エイリアンおすすめアニメランキング 21

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ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月07日の時点で一番のエイリアンおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

59.8 1 エイリアンアニメランキング1位
マブラヴ オルタネイティヴ(TVアニメ動画)

2021年秋アニメ
★★★☆☆ 2.8 (147)
419人が棚に入れました
それは、極限の世界で戦う人々の絆の物語―この時空に存在する、無数の並行世界のひとつ―そこで人類は、戦術歩行戦闘機(戦術機)と呼ばれる人型兵器を駆り、人類に敵対的な地球外起源種「BETA」と数十年にわたる戦いを続けていた。滅亡の危機に追い詰められた人間たちが、過酷な運命の中でどのような生き様をみせていくのか―
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

いつものエロゲ原作

やたら持ち上げられてる気がするエロゲが原作のアニメ
今期アニメでワーストだと思います。
褒めどころが戦闘シーンしかない

{netabare}
とにかく展開が早すぎて初見だと理解するので精一杯。
SCARLET NEXUSが超良心的なアニメに思えるほどには意味が分からなかった。
まだそれでも序盤は何とか理解できたんだが、クーデター編に入ってからは、全然クーデターの全貌が描かれないし、唐突にアメリカが出てきたり、征夷大将軍というワードが出てきたり、ほんとに意味が分からなかった。
この辺分からなかったのでちゃんと調べて、現実の日本とは別の日本が舞台だってこととかしっかり理解したけど、ほんとに説明不足すぎる。

それと、恐らく端折りすぎてるせいだからだろうけど、アニメだけ見ると主人公が夕呼に無理難題を言いまくって発狂してるウザイキャラという印象にしかならない。声優が下手なことも相まって。
ヒロインも特に魅力がない。というかこの作品周りが女しかいなくてエロゲ特有の気持ち悪さがある。男は戦場に駆り出されたから、とか一応理由付けはあるんだろうけど普通に生徒以外だと男いっぱいいたしね。

話も正直脱線しまくり...。ベータとの戦闘が見たいのにずっと人間同士の争いを見せられてかなり退屈。ベータ出てきたの一話だけじゃないか?

作画も良くない...。そもそもOPからして怪しいし、一話のベータが壁倒すシーンとか笑った。

全く持って面白いと思えなかったので、原作からつまらないか、原作の魅力が0%しか発揮できていない作品だと思いますね。
OPは非原作勢でもこのアニメのOPに文句を言いたくなる気持ちがわかる。
EDは普通に良かったと思うけどね。

どうせ後に「アニメなんてなかった」って言われるいつものエロゲ原作アニメって感じ。2期いらないです。
エロゲとかいうなろう原作よりもアニメ化成功率の低い媒体はもうアニメ化しなくていいよ。

{netabare}
1話 ☆7
有名なエロゲだけど内容あんま知らないんだよなこれ。ゴーウィゴーウィの奴とは関係あるのかな。
なんか一人声優下手なのいるな。
不気味なCG なんというかもうすでにアニメ化失敗してそうな雰囲気...。壁より掘の方がよさそう
壁壊れるとこ演出酷すぎでしょ。
まあなんやかんや一話はそこそこ面白かった。

2話 ☆5
OP、JAM PROJECTじゃないのかよ。
なんだこの歌い方w は?
唐突すぎだろ展開w
地球に残ってる人はもう死が確定してるようなものか。
? いや地球放棄なの?
主人公リープでもしてる?
13万人って一般市民だから消えても関係ないんじゃないの?
ああ、オルタネイティブ4を実行しないとダメなのか。
女ばっかだなぁ。

3話 ☆5
たぶん男はもう駆り出されていないから女ばかりなんだろうけどちょっと見ていて違和感があるな。
いつ教えたし。おい作画w
スミカって誰だよ。ああ、世界系ね。
何で今まで根拠出してなかったんだよw
一話が一週目ってことか。

4話 ☆3
何でこの状況で海で泳いでるんだよw
このエロスーツどうにかならんのかね。
くっそ違和感あるわ。今回話も割とついていけてないかも
プログラムは簡単そうだな。
けどコンボなんてなくても手動でその攻撃ができるようにすればいいのでは? GBAなっつ
HSSTってなんだよ。なんか似た構図を死ぬほど見た。
ベータの巣だって!?って言われてもベータの印象が全然ないんだよ。

5話 ☆5
ノリが00年代エロゲで寒い。息を吸うようにセクハラ。
何で戦争中なのにこんな空気。
主人公何もしてないくせに文句ばっかり言うじゃん。

6話 ☆4
いや実験短すぎるわ。ダイジェストだなぁ。
ということは主人公の周り全員死んだら元の世界戻るのか。
カスミがスミカの名前の入れ替えなのは露骨に何かあるな
何で意識の移動のはずが物体まで移動するんだよww 
何も感情移入できねえ

7話 ☆1
主人公があっちの世界に戻る理由が分からない。
エロゲってほんとトンデモ設定連発するよな、グリザイアとか。
カスミの設定意味不明すぎる。
こんな状況で一発逆転の手があるのも不自然
主人公がうざすぎる。
あのユエユエ言ってるヒロインもきつい
作画崩れすぎ。
いきなり喧嘩始めてて草、と思ったら仲直りしてて草。
いや何が起こってんだよ、てか彩峰誰だよ。

8話 ☆1
クソアニメの時間。
はよベータとの戦闘シーンを見せてくれや。
いつまで内輪もめばっかしてるねん。誰だよ。
主人公の声がむかつくわ。何でクーデター起こしてるの?
敵前逃亡で投獄ねえ。
ちょっと今回から本気でストーリーが理解できてない。
ここまではなんとなくわかったんだが。
この状況で国が孤立したらまずいだろw 

9話 ☆1
演技下手じゃない? 止まれ両手を後ろにの言い方ww
征w夷w大w将w軍w で、こいつら誰なん。マジでわからん。
こいつはクーデター側じゃないのか。
対ロボじゃなくて対ベータを見せてくれよ。
アメリカが干渉してるのかよw 何のためにw 
wiki見てきたけどめっちゃ説明不足じゃん。
日本の政治体制が違うとか、アメリカは大して侵攻の影響を受けてないとか説明すべきでしょ。
ロボの戦闘シーンは割といい。

10話 ☆1
主人公とヒロインの顔見るだけでムカつくアニメ。
切っていれば良かった。いや高原誰だよ。
はよしろや。アメリカと組んでるのか。
眠らせてメリットあるんか? 

11話 ☆4
ほんといつまでベータそっちのけでやってんだ。
せwっwとwくw 理想論やめろや。謎エロ。

12話 ☆1
やっと終わりか。このOP最後まで好きになれんかったな。
こういうの実在の国でやられると気持ち悪さを感じるわ。
世界観理解出来たばっかだし、全く感情移入ができないんだよ。
これ反米作品?クーデターの全貌が全く見えん。
早すぎて全く感動できねえよ。
男普通にいるのにハーレムアニメ...w
はよ終わって。演説まだ終わらんの?
このEDめっちゃ好きってわけではないけどこのアニメの中では唯一の救いだな。
どうせ誕生する奴人間型ベータなんでしょ

曲評価(好み)
OP「輪廻」☆5.5
ED「TRISTAR」☆7
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 2

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

人類敗北――抗え、迫り来る絶望に。

この作品の原作ゲームは未プレイです。
「トータル・イクリプス」「シュヴァルツェスマーケン」に引き続き、1967年の地球侵攻から現在に至るまで無差別に侵略活動を続けているBETA(人類に敵対的な地球外起源種)」と対峙する作品として位置付けられています。

「トータル・イクリプス」は、2012年の秋アニメから2クールで放送され、「シュヴァルツェスマーケン」は、2016年の冬アニメとして放送されました。

ですが、この2つの作品は「マブラヴ オルタネイティヴ」のスピンオフ作品なんです。
「マブラヴ オルタネイティヴ」のゲームは2006年に発売されているので、先にアニメ化された2つの作品の根幹となる訳ですが、どうしてアニメ化されたのが一番遅かったんでしょうね^^;?


それは、極限の世界で戦う人々の絆の物語―
この時空に存在する、無数の並行世界のひとつ―

そこで人類は、戦術歩行戦闘機(戦術機)と呼ばれる人形兵器を駆り、
地球外起源生命体「BETA」と数十年にわたる戦いを続けていた。

滅亡の危機に追い詰められた人間たちが、
過酷な運命の中でどのような生き様をみせていくのか―

『マブラヴ』は、ゲームブランド:âge(アージュ)が企画・製作した2003年発売のアドベンチャーゲーム。
2006年発売の『マブラヴ オルタネイティヴ』と合わせてひとつの壮大なストーリーを成し、
多くのシェアードワールドタイトルやメディアミックスを展開しているプロジェクトである。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

INTRODUCTIONに記載されている通り、「マブラヴ オルタネイティヴ」は「マブラヴ」の続編です。
「マブラヴ」は、青春恋愛アドベンチャーゲームで、何と「君が望む永遠」とストーリー的には直接的な関係はありませんが、舞台が共通していたり、「君が望む永遠」のメインキャラクターが登場することから、間接的な続編と位置付けられているそうです。

まさか、BETAと生き死にを懸けて戦う物語と、ドロドロの三角関係を描いた物語に接点があったとは思いもよりませんでしたよ^^;

満を持して輩出されたこの作品ですが、不満じゃない訳じゃありません。

第一に、前作を知らないと分からない設定があるのに、前作の「マブラヴ」がアニメ化されていないので、物語の展開には???という点が多々ありました。

案の定、完走後にwikiをチラ見するとこう書かれていました。

「当初は『マブラヴ』と一体のものとして開発が進められていたものの、製作に膨大な時間がかかってしまうことから、『マブラヴ』発売時に『マブラヴ オルタネイティヴ』として分割して発売されることが発表された。
その為、『マブラヴ』よりも先に『マブラヴ オルタネイティヴ』をプレイしてもストーリーを理解するのは難しい。
公式ページ開設当初は、『マブラヴ』をプレイした上で本作をプレイする事が推奨されていた。」

当時の技術でゲームを分割するのは仕方ないと思いますが、この都合をアニメの世界にまで持ち込む必要は無いと思いますし、そもそも媒体が異なるので最初から『マブラヴ』として制作するのに、どの様な問題があったのでしょうか。

私は『マブラヴ』をプレイしていないので細かいことは分かりませんが、ゲームの様にアニメもブツ切りになっていたとしたら、ついていけないのも無理はありません。

それと、前2作よりBETAとの戦闘シーンが激減していました。
目の前で繰り広げられるのは、BETAとはかけ離れたものばかり…
今後の展開で必要な要素なのかもしれませんが、途中から何を見ているか分からなくなってきたのも事実です。

その背景には敵味方が分かり辛かったという点が否めないと思います。
原作を忠実になぞるのも大切ですが、アニメとしてもう少し分かりやすく構成できなかったのかな、とは思いました。

ですが、アニメーションのクオリティ自体が上がっているので、作品としては見易かったと思います。
主人公の白銀 武の台詞が少し一本調子に聞こえたようにも思いましたが、鏑木さん、みっく、いおりんやLynnさんの熱演が光っていたので結果オーライといったところでしょうか。

戦術機の格好良さや、バトルシーンの迫力は一級品で、文句の付けどころは無かったと思います。
この辺りは作り手の気合が感じられて好印象でした。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、V.W.Pさんによる「輪廻」
エンディングテーマは、STEREO DIVE FOUNDATIONさんによる「TRISTAR」
個人的にはオープニングが大好きでした。

1クール全12話の物語でした。
第2期が2022年に10月に放送されるとのことなので、総評は第2期視聴後になると思いますが、回想編でも良いので前作との関係や設定の補足があると嬉しいかな。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 8

レオン博士 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

話が全然わからない。

【紹介】
PCゲーム原作。人類が戦術機と呼ばれる人型兵器を使って敵対エイリアンであるBETAと戦う話。
名前だけは聞いたことあるんですが、原作ゲームは知らないので初見です。
原作のシナリオ知っている人がどう感じるのかはわかりませんが、知らない私にはわからないことが多すぎてつらい

原作を知っている人のためのアニメで、知らない人は見るなってことでしょうか?

【音楽】
OPテーマの「輪廻」はアニソンらしいアニソンで結構好き。
ED曲も好み分かれそうな曲調ですが嫌いじゃないです。主題歌は悪くないと思います。

【作画】
人物作画は良くない。顔が崩れすぎ。
その反対にCGがとても良い。戦術機の作りこみが凄くてめっちゃカッコいいですね!
特に戦闘シーンの出来が素晴らしい。
ずっと戦闘だけやっていればいいとすら思ってしまいますね。
でも残念ながらあまり戦闘シーンは多くないです。

【シナリオ】
第一話見たら結構面白そうで、戦闘がメインの話かと思ったら、2話以降ほとんど戦わないのが残念。
せっかく戦術機のCGとか、戦闘の動きとかカッコいいのに勿体ない。

話はかなり面白そうな雰囲気は常にしているんですよね、設定も良いと思うし。
でもなんか、いろいろ知っている前提で話が進んでいく感じがつらい。
視聴者に理解させる気がないような不親切さ、部外者にされている居心地の悪さ。
キャラクターとか、出来事の背景とか分からな過ぎて、なんかもったいない感じがしますね。

【声優】
主人公の声が保志さんっぽい。

【キャラクター】
女性ばかりの中一人だけいる男性の主人公。
かなり変だと思いますが、そういう細かいことよりも女性キャラクターに魅力を感じなかったのが残念。

キャラクター同士の関係性がよくわからないしキャラクターの掘り下げが少なすぎて愛着が持てない。
もっと時間かけてキャラ掘り下げするべきじゃないでしょうか?

【総評】
良かったのは主題歌だけ。

人物作画が微妙で戦術機のCGが最高なのに、学園生活ばかりで全然戦わないのがモヤる。
早く敵攻めてこいって何度も何度も思ってしまった稀有なアニメ

たぶん原作ファン向けのアニメなのでしょう。
2期やるそうです。え、2期やるの? 
戦闘シーンある回だけ教えて欲しい。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 22

64.9 2 エイリアンアニメランキング2位
マブラヴ オルタネイティヴ 第二期(TVアニメ動画)

2022年秋アニメ
★★★★☆ 3.3 (56)
195人が棚に入れました
白銀武:神木孝一
鑑純夏:楠木ともり
御剣冥夜:奈波果林
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

一期よりは良かったけど...

{netabare}
1期見たし惰性で視聴。
感想書くまでに1か月半間が開いたので正直内容あまり覚えてないです()
ろくにベータと戦わないという1期の大きな問題点に関しては2期では少し解消されていたのかな。
ただ、1期と同じく主人公はあまりいいキャラには見えず、アニメ勢置いてけぼりのテンポも大して改善はされなかった。

テンポが早いからなのか、感情の抑揚が極端すぎるからなのか、主人公が自暴自棄になってイキリ出すシーンは相変わらず全く共感できず不快感しかない。
並行世界から元の世界へ戻るか葛藤するところなど、部分部分でいいシーンはあるけど、この作品はやたらと主人公を狂気的に描きたがるせいで、主人公に対する印象がマイナス値だから雰囲気は良くてもあまり良かったなとはならないっていう...。
プライドが高いだけの無能で現実でよくいるような奴と言えばそうなんだけどw
香月先生も訓練場にベータを呼んだことを急に暴露してイキリだしたり、全体的にキャラに共感できない。

設定は相変わらず結構置いてけぼり。
特にこれと言った設定の無い人型兵器だったり、並行世界だったり、色々な方向に深堀りされないぶっとんだ設定を作りすぎててB級臭さが増してる。

ただ、終盤はちょっと良かった。
主要キャラの活躍が何話かにわたって描かれ、死亡シーンも一話丸々かけていたりするので、共感ができる物にはなっていたと思う。
このアニメに足りなかった丁寧さがあった。
1話以来のハプニング以外でのベータとの戦闘ともあって戦闘自体も面白かった。
主人公も最後になってやっとまともに覚悟を決めたのかな。

OPとEDは秋アニメでもトップクラスだと思う。
原作は知らないけど、やはりJAM Projectなのか。
1期でOPやってた人たちはEDに。
1期のOPはあんまりだったけど、今回の曲はすごくいい。

↓1話毎メモ
{netabare}
1話
クソアニメ2クール目。ノリが臭すぎ。
JAMじゃん。これ向こう行って何しようとしてんだ?
メガトン級ムサシとマブラヴの二大内容覚えてないアニメ。
承認式グダってるぞ。つまらん。何だよこのED。
花譜とかいうVtuber辞めてくれ…。Aメロ以外はいい曲だわ。☆4

2話 ☆6
身内争いするんじゃなくてベータと戦えや。対人要らんねん。
対人にならんくてよかったわ。こいつら無能モブとかじゃなくて。
まあ死にそうだけどこいつら。
練習場に唐突にベータ乱入とかいう雑な展開w 誰か周り警戒しとけよ。
主人公この状況でイキり出すな。WARNING なにこのプライドだけ高い無能。
ベータこれ安全なん? こいつこんなんだったか?
まあ最後のシーンは良かったか。おもらし云々の話はキモかったが。
ベータ大丈夫じゃないやん。なんか草。顔芸と演技笑うからやめろw
この曲出だし以外はすき。

3話 ☆4
主人公くそきもいわ。声もあるだろうけど。
まあ健常者思考だな、元の世界に戻りたいというのは。無能。
言うて教師死んだだけでそんな泣くか?w
向こうの世界の死の情報をこっちに上書きできるなら、こっちの世界の情報を向こうに上書きすることも可能では? マジで出だし以外は神曲だなこれ。 

4話 ☆5
こういう主人公が急に情緒不安定になる展開ギャグでしかないからやめろww
友人に忘れ去られるとかいう自分だけの問題ばっか気にしてないで、それならはよ元の世界に戻れw こいつ自己中なんだよ。
平和な世界に居たいのは分かるけどさ。どうせ忘れる。
演出安っぽすぎて笑うわ。
こっちの世界で忘れられようがマジでどうでもいいw
どうせ向こうに戻るんだから。
この主人公ギャグにしかなってないのは声優のせいなのか脚本のせいなのか。
はよ消えろ。24時間設定とかあったのか。出だし以外いいED。

5話 ☆2
挿入曲良い。急にイキリ出すクソ講師。クソワロタ。
このクソアニメ臭めっちゃ好き。人型兵器+発狂とかいうB級臭さ。
ギャグいらんわ。

6話 ☆3
草、こういう実は仕組んでました展開はクソアニメ臭すごい。
この教師なんで急にクズムーブになってんの?
このアニメ情緒不安定な奴多すぎ。絵面がギャグなんだよなぁ。

7話 ☆5
ほんまにこんなロボで破壊できんのか?
そんなんあるならもっとやっとけや。こいつ誰だよ。実写風。
この日常パート挟む意味ある?
挿入曲いいな。言うほど強そうな名前か? 柏木次ぐらいで死にそう。
露骨な死亡フラグ。

8話 ☆4
OP最初はダサい思ったけど好き。やっとまともなベータ戦。
一回目なのにこんなに本格的なのか。なんか早口じゃない?
あまり面白くない戦闘...。スサノオ何で連れてきてんの?
そこまで攻められてるってだけ? 内容が頭に入ってこない...。

9話 ☆5
作画がんばってんね。スサノオ投入か。
ベータにやられてる描写ほぼなかったからあまり達成感がないな...。
この規模の機体失うとかかなり痛そうだな。
てかこいつ新入りなのにこんな大役任せられるのかw

10話 ☆5
こいつ死んだな。エレメント? 自分ロボアニメ向いてないのかなぁ。
ベータともっとちゃんと戦ってほしい感がある。柏木って誰だっけ?
ああ、この死亡フラグちゃんか。
ベータって即座に増殖できたりするのかな?

11話 ☆8
死人が。一人の死に一話丸々尺かけてやるのは感情移入が出来ていいな。
今回は良かったわ。

12話 ☆7
この子達は誰だ? 最後の2話だけ良さげ。ヤンデレ化してて草。
やらかしがあったとしても成果も大きいしな。卒業式かな?

曲評価(好み)
OP「暁を打て」☆8.5
ED「再会」☆9
5話挿入曲「翼」☆7.5
12話ED「」☆3
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 0

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

――それは、語られなかった他なる結末。とてもちいさな、とてもおおきな、とてもたいせつな、あいとゆうきのおとぎばなし――

この作品の原作ゲームは未プレイですが、以前放送された本シリーズの作品は視聴済です。

まず、最初に本シリーズでアニメ化されたのは、2012年の夏アニメから2クールで放送された「トータル・イクリプス」です。
「トータル・イクリプス」は、この「マブラヴ オルタネイティヴ」の11ヶ月前から物語の始まる作品です。
物語の舞台もアラスカですし、「マブラヴ オルタネイティヴ」との登場人物も異なるので、ぱっと見は別モノですが、BETAと戦うという設定は共通化されています。

次に放送されたのは、2016年の冬アニメから1クールで放送された「シュヴァルツェスマーケン」です。
こちらは「マブラヴ オルタネイティヴ」から18年も前の出来事が描かれた作品です。
物語の舞台はヨーロッパの東ドイツと西ドイツで鬱展開が前面に押し出された感じの作品でしたが、個人的には見応えのあった作品だと記憶しています。

そして、物語の本編であるこの「マブラヴ オルタネイティヴ」が万を辞して2021年の2022年に放送されたという訳です。


それは、極限の世界で戦う人々の絆の物語―
この時空に存在する、無数の並行世界のひとつ―
そこで人類は、戦術歩行戦闘機(戦術機)と呼ばれる人形兵器を駆り、
地球外起源生命体「BETA」と数十年にわたる戦いを続けていた。

滅亡の危機に追い詰められた人間たちが、
過酷な運命の中でどのような生き様をみせていくのか―

『マブラヴ』は、ゲームブランド:âge(アージュ)が企画・製作した2003年発売のアドベンチャーゲーム。
2006年発売の『マブラヴ オルタネイティヴ』と合わせてひとつの壮大なストーリーを成し、
多くのシェアードワールドタイトルやメディアミックスを展開しているプロジェクトである。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

原作ゲームが未プレイで、加えてシリーズのアニメーションを視聴していると、正直一番この本編に違和感を感じてしまいました。

何故なら、これまでのどの作品も当たり前ですが登場人物は死んだら一巻の終わり…
この大前提があるから、どのキャラも儚げさと翳りを持ち合わせており、生き死に大きな意味を持っていました。

まぁ、この作品もある意味では死んだら一巻の終わりなのですが、主人公にタイムスリップする能力があることで、終わりの意味合いが大きく変わっていたからです。
もちろん、都合よくやり直しが出来る訳でもなければ、無尽蔵にやり直すことだってできません。
それでも、「万が一にも救える可能性のある世界」の存在は私にとっては大きかったと印象を受けました。

ですが、どの作品に対しても共通的なのは「人類にとってBETAはとんでもない脅威である」という点です。

BETAは「人類に敵対的な地球外起源種」の略称で、1967年の地球侵攻から現在に至るまで無差別に侵略活動を続けている存在です。
小型種の「兵士級」「闘士級」「戦車級」、大型種の「突撃級」「要塞級」、そして最もやっかいなのはレーザーを放つ「光線属種」で「光線級」と「重光線級」が公式サイトで紹介されていました。
ですが、wikiには公式サイトでは紹介されていないBETAも記載されていました。

BETAが何故やっかいか…それは兵士の心を簡単に折ってしまう程の物凄い数で蹂躙してくるからです。

個々人のスペックは武器を操る人類に軍配が上がるのは間違いないと思います。
ですが、無尽蔵に増え続ける圧倒的な数の前に、これまで人類は撤退を繰り返さざるを得なかったんです。
これまでは、一筋の光明すら見い出すことはできませんでした。

ですが、今回の作品を完走して振り返ってみると、人類は勝利に向けた一歩を踏み出そうとしたと言っても過言ではありません。
まだ不安定で、もしかすると錯覚や気のせいで片付けられてしまう可能性も十分に懸念されますが、微かな勝機でも確実に拾って欲しいと思います。

人類はBETAに勝利することができるのか…
そもそもBETAが人類を侵略する理由すら分かっていないんですけどね…
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、V.W.Pさんによる「輪廻」と、JAM Projectと栗林みな実さんによる「暁を撃て」
エンディングテーマは、STEREO DIVE FOUNDATIONさんによる「TRISTAR」と、V.W.Pさんによる「再会」

分割2クールの作品で、全24話の物語でした。
これまでは人類が一方的に蹂躙される展開ばかりでしたが、これから少しずつ人類の逆襲が始まっていくのを願ってやみません。
しっかりと堪能させて頂きました。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 9
ネタバレ

アニメアンチの憂鬱 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

名作候補生、復活の兆し!?

●概ね良好な着地
原作が名作であるとの評判に相違なく前期に比べるとかなりの巻き返しに
成功したように思います。

説明不足なところが無いかと言えば、嘘になりますが少なくとも関連作品を見てきた
層ならば脳内補完も機能し、それなりに満足のいく結果だったと言える気がいたします。

最後の12月25日に {netabare}黒い球体のようなものが描かれていたのが、まるでアキラ{/netabare}みたいに思え
個人的には違和感を覚えましたが、今期の全体評価は概ね満足のいく合格点でありました。


●ベータマックスのベタな展開
このシリーズの最大の見どころは何かと申しますと
ベータがう {netabare}じゃうじゃ湧いてきてこんなんじゃ生き残るの無理だろう・・・
という絶望展開からのあれ、なわけあります。

完全なる絶望展開の中で、生真面目な熱血主人公とその仲間たちが
どうにかして死中に活を求め≪ようとして≫必死に足搔いて足搔きまくる
そこが最大の見どころであると言わせて頂きましょう。

そういう意味においては、今一つ惹きが弱かった1期に比べると
かなり巧く描けているため、個人的にはかなり印象がいいわけであります。

絶望展開が {/netabare}まだまだ続くのは非常に好ましいことであります。

●普通に良作、優等生は動き出す
{netabare} 「スサノオ」がサイコガンダム的モビルアーマーに見えてしまうのは気のせいでしょうか?

本作はエヴァ的な世界観に通じるところあるように、ガンダム的な世界観とも
通じるところあるような気もいたします。

水星の魔女に比べたら遥かに古参のガンダムファンには理解してもらえそうな
王道戦略展開絶賛実施中であります。

人類とベータとの生き残りをかけた戦い、あまりに使い古されたテンプレではありますが
逆に言えば非常に無難なテーマだからこそ、大コケすることもないように思います。{/netabare}



名作と謳われた本シリーズの前期作品の戦績は完全なる惨敗、
まるで総集編を見てるようなダイジェスト感があまりにも惨いものでありました。

しかしながら「シュバルツェスマーケン」や「トータルイクリプス」などの関連作品を見る限りに
おいてはストーリーはなかなかに見所あるように思われ、従いまして原作ファンが一押しする通り
本シリーズの潜在能力はかなり高いと見るべきでありましょう。

期待のルーキー、何をやらせても卒なくこなす
優等生過ぎる士官候補生の主人公の卒業シーンから舞台は幕を開きます。

ここから始まる本気「候補生」の物語。
生ぬるい日常と生ぬるい仲間たちと、それを守るために全力で駆け抜ける彼自身の物語。
グロは当然のお約束。
もちろん最大の見どころはそこではありません。

平和というぬるま湯、その価値とは?
平和であるのが当たり前であると思い込んでいる我らが日本人にとっては
空気みたいな軽いものなのかもしれません。

そんな軽い空気の中で日々生きていると「生」の価値すら
希薄なもののように思えてしまうのも必然であるのかもしれません。

これは個人的信条みたいなものですが、グロや残酷描写とは結局のところスパイス
みたいなものに過ぎず、やたらめったらスパイス振りかけても料理自体の旨味は増しません、
舌が痺れて旨味を感じる感性が麻痺するだけというオチでございます。

若い感性とは刺激を欲するものですが、刺激と旨味の違いも識別不能というならば
もはやただただ刺激に毒されてるだけの「薬物」ジャンキーと変わりがないという結論にございます。

刺激的で過激な傾向が顕著な作品ばかりがもてはやされているような昨今の奇妙な現象には
個人的に違和感を覚えますが、ある種の「薬物」ジャンキーが増殖してるというのならば
奇妙な感性が世にまかり通るのにも納得のいく話であります。

前後不覚のジャンキー感覚を脱するには、「意味」について深く考えることこそが
肝要であるように思います。

どうかジャンキー感覚という幻想に惑わされず、物事の「意味」について熟考して下さい。

本作の主人公と視聴者とは、
「生きる意味」においては必ずリンクするものと確信いたします。


●薬物ジャンキーと××工作について

投稿 : 2024/05/04
♥ : 1

71.3 3 エイリアンアニメランキング3位
LEVEL E [レベルイー](TVアニメ動画)

2011年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (929)
4597人が棚に入れました
高校進学に伴って山形で一人暮らしを始めることになった筒井雪隆は、引っ越したその日に自分より先に自分の部屋で勝手に生活している記憶喪失の宇宙人を自称する男に出会う。追い出そうとする雪隆だが、男に言いくるめられ、結局男を同居させた上、宇宙人である事も認めざるを得なくなってしまう。落ち着く間もなく雪隆の周りに男をめぐって、人間の宇宙人研究機関員、宇宙からやって来た男を王子と呼ぶ護衛達、更には山形周辺を縄張りとする好戦的な宇宙戦闘民族ディスクン星人まで動き出し、風雲急を告げ始める。しかし雪隆達の不安をよそに、当の本人は全く緊迫感無く悠々とショッピングを楽しんでいた。

hiroshi5 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

感想、そして雑談(宇宙人)

冨樫義博さんが1995年から作成した漫画が原作の今作品はSF、オカルト的内容を含むギャグアニメです。

オムニバス形式の今作品は「地球来襲編」「食人鬼編」「原色戦隊カラーレンジャー編」「高校野球地区予選編」「バカ王子・結婚編」などの複数パートから構成されています。

私は地球来襲編や結婚編などが好みでしたが、どの回も面白い内容で満足できました。
特にバカ王子のボケと筒井雪隆のツッコミが良いですねw

オカルト的内容は実に興味深く、SFとして完成度の高いものとなっていたと思います(まぁSFなんてあんまり見ないんですがw)

しかし、一番面白いのは、作品の設定でしょうね。宇宙人が地球上に既に飛来してきているような説は沢山ありますが、それを実際に物語として視聴したのはこれが始めてでした。

複数の種族が存在する中、どのような世界観が生まれるのか。あまり本編では触れていませんでしたが、それでも片鱗は垣間見ることが出来ました。
というか山形県怖すぎだろw

音楽の方はOPが特に気に入りました。元々栗山千秋が好きな私にはたまらんかったですw


さて、突然ですが、皆さんはフェルミのパラドックスという言葉を聞いたことがあるでしょうか。
まぁその内容は知らずとも、多分一度は聞いたことはあると思われるこのパラドックスは有名な物理学者、エンリコフェルミが指摘した論理です。
フェルミのパラドックスとは地球外文明の存在の可能性の高さと、そのような文明との接触の証拠が皆無である事実の間にある矛盾のことを指摘したものです。
広大な宇宙から見たら地球はごく小さい星でしかない。宇宙の長さと恒星の数を考慮した時、地球のような生命が住める状況の恒星があっても不思議ではない。いや、むしろ地球の様な恒星が存在していない筈がない。
しかし、現に地球には宇宙人は来ていない。この矛盾をどう証明するのか?という質問です。
これに対する回答は複数存在します。
・宇宙人は既に地球に来ている(レベルE)。
・宇宙人は何らかの制限または意図があって接触していない。
・宇宙人が恒星間を移動する手段を持ち得ていない。
・この宇宙には宇宙人は存在しない

科学的、フェルミのパラドックス的思考から判断すると一個目と四個目は定義そのものを否定することになるのであり得ません。
すると二番目と三番目が一番有力になります。

しかし、二番目は一つおかしな点があります。我々地球人が宇宙に探索機や電気信号を宇宙に発信していることから判るように外に存在する宇宙人が彼らの存在を発信していない訳がありません。

という訳で三番目が一番有力な説になる訳ですが、これには色々なアディショナルな説明があります。

宇宙人の科学的、技術的恒星間移動は可能なのかもしれませんが、その移動を可能にするだけのエネルギーが足りないということです。これは世界初の SETIであるオズマ計画を実施したフランクドレイク天文学者が提示した定義です。
相対性理論から成る高速度不変の原理で定義される内容から考えれば地球から出た宇宙船が光の99.9999999%の速さで地球から一番近い恒星に往復恒星移動をしても8年掛かる計算でした。また、そのほぼ光の速さで移動する為に必要なエネルギーは莫大であり、とても一つの宇宙船が積み込めるものじゃない。
よって宇宙人が如何なる文明を用い様とも我々地球人に接触は不可能だ、という説。
または(これの詳しいことは知りませんが)一つの恒星で文明が続くのは長くても一万年という謎の法則があるらしく、よって恒星移動技術が発達する前に文明が滅びるという内容でした。

私は(アメリカでは必修科目では無いので)物理というものを習ったことが無いので何とも言えませんが、これらの法則は「宇宙の膨張は光速を超えることが許される」という定義の基考えられる宇宙空間歪曲航法を考慮すれば可能になるのではないのでしょうか。

まぁワープなんてものが実際に可能かどうかなんて無知な私には理解出来る筈も無く、ただ単に宇宙人に会えるのならそれはそれで良いかな~なんて適当に考えている次第でございますw


別の考えも書いておきます。その考えとは地球人が宇宙上で一番科学技術が進歩した恒星であり、他の生命体が生存している恒星ではまだまだ宇宙に進出することはできない。だから、地球との接触が無い。
まぁこれはぶっちゃけ説得力に欠けますよねw
人類が宇宙に進出したのはつい最近のこと。しかも宇宙には地球より何万年と古い恒星が存在しますからね。

最後に、フランクドレイクの定義が気になった方がいたのでしたら(私が書いたのはほんの少しだけです)ネットで調べてみるのも良いかもしれませんね。まぁ多分、その為には↓を理解しないといけないでしょうが・・・汗w

N=N*×fp×Ne×fl×fi×fc×fLxL

例↓

N*:銀河系の星の数(4000億個)
fp:惑星系を持つ恒星の割合(3分の1)
Ne:生物が存在しうる環境にある惑星の数(2)
fl:実際に生物が存在する割合(3分の1)
fi:知的生命が存在しうる割合
fc:通信技術を持つ宇宙人の存在する割合(fi×fc 100分の1)
fL:技術文明が存在する寿命(100万分の1%~1%)
L:一万年

これはドレイクの方程式と言われ我々の住む銀河系の中で、コンタクト(接触)することが可能な地球外知的生命体の数を推定するものです。
まぁ興味のある方は調べて見てください^^

投稿 : 2024/05/04
♥ : 15

時計仕掛けのりんご さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

ドグラ星の王子は宇宙一頭の切れるバカ王子

多少古い作品ですが、2018年秋現在スカパーで再放送中、なので。各社ケーブルテレビ類でも多分同様でしょうし。


冨樫義博原作、コミックス3巻までのオムニバス的中編。
設定やあらすじは今更言うまでもないかなと思うし、文脈によっては適宜入れてくので、長くなるから省きます。
ただ私はとにかく大ファンで、暗記するほど単行本を読み返したものです。

アニメ化が決まったのは連載がとっくに終ってから。
「何で今更...」と自分で思うまでもなく、ジャンプの速報でもツッコまれてました(笑)

放映時は夜中にアニメを見る習性など無かったため、パソコンのオン・デマンドで見ていた。
多分一通り見たんじゃないかと思うけど、その辺の記憶はちょっとあいまいです。それもあって再放送を視聴中。


今改めてテレビで見てみると、原作が冨樫義博、シリーズ構成が花田十輝、他脚本がふでやすかずゆきらと、見かける名前が並び、この辺なんだか豪華な感じがする。

でもやってることは大体原作通りで、あまり変わらない。
ほぼ同じ内容で、テレビ的にきわどいネタ等が無難なものに置き換えられたりカットされたりしている分、単純に原作の方が面白い。
無駄に豪華なスタッフだったような気にもなるが、よく出来た原作を敢えて崩してくれなかったのは、ファン的には嬉しいかな。
原作が大変面白いので、大体忠実なアニメの方もやっぱり楽しめる。そういう点ではグッジョブだったんだろうか。



強いて言えば、ストーリーの根幹に関わるし、ぱっと見何てことないんだけど、少々きな臭いかなと思えるネタが、「見えない胃袋」のエピソード。

食事したところで決して治まらないもう一つの「空腹感」があるという宇宙人の話。
「空腹感」があるといっても胃袋の様に器官が存在して、そこがカラだと訴えているわけではない。そんな器官はどこにもないし、満たさなければ命に関わるという訳でもない。しかし寝るなと言われても眠くなってしまう様に、確かに存在して宇宙人を苛み続ける。
その「空腹感」の根源をその宇宙人は「見えない胃袋」と呼んでいる。

その空腹を治めるためには人間を食べるしかないのだけど、食べたら無くなってしまう。その人がいなくなってしまう。
例え「見えない胃袋」を満たすために食事をしたところで、満たされるのは「胃袋」だけ、そしてやってしまったという思いと消えた人間。それでも「胃袋」は存在し続けており、その言うがままにまた「空腹感」に苛まれ続けなければならない。


私は喫煙者及び中程度のカフェイン中毒のため、これらがないと割と大変だったりする。気を紛らわせるために暴れてみたり、かと思うとふらついてろくに立ってもいられなくなったりとか...
そんな状態で自販機を求めて街中を徘徊する様は、夜中にコカインを切らしてしまい、薬局の扉をガンガン叩いて大騒ぎしたというバロウズの記述と比べても、他人事とは思えない。

そう、「見えない胃袋」=「依存性ドラッグの血中濃度」、という暗喩だ。
と、少なくとも個人的には解釈している。


宇宙人が人間を食べるだけなら古典的、むしろ普通とすらいえる展開。
なのに「見えない胃袋」を満たす事に対し、冒頭で「代用品」をむさぼっても治まっていないところとか、治めるためには薬が必要になるところとか、ことさら罪の意識を強調しているところとか、逃れようにも依存性そのままに繰り返し付きまとってくるところとか、そして遂に誘惑に負けてやってしまった後にくる苦悩とか。

もしこれら手の込んだ描写が、本当に敢えて裏を読ませようと誘導しているものだとしたら、作者にはそこで表面的描写とは別の、誰にでも訪れかねない危険な「深淵」を匂わせる意図があるのだろう。
裏側に存在するにはそれ相応の苦悩と、そして勿論それに伴うであろう「満腹感」も。


これは気軽に見てても面白いけど、こういう穿った楽しみ方も出来る作品。単行本何度読み返しても飽きなかったのも、見方によって様々な色合いが楽しめたからだと思う。


まあこのエピソードはたまたま先日録画を見たから取り上げてみたというだけでもあるんですが。
しかし、私の事は反面教師にしておいて、ニコチン・カフェイン・アルコールの合法ドラッグ三種の神器も程々にしておきましょう。
「見えない胃袋」に苛まれない様に...

投稿 : 2024/05/04
♥ : 5

ラスコーリニコフ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

富樫仕事しろ、富樫の世界、富樫の才能についてⅠ

この作品の原作者、冨樫義博さんについて、主観まみれのお話です。

■なぜ今更アニメ化か
主観ですけど、時代が富樫の天才さに追いついた。つまり、
「一般ウケしにくいけど見る人が見れば素晴らしさを理解できるタイプ
 の作品をアニメで流しても良い」時代になった。

幽遊白書やハンターハンターと違い、富樫の秀才的な面よりも天才的な
面が強い作品だから、中々ウケはよろしくない。自分は富樫作品じゃこれ
が一番好き。で、周囲のアニオタ連中もやっぱりこれを一番評価してる。


■天才と秀才(努力家)と、大衆に媚びる人間(作品)について

こっちも主観(周囲のアニオタ共とは見解が一致しているので完全な主観
って事でもない。)なんですけど、漫画やアニメを数見てる人だと理解して
貰えるんじゃねーかなと・・。この区別ができない人とはアニメ、漫画を
本気で語りたくはない。未熟者としてみてしまう。


天才系
田中芳樹、尾玉なみえ、富樫、福本、富野(ガンダムの監督)、あとは刃牙、
ジョジョ、蒼天航路、(攻殻)の作者、(多分、浦沢直樹もこっち)

超秀才系作品
(攻殻)、コードギアス、銀玉、とある魔術、ハルヒ、エヴァ、まどかマギカ

媚びてる系作品
テニプリ、ワンピ、コナン、けいおん、他大衆狙いの単純、萌え、感動、エロ作品
(あとコードギアス)


攻殻をどっちに分類するか微妙なんですけど、超秀才系作品は凡人の才能の
加算の延長線上にあって、天才のそれは加算では永久に届かない別領域。

秀才のそれは基本模倣と研究にあり、天才が生み出した作品、キャラ、個性、
世界をいかに上手く模倣、応用、バレないようにパクれるか。あとはその時代の
人、流行が何を求めているかを研究、推測しそれを適切に作品に反映させる事。

見ているものが天才の場合は自分の世界であって、秀才は読者、視聴者、時代。
媚びてる系作品は愚民、大衆を相手に悪く言えば「売り上げのみ」を見ている。
あとは作者自身がたまたま大衆の中で作品を書く程度の才能があった、とか。


で、上に上げた天才系の中で同時に超秀才でもある人間は田中芳樹、富樫の2人

この2人は「天才的に独自の世界を構築しつつも、その話で多くの人を楽しませて
あげよう」って意識がある。だから強い、だから話が面白い、評価する人が多い。

そして田中仕事しろ、富樫仕事しろと言われる、言われ続ける。


んじゃもう一回まとめますね。

富樫、田中の異常な才能
見ているものは自分の世界かつ、読者、視聴者、時代。天才にして秀才

普通の天才、
見ているものは自分の世界、やりたい事をやる、面白くなきゃ読むな、見るな系。
あるいは自分が面白いと思っているものが、一般的な感覚とはズレている。
悪く言えば傲慢、マニア向け、それ故に個性が目立ち一部の熱狂的なファンが付く
作品、他の誰にも作れない独創的な作品になる。

超秀才作品
見ているのは脳筋以外の一般的な視聴者、一定以上の年齢~大人、目の肥えた人
原作者1人~スタッフ全員にその意識があるか様々だが「これなら絶対面白いだろ、
完成度高いだろ、ここまでやってやったんだから買ってくれ」な作品。

媚びてる系作品
見ているのは脳筋、低年齢層、他作品と区別が出来ない人間、多数決的な大衆
重視しているのは「単純さ、楽しさ、(萌え、エロ、感動、愛他)シンプルな成分」
作品を書く、作るのが簡単かつ、売れやすい、商業的に見れば一番正しい選択。
特にコードギアスは凄いと思う。超秀才系作品でありながらも、こっちのユーザーを
かなり巻き込む形の、ある意味芸術。詳しくはあっちのレビューに書いたけど。
やり口が個人的には好みではないってだけで、作品の中身は色々な面で評価してる。


大分長くなったので、あとはハンターハンターの方に書きます。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 17

61.3 4 エイリアンアニメランキング4位
空戦魔導士候補生の教官(TVアニメ動画)

2015年夏アニメ
★★★★☆ 3.1 (653)
4390人が棚に入れました
カナタ・エイジは、学園浮遊都市の一つ《ミストガン》の空戦魔導士科(ガーディアン)本科2年に所属する生徒であり、特務小隊(ロイヤルガード)S128小隊にも所属している。しかし、ある理由によってエイジは後方支援科(ロジティクス)の手伝いをするなど、本来の任務と小隊の仲間から距離を取っていた。そんな折、エイジは同じ小隊の仲間であり同級生であるクロエ・セヴェニーから、ある小隊の教官を務めることを要請される。


声優・キャラクター
松岡禎丞、山本希望、東山奈央、野水伊織、種田梨沙、山田悠希、藏合紗恵子、柿原徹也
ネタバレ

♡Sallie♡☆彡 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.5

教えてやるよ―― 最強への方程式ってやつをな

タイトルの響きから壮大で硬派なアニメを想像して観ることにしたのですが,キャラクターデザインを見た瞬間に違うということを悟りました。
後から調べたら案の定ラノベ原作でした(^-^;
でも,一応最後まで観たのでレビューします。

当時あった石鹸枠と呼ばれたアニメと「魔法科高校の劣等生」を足して2で割ったような話です。
キャラクターデザインや魔甲蟲と呼ばれる敵と戦う辺りは「銃皇無尽のファフニール」みたいな感じだし,ランキング戦で他の小隊と戦う件なんかは「魔法科高校の劣等生」味を感じました。
そういえば,タイトルの付け方も「魔法科高校~」っぽいですね。
主人公が男子で,可愛い女の子たちに囲まれているハーレム状態なとことか,女の子のテンプレなキャラ,彼女たちのやたら露出の多いコスチューム,お風呂シーンとか色々これでもかとテンプレを詰め込んだようなアニメだと思いました。
ヒロインのミソラなんかは「精霊使いの剣舞」に出てたよね(笑)!?

主人公のカナタは何で周りから裏切り者って呼ばれているのか分からなかったし,裏切り者呼ばわりされてる割には堂々としてます。
彼が教官として,ミソラ,レクティ&リコの3人を教えることになるのだけど…彼まだ17歳なのよね。
フロンという空戦魔導士科長も存在するんだけど,彼女も空戦魔導士科本科3年の18歳ということらしいので学生なんですよね。
生徒会長みたいなもの??
この子たちをちゃんと教える大人の先生方は居ないわけ!?!?
3人が本当に落ちこぼれならちゃんとした先生をつけた方が良いと思うのだけど…。
カナタだって自分の勉強とかやらなきゃいけないことないのかな??
ミソラ,レクティ&リコは高校生くらいに見えるけど,実際は14歳で予科2年ということなので中学生くらい。
なんかめっちゃロリってるな。。大丈夫かな??
予科生の落ちこぼれちゃん達はけっこう痛い子達です(^▽^;)
{netabare}ミソラは上記の通りだし,初め食パンを食べながら登校する件は古典的すぎて笑ってしまいました。
しかも,ジャムの付いてる面がカナタの股間の部分に…ってマーフィーの法則かよ!!
リコは「女神なわたし」とか思いっきり中二病を発症しちゃってます。
レクティの「○○さんですぅ~。」みたいな話し方は1番痛いと思いました。
彼女はカフェでウェイトレスをすることになるんだけど,メイドじゃなくてウェイトレスね!!
他の人たちは普通のカフェの制服を着てるのに彼女だけ露出多めのひらひらフリフリの服で…それって良いの!?
そして恥ずかしくないわけ!?!?
本科生に対してはそこまでイライラしなかったけど,カナタが何で裏切り者と呼ばれてるのかが分からなかったので,ユーリに対しても「はぁ!?」って感じだったし,クロエやロイドは事情を知ってるならユーリやみんなに教えてあげれば良いのにと思いました。{/netabare}
正直,物語の作りやキャラクターに目新しさがないので安っぽく感じたし,敵である魔甲蟲も気持ちが悪いだけでどこから何の目的でやってくるのか分からずじまいで,これからも彼らは魔甲蟲と戦い続けなければならないので何の解決にもならずに終わってしまいました。
{netabare}一応,あのユーリのストーカー事件だけは解決した…のかな。
キメラ・アンタレスの目みたいなやつは相変わらずまだあるんでしょうに…。
このアニメでは予科生の落ちこぼれ3人組がメインヒロインなのだろうけど,ストーカー事件においてはユーリがヒロインっぽくてそこら辺定まっていない感じがしました。
ユーリはあんだけカナタに反発してたのに実際は好きだったのか!!
カナタは鈍感すぎない!?!?
ユーリ「2人っきりで」ってはっきり言ってるじゃん(-_-💢)ってイライラ。
わたしはこの2人がくっつけば良いのにと思いました。
お願いだから予科生の3人には手を出さないでほしい。
カナタとユーリがくっついてくれたらもう少しだけ評価あげたのにそうはなりませんでした。{/netabare}

全体的にツッコミどころが多くてイライラしたアニメでしたが,唯一良いなと思ったのはEDです。
OPの最初にチラッと出てくる空の映像がずっと続いているアニメーションでメインキャラクターの4人が空を飛んでいます。
曲も最初は特にどうとも思いませんでしたが聴き続けていくうちに良い曲だと思うようになりました。
OPはいかにもラノベ原作アニメの主題歌って感じでそこら辺にいくらでも転がってる曲調なので好きではありませんでした。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 5
ネタバレ

紫煙の心 by斑鳩 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.3

スポ根ドラマを現代のラノベテイストで焼き直し

その昔、トレンディードラマと言うものが流行る前に、大映あたりが制作された
高校運動部を舞台にしたスポ根ドラマを現代のラノベテイストで焼き直した
とても拙い物語の作品。

人類の存亡をかけて異形種と戦争をしている雰囲気がまるでない、とてもぬるい
世界観であまりのもラノベ的テンプレなストーリー進行が退屈で第1話の
開始5分後ぐらいから1.5倍速でまわしてしまった。
早々に切っても良かったのだが、ラノベ特有の極端なハーレムストーリーに
ならなかったので一応完走は出来たのだが、最終話まで1.5倍速の時短再生で
流し見しつつの視聴になってしまった。
序盤から感じていたのは冒頭でも書いたが、昭和50年代あたりで製作された
スポ根物の漫画やドラマに初期設定が良く似ている事。
問題児ばかりの弱小運動部に過去そのスポーツで名を馳せた教師が赴任を
してきて顧問に就任した途端、学校側から次の大会で優勝できなければ廃部に
すると通告され、紆余曲折しながら最終的に教師も問題児たちも解り合い
一丸となり優勝を目指していく。
本作のあらすじを高校部活のスポ根物の設定で書くとこんなとこかな(笑)
今現在、活躍している作家の作品で過去の作品に似ている所はたくさんある
そうなってしまう事は致し方ない事も解るし否定はしないが似せるなら似せるで
2番煎じやパクリと言われない執筆者独自の表現で創作してほしい。
本作の舞台設定が高校の運動部だったらら差ほど違和感はなかっただろうが
人類の存亡をかけて戦っている軍の教育小隊だとどうしても違和感が出てしまう。
そういう意味で本作は基本設定のTPOが間違っていたのだろうな
まぁ軍事物に疎い作家が中途半端に戦闘物に手を出すと違和感だらけの
物語になってしまう典型だと思う。
たとえば、
{netabare}空戦魔導士課長の立場で考えれば、人類存亡の戦いの中、戦力の
底上げをする事が任務だと思うが、意味もなくE601小隊を目の敵にして行く
主人公カナタ・エイジに思う所があるのであれば自分の職権を使い本人に
対して事を起こすか遠ざければ良いだけなのに{/netabare}
とても不自然なストーリー進行になってしまっている。
また
{netabare}人類最後の砦としている空中都市がいとも簡単に空襲され
教育課程中のE601小隊がいきなり最前線に実戦配備されるあたりは
{/netabare}
「ああ!こいつら負け戦だな」と言う
感想しか出なかった。
それに数で圧倒している魔甲蟲との戦闘シーンも緊迫感がまるでなく、その割には
貧相な戦術しかない描写には残念としか言いようがない。

作画も全体的におざなりで、アクションシーンはまったく迫力がない構図と
動きで1.5倍でまわしてもまったく違和感なかったのはどういうことなのか謎だな
まぁ日常シーンも差ほど違和感はなかったが、ラノベ原作らしい
意味もなく入浴シーンや着替えシーンは無駄に多かったのは残念だな。
正直、本作の女性キャラのキャラデザにはあまり心惹かれなかったが、唯一
良かった点は女性キャラの衣装デザインは凝ったデザインで個人的には
良かったと思っている。
もう少し肌色が少なければもっと良かったかなと思ってはいるけど

今回出演している声優陣に関しては、ほとんど1.5倍速でまわしてしまっているので
演技が安定している松岡さんや東山さんなどはともかく、本作に関しては
特に言及しないでおこうかな(笑)

結論として、本作は創作の入り口である主題の構想などの原案の時点で
間違った選択をしているので、ファンタジーの戦闘物としては、どうしても
ストーリー構成が不自然に成っているのは残念。
ただ、ラブコメとしては極端なハーレムストーリーではなかったのは評価できるが逆に
メインのヒロインが誰になるかがはっきりしないので、軸がぶれているのも事実。
円盤の売り上げ次第では2期もありうるが、現状の物語の延長線だったら
視聴することはないだろうな。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 18

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

テンプレであろうと何であろうとこの手の作品は好みです・・・^^;

この作品の原作は未読ですが、この作品も出演される声優さんの配役を見て視聴を決めた作品です。
タイトルにもなっている「教官」役に松岡さん・・・^^
この時点で主人公最強系の作品だと勝手に想像していましたが・・・予想を裏切りませんでしたね^^
そして他に出演される声優さんは山本希望さん、東山奈央さん、野水伊織さん、種田梨沙さん・・・
「やった、東山さんと種田さんの組み合わせ^^」
もうこの時点でテンションMAXです(//∇//)

この物語の舞台は、魔甲蟲と呼ばれる存在に人類が地上を奪われ、住む場所を空の上に変えた世界・・・人類はこの空の上で唯一魔甲蟲と戦える「空戦魔道士」の育成に力を入れていました。

松岡さん演じるカナタ・エイジは、魔甲蟲と戦うエリート集団S128特務小隊のエースとして活躍していましたが、ある日を境に戦闘に対する態度が変わり・・・いつの間にか周囲から白い目で見られるようになっていました。
そんなある日、カナタは小隊の教官を任命されることになります。
その小隊はE601小隊・・・今までの模擬戦でただの一度も勝利したことの無い最弱集団だったのです。
こうしてE601小隊とカナタが出会い・・・物語は動いていきます。

小隊は3名で構成されており、E601小隊は以下の3人が所属しています。
ミソラ(CV:山本希望さん):赤の長髪が特徴的な小隊のリーダー。
レクティ(CV:東山奈央さん):金髪碧眼のロリ巨乳です。優しい性格ですが気弱な面も・・・
リコ(CV:野水伊織さん):自称「女神」を連呼するだけあって絶世の美少女だが性格は気まま・・・
因みに今回の推しはレクティ・・・決め手はキャラ立ちと東山さん(//∇//)

このE601小隊・・・全戦全敗するだけあって蓋を開けてみたら問題だらけでした^^;
やる気はあるけれど空回り・・・
武器が上手く使いこなせない・・・
人の目が怖い・・・
女神なのだからそんなことはする必要がない・・・
模擬戦における戦術も無くそれぞれが勝手に行動・・・

こんなダメダメな小隊にカナタがどの様なメスを入れるのか・・・それがこの作品の見どころです。
カナタは彼女達に飄々とした表情で「ん?言わなかったか?」と色々な特訓を施します。
でもその飄々として表情の裏には、教官として・・・先輩空戦魔道士として・・・魔甲蟲と戦っても決して死なない小隊を目指す熱い思いが溢れていたのでしょう・・・
一見「これで強くなれるの?」と思える事もちゃんと先に繋がっているんです^^

初めはカナタを受け入れ難かった小隊の3人・・・教官はその立場を利用して私達にあんな事やこんな事をさせているのでは?
しかもその教官は周囲から白い目で見られている人だし・・・
時々突拍子の無い注文をするカナタは、3人にとってそう映る事もあったかと思います。

時には誇りを汚したかもしれない・・・
時には冷酷だったかもしれない・・・
それはE601小隊に欠けている大切なモノに気付いて欲しい親心です・・・

E601小隊とカナタが共に過ごした時間・・・この時間は小隊にどの様な変化をもたらすのでしょうか^^?
気になる方は本編でご確認願います。

オープニングテーマは、野水いおりさんの「D.O.B.」
エンディングテーマは、la la larksさんの「ハレルヤ」
個人的には躍動感溢れるオープニングが大好きでした^^

1クール12話の作品でした。
作品はテンプレだったかもしれません・・・魔甲蟲を剣で切り倒すとき、もっと勢いが無いと切れないんじゃ・・・それじゃ撫でてるだけなんじゃ・・・?
と視聴していて気になったところが無いわけではありません。
でも、良いんです^^
最強系の松岡さんはやっぱり格好良くて・・・登場する女の子は皆んな可愛い・・・おまけに大好きな声優さんも出演してくれている・・・私にはもうこれだけで十分でした(//∇//)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 20

67.8 5 エイリアンアニメランキング5位
ほしのこえThe voice of a distant star(OVA)

2002年2月2日
★★★★☆ 3.4 (585)
2964人が棚に入れました
『ほしのこえ -The voices of a distant star-』 は、新海誠 監督 が制作し2002年に公開されたアニメーション映画。
2039年、人類の調査隊は火星のタルシス台地で異文明の遺跡を発見したが、突然現れた異生命体によって全滅させられてしまう。その異生命体はタルシアンと名づけられ、その脅威に対抗すべく国連宇宙軍が組織された。
2046年、中学三年生の長峰美加子は、国連宇宙軍のロボットのパイロットの選抜メンバーとなり、翌年にはタルシアンの追跡調査のため編成されたリシテア艦隊の一員として、同艦隊旗艦〔リシテア〕に乗艦、地球を発つ。ほのかな恋心を抱く友人寺尾昇を残して。調査艦隊がタルシアンの痕跡を追って、地球から離れてゆくにつれ、ミカコとノボルの距離も光年単位で離れ、二人の携帯電話メールのやりとりにかかる時間も次第に長くなってしまう。
ついにはミカコは地球から8.7光年の距離に位置する惑星アガルタに降り立つ。そこでミカコは、地球に届くのに8年もかかるメールを ノボルに送信する。
ネタバレ

renton000 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

総論大賛成、各論反対

あらすじは他の方のレビュー等をご参照ください。

 初見でした。25分ほどのショートストーリーです。
 非常に良い作品でした。特に時間と距離と心の関係を表現した部分は素晴らしかったです。エンディングに至るシーンも、情緒があり、リズミカルで素敵でした。風景の描写もきれいでしたね。新海作品の原点みたいなものは確かに感じることが出来ました。
 テーマの描き方を含め、全体的には素晴らしいのですが、細部の描写はオリジナリティに欠けていて、それが作品を毀損しているようにも思えました。総論部分と各論部分に分けてレビューします。

<総論編>

メール:
 メールは、テーマを担った一番大事な象徴物です。{netabare}
 手紙というのは、送り手と受け手の時間的な乖離が内包されているわけです。送り手の「届いたかなぁ」という心情が伴います。手紙が届かないというのは、物理的にも心情的にも届かないことを意味するので、送り手と受け手において「永遠の乖離」が存在しているわけです。
 メールというのは、「届いたかなぁ」という心情も確かにありますが、原則的には届かないことは想定されていないわけです。「届いているはずだ」という心理が手紙よりも強く働いてしまいます。メールが届かないというのは、実際には遅れているだけです。時間的な遅れはあっても「永遠の乖離」ではないわけです。しかし、時間の遅れが拡大化していくと、手紙と同様に物理的にも心情的にも「永遠の乖離」に近づくのだ、と表現されているわけです。
 つまり、「~=0」の物語ではなく、「~≒0」の物語を描いている。でも決してゼロではないので、確かに存在はしている。つまり「ここにいる」わけです。この辺のロジカルさには驚嘆しました。

 この作品は、「世界」の定義から始まっています。そして、つながりの強固な世界から、つながりの薄い世界へとストーリーが進んでいきます。つまり、メールがすぐに届く世界から、メールの遅延が拡大化した世界への展開です。つながりのない世界(手紙が消失してしまった世界)の説明が省かれているのですが、これは省略されているだけです。構造として確実に存在しているものを、あえて隠すことで、作品が抱える厚みを視聴者にゆだねていました。{/netabare}

雨:
 メールを基礎としたメインテーマを、背景の側から支えていたのが雨です。ここでは、雨の表現が意味するところを考えてみます。{netabare}
 最初の雨は、二人でバス停にいるところでした。雨が降っている最中は、高校生活について話していて、雨が上がった後で宇宙に行くことを告げるという展開です。
 次の雨は、ノボル側のエピソードです。女の子との傘のシーンの前から雨が降っていて、雨はバス停でのメールの受信まで続きます。「8年7か月」というミカコのメッセージとともに雨が上がり、晴れた後は「引き裂かれる恋人みたい」と展開していきました。
 最後の雨は、ミカコ側のエピソードです。雨の最中に「ノボル君に会いたい」と言い、「好き」というメールを送った瞬間に雨は上がります。雨が上がった後の最初のセリフは「届いて」でした。実際には願い空しく「好き」の部分は届きませんでした。

 これらの表現からは、雨降りが理想(希望)で雨上がりが現実(乖離)という表現のようです。一般的な作品では、雨は障害や不吉のイメージが強いですから、逆転させているようです。ミカコは、最後の雨のシーンで「雨にあたりたい」と言っていますから、雨自体は肯定的なもので間違いありません。
 また、雨の前後の表現だけでなく、雨が上がるタイミングにもかなり気を使っているのが感じられました。テーマを盛り上げる機能は十二分に発揮していたと思います。雨の使い方によって、作品の切なさを際立たせていました。{/netabare}

過去とロボットの足跡(雨の続き):{netabare}
 雨のシーンで疑問を抱いたのは、最後の雨の中で描かれる「ロボットの足跡が雨によって埋まる」シーンです。このシーンは非常に混乱してしまいました。
 当初私は、この文脈を、「ロボットの足跡」が「雨」によって埋まると解釈しました。足跡というのは過去を象徴するものです。また、この作品における過去は中学時代を言いますから、「正」のものだと捉えました。雨も前述の通り、「正」の表現ですから、「ロボットの足跡」を「雨」によって埋めるというのは、「正」に「正」を被せた演出であり、違和感を抱いてしまったのです。
 この文脈を、「ロボット」の「足跡」が「雨」によって埋まると解釈することも出来ます。ロボット自体は「負」のイメージを持っています。ミカコが選抜されたことが、自薦か他薦(徴兵)かは語られていませんが、作品の雰囲気から察するに、他薦のほうが近いように思えます。もちろんノボルとの乖離の原因でもありますから、「ロボット」が「負」であることは間違いないでしょう。「足跡」が単なる「過去」であるとすると、「ロボット」の「足跡」が「雨」によって埋まるというのは、「負」の「過去」を「正」によって消したい、と読み替えられます。これは論理性を持ちますから、おそらくこちらが正解です。

 私が前者のような誤った解釈をしてしまった原因は明白です。そもそも後者の解釈は、他の作品のように、過去自体に正負を持たせていない場合でのみ成立するものです。この作品で描かれる過去は、美化された中学時代が中心ですから、過去の表現を見ると、自動的に「正」を想像してしまうわけです。それゆえに、前者の解釈に至るということです。
 ここを正しく解釈するためには、この作品の特性を理解していなければなりませんでした。この作品は、メールの項で書いたように、「構造として確実に存在しているものをあえて隠している」のです。つまり、作中では過去が美化されていますが、過去が美しいものだけであるはずがない、という前提を抱えているのだと思われます。過去の象徴物である「足跡」は、「正」なのではなく、単なる過去でいいのです。これによって、後者の解釈が正解になるのです。 
 私は、理解するまでに時間が掛かってしまいましたが、一度理解するとこれ以外にないと言い切れるような素晴らしい演出だと思います。ロボットは終始出てきますが、タイミングとしてもあのシーン以外に考えられませんでした。

 話は変わりますが、全方位モニターというのでしょうか、座席のみになるやつです。あれは孤独を表現するいい手段になっていました。ロボット全景からロボット内部、座席のみという段階的な表現も良かったと思います。{/netabare}


<各論編>
 ここからは、否定的な見解を含みますので、読みたくない方は<総括>まで飛ばしてください。

街並み・小物:{netabare}
 なぜ現代(2002年)と同じなのか全く理解できませんでした。殊更に未来的な表現を使うべきだとは思いませんが、テーマの一つに「年月を経ても変わらぬ思いがある」というのはあったはずです。これは言い換えると、「物は変わってしまったが、思いは変わらない」ということではないのでしょうか。
 作中における8年の経過は、物への描写に表れていませんでした。街並みや携帯・バス停などの小物は、ほぼ一貫して現代(2002年)と同じものが描かれています。なぜ、思いと同じ「変わらない」側の表現だったのでしょうか。「変わらない思い」との対比が成立していません。
 思いの普遍性は、作品の中だけでなく、私たちにとっても同じです。私たちの存在も作品の対比構造の中に入れるべきだったと思います。つまり、2002年と2040数年とその8年後、それぞれ「物は変わってしまったが、思いは変わらない」と言えたはずです。変化を描いていないせいでミカコの言う「20世紀のエアメール」の効果が減退しています。

 確かに、作中のミカコとノボルの関係は、非日常と日常の対比であるのは、間違いないことです。しかし、ノボルの日常を2002年に固定するのは拙速です。非日常と日常の対比に、テーマである時間の経過を織り込むと、ミカコが「不変の非日常」であることに対して、ノボルは「変化の中にある日常」になるはずです。ノボルの周囲を変化させないことが、テーマを殺しているように思えました。
 私たちが近未来のSF物を見るときには、現代との違いを機微に捉えることが出来ています。この作品では、そこを捨て置いてしまっていました。トレースやコピーをしたのではない、新海監督の中にある時間の経過・未来の世界を描いて欲しかったと思いました。{/netabare}

ミカコの制服:{netabare}
 こちらもテーマに沿った演出になってないように思えました。別にパイロットスーツを着ろというわけではありません。8年という時間が経過して社会人になるノボルとの対比をする上でも、ミカコに制服を着せておくというのは必要な表現だと思います。
 ただ、中学時代の制服そのままというのはあり得ません。中学時代の制服は、思い出を想起させる重要なアイテムになるべきものです。中学時代の制服とそれ以外の制服で対比構造を作っておくべきだったのではないでしょうか。回想中だけとか、メールを送るシーンだけとか、過去に絡めたシーンでのみ、中学時代の制服を着用すべきだったはずです。もちろんガラッと服装を変える必要はなく、シーンによってネクタイの色だけ中学時代に戻す、という程度で十分だと思います。
 2040数年の制服が、現代と同じ制服であったことも含めて、やや工夫を放棄していたように見えてしまいました。{/netabare}


<総括>
 メールやロボットの足跡の項で述べたように、あえて省略している表現というのがありました。その部分の読み取りを視聴者にゆだねることで、作品の持つ背景に厚みが加えられていたと思います。誤読を誘発する可能性も孕んでいますが、効果は非常に高かったと思います。25分というショートストーリーだからこそ、大幅に省略した表現が成功したのでしょう。
 一方で、各論で述べた項目は、ここでいう省略には該当しません。描写をあきらめてしまったような印象に映りました。または、ただ書きたかったから書いただけというような印象です。オリジナリティも欠如していました。作品のテーマの描き方に成功している分だけ、この部分のミスマッチが気になってしまいました。個人製作ということですので、時間的な制約があったのかもしれませんが。
 SFの部分であるロボットや戦艦もオリジナリティには欠けていました。ただ、この作品はSFをモチーフにしているだけで、SF作品ではないと思うので、そこまで気にはしていませんでした。もちろんオリジナリティがあるに越したことはないのですけどね。

 この作品自体は、際立った良作です。
 むしろ、この作品の後の新海監督の作品に関して、やや不満を持っています。未視聴の方のために詳細は述べませんが、この作品における描写から逸脱できていないのではないでしょうか。別れや乖離を示す電車の表現は秒速でも使われていましたし、トレースとフレアレンズを多用する風景描写にも変化をあまり感じません。原点と言えば聞こえはいいですが、これ以降の作品で新しいものを生み出していないようにも思えてしまいました。
 ただ、私の個人的な愚痴はともかくとして、この作品における主題部分の完成度は、新海作品に限定せずとも高いものだと思います。他の新海作品よりは、まずこの作品を視聴することをお勧めします。

対象年齢:
 思春期世代でしょう。大人も大丈夫だと思います。あまり細部にこだわりすぎず、メインテーマにどっぷり浸かった方が楽しめると思います。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 13

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

最高のSFそしてラブストーリー。短いからこそ想像力が必要です。

 本作内の季節は夏だけではありませんが、イメージ的に夏の風景こそが2人が過ごした時間じゃないか、と思いますので、やっぱり夏に見たくなります。23年7月に再視聴しましたので、まとめを追記します。


 本作でリシテア号だけが生き残った意味を考えるとSF的考察をしなくてもミカコが生き残ってノボルと再会することが分かると思います。
 なぜかといえば、タルシアンは人類に銀河ネットワークを残したかった。そのために戦争を仕掛けシリウスまで導きました。全滅させては意味がないので、最終的な場面は見せないですが新聞記事等でリシテア号は助かるというのは読み取れます。

 ミカコはとりあえず助かった。リシテア号もいる。リシテア号は意図的にタルシアンが助けた。
 故にミカコも助かるというのもわかります。ノボルが新型の艦で出かける以上、2人は会えるというのは読み取れる結論です。

 で、ここから先はすみません。妄想ですが、タルシアンはミカコが気持ちをケータイでノボルに伝えているのを知っていた(だから、タルシアンはそのイメージを再現できた)。なのでミカコは距離を越えて気持ちを伝えられる人物だからこそ、タルシアンはミカコの機体は破壊せずに未来を託したくなった、と読み取れる気がします。そもそも未来のミカコは指輪してましたしね。

 つまり、ご都合主義でミカコが選ばれて助かったわけではなく、ケータイでメッセージを送っていたからだ、ということになるのでは?と思います。ここで、銀河を越えたコミュニケーションという2つの主題、異星人との交流と、ミカコとノボルという個人の恋愛が重なってきます。逆に言えば、人類もミカコも助かるということを暗に言っています。

そして、恋愛の部分ですが、2人は会えないけどお互いのことを考えている時間が8年…以上あったわけで。その想いが募るからこそ、2人は他に変わりようがない存在になります。現時点でミカコにとってはまだ時間は経ってませんが、これからミカコは会えない日々に苦しむはずです。
 安易に付き合うことがゴールではなく、この時間と空間の隔たりがあるのが大切なのでしょう。この代替が不可能な状況もまた、本作の最大の特徴でしょう。


 だから、本作はSFとしても、恋愛としても深さを感じる作品だなと思います。

 アニメの中のポエムというのは、野暮というか恥ずかしいというか、そういう作品は多いです。が、地球とノボルと過ごした日々を思うミカコを表現した
本作の詩は本当に素晴らしかった。

 えてして、最高傑作の種というのは、デビュー作にあるものです。稚拙なところもあるでしょうが、表現したいという熱意が伝わってくる作品です。新海誠氏の作品は最近の3作も素晴らしいし完成度は本作とは違いますが、SFと恋愛という2つの側面だけ切り取ると、本作が一番感動します。

 そして、短いからこそ言葉足らずになって、想像を働かせられる優れた効果がでています。これが後の3部作につながる「言葉足らず=想像が必要」というのが新海誠らしさではないか、と思います。



以下 以前のレビューです。上と同じようなことを言ってますが、少し詳細に書いています。


 距離と時間で離れているからこそ深まる気持ちの描写が素晴らしい。

 SF短編の最高傑作ですよね。映像も素人が、ということを抜きにして、非常に感情を揺さぶられる素晴らしいできでした。

 短編なだけに、省略が多くてそれがSF的な深みを出すと同時に、こちらが想像で補う分で深く深く感情移入できます。また、思春期の思い出が一緒にすごした放課後の天気の記憶とかコンビニとか踏切とか…もう最後だけでいつも胸が苦しくなります。

 SFアニメ作品のナンバーワン候補は沢山ありますが、本作はいつも迷います。恋愛ものとしてのクオリティと詩情ですね。これが良すぎて、SFとしての評価ではない気がしたからです。
 いや、言い方が違いますね。距離と時間についてはSFと恋愛の融合としてそこはいいんですけど、タルシアンとミカコのコミュニケーションにちょっとご都合主義を感じていたからです。

 ただ、ケータイについて考えると「あれ、結びつくかも?」と思いました。なぜミカコにタルシアンがコンタクトしようとしたか、ですね。

 初めはトレーサーの乗組員全員に対してと思っていました。が…これミカコが携帯でノボルとコミュニケーションをとっていたから?ミカコも攻撃を受けていたし全力で戦っていたのでなんとも言えませんが…しかし、冥王星で戦っているときにミカコへ攻撃せずに覗き込んでましたね。包み込んで調べようとしたんでしょうか。携帯に興味をもったのか、誰かに気持ちを伝えようというミカコに何かを感じたんでしょうか。

 つまり、ミカコの誰かに想いを伝えたいというタルシアンに伝わったということかなあ、と。だから、ミカコならつながりたいという思い=タルシアンの想い、ネットワークを残す意味合いを理解できる、と。それでリシテア号だけ生き残ったんでしょうか。
 考え過ぎかなあ。ただ、そう解釈するとよりSF,恋愛の両方が深まる気がしました。

 離れているからこそ相手を想う。だから、気持ちが深まる。ノボルは恋愛の機会もあったみたいですが、ミカコが忘れられなかったのもよくわかります。秒速5センチメートルと同じです。
 同じですが「5センチ」と違い本作は新聞記事やタルシアンの言葉が見せた映像や言葉から考察してノボルがミカコに追いつくだろうという考察できます。そこがいいですね。
 ただ、今回再視聴して思ったのが、考察しなくてもそもそもノボルが艦隊勤務を志願して旅立つ描写があるってことは、ハッピーエンドに決まっているじゃんと思います。

 物語は8年前のミカコと現在のノボルのシーンで終わったので、8歳差な気がしますが、メールが届いたときにはミカコ側でも8年歳をとっています。そこにノボルが迎えに行くとなると、ワームホール(巨視的量子トンネル効果って書いてありました)を使えば一瞬です。つまりお互い25、6歳くらいで再会できるということでしょう。

 「ここにいるよ」というメッセージが初めは別離なのかと初め思いましたが、自分が「今後どうなろうとノボルも共有した時間も好きだった自分が確かにここにいた」ということでしょう。

 すずめの戸締りの余韻で再視聴。で、なんか以前見たときよりももっともっと深い作品の気がしました。新海誠監督の中で「すずめ」「君の名は」と本作、どれがナンバー1か迷いますねえ。

 評価上げました。決して安易に5点満点にしたいから、ということではなく女性の声優さんのモノローグに気持ちが乗っかって素晴らしかったし、音楽にも気持ちが揺さぶられました。作画は背景美術の評価です。


 以前のレビューは、ウラシマ効果とワームホールなどの考察でしたが、本作の大切な部分ではないので削除しました。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 10

TAKARU1996 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

その愛は、時間も距離も、飛び越える……

新海誠作品第1弾『ほしのこえ』

25分のアニメを作るうえで必要な要素である監督・脚本・演出・作画・美術・編集を全て1人で行ったと言う伝説的作品です(オリジナル版なら声優も)

今から14年前に作られたこのアニメ作品はSF要素を組み入れた物でこそありながらも、その本質は人間が持つ「想い」に焦点を当てていました。

誰かが誰かを想う気持ち

心の距離と、身体の距離の対比関係

離れていても、メールが届いた事によって感じる喜び

離れているからこそ、メールが届かない事に感じる寂しさ

次第に遠くなる一方でも、変わらない、いや、次第に近くなっている物も確かにあって、それは普遍に色濃く輝いている…

決して古臭く感じさせない……
現代の私達にでさえ、語りかけて来る物があると自然に感じられた作品でした。
いえ、寧ろ、今の電子機器が跋扈する時代だからこそ感じる物が今作にはあるのかもしれません。
今だったらメールではなく、LINEに取って変えられるんですかね…
既読が付くかつかないかで悩む描写がきっと出ますよ、多分(笑)


しかし、『ほしのこえ』で描かれた落ち着かない感覚、「不安」「じれったさ」と言う感情
これらを「誰しも心の中に持っている!!」と断言する事は私には出来ません。
しかし、少しでも他者と関わった事があるならば、こういった挙措の失いは多くの人が抱いた事のある「想い」です。
一般的に考えれば、殆どの方が持っている代物
彼らのように壮大では無いにしろ、私達の周りにそういった存在は確かにあって、生きている物語のように着実に、知らない所で紡がれていました。

それは、今は昔のボトルメール
海に流して返事を待ち、他者との交流を図ろうとする宛ても無き媒体
無事に陸地に着くか分からない、着いても誰が拾うか分からない、拾っても連絡してくれるか分からない……
「分からない」と言う「不安」ばかりで埋め尽くされた感覚には、しかし、どこか「期待」と言う感情が見え隠れしています。

それは、離れ離れになった人との文通
久しぶりに送る過去への手紙
書きたい事は沢山あるのに何を書けばいいか分からなくなるあの感じ
それはその瞬間だけに訪れる、たった1つの宝物です。

それは、ミカコとノボルのような人達
何かを媒体として育まれる交流は、何らかの関係を無くさないが為の応急処置
互いに違う環境、違う関係、違う人生で進めば、違ってくる未来の路
しかし、どこか必死さをも感じさせる交流には、道のりが違っても維持していこうとするいじらしさを感じて堪らなくなります…

このような物語は知っていても知らなくとも確かにこの世界にあったのです。
同じように、作中で進んでいくストーリーも「ウラシマ効果による弊害」と言ってしまえばそれまででしょう。
しかし、今作の伝えたい事は何もSF的要素、切ない雰囲気だけではありません。
「誰かを想うなら、心は、時間も距離も飛び越えて、その胸の温もりさえも、運んでくれる」
人間の想いが開花する過程を私達に見せつける事で生まれる物
それはノボルが心を硬く、冷たく、強くしたあの時から唯一持ち続けた感情を武器にして生まれた代物
読めないメールを理解した彼が必死に体現しようとした結果が最後には描かれていたのです。

「さよならだけが人生だ」というフレーズを聞いた事があるでしょうか?
人生、出会いと別れの繰り返し…だから、くよくよせずに新しい一歩を、次の出会いを探そうじゃないか!!
中国で生まれた1つの詩をとある文豪が訳した時に生まれた言葉です。
過去は過去と振り切って前に進むのは、想像する余地を脳から排除し、考えないようにすると言う点において確かに楽でしょう(フラッシュバックしない限り)
作中でもノボルは1度、他の人と付き合う事でそれを実行しようとしましたからね…
彼もまた、ミカコのいない事に耐えられなくなってしまった悲しき被害者
しかし、ノボルは結局、被害者のままでいる事を止めました。
元の鞘に収まる事、つまり、ミカコを待ち続ける事、いえ、彼女を追いかける事を選んだ…
心を硬く、冷たく、強くした1人ぼっちの大人になる決意を内に秘めて…
そんな彼らのように遠く宇宙の彼方まで離れても、時間が2人を分かつとも「さよなら」したくない関係と言うのは確かにある。
割り切って前に進む事の出来ない繋がりと言う物が現代でも確かに生き続けている。
願わくば、そんなこってこての「理想」が現実のどこかで存在していてほしい…
視聴後にこんな風な戯言を自然と想像してしまう程、心に沁みた良作でした……

さあ、あなたの周りに私の想う「理想」は果たしてあるのでしょうか?
ノボルとミカコのような「確かな関係」を育んでいる人は果たしているのでしょうか?
自分の辿ってきた人生と合わせて、振り返りたい方は是非ご視聴をお勧めします……

「ここにいるよ。」

PS.
視聴後は漫画家の佐原ミズ氏によるコミカライズ版『ほしのこえ』を読んでおくことをお勧めします。
これを読んで真の意味で『ほしのこえ』は完結です…

投稿 : 2024/05/04
♥ : 11

73.9 6 エイリアンアニメランキング6位
マクロス7[セブン](TVアニメ動画)

1994年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (401)
2109人が棚に入れました
 リン・ミンメイの歌によって宇宙戦争が終結して35年が経った西暦2045年。
新マクロス級7番艦を中心にした移民船団マクロス7は、新たなる惑星を求め航海を続けていた。その船団内では100万人が地球と変わらない平和な生活を送っていた。しかし、そんなある日、突如としてマクロス艦の前衛艦が奇襲を受ける。一方、マクロス・シティ内の公園に設置された野外ステージでは、ロックバンドのライブが行われていた。そのグループの名は「ファイヤー・ボンバー」。ボーカル&ギターは破天荒で情熱的な熱気バサラ。ボーカル&ベースはマックスとミリアの7番目の娘、ミレーヌ・ジーナス。キーボード&リーダーに飄々としたレイ・ラブロック。ドラムに寡黙なゼントラン女性、ビヒーダ・フィーズ。ライブが盛り上がりを見せた最中、謎の戦闘部隊がマクロス本艦にまで攻め込んできた。果たして謎の船団の目的は、そして正体は・・・・。100万の市民の運命を載せ巨大戦艦マクロスは、やがて恐るべき戦いの渦に呑み込まれてゆく・・・・・・。
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

快男児"熱気バサラ"が格好良い、『初代マクロス』の良く出来た続編

あの『超時空要塞マクロス』で描かれた地球統合政府発足(※西暦2010年)から35年後(※西暦2045年)、宇宙移民計画により地球から進発した100万人規模の市民を抱える「第37次超長距離移民船団」(通称「マクロス7」)を舞台とする作品です。
『超時空要塞マクロス』(※初代マクロス)が、1982年10月-1983年6月の放送だったので、本作は、その12年後に制作された正統な続編(※1994年10月-1995年9月の放送)ということになります。

(※なお、初代マクロス放送10周年を機に、『マクロスⅡ-LOVERS AGAIN』(1992年5-11月)という全6話のOVA作品が制作されていますが、その後制作された「マクロス・シリーズ」の他作品とは全然話が繋がっていない「パラレル・ワールドもの」という扱いになっているそうです。)


◆初代から引き継いだキャラ配置が、実に巧み

『初代マクロス』からの続編といっても、綺麗に感情関係が完結した初代のメイン・キャラクター達(一条輝/早瀬未沙/リン・ミンメイの三者)は、この続編には一切登場せず、その代わりに、初代でそれぞれ物語の進行に重要な役割を果たした3人のサブ・キャラクター達(マックス/ミリア/エキセドル参謀)を、本作でもそれぞれ、新たなメイン・キャラクター達(熱気バサラ/ミレーヌ/ガムリンの三者)を支える重要ポジションに配置して物語の引き継ぎを担わせる・・・という斬新なキャラ構成が、とても巧みだと思いました。

→ということで、本作の前に、やはり『超時空要塞マクロス』(劇場版ではなくTVシリーズの方)を確り全話視聴しておいた方が、物語の構造がより良く理解できてお薦めだと思います。

※因みに私の場合は、『初代マクロス』をちゃんと見ずにいきなり本作を見てしまったので、初見時は ☆ 3.7 と、そこそこの評価に留まってしまいました。
→その後、『初代マクロス』をきっちり完走して、改めて最近本作を視聴してみたところ、作品世界やキャラ配置が確り掴めていたため、また、初代の視聴時に体感した大きな感動が、本作の視聴中に何度かフラッシュバックしたせいもあってか、今度は★ 4.2 と評価が急上昇しました。


◆物語的には、初代ほどの大きな感動はないが、やはり見所が多く、感動もできる良作

『初代マクロス』の中盤(第23話から第27話=放送延長前の本来のラストまで)の出来は、数ある「名作アニメ」の中でも特筆すべき水準と思うので、それと比較してしまうのは酷ですが、本作も、この初代の作品世界とコンセプトをよく引き継いで、それに更に"熱気バサラ"という、初代には居なかった《快男児》を登場させることにより、続編として十分以上に楽しめるものに昇華されていると思います。

本作のメイン・ヒロイン(ミリーヌ嬢)も主人公(熱気バサラ)に劣らぬサッパリした性格で、『初代マクロス』のヒロイン達(リン・ミンメイ&早瀬未沙)よりも実は好印象。
(※『初代マクロス』のヒロインたちは、人間臭さが鼻に付く→物語の進行につれて、そこが逆に魅力になっていくところが、『初代』の凄いところではあるのですが)。
また、マクロス・シリーズの伝統である三角関係(※本作の場合は、正確にはそこまで行っていませんが)を担うもう一人のメイン・キャラ(ガムリン中尉)も、実に気持ちの良い青年で、見ていて晴れやかな気持ちになれます。

そして、ギギル(中ボス)、ゲペルニッチ(ラスボス)といった敵キャラの扱いも、やはりマクロス・シリーズの伝統なのか、{netabare}単純に「邪悪なヤツ」というわけではなく、最後はちゃんと彼らにも花を持たせる終わり方{/netabare}で、途中の展開に一部冗長さが目立つ割には個人的な作品の印象は非常に良くなりました。


◆『マクロスF』のファンにも是非視聴して欲しい作品

マクロス・シリーズでは、2008年制作の大ヒット作『マクロスF』を視聴済みの方が多いと思いますが、同作と本作を繋ぐ特殊OVA『マクロスFB7 オレノウタヲキケ! 』(2012年10月)も制作されているので、同作のファンの方にはそちらを踏み台に本作にも挑戦してみて欲しいと思いました。

その際に、ちょっと作画や演出が古く面白くなるまでに時間がかかりますが、『初代マクロス』(劇場版ではなくTVシリーズの方)も、出来れば本作より先に視聴しておけば、更に本作を深く楽しめるはずです。


◆視聴メモ
{netabare}
・第1話視聴終了時点
掴みはまずまずと思いますが、マックス艦長&エキセドル参謀が何の説明もなく登場するので、やはり『超時空要塞マクロス』(初代マクロス)を先に視聴しておいた方が良いと思う。
・第2話視聴終了時点
ヒロイン(ミレーヌ 14歳)の母親ミリア市長が登場→マックス艦長の妻であり初代マクロスの重要キャラの一人。
・第6話視聴終了時点
バサラが初めて自身の意思で敵にミサイルを発射せざるを得なくなる回。
またバサラ/ガムリン/ミレーヌそれぞれの個性がようやく確り伝わってきて、作品への好感が増す回(※初の★★評価)。
・第7話視聴終了時点
バサラ&ミレーヌのワザとらしい艦内閉じ込められ回だが、ここで本作が個々のキャラの感情描写に関して見所がある作品と確定。
・第11話視聴終了時点
初代マクロスとのオーバーラップが◎(※2度目の★★評価)
・第26話視聴終了時点
キャラ&音楽に勢いがあって、ここまでまずまずの面白さだが、設定&シナリオ自体は粗が目立つのは惜しい(全体の半分視聴終了時点での暫定的な個人評価 ★ 4.1)。
・第27話視聴終了時点
この回から登場するグラビルがただの怪獣みたいな感じで残念
・第46話視聴終了時点
せいぜい敵の中ボスに過ぎないガビルの話をここまでしつこく引っ張られると流石に白ける。
・第49話(TV放送分の最終回)視聴終了時点
敵ゲペルニッチに確り花を持たせるこの纏め方は、流石にうまい。
・第52話(最終回)視聴終了時点
エキセドル参謀にも花を持たせる良い最終回。
{/netabare}

◆作品別評価

(1) TVシリーズ       ★ 4.2 (計49話) (1994-5年)
(2) OVA(アンコール)   ★ 4.2 (計3話)  (1995年)
(3) 劇場版          ★ 4.0        (1995年)
(4) OVA(ダイナマイト7) ☆ 3.6 (計4話)  (1997-8年)
-------------------------------------------------
  総合           ★ 4.1 (全56話+劇場版1本)

※なお、以下は本作と『マクロスF』とのコラボ作品

(5) マクロスFB7      ★ 4.0         (2012年)


◆制作情報
{netabare}
原作・スーパーバイザー 河森正治
監督             アミノテツロー
シリーズ構成・脚本    富田祐弘
脚本             富田祐弘、大橋志吉、隅沢克之、アミノテツロー
キャラクターデザイン   美樹本晴彦(原案)、桂憲一郎
メカニックデザイン    宮武一貴、河森正治
アニメーション制作    ヒーロー(第34話まで)、葦プロダクション(全話) {/netabare}


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

=============== マクロス7 (1994年10月-1995年9月) =============

 - - - - - - OP「SEVENTH MOON」、ED「MY FRIENDS」 - - - - - -
{netabare}
第1話 スピーカーポッド ★ 巨大移民船団マクロス7、Fire Bomber野外ライブ、敵襲、ガムリン中尉初出撃、熱気バサラ乱入・絶唱 ※挿入歌「突撃ラブハート」(以降バサラが毎回熱唱)他
第2話 スピリチアレベル ☆ 謎の症状(生気喪失)、ミレーヌの見合い話、バサラの人柄と生活、スピリチア収集者(ギギル隊)
第3話 ファイアースクランブル ★ FBライブコンサート出演、ゲペルニッチの陽動作戦、初めての聴衆の拍手(→視聴者の期待に繋がるか?)
第4話 バンパイアソルジャー ★ FBブレイク、敵のシティ7潜入・民間人襲撃、襲われたミレーヌ、バサラの妨害行為への軍の厳重抗議 
第5話 スピリットギャル ★ 女暴走族レックス、工場艦の争乱・バサラの意図せざる実弾発射、焼餅ミレーヌのVF19操縦代行
第6話 ファーストコンタクト ★★ お見合い企画(ミレーヌ&ガムリン)、マーク・トゥエイン号の危機(ガムリン奮闘・負傷、バサラ初めての自発的発射)、ミレーヌのガムリンお見舞い
第7話 サマーアクシデント ★ 保養施設艦リビエラ公演、閉じ込められたバサラ&ミレーヌ
第8話 バージンボンバー ★ ガムリンの紬プレゼント、FB初レコーディング、戦場のバサラ&ガムリンの違い、北条アキコのFB曲買取
第9話 エンジェルナイト ★ ゲペルニッチの夢、ミレーヌの悩み、トップシンガー(アリス・ホリディ)の災難、スピリチアレベルの回復・増進
第10話 ディープバラード ★ オペレーションM進行中、レイとアキコの過去、撃てないレイ、バサラ&レイ「突撃ラブハート」熱唱
第11話 ミンメイビデオ ★★ FB&艦長・市長の宣伝ビデオ『リン・ミンメイ物語』出演、撮影中の敵襲、誇張された伝説
第12話 スピリチアファーム ★ スピリチアファームプロジェクト開始、デート中のミレーヌ誘拐、捜索・救出、ゲペルニッチの姦計(シティ7切り離し)
第13話 フォールドアウト ★ ダイヤモンドフォースのシティ7救援出動、FB&ミリア市長の動力炉奪取作戦、ミリア市長出撃
第14話 戦う女市長ミリア ☆ シティ7漂流、バサラ抹殺指令、ミリア再出撃、敵兵捕虜 ※ミンメイ・ヲタ(千葉軍医)の変な実験は微妙・・・
第15話 乙女のジェラシー ★ 敵兵は地球人、市長主催バトロイド・カーニバル(パイロット選抜)、ベテラン&レックス参戦、ミレーヌ初出撃
第16話 戦場のオルゴール ★ 敵兵捕虜への演奏効果(身元判明)、バトル7トランスフォーメーション、フィジカ(ガムリン部下)戦死、マクロス・キャノン発射
第17話 プリティデビル ★ シビルの目覚め(ギギルの先走り)、バトル7との通信回復、統合軍艦隊へのシビル来襲、ガムリン負傷・バサラ来援
第18話 おちていく小悪魔 ★ アニマ・スピリチア、ガムリンのライブ鑑賞、バトル7来援、シビル撃退
第19話 命がけのデート ☆ シビルのシティ7潜入、ミリア市長人質事件、ガムリン活躍
第20話 レディースの誘惑 ☆ FBの人気沸騰、レックスの異常行動 
第21話 あぶないKISS ☆ 北条アキコへのシビル乗り移り、バロータ星系第4惑星の謎
第22話 熱き炎の男たち ★ 恒星突入の危機、バトル7再出現・シテイ7回収
第23話 サウンドフォース ☆ プロトデビルン(エキセドル参謀の尻込み)、マクロス5の地球型惑星発見・移住開始、レイ指揮新部隊(民間協力隊サウンドフォース)結成
第24話 メリーゴーランド ☆ エメラルドフォース発足、ガムリンのダイヤモンドフォース指揮官着任(シティ7防衛任務)
第25話 深夜のデュエット ☆ ギギルのシティ7潜入・スピリチア集め、惑星ラクスへ
第26話 惑星ラクスの死闘 ★ 全滅していたマクロス5船団、ゲペルニッチ艦隊来襲、金龍DF隊長戦死、ゲペルニッチ撤退
第27話 七色の歌エナジー ★ 歌エネルギー、プロトデビルンの脅威、グラビルの目覚め、声の出ないバサラ、ミレーヌ絶唱・バサラ復活
第28話 サウンド新兵器 ☆ ガビルの目覚め、グラビル&ガビル来襲、撃退
第29話 パパ、ママ愛再び ☆ ミレーヌの両親取り持ち作戦、バサラ&ミレーヌ競唱
第30話 三角関係の公式 ☆ 洗脳されたマクロス5戦闘員来襲、洗脳解除
第31話 熱愛スキャンダル ☆ バサラの芸能ゴシップ、バルゴの目覚め・来襲
第32話 ジャミングバーズ ☆ 統合軍サウンドフォース・オーデイション(千歳リップルetc.応募)、役に立たない新音楽隊
第33話 裏切りと少女の涙 ★ ミレーヌの軽率、バートン大佐のシビル捕獲、ギギルの統合軍施設乱入、シビルの目覚め、バサラ出奔
第34話 ギギルが歌った日 ★ ギギルvs.ガビル・グラビル・バルゴ、ガムリン退役、歌い出すギギル、歌わないバサラ{/netabare}

 - - - - - - OP(変わらず)、ED「…だけど ベイビー!!」 - - - - - -
{netabare}
第35話 ふたりだけの夜 ★ ガムリン&ミレーヌ野外キャンプ、惑星ラクス原生生物の襲撃、歌の力
第36話 男たちの熱歌 ★ ギギル心情変化、バサラ&ギギルのシビル救出作戦、火山島沈降、遺跡出現 ※脚本の大味さは×
第37話 宇宙遺跡のナゾ? ★ プロトカルチャーの歴史、平和の証ミレーヌ、プロトデビルンの目的判明
第38話 禁断惑星のシビル ★ ゲペルニッチのシビル&ギギル抹殺命令、ギギル絶唱・消滅、惑星ラクス崩壊 ※脚本の大味さは×
第39話 帰ってきたバサラ ☆ ハミングバーズ&サウンドフォース活躍・敵戦士の洗脳解除進展
第40話 星を越える想い ☆ 敵無人機との戦闘、バサラのサウンド・ビーム、ガムリン原隊復帰
第41話 ミレーヌ大好き! ☆ ミレーヌ・ファンの農場少年ビリーのエピソード
第42話 決死の捕獲大作戦 ☆ 生体兵器群エビル・シリーズ(全7体)、ガビグラ(ガビル&グラビル合体)、シビル再出現 ※シナリオいまいち
第43話 それぞれの別れ ★ 地球統合本部からのバロータ星系第4惑星破壊命令、ミレーヌ15歳の誕生パーティ&選抜隊出撃直前ライブ、出撃
第44話 悪夢の突入作戦 ★ オペレーション・スターゲイザー開始、ガムリン機被撃墜、マックス突入、反応兵器使用失敗、ゲペルニッチの降伏勧告
第45話 野望の第4惑星 ★ 捕囚、ミレーヌ&グババ活躍、脱走、悪夢のスピリチア・ファーム
第46話 ガムリンの反乱 ★ シティ7帰還、ガビルのガムリン乗り移り、人質ミレーヌのガムリン救出
第47話 バサラ死す ☆ ゾムド&ゴラム来襲、シビル来援、バサラ危篤 ※シナリオ大味は残念×
第48話 ミレーヌ涙の熱唱 ☆ ガムリンの嫉妬・ミレーヌの気持ち、サウンドバスター失敗、ゲペルニッチ(本体)復活・暴走 ※同上{/netabare}

 - - - - OP(変わらず)、ED「突撃ラブハート(acoustic ver.)」 - - - -
{netabare}
第49話 銀河に響く歌声 ★ バサラ復活、スピリチアン・ブラックホール阻止(ゲペルニッチ覚醒・銀河からの退去) ※TV放送分の最終回{/netabare}
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★★★(神回)0、★★(優秀回)2、★(良回)28、☆(並回)19、×(疑問回)0 ※個人評価 ★ 4.2


========== マクロス7 アンコール (1995年12月) ※TV未放映話 ==========
{netabare}
第50話 オンステージ ☆ バサラの少年時代、レイとの出遭い、ビヒーダとの出遭い
第51話 どっちが好きなの? ★ 勘違いミリア市長のお見合い作戦、揺れるミレーヌの気持ち、バサラとミレーヌの出遭い
第52話 最強女の艦隊 ★★ メルトランはぐれ艦隊との遭遇{/netabare}
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★★★(神回)0、★★(優秀回)1、★(良回)1、☆(並回)1、×(疑問回)0 ※個人評価 ★ 4.2

OP 「SEVENTH MOON」


========= マクロス7 銀河がオレを呼んでいる! (1995年10月) =======

全1話 ★ 4.0 {netabare}雪の辺境惑星、巨人エミリアとバサラの歌合戦、ガビル来襲{/netabare} ※33分、同時上映『マクロスプラス MOVIE EDITION』


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◆制作情報(ダイナマイト7)
{netabare}
原作・シリーズ構成  河森正治
監督           アミノテツロー
脚本           富田祐弘
キャラクターデザイン 新羽こういちろう
メカニックデザイン  河森正治
アニメーション制作  葦プロダクション{/netabare}


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

※西暦2047年(前作『マクロス7』完結から1年後)

========= (OVA) マクロス ダイナマイト7 (1997年12月-1998年7月) =======
{netabare}
第1話 漂流 - WONDER - ★ 熱気バサラ放浪、銀河クジラの回遊する惑星、白鯨狩りグラハムと娘達
第2話 墓場 - CEMETERY -  ☆ バサラ人事不省、ミレーヌ大ピンチ(両刀使いサザビー)、バサラ復活
第3話 孤独 - LONESOME - ☆ ホイラー父娘(グラハム、ライザ、エルマ)それぞれの願い、再び白鯨狩り、ガムリン&ミレーヌ惑星ゾラへ
第4話 銀河クジラの歌う星 - ZOLA - ☆ 密猟団の反応弾発射、白鯨の墓場{/netabare} 
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★★★(神回)0、★★(優秀回)0、★(良回)1、☆(並回)3、×(疑問回)0 ※個人評価 ☆ 3.6

OP 「DYNAMITE EXPLOSION」
ED 「PARADE」


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========= マクロスFB7 オレノウタヲキケ! (2012年10月) =======

全1話 ★ 4.0 {netabare}『マクロスF』のキャラ(ランカの義兄オズマ等)が『マクロス7』の極秘映像を次々と入手して鑑賞していく総集編的内容(※一部新規シーン有り){/netabare} ※90分

投稿 : 2024/05/04
♥ : 19
ネタバレ

ポール星人/小っさ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

細かい事を言っちゃいけない作品

久しぶりの4クール全49話は長かった(汗)

 正直、最近のアニメに馴染んだ世代にはウケないと思いますw
作りとしては"エヴァ以前"の作品の範疇から外れてないかなと。
キャラの心理・心情描写は今時のアニメのこなれた巧みな見せ方を演出的にも絵的にも期待できる制作年では無いですし。

個人的な印象としては、古い世代でもある意味感情を逆撫でする様な富野監督・SF的サプライズを終盤に仕込む傾向の高橋監督の80年代のサンライズリアルロボット路線の2枚看板の作品が好きな人も合わないと思うんですよね。正直、私自身は1つの一貫した物語としては特筆すべきモノは無いと思いました。
初代マクロスの"我々に文化を取り戻すのだ"みたいな、グッと来る判り易い仕掛けもサプライズも無いですしね。

 ですが、何故か観終えた後に残る"バサラ、スゲェよ(汗)という訳の分からない感動w

兎に角、「バサラのブレない姿と歌が世界を救う物語」である事を肝に銘じて見る覚悟の無い方にはお勧めはしないほうがいいかなと。
その骨子で長丁場観れない方は手を出さない方が無難だし、そういう悪く言えば古いノリでも楽しめる方ならば見て損したとは思わない筈。
マクロスの中でも異質のこの作品にも関わらず、現に古い作品の割にはランキングも悪くないですしね。
私も長くは感じて他の作品の視聴挟みながらでしたけど、見るの辞めようとは思いませんでしたし。

{netabare}歌の力を科学的アプローチでパワーアップさせるSFっぽい展開なんだろと思って観てたんですが全然違かった(汗)
サウンドブースター・サウンドブラスター等物理的パワーアップや使用法は出てくるんですが、歌の力をどう使って敵と対峙していくのかって部分にはあまり力入れてない作品すよね。
かといってバサラが只管歌い続ける事によって、何か心情の大きな変化とか気付きで自身の歌の力が増していくという要素も薄いと解釈しました。
そういう要素がゼロでは無いんですが、どちらかと言うと自分の歌が敵の心を動かせると言う確信を得るプロセスと言う風に見えましたです。
{/netabare}

 極論すると、バサラの"俺の歌を聴け"という姿が敵も含めた聴く側が影響を受けて変わっていく物語というか。
強引な書き方すると、ドラマチックな5W1Hの積み重ねで山谷大きく面白く見せる作品でないと不満な方は観ない方がいいと思います。
物語で見ると言うよりバサラを観る作品です。

 私もこの作品に関しては、当時はOVAのマクロスⅡは見たものの個人的にアニメに距離置いてた時期に放送されてたのもあって時々数話チラ見した程度で興味も湧かなかったんですよね。
マクロス好きの友人から聞く話もマクロス・プラスの方の話ばかりだったですし。
80年代リアルロボット路線の枝葉の一つとしてはホント異端な作品ですよねぇ。
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39話まで視聴{netabare}ギギル死んで無かった。
と思ったら、やっぱ死んだ(汗)
ギギルの姿がバサラに何をもたらすのかってトコは、具体的にセリフにはしないんでしょうね。アニメとしては古い部類の作品なのに、コテコテの演出はこの作品ってしないですよね。

それにしても、ガビルの何々"美"がウザいですね。
占領美って何だよw
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34話まで視聴
ギギルがこれで退場と言うんなら、ちと今まで積み上げてきたものが勿体ないというか。ギギルが何故シビルに固執していたのかは敢えて書かないのだとしても、ギギルが歌を口にすると言う折角の見せ場が(汗)
敵地に潜入中で心を許せる者もいない孤独な存在故に会話で視聴者に伝えるのは難しいでしょうが、多少の独白位は入れても良かったような。

でも、昔のアニメって確かにこんなだったかも。
長い話数で自然と感情移入して気持ちを視聴者側が汲み取るって作りでしたわね。だから泣ける筈の物語でも涙流すほど感動するって作品は無かった気が私はします。
最近のアニメの様に少ない話数で巧みな言葉選びとキャラの芝居が様になる絵の細かさで見せる巧さは無い。
それを技術の向上と捉えるか、巧みな仕掛けに踊らされてるだけと考えるのか。

私にゃ判りませんが。
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22話まで視聴
 この辺の話数だと対シビルではバサラの歌が有効な描写は有りますが、ギギル達の部隊には殆ど影響が無い様に見えちゃいますよね。ちょっと見せ方が下手な気がします。
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13話まで視聴
 戦場を自らの歌の力で変えるという試みが空回り、具体的な方法論も見いだせない虚無感の序盤としては意外と伝わるものが有ると言うか。
制作年の古さは感じるものの、その要素がSF軍事アクションのオマケではない作りは ほぉ と思わせるコンセプト。
一方、マクロスとはバルキリーの派手な戦闘があってこそという層に対しては冷たい作品(汗)
お世辞にも戦闘シーン・メカのデザインは、制作年を考えても出来が悪いと思う。
マクロスらしいなと感心出来るシーンがミリア市長のVF-1登場迄無いのは皮肉と言うか。ただ、年を重ねてもマックス・ミリアが飛び抜けた技能のエースという事を際立たせる為の差別化なのであれば話は別ですが。

ミレーヌは変に大人っぽくも子供にも寄せてないキャラで可愛いですね。
ただ14歳と言う年齢設定はそんな低くする必要ある?と言う点で疑問。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 11
ネタバレ

yuugetu さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

不満はあるけど徹底した演出とディテールへのこだわりが最高

ご存じマクロスシリーズの一つで、1994年放送。
マクロスの中では若干変化球らしいですね。
お約束の歌、変形戦闘機、三角関係は本作でも織り込まれています。

時は西暦2045年、新天地を求め宇宙を旅するマクロス7船団は、突然正体不明の敵に襲われます。
自身のバルキリーを駆り戦場に出ながら、戦わずに歌い続けるファイアーボンバーのボーカリスト・熱気バサラ。
同じファイアーボンバーのミレーヌ・ジーナス、エリート軍人ガムリン・木崎は、当初それぞれの立場からバサラの行動に反発しますが、二人とも、次第にバサラに理解を示すようになります。
船団の人々にもバサラの歌は受け入れられていき、敵への対抗手段にもなりうるとわかり…

{netabare}
で、本作で三角関係になるのは…
歌に文字通り命をかけるバサラ。
家を飛び出しファイアーボンバーに入ったミレーヌ。
軍人としてマクロス船団を守るガムリン。
三人の人間関係は少々複雑でしたが、嫌な気分にならずに見ていられました。

私は三角関係はものすごく嫌い(両想いカップルに横恋慕なら別ですが)で、他のマクロスを見ない一番の理由はそれです。
ただ本作の場合、まだ14才の女の子が三角関係の中心で、男性二人もある意味ではミレーヌにより繋がり、互いを認め合う戦友のような間柄となったことや、ミレーヌという裏表のないキャラクターのおかげで嫌な気分にならずに見られました。

それでも一人に決めてほしかったですが…
バサラとガムリンを繋ぐ、歌で戦争を止められるのかという問題提起をするなど、恋愛以外での役割を、ミレーヌがきちんと持っていたことは私の中で評価できる点でした。
バサラの態度からして、バサラはミレーヌを大切なパートナーとは思っていても、恋愛感情はないのかな?というのもありますし。

バサラは熱血で奔放、ガムリンは実直でどこかお人好し、と嫌味のないキャラクターで、三人の関係性そのものがきちんと出来ていたのは印象が良かったです。


ラストバトルが相手を殺してではなく、歌の力により戦う必要がなくなって終わるのは、歌をテーマにした本作ではきれいな落としどころだったと思います。
バサラの歌によりスピリチアを奪い取られ廃人同然だった人達が心を取り戻し、またプロトデビルンがスピリチアを自身で生成できるように変化する。
無理のない展開だったと思います。

ただプロトデビルンに憑依されてしまった人達、船団を守り殉職した人たちへのフォローがなかった点はマイナスでした。
主人公達が同じ人間の犠牲をどう思っていたかがわからず、個人的には後味が良くなかったです…
{/netabare}

私にとって本作の一番の魅力は、ディテール、演出の徹底によるカタルシスの創出でした。

BGMを使用せずキャラクターの歌、演奏、ラジオの音などを効果的に流す。
喋っている間、そのキャラクターの歌声をきちんと抜く。
印象的にしたいシーンでは楽器の弾き方を(作画の状況が許す範囲で)変える。
そうした細かい演出が全編通して貫かれるため歌がただ流れているという印象にならず、BGMに頼らずとも盛り上がりました。
というかBGMがさらに流れるとくどくなります。

歌や音楽の力は本当に凄いもので、ストーリーがよくできていなくても、上っ面だけ感動させるようなシーンて音楽の力を借りれば出来ちゃったりするのですよね…失礼ながらそういう作品を見たことはあります。

その点、この作品は浮わついた感じを与えないバランスになっていました。
監督始めスタッフが、自分たちの力と感覚を信じて制作していたからだと思います。
それが相対的に歌の重要性を増し、歌詞のメッセージがダイレクトに伝わるシーンを多く生み出しています。

さらに、バサラの「歌を伝えたい」という情熱がキーとなるストーリーで、ロックというジャンルを選択したことは正解だったと思います。
私のロックのイメージは、自分自身も含めたあらゆるものへの「反骨心」と、それを発信することなので。

配役に合わせた歌手の人選も良かったです。
私は作品のクオリティを求める上で、吹き替えボーカルの採用には好意的です。(声優と歌手とは発声法から違うと思っていますので)
福山さんとカジウラさんは声もキャラクターによく似ていて表現力も素晴らしく、バサラとミレーヌそのものでした。


細かいところに不満はありますが、キャラクターと結末、何より演出がとても気に入った作品でした。
勢いで突っ走ったように見えて(実際突っ走りましたがw)、やりたいことが全編通して一貫していて気持ちの良いアニメです。
爽快感を求める人にオススメです。(2015.7.5)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 10

64.9 7 エイリアンアニメランキング7位
鉄腕バーディー DECODE(TVアニメ動画)

2008年夏アニメ
★★★★☆ 3.7 (302)
1705人が棚に入れました
謎の古代兵器「リュンカ」の強奪犯を追って未開の惑星、地球にやってきた連邦警察のアルタ人女性捜査官バーディー・シフォン=アルティラは、犯人を探し出すためグラビアアイドル有田しおんとして活動していた。そしてついに犯人を探し出すが、追いつめる中で誤って地球人の高校生千川つとむを殺してしまう。地球よりも進んだ連邦の技術を使ってつとむの体は修復されることとなるが修復には時間が必要であり、その間の措置としてつとむの意識はバーディーの体に移され、バーディーとつとむは1つの体に2人の意識が存在する「二心同体」となる。その後なんとか犯人を倒したバーディーであったが、その代償として長年のバディ(相棒)であったロボットのテュートを失い、リュンカの手がかりも失う。

声優・キャラクター
千葉紗子、入野自由、伊藤かな恵、藤原啓治、坂本真綾、鈴村健一、名塚佳織、石塚運昇、青山穣、若本規夫
ネタバレ

聖剣 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

淡々と観てしまう、その背後の巧みさ

★★★★☆(4.0)

はじめに
{netabare}
この『あにこれ』に於いて
最も有用な使い途はコレなんじゃないかと、ここで実践してみた。
というのも、
長らく『見たい』に入れて放置していた作品を、
贔屓にさせてもらっている方々の
レビューやコメントを参考にして視聴してみること、
である。

これが放送中の作品だったら躊躇うことなんてないが、
そうでない作品に対しては、見るまでの条件が整わず…頓挫ってのが多い。
望むべきは、
放送終了から時が経ち、アーカイブ化されてしまった過去の名作を
改めてテーブルに乗せてくれた求心力。
これがどんなにありがたいことか。
この場を借りて感謝の意を表したい。{/netabare}


で、本題

(あくまで一方的に)信頼の置けるレビュアーの言葉を信じ、
それきっかけに見始めているのだから
当然、既にハードルが上がった状態で見始めているので
多少、キビシめになってしまうのは仕方ない。
実際のとこ、
中盤まではさほど話に入れ込むこともなく、
むしろ淡々と見続けてしまうのだが、
期待値からしたら、グッと来るものがないので、
ながら観したり、アラ探しみたいな見方をしてしまう。
あぁ、
こりゃ見方を間違ったか?と思ってしまい、
この時点では後悔に似た感情を覚えてしまう。

が、
見終えて分かる、この『淡々と』がこの作品の秀でたところ。

たぶん、最近のアニメ作品に慣れた人にとっては
おそらく少し物足りなく写るかもしれない。
例えば、
{netabare}人気の声優を抜擢してるわけではないし、
テンプレ化したキャラクターも見当たらない。
取り立てて作画に特徴があるわけでもないし、
お色気テイストも入れようとすれば入れられないこともなかったが、そうせず
つまるとこ、
派手さに欠け、古臭さすら感じる。{/netabare}

視聴者に媚びようと思えば、いくらでもその機会はあったはずなのに、
それを選択せずに物語を完結させている点において、
高潔な姿に好印象を持つのはあくまで個人的な感想w。
本質は、
余計な情報に惑わされず物語に集中できるという点は見逃しがちだ。


さらに構成にもちょっとした配慮が。
{netabare}
それは、なにげに説明的なシーンが少ないというとこ。
ありがちなのは、
{netabare}物語独特な設定を理解させるために
通常の会話じゃそこまで言わんだろっ!?ってセリフが散見されるが、
気になり始めるとそれこそ興冷めだ。
で、
この作品の世界観では避けられないSF設定。
でも、そこはSFに精通していない人でも知ってそうな
一般化したSF要素を選ぶことで説明を回避。
登場人物の立ち位置、特にパワーバランスなんかも
上手くエピソードに織り交ぜて、理解を促していたりして。
どうしても説明が必要な部分については
『裁判』という劇中の状況をうまく利用して、説明セリフを正当化している。{/netabare}
いやぁ、
憎らしいというか
脚本構成の巧みさを褒めるしか無い。{/netabare}


極めつけは物語のシメ方!
{netabare}
シンプルに、ラスボスとの超バトル展開で勝利し大団円という流れは
一見ベタではあるが、バーディーの戦闘方法からすればなんら問題ない。
また、
黒幕たる存在があっさり自滅するという
軽やかに定石外しをしてくるあたり
「わかっているじゃないか」とニヤリとしてしまう。

本題はこっから
{netabare}
この物語の根幹である『二心同体』から逃れた状態で最終盤に突入するが、
結局、最初と同じ『二心同体』状況に戻ってしまう。
この結末がなんともやるせない(好意的)!

つまりどういうことかというと、
この『二心同体』の普遍性が担保されたことによって
続編でもなんでも作りやすい下地を整えたということ。
加えて、
原作とは異なるオリジナルストーリーである本作は、
物語の根幹を維持することで原作の存在を脅かすことなく、
スピンオフ的位置を確かなものとしている。{/netabare}

なんとまぁ、この配慮の行き届いた終わらせ方に驚かされるばかりだ。
いっそ、この手法を繰り返して、
サザエさん時空へ突入し、際限なく新しいエピソードを量産してほしいくらいだ。{/netabare}


もし、ひとつだけ注文をつけるとしたら、
{netabare}序盤こそ出番のあった『有田しおん』の
次回予告以外にほぼ見せ場がない状態になっている点。
特に必要性は感じないが、なぜかあの間の抜けたキャラが恋しくてたまらない。
いっそ2クールにして
増えた話数で有田しおんのエピソードを増やすこともできただろう。
が、これこそ蛇足。
1クール13話でまとめきったことが、
過不足のない完成度に到達したのだろう。{/netabare}

と、まぁ
こんなふうに考察しながら見るような作品とは思わないので
『淡々と』観てもらって構わないが、
もし周回するのであれば、
ちょっとだけ注意を払って、この奥ゆかしさを堪能してもらいたい作品である。

あと、
少し長くなったのは100レビュー目ってことで許してほしいw

投稿 : 2024/05/04
♥ : 11

月夜の猫 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

声優の演出が残念。キャストミス?

SFバトルファンタジー&ラブコメ♪

初期のOVAから12年後に作られたTV版でOVAとは外郭は同じ。
キャラや諸設定等変更されたアニメオリジナルストーリー。

所々の描写にOVAのパロ?も含まれていたりするようですが
バーディー他キャラデザはソフトな雰囲気に変更されてる。

逆に性格設定はピーキーで鬱屈した人物が多くなっていて、
千川つとむはデザインもキャラも別人。オリジナルキャラが
重要な鍵を握る役を担うなど、完全に原作とは違う作風。

序盤から如何にもSFファンタジー風の宇宙船での弩派手な
チェイスから始まるが・・学園物・産業物・宇宙物・報道
の有り様等多岐のテーマが微妙にブレあって縺れてる・・

序盤は千川つとむのヒステリックな描写が多く苛々する。
バーディーのキャラ設定もピーキーなので・・相乗的に?
演出&設定ミス?・・っと疑問を感じる部分が多くある。

無駄なキャラや無駄な台詞が多過ぎる感じで煩雑な感じ・・
ギャーギャー煩い鬱陶しいキャラが多過ぎるうえ・・尺が
無いのに無駄なシーンも多い。

要はシンプルに学園ラブコメとバトルアクションの2重構造
でも充分で、最終的には謎を解決して主人公が成長するって
話なんだし・・意味もなく複雑にテーマを増やしすぎ・・

伏線を撒き散らしてとっ散らかったままぐちゃぐちゃに展開
して詰め込み過ぎで・・方向性に一貫性もない・・各話で別
作品みたいで迷走してして何を魅せたいの?って感じ。

ホラー?ミステリー?サスペンス?コメディ?ギャグ?
何でも「混ぜるな危険」でしょ?センスがあれば別だけど。

爽やか青春ラブストーリー風のOP/EDは中高生を意識したの
か内容に対して軽くて変・・世界観とかけ離れている感じ。
BGM・挿入歌・効果音等はそれなりに癖があって面白い。

OVAの方が圧倒的に出来が良い・・そのままリメイクするか
もっとライト感覚でラブコメ風にするか、はっきりしてれば
もっと見やすかった気がする・・

後半に一気に盛り上がってドカンと終わる感じ。
ラストに中杉小夜香のエピソードを衝撃的に印象深く展開
した事以外見処が少ない。

正直この作品の人気は8話以降の展開。小夜香のエピソード
を軸に他は控えめの伏線で充分だったと思う。

プロットも良いしエピソードも良い物があったけど構成が
酷く歪で強引な感じて嵌まりにくく感じた。

折角面白くできる世界観や諸設定を台無しにしている感じ。


バーディー・シフォン=アルティラ(千葉紗子)
「狂戦士殺し」の二つ名を持つ連邦捜査官で階級は巡査。
地球人に酷似しているが、遺伝子操作などの形で人工的に
生み出された、強靭な肉体を持つ怪力無双の美少女だけど
直情径行で思慮が足らず・・暴走気味?

千川 つとむ(入野自由)
私立久遠高校に通う普通の高校一年生?で・・廃墟マニア。
バーディーのミスで致命傷を負い、肉体を修復する迄の間、
意識だけがバーディーに移植された。優柔不断で面倒臭がり

テュート:川田紳司
バーディーの相棒。ロボットの一種で「マーカー」と呼ばれ、
捜査官の情報収集や通信・記録などの支援を行う「装備」

中杉 小夜香:坂本真綾
つとむのクラスメイト。病弱で内向的な性格。資産家の娘。
交通事故により瀕死の重傷を負うが、その場に居合わせた
カペラによってリュンカを体内に埋め込まれてしまう。

早宮 夏美:伊藤かな恵
つとむの幼馴染で同級生。快活で世話好きな。歯医者の娘。

ルー・メギウス:青山穣
スケルツォ・ガ=デール:若本規夫
カペラ・ティティス:名塚佳織
カシュー・ゲーゼ:浜田賢二
ネーチュラー・ゲーゼ:柚木涼香
ウィージ・ガッハウ:根谷美智子

千明 和義/オンディーヌ:白石涼子
羽沢 昌之:高城元気
正久保:大原崇
北村 可奈絵:寿美菜子
千川 はづみ:高橋美佳子
室戸 圭介:藤原啓治
真田 かをり:大原さやか
アンカーマン:大川透
イルマ:真山亜子
クリステラ・レビ:兵藤まこ
ゲオルグ・ゴメス:石塚運昇
ギーガー:斧アツシ
バチルス:間宮康弘
キンゼル・ハウアー:大塚芳忠
サタジット・シャマラン:鈴村健一
中杉 勝利:菅生隆之
鈴木 良枝:新田万紀子
兄貴:金光宣明
舎弟:興津和幸

投稿 : 2024/05/04
♥ : 1
ネタバレ

ひな@ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

健全な精神は健全な肉体に宿る

人の強さって極端に分けると2つの見方があると思います。

肉体的に強い人
精神的に強い人

肉体的に強いのは見ていて分かりやすい方かなと思うんですけど
精神的な強さって本当に分からない。

あたしは剣道を習っていましてー

今でも週末には道場で稽古をつけてもらっていますけど
どー考えてもあたしより体力的なハンデがある…

よーは還暦近くのおじさんにコテンパンにやられたことがありますw

勝てないのは経験の差かなって思いますけど
そのおじさんがこう話してました。

肉体と精神は表裏一体
両方とも充実していればそれは無敵

どちらかが欠けていたとしても
補い合う事で人間は思った以上の力を出せるのだそうです。

なのだそうです…。

んでこの話が「鉄腕バーディ」と関係あるのか?と思われるかもです。

鉄腕ってタイトルなくらいですから
このバーディ本当に強いんです。(サムネだと中心にいる女の人)

先天的に肉体的な素質に恵まれていて
連邦捜査官として徹底した訓練を受けて
今では壁を壊すのは朝飯前のパワフルな女性です。

このアニメはバトルアクションもスゴイので
バーディの強さを本当に痛感する事が出来ます。
まともに組み合えば犯罪人はほとんど適いません。

でもあたしがこのアニメで強さを感じたのは
バーディじゃなくてただの学生のつとむでした。

つとむはある事故でバーディに殺されちゃって
責任を感じたバーディの肉体を借りることによって
精神体として自分の身体が復活するまで宿ることになります。

なのでバーディが事件を解決しようと動く時には
必然的につとむもその事件に関わらざるを得なくなっちゃうんですね。

バーディのように素質があるわけじゃない
なんかスポーツや特殊訓練を受けているわけでもない
性格もどちらかといえば穏やか。

本当にその辺に居そうな普通の男の子なんです。
そんな一見頼りなさそうなつとむ
この「鉄腕バーディ」では本当に輝いてます。

バーディのおまけとしてとか
設定上どうしても必要な存在とかじゃないんです。

バーディにはない強さがつとむにはある。
強さが目立つバーディが守ってるようでお互い実は補い合っている。

このどこまでも対称的な2人の設定が
お話に上手く活かされているんじゃないかなって感じます。

そしてこれはつとむの物語として
注目して視聴する事をオススメします♪

つとむの不幸
つとむの挫折
つとむの幸福
つとむの成長

沢山の思いが詰まった
ひと夏の苦くて痛くて
でも確実に前より一歩成長を遂げた
1人の普通だった男の子のお話。

バーディを通してそれが語られているのが
この「鉄腕バーディーDECODE」というアニメだと思うので♪

{netabare}あたしの場合
そこを強く意識したから

最後のバーディの涙と
つとむのやりきった笑顔

ここでも対称的な2人のシーンで
泣いてしまったのかなって思います。{/netabare}

まーそもそもそういう見方をした方がいいのは
1期はつとむの話が中心なせいもあって

バーディの存在を話の中心で意図的に目立たせてないっていう
原因も大きいんですけどねっ(*・∀・*)V

わざとそーしてるんだなってのは後で知りました。

まーその辺りの話は2期のレビューの時に書きますね。

1期で明かされない謎とかも結構多かったりして…
2期の時に分かるような構成にそもそもなってるのでw

投稿 : 2024/05/04
♥ : 13

64.1 8 エイリアンアニメランキング8位
シュヴァルツェスマーケン(TVアニメ動画)

2016年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (326)
1677人が棚に入れました
アージュの人気ゲーム『マブラヴ オルタネイティヴ』のスピンオフ作品。

1983年のヨーロッパを舞台に、東ドイツ軍の戦術機部隊“第666戦術機中隊”(通称:黒の宣告(シュヴァルツェスマーケン))に所属する青年・テオドールの物語が描かれる。

声優・キャラクター
鈴村健一、田中美海、山本希望、南條愛乃、安野希世乃、安済知佳、加藤英美里、村瀬迪与、三宅健太、田村ゆかり、成田剣、沼倉愛美

浩平 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

前作トータル・イクリプスから17年前の世界を描いた作品、世界は絶望の色に染められていく。はたして人類の敵とは・・・

(評価は保留のため3)


-あらすじ-
第二次大戦後ドイツは東西に分断され両国民はお互いを敵として生きることになった。
1967年、人類は月面で異星起源種「BETA」と接触。戦争が勃発。6年後BETAは中央アジア・カシュガルに落着した。
BETAとは人類に敵対的な地球外起源種のことで、人類は冷戦の只中BETAとの生存を賭けた戦いに突入することになった。
そして10年後、その最前線となっているのがドイツ民主共和国・東ドイツだ。
BETAのヨーロッパ進行により窮地に追い込まれた東ドイツは国家保安省・シュタージによる国民の監視体制を敷き戦力の維持を図った。
人々は国家への恐怖からお互いを監視する社会。戦場で死ぬか、粛清されるか、機械のように生きるか・・・。俺達に選べるのはそれしかなかった。


第1話の公式のあらすじ
1983年のヨーロッパ。東ドイツ陸軍に所属する戦術機部隊『第666戦術機中隊"黒の宣告"(シュヴァルツェスマーケン)』は、東ドイツ軍最多のBETA撃墜数を誇っていることから、東ドイツ最強の戦術機中隊と謳われていた。
中隊に所属するテオドール・エーベルバッハ少尉は、過去のトラウマから自分以外の何者をも信用せず、ただ己の生存の為だけに戦い、国家保安省の影に怯える日々を過ごしていた。
そんなある日、テオドールが中隊長のアイリスディーナ・ベルンハルト大尉と共に、戦場で孤立していた西ドイツ軍の少女、カティア・ヴァルトハイムを救出した事から物語は始まる。

いきなり血みどろなグロテスクなシーンから始まる。前作トータル・イクリプスと比較して、よりシリアスそうな印象を持った。

隣の人間でさえ信用できない東ドイツ。事態は混迷の色を見せる。
BETAだけでも脅威なのに、さらに人間まで敵。この非常時にそんなことしてる場合じゃないと思うんだけどね(´・ω・`)


第2話の公式のあらすじ
救出した少女、カティア・ヴァルトハイムに東ドイツの現実を突きつけるテオドール。カティアはそんな彼に、ある目的があって東ドイツにきたと告げる。理解し難いカティアの行動に戸惑うテオドール。
さらに中隊長アイリスディーナからカティアを監督するように命令される。そんな中、カティアを捕らえるため、国家保安省のハインツ・アクスマンがベーバーゼー基地に現れ・・・。

第2話放送早々に女の子のおもらしをばらすアニメ( *´艸`)
はずかしがっててかわいい(≧◇≦)
そして、女子たちの話に入って行けずに舌打ちをするテオドールさん(笑)

『私達の敵はBETAのはず。全ての人間がお互いを信じ力を合わせないとBETAには勝て・・・』
敵の敵は味方にはならないのか・・・?
シュタージは対BETA戦でも敵になるのか?BETAが来てるときぐらいは協力体制を取るかと思っていたが、そうではないらしい・・・。


第3話の公式のあらすじ
カティアを信頼できないまま出撃したテオドール。結果として、カティアと副隊長ファムがノイェンハーゲン要塞陣地に取り残されてしまう。生き残るために、己の行動は間違っていないと自分に言い聞かせるテオドール。一方、カティアは要塞陣地で戦場の現実を目のあたりにするのだった。

落ちちゃいけない基地大爆発でこれからベルリンがやばい。
一方、テオドールがもう舌打ちしない主人公キャラになっていた(笑)
かつて守れなかった妹の登場で物語はどう動くのだろうか?
妹・・・あやしさしかないが、はたして・・・?


第4話の公式のあらすじ
悪夢のようなノイェンハーゲン要塞防衛戦から帰投した第666戦術機中隊に補充衛士が送られてくる。それはテオドールの行方不明となっていた義妹リィズ・ホーエンシュタインだった。

突然の衛士補充。疑惑の目を向けられるリィズ・・・。
アイリスディーナは妹リィズが国家人民軍に送り込んだスパイではないかと疑う。
そこでテオドールへリィズの真意を見極めるよう密命を受ける。

妹は敵のスパイなんかじゃない。そう信じるテオドールであったが・・・。


第5話の公式のあらすじ
義妹リィズへの疑念を抱いたまま、海王星作戦に参加したテオドール。だが本来は敵同士である東西両陣営を結集した作戦は混迷を極めていた。
お互いを信じられぬまま悪化していく戦場。第666中隊は味方の協力を得られぬまま、決死のレーザーヤークトを開始するのだが・・・。

西と東、人が協力してBETAを倒して、作戦も成功して次回に続く!・・・なんてことにはなりません。
中隊メンバー全員が代わる代わる映るカットでリィズが不穏な感じに・・・?


第6話の公式のあらすじ
海王星作戦で得たものは大きく、そして失ったものも大きい。だが、テオドールはカティアとアイリスディーナの夢の欠片を確かに目撃したのだった。
帰途についた第666戦術機中隊に、再び国家保安省の魔手が伸びる。テオドールは監視を振り切り、政治将校グレーテルと共にベルリンへと赴くのだが・・・。

中隊の仲間から疑惑の目を向けられるリィズ。
スパイなのは十中八九間違いない。・・・だが確証はない。

敵のスパイになってるっぽい義理の妹が、
突然すっぽんぽんになって、
露骨すぎるハニートラップを仕掛けてきた!
「お兄ちゃん、抱いて」
妹から急にこんな一言を告げられ、お兄ちゃんとしてどうするのか?
次回はどこから始まるのか気になるところですね!


第7話の公式のあらすじ
東ドイツ戦史上、最大級のBETA侵攻が始まった。重レーザー級の出現によって防衛線は切り刻まれていく。
窮地に追い込まれる国家人民軍。第666中隊は奮闘するものの・・・。

おいぃ、前回の続きはどうなったんだー!抱く抱かないの問題はどうなったんだー!!!
前回のラストはエロゲ展開だったのに・・・。

重レーザー級の殲滅をはかるため、第666中隊は決死の覚悟で重レーザー級に対してレーザーヤークトを行う決断をする。
はたして、無事、作戦を成功させ生還する者は・・・。


第8話の公式のあらすじ
国家保安省による東ドイツ支配が進んでいく。長官エーリッヒ・シュミットは東ドイツ総帥の地位を手に入れる。
すべてを失ったテオドールはカティアと共に山中を彷徨う。後悔という泥濘に脚を取られ、前に進むことができなくなったテオドール。
その横顔を見つめるカティアの心に火が灯る。

シュタージの手に落ちたアイリスディーナ・・・無念の撤退を余儀なくされるテオドールとカティア。
シュタージの策略の前に万策尽きたかと思われたが・・・。


第9話の公式のあらすじ
西方総軍と合流したテオドールとカティアの前に、権力争いに敗れた国家保安省ベルリン派のアクスマンが姿を現す。
テオドールは仇敵アクスマンと協力して反攻作戦を開始する。奪われたものは必ず取り返す――血気に逸るテオドールの前に最狂の敵が立ち塞がった。

今後、リィズを超えるヤンデレの妹は現れないだろうな・・・。
リィズは本当に可哀想な娘です。一線踏み越えてしまった彼女に救いはあったのかな・・・?


第10話にて、とある人物の死をむかえたことで物語は一旦の区切りを見せる。
そして、物語は終末へと動き出す・・・。


最後に一言「総員、傾注!∠(`・ω・´)」

投稿 : 2024/05/04
♥ : 9
ネタバレ

MbsHL22207 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

5話以降、一気に化けました

トータルイクリプス(以下:TE)に続く、マブラヴオルタネティブのスピンオフ作品2作目。9話まで視聴済み。

一言で説明すると、「宇宙人と戦って人がばたばた死ぬアニメ」です。
ブルージェンダー、ガンパレードマーチ、進撃の巨人 この類のアニメです。十分ご注意下さい。

序盤(5話まで)は作品の地盤固めに全力投球。延々と地盤固めの工事が敢行されるのを傍からただ見ているだけの状態が続く。
ただし、これ以降別作品なのかと思う程一気に緊迫感が高まりおもしろくなる。

理解を得られるか分からないが、ジャッキーチェン辺りが出ている香港アクション映画とストーリー展開のさせ方が似ているんですが、コメディ部分を鬱にひっくり返したようなアニメです。
自分で書いておいてなんですが、ちょっと想像難しいですね。



1話を見終わって
{netabare}
シナリオは1話にも関わらず山場と言えるような山場は無い。完全に状況とキャラの説明に徹している。
TE1~2話ではもっと上手く見せていたがそこまで求めるのも酷か、と自分で納得する必要がある程度には全体的に安っぽい。
また作画崩壊するのかなぁと今から楽しみである。
{/netabare}

2話を見終わって
{netabare}
相変わらず山場は無い。
戦闘があって少しストーリーが進むだけ。

TEの時も思ったのだが、なぜこんなにつまらないのかは「明確な終わり」か「終わりそうな糸口」が見えないアニメだからだと思う。
アルドノア・ゼロ辺りを見習って、人類側にもチート級の何かを用意するくらいは許されても良い。
ダイジェストで済ませてもなんら問題無い内容を延々と見せられると流石に来るものがあります。

やはり人を選ぶアニメのように思う。

{/netabare}

3話を見終わって
{netabare}
相変わらず山場は無い。
戦闘があって少しストーリーが進むだけ。

そして最後に妹参上。
芽生えかけていた主人公とロリっこヒロインの関係はどうなるのか!?
みたいな終わり方だけど、たぶん視聴者はそんなのどうでも良いと思いますよ・・・。

この3話で切るのでつらつら書きます。

オマージュ(パクリ?)の順番として私が思っているのは

・・・→ブルージェンダー → ガンパレード・マーチ → マブラヴオルタ → 進撃の巨人

の順番です。

どれもこれも話を盛り上げる為の”バランサー”として人類側にチートが用意されております。

ブルージェンダー→{netabare} B細胞覚醒主人公{/netabare}
ガンパレード・マーチ→{netabare} 速水・新井木{/netabare}
進撃の巨人→{netabare} エレン{/netabare}

アニメを娯楽として楽しむ場合、このバランサーとも呼べる仕組みは必要不可欠です。
一方的に点差が開いていくサッカーや野球なんて見ていてツマラナイのと同じです。選手交代で強力な選手を導入すれば「なんとかしてくれるのでは?」という期待から娯楽性が高まります。

その点マブラヴオルタはそんなものは無く、良く言えばリアル志向と言えるのかもしれませんがさすがに楽しみ方の幅が狭すぎて原作未プレイ組みが楽しめるとは言い辛い仕上がりになる(実際にそうなっていると思う)わけです。

更にリアル志向の戦争物の中で人間ドラマをメインに沿えるとは正気の沙汰とは思えません。

そこまでして視聴者をふるいに掛け、厳選し、一体何がしたいのでしょうか。
少なくとも原作未プレイの私はその魅力に気付けず、また原作に興味を持つことはできませんでした。

原作は非常に評価が高いので見せ方・脚本をどうにかして焦点を当てる場所・はしょるべきところを見極めテンポ良くしないと改善は難しいでしょうね。
{/netabare}

5話まで見終わって
{netabare}

3話で切る予定でしたが惰性で観てました。
そして戦闘シーンが多かった為か意外にも5話はおもしろかったです。

ただ、チラチラ見え隠れする「微妙に熱くなりきれてない熱いノリ」がむず痒くてちょっとイライラしてしまいます。
やるならしっかりやって貰いたいです。中途半端な男は嫌われますよ?

しかし、毎回ノルマの如く人を殺すアニメですね。
声優さんのお仕事が奪われてしまうみたいで心苦しいので今後は控えてもらいたいものです。
{/netabare}

9話まで見終わって
おかしい・・・普通におもしろいぞ・・・?
{netabare}
5話以降、何かが変わった気がします。
ただ何が変わったのかが具体的には分かりません(テンポが良くなったような気もしますし、5話にしてやっと物語初めの地盤固めが終わったようにも感じます。もしくは私がこのアニメに調教されちゃったのでしょうか?)
ただただ素直な気持ちで毎週楽しみに観ている自分がいます。

「男子三日会わざれば刮目して見よ」とは言いますが、一体スタッフに何があったのでしょうか。
計算ずくで序盤は致し方なくだった、と言われれば納得できちゃうほどに5話以降加速度的に良くなってます。

第666中隊がこれまでは至って平穏に部隊として機能できていたんですが、シュタージュ(主人公の実妹含む)により部隊員は拉致され拷問されるという展開。更にシュタージュはクーデターをほぼ成功させて政府機能も乗っ取っちゃったよさぁ大変!
とってもハラハラしてしまいますね。

んでもって妹の振る舞いにショックを受けた主人公が廃人→復活というちょっと熱い展開もGoodです。
んまぁ実妹抱いてるんですけどね。

それにしてもこの妹、完全に壊れてますね。
今更救えるとは思えないので主人公が殺す流れだろうなぁとこの流れから安直に思いついてしまいますが、その辺りを壮大に裏切って欲しいものです。

でも無理だろうなぁとも思います。
原作を未プレイなので断言はできませんが、このストーリーを作ってる人はとても真面目な気がします。要所や基本は押さえてるんですが奇抜さがなく、唐突な展開も予想の範疇を出てはくれないんですよね。

理解が追いつかない程奇抜なことをされると一気に安っぽくなるのでやらないのかなぁと思いますが、作品を大事にしすぎてチャレンジ精神を忘れているのではないか、とも思います。

{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 9

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

「総員傾注。これよりBETA梯団光線級群へのレーザーヤークトを敢行する。光線級を掃討するぞ! 第666中隊、シュヴァルツェスマーケン出撃!」

この作品の原作は未読ですが、この作品自体が「マブラヴ オルタネイティヴ」のスピンオフとしての位置付けになっており、「マブラヴ オルタネイティヴ」が2012年に「トータル・イクリプス」という名称でアニメ化された作品の方は視聴済です。

この作品は、「トータル・イクリプス」から18年前の1983年のヨーロッパ・・・それも東西に分断されたドイツにおけるドイツ民主共和国(東ドイツ)側の視点で描かれた作品です。
「トータル・イクリプス」ではBETAは1997年に韓国から日本列島に侵攻してきました。
その間約14年もの間、ユーラシア大陸ではBETAとの激しい攻防が続いていたと考えると感慨深いモノがあります。

この物語における人類共通の敵はBETAと呼ばれる未知の人外生物なのですが、極めてやっかいな敵なんです。
BETAには「「レーザー級」「グップラー級」「デストロイヤー級」など異なる形態がお互いの弱点を補い合うかの様に徒党を組んで膨大な数で押し寄せてくるんです。
単体での能力では間違いなく人類側に分があると思います。
でも、一人の人間が一度に相手にできる数には限界があります。
BETAはその限界を上回る数で押し寄せ、人類から抵抗力を少しずつ削ぎ落としていくのですから、どうあがいても疲弊は免れません。

そして不幸は連鎖します・・・ヨーロッパ諸国の援助は得られたのですが、その代償となったのは東ドイツの国そのもの・・・東ドイツがBETA戦線の盾となる形になってしまったんです。
愛する祖国が戦場になる・・・何より東ドイツを愛してやまない国民を犠牲になんてできない・・・

でも彼らにも希望の光は途絶えていませんでした。
BETAとの激戦区であるが故、東ドイツ軍の中から最多の撃墜数を誇る部隊が誕生したんです。
その東ドイツ最強の戦術機部隊名は、アイリスディーナ・ベルンハルト大尉が率いる「第666戦術機中隊"黒の宣告"(シュヴァルツェスマーケン)」
この作品は彼らシュヴァルツェスマーケンの戦いの軌跡を描いた物語です。

「トータル・イクリプス」における敵は、国ごとに多少のイザコザはありましたがあくまでBETAです。
そのため物語的には勧善懲悪モノとして分かり易い展開でした。
ところが、この作品では東ドイツ国内におけるレジスタンスが並行して進められる事から、敵はBETAだけではないんです。
BETAによる東ドイツ存亡の危機なのに派遣争い・・・つくづく人間の持つ業にへ辟易してしまいますが、現実においてもきっとこれが実態なのだと思います。

でもレジスタンスに至る思考には激しく納得です。現行の東ドイツではお互いがお互いを監視し密告する・・・例えそれが身内であってもです。
そして一度捕まったら激しい拷問・・・中には生きて帰れない人もいる・・・
これが常態化した世の中・・・生きることに対する充足感なんて得られないと思います。
只でさえBETAは目の前まで来ているというのに・・・

そして現体制とレジスタンスの狭間で揺れる人達に対しても焦点が当てられましたが・・・正直辛いの一言です。
疑われたのは、666中隊に転属してきたたった一人の肉親・・・
幼い頃、一家総出で西ドイツへの亡命を試んで失敗し両親は死亡・・・行方不明だった妹が目の前に現れてくれた・・・兄としてこれほど嬉しいことはありません。
妹も・・・大好きなお兄ちゃんの傍に居たかった・・・ただそれだけなのに・・・

亡命する時・・・妹の手を離さなければこんな事にはならなかったのに・・・
でも軍という組織の規律が許してくれなくて・・・
この悲しい事の顛末は是非本編でご確認下さい。
私は涙無しには見れませんでした^^;

そして物語の終盤で壊滅しかけたレジスタンスに最後の希望が舞い降りて・・・
物語にドライブがかかったように激しく動いていきます。

完走して思ったのは、登場人物の死に対して容赦が全く無い事・・・
「トータル・イクリプス」もそうでしたが、いなくなって欲しくないキャラの生命をあっさりと奪っていくんです・・・
先に書いた兄妹もそうでしたが・・・物語のラストで訪れた死は半端なく辛かったです。
どこまでも実直で仲間を信じ、自分を貫き通したその雄姿・・・堪りませんでした。

オープニングテーマは、fripSideさんの「white forces」
エンディングテーマは、Zahreさんの「哀しみが時代を駆ける」
fripSideさんらしさが出ているオープニングと、メロディアスなエンディング・・・どちらも甲乙付け難い格好良い曲でした。

1クール12話の作品でした。BETA侵攻を軸だと捉えると物語は半ばとなりますが、レジスタンスや666中隊の人間模様と捉えると、12話でしっかりと纏まっていたと思います。
「トータル・イクリプス」が2クールだったので、こちらも2クールを期待しましたが・・・
もし2クールだったら、ラストの展開に至るまでの道筋にあるたくさんのドラマについても描けたのではないか・・・と思ってしまいますが、こればっかりは仕方ないのでしょう。

次に続く・・・という意味では「トータル・イクリプス」も次に繋がる展開の前で終わっちゃいましたし・・・
このBETAとの戦いの結末は見る事ができるんでしょうか・・・^^;?

投稿 : 2024/05/04
♥ : 19

66.6 9 エイリアンアニメランキング9位
アルジェントソーマ(TVアニメ動画)

2000年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (161)
1393人が棚に入れました
『アルジェントソーマ』は、2000年10月5日 - 2001年3月29日にかけてテレビ東京で放送されたアニメ。
2054年、人類は突如飛来した巨大なエイリアンと交戦状態に陥り、深刻なダメージを被り、飛来を続けるエイリアンに対抗統べく、国連政府は軍を再編、対エイリアン特殊部隊 “フューネラル”を組織した。
学生タクトは、恋人・マキの行方を追う内に、マキが師事するノグチ博士の研究施設へと導かれ、そこで行われていたエイリアンのパーツを繋ぎ合わせ、金属生命体“フランク”を復元する実験に立ち会う事になる。
しかし、突如覚醒したフランクは暴走しマキとノグチ博士の命を奪い逃走してしまうのだった…。

声優・キャラクター
保志総一朗、桑島法子、高田祐司、井上喜久子、子安武人、堀江由衣、紗ゆり、中田譲治、竹村拓

月夜の猫 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

なかなか愉しめた♫

2000年10月5日 - 2001年3月29日TV放送された。全25話+特別編。

概要 2054年に人類は突如地球に飛来した金属生命体と遭遇。
第一次遭遇戦での甚大な被害を経て国連が軍を再編し生まれた
対エイリアン組織のひとつ「フューネラル」は試験運用中だった
ザルク(兵器)が制式採用されて以降 対エイリアン部隊の最有力
組織として活動していた。

物語は エイリアンの残骸の複合体を蘇生させようとしていた実験
に理由も解らないまま連れられて その実験の失敗により目の前で
恋人を失い自らも重症を負ってしまった主人公が その憤りの矛先
を何処に向けたら良いのか・・という所に謎の人物が現れるという
ところから始まる。

以降は国連とヒューネラルの関係性を匂わす伏線だったりエイリアン
との戦いだったり ヒューネラル内の主要メンバーとの話を絡めつつ
主人公と物語のもうひとつの鍵となると思われるハリエット(ハティ)
と主人公が復讐相手と定めたフランク(実験複合体)を軸にエピソード
が展開していく。

OPは良い感じだと思うけど・・1クールのEDは・・流石にどうなの?
その他の音楽は選曲や使われる場所などが結構好みにハマった。
作画は製作時期を考えると悪く無いと思うけどメカデザをやや活かし
きれていないような?質感とか精細さが足りなく感じた。
キャラデザは作風にそこそこハマってる感じかな。
ただ声優も含めてキャラに華を求めて無いのでインパクトは控えめ。

13話は流石に漫画チックで興醒めかな・・一応1クールの〆という
感じで凄く盛り上げなきゃって感じは伝わるけど・・色々無理し過ぎ。
2クール以降の流れやクライマックスの纏め方に不安を感じてしまう。
その直後の14話に政治家だの軍隊だの学者様だのと如何にもこの手の
アニメにありがちな議事風景の描写・・この辺りは作品へのハマり具合
で同じ内容の台詞でも受け取り方というか印象が半端なく変わるので
なんとも言えない感じで見てたかな^^; はいはい・・分かりました
そういう描写も入れたかったんですね・・って感じ。

ただ この程度のことでイラッとして視聴を斬るには少々勿体無いかな~
という感じで全体の雰囲気重視で視ていた。

16話・・良かった・・ホット一息・・どうやら私の思っていたというか
観たかった方向に向かっているようだ・・

終盤は厨二か?とかお子様向け?とか やや稚拙に感じる顛末や乱暴な
繋ぎ等も感じたけど・・全体的な雰囲気や最終的な落とし所は結構好み
にハマった。
都合よく纏め過ぎ・・綺麗過ぎる・・という部分もあるけど。

特別編は・・どう考えてもTV放送枠からはみ出てしまったスーの
エピソード・・最終話を観た後に観ても今更感が・・そしてエンド
ロールで強引に最終話の あのシーンに結びつけている感じかな・・

投稿 : 2024/05/04
♥ : 6
ネタバレ

るぅるぅ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

復讐の先には・・・

いつかは観たいと想い手にとったわけですが・・・SFの要素が強いのか、私の理解力不足なのかもしれませんが16話まで苦痛でしたね;

視聴するのに忍耐力と信じて観る気力が必要ですw

簡単なあらすじを1話をまじえて少しだけ伝えさせて頂きますね。 
冒頭から主人公タクト・カネシロの彼女マキ・アガタに不信感を抱く暗い展開。
謎の物体(エイリアン)との交戦。
そしてノグチ博士のエイリアン復元に携わるマキを見つけるも実験に巻き込まれたタクトはマキを失いエイリアンに憤りを感じる。

終始暗い展開であり、謎の男によって導かれ復讐を誓ったタクトはリウ・ソーマとして生まれ変わり、エイリアンと話すハリエットの存在とは・・・。

エイリアンの目的・リウの復讐心・ハリエットの行動によって全ての伏線が回収される後半は目が放せないです。

毎回いろいろと特殊能力もつエイリアンとのバトルは、なかなか現実的な手段で倒す展開も良いですね。
{netabare}
ただ、エイリアンが毎回同じ姿というのが疑問でしたが、それは・・・ユーリ・レオノフの切り刻んだ心の数だけのエイリアンだから同じなのかな と考えると自然かな。

リウの復讐に反する行動が最終的にわかるのですが、ユーリ・レオノフの孤独さを自分との投影による同情にも似た複雑な気持ちに共感に伴う行動を認める彼の心情は復讐ではないと痛感させれる。

リウが求めたマキの言葉である「私もあなたのことをもっと知りたい」マキの愛情の深さが伝わり感動させられる。
シンプルな言葉だが、このストーリーを終始みているとリウの感情的な性格そしてマキに対しての不安・・・そんな彼女の言葉に救われる気持ちは痛いほど伝わってきます。

ユーリーの最終決断へのエピローグもよく16話以降は夢中で観れましたね。

余談ですが、各話サブタイトルが1話~最終話つなげてみるとループしているというサンライズの遊び心ともいえる愛着が伝わってましたね。

ただ、ザルクのデザインはもっとカッコよく出来たんじゃないのか!?と不満は残ります。TODのブラックザルクは真っ黒でわからないですw
{/netabare}
作品テーマは復讐によって生まれた真実の愛の深さ。

作画は13年前ですが差ほど気になりません。
それでも古臭い雰囲気は抜けませんが、その辺りはご了承下さい。
マイナーな作品ですが、観て損はしないアニメです。
あまりお勧めはできませんが・・・良かったらどうぞです。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 16

芝生まじりの丘 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

カラーは嫌いじゃないが、見るのが苦痛なので断念

キャラクタの配置や、一話の引き込み方は結構良いと思う。のだが、如何せんその後の各話が面白みに欠けすぎる。展開が読めるし、見覚えのあるありきたりな話だし、見ていて非生産な感覚を味わい、苦痛になってきたので断念。全体の概要はせめて掴みたいという知識欲はあったのだが、1クールで終わるわけでもないし、流石に時間の無駄と判断した。

途中まで見た感じだと、雰囲気は、エヴァ要素を使った、コードギアスの劣化版みたいなイメージ。

まああくまで個人の感想なので、この作品に何かを見いだせる人は見いだせるのかもしれない。あとは最後は見ていないので話がどう最後盛り上がるのかは謎。
そもそも私はロボットモノ、軍隊モノが好きじゃないからロボットものは他の要素で見せるか、かなり展開にエンタメ性がないとだめなのだ。女の子の森での生活みたいなシーンをもっと扱って欲しかったが、話がかなり軍内部のモノにシフトしてきてしまうし。私にとってはぽんぽん出てくる新しいエイリアンにどう勝つかみたいなの、粉微塵も興味もてなかったし。
エンタメとしてもとりあえず陳腐に思えた。政府は相変わらずガバガバだし。

巨大怪獣を操る、的な話として、同時並行でネオランガを見ているけど、そういう意味で、こっちのほうがテーマにまだ生活感があるので見れる。(こっちにも言いたいことはたくさんあるがそれはまた。)

ラーゼフォンは、各話が断片的で構成がめちゃくちゃだとかいう大きな難点があったが、逆に滅茶苦茶感というか、変なエネルギーのようなものを感じたが、こちらはそういう面白みもない。
キャラクタは悪くないのだが流石にキャラクタで引っ張れるタイプのアニメではない。


でもあれだなあ。レビュー見てるとふつうにみんなエンタメとして楽しめてるっぽいんだよな。逆にもっとゴリッゴリに地味で、退屈、と評される作品でも、全く退屈をかんじないこともあるので、まあ本当に人の好みって人それぞれだねえ。。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 0

72.0 10 エイリアンアニメランキング10位
王立宇宙軍オネアミスの翼(アニメ映画)

1987年3月14日
★★★★☆ 3.9 (273)
1123人が棚に入れました
所属が10人に満たず「失敗ばかり」「なにもしない軍隊」と揶揄され、世間に落第軍隊として見下されているオネアミス王立宇宙軍の士官・シロツグ=ラーダットは、欲望の場所でしかない歓楽街で献身的に布教活動を行う少女・リイクニ=ノンデライコとの出会いをきっかけにそれまでのその日暮らしの自堕落な生活を捨て、宇宙戦艦という名目の人類初の有人人工衛星打ち上げ計画に参加し宇宙を目指すことになる。

声優・キャラクター
森本レオ、弥生みつき、内田稔、飯塚昭三、村田彩、曽我部和恭、平野正人、鈴置洋孝、伊沢弘、戸谷公司、安原義人、徳光和夫
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

庵野秀明、貞本義行、坂本龍一、藤原カムイ、山賀博之、、、

[文量→特盛り・内容→考察系]

【総括】
1987年にガイナックスが初めて制作したアニメ。SFアニメ映画で、2時間ほどの作品。

とにかく制作陣が豪華。

レビュタイのメンツの代表作を並べると、

監督 山賀博之(ピアノの森)
脚本 山賀博之(0080ポケットの中の戦争)
音楽 坂本龍一(戦場のメリークリスマス)
キャラデザ 貞本義行(エヴァンゲリオン)
作画監督 庵野秀明(エヴァンゲリオン)
デザイン 藤原カムイ(ロトの紋章)

他にも、

プロデューサー 山科誠(バンダイ 社長)
企画 岡田斗司夫(トップをねらえ! 原作)
助監督 樋口真嗣(ひそねとまそたん 監督)
助監督 増尾昭一(ブレイブストーリー 作画監督)
作画監督 飯田史雄(宇宙戦艦ヤマト2199 作画監督)
作画監督 森山雄治(うる星やつら 作画監督)
美術監督 小倉宏昌(ストライクウィッチーズ 美術)
脚本協力 大野木寛(創聖のアクエリオン 構成)

など、豪華なメンバー。

声優陣でいくと、

森本レオ(俳優・ナレーション)
弥生みつき(逆襲のシャア チェーン・アギ)
曽我部和恭(破裏拳ポリマー 鎧武士)
内田稔(俳優・吹き替え)
大塚周夫(ゲゲゲの鬼太郎 ネズミ男)

特に作画が評価されていて、同期(1987年)のテレビアニメでいくと、「シティーハンター」や「きまぐれ☆オレンジロード」、映画でいけば「ルパン三世 風魔一族の陰謀」「ドラえもん のび太と竜の騎士」
なんかと一緒。当時の中では、神作画と言えるでしょう(今見ても、わりと度肝を抜かれます)。

アニメ自体が面白いかは、それぞれの見方があるでしょうが、アニメ史に残る作品として、1度は観ておくのも良いと思います。


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
まず、観た感想としては、「こりゃ売れんわな(苦笑)」というもの。

凄い作品だというのは、誰でも感じる。でも、終始暗く、静かで、難解。ストーリーを重視する見方をする自分としては、正直、退屈だった。3回、寝落ちをした。

総製作費8億円に対し、配給収入は3億4700万円に終わったのも頷ける(ただし、ビデオなどの売り上げがよく、15年をかけて、総製作費を回収)。

でも、この作品には、大きな価値があると思う。特に、今の若い人にオススメしたい1本である。

私の感想を書く前に、まずは、当時の巨匠達がどう評価しているか(以下、Wikiから引用)。

シド・ミードさんやマイケル・ビーンさんらは{netabare} 「素晴らしい映像美」を高く評価した。{/netabare}

宮崎駿さんは、{netabare}金のない無名の若者たちが集団作業で作る姿勢に好感を持って応援し、完成した作品にもある程度の評価をしているが、劇中のロケット打ち上げのシーンで将軍が簡単に打ち上げを諦めたことや、主人公以外の努力してきた年配者を描かないことを批判。{/netabare}

安彦良和さんは、{netabare}「全然素晴らしいとは思わない。何のメッセージもない。ただ映像は素晴らしい。誰がやったんだこんなとんでもない作画。そういうことをやって何を言いたいんだっつったら、地球は青かったって言うんですよ。それガガーリンだろ、50年代だろ、ふざけんな(笑)。青いの当たり前じゃない、みんな知ってんだよ。それが物凄い気持ち悪かったんですよね。こんなに無意味なもの、これだけのセンスと技術力を駆使して表現しちゃうこいつら何なの?って」と、厳しい言葉を交えつつも評価している。{/netabare}

押井守さんは、{netabare}「本格的な異世界ファンタジーをちゃんとやりきれたフィルムなんて数えるほどしかない」と述べ、アニメでの例として『風の谷のナウシカ』とともに本作を挙げている。{/netabare}

これらの指摘は、全部正しいような気がする。

私はこの作品を観て、「ただ世界を描きたかっただけ」だと思った。

この作品のストーリーは、「やる気のなかった主人公が、宇宙船を作って、宇宙に行く」というだけ。そして、その「宇宙に行く」ということすら、「何のために」ということが欠けている。きっかけは女のためだったし、宗教や哲学的なことが絡んでくるが、深くは語らない。

この作品を読み解く前提は、「宇宙に行く」=「アニメを作る」だと思う。

本作の世界観の中で、有人宇宙飛行に対し、即物的なメリットは示されない。人工衛星などはすでに実用化され、その利益を得てはいるが、有人である必要はない。ただの浪漫、趣味、道楽であると言っても良い。

アニメというものも、そういうものだと思う。別に今すぐなくなったって、世界はちゃんと回っていく。

そういう「無駄なもの」に、命を懸けて、全ての時間と情熱を傾ける、価値を求めるのが、主人公のシロツグであり、庵野秀明さんをはじめとした、ガイナックスの面々なのだろう(シロツグやその仲間、ガイナックスの面々はほとんど、20代)。

つまり、極度の厨二病で、極限のオタク。

現に、ロケット打ち上げ段階で敵に攻め込まれ、「命」か「打ち上げ(宇宙)」かの選択を迫られた時、年寄り(53歳)のカイデン将軍は、こう言う。

「やむを得んだろう。悔しいのはワシも一緒だ。今度こそは上手くいくと思ったんだがな。仕方がない、引きあげよう。くだらんことだ。命を懸けてまでやって割りが合うようなもんではない。諦めよう。」

それに対し、シロツグはこう返す。

「ちょっと待ってくれ。俺はやめないぞ。なぁにがくだらないことだよ。ここでやめたら、俺達なんだ? ただのバカじゃないか。ここまで作ったものを、全部捨てちまうつもりかよ? 今日の今日までやってきたことだぞ? くだらないなんて悲しいこと言うなよ、立派だよ。みんな歴史の教科書に載るくらい立派だよ。俺、まだやるぞ! 死んでも、上がってみせる! 嫌になった奴は帰れよ! 俺は、まだやるんだ! 充分、立派に元気にやるんだ! 応答しろ!」

このシロツグの演説中、うつむいていた老人達は顔を上げる。演説直後、若者で現場に立つものは、「電圧いける!」「油圧充分!」「ポンプ、やれる!」と、「自分の判断で」打ち上げを強行する。それにつられ、老人達も動き始める。そして、カイデン将軍は「やってみるか」と、心を動かす。

この場面は、あからさまに「(アニメ界における)若者と大人達」が意識され、自分達若者がアニメ界をリードしていくというガイナックスの意気込みが感じられる。と同時に、上の世代を否定する、挑戦状でもある(ちなみに、宮崎駿さんが「主人公以外の努力してきた年配者を描いていない」と強く批判した場面でもある。ちなみに、唯一、努力した年配者であるグノォム博士は、早々と無意味に死ぬ)。

そして、ロケットは宇宙に飛び立つ。

この作品には、「意味のないもの」がたくさん描かれているが、私には、ガイナックスの面々が「描きたいものを、ただ描いているだけ」に思えた。写実主義的であると言っても良い。

数えきれない墓標。煩雑で猥雑な街並み。宗教にどっぷり漬かる少女。過去の打ち上げを失敗を嘲笑う若者。美しい雲の上の世界や、星空。仰々しい儀式。やたらとリアルに揺れる、乳首丸出しのおっぱい。戦車や戦闘機といった戦争の道具。

それら全てが生きる上で必要不可欠かと問われれば、そうでもない。世界は実に無駄に溢れている。

押井守さんは本作を「本格的な異世界ファンタジーをやりきった」と評価している。

それは多分、世界にあふれる無駄なものを、正しく描写しているからだ。例えば、ポーカー風だが謎のカードゲームに興じたり、本が縦開きだったり、カメラのフラッシュがおでこに付いてたり。そんな細かいことろまで、「異世界」なのだ。ストーリーにはなんの貢献もしない、無駄な部分にまでこだわる、狂気。

その「無駄なもの」の極致である、「有人宇宙船」が宇宙に飛び出す瞬間、敵も味方も全員がその姿に見惚れ、戦いを止めた。たとえ一瞬だとしても。

宇宙船が離陸する時の描写なんて、あれを手描きで作ってるんだから、狂気以外の何者でもない。完全に自己満足の世界だ。

最後に、シロツグは宇宙で述べる。

「地上でこの放送を聞いている人、いますか。私は、人類初の宇宙飛行士です。たった今、人間は初めて星の世界へ足を踏み入れました。海や山がそうだったように、かつて神の領域だったこの空間も、これからは人間の活動の舞台としていつでも来れる、くだらない場所になるでしょう。地上を汚し、空を汚し、さらに、新しい土地を求めて宇宙に出ていく。人類の領域は、どこまで広がることが許されているのでしょうか。どうか、この放送を聞いている人、お願いです。どのような方法でも、かまいません。人間がここに到達したことに、感謝の祈りを捧げて下さい。どうか、御許しと、憐れみを。我々の進む先に暗闇を置かないで下さい。罪深い歴史のその先に、揺るぎない、1つの星を与えて下さい。」

このあと、これまでの地球の歴史、人類の破壊と発展が一気に描かれる。

数多ある工業技術や科学技術。芸術作品なんて最たるものだが、人は、なんの役にたつか分からんものを作っていても、それが誰かの心を動かし、人類は歴史を紡いできた。

「宇宙飛行=アニメ制作」とした時、この作品、特にラストシーンは、「無駄なモノを作っている自分達は、無駄じゃない」という物凄い自己愛、自己憐憫に溢れている。

実にオナニー的である。

こういう作品は(絵でも音楽でも映画でも)、大衆にはウケない。売れない。

私自身、大衆的な感性の持ち主なので、シンプルに楽しめなかった。だから、☆は3止まり。

でも、芸術とは元来、自己愛に満ち、自己憐憫的でエゴイスティックなものだと思っているから、彼等の創りたかったものは、コレで良いのだと思う。そして、後世に残っていくモノって、そういうモノであることが多い。

何を感じるか、あるいは何も感じないかは、受け手の自由。何を作るかは、作り手の自由。

安彦良和さんの皮肉混じりの評価には、ある種の侮蔑と羨望があるように思う。

私はこの作品を楽しめなかったが、1アニメファンとして、この作品に出会えたことは感謝したい。

あと、「やっぱりオッパイにこだわりがあった」。

と軽く韻を踏んで、この映画くらい長くて退屈なレビューを終わりにしよう(最後の感想が、それ?)w
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 28
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

マナの微笑みの意味を考察すると、答えが見つかる気がします。

 月とライカと吸血姫を見て、久しぶりに見たくなって再視聴しました。

 正直申し上げて、面白いかといわれれは面白いですが、エンタメ性はそう高いものではありません。作画の凄さがあるのでアニメ作品として見ると驚きはありますが、それはあくまで中身があってのことです。

 で、中身です。テーマは、ちゃんと物語で語られていると思います。アナロジーというか直接述べていない部分があって、分かりづらいところはありますが、神と人類の罪である火。それをリイクニと宇宙開発で表現した映画と言えるでしょう。


 内容についての解釈です。{netabare} さて、本作の最大のポイントは後半半ばくらいでリイクニの妹、マナがシロツグに向かってニコっと笑う場面ではないかと思っています。

 シロツグは当初は恐らく不純な動機でリイクニに近づき、カッコつけというかいところを見せようとパイロットを目指します。

 リイクニの純粋さだと思いますが、シロツグはリイクニに心を惹かれて行きます。と、同時に宗教に傾倒してゆきます。

 シロツグは宇宙飛行士としてもてはやされると同時に、宇宙計画の意義について問われます。この時、シロツグは教会の天井にある神の姿を模したステンドグラスを見上げます。彼にとっての意義は宇宙に行くことそれ自体だったのでしょう。ですが、問われてみれば、神の教えと自分の行動の矛盾に気が付いたのかもしれません。

 そして宇宙計画には膨大な予算が必要で半分の金額で飢える人を3万人救えると言われます。シロツグは教会の前にたむろしていた貧民にお金を投げつけます。つまり、この段階では彼は自分を肯定しきれていないということでしょう。

 その直後、リイクニとともにビラをまきます。ここが彼の悩みを表現していたのかもしれません。本当に宇宙に行くことが正しいのかという自問自答。あるいは神に許しを乞うていたのか。

 ですが、ここで小さな出来事が起きます。今まで敬虔で穏やかだったリイクニが、雨に濡れてイライラしていたのでしょうか。マナに対して一般の小うるさい母親のように小言を言います。そして、靴からお金がこぼれるという描写がありました。これがシロツグにとって、リイクニもやはり普通の女性であるということが解ったのでしょう。有名なレイプ未遂のシーンになります。



 そして、その後のリイクニの反応は狂気でした。シロツグに対しシロツグは悪くない悪いのは自分だ、と理屈にならない理屈を述べます。恐らくここでシロツグはリイクニの異常性に気が付いたのでしょう。そして狂信的に宗教にのめり込むことについて恐らく疑問をもったのでしょう。

 多分、ここでだったら神というものを確認するために、あるいは人類の罪とは何なのかを確かめるために、宇宙に行く決意を固めたのではないか、と思います。

 マナは別れを告げにきたシロツグに対し微笑みます。それが恐らく答えなのでしょう。リイクニに対して一切笑わなかったマナの微笑みの意味はリイクニの否定、シロツグの肯定と取れます。
 
 最終的にシロツグの宇宙からの問いかけの意義については、まあそれぞれが何を思うかでいいと思います。

 リイクニが最後に言葉を止めて空を見上げたのはなぜでしょうか。シロツグが空にいることを思い出したのか、それとも自分の行いに初めて疑問を持ったのか。{/netabare}

 テーマが深いかといわれると、実はそうでもないです。「2001年宇宙への旅」を初め文明の進化についての映画など腐るほどあります。ただ、SF設定の凄さは持ちろんですが、キャラ造形が良いのと、物語とテーマの関係がすごく自然で脚本のうまさが光っていると思います。

 前半ちょっと飽きる部分はありますが、後半からどんどん面白くなって行きました。ただ、再視聴のハードルは高いですね。前回見たのは10年以上前だと思います。

 アニメそのものの凄さは語りつくされているので、これくらいでいいでしょう。1点だけ下衆な話で申し訳ないですが、リイクニのヌード。すごい美しいスタイルでした。さすがガイナックス、力の入れどころを間違えません。


追記 肝心なところを書き忘れました。初見のとき、リイクニの売春的なものを疑った記憶があります。家を失いおじさんにコートを貰った、良くしてもらっている。そしてお金をばらまきますからね。しかも、シロツグが拗ねていました。シロツグには手をつなぐことにすら拒否したのに…と。その直後にレイプに踏み切った、という動機から考えてもそう採れなくはありません。

 ただ、現在はそうではないと思っています。リイクニは電車に乗っていましたから、文明の恩恵を全否定していないし、お金も使っています。それに彼女の宗教的な純粋性を否定してしまうとテーマがぶれる気がしました。どちらが正解かはわかりませんが、キャラを読み解くとやっていないのが自然な気がします。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 15

nani-kore さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

ン十年前の若き才能を乗せ、高らかに羽ばたいたオネアミスの翼!!

自分にとって、大変思い出深いアニメである。

私が漫画やアニメに触れたのは、ひとえに家族の影響だ。
母は漫画を描くのが好きで、松本かつぢや岡本一平(古っ;)ばりの画力の持ち主だったし、画力こそ皆無であったが、父は漫画雑誌「アクション」を定期購読し、「どん亀野郎」等、趣味の良い珠玉の漫画単行本を所蔵していた。
そんな両親の影響を受けてか、子である私たち4人姉妹も、マンガ本を買い漁っては読み回していたのだ。

「私、アニメーターになるっ!」宇宙戦艦ヤマトにインスパイアされた長姉は、ある日、鼻息荒く高らかに宣言した。当時アニメーターは、子供がなりたい職業のNO.1であったこともつけ加えておこう。
とはいえ、アニメはまだまだちびっ子の観るべきモノだった時代、思春期になりたての姉は恥ずかしさを隠すためか、まだお尻の青みもとれていない3番目の妹である私を、アニメ映画が上映している映画館へ連れ回した。
長姉には逆らえなかったが、内心、私はそれがイヤでイヤでたまらなかった。地元の映画館は吐き気をもよおすほど臭くて、ゴキブリが肩に止まったコトもある位の汚らしさだったのだ。それにそもそも、姉の観たいアニメ映画は、ちびっこ向けの内容では無かったのである。
当初はイヤイヤ連れ回されて観るアニメ映画だったが、物心がついてくるに従い、アニメの素晴らしさに目覚めていった。
前置きが長くなったが、本作「王立宇宙軍オネアミスの翼」は、そんな私がイヤイヤではなく自分の意思で、初めて観たアニメ映画だったのである。

アニメがお子様向けのみならず、大衆文化へと変化する黎明期。
昨日までアニメーターのバイトをしていた大学生が、いきなりTVシリーズアニメのキャラデザをまかされて、花形アニメーターとして羨望を集めちゃったりしていた時代だった。
うちの長姉のみならず、多くのアニメ好きの若者が、そんなシンデレラを夢見たのであろう。。本作「オネアミスの翼」は、まさに夢見る若きアニメーター達を乗せて羽ばたいたのだ!!
監督の山賀氏を始めとして、ナンとスタッフの平均年齢24歳。当時の若き才能が集まり、NASAまでロケハンへ行き、執念といえる程の情熱が込められた本作、否が応にも数々のアニメを見慣れた私が口をアングリ開けるほど、作画は当時の最高峰で本当に素晴らしかった。
だがその内容は。。アニメ好きとはいえ、胸もペッタンコ(今もだが;)だった私には、面白味も感動(スゲー作画以外は)も、何も得られなかったのが正直なところだ。

思うに大人向けのアニメだったのである。
それも本当の大人ではなく、夢いっぱいで青臭い情熱に満ちた、大人の入り口に立ったばかりの。。そんな作品に、思春期も迎えていない少女が共感できるワケがない;
今、観直しても無理だろう。だってもう、大人の入り口なんか、とっくにスルーしちゃったから;;
じゃあ、本作を今の若者に。。ともいえない。
ン十年前の若者が作ったアニメは、作画のみならず内容もキツイと思えるからだ。もし共感してくれるなら、それも面白いけど。。

長姉の影響で、「じゃあ私もアニメーターになるぅ~」と無邪気に触れ回っていた私だったが、映画館を出る頃には、アニメーターはムリだと自覚した。アニメーターになる!と高らかに宣言していた姉も、社会に出て普通の会社員である。
。。そんなワケこんなワケで、自分にとって大変思い出深いアニメなのだが、さして評価できる作品でもない。
唯一、作画がスゴかった(当時)ので、★3.5にしとこー。

申し訳程度に追記しておくと、オネアミスの翼に乗った若き才能は、ちゃんと高らかに羽ばたいている。
興味のある方はウィキってみてください♪

投稿 : 2024/05/04
♥ : 16

64.5 11 エイリアンアニメランキング11位
東京ミュウミュウ(TVアニメ動画)

2002年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (112)
902人が棚に入れました
『東京ミュウミュウ』(とうきょうミュウミュウ)は、征海未亜による少女漫画作品、またそれを原作にしたテレビアニメ。
【ストーリー】桃宮いちごは同級生の青山君のことが好きな中学生。いちごは念願の青山君とのデート中に遭遇した地震の直後、数人の女の子と光に包まれ、ネコが自分の体に入るかのような感覚に襲われる。それ以降、眠気にいつも襲われたり、体が異様に身軽になったり、魚を見るとくわえてしまうようになってしまったいちご。その不思議さに悩むいちごを心配してくれた青山君に告白しようとしたら、今度は目の前に巨大なネズミが現れて襲い掛かる。そこに突然現れた青年に「たたかえ」と言われたいちごは、「ミュウミュウストロベリー メタモルフォーゼ!」と言って猫耳としっぽをつけた姿に変身してしまった。


声優・キャラクター
中島沙樹、かかずゆみ、佐久間紅美、望月久代、野田順子、緒方恵美、遠近孝一、緑川光、阪口大助
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

吉田玲子=原作シナリオのテンポの良い「変身(魔法)少女&戦隊もの」

この作品は未だ一回しか完走していない(※序盤だけ数回見ている)ので最終評価は保留ですが、『けいおん!』シリーズや『たまこ』シリーズといった京アニ制作アニメのシナリオを執筆して今や押しも押されぬ「日常系作品」のシナリオの第一人者となった感のある吉田玲子氏の手になる作品(※原作マンガの方、アニメは十川誠志氏がシリーズ構成)らしく、主役キャラ(ヒロイン=桃宮いちご)の性格の良さは確り伝わってくる印象でした。

逆に言うと、いちご以外のキャラはいまいち印象が薄かった気がするのと、全体シナリオは今一歩印象に残らなかった気がしますが。

でも、私個人は、やっぱり吉田玲子キャラが個人的なツボなので、どうしても本作は大甘の点数を付けたくなってしまいます(※同じ魔法少女ものだと、CCさくらには負けるがセラムン・キャラよりずっと良い)。

そのうち再視聴したら、もう少し厳密に点数評価しようと思いますが、とりあえず今は甘々の ★ 4.0 で良いかな?


◆視聴メモ
{netabare}
・作画や演出は制作年代相当ですが、明るい雰囲気で見やすい作品(特にOP/EDが秀逸)。
・ヒロイン(桃宮いちご、中学1年)の思い人(青山君)の声優が『カードキャプターさくら』の雪兎と同じ緒方恵美氏なので、いちごのキャラデザと併せて何となく既視感のあるキャラ配置となっている(※狙ってた?)。
・キッシュその他の敵役は『マクロス7』のプロトデビルン似の耳長キャラで、この時代のエイリアンのお約束のデザインだったのかも?
・全52話(4クール)で、1クール(13話)毎にシナリオに区切りを付けている印象。{/netabare}


◆制作情報
{netabare}
原作マンガ(シナリオ)吉田玲子、(作画)征海未亜 『なかよし』連載
監督         阿部記之
シリーズ構成     十川誠志
脚本         十川誠志、高橋ナツコ、田中哲生、大和屋暁、
キャラクターデザイン 北山真理
音楽         根岸貴幸
アニメーション制作  ぴえろ{/netabare}


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得のいかなかった疑問回

============= 東京ミュウミュウ (2002年4月-2003年3月) ===========
{netabare}
第1話 ネコになる、正義の味方は恋する少女にゃん ★ 桃宮いちご(中1)ミュウイチゴになる ※トンデモ展開だが掴みはOK
第2話 新しい仲間、正義の味方は超お嬢様にゃん ☆ カフェ・ミュウミュウ、藍沢みんと(中1)ミュウミントになる
第3話 学校の怪談、お化けの正体見つけだすにゃん ☆ 碧川れたす(ミュウレタス、中2)との出遭い、悪戯者キッシュ(いちご初kiss)
第4話 涙のデート、青山くんにいえない秘密にゃん ★ 動物公園デート、3人組でのキメラアニマ撃退
第5話 嵐の新体操、ネコの舞で輝く星になるにゃん ★ いちご新体操部へ、初めての大会(青山君の応援)
第6話 心のピアノ、ときめきの舞踏会にゃん ☆ 白金とのダンス、人間のスピリッツのキメラアニマ化
第7話 歩鈴登場、耳とシッポも芸のうち ☆ 黄歩鈴(フォンプリン、小6)登場、ミュウプリン誕生
第8話 温泉へGO!神秘の山の愛の奇跡 ☆ 青山君そっくりさん登場
第9話 愛しのお兄様、思い出は写真の中に ☆ みんとの兄登場
第10話 最後の仲間、まぼろしの一匹狼 ★ みんとの憧れ(人気アイドル藤原ざくろ、中3)、不可解なミュウザクロの行動
第11話 信じる心、五人そろって東京ミュウミュウ ★ 続き、キッシュの策謀失敗、TV放送(正義の味方宣言)
第12話 バレちゃった、季節はずれの桜散る ★ 白金の状況説明、東京壊滅の危機・回避、いちご身ばれ 
第13話 すれ違う心、狙われた青山くん ★★ ※吉田さんらしいちょっと意外性のあるシナリオ 
第14話 赤坂の秘密、切ない恋の物語 ☆ タルト&パイの策謀、赤坂の元恋人(仁科麗)
第15話 小さな勇者、マシャ 命がけの友情 ☆ いちごのマスコットのピンチ
第16話 れたすの恋、一途な思いは図書館で ☆ 
第17話 蒼の騎士! おまえは俺が守る!! ★ 夏休み開始、いちごの夏風邪
第18話 真夏の恋!いちごのハートはゆらゆら ★
第19話 優しさの力、海の深くに願いよ届け ☆ れたすと泳げない少女
第20話 母の記憶、お姉ちゃんは大変なのだ ☆ ぷりんの病気
第21話 心の火花、いちごとみんとのすれ違い ☆
第22話 夏よさらば、いちごの一番長い日 ☆
第23話 恋は突然! 乙女のハートをうけとめて ☆
第24話 不思議な宝石、輝きはあなたの中に ☆
第25話 恋のハードル、いちごの恋は障害だらけ ☆
第26話 時よ止まれ! 胸にあふれる愛しい気持ち ★ 東京タワーの戦い、ミュウアクア出現
第27話 あなたが好き、青山くん衝撃の告白! ★ いちご子猫化 
第28話 ネコパニック、秘密のカギは乙女のくちびる ★ 続き
第29話 禁断の恋? ネコの言葉がわかるニャン ★ 
第30話 素直になって、水晶玉に秘めた片思い ☆
第31話 父の背中、いちごをかけた一本勝負! ★
第32話 お嬢さま対決、お金じゃ買えない正義の味方 ☆ みんと回
第33話 婚約者現わる 歩鈴、宿命の結婚?! ☆ ぷりん回
第34話 一番大切な事、誰かを信じる気持ち ☆ れたす回 ※シナリオ微妙
第35話 泣かないで、ひとりぼっちの小さなざくろ ☆ ざくろ回
第36話 白金の過去、ミュウミュウ誕生の秘密!! ☆ アルトの正体
第37話 輝きの涙、二人きりのクリスマス ★★ 恋心の深まり
第38話 聖夜の奇跡、秘密の消えた夜 ★ 秘密の打ち明け
第39話 盗まれた夢ラベンダーの甘い罠 ☆  
第40話 二人は友達?歩鈴、危機一髪!! ☆
第41話 幸せを運ぶ風、一途な祈り ☆
第42話 ざくろの迷い、四人になったミュウミュウ ☆
第43話 敵か味方か?戦ってお姉さま!! ☆
第44話 森になった街!いちごの笑顔を守るもの ★ 蒼の騎士の正体
第45話 解けた謎!蒼の騎士の真実 ☆
第46話 新しい戦力!地球を守る仲間 ☆
第47話 愛のパワー!青山君は私が守る!! ★
第48話 異次元の迷路!キッシュの賭け!! ☆
第49話 青の目覚め、もうひとつの姿! ★ ディープブルー覚醒
第50話 いちごの試練!あたしはミュウミュウ ★
第51話 最後の戦い!あなたの笑顔を信じてる ★
第52話 地球の未来に、ご奉仕するにゃん! ☆{/netabare}
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★★★(神回)0、★★(優秀回)2、★(良回)19、☆(並回)31、×(疑問回)0 個人評価 ★ 4.0

OP 「my sweet heart」
ED 「恋はア・ラ・モード」

投稿 : 2024/05/04
♥ : 12
ネタバレ

愛花 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

斬新な設定

評価はそんなに高くないですが、なかなか名作だと思っております(^-^)
リアルタイムで観たのはいつのことだっけ…というくらい昔の作品ですね…
懐かしいです(^-^)

最後に観たのは(3周目)2,3年前なので、覚えてる範囲で書きますね!

まずOPの音楽がよかったです!
『It's show time!ドキドキさせてね?いつでもトキメキたいの いろんな私みせてあげる だから』
今でもshort ver.なら空で歌えます♪

それから設定が珍しかったと思います。
絶滅危惧種、地球温暖化、メイドと、幼い私に新しい知識が入りました(*^_^*)笑
前者2つは言われていたとしても、この時代メイドはまだ流行ってなかったのでは…?

このへんでざっとあらすじを。
{netabare}
絶滅危惧種の因子を持った5人の少女が変身して悪い奴らから地球を守る!という少女戦隊もの。
悪い奴らってのは地球外の惑星から来たエイリアン。
彼らは生物兵器キメラアニマを使って地球をめちゃくちゃにします。
それを東京ミュウミュウが追い払うって流れです。

しかしここからが深いところ(?)で、
エイリアンは地球をめちゃくちゃにしたいわけじゃなくって、ミュウアクアというものを探しています。
このミュウアクアを見つけて危機に瀕している自分たちの星に持ち帰り、みんなを救いたいというのがエイリアンの意思。
私たちはなんのために戦っているの?とミュウレタスが呟きます(確か。)

悪い奴が真っ黒っていうわけじゃなくて、彼らもミュウミュウ同様、守りたいものがあって戦っていたわけで。。
でもやっぱり、人を傷つけるやり方では何も守れないのだって考えさせられました。

最終的には、東京ミュウミュウ側の人間、青山くんが幾つか人格を持っていて
(正確に言うと、エイリアン側の人である人格の1つが青山くんで)
エイリアン側である彼が地球を滅亡に追いやろうとするのを東京ミュウミュウとエイリアンが協力して食い止めます。
なんとか青山くんを人間側に引き戻し地球を危機から救ったあと、
エイリアンたちは入手したほんの少しのミュウアクアを持って星に帰ります。

ここの、最後に味方が敵になっちゃうのも敵と味方だったもの同士が共闘するってのも、子供向け番組としては珍しいのではと思いました。

またエイリアンのリーダー格のキッシュという人がヒロインに好意を寄せていて、
ことあるごとに味方に引き入れたり連れ去ろうとしたりっていう設定もなかなかないのではないかと。
愛しすぎて殺そうとしたこともあった気が。(今でいうヤンデレですかね〜)

しかし幼い私は、子供のようで一途なキッシュが大好きでした。
私の友人にもキッシュが好きな子がいて、こういう子供向けアニメで、子供にウケるような敵を設定するのも多分あまりない気がします。

またエイリアンたちは作戦をミュウミュウによって阻まれた時、
ロケット団のごとくやなかんじ〜と飛ばされるわけではなく
あーあ、失敗しちゃった〜などといってフッと消えて撤退するのがまたカッコよかったです(笑)
(ロケット団のたとえは、当時私が他に見ていたアニメといえばポケモンでしたので(^-^))

ラスト、死んだヒロインが生き返った時、星に帰るロケットの中で
「やった、いちごが生きていた!」と喜び、
仲間に、戻らなくていいのか(ヒロインを連れ去らなくていいのか)と聞かれると
「いや、いいんだ、もう…」と微笑みながら呟くキッシュがイケメンすぎて。笑

{/netabare}

何から何まで、設定が斬新な作品だったと思います。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 7

とってなむ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

ミュウミュウ メタモルフォーゼ!!

全52話。
長いですが面白いです。


ジャンルとしては魔法少女もの。恋愛もアリ。
共に戦い信頼しあい・・
友情、絆が試されるシーンもあったりして楽しいです。
小6~中3と、ちっちゃ可愛いメンバーで構成されています。
彼女たちがどのような成長を見せるのか。
注目です。


序盤はこのメンバー集めから。
出会いやらきっかけやらが面白い。



幼い女の子主人公に憧れの男子がいたりと、設定はありがちですが52話のなかで広がる物語は意外性に富んでおり、驚いたりツッコミを入れたり出来るので飽きませんでした。

ドキドキしたら猫耳と尻尾出現!
可愛いです。でも絶対すぐバレますって。みたいな。


変身→戦闘→勝利は、魔法少女ものの基本で、それに忠実な本作。
いかんせん話数が多いのでマンネリ化を感じたことも。
しかし、思わぬ苦戦を強いられたり、仲間同士のいがみ合いがあって上手くいかなかったりするなど、展開に波があったおかげで飽きなかったのかななんて思います。



どちらかというと、女の子向けの作品。
イケメンも多数登場。
魔法少女組織(ミュウミュウ)のリーダーの稜はいいキャラしてます。
他のイケメンもわりと抵抗なく見れました。


ストーリー構成はよく出来てますし、バトルはいくつもの技が飛び交いよく動くので、女の子向けとは言っても大人でも男子でも全然楽しめる出来です。
それに魔法少女を愛でるという最大の楽しみ方もありますしね。



10年以上も前の作品なので、キャラデザは古いですが魔法少女に変身した姿を見ると、けっこう萌え絵だったりします。
とても可愛らしい。
私、ピンク髪ショートには弱いのですよ。

それに、子猫や子猿などを模したコスチュームは魅力的でした。



OP「my sweet heart」 歌-小松里賀
ED「恋はア・ラ・モード」 歌-東京ミュウミュウ

OPは名曲になるのでは。
作品を象徴する曲でした。


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やっぱ魔法少女って素晴らしい。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 26

66.4 12 エイリアンアニメランキング12位
ドラえもん のび太と銀河超特急[エクスプレス](アニメ映画)

1996年3月2日
★★★★☆ 3.6 (99)
572人が棚に入れました
ある日、ドラえもんは22世紀で人気の、宇宙空間を走るミステリー列車のチケットを購入して、のび太と一緒に行き先の分からない宇宙旅行へ出発した。途中からジャイアン、スネ夫、しずかも加わって、旅はますます楽しいのものになっていく。列車の行く先は、ハテハテ星群にある宇宙最大のテーマ・パーク“ドリーマーズ・ランド"だった。この星群は小惑星ひとつひとつが巨大な遊園地に改造されており、のび太とドラえもんは“西部の星"で22世紀の少年・アストンたちにバカにされながらも活躍を見せた。一方、ジャイアンとスネ夫は“忍者の星"でちょっとだけ忍術を使えるようになり、それぞれ楽しい一時を過ごしていた。だがそのころ、ハテハテ星群乗っ取りを狙う侵略者・ヤドリの魔手がひそかに伸びていた。
ネタバレ

ノリノリメガネ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

夢が溢れる未来の宇宙旅行

シリーズ17作目。

子どものとき録画して何度も観た作品。なつかしい。
{netabare}
22世紀の宇宙旅行に参加するいつものメンバー。ミステリー展開からのドリーマーズランドへ。そして宇宙人の侵略から逃げ、闘うストーリー。

この作品は未来の夢や宇宙のワクワクにあふれている。エクスプレスも楽しいし、ドリーマーズランドのアトラクションも「こんな未来があったらいいな」がたくさん詰まっている。

いつになくのび太の射的の腕に焦点が当てられていて、序盤から伏線が張られ、ラストの演出に帰結していく上手なつくりになっている。
全体的に起承転結がしっかりしていて飽きがこない。
宇宙人が人の体を乗っ取るというのが妙に怖くて緊張感のある作品になっている。
ドラえもんの道具がほとんど出てこないのも特徴的で、その代わりのび太がかっこよく描かれた珍しい作品でもある。

ただこれ今見るとツッコミどころも結構あって、エクスプレスは未来のツアーで未来の人も乗ってるのに、ドラえもんたちは現代の裏山から乗車していて、時間軸は一体どうなってるのと思った。普通にどこでもドアを使って現代の学校に登校しているし、この辺爪が甘かったんじゃないかなと。
あと、エクスプレスの乗客が600人て少なすぎじゃないかと。ドリーマーズランドがかなり混んでる描写があったけど、600人程度だったら混むわけないよね。

そして何といっても本作の良いところは音楽。
エクスプレスを盗賊が襲うシーンとかで流れるクラシック調の音楽は最高だと思う。それ以外でも全体的に音楽の使いどころとか選曲自体もハイセンスな傾向にあると思う。海援隊による主題歌も心地よかった。
{/netabare}
個人的にはどらえもん映画シリーズの中でもかなり好きなほうだと思う。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 1

お抹茶 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

初めて見たドラえもん映画

自分が初めて見たドラえもんの映画です。

藤子・F・不二夫さんの描くこの世界感がとても好きです。見てるうちに自分がドラえもん達と一緒に冒険しているみたいで、とてもワクワクします。ドラえもん・のび太・ジャイアン・スネオ・しずかにちゃんと一人ずつ見せ場があり、協力し合って困難を乗り越えていく姿が好きです。列車で宇宙の旅というのはどんなものなんだろうと子ども心に非常に興味がそそられます。

初めて見たドラえもんの映画なので思い出補正があると思います。しかし、子どもの頃に楽しめた思い出があるからこそ、今こういう評価ができるだろうと思います。

子どもが見るものには夢があり、友情があり、キャラの特徴をいかしながら一つ一つ困難を乗り越えていく、これだけでの要素がこの映画にはあります。もちろん大人が見ても十分楽しめます。

今の子ども向けアニメにも、もっとこういう要素のそろったアニメを見てみたいですね。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 6

ASKA さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

旧ドラ映画の名作の1つ。元ネタは銀河鉄道の夜?

旧ドラ映画の銀河超特急です。
のび太、ドラえもんは未来の銀河超特急のミステリーツアーに参加するところから始まります。
始まりはなんだか銀河鉄道999を思い出しました。
どうやら銀河の果ての寂れた星を遊園地を立てて再興しようとしているドリーマーズランドという遊園地が目的地らしいです。
また、良からぬことを考えている悪者たちがこっそりと様子をうかがっていて・・・という感じの始まりでした。

ドラ映画の中でもハラハラドキドキさせられ、今回も楽しませていただきました。
のび太たち5人がピンチを乗り越えるのは観ていてすっきりしますね。

主題歌の海援隊の「私の中の銀河」もいい曲でした。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 9

68.5 13 エイリアンアニメランキング13位
NieR:Automata Ver1.1a[ニーアオートマタ](TVアニメ動画)

2023年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (151)
570人が棚に入れました
西暦5012年。 突如地球へと飛来してきた<エイリアン>と、彼らが生み出した<機械生命体>により、人類は絶滅の危機に陥った。 月へと逃げのびた僅かな人類は、地球奪還のため、<アンドロイド>の兵士を用いた反攻作戦を開始。 しかし無限に増殖し続ける<機械生命体>を前に、戦いは膠着状態に陥る。 人類は最終兵器として、新型のアンドロイド<ヨルハ>部隊を地球へ派遣。 新たに地球へと派遣された<2B>は先行調査員の<9S>と合流し、任務にあたるが、その最中で、数々の不可解な現象に遭遇し……。 これは人類のために戦い続ける、命なき<アンドロイド>の物語――。
ネタバレ

アニメアンチの憂鬱 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

機械生命体は真夏の夜の「夢」を見るか?

●9話以降放送延期・・・

現状では今期№1作品が放送延期となったようです。

今期作品のランキング評価予想は難しかったわけですが
大本命である本作の戦線離脱は痛恨の一撃でございました。



●見ざる聞かざる言わざる

マトリックスと言えば映画のタイトルでありますが、どんな意味があるのか考えてみますと
{netabare}「マス目」であり、アンドロイド目線で考えたら視覚情報に関係あるもの
ということになるように思います。

細かいドットのマスが映像を作り出し、時には視覚を遮ったりもします。

2B曰く「ゴーグル」ということですがどう考えてもあれは目隠しであり、真実を覆い隠す
「ヴェール」であるようにしか見えません。

そして海辺で9sと2Bは目隠しを外します。

これは真実が見えるという暗示でありまして、同じように目隠しされている我々視聴にも
同じことが言えるのだということを意味するのでしょう。

2Bは目隠しを外しますが、髪型の都合で「片目」しか描写されません。
この片目が隠れる髪型もお約束パターンでありまして典型的な「ゲゲゲの鬼太郎」ヘア
ということになります。

他の作品でも探せば腐る程あるバカの一つ覚えのようにありふれたこの髪型ですが、
米須玄師氏もこれと同じ髪型なのを強調しておきましょう。

元ネタはもちろんみんな大好き!?【プロビデンスの目】であります。

花びら【5】枚の「月の涙」は「※願い事」が叶う花です。
なので【8】と【5】と【13】の法則が発動します。

機械生命体の新種である弟のイヴは「カウント」を数えながら本を読んでいますが
読み終えた時のカウントは「198013」であります。

0で区切られている左辺は=1+9+8=【18】であり、右辺は【13】であります。
【13】は「※願い事」を【18】は契約成立を意味しますから、
合わせて解釈すると「死亡フラグ」というようにも考えられます。

アジを食べると死亡するというのも死亡フラグに関係しているような気もいたします。

アダムとイヴの関係性からも導かれる「裏テーマ」の「家族」と死亡フラグが {/netabare}
次回以降の見どころとなるように思います。



●実存は本質に先立つ

草食動物も人類も燃費が悪い。つまり、このままでは{netabare}資源不足の今の社会は滅んでしまう。
これが「SDGs」が意図するものであります。

なので今の社会をぶっ壊し、人間は進化する必要があるという話でございます。

知恵ある者パスカルの両肩には【8】角形のパーツが備え付けられています。
【8】は【八芒星】【イナンナスター】を暗示する数字です。
【イナンナスター】は【金星】と【女神】そして「※願い事」を示すものであります。

機械生命体姉妹の妹が行方不明になり姉は妹の捜索を「※願う」という展開になります。
パスカルは2Bたちに捜索協力を要請し、姉に誓います。「絶対に妹さんは探し出して見せる」と
そのシーンでパスカルは左手を天に向かって指し示し、姉は手を合わせて天に願い祈ります。
何気ないシーンのように見えますが、重要なのが天から「光輪」がパスカルと姉に向かって
差し込んでいるところでございます。

光輪とは「星【❊】の輝き」を表現したもので、【八芒星】の8つのトンガリに相当します。

光輪は【金星】の【光】と【女神】と【願い】に繋がるというわけであります。
光輪が姉に差し込んだ時点で「※願い」は成就したと解釈できますが、代償が付いて回ります。

場面は変わり朽ち果てた先代の王様とその傍らに側近らしきものが佇み、
その手には記憶メディアが握られています。

その中身は「256」年前の記録であります。数字が出たので足してみます。
2+5+6=13

【13】は【8】と同じく、惑星の公転周期運動に関係する数字でありまして
【金星】と関係性が濃厚な数字であります。

【8】【5】【13】の法則といういつものパターンでありますが、
【5】はどこにあったかと言うと冒頭のオペレーターからの定期連絡で「花の画像データ」を
2Bに対して示したシーンであります。

2Bに似合いそうだとして示された「月の涙」という花の花びらの数は【5】枚でありました。
ついでい言うと「月」も【金星】同様に女神を暗示するものだったりしますので
おしゃれがどうだとか唐突で不自然な流れの中にも実は意味があったというわけであります。

王国建国の歴史の回想シーンでは背景に木々や大樹が聳え立っています。
この大樹は、前にも言及した通り【世界樹】=【ユグドラシル】を表しています。

【8】【5】【13】の法則同様、この【ユグドラシル】の表現も何度でも繰り返されます。
ちなみに機械生命体の王が朽ち果てているシーンは「天空の城ラピュタ」のロボット兵に
連動しているものと推測いたします。

今回は姉妹や家族についてクローズアップされております。
例の「アダムとエヴァ」の兄妹と合わせて考えてみると血縁関係に焦点を当てている
ということになるでしょう。

最終的には過去と現在と未来が一本の線で結ばれると思われますが、
ここで少々未来について考えてみることにいたします。

機械生命体の王国を滅ぼした「裏切り者のアンドロイド」は目隠しをしていませんでした。
恐らくは2Bもいずれは目隠しを外すことになるでしょう。

9sは2Bと一緒にデパートにTシャツを買いに行く提案をしましたが、その「※願い事」は
叶わないような気がいたします。
その代わりに2Bは彼のことを「ナインズ」と呼ぶようになるでしょう。

もしかしたらアンドロイドが「※願う」のは、その本質故に在り得るのでなく、
その実在{/netabare}故にそう在るものなのかもしれません。

●アンドロイドはヨルハ部隊の「夢」を見るか?

伏線は完全機能しており致命的欠陥も見受けられないので上方修正。
オール4の好印象評価であります。

伏線をばら撒き過ぎたことにより {netabare}辻褄が合わなくなってるような状況に見えるも
落としどころはやはりそこかという確証みたいなものが浮かび上がって参りました。

但し、状況証拠だけを提示してはっきりとした答えは敢えて描かないとかいう可能性もあり
もしもそうなるとしたら、はやりSF作品というのは【予測プログラミング】
でしかないという結論になるでしょう。

アンドロイドにしても機械生命体にしても「やり過ぎ表現」が多すぎるのは
「察しろ」というメッセージのようにも思えてくるわけであります。

「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」というテーゼが答えそのものだと言われたら
答え合わせはそこで終わるというのにも一理ありではありますが、そうなると
古典的SFを知らない視聴者には大いに不満が残るという可能性も否定できません。

まだ物語が終わったわけではありませんが、原作がゲームであるというのは一つの注意点であり
ゲームファンは必ずしもSFファンでないことを考慮すべきなのかもしれません。

「スパイ教室」の花園の「リリィ」と同じく本作でも「リリィ」が登場しますが
「リコリコ」の「リリ【ベル】」との関係性も視野に入れ、その存在の意味するところに
ついては{/netabare}今後も徹底マークしたく思います。

●気になる木

この度9sが「気になるなぁ」という風にして {netabare} 「ご神体の木」が登場しますが
あれは「天空の城ラピュタ」や「リゼロ」にも描かれている【世界樹】であります。

【ユグドラシル】とも呼ばれるこの大樹はアニメではファンタジー作品を中心に
しばしば登場するものであります。

「大雪海のカイナ」の「起動樹」も似たようなものであると推測されます。

大樹には「丸形」の機械のような頭が埋め込まれておりまして、その「丸形」からして
恰も【プロビデンスの目】のように見えるのがみそであります。

【プロビデンスの目】同様【世界樹】もある種の知恵や叡智を暗示するものであり
実際9sがハッキング掛けた際にある種の「アカシックレコード」に接続したというのも
それを裏付ける状況証拠であると理解できるわけであります。

またアダムとエヴァを模倣したような「機械生命体」が登場しますが
2人が齧っていた【林檎】も【大樹】と同じく「知恵」と深い関係があるものであります。

アダムとエバを機械生命体がしかも♂×♂同士で再現するというのが、
ある種の「人類補完計画」であるとも考えられるわけですが
「トランスヒューマニズム」チックな思想傾向がゴリゴリな印象が
如何ともし難いものがあります。

見ようによっては「御神体」の頭はエヴァの使徒のようにも見え
「巨神兵」の再現というこのなのかもしれませんが、
【ユグドラシル】と【巨神兵】そして「アダムとエバ」と揃うなら
本作も「スチームパンク」{/netabare}作品と考えた方がいいのかもしれません。


●狂気の沙汰

やはりどう足搔いても落としどころは{netabare}古き良き時代のSF作品の踏襲
となるしかないのは宿命であるように思います。

伏線は完璧と言える程まで決めてきているような印象を受けます。

だからこそ、落としどころは鉄板ラインに収束していくしか
道が無いとも言えるのかもしれません。

考察し甲斐はあるように思いますが、その結末に視聴者が満足できるか否かは
別の話になるのかもしれません。

ヨルハ部隊の「目隠し」仕様は「ヴェール」を意味しているのだと予想されます。
恐らくは「ヴェール」に覆われた真実が見えていないという暗示なのでしょう。

そして彼女たちはエンディングパートの人形劇で示されている通り「マリオネット」
ということになるのだと思われます。

OPは「Aimer」であり、EDも似たようなタイプのシンガーを起用しており
「ヴェール」との対比を示しているのだと考えられます。

ハッキングが不得意な2Bがリスクを冒して断行するという判断はクールではないと言えますが
真実を暴くには、クールではない選択肢の方がむしろ正解なのでしょう。

今回出てきた特殊個体はなかなかに狂気じみていて、悪趣味かつ頭がおかしいレベルの表現
でしたが、元ネタは現実に存在した吸血鬼=「エリザベート・バートリー」であると思われます。

「血の伯爵夫人」と呼ばれる狂気の連続殺人鬼的人物を敢えてSF作品で扱うというのは、
斬新と言えなくもないですが、それ以上に悪趣味過ぎる表現には、
微妙なものを感じずにはいられません。

今にして思えば「攻殻機動隊」でも意外とグロ表現が多かったように思いますが
個人的にはブルータスの「二の舞い」 {/netabare}みたいなことをやる感覚にはついて行けません。


一見してSFあるいはサイバーパンク系であるようにも見えます。

初回からSF的な伏線が張り巡らされており、そういう意味では良質なSFを求める人には
お勧めできそうでありますが、一方であまりに使い古された古き良き時代の展開になりそうなのも
ある意味仕方がないことなのかもしれません。

伏線の展開も含め「ゾイドシリーズ」某作品を思い出してしまいましたが
「ゾイド」を含めて純粋無垢なSF作品と言うのは実は皆無に
等しいのかもと今になって改めて気づかされたように思います。

本作においても所々で【石】を想起させるような映像表現やデザインが目につき
しかも最後の最後で「黒い」あれですから、これはもう本作も
{netabare}スチームパンク{/netabare}を意識しているのだろうという結論に至ります。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 3
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

キャラが良く動いて面白かったですが、SFとしては凡庸でした。

 途中中断があって、それ以前はまだ見返してない状態です。

 作画、画面、キャラデザは素晴らしかったと思います。CGの出来も良かったと思います。1話だけ雰囲気が違いすぎなのとゲームゲームしていて、嫌いな絵柄なのでどうなることかと思いました。

 2Bはやはり出色のキャラデザでした。リアルよりとはいえやはり日本のアニメ感がある美少女感は最高です。戦闘シーン迫力ありました。色気と言う点でも、レオタードっぽいのがスカートの下からチラチラするのが何とも言えず、絶対領域では「ライザのアトリエ」よりも格段に上だと思います。唇の下のホクロがあざとすぎですし。唯一、目が見えないのが物足りないですけど。
 声優さんは良いんですけど、声質のバリエーションが少ないのか他の作品のキャラとかぶりすぎるのが難点といえば難点でした。

 で、肝心のストーリーなんですけど…SFとして言うなら、単純すぎ?意外性が全然ないと言うか、ロボットの知能化とか宗教とか、人類会議の正体が怪しいとか、結構、過去何度も描かれてきたテーマですし、想像した通り過ぎな気がしました。
 話は展開してるんですけど、場所が途中から固定してしまったせいか、同じ場面を何度も見せられているような停滞感がありました。
 それと9S万能すぎと、いいところに現れすぎなので、ご都合主義感は強かったです。あとA2でしたっけ?彼女はどこ?
 
 ただ、アニメ作品としてのストーリー展開としては、キャラたちの魅力、特に2Bと9Sのコンビの話は良くできていました。それぞれのエピソードの見せ方、謎かけなどは良く機能していて楽しませてもらったと思います。

 ゲームやってないので何ともいないですけどね。ただ、視聴者というのはゲームを見てない人間も沢山いますので、その人間も含めて視聴するのがアニメです。したがって、アニメだけで評価すると、尻切れトンボとSFとしての凡庸さでの減点は大きいですね。
 再視聴したいと思うかといわれると、1話から見返すにはかなり気合がいると思いますので、ストーリーは3でしょう。

 ですがキャラの良さがありますので4.5、作画は1話のマイナスがあるので4.5です。音楽はまあ普通より少しいいかなで4。
 声優は皆さん迫力のある演技でしたが、ちょっと石川由衣さんの声が耳につきすぎて「聖女の力は…」の小鳥遊セイにしか聞こえなくなったのでマイナスして4とします。



1話 期待値の割には…既視感すごいし…ですが、最後でとどまりました。

{netabare} 普段見ている本作のコスプレやイラストのレベルが高いせいか、がんばったんでしょうけど、今回のアニメだとちょっと物足りないですね。拡張デバイスらしきものも3DCG臭いし、そのCGとアンドロイドがうまくなじんでいなかった気がします。

 全体的にゲームのプレイ動画というかそれの劣化版というか、ちょっと魅力という点では、画面に引き付けるものがありません。「不気味の谷」というより「レベルの谷」あるいは「無感動の谷」とでもいうんでしょうか。アニメ、3DCGのどちらから見ても、感じるものがありません。

 変形の時の許可申請に意味があるのか不明だし、そもそも言語での通信もアンドロイドっぽくないし、感情捨てろと言っている2Bが一番感情的だし、何がしたいんだろう?と思ってしまいます。
 どこかのアニメで見たような映像ばかりで、バルキリーみたいなものや工場が巨大ロボットになるなど、SF的造形は今のところ目新しい映像表現はなかったです。エフェクトも安っぽいし。ということでTVアニメの作画としてはかなりレベルは高いのでしょうが、期待値からいって拍子抜け感はありました。
 なお、最初の方で敵の機械兵が機械兵にオイルをかけているところが、SFを感じてここが唯一の見どころだったですね。このセンスで全体が描けるかでしょう。

 11945年3月10日といえば、1945年3月10日が東京大空襲ですから何か意味があるのでしょうか。

 で、まあSF好きとしては見るところは少ないかなあと思ってたら、最後の開き直ったマルチエンディング宣言ですね。これで世界観を明らかにするんですかね?ここの部分での工夫が楽しみです。

 最後のこの部分が無ければ断念でした。何パターンかみたいですね。ただ、目を映さないのは感情移入しずらいなあ。いつか見えるんでしょうか?{/netabare}


2話 これならちゃんと見られます。普通にSF世界観に興味がもてます。

{netabare}  実質これが1話目でしょう。1話目の戦闘シーンばっかりなのは最悪のスタートでしたが、ちゃんとストーリーがあるなら世界観とあいまって物語として見られます。

 1話目は掴みを狙ったんだとは思うんですけど、2話目がまともな話だけに作品の構成は失敗したのでは?正直、私は逆に先週ので視聴断念になるところでした。

 機械側のストーリーはありきたりではありますが、知識の集約が知性あるいは感情を生むような話でした。仲間の死との対比で生命に興味が出たのかもしれません。1話目で唯一引っ掛かった機械兵が機械兵に油をかけるシーンが活きてきます。
 アンドロイドVS機械兵ということで、アンドロイド側の非人間性との対比にはなりそうですね。こういうのがちゃんとできるなら最初からやろうよ、と言いたいです。

 作画の風合いがゲームの3DCG風なのと、地上に取り残された部隊の車両とかアニメ用の安っぽいのが混在していてもうちょっと何とかならないかとも思います。

 アンドロイドの知能・感情設定がまだ良くわかりませんけど、どうなんでしょう?人間が出ていないのがみそなんでしょうか。実は人間でした、人間の脳でした、人間のコピーでした、とかあるんでしょうか?あるいは人類は既に滅びていて、アンドロイド側も知性を獲得した機械の種族だった…とか?

 水がエネルギーというのはまあドラえもんのエネルギーがどら焼きみたいなものでしょう。

 2話の感じならちゃんと見続けます。普通に面白いです。{/netabare}

3話 1話の仕込みはそういうことですか。壮大なSF感が出てきました。

{netabare} 1話の戦闘で2Bと9Sは破壊されてそのデータが軌道上のステーションに送られて新しい個体になった。それを延々と繰り返して1話からかなり時間がたった、という世界観ですね。その間にロボットが更に進化したという設定ということでしょう。油をかけるシーンが活きています。

 2話の人類からの放送も同じデータの繰り返しなんでしょう。ということは月面の人類はもういないか既に文明を喪失しているか。AIか何かが司令を発し続けヨルハ部隊が動いているんでしょうか。

 3話で1話で破壊された巨大ロボットが遺跡にようになっています。これが良かったです。つまり時間経過ですね。かなりのオーダーの時間でしょう。

 最後のほうに出てきた進化したロボットとアンドロイドの合体版みたいのはなでしょうね。復活する様子からいって映像でしょうか。この世界そのものがAIの中のシミュレートの可能性もありますが、それだとありきたりです。ハッキングされた?できれば機械ロボットの進化は実際に起こったほうがSF的に面白いですけど。

 2話でロボットによる親殺しのような映像もありましたので、人間性の獲得でしょうけどどうもまともではない感じです。3話で人間の性行為を機械が真似ていました。人間のタナトスとエロス、破壊衝動と性衝動がゆがんだ形で機械に伝わったような雰囲気もあります。

 一旦原始的な王国が出現した感じです。あるいは宗教国家か。それが「いつか」「どこか」ですね。

 異星人からの影響の部分です。人類の進化を歪な形で機械が踏襲する。マルチエンドの人形劇で2Bたちが動物に乗るという話もあります。人類の発生の起源として類人猿も同じように異星人の影響だった。それと同じ影響が機械に起きたと考えればいいのでしょうか。いずれにせよ、どこかで人類の進化、機械の進化の問題が交錯してるのでしょう。

 SF的な仕込みが結構すごいですね。これは期待できます…が延期ですか。クオリティ落とさないためにはしょうがないでしょう。完パケ…は資金的に難しいのかなあ。{/netabare}


8話 SFをしっかりやろうとしているのがとても良いです。

 延期になって放置してましたが、いつの間に進んでたんですね。

 A2号の髪ってなんで伸びてるんだろう?とか、あの兄弟はどういう存在なのか?機械生命に見られる人間らしさとか、そもそもヨルハの組織とかいろんな仕掛けがあって、想像力をかき立てられる仕掛けが沢山あります。

 もちろん記憶の連続性とか身体の部品の交換などアイデンティティ問題とか2Bに関わる部分もテーマになっています。そして今後はあの兄弟と「知恵」のテーマの部分ですね。これと機械生命・ヨルハの関係が非常に気になるところです。

 初めは目が見えないので感情移入しづらかった2Bですけど、見ているうちに入り込んでいました。で、8話。目を見せる場面がありました。もともと造形はいいキャラなので一つの小さなカタルシスがありました。

 とにかく本格的にSFをやろうという重厚感がたまりません。「VIVY」以来の頭を使うハード系SFですね。間があいたので1話から多分見直すと思います。

 2号とA2の声優さん、ちゃんと同じ声優さんでしたね。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 14
ネタバレ

青龍 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

感情は持たないでください。ヨコオタロウ氏が描く世界が残酷すぎるから…

【本作の紹介】
本作は、アクションRPGゲーム『ニーア オートマタ』(NieR:Automata)のアニメ化作品(2024.1.12加筆修正)。

あらすじは、西暦5012年、突如、人類はエイリアンによる襲撃を受け、彼らが繰り出す兵器「機械生命体」によって月へ退避。退避した人類は、アンドロイド兵士による反抗を開始するものの、戦況は数千年に渡り膠着。この状況を打破するため決戦兵器として新型アンドロイド兵士「ヨルハ機体」が開発され、ヨルハ機体2Bと9Sは、機械生命体との戦いに投入されることとなる。

タイトルに含まれる「Ver1.1a」は、ゲーム内エンディングの種類を表しており、ゲーム内のエンディングとは異なるパターンであることを表している。

他にも、レジスタンスのリーダー・リリィは、舞台・漫画『ヨルハ 真珠湾降下作戦記録』にのみ登場するキャラで、ゲーム内で登場する同じ役割のアネモネと異なっている。また、ゲーム内の本筋と関わらないイベントを知っているとより楽しめる要素が含まれている。

したがって、本作は、ゲームと大筋は同じ流れであるものの一部アニメオリジナル要素が含まれており、ゲームはゲーム、アニメはアニメと割り切れるならという前提条件つきではあるが…、既存のゲームファンも楽しめる内容になっているとは思う。
(ただ、私はゲームのエンディングを知っているし、本作のエンディングまでの経緯には色々と思うところもあって、実は、リアルタイムで観ていた時はどうレビューを書こうか、すごーく悩んだ。
のだけれど、冷静になろうと思って時間を置いてみると(だから今さら投稿している(笑))、ゲームもマルチエンディングだし、ヨコオタロウ氏だし、大筋は変わってないからいいかと思うに至ったことを一応書いておく。)


特にゲーム原作のアニメは、ゲームの膨大な設定があり、それを尺の都合で全部表現できない難点があると思っている。

そこで、情報を補完するため、各話終わりに2Bと9Sの人形劇による「ゆるーい補足説明」がなされている。しかし、「ニーア オートマタ」の前作にあたる『ニーア ゲシュタルト/レプリカント』を知らないと意味がわからない描写があったり、また、細かい設定を知っていた方が気づくことが多いので、到底その程度の補足では、本作をしゃぶり尽くせない。

もっとも、私は勝手に脳内で設定などが補完されているが、知らなくても楽しめるという意見もあったし、必ずしもしゃぶり尽くす必要もないので、細かいことに気づいてしまう方がかえって視聴の邪魔になってしまうかもしれない。

ただ、伝えたいことは、特にアンドロイドたちの悲惨な運命にまつわる設定については、知っていた方が彼らの境遇をより深く理解できるのは間違いないと思う。


【フルCGゲームのアニメ化】
ゲームが既に美麗なフルCGで描かれ終始映画のように動くため、ゲームの高画質動画と勝負しなければならないA-1Picturesは、作画に相当苦労したと思われる。
特に第1話の流れは、ゲーム序盤とほぼ同じなので見比べることができる。

思ったのは、アニメの作画としては、とても綺麗なのだが…、比較対象が他のアニメではなくゲームであり、特に機械(ロボット)や戦闘シーンにおける爆発の描写については、フルCGのゲームの方がリアリティがある。

なので、フルCGのゲームをアニメ化する意味をちょっと考えてしまった。

もちろん、ストーリーのダイジェスト版という意味もあるだろうが、ゲームの販売はかなり前で販促目的のアニメではないのだろうから、今、あえて「ニーア オートマタ」をアニメ化する意味が必要だろう。

そういう意味では、角ばった機械の描写や爆発は、CGの方がリアルに感じるが、丸みを帯びた人物や人物の繊細な表情や動きは、アニメにまだ一日の長があると感じた。なので、アンドロイドの内面の描写については、アニメの方が良かったと思う。

ただ、本作は、そもそもフルCGのゲームが原作ということもあってか、目や口を覆って表情のわかりにくいアンドロイド(覆われていることに意味があるのだが…)や表情のない機械生命体が中心で、CGと相性がいいものが多く登場する。そのため、アニメにとっては、そもそも分が悪かったとはいえそう。

とはいえ、私がゲームを知っているから、こういう評価になっているのであって、知らない人にとっては、とても綺麗に感じると思う。


【記憶の連続性と人格の同一性(以下、ネタバレ有りの感想)】
{netabare}本作では、人類が作ったアンドロイドとエイリアンが作った機械生命体のどちらも、人になろうとしている。もっとも、機械は人になれるのかという問いは、そもそも人とはなんなのかという問題でもある。

本作のテーマの1つとして、主に記憶の連続性が担保している人格の同一性の問題がある。つまり、我々が我々だと思っている根拠は、生まれた時から記憶が連続していること。

本作のアンドロイドは、データのバックアップさえあれば記憶の継承が可能なため、体を破壊されても、記憶をバンカーと呼ばれる衛星基地に転送して、その記憶を新しい体に移植すれば、復活することができる。
そういう意味では、肉体の死が死ではなくなっている(脳死や心臓が止まっているなどの死亡の定義が異なっている)。

もっとも、2Bは、9Sがバンカーで復活するたびに、わずか数時間の記憶であっても、自分が知っていて9Sが知らない記憶の欠損があることから、目の前にいる9Sが以前の9Sと同じとは思えず、心を痛めている。

仮に数時間前の記憶が戻るとしても、今、目の間にいる9Sはもう戻らないと嘆く2B。

たかが数時間、されど数時間。その数時間に二人の間にかけがえない思い出あったとすれば、その数時間の記憶の消失は、人格の同一性に重大な疑義を与えることになる。

これは、『AIの遺電子』で、ウイルスに汚染されたヒューマノイドが、汚染される前のバックアップしたデータに復帰すると1週間分の記憶を失うことになるため治療を拒み、一旦死ぬことを選択した話にも通じると思うわけです。


【「感情をもたないでください」】
本作の「感情をもたないでください」というフレーズから始まるエンディング。これは、本作のアンドロイドの残酷な運命をよく表現していると思うのです。

本作のアンドロイドは、機械生命体との終わりの見えない戦いに身を投じている。そして、設定を知れば知るほど、本当に救いのない残酷なお話。ヨコオタロウ氏が描く世界は、これでもかっていうくらい絶望に絶望を重ねてくる。
特にA2が参加した『ヨルハ 真珠湾降下作戦記録』は、機械生命体の大群を前にして、達成不可能とも思えるミッションに少数のアンドロイド兵たちが一人また一人と犠牲になっていく。A2がああなっても仕方ないと思えるくらい本当に絶望的。

だから、アンドロイド兵は、感情をもっていると、その救いのなさに絶望して戦闘を続けられなくなる。

そういう意味では、本作のアンドロイド兵の魂の救済というテーマは、極限状態にあえて追い込んだ中での「作られた感動」といえそう。
もっとも、感情を持ってしまったのに死ぬに死ねないアンドロイドには、その絶望から逃れる必然性が生まれているともいえそうです。


【2Bたちに救いはあるのか?】
さて、本作の2Bたちは、人類会議という「神」によって、その存在する意味、つまり、終わり見えない機械生命体との戦いを強いられている。

しかし、アダムとイヴやパスカルなどの機械生命体たちとの交流を通じて、アンドロイド、機械生命体、人間との違いより、その共通点に気づいて、その戦いに疑問を持ち始めている。もっといえば、実は(核心的なネタバレ)、{netabare}人類も侵略してきたエイリアンも既に滅亡しているので、彼らが戦う理由は既にない。ついでにいえば、人類会議的には、スケープゴートにしたくて機械生命体とアンドロイドの中間のヨルハ機体をつくり、ヨルハ機体にそういう認識はないにしても、どっちつかずの存在だからこそ、その疑問に気づいたというのはあるかも。{/netabare}

もっとも、創造主から与えられた戦い(運命)に疑問をもつということは、神から与えられた存在理由、つまり自己の存在理由を否定することになる。
そうなると、絶望しないためにも、自分たちで独自の存在理由を事後的であっても見つけなければならない。

これは、近代において神から予め与えられた運命から逃れ存在自体に理由を与えようとする実存主義と同じなわけですが、アンドロイドが本当の意味で自分のための人生を生きることを選択する瞬間になるとも思うわけです。


さて、本作でオペレーター6Oの「砂漠のバラ」イベントのフラグが立っているので、2期も救いのない話が続くことが予想されるわけですが…、2Bたちはアニオリ展開で救われるのでしょうか。その辺の内面の描写は、アニメの方が表現しやすいのではと期待しておきます。{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 5

60.1 14 エイリアンアニメランキング14位
奏光のストレイン(TVアニメ動画)

2006年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (100)
515人が棚に入れました
はるかな未来。人類は宇宙を舞台にユニオン(連合)とディーグ(帝国)の2つの陣営に分かれて、始まりすら定かではない永い戦争を続けていた。ユニオンは戦争はあくまで人の手によるものである事を尊んだが、ディーグは戦争をただの外交手段としか見なしておらず、合理的かつ効率的に人の手を掛けず行う事を重視していた。そんな時代に繰り広げられる一組の兄妹の物語。兄はユニオンを裏切りディーグに付き、全てを失った妹は裏切りの理由を知るため兄との再会を胸に戦い続ける。

声優・キャラクター
川澄綾子、近藤隆、野中藍、ゆかな、松来未祐、保志総一朗、谷山紀章、花井なお、阪田佳代、皆川純子、谷井あすか、麦人、中田譲治

月夜の猫 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

♥個人的には名作♥

2006年・SFロボットアニメーション作品。全13話。


戦争モノの様で実は・・という二重構造になってる。
※実際にはロボットがメインのアニメではない。
世界観/諸設定も亜光速云々も簡潔で矛盾が少ない。
※要点を抑えた最小限の説明しかしないので見易い。
全体的にはシリアスですが、コミカルな描写もある。

メカニックデザイン - 川原智弘・海老川兼武
可也好みで綺麗なラインと3D描写が良い感じだった。
マクロスやガンダムにも劣らないスピード感がある。
臨場感や躍動感のあるシーンが多く姿勢制御が綺麗。
※3Dに訛りのある動きも感じるけど可也動きも良い。

キャラデザは個性重視の様で微妙だけど鉄板の布陣。
キャラは亜光速云々も含め解り易く個性が際立つ。
もう少しキャラのデティールが綺麗なら良かった。
声優のもキャラのイメージとの相性が良い感じ
OP/ED音関係はとても良く世界観に浸り易いと感じた。
アングル等印象的なシーンの切出が結構好みで好き。

あらすじ
はるかな未来。人類は宇宙を舞台にユニオン(連合)と
ディーグ(帝国)の始まりすら定かではない永い戦争を
延々と続けていた。そんな時代に翻弄された人々の話。

国を裏切った兄に友人達を目前で皆殺しにされ家名も
友人もミミックもリーズナーとしての道も全て失った。

再び兄に逢い理由を問い正す為に・・経歴と名を偽り、
限界を超える訓練と敵と激烈な戦闘に明け暮れるセーラ。

そんな時セーラが出会った一体の人形”エミリィ”。

真紅のワンオフモデル・ストレイン”ラムダス”。

彼女の行く先に何があるのか・・


主力兵器

ユニオン(連合)
ストレイン※有人機動兵器。ミミックリンク者が必要。
ギャンビー※有人機動兵器。旧式の主力機。

ディーグ(帝国)
トゥモール※無人機動兵器。
ストレイン・グロワール(ラルフ・ウィーレック専用機)
※基本ディーグには有人機動兵器は存在しない。

キャスト

バジオン総合戦術学校空間機甲科の訓練生。

「セーラ・クルス」セーラ・ウィーレック(川澄綾子)
兄と一緒に戦う為、ストレインの操縦士を目指してた。
裏切った理由を知る為生きている。可成りのブラコン。

ロッティ・ゲラー(ゆかな)空間機甲科。愛称女王様。
ラルフは兄の仇で彼が戦場に出てくると見境を無くす。

ジェッシィ・アイジェス(松来未祐)やや百合萌えの少女。
普段は控えめな確りした性格だが、キレると人が変わる。

カリスフォド・ラドフリックス(保志総一朗)通称カリス。
グォール空間補給廠の出身。セーラに好意的で優しい。

ディコン・シドノック(谷山紀章)可成りのお調子者。
軟派な遊び人だが意外にもストレインの操縦技術は高い。

マーサ・シュビーパウエル(花井なお)体育会系な少女。

アーメンガァド・ヨハニッツ(阪田佳代)通称アーミィ。

ラヴィニア・リベルス(野中藍)全裸艦内1周事件を起す。

イザベラ(田中理恵)機動歩兵科の訓練生。リーダー格。

メルチセデック(皆川純子)天才的技術者。年齢不詳。
演習艦リベルタッド内でストレイン・[ラムダス]を自作。
周囲から保護兼調査する為にセーラを監視下に置いてる。

カアマイクル(谷井あすか)良くガレージに居る
年齢不詳のバジオン総合戦術学校技術工兵科の教官。

クレイヴン(麦人)バジオン総合戦術学校校長。

デュファルジュ(中田譲治)空間機甲科教官。

セディ(白鳥哲)メアリー(田中理恵)コリン(増田裕生)
グラベラ空間機甲兵科学院訓練生でセーラの親友だった。
ラルフ・ウィーレックの裏切りにより全員死亡。


ディーグ軍

ラルフ・ウィーレック(近藤隆)セーラの兄。
元ユニオン軍屈指のエースパイロットだった裏切り者。
名門ウィーレック家の当主で非常に心優しき青年だった。

エミリィ(野中藍)
グラベラの旧い研究施設内のカプセルで眠っていた少女。
セーラが大事にしているエミリィ人形と瓜二つの容姿。

メドロック(田中敦子)ディーグの軍艦クンルーン指揮官。
ラルフと彼の愛機ストレイン・【グロワール】の監視役。

バロウ(長克巳)メドロックの副官。
彼女と違いラルフの事は信用しておらず、憎悪している。


視聴回数8回くらい

投稿 : 2024/05/04
♥ : 5

とってなむ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

作品のバランスを取る上でラヴィニアの存在は大きい・・はずw

隠れた良作。と勝手に決めつけ。

未来型SFアニメ。
ロボット枠です。
可愛らしいキャラデザとは裏腹に、そこにはハードな展開が待ち受けてます。
油断なさらずに。



宇宙にて、2つの勢力に分かれ戦争を繰り返す日々。
そのような世界のなかで、敵に寝返った兄とその理由を知りたい妹の物語です。

世界観は壮大。
戦闘もなかなかの迫力。
これだけで観応えアリ。
亜光速戦闘の設定は面白くも残酷だなと感じました。
年の取り方が変わってくるとは。。



感想。

視聴開始時から少し観て、嫌な予感がしました。
つまらなさそう・・と。
理由はともあれ性格に難有りの主人公、酷すぎるイジメなど、私の苦手なポイントを見事に押さえていたからですw

だがしかし!

回を進める毎に面白くなっていくなっていく。
対人コミュニケーションに欠けた主人公・セーラにも成長が見られ、段々と楽しめるようになりました。



セーラを成長させたのは間違いなく仲間の存在ですね。
空間機甲科のメンバーは個性は強いもののいい奴らばかりで、そこに流れる雰囲気は心地良いです。
漫画版の主人公・ロッティを筆頭に訓練生としての自覚も忘れない彼女らの姿勢に惹かれました。
それに、どのキャラもどこか抜けてる箇所があるのがまたいいです。



凄惨な描写も惹き付けられるのに必要な要因でした。
誰が死んでもおかしくない世界。
モブ以外にも数人死ぬので、今度は私のお気に入りキャラが死ぬんじゃないかとドキドキハラハラ。
こういうの、嫌だけど好きなんですよね。



因みにそのお気に入りキャラとは空間機甲科の一員、ジェッシィとラヴィニア。

ツインお団子ジェッシィが可愛かったです。
ロッティの代わりにチームを引き締めるしっかりした一面と、ラヴィニアの勘違い百合攻撃に即落ちするチョロさが魅力的。
見た感じチーム一のファッションリーダーで、彼女の私服姿で私は即落ちでした。


ラヴィニアの魅力は第7話に集約されてます。
同性(セーラ)愛が物凄い彼女のギャグ回。
笑いましたw
妄想時の弛んだ表情がいい感じです。
一種のシリアスブレイカー的役回りかもしれません。


さぁこの二人は最後まで生き残れるのでしょうか。



OP「メッセージ」 歌-Yoko
ED「海のオパール」 歌-Sema

独特な曲調のOPが印象的。


--------------------------


最後は泣けるとかじゃないですが感動しました。
兄が裏切った理由も納得のいくものでしたし。

兄と妹(セーラ)を中心としたストーリーではあるものの、勢力同士の大きな策略戦なども面白かったです。
ラヴィニアの駆け引きもw


それと、この作品の良いところは7話のようなストーリーには直接関係しないエピソードを盛り込みながらもテンポが悪くならない点。
笑いとシリアスのバランスが秀逸でした。

他にも見所は多く、私はもっと評価されてもいいんじゃないかと思います。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 33

ワタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

シリアスでハードな1クールアニメの良作。

SF美少女メカアクションアニメ。
リアルタイムで見て以来、久々に見直したところ、当時より楽しめました。

印象的にはシリアスで人死にまくりな「マジェプリ」
1話と最終話の展開は「喰霊」っぽい(最終話の演出・絵コンテが喰霊の監督だった)
亜光速におけるウラシマ効果を設定に取り入れてるところは「トップをねらえ!」
そしてコンセプトは「小公女セーラ」ということらしい。
登場人物名からしてそうだし、主人公セーラへの過激なイジメ描写もあります。

シナリオは奔放な展開が目立つけど、これといった破綻もなく良く出来ています。
展開の緩急のつけ方が上手いんですよね。1クール飽きることなく一気に見れます。

セーラは1話の出来事をきっかけに心を閉ざし、周囲から孤立するわけですが
ロッティを始めとする空間機甲科のメンバーとの触れ合いを通じて
徐々に彼らに心を許し、かけがえのない仲間となる。この過程が素晴らしい。

セーラの戦いの目的は一貫しており、セーラ個人の物語として見れば文句なし。
ですが・・・セーラとその兄ラルフの物語としては微妙っちゃ微妙。
「あの優しかった兄がどうして・・・!」
という展開なんだけど、ラルフの描写が薄いのが問題。
ラルフが豹変した理由には納得できるんだけど
かつてのセーラとの温かな思い出が足枷となるも、それでも俺は止まるわけにはいかない・・・!
みたいな、葛藤する描写が全くないので兄妹のドラマに深みが出ないんですよね。
それでもラストは兄と妹の対比という意味でよく纏まっているし、余韻も残るものになってます。


地上波での放送がなかったし、キャラデザも微妙だし
星間戦争の真っ只中にいるという設定ながら
キャラ個人のドラマに焦点を絞っているのでスケールが小じんまりしている点など
様々な事情から埋もれてしまってる作品ですが、個人的にお勧めしたい一作。

※なお声優は、メインに川澄綾子にゆかなとか・・・超絶俺得w

投稿 : 2024/05/04
♥ : 24

58.9 15 エイリアンアニメランキング15位
影鰐 - KAGEWANI - 承(TVアニメ動画)

2016年春アニメ
★★★★☆ 3.2 (79)
324人が棚に入れました
生きとし生けるものすべてを喰らい尽くす「超生物・影鰐」。 その“兵器化計画”に巻き込まれた番場宗介は、クローン影鰐に取り憑かれ、消息を絶っていた。 番場を執拗に追う猿楽製薬との決死の追走劇、影鰐殲滅を使命とする新たな部族との争い、次々と人間を襲う奇獣達。 混迷を極める中、番場は超生物・影鰐との戦いに終止符を打つことが出来るのか。 息をもつかせぬ壮絶なモンスターパニック劇メーション! □影鰐とは・・・ 影が実体である不定形の怪物。影鰐に「影」を攻撃された者は実体も攻撃を受ける。 生物に寄生し、奇獣へと変化させる。寄生した量によって、変化の度合いが変わる。 □奇獣とは・・・ 現代に突如現れた怪物。UMA、未確認生物とも呼ばれる 自然生物の範疇を超えた能力を持つものもおり、正体は不明である。 □番場宗介 大学教授であり生物工学の第一人者。超生物・影鰐に両親を喰われた上、自身も襲われたという壮絶な過去を持つ。顔に痣が残っており、奇獣に近づくと、痣が疼き激しく痛む。 激しい追跡調査の末、猿楽製薬による“影鰐兵器化計画”に辿り着くが、実験中の事故に巻き込まれ、超生物・影鰐のクローンと融合してしまう結果に。

声優・キャラクター
杉田智和、置鮎龍太郎、真殿光昭、木村昴、佐藤聡美、斉藤貴美子、相沢舞、M.S.S Project、96猫

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

影鰐再び・・・今回は思わず見入ってしまう展開でした

この作品は、影鰐-KAGEWANI-の続編に位置する作品です。物語の内容に繋がりがあるので、前期を未視聴の方はそちらからお視聴をお薦めします。

影鰐の存在自体が恐怖でしかなく、時間を強制終了させるには十分過ぎる強さと人の無力さを感じた前期・・・
一部では良からぬ事を企てていた輩もいましたが、ホラー映画のワンシーンの様に突如現れるその存在は、決して野放しにして良い存在ではありませんでした。

そして今期は・・・人と影鰐との立ち位置は前期と変わっていないと思いますが、それ以上に影鰐に取り憑かれた人の恐怖を感じました。

良からぬ事を企てる・・・強大な力の前にすると、どうしても欲で目がくらんでしまうのは人としての悲しい性・・・
だからある程度・・・人々の理性に問いかけて帰ってくる答えの範疇は・・・きっと許されるんだと思います。

でも人って・・・何故かやりすぎちゃうんですよね^^;
好奇心、欲求、或いは携わる者としての使命・・・言い訳は色々あると思いますが、大概やりすぎちゃうとロクな事はありません。

それはこの作品においても然り・・・
だから人間の欲にまみれた醜さと影鰐の本来持っている恐怖とが相まって、仰々しい展開から物語が始まります。

でも・・・この作品には萌えが無いと前期のレビューで記載していたので、今回も期待はしていなかったのですが、「さとさと」さんこと佐藤聡美さんが演じるナギ・ヤグルが登場し、物語の核心に深く関わるようになってからは、紅一点的な存在感を十分に醸し出していたので、萌えが無い・・・とまでは思いませんでした。
勿論、紙芝居タッチというこの作品の持つ独特の表現方法は変わらないので、普通のセルアニメの様な萌えとは全然違いましたけれど・・・^^;

そして今回存在が際立ったのが実体化した奇獣でした。
奇獣自体は1期から登場するのですが、今期の奇獣はやけにリアルだった様に思います。
まるでエイリアンの様な奇獣も登場しましたし・・・
奇獣の迫力・・・という点においては前期より上回っていると思いました。

我田引水・・・
主人公の番場 宗介やナギ・ヤグルはそのアオリを受け奔流します。
この二人だって最初から仲良しだった訳ではありません。
思いを態度で示したら、こうなった的な関係・・・みたいな感じです^^;
でも、人の繋がる力・・・これは決して馬鹿にできません。
二人に迫り来る事の顛末は・・・?

そして因果応報・・・
全てはここに帰ったんですね・・・
気になる方は是非本編でご確認頂ければ・・・と思います。

1クール13話の物語でしたが、物語は完結していないように思います。
区切りは良いんですが、物語の纏め方が「13日の○曜日」の様に、何かが起こりながら終幕するんです・・・奥歯にモノが挟まっているみたいな気になる終わり方でした。
続編・・・何かありそうな予感が・・・^^;
新たな情報を楽しみにしています^^

投稿 : 2024/05/04
♥ : 13
ネタバレ

Progress さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

起承転結?3期も4期もあってほしいな

全話視聴終了。いや~面白かったなあ!

以下感想
{netabare}

まず番場先生が1期でかなり危うい状態で終わってたので、カムバックしたときの「俺達の番場がパワーアップして帰ってきたぞ!」感で嬉しかったなあ。野性味あふれる風貌からビシッといつものスーツスタイルに切り替わるのもカムバック感があります。知識と機転のよさ、そして超強いパワー!を持って落ち着いているという、ほとんど完璧ですよね。

そしてメカになって戻ってきたメカ木村の無理やり感がシュールで面白い。「お前またでるんかい!」的な。
そして、今回は終盤まで番場の見方をするメカ木村の怪しげな感じがまた良い。余裕をもって人と当たりながら、視聴者が彼を信用できない胡散臭さをかもし出している。案の定最終的に裏切って高尚な理想を垂れ流すあたり、ぶれんなあと感心。

新キャラのナギは声優が佐藤聡美さん。氷菓のおしとやかなえるやけいおんの元気な律、今回は男勝りな女性キャラ。違和感の無いとてもいい演技でした。ナギに関しては突っ走りそうな強気を提示しながら、人間の顔を映した影鰐に動揺させて弱さや人間味を出したりととても上手く表現された人物。

そして今回の影鰐ですが、達磨様と呼ばれる影鰐は丸っこくて可愛い。地域風習をオカルトチックにした話はオカ話でも好みのジャンルです。
研究所を襲った「奇獣」はエイリアンのような出で立ちでした。オカルト熱を刺激されるデザインです。そのほかにもチュパカブラなどを彷彿とさせるデザインのやつも良い。
サトル君は1期で出てきた、植物の影鰐と融合した存在。彼の人間性が彼を人間であることを肯定していました。

本間はかなりかませキャラでしたね。強欲なやつが落ちるのお約束みたいな所か。それでも奇獣になってまで、木村に復讐しようとする小物さと哀れさがちょっと良い味出してます。

全体の感想
全体に筋が通ってとても良い。「オカルト」というジャンルだけではなく「ホラー」や「スプラッタ」にも広がりがあり、その独特な映像手法からゴジラなどの「特撮」的な流れも汲んだ作品でした。また、番場宗介というヒーロー的な主人公ポジションから海外のヒーロー物映画に近いものを感じます。
影鰐という人のエゴで生まれながら、人に害ををなし、自然に対し恐れを抱かせる存在として、今回も良く表されていたと思います。

{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 13

四畳半愛好家 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

一期よりホラー薄めで物語重視。佐藤聡美の演技に驚かされた第二期!

 闇芝居のスタッフが送る、日本に突如として出現したUMA「奇獣」の謎を探る生物学者・番場宗介(Cv.杉田智和)の物語の第二期。10分弱×13話

 一期と比較すると、この『承』は奇獣の中でも「影鰐」をメインとする話や、意図的に奇獣をコントロールする科学者達の話など、番場を中心としたメインストーリー関連の話が多くなっている。やや「能力バトルもの」に近づいた感じもあり、意見は分かれるかもしれないが、個人的には二期の方が好みだった。

物語:メイン関連の話が多く、10分弱と短いながらも一期以上に話に引き込まれた。

声優:杉田さんは流石といった感じですが、相変わらず脇役が酷い…。

 ただ、驚くべきはナギという影鰐を憎む女を演じた佐藤聡美さん。私の中で佐藤聡美さんと言えば「氷菓の千反田える」であり、落ち着いた穏和な少女を演じる印象が強いですが、今作ではドスのきいた声を出していて、まるで別人のようでした。
 こんな役もできるんですね…。正直かわいらしい声が活きるのはこういう役ではないと思いますが、力量に驚きました…凄いですね。(正直終盤まで彼女だと気付きませんでした…)。

キャラ:一期より番場を含むメインキャラ、木村・ナギ・本間などがしっかり目立っていて、それなりに魅力的。番場と木村が割とお気に入りでした。

作画:一期と同様、闇芝居みたいな紙芝居っぽい変わった作画です。この作品には合っています。

音楽:個人的に相変わらず好かん曲でした…。ただ、この安っぽさが逆に影鰐には合っているのかも?影鰐のテーマとか印象に残っています。

 二期の評価はこんな感じです。一期より物語重視でホラー要素は薄まっています。何はともあれ、一期が好きだったら絶対観るべき作品ですね!
 起承転結の『承』なら3期4期ありそうですがどうでしょう?
 あるなら観ます!

投稿 : 2024/05/04
♥ : 7

64.8 16 エイリアンアニメランキング16位
エイリアン9(OVA)

2001年6月25日
★★★★☆ 3.6 (76)
259人が棚に入れました
第9小学校に通う主人公・大谷ゆりは6年生に進級して早々、危険で気持ち悪くて誰もやりたがらない係「エイリアン対策係」に選ばれてしまった。その活動内容は、ボウグと呼ばれる共生型エイリアンを頭にかぶり、学校に出没するエイリアンを撃退・捕獲すること。対策係となった3人の少女たちは、「エイリアン対策」の日々の中でそれぞれが抱える心の問題に向き合い、絆を深め合っていく。そんな彼女たちをよそに、次々に襲い来るエイリアン達や、学校の大人達は、様々な陰謀を張り巡らせ彼女らを巻き込もうとしていた。
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

原作愛が高じてアニメ化されたような作品

【レビューNo.92】(初回登録:2023/10/28)
コミック原作のOVAで2001-2002年作品。全4話。
交流ある「お茶さん」のレビューが琴線に触れたので、どんな作品なんやと。
>ガッツリと心をえぐってくる怪作(改題前)
なるほどこれは・・・

(ストーリー)
大谷ゆりは第9小学校に通う6年生。
この世界は度々エイリアンが飛来してくるので、学校には「エイリアン対策係」
が存在し、ゆりはその係に選ばれてしまう。
「エイリアン対策係」とは
・「ボウグ」と呼ばれる共生型エイリアンを頭にかぶり、学校に出没するエイ
 リアンを撃退・捕獲
・他のクラスから
 ・川村くみ:優等生でしっかり者。(ずっとやっていた学級委員長に嫌気が
       差し、それを辞めるために自ら志願)
 ・遠峰かすみ:天真爛漫な性格ながらも文武両道の天才児。(好きで志願)
優秀な2人に比べ臆病で泣き虫なゆりは、お荷物状態ながらも辞めることも許さ
れず、時には叱咤され、時には友情を育みながら活動に励むのだった。

(評 価)
ジャンル的にはSFダークファンタジーの部類に入るんですかね。
JSの緩い日常にエイリアンを登場させ、「鬱アニメ」的な展開をぶっ込んで
くるみたいな。

・原作愛が高じてアニメ化されたような作品
 率直な感想がコレですね。
 {netabare}・人気作だからとかヒットが期待できそうとかではなく
  (って当時のことは知らんけどw)
 ・逆に尖った表現等クリエイター魂を見せるといった気負いとかでもなく
 純粋に「ワイ、この作品めっちゃ好きだからアニメ化しちゃうぞ♡」みたいな?!
 原作愛を感じる制作陣の仕事ぶりだったなあっと。
 (って原作は知らんけどwそういう空気感がある作品かなっと) 
 視聴後の感想としては「鬱アニメ」なので、(ある意味気分は最悪ですがw)
 それ以上のモノが残るって感じですね。{/netabare}

・いろいろとバランスが絶妙
 「鬱アニメ」だからといって、ただ単に「胸くそ絶望展開」を見せればいい
 というのではなく、きちんと面白い作品として成立させるために、いろいろ
 と考えられているなっと。
 {netabare}・JSという設定が絶妙
  例えばこの世界の教師は何か企みがあり、対策係には厳しく当たります。 
  そんな先生は絶対的で逆らえないという従順さ(絶望具合)がいかにもJS
  らしい。
  そしてエイリアンとのバトルシーンなども、JSだからこそ少し緩さが生ま
  れ、この作品として収まりのいいシリアス加減になっているという印象。
  また全体を通して、まだ中学に上がる一歩手前の心の不安定さや純真さ具合
  等も上手く織り込んでいるなというのを感じますね。
 ・ボウグ(共生型エイリアン)のデザイン等が秀逸
  他のエイリアンはそれなりに敵っぽいデザインですが、このボウグは
  ・JSが頭にかぶったときどう見えるかを計算した「キモカワ」具合が絶妙
  ・戦闘形態といった「機能美」的な描写も秀逸
  ・JSと会話出来るのだが、その性格(作品での立ち位置)も巧み
   (ついでにCV:中尾隆聖さんがこれまた名演)
  作品のキモとなるだけに、本当によく考えられているなっと。
 ・陰と陽の使い分けも上手い
  キャラデザや(一見した)世界観は緩い感じなので、鬱展開(陰)だけでなく  
  ・その辺を活かした(陽)の描写だったり
  ・その(陽)があるから次の(陰)がまた映える
  というバランスも上手く取ってるなという印象ですね。{/netabare}

・その他補足
 「鬱アニメ」×「エイリアン」ということで、酷い展開や絶望感、グロ描写
 が多く、この時点でかなり視聴者を選ぶ作品ですが、
 {netabare}・振り返ると主人公ゆりのシーンの8割位は「涙目」描写だったのではw
  しかもグズグズ・ウジウジって感じで結構イライラが募る。
  → でも作品としてはベターな描写になるのかなあ。
 ・原作は完結しているらしいが、アニメは途中で終わる。
  → 個人的には、これはこれで余韻を残す終わり方でアリかなあ。
 ・あとOPはキャラソンなんですが、1話目は微笑ましく聴いてましたが、
  2話目以降は冒頭の歌詞
  「~普通じゃない朝が来て~ナイフが刺さったハートが疼く~♪」
  に何気に心が削られるんだよなw{/netabare}

個人的には
・好みかどうかでいえばあまり好みではないが
・面白かったかどうかでいえば、結構面白かったなあ
・客観的には4話であの完成度はかなり評価できるのでは
という感じですかね。
原作のよさもありますが、制作陣はホントいい仕事してるなと思います。

こんな作品、自分じゃ絶対手を伸ばさないだろうから、心を動かしてくださった
「お茶さん」には感謝ですね。

(追 記)
>原作愛が高じてアニメ化されたような作品
まあ原作は一定のコアなファンがつきそうなんだろうなって印象ですね。
・他の方のレビューを拝読するとやはりそんな感じ。
・原作は本編3巻を始め、続編の中学編やその後日談が連載されるなど、それなり
 に支持されてた様が伺える。
いうても、そういう背景もあったからアニメ化にGOサインが出たのかなっと。

>個人的には、これはこれで余韻を残す終わり方でアリかなあ
下書き後、YOUTUBEに原作のネタバレがアップされてたので視聴したのですが、以降
の話も面白そうだが、「OVAは敢えてここで止めておく」という「制作陣なりの美学」
だったのかなあって感じもしましたね。
(単純に売り上げ等で撤退しただけかもしれんけどw)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 9

woa さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

エイリアン=人間になるということ

2001~2002年発売のOVA、全4話。

エイリアンと共生することになった小学生3人の大人へと変わる際の危機的な心理を描く。エイリアンそのもののグロテスクさとその死に際に飛散する血液が小学生の主人公たちに降りかかる様は、需要者層の特殊な嗜好の気味悪さも表しており、二重の意味で不快である。

作中世界において校庭にそびえたつ宇宙人の巣(?)と小学生の日常が調和しているように、主人公たちの心理は異質であり超現実的と思われるが、同時にかすみが自分の兄の偶像をエイリアンに見出していることから、我々視聴者の方も異星人なのかもしれない。ただ主人公たちエイリアン対策係がその活動にいそしむ間、普通の生徒たちはシャッターに守られながら学習を続ける様を見るに、やはり主人公たちの心理も非日常なのだと分かる。

この作品の面白さは本来シャッターに守られて普通の日常を送る側の人間であるゆりが、多数決原理によってエイリアン対策係に任命されてしまうジレンマや緊迫感を味わう不条理だろう。自ら立候補した他の二人と違い、ゆりは対策係に対して、ただ忌まわしい仕事として認識するのみで、良くも悪くも思い入れがないのである。勿論、かすみの好きであるという感情やくみの保護者的存在に支えられて、肯定的に自分の仕事をとらえ直そうとするが、結局その再定義も挫折してしまう点、エヴァに酷似している部分があるように思える。

そのため、共生しているボウグというエイリアンとのET的なコンタクトも成功しているとは言えない。

例えば夏休みが終わることで、夏休み中に育まれた人間関係が一旦リセットされてしまう経験を誰しもすると思うのだが、新学期早々生じた友情関係の破たんの際にゆりがくみとかすみの諍いに対してどちらにも与さずみんなで一緒がいいと言うのは、異質なものが持つ本質的な分かちがたさではないだろうか。

また毎回物語の構造を象徴するかのような夢を主人公のゆりは見るのであるが、彼女が日常で強く感受したと思われる印象の連なりは物語そのものと同じく何も核心にいたる事実は提示してくれないのである。

分かっている事実だけで言うと、最終話のEDで彼女たちが迎える末路は、凄惨であると同時に些末的なものである。結局、ゆりの夢オチとも思える終わり方はどのような結論も求めさせてくれないが故に、絶望的なのだ。

終わり方も相まって、いわゆる胸糞アニメなのであるが、先ほどもいったゆりの夢の中において、あたり一面綺麗な花畑で各キャラクターが唐突な問いや問題を語り掛けてくる不可思議な情景は、そこだけでも見る価値があると思われる。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 5

お茶 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

ズレが生み出す雰囲気

[エイリアン9]

全4話。クラスの中でエイリアン対策係となって3人の少女で(奴隷化=エイリアン化を実は目論まれてる)、次々学校に現れるエイリアンと戦うお話。とりあえず第一印象はこれは名作の予感と感じた。頭に味方側のエイリアンを装備して戦うのです。旧作風でありいい意味で凡庸で、カワイイ、のほほ〜んとした作画との、エイリアンの画とCGは怖いでもなく気持ち悪いでもなく、ウー・マ生物の雰囲気を出していい意味で浮いている風な所がギャップがありシュール。JCとは思えない画力。

エイリアン討伐時は授業を休んで戦うし、倒せない場合は夜通し。子供向けアニメのようで子供には見せてはいけない内容。4話でしかもこれからって所で終わったのが悔やまれます。そもそもかなり端折っているし説明もナッシングwでも惹きつける魅力を持った作品なのは間違いない。画面の切り替えとサントラは見事。サントラ集はプレミア価格が付いてるみたいです。しかしながらテーマ性を含んでいる事は確かなのですが妄想しないといけない演出止まりが難点。

何でも先生が敵エイリアンのようで(ここら辺の説明不足も難)ひたすら無理強いをしてくる体罰教師なの?とも思った。それとも嫌なことを続ける先に何かアル的なものかと期待してましたがハズレ。エイリアンが心を持っていて、先生が敵らしいのでそこら辺を+して本作を視聴してみると案外これはよさげとも感じた。まあ三人の少女が酷い目にあいます。バトルは単調ではなく小型、大型と色々出てくる。バトルは陰湿でもあり、まるで昆虫採集のようでもあり、逆に採集されてる節もあるし、主人公は泣きじゃくる。

全体通して1話1話の世界観のズレ、エイリアンと人間と学校の画のズレ。場面の焦燥感とサントラのズレ。もうズレにズレて堪らなくシュールな雰囲気。雰囲気だけでも味わえる一品。謎や続きの部分は原作買えと言わんばかりの作品でありんす。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 22

59.2 17 エイリアンアニメランキング17位
ザ・ソウルテイカー魂狩 -THE SOUL TAKER(TVアニメ動画)

2001年春アニメ
★★★★☆ 3.3 (46)
250人が棚に入れました
ある雪の降る夕刻の教会。伊達京介は、何者かに襲われ息を引き取ろうとしている母の手で刺された――それが全ての始まりだった。

誤って埋葬された京介は、岬真夜と名乗る美少女の手で墓の中から救い出されたが、真夜は世界的な科学力を持つ巨大多国籍企業・桐原グループに誘拐され、彼は謎のミュータント組織「病院(ホスピタル) 」の刺客・ドクトル凶也に襲われる。窮地に陥った彼の前に現れた謎の男・壬生シローは京介に生き別れの双子の妹の存在とその分身「フリッカー」の存在、そして真夜がフリッカーであるという事実を教える。不可解な母の死の真相と妹の謎、京介の脳裏に浮かぶさまざまな疑問。彼は真夜を救出する為に、シローと桐原の海上施設に乗り込むが…。

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

たった一つの「小さな願い」が織り成すダークファンタジー作品・・・

この作品・・・実は純粋にこの作品単体を知った訳ではありませんでした。
2016年冬アニメで「ナースウィッチ小麦ちゃんR」の放送が予定されていますが、その作品の視聴に先立ち「ナースウィッチ小麦ちゃんマジカルて」を視聴しようとしたところ、「ナースウィッチ小麦ちゃん」はこの作品のスピンオフだと知りました。

そこで、スピンオフ作品を堪能するなら本編も視聴した方が・・・と思い、今回の視聴に至りました。
最初は少し迷いましたが、新房昭之監督の名前を見て俄然視聴意欲が湧き一気見しちゃいました^^;

この作品の主人公は伊達京介・・・そして物語は主人公である京介を母親が刺し殺すシーンから始まります。
・・・いきなりのショッキングな展開に正直ビックリでした。
主人公が死んでしまうところから物語が始まるなんて・・・どんな作品なんだろ^^;?
この展開も伏線の一つとして物語の展開と共に明らかになっていくのですが、掴みはバッチリだったと思います。

この様に主人公は物語の核を担っているのですが、もう一つの核の担い手は「フリッカー」と呼ばれる少女達です。
胸を張って前を向いて生きていけば良い・・・
ただそれだけで良いのに、それすら躊躇する彼女達・・・
生まれながらにして儚い過去と決して癒える事のない心の傷の深さを感じずにはいられません。
手を差し伸べるフリッカー・・・
突然襲いかかるフリッカー・・・
包み込んでくれるフリッカー・・・
言動も性格もまるで不一致・・・それは既に個々の人格であり自身の肉体である事の裏返しなのに・・・

でも彼女達に共通している事もありました・・・
それは「巨大な組織に生命を狙われている」という事です。
そしてこの物語に暗く悲しい影を落としているのが、その巨大な組織は生命の重さなどこれっぽっちも感じていない事なんです。

虫けらにだって五分の魂があるといいます・・・
ましてやフリッカーは虫けらなんかじゃありません・・・
中には慎ましく生きていたい・・・ただそれだけを願うフリッカーもいるというのに・・・
そんなにしてまで自分の願いを叶えたいの・・・?

人としての常軌を逸する言動の数々・・・
組織が大きければ大きいほど、上に立つ人間ほど仕事に私情を挟めないのは常識の範疇なのに・・・
という事で、この巨大組織は最後まで好きになれませんでしたね^^;

物語は進み、フリッカーの核心に触れたとき・・・
彼女達の孤独と悲しみが一点に収束されるモノだと知ったときでもあるのですが、切ない気持ちで胸が一杯になりました。
痛みの分だけ苦しみがあったんですね・・・
何も悪いことしていないのにね・・・
このレビューでは触れていませんが、この作品の痛みと苦しみはこれだけではありません。
彼女達の抱える心の痛み・・・気になる方は是非本編で感じて下さい。

そんな欝展開の中の紅一点・・・場違いな明るさを放っていたのが中原 小麦ちゃんでした。
一見無駄に明るくも見えるのですが、天真爛漫な言動と京介に対する態度は間違いなく視聴者を和ませてくれたと思います。
スピンオフで主役・・・なんとなく分かる気がします^^;

オープニングテーマは、JAM Projectさんの「SOULTAKER」
エンディングテーマは、柿島伸次さんの「MEMORY」と、浅見恭生さんの「As Time goes by」

1クール13話の物語でした。好みによって評価の分かれる作品だと思いますが、ラストで少し救われた気がしたことも相まって私は総じて楽しめた作品だったと思います。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 16

こたろう さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

新房監督はOP詐欺がお好き

カッコイイですよ、オープニング。
ロボットもの、ヒーローものの大御所JamProjectのアツイ歌にのせ、屈強のモンスターヒーローが、愛する人々を守るため謎の怪物達と戦います。
制作がタツノコプロということで、キャシャーンのような孤独の哀愁劇なんかも期待しちゃいます。
・・・・・・・・・と、いうのがOPだけを見た本作の雰囲気。

ですが! 忘れてください、OPは。
実際はそんな生易しいもんじゃないのです。


監督は「化物語」「まどか☆マギカ」のあの方です。
ヒーローものなのにあの方お得意のアレ、つまり抽象表現が入っていると思ってください。しかもたっぷりと。
化物語の猿との戦闘シーン、
まどか☆マギカの魔女との戦闘シーン
あのテの映像が延々と続きます。

正直に白状しますと、凡人の私にはこの芸術性が理解できないので、新房監督のこういうところが大嫌い。
鬼才・偉才であると思っているし、好きな作品も多いですが、若かりし天才の脳内映像を見せられるのには辟易します。
化物語やまどマギのような傑出した特色があるならともかく、本作は凡庸な変身ヒーローもの。内容もバトルシーンが大半なのに、アレをやられちゃー疲れるったらありゃしない。

我ながらよく見続けられたと感心しますが、見てる途中で本作の”見方”を悟りました。
これって、アニメーションだと思うから疲れるんです。
簡単なことでした。視覚から情報を獲ようとするのを辞めればいい。
ドラマCDに挿絵が画像として表示されていると見ると、不思議なぐらい受入れられました。
制作側もこの映像じゃ何やってるか伝わらないと解かっているようで、やたら説明くさいセリフが多用されています。

なんか、ミもフタもない結論ですが、嫌なら”見なければいい”。それだけでした。 


全然ストーリーや内容について触れていないレビューになりましたが・・・・画面を見なくても問題ないという点から察してくださいw
BGVとしてはいい作品かもしれません。


監督のアレが好きな人。
モモーイのデビュー作に興味のある人。
ナースウィッチ小麦ちゃんのネタ元を知りたい人。
こういう人にはオススメしますが、それ以外の方は覚悟してご覧ください。気軽に見ると魂を狩られますぞw

投稿 : 2024/05/04
♥ : 8

Dkn さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

新房ロジック

サスペンスドラマのような雰囲気から
セカイ系まで振れ幅の有る脚本と
新房昭之ワールド&色彩が光るカルト的評価を得る作品

この数年前から新房監督アニメが増えてきて
色彩面では96年に新破裏拳ポリマーで挑戦しており
セイバーマリオネットやヤマモトヨーコで仕事をした
渡辺あきおのデザインで挑んだオリジナル作品である

月詠からのカットの多用や舞台的な背景
シンボリックなアイテムなど
尊敬する映画監督からの演出法を
アニメーション表現へコンバートさせ
芸術性と同時に演出による作画枚数の短縮を行っている

所謂シャフト演出と呼ばれている新房昭之の演出法は
根底に監督が愛した過去の名作を踏襲しているため
市川崑をはじめとした有名映画監督の作品や
90年代からの新房昭之監督作品を順になぞったファンには
スタイル確立の遍歴や影響を受けたオマージュ元が理解しやすい
本作もそうだが原案を担当したオリジナル作品は
永井豪作品のデビルマンとイメージが重なることが多い

スピンオフ作品に本作のヒロイン「中原小麦」を起用した
「ナースウィッチ小麦ちゃんマジカルて」がある

投稿 : 2024/05/04
♥ : 3

66.1 18 エイリアンアニメランキング18位
宇宙海賊キャプテンハーロック(TVアニメ動画)

1978年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (42)
225人が棚に入れました
西暦2977年、退廃し堕落した人類の住む地球に、宇宙から材質不明の謎の巨大物体が落下してきた。その物体は黒色で球形をしており、表面にはマヤ文明の象形文字風の意匠が円形に刻まれていた。地球政府が無視したそれは「マゾーン」という宇宙からの侵略者が打ち込んだ、惑星の所有を誇示する「ペナント」であり、その危険を警告しようとした台羽博士や、親友であるクスコ教授は侵入していたマゾーン達によって殺される。辛うじて生き延びた台羽博士の息子・正は、マゾーンに何ら手を打とうとしない地球政府に見切りをつけ、宇宙海賊として知られていたキャプテンハーロックの宇宙戦艦アルカディア号に乗り込む。台羽正という新たな仲間を加え、ハーロック及び40人の海賊とアルカディア号による、謎の侵略者マゾーン達との戦いが始まった。

声優・キャラクター
井上真樹夫、神谷明、小原乃梨子、川島千代子、北浜晴子、八奈見乗児、大竹宏、つかせのりこ、緒方賢一、北川国彦、柴田秀勝

tomledoru さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

堕落した地球(政治)への警鐘か

松本零士の憧れを具現化したのは
宇宙海賊キャプテンハーロック以外には
ないでしょう。古いですが・・・

松本零士自身よく,海賊マークの鉢巻きを
しているところから見ると
相当思い入れのあるキャラクター
なのでしょう。

ここから派生した宇宙海賊キャプテンハーロック
関係のアニメや映画はいろいろありますが

話の一つ一つがつながらないのは
松本零士の遊び心からなのでしょう。

2977年となっていますが,宇宙人マゾーンの地球侵略に
無関心を装い,国防長官に一任という設定や
マゾーンに対して打つ手がない,政治腐敗した政治家を
作品の中で皮肉っています。

まるで某ウィルスになすすべもない
現在の世の中みたいです。
(ちょっと飛躍しすぎか)

さて,宇宙海賊とはいっても彼は地球を
守る義賊です。

他に義賊の海賊というとモーレツパイレーツ
でしょうか。比較すると時代も変わったものだし
コンセプトも全然違って比較すると面白いです。

余談ですが宇宙戦艦ヤマトの原作は松本零士では
ありませんので。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 3

ハックロー さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

男の浪漫

松本零士作品、原作未完。
近未来の地球、発達した科学により人類(首脳陣を中心に)が怠慢なる日々を過ごしていた。
その様な人類(地球)に失望し、宇宙海賊を生業としているハーロックが地球略奪を狙うマゾーンに戦いを挑みながら、希望を探す物語である。

原作に大幅に話を追加しほぼ完結させたアニメ。まゆとゆう追加の中心人物も追加。

キャラクターが非常に魅力的でそれぞれの過去を背負い戦っている。各キャラにまつわる話はどれも感動的でいい。

地球を捨てたにも関わらず、地球を守る戦いを挑む姿はそこにわずかでも希望があるからで、孤独な戦いをするアルカディア一団はかっこいいです。

音楽もシーンつどに哀愁ある悲しいメロディーが流れ、感動的でした。

人間味のある内容で、本当にいい作品でした。
999もいいですが男ならハーロック!!

投稿 : 2024/05/04
♥ : 4

Kuzuryujin さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

俺の旗の下で自由に生きろ

この作品を一言で表現するなら「漢のロマン」
(漢(オトコ)とは、男の中の男というような意味)

放映:1978年3月14日~1979年2月13日
毎週火曜日19時00分‐19時30分
テレビ朝日系 全42話

監督:りんたろう
脚本:上原正三(円谷プロのウルトラシリーズも数多く手がける)
山崎晴哉(『巨人の星』『キン肉マン』など数多くのメインライター経験あり)
主題歌&挿入歌 - 作曲:平尾昌晃、編曲:横山菁児、作詞:保富康午(1曲除く)

いつの頃かは忘れたが、夕方16時台の再放送で観たのが初めて。
すごく嵌って長じてからずっと観直したかったが、最近ようやく輸入DVD-BOX入手。

これから視聴して時間かけて追記する予定です。
評価は再視聴で変動するかもです。(2015/4/19)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 4

59.3 19 エイリアンアニメランキング19位
東京ミュウミュウ にゅ~♡(TVアニメ動画)

2022年夏アニメ
★★★☆☆ 2.9 (48)
142人が棚に入れました
ごく普通の女の子・桃宮いちごはある日、密かに憧れていた学園のアイドル・青山雅也とデートをできることに! 待ちに待ったデートの日、突然まぶしい光に包まれ、猫が体の中にはいってくる夢を見て以来、猫の耳やしっぽが出てきたり、行動もなぜか猫っぽくなったりして……!? なんとそれは「エイリアン」が寄生した生物「キメラアニマ」から地球を救うためにイリオモテヤマネコのパワーを使える「ミュウイチゴ」に選ばれたため!ほかの4人の仲間を探し出し、地球の環境を汚染しようとするエイリアンを止め、青山くんを、みんなを守らなきゃ! 合言葉は……「地球の未来にご奉仕するにゃん♡」
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

無難な女児アニメ

{netabare}
皮肉でも何でもなく深夜のプリキュア。
当時朝アニメで見てた層に向けてるから深夜放送なんだろうけど。
(それでも新規層獲得のために朝に放送しても良かったのではと思わなくもない、最近女児アニメが少ないし)
旧作未視聴だからよくわからないけど、多分ストーリーも旧作をなぞっているのかな...? 少なくともキャラは同じで。

ノリは古め、完全に女児アニメのノリ、作画も一世代前ととにかく流行からずれているような作品だけど、どこか懐かしさがあって嫌いじゃなかった。
ストーリーは薄め。毎回日常パートをやったあとに敵が現れて全員で倒して終わりのワンパ。だけど、女児アニメだしそれで良し。
プリキュアも含め、女児アニメの戦闘シーンはさすがにそんなに面白いとは思えないけどお約束だしね。それに戦闘パートよりもどこかぶっ飛んでる日常パートや恋愛パートに主に尺が割かれていたから基本的に大人が見ても退屈しない作りで良かったと思う。青山くんの頭のおかしさ好き。

敵自分たちの星がだめになったから地球に侵略に来た設定だけど、その部分の回収はまだ特になく。
絶滅生物というテーマを扱った作品でもあるのでその辺りを上手く回収してくれるとストーリー性があって評価したくなるけど、その部分は2期に回す感じかな。だから、2期の最後のまとめ方には期待してる。

これ好きな人はプリキュアも見た方がいいと思う、いや、これ見てる人はさすがに見てるか...?

↓1話毎メモ
{netabare}
1話 ☆9
ファッとして桃源郷みたいな曲名だな。
やっぱ女児アニメのノリ好きだわ。絶滅危惧種題材の作品とは珍しい。
急にセリフのIQが50ぐらい上がってそう。
そうはならんやろ。生身で避けられるのすごい。見た目より重いw
ゆっくりかな。

2話 ☆7
勝手にそんなもん注入されるの怖いな。この古臭いノリ好き。
自分の分もある辺り完全なパシリではない。
レタスって虐められてそう呼ばれてるかと思ったが本名か。
人も乗っ取れる? 話はこれ系のテンプレなぞってる感じだな。

3話 ☆8
こいつらも宇宙人か? はよ付き合え。良くも悪くも女児アニメだなこれ。
絶妙に可愛くない子来たな。きっしょ。
こいつらもうそんな雑魚キャラ扱いなのね。
結構恋愛要素いい感じでは。

4話 ☆6
古臭いノリだ。ホモ。この少女漫画感w てっぺんか?
演技審査主人公不合格だな。猿芝居やめろ。歌あんまりだな…。
演技もだけど。帰るのはっや。
割り込み参加して歌い出したり優しいんじゃないのかよw
まあ狼だから一匹狼なのね。
「うざいわ」の言い方、声のトーンがガチすぎるんだよw

5話 ☆6
ぷりん嫌い。結構ガチで投げてるの草。
声優どう考えてもみんとの方が上だぞ。
ミュークルかな? ざくろだけ仲間になるの遅いなw
この緑男ほんとキモいわ。

6話 ☆7
このうざいわ聞くたびに草生えるからやめろ。
出前誰も頼んでなかったらどうするw 道連れ成功じゃん。
とうとうばれた?

7話 ☆6
ブンドルブンドルー! 何の成果も得られませんでした!
正体バレない世界かw ざくろ怖いわほんと。
エイリアンは絶滅させる。バレる世界観なんか?w
バレても言うて困ることないやろ。
今回はデータ収集だけが目的で倒す気はなかった?
いや引っ張らなくても…もうバレてることにしろよw
いちごどこ行ってんってなるやろ。

8話 ☆6
東京湾で泳ぐのか…。浮気するな。
レタス抜けたキャラなのかしっかりキャラなのかよくわからんな。
失敗とは。ザクロの顔めっちゃ崩れてたな。これ死ゾ
よぅわからん覚醒 ナルホドネ データ系キャラは無能
最初のカマが1番強そう。粉塵爆発って知ってるか?

9話 ☆7
確かに忙しそうだけど学校行ってるイメージは無い。
留学の話どこ行ったし。青山くんw 荒ぶる工事員
なんで二人がかりやねんこの役 敵久々にこいつだな。
そろそろバレろや。青山くん骨何本か持ってかれてそう。
そろそろ正体ばらせ。酸欠早くね?青山くん鈍感すぎや。

10話 ☆5
浮気現場。青山くんとかいうやべーやつ。これ隠喩か?w
無責任な白金くん、サイコパス。やましいことありますよ感満載。
ヤッパリアノコガイナイト なんで服着た状態に戻るんだよ!
どうでもいい引きやめろ。

11話 ☆7
前回もこんな展開だった気がする。オマタセ 地球への警告か?
結構食らってて草。青山くんのライバルの猫
サンドイッチなんか食ってないではよいけ。
自分の星の代わりを地球に求めるのに大気汚染起こすって何がしたいん?
こいつらに都合のいい環境とは違うってことか?はい信号無視。
からの不法侵入 最後の盛り上がりは良かった。
こんな状況で外出禁止指示でてないんかよw

12話 ☆8
モスラかな? ミュウアクアってなんだっけ? 無能3人組。
いつもきわめて小さい事象起きてそう。
二人の関係についてはいい感じにしまったな。

曲評価(好み)
OP「Cat!! してSuperGirls」☆5.5
ED「トキメキ☆イチゴいちえ」☆8
6話挿入曲「私を呼ぶ声」☆5
12話挿入曲「my sweet heart ~にゅ~♡Ver.~」☆7
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 7

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

地球も、恋も、夢も、全部あきらめない!

この作品の原作は未読です。
完走後にwikiをチラ見して知ったのですが、2002年4月~2003年3月までTVアニメ化もされていたようです。
当時は4クール全52話で放送されたようですが、こちらは未視聴です。
というか、過去アニメの存在はたった今知ったところです^^;


ごく普通の女の子・桃宮いちごはある日、
憧れていた学園のアイドル・青山雅也とデートをできることに!

待ちに待ったデートの日、突然まぶしい光に包まれ、猫が体の中にはいってきて……!?

なんとそれは「エイリアン」が寄生した生物「キメラアニマ」から
地球を救うためにイリオモテヤマネコのパワーを使える「ミュウイチゴ」に選ばれたため!

仲間と共に、地球の環境を汚染しようとするエイリアンを止め、青山くんを、みんなを守らなきゃ!

合言葉は……「地球の未来にご奉仕するにゃん♡」


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

wikiには「美少女戦士セーラームーン」の流れを汲む、5人で戦う美少女戦隊ものの作品と記載されていましたが、どちらかと言うとプリキュア系の作品の方が近しい気がします。

一応深夜枠の作品なんですよね…
個人的には週末の朝に放送していても何の不思議も感じなかったと思います。
と思ったら、2002年版は土曜日の朝8時~放送されていたみたいですね。

本作品は、INTRODUCTIONにも記載されていましたが、環境汚染をテーマとしているそうです。
うーん…環境問題としてはあまり見れなかったかな^^;

エイリアンは、目についたモノや生き物を手あたり次第に凶悪な化け物に変化させて地球に襲い掛かります。
その現場に東京ミュウミュウが登場。
序盤は苦戦を強いられるものの、必殺技や連携プレイで撃退します。
エイリアンは「これで勝ったと思うなよ~」的な感じで逃げ帰る、というのがお決まりのパターン。

そういえば、必殺技のネーミングや技の繰り出し方はセーラームーンに似てたかも…
ですが、この作品ならではのオリジナルティはちゃんと存在しています。

それは動物の遺伝子と合体してミュウミュウに変身する力を得たことにも依存しています。

桃宮 いちご:イリオモテヤマネコの遺伝子と合体。
藍沢 みんと:ノドジロルリインコの遺伝子と合体。
碧川 れたす:スナメリの遺伝子と合体。
黄 歩鈴:ゴールデンライオンタマリンの遺伝子と合体。
藤原 ざくろ:ハイイロオオカミの遺伝子と合体。

動物の共通点は、それぞれが絶滅危惧種に指定されているところでしょうか。
絶滅危惧種といっても、国際自然保護連合(IUCN)の保存状況評価は、Extinct (EX) - 絶滅からNot Evaluated (NE) - 未評価まで9段階に分かれており、レッドリスト (絶滅の危機に瀕している世界の野生生物のリスト) には、現在1万6,000種程の野生生物が指定されているんだそうです。
日本でも、イリオモテヤマネコ、トキやヤンバルクイナなんかは有名ですよね。

確かに絶滅危惧種と環境は主要因ではないかもしれませんが、間接的な繋がりは否定できないので、この点を環境事案として捉えるなら納得できなくはありません。

まぁ、プリキュアを視聴するつもりで見ると、それなりに違和感無く視聴できる作品だと思います。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、「Cat!!してSuperGirls」
エンディングテーマは、「トキメキ☆イチゴいちえ」
どちらも、主要登場人物5人で結成された「Smewthie」が歌っています。

1クール全12話の物語でした。
あにこれでは未だレビューが少ないようですが、既に第2期が2023年春に放送されると告知されています。
それなりに需要のある作品なんでしょうね。
もちろん、第2期もしっかり視聴させて頂きたいと思います。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 5
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

昔の女子向けアニメ

【紹介】
プリキュアとはだいぶ雰囲気が違うけど、日曜日の朝にやってそうな女児向け魔法少女アニメ
昔やっていたアニメのリメイクみたいで、作りが昔のアニメって感じするので昔のファン向けなのかな?

【感想】
大事なものを守るために変身してイケメンの悪役と戦う王道の女児向けアニメで意外とこういうアニメ少ないしプリキュアなど最近の少女向けアニメのようなキラキラした華やかさがないのも逆に新鮮で良かったです

絵の描き方とかエフェクトとか展開とか昔の女児向けアニメって感じ
作画と声優は少し残念ですが絶滅危惧種の動物の力を使って地球を救う設定が面白い

いちご達は女子高校生にしては幼すぎるかなー、男性キャラが変質者多めなのも気になるし、ネコ耳やメイド服など男性が好みそうな設定が多い
でもちゃんとみんな私服が毎回違うので、女性作者が男性ウケも期待して作ったのかなーって思いました
作者のかたは最近お亡くなりになったみたい、せっかくリメイクされたのに放送が見届けられなくて悲しいですね・・・

【僕の猫になって】 {netabare}
青山君がいちごに鈴付きの首輪つけて「いちごは僕の猫だから」
これはさすがにイケメンでもきつい、これでキュンとなる女子はいちごだけなのでマネしちゃいけません {/netabare}

【昔のアニメとの比較】 {netabare}
サブスクで昔のアニメも視聴できたので比べてみたら、声優と作画の質は昔のほうが良さそうでざくろの声優も棒読みじゃなかった
演出や色使い、デザイン、主題歌は今のほうが好きかな

リメイク前は2002年のアニメの割に同時期の少女向けアニメと比べてデザインや色使いがかなり古く見えました
90年代の女子向けアニメと比べてもかなり古く感じるので、昔も低予算だったのでしょうね
{/netabare}
【声優】 {netabare}
メインの女の子がほぼ全員新人声優なので仕方ないかも
特にざくろの声優はもう少し頑張ってほしい
{/netabare}
【作画】 {netabare}
・制服のスカートがゴワゴワしていてあんまり可愛いデザインじゃないかも
顔が頻繁に変わるし、身体のパーツや服が歪んでること多いし、コマごとに形や大きさが変わるなど作画はかなり悪い
・口の動きと声があってないこともあって気になった
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 10

60.2 20 エイリアンアニメランキング20位
GENE shaft[ジーンシャフト](TVアニメ動画)

2001年春アニメ
★★★★☆ 3.3 (32)
123人が棚に入れました
21世紀後半…。無秩序に欲望を追いつづけ、その抑制ができなくなった地球人類は、いたずらに資源を浪費し、環境を破壊し、さらには根拠のない主義・主張に踊らされ、闘い、殺し合って、ついに滅亡寸前まで追い込まれた。
滅びを回避するために彼らがとった選択は、自ら強制的に進化する方法…あらかじめプログラムされたDNAから生命を産み出し、性格及び適正能力さえもコントロールする…すなわち遺伝子操作である。
この選択はさらに加速度を増し、I.E.O(地球統合政府)のもと、人為的に人口のバランスは理想的な男女比1:9に保たれ、人々が恋愛感情や支配欲を無くすことによって社会は安定していった。
こうして23世紀、完全なる遺伝子操作社会は完成した。

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

少子化の今注目すべき、日本SFアニメの最高峰。

 本作は大きな枠組みとして、個人の権利あるいは尊厳に対する公共の福祉という社会学的なSFです。この分厚い世界観の設定があるため、SFとしての物語世界がちゃんと人間および人間社会のシミュレートになっています。

 少子化が問題になっていますが、これは本作で扱っているの問題が本質です。つまり、個人の権利よりも公共の福祉=社会の維持、もっといえば人類の種としての維持を優先させなければ、人類は滅びます。今の少子化の原因の本質は、個人の権利というか個人の行動を放任しすぎた結果ともいえます。本作はそこの問題に切り込んでいます。
 個人が易きに流れて好き勝手に生きると人類は滅びる。ならばどこまで人間は個人を制限すべきか?という問題です。また、人間は生物としては「遺伝子を運ぶ」存在であり、遺伝子を残すことこを生きる目的であるという見方もできます。

 遺伝子操作について、生命倫理の問題にとどまらず運命論や人間としての正しいあり方というものを考えるきっかけになっていました。

 この世界観を支えているのが過去のSF作品。ジェイムスPホーガンの「星を継ぐもの」がベースになっています。(長門有希ちゃんの消失で長門有希が読んでましたね。つまりSF好きの超ドメジャーのスタンダードです)
 太陽系に存在した先史文明の残した遺跡の発見・発動が科学的SF部分のメインストーリーになります。これと社会学・生命倫理の問題が絡んで重厚なストーリーとなっていました。
 犬の友達によって遺伝子操作=悪と必ずしもならないなど、多層的な視点がもてます。

 なお、地球の母親が宇宙からの攻撃で吹っ飛ぶのは「宇宙の戦士」だし、太陽を取り巻くリングは「リングワールド」などサブタイトルを見ればわかるとおり過去のSFのオマージュが沢山散りばめられています。
 エウロパのテラフォーミングもSF的にはかなりメジャーな設定になります。(「2010年宇宙への旅」の先史文明のメッセ―ジ「エウロパに近づくな」が元ネタかもしれません)

 そして、アニメ作品としてですけど、ベアトリーチェのキャラに注目です。男のサポートとしての感情の無いレジスタからの変化です。
 遺伝子の問題、社会的な役割の問題と愛情と感情の問題が彼女を使って丁寧に描かれました。エンタメとしても彼女のキャラの変化は素晴らしかったし、それでいてテーマ性もしっかり含んでいました。
 男女の問題でいえば、男性のサブだった彼女がいつのまにかメインを張っているのにも注目でしょう。

 ロボットのプログラムと子育て、さらには人類の遺伝子操作をオーバーラップさせるなど、非常にうまいプロットでした。

 若干敵の存在が抽象的でエヴァ的に感じるかもしれませんが、これは太陽系先史文明ということでエヴァと違い誤魔化すことなく、しっかりと設定があるのは読み取れると思います。

 設定も視点も脚本もテーマも全てにわたって非常に高いレベルの作品だと思います。ダイバージェンスイブとか宇宙のステルヴィアなどと並び非常にレベルが高いゼロ年代作品でその中でもかなり上位の作品だと思います。
 SF的説明はすこーしだけ頭を使いますが簡単に読み取れると思います。

 絵柄もキャラデザもいいんですよね。極端な萌えじゃなく体格の描写などから遺伝子操作された女性という感じが凄く良かったです。

 あと、宇宙船の艦橋の中の落ち着いたオペレータたちの発声。これは最高でした。騒ぐだけの演出しかできない演出家には見習ってほしいです。かつ、この静かなオペレータたちの描写がいずれカタルシスになるとは…本当に隅々まで計算されていると思います。

 ということで、オール5点つけたいなあ。OPの音楽もいいですし。

 唯一の減点する場所があるとするとスペースシャトルです。あれは説明しすぎでしょう。なくても話は通じます。ただ、アニメとしては説明不足だと思ったので入れたんだと思います。



アマプラで有料なのは残念ですけど。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 5

じぇりー さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

「バグの中のバグだった」←いやこの作品がね・・・

視聴している間はそこそこ面白いと感じていたものの、いざ★評価をしてみると、そうでもなかったということに後で気付いた稀有な作品。

では何が「そーでもなかった」のか考えてみた。

・メカニックの設定が複雑かつ精密なものの、SFマニアしか喜ばない程、ストーリー的には殆ど機能しておらず、蛇足でしかない

・↑の割に説明不足な設定が多く、終盤で明らかになることを期待していた事さえ不明のままで終わった点が多数。

・完全な遺伝子操作により優秀な人間のみが存在する未来の人類という設定上、命のやりとりがあっても割とドライに話が進んでいく。

・↑の割に、様々なキッカケで突発的に感情的・感傷的になるキャラ多数。

・OP/ED/BGM全てにおいて音楽が作品にしっくりきていない。

・エピソード間の連結が上手くいっていない。(ドラマチックに終わったエピソードの次の回でも、冒頭から、まるで前回のことが遠い過去、あるいは無かった事のように淡々と始まる。)

例えるならまるで「砂漠」のような作品で、基本クールに淡々とストーリーが進み、ヒロインを除いたキャラの感情は良くも悪くも安定している・・・が、いざバトルとなると熱くなるキャラ、分かり易過ぎるフラグを立てるキャラがいて、観ている方はこの温度差について行けない。

全体的にストーリーの描きこみが足りないように感じたので、尺が短すぎたのかもしれない。
・・・かといって、これ以上長くされても観るかといえば・・・う~ん。。。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 7
ネタバレ

Etzali さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

遺伝子の軸(ジーンシャフト)

(2012.11/10)
23世紀を舞台にしたSF作品、全13話。 時は23世紀、過去の過ちによって人類は存亡の危機を向かえた。

その23世紀は遺伝子操作社会で、男女比1:9という男性の私からしてみれば、おいおいマジかよ(-.-)!という社会であり、感情や欲など種の保存には不要なものは遺伝子操作によって排除された時代。

人格を決定づけるのは環境でもあり、性格でもある(環境≠性格)訳だがこの作品では環境(遺伝子操作社会)=性格(遺伝子操作によって造られたもの)となっており「人」個人としての意義がなくなった社会となっている。

本当にそれでいいのだろうか?

確かに遺伝子操作による社会の形成は科学が発達した時代には適しているのだろうが、今現在21世紀は、遺伝子操作によって生み出されているのはペットなどのごく限られた生物に過ぎない。(猫アレルギーを起こさないように組み換えされた猫など)


{netabare}この作品では、遺伝子操作によって感情までもが押さえつけられているレジスタ(感情を制御した人々)が登場しますが、彼女らも、マリオの言葉を借りると、「人間、遺伝子以外にももっと大切な何かがあるんじゃないか。 例えば、愛とか。」によって感情を取戻していく様は感慨深いものがあります。{/netabare}
ジーンシャフトには「愛」が関係しているのだと思います。
それを実感すると同時に人にとって根源的に何が大切なのかを教えてくれました。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 12

57.3 21 エイリアンアニメランキング21位
闘神機ジーズフレーム(TVアニメ動画)

2021年秋アニメ
★★★☆☆ 2.8 (36)
91人が棚に入れました
21世紀の終わり。
人類は新たなエネルギー『DG(ディバイングレイス)エネルギー』を手に入れ、目覚ましい経済発展とともに宇宙開発に乗り出した。
冥王星圏まで開拓の手を広げていた時、突如、未確認生命体”ネルガル”の襲撃により、開拓団は壊滅した。
地球連合軍はネルガルに対抗するため、世界中の遺跡から発掘された古代ロボット兵器”G’s フレーム”と、その操縦が可能な特別なバリアントを持つ少女たち”エンシエントガールズ”からなる『AG部隊』を結成した。

人類にとって初となる古代ロボットと少女による対ネルガル戦ーー
地球を護るために飛び立った第1次AG部隊は、木星トロヤ群戦役において多くの死者を出し、4号機アセナのパイロット南宮 麗雨(みなみや れいう)はMIA(戦闘中行方不明)となる。

時は流れ、主人公”南宮 麗香(みなみや れいか)”は、姉の麗雨を探すためAG部隊に志願する。

仲間たちとの友情、古代ロボット兵器と交わす絆、ネルガルとの決死の戦い。
少女たちは多くの涙を乗り越え、人として、そしてパイロットとして、大きく成長していく━━━━。

『運命なんて変えてやる!
ーー地球が飲みこまれる前に』

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

中国制作会社&中国アニメの実力や如何に!?

この作品はオリジナルアニメだったみたいですね。
中国で「斗神姬 Ancient G’s Frame」として放送された作品を、日本ではキャストと主題歌を変更して放送された作品になります。

アニメーションを元請けとして制作した中国制作会社のセブンストーンは、これまで日本のアニメの下請けを結構担当されてきた制作会社なんだそうです。


21世紀の終わり。
人類は新たなエネルギー『DG(ディバイングレイス)エネルギー』を手に入れ、
目覚ましい経済発展とともに宇宙開発に乗り出した。

冥王星圏まで開拓の手を広げていた時、
突如、未確認生命体”ネルガル”の襲撃により、開拓団は壊滅した。

地球連合軍はネルガルに対抗するため、
世界中の遺跡から発掘された古代ロボット兵器”G’s フレーム”と、
その操縦が可能な特別なバリアントを持つ少女たち”エンシエントガールズ”からなる『AG部隊』を結成した。

人類にとって初となる古代ロボットと少女による対ネルガル戦ーー
地球を護るために飛び立った第1次AG部隊は、木星トロヤ群戦役において多くの死者を出し、4号機アセナのパイロット南宮 麗雨(みなみや れいう)はMIA(戦闘中行方不明)となる。

時は流れ、主人公”南宮 麗香(みなみや れいか)”は、姉の麗雨を探すためAG部隊に志願する。

仲間たちとの友情、古代ロボット兵器と交わす絆、ネルガルとの決死の戦い。
少女たちは多くの涙を乗り越え、人として、そしてパイロットとして、大きく成長していく━━━━。

『運命なんて変えてやる!
――地球が飲みこまれる前に』


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

キャラデザは確かに良かったと思います。
これまでいくつもの下請けを担当されてきた実績を感じました。

それにキャストも半端ありません。
りえりー、洲崎綾さん、かおちゃん、五十嵐裕美さんにあやちと錚々たる面子が顔を並べていますし、やっぱ演技も流石という感じです。

ですが、主題歌を除くそれ以外の部分においてはどうしても既視感が拭えませんでした。
難しいのかもしれませんが、この作品の推しやオリジナリティが何なのかが分からなかったのが大きな理由だと思います。
だから良く言えば無難…悪く言えば二番煎じといった印象を受けました。

寧ろ、この作品を見て思ったのが、「中国のアニメ事情はどうなるのか?」という点です。
中国政府には、サブカルチャーを規制しようとする動きがあるとネットのニュースを目にしました。
ゲームだけじゃなく、アイドル規制などにも広がっているようです。

それだけじゃありません。
中国の国家ラジオテレビ総局はアニメについて以下の様に述べたそうです。
「暴力や血、低俗な内容、性描写を含むアニメやその他の子ども向け番組を禁止すると発表した。
当局は29日遅くの声明で、テレビ局は「悪しき物語に断固抵抗」し、「真善美を発揚する健全な内容の優れたアニメのみ」を放送しなければならないと述べた。

そして、アニメ制作者に対しては「不健全」作品の排斥要求という形でも拡大しているようです。
何せウルトラマンシリーズの作品が規制対象になるくらいですから…

個人的には、メイドインジャパンの作品は日本で適正に評価されるのが一番だと思いますし、中国の規制に過敏に反応する必要は無いと思います。
ただ、アニメーションの制作サイドは、下請けに作業を出せるところが減ってしまうのが痛手かもしれませんけれど…
ただ、貴重な声優さんの時間を確保できるメリットもあるので一長一短なんでしょうね。

そう考えると、ネルガルを掃討するシーンなどもありましたが、この作品はセーフだったのでしょうか。
どうやら私はは線引きの考え方が今一つ理解できていないようです。

オープニングテーマは、空白ごっこさんによる「天」
エンディングテーマは、MARiAさんによる「Galactic Wind」

1クール全12話の物語でした。
キャスト陣が半端無く豪華ですし、演技にも熱が入っているので、お気に入りの声優さんが出演されているならチェックしても良い作品だと思いました。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 9
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

中華アンチと言うわけではないが...

一応日本人脚本?で中国のアニメ制作会社制作の美少女ロボアニメ

{netabare}
最初と最後の方はまだマシだったんだが、中盤が脱線しすぎてて酷かったかなって印象。
脱線しすぎてるわりに主人公含めキャラもそれほど印象が残ってない。
萌えアニメとしてどうかと言われると、キャラが可愛いだけでそれほど萌えアニメなノリでもないので微妙とあんまりよくなかった。

設定も中国作品らしく、というか中国関係なしにロボアニメではよくあることだけど設定や展開に常に既視感があってあまり面白みがないし先が読めてしまう。
まあとはいえ、変に迷走してた中盤に比べたらよくある展開とは言えちゃんとやってた後半は楽しめたかな。

ていうか、人類はネルガルに責められるかもしれないし、しネルガルにめっちゃ警告されてたのにあのエネルギーを使い続ける人類ってw
ネルガルより人類の方がやばいのでは...。
いや、まずい状況になり得るのに原子力発電、火力発電とかに頼ってる今の人類にかけてるのか...?

OPとEDがめっちゃよかったです。

↓一話毎メモ
{netabare}
1話 ☆6
こんなアニメあったっけ。
シグルリ臭 キャラ可愛い。これ吹き替えか。
海外でもこんな萌えアニメ、しかもロボアニメ作られてるのか、嬉しい。
謎巨大化。百合作品いいっすね。
外の人からはロボに見えてるのか、珍しいw
大体どういう系かは分かった。
斗神姬が中国タイトルか、bilibiliアニメね。
春にやってた時光代理人をこんな風にやってほしかったな...。
あれ面白かったのに。

2話 ☆6
小籠包。インドっぽいヒロインとか珍しいな。
あ、地雷踏んだ。主人公何で早速もうロボに乗ってるんだw
キャラが多すぎる。百合をしろ。

3話 ☆3
謎展開。もう宇宙行くんかw
急展開過ぎる。は? 死亡急すぎだろw 

4話 ☆3
エロアングル なんだの雑なエロ展開w
てか話に一貫性がなさすぎる、やりたいことを詰め合わせてる感。
しかも全部既視感。
目は大丈夫なのかよ。ニビルの子って何。

5話 ☆4
いやマジでバカじゃん。
ほんとに何が起こってるの...。作画も不安定。

6話 ☆1
こっわ。マジで意味わからん。
ここって昔ネルガルに滅ぼされたってこと?
これで感動とかできないです。

7話 ☆1
今期一見るのが苦痛。
ソフトクリームどんな食べ方してるんだよ。
無駄なエロ姿勢いらないって。
どうでもいい話過ぎる。ふわふわ関係ある?

8話 ☆5
どういう状況だよ。
ジョティスってあの子か、生きてるんか。

9話 ☆2
姉死んでるやろミイラ化してそう。
せっかくレイウに合えたんだからもっとそれっぽい反応をしてw 
人類が悪いんじゃんやっぱり。
変なエネルギー使うからw ほんとテンプレオチすぎるw
え、ネルガル攻撃すんのかよw
完全にネルガル正義じゃんw

10話 ☆7
泣きすぎw 命令無視かよw
ネルガルやばいってわかってるんだったら普通いったん話し合いしようとするだろw
代替エネルギーの情報とかそこで手に入れればいいじゃん。
木星の中心に突っ込むってやばそうw 

11話 ☆7
OP好き このキャラこんな感情的だったっけw
キラーTはたらけ  超弦理論かな? 

12話 ☆5
運よく殺さずに済んだな。
このアニメ変に脱線してたわりにキャラにあんまり印象ないんだよな。
この白髪にあまり印象ないし何でこの子だけ...。
唐突すぎん? って結局まだ使ってるんかよw
滅ぼされても仕方ないわ...。

OP「天」☆8.5
ED「Galactic Wind」☆9
{/netabare}

{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 5

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

日本を中国が抜く日へのカウントダウンでしょう。

 中途半端にレビュー放置していました。参考までに拾い見しただけなので「指定しない」にしておきます。正直、内容はあまり面白くなさそうなので、視る気は今後もないですが、中国アニメのレベルを見せてもらいました。



 制服や戦闘服、建物、ロボットのセンスがモロに中華風ですね。初めて見たときは、日本のアニメの研究の痕跡がはっきり見えて、ついに中国がAIの深層学習でロボットアニメを自動作成したのか?と正直思いました。一応人の名前がクレジットされているのでわかりませんが、実際そうだったとしても驚きません。

 作画ですが、メカデザインに魅力はありませんが、CGのクオリティーは日本の中くらいの異世界ものよりよほど奇麗です。追いつかれるのも時間の問題…と言いたいところですが、SF的なデザインのセンスは蓄積が無いせいか正直まだまだですね。
 地球とか宇宙の描き方はもう追いつかれています。
 キャラデザは日本の3Dモデリングをトレースしているのか日本のデザイナーなのか、ほとんど日本のものと変わりません。
 合体バンクというクレジットがあったので、合体シーンがあるかもしれません。ここが勝負どころでしょう(追記 すみません。3話でありましたね。大した合体ではありませんでした)。

 ストーリーです。テンプレですがちゃんと話になっています。それも悪くはない水準です。決して面白くも感心もしないですが、今期の日本のアニメの中に入れて順番をつけたら、少なくとも下に来る作品はいくつもあります。
 これで合体シーンがあるとして、そこに至る少女たちの葛藤とかメカ的な面白さがあれば、相当な水準になると思います。
 今期の日本のアニメ全体に痛切に感じるのは、脚本のつまらなさ、演出の陳腐さ、ですね。これは危機感を持った方がいいでしょう。

 そもそもAIに向かないと言われてた、芸術や文学は一流に肉薄するには時間はかかるでしょうが、形だけの模倣なら深層学習に最も向いていそうです。しかもなろう型の小説のデータベース化、プラットフォーム化で話などいくらでも量産できることを証明してしまいました
 中国が膨大な文学、アニメ、映画をAIに学習させて、脚本を書ける日は遠くないと思いますし、実際やっている気もします。不自然な点のみ人間が修正すればいいわけですし。

 正直、作画なら半年持たず日本のアニメは中国に追い抜かれるでしょう。ストーリーでも1年か2年か。最後に残るのはセンスと手書き時代の見せ方の蓄積ですが、それもAIにかかればすぐに学習されてしまいます。
 超一級のクリエータのみ数年は生き残れるかもしれません。が、将棋でも囲碁でも1流ならあと10年は人間が強いと言われていたのにあっという間でした。

 で、私は中国にもAIにも実際抜かれたほうがいいと思います。先ほどもいいましたが、今の日本は作画のCG技術だけ上がって、脚本と演出のレベルが年々下がっている気がします。尻切れトンボのテーマ性のない作品ばかり作っているツケは早晩支払うことになりそうです。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 9
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