温泉で漫画原作なおすすめアニメランキング 5

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの温泉で漫画原作な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月08日の時点で一番の温泉で漫画原作なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

77.5 1 温泉で漫画原作なアニメランキング1位
鬼滅の刃 刀鍛冶の里編(TVアニメ動画)

2023年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (365)
1193人が棚に入れました
家族を鬼に殺された少年・竈門炭治郎が、鬼になった妹の禰󠄀豆子を人間に戻すため、《鬼殺隊》へ入隊することから始まる本作は、2019年4月より『テレビアニメ「鬼滅の刃」竈門炭治郎 立志編』の放送を開始、2020年10月には『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』を公開、2021年から2022年にかけて、『テレビアニメ「鬼滅の刃」 無限列車編』『テレビアニメ「鬼滅の刃」遊郭編』を放送・配信した。2023年2月からは世界95の国と地域で『ワールドツアー上映「鬼滅の刃」上弦集結、そして刀鍛冶の里へ』を公開、そして、4月より『テレビアニメ「鬼滅の刃」刀鍛冶の里編』の放送が決定。物語は新たなる地へ――――
炭治郎が向かう先は「刀鍛冶の里」。鬼殺隊最強の剣士《柱》である、霞柱・時透無一郎と恋柱・甘露寺蜜璃との再会、忍びよる鬼の影。炭治郎たちの新たな戦いが始まる。
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

霞をつかむバトルアニメーション

引き続き原作未読で視聴。

【物語 4.0点】
1クールですぐに結果を求めるトレンドには目もくれず、今回も着実に積み上げた感じ。
上弦の鬼は相変わらずしつこく戦闘は長期化。
ただ、その中でも人の業を思い知らされる重たい回想も挟んでくるため、
視聴後ゲップが出る程度には、シナリオはぶ厚目。

当然、テンポアップを求める声も出るでしょうが、
私は、この作品に関しては、当初から呼吸レベルから地道に修行を重ねて少しずつ強くなる。
昨今では珍しい丹念なスローペースを好感して観続けているので、安心して楽しめました。


鬼殺隊の土台を支える“刀鍛冶の里”を舞台にした一戦。
長きに亘る鬼との戦いのため、武器についても代々技術を継承し続けて今がある。
{netabare} からくり人形“緑壱零式(よりいちぜろしき)”から刀が出てきた{/netabare} 時には先人たちの想いを特に感じました。


初回SPに炭治郎の夢などで、竈門家の血筋と炭治郎の痣(あざ)の由来を示唆するヒントが。
最終回SPでは{netabare} 太陽克服{/netabare} の悲願に執念を燃やす無惨様の野望の一端が明らかにされ、
今後に向けた手応えも十分。

その上で無惨様のパワハラ問題。
パワハラは部下への愛の鞭だと言い訳され発生する事例が多いのですが、
{netabare} 太陽克服{/netabare} したら同類の鬼など不要と確信している無惨様のパワハラには、
愛の欠片もなかったのですねw鬼さんたち早く転職しましょうw

今回、青い彼岸花など忘れた頃に回収された要素があったのも、手応えが手応えで終わらない信頼感があります。
私の場合、ラストは(※核心的ネタバレ){netabare} 太陽克服した禰豆子自身よりも、
炭治郎が鬼の血のサンプルを提供し続けてきた珠世(たまよ)さんが久々に登場して、禰豆子を人間に戻すための研究進捗を語った{/netabare} 件に感動しました。

『鬼滅』に関しては以前から鬼と言えば古代のイメージなのに何で大正?という疑問もありましたが、
やはり鬼と人の戦いが平安から続く因縁であること。
日本が医学・細菌学で世界的な成果も出す大正時代が特異点となり得ること。

刀鍛冶の里と合わせて少しずつ受け継がれて進歩していく人の営みの力強さを感じるエピソードでした。


【作画 4.5点】
アニメーション制作・ufotable

音、風、重力など、人間が鍛えてもかわしようがない攻撃が多かった本作の上弦の鬼。
そもそも表現することさえも難しい要素をバトルアニメで再現できているだけで非凡。

助太刀する霞柱・時透無一郎の攻撃も雲をつかむようなエフェクト。
恋柱・甘露寺蜜璃の刀も動きがクネクネで変態的だしw

トリッキーな動きを補佐するようにCGは玉壺が発射する大量の毒針など物量もカバー。
ただ、玉壺が使役する大群の巨大金魚のCG。テカテカして気持ち悪かったですw


【キャラ 4.0点】
上弦の伍・玉壺(ぎょっこ)
{netabare} 半殺しの刀鍛冶たちをオブジェに仕立てて断末魔を愉しむ{/netabare} 残虐非道を芸術と強弁する。
ヘイトを煽る悪役らしい悪役。

上弦の肆・半天狗
外面は怯えた声で弱々しい感じの悪役らしくない悪役。
ですが私がより憎たらしいと思ったのは玉壺よりも半天狗でした。
不祥事から逃げる責任者が俄に情に訴えて責任回避を正当化する。
この鬼の本性には心当りがあり過ぎて虫酸が走りましたw


霞柱・時透無一郎。
高慢な玉壺の挑発を、口数少なめで淡々と煙に巻く無一郎。
煽ってる玉壺の方がだんだんイライラしていく様が可笑しかったですw

玉壺は{netabare} 自分を無視して刀を研ぎ続ける鋼鐵塚蛍 (はがねづかほたる){/netabare} にもカリカリしちゃって。
ストレスで壺に穴開けないようにねw

人間の強い信念を前に鬼の煽りなど無力。
無一郎の「無」の真意には胸を打たれました。


恋柱・甘露寺蜜璃
絶望的な窮地でも彼女が現れるとパッと明るくなる巨乳剣士。
明るいのは良いのですが、ちょっと顔面の圧力が強すぎると思うこともw
それにしても、ピンク&緑の髪色が{netabare} 桜餅の食べ過ぎによるもの{/netabare} との説には絶句しましたw


炭治郎の鬼殺隊同期・不死(しなず)川玄弥が活躍したのが予想外でした。
ハラスメント含みで昇進を焦る同期にも事情があったのですね。

一方で伊之助&善逸は、ほとんど見せ場なし。
しまいには次回予告にて登場がない窮状を訴える始末w
これは鬼滅版“MOREDEBAN”村建設の予兆なのでしょうかw


【声優 4.0点】
霞柱・時透無一郎役の河西 健吾さん。
無口な現在の無一郎だけでなく、饒舌だった幼少期の無一郎、
さらには{netabare} 人格形成の礎となった兄・有一郎まで兼任。{/netabare}
状況に応じたセリフ量と一言当りの心情密度の匙加減。
繊細さを感じる好演でした。

恋柱・甘露寺蜜璃役の花澤 香菜さん。
こちらは騒々しく場を照らす豪快な演技。
ただここも回想では、傷つきやすい乙女心を丁寧に表現。

上弦の肆・半天狗。“分裂鬼”の異名もあり。
本体のCV.古川 登志夫さん以下、喜怒哀楽、
各々の感情を司る分身ごとに高ランク声優を当てる。
挙げ句、{netabare} 憎珀天には山寺 宏一さん{/netabare} まで起用。
半天狗の声優たちだけで並のアニメ作品のギャラ払えるんじゃないか?ってくらい豪華ですね。
この鬼、銭喰い鬼なので成敗に情けは無用ですw


上弦の伍・玉壺役には鳥海 浩輔さん。
私の中で鳥海さんと言えばゲーム『テイルズオブヴェスペリア』主人公・ユーリ役など、
少しダークだけど熱い正義漢のイメージが強くて。
それだけにこの真っ黒なナルシストボイスで残虐なゲージツを語る怪演。
こんな壺に成り果てちゃってって感じで笑撃的でしたw

因みに鳥海さんは壺から飛び出した気色悪い金魚共の声もカバー。
半天狗の声優陣から1人くらいヘルプさせれば良いのにw


【音楽 4.5点】
劇伴は椎名 豪氏&梶浦 由記氏のタッグが継続。
今回は両氏の適材適所がより鮮明になった印象。
特に梶浦氏は恋柱の華の演出に重用。
月に照らされた恋柱を彩る“梶浦語”の女性コーラス。風流でした♪

OP主題歌・MAN WITH A MISSION✕milet「絆ノ奇跡」
ED主題歌・milet✕MAN WITH A MISSION「コイコガレ」

EDが梶浦氏の作詞作曲による恋柱ソングだったので、
OPはコラボの“攻守”を入れ替えた霞柱ソングなのだろうと構えていましたが、
終わってみればOPは本編を総括した歌詞世界。
ラストで曲タイトルも回収された感が得られ納得。

あとは本日配信リリースの挿入歌{netabare} 「竈門禰豆子のうた」{/netabare} で奇跡の余韻に浸りたいと思います。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 30

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

よかった・・・・・・ね。

今となってはアニメに携わる人が「欲しい」と願っているもののほとんどを手にしているアニメではないでしょうかね。

人気(これは上下するからどうかなぁ)、知名度、実績、これらを持つことから得られる制作環境、資金繰りなんかもそうかもしれませんね。
原作の力ももちろんあるでしょうが、いろいろな社会の環境、時世、時流にも恵まれたとはいえ、一時は超一流の評価を受けた作品です。

そりゃあ、観る目が厳しくなるのも当然、期待されるのはやむを得ません。
落ちぶれれば叩かれますし、出来が悪くても悪く言われてしまいます。
なかなか厳しいですが、世の中そんなもんという事実は変えられないでしょうから仕方ないですかね。


それでは、遅ればせながら観ていきましょうかねw。

ところで、相変わらずで私のレビューは物語の流れは言わない方針なので、主に私の「思った」「感じた」が中心のボヤんとしたものになりますのでw悪しからず。

第1話:ほー、しょっぱなかから映画のようなクオリティですね。
思わず、何でもないシーンなのに何かを探すように見てしまいました。
そして鬼舞辻無惨のいわゆるパワハラ会議w。
登場する上弦の鬼たちからでさえ伝わってくる緊張感、こえーーわ。
ふつーに会社勤めしている身とすれば、無惨がこえー以上に、その緊張感の中にぶち込まれている自分を想像するだけで、トラウマが蘇りそうwww(何のだよ?)。

そして、諸々合って、刀鍛冶の里では甘露寺蜜璃が登場します。
正直、個人の感想としては、柱シリーズの皆さんは、初見~ですと、なんだかなぁと思う事が多いのですが、個別に登場してきてフィーチャーされるエピソードになると、その魅力に気づかされることが多いです。
これは、なかなかにすごい事ではないかと個人的には思っています。
それだけのキャラを生み出せたという吾峠さんには敬意を表したいと思います。

まだ、何も始まっていないのに、しっかりと目と興味を奪われてしまいました。
キビシイレビューも拝見しましたが、個人的には問題なし。
今後に期待です。


と、各話感想を書いてみようと思った時期がありました・・・私にもw。


が、一気に見てしまった・・・。
しかも、振り返りというか、ちょっと考えながらという事も薄く、流れに任せてスムーズに物語を楽しんでしまいましたので、総評的に。


いやー、面白かったですねぇ。
確かに話数があと2、3話あってもゴージャスでよかったかもしれんせんが、第1話が長めですし、仕上がってきた作品の密度も濃い。
ここをとやかく言うのは少し酷かもしれません。

確かに「物語」としての立ち位置としては、他のレビュワーが仰っておられるように、いわゆる「ツナギ」に位置するエピソードなのかもしれませんが、個人的には楽しんで視聴するのに全然問題のないレベルでした。
ちなみに、前にも申し上げましたが、私は「原作未読派閥」ですので、アニメ作品のみで追っているという事になります。
そして、この追い方をエンジョイ中なので、とても満足しています。
実際、他作品の視聴などもしておりますので、空いた間隔も特に不自由はないですしおすし。
(追い方・・・、老い方かもしれんなぁ・・・実際w)

まー、某SWシリーズでも、公開された当初は、地味だの、つまらんだの、ツナギだの言われたエピソード5「帝国の逆襲」が長い時を経て、スルメだの、意外とイイだの、あれがあっての~的な再評価をされたこともありましたしね。
この刀鍛冶の里編もシリーズ全体のボリュームが見えてきた際に色々と評価が変わるやもしれません。



そんな中で、もしも気になったところを挙げよ、と言われたら・・・、物語中でのSDの茶番パートですかねぇ。
個人的にはあってもいいけど、もう少し工夫というか、何ならもう少し少なめに・・・なんてね。
特に、物語序盤でのものが何だか気になってしまって。
後は、炭治郎の語りが、少しウザ(クド)く感じた瞬間がありましたが、これも好みの問題かもしれません。

・・・いや実際、これくらいしかケチつけるところが無くって・・・、このケチつけも、このカロリーで仕事をこなし、作品を仕上げてこられた皆様には申し訳なく思いながら、あえて挙げてみた程度の事です。


やっている事は、いわゆる「鬼退治」なので、中枠でテンプレ化しているって言うのは受け止めざるを得ないポイントですし、本当に隙が無いつくりをされていたと思います。
構成だって、コンパクトにスピード感を維持するように、練られていたのを感じました。
盛り上がりの起伏も計算しつくされていた感を感じました。


作品が今までに得てきた評価、プラス面を好循環として取り込んで、きちんと次の作品の反映してきていると思いました。
繰り返しになりますが、そういう作品に育つことができて「よかった・・・ね」って感じです。


今回も視聴してみた後に思った事は、やはり「人の思い」の繋がりに重きを置いている作品であるという事を強く感じましたね。

人と人の横のつながり、縦のつながり、時間、世代を超えたつながり。
他人の期待に応えるとは、自分の思いとは、人に敬意を払うとはどういうことか、人の仕事に敬意を払うとはどういうことか、人に純粋に期待をし、承認し、評価し、感謝し、それを伝える。
見えているモノ、話しているモノが本当(本心)とは限らない。

・・・説教臭いですか、そーですか。

でもね、こういった事に「気づける人」って案外世の中に多くないんです。
私もコーチングやコミュニケーションスキルのトレーニングを受けたりして、再確認、「気づく」までは蔑ろにしてきていたと思いますし。
ああ、偉そうに言いましたが、いろいろと出来ているとは言っていません。

「知っている事」と「行動(実行)出来ている」は全く別物であるという事も、このお勉強の中で学んだ、最も重要な事の一つでしたね・・・(遠い目)。


それにしても、禰豆子はよかったですねぇ。(何がw?)



はてさて、次にアニメ作品を視聴できるのはいつ頃になるのかなぁ。

と、楽しみに待ちたいと思います。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 27

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

迫る悪鬼に、刃を振るえ

この作品の原作は未読ですが、TVアニメ第1期~第2期と劇場版は視聴済です。
とは言え、家族が原作を購入したので家にはあるんですけどね。
新鮮な気持ちでアニメを視聴したいので、原作は見るのをずっと我慢しています^^;

言わずと知れた名作です。
言わずと知れた名作なので、本来なら1強の独壇場となったも少しもおかしくない作品ですが、2023年春アニメの層がとんでもなく厚いからでしょう。
決して独り勝ちという感じでは無かったように思います。
私は春アニメどころか、冬アニメの視聴も終わっていないので、最終的な感想はもう少し先になりそうですけれど…


集英社ジャンプ コミックス1巻~23巻で累計発行部数1億5000万部を突破した
吾峠呼世晴による漫画作品が原作。アニメーション制作はufotable。

家族を鬼に殺された少年・竈門炭治郎が、鬼になった妹の禰󠄀豆子を人間に戻すため、
《鬼殺隊》へ入隊することから始まる本作は、
2019年4月より『テレビアニメ「鬼滅の刃」竈門炭治郎 立志編』の放送を開始、
2020年10月には『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』を公開、
2021年から2022年にかけて、『テレビアニメ「鬼滅の刃」 無限列車編』『テレビアニメ「鬼滅の刃」遊郭編』を放送・配信した。

2023年2月からは世界95の国と地域で『ワールドツアー上映「鬼滅の刃」上弦集結、そして刀鍛冶の里へ』を公開、
そして、4月より『テレビアニメ「鬼滅の刃」刀鍛冶の里編』の放送が決定。

物語は新たなる地へ――――
炭治郎が向かう先は「刀鍛冶の里」。
鬼殺隊最強の剣士《柱》である、霞柱・時透無一郎と恋柱・甘露寺蜜璃との再会、忍びよる鬼の影。

炭治郎たちの新たな戦いが始まる。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

いやぁ、掛け値無しに堪能させて貰いました。
出現する鬼は下弦から上弦へと益々強さを増してきました。

そして「無限列車編」を視聴してからというもの、どうしても残酷な結末が脳裏から離れてくれません。
確かに炭治郎はどんどん強くなっているし、禰豆子だって炭治郎のサポートに余念がありません。
それに鬼殺隊の柱の皆さんの強さだって半端無いのは分かっています。

分かってはいるものの、一抹の不安が拭えません。
だって、煉󠄁獄 杏寿郎だって相当の剣の使い手だったのに…
それに、今回は香菜ちゃん演じる甘露寺 蜜璃が出てくるのは分かっていました。
万が一、蜜璃ちゃんに煉󠄁獄さんの後を追うような事態になってしまったら、きっと一部の熱烈なファンの方たちから抗議の嵐が矢の様に降ってくるのは火を見るより明らか…
加えて時透 無一郎も比類無き強さを持つ剣士です。

だから彼らに限って…
という気持ちを持ちながら視聴していました。
きっと、この気持ちはこの先、この作品を見続けていく上で決して無くならないことでしょう。

そして、今回登場した上弦の鬼の強さは想像の遥か斜め上でした。
作者の吾峠呼世晴先生も、よくこの様な設定を思いつくと感心するばかり…

ですが、今回のMVPは禰豆子で決まりでしょう。
誰もが選択することのない唯一無二の一手を繰り出したのですから。
身を挺して庇ってくれている最愛の人が心の中の葛藤で苦しんでいる…
普段の彼なら決して迷うことは無く、目標に向かって一直線に突き進んでいく…
自分が貫くべき正義の邪魔をしている…?

いやいや、代償はそんなに軽いものではありません。
誰もが躊躇し縮こまって怯える…
迫り来るのは命の危険を伴って余りある脅威…

そしてそんな覚悟に一手に堪えないほど薄情ではありません。
だからこそ、最終回に見た朝日とみんなの笑顔があんなにも眩しかったんですね。
もう、感動もひとしおでした。

どっぷりこの世界に浸かって視聴することをお勧めできる作品です。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、MAN WITH A MISSION × miletさんによる「絆ノ奇跡」
エンディングテーマは、milet × MAN WITH A MISSIONさんによる「コイコガレ」
そして最終回の挿入歌も…
椎名豪 featuring 中川奈美さんによる「竈門禰󠄀豆子のうた」

1クール全11話の物語でした。
文句なしに絶賛できる作品だったと思います。
そして、続編となる「柱稽古編」の制作が発表されました。
こちらの続報も楽しみで仕方ありません。
放送を心待ちにしています。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 21

79.6 2 温泉で漫画原作なアニメランキング2位
このはな綺譚(TVアニメ動画)

2017年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (558)
2409人が棚に入れました
あの世とこの世の間にある宿場町に建つ「此花亭」。
ここは神様に仕える狐っ娘たちが働く温泉宿。
期待と緊張で胸をふくらませ「此花亭」へ奉公にやってきた柚。
個性的な先輩たちに迎えられ、仲居修行が始まりました。
ある日、ちょっと頑張り過ぎてしまった柚は、お客様である薬屋さんを転ばせてしまい、
先輩仲居である皐とともに謝罪へと向かうのですが…。

声優・キャラクター
大野柚布子、秦佐和子、諏訪彩花、久保田梨沙、加隈亜衣、沼倉愛美
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

ギリギリ踏ん張った

1話感想
{netabare}タイトルからしてそうだけど、ひょっとして花ネタをガチでやる?
着物の柄がキャラの名前通りの花になっててビビった。
ってか蓮(=ハス)に至っては名前紹介される前から「あ、ハスだ」と分かってちとフフっとなった。
お陰でキャラの名前は全員一発で覚えられました、これは珍しいことでっせ。
(あ、柚の着物の柄はちょっとう~んって感じ。合ってはいるけど…)
いやね、キャラを花の名前で統一してる作品は過去にもあるけど、それがちゃんと連動してるかどうか疑わしいモノが多くてねぇ…。

で、そうなると気になってくるのが、これ、季節変わるんだろうか?って点。
夏の花もあれば秋の花もあるワケで…ずっと春ってことは無いと思うのだけど、背景ちゃんと描けるのだろうか?
夏の桜なんて毛虫が着いて大変ってイメージしか無いぞ?

ところで他の方も指摘してるけど、とても“うらら”っぽいですよね。
うらら好きだったので良いのだけど、そのうち「占いにハマる」なんてネタが来たら腹抱えて転げ回ると思います。

それとOPのスタッフにもりやまゆうじの名前が…。
ついこの間“ようこそ実力主義~”の11話でも見かけたが…多分その時はアクションシーン担当したと思うのだけど、こっちそんなアクションするような作品じゃないよね?{/netabare}

2話感想
{netabare}え?ムスカリ?
序盤の風呂シーンで背景に咲いてる青紫色の花ね、導入自体は明治頃らしいが流通しだしたのは30年前程度という外来種。
作品の雰囲気的にブチ壊しな花なワケだけど、OPでセーラー服の女子高生らしいのも出てるしなにかの伏線なのか?
そういやけものフレンズでも2話でヤツデが出て伏線になってた(冷奴)っけ…そういうこと?
ああ見えて時代は現代とか。
とりあえず考証を怠ってたってことだけはマジで勘弁して欲しい、現状違和感しかない。
一方OPで巫女装束キャラも出てるので名前はヒイラギかサカキなんじゃなかろうかと思ってたら、当たっちゃった。
(宛てられてたキャラは違うけどね)
ついでに風呂シーンの翌朝、桐が女将に呼ばれるシーンで手前に配置されてたのは多分コデマリ、縮尺がワカランので自信ないけど。

感想は…あの神様の正体を探ろうと占いすると追い出されるとか闇に落ちるとかそういうのに違いない。
まだこれといって親交深めてないのに泣き出すのはちと早急な気が。
ずっと春なんじゃなかろうかと危惧したがどうやら季節は変わるっぽい、夏の花や秋の花期待してもいいんだよ…ね?
とりあえず桜終わったら次はキリ、サツキ辺りか…その後にヤマボウシが来るかどうか見所かな。
いやね、落第騎士~って作品で季節の移り変わりにサクラとアジサイの間の期間にハナミズキを使うという演出してたので。
それを超えるくらいのことはして欲しいので…。{/netabare}

3話感想
{netabare}ちと1話の感想の書き忘れから。
仕事に追われて周囲に目もくれずにいたのを「もうちっとのんびりしましょう、季節の移ろい見よう」と示したのが櫻と柚のやり取りだと思います。
良い話ではあるけど…即ち今後背景にちゃんと季節ごとの花を描いていかないと台無しなワケで「ハードル上げてくなぁ、大丈夫?」という思いを抱いてます。
別に違ってたとしても「ほれ見たことか」と論(あげつら)うつもりは無いけどね、むしろ心配するというか。
と、そんな前提のもと↑の感想は書いてました。
「花ネタうっせーよ」ではなく「花ネタ注目していきましょう」って作品かなぁ、と。

さてそんな中の3話。
期待通り季節に合った花が次々と出て…っていうより出し過ぎじゃね?
サクラは終わったけどまだ水仕事はキツい時期。
前回風呂場の背景ムスカリで「なんで?」と思ったが今回はキンセンカ、庭にはスズラン。
回想シーンでミズバショウ、掛け軸にアサガオ(この2つは季節微妙に違うが問題ない)、そして蓮と柚の会話シーンでサツキ(orツツジ)に見せかけて…んん?この花の付き方はシャクナゲじゃないか。
妙なところで妙なチョイスしますなぁ。
しっかしこんなに使っちゃって今後ネタ続くのかな?まぁ使い回しても構わんけどさ。
ネタに詰まって海外種に頼ることにならなきゃいいけど…(といっても戦後導入種でなけりゃ気にしない)。

内容の方は…。
柚が底抜けにお人好しで蓮が「少しは疑うことを知れ」みたいなことを井戸に叫ぶが、人物ボカしながら悩み打ち明けた時まんまと見抜かれてて…ん?柚って結構目ざとい子なのか?
ボケっとしてるように見せかけて案外食わせ者だったりして。
でもって3話は全部通して蓮の皐スキスキ話だけど…う~ん、個人的に最近百合ネタは食傷気味というか。
とはいえこれはタイミングが悪いってだけで作品が悪いということではない。
それよりも…少年キャラだと?
この手の作品で少年が出るって珍しいような?
まぁショタには興味無いんだけど、ホモじゃなくて普通に女の子に興味あるみたいでなんか斬新に見えてしまう…ちと自分汚れすぎかも。
レギュラーなのかどうかも分からないけどねー。
ってかなによりも気になるのは、こいつらって大人になると犬面になるのか?
そうであるなら…成人してからのほうがタマランって人も居そうな予感、どうなんだいそこら辺。{/netabare}

4話感想
{netabare}冒頭ひなろじ難民救済、またやってくんないかなぁ。
今回ってもしかして本来原作では複数のエピソードだったのを1つにまとめたのかな?
というのもあの世界の設定紹介(生と死の狭間だったのか)と夢がどうたら~って件を同時にやられるとなんか混乱する…回想シーンで回想やられてる感じ。
最初謎の少女は座敷童かと思った。
折角(キャラ名)桐が居るんだし、娘が生まれたーって話なら(木材の)キリと絡めることはできなかったのかな?
(自分は反物といったら桐箪笥とは切っても切れないってイメージがある)
蓮ってカワイイと言われて照れるキャラだったっけ?「そんなの当然よ」とフフンとするタイプだったんじゃ?
最後親子で階段登るシーンは途中振り返ったらアカンやつかな?と思ってしまったのは無粋だろうか。
う~ん、なーんか展開に強引さを感じてしまいます、テンポがおかしいのか?

でもって今回の風呂場の背景の花はアスターかデージーに見えるけど…え、アスター?ちょっと自信ない。
後半に出てた花も違いを強調して描かれてるでなければイラストでボタンかシャクヤクかを見分けるのは無理。
作品の内容的に…アカン、それでもワカラン。
いずれにせよ紅白に絞って黄花を紛れさせなかったのは好印象、やっぱ雰囲気的にね。

今回注目するのはEDが変わったこと。
夏がテーマで、これってつまり3話ごとに春夏秋冬の4パターンのEDが用意してあるのか?
EDの入り、1カット目が今回よく出てたボタンorシャクヤクで、それ含め似たようなカットが3枚続きました。
次回はアジサイでその次はヒガンバナをテーマに計3話やるってことじゃなかろうか、ヒガンバナが一気に季節飛ぶけど。
因みにその3カットの後は主要キャラに即した花が描かれてたけどサクラとナツメはハブられてました、季節じゃないから仕方ないね。
最後はホタルブクロ、それよりもよくまぁキリの花を描いたもんだ、結構無理してて苦労が忍ばれます。

ところでEDに百合の花は出てませんでした、秋に回すには無理がある気が…。
これ系で百合が出ないってのはちと考えにくいのだけど「ユリ?毎回散々出てるじゃないか、女の子同士がイチャイチャすることで」ってトンチ利かせてるワケじゃないよね?
もしそうだったら…評価せざるをえない。{/netabare}

5話感想
{netabare}マツコさんキター!
やっぱりうららの続編作ろうよ。
繰り返しになるけどOPでセーラー服キャラ居たので心構えはできてたが、リボンとか西洋ネタ来たけどそこら辺の塩梅もうららのが上な気がする。
神道だとあの世界に行くって感じなんかね?クリスチャンは無理そう。
後半の機織りの話は…ええいこれでは桑畑が出ないじゃないか。
しかも今回風呂シーン無し、ノルマじゃなかったのか。
乳首見えないなら風呂シーンなんて有っても無くても一緒なのだが、何気に背景にどんな花が植えられてるかをチェックするのを楽しみにしてたのでちと残念。
でもって今回花はアジサイの一点推し。
エンディングでタチアオイが出てたので梅雨ネタに絡めるかと期待したのにスルーとはこれ如何に、桃色パラドックスでは使ってたのにね。
次回出るんかのう?
しっかし、作画頑張ってはいるけどやっぱりもう一杯一杯でギリギリ踏みとどまってる感。
単なる指定ミスかも知れないがアジサイの縮尺がおかしいカットが…ひいい頑張れ。{/netabare}

6話感想
{netabare}EDで6話はヒガンバナをメインにすると予告されてたワケですが、果たして夏にヒガンバナってどういうこと?と思ってたら…なるほど!
夏→怪談→ヒガンバナってことだったのね。
更に現実の季節の花は一切見せず、回想シーンではサザンカでした。
つまりは、夏の回なのに夏の花ナシ、けどちゃんと夏の話というなかなかの変化球。
洒落たことやってくれるねぇ、お約束崩しをして中だるみ回避も狙ってたのかも?
けどこれで秋にヒガンバナ、冬にサザンカを使うストックを減らしてしまったような…重複してもいいけどさ。
ところで4話の母子は天国?への階段を登って行ったのに、今回は三途の川なの?と疑問に思ったが、これって悪霊になって悪さをした罪があるせいかなーと思ったり。
すぐに赦免されるとは思うけど、ここら辺ちゃんと使い分けてるのだとしたら評価したい(ただの気分なだけな気もするが)。{/netabare}

7話感想
{netabare}前回イキな演出をやって、これで調子が上ってくかな?と期待しての第7話。
…。
あびゃああ、ヤベーくらいに作画がギリギリ。
脚本だかコンテだか、早い段階で手間を減らす配慮がされてるせいかキャラクター自体に崩れは無いが、兎に角動かないし、民衆を最低限しか映さない。
キツネがキツネの面を被るのは本来フフっと笑うシーンだったのかも知れないが、これも作画の手間を軽くする方策なのかなーと穿った見方をしてしまう。
前も書いたけどギリギリ踏み留まってる感…ひいい最後まで堪えてくれ、なんか違った意味でヒヤヒヤする。
内容は…前回に引き続き柚が“あっちの世界”へ行きそうになるという…感受性が高くてそういうのに飲まれやすい性質なのかね?
悪霊なのもお構いなしに親切に接した恩により戻ってこられたが、自分の立ち位置をしっかりしないと連れてかれちゃうってことなのかも知れん、お菊も今はそういう目に遭いやすいって言ってたし。
蓮はなんかこじらせちゃってる感、正直コワイ、こっちのが先に闇落ちして“あちら側”へ行ってしまうんじゃなかろうか。
「一見穏やかだが一歩間違ったらヤベー世界に行きかねない、そんな危なっかしい世界が舞台」ってのはうららと共通するが、危なっかしさの表現が物足りないような…これも作画のせいか?
リアルの祭りでしんこ細工って自分見たことないかも…。

でもって花。
冒頭と桐が年齢訊かれた時にツンツンしてたのはワレモコウ、それと後半2カットだけ出たのは…なんだこれ?
自分にはクルクマに見えたが…クルクマ!?
同じ仲間のウコンならギリギリ世界観に合うと思うが、葉が無いのはなんか変。
画面でピンクに見えたのは花でなく葉(ハツユキカズラとか)の可能性もあるけど「このはな~」ってタイトルでそんなの出すかなぁ?
そして予想通りED変わりました。
あんまり花が出てなくて予想立てるには物足りないが…お、アカマンマあるね、オママゴトする話でも来るかな?{/netabare}

8話感想
{netabare}いやぁヒヤっとした。
この世の人がこのはな亭へひょいひょい行けてしまうのは何度も死の淵に立ってるせいなんじゃ?と思ってしまい、少年はああ見えて難病持ちで何度も危篤状態になったり余命幾ばくもなくで、更に当人は知らずに大人達だけ知ってるとかいう切な過ぎる話かと思った。
オチで実は犬でしたって明かされてホっとしたけど、犬が自分は犬だと自覚せず人間だと思い込んでるって話はたまに聞くが、それとは関係ないかな?
そういう犬は「飼い方が悪いと」って例なので、盲導犬はそんなことないでしょう。
…まさか盲導犬の訓練は死と隣り合わせとか、そんなハードじゃないよね?
オヤジについては、意識戻っても失明してるってオチが用意されてるのならその前に美しい光景を目に焼き付けるって話があっても良い気がした、このはな亭ってそういう場所ちゃうのん?と。

冒頭に出た花は季節的にノボタンかと思ったが葉が全然違う。
ひょっとして前半は別の季節?ってことならハナシノブが一番近いかな(それでも葉の着き方はアレだけど)。
だとすると季節は春で海の水はまだ冷たいぞ、ヤベーって、そりゃあ死にかける。
中盤でヒガンバナ出してなんとか秋っぽくしてたけど、他にもいくらでも花あるじゃーん?と思うも、やっぱりそこまで美術拘ってらんねーってことなんだろうか。{/netabare}

最終回まで見ての感想
{netabare}毎回植物当てクイズに挑戦してみようかな~と思ったのだけど…途中で断念。
全っ然出ない回(キンモクセイが止め絵で1カットあるだけ)があって気力萎えちゃいました。
↑でも書いてますが「夏なのに夏の花が出ない回」というなかなか凝った演出の回があるだけに、じゃあ他の回はそれを引き立たせるためにも頑張って季節の花を出さなきゃアカン…となると思うのに、それができてない。
これはスタッフも途中で力尽きたのかなぁ?
作画も崩壊一歩手前でギリギリ踏ん張ってた感じだし、エンディングで蓼(タデ)が出てたのに本編に出てないのもそう思わせる。
それ以前に同期に放送してる作品に魔法使いの嫁ってのがありまして、そっちも毎回植物出るってワケではないのだけど、出す時は驚くくらい拘った描写をしてまして、どうにもそっちに軍配が上がってしまいまして…。
日本庭園vsイングリッシュガーデンって図式を勝手に妄想してましたが…まぁ~勝負にもなってなかった。

1話がサクラ咲く季節からのスタートで、てっきり作中で丸一年を描くのだと思ってたら最終回は正月で〆でした。
2月3月が無い、まさか旧正月だったりする?
放送時期(2017年10月~12月)からして最終回近辺がリアル時期と合致するため、見終わったら「じゃあ実際に外出て何が見れるか散策してみよう」って人も多いんじゃないかな?
そういう意味でも後半…冬の植物は気合いを入れて欲しかったが、もうなんかもう全然でした。
比較ばっかりで恐縮ですが、2クール作品の魔法使いの嫁は放送後ネモフィラ畑(5月の連休が見頃らしい)へファンが行きそうな気がするけど、こっちの作品ではそんなの無い予感。
一応旅館が聖地になるのか?

内容に関しては、柚が不思議空間へ迷い込むネタが多かった印象。
少なくとも3回は迷い込んでるよね?
最終回も「またか」って感じで目新しさを感じなかった。
回想シーンで柚がビクニに拾われる直前、威嚇してたのは意外。
そんな子がビクニの元であんな丸くなって…と思ったら「物足りなさ」の正体が分かった。
ああ、ガチ怒りするシーンが無いんだ。
それやると優しい世界にケチが付くと判断したのかねぇ?
自分のためでなくとも人のために怒るシーンあっても良いと思うんだがなぁ…けもフレで「カバンちゃんを返して」としがみついてたシーンでホロリと来た人も多いと思うんだがのう。{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 8

みゅ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

こういうの大好きです

癒されますね。
やさぐれた心に染み渡ります。

日常萌えアニメというよりは、「ARIA」のようなヒーリングアニメの分類かと思います。
癒されるだけでなく、台詞一つ一つがとても深く、考えさせられます。
現代に擦り込まれた醜い常識というものが覆るような、物事の本質を捉えた作品だと思います。
悪い言い方をすれば、綺麗事の塊です。
でも大好きです、こういうの。ただの綺麗事ではなく、心に響きます。
この作品のタイトル「このはな綺譚」は的を射ていますね。
まぁ、タイトルは1度改定されたようですが。
元々は「此花亭奇譚」だったようです。
ですがその変遷を見ると、「妖しくも、美しい物語」という二つの意味が同居していることが分かる良いタイトルだと思います。

2chなどでは女の子が可愛いだけとか萌え豚御用達とか言われてます…
まぁキャラデザはかなり可愛いですし、視聴の動機にもかなりの割合で影響しています…キャラデザが好みじゃなかったら観ていなかったかもしれませんが…
それよりも注目するべきはシナリオと、それを引き立ててくれる、非常によく練られた演出です。

シナリオはとても心温まる内容で、人誑しな性格をした主人公が登場人物を次々と魅了します。
主人公は育った環境の影響で、非常に澄み渡った考え方を持っています。
見習いたいと思うほどに。
なんだか臭い台詞を吐くヒロインは数多居ますが、ただ物事に鈍感なだけか、発達障害を疑わざるを得ない頭の中身だけ幼稚園児なおバカさんである場合が殆どです。
幼稚な性格=可愛い という安直な方程式が組み込まれてしまってるんですよね。
幼稚=純粋 とか。それが通用するのは子供までだと思うのですが。
まぁそんなヒロインばかりが溢れているので最近はなんとも思わなくなりましたが…

しかしこの作品の主人公は幼稚でも鈍感でもありません。
むしろ達観していると言っていいです。それでも嫌味がない。
上でもチラッと述べたように、人誑しなのです。
他人の感情の変化や心情には機敏に反応し、その人物が最も欲している言葉を捧げてくれます。
作者の技量が伺えますね… どうやったらこんな台詞や考え方が次々浮かんでくるのか…
そんな主人公に登場人物たちは惹かれていきます。
現実にこんな友人がいたら一生ついていきますね(笑)

多くの人が抱えていそうな悩み、時には辛過ぎて逃げ出したくなるような事柄に対して、とても前向きな考え方を提供してくれます。
主人公は日常に潜む小さな幸せを心から慈しみ、どんな後ろ向きな感情にも前向きに向き合って登場人物たちの心を救います。
主人公は、といいましたが、此花亭がそういう場所なのですね。
台詞一つ一つが突き刺さります。


私は「ARIA」も観ているのですが、好きな作品ではあるのですが中々手が進まず、2期の序盤で停滞中です。
というのも、ああいった綺麗な雰囲気に映像がついていけてない感じがして見応えを感じないのです。
これはひとえに現代の優れた技術を用いて作られたアニメに慣れてしまい、私の目が肥えたことが原因かと思われます。
シナリオは好きなのですよ。
その証拠に、同じスタッフが似たコンセプトで作った「たまゆら」という作品はすんなり観終えることができました。
余談ですが、この2作品は、主人公の性格や取り巻く環境が、このはな綺譚と似ている部分があります。


なぜここのレビューに他作品の話をわざわざ書いたかと言いますと、映像の美しさがどれほど作品の良さを引き出すかを伝えたかったからです。
この作品は、非常に安定した作画に、こだわり抜かれた演出が合わさり、とてつもないことになっています。
背景の美しさはこの作品の魅力をかなり引き立ててくれています。
第5話の、「梅雨送りし」での色調を落とした演出は、狙っている効果は見え見えなのに鳥肌が立ちました。
毎話非常に高水準な映像美が繰り広げられますので、ここで語るには長くなり過ぎます。
ご自分で堪能してください。

キャラの表情芝居もとても細かいです。
京アニ程ではありませんが、細かい表情の動きが丁寧に表現されています。
今のご時世、「とりあえす可愛い女の子をキャピキャピさせときゃいいだろ」とか「最強の主人公が敵も女の子も無双しとけば売れる」みたいな政治的思想がダダ漏れの作品が多いですが、そういった作品は得てしてキャラデザ頼りで作画は不安定、表情は乏しく全く魅力がありません。
1無表情2赤面3笑顔4怒り5寝顔
精々この5パターン前後くらいを記号的に使いわましている、俗に言う量産アニメですね。
いや、そういうアニメも無くてはならない物だと思いますし、私自身も観ますので非難したいわけではないのです。
表層的な部分に囚われて一緒くたにして、自ら視野を狭めるようなことをしないでいただきたいのです。
粗探しをするのではなく、良さを見つけた方が、いろんなものが楽しめると思いませんか。
上記のようなアニメを毛嫌いする人は割と大勢居ます。
ですが、キャラデザなどの表層的な部分だけで作品を決めつけ、「萌え豚アニメなんて糞食らえ」とか言わずに中身を観て頂きたいと思います。
私自身最初はその手のアニメだと思い流し見要員で視聴を始めましたので、まさか見入って感動させられるとは思っていなかったのです。
こういった1話完結型のいわゆる萌えアニメで泣いたのは初めてのことでした。
ウルっとは来ても中々泣けない体質(?)なのでいつも涙が引っ込んで残念な気持ちになるのですが、この作品は耐えきれませんでした。


某アニメ作りのアニメに出てくるいろんな意味でプルンプルンしてる監督が、「アニメってテンプレの代名詞か!?違うだろ!!」とかなんとか言ってましたが、まさにその通りで、記号的な表現を貼り付けるだけではこういった作品は仕上がらないと思います。
まぁそうは言っても萌えアニメ感は強いですので、その方面の記号的表現は多々ありますが…(苦笑)
そこだけを抜き出して叩くのは違うと思います。

まぁとにかく映像が綺麗なんです。

映像が綺麗で作画が安定していてキャラデザが可愛くて感動するという事を言いたかっただけです。


割と止め絵も多く使われていて、上手く作画カロリーを抑えているのもこのクオリティーの維持に貢献していそうですね。
基本的にはよく動くんで。


実はまだ最終回までは観ていないのですが、何回か泣かされかけて、いよいよもって泣かされたのでレビューを書かずにはいられませんでした。

ラストの締めで評価が落ち込むようなことも、もしかしたらあるかもしれませんが、今抱いている印象が消えるわけではありません。
素晴らしい作品です。
もっとこういった風に丁寧に作られたアニメが増えるといいですね。


(その後最終回まで観ましたが、最後まで素晴らしい作品でした。
1話もつまらない回がありませんでした。中々無いですよ、そんなアニメ。
原作もまだ続いているようですし、読んでみたいと思います。)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 3
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

美しいものを美しいと思う、あなたの心が美しい。 by みつを

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
とても美しい作品でした。

それは、映像だったり、風景だったり、音楽だったり、人の心だったり。

自分が観てきたアニメの中で、(設定はちがいますが)一番近い雰囲気がするのは、「ごちうさ」かな? どこまでもピュアピュアで微百合なところがね。

日常系百合萌えアニメとしては、かなり高いクオリティにあると思います。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
、、、でも、ピュアピュアハートを直視できない私は、心の汚れた大人です(笑)

別に嫌いじゃあないんだけど、そういえば「日常系百合萌えアニメ」って、どハマりはしないな~と。

「ごちうさ」も、「うらら」も、「ひなこのーと」も「きんモザ」も、嫌いじゃないし楽しめたけど、そこまではハマりませんでした。

どちらかと言えば、「ゆるゆり」とか「ゆゆ式」の方が好きですね。つまり、ややギャグよりの方が好みということです。

とはいえ、自分の好みを度外視すると、やっぱりハイクオリティなアニメだったと思います。お気に入りは、櫻、でしたw 和みましたw

本作の特徴としては、主人公の柚がとにかくピュアだということですね。一点の曇りもない、澄み渡った春の空のような柚の視点で物語が紡がれるため、ドロドロとしたものは描かれません。描かれないというか、ドロドロしたものに、柚のエッセッンスが1滴でも加わると、すっと綺麗な物語に変わるんですよね。他の登場人物達も(ゲストキャラ含め)、柚のピュアピュアハートに触れることで自分の中にある「黒いモノ」が、スッととかされていくようでした。

例えるならば、「油汚れの~J○Y♪」のCMのように(油汚れに1滴垂らすと汚れがパッと散るような感じw)。

多分、柚にはいろんな事が美しく見えている、見ようと努めているのでしょうね。

尤もそれは、柚が生まれつきもっていた資質ではなく、実際、幼いときの柚は、「あの人嫌い」「きっとこういう風に(悪く)考えてるんだ」なんて言っています。でも、八百比丘尼に深く愛され、育ったことで、人を愛せる力を身に付けたのでしょう。実際、子供の時に(親などから)深い愛情を受けて育った人は、大人になってからも、しっかり人を愛せるように育つと言いますしね。

やはり、柚の心が綺麗だから、世界は美しく見えるし、そんな本作を楽しめた皆様は、やっぱり心が綺麗なんだと思いますよ♪ (私と違ってw)

、、、ところで、主人公の柚を、「おおきく振りかぶって」の「三橋 廉」に似ていると思ったのは、私だけでしょうか(笑)? 口の形とか、ピュアピュアでカワイイところとかw
{/netabare}

【余談~ 美しい作品、「美」の語源 ~】
{netabare}
「美」は、やはり「美人」「美声」「美化」など、「外形がりっぱできれい。うつくしい」という意味合いで使われます。

しかし、本来の「美」はもともと、「心の有り様、心の美しさ」を表す言葉でした。

「美」を上下に分解すると「羊」と「大」に分けることができます。大きな羊が美しい? というのは、「大きな羊は皆で分け合って食べることができる。その様が美しい」ということです。

誰かのことを考える優しさ。誰かを救い、共に在ろうとする心。それが本来の「美」であり、「美人」。

そう考えると、やはり柚は「美しい人」なんでしょうね。作風にぴったりの漢字です♪

※勿論、語源には諸説あります。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目
萌え&百合系? そこまで好きなジャンルではないかな。絵と音楽はかなり綺麗だね。ロリっぽいキャラデザはあまり好きじゃない。1話で二人のキャラ紹介とか、かなりテンポが早い。主人公の柚は、「おおふり」の「三橋」っぽい(笑)

2話目
例え家が焼けても優雅にw やはり、テンポが早いな~。桜満開から祭の流れは、いくらなんでも早すぎないか? 情緒不安定かw 今のところ、イマイチついていけてない。

3話目
みんな同じことしかできないなら、仲間はいらない。その通り。百合百合してるな~。柚だから気がつかないのもアリだと思ったがw 百合百合してるな~(汗)

4話目
なんかこう、どこまでも素敵なアニメで、逆に、観るのがツラい(苦笑)

5話目
まず、雨粒を機織りするというのがね、なんともこの作品らしいね。

6話目
柚の資質が後天的であることが分かる回だね。

7話目
夏祭り回は鉄板だね~。迷子が逆w ここでこの間の幽霊さんが登場って、素敵♪ 蓮の二面性、深いところのコンプレックスや心の傷は、愛しくなりますね。

8話目
ウソップとカヤみたいだな、ONE PIECEの。ん? なんかこう、人間界の世知辛さと、此花亭の温かさとの対比かな? なるほど~、よく出来た、いや、よく出来すぎた話だな~。劇団ひとりさんの小説、「陰日向に咲く」みたいだな。

9話目
コメディタッチだね。あわなみ? 知らない神様だな。

10話目
柚の成長だね~。ゴシップ好き(笑) お姉ちゃん(笑) なるほど、柊の真実、やっぱり優しい世界だ。

11話目
ハロウィン、ディスってる、イイねw 二人の神様、マツコさんとミッツさんがモデルかな(笑) 人形、女の子の友達ってのは、素敵解釈。お菊、今、初めて遊んでもらってる最中だから、成仏しないんだね。

12話目
自分の為の願いは、自分で叶えるものだから、自分の為以外の願いしか叶えない。なるほど。邪なものの中にある、美しいもの。ウカ様、いなこんw 椿(女将さん)の真実、いいね♪
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 43

71.3 3 温泉で漫画原作なアニメランキング3位
ゆらぎ荘の幽奈さん(TVアニメ動画)

2018年夏アニメ
★★★★☆ 3.4 (313)
1565人が棚に入れました
肉体派霊能力者・冬空コガラシ。悪霊に取り憑かれて、大借金を背負わされた彼は家賃の安い部屋を求め、いわくつきの温泉宿・ゆらぎ荘へ下宿することに。そこにいたのは成仏できない女子高生地縛霊の幽奈さんをはじめ、常識では考えられない美少女ばかり。女性しかいないゆらぎ荘の住人から、入居を反対されるも、なんとか暮らし始めたコガラシだったが…。

声優・キャラクター
小野友樹、島袋美由利、鈴木絵理、高橋李依、加隈亜衣、小倉唯、原田彩楓、小松未可子、春野杏
ネタバレ

東アジア親日武装戦線 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

巨●で明るいJK地縛霊がいる混浴露天風呂は我が国の善良な伝統風俗である(あれ?)

☆作品概要
●週刊少年ジャンプ連載(集英社)

●原作:ミウラタダヒロ

●アニメーション制作
XEBEC
{netabare}
監督:長澤剛
【代表作品】
・監督
這いよれ! ニャル子さんシリーズ
クロックワーク・プラネット


シリーズ構成:子安秀明
【代表作品】
・構成
GJ部シリーズ
ランス・アンド・マスクス
三者三葉


キャラクターデザイン/総作画監督:竹谷今日子(共同)

CAST
冬空コガラシ:小野友樹
湯ノ花幽奈:島袋美由利
宮崎千紗希:鈴木絵理
雨野狭霧:高橋李依
荒覇吐呑子:加隈亜衣
伏黒夜々:小倉 唯
仲居ちとせ:原田彩楓
神刀 朧:小松未可子
信楽こゆず:春野 杏
ナレーション:日笠陽子

OPテーマ:「桃色タイフーン」春奈るな
EDテーマ:「Happen~木枯らしに吹かれて~」湯ノ花幽奈(島袋美由利)・宮崎千紗希(鈴木絵理)・雨野狭霧(高橋李依)
{/netabare}

☆エピローグ☆

原作一部既読
リアルタイム視聴済

夏クールは秀逸なギャグアニメが多かったこともあり、レビューの基準も含めて概観してみる
ギャグ系作品には大きく二つの趨勢がある。
一つは、4コマ漫画のようなランダムストーリーで1話を短く構成しギャグを詰めている作品。
二つ目はある程度ストーリー性を保有しつつ、物語よりもギャグを優先させた笑劇性のある作品となる。
両者は更にファンタジー系と日常系に、ボケ、ツッコミキャラの固定、不固定(流動)に分類される。

前者日常系の代表としては『天才バカボン』(元祖含めて)『いじわるばあさん』(1970版)『ど根性ガエル』(古っ)・・『苺ましまろ』『WORKING!!』『あそびあそばせ』『ちおちゃんの通学路』『ゴクドルズ』などなどであるが、ギャグは同一作品でも内容で選り好みが分かれ易くテイストを機関銃のように多数ばら撒く方が一作品としての評価がし易いことからも現在でも構成の主流だ。
『おそ松くん』はどうしたという意見もあるかと思うが、1期(1966)はジャンルとしては「喜劇」より「ホームコメディ」である。

後者は、酷評の対象となるリスクが高く、ギャグセンスはもとより、視聴者を30分飽きさせないシナリオや演出の工夫に相当の自信がないと、制作し難いジャンルである。
それにしても、たまに見かける制作側の間違い勘違いで、本来ストーリーが基軸であるのに、何を思ってかギャグ風味をチョイスした結果滑る作品もある。特に、PA作品にその傾向が強い。(SFや群像劇に勘違いギャグを入れても…心当たりあるよな)
また、『デンキ街の本屋さん』のように、物語が主軸なのかギャグが主軸なのか作品の基軸がブレたような構成を視聴者に印象付けてしまった結果、損な評価を受けた作品もある。
私はこの作品をラブコメと捉えたが、秋葉原という設定やスク水JKキャラ(絵柄的にはロリに見えるw)がいたことから、放送当時のトレンドであった萌えギャグ作品として捉えていた視聴者が多いところをみると、基軸をぼかした構成と演出で中途半端感が出たのは否めない。
当時はまだドロドロした深夜アニメ独特のノウハウが未熟だったシンエイ動画だから無理は言えないがね。

長尺ギャグアニメの歴史を鑑みると、日常系とは言い難いが『ルパン三世』(1971)の成功に始まり『タイムボカン』(1975)で一応の「カタチ」の完成を見る。
実際『ルパン三世』で考えると、ギャグを取り除いたら、ただのハードボイルドサスペンスである。
サスペンス部分にも面白い内容があるにはあるが、ハードボイルドサスペンスには『ゴルゴ13』という大御所があり、それだけではこの作品は凡作で終わっただろう。
つまり、長尺ギャグ作品の成功の鍵は、ギャグを一気通貫する基軸にブレがないことが必要条件であり、十分条件としてボケとツッコミの妙技が必要。
更に、良作、秀作まで昇華させるのはギャグのセンスの他に「従」となる物語に共感が得られるか否か、それを反映させる脚本、演出(声優の演技力を含めて)能力となる。
ゆえに、ストーリー重視の作品を制作するよりもハードルが高い。

また、歴史的経緯からも『ルパン三世』は評価の際のベンチマークとなる。
これらの条件を相当数クリアした最近の作品が『このすば』と『ヒナまつり』だろう。
本作と同じ夏クールの『ぐらんぶる』もこの分類だが、これからレビューするのでここでの批評は保留する。
『このすば』はエロ、下ネタのナンセンス系、『ヒナまつり』はシュール系とギャグの質は異なるが、キャラ同士の掛け合いの妙技により笑いのツボを巧みに押さえた脚本、演出の妙が評価に繋がっている。

さて、本作は奇しくもジャンプ掲載作品であることから、往年のジャンプファン目線では正統派永井豪ギャグ作品の系統だ。
永井豪先生は『マジンガーZ』で有名だが、初の大人時間帯アニメ『キューティーハニー』や漫画では伝説のエロスと言われている下品ネタのオンパレード『ハレンチ学園』(週刊少年ジャンプ)の作者でもあり、この原作は「有害図書指定にせよっ!」とPTAが大騒ぎした程フリーダムな内容、もし現在、これがアニメ化されていれば顔を真っ赤にして怒るレビュアーさんが続出すると思われる。
(私が通学していた小学校でも『ハレンチ学園』と『ダメおやじ』(週刊少年サンデー)はPTAの広報プリントで読書制限の注意喚起がされていた記憶がある。)

私はこういう過激ナンセンスエロ漫画を読んでいた世代なので、本作程度のエロさではさして騒ぎたてるほどでもなく、本作を巡り創作上のラッキースケベがハラスメントだと大真面目で主張している方々こそ、現実とフィクションを分別出来ない可哀想な前頭葉の持ち主だと思う。
こういう19世紀頃の何か変な亡霊に憑依された連中に限って、自分達にとって都合が悪い政治家の発言や法制を突っついては差別だの弾圧だの軍国主義だのと騒ぐんだな。
「コガラシ」に除霊してもらえよw(この嫌み、分かる方には分かるはず。19世紀の亡霊→{netabare}『Manifest der Kommunistischen Partei』{/netabare})
個人的にはオムニバス構成でギャグ作品ではないがAVアニメと揶揄される『ヨスガノソラ』でさえも生ヌルイと感じる。

それにしても『ハレンチ学園』、実写化はされたがアニメ化されていないので、ここでレビューが書けないのが無念である。
{netabare}(実写ドラマは数年前にVHSビデオ版を視聴させてもらったことがあるが、現代のコードでは児ポ扱いになる微妙なカットが意外と多かったな…どうせDVDではカットされているのだろう){/netabare}
『ハレンチ学園』で思出したが、用務員役で出演していた「左卜全」の「老人と子供のポルカ」この曲は電波ソングの元祖と言える。
何回かカバーされているが、オリジナルを聴いたことがない方は一度聴いてみるといい。
左卜全の歌声を聴いたら1970年代にタイムリープ出来るかもw

かなり脱線したが、要は長尺ギャグ作品に妙な妥協を入れると必ず失速するということだ。
妥協するぐらいなら、最初から風呂敷を広げなければよい。
本作の基本設定は「ハーレム&エロ」なので、広く一般に勧めるのは気が引けるが、主人公のキャラに納得がいくのなら、ギャグのみならずストーリーもそれなりに面白いので楽しめると思う。

因みに、あにこれでは本作コミック付属OADのレビュー窓口がまだ用意されていないが、{netabare}OAD12巻は謎の光なんぞない乳首丸出しの無修正であり、これが本来この作品を楽しむ意義であるw{/netabare}

【物語・笑いのツボ・キャラ・声優・音楽】
{netabare}① 主人公の設定
まず、ハーレム作品の場合、主人公が視聴者に理解(共感ではない)を得られる設定であるか否かが一つのハードルだろう。
男性目線で見た場合、ハーレムとは理想郷であり、主人公がハーレムを積極的に楽しんでいるような設定では確実に妬まれ、嫌な野郎だ!となって『スクイズ』の「誠」のように叩きの対象となる。
また、嫌みがなく視聴出来るハーレム作品の特徴は主人公が意図せずエロ行為に巻き込まれる、または、女の子キャラから積極的に迫られて困惑する「女難系」も重要な要件だ。
しかし、全くエロに興味がない主人公では当然面白味がないので「むっつりスケベ」成分も必要である。
主人公はハーレム状態を否定しつつも、エロは消極的に肯定するM属性でなければいけない。
これらをバランスよく組み立てた主人公の性格設定であれば、まず視聴の障害となることはないが、支持を受けるまでステップアップするには、その性格が個性的かつナチュラルに発揮される演出、演技の工夫が必要となる。
散々ハーレムアニメを視聴した目の肥えた視聴者の前では、判で押したようなデジタル設定だけでは視聴者はシラケるのだ。
夏クールでは、本作の他『異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術』の主人公も類似の性格設定である。
本作主人公の「冬空コガラシ」は体育会系で強力な霊能力者であり、正義感も強い。
ハーレム主人公の条件はそこそこ満たしており、女性視聴者にも支持されやすいと思う。
地縛霊「幽奈」の部屋である204号室に住み、毎朝「幽奈」が「コガラシ」の横でおっぱいを晒して寝てしまっていることに気が付くたびに、赤面してポルターガイストで「コガラシ」を吹っ飛ばすのがお約束。

②シチュエーション
舞台はどことなく『妖怪アパートの幽雅な日常』と似ている、明るいお化け屋敷なのだが、ゆらぎ荘の住人は全て美少女と巨乳女性で、妖怪と鬼の末裔、それに地縛霊でそれぞれがとても個性的で濃いキャラだ。
そして、仲居で座敷童子の「ちとせ」以外料理は全くダメ。
面白いと思ったのがメインヒロイン「幽奈」のキャラデザ。天冠(頭の△)と頭の横の鬼火で幽霊ですよアピールをしている点。なかなか考えたものだw

感心したのは「やや」のキャラ描写。
猫神に憑かれているのだが「やや」の行動パターンも猫そのもの。
私の家には生まれた時から猫がおり、大学進学まで18年間好むと好まざるとも猫を弄ったり観察していたし(この猫は22歳まで生き、臨終の際には葬式をしたので、わざわざ実家まで帰郷したw)数年前までは自宅で猫を飼っていたので、猫には少しうるさい。
猫は習性上、協調性がなく社会性に乏しく警戒心も強いため飼い主以外にはそう簡単に懐かない。
また、飼い主にもランクがあり、猫が最も懐くのはエサをやる人物で、魚を調理した「コガラシ」がつきまとわれるのも無理はない。猫は朝腹が減るとエサやり係を起こしに来るからねw
それと、猫は濡れるのを極端に嫌う。「コガラシ」が「やや」にお湯をかけて猫パンチをくらったが、これも原作者はよく猫を観察している。私も子供の時分に悪戯で猫に水をかけたことがあるが、猫は執念深いのでコップを持って近づいたら猫パンチをくらったことがある。
猫に塩分が良くないのもその通り。猫は生理上腎臓への負担が大きいので塩分の取り過ぎは腎臓へ過大な負担をかけ最悪腎炎を引き起こす。
勉強シーンで「やや」だけ周囲の状況に無関心で自分の世界に没頭していたが、猫は犬のように社会的関心がないから、あの「やや」の態度も猫を知らないと描けないシーンだね。

人間ヒロインの「千紗希」には「幽奈」が見えないので「自動書記」と言われる文字でのコミュニケーションがとてもほのぼのとしていて良かったが、一緒に写真を撮ったら「幽奈」がもろ「心霊写真」になっていて吹いたw
しかし、同じ「自動書記」でも『コープスパーティー』では笑えないシーンなのだが。
「千紗希」が「幽奈」を触って「幽奈」の美形を確認しているシーンには百合要素を感じたね。
「千紗希」には「幽奈」が見えないから「コガラシ」との肉体(幽体?)関係を妄想するシーンも面白かった。
ナンセンスギャグが光っていたのは「朧」が真顔で卑猥なセリフを吐きながら「コガラシ」に迫るシーン。ゲラゲラ笑いながら視ていたよw
しかし、本作は何かにつけて裸体露出のシーンになるね。
黒い霧の妖怪シーンでは服が溶かされたといって何人ものモブの女の子が裸体になっていたな。
最後回、恋人同士が地縛霊であるゆえに、近くでお互いを認め合いながらも会えない悲劇のシリアス展開。
「コガラシ」が解決するのだが感動は一瞬で、すぐギャグ展開になるのが本作の魅力でもあるな。
最後、二人が成仏するシーンと花火の重ね合わせの演出は作画も含めて良かったと思う。
気になっているのは1話アバンの「幽奈」の成仏シーン。
最終回の意味深なシーンも合わせて考えると、二期をやって、その最終回の伏線なのかな?
原作ストックはあるし、「幽奈」が地縛霊になった経緯や、原作登場キャラも全部登場してはいないしね。円盤売り上げ成績次第かな?

サブの役割的には「狭霧」はツンデレ「ちとせ」は妹系ロリキャラ「こゆず」は小動物系ロリキャラ「呑子」はお姉系巨乳キャラという配置か。
「やや」はエロとは距離を置いているから、物語的には自分回でない限りモブ化している。
誅魔忍軍で「狭霧」の同級生「うらら」も登場が最後の方で本クールではエロも物語もエピソードらしいエピソードはほとんどなかった。
てか、「うらら」のCV、M・A・Oさん、大阪出身だけあってネイティブ関西弁だなぁw
本作のキャラは総じて立っていた。

③キャスト
キャストで特筆したいのは「幽奈」のCV島袋美由利さん。
活動は昨年からだが、今年になって、
音楽少女「具志堅シュープ」
はねバド!「荒垣なぎさ」
はるかなレシーブ「遠井成美」
と、準主役、メインキャストと目覚ましい活躍だ。
特に、「荒垣なぎさ」と「幽奈」はキャストのクレジット見ないと同一人物とは思えないほどの演技力。
将来、斎藤千和さんクラスの技巧派声優になるかもしれない。
次はナレーションの日笠陽子さん。
まったりと韻を踏まえた喋り方は、ギャグと物語のスイッチに緩急をつけ、本作の演出に大きく貢献している。『けいおん!』の「澪」時代からみると、だいぶん雰囲気が変わったな…。

④音楽
OP曲の「桃色タイフーン」(春奈るな)は本作の雰囲気に合っているし、曲もよい。


物語の評価基準は特に設けていないが、長尺ギャグの場合は『ルパン三世』(1971)『パタリロ』(1982)『うる星やつら』(1982)がベンチマークで個人的満足ライン。
参考までに、物語だけならばTV版では『エルフェンリート』『魔法少女まどか☆マギカ』が満点レベルの代表作である。{/netabare}

【作画】
背景、美術はそこそこ頑張っていたが、キャラデザが残念な気がする。
原作の女の子キャラはとても可愛いので、もう少し工夫をして欲しかった。
XEBECのキャラデザは線が太くてしなやかさに欠けるんだよな。うん。
『クロックワーク・プラネット』では可愛くキャラデザが出来ていたのにね。
キャラデザにも増して、キャラクターの作画が不安定過ぎる。
スケジュールが押して、作監が甘くなったのかな?
本作はいくらギャグ作品といっても、ハーレム、美少女設定の性質上キャラクター作画に手を抜くと作品自体の魅力も下がってしまう。


作画に関してはプロフ記載のとおり明確な基準を設けている。
『劇場版 響け! ユーフォニアム(シリーズ)』、TV版『進撃の巨人』(2013)劇場版も含むが「5」。左記作品並みか超える高水準でない限り「5」の評価はない。
以下、減点方式。
ただし、ギャグ作品は作画クオリティで内容があまり左右されないことと、画風としてわざと作画クオリティをギャグに活かしている作品もあるので、多少評価に幅がある。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 35
ネタバレ

01oinaris さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

ジャンプToLoveる枠の正統後継者!お色気枠に万歳!!

今も昔も、週間少年ジャンプには「お色気枠」というものがある。

〜以下お色気漫画・アニメに対する超個人的考察〜
{netabare}
古くは永井豪の「ハレンチ学園」(1968-72年連載) に始まり、その過激なえっちい描写(スカートめくりなど)は当時の社会現象(社会問題)になっただけでなく、当時の漫画家、さらには後の漫画家に多大な影響を与えた。
(手塚治虫や高橋留美子など、ハレンチ学園に感銘を受けた代表的な漫画家)
その後も、ジャンプには概ね1作のお色気描写満載の作品があり、その伝統は綿々と受け継がれている。

(かくいう私は少年期にBastardを読んでドキドキし、電影少女・DNA2で思春期を過ごし、
少年ジャンプを無事卒業…そしていい歳してToLoveるにニンマリしているイタイケな中年…w)

お色気枠の伝統の中でも、明らかに新たな概念を生み出したのはToLoveる。
それまでのお色気が(スカートめくり)や(女風呂のぞき見)などの「積極的スケベ」だったのに対し、
「消極的スケベ」、いわゆる「ラッキースケベ」というジャンルを確立させ、さらにその限界描写に挑戦したという点で画期的だ(個人的見解)。
これは昨今の男子が草食化していることや、積極的なエロを描写するとPT▲やBP◯から
「青少年に悪影響を与える」とクレームが付き、自治体から有害図書扱いされかねないことと無縁ではあるまい。
積極的にエロを求めると問題になるのであれば、そういう破廉恥な行動を断固拒否する健全な男主人公が、意図しないトラブルや事故によって”偶然”に、
女風呂に飛ばされる、スカートに顔を突っ込む、胸を揉む、谷間に顔を埋める、パンツを掴む…
という描写にすることで、青少年の不埒な行動を助長することなく、えっちい絵を楽しむことができる…という妥協の産物が生み出した新ジャンルだろう。
{/netabare}

本作はToLoveるから続く、ジャンプお色気枠・ラッキースケベジャンルの正統後継者と呼ぶにふさわしい作品だ。
少年週刊誌お色気枠というだけあって、ハダカ女子出現率が高いものの、
そこにストーリー性などがあるわけでない。
いわゆる典型的な一話完結型の日常系ドタバタラブコメ。
多少の事件は起きるものの、少年誌だけにムテキ主人公によって解決。
主人公の少年がとりわけかっこよくて惹かれるというわけでもなく、
かと言って応援したくなるような弱キャラでもなく、
展開としてはごく平凡なラッキースケベ系裸乳堪能アニメ。

温泉付き下宿ってだけあって、毎回温泉回。
メインヒロイン・ゆうなの爆乳は毎回堪能できるけど、{netabare}ゆうなとコガラシ君のラブに大きな進展があるわけでもなく、一部回を除きストーリー性があるわけでもなく…{/netabare}
もう少しひねるというか、ToLOVEるダークネスのようにストーリー性を持たせるとか、
もっと限界までえっちい描写を追求するとか(それだと18禁?)しないと、
ToLOVEるの二番煎じ感は否めない。
ToLOVEるの後継には相応しい作品であるが、それ以上の作品を目指すならToLOVEるに無いものを加えなくては。
キャラは比較的可愛いし、毎回温泉サービス付き、良いコンテンツは持っていると思うので、
今後の発展に期待。
第二期あるとしたら…ToLoveるの壁を越えることができるのか?二番煎じに終わるのか?
期待して待っています。

〜〜以下、本作に対する過剰反応について思うこと〜〜
{netabare}
なお、原作漫画は(自称)有識者から目をつけられており、
「女の子の服がはだけ、目に涙を浮かべている。嫌がる女の子の服を脱がすような、こんな破廉恥な描写はけしからん!」
とクレームが付いているようです。
(じゃあはだけた女の子が喜んでいたらいいんかい!そっちの方こそ問題やないかっ!という中年の叫びは置いといて…)
この作品見て「子どもにジャンプは読まさぬ!」と息巻いている有識者さんの息子、たとえジャンプを買い与えなくてもゼッタイ友達から借りて読んでますよ、親には内緒で(笑)。
でも、それでいいんです。そうやって少年は大人になっていくんです。
「この手の漫画・アニメは人知れずこっそりと楽しまなければならない。」
「こういう作品は巷で堂々と見てはいけない。ましてや母親や姉妹、女子友達に見つかるのは御法度だ。」
ということさえ学べれば良いのですよ。だから有識者さん、大いに怒ってください。叫んでください。
本の隠し方が上手になるだけです。(それも重要なスキルとして、将来役に立ちますw)

積極的スケベの宝庫であったハレンチ学園が存在しなかったら、高橋留美子という漫画家も存在せず、萌え系アニメというジャンルも確立せず、アニオタと呼ばれる人々も現れず、Japan-Animationという世界的な文化もなかっただろう。
「過度な規制と束縛は思考の自由度を制限し、新たな文化の萌芽を阻害する」
ということを忘れてはならない。
ただし、「適度な規制と束縛は思考の柔軟性を醸成し、新たな文化の嚆矢ともなりうる」
ということも忘れてはならない。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 12

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ちょっとHな温泉×幽霊ラブコメディー!

この作品の原作は未読です…って「週刊少年ジャンプ」連載の作品だったんですね。
この程度の露出なら少年誌でも問題ない…ということなんですね。
…と思ったら、その手の論争が起こったとwikiに掲載されていました。
まぁ、色んな事を言う人が居る、ということですね。
でも「規制より教育が重要」という意見は一理あると思いましたけれど…

この物語の主人公は、肉体派霊能力者の冬空コガラシ…
彼は悪霊に取り憑かれて大借金を背負わされていたので、家賃の安い部屋を求めてゆらぎ荘に下宿することになりました。
家賃は食事もついて格安なのですが、下宿する部屋は所謂「いわく付きの部屋」で、湯ノ花 幽奈という女子高生の地縛霊が棲む部屋だったんです。
ゆらぎ荘には他にも個性豊かで常識では考えられない美少ばかり…
こうして冬空コガラシのゆらぎ荘での新たな生活が始まり、物語が動いていきます。

キャラデザは私好み…それに加えて美少女を演じる声優さんも凄いんですよ。

島袋美由利さん(湯ノ花 幽奈):「はねバド!」の荒垣なぎさ、「はるかなレシーブ」の遠井成美
原田彩楓さん(仲居 ちとせ):「月曜日のたわわ」のアイちゃん、「うらら迷路帖」の千矢
くまちゃん(荒覇吐 呑子):「ももくり」の栗原雪、「クロックワーク・プラネット」のリューズ
りえりー(雨野 狭霧):「このすば」のめぐみん、「リゼロ」のエミリア
唯ちゃん(伏黒 夜々):「ロウきゅーぶ!」の袴田ひなた、「ViVid Strike!」のリンネ・ベルリネッタ
大地葉さん(シラタマ):「プリンセス・プリンシパル」のドロシー、「ちおちゃんの通学路」の久志取まどか
春野杏さん(信楽 こゆず):「潔癖男子!青山くん」の後藤もか、「ブレンド・S」の星川麻冬
小松未可子さん(神刀 朧):「K」のネコ、「灰と幻想のグリムガル」のユメ、「にゃんこデイズ」のろー
鈴木絵理さん(宮崎 千紗希):「あまんちゅ!」の小日向光、「ふらいんぐうぃっち」の倉本千夏

作品は私の主観で抜粋していますが、私にとってどれも思い入れのある作品ばかりで、キャラも未だ頭の中に鮮明に残っています。
たまにこうして声優さんのこれまでの配役を振り返ると、作品の共通点が見出せたりするので個人的には楽しんでいます。

でもこんなキャラに囲まれたハーレムって…
全く…冬空 コガラシ…毎朝川に叩き込まれるのは流石に勘弁して欲しいですが、それ以外の日常生活はまさに天国そのものじゃありませんか…
と、思えるくらい登場する女の子たちが可愛いんです。

湯ノ花 幽奈:ゆらぎ荘の女子高校生地縛霊。恥ずかしがるとポルターガイストを発生する。
雨野 狭霧:妖怪を成敗する霊能忍者集団・誅魔忍軍所属。実はかなりの照れ屋。
荒覇吐 呑子:いっつもお酒を呑んでいるセクシーお姉さん。酒呑童子の末裔の鬼。
伏黒 夜々:いつも眠そうな猫系女子。猫神に愛されており猫耳やしっぽがある。
仲居 ちとせ:ゆらぎ荘の管理人で幼い見た目に反して、ゆらぎ荘最古参の座敷童子。
神刀 朧:龍雅家に仕える神刀。龍雅家のためにコガラシとの子作りを目論む。
信楽 こゆず:化け狸の少女。千紗希に憧れて、彼女のおっぱいを研究している。
宮崎 千紗希:コガラシの同級生でアイドル級の美少女。少しHな妄想癖がある。

こんな個性的な女の子たちと冬空コガラシによるバタバタ劇が繰り広げられるんです。
ハーレム系の作品が苦手な方にはお勧めできませんが、嫌いじゃなければポイントの高い作品なのではないでしょうか。
それも冬空コガラシの優しさが相まっての事なんですけどね…
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、春奈るなさんの「桃色タイフーン」
エンディングテーマは、湯ノ花幽奈、宮崎千紗希、雨野狭霧による「Happen〜木枯らしに吹かれて〜」

1クール全12話の物語でした。
ラッキースケベ系ハーレム作品としては総じてレベルの高い作品だと思います。
ですが、幽奈が地縛霊になった理由や成仏できない理由など、まだまだ分からない点が多く残っている状況です。
続編、制作して頂けると嬉しいんですけどね…

投稿 : 2024/05/04
♥ : 16

56.3 4 温泉で漫画原作なアニメランキング4位
温泉幼精ハコネちゃん(TVアニメ動画)

2015年秋アニメ
★★★★☆ 3.1 (186)
829人が棚に入れました
温泉街に降臨した、温泉の精霊・ハコネ。ところが、長く眠りについていた彼女は、外見が幼女になっていた! たまたま居合わせた高校生・冬哉は、彼女の本来の力を取り戻すため、協力することになるが……。
温泉街の住人とハコネが巻き起こす、ドタバタ温泉コメディ!

声優・キャラクター
小野早稀、桑原由気、M・A・O、朝井彩加、悠木碧、竹達彩奈、村田太志

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

コロコロ甘々温泉まんじゅう・・・おひとついかが^^;?

この作品の原作は未読ですが、悠木さんとあやちでユニットを汲んでいる「petit milady」が主題歌を歌うと知って視聴を決めた作品です。
主題歌を歌う・・・という事は、作品にも出演されるんですよね^^?
と思っていたので、お二人が作品に登場した時は嬉しかったです^^

この物語は、箱根温泉の饅頭屋に生まれたトーヤが、ある日自宅裏にある源泉にお饅頭を落っことしてしまったところ、源泉の中から「ハコネちゃん」という自称温泉の精霊が突如姿を現します。こうしてハコネちゃんを交えたドタバタ騒動が動いていきます。

ハコネちゃんは温泉の精霊で途方もなく長い時間を生きてきたそうですが、このところずっと眠っている間に幼児化したらしく、見た目はまるで幼女なんです^^;
そんな彼女が「箱根温泉のため」と観光大使を務めるなど獅子奮迅の働きを見せてくれます。

でも温泉の精霊と言っても出来ることは口から温泉をピューっと出すくらい・・・極めて可愛らしい精錬さまです^^

箱根ちゃんの大好物はトーヤの家で作っている箱根温泉饅頭・・・
その他登場人物には実際の地名やモデルとなる旅館があるなど、見方によっては町おこし的な作品にも見えなくはありません。

でも箱根は日本を代表する温泉の一つなので、どの様な形であれ広まることは良い事だと思います。

ハコネちゃんのライバルは、
ゴウラ(CV:悠木碧さん)とアシノコ(CV:あやち)
petit miladyのお二人はこの役どころで出演されていました^^

タイトルに温泉とありますが、温泉回が続くわけではなく、精霊さまたちの本気なんだけど可愛らしいライバル対決と箱根ならではの風景が楽しめる・・・そんな作品でした^^

オープニングテーマは「ハコネハコイリムスメ」
初見で好きになりました。メロディも綺麗だし、とにかく明るくて元気の出る曲なんです。
しかもこれを歌っているのは悠木さんとアヤチ・・・もう最高です^^

1クール13話の作品でした。5分枠のショート作品なので、完走するのも1時間とちょっと・・・
尚且つオープニングで元気を貰える・・・日常系の物語なので抑揚はありませんが、ハコネちゃんの可愛らしさに癒される・・・そんな作品だったと思います。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 18
ネタバレ

文葉 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

そうだ、箱根に行こう。

5分アニメ。
OP等飛ばすと3分くらいで観れる。
物語の内容などは、3分だし短いから仕方ないのかな。

ハコネちゃんが可愛いのと、作画、結構良いなと思い
忙しい時も短時間であっさり観れるので助かりました。

箱根も火山活動の件で観光客が一時期減りましたが、今はどうでしょう。
箱根山を調べたところレベル1迄引き下がったようですね。

作中でも箱根名物の寄木細工や観光スポットも紹介されていたので
久しぶりに行きたくなりました。

<そうだ、箱根に行こう> {netabare}
小田急ロマンスカーで新宿から箱根湯本まで85分ほどで行ける
静岡県に近い神奈川県南西部にある
温泉に美術館、自然が豊富な観光スポット「箱根」
最近では縁結びの神様「九頭龍神社」が人気なようで
女子旅に取り上げられているんだとか。

ちなみに6月に箱根登山鉄道に乗ると色鮮やかな紫陽花が美しく、
季節ごとに色んな花と表情の違う箱根の風景が見られる。

作中で「箱根ロープウェイ」や「箱根小涌園ユネッサン」など
観光地がたくさん映ってたのが嬉しかった。

特にユネッサンは小学生の時に連れられて行きましたが、
ファミリーやデートするカップル、お友達同士など色んな客層が多いです。
色んなお風呂があって、水着ゾーンと何も装備品無しで入る温泉ゾーンがありますが、
私はウォータースライダーが好きで、カーブとコースの違う3つのスライダー全部を滑って
気づかない内に半ケツになり、まさに「♪~お尻を出した子1等賞~♪」状態になりました。

あのスライダーは(結構楽しいので)危険です。
勢いよく滑ると脱げるので気をつけてください(真剣)

きっと、箱根の自然が仕事などで疲れた体と心と
美味しい食べ物も豊富なので食欲も満たしてくれるでしょう。オススメです。{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 39

まりす さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

ハマれば箱根行き

温泉妖精ではありません。温泉「幼」精です。
萌えアニメやりながらちゃんと箱根のアピールやってるところが素晴らしい。
景色に大して誇張も無いし、名所をちょいちょい挟んで来るのも良い。

キャラの名前を箱根七湯や地域の名所に因んで着けているのも原作者の妙手。
観光地の地名なんて普通覚えられませんが、これなら覚えられます。

精神汚染度の高いOPと「のじゃロリ」で釣ってからの地域アピール。
まんまと釣られた私は今、「いつかは箱根に行ってみたい」と考えている。
やるなあスタッフ。

全然関係無いですが、箱根湯本駅から十数キロの位置に芦ノ湖があります。
芦ノ湖と言えば、言うまでもなく「ビオランテ花獣形態」が出現した場所ですね。
ゴジラ好きとしては合わせて訪れたい。


なんかベタ褒めみたいになってますが、別に批判するような箇所も無い。
ハコネちゃんの髪飾りは「箱根寄木細工」ですし、
主人公が温泉饅頭屋の息子ってのも捻りが無くて逆にナイス。
決して万人向けとは言えませんが、観終えた人は幾分か箱根を好きになること
でしょう。

いいご当地アニメだと思います。(二期やれば良いのに)
原作者も さぞ地元愛の強い神奈川県民なんだろうなあ・・・










  埼玉県民かよ

投稿 : 2024/05/04
♥ : 6

55.4 5 温泉で漫画原作なアニメランキング5位
ゆめくり(OVA)

2012年11月28日
★★★★☆ 3.3 (15)
90人が棚に入れました
湯巡りが趣味の高校1年生・湯上誠は、100ヶ所目の温泉巡りで訪れた「みやま温泉」で従業員の手違いによって銀髪の美少女が先に入浴していた露天風呂に混浴してしまう。誠はその美少女に一目惚れしてしまうが、従業員の少女曰く、その美少女は温泉の神様で、今日は神様が神通力によって温泉の湯をおこしてくれる大切な日。その姿を普通の人間である誠が見てしまったために、神様は神通力を失って普通の人間に戻り、更には五感を失い一生孤独に暮らしていかなけれならないのだという。神様を助けるために、誠に「普通の人間」であることを辞め、「関係者」としてみやま温泉で住み込みの客引きとして働くことを勧める従業員たち。突飛な話に戸惑う誠だが、再び神様を目にした瞬間に、やはり自分はこの美少女に恋をしたのだと確信し、みやま温泉の温泉旅館「みやま館」で働くことを決意する。

tinzei さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.5

原作知らん

こういう5分アニメ化みたいなのは原作知らないとマージでわからん。

無駄に声優豪華なのが腹立つ。

ovaのくせに乳首がない、原作だとあるのかな?

投稿 : 2024/05/04
♥ : 0
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