ポジティブで熱いなおすすめアニメランキング 7

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメのポジティブで熱いな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月01日の時点で一番のポジティブで熱いなおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

78.5 1 ポジティブで熱いなアニメランキング1位
風が強く吹いている(TVアニメ動画)

2018年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (413)
1410人が棚に入れました
夜。逃げるように街を駆け抜ける蔵原走(くらはらかける)。その横に、不意に自転車が走り込んで来る。見知らぬ男が、走に向かって問いかける。「なあ!走るの好きか!」。男の名は清瀬灰二(きよせはいじ)。走は、灰二に導かれるまま、竹青荘という古びたアパートに辿り着く。そこに暮らす個性豊かな9名の住人。最後の空室を勧められ、戸惑いながらも、押し切られていく走。まさか自分が、『10人目の男』だとは、夢にも思っていなかった…。

声優・キャラクター
大塚剛央、豊永利行、内山昂輝、入野自由、榎木淳弥、上村祐翔、興津和幸、株元英彰、北沢力、星野貴紀、木村珠莉、中村浩太郎、河西健吾、日野聡
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

「あり得ない」のその先へ

 ぺー 「敗北を知りたい」
 同窓A「全く強すぎるというのも罪ですな」

仕事始めここ数年では恒例のご挨拶。箱根駅伝は年始の楽しみの一つな私。箱根路を疾走するランナーには遥か及ばないものの自分も走るので、彼らがどれだけ凄いかのさわりくらいなら理解できてるつもりです。

だからこそ視聴する前から「あり得ない」のはわかりきってたこと。ん?それ以前に、ランナーでなくてもそりゃわかるか。素人込みの大学生が箱根を目指す物語だなんて。。。
視聴動機は“三浦しをん”。原作の出来が仮に直木賞作家の駄作だったとしても一定水準は満たしてるやろ、とだいぶ上からの入りでした。どうもすみません。原作も漫画も未読です。


で、掌を返すわけであります。あり得るあり得ないはいったん置いときますね。全23話。ハイジの表情(かお)に全てが集約されてると感じた最終回。
注)いきなり最終回のネタバレなので観終わった人だけ開けてね!

{netabare}ゴール直前で膝爆弾が爆発した瞬間だけ顔を歪めました。しかしその刹那以降、ゴールテープを切るまで苦悶の表情を浮かべることは一度もありませんでした。{/netabare}
{netabare}これには正直やられました。ハイジが倒れるか大ブレーキで足を引きずりながらゴールするかのイメージしか持てなかったからです。脳裏に浮かぶはロス五輪のアンデルセン選手的な展開。{/netabare}
{netabare}9人が繋いだ襷の意味=ハイジが求めた“走る意味”がシンクロし、プレッシャーや不安とは別次元の喜びに満ち足りていたあの表情です。おそらく選手としては人生ラストラン。″頂点”を見つけてカケルのもとまで辿り着き崩れ落ちました。理想の走りに近いと評されたカケル。なぜ走るのか?一生かけても未完で終わるだろう物語の襷はハイジからカケルへと託されたのです。{/netabare}
そのハイジの表情に至るまでの紆余曲折が丁寧に描かれた青春ストーリーでした。

メインは学生寮竹青荘住人の寛政大学に通う大学生10名。


ハイジ(清瀬灰二)声豊永利行
カケル(蔵原走)声大塚剛央
ニコチャン(平田彰宏)星野貴紀
ユキ(岩倉雪彦)声興津和幸
キング(坂口洋平)声北沢力
神童(杉山高志)声内山昂輝
ムサ(ムサ・カマラ)声株元英彰
王子(柏崎茜)声入野自由
ジョータ(城太郎)声榎木淳弥
ジョージ(城次郎)声上村祐翔


すくすく伸びゆく″青竹”の字が逆転していることが何かを指しているのか、皆ここに至るまで何かを諦めたり挫折したり、痛みを抱えている面々です。
メイン10名と登場人物が多い弊害は、2クールかけて各人に焦点をあてられたことであまり気にはなりませんでした。
取ってつけたような理不尽エピソードによるトラウマ発生ではなく、なにかどこかでちょっとボタンを掛け違って停滞してしまった駅伝メンバーたちです。
{netabare}ケガに対して切り捨てる監督と焦るなと慮る監督。結果として教え子二人は走ることに背を向けます。本人の意向より適性を重視する監督もいました。何が正解だったかはわかりません。正解がないからこそそれでももがいて足掻いて答えを見つけ出そうとする彼らに共感を覚えました。{/netabare}


放送が日テレ系と本職の駅伝中継職人だったこともあって予選会を含めたレース再現度は高いです。
そのため走ってる人がついこの間まで素人だったということを除けばレースの臨場感は充分伝わってきました。

よくある高校の青春ドラマと比較して自由度の高い大学生という設定。選択肢が多くある中であえて無理ゲーに挑む彼らの心の変化をぜひ見ていただきたい。
挑む壁は無理ゲーだとしても、挑戦を通して向き合わなければならない自分自身の課題は身近にありそうな素材ばかりです。


 「あり得ない」のその先へ


箱根を目指すという題材のリアリティはほぼ無いといって差し支えがなくても、描かれる人物にはリアリティを感じられる。
本作は後者の視点により軸足を移すことで満喫できました。逆に前者が気になると本作は楽しめません。こういった場合こう思うわけであります。


 物語くらい夢があってもいいよね


嗚呼、久しぶりに使うこのフレーズ。そして物語には続きがあるのです。

{netabare}まずは微笑ましいやつ。。。
・ジョータ続けてるんかい!
と走りに魅せられたこの間までの初心者さん。
・カケルと藤原の終わらない旅
常人には見えない景色を二人は見ていてさらにその先を追い求めて止まないことでしょう。
・ハイジの親父さん
王子の公認記録突破の時のハイジ。大事なところでは寡黙なのは親譲りなのか。
時は流れて、親父さんは妻とは離れた場所で息子を見守る。贖罪?応援?息子への想い? 震えるストップウォッチに父親が息子に抱く感情が痛いほど伝わってくる。父もつらいのだ。
そして、ハイジは父と同じ指導者の道へと進む。{/netabare}


カケル、ハイジ、そして王子の人気が高いようですが、誰が良いとかはあえて触れず。
バラバラだった10名が繋ぐ襷の物語。力作です。


■オマケ1
酒を飲むときくらいはちょっと陸上から離れようかww
{netabare}最終回Cパート。一升瓶の差し入れは右手に『天下の険(麦)』左手に『ニライカナイ(泡盛)』
箱根から理想郷(ニライカナイ)へ(笑)
ユキかニコチャン先輩は気づいてそう{/netabare}


■オマケ2
「予選会は昭和記念公園に隣接する自衛隊駐屯地からスタートする」
軍用飛行場が母体のこのエリア近所には今は社名変わって存続中の“立飛飛行機”があり、冬期作品「コトブキ飛行隊」の“隼”の製作協力をしてたりしました。
軍用研究の名残りなのか同じくご近所には「宇宙よりも遠い場所」でお馴染みの“極地研究所”なんていうのも。聖地巡礼が捗るかもしれません。
{netabare}そういえばハイジの親父さん、一人で見に来てなかったな?これは自信ない。{/netabare}


あー、ちょっと恋要素は蛇足に見えました。



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2019.08.28追記


視聴時期:2018年10月~2019年3月リアタイ視聴

前半ED「リセット」がお気に入り



2019.04.20 初稿
2019.08.28 修正

投稿 : 2024/04/27
♥ : 53
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

それぞれが感じる、美しきこの世界

アニメーション製作:Production I.G.、
監督:野村和也、
シリーズ構成・脚本:喜安浩平、
キャラクターデザイン:千葉崇洋
原作:三浦しをん

完璧なフォームで走る蔵原走(カケル)。
それを自転車で追いかける清瀬灰二。
猛スピードのなかで、灰二は問いかける。
走るの好きか?

主人公のカケルは、高校時代に
長距離の有望選手だったが、陸上をやめてしまっていた。
ある日、竹青荘の寮長である灰二から誘われ、
カケルは寛政大学の寮に住むことになる。
そこは灰二が何年もかけて計画していた
箱根駅伝を目指す陸上部のための住まいだった。
事情を何も知らされていなかった寮生たちは、
灰二に翻弄されながらも箱根駅伝に向けて走り出す。

どれだけ上手く嘘をついているか。
創作物を目にするときに私が重視していることだ。
サークルにも入っていない大学生たちが
1年足らずで箱根駅伝出場を目指す。
このあらすじを読むだけなら、そんなことは不可能、という
ひと言で終わりだろう。
健康ブームにも乗り、昨今は市民ランナーが増えている。
走ることに対するリアリティの感覚は、
より厳しくなっていると思う。
ジョギングの経験がある人なら分かると思うが、
1キロ3分のタイムは、普段から走っている人でも
才能がなければ、まず難しいスピード。
それを20キロとなると、ほとんど超人だ。
しかし、この作品はキャラクターの心情に寄り添い、
過程をとても丁寧に描いているため、
いつの間にか嘘の物語に引き込まれてしまう。

原作は未読だが、実写映画は視聴済み。
映画は2時間を超える作品だったが、
やはり、そのくらいの時間では
箱根を目指す描写が足りないように感じた。
その点、この作品は23話をかけて、
きっかけから葛藤、10人それぞれの想い、
ハードな練習、予選会などを描き切っている。
主人公ふたりはもちろん、ほかの部員たちの出身や
性格、バックボーン、家庭の事情、
子供のころの出来事など、細部まで考えられていて、
全員の人間像が見えてくる。
生き生きとしたリアルなキャラクター設定。
どの人物も本当に魅力的なのだ。

そして全話を通じて展開がとても上手く考えられている。
メンバーがひとつになっていく心の動き。
いちばん遅い王子の走りを皆で応援するときの団結。
カケルの過去を全員で共有する温もり。
「何のために走るのか」という
ジョージとジョータの問いに対する灰二の答え。
全ての出来事がラストに向かって絡み合いながら
一本の道になっていく。

{netabare}予選会の歓喜の通過後、箱根駅伝に挑む。
1区/王子、2区/ムサ、3区/ジョータ、4区/ジョージ、5区/神童、
6区/ユキ、7区/ニコちゃん、8区/キング、9区/カケル、10区/灰二。
走っているとき、それぞれの心に大切な思い出が蘇る。
全員が色々な想いを抱えて走っている。
秀逸なのがその時に自分の生き方を振り返り、
心のなかで何かが大きく変化する描写だ。

王子は灰二からかけられた言葉、
ムサは風呂場で灰二と交わした会話、
ジョータは弟への期待と葉菜ちゃんへの恋心、
ジョージは戸惑いと後悔、
神童は寛政大学ランナーの全ての想い、
往路5人それぞれの感情と向けられる期待を受け止めて走る。

特に心に残ったのは復路の21話の描写だった。
ユキは、カケルのスピードを箱根の山の下りで感じる。
その世界は美しいが、あまりにも寂しすぎた。
生きた人間には耐えられそうにない。
そのときにユキの母親の声が響く。
母は新しい父との間に妹を身ごもった。
とても柔らかい幸せそうな母の笑顔。
ユキは耐えられず、家族と疎遠になった。
その母が箱根まで来て、妹や義父とともに
息子のために声を張り上げていた。
ユキのなかで世界が変わるのだった。

ニコちゃんにとって走ることは、厳しく、楽ができない世界。
一度は完全に諦めてしまったことだった。
高校時代の顧問に体格の問題から
別競技への転向を薦められる。
走ることが大好きだったニコちゃんは、
そこで気持ちが切れてしまった。
灰二がいたから、また味わえた気持ち。
「走ることが好きだ、愛してる」
改めて想いが強烈にこみ上げてくるのだった。

キングにとっての現実は演じなければいけない場所。
しかし、走っているときだけは演じる必要がなかった。
そこは最も自分自身を感じられる世界になった。

カケルは、走ることについての特別な想いを
走り出す前から噛みしめていた。
そして、幻の自分を前方で見つめながら、
究極ともいえる領域へと踏み込んでいく。

灰二は怪我をしてから、ここまでの道のりを思う。
自分は弱いと思い、強さを求めてきた。
速いことよりも強さが欲しかった。
それを手に入れたことを証明するために、
灰二はゴールを目指す。{/netabare}

走ることによって辿り着くゴールは全員が違う。
しかし、タスキをつないで想いを共有できることは、
かけがえのない、とても幸せなことだった。

美しい世界が、確かにここにあった。


走ることに対するちょっとしたつぶやき。
{netabare}何のために走るのか。
昔は、よく考えた。
走ることは物心がついたころから大好きだった。
空気を切り裂き、筋肉が躍動する。
スピードに乗って加速した世界の変化に夢中になった。
それはユキが感じた「美しきこの世界」のようなものだと思う。

今でもよく思い出すのが中学の陸上部で
先輩たちとともに走ったインターバル練習。
学校の周囲の長い距離をゆっくりと走りながら、
合図とともに100メートルほどのダッシュを何度も繰り返す。
先輩から褒められるごとに自信を深めた。
しかし、学内でいくら速くても、
広い世界に出ると、速い選手はたくさんいる。
たった3キロほどの大会に出ても、
そのほとんどの時間がメチャクチャ苦しくて
耐えられないほど辛いものになる。
自分との闘い。
勝つためには限界を超えた苦しみを
ずっとひとりで抱えなければいけない。
何のために走っているのか分からなくなった。
私は高校生になってサッカー部に入った。

社会人になって忙しくなり、フットサルをやらなくなって
時おり、健康のためにひとりで走るようになった。
私はやはり走ることが好きなのだと実感した。
この作品を観ていると、そんなことを思い出した。{/netabare}
(2019年5月3日初投稿)

投稿 : 2024/04/27
♥ : 58

〇ojima さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

そして、次に襷をつなげるのです。

「風が強く吹いている」は
等身大の男子大学生が本気で箱根駅伝に向かって物語を創り、進んで行く作品です。

箱根駅伝出場は無謀ですか?
物事に本気で立ち向かったことはますか?
無理だと笑っている人に本気で笑い返せますか?
努力のあとの結果には何を求めますか?


竹青荘寮生は10人。
10人もいるけど、すぐに憶えられるほど個性的です。
その中で陸上経験者は3人。
陸上を諦めたニコチャン先輩
高校で実力がありすぎて孤立したカケル
過去に何があったかわからない主将ハイジ
残り7人は陸上未経験ですが全員が箱根の為に努力する姿はカッコいいです。

8話から面白くなってきます。
正直、本作品4話まで観て、物語の動きが鈍いなぁと思い保留作品にしてましたが、8話からは目が離せなくなりました。
中盤からは見逃せない展開で、チームとして順風満帆ではない物語の中でどの様に団結して行くのかも見所です。

最後まで襷をつなぐ箱根駅伝というスポーツの清々しい青春物語を楽しめます。

是非、観て頂きたい作品です。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 59

86.2 2 ポジティブで熱いなアニメランキング2位
ハイキュー!!(TVアニメ動画)

2014年春アニメ
★★★★☆ 4.0 (1737)
9237人が棚に入れました
ふとしたきっかけでバレーボールに魅せられた少年、日向翔陽。
部員がいない逆風にも負けず、やっとの思いで出場した
中学最初で最後の公式戦で、日向のチームは「コート上の王様」
と異名 を取る天才プレイヤー、影山飛雄に惨敗。

リベンジを誓い烏野高校バレー部の門を叩いた日向だが、
何とそこにはにっくきライバル、影山の姿が!?

青春のヒリヒリもイライラワクワクも詰め込んで、
熱血青春バレーボール物語、いざ開幕!

声優・キャラクター
村瀬歩、石川界人、日野聡、入野自由、林勇、細谷佳正、岡本信彦、内山昂輝、斉藤壮馬、増田俊樹、名塚佳織、神谷浩史、田中一成、浪川大輔、吉野裕行、中村悠一、梶裕貴、立花慎之介

ゆりなさま さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

バレーボールってこんなにおもしろいんだね☆

原作をちょこっとみたら
おもいのほかはまり今ではハイキュー原作もアニメも大好きになりましたd(>ω<*)☆

ハイキューは試合ももちろんおもしろいですが
ちゃんと笑える要素も盛りだくさんで
全然あきないで観れちゃいます。
キャラのやり取りや言動がとてもおもしろいヽ(´∀`*)ノ

キャラクターみんなそれぞれ個性豊かですごくバランスいいです!
個人的には月島が好き♡

単語の説明とかも分かりやすいので
バレーボール全然知らなくても楽しめる作品だと思います☆
なんか元気もらえるような気がします♪

2期楽しみです!
映画も決まりましたね♪(1期総集編みたいですが・・)


すごくオススメ作品です(●・ω・)b
お気に入り♪

読んでくださりありがとうございましたヽ(*´∪`*)ノ"

投稿 : 2024/04/27
♥ : 61

〇ojima さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

熱い物語で泣きたい方は是非御覧ください。

久々に涙を流してアニメを観れました。
原作はだいぶ昔に読んでおり、物語の大筋は判っていたけど、泣けました。
すごく楽しかったですし、すごく良かったです。

この作品はスポーツ根性ものです。
そして、バレーボールというスポーツを通しての選手の成長がしっかりと伝わります。
バレーボールで勝ちたい日向。
才能があるゆえ孤立した影山。
レギュラーと取られた菅原。
自信を無くしたエース東峰。
試合に出たいと願う山口。
そしてライバルチーム。
どのエピソードでも挫折からの復活には涙が出てきます。

また、ハイキューにはピンチを救うシーンも沢山あり、そこも泣けるのです。
新チームの監督をする鵜飼監督の言葉。
リベロの西谷の行動。
顧問の武田先生の送り出す言葉。

更にうまいのは
高校3年生としての部活引退を含めたシーンも上手に取り入れています。烏野に負けて行くチームの思い出や烏野高校女子バレー部の話も涙を流してしまいます。

25話と長いけれど、心にグッとくる物語ばかりです。
熱い物語で泣きたい方は是非御覧ください。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 58

えくいてぃ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

NHKの再放送?をちょっと見たらすんなり入れてハマってしまいました^^

お昼ご飯食べてTV見てたら、再放送?で1話が放送されたの。
冒頭の15分ぐらい見てたら続きみたくなちゃったw

スポーツアニメって
自分の思うように体が動いてうまくできたとき、できなかったとき、
勝ったときの喜び、負けちゃったときの悔しさや悲しさ、
感情がダイレクトに伝わってきて、ウルっときちゃいますね~
団体競技の「みんなでひとつ」って感じもたまりません!!
ハマっちゃいますね~(笑)

投稿 : 2024/04/27
♥ : 5

72.4 3 ポジティブで熱いなアニメランキング3位
モーレツ宇宙海賊[パイレーツ](TVアニメ動画)

2012年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (952)
4589人が棚に入れました
どこかの宇宙・海明星(うみのあけほし)に住む高校一年生の加藤茉莉香。茉莉香はある日、故人である父親が実はつい最近まで生きており、宇宙海賊船・弁天丸の船長であったことを知る。
弁天丸が海賊として活動を続けるのに必要な、私掠船免状の継承のためには直系の跡継である茉莉香が船長になるのが条件と告げられ、元・父親の船である弁天丸、そしてそのクルーとともに、女子高生兼宇宙海賊船船長としての生活を送ることになる。痛快スペースオペラ、華麗に登場!

せもぽぬめ(^^* さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

白凰海賊団に入団希望しますd(❀╹◡╹)っ

■モーレツ♡宇宙海賊ってタイトルで甘く見てたら大火傷よ♥
原作は『ミニスカ宇宙海賊』っていうライトノベルで、その著者の笹本祐一さんは自身で「現役最古のラノベ作家」と言ってるようですねw
アニメ化発表から2年の月日を経て『モーレツ♡宇宙海賊』と改名して放送開始にこぎつけたみたいです o(^ー^)o☆パチパチパチ

ストーリーはと言うと、主人公の加藤茉莉香[marika]はごくごく普通の女子高生で喫茶店でバイトしながら楽しい学園ライフをすごしていたのですけど、突然なにやら怪しげな人たちがバイト先にご登場w
なんと宇宙海賊船・弁天丸の乗組員でしかも茉莉花のママである梨理香[ririka]の知り合いっていうじゃないですか(;・∀・)ハッ?
先代船長のゴンザエモンって誰?Σ(- -ノ)ノ エェ!?パパなの…食中毒で死亡ってw
ママは何者Σ(- -ノ)ノ エェ!? 伝説の女海賊!?∑(゚◇゚;) ゲッ
突然カミングアウトされた茉莉花に驚くべき提案が…
海賊船・弁天丸に乗りなさい! 工エエェェ(´д`)ェェエエ工
茉莉花の青春の学園生活はどうなっちゃうのでしょうねw


■モーレツ♡宇宙海賊に出逢った日の日記 φ( ̄∇ ̄o)
1話観た瞬間、こっこれは…面白いって思っちゃいました♪
宇宙海賊と高生生活の両立という奇抜な設定とか、制服にいかにもっていう海賊服のコラボレーションといったギャップが新鮮で面白かったです♪
設定は斬新なのですけど、その中身はどうやら「まともな宇宙モノ」って事なのでシリアスなアクションシーンなんかも期待できそうです♪
作画の方もクオリティが高くって、艦隊戦なんかかなりの迫力があるんじゃないかなぁって楽しみにしてます!

キャストの方もかなり豪華なんですけど、ヒロインで主人公役の茉莉花役に大抜擢されたのが小松未可子さんでしたね!
引っ張りだこの人気声優さんたちを押しのけてのキャスティングだけに、彼女の演技力にも注目したいところです♪

茉莉花を中心に、学園生活と海賊の2つの視点からキャラの友情や成長をみれそうなので、今後の展開を((o(´∀`)o))ワクワクしながら楽しみたいと思っています♪


■総評
「決断は自分で選んだベスト!!」って茉莉花も言ってましたけど、「モーレツ♡宇宙海賊」ってタイトルで判断しないで本当に良かったなって思いました♪
作品のタイトルを初めて見た時は、品の無さそうなタイトルだなって思っちゃったんですよねwヾ(´ε`*;)ゝ
それが1話観た時に、あっ!面白そう♪って思って第一印象は良かったんです!
ただ2クール作品なので、最後までこの期待に応えてくれるのかな?ってちょっと不安も抱きつつ視聴だったんですけどね(^ー^* )フフ♪
そんな不安もどこ吹く風って感じで、観るたびにo(^O^*=*^O^)o ワクワクさせてくれてグイグイ作品の魅力に惹きこまれていくのでした( ̄▽ ̄)=3 プハァー

まずσ( ̄∇ ̄*)アタシの目を釘付けにしたのは、優雅で秀麗な「オデットⅡ世」でした♪
宇宙空間でありながら「帆船」という設定がとっても新鮮で、マストを広げソーラーセイルに太陽光を受けて静かに航行する船体はとっても美しく、白凰女学院ヨット部らしい船体だったと思います(゚∇^d) グッ!!
また映像としての見せ方もとっても良かったですね♪
宇宙空間に限らず、遠近を意識した見せ方が秀逸で、地上と宇宙空間など適材適所でCGの使い方にも工夫が観られました!
オデットⅡ世は磨き上げられた汚れ一つない美しい船体なんですけど、弁天丸やバルバロッサ等の現役の海賊船は使い古された感じに仕上げていて、そういった細かい所にまで配慮されているところも好印象でした(*^^*)

女子高生と海賊というアンバランスな設定を見事に融合してしまったこの作品の世界観をつくり上げるために、キメ細かい設定がなされているのですけど、それが観ている視聴者にわかり辛くならないように心配りされているシナリオ構成は、2クールを無駄なく安定した面白さを見せてくれていた印象です(⌒^⌒*)b
各話の冒頭のナレーションは「ガンダム」とかでもお馴染みですけど、細かい設定や世界観を少しでも理解しやすくするためには有効ですし、作中での説明臭くなる部分をここで解消する役目もあるんでしょうね♪
また、この時代では砲撃戦や白兵戦の前に「電子線」がとっても重要であることも、白凰女学院ヨット部の演習のシーンで取り入れることでさり気なく指南してくれてましたね♪
ただヨット部のメンバーと弁天丸を関連付けるのにちょっと強引だったかなって思いましたけど(感染症で隔離ってねw)、それ以外は茉莉花を中心に個々の個性を生かしつつバランスよくキャラを動かしていた印象です(*^^*)

声優さんでは茉莉花役の小松未可子さんは自信の一生懸命な感じが相まってなのか「海賊船見習い」と言う微妙な立場を上手く演じていてとっても良かったと思います♪
また、茉莉花の親友で役を演じた小見川千明さんも演技にも関心しました☆彡
「花咲くいろは」でミンチ役を演じていた小見川さんだったんですか∑('◇'*)エェッ!?って驚いちゃいました!声優さんって♪⌒ヽ(*゚O゚)ノ スゴイッ!!!

そういえば、1話でミーサさんがこんな事言ってましたけどρ( ̄∇ ̄o)
「ホントだったら加藤船長もこんなことはしたくはなかったんだろうけど・・・」
この本当の意味はなんだったのでしょうね♪
原作を読んだことないのでわからないですけど、故・・・ゴンザエモン船長wと、「ブラスターリリカ」こと梨理香さんの思惑が不透明なままなので続きがあるのかな?
茉莉香が正式に船長になった姿も観てみたいですし、まだまだ弁天丸の活躍を観たいので続編を強く希望します八(^□^*) オネガイ!!


■MUSIC♫
OP曲『猛烈宇宙交響曲・第七楽章「無限の愛」』
 【作詞・作曲・編曲】前山田健一 【歌】ももいろクローバーZ
 ヒャダインこと前山田健一さんとももクロとのコラボはドラゴンクライシスのED曲「ミライボウル」以来かな?
 ももクロの元気な部分を前面に押し出したモーレツなナンバーですw
 
ED曲『LOST CHILD』
 【作曲・編曲】NARASAKI【歌】ももいろクローバーZ
 こちらも「ミライボール」の編曲を担当したNARASAKIさんの楽曲です♪
 荒削りさが癖になるももクロの魅力を惹き立てる軽快なエレクトロニカなナンバーですd(-_^)good!!

ED曲『Black Holy』(第9話、第12話、第16話)
ED曲『透明な夜空 〜瞬く星に包まれて〜』
ED曲『未來航路』
 【歌】小松未可子
 ももクロのあとに聴くとなんだかC=(^◇^ ; ホッ!としちゃう憂いがある小松さんの歌声♪
 楽曲はオーソドックスでキャッチーな構成となってるのでとっても聴きやすいです。☆⌒d(*^ー゚)b グッ!!
 個人的には『Black Holy』のようなBメロからサビにかけて盛り上がるアップテンポな曲がお気に入りです♪


2012.01.21・第一の手記
2012.10.07・第二の手記(追記:■総評、■MUSIC)

投稿 : 2024/04/27
♥ : 69
ネタバレ

ひげ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

さぁ!オッサンホイホイの時間だ!!

個人的に1話でドツボにキた。
ハーロックネタw爆笑。まさか21世紀に聞けるとは。
中身は70、80年代から散々読んで、観てきたもの。
始祖たるヤマト、銀英のパロ、ナデシコ、タイラーで大輪となった,おちゃらけたスペースオペラの風格。
肌が合う合わないでいったら15年ぶりに幼馴染にであったような・・・。いちいち涙が出てくる演出。
エヴァとかの大月Pまでいるwナデシコメンバーなんですね。納得です。
オカエリナサト

キャラ原案が変態絵師、あきまん
お布施はよくしてる。
∀ガンダム以前、カプコンの頃から愛してる。ストゼロくらいが好きだったな。
ユーストでエロいマミさんだか描いてBANくらったとか。
昔たまに書いてたデリヘルの感想がおもしろかった。


今年はコイツだけやっぱりひとつ抜けてるかな・・
売れはしないだろうけど・・
オンナのコが主人公ってだけで恋愛、ハーレム的なものを感じない。おっさんだって登場するし。きょうびのテンプレアニメと違うけど、90sはこれがテンプレw
まさに黄金期のアニメ、世代にはたまらないよね・・。

ZEROのあとにあのアバン、ナレーション、シュールだなぁ・・・。

ゼーガの音響さんらしく花澤チアキちゃんががなぜかかわいいのも見所。
ざーさんがこんなにかわいいわけがない。


くだらない感想{netabare}
途中からちょっと雰囲気が変わってくるのですが、
あえて原作を追い抜いたとか。
やるからには作者と協議の上だろうけど。

それ以降、海賊→オタクっていう暗喩な気がしてきたよ。
ネット社会でなまじ光の速さを超えてしまった(超えてないけど)我々への提言なのか。オトナになって離散してしまったオタクたちのことなのか・・。
それについてのメッセージだとするのであれば・・。

どこぞで読んだらストロングスタイル?プロレスだぁ?ww
オタクにはかわらないな。あたらずしも遠からず・・・
茉莉香がレスラーの娘で、後ついで、親父がガチもやってみないかと?wくだらねえww
UFCバリならいいけどガチでも空気読む試合はイヤよ・・。
てことは映画は関係なくて、2期はガチとエンタメどっちがいいか、ファンが決めてくれってことだね?
ガチにしたら個性がかけるな。
見世物だけど、たまに頭に血がのぼっちゃってガチっぽくなるのががプロレスの真髄。あと技の美しさ。
どこぞのアメプロくさく、親父とのくだらない抗争劇とかでもいいよ。


作品概要
最初は部活の話、で海賊になって仕事をする話、部活と海賊を合わせた話、ガチンコの宇宙海賊としてマジでやりあうラスト。

実際には3種の構成なのか。
原作未読ですが、海賊なるまでにものすごーーくかかると聞いております。
さすがにそれはイカンので、2クールとはいえなかなかのハイペースで進みます。正確には一気に時間が飛ぶんです。

必然的に主人公の成長物語はほぼシカト。第一話から海賊になって仕事して、そこまでは比較的丁寧には描いてありますが、理解できません。
形式的にやってみました感が・・。

結局茉莉香が海賊になる資格を持っていて、英才教育、エリート娘。天性の宇宙海賊なだけじゃんかと。それに納得するかどうかってだけ。まぁそれでいいんですこんな話。

むしろ隙間がたくさんあるのでOVAででも補完話がたくさんでたらたのしいな。


この作品のすげえなってとこ

キャラクター
とにかくこれ。あきまんがたぶんヤバイんだと思う。もっといえばキャスティング。
大量に登場するヨット部員だが、クラスの(この場合部活だが)書き分けできてるのは名作とはよくいったもの。
ビジュアル、ちょっとしたしぐさで誰がどんなやつか分かる。逆にメインを食わないように添え物程度にしてあるのでほっといても問題ない。
その程度の扱いなのだが無駄に豪華なキャスト。
声優さんや外見の特徴のみでできるだけ表現。
そのサジ加減が秀逸。

SF考証も同じく、セリフを少なく、作画からどれだけの情報を視聴者にわからせるかといことに徹底してる。



オッサンじゃないとわからない舞台演出
みんないってることですが、古今SFのパロオマージュなどなどで構成。
本家作品でツッコミ入れられてたようなことに対してさりげなく修正、フォローをするというか・・
これならあの演出が成立するよねという。
電子戦は独特ですが、宇宙船モノではってめずらしいだけ。
レーダーのエフェクト、対艦戦のインターフェイスとか心当たりはいっぱいあるでしょう。ナデシコパロもあるのがニヤリ・・。そこいらがわからないと説明がほとんどないので会話の意味が不明になるかと。
物語はあまり関係ないのですが・・。この作品独自の楽しさがわかりません。

そんなこんなでここまでオタク、オヤジ知識を必要とする作品・・・よく出せたなと。。
{/netabare}













以下リアルタイムな覚書
{netabare}

3話まで、
ひたすら舞台説明、こちらも宇宙旅行を強制させるチュートリアル。海賊になる前にしっかり勉強しろてね。
どうやら日本語が常用なのか?習字してるし、船のあのシステム・・。
練習艦のデザインもOPにでるお約束の弁天丸ブリッジとは違い、トップなどのSFオタで言われてきた円卓、証券取引所タイプ。
お約束程度にお色気をいれてるが健康的なだけでエロも萌えもない。女子高生をガキあつかい。オトナとしてまったくもって正論。
船外でロープつけないのも絡まってあぶないからだろうな・・。ガスガン的なものがあるんでしょう。
セイリングじゃない、一般の通常エンジンなら半日で太陽回って往復できるってのもさりげない。あの世界は巡航でもすさまじい速度ってことですね。
プラネテス以来の本格宇宙SFだった。
リアリティと世界観にこだわってそのままおちゃらけだけどハードスペースオペラなのか・・基礎は知ってるんだぞと示しといて独自設定とかでぶっ壊すのか・・・楽しみ。

4話
もうこれこのまま部活作品でいいんじゃねえの。十分作品が成立してる。本格的に弁天丸に乗っちゃったら、おしまいな気がしてきた・・。みんなで乗り込むのか?二束のわらじか。
そんなことより小見川千明さんが恋しいのだが、またでるよね?・・・。電子戦とか地味だなぁwwこれは売れねえww楽しすぎるんだけどw

5話
エピソード1的な一区切り。
丁寧に説明を重ねてきた世界設定がついに明らかになる。
これ、かなり見せ方もお話もすごくうまいと思う。
あそこまで電子戦を見せといて、視聴者も登場人物もそんな航行システムっておかしくね?って思ったらコンピューターが無くても手動で操艦できるにきまってるじゃんって。ですよね。そもそもオデット2世は元々スタンドアローンのシステムだったわけだし。ちゃんと前フリしてる。
そして部長の通信が伝説の台詞『バカめ』wwwおまえがなw
あの攻撃方法とかあの作品のあれやしな。SF愛してるんですね。
視聴者の疑問に一気に回答をだし作品のノリも示してくれた。風呂敷たたむのがすごく綺麗。
ついでに宇宙空間で制服なのにパンツは絶対に見せないという製作の勇気!!。
普通なら着座の際に慣性の法則に逆らえないでスカートがめくれるはずなんだが・・・。仕掛けがあるんでしょう・・。

6話
やはり学園モノのほうがいいなぁ・・。まだまだ部活アニメのがよかった。海賊になったらエンディグでwざーさんが転校してしまったのが残念。たまに海賊って感じを期待。
そんなことより当OPを披露したはじめてみたももクロが斜め上のユニットすぎて衝撃的だった。。。

~10話
完全に銀英バリのスペースオペラになってきたYO。
作戦も銀英じゃねーかYO。
ポーズのかっこよさとか余分な台詞のなさとかすげえぞこの作品。
たまらんわぁ・・俺らはオタクであってヲタクではないというのを再認識させてくれる。
セレニティってアレか、セラムンからか。
戸松っちゃんヘタクソだなぁww。
ざーさんも好きじゃないけど、チアキちゃんいいな・・なんか似合ってるしかわいいわ。
マミとの絡みもなかなかでしたが、ノリノリで営業やってるのがなんともかわいらしい。

14話
こんなこともあろうかと・・なチアキチャン。
某作品でいう声優さんのギャラとか下世話なこと考えるとこ絶対やると思ったがなんか出すのが早いw〆にするべきネタじゃない?
日笠部長、レズらしいのにマジかっけえよ。
じつはこれがラストエピソードってことはないよね?かなりの長編にすんのかな・・。もうすこしタメがほしかった激アツいネタっすね・・。

~16
弁天丸にヨット部を乗せることでついでにSF考証というか説明もしてくれちゃう、普段のクルーがどれくらいすごい奴らなのか・・ってな。
うまいな・・
~17話
ブッ!!っていう衝撃のガチレズ展開。ドン引きするレベルのキスがすげごいっす。完全に入ってる音にわざとしているのは、ノリノリのアドリブか、いやがらせかw
ピンチになったらとにかくワープってもういつからだ・・古典的なお約束で燃えますね。

19
開幕から座右の銘が全否定されました。
なんか台詞の雰囲気もかわったな・・。


24
ド王道なクライマックス、ハーロックにツッコミをいれるセリフ。ガンダムだと演出見て察しろというだなw。かっこいいからは真理。
途中から感じていたがやはり海賊=おたく、オタクのような気がする。


海賊会議・・・あれですねヨーホーヨーホーのパクリっすね。
ハーロックの船外操縦→ホログラム、サイボーグ化で実現。
意味はない、かっこいいからだって・・wわかってるね。


クオリティは一定しないが絵の動かし方は要所要所でうまい。作画→本来アニメでは絵をうごかすこと。
セリフの使い方、テンポはすばらしい。説明的になりがちだが最小限。画面よく観とけってことかな。
アニメというよりは完全にガチなSF、


売り上げがまぁまぁすごいとの結果が・・世の中捨てたモンじゃねえな。


OPについて
モヒカンになったドラえもんが弾いているようなイントロからはじまり、どう考えてもロマサガイトケン節、ドラクエ風(というかクラシック)のごとく拍子が代わり、しょっちゅう変調、サビは90s王道のアニソンメロディー。泣き?っていうの?変にオサレぶらずにそのまま上がり続けて限界まで突破するという・・。で〆はFFのクリスタルのテーマってか。

ジャンル的にはシンフォニックメタルっていうの?。よく知らないけど。
マーティがあらぶってるのはわかった。
久しぶりに聞いたアニソンの珍曲なのは間違いない。
おもしろいけど、とにかく詰め込みすぎで疲れる。しかし中毒性が・・。
『ポゥ』じゃねーよ。マイケルネタかよ。

ももクロがヘタクソとかいわれるが、こんなすごいメロデイー誰もこのままは歌えないよ・・。きれいに歌うとたぶんダサいぞ。
あくまでタイアップじゃなくてアニソンだし、イメージってもんもある。
あえてアイドルのヘタクソボーカルなのがいいんだと思うよ。
ヒャダインさんもプロなんだから考慮してるんじゃないかな。
こういうヘンテコな曲を弾くとピアノを習っていたときのドラクエ4の気球のトラウマスイッチガ・・・・

{/netabare}

投稿 : 2024/04/27
♥ : 50

Dkn さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

激烈!炸裂!強烈!破裂!カツレツ!モーレツ!!

ア太郎?

小説のミニスカ宇宙海賊ってスゴイ名前ですね。

モーレツってどこからとったのかなと思ったら原作11巻のタイトル「モーレツ時間海賊」からなんですね。
実にサトタツSFで面白いアニメでした。

小松未可子さんや甲斐田裕子さんなど、
イケメン声の女海賊らしい声優さんたちの起用でテンションが上りました。
小見川千明さんの声も良かったなあ・・・

そもそもよく解ってないんですが、このアニメ評判だったのでしょうか?

個人的に凄く楽しんでたんですけど、
派手さのないキャラと結構淡々と進むストーリーが
今っぽくないな・・とは思ってました。
劇場版も制作されましたし成功はしてるんですよね?多分。

学生と海賊船船長の兼任というのが、2面性のある魔法少女感あって好きですw
魔法の天使クリィミーマミや魔法のステージ ファンシーララ観たくなったw


・追記

ちょっとヤッツケ過ぎなので追記w

このアニメ、海賊ものといいながら、人は死なないし、クリーンな強奪だしで
全く燃えないななんて思ってしまいます。
クルーの大人達も海賊のくせにまともで、いい意味でも悪い意味でも
灰汁を持ってるキャラクターがおらず、山なし谷なしの平々凡々な展開に
多少飽きが来てしまうところが難点ですね。

・・・と、ここまで悪口を言ったものの、本題はここからです。

この、人が死なない、クリーン、大人がまとも、によって
タイトルとは裏腹の、女子のスポ根アニメが爆誕したのですw

恋愛や生き死にが無くても、爽やかなまでの若さの猛進が、
主人公の加藤 茉莉香はじめ、白凰女学院生の、まるでスポーツのような熱さへと昇華してゆきます。
海賊になるために学業も頑張り部活も頑張り、仕事(略奪w)も頑張る茉莉香の目は、
常に前を向き、全く揺らぐことを知りません。

そんな彼女に対し、徐々に信頼を寄せていくクルーの大人たちや、学院の生徒たちと同じように、
観ているこちらも茉莉香船長を認めていきます。

頑張る女の子が好きな方は、是非とも観てくださいな(*^_^*)

投稿 : 2024/04/27
♥ : 9

76.7 4 ポジティブで熱いなアニメランキング4位
食戟のソーマ 弐の皿(TVアニメ動画)

2016年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (659)
3832人が棚に入れました
実家の下町の定食屋「ゆきひら」を手伝う日々を送っていた幸平創真は、中学校卒業と同時に、ある料理学校への編入を父・城一郎に薦められる。それは日本屈指の料理学校「遠月茶寮料理學園」……卒業到達率10%以下の超エリート校だった。厳しい試験、脱落者続出の地獄の宿泊研修、退学を賭けた食戟。さまざまな試練を乗り越え、料理の腕を磨いていく創真。同じ志を持つ仲間や、同世代の実力者たちと出会い、一人の人間としても確実に成長を続けていた。――そして迎えた秋。一年生の中でも選ばれた者しか出場を許されない遠月伝統「秋の選抜」、その出場切符を創真は手にする。「秋の選抜」予選のお題は“カレー料理"優勝候補でスパイスの使い手、葉山アキラの作るカレーにスパイスの奥深さを知った創真は葉山の宣戦布告を受けて立つべく、スパイスと格闘。予選当日の朝まで試行錯誤して調理に臨み、葉山と同じ“香りの爆弾"という発想に行き着いたが、結果は葉山94点、創真93点と僅差で葉山が一位に。葉山に敗れはしたものの、見事に本選出場を決めた創真。悔しさを滲ませながらも、さらに強くなることを心に誓い、かくして迎える「秋の選抜」本選。トーナメントに肩を並べたのは、創真、恵、タクミ、緋沙子、アリス、黒木場、葉山、美作、の8名。次なる創真の相手は……!? そして、てっぺんを取るのは……!?

声優・キャラクター
松岡禎丞、種田梨沙、高橋未奈美、諏訪部順一、岡本信彦、花江夏樹、大西沙織、赤﨑千夏、安元洋貴

文葉 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

凄く端折ってる感はあるけれども、大変楽しく毎回視聴しました・・っ

一期に続き楽しく観ました。
前回中途半端な所で終わったので続き気になっていたので2期が放送してくれて個人的にとても嬉しかった・・っ!

原作が管理栄養士であり料理研究家の森崎友紀さんが協力してるだけあって、調理用語や道具、調理法も大変詳しく描写してくれてるので違和感なく素晴らしい。


<秋の選抜 美作昴編> (包丁への愛を語る)
道具、特に包丁は調理師の命なので美作昴がかなり卑劣だけれど、
情報と技術を一目見るだけで自分のものにできるって相当凄まじい才能の塊だと思う

料理人で大事なのは先生や総料理長や自分より上のプロの技術を盗むこと。
そして、自分のものにしてレシピに手を加えたりアレンジしたり、新しいものを作り出すこと。
それが自然とできるってやっぱ凄いし、怖い。

私も包丁マニアでして、出先やら、友達と出かけた時に
調理道具や包丁売り場があると自分の世界に入って魅入ってしまう事が有り
「そんなキラキラした目で見て・・まさかそれで人をヤるのか・・(震え声)」と言われたことがありましたが、純粋に道具が好きなのです。

包丁も種類があり、用途によって使用するものも違う。
鋼の包丁だと切れ味が良いけれども重いし、すぐ錆びるから毎回砥石で研いだり磨くのが必要。
今流行りのセラミック包丁だと、洗うのも楽だし研いだり手間を掛けなくても切れ味が持続する。
だけど、一度鋼を使うと最高の切れ味と使うたびに馴染むからもう手放せない・・
(と、言いながらも学校で使ってた包丁ケースの何本かがめんどくさがり屋の性格のせいで1年使わなかったら錆びてしまった その内研ごうっと)
そんな私も最近じゃペティと出刃くらいしか使わないです・・(こっそり)

包丁の種類も日本料理は使う種類がめちゃ多かったり、中華包丁がやたら大きくて凍った冷凍物もスパーンと切れたり超便利。

包丁によって砥石での研ぎ方も変わり、中華やフレンチは角度付けて研ぐことが多いから失敗したことが多くすごく苦手でした。
柳刃や菜切り包丁など日本料理の包丁は研ぎやすくて切れ味最高になりました。
そんな中実習中に日本料理の先生に「トマト切りにくそうだな。貸してみろ」と言われ先生に貸したら「なにこれ・・切れ味最高じゃないか・・切れないのは本人の技術の問題だな・・」とさりげなく言われたくらいそんな私も包丁使いは下手っぴなのです。
鯵を三枚に卸しながら危うく自分の指をスライスしそうになったこともありました←えっ

そんな不器用な私さえカバーしてくれる包丁が大好きで宝物。
(なんて、言ったら危ない人に見える・・?(笑))

<スタジエール>
今まで学校ではスタージュ(研修)と言ってたので、スタジエール(研修生)と言うと新鮮・・
ブレゼ、パッセ、デグラッセなど、フランス料理の現場の専門用語沢山でした。
実際現場でフランス語のルセット(レシピ)で書かれたり、材料もフランス語、調理過程の説明文もフランス語となるのでしっかり描写してくれたのが凄いとと思います(やっぱ、現場のプロが協賛&協力してるとさすがだなぁ)
話数とクールの関係でだいぶ原作端折ったんだろうな・・短い話数でまとめたんだろうなぁというのは思いましたが、とても個人的に満足です。
是非3期も続けて観たいですね。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 31

となぷ~ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

美味くて服がはだけるアニメ2期

全13話。

あらすじはあにこれ参照。
実際に営業している料理店へ出て現場で修行をするという実習を
終えて終了。色々な料理の知識を得て、これからそれを昇華させて
いくぞ!というところでの終了です。

スッキリした終わりでしたので、これから先の続きはないような気がします。
相変わらず料理が美味くて服がはだけます。老若男女関わらずはだけます。
ガチムチの全裸も出てきます。相変わらずです。(局部は見えない)

主人公の性格がいいので好感が持てます。
楽しく見させてもらいました。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 4
ネタバレ

るるかん さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

今期も十分に楽しめました♪

12~最終話{netabare}
四宮シェフのもとでのスタジエール。1期での四宮シェフの印象から
すると、かつての厳しさの中に優しさが加わってて、田所との料理対
決以降に成長したことが伺えました。ソーマも四宮シェフのもとで
フランス料理を学び、一回り以上成長したことがこの2話で分かり
ます。なんだかんだ言って、四宮シェフとソーマはお互いの力量を
認め合っていることが窺えて、とても良い気分で最終話を終えるこ
とができました。ソーマの考えた料理も、ちょっと改良して『生意
気小僧風』とメニューに記してあった点も四宮シェフの人柄を感じ
させる演出で良かった。参の皿も期待したいですね!!{/netabare}登場人物が
かなり多いので、他の人たちの様子も気になりましたが描ききれな
いで終わってしまったのが残念でした。でも楽しめました!!
11話{netabare}
新戸とソーマのスタジエールが中心だったが、新戸の殻をソーマが
壊してあげて、前向きに再出発させてあげるというのが主たるスト
ーリーで、なかなかいい話でした。恵はえりなと組んでスタジエー
ルだったが、こちらも恵なりの考察で地味ながら活躍していました。
スタジエールの帰りに、えりなとの車中の会話は楽しかった。恵の
心のつぶやきがウケましたw 次回のスタジエールはどのような内
容なのか楽しみです♪{/netabare}
9・10話{netabare}
3人の熾烈な争いは葉山の勝利だったが、拮抗した試合の中でソーマ
は新たなる境地を目指す。負けてからどう進化して行くのか、これ
からのソーマの成長に期待しつつ、新展開かな?{/netabare}
8話{netabare}
サンマの目利きでは黒木場と葉山に勝てそうにないソウマが考えた
サンマの熟成方法は・・・?次週が楽しみです。{/netabare}
7話{netabare}
黒木場と葉山の勝負は互角で引き分けとは・・・勢いでは黒木場かと
おもったが、結局二人とも決勝に持ち上がり、ソウマと3人での決勝
戦となった。お題はサンマということです。
庶民な私は、やっぱり塩焼きが一番じゃないかと思うのですが・・・
大根おろしは必須ですw でもきっと、とっても工夫をこらした
料理が作られることでしょう。{/netabare}
6話{netabare}
美作とソウマの食戟だけど、志の高さからしてソウマの方が上でした。
ただ、料理をやめようとした美作を諭し、真の料理人を目指すように
勧告するソウマの器も大きくなってきてるね。次週は黒木場と葉山の
対決で、今回の食戟対決よりも、こっちの方が興味あるなぁ~。どん
な料理が出てくるのか楽しみです♪{/netabare}
5話{netabare}
ビーフシチューで食戟ということになったが、郁魅とえりなのおかげで、
なにかヒントが得られたソーマは次週どのようなシチューを作るのか楽
しみです。どのような勝ち方をしてくれるのかがポイント。まさか負け
ることはないと思う。一口目から美味しい料理を作るっていうことが
今回のソーマの課題でもあるようですね。定食屋の美味しい料理から
どのように脱却するのか期待です。{/netabare}
4話{netabare}
タクミVS美作。美作がタクミに食戟を仕掛け、タクミは受けて立ったが
が負けてしまう。次戦はソウマVS美作となった。
美作の戦い方は姑息だが、技術や応用能力はある。
美作はソウマに食戟を叩きつける。ソウマは負けたら料理人を止めると告げ、食戟を承諾。
果たしてどうなるのか・・・。個人的には、黒木場と葉山アキラの勝負の
方が興味あるな・・・。{/netabare}
3話{netabare}
田所ちゃん負けたか・・・残念。でもさ、ふんどし脱げてたんだったら、田所ちゃんの勝ちじゃないんかい(笑)。もう一戦は葉山アキラの勝利。確かに見る
からに美味しそうなハンバーガーだったなぁ♪来週はタクミと美作の勝負。
女の子は全員負けってことになりました。{/netabare}
2話{netabare}
田所ちゃんと黒木場のラーメン対決。料理の細かい部分はよく分からんけど
どちらも美味しそうです。決着は来週みたいですが、田所ちゃんに勝って欲
しいなぁ~。彼女独特の温かく優しい心のこもった、そして洗練された料理
がどこまで通用するのかな~?創馬との対決の時はくるのか、ちょっと楽し
みにしているのですが・・・。今期も安定した内容だし、安心して楽しめま
す。 {/netabare}
1話{netabare}  
アリスと創真の弁当対決でした。あまりの豪華さに味の想像はつかないが、
どちらの料理も美味しそうでした。決め手は『心のこもった温かい料理』って
ところですね。アリスは田所ちゃんの次に好きだったキャラなので、ここで
負けたのは残念ですが、いい子でしたね♪リベンジの機会があるのでしょうか?
画も申し分ないし、1期と同様に楽しめそうです。次週は田所ちゃんに勝って
もらいたいけど、どうなるかな・・・。連続で好きなキャラが負けるのは
ちょっとイヤかもw{/netabare}

投稿 : 2024/04/27
♥ : 15

73.4 5 ポジティブで熱いなアニメランキング5位
FLCL フリクリ(OVA)

2000年4月26日
★★★★☆ 3.9 (578)
2466人が棚に入れました
後に「トップをねらえ!2」で監督を務める鶴巻和哉の初監督作品である。脚本は「少女革命ウテナ」「桜蘭高校ホスト部」の榎戸洋司、キャラクターデザインは「ふしぎの海のナディア」「新世紀エヴァンゲリオン」の貞本義行が担当した。

ベースギターを背負いベスパのバイクに乗ってやってきた謎の女・ハル子と彼女によって頭から変なモノが出てくるようになった小学生・ナオ太、彼と付かず離れずの関係で学校では孤立しているカメラ好きの女子高生・マミ美が主人公の不思議でサブカルな空気の実験的演出が多用された作品。

全編に渡ってthe pillowsの楽曲が使用され、物語の空気感を作る重要な要素となっている。
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

当たり前のことしか起こらない世界

喪失感とともに、バットを抱えたまま前に進めない少年。
恋人への想いにすがり、いじめを受ける少女。
川べりの街に建つ医療機器メーカーの工場。
同じ時刻に吐き出される煙は何かの狼煙のように見えた。
気怠い日常がただ過ぎていくはずだった。
ベスパに跨りベースギターを背負った
ハルハラ ハル子が来るまでは。

アニメーション製作Production I.G・GAINAX、
監督・原案:鶴巻和哉、脚本:榎戸洋司
キャラクターデザイン:貞本義行
音楽:光宗信吉、the pillows

エヴァンゲリオンを制作した後のガイナックスが
2000年にOVAとして手がけたSF青春アニメ。
クリエイターやコアなファンの間ではいまだに語り継がれる作品。
私はあにこれでキャッチしている人のレビューで初めて知った。
発表から20年近くも経って映画『フリクリ オルタナ』や
『フリクリ プログレ』が公開されたことからも、
OVAとして世に出たこの作品が、いかに幅広い人々から
支持されてきたのかが分かる。
ピロウズが海外で認知され、ライヴを行えたのも
この作品で音楽を担当したことが大きく影響した。

静かな展開は1話の序盤だけで、
ほかは全てがぶっ飛んでいる。
ギターリフが印象的なピロウズのロックがいつも流れ、
パロディやスラップスティックが展開されるなど、
クリエイターの遊び心が散りばめられている。
{netabare} バイクには轢かれるし、ギターではぶっ叩かれるし、
頭からロボットは出てくるし、人工衛星が降ってくる。 {/netabare}
エヴァンゲリオン特需のようなものがあったのか、
好きなことを好きなように作っている。

この作品を観ていると『うる星やつら』TVシリーズの
押井守時代後期の作風を思い出した。
優秀なクリエイターがどんどん集まり、
斬新なカットが次々と展開され、
『灰とダイヤモンド』や『2001年宇宙の旅』の
パロディが挿入される。子供に分かるわけがない。
また、タランティーノ監督の『キルビルVol.1』を
初めて映画館で観た時のことも頭に浮かんだ。

監督の趣味ともいえる分野を存分に押し出し、
危ういともいえる均衡を何とか保っている。
良し悪しは別にして、観ていてとても楽しい。

かと言って、過度なイメージとコメディが展開され、
そこにロックが流れるだけの
PVになっているかというとそんなことはない。
行き場のない心を抱えた少年少女を中心に据えた
青春ストーリーとして、しっかり成立させている。

平穏に見えた川べりの田舎町に起こる地球規模の災厄。
皆が色々な気持ちを抱えて生きている。
コメディの間に挟まれる詩的なイメージ。
この作品全体に流れている想いは
「振り切る」ことなのだろう。

私たちの世界では色々なことが起こるけれど、
日常は普通の顔をして、当たり前のように過ぎ去っていく。
鬱屈した心を抱えているだけでは何も変わらない。
バットを振らなきゃ話にならないのだ。
(2018年9月17日初投稿)

投稿 : 2024/04/27
♥ : 64

takarock さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

レモンスカッシュ

本作はどういうアニメなのか?

・・・ええとですね、ベースギターで頭をぶん殴られたら角が生えてきて、
角から射精したようにドバっとロボットが現れてバトルする・・そんなアニメです。

意味不明である。
本作を未視聴の方に「こいつ何言ってるんだ?」と思われても仕方がないと思いますw
でも、そんなアニメなんですw

これ程レビュアー泣かせの作品もそうはありませんw
そりゃ表層面を掬えば、「スタイリッシュ」ですとか、「ぶっ飛んでます」とか、
「考えるより感じろ!」というアニメですなんてフレーズは出てきますが、
本作の本質部分を言葉にするのは困難極まりますw

本作の主人公であるナンダバ・ナオ太は小学6年生で、
やや斜に構えているところがあって、生意気なんですけど、実は純情で繊細と、
まぁこれから思春期に突入するであろう(または、もう突入している)
少年像の典型のようなキャラですw

ただ、彼を取り囲む異性の関係性は他の同年代よりも少し進んでいて、
ナオ太に何かとちょっかいを出してくる女子高生のサメジマ・マミ美だったり、
ナオ太の前に突如現れたハルハラ・ハル子(自称19歳)だったり、
ナオ太と同級生でナオ太のことを意識しているニナモリ・エリだったりに囲まれていて、
小学6年生のナオ太には少々刺激の強い環境です。

男の場合ですけど、思春期に突入する頃というのは、
異性への興味が即物的なものに変化していきます。
つまり、異性を性的な対象として求め始めるというということです。

他にも父と母の間には家族という関係以前に男女としての関係性が存在することに
気付き始めるのもこの時期ですかね。

あるいは、夏休み前に「学生の本分を忘れずに清く正しい生活を送るように」なんて
言っている先生が、ゲス不倫しているなんてことに気付くのもこの時期ですw

大人の世界の理不尽さに触れ、偽善と欺瞞を唾棄し、葛藤に苛まれる、それが思春期ですw

私は本作に、自身のバイブルである「行け!稲中卓球部」と似ている空気を感じていて、
思春期の時期に萌芽する初々しいまでの性への興味や、
この世(大人の世界)への葛藤だったりをギャグに昇華したのが「行け!稲中卓球部」ならば、
ハチャメチャなロボットバトルに昇華したのが本作かなと。

そのハチャメチャなロボットバトルを始めとする
(映像)制作に携わっているのは、錚々たる顔ぶれです。
価格.comでは、「ガイナックス全盛期の傑作」なんて宣伝文句もあるくらいですw
とにかく驚嘆の出来です。
アニメーションの文法に忠実に則った方法論を取りながらも、
そこに高密度な情報を乗せて、有無を言わさず直接視聴者の脳に叩き込むような、
ある種暴力的な映像です。
設定だとかストーリーだとかを考える暇もないテンポで、
言葉にしてしまえば荒唐無稽な事象が、
高い技術に裏打ちされた圧倒的映像で、形象化されています。
とにかく映像の訴求力が強くて、もうこちらはただただ呆然としていましたw
これが本作の「考えるより感じろ!」と言われている正体だと思います。

ところで、本作では様々な比喩が用いられていますが、
本作に登場するベースギターだったり、
バットだったりは男性器のメタファーというのは有名な説です。
その説に従うと、様々なシーンが実に興味深いんですけど、
そこはあまり考察せず、「考えるより感じろ!」ってことにしときますw

思春期の味が酸っぱいレモン味ならば、
そこに脳まで溶かすような強烈な炭酸が加わった
(本作にも登場する)レモンスカッシュこそが本作の味ですw

男ってのは、いくつになってもこの味が忘れられない馬鹿な生き物なんですよw

投稿 : 2024/04/27
♥ : 34

Anna さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

驚愕の、ミラクル演出!!

Production I.Gとガイナックスによって製作された、1話30分、全6話のOVA作品。

謎の「べスパ女」ハル子に轢かれた事をきっかけにし、少年ナオ太の額から奇妙な角が生えてきた!
精神的に追い詰められたり、感情がに高まると、その角から××が!ここから驚きの調展開です!

挿入歌とテーマ曲は一部を除き全てthe pillowsが担当しており、脱力感のある絵と、ロックでクールなBGMのギャップが印象的。
脚本が榎戸洋司なだけあり、「少女革命ウテナ」のような、後半の凄まじい引き付け力には驚かされます。

何よりもこの作品の魅力は、他作品とは類を見ないほどの破天荒演出!!
登場人物から作画から何から何まで、かなりぶっ飛んでます!!
この疾走感を言葉で説明することは不可能!!見る物を選ぶ作品ではあるが、一度体験したら病み付きになること間違いなしです!
また、ハチャメチャな展開の裏に描かれた、シリアスで切ないストーリーも見所・・・。ハル子の男前な性格や、ナオ太のへたれっぷりも素敵です!

とりあえず、まずはご覧ください♪

投稿 : 2024/04/27
♥ : 10

74.2 6 ポジティブで熱いなアニメランキング6位
はるかなレシーブ(TVアニメ動画)

2018年夏アニメ
★★★★☆ 3.5 (445)
1634人が棚に入れました
東京から沖縄に引っ越してきた高校2年生、大空遥。いつでも明るく前向きな遥だが、彼女にはコンプレックスがあった。
それは普通の女の子より身長が高いこと。

一方、遥を空港に迎えに来た彼女と同い年の従姉妹、比嘉かなたにも悩みがあった。
かなたは身長が伸びなかったせいで、大好きなビーチバレーを諦めてしまった過去を持つ。
そんな凸凹な2人が、ふとしたきっかけでビーチバレーのペアを組むことに……。

広い砂のコートに味方はたった1人だけ。何よりもパートナーの存在が大切なビーチバレーで、2人はどんなプレーを見せるのか!?
真夏の太陽が照りつける沖縄のビーチで、今、少女たちの汗と情熱が輝き始める!!

声優・キャラクター
優木かな、宮下早紀、種﨑敦美、末柄里恵、島袋美由利、伊藤かな恵、木村千咲
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

はるかな“る”レシーブ

2018.09.26記


原作未読 そもそもきらら系なるものを本作で知るに至った私


この夏、『ISLAND』『ぐらんぶる』と合わせて“海”“太陽”を感じさせてくれた作品。
徹底ぶりなら断トツで、ぜひ真夏に観てほしいなと季節指定をしたいくらいの海と太陽っぷりでございます。

舞台は沖縄。ビーチバレーを題材としているためそのまんまビーチが物語場面の多くを占めることになります。つまり背景はほぼ砂浜と海と空と太陽。
当然、毎回水着回となるわけですが、このへんは様々な角度からの熱の籠ったレビューが百花繚乱状態ではあり、下・・・いや舌っ足らずの私がひと皮剥けたレポートをできるか自信がないので、いったんそちらにお譲りしたいと思います。 ゴホン・・・


あらためまして、実はこれ苦手な部類のキャラデザインでした。
萌え萌えきゅんきゅん過ぎてもしんどいなぁと思いながら、とかくビジュアル重視な進行なら完走も覚束ないだろうよ、という視聴前のスタンスです。

しかして、なんのトラブルもなく毎週楽しみにしながらの完走です。
音楽に引っ張られました。特に試合時の劇伴は一聴の価値ありです。
ビーチバレーやってる時の作画もアングル含め、ボールの回転や砂の飛び散り具合などこだわりを感じました。
そして、意外と(失礼!)ストーリーもまじめで組み立ても無理がない。


登場人物はメインの二人、親の海外赴任の影響で東京から祖母のいる沖縄へ越してきた主人公大空遥と、祖母と同居する従妹の比嘉かなた。
遥は第一話冒頭の空港にて自身の長身を気にしている描写があり、かなたは背が伸びなかったことを気に病んでいるのがわかりやすい。闇はこっちが深そうだ、という凸凹コンビの活躍が描かれることになります。

『世の中には二種類のスポーツがある。個人競技と団体競技だ。そして、団体競技の中でも二人でしかできないスポーツ。それがビーチバレー。広い砂のコートにたった二人だけ。だから私たちはかけがえのない一人を選ぶ。』

第一話アバンで提示されたのは競技の性格と本作のテーマ。
はるかとかなたがお互いにとってかけがえのない一人になっていく過程をわりときちんと描いてます。
スポ根の定義によりますが、努力・友情・勝利の友情部分にスポットをあてた印象、かつそんなにどぎつさもないし、ライバル含めての人間関係もギスギスしてません。絵面と合ってます。
友情を前面に出すとともすればクサくて見てられなくなることもままありますが、本作では自然に受け止められました。これは、“二人でしかできないスポーツ”ビーチバレーの特性をうまく活かしたからだと思います。複数人数の団体競技や個人競技で友情特化型の物語にしてしまうと、だいぶ違った印象になるでしょう。

また、日常回をほぼ飛ばして「関係の構築」「上達のためのetc」「試合」に時間を割き、全12話でひとつの結末を迎えるシンプルな構成も良かったです。

音楽はとてもノリが良い感じ。OPのケツドラムみたいな打ち込み音は“THE夏”感満載で好印象。劇半も基本的にはラテンと沖縄音階を引用し、いわゆる“踊れる”仕上がりです。イメージしたのリゾートのクラブあたりでしょうか。端的にこう思いました。


 あぁーー IBIZA 行きたい


キャラもはるかなペアよろしく、複数のペアが登場し、そこでの一対一の関係やストーリー進行上の役割付けなどこれまたいい感じ。

・なるあやペア
・エクレアペア
・あいまいペア
 {netabare}インドアとビーチの違いの説明役。それと身長がなければ超えられない壁があるという残酷な現実や、リベロとしての自負がある舞とパワーアタッカーというこれまでの存在意義を捨ててポーキーという武器を磨いたかなたとの対比など、かなたを引き立てる役回りを担ってました。{/netabare}
・ようかんペア
  {netabare}作中省略されたはるかなペアの上達ぶりを説明する役回りを担ってました。マリッサとの練習が活かされてる描写ではチーム力が底上げされていることを、はるかのブロックにクレアの面影を見たり、連続ブロックポイントをあげた描写でははるかのブロックがいかに強力かを見せつけ、決勝のあのシーンの伏線となりました。{/netabare}


表だったペア以外の組み合わせも着目というか本流だったりしますね。
 ※さらにネタバレ要素有りのため視聴前は未開封推奨

■はるかとクレア
{netabare}似たもの同士。はるかに稽古つけるのって常にクレアというのが良いです。
始めての練習でいの一番に取り組んだのがブロックなんですよね。オフシーズンのマリッサを呼び戻したのもクレアだし、かなたの復帰が嬉しかったとはいえ、新造コンビの上達を誰よりも願って身を割いてくれたからこそ、決勝対決となった試合ではるかがブロックで試合を決めたことと、決勝戦後のエクレアのシーンが引き立つわけです。{/netabare}

{netabare}さらに、ビーチパーリーの時に二人きりになってエクレアのシュシュをはるかに託すところ。東京からの転校生で唯一人地元民ではないはるかに託すなんて仲間になったんだなぁというのと、クレアからはるかへだからこその重みを感じます。
第一話アバンに戻ると、このクレアから託されたシュシュをつけてるカットから始まり、前述のナレーションが流れるので軽く鳥肌が立ちます。{/netabare}

{netabare}蛇足ですが、某吹奏楽アニメのオーボエ吹きの子にすっかりやられた身としては、よくしゃべる役柄を演じられてる種﨑敦美さんを終始尊いと感じながら視聴してました。{/netabare}


■かなたと成美
{netabare}むしろ本作はこの二人のレシーブ(取り戻す)物語なんじゃないかと思ってたりします。
かけがえのない一人に背を向けたかなたと背を向けられた成美の二人の心情描写により多くの時間を割いてました。作中のシリアスパート担当の二人です。{/netabare}
{netabare}彩紗にかなたと組むことを止められたはるかがその提案を断るのを後ろで聞いていたかなたさん。もう一度ビーチバレーに向き合うことを腹に決めある決意をします。それは成美とのコンビ時代の水着(小学生時代ってことですよね)を着てリベンジマッチに挑むこと。これは背を向けたあの日から始めよう、サーブレシーブから逃げたあの日からもう逃げないとの意思表明でした。決して成美との決別ではなく、成美への信頼の表れなんでしょう。対して成美はかなたの水着姿に軽く動揺し、さらにサーブレシーブを取りにいったかなたの姿に複雑な反応。ただ二人とも前を向いて動き出しました。
それと、wikiチラ見したら彩紗がインドアからビーチに転向した理由って身長もあったみたいで、はるかへの提言にも背景があったということです。
{/netabare}

{netabare}ここからかなたは背を向けた負い目を克服していく。
成美は背を向けられた悲しみを乗り越えていく。
「二人で一緒に目指そうよ、日本一」
「かなたがそう言うなら、信じてみようかな」
「ほんと?約束だよ!」
「うん」
半年後、正月の那覇空港で「約束を守る、今度ははるかと」と告げるかなたへ、成美は振り返らず約束の小指を立てて搭乗口へ向かう。

約束。それは形を変えてコートを挟んで同じ舞台に立つその日まで。。。

この二人が主人公と勘違いしてもおそらく誰も文句は言いません(笑)
{/netabare}

{netabare}こちらも蛇足なんですが、 成美役の島袋美由利さん。同クールのなにかと比較対象に挙げられた『はねバド!』の荒垣なぎさ役もやってました。二人とも似たような役柄なのにはっきりとわかる違いをつけてきました。ちょい注目です。{/netabare}


最後に、、、
このように一対一に焦点があたりがちな作品の中で、しーちゃんは繋ぎ役としての任務を全うしました。しーちゃん登場回からEDの絵が少し変わります。寝ていたはるかを起こして、おそらくループしてくか次に渡すのかするのでしょう。彼女の役回りを示唆する絵にクスッとした次第です。



夏を存分に感じるのもOK!
水着姿や百合にブヒるのもOK!
だがそれだけではない、意外と丁寧に描かれた作品です。

まぁそういって熱弁振るってる私がそうとうブヒってるんだろうな ww


続きも充分あり得る最終回でした。
もし2期をやるならきっと観ると思います。


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2019.03.09追記
《配点を修正》


放送から半年ほど経ってふとあまり耳慣れなかった声優さん達どうしてるかな?とwiki見てみた。※TVアニメ(2018秋、2019冬)の出演

優木かな(大空遥役)・・・なし
宮下早紀(比嘉かなた役)・・・「荒野のコトブキ飛行隊」のモブ
末柄里恵(エミリ役)・・・なし
木村千咲(しーちゃん役)・・・なし
島袋美由利(遠井成美役)・・・2019春に主役級内定。モブ出演多数(寄ジュリ、吸血鬼さん、ツルネ、学園BASARA、ゴブスレ、コトブキ、revisions)

2018夏のお気に入り作品。出演声優さん達のご多幸をお祈りしているわけですが、なかなか業界の厳しさが垣間見える結果ではありますね。
そしてやはりというか島袋さんは順調にキャリアを重ねているようです。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 65

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

いわゆる「きらら系」としては観ない方が良いかもしれない、ビーチバレーのスポ根もの。(原作も良いです!: 最終回でインハイ県予選終了!)

掲載誌「まんがタイムきららフォワード」に掲載の漫画が原作らしいです。未読ですが、フォワード掲載ということで四コマ形式ではなく普通にコマ割りされているストーリー漫画なのだと思われます。

『ゆるキャン△』放送時には既にアニメ化はアナウンスされていたと思うのですが、TV CMなどで自分には相性が良さそうと思っていたので視聴する気はまんまんで第1話を視聴しました。

テーマがビーチバレーということで、ほぼ毎回水着回になると思われます。それと舞台が沖縄ということで、ご当地アニメ的になるかもしれません。

画面に女性しか出てこないのはいまどきの「きららスタンダード」な感じではあるのですが、ストーリー的には「恵体&初心者」系の主人公キャラ(大空 遥)と「経験者&トラウマ」的なパートナー(比嘉かなた)、あるいは高校全国レベルのライバルキャラといったスポ根ものでは比較的鉄板な設定で、手堅くストーリーを進めてくれそうなので期待しています。

「オーバーハンドのレシーブ、トスは反則を取られやすい」っていうのが作中で出てきて、「そういえば浅尾美和(あさお みわ)がちょくちょくドリブル取られてたよなあ」とか思い出していました。

どういうことかっていうと、レシーブ時にボールが手に当たったタイミングがずれていると判定されると、一人のプレイヤーが連続して2回以上ボールに触ったということになって「ドリブル」という反則になるのですが、ビーチバレーではこの反則を取られやすいっていう話なんですね。

同クールにやはりスポ根な『はねバド!』がありますが、主人公やその周辺キャラの性格的により人気の出そうなのは本作の方だと思うので、今のところは本命『はるかなレシーブ』、対抗『はねバド!』といった感じですかね。

ただ今のところは両作品とも競技の作画はけっこう本気っぽいので、その点で本作には期待大です。

そして第1話を観た限りでは、競技以外の作画にも期待できそうです。

2018.8.1追記:
アニメ視聴を機会に原作にも興味が持てたので、既刊分は全巻読みました。原作も面白いと思いましたし、アニメは原作を変に歪めていなくていまのところ良いアニメ化だと思います。

2018.9.3追記:
第9話まで視聴終了。あいまいペアに続き、インターハイ県予選ではようかんペア登場。原作よりも見せ場は少なかったけれども、出番がなくならなくて良かった…。

2018.9.22追記:
第12話(最終回)まで視聴終了しました。試合で終わらず浜辺でのバーベキュー、そして原作でいうと5巻までという感じで区切りよく終わって良かったです。マンガのアニメ化としてはまずまず成功だったのではないでしょうか。

試合のシーンの描き方はわりと淡々としたスポーツ中継に近い演出が多く、その一方で現実にはカメラを設置できないアングルからの画もあって私の好みには合っていました。

あと本作ではOP/ED主題歌、劇伴、劇中歌など音楽面はとても良かったと思います。劇伴ではラテン、劇中歌では沖縄を感じさせるサウンドでポリシーを感じるものでした。サントラ欲しいです。
(「ワクワクシークヮーサー」の中毒性はヤバい(笑)!あのカチャーシー感は最高!)

レビュータイトルには「きらら系としては観ない方が良いかもしれない」とは書いたものの、「きらら」っぽさも決して捨ててはおらず画面に映る人物が徹底して女性だったのですが、「それはまあ良いや」と思える毎週の楽しみを提供してくれました。

原作ストック的に2期目は当分考えられませんが、原作は今後も追っていきたいと思います。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 52

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

これは・・・

良作だ!!

どうやら既定のジャンルとしては本来なら「きらら系」と分類されるべき作品らしい。
が、他の方の評価にもあるとおり、どうやらそういう日常系とは一味違っている。
おそらくビーチバレーという芯がしっかりととおっているからだろう。

ひと昔前なら「スポ根モノ」と言われたかもしれないが、まぁ、その時代のスポ根モノほど泥臭かったり、汗臭かったり、血なまぐさかったりすることは無い。


やはり、
うら若き女子が水着姿で健康的に躍動する姿っていうのは華やかでいいなと、素朴な率直な感想、少しオッサン目線は入っているかもだけど。


ん~こういう言い方って、正義の味方の人にセクハラって言われてしまうのかなぁ、やっぱり。
女のお子さんがいる友人宅に遊びに行って「やっぱり、女の子がいると華やかでいいねぇ」なんて言ったりしたら、差別って言われちゃうのかねぇ。

ああ、脱線してしまった。


失礼・・・。


この作品は、私的にはとっても良作。
1クールの間に色々な要素を盛り込んで、とても上手に消化している。
正直、よくぞこれだけのものを上手に詰め込めたものだと感心している。
それも、ある程度のクオリティを維持したままで。
言ってみれば、大排気量のスポーツカーでもなく、トラックでもなく、少し物足りない軽四でもなく、すごく上手に造られたコンパクトカーって感じ。


さすがに登場人物は多くは無いが、限られた登場人物の中で、
挫折からの立ち直り、友人関係の心のすれ違い、ライバル間の争い、先輩後輩の葛藤、そして人間関係の修復、発展、などなど
様々な要素を解消しながら、最終話に集約していく。
本当によくまとめられていたと思います。
しかも、終盤の2話分くらいは試合シーンです。
あれだけ、詰め込んで消化し、試合シーンもしっかりと描き、ラストへ・・・。
よっぽど上手な人が構成を組んだんですかねぇ。


あと、この作品の偉かったところは・・・
無駄にぽよんぽよんさせなかったこと(何を?w)
無駄に扇情的なカットを盛り込まなかったところ。

まったく無かった、とは言わないが、極力そこを抑えてあったことは偉かったと思う、マジで。
どっかのバカな作品みたいにしていたら、台無しだったと思う。
だいたい、不自然に無理矢理揺らせば、本当に喜ぶと思っているのか!!(何を?w)



あとはキャラクタも魅力的だったかな。
イヤだっていう人もいるかもだけど、私は目が好きだった。
ちょっとありえないカラーだったけど、複雑な色使いでなかなかに個性的。



それと好きだったのはOP。
特別な感じはしなかったんだけれども、なぜかとても爽やかで、キレイな創りのOPでした。
音楽ともすごくあっていたし。
よく出来ていたなぁ、と思いました。
EDも落ち着いた感じでとてもよかったです。



ネット界隈で2期があるのかな、と探ってみましたが、
今のところ見込みはなさそうだ、との記述が多かったです。

1期だけでもコンパクトにまとまっていましたが、一応、継続が可能な形で終了していました。
私的には、気に入った作品なので続きも観てみたいと思うのですが・・・、あとは全国大会に向けた本格的な路線になってしまうのであれば、今の形で終了でもいいのかも・・・。


この作品は、本当によくまとまった作品だと評価しました。
ぜひ機会があれば観てみて下さいませ。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 28

75.5 7 ポジティブで熱いなアニメランキング7位
ランウェイで笑って(TVアニメ動画)

2020年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (383)
1479人が棚に入れました
身長158cmの藤戸千雪の夢は、パリコレモデル。モデルとして致命的な低身長を理由に、周囲は「諦めろ」と言うが、それでも折れない。そんなとき、家族を養うためにファッションデザイナーの夢を諦めようとする都村育人に出会う。――これは一途に夢を追って走り続ける、2人の物語。

声優・キャラクター
花守ゆみり、花江夏樹

takato さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

マガジン、恐ろしい子…。2期あるなら悪いけど制作会社変更で…。

マガジンといえば、メジャーなのは「はじめの一歩」か「金田一」くらいで少年漫画トップ3では最弱、そんな風に思ってた頃が私にはありました…。


最近ジャンプの弱体が著しく(ヒロアカや鬼滅が好きな人にはすいません)、サンデーなんてもう…って状態で、少年漫画自体が心配になってきてるのだが、マガジンが地味に新たな道を開拓していってるという予感を「進撃」や「声の形」では感じていたが本作でその想いは畏怖にすら変わってきた…。


本作は正直言って作画はあんま良くない。そんなに作画廚ではないが、ファッションを描く話でそれはどうなの?感があるし、原作ファンの方にすれば切りすぎて物足りないという意見もある。しかし、だからこそ私は恐怖ではない震えを覚えたのだ。だって、欠点があるのにこんなに面白いとか…、原作はどんたけ面白いんだよぉー!?。この作品を少年誌でやらせたマガジン編集部が怖い!、有能すぎて怖い。


本作のテーマは単純明快。現代日本で夢を追うなんて馬鹿なこと、身の程を知れ!、お前は天才でも特別でもない、最初から持ってない奴が努力したって無駄なんだ!という世界に対してFUCKサインを突き立てる、「ゾンビランドサガ」や「よりもい」に連なる夢追い人の物語である。


台詞がいちいち箴言を思わせる含みがあるし、キャラもみんな熱い!。千雪が薄っぺらな良い子じゃないのも感情移入できる(ちょっとシロバコのズカちゃんを連想しちゃったじゃねぇか)。展開も次々にピンチが現れて、それを乗り越える王道なものだが、バトルやスポーツと違って単純に勝敗が示しやすくないファッションでそれを成立させてるのは凄い。


シロバコもそうだが、本作も情熱と理想を捨ててない点で見事としか言いようがない。「ゾンビランドサガ」の11話のさくら状態で現実を受け入れたふりして諦めばそりゃ楽だろう。現実なんてこんなもん、自分なんてこんなもんと規定してふて腐れる人間を否定する気はない。しかし、自分の生き方を否定される気がするからって諦めない人を嘲笑するな!。


諦めない人間が必ず成功するとは限らない。しかし、諦めてる奴に成功は絶対ない。仮に夢が叶わなくても夢が変わるかもしれないし、鍛えて得た物は無意味じゃない、なにより自分で自分を恥じることはない。


本作は現実の辛い面を無視して子供じみた全能感に酔うのではなく、現実の苦しみも描く。しかし、彼等は諦めない。計算で考えるなら無謀な賭けを行う夢を追い人、そんな風にしか生きれない人々、でも私は彼等を愛する、彼等だけが無意味と不毛に思える大海を突っ切る偉大な航海者なのだから。どうか彼等に嘲りの笑いではなく喝采を…。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 40
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

やれることもやれないことも何でもやる

原作けっこう既読


「これだけの個性、誰が持ってる?」

一人の野球解説者がその年大注目のドラフト1位の選手について意見を求められこう答えた。
実はこの発言には少し驚いた。リアリズムに徹し、日本シリーズで完全試合目前の投手を9回交替。鉄板のストッパーを投入し勝利をもぎ取った采配。リップサービスとは無縁の人物と思ってたからである。
それまでにこの類まれな個性を持った高校生には「プロはそんなに甘くない」「一つに絞ったほうがいい」一流の元選手、元監督。解説者の多くがそんな言葉を投げかけていた。世間の盛り上がりをよそに“その世界に身を置いた者”だからこその説得力を武器に若者の挑戦を否定的に捉えていた。せいぜい「いいんじゃないんですか。頑張ってほしいですね(棒)」とマイクを向けられた現役選手が当たり障りなく言うくらい。

 {netabare}その道のプロが無理と言ったらそういうもんかと思う{/netabare}

本職の多くが否定的に言うもんで、徐々に投手と野手どっちがいいか?みたいな論へと流れていったのを覚えてる。ドラ1高校生の名は大谷翔平。大谷の挑戦に支持を表明した解説者は落合博満である。落合は続ける。

「あの年のピッチャーNO1ね。バッターNO1。大谷に勝る選手は1人もいなかったの。これは、誰が何を言おうが、これは事実だと思うの」
「じゃあ、どうするんだろうって考えた時に、どっちもトップクラスなんだったら、やりたいならやらせてみなければ。皆が言ってるのは、現場で何をやってるかじゃなくって、考えて、それは無理だろうとか、無茶やるなよって話なんであってね。本人がやるってものを止める必要もないだろうと」

と日本ハム・栗山監督の決断に賛同を示し、自分が監督でも二刀流に挑戦させるとした。リップサービスをする人物でないことは野球ファンなら誰でもおわかりになるだろう。
そして物語の主役大谷は当初の目標でもあったメジャーリーグに舞台を移し、“二刀流”に挑戦中。比較対象がベーブ・ルースだったりする凄さを我々は現在進行形で味わえているのです。


前置き長くなりましたが、この一連をファッションの世界に置き換えた話が本作『ランウェイで笑って』で展開されております。たぶん。

マガジン案件全12話。もの珍しいW主人公スタイル。
パリコレを目指す本作のヒロイン藤戸千雪(CV花守ゆみり)。彼女の身長は158cm。要件と言われる175cm以上を満たしておらず絶望的。救いは夢に向かって腹は据わっていること。「覚悟はいいか?オレはできてる」を地でいく娘。
デザイナー志望(だった)本作の主人公都村育人(CV花江夏樹)。大卒専門卒が要件の業界に於いて進学することを彼の家庭環境が許してくれません。超貧乏で妹たちの学費を稼ぐ使命があるのです。

下手に知ってると無茶なことにしか見えない二人の挑戦。
人事やリーダー経験のある方。才気溢れる都村くんを雇えるでしょうか?
現場で実際に働くとなるといろいろ知識が必要で、そこらへん空っぽです。知識ないから基本的な指示しても「できません」って言うだけだし、何よりこの手の子って繊細な子が多すぎ。となると手間かけて教育しても、勝手に自信喪失してフェードアウトしていったり。丁稚経験ないので理想と現実のギャップとか、学校で専攻してきた人の手際のよさとか見て心が折れちゃう。そんな新人を腐るほどみてきたことでしょう。
千雪の状況はもっと絶望的です。
タッパが要ることには理由があって、その常識は業界あまねく共有されているディシプリンのようなものです。つまり“身長が足りてない”ことでノーチャンス。落とされようが文句は言えません。読者モデルなど雑誌を主戦場にする手はありましょうが、彼女の目標はパリコレをゴールとするショーモデルというのでワンチャンないところからスタートです。

「喝っ!」と張○さんに秒殺されることは確実。まぁハリさんだけなら信憑性怪しくても、ノムさん、原辰徳の優勝経験監督。古田、仁志、谷繁らの理論派。総出で「お前はプロには向かん」と突きつけられる感じです。


という事情も考慮すれば、このお話は“藤戸千雪がパリコレモデルになるまでの物語”“都村育人がトップデザイナーになる物語”である以上に、

 {netabare}“二人の挑戦をご都合主義に見せない物語”{/netabare}

である必要が出てきます。そしてそのことはおおむね達成されています。いちいち気にしてられませんが、ジャイアントキリング要素のある作品は詳細設定をミスると目が当てられなくなりますもんね。
ここのサイトを見てる方でももしかすると甲子園出場経験者おるやもしれませんが、いちいち作品内の野球回ある度に噛みついてられないでしょう。その握り方であの飛距離はありえないみたいな(笑)


さて、原作組からみればアニメは相当端折ってました。アニメ組の方気づきましたか?
決定的な説明不足には陥らなかったまるで都村くんのパッチワークばりの職人技に拍手送りたいです。
そんな駆け足とはみせない駆け足の影響なのか、サブタイトルでの作品タイトル回収が早々{netabare}(第3話){/netabare}にやってきます。
そこで何の疑問も湧かなかったタイトルの意味を理解します。“禁忌”“ダメなもの”“無理なもの”二人が夢を叶えるには常識を覆す覚悟が必要で、それを一言で言い表したタイトルになっとるのです。
そのタイトル回収回はまさにモデルの常識をぶっ壊しながら二人にワンチャンあるかもと光さす前半の勝負回でした。たぶんこのへんまで観て合わないようでしたら撤退でいいんじゃないかと思います。
メインキャラにはあと二人。モデルの才にものすごく恵まれながらデザイナー志望の長谷川心(CV茅野愛衣)。日本のトップブランドのファウンダーでありデザイナーの孫でこれまたものすごく才能あるというか圧倒的な実力の持ち主綾野遠(CV木村良平)。がずっぷりと物語に関わってきます。


そもそもマガジン案件は個人的にいつも楽しんでますのでそれこそ「いつもお世話になっております」的な仕上がりでした。
駆け足だったことの功績で最終話を一区切りとしては最高の断面で幕を閉じられたと思います。中途半端な終わり方をさせずきっちり纏め続編も期待させる理想の“1期”という感じでした。続編を期待したい良作です。



※ネタバレ所感

■セイラさんに始まりセイラさんで終わる

人気モデルのセイラ(CV牧野由依)さん。
{netabare}芸華祭で「これからも頑張ってね。デザイナーとして」と心にトロフィーを渡したトップモデルのセイラさん。他の審査員が綾野にトップ票を入れる中で心に票を入れてます。いやー怖いですね~。とはいえセイラさんの何気ない“いいね”が千雪と育人の運命を変えたのでした。今後もキーパーソンです。

☆原作ネタバレ(重度):セイラさんその後
{netabare}「やっぱり…あの時、心ちゃんじゃなくてアンタを潰しておけばよかった…!!」
セイラさんが誰に向けて言ったかは内緒。{/netabare}{/netabare}



■オーラ

なにげに好きな回{netabare}(第7話){/netabare}
{netabare}雫さん曰くモデルのオーラは体型から放たれるものと心の姿勢(自信)から滲み出る二種類があるらしい。
千雪は後者で立ち向かおうとしたけど、モデルをやめたい心のオーラのほうが遥かに上でその場にいる全員を圧倒してしまったという現実が残酷でよい。手袋用意してたり準備万端で備えているのはチビのほうなのにね。
だいたい負の感情がオーラを遠ざけるなんて迷信みたいなもので、撮影後に千雪は心に悔しさをぶつけてしまったけれど「泣いてない」と必死の抵抗を見せるあたり、ただ可愛いってのではなくて、やれることは何でも実践しようというのが見て取れます。
そういえば、運を集めるとの趣旨でゴミ拾いを率先垂範する大谷選手と同じものを感じますね。小さい粒を一つずつ拾い上げる作業をストイックに実践していくことが夢への道なんでしょう。
そういえばのそういえばで大谷と同じ年のドラ1で4球団の指名を受けて某六甲おろし球団に入団したドラゴンじゃないふじ○み選手とよい比較になります。内容は省略。察しておくれ。

そんな千雪に寄りそう雫さんも良い。
「慰めるよ。ずっと。ずっと」
優しいだけじゃないんですよね。雫さんの覚悟です。

☆原作ネタバレ(中度):雫さんと五十嵐(心のマネージャー)の因縁
{netabare}二人はかつて先輩(五十嵐)後輩(雫)の間柄。当時の雫はバラエティ志望でモデルにやる気はなし。レッスン適当、減量無視で大メシ喰らい。それでも素質はあったので事務所のエースに成りかけていた。
それなのにいきなり雫が最大手の現事務所から無名の新興事務所(ミルネージュ)に移ると言い出す。五十嵐は当然キレて罵詈雑言吐き捨てる。
数年後、五十嵐は身長の伸び悩み(167cm)と共にモデルとしても伸び悩んでいた。そんな頃、雫のパリコレデビューの報。しかも五十嵐が夢見ていたブランド『ラーレフォン』での出演。
そして闇落ち。自分は夢を叶える為に手段など選べるような立場ではないと。それからの彼女は有力者に枕営業の末、憧れだった『ラーレフォン』のランウェイに立つ事に成功。
本番直前、彼女は自分に言い聞かせる。自分は夢を叶えた、自分は幸せなんだと。そう思わないとやってられないから。しかし実際に舞台に立って湧き上がった感情は「何だ、こんなものか」だった。五十嵐はこれを機にモデルを辞めマネージャーとなる。

手段を選ばず夢を叶えたが幸せになれなかった五十嵐。
こっから以降はアニメでも描かれてること。向いてない人間に出来る事は諦めて妥協すること、正面からぶつかって挫折すること、手段を選ばず夢を叶えることの3種類しかないと彼女は信じてる。
千雪は「正面からぶつかって夢を叶える」の4つめの選択肢の只中にいる。かつての自分がダブる五十嵐は雫に引導を渡すよう言うが、雫はすでに千雪と共に歩む覚悟を決めていた。
「慰めるよ。ずっと。ずっと。」にはそんな想いが込められている。{/netabare}{/netabare}



■綾野遠くんのノルマ

デザイナーとパタンナー両方できるのに分業へのプライドで優秀なパタンナー募集中だった綾野くん。
{netabare}目標の名刺53枚越えならずの52枚でした。これトランプでいうジョーカー1枚足りないだけみたいな。
53分の1とはいえそのジョーカー1枚が都村育人という強力なカードであり、ジョーカーを手に入れた綾野くんが今後どう羽ばたいてくかも楽しみな今後でしたね。

育人が11位というのもその理由も納得。才能だけでなんとかなっちゃう物語にしないことで千雪と育人とのバランスが取れ、まるで戦友のような二人の関係に説得力が出てきますもん。{/netabare}




※ここからオマケ

■ViVi

そのまんま名前出てたので協賛か協力してるんすね、きっと。
『ViVi』は女子大か短大っぽいイメージですけど合ってます?あと『CanCan』とかありましたね。そこで大学行った方。周りの女子何読んでました?ウチは『JJ』が圧倒的でしたね。私も買ってました。下手な男性誌買うより女の子と話を合わせやすいし、女の子が家に遊びに来ると雑誌をネタにいろんな駆け引きを楽しめるかも。現役の方はどうぞ!

それはそうとアニメのほうはもうチョイ被服に作画カロリーというかデザインカロリー割いてもよかったかもしれませんね。



■長男

花江さんってそういう運命なんでしょうか。
{netabare}「ああ~…泣きそう。頑張れ長男。負けるな長男」
この鬼滅臭。病弱な育人ママは桑島法子さんが声をあてられてました。{/netabare}

{netabare}別件。『ピアノの森』ではモノローグマシマシでショパンのバラ1を演奏してました。
言わずと知れた『四月は君の嘘』の最終回です。{/netabare}



■主題歌

わたくしややもすると姿勢が隣国に厳しいことを自覚してますが、是々非々でとは思っているのです。
以前ネットコミュニティで東○神起のファンに絡まれたのも嫌な思い出だったり。それは置いといてもEDはちょっといただけない感じでしたね。
ネイティブじゃないアーティストの日本語バラードって発音の違いが目立つもので違和感が残るものです。これは国籍問わず。そのうえ特にお隣の国のアーティストの印象を端的に表すと、

 オーディエンスをうっとりさせるのではなく、本人がうっとりしてる

なんだろう。好きな人ごめんね。あ、それとなんかこの方エイプリルフールでやらかしてたけど、無事ラナウェイ(run away)できてたらいいっすね。



それと最後に一個だけ。
心ちゃんはおそらくモデルとして売れる可能性高しなので、そっちの実績作って知名度上げてから30歳くらいでデザイナーに転身という世界線に身を投じたほうが稼げてると思います。
それに向けたお勉強ということにすれば五十嵐マネの説得材料にはなりそうですがどうでしょう?



視聴時期:2020年1月~3月 リアタイ

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2020.04.04 初稿
2020.10.14 修正

投稿 : 2024/04/27
♥ : 59

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

ふたりで歩く奇跡のランウェイ

アニメーション制作:Ezo'la
監督:長山延好、シリーズ構成:待田堂子
キャラクターデザイン:金子美咲、
音楽制作:片山修志、鈴木暁也(Team-MAX)
原作:猪ノ谷言葉

幼いころからパリコレモデルになることを
夢見ていた少女、藤戸千雪。
父はモデル事務所ミルネージュを経営。
才能と環境に恵まれた、
モデルになるために生まれてきたような
少女だと誰もが思っていた。
しかし、彼女の身長は、小学4年生のときの
158センチのまま止まってしまったのだった。

一方、子供の頃から服を作るのが
大好きだった都村育人は、
抜群のファッションセンスとアイデアを持ち、
類まれなる才能を秘めていた。
ところが、母が病気で妹が3人いる
母子家庭の長男のため、服作りの勉強のための
専門学校に行くことは難しい状況。
ファッションデザイナーへの夢を諦めかけていた。

不遇なふたりが偶然に出会う。
そのことによって化学反応が起こる物語。

諦めと挑戦の間で揺れ動く表現がいい。
誰もが無理だと思ってしまう状況のなか、
小さな奇跡をひとつずつ起こすさまは、
観る者にある種のカタルシスを与えてくれる。

折れない心。
いい大人なら、誰もがそんなものは幻想だと知っている。
いくつもの挫折を経験した者は、
可能なことと不可能なことが分かってくる。
現実はそんなに甘くない。
ただ、知識や経験は行動する勇気を
失わせてしまうこともある。

私が好きなプロボクサーのひとりに
今では世界的に有名になった井上尚弥がいる。
彼がバンタム級に階級を上げて、
階級のトップを決めるトーナメントのWBSSに
参戦しようとしていたとき、
アメリカの興行でメインを張れるようになると
私が主張しても、周りの海外ボクシング通からは、
絶対にあり得ない、と断言される始末だった。

もちろん、こういうマイナスの意見は、
ボクシングに精通しているからこその主張でもある。
アメリカのボクシング界において、
バンタム級という軽量級で
メインを張るなんてことは、過去にほぼ例がないからだ。
体の小さい者は、アメリカボクシング界で
大成功することができない。
ある意味、常識のようなものだ。
アメリカに近いメキシコ系ならいざ知らず、
日本人ボクサーが人気になって成功することは、
人種的な興行面から言っても難しかった。
そして、これまでの日本のボクシング史においても
皆無といっていいことだった。

ところが、その話から2年後のWBSSが終わった現在、
「絶対にあり得ない」ことが実現されようとしている。
それどころか、世界のボクシング界の頂点の評価を
日本人が受けるという可能性すら見え始めている。
あまりにも当然のことながら、
挑戦する者だけが、夢を実現させることができる。
周りで騒ぐだけの者が、その挑戦や目標を
完全否定したり、笑うことは正しいのだろうか。

『ランウェイで笑って』は絶対に無理だと
言われることに無謀にも挑戦する
過程を見せる物語だと思う。
そこをどう表現するかがいちばんの見せどころだ。

ファッションデザイナーという職業についての
知識は全くないので、この作品について
どこまでリアリティがあるかは判断できない。
パターンナーを拒否して育人がこだわることや、
作っている服そのものに説得力があるのかも不明。
しかし、そういう細かい判断は関係なく、
最初の3話の流れや仕掛けは、抜群に面白かった。
この3話だけで完結していて、
タイトル回収まで行っている。
心情の変化や、勝負の見せどころの表現は、
リアリティ面は別にしてとても良かった。
しかも、駆け出しの雑誌編集者まで登場させて、
彼女の背景も見せた上で、心が動かされる描写を
入れたのが素晴らしかった。

また、育人が柳田の仕事場で揺れ動く心情を
見えない千雪の背中で押し返してくれる描写もいい。
どれだけ成功している人間でも
折れそうになる瞬間がある。
それを支えてくれるのは、
やはり身近な人たちのこれまでの言葉や
存在そのものなのだ。
人々の心の動きを実に丁寧に表現していた。

4話以降は、服飾芸華大学における
コンテストに参加する育人が中心となる。
そこに、モデルとしての才能に恵まれながらも、
デザイナーになることを切望する長谷川心や
ヨーロッパから帰国した千雪、
有名デザイナーを祖母に持つ綾野遠も加わり、
ラストへ向けて物語が展開される。

登場人物の描写が脇役についても丁寧なのが好感。
心のマネージャー・五十嵐優と
千雪の憧れでもある成岡雫の過去を含めた
掘り下げのシーンひとつとっても
きちんと表現されている。
千雪の歩いた道を後ろから付いていく雫の決意を
ふたりで歩く絵とともに見せる手法など、
心に響く描写がなされている。

個人的にはとても優れた作品だと思うが、
ファッションに対しての知識がない者に対して、
説得力を持たせるところまでは至っていない印象。
不可能なことに挑戦する物語の設定上、
ある程度は仕方がないが、
デザインや技術的なことに対する解説を
もう少し加えたほうが、より話に入り込めるだろう。

とはいえ、目指しているところがはっきりしていて、
キャラクターを深く掘り下げている点は好みだ。
ファッション業界にスポ根の要素を取り入れ、
それが上手く噛み合っている。

ランウェイという言葉には
「助走路」という意味もあるそうだ。
千雪と育人が歩き始めた奇跡のランウェイは、
パリまで届くのだろうか。
(2020年4月18日初投稿)

投稿 : 2024/04/27
♥ : 59
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