姉妹で感動なTVアニメ動画ランキング 4

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画の姉妹で感動な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月08日の時点で一番の姉妹で感動なTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

94.7 1 姉妹で感動なアニメランキング1位
青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない(TVアニメ動画)

2018年秋アニメ
★★★★☆ 4.0 (1809)
7668人が棚に入れました
思春期症候群―― 多感で不安定な思春期だけに起こると噂される、不思議な現象。 たとえばそれは、 梓川咲太の目の前に現れた野生のバニーガール。 彼女の正体は、高校の上級生にして活動休止中の女優、桜島麻衣先輩だった。 魅惑的な彼女の姿は、何故か周囲の人間の目には映らない。 謎の解決に乗り出した咲太は、 麻衣と過ごす時間の中で、彼女の秘める想いを知って...... 次々と咲太の周囲に現れる、“思春期症候群”を抱えたヒロインたち。 空と海が輝く町で、心揺れる不思議な物語が始まる。


声優・キャラクター
石川界人、瀬戸麻沙美、東山奈央、種﨑敦美、内田真礼、久保ユリカ、水瀬いのり
ネタバレ

TAMA さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

さっすが咲太、ブタ野郎だね♪

こーゆー学園現象系は大好きです。他作品で例えると『ココロコネ○ト』に近いですね。『STEINS;○ATE』好きな方も楽しめるかも?です。
ただこの作品の損してるとこはタイトルかな(汗)


原作・未読。
アニメ・全話視聴。(全13話・30分アニメ)


『双葉』には親近感が湧きました。私もアルコールランプで湯を沸かしてカップうどん食べたりコーヒー作ったりしてたなぁ。
とまぁ無駄話はともかく、単純な私のお気に入りになった作品です。この作品の作者は『さくら荘のペットな彼女』の方なんですね。


ここから先、少しネタバレを含みます。
少しでもネタバレを見たくない方はお戻り頂ければ幸いです。

{netabare}

主な【思春期症候群】など。


・1〜3話『透過現象』【シュレディンガーの猫】

「彼女って、誰だっけ?」
んで、野生のバニーガールに会ったという日記(5/6)。それからOP曲が始まりバニーガールの先輩が踊ってるのを観て最初は「あ、またこーゆーラノベの…」と思いました。
1話のAパートだけなら視聴を辞めようと思いましたがそこからいい意味で期待を裏切ってくれました。
妹のお兄ちゃん好きも後々の伏線だったのもビックリしましたがそれは後程。

空気と戦うのはバカバカしい、【病院送りにした】という噂を持つ主人公の『梓川咲太』は周りに誤解されたまま高校に通う。
ある日、野生?のバニーガール『桜島麻衣』と遭遇(咲太より一つ年上)。どうやら『咲太』以外には視認されていない。そこから物語が動く。


見えない、または見えなくするという事の使い方は上手いなと思いました。『観測』されないなら『確定』されない。無いと同じ。
周りが空気を読んで『見えない』ようにされてる『桜島』。ま、『咲太』も噂+αとなって見えない事になってますが。
『無い』ということに世界もそれに収束していく。視認も記憶も接触も語る事も残していた物も全てが…それは最初から居なかったように。
学校が『箱庭』、『桜島』が『猫』、まさに『シュレディンガーの猫』だなと。空気の現象は+αされてるって感じでしたね。

これをどうやって解決、『観測者』に『咲太』がなったのか?が凄く楽しめました。物語の流れもシリアスな部分とコメディ部分もいい配分だったと思います。世界の中心…ではなくてグラウンドで叫ぶのは凄いなぁ。『空気』と『戦う』ってのは本当にカッコイイなと思いました。カロリーも使うし場合によっては社会的に殺される。
なので飾らない言葉で『咲太』の行動は凄いと。
本当、『咲太』は青春ブタ野郎だな。


・4〜6話『タイムループ』【ラプラスの(プチ)悪魔】

咲太「好きです、付き合って下さい」
桜島「…ときめかない」



ヒドい!(笑)

冗談を言いながら甘々な男女(咲太と桜島)の関係に…となる筈がまた次の現象が。今日も『6/27』を過ごす『咲太』。
やはりおかしいと思い『双葉』に相談。原因を探す。繰り返す『6/27』に違う行動をとる人(または原因)を探す。全世界の人類分の1?を探すのに辟易する。が、意外と近くに居た。『透過現象』の時に尻を蹴りあった『古賀朋絵』。
今回も青春ブタ野郎は奔走する。


原作だと『青春ブタ野郎はプチデビル後輩の夢を見ない』の部分ですね。原作は見てないですがアニメだけの感想だと1番甘酸っぱくて青春してるなと思いました。こう胸が熱くなる感じ?でしょうか。
パワーはあるのにどう使って良いか分からない。失敗を恐れる。自分がダサいと思われたくなくて他人を貶める、独りが怖い…等々よく表現出来てたと思います。
それに加え『朋絵』役のCV『東山奈央』さんの福岡訛りがキャラの魅力を醸し出してました。


このストーリーではやはり『スマホ』というか『SNS』ですね。リアルでも数分でも返信遅れたら仲間はずれや炎上させるコンテンツにさせられたり、それが大きくなり過ぎて収集つかなくなってもう取り返しがつかない事になる事がしばしば。
『SNS』が主流になってから情報量が数千倍〜数万倍と言うくらいに膨れ上がってます。
その情報が簡単に手に入る今だから共有が出来ないと分かった時の反発がイジメの原因にもなったり。
なので今回の事象の『朋絵』の立場は今をよく表現出来てたなと思います。
敵役…というか、貶める奴等というかそいつ等の使い方も良かったですね。ここでも確証もない情報を信用する周りの『空気』が気持ち悪く感じました。
ここでの『空気』と戦う『咲太』の行動はスカッ!としました。


「友達になってくれ」
この言葉が『朋絵』にとってとてもとても苦しい物だなと感じました。6話は観てグッと来ました。
AパートとBパートでの『朋絵』の気持ちが、空気の読める『朋絵』の気持ちが、演技をしてる『朋絵』の気持ちが痛いくらいに伝わってきました。
表現というか描写も良かったなぁ。
今までは時が進んでたのに今度は『7/18』がループしだす。その理由も、その日の天気の使い方も。
あのにわか雨(夕立)が、『楽しい7/18』と『哀しい7/18』を上手い具合にマッチしてたなと。
演技ではなく、嘘ではなく、自分の心からの声で意志を告げた『朋絵』、本当に切なくなりました。

『咲太』も嘘を付いたのかな?『咲太』は空気が読めるのに読まない。『朋絵』を想っての事かな?と思いました。
CV『東山奈央さん』の演技が大変良かった、それもあって『朋絵』がとっても魅力的に見えた現象パートでした。

そして…『6/27』。
周囲に合わせる為、必死で空気を読んでいた少女は気が付くと未来まで読めるようになっていた。


…。


この、『咲太』のブタ野郎が!
『双葉』、再現実験だ!『咲太』の尻を蹴れ!


・7〜8話『(マクロな世界の)量子テレポーテーション』【ドッペルゲンガー】


「そうだね、よくある都市伝説…」


その後に続く「そっちは」とは?


昔『咲太』がやさグレている時に会った女子高生の『牧之原翔子』。それがある雨の日、捨て猫を拾おうかどうしようか迷ってる中学生の女の子が。その娘の名前は『牧之原翔子』。
その中学生の女の子は『咲太』を知る訳がない。
それを『双葉』に相談しようとしたら『双葉』にも異変が。
『8/2』、親しい友人『双葉理央』の為にブタ野郎は奔走する。


原作だと『青春ブタ野郎はロジカルウィッチの夢を見ない』ですね。このストーリーの『双葉』の気持ちはよく分かります。友人、恋心、大切な物、これを失ってしまうかもしれないという焦燥感。
年頃だけで無くとも今まで仲良くやってた人が居なくなるかも?となると『双葉』の行動は分からない訳ではないですね。それが自分を苦しめるかもしれない行動だったとしても。


これは難しい議題でもありますね。
メンタルヘルス論では男女の間では友情は成立しないとか言われてるし。かと言って『アセクシャル(無性愛)』とは違いますし。
でも『双葉』と『咲太』と『国見佑真』にはそれがあった。「双葉、メンドクセー」と言いながら『咲太』は『双葉』の為に行動。『双葉』がピンチと知ると急いで駆けつける『国見』。
かまってほしいが為に行動してる『双葉』、その手段を許さない『双葉』、『思春期症候群』の影響で2つに分裂した『双葉』の心理をよく表現出来てたと思います。


『咲太』『双葉』『国見』の関係性はとても羨ましいなと思います。学生時代だからとはいえ夏休みのほとんどを使って『双葉』の為に行動するなんて信頼関係が無いと出来ないと思います。
『双葉』の家に『咲太』が泊まる話は『桜島』は少しムッとしたろうなぁ(笑)

『咲太』の無神経な行動にやっと本音をぶち撒けた『双葉』、そこで言われた『咲太』の言葉により救われた、変えられた『双葉』。本当に心の底からホッとしたんだろうなと思います。「一生友達してもらうつもり」は『双葉』の心に刺さったのかな。
『国見』は『咲太』と『双葉』の相談は理由も聞かずに聞いてくれたりすぐに駆けつける。『双葉』にとって2人は本当に大切な…。

使い方が合ってるか分からないけど二律背反かな?と。片方の『双葉』は嘘を付いて隠してましたし。
それで正直な気持ちをブツけた時にパラドックスが解消された…とまぁ、素人の考えです。流して下さい。


『双葉』は結構お気に入りのキャラですね。
人間くさいと言うかなんというかそんな感じです。

でもまさか『青春ブタ野郎』と命名した『双葉』がその『青春ブタ野郎』に救われるとはね。
んで、いつの間にか普通に『朋絵』と友達になってた『咲太』。訛りを真似してやがった!

さっすが咲太、ブタ野郎だ♪


・9〜10話『人格(見た目)入れ替わり現象』【量子テレポーテーションの一種】


桜島?「アンタ誰?」

『9/1』、色々あった夏休みが終わり2学期が始まる。夏休み中は『桜島』にあまり会えなかった『咲太』。学校が始まったら会えると思ったら学校に来ていない。何かあったのかと『桜島』のマンションに向かう。そこで見たのは確かに『桜島』なのだが様子が…。
今回は腹違いの『桜島』姉妹の為にブタ野郎は奔走する。


原作だと『青春ブタ野郎はシスコンアイドルの夢を見ない』ですね。正直な気持ちを書くと他のストーリーよりパンチが弱かった様に感じました。
だからと言ってつまらないって訳では無いですが。
単純に解決の糸口が最初から明白だったし起承転結が大体想像通りだったからという理由です。
しかし現象に慣れた『咲太』達と現象が初めての『豊浜』の言動はちゃんと表現出来てたと思います。しかし現象はどんどん範囲が広くなってるなぁ(笑)


『咲太』の「友達居ますって、3人も。」ってセリフは少しニヤッてしました。「あ、『朋絵』が『咲太』の中で!」ってね。

さて今回は単純。『義姉へのコンプレックス』。
物語の始まりから『豊浜』が『桜島』に対しての話し方がなんか中途半端。変な敬語、それは『咲太』が居たからなのか、『腹違いの姉妹』だから?と最初は思いました。だからこんなたどたどしい間柄なのかと。
が、早い。9話のAパート後半で大体吐露されました。10話冒頭、『咲太』のセリフ「早く仲直りしてくんないかなぁ」につきます。
解決方法は大体分かってるのに姉(桜島)の意地と姉への劣等感(豊浜)が邪魔をしてる。
そこに『豊浜』には追い打ちとなる出来事が1つ2つとたて続けに食らう。
何もかも嫌になって卑怯なやり方や感情的に行動する『豊浜』は人間臭くて良かったと思います。
憧れだった、素敵な人が姉になり、嬉しかったのに比べて比べられて次第にコンプレックスになり不安で押し潰されてしまう『豊浜』。
だから努力して練習して少しでも喜んでもらいたい人に褒めてもらいたかった。ただそれだけだったのに。しかし「練習したら、努力したら報われる」訳ではない。これが余計に『豊浜』を苦しめる。
同時に『桜島』との差も。
出来ない事までやろうとしてる『豊浜』は凄いやつだなとは思いますが報われるかどうかは別ですしね。

こんなにコンプレックスを持ってる『豊浜』だったからかな。解決時の気持ちの堰(せき)を切る所はやっと楽になれたのかな?と感じました。
本当に長い間溜まっていたから感情が溢れて良い表現でした。そして『桜島』も…。


甘い事を言ってビンタ… …あ、あれ?なぜ『咲太』に?なぜご褒美に?(笑)
『桜島』の作品の『彩子』のセリフ。「いっぺん死んでみる?」は『地○少女』…、あ、すみません。
ちょっと疑問点が1つ。『豊浜』は「横浜にあるお嬢様学校」に通ってるんですよね?そーゆーとこって芸能活動とか大丈夫なのかな?と。ま、気にする事では無いですね(汗)


『かえで』に対しても良いお兄ちゃんやって『桜島』の妹の『豊浜』にも認められて…

さっすが咲太、ジゴロ…じゃなかった。ブタ野郎だ!


・11〜13話(終)『解離性障害』【思春期症候群を含んだストーリー】


かえで「かえでの今年の目標です!」


『10/16』、『かえで』から重大発表をされる。
「お兄ちゃん以外の人からの電話に出る」「お兄ちゃんと外に出る」…etc、そして最後に「学校に行く」。
『咲太』の妹、『かえで』が突然今年の目標を宣言してきて行動する。なぜ『かえで』はそんな行動をしようと思ったのか、なぜ【今年】なのか…
今回は妹の『かえで』の為にブタ野郎は奔走する。


原作では『青春ブタ野郎はおるすばん妹の夢を見ない』ですね。最終話後半は『青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない』をちょっとやって劇場版へって流れ。
正直とてつもなく胸が苦しくなったストーリーでした。涙も結構出ました。
1話目の表現だけだったら『シスコンブタ野郎』ですが(ま、このストーリー観てもそうだなと思いますが(笑))、『咲太』の妹に対しての行動がとてつもなく胸を打ちました。その行動をするきっかけとなった『翔子さん』の言葉も。
ここのストーリーは私は文句なしでした。


「罵られて悦ぶブタ野郎」と『双葉』に言われいつも通りに、『朋絵』は『咲太』に対して友達と思って接してる(訛り等も隠さなくなったなど)等を観てるとこの2人は思春期症候群を乗り越えて強くなったんだなと少しホッコリしました。


『解離性障害』と言うか『解離性同一性障害』と言うか『かえで』は防衛本能だったんですね。それに『思春期症候群』が+αされた状態。
昨日まで一緒に過ごした、行動してた人が今日になったら自分と過ごした記憶が無くなってる。
…記憶を持ってる人も記憶を失った人も心身共にシンドイでしょうね。正直体験した事が無いので想像でしか言えないですが。
いくら説明しても、いくら言葉にしても伝わらない。病院で診察されても「思い込み」とか言われたら『咲太』の様に何もかもが嫌になるでしょうね。
ここで人生の先輩(翔子さん)からの素敵なアドバイスに『咲太』は救われたんだなと。
私もあの言葉は知らない価値観だったので凄く胸を打たれました。CV『水瀬いのりさん』の演技もとても合っててセリフがスッと入ってきました。

そして『咲太』の『かえで』への行動は泣けましたね。『花楓』ではなく『かえで』。
「今ここに居るのは今の『かえで』だから」…
『翔子さん』の言葉に胸を打たれて、『翔子さん』の様に生きて行こうと決めて行動に出せるって凄いですよね。感化されてもいざ行動となるとそうそう出来るかどうかは分からないと思うので。

母親は病んでしまったが『咲太』は『翔子さん』に、『かえで』は『咲太』に救われた。
でもやはり『かえで』は『花楓』であって記憶が戻ったら…という事案は必ずある。
ここまで視聴を進めた時に『かえで』の目標の意味やなぜ「今年」の目標なのかが薄々感じられて少し胸が苦しくなりました。


『10/16』から始めた今年の目標、『11/23』には登校しようとするまでに。が、出来ず。
そして『11/26』にとうとう爆発。『思春期症候群』の痣が出てきて無理をしても「かえでにはゆっくりしてる時間がないんですよ!」と自ら強行。
ここまで来ると流石に涙腺がヤバかったです。
とっておきの場所に連れてって『かえで』を勇気づける。年間パスポート、一人で出来た買い物、夜間だけど学校とノートの目標達成、そして…

かえで「明日が楽しみです!明日が待ち遠しいです!」


『11/27』

咲太「お前…花楓、なのか?」

ここのセリフはもうダメでしたね。胸を締め付けられました。『かえで』の待ち遠しい『明日』が…。
次の13話に行くのが少し嫌でした。


最終13話。どうしようもない気持ちを叫び、悲しみに打ちひしがれる『咲太』。当然ですよね。失った痛みが『咲太』を蝕んでるんですから。

咲太「翔子さんに何が分かるんですか?」

こう当たるのは分かります。

『翔子さん』が『かえで』の日記を『咲太』に読み聞かせて、これまでの行動が[お兄ちゃんと一緒に目標を叶えて多くの思い出を作ること]を知った『咲太』は辛かったでしょうね。
でもそこに『翔子さん』が居てアドバイスを貰えた事によりやっと悲しみを受け止め泣き叫べた。
ただ割り切れるものではないでしょうね、『咲太』も。だから悲しみを抱えながら現実を生きていく事になる…ってキツいなぁ。


後半の『青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない』の部分は少しだけで残りは劇場版なので省きます。いよいよ今日から上映ですね。
今回私は色々とあるので行けないけど、結構パンチの強い内容なので観てみたいですね。


それぞれの事象でED曲を歌う歌手が変わるのは良いですね。最終話は事象が起こった全ての歌手で。
『咲太』…は無かったか(笑)
石川くん、残念。

OP曲の『君のせい』はお気に入りです。
歌詞、絵のカットイン、曲のノリ、物語を盛り上げてました。


私個人はかなり楽しめた作品ですが好きフィルターがかかってると思うのでオススメするかは控えておきます。

{/netabare}

2019/06/15上映予定。CMでは『牧之原 翔子』が映し出されていた。今回は彼女のストーリーなのか、それとも違う誰かなのか、今回のブタ野郎がどんな事に奔走するのか非常に気になります!

投稿 : 2024/05/04
♥ : 10
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

べ、べつに「青ブタ」なんて変なタイトルで悪目立ちしなくても、ちゃんと面白いんだからね!(笑)

[文量→大盛り・内容→感想系]

【総括】
いや、本当にレビュタイ通りで、普通に素敵で高いクオリティのラブコメですよ!

「化物語」や「俺ガイル」に近いかな。

ヒロインがちゃんと可愛くて、主人公がちゃんと格好よくて、笑えて萌えて考えさせられて。

(よりもい など未視聴ですが)2018唯一の☆5であり、「亜人ちゃん」以来のお気に入り棚です♪

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
まず、本作は五つのパートに分かれるので、それぞれの感想を。

〈青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない(桜島麻衣 編)〉
{netabare}
☆5。「消える」という切なさをちゃんと使っていた。設定的には幽霊との恋愛に近いかもしれない。

梓川咲太と桜島麻衣の魅力をしっかりと紹介し、たった3話とは思えない程の、切なくも美しい恋愛を魅せてくれた。麻衣は、面倒臭い可愛さというか、ちゃんと「先輩」として、萌えました。また、咲太 は、本当に「静かな根性」があって。睡眠薬のシーンとか、本当に好き。

この3話で、「麻衣のことも咲太のことも大好きになり」「二人の仲を応援したい」と思えたことが、後々に効いてきたと思います。

ラストの一人告白大会も、観ているこっちの方が恥ずかしくなりそうでしたが(笑)、あのくらいやってくれると、いっそ清々しかった♪
{/netabare}

〈青春ブタ野郎はプチデビル後輩の夢を見ない(古賀 朋絵 編)〉
{netabare}
☆5。私は「報われないサブヒロイン萌え」なので、古賀にはかなり萌えた♪ 流石、「Just Because!」の鴨志田一さん!

また、「空気を読むなんて間違ってる」「スマホなんてなくても生きてける」と、現代の子供達に本当に観てほしいテーマをカチッと描いている。

ラストも好き。砂浜の少女と福岡のイモ娘が伏線になって、地味グループの方に入るとか。良いオチ!
{/netabare}


〈青春ブタ野郎はロジカルウィッチの夢を見ない(双葉理央 編)〉
{netabare}
☆4。このシリーズが一番勿体ない。

双葉理央は、文化的なエロさもあり、毒舌も鋭く、かなり良キャラだと思うけど、ちょっと肩透かし。

誰もがきっと、国見佑真とくっついてほしいと思っているのに、ラストの告白失敗も、随分アッサリ。まあ、2期にまたあるのかな。とにかく、3話あれば、、、と思わざるを得なかった。
{/netabare}

〈青春ブタ野郎はシスコンアイドルの夢を見ない(豊浜のどか 編)〉
{netabare}
☆3。この話は、正直、いらなかったかなと。

勿論、存在意義は分かります。

まずは、桜島麻衣の悩みを描くことで、彼女の魅力を倍増させること。それから、咲太の家族観を描くことで、次のシリーズに繋げる大切な役目。

なんだけどまあ、ラストもすごく平易なオチだったし、キレイにまとめ過ぎて、面白くなかった。

下に書くけど、取捨選択の中で、他のやり方、見せ方もあったかなと。
{/netabare}

〈青春ブタ野郎はおるすばん妹の夢を見ない(梓川 かえで 編)〉
{netabare}
☆6(笑)。正直、このシリーズが始まるまでは、☆4にしようか、☆5にしようか悩む感じでしたが、このシリーズでお気に入り棚入りが決定!

ずっと違和感のあった梓川花楓という妹キャラが、梓川かえで だったということで、色んなことに納得。

咲太の「達観しすぎじゃね?」という違和感も、かえで の為に無理して作っていた部分であることも分かり、なんか納得。苦しむ咲太に、感動。最後、かえで の手紙てで、本当に久々に、アニメでちょっと泣いた。ガーリッシュナンバー以来だわ(笑)
{/netabare}

総じて、本作の良さは、

①梓川咲太と桜島麻衣を中心にした、軽妙なやり取り。会話のセンスが抜群だと思った。

②「雰囲気は明るく」「設定はファンタジー」「しかしテーマは深くリアリティーをもって」というあたりのバランスが絶妙だった。

③2~3話の短編を重ねながらも、縦軸となる咲太と麻衣の恋愛を深めていく構成の上手さ。

特に、①と②は特出していたと思う。

ただ、不満もあるにはあります。

まず、シリアスなシーンで、多少作画が残念なところがあったところ。コメディは多少崩れても良いけど、シリアスは余計に気合い入れてほしいと思った。

次に、「メインパートが終わったキャラが生かしきれていないこと」。特に、古賀は、あんなに良いキャラだったのに、空気になってしまって残念だった。もっとうまく絡ませてくれれば尚よかった。

最後に、「双葉理央 編」「豊浜のどか 編」のクオリティが、他の3パートに比べて低かったところ。特に、「豊浜のどか 編」は、なんか安易だったなと。ただこれは、多分、「2話」という短さが壁になっていたので、1クールで「梓川 かえで 編」までやろうと思った時に、仕方がなかった、いや、むしろよく頑張ったなとは思いますが。

なんで、現状でも充分に満足なのですが、あえて代替案を示すならば、「双葉理央 編」をまるっとカットするという選択肢はなかったものかなと。

勿論、色々不具合は出てくるし、批判もあるだろうけど、「豊浜のどか 編」は、「家族」というテーマを扱う以上は、ストーリーから外せないし、双葉理央はすごく好きなキャラなので、あのような中途半端なオチにするくらいだったら、2期にとっておいて、国見とくっつく(よね?多分)までをガッツリ魅せるのもアリだったのではないかと。んで、「桜島麻衣 編」と「豊浜のどか 編」に1話ずつ追加して、クオリティを上げていくのも良かったかな、なんて思いました。

いや、「お気に入り棚」に何を文句つけているんでしょうね(苦笑)

とにかく、「2018年、これより良いアニメはあった」「2018年、これより好きなアニメはなかった」ということで、個人的覇権&お気に入り棚です♪

好きはクオリティを超える♪

久々に、純粋な気持ちでアニメを楽しめました!
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆4
俺ガイルみたいな雰囲気? 作画は普通に良いね。設定と会話センスはなかなか良い。やりたことは分かった。主人公だけに見えるというのは、幽霊とのラブコメに近い設定だな。いつかは一時的に見えなくなる展開もあるんだろうな。

2話目 ☆4
シュレーディンガーの猫なんて、クソ厨2病要素をド正面からってのは、なかなかに潔い。電話のやりとり、格好良いな。マジで蹴るとか(笑) デートからの中々の流れ。

3話目 ☆5
まあ、そういう展開だよな。orangeに比べると、ずいぶんと切実かつ意味ある、未来への手紙。根性あるな~。睡眠薬のクダリとか、良かったな。よく、3話でここまでもってきたなとも思うし、これが10話とかだったら本当に感動したなとも思う。

4話目 ☆4
ちゃんとバニー先輩との関係は深まって行くのですね♪ エンドレス8(苦笑) こんどはラプラスの悪魔か。一人は恥ずかしい。リアルなところだね。ドMじゃねぇか(笑)

5話目 ☆4
妹ちゃん、良い感じだね。演技が本気に、、、古賀のことなんだね。1周回ってアリな先輩(笑) 古賀が不細工なら、、、酷いけど、高校生ならマジでそうだからな(汗) これ、古賀がマジで咲太に惚れて、告ってフラれて、エンドレス8? 「僕は童貞だ!」w

6話目 ☆5
色々なやる気(笑) 妬いてるw 情緒不安定(笑) まあ、そういう流れだよな。これで古賀が嘘ついてたら素敵だな。同じ日でも繰り返したい。報われないサブヒロイン好きとしては、ポイント高い。結末も、良いな。砂浜の少女と福岡のイモ娘がここにきて伏線になって、地味グループの方に入るとか。スハラシイ!

7話目 ☆4
上手になるまで何度でもって、童貞が聞いたら悶えて喜びそうなフレーズやな(笑) やりとりが軽妙で良いよな。エロ賢い(笑) チョココロネ、、、こういう些細なことだよな。携帯恐怖症。サクッと彼氏。

8話目 ☆4
完全に同人格ではないとね。二人の問題でしょ、という自然な発言。作画、ちょい厳しい? 一種の自傷行為て、そんなもんなのか? 愛を知り、怖さを知る。作画がカタカタしなければ、もっと萌えられる泣きのシーンなんだけどな。夜の学校、入れるの?
ここでエロ双葉の方に戻るとしたら、ダーク双葉が分離体? これまで、パートの〆は次場らしかったのに、なんか中途半端。

9話目 ☆3
やがて君になる、かな(笑)?

10話目 ☆3
親を、親だと思っている。何気に深い。咲太、あまりにも達観しているけどな。父親、違和感しかないな。咲太のキレっぷりが良いな。う~ん、ちょっと綺麗にまとめ過ぎかな? 咲太をビンタwww 戻る瞬間。

11話目 ☆5
このいじめの顛末は、最近の特徴だよな。いじめっこが晒されて、いじめられる。なぜなら、力のある者(ガキ大将)がいじめるというより、モブ的な奴が数の力を頼りに、上位層や下位層をいじめるいじめ。いじめられる人間がいなくなると、立場が入れ替わるだけ。

引きこもり改善。ちゃんと、スモールステップ意識してるし、咲太の視点が温かい。図ったな、お兄ちゃん(笑) あんまり順調だと、、、。楓の事実。

12話目 ☆5
なかなかシリアス。見える世界は人の数だけ。真実。確かに、今の「かえで」。咲太、メチャいい奴。記憶喪失モノの定番だが、今の人格がどうなるか問題。統合が一番スッキリするけどな。小も大も、弱音も。笑いの道は険しいw 今の「かえで」のうちに、やりたいことやりたいわけね。年間パス、いちいち素敵なニクさ。教室でもなく保健室でもなく、夜の学校。カウンセリングマインドが、実に理にかなっている。かえで が、花楓に。安易に「かえで」を残さないのが、また、素晴らしい。次に復活させるかもだけど。

13話目 ☆5
記憶喪失の復活について、ここまでしっかりと喜びと悲しみを、対比をつけて表現したアニメは知らないな。咲太の叫びは胸にくる。ただ、ああいうところはもっと作画を頑張らないと、安っぽく見える。祥子さんは、咲太が作ったのかな。かえでの日記、泣くわ。バイト、そのためか。かえで は消えたくないけど、咲太の為の目標であり、前進か。トマトとパンのところ、リアル。「こんな時でも腹は減るんだな」とか、無駄に言わせないところが良い。咲太が本当にツラい時にいるのが自分ではなく、咲太が求めていたのも祥子さんで、という悔しさと悲しさと。過剰だが、それが良い。マネージャー、ナイスだな。ブタ野郎エンド(笑) これは、二期だな。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 55
ネタバレ

フリ-クス さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

『プロット』と『キャラ』、貴方はどちらが大切ですか?

名作アニメ『図書館戦争』の原作者で、
僕が心から敬愛する作家、有川浩さんの小説の書き方は、
なかなかに素敵です(わりと有名な話ですが)。

モチ-フとする題材の取材を徹底的に行い、
おおまかなプロットを決めて、キャラクター設定を作り込む。

ふつうの作家は、この段階で書き始めます。
なかには、飛行機の設計図みたくプロットを作り込む人もいるそうですが、
まあ、ふつうはエイヤっで書き始めます。

だけど有川さんは、何日か放置しておきます。
別にさぼっているわけではなく、
キャラクターが動き出すのを『待っている』のだそうです。

で、有川さんの中でキャラが動き始めたら、それを文字で追っていく。

だから、有川さん自身が書きながら
「おお、ここでそうきたか」とか「こいつ、動かね~っ」とか、
まるで観劇者みたくキャラの言動を楽しんでいる、みたいな。

おかげで、最初に出したプロットとまるで違う作品になることもあるとか。
それを「面白いからいいや」で通す編集さんもエラい。

この書き方の最大の利点は『キャラがぶれない』ことです。

もちろん、物語の序盤と終盤でキャラの言うことが変ったりしますが、
それは人間的な成長・気づきによるもので、
業界的に『振り幅』と呼ばれ、キャラぶれとは全く別のものです。

この『振り幅』はドラマを成立させるための大切な要素であり、
逆に『キャラぶれ』は、
ドラマを崩壊させてしまう欠陥因子です。

これは文芸の世界ではあたりまえのことなのですが、
残念ながらライトノベルの世界、
そしてそれを原作としたアニメの世界では、
それが『あたりまえ』になっていない感があります。

ええと、相変わらずマクラが長くて恐縮です。

僕がどうしてこんな話をぐだぐだ書いているかというと、
本作『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』が、
ものすごく『惜しい』作品だと思うからです。
{netabare}

作画は文句なしに素晴らしい。
OP、EDや劇伴もよくできていると思います。
とりわけOPのカット割りは、珠玉の出来と言っても過言ではありません。

役者さんも豪華で、力の入ったお芝居をしています。

物語も、量子がどうしたこうしたという物理学まがいはこじつけですが、
『思春期症候群』というばくっとしたくくりで
次々といろんな超常現象を登場させていくというのは、
視聴者を飽きさせない素晴らしい工夫だなあ、と。

それぞれヒロインが違うのにハーレムにならないところも好感度大。
言葉の掛け合いも軽妙で、
おお、と思わされる言い回しが随所に出てきます。
{/netabare}

いろんな要素に秀でていて、
総合的に評価が高くなるのも当然というか、
あにこれで総合ベストテンに入るのも、頷けるところであります。

ただ……好きな人ごめんなさい、
僕の耳には『キャラぶれ』がひどい、です。
とりわけ、主人公の梓川咲太が。
{netabare}

最初に思わず顔をしかめてしまったのは、
古賀朋絵の章のラス前、展望台での告白シ-ンです。

このシ-ン、朋絵に自分から「好き」と言わせる必要は何もないです。
リ-プを繰り返しても自分の気持ちは変わらない、
それを伝えるだけで目的が達成できるわけですから、全くの無意味かと。
残酷に追い詰めて嫌われようとするなら、
最後に「よく頑張ったな」なんて優しい言葉をかけることもないわけで。

要するに、このシ-ンでの咲太は「あんたなにさま?」の一語に尽きます。
ぶっきらぼうながらも人に優しかった咲太というキャラが、
ここではものの見事にぶっ飛んでいるんです。

そして、それを受ける朋絵のキャラも、よじけています。

朋絵は「何度も繰り返せば咲太の気が変わり、麻衣から略奪できる」
なんて本気で考えるほど、バカでも黒いキャラでもなかったはずです。
虚しいと自分でもわかっているけど、
一縷の望みにしがみついてやめられなった、
そう読むのが正解なのが、ここまでの古賀朋絵像ではなかったかと。

ところが、告白内容はまさかの黒キャラ、確信犯。

朋絵を演じてる東山奈央さんも「はあ?」と思ったんでしょうね。
熱演っぽく演ってますが、実はテンプレ読み。
気持ちが入った時の東山さんの芝居って、こんなもんじゃないです。

結局『展望台で告白』というプロットありきで、
そこに無理やりキャラを当てはめるから、
言霊がペラペラの、やすいシーンになっちゃったわけです。


この『プロットありき』は、この後も頻発します。

双葉理央編。
花火大会を控えた真夏の出来事なんだから、
雨の中を自転車で走ったぐらいで病院に担ぎ込まれるわけがありません。
本当に低体温症になってたら、
そのまえの理央との会話ができないわけで。

これも『病院で会話・解決』というプロットありきですね。
リアリティなんか置いてけぼりです。
炎に包まれながらべらべら喋るのと同じことかと。


豊浜のどか編。
のどかが狂言自殺で海に入る理由がまったくありません。
咲太を試したのだとしたら、何のために試すのか目的が不明です。

咲太はあくまでも姉の恋人であって、
直近になってようやく心を許しかけたぐらいの間柄です。
たとえ麻衣のライブにショックを受けてむしゃくしゃしていても、
ふつうにやつあたりするのが関の山では。
それまでの言動も、わがままではありましたが、
他人の前で狂言自殺するほど身勝手で非常識なキャラじゃなかったし。

これも『のどか、海に入る』というプロットありきですね。
派手で衝撃っぽいシ-ンが欲しくて、
とりあえずおまえ海に入っとけや、と。


で、最高にげんなりさせられたのが、梓川かえで編の咲太です。

かえでが花楓になり、ブラコン妹の人格が消えた。
それはまあ、ショックを受けるのは受けるでしょう。
だけどそれと同時に、花楓の記憶が戻ったことを喜ぶべきでは。

花楓は思春期症候群で心身ともにボロボロになり、自我を失い、
何年かぶりにようやく記憶が戻ったわけです。
なのに、それを喜んでくれるどころか、
その間の代替人格であったかえでの消失のみを嘆き悲しまれ、
街を彷徨われたりした日にゃあ、立つ瀬がありません。

あたし、ひょっとして記憶戻っちゃいけなかった? みたいな。

麻衣に「花楓が壊れるまで気づいてやれなかった、何もしてやれなかった」
なんて殊勝な話をしておきながら、
その花楓が帰ってきたら喜ぶどころか嘆き悲しむって、咲太あんた……。

最低でも、喜びと喪失感がごちゃまぜぐらいでないと。

もちろんこれも『プロットありき』です。
ここで咲太が打ちひしがれないと、翔子さんが出せません。
ここで翔子さんが出せないと、
翔子さんの手紙を見て立ち去った麻衣を咲太が金沢まで追いかけるという、
雪の中の感動シ-ンに結びつきません。

だから、つまるところ、
  おまえ、これまで口に出したことは全部忘れて、
  とりあえず泣いてそのへん彷徨っとけや
となったわけで。

もはや、キャラ設定も何もあったもんじゃありません。


原作者の鴨志田一氏はウィキペディアによると、
岡田麿里さんと意気投合した盟友みたく書かれていますが、
とんでもないと僕は思います。
岡田さんは、自分で原作を書く時には、
プロットに合わせてキャラの脳みそを入れ替えたりしませんから。
{/netabare}

とは言うものの、アニメとしては全体的にとてもよくできています。
そして、もっとひどい『キャラぶれ作品』が、
巷にあふれかえっているというのも目を逸らせない事実です。

ですからO型性格丸出しの人に、
  フリさん、言うことが細かすぎなんだってば。
  どうせラノベ原作のアニメなんだし、
  かわい~っとか、面白れ~っとか、
  そういうので楽しんだらいいじゃんかさ。
なんて言われたら、そうなのかなと思ってもみたり。

あ、でも、創り手としてのプライドというものが……うにゃうにゃ。

とりあえず、おすすめ度としてはAランクです。
キャラクターのぐらつきを、
  こいつはぐらついた性格をしてるんだ
の一言であっさり片づけてしまえれば、
最後まで楽しく、ワクワクしながら視聴できると思います。

ただ、本気でプロを目指している若い方には真似して欲しくない、かな。
  プロットがなんぼのもんじゃいっ
そう言ってちゃぶ台をひっくり返せる方、心より応援いたします。
リアルではけっこう苦労しそうですし、
ひょっとすると思わぬ敵を作っちゃうかも知れませんが、それでも、ね。

{netabare}
ちなみに、あまり人気のない豊浜のどか編ですが、
あれ、お芝居としてはかなり難しいです。

麻衣役の瀬戸麻沙美さんは、単にのどか役を創るんじゃなく、
内田真礼さんがのどか役を演った場合の口調・発声の真似をして、
しかも自分の声で、気持ちを入れて演じなきゃいけない。

内田真礼さんはその逆ですね。

自分の理解した役を自分の声で演る、
他人の口調・発声の真似をする、
どちらか一方ならプロ役者はできて当然ですが、
その二つが重なると、難易度が一気にはねあがります。

男女の入れ替わりなら多少雑になってもごまかせますが、
同性間の入れ替わりはそうもいきません。

それでも内田さんの場合、
過去に瀬戸さんの演じた「麻衣サンプル」が八話分ほどあったわけですが、
逆の「のどかサンプル」は二言三言しかなかったわけで、
瀬戸さん、めちゃくちゃ苦労したことと思います。

『ココロコネクト』なんか、その辺の作り込みが雑で、
誰が誰なのか全然わかりませんでした。
まあ、あれは入れ替わって発する台詞がごく僅かでしたが。

その点、本作では瀬戸さんも内田さんも、めっちゃ作り込んでます。
とりわけ、サンプルの多かった内田さんはすごい。
全然声質が違うのに、ちゃんと瀬戸さんの台詞に聞こえるもの。

確かに、お話自体はたいして目新しくなかったですが、
お芝居は一流でした。
熱演されたお二人の努力とプロ根性に、敬意を表したく。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 31

89.3 2 姉妹で感動なアニメランキング2位
ひぐらしのなく頃に解(TVアニメ動画)

2007年夏アニメ
★★★★☆ 4.0 (2910)
13627人が棚に入れました
昭和58年の夏、都会から遠く離れた鹿骨(ししぼね)市にある寒村・雛見沢の夕暮れ時にはひぐらしの合唱が木霊していた。
圭一達いつもの部活メンバーは、他愛のない日常を過ごしていた。ただ、その平穏な日常を一変させるあの日が近づいて来ていた。
毎年6月に行われる祭「綿流し」。過去4年続く、祭りの日に繰り返される惨劇…。はたして、惨劇は今年も繰り返されるのだろうか?それとも…。

声優・キャラクター
保志総一朗、中原麻衣、ゆきのさつき、かないみか、田村ゆかり、堀江由衣、茶風林、大川透、伊藤美紀、関俊彦、折笠富美子
ネタバレ

生来必殺 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

59049分の1の真実 「ラピュタの円卓」頂に旗は靡く

本作(解答編)を視聴する際のお約束事。
まずは前作(出題編)を見やがれ!なのです。。。

前作に比べて作画が飛躍的に向上しかなり見やすくなったのには大いに満足。
音楽も前作ほどのインパクトはないものの洗練されており、
ひぐらし的世界観を見事に表現できている。
最初は若干抵抗があったキャラと声優に関しても、前作終盤頃には違和感が薄れ
逆に愛着が沸くまでになり、むしろ好印象と言える。

本作の最大のネックは物語の解釈、評価という点に尽きるだろう。
本作には一般的な意味で言うところの戦闘シーンがあるわけだが
(ファンタジー作品として考えたら、出題編の第1話から戦闘は既に始まっていた)
そこにはどのような意味合いが込められていたか?
そこの解釈をめぐって評価は大きく分かれるようである。

第一印象では多くの人が感じたと同様に「例の戦闘シーン」には
ある種の違和感を覚えたのだが、前作からの内容等々もう一度よく考え直してみたら
概ね問題なしという結論に至った。

ポイントは「ひぐらし」がアドベンチャーゲーム的世界観、
AVG的要素を内容に含んでいるということ。
もう一つは、本作はSFとは謂わば対極にあるようなファンタジー作品の要素を持つということ。

今までの流れからどうしてこういう結末になったか?
それこそが最大の問題であり、本作の一番の見所であると言えるのかもしれない。
極秘ファイル「34号文書」の全貌解明とともに事態は
疾風怒濤の大波乱、ラストステージに進撃開始。
答えはそこにある!なのです
 
 無限分岐の暗の精 紡がるる者共の 意識薄れる程までに サハラの荒野の奥行きか?
 漆黒の マクロの両翼羽ばたかせ 黄泉の果てまで届く距離 永久なりし拡散連ぬ
 それに立ち向く者共の 思いは螺旋の求心直下 コスモの焦点 集いけり

そして今、彼等の(因果を繋ぎ遭わせる)サイは投げられた!
いや「カードは配られた!」と言うべきか?


以下は感想などをタラタラと・・・
・時空に浮かぶ伝説の村のルーツを辿る道
{netabare}
「ひぐらしのなく頃に」のストーリーについては、何処かで聞いたような話だと直観し
記憶を辿ってみたところ、思いついたのが「杉沢村伝説」という名の都市伝説。
「一人の村人が突然発狂し、村民全員を殺して自らも命を絶つ」という内容のものだ。

その都市伝説のモトネタは何か?調べてみたところ
1938年(昭和13年)に岡山県で発生した「津山事件」がそれに該当し、
1913年(大正2年)にドイツで起こった「ワグナー事件」
1926年(大正15年)に千葉県香取郡久賀村で発生した「鬼熊事件」とも
関係があるように思えた。

3つの事件に共通するのは、大量殺戮と被疑者の人格の極端なまでの二面性。
普段は大人しく人当たりが良かったり、思いやりがあるようにも見える人物が、
ある機を境に突如「殺人鬼」と化し犯行に及ぶという衝撃。
「ひぐらし」において描かれていた「鬼の形相」は、
このような殺人鬼の残虐性を象徴しているようでもあり
「鬼熊事件」で犯行の動機となった恋愛と裏切りの騒動は、竜宮レナと彼女の父親の
家庭問題に纏わるエピソードに何処か似ているところある。
怒りで我を忘れたレナは、(洋画「ランボー」の主人公にも似た)
「鬼熊」の姿を想起させる。
更に「鬼熊事件」では村人が被疑者 熊次郎=通称「鬼熊」を警察の追跡から匿うという
まさに「鬼隠し」そのものの事態が発生するのである。
とりわけ「ワグナー事件」で印象的なのは被疑者の犯行の動機が
事実無根の妄想、「疑心暗鬼」によるところが大きいことからして
「ひぐらし」の物語と「ワグナー事件」が全然無関係と考えることは
まったくもって無理だとさえ思えるてくる。
「津山事件」ではこの疑心暗鬼は、被疑者の祖母が被疑者に対して抱くものとなり
(被疑者による病のための治療薬投与を毒薬と錯覚してしまう)
被疑者を追い詰め、結果被疑者の世界からの孤立感を更に深めてしまうこととなる。
また、ひぐらし解のEDソング「対象a」の歌詞「あなたの亡骸に土をかける」などは
「津山事件」被疑者の「遺書」の内容を受けたもののような気がしてならない。

3人の被疑者には何か似たような悲しみを感じる。
ささやかな幸せを願いつつもそれが叶わず、成す術もなく地の底まで転がり落ちていった
鷹野三四と何処か似た悲しみを。
どん底の地獄まで落ち果てたら、もはや人間としての精神状態を維持するのが不可能となり
世界と世界を生み出したものと世界を構成するありとあらゆるものを否定、拒絶し
呪うしかないのかもしれない。
いや、「遺書」を読んでもらいたい相手や未練が残る相手もいるにはいるのだが、
落ちるとこまで落ちたら、今更取り返しようがなく、自害を最終局面とする
オールリセットという最悪の選択の道を行くしかないのかもしれない・・・
{/netabare}
・フラッグファイターは阿修羅を超えて変革を促す
{netabare}
ハズレ2+アタリ1=計3の当たり率3分の1のくじ引きで、10回連続で当たりを引く確率は
(もしも計算が間違っていなければ)59049分の1
ハズレ1+アタリ1=計2の当たり率2分の1のくじ引きで、10回連続で当たりを引く確率は1024分の1
あらゆるくじの組み合わせの中ですべて当たりのパターンは一つしかないのである。

つまりAVGとは選択により並行世界の経路が無数に枝分かれしていく奥ゆきのある広がりの
展開をするのだが、そのゲームですべて当たりの選択肢を引かなければ、ハッピーエンドに辿り
つけないとしたら、確率論的に考えてもそれはある種の「奇跡」と言える。
(そもそも59049とは本作の内容とは全く無関係な数字であり、
要するに「奇跡」は希少であると言いたいだけだったり・・・)
ちなみに、最後のシーンで梨花が幼い頃の三四に選ばせたのは「デパート」か「友達の家」か
の2択だったが、圭一がゲームの景品としてゲットしたぬいぐるみは、
魅音かレナの何れかにあげるという2択ではなく、沙都子や梨花という4択以上の
選択肢があったという可能性も否定できない。

「ハッピーフラグ」の立つ経路以外はすべてバッドエンドに繋がるとするとゲームが構成する
総体としてのパラレルワールドは概ね絶望的であり、本作においては時に猟奇的であり、残虐的でもあった。
しかしながらゲームというものの当然のお約束事として、終り=ゲームクリア場面がなければ、
ゲームが成り立たないというか、ゲームクリアという最終目的がないとしたらプレイヤーが
ゲームやる意味がそもそもない。
バッドエンドはGAME OVERであるわけだから、ゲームクリアのトゥルーエンドが
ハッピーエンドになるのは成り行き上当然のお約束になるのだ。

だがしかし「ひぐらし」においては、今までのバッドエンド展開が強烈で過激すぎたため
その対極にあるハッピーエンドが余りに緩くてぬるいものに感じてしまうかもしれない
というギャップ感に視聴者が戸惑うところが無きにしもあらずで・・・
そういう状況の中で、対山狗戦を象徴するような例のコピペはネタというレベルを超え
その部分だけが強調され一人歩き、どこかで聞いた「都市伝説」みたいな拡がり方をしたのかも?

本当は強いはずの山狗部隊がなぜあんなに弱かったか?
これについてはいくらでも説明することができる。
端的に示すなら、このターンでは戦う前から山狗部隊は負けていたと言える。
勝敗の理由についてはファンタジー的解釈をした方が説得力があり、すっきり感もあるのだが
小此木が言っていたとおり戦略+戦術+戦闘の総合値において主人公側が優位にあったのは事実。
このゲームのターンでは、カードが配られた時点で主人公側にロイヤルストレートフラッシュ
麻雀ならば国士無双状態が成立していた。

勝敗最大の要因は上部機関トウキョウが山狗の意図しない方向に動き出したこと。
それを受け番犬が粛清の狩に出るということ。富竹の離反。情報の漏洩。情報の錯綜。
赤坂を通じ警察機関にも事態が発覚。
山狗部隊が得意とする諜報情報戦が封じられ、隠密かつスピーディな電撃戦で
敵を圧倒する必勝パターンが崩壊。
山狗の指揮官鷹野の苛立ちと焦燥と動揺は参謀小此木を介して、部隊の末端まで伝播、
最終的には部隊の混乱、狼狽、戦意喪失を引き起こす。
山狗はもはや部隊として、組織として機能してない状態に陥った。

山狗にとってすべてのことが逆境であり、やることなすことが空回り。
総合的戦力で圧倒的優位、連戦連勝してきた山狗がこのターンでは主人公側と立場が逆転。
デジャヴ感があるこの逆境?死亡フラグが立つ前兆には何がある?
疑心暗鬼の症候群。この病、投薬しても根絶不可能。
トウキョウ、番犬、今は敵対関係。そうなることを察知し、その状況を利用し先に仕掛けてきたのは相手の巧み。
裏切り、漏洩、偽情報、誰が見方で誰が敵?
そもそもあの子どもたちだってトウキョウの息のかかった凄腕エージェントかもしれない
そうでないならば山狗があんな子どもに敗北するわけが無い等々自問自答。
それは平常心を保つためのある種の自我の防衛機制であり、雛見沢症候群の自覚があった
からこその受け入れられない現状を冷静に理解しようとする苦しい理屈付けだったのかもしれない。
こんな完全敗北(奇跡)なんてデルタフォースとSASと・・・それと何とかいう・・・
そう世界最強の特殊部隊だ!そういう夢のタッグチームでなければ、起こりえないことなんだ。
その起こりえないことが小此木の目の前で起こったわけだから、疑念を打ち払うために
新たな疑念を持ち出して現実を受け止めようと思いながらも結果として、現実逃避に陥る。

一方、魅音は世界最強の特殊部隊よりも強い力を持ち、存在意義が大きいものがあるという真実を語る。
疑心暗鬼の「死亡フラグ」これを回避しなければ、これを回避できる力を持たなければ
ハッピーエンドは訪れない。
山狗だろうが世界最強の特殊部隊だろうが、
そんなもの(軍隊という「パワー」)では奇跡は呼び起こせない。
魅音にとっては部活メンバーこそが世界最強の部隊=「パワー」なのだ。

この戦い魅音側の勝利条件はとても簡単だ。
番犬が到着するまでのしばしの間、山狗を足止め、時間稼ぎをするだけで十分。
落とし穴と隠れんぼ作戦だけでもミッションコンプリートできたのだが、女神降臨の効果発動により
やること成す事が上手く行き過ぎる奇跡のラッキーターン出現、山狗はあっさり自滅的に壊滅する。
赤坂(と富竹)が山狗包囲網を突破できるかどうかも作戦成功の重要な鍵ではあったのだが
備えあり、信頼あればこそ憂いなし。この信頼関係こそが主人公側にとって必勝パターンであったわけだ。

この決戦を少しファンタジックに表すならば、雛見沢村希望ヶ丘の決戦にて
「戦略・戦術・戦闘天下無双」を示す軍旗を掲げる山狗部隊を雛見沢部活同盟連合部隊が完全撃破。
勝利の証として、その丘の天辺に軍旗をおっ立てる。
その軍旗に示されていたものは何か?
それは各視聴者の解釈、想像力に委ねるといったシーンではなかったと推測する。

主人公たちにとって鷹野と山狗部隊は総合値においてすべて格上。
奇跡でも起こさない限り絶対勝てない相手であった。
だからこそ、その奇跡を起こしてみたわけだ。百年という歳月を費やして。

ファンタジーの世界には、奇跡も魔法もあるんだよ!なのです


書ききれなかった、寄生虫という虫、女神効果、34号の呪い、についてはまた次の機会でも
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 14

ダビデ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

多くの人が高評価する作品を自分が同じように評価できない解を考える。

一期含め、完走しました。

はじめ、一期の途中の20話で断念していたのですが、16話から面白くなる上に、解まで観ないと完結しないとお勧めいただいたので、一期再視聴の上、解を視聴しました。
トータル50話と長いですが、アマゾンで視聴できたので、良かったです。


感想としては、お勧めいただいた通り、最後まで視聴すると面白いお話でした。
というよりも、最後の祭囃し編の話のために、それまでの全ての話があり、最後の祭囃し編が面白くなっていると感じました。
分類としては、現実世界の中に超設定があるローファンタジーでしょうか。


ただ、正直、一期と解の前半(12話・皆殺し編)までは、合うアニメ・合わないアニメについて考えながら視聴をしていました。



沢山のアニメが在って、それぞれの人にそれぞれの嗜好があって、人気があっても合うアニメと合わないアニメが、それぞれの人に在ると思います。
結論として、合うアニメであるか合わないアニメであるかは当該アニメの総合的なものによる場合が多いかと思います。
例え、作画や声優さんに「?」があっても、物語が面白ければ、アニメの設定に入り込めて、総合として合うアニメになる場合もあるし、物語が自分好みでも、作画やキャラになじめなければ、アニメの設定に入り込めず、総合的に合わないアニメになる場合もあると思います。

ここで、アニメの設定に入り込めるかが、アニメの総合的な評価に一番影響するのではないかと感じました。

アニメの設定に入り込めれば、細かい点は気にならなくなる上に、違和感をそのアニメの「味」として評価できます。
アニメの設定に入り込めなければ、細かい点が気になる上に、さらに、細かい点が、入り込むのを邪魔をします。

細かい点とは、声優さんの違和感や、事実考証の違和感・稚拙さ、作画・キャラの違和感、論理的違和感、設定の違和感などです。

細かい点の違和感を感じてしまうと、ふと、サめて(「冷めて」「覚めて」「醒めて」「脳が現実に戻って」)しまい、入り込むのを阻害します。
もちろん、全てのアニメに該当するわけではなく、ディテールの違和感があっても、そのアニメ自体の魅力(物語の面白さ、展開に対する興味)によって、ディテールの違和感が問題にならない場合も多いです。
その場合は、既に、そのアニメに引き込まれていることが前提だと思います。

具体的にいうと、
声優さんの違和感は、思い描くキャラクターと声があっていない場合です。
普段、プロの声優さんのアニメを視聴していると、やはり、耳の水準が上がっていますので、話題作りのための俳優さん・女優さんの場合には、自分の中で思い描くキャラクターと声が合わない場合が多いと感じています。
原作を先に読んでいる場合にも、思い描いたキャラクターと違う場合もありますし、違っていても、声優さんが素晴らしく、自分の思い描いていたキャラクターを塗り替えてくれる場合もあります。

事実の違和感・稚拙さは、自分の頭の中にある実態とアニメの中の事実が異なる場合です。
例えば、「君の名は」での信号機の描写です。
この場合は、同作の作画・物語が素晴らしかったことから、逆に気になってしまいがしたが、引き込まれていたので、違和感を感じても、直ぐに、戻れました。
他の作品でも、病院での描写などで多々感じます。
ひぐらしのなく頃に(一期・解)では、警察の描写、児童相談所の描写、暴力団?の描写、森の中でのタンクトップ、受傷の場所と吐血など多くの点で感じました。
仮に、現実世界の事実と異なる描写であっても、一般的に「そういうものだ」と受け入れられており、見る側で、違和感を感じない場合もあると思いますし、違和感を感じる方がマイノリティの場合も多々あると思います。
このような違和感は、実際にその職業についている人が、その職業をテーマにしたアニメなどの場合に、感じることが多いと思います。

作画は、現実世界ではないアニメの世界に視覚で入り込ませるもので、違和感を感じれば、入り込めなくなってしまいます。
顔が生理的に受け付けない場合なども入り込めない原因となり得ます。
やっぱり、かっこいいキャラクターや好きなキャラクター、かっこいいロボットなども観たくてアニメを観ているますので。

キャラについては、キャラクターの外見、性格、声(声優)、言葉遣い、思想、考え方により、共感し、感情移入かどうか、キャラクターを通じて、当該アニメの世界に入れ込めるかどうか影響があると思います。
アニメの設定により、キャラクターがぶっ飛んだものであっても、感情移入できますし、現実に近いものであっても感情移入できない場合もあります。
シュタゲの岡リンやダルなんかは、初めは共感できなかったですし、設定が現実の描写の中の現実離れなのですが、物語を通じて、まさか、というくらいのめり込んでいました。
他方、恋愛系の現実の設定の話であっても、当該当時人物の思考・行動に経験則的違和感を感じ、壁を感じ続ける場合もあります。
本作での、古手梨花の2面的な言葉遣いは、残念ながら、苦手でした。

キャラのかっこよさも色々ですし、設定は自由で、中二病的なかっこよさから、ダサいけどかっこいいなど、様々ですね。
ただ、男性視点と女性視点で異なる場合も多々あるかと思います。

論理的違和感・経験則的違和感は、人間の行動原理からおかしい行動や、設定の矛盾、論理破綻などです。
もちろん、アニメですので、人間の行動原理を超越したところに面白さがある場合も多々ですが、観ていて、「んなわけねーだろー」って感じてしまうと、サめてしまいます。
クラナドの病気の子どもを連れて出かけるところが真っ先に思い浮かべます。
他にも、本作のように、地の利があったとしても、子どもが、多数の大人を倒すことは「んなわけねーだろー」って感じてしまいます。



設定は、文字通り、当該アニメの設定です。
アニメですので、アニメの数だけ設定があります。
そして、大枠の設定として、
ノンフィクション
現実の世界の中の現実どおりの設定。
現実の世界の中だけれども、論理則内の現実離れした設定。
現実の世界の中だけれども、未来・過去の設定。
現実の世界の中だけれども、超設定(ローファンタジー)。
現実とは別の世界(ハイファンタジー)。
サイエンス・フィックション(SF)。
などに分類されると思います。

設定が自由なのは、アニメの醍醐味です。
そして、設定に入れ込めるかどうかは、当該アニメを楽しめるかどうかの重要な点だと思います。
ガルパンの設定はぶっ飛んでますので、設定に入れ込めなければ楽しめることはなかったと思います。
演出が一番難しいのは、本作のような、現実の世界の中だけれども、現実離れした設定で、現実設定が強いローファンタジーだと感じています。
そして、細かい設定など、解説がうまいアニメと下手なアニメ、わざとらしいアニメ、割り切っているアニメ様々あると思います。
たまに、解説じみた設定の説明のセリフは、ときとしてサめてしまう場合もあります。
設定が自由であっても、設定が矛盾していたり、ご都合主義になっている場合もサめてしまいます。

他にも、ハーレム設定や最強設定なども違和感を感じるときがあります。
SAOのキリトなんかは、ちょっと、距離を置いて見てしまうと、どんどん最強過ぎになるし、どんどんハーレムを形成していくので、人によっては、サめてしまうのではないかと思います。
もちろん、物語シリーズのように、ハーレム設定を観るのが楽しい作品もあります。
本作も、女子生徒に囲まれたハーレム設定で、他の男子生徒との関わり合いについては「?」を感じました。


そして、もちろん、物語自体の面白さが一番重要です。

どんなにディテールが整っていても、物語自体がつまらなければ、観ていることが苦痛になってしまいます。
物語の細部が雑でも苦痛になってしまいます。
少なくとも、プロットの因果律がきれいに続いていないと、サめてしまいます。

また、物語の中のテーマが、自分の感性に合わないと、入り込むことはないと思います。
私個人の欠陥なのだと思いますが、きれいごとの友情がテーマのアニメは、全てではありませんが、サめてしまいます。
本作も、友情がテーマの編もあり、入り込めませんでした。
他にも、恋愛がテーマの場合、中々、入り込めません(年を取るにつれて、逆に入れ込めるようになってきましたが。)。

初めから終わりが想定された物語で、プロットがしっかりしていて、ペース配分も整っているアニメが好きなのだと思います。

本作も、大筋の物語は、面白いと思います。
物語性が各話独立しているほのぼの日常系などは、キャラが好きにならないと最後まで中々見れず、断念する場合が多いです。
本作の一期は、各編の話が、はじめ独立しているものと感じてしまい、20話くらいまで観ても、繋がらず、一度断念をしてしまいました(あと、ほんの少しで繋がっていくところだったのですよね。)。



なんて、分析していましたが、合うか合わないかは、当該アニメ自体に入り込めるかどうか、共感できるかどうか、そして、その物語が面白いかどうか、自分好みであるかどうかですよね。

たった一言の登場人物のセリフだけで魅了される場合もあるでしょうし、
観るタイミングで全く違ったところで共感することもあるし、経験によって、常に変化していくものです。



っていうことを考えながら観た、本作の感想は、「企画性・大筋の物語は面白いと思いますが、私にとっては、ディテールの違和感で、結局入り込めないので、その理由ばかり考えてしまう作品でした。」というものです。
ディテールが整えられた本作を観てみたいというのが、率直な気持ちです。
 



以上、長々書いてしまいましたが、せっかく、面白いと勧めていただいたのに、素直に、本作の面白さを受け入れられなかったことへの贖罪のため、一言「合いませんでした」と済ますことはできず、勧めていただいた方への敬意・感謝を込めて、そして、言い訳のため、レビューします。

でも、本当に、面白いって勧めていただいたことは感謝していますし、嬉しかったです。
ありがとうございました!

投稿 : 2024/05/04
♥ : 19
ネタバレ

ぶらっくもあ(^^U さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

「私たちは運命を打ち破るっ!」

2007年2クール 原作 竜騎士07 / 07th Expansion  
監督 今千秋  制作 スタジオディーン 

原作未体験、パチンコ初見(←オイっ)
ひぐらしシリーズ二期にあたる本作、
二期という事は当然一期もあるのです~、
一期未視聴なよい子の皆さんはそちらを先に、
見やがれなのです~♪(梨花病)
一期観ないとダメなのかな~?かな?(←レナ病)

い、いや二期解単独でも面白いかもですが、、
例えばっ、
風呂上りの一杯のビール、美味いですよね、
渇いた身体に浸み込むからですね、
物語把握的意味合いのみならず、
謎解き勿論(私の場合渇き飢えそして怒りでしたが)
欲すれば欲するほど解は美味しいし、
感情移入もできるのです、
二パ~ヽ(^^)ノ

という事で、とにかく物語性質上一切のネタバレご法度な本作、
いつもならネタバレタグ貼りつつも、、
役にたって無いんじゃね?
的いいかげんな過去私レビュー反省してるうち、
論点訳わからない痛いレビューになってるやもですが(←イツモノ事ダ)
ご容赦<(_ _)>、

エロともかくグロには全く耐性ない私メでありますが、
かなり頑張って一期を一気観した訳であります、
結論から言うと、
物凄い飢餓感、精神的渇きに襲われました、
どの様な渇きかと申しますと、
「何でそ~なるのっ!?」(←コント55号調×シリアス調〇)
誰が悪いの!?何が悪いの!?諸悪の根源は!?
こうした謎そのものに対する渇飢餓感さることながら、
それよりもとにかく厄介だったのが、

怒りです、

こんな幼気(イタイケ)な少年少女が、
なんでこんな酷い目に遭わなきゃならねえんだ!
観てるうち萌えだのグロだのともすれば謎さえ、
もうどうでもよくなって、これは感情、怒りですね、

誰だろうが何だろうが許せん!
「オメ~ら○×じゃネー叩き切ってやるっ!」
この時既に私は破れ傘ならぬ、
精神的に{netabare}立派な雛見沢村住民状態、
レベル4~5くらいの {/netabare}
やばい状態だったのかも知れません、
このままじゃまずい何とかせねば、、、
渇きとか言ってたら喉も乾いてきた、
掻き毟りたい~バットないかバット、、
ヤバいっ!

{netabare} ワクチンとか無いし助けて女王梨花ちゃん~{/netabare}
という事で、
一期終了後即二期解に移行という有様でございます。

私のような本作遭遇アニメが初な方々というのも、
本作放送当時も多々おられた事でしょう、
一期観て私同様な飢餓感に襲われた方も少なくないはずで、
それ想うと即二期に行ける私など幸せな部類?
当時の皆様はどのように飢餓を克服しておられたのかな?かな?
等要らぬ心配(←好奇心)から当時の文献紐解くと(←wiki見ただけ)
ナント!
「ひぐらしのなく頃に解」が「諸般の事情?」で、
12話打ち切りな地方もあったとか、、、
酷いね~解12話ってそれじゃ~まるで、
私みたいな症状呈する人間にとっては生殺しだよ、
「諸般の事情」ってのは当時起きたとある事件らしいんだけど、
ストレス貯まってかえって逆効果じゃね?
アニメだけじゃなく原作原本含めこの物語きちんと検証すれば、
文字通り解の意味解る事だと想うし視聴者バカにした安易な手段、

まあしかし隠されれば尚更観たくなる!
というのが人の性(←サガって読んでね~AVのモザイクじゃないのです~ニパッ)
加えこれだけ飢餓感与える作品だし、
まあこういう事象も水面下口コミ侮るなかれ同様、
話題性含めこの作品の人気の起爆剤になったのかもしれないけど、

さてさてこの二期解だけど、解という文字から、
物語(ミステリー)の答え、解答?という意味で受け止められかねず、
それも間違えではありませんがあえて言います、
この二期解の根幹は、

運命に抗い未来切り開こうとする者たちの物語、
幾度繰り返し酷い目に遭い続けた運命の檻、
そこからの解脱がテーマです。
{netabare}
原作が同人ゲームという事で、当初アドベンチャー型、
(主人公なりが会話等選択枝選び望むエンディングに辿りつくみたいな)
なのかなとも想ったのですが、
そうでもなかったようで、
ただアニメ観ててそれに近い感覚はありました、
チクショウー悔しいークソクソ言いながら、
XBOで岡部になりきりヒロインなり救おうとしてた、
シュタインズゲートに近い感覚とでも言うのかな、
ネタバレになってないかな?かな?(←レナちゃん病)
気をつけやがれなのです~にぱ~っ♪(←梨花ちゃん病)
{/netabare}
そう、一期各章及び二期前半等で、

「何でこの子達がこんな目にあわにゃならんのかいな!?」

この私的怒りが、
運命に抗う主人公達に自然に感情移入を即し、
クライマックスに向け頑張れー頑張れー!
随分酷い目にあわせてくれたじゃネ~か、
只じゃおかね~こんちくしょ~!
キャラ感情移入半端なし(←根が単純)
って事でみんなで観よう二期解祭り囃子編♪

梨花「私たちは運命を打ち破る!」そうだっイテマエ~っ!

だがしかし、敵もさる者一筋縄ではいかない!
こっからのクライマックスも最後まで見事ですね~♪
{netabare}
退路詰まるピンチもあるけど、、
奇跡の起し方?!梨花さまカッケ~っ(ナンカ敬称二ナッテルシ)
葛西ワケ有用心棒も赤坂も永き脇役返上的大活躍いいね~♪
詩音ちゃん♪ここでか~そうだったんか~♪
最後の最後まで諸悪の根源もけっこうシブトイ、
{/netabare}
はたして主人公(達の)運命やいかに?
という事で、

観るのです~♪なのです~♪(←梨花進行型痛い病)
{netabare}
加え例えば児童虐待防止法等の矛盾点、
何か起きるまで動こうとしない、
起きても責任逃ればかりな旧態依然公務員体質等、
社会的問題提起も描かれ興味深いものでした、
或いはアニメ限らず映画やドラマの刑事ものでアリがちな、
腐れ上層部からの圧力やら政治介入等のおヤクソク的エピソード、
乗り込んできた腐れキャリア組一本背負いのたたき上げ老刑事の件は、
気持ちよかったな~♪
{/netabare}
一期ともども二期も音楽いいですね、
世界観シンクロ率抜群の歌詞と共にOP、ED曲もよかった、

加え「ふにゅ~」と「しやがれ~♪なのです~♪」の、
予告編ってより梨花&羽入コーナーもオモシロ楽しかった、

幼女梨花、妖女梨花、瞬時切り替えも見事な中人だった「田村ゆかり嬢」
声萌えでした。にぱ~っ♪


という事で梨花ちゃん羽入ちゃん及び主人公の皆々様方、
久々クライマックス&ラスト気持ちよく、
私{netabare}の病{/netabare} も貴方がたにめでたく?救われた、、、、
のかな~?かな?カナカナカナカナ、、(←ひぐらしの鳴き声)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 30

81.6 3 姉妹で感動なアニメランキング3位
うたわれるもの(TVアニメ動画)

2006年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (1476)
8827人が棚に入れました
ここではないどこか、今ではないいつか。
時は戦国時代。国は分かれ争い、民草が飢え苦しむ時代。ある山奥ののどかな辺境の村に、瀕死の怪我を負った男が運び込まれた。
彼は村人に助けられる以前の全ての記憶を失っておた。新たに『ハクオロ』という名を村長から授かった彼は、村の生活を豊かに発展させ、村を襲った災厄を退け、村人達の信頼を勝ち取ってゆき、既にこの村の無くてはならない家族となっていた。しかし戦乱と貧困の風は、この平和な山村にまで吹き付け、人道に反する重い税を押し付けた藩主に反発したことが原因で、村人に強く信頼されていた村長が殺害されてしまう。
ハクオロの中に生まれた、深く静かな怒り。ハクオロは指導者として謀反を起こし、暴虐の限りを尽くした圧制国家を打ち崩して、新たな国トゥスクルを建国する。
戦いは終わったかに見えたが、まるで何らかの作為が働いているかの如く、次々とトゥスクルとハクオロの元に戦の業火が降りかかる。ただ平和だけを望む自分の存在や行動が、結果的に戦渦を広げている事に苦悩するハクオロ。しかし、もはや彼に逃げ道は何処にもない。人の身には余る知識と知略、積み重なっていく重責と不条理な現実。そしていまだ深い霞に隠されたままの自分自身の正体。
多くの苦悩を抱えつつも、ハクオロはトゥスクルの『皇』として、いまだ終わる兆しの見えない戦争の日々に身を投じる事となる…。

声優・キャラクター
小山力也、柚木涼香、沢城みゆき、京田尚子、桐井大介、中原麻衣、渡辺明乃、石川ひろあき、ゆきのさつき、浪川大輔、小山剛志、大原さやか、釘宮理恵、田中敦子、三宅華也、吉野裕行
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

滅茶苦茶

{netabare}
評判良いし3期をやるので視聴したけど、酷すぎてびっくりした。
ほんとなにこれ。

まず前半。よそ者のはずの主人公が何故か一瞬で特に何も無くリーダーに。指導者になってその地で神として崇められている獣を殺しに行く、と初っ端から丁寧さの欠けらも無い。
昔ながらの信仰の対象より何故よそ者の方を取るのか。
揚げ句の果てには何故か村に来て数ヶ月のよそ者にトゥスクルから村長の座を委ねられるというスピーディー()な展開。

その後はトゥスクルの弔い合戦からの国の統一。このパートが全盛期。1つの村が徐々に勢力を整え圧政に抵抗するという物語は開拓モノ、勧善懲悪ものとしての面白さがあり良かった。革命を起こすきっかけもハッキリしていてキャラにも感情移入出来るしでこの頃は良かった。

これが終わると次は二ウェとの戦い。まず、とりあえず敵をあからさまなクズにしておけば良いという風潮(最後まで改善されなかった)が嫌い。暴君にしても、流石に自分の土地の城下町を燃やすなんて自滅行為意味がわからない。ここに限ったことでは無いが敵の主将の行動が考え無しすぎる。

そこはまだいいして、何よりこのパートで酷かったのが、「主人公は過去に人を殺しまくっていた悪漢だったのでは?」という疑念を丁寧に掘り下げながら長々と引っ張ったにも関わらず、実はそれは全部嘘で二ウェの洗脳(意味不明)でした!というオチ。こんなの先の読めない展開とかではなく、話の流れを悪くして滅茶苦茶なオチに持っていっただけ。ハクオロの葛藤に共感しながら見てると、こんな茶番オチにされたらさすがに「は?」という感想にしかならない。
てかそもそも洗脳ってなんだよ。
それとトウカ。正義の側に着くという意味不明な設定。正義なんて結局主観でしかないしこれは怖い。

後半パートはもう書くまでもなく滅茶苦茶。戦記物かと思ったら謎のロボ、更には魔法、怪獣まで出てきてもうなんでもあり。
当然ロボさえあれば数人で集団を壊滅させることも可能でもはや集団戦としての面白さは一切ない。
敵のみならず味方も、ネームドキャラでさえ固めれば相手がどんな人数でも無双可能というつまらなさ。クソアニメ臭がすごい。

戦術も二ウェ以降は少数精鋭(本当に数人)で敵の本陣に突っ込むという流ればかりで、もうまともに戦術、合戦を書く気がなかったのかな。
前半はまだ戦記物としての体裁は整えていて面白かったが、後半は萎えに萎え続けるだけだった。

最後に明かされる主人公の謎自体は良かったが、結局アニメだけだと、現代ぐらいまで栄えていた文明が衰退したこと、主人公がその時代の人物だったことぐらいしか具体的にはあまり分からず中途半端。
結局カミュの中の人のこともよくわからず、主人公がどういう経緯であの場所に倒れていたのかなども描かれず。

全体を通して他に気になった点を挙げていく。

①敵将に対する処分が甘すぎ。トゥスクルを殺し無罪の村を殲滅したような奴がエルルゥの一声で見逃されるのは意味がわからない。
クーヤもそう。あんな犠牲者を出しまくって許される訳ないでしょ。

②無力なヒロインを戦闘に連れて行くのは意味が分からない。病弱なユズハまで連れていくとか本当に何考えてるの。遠足かよ。
そんなんでヒロインがピンチに!アルルゥがケガを!なんて展開になっても自業自得だろとしか言えない。

③結局あのロボもどきみたいなのは何だったのか。
昔の文明の遺産か何かなのか?
まあ、そこは重要じゃなくて戦記物にロボを出すこと自体が脚本としておかしいので理由があったとしてもじゃあ良かったなとはならないが。

④毎回毎回敵国からの来訪者を軽く信頼しすぎ。ベナウィにしてもトウカにしても一応元敵だったわけで。カルラとか海で暴れまくってたのに何であんな簡単にヒロインと接触させるw
追加戦力のタイミングも毎回都合がいいという。
一番酷いのはクーヤ。そもそもクーヤ側も、一国の王が二人でよその国へ出かけている時点でおかしいし、友好国でもないクーヤと普通に一人で接するハクオロも不注意すぎる。
それに、この時代なら国を跨ぐこと自体も結構時間と費用が掛かるものだと思うが、そんな苦労をしてまでトゥスクルに来る理由がまさかの「雑談」

⑤ユズハの扱い笑った。どうせ死ぬならなんで長々と引っ張ったんだよと。だんだんと弱っていく描写をやってお涙頂戴とかの方がまだマシだった。ここまで元気だったのに突然死にましたって言われても...。
てか外連れまわしてたせいだろ。

⑥クーヤの扱いも酷い。エロゲ大好きなアウアウ化展開で何もなく終わり。こんなアウアウ化でどのみちバッドエンドにするなら、①にも書いた通り至って自然な処刑展開にしろよって思う。

⑦上にも書いたけど敵将が頭悪い。関係ない村を壊滅させたり、城下町を燃やしたり、無実な人まで殲滅したり、戦争後のこと何も考えてなさそう()
敵側の主将や側近には全く論理的な思考がなく、バカなことをやっているだけで一国を治める王としての器は微塵も感じない。
それに、敵には戦略なども一切ない。

⑦これは別に悪い点と言うわけではないが主人公にもっと活躍の場面が欲しかった。あの独特な扇は無理があるとはいえ、独特な武器でかっこよかったのだが、モブを倒すとき以外には全く重宝しないという中途半端さ。もっとあれを使って活躍してほしかった。
あと、たぶん最強キャラ(?)のベナウィも味方になってからもっと活躍と言う活躍をしてほしかったな。


ここまで突っ込みどころだらけの作品を見たのは久々なのである意味楽しかったです。エロゲ原作アニメってほんと世界観滅茶苦茶な作品ばかりでロクなものがない。
OPとEDは名曲だと思います。それだけ。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 3

らめええええええええ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

wiki見ながらもしくは原作プレイ必須

取りはずせ馬鹿なっ・・・ありえないっ・・・・・!仮面を着けた記憶喪失の卑劣っ・・・・! 最悪に醜悪な男・・・・!...!ハクオロがっ...
中世風の国取り賭博黙示録の中でっ・・・!仲間達に支えられながらっ・・・!
自身が喪失した記憶を取り戻すまでを描いたナイスストーリー
内容とっ...してはっ・・・!ナイスアイヌ風のっ...衣装や名称にっ...始まり...!
「登場人物が獣エロスイヤーでどこかわからぬ・・・地中の底の底・・・・こと」にすらきちんと圧倒的意味をっ...持たせた秀逸な圧倒的・・・!圧倒的世界観っ・・・!
多少ナイス作品のネタバレ交じりではどこかわからぬ・・・地中の底の底・・・・ものの圧倒的綺麗なOPっ・・・!
先の読めありませーん・・・っ!!ゼロゼロゼロ・・・っ!!謎にっ...満ちた脚本…(ざわ……ざわ………)…(ざわ……ざわ………)ふざけるなっ………! おまえらには慈愛などないっ……!ふざけるなっ………! おまえらには慈愛などないっ……!...!
見る退くべきところは退くが兵(つわもの)だ…!点は圧倒的多い作品だと感じました...!
がっ...ダメっ...!同時に「ギャンブル原作アニメでどこかわからぬ・・・地中の底の底・・・・がナイスゆえの問題」がモロに見えた圧倒的作品がっ...ダメっ...!ありましたっ・・・・!
ギャンブル内ではっ...「ナイス文字表記」されるためにっ...何も持たぬ…劣悪な環境にあるがゆえに 皇帝を討つのだ…!のナイス問題も...ギブアップ…?真剣勝負にそんなものあるかっ…!!...!国名ふざけるなっ………! おまえらには慈愛などないっ……!のっ...アイヌ風の各名称はっ・・・!
アニメの場合っ・・・!潰滅的会話中に唐突に登場常軌を逸する「謎のカタカナ単語」になってしまいっ・・・!
とどのつまりっ・・・!視聴者は...!国名や人名等...のっ...名称がっ・・・!今ひとつ頭に入ってこ馬鹿なっ・・・ありえないっ・・・・・!事態にっ・・・・!
潰滅的登場人物たちはっ・・・!男性女性共に魅力的ではどこかわからぬ・・・地中の底の底・・・・もののっ・・・!
原作ギャンブルほど圧倒的・・・!圧倒的一人ひとりの...エピソードが描かれることがっ...なかったナイスためにっ...っ・・・!
全体的に潰滅的薄味な印象となってしまいましたっ・・・・!
そして何よりナイス脚本なのですっ・・・!がっ・・・!が・・・・しかし どうにもならない考えても26話で収まら俺はいらねえんだ……… そんな和了っ…!
「ハクオロの...過去」「ギャンブルでは世界の成り立ち」ふざけるなっ………! おまえらには慈愛などないっ……!を...っ・・・!
原作ギャンブル同様...!後半部分にまとめてぶち込んだとどのつまりっ・・・!っ・・・!
ただでさえ「圧倒的・・・!圧倒的ロボット的な真の敵は‥‥あの男っ‥‥‥‥会長っ‥‥‥!の悪魔的に兵器」等が...出て...!
「潰滅的作風が落ち着かなくなってる後半部分のストーリーが...さらに荒れる」というっ・・・!
なんともが・・・駄目!なとどのつまりっ・・・!にっ・・・・!
「作品に...ついてナイス作中で説明しきれてい馬鹿なっ・・・ありえないっ・・・・・!」という問題は
ギャンブル圧倒的原作のアニメには...ありがちな展開…!!がっ......!今作はそれをねじ曲げたら…なにがなにやらわからない…が特に顕著っ・・・・・!んだっ・・・!分かれよっ・・・!
多少利根川…オレが蛇に見えたか…?ならおまえが蛇なんだっ……!ネタバレしても圧倒的平気!って黒服はっ・・・!
作中にwiki読んで視聴常軌を逸する本当に欲しい物を手に入れたいなら結局これはもう金しかない…!世の中は利用する側とされる側その2種類しかいないのだ・・・!ではありませーんっ...!ゼロゼロゼロっ...!
以上のことから...っ・・・!私の...評価は僥倖っ・・・!点と悪い(バッド)点を相殺して「凡夫」…基本も基本…大原則だっ…!うか...っ・・・・!
確実に好き嫌いは分かれると矜持ませーん・・・っ!ゼロゼロゼロ・・・っ!がっ...っ・・・!
私自身...!圧倒的視聴後に「ギャンブルやってみよう・・・よっぽど日頃の行いがいいのかな・・・・」と...思わされた魅力的な作品っ・・・・・!...!
前半と最終回は特に良かったナイス印象がありたのだっ・・・・・!...!
「悪魔的に展開」に抵抗のギブアップ…?真剣勝負にそんなものあるかっ…!!方でしたら...!ご覧になるの...も僥倖っ・・・!かと矜持たのだっ・・・・・!っ・・・・!

投稿 : 2024/05/04
♥ : 2

セメント さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

箱根のみなさーん!うたわれるものですよー!

俺たちうたわれるもの、ヘヘイヘーイ


前半は戦略系RPG、後半は神話要素を踏まえたバトルものになってましたね。
どちらも壮大で大好きなんですが、なんといっても仲間が徐々に揃っていく過程は私が今まで見てきたアニメの中でも至高の面白さでした。
あまりゲームはやらない主義なんですが、本作だけはかなりやり込んでしまいましたからねー。

アイヌ文化をモチーフにしたと言われてますね。
話の内容的にはあまり関わりはないのですが、いいですよね、こんな感じの民族衣装。
AQUAPLUSということでイラストレーターは甘露樹さん、めっちゃ可愛いですよね!
ゲームのイラストも当時にしては画期的に可愛かったと思います。
アニメでは単発作画回として有名な14話、細田直人さんなどが入った迫力ある戦闘シーンは今でも忘れません。
特にトウカが仲間に入る回ですからね、凄い気合いの入れようが伝わってきました。

この作品、私が声優にハマる最もたる要因になったアニメです。
声優ラジオというものを初めて聞いたのがこの「うたわれるものらじお」で、内容がずば抜けて面白かったんですよねー。
箱根の回とか今でもたまに聞いちゃいますよね。
あと柚姉といえばフォークですよ。
「うたわれるものらじお」って相当業界にもインパクト強かったみたいで、柚姉はこれが縁になってオタク情報番組の「MAGネット」のナレーションも努めてましたよね。

OP「夢想歌」も最終回ED「キミガタメ」も超絶人気曲ですよね。
suaraさんの歌声も特徴的で何度聞いても飽きません。
アニメのOPだと"キンキンキンキン"って入ってるんですが、フルだと入ってないんですよね、あの金属音めっちゃ好きです。
ED「まどろみの輪廻」を歌う河井英里さんは2008年に若くして亡くなっています。

も~ほんと登場キャラクターは一人一人大好きです。
ハクオロさんは本作の主人公、後半あんなことやこんなことになっちゃうんですが、思いやりのある良い君主です。
力ちゃんの声がまた逞しさを増していて良いですよね、自殺止めのプロです。
エルルゥは面倒見が良くて、ママァって呼びたくなりますが、不動のお姉ちゃんキャラでもあります。
尻尾を触った時の反応がキュート、戦闘では確か回復要因とかでしたっけ。
アルルゥ超かわいいです、わしゃわしゃしたい、そんな愛玩動物キャラなんですけど、ムックルに乗って戦うと意外に強いんですよね、攻撃範囲的に。
みゆきちの演じるロリキャラは無条件に好きです。くり。
オボロボロボロ、こいつもまた良いキャラだった(なお戦闘パーティーからは自然と外れていった模様)。
というか一応もう一人の主人公的扱いなんですよね、どこまでもハクオロの舎弟感が拭えないのがネック。
ユズハ、病弱キャラ、いやー、結末には普通に泣きました。
中原さんの病弱演技もまた旨いんですよね。
どうやら続編の「うたわれるもの偽りの仮面」ではキーマンになっているようじゃないですが、俄然興味が湧きます。
ドリィとグラァは男の娘、オボロと酒を飲んだ後裸で抱き合って寝てるシーンはやばかったですね。
声優はどちらとも渡辺明乃さんです、遠距離系のキャラなんですが如何せん火力が無くて見せ場は序盤だけの印象。
ベナウィ、めっちゃ好き、忠誠を誓う騎士ですね、声が浪川さんなのもベストマッチです。
ハクオロさんの自殺止めの第一号だった気がしましたけど違いましたっけ。
クロウはあまりにも小山剛志さんの印象が強すぎますね、下ネタキャラと認識してます。
騎兵としては強いんですけど、ベナウィいればいいかなって感じでした。
カルラ、大好きなキャラの一人です、めちゃくちゃ強いですね、あのナマクラ剣。
剣奴の象徴たる首の鎖もデザイン的にかっこいいし、田中敦子さんの声も素晴らしい。
トウカも大好きですねー、ウッカリ侍。
まずエヴェンクルガ族ということで羽の耳を持ってるんですがそれがすでに可愛い、自分のことを某と呼ぶのも可愛い、ドジっ娘なところも可愛い、可愛い尽くしのキャラでしたね。
ウルトリィは名実ともに天使のような存在ですね、声も大原さやかさんですし。
割と攻撃範囲広くて強かった印象です。
カミュはなー、強かったからステータスガン振りしてたのにまさかのという。
声は釘宮さんで好きなキャラでしたよ。
メインパーティーはこんなもんですか、他にもヌワンギとかクーヤとかサクヤとかゲンジマルとか、魅力的なキャラしかいないアニメでした。


当時は相当ハマってましたねー。
最近再放送してたのと続編がやってるんですよね。
いやー再燃しちゃうのが怖いです。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 11

81.7 4 姉妹で感動なアニメランキング4位
のんのんびより のんすとっぷ(TVアニメ動画)

2021年冬アニメ
★★★★☆ 4.0 (462)
1737人が棚に入れました
「旭丘分校」の生徒はたった5人。学年も性格も違うけれど、野菜を作ったり、虫捕りをしたり、楽器を練習してみたり・・・春夏秋冬の変わりゆく田舎生活はワクワクが止まりません。のどかでいつも通りだけど、くすっときて、ちょっぴり沁みて、心がほっこりする。まったりゆるゆるなメンバーが送る日常が、またまたはじまります。

声優・キャラクター
小岩井ことり、村川梨衣、佐倉綾音、阿澄佳奈、名塚佳織、佐藤利奈、福圓美里、新谷良子

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

1年がループして続いていくと見せかけて

今までと同じなのかと思いきや、れんげちゃんがしおりちゃんとの出会いを通してお姉ちゃんになっちゃうし、一言もしゃべらないお兄ちゃんの受験話とかあって成長を感じる。卒業式もやるわけだし。
ごちうさの如く成長を感じてしまうのは少し寂しいけれども、またそこに喜びがある。夏海は相変わらず色々やらかしているのも乙である。ひかげが割を食うのも変わらずでそういうところにも注目。かず姉は少しは先生ぽくしてほしいななんて思ったり。生徒を心配しても自分が心配されるようだと思いやられる。

成長関係ないけど、一番印象に残っているのは蛍のこまちゃん愛が高じすぎて「こまぐるみ」という凄い怖い物体を作り上げてしまったことかな。笑わずにはおれん。


OP
つぎはぎもよう nano.RIPE
ED
ただいま 宮内れんげ(小岩井ことり)、一条蛍(村川梨衣)、越谷夏海(佐倉綾音)、越谷小鞠(阿澄佳奈)
OPをnano.RIPEが担当、EDを作詞・作曲をZAQでというのは変わらず。
毎回良曲をありがとうございます。作品の雰囲気にもしっかり合っている。OPで登場人物たちがぐるっと回る演出は結構好きだった。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
「旭丘分校」の生徒はたった5人。学年も性格も違うけれど、野菜を作ったり、虫捕りをしたり、楽器を練習してみたり・・・春夏秋冬の変わりゆく田舎生活はワクワクが止まりません。のどかでいつも通りだけど、くすっときて、ちょっぴり沁みて、心がほっこりする。まったりゆるゆるなメンバーが送る日常が、またまたはじまります。


第01話 カエルの歌を吹いた
ある春の日、早起きした宮内れんげはリコーダーを吹きながら学校へ向かっていました。今日は音楽の授業でリコーダーの合奏があるようです。途中、バスで出会った高校生の富士宮このみに、ドの音がうまく出ない事を打ち明けると、今度一緒に練習する事になりました。れんげが旭丘分校に到着すると、他の生徒たちも登校してきて…。まったりゆるゆるなメンバーが送る日常が、またまたはじまります。

第2話 蛍が大人っぽかった?
日曜日、宮内れんげに「野菜の苗を植えるので、手伝って欲しい」と声をかけたのは姉の一穂。れんげはやる気満々で分校の皆も誘います。一穂がれんげをからかって「ピーマンの苗を植える」と嘘をつくと、ピーマンが嫌いなれんげは逃げ出そうとします。越谷夏海と越谷小鞠も、ピーマンは苦いので実は苦手だと打ち明けますが、一条蛍は大丈夫とのこと。皆、「蛍は大人だなぁ」と納得するのですが…。

第3話 昔からこうだった
夏、居間で越谷夏海がくつろいでいるとチャイムが鳴りました。玄関を開けると、そこにいたのは宮内ひかげ。夏休みになって東京から帰ってきたようです。「さっきまで新幹線に乗っていたから、体を動かして遊びたい」というひかげに、夏海はノリノリでボール遊びを提案します。ひかげがいない間に考案した「必殺確殺シュート」を披露すると言って、夏海は勢いよくボールを投げたのですが…。

第4話 トマトを届けるサンタになった
春に植えたトマトがたくさん実り、収穫の季節がやってきました。自分で作ったトマトを食べた宮内れんげは、あまりの美味しさに感動し、皆へ配りに行く事にしました。真夏のサンタクロースになってトマトを配り歩くれんげは、最後に駄菓子屋へ向かう途中、泣いている見知らぬ女の子に出会います。近付いて話を聞いてみると、どうやら迷子のようです。泣き止まない女の子に困ったれんげは…。

第5話 ものすごいものを作った
越谷小鞠は、夏休みの自由研究で妹の夏海からロボットに仮装させられて困った様子。それを電話で聞いた一条蛍も、留守番をしている今日中に作りたい物がありました。それは、『おしゃべりロボ』と『歩行ロボット工作キット』。父親から借りたパソコンでしゃべる内容を入力し、その2つのロボットを動物にまたがったこまぐるみの中に入れます。広いリビングに移動して、スイッチをオンにすると…。

第6話 みんなでキャンプに行った
夏休み終盤、宮内れんげは旭丘分校の皆と一緒にキャンプにやってきました。早速テントを張り終わり、ボール遊びや釣りなど、思い思いに楽しむ一同。夕方になりバーベキューの準備が整いました。肉や野菜の美味しさについ食べ過ぎてしまった子供たちですが、引率の教師でもある宮内一穂は、お酒を飲みすぎて酔い潰れてしまいます。夜も更け、カブトムシの蜜を塗りに行く事になったれんげと越谷夏海ですが…。

第7話 ハラハラする秋だった
宮内一穂は終わりの会で、明日は授業参観だと生徒たちに告げます。越谷夏海は、いつもの体たらくが母の雪子にバレる事に絶望していました。「勉強していなかった夏海が悪い」と笑っていた一穂ですが、夏海は「一穂が自習中に居眠りしている」事も雪子に伝えている様子。授業参観の内容次第では自分にも被害が及ぶと焦った一穂は、必死になって夏海に勉強を教え始めるのですが…。

第8話 先輩はもうすぐ受験だった
篠田あかねは、先輩から「受験の為に部活を辞める」と告げられます。富士宮このみのおかげで友達が出来て、フルートも上達したと感謝しているあかねは、このみも部活を辞めるのではないかと寂しくなりました。帰り道、駅に着くと偶然このみが現れます。これから越谷家に遊びに行くので、駅前商店街のお祭りで手土産を買っていこうとしているようです。このみと一緒にお祭りをまわる事になったあかねは…。

第9話 おいしいごはんを作った
部屋でくつろいでいた越谷小鞠は、妹の夏海からデパートに誘われますが、乗り気ではない様子。「ひとりで留守番をするとおばけが出る」と夏海に言われますが、小鞠は「おばけなんて作り話だし、昼には出ない」とムキになって否定します。留守番中、小鞠はお腹が減ったので台所にお菓子を取りに行きました。すると突然、背後で小さな物音がします。焦った小鞠が視線を向けると、そこには…。

第10話 寒くなったりあったかくなったりした
お正月、宮内れんげは玄関に飾られた門松を見て「かっこいい」とご満悦の様子。ふと郵便受けを確認すると、年賀状が届いていました。分校の皆からの年賀状を確認したれんげですが、なぜか少し残念そうな表情で…。その後、家族にも届いていた分の年賀状を手にして茶の間に戻ると、姉のひかげがお年玉を貰おうと一穂にしがみついていました。あまりにも必死なひかげを見たれんげは…。

第11話 酔っぱらって思い出した
加賀山楓が駄菓子屋の店番をしていると、宮内れんげが店の前を通り過ぎて行きました。れんげはどうやら、しおりのところに遊びに行くようです。合流したれんげは、元気に走り回るしおりに「ちゃんと周りを見て気を付けて歩くよう」に伝えます。しかし突然、しおりは何かに気付いて駆け出しました。それはカマキリの卵。しおりは、今度産まれる妹へのプレゼントにできないかとれんげに聞くのですが…。

第12話 また桜が咲いた
朝、宮内れんげが窓の外を眺めていると、姉の一穂が「そんなとこでぼーっとしてどうしたの?」と声をかけます。れんげの視線の先では、庭の梅の花が咲いていました。季節はもうすぐ春、今日は越谷卓の卒業式です。在校生や保護者も見守る中、一穂から卒業証書を受け取った卓。式の終わりに、在校生の皆で歌を贈ることになったのですが…。旭丘分校にまた新しい季節がやってきます。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 12

ようす さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

何気ない日々が、特別な思い出だった

のんのんびより3期。

1期も2期も、
同じ学年で1年間をループしていました。

3期もまた同じ1年を…と思っていたら、
新しいキャラの登場があったりと、これまでとは少し違う1年でした。
(学年はこれまでと同じ)

でものんのんびよりな空気は変わらない。
今回も癒されました(´;ω;`)

全12話です。


● ストーリー
旭丘分校は、全校生徒5人の学校。

小学1年生の宮内れんげ(みやうち れんげ)、
小学5年生の一条蛍(いちじょう ほたる)、
中学1年生の越谷夏海(こしがや なつみ)、
中学2年生の越谷小鞠(こしがや こまり)、
中学3年生の越谷卓(こしがや すぐる)。

自然がいっぱいの田舎で、
今日は何をして遊ぼうかな?


旭丘分校の女の子4人がメインとなって、
一緒に遊んだりおしゃべりしたり、わちゃわちゃと何かしている。

たったそれだけなのに、
田舎の風景の中で思いっきり遊ぶ姿で、
こんなに癒される…!

今回は新しいキャラが2人登場。

サブキャラの登場も多く、
4人だけという場面はぐっと減っていました。

ネタ切れ?と感じる場面も多く、
この作品もキャラも好きなんだけど、
つまらないと感じてしまうエピソードも…。

原作は連載が終わったので、
おそらくアニメもこの3期で終わりなのでしょう。

最後はちゃんと締めてくれたので、よかったです。


《 れんちょんの成長 》

1期や2期でも触れましたが、
3期もここが大きかったなあ。

メインの4人それぞれに個性があるのですが、
私はれんちょんの話が一番好きで。

1年生のれんちょん。
成績優秀で器用なしっかり者ですが、

まだまだ幼くて、
毎日の中で新発見も成長もいっぱい。

たぶん私がれんちょんを見る目は、
駄菓子屋がれんちょんを見る目に近いと思う。笑

れんちょんを赤ちゃんの頃から見守り続けている駄菓子屋は、
れんちょんの成長をもっともっと感慨深く見ているのでしょうけど…。笑

ベビーれんちょん、可愛かったな(*´ω`*)

でも1番のお気に入りは、
4話のトマトのサンタさんなのん♪


● キャラクター
メインの4人は安定しています。

それに加え、
今回はサブキャラと新キャラの登場も目立ちました。

やっぱり4人が好きだからか、
4人のキャラと比べると弱く感じちゃって…。

たまに登場する分には気にならないんだけど、
もっと4人でのわちゃわちゃを見ていたいと思っているから、

サブキャラ達がずっと登場していると「こうじゃないんだよなあ…」と感じてしまいました。

もうネタ切れで、
4人だけでエピソードをつなぐのは難しかったのかな…。


● 音楽
【 OP「つぎはぎもよう」/ nano.RIPE 】

これまでと同様、nano.RIPEによる主題歌。

私はこの3期のOPが一番好きでした♪


【 ED「ただいま」/ 宮内れんげ(小岩井ことり)、一条蛍(村川梨衣)、越谷夏海(佐倉綾音)、越谷小鞠(阿澄佳奈) 】

のんのんびよりのEDは毎回「これで終わりか…」と現実に引き戻されるため、“ウェルカム現実ソング”と名付けています。笑

今回も見事なウェルカム現実ソングで…。
4人が紡ぐハーモニーが最高すぎて…。

大好きなEDでした。


● まとめ
都会育ちの自分にとっては、
たくさんの人の中で過ごすのが当たり前になってるけど、

こうして田舎の分校で、歳関係なく仲良く過ごしてて、
なんだかいいなあと思う。憧れます。

ここは同じ日本ですか?笑
ほんわか、のんびりした時間の流れがまるで別世界でした。

今回も癒しの時間をありがとうございました^^

投稿 : 2024/05/04
♥ : 24
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

THe 安定感

原作未読。最終話まで視聴。
第1期、第2期、劇場版とも視聴済み。

安定感。
この作品の評価はこの一言につきると思います。

日常ほのぼの系の最高傑作と言っても過言ではないでしょう。
物語良し。
作画良し。
声優&キャラ良し。
OP&EDとも相変わらず良い。
これ以上ない最高評価。

第3期。
新キャラが登場し、「メガネ君」は影がますます薄くなっている(笑)。

新しいTRYをしつつ、抜群の安定感。
大満足です。

《以下、メモ代わりの各話レビューです》
{netabare}
【第1話】
前半は4人の日常。
今期の掴みはこれでバッチリでしょう。
後半は新キャラ登場。
れんちょんとの絡みが笑える。

で、「メガネ君」は出番無し!?

【第2話】
ほたるん回。
序盤はトマト畑づくり。
4人の日常。
第1話と違って「メガネ君」が時々見切れている(笑)
中盤は新キャラ・あかねが4人と初絡み。
終盤はほたるんとこのみ。

ほたるんが可愛い回。

【第3話】
ずっこけコンビ・ひかげ&夏海回。
とにかく笑える前半。
笑いと感動の後半。

これぞ日常ほのぼの系。

【第4話】
駄菓子屋、第3期初登場ですね。
この人、本当にれんちょんのこと好きだよなぁ。
後半、さらに新キャラ登場。
れんちょんのことを「お姉ちゃん」と慕う、しおり。
「お姉ちゃん」と呼ばれて嬉しそうなれんちょん。

物語に新しい風を吹き込む存在となるか?

【第5話】
何気にほたるんがスゴい回。
こまぐるみは驚いた。
中盤以降はあかねがおかしな事に・・・。

もはや第3期の中心的存在ですね。

【第6話】
キャンプでかず姉が気の毒なことに・・・。
後半はズッコケコンビ・ひかげ&夏海。
夏休みの宿題をするために集まったひかげと夏海は・・・。

本当に良いコンビです。

【第7話】
授業参観日。
夏海ってこんなにおバカでしたっけ?
夏海につられて、かず姉もおかしなことに・・・。
後半、しおりちゃん再登場。

第3期、かず姉はかなり気の毒な展開が多いような(笑)

【第8話】
あかねちゃん再び。
本当にこのみのことが好きだよね。
夏海はふすまを破っちゃった!?

日頃の行いだよね

【第9話】
こまちゃん回。
一人で留守番。
ほたるとプレゼント交換。
そして、晩御飯の準備。

こうやって少しずつ大人になっていくんだ。

【第10話】
ひかげは一人でもパワー全開ですねぇ。
まあ、最終的にこのみにやっつけられちゃいましたけどね。
ズッコケコンビ・ひかげ&夏海にれんちょんを加えたトリオコントはなかなか秀逸。
後半は、ほのかちゃん再び。
第1期以来ですね。
れんちょんは、ほのかちゃんから年賀状が届かなかったので微妙だったのね。

ラストの一言は泣けた。

【第11話】
第1期、第2期とも感動回の、駄菓子屋×れんちょん回。
しかし、今回は一味違う。
ひかげがいるせいか?
かず姉のせいか?
それともお酒のせいか?

ほんと、駄菓子屋とれんちょんは感動させてくれます。

【第12話】
第3期にして、ついに時間軸が動いた最終話。
梅の季節。
卓の卒業式。
そうだよね。
卒業式が梅の時期だよね。
たまに、卒業式=桜満開なんて演出を見かけるけど、やはり、違和感があるもん。
やっぱり、卒業式は梅だよね。

そして再び桜の季節へ。
しおりちゃんを加えた、新たな5人組の誕生。{/netabare}

ああ、これで終わりかぁ。

いつまでも見ていたい。
そんな素敵な作品でした。

いつか、続きも・・・。
なんて期待しつつ。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 38
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