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94.6 1 WHITE_FOXで恋愛なアニメランキング1位
STEINS;GATE 0 [シュタインズ・ゲート・ゼロ](TVアニメ動画)

2018年春アニメ
★★★★☆ 4.0 (1462)
7329人が棚に入れました
いくつもの世界線を巡り、様々な可能性を“なかったこと”にしながら、大切な人たちを守ろうと足掻き続けてきた岡部。その果てに辿り着いたのは“紅莉栖とまゆりのどちらを見殺しにするか”という、ふたつの選択肢だった。苦悩と煩悶の末、岡部は「β世界線」――紅莉栖が自分以外のラボメンと出会わないまま死ぬという運命を選択する。
そして、紅莉栖の死から4ヶ月が経った。再び大学に通い始めた岡部は、真面目に授業に出席し、テニスサークルの合コンに参加するなど、平凡な日常に埋没していく。それでも心の傷は癒しきれず、ラボへ顔を出す機会も減っていった。β世界線上の未来からやってきた鈴羽は、第三次世界大戦が勃発する運命を変えようと岡部を説得。しかし、彼は「世界線の改変は、人間が手を出していい領域ではない」と、運命への介入を否定する。岡部の中で、いつしか白衣をまとったマッドサイエンティスト「鳳凰院凶真」の顔は失われていった。
そんな折、岡部は秋葉原でヴィクトル・コンドリア大のレスキネン教授が主催する、人工知能に関するセミナーに出席する。ふとしたことから、レスキネン教授の助手である比屋定真帆と知り合い、壇上に上がった彼女のスピーチを聴く岡部。その内容は、「人の記憶をデータ化して保存する」という、かつて紅莉栖が提唱した理論と同様のものだった。真帆やレスキネンのチームはその理論をさらに推し進め、人の記憶と感情、そして心を持つ人工知能「アマデウス」を構築していた。

声優・キャラクター
宮野真守、花澤香菜、関智一、今井麻美、後藤沙緒里、小林ゆう、桃井はるこ、田村ゆかり、矢作紗友里、潘めぐみ、山本彩乃、本多真梨子、木野日菜、上田燿司、西村麻弥
ネタバレ

東アジア親日武装戦線 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

愛と大義の狭間でゆらぐ世界線のレクイエム

☆作品概要
●原作:志倉千代丸/MAGES

●アニメーション制作
WHITE FOX
{netabare}
監督:川村賢一
【代表作品】
・監督
そにアニ
クオリディア・コード

シリーズ構成:花田十輝
【代表作品】
・構成
STEINS;GATE
中二病でも恋がしたい!シリーズ
ラブライブ!シリーズ
ラブライブ!サンシャイン!!シリーズ
ノーゲーム・ノーライフ
艦隊これくしょん(TV版劇場版)
響け! ユーフォニアムシリーズ
宇宙よりも遠い場所
他多数

キャラクターデザイン:稲吉智重
【代表作品】
・キャラクターデザイン
バトルスピリッツ ソードアイズ
バディ・コンプレックス

主要キャスト
岡部倫太郎:宮野真守
椎名まゆり:花澤香菜
牧瀬紅莉栖(アマデウス):今井麻美
橋田至(ダル):関智一
桐生萌郁:後藤沙緒里
比屋定真帆:矢作紗友里
阿万音鈴羽:田村ゆかり
椎名かがり:潘めぐみ
アレクシス・レスキネン:上田燿司
{/netabare}
☆エピローグ☆

「科学者なら可能性が0でない限り、諦めるという結論はない!」←ロリッ子に説教されちまった(涙)

ゲーム未プレー。
さて、本作の視聴にあたり、1期の視聴は必要条件、2015年に放送された改変23話(β)の視聴は必要十分条件となる。
つまり、無印だけでは取り付く島がなく改変23話は必ず視聴する必要がある。
本来、物語的には1期で完結されているが、{netabare}改変23話でSGに到達しないβ世界線バッドエンドのパターンに再構成直し{/netabare}新たな物語の起点としている。
ゆえに、本作から、視聴してもストーリーが理解出来ないのだ。
また、無印と0の順序を深く考えても仕方がない。
世界線変動に伴う悲劇の始まりは「電話レンジ(仮)」の完成からではあるが、その為に生じた悲劇を巡る物語は、時間循環(相対的時間順序)の設定であり、何が始まりか終わりかを論じてもあまり意味がないのだ。
更に、ゲームをプレーしていれば理解し易いとリアル友人達の助言もあった。
しかし、ゲームまでプレーする気はないので、アニメだけで本作のレビューを記述することとなる。
※長文ゆえたたみます。
{netabare}本作、EDに私が以前勤務していた職場がクレジットされている。
どこまで、関与しているか分からないが、この事実で科学考証はまあ保証出来るんだろう。
ただし、これの意味するところは、現実性や完全な理論整合を問うことではなく、本作の設定は「可能性」としては有り得るという仮説として、ある程度科学的整合が保証されているという意味だ。
また、SF設定の一般論だが、ファンタジーを【もっともらしく】演出するためには、学術上の仮説(理論)を並べ論理を構築する演出をするが、肝心な点の理論は無根拠か曖昧つまりファンタジーであるという演繹構造が特色だ。
簡潔に述べると、虚偽を真実のように見せかけるために実在する学術仮説を利用するという構図。
これは、簡単な心理トリックではある。
ナチスの宣伝相ゲッペルス博士が、所謂プロパガンダでこの手口用いて大衆を騙し、結果、全世界で2千万人の犠牲者を出したWW2の惨劇となったのだから侮れない。
つまり、1%の嘘をつくために99%の真実を混ぜると、大衆は100%の真実と受け取る心理トリックなのだが、これはSF構成の基礎でもあり、真実である実存理論を嘘の構築のためにどのように利用をしているかが、SF作品の良し悪しを決める。
本作の1期が多くの方々を唸らせたのは、嘘のつき方が過去の作品に比して段違いに巧みであったことに他ならない。

本作では、タイムトラベルの原理の解明もまた物語の醍醐味の一つである。
科学設定について、私は本業の理学者であるので、ここで学術理論に沿って記述をすると、本作に夢を抱いている視聴者の皆様を興覚めさせることとなるので、差し控えておくが、科学的考察の方向性は後述する。

本職の目から気になる点として、マクロ物理とミクロ物理を説明もなく混用するなど、科学的な粗があるのはどうしても否めないので、この点はあらかじめ述べておく。
だが、視点を変えると、本作のタイムトラベルの原理は自称未来人のジョン・タイターがもたらした原理であるカー・ブラックホールの応用だが、ジョン・タイターの未来世界では「M理論」が完成し「大統一理論」が完成していると仮定したうえで、「大統一理論」はメタファーであるとして本作を視聴することもまた吝かではないし、創作であるのだから寧ろこの方向で楽しむ方が面白いであろう。{/netabare}

前作、無印放送中、理系に携わる方多くの々が考察をし、玉石混交ながら多くのブログ記事があるので、考察はそれらを参考にするとよい。
ここでは、考察の指針として本作のSF設定の主たる意味の学術解説を補足と他の考察では触れられていない事象に留める。
先にも述べたように、本作も設定を理論物理学で説明すると本来、書籍1冊分は軽く必要とするほど濃い内容だが、字数の関係もあり一般向けに可能な限り平易に説明することを御了承願いたい。

【科学設定考察】
《世界線》
{netabare}本作の目玉だが、世界は自分が存在している世界だけではなく、同じ世界が宇宙のどこかに存在していると、なんとなく思われている方々が多いだろう。
本来、それで結構なのだが、これだけ手の込んだSF設定をした本作をそれだけで終わらせるのは勿体ない。ある程度理論で説明しよう。
また、本作の科学考察の多くは「タイムトラベル」に費やされており、「世界線」を解説した考察が少ないことも、記述することとした動機である。
本来、「世界線」や「タイムトラベル」を理論物理学で説明するには「量子力学」の他マクロ物理体系である「相対性理論」や「電磁気学」、素粒子の状態を考える「素粒子物理学」の知識を必要とする。(勿論、これらを理解するには力学、電磁気学含め古典物理学全般の知識があることが前提だ。)

1,量子力学概説
まず「量子論」とは「量子力学」を包括した量子の状態に関する全ての理論体系をいう。
ここでは「量子論」と「量子力学」を適宜に使い分ける
「量子力学」でいうところの「粒子」の正体は「電子」や「放射線」に代表される「素粒子」であるが、ここでは粒子そのものの性質を扱う「素粒子物理学」との混同を避ける意味でも「量子力学」に準則して「粒子」として表現する。
「量子」とは原子未満の微小物質でエネルギーを持つ物質(粒子)を整数倍して得られる概念単位と考えてよい。
イメージとしては缶ジュース1本が「粒子」であるとすると、缶ジュース1ダースが「量子」だ。

「世界線」の発想は「量子論」がなければ存在しなかった。
それは、「量子力学」で導かれる「粒子」の状態を観測する上で生じた学術論争のなかでの派生理論だからだ。(専門的には「観測問題」という。)

これらの単位粒子の運動を表したり、観測する学問が「量子力学」であり、「素粒子物理学」など、これら微小物質の状態を考える物理学の総称を「ミクロ物理学(体系)」という。
対し、現実生活で起きる諸現象(リンゴが木から落ちる重量運動、ブレーキを踏むと車が止まる摩擦運動、スマホで通話ができる電磁気学)で宇宙空間を除いて、凡そ特別に観測をしなくても普通に実感できる諸現象を考える物理学の総称を「マクロ物理学(体系)」という。
少し小難しく言えば、因果律に基づく現象を扱うのがマクロ物理で、必ずしも因果律の支配を受けない現象を扱うのがミクロ物理だ。

さて、前置きが長くなったが本項の主題に入ろう。
先に「量子力学」と「ミクロ物理」の立場を説明したが、力学から発展した物理とは現象がなければ結果が生じない因果律を前提に発達した学問領域である。
しかし、電子の怪しげな動きの発見から「いやいや、因果律ばかりでは説明できないぞ」という現象の発見が相次ぎ、量子の状態をモデル化して説明したハイゼンベルクの「不確定性原理」や、量子の状態を数学的に固定した、シュレディンガーの「波動関数」が発表され、当時の物理学界は騒然となった。

物理学においては演繹(論理立て)と帰納(再現性)が両立している決定論とならなければならない。
而るに、量子力学は帰納を完全には満たしていない物理学上の問題点を孕んでいた。
「粒子」を観測すると、見えるとき(粒子状態)と見えない(波状態)ときがあるという幽霊のような特殊な性癖があり、このような物質特性は因果律からは当然考えられない。
因果律において実体とは、連続して固定して存在するものであり、電磁波等の波も連続して固定して目視不可なのである。
分かり易く言い換えると、地球上の同一地点の同一日に視覚が正常な私と、もう一人がいるとして、私には月が見えるのに、もう一人には見えないという意味と同じであり普通では考えられない。
量子論的には、私にとって月は「粒子状態」であり、もう一人には「波動状態」となっていることになるが、ミクロの世界では往々にしてこのような常識では考えられないことが起こる。

この非常識に、因果律に逆らう物理など科学ではなく、オカルトだと言って怒り出したのが、アインシュタインだ。
アインシュタインによるハイゼンベルク虐めは苛烈を極め「量子論」は科学に非ずという一歩手前にまで険悪化した時期がある。
物理学の最高権威に打ちのめされたハイゼンベルクを終始助けたのは、ボーアという科学者だ。
ボーアも当時の量子論研究の第一人者であり、アインシュタイン、ハイゼンベルクと同じノーベル物理学賞受賞者である。
そして「不確定性原理」を巡るアインシュタインvsボーアの対決が1930年に行われ、アインシュタインが敗北したのである。
その後、アインシュタインが嘆いた「神はサイコロを振らない」はあまりに有名な言葉だろう。
これの意味するところとは「量子現象」とは詰まるところ確率的にしか予測し得ないことを示したものであり、これが現代の「量子論」の主流である「確率解釈(ここではボルンの規則とコペンハーゲン解釈を含める)」となる。
確率解釈を用いると、電子とは「粒」であり「波」であるという玉虫色の結論となる。
まず、ここまでは科学史として押さえておこう。

既に、拒絶反応が起きた方は、ここで閲覧をやめて頂きたい。
この後は専門用語が増加する。

2,波動関数
項目タイトルを見ただけで厭になると思う。
しかし「波動関数」無くして「多世界」の発想は生まれてこないので多少踏み込んで記す。

前項1の「量子論」を数学的に示すにはハイゼンベルクが提唱した「マトリックス力学」とシュレディンガーが提唱した「波動関数」がある。
(これらの総称が「量子力学」)
大きな違いは、ハイゼンベルクは「行列演算」で量子の状態を求めることに対し、シュレディンガーは物理学のベーシック「微分方程式」で量子の状態を求めることにある。
なお、どちらの式を用いても【確率解釈】では同じ結果が得られる。
ただし、波動関数では奇妙な結果が起こる。
本来なら、シュレディンガー方程式を用いて波動関数を導く計算過程を記述すると分かり易いのだが、恐ろしく字数を消費する(閲覧者の方々も数学は見たくもないだろう)ので結論を記す。
※下記方程式を解くと波動関数ψは虚数時間をとる複素共役となる。
参考:シュレディンガー方程式
 i h (∂Ψ/∂t) = -(h2 / 2 m) (∂2Ψ/∂x2) + V(x) Ψ
ただし、hはブランク定数

ここの考察点は三点に絞る。
①計算結果とはいえ、ノーベル物理学賞を受賞している波動関数では虚数時間が存在する。一体、物理における虚数時間とは何を意味するのか。
②通常、波動関数Ψの絶対値の二乗はボルンの規則に従い粒子の存在確率として教えられるが、これは認識論的解釈であって、例えばニュートン方程式のように認識解釈の余地がない実在論に立脚したマクロ物理系公式とは扱いが異なり、物理式としては明らかに異様である。
また、シュレディンガー本人はΨの絶対値の二乗は量子が変化する振幅(時間変動)であると述べていることからも「解釈」することこそが量子力学のアキレス腱であることの一つの示唆であると同時に、確率解釈の結果が絶対正しいとも言い切れないのである。
③電子の観測(二重スリット実験)を行うと、波を伴う広がり構成から観測した瞬間に波が消えた点構成に集約される摩訶不思議な現象を体験するが、これは波動関数の「収縮」と言われる現象である。
確率解釈では、量子力学は、観測結果を生成する確率を予言するだけであり、粒子は観測されるまで明確な特性をもたないという見解となる。
要するに、観測者が見たものが真実だという、にべもしゃしゃりもない回答となるが、波動関数は無限連続関数であり、存在確率に沿った観測を行って「収縮」などという馬鹿げたことは理論上起きるものではないが、現実の観測結果に対し確率解釈では認識の問題だと言っているわけだ。要するに問題の本質から逃げている。

以下は量子論を巡る蛇足だが、相対性理論上、光よりも速く伝達するものは存在しないことになっているが「波」が一瞬で消滅したことになる「収縮」が、物理上存在するとなれば、光速度不変原理に対するパラドックス(EPR相関)である。
しかし、確率解釈では「収縮」に明確な答えを出せていない。
ついでだから「量子テレポーテーション現象」にも触れるが、これは因果律に左右されない量子の特性(量子もつれ)を用いた一種の技術論であり、相対性理論と量子力学のパラッドクスを理論上解決したものではない。
マクロ物理とミクロ物理相互間に横たわる多くの謎を解くこの命題は「M理論」の証明を待つまで、かなりの時間を要するだろう。

①の示唆するところは時間には本来累進性はなく、現在、過去、未来はあくまで観測問題に過ぎないのではないかという推論が出来る。
ホーキングの無境界仮説を考えると、量子の状態を示すΨこそに、宇宙の真実が隠されているのではなかろうか。
さて、時間順序を考察するには大きく三つの方向性がある。
時間という概念から考えるか、特異点や量子重力論など力技を用いて因果律を歪ませるか、いっそ光速度不変原理を破ってしまうかだ。
「光速」とは物理学上の上限規定であり、あらゆる法則はこの上限を超えてはならないとされる。
しかし、理屈上ではあるが、光速を超えると過去への逆進が可能となる。
ただ、光速度不変原理は現状では理論物理学上難攻不落の普遍原理であり、タキオン的な素粒子を発見し、それを用いて光速を超える仮説は立てることは出来ても事実証明はほぼ不可能であることから、時間遡及は理学者の立場ではどうしてもファンタジーとなる。
まぁ、時間遡及を理論証明出来れば相対性理論は崩壊してしまうわけだし、追試でそれが証明されれば確実にノーベル賞だろう。
これからの科学を背負う若者はおおいにトライしてみて欲しい。
虚数時間から脱線したが、これは時間とは何かの哲学的問いにもなる。
つまり、帰納の行く先を見失った観測問題と等価な思考実験的の意味合いを持つ。
なお、本作では「カー・ブラックホール」の重力特異点を用い時間移動の原理としているが、Dメール、タイムリープと合わせて字数が許せば後述をしよう。
②、③は次項の重ね合わせのパラドックスで考察する。

なお、現在でも波動関数の真の意味はノーベル物理学賞受賞クラスの高名な科学者も実態を掴みきれておらず、人智の限界を超えた存在であるとも言える。
また、波動関数には知識そのものが記述されているが、全てが解読されているのではないとする仮説もあるので併記しておく。
まぁ、これを導き出したシュレディンガー自身も全てを説明出来ないのだから無理もあるまい。
シュレディンガー方程式はE=mc^2とならび数学的技法の芸術とも言われるが、理論物理学のトラップとして、理論を数学的に表現した結果、数学規則上のバグが生じることがある。
例えば、不定積分をすると定数項を生じるが、これが理論物理学ではバグになる。
ところが、このバグに意味がある場合もあるのだから物理とは実に奥が深いものである。
計算結果で生じる虚数時間についてシュレディンガー自身は説明できず、バグとして処理したが、後世の科学者によって虚数時間の仮説が立てられたのだからね。

3,猫を呼ぶ確率解釈のパラドックス
あまり「波動関数」をやると誰も読まなくなるような気がするので、有名な「シュレディンガーの猫」に話題を変えて考えて見よう。
上記、②、③を考察点としたのは、お猫様が主役の確率解釈の盲点をついた有名な思考実験だからである。
ここで、確率解釈の限界点が明確となり、かつ「世界線」の原理である「エヴェレット解釈」の仮説が生じた重要なイベントであるからだ。

まず、私は犬派ではなく猫派だ。香箱座りをしている猫を眺めているだけでも気持ちが和む。さらに、丸くなって寝ている猫を見ていると、その横で添い寝をしたくなるほどの猫好きだ。
しかし、この項目では猫を殺さなければならない…

ほとんどの方々は「シュレディンガーの猫」のことは名称だけでも聞いたことがあると思う。
これはあくまで、仮定の話しであって実際に実験したものではないことを予め断っておく。
専門的には「思考実験」という分野だ。

箱の中に1時間以内に50%の確率で放射線(α線)を出すラジウムと、α波線を検知したら青酸ガスを放出する装置を仕込み、その箱に猫を入れる。
1時間後の猫の生存確率は50%だが、箱の蓋を開けるまではその猫は「死んだ状態と生きている状態が重なりあい同時に存在している」状態であり、箱の蓋を開けて生死が初めて確定するという、量子力学独特の不思議な概念をいう。

猫を粒子に例えると、死んだ猫は波で、生きている猫は粒子となる。観測していない状況では量子は波、粒子両方の状態であり、観測して初めて波か粒子か分かるという確率解釈の考え方にシュレディンガーが提示した猛烈な皮肉である。
量子は観測するしないに関係なく、波か粒子かのいずれかどちらの姿で存在しており、観測した瞬間だけが真実とは言えない。
つまり、蓋を開けて観測しようがしまいが、猫は生きているか死んでいるかのどちらかであり、観測結果で確定するという考え方そのものが間違っているとの問題提議であった。
普通に考えて、死んだ猫と生きている猫の両方が存在しているなどの確率論は詭弁も甚だしく、確率解釈が如何に現実と乖離しているかを示す思考実験だ。

そして、この思考実験は後の「エヴェレット解釈」を生む原動力となる。
「エヴェレット解釈」を取れば死んだ猫と生きた猫が重なりあっているという詭弁な解釈をしなくても、世界線ごとに生きた死んだの決定論しか存在しない。

なお、ここでは分かり易く例示したが、この思考実験はマクロ現象でミクロ現象を説明するという致命的な欠陥がある。
それは理学の専門家の間で論じられていることであり、確率解釈の矛盾を把握する上では大きな問題ではない。

「シュレディンガーの猫」のように量子論特に観測問題は追究をすればするほど、科学から距離を置いた思索に導かれる魔力がある。
シュレディンガーはもとよりハイゼンベルクまでもが、晩年サンスクリット哲学から量子論の新たな境地を見出そうとしたのである。
仏教は宗教でもあると同時に代表的なサンスクリット哲学だ。
確かに「般若心経」だけでも、西洋人の思考では及ばない観測問題の核心をついている。
魅入られるのも無理がないだろう。

4,エヴェレット解釈における多世界観
やっと、辿り着いたか。
ここまで読んで、量子力学における「観測問題」とはどういうことなのかザックリと理解できたと思う。
復習してみよう。
①「量子力学」では粒子の存在は確率で予測され、観測で確定する。
②「波動関数の収縮」のように、実際に観測すると予測とはとは違った観測結果となる問題点「観測者効果」を孕んでいる。
③確率解釈による量子の世界観は観測でのみ確定するが、粒子の状態を示す波動関数には、ある時点での観測が結果であるという認識的な時間的制約は存在せず、無限に発散している連続関数である。
つまり、ある時点の観測結果はその時点で有効であるが、観測後に経過した後の状態では別の世界観を見ることになる。

もう、お気づきであろうか?

「エヴェレット解釈」とは、波動関数が連続する軸(確率軸やローレンツ軸)に観測者が共存する各状態、これを言い換えれば観測者はそれぞれの世界線に存在し、その世界線同士は干渉せず、ある世界線の観測者がたまたま観測結果を得た世界に属していて収縮したとしても、波動関数そのものは世界線を分岐して連続し収縮することはないと解釈したのが「エヴェレット解釈」であり、波動関数の収縮を避けるために編み出されたのが「多世界」の考え方である。
なお、確率軸をとれば本作の世界観となり、ローレンツ軸をとるとパラレルワールドになる。なお、ローレンツ軸に確率軸が存在することは肯定される。
言い換えれば、私達の世界もシュタインズゲートの世界もローレンツ軸上に存在する確率軸の一つに過ぎない。
また、世界線の分岐は認識の問題でもあり「倫太郎」のようにメタ能力(リーディング・シュタイナー)がない限り、世界線が分岐したとしても我々には認識出来ないのだ。
これを観測問題に置き換えれば「倫太郎」には粒子が観測できるゆえ収縮するが、、我々には見えない(波の状態)ので「収縮」は起きず変化は認識出来ないのだ。
なお、それぞれの軸の説明は、複素空間や非ユークリッド幾何を用いる必要がありオッタキーかつ難解なため、ここでは違いと特徴だけ記す。

「エヴェレット解釈」は波動関数Ψが収縮すると世界線が分岐し、Ψは別の世界線で無限連続関数性を保ち続けるというのが発想の根本である。
量子力学において「エヴェレット解釈」をとれば粒子を観測した後に世界線が分岐し、分岐前の世界線では観測者効果で波が消える「収縮」をしてしまうが、分岐した世界線ではそのまま波が存在するという、Ψと観測問題に起因する量子力学の矛盾が解決する、そういう考え方の一つである。
「エヴェレット解釈」を拡張すると「パラレルワールド(世界線移動)」にも適用出来るが、本作は一つの確率軸にある世界が分岐する設定であるから、パラレルワールドの説明は省略する。
イメージ的には同一確率軸の世界線分岐は横軸のみの世界観で、パラレルワールドは更に縦軸が組み込まれると考えればいいだろう。
まぁ本作は同一確率軸に存在する世界で「倫太郎」が運命に抗う姿がアジであり、パラレルワールドを設定すると設定が複雑になり、かつ、脚本の掘り下げ次第では物語全体を劣化させるリスクがある。
また、本作で「アトラクタフィールド」は既に前提であり、その収束の動機に関する科学的なモニュメントには触れられてはいないが、ここまできたので、量子力学の立場で説明すると、観測と収縮が世界線分岐の起点(イベント)となり、Ψの連続性が維持されることで収束することになる。
つまり、「エヴェレット解釈」では、観測した過去を抹消(過去改変)をした場合、波動関数の収縮はなかったのだから、その世界線における因果律に変化はないということである。
無印のα線では「まゆり」の死は因果律として確定している。
そして、「まゆり」の死を確定付けているのは人の認識だ。
これをΨで考えると、ある時間に粒子が波になる確率は決定事項であり、過去を変えるというイベントは連発関数のΨから見れば観測されたことにはならないので、因果律にも当然変化は起きない。
つまり、「倫太郎」が過去改変をしたところで、観測したことにならないのは「倫太郎」以外の者達も「まゆり」の死を観測することが確定している世界線だからだ。

本作では無印23話と改変23話を比較して何が分岐イベントであったのか理解できよう。
「倫太郎」がDメールを観測したか否かで収縮を表現している。
次にDメールの指示で「倫太郎」に「紅莉栖」が死んだ過去は変えるなと指示している。
無印最終回では「β世界線の倫太郎(時系列が進んでいるα世界線の倫太郎)」が見た血まみれの「紅莉栖」を「時系列が遅れているα世界線の倫太郎」に見せることで同じ記憶を追体験させる【認識的観測】をさせることで、過去改変を防止したという流れになっている。

「確定した過去を変えずに、結果を変えろ。」
これが、シュレディンガーの猫で説明した「観測問題」を用いたα世界線からSG世界線へと導いたトリックの種あかしであり、その為に無印ではさりげななく「量子論」を援用していたとも言える。

かつて空想的に用いられてきたパラレルワールド等の多世界観は「エヴェレット解釈」により科学的根拠を保有した概念として本作でもSF設定に用いられている。
ただし、「エヴェレット解釈」には夢があるが、あくまで仮説の一つであり、量子力学は現在もなお、ヒルベルト空間内でのイベントとしての「確率解釈」が主流である。
なお、本項では「エヴェレット解釈」誕生を観測問題の経緯を中心に記したが「余剰次元」の項で「超弦理論」における扱いにも触れる。

今回、なるべく専門用語を用いずに(それでもかなり多いが)「エヴェレット解釈」における世界線を説明したが前述の「観測者効果」は「量子デコヒーレンス」の一部であり、本来は「量子デコヒーレンス」の全体像から、これが生じる確率スペクトルにおいて「世界線」を考察するのが本筋であろう。
本作の「ダイバージェンス」の科学的な元ネタはこれだからね。
しかし、ここは量子力学の教科書執筆の場ではないためこれ以上の説明はしないが「多世界」とはどのような思考過程を経て編み出されたのかという説明目的は達したと思う。
また、量子論をあまり深追いすると、理学上のタブーである哲学領域に踏み込むためこの辺でお開きとする。{/netabare}

《次元の魔力》
{netabare}「次元」には人を魅了するその言葉自体に魔力があるようだ。
我々が一般に把握出来るのは「空間」つまり3次元だが、4次元以上になると感覚では判断出来ずそこにミステリアスな魅力を感じるのだろう。
ただ、我々が生きているこの世界は、ただの空間ではなくベクトル量を持つ空間である。
要するに時間概念だが、時間軸は空間把握と独立した観測感覚だから次元感覚が生じないだけだ。つまり4次元は特殊なことではなく、普通の世界の状態である。
これを理論化したのが「相対性理論」だ。
感覚的に悟れない5次元以上は、観念の世界(イメージトレーニング)と割り切って良いのだ。

1,「5次元」
5次元の世界とは、相対性理論に電荷の軸が加わる世界だ。
これを理論解説すると「ゲージ理論」なる難解な理屈を持ち出しての話になるので、触れないが、時間軸まで扱う一般相対性理論に電荷の軸がプラスされたと考えて良い。
少し専門的に言えば相対性理論と電磁気学を統一する「カルツァ・クライン理論」に基づく。
アインシュタインはブラックホールの存在を予言したが、重力だけは説明が付かないブラックホールの具体的な働きは電荷を加えた5次元軸を用いて初めて解明出来る。
また、この5次元の意味が分からなければ、本作にも登場する「超弦理論」はそもそも理解出来ない。
更に6次元以上(以下高次元)は量子論の世界であることから、前述した量子力学からも次元の意味をイメージしなければならない。
因みに「弦理論」の一つボソン理論は26次元をとる。

2,「超弦理論」をごく簡単に
「超弦理論」の「弦」とは素粒子の形を意味し、アーキテクチャーは1次元だ。
専門家の間では素粒子はひも状の形なのだろうという観念的な意味で「ひも」と言っている。(が本当にそうなのかは観測されるまでは分からない)
視点を変えれば、宇宙の最小単位は「ひも」で構成されいると仮定して、その振動を数式でモデル化したのが「弦理論」である。
一口に「弦理論」と言ってもこれには様々なパターンがあり、それぞれの理論には何らかの欠陥や足りないものがあった。
各種の「弦理論」を精査、精練させたのが「超弦理論」となる。
本作は原作原案が少々古いので「超弦理論」を設定に採用しているのだろうが、時代は既に「超弦理論」から更に進化した「M理論」となっていることを蛇足ながら申し上げる。

3,「次元」の物理学的意味
「超弦理論」で扱うひも状の素粒子はとても小さいものであり、さらにその自律運動(ひも振動)はCERN(本作のSERNの元ネタ)が保有する加速器でも現状では観測不可能だが、現在性能向上の工事をしているので、近い将来「ひも振動」が観測出来る可能性はある。
だが、現状では、演繹はしたが帰納するかしないか分からない「仮説」である。
理論物理学は論理立てをしないと始まらないことと、多くの科学者から理論上の支持を得ている「超弦理論」の演繹性には何らの問題はない。
問題は寧ろ「超弦理論」という言葉が一人歩きをして、科学を過信する科学の外で妄想が膨らんでいることにあるのだろう。
科学に携わる者こそが、科学の限界や分限を最も熟知しているのだからね。

余談だが、ニュートン力学や初期の電磁気学が全盛の時代、革新的な発達を遂げる科学の有り様を見て、世の中の全ての現象は科学で解明できると大真面目で考えていた馬鹿者がいた。マルクスやエンゲルスだ。
だから、連中は自分達の思想を「科学的社会主義(共産主義)」と自称している。
共産主義の顛末は、科学を万能と考え過信するような理性万能主義者が闊歩する社会はロクなことが起きない反面教師だが、人類はもっと謙虚になるべきであろう。

さて、本来、高次元を考えるには量子論の他「素粒子物理学」の先端理論をも理解しなければならない。
しかし、世界線の考察であれだけの字句を要したのだが、高次元の説明は世界線の比ではない。よって大幅に端折る。

結論から述べるが「超弦理論」とは10次元の理論である。
次に素粒子観測におけるミクロ物理の特殊な「場」を想定する。
イメージ的には原子はなぜ安定して存在しているのかが分かり易い。
原子核の周囲では、電子が運動している。
何もしなければ電子は原子核に対して安定している。
このような、電子と原子核で成立している重力や磁力よりもはるかに小さな「力」のことだ。
素粒子物理学ではこのような力場関係を「相互作用」というが、その相互作用を媒介する素粒子によって4つに分類される。
これを「ゲージ理論」で変換し「波動関数」で求めると量子化される。
ただし、この説明はかなり端折っており、実際はもっと複雑かつ難解プロセスを経るのだが「量子化された相互作用」が高次元のイメージである。

もともと、素粒子のアーキテクチャーは0次元(点)であり、そこから1次元の「ひも」へと広がっている。因みに「M理論」では2次元となる。
素粒子理論における次元とは、アーキテクチャーから各次元方向にどれだけ拡張されたかの軌跡を意味する。
拡張の臨界は「固定点(ディリクレ境界)もしくは自由点(ノイマン境界)間におけるエネルギー保存法則」を満たすか否かで決定づけられる。
この拡張軌跡をブレーンと呼び、ブレーンのカウント数が「次元」となる。
また、プレーンの固定点がディリクレ境界であることからDブレーンとも呼ばれる。
「超弦理論」ではアーキテクチャーから10のブレーンが存在すると考えればいい。

次に、認識論としての「次元」だが、4次元までは幾何学的に認識し(ただし4次元はリーマン幾何学という特殊な幾何学)、5次元は論理として認識する。それを超える高次元は量子化での認識となる。(余剰次元)
ただし、量子化された認識をデコボコに歪んだ曲面(超曲面や複素球面の多様体)のように幾何学的に表現することは可能だが、あくまで幾何的疑似表現であり本質的な意味は持たない。

4,「余剰次元」
これは、現在の先端分野(如実に理論先行)に属する内容で、素粒子物理学の専門家間でも様々異論があること、かつてのホーキング博士のように「超弦理論」そのものを否定している方々もいることから、記述しようかしまいか悩んだが、本作で「超弦理論」を用いた動機に「余剰次元」から「マイクロブラックホール」の存在を示唆していることがあること、そして「多世界」と「超弦理論」の関係も出てくるため、科学の可能性の一つとして項目を設けることとした。

では、頭の体操のようだが「余剰次元」を簡単に説明する。
これは、6次産業(1×2×3=6)の語呂合わせと似ている。
前述でブレーンを説明したが、素粒子物理学では「ブレーン宇宙」という概念がある。
4次元までは可認識空間であることを述べたが、その4次元に平面(2次元)を加えることを想像する。(4+2)
更に、4次元空間に加えた平面を巻きつけると、見かけ上は4次元でも、その中に別の2次元平面が隠されているようになる概念を「余剰次元」という。
これは「超弦理論」の6次元ブレーンの概念でもあるが、隠れて認識出来ない平面が量子化次元である。
「超弦理論」では現状7次元以上は数学的な余剰次元として考え、現在、様々な仮説の構築が行われている。
なお、6次元ブレーンで構成された空間(バルク)を幾何学的(カラビ・ヤウ空間等)に模した場合、その空間にエヴァレット解釈が予言した、多世界が存在するとの仮説がある。「超弦理論」が証明されれば、未来人ジョン・タイターの予言のとおり、宇宙は多世界構造である可能性を秘めているのだ。
相当、端折ってしまったが、これが物理における次元の考え方である。{/netabare}

《物理学的時間観念と物語設定トリックの考察》10/13追記
{netabare}1,序
科学設定考察の最後となるが、ここでは「未来ガジェット204号機」の原理を含め、本作の設定がSF設定としてなぜ抜きん出ているのか考察する。
さて、本レビューではミクロ物理である「量子論」と「超弦理論(素粒子物理学)」を用いて考察を進めてきた。
ここまで読んでくれた方々には、理論上の観念と現実の閾値を理解して頂けたと思う。
さて、マクロ物理の立場である「相対性理論」については現在もなお全ての謎が解けているわけではないことを、先に申し上げておく。
なお、本項での「相対性理論」とは特別に使い分けが必要とならない限り「一般相対性理論」を示す。

さて、重量が光を曲げる「重力レンズ効果」は近年発見(観測)が相次いだものであり、更に今年(2018)になってから、ブラックホール周辺では光の波長が長くなる「重力赤方偏移」を観測し、また一つ「相対性理論」の正しさが証明された。
(参考:天文学専門誌『アストロノミー・アンド・アストロフィジックス』7月29日付け)
「相対性理論」とは重力系の運動を記述した「万有引力の法則」は宇宙空間では必ずしも適用されないことを証明したと同時に、宇宙の状態を記述した理論である。
簡単に言えば、ニュートン力学では、物体が引き合う力で決まる重さが重力であるが、相対性理論では空間の歪みが重力を決定し、重力が大きいほど時間は遅れる。
ニュートン力学では、上記の「重力赤方偏移」は説明が出来ない現象であるのだ。
既に発表から100年を経た「相対性理論」でも未だに検証中であり「超弦理論」の研究が本格化したのが1980年代であることを考えると、検証にはなお相当の時間がかかる未完の理論である。

2,そもそも「時間」とは
ここで、相対性理論を展開する気はないが、以下に記述したことは相対性理論から導かれた時間の概念的である。

時間概念は本作シリーズを視聴する上でも重要な問いである。
一般の作品の時系列は主人公目線の絶対時間で進み、視聴者の俯瞰はそれと同時並行をする。
しかし、本作の時系列は「相対的時間順序」で構成されている。
「倫太郎」目線で物語を追うと、時系列錯覚を起こすので、視聴する上では注意を要する点でもある。
つまり、視聴者は「倫太郎」を観測する立場で物語が進行していることにあるが「倫太郎」自身にとって「絶対時間」なのである。
この現象を分かり易く説明しよう。
夜空の星を見てみよう。
キラキラと輝いている星々のなかには、既に現存していない星も含まれている。
星が光を放ち、その光が地球上の私達に届くまで、気が遠くなるような時間がかかっているからだ。
つまり、星を観測するということは過去を観測するのと同じことである。
しかし、観測者自身が過去に溯行しているわけではなく、星という被観測物が過去なのである。
このような、観測と被観測との間に生じるメタ関係が「相対的時間順序」であり、観測者の時間的立場が「絶対時間」である。
本作で考えると、無印α世界線の「倫太郎」が認識する事実が絶対時間であり各イベントで「まゆり」の死を観測する「倫太郎」と「まゆり」を視聴者がメタ観測する関係が「相対的時間順序」である。

3,考え抜かれた物理トリック
本作のタイムトラベル設定においてもっとも考え抜かれた点は、時間の溯行のみに留め未来への旅行を設定しなかった点である。
これをやると、本作の科学設定が複雑となり破綻を来すからであろう。
だが、我々本職の視聴した場合は、もっと別な視点で科学設定の巧みさに感嘆を抱く。

本作の科学設定に興味がある方は特に①のDメールやタイムリープ関する記述は目から鱗かもしれないので二重に折り畳む。ただし閲覧の際には量子力学の知識が必要である。
{netabare}①Dメール、タイムリープ設定は物理的に過去を旅するものではなく、未来からの指示、意識のみ過去へ送り込むという方式でタイムパラッドクスに纏わる諸問題を回避している。
更に「親殺しのパラッドクス」で比喩される因果律のパラッドクスに関する部分は「収束」という物理概念で結実させ、物理学的範囲を逸脱しないように構成している。
ただし、量子コンピュータ概念の一つである「クォンタム」を利用した電話レンジ(仮)の設定では「倫太郎」の意識のみがタイムリープをし、物理的な過去改変で「まゆり」の救出を試みるも成就しない「タイムパラッドクス」が【物理学的整合】となり「クォンタム」の現実性まで肯定しているわけではない(可能性までは否定していない)ので断っておく。

Dメールもデータであり、過去に向けることが可能なら、意識もメールも「クォンタムアクセス」の可能性として整理が出来るだろう。
なお、量子力学の項で「観測問題」を説明したが「認識を意識が阻害する」事実を形而上であるとして、物理学では無視や切り捨てで対応していることに対し「意識」そのものを問うているのがこの分野だ。
(嘘か誠かは知らないが「クォンタムアクセス」を深掘りすると不吉なことが起きると言われる。「ウィキリークス」絡みの案件だからかなw、因みにSAO3期も「クォンタム」を用いているフシがあるが結論は最後まで視聴してから。)
本作0では「紅莉栖」の記憶をビットデータ化したAI「アマデウス」が登場する。
「量子脳論」の研究分野は将来、AIにも応用されていくのだろうが、物理学とのブリッジすら現段階では混沌としており、まぁ限りなく科学の可能性があるプロト科学の分野だね。

さて、「クォンタム」聞き慣れない言葉だと思うが、意識のテレポーテーションは宇宙の状態記述理論の一つである「ホログラフィック原理」を用いた「量子脳論」の分野で研究されており、また、この分野では人間の意識を量子化することでビットデータとして取り出す可能性を模索している。
そんなことが本当に可能かどうかは、私はこれを扱う「脳科学」には門外漢であり、申し訳ないが現段階では理論上の批評は出来ない。
とりあえず、理論物理学の立場から原理の概略だけ触れよう。
次のカーブラックホールでも触れるが、ブラックホールには「シュヴァルツシルト面」という理論上の不可侵領域が存在する。(「事象の地平面」とも表記される。)
「相対性理論」で最も早いのは「光」であるが、「相対性理論」では重力が増大するにつれ、光も曲がり、曲がるということは光が描く軌跡の距離が伸び、ブラックホールの外側から観測すると、光の速度が遅くなっているように見え、いつまでも光が通過しないからそこだけ暗く見えることからブラックホールの名称が付いた。
何も障害がなければ光がブラックホールを通過するする時間は、ブラックホールの直径で決まるが、上述のとおり、ブラックホールでは光が曲がり、通過は重力に比例して遅くなる性質があり、光の速度が下がる(光が曲がる)境界が「シュヴァルツシルト面」である。
「ホログラフィック原理」では「シュヴァルツシルト面」はブラックホールのみではなく宇宙そのものが「シュヴァルツシルト面」に投影された情報構造体であると仮説している。
つまり、全宇宙の情報は宇宙の終点にある「シュヴァルツシルト面」に集約されるということだ。これを仮に「宇宙シュヴァルツシルト面」としておく。
一見信じ難たいオカルトめいた内容だが、理論構造としては後に説明する『時間順序保護仮説』の反転理論であり、量子力学を確率解釈から決定論へと転換する理論でもある。
更に拡大解釈をすれば、魂(思念、意識)の行き着く先は「宇宙シュヴァルツシルト面」ということになる(小声)
また「シュヴァルツシルト面」は、相対性理論で導かれた「時間的閉曲線:CTC」でありその性質上、時間的カオスを生じ時間順序の概念が崩壊し、「余剰次元」が存在するならば、世界線を跨がるリバースも可能となる。(詳細は②で解説)

「量子脳論」では「宇宙シュヴァルツシルト面」から「脳」への情報伝達を「クォンタムアクセス」(概念的にはユングの「集合的無意識」に近い)、「脳」から「宇宙シュヴァルツシルト面」の情報伝達を「クォンタムリバースアクセス」(魂、思念、意識)となり、理論上当然それまでの記憶を保持し続けることから、本作で言うところの「リーディングシュタイナー」の仮説的根拠にもなろう。

電話レンジ(仮)の動作原理であるマイクロブラックホール(に作用する過程の仮説を含め)は他所でも述べられているが、その結果の現象である「クォンタムアクセス」に言及したものは私が知る限りないと思う。
更にもっと言及しよう。
本作では「倫太郎」
よって私的結論として
※【神をも冒涜する12番目の理論の本質は《クォンタムリバースアクセス》である】
と、位置付けよう。{/netabare}

②因果律の保護は、現在多くの理学者が支持するCTC(時間軸は直線ではなくリング)よる「ワームホール」などにおける『検閲官説』(一般相対性理論)を踏まえて4次元ブラックホールの科学的常識を越えない設定とし、本作の設定そのものに信憑性をもたせることに寄与している。
ただし『検閲官説』については、本作の原作設定以後の2016年に4次元を超えるブラックホールでは『検閲官説』は成立しない可能性がある発見がなされていることを付記しておく。

タイムパラッドクスに関して二説だけ紹介しよう。

一つ目はホーキングが提唱した『時間順序保護仮説』だが、本説を用いると本作そのものが成立しなくなる。
説明しよう。『時間順序保護仮説』とはCTCが存在したとしても、CTC存在の前提が「相対性理論」であり、因果律を破るということは、因果律において論じられる「特異点」を破ることを意味し、結果、ブラックホールが蒸発し特異点が剥き出しとなる現象(裸の特異点)をも4次元空間で説明しなければならないが「相対性理論」を破る理論構築は現状では99.999999…%無理だろう。
寧ろ、理論物理学の研究方向を考えると「相対性理論」を「量子論」に適用出来るブリッジ理論の方が手堅いだろう。
ホーキングは波動関数により「純粋状態」でCTCの存在条件を求め、CTCが存在する条件下ではエネルギーが無限発散する。つまり量子力学的には成り立たなくなることを証明した。
この意味は「相対性理論」がCTCを認めても「量子力学」がそれを否定するということであり、CTC上でも因果律の崩壊は起きないということは、つまりタイムトラベルそのものが出来ないとした取り付く島もない理論であるがゆえに「ホログラフィック原理」の存在を仮定する本作では対立する仮説であるゆえに採用出来ないのだ。

二つ目は本作のタイムパラッドクス回避に採用されている「セス・ロイド仮説」である。
どういうことかというと、「量子力学」の項で波動関数は全てが解明されているものではないと述べたが「量子力学的」に無視されている収縮確率をCTCの存在確率で考えると時間対称性を破る発生確率は限りなく0であるという「実験解」が得られた。
つまり、起因を変えても結果が変化する確率は限りなく0であるというものである。

他にもタイムパラッドクス回避の仮説はあるが、この二点を理解すれば十分である。

③本作のタイムトラベルはジョン・タイターが示したと言われるカーブラックホールの構造を理論的な根拠としている。
カーブラックホールとは4次元(定常次元D=4)に存在するブラックホールの一般式カー解によるベーシックなブラックホールであり、質量と角運動量を持つブラックホールで、これは宇宙項は0、パラメーターは2のブラックホールだ。
これが、なぜ、タイムトラベルに結びつくかというと、このブラックホールの特異点が点ではなく環状で、角運動(回転)すると球になる特徴がある。
ここを旋回することで時間の変位が調整されるという仮説。
ブラックホールには内と外に二重の地平面があり、ブラックホールに入り特異点に近づくにつれ時間軸と空間三軸が捻れ、球状特異点で時間軸と空間軸は正常化さる。
カーブラックホールでの時空転換は性質上確かこんな理屈だったと思うが、この状態をブラックホール内部の状態を記述する「クルスカル座標」という面倒臭い計算で表現すると、確かに時間と空間が入れ替わるが、あくまで数学上でのことだ。
更に「相対性理論」の説明で便利な「ペンローズ図」で「閉じた時間の環:CTL」も交えて時間変異の因果構造を説明すればより親切なのだが、レビューCGIは画像添付に対応しておらず、結論は変わらないので軽く触れるだけで失礼する。
更にジョン・タイターは裸の特異点をタイムマシーンの安定動作の根拠としているが、裸の特異点をD=4で認めることは「相対性理論」を否定することでもあるから、カー解を使えない高次元D>(>にアンダバー一本の科学記号)5のブラックホールを考える必要がある。
《次元の魔力》でも説明したとおり、高次元になれば「余剰次元」にも特異点の存在を仮定できるが、ブラックホールの状態は閉じない軌道に沿り時間積分でホライズン閉曲面で空間平均で置き換えるような様々なテクニックがあるが、定式化されていない難点があり、理論解が複数生じるので、一般向けには説明にならない。
どちらにせよ「余剰次元」が検証できていない限りは、裸の特異点はD>5空間に存在するであろうとの認識程度で良いだろう。

仮にタイムトラベルが物理学的に成立しても生理学的に考えれば、ブラックホールの大重力による吸い込み加速に、まず人体が耐えられるわけがない。
例えば、ジェット戦闘機の急旋回は約8G程度だが、耐Gスーツを着用していないと気絶する。重力加速度がどういう影響を人体に与えるかイメージできるだろう。
条件は違うが、重力による負荷現象は無印5話で「紅莉栖」がスポンジを使って説明し、更に重力により物質が崩壊した状態を、ゲル状態(まゆりのゲル化)として視覚化し相対性理論で記述されようなブラックホールにおける大きな重力場ではタイムトラベルが実現出来ないことを暗示しており、設定に一定の科学的合理性を付与している。

④その代わり、SERNによって成功したプランク長(量子単位)クラスのマイクロブラックホールの存在を示唆している。
一度、現実の話に戻るが、この元ネタは現実に存在する「CERN」(Conseil Europeen pour la Recherche Nucleaire)の「大型ハドロン衝突型加速器」で陽子の束を衝突させることで人工的なブラックホールを生成するとした実験だ。
何やらとんでもないことが起きそうな響きだが、この実験の目的には他世界の存在確認が含まれていることはご存知であろうか。
正確には《次元の魔力》で説明した「余剰次元」の発見実験であり、余剰次元の存在は多世界存在の可能性をも意味する。
字数の関係もあり理論的な説明は省略するが、本作の世界線分岐は物理的にはマイクロブラックホールの生成ないし内部活動によって引き起こされたDメールなどによるイベントによって引き起こされる設定だ。
ゆえに、マイクロブラックホールの設定はタイムリープのみならず、世界線分岐にも及ぶ多重な伏線の意味を持たしている、実に手が込んだ設定であることが理解出来ると思う。

ブラックホールは「相対性理論」が記述する大きな重力場と「超弦理論」が予測する小さな重力場があり、これは「重力」という視点からみれば等価である。
この双方からの重力アプローチを一つにまとめようとしている理論が「量子重力論」である。
「量子重力論」は「大統一理論」に最も近い位置にあり、もし完成すれば「相対性理論」と「量子論」の垣根の一部が崩れる物理学上の一大革命となる。
本作では「量子重力論」を表には出してはいないが、高分子構造の人体や高分子素材が使われるタイムマシーンを、ミクロ物理で記述するマイクロブラックホールを用いて過去に転送する設定は、何度も説明しているとおりマクロ物理と反する現象であり、現時点では論理的に破綻となる。
しかし、本作では「重力」、厳密に言えば「特異点」を触媒としていることに注視したい。
「相対性理論」でも「超弦理論」でも記述される「特異点」を設定の肝に据えれば、上述した「量子重力論」(未完ではあるが)での理論武装が可能となる。
この点が他のSF作品とは違う抜け目のなさであり、本職の理学者をして唸らせた本作SF設定の完成度の高さでもある。
尤も、本作シリーズは本職の理論物理学関係者の監修を受けているので無理もないことだ。

⑤ただし、転送するにおいての物理的かつ生理学的な人体や転送物体(タイムマシーン)への影響に対する説明だが、本作では一部のリスクは語られたが、その他のリスク説明がされてはいない。
逆に「紅莉栖」によるゲル化以上の説明をすると「ボロ」が出るから避けたと思うが、他にリスクがないとも言いきれないがゆえに、曖昧にしている点が個人的には不満である。
例えば、①で説明した「クォンタムリバースアクセス」を実行すれば、本作で描写された「倫太郎」のメンタル崩壊の比にはならないほど、精神に何らかの異常をきたす。
最近、キューバの米国大使館でおきた「音響」を用いた人体攻撃(高周波域に超音波織り交ぜたマイクロ波聴覚効果といわれる)でも大きな障害が出ている。
それよりも遥かに大掛かりな「クォンタムリバースアクセス」が無害で済むまいとする想像は十分に可能だ。{/netabare}

以上で本レビューの科学設定考察を最後とする。
本作では多くの科学的事象が設定されているが、先にも述べているように、それらを逐一考察すると文字数がいくらあっても足りないので、他の考察サイトであまり触れられていな事象、科学考察の方向性や、考察に必要な物理の考え方に留めることとする。
理論物理学とは極端な話、妄想こそが発見に繋がる源泉であり、理学者から見た「鳳凰院凶真」はけっして自称するほどマッドサイエンティストではないのだ。
多分、量子論や素粒子論(あくまで触りだが)はここで初めて御覧になられた方も多いと思うが、理論物理学とは何かを感じ取ってもらえるだけでも嬉しいし、光栄である。

【余談】{netabare}
本レビュー執筆中に原作者の一人志倉氏とCERNの科学者3名を招きパネルディスカッションが京都で行われた。可能であれば是非参加をしてみたかったものであるが、このパネリストに志倉氏が招待されたということは、本作の科学設定は本職が認めるレベルにあるという裏付けでもある。
『テーブル・アンステーブル京都-サイエンス・アウトリーチ』(10/11)
コメンテーター
藤井啓祐氏(京都大学 准教授 量子コンピューター)井元信之氏(大阪大学 名誉教授 量子情報論)落合陽一氏(筑波大学 学長補佐・准教授 総合司会)他
追伸
レビュー第3稿を推敲している最中ホーキング博士の遺稿
"Black Hole Entropy and Soft Hair"(プレプリント・サーバー 英文)
公開の連絡がきた。
ブラックホールと情報についての論文だが、考察で述べた「宇宙シュヴァルツシルト面」のアプローチらしく、これから読もうと思う。
読後、内容によっては考察に反映することもあるかもしれない。{/netabare}

なお、本レビューで触れていない科学考察は、前期無印から数多くの考察ブログやサイトがあるので、そちらを参考にして頂きたい。

①長文であるゆえ、後日の誤字脱字校正を留保。
②この後本作の総評をするに当たり、文字数が不足する場合【科学設定考察】の全部または一部を無印か23話β境界面上のミッシングリンクのレビューへ移行する。
③今回の追記の1週間後を目途に作品総評を行う予定。

2023/7/8一部加筆

投稿 : 2024/05/04
♥ : 57
ネタバレ

ミュンヘン さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

神に抗うラボメン達の執念のエピグラフ

終盤に怒涛の伏線回収をすることでおなじみあにこれでもアニメ評価総合1位と平成に生まれた最高のアニメシュタインズ・ゲートの続編です。

第1期の第23話の再放送(通称第23話β版)にてエンディングにたどり着けなかった岡部倫太郎の話。正当な第23話(通称第23話SG版)にて未来からムービーメールをしてくる2025年の岡部倫太郎の話です。

今作は第1期のような伏線回収していくみたいな話の構成が凄い!っていう感じではないです。どちらかというとキャラクターの魅力を最大限に引き出してる感じです。第1期が孤独の観測者ならこのゼロは皆で協力していくっていう岡部倫太郎以外のキャラクターの存在感というのがかなりあった作品です。第1期が好きだった人はゼロも楽しめるのではないかと思いますね。

シュタインズ・ゲートはタイムマシン・タイムリープマシン・Dメールなどといった時間を跳躍できるアイテムが登場しましたが今作出てくるのはアマデウスというAIです。それも人間に限りなく近いAIです。例えば人間は1週間前着た服装を正確に覚えてるかと言われたら忘れている事もありますよね?このアマデウスもそんな人間っぽさを残してるのが特徴です。アマデウスは人間の記憶をデジタルデータに変換する。つまり、生身の人間のAIを作る事が出来るわけです。そこで今回はシュタインズ・ゲートのヒロイン牧瀬紅莉栖がAIとして登場してきますがこのアマデウスの使われ方や危険性の描き方が流石科学アドベンチャー!という感じでなるほどなぁという感じです。

先程第1期は岡部倫太郎のもつリーディングシュタイナーの力もあってか岡部倫太郎が独りで奮闘するという印象の作品と言いましたがこのシュタインズ・ゲートゼロは話の終盤まで岡部倫太郎はそんなに活躍しない。どちらかというと他のラボメンの活躍が目立つシーンが多いですね。終盤で岡部倫太郎と共に見ているこっちも気付くのですが戦ってるのは岡部倫太郎1人ではない、ラボメン全員が協力してる事に気付くわけです。個人的な話になるのですが自分はこのアニメにおいてに嫌いなキャラクターというのがいないです。最初は個性が強すぎる人達の集まりなので好みはあったと思いますが第1期を見てそしてこのゼロを見ると誰も責めれない自分というのがいたんですよね。世界線を変えることを恐れる岡部倫太郎の気持ちも当然理解できるし未来を変えなきゃダメだという阿万音鈴羽の気持ちも分かる。鳳凰院凶真を待ってるダルやまゆりを中心とした他のラボメン、紅莉栖との差に劣等感を抱きつつもそれでも頑張ろうと進む比屋定真帆の気持ちも分かる。誰の立場になっても責めれないという点で自分はラボメンの皆が好きなのだと改めて思いました。

終盤は怒涛の展開でこの畳み掛けてくる感じがシュタインズ・ゲートっぽいなぁとしみじみ感じつつこの最高に愛してるキャラクターともうすぐ会えなくなるのかと思う寂しさがありました。それだけ自分にとってこのアニメが特別だったのだなと改めて思いました。
(自分の最初に見た深夜アニメがシュタインズ・ゲートなんです)

中盤少し中だるみがありましたが終盤の目まぐるしい展開がそれをカバー出来てたと思います。ゼロは序盤から勢いがあったのも良かったですね。

曲の使い方もよかったですね。シュタゲの曲はどれも意味があるのでその歌詞に合った曲が流れるのでテンション上がりましたね。過去の曲・新しい曲共に素晴らしかったです。

自分は原作のゲームの方をやってるのでアニメがゼロはじめての人と感想も違うと思いますがアニメ版の方がゼロは好きでした。


シュタインズ・ゲートをもう一度アニメで見れるというだけで自分は正直幸せでした。悲しいけど話だけど心が温まるラボメンの優しさがほんと愛せる。やっぱりこのアニメは自分にとって特別な存在なのだと改めて実感しました。放送前はゼロのアニメ化成功するだろうかという不安もありましたがほんとに愛を感じる作品でした。ありがとうございました。 点数97

以下ネタバレを含む見てる時の自分の気持ちです。大変見苦しいと思いますのでご注意を

{netabare}シュタゲゼロ…アニメ大丈夫かな〜ルート分岐どうするんだろう。真帆のこの大人です!のシーン可愛いなぁ。萌香はやっぱトラウマだよね…アマデウスきたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!レスキネン教授好き。とってもいい敵役だし正体現すまでのおもしろキャラの時最高でした。リンターロ大好き。アマデウス紅莉栖!やっぱりオカリンは紅莉栖に向き合わないといけないのね…切ないわ…かがり!かがりはどうするか楽しみやな〜この紅莉栖と似てるとかどう見せてくるのか楽しみやな〜(そこはアニメで描かれなかった模様。知りたい人はゲーム版シュタインズ・ゲートゼロやりましょう!)オカリン…アマデウス紅莉栖にどっぷりやな…真帆ちゃんしっかり者ちゃんと言わないとね…!?!?リーディングシュタイナーか!?お!このシーン来たか!早いな!……夢オチかーーーーい!?(自衛隊に守られながら逃げるシーンはゲームでは実際の出来事として描かれます。そしてゲームでは最初の世界線の変動のシーンです。)ここアニメでやらんのか?マジ?まぁ…なくてもいいのか?(なくても良かった)巫女のまゆしぃと鈴羽とかがり可愛い。ダルと鈴羽のやり取りほっこりするなぁ…まゆしぃのかいちゅ~止まっちゃった~…は!?!?!?まゆり死ぬの!?やめろよぉぉぉぉぉ…ライダースーツ誰だ?かがりではないから…レイエスなのかな?ブラウンキターーー…ていうか強すぎやろwまゆり死ななくてよかった(原作ではまゆしぃのかいちゅ~の呪いの呪文は出てこなかった。めちゃくちゃ焦った。)リーディングシュタイナーきたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁどこに分岐する?紅莉栖きたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…あぁ…やっぱ紅莉栖なんだよなぁ…ダル…オカリンの気持ちも…いや、ダルからすればそうだよな…辛い…GPSかwクリスティーナらしいね。このツンデレ少女やはり可愛い。まゆりの墓…しんどい…あぁ…しんどい 紅莉栖ほんま好きや…流石正妻やで…ハイルナ…なんだこれ。私の事忘れなさいと言いつつキスするのか…ツンデレか!でも切ないね…ライアいいなぁ…あぁぁぁぁぁぁそこかァァァァァァァァァァァそこに繋がるかァァァァァやっぱシュタゲすげぇよ!!!天才かよ!…鈴羽…そうだよなやっぱり18の少女が抱える使命にしては重いよな…綯様!はい!綯様!アニメでやってくれるのね…w嬉しいけどねw ノートパソコン来ましたか…オカリンやっぱそうなるよね…そりゃそうだ。アジトの脱出どうするん?あぁそうやるのね、ていうかダル身のこなしよすぎやろwシュタゲの戦闘シーンは生々しくて怖い。かがりルートもやるのか…この歌ほんと好き。魔笛…あっ…おぉ!β世界線だとそこってかがりなんやなぁ…まゆりママ…甘えるかがり可愛すぎやろ どうみてもフラグやん…萌香wシュタゲゼロでは珍しいギャグシーンである。魔笛のシーン結構緊張するね。かがりは洗脳されてる!ナンダッテー誰がこんな事をやったんだねリンターロライダースーツかがりどうするか…あっそのまま脱ぐのね(ゲーム版はだいぶ違う、この時点でゲームとアニメはかなり別物ぐらいな感じ)お!鈴羽回か。ダルに洗脳は流石に草ギャグ回だった。無限遠点のアルタイル!もうこんなとこまで来たか…ゲルバナ…やっぱこのシーン辛いわ。みんなの気持ちが分かる…オカリンを責める事も出来ないしダルの気持ちは分かるし…まゆりも何だかんだ大人だよね。過去に戻る…来てしまったか…これでタイムリープきたね。何度やってもだめ…なるほど収束する事案か。お?……リナシメントきたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。来ないと思ってたよ…よかった…これやんないとアニメ化の意味ないんすよ…もう安心やね。君に萌え萌えバッキュンキュンwww暗号それでいいのかwタイムリープ失敗ね、それなら納得(原作の未来に飛ばされるこのシーンは謎が多かったから助かる)妖刀五月雨!?!?最高かよ!…でもそうなんだよな…これでやっと決意したね。お!ここのタイムリープするくだりやるのね。スカイクラッドを流すのか。でも確かに歌詞の意味がめっちゃ合うわ。よき。まぁそりゃダメだよな…アマデウスの消去!真帆ルートもやってくれるのか…アマデウスでもやっぱりオカリンには無理か…でも正直ここは感情移入しきれないかな…ここで挿入歌のアマデウスは最高やわ…タイムマシンが過去に飛んでる!…あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁここもやってくれるのか…ドラマCDの無限遠点のアークライトだよね…最高かよ…ほんとこのメールの撮るシーンのくだり好き。紀元前まで飛んじゃったのね。オカリンかっけぇ… シュタゲゼロ最高やったわ!{/netabare}

第1クール終了時の評価

全23話の為暫定的に半分の11話までの評価になります。

シュタゲはネタバレしないと何も伝わらないので今回はネタバレを含んでいるのでまだ見てない方は見ない方がいいかもしれません



















あにこれでも評価1位のシュタインズ・ゲートの正当続編です。前作23話にて牧瀬紅莉栖を救うことを諦めた世界線という設定です。簡単に言うと23話で岡部にムービーメールを送った未来の岡部の話という事ですね。

シュタインズ・ゲートの魅力を今更語らなくてもいいと思いますがやはり張り巡らされる伏線と毎話毎話引きの良さ。さらに、魅力的なキャラクターですね。それはゼロになっても変わらず毎週気になる所で終わるので次へのワクワクが無くなることがないですし毎週気になるシーンやセリフが出てくるので展開の予想も楽しいですね。

1クール目の中でも話題を呼んだのが8話ですね。α世界線に何故か来てしまった岡部が牧瀬紅莉栖と再開する話です。まゆりやダルなどのラボメンも勿論岡部の事が好きですがやはりこの二人の関係は特別で1番岡部を理解出来てるのは紅莉栖なんだなと思いましたね。そして岡部がβ世界線に戻るシーンで紅莉栖が岡部に自分の事は忘れろというのですが世界線が変動する前にキスをするんですよね。最後まで紅莉栖らしいなぁと思います。話の構成的にも前作22話岡部がβ世界線に戻るシーンで紅莉栖が告白しかけるシーンに上手く肉付けされていました。こんな完璧なものを見せられたらやっぱシュタゲすげぇとなりますよね。

まだ第1クールですし岡部がここからどうやってムービーメールの姿になるのかが楽しみですね。今のところは前作に負けないぐらいに面白いと個人的には思います


6話までの感想

{netabare}シュタゲといえば1話の伏線を最終回で一気に回収するという神のような演出が有名ですが、今作も途中で露骨に伏線だなぁみたいなシーンがありでももしかしたらミスリード?みたいな感じで1期とは違う探り合いをしている感じでした。しかし!そんな探り合いも6話で1つ大きな展開を迎えます…具体的には言いませんがあのセリフはやっぱり今でも耳にこびりついていてあのセリフを聴くだけで絶望に帰ってくるのだなぁと思いました。原作も発売されたのが2年前でプレイ済みと言っても細かいところは全く覚えてなかったので6話は辛いのと同時にやっぱシュタゲって凄いんだなと思いますよね、突然あのセリフが出てきた時に不意打ちすぎて一気に不安になったんですよ。もうこのゼロで聴くことはまずないだろうと思ってたのでこれはやられたなぁと思ってしまいますね笑でもそれだけあのセリフが何回も使われて印象に残ってたってことでもあるので続編の強みも存分に生かした。流石の一言でした。1話放送前まで不安になってた自分が馬鹿みたいですよ笑

それまでの岡部のクリスに対する葛藤やそこから垣間見えてくるラボメンの優しさやまゆりって実はそういう気持ちあったんだなぁとかダルはやっぱりキモいとかキャラクターの新しい掘り下げや気づかせてくれるというとこでもシュタゲやっぱりいいなぁと思わされる部分です。1期の頃はあまり感じなかったラボメンの優しさみたいなのもこのシュタゲゼロでは沢山感じますしこの後も色んなキャラの優しさという所は出てきますので楽しみにしてます。劇伴・OP・EDなど音楽面も相変わらず素敵だけど切ない感じが出てて素晴らしいですし声優は言うことないです!最高のキャストです{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 23
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

β

紅莉栖を救うことを諦めた世界線でのストーリー。代わりに紅莉栖の先輩、真帆やまゆりを母と慕うかがりが登場。{netabare}紅莉栖の記憶を元に構築されたアマデウスが今作の鍵を握る。{/netabare}諦めた岡部が頑なにタイムリープを嫌がる様やまゆりの葛藤など、ドラマチックな部分もあったが、本題に入るまでが長く感じた。勿論、面白いと感じたが。

前作と違い、タイムリープはあまりしない。{netabare}前半では一回だけ、いきなりα世界線のほうへ飛ばされる。後半(最後の数話)は怒涛のタイムリープで記憶を未来に飛ばしたり、一回で戻れる期間が短いから凄まじい回数過去に戻る。その度に体力がない状態からスタートするもんだから、相当辛そう。前作の最終話のような状態に戻るけれども、岡部は、タイムマシンで燃料が尽きたために、紀元前に飛ばされたまゆりと鈴羽を探しに行く。{/netabare}

{netabare}信用できない外国人たちに前作から一転して協力してくれるミスター・ブラウンに萌郁。{/netabare}

{netabare}作品の大筋とは、そんなに関係ないけど、あまねとデートしたダルの告白の仕方が印象に残った。{/netabare}

OPはやっぱり、いとうかなこ。癖になる歌声。EDは2つ。Zweiと今井麻美。

1. 零化域のミッシングリンク
いくつもの世界線を巡る無限の彷徨。その過酷な旅の中で、岡部は紅莉栖を死の運命から救い出すことを、ついに諦めた。そして、再び大学に通い始めた彼は、平凡な日常に埋没していく。それでも心の傷を癒しきれず、メンタルクリニックへの通院を続ける岡部の中で、いつしか白衣をまとった「鳳凰院凶真」の顔は封印されていた。

2. 閉時曲線のエピグラフ
ヴィクトル・コンドリア大学のレスキネン教授によるセミナーに出席した岡部。そこで展開された理論は、「人の記憶をデータ化して保存する」という、かつて紅莉栖が提唱したものだった。そして、人の記憶や感情、心をベースに構築された人工知能「アマデウス」のデモンストレーションが行われる。

3. 双対福音のプロトコル
紅莉栖の8ヶ月前の記憶をベースにした人工知能「アマデウス」のテスターとなった岡部。「アマデウス」の反応は紅莉栖そのもので、岡部はまるで紅莉栖が戻ってきたかのような錯覚に陥る。そんな中、まゆりの発案で、彼女のコスプレ友達も交えたクリスマスパーティを開催することになる。

4. 亡失流転のソリチュード
「アマデウス紅莉栖」に接しているうちに、まるで本物の紅莉栖がそこにいるかのように錯覚し始める岡部。そんな彼を見ていられず、真帆は「ここにいるのはアマデウス。牧瀬紅莉栖じゃない」と非情な現実を突きつける。その瞬間、岡部は世界が歪む感覚にとらわれる。それは久しく感じることのなかった、世界線を移動する感覚「リーディング・シュタイナー」だった。

5. 非点収差のソリチュード
鈴羽と共に未来からやってきた椎名かがりの捜索を始める岡部。ダルの依頼でやってきた捜索の専門家は、別の世界線でまゆりを幾度も殺害した「ラウンダー」の桐生萌郁だった。このタイミングで再び目の前に萌郁が現れたことに、岡部は強い不安と疑念を抱く。

6. 軌道秩序のエクリプス
るかがラボに連れてきた、記憶喪失の少女。その姿を見た鈴羽は、彼女こそ12年間行方不明になっていた椎名かがりだと確信する。なぜなら、かがりが「ママにもらったお守り」だと言って大切にしていた「うーぱ」の人形を、その少女が持っていたからだ。だが、少女は何も思い出すことができず、行方不明だった12年間のことは空白のままだった。

7. 振電遷移のエクリプス
ラボで行われているお正月パーティが盛り上がる中、突然「アマデウス紅莉栖」の接続が遮断された。さらにその直後、銃で武装した覆面の男たちがラボを襲撃してくる。かつて、別の世界線で「ラウンダー」の襲撃を受けた際に命を落としたのはまゆりだった。だが、今回狙われたのは……。

8. 二律背反のデュアル
アクセス不能の「アマデウス紅莉栖」から届く、助けを求める声。その直後、岡部は世界線の変動を感知する。気が付くと、握りしめたスマホからは「アマデウス」のアプリが消えていた。そして、彼の前に以前と変わらぬ姿の紅莉栖が現れる。そこは、紅莉栖が生存している「α世界線」だった。

9. 永劫回帰のパンドラ
「α世界線」で紅莉栖と再会し、束の間の逢瀬を果たした岡部。病院のベッドで目覚めた岡部は、再び「β世界線」へと帰還していた。すべてはもとに戻ったかのように思われた。だが、岡部が眠っていた間にも、「アマデウス」の乗っ取りに続き、彼らの身の回りにはいくつかの不穏な事件が起きていた。

10. 存在証明のパンドラ
明晰な頭脳を持つ後輩・紅莉栖に憧れ、尊敬していた真帆。それと同時に彼女は、どうやっても追いつけない天賦の才能に、ひそかに劣等感を抱いてもいた。そんな真帆の元には、紅莉栖の遺品が残されていた。それは生前、彼女が使用し、その思考が記録されているノートパソコンだった。

11. 存在忘却のパンドラ
真帆が紅莉栖のノートパソコンの解析を頼んだ“専門家”とは、橋田至だった。真帆がこれ以上深入りしないよう、岡部はタイムリープマシンの真実を話すことを決意する。しかし、そこへ再び不穏な影が忍び寄る。

12. 相互再帰のマザーグース
ラボに襲撃を受けて以来、かがりの身の回りには異変は起きていない。だが、その記憶はまだ戻らぬままだった。そんな中、まゆりがふと口ずさんだ歌を聴いたかがり。その瞬間、彼女は突如、気を失ってしまう。

13. 回折叙唱のマザーグース
かつての記憶を思い出したかがりは、まるで子供時代に戻ったかのように、まゆりを「ママ」と呼んで甘える。しかし、この時代にやってきた直後、鈴羽とはぐれてから現在までの記憶はいまだに戻らない。肝心な部分が空白のままであることに、岡部は漠然とした不安を覚える。

14. 弾性限界のリコグナイズ
かがりが突然失踪してから数ヶ月。岡部たちはあらゆる手を使って行方を捜したが、何の手掛かりも得られていない。そんな中、ダルと鈴羽はかつて岡部の手で破棄されたタイムリープマシンをもう一度作るため、真帆の協力を得ようとしていた。

15. 漸近線のリコグナイズ
将来、ダルと由季との間に生まれる運命の鈴羽。しかし、現在の「両親」の関係は進展しておらず、最近はあまり連絡も取っていない様子。父のあまりにも消極的な姿勢に業を煮やした鈴羽は、一計を案じるのだが……。

16. 無限遠点のアルタイル
レスキネン教授から研究室に入るよう誘われたのをきっかけに、留学を目指して勉学に勤しむ日々を送る岡部。だが、まゆりは岡部には何らかの秘めた思いがあり、それを表に出さないよう必死に堪え続けていることに気づいていた。一方、ダルは真帆と協力して、破棄された電話レンジ(仮)の再現に挑んでいた。

17. 双曲平面のアルタイル
タイムマシンに残された燃料は残りわずか。これ以上時間が経つと、燃料不足で紅莉栖がこの世を去った日まで辿り着けなくなる。鈴羽が過去に向けて旅立つ準備を進める一方で、まゆりもひそかにある決意を固めていた。

18. 並進対称のアルタイル
タイムマシンの強奪をもくろむ工作員の銃撃で、倒れ伏すまゆり。そこへ、ライダースーツ姿のかがりが現れる。まゆりが血を流して倒れる姿様を見たかがりは逆上し、武装した工作員たちに襲い掛かるのだった。

19. 循環座標のアルタイル
大国の特殊部隊により、秋葉原のビルは戦場と化し、まゆりと鈴羽を乗せたタイムマシンは爆破され、ふたりは生死不明となった。この悲劇的結末を回避するため、岡部は真帆とダルが制作中だったタイムリープマシンを完成させる決意を固める。

20. 盟誓のリナシメント
7月7日へとタイムリープしたはずの岡部。しかし目を覚ましたのは、見知らぬ施設の一室だった。身体中に走る激痛に耐えながらあたりを見回した彼は、自らの置かれた状況に愕然とする。そこは……。

21. 結像のリナシメント
再びシュタインズゲートを目指すと決意した岡部。しかし、2036年から、タイムリープマシンを使って2011年へ戻るためには、3000回以上のタイムリープが必要となる。精神的負担は計り知れないが、岡部は過去に向けて長い旅に出ることを決意する。

22. 投企のリナシメント
現れた攻撃ヘリは、レスキネンたち米国のものではなく、ロシアのものだった。何度やりなおしても、タイムマシンの破壊は回避できないのか。諦めることなく方策を練る岡部達に待っていたのは、ひとつの苦渋の決断だった。

23. 無限遠点のアークライト
過去に向けて「Dライン」を送ることで、「アマデウス紅莉栖」の存在は消失した。これで、ロシアがタイムマシン争奪戦に介入する余地はなくなった。あとは、レスキネンとの対決をいかに乗り切るか--。いよいよ「シュタインズ・ゲート」へと至る最後の戦いが始まろうとしていた。

追加されていた
24. 結晶多形のヴァレンティヌス
バレンタインデーが間近に迫り、それぞれに思いを馳せる女子たち。そんな折、フェイリスの主導で、みんなで手作りチョコを作る「第36回円卓チョコレート会」が開かれることに。彼女たちは、誰にどんなチョコを贈るのだろうか……?

投稿 : 2024/05/04
♥ : 10

92.6 2 WHITE_FOXで恋愛なアニメランキング2位
STEINS;GATE [シュタインズ・ゲート](TVアニメ動画)

2011年春アニメ
★★★★★ 4.4 (16686)
50818人が棚に入れました
舞台は「ニュージェネレーションの狂気」による渋谷崩壊から1年後の秋葉原。秋葉原を拠点とする総勢3人の小さな発明サークル「未来ガジェット研究所」のリーダーで、厨二病から抜け出せない大学生の岡部倫太郎はサークル仲間と日々ヘンテコな発明を繰り返していた。2010年7月28日、岡部は単位取得のため同期にして友人の橋田至と共に向かった講義会場で、弱冠18歳でアメリカの科学誌に学術論文が掲載された天才少女、牧瀬紅莉栖と出会う。しかし、彼はその数時間前にラジオ会館の8階奥で大量の血溜まりの中に倒れる彼女を見ていた。そしてそれを橋田へ報告した携帯メールは、何故かその1週間前の日付で受信されていた。その直後、ラジオ会館ビル屋上に人工衛星らしきものが墜落しており周辺が警察によって封鎖されていたことに気付く。検証の結果、発明品の一つである電話レンジ(仮)が偶然にも携帯メールを過去へと送るタイムマシンとしての機能を備えていたことが判明する。そしてその偶然が全世界の未来を左右する出来事になると、世紀の大発明に浮かれていた「この時の」岡部自身は知る由もなかった……。

声優・キャラクター
宮野真守、今井麻美、花澤香菜、関智一、田村ゆかり、桃井はるこ、小林ゆう、後藤沙緒里、てらそままさき、山本彩乃、小形満
ネタバレ

kochiro さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

Steins;Gate/Zero

『人間は脳の10%しか働かせていない』

これは天才科学者のアインシュタインが「我々人間は潜在能力の10%しか引き出せていない」と言ったことが間違って広まってしまったのだという説もある。

しかし、脳科学によると、脳は物理的に10%が情報伝達を司る「神経細胞」であり、残り90%は「グリア細胞」と呼ばれる細胞群で構成されている。

そして、これまでの研究によるとグリア細胞は神経細胞への栄養補給など補助的な役割しか担っていないとされてきたため、優秀な人間ほど神経細胞の割合が高いと思われてきた。

ところが、アインシュタインの脳を解剖した結果、神経細胞よりもグリア細胞の割合が一般人の平均よりも高いということがわかってからというもの、グリア細胞にはまだ解明されていない未知の役割があるのではないかと注目されるようになった。

1982年 夏。東京都内 某大学 理工学部の掲示板

『脳信号処理システムの画期的な新理論を発表したばかりである新鋭の若手研究者、アレクシス・レスキネン教授の特別講義 本日、大講堂にて開催』

と、貼られている案内を読み終え、大講堂へと向かった。

ほぼ満席の大講堂、そんな中、大学に入学してからもう3か月は経つというのに軽く挨拶を交わすような友人すら私にはいなかった。自ら人間関係を持ちかけようとしない性格であり、そんなことをしているくらいなら研究を進めることの方が重要だ。

私は幼い頃から脳には無限の宇宙さえも超越する真理があると直感的に感じ、強く興味を惹かれていた。この世界を認識できるのは認識する脳があるからこそなのだ。

脳の神経細胞が伝達するパルス信号には一定の法則性があるが、これには自覚的ではない情報も含まれている。これは神経細胞が伝達するパルス信号に未知の情報が乗っている証なのではないかと私は仮説を立てた。しかし、常に飛び交うパルス信号に乗った情報を解析するというのは容易ではない。これがなかなか脳の研究が進まない一因でもあった。そこで、私はこの仮説を証明するためには脳の情報伝達原理よりも、留まっている脳内の情報そのものに着目して脳の特殊な暗号処理原理を解明することが先決だと考えるに至った。

開講時間となりレスキネン教授が登壇した。会場がどよめく。レスキネン教授は予想以上に背が高く大柄だった。日本語は話せないらしく英語での講演になるようだ。

講義が開始され、暫らくはレスキネン教授の話に集中していたのだが、前方に座っている男がずっとこちらを見ていることが気になり集中を途切れさせられていた。

「ち、なんだあの男は」

さらに、この特別講義が開講されることを楽しみにしていたのだが講義内容がレスキネン教授の論文からは想像もつかないほど低レベルであることに愕然とした。

「とんだ茶番だ。一般的な内容ばかりではないか。まるで話にならん…。これは時間の無駄だな」

私は広げていたノートを閉じると退室する支度を始めた。

人間の脳は情報を多重化して蓄積している。何かを思い出すときにはこの多重化された情報の断片から複数の鍵を用い規則的に抽出することで記憶を再構築する。この際、情報を規則的に抽出する鍵こそが重要であり、この鍵自身の情報も別の鍵により暗号化されてしまうこともあるため、多重化された記憶に鍵が埋もれてしまうと思い出せない、忘れるということになる。

脳が持つ特殊な暗号処理の理論、私がこの理論にたどり着いたのには理由がある。それは隠匿されていないと思われる文章や画像に多重化した情報を埋め込むことが可能な暗号化技術を独自に考案したためである。知る限り、この暗号化技術はまだ誰も使ってはいない、このことに気が付いた自分の優秀さを恐ろしいと感じるほどであった。

退屈な講義内容にも関わらず、熱心にレスキネン教授の講義に耳を傾けている聴講者たち

私は席を立ち、そんな彼らを見下ろした。

「愚民どもがせいぜいこの程度のヘボ講義で満足するがいい」

心の中でそう呟くと、ひとり講堂から外へ出た。
すると講堂の扉が開き、後ろから声をかけられた。

「ちょっと君」

ふり返ると同年代の学生と思しき男がこちらに近づいてくる。

なんだ?私に話しかけてくるとは馬鹿なやつだ。

「僕は秋葉幸高。はじめまして、どうぞよろしく」

よく見ると、その男は講義中にずっと視線を送ってきていた男だった。

「ん?私は貴様のことなど知らんが」

「だから、はじめましてと言っているじゃないか」

「そうか。では失礼する」

「ちょっと待ってくれ。単刀直入に言わせてもらうと、君の理論をもう少し詳しく聞かせてくれないかい」

唐突に何を言っているのだ、この男は?

「私の理論?いったいなんのことだ」

「僕のような愚民にもわかりやすくお願いしたい」

そう言ってさわやかに微笑んだ男。そう、これがのちに親友となる秋葉幸高との出会いだった。

私は秋葉幸高と名乗るこの男の申し出を無視したが、幸高はしつこく食い下がって、食堂にまでついてきた。

「しつこい奴だな、私の理論だと、そんなものは知らん」

「君の理論について詳しく話してくれるまでは諦めないよ」

「…」

まあいい。どうせすぐに諦めるだろう。さて、今日は何を食べるか…

「かつ丼かい?昼食くらい奢らせてもらうよ」

「な、飯ごときで私を簡単に懐柔できるとでも思っているのか?」

「ほらね。君はわかっているけれど自分の理論について隠しているのだろう」

しまった。見事に嵌められた。

「あ、いや、何だ。あれだ。貴様がしつこいから私の倫理観的なことを言ったのであって、けして研究をしていることを隠しているのではない」

「動揺を隠しきれていないな。君は何か特殊な理論についての研究をしている。でも最近、一人でできることに限界を感じているはずだ、そうじゃないのかい?僕は君の協力者になれると思うのさ。資金面の援助をするし、君の要求をできる限り聞くつもりだよ」

さわやかな表情から急に真剣でまっすぐな視線が私を突き刺す。

「…どこで私のことを嗅ぎ付けたかは知らんが、わかっているのだろうな?まずはこれから話すことについて絶対に口外しないことを一筆したためてもらおうか」

「無論、僕は君の理論の価値については理解しているつもりさ」

「中鉢だ」

「?」

「以後、私のことはプロフェッサー中鉢と呼ぶがいい」

「ふふ、君はまだ学位も取っていないだろ。そうだな、君の名前は章一だったね。じゃあ章一って呼んでいいかい?僕のことも幸高でいいよ。では改めてよろしく。」

「ぬぐ」

そう言って幸高はまたさわやかに微笑んだ。

幸高は私の独創的な理論に終始熱心に耳を傾け、表情は常に真剣だった。
私は頭の切れる人間が好きだ。会話中に余計な説明を加える必要がないので話がスムーズに進むからである。そして、幸高はまさに切れ者だった。
私の理論を聞き終わると幸高はしばらく考えてから提案をはじめた。

「この理論を実行するのに紙ベースでは時間がかかり過ぎるね。コンピュータがあればもっと多くの情報を埋め込めるし、効率よく整理できるじゃないかな」

幸高はなかなかよいところに気が付く。私は幸高が美男子だというところが少し気に食わなかったのだが、幸高の方から私の優秀さに気が付き、私の研究に対して資金援助をしたいと申し出てきたことで、まあ許してやらなくもない。と思った。それにしても資金援助とはどの程度の話をしているのだろう。学生のいう援助などたかが知れている。どうせ10万程度準備するのが精いっぱいだろう。と、私はたかをくくっていた。

が、私が風呂なし四畳一間トイレ共同の下宿先へ歩いて帰るというのに、送らせてくれないかという幸高からの提案で高級外車が大学の正門で待機していたときには、開いた口が塞がらなかった。
なんと、幸高は資産家の御曹司であるという。同い年でこんなにも経済的に恵まれている人間がいるということを私は妬ましく思った。

さらに、運転はお付きの執事がするというのだ。

「ぐぬぬぬ、これが格差というものか。」

執事と思しき男が後部座席のドアを開いてから丁寧にお辞儀をしていた。

「お初にお目にかかります。秋葉家で執事をしております黒木と申します。お名前は何とお呼びすればよろしいでしょうか?」

「ん、では章一様とでも呼んでもらおうか」

「かしこまりました章一様。至らぬところもあるかと存じますが、宜しくお願い致します。」

冗談のつもりで言った言葉がそのまま返ってきたことに少し驚いたが執事とはこういうものなのかもしれない。いや、何というか執事というのもなかなかいいものだな。一瞬で考えが変わった。

その後、幸高は研究所の提供を手始めに大々的に資金援助を始めた。

コンピュータについても、執事の黒木にコンピュータ最大手IBNの技術者であるギルバートという友人がいて、その男から型落ちではあるがパーソナルコンピュータIBN5100も譲ってもらえることとなった。ギルバートは幸高とも交友があり、幸高の自宅には業務用大型機も保有していてビジネスに使用しているとのことだった。
学生でありながら実業家の顔も持つ幸高はやはり切れ者だ。
譲ってもらうIBN5100は主流のPCになりそこねた異端製品らしいが、1982年当時、コンピュータを一個人が持てること自体がすごいことだった。

大学卒業後も私は幸高の支援を受けながら研究を続けた。研究はなかなか進まなかったが時間だけは過ぎ去っていった。独身貴族を貫こうと約束したはずの幸高は街中で偶然知り合った女性とあっさり結婚して娘まで生まれた。しかし、私はひとり研究に明け暮れた。幸高は研究資金を調達するために忙しい日々を送りながらも、たまに研究所へ顔を出し私と議論を交わした。

「人間の脳が認識できるRAMはどの程度なのかな?」

「RAMとはなんだ?」

「Random Access Memoryの略でコンピュータ用語だよ。メインメモリーや単にメモリーとも呼ばれるんだけどね。コンピュータのCPUって判断処理する部品だから人間の脳とよく似ていると言われることがあるけれど、RAMにデータを置くことでCPUはデータの処理ができるようになるんだ。言わば脳で言うところの記憶ってとこかな。で、このRAMの容量が大きいほど一度に処理できるデータ量が増えるんだよ。」

「なるほど。コンピュータの演算原理と人間の脳のメカニズムには関連性があるのかもしれんな。脳に置き換えて考えるとそのRAMに相当する容量は今までの研究から23の11乗だということまでは分かっておる」

「・・・23の11乗だって?」

幸高の表情が一変し、慌てて幸高が常に携帯している電卓で計算を始めた。それは1千兆に届きそうな数字となるため、その電卓では計算できんだろう。

「途方もない数字になるじゃないか・・・そんなことが解明できるなんてやはり君は天才だ」

「人間の底知れぬ能力よりも私の天才的な頭脳に驚いたようだな。しかし、人間は所詮そのすべてをフル活用できるわけではない。精々30%がいいところだろう。しかもこれは被験者10人による結果だ。まだ検体数が少なすぎる。さらに、なぜか貴様だけは例外のようで、RAMは23の12乗である可能性が残っている」

幸高はなにか気にかかることがあるようで少し考えていた。

「23という数字はどこから来ているんだい?」

「これは推論の域をまだ出んが人間は対の染色体を23種類持っているのだよ。その数字が関係しているのだと私は考えている。11乗での記憶のマスターキーワードと言うべき配列の解読にも成功している。驚くな。興味深いことにこれを言語に置き換えると23文字の古代ギリシア文字でIESUSCHRISTとなるのだ」

私は自慢げに答えた。

「その文字、何か意味があるのかい?」

幸高らしくない回答で少し拍子抜けした。

「・・・それくらい自分で調べるのだな」

そう答えると幸高が私の目を覗き込んだ。これは幸高の癖だ。この行為で人の目から真意を読むのだと幸高は説明していたが、この私がそんな非科学的なことを信じるわけがない。

「そうか、そういうことか。そういうことだったのか!」

幸高は興奮を隠せないようだ。

「なんだいったい」

「今日、君の研究に出資することになった幸運を神に感謝する必要があると心から思ったよ」

と、幸高は何か閃いたように私に提案してきた。

「ところで、例外が僕一人ではマスターキーワードの抽出もなかなか進まないだろう。あともう一人、被験者を増やすことはできるかい?」

「別に構わんが、幸高のデータは残しておきたい。とするとデータ蓄積用の記憶媒体が別に必要となるが、いいか?」

「君の偉大なる研究がもう1000万程度で進むのならそんなに安いものはないさ」

幸高のこの金銭感覚に私はついていけない。まあ、私としては研究が進むのだからこんなに喜ばしいことはないが。

ほぼ住んでいると言って過言ではない研究所。とはいっても幸高が保有している大檜山ビルという小さなビルの2階の部分であり、1階にはブラウン管工房という店舗が入っていた。ヨボヨボの婆さんが店主だったのだが、1995年に起きた阪神淡路大震災の余波で積みあがっていたブラウン管テレビの下敷きになり婆さんが亡くなってからというもの、店主が見るからに怪しい大男に代わった。風貌からしてあの気の弱そうだった婆さんの親戚にはみえない、あの婆さんが借金をしていたため店が乗っ取られたのかもしれない。おっと危ない目が合いそうになった。ああいう怪しそうな奴とはなるべく目を合わせない方がいい。

徐々に研究が進み、幸高が連れてきた新たなる被験者である幸高の妻の記憶も幸高と同様の特徴を示した。そして、2000年に例外的であった12文字からなる記憶のマスターキーワードの抽出に成功した。まだ抽出できただけで配列が明確になっていないため解明が完了したということではなかったが、幸高は飛び跳ねるように喜んだ。

「おい幸高、まだ解読が完了したわけではない。そこまで喜ぶとは私としても研究のし甲斐があったというものだがな。それにしても貴様の妻も例外的な存在ということなら脳の構造は2種に分類できるということなのかもしれん」

幸高は私をジッと見つめた。

「章一、僕がなぜこんなに嬉しいのかわからないだろうが、きっと君に話をするときが近いうちにくるだろうな」

しかし、私が見た幸高の姿はそれが最後となってしまった。幸高は事故に巻き込まれて亡くなったのだ。急な出来事であったことから、私は幸高がどこかで生きているのではと思いたかった。

幸高の死後、研究所のあった雑居ビルは相続の関係から売りに出され、なんとブラウン管工房の男が買い取ったらしい。やはり裏社会に関わっている男なのだろう。そうでもなければ小さいとはいえ秋葉原にあるビルを丸ごと買い取るなんてそんな大金を用意できるはずがない。それにしてもたまに店にくる可愛らしい女性は誰だろうか、あんな男にかわいらしい女性が会いに来るなんて、可愛そうにきっと騙されているのだろう。きっとそうにちがいないのだ。

幸高の死によって資金援助が途切れ、私は秋葉原の研究所から田舎の実家へと引っ越した。しかし、田舎の実家でも私は変わらず持てる力をすべてつぎ込んで研究を続けた。

そして、2002年、私はついに例外的であった幸高の記憶のマスターキーと呼べるものの解析を完了させた。それは2000年に抽出を成功させた文字の配列を入れ替えて表現できるものだった。

読みあげてみたところで特に変わったことは起きなかったが、私の理論が正しければこれによって世界の脳科学に新たな道を開いたと言っていい。

そして、2002年8月23日ついに世界に革命をもたらすときがきた。長い間、研究を重ねてきた命の結晶ともいえる私の論文が脳科学会の学術研究論文発表会において披露されるのだ。この場に幸高の姿がないことがとても残念ではあるが、論文には唯一、秋葉幸高へ感謝の言葉を記した。永遠に語り継がれるだろうこの論文に名前を残せたことを幸高は喜んでくれるだろうか。発表を前に私は興奮を隠せなかった。

その影響だろうか昼食をとってから発表会場へと向かおうとしたところで、私は急に激しい目眩に襲われた。

「うぐぅ」

グニャリと世界が歪み立ってはいられない。そんな頭痛に耐ながら会場に着くと、私は目を疑った。

発表会場の壁紙には『応用物理学会 学術研究論文発表会』という文字が書かれていた。

「これは? いったいどういうことだ?」

「ドクター中鉢さん、どうかされましたか?」

私が会場の入り口で呆然としているところに知らない男から声を掛けられた。

「私はドクターではなくプロフェッサー中鉢だが?一度お会いしたことがあったかね? いや、それにしても脳科学の発表会に応用物理学会の壁紙を掲げるとは、いったいどうゆう冗談かね?」

しかし、その男は私の問いに返答することなく、やれやれといった表情で

「・・・今日のあなたの発表こそ、冗談で済めばいいですがね」

と笑いながら去って行った。私は男が言った意味が理解できず首を傾げながらもこれから自分が発表する論文に目を落とし、そして愕然とした。

章一「な?」

“人間の記憶における多重暗号処理”と題して発表するはずの論文、そのタイトルには



{netabare}
この続きはあにこれの文字数制限を越えてしまいましたので、pixivに継続してアップしています。Steins;Gateの世界観はもとより、できる限り、ストーリーの整合性を保って作成させていただいているため、たびたび、内容を修正させていただいています。

pixiv Steins;Gate/Zero

でググれば出てきます。なんと!最新作「Steins;Gate 0」の制作が発表された影響で、Steins;Gate/Zeroで検索しても当方の二次作品が検出されなくなっていました。

親子の絆をテーマに最後まで書き進めていきますので時間があれば読んでみてください。

ここまで長文を最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 62
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

軽蔑から憧憬へ。最高のアニメ・ヒーローに出遭える《奇跡の名作》

(※初稿:2015年時点のレビューです)

◆第23話Bパート『スカイクラッドの観測者』で炸裂する大仕掛け

あにこれ総合得点ランキング1位に本作が選ばれたので、ちょっと嬉しくなって約2年半ぶりに全話視聴してみました。
通算では4周目で、ストーリーの大枠は覚えているものの、細かい部分はかなり忘れていて、割と新鮮な気持ちで視聴でき、そして予想通り今回も、

(1) 序盤は、一見して下らない、むしろ不愉快としか思えない会話劇が続いて、「こんな作品を頑張って視聴しても時間の無駄ではないか?」というお馴染みの疑念に付き纏われて、なかなか視聴が捗(はかど)りませんでしたが、
(2) 中盤(第12話以降)からは次第に、主人公=岡部の苦悩を、まるで我が事のように気に病んで、彼の所作に一喜一憂する感情移入した状態に変わっていき、
(3) そして、待ちに待った終盤(第23話Bパート)、『スカイクラッドの観測者』が流れ始めた瞬間、不意に押し寄せる感動の波が、またしても尋常でない大きさで、ラスト回(第24話)+OVAを急いで見た後、なんの躊躇もなく5周目に突入~今度は一気呵成に完走してしまいました。

そうなんです。ここで思い出しましたが、シュタインズ・ゲートは、第23話を一度見終わったあとからの2周目が、圧倒的に面白い作品だったんです。


◆制作情報(全体)
{netabare}
原作ゲーム       5pb./Nitroplus
監督           佐藤卓哉、浜崎博嗣、小林智樹(第25話)、若林漢二(劇場版)
シリーズ構成      花田十輝
脚本           花田十輝(劇場版も)、根元歳三、横谷昌宏、林直孝
キャラクターデザイン 坂井久太
音楽           阿保剛、村上純
アニメーション制作  WHITE FOX{/netabare}


◆各話タイトル&評価(TVシリーズ第1作)

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

※以下の【起-承-転-結】は、話の流れが分かり易いように便宜的に切り分けたもので、特に深い根拠がある訳ではありません。

========== STEINS;GATE (シュタインズ・ゲート) (2011年4-11月) ========

----- 【起】 {netabare}Dメール開発と暴かれる世界の秘密{/netabare} ------------------
{netabare}
第1話 始まりと終わりのプロローグ Turning Point ☆ 牧瀬紅莉栖の死、最初のDメール(α世界線へ) 2010年7/28
第2話 時間跳躍のパラノイア Time Travel Paranoia ☆ 紅莉栖との再会
第3話 並列過程のパラノイア Parallel World Paranoia ★ SERNハッキング 7/29-
第4話 空理彷徨のランデヴー Interpreter Rendezvous ☆ IBN5100探し
第5話 荷衝突のランデヴー Starmine Rendezvous ★ SERNの秘密
第6話 蝶翼のダイバージェンス Butterfly Effect's Divergence ☆ Dメール開発、FB初出 8/2-3{/netabare}

----- 【承】 {netabare}Dメールによる過去改変とその結末{/netabare} ----------------------
{netabare}
第7話 断層のダイバージェンス Divergence Singularity ★ Dメール実行(ロト6失敗、軽微な過去改変)、貴方に救世主になって欲しい
第8話 夢幻のホメオスタシス Chaos Theory Homeostasis ★ 萌郁&るか Dメール実行(過去改変2~3回目) 8/3-6
第9話 幻相のホメオスタシス Chaos Theory Homeostasis ★★ フェイリス Dメール実行(過去改変4回目=秋葉改変) 8/7(特殊ED)
第10話 相生のホメオスタシス Chaos Theory Homeostasis  ☆ 脅迫メール1通目、鈴羽引き留め Dメール(過去改変5回目) 8/8-10
第11話 時空境界のドグマ Dogma in Event Horizon ★ タイムリープ装置開発、脅迫メール2通目 8/10
第12話 静止限界のドグマ Dogma in Ergosphere ★★ 実験中止、SERN襲撃 8/13(20時前){/netabare}

----- 【転】 {netabare}タイムリープ開始~まゆり救出オペレーション{/netabare} ---------
{netabare}
第13話 形而上のネクローシス Metaphysics Necrosis ★★ 椎名まゆりの運命 8/13(16時過ぎ) 
第14話 形而下のネクローシス Physically Necrosis ★(Aパート)☆(Bパート) 岡部の後悔、紅莉栖の助力、鈴羽の正体
第15話 亡環上のネクローシス Missing Link Necrosis ☆ タイムマシン修理 8/13→8/11-12
第16話 不可逆のネクローシス Sacrificial Necrosis ×(Aパート)☆(Bパート) 鈴羽(過去改変5回目の取消) 8/11-13
第17話 虚像歪曲のコンプレックス Made in Complex ☆ フェイリス(過去改変4回目の取消) 8/14→8/13-15
第18話 自己相似のアンドロギュノス Fractal Androgynous ★ るか(過去改変3回目の取消) 8/13-14
第19話 無限連鎖のアポトーシス Endless Apoptosis ☆ 萌郁(過去改変2回目の取消) 8/16→8/11
第20話 怨嗟断絶のアポトーシス Finalize Apoptosis ×(Aパート)★★(Bパート) 萌郁(続き)、FBの正体 8/12-15→8/13-14{/netabare}

----- 【結】 {netabare}行き詰まり~紅莉栖救出オペレーション{/netabare} --------------
{netabare}
第21話 因果律のメルト Paradox Meltdown ★ 牧瀬紅莉栖の運命 8/14-17→8/13-15
第22話 存在了解のメルト Being Meltdown ★★ β世界線に回帰(最初のDメールの履歴削除)、鈴羽再来訪 8/15-21
第23話 境界面上のシュタインズゲート Open The Steins Gate ×(Aパート)★★★(Bパート) 岡部の執念 8/21→7/28→8/21 ※ED「スカイクラッドの観測者」
第24話 終わりと始まりのプロローグ Achievement Point ★★ 紅莉栖救出(Steins;Gate世界線へ) 8/21→7/28→8/21- ※ED「Another Heaven」{/netabare}
---------------------------------------------------------------
★★★(神回)1、★★(優秀回)5、★(良回)8、☆(並回)8、×(疑問回)0 ※個人評価 ★★ 4.7

※Aパート/Bパートで評価が分かれる回は、より評価の高いパートの評価をカウント。

OP 「Hacking to the Gate」
ED 「刻司ル十二ノ盟約」


◆軽蔑から共感へ、そして憧憬へ

私の場合、好きなアニメキャラ(女性)を挙げろと言われれば、すぐさま何人もの名前が出てきますが、好きな男性アニメキャラは中々思いつきません。
それでも誰か一人、自分の一番好きなアニメ・ヒーローを挙げろ、と言われたら、私の答えは、きっと本作の主人公=岡部倫太郎となるでしょう。

実際には、本作を視聴し始めた時は、岡部に対して、かなり軽蔑した気持ちを持っていたんです。
自分にも、岡部みたいな性向は少なからずある(あった)かも知れない・・・という気恥ずかしい気持ちもありましたが、それにしても、"これは酷い"、"人間こうなってはダメだ"、"自分もこうならないよう気を付けなければ"、という否定的な気持ち、"こんなイタイ奴は見たことがない"という侮蔑の気持ちが、序盤には強くありました。
こんな見るに堪えないキャラの下らない所作ばかり描いた作品を視聴するのは時間の無駄だから、もう打ち切りにしたほうが良いのではないか?という考えに付き纏われた人は、私以外にも沢山いるはずです。

ところが、ストーリーが進むにつれて、こうした気持ちは次第に消えていって、岡部に共感し、応援したくなっていくのです。

第20話終盤の{netabare}岡部の絶望{/netabare}を見たあと、第22話での{netabare}彼の決断と勝利宣言{/netabare}を見て、思わず彼の肩をポンと叩きたくなる気持ちになった人も多いでしょう。

だけど、物語はそこで終わらないのです。
ここからが、本当のマジック。

岡部への共感が、今度は敬服と憧憬の気持ちに変わってしまうのです。
君こそ最高のアニメ・ヒーロー、私の憧れだ、という序盤・中盤には思いも付かなかった気持ちに変わってしまうのです。


◆完璧ではないが、バランスの取れた名作

本作にはストーリー面で無視できない欠点が幾つかあり、そのために点数を4.7と幾分マイナスにしましたが、それでも個人的には、私が視聴したアニメ作品の中では、『魔法少女まどか☆マギカ』、『アイドルマスター』と並ぶ大きな感動を得られた名作と考えています。

そして、『魔法少女まどか☆マギカ』、『アイドルマスター』が、

(1) 主人公達が中学生や高校生の少女であるばかりでなく、
(2) 彼女達に絡むサブ・キャラ達も同世代の少女ばかりで、

そうした作品に余り馴染のない人にはどうしても敷居が高い(?)印象があることを考えれば、本作は、

(1) 男性キャラ・女性キャラのバランスが良く、
(2) 彼らの年齢も20歳少し前の大学生および高校生という、より一般的な設定で、

多方面の人たちに比較的勧めやすい、という大きな長所があります(あとは前述の序盤の岡部に対する抵抗感さえ我慢してもらえれば、という条件付きですが)。

そういう意味で、本作が、あにこれ総合得点ランキング1位に選ばれて、これからも本サイトに来る多くの人に知られ視聴されていくことが期待できるのが、私には嬉しいです。

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◆『STEINS;GATE』作品別評価

(1) TVシリーズ1(STEINS;GATE)  ★★ 4.7
(2) OVA1(第25話)           ★  4.0
(3) 劇場版(負荷領域のデジャヴ) ☆  3.6
(4) OVA2(第23話β)          ★ 4.2
(5) TVシリーズ2(STEINS;GATE 0)  ☆ 3.8
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  総合                  ★★ 4.5


◆各話タイトル&評価(その他の作品)

=========== STEINS;GATE 第25話 (OVA) (2012年2月) ========

第25話 横行跋扈のポリオマニア Egoistic Poriomania ★ 4.0 {netabare}ラボメン達のアメリカ渡航編{/netabare}

OP 「Hacking to the Gate」
ED 「刻司ル十二ノ盟約」


====== 劇場版 STEINS;GATE 負荷領域のデジャヴ (2013年4月) =====

全1話 ☆ 3.6 {netabare}紅莉栖による世界線観測が不安定化した岡部の救済ミッション{/netabare} ※約89分

主題歌「あなたの選んだこの時を」
ED 「いつもこの場所で」


=========== STEINS;GATE 第23話β (OVA) (2015年12月) ========

第23話β 境界面上のミッシングリンク Divide by Zero ★ 4.2 {netabare}岡部がSteins;Gate世界線への移動を選択しなかった世界{/netabare}

OP 「Hacking to the Gate」
ED 「刻司ル十二ノ盟約」

※TVシリーズ第2作『STEINSGATE 0』は別途レビューします。

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◆以下、メモ書き

◇ラボメン№
{netabare}
001 岡部倫太郎(鳳凰院 凶真)
002 椎名まゆり(まゆしぃ)
003 橋田至(ダル、スーパーハカー)
004 牧瀬紅莉栖(クリスティーナ、助手)
005 桐生萌郁(シャイニング・フィンガー(閃光の指圧師))
006 漆原るか(ルカ子)
007 フェイリス・ニャンニャン(秋葉留未穂)
008 阿万音鈴羽(バイト戦士、John Titor)
{/netabare}

◇挿入曲『スカイクラッドの観測者』
{netabare}
歌唱:いとうかなこ
作曲︰志倉千代丸
作詞︰志倉千代丸

歌詞

<1番>
過去は離れて行き 未来は近づくの?
観測者はいつか 矛盾に気付く

神の創り出した世界は 完全なるもので 絶対の均衡
それは折り重なる偶然 宇宙規模の奇跡
守られてきた ゲート「規制」は終わった

Open The Eyes
「0」が過去で 「1」が未来 「今」は何処にもない
背く事の出来ぬ ロジック
Open The Eyes
並行する無数の線 選択は冒涜へ
僕らの「存在」さえ疑う その目に映る景色は
「収束」をする

<2番>
二つの針が指す 時間の概念も
観測者しだいで 歪みを見せる

神に与えられた英知は 必ず「果て」がある 絶対の領域
それは愚かな故の偶然 招かれざる奇跡
閉ざされてきた ゲート「規制」は終わった

Open The Eyes
光速へと手を伸ばした 想い出のパルスが
飛び込む不可思議な ロジック
Open The Eyes
宇宙がまだ隠し持った 秩序のない理論
無限と呼ばれた点と点が 不正な力を借りて
「再生」をする

Open The Eyes
「0」が過去で 「1」が未来 「今」は何処にもない
背く事の出来ぬ ロジック
Open The Eyes
並行する無数の線 選択は冒涜へ
僕らの「存在」さえ疑う その目に映る景色は
「収束」をする{/netabare}

(2018.10.6) レビュータイトル変更・制作情報等追加

投稿 : 2024/05/04
♥ : 111
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

好きであるが故に感想少な目

伏線や陰謀満載。
タイムリープが話の中心。
{netabare}最初と最後が繋がってくるなんて。世界線の収束があんな簡単に退けられるのはびっくりだが。{/netabare}
中々鬱な展開とかあるけど、すごく感動した。中々秀逸な終わり方だったし。
紅莉栖可愛いし、萌郁怖いし、ダルが実は超かっこいい。
そしてほうおういんきょうまのキャラクターが頭に残る。
僕は友人に勧められて見たのだが、はまってしまった。

OP
Hacking to the Gate 歌 いとうかなこ
アニメと関連した詞で好き。
ED
刻司ル十二ノ盟約 歌 ファンタズム(FES cv.榊原ゆい)
スカイクラッドの観測者 歌 いとうかなこ
Another Heaven 歌 いとうかなこ
挿入歌
ワタシ☆LOVEな☆オトメ! 歌 アフィリア・サーガ・イースト
My White Ribbon 歌 アフィリア・サーガ・イースト
やっぱりいとうかなこ最高です。Hacking to the Gateは最高傑作。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
舞台は2010年夏の秋葉原。厨二病から抜け出せない大学生である岡部倫太郎は、「未来ガジェット研究所」を立ち上げ、用途不明の発明品を日々生み出していた。だが、ある日、偶然にも過去へとメールが送れる「タイムマシン」を作り出す。世紀の発明と興奮を抑えきれずに、興味本位で過去への干渉を繰り返す。その結果、世界を巻き込む大きな悲劇が、岡部たちに訪れることになるのだが・・・悲劇を回避するために、岡部の孤独な戦いが始まる。果たして彼は、運命を乗り越えることができるのか!?

1. 始まりと終わりのプロローグ
マッドサイエンティストを自称する“厨二病”の大学生・岡部倫太郎は、発明サークル「未来ガジェット研究所」を秋葉原に構え、用途不明の発明品を開発する日々。そんな折、発明家・中鉢博士の会見を傍聴していた岡部は、偶然そこで天才少女・牧瀬紅莉栖と出会う。その直後、不審な悲鳴を耳にした岡部が声のする場所へ駆け寄ると、そこには血まみれで倒れる牧瀬紅莉栖の姿が…。

2. 時間跳躍のパラノイア
大学の講義の会場で、数時間前に刺されたはずの紅莉栖を見つけ驚愕する岡部。さらに直後の講義では、タイムマシンの存在について紅莉栖に完膚なきまでに論破されてしまう。

3. 並列過程のパラノイア
岡部たちが発明した「電話レンジ(仮)」には、偶然にも過去へメールを送れる機能が備わっていたことが判明した。さらにネット掲示板「@ちゃんねる」の情報から、素粒子物理学の研究機関・SERNが秘密裡にタイムマシンの開発を進め、その情報を隠しているとみた岡部は、SERNへのハッキングをダルに命じる。

4. 空理彷徨のランデヴー
SERNへのハッキングに成功するも、謎のプログラムコードに阻まれた岡部たち。そこで岡部は@ちゃんねるに現われたジョン・タイターという自称“未来人”から、コード解読には幻のレトロPC「IBN5100」が必要だと知らされる。

5. 電荷衝突のランデヴー
柳林神社に奉納されていたIBN5100を紅莉栖と二人でラボに持ち帰った岡部は、早速その接続を試みる。早くもラボの一員として馴染んだ紅莉栖の協力も得て、さらなるハッキングに成功した岡部たちは、そこでSERNの驚くべき秘密を知るが……。

6. 蝶翼のダイバージェンス
完全なタイムマシンを開発してSERNを出し抜こうとする岡部は、電話レンジ(仮)で過去にメールを送るための条件を発見するため、ラボメンを集めて「円卓会議」を開く。過去へ送れるメールの事を「Dメール」と名付け、実験を繰り返していくうちに、発生条件が次第に明らかになっていく。そんな中、岡部は街で「閃光の指圧師」(シャイニングフィンガー)こと桐生萌郁に出会うが…。

7. 断層のダイバージェンス
なぜか執拗にIBN5100にこだわる萌郁が気になる岡部だったが、成行き上仕方なく彼女を新しいラボメンに迎えた。「Dメール」が確実に過去に届いていることを確信したラボメン一同は、より詳しい仕組みを解明するため、さらなる実験を繰り返す。「結果が一目瞭然」という理由から「ロト6を当てる」ことを目標に、当選結果を過去のるかへメールで送る岡部。送信後、確かに世界が変わったように思えたのだが…。

8. 夢幻のホメオスタシス
引き続きDメールの送信を試行錯誤する岡部たち。実験が成功して過去が改変されたときには、岡部以外の人間はDメールを送った記憶を失っていることがわかった。ではなぜ岡部だけが記憶を保持していられるのか?ジョン・タイターからの不可解なメッセージが岡部の頭をよぎる。そんなある日、萌郁が「自分にもDメールを送らせてくれ」と申し出る。4日前に携帯の機種変をしたことを後悔しており、思い止まるよう過去の自分にメールを送りたい、というのだが…。

9. 幻相のホメオスタシス(げんそう)
メイクイーン+ニャン2で、フェイリスとタイムマシンの話をした岡部。ラボへ戻ると、そこには誰かと携帯電話で話をしている紅莉栖がいた。その頬に光るものを見て事情を察した岡部は、さりげなく励まそうとするのだが…。その頃まゆりは、漠然とした不安を抱いていた。電話レンジを発明して以降の岡部は少しずつ昔と変わってきており、いつか、どこか遠いところへ行ってしまうような気がしていたのだ。そんな岡部はますます知的探究心を燃やし、「電話レンジ(仮)を改良して物理的タイムマシンをつくる」という計画をラボメンに打ち明ける。反対する紅莉栖がいる一方で、なぜかタイムマシンに強く興味を示すフェイリス。ラボメンたち各々の思惑が錯綜し…。

10. 相生のホメオスタシス(そうせい)
Dメールの効果で見慣れたアキバが一変してしまった…予想だにせぬ結果を前に呆然とする岡部。さらにラボに戻ると、るかにも異変が…ところがDメールを送ったという記憶すら持たないまゆりやダルたちラボメンは、当然ながらそれらのことに何の疑問も持たない。孤独感を強める岡部のもとへ、さらに不安に陥れるような謎のメールが届き…。

11. 時空境界のドグマ
引き続きDメールの実験を繰り返す岡部たちは、ついに発生条件の鍵となる「リフター」の代わりとなるものの正体を突き止める。次のステップとして「物理的タイムトラベル」の実現を目指す岡部だったが、紅莉栖から即座に否定される。しかし紅莉栖は、専門である脳科学の視点から、記憶をデータ化して過去の自分に送る、いわゆる「タイムリープ」の可能性を示唆する。新たな目標に向け、電話レンジ(仮)を更に改良しようとする岡部たちだったが、その周りで不審な現象が起き始め…。

12. 静止限界のドグマ
ついにタイムリープ実験の準備が整った。実験には被験者が必要だが、紅莉栖はその判断を岡部に委ねる。最近の不審な現象が何者かからの“警告”だと考え、ラボメンの身を案じた岡部は、「実験を行わない」事、「タイムリープマシンを世間に公表し、然るべき機関に託す」事を決める。岡部の固い決意に安堵するラボメンたち。喧騒が過ぎ、元の穏やかな日常に戻ったかに思えた一同だったが、そんな状況を一変させる、恐ろしい出来事が彼らを待ち受けていたのだった…。

13. 形而上のネクローシス
ラボへの招かれざる来訪者により、岡部たちの日常が一変する。岡部は最悪の結末を回避するため、苦肉の策として、タイムリープマシンによって過去の改変を試みる。幾度もタイムリープを繰り返す岡部だったが、そのすべてが同じ結果に収束する。果たして運命を変えることは不可能なのか?2010年8月13日、この日より、岡部の「終わりなき旅」が始まるのだった…。

14. 形而下のネクローシス
何度タイムリープしても、どのように過去を改変しようとしても、ただ一つの結果を変えられないことに絶望する岡部。それでも諦めずにタイムリープを繰り返すが、ついに心折れそうになった何度目かのタイムリープ先で、紅莉栖にこれまでの経緯を打ち明ける。それを聞いた紅莉栖は…。

15. 亡環上のネクローシス
鈴羽の衝撃の告白に驚く岡部と紅莉栖。彼女から与えられた情報によれば、まゆりの死を回避するためには、IBN5100が必要との事。IBN5100を手に入れるために、岡部たちと別れて探しに行くという鈴羽。そんな中、鈴羽が父親に会いたがっている事を思い出したまゆりは、何とか別れの前に父親と会わせてあげたいと提案する。唯一の手がかりであるピンバッジをもとに、岡部たちは父親探しを始めるのだが…。

16. 不可逆のネクローシス
ピンバッジを頼りに鈴羽の父親を探す岡部たち。父親と思われる人物に辿りつくヒントを得るも、その正体はわからないまま、鈴羽との別れが近づいていく。そんな中、まゆりが唐突に「鈴羽の父親がわかった」と言う。その人物は、誰もが思ってもみなかった意外な人だった。そして無事に鈴羽は父親と感動の出会いを果たし、岡部たちに別れを告げるのだが…。

17. 虚像歪曲のコンプレックス
何度タイムリープしてもまゆりを助けられない事に絶望した岡部は、これまでの経緯を紅莉栖に相談する。そんな岡部に紅莉栖は「これまで送ったDメールを全てさかのぼって取り消せばまゆりの死を回避できるのでは?」との仮説を提示する。そして岡部は、まずはフェイリスが送った内容不明のDメールを取り消すために、「雷ネットアクセスバトラーズ」の大会が行われている会場に向かい、フェイリスが送ったDメールの内容を聞き出すのだが…。

18. 自己相似のアンドロギュノス
続いてるかのDメールを取り消すようるかにお願いに行く岡部。だが、るかが出した条件は「岡部が一日だけるかとデートをする」というものだった。初デートに戸惑う岡部は、紅莉栖やダルから様々なアドバイスを受け、デート当日に臨んだが、結果は散々なものに。思い立った岡部は、改めてるかに会いに柳林神社に向かう。

19. 無限連鎖のアポトーシス
ついに残りのDメールはあと一つ、萌郁が送ったものだけとなる。萌郁を探し、ようやくアパートを突き止める岡部。Dメールの内容を知るため、萌郁から携帯を奪おうとして彼女と乱闘となる。萌郁の身の上話など、様々な話を聞き出した後、ようやくDメール取り消しメールを送る事ができた岡部だったが…。

20. 怨嗟断絶のアポトーシス
萌郁からIBN5100が大ビル前のコインロッカーの中にある事を聞き出した岡部は、さっそく現地に向かい、ロッカーを破壊して取り出そうとする。だが、紅莉栖のアドバイスで、ラウンダーの指揮官である“FB”の正体を突き止めるために、ラウンダーがIBN5100を回収に来るまでロッカーを見張る事に。苦労しながらもなんとか尾行を成功させ、ようやく“FB”の正体を付きとめられたかに思えたが…。

21. 因果律のメルト
ダイバージェンス1%の壁を超え、まゆりが死なないβ世界線へ移動するために、IBN5100を使ってSERNのサーバーへハッキングを試みる岡部たち。そんな中、岡部はβ世界線への移動に伴う、あるリスクに気付き、ダルによるハッキングを一旦中止させるのだが…。

22. 存在了解のメルト
ラジ館の屋上で一人佇む紅莉栖を見つける岡部。話を始める2人だったが、突如降りだした大雨により、屋内へ移動する。岡部のびしょ濡れになった白衣の肩口が破れているのを見つけた紅莉栖は、自前のソーイングセットで破れた部分を縫うことに。暗闇が二人を包む中、紅莉栖は岡部にある決意を伝える。

23. 境界面上のシュタインズゲート
思いがけない人物からの連絡を受け、ラジ館の屋上、タイムマシンの前に集まった岡部・まゆり・ダルの3人は、そこで驚くべき説明を受ける。その内容とは、アトラクタフィールドの影響を受けない唯一の世界線「シュタインズ・ゲート」に到達する事で、再び未来を変えることができる、というものだった。最後の決断を迫られた岡部が選んだ行動は……?

24. 終わりと始まりのプロローグ
いよいよ最終ミッション「オペレーション・スクルド」を実行に移す岡部たちラボメン一同。果たして岡部は「シュタインズ・ゲート」に到達する事が出来るのか……?

投稿 : 2024/05/04
♥ : 11

91.2 3 WHITE_FOXで恋愛なアニメランキング3位
Re:ゼロから始める異世界生活(TVアニメ動画)

2016年春アニメ
★★★★☆ 4.0 (4050)
16668人が棚に入れました
コンビニからの帰り道、突如として異世界へと召喚されてしまった少年、菜月昴。頼れるものなど何一つない異世界で、無力な少年が手にした唯一の力……それは死して時間を巻き戻す《死に戻り》の力だった。大切な人たちを守るため、そして確かにあったかけがえのない時間を取り戻すため、少年は絶望に抗い、過酷な運命に立ち向かっていく。​

声優・キャラクター
小林裕介、高橋李依、内山夕実、赤﨑千夏、水瀬いのり、村川梨衣、新井里美、中村悠一、田村ゆかり、藤原啓治、井口裕香、堀江由衣、堀内賢雄、植田佳奈、江口拓也
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

繰り返し視聴時の発見が愉しい、丁寧に造り込まれたダブル・ヒロイン魅力作

本作については当初、1周目完走後にサラっと感想・レビューを書くつもりでいたのですが、

(1) 視聴中に思いがけず心に引っかかりが生じてしまう場面が多く、未消化感が強く残ってしまったこと、そして、
(2) これまでの視聴経験から、こうしたループものは腰を据えての2周目視聴時に気付くことが多いこと、

を考慮して、間を置かず再視聴してみたところ、やはり色々と発見できたり納得できたことが多く、要約すると本作は、

①ただ単にシナリオ・脚本が波乱に飛んで面白いだけでなく、
②重層的な伏線配置とその回収の巧みさや、
③個々のキャラクターの心情推移の描写の的確さ、さらには、
④OP/ED/その他の挿入歌の歌詞や曲調に秘められた謎解きの面白さ、

までをも併せて楽しめるよう実に丁寧に造り込まれた、年に数本レベルの力作なのではないか?という感嘆の気持ちまで生じ始めて、その印象を確認するためにさらにもう1周する羽目に陥ってしまいました。

そしてその結果、当初は簡潔にまとめようと思っていた感想・レビューが以下のようにグダグダと長くまとまりの悪いものになってしまったことを先ずお詫び致します。

要は、賛否両極に分かれた意見・感想のある本作について、たまたま私個人は意外なくらいに惹き込まれてしまった、ということのレポートです。

※なお本作の個人評価の体感的推移:(1周目)★ 4.0→(2周目)★ 4.3→(3周目)★★ 4.6 と0.3刻みで上昇

(以下、本文)


◆異世界+ループを組合せた話題作だが、事前の期待値は低かった。

①異世界ファンタジーもの、と、②ループ(ないしタイムリープ)もの、といえば2010年代に入って幾つもの注目作・面白作が制作されてきた非日常系アニメの2大分野だと思うのですが、流石に去年くらい(2015年~)からは、この両分野もシナリオ面で飽和状態(ネタ切れ)気味になってしまい、目の肥えてきた視聴者の側にも飽きが生じているような感じを個人的には持っていました。

今年の作品でいうと、①では『この素晴らしい世界に祝福を!』『灰と幻想のグリムガル』、②では『僕だけがいない街』『君の名は。』がそれぞれ見所のある面白作と思っていますが、それでも、①の『ソードアート・オンライン(1期)』(2012年制作)、②の『魔法少女まどか☆マギカ』『STEINS;GATE』(ともに2011年制作)、といった、それぞれの分野の昨今の隆盛を切り開いた代表作と比べると、各々の制作者が工夫を凝らして独自の面白さを追求している点は評価したいものの、作品の出来そのものはイマイチ感・小粒感を否めず、これから数年経ったのちにも繰り返し視聴したくなる程の魅力は薄いように個人的に思っていました。

そして放送開始前後から、①異世界ものと、②ループ(ないしタイムリープ)ものを組み合わせたWEB小説原作の注目作と一部で評判が高かった本作についても、「ああ、またか」という感じで、視聴前は個人的には殆ど期待していなかったのですが・・・


◆予想外の面白さに驚いて、本作独自の魅力は何か?を少し考え始める。

第1話の序盤、主人公の少年とメイン・ヒロインの出遭いのあと、その最初の別れのシーンの直後のマスコットと主人公の会話から・・・

{netabare}(精霊パック)「ごめんね。素直じゃないんだよ、うちの子。変に思わないであげて」
(主人公スバル)「素直じゃないって、そんなレベルじゃねぇだろ。大切なモン盗まれて急いでんのに、俺のこと助けてくれて。おまけに見ず知らずの俺に負い目を感じさせないように、下手糞すぎるフォローまでして。そんな生き方、滅茶苦茶ソンするばっかじゃねーか。」{/netabare}

そのしばらく後にくる主人公スバルの自己紹介{netabare}「俺の名はナツキ・スバル。無知蒙昧にして天下不滅の無一文」「自宅の守り人ひきこもり」{/netabare}・・・というのは如何にもラノベ的なご愛敬設定としても、この第1話の主人公とメイン・ヒロインの遣り取りを見ていて、どうも本作は

(1) 矢継ぎ早に発生する諸イベントへの登場キャラたちの対処の仕方に面白さを見出すタイプの作品(イベント牽引型作品)、という単純な構成ではなく
(2) 登場キャラたちの心情推移の描写の細やかさ・的確さに面白さを見出すタイプの作品(感情描写型作品)、としても見所がありそうだ

・・・と早くも思い始めてしまいました。

そのことは、第1話のラストに流れ、最終第25話のラストでも流れる本作の前期ED「STYX HELIX」(*)の最初の節

♪ 狂った時計 刻む命/こぼれてく記憶の砂/芽生えた想いまで/ねえ こんなに呆気(あっけ)なく/消えてしまうの/I wish I was there

からも明らかで、本作の場合は、

(1) 主人公ナツキ・スバルの{netabare}「死に戻り」という特殊設定を主軸とする、主人公やその大切な人たちの死とその回避のための奔走{/netabare}、というイベント対応の面白さは当然として、
(2) それよりもむしろ、{netabare}それぞれに内面的な弱さを抱える主人公とヒロイン達の間に少しづつ関係性(=想い)が紡がれていき、しかしその関係性が一瞬で呆気(あっけ)なく消滅してしまう(正確には主人公の側だけに"想い"が蓄積されていってしまう)ことの哀しさ・切なさ{/netabare}が丁寧に描き出されている点

・・・に特に注目すべきなのではないか、と思い始めました。

※この点、前述した①の『ソードアート・オンライン(1期)』や②の『STEINS;GATE』では、主人公もヒロインも性格が強く、彼らの間に紡がれる関係性自体には余り喪失の辛さを感じなかったこと、また、②の『魔法少女まどか☆マギカ』では、鹿目まどかの性格が寛大で、暁美ほむらにはまどかとの関係性の再構築に不安を感じる必要は殆どなかったこと、と好対照となっています。

(*) 前半ED「STYX HELIX」→STYXは、ギリシア神話で現世と冥界の境界を為す地下の大河、及びそれを擬人化した女神。HELIXは、螺旋・渦の意味(cf. helicopter)。

・・・ここまで、主に本作の前半(~第11話)まで視聴時の感想です。後半(第12話~)以降の感想は後記します。


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に大きな疑問を感じた問題回

================ Re:ゼロから始める異世界生活 (2016年4-9月) ===============

 - - - - - - OP「Redo」、ED「STYX HELIX」 - - - - - ※OP/EDはしばしば省略される
{netabare}
  ------------ ※原作web小説の第一章「怒涛の一日目」 ---------

第1話 始まりの終わりと終わりの始まり ★ 異世界召喚、エミリアとの出遭い、RD1回目、RD2回目 ※ED「STXY HELIX」初出
第2話 再会の魔女 ★ RD3回目、RD(Return to the Death 死に戻り)に気付く ※OP「Redo」初出
第3話 ゼロから始まる異世界生活 ★★ エミリアとの親和発生

  ------------ ※原作web小説の第二章「激動の一週間」 ---------

第4話 ロズワール邸の団欒 ★ ラム/レム姉妹との出遭い、RD4回目(SP(セーブポイント)更新1)
第5話 約束した朝は遠く ★ 
第6話 鎖の音 ☆ RD5回目 ※ラストの襲撃者の正体は唐突×
第7話 ナツキ・スバルのリスタート ★★★ RD6回目、初めて自分の意思で死を選択(※挿入歌「STRAIGHT BET」)
第8話 泣いて泣き喚いて泣き止んだから ★★ RD7回目、エミリアの膝枕回(※挿入歌「ぼうやの夢よ」)
第9話 勇気の意味 ☆ 
第10話 鬼がかったやり方 ☆ 
第11話 レム ★ レムとの親和発生{/netabare}

 - - - OP「Paradisus-Paradoxum」、ED「Stay Alive」 - - - ※OP/EDはしばしば省略される
{netabare}
  ------------- ※原作web小説の第三章「再来の王都」 ----------

第12話 再来の王都 ☆ ※OP/EDともなし 
第13話 自称騎士ナツキ・スバル ★★ エミリアとの行き違い(認識ギャップ)・エミリア退場 ※ED「Stay Alive」初出
第14話 絶望という病 ★  ※OP「Paradisus-Paradoxum」初出 ※ED「theater D」
第15話 狂気の外側 ★★ RD8回目(SP更新2)、レムの献身と告白、RD9回目
第16話 豚の欲望 ☆  ※ED「Stay Alive(ロズワール邸内のエミリアver.)」
第17話 醜態の果てに ★ 
第18話 ゼロから ★★★ RD10回目、レムへの申込み、レムの返事(※挿入歌「Wishing」)、スバル立ち直り
第19話 白鯨攻略戦 ×  ※第17話の忘却設定と矛盾は×
第20話 ヴィルヘルム・ヴァン・アストレア ★ ※ED「Stay Alive(ロズワール邸内のエミリアver.)」
第21話 絶望に抗う賭け ★ 負傷によりレム退場
第22話 怠惰一閃 ☆ ※ED「Stay Alive(ロズワール邸内のエミリアver.)」
第23話 悪辣なる怠惰 ★
第24話 自称騎士と最優の騎士 ★ RD11回目(SP更新3)
第25話 ただそれだけの物語 ★ エミリアへの告白、エミリアの返事(※挿入歌「Stay Alive」) ※ED「STXY HELIX」{/netabare}
----------------------------------------------------------------------
★★★(神回)2、★★(優秀回)4、★(良回)12、☆(並回)6、×(疑問回)1 ※個人評価 ★★ 4.6

※なお、第1話は49分スペシャル(約2話分)なので、本作は実質26話分の放送時間となります。
※以下、全話視聴を終えての感想となります。まずはシリーズ構成上の注目点から。


◆親和関係の発生から揺らぎへ。際立ったダブル・ヒロインものへの発展。

本作の前半は、以下の2つの「親和関係の発生の物語」と要約できると思います。

<1> 第1~3話(原作の第1章)は、{netabare}主人公と第1ヒロイン(エミリア)の親和の発生の物語

 →スバルの側には、異世界に来て間もなくの自分を救ってくれたエミリアへの幾分軽薄ながらも恋愛感情が、
 →エミリアの側には、自分をエルザの襲撃から守ってくれたスバルへの親愛の感情が、それぞれ発生。{/netabare}

<2> 第4~11話(原作の第2章)は、{netabare}同じく主人公と第2ヒロイン(レム)との親和の発生の物語

 →スバルの側には、最初は自分を誤解し危害を加える存在だったものの、最終的には自分と共に魔獣と戦い共に危機を乗り越えたレムへの親愛の感情が、
 →レムの側には、最初は自分の敵(かたき)と誤解していたにも関わらず、自分や姉のラムを救うために命懸けで戦ってくれたスバルへの深い感謝の気持ちに基づく心底からの恋愛感情が、それぞれ発生。{/netabare}

そして、それを受けての後半は、

<3> 第12~25話(原作の第3章)は、この2つの親和関係が下記の (a) ~ (d)の4段階を踏んで揺れ動き螺旋状に高まっていく様を描き出した、見応えのあるダブル・ヒロインものへと発展していると思います。
すなわち、

(a) {netabare}第1ヒロインとの親和関係の綻(ほころ)び 

第12~13話で、スバルとエミリアの認識ギャップ(*)に起因する感情の行き違いが発生し、スバルはますますエミリアへの執着を募らせるが、エミリアはスバルに一時的に失望して彼の前から退去してしまう。

*認識ギャップ(スバルの側にはこれまで乗り越えてきた困難の累積した記憶があるのに対して、エミリアの側にはその認識が薄いこと、及び、エミリアの側には王国の現状に対するそれなりの知識があるのに対して、スバルの側にはそうした知識がなく非常識な行動を起こしてエミリアに迷惑をかけてしまうこと){/netabare}

(b) {netabare}第2ヒロインとの親和関係の変容 

第14~18話で、スバルはエミリアを救おうと悪戦苦闘して失敗を繰り返し、やがて絶望に陥るが、その過程でレムの何等の限度もない無償の献身と恋情に気付いて心を揺さぶられ、エミリアの救出を諦め、レムに他国に一緒に逃亡して普通の家庭を築くことを申し出る(つまりプロポーズする)。{/netabare}

(c) {netabare}主人公の立ち直りと第2ヒロインの涙

しかしその申し出はスバルの本当の笑顔を知るレムによってきっぱり拒絶され、レムの「(スバル君が彼女の)止まっていた時間を動かしてくれた人」であり他の誰が認めなくとも「レムの英雄」なんだ、という言葉に再び心を動かされて、今度は絶望によって止まっていたスバルの時間がもう一度動き始める。

*その際、スバルの立ち直りに気付いたレムの瞳から涙が溢れ出すシーンの作画/演出の的確さにも注目(第18話ラスト)。{/netabare}

(d) {netabare}第1ヒロインとの親和関係の修復と発展

第23-24話で、スバルはユリウスや傭兵集団の協力を得て、エミリアと村民の避難・魔女教徒の襲撃阻止作戦を敢行し、その過程でエミリアへの告白を果たす。エミリアの返事は保留されるが、彼女の長らく止まっていた時間もまた動き出し始める。{/netabare}


※以下、2人のヒロインそれぞれの注目回の考察です。

◆作品タイトルの回収:第2ヒロインの注目回から(第7話+第18話)
{netabare}
レムの運命に関わるスバルの決断と行動が描かれる (1) 第7話「ナツキ・スバルのリスタート」及び、(2) 第18話「ゼロから」(※併せると「ナツキ・スバル-ゼロから-のリスタート」になる)のそれぞれのラストシーン近くに、全話通じて1回しか流れない挿入歌「STRAIGHT BET」(第7話)、及び、「Wishing」(第18話)がそれぞれ使用されており、とくに第18話に至っては放送直前に制作側がわざわざその回だけのための駅中広告まで投入する力の入れようで、制作側もここが勝負どころと考えていた感がありました。

そして内容的にも、(1) 第7話ラストでのスバルの決断と行動が、ラム・レム姉妹の絶望を回避する唯一の手掛かりとなったことと、(2) 第18話ラスト近くでのレムの拒絶と発言が、スバルを絶望から立ち直らせる唯一の手掛かりとなったこと、が対になっていることに注目すべきでしょう。

さらにいえば、主人公ナツキ・スバルの2段階の成長もこの2話で果たされています。

*(1) 第7話で「(自分の大切な人を守るために)身を捨てる」ことを初めて覚悟して実行し、
*(2) 第18話で「(自分が守っていることをその相手に知らしめ見返りを求める、という)執着までも捨てる」ことをレムの献身から学んで、それ以降の回で実行しています。


※参考セリフ

*ベアトリス「お前、死ぬの怖いと思っていないみたいに見えるのよ」(第9話)
*剣鬼ヴィルヘルム「あれは、何度か死域に踏み込んだ者の眼です」(第12話)
*スバル「君のためって言いながら、君のために頑張る自分に酔ってただけだ。そうすれば君がそれを受け入れてくれると勝手に思ってた。ごめんな。俺は君を利用して悦に浸っていた。」(第25話)


※因みにレムは、誰かの助言を受けるまでもなく当然のようにこの2つを体得した行動を起こしていて、それが彼女が第1ヒロイン(エミリア)を差し置いて、本作の人気№1になった主要因と考えます。

*レム「スバル君。レムは頭が悪いのでこんな案しか思い浮かびません。だから・・・」「レムは今、このときのために生れてきたんですね。」(第17話){/netabare}


◆膝枕と行き違い:第1ヒロインの注目回から(第8話+第13話+最終話)
{netabare}
初見時は、本作後半での第2ヒロイン(レム)の想定外の活躍の前に、すっかり影が薄くなってしまった印象のあった第1ヒロイン(エミリア)ですが、2周目に色々と注意して見ていくと、なかなかどうして彼女の心理状態も、実際には第24-25話でのスバルとの再会や、今後来るかも知れない続編に向けて確り描き出されていることに気付かされました。

先ずは1回きりの挿入歌「ぼうやの夢よ」が流されるエミリアの膝枕回(第8話)。
→ここでスバルは、何も言わなくても自分のことを優しく受け容れてくれるエミリアを一度実体験してしまったがゆえに、問題の第13話で、彼女に一方的に執着する醜態を晒してしまい、彼女を失望させてそのまま遠くに離れさせてしまう羽目に陥ってしまいます。

そして表向きのストーリーでは、その後のスバルの、必死さはあっても余り格好の良くない足掻きが、レムの献身を巻き込みつつ延々と描かれていくのですが、それではその間、エミリアの側はどうしていたのか、というと・・・

この第13話のラストで初めて流される後期ED「Stay Alive」(※直訳すると「生き続けろ」ですが意訳すると「お元気で」くらいの意味か)の映像と歌詞に、実はエミリアの王都からロズワール邸へ戻ったあとの様子と心情がさりげなく描きこまれているんです。

(第13話) *本編ラストのスバルとエミリアの行き違い炸裂の瞬間に、以下の歌詞が流れる。

 ♪ 未完成のパズル/どうしてだろう? 何かが足りない/行き違いの運命/離れてゆくことも 知りながら/また歩く/I Stay Alive/今は一人 闇をさまようだけ/想定外の切なさが 胸の中 消えぬままで

(第16話) 及び (第20話) *ロズワール邸でのエミリアの様子を描いた映像に重ねて、以下の歌詞が流れる。

 ♪ 未完成のパズル/どうしてだろう? 何かが足りない/行き違いの運命/離れてゆくことも 知りながら/また歩く/I Stay Alive/今は一人 闇をさまようだけ/想定外の切なさが 胸の中 消えぬままで

(第22話) *ロズワール邸でのエミリアの様子を描いた映像に重ねて、以下の歌詞が流れる。

 ♪ 不安定なシーソー/離れすぎて 片方見えない/目印さえないから/ふっと目を閉じては/また祈る/Oh, Stay Alive/今はどんなことを思ってるのでしょう?/泣いていないけど/一人はやっぱり 寂しくってさ

→つまりエミリアは、ロズワール邸で一人たたずんで、第13話でスバルに言ってしまったことを後悔しつつ彼の身を案じ続けていたんですね。

→それが第25話の再度の膝枕中のスバルとの会話につながります。{/netabare}


◆なお回収されない第1ヒロインの謎と運命

まず初見時からずっと気になっているのが、後期OP「Paradisus-Paradoxum」ラストで、大樹の傍らでもの悲しげに微笑んでスバルに片手を差し伸べるエミリアの顔面を「嫉妬の魔女」の見えざる手が覆っていくシーンです。

それから前期EDで、最終話のラストでも流れた「STYX HELIX」の2番目の歌詞

♪Oh, please don't let me die/Waiting for your touch/二度となにも失くさぬように/私を忘れて 始めて “Restart”/
No, don't give up on life/This endless dead end/君を砕くこの悲しみが/いつか終わりますように/For now I'll see you off

この部分、明らかにタイムリープを繰り返すスバル視点の歌詞ではありません。

{netabare}「For now I'll see you off」は「さあ、貴方を見送りましょう」という意味なので、「私を忘れて 始めて “Restart”」と併せて、これはスバルに「死に戻り」という特性を与えた者の視点の歌詞と考えるのが妥当であり、かつ最終話でスバルの意識下に潜り込んだペテルギウスに対して、見えざる手を伸ばしたサテラらしき存在が「違う。貴方じゃない」と呟いて追い払うことからも、これはやはり「嫉妬の魔女」サテラと一体化してしまったエミリアと考えざるを得ません。{/netabare}

実は、本アニメでは第2ヒロイン(レム)にすっかり喰われてしまった印象がある第1ヒロイン(エミリア)の本気が見られるのは、原作WEB小説の次の第四章ということなので、あとどのくらい期間が空くのか分かりませんが、本作の続編には大いに期待したいと思います。

趣味性の高い長文にお付き合いいただき有難うございました。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 84
ネタバレ

蟹チャーハン さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

薄ら寒いギャグを連発する男スバルに惚れろ!これが悲恋に満ち満ちたこの作品を100万倍楽しむ早道だぁ!

一話目から評判は上々!
気合いをいれた初回1時間枠での放送も見ごたえ十分で、
今春の異世界転生アニメ枠では断トツの評価ですね。

引きニートな主人公がコンビニ帰りにいきなり異世界転生と、
もうすでに理由もへったくれもないのは笑いました。

そして異世界でいきなりのカツアゲ。
さらに盗難事件に巻き込まれて殺される衝撃展開!

すぐに生き返るんで、それがタイムリープ設定なのか、
それともログホライズンみたいなゲームと似た設定なのか、
そこらはまだわかりませんが、続きが気になる作品なのは間違いないです。

無駄に強くなっているわけでもなく、転生時はお約束のジャージ姿。
持ち物は御菓子とラーメンと携帯のみ。
さぁ、ここからどう展開していくのか?

以下ネタバレ
1話~ 俺は召還された…のか?
{netabare}
コンビニ帰りに違和感をおぼえたところで、瞬時に異世界へご到着。
誰かに召還でもされたかと思った主人公ですが、そうはなかった模様。

裏路地でしょげる主人公にいきなりカツアゲの洗礼。
力試しの結果、筋トレの効果もあってか、普通に腕力はいけそうか。
それでも引きニート設定であの強さは、少しは増強されてるぽいのかな?

トラブルを抱えたヒロインのハーフエルフと出会って仲良くなるも、
厄介ごとの相手がマズスギマシタ。
刃物キラリな極悪美女相手で瞬く間に殺されて、一度目の再生に~。

事情を理解しはじめたところで二度目の殺害(殺されたの意味)
再びヒロインに出会うところで一話は終わりましたが、
たぶん来週にはもう少し事情がわかるのでしょう。
何度かタイムリープしながら、事件を解決…というより
無難にやりすごしていくのかな?

進展具合と会話のテンポがいいんで、サラリと見れますね。
わくわくして見終えたあたりは、ダン待ち、このすばと似た感じで、
好印象で期待大です。
{/netabare}

2話~ 志村!後ろ後ろ!を思い出す
{netabare}
4度目の生き返りでようやく死ねない設定に気がつく主人公。
遅いよ~。

トラブルはゴメンと早々に携帯を売って金持ちプランを考えるも、やはり縁ある相手の死を
黙って見過ごせないぜ! と思うシーンはよかったですね。
盗品屋のロム爺の家でノックする音が響きわたるシーンはゾクゾクする緊張感がありましたし、

“このアニメは、本物かもしれない”という予感が~。
やばい! 早く続きがみたくてたまらない自分がいますw

でもでも、あの後、すぐにでもナイフ女がきちゃうわけですよね?
それも音もたてずにシュシュッ!と切られたりしちゃうけですよね?
やばいわー どうなるんだろう。

ちなみに新たなキャラで騎士様が登場しました。
絶賛いい人ぽいんですが、本当に?本当の本当に信用していいの??
{/netabare}

3話~ 区切り回も、これで死んだらやっぱりスタートはあそこから?
{netabare}
徽章の盗難トラブルの回収回であります。
ロム爺のお店に全員集合してからの、はらわた姉さん登場で怖すぎw

腕のたつのはわかっていたけど、強すぎじゃね?
と思ったら、まさかの助っ人救世主登場で、
こちらの方がよほど強かったというw

剣聖>はらわた姉さん>魔法少女>じいさん>フェルト>主人公
こーなるとヒロインの魔法レベルはかなり低い扱いになるけど、
今後、整合性はとれるのだろうか

実質4話分使っての1エピソードでしたが、タイムリープ作品らしい
苦悩葛藤する主人公のおもしろさ、特徴は出てたと思います。
もうどうしたらいいんだよ! て気持ちがじんじん伝わってきたら
このアニメの虜になってるってことですもんね。

個人的にコノ手の作品で感動したのは映画バタフライエフェクト
を見たときでしたけど、よかれと思ってしたことが裏目裏目に出続けて、
愛した人が廃人同然みたいになってたシーンには言葉に詰まりました。

この作品もこれからタイムリープするほどに何かしらの影響
体への副作用なのか世界のゆがみとかなのかに悩まされるような
展開になっていくんですかね~。

最後に、ヒロインの本当の名前を教えてもらえてよかって。
んでも、てことは、前に教えてくれたあの名前は冗談だったてこと?!
意外に用心深いですねw
{/netabare}

4話~ もう落ち着いちゃうのかと思ったところで!で!
{netabare}
前回、はらわた姉さんにお腹ぱっくりされて倒れたところで終わったのですが、
今回はエミリアの住まいのお布団で目覚めるところからはじまります。

これが宮殿といってもいいくらいの大きさ&豪華さで、聞けばなんとエミリアは
王位継承権を持つ皇女のひとりだったとか!
ええええ! そんな姫さまがひとりで街をふらつくもんなんすですかねw

あの徽章もその資格を示すものだそうで、こうなるとはらわた姉さんの雇い人てのも
ある程度想像がついてきます。
ただまぁ、序列的には低いのかな? すぐに女王になれるってわけでもなさそうで、
いまは後ろ盾となっている辺境拍や、この国随一の知識の魔女であるとか、
双子の召使(仕掛け人形?)らと暮らしている模様。

とりあえず仕事もない主人公のすばるは、この館の使用人として雇われることになるんですが、
無事に一日の仕事を終えたと思い、眠りについて目が覚めてみると、これが蘇っていた=殺されてた!
果たして誰に?どうして?! というミステリー仕掛けぽいエピソードになりそうです。

ここから感想
テンション高めでここまできたわけですが、導入とあってか、かなりペースを落とした印象。
あれ?そんなにおもしろくない?? なんて思っちゃいましたw

すばるのギャグってひとりツッコミが多いからか、どちらかというと寒いんですよね。
展開に興味があるときはさほど気にならないんですが、普通の会話が極上におもしろかった
このすばのカズマとどうしても比較してしまう自分もいます。
作者のセンスの差が出てしまうのか~。

ただまぁ、展開力みたいなのがあるとしたら、こちらの方がうまいですね。
物語的に全然違うから比べても意味はないのだけど、タイムリープという設定を
上手に生かしているのは3話まで見てわかっています。

今回もラストにちゃんと驚かせてくれた(実際は、あへ?て感じでしたけどw)
のはすばらしい。
こーいう瞬間が一度でもあるだけで、見てよかったと思えます。

というわけで、今回はすばるを邪魔に思い、亡き者にしてくれんと企む暗殺者が誰か
をあてることになるのか? 嫌われていた魔女の仕業か、スパイの疑いをかけていた伯爵か?
もしかして、はらわた女がもどってきた???(自分で徽章を奪おうとしてとか)
さてはて~。
{/netabare}

5話~ スバルという男にはじめて共感を覚える。こいつは最高のナイスガイかもしれん!
{netabare}
エミリアの住まうお屋敷で殺されて目覚めて2日目。
その事実に驚きエミリアの笑顔もなにもすべて消し飛んだ虚しさに体の震えが止まらないスバル。

死んでも前日の朝に戻るだけ。
でも、過去の記憶は失わない。

自身、もう何度目かの生き返りで、前日の朝に戻るルールを学んできた様子で、
できるだけ前回と同じ時間を過ごしてみようと挑戦してみたりします。
このあたりは、実際うまくいくかは別として、検証あるのみ! なんでもトライしないとですね。

村を訪問して子供たちと戯れたり、ドン引き目線だった双子のメイドとも髪を切ってもらう
約束を取り付けて仲良くなり、そしてエミリアとのデートの約束(村にお出かけ程度)
もして、これはこれで幸せな一日を終えたスバルだったが…。

深夜の訪問者を待ち受けて、誰が殺そうとしているのか見極めてやろうとするものの、
これが突然の悪寒やら吐き気やらの毒の症状で悶絶して屋敷中をはいつくばることになり、
あげく最後の最後に登場した暗殺者の影しか見られずにバッサリと…。

ここから感想です

スバルという男に今回はじめて共感を覚えました。
どうしてか? それは謎だけど、きっとスバルの鬼軽口に自分も感化か感染したのかもしれませんw

くっだらないジョークもどんなに寒いギャグだって時と場所と相手の気持ちのタイミングがかみ合えば、
それは最高のギャグになり、それは最高の笑顔を引き出すことになり、最高の思い出という名の絆を生みます。

これがわかっていないとスバルという男がただの薄ら寒いトンチンカンになってしまう。
で、スバルつまんね、で終わっているなら、このアニメの10%も楽しめていないことになるわけで、
そんなつまらんものに割く時間の方が無駄じゃねーとも思えるんです。

ただまぁ、スバルの場合は常に軽口を叩いてるんで、どんなに良い言葉をいっても
どこか受けうけりぽくて名セリフになりにくいでしょうね。
自分もそれはすごく思っていたし。

ですが、村から帰る途中にメイドのレムに投げかけた“鬼がかる”のフレーズからはじまる一連のシーンでの
最後の“その笑顔100万ボルト!”にはアホすぎてこれが最高にアホかっこよすぎて
スバルって男の不屈の精神を感じとった瞬間でした。

こいつ、本気でいいやつだわ!
これは信用しないと大人として、自分もダメな大人以上にダメな男になってしまうw

アニメでも小説でも映画出も、過去の自分の知識を引き合いにだして比較をしますが、
それも行き過ぎるとわかったふりになります。
それは作品それぞれの個性を尊重しているフリだけして、まったく個性を認めていないことでもあります。

知った気になっていないか。
何かと比べてわかった気になっていないか。
似通った作品と思い込むことで楽しむことの可能性を制限していないか。

およそ過去の経験に基づいた先入観てのは危機回避には有効ですが、こと楽しむなら話しは別。
頭真っ白にしてどんどん受け入れた方が享受しやすい。
子供たちの遊んでるときの無邪気な笑顔! あれですよね。

アニメであっても作品世界てのがあるならば、そこは異国の地と同じ。
見知らぬ土地を旅して祭りに出会って一緒に踊るときに、東京音頭と比較なぞしません。
周囲みわたして同じフリして懸命に動いていれば、心と体がシンクロしてくる。

もっと近づけ。
もっと知れば楽しくなる。
もっと内側にはいれば自分もその作品のひとりにすらなれる気がする。

作品を楽しむ上での自分なりのモットーですね。
まぁ、それをかたくなに拒む作品もあるし、ウエルカムされても丁重にお断りしたい
作品てのもあるんですがw

このReゼロのスバルという男について視聴者が知りえる情報はずいぶんたくさん出されています。
軽口多すぎ、態度が不遜、行動早すぎ(考え足りなさ杉)

でもね、いいやつなんですわ。これは確かなこと。
そして多くを願わない男でもある。
やたら恩を売りつけてくるのはどうかなと思うけど、それで願うのはモフモフさせろとか、
髪を切れとか、いたって当たり障りのない話で、これだと傲慢ともいえない。

この物語はいかにもなラノベ枠の型にはめていては楽しめないんでしょうね。
異世界とか転生とかエルフとか魔法とか、どれもこれも似たような設定に見えるかもしれないけど、
これは純粋にSF小説の類です。

タイムリープを繰り返しながらドン底の悲恋を味わう。そう何度でも。
古典の部類ですが名作「終わりなき戦い」などがそれで、死んでも生き返りながら愛する人との逢瀬
を遂げるけれど、それははじめのうちだけで、しだいに生まれ変わる時間のずれが大きくなって、
相手と子供と老人くらいの年齢差になり、そしていつしかお墓参りするしかなくなってしまう。
娘がいて孫がいて、ひ孫がいて、でも全部自分とは関係の血を受け継いでいる悲しさ。
残ったのはかすかに思い出せる遠い記憶だけ~。

もう、こんなの悲しすぎるでしょ。
ちっともイイハナシなんかじゃない!
でも、イイハナシなんだよなぁー!!
という同じ悲恋に満ちた匂いがするのは自分だけでしょうかね~。

良質なSFは文学をも超えるとかなんとかいう名言はアシモフだったかですが、
設定はSFでも中身がしっかり文学してれば文学なんですよね。
ただ、カテゴリー的にSFに入れたがる人が多いというだけ。

正直、4話のエンドで同じ流れを繰り返すだけになるのが怖かったんですが、
制作サイドのインタビューで4話から面白くなるんです!という言葉が嘘に思えてたんですが、
今回自分は気がつけてよかったなと。この作品の楽しみ方を学んだことをですね~。

ラノベとかネット小説とか、どこかそれでくくるのが惜しくなる作品。
未来を感じましたぜ~。

にしても毎回エンディングでの曲とのつなぎが最高ですね。
くぅーーーーってなる!
はじめて5点いれてしまったw

そして犯人探しですが。。。
基本、館の主でもある辺境伯が一番怪しいかなーどうだろうw
エミリアの王位継承にじゃまと判断したからって理由が一番わかりやすいかなー。
{/netabare}

6話~ まさかお前が! 真相解明も理由はまだ謎
{netabare}
辺境伯の館で迎えた三度目の同じ日の朝。つまり二度殺されたわけですね。
この逆境をなんとかしようと、スバルの犯人探しがはじまります。

その取った手法が、、、これがけっこう意外でしたw
え?て感じ。 最初は本気かと思いましたよ。
そして、姿を現す犯人! 
これはもうネタバレ一切禁止で見てもらうのがいいでしょう。

毎回、20分だらだら続けてからの最後の2分で驚かすなパターンが続いてますね。
最初はどうなんだろうって思ったもんですが、いまはその2分に賭けてるんなら
それを存分に楽しもうじゃないか! て気構えでみてますw

以下、感想で~
てっきり死んだ前日に戻るのかと思ってたけど、4日目の夜に殺されていることからも
完全に間違えてましたw
本当にゲーム感覚のセーブポイント、エピソードのはじまりにまで戻る感じなんですね。

犯人のスバルを排除したい考えがまだわからないけど、それも次週で判明するんでしょう。
赤鬼絡みの嫉妬? うーん、そんなもんでもないような~。

すでに無かったことになってるけど、あの交流シーンはじーんときたんだけどなぁ~。
それでもやり遂げるんだから、やはり王位継承に関係したスパイ疑惑てのがミソになるのか?
疑いが晴れれば関係改善にもなりそうですね。

てか、そろそろ携帯の充電が必要になるんじゃないかと思う…のは一番言ってはいけないことかw
{/netabare}

{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 28

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

なかなか話が進まないけれど、面白いとは思う

異世界転生かつ死んだらセーブポイントみたいなところに戻ってくる作品。

異世界転生のわりには大した主人公がたいした特殊能力を持つわけではなく、死んだら巻き戻るので話がなかなか進まない。なんだか見ていてモヤモヤする。いろいろな人の助けを根回しして借りてっていうのを何度も繰り返す。
ただ、進むときは溜めてドカン。そのときは面白く感じる。モヤモヤがすっきりしていく感触。

イラッとくるロズワール、なんだかスバルと距離を感じるエミリア、最初は怖かったが、デレて可愛いレム、ずっと怖い姉のラム。書庫に引きこもっているが何故かスバルを助けるベアトリス。
などなど個性的なキャラクターが多いわけだが、
ベテルギウスのキャラクターに自分の意識をもっていかれた。独特すぎる。無駄にしぶとい。



OP
Redo 鈴木このみ
Paradisus-Paradoxum MYTH & ROID
ED
STYX HELIX MYTH & ROID。
Stay Alive エミリア(高橋李依)

主題歌最高でした。鈴木このみでテンション爆上げ。
MYTH & ROIDの楽曲も不思議と中毒性があった。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
1. 始まりの終わりと終わりの始まり
コンビニからの帰り道、突如として異世界へと召喚されてしまった少年、菜月昴。目の前に広がるファンタジーな異世界に目を輝かせるスバルだったが、自分を召喚したであろう美少女の姿はどこにも見当たらない。やがて右も左もわからない状況にスバルは頭をかかえてしまう。さらに強制イベントと言わんばかりにチンピラに絡まれ、異世界に招かれた人間が超常の力を発揮するといったお約束の展開もなく、容赦なく叩きのめされるスバル。そんなスバルの前に一人の少女が現れる。

2. 再会の魔女
一度目は何者かに襲われ、二度目はエルザに腹を切り裂かれ、三度目はチンピラにナイフで背中を刺され、スバルは確かに命を失ったはずだった。しかし気が付くとスバルは初めて異世界へとやってきた場所に立っていた。あり得ないと思いつつも自らが置かれた状況から、死ぬ度に初期状態へと戻る死に戻りが起きていることを認識するスバル。サテラやフェルト、そしてロム爺に襲いかかるであろう死の運命を変えるため、四度目となる世界を走りだす。

3. ゼロから始まる異世界生活
エルザが盗品蔵に来る前にフェルトから徽章を買い取り、サテラに返そうとするスバル。しかし交渉の途中でサテラが現れ、さらにはエルザが襲いかかってくる。応戦するパックはエルザをあと一歩のところまで追い詰めるが、途中でマナが切れてしまい消えてしまう。パックを欠いたスバルたちではエルザを倒すどころか攻撃を防ぐことすらままならない。絶体絶命の状況に追い込まれてしまったスバルは、自らの体を張ってどうにかフェルトを逃がすことに成功する。

4. ロズワール邸の団欒
エルザとの戦いで深い傷を負ったスバルは、どうにか一命をとりとめ、ルグニカ王国のメイザース辺境伯であるロズワールの屋敷へとやってきていた。そこでスバルはルグニカ王国には現在、王が不在であること、そしてエミリアが次の王になる資格を持った王候補の一人であることを知る。ロズワールは次の王を選ぶ王選に参加するための資格である徽章を取り返し、身を挺してエミリアを救ったスバルに対して望むままの褒美を出そうと申し出る。

5. 約束した朝は遠く
ロズワールの屋敷に住み込みで働くことになったスバルは、レムやラムと共に日々仕事をこなし、ついにはエミリアとのデートの約束を取り付ける。しかし約束の日が訪れることはなく、スバルは屋敷にやってきた初日に戻ってきてしまう。命を奪われるようなことなど何も起きていないのにも関わらず、いつの間にか死に戻ってしまったことに混乱するスバルだったが、エミリアとのデートの約束を果たすため、前回をなぞるように再び行動を始める。

6. 鎖の音
ロズワールの屋敷での三度目の初日が始まる。一度目は寝ている間に衰弱して命を落とすという原因不明の死、そして二度目は何者かに襲われ命を奪われてしまった。二度目の死の間際に聞こえた鎖の音が脳裏をよぎり、恐怖に冷や汗をにじませるスバル。敵の正体はもちろんのこと目的さえわからない状況を打破するために、スバルは死が待ち受けている4日目の夜を前に屋敷を離れ、外から何が起きるのかを確かめようとする。

7. ナツキ・スバルのリスタート
スバルの前に現れたのは全くもって予想外の人物だった。襲撃者の正体を知り、困惑を隠せないスバル。これまでの出来事が脆くも崩れ去っていく喪失感の中でスバルは命を落とす。そしてロズワールの屋敷で迎える四度目の初日。スバルはベアトリスに5日目の朝まで自分を守って欲しいと頼む。しかし死が待ち受けているはずの4日目の夜は何事もなく過ぎ、5日目の朝がやってくる。拍子抜けするスバルだったが、事態は思わぬ方向に動き始めていた。

8. 泣いて泣き喚いて泣き止んだから
ロズワールの屋敷で迎える五度目の初日が始まった。絶対に救ってみせると心に決めたスバルはレムやラム、そしてロズワールたち屋敷関係者たちから信頼を得るためにとびきりの笑顔で立ち回る。大好きな人たちに好かれたい一心でがむしゃらに頑張るスバルだったが、心と体が徐々にちぐはぐになっていく。剥がれ落ちそうになる笑顔を必死に繕うスバルを見るに見かねたエミリアはスバルを床に座らせ、自らもその隣に正座する。

9. 勇気の意味
ばらばらだったピースがようやく一つに繋がり、スバルは死の呪いをかけた呪術師がふもとの村にいることを確信する。レムとラムと共に村へ買い出しに向かったスバルは、村人全員と接触し、あえて呪いにかけられることで呪いをかけた呪術師を見つけ出そうとする。屋敷に戻り、呪いにかかったのかどうかを確かめるためにベアトリスの元を訪れたスバルだったが、大きな勘違いをしていたことに気づき、レムを連れてふもとの村へと引き返す。

10. 鬼がかったやり方
ウルガルムの群れから身を挺して子供を救ったスバルだったが、その身に数えきれないほどの呪いをかけられてしまう。複雑に絡み合ってしまった呪いは、最早ベアトリスにも解呪することはできない。あと半日もすればスバルは衰弱し死に至る。残された方法は呪いをかけたウルガルムを全て倒すことだが到底が時間が足りない。八方塞がりの状況に諦めかけたスバルだったが、レムがたった一人で森へ向かったことを知り、後を追いかける。

11. レム
スバルの一撃を受け、意識を失ってしまったレムは夢を見ていた。かつてレムとラムを襲った目を背けたくなるような出来事。そして犯してしまった決して許されることのない罪。やがて意識を取り戻し、目を覚ますレムは今度はスバルに対して、またあのときと同じ罪を重ねてしまったと言う。このままではウルガルムの群れに追いつかれてしまう絶体絶命の状況の中、スバルはレムとラムを逃がすため囮となってウルガルムの群れを引き付ける。

12. 再来の王都
亡き王にかわりルグニカ王国を運営する賢人会の命により、ロズワールの屋敷に使者としてヴィルヘルムとフェリスがやってくる。急遽王都に行くことになったエミリアに対し、自分も一緒に連れていって欲しいと頼むスバル。遊びではないと反対するエミリアだったが、レムやロズワールの後押しもあり、スバルと共に王都へと向かう。ルグニカ王国の新たな国王となる資格を持った候補者たちが一堂に会し、ついに王選が幕を開ける。

13. 自称騎士ナツキ・スバル
エミリアを始め、プリシラ、クルシュ、アナスタシアと一堂に会する王選候補者たちの元に、ラインハルトに連れられフェルトがやってくる。竜歴石に刻まれた預言によれば、新たな国の導き手になり得る巫女の候補は5人。ラインハルトはフェルトこそが5人目の王選候補者であると言い、フェルトの参加をもって本当の意味で王選が開始されると告げるが、当のフェルトはそんなものに参加するつもりはないと王選を辞退しようとする。

14. 絶望という病
ただ守りたかった。その気持ちに嘘はないはずだった。いったいどこで間違ってしまったのだろう。何よりも大切にしたいと願った相手からの拒絶。取り返しのつかないことをしてしまったことを認められずにスバルは煩悶する。そんなときエミリアたちのいるロズワールの領地内で不穏な動きがあることを知らされたスバルは、自分であればきっと助けられるはずだと、レムやクルシュたちの反対を押し切ってエミリアの元に戻るのだが……。

15. 狂気の外側
ロズワールの屋敷にやってきたスバルの目の前に広がる信じられない光景。こんなことを望んでいたわけではないと嗚咽するスバル。絶望に打ちひしがれたスバルの視界は次第に白く染まり、やがて声が響く。もう遅すぎたんだよ……と。そこでスバルの意識は途切れ、気が付くとルグニカの果物屋の前に立っていた。レムの呼びかけに顔をあげたスバルは呆然とレムを見つめ、そのまま涙を流し、口を吊り上げ笑い始める。

16. 豚の欲望
再びルグニカの果物屋の前で目を覚ましたスバル。八方塞がりのような状況をどうにか打破しようとスバルはクルシュに助けを求めるが、にべもなく断られてしまう。プリシラやアナスタシアも同様の反応を示し、ただ助けて欲しいと求めるばかりのスバルの願いを聞き入れてくれる者は誰もおらず、ただ時間だけが過ぎていく。せめて事が起きる前にエミリアたちを連れ出すことができればと、スバルはレムと共に竜車でロズワールの屋敷へ向かう。

17. 醜態の果てに
オットーたちを雇い、竜車でリーファウス街道を走るスバルたちの前に白鯨が現れる。闇夜に紛れ、立ち込める霧の中を泳ぐ白鯨。爆風のような咆哮を轟かせながら襲い来る白鯨から逃げ切ることは難しいと判断したレムは、スバルの静止を振りほどき、白鯨を迎撃するために竜車を降りる。レムを助けなければとオット-に掴みかかり、今すぐ戻れと叫ぶスバルだったが、オット-が取り合うことはなく、背後の霧は遠ざかっていく。

18. ゼロから
レムを死なせ、エミリアの命を奪い、自らも犬死にのような最期を迎えたスバルは、ルグニカの果物屋の前で再び目を覚ます。何もできず、誰も救えず、思い知り、思い知らされ、もうできることは何もないと悟るスバル。全てに疲れてしまったスバルは、何かを決意したようにレムの手を強く握り、全速力で走り始める。されるがままに手を引かれ走るレムは、スバルを止めて何があったのか説明して欲しいと話すのだが……。

19. 白鯨攻略戦
レムによって絶望の淵から救い出されたスバルは、エミリアを救うためクルシュに同盟を持ちかける。同盟にあたってスバルがクルシュに対して提示した条件は白鯨が出現する時間と場所を教えること。白鯨を討伐するべく動いていたクルシュにとって、にわかには信じがたい情報だったが、スバルが嘘をついている様子はない。しかし同盟を結ぶという王選の未来を左右する決断をすべきかクルシュは頭を悩ませる。

20. ヴィルヘルム・ヴァン・アストレア
自らの持てる全てを注ぎ込み、自らができる限りを尽くしたスバル。その思いはクルシュの心を捉え、クルシュとの同盟を勝ち取ることに成功する。さらにアナスタシアの協力も得て、白鯨との戦いに臨むスバルたち。大気が震えるほどの咆哮を轟かせ、その巨躯を上空に現す白鯨。そんな白鯨を真っ直ぐ見据えるヴィルヘルムは、白鯨との間にある因縁を思い返し、白鯨と相対するこの日をただひたすらに夢に見ていたと剣を構える。

21. 絶望に抗う賭け
目の前で起きた出来事に言葉を失うスバルとレム。犠牲を払いながらも少しずつ追い詰めていたはずのように見えた白鯨の戦いは想像を超える事態へと発展する。もう打つ手なしと思わせるに十分なその光景に一人、また一人と手に持っていた武器を取り落とす討伐隊の面々。全てが絶望に包まれかけたそのとき、スバルの声が響く。このぐらいの絶望で俺が止まると思うなよと、スバルはパトラッシュを走らせ、白鯨に果敢に立ち向かう。

22. 怠惰一閃
白鯨との戦いが終わり、街道の封鎖を担当していた傭兵団の半分が討伐隊の元に戻ってくる。合流した傭兵団の先頭に立つユリウスに対して複雑な心境のスバル。しかし魔女教との戦いを前にこれほど頼りになる味方はいない。白鯨の討伐に感謝を述べるユリウスの真摯な姿を見て、スバルもまたこれまでの振る舞いを詫びる。そしてスバルたちはこちらの動きが割れる前に、魔女教が潜むメイザース領の森へと向かうのだが……。

23. 悪辣なる怠惰
エミリアたちやアーラム村の人々を避難させるべく、ロズワールの屋敷へと向かうスバルたち討伐隊。しかしふと気が付くとスバルを残して討伐隊の面々が消失してしまう。いったい何が起きたのか理解することのできないスバル。辺りを見回し、道端に不自然に咲く青い花を見つけたスバルは、その花に手を伸ばす。すると花の根本が抉れ、うねるように伸びた蔦がスバルの体に絡みつき、ギリギリと締め付け始める。

24. 自称騎士と最優の騎士
アーラム村の人々に危険が迫っていると伝え、安全な場所まで避難するように呼びかけるエミリアだったが、その訴えが聞き入れられることなく一夜が明けてしまう。村人たちに信じてもらえなかったことを思い悩むエミリアの元にクルシュの名代としてヴィルヘルムが訪ねてくる。ヴィルヘルムはエミリアに対して、辺境伯から王選における同盟を持ち掛けられていることを説明し、村人を避難の手筈が整っていることを伝える。

25. ただそれだけの物語
スバルが目となり、ユリウスが剣となり、お互いの持てる力を合わせることでペテルギウスの見えざる手に立ち向かうスバルとユリウス。しかし攻撃の手を緩めることなく、次々と見えざる手を繰り出すペテルギウス対し、二人は防戦一方となってしまう。しかし全身傷だらけになりながらも、徐々に攻撃への反応速度を上げていくユリウスは、スバルと連携し、あと一歩のところまでペテルギウスを追い詰めることに成功するのだが……。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 11

88.3 4 WHITE_FOXで恋愛なアニメランキング4位
刀語-かたながたり(TVアニメ動画)

2010年冬アニメ
★★★★☆ 3.9 (3058)
16261人が棚に入れました
刀を使わない剣術「虚刀流」の七代目当主である鑢七花は、姉の七実とともに不承島で暮らしていた。
しかし、奇策士とがめの言葉により、伝説の刀鍛冶「四季崎記紀」の作った刀、完成形変体刀十二本を集めるため旅に出ることになる。

声優・キャラクター
細谷佳正、田村ゆかり、中原麻衣、鈴木千尋、宮本充、池田昌子
ネタバレ

れんげ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

西尾維新らしい言葉遊びが光る、12本の刀狩り物語

2010年1月より、月1回放送。
1時間の全12話。
後に2013年4月から、ノイタミナほかにて2枠を使い1クール一挙放送も行われました。


【前置き】

大勢の方が仰るように、当初は絵が受け付けなくて敬遠していた作品でした。

ただ、大好きな「物語シリーズ」を書いた西尾維新さん原作の作品。
加えて、上記の通りの1ヶ月毎に1話1時間の計12話という、1年単位の異例の特別放送スタイル。
(当時の原作の発行スタイルに合わせたそうですね。)

ここまでの待遇は、やはり名作であるがゆえに成せることなのでしょう…と思っていました。


さて、視聴後の感想としては……。
見始めは1話1時間ということで重圧があったものの、すぐに作品の虜になってしまい時間が経つのが早いこと早いこと。

「人様に推しても決して損はさせない」とさえ思わせる名作だと感じました。



【あらすじ】

「刀狩り」が行われていた時代。
刀を使わない剣術である虚刀流を使う『鑢七花(やすりしちか)』と、『奇策師とがめ』の2人を軸にして、「完成形変体刀」と呼ばれる12本の特殊な刀を、日本全国を巡り集めるという話。

1話1本、全12話で12本の刀が登場します。



【論じてみる】
{netabare}
あらすじだけ見ると、かなりのバトル展開を想像される方もいらっしゃるかと思いますが、そこは西尾維新さん原作。
戦いに至るまでの過程に繰り広げられる、「物語シリーズ」を彷彿させる言葉遊びが随所で光っておりました。

刀を持ち合わせた一人一人も皆、刀に合った良い味を出しており、

「次はどんな刀なのかな?」

「その刀を操るのは、どんな人なのかな?」

と、想像を掻き立ててくれるのです。
加えて、刀が集まっていくことで着実に話の終わりが近づいているのも分かるので、最後への期待も含めてワクワクさせてくれますしね。


作中での戦いや窮地においての機転を利かした「奇策士とがめ」の奇策の数々は、時には「そんな馬鹿な!」と思わせるものもありますが、シナリオに大きな破綻を生むようなものはないので
「終わりよければそれで良し」「面白ければそれで良し」
といった考えで見るのが一番ですね。
総じて、真面目一本筋のような作品では決して無いので。


ただ、その内容は人の死を数多く描かれたものとなっており、実際に七花も多くの剣客を死においやっていきます。
作中序盤より挟まれる、七花の(強引に決められた)決めゼリフ

「ただしその頃には、アンタは八つ裂きになっているだろうけどな!」

これが、七花の中で後々どういう心持ちで発するようになるのかも、作品の注目すべきところだと思いますね。


視聴前には重荷に感じていたキャラクターデザインも、そのシンプルさを逆に利用して作画枚数を増やしヌルヌルと動かしてくれるので、バトルシーンが映えて非常に見応えがありました。
作中、ある壮大な騙しのために異様に枚数を消費したシーンもあったりして、製作者の愛ある遊び心も魅力的でした。


楽曲も、オープニング2曲に加えてエンディングは毎話違い全12曲、どれも名曲揃いです。
オープニングは、癖が強くもクセになるALI PROJECTさんが歌う「刀と鞘」、エンディングでは「Refulgence」「からくり眠り談」「亡霊達よ野望の果てに眠れ」辺りが好きです。

ノイタミナ版オープニング曲として新たに制作されたsupercellさんの「拍手喝采歌合」も、まさに刀語を意識して作られた作風に合った名曲で、エンディング全12曲と戦うイメージで作り上げられたとか。
ここでもまたクリエイターの、作品への愛が感じられ気持ちが良いですね。



結果的に、私は3話ぐらいから作品の虜になり、続きがもぅ気になって仕方ありませんでした。

当初はノイタミナ枠で視聴し始めた私でしたが、我慢出来なくなってしまい最初に放送された方のDVDを探し、ものの数日で全話見てしまうほどに…。
(このノイタミナ枠版は、時間の都合で話が少し削られている為、尚良かったです。)

ただ、最後は、「最高のハッピーエンド!!」とは決して言えない内容なので、そこは人を選ぶかもしれないですね。

ですが、だからこそ作品の余韻に浸るのに十分な印象値を与えてくれるので、私は今も記憶に残り続ける大好きな作品となっております。
{/netabare}


【奇策士とがめ】
{netabare}
私としては、『奇策師とがめ』が作品の中で一番好きでした。

この、とがめというキャラクター。
刀集めの報告書を書く立場にある為、言動もどこか客観視された物言いになるのは分かるのですが、まるで作者の気持ちを表したかのように、序盤から

「そろそろ口癖を考えなければな。」

「そなたは個性が弱い。」

「気遣いで『読者』を虜にするような報告書が書けるか!」

「退屈で、途中で読むのをやめられたらどうするのだ!」

等と言い出す始末。
私達観る側からすると、必至に作品を盛り上げようとしてくれているみたいて、なんだか感謝の気持でいっぱいになりました。


その言動や行動も中盤からは癖になり…非常に可愛く思えてしまってからは、もう始末に負えません。
特に要所要所で挟まれる

「チェスト!!」ならぬ「チェリオ!!」

に、毎回悶えてしまい、個人的にはとても大変な目にあいました。

声を担当された田村ゆかりさんの威力は、かねてより知っていたつもりでした。
しかし、本作の威力はまた格別でした。
可愛いだけではなく、シーンによっては真面目で説得力のある声色をこなせるのがまた好きなのです。

とがめ役が田村ゆかりさんでなかったら、私は本作「刀語」に対し、ここまでの高評価に繋がっていなかったと断言出来ます。

後、どうでもいいですが、とがめの髪型は幼く見えるショートの方が好きですね。
大好き……いえ、愛してると言っても良い。

あぁ…、最終話は泣いちゃいました…。
もう嗚咽を抑えるのに必至でしたよ……。。。。
{/netabare}


【鑢 七実】
{netabare}
あと、もう一人。
作中で恐らく最強の、鑢七実(やすりななみ)も、大好きなキャラクターとして挙げたいですね。

このキャラクターの、病弱ながら人のレベルを超越した例外的な強さは、作中でも圧倒的な存在感でした。

「一回見れば大抵のことは覚えられます…、二回見れば盤石……。

 ありがとうございます…、見せてくれて…。」

この、人の技を自在に扱う「見稽古」の力もさることながら、それすら反動を恐れて本来の自分の力を出さない為の手段でしかありません。
加えて、中原麻衣さんの心地良くも優しい声で

「これから貴方を拷問しようと思っています……。

 せっかくだから選んでいただけないでしょうか…。

 黙って死ぬか…、喋って死ぬか…。」

等と冷徹な台詞を吐くものですから、格好良いというよりは血の気が引いてしまうようなインパクトが生まれるのです。

鑢七実が活躍する、それまでの伏線や予告からの壮大な騙し?展開の4話と、その本領が発揮される7話は、作中でも最終話に次いで大好きな回です。

圧倒的な強さを持つキャラクターというものは、それがバトルものであろうとなかろうと、やっぱり絶大な印象を与えてきますね。
{/netabare}



【総評】

最終話では、全話追ってきたからこそ最高に熱い展開が待っており、

「これまで作品を見てきて良かった!!」

と思わせてくれた点でも、気持ちの良い作品でした。
ただ、上記でも述べましたが…、後味は人それぞれかもなぁと思います。


なんにしても、「まどか☆マギカ」と同様に、絵で判断してはいけないという教訓を改めて胸に刻もうと思わせてくれた作品でした。

当初とはうってかわり私は、今ではこのキャラクターデザインに愛着すら湧いています。
我ながら手のひら返しにも節操がありませんが、少なくともそれで見識は広がりましたね。


自分の中で、間違い無く『名作』に位置付けられている作品です。
本作に出会えて、本当に良かった。

ではでは、読んでいただきありがとうございました。


◆一番好きなキャラクター◆
『奇策士とがめ』声 - 田村ゆかりさん


◇一番可愛いキャラクター◇
『奇策士とがめ(ショートカット時)』声 - 田村ゆかりさん


…………以降は、視聴済みの方なら誰もが共感する内容ですが、駄文なので〆ます。
{netabare}

私は夜眠れない際は、とがめの「チェリオ!!」をエンドレス再生しながら、

「チェリオ!!」が1発……、

「チェリオ!!」が2発……、

と、脳内再生をして眠りについています。


時には、私から「チェリオ!!」して、イチャつく妄想でもしてみようかしら……。。。。

うへへ…こりゃ眠れませんなぁ、ぐへっへへへへ……(;´Д`)ハァハァ


『ただしその頃には、オレは八つ裂きになっているだろうけどな!!』



…………お付き合いいただき、ありがとうございました。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 35
ネタバレ

ともゆき! さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

人と人の出会い

人を知らぬ男と心をなくした女。お互い、感情を知り、心をしり、目的のため一生懸命生き、そして死んでいった。生きるって、一生懸命生きるって凄い素晴らしいことだな。
 一生懸命生きられないナナミ、歴史をついだけの将軍などなど。
 今の世の中一生懸命生きなくてもなんだかんだで生きられし、なんだかんだで楽しい。でも其の程度。
 一生懸命生きるって素敵なことだし、素晴らしいこと。歴史に残らなくたって素晴らしい。
 左右田 右衛門左衛門(そうだ えもんざえもん)の「お前はなんと言って死んでいくのかな」が凄い胸に突き刺さった。最後の言葉。俺はなんて死んでいくのだろう。貫いて死にたいな。
 生き様のお話でした。一生懸命生きよう!

第1話 絶刀・鉋
{netabare}人を知らぬ男と心をなくした女。お互い何かに引かれ、誓を交わした。
 ボーイ・ミーツ・ガール。王道だよな。 {/netabare}

第2話 斬刀・鈍
{netabare}個性、人は個性がある、やることが有る。宇練 銀閣(うねり ぎんかく)には守るものがあった。やることがあった。それしかなかった。あった。
 七花は自分のやることを身にるのだろうか。
守るもの、やるもの。あるって大切だよね。{/netabare}

第3話 千刀・鎩
  {netabare}人の過去。過去は切っても切れない。そして捨てたくない。それが自分だから、過去が自分を作ってるから。
 敦賀 迷彩(つるが めいさい)は過去を恨み、過去を壊したくて、無くしたくて、山賊に入り、そして前の敦賀 迷彩(つるが めいさい)にあい。山賊の過去を捨てたくて山賊を捨てた。
 捨てたくても、捨てたくて、捨てられない、捨てたくないそんな過去。そして最後に、自分の守りたい神社、そして過去。その過去のお陰で刀に選ばれ、神社にも選ばれ死んでいった。 
 俺も過去が辛くて、捨てたくて。でもなくて、俺って何のために、俺ってなんで生きてるんだろ、なにが楽しんだろうなにをしたいんだろと悩み続けている。
 最近好きなことが出来た。好きな子が出来た。まあ想いはかなわなかったんだけど。
 でもそれを見つけられたから最近楽しい。生きるってちょっと楽しいなと思えた。
 俺の力を誰かの役に、そして誰か守りたいものを見つけたいな。{/netabare}

 第4話 薄刀・針
{netabare}努力出来るって素晴らしい?なんでもできたらどんなに素晴らしいか。とよく考えてしまう。
 しかし努力、時間を使ったからこそ、その結果に価値が生まれる。
 だから努力することって素晴らしいことなんだ。努力って自分にとって大切なのかもしれないな。 {/netabare}

 第5話 賊刀・鎧
{netabare}校倉 必(あぜくら かなら)という恋敵。その現れによって、七花は人間、感情をだんだんと手に入れていく。
 感情って大事だよね。感情があるから楽しい、感情があるから毎日が楽しい。 {/netabare}
 
 第6話 双刀・鎚
{netabare}心か。だんだんお互いに人を知り、心を知り。お互いに必要される。人との巡り合いっていいね。自分がだんだん変わっつてく。{/netabare}

 第7話 悪刀・鐚
  {netabare}普通で居たかった。鑢 七実(やすり ななみ)
人は人の喜び。親、兄弟、友達。普通って幸せなことなんだよね。最後に普通になれた。特別になりたいと思うけど普通でもいたい。人間ってなんか不思議だね。{/netabare}
 
 第8話 微刀・釵
  {netabare}合う人、合わない人。七花ととがめ。お互い足りない所を補ってて見ていて微笑ましい。これからどうなるんだろうか? {/netabare}

 第9話 王刀・鋸
  {netabare}汽口 慚愧(きぐち ざんき)。毒気を抜く刀のお話。毒気を抜くとは人らしくないということ?よくわからん話だったけど、この回で色々な進展、謎が出てきたね。とがめが俺の昔好きな人に似てるから困る。{/netabare}

 第10話 誠刀・銓
  {netabare}彼我木 輪廻(ひがき りんね)、誠実さとは。人は人を通して経験し、新しいことをし、視野が広がっていく。自分が知っていることしか知らないし分からない。自分から目を背けたら色々なことがわからなくなっていく。
 自分を見つめなおすことって大切だよね。以外と棚から牡丹餅があったりする。俺も最近過去を思い出して元気出たことあったし。過去って大切だよね。 {/netabare}

第11話 毒刀・鍍
{netabare}完成が完了へか。完成は、主に物が完全に出来上がったこと。 完了は、主に行動(作業)が終わったこと。
 歴史の改ざんが四季崎記紀の目的だった。なにがしたいんだろう? {/netabare}

 第12話 最終話 炎刀・銃
  {netabare}歴史の改ざん、外国に勝てる日本を作るための目的だった。
 歴史は過去の人が生きた証であるのと同時に歴史=人ではない。歴史なんてどうてもいい、ただ生きれば、自分らしく生きればいんだって話だった。 {/netabare}

 
 人を知らぬ男と心をなくした女。お互い、感情を知り、心をしり、目的のため一生懸命生き、そして死んでいった。生きるって、一生懸命生きるって凄い素晴らしいことだな。
 一生懸命生きられないナナミ、歴史をついだけの将軍などなど。
 今の世の中一生懸命生きなくてもなんだかんだで生きられし、なんだかんだで楽しい。でも其の程度。
 一生懸命生きるって素敵なことだし、素晴らしいこと。歴史に残らなくたって素晴らしい。
 左右田 右衛門左衛門(そうだ えもんざえもん)の「お前はなんと言って死んでいくのかな」が凄い胸に突き刺さった。最後の言葉。俺はなんて死んでいくのだろう。貫いて死にたいな。
 生き様のお話でした。一生懸命生きよう!

投稿 : 2024/05/04
♥ : 4
ネタバレ

oneandonly さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

神曲とともに、人生の儚さと寂びを感じる作品

世界観:6
ストーリー:7
リアリティ:5
キャラクター:7
情感:6
合計:31

<あらすじ>
刀を使わない剣術・虚刀流の七代目当主・鑢七花と、その姉・鑢七実は、地図にも載らない無人島・不承島で平和に暮らしていた。
そこへ、奇策士を自称する、とがめという女性が訪ねてくる。
幕府の役職者であるという彼女の目的は、伝説の刀鍛冶・四季崎記紀が、その人生をかけて完成させたという十二本の完成形変体刀の蒐集を、虚刀流の当主に依頼する事だった。
長い間来訪者の無かった島への突然の来客と意外な依頼に戸惑う七花と七実。
そして、そんな彼らに、暗殺専門の忍者集団「真庭忍軍」十二頭領の一人・真庭蝙蝠の影が忍び寄る…。
(公式サイトより)

知人の紹介による視聴。全12話だが、1話46分といったパッケージのため、実質2クール作品と考えてよいでしょう(実際には1月1話の1年作品)。

あらすじのとおり、奇策士のとがめが、七花と出会い刀を集めていくストーリーで、毎回、1話で1本の刀を集めていきます。集める過程においては、七花が刀保有者と戦って奪っていくのが基本であり、真庭忍軍の服装がいかにもザコキャラ風味で、序盤4話くらいまででは、単純な主人公最強に飽きが来ていました。

しかし、{netabare}6~7話あたりで、七花よりも強い彼の姉さん(七実)が立ちはだかる動きをしてから不思議な魅力が出てきて(その時点でも、評価値的にはまだそれほど高くはありませんでした)、終盤にかけてはとがめが実にあっさりと舞台から姿を消して、七花が時の将軍までを滅ぼしていくという、最強キャラである七花が暴走して相手を蹴散らしていく展開であり、それを面白いと思ったのか自分でもよくわからないのですが、満足感は得られました。

本作視聴時は、魔法科高校の劣等生を同時並行で視聴していたのですが、5話(実質2クールで言えば9話以降)からはこちらを視聴したい気持ちが強くなっていました(評価値的には向こうの作品のほうが若干上だったにもかかわらず)。{/netabare}

本作の最大の魅力にはOPの楽曲があるでしょう。supercellの「拍手喝采歌合」(はくしゅかっさいうたあわせ、と読みます)です。和風でありながら、現代的な激しさを含むメロディーと歌詞の世界観が、作品にもマッチしています。
フルでも4分に満たない楽曲ですが、冒頭の
「十二(とおあまりふたつ) 今日超えて 果ては夢か幻か さあさ 今宵お聞かせ給うのは 修羅と散る物語」
から、疾走感のあるメロディーそしてサビ
「十二 酔いもせず 見るは夢か幻か さあさ 誰も彼もが手を叩く あなうつくし 仇桜 夜明けに散るとも知れず」
が流れ、祭りの後の静穏のように、
「浅き夢見し うたた寝の中で 人の定めはかくも果敢無きもの」
を繰り返してしっとりと歌いあげます。

{netabare}人間の、人生の激動と儚さが凝縮されていて、物語的にもとがめがあんなにもあっさりと死んでしまい、やり場のない怒りややるせなさを七花が見せる最終回の戦闘シーンは、OPとのシナジーが最大になったと思います。

もうひとつの魅力としては、西尾維新作品ということで、語りでしょうか。とがめの明るい喋りと七花の自然体な口調は楽しく聞いていられました。
七花の自然体な会話はグリムガルのパルピロを思い出してしまいましたが、歴史通り刀語から見ているアニメファンはグリムガルのほうで抵抗があったかも。

それと、物語はとがめと七花を中心に描かれていますが、ナレーションが入ることで主人公たちに必要以上に近づかない客観的な視点を維持したところも独特でした。昔話として受け取りやすく、七花はその後も生きたけれど、詳細は不明ですと、鮮やかな終幕だったと思います。{/netabare}

ツッコミどころ。{netabare}真庭忍軍の服装とか、真庭ちょうちょの目がどうなっているのかとか、賊刀鎧をどうやって着るのかとか、ちょくちょくアンテナには触れましたが、4話冒頭で(ほとんど?)裸のとがめに対し、鎖骨(性感帯)を七花がいじりながら、二人が大人の関係に至らないところは子供向けと思いました(とがめのほうが自身に魅力がないのか悩むべき場面)。

また、とがめが七花を殺すつもりだったので、「私は死んで幸せだ」と言うくだりがありますが、本心は違うと信じたいですね。七花を納得させるための方便であり、本当は一緒に旅をし、暮らしたかったのだと。でなければ、最期の言葉はありえないと思っています。
「わたしは自分勝手で自己中心的で、復讐の事以外は何も考えることができず死ななければ治らないような馬鹿で、そなたをさんざん道具扱いした、酷い、何の救いもないような、死んで当然の女だけれど。それでも。わたしはそなたに、惚れてもいいか?」{/netabare}


評価が悩ましいのですが、和風でわびさびが感じられる作品でした。化物語は駄目な自分も問題なかったですし、OPを聴くだけのためでも視聴する価値があると思います。

と、あまり考えずに「わびさび」と書いたところ、意味を調べると、わびはちょっと想像したものと違ったので、表題のようにまとめてみました。
「侘び」…「貧粗・不足のなかに心の充足をみいだそうとする意識」
「寂び」…「閑寂さのなかに、奥深いものや豊かなものがおのずと感じられる美しさ」

(参考評価:3話3.3→4話3.2→6話3.4→7話3.6→11話3.7→12話3.8)
(視聴2019.2)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 15

83.4 5 WHITE_FOXで恋愛なアニメランキング5位
アカメが斬る!(TVアニメ動画)

2014年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (2056)
11327人が棚に入れました
帝都の悪を斬る非情の殺し屋集団ナイトレイド。
その一員である黒髪赤目の少女アカメ。彼らと出会った少年タツミは、ナイトレイドの一員として、帝都の悪に立ち向かうことを決意する……。 「つよきす」「真剣で私に恋しなさい!」などの大ヒットゲームクリエイター・タカヒロによるダークアクションファンタジー!!

声優・キャラクター
雨宮天、斉藤壮馬、田村ゆかり、浅川悠、能登麻美子、松岡禎丞、小西克幸、水野理紗、明坂聡美、花澤香菜、細谷佳正、大橋彩香、成田剣、竹本英史、間島淳司、中田譲治、生天目仁美、勝杏里、名塚佳織、浅沼晋太郎、木村良平

fluid さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

国の悪政に立ち向かう殺し屋集団のバトルアニメ

幼い皇帝を操り重税で私腹を肥やす大臣、そして国に反乱する殺し屋集団ナイトレイド

バトルアニメとしては面白いのにしゃべらせると頭が悪い、という印象を受けるアニメでした(悲)
少年の心のままならそんなの気づかないで楽しめたんでしょうけど、薄汚れた社会の現実が心にオーバーライドされた今となってはこの作品の主張はちょっと物足りない感じ。

主義主張や正論、善悪を語るシーンが多い割にセリフが薄っぺらいかな。
薄っぺらいというよりは、言葉の意味を考えずに思い付きでよく使いそうなセリフが多い感じ?
そんなの気にせずに楽しんで視聴していた方には申し別けないですが、ちょっとだけ酷評を。

このアニメ見て【善悪】や【増税】に思うところがあったので、それについても考察してみました。

■仲間が沢山死にます
あにこれの評判はそれほど悪くないので前向きに視聴してみましたが・・・
仲間がポコポコ死んでいくことで視聴者を引き付ける、の繰り返し。ワンパターン。
まあそれは良いんですけど、、仲間が死んだ直後に普通にはしゃぐシーンが入るのは何なんでしょうか・・・
口先では忘れるわけないだろ!と言いながら、あのはしゃぎ方はさすがに無いなぁと思いました。記憶力はニワトリ並みですか!とツッコみたいところ。

それでも前向きに視聴し続けましたが・・・仲間の生首晒されてる描写を見て諦めました・・・この作者なに考えてるんだろうな、と。。。
中の人、名塚佳織さんドンマイです(悲)
物語を面白くする為だとしても【死】に対する扱いがひどすぎでしょう。倫理観はどうなってるんだろうか、という感じでした。死人を思いやる描写が少なすぎ。
グロ系はアニメ実写問わず見飽きてますがこの作品の死人の扱いはひどすぎですね。こういった作品に耐性が無い人にはそれが分からなくて普通に面白く感じるのかもしれませんけど。

知識不足や人間の心理に鈍感なせいで戦闘シーンや会話にツッコミどころが多くなるのは許容できますが、【死】の扱いはもっと慎重になってほしいところですね。
例えるなら、iPodで音楽聞きながら葬式に参列するくらいの暴挙ですよ。

■なんのために戦ってるのかな?
やっぱり一番は【なんで最初から大臣を狙わなかったのか】ですね。
1話目で大臣のせいで国がおかしいのは常識だと言ってますし、2話ではナイトレイドの目標は大臣を倒すことだとも言ってます。
帝具なんてなくてもスナイパーが大臣を射殺すれば済む話なのではないでしょうか・・・
それが無理だとしても宮殿に潜入して暗殺するなり手段はいろいろあるはずなんですよね。
まあ、そこはアニメなんだから良いんですけど、、、

暗殺しても次々と補充される帝国軍の一兵卒を狙ったり、【レベルアップ??】すると言いながら筋肉トレーニングしたり、、目的が見えてこないんですよね。
重いもの持てるような筋肉つけても体が重くなるだけで暗殺に不向きな体になると思うんですが・・・全身ムキムキなマッチョが暗殺者?なんてイメージ沸いてこないですよね。

そもそも人を暗殺するだけなら、普通の拳銃やナイフ一本、むしろ素手でも良いわけです。
難しいのは、誰の犯行なのかばれずに逃げ切ること。

肉体をレベルアップ?すること自体的外れですけど、せめて訓練するなら回避能力とか反射神経とか命中精度なんじゃないのかな。

■あれ、おかしいぞ?と思ったところ
「帝具使い同士が戦うと必ずどちらかが死ぬ」というセリフ、意味ありげに言ってましたけど、単にお互い戦うのをやめないから死ぬだけなんですよね。
どういうことなのか期待してたのに・・・お互い死ぬまでやめないなら帝具なんか無くても素手でも同じことでしょうがー!とツッコみたかったです。

感情の高ぶりでパワーアップする銃、パンプキンって何の意味があるんだろう?・・・
暗殺するだけなら普通の弾丸で十分なんだから必要なのは照準精度なんじゃないのかな?
スコープすら覗かずに遠距離射撃するのはホントありえなかったです。

秒単位で気になる点が浮き上がるので書くときりが無いですけど、まあアニメですしね^^
それにしても、このアニメはツッコミどころが多かった・・・過去最多かもしれません。

■キャラが面白い
面白いキャラが沢山登場するのは良かったですね。
兄貴が最高でした(笑)
さわやか筋肉キャラかとおもったら実はゲイだったという。

■善悪
このアニメに登場する悪党ってホントにものすごく酷い悪人なんですよね。
「正義」とか「本当の悪党」というセリフが目立ちますし、理解してないなぁという感じ。

敵にだって家族や恋人がいるでしょうし、相手は相手なりの自分の正義で行動してるわけです。
その結果、お互いの利害関係が一致せずに争いになる。それが本当の善悪。
この世に絶対的な【悪】は存在しません。見る人によって善悪が入れ替わるだけの話です。

世界に絶対的な悪党が居るみたいな描写を見ると、世界をそんな風に見つめる人は自分中心に物事を考えるタイプなんだろうな、ということが予想できます。
単に、アニメの演出として意図的に敵の人間的な側面を省略してるだけ、という場合もあるんでしょうけど。これって現実にはあり得ない描写なので視聴者、とくに子供に悪影響ありそう。
まあアニメには良くある描写なので悪くは無いんですけど、最近のアニメにしてはちょっと古いかな。

逆に、この善悪の概念が理解でる人ほど他人からの被害に対して寛容になれるんじゃないかな。
「コードギアス」のシャーリーの名言「許せないことなんてないよ、許さないだけ」
まさに、そういうことです。

このアニメでも帝国軍のドラマを見せることで善悪の描写を見せようと努力してる感じはしますけど、善悪ってそういうことじゃないんですよね・・・おしい!

ポイントは誰から見ても悪人に見えるような人は現実には存在しない、ということです。

■感想
酷評ばかりになってしまいましたが、それを差し引いても楽しめるバトルアニメでした。

でも、あにこれの評価はそんなに悪くないんですよね。
たぶん実際を知らずにアニメの違和感に気が付かない人の方が楽しめるんじゃないかな?
鉄道に詳しくない人の方が鉄道アニメを楽しめたり、書道に詳しくない人の方が書道アニメを楽しめるのと同じ原理?

心理描写にしても実際に使いそうなセリフと他人目線で期待するセリフは異なるわけです。
実際ならそんなセリフやリアクションありえないでしょうと感じる人が居れば、逆になんの違和感も感じない人も。
人間観察や心理描写を読み取るのが好きな自分には、今回その性格が裏目に出たみたいですね(笑)
一つ良い教訓になりました。

このアニメって「マギ」にちょっとだけ似てるかな?マギは素晴らしいアニメなのでお勧め。

殺し屋アニメとしては「ファントム」がクオリティ高いのでお勧めです。
人の命を奪うのが日常になると自分の命すら軽く感じるようになり、どこか感情が欠落したかのような人間に成り果てる、そんな描写が素晴らしいので。

悪政に苦しむ描写が好きな人には「十二国記」というアニメがお勧め。
古いアニメなので絵が綺麗ではないですけど内容が素晴らしい作品なので。


■重税と聞くと・・・
重税って今の日本と似たような描写ですよね。
政治家がこのアニメの悪役大臣とかぶって見えた人も少なくないんじゃないかな?

でもね・・・ホントに悪いのは税金でもなければ政治家でもない、資本主義を続ける限り不景気になるのはあたりまえな結果なんですよね。

お金って頑張って稼げば稼いだ分みんなが豊かになるイメージありませんか? むしろ自然な考え方ですよね。
でも実際は真逆!Σ
まあ、考えてみれば当たり前な話で頑張って前より多くの商品やサービスを提供する行為はそっくりそのまま競合他者への圧力となり、同じ商品、同じサービスは頑張れば頑張るほど限界まで価格が下落する。
自分が稼げば稼ぐほど他人のお財布事情がさみしくなる、それが現実(悲)
そしてさみしいお財布では買うことが苦しくなり、売る側は売り上げが下降気味に。
そんな負の連鎖がお互いを限界まで追い込むことになる。
頑張り競走スパイラルですね。

みんなが頑張れば頑張るほど、お互い首の絞め合いになる・・・
みんなが頑張れば頑張るほど、蹴落とし競走になるわけです。

大げさな話、全日本人が頑張りを今の半分にすれば、みんな半分の苦労で同じ生活ができる。
にもかかわらず、みんな気づかずに限界まで働いている、そんな感じです。
不景気は言わばその頑張り競走(弱肉強食)が生み出す歪ですね。

実際には、食料や物資などの現実の資源に限りがありますから、下限はそれに依存します。が、上限は今の社会構造が続く限り人間が働ける限界状態が続くことが予想できますね。
働き過ぎに注意しましょう(笑)

弱肉強食の社会構造は暮らしを便利にしたり新しいものを生み出したりするメリットがあるので、それ自体は悪くないです。
何が悪いかというと、おそらくその頑張り競走にブレーキが無いのがいけないんでしょうね。
現状は何がブレーキになってるかというと、頑張り競走の最下位で走るランナー達の苦労が歯止めとなってるわけですね。
そのすれすれの苦労を吸収しきれなくなると何が起こるか? 倒産や多発する自殺行為、いろいろありますね。。。これが弱肉強食の闇。

最下位ランナーが他人事のように感じる人も多いでしょう。
ですが、今以上に頑張る行為はそっくりそのまま最下位ランナーの首を絞める行為となり、そのランナーが姿を消したら最後・・・
次の最下位ランナーはあなたになるかもしれません。

これが資本主義社会の真実です。

一般市民がこれに気づかないのは無理もない話なんでしょうけど、政治家の中にもこれが分からない人が多数いるのが日本の残念なところですね。
この問題を解決する良い案も浮かばないのに増税に反対するだけの単細胞な演説を聞くと、あんたホント何もわかってないのね、と、日本の現状に絶望します(笑)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 35
ネタバレ

ぺし さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

死亡フラグ建築アニメ

主人公タツミが最強の殺し屋集団ナイトレイドの一員となり、帝都に蔓延る悪を裁いていく勧善懲悪的な物語。

まず敵味方問わず人がバンバン死ぬんでね、好きなキャラだと悲しいです(-_-;)
グロいのや人が死ぬアニメが嫌いな人にはお薦めしません。

・良い点
敵味方共に魅力的なキャラが多いですし、主人公のタツミも素直で好感が持てます。武器のバリエーションも豊富で楽しいです。(個人的にはマインの追い込まれる、ピンチになるほど威力の増す銃が好きです)
恋愛面が一種の清涼剤になっている←自分にとってはですが(笑)

・悪い点
成分タグにもありますが、「盛り上がりに欠ける」、「悪い予感しかしない」っていうところは往々にしてあると思います。
せっかくキャラが良いのに感情移入できないままに死んじゃったりするので、新キャラが出るたびに「悪い予感しかしない」んだと思います。

好きなキャラ
エスデス(Sです) マイン タツミ ラバック ウェイブ

気になる点
あの~これタイトル詐欺だと思います。アカメがなかなか斬らないに変えた方が良いかと(笑) そんだけ(/--)/

少し酷評気味に見えるかもしれませんが自分はけっこう好きな作品です(*^^*)
最初は物語に期待して見てたんですけど、Sデスとマインとタツミのラブコメ部分を楽しむ路線に切り替えたら、すんなり楽しめるようになりました(笑)

まだ見ていない人、もし序盤で切ってしまった人、もしくは切ろうと思っている人がいたらSデスがタツミにデレるまで待って決めて下さい←それでもダメならこの作品は合わないという事で仕方ないと思います(-_-;)

20話視聴…
{netabare}
ラバックが……死んだorz
(゜ロ゜;(゜ロ゜)(・・;)))(゜ロ゜;(゜ロ゜) しかも、シュラとかいうのも死んだ、けっこう重要キャラっぽかったのに。
{/netabare}

21話視聴…
{netabare}
タツミ捕まる→皆助けに向かう→申し訳程度に死んだラバックを思い出すww→エスデスとブドー大将軍と闘う→ブドー大将軍、元気玉みたいなのをマインにぶつける→マインは銃で応戦して勝利→スサノオ自分を犠牲にして、皆が逃げる時間を稼ぐ→タツミとマイン両思いだと分かったのに、マインはブドー大将軍の一撃が致命傷だったようで、死亡。

おい、メインヒロイン死んだぞ(;´д`)(;´д`)(;´д`)(;´д`)(;´д`)(;´д`)(;´д`)
何だこのやっつけ脚本 2話で好きなキャラ2人も退場して、視聴意欲が一気に低下した……

でもエスデス好きだから、ここまで来たら最後まで見るよ(T-T)

ここであまりにも納得いかないので、原作を調べた。
原作
・シュラ→死ぬけど、死に方が違う
・ラバック→死ぬけど、死に方が違う
・ブドー大将軍→死んでない
・マイン→死なないし、タツミに思いを伝えて恋人同士になる。

アニメ
・シュラ→20話にて死亡
・ラバック→20話にて死亡
・ブドー大将軍→21話にて死亡(エスデスと双璧をなす人をこんな早く退場させたら、ダメだろぅ)
・マイン→21話にて死亡(誰をヒロインにしたいんですか。タイトル通りアカメですか…)

これは、原作買おう。それしかない。←まさか、それが目的か!?
{/netabare}

22話視聴…
{netabare}
アカメとクロメが対決→クロメ死亡。ウェイブ落胆。
{/netabare}

23話視聴…
{netabare}
あれ、あれれ!? これはいつからロボットものになったんだよ(笑)
オネスト大臣の最強の切り札、シコウテイザー(始皇帝ザーですか…そうですか…)登場。そんでもってこのフォルム何だよ。ダースベーダー+黒縄天譴明王みたいなの…

タツミ覚醒(これはけっこう格好良かった)→シコウテイザーを龍拳みたいなので撃破(ドラゴンボールっぽいの多いなぁ…)→タツミ死亡(゜ロ゜;

主人公補正効かないのね…このアニメ。
後ね、今までオネストの言いなりだったショタ皇帝が、この話で人間味出しすぎ、ここまでの皇帝の心情描写が薄すぎて全く感情移入できない。

そして、一番ビックリしたのが、最後の次回予告。やっと「アカメが斬る!」ですよ(笑) これめっちゃ笑いました。これはスタッフ全力で笑わせに来ているとしか思えなかった。

展開的にはけっこう楽しかったです。タツミとウェイブが格好良すぎました。
次回はエスデスvsアカメで最終回かな?
{/netabare}

24話視聴…
{netabare}
エスデスvsアカメ
この闘いは今までで一番見応えがあって格好良かった♪
エスデスの最後の切り札、摩訶鉢特摩(マカハドマ)を予測していて、逆に自信の技で止めを刺す。

でも最終的に、タツミの隣に最後に居たのは、エスデスでしたね。
エスデスはタツミに出会う事で、気づかない内に人間らしさを取り戻していた。
エスデスさん、試合に負けて勝負に勝ったみたいな感じだった。タツミは向こうにいっても大変だね(笑)

そして、最初からずっと死亡フラグが立ちまくってて、なかなか死ななかったしぶといレオーネは、隠れて逃げるオネスト大臣を見つけて、最後の止めを差そうとするが、オネストの隠し持っていた敵の帝具を破壊する帝具で、レオーネの帝具が破壊される。さらにオネストは隠し持っていた銃でレオーネに何発も発砲。
しかし、スラム育ちで身体が丈夫なんだよ!!と発言し、オネストに痛恨の一撃で止めを刺す。何とかオネストの発砲に耐えたレオーネだったが、やはり致命傷だったようで、敢えなく死亡。

↑ここまで死亡フラグ折りまくったら、逆に死なないんじゃないかと思ったけど、最終話でレオーネ姐さん死にましたね(-_-;)

そして、散々オネストに利用され、挙げ句の果てに帝都を破壊しまくったショタ皇帝は、「今まで最低な皇帝だったけど、最後ぐらい皇帝らしく胸を張って死のう」みたいなこと言って、打ち首により処刑。

↑何か良い話、格好良い話みたいになってるけど、ここが一番納得出来ない。23話もそうだったけど、今までの皇帝の心理描写が薄すぎて、全く感情移入できない。何か三重人格ぐらいあるんじゃないかと思ったよ(;´д`)

革命は成され、帝都には希望が満ちていく。ここで唯一と言っても良い原作からの改良点発見。ボルスさんの奥さんと子供の生存を確認!!←原作では奥さんも子供も殺されているらしい。

これにて、ナイトレイドの活躍により帝都にも幸せが訪れましたとさ。めでたしめでたし。って言うと思った? んー、何か浅くね?浅すぎなんじゃない?
最後まで見たけど、結局心に何も残んなかった( ̄ー ̄)

原作集めようと思ったけど、このアニメ原作者のタカヒロって人がシナリオ構成担当してるんだよなぁ…原作も結局皆死ぬのかなぁ?

でも死ぬにしてもアニメよりは丁寧に描いてくれるだろうし、タツミとマインが付き合っている所が見られるし…うん、その内集めよう!!(笑)
{/netabare}

20話と21話で、俺の視聴意欲が著しく削られました…
上でなんか、楽しそうにオススメしてるけど、懐かしいなぁ…
矛盾してるけど、オススメできなくなった…

ここまで途中で評価が悪い方に変わったアニメは初めてに近いです。
まぁ、でもエスデスという良いキャラが見れたので良しとします(笑)
良い部分もあるけど、悪い部分が目立ち過ぎて霞んじゃいました(*_*)

最後にこのアニメ好きな人酷評すいませんでしたm(__)m

投稿 : 2024/05/04
♥ : 50
ネタバレ

Takaさん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

タツミが斬る!

原作未読。

田舎から、立身出世?を目指して帝都へ到着したタツミ。
色々と帝都で、お勉強した後、とんでも就職へ…

一応、タツミ視点で進んでいくけど、アカメが主人公でOKなのかな?
気になってwikiで確認したら、タツミが主人公なのね…
タイトルアカメじゃん。

15話から、OP/EDが変わった。EDがOPぽい。

21話辺りから、色々と残念…
---------------------------------------------------------
24話感想
{netabare}
ヒロインはエスデスだった。
そして、レオーネが最終回のメインだった!

アカメは、やはりゴリ押しした感じだった…
{/netabare}

23話感想
{netabare}
タツミ殺しちゃったよ…

エスデスvsアカメで最終回?
アカメ勝つんだろうけど…

最終回でタイトル回収とかいらねー
{/netabare}

22話感想
{netabare}
アカメのヒロインゴリ押し感半端ない感。

次週で、あらかた決着付きそうだし、
エスデス戦で最終回か革命後の後日談まで入るかだろうけど、
タツミ以外、誰も残らなそうな勢い…
{/netabare}

21話感想
{netabare}
大将軍とは…マインに倒されるとは…
19話で、ヒロインはマインなのか?と思っていたら、
マインも…タツミ救出の為の損失の方が大きいような。

ボスとレオーネもフラグ立ったけど、次回はクロメっぽい。

しかし、エスデス無双とタツミへの愛が重い…

タツミ含め全員死んで、革命軍は勝利しましただったら、
…な終わり方かも。
{/netabare}

20話感想
{netabare}
ラバックの死に様が格好良すぎた!
大臣の息子、もう少し重要なキャラかと思ったら、
チョイ役だったw

大将軍も出てきたし、次回、どうなるのかなー。
{/netabare}

19話感想
{netabare}
ゲス正義執行が逝く回
このままじゃ、マインがヒロインじゃないか…

アカメ、より影薄くなるじゃないかー
{/netabare}

18話感想
{netabare}
ラバック回とアカメが斬った!回

羅刹四鬼4人の内、2人殺!
フラグビンビン、次回辺りに脱落しそう…

安寧道の教主が、タツミとマインがくっ付くと不吉な事言ってたけど、
アカメヒロインじゃないのか?
せめてエスデスで…

エスデス陣営は、ウェイブとクロメが主人公とヒロイン化してきたなぁ
予想以上に面白いかも。
{/netabare}

17話感想
{netabare}
クロメとチェルシーの過去回想と、ボルス・チェルシー脱落回

タツミ側の女キャラは、タツミ好きになると、
死亡フラグ立つのね…
帝都で、さらし首とか悲惨すぎる。

ボルスの素顔が見れなかったのは残念…

あと何人最終回までに主要キャラ脱落するんだろう?
{/netabare}

16話感想
{netabare}
規制対象になりそうな所を上手く隠してくれてたので、
画面黒塗りとかなく観れた。

ボルスが、自爆?したっぽいけど、マスクの中の素顔見れるのかな?
{/netabare}

15話感想
{netabare}
タツミの湯のみと服に「漢」マークが!
ラバックの湯のみは、ナジェンダにw

タツミのKY質問で、ナジェンダとエスデスの大凡の歳が分かった。
ナジェンダ20代半ば、エスデスはもっと若いらしい。
ここで、タツミ、チェルシーも攻略完了?

そして、ナイトレイドvsイェーガーズ、本格的に激突開始。
絵面的に、タツミとウェイブ押しにしてあるのは良かったな。
両方の陣営に主人公ぽいのがいるのは( ・∀・) イイネ!

ナイトレイドvsクロメ、ボルス、ウェイブ戦闘開始。
次回何人死ぬのやら…
{/netabare}

13話~14話感想
{netabare}
ボルスの嫁と娘登場。
リア充過ぎる。慰めたウェイブ逆に可哀想…

12話終わりに出てきた謎キャラが、新型危険種を
イェーガーズ、ナイトレイドで掃討してたら、
タツミ、空からドSデスホイホイ。運悪いねー。

謎新キャラの帝具シャンバラで、ドSデスと共に
南の島に飛ばされる。
タツミは、ドSデスの過去と帝具について教えてもらえる。

もう、ドSデスがヒロインでOKなんだよね???
しかし、タツミは流されやすいなぁ…
{/netabare}

12話感想
{netabare}
生物帝具スサノオ(ナジェンダ所有)とチェルシーが正式加入。
新人と修行回。

チェルシーのチンもぎセリフは、佐倉さんだろ(レイブンズ鈴鹿)
{/netabare}

11話感想
{netabare}
タツミがきな臭いと見ていたスタイリッシュ(オネエ)に、
マークされ、ナイトレイドのアジトを襲撃される。

久々に、アカメが斬ったw
何話ぶりだろ???

あと、ナイトレイドの新キャラ1名登場。
{/netabare}

10話感想
{netabare}
エスデスに逆に攻略されそうになるタツミだが、上手く回避し、
翌朝、イェーガーズの初任務に、なぜかタツミも同行…
ウェイブが、オマヌケだったので、逃走に成功しナイトレイドに
なんとか戻る。
{/netabare}

9話感想
{netabare}
ドSデス将軍直属の帝具使い組織、特殊警察イェーガーズ結成。
ボルス、家事スキル凄すぎるw 面白キャラ要員かな?

シェーレの帝具を大臣に没収されたくないというエスデスの
目論みから、エスデス主催の武道大会が開催される。

ラバックから賞金の話を聞いて、故郷への仕送り目的で出場したら、
エスデスの目に留まり、タツミ連れ去られる…
また、年上攻略。
{/netabare}

7話~8話感想
{netabare}
帝国最強ドSデス将軍登場。
北の制圧の褒美で金貨1万枚の他に、皇帝から他に褒美をで
「恋をしたい」に???

今度は、アニキことブラートの部下になり、大臣に敵対する
良い文官を影から護衛に…エスデス直属の三銃士と対峙する。
ブラートが、元上司の将軍ともう一人を撃破したけど、

将軍の捨て身の攻撃で回復不可で、タツミに帝具を譲り、
タツミのニャウ撃破を見届け逝く。

ナイトレイドは、良い人から順番に死んでるような?
インクルシオ、もう少しデザインよければ…
{/netabare}

6話感想
{netabare}
レオーネの部下になり、夜の街での暗殺ミッション。
並行軸で、マインとシェーレが、真性ゲス正義執行者、
帝国のセリューと遭遇。
このゲス顔見てるとどっちが正義だか…

マインを逃す為、シェーレ死亡。
能登さん、最近、即フェードアウトキャラ多い気が…
{/netabare}
5話感想
{netabare}
シェーレの部下に。
シェーレの過去回想と、タツミの修行。ほのぼの回。

5話でナジェンダ(ボス)が、タツミは年上キラーと言っている。
確かにそうかも。
{/netabare}

1話~4話感想
{netabare}
ナイトレイドへ就職からアカメの部下になり、
帝具使いをアカメが倒すところまで。

レオーネに、帝都でカモられてなかったら、
金持ちの家でアカメに斬られてたわけで…
タツミの素質を見抜いたレオーネも凄いけど。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 15

62.0 6 WHITE_FOXで恋愛なアニメランキング6位
そにアニ-SUPER SONICO THE ANIMATION-(TVアニメ動画)

2014年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (481)
2395人が棚に入れました
大学の講義が終わり、アルバイト先へと向かったすーぱーそに子の本日のお仕事は雑誌グラビア撮影。
水着姿でがんばってポーズを取る彼女に対して、もう少しアピールが欲しいという雑誌担当者から予備の衣装が入った袋を渡される。
期待に胸を膨らませながら袋を開けたそに子が見たものは…。

ヒロトシ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

只のキャラクターPVアニメだと思ったら大誤算

まずスーパーそに子というのは何ぞや?という所から。

スーパーそに子はニトロプラスの音楽イメージキャラクターとして作られた女の子です。ニトロの音楽イベントは必ずと言っていい程出演していますし、ルックスの良さも相まって個人のキャラクターとしても人気があります。グラビアアイドルとしての一面も持っていて過去にその側面を題材にしたゲームがニトロプラスから発売されたりもしました。

3.11の東日本大震災の時はニトロプラスがそに子名義で復興応援ソング等も発表しています。このように至る所でニトロ関係のイベントではその顔を見ない時はない看板娘です。

で、アニメの話に移りますが、このように今まであくまでニトロプラス音楽のマスコット的扱いでこれまで売り出されていた為、いざアニメとなるとすっからかんのストーリーが展開されていくのではないかと不安の方が大きかったのが自分の中ではありました。

案の定1話とはいえ、そに子のPVの域を出ない作品としての始まりを迎えてしまい、視聴をその時点で切りたくなったのは言うまでもありません。

とはいえ今作を担当しているのが黒田洋介だったので、もう少し見てみるかと~2話・3話・4話と見続けるうちに作品の魅力が自分の中で段々と開花していきました。

特に4話以降はそに子のパーソナリティの形成に大きな影響を与えた音楽とある先輩との出会い、そして第5話ではそに子が音楽を続ける理由としての強い意思が彼女を密着取材していた記者に再び夢に向かって歩き出すきっかけをそに子自身は自覚していないとはいえ与えている・・・叶えたい夢とその実現にあたって伴う「壁」を社会人として葛藤する雑誌記者の等身大の姿を軸にした話になっており、シリアスな題材を上手く扱っていた事に驚きました。まさかこの作品でそういった話を目にするとは思ってもいなかった嬉しい誤算ってやつですね。

こうした作品だとキャラクターの掘り下げは結構すっとばす事が多いのですが、この作品の場合、あえて過去のそに子と現在のそに子を見せる事で、彼女が現在のような性格になるまで一体どのような成長を促す経験があったのかを描いてくれているので、天然さんなのに意識が高かったり、仲間との交流を大切にするのは過去にそういった事情があったからと視聴者的には納得できたりしますので、単なるPVアニメではないというのを実感させられるのには充分すぎる程でした。

彼女自身はグラビアアイドルをやっていたり、一方でバンド活動もする等、やりたい事を若さに任せてやっている様にも見えてしまい、そのせいで作品の方向性もややブレてしまっているように見えるのですが、実際には音楽活動が第一である事を本人が何度も明言しているので、結局はバンド活動を軸にした作品と見て良いのかもしれません。ただそれが視聴者に理解出来るのは勿体無い事に4話以降なので、もうちょっと早い段階でその部分を示していく事が出来れば視聴を打ち切る人も思い留まっていたのではないかなとその点が実に悔やまれます。

先程挙げた様なちょっと考えさせられる話だけではなく、そに子とその周りの人物を中心とした日常を淡々と見せる話や思わずツッコンでしまいたくなるギャグ回まで完備しており、作品のエピソードのジャンルの豊富さは流石「極上生徒会」も手掛けた黒田洋介と言えるかもしれません。あまり今期話題になっていない作品ですが、当初の予想に反して、かなり作りこまれているアニメ(作画も水準以上で今の所は頑張ってくれていて満足です)であるというのが現在の自分の抱いている評価である事をここに明記しておきます。

最後にアニメとは若干関係あるようで関係ない話になりますが、作中でそに子が所属している『第一宇宙速度』は実際にアルバムも出しており、自分も1stアルバムは所有しています。女の子でバンドというと『放課後ティータイム』とか連想される方が多いと思いますが、『第一宇宙速度』は『放課後ティータイム』とは音楽における方向性が全然違うので、そにアニを見ていて時折流れる音楽が気に入れば、アルバム等買ってみても損はないと思います。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 15
ネタバレ

シス子 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

時速28,400km(第一宇宙速度)でぶっ飛ぶ、すーぱー女の子

ニトロプラスのイメージキャラクター「すーぱーそに子」ちゃんのお話

この「そにアニ」は
「そに子」ちゃんが出ているゲームや漫画などの
メディアミックス作品のひとつということで
そに子ちゃんの日常のお話のアニメ作品ということになりますね
(断っておきますが上記に書いていることの半分くらいしか理解していません^^!)

この作品のことは
放送前の番宣で知ったのですが
そもそも

「そに子」ちゃんって何者?って

当然のごとく
そんな疑問が真っ先に浮かびました


ということで
ダラダラ書くのもアレなので
いきなり
「そに子ちゃんとはなんぞや?」という方のために
問題の“ブツ”のプロフィールをWikiからコピペしてw
その素性を探ってみることにしましょう^^


♪ルールル、ルルル、ルールル、ルルル・・・♪(なぜかBGM)

名前:すーぱーそに子
 たぶん“すーぱー”が姓で“そに子”が名
 その名称からしばしば誤解されるが
 大手電機メーカーのソニーとは何ら関係ない(wiki)

性別:女性
 意外と普通の設定
 「あにこれ」の“その他”設定みたいなものではなかった

生年月日:2006年10月14日(18歳) 天秤座
 偶然にも私の誕生日{netabare}とはまったく違います(もちろん生まれた“年”も){/netabare}

出身:東京都武蔵野市
 いったことありません
 ちなみにそに子ちゃんが通う学校は
 チャリ通に便利な某「亜細○大学」らしい

身長:158cm
 私より小さい^^

スリーサイズ:B90/W57/H87
 ・・・(怒

血液型:A型
 無駄に几帳面とか・・・

趣味:お風呂、猫と遊ぶこと、ゲーム
 猫と遊ぶ・・・きゃ~かわいい~(怒

特技:ギター、料理(和食)
 私も料理くらいできるわい(中華)

好きな食べ物:ラーメン(チャーシューメン)、マカロン
 チャーシューメンは猫の名前にするくらい好きらしい

お仕事:大学生
 その他グラビアモデルやゲームキャラの仕事をする傍ら
 『第一宇宙速度』のボーカル&ギタリスト担当の
 ミュージシャンとして活動している(wiki)

性格:おっとり、ちょっと天然
 私の所見です

ヘッドホン:
 ・いつも付けているトレードマークのヘッドホンは
  彼女自身には“認識されておらず”
  またそのヘッドホンのことには触れないというのが
  “暗黙の了解”とされている(wiki)
 ・ちなみにマネージャーの「北村」(きたむら)さんの
  般若のお面は思いっきり認識されてる
 ・ちなみに第一話での
  そに子のおばあちゃんが経営する居酒屋「つぇっぺりん」の
  壁に貼り付けてある幼少期の写真では既にヘッドホンがついている
  そに子のお母さんはさぞ痛かったでしょうね^^!
 ・ちなみに就寝時もつけたままである
  そのためなのか朝の寝覚めは非常に悪い
 ・ちなみに入浴時もつけたままである
  起用に髪を上げタオルを巻いている

声:すーぱーそに子
 担当声優は非公表らしい
 {netabare}ちなみに「山本彩乃」さんという噂がある{/netabare}


とまあ
こんな感じなのですが

見た目は(ヘッドホンを除けば)
ごくごく普通のかわいい女の子

特にその
ナイスバディは羨ましい限り

まさに
BQB(ボン・キュ・ボン)バディ

っていうか
正直に思ったことを言います








{netabare}太い^^{/netabare}









ま~~~~~~~~
私みたいな
BBB(QQQかな)バディ女の
僻み妬みだと思ってスル~してください(ToT

ふふ~ん
大学生なんて
私のストライクゾーン外ですよ~(っていうか大暴投?)


ということで
かわいい{netabare}デブ子・・・じゃなかった^^{/netabare}
そに子ちゃんの日常

観てやってください!!

あ~
お話の感想書くの忘れた~!!

投稿 : 2024/05/04
♥ : 24
ネタバレ

ゆ~ま さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

2話視聴後。これはちょっとむりっぽい。他に時間を割きたいと思います。

挫折していますが、一応原作ゲームはプレイ経験有り。

断念しそうな気がしてきましたので、早めに感想だけでもと思いまして。それなら書かなくても・・・とも思ったのですが。
→結局視聴は断念することにしました。

2話視聴後-----
{netabare}
やはり・・・着地点がハッキリしないというのは、観る上で結構厳しいわけでして。
独り暮らし、大学生活、バイト(アイドル活動?)、手伝い、バンドと色々なことにチャレンジしている姿そのものは、うらやましいと思える部分もありましたが・・・。

ゲームを途中で投げ出してる身ではその資格は無いのかもしれませんが、アイドルがしたいのか?バンドがしたいのか? そこらをハッキリして欲しかった。

そに子自身(周囲の大半の人物含め)が『結構なお人よし』『良い人』なのは感じますが・・・色々優先順位がおかしくないかな?と思えるところがチラホラ。バイトの為に、先に入っていたバンドの集まりをキャンセルしてみたり・・・。
人間、何か1つに割り切れる物では無いとも思いますが、それでも欲張りすぎといいますか、都合良過ぎといいますか、詰め込み過ぎといいますか。

勝手な感想・思い込みではありますが、イマイチ魅力を発見できないので視聴を断念したいと思います。
もうちょっと切らないと回せない状態なので・・・尚更です。
{/netabare}
1話視聴後-----
{netabare}
高々1話を観ただけでこう書いてしまうのも乱暴なのかもしれませんが・・・『着地目標がまったく見えない、フラット過ぎる日常系』というのが初見の印象。
日常系と表したのは、あくまで『良く言って』です。

それと・・・結局視点をどこに置いて作ったのか、全くわからないですね。ゲームではプレーヤーはカメラマンになって、そに子とコミュニケーションをとっていく流れだったはずですが、そう言うポイントでもなさそうですし。

上記2点については、今後まだ変化がある可能性は否めないですが・・・このまま行くなら、間違いなく断念候補になると思います。

とりあえず・・・常時ヘッドホンをしていること(幼少時から)にはツッコミません。遅刻常習犯でも大目にみてもらっていることもスルーします。

が・・・クライアントが用意した『予備の水着』を映さないとか、どうなの?とw 「製品版でどうぞ」ってことですか?w チラッとでも見せて欲しかった・・・。

もう1点。
ED(?)にCGが用いられていましたが、全編その方が良いのでは? そに子と彼女の周辺以外、結構適当な画が目立っていましたし、何よりCGの姿のが自然に見えますので。
アニメ化ということで、原作そのままキャラデザそのままとは行かないでしょうが、正直違和感が凄いです。

次観て、継続非継続の判断してしまいそうです。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 8
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