姉さんおすすめアニメランキング 9

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76.8 1 姉さんアニメランキング1位
ケムリクサ(TVアニメ動画)

2019年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (527)
1812人が棚に入れました
赤い霧に包まれた、荒廃した建造物に囲まれた人気の無い世界を舞台に3人の姉妹が生き抜く物語。物語の中心的人物でまとめ髪の特徴的なりん、猫耳でいつもおっとりしているお姉さんキャラのりつ、メイド調の服に身を包み天真爛漫なムードメーカーりな。謎多き世界でこの姉妹が目指すものは一体…

声優・キャラクター
小松未可子、清都ありさ、鷲見友美ジェナ、野島健児
ネタバレ

HmFDB75691 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

【結論】中枢神経でしか謎は解けない

タイトルからはどんな内容なのかわからないし、見てもよくわからない。予想や考察はしてみたくなるけど。


第1話、第2話 体のなかの話とか……?
{netabare}
『 はたらく細胞』が説明抜きだったら、謎の多いアニメになると思う。これも擬人化かなって思った。

りんたちは、ウィルスを退治する抗体で、わかばは新しく投入されたワクチン、最初はりん(抗体)に反発されたけど、徐々に受け入れてもらえて……といった感じでこじつけてみた。

なぜ路面電車があるのかとか、細かいところを考えるより、世界観をまず考えたほうがいい気がする。たぶん、そこがオチにもなるんだろう。
{/netabare}

第3話 現時点の考察
{netabare}
情報だけが増えてストーリーはあまり進んでいない。前回同様、体内の話かなって思って観ている。現時点の考察はこんな感じ。


・線路は血管、島は臓器

・りんたちは赤血球、赤血球の半分以上は水でできている

・むしゃむしゃ食べているのは、鉄(鉄分)

・赤血球の役割は、酸素や二酸化炭素の運搬、葉は二酸化炭素から酸素を作る。二つは似ている。『酸素』と書かれた箱だとオチがわかるため、葉っぱにしている?

・Wikipediaで赤血球を調べると、『リン脂質』といった単語がある

・水と一緒に現れたから、わかばは薬か。わかばの体内とも考えられる。路面電車や遊園地はわかばの記憶?


まだまだ説明できないことも多いので、ひとつの候補としておく。
{/netabare}

第4話 熱中症か……?
{netabare}
りんたちが水を求めることが謎を解く鍵のひとつだと思う。
雨が降らなくても、朝露(結露)はあるはず。そこから水を得ていないので、空気がとても乾燥していると言える。

乾燥した世界で、水分が乏しく、熱を帯びた霧が誤動作させる……熱中症の体内か?
血液中の水分が減ると、血液がドロドロになって血栓ができる。りんたち(赤血球)を足止めさせたヌシは血栓、とか。


【現時点での考察】
・熱中症になったわかばの体内の話
・路面電車や遊園地は、わかばが住んでいる場所の記憶
・線路、道路は血管、島は臓器
・りんたちは赤血球、赤血球の半分以上は水でできている
・『酸素』と書かれた箱だとオチがわかるため、葉っぱにしている
・むしゃむしゃ食べているのは、鉄(鉄分)

わかばの服装をあらためて見ると、夏服だった。
{/netabare}

第5話 ケムリクサは、ビタミンか……?
{netabare}
わかばの体内で、りんたちは赤血球という考察のつづき。

・りんたちのケムリクサ
りんとりつは赤、りなはももちゃんと言っていたから桃色だと思う。
赤血球に必要な栄養素は、ビタミンB12。ビタミンB12の色は赤かピンク。
赤血球は初期段階で分裂し、細胞膜には球体がついている、こういった点でも類似点が見られる。

・わかばのケムリクサ
風邪を引いたとき柑橘類(ビタミンC)を摂取したりする。ヌシが風邪のウィルスなら、わかばがビタミンCで防いだという構図になる。ホウレンソウといった青物にもビタミンCは含まれる。

・緑色のケムリクサ
植物と思われるみどりちゃんから生まれる。植物に多く含まれるのはビタミンC。
わかばが持っているケムリクサは、みどりちゃんのような植物から生まれ、地面に落ちたものではないか。
洞窟のさきに、ケムリクサを落とした植物がいる?

・藍色のケムリクサ
通称あいちゃん。水と藍色から魚介類を連想。魚介類に含まれるビタミンはいくつかある。そのうち水に溶けないのが、ビタミンD(ビタミンには、水に溶けるものと油脂に溶けるものがある)。さらに調べると、ビタミンDは免疫に関係あるらしい。水ではなく病原体を探しているのかも。
{/netabare}

考察と訂正
{netabare}
別サイトで指摘されて、あおばをわかばと訂正。指摘がなかったら最終回まで気づかなかったと思う。

考察したくなるアニメだけど、考察する人は少ない印象。荒廃した世界なのに半袖シャツといったわかりにくい世界観が原因だと思う。
わかばはどう見ても日常系のアニメキャラ。日本語が読めないのも外国人キャラの要素だろう。どちらも荒廃した世界観とは合わない。

真夏の暑い日に、外国から来た三姉妹と遊園地に遊びに行っているときに、わかばがぶっ倒れて……といったリアル世界が隠されていると思う。


『カンリイロケンシュツ』について。
お掃除ロボはマクロファージ(体内の掃除屋)と考えている。体内から除去するものを探しているはず。

・わかば(異物と検出された)
・りつ(古くなった赤血球はマクロファージに捕捉される)

りつはフラグが立ってそうだから可能性は高いが、りつでも勝てそう。
ちなみに、リアルなりつはコスプレ好きのお姉さん。

ほとんどの謎は説明(こじつけ)できた。あとは、夢オチアニメをいまどき作るか、という謎だけかな。


【現時点の考察(訂正版)】

『リアル世界』
・わかばの体内の話(風邪、インフル、熱中症等)
・発汗しているから水分が必要→大量に水を摂取する理由
・路面電車や遊園地は、わかばが住んでいる場所の記憶
・わかばの近くに、りんたちに似た"外国からきた"三姉妹がいる
・りつはコスプレ好きのお姉さん

『わかばの妄想世界』
・りんたちは血液(おもに赤血球)
・黄色の照明は血しょう(血液を分離したとき、血しょうは黄色)
・むしゃむしゃ食べているのは鉄
・りなの再生能力は、血小板か?

・植物から落ちたケムリクサは、薬の成分(おもにビタミン)
・赤、桃色のケムリクサは、ビタミンB12の色(赤血球にある)
・オレンジ、青、緑などは、ビタミンC(果物や野菜の色)
・藍色は、ビタミンDで、水ではなく病原体(ヌシ)を探している

・お掃除ロボは、マクロファージ(体内の掃除屋)
・『カンリイロケンシュツ』は除去するもの(わかばかりつ)を指す
・みどりちゃんは投与された薬で、血液(りんたち)と一緒に体中を巡っている(薬には水が必要)
{/netabare}

第6話 『私』は脳か……?
{netabare}
わかばの体内の話で、現実のわかばは治療中、りんたちは赤血球(わかばの妄想擬人化)、ケムリクサはビタミンとして考察中。

(今回の考察)
・橙(だいだい)に表示された文字は、あぶりだし(オレンジの搾り汁)
橙のケムリクサは、ビタミンC、柑橘類と考えているので。

・『私』は、脳の擬人化
詳細は長くなるので、そのうち別項で書く予定。
わかば自身でもあるが、『ぼく』ではわかばだとわかってしまう。

・『分割後の私』は、五感、欲求、言語、記憶……etc(脳の機能を細分化)
・りんは呼吸、りつは聴覚、りなは食欲、睡眠欲といった欲求を担当(欲求は増えるもの)
ケムリクサの使い方で、りんを呼吸担当にしてみた。

・現実のわかばの症状を、りんたちで表している
むかし(わかばが健康なとき)は、ヒト(脳の機能)がたくさんいたけど、いまは、りん(呼吸)、りつ(聴覚)、りく(触覚)、りな(食欲、睡眠欲)しかいない→わかばの症状を表し、現在は聴覚が弱っている。
りんが自分たちを"ヒト"と言うのはあながち間違いでもない。

・触覚(りく)がなくなったけど、(現実のわかばを)治療して戻った
・わかばは記憶担当で、記憶を失っている?

・『私』の文章がさきで、ひらがな文章はそのあとに書かれた
・ひらがなで書いたのは、『分割後の私』(言語担当)
・文章の削れた部分を見て、なにか隠していると考えたなら、さいしょのひとは『私』になる
・『私たちの目的』は、わかばの病気を治すこと
・EDの伸びる線は、神経で繋がっているという意味

最後はりん(呼吸)とわかばだけになるのかな。で、わかばが育てたケムリクサ(記憶の葉)で回復、全員復活、ハッピーエンド、とか。
{/netabare}

【考察】ケムリクサは、ニューロン(神経細胞)
{netabare}
大脳(前頭葉、頭頂葉、後頭葉、側頭葉)を、りんたちに当てはめてみる。
りん……後頭葉(視覚)
りな……前頭葉(理性、行動、食欲)
りく……頭頂葉(皮膚感覚)
りつ、りょく、りょう……側頭葉(聴覚、言語、記憶)

りなに理性があるのか微妙だが、ここまで符合するなら考察を進めてもいいと思う。

人間の脳は、大脳、間脳、中脳、後脳、小脳、延髄の六種類に分かれる。これが島に該当する。
出発点は大脳で、一島だろう。脳には橋(きょう)と呼ばれる場所がある。橋は中脳と延髄の間にあるので、これらが三島と四島。洞窟は、延髄の大孔。大孔のさきには脊髄がある。

現在、脊髄にいると思われる。巨大な樹木は脊髄だろう。りんたちは脳のなかだけ移動していたが、はじめて脳を離れて脊髄まできた。
枯れた樹木は機能していない神経か。りつが耳をつけて音を聞いているのも、なんとなく意味がわかる。

ケムリクサは、ニューロン(神経細胞)。プルキンエ細胞が橙と同じうちわ型。あらかじめ与えられたデータを教師にして学習する(教師あり学習)といった点も似ている。

りくのケムリクサ講座で、「丸いの」が樹状突起、「すげー光る」がシナプスだろう。

以上、専門家ではないので合っているかは保証しない。
{/netabare}

【考察】りんたち、水、巨大な樹木について考えてみた
{netabare}
1.りんたち
ケムリクサがニューロン(神経細胞)なら、りんたちはグリア細胞になる。脳を構成するのは、ニューロン、グリア細胞、血管だから。四種類ある。

・アストロサイト(星状グリア細胞)……有害物質から脳を守り、バリア機能にも関係している→りんたち(りなのスカートが星状に見えなくもない?)
・ミクログリア……脳のマクロファージ(掃除屋)、ニューロンを監視して異常があれば修復の手伝いをするが、制御が効かないと暴走し、ニューロンを攻撃する→お掃除ロボ(正常時は車輪を見つけたりするが、暴走するとヌシになる)
・稀突起グリア細胞……ニューロンを魔法の杖に例えれば、柄の部分にある→球状なのでりなの球体かも
・上衣細胞……脳室の壁や髄液を作る(りくが言う「あっちのあれ」は脳室かもしれない。脳室には髄液がある)


2.水について
水は髄液(水と同じ無色透明)と思われる。アストロサイトは、栄養成分を含んだ髄液を血管から吸い上げ、ニューロンに渡す。
血管と接しているのは足突起と呼ばれる。地面の下に血管があるのかも。雨が降らないのに水があるのは、地下から湧き出ているとも考えられる。


3.巨大な樹木について
巨大な樹木は、脊髄。内部の中心管に髄液(水)がある。枯れた樹木の根は、脊髄根か。大孔に入り延髄根と合わさるらしい。
脊髄を損傷して(わかばは事故に遭ったのかも)、大脳からの命令が伝わらなくなった。大脳(=私)は、「ちょっと脊髄を調べてきて」と、りんたちを旅立たせた。分割したのは、一人がやられても旅は続けられるという配慮。

目的地は脊髄。目的は神経の修復だけど、それをするとりんたちの体内にあるケムリクサ(ニューロン)を使うことになるから文章を削った。みどりちゃんは修復の能力があるから、神経を治すためにいるのかも。
iPS細胞を使った脊髄損傷治療のニュースがあったから、りんたちがiPS細胞の可能性も出てきた。

以上、専門家ではないので正確かどうかは保証しない。
{/netabare}

第7話 水は髄液、樹木は脊髄の中心管
{netabare}
中心に水があるという考察が当たったので、偶然でなければ、脊髄(せきずい)のなかにいる。最初は外側と思ったが内側にいないとおかしいので。
脊髄の『前角』(脳からの信号を受ける場所)から、第7話は始まったと考えている。

脊髄は外側に『白質』(白色)、内側に『灰白質(かいはくしつ)』(わずかに灰色のある白)となっている。
わかばのセリフ「真っ白に近い」と、りんの視線にあった灰色の景色から、灰白質にいると思われる(脳にいるときから灰白質から出ていないと、現在は考えている)。

灰白質はHの形をしている。途中、壊れた橋を見下ろすシーンがあった。川(というより溝)は『前正中裂』と思われる。これは脊髄の中央を縦に走っている。川を右に見ながら歩く経路だから、出発点は左下端としておく。

          後角
  →壁水壁×……→↑
 ↑  川
 ↑
前角

(×が来週バトルするところ)

青い壁は中心管を覆う『上衣細胞』(髄液(ずいえき)がある場所の壁を作り、免疫バリアーの役割もある)。反対側の壁も同様で、出たらまた灰白質。

『中心管』は、滝みたいなのを想像していた。壁から距離があったから、あの空間いっぱいに水があったのかもしれない。中心管は脳室とつながっているから、りくが出てくるかも。りくは脳室のまえにいたと考えているので。

水は髄液、樹木は脊髄の中心管と思ってよさそうだ。

青と赤のムシは『ミクログリア』。青は正常だが、赤は、末梢神経損傷によるミクログリアの活性化と思われる。この点については次回の考察で。

以上、専門家ではないので正確かどうかは保証しない。
{/netabare}

【考察】みどりちゃんはiPS細胞、『私(さいしょのひと)』はES細胞
{netabare}
わかばの中枢神経(脳、脊髄)の話で、りんたちは大脳を出発し、脊髄でミクログリアと戦闘、という考察のつづき。

ミクログリアは、通常時(青)は、体が小さく足(突起)が細く枝分かれしたラミファイド型で、異常時(赤)は、体が巨大化し、足(突起)は短くなるアメボイド型に変化する。
脊髄か末梢に異常を感知したから赤くなり暴走している。治療は再生医療だと思う。

みどりちゃんは、わかばの細胞を使ったiPS細胞。
万能だし、若葉は緑色だし。カンリイロもわかば色ってことかな。

『私(さいしょのひと)』はES細胞。
分割は、受精卵の分割のこと。『分割後の私』は、分割後の受精卵という意味。

ES細胞(受精卵)から生まれたりんたちは、ヒト(生命)。

記憶が戻ったわかばが、りんたちで自分の体を治すのをやめようとするけど、りんたちは進んでこの世界(わかば)の一部となって消えていく……そんな終わり方かな。
{/netabare}

【考察】りんたちは神経幹細胞
{netabare}
再生医療(ES/iPS細胞)に関係する神経幹細胞について、アニメに沿って説明する。神経幹細胞は、分裂(同じものをコピー)と分化(機能を持った細胞に変わる)を繰り返して、神経を作っていく。

りん、りつは、未分化の神経幹細胞(神経前駆細胞)で、りなは、分裂する神経幹細胞。ただし、りなもそのうち分化する。

分化は三種類あり、ニューロン(ケムリクサ)、アストロサイト(りんたちの体、みどりちゃんの樹木、戦闘能力)、オリゴデンドロサイト(りなの球体、りつのネコミミ、みどりちゃんの照明)。りんが壁を壊すときに見せようとしたのが分化だと思う。分化すると、この世界(中枢神経)の一部になる。

落ちているケムリクサは、分裂したみどりちゃんが落としたもの。わかばがケムリクサを自在に扱えるのは、みどりちゃんがわかばの細胞から生まれたiPS細胞だから。

次回は、分裂したみどりちゃんたちがわさわさと集まって、世界の一部となる。そのあとは、後角まで行けるようになり、りくたちと合流しつつ、脳に戻ると予想している。

あいちゃんは新生ニューロンで、水ではなく、神経の損傷部分を見つけて、激しく動いたと考えられる。
{/netabare}

【考察】ケムリクサのタイトルにも秘密があった
{netabare}
りんがケムリクサを使うときのしぐさが煙草の煙をはくのと似ているから、タイトルがケムリクサと思っている人は多いだろう。でも、それを見せたのは数回。タイトルにするほどではない。

煙草に含まれるニコチンを神経幹細胞に加えると、ニューロンに分化する割合が増加する、そんな研究がある。ニューロンが多ければ、それだけ中枢神経の損傷部分を治せる。
この研究を発表した教授のコメントが、

『毒をもって毒を制す』。

この世界の毒を制するために送られてきた毒、それがりんたちだった……そんなオチではないだろうか。
{/netabare}

第8話 地図は右に90度回転させる
{netabare}
再生医療(ES/iPS細胞)を受けているわかばの中枢神経(脳、脊髄)で考察中。移動経路を説明する。

大脳皮質(一島)→間脳(二島)→中脳(三島)→橋(四島)→延髄(六島)→脊髄(七島)

ここまでは、皮質脊髄路(下行路、脳の命令を筋肉に伝える神経)を通ってきた。たぶん、線路が該当する。
一島から六島の地図は右に90度回転させる。五島の小脳がそれらしい位置にくる。

八島の地図も回転させると、点線が下から上になる。脊髄を出て延髄にきていると思われる。左から右に移動しているのは、延髄における錐体交叉(右半身が左脳、左半身が右脳になる)と推測できる。

脊髄から脳に向かう上行路はいくつかあって、延髄で交差するのは後索路。現在は後索路を進んでいると考えられる。

わかばが地図を持ったときも変わってくるが、りつが持ったときは右回転だと思う。たぶん、ドジッコに地図持たせて旅している。

延髄(八島)⇒橋(もしくは中脳水道)⇒中部地方だから中脳(現在位置)⇒つぎは、関東地方だから間脳
{/netabare}

【考察】幹細胞の幹は、木の幹という意味
{netabare}
りんたちが巨木の”幹”を目指しているなら、幹細胞を疑ってしまう。みどりちゃんをiPS細胞と考えているので、巨木はわかばに移植されたiPS細胞になる(地形が変わった理由)。治療なので倒してはいけない。

この世界(中枢神経)は、ニューロンとグリア細胞(ミクログリア、アストロサイト、オリゴデンドロサイト、上衣細胞)でできている。アカムシは活性化したミクログリアで、赤い根も活性化したアストロサイト。赤霧は活性化により発生した炎症性サイトカイン。

ケムリクサは、ニューロンではなく、"未分化の神経幹細胞"に改める。ニューロンはそれ以上変化しないので、わかばの盾とか説明がつかない。ひとつ手前の神経幹細胞とすれば、どんなものにも変わるので説明もつく。問題はりんたち。

娘細胞とかいい単語があったので、りんたちはそれにしようと思う。幹細胞は分裂すると、二つの娘細胞に分かれ、一つはコピーで、もう一つは分化する細胞。増殖はゆるやかで休眠状態らしい。これは眠っているりなむに該当する。

iPS細胞は移植されると樹木になり、葉(ケムリクサ)や枝(みどりちゃん)を増やす。ES細胞は移植されると(最初の)ヒトになり、(わかばから)記憶や視覚などを取り込み、分割して娘(細胞)たちに分け与える(体と強さは遺伝)。
{/netabare}

【考察】富士山は第4脳室
{netabare}
りんたちは中枢神経に対して垂直になって歩いている。その向きで脳幹(延髄と橋)を移動していると進行方向に菱形の第4脳室が見える。これが富士山に該当する(ここのつじつま合わせは面白かった)。

脳幹の上に富士山(第4脳室)があり、頂上のさきには小脳がある。富士山の底か裾野に青い壁があると思う。そこを抜けると富士山のなかに入れる。なかは空洞。本来は水(髄液)があるのだが、水が少ない設定なので歩ける。脳室の位置と髄液の流れを簡単に示す。

側脳室⇒⇒⇒⇒⇒第3脳室⇒⇒⇒中脳水道⇒⇒⇒⇒⇒⇒⇒第4脳室⇒⇒⇒⇒⇒⇒中心管
大脳皮質(一島)-間脳(二島)-中脳(三島)-橋(四島)-延髄(六島)-脊髄(七島)

側脳室から中心管までつながっている。側脳室、第3脳室、第4脳室で、髄液が作られ、第4脳室からクモ膜下腔に流れて、脳や脊髄のクッションになる。
第3脳室は関東だから『首都圏外郭放水路(地下神殿みたいな所)』がよさそう。
{/netabare}

第9話 九島は小脳で、そこには生命樹がある
{netabare}
再生医療(ES/iPS細胞)を受けているわかばの中枢神経(脳、脊髄)が舞台で考察中。
『生命樹』、とてもアニメ的だけど、じっさいに小脳にある。むかしの人は命にかかわる場所と考え、生命樹と名付けたらしい。生命樹には核がある。小脳の中央には虫部があり、山頂や山腹と呼ばれる場所もある。さらに、小脳にあるプルキンエ細胞は、ダイダイに似ている。巨木はiPS細胞から、生命樹に改めようと思う。倒してはいけないのは変わらない。

大脳皮質(一島)→間脳(二島)→中脳(三島)→橋(四島)→第4脳室(りくがいた場所)→延髄(六島)→脊髄(七島)⇒延髄(八島)⇒第4脳室(富士山)⇒小脳(九島)

下行路(脳→脊髄)と上行路(脊髄⇒脳)では、同じ場所を通っても景色は変わる。
りくがいた場所には、噴水があり、水(髄液)があった痕跡と言える。以下は第4脳室に当てはまりそうなもの。
・二つの扉……外側口(ルシュカ孔)は一対ある
・天井を突き破る管……第3脳室とつながり、床下まで伸びて、脊髄の中心管(水が流れる樹木)に出る?
{/netabare}

【考察】目的は、枯れた根と赤い根を治療すること
{netabare}
現在は小脳(九島)にいる。
・小脳には『生命樹(小脳活樹)』があり、りんたちはここを目指していると思われる
・大脳や脊髄と同様、白質と灰白質だから、雲から上が小脳かもしれない
・白質は枝分かれして(生命樹と呼ばれる理由)小脳脚とつながっている
・網目状は『小脳脚』で上、中、下あり、それぞれ、中脳、橋、延髄(脊髄)とつながっている
・富士山手前は下小脳脚で、富士山下方は中小脳脚(上小脳脚も含むかも)
・中央には、虫部(ちゅうぶ)があり、下小脳脚とつながっている

生命樹(小脳活樹)、小脳虫部⇔下小脳脚⇔延髄(脊髄)
小脳脚は赤くないので、延髄(脊髄)の神経に問題があると推測できる。りんたちが壁に近づいたから排除するためにヌシや赤い根が現れたのだろう。神経を阻害するものが現れたら、虫部の命令でアカムシが発生するとも解釈できる。

六島の延髄(下行路)では、根が枯れていた。八島の延髄(上行路)では、赤くなっていた。どちらも問題ありそうだが、赤くなってから枯れそうな気がする。
りんたちが通ってきた下行路(脳→脊髄)は、錐体路で、枯れた樹木は、『網様体脊髄路』か『前庭脊髄路』。りんたちが通ってきた上行路(脊髄→脳)は、後索路で、避けてきた赤い根は、『脊髄小脳路』。これらを治療するのが目的。

・ビル群は副都心(渋谷、新宿、池袋)、大脳が都心なら、小脳は副都心という意味で
・りんたちがES細胞としても数が足りないので、最初のヒトが大勢いるかも
・ダイダイに似ているプルキンエ細胞は小脳にあるので、ダイダイが落ちているかも
{/netabare}

【考察】りんたちは、ヒトであり、赤ちゃんでもある
{netabare}
ケムリクサはニューロン(神経細胞)で、考え直してみた。

・赤ちゃん
りんたちがES細胞でヒトであるなら、赤ちゃんと言える(ちゃん付けはこのオチのため。ただし、髪の色は遺伝だと思う)。桃色も分裂が終われば赤色になるのかも。最終的には、姉妹でひとつの神経になる。いまは神経幹細胞として分裂と分化をつづけている。神経幹細胞は、以下のいずれかに分化する。
ニューロン(神経の本体)……体内のケムリクサが該当
アストロサイト(神経の大部分を占め、ニューロンを守る)……体が該当、水(髄液)を飲み、ニューロンに栄養を与える
オリゴデンドロサイト(伝達速度を高める)……りつのネコミミ、りなの球体、りんは髪留め?

・みどりちゃん
わかばの細胞から作られたiPS細胞で、分裂と分化をくりかえし、神経と言えるまでに成長。
枝が大事なので、枝がニューロン、葉はアストロサイト、照明がオリゴデンドロサイト。アストロサイト(みどりのケムリクサ)は細胞の隙間を埋める(車輪と電車の間、傷口など)。りんが戦うときは神経の修復(正常な状態に戻しているだけ)。

青色……ニューロンだが、わかばによって風車状の上衣細胞(模様は繊毛)に変わる
ダイダイ……小脳にあるプルキンエ細胞(ニューロン)で日記に変わる。最初のヒトは小脳にいた
あいちゃん……新生ニューロン(髄液をたどりながら神経の損傷部に移動する性質がある)

記憶の葉……わかばと接続したニューロンと推測。わかばの記憶が隠されている?
うすいろちゃん……わかばが育てている。みどりちゃんに近い。用途不明。

りく、りょう、りょくの入れ替わりは、遺伝子の発現(遺伝情報で体を作る)によって姿を変えたと解釈できる(脳室の近くに現れたのも理由があると思われる)。三人の遺伝情報(設計図)が、ひとつのケムリクサにある。
わかばの指操作も遺伝子の発現。青やダイダイ、お掃除ロボの合体のとき、指で操作している。わかばはこの世界にあるものなら、姿を変えさせることができる。

受精卵を提供した女性(最初のヒトはこの女性の娘)は、細胞記憶(思い出や趣味嗜好などが細胞に記憶されるという仮説)から推測できる。たぶん、空手三段で猫好き、語尾に「なっ」をつける。ちなみに、わかばは植物オタク。
{/netabare}

【考察】ラストでこのアニメが泣ける理由
{netabare}
ネットの感想を読んでて、壁には"封"の文字があるとあった。よく見つけたと思う。おかげでまた謎がひとつ解けた。
これは、『グリア細胞内封入体(GCI)』のことだろう。細胞内に本来いるはずのない物質らしい。壁のなかにいたヌシが封入体。赤霧やアカムシの原因と考えられる。GCIは小脳の白質にも現れるので、生命樹のなかを入ったり出たりするのを退治することになりそう。

(気になる点)
りんたちの移動は、↓(脳から脊髄)、→(脊髄のなか)、↑(脊髄から脳)と思ったけど、→は必要ないかも。水が流れる樹木が中心管なら、富士山のほうに伸びているはず。水が流れる穴は中心管だけど、樹木は移植されたiPS細胞かもしれない。
{/netabare}

【考察】目的が削除された理由
{netabare}
ES細胞(最初のヒトで、大勢いた)は小脳に移植された。赤い根の本体(目的)に空手三段のES細胞軍団が立ち向かうが、みどりのケムリクサといった武器を持たないため、いったん退くことに。
下(脊髄方面)は赤い根がはびこっているため、上(大脳)の一島へと移動。りんが言う「島に住んでいた人」は、これのことかも。そこにも敵がいて、ES細胞軍団は全滅。残った一人が娘細胞に分裂して、りんたちが生まれる。ES細胞軍団でも勝てなかった赤い根の本体を倒せとは示せず、ダイダイから目的を削除した。
さいわい、脊髄(七島)に移植したiPS細胞が成長し、赤い根を退けていた。この点から、iPS細胞(みどりちゃん)が赤い根に有効だとわかる。次回は、iPS細胞を携えたES細胞の再戦となる。
{/netabare}

第10話 禁断の恋を避ける方向で考察してみた
{netabare}
海外で再生医療を受けているわかばの中枢神経(脳、脊髄)が舞台。りんたちはES細胞(最初のヒト)から分裂した娘細胞、みどりちゃんはわかばの細胞から作られたiPS細胞、で考察中。

最初のヒトは、イメージしたのとずいぶん違う。受精卵から生まれたばかりだからロリでも考察に支障はない。分割したあと、りんたちも同じ体型で、成長していまの体型になったと思われる。
問題は服装。最初のヒトとわかばに血縁関係があるように見える。りんたちが最初のヒトから生まれたなら、りんとわかばは禁断の恋になってしまう。だから、最初のヒトとわかばには血縁関係はない。

最初のヒトの服装は、細胞記憶。
受精卵を提供した女性が子供に着せていた服を、体が動かないわかばに着せている、と考えるしかない。
この女性の特徴は、
外国人で看護師、空手三段、猫好き、日記をつけ、日本のアニメやコスプレが好き、日本語は話せるけど、語尾に「なっ」をつけてしまう、といった感じ。
{/netabare}

【考察】同じ服を着るくらい二人は親しい
{netabare}
青く光るケムリクサは、みどりちゃんの照明と同じで、オリゴデンドロサイト。ES細胞(最初のヒト)が封入体を倒し、オリゴデンドロサイトに分化したと解釈できる。二人が歩いている場所は、分化したニューロン(枯れた樹木)やアストロサイト(展望台?)で、赤い樹木まで到達できなかったという跡。

わかば(DNA)は最初のヒトたち(大人)の指揮を執っていた(船で島々を移動)。たまに、大脳(一島)にいる最初のヒト(ロリ)を訪れる。りんが見ている映像は、記憶を失うまえのわかばの視点。ロリの記憶なら彼女自身は見えない。最初のヒト(ロリ)とわかばは出会っていた。たぶん、「わかばお兄ちゃん」と呼んでいる(血縁関係はない)。

同じ服を着るくらい二人が親しければ、りんたちが簡単に惚れてしまう伏線にもなる。

ES細胞が全滅したあと、ロリに記憶をコピーする(遺伝子の転写)。分割はわかばの指示かも。わかばは一人で戦い、船があった場所で力尽きた。りんは、わかばの記憶から、『私たちの目的』を知る。
{/netabare}

【考察】色について色々
{netabare}
わかばが見たピンク色は、大脳の白質(じっさいはピンク)。
うすいろちゃんは、みどりちゃんの代わりになって、七島に直行するかも。
りんが見ている映像はモノクロではなく、灰白質(灰色がかった白)の世界。

青色はES細胞で再生された神経。富士山もビルも浮いているわけではない。
りんたちが赤いのは毒(ニコチン)が加わっているから。
まえに書いたけど、神経幹細胞にニコチンを加えると、分化後のニューロンの数が増える。
この研究を行った教授のコメントが、『毒をもって毒を制す』。
赤い樹木(正確には内部にいるヌシ)は毒であり、りんたちはその毒を制するために送られた毒。
赤は毒を意味する。
{/netabare}

第11話 中枢神経で考察するとこうなる
{netabare}
りり(最初のヒト)とわかばが出会っていたのは予想どおり。
すごい展開になっているけど、中枢神経で考察すると、こうなる。

りりがこわがるから、脳と言わず、地球や島と言っている。

だから、二人がいるところは、脳なんだと思う。
巨大重機は、『伝令RNA』で、遺伝子を転写して、タンパク質(ビル)を作っている。
ダイダイの文章を削除したのは、りり。最後の一文をまだ書いていないから、削除したシーンもなかっただけ。削られたのは三行。最後の一文に真実が書かれている。

ニューロン……りんたちのケムリクサ、みどりちゃんの枝、核になるもの
アストロサイト……りんたちの体、みどりのケムリクサ
オリゴデンドロサイト……りつのネコミミ、りなの球体、黄色い照明、青く光るケムリクサ
上衣細胞……盾になるケムリクサ、青い壁
ミクログリア……お掃除ロボ。損傷部分に集まって修復を試みたり、神経幹細胞を導いたりもする。通常時は、体が小さく足(突起)が細く枝分かれしたラミファイド型で、静かに監視。異常時(赤)は、体が巨大化し、足(突起)は短くなるアメボイド型に変化する。炎症反応を知らせる→ヌシ。修復や除去をする→重機。
{/netabare}

【考察】助けるために神経になった
{netabare}
りりが使ったのは、ダイダイ、黄色、紫。黄色はわからない。ダイダイは小脳のニューロン。紫は自律しているから自律神経。小脳のニューロンを自律神経につなげてしまい、赤い根が脊髄まで伸びていった。自律神経なのでコントロールもできない。
わかばは小脳(五島)から脊髄(七島)に移動。水を守るため樹木になる。水(髄液)の流れを止めないための対処。覆っている樹木の下に湖がありそう。
中枢神経で"発芽"に関係するのは、血管(発芽性血管新生)。わかばが血を流す理由につながる。わかばは血管にも分化できる神経堤(神経冠)かな。外胚葉、内胚葉、中胚葉にもわかばみたいなのがいるのかも。

りりは小脳(五島)から大脳(一島)に移動。赤い根は下に伸びるから影響が少ないというわかばの配慮。
わかばを助けるため、りりは大人になる。神経幹細胞が神経になることだと思う。神経になるには、ニューロン、アストロサイト、オリゴデンドロサイトの三つが必要。DNAを抽出し、この三つの細胞に転写した。ロックと解除は遺伝子のON/OFF。赤、緑、青に点滅したものを、ED直前の三枚のケムリクサに当てはめ、同じように並べる。

緑(アストロサイト)、赤(ニューロン)、青(オリゴデンドロサイト)

りりは、この三枚のケムリクサになり、そのあと神経(りんたち姉妹)になった。
{/netabare}

【考察】オチは毎回見ていたのかも
{netabare}
EDは大脳皮質の形成を説明する図(楕円が並び線が伸びている)に似ている。大脳皮質は、胎生期に分化したニューロンが上に伸びた突起をたどり、6層を築く。巨大重機がビルを引き揚げるのが該当しそう。
わかばが島を作っていたり、りくたちが第4脳室に現れた点から、成体脳ではなく、胎生期の脳だろう。毎回見ていたEDにオチがあったというオチなのかもしれない。

髄液は脳室で作られ、それが脳や脊髄のクッションになる。栄養も含まれているから、りんたちは水を飲み、体内のニューロンに栄養を与えていた。さらに、脳は髄液に浮かんでいる。これが"お船の地球(地球には島がある)"。星の文化財は旧皮質で、わかばが作っているのは、新皮質かな。

皮質形成に重要なのが細胞外因子『リーリン』。神経細胞の移動や層構造形成に関係する。大脳皮質の6層が整然と築かれるのもこの因子に関係するから、小脳の皮質を形成して赤い樹木を鎮めるのかも。(りりとりんが二重になって突っ込んでいく感じ)。
{/netabare}

【考察】赤ちゃんが生まれるかも
{netabare}
ここまで考察した結果、成体脳における再生医療ではなく、胎生期の脳と思われる。ヒトは胎児のことか、地球に住む人ということで、脳にある神経細胞を指すかもしれない。
胎児にとって重要な栄養素は、葉酸。最初の考察でケムリクサはビタミンと考えたのが役に立った。
葉酸は細胞の生産や再生、血管に必要なビタミン。さらに、神経管を正常に保つ。わかばは神経堤ではなく、神経管。神経管は脳や脊髄のもとになる。わかばが吸っているのは、葉酸。

りり(最初のヒト)はES細胞ではなく、胎生期の神経幹細胞(放射状グリア細胞)。みどりちゃんは、iPS細胞ではなく、神経管(わかば)の核を持つ神経(微妙……)。
わかばは規則を破ってまでりりをそばに置いている。葉酸→大麦若葉→青汁と解釈して、りりがタバコと言っているのは、青汁の匂い。さらに、妊娠中は匂いに敏感になる。
中枢神経で考察して導き出した結論は、

わかばとりりは夫婦で、りりのお腹にいる胎児の中枢神経が、このアニメの舞台。

じっさいのわかばも科学者。りりは、空手三段、猫好き、日記をつけ、アニメやコスプレが好き。夫婦なので恋もする。
最終回は赤ちゃんが生まれる。
{/netabare}

最終話 ラストについての考察
{netabare}
オリジナルアニメが謎を残したまま終わるのはよくあるので、いつものことかなって感じだった。もう少し世界観を明らかにしてほしかった。お城とか有名な観光地を通らずに星の文化財と言われてもなあって感じ。

星の文化財の根拠は会話だけなので、会話を根拠にできるなら脳でもいいことになる。プリントも遺伝子の転写で説明できる。ということで、ラストも中枢神経で考察してみた。

りくが「ぬくい」と言って指さした二つの扉のさきには、りんとわかばがたどり着いた場所、つまり、船の外があると考えられる。中枢神経だと、りくがいたのは第4脳室で、扉は髄液が流れる一対の出口に該当する。りくが言っていた「ぬくい」場所は、髄液が流れるくも膜下腔になる。

地球は中枢神経のことで、そのまわりを髄液が流れているから、お船が浮かんでいると言える。りんとわかばは小脳(端に位置する)にいて、船の端から外、くも膜下腔に行くには、脳を出る必要がある。わかばは神経管で、脳脊髄より上位の存在だから、脳(船)から出られる。りんは神経だから出られないのだが、内部にあったケムリクサが消えて、その代わりにみどりちゃんの枝で動くことができた。みどりちゃんはわかばから生まれたのだから、りんもわかばと同レベルになり、船から出られた。
ラストも中枢神経で説明できた。
できれば、赤ちゃんを抱いたりん(りりが大人になった姿)とわかばが、普段着姿で湖を散歩しているシーンで終わってほしかった。
{/netabare}

【考察】第11話はミスリード
{netabare}
中枢神経で考察していると、第11話は比喩を使った回想シーンとわかる。星の文化財では、色々な謎を解くには根拠が足りず、どうしても想像に頼ってしまう。その点について解説してみた。

星の文化財と考える人は、富士山を根拠にしている。だけど、海外の文化財もなかったし、日本担当ならお城がないのは不自然。日本の各地にはお城がある。お城を出したところでオチに気づくわけでもない。遊園地よりはお城のほうが文化財に相応しいし、

あの遊園地を保存する必要はないはず。

この点については誰しも同意すると思う。しかし、富士山が文化財なら、あの遊園地も文化財としないと一貫性がなくなる。こういった不自然な点があるにも関わらず、星の文化財をミスリードとしないのは、ほかに解釈しようがないからだと思う。

わかばは宇宙連邦に所属しているわけでもなく、宇宙や地球のシーンもなく会話だけ。そもそも、りんたちが探していたのは水であって、文化財ではない。この点だけでも、1話~10話がつながらないのがわかる。宇宙船も日本担当もまったく言っていない。視聴者の想像にすぎない。

会話だけを世界観の根拠にできるなら、中枢神経でもいいことになる。わかばが脳の話をしてて、りりが嫌がる点から同じことがあったはず。わかばは、"脳"が口癖で、脳に関する研究をしていると言える。”お船の地球”と言ったのはりり。脳と言えないから、"地球"と言い換えるのも自然なこと。

会話だけで推測するなら、第11話については、宇宙船でも脳でもいいことになる。あとは、ほかの謎に答えが出せるほうが、正しく世界観を理解していることになる。
{/netabare}

【結論】中枢神経でしか謎は解けない
{netabare}
謎は中枢神経に関連付けられているので、どんなに考えても解けない。星の文化財で見るほうが楽しめるが、謎は解けない。じっさい、感想の多くに"?"がついている。これが中枢神経でしか解けない根拠にもなっている。

中枢神経と考えたのは、第6話。『私』の文章で、感覚を分割したなら最初はひとつ。それは脳だと推測したから。さらに、りんたちが生まれた大脳皮質(一島)とも符合していた。

大脳皮質(前頭葉、頭頂葉、後頭葉、側頭葉)を、りんたちに当てはめてみる。
りん……後頭葉(視覚)
りな……前頭葉(理性、行動、食欲)
りく……頭頂葉(皮膚感覚)
りつ、りょく、りょう……側頭葉(聴覚、言語、記憶)

人間の脳は、大脳、間脳、中脳、橋、小脳、延髄の六種類に分かれる。島の数と橋の場所が一致する。さらに、ダイダイは、小脳のニューロンである"プルキンエ細胞"と形状と機能が似ている。ダイダイだけでも二つも根拠があり、星の文化財で説明できないことを説明できる。第6話の時点でここまで符合したら、中枢神経で考察したくなる。


【移動経路】
大脳皮質(一島)→間脳(二島)→中脳(三島)→橋(四島)→第4脳室(りくがいた場所)→延髄(六島)→[前角]→脊髄(七島)→中心管の終室(水の樹木)⇒脊髄(八島)⇒[後角⇒脊髄視床路]⇒白交連(ダム)⇒[脊髄小脳路]⇒下小脳脚(網目)・延髄(九島)⇒第4脳室(富士山)⇒小脳(十島)

→は、下行路(皮質脊髄路)、りつの地図は右に90度回転
⇒は、上行路(脊髄視床路、脊髄小脳路)、りつの地図は左に90度回転
[]はトンネル

・脳にも島がある
・一島を大脳皮質に当てはめ皮質脊髄路をたどると、小脳(五島)を通らず、脊髄(七島)にたどり着く
・三島と四島をつなぐ橋は、脳にある橋(きょう)に該当する
・七島が脊髄だから中心に水があった→脊髄の中心には髄液が流れている
・富士山を登ったさきに十島(新宿)→第4脳室は横から見ると山に見え、小脳はその山を覆っている。大脳が都心なら、小脳は副都心(新宿)
・トンネルの行き止まりのさきは、後索路
・水は髄液で、水がある場所は脳室と関係がある。りくがいた場所には噴水があり、天井を突き破って管が通り、第3脳室とつながっている
・白交連(ダム)は、右脳が左、左脳が右といった神経が交差する場所。ダムの水が脊髄の中心管に該当する

移動経路だけでも当てはまるのが多い。偶然とは思えない。とくに、"富士山の上に新宿"を説明できるのは中枢神経だけと言える。


【キャラクター】
りんたちの体内にあるケムリクサは"本体"と言っていた。神経で本体はニューロン。りんたちの体は、ニューロンを守るアストロサイトになる。
ニューロン(神経の本体)……りんたちの体内のケムリクサ、みどりちゃんの枝
アストロサイト……本体以外の部分

りんが腕にみどりを取り込めたのも、同じアストロサイトだから。みどり以外はアストロサイトではないから使用できない。アストロサイトの役割(栄養の摂取、異物の排除、隙間を埋める)も符合する点が多い。
・栄養の摂取……りんたちは水を飲み、本体(ニューロン)に栄養を与えていた。みどりちゃんは植物と同じように、葉や根から水を与えられ栄養を摂取
・異物の排除……りんたちは体で異物と戦い、みどりは異物を排除する武器になった
・隙間を埋める……車輪と電車の隙間、わかばの傷や穴

第11話で、わかばは脳や脊髄を作っていたので、わかばは神経管。わかばだけが壁を使える理由にもつながる。中枢神経で壁と言えば、脳室の壁になる。脳室の壁は上衣細胞で、上衣細胞には繊毛がある。これが壁の模様に該当する。ただ、わかばは復活したのではなく、新しく生まれたと考えるほうがいいかも。記憶を取り戻していない点からも、そう考えられる。

シロ(お掃除ロボ)は、脳の掃除屋と呼ばれる"ミクログリア"。シロは3タイプに変化した(シロ、アカヌシ、シロヌシ)。ミクログリアも、体が小さく足(突起)が細く枝分かれしたラミファイド型、体が巨大化し、足(突起)が短くなるアメボイド型がある。さらに、監視するラミファイド型のM0、神経に損傷があるとアメボイド型になり暴走するM1、アメボイド化して異物を除去するM2が存在する。暴走したM1は、ニューロンを攻撃する。アカヌシがりんたちの体内にあるケムリクサを狙ってきた理由に該当する。さらに、神経の損傷部に導く役割もあり、シロが同行していた理由まで中枢神経で説明できる。


【ケムリクサ】
ダイダイは、小脳のニューロンである"プルキンエ細胞"と同じうちわ型。あらかじめ与えられたデータを教師にして学習する(教師あり学習)といった点も似ている。ダイダイを拾った場所も小脳(十島)だった。りくのケムリクサ講座で、「丸いの」が樹状突起、「すげー光る」がシナプスだろう。

中枢神経は、ニューロンとグリア細胞(ミクログリア、アストロサイト、オリゴデンドロサイト、上衣細胞)でできていて、ケムリクサはいずれにも該当する。つまり、この世界はケムリクサでできている。煙のように形が変わる草という意味もありそう。


【灰白質と白質】
わかばのセリフ「真っ白に近い」と、りんの視線にあった灰色の景色から、中枢神経の"灰白質(かいはくしつ)"に該当する。りんが見た映像は、赤もあったのだからモノクロではない。記憶の景色は中枢神経の灰白質と符合する。
中枢神経は灰白質と白質に分かれる。りくたちが消えたのは小脳の表層で灰白質、深層は白質になっている。12.1話で、りくたちがいた場所は白質だろう。体内のケムリクサがなくても動いている点からも白質の可能性が高い。灰白質はニューロンの集まりで、白質は軸索が集まっている。ニューロン(ケムリクサ)がなくても動けるという解釈なのかも。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 11
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.6

8話までは5回以上見た

1話感想{netabare}
“けもフレ”よりずっと前(2010)に自主制作アニメとして発表した作品のTVアニメ化。
監督がけもフレ騒動で蹴られて代わりとして作られた…ってことでいいのかな?
原作の名義的にもし売れれば“けもフレ”の時と違ってクリエーターの財布に直接お金が入る…ハズ。

自主制作アニメの時とはやっぱり変更点ありますね。
まずキーアイテムであるケムリクサがタバコっぽかったのが葉っぱに。
りなが“宇宙家族カールビンソン”のチカちゃん(例えが古いかな、最近のだと“オーバーロード”のエントマ)みたいだったのが表情増えて人間に近くなった、顔面半分無くなるグロ表現(つっても“宝石の国”程度)もナシに。
ここら辺って…TV放映するための「配慮」ってやつかのう?
あっるぇ?、どこから引っ張ってきたか知らないけどアニコレの「あらすじ」は違ったものかも知れない??

もっとバーチャル世界っぽかった気がするんだが、その描写は今後かのう。
ってか自主制作の方は“レリックアーマーレガシアム”みたいな終わり方だったので(なので別に見なくても良い)、ちゃんと完結してくれれば良いなぁ…けもフレもそうだけどしっかりと風呂敷を畳んだ作品を見たことがないのでそこは注目か。{/netabare}

2話感想・園芸ネタのみ{netabare}
黄色はイチョウ?
でもって緑の方は金魚椿(ググって)に見えるが…ワカバの毟ったのは生え方がヒトツバ(シダ植物)っぽい、ってことは獅子葉?んなマニアックなん出すかね?
で、困ったことに自分は一度そう見えてしまうと他の選択肢がなかなか浮かばなくなってしまう。
どう見ても金魚葉なんだが…他にそういうのってあったっけ?
初代けもフレでも2話でヤツデを出して伏線張ってた(と解釈してる)ことがあるし、そこら辺テキトーってことは無いと思うんだが…。{/netabare}

3話感想{netabare}
前回の感想で金魚椿が緑って書いちゃったけどよく見たら青か、まいっか。
3話、フタバが食ったのは大きく育ったセロリかなぁ(正確ではない)と思ったら、某所ではヨモギが定説化してるみたい。
あっそうなん?自分サイズ優先で考えてたんだけどサイズはまちまちってこと?まぁ確かに巨大なクモとか出てるしなぁ…。
ってかね、そこら辺もひっくるめてね…

面倒臭くなってきた

アバンの居ない人について語る昔話も考える気力ナシ。
まさか3話も大きな「動き」が無いとは思わなんだ。
まぁ今は「我慢」のパートだと思うので構わんけど、今後ちゃんと「発散」の展開があるという確証が無いのは辛い、いや大丈夫だとは思うけどさ。
希望としては映画ファイアーフォックスみたいに序盤薄暗い地味~な絵面で、後半めっちゃ明るい晴天の下でのド派手なアクションになってくれたらいいなぁとは思ってるんだけど…多分そうなるんじゃないかなーと思ってるんですけどね。
だって、作中「十日は大丈夫」って言ってるけど、「なにをもって1日と設定してるのか」分からん、太陽あっての一日って概念だよね?{/netabare}

4話感想{netabare}
前半、会話→小さいアカムシ倒して会話→キャンプ?張って会話。
一つにまとめられんかったのかな?
「めっさ気になるー」が段々イライラして来たw
そして後半のヌシとの戦闘…うーんうーん…。
一時停止やコマ送り前提の作りってどうなんかね?※
それでいながらリナが黒くなるシーン。
あれって重たい空気を変えようと話題逸らすためにしたことだと思うのだが、“直後に”わかばが「場を和ませようとするなんてりなさん優しいですね」みたいな事言って…言うな!台無しだ!!
わざわざ言わせんでも分かるよ、ヌシと遭遇してクサ落としたことよりよっぽど。
ってかリナも「あーあ台無しだよ」と呆れるところを、エヘヘと喜ぶって…あれ?

因みに丁度似た感じの状況が同期にやってるアニメの“バミューダトライアングル”でもありまして。
そっちでは、都会から田舎へ逃げ出して来た(その段階ではそれは秘密にしてる)カノンが、事情を知らない地元の子らに囲まれて「都会ってどんなん?」「なんでこっちへ来たの?」と質問責めにされて気まずそうな顔をしいてるところを察しの良いソナタが別の話を振る(無理して不自然な話をする)ってシーンがありまして。
更にカノンは「あ、話題逸らしてくれてた」と察してる表情はするけど別にその瞬間に「気が利きますねー」なんて言わない、普通言わない、なんのための話題逸らしだよ。

その…「わざわざ言わなくても分かるよ」と「これ何度も見ないと気付かないよ」の塩梅が上手く行ってない予感…。


その気持ち、分かるっちゃあ分かるんだけどね。
今やネットが当たり前の時代で、そこでの考察や紹介が前提の作りを目指してるのかな?と感じなくもない。
但しそれって悪く言っちゃうと攻略本前提のファミコンゲームみたいなもので…既に他媒体で原作があってそっち知らないとアニメはワケワカランってのはまた別枠としてね。
因みにゼータガンダムやエルガイムもソレ系で、雑誌の記事や小説、時にはプラモデルに入ってる解説読まなきゃ理解できない、みたいな作品ってのはあるっちゃあ、ある。
しかし現在これだけ作品数溢れてる中でそれやられてもなぁ…ってか何度も見返したくなるような面白さ無いし(あくまで現状)。
あと他所の感想で「なるほどなぁ」と思ったものでは、昔のフラッシュアニメみたいってのがあって。
あれだね、“なつみSTEP”的なんだ…でも今やたけはらみのるもライトなSD系全振りで、今の時代になつみSTEP作ったところで注目集めるのはどうかなぁ?…って感じはする。

なによりちと不安な情報が入りまして。
どうやらウルトラジャンプにマンガ掲載してるらしいのだけど、そこで初めてマンガ描くことになったたつき自身が視線誘導なんて初めて知った、みたいなこと言ったらしい。
え…今まで知らないでやってたの?大丈夫かなぁ??
実際危うさを感じるのは、肝心な部分を一瞬しか映さないのをカッコいいと思ってそうな…。
けもフレ(初代)を振り返ると、11話の登山シーンで爆撃機の残骸が転がってるの、自分は初回には全然気付きませんでした。
あれはあくまでフレーバー止まりだから気付いても気付かなくても問題なかったけど、ケムリクサはそれクラスのものに気付くことが前提だとしたら…面倒臭いなぁ。


参考・なつみSTEP解説動画
https://www.youtube.com/watch?v=hkVn853aQpA
映像作品に情報詰め込もうと思ったらこれくらい余裕、って実験作品として知っておいてもいいかも?
逆にこれクラスの注視が必要だというなら、それはちょっと勘弁願いたい。{/netabare}

5話感想{netabare}
ど…どういうこと?
地下道到着→フード姿の女性キャラ登場。
…。
けもフレやん。
ルンバロボもラッキービーストだし。
……。
まぁいい、けもフレは好きではあるけど「謎」が放りっぱなしだったのは事実だし、そっちでタネ明かしできなかったのをこっちで晴らすつもりなのかも知れない。
ある種のリメイク?
まさか引き出しがそれしか無いってことはない…よね?さすがに意図的だと思うんだよなぁ。
とはいえ現在けもフレ2が放送されてるワケで…めっちゃ攻めるねぇ。
これだけ似せておいてけもフレと同じ「謎」投げっ放しENDだったらちょっとヤバいかも。

と好意的意見はこの辺で、以下ちょいとツッコミ。
クサ便利すぎ、ってかミドリの葉っぱは全部回収しようよ。
わかば怪力か、ラッキービーストも。
いい加減グルグル巻き解いてくれ、もはや意味をなしてないだろあれ。

追記
そういや2話でりんはかつて島の外で知ったこととして「文字のこと、ムシの倒し方、水の場所、ミドリもそうだ」と言ってたのに、5話で文字に気付かなかったのは伏線?
{/netabare}

6話感想{netabare}
ちと6話は黙って様子見しようと思ったけど、やっぱり書くことにします。
アニメで文字を読ませるって…そりゃなくね?
えっと“デスマーチからナントカ”って作品では作中表示される文字が小さくて読みにくくて不評だったんだけど、それでもあっちは一応読まなくてもストーリーの大筋には影響しない程度だった。
あくまでフレーバーというか小ネタとして楽しみたいなら読んでくださいって程度だったと思うんだ(実際自分は読んでないので強く言えないが)。
一方のケムリクサ、これ読まないとアカン内容だよね?
う~~~ん?
例えばマンガ原作で重要なことを文字で表現してるシーンあったとするじゃん?それをアニメ化するとするじゃん?多分文章のシーンは読み上げると思うんだ、普通の制作なら。

ってかさ、ふと思いまして、個人的に評価の高いアニメの“ヒロイックエイジ”。
あれも「ノドスとの契約」という結構長ったらしい「文章」が存在するのだけど(12項目+α)、作中のキャラは少なくとも地球人との契約内容は皆知ってるって前提で始まってまして。
更に毎回アバンが微妙に違っててそこで契約内容を何度も紹介したり。
一体この文章にはどんな意図が隠されてるんだ?ってところからスタートで、その謎に迫るのがひとつの見所なワケだけど、それで2クールですぞ?
翻ってケムリクサは文章の発見自体が6話にしてようやくで…その文章の内容もひどく幼稚で(ここ伏せてまーすってのがあからさま過ぎ※)…ちと内容薄すぎひん?

世界についてもスペースワールドやら軍艦島やらホワイティうめだ(ツチノコと談笑した噴水はバーニングファイトでホーガンが壊すアレか?)やらがモデルらしいけど、「実際に存在してたそのもの」ではなく、ヴァーチャル世界でもないのであれば、マクロスやメガゾーン23…ってよりもファンタシースター3のアリサ3世が一番近いかな?(ググって)
あんな感じの複合型ドーム宇宙船(元ネタあるんだろうけどそこまでは分からん、ボスコニアンじゃないよ)の墜落した跡なんじゃねーの?と鼻ホジりながら思ってたり、この予想は外れて欲しいんだけどね。
島は各ドームで壁は隔壁ね、これなら要所要所の観光スポットが離れすぎててワカバ達の移動速度が異常って矛盾は無くなる。
で、予想が外れて欲しい理由はそんなの後の方までとっておくほどのネタじゃないので…ファンタシースター3ですら中盤には明かしちゃいますぜ。

これまた外れて欲しい予想としては※部分の伏せてる内容は「好きなことを見つけろ」じゃないよね?
ワカバはケムリクサ、リナはミドリちゃん、リンは食うこと、とそれぞれキャラが興味があることを語ってる・やってる最中キラキラエフェクトかかってまして、それを暗示してるんじゃなかろうか?とイヤな予感。
そしてリツだけが該当するのが無くて、見付かったらいいですね、って話だったりして。
外れて欲しい理由はやっぱりそんなん引っ張るほどのネタか?だし、更にその場合「ワカバとラブラブになる」って可能性が高い気がしてそれはちょっと…なんか“ボトムズ”のTV版ラストみたいになりそうじゃん?
塗りつぶした部分は「ワカバと名乗るヤツが現れたら始末しろ」って内容だったら良いんだけどなぁ。

なんか長くなっちゃったけど、要は謎の引っ張り方が白々しく感じ始めてまして。
もっと言えば、変化が乏しくて飽きてきた。
ワカバ自体が胡散臭いキャラなのでヒントを散りばめ続けるのではなく何層にも謎を被せて少しずつ明かしてく方(それこそダイダイさんの文章は1話で明かすくらいの勢い)が良かったんじゃないかなぁ?
アっと驚くタネ明かしを期待してるけど、だ、大丈夫かなぁ?{/netabare}

7話感想{netabare}
ゆゆゆかな?
似てるのは構わない、問題はそれより面白いかどうかなだけで。
あっちは神樹・大赦・勇者部・なにも知らない一般人(もっと細分化すると元勇者・勇者部の家族、勇者部内でもそれぞれバラバラ)と立場が多く、それぞれの掘り下げが中途半端だったのが個人的にはアカンかったのかなぁと時間を置いて考えてみると思い至ってて、こっちは逆に立場(勢力)は非常に少ないので上手くすれば上手く行くかも。
そっちよりも気になるのは…前からそうで敢えて言わないようにしてたんだけど、今回さすがにちょっと…って感じなので言っちゃうと、レイアウト酷くない?
壁の向こうはアカムシだらけだー、って、壁とワカバ達とアカムシがひとつの画面に収まってるシーンが無いので位置関係がワカラン。
“明確に”壁が破壊されてるシーンが無い(そう見えなくもないって描写ならある)ので「このままでは水飲み場が大変だ」と口で言ってるけど、どう大変なのかピンと来ない。
そもそも四国※の周囲はグルっと壁に覆われてるの?壁伝いに歩くと途切れてる所とか無いの?アカムシゾーンとアオムシゾーンが混在してるゾーンは無いの?等、なんか色々気になる。
今こそ地図を見せるべきだと思うのだが…次回以降やってくれるのかな?

※「四国」はゆゆゆネタ。水飲み場を含めた安全地帯のことなのだけど、なんて言って良いのか分からないので…。

ってか水飲み場にしても「ようやく辿り着いた」感が何もない、感動しない。
理由は大した苦労もなく着いちゃったからで、厳しいアカムシとの戦闘を切り抜けたでも、残りの水が尽きて1人また1人と倒れてくこともない(別に死なないでも倒れるだけでいい、折角電車って乗り物あるんだし)。
とはいえ、ヘタに苦労させちゃうと今度は「ツチノコはこんな厳しい世界に姉妹を放り出したのか」ってことになってしまうので、手加減せざるを得なかったのだろうか。{/netabare}

8話感想{netabare}
てっきり今回は大量に居たアカムシ相手のバトル回だと思ったらアバンで戦闘終わってた。
前回最後、新たなクサも手に入れたのでそれの能力の披露するのかと思ったのだが…。
結局姉妹達はルンバの液晶?の文字を読めるのか読めないのかよう分からん。
ルンバロボはどうやって壁を越えてついてきたんだろう?
青側にもケムリはある模様。
考察したい人は頑張って。
ダイダイメモは辞めとこうよ、あとキラキラエフェクトも。
白のメカは赤いケムリに汚染されるとアカムシになるのね、それ聞いても驚かない・とっくに承知してたかのような振る舞いってどうなんだろう。
元から知ってたとなると少なくともリンは無害だから良い、じゃなくて将来有害に成りえるんだからアカムシ退治後無害なムシになっても破壊しようとしないと辻褄が合わない気が。
ルンバロボと親睦を深めるエピソードがこれといって無かったので死んだところで「ふ~ん」としか。
ってかあのルンバによって世界が辛うじて維持されてるとかだったら「うわこれヤベェ」となったけど、別にそんなことはないっぽい。
電車の車輪が直せることすら気付かなかった連中にクサが枯れかけてるからもう直せないと聞かされて簡単に納得するなよ、そこは必死にミドリ光線浴びせながら「なんで効かないんだよおお」ってやろうよ。
船長ねぇ…いよいよファンタシースター3臭くなってきた。
一応地図が出たが、そうじゃない。

そうそう、冒頭りながヤムチャみたいに倒れて黒くなってたが、あれは4話のアレか。
どうやったらああなるのか、どうやったら元に戻るのかの説明は無い。
…。
まぁ今後やってくれりゃあいいけど。{/netabare}

11話までの感想(最後まで見たら消すかも){netabare}
ちょっとアレですね。
まだ最終回で巻き返す可能性はあるのでとやかくは言わないけど、現段階で批判寄りな長文下書きが出来上がってます。
これを投稿しないで済む展開を今後に期待。{/netabare}

総評{netabare}
色々と言いたいことが頭の中で混乱状態で上手くまとめられない。
とりあえずなんか悪い方向に予想が当たっちゃってガッカリで、その中身を箇条書きしてみると…

・登場人物に「人間らしい人間」が居ないのは宇宙人と、感性をコマ切れにした元人間(非人間)だから
・あの世界は未来の地球ではなく、誰かが地球を再現した作り物の世界
・ダイダイメモの伏字の部分は「わかばを助けろ」

以下それぞれの項目の解説。
まず一番目。
「この世界はどうなってるんだ」という作品でありながら、出てくるキャラがどいつもこいつもなかなか“周囲に関心を示さない”のでイライラする。
けもフレ1はあくまで人の作りしラッキービーストに生活が保証されたユートピア世界で、「世界の真実に気付くとユートピアが終焉を迎えるかも」という予感があり知ってはいけないというブレーキが働いた(後述の「葛藤」にも係る)ので周囲に興味示さなくてもまあいいやと思えたのだけど、ケムリクサは生死に直結する問題で、そこで「気付かない」ではなく「気にもしない」というのはどうなんだろう。
ワカバは自分の命よりもケムリクサ(を愛でること)の方が重要なキの字。
キの字ならキの字で統一されてるならまだいい、本当にケムリクサにひたむきならそれで良い。
そして「自発的にケムリクサの探求を進めてたら世界の謎を紐解くことに繋がった」のなら良かったのだが、実際は人に言われてやっただけ。
5話でツチノコに会った際「尋ねる中身そこ?」とガッカリさせられたかと思えば9話ではルンバロボに妙に感傷的になったりと一貫性も無い。
リョク達に「生きてることは秘密にしといて」と言われるがままで理由を知ろうともしなければ、リン達に言うべきか言わざるべきか葛藤することもない。
そう、「葛藤」が無い(※この件に関しては後述)、これ個人的に結構辛い。
「ワカバが人間らしくないのは宇宙人だから」
ナルホドすごいですね、伏線回収バッチリですね(※皮肉、この件に関しても後述)。
けどね、複製しておいて結局一番興味のあるのはケムリクサで「地球人の考えることはよく分かんないや」みたいな描写が無いのはどうなんだろう(口で一回は言うけどそれだけ)。
複製は仕事でやってるだけというのなら、じゃあ同僚や上司が居てもいいハズで、赤クサの問題(それ以前にリリ発見の報告)を伝えなかったのは「なんで?」とどうしても思ってしまう。
結局これ、「キャラがマトモな感性じゃない」を言い訳に都合よく動かせる駒としか見てないキライがする。
なによりも

「自分に興味の無いものは知らなくていい」「好きなものだけやってればいい」

って思想が滲み出てて、これには共感できない。
ヲタやニートの悪い部分を煮詰めたキャラ造詣で、それを是とする世界観はそりゃあヲタにとっては心地良い…のか?
「これでいいのだろうか」ってのは常に頭のどこかに置いておくものじゃないのか?
この作品の物語の構造としては「謎の生物を拾った子供が親に内緒で飼ってたが、その生物が大変なことを引き起こして…」ってパターン、ウルトラマンでよく見た気ががが。
・謎の生物=リリ
・拾った子供=ワカバ
・大変なこと=赤木
・親=ワカバの同僚や上司
で、この構図で考えると、見事に大人が居ないっていう…。
実はこの文章は11話終了時点で書いた下書きを手直ししたもので、もし最終回で「周囲に気を配らなかったことが災いしてエラいことになる」って展開が来たら破棄するつもりでいたのですが、その展開は来ませんでしたね。
最後、相変わらずケムリクサに夢中なワカバを見てリンが「気持ち悪い」と吐き捨ててエンドだったら神作品として崇める覚悟は出来てたんですが…。


二番目。
やっぱりファンタシースター3の「アリサ3世」だったのね。
それだけなら良いのだけど、これは一番目の項のキャラ造詣と被ることになりますが…結構前から感じてたこととして「「廃墟モノ好き」といっても好きなポイントは人それぞれ違うんだろうなぁ」と思って言わずにいたのですが、さすがに言わせてもらいます。
個人的に廃墟モノの醍醐味って、当時暮らしてた住人の生活に思いを馳せることじゃないの?
例えが古いけどマクロス劇場版なら古代人の食卓を想像して新婚ゴッコをしたりただの流行歌に感動したり、“少女終末旅行”なら宗教施設を「なんだこれ?」と言ってみたり居住スペースに家具を並べて生活する妄想したり。
ケムリクサはそういった廃墟に対して「どんな生活をしてたんだろう」と思いを馳せない、せいぜい台詞で一回言っただけ。
無関心。
そんなことよりずっとケムリクサケムリクサ言ってて、これでは結局「宇宙人が地球を複製してた」も強引な後付けにしか感じない。
地球の文化に興味があってケムリクサの力を使って複製したんじゃなくて、ケムリクサの能力を試したくて複製してたようにしか見えない。
もっと言っちゃえば、背景を1から描きたくないので写真加工で誤魔化せる・手を抜ける設定をでっち上げただけにしか見えない。
要はスタッフは廃墟が

「好きなんじゃなくて、それしかできない」

のではないか?という不信感が…。
これは他の作品見てるとたまに「(話はクソでも)ああ、スタッフは○○がスゲー好きなんだなぁ」とひしひしと感じることがありますが、果たしてケムリクサは「廃墟好きなの?本当に?」と首を傾げる。
「好きを見つけろ」ってテーマのクセにこれはどうなんだ?
この件に関しては後で一応フォローも書いておきます。


三番目。
そこは真逆にするもんじゃない?
こんなのは誰でも思いつくもので、その予想を外すことくらいして欲しくて「ワカバを始末しろくらいは書いてて欲しい」と以前書いたんですが…。
予想を外す気が無いのなら、これまた以前書いたけど「ダイダイメモの中身は1話冒頭で明かす、伏字の部分も4話くらいで明かす」くらいが妥当じゃないかな?
一の項で触れた「葛藤」の話になりますが、当初出された指令を知らずに実際に付き合っていたら情が移って、その後で指令内容を知るけど、「指令を書いたときの感情」と「今抱いてる感情」に大きな違いが生まれてさぁどうしましょう?ってのがドラマじゃない?
そこで葛藤するって展開でないと、今までメモの内容を知らずに一緒に行動して積み重ねてきたものは何だったんだと、10話もかけて何やってたんだと思わざるをえない。

話はちょっとズレますが「別に誉めてる人を批判する気はない(誉めたきゃどうぞ誉めて)」ってスタンスであることを理解した上で読んで頂けると幸いです。
{netabare}どうやらマンガ家の「あさりよしとお」がこの作品を誉めてるそうで。
その気持ちはなんとな~く分かる。
前に書いた様に同人版のリナはチカちゃんっぽいし、四次元スカートはおとーさんの外部パーツ呼び出しっぽい、そして11話で明かされた設定もカールビンソンに似てる部分が多い。
あっちは宇宙人が地球の宇宙船に衝突して乗組員の殆どを殺してしまい、唯一生き残った赤ん坊を「いつか母星に返してやろう」と育てることにし、それに際し母星に帰ったときに社会不適合者にならないように地球の文化を真似た(これに勘違いが含まれるのが笑いのポイント)「宇宙人の世界で地球人ごっこをしてる」って設定でして。
ただねぇ、自分キャプテン版しか知らんけど、最後というか将来的には「コロナが父や母だと思ってた人は実は宇宙人で、本当の両親はそいつらに殺された」ことを知る未来が待ってるってのがこれまた切ない部分でして。
真実を知ったら両親の仇と恨むのか、今まで育ててくれてありがとうとなるか、さてどっちだろう?ってのがドラマというか、「真実を知らされるまでの付き合いでどこまで親交を深めたか」に関わる話で、本編はそこをずっと続けてた訳で。{/netabare}

そしてケムリクサに話を戻すと「わざわざ引っ張るほどのネタか?」と。
その路線で行くのは構わないけど、引っ張るなら引っ張るだけの積み重ねが生きる展開でないと物足りない。
それまでの道中で得たヒントを繋ぎ合わせる訳でもなく、クサを覗けば世界観が全部分かるって、じゃあ最初からやれよと。
最初に思いついた設定を虫食いにして小出しにしてただけで、そこにドラマは何も無い。
スタッフは人間には興味無いんじゃないかな?とさえ感じる。
というか…ダイダイメモの伏字部分は「ハイここテストに出ますよー」ってくらいあからさますぎて結構キツい。
好きなことについて語ってる最中キラキラエフェクトを乗せるのもワザとらしすぎてキツい。
最終回で死んだと思われてた3人が出てきてなめプかますのも個人的に恥ずかしい。
(実はけもフレ1でもライオンが「ウチの子にぃ~(態度豹変して)手ぇ出すんじゃねぇ」のシーンは恥ずかしくて仕方なかったり)
その一方で、後述しますが非常に分かりにくい・気付きにくい描写も多々あり、人に理解させる表現能力に問題あるんじゃ?と考えてしまうことがしばしば。
要は表現が

「幼稚」


──まずは三項目に絞って感想を書いてみたけど、それぞれ一番思った部分、括弧で強調した部分を並べると…
「自分に興味の無いものは知らなくていい」「好きなものだけやってればいい」「好きなんじゃなくて、それしかできない」「幼稚」
なんともボヤ~っと、おぞましいイメージが浮かび上がる。
で、実は上記の三項目はそれぞれ「キャラ造詣について」「背景設定について」「ドラマ性について」言及したものになってます。
他にも言及しときたいことがあります。

・演出やコンテやレイアウトも含めた絵について

いやぁこれ…TVアニメに向かないと思う。
絵がヘボいので単なるミスなのか意図的なのかの違いが分からない。
これがカッツリしっかり絵の描かれた劇場作品や、あんま誉めたくないけど京アニ作品だったなら、絵的に何か変なことがあっても「これは意図的だな」と分かるんだけど、ケムリクサはそうじゃない。
一番印象に残ってるのは3話で「電車から落ちかけたワカバが、あたかも命綱があるかのような吊り下げ方で助かった」というのがあって、その時は「本当は命綱があるんだけど作画ミスで描かれてないだけなんだろう」と思ったら、今度は5話で迷子になる展開になり「この前は作画ミスで描かれてなかったけど命綱あるハズなのでそれを手繰り寄せれば帰れるんじゃない?」と思ったらどうやらその時は命綱は無かったらしい。
おいおいどっちだよと。

そもそもCGがけもフレ1から進化してないってどうなんだ?いやむしろ退化してない?
CGなのにカットごとにレイアウト組んでるってどういうこと?
連続したシーンなのにカメラが変わるとキャラの位置がワープすることがしばしばあり、これまた混乱をきたす。
単に絵がヘボいだけなら良いんだ。
最近で作画崩壊で有名なのは“いもいも”になるのかな?
突如携帯の機種が変わるのが有名だけど、個人的に印象が強かったのは何話だったかな、「妹がエロゲ屋に行って、そこで棚にズラっと並んでるエロゲのえっちぃパッケージを見て照れる」シーンがあるのだけど、肝心のエロゲのジャケットがえっちぃくなくまるっきり健全に描かれてて「それでなんで照れるんだ?」と困惑したことがあります。
これっていっそのこと目を瞑って音だけ聞いた方が作り手が伝えたかった内容を理解できるという最悪のケースで、そのレベルはさすがにツッコむけど軽度のものは流しますよ。
同期放送の作品でだと“エガオノダイカ”では連続したシーンなのにカメラ引いた時とアップとでコート着てたり着てなかったり、“コトブキ飛行隊”では2人並んで話してるシーンで位置関係変わってないハズなのにアップになったら向いてる方向が逆向きだったり、“デートアライブ3”ではキャラの表情は怒鳴ってるのに声優の演技は呆れてるになってたり…。
けどこういうのはたまたま気付いただけで、気付いてないところで似たようなのは沢山起きてると思います、だってTVアニメだもの。
見てる側もTVアニメにそこまで作画がシッカリしてるのは望んでない・無意識のうちに気にしないようになってるのだけど、ケムリクサは「むしろそういうところを目を皿のようにしてしっかり見ろ」って作りでして。
それは『話を理解する上で必要な情報』を「一瞬しか映さない・画面の端っこに気付きにくく映す」手法が何度も繰り返されてる。
4話でヌシに遭遇してワカバがポケットからクサを落とすシーンとか、7話でアカムシが居る側のカベを開けたポイントが中盤とラストでは別の場所だとか(鳥居の有無が見分けるポイント、これに気付かないと8話冒頭が唐突に感じることになる。てっきりラストに開けた場所は中盤のと一緒だと思った人多いんじゃないかな?自分もそうだった)、7話でリンがうな垂れてるシーンの背景に山があってそれに気付く描写は無いクセに後から「キリの向こうに山が見えた」と言わせるとか、7話で新たに拾ったクサの能力見せてないと思ったら8話冒頭黒くなったリナにワカバが駆け寄る時に手にしてたとか。
(5話の移動中に電車が車輪落とすシーンは話を理解する上では重要ではないのでそれはいい)
そんな気付きにくい描写で「分かれ」という態度を取るのであれば、じゃあ命綱ちゃんと描いてくれよと。
ってか描かれてあるのはまだマシな方で、5話で直前まで幹しかなかったミドリをゆすったら葉っぱが散りだして「描写無いけど実は葉が繁ってた」みたいなことを口だけで説明したり、7話でいきなり電話ボックスが3つに増えてりなの四次元ポケットから出したんだろうと予想はできるけどそれを見せなかったり、10話で「実は水飲んでませんでした」と口で言うだけでどうやって欺いたかは描かれてなかったり。
こういう方法で説明した気になるのは止めて欲しい。

「そんな細かなところをグチグチとまぁ」と言われるかも知れないけど、「細けぇことはいいんだよ」と開き直れるほど『代わりに前面に押し出してるモノ』が無いのがどうしたもんかって話で。
同期放送でそれ系といえばジョジョがいい例かな?
最近見た23話だけでも{netabare}「ジョルノはトーキングヘッドがナランチャの舌に取り付いてると直接見た訳でもなく、更には前の回で言葉だけじゃなく動きも操作されてた(「あそこに敵が!」と指指そうとしたら別の場所を指差した)のに、舌を切り落としただけで解除できるとどうやって確信できた?」{/netabare}と突っ込もうと思えば突っ込めるけど、アクションや勢いでゴリ押ししてるのでこれはこれでいい、そこはメインじゃないと突っぱねられる。
けどケムリクサは…「そんな細けぇことはいいんだよ」と言い切る勢いも無い、アクションシーンはカットするし感情の機微に迫ろうにも所詮宇宙人と人形だし。
細かいところまで見て欲しいのか、細かいところは目を瞑って欲しい(その場合代わりとなる見所を用意してないが)のか、どっちなんだ?と。
都合に合わせて「なんて緻密なんだ」と「そこは気にしてはいけない」を使い分けるのは好きじゃない、ってかそういうのはあくまでフレーバーに留めといて『話を理解する上で必要な情報』にまでやるものじゃないでしょう。
“絶望先生”の黒板ネタを全部理解しないと物語理解できないって言われても困ります。
以前“なつみSTEP”を例に挙げて「こんなのになるとイヤだなぁ」と意思表示したのですが、まんまとそれになってしまいました。

ただここら辺は…けもフレ1が予想外にウケちゃって、それで味を占めたとは言わないけど、次ハズすのが怖くなって冒険できなかったんじゃないかなー?と思わなくもない。
自分けもフレ1は評価高いです。
けどアカン所も一杯あって、けどそれを気にしないで済む絶妙の塩梅ってのがあって、果たしてそれは偶然か実力か測りかねてたのだけど…ケムリクサの出来を見ると後者のだったのかなぁと残念でならない。
要は上記のツッコミってけもフレにもまるっきり当てはまるのです、敢えて言わなかっただけで。
図書館でマッチ箱貰うけど一瞬すぎて見えないとか、そのマッチ箱も含め11・12話でいきなりロープや松明(掛け軸)や紙飛行機が出てくるけど「今まで旅の間に手に入れて、バックに入れてたんだろう」とは分かるけど実際に出し入れしてる描写は無い。
もっと簡単なのでは1話でカバンが小川に落ちてる「ハズ」なのだけど、画面の外で音だけでそれを表現してて絵では見せない。
恥ずかしい話としては11話で登山中のカバンが「あっ」と言って海の向こうに島があるのに気付くシーン、初見では島の影が空に溶てて気付けませんでした(ただ海原を映しただけにしか見えなかった)。
同じく登山中の爆撃機にも気付かなかったし、最後の「つづく」は…その…今でも読めない、うっすら描かれてるらしいのだけど…色盲じゃないはずなんだが…。
なんでハッキリ分かるように見せてくれないの?といえば単に絵がヘボくて描けないから・予算が無くて描く暇が無いから、で納得してたし、なによりその部分は『話を理解する上で必要な情報』でもなかった、フレーバー色が強かった。
爆撃機の残骸なんて気付かなくても話を理解する分には影響無い。

逆を言っちゃえば、人手だか予算だか無くて「あれもできないこれもできない」という中、これだけの物語を組み立てられるのは大したものです、嫌味ではなく。
CGが退化してるのは予算が無いから、レイアウトが糞なのは背景が写真加工でグルっと回転できないから、キャラが少ないのも予算が無いから、死んだと思ってる姉妹の思い出話の時に回想シーンが無いのは声優が呼べないから、リナが分裂してるのなんてコピペで済まそうという苦肉の策でしょう。
ダイダイメモを絵だけで表現してるのも、下に字幕を入れる予算も無かったんでしょう。
そう思えば「苦しい中よくやった」として作品の粗も大目に見られるってものです。
ただ、だからといって今後も同じような縛りプレイを続けられるのもアレだし、それなりの予算で作ったものも見たいなぁと思うのですが、それにはどうも問題がありそうなのが悲しい。
(問題の中身は作品の感想とは外れるので書きません)


以下雑記

伏線回収が凄いとよく聞くけど…あの、1クール作品ですよ?
回収できるのは当たり前、問題は回収した時に「ナルホドそういうことか!」とつい膝を叩いてしまうような出来か、「あ、そう、ふーん」と無感動に事実を眺めることになるか。
上で書いた様に「ワカバは宇宙人」は「あ、そう、ふーん」。
ってか、そうであるなら8話の青壁の「警」の文字は何だろう?
あれは宇宙人の技術じゃないの?なんで漢字?
(最終回の「禁」はまだ赤木を作ったのが元地球人のリリなのでまぁいいかなと思うけど…それでも変なんですけどね)
バケットホイールエスカベイターもそうですね、あれも宇宙人側の技術じゃない?
しかもこっちはわざわざ出しておきながらやったことはクレーン引き上げ、いや掘削してよと。
もう絵を描く余裕が無いんだろうなぁと感じて悲しくなった。
これにより一度は宇宙人説を捨てたのに(考えなかったワケじゃないぞ?)、結局宇宙人でしたというトリックが誰得なものに。
序盤ワカバのグルグル巻きもアホ臭い、リンとの信頼度を表してるって?あっそうふーん。
栽培してたウスイロはどうしたんだろう?

で、そこら辺の突っ込みどころは強引に理屈を展開すればどうとでもなる。
「ワカバは宇宙人なんだし、その見た目は観測する人によって違うタイプで「警」の文字もそれと同じ」なんて言えば筋は通るんじゃない?
問題は、そこまで考えてやらなきゃならんの?
そんなのが誉められるのなら“剣王朝”は大傑作かと。{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 24
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

君は植物のフレンズなんだね~。めっさ気になる~。

[文量→大盛り・内容→考察系]

【総括】
ネタバレ厳禁系なので、総括とはいえ、内容には触れません。ただ、「面白かった」「最後までちゃんと観てほしい」作品だったな、と。

さて、「けものフレンズ」のたつき監督が、「けものフレンズ2」の制作から外れ、制作した本作。しかも、なんの因果か(故意か偶然かは知りませんが)、「けものフレンズ2」と同時期の放送。必然的に、注目は高まりますね。

でも、そんな色眼鏡で観たら勿体ない作品なんじゃないかと思います。

私自身も俗物なので、「どっちが面白いか」「けものフレンズとの類似、相違点探し」という先入観を完全には捨てきれませんでしたが、これから視聴の方には、出来れば純粋にアニメの世界を楽しんでほしいですね。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
なんか、「SF宮沢賢治」みたいな作品だと感じました。

時系列でまとめると、

①宇宙人である「ワカバ(α)」が、地球の文明の記録をとりに宇宙船に乗ってきた。その時のサポートメカが、「シロ」。

②「ワカバ(α)」が地球の文明をコピーする段階で、偶発的に救いだした少女が「リリ」。

③「リリ」と「ワカバ(α)」は共に幸せな生活を送るが、「ワカバ(α)」を助けようとした「リリ」が、ミドリイロの木を殺す、アカイロの木を作り出してしまう(アカムシ、アカギリはアカイロの木の副産物)。

④「ワカバ(α)」はアカイロの木を倒す(アカイロの生長に必要な水を奪う)ために、自らをミドリイロの木に変える(これが6話の枯れた大樹)。

⑤「リリ」は、「ワカバ(α)」を救うため、自らを六分割するかわりに、大人になった存在(「りょう[嗅覚]」「りょく[視覚]」「りく[触覚]」「りつ[聴覚]」「りん[身体能力]」「りな[味覚]」)を生み出し、「最初の人」と呼ばれる(リリは消えた)。

⑥六分割された姉妹は(宇宙船の中の)旅を続け、「りつ」は④で生まれた大樹から、「ミドリ」を手に入れ、育てる。しかし、「りょう」「りょく」「りく」はアカムシとの旅を戦いで命を落としてしまう(この時、「りょく」から記憶の葉を受け継いだ「りん」は、[視覚]と[リリの記憶]を得る。また、記憶の葉の中に、「りょう」「りょく」「りく」の一部が宿る)。

【ケムリクサ1話目がスタート】

⑦「ミドリ」から「ワカバ(β)」が生まれ、「りつ」「りん」「りな」と旅を始める(1話目)。

⑧「りん」は最初の人の記憶を完全に取り戻す(11話目)。

⑨「りん」と「ワカバ(β)」はアカイロの木を倒し、宇宙船の外に脱出。地球の豊かな環境を目の当たりにする。


、、、ってことで良いのかな?

つまり、【作中の世界は全て宇宙船の内部の出来事だった】【作中のワカバはミドリから生まれた、宇宙人のワカバの生まれ変わり】【宇宙人のワカバを好きだったリリの生まれ変わりが、6姉妹】のあたりが、この作品を紐解くポイントになるんだろうなと思います。

私がこの作品で感じたのは、(冒頭でも書きましたが)宮沢賢治感。賢治の小説には、自然をないがしろにした人間に、自然が手痛いしっぺ返しをする話がよくあります。

リリが行ったことはいわば、品種改良の失敗なのだが、この辺はテーマになるのだと思います。

品種改良とは、「人間が人間の都合の良いように命を作り替えること」です。この是非を問う上で、ケムリクサをもたらした存在(いわば神様)を宇宙人であるワカバにし、品種改良をした存在を人間であるリリにしたのは上手いと思いました。また、アカイロの木の存在は、どこかでバイオハザードを連想させるもので、薬害やウィルスの進化、水不足(環境破壊)など、たくさんの問題提起を含むと思います。

ただ、なぜ私がこの作品に「宮沢賢治」を感じるかというと、彼は人間を最後の部分で諦めておらず、ラストに「救い」を提示することが多いからです。

例えば、「注文の多い料理店」のラストで、山猫軒から人間を救ったのが、彼らがないがしろにしていた犬達だったように、ラストに微かな希望を残すのが、賢治の優しさだと思っています。

本作は一見、ポストアポカリプス系の作品に見えて、その実、地球は最初から最後まで大自然を維持しており、最終話でその景色をバーンと魅せる演出には唸りました。なんか、「今ある自然を大切にしなければ、本作のような世界になるかもよ。気づけよ、人類」と言われているような気がしたのです。

余談ですが、石庭で有名な、京都の龍安寺に訪れた時、その寂寥とした世界に、美しさよりもむしろ侘しさを覚えてしまいましたが、廊下の角を曲がったすぐにある自然豊かな坪庭、また、龍安寺から帰る道があまりに自然豊かで、その対比に涙してしまったことを思い出しました。

人は、失って初めてそのものの大切さに気付くものだですが、失ってしまった後では取り返しのつかないものもあります。本作はアニメという架空の世界の中で、「喪失」と「生存」という二つを倒置法的に見せました。その構成、ミスリードが抜群に上手かったです。

また、この監督が、「厳しい世界に一滴の優しさ」を垂らすのが上手だと感じたのが、12話のED。

この作品の中で、最も可哀想なのは「リリ」という少女です。「リリ」は、大好きな「ワカバ(α)」を助けたいと思いましたが、自らの行動で「ワカバ(α)」を窮地に追い込んでしまいます。そして、「ワカバ(α)」を救う為に自らを分割しましたが、自らが消える間際、「ワカバ(α)」がすでに死んで(ミドリイロの木になって)いる状況に気づき、悲しみの淵でその存在を消します。

確かに、「ワカバ(α)」が転生した「ワカバ(β)」を救ったのは、「リリ」が転生した「りん」であり、「リリ」の望みは間接的に叶えられたとも言えるでしょう。しかし、それはあくまで、「りんとワカバ(β)の物語」であり、「リリとワカバ(α)の物語」とは別に語られるべきものです。そう考えた時、「リリはやっぱり可哀想」と感じる視聴者は多いのではないでしょうか。

そんな視聴者の為、あるいは、自らが生み出した「リリとワカバ(α)」の為に、12話のEDです。

12話のEDの本当にラスト、地球に通じる穴から光が差し込み、「りつ」「りん」「りな」と「ワカバ(β)」のシルエットが照らされたその時、画面左隅にうっすらと(注視しないと見逃すレベルで)シルエットが浮かび上がります。それは、手を広げた青年に、走って抱きつこうとする一人の少女のシルエット。状況的に考えて、「ワカバ(α)」と「リリ」でしょう。

これを観た瞬間、「ワカバ(α)とリリは会えたんだな。二人は、報われたんだな」と感じることが出来ました。

本当に「のけもの」を作らない、素晴らしい監督だと思いました。

他にも、「記憶の葉が取られた後も顔を赤らめる、りん=それまではリリの思いに引っ張られていたが、自分の好きを見つけたりん」の比喩になっていたり、「最終話で、りつ と りな が話し方を分けていた(語尾を変えていた)のが明らかになりましたが、これは、聴覚に優れない りん の為の思いやりだった」という点など、考察してみれば感動できる点はいくつもありまさす。

一見難しく見えるけれど、それを「家族愛」「恋愛」という分かりやすいテーマで一貫して表現しているので、考察せずに観ても充分に楽しいアニメになっていると思います。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆2
ポストアポカリプス系? けもフレ感もあるな。赤虫はロボ? 木の根やら死ねば消えるドッペル姉妹? 赤霧? ドッペル姉妹達が成長すれば、ミドリ達みたいになれる? ミドリ達は、植物の精霊みたいなもん? 酸性とアルカリ性?

とりあず、

①りん達は何者か。
②ワカバ君はどこから来たか。
③赤虫は何か?
④人類はどうなったか。

の4点ですね。多分、この謎のほとんどは明かされないんだろうな(笑)

とりあえず、ジャパリパークの各エリアを変えながら冒険を進めるように、色々な島を渡りながら、赤虫達と戦っていくのだろう。その中で、ワカバ君が大切な役目を果たしていく。とりあえず今回は、「嗅覚」という、植物にはない要素で活躍したから、今度は「味覚」とか「聴覚」かな?

2話目 ☆2
いきなり、恋愛要素入れるの? 赤は襲うが、青は襲わない。ますますオーム(笑) やたら質問多いな。色が識別できない?

外の島にいくことで、ミドリ達は一人ずつ減っていくのかな? ワカバ君の能力で、最後は恒久的に救われる?

3話目 ☆2
まだ色々分からないが、とりあえずツンデレなのは分かった(笑)

とりあえず、島を旅していく展開は続くんだろうけど、今回名前が出てきた様々な人物が、きっと6話くらいで出てくるんだろうな。

4話目 ☆3
五島までは制覇済みか。主とのバトルは熱かった。

5話目 ☆3
修理、再生能力。赤霧を濾過するような装置を直したりするのかな? ワカバ君、めっちゃ力ある(笑) リツまでデレた(笑) EDのシルエットの一人ですね。

6話目 ☆4
なんかこう、ストーリーが進展しそうで、わくわくする。

7話目 ☆4
安堵からの、急直下。ひなちゃんズとのやりとりが温かい。いよいよ冒険が始まる予感。

8話目 ☆4
ワカバ君、良い主人公になってきたな。機械の喜びか。富士山?

9話目 ☆3
なるほど、リンの中に全員いるのか。確かに、同時には出てないしな。

10話目 ☆3
水、少ないな~。悲壮な覚悟。格好よし。

11話目 ☆4
船長は、宇宙船の船長か。なるほどね~。色々と謎が解けた回だった。品種改良とはつまり、新しい生命体を作り出すこと。その是非。かなり、面白かった。

12話目 ☆5
庇ったことを言わないワカバ、イケメン。久々にカタルシスのある最終回。アニメらしいアニメ。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 40

77.1 2 姉さんアニメランキング2位
波よ聞いてくれ(TVアニメ動画)

2020年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (399)
1475人が棚に入れました
いやあ~~~~ッ、25過ぎてから男と別れるってキツいですね!」札幌在住、スープカレー屋で働く鼓田ミナレは、酒場で知り合った地元FM局のディレクター・麻藤兼嗣に失恋トークを炸裂させていた。翌日、いつものように仕事をしていると、店内でかけていたラジオから元カレを罵倒するミナレの声が……!麻藤はミナレの愚痴を密録し、生放送で流していたのだ。激昂してラジオ局へ乗り込むミナレ。しかし、麻藤は悪びれもせずに告げる。「お姐さん、止めるからにはアンタが間を持たせるんだぜ?」ミナレは全力の弁解トークをアドリブで披露する羽目に。この放送は反響を呼び、やがて麻藤からラジオパーソナリティにスカウトされる。「お前、冠番組を持ってみる気ないか?」タイトルは『波よ聞いてくれ』。北海道の深夜3時半、そしてミナレは覚醒するッ!

声優・キャラクター
杉山里穂、藤真秀、石見舞菜香、山路和弘、大原さやか、石川界人、矢野正明、能登麻美子、島田敏、浪川大輔、内山昂輝
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

ミナレさんのキャラクターに魅かれた

沙村広明原作。

ラジオを題材にした作品。酔っ払って話しかけたのがラジオ局ディレクターで自分の話した内容がラジオから流れてきたことがきっかけで素人だったのに、番組を持つことになったミナレさんがたまらない作品。

いきなりのヒグマと遭遇設定をツッコミなしとか見るの辛いと思ってしまったのだが、回を重ねるごとにミナレさんについ感情移入してしまり、楽しくなってきた。

唐突になんか怖いシーンやサスペンス擬き。蔵王のかもしか温泉に火山ガスもくもくかつ、冬に行くとか自殺しに行くようなもんだろ。そんでもって腐臭が凄まじい屋根裏怖い。しかも、ゴミ袋に入った死体が!と思ったら、ミナレが袋に入れて床下に収納したまま腐らせたマトン。あまりのずぼらさ。沖さんに酔っ払って侵入して迷惑をかけるだけでなく、腐臭のする液体を階下に滴らせるという駄目女っぷりを発揮するのであります。これは笑った。

藻岩山良いっすね。北海道に次行くときは是非立ち寄りたい。新千歳空港が札幌に近かったら、良かったのに。
舞台が北海道なのに、博多通りもんとはやりますねえ。美味しいぞ。
借金を一部返してくれて許そうなんて気持ちに。予想通り元彼に弱いな。クソ男はきっちり成敗してほしいと思いつつ見てた。人間はそんな簡単に変わらんから。
{netabare}縛られて包丁で刺されそうになってたのはやっぱり元彼だったのか。あの娘もミナレと同じような目にあったんでしょうね。人畜無害な笑みを浮かべて金ないくせに贅沢しようとして、女性を泣かせる男は死んどけ。ミナレさんがまた騙されるか不安だったけど、足を使ったバックドロップは最高でした。{/netabare}

最終話でもミナレさんがかましてくれると期待していたが、ギャグではなく、ラジオに携わる者としての成長を見せつけられた。地震というハプニングに動じつつも、何とか繋いで清々しい朝。
{netabare}カレー屋の店長が城華兄の尻を触ろうとしていたのは余計だった。まずいですよ!{/netabare}
北海道の広さも改めて見せつけられたけど、道民は400kmくらいは、なんてことないんだろうね。凄い!!

ミナレさん可愛い好き。私生活の絶妙なだらしない感じとか中原君の気持ちに気付いているのに、応じようとしないあたりも。ちょっと可哀想だから応じてほしいけども。油断したら城華に取られて後悔するぞ。
演じる杉山里穂の演技上手。声がぴったりはまっている。

城華は久々の能登麻美子が演じるおっとり系。彼女も嬉しいことがあったみたいで良かった。応援したい。

ただ、結膜が変に光っている作画だけは少々苦手だった。


OP
aranami tacica
ED
Pride 遥海
挿入歌
Believe In Myself 遥海
見上げてごらん夜の星を 坂本九
aranamiもこれから始まるぞという感じが凄く良かった。
Prideを歌っている歌手は良く知らなかったが、力強い歌声でEDにぴったりだった。しょうもないけど、映像の最後のミナレさんの乳首の位置大丈夫だろうか?どうしても気になってしまう。僕の悪い癖です。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
「いやあ~~~~ッ、25過ぎてから男と別れるってキツいですね!」札幌在住、スープカレー屋で働く鼓田ミナレは、酒場で知り合った地元FM局のディレクター・麻藤兼嗣に失恋トークを炸裂させていた。翌日、いつものように仕事をしていると、店内でかけていたラジオから元カレを罵倒するミナレの声が……!麻藤はミナレの愚痴を密録し、生放送で流していたのだ。激昂してラジオ局へ乗り込むミナレ。しかし、麻藤は悪びれもせずに告げる。「お姐さん、止めるからにはアンタが間を持たせるんだぜ?」ミナレは全力の弁解トークをアドリブで披露する羽目に。この放送は反響を呼び、やがて麻藤からラジオパーソナリティにスカウトされる。「お前、冠番組を持ってみる気ないか?」 タイトルは『波よ聞いてくれ』。北海道の深夜3時半、そしてミナレは覚醒するッ!

第1話 お前を許さない
舞台は北海道、札幌。スープカレー屋の店員・鼓田ミナレは、酒場で隣り合った男・麻藤に失恋話を打ち明けていた。翌日、仕事中にミナレが耳にしたのは、ラジオから流れる自分の声…!? 実はラジオ局のディレクターである麻藤は失恋話を密録し、生放送で流していたのだ。ラジオ局に駆けつけたミナレに麻藤は悪びれもなく告げる。「無音が3秒続けば放送事故だ。止めるからにはアンタが間を持たせるんだぜ?」──ぶっつけ本番、ミナレはマイクの前に立つ。

第2話 奴らが憎い
高らかに元カレへの恨みを宣言し、ラジオの生放送を乗り切ったミナレ。日々は何も変わらないように思えたが、水面下でミナレの運命は動いていた…! 藻岩山ラジオ(MRS)のディレクター・麻藤は、ミナレに「話し手の才能」を感じ、コンタクトを図ってくる。麻藤はMRSのスタッフを引き連れ、ミナレの働くカレー店にやってきた。その中のひとり、人気番組を担当するパーソナリティ・茅代まどかはミナレに告げる。「私たちと一緒に、ラジオのお仕事してみない?」

第3話 お前らは緩い
ミナレは危機に瀕していた。元カレに持ち逃げされた50万円が痛手となり、自宅の家賃や車検料の支払いを乗り越えられそうにない。窮したミナレは麻藤に電話で助けを求める。誘われていたラジオの仕事を正式に受ける代わりに、MRSに寝泊まりしようという魂胆だった。ところが、麻藤はミナレに「お前、冠番組を持ってみる気はないか?」と持ちかける。舞い上がるミナレに与えられたのは……午前3時半スタートのド深夜枠だった!?

第4話 君は笑わない
MRSのAD・南波瑞穂の自宅を仮住まいにすることになったミナレ。一安心も束の間、スープカレー屋「VOYAGER」の店長・宝田が交通事故で戦線離脱。人手不足で多忙を極める店に謎の美女・城華マキエが訪ねてくる。マキエの兄が宝田を事故に巻き込んだお詫びとして、無報酬で働くと申し出てきたのだ。戸惑いながらも、背に腹は代えられずに受け入れるミナレ。この出会いが、後にミナレの人間関係を大きく揺らがすとも知らずに……。

第5話 生かして帰さない
番組名が『波よ聞いてくれ』に決まったミナレの冠番組。初回収録で訪れた深夜のMRSには麻藤と瑞穂が待っていた。「この番組は思いつきで内容を変えてこうと決めていた」と話す麻藤から台本を受け取ると、今回のテーマは「架空実況」。かくしてミナレは「“光雄”という名の男を殺した女」を演じるゲリラ放送的な企画に挑む。一方その頃、北海道某所ではミナレの元カレ・光雄は女に刺されかけていた。ラジオからミナレの演技が響き渡り、光雄たちは焦り出す。

第6話 そんなものはいない
スープカレー屋「VOYAGER」の同僚・中原に「道内一のラジオDJを目指してやる!」と豪語したミナレ。好評(?)のうちに終わった『波よ聞いてくれ』の放送だったが、麻藤からは「次は企画を考えてくれ」と連絡が来て、ミナレは頭を悩ませる。すると、渡りに船とばかりにミナレ宛のFAXが局に届いた。「たすけてください。あの世に行って帰ってくる方法を教えて欲しい」の文字に「オカルトかよ!」とツッコミつつ、ミナレと瑞穂は送り主の家を訪問する。

第7話 私は哭きたい
番組宛に不気味なFAXを送ったのは、ミナレと同じアパートに住む沖だった。ところが、沖の部屋で目にしたのは大漁の護符と天井から降り注ぐ血の雨…!? 屋根裏へ潜り込んだミナレは、腐臭と謎の液体、ハエの大群のなかで、ゴミ袋に包まれた“何か”を見つけてしまう。その袋の数は6つ、合わせて小柄な女性ひとり分ほど。ミナレは、袋の中身は沖が探していると叫ぶ「律子」という女性であると確信し、警察へ連絡を入れるのだが……。

第8話 電話じゃ話せない
沖の家のオカルト騒動はミナレの不始末によるものとわかり、沖の尋ね人を呼びかける「謝罪放送」で放免されたミナレ。一方のスープカレー屋にはマキエの兄・亨が現れる。強引に連れ帰ろうとする亨に、中原は違和感から抵抗を試みる。ミナレの『波よ聞いてくれ』はその後も放送を続け、コアなファンをつかんでいく。順調に思えた矢先、ミナレに届いた一通のメールが、平穏な日々に終わりを知らせる。送り主は憎き元カレ・光雄だった。

第9話 お前を信じない
ミナレに突然届いた元カレ・光雄からのメール。光雄はミナレのラジオを聞き、会いたくなって連絡したという。猜疑心と明確な殺意(とICレコーダー)を胸にしまい込み、ミナレは待ち合わせ場所の藻岩山ロープウェイ乗り場へ向かう。姿を見せたのは50万円をだまし取ったことなど微塵も感じさせないほどに、全く変わりがない光雄だった。なんだかんだでデートを楽しんでしまったミナレだが、飲み直すべく訪れた光雄の自宅で、勝負に出る。

第10話 私がせねばなるまい
光雄との因縁にケリをつけたミナレ。ICレコーダーを麻藤に返して経緯を語ると、次回放送は密録した音声を使った企画に決まる。麻藤は「次の放送で光雄を埋葬しろ」とミナレへ告げる。片や、スープカレー屋では中原と城華の親密度が向上中。ミナレは城華に「中原の気持ちを知りながら弄ばないで」と釘を差され、イライラを募らせる。その最中、MRSでは腕利きのスタッフが集結。「光雄埋葬回」のドラマ収録が幕を開ける───!

第11話 嫌気生物は畏れない
「光雄を埋葬する」を題材にしたドラマ収録に挑むミナレたち『波よ聞いてくれ』チーム。アドリブ多めの台本にもめげずに、ミナレは全力で言葉を叩きつける。しかし翌朝、麻藤からは「いい加減、お前が企画を考えろ」とたしなめられてしまう。ミナレは他局の人気番組『アナグマ禁猟時間』を聞いて参考にしたり、MRS公式サイトの番組ホームページやTwitterで企画を募集したりと、行動を始める。

第12話 あなたに届けたい
時計はまもなく午前3時30分。本番までのカウントダウンに、ミナレはスタジオで気を引き締める。「ON AIR」ランプが灯り、「鼓田ミナレの波よ聞いてくれっへぇェェ~!」と番組がスタート。この日はリスナーから募集した番組の新企画を発表する段取りだった。その瞬間、ミナレたちを大きな揺れが襲う。緊迫するスタジオと局内。ミナレの、そしてMRSの、長い夜が始まった──。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 13
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

言葉のプロレスに溺れよう

原作未読


素朴な疑問で道民はなんというか…ヒグマと常に闘ってるんでしょうか?これと『ゴールデンカムイ』を教科書にすると私みたいな内地もんは勘違いしそうです。


北海道ローカルFMの破天荒DJ顛末記。その子はスープカレー屋店員兼務の素人だよな1クール。
視聴動機は社会人モノだから。絶対数が少ないのでたいていはチェックするようにしてます。未成年モノばかりで世間ズレしてく自分に恐怖を覚えるのでこういうので歪みを矯正してる(つもり…)。

…なんて言ったところで歪みが矯正されるケースはほぼありませんね。本作の場合は主人公鼓田ミナレ(CV杉山里穂)が破天荒すぎるため自分に置き換えづらかったりします。
ただし…芝居は凄い!通常台本の3倍くらいのセリフ量をこなされてたんじゃないかしら。速い・多い・間も完璧。これを拝みに視聴してもいいんじゃないかしら?と推薦です。
基本的に会話劇でアニメーションとしてどうかは微妙。実写向きかと思ったのですが、ミナレのマシンガントークを再現できる若手の女優さんがパッと思い浮かびません。配役も中堅の実力派ならびに吹き替えに軸足おいてる方々で固め、わき役も含め声優の演技が素晴らしいです。久々に声優項目に5.0を進呈しようかと思ってます。

それ以外は意見がばらけそうな仕様ではありました。

 ・ミナレのエキセントリックな性格
 ・第1話アバンの某実況
 ・光雄(CV浪川大輔)
  etc…

メリットはデメリットと表裏一体。クセの強さは魅力でもあり遠心力でもあります。
12話使っての物語の畳み方も唐突と言っても意外な展開と言ってもどちらともとれそう。何が言いたいかっていうと視聴していてもわりとフワッとしていて視点を落ち着かせるポイントを探りにくいのです。マシンガントークに乗せられて最終回までイケて、最後に背筋伸ばすといったところでしょうか。


ちなみに私は後述2点を理由に評価高めです。
未視聴の方は演技目当てで手を出してみる価値はあると思います。キャラへの共感や物語の面白さなどはなんとも言えません。私みたいに貴重な社会人物件ということに価値を見い出しても良いでしょう。1クールで綺麗にまとまった感はあるのでサクッと。そんな一品です。



※評価高い理由(ネタバレ)


■フィクションを楽しむ フィクションに本気を出す


パンとカレーの夢空間「VOYAGER」とはミナレの勤め先。リアリティとフィクションについて店長とミナレの関係がその後を物語っている気がします。
味もさることながら店舗のコンセプトと売上実績からして店長は正しい。バイト風情(ミナレ)は言うこと聞いてコンセプト守れ!って話です。“夢空間”すなわち“フィクション”が大事であり、“楽屋ネタ”すなわち“リアリティ”はダメよという店長のスタンスです。
一方的に店長が正しいかというのも難しいところで、ミナレが客にさらっと内輪話を暴露したらウケたりもするわけです。「実際はこうだよ…」みんな好きでしょ? それにポン・デ・ケイジョ(ブラジルのパン)出すならボサノヴァ(ブラジルの音楽)かけろよ!のミナレの独り言は即却下されましたが整合性の取れてる話です。

{netabare}フィクションを大事にせーよ{/netabare}

とこの作品は言ってます。これある意味リアリティ重視の時代と逆行してるように見えませんか。

例①恋愛番組
パンチDEデート('70年代)⇒ねるとん紅鯨団('80年代)⇒あいのり('90年代)⇒テラスハウス('10年代)
:徐々にくっつくまでのプロセスを見せる仕様に…

例②プロレス
全日本⇒新日本⇒前田⇒総合格闘技⇒???
:リアルファイトへと嗜好が変化…

行き着く先は『トゥルーマン・ショー(米映画'98)』ですかね。仕事なんかでもそうですけど「大事なのはファクトだ」は耳タコです。ともすると架空≒嘘と取られかねない昨今。そんな架空≒フィクションを疎かにすることでの弊害だってもちろんあるんですよ。それはこちら↓

 {netabare}イノベーションが生まれません{/netabare}

も一つ!みんな企業家になるわけでもありません。そんな一般人が陥りがちなこと

 {netabare}他者への配慮に思いが至りません{/netabare}

想像しなくなりますもんね。もちろんそんなの昔からあることで、現実と虚構の区別がつかずドラマの役柄を理由に有森也美や裕木奈江をバッシングなんてのはあったので一概に今がしょぼいとは言いませんよ。しかしながら今の時代に『川口浩探検シリーズ』の企画が通るとは思いません。
さて…長くなりましたがもうお分かりでしょうか。

{netabare}第一話アバンはフィクション(想像力)礼賛物語を宣言する号砲なのです{/netabare}


見誤るとふるいにかけられます。まずはここついてこいよと我々は試されます(たぶん)。
ラジオは音だけ。聴覚や視覚から受ける情報をもって判断/理解するのがコミュニケーションとするなら決定的に情報が不足してます。不足した分を補うのは想像力ということになるのでしょう。
少しだけ脱線。テレワークのWEB会議で事足りると無自覚な経営者や上司のみなさま。非言語コミュニケーション領域は直のコミュニケーションでやりとりする情報量の3分の1くらいです。このへんのケアを怠ると生産性が著しく低下しますのでご注意くださいませ。

 {netabare}・羆(ヒグマ)を前にお悩み相談
 ・光雄殺したったの振り返り{/netabare}

供給する側はひたすらバカ真面目に作り上げてます。そして大事なこと

受け取る側は{netabare}面白がって敢えて乗ってみる。{/netabare}

いわばお互いの信頼関係に寄って立つプロレスみたいなものです。対戦相手同士だったり選手と観客間だったりの暗黙の了解で許される空間。「あれってイカサマなんだぜ」と言う程野暮なことはないでしょう。ラジオDJとリスナーの関係に距離の近さを感じるとしたらこんな理由なのかもしれません。
ある種、思考のトレーニングを兼ねておりまして、相手の知識量に合わせての言葉遊びを試したくなってきます。不遜ながらこのわたくしもレビューでそんなネタやボケを投下してたり(笑) おもろいかどうかは別にして、反応があればお互いニヤッとしてるんだろうなぁと思いながら日々楽しんでます。

 {netabare}客「光雄さん見つかりました?」
 ミ「せんだと相田、どっちのですか?」{/netabare}

 {netabare}麻「シセル光明という芸人を知ってるか?」
 ミ「聞いたこともありません。なんすか?その司馬懿を走らせそうな人は」{/netabare}

{netabare}「せんだみつおと相田みつを」「生ける仲達を走らす」これ知らなければポッカーンです。こうして間髪入れずにボケられるミナレの頭の回転は速い。
さらにそれを受けて「そら相田じゃん?騙し取られたっていいじゃないか。人間だもの」とか「あまりふざけるなよ。なんなら泣きながらお前を斬るぞ」とか被せてくるなら一気に仲良くなれそうです。このへんはノリよ。{/netabare}


なお、なんだかんだ“リアリティ”や“整合性”を作品評価では重視してます。
本作の場合、フィクションを大真面目にやるプロレス的なところがあって、極度のご都合主義や心情推移の胡散臭さで感じる“リアリティの欠如”とは根本的に違いますよということだけは強調しときます。



■だからこその最終回

二つあるうちの一つで時間を要してしまいました。残りひとつは短めに。
主旨は「フィクションを大事にしよーぜ!」だったとします。そこを底流に作品そのものも虚虚実実な世界観を保って最終回に突入してました。

{netabare}だからこそリアルでラジオ媒体がめちゃくちゃ活躍する最終回が映えるのです。謎の感動の正体は振り返ってみるとこれでした。{/netabare}

{netabare}そして大変失礼ながらやや忘れかけてた“北海道胆振東部地震”にスポットライトをあてた功績も大です。たしか日本初の“ブラックアウト”だったなぁとか、セイコーマート大活躍だったなぁとか、これで『はねバド』一週とんでたなぁとか、札幌在住の知人が「でも星が綺麗なんだよ」と言ってたのを思い出しました。{/netabare}




ラジオは斜陽媒体です。しかしながら本来の魅力と重要性に気づかせてくれました。
まさに『aranami』(OP)に抗ってる者達の『pride』(ED)の物語。そんなメッセージを作品から受け取ったような気がします。



視聴時期:2020年4月~6月 

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2020.06.26 初稿
2020.09.03 タイトル修正
2021.03.05 修正

投稿 : 2024/05/04
♥ : 61

waon.n さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

音そしてスピードとテンポそれとみずほ

 最初ってすごく大事ですよね。この文章もスクロールなりして最後まで読んでもらうにはまず導入で面白そうだなとか思ってもらえるかがカギになったりならなかったり、はい。この時点でもうスクロールされてしまっている可能性大ですね。ギリギリ4行だか5行目まで読んでみてもらえているなら奇跡だなとか思ってるわけで、この作品はアバンから始まるいきなりOPじゃない構成をとっております。
 アバンの効果って色々あるけれど、やっぱりこの25分をワクワクさせる事を目的にしていると思うんです。んで、これに見事成功している。
 毎回BGMが違ったり、BGMを無くしたり、ラジオ流したりと導入がしっかり考えられているなーなんてぼんやり思うわけです。
 そこからのOPなんですが、tacica なのが個人的に刺さる。ペンギンエレジーあたりから好きなアーティストでアルバムとか買っていた過去があるので不意に出ると嬉しいものですな。他の作品でもたしか採用されていたと記憶しているけれど。はい、ただのファンでした。

 EDの話をします。
 最近のレビューではOPとEDの話って全然してなかった。それは別に良いなと特別思わなかったからなんですが、この作品は本編に負けず劣らずに良い。
 こう言うと本編が良くないのだろうかと思われてしまう懸念がありますが、ここでそれを否定しておきます。ちゃんと本編もマジで面白いから!
 じゃあEDのどこが良いのって話ですね。
 いやぁ歌が好きなんですよとかではないので安心してください。
 素晴らしいのは入り方ですねー。この静かに終わっていく引きのよさはタイトルの通りで、波を感じさせてくれます。夏の海楽しく遊んで、さぁ帰るぞと片づけをして浜から引き上げる時にふと振り返るんです。そうすると人の少なくなった浜は昼間と違って静かになっている。
 そんな切ない雰囲気を感じさせる入り方。歌全体には低音のリフが鳴り続ける。サビに入って歌には盛り上がりを出すが、後ろの音ではそこまで盛り上げないあくまでも落ち着いた雰囲気を継続させている。
 そこまで選曲で考えているのか分からんし、アニメのために作った歌なのかと思うくらいには合っているよ。もしくは合わせている。
 原作の絵を使って動きよりも絵で観せるのも良い。何となく、刻刻というアニメのEDを思い出させる。あれも好きだった。
 と長々語りつつ、OPではまったく逆を言っている自分が怖い。
 
 さて、本編についてのレビューとなるが、それはまぁ全部観てから書こうかなと思うのでここまで。ただ、タイトルの通りで、スピードとテンポ。
 それとみずほ。この作品はできている。あれ? 主人公? 知らんな?

 見終わっちゃいました。
 個人的にだけれど最近、ラジオをたまたま聞くようになり、今まであまり聞いてこなかったのでどうやって楽しんだらよいのか分からなかった。つまり、仕事をしながら聞くようになったのだけれど、仕事に集中しているとまったく耳に入らなかったり、ラジオの声を意識しちゃうと、仕事に集中してなかったりする。
 最近やっと少し慣れてきたことで、ラジオを楽しめるようになってきた。
 様々な情報を伝えているし、懐かしい音楽もかかってくる。ゲストのテンションが低くて笑っちゃった事とかもあって、なんだもありな感じが面白い。
 この「波よ聞いてくれ」と普段聞いているラジオではどこか違う。
 何が違うか。
 視点だ。聴取者ではないく、作りて側だった事に11話辺りでやっと気づくことが出来た。
 要素は二つ。
 一つは私がラジオに少し慣れた事。
 もう一つは、主人公が製作者側にちゃんと立った事。
 当たり前だけれど、この二つ目の要素が物語としての、折り返し。本来はそこで気づかなければならなかったのだけれど、鈍感人間の私は単純にこの素人スゴイなみたいな感想しかもっていなかった。
 10話には少しずつプロへと歩んでいると思う。というのも、この物語本当に分からないんだよね。主人公の立ち位置、目指している所。こんなに主人公に色々と語らせている割に、だ。
 原作にある物語、そしてアニメ化するにあたっての脚本やシリーズ構成にどこか意図的なものを感じる。
 じゃあ、どうしてそうしたのか。これは等身大の普遍的な人を描きたかったんだと思う。
 こうなりたい、ああなりたいなど、持っている人もいれば、持っていない人もいる。その後者の方が割とマジョリティーなのではないかな? 違ったとしてもこっちを描きたかったんだと思うし、そういうキャラ設定になっている。
 ただ、それで能力も並みであったら、物語としては恋愛させるか、試練を与えるか、転生するかみたいに、限られてしまう。
 彼女の場合は話がするすると出てくる、センスを持った人間だった。そこを認められラジオの番組を持たせてもらえるようになるものの、それも自分からなりたいわけではない。このスタンスを貫く事で普通の人で共感を得られる人物となる。と思ったけど、かなり特殊な人間で共感するのはちょっと難しいw
 最終的には彼女は自分の道を決めるわけで、その辺りにはドラマもあるけれど、じゃあそれが果たしてどれ程まで視聴者に対して伝わったのか、微妙だ。
 でもね、これ面白んだ。
 結構不思議な現象なんだけれど、多分、このラジオっていう放送の緊張感とギャグのバランス、それから登場人物たちのポジショントークがはっきりしているのが良かったのだろう。

 支離滅裂になってきた。やっぱり途中までレビュー書いてそれから最終話で追記っていうのは無駄に長くなるし、少し観かたも変わっていたりするから駄目だな。
 今後はなるべくしないようにしよう。
 そんな反省もしつつ、まとめてみようかな。

 音や音楽が良いのは前半部分に書いてある、音やBGMの使い方はかなり好み。OP、EDともに好き。
 物語は良いとは言い切れないけれど、不思議と楽しい。音楽とともに話のテンポも会話のテンポも良い、ギャグと真剣になる仕事のパートのメリハリそこがきっと面白く感じる部分。
 声優はスゴイ。主人公のずっとしゃべり続けるのとか声優殺しな作品だったのではないだろうかw

 とにかく面白かったぞ。おススメもできます。ただ、どんなジャンルに分けられるのか、どの層に響くのか判断が難しい作品だ。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 16

86.3 3 姉さんアニメランキング3位
東京マグニチュード8.0(TVアニメ動画)

2009年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (2691)
13810人が棚に入れました
中学1年生の小野沢未来は弟の悠貴のお守りとして一緒に東京のお台場へロボット展を見に来ていた。その最中、東京にM8.0の海溝型大地震が発生、連絡橋は崩壊し、東京タワーが倒壊するなど、東京は大きな被害を受ける。
未来と悠貴はお台場で出会ったバイク便ライダー日下部真理の力を借りて世田谷の自宅へ帰ろうとする。

声優・キャラクター
花村怜美、小林由美子、甲斐田裕子、喜多村英梨、豊崎愛生、高平成美、遠藤綾、沢城みゆき、野中藍、中博史、井上喜久子、滝川クリステル
ネタバレ

fuushin さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

長尺の目と、fuushinの妄想、もう、よそう。2018.12.5 追記。

本作のレビューからズレてしまうことをお許しください。

{netabare}
先日の大阪の地震は、愛知県では震度4でした。
私は職場にいて、「あ、ついに来た!」と身構えました。
熊本地震、東日本大震災、阪神淡路大震災の実情。
桜島、霧島連山、御嶽山、草津白根山などの噴火の記憶も生々しい。

しかし、私の知識はほぼほぼ中学生レベルで止まっています。
高校で、地学を取りましたが記憶するばっかりで、実学には結びついていません。

本作では、地震学者から見ると、待望の啓蒙作品でもあるし、危機管理と対策の教本的なものなのかもしれません。

マグニチュードという言葉を調べていて、ちょっと理解が進んだのですが、先日の大阪の地震はM6.1でした。震源地は地下13㎞です。

これは、広島に投下された原爆(20キロトン)の放出エネルギーと同じです。地下13㎞のエネルギーは、地表ではあの爆発規模になるのですね。

ちなみに、東日本大震災(M9.0)は、関東大震災の約50倍、阪神・淡路大震災の約1400倍です。

(ここまでは、「日本の地下で何が起きているのか」(鎌田浩毅氏著。岩波科学ライブラリー。2017.10.18)より一部引用。)

さて、私はザックを担いで鈴鹿、比叡、伊吹山などから琵琶湖を眺めるのが好きで、その大きさに感銘を受けるのですが、同じように、北、中央、南アルプスを縦走するのも好きです。雄大な山並みや巨大な山塊には地球のパワーに圧倒されます。
体力的には2泊3日が限界ですので、そうそう長い距離は歩けませんが、見るだけなら、160㎞くらいは(富士山から槍ヶ岳)。思いを馳せるだけなら、九州・北海道の山も・・見て見たい。

それで、南海トラフの距離は、東西約700㎞と、全く私の想像を超えます。ここが動くかも・・・ということですね。


ここから先は、fuushinの虚妄です。はい。

本作を観た後のレビューとして適切ではないかもしれません。
いつものようにちょっぴり、スピリチャルっぽく書いていますので、お好みでない方はスルーしてくださいね。
 
私は、「君の名は。」や「かぐや姫の物語」などで、いささか異質なレビューを書いていますが、その視点は、縁の不思議さや魂の錬磨といったたぐいのものです。そして、そのアプローチには、言霊、数霊、シンクロニシティといったたぐいの概念を使っています。

前振りした地震についての妄想なのですが、今、こう思います。

ひとつは、ジュセリーノ・ダ・ルース氏の「予言」です。ネットでは「怪情報」としての扱いです。まあ、そうでしょう。

2018年6月21日。(夏至ですね。陽の極点です)

明日ですが、東海地震の発生を「予言」しています。本当かどうかは分かりませんが、この人の予言は結構な確率で「的中」させているので、個人的には全否定はしていません。もちろん当たらないことを祈りますが。

マグニチュードは、10.6。 東日本大震災が9.0でしたから、放出されるエネルギーは、数100倍(詳しくないのでごめんなさい)。

日本地震学会では、「中央防災会議での「現状では東海地震の確度の高い予測は困難」との議論もあり、より範囲の広い南海トラフ地震の想定震源域全体(駿河湾〜宮崎沖)を対象とした「南海トラフ地震に関連する情報」の運用が平成29年11月1日から始まりました。」と述べ、ホームページの「東海地震に関する項目」はすべて「改定中」になっています。つまり、学会としては見解を出してはいません。

これを受け、気象庁は「当面の間、気象庁は「南海トラフ地震に関連する情報」を発表することとしました。この情報は、平成29年11月1日から運用を開始しました。」としています。

ちまたの官民合わせた情報においても、「いつ起きても不思議ではない」となっています。そういういろんな科学的な知見、防災予防、啓蒙に機運がかつてなく高まってきてはいます。そう思うと、私は、ジュセリーノ氏の予言もあながち間違いではなく、当たらなければいいわけで、当たれば困る・・・ということです。


それで、fuushinの思いとしてはこうです。

日本を、龍体と見立てたとき、琵琶湖は「子宮」、淀川は「産道」になります。震源地はその付近でした。それは陣痛?何かが生みだされる?それは何?

琵琶湖には、竹生島があり、都久夫須麻神社(つくぶすまじんじゃ、竹生島神社)が坐しています。
主祭神は、市杵島姫命(イチキシマヒメ)。
天照大神の子で、皇孫(こうそん)邇邇芸命(ににぎのみこと)が降臨に際し、養育係として付き添い、邇邇芸命を立派に生育させたことから、子守の神さま、子供の守護神として、崇敬されている」との謂れがあります。
女性の人格を持った神様ですね。
仏教(4次元界)になると、弁財天です。日本最古・最初の弁財天で、日本三大弁財天とも言われています。江島神社(神奈川県 江の島)・厳島神社(広島県 厳島)

女性・子宝・生産の象意をもつ神仏の働きを予感させます。

また、『近江国風土記』には、夷服岳(伊吹山)の多多美比古命が姪にあたる浅井岳(金糞岳)の浅井姫命と高さ比べをし、負けた多多美比古命が怒って浅井姫命の首を斬ったところ、湖に落ちた首が竹生島になったという記述があって、ここにも"夷"の文字がありました。
(今季、春アニメには、この"夷"に纏わる作品がちっくと多いような・・・。ちなみに、夷→エビス→外国人→外来の知見(特に農業生産技術)→尊敬・崇敬→神社の主祭神という流れがあります。また、夷=戎≒十戒=モーセの十戒ですね。伊吹山の隠された主祭神はどなたかしら、なんてね。)



プールの壁が崩れたのは、"寿栄小学校"。
被害にあわれたのは9歳の女の子。

この小学校の校章は"六芒星"を彷彿とさせます。(一般的にも校章に6角形を取り入れたデザインは多いのですが)
六芒星は、伊勢神宮、元伊勢とも呼ばれる籠神社(京都府宮津市)の隠された印章です。一説には「ダビデマーク」とも言われています。
ダビデは、約3000年前にイスラエル王国の王となり、12部族をまとめたと言われています(旧約聖書)。

寿栄という言葉は、歴史的には地元の寿町と栄町の両方の名前を使ったものなので、それだけをみると深い意味はありません。しかし、非常に印象的な言霊の響き(ことほぎ、さかえる)です。

9は数霊では「尊いもの・人間」を意味します。
女の子は「社会的な弱者」の暗喩になるでしょう。
壁は、「重い何かが覆いかぶさっている」「出るに出られない状態=どうにかして間もなく出てくる」という意味かもしれません。

これらを、シンクロニシティしてみると、日本で、あるいは世界情勢に、なにか大きくて尊いものが現れる前兆、狼煙(のろし)のような、加えて、南海トラフ地震への直前の警鐘のようにも感じるのです。



・・・はい、そうです。ただの妄想です。もちろん大きな地震は起こらないにこしたことはありません。ただ、科学的には「いつ起きても、明日起きても不思議ではない」という評価もあるので、ちょっと気になっただけなんです。

それをどう捉え、どう乗りこえるのか。
魂をどう磨くのか。どう守るのか。
自助、共助、公助にどんな知恵を働かすのか。
当面のポイントはここのような気がしています。

不快な気持ちにさせてしまったら、本当にごめんなさい。
{/netabare}

本作を鑑賞して、ふと、要らないことを書いてしまいました。

2018.6.22追記。
{netabare}
今日から、予言は予言でなくなりました。ただ、ホッとしていいのかどうかは一概には言えなくて、これで安心して眠れるという訳にもいきません。まんじりともしない気分です。
例えれば、今日から"毎日が8月31日"のような気分です。ごめんなさい、告白します。学校なんてなくなっちゃえばいいって、何度も思ってました。懺悔します。本作の主人公と同じです。
 
ものの本によると、"正しく怖がりましょう"と書いてありました。
地域ごとで言い伝えられている伝承とか史跡とかは、激甚災害から生き延びてきた先人たちのしたたかな知の財産ですし、最新の科学(プレートテクトニクス理論からプルームテクトニクス理論へ)もまた、未来につなげられる知の財産のひとつだと思います。

プレートが4つもひしめき合っている地域は、日本、インドネシアとその周辺、コロンビアとその周辺くらいです。
この地域は、文学的に言えば、地球規模の"ムスビとすれ違い"のもっとも激しい場所。
大地と海洋の感情と情動を、敏感に感じ取って生きている地球人の一人として、こうした国々とネットワークを組み、世界一の災害強国としての知性と見識、行動と体制作りなどを共有して70億人の人々に還元できるようになるといいですね。

長尺の目で、100年、500年、1000年、1万年というスパンで、自分と周りの人たちの命も同様に、慈愛で視る目を持ち、率先避難者(逃げるが勝ち)になろうと思います。
そうして何があっても、生き延びねばと思います。サッカーならいいけど、戦争や紛争なんてしている場合じゃないな。

そういう意味でも、本作の魅力を発信し続けていくことは大事ですね。先輩レビュアーさんの感想を読んでそう思いました。感謝しかありません。
{/netabare}

2018.12.5 追記。
{netabare}
またぞろ、こんなことを書いて不謹慎なこととは重々承知しています。
おバカな fuushinの妄想かと笑い飛ばしていただければと思います。

ジュセリーノ氏ほか、直近の地震の予言をなさっています。
12月7日、9日です。9日が本震で、マグニチュードが8.5と言う人もいるようです。
書籍、ネットにも記されています。関心のある方はご覧になってみてください。
ないにこしたことはありませんが、準備だけはしっかりとしておきたいと思います。
{/netabare}

長文を最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

本作が、みなに愛されますように。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 28
ネタバレ

disaruto さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

後悔、先に立たず。

制作はボンズ×キネマシトラスのオリジナルアニメです。
ジャンルはリアル地震シミュレーション・ヒューマンドラマです。
ノイタミナ作品になります。


中学一年生の少女・小野沢未来を主人公とし、M8.0の直下地震に襲われた東京を舞台に描かれる作品。
未来は弟の悠貴とともに、お台場のロボット展へと来ていた。
名門私立に通う彼女はどこか厭世観を持っており、鬱屈とした感情を抱えていた。
それを晴らすためか「こんな世界、壊れちゃえばいいのに。」とインターネットに描き込んだ、その時…。


東日本大震災の発生で一際注目され、文化庁メディア芸術祭アニメーション部門において優秀賞を受賞している作品。
ノイタミナ作品の中でも、かなりの社会派に分類されます。
こういった題材の作品ですので、いつになく真剣に書きます。


前半は地震に対する恐怖と三助(自助・共助・公助)・それにまつわる人間ドラマについて描き、後半は未来が{netabare}PTSDとなって悠貴の存在の大切さに気づき、心理的に{/netabare}成長する姿を描きます。
流石に地震のみを題材に作品を作ると重すぎるし、尺も取れないから人間ドラマを主体にした構成としたのでしょう。
全11話ですが、正直8話くらいでも上手くまとめられた内容かとは思いますがね。


本作における“リアリティ”は“地震”という現象の捉え方や初動時の対応、一般人の描き方にあるかと思います。
この面における過剰描写はほぼなく、すっと物語に入り込めました。
建物崩壊の描写は、多分見たらゾッとすると思いますよ。
やたら性悪な人物とかが出てくると冷めてしまいますけど、そこの塩梅も上手かったですね。
もちろんフィクションなので扇動的な描写もありますけど、許容範囲かと。


逆に主要人物たちの心情描写は雑に感じる場面も多かったです。
主人公の未来は捻くれた性格という設定ですが、それを引っ張りすぎている感はあります。
最終的に改心させて、視聴者を泣かせる意図が最初から透けて見えてしまったのは少々残念なところ。
また、姉弟とともに行動した日下部真理。
正直、なぜ姉弟と一緒に行動したのか終始分からず。
劇中で触れられていますが、幼い娘がいるならばそちらを優先すると思いますが…。

また、どの建物もほぼ半壊以上というのはやりすぎではないかとも思いました。
世田谷区は密集住宅地ですのでまだ分かるのですが、都心三区の一つである港区はそこまで軟な耐震基準じゃないはず。
地震描写に関しては、ここだけ納得できなかったです。




以下ではネタバレありで、細かい部分について詳しく書きます。

○終盤における“あの演出”
{netabare}見た人の中で多分最も賛否両論となるのが、“実は終盤の悠貴が幽霊だった”という事でしょう。
最初に書きますが、私自身この設定には否定的です。

本作は“リアル地震シミュレーション”という触れ込みで制作されています。
リアリティを重視しているはずなのにファンタジーを入れてしまったら、それはもう何だか分からないシロモノになってしまいます。
人間ドラマを主眼とし、終盤の盛り上がりのための設定だと思いますが、もう少し上手く出来なかったかなと。
後述しますが、幽霊で通すならば細かいところまで描写してほしかったですね。

でも最終回は上手く泣かせに来ていますね。
幽霊だから、ちょっと「あの花」と被りましたけど、こっちの方が上手かったような気もします。
まあ “質の良い涙”ではないですから、何とも。{/netabare}



○“影”について(「妄想代理人」の第8話、「明るい家族計画」のネタバレも含みます)
{netabare}細かいところだと思いますが、私は“影”が気になりました。
正直、8話時点で悠貴が死んでいるのは読めましたので、類似していた「妄想代理人」を思い出して“影”を見ていました。
8話から10話までは実は普通に影がありますが、11話だけ悠貴自身の影がないです。
「妄想代理人」では死んでから自身の影は完全に消していたので、ここは是非とも統一してほしかったところ。
8話から10話は演出次第で上手く誤魔化せると思いますしね。

同じような論点ですけど、悠貴が物体に触れていない点は良かったと思います。
彼は幽霊として出てきてからは何も触れていませんから。{/netabare}



○ “性格”と“思慮分別”
{netabare}ここについては思う人も多いのではないでしょうか?

まず主人公の性格。
キツくて、合わない視聴者も多いのでは。
ここに関しては合う合わないの問題なので追及はしませんが、前述の通り、体の良い主人公像に見えてしまう部分もあります。
設定自体はそれでも構わないですが、経過の部分をもっと大切に描いてほしかったかな。

続いて“思慮分別”。
ロボットオタクの少年が出てきますが、彼は別に登場させる必要がなかったと思うのですが…。
ロボットを救うために自分が崩壊しそうな場所に立ち入るっていうのは、いくら中一だからって“危なすぎる行為”だと分かりそうですけど。
彼の登場が以降のエピソードに影響しているわけでもないので、ここに関しては無駄と感じてしまいました。
悠貴がロボットを追うというのならば、まだ分かりますがね。{/netabare}



○9話の真理に関する演出
{netabare}具体的に言えば、真理が小学校で娘・義母?の遺体と対面する場面です。
布で顔が隠れているわけですけど、同じ地域に、同じ年齢構成の、同じ髪型の女性二人が生活し、それが死亡する確率はいったいどれだけのものでしょう?
気が動転していて勘違いしていたでは済まされない部分だと私は感じてしまいました。
この後、娘・義母ともに生きていることが分かるわけですけど、ちょっと無理がある演出だと思います。
感動の気持ちがサーっと引いてしまった。{/netabare}



総括して、確かに悲しくて泣ける作品です。
防災に対する啓蒙作品としても優れています。
私自身、心情的には惹かれる部分も多々ありましたが、論理的には納得のできない部分も同様にありました。

でも本作を駄作・凡作とは露ほども思いませんし、「一度は見ておいてよかった」とも思います。
地震について考えてみたい方は、一度ご覧になってはいかがでしょうか?
家族で見れば、防災について考える良いきっかけにもなるかと。

点数の割に酷評気味な書き方ですが、いろいろ思うところがあったからです。
本作自体に興味がなかったら、こんなに長文を書きませんからね。
それでは、長文失礼しました。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 51
ネタバレ

ようす さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

東京で大きな地震が発生。そして家族のかけがえのなさに気が付いた…。

この作品は、観るかどうかとても迷いました。

震災の恐ろしさや悲しさ…
そんなやるせなさの中に自ら飛び込む勇気が持てなかったからです。

自分たちの身にもいつか…
なんてことを考えてもどうしようもないし、

もしもの時のために備えをしても、
どれだけ覚悟をしたとしても、

「よし、これでいつ大きな地震が来ても大丈夫!」
なんて言える日は絶対に来ない。


幼い頃、阪神淡路大震災を体験しました。

あらゆる記憶がはっきりとしていないほど幼かったのですが、
それでも地震発生時の事は今でもはっきりと、鮮明に覚えています。

体験したことのない激しい揺れ。
横並びで寝ていた私と妹の上に覆いかぶさりながら、何かを叫んでいる母。
起き上がることも何もできず、
ただ揺れが収まることを待つことしかできなかった時間。

そして揺れが収まった後に見た、家の中の有様。
高速道路の下敷きになって死んだ近所の人の話。
水道が復旧するまで、地下水を汲みに行くのは私の仕事だったこと。

幸いにも大きな被害のない地域でしたが、
あの時感じた揺れと恐怖、非日常な日々は、はっきりと私の中に残っています。

その記憶で十分…
今さら、わざわざ怖いものを観なくても…。
そんな迷いがありました。

だけど観終わった今、
この作品を観てよかったと思っています。

そして、たくさんの人に知ってもらいたい作品だと思いました。

全11話です。


● ストーリー
未来の事なんてわからない。

共働きで忙しくしていて、
口を開けば小言ばかりの両親。

家族、自己中心的な人たち…
いろんなことにイライラが募る日々。

夏休み、弟の悠貴(ゆうき)に付き添って、
お台場のロボット展にやってきた小野沢未来(おのざわ みらい)。

「いっそのこと、こんな世界、壊れちゃえばいいのに。」
何気なくそうつぶやいた瞬間、その地震はやってきた。


東京を襲ったマグニチュード8.0の地震。

これは、
大きな震災を体験したことがない人ほど見てほしい作品です。

そしてこんな現実に、
いつか直面するかもしれないイメージを持っておくべきだと思います。

この作品で描かれていることは、
決して大げさなことではないから。

むしろ現実はもっとひどいと思うから。


主人公の未来が常にイライラしていて、

元気づけようとしてくれる悠貴にさえ当たり散らすのは、
観ていて気分がよくありませんが、

そこに目をつぶることができれば、
ストーリーの構成は素晴らしい。

地震発生、
お台場から世田谷の自宅へ歩いて戻る道中、
家族の安否に募る不安、
そして自宅に到着…。

こういうアニメを、本気で作ろうとする意欲が素晴らしい。
国家認定のアニメにするべきだ!

11話 {netabare} 家族との再会と、悠貴の死と、悲しさを乗り越えようとする未来の姿 {/netabare}には大泣きでした(´;ω;`)


● キャラクター
中学1年生の女の子、未来。

いろんなことに不安が募って、
毎日がイライラ。

それは等身大な中学生の姿だと思います。

だけど、ちょっと性格が歪んているのが難点。笑

弟の悠貴(小学3年生)は、
とてもいい子なのにな…。

だけど、この震災を通して、
一番心が成長するのは彼女です。

観ていてイライラする子ではありますが、
この作品の主人公としてはふさわしい子だとも思います。


偶然未来と悠貴と知り合い、
途中まで一緒に帰ることになった、マリさん。

自分の娘と母の事も心配でたまらないはずなのに、
2人の事を放っておけず、あれこれ面倒を見てくれるなんとも優しい人です。

自分がマリさんの立場だったら、
ここまでできる自信が私にはない…(;´Д`)

マリさんと出会えたことが、
2人にとって最大の幸運だったと言えるでしょう。


● 音楽
【 OP「キミノウタ」/ abingdon boys school 】

abingdon boys schoolは、
西川貴教さんがボーカルを務めるバンド。

曲もかっこいいですが、
何よりも私が衝撃を受けたのは、映像ですね。

OPで流れるのは、震災後、倒壊した東京各地の様子。

写真やテレビで見たことある有名な観光地も、
震災にあうとこうなるのかも…

というリアルな映像が、
とても衝撃的でした。

いつもOPもEDも必ず観ますが、

あまりにもOPの映像がリアルで怖くて、
とばしたくなってしまったほどです。

この映像だけでも観る価値ありですね。


【 ED「M/elody」/ 辻詩音 】

この曲単体でも、
十分いい曲です。

この作品を最終話まで観たなら、
より魅力が増します。

明るい曲調には、
未来を信じて、というメッセージが込められているような気が…。


● まとめ
「もしも大きな地震が起こったら」というテーマを、
見事に描き切ったと思います。

恐怖、不安、不便さ、心配、我慢、
家族への想い、辛い別れ、辛い想いを抱える人々…。

今ある当たり前の生活は、簡単に壊れてしまうかもしれないこと。
今ある当たり前の生活が、とても幸せで恵まれたものであること。

それを忘れてはいけないですね。
傍にいる人の大切さに気づけなかった後悔が生まれないように。

もっと多くの人に観てもらいたいと思う作品でした。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 35

68.9 4 姉さんアニメランキング4位
すのはら荘の管理人さん(TVアニメ動画)

2018年夏アニメ
★★★★☆ 3.4 (303)
1385人が棚に入れました
「すのはら荘の管理人さん」は、まんが4コマぱれっと(一迅社)にて連載中。学生寮・すのはら荘を舞台に、男らしくなりたい男子中学生・椎名亜樹と、天然で母性あふれる管理人さん・春原彩花たちの関係を描いた4コママンガだ。

声優・キャラクター
佐藤利奈、喜多村英梨、佐倉綾音、高森奈津美、瀬戸麻沙美、宮本侑芽、伊藤静、茅野愛衣

ようす さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

大きい管理人さん かわいい少年

かわいいショタが登場すると聞き、
気になった作品。笑

大人な管理人さんに憧れる少年、という設定です。

もっとほのぼのした話を期待していたのだけど、
大きすぎる管理人さんたちによる刺激も強かったw

全12話です。


● ストーリー
椎名亜樹(しいな あき)は中学入学と同時に上京し、
学生寮“すのはら荘”にやってきた。

そこで出会ったのは、美人でスタイル抜群の
優しい管理人さん・春原彩花(すのはら あやか)。

男らしくなりたい!と思うけれど、
管理人さんにかわいがられて、今日も「こんなはずでは…。」

女の子に間違われてしまうほど可愛いあっくんと、
すのはら荘の住人たちとの、ほのぼのとした日常♪


すのはら荘の住人を含め、かわいい女の子ばかりに囲まれて、
幸せな環境で暮らすあっくん。笑

しかもいろいろと完璧な管理人さんに
たっぷり面倒見てもらって…。

世の男性から羨ましがられるあまり、
呪われてしまいそうな勢いですww

ストーリーは、ずっと平和です。

たまに彩花さんたちがハプニング(主に乳関係w)を起こすものの、
あっくんにとっては幸せなような迷惑なような…。

……いろんな男性からの
「幸せすぎるだろ!」というツッコミが聞えた気がしますw

でも、年ごろの男の子には、
ちょっと刺激が強すぎますよね。笑

あんな大きなものを毎日間近で見せつけられて、
将来そこそこのもので満足できなくなったらどうしてくれるんですか!
という、あっくんの怒りの声が聞こえてきそうですw


≪ 恥じらいのなさに違和感 ≫

おっとりしていて、なんでもできて、
みんなを優しく包み込む彩花さんは、素敵な管理人さん。

でも個人的に、
大きすぎるのは好きじゃないんだよねえ。

…べ、別に嫉妬しているわけじゃないんだからね?

中3から管理人さんのような大人まで、
様々な年頃の女の子が登場しますが、

あっくんの前で露出することに恥じらう様子がないのは、
少し違和感。

まともに恥じらう反応しているの、
会長ぐらいじゃない?

あっくんを異性として見ていないから、
というのはあるのかもしれませんが…。

管理人さんが巨乳ということで予想はしていましたが、
なんだかんだ、予想していたよりもセクシー要素が多かったような。

そういう原作のようだし仕方がないのだけど、
積極的にセクシー要素が強調されるのは、
よさを邪魔している感じがしました^^;

ただ、そう感じるのはあくまで個人的にであって、
エッチな部分を楽しみに見ていた人も多かっただろうとも思います。

ニーズの違いですね。笑


● キャラクター
あっくんはかわいいショタなんだけど、
女々しくて、私の好みではなかったなあ。笑

でもとてもかわいくて、
母性本能をくすぐるタイプの男の子です。

周りの女の子たちが
あれやこれやと構いたくなるのはわかりますが、

それにしても、
あっくんの周りにはショタ好きが都合よく集まり過ぎだろうww

cv.は喜多村英梨さん。
ツッコミ方とか困ってる感じなどがかわいくて、よかったです♪
ここは好みだった^^

管理人さん(cv.佐藤利奈)の声も、
すごくよかった♪癒された~(*´ω`*)

途中からは内容よりも、
管理人さんの声に癒されるために見ていたところがありますw

仕事の電話で聞きたくない人の声を長時間聞かされたときなんかは特に、
この作品を見て、管理人さんの声に癒されたいと思っていましたw


そして私のお気に入りキャラは、
会長こと雪本柚子(ゆきもと ゆず)です。ちっちゃい子です。笑

すのはら荘の住人であり、
あっくんの通う学校の生徒会長。

すのはら荘では唯一、
あっくんのことを異性として見ている子。

いつもは周囲から
かわいいものを見る目で見られる立場の会長ですが、

あっくんに対してだけは、
お姉ちゃんっぽい一面を見せたりもして、

その頼りになる姿も、
恋心?に動揺する姿も、
自分に自信を持っている姿も、

なんかもう、全部かわいい!!
会長にメロメロでした♪


● 音楽
【 OP「Bitter Sweet Harmony」/ 中島愛 】

このOPがとても好きです♪

かわいくて優しくて、
彩花さんらしい雰囲気がこの作品にぴったりで、いい♪

映像もかわいいし♪
曲に合わせて彩花さんが口ずさんでいるのが好き^^


【 ED「そんなの僕じゃない。」/ 下地紫野 】

OPに対して、あまり好きになれなかったのが、このED…。

悪い曲ではないのだけど、
ラストの「そんなの 僕じゃない」の部分が個人的に嫌いで…。

第一印象で「うわっ」と思ってから、
結局最後まで「うわっ」な感触が残る曲でした。

OPが大好きな分、
このEDが残念でなりませんでした。

完全に個人の好みの問題なのですけどね^^;


● まとめ
天然なのか計算なのか、色仕掛けで迫る彩花さんと、
そんな彩花さんにドキドキしながらも、彼女を慕うあっくん。

二人の関係が軸にある作品だというのは、よく伝わりました。

キャラはよかったし、
声優さんもよかったし、

最後まで飽きることはありませんでした♪

二人の関係が恋愛に進展するのは当分先だと思いますが、
今の関係がちょうどいいと思いました^^

投稿 : 2024/05/04
♥ : 27

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

すべてのあまえんぼうさんに贈る年の差ラブコメ決定版

この作品の原作は未読です。
完走後にwikiを見て知りましたが原作は4コマ漫画だったんですね。
思い起こせば1話の中に複数のサブタイトルがあったような…

でもこの作品の場合、それは些細なことにしかすぎないと思います。
そう言わしめる元凶は二つ…

一つは「今期最強の布陣」と言っても過言では無いほどの声優さんの顔ぶれが半端ないこと
もう一つは、すのはら荘の管理人さんの破壊力メガトン級の包容力に誰も太刀打ちできないこと

一つ目の声優さんの顔ぶれ…ホント凄いですよ。

春原 彩花(CV:サトリナ)「ネギま!?」のネギ・スプリングフィールド、「みなみけ」の南春香、とある科学の超電磁砲の御坂美琴
椎名 亜樹(CV:キタエリ)「とらドラ!」川嶋亜美、「物語シリーズ」の阿良々木火憐、「魔法少女まどか☆マギカ」の美樹さやか
雪本 柚子(CV:高森奈津美さん)「さくら荘のペットな彼女」の上井草美咲、「グランクレスト戦記」のプリシラ
月見里 菫(CV:瀬戸麻沙美さん)「ちはやふる」の綾瀬千早、「ストライク・ザ・ブラッド」の藍羽浅葱
風見 ゆり(CV:宮本侑芽さん)「GJ部」の天使恵、「アイカツスターズ!」の香澄真昼
春原 菜々(CV:あやねる)「じょしらく」の蕪羅亭魔梨威、「のんのんびより」の越谷夏海、「四月は君の嘘」の澤部椿、「Charlotte」の友利奈緒
内藤 苺愛(CV:長妻樹里さん)「中二病でも恋がしたい!戀」の七宮智音、「結城友奈は勇者である」の三好夏凜
小薗井 舞子(CV:中島愛さん)「マクロスF」のランカ・リー、「君のいる町」の枝葉柚希
椎名 茉莉(CV:かやのん)「あの花」のめんま、「ギルティクラウン」の楪いのり、「凪のあすから」の比良平ちさき
八穂 錦(CV:伊藤静さん)「ハヤテのごとく!」の桂ヒナギク、「ハイスクールD×D」の姫島朱乃、「櫻子さんの足下には死体が埋まっている」の九条櫻子

これで出演者全部です。
それぞれの声優さんがこれまで出演された代表作を並べてみましたが、有名な作品の大切な役どころを演じている声優さんばかりな上、これでも全然書き切れていないんです。
もっとも、代表作は私が視聴済の作品を対象にしたので軽重に差があるかもしれませんが、そこはご了承願います。

そしてもう一つのすのはら荘の管理人さんの破壊力メガトン級の包容力…
この物語は、中学1年になる椎名亜樹が静岡から上京してすのはら荘に入寮するのですが、その寮は「いろいろなところが大きくて柔らかくスタイル抜群」な管理人さんと、年上の女子ばかりの同居人という、現実では決して有り得ない設定の上に成り立っていたんです。

「いろいろなところが大きくて柔らかくスタイル抜群」は公式HPに記載されていたコメントです。
そう、管理人さんである春原彩花を表現するのに、これ以上ピッタリ当てはまる言葉は無いと思います。
そんなキャラデザに、サトリナの甘~い声…これは中学生には刺激が強すぎですよ。
し、しかも、この管理人さんは大のスキンシップ好き…
そしてそのスキンシップはすのはら荘の男女分け隔て無いんです。
加えて、椎名亜樹は男子なんですが全然男っぽくなく寧ろ可愛い部類…
だから年下好きの上級生のお姉さまたちからたくさんの寵愛を賜っているんです。

これも子供の情操教育に良くないのかな…?
すのはら荘に住む住人の日常を描いているので、ややもするとこんな寮が世の中に存在し、そこに住める可能性があるのでは…と今の子供は勘違いをするのではないでしょうか?

これって、私たちがリアルで波動拳や竜巻旋風脚を繰り出すくらい難易度が高く、かつ可能性の低いことなんですから…

だから内容についてはあまり触れる必要な無いでしょう。
男性の目から見ても椎名亜樹は可愛いと思います。
だから、亜樹のモテっぷりというか、女子のみんなにいじられる様を眺めていれば良いんです。
何て幸せで気楽で…ある意味何て辛い作品なんだろう…と思える作品だと思います。
気になる方は、是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、中島愛さんの「Bitter Sweet Harmony」
エンディングテーマは、下地紫野さんの「そんなの僕じゃない。」
どちらも作風にマッチした明るい感じの楽曲でした。

1クール全12話の物語でした。
原作は4コマ漫画で既刊4巻…今回のアニメ化でどれだけ原作のストックを使ったのかは分かりませんが、月刊誌の4コマだったら、ストックが補充されるまで少し時間を要するかもしれませんね。
管理人さんの包容力に包まれながら、しっかりと堪能させて頂きました♪

投稿 : 2024/05/04
♥ : 17
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

レディースランチを食べているような感覚?

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
「男しては食い足りない」の意味です。作品として、別に悪さはないんですが、もっと唐揚げ的な下品且つ大衆的な旨さが欲しいというか、なんかひと味足りないというか。

オネショタをメインとした、ハーレム要素の強いラブコメ。主人公は中性的な男の娘、メインヒロインは巨乳の優しいお姉さんと、(知らんが)男女どちらにも受け入れられそうな感じ。だからなのか、なんかどっち付かずの印象となりました。(あぁちなみに、レディースランチは食べたことないんで、イメージです)w

《以下ネタバレ》

【視聴断念(6話まで)】
{netabare}
作画も悪くないし、声優さんの演技も素晴らしい。OP,ED共に可愛らしくて良曲だと思う。

キャラも分かりやすく差別化できている。

柚子はテンプレのちびっ子生徒会長で、安定感のある萌え具合にニヤニヤ。ゆり のダークな変態性と微妙な優しさはかなり良くて、本作の中では一番好きだった。菫は百合キャラだが、その一辺倒で振り幅がせまく、イマイチな印象。、、、とはいえ、生徒会長トリオの掛け合いは楽しく、本作一番の見処だろう。

一方、彩花と亜樹のオネショタコンビだが、ここがイマイチ好きになれなかった。

亜樹は、中性的な容姿のわりに、初めから彩花を年上の女性として意識している(ちゃんと男子な)点は面白かったが、キャラとして「可愛い」が勝ちすぎていたかなと。もっと、「男」を意識して、思春期男子的な変態性を発揮するか、「漢」を意識して、硬派を貫く方が良かったと思う。

また、彩花ですが、なんかあまりに優しく完璧で、意味もなく積極的で、「偶像」っていう感じ(妄想の産物)。あまりにも良い人過ぎて、うっすらと怖さ、不気味さすら感じてしまった(まあ、私が巨乳をあまり好きじゃないってのもありますが)。例えば、ネタに見せてガチでショタコンってのでも良かったと思うし、何でも良いから、短所というか「毒」があった方が人間味があって良かった(キス魔がそうだろうけど、弱い)かな。

まあ、私は原作未読&途中切りなので、その辺はどこかで解消されているのかもしれないが。序盤は特に同じパターン(あっ君がエッチに甘やかされる)ばかり繰り返していて、そういう「おいしい」ところまで味わおうと思えなかったこと(黒さや背景を伏線的に出せなかったことや、笑いの部分でのクオリティの低さ)が、一番の問題点だったかなと思う。ただただ無条件に、年上のお姉さんに(エッチに)甘やかされることに、イマイチ楽しみを見いだせなかったかな。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目
寮モノはかなり好きなジャンル。なんか、古典的な感じ。ラブコメというより、「ネギま」みたいな作風になるのかな? いやいや、普通に犯罪臭い(苦笑) あれで管理人さんが殴ったら、赤松作品にw 萌えも笑いも癒しも、いずれも中途半端、というか低い作品かな。

2話目
う~ん、退屈だな~。同じパターン繰り返しているだけだし。

3話目
とんだ依存症w

4話目○
生徒会の結婚後の姿は笑えた(笑) そこ、下着のままかい。最後のゆりのひざまくらも悪くない。

5話目
水着回。

6話目
変態じゃねぇか。中1男子を逆ナン?

7話目


8話目


9話目


10話目


11話目


12話目


13話目

{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 21

68.0 5 姉さんアニメランキング5位
つくもがみ貸します(TVアニメ動画)

2018年夏アニメ
★★★★☆ 3.5 (122)
523人が棚に入れました
江戸は深川、仲町にて損料屋・出雲屋を営む、お紅と清次という姉弟がいた。 損料屋というのは、日用品から骨董品、そして美術品とありとあらゆる品をいく らかで客に貸し出す商いのこと。
ただこの出雲屋が取り扱う道具たちが、他の店のものと一味も二味も違うのは、 作られてから百年以上が過ぎ、魂を宿した「つくもがみ」という一種の妖のような ものになってしまっているところ。
お客の元に貸し出されては、色々な話を聞いて来て、噂話を繰り広げる 「つくもがみ」たち。人が良く情け深いお紅と清次は、そんな「つくもがみ」たちの 力を借りながらこの町で起こる大小さまざまな騒動を解決していく。
江戸の町に花開く「つくもがみ」と人間たちとが織り成す悲喜こもごもの人情噺、 骨の髄までとくとご堪能あれ―――。

声優・キャラクター
榎木淳弥、小松未可子、櫻井孝宏、奈良徹、仲野裕、平川大輔、明坂聡美、井口裕香、片岡愛之助
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

浦沢義雄が関わってるってのは前もって覚悟しといたほうがいい

1話感想{netabare}
ふう、“あそびあそばせ”もそうだけど、やっぱりナレーションは落ち着いてる方がいいですね。
悪くない。
悪くないからこそ気になって仕方ないのが一点。

夕暮れ時にアサガオが咲いてる

な、なんだこれ…。
園芸警察する気は無いけど、これだけクオリティある作品でなんでこんなことが…って思うと頭がクラクラしてくる。
釣りシノブでもホオズキでも良かったのになぜアサガオ。
実写作品だったら撮影の時おかしいと気付けたハズだけど、ひょっとして意図的なものなのか?
付喪神が存在する世界なので、こうやって頭クラクラさせて御伽の世界に誘う、みたいな。{/netabare}

6話までの感想{netabare}
2話は江戸版“おもちゃのちゃちゃちゃ”。
やっぱりがくや姫ってのは男を惑わす魔性の女になるのかw
ツクヨミは使いにくいだけの駄物か?と思わせてからの、実は玄人向けの由緒ある掛け軸だったと判明。
気難しいのはそこら辺からも関係してるのか。
で、暫くはこんな感じでメイン付喪神の紹介が続くのかな?ってことで3話は櫛のうさぎの話。
まぁここまでは良かった…良かったっていうかまだ「あれ?」と感じる違和感が薄くて済んだ。

4話、キセルは出ても紫煙をくゆらすシーンはさすがに無理かー。
自分的にはキセルといったら「も~おこんなに有名よ~」と歌いながらドロンジョがドクロ型の煙吐き出すか、時代劇で親分が囲炉裏にタンタンと打ち付けるイメージなんだけど、どっちも吸ってないと絵にならなくて…NHKではあれが限界だったのかな。
ここまではいい。
あれだけシャイな幸之助が茶屋の娘に好意を寄せてるってバレてスラスラと喋り出したのに違和感。
清次も妙に心が狭くて、これは脚本上の都合(主に尺)か?
5話は朝日新聞のサンゴ事件…はいいとして、相手の気持ちを聞かずに縁談の話を進めるのって自分はどうにもイラっと来る。
でもって6話はわらしべ長者。
交換してくれる相手を探すのが一番大変なワケで、そこを付喪神にやってもらったってのは良いと思う。
もしこれが私腹を肥やす目的だったら付喪神は協力しないんじゃないかな?って思えばその手段で大金持ちになってないことにも合点がいく。
ただ、お紅は「お前なんかアイデア出せ」ってせっつくだけで何もしてないよね?
ってか川に落ちたって聞いても一切心配する素振りも無く朝食が冷めたことにふくれっ面って…。
ってか川に落としたって聞いて「何を?」とその場で聞かないって…。
う、う~ん?
拾ったものを「これはオレのもんだ」って言い張るのは…まぁ江戸だし?ってことでこれはいい。
ただどれだけ治安が今とは違うかの解説は欲しかったかも?
サブタイトルの碧瑠璃って言葉は園芸で有名な植物があるので知ってたつもりだったけど、ああ、本来は水や空の色を指す言葉だったのね、ってのはググって知った。
サブタイは大川を指してるのか。
で、ググった理由は別に碧瑠璃を知りたくてってことではなく、オチが分からん!から。
いやホント全然分からん。
落語や歌舞伎の演目に元ネタあるのかな?と思ったがそうじゃない?
イワシの頭も信心からってこと?(かなり自信無い)
な、なんなんだこれは…誰か解説求む。

じわりじわりと「そうじゃなくね?」って感情が膨れつつあります、この先挽回できるかな?{/netabare}

11話までの感想{netabare}
↑の6話の意味不明さ(弘法のありがたいお話とオチがどう繋がってるのか不明)が8話で再び炸裂、オバケ煙突がオチにどう繋がってるのかサッパリ分からない。
なんだこれー?と思ってたら…スタッフを見て納得。

脚本:浦 沢 義 雄

なぁ~~~~~~~~んだ、そういうことか。
浦沢義雄って素でヤク中起こしてる人で、作品の内容を深く考えることは無意味です、キチの考えることは常人には分かりません。
文句じゃなくてね、アーティストとかよく薬やってんじゃん?あれと一緒、考えるな感じろの作風。
心得てはいたハズなんだけど、これってちゃんと原作あるんでしょ?まさか浦沢節が炸裂してるとは露にも思わなんだ。
いやぁこれは自分が悪かった。

ってことで、この作品をあれこれ考えるのはどーでも良くなりました、文句じゃなくてね。{/netabare}

最終回まで観て{netabare}
普通に終わった。
最後の最後にのっぴきならぬ事情で禁を破る(野鉄がお紅と話す)って王道展開にはやっぱりアツいものがある。
散々人に迷惑かけといて男の意地(面子)優先でお紅の気持ちを考えようともしなかったサタローがフラれたのもザマァって感じで爽快。
…。
けどなー、だからこそなぁ…浦沢義雄の回が邪魔。
↑では言わなかったけど「祈祷師何だったんだよ!」とかね。
wikiってみたら各話スタッフが書かれてたので確認してみると、5・6・8・10話が浦沢義雄脚本回。
確かに5・6話の二連続はちょっとした障壁、4話までに形成された雰囲気がガラっと変わって「あれ、この作品ってこんなノリだったっけ?」と戸惑うことに。
もしこれから観てみようかって方が居たら浦沢義雄回は見ないほうが良いって言いたいトコロだけど…そうすると半助が「なんだこの京本政樹みたいなキャラは」ってことになっちゃうのか、ぐぬぬ。{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 7

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

江戸の町に花開く「つくもがみ」と人間たちとが織り成す悲喜こもごもの人情噺…

この作品の原作は未読です。
でもキャラデザ…特に女性のキャラデザが好みだったので一目で視聴を決めた作品でした。
みかこし、明坂さん、井口さんの出演も背中を押してくれましたけれど…

物語の舞台は江戸…
江戸の深川で「出雲屋」という損料屋を営む「お紅」と「清次」という姉弟の物語です。

損料屋とは、ありとあらゆるモノを有料で貸し出す商いのこと…
この物語の見どころの一つは、この出雲屋で貸し出される道具たちそのもの…
実は出雲屋で取り扱っている道具の中には、作られてから百年以上経過したモノがあるんです。
長い年月が道具にもたらすモノといえば…?
そう、ここには「つくもがみ」を宿した道具が貸し出されているんです。

面白いのはそれだけではありません。
道具は様々なお客様の元に貸し出されていくのですが、行った先々で聞いてきた色々な話を肴にした噂話談義に毎回花が咲くんです。
でもつくもがみには幾つかルールがあって、つくもがみは人間と直接会話ができないんだそうです。
だから、いつも会話は一方通行ばかり…
でも、その一方通行が功を奏することもあるんです。
お紅と清次は、舞い込んでくる様々なトラブルをつくもがみの力を借りながら解決していく…そんな感じの物語になっています。

とは書きましたが…
トラブルの解決も確かに面白いのですが、一番の見どころは胸に秘めた淡い想いの行方かもしれません。
私がこの作品を毎週待ち望んでいた一番の理由は、みかこし演じるお紅の可愛らしさが半端無かったから…
大きな蝶のような鮮やかな髪留めが、彼女の可愛らしさに彩りを添えています。
でもそれは見た目の話…実際には明るく優しい性格を兼ね備えているんだから堪りません。

そんな可愛い姉と四六時中一緒に居る弟の清次…
淡い想いを抱いても仕方ないと思います。
彼は、そういう想いを懐いて良い間柄でしたから…
でも、お紅は彼女なりの矜持があって清次はそれを知っているから、どんなに慕っていてもその気持ちが言葉になる事はありません。

寧ろ、清次はいつだって彼女の想いを成就させる事を何よりも優先させるんです。
例え、それが姉が自分から遠ざかってしまう結果だと分かっていたとしても…
一生懸命表情を繕おうとしていますが、心が荒れているのが手に取るように分かります。
だって、もし自分が清次の立場だったら…間違いなく心は荒れるでしょうから…

そんな二人を結果的に影から支えているのが「つくもがみ」たちなんです。
彼らの外で見聞きしたネタを肴に他愛の無い世間話を聞いていると心が和みます。
昔は実際に見聞きする以外、情報を得る手段が無かったのだから当然ですけれど…

でも、お紅と清次を取り巻いているのは「つくもがみ」だけじゃないんです。
wikiにも、公式HPのキャラクターにも載っていませんでしたが、お互いに支え合う仲間がちゃんといるんです。
「困ったときはお互い様」
完走して振り返ってみると、この言葉通りの良い関係だったのではないでしょうか。

様々な思いが交錯します。
でも、基本的に優しくて正直な人ばかりなので嫌な気持ちになる事はありません。
こうなると気が気でないのはお紅の言動だったんですが…
優しさには色んな形がありますが、この作品でもまた違った形の優しさを見ることができました。
温かさが溢れていたからでしょうか…
私にとってのストライクな展開だったと思います。

オープニングテーマは、MIYAVI vs シシド・カフカさんの「Get Into My Heart」
エンディングテーマは、倉木麻衣さんの「今宵は夢を見させて」
個人的に好きなのはオープニングでしたが、倉木さんはデビュー当時によく聞いていたので懐かしい感じがしました。

1クール全12話の物語でした。
7月の後半から放送が開始されたこと、物語的にもっと続いてもおかしくなかったことから、てっきり秋アニメでも継続して放送するとばかり思っていましたが、どうやら違った様です。
でもさすがはNHK…しっかり堪能させて貰いました。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 27
ネタバレ

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

じわじわくる感じでお勧めは一気見です

<2018/10/15>
最終話見終えました。
素直に良かったです。

一話一話はお話の盛り上がりが感じられず平坦な印象のとこもありましたが、全12話通して観ると全てが最後の盛り上がりに繋がっていて非常に楽しめました。

結局は{netabare} 清次の独り相撲{/netabare} というか、{netabare} 「清次、しっかりしなさい!」{/netabare} というか。

お紅の{netabare} 各話での佐太郎や蘇芳{/netabare} に対するリアクションや表情をよくよく見てると、お話の帰結は最初からわかってたようなもんですが、でも予定調和というものは大事なものです。

お紅が最終話で清次とそこには居ない佐太郎に怒るシーン。
「え?なんでなんで?」となる清次の気持ちがよくわかります。
男って無自覚に{netabare} 好きな女性にはええカッコしたいもの。それが「筋を通す」{/netabare} という行動に現れるわけです。
それにブチ切れるお紅の反応も{netabare} 「あー、そうそう。女性にとって大事なとこはそこじゃないんだよなー」{/netabare} って納得。

これ、アニメで見てるからそう思うけど自分のことの時は全くわかんないんですよ、男は 笑

最終話ではさらにお紅の可愛さが増していきます。
{netabare} 自分のことを「姉さん」と呼び続ける清次にブチ切れるお紅。
「お前、もういい加減にしろや」という積もり積もった、伝わらない好意の裏返しの怒り。{/netabare}
めちゃくちゃ可愛いですね

そして最終話のクライマックス!
{netabare} 心配して駆けつけたお紅が清次に抱きつくシーン。
お紅の可愛さが炸裂した瞬間。{/netabare}

これを見るために全話を用意してるような作品です。

あんなお紅を見れただけで私は満足です。。


<2018/7/23初投稿>
原作は未読です。
まだ1話観ただけなので評価はデフォルトの3

NHKのアニメはちゃいちょい良い作品があり蔑ろにできないのですが、これはノーマークでした。

感想からいくと「これはいい」
妖怪的なものを題材とした落ち着いた雰囲気の作品には好きなもの割と多いのですが、これは自分が大好きなやつでした。

時は江戸時代、損料屋、つまり古道具を貸し出す商いを営む清次とお紅の姉弟が主人公の推理モノです。

二人が貸し出す古道具は人に愛され使い古され「付喪神(つくもがみ)」となったものばかり。
そんな付喪神たちが{netabare} 貸し出されるという態で情報収集に走り・・・{/netabare}

というお話なんですが、まずこの付喪神たちと姉弟の関係性がいいですね。
最初「まさかポケモンみたいに使役するのか?"ゲットなんやぜ"しちゃうのか!」とか思って観てましたが全然そんなじゃなかった。
姉弟との距離感は・・・それは観てのお楽しみということで。
ちなみに付喪神はみな楽しい個性がありキャラが立ってます。

あと謎の方ですが変にテクニカルに走ってないのが良い。
「真実は一つ!」みたいにやられたら興ざめ(いや、それはそれで面白いのか?笑)でしたが全然そんなではなかったです。
一話完結のようですが、謎解きというより問題解決というか、そう。
「神様の御用人」に近い感じでしょうか。

あと清次とお紅は{netabare} 血は繋がってないそうです。
阿良々木暦君なら「義理の姉なんざ・・・萌えるだけだろうがぁっ!」とか名言発射しそうですが、清次さんはもちろんそんなことは言いません。
つか言ったら世界観ぶち壊し。{/netabare}

この二人には他にも謎があるようで、そこら辺も含め今後楽しみです。

というわけで、まだ一話しかみてませんが。
自分の中では「今季一番気になる作品」に躍り出ました。

<2018/8/7追記>
3話までみました。
原作読んでないですが1話は端折った印象が拭えず少し不安あったのですが、2話以降話の進み方も落ち着いてきた感じします。
時代考証もしっかりしてるようでそういう意味でもNHKらしい。
少し淡白にも感じますが今期他に見てるのが濃い味のが多いので助かります。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 36

64.3 6 姉さんアニメランキング6位
サザエさん(TVアニメ動画)

1969年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (146)
599人が棚に入れました
戦後の新聞漫画ジャンルを代表する国民的漫画のアニメ化。現在も最長不踏距離を更新する、最強の長寿番組である。夫のフグ田マスオ、可愛い長男タラオと共に、実家であるイソノ家に同居する主婦フグ田サザエ。両親の波平と舟は健康で、弟妹のカツオとワカメもそれぞれ元気だ。お隣さんが小説家の伊佐坂先生から芸術家の浜さん、そしてまた……と入れ替わるが、今日もこの町あさひが丘の人々は明るい。

声優・キャラクター
加藤みどり、冨永みーな、津村まこと、貴家堂子、永井一郎、麻生美代子、増岡弘

sinsin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

全自動たまご割り機の深淵

久しぶりの創作分析となるのであるが、この回のサザエさんの本当の題名は「父さん発明の母」である。しかしあまりにもこの名前が定着しているようなのでこの題名で考察したいと思いついた。
父さん発明の母これをまずご覧になってほしい。
なんというかふとしたきっかけで視聴することとなったのであるが、なんと言うか観れば観るほど深みにはまっていくというか気がつくと何回もこの動画を観直している自分に気がついた。
端的に言ってこれは日本社会の縮図であると思える。そう観ると恐ろしいほどのリアリティを感じてしまえる作品なのだ。
皆さんもこれを機にサザエさんの深淵をのぞいてみたらいかがか。

{netabare}波兵がある日全自動たまご割り機なるものを購入し磯野家へ帰ってきた。波兵の持っている全自動たまご割り機は名前のとおり自動でたまごが割れる様子だ。しかし、カツオに一蹴されている。
「手で割ったほうが早いんじゃないのかな」
この言葉は全自動たまご割りきのことを簡単に言い表していると思う。つまり、根本にあるものは全自動たまご割り機などは必要がないと言った主張である。
しかし、波兵はこれは主婦の味方だという風に得意満面の様子である。
このことは、どう言った事を表現しているのかというと、波兵は恐らくたまごを割ったことがないのではないか?という憶測を喚起させているのではないかと思えるのである。
たまごを割ったことがないということは、主婦の現場を知らないわけである。そんな主婦の気持ちもわからない波兵が冒頭で得意げに「あっと驚く主婦の味方だよ」と得意満面に言うのだ。
ここでのメッセージ性は明らかで、明らかに現状、現場を認識していない一家の主たる波兵が独りよがりであるということだ。
我々はそこの部分で無意識に、今の自分の現状と照らし合わせ共感しているように思えるのである。
そんな独りよがりの波兵に対し、マスオは
「ひゃあうまい、機械で割ったたまごは一味違いますよ」
と、あからさまな社交辞令を言ってみせる。そこら辺も視聴者にとって共感を生みやすいところであって面白さの肝であると思える。
全自動たまご割り機でたまごを割ろうが、素手で割ろうがたまごの味など変わりはしないのだ。これは絶対普遍の事実である。しかし、マスオは婿養子で波兵のご機嫌をとらなければならない。

ここで、もうひとつの謎としてなぜ波兵は全自動卵割り機なるものをわざわざ買ってくることになったか考えたい。
ここら辺は私のひとつの推測になってしまうのだが、波兵はいわゆる高度成長期の日本の文明信仰のようなものの象徴であったのではないかと思えるのである。
つまり、技術的に機械化できると思ったらなんでも機械でやってみたい。何でも機械でやることには間違いはないと言った幻想、つまり文明、技術が我々の暮らしを良くしてくれると思い込んでいるのではないか?と思えるのである。
そして、その幻想の産物がほとんど利用価値のない全自動たまご割り機の正体ではないかと思えるのである。
このことは、アニメサザエさんが、技術批判、文明回帰、体制批判的なメッセージを高度に織り交ぜている作品であることを体現しているように思えてくるのだ。であるから今でも我々はアニメサザエさんに惹かれるのではないかと考えるのだ。

しかし、この全自動たまご割り機の本質はそれでもまだ終わらないのである。それはラストの方のフネの台詞である。ノリスケの持ってきたアイディアである鰹節を削る機械の図面を熱心に見ている男性たちにこういうのである。勿論、ぐるぐるダシトールなどというアイディア自体現場を知らないから出てきたアイディアでありこれも幻想の産物である。
サザエ「馬鹿馬鹿しくて聞いていられないわ」
フネ「お酒を飲んだり、マージャンをしたりするより健康的じゃないか」
サザエ「そうだけど」
また私の推論になってしまうのだが、フネはお酒を飲んだりマージャンをしたりして思考停止に陥るよりは無駄なことでも考えている方が良いことじゃないかと主張しているのではないかと感じるのである。
つまり、これをもってサザエさんの父さんの発明の回のテーマ性なるものはこう捉えることができるんじゃないかと思うのである。
「全自動たまご割り機は無駄であり、そんな幻想を抱くことも無駄なものだったのかもしれないが、それにいたるまでの思考プロセス、経験は決して無駄なものではない」といいたかったんじゃないかと思うのである。{netabare}
そしてそれは物語の骨子において「物理的なものよりも精神性のほうが大事」ということを語っていたのではないかと感じるのである。それはとても崇高な意思であるとともに物語りに強烈なインパクトと同時にメッセージ性を与えるのではないかと思える。それがこの「全自動たまご割り機」が人の心をつかむ秘密のような気がしてならない。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 2

Y さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

ずっと続けて欲しい年齢性別問わず楽しめるアニメ。

ネット上で脚本の粗を探し扱き下ろす事を愉悦している方がおられますが、そもそもこの作品は日常的な不条理やドタバタをシュール且つブラックに(最近はブラックさは控えめだが)色々な事が起きたりするけれど、笑い飛ばそうよ。というギャグアニメ(漫画)なので、そこを履き違えないで欲しい。
ちょっぴり悲しい時もある明るい仲良し家族の愉快で陽気なコント話なのである。
おかしな格好をして観客を楽しませている芸人さんに向かって、躍起になって変だ、おかしいと真顔で言う人の方がよっぽど滑稽でおかしい。モラル/ノンモラルを理解しているからこそ、面白い話が書けるし、そこで初めて可笑し味が出せる。
登場人物の言動を観察し内心を察したり想像するとより楽しめる。脚本家の方々は登場人物全ての内面をそこらの視聴者よりよっぽど理解している。
何故なら何十年も付き合った友人であり家族であり己自信であるからだ。
挙げ足を取りや、顔が見えないからと暴言や罵倒する前に俯瞰してみて下さい。(波平さんが俯瞰する事等や古い言い回し、知識、知恵を教えてくれます。) 近隣宅や町の人々からも、サザエさん一家とその親戚からも学ぶことは膨大に有ります。

家族の誰かが亡くした人なら過去の思い出を振り返る事ができるし(ちびまるこちゃん等と同様、昭和に生きた者達は宝物の様にキラキラした時代に瞬時に遡る事ができるちょっとしたタイムマシンになる。
核家族の人ならば本来知り得ることの出来なかった筈の出来事を各キャラクターの視点を通して体験する事ができるのでは無かろうか。
かつてカツオ視点で観ていた人は何時しかマスオや波平視点に切り替わる時がやって来る。(ワカメ.サザエ.フネも同様)あるいは裏のお爺さんお婆さんの様になるかも知れない。

自分のモノサシで推し量り意見を押し付けて頑なに相手を受け入れず、罵倒する行為は〇〇とおんなじネ~仲良しね~ということになる。
つまり、人や物事(作品) の嫌な所不快に感じた事を反面教師にして、良い所に目を向けて何かしら会得して、楽しめれば良いじゃないか。
という一言がどうしても書きたかった。
それすら、じゃあ人其々どう感じてなじろうが勝手だろうと言う人も恐らくいる。いて当たり前。
何故なら "人其々"だから。但し一生懸命作っている製作側の人々を傷つけ、製作意欲を削ぐ行為はどうかと思う。まあ、あの脚本家さんはそういった人々の反応を理解した上で逆に楽しんで(思い遣りに欠ける現代人に合わせて) 滑稽な話を作っている節がある気がします。
話題を呼び視聴者が増えて良いのかもしれない。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 2
ネタバレ

元毛玉 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

ドラ猫くわえて出かけたお財布~ルルルル~~

今更説明一切不要な国民的アニメ

さすがに全話は見れてないですけど、暇な日は割と見てます。
どれだけ時代が移り変わろうとも、
サザエさんの世界は変わらずあると少し安心します。

たぶん…世界中でこんな視聴の仕方をしてるのは他にいない気がしますけど
まぁただ見てるだけだと物足りない時もあるので、変な楽しみ方をしてますw
{netabare}
割とセリフとか流れを予想しながら見てます。気分はちはやぶるw

波平「な…」 毛玉「なんじゃ?カツオ」
波平「ど…」 毛玉「どうした?カツオ」
セリフを予想して被せるんですが、これが意外に難しい。

波平の「な」「ど」は上記のと相手の名前の組み合わせが多いのですけど
一字決まりというほどではなくて
「なにごとだ?」「どういうことだ?」などの亜種パターンも多くて
中々読み切れないです…

ただ、中島は安定していて助かりますw
大体の第一声が「いその~」「おーい!いその」「おいおい、いその」なので
とっても打率がいいっすw
(イクラちゃんは予想しやすすぎるので殿堂入りでノーカンっす)

ただ、流れを完全に読み切って完全にハモった時は超気持ちいいですw
セリフや会話の流れが予想できる程のアニメって他に中々無いですよ!
{/netabare}

好きなキャラはアナゴさん
{netabare}
こないだ見たときも、なんか奥さんの写真を定期入れに入れてて
わざと家に置き忘れて、奥さんにそれを見せるという確信犯っぷりで
それで上機嫌になった奥さんから貰ったお小遣いで
マスオとキャバクラに行くという…このクソ旦那めwww

なお、キャバクラでは定期入れにお気に入りのキャバ嬢の写真を入れて
同じ手法でご機嫌を取るという…w
でも、それが奥さんにばれても、写真を恐竜カードに入れ替えるイタズラ程度で
許してもらえるというのがサザエさん世界だなぁ~と。あんな仏様な奥さんこの世に実在するんだろうか?w
(Anotherだったら間違いなくアナゴさん死んでた。ついでにマスオもとばっちりでw)
{/netabare}

サザエさんにネタバレも何もない気はしたけど一応タグ閉じましたw
まぁほとんどの人が見てる作品ですけど、違った視点で見てみるのも面白い物ですよ!
ルルルルル~今日もいい天気~

2020.04.18追記

増岡弘さん、長い間、マスオさんやジャムおじさん
ありがとうございました。
もうお声が聴けないのかと思うと悲しいです…
ゆっくりお休みください。

心からご冥福をお祈り申し上げます。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 36

63.3 7 姉さんアニメランキング7位
ぴたテン(TVアニメ動画)

2002年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (58)
410人が棚に入れました
中学受験を控えた、ちょっぴりクールな小学6年生「樋口湖太郎」が、天界から彼の元にやって来た見習い天使「美紗」や、突然どこかから現れた謎の女性「紫亜」、同級生のテンちゃん、小星達と共に悩み、成長して行くストーリー。

声優・キャラクター
田村ゆかり、沢城みゆき、ゆかな、斎賀みつき、釘宮理恵、くまいもとこ、野川さくら、冬馬由美、岡村明美

パパどる さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

笑いあり、ほんわかあり、涙あり

母を亡くし、さめた小学生の「こたろう」に
ハチャメチャな落ちこぼれ見習い天使の「みさ」がまとわりこたろうの心の成長していく物語

回りの人達を騒動の渦に巻き込む黒い服を着た見習い天使「美紗」(田村ゆかり)と
家庭的で弱気な白い服を着た見習い悪魔「紫亜」(ゆかな)の立場とは反対の性格を持つ二人の設定がおもしろい

「湖太郎」のクラスメイト「小星」(釘宮理恵)の湖太郎への一途な思いが可愛いです。

心温まる作品です
一度見て作品評価を上げてください。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 1

さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

美紗さんを受け入れられれば楽しめるでしょう

てぃひひなほわほわお姉さん天使を中心としたほのぼのアニメですね。美紗さんのキャラが鬱陶しく感じない人は十分楽しめると思いますよ。個人的には、金髪おちびの小星ちゃんがお気に入りです。湖太郎くんにぐいぐい接近する美紗さんとの間に必死に割って入ろうとする小星ちゃん。微笑ましくてとても可愛いです。小星ちゃんとゴールインすればいいなーと思いながら見てました。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 1

低血圧 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

初めてみた深夜アニメ

自分が小学生くらいの時やってた深夜アニメ。
当時はわけも分からず夜にアニメやってるんだ~って感じで見てましたが、年月を経て見てみるとまた違った印象を受けました。
また原作(コミック)とは終わり方も全然違っていてどちらも良作だと思います
前半ほのぼの系で後半シリアス感動系って感じですね

投稿 : 2024/05/04
♥ : 4

86.2 8 姉さんアニメランキング8位
君に届け 2ND SEASON(TVアニメ動画)

2011年冬アニメ
★★★★☆ 4.0 (1857)
9684人が棚に入れました
長い黒髪と陰気な見た目のせいで「貞子」と呼ばれ、クラスメイトたちから避けられてきた黒沼爽子。しかし、高校に入学し、明るく爽やかで男女問わず人気のある男の子・風早翔太との出会いから勇気をもらい、友情や恋、ライバルや友達の失恋などいろんな「初めて」を経験し、大切な関係を築いていく…。

声優・キャラクター
能登麻美子、浪川大輔、沢城みゆき、三瓶由布子、中村悠一、平野綾、宮野真守
ネタバレ

シン☆ジ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

【グチ注意】うぐぐ。。ハンパないモヤモヤに轟沈。

いい話でした。でも自分には耐性が不足しグチばかりです。
好きな方はスキップしてください。。

#wikiはネタバレなので見ない方がいいです。
#モヤモヤはおとなし目の表現であり、
#イライラと同義と受け取っていただいて結構です。

1期レビューに書き忘れたけど原作は未読。
この2期は0~12話。2011年放送。原作7〜10巻のエピソード。

第1期のレビューで、少女マンガの世界を堪能しよう。。とか偉そうなことを書いておきながら。。
完走はしましたが2期の展開はちょっと自分には無理でした。。

ごめんなさい吹けま・・いや、合いません。。(唯に逃避)
もう、ね、我慢しなくて、いい?(うしおに逃避)

いえね、リアリティー云々言うつもりは毛頭ないんですよ。。
ないですケド。。そこまでやりますかフツー。。(展開の話)

↓【以下ネタバレ グチ注意】
~{netabare}
■前半
あのラブラブな終わり方で、正月からバレンタインまで展開なし、
だと?(-_-メ)
翔太がメールひとつしていないって?
ぼっち属性の爽子ならわかるけど、爽やか属性の翔太がそんな・・・
あり得ないしょや。
進行上どうしてもそうしたかったんなら、休み中ずっとどっか行ってたとか携帯が壊れてたとか、いくらでも設定できるっしょや。

■第六話「好意と迷惑」
遂に翔太がカミングアウト。ただし流れ上仕方なく。。
正直観るのがつらかった。イライラ感MAX。
嵐を呼ぶキャラとして投入した三浦。そんなに悪い人にしたくなかったようだけど、「風早には好きな人がいる」の言葉がホント意図がわからない。
三浦がいたからふたりは告白する気になったかもしらないけど、この一言は不要。
これがなければ二人がここまでこじれることはなかった。。
そう、逆に言えば、こじらせたいがためだけに生まれた言葉。
唐突に作中でこの言葉を発する前フリもなく、キャラの行為も、キャラにこの言葉を言わせようとするこじらせ好きな制作側も、好きになれません。

そして「好き」の言葉の受け取り方をお互い誤解してすれ違うって。。
LoveかLikeか?って、ティーンエイジャーの基本ではないでしょうか。。
いくら古い作品とは言えそうまでして引っ張りますかそうですか。。

さらにこの言葉の誤解を解かないまま、もう一度告白というステップに進むことも強引過ぎて、モヤモヤ。。。

■第9話「告白」
教室で爽子が告白。翔太が抱きしめるも。。。バカが乱入。(オイ
スッキリしない。まだ焦らす?
お互い言いたいことを言っていないのに、告白途中で邪魔を入れるとか
ここまでウダウダ引き延ばす作り方は、正直受け入れ難い。

■第10話「こころから」
大勢のいる校庭に翔太が爽子を呼び出す。
呼び出しておいて、ほとんど相手に言わせたまま。
そして一言、誤解を受けた言葉そのまま、「好きだよ」。。
そこは「愛してる」とか「好きだ!付き合ってくれ!」じゃないの?
第六話で誤解したのにこの回では理解する?なぜ?
誤解の余地がない言葉をかけるんじゃなかったの?
「好きな人がいる」はどこいったの?
クライマックスはここじゃない、じわじわ行きます、なのか。。

■第11話「祭りのあと」
ようやくここで、爽子に「好きな人がいる」を吹き込んだ三浦が翔太にカミングアウト。コメディ風にちゃんちゃん・・・
で終わるかー!!それをあっさり許すなアホー!!!はぁはぁ。。。

■最終話「大事な人」
晴れて両想いとわかり、学年全体が交際を認識する事態に。
ようやく欲しかった展開。
千歳が翔太の取り巻きに対し「悔いが残るのは何もしなかったから」は効いた。。
泣きの演出と演技は相変わらずイイ。
けど、いかんせん回数が足りんぜよ。。

たまったモヤモヤのせいで、ハッピーエンドなのに、最終話までに気持ちの整理がつかない。。

もっと、爽子がせっかく掴んだ幸せを、素直に喜びたかったのに。。。。
{/netabare}~

せっかくの人気作、少しでも長く連載したいのはわかるけど。。
もしそうだとしても、この展開は好きになれない。。

OP/EDも個人的には1期の方が断然いい。
爽子のデフォルメ顔も、嫌いじゃないけど多すぎ。

可愛さや、切なさもあったけど、モヤモヤやフラストレーションが強烈すぎて、物語を楽しむ余裕が生まれませんでした・・・無念

あ、そうか。これって、ラブコメ?
シリアスを求めちゃダメ系?
1期で気付くべきだった。。

どうやら、まだまだ修行が足りないようです・・・・(-_-)
最後までお読みくださりありがとうございます。
不愉快にさせてしまったらゴメンナサイ。

(2020年Huluにて視聴)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 13
ネタバレ

ドラれもん さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

雨のち晴れのち曇りのち爽風

泣いたり・笑ったり・くよくよしたり・一途に風早を想う爽子の事を見て 僕は爽子を一期の頃から応援していました

☆未視聴の方へ
純愛です あなたに耐久力がなければ 皆の一途な想いに悶え苦しむかもしれません

あなたの目はきっと、少女漫画のヒロインのようなクリックリのキラッキラの目になるでしょう。

この先は視聴してから読んで頂いた方がいいです
{netabare}



☆「爽風」 タニザワトモフミ オープニングテーマ

この爽風って歌は風早が爽子の事を想って書いた歌詞なんじゃないのかな~って想像を 僕はしてしまいます

君に届けの中で僕は一番大好きな曲です


まさかギャグやバトル漫画等が大好きだった自分が 少女漫画のアニメにまで手を出すとは・・

でも僕、能登麻美子 さんの声好きなんですよ(。・_・。)

爽子のキャラに のとまみってハマリ役だと僕は思うんだけどなー


一期の頃から見ていてじれったい爽子の事を応援目線で楽しんでいた、

そんな僕の思考回路がショートしたあの!

  9話のラスト!

今まで何度も自分の脳内では爽子の背中を押していたのですが(頑張って気持ちを伝えろっ!爽子!って)

急いで教室に走って行った時の爽子の風早への想いが詰まったセリフとあの音楽!(良いっ!凄く良い!)

「届いて欲しい・・」 

「届け・・」

「届けっ・・・!」 には


ドラれもん「届くよーー絶対に届くよーー頑張れーー!」

・・ってもう完全にテレビにかじりついていた僕は

ドラれもん「えーー!今いい所なのにここで終わりー? 早く続きがーー」ってなりまして

  で、10話 

すれ違う二人の想いに・二人のその熱演に魅入っていました(ここ大好きなシーンです)

風早に出会ってから今までの沢山の 「ありがとう」 を一生懸命に伝える爽子

それでこの後の爽子のあの言葉に 完全に理性の失った!危険な風早が(←この風早は冗談で書きました^^)・・

教室のドアをガラガラって 爽子の手を引き寄せ教室の中へ!・・


ドラれもん「ウオーーッ!かーーぜーーはーーやーー!!!やーーめーーろーーーっ!!」 


と、のた打ち回りながら心の中で叫んでしまった僕はひょっとしたら、

爽子の事を心の中で応援しているうちに

段々と爽子の事を好きになっていってしまったのかも知れません



でも良かったです本当に 君に届け 最後まで見る事が出来て


どうしよう・・2NDの続き見たいけど でも少女漫画はさすがにな~ 
家にお客さん来た時に誤って部屋に入られたらな~~

そうか! ベッドの下に・・ってエロ本かっ!! みたいな事を今でも考え漫画の購入をどうしようか悩んでいます(゚-゚;)

{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 21

くろゆき* さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

うれしいな。 一人で完結してない世界は、 思ってたより、 ずっとうれしい。

これでもかってコソバユイ
でも話にすっと入って行けた構成は上手いとおもった。

本作は「 ピュア少女 ・ 爽子の成長が心に響く青春グラフティ 」の副題が示す通り、主人公「 黒沼爽子 」の心の成長と、ささやかな恋愛を描くドラマなのですけれども、「 爽子 」と「 風早 」の織りなすほのぼのとした「 気になる 」展開の中に、「 千鶴 」と「 あやね 」との友情を描く『 友達編 』やライバル登場の『 くるみ編 』、親友「 千鶴 」の失恋を描く『 千鶴ロストラヴ編 』が、3つの山場となって展開します。

個人的には『 友達編 』が最も感動の強かったパートに思われまして、続く2つのピーク、『 くるみ編 』も『 千鶴ロストラヴ編 』も『 友達編 』ほどのヴォルテージを越えられなかったのが非常に残念に思いましたね。
良い事は良いのだけれど『 友達編 』ほどの感動はなく、いわゆる「 竜頭蛇尾 」形のようになってしまったということでしょうか。

「 爽子 」と「 風早 」の仲も、 2ND SEASON のようなスレ違いや誤解もなく、何となくダラダラと進展した感じでした。
特にそれは終盤の「 クリスマス編 」や「 初詣編 」に強く感じられまして、この2人のラヴドラマは 2ND SEASON まで待たなければなりません。

主人公の「 爽子 」に関しては、初めの頃の「 何もできない 」、「 何も知らない 」 爽子が次第に友達もでき、恋愛感情を持つ普通の女の子に近づくにつれ、魅力が徐々に失われてきたような気もしましたね。
ただ、狼狽したり、勘違いした場面などで登場する「 スーパーデフォルメキャラ爽子 」は極めて可愛かったとは思います。

脇役では「 風早 」以上に「 千鶴 」と「 あやね 」の活躍が目立ちました。
この2人の縁の下の力なくしては、この作品は有り得なかったと言っても良いでしょう。

なお、『 くるみ編 』の途中だったか、本編終了後の番組宣伝のコーナーで、とんでもない「 ネタバラシ 」が暴露されてしまい、その後の視聴意欲が減衰してしまったのは大きな事件でした。
思うにこれが本作の最大の落とし穴だったかなぁ、と。

基本的には詩情あふれる「 良い 」アニメだったと今でも思っています。
エンディング曲、何を歌ってるのか良くわかりませんでしたが、本編の余韻に浸り、激しく感涙に噎ぶことが多々ありましたね。

本作を1期、2期に分けて評価しろ、というのも如何なものかと思われますが、本作は 2ND SEASON と併せて視聴してこそはじめてその良さがわかるというものでしょう。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 6

67.1 9 姉さんアニメランキング9位
望まぬ不死の冒険者(TVアニメ動画)

2024年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (124)
387人が棚に入れました
「……絶対に、俺は神銀(ミスリル)になる」 その決意を胸に冒険者になって早十年。レントは地道に剣の腕を磨き、知識を蓄え、冒険者組合(ギルド)へ貢献しながらも銅級下位のまま。それでも毎日のように迷宮に潜り、努力を続けていた。そんな中、低位迷宮《水月の迷宮》で未踏破区域を発見するが、そこで遭遇した《龍》に喰われてしまう。 命運尽き果てたと思われたレントだが、何故か意識を取り戻した――最弱の魔物・スケルトンとして。それでも絶望に陥ることなく己にできることを模索するレント。手始めに魔物の特性である《存在進化》を利用して上位の魔物を目指し、人間に戻る道を探すことに。 不死者(アンデッド)となったレントは、再び神銀級冒険者を目指す。

青龍 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

ちゃんとファンタジー世界で冒険者してます。

丘野優(原作)、じゃいあん(イラスト)による原作小説は、『小説家になろう』から『オーバーラップノベルス』(オーバーラップ)で書籍化(既刊13巻、原作未読)。
なお、中曽根ハイジによるコミカライズ版(※原作コミック扱い)が『コミックガルド』(オーバーラップ)で連載中(既刊12巻、コミカライズ版既読)。
アニメは、全12話(2024年)。監督は秋田谷典昭。制作は、『ストライク・ザ・ブラッド』シリーズ、『武装少女マキャベリズム』などのCONNECT(現在、SILVER LINK.に吸収合併)。
(2024.3.27初投稿)

【あらすじ】
主人公のレント・ファイナ(CV.鈴木崚汰)は、最上級冒険者の称号である「ミスリル級」を目指し他の冒険者の面倒見が良いと冒険者ギルド内でも評判であったが、冒険者としての実力は低い銅級冒険者どまりであった。
ある日、いつものように迷宮をソロで探索していたところ、隠し通路を発見し、その先でドラゴンと遭遇して食われてしまう。
しかし、そこからレントが意識を回復したときには、既にレントとしての記憶を残したスケルトン(不死者)になっていて、魔物を倒すことでスケルトンからグールのように上級の魔物に進化することができる「存在進化」という力を手に入れていた。
何とかその迷宮から脱出したレントは、旧知の仲であった銀級魔術師のロレーヌ・「ヴィヴィエ」(CV.小松未可子)を頼ることに。そこで、ミスリル級になる夢が諦めきれなかったレントは、ロレーヌの助力を得て、新たにレント・「ヴィヴィエ」として最下級である鉄級から冒険者をやり直すことになるのだった…(主人公のレントが「望まぬ」形で「不死の冒険者」になったというお話)。


本作は、システムコマンドが空中にポンと出てくるようなゲーム的なファンタジー世界ではなく、主人公がアンデットに転生するものの、異世界転移・転生ものでもない。
テーブルトークRPGの『ダンジョンズ&ドラゴンズ』のような冒険者の雰囲気を重視したハイファンタジー作品。ちゃんとファンタジー世界で冒険者してます。

本作の魅力の1つは、クソ真面目なレントと、魔女(研究者)としてちょっと世間ずれした美女ロレーヌとの掛け合い。特にロレーヌがレントの「若い娘」発言に反応するところが必見。

ただ、本作は、壮大なストーリーの導入部分をアニメ化したにすぎず、世界観や設定、主要な登場人物、存在進化などの説明を一通りして、さあこれから様々な謎を解いていこう!というあたりで終わってしまう感じ(この手の壮大なストーリーものだとよくあるパターンではある。)。

だから、なんか怪しい人が出てきても、その正体はわからないし、なんでレントがアンデットになってしまったのかや、魔力・気力・聖気という3つの力を操ることができるという稀有な能力を持つのか、などは一切分からないまま(私はコミカライズ版で先を知っているのでストレス感じなかったですが、知らないとストレス感じるかもしれません。)。

唯一、最終話でレントがアンデットになってまでミスリル級冒険者を目指す理由が明かされるのですが、駆け足過ぎて、『望まぬ不死の冒険者』をネットで検索すると、予測で「打ち切り」が出てくる始末…
(確かに、打ち切りエンドっぽいですが、アニメジャパンでレント役の鈴木さんが皆さんの応援があれば、数々の謎が明かされる日がくるかもしれませんと言っておりました。最終話については、序盤の湖の主様の話はカットして、最終話に尺を使った方が話としても面白いし良かったのでは…)

とまあ、他にも色々と突っ込みどころがあるので、なんかもっと面白く出来た感じがするもったいない作品ではあるのですが、『ダンジョンズ&ドラゴンズ』のような世界観が好きな人にはオススメの作品となっております。

あと、本作は、これから面白くなりそうというところで終わってしまうので、個人的には、2期を是非作って欲しいです。


【コミカライズ版の宣伝】
近年、『コミックガルド』(オーバーラップ)からは、『ありふれた職業で世界最強』、『黒の召喚士』、『骸骨騎士様、只今異世界へお出掛け中』、同シーズンの『ループ7回目の悪役令嬢は、元敵国で自由気ままな花嫁生活を満喫する』など続々とファンタジー作品がアニメ化されており、2023年秋季には、『最果てのパラディン(2期)』がアニメ化。

『最果てのパラディン』のアニメ版では、「原作コミック」の表記がなく、アニメ版とコミカライズ版で表現の差が結構あったのですが、本作では、コミカライズ版が原作コミックとしてクレジットされてます。

とはいえ、『最果てのパラディン』ほどではないものの、またしてもコミカライズ版とアニメ版で内容に結構差があるのですよ(個人的には、コミカライズの方が好みですが、両者の差を楽しむのも一興かと。)。

コミックガルドは、webで見られるので、もしアニメを観て興味がわいたのならコミカライズ版もオススメです。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 6

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

死してなお目指すのは頂のみ―――

この作品の原作は未読です。
ヒロインたちのキャラデザは決して悪くはありませんが、全般的に作画は普通かな…
設定自体は面白いと思いますが、物語の起伏はあまり大きくなく秀逸な部分は特段ありませんでしたが、不可の無い作品だったと言えるのではないでしょうか。


「……絶対に、俺は神銀(ミスリル)になる」

その決意を胸に冒険者になって早十年。レントは地道に剣の腕を磨き、
知識を蓄え、冒険者組合(ギルド)へ貢献しながらも銅級下位のまま。

それでも毎日のように迷宮に潜り、努力を続けていた。
そんな中、低位迷宮≪水月の迷宮≫で未踏破区域を発見するが、
そこで遭遇した≪龍≫に食われてしまう。

命運尽き果てたと思われたレントだったが、
何故か意識を取り戻した――最弱の魔物・スケルトンとして。

それでも絶望に陥ることなく己にできることを模索するレント。
手始めに魔物の特性である≪存在進化≫を利用して上位の魔物を目指し、
人間に戻る道を探すことに。

不死者(アンデッド)となったレントは、
再び神銀級冒険者を目指す。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

完走して振り返って思う事。
この作品の最大のポイントは、教えられたことを忠実に守る点に尽きると思います。

再び神銀級冒険者を目指す上で、何度か駆け出しの冒険者と接点がありました。
レントは銅級冒険者とは言え、十数年迷宮に潜り続けてきたベテランです。
駆け出しの冒険者にありがちなのは、自分の技術・能力に見合った地に足の着いた戦い方より、ノリと勢いで乗り切ろうとしがちです。

そういう若い駆け出しがミスするのを何度も見てきているから助言ができるのであって、若輩の方々は生きた教育を受けるまたとないチャンスになるんです。
何をどの様に受け止めるかは本人次第で、他人が口出すことではありませんが、もし、何等かの助言が貰えたのなら、それは「自分のことを気にかけてくれる人が居る」ということにほかなりません。

そして助言をするのは見返りが欲しいからではありません。
しっかり会得したら、今度はそれを次の後進に託して貰えればと思います。
この好循環が回るうちは、大きなミスを回避することができる…
これはリアルの仕事においても一緒だと思います。

アンデッドになったレントの様相は、きっと想像以上に怖いのだと思います。
もし一人迷宮で出会おうものなら、卒倒してしまうのも無理はありません。
だからこそ、事実を知って歩み寄る強さが感じられた点もポイントが高いと思いました。
こうして人から人へと継承されていくのって良きですよね。

でも、気になる点が幾つか…
まず、レントはこれからどうなっていくのでしょうね。
スケルトンから始まり幾度かの存在進化を経て、人間の頃より強くなりました。
果たしてここから人間に戻れる道は残されているのでしょうか。

そして物語の中盤で登場した…はやみんが演じた女性キャラも謎だらけですよね。
未踏破区域にはどの様な秘密が隠されているのか、気にし出すとキリがなさそうです。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニンブテーマは、JUVENILEさんによる「IMMORTAL」
エンディングテーマは、阿部真央さんによる「Keep Your Fire Burning」

1クール全12話の物語でした。
そう言えば、この作品のアニメーション制作会社はCONNECTさんだったようです。
CONNECTさんというと、「魔法科高校の優等生」や「ストライク・ザ・ブラッド」という作画クオリティの高い作品を多く制作されている会社です。
そういった意味では、見易い作品だったのかもしれません。
現にリアルタイムで視聴を終えていますし…
しっかり堪能させて貰った作品なんだと思います。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 8

モストマスキュラー さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.6

アンデッドという設定を活かせていない

10話で断念。

とにかく虚無。
面白いと感じるところが一切ない。
1話見終わるまでの時間がものすごく長く感じた。

一応、どういう結末になるのかを確かめるために頑張って視聴していたが・・・いい加減もう限界。

主人公が死んでアンデッドに転生する、という一風変わった設定に惹かれて視聴を開始。
しかし、蓋を開けてみると、他者からもらった力で無双する、というありふれたなろう作品でしかなくて、幻滅した。

無双というほど本作の主人公は強くない、という意見もある。
確かに主人公は著しく強いわけではない。
しかし、作中で特に苦戦する描写があるわけではないし、それなら無双しているのと変わらないと思う。

そもそも、アンデッドという設定を全く活かせていない。
もっとアンデッドらしいメリットやデメリットがあっても良かったのではないか。

アンデッドになることで、生前より強くなれたらしいが、その強さにアンデッドである必要性を感じなかった。

例えば、魔力・気力・聖気のくだりである。

生前の主人公は、魔力・気力・聖気の3つの気を使えるという珍しい人物だった。
しかし、どれも中途半端な性能だったため、宝の持ち腐れ状態だったという。
それがアンデッドになって、それぞれの性能が上がり、実戦レベルになったため、強くなれた、ということらしい。
この強さには、違和感を覚えた。
アンデッドになったのに、聖気が強くなるのはおかしいのではないか。
聖気、というものがどういうものなのかは、作中で詳しく説明されていないからわからない。
しかし「聖なる気」と言う名前と、神から与えられる力、という作中の説明から察するに、アンデッドと対極にある力のように思えた。
そんな力をアンデッドの身で使えるというのは違和感しかない。

アンデッドとしての強さを強調したいのであれば、「3つの気全部が強くなった」よりも「聖気を使えなくなった代わりに、他の2つの力が強化され、実戦レベルになった」という方が説得力があったのではないか。

また、アンデッドになったことによるデメリットの描写も弱い。

作中で描写されているデメリットは、「姿形が人間と異なること」と「ときおりアンデッドの本能に支配されて正気を失うこと」である。
しかし、このどちらもデメリットとして弱すぎる。

姿形については、最初こそ人間とは全く違う骸骨の魔物だったが、2話くらいでもう腐った死体くらいまで人間に近づく。
その後すぐに、都合よく全身を隠すローブと、仮面が手に入り、人間の街に入っても大丈夫なくらい人間に近い見た目になってしまうので、ほとんどデメリットとして機能していない。

アンデッドの本能に支配されることについても、ヒロインの血を定期的に1滴摂取すれば落ち着く、という程度のものである。
これもデメリットとして弱い。
定期的に人を喰わないと正気が保てない、くらいあっても良かった。

アンデッドの力で、もっと劇的に強くなってもいいので、その代わりにがっつりと強いデメリットがあってほしかった。

アンデッドになったメリットも弱く、デメリットも弱い。
だから作品全体が単調で、緩急がないものになる。
それが、この作品のつまらなさの原因だと思う。

せっかく、主人公がアンデッドという特徴的な設定があるのに、内容がありふれた作品にしかならなかったのは残念だった。
これなら、死後才能ある人間に生まれ変わったので、改めてミスリル級冒険者を目指します、というのと変わらない。

もっとアンデッドという設定を活かしてもらいたかった。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 2
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