渋谷で漫画原作なTVアニメ動画ランキング 8

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86.3 1 渋谷で漫画原作なアニメランキング1位
東京喰種(TVアニメ動画)

2014年夏アニメ
★★★★☆ 3.9 (2769)
15604人が棚に入れました
人間世界に紛れ込み、人を喰らう正体不明の怪人・喰種が蔓延る東京。ある青年「カネキ」は喰種に襲われ瀕死となるが、喰種の臓器を移植されたことで、半喰種となってしまう。それ以来、カネキは苦悩と恐怖に満ちた日々を送ることになる―――・

監督に本年度米アカデミー賞ノミネートの森田修平を迎え、前代未聞のスタッフ陣によって彩られる「東京喰種」の新たな世界に乞うご期待!

声優・キャラクター
花江夏樹、雨宮天、花澤香菜、宮野真守、菅生隆之、諸星すみれ、小西克幸、中村悠一、豊永利行、浅沼晋太郎、櫻井孝宏、伊藤健太郎、梶裕貴、浪川大輔、速水奨、立花慎之介、津田健次郎、土井美加、仲野裕、釘宮理恵
ネタバレ

れんげ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

おし…え…てよ おしぃえ…てよ…、この…魅力を…。。。

2014年7月放送。
全12話。


【前置き】

ヤングジャンプで連載されている人気漫画のアニメ化ということで、放送前から話題になっていた作品でしたね。
原作未読の私としては、知名度の高い人気漫画なだけに差異の生じかねないうメディアミックスから入ることに少々躊躇いはあったものの、
「アニメだし、実写よりはキッチリ原作再現してくれるでしょ!」
という淡い期待の元、視聴しました。

さて、結果としてこの選択は正しかったのでしょうか…。
おし…え…てよ、おしぃえ…てよ…。



【あらすじ】

人間世界に紛れ込み、人を喰らう正体不明の怪人『喰種(グール)』が蔓延る東京。

平凡な大学生『金木 研(かねき けん)』は、好意を寄せていた少女『リゼ』との初デートで、彼女が喰種であることを知ります。
襲われ瀕死の重傷を負った金木ですが、直後にリゼが鉄骨落下事故に巻き込まれ即死状態となるのでした。

病院に搬送された後、医師の判断で金木に喰種であるリゼの臓器を移植したことで、彼は『半喰種』となってしまいます。
それ以来、金木の人間と喰種との間で揺れ動く苦悩と恐怖に満ちた日々が始まります…。


※※※
『カニバリズム(食肉の風習)』を表現する作品は、どうしても内容を説明するに辺り視覚的なグロテスク描写を含みます。
こちらに関しては、ホント人それぞれの許容量の問題なので、見る前に御自身で御判断下さい。



【語ってみる】
{netabare}
まず、見る前と見た後では内容のギャップに驚きましたね。
『半喰種』という主人公の立ち位置も魅力的でしたが、喰種の持つ「赫子(かぐね)」と呼ばれる背中から出る捕食器官に関しては、異能バトルをする上での特殊能力そのものに思えましたので。
しっかり、ヤングジャンプの層をとらえた、バトルを想定した作品だったわけですね。
徹底的に人を喰う葛藤を重厚に描き抜いてくれるのかと思っていたので、そこは少~し残念な気もしましたが…、まぁ売れないよねそれじゃ…。


まず第一話での、その衝撃的展開を彩る作画の気合いの入りようには驚きましたね。
中盤のバトルは、前半と終盤に比べると少し息切れした感もありましたが、それでも常に一定以上のクオリティーを維持したように思います。
ただ、その内容からTV放送にあたっては黒塗りで表現された部分が圧倒的に多く、内容ありきのグロが魅力の一つであろう本作にとっては、残念で仕方ありませんでしたね。
絶妙な隠し具合で、何がどうなっているかは理解出来ない程ではないので、話についていけなくなることはありませんでしたが。

演出面において記憶に残ったのは、オープニング曲「unravel」の絶妙なかかり具合でしたね。
第1話の終わり、そして最終話での終わりでもそうでしたが、あの「おし…え…てよ、おしぃえ…てよ…」から始まる歌詞は勿論、凛として時雨ボーカルのか細い声色の演出が、作中の金木君の内心と非常にマッチングしており、まさに主題歌と呼ぶに相応しい曲だったのではないでしょうか。
曲としてはエンディング曲の「聖者たち」の方が好きですが、アニメ版「東京喰種トーキョーグール」と言えば、この「unravel」ナシでは語れないとさえ思いました。



ただ、そのストーリー展開としては、まさに目まぐるしいと表現するのが一番正しかったように思います。
原作ファンの方は特に声を大にして訴えていたようでしたが、原作の丁寧な感情描写をスッパ抜いて展開が早過ぎるといった具合だったようで…。

原作未読の私からすると、毎回衝撃的な展開が続きヒキも非常に上手いので、毎週見たくはなりました。
ですが、最終話まで見て結果的に面白かったかと問われると、少し疑問が残ります。
なんというか、キャラクターを好きになるタイミングが掴みづらかったといった感じでしょうか…。

本作に限っては、原作漫画を先に見た方が良かったのもしれませんね…。
だとするとアニメ版の本作に、更に不満を言いたくなったのかもしれませんが…。
ストーリーとしては、ある程度魅力的なのは自分の中では間違いなく、それぞれのキャラクターの葛藤も片手間では見れない吸引力がありましたので、いつかゆっくり原作を熟読したいと思います。


人物の葛藤の中でも、とりわけ記憶に焼きついたのは、喰種でありながら平和に暮らしていた母娘

『笛口(ふえぐち) リョーコ』(←美人)と『笛口 雛実(ふえぐち ひなみ)』(←可愛い)

でしたね。
いや…決して双方見映えが良いからとか、そういう邪な気持ちが働いたワケではなく…。

喰種だからと言って、誰もが好きで人を襲って食しているわけじゃないんですね…。
ただ…人間の言う美味しいものを食べても、全く喉を通らない…、吐き出してしまう…。
そういう風に生まれてしまったばっかりに人目を避けなければならず、娘(←可愛い)を小学校にも行かせてやれない母親(←美人)の気持ち。
何も悪いことをしていないその彼女達(←美人母娘)は、人間が組織した喰種対策局により、一方的な制裁を受けることになります。

社会としては喰種は全員駆逐すべきという考えが一般的なようですが、それでもそういった喰種もいるのだと世論が学んだ時、この社会が考えを改める機会がくると良いですね。
決して邪な気持ちによる同情とかではなく。

作中でも、人間と喰種の対比の表現として、ヒロインの『霧嶋 董香(きりしま とうか)』がこう言う場面がありました。

『ねぇ、ケーキっと本当はどんな味なの?

 吐くほど不味いから分かんないんだけどさ、アレ…人間は美味しそうに食べるじゃない。』

「自分がもしそうなってしまったらどうする?」という問題提起を孕んだ本作。
この状況で主人公のように、目の前にある食肉に手を伸ばす自分を律せられるような『人を見失わない人』は、果たしてどれくらいいるのでしょうか…。
平和に暮らしても殺されるかもしれない、この世界で………。



作中で金木は、「あんていく」と呼ばれる初老の喰種が営む喫茶店に身をおき、以降生活をしていきます。
自殺者等を回収し、比較的罪を犯さず食肉を得られる環境を整えた本店は、この区での喰種の生活の支えとなっていたんですね。
当初は「自殺者の数だけで何人も十分に養えるの?」なんて考えておりましたが、日本の自殺者数や行方不明者数を換算して都心部の人口で割り当てた場合、結構まかり通る数なのだそうで…。
日本コワイ…。

金木はそこで、臓器を移植した大喰いの喰種『リゼ』の片鱗を見せながらも、喰種として少しずつ生活に馴染みをみせ始めるのですが…。
喰種対策局や別の区の喰種が、その生活を脅かします。

そして最終話、カタの外れた喰種による度重なる拷問で、『人を見失わない人』であった金木も、遂に『リゼ』の心に耳を傾けるのです。


『間違っているのは僕じゃない、

 間違っているのは…、この世界だ!』


『それでいいのよ金木君…、生きるというのは他者を喰らうこと…。』


ここから白髮と化した金木が魅せた、これまたカタの外れた…というより足首の骨を外した圧倒的な戦闘能力は、気合十分の作画も含めて物語のターニングポイントに感じ惹きつけられましたね。
そこから何の後日談も予告も無く終わってしまうのもこれまた衝撃的でしたが、まぁ…2期はしてくれるでしょうし、ゆっくり通知を待とうと思います。
{/netabare}



【人を喰ったような発言を繰り返す、美食家月山の魅力】
{netabare}
さて、急速な場面展開からも今ひとつ心象に欠けるキャラクターが多い中、それでもやはり異彩を放つ奴が一人。
それが、喰種対策局から「美食家(グルメ)」と呼称される『月山 習(つきやま しゅう)』でしたね。
はぁ…どーしてまたこういうキャラ好きになっちゃうかなぁ…。。。
でも、原作者の石田スイ先生も彼がお気に入りだとか…。
ですよねぇ、キャラの当て方に愛が感じられますもの。

はてさて、そんな月山という男。
見た感じはモデルを思わせる端正な顔立ちで、言葉の節々に英語や音楽用語を用い艶めかしく話すキャラクターです。
呼称としては他にも「20区の厄介モン」「気持ち悪いキザ野郎」「(ストレートに)変態」等多数。
うん、やっぱり愛を感じます。(愛の表し方は、人それぞれです。)


実際、彼は金木君に共通の話題である本を用いて近付くのですが、その本心はまさに彼を食すことであり、彼の血が付いたハンカチーフを鼻に擦りつけて


『柔らかな甘みと、芳醇なハーモニー。

 ああああああぁぁぁ、新しいごちそうの発見はっ!

 人の幸福にとって、星の発見以上のものだ!!!』


と迷言を吐き散らす、まさに変態野郎でしたね。
声を担当された「宮野真守さん」はまさにハマリ役で、「DEATH NOTEの夜神月」等の冷静沈着タイプから「STEINS;GATEの鳳凰院 凶真」といった厨二病キャラまで突き抜けてこなせる宮野さんだからこそ、存分に魅力を見出せたように感じました。


第5話で月山は、金木君をどうやって食べようかと試行錯誤した末、

『金木くぅんンがっ!! 食べながら

 金木くぅんうおっ!! 食べたい!!!』

という奇想天外な発想に辿り着き、人質をとって彼に迫ります。
ここで金木君から「変態」発言が飛び出るのですが、彼は侵害だと返しながらも「そうさせたのは君なのだから責任をとれ」と責任転嫁する天晴ぶり。
中の人繋がりで言うと、まさに「駄目だこいつ…、早くなんとかしないと…」状態でしたね。

ただ、実際に董香が割って入り彼を制止するも、「美食家」を名乗るだけあって良い物ばかりを食してきた月山は、食事が戦闘能力に直結する喰種の中でも、抜群の実力を持っていました。
そこで奇策として、董香が金木を食すことになるのですが、それを見た月山の

『僕のだぞっっ!!!』

発言には、シリアスな場面展開にもかかわらず笑ってしまいましたよ。
きっとそういう方も多いのではないでしょうか。


そんな彼も、金木くんが攫われた終盤では、

『アモーレ!! heartbreak…。

 無二の友人である金木君が…、ワケの分からない連中の手によって危険な目にあってるなんて…

 No kidding!!』

と言い放ち、「あんていく」と共に、彼を助けに?向かいます。
この月山が本作において、こういう味方とも敵とも呼べない立ち位置のキャラになったわけですね、にくい構成でした。
彼の言動を全て「お前が言うな!」で収めてしまうのは簡単ですが、皆さんもどうか彼を温かい目で見て愛でてみませんか?


そうそう、少し余談となりますが。
TV放送のCMを飛ばさない方はご存知かと思いますが、金木君と月山が行なうBlu-rayの販促CMは面白かったですね。

金木「月山さん、イベント抽選券付きBlu-rayが発売ですよ!」

月山「チュレェヴィアアアアァン!!

   イベントと言うことは、皆に祝福されながら、僕達が一緒になる日が遂にやってくるんだね!!?」

金木「人を喰ったような発言はやめて下さい…。」

最期の金木君の冷静なツッコミが良いですね。
これが聴きたくてCMは毎回飛ばしませんでしたよ、私は。
{/netabare}



【総評】

作品として魅力に感じる部分は大いにありましたが、その原作をアニメで100%活かしきれなかったように感じます。
原作未読の私から見ても、全12話で表現しようとするシナリオ構成の幅に、若干無理が掛かったように見受けられました。

それでも、内容として手を抜いた作品では決して無く、演出面にも秀でておりグイグイ見させるだけの吸引力はしっかり兼ね備えておりました。
全般的にシリアスな内容ではありますが、その分Cパートで小ネタを挟み楽しませてくれますしね。
次に見る機会があれは、ちょっと恐いですが黒塗りが無い完全版で是非見たいですね。

2期はやるのか…いつになるのか…。
今現在まだ噂の粋を出た情報はありませんが、どうせなら熱が冷めない内に放送してほしいですね。
展開が早かった分、視聴者の熱が冷めるのも早い気がしますし。

その時は、また作中にハマったを主題歌だと尚嬉しいですね。


ではでは、読んでいただきありがとうございました。


◆一番好きなキャラクター◆
『月山 習』声 - 宮野真守さん

◇一番可愛いキャラクター◇
『笛口 雛実』声 - 諸星すみれさん



以下、カニバリズム(食肉文化)について。
(途中から妄想に突入してしまったので、〆ます。)
{netabare}

ちなみに私は恥ずかしながら、正直なところまだ一度もカニバリズムを体験したことがありません。
偏見を持たず多種多様な食文化に触れることは、人生観を広げる意味でも重要だと私は感じておりますので、ここは偏食なぞせずに、いつか体験しなければいけないなと考えております。

しかし、現代の日本において、そんな「ハンニバル•レクター」みたいな真似が出来る状況は早々ありません。
やはりここでも、『東京喰種トーキョーグール』の世界に妄想を抱くことで、脳内体験するのが社会人として果たすべき選択となるでしょう。


まぁ…どーせ喰べるなら、私好みの『チュレェヴィアアアアァン!!』な人間を捜すことにしましょう。

おっ、かなり好みの人間を発見!!
早速、声をかけてみましょう。


「あっ、お嬢ちゃん可愛いねぇ。

 ヒナミちゃんって言うんだぁ…。

 うんうん、髪型が(私好みな)ショートカットで似合うねぇ。(グヘヘ)

 へぇ、字のお勉強してるんだ、偉いなぁ。

 それならお兄さんが、こっちで詳しく教えてあげるよ。

 さぁ、おいでおいで!!(ゴクリ)」



……さて、数分後。
細切れになった私は、彼女の胃の中にいたワケですが…。

こんな可愛い美少女になら、喰われる側というのもまた乙なものでした。

でも、ちゃんと「ごちそうさま」って言おうね、ヒナミちゃん。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 61
ネタバレ

かげきよ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

喰べたら「ごちそうさま」するまでが作品なのに

人を喰らう正体不明の怪人・喰種。
主人公カネキは喰種に襲われ瀕死となるが
喰種の臓器を移植されたことで半喰種となってしまう。
それ以来、カネキは苦悩と恐怖に満ちた日々を送ることに…。


凄惨な食事現場で始まり、凄惨な食事現場で終わった一話だったが
その課程には実に多彩だった。
Aパート開始時は安らぎや暖かさを感じさせつつも
黄色い道をゆっくりと歩む美女の姿が「迫る注意」「迫る非日常」を感じさせ
そこから緩急を織り交ぜ喜びから恐怖、救済に戸惑い、葛藤に絶望と
「赤い日常」へと変貌する様を流れるように観せてくれた。
この一話だけでジェットコースター一周分の感情を体感できる様な内容で
すぐにおかわりが欲しくなってしまった。
掴みとしては今期一番良いかも。今後も期待が高まってしまう。

考え過ぎかも知れないが、カネキが半喰種になる課程も単なる偶然とは思えず
どこか作為めいたものも感じている。
医者もグル(グール)かな?…とか、ミステリー好きの血も少々騒ぐ。

またこの世界での半喰種の存在意義がどうなるかにも注目している。
既存のグールなら自我を持っていないので、
その間に当たる半喰種には無条件で価値が生まれるが
この作品の喰種は既に自我や規律すら持ち合わせている模様で
半喰種との違いがどう現れるか気になる。
カネキの葛藤は半喰種ならではのものでずっと続いてしまうのだろうか?

※2話感想{netabare}
ヒデを救うためグールの力を借りグールの力に飲まれヒデを襲う衝動に駆られる…。
泥沼の葛藤が更なる深みへとハマっています。

それでも「人」の事「グール」の事、そして「自分」の事を知ろうとして
向き合う姿は立派でした。
ヒデも勘がいいので判っているご様子。良い友達じゃないか。
血の臭いだけでなく感動の匂いもしてきました。

あと触手を絡めた戦闘シーンもかなり上等で衝撃的でした。
そしてこの作品「目力」がハンパない! 夢に出そう…。
{/netabare}

※3話感想{netabare}
アンティークを中心に活動するグールの生活が覗けた回。
どうやら安定区と掛けてあるようでグールの中でも穏やかに
生活する者が集まっている様子。
食事も自殺者を確保している様で納得できた。…ここまでは。

でも、他の区に多数の凶暴なグールが居るとなると
描かれている平穏無事で危機感の無い人間社会に疑問が湧く。
グールの数が多すぎる。

設定通り、毎月グールの人数と同じだけの人間が殺されるとなると相当な被害で
もはや警察が事件としてどうこうでは無く
軍が出来て対応していたり半分以上グールとの戦争の状態に成っていておかしくない。
…というか成っていて普通、それくらいの危機だと思える。
面白そうな作品なだけにバランスも考えて練って欲しかったと思ってしまう。

ちょっとケチが付いたが今後の展開で
グールの繁殖方法やジェイソンみたいな奴の素性や存在意義が明かされれば
もう少しは納得行くかも知れない。
【予想】{netabare}グールは元々政府が作り出しているが隠蔽されている{/netabare}
みたいな話なら判らなくもない。期待はしている。
{/netabare}

※4話感想{netabare}
美食家、月山の裏の顔が見られた回。

人と仲良くしようとして無理矢理不味いモノを食べる霧嶋さんとは対照的に
美食を謳歌する月山。
狂った様に映るけどグールとしてはこちらが正常なのかな。
グールの味覚に着目したこの作品ならではの存在は面白く、次回以降も注目です。
{/netabare}

※5話感想{netabare}
早くも月山の食指がカネキに迫り、錦の切ない過去も露わに。

前回に続き月山の個性が圧倒的。颯爽登場!宮野真守無双。
狂気の中、生き生きしていてキャラ的にはみんなを喰ってたと思う。

錦もイイ話で単なる憎まれ役から脇役レギュラーへと躍進したかな。
でも、錦自身は内蔵の九割方破損した所から復帰したのに
姉さんは一般人相手に呆気なく死亡。(詳細不明)
そう言えば路地裏でカネキと最初に会ったグールも蹴り一発で死んでたし、
グールの耐久力に差がありすぎてご都合感が出ている。

美味しく質の良い餌を食べると即効でパワーアップ!
ってキノコマリオみたいな事を急に言い出してるし
話が進むにつれ、設定の詰めの甘さが見えて来てちょっと残念にも感じる。
{/netabare}

※6話感想{netabare}
何とか危機を脱したカネキ達。そして改めて浮き彫りになったグールと人との距離。

グールも人と同様に心があり愛があり家族があり。
「お母さん!」と言うヒナミの叫びがとても痛々しく突き刺さる。
同情できる話で何とかしてやりたいのだが、
「人喰い」…いや「人しか喰えない」と言う生態は致命的で
言葉や理屈が通じ心があるとしても相容れない存在になってしまうよなぁ…。

カネキの存在がグールと人との心の橋渡しになるかも知れないけど心が繋がったとして
約定作って「人を襲わない代わりに故人の体を提供する」って訳にも行かないし…。
設定上では既に詰んでいる…と言える落とし所のない問題にどう挑むのか
見物だと思うけど、ホントどうするんだろう?
バトルで何となく解決した風には成らないで欲しいけどな。
{/netabare}

※7話感想{netabare}
人にもグールにも義はある。それ故に復讐と憎しみの連鎖は止まらない。

カネキが到着するもヒナミのお母さんを助けられず悲しい結末になりました。
ヒナミにとっては本当に最悪の結末。
でも、母の表情から察するに復讐は望んではいない筈。
それは幼いヒナミに伝わっているのか?理解できるのか?
葛藤の中、芳村さんの道か薫香の道か何を選択するのか
この作品の肝になりそうで興味深いです。

真戸さんはグールにとって脅威だけど人側から観ると逞しい。
彼処まで出来る様になるには相当な修羅場と仲間や知人の死を経験しているのだろう。
グールに情をかけて殺された者もいそうだし、少々壊れてなきゃ務まらない。
悪っぽく描かれているけど背景を察していくと憎めないキャラだと思う。

一人殺されたとはいえ亜門達は何とかクインケ無しで対抗してましたが
身体能力考えると全員瞬殺されて当然なレベルで無理がある気がします。
せめて刃物弾くって設定無くしてくれないと人に勝ち目がなくないかな?
グールって設定自体矛盾だらけなので小さい事は寛容には観てるけど、
バランス感覚がちょっと悪いなって気がします。

次回は真戸と薫香の戦いが更に激しくなりそうで、
そして復讐に走る薫香をカネキはどう見るのかも楽しみです。
{/netabare}

※8話感想{netabare}
真戸さん亡くなってしまいました…。
良い悪役だっただけにちょっと寂しくもありますが復讐に囚われた者の末路として
意義を投げかけてくれました。

一方ヒナミは復讐に囚われず深い悲しみの中から「生きる」ことを決意。
溢れる涙が心に響きます。強く生きて欲しいですね。

カネキは不戦を貫き悲しみと復讐の連鎖を断ち
グールと人とを繋ぐ希望になって行きそうですが6話感想の懸念が個人的に引っかかる。
共生目指すならグール用の食料開発出来ないものかな?
{/netabare}

※9.10話感想{netabare}
悲しみを乗り越え日常を取り戻そうとするアンティークの面々、
そして新体制でグール対策に当たる捜査官達。

近隣の11区が騒がしく嫌な予感がしていたらやっぱり飛び火です。
捜査官も絡んできてなんだか仁義なき抗争モノの雰囲気が強くなってきましたね。
{/netabare}

※11話感想{netabare}
人とグールが入り乱れた抗争、そして拷問と血生臭く暴力の砦と化しています。
覚醒しつつある亜門くんをいつの間にやら応援しちゃってます。
現状アンティークの敵ですが何れ手を組む事もありそうですよね。

カネキくんから新たなカネキくんが生まれそうですし、
屋上には何やら怪物が…ってあれまさかマスターなのか!?
次回も気になります。
{/netabare}

※12話感想{netabare}
心身共に死よりも凄惨な地獄の様な苦しみ中、今までの全て否定し
生まれてしまったダークカネキくん。
これからこの作品はドコへ向かうのか?…って所で最終回!

せめて…せめて外での戦いにケリ付けてくれないと投げっぱなしにも程があるし
痛々しい拷問が最終回ってのも後味が悪すぎる。
この終わりならアニメ化しなくても良いんじゃない?って気さえします。
{/netabare}


【総評】
心理描写や戦闘描写は良く描けているしキャラも立っている。
そして設定上袋小路になっている人とグールの関係がどうなって行くのか
どういう結末になるのか期待と興味を持って観てこれたがとにかく後味が最悪でした。

人として生まれそしてグールとして再生して価値観や感性などを培い
積み上げたモノを最終回に全否定させて結論出さずにハイ退場!!

結局、1話で身体を失い、最終話で心を失った可哀想な青年の怪談のような話で終幕。
闇芝居なら三分で終わるわッ!
中身は投げっぱなしでブッツリ終わるアニメの中でも指折りの作品になってしまいました。
続きやるのですかね? やらない事には話にならないし観る意味もない作品です。
事情があるにせよ、この終わりを平気で観せる制作側の神経を疑います。
期待と観て来た時間までも全否定されるこの終わり方は許容できません。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 64
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

嫌われたっていいじゃないか 人喰いだもの

2018.08.17記


原作既読。いや、アニメ観てから原作揃えた人。
もともと職場の子から原作を薦められてたんだけど、その時スルーしてたのを後悔するはめに・・・


マンガはけっこうな売れ行きで、アニメも海外含め評価が高く、そのあと実写化までした大ヒット作です。
なにせ人を喰うおどろおどろしいバケモノの話なので、実写映画版では出演女優さんの一人が良心の呵責を覚えてなのか出家してしまうという騒ぎを起こしたほどです。
タイトルだけ見たら、人間視点でバケモノとの闘いを描いたバトルものか、グロ主体のホラーみたいなのを想像しがちです。そう、頑張れ人間!

 嫌われたっていいじゃないか 人喰いだもの

はいこれミスリードです。
ん?みんなもう知ってるって?

スプラッタホラーか超絶バトルものはちょっと、、、という先入観で本作を避けてしまうのはもったいないと思われ、むしろその先入観、この際棄ててもらってかまいません。

人間と喰種を分かつもの、それはたまたま人しか喰えない種族としてこの世に生を受けたか?そうではないか? 細かいところを除けば一点それだけ、この作品の基本設定です。

時には人間、時には喰種側の視点で
何が正しくて、何が間違っていて
勝利も敗北もないまま 孤独なレースは続いていきます

{netabare}8話戦闘シーンでの言葉の応酬に端的に表れてます。

亜門VS金木戦での亜門
『罪のない人々を平気で殺め…己の欲望のまま喰らう』『親を殺された子供たち…残された者の悲しみ…孤独…』『貴様はそれを考えた事があるか?』

真戸VS董香戦での董香
『訳もなく命を狙われる恐怖 あんたにわかる?』『大切な人が虫けらのように殺される あんたにこの気持ちわかる?』{/netabare}

単純に視点をどちらか一方のサイドに寄せて、というわけではない極めてドラマ性の高い作品といってよいでしょう。グロやバトルは作品を飾る要素として欠かせませんが、メインはあくまで人間?ドラマです。


そして人間でも喰種でも多少の個体差はあれ自分サイドの視点しか持ち合わせてません。
そこに{netabare}「もとは人間、今は半分人間半分喰種の」{/netabare}主人公金木研くんがどう割って入っていくかが作品の見どころとなってます。

{netabare}『自分の意思と無関係に、自身の体に改造がなされる。』
このへんは初代仮面ライダーみたいです。世の少年少女たちが心躍らせる伝統芸と言えるでしょう。
昭和の本郷猛はいかついあんちゃんでしたが、平成の金木研はナイーヴ優男である、というのも時代の流れでしょうか。{/netabare}


OP『unravel』は物語にドはまりしてる秀曲です。ムービー含めてインパクトがあり、カラオケのアニソンランクでも上位に食い込んでます。ただし、これ原キーで歌いきれる人っているんだろうか??
OPに隠れてますが、EDもクールダウンにちょうど良い曲です。ED後の巻末4コマ的なショートアニメもほっこりできますよ。


キャラは喰種も人間も多士多彩で登場人物多めです。
1期1クール12話で全員掘り下げきれるわけにもいきません。2期待ちか必要最低限か、私は掘り下げ不足を理由に感情移入できないといったことはありませんでした。

声優さんもキャラの多さに合わせて人数多めです。回によってはEDクレジットで3カット分使うほど用意してました。そして無駄に豪華です(褒め言葉)。
{netabare}
※印象深い演者さん
■金木研:花江夏樹
悲鳴に近い絶叫を担当するのに適任でした。梶さん(今回はアヤトの役)の絶叫も捨てがたいがよりナイーヴな感じを出すには花江さんじゃなきゃ無理かな。
■ウタ;櫻井孝宏、月山習:宮野真守
ハマってることはハマってるんだけど逆も見てみたい。
■エト:坂本真綾
ただ私が好きなだけです。
■真戸呉緒:大川透
マジキチぶりが伝わる好演。 病気からの復帰おめでとうございます。(2018年8月現在)
■鈴屋什造:釘宮理恵
意外な組み合わせ。什造を女性声優でというのはすごいアリ。什造の「見た目は青年中身は子供」感がよく出てました。
{/netabare}


※以下ネタバレタグは本当にネタバレ

引き込み充分な第一話。
{netabare}リゼを媒介におどろおどろしい喰種をまずは視聴者に印象づけます。そうですよね、人を喰うんですから我々人類の敵ですよ。
それで喰種の生態やら人間と喰種の関係性など適度にレクチャーが入るので初見殺しにはならない設計。Bパートからは半喰種になってしまったカネキ君の苦悩です。そしてクール通じてカネキ君は悩みに悩みます。{/netabare}
第二話アバンで物語のコア部分に触れるので、ノリが合わなさそうなら撤退を視野に入れてOK!
{netabare}
金木「僕は人間だ。お前らバケモンとは違うんだ。」
董香「どう?あたしがバケモノならあんたはなんなんだよ?」
金木「お願いします。教えてください。僕はどうしたらいいんですか?あの日から全てが最悪なんです。」
董香「最悪か?あたしだって教えてほしいよ。」
  「ねぇ?ケーキって本当はどんな味なの?吐くほど不味いから分かんないんだけどさ、あれ、人間がおいしそうに食べるじゃない?」
  「平和な生活はどうだった?CCGやグールに怯える必要のない日々は?
全てが最悪?ざけんなよ!」
  「だったらあたしは生まれた時から最悪ってわけ?なああんた!教えろよぉぉぉ!!」

・・・からの『おっしぃえってよっ』unravelインですからねぇ。カッコよすぎです。
{/netabare}
序盤に世界観の提示がなされるので、そこに抵抗がないなら最終話までいけるでしょう。無駄回無かったと思いますよ。1期の区切りもあの箇所までだったら納得です。


グロですか?

カレー食べながら観ることができましたので平気です。
そのへんは所詮アニメーションということで実物の映像とは違いますし、規制も効いてることから血しぶき+α程度のグロです。
{netabare}ただし画よりも音が嫌だということはあると思います。11話12話の拷問シーンでの悲鳴絶叫はきつい人にはきついでしょう。画はそうでもありません。{/netabare}
受け入れる視聴者側も、進撃の巨人あたりがこのへん切り拓いてくれたおかげで、出来上がった土台に乗りやすかったかもしれません。


さてさて金木くんは葛藤の末、どういった結論を出していくんでしょうか?

 しあ○せはいつも じぶんのこ○ろがきめる

最後に一つの結論を出します。共感するもしないもそういう物語なのでね。


続きは2期で!



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2019.06.28追記
《配点を修正》


視聴時期:2017年11月

シリーズは2018年秋クールまでの全48話をもって完結しました。
金木くんやトーカちゃんをはじめ、1期ではまだ子供っぽさの残る登場人物らが次第に深みを増していきます。
残念なことにあにこれでは期を重ねるごとに評価を落としていきましたが、私は好きですね。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 36

77.9 2 渋谷で漫画原作なアニメランキング2位
いぬやしき(TVアニメ動画)

2017年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (705)
3148人が棚に入れました
定年を間近に迎える冴えないサラリーマン・犬屋敷壱郎は会社や家庭から疎外された日々を送っていたが、ある日突然、医者から末期ガンによる余命宣告を受け自暴自棄になる。

その晩、突如飛来したUFOの墜落に巻き込まれ機械の体に生まれ変わった彼は人間を遥かに超越する力を手に入れることに。

一方、同じ事故に遭遇した高校生・獅子神皓は、手に入れた力を己の思うがままに行使し始めていた。

自分の意に背く人々をただただ傷付けていく獅子神と、獅子神によって傷付けられた人々を救い続ける犬屋敷。

人間の本質は善なのか、それとも悪なのか…?

強大な力を手に入れた2人が、いま、それぞれの想いで動き出す――。

声優・キャラクター
小日向文世、村上虹郎、本郷奏多、上坂すみれ、諸星すみれ
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

残酷描写は嫌いだが最後は感涙した

冴えないおじさんが大活躍する作品。さえないおじさんが活躍する作品は自分の好みになることが多いかもしれないと思ったけど、主人公が冴えないおじさんの作品があまり思いつかない。実際、この作品すごく好き。おじさんかっこよすぎる。
{netabare}娘の麻理を助けるときと最後自爆して地球を救うシーンは涙ちょちょぎれた。かっこよすぎる。あの一家に完全に感情移入しちゃった。今までぞんざいに扱っていたのに掌返しは虫が良すぎる気がしないでもないっていうのは内緒。最初は犬だけだったもんな、犬屋敷壱郎に懐いていたのは。家族の会話はないし、癌の宣告受けたことを誰かに伝えたくても全く取り合ってくれない。だからこそ余計引き立つ。{/netabare}

同時期に機械の体になった獅子神は犬屋敷壱郎が人助けで生を実感するのとは対照的に人を殺すことで生を実感している。そのシーンを描いている2話がしんどかった。{netabare}適当に選んだ家に入って母親を惨殺。風呂に入っていた父を撃ち抜き、一緒に入浴していた幼い息子は死んだ父の重みで水から出られずに窒息。極め付けは最後に帰ってきた娘に脈絡なくワンピースの話を持ち出した挙句、射殺。ここが耐えられないポイント。母にそういったことをしていたと知られ、絶望で自殺され、悲しみからさらに暴走する。そんな彼を愛するしおんの登場や犬屋敷壱郎との戦闘で最後はさすがに更生している。途中、人助けもしている。{/netabare}

OP
My Hero 歌 MAN WITH A MISSION
映像がなんか色々凄い。泣いた顔とか。
ED
愛を教えてくれた君へ 歌 クアイフ
この曲は獅子神のほうに焦点を当てているように感じる。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
1. 犬屋敷壱郎
老人のような見た目の冴えないサラリーマン・犬屋敷壱郎。念願のマイホームを建てるも愛する家族に疎まれ、やるせない日々を送っていた。そんな犬屋敷を末期の胃がんという更なる悲劇が襲う。家族にもがんの事を言い出せず途方に暮れていた犬屋敷はその夜、突如飛来したUFOの墜落に巻き込まれ、兵器ユニットを搭載した機械の体に生まれ変わる。 「私は、私ではない…私は機械…」人間ではなくなってしまった犬屋敷。自分の存在に悩む犬屋敷は偶然、男性が少年たちに襲われそうな場面に遭遇する。勇気を振り絞り助けに入った犬屋敷を少年たちはバットで殴りつける。犬屋敷が意識を失ったその時、彼の体に眠る人智を超えた力が目覚めて…。

2. 獅子神皓
生まれ変わった機械の体で人を救っていくことに自身の存在意義を見出した犬屋敷。 一方、犬屋敷と同じく機械の体に生まれ変わった高校生・獅子神皓。獅子神は家族や親友以外の人間にはまるで思い入れを持たず、機械の体の力で無差別に殺人を繰り返していた。彼は犬屋敷とは逆に人の死を間近に感じることで、生の実感を得ていたのだ。 ある日の夕方、学校帰りの獅子神は軽い足取りで適当な民家に立ち入ると、そこに住む住人一家を機械の力で容赦なく皆殺しにする。獅子神の凶行を察知した犬屋敷は急いで民家へと向かう…。

3. 安堂直行
殺したはずの犬屋敷が無傷で立ち上がったことに獅子神は動揺すると、その場から飛び去った。その姿を見て、犬屋敷は獅子神が自分と同じ機械の体であることを確信する。その翌日から犬屋敷は飛行能力や治癒能力など新たな能力が使えることに気づくと、その能力を駆使して更に人助けを行っていく。一方、獅子神はなぜ犬屋敷を倒せなかったのか戸惑いながらも、親友である安堂直行をいじめの標的としていた不良グループと対峙する・・・。

4. 鮫島
全身に入れ墨をまとった極悪非道な暴力団員・鮫島は気に入った女性を見つけると拉致し、薬漬けにした上で乱暴することを繰り返していた。弁当屋で働くふみのは背は小さいが美人で、恋人の悟ちゃんからのプロポーズを受け、幸せな日々を思い描いていた。しかし、ある晩、ふみのは鮫島に目をつけられ、手下たちによって拉致されてしまう。ふみのは何とか鮫島の元から逃げ出して、悟の家に逃げ込むが、そこに鮫島たちが押し入ってくる。ふみのを守ろうと立ちはだかる悟の首に手をかける鮫島。その時、鮫島の凶行を察知した犬屋敷が駆け付けるが、鮫島に銃弾を撃ち込まれて昏倒してしまう…。

5. 獅子神優子
連続民家襲撃事件が大きく報道され、獅子神の犯行を唯一知る安堂は苦悩する。そんな安堂は偶然目にした「各地の病院で治療困難な患者が回復している」というニュースから、獅子神と同じ能力を持った人物がもう一人いるのではないかと仮説を立てる。安堂が助けを求めるウソの声を上げたところ、安堂の家を大慌てで犬屋敷が訪れた。犬屋敷がニュースで報じられていた重病人を回復させている人物である事を聞いた安堂は、犬屋敷を本物のヒーローだと称賛し、獅子神を止めて欲しいと懇願する。一方獅子神は、離婚して別居している父親の家から帰宅した獅子神は、最愛の母から末期のがんに侵されていることを告げられる…。

6. 2chの人たち
十人以上の警察から逃れた獅子神であったが、直後、連続民家襲撃事件の容疑者として全国に指名手配され、母との幸せな時間は終わりを告げた。行き場を無くした獅子神は、彼に好意を寄せるクラスメイト・渡辺しおんの家に身を寄せる。一方で犬屋敷は安堂のサポートを得て、機械の体の能力を使いこなしつつあった。そんな折、獅子神の母・優子がテレビで謝罪する姿を見た犬屋敷と安堂は、獅子神の動向に不安を感じる。 獅子神も優子の身を案じていてニュースをチェックしていたが、「連続民家襲撃事件 犯人の母親が自殺」と速報テロップが入る。獅子神は上空へと飛び出すと、終わらない慟哭を響き渡らせるのであった・・・。

7. 渡辺しおん
獅子神は自身の無実を信じるしおんに自分の体が機械になったこと、また生を実感するためにこれまで多くの人の命を奪ってきたことを告白する。「もっともっと人を殺す…この国の人間を全部…」しおんに無情な宣告をする獅子神。しかし、しおんはそれでも獅子神に置いていかないでほしいと懇願する。これまで獅子神が奪った人にも未来や大切な人がいたと泣き叫ぶしおんに獅子神はある提案をする・・・。

8. 犬屋敷麻理
侵入した特殊部隊から銃の乱射を受ける獅子神。獅子神は銃撃の巻き添えになり倒れたしおんとしおんの祖母を抱え、何とかその場を脱出する。気絶した2人を安全なところに避難させると、しおんとの幸せな生活に別れを告げ、涙を流し飛び去る。 別の日、獅子神や安堂のクラスメイトで犬屋敷の娘、麻理は偶然にも犬屋敷と安堂が一緒に病院に入るところを目撃し、彼らの後を追う。彼らが入っていった病室の様子を窺うと、そこでは麻理には信じられない出来事が起きていた。その後、犬屋敷が火災現場へと飛び立っていく姿を見て呆然とする麻理。同じ日の夜、深い絶望に打ちひしがれた獅子神は復讐を決意し、警察署を襲撃する・・・。

9. 新宿の人たち
獅子神による警察署襲撃事件が大きく報じられる中、獅子神は各地の街頭ビジョンをジャックし、日本に対し宣戦布告をするとともに「今から100人殺します」と宣言。手始めに新宿で無差別に殺人を開始する。獅子神が携帯電話を通して無差別殺人を行っていることに気づいた安堂は、犬屋敷の能力で携帯を使用しないよう緊急警報を発信し、人々を携帯から遠ざけることに成功する。携帯からの殺人を邪魔された獅子神だが、今度は街頭ビジョンを通して引き続き発砲を行い、100人を殺害すると「明日から1日1000人」殺害すると宣言し姿を消す。獅子神の凶行を止められず肩を落とす犬屋敷。あくる日、獅子神はまたも非情な行動に出る。

10. 東京の人たち
新宿での無差別殺人を行った翌日、より多くの人を殺害するために獅子神が取った行動は、都内に飛行機を次々と墜落させるという非情なものだった。安堂から連絡を受けた犬屋敷は墜落を阻止すべく、能力を駆使して何機もの飛行機を操り、ギリギリのところで無事に着陸させることに成功する。更に犬屋敷は、飛行機墜落による火災で高層ビルに閉じ込められている麻理の救出に向かおうとするが、そこに現れた獅子神から攻撃を受ける。一刻の猶予も無い中、必死で麻理のもとへ向かおうと飛ぶ犬屋敷とそれを追う獅子神。同じ機械の体を持つ者同士の戦いは熾烈を極めていく・・・。

11. 地球の人たち
新宿で多くの人を救い、自宅に戻る犬屋敷。犬屋敷は帰宅を待っていた家族に自身が機械の体である事を告げ、家族のもとを去ろうとする。しかし、家族は機械になった彼の存在を受け入れ、涙を流して抱き合う。一方、犬屋敷との戦いで両腕を失った獅子神は安堂のもとを訪れていた。安堂は獅子神の来訪に戸惑うが、獅子神を激しく断罪する。大切に思っていた親友に強く存在を否定された獅子神は、失意の中、安堂の前から姿を消す。犬屋敷は自分を受け入れてくれた家族と幸せな時間を過ごしていたが、巨大隕石が直撃する未曽有の危機が地球に迫っている事を知る。世界中が絶望に暮れる中、犬屋敷は家族を守るという決意とともに隕石に向けて飛び立つのだった・・・。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 12

タケ坊 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

人は悪い事をしながら善いことをし、善い事をしながら悪事を働く妙な生きもの

漫画原作の全11話、ノイタミナ枠。
昨今の深夜アニメには珍しくなりつつある、青年誌連載の原作だが、
やや過激な描写もある中で目立った規制も無く、
何かとうるさいこのご時世、概ね原作に忠実にアニメ化した事にはあっぱれと言いたい。
後に実写映画が控えているというノイタミナ特有の事情もあったのだろうが、
青年誌原作はアニメ化されずに実写化されるものが大半なため、
この流れは素直に歓迎したいところだ。

☆物語&感想☆

58歳見た目老人で、家族や周囲から疎まれている冴えないサラリーマン犬屋敷と、
今時のイケメン高校生獅子神が、ある日突然機械の体にされてしまった絶望から、
他人を救うことでのみ自身が生きていると実感する一方、
無慈悲に他人を殺すことでのみ生を実感するという正反対な2人が、
自らのアイデンティティ、存在意義と向き合っていく様が描かれる。

公式のイントロダクションには最後に、「人間の本質は善なのか悪なのか…?」とある。
物語のメインテーマ、煽り文句としては、まさしくこの一文が相応しいとは言えるが、
2人の顔が合成され一つの顔になった背景が表しているように、どんな人間にも善と悪、
表裏一体でどちらの側面も持ち合わせた存在であることは言わずもがな、
100%完璧な善者も居なければ100%の悪者も居ない。
犬屋敷が善で獅子神が悪、というのは明らかではあるが、
人間の本質が善、又は悪という二者択一でないという点はふまえて観なければいけない。

犬屋敷が正義感が強く善人であることは、機械の体になり神の領域の力を得て人を救ったから、
ということを抜きにしても言えるとは思うが、
そもそも世間の彼を見る目はどうだったか?
作中での何気ない人物の一言一言は妙に生々しく、
その多くは本人が自覚しているかどうかは別として、
差別や偏見、悪意のあるものではなかったか。

この、何気ない生々しい言葉の中に込められた悪意は、犬屋敷に向けられたものだけではなく、
作中の随所で垣間見ることが出来る。
子供、若者~社会的地位のある医者、
掲示板の中の人間や偏向報道を垂れ流し印象操作をするマスコミ、某国の大統領に至るまで、
世間には悪意のある言葉、差別や偏見が満ち溢れているのがよく分かる。
(作者自身も確信犯的にディスったりパロってるのは少々タチが悪いが、ブラックで面白くこの辺は青年誌ならでは)
しかしながら、言ってしまえばこれも人間の本質、悪の側面であるのは明らかで、
むしろ自然といえば自然。
人間が100%の善でないから、犬屋敷のようなヒーローに憧れたりその行為に感動するのだろう。

で、仮にこの物語が犬屋敷がヒーローとして、
悪を成敗し、自らの命を掛けて地球存亡の危機を救う、というような単純な勧善懲悪&ヒーローものの物語であれば、
エンタメ的によくある他愛無い作品に成り下がっていただろうが、そうならなかったのは、
獅子神の存在があったからというのは言うまでもない。

この物語が優れているところは、タイトルにも同義の事を書いているが、
「人は善いことをしながら悪いことをし、悪いことをしながら善いことをする」
という、池波小説がテーマに掲げた人間の本質、性を如実に表していると受け取れる所だ。
その代表は本作で言うところの獅子神のことであるが、
先に挙げた悪意のある言葉を発するごく普通の一般人全てに於いても当てはまる。

自分は犬屋敷のような人間は本当に素晴らしい、もはや聖人と言っても過言ではないとは思うが、
心の何処かで「こんな奴居るか」と思っている自分も居る。
一方の獅子神の方が、むしろある意味正直で人間味、人間臭さがあるのではないか、とさえ思う。
無論、獅子神が行った虐殺はいくら機械の体になった事に絶望し、
他人を殺すことでしか生を実感できないとしても、養護できるものではないし、
改心して他人を救ったとしても、償えるものでもない。
ただ、他人の虐殺に関しては共感できなくとも、
自分が招いた自業自得とは言え、彼の境遇や心情的には同情できる部分は多い。
母親の自殺によって世間に対し復讐の鬼と化す様や、
犬屋敷と対峙した際に、本来は「ワンピース」を読んで涙するような自分が悪役であり、
犬屋敷がヒーローだと悟った時の悔しさ、
唯一の親友と思っていた安藤に、最後に言われた言葉...彼の胸中を察すると胸が苦しい。

彼は自分のことしか考えてない、自分に関係のない人間がどうなっても良い、
と言った趣旨の発言をしており、尊敬できる人間でないのは明らかではあるが、
程度の差こそあれ、どこかで大抵の人間心の中では皆同様のことを思っているのではないだろうか。
もし自分が彼と同じ立場に立った時、どういう行動を取るか...
他人を殺さないと生を実感できない、かどうかは分からないが、
少なくともその力を他人を救うためだけに使う、というよりは、まず自分のために使うだろう。

人はよく「性善説」「性悪説」と言った言葉で語られることがあるが、
共通しているのは、好き勝手に欲望のままに道徳を顧みずに生きれば人間は悪行を働くということ。
獅子神は人間として成熟した大人ではなく、まだ子供だということもあるが、
道徳心という面では大きく欠落しており、他人の痛みが分かる想像力を持ち合わせていなかった。
自分を愛してくれる存在に気付き、一時は改心したが遅すぎた。
自分が殺した人間全て、自分のように愛し愛される人が居る、という想像力があれば...

結末は獅子神が行った方法、アイデアがなければ人類を救うことは出来なかった。
愛を与えてくれた人が離れ、唯一の友人にも見放され天涯孤独、絶望の淵に立たされた彼が、
もうあれ以外の選択肢は無かったとはいえ、
他人を虐殺することのみでしか生を実感できない者が、自分の守りたい人間だけを助けたいというエゴによって、
結果的に全ての人を救うことになったのは、何という皮肉だろうか。

☆声優☆

ノイタミナお決まりのキャスティングに癖が出た感があるものの、
犬屋敷に関しては声優でもなかなかこういう役がビシッと合う人は、
考えてみると今はあまり居なさそうだし、ハマる人が思いつかない。
演技自体の声優っぽさが薄いぶん、逆にリアルで良い味を出していた。
安藤は本物の声優がやってんのかな、と全く違和感を感じることもなく普通に上手かった。
獅子神だけがやはり少々勿体無い。
若干宮野真守っぽい声質なので、これやったら宮野でエエやん、って。。
無機質な所は気にならなくても感情を込めた台詞の演技にはやや物足りなさがあった。
演技がもう少し上手ければ、獅子神の心情がより観てる者に伝わったかもしれない。

☆キャラ☆

感想の所と重複するので簡単に。
家族や周囲から疎まれている冴えない58歳、見た目老人の主人公という設定は秀逸。
否応なく観る者にその悲哀を感じさせるもので、その活躍ぶりにはより一層胸が熱くなる。
犬屋敷を中心にこの物語を観てもエンタメ的には面白いが、
やはり獅子神が居ることで作品における人間の本質、善悪というテーマ性が浮き彫りとなった。

☆作画☆

キャラに関しては原作準拠だと思うが、
麻里以外の女性キャラが不細工でリアル笑
深夜アニメを見慣れてると、萌えを全く意識してない(目が不必要にデカくない)
女性キャラには新鮮さを覚えますが、内容を鑑みると妥当。
目を見張るのは作画と3DCGとの組み合わせが違和感無くとても自然だったこと。
アクション面での出来は素晴らしかった。

☆音楽☆

ノイタミナは電通絡みのゴリ押し系アーティストがOP,EDに採用されることが多く、
作品ありきの曲や歌詞じゃない、と感じることが多いものの、今回に限っては文句無し。
特にEDアニメーションと曲、歌詞の相性は特筆すべき点で毎話視聴後の余韻が残った。
獅子神への鎮魂歌であるのは一聴してすぐに解るが、
FULLで見てみると後半は犬屋敷や家族への詞でもあると解釈できる。
個人的には秋アニメ屈指の名曲と評価したい。

作中BGMもとても上手く緩急が付いており良い出来。
アクション時や緊迫感のあるシーンは打ち込み系のBGMで迫力を出しつつ(ちょいちょいチープな音もあったが)
静かなパートはギターやピアノのアコースティックな美しいメロディが絶妙で胸に迫る、
対比が素晴らしく聴き応えのあるもの。
ラストも盛り上げてくれて、お手本となるような演出は見事。


解りやすいエンターテイメント性だけではなく、高いテーマ性を備えた本作の内容は、
ノイタミナの真価を示したとも言えるもので、
2017年を締めくくるに相応しい観ごたえのあるものとしてオススメしたい。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 19
ネタバレ

serius さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

今この時のために僕は生まれてきた。

タイトルは主人公である中年のおじさんの名前。
それがそのままアニメのタイトルになってる。

僕がいいなと思ったのは、各話のタイトルが登場人物の名前になってること。
これめっちゃ分かりやすい。
その話がどの人物を中心に展開されるか分かるし、予想しながら観れるのが良かった。

話しの大筋は、まあダブル主人公っていうのか、中年のおじさんと男子高校生の中身がロボットになって人を助けたり殺したりする。

また、主人公視点だけじゃなくて、他の重要人物の視点でも話が進められていくため、飽きることがなかったし、話がすんなり頭に入ってきた。

最後もキレイに締めてたし、1クールものとしてはかなり高水準のアニメだと思う。

分かりやすい勧善懲悪が描かれているので、胸糞悪いシーンもあれば、スカッとするシーンもある。

表現を軽くすれば普通のヒーローものなんだろうけど、主人公と過激なシーンの応酬でいい具合に歪な作風になっていて見応えがある。

主人公の2人は共に同じ能力を持ってるんだけど、その使い道がまるで違っていて、{netabare}壱郎は決して人を殺すことがなかった。{/netabare}何のために力を使うのかでその人物の本性を表しているところはすごく良かったと思う。

{netabare}壱郎が「今この時のために僕は生まれてきた」って言うところと、最後の目のスイッチを押すと同時にEDが流れ始めるところは本当に感動した。そのあとの、家の風景と家族の姿が映されるシーンと、宇宙に爆散した壱郎のカケラが浮かんでるところもグッときた。{/netabare}

全11話で観やすいし、観て損はないアニメなのでぜひ。


以下雑な感想
{netabare}一話を観たときから、最終的に壱郎が家族から見直してもらえればいいなぁと思ってたから、良かったといえば良かった。

マリが漫画を描いてたと発覚してから、その漫画が何らかの賞をとるっていうオチは想像できたんだけど、やっぱその通りだった笑

壱郎とひろが自滅するってのも予想できたし、話の展開的には王道というか、別段変わったことはなかったかな。
意外とすっきり終わったよね。

各話のタイトルのやつもそうだけど、かなり分かりやすく作られていてよかった。

壱郎とひろの能力は、自分がそうしようと思えば何でも出来る能力。
でも、壱郎は必ず誰かを助けたいという気持ちをもって、その気持ちがキーとなって力が発動してたよね。そこがよかったなぁ。

全般的な感想
・ふみのちゃんかわいい。金元寿子すごい。
・渡辺しおんが実は一番やばい。
・飛行機の女性特に重要じゃなかった。
・この時のために生きてきたに感動
・缶ジュースをひろに与えた子達影のヒーロー
・新婚旅行の思い出を語るシーン感動
・最後のEDが流れ始めるシーン感動


各話を追っていくと、

2、3話 
まあ、アトムの歌で飛ぶのは笑ったよね。
思ったよりも出来ることに幅があることに驚いた。

4話 鮫島
冒頭やべぇ。規制入ってたぞw
ふみのちゃんかわいい。確かになんでさとるとって思うね。
でも普通に幸せそうでいい。
よくあんな格好でタクシー乗れたなw 運転手無頓着ってレベルじゃないぞ。
殺すか殺さないか。ひろとの差はここだな。
金元寿子はすごい。俺ずっと思ってるからね。

5話 獅子神優子
渡辺しおん ひろに好意あり。ちんげ。
ひろの親は離婚してるらしい。複雑なんだな。
そしてがん。そしてソッコー治す。引っ越す。
力を持つと欲が無限大になるね。
警察きた。これ安堂がチクったのかな?

6話 2ちゃんの人たち
渡辺ひろの肩を持つ。まさかの家にかくまう。
なぜか同じグレーの服を着てる。
撃とうとしたけどもう殺さないって言ってたしな。
この時点で安堂とか壱郎を疑っていいと思うんだけど。
母親自殺しひろが狂う。
2ちゃん男ばっかだなw

7話 渡辺しおん
こんなひろでも居場所が必要なんだな。
ここにきて伏線回収。自殺を見た時の事。
ずっとひろのターンだなここ2,3話。
渡辺に打ち明ける。人を殺すことで生きていると自覚できるらしい。
これからは殺した分救うんだってさ。それじゃダメでしょ。
でも渡辺は納得してる。こいつも大概やな。
中尾さんのがんが治ったのはうれしかったし、体調良くなると美人だった。
なんでも治せる力があったらどんなにいいか。
なんかきた。渡辺とおばあちゃん撃つ必要あった?共犯扱いか。
野次馬がいっちゃんうぜえな。

8話 犬屋敷麻理
麻理回きた。やっとひろ回からの脱却。
中華料理屋の会話なんだったん?異星人かと思ったわ。
織田君登場。漫画家の息子。麻理は漫画家志望らしい。
安堂といるとこ発見。飛ぶとこ見られる。
壱郎が麻理の夢に理解を示し、ちょっと見直す。
やっぱ渡辺死んでなかったか。
弟いいキャラしてんな。
警察ボコボコ。

9話 新宿の人たち
いかれた野郎ばっか。
結局知ってる人以外は顔なんだよね。
こっから最終決戦かな。
宮根が宮野になってるやんおいww
飛行機の謎の女性。結局なんでもなかった。
たまにそこまで重要じゃない人をクローズアップするねこのアニメは。
まり新宿行くなよ。

10話 日本の人たち
まさか飛行機を墜落させて殺そうとするとは。
壱郎すげえ。
話してないで、麻理を助けにいけよ。
ガチンコ対決。だけど麻理の安否のほうが気にかかる。
麻理、、、、、。
顔が妙にリアル。
諦めかけたけど、なんとか蘇生に成功。蘇生だけは時間かかるっぽい。
てか、普通に泣いた。
他の人たちも助けに行く壱郎。
この時のために生きてきたんだって言葉が胸にささる。
後から考えると、ヒロに缶ジュースやった子達が真のヒーローなのかもな。

11話 地球の人たち
家族に打ち明ける。
共有できる思い出があるっていいな。
これだけ覚えてることだけでも壱郎の人となりがよくわかる。
弟がラスボスになるかと思ったけどそうでもなかった。
ジャンプ好きすぎだろ。
隕石問題をすっかり忘れてた。
ひろ自爆。そして壱郎も自爆。地球を救う。
最後の壱郎が目のスイッチを押してED流れるシーンで泣いた。
麻理のマンガが入選。
完結。{/netabare}



声優問題にも触れとくべきか笑 
ひろ出てきた時、お前どうした!?って思ったよねww壱郎のほうは良かったと思うんだけど、ひろは違和感しかなかったな。
それでも慣れてくれば、これはこれで味があっていいかって思えたんだけど。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 15

80.4 3 渋谷で漫画原作なアニメランキング3位
パリピ孔明(TVアニメ動画)

2022年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (552)
1765人が棚に入れました
2019年漫画アプリ&コミック配信サイト「コミックDAYS」で誕生。2021年11月「ヤングマガジン」連載まで勢力を拡大している、いま最も熱いマンガ!「パリピ孔明」が待望のアニメ化! アニメーションスタジオ「P.A.WORKS」が、初めてコミック原作のアニメーション制作を手掛ける。三国志の英雄にして天才軍師「諸葛孔明が渋谷に転生!」歌手を目指す英子の歌に心打たれた諸葛孔明は、自ら軍師になることを申し出る……。2人の音楽と物語が、ここから始まる。
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

終わりは良かった。孔明の機能は計略ではなくショートカット。

 終わりよければすべて良し…でいいかどうか。いいでしょう。アザリエのPまで含めての救済は正直いい方向での予想外でした。

 SNSで評価が決まるというのはちょっとスカウター的な考え方で「いいね」の数値主義でいいのか?までは踏み込めなかったのでそこはちょっと不満は残りました。現場のストリートの感動ですらSNSでしか計れない現代的ではあるんでしょうけど。現場の感動をもうちょっと表現してほしかったなあ。

 それと「アイドルの存在」については、好意的に評価すればアザリエのやりたい事とのズレの問題で処理していたので、必ずしもアイドル否定ではないですが、アイドルとしての顔で売れたわけですから、ももうちょっと大切にしてほしかったかと思います。

 やっぱり、アザリエサイドのPを含めた人物の深掘りはもっと早く、尺をとってほしかったとは思います。
 とにかく、アザリエの9話の飛行船のシーンですね。暗い夜空を派手でデカいだけのフワフワした飛行船が漂う=行く先の見えない名前だけが大きくなった華やかなアイドルという虚構…というあの感じが非常に良かった。それだけにアザリエの深掘りが駆け足だったのは残念です。

 孔明が機能していない問題ですが、本作のご都合主義的な展開をカバーする役割は果たしていました。ショートカットキーみたいな機能でした。ポンポン話を展開させるため、孔明ならしょうがない、孔明ならできるよね、という役割だった気がします。これが孔明が単なる優秀なPだったら、見てられなかったかもしれません。
 そもそもアイドルVS売れないシンガーの話ならここまで人気がでなかったかもしれませんので、パリピ孔明という題名と設定で見始める人も多かったと思います。メタ的にいえば孔明である必要はあったということでしょう。

 世評は孔明が機能していない、もっと孔明の計略を見たかった、になっている面もありますが、私はどちらかといえばアザリエサイドをもっと見たかった、7話以降が面白い派です。

 作画は十分だし、演出もエフェクトもなかなかパリピ感はありました。なにより曲…OPEDは楽しませてもらいました。エイコのバカっぽいところからシリアスなところまで演技も良かったと思います。


 総評すると、7話以降は興味深くみられましたし七海に感情移入できました。話として1話3話も良かったので、全体として面白かったと思います。歌も映像も楽しめました。

 よく考えてみれば、孔明の計略を取り込んだギャグ的な方向よりもアニメ作品としていい出来だったと思います。私の好みとはズレましたがその差異のモヤモヤも含めての作品ですので、評価したいと思います。
 そもそもこれだけレビューを書くんだから私にとってはかなりいい作品でした。ただ、やっぱりラップは駄目だなあ…



以下 視聴時のレビューです。

1話 孔明とシンガーの組み合わせ。センスオブワンダーですね。
 {netabare} いや、発想がいいですね。孔明とシンガーですか。もう、最高ですね。経緯は滅茶苦茶だし、転生もの、バディものでテンプレですが、センスオブワンダーは組み合わせで生まれる好例でしょう。

 そしてヒロインのキャラがいい。可愛いですね。ふざけているだけでなく、ちゃんと悩めるヒロインがいて、その成長を諸葛孔明が後押しするって…これはのめり込みます。視聴後にコミック多分ポチリますね。
 私もあのオーナーの気持ちがわかります。諸葛孔明にあったら聞きたい事沢山あります。

 アニメの質が高いのはもちろんですが、歌がいいです。うますぎだろうとおもったら96猫さんでしたね。ニコニコ知ってる人なら分かると思いますが相変わらずのスゲー歌唱力でした。声優さんと分けたんですね。

 三国志は吉川英治版を高校生の時に読んだんですけど、曖昧になってますね。これを機会に読み直します。

 今期覇権の可能性ありですね。 {/netabare}

2期 あれ?計略の使い方はどうなの??1話の出落ち感が…

{netabare}  うーん。まあ確かに歌を聞く機会がないと歌の良さはわからないです。が、孔明の故事を使ってはいますけど…何といいますか代替が効くというか、ストーリー展開に説得力がないといいますか。
 貰った機会に乗っかったわけですけど「機会を作る」ところに計略とか人心掌握が欲しいです。イベントの内容を事前に知っていて、MIAの懐に入るところで孔明の計略を使った上で、今回の話なら素晴らしいし、納得性もあったと思います。

 楽屋に行ったらいきなり誘われてって何?MIAという歌手を悪者にして物語を作るのって、ちょっと計略として底が浅いですし、ストーリーとしても不自然です。ボイトレしてくれよ…というモノローグも「ええ…何それ」という感じで明らかにステレオタイプの悪物を置いただけでした。

 ヒューマンドラマとしてもEIKOが道具になってしまっています。1話出落ちで過大評価だった気がしてきました。今後、ですね。

 あと潮時の誤用が気になります。潮時は「あきらめ時」ではなく、「チャンスの時」です。やめるにしても積極的なニュアンスになります。他の話なら目くじら立てませんけど、知略の話ですので。{/netabare}



3話 2話に比べて格段にいい。計略に説得力があります。キャラ萌えできる天才性が重要でしょう。

{netabare}  いいですね。今週の話。仕込みから情報収集、計略、人相学、そして酒宴。これでこそ孔明の名に恥じない展開です。

 別に内容はぶっ飛んでていいと思います。リアリティも求めないです。もともと三国志の計略そのものがお話ですからね。そうではなくて孔明らしさ、つまりキャラ萌えできる天才性をちゃんと表現してもらえればいいと思います。
 行き当たりばったりとか偶然を入れすぎると駄目でしょう。先回り…ですね。

 冒頭の先週のまとめも先週の本編よりもわかりやすかったですね。最後の薬は笑いますが。これで味方を増やす?人心掌握ですね。

 先週の出来がちょっとなあだったんで過小評価してましたが、今週は非常に良かったです。視聴継続でよさそうですね。 {/netabare}


4話 ここまで来てクオリティが分からない。天才性に驚きが無いです。

{netabare}  うーん。3話は面白かったのに、また、だめですね。孔明の天才性の表現がイマイチなんですよね。孔明スゲーというキャラ萌えになりづらいというか。

 天才の秘密主義は推理小説の探偵でなれていますし、本作の場合、孔明の天才は前提なので何かをやらかすのはわかっています。つまり信長が転生するとかと同様に既にキャラが出来ています。孔明の奇行も計略の一部だという前提でみると、得られる結果のスケールにあまり驚きがないというか…。大物プロデューサー登場もストーリー展開もテンプレですし。

 いまのところ冒頭の説明が面白いのと、エイコの膨れた顔が可愛いのでまだ見てますけど、こじつけで故事に牽強付会で孔明だからスゲーと言われても全然すごく見えません。

 後はエイコの家族の因縁話がセリフでの説明なんですよね。これをストーリーに組み込めるか説明になってしまうかが良作か駄作かの境界だと思いますので、本作はちょっと怪しくなってきました。

 視聴は継続しますが、次のレビューはもう数話見てですね。もし、エイコの歌で10万良いねを取れるならいいですけど、大物DJを見つけてエイコとの2ショットで10万いいねだったらがっかりですね。しかも勧誘で三顧の礼とか出てきたら驚きが無さすぎです。

 それに聖徳太子に及ばないって…聖徳太子に負けちゃ駄目でしょう。大帝国漢の大天才と古代日本、しかも近畿地方程度の飛鳥時代の天才ではスケールが全く違います。どういう基準で比べてるんでしょうか。謙遜?{/netabare}


5話 ごめんなさい。ラップバトルって、見てるだけで恥ずかしくて

{netabare} ラップって韻のルールがあるから、漢詩と似ているとは思ってました。絶句とか律詩的なものですね。ただこういうのは唐だから孔明は知らないはず。孔明の年代なら楚辞あたりでしょうか。
 この辺は詳しく知りませんが、韻の概念は古代から漢詩にはあるみたいですから、孔明がラップというのは不自然じゃない気もします。

 ただ、ラップバトル…あれって何なんでしょうね。フリースタイルラップとか…ライムとかリリックとか…ディベートの歌版?あれ見てるとなぜか恥ずかしくなっちゃって、見てられないんですよね。共感性羞恥…というにはやってる本人たちは真面目にカッコ良くやってるみたいなんですけど…

 完全に私の主観です。ラップ回は私の性癖でどうしても見られませんでした。ということは次回もだめかあ。{/netabare}


7話 孔明…いる?

{netabare} ラップバトル聞くのが恥ずかしくて苦痛なので、なんとか6話の結末は確認しました。そして7話を見て思いました。
 エイコがカベを頼って10万イイねなら相当しらけますけど、そういう展開ではなさそうですね。まだわかりませんが。

 エイコが自分自身の音楽と向き合うのはいいと思います。ですけど、この展開って孔明がノイズになっている気が…というより孔明の優秀性がかなりスケールダウンしているので話として成立していない気がします。

 もちろん興味を引く要素として、孔明の設定はいいと思います。いいんですけど、普通に優秀なプロデューサーですよね?それと、エイコが人に頼ってばかりなのがちょっとイライラしてきます。

 今回、エイコが自分で共感できる娘を見つけたのはいいと思います。うーん。面白い部分はありますが、面白さの方向が違っている気が…{/netabare}


8話 エイコの成長を描くなら孔明を傍観者にせざるを得ない矛盾をどうする?

{netabare}  アイドルの娘ってベビーメタルみたいなイメージ?アイドルという記号については、掘り下げれば非常に深い話になると思います。今後期待ですね。ただ、ステレオタイプにアイドルをネガティブに描くのはどうかなあという気がします。
 ただいずれの主張を取るににせよ久遠七海ちゃんのキャラはいいですね。

 エイコの歌の能力に疑問があるなら、今のエピソードからスタートしたほうがエイコの成長物語として良かった気がします。エイコは実力がないけど自分を持っている。アイドルの娘は実力を持っているけど自分がない。この2話だけ切り取れば非常に高いポテンシャルを感じます。

 ただ、原作の人気の理由が孔明だとしたら、それをいってもしょうがないですけど。
 ですが、孔明設定がよじれてきましたねえ。知恵がプリンってお土産だし、薬配ってるだけかあ。

 ここは矛盾ですよね。孔明の能力をフルに見せたいなら、エイコの実力や内面があると駄目でしょう。
 エイコをあくまで孔明の能力を見せる人形にしないと話が成立しないですよね。エイコの内面を描いてエイコそれ自身の成長物語にするには、結局は孔明を傍観者にしてエイコの自立のストーリーにしないと難しいですよね。

 テーマとかストーリー以前にどういうプロットにするか、が4話までで行き詰って、5,6話で新キャラで濁して、7話で何かを見つけたんでしょうか。7話以降とそれより前だと違うマンガですね。{/netabare}



9話 やっぱりそうなりますよね。エイコと七海に集中したい。

{netabare}  そう。エイコの物語を突き詰めて行くとこういう話にならざるを得ないでしょうね。エピソードとして7話以降はやっぱり別モノですね。
 あの飛行船の演出はいいですね。「大きくて派手な物」=アザリエ、「フワフワ浮かんでいる」=自分との乖離、「暗闇を進む」=方向性が見えないというところまでの含意があるなら相当なものですね。原作でもこれを絵で見せたんでしょうか。ちょっと気になります。
 ただ、これだけのキャンペーンが張れるグループは10万いいね程度のレベルじゃないですよね。もう単独でドーム球場とかアリーナで大晦日でライブが出来るレベルではないでしょうか。

 さて、なかなか面白い展開になってきたので気になる点です。
「アイドルが悪いのか」の落としどころですね。みんなの望んでいるものを届ける。歌いたいものを歌う。これをストリートの自分が本当の自分を結論とすると、いい話ではありますが、表現をテーマにした話としてはあまりにテンプレです。
 ここをどう相対化して行くか。アザリエと上手く両立できないのか。プロデューサーから見た場合の正義は?などが入ると奥深くなりそうです。

 民草という言葉は衆愚、つまり放っておけば増えるだけ増える雑草のイメージです。この使いかたでいうと、アイドルを喜んで聞いている大衆に本当の歌を聞かせてやる、という展開にならないか。
 エイコにしても七海にしても、頭を使ってない人間に本当の歌を聞かせてやる、自分の歌が分からないやつは衆愚だ、という傲慢にならないかですね。
 
 芸術ではつきまとう、本質の追及と商売になるか、ですね。商売は金の追及だけではありません。沢山売れる=多数の人間に伝わることをどうとらえるか、という問題があります。その辺が描き切れるか、が楽しみですね。

 まあ、テンプレのアイドル否定でも悪い話ではないですけど。

 で、やっぱりラッパーと孔明が邪魔だなあ…冒頭の関羽の話とか孔明の智謀と関係ないじゃん。あとでまとまって大団円になるのかもしれませんけど。


 なお、川崎駅の地下モールが「アゼリエ」ですぐ間違えます。ロゴもちょっと似てるし。
 どうも同じ花の別の呼び方らしいですね。「アザレア」とも呼ぶみたいです。 {/netabare}


10話 面白さは人それぞれ。私は7話以降が面白い。七海のスピンオフが見たい。

{netabare} もうちょっと七海のプロデューサーの優秀さをステレオタイプの人気至上主義の悪役から価値観を相対化させて、アイドルのパワーに命をかける、それこそ民草に力を与えるみたいな信念があったほうが話が深くなった気がします。

 私はアイドルの中に自分を見出す方向性が見たかったんですけど、これはどうも違いそうですね。それでも、七海サイドで何かの成長があると思いますので、ここから先は原作者とアニメ脚本がどう仕上げてくるかを見たいですね。

 とにかく七海とエイコを等価で見たい。もう7話以降はまったく別の話でここからスタートする話が見たいところです。が、本作がここまで人気がでてアニメ化されて、この七海というキャラまでたどり着いたのは「パリピ孔明」という作品です。なので、本筋はいいのでスピンオフとかで七海の話が見たいなあ。

 その為にも本作の七海のプロデューサーはすごい人であって欲しかった。七海の仲間ももう少し深みが欲しかった。

 本作の不思議は、音楽と映像がなくても人気がでたってことですよね?アニメはいい音楽があるから視聴継続できましたけど。
 だとすると、出落ちグタグタだった6話までのどこが面白かったのかはちょっと不思議です。ただ、一部の評価では孔明が活躍する初めの方が面白かったという意見もあったので、人それぞれだなあとつくづく思います。

 私はもともと孔明は智謀とか計略とかいう面がみたかったのでそちらに行ってくれればそれでも良かったですが、あのままだと取って付けたような話になってしまっていました。今の展開で良かったと思います。 {/netabare}


11話 結果でプロセスは正当化されるか?「パリピ孔明」そのものです。

{netabare}  超見せ場のアザリエのライブの作画が手抜きすぎです。次回にカタルシスを持ってゆくためにそっちに全振りなんでしょうけど、アザリエのアイドルとしての凄さを見せないと…

 カベはアレのためにいるの?だとするとうーん。5,6話って何だったんでしょう?一応伏線と言えなくはないですけど、使われ方が…

 孔明の計略ですからね。汚いことをやるのはいいでしょう。恐らくエイコの覚悟は、七海に本当の自分を見せろというメッセージになっているのだと思います。そして、七海覚醒なんでしょう。

 結果で孔明の計略の中身が正当化される、と。なんか民草という言葉が示すとおり、完全に観客を馬鹿にしている気もしますが。観客に主体性がなく「感動するべきもの」に感動させられる流れになってしまっています。

 ここを回避するには、アイドルとしての七海を取るか、シンガーとしての七海を取るかで、描かれ方が変わってきますが、同じ方向性に全員が感動する流れなら、正直気持ち悪いです。

 七海とエイコの覚醒を見せたくてこういう流れにしたんでしょう。
 が、意図しない自然発生的なテーマとして、大衆は感動すべき最大公約数を与えておけば、勝手に感動する、というSNSによるステルスマーケティング社会のカリカチュアになっています。ここに批判が入るならいいですけど、どうでしょう?

 で、2人で最高のライブをやって、最後は一緒にストリートライブの歌で締め?かなあ。だとすると、大衆は自身の感動ですらステマに乗せられる消費するだけのブタだ、と言っている気がします。

 このアザリエというバンドのプロデュ―サーと孔明になんの違いが?結果のためにプロセスが正当化される?それは表現者としての七海とエイコを世に出すために、騙しがあってもいいんだ、という開き直りですよね?本人たちの意向はあるでしょうけど、七海と分断した2人の仲間は?2人も覚醒するの?だとするとご都合主義すぎるなあ…まあ、実際来週見ないとわかりませんが。

 メタ的にいえば「パリピ孔明」そのものですね。「孔明」という看板で釣っておいて、中身は七海とエイコの感動ストーリー…感動があるから正当化される?

 あるいは「スパイファミリー」を面白くないと言っている人への叩きにも通じてきます。全員が感動すべき創作物が存在する、という流れになってませんか?SNSやサイトの叩きならまだ、批判的に見ることもできますが、それこそ作品の中にストーリーとして織り込まれると、非常に危険な気もします。多様性という言葉がふっとんで、全員が同じものに感動して終わり?

 ストリートがいいのは、自分の歌に感動してくれる人がどれだけ集まるか?です。アイドルとしてのアザリエに集まった人をどう扱うかで、本作の考え方が決まるでしょう。9割帰ってしまったけど、本当に応援してくれる人が残るのか、全員がワーっとなるか…
 そして10万人企画そのものを否定して、それを10万人企画のPが見ていて…なら、納得します。

 私としては9話の飛行船のシーンから完全にヒロインは七海です。次回、七海というかなりいい素材を活かせるか、ですね。{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 43
ネタバレ

フリ-クス さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

もしも転生系ラノベ作家が『三国志』を読んだら

日本という国は、世界基準からすれば『田舎』であります。
まあなんと言ってもFar East、
極東と呼ばれる地域の、さらに東の果てにあるわけですからね。

世界中で一般的に使われている世界地図というのは
グリニッジ子午線を中心に据えたものです。
ですから世界の人の日本認識は、世界地図の端っこにある、ちっこい島国。
国内感覚に置き換えるなら、
種子島とか北方四島(日本の国土です)的な感じではあるまいかと。

もちろん、だからといって自分たちを卑下する必要はまったくありません。
田舎には田舎なりの良さなり文化なりがあります。
同じく世界的には『ド田舎』なオーストラリアやニュージ-ランドなんか、
すごく美しくて魅力的な国だと思うし、
そこにある文化や居住している人々にはリスペクトを感じますしね。

  だけど、英語もろくに喋れない日本の若者が黒人っぽいカッコをし、
  ラップを聞きながら『Yo! Yo!』だのとやっている様は、
  やっぱ世界的には『珍奇な田舎モン』に見えてるんだろうな、と。

  だってそれって青い目のガイジンさんがちょんまげを結い、
  寿司ネタ漢字が書かれた浴衣を着て英語で俳句を詠んでいるのと、
  第三者的にはほとんど同じことなわけですから。

  もちろん、そのことを『あかん』と言う理由は何一つありません。
  どんなカッコをしようが誰の真似をしようが全くの自由です。

  ただ、それを『文化』と呼ぶことには、いささか抵抗があるかな。
  異国の文化に憧れて模倣している若者が多い、ということですから、
  どちらかと言うと『風俗』に近いものではないのかなと。


一方、日本の2Dアニメというのは、世界に誇れる日本の文化です。
  クラシック音楽の本場がヨ-ロッパであり、
  ジャズやブラック・ミュージックの本場がアメリカであるように、
  アニメの本場は極東の地、ニッポン。
これは、多少の異論や例外はあれど、世界的なコンセンサスではあるまいかと。

といっても最近は、とても世界に誇れないというか、
世界の方々にお見せするのが『こっ恥ずかしい』アニメも多いですが、
それはまあ、ちょっと置いといて。


で、この作品の話になるわけですが、
その日本独自の文化であるアニメーションに
文化的パチモンの日本語ヒップホップやラップを加え、
さらに同じ極東の偉大な文化である『三国志』を混ぜ込んでみました、
というのが本作品の大まかなフレームであります。

  そんなもん誰がどうやってまとめんだと思っていたら
  案の定、ただ取っ散らかったまま話が畳まれてしまいました。
  企画は面白いし音楽も楽しかったけど、
  肝心のお話が『子供だまし』だったわけで、う~ん、残念。


最初は僕も期待していたんです。
そもそも「孔明、現代の渋谷に蘇る」という、ぶっ飛んだ発想が良き。
制作も、内容はともかく、映像には定評のあるP.A.WORKSさんですしね。
キャスティングも(歌唱を含め)期待値大。
どんなふうに仕上げてくるのかワクワクしながら視聴を開始しました。

一話目、中盤までは期待通りのいい入り。
画も楽しいし、孔明・英子のキャラも立ち、96猫さんの歌もいい感じ。
ただ、オ-ナ-と孔明の馬謖談義で早くも暗雲が。
そして終盤、孔明が自分から『三顧の礼』を言い出した時点で、
原作者が『三国志』をろくすっぽ理解せず話を書いているのがまるだしに。

  ラノベ作家全体を悪く言うつもりは毛頭ありませんが、
  この作品の原作者、四葉夕卜さんというのは、
  いわゆる『ダメな方のラノベ作家』さんなんだなあ、と。

続く二話のありえない『石兵八陣』で、それが確信に変わりました。
ああ、この孔明はパチモン孔明で、
それっぽい雰囲気を楽しめたらそれでよし、
いちいちまともな考察とかしちゃイケナイお話なんだ、と。

僕は孔明オタクじゃないので、
いちいち目くじら立てる必要はないわけですが、
だけどいくらなんでもコレはなあ……。

どこがどうおかしいかは、長くなるのでネタバレで。
僕だって別に『三国志』に造詣が深いわけじゃないけれど、
ちょっと調べたら簡単にわかることばっかです。
{netabare}
■一話の馬謖談義

 〇オ-ナ-が怒る理由が意味不明。

  馬謖が任されたのって『攻め』と比べてカンタンな『守り』ですしね。
  魏延より馬謖を高く買っていた孔明にすれば妥当すぎる采配かと。
  そもそも街亭が破られたのは、
  馬謖の『考えられない大チョンボ』が原因で、事前に予測するのは不可能であります。
  なんで馬謖ごときに守らせた、というのは趣味の悪い結果論に過ぎません。

  そしてオ-ナ-は「馬謖を買いかぶりすぎだ」と怒ってみたり、
  そのくせ「惜しい人材だった」と泣いてみたり、
  いちいち支離滅裂で、何が言いたいのかちっともわかりません。

 〇馬謖の大チョンボに関する孔明の推察が、めちゃくちゃ。

  馬謖が孔明に『長安強襲』を催促するため街亭をわざと抜かせた、
  というのは珍説中の珍説。
  人前で言ったら失笑されるレベルで、とても孔明の言葉とは思えません。

  そもそも『長安強襲』というのは北伐の作戦論の一つで、
  街亭が抜かれたら、北伐そのものが瓦解するのはわかっていたこと。
  (実際、これを契機に蜀は全軍撤退の憂き目に)
  戦に勝つためにその戦をぶっ潰すって、何の意味もありません。

  さらに『長安強襲』は馬謖が言っていたことではなく、
  北伐検討段階で、魏延が孔明に提案して却下されたことであります。
  そんなの『魏略』に明記されてるじゃん。

  原作者は、最低限、調べるべきことを調べてからお話を書くように。


■一話 孔明が『三顧の礼』の意味を知らない?

  『三顧の礼』というのは、劉備玄徳の人徳をあらわす逸話です。

  劉備が孔明を自らの軍師に迎え入れようとするにあたり、
  自分より二十歳近く年下の若者、
  つまり当時の慣習として明らかに『自分より目下』の孔明に対し、
  自ら三度も足を運んだという故事がその基になっています。

  才を求めるにあたり、
  慣習や面子といった些事よりも礼節を重んじた劉備の器の大きさと、
  それに心を動かされた孔明の徳を重んじる人格をたたえる話かと。

  かたや本作では、英子の歌を孔明が勝手に横で聞いていただけです。
  礼とか徳とか、そういうのはなんもなし。
  三回歌を聞いたから『三顧の礼』とはふつう言わんだろ、と。

  周りが勝手になぞらえることはあるかもだけど、
  劉備に本物の『三顧の礼』で迎えられた孔明の口から出る台詞じゃありません。
  なんかもう、孔明、完全にバグっちゃってます。


■二話 妄想だらけの『石兵八陣』

  そもそも『石兵八陣』というもの自体が、
    一度入ったら二度と元の場所に出られない必殺の陣
  なんかじゃぜんぜんないのですが、
  さらに、それをこのクラブで再現するのはムリな話で。

  ステージがホールの中のどの位置にあろうが、
  スピーカーと返しのスピーカーを固定している段階で、
  いわゆる『正面』が確定しちゃってますしね。
  (映像、はっきりそうなってます)
  それだけで『方向がわからなくなる』という陣ではなくなります。

  よしんば、最初トイレに誘導されちゃったとしても、
  小さなホールなんだから、ふつうは壁伝いに歩いて出口探しますしね。
  それができないぐらいデカいクラブなんか渋谷にないし、
  壁伝いにすら歩けないほどスモーク焚いたら、
  そもそもステージが見えなくなっちゃうから意味ないし。

  というわけで、この『石兵八陣』は大ウソ。
  まったく成立しないものを「天才は成立させるんだ」と言い切っちゃう、
  B級ラノベのいつものアレに過ぎません。


■三話 無中生有の計も、まるで別物

  兵法にある『無中生有の計』というのは、
  わかりやすく言うと『オオカミ少年作戦』みたいなものであります。
  わざとらしい偽装を繰り返して敵にわざと見破らせ、
  そのうち「どうせまた偽装だろ」と相手にされなくなるのを待ち、
  その油断をついていっきに仕掛けるというやつです。

  ポイントはウソだと相手に『見破らせる』こと。
  そのうえでしつこく同じことを繰り返して見せることによって、
  「はは、またしょうもない芝居やってら」
  と相手に思わせ、対策を講じなくさせることがミソなんです。

  本作みたく機材トラブルのふりをして相手がMC始めるのを待ち、
  大声シャウトで注目を集めるというのは、
  単なる『セコいタイミング待ち』に過ぎません。
  おおよそ『兵法』なんて上等なものではなく、ただ卑怯なだけ。
  野盗・山賊レベルの『死んだふりして不意打ち作戦』ではあるまいかと。
  
  あと、相手であるJET JACKETの設定ですが
  「のどの関係で代表曲を二日続けて演れない」バンドなんていませんから。
  そもそも、そんなんでどうやってレコーディングするんだ、おい。

{/netabare}
一事が万事この調子なので、
これはもう孔明の威を借る三国志ごっこ、マンガ映画だなあ、と。

同じマンガでも横山光輝先生の『三国志』は、
まさに三国志の入門書、『文化』とよべるほどすごい作品ですが、
こっちはテキト-極まりない『風俗』のレベルですね。

ただし、いまのアニメやラノベにはこのぐらいのレベルのものも多く、

  あくまでも『娯楽』であって『教養』じゃないので、
  見て読んで楽しかったらそれでいいじゃん、

という意見が成り立つことは、誰にも否定できないと思われます。
あとは『書き手の矜持』みたいな話ですが、
そんなもん、視聴者にはいっさい関係ありませんしね。


ただまあ、この作家さん、お話の構成自体もなんだかなです。
ほかに多くの方が指摘されていますが、
ラッパーのKABE太人、まるっきりいらんかったな、と。
{netabare}
  最終話でようやく存在の意味を示した、なんて声もありますが、
  あれをラップでやる意味なんてありませんから。

  そっちが本物だなんて、なんでわかんだよ、
  ということを言ってるだけで、ふつうに言えばよかったのでは。
  いや、むしろフツ-に言った方が伝わるのでは。

  ふつうに言ったら「なに言ってんだ」と聞いてもらえず、
  ラップで言ったら、カッコいいからみんなに聞いてもらえる、
  そんな面白い法則は日本のどこにもありません。
{/netabare}
つまるところ、KABE太人を登場させる必然性はどこにもなく、

  渋谷っつったら若者でしょ、
  若者っつたらラップでしょ、
  ラッパーいたらかっこいいじゃんエモいじゃん、

その程度の安直な発想で放り込まれた無目的キャラに他ならず。
なんかね、もうね、その発想自体が田舎モン。

勘違いしないで欲しいのですが、
僕は日本のラップを頭から否定しているわけではありません。
いいラップはもちろんいいし、カッコいい人はカッコいい。
だけど「ラッパーだしときゃ、意味がなくてもカッコいい」って発想、
いくらなんでもアレだと思いませんか?

それと、アザリエに関するあ~だこ~だも、まさにB級ラノベかと。
{netabare}
  やりたい音楽が事務所と違うというのは、まあ、よくあること。
  それで億のカネをかけたプロジェクトをかなぐり捨てるというのも、
  褒められたことじゃないけど『若気の至り』でしゃあないかと。

  だけどそれで『いままでの売れなかった曲』を演ったら、
  なぜか大ウケで、いいね爆上りって……
  起承転結の『結』が、起・承・転となんにも繋がってないじゃんかっ!
{/netabare}

アマチュアが投稿サイトにどんなものを書こうが、それは自由です。
ですが、プロとしてギャラが発生する仕事において、
  ・本筋の進行に関係ないプロットを延々と引き延ばす。
  ・起承転結が連動していない。
  ・引用をするのに引用元の主旨や背景をろくに調べもしていない。
というのは、ちょっとやっぱなんかアレではなかろうかと。

文芸や実用書なら、目の前で編集さんに原稿破かれるレベルの話ですし。

本作は原作者が『プロとして』書き下ろした作品なのだから、
その基準で物語を評価するなら、やっぱ『1.5』点かな。
そもそもの着想がぶっ飛んでいることと、
最後『草船借箭の計』のもじりアイディアが面白かったから0.5加点したけれど、
本来なら『1』としか評価しようがありません。


あとですね……いろんな意味で、映像おかしくありませんか? P.A.WORKS。
一番気になったのは、もちろん回によって差はあるんだけど

  クラブにいるモブ(パリピ)がカッコよくない。
  もっとはっきり言うと、ダサい。

もちろん、パリピがみんなおしゃれだとは言わないけれど、
渋谷のクラブに行くときは、
みんな最低限、自分なりにキメていくでしょ?
{netabare}
  英子がガラガラのステージで歌ってるシーンのフロアなんか、
  リック背負って一眼レフ構えたやつがいるんですよ?
  思わず飲んでたコ-ヒ-吹き出しそうになったんですけど。

僕がイメ-ジする渋谷のクラブって、
アニメでいうと『かぐや様』三期の5話エンディング的な感じなんだけど、
最終話、英子の祝勝会あたり、なんかもう『青年会の打ち上げ』みたいな。
  音楽ろくすっぽ流れてないし、照明ほぼ全灯だし、
  うろちょろしてるのは
  大型ショッピングセンターへ買いものに来た若者みたいのばっかだし。

店内の造作物も、なんか垢抜けない感じ。
英子たちがたむろしているBBラウンジのカウンターなんか、
渋谷のクラブの一角、というよりも、
むしろ『ヒナまつり』で瞳が働いてたバ-に近い感じだもんなあ。
(そう言えば、瞳役って本渡楓さんでしたね)

おかしいと言えば、孔明の回想に出てくる劉備玄徳のビジュアルも、変。
どう見ても二十代、ぴっちぴちの美形好青年。
劉備って実際は、孔明と『三顧の礼』ではじめて出会った時でさえ、
40代半ばのおっさんなんですよ?
せめて史料に目を通してからキャラデ起こして欲しかったな、と。

真っ昼間の竹下通りを人がほとんど歩いていないのも、摩訶不思議。
最終話の渋谷109前なんか、
14時という時間にもかかわらず、車の通行ゼロだし。
え? 渋谷でホコ天? と一瞬思ったんだけど、
そのわりに誰も路上歩いてないし、もう、設定そのものがわかりません。
{/netabare}

まあ、P.A.WORKSといえば、言わずと知れた脱都会。
富山県で作画・制作のほとんどをまかなっている、のびのび集団。
それだけに『渋谷のパリピ』とは、相性最悪だったのでは。
{netabare}
  最終話、アザリエのプロデューサー唐沢の昔の写真を見て、
  メンバーが「ス-パ-いけてるっ」といったときは、

              マジで吹き出しました。

  いやあ、コ-ヒ-飲んでなくてよかった。
  ここまでいくと、ギャグを超えた、シュ-ルと呼べる領域ではないかと。
{/netabare}


そんなこんなで、作品に対する僕のおすすめ度は、残念ながらBクラス。

  世界に誇るジャパニメーション、と呼ぶにはほど遠く、
  ろくな考証もしていない破天荒なマンガ映画、としか言えません。
  いいとこ、毛色の変わった娯楽作品の一つかと。

ただ、ですね。
パ-ツの一つ一つを取り出してみれば、悪くないんです。
いや、悪くないどころか、けっこういいパ-ツが多いかも。

モブや街並みの表現は正直『?』ですが、
主要人物の作画はかなり丁寧で、動きも表情も魅力十分。
ライブシーンでは止め画で尺を稼ぐ演出が多くてイラっとしますが、
おおむね誠実に、愛情をもって描かれています。
{netabare}
  九話、偶然通過した飛行船をバックに七海が正体をバラすとこなんか、
  鳥肌が立つほどカッコよかったですしね。
  そういうシビれるカットが多いのは、ぜんぜん、全く否定できません。
{/netabare}

役者さんのお芝居に関しても、かなりの完成度。
抑えめでリアル寄せの芝居をつけることが多いP.A.WORKSですが、
本作は本渡楓さんの全開解禁でかなりメリハリが。

  置鮎さん、福山潤さん、山村響さんなど、いい役者が脇を固め、
  強引だったり破綻してたりする脚本を、
  ちゃんとしてるっぽい作品に押し上げています。


音楽も、評判のOP『チキチキバンバン』を含め、良きです。
歌唱を96猫さん、Lezelさんにお願いしたのも大正解。
渋谷の若者にウケる楽曲かどうかはともかく、とても素敵な歌声です。

特に96猫さんが前面フィ-チャ-されたのは良き。
この人、何を歌わせても標準以上で、
それが故に定まった音楽イメージがないという『器用貧乏』の典型なのですが、
実力は『本物』以外のなにものでもありません。
Youtubeにあげてる『うっせえわ』とか、ぜひ聞いてみておくんなまし。
本家より数段上、さすがプロって感じです。
{netabare}
  ちなみにLezelさんの歌ってるアザリエは、
  仮面してる時の方がカッコよかったと個人的に思うんですけど。
  素顔になってからって曲も含めて『けいおん』っぽいし、
  そのへんに転がってるガールズバンドと何も変わんなくね?的な。
  あれで『いいね』爆上りはないと思います。いや、ないわ。
{/netabare}

というわけで、パ-ツ的には悪くないというか、
むしろ『良き』といえる材料があっちこっちにあるというのが正当な評価かと。
他の方のレビュ-を拝読していても、
話はよくわからんかったけど音楽が楽しかった、キャラが可愛かったなど、
好意的な評価が多いのは納得できるところです。

僕の評価が辛めなのは、あくまでも
 ・原作者が『三国志』を理解していない/矜持が感じられない。
 ・物語が支離滅裂で、余分なファクタ-入れすぎ。
 ・P.A.WORKSが描く『渋谷』だの『パリピ』だのにムリありすぎ。
という点にものすごく足を取られただけで、
個々のパ-ツを全て否定するつもりは毛頭ありません。


あ~でも、海外番販にはあまり力を入れて欲しくないかな。
ガイジンって日本の情報をアニメから得る人がけっこう多いわけで、

  Oops! 日本のParty Peopleって、こんなんなのですか。

みたく思われるのは、すごくやだかも。
ほんとお願いだから、
Far Eastのイメージ、これ以上悪くしないでおくんなまし。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 30
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

諸葛亮といえば三顧の礼しか知らない

しかもスナックばすえとかいう漫画で三顧の礼 三顧の礼とかやってたのが思い出されてしまう。

作中でも三顧の礼言うてもましたね。孔明の始まりみたいな大切なエピソード。
最初のほうでかなり衝撃を受けたんだが、見ず知らずの傍から見たらコスプレしたおじさんを自宅に連れ込むのって凄いことするなあ。しかも若い女性が。そうじゃないと話が始まらんけど。
そこから売れない歌手だったのに、軍師の力で夢を勝ち取っていくのがなんとも気持ちよかった。策略を張り巡らす孔明に圧倒された。{netabare}スモーク焚きまくって円形を部屋を似たような作りにして出口を分からなくするとか近くにいるバンドマンの喉の調子が良くないことを調べて一番売れている楽曲を歌えないのをいいことに英子に絶妙なタイミングで歌唱させたり。ラッパー探してその気にさせたり、極大プリンを買わせて路上ライブの許可証持って行かせたり。{/netabare}
敵に塩を送るのも良かった。{netabare}機材トラブルを偽って邪魔したけど、喉がとてもすっきりする怪しい?飲み物プレゼントしたり、成りすまして千本の矢を盗んだようにいいねを奪うけど、最後は動画公開でいいね返しをしたり。{/netabare}
どうしても売れたい一心で心を悪魔に捧げた的な展開{netabare}顔を隠してセクシーな衣装を着てエアバンドどころか踊りに専念する。昔は唐沢自身が信念を貫いてうまくいかない過去があったせいだが。{/netabare}
あったけど、歌で感動する感覚や出場権のために相手を蹴落とす必要がるある意味殺伐した内容にもとれるものだったが、孔明の優しさと英子のひたむきさで見終わった後に爽快感を感じられた。ちと頼りすぎな一面もあるかな。
ラッパー話も熱かった。下剋上?と言っていいのか分からないがそういった精神性こそがラップの神髄なのかなと。
弱そうなのが逆にかっこいいは笑。勇気をもらう人もいたので、ディスってはいないのでは?そういえば初登場時にいかつい男を蹴り飛ばしてなかった?
オーナーの三国志オタクぶりもなかなか。

この作品のせいでチキチキバンバンがダンスも含めて頭から離れないんですが。ずっとこびりついて生活に支障が出るレベルですよ。
気分上々↑↑も久しぶりに聴いた楽曲。パリピだけあってこの選曲はなかなか憎いことするなあと。


OP
チキチキバンバン QUEENDOM
ED
気分上々↑↑ EIKO Starring 96猫、諸葛孔明(置鮎龍太郎)、KABE太人(千葉翔也)、久遠七海 starring Lezel。KABEは第5話から、七海は第7話から
DREAMER EIKO Starring 96猫
曲名が決まるまでは六本木うどん屋(仮)
OPについて
QUEENDOMはlolのhibikiとmoca、FAKYのAkinaとTaki、GENICの金谷鞠杏からなるユニットらしい。どのアイドルグループも存じ上げなかったが、ときどき注目して見ようかなという気持ちに。MVもなかなかパリピ衣装で笑。ハンガリーの歌手JOLLYによるBulikirályの日本語カバーでところどころ空耳なんだとか。本家も圧倒的パリピですね。
EDはmihimaru GTによる楽曲のカバー。
96猫さんは歌い手さんとしてクズの本懐のアニメ主題歌を歌っていたので以前から知ってはいたけど、歌声がやはり良いですね。調べたら割と小柄な方みたいだけど、一体どこにそんなパワーが?
Lezelって方は全く存じ上げなかった。この方も良きですね。どんな雰囲気の方でしょうか。
劇中歌
I'm still alive today acoustic ver. EIKO Starring 96猫
Be Crazy For Me EIKO Starring 96猫
Shooting Star EIKO Starring 96猫
Make it real MIA(小林ゆう)
Find the way EIKO Starring 96猫
I'm still alive today 七海 ver. 久遠七海 Starring Lezel
I'm still alive today EIKO&七海 ver. EIKO Starring 96猫と久遠七海 Starring Lezel
UNDERWORLD EIKO ver. EIKO Starring 96猫
UNDERWORLD AZALEA(久遠七海 Starring Lezel)
ChacoPate AZALEA(久遠七海 Starring Lezel)


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
あの諸葛孔明が!なぜか渋谷に!!まさかの転生!!! 渋谷で出会った月見英子の歌に心を奪われた諸葛孔明は、英子の軍師として仕える。そして・・・。 天才軍師の圧倒的無双を誇る知略計略が音楽シーンに新たな伝説を誕生させる。 原作はヤングマガジンまで勢力拡大中の「パリピ孔明」を、まさかのP.A.WORKSがアニメ化 諸葛孔明役は、三国志のキャラクターを数々と演じてきた置鮎龍太郎。 月見英子役は、本渡楓と歌唱パートはネットで絶大なカリスマ性を誇る歌い手96猫によるダブルキャスト。 予測不能の畳み掛ける驚きの知略計略。 圧倒的な心揺さぶる音楽と歌。 溢れる爽快感と止まらない疾走感で贈る、笑えて!エモい!メンタル復活系エナジーエネルギッシュTVアニメが2022年4月5日に爆誕!Let‘s Party Time


第1話 孔明、渋谷に降り立つ
五丈原で星になった天才軍師・諸葛孔明。死んだはずの孔明が目を覚ますとそこはハロウィンで超アゲ↑の渋谷!孔明はパリピに連れられていったクラブで、歌声のバイブスがエグいシンガー・月見英子と出会う。しかし英子は自信を失って超サゲ↓状態。どうする孔明!?どうなる英子!?

第2話 孔明、計略を使う
孔明は英子の軍師になると宣言!でも軍師って何するヒト? 英子は良くわかっていない。夢のためにがんばる!って決めた英子を、孔明がクラブへ連れ出す!そこで出会った人気シンガーMIAに英子は誘いを持ちかけられる。ってか、どこからが孔明の策なの!?せき…へい…? どゆこと?

第3話 孔明、進むべき道を知る
英子の次なる挑戦の場は野外フェス!!テンション爆上げで参戦!……とはいかず不安いっぱいの英子。しかも、割り当てられた悪条件揃いのロケーションにぴえん。客たちは、人気インディーズバンドJET JACKETのステージに流れていく。果たして孔明にこの絶体絶命の状況を挽回できる計略はあるのか!?英子の歌は「民草」に届くのか!?

第4話 孔明、道を照らす
クラブイベント→フェスといい感じにステップアップした英子。フェスに来ていた怪しげダンディな超有名オーガナイザーから英子は選択を迫られる!ビッグイベントorスモールイベント?どっちの出演権を取る?いきなりの大チャンスに超ビビる英子。ねえ孔明、どっちがいいかな?…って、あれ? なんか孔明の反応が変?孔明、信じさせてよ!

第5話 孔明、韻を踏む
孔明の次なる計略は「ラッパーを仲間にすること」!?その頃、一人の男がフラフラと街を歩いていた。彼の正体は…MCバトル3連覇!無敵のフリースタイラー「KABE太人」!しかし、彼の心は既にバトルから離れつつあった…。果たして孔明は彼にどんなリリックをぶつけるのか!?Wake up…baby phoenix! 孔明の激アツライムをCheck it out!

第6話 孔明's フリースタイル
BBラウンジにやってきたKABE太人。孔明に煽られた彼は、ステージの上に立つ!見守る英子と赤兎馬カンフー。鳴り響くビートにアガりまくりの観客!遂に「孔明vs KABE太人」の激熱なMCバトルが始まった!果たして熱いバイブスで観客の心を掴むのはどちらなのか!?そして、KABE太人は、復活することが出来るのか!?渋谷の一角で繰り広げられる、二人の男のアツいライムとフローをDon't miss it!

第7話 天下泰平の計vol.1
サマーソニア出場権がかかった「10万イイネ企画」に向け、より綿密な計略を立てる孔明。そこで、孔明は英子とKABEに新たな試練を与える。Here we go ! バイブスMAXで飛び出す二人。しかし、それは苦悩の始まりだった……二人とも、大丈夫そ?そんな最中、謎のストリートミュージシャン七海と運命の出会いを果たす英子。ぶっちゃけ、この出会いって吉なの?凶なの!? 教えて孔明!

第8話 自分を探す
「自分らしさがない」 という分厚い壁にぶち当たった英子とKABEは自分探しを始める。七海と路上ライブをするうちに、英子は自分に足りないものに次第に気づいてくるが……。一方、KABEは劇的な変化を遂げたあいつと再会。OH My Friend! ダチって最高じゃん! って仲間とつるんでる場合かっ! Xデーが迫ってるっていうのに、こんなんでいいの!?あれ?そういえば孔明は?!

第9話 たみくさのために
Xデーに向けて、かつての仲間とアツいサイファーを重ねるKABE。一方、「何のために歌うのか」答えの出ない英子は、七海と共に展望デッキへ。どこまでも広がる星空、宝石を散りばめたような夜景。サイコーの景色にテンションぶち上がりの英子。しかし、英子の笑顔は突如として消し去られた!? ちょちょちょ!?嘘でしょ!?なんで!?どういうこと!? 風雲急を告げる衝撃展開の幕があける!果たして、英子は歌う意味を見つけられるのか!?てか、ちゃんと見ててね!孔明!

第10話 DREAMER
「自分らしさ」を掴んだ英子とKABE。これで次のステージへ行ける!一方、英子に正体を明かした七海は、プロデューサー・唐澤の檻の中で苦しんでいた。英子はプリンジジイ(キド)と、KABEは赤兎馬カンフーと決着をつけることに!油断せず挑むが相手もつよつよ!準備を万端にせよ!負けてらんない決意と覚悟とバイブスはフルマックス!孔明、信じてて!

第11話 草船借箭
サマーソニア出演権をかけた10万イイネ企画のために孔明がぶち上げた策、「天下泰平の計vol.1」とうとう決行の日・Xデーがやってきた!七海のいるAZALEAはイイネをお金で買う作戦に出た。どうするの孔明? マジで大丈夫!??濃霧注意報が発令された渋谷で、2組のアーティストがガチンコ勝負!で、孔明の策ってどういうやつなのよ!?

第12話 英子の歌
やば!ブーイングの嵐なんですケド!?KABEのラップが刺さりまくって観客の反感買いまくってる!全員アンチになっちゃったんじゃね?でも……この絶体絶命のピンチ。まるで赤壁の戦い……孔明が信じる英子の歌は、この状況をひっくり返せるのか?10万イイネは達成できるのか?決着の時が訪れる……!

投稿 : 2024/05/04
♥ : 13

81.8 4 渋谷で漫画原作なアニメランキング4位
ハイスコアガール II(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 4.0 (417)
1690人が棚に入れました
少年は好きだった、ゲームが。少女は出会ってしまった、ゲームと。勝利への渇望と、技術の探求心と、個人の自尊心が渦巻くゲームセンターで生まれ、育まれていく友情と恋。友人や家族、そしてゲームキャラクターに支えられ、少年少女たちは強く、大きく成長していった。あきらめなければ無限コンティニュー?ハルオ、晶、小春が挑むファイナルステージの行方は!?

声優・キャラクター
天﨑滉平、鈴代紗弓、広瀬ゆうき、赤﨑千夏、新井里美、興津和幸、山下大輝、伊藤静、チョー、御堂ダリア、中村悠一、植田佳奈、井澤詩織、鈴村健一、寺島拓篤、諏訪部順一、小野賢章、安元洋貴、三宅健太、武虎
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

今観てる

14話までの感想{netabare}
原作未読、アニメ1期は評価高し。
二期スタートだやったー、と思ったら15話だか16話までは1期終了直後に配信されてたもの、らしい。
あれ?じゃあその感想どこに書けば良いんだ?と迷ったけどこちらに書きますね。

13話、相変わらず登場キャラが良いヤツばかりで泣ける、爺やお前両親以上に親してないか?
ゲーセンパートでは奇ゲー推ししてたのにデータイーストが無かったのが気になる、見落としただけ?、
なんでもこの作品は権利関係でグレーな部分を行ったり来たりしてたらしいのだけど…。
14話、うっはw夜ゲーかよ、大丈夫これ、時代は1985以降だよね?
ゲーセンってのはパチンコ店なんかと同じ風営法の対象で、深夜12時以降は営業しちゃイカンとかなんとか(更に東京だと開店は10時から)。
夜ゲーはあくまで友人宅での夜通しゲームの延長って扱い…になるのかな?とりあえずめっちゃグレーゾーン。
参加するには基本一見さんお断りで、もし紹介があったとしても…18未満かぁ、こええなぁ。
作中では上手いことスルーしてるけど無断外泊でしょ、アレ。
実は今までで一番アブない表現だったのかも?


余談
当時はまだ台がネットに繋がってるワケもなく、時限式の隠し要素なんてのは基盤一枚一枚に仕掛けられてた(調べたら「タイムリリース」って呼ぶらしい)。
中には「○時間起動して電源を落とすと一日としてカウント、それで△日カウントすると隠しキャラが出現」なんて数え方のものがあって、上記の風営法に当たるゲーセンでは問題無いのだけど、これが24時間営業のドライブインのゲームコーナってなると話が違う。
まぁ、いつまで経っても隠しキャラが出ないw
逆に内部日数を早回ししていち早く隠しキャラを使えるようにしたゲーセンなんてのもあって、そういうところを探すのがまた大変だったなぁ…という昔話。

余談2
首領蜂はボムを使えば使うほど上限値が増えるというヘンなシステムで、クリア優先だけなら回復ポイントを抑えつつ敢えてボムを使う方が良い。
そうはいってもやっぱスコア気にしちゃうんだよねーw{/netabare}

15話感想{netabare}
ゲーセンが思い切り登り調子でそろそろピークを迎える時期、逆に言えばそれを超えた後の蔭りの予感がチラホラと見え出す時期…。
東亜プランが倒産したのってこの頃じゃなかったっけ。
この後の凋落っぷりを知ってれば知ってるほど切ないというかノスタルジー感が増すんじゃないかな。
実際AOUショーで紹介されたソウルエッジもファイティングバイパーズも「予算かかってそう」系だったり、「家庭用ゲームがどんどん進化していくが、まだまだアーゲードゲームも負けてねーぜ」とヒヤっとする台詞が飛び出したり。
そこに反応する自分が過敏なだけ?
原作未読ですので、本編がそこら辺触れるのかどうか知らないけど…どうなんだろ?
楽しいところばかり追い続けるのも良いけど、だったら1期で止めとくべきだとも思ったり…。{/netabare}

17話までの感想{netabare}
前回の感想が言葉足らずだったのでそのフォローから。
15話まで内容は非常に良かったのだけど、自分だけかも知れないけど作中の時期的に不穏な予感を感じてしまって…正しい意味での二期(16話以降)は大丈夫かなぁ?と余計な心配が湧き上がってしまいまして。
「これだったら1期だけで終わらせといたほうが良かった」ってことにならないでくれよー、と祈るような気持ちだったり。
と、不安が先走って妙な文章になってしまいました。

で、肝心の二期、不安は杞憂に終わった?大丈夫かな??
OPに映るゲームが殆ど格ゲーで、確かに格ゲーに絞る分にはまだ暫くは(新声社が潰れる1999まで?)アーケード業界は安泰…かと。
けどなー、自分は格ゲー全然知らないんだよなー。
なんてことを思ってたら17話、ちょw渋谷会館ww頭と指先が鍛えられるwww
店内の描写がかなり正確(あの暗い階段とか特に)で笑える。
自分がギャラクティックストームが稼動してるのを見たことあるのはここだけですね。
カイザーナックルのジェネラルはbiimの動画でも扱ってるので有名かと、ミカドの動画でも特集やってなかったっけ?こっちが先なんかね?
ダラ外は連射付きかどうかで難易度が段違い、渋谷会館はどうだったっけ…ってなんでキングフォッスルで稼いでるんだw
ABDGLQVが一番簡単だと思う、パズルボブル2は死ぬほどやったなぁ。
というかこの回は妙にタイトー推し。
エレベーターアクションリターンズ・ルナーク・ダラ外・プリルラが並んでるのはある意味壮観。
もうちょっとしたらサイキックフォースでも扱うんだろうか。

先生のリングアウト描写は正にポリゴンゲーのアレ。
フワフワっというかぬるぬるっというか、お前重力と摩擦どうなってんだよとツッコミたくなるアレ。
まさか!これをやるために3Dアニメにした!?
なんて長い伏線なんだー!!!って冗談は置いとくにしても、再現度の高さに爆笑w{/netabare}

18話感想{netabare}
ずんずん教じゃねーか!
一期のピストル大名といい、メーカーが黒歴史にしたがるのをぶっ込むなぁ…それでいてやっぱしゲームdisは一切しないところが凄い。
ジェネラルがラスボスの風格?いやいや単なる設定ミスだよwテストプレイ不十分だっただけだよ?
アルゴリズムのスキを突いた攻略がたまたま「発見」されただけで、当時はクリア不能のクソゲー呼ばわりですよ、タイトーの汚点といってもいい(タイトー汚点多いんだけど)。
で、自分も詳しくないのだけど、ジェネラル倒せる可能性があるのはキャラも限定されてて、作中アキラは不可能とされてるキャラで倒したってことなのかな?
ここら辺ちょっとワカラン、解説あった方が良かったような?
でもって、これは2人で渋谷で夜を明かしたってことでいい…のか?
どうしてもね、色々と思うことがあって愚痴愚痴した話になってしまうのだけど…ってことで畳んでおきます、ただのオッサンの愚痴です。
{netabare}
最近“PSO2ジアニメーション”の感想書いて、「いま一つパンチが足りない」ってことで思い当たることを書いたんだけど愚痴が過ぎるかな?と思ってボツにした文章。

SAOのキリト的行為を現実のネトゲでやったら大問題で…ってか実際にそれで迷惑被った人も多いんじゃないかな?
判断能力の薄い中学生が18禁サイトの年齢認証を通過して「こんなん意味ねーぜw」「余裕だったぜw」とドヤる(※)のと同じノリでキリトごっこをするのが一時大量に居たのも事実、今は知らん。
少なくとも自分がネトゲ廃人してた頃はSAOの登場時人物をキャラ名で使ってる奴とは関わらないほうが良いというのが暗黙の了解で…今は知らん。
良い悪いは置いといてSAOにそれだけの影響力があったのは事実で。
そこら辺考えると、ちょっとハメを外す描写さえも描くことはできなかったのかなー、とつい思ってしまう。

↑ここまでがPOS2ボツ文章、以下がハイスコアガールについて↓

その一方でハイスコアガールが結構そこら辺攻めた内容になってて…マンガ原作の強み?
店からしたら台バン勘弁してくれ・台を蹴るなんてもっての外・夜ゲーは黙っててくれ…または16才未満は夜何時以降は保護者同伴じゃないとゲーセン居ちゃダメだとか、グレーゾーンに迫る描写が多くてヒヤっとする。
原作自体が元々著作権関係でモメただけのことはあるんだろうけど…ヤバいこと描いてあるから面白いとまでは言わないけど、なんだ攻めようと思えば出来るんじゃないか、とは思って。
それと同時に思うのは「まぁあの時代は大らかだったし」と、あくまで過去の世界だから許されてるのかなぁ、とも(JOJOがノーヘルでバイクに乗れてたのもそのおかげ?)。
なんつーかね、もしそういう理由だったら、現代を舞台にした作品がほんっと息苦しいモノしか無くなっちゃいそうでイヤ~なカンジ。


実際に遭遇したことがあるんですけどね。
その場で説教しない自分も大したことない大人だけど、「いやいやそれはあんたのためにあるんじゃなくて、親御さんに向けてのパフォーマンスだから」とは思って。
もしくは「何かあった時は責任そっち持ちな」という保険みたいなもので、その保険がどれだけ効力あるかは不明だけど実際に「何か起きるまで」はその(年齢認証の)存在理由は表に顕れないというか。
(「アニメを見るときは部屋を明るくして離れて見てね」ってのも、あれも保険だぞ?万が一ポケモンショックが再び起きた時に「注意喚起してたしー」とTV局側が言い逃れするための)
詳しくは伊織事件でググれと言いたかったけど…言えないよねー、現実に目の前で起きたら。
まぁぶっちゃけ、やっても構わんけど大きな声で話すな、と。
因みに“俺妹”について調べてみたら、どうやら作品世界は伊織事件より前と設定されてるみたいね、分かっててやってるわコレ、ホント悪質だわ…。{/netabare}{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 12

TM360 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

グランドマスターチャレンジ

1期からの続き。
大野のねーちゃんのうつけ者っぷりがとても魅力的。
ハルオのかーちゃんも竹を割ったような豪傑で魅力的。
この2人のコンビは良いね。

1期は「ゲームを通じてラブコメ進行」が主な流れだったと思うが
2期に入ると「ラブコメを通じてゲーム史実を重ねる」という逆転が起きてたと思う。
だからといってゲーム部分の描写が疎かになってるという訳ではないから問題無し。

舞台も溝の口に移ったり渋谷会館が出てきたり実在したゲーセンも出てきたね。
あの96年当時の渋谷を描写しててドリンクサーバーがあって寝っ転がりながらマンガ読める漫画喫茶の描写が入ったけどそんなのあったかなぁ?という所が気になった。
カラオケはシダックスというチェーン店があったけどマンガは今のようなチェーン店形態の店舗は無かったような気がする。ネットカフェなんか当然無かったし。
マンガだとどちらかと言うと貸し本屋という形態がまだ残ってたような年代だったかと。
史実を元に描写してるから気になってしまいます。

関西滞在時に登場した10円ゲーセンも本当にあった場所ですね。
確かフェラーリって名前のゲーセンだったと思います。
当時遠征先のゲーセンの場所を知るには伝聞か、タウンページを必死に探すかしか無かったと思うんだけど、ゲーメストの付録で「全国ゲーセンマップ」という冊子を付けた事があってあれはとても有能だったと思います。


気になると言えば唐突に出てきた「そーだよそーだよソースだよ」というセリフ。
これは80年代に流行った言葉で「旨い焼きそばソースだよ」まで続いて1セットになるセリフ。90年代に再ブームが起きたというわけでもないのにどういう意図で差し込んできたんだろう。

物語は終盤の3回くらいは駆け足になっちゃったね。
でも最後は色んなゲームのキャラを画面中に散りばめたり煌びやかで版権の垣根を越えてオールスターが揃った感じが良かった。

物語はここで終わったけどゲームの史実として96年は業界の最盛期だったろうね。99年頃になると格闘ゲームのブームは一度静まり2000年台初頭にギルティギアがカプコン格闘と肩を並べて第三次格闘ブームが始動したという感じ。
続編を描くとしたらどういう切り口になるんだろう。今後があるなら期待。



↓↓↓ 以下おまけコラム ↓↓↓



・90年代のゲーセンに大野さんや小春みたいな女の子は居たのか?問題。

クレーンゲームとかプリクラのアミューズメントを除いて純粋なビデオゲームを遊ぶゲーセンという場に女の子のお客さんが本当に居たのかどうか。
感覚的には100:1どころか200:1くらいの割合だったと思う。
ゲーセンに女の子が居た時点で二度見して開口一番「なんで?」って言葉が出るような時代だったと思う。
だからといって女子供は出ていけ!というヘイトが飛ぶような環境でもないんだけど、大抵はゲーセンのルールを把握しておらずに後ろに人が並んでるのに連コインとかしちゃってそこで嫌われる人が心折れてもう来なくなっちゃうとかそういったパターンがあったのかなぁと。

それと大抵のゲーセンは常に薄暗くてタバコの副流煙が滞留してるのを目視出来るくらい空気も悪いし、そもそもトイレが男女分かれてるなんてゲーセンもなかなか無かったですからね。
女がトイレ行くには男が小便器に用を足してる所の後ろを通って男の“大”用の個室を使うしかないという環境を強いられる場でした。

そりゃゲーセンに女が居るわけないんですよ。

でも女性ゲーマーがゼロだったというわけじゃなく女性ゲーマーはネオジオの方に多かったです。家庭でゲーセンと同じものが遊べるというネオジオは女性ゲーマーにとっての救世主だったろうし、当時のSNKはキャラや演出に関する表現が特に秀でていたのでこれも女性の心を掴みやすかったというのもあると思います。

そんな時代背景なのに当時ゲーセンにキャミィのコスプレをした女の人が来たのを強烈に記憶してて…。メーカー広報の販促かなとも考えたんだけどどうやら一般のお客さんのようで、いざ対戦に座ると何故か春麗を使用して「えっ?」となった感じがとにかく忘れられなくて。(特に上手くは無かった)
だからよっぽど強靭なメンタル持ってる場合そういう人も居た。
今だったらそういうのはすぐスマホで撮られて晒されるだろうから逆に今の時代ほど無いよね。
あの人今どうしてるんだろう…。本当に謎。



・スト2Xである理由

ハイスコアガールの作中でもメインに取り上げられた94年稼働のストリートファイター2X。やっぱりこのゲームが格闘ゲームの頂点だと思います。
操作やシステムが軽快である事もあるが、プレイを見る側もゲーム内で「今何が起きているのか」がしっかりと伝わるゲームだと思う。
それが稼働から30年近く経とうとして、今でも現役でプレイされてるゲームの持つ力です。
あまりゲームを知らない人がこのアニメを見てもちゃんと伝わるものだと思います。

そんなスト2Xも計算し尽されて出されたタイトルではなく時間の無い突貫工事で出されたタイトルであるというのが非常に面白い。

というのも遡って前作のスーパースト2が満を持して登場したが、正直実際の評判というものがそこまでのものではなく、瞬間風速的にライバルのSNK格闘ゲームが人気を追い抜いてしまったという事態になってしまいました。
当時挙がった第一の不満はゲームスピードの低下。初心者に向けて遊びやすくゲームスピードを落としたらそれが大衆の不評を受けて仇になってしまった事。
ライバルSNKのゲームが「龍虎の拳」より採用し始めた一発逆転の大技「超必殺技」に大衆が大ウケしてカプコンのゲームが地味に見え始めていた。
主にこの2点がスーパースト2に足りなかったものとして認識されました。
この問題点を至上命題として可能な限り最速のタイミングで改善版を市場投入する事がカプコンの生命線となり登場したのがスト2Xとなります。
その投入までの期間はおおよそ半年。
そんな余裕の無い突貫工事でそこから30年遊ばれるゲームは誕生しました。

これは開発陣のセンス、意地、そして運にとても恵まれたものだと言えます。
SNKゲームの多くは研究が進む事によってゲームシステムが破綻してしまうタイトルが多かったです。本当にキャラコンテンツや演出が上手くてあの当時の勢いで乗り切ってた感じ。
それに対してスト2Xは研究が進んだ上でバグも見つかったりするけど、ゲームの面白さに作用する前向きなバグになる結果が多く発見されてそれがスパイスになって更に遊ばれるという感じでここまで研ぎ澄まされたという感じ。
これはまさに運です。
製作者の手から離れて一人歩きを始めても未だに製作者が意図したゲーム性の範囲内で楽しく遊べるというのはもう金字塔というべきもので囲碁とか将棋とか、そういったものに一番近い格闘ゲーム。もはやスト2Xも学問のひとつであるという領域まで昇華しそうなくらいです。

そういったゲームがこのようなゲーセンを題材にしたアニメ作品のメインで登場する事はやはり納得という感じです。

ここから「このアニメを見てスト2X始めてみました」って人も出てくるんでしょうか?そういう人が居たらぜひ対戦してみたいですね。そして完膚なきまで叩きのめして欲しいです。そこでやっと次の世代にバトンが渡せます。
今からこのゲームやってみたいという人は「ストリートファイター30th アニバーサリーコレクション」のSteam版を購入するのが良いと思います。オンライン対戦が料金不要で楽しめますしね。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 1
ネタバレ

かんぱり さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ゲームから始まる純愛ラブコメ完結編

第1期からの続きの第2期です。なので、第1期を見ていないと話がよくわからないと思います。
初見の方は第1期(1話~12話)とOVA(13話~15話)の視聴をおすすめします。
OVAのレビューは1期に書かせていただきました。

ゲームが詳しくなくても充分面白く見れてるので、ゲーム好きの方が見るとさらに面白いんでしょうね。
16話のアキラ視点からの導入はうまいなーと思いました。
OP変わったけど、雰囲気似てるから悪くない感じです。
最終話、見終わりました!ラストも原作通りで、すっきりした感じで終わりましたね。でもその後の話もちょっと見たかったなあ、という思いもあって、ネットでつらつらと検索してたら・・
「ハイスコアガールDASH」発表の記事が(゜o゜)な、なんですって!
しかも舞台はあれから10年後で主人公は中学教師になったコハルとか!
コハルびいきの私にとっては朗報でした(*^_^*)
各話のレビューは以下のとおりです。

16話
{netabare}まずは1期の頃のアキラ視点の話から始まったけど、これはこれでアキラに感情移入しやすくなって良いと思います。
奔放な姉の代わりにゴウダから容赦ない指導をされて身も心も疲れ果てるアキラ。
たまらず家から逃げだして街を歩いてるとそこには気になっていたゲームセンターが!
ゲームで不遇な扱いをされてるキャラに自分を重ねたのかな、そういうキャラを使いこなすアキラ。
あ、ここで1期1話につながるんだー。こういう導入いいな。アキラの心の応援キャラはザンギエフなんだね。
いちゃいちゃって何するんだ?って真顔で聞くハルオに笑った。。
コハルは色々あってご機嫌ナナメ。でもハルオの家に誘われて一緒に行くけど・・
そこにはアキラもいて、微妙な空気になるけど鈍感なハルオはお菓子食べてて平気な感じ(-_-;)次回どうなる?{/netabare}
17話
{netabare}重苦しい空気の中、突然始まったアキラとコハルの対戦!
密かにコハルを応援してる私。。コハルが恋敵としてだけじゃなくて対戦相手として純粋に勝ちたいと思ってるとこはいいなと思った。コハルがハルオに対してイライラしちゃう気持ちもなんとなくわかるなー。
コハルとの対戦から、ハルオを目の敵にしてる溝口勢が嫌で、渋谷のゲーセンに来るハルオ。
ハルオの腕が認められて渋谷勢に入っちゃうけど。。コハルとの再戦もある?
ガングロとか懐かしすぎる。。eggとかまだあるのかな?{/netabare}
18話
{netabare}ずんずん教の野望ってすごい名前のゲームだと思って調べたら、本当にあるゲームでびっくり(゜o゜)
渋谷に来たアキラ姉に怒られるハルオ。
でもアキラが寂しい思いをしてるって言われてるのに、ハルオはアキラのしているゲームと対戦することしか考えてないし(-_-;)
渋谷勢と溝口勢の対戦。コハルはすごく強くて、最後にハルオと戦うけど、あっさりコハルが勝っちゃって。。
コハルってホントにハルオが好きなんだね。こんなに思われてるハルオは自分が幸せ者だって気づけよ(-_-メ)
大雨で電車が動かなくなって、お泊りしたいコハルと、タクシーで帰りたいハルオはとりあえずファミレスへ。
コップの水滴を指でなぞったり、足を絡ませたり。こういう演出はコハルの気持ちを表してていいな。
コハルの話をごまかそうと必死にゲームの話をしようとしてるハルオくんかわいい(*^_^*)
朝になって・・コハルの感じだと上手くいかなかったのかな。
ぎゅっとしてと抱き着くコハル。でも目の前にアキラが立っていて(゜o゜)次回修羅場?{/netabare}
19話
{netabare}どうなることかと思ったけど、泣いて立ち去ろうとするコハルをアキラが引きとめて。
帰りの電車でハルオとコハルにアメを渡すアキラ。アキラは夜通しでハルオを探してくれてたんだね。
ハルオと一緒に過ごしたいと思ったアキラは黒服にハルオを拉致させてアキラの自宅に(-_-;)
アキラもコハルと一緒のハルオを見てヤキモチ焼いたのかな。。
じぃの買ってきた大量のゲームをプレイする二人。
お菓子が取れなくなってるアキラに、トレイをさりげなく回してあげるハルオ(*^_^*)優しいなあ。
次の日。コハルを訪ねるアキラ。なぜか一緒にゲーセンに行くけど、対戦ゲーじゃなくて普通に遊ぶアキラ。
次回、二人の再戦ある?{/netabare}
20話
{netabare}アキラと対戦するコハル。
コハルはすごく闘志を燃やしてるけど、アキラはちょっとわからない感じ。
なんとなく、アキラはコハルと勝負というよりも、一緒に遊びたかっただけなんじゃないかな。
ハルオママのホットケーキ食べたい(*^_^*)イチゴトッピングとか美味しそう。
なにこのおじさんのグラビア映像?で笑った(^○^)確かにそう思うよねー。
そしてラストのアキラの表情。。原作読んでるからちょっとせつない。。{/netabare}
21話
{netabare}アキラの思いつめた表情が気になって、なんとなく憂鬱なハルオ。
それをきっかけに、アキラのことが好きなんだとやっと自覚して。
ハルオは大阪のストⅡ大会でアキラに告白しようと思う。
でも・・アキラは今月末にロスに移住してもう日本に戻ってこない・・
古典的恋愛ものの展開ではあるんだけど、こういうストレートなのって最近あまり見ないから心にきますね。{/netabare}
22話
{netabare}新幹線の中の二人。アキラってほんとしゃべらないんだね(-_-;)
こんなアキラと楽しそうに動物数えてるハルオって優しいな。
表情としぐさだけでアキラが何言ってるか解読してくれるし(*^_^*)
ホテルの絵の裏のお札って本当にあるの?でもめくって確認するのは怖いかも(>_<)
結局一緒にシングルベッドで寝る二人・・これ寝れないでしょ(>_<){/netabare}
23話
{netabare}ベッドの中でハルオを見つめるアキラ。
手を握ってきたり、くすぐったり、ハルオを噛んだり。。もうハルオくん好き好きモードでしょ。
でもアキラに何もしないハルオくんって純粋というか何というか(-_-;)せめてキスくらいしてあげなよ。
寝不足だけど、アキラとの対戦を目指して勝ち進むハルオ。
でも・・アキラはなぜか1回戦で敗退・・しかし敗者復活戦で勝ちあがって決勝トーナメントに!
そして準決勝。ついにアキラとハルオの対戦に!{/netabare}
24話
{netabare}試合は僅差でアキラが勝利!
でも、勝って告白しようと思ってたハルオはがっかり・・
大会の後もずっと元気がないハルオ。アキラが遠くに行ってしまうと分かったのもあるのかな。
好きなんだったらうじうじしないで告白すればいいのにって思うけど。。
アキラからあの指輪がハルオに返されて、自分たちの関係は終わりなんだと思い込んでしまって・・
でも、コハルに会って、コハルに背中を押されて、アキラに会いに行くハルオ。
そんなハルオを見送って泣いちゃうコハル。。ここでちょっとうるっとしちゃいました・・
なんとか間に合って、アキラに告白して。。抱き合って涙を流す二人・・{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 28

74.3 5 渋谷で漫画原作なアニメランキング5位
理系が恋に落ちたので証明してみた。(TVアニメ動画)

2020年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (348)
1592人が棚に入れました
研究に情熱をそそぐ、理系女子と理系男子がもし恋に落ちたら?彩玉大学に通う理系大学院生の才女、氷室菖蒲は同じ研究室の雪村心夜に告白する。当然その「好き」に論理的根拠なんてない!しかし、理工学専攻として、「論理的に好きを証明できなければ、好きとは言えないし、理系としても失格!」その信念をもとに、2人は研究室のメンバーを巻き込んで「恋」の定義に関する証明実験を始める!?デート実験、好きの構成要素の解明、心拍数計測実験、ムード値の計測……。個性的過ぎる愛すべき理系たちが「恋」を論理的に証明する笑いありキュンキュンありの理系ラブコメディ!

声優・キャラクター
内田雄馬、雨宮天、原奈津子、大森日雅、福島潤、置鮎龍太郎、麻倉もも
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

面倒な奴だなあ

理系が恋愛を証明しようってお話し。完全に羨ましいくらいのバカップル。
実験とか言っていちゃつきたいだけじゃね?
見せつけられるほうの身になってほしいと思わず言いたくなる作品。
これで付き合ってないとか言われたら、怒髪冠を衝くぞ。

氷室菖蒲がただただ可愛いと感じた。最終話のデレっぷりが最高にたまらない。その他でもずっと可愛い。ポカポカするところとか。雪村にくっついて離れようとしないとことか。

以下はとりとめのない自分の思いやらを書いた。若干愚痴っぽい。まさに心理的リアクタンスの塊。

雪村心夜は性欲に負けないとか言うわりには奏に触ったり、デリカシーない発言したりと真の?理系とは言えないかなと勝手に思った。真の?女性苦手理系は女性は年下であっても必ず「さん」をつけて名前を呼び、触らない喋れないやぞ。勿論、性欲に負けることはない。というかそんな環境にそもそも身を置いていない。

理系って言っても純粋な物理とか数学とかじゃなくて情報科学で実学よりなのか。実学よりの奴って数式が美しいとか言ってるイメージが湧かないのだが。
なんでもかんでも数式とか定理に当てはめるのって割と物理学の考え方だよなあ。数式よりも心理学の話多かったな。あれってあくまでそういう傾向の人が多いっていう話で誰しもに当てはまるわけじゃないから、数学や物理学からかけ離れている。雪村の理系度高いのか低いのか、それとも極限まで突き抜けた照れ隠しなのか。僕は照れ隠しだと思ってる。

調べたところ、情報科学もがっつり数学を使うらしい。実態はよく知らないけど、女性少ないと思う。
女性が多いのって化学、生物あたりじゃない?あとは医療系。
情報なんたらは工学部な気がする。工学部で女性が多いのは建築くらい(多いとは言っても文系の学部と比べるとたかが知れている)でほかの学科は男祭り。うんざりだ。
この研究室は女性のほうが多いなんて見てると辛い。何故こんな気持ちになってしまうのか?もしかして真の理系とは言えないからか?
自分自身は理系だけども、物理学特に力学があまり好きではない。数学とか化学はそれなりに好きだけども。大学レベルの数学とかちんぷんかんぷん。だから、虎輔みたいに研究よく分からないエロゲ大好きみたいな奴に多少感情移入。

理系だと素数山手線ゲームとかするのが定番なのかあ。知らんかった。ベルトラン=チェビシェフの定理を証明したの読むのが面倒。
フェルマーの最終定理まさかのかぐや姫説。証明できたワイルズはかぐや姫と結婚できるじゃん。

揚力ってベルヌーイの定理みたいに有力な説はあっても未だにきちんと証明されていない。つまり、今のところ何で飛行機が飛ぶのか謎である。そう考えると結構怖い。そう思いません?

クマさんが研究とかで使う定義の説明をしてくれる。それなりに分かりやすい。オキシトシンの説明のとこは麻倉ももになんてこと言わせてんだと素直に思った。{netabare}自分で乳首でもいじってオキシトシン分泌しとけ{/netabare}

小倉唯がこれまでと違ってお姉さんキャラクターを演じるなんて感慨深いものがあった。最初、あの特徴的な声が少し抑えられていてびっくり。

埼玉大学が協力してあげているようだ。良いところですね。うはうはな理系大学生は


OP
PARADOX 雨宮天
ED
チューリングラブ feat.Sou ナナヲアカリ
PARADOXのShow me love? 証明Now!ってフレーズは割とお気に入り。雨宮天の歌声とポップなメロディーもたまらん。
チューリングラブも元気いっぱいなEDで好き。
どちらも歌詞に証明が入っていてかなり作品に寄せている。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
ある日、彩玉大学に通う理系大学院生の才女、氷室菖蒲は雪村心夜に告白する。だが、恋愛経験のない二人は、互いが本当に好きなのか不安で仕方ない。そこで、「一般性のある好きの条件」を見つけ、互いの気持ちを判定することにした。同じ研究室の後輩・奏があきれる中、雪村は氷室に「壁ドン」「顎クイ」「袖クル」などをしながら、氷室の心拍数を計ることで、恋のトキメキを定量的に計測しようとするが…。


1. 理系が恋に落ちたので解析してみた。
ある日、彩玉大学に通う理系大学院生の才女、氷室菖蒲は雪村心夜に告白する。だが、恋愛経験のない二人は、互いが本当に好きなのか不安で仕方ない。そこで、「一般性のある好きの条件」を見つけ、互いの気持ちを判定することにした。同じ研究室の後輩・奏があきれる中、雪村は氷室に「壁ドン」「顎クイ」「袖クル」などをしながら、氷室の心拍数を計ることで、恋のトキメキを定量的に計測しようとするが…。

2. 理系が恋に落ちたので実験してみた。
相手のことを「好き」かどうか証明するため、至近距離から氷室の頭を撫でながら、心拍数を計測する雪村。それを見ていた同じ池田研の先輩・棘田は、「対照実験」の必要性を説く。つまり、雪村がドキドキしているのは、相手が氷室だからなのか、それとも女なら誰でも興奮してしまうのかを証明するため、雪村は奏や棘田の頭も撫でることに…。一方、氷室は愛情を込めた料理の方がおいしいことを証明しようと調理をするが…。

3. 理系が恋に落ちたのでデートの計画を立ててみた。
池田研の後輩・虎輔が、最愛の藍香に対して総額22万円以上を費やし、毎晩藍香を抱きしめて寝ていることを知った氷室は、自分が雪村にメモ帳くらいしかプレゼントをあげたことがなく、雪村を抱きしめて寝たこともないと動揺し、客観的には「好き」とは言えないのではと不安になる。延々と「好き」を数値的に議論してばかりの雪村と氷室に、奏は二人でデートに行くことを提案するが…。

4. 理系が恋に落ちたのでデートしてみた。
理系らしく白衣でデート実験を始めようとする雪村と氷室。デートの観察と記録役で見守っていた奏は、服を買うよう突っ込むしかなかった。二人は、心拍数計兼血圧計、体温計を装備しながら、スマホアプリで随時「相手にドキッとした回数」「嬉しくなった回数」「安らいだ気持ちになった回数」「もやもやした回数」などを記録することに。そこに、氷室をナンパする男が現れ…!?

5. 理系が恋に落ちたので会議してみた。
今日は池田研メンバーが集まり、研究経過を発表する日。藍香を言い訳に論文を読まなかった虎輔に、池田教授は筋肉を膨張させてペンを粉砕する。一方、雪村と氷室は、先日のデートの結果を共同発表することに。どの場面で瞬間最高心拍数を記録したかを発表しながら、恥ずかしさに悶える二人に対し、池田教授は…。さらに、実験データを増やそうと、雪村と虎輔、棘田と虎輔のペアでも、バイタルデータを計ることになったのだが…。

6. 理系が恋に落ちたのでキスしてみた。
棘田に、恋愛的行為の一般条件は「相手とキスしたいかどうか」が大きな要素ではないかと言われ、氷室にキスをしようとする雪村。しかし、分度器で首の角度を測るような作業的なキスを氷室は嫌がる。観覧車の中のような良いムードだったら、キスをするのもアリかもと気づいた氷室は、雪村とともにムードを数値化した「ムード値」の定義式を見出した。果たして、ムード値が最も高い場所とは?そして二人はキスできるのか…!?

7. 理系が恋に落ちたので飲み会してみた。
前期課程が終了し、池田研究室では、各自食べ物を持ち込んで打ち上げを行うことに。「素数山手線ゲーム」などで盛り上がる中、酔っ払った氷室は雪村についあることをしてしまう…。そして奏まで酔っ払ってしまい…。一方、前回の総当りのキス実験およびムードの数値化で、研究は大きく前進したが、さらに多くのデータを集めるため、雪村たちはおとぎ話の『白雪姫』『シンデレラ』『鶴の恩返し』などを参考にしようとするが…。

8. 理系が恋に落ちたので好きの証拠を集めてみた。
夏休みの勉強会で、沖縄で研究発表を行うことになった雪村たち。夏合宿まで一ヶ月を切ったのに、未だ研究テーマが決まらない虎輔に、池田教授は「恋愛ゲームのトゥルーエンドを一瞬で見つけるアルゴリズムの研究」を提案する。一方、雪村と氷室は、好きな相手と触れ合うことで分泌されるホルモン「オキシトシン」に着目。唾液に含まれる分泌量を調べることで、触れた相手が好きかを判定しようと考え、早速スキンシップを始めることに…。

9. 理系が恋に落ちたので沖縄合宿行ってみた。
いよいよ夏合宿当日。しかし機内では、周囲の目も気にせず、氷室と密着しながら、唾液の採取を行う雪村の姿があった。それを、漫画家山本は不気味な笑みを浮かべながら観察していた。沖縄のビーチで、真夏の太陽に照らされた水着姿の雪村と氷室は、早速密着実験を始めようとする。しかし、せっかくなので「二人の人間が密着する時、密着面積が最大となるような体位」を求めることになり…。

10. 理系が恋に落ちたので研究発表してみた。
リゾートホテルの部屋で、氷室が夕日に染まる海に見とれていると、そこに雪村が「昼間できなかったことを、今やらねばならない」と部屋に入ってきて…。翌日、いよいよ大勢の前で研究発表を行うことに。虎輔は、恋愛ビジュアルノベルゲームに関する発表を堂々と行うが、他の教授から「その研究は誰の役に立つのか」と突っ込まれる。一方、雪村は氷室が見ている事も知らず、発表前にパニック状態の奏を抱き締めるのだった。

11. 理系が恋に落ちたので喧嘩してみた。
無事に発表を終えた奏だったが、戻ってくると雪村と氷室が喧嘩をしていた。発表前の奏の緊張をほぐそうと、雪村は奏を抱き締めたのだが、氷室は「最近雪村と密着実験ができていないのに」との嫉妬心から、つい厳しい言葉で雪村を非難してしまう。それに対し、雪村も「俺達は別に付き合ってる訳でも無いだろうが」と返してしまい、傷心の氷室はその場から走り去ってしまうのだった。それを見た山本は怪しくニヤリと笑っていた…。

12. 君に恋ができる事を証明してみた。
氷室が雪村にプレゼントした眼鏡ケースはなぜか粉々に砕けていて、ショックでその場から逃げ出した氷室。棘田は、氷室が階段で転んだ際に壊れた可能性を指摘するが、雪村は眼鏡ケースの質量、材質、落下時の高さなどから衝撃値を推測し、何者かが人為的に破壊したと結論づける。ようやく夜明けの橋で、裸足でひとりうずくまる氷室を見つけた雪村。果たして二人は仲直りできるのか。そして、恋を証明できるのか…!?

投稿 : 2024/05/04
♥ : 9
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

理系が文系に挑んだら、こんな素敵おもろいラブコメに(笑)

[文量→中盛り・内容→余談が本論系]

【総括】
ジャンルは、ラブコメ。ガチの理系男女が、互いに完全両思いのくせに、「好きとはなにか?」「私はあなたが好きなのか?」を理論立てて説明しようと奮闘する話。

頭が良いバカで、みんな素敵です(笑) OPも好きだな~。

かなり変わった設定なので、アニメをたくさん観てきた層にもウケそうな作品ですね♪


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
ラブもコメも、きちんとレベルが高いな~。

序盤から中盤まではコメディ全開で長し、終盤にややシリアス、そして最終話は恋愛で思いっきり萌えさしてくる。

スゲェ良い最終回で、単話☆5をつけました!

実は氷室のキャラデザってあんまり好みじゃないんですが、それでもこれだけ萌えさせてくるなんてスゲェなと。

2期あったら、恋のライバル登場でしょうか? ヤキモチ焼く氷室と、逆走する雪村くんが、また観てみたいっすね♪
{/netabare}

【余談~ あなたは文系? 理系? ~】
{netabare}
文系(文学・史学・哲学・心理学 等)と理系(数学・科学・医学・工学 等)のどちらに自分が向いている(文系脳・理系脳)かは、色々な点検項目(俗説)がありますよね。

ネットで拾ったり、自分で考えたものもあります。皆さんは、文系、理系、どちらですか?


①怒った時、怒鳴るなら「文系」、黙るなら「理系」。

※文系は感情、理系は理論。例えば芸術家(文系)は灰皿とか投げるイメージです。でも、理系のヒトって、怒れば怒るほど静かになり、どうやったら相手を理詰めで追い込めるかを考えていて、逆に怖い気がしてます(笑)


②星の光は昔の光と聞いて、ロマンを感じるなら「文系」、何光年先だから何年前と計算するなら「理系」。

※文系はロマンチスト、理系はリアリストと言われますよね。小説のように、虚構の中で存分に遊べるなら、文系資質あり!(ってことは、アニメ好きには文系が多いのかな?)


③コミュ力が高い人は社会で成功すると言われた時、コミュ力とはそもそも何か、成功とは何を指すのかを考えるなら「文系」、なぜコミュ力が高いと社会で成功するかという理由を考えるなら「理系」。

※文系は概念(コンセプト)、理系は論理(ロジック)と言われます。言葉や考え方に定義をつけたがるのは文系のクセで、飲んで話をするとき、「そもそも優しいって何だろうね?」とか面倒くさいこと言い始めるのは、大抵文系です(笑) 個人的には、上司(社長や会長クラス)は文系、あとは理系ってチームの方が強い気がします。出来るか出来ないかはさておき、まずはコンセプトを打ち出すのが上の人で、それを実現させられる力があるのは理系。これが、「理系→理系」だと、小さな成功は安定的に掴めるけど、爆発的なヒットは生まれにくい。ただ、「理系→文系」「文系→文系」は、そもそも崩壊するので、やはり就職に有利なのは理系かなと思います。


④口喧嘩で不利な時、論点をずらそうとするなら「文系」、そのままなんとか挽回しようとするなら「理系」。

※文系は柔軟、理系は一本気と言われます。理系の人は考えるのは非常に得意ですが、考えたことを言葉にして伝えることが苦手、不器用な人も多い。一方文系は、わりとこだわりが少なく移り気な人が多いので、上手く話題を逸らします。より空気が読めると言っても良いかも。確かに、理系の人の方が頑固だったり粘り強かったりする人は多いように思います。


⑤結論が出ない時、それでも納得するなら「文系」、絶対に納得しないなら「理系」。

※これは④とも被るのですが、文系は答えの出ない(あるいは個人差がある)問題を考え、議論することが好きです。哲学なんて正にそうだし、美術などの芸術分野、文学の読解もそう。最終的には、「人には色々な考え方があるよね」で、全て解決(笑) そもそも、「ハッキリした答えなんてないだろうけど」から議論を始めるため、終着点が玉虫色でも気にならない。どちらかというと、議論をすること、その時間自体を有意義だと感じていることが多い。一方、理系にとっての議論は、「正しい答えを導き出すための手段」であるので、結論がでなければ、その議論自体が無意味なものになる。途中で議論を投げ出すのは、大体文系ですw っていうか、「とりあえず自分が納得できる解を導ければ」満足するから、文系は(笑)


⑥興味の対象を考えた時、人なら「文系」、物なら「理系」。

※(以下、サイトの引用)文系に分類される文学や歴史学、心理学などの学問は、基本的に“人”を対象としていまはす。人間関係や社会構造、経済、文化、芸術など、人間の活動が研究の中心になる学問が文系に含まれることが多いです。一方、理系に分類される数学や科学、医学などの学問は、主に“物”を対象とする学問となっています。人間を対象にしているように思える医学も、実際の仕事内容は非常に化学的(ケミカル)なもので、血液中の化学物質の含有量の変化などを手がかりに診断や治療を行っています。ですので、文系、理系のどちらを選ぶべきか迷うようなら、あなたが“人”と“物(自然現象)”のどちらに、より興味を持っているのかを参考にしてみるとよいでしょう。って、すごい的確だな~と思いました♪


こう考えていくと、雪村や氷室は、フルマークで理系でしょうね(笑) でも、挑んだテーマは「恋愛」という、感情的で、ロマンチックで、概念的で、人それぞれに異なる解がある、人間味ある「超文系」なテーマですから、そのギャップがここまで面白くさせるんでしょうね♪

さて、では私はというと、①「理系」②「理系」③「文系」④「理系」⑤「理系」⑥「文系」と、多分、「理系脳」なんだと思います、文学部なのに(笑) ゼミの教授にも、「君は情理ではなく論理で小説で読み解こうとするのが面白い」と言われたことがあります。

文系か理系かを考えた時、「遺伝的(先天的)要因」と「環境的(後天的)要因」があるのですが、私は多分、「遺伝的には理系」「環境的には文系」なのかな~と思います。つまり、「向いてるのは理系、好きなのは文系」なんでしょう。下手の横好き、と言っても良い(笑)

まあ、文系か理系かなんて、そもそも人類が生み出した勝手な区別なわけで、100%正確な識別方なんてない、、、っていう、論の締め方、ひっくり返し方が、すでに文系っぽい(笑)

私は昔から、「理屈で考え、感情で決断したい」と思って生活してきました。「なぜこうなるのか(理系)」を知らないまま決断するのは気持ち悪いし、だからといって、正しいことだけを常に選ぶのも気持ち悪い。時には、「間違っていると分かっても選びたい」し、むしろ、「間違っていると分かった上で選びたい」こともあります。

だからあにこれレビューも、基本的には、良し悪しは出来るだけ(といっても限界はあるけど)論理的に書き、その上で、好き嫌い(評価)を述べたいと思ってます。まあ普段、そんなこと意識してるわけじゃなく、もはや、「クセ」ですけどね(笑)
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆4
頭良いバカ二人(笑) 公式はともかく、バカみたいなラブコメで楽しい♪

2話目 ☆4
そりゃ、Cの実験はしなきゃならんだろ。そりゃ、うちらみたく日本文学専攻は例外として、優秀な論文には英語のやつが多いだろうしね。今日も元気にあの二人はクレイジーだったな~(笑)

3話目 ☆3
AKB~↗(笑) 早く結婚しろ(笑) まあ、ギャルゲのデートといえば、遊園地は定番だよな。キャラによって乗り物選べば良いだけだし(笑) 遊園地に誘うとこ、良いね♪

4話目 ☆4
いちいち服を誉めるのは、一般的か? 連打(笑) 観点(笑) いつプレゼン試料作った?(笑) どんだけ好きなんだよ(笑) ただのビビり(笑) この二人、可愛いな(笑) それは、エロゲ(笑)

5話目 ☆3
先生、強キャラ。トラウマ、いじられまくり(笑)

6話目 ☆4
ムード値の公式は、少し納得してしまった(笑) 泣くぐらいなら実験するなや(笑) 池田研はヤバイ(笑)

7話目 ☆4
酔っぱらい(笑) シンデレラ、DNA捜査(笑)

8話目 ☆3
確かに、難しいことを簡単に説明できる人が、本当に頭良い人だよな。オキシトシン喋りすぎ(笑) この映像を観たくなる(笑) 漫画家(文系)とのタッグ。

9話目 ☆3
水着回。ナイスカップルやな(笑)

10話目 ☆4
不真面目なことを真面目に、熱い話だった。プレゼンのやりとりが面白い!

11話目 ☆3
正論がいつでも正しいわけじゃないしね。でも今は、雪村君とめっちゃ仲直りしたい(笑) めっちゃ乙女やんw 徹底的な仲直りて(笑)

12話目 ☆5
そんなのはどうでも良い(笑) 添削してる(笑) 素敵すぎる、ムード値の伏線回収(笑) 素敵なリベンジ(笑) 粘膜接触行為、強制猥褻罪(笑) 氷室のちょこちょこ、可愛いな(笑) 貧弱(笑) もう一回キスしたい(笑) ファーストキスのダメだし(笑) メガネケースのラストも、余韻があって良し。満点!
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 30
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

理系あるある早く言いたい

原作未読


渋谷デートについて一言!

「そのまま東急百貨店本店を左手方面に向かい路地に迷いこめばOK!」


第4話あたりできつくなってきました。
遡ることあらすじ。好きになったので好意を定義し証明しようとするおバカな話。理由は理系だから。

共通のコミュニティで通じる“あるある”を飲み屋で悪ノリして大喜利大会始めるのに似てます。飲み放題の上限、二時間くらいでガスが切れることでしょう。
“あるある”繋がりでRGワンマン2Hを想像してみよう。もはや執行猶予なしの懲役2時間です。

「大喜利である」「RGライブである」仮説は証明できませんよ。だっておいら文系だもん。
ただし、つまんない理由は証明できるかもしれません。文系だけど。


ということでさっそく“ラブ”について。タイトルに“恋”使ってますんでね。
ラブストーリーとラブコメディ等“ラブ”が絡むネタで登場人物の心情への共感は肝です。ただこの作品は土台からしてそこで勝負してません。あくまでコミュニティで通じる“あるある”への共感となるわけで似て非なるもの。

 「惚れてまうやろ~」

な行動やセリフは残念ながらありません。ただし、

 「あ、それあるあるだわ」

な行動やセリフは満載です。

そうなると“ラブ”度数は一段下がってキャラの見た目勝負に移ります。かわいいとかかっこいいとかそんなとこ。イケボなんかも含んどきます。このへんは私専門外。
仮に見た目勝負も降りることになっちゃえばラブ度数をさらにもう一段下げて、

 笑えるか?

ギャグ振りしてればラブコメディの範疇には収まるでしょう。で、この作品ここがいけませんでした。
タイプ的に二つの方向性を辿ることができたと思うのですが…


■方向性其の一 ストイックに

中途半端なところで二人ともデレちゃうので流れが止まるんですよ。二人とも辛抱が足りません。
実験→失敗の途方もない繰り返しが理系の真骨頂でしょう。ストイックであればあるほどそこに常識とのギャップが生まれて笑いが生じるのに。せっかく“理系”という万人共有可能なパブリックイメージのある素材なのに活かせてないです。
“○○の定理”が意味する上澄み部分をかすめるに留まっていたため、結局のところ内輪の“あるある”的面白さの範囲を超えないのです。
内輪ウケも最初は仲間内の強固な結束を生みますが、持続可能か?と問われれば疑問符がつきます。{netabare}飽きがくるから、漫画家投入したり水着回でお茶濁してたでしょう?{/netabare}


■方向性其の二 名脇役を投入

本人たちの“ラブ”への向きあい方が無茶苦茶(笑)つまりラブポンコツで戦力として使えない分、ツッコミ役や道化役、狂言回し役が周囲にいないとアウト!
「いいからとっととくっつけよ」な視聴者の思いをかわして騙して目くらましてくれるほどの熱量が舞台役者には必要です。

同じ研究室の奏・棘田・虎輔らが主役の二人(雪村・氷室)にツッコめてません。操縦できてないと言い換えてもOK!マッチョ教授も役不足。みんな観察者もしくは並走する伴走者どまりなのです。福島潤の無駄使いですね。

{netabare}藤原書記と石上会計が仕事をしない『かぐや様は告らせたい』みたいなもんでしょうか。{/netabare}



ふるいにかけてったら、どうやら自分のふるいの目が粗かったようで全部こぼれ落ちちゃいました、という私の結果です。

1段階  ラブでないのでキャラへの共感に薄い
2段階  見た目勝負は自分にはノーカン。皆さんいかがでしょうか?
3段階-1 ズレや違和感で生じる“笑い”ではなく内輪ウケなネタ
3段階-2 ツッコミ不在。狂言回しの不在。

別に素数山手線ゲームで盛り上がってもらって結構ですし、理系をアゲてるように見えてディスってるのもおもろいんですけど、きっちり主人公カップルを転がして欲しかったですね。
理系とか関係なく飲み会で盛り上がった“あるある”ネタもラストオーダー後のロスタイムいれて3時間弱が限度ということだったのでしょう。

{netabare}第7話がほぼ限界でした。9話で漫画家投入。10話で水着回ですもんね。賞味期限切れです。{/netabare}




★とどめかも

三島由紀夫VS東大全共闘の公開討論の映像見たことあります?
立派な方を数多く輩出されてる最高学府ですが、むしろ鳩山由○夫がここ出身だったなという事実に納得できる映像になってます。
で、ここの学生たちのコミュニケーションの特徴が、

・意味不明な文言をぶつけて相手が言い淀んだらこっちの勝ち
・「ソースよろ」をぶつけ続けて相手が回答に窮したらこっちの勝ち

古代ギリシャにソフィストと呼ばれる人達がおりまして、
真理の探究よりも、いかに相手を論破するかということに力を注いだので、詭弁に陥る傾向が強かったという程度の低い連中です。国も傾きましたね。
わざと

 “コミュニケーション不全”

を起こしてマウントを取る行為。イラッとくるでしょ。主人公男にその気(け)があったのですよ。

{netabare}飛行機の中でイチャつこうとしたのを止められて「なぜだ?」でその証明を相手に求めてみたり。{/netabare}


コミュニケーションの究極(と私が思ってる)恋愛行為と、コミュニケーション不全を狙ったかのような主人公らの行動が水と油に見えました。


ここから見えてきたこと。
ラブ要素を一切廃してみればこのジレンマも味あわずに済んだことでしょう。つまり“あるある”だけ楽しむという本作王道の堪能方法。


彼ら見てたら、作中では悪く描かれていたナンパ小僧のほうがまだ健全だと思いましたよ。拙いだけで女性に対しては一生懸命でしたもん。



※ネタバレ所感

■最終話について

{netabare}名探偵の推理が始まり犯人をあてるも「○○しかいない」の根拠が薄弱というかそれ憶測。そこ理系放棄したらだめじゃん。
で最後は気持ちが大事!みたいな。徹頭徹尾ロジカルお化けだったら面白くなっただろうに。{/netabare}



視聴時期:2020年1月~3月 リアタイ

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2020.03.28 初稿
2020.10.13 修正

投稿 : 2024/05/04
♥ : 43

73.9 6 渋谷で漫画原作なアニメランキング6位
アニメ ブルーピリオド(TVアニメ動画)

2021年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (274)
868人が棚に入れました
成績優秀で世渡り上手な高校2年生・矢口八虎は、悪友たちと遊びながら、毎日を過ごしていた。誰もが思う"リア充"……そんな八虎は、いつも、どこかで虚しかった。ある日、美術室で出会った1枚の絵に、八虎は心を奪われる。「絵は、文字じゃない言語だから」絵を通じてはじめて正直な気持ちを表現できた八虎は、美術のおもしろさに目覚め、衝動のままにスケッチブックへ向かっていく。そして八虎は、ついに進路を固める。「第一志望 東京藝術大学」実質倍率200倍、入学試験まで、あと650日──!国内最難関の美大を目指して青春を燃やす、アート系スポ根物語、開幕!
ネタバレ

フリ-クス さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

ふと足を止めてみたくなる、展覧会の絵

ずっと前、アンディ・ウォーホール展を見に行った時、

  ああ、この人って特別すごい才能があるわけでもないのに、
  シルクスクリーンで一発あてちゃって、
  けっこうしんどい人生を歩むことになったんだなあ。

なんて感想をしみじみと抱いてしまいました。

シルク以前の作品には、ぱっとしたところが感じられないし、
後期の作品には半ばヤケクソみたいな匂いのするものがけっこうあって、
芸術家というのも大変なんだなあと思った次第です。

  いや、もちろんウォーホール好きなんですが。
  そう言えば『中二病でも恋したい』のOPでオマージュ演出ありましたね。
  ママパチオマージュ全盛の中、ああいう使い方っていいなあ、と。


さて、本作『アニメ ブルーピリオド』は、
そういう芸術家というか、
その卵である東京藝術大学の絵画科(油絵)を目指す受験生のお話です。

この作品、放送前は、正直まるで期待していなかったです。

  総監督が『宇宙ショーへようこそ』の舛成孝二さん。
    『マギ』以来9年ぶりの監督で、かなりのブランク。
    作風も、こういうのじゃないという印象が。
  制作が『リリカルなのは』のSeven Arcs。
    作画がちょっとな……ジュニアっぽいというか、かなり微妙。
  主演が元コスプレイヤーの峯田大夢さん。
    所属も声優系ではなく、芸能系のスターダストプロモーションだし。

要するに『いいものができる』と予測する要素が何もないというか、
申し訳ないけれど『コケなければ御の字』ぐらいのつもりで、
とりあえず視聴を始めた次第であります。

  で、結論からいうと、見事に惹き込まれてしまいました。
  まいった。ほんとうにおもしろい。
  偏見もって見始めてほんとうにすまんかった、ごめんなさい。


さて、この作品の魅力は、大別すると以下の三つに集約できると思います。

 ① 絵画技法や芸大受験を全く知らない人でも引き込まれちゃう親切設計
 ② 主人公・八虎を中心とした、悩み彷徨う若者の青春群像劇
 ③ 有無を言わせぬ作品講評のリアリティ


まず①ですが、これ、本当に大事です。

 僕ももちろんそうなんですが、視聴者の大部分というのは、
 絵画の技法だの藝大受験の難しさだのというのは
 まるっきり『知らん』わけでありまして。

 その点、本作ではズブの素人だった八虎が藝大を目指すという、
 視聴者と同じ立ち位置から学びを始める体裁をとっているわけです。

 だからものすごくわかりやすいし、共感できる。
 いや俺アニメぐらいしかわからんし芸術とか言われても……
 というタイプの方でも気軽に見て楽しめる安心設計でないかと。

   おまけに、段々と言われることが専門的かつシビアになってきます。

 初回と二話までは、高校の部活レベルのお話ですから、
 そんなに難しいこととか高度な技法なんてのはでてきません。
 本編後に流れる『ブルピリ豆知識』も基本中の基本ですし。
 {netabare}
 ふふん、そのぐらいオレだって知ってるもんね、
 そんな感じで油断しながら見ているうちに、
 三話目から六話目までの予備校編がスタートします。

   もう、教室に入った瞬間から、雰囲気が全然違います。
   見かけからしてイカレてる奴が多くて、
   リアルなんだろうけど、笑っていいのやら納得したらいいのやら。

 もちろんここは本気で藝大を目指す連中の巣窟ですから、
 知識や技術、さらには視点や意識の持ち方までもが全然違います。
 少なくとも僕は『知らんかったこと』がほとんどだったわけなんですが、
 その解説が自然なうえに丁寧なんだ、これがまた。
 いやあ、勉強になります。

   ここで視聴者は、いろんな技法を知らず知らず学ぶだけでなく、
   プロによる『絵の評価』はどういう視点でなされるのか、
   そんな狭くて難しいことをイチから教えてもらえるわけですね。

 そういうのをこってりアタマに叩き込んだ上で、七話からは藝大入試編。

 このあたりになると見る側もけっこうその気になっていて、
 おお、その手できたか、みたく、
 わかったような感想を持ってみたりみなかったり。

 二次試験の課題がヌ-ドモデルというのも、おおっ、藝大っぽい。
 というか、モデルさんが休憩のたびに前も隠さずストレッチしてるのが、
 新鮮な驚きというか発見というか。 ヨロコビ言うな。
{/netabare}
 総じて、実生活にはまるで役に立たない知識がてんこもりで、
 視聴後はちょっとした知ったかぶりができるぐらいのレベルにあります。
 この辺、うまく知的好奇心をくすぐってるなあと感心してみたり。



そして②の群像劇要素が、じわじわぐいぐいと視聴者を魅了していきます。

 八虎の初期設定は、やるべきことをきっちりやる、イケメンチャラ男。
 それに調子こいてたら単に『イヤなやつ』なんだけど、
 そのきっちりさが『自信のなさの裏返し』なのが、共感度あげています。
 {netabare}
 そしてその自信のなさは、制作姿勢にも現れています。

   俺は天才じゃない。書いた分しかうまくならない。

 そういう自己認識の元、千本ノックのごとく書くわ書くわ。
 講師にダメだしされても、世田介くんに才能の違いを見せつけられても、
 決してココロ折れたりせずひたすら書き続ける。
 もはや『スポコン』ならぬ『芸コン』領域。
 あの『響け!ユ-フォニアム』の、さらにハードモ-ドみたいな感じです。

 そのくせ、わき目もふらず自分のことだけ考えてるわけでもなく、
 藝大受験の二次試験前に、
 親友でもない鮎川に付き合って海まで行くとかね。いい奴なのよほんと。


 その鮎川がまた、いいキャラしているんです。
 性自認は男みたいだから、女装指向のゲイになるのかな?
 いやほんと、告られたら迷っちゃいそうなぐらい美形です。

 鮎川のいいところは『おかしなやつ』じゃないところ。

 外観上は一番かわってるんですが、
 ただ自分の『好き』に正直かつ必死にしがみついてるだけで、
 ポ-ズとはうらはらに、根っこは繊細で、悩める青少年。

 わが道を行ってる顔をしながら自分に対する周囲の目を客観分析したり、
 しんどそうな生き方をしてますが、共感できる部分が多いです。
 八虎にだけ甘えて本音を吐露しちゃう弱さも、なんか純粋でいい感じ。

 てか、この二人、実はけっこう互いを理解し合ってるんですよね。
 そのくせ馴れ合いもせず適度な距離を保っているところが、
 逆に相手を認めている感じがしてステキです。


 そして、天才、世田介くん。
 圧倒的な才能と傲慢なまでの自信、
 そしてそれ以外は何もないというコンプレックスを標準搭載。

 イケメンで友だち多しの八虎に対して
   おまえ、リア充のくせに美少女アニメなんか見んなよ
 的な敵愾心を抱くあたり、見事なよじけっぷりです。

 ぐいぐいくる八虎を表面上は迷惑げに拒否りながらも、
 内心うれしたったり困惑していたり、
 ほんと、わかりやすくひねくれた性格してるなあ、と。
 
 そのくせ、なんやかんやで二次試験のときには、
   今日だけは無理した方がいいよ
 なんて『対等な仲間』としてアドバイスもしたりして、
 けっこうなついちゃってるあたりが、かわいいんだ、これまた。


 そして、迷える秀才、桑名マキ。
 藝大主席合格の姉など、家族全員が藝大出身という血筋の為、
 世田介くんの絵を見てもビビらないし、タイマンはれる実力の持ち主。

 そのくせ、こっちはお姉ちゃんコンプレックスを抱えていて、
 自分のことを天才だとはこれっぽっちも思っていない。
 謙虚なんじゃなくて、自分と比較する相手がデカすぎるんですよね。

 性格はナチュラルそのもので、ふつうのトモダチ感がすごい。
 ちょっと黒い部分もあるけれど、それをきちっと自己批判しているし、
 あたりまえのように八虎に手を貸してあげたりとか、性格かなりいいんだ。
 あと、弁当箱のデカさは、もはやかっこいいレベル。
 {/netabare}

 その他、個性あふれる受験生がびっしり脇を固めていて、
 しかも一人一人の人物造形がしっかりしているから、
   さまざまな若者が、それぞれの思いを胸に抱いて受験に挑む、
 という『ありのまま感』がびしびし伝わってきます。

 これぞ青春群像劇の醍醐味。いやあ、惹き込まれる。
 

で、③の『作品講評のリアリティ』が、ものっそい説得力あるんです。

 なんと言ってもすごいのは、実際に作品を『描いている』こと。
 それも一枚二枚のレベルではなく、
 講評棚にならぶ作品だのボツ作品だのを全部。

 しかもそれが
 ・うまくはないけれど『いい絵』
 ・うまいけれど『つまらない絵』
 ・うまくて面白いけれど『藝大レベルじゃない絵』
 ・うまくて面白くて『藝大レベルの絵』 
 みたく綿密に描き分けられているわけで。

 あの『響け!ユ-フォニアム』でも、
 プロのトランペット奏者と音大生に実際の演奏をしてもらい、
 実力者同士のオ-ディションを再現してましたよね。
 それと全く同じで『ちゃんと描いている』から説得力が違う。

 美術さん、大変だったけど楽しかっただろうなあと感心してみたり。
 {netabare}
 八虎が最初に書いた渋谷の絵なんか、
 確かにこれっぽっちもうまくはないけれど『いい絵』だもの。
 お母さんの絵はちょっと微妙だったけど。
{/netabare}

 で、その講評をする美術部の佐伯先生と予備校の大葉先生が、
 するどいんだ、これがまた。

 佐伯先生は示唆して気づきを与えるような言い方、
 かたや大場先生はズバっと切り込む言い方、
 方向性の違いはあるけれど、どちらも根っこはわしづかみ。
 {netabare}
   矢口にとって『縁』は糸のカタチをしてた?

 なんて大葉先生のセリフ、よくぞ言ってくれた、と思いましたもの。
 昔から言われている直喩の使い回しなんて、思考停止でしかないしね。
 よく聞いとけ、そのへんのラノベ作家。
{/netabare}
 その他の講評も「ふんふん、なるほど」と納得させられることしきり。

 もちろん実物の絵を前にしたら異論を感じる可能性もあるけれど、
 画面に出てくる絵を見る限りでは、
 僕ごときの眼力では「おっしゃるとおりでございます」と平伏するしかありません。

   ちなみに同じ芸大ものでも『僕たちのリメイク』なんか、
   完成作品を一切見せずに「すげえ」なんて言わせてましたよね。
   それがいかにチープで不誠実な演出か、
   本作と比較すると、しみじみご理解いただけるのではあるまいかと。


**************************************************************


僕的な作品の総合評価は、堂々のSランクです。

もちろんアニメに何を求めるかによって個人差はありますし、
一話まるっとバトルとか、萌え萌えきゅんきゅんとかを求める方には、
ぜんぜん、まるっきりおすすめできません。

ですが、きちんと『人のカタチ』をしていて、
誠実に作られた骨のある青春ドラマを求める方には好適の逸品です。


映像は、絵画作品だけでなく本編自体も、
見せたいと狙っているところはきっちりしっかり描けています。
博物館の背景なんか、かなりやばい。美術さん、えらい。
作画も、きちっと見せたいところは力入ってて、
一枚絵としても充分鑑賞に堪えうるレベルにあります。

  ただ、それが全編で貫けてないんですよね。
  カットによる出来不出来がすごい。
  つなぎのカットなんか「え? 中国?」みたいな。
  それが続くと「あのなぁ、Seven Arcs……」と思わざるを得ず。

  美術さんの頑張りに5点をあげたいところなんだけれど、
  京アニ品質を5点とするなら、
  その部分で-1点は致し方ないところ。むしろかなり甘めかと。


かたや役者さんのお芝居は、高レベルで安定しています。

冒頭に書いたけれど、八虎役の峯田大夢さん、
作った感がほとんどしないナチュラルな基礎性質が好感度高し。
あまり『張らない』自然体のお芝居なんだけど、
きっちり感情を載せて台詞の奥にある核みたいなものをうまく引き出し、
矢口八虎という人物像を見事につくりあげています。

  元コスプレイヤーとかで偏見もってほんとにごめんなさい。
  これからいい役を引き続けられれば、人気出るんじゃないかしら。
  お願いだから、乙女系やアイドル系は出ないでね。

鮎川役の花守ゆみりさんの男声もいい感じ。
演技がしっかりしているだけでなく、声そのものに表情がありますよね。
なでしこ演ってることでもわかるけど、使える音域がすごく広い人なんだ。

  まだ24歳とかなり若いし、
  足のケガもあるけど、信念もってアイドル活動控えてるみたいだし、
  さらなる伸びしろのありそうな、いい役者さんです。

そして宮本侑芽さんの演じる桑名マキも、僕的にはかなり惹き込まれます。
作った感じがほとんどしない、ナチュラルなともだち声。
同じくナチュラルな峯田さんとの相性、抜群かも。耳、おおよろこび。

そして、なんと言っても影のMVPは、
佐伯先生を演じたラムちゃんこと平野文さんと、
大葉先生を演じた和優希(かず ゆうき)さんではあるまいかと。

  このお二人には、揺るぎのない言霊、オトナの説得力がありました。
  だからこそ、物語にびしっと芯のようなものが通ったし、
  迷い、右往左往する受験生の『若さ』が浮かび上がったわけで。


音楽も「え? ヤマシタ?」と思わされるOPも、
きれいな声で実はけっこうエグいこと言ってるEDも、いい感じです。

  劇伴は、いささか狙い過ぎなのが気になったかな。
  あと、なんとかならんかったのか、OPのカット割り。
  EDじゃないんだからもうちょっと動かそうよ。



ちなみに、原作者の山口つばささんと画家の山口健太さんが、
ねとらぼで対談やっておられて、こっちもかなり興味深い内容です。
いま35歳以下で年収300万ある油画家って、20人ぐらいじゃないか、とかね。

村上春樹さんの小説の中に、
 「ピアニストの世界っていうのは神童の墓場なのよ」
なんて台詞がありましたが、油画の世界もどっこいどっこいだなあ、と。

  それでも後先考えず飛び込むのが『若さ』の特権だし、
  それぐらいイカれたやつじゃないと
  突き抜けたものなんか創れないんじゃないかと思ってもみたり。

もちろん、イカれたまま最後まで突っ走れる人はほんの一握り。
ほとんどの人は川石のごとくカドを削られ、
海に近づくころにはまあるい普通のおっさん・おばさんになってしまいます。

  何かを『好き』になるのは簡単なことです。
  だけど『好き』に向かって突っ走るには、相応の覚悟と根性が必須。
  さらに『突っ走り続ける』なんて、めったにできることじゃありません。

  そして、足を止めたとき、
  その人の『青春』と呼ばれる心的情景が終わるのではないかと。

だからこそ、本作は『ブルーピリオド』なんですよね。
ブルーピリオド=青の時代=青春時代と掛けたタイトルそのものが、
この作品が描こうとしている情景に他ならないわけで。

  うん、よく描けてる、と僕は思います。


玉石混合のいまのアニメ業界は、
絵をまるでわかってない大富豪が買い漁ったコレクションを一堂に会した、
カオスやサバト的な展覧会のよう。

変な画商が売りつけた、
『なにを描きたかったのかちっともわからない絵』
みたいなものが、相当数まぎれこんでいます。

そんな中で本作は、
思わず足を止めて見入ってしまうだけの『青い輝き』をもっています。

  両手をポケットに突っ込み、
  軽く息を吐いて首なんか回したりしてから、
  改めてじっくりと眺めてみたくなる。

  ぐちゃぐちゃな展覧会で時折見かける、そんな一枚なのでありますよ。
  

投稿 : 2024/05/04
♥ : 26
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

美大を選択するという生き方

アニメーション制作:Seven Arcs
総監督:舛成孝二、監督:浅野勝也
シリーズ構成・脚本:吉田玲子
キャラクターデザイン:下谷智之
美術監督:仲村謙、金子雄司、
美術設定:緒川マミオ、中島美佳
音楽:井上一平、原作:山口つばさ

よく行く飲み屋には、美大出身の人が何人かいた。
多摩美、ムサビ、東京藝大の人もいたように思う。
ひとりはフィギュアを制作する会社に勤めていて、
ほかには、三越に勤務している人や、
飲み屋を経営している人もいた。
彼らと話していると、美大出身の人は
インテリが多いのだと感じさせられた。
幅広い知識を持っているし、音楽や文学、芸術には
やはりこだわりがあって詳しかった。
彼らと話す時間は楽しかった。

今回、美大受験がテーマのこの作品を観ていて、
彼らがなぜ深い知識を有し、面白い話ができるのかが
分かったような気がした。
東京の美大は難関が多いのはよく聞いていたし、
彼らはやはりほかの人と少し違った性質を
持っていたように思う。

それは美大を選択するという困難さ、
そして、受験するに当たり、
自分という人間を深く理解しなければならないという
難しいテーマについて、この若い時期に対峙するからだろう。
しかも、美大に入学したとして、
それが良い就職につながるというイメージはない。
もちろん、美大は優秀なところが多いので、
それなりに良い就職先はあるだろうが、
普通のサラリーマンになることを考えるような人は、
まず選ばない進学先だと思う。
美大を選択することは、将来の仕事というより、
生き方を選択することに近いのかもしれない。

主人公の矢口八虎は、ノルマをクリアする感覚で
楽しく人生を謳歌している人間だった。
頭は良いし、何でもそつなくこなす。
ピアスと夜遊びで、周囲から不良と見られているが、
それは、自分が何を好きなのかが分からないことの
裏返しの行為だった。
趣味のひとつは、サッカー日本代表の試合を
スポーツバーで観戦し、友人たちと騒いで、
喜びを共有することだった。

ある日、八虎は学校で美術を本気で志している人の
F100号という大型サイズの天使の絵を目にする。
そのことによって自分のなかの何かが動く。
美術講師から授業で「好きな風景」の課題を出され、
徹夜明けの渋谷の街が心のなかで膨らむ。
自分の感じたもの、自分の目に見えた渋谷の街を
ブルー基調で紙に表現する。
その絵を多くの人から感じ取ってもらえたことで、
自分の好きなもの、自身の感覚を大切にする
真っ直ぐな生き方に心が動かされる。
そして、絵を描くことで、これまで見えていなかった
現実の景色も、より明瞭に見えるようになるのだった。

この作品は、矢口八虎が美術に出会い、
美大受験に取り組んでいく話でしかないのだが、
内容はとても深く、哲学的ですらある。
物事の「価値」は、一体どこにあるのか。
自分にとって大切なものは、何なのかを
一人ひとりに突き付けてくる。
もちろん、美大受験、あるいは好きなことを
目指すことだけが幸せになるとは限らない。
しかし、自分の好きなことに対して、
真正面から取り組むことは、きっとその人の人生に
豊かな彩りを与えてくれるのだろうと思わせてくれる。

私は美大受験に対して全くの無知なのだが、
東京藝大出身の作者が描くこの世界の論理は
スッと自分のなかにも入ってくる。
結局、東京藝大を目指すには、
「好きなもの」や「表現したいこと」が
自身のなかではっきりしていないといけないし、
そこには誰もが知っているありきたりなものではなく、
自分自身が何度も反芻して導き出した
理屈が必要になってくる。
そこは、企画書作成のやり方に似ているかもしれない。
誰もが分かりやすい表現方法で、問いに対する明快な解答を
オリジナリティを加えながら行わなければならない。

「美術は生き方」だと予備校の大場講師は言う。
人によってゴールの場所が違うし、
ゴールに行くまでの方法は、自分で考えなければならない。
正しい解答があるというよりも、
見た人を納得させられるロジックと技術力が必要なのだ。
これはもう「受験」という部分とは外れているように思える。
一般的な大学と違い、2浪、3浪、4浪以上までが
たくさんいるのもかなり特殊だろう。

受験で興味深いのがスケッチブックを提出すること。
普通の試験なら解答が合っているか間違っているかでしかないのに、
美大受験の場合、作品と一緒にその過程を表現するものも
提出しなければならない。つまり作品を補完する役割のもので、
これがとても重要になってくる。
その解答に至った「過程」や「考え方」を重視するのだ。

受験は人生の重要イベントのひとつだ。
思春期ということもあり、
人によっては色々なことが起こるだろう。
でも、私自身の経験では、やはりかけがえのない日々だったように思う。
自分が将来何をやりたいのかも見えない時期に
ただひたすら勉強ばかりするのは辛くもあるが、
自分の知らなかったことをどんどん吸収できる喜びがあった。
勉強のことしか考えていなかったのに、
未知の世界を旅するような感覚だった気がする。
八虎はそんな時期に龍二の悩みにまで入り込み、
自分自身の問題として捉える。
海に飛び込まないと、冷たさや暗さ、怖さなど、
本当のところが分からないのなら、飛び込むしかないと思える。
これは、八虎が美大受験を通して受け入れた副産物ともいえる
他人に対する考え方でもあったのだろう。

{netabare}東京藝大の一次試験・自画像に続き、
二次試験のモチーフはヌードモデル。
実際に若い裸の女性が現れてモチーフにするという。
こんなテーマが受験で出されることがあるのは驚きだ。
やはり美大受験は一筋縄ではいかない。
八虎は龍二との小旅行時に自分の裸を描いたことで、
自分にとって裸が意味することを理解していた。
毛の生えた薄いゴムのように情けないのが裸で、
だからずっと武装しようとしていたのが
自分自身だと気づいていたのだった。

ありのままを認めること

それが人生において、生き方において
とても大切なことなのだと八虎は最後に行き着く。{/netabare}

受験を通して、主人公が自分自身について深く考え、
成長していく様子をつぶさに見せてくれる。
これはどの世代にも響くだろう。

私は、この作品がとても気に入っているのだが、
はっきり言ってアニメ自体には不満も多い。
いろいろな事情で制作の難しい面はあっただろう。
12話で受験までを構成しなければならないのは、
どう考えても必須だっただろうし、
そのためには、時間をかけずに物語を
進めなければならなかったのも分かる。
ただ、個人的にはメリハリが不足していたと思う。
というのも、内容は良さそうなのに1度観ただけでは、
ぼんやりしている部分が多すぎるのだ。
これは、見せ方や演出、そして捨てる部分を
増やすべきだったのではないだろうか。

内容はとても好きだったので、
アニメを全話鑑賞したあとに、コミックスを全巻購入した。
そして、読後に感じたのが、漫画で大切にして
2ページを使って表現しているような部分を
アニメでは軽く流してしまっているので、
そこが、重要で心に響くシーンなのだということに
気づきにくいのだ。これは演出の問題だと思う。

この作品は作者の「言葉の選び方」も秀逸で、
そこをきっちりと視聴者に伝えないといけないのだが、
アニメでは無頓着に感じる。
原作者との打ち合わせなど擦り合わせが必要な部分も
多かっただろうが、個人的には制作会社の力不足を感じた。

しかし、それはあくまで作品の良さのいくつかを
表現できていないというだけで、
私はアニメを鑑賞して原作購入を決めたので、
十分に奥深い魅力を伝えてくれているとは思う。
あくまで、原作レベルでの良さを
伝えきれていないという意味だ。

おそらく時間や人手不足もあったのだろう。
本編のアニメーションの質自体は、
崩れる一歩手前というレベルの部分など、
観ていて引っかかる場面は多数あった。
美術作品をアニメーションのなかで表現しないといけないという
とてつもない高いハードルもあったので、
仕方ないのかもしれないが、良い作品だけに
余計に気になってしまったのかもしれない。
ただ、OPとEDのアニメーションは、
とても良く出来ていたと思う。美術アニメとしての
イメージを存分に生かして落とし込んでいる。

私の感覚でしかないのだが、
この作品のアニメにおける続編は
BDがよほど売れない限り、
ほぼ期待できないのではないだろうか。
内容がそもそも一般受けしないことに加え、
視聴者に伝わりにくいと思えるからだ。

「青の時代」なのか青春なのか、
それとも全く別の何かなのか。
タイトルへと導く物語の行く末は、
コミックスで最後まで見届けたい。
(2022年2月19日初投稿)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 44

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

青い熱量を感じた。

タイトルがおかしな日本語なのは自分でもわかってる。
だけど、この表現がぴったりだと思ったのでそのままにしておきます。

1話視聴時点で、熱量が感じられた。
物語の導入部から主人公の心情の変化のきっかけとなると気づきが描かれる。

気づきを得ることの大切さと気づきを与えてくれる人、承認してくれる人の大切さをしみじみと感じた。

そして、自分のやりたいことに気づき、自分自身の思いを表現する事、したいという欲求。
その思いを評価、承認される喜びというものに気づき、エネルギーが高まっていく。

これは、人というものが「何」を求めているかという根元的な「問い」に対する、大きな「答」の一つであると思う。
勿論「金」「名声」「モノ」等々、欲するモノは人それぞれ、その人のおかれた環境、タイミングにも影響を受け、変化していくものだとは思うが、大抵の人は共感と承認を求めているものだ。



1話の段階で主人公は大きな方向性とエネルギーを得ることとなった。

ワンテーマな青春群像劇なら、テーマは違えども他にも類作品はある。
今回はそれが、たまたま芸大を目指し美術部に入った主人公だっただけ…。

と終わらせてしまえないほど好みの作品だった。

芸術、美術という正解のない世界での「答え探し」は、私の「仲間ができる話が好き」というモノサシと同じくらいのレベルで良作と判断する価値基準の一つになっているみたいです。
ちょっと哲学的な部分とかかな。
ああ、そう言えば「人でない「人」の物語」を好み、良く練られたその手の物語を高く評価するっていうのも、同じか近い感覚かもしれません。


正直、こんなヤロウが主人公の作品で心が震えるような感覚を覚えたのは久しぶりです。
是非とも、今現在、中学~高校生くらいの若者に観て欲しい作品だと思っています。
広い目で観てもらえば、きっと役に立ち、正しいエネルギーをもらえる作品ではないか、と考えます。
そして、自分、自分の好きなモノ、自分のやりたい事を考え、深掘りする機会になるのではないか、とも思っています。
主人公の「思考を動かす」プロセスをじっくりと受け止めてみて下さい。
今後のあなたの方向性を整理、動かすエネルギーが得られるかもしれません。

また、登場してくるキャラクターもとても魅力的でした。
人間的と言うか、個性が強く感じられました。
当然、クリエイターとしての狂気(こだわりや譲れないもの、表現者としての探究心)も感じられます。

ライバルであり、同級生であり、同じ部員であり、友達であり・・・、と複雑な立場、立ち位置が絡み合い、それがいい形で表現されていました。
それぞれが、それぞれの思いを抱え、それを外へ表現する者、抱え込む者、本当の思いに気づいていない者、飄々としている者、色々です。
そんな中、八虎と龍二のカラミは一番大きな固まりかもしれません、確かに私にとっても印象深かったですし、八虎にも大きな影響を与えたと思います。
物語の中でも、見所と言ってもいいと思いました。
しかしながら、全体的な印象としては、各キャラクタの関係性は、ドロドロでも、ねちょねちょでも、アッサリでもなく、本当にいい塩梅だったと思います。
なぜか、いやな気持にならず各キャラクタを観れました。

もっとも、これは各キャラクタの進むベクトルが同じ方向だったのもあるかもしれませんね。
乱れというか、ノイズをあまり感じなかったからかもしれません。


あと、美術部の顧問の佐伯先生と美術予備校の大場先生はいい先生でしたね。
こういう恩師と出会えた生徒さんは幸せだと思います。
「出会い」というモノの大切さを実感します。


この作品は、本当にワンテーマ、ワンクールで表現をした作品としては突出した作品だと感じました。
コンパクトにスピーディに、そしてしっかりと締めくくっていました。
もちろん、各キャラの悲喜交々や今後の姿も気になる終わり方ではあるのですが、主人公の矢口八虎のスタートダッシュの物語としては、完成されていると思います。

私は、エネルギー不足になった時や迷ったとき、もやもやしたときにきっとこの作品を見返すことがあると思っています。
そして、見返したときにきっと新たな発見やエネルギーを貰う事があるんじゃないかと感じています。

ちょっと、誉めすぎかもしれませんが、
本当にコンパクトでよい作品と感じています。
作品の印象は人それぞれだとは思いますが、まだ、見ていらっしゃらない方は観る機会をつくってみてはいかがでしょう。
おススメしたいと思います。



ところで、作品の中で「美術作品」は作家の思いや表現したい事を具現化するために計算しつくされている旨の説明があったかと思いますが、これは、本当にそうなんですよ。
美術展や絵画展などで、学芸員さんの説明を聞きながら回ってみるといいと思います。
最近は、そういう機会を作ってくれている会場も多いはずです。

教えてもらうと、構図、作品の意味や作家の意図、思い、考え、表現したい事が実感でき、その事に気づけると思います。

そして、ごく稀にですが、とんでもないことまで、意図されている作品に出合う事もあります。ひねくれた作家さんのひねくれた思いや、あるいは他の作家さんへの嫌味や批判、嫉妬さえも内包されているケースもあるんですよ。
ほんと、おもしろいものですね。

作品を観て、好き、嫌い、綺麗、そうでもないという視点はもちろん大事ですが、人から教えてもらって、初めて気づき解ることもあります、何でもそうなんでしょうが、そういう機会があるのとないのではだいぶ違うかもしれませんねw。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 20

60.6 7 渋谷で漫画原作なアニメランキング7位
とんかつDJアゲ太郎(TVアニメ動画)

2016年春アニメ
★★★★☆ 3.3 (94)
382人が棚に入れました
少年ジャンプ+にて連載されている、とんかつ屋の跡取り息子・勝又揚太郎を主人公とした青春ギャグマンガが原作。

ひょんなことからクラブカルチャーに触れ衝撃を受けた揚太郎が、1人前のDJととんかつ屋を目指す様子を描いていく。

声優・キャラクター
山下大輝、石井康嗣、津田健次郎、藤原啓治、M・A・O、松山鷹志、茶風林

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

とんかつとDJに魅せられた揚太郎・・・

この作品の原作は未読です。今期は視聴する作品が多いので最初は正直迷っていた作品でした。
でもキャストの方を見ると、結構な顔ぶれが揃っているんですよね・・・
山下大輝さん、藤原啓治さん、山崎エリイさん、木戸衣吹さん、M・A・Oさん・・・
視聴するかは1話見て決めよう・・・と思いながら気が付いたら感想していた・・・そんな作品でした。

この物語の主人公は、勝又 揚太郎・・・トンカツ屋「しぶかつ」の3代目跡取り息子です。
彼は、店の手伝いをしながら同じ様な日常を繰り返していましたが、ある夜お弁当の出前を頼まれ届けた先は何とクラブ・・・
店員さんの計らいで店内に足を踏み入れた揚太郎はビックリ・・・何もかもが自分の日常とはかけ離れた世界がそこには広がっていました。
そして何より・・・DJの姿に毎日トンカツを揚げている父の姿がオーバーラップして揚太郎は新たにDJとしての道に踏み出す事になるのです。

今どんな人気のある人も・・・その道のプロだって最初から上手に出来た訳ではありません。
誰だって初めての時は緊張するし、罵倒を浴びるような下積み生活を送ってきているんです。

今脚光を浴びているのは、その人が努力したから・・・諦めなかったから・・・そして好きだからにほかなりません。

自分を客観的に捉え、自らの不足を認識した上で手に取るもの・・・目に映ったモノを貪欲に吸収すると共に、それらの知識をフル回転させて本当に作りたいモノへと昇華させる・・・

これって社会人・・・特にモノづくりを生業にしている人なら誰しもが分かっている基本だと思います。
でも・・・分かっていても実際に出来ない社会人が存在するのも事実なんですよね。

やる前から腰が引けて否定からしか物事を捉えなかったり・・・
そもそも自分を客観的に捉えないから、自分の弱点が見えていなかったり・・・
自分の弱点を知っているにも関わらず、面倒だからと目を背けたり・・・
こんなまるで自分自身で成長を諦めてしまったかのような姿勢を見ると寂しく思います。

そんな人にこそ、この作品はお薦めしたい作品だと思いました。
なぜ、揚太郎の中で華やかなDJと2代目の姿がオーバーラップしたのでしょう・・・
物語の中で揚太郎の周りには人が集まっていきます・・・それって何故なんでしょう。
物事には全て理由があります。
そしてその根底にはモノづくりとしての熱い血潮が脈々と流れているんです。

物語の序盤は正直微妙・・・という印象でしたが、物語を積み重ねていくうちに
面白さが加速していく・・・そんな作品だと思いました。

1クール12話で15分枠のショート作品でした。
正直作画はあまり好みではありませんでしたが、直ぐに慣れて気にならなくなりました。
何より作画で作品を切ることなく視聴して良かった・・・と思えた作品でした。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 15
ネタバレ

境界線の観測者 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

さぁ、とんかつ片手にクラブへ繰り出そう!!

クラブカルチャー。
その分野の用語や感覚を散りばめながら進むストーリー。

話はトンカツの様にサクサクテンポ良く進みます。

キャラクターの持っている要素が話の構成にキチンと活きていた。
ストーリー構成、セリフ回しが逸脱。

最初に提示したコンセプトを曲げることなく
貫いて作品としては一つの完成系といえるだろう。

クラブカルチャーとトンカツの絡みという未知の世界が作品への興味を高め
シリアスだけではなく合間にユーモアを挟んで飽きないさせない構成だ。

とんかつDJアゲ太郎 の
トンカツ屋としてそしてDJとしての成長物語としては純粋に面白いと思えた。

期待値を上げないで空いた時間にふと思い出して見る事がこの作品を万全で楽しむこつだろう。


自分用メモ

第1話 昼も夜もアゲてやる!
{netabare}

未知の世界へ飛び込む主人公
かっこいい、かわいいで魅かれる青春、あぁ、若さかな

とんかつとの共通点をギャグでつなげていく
{/netabare}
第2話 若者よ レコードをdigれ!
{netabare}

ディグる⇒レコード宝探し
バイブス⇒雰囲気、ノリがいい、心の中、考え方
{/netabare}
第3話 お前も見とくか、リアルってやつを
{netabare}

とんかつとのこじつけ⇒ミルフィーユカツだ!!串カツだ!!

トンカツ屋要素が活きてるなぁ
{/netabare}
第4話 思い込んだらオイリーハウス!1000本カットin!
{netabare}

修行 ⇒ 初DJ

かっこいいじゃないですか(最需要ポイント)
{/netabare}
第5話 豚々(トントン)拍子で初DJ…!?
{netabare}

何だこのマニアックなIDは!?
{/netabare}
第6話 Chill Out
{netabare}

Chill Out.
Chill Out.

語源こそ本質(解凍丸一日)
{/netabare}
第7話 藤井頼太
{netabare}

バームクーヘンです。
脂身―賞だ。
{/netabare}
第8話 EDMの貴公子降臨!
{netabare}

美女率高し、若し うっひょ~!!
こんなうれしいことはないよ!!
{/netabare}
第9話 クリスマス苑子と正月AMAKALA
{netabare}

DJユニットAMAKALA
すっかり有名人

全てが前向きで無駄がない思考
{/netabare}
第10話 イルでイケズなIKENOSUKE!!!
{netabare}

すべてがトンカツにつながる。
そして、トンカツからつながる。
{/netabare}
第11話 ラードシティ
{netabare}

ゲストのブッキング
大荒れ予想
{/netabare}
第12話 熱くとけろ!!ラードシティ!!!
{netabare}

熱々の展開、大集結
だれも予想できるはずないでだろこんなの
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 2

yapix 塩麹塩美 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

ホントだ!DJととんかつって同じだよ!!

生涯に2度ほどしかクラブ(ディスコ)に行ったことがなく、
完全朝型人間(毎朝5時50分に起床)の私にとっては、
遥か彼方の異世界を描いたアニメであった。

朝の5時まで踊るってどんな生活サイクルなんだよ!?
とか
しぶかつの制服?でクラブに出入りしていいのかよ!?
とか
色々ツッコみながらも観てしまった。

アゲ太郎の成長物語一辺倒かと思いきや、
意外と
華やかな世界の裏事情と言うか、
DJ.Oilyの夢追い人のなれの果て的な現実と言うか、
好きなことをやって食っていくことの難しさと言うか、
そういうことも描かれていないわけでもないというさりげない奥深さ?
も垣間見せてくれたのも悪くなかった。

これを観たからと言ってクラブミュージックを聞くことも無いだろうし、
ましてやクラブに行くようなことはほぼ絶対あり得ないだろうと確信する私であるが、
続きの気になる作品ではある。

P.S.
とんかつは食いたくなります。
しぶかつのとか低温でじっくり揚げたのとか。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 19

68.4 8 渋谷で漫画原作なアニメランキング8位
グラゼニ シーズン2(TVアニメ動画)

2018年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (58)
197人が棚に入れました
9月、神宮スパイダースの凡田夏之介は4ヵ月ぶりにやっと一軍に復帰した。交流戦直前のこと、先発投手がカゼを引き、中継ぎ投手の夏之介が急遽名古屋で先発した。ところが、打者走者と2塁上で交錯して右手首を骨折してしまったのだ。だが、チームは幸運にも優勝争いをしていた。中継ぎ投手として頑張って優勝に貢献すれば、棒に振った4ヵ月分を挽回できる。しかし、出番がなく、夏之介は焦るばかりだった。



声優・キャラクター
落合福嗣、M・A・O、二又一成、乃村健次、石野竜三、浪川大輔、星野貴紀、松本秀夫

タケ坊 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

社会人&一般向き リアル過ぎるプロ野球選手の悲喜こもごもを描いた異色作 

☆物語の感想☆

2期の作品ページが、放送が始まってからもあにこれに暫く無かったけど、
いつのまにかできてたんですね。。
まぁそれだけ注目されてない作品だったんでしょうけど。

原作の方は3,40代以上のサラリーマン世代には人気のようですが、
(芸能人や評論家などのファンも多い模様)
アニメはそもそも昨今の円盤有りきの作品とは異なり、
スカパーでの放送ということもあり観た人は限られるでしょうが、
1期は結構好評だったようで、続編は当初予定されてなかったのかな?
まぁアニメとしてのクオリティは低く、如何にも低予算やなというのが明らかでしたが、
物語自体はかなり興味深く、プロ野球選手の普段の姿や裏話、
プロの世界の現実は本当に厳しいなというのが良く解る内容でした。

大抵の場合野球アニメと言えば、
殆ど内容は似たり寄ったりの青春王道モノとかスポ根モノなどばかりで、
「巨人の星」や「ドカベン」「キャプテン」なんかのクラッシックな作品から、
やってることは大して変わらないんですけど、
それはそれで普遍性があって少年なんかに夢や希望、勇気を与えるような内容は、
時代が変わっても支持されるものなんだとは思いますが、
この作品に関しては、ある意味大人向け、
180度正反対の徹底したリアル路線&業界の裏側を描いているのが何とも新鮮。

主人公は年俸、お金のことばっかり考えてる左の中継ぎ投手。
左の中継ぎって、1ポイントからロングリリーフまでやらされる便利屋的なポジションで、
時には敗戦処理にだけっていう時もありますが、
必ずと言っていいほど大体の球団に一人は居るんですよね。
逆に言えばこんな地味なポジションだからこそ成り立ってる物語とも言えますが、
キャラ設定は実に上手いですね。

正直1期の1話で金のことばっかり言いすぎて好意的にはなれませんでしたが、
まぁこの作品はそういう路線ですよ、っていうのを観た人に強烈に印象付け、
視聴者をふるいに掛けたってことでしょうし、
1話でもうええわ、と思った人と面白い、と思った人にはっきり別れたことでしょう。

で、内容の方なんですが、
もうこれ殆どリアルなあるあるネタやん、って感じで、
試合最中の様子からリアル過ぎるプロ野球選手やその後のドラマまで、
従来の野球アニメ的には派手さが全くないとは思うものの、
野球好きの人には興味深いものでしょう。

毎年甲子園や大学、社会人で活躍した新人が、
ドラフトで指名され入団してくるときは大きく注目されますが、
毎年クビになる選手の事は殆ど報道されません。
ここ何年かは年末に戦力外通告されトライアウトに望む人たちの番組がやっていますが、
それ以外では新聞の小さなスペースに写真も無く数行載っているくらいがいいとこ。
入ってきた人数以上に辞めていく、辞めさせられる人の方が多いんですよね。

プロに入って1軍でレギュラーの座を掴んで長く活躍し、
所謂引退試合的なセレモニーをやって貰える人が、果たしてどれだけ居るか...
極端な話プロになっても体力的にまだ出来る段階でクビになる選手が殆どなんですよね。
で、プロを辞めてからの人生の方が当然長いし、目立った活躍ができなかった選手が、
どうやって食っていくか...こんな世知辛い話とか、子供が食いつくはずもないですわな笑

2期ではリーグ戦が終わって契約更改の所まで描かれていますが、
主人公の周りの選手たちの境遇が何とも切なかったり...でもこれが現実。。
ご都合主義が当たり前のアニメにおいて、
都合の悪い部分もリアルを貫いて描いているのが良いですね。

キリの良い所で終わったので、続編はあんまり期待できなさそうですけど
続きがあれば是非観たいですね。
1期では殆ど出番のなかった定食屋の女の子だけが唯一の癒やし的ポジションでしたが、
今後主人公との関係がどうなっていくのかは気がかりなところです。

☆声優☆

凡田役の落合福嗣って人は知らなかったですが、
あの落合の息子なんだとか...心憎いキャスティングでしたね。
その他今時珍しく、殆ど人気声優的なキャスティングは無かったですね。
唯一はユキちゃん役のM・A・Oさんくらいでしょうか笑

☆キャラ☆

主人公の金に固執し過ぎなところはあまり好きではないですが、
実際のところは口には出さなくても同じような事を考えてる選手は多いでしょうし、
こういうキャラは今までに見たことがないのでむしろ高評価。
この作品では上手く行ってるスター選手的なキャラには大した掘り下げがなく、
上手く行ってない鳴かず飛ばず的な選手や落ち目の選手を掘り下げて描いているのが良いですね。

☆作画☆

明らかに低予算な作品で、投球動作になると急にチープなCGになったりしますけど、
作画に波があるようなことはなく、ずっと一定なので特に気にはなりませんね笑
そもそもこの作品を観てる人の多くは作画とかを気にする層は少ないでしょう。
EDは2期になってちょっとだけ頑張りましたね笑

☆音楽☆

OPはなかなか中毒性ありな良い選曲で、頭のなかでサビがループしてました。
リアルな現実を描いた作品の中で、腐らず上を向いて頑張って行こう、
っていう前向きな歌詞もハマってて素晴らしかったです。
EDも土岐麻子とかアニメで起用するのも新鮮さを感じましたが、
OP同様2期になっても曲が変わらないってとこに驚きました。。
作中BGMもバリエーション的には少なくこちらも作画同様低予算なのは否めない印象。


アニメとしてのクオリティは低いし、
子どもやアニメオタクにも見向きもされない作品でしょうけど、
むしろ一般層が観れる大人向けの作品が少ない昨今としては貴重な作品。
秋アニメの中では楽しめた作品でした。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 9

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

グラウンドには銭が埋まっている ぱーと2

この作品は「グラゼニ」の続編に位置する作品です。
物語の内容に繋がりがあるので、前期未視聴の方はそちらからの視聴をお勧めします。

「グラウンドには銭が埋まっている」という台詞は、本作品の主人公である凡田夏之介の造語、と物語の中で言っていましたが、今回wikiをチラ見したら元々は名称と呼ばれたプロ野球選手が発した名言を一部改変して引用したモノだったようです。
でもこの作品を見ていると、グラゼニとは「言い得て妙」だと思いました。

私たちがプロ野球を想像した時、真っ先に脳裏に浮かぶのはヒーロー的存在です。
メジャーの投打で活躍したり、平成の怪物など二つ名が与えられた選手が代表例だと思います。
ですが、そんなヒーローこそほんの一握りの人間でしかなく、大多数の選手は超格差社会であるプロ野球のシビアな世界を肌で感じているのではないでしょうか。

今回の物語は、シーズンの終盤に差し掛かった9月から始まります。
作品のタイトル「一軍復帰」を見てビックリ…
凡田は交流戦前に走者と2塁上で交錯した際に右手首を骨折するアクシデントにより4か月も戦線を離脱していたんだとか…
普通の野球アニメならシーズン終了と共に物語が一段落しそうですが、この作品は寧ろ球場以外が真骨頂と言っても過言ではないほどオフシーズンの展開も熱いんです。
そのため、2期のスタートがここからでも全く気にならないのがこの作品の特徴なんだと思います。

9月から球団のための尽力した凡田ですが、オフシーズンになってもイベントは各地で目白押し…
でも一番魅力的なイベントは「ファン感謝デー」ではないでしょうか。
私もリアルでとある球団のファン感謝デーに行ったことがありますが、シーズン中では絶対見られない対決が見れたり結構楽しませて貰った記憶があります。

でも、この作品を見て思うのは凡田については大きく2つ…
一つ目は彼の特技とも言える「他人の年俸を暗記していること」です。
確かに球団への貢献度合いの評価が年俸なので、プロなら全く気にならないことは無いと思います。
ですが、12球団の一軍選手の年俸をソラで言えるほど他人の年俸を覚えるくらいなら、他にもっとやるべきことがありそうな気がします。

2つ目は彼の魅力でもある「優しさ」でしょうか。
県人会などの集まりを大切にしつつ、先輩と後輩のどちらにも温かく接することのできる人柄はとても好印象です。
野球に対する真面目で直向きな姿勢も良いと思います。
まぁ、この作品を見ると中途半端な人間には結果が伴わない傾向が如実に現れているので自ずと姿勢も変わるんですけどね。

でも「優しさ」と「物怖じ」は、決して履き違えて欲しく無いと思っています。
特にユキちゃんに接する態度…言いたい事があるなら、もっとちゃんと伝えないと伝わらないですよ。
目を付けているだけじゃ駄目なんですからね。
定食屋の看板娘であるユキちゃん…手をこまねいていると、誰かに攫われちゃうかもしれませんよ。

特にユキちゃんの件についてはもう少し言いたいです…
1期よりはだいぶ改善されていますが、それでも物語後半にようやく登場するも出番は少なめ…
ユキちゃんとの掛け合いは、物語のもっと早い段階からの登場を希望したいです。
定食屋の他の客同様、私もユキちゃんに会えるのが楽しみなので。
まぁ、1期に比べるとインパクトは格段に上だったので、これ以上は仕方ないのかな…
しかも、声優さんはユキちゃんと同郷のM・A・Oさんだから、大阪弁との相性との相性もこれ以上ないくらいバッチリですし…

凡田とユキちゃんの仲がどうなるのか…
もしかしたら凡田の野球より気になるかも…という気持ちは抑えつつも普通に続きの気になる作品です。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

本作品は1クール全12話の物語でした。
プロ野球選手を夢見る子供たちにとって、ある意味敷居を下げた作品なのではないでしょうか。
勿論、激しい生存競争にはなりますが、有名な一流選手しかプロ入り出来ない訳じゃない…
寧ろ大器晩成型の選手なら、プロになってから頭角を現す可能性だって十分秘めているのですから…
という事で、次期の制作も期待していますよ。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 10
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

プロ野球よもやま話

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
プロ野球界の裏側にスポットを当てたアニメの2期。

1期同様に興味深い話もいくつかはありましたが、1期に比べて熱さがなく、、、てか、野球から離れすぎた話も多く、やや査定ダウンです。

契約更新は、厳しくいきます(笑)

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
もっと、「野球の話」「凡田の成長」を観たかった。

全体として、サブキャラばかり深める展開。

外堀ばかり埋めているというか。一期にあった、肩を作る大変さとか、中継ぎと先発の関係性とか、「野球の裏側」を観たいのに、今期は「野球人の裏側」が強すぎたかな。

あと、ユキちゃんと凡田の恋愛要素はもっと深めてほしかった。本作の縦軸になると思うんだけど。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
13話目 ☆3
OP曲そのまんま? 珍しいな。まあ、ケガはしょうがないな。凡田、意外と筋肉質(笑) 熱い展開になっていくのかな? EDは1期の方が好きだったな。

14話目 ☆3
野球を楽しむ選手。あのミスは嫌になるよな。ラブコメ(笑)

15話目 ☆3
若干うまくいきすぎかな? 樹、ちょっと嫌いになってるから、素直に応援できんな~。

16話目 ☆4
これは、複雑だな(笑) 凡田、戦犯回避か。なかなか展開が良い。

17話目 ☆1
ラジオ。こういう嫌な話はちょっと好きじゃないかな。

18話目 ☆4
なんかこう、複雑な話だな。でもなんか、良い話。良い話というか、染みる話。ちなみに、私は所沢ジャガーズ(西武)ファンですw

19話目 ☆4
う~ん、難しい判断だな。フロントも面白そうではあるけど。まあ確かに、打率は悪くないし、悩むよな。38歳、怪我明けか~。家族の問題。税金。外国人。フロントと現場。年はな~。台湾の球団、あるあるw

20話目 ☆3
ファン感謝デー。ユキちゃん、可愛いね。凡田と上手くいってほしいね。

21話目 ☆3
結婚に解説の契約更新、世知辛いな~。

22話目 ☆4
反社か~。厳しいよな。嫁さん、良い話や~。コーチ、嬉しそう(笑)

23話目 ☆3
契約更新。古狸(笑) お、ついにユキちゃんとのラブコメにいくかな?

24話目 ☆3
契約更新。かなり無理があるアピール。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 14
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