政治で選挙なおすすめアニメランキング 4

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ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月06日の時点で一番の政治で選挙なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

75.0 1 政治で選挙なアニメランキング1位
PSYCHO-PASS サイコパス 3(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (441)
2199人が棚に入れました
「正義」は、新たな世界を切り開く。 魂を数値化する巨大監視ネットワーク・シビュラシステムが人々の治安を維持している近未来。シビュラシステムの導入後、日本は海外との交流を断ち、長らく事実上の鎖国状態にあった。2120年、開国政策により変革の刻が迫ろうとしている。変わりゆく世界で、犯罪に関する数値〈犯罪係数〉を測定する銃〈ドミネーター〉を持つ刑事たちは、犯罪を犯す前の〈潜在犯〉を追う。

声優・キャラクター
梶裕貴、中村悠一、櫻井孝宏、大塚明夫、諏訪部順一、名塚佳織、沢城みゆき、佐倉綾音、日髙のり子、宮野真守、中博史、田中敦子、日笠陽子、森川智之、堀内賢雄、矢作紗友里、関智一、野島健児、東地宏樹、伊藤静、本田貴子、花澤香菜

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

「正義」は新たな世界を切り開く。

ノイタミナで放送されたこの作品もいよいよ3期…
ですが、この作品を視聴する前に2015年に上映された「劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス」と、2019年に上映された劇場版三部作『PSYCHO-PASS サイコパス | SS (Sinners of the System)』の視聴をお勧めします。
本作との直接的な繋がりは薄いのですが、登場人物や状況設定に繋がりがあるので…

そしてこのPSYCHO-PASSといえば、香菜ちゃん演じる主人公常守朱の活躍が楽しみな作品でもあるのですが、今回の主人公は梶さん演じる慎導灼(しんどう あらた)と、中村悠一さん演じる炯・ミハイル・イグナトフの二人という設定になっています。

常守朱が全く登場しない訳ではありません。
ですが、これまでとはだいぶ立場の違う形で登場することになるのですが、その真相は3期を完走しても未だ闇の中…
シビュラシステムの抱える闇の深さを物語っている気がしてなりません。


魂を数値化する巨大監視ネットワーク・シビュラシステムが人々の治安を維持している近未来。
変わりゆく世界で、犯罪に関する数値〈犯罪係数〉を測定する銃〈ドミネーター〉を持つ刑事たちは、
犯罪を犯す前の〈潜在犯〉を追う。
2012年にスタートしたオリジナルTVアニメーション作品『PSYCHO-PASS サイコパス』の
第三期シリーズとなる本作は、ふたりの新人監視官の物語。
慎導灼と炯・ミハイル・イグナトフは、厚生省公安局の刑事となり、変わりゆく世界で真実を求めていく。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

本作品を視聴して思ったこと…
1期から比べると、犯罪の狡猾さと裏で糸を引く巨大な組織の存在を感じずにはいられません。
元々、人間の魂を数値化して数値が悪化しないよう管理しているのがシビュラシステム…
大概の人はその大枠の中に納まっているのですが、様々な事情により著しく数値の悪化した犯罪者を執行するのがドミネーターであり、公安局の仕事だった筈です。

1期は、それぞれの事件に関連性が無く各個撃破すれば良かっただけなのに…
3期にもなると、繋がりしか見えなくなるのですから不思議なモノです。

そういえば、今期から耳慣れない単語がちょくちょく出てきました。
コングレスマン、インスペクター、そしてビフロスト…
目にすることもゼロではありません…寧ろ毎回必ず登場していましたっけ…
それにも関わらず、彼らが何をしようとしているかがさっぱり分からないんです。
分かるのは、良からぬことをしていることだけ…

一方、今回の主人公の2人は同じチームで動くことが多いのですが慎導灼の監視官への推薦者は常守朱で、炯・ミハイル・イグナトフの推薦者は、あやねる演じる霜月美佳なんだそうです。
常守朱と霜月美佳の関係も今となっては懐かしい限りです。
3期では霜月美佳は公安局刑事課課長、統括監視官にまで出世しているんです。

まだ分からない事だらけです…
常守朱の立場は変わってしまったようにも見えるけれど、そうじゃない一面が垣間見えたり、霜月課長も常守のことを「先輩」と慕っているようですし…
もう、一体これまでに何があったの…?
すっごいモヤモヤするんですけど。

モヤモヤすると言えば…
今回登場する組織は公安局刑事課だけじゃないんです。
花城フレデリカ率いる外務省海外調整局行動課も暗躍するんです。
これだけなら別になんてこと無いのですが、構成メンバーを見るとモヤモヤします。
・狡噛慎也
・宜野座伸元
・須郷徹平

狡噛は、劇場版三部作の内容を踏まえれば妥当だとは思いますが、後の二人はいつの間にか行動課に行っちゃったの!?
前にお断りするところを見た記憶まであるんですけど…
しかも、3人とも元・厚生省公安局刑事課一係の執行官ってどういうこと!?
花城フレデリカさん、ヘッドハンティングし過ぎなんじゃ…
って思いたくもなりますよね。

狡噛といえば、物語の終盤で炯・ミハイル・イグナトフに言い放った一言は意味深でしたね。
物語の今後の布石になる前に、自身の本分に従って留まって欲しいと思ってやみません。

彼らが刑事課にいてくれたら一体どれだけの戦力になるのか…ってことは、きっと考えちゃダメなんでしょうね。

オープニングテーマは、Who-ya Extendedさんの「Q-vism」
エンディングテーマは、Cö shu Nieさんの「bullet」
どちらの曲も好きですが、個人的にはエンディングの方が好みでした。

1話1時間構成で全8話の物語でした。
全8話とだけ聞くと短いと思いますが、普通のアニメの尺換算だと全16話分ですからね。
それに、アニメーション制作はProduction I.Gさんなので、終始安定したクオリティでしたし…
今回は中途半端なところで物語が終わってしまいましたが、公式HPでは2020年春に「PSYCHO-PASS サイコパス 3 FIRST INSPECTOR」が上映される予定ですし…
春と言ったら、もうあっという間じゃありませんか。
上映を楽しみに待っています。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 20

レタスの人 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

他アニメと比較するべきか、シリーズで比較するべきか

個人的な意見でシリーズで比較するならば
1>2>3≒case2>case1と3>映画1

と言った感じで、今回の作品に関しても言えるのは2と同じようにやれることが少なくなってきた結果なのかな、と感じた。
サイコパスという土台を踏襲した上での物語を形作る為のコングレスマン等新設定を持ち出し、様々な試みをしているのに関わらず、人々が魅了された1での演出はもう二度と復活させる事は出来ない。

あのムーブを形作るには全員復活させるか、キャラクターを一新させて同じような話を作るしかないのだが、それも不可能に近い。
限りなく人々が好むであろう展開をこのサイコパスという土台で一度取り行ってしまった以上、土台を変えるか別の形でそれを探すしかないのだが、やはり1程の衝撃を受けるには流石に至ることは無い。
事実外務省としてキャラクターの保護をしている時点で下手すると破綻する事も重々承知の上だろうし、ファンも暴走しかねない。

ただ、内容をシリーズから切り離して考えれば全然面白いとしか言いようがない。
俺は基本的にはアニメ見るの嫌いだし、好きな今回のサイコパスシリーズですら程よく流し見状態だった為、客観的に意見を述べやすいと思うのだが、他シリーズでこのレベルまで面白いアニメってあんまりないと思われる。
いくら暇つぶしになれど、アニメ自体を余り好まない人が率先して続きを見ようと思うかどうかに至ってをクリアしている時点で俺としてはなんら問題は無い。
総合評価は圧倒的Aと考えている。

少なくとも俺は映画一作目より面白かったし(あれは好きな人には申し訳ないが、点数あまあまな俺でも途中で見るの辞めようか迷ったレベル)、今後もまだ期待ができるような展開が望めるので、話題作になるようなものでなくとも鉄板で及第点である。

正直量産されている変なアニメより先も見る気になれば、時間を損した気分にならないと思うのだが、そこは人の好みなので強くは論じない。
としても、冒頭で述べた様にやる事がもう本当にない。
こーしたらいい、あーしたらいい。シビュラを倒したり、誰誰が生きていてどーのとか広がる妄想はいくらでもあるのだが、凡そそれを映像化して万人が首を縦に振るかと言うと、昨今の刃牙のようにかなり爆弾な物語になりかねない為、絶対に適うことは無い。今回の3が妥当としか言いようがない。
つまりサイコパスシリーズは3期伏線回収後で切り上げてもいいのかもしれない。

その点に於いては2で霜月をしっかりとぶち殺して、1のラストの様にシビュラに抗い続けて見せる!で切り上げるのが一番手っ取り早かった。
続編を出すに至り、霜月の存在がどうしても必要になる為、caseシリーズから霜月のイメージをガン上げして、ツンデレ可愛いキャラになってしまったが、2でやっちまった事についてが足かせな気がする。
そのせいでなお綺麗な終わりを目指すことが非常に難しい、これは狡噛を復活させた事についても大きな問題なのだが、ファンサービスとしてここはあきらめざるを得ない…。英断だと思う。
ここで言う足かせとは、

アニメや映画を好む人の9割以上が公正世界仮説をベースに自身の感情のカタルシスとしてその娯楽を楽しむ傾向にあると俺は考えているが、その上で敵と味方にどちらも同じ業と同じ条件を架すことにより、なお面白い劇が完成する訳だ。

槙島にはこういう業とこういう正当性がある。だから結末としてこうなった。
狡噛にはこういう業とこういう正当性がある。だから結末としてこうなった。

不慮の事故やキャスト同士のやり取り中での退出者以外は業と正当性により、凡そのその後の人生が作中で決まっていく訳だが、小悪党としてのキャストを全うした霜月をそのままにしたお陰で、かなりアンバランスな存在として成り立ってしまっている。
1,2,3期、全てで好き勝手性格や境遇弄られている霜月美佳の扱いは流石に酷過ぎないだろうか。
(※1、ちょっと達観した女学生。 2、自己承認欲求の為に周りを下げようとしたり、自己保身の為に知人を売りさばいたりするクソレズ。味方殺し。 3、規律とかに厳しいけどいざという時に助けてくれる頼りになるツンデレ。宜野座の嫁)

考察者よろしく、適当なあるある解釈をすればある意味それは彼女は「駒」としての意味を持つのかもしれない。

何れにしても霜月美佳の存在を何とかしない限り、凡そ本物の最終回という最後のステップにすら移行出来ない気もするので、俺としては早く彼女を救ってほしい。

最後に、
俺の大好きな禾生さんを引っ込める意味が余りわからないのですが…。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 4

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

前半は面白いが、犯罪係数=常森が扱えなくなったシリーズの残滓。

 本作の記憶があまりにも薄いので、見始めたら前半は相当面白かったです。ただ、後半の出来が今一つなのと尻切れトンボだったので記憶から抹消していたのでしょう。

 映画があるみたいなので今後はどうか知りませんが現時点で、常森、狡噛そしてシビュラシステムが完全に機能していません。世界観としてシビュラシステムはありますが、多分犯罪係数では話が作れなくなったのでしょう。これは1期から思っていましたが、シビュラシステム、犯罪係数、免罪体質が描けているようで表面を擦って言葉遊びをしているだけで、奥深さがないと思っていました。

 ですので、本作では選挙、移民、分断を扱うこと、サイコメトラーとビフロストという新たな対立軸をいれないと話が作れなかったのでしょう。別に「攻殻機動隊」でやってもいいし、まったく新しい話でもいい気がしますが、ガンダムと一緒でシリーズでやることが優先なんでしょう。

 脚本家の冲方氏はシビュラシステム、常森、犯罪係数、免罪体質では物語が描けなかったのでは?と思います。今回の話に関して言えば、シビュラがAIでバックドアとしてビフロストという話でも成立します。
 おそらく常森、狡噛を出すことでサイコパスであるという風に見せたかったのでしょう。特に狡噛はなんの機能も現時点では果たしていません。それは霜月も一緒で、霜月である必要はありません。
 ただ、霜月が可愛すぎて面白過ぎて清涼剤になっていたのは上手かったと思います。

 で、本作は前半はかなり面白いです。選挙のところです。ここは2人の新主役の能力や世界観を説明しつつ、カリナという魅力的なアイドル政治家を出すことで、エンタメとしては面白かったと思います。

 ただ、やっぱりいつも通り面白いだけ、な気はしますが。芸能人政治家やプロレスラー政治家を入れたり、AIを絡めたりしていますが、テーマ的に言えばだからどうした?です。
 移民の売春婦、貧困、祖国の戦争、隔離政策等々アップトウデートな話題ではありますが、じゃあ、そこに主義主張や問題提起が描けていたかと言えば、そうでもありません。テーマと深さがあるように錯覚させているだけです。

 正直言えば似たような話では「リコリスリコイル」の方が、まだ命と使命とは?公権力による正義の執行とは?のようなテーマがあったと思います。

 要するに灼と炯のパーソナルな謎と、ビフロストという秘密の凄いシステムが裏にあるんだぞ、という話です。ですけど、ビフロストの組織の説明はありましたが、何を基準に何をしているのかの説明がありません。また、常森がもったいぶって時々登場するだけです。

 ですので、テーマの持ちようがありません。感じられるのは、正義とは何かを言いたいだろ?です。ですが、正義に答えはない、それぞれに正義があるというのは機動戦士ガンダムや宇宙戦艦ヤマトで既に結論が出ている話です。あるいは正義は数字じゃ測れないにしても出涸らしです。

 で、後半に入っては、もうキャラがゴチャゴチャして名前と顔がわけわからなくなる、男のキャラは見分けがつかないし、最終回なんかセリフで説明しちゃってるしで、なんじゃこりゃあ?です。
 主役2人の対立も、なんか、今までの信頼は何だったの?演技?と思っていましたが、本気だったみたいだし。灼と炯の2人の監視官の適正ありって、結局何が適正だったんでしょう?

 あと、ふと思ったのが、犯罪係数云々って暴力犯ならわかるのですが、知能犯だとどうなのよ?と思わなくはないです。それでもやっぱり殺しちゃうんでしょうか?

 作画はすごいと思います。音楽はまあサスペンスものだよね、という音楽です。OPは可もなく不可もなくよりもちょっといいかなくらいです。

 サイコパスシリーズである必要性がなく、常森を出せなかったこと、尻切れトンボ、後半急速につまらなくなるのは大きな減点要素です。
 前半はエンタメとしては面白かったし、霜月とカリナが可愛いのでちょっと加点しますが、世界観・テーマ性ははっきり駄目です。

 ストーリー、キャラは3.5と言いたいですが、霜月加点でキャラは4です。作画で点数はあがりますが、主観的には前半80点、後半50点、平均65点しかも尻切れトンボなので55点かなあ。

 映画も無料になってるみたいなので、見てみます。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 11

68.9 2 政治で選挙なアニメランキング2位
バビロン(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.3 (366)
1120人が棚に入れました
「その啓示は、静かにそっと訪れる―」東京地検特捜部検事・正崎善は、製薬会社の不正事件を追ううちに、一枚の奇妙な書面を発見する。そこに残されていたのは、毛や皮膚のまじった異様な血痕と、紙一面を埋め尽くすアルファベットの『F』の文字。捜査線上に浮かんだ参考人のもとを訪ねる正崎だが、そこには信じがたい光景が広がっていた。時を同じくして、東京都西部には『新域』と呼ばれる新たな独立自治体が誕生しようとしていた。正崎が事件の謎を追い求めるうちに、次第に巨大な陰謀が見え始め――?

声優・キャラクター
中村悠一、櫻井孝宏、小野賢章、M・A・O、堀内賢雄、興津和幸、宝亀克寿、置鮎龍太郎
ネタバレ

ossan_2014 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

萌えと怪事件

【2020/03/12 末尾に追記】


怪事件を巡り、架空の政治的特別区で、生と死や、正義と悪を揺るがす政治的/法的闘争が開始される。

といった展開を予期させる冒頭の数話だが、「重そうな」要素は、サスペンスの設定のために効果的にそう見せかけるための装置に見えるので、あまり本質的ではない「哲学」への拒絶感で視聴を遠ざけるのは筋が違う気がする。

政治特区や検察特捜部などの「道具立て」がリアリズム的な効果を期待されながら、現実の「特区」は首相や有力閣僚のお友達に利権を分配する装置になっているとか、現実のアメリカ大統領は知性や熟慮とは100パーセント無縁の人物であるといった、作中のリアリズムが「現実」に減殺されてしまうような事態は、本作のせいではないので少しばかり気の毒だ。
が、必ずしも作中の「フィクション」性と「現実」が分離しきれていないところが、同情だけしてはいられない視聴感をもたらす。(後述)


なぜ人を殺してはいけないのか、という難問が中二病的な空想の産物に過ぎないように、なぜ自殺はいけないのか、という問いも、現代の視聴者が感じるほどの「深さ」はない。

文明との接触が限定的な狩猟採集の伝統社会においては、嬰児殺し=子殺しが広く観察されていることはよく知られた事実だ。
が、入手可能な食料の総量と人口とのバランス調整の手段は、「子供を減らす」に限ったことではなく、「高齢者の自殺」という形でも行われている。
そうした社会では、老人が自主的に自殺していく、あるいは老人の自殺の幇助は、自然な決断や称賛されるべき名誉ある行為とされているらしい。

伝統社会で観察されるという事は、人類史において、広範な範囲にわたって「名誉ある自殺」(と幇助)が存在していたことが推察できる。
日本の「姥捨て山」のお話にしても、老母を「殺す」というよりも、老人の「自殺の幇助」という習慣であるとも見ることが可能だ。

状況によって評価が変わる行為が「深く」見えるのは、問い自体の「深さ」というよりも、語りの「レトリック」の問題だろう。
相対的に「評価」される行為を、絶対的な「善悪」の価値と結びつける「レトリック」は、もう一方では「絶対的」な価値を「相対的」に引きずり落とすレトリックでもある。



{netabare}世界には、「正義」も「悪」もない。すべては相対的なのだ。
とは、中学二年生が言いそうなセリフだが、いい年した大人でも、どうかすると口走る。

中二であれば、人生でこうした考えに一度は向き合うことも大切だと思えるが、大人で口にする者が、得てしてブラック経営するIT成金だったりするところに、どっちもどっち論の幼さや無根拠性が表れている。


たとえば、虹の7色と言われるが、実際の虹はスペクトルであって、境目のないアナログな連続体であることはよく知られている。

ためしに赤色から橙色へ変化を追うとき、境目を見出すことはできない。
特定の波長を設定して、それより長いものは「赤」、短いものは「橙」と「定義」することはできるし、そうされてもいるが、それは光や色について取り扱う利便のために設定された「方便」であって、境界線のすぐ両側の「色」を見比べても違いを指摘することは困難だ。

「設定」は恣意的なものであり、「赤」と「橙」を区別する絶対的な境界線はない。
が、だからと言って、「赤と橙には違いは無い」、さらには「色の区別は不可能」といったことにはならない。

「境界線」の両側では、確かに違いを識別できない。
しかし、誰でも、「明らかに〈赤〉としか見えない」色や、「どうしても〈橙〉にしか見えない」色があることは「疑えない」。

「これは明らかに〈赤〉だ/〈橙〉だ」という直観(直感、ではない)、両者の区別の根拠はこれだと現象学は主張する。
「赤」を見たときに感じられる「あの感じ」。「橙」とは異なる「あの感じ」が現れることが、「赤」という直観を支える本質だ。
本質洞察されたこの直観によって、「赤」と「橙」の両者は峻別されるし、この区別=違いが直観されて不可擬であるからこそ、事後的に「区別」できない領域という疑惑が生じる。
論理的に、最初に区別が「ある」という確信があるからこそ、区別は「無い」かもしれない=「ある」は誤りかもしれない、という懐疑が生じるのであって、逆はあり得ない。
「境界線」、「定義」、の発想自体が、「ある」の確信の上にしか生まれないのも明らかだろう。

境界線の付近ではどちらの色か決定が困難に、あるいは不可能になるが、それは「ここでは決定できない」という「明確な」判断が下されるのであって、区別の原理的な不可能や、ましてや一切の決定不可能性を意味するものではない。

「正義」と「悪」にも、まったく同じことが言える。上記の「赤」と「橙」に、正義と悪を代入すればいい。
「色」も含め、あらゆる知覚像が人間にはアナログなものとして現れることが、人間にとって世界がアナログとして存在する根拠であり、「正義」と「悪」もアナログなスペクトルとして現れ出る理由だ。
取扱いの「利便」のために「境界線」が引かれるが、境界の設定や曖昧性は、正義や悪という区分の存在の不可擬性を脅かすわけではないし、善と悪の区別が一切不可能であると証明するものでもない。

中二病の患者が主張するように、「正義」も「悪」も存在しないのではない。直観に対する懐疑と再確認が「世界」での人間の振る舞いの実質だが、中学二年生はその経験を重ねる途上にいるだけだ。
中二じみた言動をする大人は、いい年して直観と本質洞察に無自覚なだけか、自覚しているなら意図的に「ウソ」を吐いているという事で、どちらにせよ真に受ける必要がない。


ついでに、作中の「政治」要素についても記しておこう。

哲学や倫理といった根本原理が、物語る設定のために意図的に「法律」という「利便」のための道具に重ねわされているように、政治もまた、本作内では変形している。

「正義」が「法律」という「方便」と二重化されているように、作中では「政治」は「多数決」という「方便」と一体視されている。

作中の「日本」は民主主義の「政治」体制だが、選挙=多数決の「多い意見を集める」ことは、国民が国民自身を支配する民主主義「政治」を具体的に運営する「制度」=「道具」に過ぎない。
何らかの方法で何が「国民の意思」かを可視化しなければならないし、意思が複数存在するならどれかに決めなければならい。
が、それは「利便」の手段、あるいは運用上の「限界」=「制約」であって、本質である「国民による支配」そのものではない。

選挙の投票率が著しく低い、あるいは意見投票がしばしば「どちらでもない」が多数になることがあるように、多数決=選挙が、そもそも投票者=主権者の「意思」=本質を反映できていない事態は当たり前に存在する。
そもそも「選択肢」から選ぶという選挙=多数決は「デジタル」であって、「アナログ」の本質は原理的に再現できない。
少数意見を切り捨てずに議論するというのは、せめて「選択肢」を精緻化して少しでもアナログの再現度を向上させる「実利的」な方法論であって、綺麗事のタテマエ論ではないのだ。

民主「政治」が「多数決」と同一視されるのは、今のところ「本質」を具体化する「道具」がほかに考案されずにいるからに過ぎない。

本作内での「政治」が、「本質」から離れた「多数決」の言い換えなのは、言うまでもなくサスペンスドラマの設定がパワーゲームの要素を必要としているからだ。
本作内の「政治」は、本質的な意味での政治とはかかわりのない、「ゲーム」の「ルール」の一部をなしているだけに過ぎないし、それゆえ作中で「政治」を問うことは見せかけに過ぎない。

作中の「政治」という言葉は、全て「架空の数取りゲーム」と置換して構わない。


作中で主人公が追い求める「正義」が揺らぐように見えるのは、「法律」の本質がまさに「利便」のための「境界線」であって、「正義」の本質とは異なるという食い違いによる。
「正義」が揺らいでいるのは見せかけで、揺らぎは「正義」と「法」の、本質の範疇的な違いが生み出している。

「正義」と「法」の範疇が混淆するのは、主人公の職業意識が反映されているからであり、サスペンス性を主人公視点で演出するからだ。
だが、終幕に至って、所属組織を離れ、職業上の立場を離脱してもなお、主人公の思考と価値基準が変化しないことで、サスペンス性が急速に拡散してしまう。

「サスペンス」は、怪事件が「捜査」され「真相」を追うことで発生していた。
だが、終幕では、「捜査」は放棄され、主人公は「職場」を離れる。

職場=捜査を離れることで、サスペンスを発生させる支点=視点の特権的な「立場」が喪失されているにも拘らず、行動の核である「職業的」信念が変化しない主人公は、中二病の自問自答じみた空虚な詭弁の狂言回しのように迷走し、「サスペンス」は決定的に喪失される。



それにしても、原作は小説のようだが、事件のキーパーソンの曲世という女性の造形は、まるでアニメ化のために創られたかのようだ。

いっさいの作為なく、対面する男の性的な欲動を(強制的に)挑発する、とは所謂「萌え絵」(の概念)をキャラクター設定にしているとも云えるだろう。

「乳袋」に代表されるような、現実からは不自然な衣服の張り付きや、皺の強調。
殊更にまくり上げられたスカート、しかし下着を描かない「はいてない」。
あるいは身体のひねりや指の微妙な曲線、「乳揺れ」、などなどなど。

描かれている(女性)キャラには挑発する作為などないと見せかけるイイワケを担保しつつ、性的な印象を喚起する「萌え絵」の技法。
こうした技法の数々に支えられる「萌え絵」の概念が、そのまま彼女のキャラクター設定に重なる。
と同時に、アニメ化に際して、こうした「萌え絵」の技法をなぞった描写をすることによって、このキーパーソンの特異「能力」を、最小限の説明で視聴者に納得させることが可能になる。

「意図的に」この「異能」で事件を操作する曲世愛というキャラクターは、まさに「萌えキャラ」構造の可視化という事になるかもしれない。
作為は無いという暗黙のイイワケを投げ捨て、「キャラ」「自身」が「自覚的」に「萌え」るビジュアルを誇示してきたならば、男子オタクは能天気に「萌え」つづける事はできるのだろうか。
彼女に「犯された」という同級生男子たちの証言は示唆的だ。

こうしたところが、本作が「アニメらしくない」物語ではなく、アニメならではのものだと思わせる。


バタイユの有名なエロティシズム論では、エロティシズムは、禁止によって規定されている人間存在が、規定された「禁止」線を「侵犯」することで立ち現れるのだという。

正義と悪の境界線=「禁止」の境界線を揺さぶり、混乱させる「犯人」=曲世が、性的イメージを喚起する「萌え絵」の化身のようなキャラクターであるのは必然だろう。

だが、アニメやマンガに投げかけられる「エロい」が「エロティック」のカジュアルな短縮形であるように、「萌え絵」の「エロ」は、バタイユ流の「死にまで至る生の称揚」である「エロティック」に比べれば貧弱で弱々しく、言葉同様に内実もカジュアルに薄弱化しているようだ。

挑発はしていません、という「言い訳」で性的要素がないかのように見せかける「萌え絵」の概念。
大人の目を盗んで「怒られ」無いようコッソリと逸脱を楽しもうとする子供のような態度を思わせる「萌え絵」の「エロ」が、死にまで至る生命の燃焼を求めて「禁止」を正面から「侵犯」するバタイユの「エロティック」に到底及ばないのは当然かもしれない。

何かの拍子にたまたま「萌え絵」が公共の場に出て、批判的な意見に曝されたとき、まるで発狂したような勢いで批判者に罵言が集中して、なんとしても批判者の口を塞ごうとありとあらゆる屁理屈が並べ立てられるのは、どうしてでも「こっそり」侵犯している姑息な「仕掛け」を隠蔽したいからなのだろうか。

禁止線をめぐる「境界線」の問題を、表現や自由などの「絶対性」に結び付けて一切の批判を一挙に無効化させたいという自堕落な欲望は、まさしく正義や悪を持ち出して「境界線」を「絶対」化しようとする曲世=「萌え絵」キャラの欲望と共鳴している。

こうした騒動は主にネット上での「炎上」という形で現れ、様々な「論客」とやらが「議論」をかわしている、とみられているが、ネットの掲示板やSNSには、「議論」など無い。
掲示板の書き込みやSNSのつぶやきは、交互に書き込むことで「対話」や「議論」が行われているように見せかけられてはいるが、実質的には単に自分の「意見」を書きこんでいるだけに過ぎない。

現実に対面しているもの同士の会話では、おのずから「意味」が立ち上がり、交換され、それによって「議論」や「決着」も導かれる。
一方的に、相手の「意見」を無視して「議論」が成立することは、原理的にできない。

言語の「原理」とは、「意味」が発生していると相互に不可擬な間主観的信憑が発生する、という現象学の本質洞察であって、言語哲学者の「言語は定義できない」は転倒した錯誤に過ぎない。
だが、掲示板上では、間主観的な不可擬性の信憑がなくとも、一方的な書き込みで「議論」の形式を見かけ上捏造することができる。
論客とやらの「論破」「オレの勝ち」の勝利宣言は、要するに独り言の書き込みと本質的に変わりはない、端的に無意味だ。


アニメの感想にこんなことが浮かんでくるのは、本作のラスト数話で繰り広げられる「議論」や「思索」が感じさせる空虚感、空想性、空回り感が、まさにこうした「形式上」の形を整えただけの無意味感と同じ感触を感じさせてくるからだ。

日常的な会話では、「よい」は、「良い」「善い」「好い」「正義」「優れている」「悪くない」などなどの多様な意味の中から、その都度使用する人間たちの間主観的信憑において「意味」を相互了解しながら使われている。
「よい」という言葉を使っているという「形式」だけで、善悪という根源的審級における「よい」、法律上「よい」、政治的に「よい」、などなど、本質の異なる諸要素を同一平面において混淆してしまう形式主義の言葉遊びが、本作ラストの空虚さを支え、ネット「議論」を連想させる。

あるいは、意図的な「詐術」として形式化を利用しているのではなく、作者や製作者の中では「本気で」先入観のない幅広い思索を試みていると自覚されているのだろうか。
掲示板で「勝利宣言」する「論客」が、ともすれば自覚的に詭弁を弄しているのではなく、本気で「勝った」気になっているように見受けられるように。
だが、上述したような、正義についての本質洞察の確信を把握する普通の視聴者には、本作の「議論」も、ネット論客の「勝利宣言」のように、独り相撲のつぶやきにしか感じ取れないだろう。


作者や製作者が形式主義を自覚できず、詭弁の空論を「本気」で捉えているのかもしれないと疑ってしまうのは、掲示板やSNSのみならず、形式主義が現実に浸透しているような日常感覚があるからだ。

この数年、首相を始めとする有力政治家が、論理的には明らかに不法行為を行っていると推察されるのに、一向に追及が効力を発揮できない事態は、ネット同様に他者の意見や言葉の意味を一切受け止めることなく、一方的に妄言を並べたてる態度を、「議論」とみなしてしまう「形式主義」の呪縛にある。

「形式」上、議論であるかのような体裁があれば、本質を顧みることなく事実的な「議論」として取り扱ってしまう「形式主義」

昔話では、「王様は裸だ」と言えば下らない欺瞞は霧散した。
が、「奴は嘘つきだ」という単純な真実を言えなくする「形式主義」の呪縛が、際限なく空論を繰り返す下らない「議論」を無限生産する。

こうした「現実」が、ネット同様、本作のようなアニメにも浸透して、サスペンスが空論に落ち込む事態を招いたのかもしれない。
「性的な挑発はしていません」という「形式」主義の産物である「萌え絵」を体現したキャラの姿で幕を閉じるラストは、象徴的だ。



【追記】

萌え絵を愛好することは、別に悪いことではない。
いや、むしろ「萌え絵」の魅力は性的な要素があってこそなのだろうし、それを間接的な仕方で匂わせる処に「萌え絵」の技術性があるのだろうと考えている。

だが、「炎上」で不毛な「論争」が爆発するのは、擁護したい者が、自分は「エロいから」この絵が好きだ、という明らかな「事実」を否認=隠蔽したまま「擁護」しようとするために、「擁護」の立脚点が架空の「論点」の上に築かれざるを得ないからだ。
「架空」の土台上に重ねられる言葉に、間主観的な「意味」の共有が生じないのは当たり前で、再反論もどこまでも空論へ流されていくのは、これまた当然だ。

「萌え絵は性的な挑発をしている(だから好き)」と事実を認めるだけで、不毛な議論の大多数はたちどころに消滅するだろう。
「形式」的な「議論」(の体裁)にこだわって、どう見ても明らかな「事実」を無いことにする歪みが、不毛な言説の氾濫となって「炎上」は繰り返される。

本作では、「曲世愛」が、(作品内の「現実」では)「事実」として他者の思考や情動に影響を与える「能力」があることはどう見ても明らかであるのに、法律上の構成要件に該当するかどうかという「形式」にこだわり、危険な異能という「事実」性を基礎に置かないために実効的な対応が取れない。

終幕の「空論」の空転感を底で支えているのが、「事実」を見ないことにして「形式」上の体裁に縛られる形式主義であり、中心点である曲世愛が「萌え絵」(概念)を象徴するキャラであることは、やはり必然だと思う。

その意味では、時代と現実を反映していると云えるのかもしれないが、触発的に告発しているというよりも、単に時代に「取り込まれ」て呪縛されてしまっているだけという印象しかないのは、作者や製作者の自覚的な内省や能力の問題だろうか。{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 8

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

生きることは善いこと

この作品の原作は未読です。
ここのところ、ツインエンジンさん制作の作品は面白いのが多いので、視聴を楽しみにしていました。
「甲鉄上のカバネリ」にはじまり、「クズの本懐」「ゴールデンカムイ」「からくりサーカス」「どろろ」など。
直近放送された「ヴィンランド・サガ」もツインエンジンさん制作の作品です。
このラインナップを見たら期待せずにはいられません。

この作品は全部で3章構成になっています。


第1章「一滴の毒」
その啓示は、静かにそっと訪れる―
東京地検特捜部検事・正崎善は、製薬会社の不正事件を追ううちに、一枚の奇妙な書面を発見する。
そこに残されていたのは、毛や皮膚のまじった異様な血痕と、
紙一面を埋め尽くすアルファベットの『F』の文字。
捜査線上に浮かんだ参考人のもとを訪ねる正崎だが、そこには信じがたい光景が広がっていた。

時を同じくして、東京都西部には『新域』と呼ばれる新たな独立自治体が誕生しようとしていた。
正崎が事件の謎を追い求めるうちに、次第に巨大な陰謀が見え始め――?


第2章「選ばれた死」
人々に拡散し始める、死への誘惑─
新域域長・齋開化による『自殺法』宣言と、64人の同時飛び降り自殺。
日本を震撼させる事件の真相と、暴走する齋の行方を追うため、正崎は捜査に動き出す。
後任の検察事務官として瀬黒陽麻も加わり、法務省・検察庁・警視庁をまたいだ機密捜査班が組織される。
さらに、事件の鍵を握る女・曲世愛に関する調査も進める正崎だが、その先にはさらなる絶望が待っていた——


第3章「曲がる世界」
絶望の先に辿り着く、「悪とは何か」の答えとは――
公開討論の末に域議選挙が行われ、新域では自殺法の運用が本格的に始まろうとしていた。
齋拉致計画の一件で捜査班全員の死に直面した正崎は、依然として絶望の淵に立っていた。

憎むべき人間はただ一人。“最悪の女”曲世愛を正崎は再び追う。
正義、そして悪とは何かを、己に問い続けながら——


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

レビューのタイトルでも触れていますが、本作品は人間の生死と善悪を結び付けて扱う作品です。
「善いこととは?」「悪いこととは?」「生きるとは?」「死ぬとは?」
キーワードはたったこの4つだけ…
でも、この4つのキーワードは如何様にも組み合わせることができるのが、物語をややこしくすると同時に、心の軋む元凶たり得るんです。

当たり前の様に生活を送っているので、普段こんなことは考えたりしないと思います。
だから真面目に考えてみると、答えを導き出すのが結構難しかったり…

でも完走して振り返ってみると、疑問点が二つばかり…
まず一つが登場人物の死について、こんなにも凄惨に描かなければいけなかったのか、という点です。
人に限らず、生物には必ず死が訪れます。
これは確実で不変的な事象で例外はありません。
そしてその生きている時間を決めるのは決して他の生物ではあってはならないと思います。

私はこれが世の中の一般常識だと思ってきました。
ですが、この作品ではその常識を根底から否定するんです。
しかも想定の範疇を軽々と凌駕する描写で視聴者に襲い掛かってくるのだから堪りません。

個人的には主人公の東京地検特捜部で検察官を務める「正崎 善」の部下として奔走していた彼女の死が一番痛ましく、視聴を続けるのが正直しんどかったかな…
よくもまぁ、そんな事が考えられると思ったと同時に、その愚行に及んだ犯人を心底憎いと思いました。
リアルでもそこまで憎いと思える人なんていないのに…

そしてもう一つが恐らく巷を騒がせているであろう最終回の展開です。
投げっ放しという感覚は無いのですが、あまりにも情報量が少なすぎるという印象です。
サミット会場の屋上では2発の弾丸が発砲されました。
ですが、その顛末が描かれているのがCパートのほんの一瞬で、そこには凡そ存在しないであろう人物が笑っていたのですから…
そしてその展開は最終回に相応しいとはとても思えなかったので、思わずネットをググっちゃいましたよ。
そしたら、原作は小説と漫画があるようですが、どちらも未だ続いていたんですね。
しかし、この消化不良感、何とかならないのかなぁ…
齋開化の件だって中途半端感が拭えませんし…
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

主題歌は各章ごとに使い分けられていました。
第1章が「Live and let die」
第2章が「イノチ食ム魂」
第3章が「The next new world that no one knows(blood stained ver.)」
あまり気付きませんでしたが、一応歌詞と歌はあったみたいです^^;

1クール全12話の物語でした。
本当に壮絶な戦いが繰り広げられるのは、寧ろこれからなのかもしれません。
でも、人間は勝てるのでしょうか…?
最終話で明かされた「善いこと」を貫くだけでは、きっと彼女には届かないと思います。
今は彼女に勝利するためのピースが欠けているのでしょう。
それが何なのかは分かりませんけれど…
だって、曲世 愛の能力が正崎 善に効いていないのか、或いは曲世は正崎に対して能力を発動させていないのか、それすら私たちは分からないのですから…
続編の制作が待ち遠しいところですが、それには原作のストックが足りないのかもしれません。
寝て待つことしかできないのかな…?

投稿 : 2024/05/04
♥ : 27
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.4

Fとか‥‥

5話までの感想{netabare}
やっぱりどうしても、“正解するカド”を知ってるとどうしても…ねぇ?
見る前から「この原作者の作品はクソだ」と決めて掛かることはないけど、警戒はしちゃいますw
栗T着た異方少女サラカちゃんが出てきやしないかヒヤヒヤ。
ヤンホモを殺すビデオレターが飛び出すんじゃないかヒヤヒヤ。

と思ってたらその片鱗らしきものが…。
曲瀬愛…一瞬で男を惑わす魔性の女…えええ、超常現象に頼っちゃう?そうしちゃう?
な、なんだろうな、しっかりした展開を望む気持ちとドッチラケで終わるのを期待する気持ちが混在してる自分に気付いた。
ある意味今後の展開に目が離せません、こんな楽しみ方で良いのか?{/netabare}

6話感想{netabare}
討論番組は“ダンスインザヴァンパイアバンド”の1話を彷彿とさせますね、あっちは作者本人がパネラー役やってたっけか。
少年の父親は「行方が分からない」と「誰だか分からない」とでは全然別だよね?
「父親とは連絡が取れておりませんが~」って、本当に存在するかどうかも不明なモノ(名前すら知らなかったんでしょ?)に勇み足が過ぎるなぁ、と。
まぁいいか。
野丸が少年を擁立させて当選を狙うって…元々齋開花を談合で当選させて傀儡にしようとしてたんだよね?
まんまと飼い犬に手を噛まれた形なのに、再び傀儡にしまっせオーラを隠そうともせずにぬけしゃあしゃあと懲りないねぇ…と思ってしまったので、親父の正体明かされても「ああやっぱり」って感じ。
まぁいいか。

「まぁいいか」として流しにくいのが、やっぱり誰にでも選挙権があるのが奇妙で…それこそ高校生総理大臣を笑えない。
とはいえ、それくらい現実離れした世界でないとこの作品のテーマが描けなかった…のかも?規制だなんだで。
但し、そうだったらそうでそれに見合ったリアリティはちと欲しい気が…感情論を語るなら、自分は子供に選挙権あるのはアカンと感情が動くぞw
自殺法の是非で討論番組開くなら、その前に子供の選挙権の是非で討論(※)してくれないとついていけない…前提から覆されて、そもそも論でちゃぶ台返しされた気分。


この作品でそれをやっても「自殺法を回避するために子供に選挙権は与えるべきではない」と循環論法になりそうではあるけどw{/netabare}

最終回までの感想(これだけ読めばいいかも){netabare}
人間の法律で裁けない化け物が超能力を使って人類を混乱させた──なんだい?パニックムービーになるのか?
繰り返し提起された善だー悪だーは、人間の間で考えるから人外は黙ってくれんかってノリで、本題になり切れなかった感じ。
そうさねぇ、マガセを人間だと捉えずに、見た目エイリアンやスピーシーズみたいなのに置き換えて考えれば通じるかな?自分はもうそうとしてしか見てなかった。
「どんな悪魔的な考えを持ってるヤツでも所詮は人間さ」とか「どんなに強力な化け物でも人間と共通の弱い部分を持っててそこを突かれて退治される」とかいった系ではない。
“ヴィンランドサガ”で実際に北欧の神サマが登場したら多分台無しになると思うのだけど、こっちではそれをやっちゃった感じ。
要はまぁ…マガセが万能すぎてそれ以外が茶番になってしまった。

一応まやかしのテーマ(善だー悪だーワオー)に沿って考えると…自殺法の是非より子供の参政権の方がよっぽど危なく感じて絵空事感が最後まで拭えなかった。
そして「よく考える」ってあーた…。
「良い」と「良く」は被ってる部分はあるものの意味としては別モノで、そこら辺混同させて煙に巻いただけ。
この手法、「少年の父親と連絡がとれない」を「行方が分からない」と「誰だか分からない」とで混同(バカには気付かれないようにそっと入れ替え)させたのと一緒で「またかよ」と。
殺人を敗北死だ救済(ポア)だと言い張るどっかのアレと同じで、そういう言葉遊びというか詐欺紛いの誤魔化しは止めてくれんかな。
と思ったら“正解するカド”も交渉官の主人公が最大の活躍をした交渉が性交渉というオチだったのを思い出した…そういうのが持ち味の作家なのん?落語家?
カドでは「ホモ死ね」、バビロンでは「生涯独身死ね」で一貫してるっちゃあしてるのかも知れんが、命を繋ぐを主軸に化け物が人類に干渉する作品なら“BEM”の方が数段上だったような…。
で、斎開花ってナンだったの?大統領夫人ってナンだったの?とかいう投げっ放しも持ち味として看過せにゃならんのかな?

最後のオチも…即座にマガセと対決しろやっつけろとまでは言わんが、正崎がマガセを追い詰めるのに「繋がる」ヒントやカギを何も残してないのってどうなんかね。
結局「続ける=継承する=繋げる」も放り出しちゃってブレッブレにしか思えなかった。{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 24

69.9 3 政治で選挙なアニメランキング3位
ログ・ホライズン 円卓崩壊(TVアニメ動画)

2021年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (198)
999人が棚に入れました
ある日突然、人気オンラインゲーム『エルダー・テイル』の世界に、数万人のプレーヤー『冒険者』が閉じ込められた!モンスターや魔法がリアルに存在する異世界で人々は混乱し、冒険者の街『アキバ』は秩序を失っていた―人づきあいの苦手な青年・シロエもそんな冒険者のひとりだったが、意を決したシロエは盟友の直継、アカツキ、にゃん太らとギルド『ログ・ホライズン』を結成。さらに、持ち前の知略を武器に冒険者の結束を呼びかけ、自治組織『円卓会議』を立ち上げ、街に平和と安定を取り戻す。この『円卓会議』を中心に、ゲーム世界のもともとの住人である『大地人』との交流も進み、筆頭貴族コーウェン家の令嬢・レイネシアがアキバに赴任するなど、冒険者と貴族や商人、一般市民などとの外交や取引も活発化していく。しかし、冒険者たちが異世界に飛ばされた『大災害』から1年が過ぎ、つかの間の繁栄を享受していたアキバの街には、新種のモンスター『典災』の襲来や東西の貴族どうしの権力闘争、冒険者間の格差・思惑の違いなど、多くの火種がくすぶり続けていた。そして、ついに冒険者の結束の象徴『円卓会議』に決定的な危機が訪れる…

声優・キャラクター
寺島拓篤、前野智昭、加藤英美里、中田譲治、山下大輝、田村奈央、松井恵理子、柿原徹也、藤井ゆきよ、原由実、高垣彩陽、久野美咲、伊瀬茉莉也、葉山いくみ、井上麻里奈、櫻井孝宏、名塚佳織、村川梨衣、下野紘、後藤ヒロキ、岡本信彦、日野聡、西田雅一、中村悠一
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

6年ぶり3回めですから

原作未読 2014年ぶりの3期め


自分は最近参加した後追い組です。これまで1期25話+2期25話ともはや大河ドラマ。
みなさまのNH…じゃなかった、、、モンスターが巣くう渋谷の放送局から大陸(中国)にネットワークを繫げる2期最終話。その最終話との繋がりを感じない3期第1話だったため、直近視聴組の私でさえ脳のシナプスが咄嗟には繋がりません。

せめてアバンやAパートでおさらいさせてくれよ!と長期ブランクを意識させるのが6年という時間。

 いや待てよ…その構成ができなかったのかもわからん

この6年の間に『○○から国民を守る党』が国政進出していろいろバレてきたり、実はサーバーを大陸だか半島に置いてましたーとてへぺろした企業が問題になったりと、〝魑魅魍魎放送局が大陸と繋がっている”描写は無かったことにしたかったのは想像に難くありません。作品の内容と同様に現実世界でも政治的力学が働いたと邪推してます。

冗談はそれくらいにして本題です。
お話の繋がりについて序盤は面を食らいますけどそのうち繋がるものは繋がります。むしろこれまで50話休まずOPを担当してきた“デラッベィ♪”が聴こえてこないことにこそ断絶を感じさせます。OP曲変わりました。EDもYun*chiさんの声じゃないのが違和感あったりで始まりと終わりが締まりません。新OPEDの良し悪しとかではなく馴染むための時間が足りてないと感じます。このようにエンジンかかりきらない1クール12話である前提で3期は楽しみましょう。
連続性の演出は重要でして、仮に内容がイマイチでもお約束の担保でファンの目はごまかせるのです。

そうしてごまかせなかった物語の中身。サブタイトルにもなってる『円卓崩壊』ネタはもとより、{netabare}レイネシア姫の婚姻ネタ等の{/netabare}3期になって初出のネタが、過去50話でそこそこ広げた風呂敷にさらに被せてきたのがわかりづらさを助長してる印象でした。

わかりづらいなら整理してしまえ!と自分なりに観点整理だけはしときます。

■2期まで踏まえて3期の注目点

・帰りたい冒険者。残りたい冒険者。
 ⇒{netabare}それほど深掘りせず。{/netabare}
・冒険者と大地人のパワーバランスは変化するか?
 ⇒{netabare}よくわからない。{/netabare}
・現実世界へのアクセスする鍵が出てくるか?
 ⇒{netabare}ほぼ触れられず。月に行けばなんとかなりそうってとこ止まり。{/netabare}
・ミナミは?
 ⇒{netabare}政略結婚の仕掛けでちょい出。いよいよ次のクールでGOTOミナミになりそう。{/netabare}
・カナミは?
 ⇒{netabare}いわゆる大陸案件。クラスティの記憶を奪い英雄エリアスを制御してた仙女の動機が不明。{/netabare}
・恋の行方は?
 ⇒{netabare}シロエ周りはどうでもいいかも…{/netabare}
 ⇒{netabare}五十鈴とルディ。クラスティと姫。戻れる人とゲーム限定の人。これきっと切なくなる。{/netabare}

これだけだとふっ散らかってるんですけどね。そうはいっても楽しめました。
前半の政治劇と後半のバトルと按排の良い配置です。イデオローグに依らず意思決定プロセスが明快。そしてポイントをそれなりにおさえてる政治劇がお気に入り理由なため前半はこれまでの蓄積関係なく楽しんでました。それらにかまけてるうちに大陸で物語が進行してたり、2期で謎の存在だった“古代種”について追加情報出てきたり、特に不満はございません。


よくぞ3期を作ってくれました、でお釣りがくる作品だとは思っているので個人的にはそれだけで充分。
ついでに、、、同じ続編を匂わせるでも“新たな謎をどーぞ”だった2期の終わりよりも“いよいよ核心へ”な今回3期の締め方のほうが好感を持てます。


なんせ6年ぶり3期めですから。
これは2016年の履正社6年ぶり3回目の夏の甲子園出場とまんま一緒です。そして3年後4回めの出場で全国優勝しとります。
2021年4月現在、続編未定ですがプラス3年くらい気長に待ちますよ。奇しくも大阪だし(笑)



※ネタバレ所感

■さすがはアインス様!

〝ズ”ではありません。〝ス”であります。もともと戦闘系ギルドだったのに役場の福祉課みたいになってたギルド〝ホネスティ”の親分。英語だと正直・誠実を表す〝honesty”とさもありなんなネーミングです。無能なだけでいい人たちなんよね。
残念ながら「さすが!」とはならずに、ビリー・ジョ○ルのサッチャロンリワードのほうでした(謎)。

{netabare}サブタイトル『円卓崩壊』の引き金となったアインスのご乱心。重要エピソードです。

これがまた根が深くて興味深い。
内輪の問題解決に外部の力を取り入れて崩壊に至った例は数知れずまさに今回のもそれ。貧すれば鈍す。窮すると最善手に見えてしまうのです。
問題そのものも「貧民に利益を分配してくれ」でしょ? 当然通るものではないところで彼が取るべき選択肢は「分配への対価を示すこと」または「分配がアキバに資することの証明」でした。前者は権利と義務をセットに考える基本のお作法。後者は公共福祉のあるべき姿とのマッチング作業。

そんなやれることせずにひとっ飛びで〝体制が悪い”の結論に至るところがダメよね。

 「もっとこう…話し合うこともできたはずだ」byシロエ

西が大地人と冒険者をがっちゃんこした統治機構をもっていて、冒険者オンリーしかも強制権のない自治組織のアキバ界隈から見ればロールモデルになりうるのが隣にあるのにアインスさん辛抱しようよ、と思うのが本音です。やったことだけで判定するならアインスは残念極まりない人物です。


ただアインスの動機は納得感あり。
それに彼のみならず皆政治家ではなく元はゲームプレイヤーですから判断ミスすら〝致し方なし”とある意味リアルです。
もとがゲームですから大なり小なり弱肉強食な文化が浸透してた前提だったと仮定しましょう。それが仮初めの快楽空間(ゲーム)から実際の生活基盤へと変化する転送を経験して秩序が必要になりました。その象徴が〝円卓会議”です。
ミノリとトウヤがそうであったように低レベル冒険者の搾取問題は1期それも早い段階から。そこにNPC(大地人)の貧困問題も付加されます。それに円卓メンバーは俗に言う勝ち組なわけでしてアインスとは見えてる景色が違ったことでありましょう。
つまり見落としてた部分を拾う者がこの世界には必要であったのです。{/netabare}


導き出される結論は
〝動機は真っ当。手段が不当”ということですよね。


{netabare}額に汗水垂らして頑張った成果を「チャラにしてちょ?」と要求してるのと変わりません。提案ではなくタカリでしかないのに、困ったことに本人は善行をやってるつもりなのでタチが悪いのです。{/netabare}
{netabare}一方のシロエだって駄目なもんはダメ。選挙で思いっきりバ○デンしてましたもん。「法律に書いてないでしょ?」でロジカルお化けが横行すると人心は荒廃します。なんか胸のすくエピソードみたいに仕立ててましたが、やったらあかんやつです。{/netabare}


■オマケ

・{netabare}LV65問題は未解決{/netabare}

・{netabare}レイネシアの母親への啖呵が小気味よかった。
 「お母さまが歩めたかもしれない道を進みます」{/netabare}

・{netabare}カナミ:3歳の子供にこの世界を見せてあげたいとのこと。発想が斬新。
 アカツキ:「主君」呼びと女子力どうこうの連呼がなんともかんとも。
 ミノリ:一番まともそうなのが中学生?と最ロリなんですよね。告白は少女漫画展開でした。
 大阪の女:関わっちゃだめですよ。屈折しててそのうち手首切りそうです。

 あと嫁レース参加者いましたっけ?シロエの周りにまともな女子がいないと思います。{/netabare}



視聴時期:2021年1月~3月 リアタイ視聴 

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2021.05.01 初稿
2022.02.13 修正

投稿 : 2024/05/04
♥ : 31
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

NHK大河ドラマ「円卓崩壊」

【物語 4.0点】
1クール尺の三部構成。
{netabare}①<ヤマト>における<大地人>の地政学を背景にした<円卓会議>の崩壊と刷新。
②<中原サーバー>における<古来種>とクラスティの動向。
③上記<ヤマト>情勢も遠景にした<典災>と<古来種>が絡むアキバレイド。{/netabare}

<大災害>によるゲーム内世界の現実化という事態にいち早く向き合ったシロエが
「異世界を舐めている」と始めたギルド<ログ・ホライズン>及び<アキバ>統治のための<円卓会議>
だが事態の進行は加速度的かつ深刻であり、既存の<円卓会議>が限界を迎える前半部。

シロエたちのこれまでの活動が、
かつて<ハーメルン>から救済した<冒険者>たちの成長として結実する後半部。

従来のやり方では通用しない無力感もあるが、
これまでの道のりも無駄じゃないと噛み締めることもできる。

この3期に向けて、1期、2期で予習・復習した方が良い過去話は?……全部。
とスタッフが言明している通り、内容は著しくファン向け。
ここまで付いて来た視聴者には報いる要素が敷き詰められている。


【作画 3.5点】
作画ソース量は並で、それを終盤のレイド戦周辺に集中する作戦。
結果、{netabare}ウロコパワーで絶対無敵なトカゲ大王w{/netabare}など怪獣バトルじみた?
まずまずのレイドシーンなどが再現。

一方、惜しいのが政治劇中心となった前半部。
もっと表情を描き込めるだけのソースがあれば、
駆け引きのシーンを深化できたはず。
終盤の人間ドラマでは表情筋が効果的に機能していただけに、
余計に悔恨が残りました。


【キャラ 4.0点】
<典災>と<古来種>の存在が一層、重要になる本作。

プレイヤー=<冒険者>の、住民のNPC=<大地人>等に対する優位性の一つとして、
ゲームプレイを通じて、世界を外側から捉える神に近い視点を有し、
システムにも精通していた点などが挙げられる。

が、<典災>はより上位のシステム権限の如き異能を通じて、
<冒険者>にバッドステイタスを付与。
<古来種>はゲームサービス開始初期からの記憶を明かす。

<冒険者>に対し知識と能力の優位を前提にした従来のやり方の限界を突き付ける。

シロエ、アカツキ、ミノリの三角関係にも進展がある3期。
と言うより、{netabare}そこが白熱して、ラストのレイドボスが割と空気にw
決着後、労う女子の友情良かったです。
安易に囃(はや)し立てたことを謝罪する五十鈴とかグッと来ました。
真の女子力?思い知らされました。{/netabare}

【声優 4.0点】
原作からセリフを厳選して、声優の演技に託す部分も多いという本シリーズ。
今作では、ミノリ役の田村 奈央さんの揺れ動く乙女の心情表現などにも一層、磨きがかかる。

従来の声優陣が盤石の演技をする中、
藤原 啓治さんの逝去により、リ=ガンを代役した多田野 曜平さんも、
渋味を増した彼なりの賢者ぶりを披露。

あとは<典災>エレイヌス役の五王 四郎さん。
御年73歳のいぶし銀ボイスによる{netabare}「汝ら崇敬の対象をもつや!?」{/netabare}との煽りが、
妙に脳裏にこべり付いていますw


【音楽 3.5点】
劇伴は高梨 康治氏の続投。やはり駆け引き中心の序盤は大人しいが、
戦闘シーンが増える終盤に向け、シンフォニックロックを集中砲火♪

OP主題歌はBAND-MAID「Different」
ついに変更になったOP。
ガールズバンドのハードロックと共に流れるOPアニメーションは引き続きストーリーダイジェスト型。
毎度、2回目の“Let's go it`s show time”に合わせて
ポーズを決める魚顔のマルヴェス卿に吹き出してしまうのは私だけでしょうかw

ED主題歌は大城 美友さんの「ブルー・ホライズン」
こちらも歌手交代により、くすぐったい恋愛ソング→
伸びのあるボーカルによる心地良い応援ソングに。


【感想】
2期まで私は<ヤマト>は<大地人>の5つの文化圏の境界が
明確に確立された地域だと思っていました。
が、本作を見て、西国でかつての権力は衰えたものの、
古王朝の権威は保持している<神聖皇国ウエストランデ>が、
東国の<自由都市同盟イースタル>の勢力圏及び<冒険者>の街<アキバ>に対しても、
任官などを通じて影響力を及ぼすことができる。
中世日本の朝廷と幕府の二重支配の如き複雑な構造が、
局地に波乱をもたらす、誠に厄介な火薬庫だと理解して、私は興奮していますw
面倒臭いのサイコーですw

そんな<ヤマト>情勢をも利用して難局を乗り越えるシロエには、
名家の当主より“東の外記(げき)”なる律令国家じみた栄誉ある称号?が与えられました。
これは<ミナミ>の“西の納言”濡羽と対を成す構想とのことですが、
3期では、そこまでは進展しませんでした。

アニメ3期をもって、原作web小説書籍化以来のメディアミックス体制も一旦、畳まれるという『ログホラ』
“東の外記”と“西の納言”とのアニメでの再会。私は気長に待ってます♪

投稿 : 2024/05/04
♥ : 19

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

約6年の時間を経て…

この作品の原作は未読ですが、TVアニメ版第1期~第2期は視聴済です。
TV版の第1期は2013年の秋アニメ、第2期は2014年の秋アニメとテンポ良く放送されてきましたが、そこでプッツリ途絶えてしまいました。
だからもうこれ以上はアニメ化されないものと思っていたので、第3期の放送決定は素直に嬉しく思いました。
ですが、第2期と第3期の間が6年も空くと、流石に物語の内容は忘れていましたけれど…


ある日突然、人気オンラインゲーム『エルダー・テイル』の世界に、
数万人のプレーヤー『冒険者』が閉じ込められた!
モンスターや魔法がリアルに存在する異世界で人々は混乱し、
冒険者の街『アキバ』は秩序を失っていた―

人づきあいの苦手な青年・シロエもそんな冒険者のひとりだったが、
意を決したシロエは盟友の直継、アカツキ、にゃん太らとギルド 『ログ・ホライズン』 を結成。

さらに、持ち前の知略を武器に冒険者の結束を呼びかけ、
自治組織『円卓会議』を立ち上げ、街に平和と安定を取り戻す。

この『円卓会議』を中心に、ゲーム世界のもともとの住人である『大地人』との交流も進み、
筆頭貴族コーウェン家の令嬢・レイネシアがアキバに赴任するなど、
冒険者と貴族や商人、一般市民などとの外交や取引も活発化していく。

しかし、冒険者たちが異世界に飛ばされた『大災害』から1年が過ぎ、
つかの間の繁栄を享受していたアキバの街には、
新種のモンスター『典災』の襲来や東西の貴族どうしの権力闘争、
冒険者間の格差・思惑の違いなど、多くの火種がくすぶり続けていた。

そして、ついに冒険者の結束の象徴『円卓会議』に決定的な危機が訪れる…


公式HPのあらすじを引用させて頂きました。

特徴的なキャラが多かったので、キャラのイメージは忘れていませんでしたが、物語の方は残念ながら殆ど記憶に残っていませんでした。

最初にダイジェスト版でも放送されたら…
と思いながらwikiをチラ見していたら、こんな記載がありました。
「本放送前の同年1月6日には特別番組『まだ間に合う! ログ・ホライズン』が放送された。」
きっとこれがダイジェスト版だったんでしょうね。
この番組を視聴しなかったから、あやふやな記憶で視聴に臨むことになりましたが、キャラを覚えていたおかげで何とか物語についていくことができました。

SAOの様な派手さはありませんが、堅実さを感じる展開は好印象でした。
派手さを売りにする作品はたくさんありますが、堅実さを売りにする作品にはそうお目にかかれないので…
もう少し早めに放送してくれていたら、もっと記憶が鮮明だったのに…
それだけが悔やまれます。

一方、物語の方ですが今回は主要登場キャラの心情を知ることができたのではないでしょうか。
自分の気持ち…相手の気持ち…そして大切なモノ…
思いの強さや直向きさなんて、きっと自分のことだって良く分かりません。
全部ひっくるめて思いが溢れかえっているのですから…

言葉を飲み込んでばかりいたら、きっと届かない…
改めて勇気を見せて貰いましたよ。
でも、その思いは大切にして欲しいと思います。
この先、何が起こるか分かりませんし、全部真実で、未来の糧になるのですから…

オープニングテーマは、BAND-MAIDさんの「Different」
エンディングテーマは、大城美友さんの「ブルー・ホライズン」

1クール全12話の物語でした。
これから始まる新たな展開を予期させながら物語は終幕しました。
まさかこれで終わりじゃありませんよね。
続編が制作されるなら、是非間隔をあまり開けずに放送して貰えると嬉しいです。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 14

58.2 4 政治で選挙なアニメランキング4位
アイドル事変(TVアニメ動画)

2017年冬アニメ
★★★☆☆ 2.9 (129)
541人が棚に入れました
MAGES.原作の二次元アイドルプロジェクト。アイドル議員たちが、みんなを笑顔にするため、歌とダンスでニッポンを変えていく物語。各県代表の個性的なアイドル議員が登場!

舞台は現代の日本によく似た、パラレルワールド的な[ニッポン]。一世を風靡したアイドル議員旋風から十数年、新潟出身の元気っ子・星菜夏月がヒロイン党から新人アイドル議員としてデビュー!

環境汚染、ごみ問題、待機児童、汚職事件…山積みの問題に取り組む夏月たちアイドル議員の前に、政権与党・楼凱党が立ちはだかる。楼凱党からの度重なる妨害工作にもめげずに、活動を続けるアイドル議員たちが、やがてこの国に奇跡を起こす――。

声優・キャラクター
八島さらら、渕上舞、上田麗奈、Lynn、久保ユリカ、仲谷明香、吉田有里、赤﨑千夏、山本希望
ネタバレ

前原由羽 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

政治アニメを観ながら法律を勉強してます

アニメの舞台は日本のパラレルワールドであるニッポンです。日本と同様(?)の社会問題を抱えながら、どこか選挙制度が違ってます。

例えば、日本では被選挙権が25歳にも関わらず、夏月が立候補したり(夏月は16歳)、日本の公職選挙法では違法となる持ち歌の披露を思いっきり行って、結果的にそれが勝因で国会議員になったり(下の方に注釈)と第1話だけでも違いが散見されます。
ということで、アイドル事変はあくまでもアイドル議員たちが歌でニッポン(日本じゃないよ!)の政治を良くしていく歌万能説に基づいたサクセスストーリーが根幹にあると考えるべきですね。

ニッポンは被選挙権以外にもいろいろと政治体系が崩壊してるってところがポイント!!

第1話は、{netabare}夏月(主人公)がアイドル議員になる過程を描いた作品で、夏月と静(サブ主人公)のスペックが高いこととニッポンの政治や選挙制度が日本以上に狂っていることをただ示してるもので、それ以上は特にないかな。
夏月が国会議員になれたのは、脚本が幼稚なのか、ニッポンの有権者が政治に関心がないのか、他の要因があるのか今時点では分からないので...{/netabare}

第二話は、{netabare}アイドル議員が私有地のごみ撤去を行う話なんだけど、意外と老害党議員は真面目だったかも!
廃棄物処理法第5条によれば、土地の所有者は私有地をきれいに保つ責任があるけど、ゴミ屋敷問題のように、メディアでひどく取り上げられない限り、私有地のごみの撤去はできないというのが現状です。
その立場を利用した老害党議員が自分の私有地をゴミ捨て場にするのは、行政の許可があれば不可能な話ではないですね。
ただ、アイドル議員が勝手に私有地に入ったり、反対運動を起こすのは不法侵入や、業務妨害、器物破損(?)とかに当てはまるから、躍起にならず、冷静に裁判起こしたら勝てると思うのに...(多分、チンピラたちには脅迫罪が適用されると思います (_ _))

まぁ、ギャグアニメなので深入りをしない方がいいですね ;^^

バンジージャンプはアイカツネタだそうですが、やはり、夏月はスペックがヤバいのは間違いないです☆{/netabare}

第三話は、{netabare}猫島に住んでる方たちの全員が全員猫が好きじゃないって話☆オカルト?神話?的な話だったから、もはや超現実ですね...
猫島(青島)から突然ボス猫以外が消えてしまって、その原因が老害党の猫島(!)議員の陰謀であり、ライブ演説(?)で洗脳して解決するという、あいかわらずのルーチンワークです。でも猫と人との共生を問題視する描写は、猫島議員のワンシーンのみ!!
ライブ演説の前の神話的エピソードが延々と続き、洗脳後の猫の再登場の仕方が何かジブリの映画にありそうな感じで、何かわかりにくかった。。。

基本的に、離島の選挙区は本島の選挙区と合区になることが多いので、猫嫌いの猫島議員が国会議員になれたのは、本島の支持者が多かったからかな...
因みに、野良猫は動物愛護法の適用外だそうなので、(社会猫だろうという異議はあるけど)さらっても問題はないみたいです。ボス猫がさらわれなかったのは、飼い猫だったからかもね♪(飼い猫だと、愛護法もそうだし、器物破損にも当てはまるかも)

この話の最大の謎は、ボス猫が1匹なのか2匹なのか、やはり異次元要素を含んでる気がしてならないです。{/netabare}

第四話は、{netabare}水着回♪アイドル議員は、国会議員と違って世襲制じゃないから真にスペックの高い子しかなれないんだなって感じた☆

美少女党というネーミングセンスのない議員ながら、スネ夫(桂山)議員を最初の3分で論破したり、罰ゲームで登場した頭足類生物を上手く食材にしたりとか、機転を生かせる当たり、アイドルと国会議員を合わせるというのは面白いと思いました。
そういう能力の高い若手をシニアがえげつなく潰そうとするのはよくある話だけど、スネ夫議員は頭が悪いから刺客を送ることでアイドル議員の能力の高さをさらに引き出してしまうことに気付かない...結果として「かわいいは正義」に洗脳されてしまうorz

あの総理大臣は何だろうね...アイドル議員は意外と嫌いでもない!?{/netabare}

第五話は、{netabare}待機児童問題を上手く風刺した回ね。
待機児童問題は基本、大人ベースで物の価値観を考える議論が多くて(伽里亜議員の考え方がそう)、当の子どもたちが入り込むスペースが殆どないです。子どもたち目線で待機児童問題を描いたのは面白かったです。
天羽くるはアイドル議員(14歳!)が子どもたちの思いを代弁してテロ未遂を策案するとか、日本ではまずあり得ない話だからね...

結構ピュアな問題なのか、ライブ演説による洗脳じゃない情の流れで解決しちゃったけど、この話を通して、アイドル議員と国会議員の違いがなんとなく分かるような気がしました。

アイドル議員に不逮捕特権があるのか不明ですが、もしあれば一応テロ未遂で訴追されることはないと思います。(というか、中学生にそういう法律が適用されるのかな...)
あと、日本では1日警察署長には捜査権限はないので捜査令を出すことはできないです(痴漢は現行犯なので逮捕できますが...){/netabare}

第六話は {netabare}国会議事堂の話☆
猪名川(淳二)老害党議員がスペックの高いアイドル議員を潰しにかけたが失敗するという相変わらずの話ですが、メインはそちらではなく、国会議事堂の神秘についてです。

国会の中央広間がストーリーの舞台です。国会はセキュリティーが超厳しい(撮影不可)ので、見学に行ったり資料を集めたりして、再現は大変だったかと思う!!銅像が動いたり、霊が出たりとかキャパ越えを感じる要素が多かったですが、主題を3つ挙げるなら「快進撃」「前例のないこと」「己のビジョン」かな...
誰がこの話を作ったのか知らないけど本当に政治の話をしていてびっくり!!アイドル議員と初代の国会議員が3つの主題について共通していて、今の国会議員にその資質が欠けてるというのがよく分かった!!ただ、前例のないことをやっても何とかなるのがニッポンであっても、日本では与党の権限が強すぎるから、弱小野党が与党と抗っても勝ち目はないですけどね。

尚、国会議事堂は9階建てで8F(7Fと書いてる政治家もいましたが間違い)に大広間があるのは事実で、社交ダンスの練習場に使われてたのも事実、そして若い女性が身投げした説があるのも事実です。この回に相当力を入れたんでしょうね♪ただ大広間を展望台にするというのは、セキュリティーと安全面から日本ではまず許されないと思いますが(笑){/netabare}

第七話は、{netabare}東京オリンピックの新国立競技場の問題を風刺した回なのかな☆
スタジアム建設のニーズはあるんだけど、パフォーマーがより喜ぶため、箔をつけるためによりデラックスな建設にした結果、建築会社は儲かるけど、費用や環境アセス、維持費などを無視した建設予定になり、見直しを迫られるという問題が数年前に合ったような...
新潟の田園地帯にスタジアムを作ってほしい要望はあっても、ドーム型で町の住民数を超える収容人数のスタジアムのニーズが果たしてあるのか。

最初反対運動をするために来ていた観客が、目的を忘れてライブを楽しんでいる姿を見て、身の丈にあったスタジアムの建設が必要だということに気付いたのでしょうか、洗脳されることなく事は解決しました。洗脳されない国会議員は頭がいい証拠なのでしょうか(笑)

鬼丸議員は建設会社の社長でありながら国会議員やってて、公務員として兼業は問題ではと思いましたが、国会議員は国家公務員の特別職で、国会公務員法の適用外なのでば、その規制には縛られないみたいです。(国家公務員法第二条3と5){/netabare}

因みに、アイドル事変のソシャゲでは、すでに夏月はアイドル議員としての地位をそれなりに確立してて、最大与党の楼凱党(老害?)に対抗するために、各党のアイドル議員が集まって超党派を組んでいるという設定です。ストーリーは全然違いますが、歌万能説に基づいてるとこは共通してます。選ばれしアイドル議員たちの個性をみたいなら、プレイしてみるといいかも!

このアニメは作中にけっこう多くの歌が出て来ると思うからおそらく声優アイドル目当ての方が多く見てるんじゃないかなと思います。歪んだ社会ニッポンへのアイドル議員たちの政策にはあまり期待しない方がいいと思います。(所詮、日本でさえ...)
政治についてどうしても議論したいというなら私がお相手してもいいんですけどね(笑)。



注釈:日本の公職選挙法221条1などによれば、選挙期間中に歌手などのプロが有権者に向けて歌うと、「お金を取らずに歌を聴かせるのは、チケット代を寄付してるのと同じだ!!(怒)」とみなされて、財産上の利益供与として罰則の対象になるそうです(実際に捕まった例は知らないんだけど..)
ただ、夏月はそもそも持ち歌で商売をしてないのでここで問題になるのは静の方です。
静はアプリゲームではライブを行っており、ボランティア(つまり、タダ)でやってれば問題はないですが、そんなわけがないので日本ではおそらく抵触するでしょう。
そもそも夏月も静も対抗議員も、政治パフォーマンス的には同法第140条の選挙運動中の気勢を張る行為に当てはまると思われる(立件された例は...)から、ニッポンの公職選挙法はどうなってるんでしょうね(笑)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 6
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

これは政治アニメですか? それともアイドルアニメですか? いいえ、ギャグアニメです(笑)

[文量→中盛り・内容→酷評系]

【総括】
まず、このアニメで一番してはいけないのは、「矛盾点にツッコム」こと。

大切なことは、「ギャグアニメだと割りきる」こと。

そうやって気軽な気持ちで眺めることができれば、なかなか楽しめるアニメですw

アイドルが議員をするという設定は面白かったかと。ただ、被選挙権は25歳からだから、アイドルとしてはもうBb……ゲフン! まあ、そんな細かいことを気にする方は見ない方が吉ですね。なんたって、ギャグアニメですから(笑)

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
政治をバカにするな!

と、いう怒りが全っ然わいてこないのは、リアルの政治家も政治(国民)を小馬鹿にしている印象があるからでしょうか(苦笑)

どうせなら、楼外党のトップを小泉さん(過去の首相)のパロじゃなく、安倍さん(現役の首相)のパロにするくらいの気概が欲しかったな(笑) そして、学校の誘致問題を扱うとか(笑) トランプさん(現役米国大頭領)まで出してるわけだし。やはり社会風刺というのは、中途半端(保身を考えるの)ではなく、時の権力者に噛みついてこそ、価値があると思うし。

設定はおもしろかったけど、作風的に生かせていないと思いました。個人的には、「クニミツの政(漫画)のアイドル版」のようなアニメを観たかったです。日本が直面する問題を、アイドルならではのアクロバティックな方法で解決してほしかったけど、まあ、現役の政治家にもできないことが、いちアニメ制作者にはできなくてもしょうがない。私も(矛盾なく効果的な解決法は)思いつかないしね。

ただ、流石に「それ、政治家の仕事か?」「つか犯罪じゃん」と思うのが多くて、私のような屁理屈をこねるタイプの人間には、合わないのでしょう。政治家の一番の仕事は、「法律をつくる」ことなんだけどね。

まあ、苦言を呈するならば(呈してもしょうがないけどw)、アイドル議員が、「アイドル議員」なのか、「議員アイドル」なのかだけど、むしろ前半の方が、「アイドル議員」って感じがしたかな。後半は、政治家としての知名度や政治闘争を、アイドルの集客に利用してた感もw

(私は基本的にシリアス好きですが)どうせ(ギャグアニメ)なら、無理にシリアス追わないで、前半のノリのまま総理大臣まで倒し、日本を救って欲しかったですw

実際、7話目までのおバカ展開している時は3をつけていましたが、8話目以降のシリアスパートで、評価をひとつ落としました。
{/netabare}

【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目(選挙w)
テーマとしては、目新しいね。多分、政治アニメではなく、普通にアイドルアニメやるんだろうなw 楼凱党って、「老害」ってことだよねw あとどうでもいいけど、筋肉痛でテーピングして、なんか意味あるの? 湿布だよね、普通w

2話目(不法投棄)
勉強会、ちゃんとやっている方向でいくんですね。え、え~! ビンタって、現役議員が傷害罪はマズイんじゃ……。そして深夜の不法侵入……。いや、死ぬやろ……。握手券商法は笑ったw 不法投棄の現代アート化は、根本的な解決にはならんな。

3話目(動物の虐待?)
これ、青島や田代島の方が観たらどう思うんだろうね。猫の被害が大変とも聞くけど。かなりぶっ飛んだ話でした。もはや、まともに解決する気がないな(笑)

4話目( )
水着回。半端ない雑さw たこ焼の売り方は笑った、ありゃ売れるわ(笑) いよいよ、( )内に書くこと思いつかないくらい、政治が関係ないw オチは笑った。

5話目(女性の社会進出・待機児童)
いや、狂言誘拐、犯罪だから。ホームアローン? 警察、無能過ぎ(笑) てか、あそこに巣が見えてるなら、煙とかいらんよ、袋でサッととればオケw

6話目(教育問題?)
稲川淳二(笑) どうせなら本人に依頼したら? やってくれそうだけど(笑) 銅像(笑) 今更飲酒程度のコンプライアンス気にするんかい(笑) 伊藤博文がグローバル化に反対しとる(笑) 最後の国会議事堂の歴史を絡める答弁は良かったかな。

7話目(税金の無駄遣い)
スタジアム建設反対って、建設会社じゃなく、行政に言わないとダメでしょ(苦笑) いや、建設会社と政治家なんて、誰よりも蜜月でしょ(嫌味)。いや、だから、公共事業の計画を一企業が勝手に変えられないでしょ。

8話目(アイドル議員の功罪)
マスゴミ感が出てたな。編集って、ホントにメディアの暴力につながると思う。ただ、マスコミの言葉にも一理はあるし。アイドル議員、連立組むのは良いけど、政策や理念が共通してるの? いや、スタジアム建設前に仕入れ増やすってw

役不足、を正しい意味で使ったのは良いが、これまでの展開的に不自然な言葉(今まで使っていた言葉と違いすぎ)。監督の「俺、皆が間違う役不足の正しい意味知ってまっせ」アピールがウザく、逆に頭悪く感じた(邪推なら、ごめんなさい)。

9話目
アイドル議員で総理までいった人いるんか。アイドル議院禁止法は、流石に無理があるでしょw 法律には詳しくないけど、色々とひっかかりそう。

10話目
超党派、というが、アイドル政党間の政策の違いがまったく見えないが(汗) あと、アイドル議員禁止法案ですが、アイドル議員の定義が難しそうだな。

11話目
シリアスパートですね。お~、素晴らしいくらいのご都合主義w うんうん、このアニメはこのくらい突き抜けてる方が良いよ!

12話目
超展開w 無茶苦茶なとこが良いねw サーフィンって、あれ?野外ステージって丘の上にあったよね、とか、どうでも良いw これでナニがドウ解決するのかはよく分からないけどw
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 23
ネタバレ

にゃんちゅ(・ω・` さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

「アイドル」とは」「崇拝される人や物」「あこがれの的」「熱狂的なファンをもつ人」Wiki参照

最近のアイドルアニメは
どうしてこう「アイドル×○○」と組み合わせたがるのか・・・

それも政治ってwww

見る前から予想はついていた・・・分かっていたが、
OP映像が気に入り最後まで視聴してしまいました。


突然のヒロイン党からスカウトされアイドル議員になった。
国民を盛り上げるためにライブしたりします。

しっかり政党として仕事している・・・のか?良く分からなかったが、

まぁ、無理があるよね?

沢山の政党があり、
ヒロイン党、賛来党、スターライ党、 美少女党
わかば党、サブカル新党、SOS党と
アイドル議員が所属していますが、

一つにまとまってろよ!もう、覚えるのがめんどくさいわ←
って言うのが素直な感想です♪

設定も凄い無茶苦茶でしたが、ストーリーも無茶苦茶でした。
折角なので細かくご説明しますね。(レビュー長くなるフラグ)


①{netabare}議員としてゴミ問題に直面し、
賛来党と力を合わせて~の前に仲が悪く喧嘩勃発。
バンジージャンプ対決で仲直り←謎

結局ゴミをアートにして終了。{/netabare}


②{netabare}猫の島に猫がいなくなったとしてスターライト党と調べに行く。
猫っぽい議員の登場で、あ~私犯人分かっちゃった~って思いつつ視聴。

原因探しの為、百万円のお賽銭をするスターライト党…
(それは税金ですよね?ってツッコミは不要かな?)

猫を呼び戻そうとライブ開始!
歌ったら猫帰ってくるから驚き…
孤島なのに…泳いで…猫って水嫌いなはずなのに…{/netabare}


③{netabare}美少女党の時は水着回だったな~・・・
美少女党…アイドルっていうより一昔前のギャルっぽいのw

なんか意味分からない水着大会みたいな流れになって、
「心配ないよ!海風が助けてくれる!」って言って
コナンみたいな無茶アクション起こしてたな~(曖昧){/netabare}


④{netabare}保育園の立てこもり事件発生
わかば党…ロリ議員と園児が立てこもってたw

保育園潰してショッピングモール計画反対!
ってそんなの国会でやれ!!!なぜ立てこもる!?
突入する警察にオムツ投げたり胡椒投げたり・・・
失笑だよまったく。{/netabare}


⑤ {netabare}議会の答弁で「ロケット打ち上げ云々」の語るサブカル党。
ペットボトルロケットなんて、個人的にやればいいと思うの。{/netabare}


⑥ {netabare}ナツキの地元に巨大スタジアム計画
まさかの鬼丸建設が計画してて社長がシズカの父だった。

廃止運動として洗脳ライブやります!(なぜ?)
反対運動とライブ関係ないけどな!
むしろライブやるならスタジアム作ればいいんじゃないかな?

結果:お父さんに洗脳成功←
スタジアム計画見直し←なぜ?{/netabare}


⑦ {netabare}初のTV出演
アイドル議員の失態のようなVTRで
色々とボロクソ言われている様子

アイドル議員が政党関係なく一丸となって手を組む!

「アイドルにしか出来ない戦い方がある」

わかりますよ←洗脳ですね←

議員なら政策で戦ってほしいけどねw

ライブ中に総理の座に登り詰めた伝説のアイドル議員登場。
ズバズバアイドルを倒していく←{/netabare}


⑧ {netabare}我慢の限界なのか、総理直々に潰しにきて
「アイドル議員を禁止法案」を宣言された。

総理よりアイドル議員禁止法の選挙をすると…
投票率80%wwww

可決されアイドル議員終了~~~~ {/netabare}



⑨ {netabare}アイドル議員禁止法があるのに
自分たちのファンの為にとライブをすると宣言。

議員辞めろよもう…

しかし当日ライブは客が1人もいない
※裏から根回しされライブ中止となっていた様子。

それでも決行!!!!

WEBで拡散され、他のアイドル議員もステージへ向かう!
無理矢理な妨害をされても立ち向かう!

この辺はもうギャグですね。無茶苦茶度が加速です。

アイドル議員代表が全員集合し、いつの間にかいっぱい人も集まりましたね。
20万人参加したらしいです← {/netabare}


⑩ {netabare} 結局総理大臣は議員を解散させ

改めて選挙活動。

アイドル議員みんな当選できました←

総理の最後のセリフは
「アイドル議員のパフォーマンス不要と議員たる者徳政にのみその身を削れ」

凄いごもっともだよ← {/netabare}


まぁこんな感じで、
色々と凄いアニメだった事はご理解いただけたでしょうか?

キャラも多いくせにキャラ立ちもしてないしね。


アイドル議員がライブをすると観客が洗脳されるのが
ギャグとして笑う所なのかしらね????

脚本どうなってんだ…w

っていいつつ毒されてたのかもしれないけどね私も←

「アイドルが国会議員になるんじゃない」
「国会議員がアイドルなのだ」
アイドルなのか議員なのか…なんだよもう…

ライブのエフェクトが文字通り眩しすぎて、
お金かけるとこそこ?って思ったよ。

サブタイトルが懐かしいアイドル曲だったり、
サントラpがつんく♂だったり・・・

エンドカードでDVD購入を促してたけど
売れないだろうな~って・・・(勝手な推測)


あと、このアニメちゃんとモデルに許可とってんのかな?

稲川淳二とか…
総理、桜庭総一郎のキャラデザに悪意を感じるよw

投稿 : 2024/05/04
♥ : 12
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