生のうちは国語(現代文、古典)、政治(政治経済)、哲学(倫理)
歴史(日本史、世界史)、軍事(戦略、戦術)、権力や宗教、戦争の
本質、世の中の仕組み、魅力的な話し方、文章の書き方等。

自分は理系で学生の頃は興味無い分野は嫌々勉強していましたが、
この作品をもっと早く見てれば色々楽しめたはず、知識が身に付くの
も早いかっただろうな・・と、今でも思います。


ニュースを見ていてもビジネス書籍を読んでいても銀英の内容は頻繁
に思い出す「下手糞な言い方してるけど、結局銀英の~じゃん」的な。

イメージ出来るシーンがあると、面倒な話もすぐに理解出来る。

「マンガで分かる~」シリーズの本をジャンル問わず数百冊まとめて
読むよーな、そういった効果があります。

小説(原作)になると序章がキツめなので、まずはアニメから見るの
をオススメします。


◆物語

話の完成度は異次元。三国志クラス。とても個人の脳内から出て来た
話だとは思えない。

星界の紋章、まおゆう(原作の方)、コードギアス、狼と香辛料、カイジ
他福本作品、医龍(漫画だけ)、C - The Money~省略、一部ガンダム
作品(seed destiny等)、攻殻、十二国記、MONSTER、ヨルムンガンド、
デスノート、プラテネス。

全部足して萌えや恋愛、異能の力を抜くと、銀英っぽい話が出来る
かもしれない。


◆キャラ

やはり三国志クラス。

キャラ数を1/10にしても、やはり5.0を付けてしまうと思う。


◆作画

ある程度は我慢してください。

物語、声優、キャラで5.0以上を付けれない為、その分を盛って5.0に
しておきます。


◆声優

桁が違う。作品が出来た時期が非常に良かった。

検索 銀河声優伝説


◆音楽

OPとEDは我慢してください。これも盛ります。

戦闘時はクラッシック使っているので、多分不満は無いはず。


◆名言

名言だらけと言われてる作品と比べ、桁が「2つ」違う。

だから現在でもよくパクられるし、あのアニメのこの名言のネタ元は
ここだったのか・・が結構あると思います。

この銀英の原作者の田中芳樹が、どこからそのネタ持って来たのかを
調べる作業が自分の中で今もなお続いており、その為に読んだ書物が
100~200冊どころではない。だからこそ若い人に薦めたい。


◆戦術は戦略に従属し、戦略は政治に、政治は経済に従属する

銀英で出て来る名言を1つだけ、その応用の仕方も含めて紹介。

現実でも通じる話で、普通の作品はこれ等の一部だけが扱われる
のですが、銀英だと全てが登場し、それ等の関係性が分かります。

 経済 > 政治 > 戦略 > 戦術

【経済】
お金とモノ、それ等の流れ、社会の生産活動の調整、あるいは生産
活動そのもの。個人ならば自分にお金が流れる仕組み(≒何の職
に就くのか、何の仕事をするのか?給与は?)、といった感じ。

【政治】
お金をどう使うか配分を決める、時にはその一定量を戦争に向ける
事もある。

個人ならお金と時間を何に向けるか?戦争に関しては「何を戦争と
捉えるか?」で変わって来ると思います。(一般的には受験や資格
試験、あとは恋愛系、異性に対してのアプローチとか)

【戦略】
どこと戦うか、何と戦うか、そもそも戦うか否かの決定。敵を分析
して戦闘前に有利な状況を作り出したり、計画を立てる。

誰でも知っているであろう「彼を知り己を知れば百戦殆からず」
というのも、ここに関係してくる。勝てそうにないなら、避けたり
先延ばしにしたり。

【戦術】
戦う事にした、あるいは戦わざるを得なくなった。ではどう戦うか、
追撃は?撤退するタイミングは?という話。

個人で考えると「アニメの視聴」は政治面、戦略面での失敗の類。

アニメ好きで膨大な時間(時にはお金)を投入している方、自分も
同じですが、その時間を有効に使う方法はいくらでもあります。

撤退が嫌なら経済、政治、戦略面に良い影響を与える視聴の仕方を
考えると良いです。

【補給は大事】
銀英は補給を重点的に捉えていて、その事で「実際の戦争は・・」
と軍事オタクの方々によく突っ込まれている。

個人であれば食事や睡眠。精神が疲弊して来たら気分転換、休息、
英気を養う為に遊んでみたりと、そう考えると納得出来るはず。

田中さんがサボるのが好きなので「単に性格が出ているだけ」とも
考えられますけど。


◆話は分かりやすくする事

ある程度専門知識を持ってしまうと、インテリぶって自己満足で相手
の理解を無視して話を進める人が多く、

自身高校~大学の頃はそういった傾向があった訳ですが、この作品
見てからそれが無性に恥ずかしくなり、なるべく知識が無い人にでも
通じる言葉で話す事を心がけるようになりました。

自分より遥かに頭が良くて知識がある人が、分かりやすい面白い話、
つまり銀河英雄伝説を書いていた(アニメでやっていた)ので敗北感
で一杯に、チンケな見栄やプライドをへし折られた訳です。


専門的な事を誰にでも分かりやすく話すのは、自分1人が理解する
3倍の理解が必要ならしいですが、理解不足のお馬鹿に限ってあまり
一般的ではない用語を使い、難しく分かりにくく話す。

聞き慣れない用語を並べるだけ、具体例が出せない、イメージさせる
事が出来ない、簡単に言い換えられない ≒ よく分かっていない。


現実で歴史に「天才」として名を残している人の言葉で

シンプルさは究極の洗練である(レオナルド・ダ・ヴィンチ)

とか。あとはアインシュタイン、

Everything should be as simple as it is,but not simpler

訳:できるだけシンプルに、ただしシンプル過ぎないように
  できるだけシンプルに、そしてシンプル過ぎないように とか。

銀英の原作者の田中芳樹は「一体何が凄いのか?」という事ですが、
アインシュタインの方の「名言のそのもの」みたいな人で、

情報の噛み砕き方、翻訳の仕方、そのバランス感覚が神憑っている。

この内容は簡単にした方が良い、これは比較した方が分かりやすい、
ここは具体例を出した方が良い、~な内容は直接だと不味いので笑い
に繋げてぼやかす、ここは直球で、ここは理解の妨げになるので全て
省略、これは大事なのでしつこく、みたいなセンス。


人間の脳みそは「大体の事は理解できるが、ちょっと分からない事が
がある位の情報」に出会った時一番活発に働く、心地良いと感じると
言われていますが、

知識が全く無い人にとってのそのレベルの内容を常にキープしている、

「少し難しい、分からない事もあるけど、大体理解出来る、頭に入る、
面白い、どんどん読める、どんど見れる」な感じ。


という事は「元々簡単なジャンルの情報」とか「元々興味がある人に
エンターテイメント性を抜きにして教えるだけ」だったら、出来る人
は結構いる訳ですが(池上○の学べるニュース!みたいな)、

本来一部専門の人しか扱わない情報の数々を大衆が見て楽しめる
レベルにまで落とし、娯楽作品として加工、それが流行るという事が
いかに不気味な事か。


各界で天才と言われている人も、所詮「食えそうな食材を(含めて)
料理している」訳でして、田中は本来食えないもの、彼以外は調理が
できないものを組み合わせて、一流の料理にしてしまった。

古めの漫画、アニメでたまにある「カレーを作ったら爆発した」の逆、

「食材とは思えないものから、見栄えが非常に良い料理が出来、それ
が非常に美味しい」というケース。

食材選択、分量の調整、味付け、料理の腕等で皆が争っている時に、
錬金術的なことをやらかした。


銀英より面白い作品、消費者ニーズに合っている(萌え、エロ、恋愛、
厨二、ゲーム系)作品は腐るほどありますが、銀英は人生で役に立つ
健康食品で構成されているので、いくら食べても大丈夫です。

似た事を冨樫作品(幽遊白書やHUNTERXHUNTER)のレビューにも
書きましたが、彼もまた錬金術士の1人でありながらも、メインで使用
するのは化学調味料たっぷりの有害物質。

非常に美味い、腕は超一流、しかし現実では何の役にも立たない。

2人ともサボり癖がある事で有名ですが、錬金術は膨大なエネルギー
が必要なのでしょう・・ね。そう思わないと、腹が立って仕方がない。


◆比喩を使う

普通の人は本読んだり会話した時に、その内容の1/10も記憶に残る事
がないらしいですが、だったら「少しでも伝わった方が良い」

大抵の場合、話は10のうち7~8位が伝われば十分で、10のうち7~8位
が正確ならばあまり問題は生じない。

そして7~8/10で良いなら例え話、比喩を使うのが手っ取り早く伝わり
やすい。

銀英には色々な比喩が出てきて、古いものや特殊なものも多いですが、
比喩というもの自体に興味が持てるようになると思います。

そもそも銀英という話自体大型の比喩みたいなもので、どの分野の事
も7~8/10程度の中身しか無いし、正確さもやはり7~8/10くらい。

だからこそ簡単で理解しやすい。


◆でも、より正確にしなければいけない話もある

主観なのか客観なのか、想像なのか事実なのか、自分の言葉なのか
誰かに聞いた言葉なのか、本音か建前か、絶対か多分か、

~らしい、おそらく~、~とも言える、~のような、~だと~が主張
している等。

より正確に伝える為に大雑把にまとめたり、別の言葉で言ってみたり、
自分のレビューでも結構あると思いますけど、主に銀英・・というか
田中芳樹の影響。という言い方自体が、田中の影響。


◆話は面白く、印象深く

ネットが一般に普及し、情報過多の時代なので、情報を選別しパッケ
ージングする(まとめる)技術は多くの人が向上している訳ですが、

その分「誰が」の部分、個性が薄れている、記憶にあまり残らない。

大半がテンプレ通りで、似たような情報を似たようにまとめている。

そんな中で「個」を出せるのは、非常に大きな武器になる、アニメの
レビューを書くのをやめても様々な場面で役に立ちます。


◆銀英の作者、田中芳樹の凄いところ

表現、創作を生業にする人の中で天才と呼ばれる方は結構いますが、
言葉の響き、使い回し、意味ありげなぼやけた表現で読者、視聴者を
惹きつける人ばかり(歴史に名を残している人含め)の中で、

そういったセンスを十二分に持ちながらも、基本的には「言葉の持つ
意味、内容の力」でダイレクトに惹く。

芸術家的な気取りがない、含みで盛る部分が無い、あっさりしている。


・名言や過去の偉人達と友達感覚

「権力、権威」を重視しない気持ちが「情報、過去の偉人達」にまで
及んでいて、必要以上に敬意を持っていない。

嫌いなもの、納得のいかないものはあっさり否定が出来る、ひねくれ
た解釈も出来る、だから普通組み合わない様々な情報と結び付いて、
通常の作品の数百倍になる量の数々の名言が生まれる。

いかなる名言、表現であろうとも一般的な情報と同等、一度原点部分、
意味の方に立ち返り、ストーリーの状況に応じてアレンジしあっさりと
再構築が出来る。

知識が凄いんじゃねーんです、知識も化け物染みてますが、その使い
方が凄いんです、色々な作品に出逢えば出会う程にその凄さが分かる。

最終的にはその部分を学んで欲しいです。そうすれば少ない知識でも
書ける事、話せる事の幅が何倍、何十倍にも広がると思います。
{/netabare}
アニメ視聴数が100未満、銀英を見た事が無い若い人に向けてのメッセージ的な。


あにこれの影響力とアニメ業界全体について
{netabare}
◆あにこれの影響力

運営している方々が優秀なお陰で「アニメ ○○」という検索ワード
でランキング、おすすめ、口コミ、評価等で1位や2位にあり、アニメ
業界の人間は意識せざるを得ない。

消費者からの評価、口コミというのは年々影響力が強くなっている為、
「ここでダメな評価をされにくい作品」を制作しなくてはならない。

少なくとも「どういったものが好まれるのか」の傾向はある程度掴む、
余程アホな企業じゃ無い限りは、その位の仕事はしているはず。

検索 今年のアニメのBD/DVDの初動売上をまとめたら凄いことになった

とは言うものの、ここの評価と売上には「あまり関係性は無い」ので、
そこまで重視はされない。


・業界への影響力を向上させるには

売れたアニメは片っ端から見て評価する人が増え、ここのランキング
が売上に近い形になれば、あにこれというサイト自体と、各レビュー
の影響力が増す訳ですが、

普通にレビューを書く分には、そんな事まで考える必要は無いと思う。

政党で言うと国会の議席数が20未満の野党、いくら騒いでも直接的な
効果はあまりない。

しかし、文章には、というよりも言論には数値とは別の力がある訳で、
優れた意見、主張、見解、分析、批評、論評は人から人へと伝搬する。

小さな点、たとえ1行レビューからだろうと、それが真に的を得ている
のであれば、爆発的に広がっていく。

たかだかレビューサイトの1つと言えども、アニメ業界の人々に「良い
作品を作ろうと思わせる力」「クソな作品を気分良く作らせない力」は
十分に有しているので、

そういった環境でレビューを書いているという事は覚えておくと良い
ような。「いくら文句を書いても無駄」とか、そんな事は無いです。


◆イノベーター理論(Innovator theory)

1、イノベーター(Innovators:革新者)
冒険的で新商品が出ると進んで採用する層。市場全体の2.5%を構成。

2、アーリーアダプター(Early Adopters:初期採用者)
社会と価値観を共有しているものの、流行には敏感で、自ら情報収集
を行い判断する人々の層。市場全体の13.5%を構成。

3、アーリーマジョリティ(Early Majority:前期追随者)
新しい様式の採用には比較的慎重な人々の層。慎重派ではあるものの、
全体の平均より早くに新しいものを取り入れる。
市場全体の34.0%を構成

4、レイトマジョリティ(Late Majority:後期追随者)
新しい様式の採用には懐疑的な人々の層。周囲の大多数が使用して
いるという確証が得られてから同じ選択をする。
市場全体の34.0%を構成

5、ラガード(Laggards:遅滞者)
最も保守的な人々の層。流行や世の中の動きに関心が薄く、イノベー
ションが伝統化するまで採用しない。市場全体の16.0%を構成。
中には、最後まで不採用を貫く者もいる。


マーケティングの世界では有名な理論で、顧客を新製品やサービスの
購入態度で分類したものですが、「評価」というのも同様。

つまり「2.5%の人の行動(評価)が、97.5%の人の行動(評価)に影響
を与える」という事。

「積極的に新しいアニメを見て、自分で考え自分で評価しいてる」という人
は現在のあにこれでは非常に多く、

アニメは視聴だけならば無料という事もあって、イノベーターの割合は
他のジャンルより多いと思いますが、

それでも10%~20%位の人の行動(評価含む)が、80%~90%に影響
を与えていて、

レビュアーは大多数に影響を与える少数に属しているという事。

勿論、影響を与えると言っても一部(マイノリティを気取りたい人とか、
厨二病的な人)にはマイナスの影響だったりもしますが。


銀英だとハイドリッヒ・ラングが

「全体を100としてそのうち51を占めれば多数による支配を主張でき
 ます。ところが、その多数派もいくつもの派閥に別れています。

 即ち、その51のうち26を占めれば、100という全体を支配できます。
 多数支配などという共和制の建前が、如何に虚しいものであるか~」

という話をしていますが、そんな感じで考えても良いですし、あとは

パレートの法則:経済において、全体の数値の大部分は、全体を構成
するうちの一部の要素が生み出しているという説(80:20の法則)

カオス理論のバタフライ効果:通常なら無視できると思われるような
極めて小さな差が、やがては無視できない大きな差となる現象

とか。

実際、どの程度の影響があるかはよく分からないですけど、レビュー
を書くという事は「大多数に影響を与える行為」な訳です。

レビューの内容に迷った時はその事を意識する。


読者に与える影響

他のレビュアーに与える影響

長期で考えて、あにこれに与える影響

更に長期で考えて、アニメ業界全体に与える影響


普段はろくな事を書いていないので、あまり他の方のレビューを紹介
したくないですが、今書いている事自体が

劣悪な衆愚アニメの決定版
http://www.anikore.jp/review/242462/

このレビューの内容が伝搬したものであり、それは書きながら不意に
思い出したのですが、あにこれの隅っこであろうと、誰かはこの事を
訴え続けていかなくてはならない。

銀英的に言うと、政治権力に対するジャーナリズム、そういった立場
にレビュアーはあるという事。

最近クソアニメばかり視聴し、あまり本気でレビューを書く気が起き
ない自分は、二度とこんな事を書くことは無いような気もする。

よって、これを読んでいる誰かが「頑張ってやらないとダメな事」な
訳です。頑張ってください☆

ペンは剣よりも強し。こいつは真理など滅多に存在しない人間社会
の中で、数少ない例外の一つだ。と、ヤン提督も仰っておられます。


◆マズローの欲求5段階説

ビジネス絡みだとたまに持ちだされる話ですが、長期間レビュアーを
していても、似たような欲求の変化が起きる。

自己実現欲求  : 自己の向上、活動をより充実したものにしたい
  ↑
尊重、承認欲求 : レビュアーとして尊重されたい、承認されたい
  ↑
所属、愛の欲求 : メッセージが欲しい、交流したい等
  ↑
安全の欲求 : 批難されたくない、叩かれたく無い
  ↑
生理的欲求 : 読まれたい、サンキューが欲しい

多分、こんな感じ。

欲求を外でも満たせるなら、最初の欲求以外の途中の段階をすっ飛
ばす事もあるでしょうし、必ずしも下から順にという事はないです。

「頑張ってやらないとダメ」とか書きましたが、欲求が最終段階に到達
した一部が勝手に考えて上手く書くと思うので、他に欲求があるうちは
特に意識する事は無いと思います。


◆アニメ業界の衰退

検索 アニメ業界、売上4年連続減、テレビ放送頼みからの脱却を模索
検索 5年ぶりに制作分数が増加、レポートから見るアニメ業界の現状

実際は低迷とか衰退とか言う程にひどい事は無いですが、予兆のような
ものは確実にある。

製品ライフサイクルでいう成熟期~衰退期の段階で

検索 【アニメとマーケティング分析3】今のアニメ産業の『ライフサイクル』について考察!

少し知識があると誰でも考えるよーな話。


銀英の 第40話 ユリアンの旅・人類の旅 から、一部の話を

~しかしながらその平和が続く中で、人類の上にいわゆる中世的停滞
の影が持ち掛かりました。

疲労と倦怠が希望と野心を抑え、消極が積極に、悲観が楽観に、退嬰
が進取に取って代わるようになって来たのです。

実際に科学技術による新たな発見や発明が後を絶ち、人類の生存圏の
拡張も再び頭打ちになっていったのです。

更に政治的にも民主共和政治が自浄力を失い、利権漁りと権力闘争に
のみ興味を示す衆愚政治と化していったのです。

社会的活力が失われ、社会生活や文化は廃退の一途を辿った、人々は
無気力化し老若男女を問わず麻薬や酒、性的乱交や、神秘主義に耽る
者が続出した。

あるいはスピードや暴力に刺激を求め、事故や犯罪が激増し、反比例
して検挙率は低下した。

生命を軽視し、モラルを嘲笑する傾向は深まる一方だった~


人類の未来の架空の歴史の話な訳ですが、開拓が一段落して頭打ちに
なると、大抵のものはグダグダになる。

創造的活力が失われ、アニメ業界、文化は廃退の一途を辿る、人々は
萌豚化し老若男女問わず萌えやエロ、ハーレム話に耽る者が・・

とか、そんな感じに。

進撃の巨人は良い作品だと思いますが、閉塞感の中でスピード、暴力
という点では「まさに衰退期の象徴そのもの」で、ちょっと危ない。


と言っても視聴側には大した被害は無い訳でして、一番悲惨なのは

検索 アニメ制作の現場で働く20代の平均年収110万円

採算ラインに届かないアニメが大量に制作された結果

アニメDVD・BDの売り上げを見守るスレ@wiki - 売上ライン一覧

その皺寄せが下っ端に来ている、というのはどこの世界でも同じ事。


◆あにこれは多分まだ成長期

登録者数の推移は知らないので、そういった点ではよく分からない訳
ですが、レビューの質は日々向上し、多様化している気がする。

各自がレビュアーであると同時に読者。そして技量に関係なく読者数
とその質が調整出来る、という点は上手く使えば非常に快適。

どうやって調整するかは書かないですが、察してくださいな事ですが、
単純に増やす事に躍起になった後は、レビュー内容についても色々と
考えると面白いと思います。

作品へのレビューは様々な点からのアプローチが可能で、ここで評価
基準になっている物語、作画、声優、音楽、キャラ以外からでも、


・見た時の状況

年齢が高い方の書く、当時の視聴状況についての話は面白いので好き
です。


・歴史的なアプローチ

ヤン提督の如く、歴史からの考察。歴史と言っても色々な歴史からの
アプローチが可能で、あにこれに長く居るとその歴史からでも色々と
書ける。


・売上からのアプローチ

ここの評価と売上は全く違うので、

検索 アニメDVD・BD売り上げまとめwiki

dvdbd.wiki.fc2.com と www38.atwiki.jp/uri-archive/? の2種類

検索 アニメDVD・BDの売り上げを見守るスレ@wiki

この2つはチェックしておくとレビューの幅が広がるかと。


・社会学的、工学的アプローチ

得意な人はやれば良いと思いますが、あにこれだと若干供給が多過ぎ
な気も。インテリな方々が多いんですよね、ここ。


・原作や声優、監督、スタッフ等からのアプローチ

レビューとしては王道ですけど、それだけに若干供給過多気味。


・笑いに繋げる

笑えるレビューが若干少ない気がする。Amazonの

アニマル ビッグフィギュア【親キリン】(等身大フィギュア)とか
対ライフル用防弾シールド

のレビューでも読んで、そういった方向性で突っ走るのも良いかと。


◆言葉は大事に使いなさい、ユリアン

言葉では伝わらないものが、確かにある。だけど、それは言葉を使い
尽くした人だけが言えることだ。

だから、言葉というやつは、心という海に浮かんだ氷山みたいなもの
じゃないかな。

海面から出ている部分はわずかだけど、それによって、海面下に存在
する大きなものを知覚したり感じとったりすることができる。

言葉を大事に使いなさい、ユリアン。

そうすればただ沈黙しているより、多くの事をより正確に伝えられる
のだからね。


◆ポプラン、シェーンコップ、ムライからの影響

自分の話になりますが・・

・ポプラン、シェーンコップからの影響

この2人私生活が酷い有様でも、年少者に対しては「まともぶった事を
言う事がある」訳で、最低限のモラルは有している。

ヤンや田中芳樹とかはどう頑張っても届きそうには無いものの、この
2人くらい・・には、なんとか、的な気持ちがある。


・ムライからの影響

あんなジジイは嫌いですけど、彼が第39話でユリアンに話していた事
はこれまで迷った時に何度も思い出す事になったし、現在ここまでの
内容を書いているのも、ムライからの影響が大きい。


~ 今だから言うが、私の任務はヤン提督の引き立て役だったのだ。

別に卑下したり不平を鳴らしている訳では無い。ヤン提督は指揮官と
しての資質と、参謀としての才能を両方兼備する珍しい人だ。

あの人に参謀が必要だとすれば、それは他人がどう考えているのかを
知って作戦の参考にする為さ。

だから、私としてはエル・ファシルの英雄に参謀として望まれた時、
自分の果たすべき役割は何かと考えて、すぐには結論を出せなかった。

それが出たのはイゼルローン陥落以後だ。で、私は役割を弁えて殊更
常識論を唱えたり、メルカッツ提督にも一線を引いて対応したりした
訳だ。

鼻持ちならなく見えた点もあろうが、分かってもらえるかな ~


要するに、自分が必要無いと感じた時も「できる事は何か?」を考え、
その役割に徹する、普通は積極的にやらない事をする、という事。

と言ってしまえばどこの誰でも言いそうな話ですが、たまたま自分に
はムライの言葉が強く残っていた。

あにこれに来た直後、自分よりアニメそのものに対しては知識豊富な
人が沢山いる、そんな状況何を書こうか迷った末に、あにこれ全体に
不足していたものを補う役割に徹しようと思った。

その為には、一部から憎まれようが嫌われようが知った事では無い。

という点についは、「あしたのジョー」からの影響もあり、ストレス解消
という意味での利害も一致したのですが・・。


私は役割を弁えて殊更変な視点でのレビューを書きまくったり、人気
作品にも一線を引いて対応したりした訳だ。

鼻持ちならなく見えた点もあろうが、分かってもらえるかな!


2013年夏に復帰した時、今度はレビュアーの質が向上しているという
点に目が行き「自分は何も書く必要なくね?」という状況に陥る。

「私が死んでも代わりはいるもの」じゃねーですけど、現代人特有の
「あれっ、自分いらなくね?」的な捻くれた感じ方は普通にする訳で、
そうすると途端にやる気が無くなる。そして休止。

冬に復帰した直後(つまり現在)もまた同じ事で悩み始めたのですが、
「あにこれがレビューサイトとして正常に機能している」という点では
特に問題は無いものの、

アニメ業界全体は? 萌えエロ産業で、問題だらけ。

レビュアー全体は? 自分と同じように休止する人は多い。

あにこれの細部は? 改善点を上げればキリが無い。

問題点は見えても、不満はあっても、自分にはなんとかする力が無い。

とはいえ、その事をレビューに書くことは出来る訳で、あとはそれを
読んだ力のあるレビュアー(将来的に力を身に付ける人を含め)達に
熱意は伝わる、そしてなんとかしようと活動するかもしれない。

ヤンは民主主義の芽を上手く残した、熱が冷めやすい自分は熱が急激
に上がった際に湧きでたここまでの思考をレビューに残す。

この行為の意義については、後世のアニメ好き達が判断する事さ!
{/netabare}
こちらはアニメ視聴数が100以上、投稿レビュー数もそれなりの人への話。
銀英の話を持ち出しているので、多少のネタバレを含みます。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 88

イシカワ(辻斬り) さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

徹底して高水準を突き詰めたアニメ

記載されているレビューに対する反論・論戦を行いたい人は、メッセージ欄やメールで送りつけるのではなく、正しいと思う主張を自らのレビューに記載する形で行ってもらいたい。したくない時、受諾しない時は以降の文章を読み進めないこと。受諾する方のみ文面を読んでもらいたい。参考になったと思うときのみ、参キューしてほしい。

長期間もののアニメは、作品の中身が真水であることは少なく、水増しが主であるが、銀河英雄伝説はすべて真水である。
それはTVアニメの見逃しによりストーリーがわからなくなり、結果的に重要な回を設けられないという問題点をすべてOVA作品にすることで解決しているからだ。
視聴していない回があるのならば、購入して観ればよい。拠って見逃すことによる混乱は回避された。
過去のネックとなっていた問題が消失したことにより、本編だけでも110話という壮大なストーリーを描ききることが可能となったのである。
今でこそ映像技術の差により粗さが見られるが、OVA作品による手抜きのない画像だけで構成されている。作画崩壊などありえない。
また、当時の著名な声優はほぼすべて登場するため、銀河声優伝説と評される時もある。
要約すると、非常に質の高いSF作品の原作、画質では豊富で潤沢な予算が取れるOVA作品、銀河声優伝説というほどの豪華な声優陣、音楽は重層なクラッシックと、
何一つとして低レベルの要素がない作りになっているのだ。

銀河英雄伝説には名言集ができるほどの名言が散りばめられている。
ネットでは個人的に挙げるものが多くあり、検索すれば簡単に閲覧できる。
その中でも、これから視聴する人に向けて、ヤン・ウェンリーとラインハルト・フォン・ローエングラム、
二人の名言の幾つかを紹介したい。


ユリアン、戦っている相手国の民衆なんてどうなってもいい、などという考えかただけはしないでくれ。国家というサングラスをかけて事象をながめると、視野がせまくなるし遠くも見えなくなる。できるだけ、敵味方にこだわらない考えかたをしてほしいんだ。

        ――――ヤン・ウェンリー――――

法にしたがうのは市民として当然のことだ。だが、国家が自らさだめた法に背いて個人の権利を侵そうとしたとき、それに盲従するのは市民としてはむしろ罪悪だ。なぜなら民主国家の市民には、国家の侵す犯罪や誤謬に対して異議を申したて、批判し、抵抗する権利と義務があるからだよ。

        ――――ヤン・ウェンリー――――

ユリアン、吾々は軍人だ。そして民主共和政体とは、しばしば銃口から生まれる。軍事力は民主政治を産み落としながら、その功績を誇ることは許されない。それは不公正なことではない。なぜなら民主主義とは力を持った者の自制にこそ神髄があるからだ。強者の自制を法律と機構によって制度化したのが民主主義なのだ。そして軍隊が自制しなければ、誰にも自制の必要などない。


        ――――ヤン・ウェンリー――――

人間の歴史に「絶対的な善と絶対的な悪の戦い」など存在しない。あるのは、主観的な善と主観的な善との争いであり、正義の信念と正義の信念の相克である。
一方的な侵略戦争の場合ですら、侵略する側は自分こそ正義だと信じているものだ。戦争が絶えないのはそれゆえである。人間が神と正義を信じているかぎり・・・戦争は無くなるはずがない。

        ――――ヤン・ウェンリー――――


政治の腐敗とは、政治家が賄賂をとることじゃない。それは個人の腐敗であるにすぎない。政治家が賄賂をとってもそれを批判することができない状態を、政治の腐敗というんだ。貴官たちは言論の統制を布告した、それだけでも、貴官たちが帝国の専制政治や同盟の現在の政治を非難する資格はなかったと思わないか

        ――――ヤン・ウェンリー――――

中尉……私は少し歴史を学んだ。それで知ったのだが,人間の社会には思想の潮流が二つあるんだ。命以上の価値が存在する、という説と、命に勝るものはない、という説とだ。
人は戦いを始めるとき前者を口実にし、戦いをやめるとき後者を理由にする。それを何百年、何千年も続けてきた……このさき、何千年もそうなんだろうか

        ――――ヤン・ウェンリー――――

戦う以上、犠牲が皆無と言う事はありえない。だが同時に、犠牲の増加に反比例して戦勝の効果は減少する。
 この双方の命題を両立させる点に用兵学の存在意義があるはずだ。
つまり最小の犠牲で最大の効果を、という事であり、冷酷な表現を用いれば、いかに効率よく味方を殺すか、という事になるだろうな・・・。

        ――――ヤン・ウェンリー――――


軍隊は暴力機関であり、暴力には二種類あるって事だ。
支配し抑圧するための暴力と、解放の手段の暴力だ。国家の軍隊というやつは、本質的に前者の組織なんだ。
残念な事だが、歴史がそれを証明している。権力者と市民が対立した時、軍隊が市民の味方をした例は非常に少ない。

        ――――ヤン・ウェンリー――――


敵の望む事を汲んで乗ってやる、そののち反転。油断した敵を撃破。敵の美点、長所を利用する。敵の思考パターンにそった行動を予測して、その方向にわざと動かしてやる。こちらが一次的に有利になったからといって喜んで動くと敵の策略にはまる。戦略を読め。予測内の思考をするのは凡人。予測を超える思考ができて名将だ。


        ――――ヤン・ウェンリー――――


信念とは、過ちや愚行を正当化するための化粧であるにすぎない。化粧が厚いほど、その下の顔は醜い。
信念のために人を殺すのは、金銭のために人を殺すより下等な事だ。なぜなら、金銭は万人に共通の価値を有するが、信念の価値は当人にしか通用しないからだ。

        ――――ヤン・ウェンリー――――

固い信念なんてもんは かえって信用おけんね。だいたい戦争なんてものは固い信念を持った者同士が起こすんだからね。
正義と信念こそ、この世で最も戦いを好むものだ。

        ――――ヤン・ウェンリー――――

さて、もうすぐ戦いが始まる。ろくでもない戦いだが、それだけに勝たなくては意味がない。
勝つための計算はしてあるから、無理をせず、気楽にやってくれ。かかっているものは、たかだか国家の存亡だ。個人の自由と権利に比べれば、たいした価値のあるものじゃない。それでは、みんな、そろそろ始めるとしようか!

        ――――ヤン・ウェンリー――――


国家が細胞分裂して個人になるのではなく、主体的な意志を持った個人が集まって国家を構成するものである以上、どちらが主でどちらが従であるか、民主主義社会にとっては自明の理でしょう。人間は国家がなくても生きられますが、人間なくして国家は存立しえません。

        ――――ヤン・ウェンリー――――


戦略および戦術の最上なるものは、敵を喜ばせながら罠にかけることだろうね。(中略)種をまいた後、ぐっすり眠って、起きてみたら巨大な豆の木が天にむかってそびえていた、というのが最高だな。 

        ――――ヤン・ウェンリー――――

簒奪(さんだつ)が世襲より悪いなどと、誰が定めたのか。それは既得権を守ろうとする支配者の自己正当化の論理にすぎないではないか。簒奪や武力叛乱による以外、権力独占を打破する方法がないのであれば、変革を志す者がその唯一の道を選ぶのは当然のことである。

       ――――ラインハルト・フォン・ローエングラム――――

奪ったにせよ、きずいたにせよ、最初の者は賞賛を受ける資格がある。それは当然だ。 
……だが、自分の実力や努力によることなく、単に相続によって権力や富や名誉を手に入れた者が、何を主張する権利を持っているというのだ? 奴らには、実力ある者に対して慈悲を乞う道が許されるだけだ。おとなしく歴史の波に消えていくことこそ、唯一の選択だ。血統による王朝などという存在自体がおぞましいと私は思う。権力は一代かぎりのもので、それは譲られるべきものではない、奪われるべきものだ。

       ――――ラインハルト・フォン・ローエングラム――――

運命? 俺は俺の長所によって成功し、自分の短所によって滅びるだろう。運命などに俺の人生を左右されてたまるか。全て、俺の器量の範囲内だ!

       ――――ラインハルト・フォン・ローエングラム――――

私は宇宙を盗みたいのではない、奪いたいのだ。

       ――――ラインハルト・フォン・ローエングラム――――

私に学ぼうと思うな。私の模倣は誰にもできぬ。

       ――――ラインハルト・フォン・ローエングラム――――

体制に対する民衆の信頼を得るには、ふたつのものがあればよい。公平な裁判と、同じく公平な税制度。ただそれだけだ。

       ――――ラインハルト・フォン・ローエングラム――――

ロイエンタール「勝利か死……ですか」 ラインハルト「違うな。勝利か死かではない 勝利か、より完全な勝利かだ」

       ――――ラインハルト・フォン・ローエングラム――――

最も強大で賢明な者が世を支配すればよい。政治体制はどうでもよい。

       ――――ラインハルト・フォン・ローエングラム――――

私は覇者たろうと志してきたし、それを実現するためにひとつの掟を自分自身に科してきた。つまり、自ら陣頭に立つことだ。
かつて戦って倒してきた能なしの大貴族どもと私が異なる点はそこにある。兵士たちが私を支持する理由もだ。
戦うにあたり、卿らにあらためて言っておこう。かつてのゴールデンバウム王朝の過去はいざ知らず、ローエングラム王朝あるかぎり、銀河帝国の軍隊は、皇帝が必ず陣頭に立つ!
ローエングラム王朝の皇帝は、兵士の背中に隠れて、安全な宮廷から戦いを指揮したりする事はせぬ!
卿らに誓約しよう、卑怯者がローエングラム王朝において、至尊の座を占めることは、決して無いと!

       ――――ラインハルト・フォン・ローエングラム――――


追記
レビューに記載された言論を規制したい人は、個人の意見を以てするのではなく、あにこれの法的論拠に基づいて規約に記載する必要がある。
運営諸氏に連絡し、説得し、規制を規約に付け加えてもらうこと。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 50

森可成 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

ラインハルト・フォン・ローエングラム元帥閣下風にしてみた

ほう、
卿は「銀河英雄伝説」を見たことがないのか。

私は小説を先に読んでいたが、
アニメから楽しむのも一興かもしれんな。
簒奪の意味はわかるか。
軍曹の上の階級は何だ。
そうか。
わかるのならば問題はなかろう。

言葉で躓くこともあるかも知れないが、
調べながら見ればよいだろう。

しかし思い切ったものだ。
全45巻だぞ。
かつてはお遍路にいくようなものだ、
と言われたこともあったな。

卿の在所の傍にレンタルショップは
あるのだろうな。
遠いと随分苦しい思いをするぞ。

なに。
サブスクだと。

キルヒアイス、サブスクとは何だ。


馬鹿な。
フェザーンから超光速通信で
配信されているというのか。
しかも定額で見放題だと。

では一気に6巻まで借りて、
その日の内に返却、続きを借りて
店員に苦笑された俺の屈辱は何だったのだ。

最寄りのレンタルショップで
13巻がいつまでも返却されず、
その後二度と使わなかった
地元資本のレンタルショップ会員に
なった俺の苦労は何だったのだ。

いや、大丈夫だ、キルヒアイス。
少し驚かされただけだ。
こんなことでは姉上に笑われてしまうな。

そうか、家にいながらにして、
「銀河英雄伝説」を一気見出来る時代がきたか。

卿はよい時に興味を持ったということだな。

内容については、あえて触れまい。

とにかく長い戦いになる。
卿が勝利することに私は賭けようではないか。

なに。
勝利か、
死か、だと。

違うな、
勝利か、
より完全な勝利か、だ。

ご苦労だったな。
では下がってよい。
卿の出征を祝そう。

プロージット

投稿 : 2024/05/11
♥ : 34

76.4 4 心理戦で復讐なアニメランキング4位
ダーウィンズゲーム(TVアニメ動画)

2020年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (502)
2259人が棚に入れました
平凡な高校生である須藤要のもとに見知らぬアプリ「ダーウィンズゲーム」の招待メールが届く。アプリを起動させてしまったカナメは、プレイヤー同士が異能を駆使して戦うゲームに巻き込まれてしまう。わけもわからぬまま、襲い来る強力なプレイヤーとのバトルを切り抜け、カナメは生き残ることが出来るのか!?

声優・キャラクター
小林裕介、上田麗奈、大森日雅、八代拓、花守ゆみり
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

燃えよダーウィンズ!

原作未読


言いたいことだけ言おうかしら!?
注)読み手無視します。悪しからず。


【高校の同級生's】

 須藤要(CV小林裕介)
 京田浩之(CV小林千晃)
 篠塚ヨウタ(CV落合福嗣)
 ハマダ(CV広瀬裕也)


着ぐるみ『バンダ君』がどう見ても『ドアラ』にしか見えない件
背番号は“1994”ならぬ“666”ってオーメンですか?

バク転せずに包丁持って今日も新人狩りしてます。まずはハマダが…

おいおい!うちのドアラになんてことさせてんだ!ったくもう


ん!?京田を新人狩り?

川上憲伸以来のうちの新人王になにしてくれてんだ!オラ


2011年の優勝以来、守道が継いだ翌年を除きずっとBクラス。ちょっと気が立ってました。すみません。

その優勝決定の横浜スタジアムはバックネット裏に居た私です。
岩瀬でなく浅尾でのゲームセット
優勝監督インタビューの後に現役時代のチャント


 {netabare}さーんかん 落合 広角 打っ法~{/netabare}

 {netabare}レフトへ ライトへ ホームラァーンンー{/netabare}


あの甘美な一瞬をもう一度味わいたい
背番号“666”じゃなかった(^_^;) “66”よもう一度!

しかしそれは二度と叶わぬ夢。親会社の紙面ばりに見当ハズレなことしかせん球団首脳に辟易ですわ。


それにしても福嗣クンのキャスティング狙ってませんかね?
スタッフの中に重度のドラキチがいるに違いません。


我ながら見事な考察。もう今シーズンの仕事はやり切りました。


{netabare}アンコールですか!? しょうがないなぁ{/netabare}


主題歌はASCAの『Chen(チェン)』…じゃなかった『CHAIN』

内容にも少し触れとくと、主人公カナメはどうやら新人ながら特別な力を持ってミラクルを起こす模様です。まるでウォーリー与那嶺みたいですね。
彼が率いて巨人のV10を阻止したナゴヤ球場になんと私のリアル父親は居たそうです(マジ)。血は争えません。残念ながら球場の中には入れなかったらしいですが(笑)



ダーウィンっていうくらいだから種の進化的ななにかを期待してました。
例えば父には果たせなかった優勝の瞬間を球場の中で迎えるコツみたいなのをです。
蓋を開けてみたらただのデスゲームでしたね。巻き込まれ型のやつにストーリーを望むべくもありません。食傷気味です。

渋谷を舞台に多人数参加のデスバトル始まりましたが見るべきはちらっと映ったセンター街入口の大盛堂書店でしょうか。創業者は言わずと知れた“不死身の分隊長”船坂弘元軍曹であります。
興味あったらお調べください。このデスゲームが屁に見えるくらいの戦地アンガウルで、このアニメに出てくるどのキャラも鼻糞に見えるほどの生き残りの執念を見せた軍人さんです。


※{netabare}大盛堂書店と球団以外のネタは第一話に全部詰まってます。{/netabare}




■結局最後まで観てしまった

ドラゴンズ&渋谷への愛着の残り香と全11話で短めなのもあってまあいっかと最後まで。
結局デスゲームっていくら主人公が足掻いたところでゲームを作った人を超えるにはなりにくい。破滅願望あるゲームマスターならワンチャンありそうでもそうなるとしらけます。それこそ「殺されるために殺す」みたいなね。

{netabare}終盤で仲間になったランキング1位のお姉さんはどこいっちゃったの?{/netabare}

ストーリーへの期待を捨ててバトルっぷりを楽しむという作品です。



■僕は気づいてしまった

思った以上に、シュカ(CV上田麗奈)がイカれてて良かった。

で、アニメに感じる物足りなさの話になるんですが、カナメとの濡れ場がない不自然さ。
これ以外にもいくつか作品を鑑賞してきてアニメ作品で濡れ場がないことにすっかり慣れてしまいました。しかし湧き上がる違和感。

 グロ と ○○

 ヴァイオレンス と ○○

対になるであろう ○○ に入る単語ってあまり求められてなくって僧侶枠でやれば?くらいの扱いなのかしら、と思います。
マスではそうかもしれませんが、きちんと描かれてる作品は総じて自分の評価は高い。『虐殺器官』『PERFECT BLUE』あたりがそうでした。


{netabare}例えばクライマックス最終話。笑顔で人体を切り刻めるシュカ。グロと暴力で彼女の狂気が伝わってくるシーン。カナメだって、殺人への躊躇いを振り切ってワンらの手駒をばんばか射殺してる頃合い。
そんな二人が闘い終わった直後なんて昂ぶってるでしょうに。回りくどい言い方やめれば

{netabare}ヤルだろう、普通。{/netabare}

隠すことで逆に嘘っぽくなってしまうことに僕は、気づいてしまった。
それか実写映画のお約束を踏襲してくれないことへの不満なのかなぁ。{/netabare}

いややっぱり違う。昂ぶれば行為に至る。「リオのカーニバルベイビー」「楽園ベイビー」。名作『クラダルマ』主人公の出生タイミングも災害下緊急事態に種の保存本能が働いたからだし。

何処がダーウィンやねん!?
種の保存より断絶に向ってることにも気づいてしまった僕は続編あっても観るかは微妙です。



視聴時期:2020年1月~3月 リアタイ

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2020.04.28追記


ドラゴンズ元ネタ詳細 注)ダ:ダーウィンズ ド:ドラゴンズ

・{netabare}ダ:バンダ君 ド:ドアラ 見ためが酷似{/netabare}
・{netabare}ダ:京田浩之(要の同級生) ド:京田陽太(2017年セ新人王){/netabare}
・{netabare}ダ:666(バンダ君の背番号) ド:66(落合博満監督の背番号){/netabare}
・{netabare}福嗣クン ご存知、落合博満氏のご子息です{/netabare}
・{netabare}ダ:CHAIN(主題歌) ド:Chen(2004-2011在籍の台湾出身投手)
  {netabare}※学生だった彼をスカウトしたのは故大豊泰昭氏です。彼も台湾出身。{/netabare}{/netabare}
・{netabare}ダ:カナメ(Dゲーム期待の新人) ド:ウォーリー与那嶺{netabare}⇒名は要{/netabare}{/netabare}

皆さんいくつ見つけられたでしょうか?



2020.03.21 初稿
2020.04.28 追記
2020.10.09 修正

投稿 : 2024/05/11
♥ : 53

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

異能バトル系のいわゆる「デスゲーム」的な奴。ヒロインのシュカは可愛い。(だけじゃなくて他の女の子も可愛いけど。)

== [下記は第4話まで視聴終了時のレビュー: 以下、追記あり。] ==
第4話まで視聴を終えた時点で、このレビューを書いています。

テレビ放送初回の第1話は1時間SPでした。たぶん主人公のカナメとヒロインのシュカを出合わせ、世界観を説明するのに1話30分の枠では収まりが悪かったんだと思います。まあ、これ自体はシリーズ構成としては悪くなかったと思います。

謎のスマートフォン・アプリ「ダーウィンズゲーム」により、何の説明もないまま異能によるデスゲームに巻き込まれたカナメですが、シュカとの出会いをきっかけにしてルールを徐々に把握していってますね。

理不尽なデスゲームに巻き込まれるというプロット自体は良くあるものだと思うのですが、今回アニメ化された範囲でどこまで明らかにされるかはさておき、ゲームの背景自体もストーリー中で語られていくものであるようです。これ自体はプラス要素と言えそうです。

この作品の場合、作中で「シギル」と呼ばれる異能は明確に超常的な能力として描かれているので、なまじ現実を舞台にしたような話よりもかえって「そんなことあるわけないやん」という思いに囚われなくてすむかもしれません。

純粋に異能バトルとして見た場合、シュカのシギル『荊棘の女王(クイーンオブソーン)』はなかなかアニメ映えして良いですね。ええっと、決して「ネビュラチェーン」とか「戒めの鎖(レージング)」とか思っちゃダメですよ…!?

……なお、第4話の次は第5話ではなく総集編っぽい第4.5話が放送される模様。
(いわゆる「総集編」で正規の話数が先送られるのは、今クール作品初?)
== [第4話まで視聴終了時のレビュー、ここまで。] ==

2020.3.21追記:
第11話で最終回のようです。ということで全話観終わりました。

原作が続いている以上、途中で終わることは避けられないわけですがキリとしてはとても良かったと思います。「ずっと隣にいてあげる」って夫婦か(笑)!

異能バトル物として考えると、カナメがちゃんと強いのとソロじゃなくてちゃんとクラン(RPGのギルド的な仲間のグループ)を作ること、そしてメンバーのシギル(異能)や得意分野で役割分担があるところなどなかなか良くできていると思います。

カナメは確かに強いけど「他の奴要らんやん」とはならないですね。

アニメを観るまで「カバーイラストの女の子が可愛いなあ」くらいにしか思っていませんでしたが、原作も面白そうだと思いました。

異能バトルが好きなら、結構お勧めかも。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 40
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

わりと普通に能力バトルで面白い。

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
ジャンルは、デスゲーム・バトル。グロいシーンはそこそこあります。

ただ、レビュータイトルにあるように、どちらかといえばバトルがメインで、精神的にくるようなシーンはあまりないので、グロ苦手な私でも完走できました。


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
まず、コレ系の作品の中では、作画の良さが目立ちますね。特に、シュカのバトルでは結構動きます。バトルアニメでは、大事な要素です。

あと、総評にある通り、意外とちゃんと能力バトルでした。あまりチートみたいな能力は出ていなくて、それぞれの能力をそれなりに生かしあっていた印象です。

序盤は命を奪うことを極端に嫌っていたカナメが、覚醒後は(必要とあれば)躊躇なく命を奪う展開はまずまず良かったです。いよいよ格好良さが出てきた時に終わりというのは少々寂しいのですが、2期が楽しみにはなりました。

ただ、やはり荒さ、雑さはあって。

例えばワンの瞬間移動能力も、半径5メートル以上の広範囲爆撃(手榴弾投げまくり)でなんとかなりそうだし、オートガードじゃないなら遠距離からの狙撃で一撃だろうし。大して強いと思えませんでした。

あと、とにかく銃撃に当たらなすぎて(苦笑) ああいうのは、真剣に命のやり取りをする場面に水を差すから、やめてほしいです。

それに、シナリオの面でも、明らかに原作をすっ飛ばしているだろうという展開も散見されました。シュエランも気になるし。

ただまあ、これは作品のテンポの良さと等価交換出来てるかなとも思うので、そんなにマイナス査定ではないです。

とにかく、この作品を一番面白くしたのは、「王様ゲーム」や「ナカノヒトゲノム」等です。(ん?) 空腹時に食べる飯は何でも旨いというか、どうせ大衆居酒屋のポテサラなんてと思ったらやたらに凝っていたというか。(んん?)

まあとにかく、類似作品が盛大に転けまくっているので、ハードルが下がりまくっていたのは良かったですよね(笑)

あと気になるのは、黒幕の正体(目的)でしょうか。以下、私なりの見解です(原作では明らかになってるかもしれませんが、知りませんw)。

「ダーウィン」「蠱毒」というキーワードから、明らかにプレイヤーを「進化(強化)」させることがあり、また、「敗者(死者)」が消失するという現象から、ダーウィンズゲームをインストール→異世界(Dゲームの世界)に転送される→作品の世界で死んでも、現実世界に戻るだけ。と想像できます。ということは、現実世界でダーウィンズゲームの勝者には何らかの役目があるのでしょう。戦争中の国で利用されるとか、その人のDNAを元になんか薬的なものを作り、人類総進化計画みたいな、そんな感じかな~と思います。知らんが(笑)
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆3
デスゲーム系ね。苦手ジャンル。能力あるのは良いけどな。負け、即死。なかなかハード。シュカ、バトルはよく動くな。武器を創造する能力? 惚れたなw サービスシーン(笑)

2話目 ☆3
引き続き、サービスシーン(笑) デート回(笑) なんか、仲間になりそうな奴だな。なんか、女子高生があっさりと(汗) ありがちだな~。金持ちの見世物になっているデスゲーム。幽々白書かい。

3話目 ☆2
二人でリング6つ集めて、ゆっくり待機したいけどな。なんか、軽いな~と。

4話目 ☆1
未来予測は、ほぼ最上級に強い能力だけど、どの程度先の未来を予測できるかで大分違うよね。数十秒程度なら簡単で、ようは、「分かっても避けきれない攻撃」をすれば良い。広範囲の爆撃とか、今回なら、ビルごと崩すとか。

いやいや、慎重な奴が、一次同盟とはいえ、能力の一端を明かすなや。いやいやいや、花屋をすぐに撃とうよ。銃じゃなく、少年を攻撃しようや。デスゲームって、とことんリアリティを求めないとね。

え~。ここでガンダムパロかい。シリアス中のパロは、ダメ。


5話目 ☆3
仲間が集まってくるのは、能力バトルとしては大事だよね。

6話目 ☆3
能力バトルだね。モース硬度もよく聞くようになったな。シンプルな謎解き。

7話目 ☆3
あれで、銃撃に当たらないなんてな。瞬間移動でも、半径5メートル以上の広範囲爆撃(手榴弾投げまくり)でなんとかなりそう。オートガードじゃないなら、遠距離からの狙撃で一撃だろうし。大して強くないっていうか、密度によるけど、空気圧の方が強くないか?

8話目 ☆3
いやいやいや、ワン、バカかよ。空間転移と空間切断が可能なら、貸金庫の中に空間転移して、金庫を切り裂けば、鍵はいらねぇんじゃね? 運営との連絡が、宝ね。特権、シギル封印とかか?

9話目 ☆5
よく動く作画に、ランキング1位(シュエラン)を入れる流れ。単純に熱い話だった。ほのかに恋愛要素もあるし。カナメは、剣心と気が合うかもな(笑)

10話目 ☆3
これは、スパイかな? ワンは、分かりやすい悪役だな。カナメ、殺しを覚悟するかな? 殺すつもりはないけど、死んじゃうパターンかな。

11話目 ☆3
殺人を決意する流れは、当然だな。ワン、かなりアッサリ死んだな。んで、あの特典はどこまで効果があるのかな? 一勝で相手を破滅に追い込めるっていうことではあるけど。う~ん、ここで終わりか。まだ続きを観たいな。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 38

66.2 5 心理戦で復讐なアニメランキング5位
マルドゥック・スクランブル 排気(アニメ映画)

2012年9月29日
★★★★☆ 3.9 (177)
998人が棚に入れました
『天地明察』で2010年本屋大賞に輝いた人気作家・冲方丁の出世作にして2003年日本SF大賞受賞の傑作サイバーパンク小説『マルドゥック・スクランブル』を、原作者自らの脚本でアニメ化する全3部作の映画プロジェクト、その第3弾。

賭博師シェルの犯罪に巻き込まれた少女娼婦バロットと、委任事件担当官のネズミにして万能兵器のウフコックは、宿敵ボイルドとの激闘後に訪れた“楽園”にて、シェルの移し替えられた記憶は彼が経営するカジノの百万ドルチップの中に隠されていることを知る。

バロットは、シェルの罪状を白日の下に晒すため、チップを手に入れることを決意。
シェルの経営するカジノへ乗り込んだバロットは、ウフコックとの見事な連携により、伝説の女性スピナー、ベル・ウィングをも制した。

しかし、そんなバロットの前に、最強のディーラーにしてハウスリーダーであるアシュレイが立ち塞がる…。

最後に挑むゲームは、“ブラックジャック”。
果たして、バロットはアシュレイを破ることが出来るのか?

そして、ボイルド、シェルとの戦いの行く末は?

命をかけた最終決戦がはじまる-。

声優・キャラクター
林原めぐみ、八嶋智人、東地宏樹、中井和哉、磯部勉、藤田淑子、土師孝也

◇fumi◆ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

生きることが穢れであった少女の戦い 排気?廃棄?心は流体力学

2011年の劇場版アニメ 3部作の最終章 62分 R15指定

スタッフキャストは一貫している。

前半は第二部の続きでカジノでのブラックジャック勝負。
SF的な部分があるのかは視聴者の感じ方次第。
ブラックジャックそのものは面白いし手に汗握る。
まあ、サイバーバンクSFアニメを期待したとすれば裏切られる方向性かな。

後半は一転して、乱雑な未来社会(ウイリアムギブソン風)を舞台にガンバトルが繰り広げられる。
ハカイダーの如く壁を歩く強敵ディムズデイル=ボイルドCV磯部勉との決着だ。

3部作一貫して主人公ルーン・バロットの魅力が全開で、
受け入れられるかどうかは、数奇な運命をたどった少女との一体感を得られるかだと思います。
大人向け作品なのでルーンには処女性は無く、汚れきった生命の強さを見せます。
はかなげな外見とは相いれないような穢れこそがその本質です。

この作品が成功作なのかどうかは原作を読んだ人にしか評価できないでしょうが、
SFファンにとっては貴重な作品であることだけは確かだと思います。

80年代の米SF界を席巻したサイバーバンクにあこがれた日本人作家の必死な作品とも見えますが、
完成させたことにより、日本人独自の創作が一段階上がった、
恥ずかしながらもマイルストーンと言える作品であったと思いたいです。

物語の迷走は「乱雑な世界」を描くための上級創作ともいえますが、
失敗であったとも取れる、視聴者に判断をゆだねたものだと思います。

誰にでもお勧めできる作品ではありませんが、
未知なるものへの興味が、完成品しか認めないという固さを超える人には、
価値ある作品になる可能性はある作品だと思いました。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 22
ネタバレ

やっぱり!!のり塩 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

心に焦げ付く重厚サスペンス作品★

本作およびレビュー内容にはR18になりそうな過激な言語表現が含まれていますので、嫌な方は読まないで下さい。

■評価
テーマ性 :★★★★☆ 4.1
エログロ度:★★★★  4.0
純愛度  :★★★★☆ 4.3
シリアス度:★★★★☆ 4.3
おススメ度:★★★★☆ 4.1

■ストーリー
未成年売春婦のバロットは専属の雇い主であるカジノオーナー・シェルに突如焼殺される。しかし、生きる希望を持たぬバロットに救いの手を差し伸べたのは一匹のネズミであるウフコック・ペンティーノだった。そして、一命をとり止めたバロットは自身が焼殺された謎をウフコックたちと共に追っていくストーリー。『圧縮』『燃焼』『排気』の全3話 劇場版作品。

■感想
本作は著者:冲方丁さんの日本SF大賞を受賞した小説をアニメ化したもので、私は原作小説をすべて既読済です。本作はSF作品となっていますが、科学的な考察などは皆無であり、あくまでSF設定を用いたハードボイルド・サスペンス作品となります。(攻殻の様な世界観は求めない方が良いです)

個人的な感想としては、原作小説は超えられなかったが、難しい言語表現がならぶ小説の世界観を巧みに表現した良作だと思います。本シリーズは『生きる事とは何か?』というシンプルなテーマを持ち、一つの殺人未遂事件から真相を追う過程を、肉弾戦・頭脳戦・心理戦を用いて楽しませてくれる内容になっています。
そして、未成年売春・幼児虐待・強姦・近親相姦・暴力・ドラッグ・汚職・金・権力という人間の汚物と血反吐にまみれた世界観の中で、そのストーリの本質が生きる苦しさ、そして純愛という人の生臭さを描いているので本シリーズのテーマが光ってみえます。

また本作を鑑賞すると『生きる事は何なのか?』と考えさせられ、それは『自身や他者の存在を必要とし、必要とされる事』そんな分かりきった答えを理解しながらも、想い通りにはいかない人生の虚しさ(焦げ付き)や他者に愛される幸福感を本作品は感じさせてくれます。これぞハードボイルドの真骨頂です。

ただ、尺が足りない事でエンターテイメント性が薄れている点は残念です。個人的に本シリーズ通しての見所は、カジノでの頭脳戦・心理戦になりますが、このシーンでのバロットやウフコックの心理描写や、結果に対する過程の説明が少し足りないので、緊張感や悲壮感に物足りなさを感じます。
非常に惜しいです。

総じて、本シリーズはエログロ鬱なので、万人受けする作品ではありませんが、個人的には本作の続編(前章譚)であるボイルドが主人公のマルドゥック・ヴェロシティーのアニメ化も強く祈願しております。みんな~オラにパワーをぉぉぉ!!

レビューはここで一旦しめさせてもらいます。
ご拝読有り難うございました。


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■本作の謎とポイント
ネタバレになりますので、興味のない方は
読み飛ばしてくださいましm(_ _)m
{netabare}
Q1:バロットはなぜシェルに焼殺(未遂)されたの?
A1:原作小説から引用すると、生きる実感を得るために
  バロットは思いつきで自身の身元を確認してしまった
  事で、マネーロンダリングの秘密に触れたと思われ
  シェルに殺害される事になります。
  (本シリーズではよく描かれていませんでした)

Q2:ウフコックって何者?
A2:世界大戦期に楽園にいた三博士の一人に設計開発
  された人口知能をもったネズミ型万能兵器です。
  (ドラえもんのネズミ版です)
  仕組みは全くわかりませんが、異次元に物体を
  無限・永久的に保存し、必要なときに現次元に
  呼び出す様な構造になっていたと理解しています。
  そのためウフコックが銃になれば弾は無限に供給され
  続けます。

Q3:シェルって何者?少女達を殺害した動機は?
A3:オクトーバー社と結託し、身寄りのない少女達の
  戸籍を利用したマネーロンダリングを行う悪党です。
  そして、シェル(殻)という名の通り、過去の母親殺し
  という罪と苦しみから逃げるために、マネーロンダリ
  ングの証拠隠滅と併せて、自身の記憶の抜き取りを
  繰り返し、結局は中身のない殻の様な男に成り下がり
  ました。また動機ですが、どの少女も自分の事を
  知ろうとしてしまう事でシェルの過去の罪の苦しみや
  恐怖をフラッシュバックさせてしまい、A1の内容と
  あいまって動機となり殺害に及んでいました。

Q5:ボイルドって何者?
A5:彼は元々は戦術爆撃機のパイロットであり、過度の
  過労と処方されたオクトーバー社製ドラッグが要因
  で、誤って見方を爆撃してしまう罪を犯します。
  そして楽園に人体改造のモルモットとして送られ
  ますが、ウフコックという愛を与えてくれる存在と
  出会い希望を見出した人間でした・・・。

Q6:バロットはなぜ人体改造の順応率が高くて強いの?
  主人公だから?
A6:半分合っています。
  バロットは幼少期から大人の欲望に蹂躙される経験を
  もち、その経験から無意識の防衛本能により、自分の
  体の感覚を自由に無感・無心にする術を身に着けて
  いました。そのため、繊細なコントロールが必要な
  スナーク機能とバロットの愛称がよく順能率が
  あがった事になっています。

Q7:ボイルドは重力を操って弾丸をはじく程、無敵なのに
  なぜバロットの銃弾が当たったの?
A7:バロットが持つ能力はスナーク機能となっており
  電子機器の遠隔制御やハッキング、そして自身の肌
  から放出する電磁波をソナー代わりにして、物体の
  接近や動作を察知します。
  この機能を駆使してボイルドが銃を撃つ際に
  重力の壁に隙間ができる事を察知し、その隙間に
  銃弾を打ち込む事でボイルドは初めて被弾したのです。
  そのため、終盤のボイルドはチャクグレネードを使い
  バロットのスナーク機能を封じようとしたのです。

Q8:ボイルドのもっている銃は何?威力ありすぎでは?
A8:65口径のモンスター・マグナムです。通常の人間が
  撃てば両腕が脱臼するほどの威力ですが、ボイルドは
  重力でその衝撃を抑えて使用しています。
  現代でも55口径の拳銃が最大です。
  詳細はヴェロシティーで!!

Q9:ボイルドとウフコックは過去に何があったの?
A9:ボイルドとウフコックは楽園からでてからも
  マルドゥックスクランブルO-9の有用性を証明する
  ために、相棒として日夜事件と戦っていました。
  しかし、オクトーバー社の陰謀によりマルドゥック
  スクランブルO-9の遵守が難しい(ウフコックが処分
  される)と思った彼は、その陰謀を潰すため
  自分たちに不利な証言をする一般人たちを口封じの
  ために次々と暗殺したのです。
  その事が原因でウフコックはボイルドと離別し
  単独で任務に励みますが、実はボイルドのお陰で
  存在できているのです。そんなボイルドの愛を
  知っているからこそ、ラストシーンでウフコックは
  あんなにも落ち込んでいたのです。
  ここで何でボイルドはオクトーバー社側に
  ついてるの?という疑問が沸きますが、詳細は
  ヴェロシティーで!!

Q10:冲方丁さんは虚淵玄さんの二番煎じの脚本家
  じゃないの??
A10:私は違うと思います。
  冲方丁さんは数多くのアニメ作品を手がける私の
  好きな脚本家さんですが、私は虚淵玄さんも好きです。
  このお二方の共通点は触れ幅の激しいストーリーと
  鬱展開だと思っていますが、決定的に違う点が
  あると思います。
  それは虚淵さんは、容赦なき『死に様』を描いて
  強烈な心の傷(印象)を残しますが、冲方さんは
  主人公の過酷な『生き様』を描いて、苦しみと絶望を
  心にジワリジワリと染み込ませてきます。
  この似ているけど異なるすばらしき脚本家さん達の
  活躍に今後も期待しています。

少しでも本作を楽しむ糧にして頂いたら幸いです。
{/netabare}
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投稿 : 2024/05/11
♥ : 17

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

サイバーパンクハードボイルド3部作に決着の時、来たり!「君は何人も殺さないし、殺されたりしない。殺させもしない!」

思いっきり前回の続きからなので前2作を観ないと完全に置いてけぼりですw
ダイジェストとか一切ナシですw
可能であれば3作を連続して観て頂くのがイチバンかと?;


前作でベル・ウィングさんとのルーレット勝負に辛くも勝利を収めたバロットとウフコック
続けてブラックジャックに挑戦し、目的である100万ドルチップ4枚の回収を狙う
前回に引き続き、前半の内容は完全にギャンブルでの頭脳戦、心理戦の模様


そしてバロットを殺そうとしたシェルの、消し去った記憶から明らかになるその素顔と真実
残忍な殺人犯であるはずのシェルに秘められた悲しい過去に困惑するバロットがドラマティックですb


そしていよいよクライマックスはボイルドとの最終決戦
シリーズ集大成とも言うべき圧巻のアクションシーンにスタッフの成長も感じられ、ここまでマルドゥックを追いかけてきた甲斐もあったというものですよ
(実際に、第1部制作開始当初は新米だったアニメタ達の、レベルアップを狙ったOJT的な制作現場だったようです)


改めて『3年という月日』と『60分×3部作という構成』は、「原作を完全再現したい!」という想いから生まれたものではあるものの、いささか“詰め込みすぎた”感が苛まれ、決して今回のフォーマットがマルドゥックのアニメ化に相応しいモノだったとは言い難いです


でもねw
この『排気』単発の出来栄えからするとその辺はもうドーデモ良くなってくるのですよwww


神さま(本田美奈子)が差し伸べた救いの手(アメイジング・グレース)がバロット(林原めぐみ)に受け継がれていく様(今作の挿入歌で林原めぐみと本田美奈子が奇跡のデュエット)とかもう感無量


とりまちゃんと完結したことへのお祝いも兼ねて、本当に良かったね
って微笑ましく見送りたいっす

投稿 : 2024/05/11
♥ : 11
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