記憶で戦いなおすすめアニメランキング 13

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの記憶で戦いな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月04日の時点で一番の記憶で戦いなおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

87.2 1 記憶で戦いなアニメランキング1位
終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか?(TVアニメ動画)

2017年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (1280)
6321人が棚に入れました
《人間》は規格外の《獣》に蹂躙され、滅びた。たったひとり、数百年の眠りから覚めた青年ヴィレムを除いて。《人間》に代わり《獣》を倒しうるのは、《聖剣》(カリヨン)と、それを扱う妖精兵のみ。戦いののち、《聖剣》は再利用されるが、力を使い果たした妖精兵たちは死んでゆく──。死にゆく定めの少女妖精たちと青年教官の、儚くも輝ける日々。

声優・キャラクター
新井良平、田所あずさ、Machico、上原あかり、荒浪和沙、水瀬いのり、水間友美、久保ユリカ、石見舞菜香、木野日菜、小日向茜、井上喜久子、千葉繁、小杉十郎太、佐藤聡美、井上ほの花、佐藤利奈、麦人
ネタバレ

明日は明日の風 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

終末ヒロインの幸せとは何なのかを探し求めた結末…儚さと切なさを感じる作品

このタイトルを見た瞬間、訳がわからない感情がわき、ひかれました。タイトルで視聴を決めてしまいました。

1話…「私のこと忘れてくれると嬉しいな」
{netabare}ある島で出会う青年と少女。島の外れで遠くの島を眺める。少女はこれが最後みたいなことをいう。
青年は知り合いのゴブリンから軍の仕事を斡旋される。武器倉庫の管理だった。倉庫に向かうと、幼女に襲われる。が、そこに現れたのは島で会った少女だった。少女に導かれた先は大きな屋敷で、青年の知り合いのとおぼしき女性(トロル)と会話する。
青年の名前はヴィレム。なにかしら軍に関係した人物のようだ。そして、明るいのに影がある少女の名前はクトリ。青年にひかれているようだった。
この世界はすでに滅んだあとの世界で、青年は最後の戦いを経験した生き残りらしかった。

冒頭でいきなりクライマックスのシーンが出てきて、最後は…とかなり悲しい始まりでした。兵器=人間ということなのでしょうね。この二人がいい感じで、でも最後は辛い別れが待っている…考えただけで切ない。
作画の感じも良いし、展開も笑いあり、グッと来るようなシーンもあるし、これは毎週待ち遠しいです。{/netabare}

2話…幼女たちに信頼されるには
{netabare}武器倉庫とはいったものの、幼い子供たちの施設になっている状況にいまひとつピンと来ないヴィレム。子供たちは大人の男性に慣れていないため、接し方が分からない。そこでヴィレムはプリンを作って子供たちに食べさせる。その結果、ヴィレムはあっという間に人気者に。
ヴィレムが気になるクトリ。アイセア、ネフレンとの会話で「あと10日」というキーワードが嫌な感じ。
ある日、ボール遊びに夢中になっていた子供の一人が崖から転落。大ケガをしているにも拘らず、平然としていることに戸惑うヴィレム。
ナイグラートに武器庫に案内され、真実を知るヴィレム。子供たちは人間の武器が扱える妖精で、世界の驚異となっている獣たちと戦えること。飾られている聖剣は強力で、自らの命と引き換えに大爆発を起こせるということ。つまり、子供たちは命を落とすことが前提で生きていて、死を恐れていないのだった。しかし、ヴィレムには聖剣に見覚えがあった。聖剣は人間族の真の勇者だけが扱えるもので、ヴィレムにも関わりがあったのだった。
クトリとアイセアが数日消えた。獣たちと戦っていたのだった。迎えたヴィレムは疲れ果てていたクトリを介抱する。クトリは心の準備(死への)ができていたが、なにか違う感情が芽生えていた。

2話で「あと5日の命」という展開…。はじめから死しか選択の余地がない子供たちは…切ない。
クトリと同年代のアイセアとネフレンを置いたのは物語的に締まっていいように感じます。性格もバラバラだし、クトリ一人では重すぎだったので。
ヴィレムにも重い過去があって、ちょっとずつ明らかにしていく感じです。{/netabare}

3話…フラグ立てるな
{netabare}ヴィレムはネフレンに手伝ってもらい妖精たちの戦いの記録を調べた。翌朝、クトリが目を覚ますと、ヴィレムがネフレンと寝ていることに嫉妬(ジト目で)。ヴィレムがクトリに朝の運動と称して戦うことに。聖剣の使い方を伝える。クトリは戸惑うばかり。
戦い終え、ヴィレムが倒れる。ナイグラートに処置してもらい、落ち着く。そしてナイグラートは子供たちにヴィレムのことを話す。ヴィレムは人間族の唯一の生き残りだと。子供たちは驚くどころか、ヴィレムに益々興味を持つのだった。一方で、クトリはヴィレムから受けた戦いかたに混乱していた。空を飛び回り、ライムスキンと会話する。そこでクトリは本音を言い、ライムスキンはクトリに自爆せずに生き残ることも選択と伝える。
帰ってきたクトリにヴィレムは聖剣とは何かを話し、クトリは生き残ることもあることを話し、帰ってきたときの約束をする。そして戦場へ…。

濃い回でした。少しずつ明らかになるヴィレムの過去。そしてクトリの変化する心がなんとも言えません。三人娘が戦場に向かいますが、全員生き残ってほしい…。{/netabare}

4話…待つ者
{netabare}クトリたちが出陣してから半月、その結果は伝わってこない。心配するなか、ティアットが夢を見たという。ナイグラート曰く、一人前の妖精兵になる兆しだという。そこで診療所のある島に向かい、検査を受けるため、ヴィレムに一緒に行ってほしいと頼む。これはヴィレムに気晴らしをさせたいナイグラートの気遣いでもあった。
診療所に向かうヴィレムとティアット。飛行挺の中でヴィレムは夢を見る、それは悲しい夢だった。初めて島を出たティアットは検査を受けるためだと思いながらもウキウキ。ティアットが夢中になっている蜥蜴映画の聖地を巡り、あちこち引っ張り回されて検査に向かう。この検査、実は妖精兵になるための調整だった。これについてはティアットも心得ていて、立派な妖精兵になると言うものの、ヴィレムは「本当に良いのか」と問う。
翌日、雨降るなか、建物の雨漏りを見ていると外が慌ただしい。作戦は失敗したとかなんとか言っている。夢の中の描写と一緒になったヴィレムは焦る。そして情報を聞き出し、本当に失敗だったことを知る。愕然として膝から崩れるヴィレム…。そのとき、聞き覚えのある女の子たちの声が聞こえてきた。振り返るヴィレム、そこには三人娘がいた。ヴィレムは能力で瞬時に三人のもとへ飛び、そしてクトリを抱き締める。

先ずは無事に帰ってきて良かったよ…。ヴィレムがところ構わず抱き締めてしまうシーンはグッときたけど、表情がいまいちな気が…。それと、けっこう大雑把な流れになった気がします。もうちょっと丁寧に、じっくりためてからでも良い気がしました。とはいっても、この流れの話は好きなんですけどね。
今回の作戦が失敗だったということはどうなるんだろう? このあたりは次回明らかになるのかな? あと気になったのは噴水の像。確かOPに出ていたような気がするんだが…。{/netabare}

5話…ヴィレムはなんだかんだで
{netabare}三人娘の戦いの様子が語られる。敵は精神攻撃、予測を超えていた。そのための撤退だった。クトリは調子がいまいちである。
フィラのお願いにライムスキンは応えない。それどころか、ヴィレムに押し付けてしまった。かたくなに断るヴィレムだったが、その考え方は正論だった。フィラといつの間にか観光になっていた。しかし、それを狙う輩が。フィラの父親は市長で、反対派が反乱を起こそうとしていたのだ。そのために娘のフィラを誘拐しようと狙っていた。
ヴィレムはわざと狭い場所へ連れ込み、その一団をのしてしまう。なんだかんだ言いながら優しいのである。
島へ帰る直前、軍の一人に呼び止められる。ヴィレムはその名前を聞いて残らざるを得ないと考え、三人娘とティアットを見送った。

クトリに変化が生じてきた感じです。ヴィレムと離れてしまうことにかなり不安なんですけど…。
ヴィレムが残る理由は次週へ持ち越しですが、ヴィレムの過去が明らかになるのでしょうか。どうも転換点に差し掛かっているようで、目が離せません。{/netabare}

6話…良い最終回…じゃないのね
{netabare}ヴィレムが残った先には大賢者が待っていた。賢者はヴィレムの500年前の知り合い、スウォンだった。スウォンはヴィレムが石化した後も戦い続け、一度死んだが呪いをかけ不老不死になっていた。
ヴィレムはさらに意外な人物と接触する。頭蓋骨姿になっていたヴィレムが倒したイーボンキャンドルだった。スウォンとイーボンキャンドルからヴィレムが空白になっていた500年の話と妖精の話が若干される。二人はさらに核心を隠していた。
一方、クトリは苦しんでいた。何者かに精神が乗っ取られようとしていたのだ。これは生き残った妖精の宿命らしかった。ヴィレムが島へ戻って、クトリの状態を知る。ナイグラートと語らう。そのとき、クトリが目覚ます。クトリは先を考えず、ただただヴィレムに会いたい一心で帰ってきたのだ。

やっととというか、世界観が見えてきたような回でした。淡々と進むけど、もう中盤なんだ…。ヴィレムとスウォンの会話の珍妙なこと…。あの声で少年のような話しぶりは違和感より笑ってしまいましたが。
最後、単純な手法なのに、クトリの一声で涙止まらなくなってしまいました。弱いんだな、こういう展開…。これが最終回でもいいよと思うくらいです。{/netabare}

7話…続くのですね…
{netabare}クトリが目を覚まして数日。クトリには微妙な変化が生まれていた。ナイグラートに調べてもらったところ、反応が変わっているという。聖剣に近づかない方がいいと言われる。
ヴィレムは約束のケーキを作っていた。子供たちも大喜びだが、それはクトリとの約束だったケーキだ。クトリはそれを食べ、帰ってきたことの思いをヴィレムに伝えた。
一方、妖精兵はクトリたちの他にもいたのだ。ラーンとノフト、二人は地上の探索隊に加わっていた。そこに獣が襲ってくるが、ノフトが斬ってしまう。

ラーン、見た目がイカちゃん…。獣は某新マンのツインテールだし、ちょっと気になりました。二人のキャラがどう絡んでいくのでしょうか。ED、あれ?っと思って見比べたら、ちゃんと今回からラーンとノフトが加わっていたのにビックリです。細かい。ということは、一応、この回から後半突入ということになるんでしょうね。
クトリが約束だったケーキを食べることができて本当によかった。此のフラグは折ってほしかっただけに。でも、1話冒頭で赤い髪がクトリであることはバレているし、最後は…なんだろうけど、こういうシーン積み重ねていくと、最後は本当につらそうです。{/netabare}

8話…日常からの
{netabare}上官(とても嫌みな)との会話で地上の偵察隊について話を聞くヴィレム。見せてもらった写真はヴィレムのふるさとで、しかも自分がすんでいた家の跡地だった。
ヴィレムについてきたクトリ。もはやデートである。ヴィレムが地上に降りる話を聞き、クトリも一緒に行くことに言ってきかない。上官はなぜか簡単にOKが。どうやらクトリはヴィレムの愛人と思ったらしい。
夜、流星を見る子供たち。そのうちの一人が転落し、クトリが力を使って助ける。そして、クトリは異常が進行し始めた。

クトリとヴィレムの幸せそうな展開で、そのまま進む…分けがないのがこの作品ですね。最後だけでなく、途中にも先を案じる場面が織り込まれて、不穏でしたし。回数考えると、どんどん鬱展開に入っていきそうです…{/netabare}

9話…終わりの始まり
{netabare}クトリの変化に気づいたアイセア。クトリにアイセアの真実を話す。アイセアから励まされたクトリ、日常を明るく生きる。
ヴィレムはクトリの変化に気づいていた。それでもクトリは前を向くことを決意した。
冬の日の夜、壮行会を兼ねた降雪際パーティー。幸せな時間が過ぎる。そして、ヴィレム、クトリ、ネフレンは地上に向けて出発する。

クトリの一人語りが切なく、重いです。もう戻れないであろう、いるべき場所との別れ。最終回終わって見直すとじわじわ来るような作りなのかもしれません。
時折見せていたアイセアの違和感。その伏線の真実にビックリでした。その発想はなかったです。
とうとう地上に降りました。もう残り話数を考えると地上での話を繋いで1話冒頭の場面に行き着くのでしょうね。{/netabare}

10話…地上の日常
{netabare}地上に降りたヴィレム一向。ラーン、ノフトと出会う。地上の探索隊員から蔑みた目で見られたクトリ。クトリは自分のすべきことを行動で示し、隊員たちから信頼されるようになる。
クトリの脳裏に浮かぶ赤い髪の少女。その少女に立ち向かうこれまた赤い髪の少女。
ヴィレムはクトリのための聖剣を探し出す。そしてノフトの聖剣を手入れしている時に真実にたどり着き、愕然とする。

最後へ向かっての序章という回でした。真実を知ったヴィレム、クトリがクトリでなくなる寸前の状況、二人の着地点はどこにあるのでしょうか…。{/netabare}

11話…クトリの魂
{netabare}ヴィレムの求婚に応えたクトリ。二人は照れあい、普段通りとはいかない。ヴィレムの思い出の家に着いた時、地下から衝撃が。そして落下。
地下は空洞になっていたが、クトリの様子がおかしい。クトリが向かった先には氷付けになっていた子供がいた。セニオリスの呪詛によって閉じ込められたのだった。気を失うクトリ。
そのころ、飛行艇の周りは獣たちに襲われ大ピンチ。ラーンとノフトが抑えているが、二人は覚悟を決めた。気を失っているクトリ。クトリは意識のなかで赤い髪の少女と会話する。その子供は神で、過去に勇者のリーリァの一撃によってこの状態になっていたのだ。そして、クトリの存在が何であるかを知る。
飛行艇を襲いはじめた獣。ネフレンが必死に抑える。そしてヴィレムも戦う。

いよいよラストだな…という感じの回でした。重い、重いなぁ…。
せっかく幸せなろうとしたときに起こるピンチ。まぁ、1話冒頭で分かっていたこととはいえ、あれに繋がるのか…。みんな助かって欲しいけど、どう見ても悲しい感じだもんなぁ…。来週はハンカチ用意しておこう。
いままで謎だったクトリの真相、リーリァのこと、赤い髪の理由、とにかく詰め込んだので一回では掴みきれず、結局三回見てようやく納得。もう少し丁寧に描いてほしかったです。1クールだから仕方ないのかな。{/netabare}

12話…クトリの幸せとは
{netabare}飛行艇が獣たちに襲われる。ラーンもノフトもネフレンも限界に近い。ヴィレムは勇者になりきれなかった勇者。聖剣を使わなくても倒してしまうが、体がもたない。ラーンに自分の過去を話す。
限界を越えようとしていたネフレン。飛行艇から落ちそうになる。ヴィレムは救おうと手を伸ばすが、ネフレンは自ら落ちていく。追って落ちていくヴィレム地上に落ちる瞬間、クトリが救う。クトリはヴィレムを救うために自らを犠牲にしようとしていた。ヴィレムとのこれまでが幸せだったとこを強く思い戦う。そして消えた。
日が経つ。ヴィレムとネフレンの消息は分からない。クトリは消えた。そして青い髪の毛の少女が誕生し、大賢者の探査装置には波紋が二つ広がっていた。

1話冒頭で結末分かってはいたが、辛い結末でした。クトリの「誰がなんと言おうと、世界一幸せな女の子なんだ」はいかん…堪えきれません。その前のネフレン落下シーンですでに堪えきれなかったんですけどね。スカボローフェアはキツいなぁ…無理、堪えるのは無理。アイセアがぼろぼろ泣くシーンは泣き返しです。{/netabare}

今期もっとも期待した作品ではありましたが、一番とはいかなかったかなという感じです。それでも十二分に見ごたえあったと思いますし、良い作品でした。
ラストにきて次々と明らかにされていく真実や世界、頭追い付くのが精一杯で、2、3回見直していました。腑に落ちない点があったので、原作のあらすじを確認しましたが、なるほど、あと3話くらいあっても良い感じだったのですね。
ヴィレムが氷付けになる前の話し、リーリァとの繋がり、そういったものがもうちょっと掘り下げてくれたならもっと面白かったでしょうしょうね。

クトリというヒロイン、本当に良くできたヒロイン像だったと思います。ヴィレムとの出会いから信頼を寄せるまで、好きになっていく過程、自分の真実を知り、それでも前を向いて幸せになろうと進むところも良いです。最後のクトリとヴィレムの掛け合い、さすがにツラかった…。

OPの田所さんの曲、今期一番のお気に入りです。すごく心情に迫る感じがとてもよかったです。EDのTRUEさんはあんていしています。歌詞が書き込まれていたのは今どき珍しい。

二期があるとすると、別のヒロインの物語になるとのこと。クトリの物語が良くできていただけに、どんな話になるんだろう。やっぱり原作は読んだ方が良いのかな。

儚く散ってしまう少女の生きた過程を題材としています。こういった切なくなる話が好きだなという人にお勧めします。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 51
ネタバレ

ossan_2014 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

HE once was a true love of mine

【2016/06/30 誤記訂正】


原作については何も知らないが、いい加減に、マーケティング会議で凡庸なブレーンストーミングの果てに多数決で決めたようなタイトル付けはやめるわけにはいかないのだろうか。
アニメの第一話を見た限りでは、十分にテーマ性も世界観も詰め込まれた物語に見えるのに、出版する側が創作性より市場を優先して目配りしているようでは作者が浮かばれないだろう。


一話の冒頭から、重苦しい展開を予想させるような描写で幕を開けるが、続く『スカボロー フェアー』でオッサンは完全にやられた。

同世代の視聴者であれば、文句なくサイモン&ガーファンクル版の『スカボロー フェアー』を思い浮かべるだろうが、別離を想像させる切ない歌詞が、「彼女」を想うものから「彼」を想うものへ変えられているのは、歌い手の性別だけではなく、先の物語の流れに合わせたのだろうか。
それに加えて、サイモン&ガーファンクル版の、あの不穏な輪唱の歌詞まで想起させて、より物語の行く末を(勝手に)想像させて来る。

名曲と共に登場した物語は、どのように流れていったのだろうか。


{netabare}ラストで再び流れる『スカボロー フェアー』は、やはり、この曲が物語を象徴していたと思わせる。

彼は私の大切なひと「だった」、と語る歌詞は、過去を「振り返って」あの時が「幸せ」だったのだと告げるものだ。
物語を通じて次第に明らかになる希望の無さは、ヒロインから「記憶」が剥落していく描写と並行して、「未来」から希望が次第に「消えてゆく」事態を表現している。

あの、物語の冒頭こそが「幸せ」の頂点であり、そこから滑落していく過程を象徴するものとして、この曲はある。

だが、「運命」に翻弄される悲劇だと一面化しきれないのは、サイモン&ガーファンクル版の、あの輪唱の記憶のせいだ。

>由来も遥かに忘却された いくさ に

>戦え、殺せ、と

>将軍たちは、兵士を駆り立てる

サイモン&ガーファンクル世代の視聴者としては、この詠唱(私的な意訳)を作品外から幻聴してしまう視聴を止めることが出来ない。
製作者の意図を度外視して、この詠唱を二重化する効果を含めて『スカボロー フェアー』を採用したという視聴を、あえて選びたいと思う。

そうであってこそ、ラストの、主人公とヒロインの「死」と「幸せ」が奇跡的に融合されるあの特権的な瞬間が、誕生するだろう。
与えられる「運命」としての「悲劇」であれば、それを「肯定」する事にも深みは生じない。
二人が「将軍」が「兵士」に死を命じるような「やりきれなさ」を受け入れてしまうことが、ラストの割り切れないやりきれなさを生む。


将軍と兵士の「やりきれなさ」は、「世界」の構造として表現されている。

本作の「世界」は、ひどく「堅い」印象があるのだが、これは設定の各要素が、互いに支え合うように配置されていることによる。

破滅的な超兵器によって半ば地獄と化した地上だが、そこから逃れて人々の生存を可能にする「島」は、「超兵器」と同根の「技術」によって「人工的」に維持されている「大地」だ。
人工的な維持機構なしで「大地」=生存は不可能で、やはり「超兵器」と同根である技術によって「生産」される「妖精」の「使い捨て」も、これもまた維持機構の一部であり、島の「生存」の為には不可欠のものとして構造化されている。
「人工島」を成立させるシステムの一切は、「獣」の支配する地上を生み出した技術と同根で、原理的に「システム」は「地上」の脅威を凌駕して浄化することはできない。
浄化できない限界性によって、「人工島」のシステムの停止=妖精の解放もまた、あり得ない。

こうして、「出口」を塞ぐように互いに絡み合う設定が作り出す窒息しそうな「世界」が、それでも作為性が希薄であるのは、この「世界」を構成するパーツが、視聴者には見慣れたものであるからかもしれない。


人工的な「大地」の維持システムの一部として、それ無しではシステムが崩壊してしまうものとして取り込まれている「妖精兵器」は、資本主義システムが必然化する、それ無しで存続が不可能である「相対的過剰人口」と相即的だ。

不景気には真っ先にクビを切られ、好景気でも最後まで安定雇用はされない、貧困との境界上に押し込められる不安定雇用の「相対的過剰人口」は、十分に好況であれば消滅するものではなく、資本主義システムの必然かつ必須のものとして、システム自体に構造化されて一体化している。
決して安定雇用を得られない「層」は、システム維持の「人柱」として、構成員の入れ替わりはあるにせよ「層」としては排除できない。
まさしく、「人工島」の維持システムとして、逃れられない「死」を押し付けられて何処にも行けない「妖精兵器」との相似を見るのは容易だろう。
どちらも、システム自体の崩壊や変質を伴わずに、脱出することが出来ない。

そしてまた、「地上」の敵を一掃し、環境や生態を一変させて「獣」の徘徊する廃墟に変えた「超兵器」と、「獣」を殺戮するために「妖精」の命を要求する「聖剣」が同じ技術から生じていることも、核兵器=原子力の関係を連想させる。

原子力発電所が、核兵器プラントから廃棄される排熱を発電機に接続しただけの、本質的に同じ設備であるのは周知のことだが、その維持がしばしば非正規労働者である現場作業員の(コントロールされているとはいえ)被曝と引き換えであるように、「超兵器」と本質的に等しい「聖剣」が妖精の生命や人格の喪失と引き換えであるのは、これも相似的だ。

別に「現実」を寓意するために、このような「世界」が構想されたとは思わない。

「世界」を、「堅い」強固なものとして構築しようとする意図が、自然に現実的な要素を引き寄せたのだ、ということだろう。


この「堅い」世界を、決して肯定的に描いているわけではないのに、抵抗や破壊に向けては物語は進まない。
破壊は、ある意味で「未来」を指向する。
しかし物語の視線は、一貫して「過去」に向いているようだ。

通常、若者向けの物語では、「過去」は脊髄反射的に劣位に置かれ、「未来」は無批判に優位におかれる。
だが、優劣を疑わない視点からは、「未来」を輝いたものとして希望する「私」は、「過去」によってしか存在し得ないことを自覚することが無い。

本作で、「記憶」の脱落によって深い絶望と恐怖にさらされるヒロインは、アイデンティティ=自己同一性は、「記憶」の連続性によって担保されているということを的確に表現している。
「私が私である」という自己同一性は、昨日の私がここにいたという記憶、1年前の私がここにいたという記憶、3年前の記憶、10年前の……という「連続性」の確信の上に成立する。

記憶の連続性が疑わしくなるとき、「私」の自己「同一性」は揺らぐ。
記憶が全て消滅すれば、「私」も消滅するだろう。私という自意識の消滅は、「私」の「死」だ。

「私」が消え去る「死」への坂を滑り落ちながら、あの時たしかに幸せ「だった」という特権的な「記憶」に支えられるヒロインを追う物語が、過去へ向けた視線に支配されるのも当然だろう。
無批判に「未来」志向の視線を「前向き」だと捉える能天気な気分は、未来を見つめる筈の「主体」=この私についての思考停止を表明しているに過ぎない。

「私」の不安定性に無自覚で「未来」の優位を漠然と信じる「前向きな」視聴からは、ラストの決戦は捉えにくいかもしれない。

あのとき幸せ「だった」、と「過去」を見つめて「未来」を指向しないラストの主人公とヒロインは、「後ろ向き」であるわけではない。

あのとき幸せ「だった」という記憶を持っている「私」は幸せ「である」のだ、と、この「現在」の「私」の一瞬に生きたのだ。

「この一瞬」にすべてが溶解するような作劇は、「絶望」とも「希望」ともレッテル貼りを拒絶する。
視聴者に向けて、レッテルを貼ってパッケージ化して差し出すことをしない製作者の「語り」は、この「堅い」世界を「生きた」キャラクターへの誠実を感じさせるものだ。


キャラクターへの誠実は、その描き方にも表れているようだ。

主人公とヒロインの恋が終幕に至るまで前景化してこないのは、そこに製作者か作者の自制を見たくなる。

保護者的な大人と未成年の恋は、典型的には「教師と生徒」の恋に象徴化できるだろうが、マンガやアニメではありふれている。

大抵は「二人が好きあっていればよい」と肯定的に描かれるが、普通の大人からは抵抗感を感じられる。
「教師と生徒」の大人と子供の関係には、抜きがたく力の上下関係が存在するからだが、「生徒」に近い読者層からは、「教師」という大人と、ある意味で「対等」になれるという力関係の逆転の満足を得たいという欲望から肯定されるのだろう。

しかし大人にとっては、力関係を背景とした恋愛は、一種のマイルドなパワハラかセクハラであって、未成年との「合意」という言い訳では、正当化するに十分であるとは感じられない。
現実に「教師と生徒」の恋を結んでしまった大人が非難されるのは、こうした大人のバランス感覚の欠如が問題視されるからだが、本作の主人公が、ヒロインの恋心を知っても距離を保っている描写は、アニメ的にやせ我慢をしているというよりも、「大人」を表現しているように受け取れる。(なにしろ主人公は500歳を超えている社会人だ)

トカゲ人間の将軍やサルベージ屋の大将が、「妖精兵器」に対してきわめて「まっとう」な公平性をもって接する描写も、ベテラン声優を配した効果を発揮して、いかにも「大人」であるバランス感を表現し得ているようだ。

こうした描き方が、終幕でヒロインの「死」を目前にして社会的な大人の配慮を捨てる二人の恋の成就を、アニメ的展開のご都合に見せない、「世界」を「生きる」キャラクターへの製作者の誠実を示している。


このような、あちこちで一般的な「受け」に逆らうような表現やストーリーラインは、「泣ける」「笑える」といったタグを掲げる大ヒットの手法を無視しているようだ。

しかし、非情で動かしがたい世界に置かれた実存が世界を肯定しようとするならば、「スカッとさせる」展開があるはずはないだろう。

「縫い目のないシャツを縫う」ような不可能な「奇跡」が、もしも起きるのならば彼は恋人に「なるだろう」という「未来」を歌う『スカボロー フェアー』が象徴しているのは、非情な世界では「未来」は「奇跡」を要求するという困難性であり、肯定しようとする実存の困難だ。

ラストシーンで誕生した新たな「妖精」が、転生による希望という「奇跡」であるのか、煉獄に送り込まれた「兵器」が一人増えたという「繰り返し」の絶望であるのか。
説明のない混沌は、視聴者のそれぞれの実存を問うものとして、レッテルなしで投げ出されている。


最後に、これだけの物語を、マーケ屋のでっち上げたタイトル付けで市場に送り出した出版社の安直は、どれだけ非難されても十分ではないと強調しておきたい。



P.S.
ヒロインの人格が浸蝕される悪夢のようなフラッシュバックの描写で、小文字でlilya(リーリア? リリア?)というキャラ名(?)が断片的に表示される。
一瞬、ilya〈イリヤ〉と錯覚させるかのような表示だが、自分の人格が消えて見知らぬ人格が立ち現われる場面で、存在者が消えてなお立ち現われる存在、は、できすぎた気がする。
作者か製作者がレヴィナスを読んでいたのかは分らないが、偶然としても、世界に投げ出された実存の物語にはふさわしいかもしれない。{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 13
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

ごった煮にして薄っぺらくした感じ

4話までの感想
{netabare}まず1話で思い切り興味を引いたのは、町をさ迷うシーンでカメラ固定(背景そのまま)でキャラがパッパッとテレポートする…実際にテレポートしてるんじゃなくて途中の時間をカットする演出があるのだけど、
テレポートするたびに微妙にカメラ(つまり背景)がズレる。
実写だったらそうなりがちではあるけど、アニメだとむしろ手間がかかってるワケで、そんなのをワザワザやってることに驚き。
(気付かないだけでそのようなズレる演出は他のアニメでも普通にやってるのかも知れないけど)
スカボローフェアもさることながら、ひょっとしてアニメってより実写映画を意識してるんじゃなかろうか?と思うように。
そして話が進んでいくと…1話での先入観も手伝ってアレを思い出しました。
怪獣映画と謳っておきながら怪獣を一切映さない映画…「大怪獣東京に現わる」。
怪獣が本当に現れたらどのように報道されて、人々はどう行動するだろうかってのを描いた作品、面白いっすよ。
ひょっとして終末は~ってソレ系?
原作未読なので今後の展開は知らないけど、もし最後まで地底?地上?のバケモノとの戦闘を「描かなかったら」かなりの良作になるんじゃなかろうか。
一方で描いちゃったらよくあるラノベ系で終わってしまいそう。
…しかしそんなことやるのかね?派手なアクションのないアニメって評価下がりそうだし。
クライマックスくらいは戦闘あっても、ま、まぁ大丈夫とは思うけど…。

それにしてもタイトルで損してる気がしないでもない。{/netabare}

5話感想
{netabare}あっれー?なんか変な方向に向かってないか??
序盤戦闘シーンがあったことは↑で書いた期待してたモノとはズレるけどそれは別に構わない、こっちが勝手に期待してた部分だしね。
ってか「こうなったらメガンテを使わざるを得ない」って状況までは追い込まれてないので、↑の示す「戦闘シーン」にはまだ至ってないのでセーフセーフ。
問題はそこじゃない。
新型の敵が現れて、対処方法が見付からず、浮島を一つ放棄した、ってことだよね?
う~ん…そんな状況って軍的には戦々恐々で物凄くピリピリしてるものだと思うのだけど、なーんか妙にノンビリしてない?
別部隊がコト(データ集積や検証)に当たっててヒロイン達は休養したまえってことなのかも知れないが、それにしたってなんか変。
ハドソン夫人がトカゲ男に頼み込むシーンにしても、ヴィレムの居る目の前でこれこれこんな事態なのでどうにかしてくれって言った後で「この話はできればおじさま以外の方には…」って…正気か?
あれれ?
でもって過激派がホイホイと軍にケンカ売るとな?制服で軍って分かってるんだよね?
んでもって内政がどうたら正義がなんたら…う~ん、暢気だなぁ。
なんかトータルイクリプス見てる気分になったのだけど、「お前らそれどころじゃないんじゃないの?」感が果てしない。
マンガなんかでたま~に見る「掲載誌が変わった」ってことで雰囲気が一変することはあるけど、ラノベでもそういうことってあるのかな?
いや、これ原作がどうであれアニメとしても脚本ヒドいと思うんだが…。
内政には不干渉だと軍規で決まってるなら向こうから手を出してくれないことにはどうにもならないワケで、囮に使ったことで怒られたり詐欺師呼ばわりされるのは不愉快(じゃあどうすれば軍規背かずに干渉できるのさ、と)。
ラストもウサギを殴ったんだと思うけどそれも意味フ。

とりあえず今回は捨て回と思った方が良さそう。
次回以降マトモに戻ってくれることを切に願う。{/netabare}

全話見ての感想
{netabare}終わってみれば「ありゃー?」って感じに。
今思えばハドソン夫人が出た回辺りからあれれ?だったかと、ってかそこで気付くべきだったか。
↑でも書いたけど、浮島1個沈んだことでじゃあ残った島はどうリアクションする?ってのは描かれない。
軍の活動も具体的に出てきたけど、同時にアラがやたら浮き出る形に。
活動資金は税金なのか接収なのか有志による募金なのか、とかね。

かつての自分の不甲斐なさを悔いて辛い生活に身を置く→わかる
かつて英雄としてスゲー存在だったけど今は知る者は居ない→わかる
この世界を統治する賢者に存在を知られてもそれまでの生活をそのまま→ん?

剣の調整ができるのはヴィレムだけで、もうこれだけでvip待遇待ったなしだと思うんだが…。
妖精が人扱いされないメガンテ要員だとしてもその立場は決戦兵器なワケで、扱いが雑になることはありえないような?
決戦兵器なれど消耗品な妖精の損耗率を下げられるって、ちょっとした革命クラスだと思うんだがかなぁ。
なんか、戦力増強が見込めるハズなのに放置してたり、妖精以外の対抗策全く考えてないっぽかったり、本気で化け物を倒す気は無さそうというか…危機感がなーんも無い。
これでは化け物の正体どうこうも、ふーんって感じにしかならない。

クトリの前世?侵食?もどうでもいいというか。
対決した化け物が侵食能力を持ってたってことではなく、一定以上HPを削ると侵食が始まるってことでいいのかな?
で、アイセアのケースから鑑みるに、前世の候補に挙がるのはヴィレムに縁のある連中(500年前にやらかした奴ら)ばかりってことではないっぽい?
あれ?じゃあクトリの前世が赤髪の少女だったのはただの偶然?
要は前世とやらは、生まれた時から決まってるのか後天的に植えつけられるのかようワカラン。
前者であるならクトリの前世に赤髪の少女が当たったのが都合よすぎ、後者であるなら最終回のオチが台無し。
じわじわと侵食されてく不気味さの描写もイマイチ、というか落第レベルだし(予算か?予算なのか?)。
…。
原作読めって?やだよお(苦笑い)

ところでここ(あにこれ)ではない何処かでプラメモと類似してるという指摘を目にしたことがあります。
う~ん、それはちょっと違う気がする。
プラメモは後半対応を変えたとはいえ、途中まで「そんなことをしても後で辛くなるだけだ」として主人公とヒロインが親睦を深めることに反対するキャラが居ました。
決して悪意があったってことではなく、「優しさ」由来の行動にバリエーションがあったというか。
対するこちらは二人を祝福するばっかりで、キャラに変化が無い。
ぶっちゃけ世界観を掘り下げる気が無いならラーントルクとノフトは要らんかったような…。
そうそう、ラーントルクで思い出したけど、生物兵器と生体兵器はちゃんと分かって使い分けてたのかな?
誤用してるなら誤用してるで構わないのだけど「バケモノの正体は一体何ぞ?」ってところで出た言葉なので、ハッキリさせてくれないと結局ボケボケにしかならないというか。
(敢えてどっちか分からない素振りで得体の知れない感を演出したのかも知れないが)

というかねぇ、同期に放送してたアニメでグラブルってのがありましてん。
浮島世界を舞台にしたファンタジーって共通点があって、どうしてもそれと比較してしまい安っぽく感じてしまう。
(グラブルの話も大概だが)島ごとに特産品があったりで、世界旅行をしてる気分になれた、多少なりとも。
終末も一応映画村とかあったけど…いやいやそうじゃなくて一次産業どうなってんのさ、ってのが説得力に繋がる部分だと思うのだが。
牧歌的な話を描きたいのなら人が社会生活するうえで最も根幹な部分である一次産業(農林水産業)を描くのが一番手っ取り早いと思うんだがのう。{/netabare}


総評
{netabare}浮島世界を楽しみたいならグラブル見た方が良い。
じわじわと侵食される恐怖を見たいならファフナー見た方が良い。
不幸ヒロインのラブコメが見たいならプラメモ(プラスチックメモリーズ)を見た方が良い。
転生ヲチがどれだけガッカリなのかを知りたいならケイオスドラゴンを見ればいい。
あ、大戦の生き残りネタ?う~んそれならガイアース(の1巻だけ)を見れば良いんじゃないかな、古いけど。
(ってか一時期流行ったんですよね、半ポストアポカリプスを舞台に大戦時の残党がどうこうするって話…ナウシカの影響か?)
それらをごった煮にして薄っぺらくしたのを見たければ…この作品!って感じでしょうか。{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 8

64.6 2 記憶で戦いなアニメランキング2位
俺だけレベルアップな件(TVアニメ動画)

2024年冬アニメ
★★★★☆ 3.2 (157)
423人が棚に入れました
異次元と現世界を結ぶ通路”ゲート”が突如発生してから十数年、世界には”ハンター”と呼ばれる超人的な力に覚醒した人間たちが出現する。 ハンターはその力を使い、ゲート内のダンジョンを攻略し対価を得ることを生業としているが、強者揃いのハンター達の中で、「水篠 旬」は人類最弱兵器と呼ばれる低ランクハンターとして生活していた。 ある日、低ランクダンジョンに隠された高ランクの二重ダンジョンに遭遇し、瀕死の重傷を負った旬の目前に謎のクエストウィンドウが現れる。 死の間際、クエストを受けると決断した旬は、自分だけが「レベルアップ」するようになり—。


声優・キャラクター
水篠旬:坂泰斗
諸菱賢太:中村源太
向坂雫:上田麗奈
最上真:平川大輔
白川大虎:東地宏樹
後藤清臣:銀河万丈
犬飼晃:古川慎
水篠 葵:三川華月
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

分割するにしても1期1クールで作品に仕上げて欲しい。

 面白い…とは思います。話も設定もキャラも展開も。ただ、正直4クールくらいある作品の起承転結の起の部分で終わった感じです。

 アニメの作品としてそれでいいのか?という気がします。例えば類似作のSAOなどは前半部分でかなり壮大なゲーム世界を描き切っていて、それでいて序章の役割を果たしました。本作は世界の構造とか陰謀、復讐、主人公の行く末…何も解決してません。

「シャングリラフロンティア」「ドクターストーン」「ブルーロック」など長めの作品は皆そうと言えばそうか…逆に言えばだから私は2期以降、2クール目以降の評価を低くするのかなあという気がします。
 もしこま切れに作品を作るなら、長めの作品は原作人気に胡坐をかかないで1期、1クールごとの区切りは意識してほしいなあ、と思います。

 原作がこういう構成ならアニメ制作で作りかえるのは難しいと思いますが、だったらせめて2クールで企画するべきでしたね。なんの解決も見ないまま話が終わってしまいました。
 と、思ったら2期のアナウンスがありました。うーん…興味が持続するかどうかです。

 本作の評価は前半は非常に興味深かったです。設定もキャラも独自性がある気がしたし、ある意味日本の作品より自然な大人を描いていた気がします。観月さん、最高でした。
 ですが、ただ、後半は後ろのドラマは進みますが中途半端、主人公自体は戦って鍛えるだけになってしまったので、正直9話~12話は飽きました。

 ですのでストーリーは独自性を考えて3.5点。キャラも3.5点…というか全部3.5点かな。平均よりは良いけど、高く評価は出来ないという感じでしたね。それはやはり1期1クールの作品で見た場合、何も描けていないからです。




1話 演出がA1の過去作の引用?女の子に〇〇フラグたち過ぎ。街はソウルにしか見えません。

{netabare} 本作については嫌でも反日のワードが目に入ってしまい、情報がある以上先入観無しに見られないので視聴どうしようかな?と思いましたが、A1ピクチャーとのことで、やっぱり見ることにしました。

 これって舞台が韓国じゃなくて日本に変更になっているという話を聞いてましたが、OP後の街の風景で見える河は完全に漢江ですよね?ソウルにしか見えませんでした。そもそも車が右側通行なので、日本ではないです。もし、韓国版、日本版のコミックスで言うなら韓国版準拠なのでは?名前は日本風にしているかもしれませんが。

 というか作中で国名って言ってなかった気がします。あのファンキーな髪型はあちらではいらっしゃるのでしょうか?
 一方で、冒頭の島は台湾?船との比較でちょっとスケール感違いますけど…別に国がどうこうとか気になることはありませんでした。話が面白ければそれでいいです。

 設定そのものはある程度練れた感じはしました。ただ、なんで異世界風の服装だったのか意味がわかりませんでした。後から説明あるんでしょうか?
 話は主人公が選択するところがちょっと不自然というかあり得ない選択だったのは良くなかったです。

 ただ、問題は演出ですよね。ボス部屋は完全にソードアートオンラインの9話の74階層だし、冒頭のアリの群れは「86」です。つまり過去のA1ピクチャーの演出で楽をしてますよね。

 それと一番まずいのはB級ヒーラーの観月さんが死亡フラグ立ちすぎでしょう。キャラデザが適当だし声優さんも知らない方ですし。そういうところの詰めというか仕掛けが甘い気がしました。

 うーん、A1ピクチャーはここ数年で良い作品も作っているので、別に制作会社が悪いとかスタッフの質云々じゃなくて、A1たたき上げでA1的演出になっちゃったんでしょうか?監督さんが「女神寮の寮母くん。」しか経験が無いようなので、がんばってください。

 見るかどうかわかりませんが、別にアニメの中で日本を壊しても面白ければ全然気にしないのでお好きなように。
 次は見るかもしれませんが、あらすじを見る限り凡庸な異世界ものかな?であれば、2話で判断します。{/netabare}


2話 主人公の言動に一貫性が無い気はしますが、導入はよかったかも。

{netabare} 母親の病気を支えているなら何をおいても助かるべきだと思うのですが、犠牲になる選択が良く分かりませんでした。それと病院にいる娘がもし妹なら、妹は兄にくらべて随分のん気に生活している気がしますが、どうなんでしょう?

 という部分が違和感なだけで、導入は工夫したと思います。1話2話まるまるかけるのはどうよ?と思わなくはないですが、一方で冒頭にクライマックスがあるのは新鮮かもしれません。そして、デスゲーム的な迫力はありました。

 あと、死亡フラグたったと思っていた観月ちゃん、情けなくも助かりましたね。今後リベンジがあるんでしょうか?

 最後のコマンド画面が英語なのは、日本向けと言うより世界市場を意識しだしたんでしょう。ピッコマ・カカオと韓国のゲーム会社が製作委員会に入っているみたいだし、韓国のアニメ戦略には注目した方がいいかもしれません。{/netabare}


3話 女子のキャラデザ以外はまあまあ良いと思う。

{netabare}  女子の作画というかキャラデザが本当にA1ピクチャーズ?という点以外はいいのではないでしょうか。もう1点は主人公の言動が若干不自然なところが気になるくらいですね。
 本作の舞台ですが、自動車は左ハンドル右車線だし、地下鉄の入り口はソウルでした。もうメタ的な韓国だの日本だのは無視して見させていただきます。

 主人公がレベルアップするのに努力が必要なところが面白いと思います。ゲームのコマンドみたいなのに理由を付けられるなら、もっと面白くなりそうですが、韓国のエンタメは理屈よりストーリーですから恐らくそこは無いと思っています。
 死亡フラグで出番が無くなると思っていた観月ちゃんが今週も出ていましたね。復活するならかなり意外です。

 今後は、題名の通りに強くなるであろう主人公ですね。ダンジョンの謎に迫れるのか、ハーレムなのか、強くなるプロセスを描くのか…その辺が気になるので視聴を継続します。 {/netabare}

4話 ストーリーは良いけど世界観と主人公が見えてこない。

{netabare} この展開をチートになるまでじっくり説明して主人公を描いたととるか、3話以上使って、やっとスタートかと取るかですね。

 主人公の内面って何か見えたかな?という気もします。負けず嫌いでも使命感でも母の事でもなく…彼のモチベーションはなんでしょうね?強くなる喜びかもしれません。そういう物語的な見方はできます。ただ、言動がチグハグな感じは否めません。

 それと物語の世界のヒントのようなものが見当たりませんので、考察厨としては辛いところです。韓国の話はストーリーや展開はあるのですが、奥行きとかテーマ性にかけることが多い気がします。もちろんそれは偏見で優れた作品もあるのでしょうが、本作については何も見えてこないので正直ちょっと飽きてきた気はします。

 ということで次話で判断かな。観月さんがすっかりメンヘラっぽくになってるのがちょっと興味あります。{/netabare}


5話 少し懐かしいストーリーがある俺TUEEEみたいですね。

{netabare} うーん…面白いかどうかと言う点では微妙なんですけど、やっぱりSAOっぽいなあという感覚があります。A1ピクチャーだから演出が似るのはわかるのですが…

 別に模倣が駄目と言いたいわけでは無くて、SAOという作品が持っていた面白さを日本は捨ててしまって、そこを上手く拾う人が韓国にいたのかな?という気がしました。

 緊張感があるシリアス系統で「ははめつのおうこく」などがありましたが少数派です。俺TUEEEであってもストーリーがある作品が「SAO」の他「魔法科高校」など12~3年ころにはありました。日本は異世界転生やゲーム転生ばかりで初期設定はひねっても、ストーリー展開が下手な作品が増えていますので、本作はちょっと懐かしい感じがします。

 その点で出来そのものはまあまあの水準なのですが、どういう話・展開になるのかに興味があります。

 それとA1ピクチャーがなぜこのクオリティで作品を作っているのかは気になります。22年はリコリコやかがみの孤城を作った会社です。クレジットを見る限り日本人スタッフばかりなので、日本人のレベルが下がっているので習作というならいいんですけど…大丈夫でしょうか?{/netabare}


8話 面白い部類ですが底の浅さは感じます。そろそろ話に展開が欲しいですね。観月さん復活で良かったです。

 総集編を挟んだとのことですが、続いて何よりです。

 さて、中間なので総括的なレビューです。本作はいわゆるなろうではないです。話の登場人物が非常に映画・ドラマ的な作りです。日本以外ならこうだろうなという作りですので、ひょっとしたら日本以外の国では人気が高いのではないでしょうか。

 日本の「なろう」系のテンプレでストレスが少ない話が見たい人のニーズからは外れているのかもしれません。その点は好みですので、どちらが優れているかという問題ではなさそうですね。

 ただ、話としてどこを目標にしているのか、が未だに分かりません。主人公が強くなりNo1になって、何かの秘密を知るとか、最強の敵と戦う、人間界の何かのドラマが始まって(復讐?恋愛?)それが解決するなどでしょうか。

 そこのゴールイメージの想像ができないのでちょっとダラダラ感は感じるようになっています。ここであの観月ちゃんを出したのはドラマ作りが上手いと思いますが、彼女が主人公が強くなって感動する的なドラマでしょうか?それを8話以降でか…と思わなくはないです。中間ですのでもう少し何か欲しかったかな、と思います。

 ということで、話は面白い部類だと思います。アニメとしてはB級ではありますが、それほど悪くはない作りだと思います。日本的ではないので展開というかリズムが合わないストレスと冗長感があるかな、という点が欠点でしょうか。
 結局話の幹が分からないので考察もそれほど…と言う感じです。その点では最近の米国・韓国の映画・ドラマ作品の底の浅さと共通するものは感じます。

 

投稿 : 2024/05/04
♥ : 8

青龍 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

日本の「なろうアニメ」は世界からこう見られてる?

Chugong(原案)、DUBU(作画)によるウェブトゥーン(韓国発のウェブコミック)は、『ピッコマ』にて日本版が掲載中(全179話、日本版ウェブトゥーン既読)。
アニメ1期は、全12話(2024年)。監督は、中重俊祐。制作は、『四月は君の嘘』、『86』、『リコリス・リコイル』などのA-1 Pictures。2期の制作が決定済み。
(2024.4.3投稿、4.5一部修正)

本作は、2024年冬の海外配信サイトで『僕の心のヤバイやつ』、『葬送のフリーレン』、『薬屋のひとりごと』に次ぐくらい人気が高かった作品(逆に日本での人気が低い)。ということで興味がわき、アニメと日本版ウェブトゥーンをみる(日本版ウェブトゥーンも楽しく読めました。)。

さて、本作は「海外版なろうアニメ」といってもいい内容なのですが、その一方で、「日本のなろうアニメ」との違いも強く感じる作品でした。

簡単にいうなら、海外の人が「日本のなろうアニメ」に感じているであろう良い部分を強調して、不要だと思っているであろう部分を削った感じ。または、海外の人が考える「日本のなろうアニメ」をもっとこうしたら面白くなるのにを具体化したという印象でしょうか。

おそらく、その試みが成功した結果が海外での高い人気につながっているのだと思いました。逆に、日本人にとっては、海外の人が不要だと思って削ったところに日本人がこれまで当たり前だと思っていた部分(暗黙の了解、お約束)があるので違和感があるのかもしれません(詳細については後述)。

本作は、日本のアニメが全世界に発信されるようになり、その反響がもたらした一つの形といえるでしょうか。


【あらすじ】
現界と異界とを繋ぐ「ゲート」が出現した架空の現代が舞台。ゲートから溢れ出るモンスターには、ミサイルなどの近代兵器は効かず、「ハンター」と呼ばれるゲートの出現とともに現れるようになった人間の覚醒者のみが対処でき、モンスター討伐の対価として高額な報酬を受け取っていた。
主人公のソン・ジヌ(または水篠旬:CV.坂泰斗)は、他のハンター達から「人類最弱兵器」と嘲笑されるE級ハンターであった。基本的にハンターは、覚醒時の魔力量によってE~S級にランク付けされ、そのランクが変動することはない。
しかし、主人公がD級ダンジョンに挑んだ際、隠された「高難易度の二重ダンジョン」を発見し、その「ボス部屋」で他のハンターを逃すために主人公は死んだはずであった…が、目が覚めると「自分だけレベルアップできる」という能力を持ったハンターに再覚醒していたというお話(だから「俺だけレベルアップ」な件)。


【俺だけレベルアップな件】
ハンターは、基本的にランクが固定なので、主人公だけ最底辺から最上位まで駆け上がることにはそれだけ爽快感が生じるわけですが、そういったカタルシス要素が日本の「なろうアニメ」より強調されています。さらに、本作では、ハーレム要素もないので本当にそこだけが強調されています。

もっとも、原作が日本のアニメだと、ランク自体は、その人の努力次第で上がるというものが多いので、それはちょっと極端なのでは?と感じる人が多そうです。

ただ、この辺は、「親ガチャ」で生じた貧富の差がその後も覆すことが難しいと思っているのか、そうでもないと思っているのかといった社会に対する見方の違いなどが関係していそうです。
(参考:【世宗聯合ニュース】(2021.11.17)「韓国統計庁が17日発表した「2021年社会調査」の結果によると、韓国の成人の6割はどれだけ努力しても社会階級の移動は難しいと考えていることが分かった。また、過半数が子どもの世代でも階級移動は容易ではないと考えていた。」)


【強くなると見た目が変わる】
また、本作では、賛否あるとは思いますが、別人レベルで主人公自身の見た目が変わってしまう。
確かに、強くなれば顔つきや体格などの見た目も変わるのが自然なので、主人公自身の見た目が変わらない方が実は不自然なわけです。

その一方で、本作では防具(外装)が全く変わらない。原作が日本のアニメだと、主人公自身の見た目がほとんど変わらない代わりに、防具だったり、オーラなんかが出て外装に変化をつけるパターンが多いですよね。

どっちがいいかは価値観の違いもあるのでとりあえず置いておくとして、異文化交流ではないですが、他にも日本人がこれまで当たり前だと思っていた部分との違いを感じるかもしれません。


【ファンタジー文化の受容の仕方の違い?】
この辺の違いについては、ファンタジー世界の受け容れ方が日本と海外で違うからなのかなと考えています。

どういうことかというと、日本人が、アニメ、漫画、小説、ゲームといった幅広い分野で長年かけて培ってきたファンタジー世界の雰囲気みたいなものを、海外の人は、基本的に漫画と小説をほとんど見ないので、主にアニメとゲームを中心に受容してきた。

したがって、日本で培われてきた、暗黙の了解的な、お約束的な部分まで伝わっていないので、感覚のズレが生じているのかなと。逆にいえば、お約束に縛られていないので、自由な発想が生まれる。あくまで1つの推測ですが。


【エポックメイキング的な作品かも?】
最後に、今回、あのA-1 Picturesが韓国のウェブトゥーン作品をアニメ化したというのは、エポックメイキング的な作品になるんじゃないかと思ってます。

まず、アニメ化できそうな原作が少なくなってきているという台所事情がありそうです。したがって、他にも日本で人気のある韓国発のウェブトゥーン作品があるので(例えば、『入学傭兵』)、本作の海外での成功をきっかけとして、これから増えてきそうです。

次に、韓国のウェブトゥーン作品は、スマホの縦読みにあわせているので、日本の漫画と比べてコマとコマのつなぎが荒い。なので、特に戦闘シーンは、動画にするとより迫力が出るのでアニメ化に向いてそうですし、現にA-1 Picturesがウェブトゥーン版を超える見せ場を作っています。

また、そういった動画での表現の余白が大きいので、アニメ製作者が独自性を出しても「原作改変」と叩かれにくいという事情もありそうです。

現に、本作のアニメ版はウェブトゥーン版と比べて、本作の中ボスというべき「アリ」型モンスターと戦うまでの経緯をより丁寧に冒頭から描いていて、そこを意識して内容を追加・変更しています。


【音楽】
『アルドノア・ゼロ』、『Re:CREATORS』、『86』などの澤野弘之さんが担当。ぶち抜けてかっこいい。


ということで、これから本作のような作品が増えてきそうなので、予習がてら、「日本のなろうアニメは世界からこう見られてる」的な視点で観るのも一興かと思いました。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 4

正直者のだむ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

A-1pictures制作への不信感(推敲後)

この作品に対する過程としては
①アニメになる前から絵柄が好きで知っていたが、A-1のせいで分からなかった
②アニメ化のタイトルで敬遠していた
③海外の反応が良いのはステマとアニメリアクション芸人のせい
⑤反日内容だと知った
⑤1話以降見ていなかったが8話を見る機会があった
⇒ここで再視聴開始
後の9・10・11話・12話で引き込まれた

良い面
:力関係が全ての世界
:ダンジョン内での出来事は当事者しか知りえないが故の、モンスターだけでなくハンター同士の闘争

微妙な点:A-1picturesが制作
どっかの下請け制作会社なんだろうけどまぁまぁいい出来栄えだったなと思い、アニメ見返していたら、A-1。ほとんどOPは飛ばして見てましたから。
確かに既視感があったけどもこれが今のA-1の実力

以下各総評

作画:
アニメが終わって、余韻でYoutubeで色々見ていたが、韓国のPVやAMVの出来の方が迫力はあるし、絵柄は好き。
気になる方がいるのであれば
・SOLO LEVELING MMV 「 AMV 」 Rise
・【PV】『Solo Leveling』 OST - Echo (feat. THE BOYZ)
この二つはアニメでは無いですが、アニメより迫力があります。

音楽:
サントラ最高にハマりました。サントラCDはたぶん買います。

反日:
自分も当初は最悪な印象だと思っていたが、よく考えてみれば、今の日本人にどれだけナショナリズムがあるのか。個々の利益を追求し、グローバル化等など、もう日本人という括りで攻撃をされたとしても、心が動じることなど無いのでは?
果たして周りの同族は自分を守る存在だろうか?
むしろそれぞれが防衛態勢で、いがみ合って仕事も責任の押し付け合い。
もう戦後の日本人気質など失われているのに、今更日本人と括られた所で心に響かない。それが虚構作品であるのならなおのこと。

現在の韓国の思想教育に染まっている層にはうけるだろうことは容易に予測できるし、そもそもなろうという題材がそう(一定の層狙い)なのだから。
それに、無能にしたくなるのはそれだけ脅威である存在だということの裏返しの心理かなと。同じように技術で輸出入を競う国であるわけだし。

声優:見返してみて
凄い充実してる。
一番は10話の登場人物アン課長。正直ここで作品に引き込まれたのかもしれない。発音はもとより息遣いから声の抑揚まですんごい。
次にソンさん
キム
ジンホ
脇役勢が凄くいい味出してる。
そして敵役のドンソクは素晴らしい。
主人公は幼い声と低い声でイケボで必死な叫び声が可能という難しい条件のようだし、良いのでは?
ただ細かいところまで気になる自分としては、意識しすぎな低域と匂い立つオレオレ感、そして戦闘中の掛け声はもっと真に迫って欲しい。
続編が出ると思うので、改善されることを願う。

総総評
外国市場の参入もあるだろうが、それ以上に、細分化した日本のアニメ関連企業によって、製作本数は増加するのに時間はかけられない。その為、自由度の低下によってアニメーターは育たないので当然、質が落ちていく連鎖。
コンプライアンスは悪化というか露呈や露見。日本人アニメーターの減少
...。
もう諦観してますが、もしかするとこれからの時代はアニメは衰退して企業参入の「AMVやMADの時代が本到来」するのかも知れませんね。
だとしても飽和するのでしょうが。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 1

62.0 3 記憶で戦いなアニメランキング3位
オリエント(TVアニメ動画)

2022年冬アニメ
★★★★☆ 3.1 (97)
239人が棚に入れました
鉱夫になるための学校に通う少年・武蔵は、武士になる夢を持っていた。しかしそれを周りに言えずにいた。なぜなら武士は「150年前まで日ノ本を支配していた“化け物”」とされていたため。一方、鬼は神と崇められていたが、鬼こそが人間の世界を支配する“化け物”であり、鉱夫は鬼の食べ物である金属を死ぬまで堀り、奉納する仕事だったのだ。武蔵はそれを知っていたため、鉱夫として鉱山に内定後入山し、鬼と対面。鬼退治を宣言。周りにも正直な夢を告げることができたのだ。武蔵の幼馴染の少年・小次郎も「鬼鉄騎」でアシストに現れ、5年間こっそりと修行していた武蔵は「千旋烈斬剣」で鬼を倒す。武蔵は小次郎に、2人で幼少期に誓った「武士団の結成」を誘う。しかし、小次郎の中で武士になりたいという夢は薄れかけていた。武士の血の流れる小次郎は昔から迫害されてきたためである。そんな時、鬼の親玉、鬼神「炎獄天狗」が5年ぶりに降臨し、金属である小次郎の刀を食そうとする。刀を奪われることに、喪失感を感じた小次郎は、自分の中にある武士としての誇りを自覚する。刀は一度鬼神に食されてしまうが、鬼神の腹部の硬い表皮を武蔵が割り、刀は取り戻され、小次郎は今度こそ武蔵と共に「最強の武士団」を作ることを誓うのであった。

声優・キャラクター
武蔵:内田雄馬
鐘巻小次郎:斉藤壮馬
服部つぐみ:高橋李依
武田尚虎:日野聡
犬飼四郎:下野紘
犬坂七緒:和氣あず未
小雨田英雄:羽多野渉
真田青志:石谷春貴
山本春雷:大西沙織
鐘巻自斎:小西克幸
ネタバレ

yuugetu さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

奇を衒わない丁寧なアニメ化

2022年冬アニメ。原作は大高忍の漫画作品。全12話。

原作はちょうど1クール目終了まで読んだことがありました。確か5巻程までだったと記憶しています。
このアニメ化一番感じたのは愚直なまでの「丁寧さ」ですね。


【声優・音楽】
OP、EDの曲は可もなく不可もなく。
音楽はもう少しバリエーションが欲しいというか、戦闘曲で同じ曲が毎回かかるのは気になる…。
声優さんは皆上手な人なので期待通りでした。ただ、武蔵と小次郎は声の高さがもう少し違うと聞き分けやすそうかな…。
つぐみがちょっと気が抜けるような真面目なような、可愛らしい演技でとても良いですね。


【キャラクター】
武蔵、小次郎、つぐみの3人を好きになれるかどうか、応援する気持ちで見られるかどうかが評価の分かれ目かもしれません。私は3人にはずっと楽しく仲良くしてて欲しい(笑)。
大高先生はトリオの描き方が上手くて、アニメでも丁寧にやってくれたのは嬉しいですね。


【作画】
演出はわかりやすいけれどもう一声!と感じました。
作画は頑張ってくれていて好き。頑張っているというのは、基本的に大事なシーンにリソース振っているという意味です。
具体的には、戦闘シーンとキャラクターの感情を描くシーンに注力してるんですよね。この作品で見て欲しいのはここですよ!とはっきりしている。
長期シリーズとなるかも知れない作品ですから、この割り切りは必要なことだと思います。
{netabare}
実は原作者の絵柄の再現も大事なシーンでやってくれていて、そこもなんだか嬉しいです。
大高先生は単純化やシンボライズが特徴的で独特の歪み方があって、その妙にクセになる部分が再現されている。なかなか大変な作業ではないかと思われます。
多分アニメ版ゲッターロボアークで原作の絵柄の再現が嬉しいと言ってたファンの気持ちってこんなだったんだなあと。確かに嬉しい。 {/netabare}


【物語】
{netabare}最初はなかなかゆったり進行で、ペース配分が合わないかも…と思ったりもしたのですが、中盤からは各話の最後の引きをよく考えてあって少し安堵しました。
原作はちょうど1クール終了くらいまでは読んだことがあるのですが、だいぶ前なので細かい所は記憶が曖昧で、新鮮な気持ちで楽しみました。
おそらくほぼ改変せずそのままかな…?

この1クールでは、家族(コミュニティ)との関係と、上位者や理不尽な仕打ちに対する反骨精神と下剋上が描かれています。
「鬼に対する反抗」と「コミュニティ内での歪んだ関係性への反発」が”人間としての自立”という同じテーマに帰結するのですね。

本作の設定では武士団の基礎は血縁の繋がりです。
けれども武蔵達の武士団は発足したばかりで、メンバーの3人は血縁ではありません。疑似家族ではありますが、同時に縛り付けられた関係ではなく個人が受け入れられる場所であり、そこにいたいという心で帰る場所。大きなポイントになっています。

血縁や幼少からの家族関係が必ずしも良いものではないことは、つぐみと小雨田武士団のエピソードでしっかり描かれています。
つぐみは養父から自尊心を削り取られて依存してしまっており、つぐみに裏切られたと思った瞬間に養父もつぐみに依存していることが表面化する。武士団のみんなが好きだから寂しい離れたくないとゴネるつぐみは、まだ今は自立しているとは言えません。
この関係性に親離れ、子離れは描かれるでしょうか。(親離れのみ為されて、子離れが為されない可能性もありますが、それはそれでリアルですね…) {/netabare}

大高先生の作品の良い所は、若者が自分の足で立つのを大事に描いてくれること。リアルにし過ぎず、コミカルに明るくエンターテインメントに仕上げてくれます。
アニメでもそういったシーンを脚本で削らず、作画リソースを割いている。きっと2期でも丁寧に進めていってくれるのではないでしょうか。
秋の2期が楽しみです。
(2022.4.11)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 9
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

すもももももも → マギ → ?

[文量→中盛り・内容→雑談系]

【総括】
書きかけのレビュー投稿してしまいましたm(_ _)m 追記します。

原作者は、レビュタイ通り、「マギ」で有名な「大高忍」さんです。

少年漫画らしく、原作には一定のクオリティはあるのだろうと感じました。また、「武士団」の設定はなかなか面白く、今後面白くなりそうな気配もありました。

ただ、アニメのクオリティとしてはやや疑問が残り、特にバトルの作画、演出はダサかったかなと。これなら、原作の方がずっと面白そうですね。

私事ですが、毎年これから繁忙期になるので、冬は観るアニメ絞っています。その観点でいけば、継続視聴には少し足りないかな?って印象です。


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
キャリアある漫画家が描く話かな~?、と。

私の神漫画家の1人に赤松健さんがいます。例として、深い愛ゆえに少しだけ批判します。

赤松さんは、ラブコメを描かせれば最強です。そして、「ネギま」という作品は、ラブコメをベースにバトルを描いたら、これが奇跡的なバランスで面白く、ファンとして(おそらく赤松さん)驚きました。

それに、少しだけ勘違いしちゃったのか、続編として、バトルをベースにラブコメを描いた「UQ」は、なんか違った。正直、「ラブひな」どころか、「AI止ま」にも及んでないと思う。あれなら普通に「ネギま2」で良かった。

「UQ」読んで、やっぱり自分の個性や特徴を生かすって大事なんだな~と思った。

さて、話は大高さんに戻りますが、基本的に大高さんは、「めっちゃ格好良い絵を描く、ギャグ漫画家」だと思ってます。

「すもももももも」は結構好きでしたし、「マギ」もギャグのとこは特に面白かった(ちなみに2作とも全巻所持。まあ、マギに関しては、途中から変に小難しくなって、面白さが減衰したから、最後は義務感で買ってたけど)。

マギも、序盤~中盤の、「キャラ」と「冒険」を見せている時が一番楽しかったな~。

本作の場合、出だしからかなり王道のバトル漫画ですが、戦術や戦略は下の中、熱さは中の中といったところでしょうか(ちなみに、少年漫画で、戦略や戦術の最高峰は、「HUNTER×HUNTER」や「ナルト」。熱さの最高峰は、「ドラゴンボール」や「幽遊白書」とかだと思っているのですが、それと比較して)。

だから、「騎士団」の設定とかは面白そうだし、キャラクターも良い感じだと思うんですが、バトルメインっぽいので、離脱を決意した。そんな感じですかね。  
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆2
う~ん、なんか安っぽい。お!っと思ったのは、鎌を使った抜刀術くらいだけど、だったら、後ろの鎌のRは逆じゃないかと思う。

2話目 ☆2
バトルは作画しょぼいと、ギャグになるんだよな。

3話目 ☆3
そこで甘さをちゃんと指摘してくるあたりは、流石になろう作者とは違うね。一般人から嫌われるあたりは、良いが。う~ん。

4話目 ☆3
騎士団の設定とかは面白そうだね。

5話目 ☆


6話目 ☆


7話目 ☆


8話目 ☆


9話目 ☆


10話目 ☆


11話目 ☆


12話目 ☆

{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 12

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

俺たちにも譲れねえものがある

この作品の原作は未読です。
実は第1話を視聴してから第2話を視聴するまで、暫くの時間を要しました。
理由は第1話の掴みがあまりにも琴線に触れなかったから…^^;

ですが、もう2,3話視聴すると面白さが軌道に乗ってきてしっかり視聴できましたけれど…
この作品、序盤で切るには勿体ない作品だと思います。


時は戦国時代、日ノ本。

突如現れた“鬼神”により、覇権を争っていた戦国武将は
ことごとく討ち死にし、人の世は終わりを告げる。

それから150年、鬼神による支配に抗い、自由を求めて戦い続ける者たちがいた
――その名は“武士団”。

幼い頃、小次郎の父から聞かされた武士の姿に憧れた武蔵と小次郎は、
“最強の武士団”結成の夢を誓い合う。

しかし、鬼を神と崇める町で、人々にとって武士は悪とされる存在。

武蔵は周りの空気に合わせ「武士になりたい」と声に出せず、
小次郎もまた武士の子として人々から疎まれていた。

自分の生き方に葛藤を抱えていた武蔵がある日、目にしたのは
無感情に人間を引き裂く鬼の姿。

その真実を前に、武蔵は小次郎との夢を叶えるため、
圧倒的な力を誇る鬼に立ち向かう…!


公式HPの第1クール「安芸旅立ち編」のあらすじを引用させて頂きました。

面白さが軌道に乗ってきた個人的な理由…
まず一つは、第1話の構成だと思います。展開に勢いはあるのですが空回りしている感じ…
あまり物語が頭に入って来なかったんです。

そして二つ目は序盤は物語に「華」がないこと…
武蔵と小次郎の二人旅だけだったら、中盤でお腹一杯になっていたかもしれません。

だけど、「華」はちゃんと用意されていましたよ。
りえりーボイスが聞こえた時、目の前がパッと明るくなったような気がしました。

華はりえりーだけではありません。
さおりん、日笠さん、和氣さんに桑島さん…
そして出番は少しでしたがトドメにきよのん…
いやぁ、嬉しくなる布陣じゃありませんか!

物語の展開と相まって面白さ増しましでしたよ。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、Da-iCEさんによる「Break out」
エンディングテーマは、羽多野渉さんによる「ナニイロ」

1クール全12話の物語でした。
最終話に新たな展開が差し込まれたと思ったら、続編制作前提だったんですね。
安芸を出発した武蔵らは、次の鬼神討伐を目指して淡路島に向かうようです。
きよのん演じる「猿渡みちる」も、今後どの様に物語に絡んでくるのか楽しみです。
続編は、今年の夏アニメで放送されるようです。
放送を楽しみにしています。
しっかり堪能させて頂きました。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 9

66.5 4 記憶で戦いなアニメランキング4位
ツバサクロニクル(TVアニメ動画)

2005年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (339)
2768人が棚に入れました
玖楼(クロウ)国に住む考古学者を志す少年小狼(シャオラン)と、その国の姫サクラは幼なじみ。ふたりは互いにひかれあっているが、どちらもその思いを口にできずにいる。
ある夜サクラは、彼女の持つ力を手に入れようとする飛王・リードの陰謀によって、記憶を失い、その記憶は無数の羽根と化して異世界へと飛び散ってしまう。サクラの命を救う手立ては、その記憶の羽根を全て集めて、サクラの体に戻すことだけ。
さまざまな次空に飛び散った羽根を集め、サクラの命を救うために、小狼は同行する事となった黒鋼、ファイ、モコナらと共にそれぞれの想いを胸に秘め異世界へと旅立つのだった…。
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

このサクラは「お姫様だっこ」ばっかりされてる眠り姫(笑)・・・OVAまで頑張って見続けると報われるかも?

※TV版(第1・第2シリーズ)、劇場版、OVA全部含めた感想・レビューです。

◆総評

本作のヒロイン(サクラ)、相手役(小狼(シャオラン))は共に14歳。
『カードキャプターさくら』のヒロイン(木之本桜)&その相手役(李小狼(リー・シャオラン))と同じ魂・同じ顔立ちを持った異世界の別人、という設定なので、同作を視聴済みの方は本作をより重層的に楽しめると思います。

但し、『カードキャプターさくら』の方が原作マンガとNHKで製作・放送されたTVアニメの世界観がほぼ一致していたのに比べると、本作の場合は

(1) 原作マンガは、後半(第15巻以降)に入ると、前半に撒いた沢山の伏線を回収しつつ、シリアスな展開となって目が離せなくなるのですが、

(2) TVアニメは、NHK製作・放送ということもあってか、シリアス展開に入る以前の原作マンガの無難なエピソードに、アニメ・オリジナルの類似したエピソードを水増しして、とりあえずご家庭で安心して見れる作品にまとめました・・・という感じが強く

(3) 辛うじて、OVA2作で、原作マンガの転換点となる重要エピソード(東京REVELATIONS)および、原作マンガで最も印象的なエピソード(春雷記)をアニメ作品としても鑑賞できるよう工夫をほどこした体裁になっています。

※TVアニメだけだと、原作マンガ全28巻のうち前半のほぼ14巻分(つまり、14/28=50%程度)のアニメ化に留まる。
※OVA2作まで含めても、原作マンガ全28巻のうち約20巻分(つまり、20/28=70%程度)のアニメ化に留まる。

つまり、本作は、原作マンガの一番美味しい部分(後半のシリアス展開)が、
(1) TVアニメだけでは、ほぼ全く伝わらず
(2) OVA2作までの視聴でも、まだ1/3くらいしか伝わらない
・・・とても惜しいアニメ作品になっていると思います。

それでも、個人的には、
<1> TV放送分だけでも『カードキャプターさくら』譲りのキャラクターの魅力が光っていて、十分に楽しめる作品でしたし、
<2> OVA2作では、「待ってました!」と叫びたくなるような、見事な伏線回収込みの急展開を堪能できました。

これから本作を視聴される方で、「いまいち面白さが分からない」という感想を持ってしまう方は、アニメ・オリジナル回(下記の*付きの回で、全52話中、16話もあります)は捨ててもいいので、とにかくOVA2作まで頑張って見続けると、それまでの視聴継続がようやく報われる気持ちになれるかも知れません。


◆シリーズ別評価

第1シリーズ        ★   4.0 (80点相当)
劇場版(鳥カゴの国の姫君) ☆   3.9 (78点相当)
第2シリーズ        ★   4.1 (82点相当)
OVA1(東京REVELATIONS) ★★  4.5 (90点相当)
OVA2(ツバサ春雷記)    ★   4.3 (86点相当)
---------------------------------------------
総合           ★  4.2 (84点相当)

※因みに 原作マンガ   ★★  4.6 (92点相当)


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回
*付きは原作マンガにないオリジナル回


=========== ツバサ・クロニクル 第1シリーズ (2005年4-10月) ===========
{netabare}
第1話 必然のデアイ ★ 玖楼(クロウ)国の姫サクラの異変(四散する心)、異世界への旅立ち、次元の魔女
第2話 戦うチカラ ☆ 「貴方の代価は関係性」、ハンシン共和国
第3話 破魔のカタナ ☆ 1枚目の羽根回収
第4話 汚れなき放浪 ★ 目覚めたサクラ、サクラの本質
第5話 魔術師のバトル ☆
第6話 泣かないナミダ ★ 2枚目の羽根回収、戻らない記憶
第7話 砕けたカタミ ☆ ナユタヤ国
第8話 神の愛娘 ☆
第9話 妖しきオンナ ☆ 
第10話 別離のカガミ ☆
第11話 選ばれたアシタ ☆ 3枚目の羽根回収
第12話 暖かなエガオ ★★ 湖底の町を見る話、小狼とサクラの記憶の齟齬、※ようやく作品の雰囲気に慣れてくる
第13話 まぼろしのオトギ ★ ジェイド国スピリットの町、エメロード姫
第14話 真実のレキシ ★  
第15話 信じるココロ ★ 4枚目の羽根回収
第16話 強さと優しさ ☆ シュトルム国、心の強い人
第17話 桜の国のカフェ ★ 桜都(おうと)国、※回想シーンに注目
第18話 にゃんことワンコ ★ ※サクラの表情の描写が良い 
第19話 生きるカクゴ ☆
第20話 午後のピアノ ★ 
第21話 鬼児のスガオ ☆
第22話 消せないキオク ☆ ※すもも・琴子(ちょびっツ)登場回
第23話 消えゆくイノチ ★ ファイ、小狼、サクラが次々と・・・
第24話 死闘のヤイバ ☆ エドニス国、※千歳さん登場回、シナリオの適当さが残念
第25話 究極のゲーム ☆ 今回は羽根を回収できないまま次の異世界へ
*第26話* 最後の願い ★ ツァラストラ国(空中神殿のある村)、サクラの祈り、5枚目の羽根回収{/netabare}
----------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)1、★(良回)11、☆(並回)14、×(疑問回)0 ※個人評価 ★ 4.0


OP 「BLAZE」
ED 「ループ」

※全26話中、アニメ・オリジナル回1


====== 劇場版 ツバサ・クロニクル 鳥カゴの国の姫君 (2005年8月) =====

*全1話* ☆ 35分弱の短編、{netabare}※トモヨ姫の出番多し {/netabare}

OP 「aerial」
ED 「アムリタ」


=========== ツバサ・クロニクル 第2シリーズ (2006年4-11月) ===========
{netabare}
第1話 危険なレース ☆ ピッフルワールド、異世界のトモヨ登場
第2話 三つのバッジ ☆ 
第3話 栄光のゴール ★ 6枚目の羽根回収、次元を渡る者
*第4話* 哀しいキセキ ☆ 再びツァラストラ国、7枚目の羽根回収
*第5話* 少年のケツイ ☆ 漁船ラゴスタ号
*第6話* 魔術師とデート ☆ 城塞都市ピット、ファイとちぃの話
第7話 阿修羅のイワレ ☆ 紗羅(しゃら)ノ国
第8話 終わりなきイクサ ☆ 阿修羅王と夜叉王、※珍しく作画乱れあり
第9話 ふたつのキオク ★ サクラ姫の「手当て」、小狼の謎、※物語が少し動きだす
第10話 時をこえるオモイ ★ 8枚目の羽根回収、時間を移動する力をも持つ魔女
*第11話* おえかきモコナ ★ エメロード姫の絵本の「物語」世界、9枚目の羽根を回収するが・・・
*第12話* 危険なロード ☆ 長距離バスで荒野を移動する話
*第13話* 始まりのワカレ ☆ 9枚目の羽根を再度回収
第14話 黒き鋼 ★ ニホン国諏倭(すわ)領、黒鋼&トモヨ姫の過去話
第15話 図書館のヒミツ ★ レコルト国中央図書館の「記憶の本」を求めて
第16話 望郷のカナタ ★★ 記憶の中の玖楼(クロウ)国、小狼の異変、10枚目の羽根回収
第17話 五つ目のチカイ ★ 黒鋼&トモヨ姫の過去話(続き)
*第18話* ケロちゃんとモコナ ☆ ケルベ国の守り神ケルベロス
*第19話* 二度目のクナン ☆ 再度ナユタヤ国へ
*第20話* 秘術のゴクイ ☆ キィシムの国、11枚目の羽根回収
*第21話* はたらくサクラ ★ 雪の町「ラグタイムワールド」
*第22話* 羽王カオス ★ タオの国、玄鶴の羽根
*第23話* 歪んだネガイ ★★ ※ここでようやく強敵登場、サクラ持て過ぎ笑
*第24話* 決意のナカマ ★
*第25話* 凍てつくミタマ ★ 囚われの姫、偽りの記憶
*第26話* 明日へのツバサ ☆ 12枚目の羽根回収、私たちの旅はまだまだ続くEND {/netabare}
----------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)2、★(良回)11、☆(並回)13、×(疑問回)0 ※個人評価 ★ 4.1

OP 「IT'S」
ED 「風待ちジェット」

※第2シリーズは原作の第14巻途中までの内容で終了
※全26話中、アニメ・オリジナル回15(TV版通算だと全52話中、アニメ・オリジナル回16)


========= ツバサ TOKYO REVELATIONS (OVA) (2008年3月) =========
{netabare}
第1話 魔術師の伝言 ★★ 酸性雨に腐食された東京、迫る右目の封印切れ
第2話 少年の右目 ★★ 小狼(本体)の目覚め、写身(ウツシミ)の暴走、吸血鬼の双子
第3話 姫君の視た夢 ★★ サクラの気付きと決意、飛王(フェイワン)リードの企み {/netabare}
----------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)3、★(良回)0、☆(並回)0、×(疑問回)0 ※個人評価 ★★ 4.5

OP 「synchronicity」
ED 「さいごの果実」


※本OVAは原作第14巻途中~第18巻途中までの内容
※REVELATIONは「黙示録」「秘密の暴露」「意外な新事実」の意味
※{netabare}吸血鬼の双子(カムイ-スバル){/netabare}がルルーシュ似!!CLAMP作品なので当然なのですが、思っていた以上にコードギアスと作画が似ていて思わず嬉しくなってしまう。
※第3話に、「あの人({netabare}木之本桜{/netabare})」が登場するアニメ・オリジナルのボーナス・シーンあり


=================== ツバサ春雷記 (OVA) (2009年1月) ==============
{netabare}
第1話 ★ セレス国からの帰還、日本国の桜、
第2話 ★★ 夢の中の国、本体vs.写身(ウツシミ)、サクラ散る、再び玖楼(クロウ)国へ {/netabare}
----------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)1、★(良回)1、☆(並回)0、×(疑問回)0 ※個人評価 ★ 4.3

OP 「SONIC BOOM」
ED 「記憶の森」

※本OVAは原作第21巻途中~第23巻末までの内容


*(2018年1月26日) 誤字修正

投稿 : 2024/05/04
♥ : 33

シェリー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

自分をおぼえていない大切な人

考古学者の息子の小狼はよく長期間の遺跡調査に参加していた。
帰ってくると決まって出迎えてくれるのがその国の姫、サクラだった。
サクラとは幼い頃からの付き合いでとても仲が良かった。というよりも、サクラが小狼のことをとっても好いていた。
そんな花が風に揺れる平穏の中、突然何者かによって悲劇が引き起こされた。
サクラの記憶が手にとることのできる有形なものとなり、
さらにそれがたくさんの小さな羽のかたちをとり、散り散りにどこかへ飛んで行ってしまったのだ。
そして彼女はそのまま意識を失った。どれだけ呼びかけても起きなかった。
だが事態はそれだけでは収まらず彼らを実体の知れない何かが次々と襲ってきた。
混乱の最中サクラを救うため小狼は「次元の魔女」と呼ばれる人に会いに行くことになった。
魔法により小狼はサクラを抱きかかえ時空を超えて彼女のもとに行き着いた。
そこでは容赦なく雨が降り続けていた。そこは誰かの家の庭だった。
広く立派な庭だったが降り続ける雨のせいでそれを盛り上げる辺りに植えられた植物は孤児のように下を向いていた。
その空気はその庭全体に均一にばら撒かれ、目の前にある静謐さを旨として建てられたような建物がより一層その性質を際立てていた。
そこで小狼は「次元の魔女」にある重大な決断を迫られる。
「次元の魔女」は綺麗な黒髪をたっぷりと長く伸ばした背の高い綺麗な女の人だった。
小狼を見る瞳の色は赤く、そして中立的だった。
彼女を救う手引きをする代わりに小狼にとってもっとも大事なものをもらうと「次元の魔女」は言った。
そう、対価だ。
何も小狼だってそう簡単に物事が丸く収まるとは思っていなかったし(実際そうであればどれだけ嬉しいことか)彼女を助けられるならこの命も惜しくはなかった。
しかしそれを耳にしたときさすがの彼の心にも迷いなるものが一瞬過った。
対価はサクラの記憶の中の小狼だった。
つまり、もしサクラの記憶が完全に戻ったとしても小狼の存在はもとからなかったものとなるというのだ。
彼は込み上げてくる感情を必至に押し殺した。サクラの様子を見て自分にできることは何もないことはわかっていた。
だからこそここに来たのであり、ここで自分のできる限りのことをしようと決意してきたのだが、
「次元の魔女」が要求してくる対価は小狼にとって非常に辛く、孤独にさせるものであった。
しかし、ここでサクラを見捨てるわけにはいかない。そうどうあってもそれだけはできないのだ。
それ意外に解決の手段が見つからなかった彼はその条件を呑むことになった。
そこから小狼の大切な人の記憶を取り戻す旅が始まる。


サクラの記憶を取り戻しても自分の記憶だけは戻らない。
そんな小狼の気持ちを考えると胸が痛いです。
彼は口数が少なく、自分の心情について直接語ることはありません。ですが、それは彼の表情や、行動に自然と表れます。
そういう強さとかっこよさを彼は持っているのです。
それとは逆にサクラは明るくてかわいくてすごくいい子ですね。うん、ホントかわいいw

あんまりこのアニメを否定するようなことは言いたくありませんが、あくまでお話それ自体のことなのですが
ちと綺麗ごとが多いし、なんか上手く行きすぎじゃね?なんて思うこともたまにありました。あはは。
でも僕はこのアニメは基にしているもの(原作)はあるけれど独立したものであると思うのです。
このアニメは観てみればお分かりになる通り、動きが少ないですし、画も月並みで、台詞の一つ一つにも十分な時間を置きます。
物語の展開は特に遅いわけではないけれど、細部は丁寧に演出されゆっくりと進んでいきます。
一体何に重きを置いてこんな作りになっているのかというと、「音楽」にあると僕は思いました。
このアニメの音楽の担当は梶原由紀さんです。言わずとも彼女が手掛ける音楽は素晴らしいものです。
それによって静止画や、間を置く長さ、異国の雰囲気などこのアニメの世界観、
さらに作品の構成、そしてこのアニメの魅力ともなるものが作り上げられたのだと思います。
挿入歌もすごく好きです。気に入って聴いております。『ユメノツバサ』『風の街へ』『aikoi』


非現実性と空想を追及している物語。ちょっと不思議でバトルチックなファンタジー。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 19

MryvE15360 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

どうしてこうなった。

時空に飛び散った記憶の羽を探し、異次元/平行世界(パラレルワールド)の旅する。
終盤~ラストはオリジナル。
他のクランプ作品、とくに『ホリック』とは相互に要所で世界がリンクしているため、原作を読む場合は両方読むのがオススメ。
ただし、アニメ版は『ツバサ』『ホリック』ともに重なるエピソードは全削除し、完全に独立しています。
ただ、そのせいでどちらもシリアスベースの主軸/主筋のストーリーが丸っと削除され、アニメは本来の物語の謎や根幹部分は全く触れていない。
序盤や導入部分の明るく楽しい部分のみをフォーカスして引き延ばしている感じ。
しかも、原作の山場前に終了し、原作主筋には触れずにオリジナルラストを迎える。
結果的に、40話を越えても1話完結が延々と続くただの冒険潭になってます。
アニメだけ見ると少年誌どころか『男児』向け冒険潭のよう…どうしてこうなった^^;
こんなんで50話分やる意味あるのかと聞きたいです。

OVAを見てもらえばわかりますが、原作は主軸がかなりシリアスですし中盤~終盤は終始ドシリアスで、この部分が物語の根幹ですし主筋にあたるんですがね。
原作未読でアニメ→OVAだとガラッと印象変わるのでビックリすると思います。

物語の主筋や山場はもちろん、クランプらしいテーマがほとんど抜け落ちてアニメになってるのには面食らいました。
正直、作品レイプかなと。
アニメ製作側が何したかったのか分かりません。


※原作で『ホリック』『ツバサ』は要所で相互にリンクするストーリーですが、
その他にもクランプがこれまで出版したほぼ全ての作品がパラレルワールドの住人や世界観、準脇役として登場します。
ただし、こちらの方はホリックと違い、元ネタ作品とは似て非なるものなので、予備知識として一読する必要や作品の理解を深めるために後から読む必要は全くありません。
『カードキャプターサクラ』の『サクラ』との関連性だけはラストにコネタ?がありますが、こちらも両作品を読む上での影響はありません。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 2

67.1 5 記憶で戦いなアニメランキング5位
エルゴプラクシー(TVアニメ動画)

2006年冬アニメ
★★★★☆ 3.8 (419)
2559人が棚に入れました
焦土と化した大地と大気中に蔓延する未知なるウィルス、太陽光は粉塵により遮られ、地球は荒涼を極めていた。そのような環境下で生きていくために人々は隔離されたドーム型都市の中での生活を余儀なくされる。完全な管理体制下にある都市ロムド。人々は「オートレイヴ」と呼ばれるロボットとともに模範的、従順なる「良き市民」として生活していた。しかし近年、犯罪とは無縁と思われていたロムドでオートレイヴに自我の発症をもたらすコギトウィルスの感染が増加し、問題となっていた。ロムドの市民情報局に勤める若きキャリア、リル・メイヤーは、ウィルスに感染し制御不能に陥ったオートレイヴの暴走事件、そして多発する謎の市民斬殺事件の捜査にあたっていた。
ネタバレ

ポール星人/小っさ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

博打臭が半端無い  と後悔を覚悟で観たんですが結構面白いですよコレ

観終わったので追記
終盤、19話という大詰めでまさかのピノ回?と正気を疑いましたが、出来も良い回だったのでスルーですw

んで感想ですが、普通に面白いと思いました(汗)
個人的にイマイチかなと思ったのは、
{netabare}
1.モナドプラクシーの再生であるリル2リアルはちと唐突過ぎね?とは思いました。ただコレに関しては勘のいい人は想定内だったんでしょね。
お医者様が序盤に死んだモナドの再生に着手してたの忘れてました。
私もモナドプラクシーは絶対ラストに関係してくるなと思いリルその人じゃねの?と推測してたので、予想外れて面食らっただけですね(汗)

2.なんかプラクシーワンとエルゴの二人の最終対決、コジンマリしてるというかw
別に見かけ変じゃないんですけどね。神の代理人たるプラクシー達の最後の戦いとしては薄味な気が。
{/netabare}
この2点がなんか話のスケールのデカさに比べるとムムムな感じは若干しましたけどね。
でも、別にそんなに不満でもなかったです。

もしかするとこの作品観た方の不満点って、 {netabare}
・ラストが、俺たちの戦いはこれからだENDだから
・なんかオサレな絵柄の上に小難しい言葉並べてるから哲学的な頭良さげな結末になると思ったら、実は大して深くなかったから
・意外と作中のキーポイントは何らかの形で説明してるにも拘らず、つまらない所の説明がされて無かったりで親切なのか不親切なのか一貫性が無い。
{/netabare}
とか、という事なんすかね?
たしかに傑作・名作というレベルとは私も思いませんけど、普通に面白いというレベルには達してるんじゃないかなと私は思いました。
この作品、2クール物なのに中弛みは無いんすよ。
んで意外な見せ方する回が何度かあって、序盤も退屈はしないけど中盤以降は先が気になる位の面白さは有ったです。
まぁ、私全般的に評価甘いけど(汗)

もしかして、
・リルにもっとデレて欲しかった
・ピノが大人のボディに換装されて源氏物語的な感じが欲しかった
とかですかね?
コレだったら私も激しく同意w

あと、自分の正体を探すために旅するヴィンスの姿見てると何故かボトムズのキリコ思い出しちゃいまして(汗)
私が変な例えしちゃって視聴意欲削がれたらゴメンナサイですスイマセンです。

まぁ結局、この作品が駄作か否かを自分の目で見極めようと言う事で観始めましたが、

駄作か否か、やっぱ私にゃワカリマセンです。
バイバイキ~ン。
///////////////////////////////////////////////////
18話まで観終えまして。
別に今放送してる番組じゃないのにマメに書いても意味ねんじゃねとは思いますが、まぁ備忘録みたいな(汗)
ココまで観た感じは結構面白いと思うんすけどね。
絵は綺麗だから私的にはマイナス要因とは思いませんが、もしかするとこの絵柄だからここまで評価が低い様な・・・・
コレより屁ツマンネ作品が上位にゴロゴロしてると思うんですけど。
ヴィンスが自分が何者であるかを思い出すまでがちとクドイかなとは思いましたが、特に無駄な回は無いと個人的には思います。
コギトウィルスに感染した某オートレイヴのジレンマとかもイイ感じだったと思うし道中のプラクシー達との遭遇もそれほど判り辛くは無いし。
 ただこの作品、難解では有るけどそれって言葉・設定が判り辛いからであって話的にはそんなに難解でも深くもないような。ここはテクノライズとは根本的に違う気がしますね。

果たしてコレとテクノライズ比較するのが妥当かと言うとアレですけどね(汗)
私、他にこの手の奴の2クール物知らないしw

////////////////////////////////////////////
果たしてエルゴプラクシーは駄作か否かを自分の目で確かめようと言う崇高な理念のもとに視聴しておりますが、絵が全般的に暗いのでなかなか視聴意欲が湧かずw
とは言え、テクノライズ序盤よりは観やすいですね。

7話まで観たんですが駄作には思えないんですけど・・・
確かに難しい言葉が出てきますが、意外と本筋に影響与えると言う内容でも無い様子。

とりあえずここまで観て思った事は、
この手のディストピア物が好きな方以外にゃ視聴お勧めはしませんw
//////////////////////////////////////////
正直、怖いもの見たさで観てますw
概ね評価低い作品ですけど、なんか気になるもので・・・
絵はかなり綺麗ですよね。明らかに今主流の絵柄じゃないですけど(汗)
かなり難解な話みたいですが、苦労して観た挙句にイマイチな締め方という意見も有るかと思えば満足してる方も居て。
実際、自分的にどうなのか気になるので頑張って観てみます。

とりあえず思ったのは、設定が細かくてテクノライズより手強そうという印象w

投稿 : 2024/05/04
♥ : 8

司狼神威 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

この世界観はやはり好みだなw

マングローブによるオリジナル作品。
全23話。

ディストピアを舞台としたSFアニメといったところだろう。
この作品には多くの哲学や心理学が取り込まれていて、とても魅力的な作品に仕上がっている。

少し雰囲気が暗いアニメなので、そゆのがお好みでない方には向いていない作品だ。
物語が暗いとかそーゆーことでもないんだが・・・
まぁ、明るい物語では決してないw

「自我の存在理由」がテーマw
もうこれだけで哲学的な話なのは分かると思うがwwwww
どっちかといったら色んなところに組み込まれてる心理学の方が個人的にはお勧めwww


なんにせよ、この世界観を楽しんでもらえたらいいなと思うww




【あらすじ】
焦土と化した大地と大気中に蔓延する未知なるウィルス、太陽光は粉塵により遮られ、地球は荒涼を極めていた。そのような環境下で生きていくために人々は隔離されたドーム型都市の中での生活を余儀なくされる。

完全な管理体制下にある都市ロムド。人々は「オートレイヴ」と呼ばれるロボットとともに模範的、従順なる「良き市民」として生活していた。しかし近年、犯罪とは無縁と思われていたロムドでオートレイヴに自我の発症をもたらすコギトウィルスの感染が増加し、問題となっていた。ロムドの市民情報局に勤める若きキャリア、リル・メイヤーは、ウィルスに感染し制御不能に陥ったオートレイヴの暴走事件、そして多発する謎の市民斬殺事件の捜査にあたっていた。

ある日、リルは感染オートレイヴの追跡調査で出会した新たなる市民斬殺現場にて、謎の怪物の姿を目撃してしまう。そしてその夜、自宅に残された謎のメッセージ「awakening」に驚愕する彼女の眼前に、その怪物が姿を現した。

怪物は警備局の隠蔽工作により、ストーカーによる一次的な心神喪失状態での虚言症反応で作られたリルの妄想であると片付けられ、リルの目撃証言を信じる者は誰一人として居なかった。警備局の暴走、情報局の沈黙、そして闇へと葬られる謎の怪物「プラクシー」の存在。完璧と思われていたロムドの秩序が少しずつ揺らぎ始めていた。

殺人事件の捜査からも外されたリルはひそかにプラクシーについて調べ始めるが、見え隠れする上層部の思惑に翻弄されてしまう。唯一の手がかりと思われた謎の移民の男も、国家反逆罪に問われ、ロムドから逃亡していた。

真実を求め、リルは欺瞞に満ちたロムドを捨て「死の世界」と言われる外の世界に移民ビンセント・ロウを追う決意をする。プラクシーとは、そしてその果てにリルが見つけた世界を包括する真実とは……。(参照)




観る人によっては少し重たく、窮屈に感じたりするかもしれない・・。
でも見方によってはとても奥深く灌漑深いw

この世界観に触れてほしい作品だw



【声優・人柄】

Re-l Mayer/斉藤梨絵
本作のヒロイン。市民情報局職員の19歳。
性格は男勝りで高貴な身分出身のためプライドが高く、傲慢。
探究心が強く、結構頑固者。


Vincent Law/遊佐浩二
裏主人公。この物語のキーパーソン。
モスコからやって来た孤独な移民の青年。
性格はヘタレでかなり天然w


Pino/矢島晶子
少女の外見を持つ、愛玩型オートレイヴ。
コギトウィルスに感染している為、自我を持つ。
性格は天真爛漫で好奇心旺盛。






結構独特の用語が使われるからそこも魅力よーw





【主題歌】

メインテーマ
PARANOID ANDROID

OP
kiri

ED
Fellow Citizens




この世界観に酔いしれてくださいwwww

でわでわ(●´ω`●)ゞ

投稿 : 2024/05/04
♥ : 6

ラスコーリニコフ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

オープニング詐欺

タイトルと絵から「多分、よくあるB級作品だ」と予測し、
オープニングを見て「あれ・・もしかするともしかするかも」
となり、初回からしばらくは話の出来を判断できず、後半に
なればなるほど「やっぱB級だった」となり、その頃にはもう
「仕方ない最後まで付き合うか」になる作品。

という訳で基本的には、ヒロインのリルメイヤーを眺める話
ただ、無難な美人ではなくクセのあるアイシャドウがあるんで、
それがアリかナシかで見れるかどうかが決まる気がする。
ワイルドで傲慢な令嬢、冷静で頭が良いよーなフリをしながら
大胆でおバカな行動ばかり取ってる。不機嫌な時とワガママな
時がとても素敵

あとは一応ロリが出て来るが、このロリが極小の上に人間じゃ
無いんで、これまた一部のマニア向け。完全に小動物

話以外が色々と高水準なだけに、非常に勿体無いと感じた。
話さえ良ければアニメの歴史に名を残すような素材が揃ってた。
あとはその素材を、身の程を弁えてる三流が適当につなぎ合せ
れば、それなりの人気アニメになるものが、身の程を弁えて
いない二流が作ったせいで、どーしようもなくなった的な。

脚本の技術不足って事なんだけど、何が悪いって話の作り方と
まとめ方がヘタクソ。会話を一つ一つ区切れば台詞部分はかなり
良く、一話一話区切れば駄作だとは誰も判断できないが、全話
見れば駄作。

一般ウケしなさそうなテーマも作り手の技量さえ伴えば化けた
んだろうけど、残念な事に伴わなかったという。
一般視聴者は話について行きにくく、学があればあったで話の
稚拙さが気になるという中途半端な出来。

王道のストーリーにしたりアクション多めにすれば台詞センス
は生きただろうし、努力家の凡人が天才作家の真似事したら全く
できなかったみてーな。言わせたい事を全部言わせた、やりたい
事を全部やった、それらの上手いつなぎ方、まとめ方が分からな
かったって感じか。

結果、華も魅せ場も魅せ回無く、通常の作品で繋ぎやアクセント
として用いる話を大量に垂れ流し、何がしたいのか分からない、
どよ~んとしたB級作品になったとさ。

流行りものかつ、どちらかと言えばマニア向けのアニメから色々
とウケそうな要素はパクってるんだけど、その台詞この場面で言
わせてどーすんだよ?この程度の事でこの台詞・・?、とか、
あとはこの手のキャラ周囲とギャップがあるから際立つのに・・
とか、違和感あり過ぎな事が多過ぎた。

最後の方は特にB級臭が強過ぎて何がどーなっても驚けない状態
だったし、本当に、なんで、こんな事に、なったんだろう。
そしてなんで、俺は、こんなものを、全部見てしまったんだろう。

マトリクスの空気もあったし、リルにアクションしまくらせれば
良かったんだよ。そうすりゃ話がゴミでも視聴者は付いて来た。
作中でロリが料理とは呼べない料理らしきものを作るんだけど、
あれがこの作品そのものだな。素材がどうとかあまり関係ない。
むしろ、素材が良いだけ料理のひどさが際立った。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 15

67.4 6 記憶で戦いなアニメランキング6位
八犬伝ー東方八犬異聞ー(TVアニメ動画)

2013年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (415)
2354人が棚に入れました
5年前、突然謎の疫病が広がり、大塚村は周囲の村々に飛び火するのを防ぐために焼き尽くされることになった。
信乃、荘介、浜路の3人は生き残り、村はずれの教会に保護されて静かに暮らしていた。
事件以来、信乃は年を取らなくなり、荘介は犬に変身するという特殊な能力を持つようになっていた。
ネタバレ

千秋 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

ストーリーはわかりづらいけど面白い。

全13話

ファンタジー

特殊な力を持つ主人公・信乃は13歳の少年の見た目のまま成長しない。中身は18歳。
普段はカラスのムラサメ・妖刀を右腕に宿している。

八犬伝といえば伝奇小説ですが、これはどんな話だろう。
8個の玉と持ち主を探し出し願いを叶える?フセ姫はあまり登場してなかったので、どんな話にしていくのか今一つつかめませんでしたが面白かったです。
1期では登場人物と現状をご丁寧に見せてもらったという感じであまり進んでないような。
人外生物、妖怪とか?にも思いがあるというのが描かれていてところどころグッときました。
主人公は普通…死を前にした人間かも?の人間や妖怪?や何かの思いに影響する力があるようです。

更に、この1期では、登場人物が多すぎて名前も苗字や下の名前で呼んだり、非常に覚えづらいのが難点。相関図を見ないでただ見ていたので終盤まで中々、関係性が掴めませんでした。
それに多分まだ{netabare} 2犬登場していない。八犬のうち、5犬までが揃います。もう一犬登場したけど仲間だと気づいてない。 {/netabare}

2期ではフセ姫が残した怨念が関わっていくのか?ムラサメと言う怪物をうちに抱えてしまった主人公と、人外生物になってしまった周囲が今後どうなっていくのか楽しみです。

ここからはただの各話内容と、あらすじのみです。
[1話]
{netabare} 尾崎家のゴコ(五狐)が来たけどムラサメで退けてしまう。これ以上関わると危ないから健太に2度と来るなという。蜘蛛の妖怪に捕まる健太。駆けつけるシノとソウスケ。 {/netabare}
[2話]
{netabare} 狐の家に拉致されたハマジ、一緒にいる尾崎。しょうげつ院の協会に連れてかれそうになったシノたちの後見人として面倒を見ると申し出たしじゅうしん家のサトミリオ。黒いマリモの正体は何でしょう。鬼は人の心が作る物で妖を喰らう。黒髪の鬼が寺に捕まってる。ムラサメの代償としてシノは年をとらず寿命を全うできない。ソウスケは当時の記憶がほとんどない。人になつかない大きい犬をなでることができたソウスケ。ソウスケには犬が何匹も懐いて集ってくる。捕まってる鬼はゲンパチ。坊さんの耳に虫が入り込んでる。怖い。 {/netabare}
[3話]
{netabare} ゲンパチは亡・ヌイという女性に会いたい。サトミに3人は助けられていた。ソウの「儀」とシノの「孝」の玉。他に6個計8個。フセ姫と8人の若者に由来する、その持ち主と玉を捜せと。鬼に変身したゲンパチはシノとソウスケの元へ。しょうげつ院に襲われ川に落ちる3人。 {/netabare}
[4話]
{netabare} 学校へ行く事になったハマジ。黒マリモに助けられる3人。ゲンパチの弟分ヌイの弟・コブンゴの所へ。幸の日に鬼となり死ねない体になったこの2人も玉の持ち主。院の人が攻めに来た。妾の子、尾崎はハマジの事が好き。ハマジの顔に傷つけた院・義兄を倒す。 {/netabare}
[5話]
{netabare} シノたちを救ったのはサトミ。院は今後は大人しいはず。ソウスケはサクの日は眠い。院の大蛇チカゲ(ヒビキ)の加護を受ける少女・ミズキアヤネ。アヤネとハマジは友人になり灯篭流しへ。 {/netabare}
[6話]
{netabare} 玉を落とし山神の猿に会うシノ。追いかけるソウスケ、ゲンパチ、コブンゴ。山をシノたちが離れることを寂しがる猿。病に罹っている可能性ありと捕まる4人。アサケノがソウスケに以前殺されたと切りかかる。 {/netabare}
[7話]
{netabare} アサケノに殺されかけるソウスケ。アザが八犬に共通するみたい。村人と山に入るシノ、アサケノたち5人。守るべき物が無いと猿神暴走し人間殺す。先生が子供の頃に猿神様に名前つけてて会いに来たら暴走止まった。神様も一人で寂しかったんだ。 {/netabare}
[8話]
{netabare} 山で遭難しかけた少年・犬山ドウセスがユキに助けられる。列車で旅立つ4人はドウセスと知り合う。ユキはドウセスを救う為に声を失った。以前、雪姫にシノも森で遭難しかかったとこ助けられた。むつき?って誰。 {/netabare}
[9話]
{netabare} ハマジは医者になりたい、寮に入る事に。寮に届け物をしにいったシノは人形の幽霊を見て気絶。ケノ、ソウスケ、シノは確かめに行くが人形の幽霊はヌイグルミで寮の違反者を取り締まるためにいるような・・・。正体はハマジの同室と思ってたスズでヌイグルミだった。゚+(。ノдヽ。)゚+。シノが早く友達が出来るよう願ったから現れたみたい。 {/netabare}
[10話]
{netabare} シノが協会で会ったお姉さん・コハクに神のご加護を。ココノエって髪の長いお姉さん夜叉姫の心臓がケノの中に。ケノは心臓をとられても生きていた少年。コハク病気で今にも死にそう。金色の目をくれたら、望みを叶えると、ソウスケにそっくりの人外のものに言われる。ムラサメはソウスケの影だという。強く願えばそれは必ず叶うとシノが言ったと影は言う。ソウスケの欠けた魂の半分だと。 {/netabare}
11話
{netabare} ここまで玉一個も見付かってないけどええのんか。コハクの宿の主人に銃を撃たれ死にそうなシノ。撃ったやつを丸ごと食ったムラサメ。脈もなかったけど生き返った。ムラサメがシノの中で大きくなっている。足りなくてサトミを少し喰うムラサメ。 {/netabare}
12話
{netabare} コハクが女の人食べちゃった。目と引き換えに人外のものになった。シノが見た目18歳に急に一時的に成長した。シノがコハクを殺してあげた。 {/netabare}
13話
{netabare} ケノの心臓もコハクの目も必要な物だから貰った。ソウスケの影が光になろうとしてる。上下関係教えるのに小遣いなしが一番だね、シノ。フセ姫が誰だかよくわからなかった。寺の誰かみたい。文字が書いてある玉を手のひらに握って生まれてきた八犬。 {/netabare}

あらすじ
{netabare} 5年前、突然謎の疫病が広がり、大塚村は周囲の村々に飛び火するのを防ぐために焼き尽くされることになった。 信乃、荘介、浜路の3人は生き残り、村はずれの教会に保護されて静かに暮らしていた。 事件以来、信乃は年を取らなくなり、荘介は犬に変身するという特殊な能力を持つようになっていた。 {/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 8
ネタバレ

かげきよ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

世界観と微BLを乗り越えて楽しみました

里見八犬伝をモチーフにした妖退治モノっぽいです。

歴史・伝記モノには興味あるんで観てみました。
ブレイブ10くらいのライトな作品なら観ようかと思ってますがどうでしょうか…。

作画や雰囲気は案の定、
緋色の欠片や薄桜鬼っぽくて女性向きの印象で男性には敷居がありそうです。
また絵自体は綺麗なんですが、構図が単純すぎて面白味が無いように思います。

世界観は、なんか想像と違っててよく分からなかったです。
里見八犬伝の時代&地域かと思ってたんですが、
基本みなさん洋服で、詰め襟 ポロシャツ Tシャツ トレーナー色々取り揃えてて
汽車走ってるし まばらに電線あるし 子供はバンドエイド貼付けてるし
家は茅葺きだったり洒落た洋館だったり欧州でしか見かけない様な吹抜けの聖堂があったり…
私は何処に連れて来られちゃったんでしょうか?
納得行かんけど大正昭和初期あたりの日本かな?オリジナル異世界?

↓※1話目の雑なあらすじ メモなんで見ないでもいいヤツ
{netabare}
どうやら主人公達は全滅した村の出身者で村の人に忌まれて森でひっそり暮らしている様です。
ごちゃごちゃっと説明っぽいものをEDテロップと同時にやるから気が散って良く分かんなかったけど、ほかにも勢力があってそこに女の子が一人連れ去られたみたいです。
{/netabare}

※2話感想{netabare}
うわー優男増殖したー。苦手分野です。
結局誘拐された女の子何でもなかったです。前回の引きは何だったんでしょうか。
都会に来るためだけに用意された感じです。
人物紹介回ですかねストーリーは来週から動き出しそう。

世界観は相変わらずですね…
これは里見八犬伝と切り離さないといかんね。
やはり大正昭和初期っぽいんだけど、町並みは当時の中国っぽいですし(孫文先生出てきそう)、東京タワーみたいなのあるしねー、ツジツマ合わないの嫌なので個人的には異空間としておきます。
{/netabare}

※3話感想{netabare}
やっとストーリーが動き出しました。
犬士集め始まりそうでしたが、クソ坊主のせいで川へドボン。
多分辿り着いた岸で鬼といきさつ話すのではないかと。

まだクソ坊主の真意も不明です。単純に鬼を捕らえ殺そうとしたわけではなさそう。
ただし、なんとも判りやすいストレートな悪者です。
もうちょいオブラートに包んだ悪の方が面白味出ると思うのですが。
{/netabare}

※4話感想{netabare}
世界観と微BLのハードルさえ越えれば何とか見られそう。
ストーリーとしては悪くはないね。
浜路ちゃんの顔に傷付けちゃった使い魔のせいで、
尾崎の逆鱗に触れてクソ坊主は死んじゃったみたい。
もっと違う悪い事いっぱいしてそうなんですが…。

分かり易い敵が居なくなりましたので妖退治にシフトしていくのかな?
ラストシーン、半裸で主人公を見初めていましたが、ギャグだよね?
そういう展開になったら無理だから。
{/netabare}

※5話感想{netabare}
屋敷の奥で他との交わりを避け土地神に護られた少女とお友達になるお話でした。

この屋敷って驚くほど広かったんですね。
今回は繊細な展開でしたが彼女が今後どう絡んでくるかが物語の鍵なのかな?
クソ坊主の死亡(行方不明?)により物語の方向が判らなくなりましたが、
次の展開に期待しています。
{/netabare}

※6話感想{netabare}
新しい展開に入り謎が散りばめられ膨らんでいきそうです。
憎しみを買っている様ですが荘介と彼(彼女?)との関わりは?
山や村の秘密は? 玉の行方は? 大猿は? あれは金塊?

ミステリー好きにはなかなか良い展開ですね。
{/netabare}

※7話感想{netabare}
ミステリーって程の内容になりませんでしたね。
既視感があるちょっと切ない話になりました。
なんか観たことあるんだけどな、どこで観たんだっけかなー?

村人死んじゃったり嵐起こしちゃったりあの村は大変でしょうが、
何だか爽やかに村を去りましたね。
あの美女軍団はまた絡んできそうです。
そしてあの男女は結局どっちなんだろうか?
{/netabare}

※8話感想{netabare}
結構良い話だったんですが、道節はなぜあの格好で雪山に入ったんでしょうか?
妹さんは浜路に似ているような…。今後絡んできそうです。

それにしてもこのアニメに出てくる坊さんはみんな不憫ですね。
なんだかんだで八犬士登場した様です。
{/netabare}

※9話感想{netabare}
ここに来て学園ものが始まり1クールで収まり付くのか分かりませんが、
不思議で優しく切ない良い話で少しほろっとさせてくれました。
ココ数話こういうのが続いてますが個人的には好きなのでOKです。

あれ?そういえばいつの間に毛野達一緒に住んでるの?
村雨も窓に挟まったままじゃないかな?
{/netabare}

※10,11話感想{netabare}
希望や出口のない救いようのない話でした。
琥珀さん慰みの言葉はありましたが
生きていた意義を見出せないまま信乃の手で逝ってしまったようです。
信乃の心の中には居るのでしょうが、あんまりです。
{/netabare}

※12話感想{netabare}
どうやら里見八犬伝の転生した人達のお話のようです。
かといって世界観には納得したわけではありませんけどね。
一つ謎は明かされましたが中途半端な所で終わりました。
区切りが良いとも言えず、続きを観てみないと評価しづらいです。

最終回に出てきたお姉さんは好みでしたのでもう少し観たかった…。
もう少し序盤に出てきてくれたら見る目が変わっていたかも知れません。

そんなに印象深く観ていたわけではないので夏まで記憶が持つのか心配です。
{/netabare}
なんだかんだで観てしまいました。
2期も多分何だかんだで観ると思います。
オススメとまでは言えませんが、微BLな所もある作風が大丈夫な方は
それなりに楽しめる作品だと思います。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 21
ネタバレ

Etzali さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

2期で物語は進むのでしょうか?

(2013.1/11 1話:境界)
「通称:八犬伝」未読。

{netabare}八犬伝を拝読してないと分からないかな?
動物が喋るし、人間だと思ってたのが動物になる始末。

冒頭の台詞は、どういうことなんでしょう?{/netabare}


(2013.1/19 2話:人鬼)
{netabare}BGMがLAST EXILEやコードギアスなどで有名な黒石ひとみ(hitomi)さんなんですね!

物語に関しては、まだまだ分からない事だらけ…(゚д゚)

四獣神家や、シノと里美の関係さらにはシノと犬飼に共通してある刺繍は何なのか?
とりあえず気になるので続けて観ます。{/netabare}


(2013.1/27 3話:鬼追)
{netabare}1話冒頭での台詞は、シノと里美のやり取りだったのな。
里美から八玉を集めるようにと聴いた時は…EDさんに分けてやって下さいよ、ホントに(w_-; ウゥ・・{/netabare}


(2013.2/4 4話:帰郷)
{netabare}死に際に里美が表れると、その人は生き残る事ができる?
コメディパートが今の所多めなので、そろそろ切り替えてほしいかも…{/netabare}


(2013.2/9 5話:加護)
{netabare}加護ではなく、その子の枷になってしまっていた。というか外に出られたのなら加護はもう必要ないんじゃないか?
話の展開が遅いですが、2クール作品なんですかね?
八玉の内、(鬼の兄弟も含めて)4つしか集まってないけど大丈夫か?{/netabare}


(2013.2/17 6話:外待)
{netabare}スキンヘッドで眼鏡はオネエって相場が決まってるんか。
オネエ、檜山さんかwww

荘介は人殺しで毛野の全てを奪った男?
「義」玉を失った荘介の過去に迫る?{/netabare}


(2013.2/23 7話:約束)
{netabare}「みんな、荘介の善人面に騙されやがって」
花形の痣を持つ者達が着々と集まり、それに伴って八玉も集まりつつある。
それは何を意味するんだろう?

変わるのは人だけ…{/netabare}


(2013.3/2 8話:邂逅)
{netabare}「だから…生きて側に居てやりたい。」
「見てみたいよな、真夏に降る雪。」
道節は浜路の兄? その道節に憑く雪姫はシノにとっての邂逅。
約束それは、いつか会いに行くよ…{/netabare}


(2013.3/10 9話:番人)
{netabare}荘介、料理上手!(=^▽^=)
現八さん私、ドン(ヤギ)のぬいぐるみが欲しいですww

「つよくて、やさしいおともだち~♪さびしがりやの、あなたのほしいもの~♪」

信乃の願いが番人に届いた結果なんですね。{/netabare}


(2013.3/16 10話:孤影)
{netabare}毛野の大切な人を奪った男が街に!? 毛野の心臓は夜叉姫の心臓。夜叉姫は妖怪だから心の蔵を失っても生きていられるのか…

信乃の「強く願えば必ず叶う」の言葉を受けてその男は何を願ったのか?{/netabare}


(2013.3/23 11話:現身)
{netabare}小文吾、今更気づいたのかwww
お前こそ何をしている、買い物なら他の者に行かせればいいだろww

あぁ、EDさん玉探しなら順調ですよww

何あれ!?村雨の真の姿なのか?

急に信乃が成長したのは、村雨と何か関係が?{/netabare}


(2013.3/30 12話:代償)
{netabare}金色の瞳をヤツに与えてしまった「代償」が枯渇?
血に飢える身体となってしまった琥珀。

天使と悪魔は表裏一体の存在…

生きる意味、死ぬ意味も忘れた。その事が琥珀の代償なのか。
たった一人の温もりを得ることができたなら、こうはならなかったのに。{/netabare}

(2013.4/6 13話:宿縁)
{netabare}村雨:「菓子ぃ~」さすが岡本さん、甘いモノ好きですねwww
謎の男は、荘介の影。だとしたら本当の荘介は、幼い頃の記憶を失くしてはいない?

音楽は、黒石ひとみさんなだけあって壮大で透明感のある物なんだけど、EDの映像と合ってない気がする…{/netabare}

2期決定してますが、観るかと言われたら微妙ですね^^;
とは言いつつ何だかんだで観てしまいそうですが。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 8

81.7 7 記憶で戦いなアニメランキング7位
進撃の巨人 The Final Season(TVアニメ動画)

2020年秋アニメ
★★★★☆ 4.0 (486)
1988人が棚に入れました
「その巨人はいついかなる時代においても、自由を求めて進み続けた。自由のために戦った。名は――進撃の巨人」ついに明かされた壁の外の真実と、巨人の正体。ここに至るまで、人類はあまりにも大きすぎる犠牲を払っていた。それでもなお、彼らは進み続けなければならない。壁の外にある海を、自由の象徴を、まだその目で見ていないのだから。――やがて時は流れ、一度目の「超大型巨人」襲来から6年。調査兵団はウォール・マリア外への壁外調査を敢行する。「壁の向こうには海があって、海の向こうには自由がある。ずっとそう信じてた……」壁の中の人類が、初めて辿り着いた海。果てしなく広がる水平線の先にあるのは自由か、それとも……?エレン・イェーガーの物語は、新たな局面を迎える。

声優・キャラクター
梶裕貴、石川由依、井上麻里奈、下野紘、小林ゆう、三上枝織、谷山紀章、細谷佳正、朴璐美、神谷浩史、子安武人、花江夏樹、佐倉綾音、村瀬歩、川島悠美、松風雅也、沼倉愛美、増田俊樹
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

大義名分で舗装された道

原作は途中から控えたMEN
1クールにしてはボリューミー全16話です。
※以下3期までのネタバレは隠してないのでご注意を。


エレンたちが海に辿りついてから4年。太平の世が終わりエレンのおかんが食われて9年後の世界。

本放送中に原作が完結したりいよいよか!な〝FINAL”と銘打ちながらまだまだ続きがあるようです。
放送時期毎に感想書いてるとネタがつきてくるもんですが、そうはならない数少ない作品。毎度新たな一面を見せてくれ、それでいて一本筋が通ってるのが特長。

「あれ!?なんか観るアニメ間違えたかしら?」
{netabare}「あれ!?どちらのゴールデンカムイでしたっけ?」{/netabare}

そんな冒頭でさえ不安にならないのはひとえに積み上げたものへの信頼です。きっと回収するはず!
そんなひとつ。見上げた空に羽ばたく鳥たちのオープニングカットは1期第1話を彷彿とさせました。

「あーいよいよ完結するんだなぁ」 
「あーこのあと壁の中はえらいことになってたよなぁ」

そんなオープニングカットからの連想。前者は大河ドラマ並に重厚な物語が終焉を迎える高揚感と一抹の寂しさ。一方で後者が示唆するものはやや不穏。1期で壁内人類を襲った悪夢の再来です。
そうしてFinalseasonはお馴染みの面々抜きで海の向こうの国〝マーレ”側の視点から幕が開きます。ひとまず此度の16話をまとめるなら

 〝16話分のキャラ回”

1クール群像劇なら6話~8話あたりで適宜挿入されるアレ。キャラ評価の逆転を狙う目的なら終盤10話あたりまでと何処にでも挿入可能性あるアレ。敵味方問わず登場人物たちを深掘りし物語に深みをもたらすアレをまるまるやっていただいた印象。
思えば主人公エレン(それとアルミン)の原動力は〝駆逐してやる!”と〝璧外への憧憬”の二つ。憧れを象徴する台詞が「海を見たい」だったと思います。海をイタリア語で〝マーレ(Mare)”と言いますが、そんな海を冠した壁内人類との因縁浅からぬ国と対峙するぞ!というところで3期は終幕してました。
おさらい兼ねて駆け足で振り返る59話↓

 第1期(#01-#25) 人類対巨人の絶望的なパワー差でも抗う人類の意志を描き
 第2期(#26-#37) 絶対真理と思っていた『打倒巨人』の前提に揺らぎが生じ
 第3期(#38-#49) 揺らぎや萌芽が形となって壁内の人間同士の争いへと発展
 第3期(#50-#59) 明かされる世界の仕組み。壁内人類の災難はマーレ起因らしいことが判明
 第4期(#60-#75) 今ここ

そのままマーレを敵認定した組み立ても成立したでしょうがそうはしません。キャラ回をあっさり1話ちょっとで終わらせず、新キャラも順次投入し厚みを持たせていました。代表はガビ♀とファルコ♂の四月に嘘ついてそのうち神様になりそうな実力派声優コンビで息もぴったり。

 戦争は対峙する両者がそれぞれの正義を掲げ絶対的な善悪など存在しない

散々言われてきた使い古されたモチーフです。善悪二元論に傾かない最近の例で超絶ヒットした『鬼○の刃』でも鬼側の事情を丁寧に描くことに奏功してました。

そこに良い意味でえげつなく足を踏み込んでるのがこのFinalseasonではなかったでしょうか。単に相手側の事情説明に終わっていないのが良い。
対立してる二つの視点を擬似体験させる手法が徹底しているため、今目の前で繰り広げられてることや向けられるセリフ随所に〝かつての○○と同じ”フラッシュバックする場面わんさか。その意味ではガビ&ファルコはニコイチでかつてのエレンと見立ててました。死にたがり野郎成分多め「駆逐してやる」状態エレンを担当するのがガビ。その対極、勘はいいけど思慮浅めで戦士適正が低い落ちこぼれエレンなファルコ。


明かされていく伏線に唸るのももちろん楽しいですが、〝かつての○○”がいちいち刺さり、その最たる犠牲者!?ともいえるライナーが第1話(#60)声優紹介のトップを飾っていることがなによりのメッセージかと思われるFinal前半でした。
ただの知識でしかなかった善悪の曖昧さを疑似的に体験できる貴重な経験を得られるかと。文科省推薦にして夏休みの課題アニメにしたらいいと思います。
善悪に関する哲学的な思考。歴史観。各々の価値観次第でなにかしら引っかかるものがある傑作なことは言うまでもないでしょう。



※ネタバレ所感

■仕方なかったってやつだ

{netabare}「尊敬してたのに」とエレンを面罵するファルコ。昔同じこと言われたライナーの表情が蒼ざめる。
「友達だと思ってたのに」と姉の仇ガビに憎しみをぶつけるカヤ。そりゃそうなのです。

「人類を救うためです」シャーディス教官に答えた若き日のライナー。そう!人類を救うためなのよ。

パラディ視点で始まったこの物語は100年続いた安寧をマーレ側が破ったことが発端。抗戦の大義名分ありまくりです。
一方世界からみればパラディ(壁内エルディア人)は長年巨人使って残虐行為の限りを尽くしてきたわけで、それが辺境の島に残存戦力抱えて逃げ込んだ挙句〝地ならし”なんて切り札持ってる連中から「平和を望んでいる」と言われたところでそんなん信じられるか、ボケ!ってのは頷ける話です。

作者の性癖かもわからん。悉くブーメランがライナーに刺さるのが痛ましいのであります。
そして信じてたものが切り崩されてく絶望というものをガビとファルコが受け止めてくれました。おかげでガビの心がガビガビに…(自粛){/netabare}


■まあそう思っちゃうよね

ワルシャワのゲットー(跡地)をほっつき歩いた経験から、居住制限区域が対ユダヤ人のそれに見える。
{netabare}その前提に立つと、腕章での住民ラベリングやちょび髭の閣下風なあの人の登場だったりで、国家マーレにおけるマーレ人とエルディア人の関係はゲルマン人(アーリア人)とユダヤ人とのそれですわな。
密告社会だし、少年兵はヒ○ラーユーゲントだし、ヴィリーダイバーの真実の中に適度に嘘を散りばめた演説がゲッペ○スのそれにも見えるわけでして。

ドイツ人これ観てどう思うんだろ?{/netabare}


■そしてこんな風にも見えるよね

『山河燃ゆ』って大河ドラマをアメリカで放送した時、現地の日系人から猛烈に抗議を受けたそうな。どんな内容か?
{netabare}原作は山崎豊子の『二つの祖国』。その名の通り、大東亜戦争時の日系人の葛藤を描いた意欲作。
それで猛抗議する日系人の事情も配慮しないとですよね。アメリカ人として日本のことなど全く考えもしないという姿勢を見せないと移民国家では悲しいかな生きていけないのです。

被差別民族の忠誠心競争も、そんな彼らを地雷原や最前線に送り込むのもよくある話。
冒頭の戦役は203高地攻略っぽいし、エレン派のクーデターは二・二六事件になぞらえることも可能です。エルディア人=ジャパニーズ説。だいたい鎖国してる島国に列強が襲ってくる図式なんてまんまそれに見えなくもない。{/netabare}


ドイツにせよ日本にせよまたそれだけに限らず、歴史の表裏や機微を上手く表現してるからどの歴史にも代入できるんでしょう。外人さん政治/歴史大好きだから海外でウケるのには納得しますわ。

{netabare}始祖の巨人奪還作戦も示唆に富む気がします。始原への執着は宗教戦争に発展するわけで…
ユダヤ・キリスト・イスラムと聖地エルサレムを巡る三すくみの例は言うまでもなく、人類の始原をアーリア人(インドヨーロッパ語族)とすることで優秀なアーリア人とそれ以外はオマケと見做す選民思想に酔ったハーケンクロイツな面々なんかそうでしょう。これは麻薬にも似た誘惑があるのか、隣国からナンデモ起源説が無くなることもありません。

 優れた我々のルーツ

合理性とは異なる尺度で争いは始まります。2000年単位のエルサレム界隈では対処するための知恵を蓄積してますが、うしろ二つは歴史の長い文脈でいえばまだまだ若い。
始祖マンセーな歴史と最終兵器としての〝始祖の巨人”とでは厳密には話は異なりますが、〝ルーツ”を争いの元としてる点が一つのメッセージのように思えるのでした。{/netabare}



■オマケ

1.制作会社変更
私にはあまり違和感なく移行できてるように見えました。
{netabare}ただピークちゃんのデザインがなんとなく伊藤潤二氏の漫画に出てきそうな見た目だったのが残念。{/netabare}

2.道半ば
2021秋からスタートするクールで完結するらしい。。。
{netabare}まだまだどうなるかわからんですね。いったん地ならししないと収まらん気がします。エレンがミカサやアルミンら守るために偽悪を演じてる可能性も捨てきれず。それで次世代への継承みたいな感じでファルコやガビが新たな世界を歩んでいくような。いずれにせよエレンの未来は暗そう。{/netabare}

3.楽園
イタリア語でもう一つ。楽園を〝パラディソ(Paradiso)”言いますもんね。
{netabare}囲われた島パラディが楽園というのも皮肉が効いております。作中でも罪を犯したエルディア人にお注射ちっくんして島に置き去ることを『楽園送り』と称してるあたり、楽園は薔薇色ではないんですよね。{/netabare}


 地獄への道は善意で舗装されている

ポジティブさの裏に潜む地獄。作中用語であれば〝善意”を〝仕方なかった”に置き換えればよい。



視聴時期:2021年1月~4月 地上波リアタイ

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2021.05.07 初稿
2022.02.27 修正

投稿 : 2024/05/04
♥ : 41
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

再追記 恐怖も世界観も矮小化してしまったがっかり感。設定を設定で解決しないでほしい。

再追記 ついに結末を迎える前に

{netabare} 本作のもっとも面白いところ、それは孤立した人類の反撃…だと思っていました。島設定がでるまでは。

 壁が一つ一つ破られて、巨人たちに追い詰められ食料が足りない、反撃の手段もない。仲間が次々に死んでゆく。そこに現れた一つの希望。それがエレンイエガーという巨人になれる人類の登場。

 そこには父親との因縁もあり、壁の中の巨人もいて、他に巨人になれる人がいて…それがどう収束するか、というのがワクワク感でした。

 ここに実は島の外に人がいて、人類の生存域を埋め尽くしていたと思っていた巨人も実は島の中に閉じ込められてたいた。

 これは勝手な見方なので作品のクリエータ側からすれば知ったことじゃないかもしれませんが、世界の中で訳の分からないなかで孤立する日本のメタファのようなもの…時代の閉塞感のようなものを見ていたのに、急に問題が矮小化されてしまいました。
 巨人が人類に操られているような設定で、得体のしれない恐怖から兵器へと格下げになった感じです。

 エレンの存在が、過去のストーリーとは乖離して、重要度がいままで積み上げた物語の流れから急に浮いてしまいました。いや、だったら何もしなくてよかったってこと?まあ、外を知り、出て行く必要があったんでしょうけど。
 その意味では狭い世界の外に実は真実が…っていうことで今の現実世界のメタファになってなくはないですけど。
 結末はまだですが、旧ハガレンのアニメ版の最期、等価交換という最大のテーマについて、錬金術を見事に別世界の文明と結びつけたようなカタルシスがありません。

 エレンが立体機動歩兵になって動機とか、母の仇とかどこに行っちゃったんでしょう?ミカサとの思い出や昔の事件の意味は?父親の謎は?こういうドキドキ、つまり3クールかけて描いてきたことが、なんといいますか茶番になってしまいました。

 設定を設定で解決する、という意味を実によく表している展開です。結末で実は●●を◇◇すると▽▽になるから、これで解決するんだよ、と後付けで言われる感じです。考察も謎も意味ね―じゃん、ですね。まあ、この長い物語を畳めるのは大したものですが…。ちょっと残念でしたね。{/netabare}

 総評はファイナルの2期目が終わったら書きます。




以下 初回時の感想です。


テーマ性と設定の浅さにはがっかりしました。追記 なぜ本作が世界系だと駄目なのか


 期待外れ感が強いです。ストーリーの面白さはあると思いますが、テーマ性や設定の浅さなどでがっかりしています。ヒューマンドラマとして見る価値がないとはいいませんが、それは進撃の巨人に期待していたものではありません。

{netabare}  エレンに関して言えば成長というより変身…闇墜ちあるいは魔王化ですね。個人的因縁の伏線は回収されて行きつつあります。ですが、だからどうした感はあります。ミカサが東洋の国のお姫様といわれたところで…ふーんでした。守るべき命令がプログラムされてとか…スクラップドプリンセスですか?

 個人個人に過去の因縁をくっつけて悲惨な話をこれでもか、と積み重ねていますが、本筋の進行が遅すぎます。サシャとガビの話とか必要だった?

 やっぱり巨人どころか立体兵装ですら未知の力の産物でした。そして巨人の秘密に科学や理論といった匂いがしません。つまり、悪魔の力で済ますことになるのでしょう。で、生殖能力を無くす?うーん。ここの謎ときを一番楽しみにしていたんですけど…どうやら、理屈が無いみたいですね。

 結局は、エレンの能力の選択、地ならしで世界を滅ぼすか、生殖能力を無くすのか、あるいは始祖としての能力を消すか…しかないですよね。やっぱり世界系になってしまっています。風呂敷の畳み方の工夫に一縷の望みをかけるしかなさそうですね。

 で、このエレンの選択の材料が提示されていません。彼は何を悩んだ結果、これらの中から答えを選択するか、がテーマになるはずなんですけど。そのためにはやっぱり島とは何だったか、巨人とは何だったかという問題が提起されなければいけないのですが、最終破壊兵器というつまらない舞台装置に堕してしまった感じです。 

 ちょっと3期から感じていたことですが、壁の中の絶対的絶望感という視点が人類が外部に存在していたこと、力関係の逆転があったことで、蒸発してしまっています。人類の希望だった立体兵装が凶悪な兵器として視点が変わってしまいました。

 ヒストリア、アッカーマン等の因縁がどうでもいい問題になってしまっています。もちろん、エレンの能力に対抗する別の戦い…たとえばミカサが東洋のお姫様という身分で何かできるならいいですけど…{/netabare}

 うーん。2000年とか巨人とか公開可能な情報とか、壮大なストーリーとオリジナリティを期待していたいたわりに、伏線回収ゲームみたいな形で最後はやっぱり世界系で終わり?回を重ねるごとに問題が矮小化していく気がします。
 個人の因縁を深いとみるか浅いとみるか、ですが個人の内面に作家性があまり見いだせないです。

 巨人=人間になったことで、自然の中の命の儚さではなく戦争被害になってしまいましたし、人間の残酷な行動がテーマ性に昇華されなくなってしまいました。


 せめて感動ポルノにならないことを望みます。気が付いたことがあったら追記してゆきますが。



追記です。なぜがっかりか。世界系の話が悪いと言っている訳ではありません。本作が世界系エンドになるとかなり出来の悪い世界系になりそうだということです。

 本作は巨人が謎の最大の要素ですが、ユミルの民、巨人の種類、実は人である、壁、王家、イエーガー家の設定はすべて巨人の設定の要素になります。

 で、巨人は前提条件として解決が提示できない謎(ユミルが悪魔からもらった力という説明以上の論理的解決が提示できないこと)だとすると、巨人は世界系の舞台設定になります。
 ですので、これにまつわる話をエレンの選択で解決したとしても、それは設定を設定で解決する…というトートロジーになってしまいそうな感じです。

 巨人の謎を、エレンの謎の力を前提とした選択で解決しても、要は中身が「空」ということになり、テーマ性としてもそうですが、物語としても実は意味が無いことを繰り返していたということになります。

 エヴァンゲリオンのATフィールド=人間=使途というように巨人が比喩的に人間の内面の弱さのような表現でもなさそうです。巨人の意味が破壊兵器としての脅威だけです。

 ですので、巨人の謎だけで物語が進行するとじゃあ我々は何を見ていたんだ?になります。
 エレンの物語としての世界系なら、巨人による危機という舞台あるいは設定に対し、テーマとなる要素がないといけません。一般的には恋愛とその他の価値観の選択になるんでしょうが、恋愛の世界系は普通は力があるのはヒロイン、選択するのが主人公です。

 世界系なら本来はエレンとミカサ、あるいはエレンとヒストリアに注目すべきですが、ファイナルシーズンからエレンに全く感情移入できない描き方で、いろんな人物に焦点を当て始めます。ミカサもすっかり邪魔者になって後付けの設定がでています。ヒストリアなんて名前だけになってしまいます。


 キャラそれぞれのエピソードを「巨人世界」という舞台の上で、オムニバス的に楽しむ構造で終わる気がする、という意味で壮大な歴史の結末を期待したのにがっかりしたという事です。

 こういうエピソードの積み重ねや、謎解き的な伏線回収が好きという人にとっては面白いというのは頭では理解しますが、本筋の謎を謎の設定で解決する、みたいな話は私の好みではありません。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 14
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

力が入っている

海の向こう側の世界の話からスタートする。
原作の終盤を読んでいないため、理解できず最初は急に時間軸が変化したのかと思ってしまった。

エレンとジークの関係性だったり、ガビやファルコだったり色々と話が動いていく。壁内と壁外の人類同志の交流や敵対が色々と混ざり合ってわけがわからないよ状態。
陰謀、内ゲバ。
リヴァイもどうなっていくのかを楽しみにしたい。
{netabare}サシャが死んだのはショックだった。{/netabare}
力が入っているようで16話までいったところで休止。
怒涛のアニメ作品化で伏線回収して楽しめるでしょう。


OP
僕の戦争 神聖かまってちゃん
ED
衝撃 安藤裕子
OPは神聖かまってちゃんらしく?よくわからないサウンド。歌詞も正直ぼーっと聞いていると何を言っているか分からん。ただ、こんな感じが進撃の巨人にマッチしているとも思える。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
「その巨人はいついかなる時代においても、自由を求めて進み続けた。自由のために戦った。名は--進撃の巨人」ついに明かされた壁の外の真実と、巨人の正体。ここに至るまで、人類はあまりにも大きすぎる犠牲を払っていた。それでもなお、彼らは進み続けなければならない。壁の外にある海を、自由の象徴を、まだその目で見ていないのだから。--やがて時は流れ、一度目の「超大型巨人」襲来から6年。調査兵団はウォール・マリア外への壁外調査を敢行する。「壁の向こうには海があって、海の向こうには自由がある。ずっとそう信じてた……」壁の中の人類が、初めて辿り着いた海。果てしなく広がる水平線の先にあるのは自由か、それとも……?エレン・イェーガーの物語は、新たな局面を迎える。


第60話 海の向こう側
人類と巨人との壮絶な戦いが始まって、もうどれくらいの時が過ぎただろうか……。エレン・イェーガーがめざし、たどり着いた海の向こう側では、いつ終わるとも知れない戦争が続いていた。彼らは何者で、何のために戦っているのか? 今、ひとりの少年兵が決死の覚悟をもって、最前線へと身を投じる。

第61話 闇夜の列車
4年に及んだマーレと中東連合との戦争は、マーレの勝利で終結した。だが、あわやマーレの巨人2体が失われる事態は、巨人の力ですべてを支配する時代が終わりつつあることを示していた。対巨人兵器の開発を進める諸外国への後れを挽回すべく、ジーク・イェーガーはあることを軍の上層部に進言する。

第62話 希望の扉
故郷に帰り、母と再会したライナー・ブラウン。その夜、彼は戦士をめざした幼き日々を思い返していた。エルディア人を母に持つライナーの夢は、母と共に名誉マーレ人の称号を手に入れて、離れ離れになった父と共に暮らすこと。巨人の力を継承して世界を救う英雄になれば、その願いが叶うと信じて……。

第63話 手から手へ
戦士候補生の一人、ファルコ・グライス。想いを寄せるガビ・ブラウンを守るためには、自分が「鎧の巨人」を継承しなければならない。しかし、ガビとの成績の差は開くばかり。肩を落として歩く彼に声を掛けたのは、クルーガーと名乗る男だった。クルーガーは家族に無事を伝える手紙をファルコに託す。

第64話 宣戦布告
ファルコに連れられ、とある建物の地下室へと足を踏み入れたライナー。そこで彼を待つ人物の顔を見て、ライナーは愕然とする。そんな中、世界中の注目を集める、ヴィリー・タイバーによる演説が始まろうとしていた。

第65話 戦鎚の巨人
ヴィリー・タイバーの演説によるパラディ島への宣戦布告。その最中、騒然とする広場に、招かれざるものが現れる。

第66話 強襲
混迷を極める戦場。自在に空【くう】を飛び、襲い来る兵士たちに、立ち向かう戦士たち。この戦いの行方は……?

第67話 凶弾
助けを求める悲痛な叫びに応えるかのように、1体の巨人が目覚め立ちはだかる。そして、ガビは一人銃を携え、飛び出していく。

第68話 義勇兵
もしかしたら別の道があったのではないか……。後悔も、懺悔も、失ったものは、二度と戻らない。

第69話 正論
外の世界に味方はいなかった。だから、生き残るため、敵を滅ぼす。戦うしかなかった。それが正しい選択なのか。その是非を知る者はいない。

第70話 偽り者
行く当ても、手がかりも、帰れる保証もない。そんな彼らに手を差し伸べたのは、憎むべき悪魔だった。

第71話 導く者
憎むべきは誰なのか。恨むべきは何なのか。信じたものが、揺らぎ始める。

第72話 森の子ら
助けを求めるガビとファルコ。信じた先に報われる未来があるのか。それとも、報いを受けるのか。

第73話 暴悪
アルミンとミカサを見据え、エレンは語り掛ける。「おまえらと話がしたくてな」と。

第74話 唯一の救い
朦朧とした意識の中、確かめるのは、懐かしい面影と、朧気な記憶。それは、ある人物との出会いだった。その先に待つ自らの使命を果たすため。

第75話 天地
求める未来は、交わらない。互いに想いを抱え、ぶつけ合うしかない。そして、今またぶつかる。始まりの地、で。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 8

72.6 8 記憶で戦いなアニメランキング8位
マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝(TVアニメ動画)

2020年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (420)
1601人が棚に入れました
願いの成就とひきかえに、人知れず戦い続ける魔法少女たち。しかし環いろはは、自分の願いを忘れてしまっていた。『魔法少女になった時、私は何を願ったんだっけ?』日常の中にぽっかりと空いた穴。失われてしまった大切ななにか。理由もわからないまま、戦いつづける毎日……。そんなとき、魔法少女たちの間で噂が流れはじめる。『神浜に行けば、魔法少女は救われる』魔法少女とウワサの集まる街、神浜市。失われた願いを求める、環いろはの物語がはじまる――。

声優・キャラクター
麻倉もも、雨宮天、夏川椎菜、佐倉綾音、小倉唯、小松未可子、大橋彩香、石原夏織、花澤香菜
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

角が取れたホームベースのまろみ

ゲームはしてない


校庭の倉庫に入った経験は誰でもおありだろう。体育用具が積まれてあって、ライン引きやメジャーなど取りに行かされたものであります。
これがアニメだとヒロインと一緒に入室した拍子に閉じ込められる展開が待ってるみたいな。
現実はそう甘くはない。たいていは古びた用具類の匂いとともに脳裏に刻まれてるものでしょう。
ゴム製のホームベースもそこで見つかる用具の一つ。
年季が入ったものは白さが抜け土気ばっていて、五角形の角部分は削れて丸みを帯びていたりもする。

五角形の角がとれたホームベース。キャラ原案は変わらず蒼樹うめ先生とはいえ、顔の輪郭から受け取る印象はかつて見知ったものと微妙に違っています。
きっちりかっちりな五角形だった本編デザインからのややマイルドな改変。デザインのみならずマイルドにいろんなとこが変わっているのが今回のマギレコといってよいでしょう。

監督は新房さんから劇団犬カレーに。総監督兼シリーズ構成とのこと。
ディレクター宮本氏は今回は副監督に。
梶浦氏は音楽“協力”というかたちでの関与です。
ClariSはOPからEDへスライドし、代わってOPを担うTrySailに『コネクト』作詞作曲者である渡辺翔さんが曲をおろしてます。

社会現象を起こした本編のスタッフの役回りはそのままスライドしたわけではなさそう。それに『まどマギ』といえばこの人虚淵玄氏は今回ノータッチ。
イビチャ・オシムの言を借りれば『ポリバレント』を求められるような配置でしたが結果は如何に?


 {netabare}『外伝(がいでん)』{/netabare}


シンプルで当たり前なところに落ち着きます。本編ではありません。

「魔女」「魔法少女」「ソウルジェム」「グリーフシード」「キュゥべえ」「耳馴染みある劇伴」

かつて知ったる名作モードのスイッチが入りそうになるところをぐっとこらえて俯瞰してみます。


 {netabare}魔女がいるのね{/netabare}

 {netabare}お!マミられていないんすね{/netabare}


まどか登場以前の世界であることが伺えます。ほむらの能力を考えれば違う世界線との見立ても可能。
{netabare}※マミさん、杏子、さやかが登場しました。マミと杏子ならまだしも魔法少女さやかが登場した以上、ほむらがぐるぐるしていたよりも以前の世界とは考えにくく、TV本編での並行世界/パラレルワールドと見たほうがよさそうです。{/netabare}

ゲームをしてない私がどのへんを観てたか?

※本編のネタバレ有なので一応隠します。

{netabare}本編の最終話で描かれたありとあらゆる魔法少女たちをまどかが巡ったあのカット。
絶望の中で生命を終えることから解放された彼女たちの安堵の微笑み{/netabare}

まどかがアレする前の世界に生きる魔法少女たち。{netabare}そりゃあ絶望の中でみんな斃れていったんでしょうよ。{/netabare}それを想像するだけで泣けるくらいには調教されてる私です。
話はもう第一話からしてずーっと不穏な空気をまとい嫌な予感しかしないわけで、きちんとファンがこの作品に期待する最低限の部分を制作スタッフは守ってくれてるわけです。
それにTV本編のファンが喜びそうなネタをいちいち仕込んできてました。『叛逆』の前半部分の視聴感と類似してるかも。{netabare}例えば“さやかと杏子の共闘”“幸せそうなマミさん”のように、{/netabare}我々が見たくても叶わなかった魔法少女たちの姿を拝める幸せに与かりつつも、常に不穏な空気が流れていたアンバランスさ。映画『叛逆の物語』前半部分です。

※喜びそうなネタ?
{netabare}・3話Cパートでマミさん。代名詞となった3話での堂々登場に震える
・さやかと杏子が対峙した時のまどかのセリフ「こんなの絶対おかしいよ」が前作と同じ6話で登場。
・その6話でなにか食いながらあの方が登場。フェリシアの境遇が杏子と酷似しているのもせつない。{/netabare}

幾分妄想も入ってきますが

{netabare}・さやかはちょい怪しいけど見滝原の魔法少女たちは実は精鋭揃いだったことが伺えます。
・だからこそあらためて“ワルプルギスの夜”になすすべなかった彼女たち(というよりほむら)の絶望の深さが味わい深くなってきます。

・大学生やちよさんもよくぞ生き残ってきた感あって注目です。だって、

{netabare}「この国では、成長途中の女性のことを、少女って呼ぶんだろう?」
「だったら、やがて魔女になる君たちのことは、魔法少女と呼ぶべきだよね」

少女と呼ぶには成長しちゃったんじゃないか説が全俺に流れてました。
井上喜久子さんや田村ゆかりさんのようには現実の世界では通用しないのです。あれっ!?{/netabare}{/netabare}


前作の恩恵(貯金)を活かして突飛に見える世界観の飛躍はなし!個人的にはこれで充分ですかね。
少なくとも“外伝”である事実を忖度して同列に扱わないことが肝要なのかもしれません。


と、すっかり忘れてましたがこれゲームが元ネタでしたね。
キャラクターの多さを彷彿とさせる場面にはよく出くわしました。案の定覚えきれないし、キャラ絞って物語を魅せた本編にはこの点では遠く及びません。


ゲームものらしいわちゃわちゃした感じはマイナスなものの、懐かしのメロディーなあれやこれやは迷うことなきプラス。
そして外伝での新要素{netabare}(うわさ、マギウスの翼){/netabare}はいい感じのスパイスとなりました。やや横広から面長になったキャラを楽しむのも悪くありません。佳作です。
中途半端な終わり方でしたが2期製作中とのこと。完結してからの参戦でよいかもしれません。



※ネタバレ所感

■巴マミは巴マミ

{netabare}叛逆での暁美ほむらより

「巴マミ 私はあの人が苦手だった 強がって、無理しすぎて、そのくせ誰よりも繊細な心の持ち主で…」
「あの人の前で真実を暴くのはいつだって残酷すぎて…辛かった」


TV版本編10話で「ソウルジェムが魔女を産むなら、みんな死ぬしかないじゃない! あなたも、私も…」とご乱心したマミさんです。
ソウルジェムが魔女を産むという真実を暴かれた上で、救いの道があるよと典型的な宗教勧誘に引っかかるのは既定路線だったとしか思えないですね。
これをもってマミさんが雑魚っぽいというか弱っちいとかを言いたいのではなく、典型的な善良なる人間の代表格みたいな扱いがマミさん。そんな彼女が堕ちていく悲しさを本作でも味わえたと思います。{/netabare}



視聴時期:2020年1月~3月 リアタイ

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2020.04.04 初稿
2020.10.22 タイトル修正/修正

投稿 : 2024/05/04
♥ : 48

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

それは、少女たちの知らない、願いの物語。

この作品の原作ゲームは未プレイです。
「魔法少女まどか☆マギカ」が放送されたのは2011年の冬アニメでした。
劇場版として総集編の「[前編] 始まりの物語」と「[後編] 永遠の物語」は、2012年10月6日(前編)、10月13日(後編)に公開され、完全新作の「[新編] 叛逆の物語」は2013年10月26日に公開されました。

最初のTVアニメ版から9年もの年月が経っていたなんて、時の流れの速さを感じずにはいられません。
今でも本編と劇場版は色褪せる事無く燦然と輝き続けている中での、本作のアニメ化は作り手の方々も相当ハードルの高さを感じたのではないでしょうか。
様々な賞を受賞し、国内外を含めた経済効果まで叩き出した作品なのですから…
かく言う私のハードルも意識はしていませんでしたが、相当上がっていたと思います。


願いの成就とひきかえに、人知れず戦い続ける魔法少女たち。
しかし環いろはは、自分の願いを忘れてしまっていた。

『魔法少女になった時、私は何を願ったんだっけ?』

日常の中にぽっかりと空いた穴。
失われてしまった大切ななにか。
理由もわからないまま、戦いつづける毎日……。

そんなとき、魔法少女たちの間で噂が流れはじめる。

『神浜に行けば、魔法少女は救われる』

魔法少女とウワサの集まる街、神浜市。
失われた願いを求める、環いろはの物語がはじまる――。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

満を持して臨んだ第1話…
キャラデザのイメージが変わった気がしましたが、今回のキャラ原案も蒼樹うめさんが担当されたようです。
変わった気がしたのは純粋に技術が進歩したってことなのかな…?
でも、作画は綺麗だし、劇団イヌカレーによる魔女空間も「らしさ」を強調しているのが感じられますし、アニメーション制作がシャフトさんで、音楽協力が梶浦由記さん、そしてスーパーバイザーとして新房昭之さんが加わるというほぼ完ぺきな布陣ではありませんか…
本編で脚本を担当された虚淵玄さんが本作に関わらなかったのは何か理由があるのかな?

本編と物語がまるで違うので、展開がイマイチ良く分からない…
これは原作がゲームだから…?
それとも虚淵玄さんが脚本に加わっていないから…?

そういえば、第1話のオープニングはエンディングとして使用されましたが、オープニングアニメの中にメッチャ滾る要素が入っていましたね。
私のやる気スイッチをONにするには十分過ぎるくらいのパワーを秘めていたと思います。

どうしても叶えたい願いを叶えるため魔法少女になることを選択する…
願いが叶ったら幸せになれる筈だったのに、幸せの形がどんどん歪んでいってやがてそれは苦悩に変わる…
前作はそんな魔法少女の悲哀を主軸として物語が展開されましたが、本作における主軸は「うわさ話」で、魔法少女の悲哀とはちょっと違っているような気がします。

そして私にとって一番厄介だったのは、キャラ数が増えたこと…
もちょ演じるいろは、天ちゃん演じるやちよさん、あやねる演じるフェリシアなど頻繁に登場するキャラは直ぐ覚えられるのですが、それ以外のキャラは初見の放送では残念ながら定着しませんでした^^;
香菜ちゃんや唯ちゃん演じるキャラなら声質で分かりますけど、それは反則っぽい気がしますし…

物語の展開やキャラが私の中で定着しなかった理由も分かっています。
全てはオープニングアニメにあった滾る要素が関連しています。
きっと心のどこかで登場してくれるのをずっと待っているんだと思います。
そしてその願いってちょいちょい叶うじゃないですか…
そうすると、一気に目線が移ってしまって、そっちばかりを目で追っちゃうんですよね。
結果的に大切な物語を置き去りにしてしまう…

ただでさえ情報量の多い作品なんです。
冷静になって視聴しないと直ぐ置いてけぼりになってしまうんですよね。
そしてこれが続くと、いつの間にか頭の中の物語が破綻している始末…
もう一巡したらもう少し理解が深まると思うので、これは再マラソン必須の作品なのかもしれません。

ようやく再びこの世界観に触れることができたんです。
叶うなら全てを零すことなく拾いきりたいと思います。

本編視聴組には嬉しい情報が盛り沢山なので、私の様に発散するかもですが、本編を視聴しているのと、未視聴のままこの作品を見るのとでは、受け取れる情報量に雲泥の差が出ると思いますので、本編未視聴の方は、是非そちらからの視聴をお勧めしたいです。

オープニングテーマは、TrySailさんの「ごまかし」
エンディングテーマは、ClariSさんの「アリシア」
TrySailさんのオープニングには新鮮さが感じられました。
滾る情報と言い、オープニングアニメからは目が離せませんでした。
エンディングのClariSさんは鉄板です。
完璧の出だしだったのではないでしょうか。

1クール全13話の物語でした。
途中から薄々感づいてはいましたが、最終話のラストでこの作品の立ち位置が明確になりましたね。
でも逆に分からなくなった点もあります。
最終話で登場した青髪の少女の髪飾り…あの髪飾りの時間軸って違うんじゃありませんでしたっけ!?
既に続編の制作が発表になっていますが、その前にもう一度復習しておきたいと思います。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 24
ネタバレ

oneandonly さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

本編ファンを思い惑わす作品

世界観:7
ストーリー:5
リアリティ:6
キャラクター:6
情感:5
合計:29

<あらすじ>
願いの成就とひきかえに、人知れず戦い続ける魔法少女たち。
しかし環いろはは、自分の願いを忘れてしまっていた。
『魔法少女になった時、私は何を願ったんだっけ?』
日常の中にぽっかりと空いた穴。
失われてしまった大切ななにか。
理由もわからないまま、戦いつづける毎日……。
そんなとき、魔法少女たちの間で噂が流れはじめる。
『神浜に行けば、魔法少女は救われる』
魔法少女とウワサの集まる街、神浜市。
失われた願いを求める、環いろはの物語がはじまる――。
(公式サイトより)


まどマギを愛する者として視聴しないという選択肢はないと思って視聴しました。おそらく、同じ理由で半ば義務感を感じつつ視聴したファンは少なくないと思います。本編でアニメ道に踏み込むこととなった私にとっては重いタイトルなのです。

まず、まどマギのTV放映当時(2011冬)に東日本大震災が起こっていますが、今回も新型コロナパンデミックという以前と以後で世の中が変わるような大きな出来事が発生したというのは、全くの偶然でしょうが指摘しておきたいと思います。

その上で、本作を評価していくのですが、{netabare}ゲーム原作という点もあるのでしょうし、まだ続きが残っているので何とも評価し辛いところ、現時点のストーリーは短編物を繋いだようなもので、中には必要か?と思ってしまうエピソードやキャラクターもあり、脚本の美しさに感動したオリジナルと比べるとどうしても評価は低くなってしまいます。

中終盤まで弛んでおり、12話になって突然、本編の魔法少女設定のネタバレが語られ、OPEDでキーパーソンらしいことがわかっていた七海やちよのエピソードが入ってきますが、時既に遅しで挽回まで至らず終了。結局、環いろはの願い事もわからず、妹がどこへ行ったのかもわからず。{/netabare}

しかしながら、まどマギファンとしては、泥犬(イヌカレー)やシャフトのまどマギらしいアニメーションを見られるだけでも嬉しいところと、TrySailのOP「ごまかし」、ClariSのED「アリシア」、Kalafina復活かと思わせる最終話のシトが歌うED「ニグレド」とこれまたまどマギを感じられる良曲が多かったことはプラス評価です。

{netabare}本編の魔法少女も3人登場しました。最初に巴マミの登場する3話のCパートはやはり盛り上がりました。しかし、終盤に堕ちてしまったり(マミさん…)、まあファンサービスに乗せられただけのような気も。{/netabare}

そもそも本作は携帯ゲームから派生したもので、本編にいなかった魔法少女がたくさん登場すると知っていましたが、1クールアニメでキャラを多く出していてはキャラをしっかり描くことが難しくなりますし、原作の数少ない穴を掘り起こしてしまうので筋が悪いです。

{netabare}というのは、本編でも、町の魔女狩りにおける魔法少女の抗争を描いていたことから、魔法少女が実はかなりの数がいるのではないか? と連想させる設定があります。日本の市区町村は全国で1700以上ありますから、少なくとも魔法少女がそれ以上の規模で存在する可能性があり、魔法少女が存在するということは、その数だけ奇跡を含む願いが叶えられていることになり、現実世界とのギャップ(そんなに多く奇跡が起こっているか?)を感じてしまいリアリティを下げる要因となります。

しかし、本編では、過去の魔法少女をキュウベエがまどかに見せるシーンで、卑弥呼、クレオパトラ、ジャンヌダルクといった一握りの歴史に名を残した人が描写されたことから、魔法少女の存在は限られるように演出されており、その点を指摘するのは野暮としてスルーしました。

そこをわざわざ掘り起こす行為が私には良いことだと思えません。確かに、設定からすればたくさんいても問題ないですよ。もちろん、続編があれば見てみたいというのがファンの思いでもありますしね。しかし本編を台無しにする蛇足は見たくないという難しい思いがあります。{/netabare}ということで、現時点の本作の内容では商業主義への堕落と評価されても仕方がないようにも思いました。

まどマギの熱烈なファンであればあるほど、厳しい評価になってしまうような気がしますが、本編への愛の反作用みたいなものですかね。外伝の続編も作られるでしょうから、そこもしっかり視聴して、評価していくことになるでしょう。視聴は避けて通れないので(苦笑)
今後も本タイトルには惑わされていくのかなと思っています。

ついていけてない部分もあると思うので、再視聴してコメント追加するかもしれません。

(参考評価:3話3.9→4話3.7→7話3.5→11話3.4→12話3.5→13話3.6)
(視聴2020.1~3)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 25

54.6 9 記憶で戦いなアニメランキング9位
機動戦士ガンダムAGE[エイジ](TVアニメ動画)

2011年秋アニメ
★★★☆☆ 3.0 (384)
1413人が棚に入れました
圧倒的な強さを誇る、謎の敵『UE』を前に、 戦うことによって自己進化する、新たなるガンダムが動き出す。 今ここに、100年3世代に渡る、壮大なガンダム大河ストーリーが幕を開ける。スペースコロニーへの移民が始まって数百年が過ぎた宇宙時代。地球圏の覇権をめぐる戦争は終わり、平和な時代が到来するかに思われた。しかし、その平和は、はかなくも崩れ去った。

A.G.101年-(Advanced Generation)突如、出現した正体不明の敵『UE(Unknown Enemy=アンノウン・エネミー)』によって、スペースコロニー『エンジェル』が攻撃を受け、崩壊した。多くの犠牲を出したこの大惨事は後に『天使の落日』と呼ばれた。その後もUEは地球圏に住む人々を、長きにわたり苦しめることになるのである。

A.G.108年-UEとの戦いは続き、それまで平和だったスペースコロニー『オーヴァン』もまた襲われることになる。そこに住んでいた7歳の少年フリット・アスノは、戦火に巻き込まれ母親を失う。だが、その母の死に際、家に代々伝わるメモリーユニット『AGEデバイス』を託される。そこには、かつて救世主と呼ばれた古代のモビルスーツ『ガンダム』の設計図が入っていた。フリットは母の思いを受け継いで、『ガンダム』をつくりあげる決意をする。

A.G.115年-14歳となったフリットは、スペースコロニー『ノーラ』の連邦軍基地アリンストンに引き取られていた。7年間、基地のエンジニア達とともに研究を続けてきた彼は、ついに『ガンダム』を完成させる。ガンダムには、機体を自己進化させる画期的な仕組み『AGEシステム』が搭載されていた。しかし、ついに、恐れていた時がやって来る…。UEの魔の手が、平和なコロニー『ノーラ』にまで迫ってきたのだ。そして今、フリットは自らがつくりあげた『ガンダム』を動かして戦う。果たして、フリットは14年もの間、一度も勝利できなかった恐るべき敵『UE』に打ち勝つことができるのか…?
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

このガンダムは「forget-me-not 〜ワスレナグサ~」で決まりでしょ!

※2周目を完了したので評価を4.1から4.2に引き上げます。

◆4番目ED「ワスレナグサ」が印象的!ガンダムシリーズで一番リリカル(抒情的)な良作

第1部の主人公フリットにとってのユリン、第3部の主人公キオにとってのルウがそれぞれ、「ワスレナグサ」になっていて、それゆえに第4部でこの二人(祖父と孫)が{netabare}一時的に行き違えてしまう{/netabare}ところが、本作の一番の注目ポイントと思います。
とくにルウのジャンクの丘でのあの発言にはちょっと驚いたなあ。
逆にいうとそのシーンで心が動かなかった人は、本作の評価がきっと低くなってしまうでしょうね。

◆オールド・ファンの顰蹙を買った?異常に評判が悪い「素直なヒーロー」のガンダム

無印・Z・SEEDでは、戦うことを拒否して憤る(むずかる・むづかる=機嫌を損ねてグズる)少年がデフォルトだったガンダムが、2011-12年制作・放送の本作では様変わりしており、これが本作がオールド・ファンの顰蹙を買った主要因ではないか?と思えるほど。

でも実際に視聴を開始してみると、

{netabare}①宇宙棄民の地球人への復讐心・敵愾心とその裏返しの強い憧れの気持ちとが、的確に描出されている事
②悲劇の少女ララァのモチーフ/赤いMSを駆る仮面の男のモチーフ/いかにもワザとらしい合体MS/ニュータイプに似たXラウンダーという特殊進化した新人間というモチーフ・・・といったガンダム・シリーズのお約束を本作も確り踏襲している事{/netabare}

・・・等々から見て、私には本作も「ガンダム・シリーズ」の一バリエーションと認めて良い面白作と思えました。

また、最終盤の展開がグダグダになって支離滅裂な終わり方となってしまうことの多い同シリーズの中では、例外的に{netabare}それまで張り巡らした伏線を綺麗に回収して、対立していた者たち双方にきちんと華を持たせる{/netabare}後味の良い終わり方となっている点も個人的に高評価です。


◆まとめ

2011-12年制作ということで、当然ながら本作は作画・演出のレベルは高いですし、シリーズ構成・脚本も下記のパート別評価の通り、第1部から第4部まで全く中弛みのない良質な出来栄えだったと私個人は評価しています。

結局、本作の場合は、上に書いたとおり、主に主人公の少年のキャラ設定が無印やZ以来のガチのガンダム・ファン(※アムロとかカミーユこそがガンダムシリーズの主人公に相応しいと思っている層)の不興を蒙っために、放送の早い段階で否定的な意見が優勢となってしまい、本当ならもう少し高く評価してもいいはずの人まで何となく低めの評価を付けてしまっているのではないでしょうか?

そういう意味で本作は、私みたいにガンダム・シリーズに特に強い思い入れのない人こそが素直に楽しめる作品、ということになるのかも知れませんね。


◆パート別評価

第1部・フリット編(15話)  ★ 4.0
第2部・アセム編 (3話)  ★ 4.1
第3部・キオ編  (11話)  ★ 4.3 ※ここの終盤から本作独自のモチーフが展開されていく
第4部・三世代編 (10話)  ★ 4.1
--------------------------------------
総合       (計49話)  ★ 4.2

※なお 劇場版  (2部構成) ★ 4.0 


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

========== 機動戦士ガンダムAGE (2011年10月-2012年9月) ==========

 - - - - - - - - 第1部・フリット編 (15話) - - - - - - - -
  ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ OP「明日へ」、ED「君の中の英雄」 ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
{netabare}
第1話 救世主ガンダム ★ A.G.115年、主人公フリットは14歳の少年 ※掴みは悪くない
第2話 AGEの力 ☆ フリットのユリンの出遭い ※AGEシステムが都合良過ぎな点は×
第3話 ゆがむコロニー ★ XラウンダーとMS鍛冶、ブルーザー司令殉職、コロニー・ノ−ラ崩壊
第4話 白い狼 ★ ウルフ・エニアクル大尉の目覚め、UE巨大母艦との遭遇戦
第5話 魔少年 ☆ コロニー・ファーディーン入港、謎の異能者(デシル)
第6話 ファーデーンの光と影 ☆ コロニー間戦争の残滓、グルーディック艦長の武器調達交渉、UEとの市街戦
第7話 進化するガンダム ☆ コロニーの内紛、AGEシステム第二弾
第8話 決死の共同戦線 ☆ ガンダム・タイタス換装、Gエクゼス出撃(ウルフ搭乗)、コロニー内紛終結
第9話 秘密のモビルスーツ ★ 闇の武器商人ヤーク・ドレ、マッドーナ工房の争乱、艦長のUE拠点殲滅宣言
第10話 激戦の日 ★ UE巨艦&MS部隊との死闘、ドン・ボヤージ戦死、ガンダム・スパロー換装・UE撃退
第11話 ミンスリーの再会 ☆ コロニー・ミンスリー入港、ユリンとの再会、連邦軍の妨害
第12話 反逆者たちの船出 ★ 続き、UE来襲、Xラウンダー能力発現(フリット)、連邦軍グアバラン司令の戦闘協力、ユリンの危機
第13話  宇宙要塞アンバット ★ UE拠点への強襲 ※艦艇・MSバトルが良い回 
第14話 悲しみの閃光 ★★ フリットのララァ(ユリン) ※見せ場だがシナリオの溜めの薄さは残念
第15話 その涙、宇宙に落ちて ★ 要塞突入、UEの正体・目的(火星棄民国家ヴェイガン、地球への復讐?)、歴史の隠ぺい、グルーディック収監 {/netabare}

 - - - - - - - - 第2部・アセム編(13話) - - - - - - - -
  ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ OP「sharp ♯」、ED「My World」 ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
{netabare}
第16話 馬小屋のガンダム ★ A.G.140年、主人公アセムは17歳の少年(連邦軍総司令官となった第1部主人公の息子)、アセムとロマリーの出遭い
第17話 友情と恋とモビルスーツ ☆ ゼハートの戸惑い
第18話 卒業式の戦闘 ★ ※早くも第16話から1年半経過・・・展開の早さにちょっと戸惑う
第19話 アセムの旅立ち ☆ イゼルカント登場、アセム&ロマリー連邦軍入隊、ディーヴァ発進、ガンダムAGE-2出撃
第20話 赤いモビルスーツ ★ デシルの弟ゼハート(Xラウンダー)の力、アセムに足らないもの ※定番の仮面の男&赤いMS
第21話 立ちはだかる幻影 ☆ 連邦軍総司令部ビッグリング到着、Xラウンダー適性D判定の戦い方、ヴェイガンAGE計画第二段階開始
第22話 ビッグリング絶対防衛線 ★★ Xラウンダー部隊(マジシャンズ8)投入、フリット司令&アルグレアス参謀の作戦指揮の冴え、2世代対決(アセムvs.ゼハート、フリットvs.デシル)、ヴェイガン撤退 ※戦術回として◎
第23話 疑惑のコロニー ★ 真の英雄グルーデック出獄、工業コロニー(ソロンシティ)の武器企業調査・戦闘
第24話 Xラウンダー ★★ ゼハートとの再会(アセム、ロマリー)、AGE-2ダブルパレット換装、グルーデック刺殺
第25話 恐怖のミューセル ★ 強制Xラウンダー化ヘルメット、マジシャンズ8壊走、移動要塞ダウネス出現
第26話 地球 それはエデン ★ コロニー・ノートラム攻防戦(フォトン砲不通、ウルフ戦死、デシル戦死)
第27話 赤い夕陽を見た ★★ 続き(ダズ戦死、レミ整備士殉職、イゼルカントの秘策、要塞破壊(アセム&ゼハート協力)、ヴェイガン&ディーヴァ大気圏降下) ※恒例の大気圏突入イベント(フロスト死亡)
第28話 地球圏の動乱 ★ 1年後、慰霊祭でのクーデター(地球連邦首相オルフェノア告発)、メデル戦死、結婚式 {/netabare}

 - - - - - - - - 第3部・キオ編(11話) - - - - - - - - -
  ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ OP「REAL」、ED「WHITE justice」 ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
{netabare}
第29話 じいちゃんのガンダム ★ A.G.164年、主人公は13歳の少年(行方不明の第2部主人公の息子)、イゼルカントの地球侵攻宣言
第30話 戦場になる街 ★ 旧式艦ディーヴァ発進(ナトーラ艦長)、キオ搭乗AGE-3ブラステイアキャノン発射・初陣で大戦果
第31話 戦慄 砂漠の亡霊 ★ AGE-3フォートレス換装、Xラウンダーキオ無双
第32話 裏切り者 ★ 艦内スパイ、シャナルア中尉逃亡・戦死
第33話 大地に吠える ★ ロストロウラン基地防衛戦、キオの潜在能力発現(基地爆破阻止)、ゼハート監視役フラム・ナラ着任
第34話 宇宙海賊ビシディアン ★ 海賊のディーヴァ待ち伏せ、首領アセムの目的 ※ちょい意外な展開は〇 
第35話 呪われし秘宝 ★ 前世紀の遺産(軍事機密EXA-DB)捜索開始、ガンダム捕獲作戦(ザナルド&ゼハート両隊の挟撃)
第36話 奪われるガンダム ★ 続き(ナトーラ艦長の逡巡、囚われたキオ)、アセムのキオ救出申し出
第37話 ヴェイガンの世界 ★★ ヴァイガンの本拠(火星圏最大のコロニー(セカンド・ムーン))、ディーン&ルウとの出遭い ※この回も意外な展開で、ここで初めて本作ならではの面白さを感じ始める
第38話 逃亡者キオ ★★ キオの心情変化、キオ&AGE-3奪還作戦、ルウ死亡 ※ジャンクの丘のシーンが印象的◎
第39話 新世界の扉 ★★ ガンダムレギルス出現、イゼルカントの目的(プロジェクト・エデン)、キオ救出成功、ディーン志願入隊 ※敵将の狂気にも理由があることが確り示されている点が◎{/netabare}

 - - - - - - - - 第4部・三世代編(10話) - - - - - - - -
  ^^^^^^^^ OP「AURORA」、ED「forget-me-not 〜ワスレナグサ〜」 ^^^^^^^^
{netabare}
第40話 キオの決意 ガンダムと共に ★ 第3部の1ヶ月後、フリットとアセムの相容れない考え、ルナベース奪還作戦(ガンダムAGE-FX発進、キオの独自行動)
第41話 華麗なフラム ☆ 続き(キオvs.フラム、アセムvs.ゼハード、ジラード出撃)
第42話 ジラード・スプリガン ☆ 続き(キオvs.ジラード) ※ジラードの過去話は唐突で稚拙×
第43話 壮絶 トリプルガンダム ★ 続き(セリック隊基地突入、ジラード暴走・自爆、ルナベース陥落)
第44話 別れゆく道 ★ セカンド・ムーン地球圏接近、ゼラギウス覚醒、後継者ゼハートのGレギルス搭乗・EXA-DBの守護者との遭遇戦 ※シナリオやや散漫は残念×
第45話 破壊者シド ★ 13年前の事件(アセム)、アセム&ゼハート共同戦、EXA-DB破壊成功?
第46話 宇宙要塞ラ・グラミス ★ 最終決戦(要塞砲発射、FXバーストを使えないキオ、ザナルドの裏切り、ディーン出撃)
第47話 青い星 散りゆく命 ★ 続き(フォトン砲発射、セリック隊長戦死、ディーン戦死、FXバースト発動・ザナルド撃破)
第48話 絶望の煌めき ★★ 続き(オブライト&フロム戦死、要塞砲再発射、ディーヴァ轟沈、ゼハート戦死)
第49話 長き旅の終わり ★ 続き(フリットのプラズマダイバー発射阻止、セカンドムーン崩壊阻止、シド一体化ゼラ・ギンス撃破、イゼルカント死亡)、後日譚(A.G.201年夏) {/netabare}
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★★★(神回)0、★★(優秀回)8、★(良回)30、☆(並回)11、×(神回)0 個人評価 ★ 4.2


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◆制作情報

監督         綿田慎也
構成・脚本      木村暢
メカニック作画監督  大塚健
ストーリー監修    日野晃博


======== 機動戦士ガンダムAGE MEMORY OF EDEN (2013年7月) =======

前編 ★ 第2部の第16-24話を一部改変して再構成・新規シーン多数あり ※ED「My World」、約1時間11分
後編 ★ 第2部の第25話以降~第3部~第4部の第48話までをゼハート視点で再構成・一部新規シーンあり ※ED「未来の模様」、約1時間19分
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総合 ★ 4.0    ※約2時間30分

※本作の前編はTVシリーズではやや物足りなかった第2部のアセム・ロマリー・ゼハートたちの学園生活を補完する内容なので、本作を好きな方は必見です。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 22
ネタバレ

偽ニュー隊長 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

3つの運命が『黒』歴史になる(45点)

全49話。
オリジナルアニメ。

個人的満足点:45点
アニメ系統:ロボットSF

正直、ほとんど期待していなかった。
これは自分自身宇宙世紀シリーズに固執しているという
悪い部分でもあると分かってはいる。
が、どうもキャラデザや設定等から期待値が上がってこない。

しかしながら、やはり現代のガンダムを観ておかねばならないだろうと、完走する意気込みで挑んだ。

設定は、親子3代100年にわたって描かれる物語。

視聴者対象としては、従来のガンダムシリーズ作品を観ていない子供や、
近年のシリーズ作品から遠ざかっていたような父親層が想定されているらしい。
まさに自分の世代がターゲットというわけだ。

また、絵柄としては子供向けアニメ風のデザインを用いつつも、
戦う少年の悩みや苦しみといったシリアスな要素も導入することで、
「従来のファンを落胆させるような作品にはしない」という方向性が志向されているとのこと。

意気込みはまずまずだったのだが・・・

物語の構成が不味すぎる。
3世代に分かれたためというのもあるだろうが、1部のフリット編。
導入段階でグダグダの展開。
いよいよ盛り上がってきたかという時に2世代目アセムへ。

アセム編は優秀な父がいるために苦しむ姿などはなかなかよかった。
個人的にはアセム編主軸でよかったんじゃねえかと思う。

キオ編に入ってもまずまずの出来で進んでいたのに、終盤のわけのわからない展開。
ポット出のキャラに急にスポットがあたったり、終盤のやっつけ感満載の怒涛の展開。
まったく49話も使って何をやっていたんだろうか。

皮肉たっぷりに「すばらしい展開でした」と思ってしまった。
心境はこうだとポルナレフのAAを出したいぐらいだw

ガンダムファンにもガンダムファンじゃなくても、オススメは出来ない。

と、まあつまり何が言いたいかというと

タイトル通り
『3つの運命が『黒』歴史になる』


以下、途中までの各話感想。

{netabare}
1話視聴。
思っていたよりもいける。
確かにキャラデザには抵抗があるものの物語の展開としては悪くない。
ほとんど期待していなかったこともあるだろうが
上々のすべりだしではないだろうか。
どことなく従来のガンダムの雰囲気を匂わせる。
これは意外といけるかもしれない。
今後の展開に注目していきたい。

2話視聴。
新キャラユリン登場。
ユリンなかなか可愛いんじゃね?
ガンダムにありがちな、幼馴染vsニューヒロインの図式が出来上がったw
何か特殊な能力を持っていそうだが、ニュータイプではないよねw
結構緊迫してきたし、個人的にはなかなか面白いと思う。
しかし、AGEシステムチートすぎるだろw

3話視聴。
「そこー」
「はやい」
そして、ユリンちょっとNTぽい。
ちょっとずつガンダム要素を加えつつといった感じか。
絵柄にも慣れてきた。
あとは得体の知れない敵か。
その正体によっては面白くなるかな。
まだまだ様子見といったところ。

4話視聴。
「白い狼」wwwwwwwwwwwwwww
ギャグですか?
ここまで一応細かいことは我慢して見てきたが
これをガンダムだと言っちゃう監督はどうかと思うがね。
ZZの二の舞に見えてきた。
喜んでガンダムに乗りたがるのもどうかと。
「悲しいかな、これ戦争なのよね」ってことは無いのかね?

5話視聴。
うむう、なんだか盛り上がらない。
敵が未だに何だか分からないし。
なんかわけのわからないガキは出てくるし。
ニュータイプとかは違いそうだけど。
これはやっぱりダメかもしれないなあ。
とりあえずがんばって観るけど。

6話視聴。
飽きてきた。
人間模様も盛り上がらないし、戦闘も盛り上がらない。
逆三角のおっさんがちょっと熱かっただけだな。
しかし、おっさんのMSのデザインが秀逸すぎてワロタw

7話視聴。
あちゃあ、やっちゃったよw
何あの格闘ガンダムw
武器だけじゃないのね。
商業戦略上か。
パーツとか沢山出てくるんだろうな。
益々子供向けガンダムチックになってきたな。
セリフが所々大人向け。
もはやアンバランスだな。。。

8話視聴。
ビームラリアットォォォォ
吹いたじゃねえかw
まあ、それだけだね。

9話視聴。
変なところでリアルだな、おいw
宇宙空間で肺から空気だせば15秒ぐらいなら大丈夫とか。
あんなマネをできるのはクエスだけかと思っていたがw

もっとリアルにこだわるべき所があるだろうと突っ込みをいれたくなるわw
3つの運命が黒歴史になるような気がしてきたよ。

11話視聴。
AGEシステム無茶しすぎwwww
戦艦までパワーアップできるのかよ。
本当に変形してロボットになりそうな気がしてきたよ。

そして、久しぶりのユリン登場(;゚∀゚)=3ハァハァ
ユリン可愛いよユリン

フリット無茶しやがる。
ついに反逆者にw
まあまあ盛り上がってきたかな。


12、13、14話視聴。
いよいよ敵の正体が明らかになってきた。
ニュータイプぽい設定も出てきたしw
そして、これどんなデジャブ?w
ZガンダムとF91とVガンダムを思い出したおw
まあ、盛り上がってきた感じだけど。
フリットが壊れていく感じもまずまずw
そろそろフリット編も終わりが近い感じ。
どうやって次の世代に引き継ぐのか。

しかし、何故に俺のお気に入りはいつも死んでしまうん?


15話視聴。
フリット編終了。
やっと盛り上がってきたところでの終了。
一応次の世代ということで続きなのではあるが仕切りなおし感もある。
さて、どうなることやら。
しかし、結局は復讐の連鎖なのか。
今一ひねりが無かったなあ。
ガンダムの設定を拝借しました的なところはどうなんだろうね。
結局は色々なところで2番煎じ。
リアリティがあるのか無いのか良く分からないバランス。

まあ、兎に角、2世代目に注目してみることにしよう。


16話視聴。
ついに始まった2世代目。
突っ込みどころ満載すぎるw

フリット出世しすぎだろw
25年も経っているのにUE(ベイガン)との力量の差がうまっていない。
AGEシステム量産とかないのかw
そして、何故世代交代する必要があったのか謎w
大丈夫かなこれ。


17~19話視聴。
突っ込みどころ満載w
ロマリーまで軍人wwwwwwwww
AGE2はZみたいだしwwwwww
お約束の命令違反で敵を倒すw

極めつけは次週予告。
ついに赤いのキターーーーーーーーーーーーー
wwwwwwwwwwwwwwwwww


20話視聴。
シャ・・・・仮面に赤MSktkr
そしてニュータイp・・・・エックスラウンダー専用機。
アリーサはどうみてもパパ似な件。
最近の楽しみは花澤ボイス(;゚∀゚)=3ハァハァ

えっとこれなんてアニメだっけ?


29話視聴。
久しぶりにレビューをw
ついに3世代目。
フリットじいさん、性格まるくなったなw
そして、AGE2が変形した時から予想はしていたが
やはり合体しやがったAGE3w
キオ、テラ英才教育w

そして、ロマリーがアセムの子供を生むのは予想通りだが、何となくショックな俺ガイル。

{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 51
ネタバレ

カリューム さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

終盤がなんだかなぁ・・・

ガンダムはOOから見始めた新米です
なので過去作品への愛着が薄いので世間一般で言われている「こども向け作画」への抵抗感もあまりありませんでした
むしろ少年兵がメインで戦うのだからいいんじゃないかと思ったぐらいです

三世代の大河作品ということで面白そうだなって印象で最初は見ていました
全部で四つに分けられたストーリーでそれぞれ特徴があったと思います

~第一部~
{netabare}第一部は序章としては無難に進んでいたように思います
進化していくガンダムというのも結構よかったと思いますし、主人公の誠実さも好感持てました
最終的に愛するものを奪われた第一部主人公:フリットが今後のストーリーで敵であるヴェイガンに強い憎悪を抱く流れは役割として素直だったと思います{/netabare}

そしてそれに続く第二部はフリットの息子:アセムが主人公に

~第二部~
{netabare}有能で英雄的な存在である父の存在、学生時代を共に過ごした親友:ゼハートが実は敵のスパイであったというショッキングな対立、さらに好意を持っていたヒロインの揺れ動く心に第二部の主人公は悩まされていきます
特に父、親友に対する劣等感を抱く描写が多く、それゆえに最後には自分に自身を持てるようになり立派になったアセムの姿には感動しました
そしてこの第二部の後は、親友がヴェイガンであっても友情を見出したことで、二つの対立する存在の橋渡しになれるような位置にアセムはなっていきます{/netabare}

こうして続いた物語が第三部へと繋がります

~第三部~
{netabare}主人公:キオはおじいちゃんであるフリットに英才教育を受けたエリート
潜在能力も高くフリットの願望である「ヴェイガン殲滅」を叶えてくれる期待の星として戦場に出ます
しかし、フリットの願望とは裏腹にキオの心は次第に敵であるヴェイガンも救いたいという方向へ変化していきます

妹のために地球側でありながらヴェイガンに協力したシャナルアさん
拉致されヴェイガンの星で出会ったディーンとルウの兄妹
ヴェイガンの総帥:イゼルカントの真の目的
こういった様々な人間の思いを受け、キオは地球の人々もヴェイガンの人々も皆同じなのだと知ります

こうして三世代目キオが対立する二つを両方とも救うことを決心し、第四部に続きます{/netabare}

この第三部までの間で、各部をまたいで成長した姿で登場するキャラクターがいたり、因縁の対決が決着付いたり
(ただ決着の付き方は個人的には納得いかないものが多かったが・・・)
そんな感じで大河作品ならではの場面も多く、割と楽しめていました

しかし、そんな流れで始まった最後の第四部
これがなんともいまいち
三世代入り乱れ、それぞれの物語が完結するのですが・・・

~第四部~
{netabare}キオが敵味方両方を救うと決意したものの、ただ単に自分一人で強力なガンダムを操り、敵コックピットを器用に切除するという戦法を取るのです
しかもその戦い方は味方から非難轟々
「そんな危ない戦い方をするな」
という忠告もどこ吹く風といった感じで
「僕は敵も味方も救いたいんだ」
の一点張り

おじいちゃんと対立し、父親は味方してくれるという構図は三世代の変化を表していていいと思ったのですが、それ以外のメンツはどこか蚊帳の外へ
こうして孤独に無茶な戦いをするキオ
そしてそのまま戦争は終盤に

次々に散っていく仲間たち
そんな彼らになんの反応も起こさないキオ
そんな中ヴェイガンの星で出会ったディーンと戦場で再会するショッキングな出来事
しかもそのディーンと解り合えるもディーンの仲間であるはずのヴェイガンが「何か邪魔だったから」という理由でディーンを殺害
怒りに任せて敵をズタボロにするもすんでのところで「殺さず」は守ったキオ
でも特に心に変化はない。戦い方も変えない。それでいいのか?

対して第二部主人公のアセムはヴェイガンの新たな総帥となるも総帥として、ヴェイガンの民を背負うものとして行き過ぎてしまう親友ゼハートと熱く戦うのですが、ちょっと待て。キオはどうした?
さらには第一部主人公フリッドおじいちゃんがヴェイガン基地を殲滅できる巨大爆弾で単身戦場へ
おいおいおい・・・

そうしてしっちゃかめっちゃかに物語が急速に無理矢理まとめられていく中、ヴェイガンの要塞は巨大砲撃の打ち過ぎで崩壊寸前に
追い詰められたゼハートが味方すら犠牲にする等、無理な砲撃指示をしたことによるものでした
しかもガンダム達は無傷だったものだからゼハートは怒りと焦りから単身アセムのもとへ戦いに
しかし、そんな親友に立ちふさがり引導を渡したのはアセムでした
敗れ去ったゼハートは敵でありながらも守るもののために必死に戦った戦士の姿をしていました(キオに見せてやりたい・・・)
最後には「お前(アセム)と一緒に過ごした日々が自分の最も満たされていた時だった・・・」とかつて親友と共に過ごした日々に思いを馳せ「お前のように生きたかった」と親友に打ち明けるひとりの人間でした
こうして第二部の因縁の二人の戦い、そしてヴェイガン総帥と地球側のアセムが互いに認め合ったことで物語的にも進展する感動シーンなのですが、キオは?ついでに敵のボスも居なくなってしまってどうするの?

そうこうしているうちにヴェイガン基地崩壊止まらず
しかも追い打ちかけるように巨大爆弾持ちおじいちゃんが発射体勢に
しかし、息子と孫の説得、さらに過去の犠牲者たちを頭に思い浮かべ殺戮を思いとどまるじいちゃん
そして巨大爆弾を何もない宇宙空間に打ち上げ、崩壊するヴェイガン基地を救うため戦いに参加している戦士達に戦争の終結と救出の協力を呼びかけるじいちゃん
まぁ、第一部の主人公がこういった流れで敵味方も救おうとするのはいいシーンなのかもしれないが・・・
それにしても戦場のみなさんはよくもまぁその呼び掛けに応じちゃったよね・・・信念とかないのかね
なんだかしっちゃかめっちゃかどんでん返し、といった感じだ

そしたら最後の締めと言わんばかりに無人の巨大殺人モビルアーマーがやってきて最後のしっちゃかめっちゃか
おいおい・・・
このモビルアーマーがさらにぽっと出のキャラの乗るモビルスーツと合体しちゃうもんだから、もう何がなんだか・・・
そうして巨大アーマーを倒して戦争終結
物語はちょっと時間を飛ばして、数十年後のヴェイガンと地球人類が築いた国でフリットの銅像を見上げるアセムとキオという最後
う~む・・・{/netabare}

ざっくり見れば物語の流れはまぁよかったのかな?と思えるけど、最後のまとめで台無し
そして最後がこんなだと、今まで見ていた物語もなんの深みもなかったような気すらしてくるそんな作品でした



ちなみに戦闘作画は結構気合入ってて、スゲェーと思うこともしばしばありました
声優さんの演技も飲み込まれるいい演技だったと思います

投稿 : 2024/05/04
♥ : 4

65.4 10 記憶で戦いなアニメランキング10位
100万の命の上に俺は立っている 第2シーズン(TVアニメ動画)

2021年夏アニメ
★★★★☆ 3.1 (177)
615人が棚に入れました
合理的で単独行動が好きな中学3年生四谷友助は、
ある日ゲームじみた異世界に転送された―。

すでに転送されていたクラスメイトの新堂衣宇、箱崎紅末とともに
3人目のプレイヤーとなった彼は、命を懸けたクエストに挑むことに。

感情論を排してすべての要素をフラットに、
時には仲間の命すら駒として扱う冷酷な四谷。

襲い来る魔物、厄介な事件、そして暗躍する強敵からパーティの全滅を防ぎ、
このゲームをクリアすることができるのか?

声優・キャラクター
上村祐翔、久保田梨沙、和氣あず未、小市眞琴、斎藤千和
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

あれ?100万ってこんなに面白かったか

一期は酷いアニメも多かった秋アニメの中で個人的ワースト2位(1位はシグルリ)でとんでもないクソアニメだと思っていたのだが、なぜか2期は普通に楽しめてしまった。
勿論酷いところは酷いけど
単純に話が面白くなったのかそれとも期待値が低かったからなのか。

{netabare}
1期の時はよくある痛いなろう系(実際はなろうじゃないが)と思ってたけど、よくよく考えると主人公達めっちゃ弱くて全然なろうじゃないなと。
戦闘も真っ向からじゃなくてどんな手を使ってでも勝つという俺YOEEE系の良さもかなりあった2期だった。
テンポが良く話が動くので先の展開も気になって飽きずに見ることができた。

痛い主人公だと思ってた四ツ谷もちゃんと見れば、全然そうじゃないなと感じた。
一期の時はなろうだという色眼鏡をかけて見てしまっていたのかもしれない
例えば最終話のもう一人殺しているから人を殺していいのか葛藤するシーンなどは良く出来てたと思う。
決して人の感情がない主人公ではない。
要するに心の中では不要な人はいなくても大丈夫だと思いつつ、実際にその場面がくると人を殺すことを戸惑う主人公、と意外としっかりと心情描写が出来てる気もしてきた。
それにだんだんと主人公がこの思想はよくないと矯正されて行くような物語にも感じて、最終回のビルの上でのシーンは良かった。
一期の時は心情描写がなってないアニメだ、と思ったけど、決してそうではないなと感じた。

それと、クエストごとに向こうの世界だと年数がかなり経過しているという設定も、具体的にそういうことを表現するシーンはなかったとはいえ、カハベルさんの辺りとか、やるせなさを感じられて良かった。

まあ、逆に駄目だった点というと展開がガバガバなことかな。
津波回や戦闘にたまにご都合だなぁと感じてしまうぐらい。

正直、作画がもうちょっとよければここまで駄作のように言われることはなかっただろうなとも思える作品。

{netabare}
13話 9/10
何でこのアニメが2クール放送されるんだw
主人公こんな能力あったっけ。なろうタウン。
カハベル15年たってるけどかわいいな。むしろ今の方が。
この金髪明るすぎる。
主人公こんなまともな奴だっけこのアニメ。
思いっきり不倫してるカハベルw
主人公がゲームマスターに疑問を持つところも良かった。
カハベルに対して子供老けすぎだろw
あれこんな面白かったっけこのアニメ。
熊本城か?w 面白そうなミッション。

14話 6/10
主人公らめっちゃ弱いイメージあったけど以外と戦えるのか。
別アニメが始まった。
挿入歌良いじゃん。紫髪男かよw
オーク強すぎる。
けどこれが残り14体ならすぐ倒せそうw
サンザの演説シーン良かった。
これ主人公裏方に回るのかな?
ネーミングセンスが。
たまに主人公が痛くなるのやめてくれや。 

15話 7/10
銃有能。ライスの死雑すぎだろw
ほんとにゴブリン計15体って余裕そうw
クイーンも可哀想だな。人間が悪と言われると微妙。
ほんとに普通に面白くなってきたな。

16話 2/10
手抜き作画。この紫髪男かよ。
これ全滅することはもうなさそう。
謎津波。シュールギャグアニメか?
災害も利用しようとしてるのはこの主人公らしくていい。
目的を達成するために手段を選ぼうとしないのも
謎ドラゴン 今回酷い

17話 9/10
人間が悪系? もう主人公側の全滅の恐れはなさそう。
は? なにこれ。謎ピー音といいえ、私はすね毛です。
唐突な下ネタいらねえw 人質か?
ドラゴン空気。
アニメで腹筋ちゃんとある女キャラ珍しいw
唐突に感動要素的なの出されても笑うわ。
オークを殺すところの何とも言えない雰囲気は良かった。
女王じゃないほうのオークがマグマに沈むところはちょっと感動した。

18話 7/10
この主人公達だとあのレベルの強敵出てくると立ち向かうすべがないよなぁ。
唐突にギャグアニメが始まった。
なんであおゆはあいつが黒幕ってことわかってるんだよw
アニメないのキャラだけが状況を理解してる。
あのハゲは放置? アイツって1クール目のラストの人? 

19話 8/10
なんだこれw
ぼくリメが始まった。
他にもプレイヤーいるのか、この展開は面白い。
カハベルさんの話儚いな、時の進みがこっちの世界だと早いの。
やっと主人公まともな職w 
20話 今度はゾンビか。お前一期で人殺して狼狽してたじゃん。村もう滅んでそうだな。どう考えても閉じ込められるだろw 地下牢に閉じ込めたこと喋るなやw 6/10

21話 7/10
作画が死んでる 勇者とはw
てか結局このアニメ俺YOEEE系だし魔物全然倒せないもんな。
これこの狭さなら全然間に合わんだろw
このおじさん結局いい人じゃないか
こいつら村長に追い出された元人間ってオチ?
山ちっさくなりすぎやろ。

22話 7/10
これ村人に殺されたんかな?
まあそりゃ恨み買ってるしな
死んで変にお涙頂戴しないのはいい。
テンプレ推理だけどたんもしよりは推理してるw
その発言をした証拠がないけどw
これが雛見沢症候群ですか

23話 7/10
子供を殺すのは良くない
こいつ生きとったんか。 
年数経過してるのなんかやるせないんだよなぁ。
こいつら強い。に比べて主人公達は... 
魔力設定こんなふうに活きるのか
デスルーラか?w 
入れ替わってるから偽物言われたってことか?
本物殺されてる?

24話 8/10
たんもしよりは探偵してる。
こういう荒唐無稽なオチ嫌いじゃないよ。
村長優秀かよ。
ほんとなろうっぽいのに俺YOEEEだなこれ
めっちゃ痛そう。
魔物不通に倒すじゃんw
あの紫の子は殺したのにこいつは殺さんの?
こういう人を殺すか殺さないかで結構葛藤するのはいいな。
ここ結構テーマになってるのか?
結局死ぬんか。
ザグロスだとニューエデンがザグロスに乗っ取られたみたいじゃんw
なんか期待値低いからか二期面白く感じたわ。
1期OP好き
100万以上いるだろw 
{/netabare}

曲20段階評価
OP「Baddest」4.5/10
ED「Subversive」7.5/10
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 7

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

・・・ガバガバでグズグズでグダグダ・・・でも、いいポイントもある。

いやー、実際私は評価は甘い方だと思うんですよ。
よっぽど合わないと思われる作品、興味のない作品は回避することはもちろんあるのですが、見始めたものは最後まで観ようと努める方だと思います。

で、こちらの作品。
1期もちゃんと見ましたよ、ええ見ましたとも。
そして、確かに「むむっ・・・。」と思う点も少しはありました。
いろいろと言いたい点もあったのですけどね。

2期決まっていたという事で、少しはリソースが増量され、良くなっている点が増えているのではないかと期待をしてみたのですが。。。
いやぁ、悪いとこばっかではないのですけれども、ですねぇ。
う~む。

評価項目順に書いてみるとすると・・・。

物語:ガンツ系と言ってすべての人に伝わるかどうかは解りませんが、そのために究極的な「謎」は「なんじゃらほい?」のままです。
ただし、物語自体は今まで通りのパターンで進捗していきます。
2期の第1話の入り口「ほー、ここから入りますか」と正直、少しセンスの良さを感じたのですけれども・・・。
今期は大まかに2エピソードでしたね。
これが、いたるところがグズグズ、グダグダ、ガバガバなんですよねぇ。
雑というか、無理やりというか、適当と言うか、なんて言えばいいのかなぁ。
ただし、セリフ回しや、展開に「おっ!」とか「ほー」とか、琴線に触れるポイントがある事も事実なんです、ありがちなパターンも多いのですがね。
こういうムラのある作品というか、これって、誰の責任なんでしょうかねぇ。脚本の方なんでしょうか、監督さんなのでしょうか。
よくわかりません。
あとは、この作品の個性と言えばそれまでなんですが、主人公たちがよく〇んじゃいます。
全員同時じゃなければ、何とかなる的設定で、割と雑に〇んじゃうので、なんだかなぁ、です。
それに、サブキャラ的な皆さん他も、割とアッサリ〇んじゃいます。
「えええぇ~~~っ!!」と骨折を知らされたテイオーのようになってしまいますが、そうなんです。
そして、さも悲しげに・・・。
いや、確かに当事者になればそうだとは思うんですが、あれだけあっさりと〇んじゃうと、感情移入も忘れてしまいます。
まぁ、リアルでも人の〇っていうのは、そういうものかもしれませんけどね。。。逆にリアルなのかも・・・。

作画:まぁ、普通ですねぇ。
あえて言えば、普通よりちょい悪でしょうか。
キャラクターがえらく小綺麗に描かれている時と崩壊とは言いませんが雑に描かれている時の差がはっきりと感じ取れますねぇ。
モンスター系の作画は「リトライ並み」ですねぇ、誉め言葉にはならないかなぁ。
まぁ、こちらも「えらくムラがありますねぇ」と言うのが率直な感想です。
これって誰の責(ry

声優:まぁ・・・これも大多数はフツーですかねぇ。
ただし、一部「不通」の方もおられましたねぇ。
ああ、意味のない、訳の分からない表現をしてしまった。
こちらも、あえて言えばムラがありましたねぇ。
これって(ry

音楽:まぁ、普通でしたねぇ。
ただ、合う人にとっては、悪くないという評価にもなりうるとは思いましたねぇ。
主にOP/EDのお話なのですが。

キャラクタ:まぁ、これは、これとして受け入れましょうかねぇ。
なんか唐突に新キャラが仲間に入ってきた感もありましたが、どうですかねぇ。
仮に続くとして、さらにキャラインフレしていくのでしょうかねぇ。
丁寧に描かれている時の女性キャラはまぁまぁ魅力的に見えることもあるので、そこは狙っているんでしょうかねぇ。
百合的キャラも登場しましたし。


さてと、総合的な評価なんですが・・・。

何でこんなに全体的に「ムラ」が目立つ作品作りになっているのかがわからない。
せっかく、ちゃんと琴線に触れるような、ポイントがあったりするのにもったいない。
メイン主人公の四谷友助のヒネタ個性はなかなかにユニーク、また、たまに自問する問いはなかなかに哲学的というか深いものもある、なのに活かし切れていない。
ゲームの時間とリアル時間のズレなんていうのはアリがちだけれども、今作の中でも感情が動くいい設定だったし、ショートレンジだけど伏線の回収もちゃんとできてたりで、いいポイントも間違いなくあるのに・・・。
2エピソード目のラスボス系も、私は少しびっくりしたし、上手なポイントもあるんだよなぁ。

と、まぁ。
全体的には「惜しい」とも言えないようなレベルであることも事実なんだけど、一応、最後まで観ることはできました。

あ、タイトル回収的なものはオーラスにありました。
少々、ボヤんとしていたけれどね。

はて、さて、こちら3期、続きは作られるのでしょうか。
できるとすれば、観ることもあるかもしれないけれども、ダラダラ系になりそうなので、どこかで線を引かないとダメかもね。
あとは、大化けするか・・・。

興味のある方はご覧になってみて下さい。
いろいろな「ムラ」に耐えられればいいポイントも見えてくるでしょう。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 14
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

あれ? 面白い? いや、そうでもないか。ん? なんか面白い、、、ような気がしないでもない気もするけど勘違いなのかもしれない(笑)

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
ああ、1期よりは確実に面白くなりましたよ(笑)

ただ、本当に面白いんだか面白くないんだかが、実に微妙な作品で(笑) グッと惹き付けられる展開が続いたと思ったら、パッと手放されるような、ツンデレ感(笑)

作画がな~。いや、作画が大事な作品ではないんですが、ここまで酷いバトルシーンが続くと、シリアスが薄れるんですよね。ギャグになっちゃうというか。

1期から2期と、キャラクターも成長してストーリーもきちんと流れているので、これは続編を観たいと思える作品でしたね。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
まず、1話目の掴みはとても良かった。1期の中で最高のキャラだったカハベルさんを、こういう形で使ってくる(あえて、「使い潰してくる」と表現しても良い)のは予想外だが、素晴らしい。切なさと深み、つまりは説教力が一気に増した。

そこから続くオーク編。何が正義なのかという問いかけ。

作中にあった「自分の無力さを自覚すれば、手段は正当化される」という言葉。なるほどとも思うが、そうは生きたくないなとも思った。つまり、考えさせられる話。

他にも、バトルそのものの面白さや予想を裏切られる展開など、面白さは散見されていた。

ただ、熊本城、地震、噴火、津波。あからさまな日本のオマージュ。そう考えると、オークは外国(アメリカ)の比喩か。

作中では、村人もオークも、ともに悪の部分が描かれた。村人は、自ら保護を申し出ておいて供物を渋り、裏切る存在として。オークは家族(同種)は無条件に大切にするが、異種は自らへの供物が切れた瞬間に滅ぼす存在として。

このアニメに限らないのだけれど、アニメを現実逃避の手段(ゲームとか遊園地、小説なんかと同じモノ)として楽しんでいる身からすると、政治的な意味合いやメッセージが強くなりすぎると(その主張がどんなものであれ)、シンプルに楽しめなくなる。異世界ファンタジーみたいな作品だと、なおさら嫌かな。少しここで評価を下げた。

中間、地元の話で主人公のキャラクターに味が出たし、世界の謎も少し明かされる。

後半は、ちょっと流し見てしまった部分もあったけど、残酷さが際立ち、騙しの要素もありながら楽しめた。カハベルさんとは違う形で、前回のキャラを出すのも上手い展開かと。

最終盤はやや駆け足かと思ったが、じゃあこれ以上どこを削れたってわけでもないんで、キリよく終わらせるにはしょうがなかったのかなと。

良さと悪さがハッキリし、好き嫌いもハッキリ分かれそうな作品だけど、個人的には、☆3.5くらいつけても良いくらいには楽しめた。

3期への期待も膨らむラストでしたから、物語の結末まで観たいと思います。。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆4
あれ? 面白い? 15年か。やや深みが出てきた。

2話目 ☆3
たしかに、このシステムでの鍛冶屋スキルは強いな。

3話目 ☆3
なんか、構成おかしくない? ライスの回想は、もっと前でしょ。死亡フラグ甚だしい。

4話目 ☆2
熊本城、地震、噴火、津波。難しい話だな。頭を上げないメリットは分からないが。自分の無力さを自覚すれば、手段は正当化される。なるほどとも思うが、そうは生きたくないなとも思う。日本に対するメッセージがやたらに強いな。オークは外国人なわけだ。こういう、政治色が強すぎる話は、難しいな。アニメはシンプルに楽しみたいのだけど。

5話目 ☆2
あまりオーク側を美化すると、それも違うよ。オークだって、数増やしすぎて自滅しているわけだし。共生大事ってことだな。

6話目 ☆3
なんかこう、色々が大雑把なんだよな。

7話目 ☆3


8話目 ☆3
作画は相変わらず。んで、色々陰謀?

9話目 ☆3


10話目 ☆3
魔法剣士、強そうだ(笑)

11話目 ☆4
なんとなく、面白い気がしないわけでもない。

12話目 ☆3
100万の命の上って、そのまんまの意味なの? ていうか、東京とかだと「たった100万?」と思っちゃうけどね。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 20

68.1 11 記憶で戦いなアニメランキング11位
マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝 2nd SEASON(TVアニメ動画)

2021年夏アニメ
★★★★☆ 3.5 (161)
536人が棚に入れました
願いの代償、それは希望か絶望か――。
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

ただのソシャゲアニメ

まどマギのソシャゲを原作とするアニメ。
まどマギは一番好きだけど、ソシャゲは嫌いなのでゲームは未プレイ。
正確にはリリース日に少しだけやったけど、つまらなかったのでやめた。
あ、今期アニメで個人的ワーストです。

{netabare}
まず、まどマギ外伝とタイトルある割にやってることはまどマギというよりもTHEソシャゲという感じのストーリーでつまらない、というかそれならまどマギ外伝とか名乗るなよって思う。

ストーリーがほんとにソシャゲテンプレでつまらない。
ドッペル、コネクトみたいな意味不明な設定が追加されてるし、ほんとにまどマギの外伝を描く気はないんだなって感じた。
ドッペルはほんとにまどマギにあるべき設定じゃない。
魔女化する恐れがあるとはいえ、ソウルジェムが濁ることへの対策ができるって...。
コネクトは...いる?
この設定ほんとなくても描けたでしょ。

まどマギにおいて重要な存在の魔女の扱いも酷い。
というか、この作品で魔女との戦闘シーンあったっけ?
揚げ句の果てには魔女を養成って、立場が逆転してないか?
緊迫感のかけらもない。
魔法少女同士の内輪もめばかり描かれていてつまらない。
尤も魔法少女同士の対立も必要だとは思うんだが、それしか描かないのはなんかなぁ。
何を願って魔法少女になったのか?という要素も掘り下げられないし、ほんとにまどマギではないという印象。
きゅうべぇに関しても存在感が全くないし。
というか、魔女どころかマギレコの要素のウワサすらどっかに行ってません?

本編キャラの扱いも気に食わない。
そもそも本編キャラを出す意味が分からない。
本編キャラがマギレコのしょうもないキャラに指図されてるのを見るとイライラするだけだし、指示されて戦ってるだけならほんとに本編キャラ出す意味ってあったのか?
本編キャラが出てくる度にこんな駄作に出すなよって気分になった。

マギレコのキャラに関しては覚えきれない。
ソシャゲ原作らしくキャラ数が多すぎるせいで全然キャラを把握できない。
もちろん重要人物の数人は覚えているのだが、半分ぐらいのキャラは1期から半年ぐらい空いたこともあって公式サイトなどを見ないと全く思い出せなかったし、印象も弱い。
そもそも不要なキャラ多すぎないか?
マギレコ5,6人ぐらいのメインキャラで同じような話にできたんじゃないか?
このせいでキャラ関連のストーリーが何もかもつまらない。
特にツルノやサナに全然思い入れがないせいで終盤何かやられても全く面白くないんだよね。
こういうところもまどマギじゃなくてただのソシャゲアニメだという印象。

当然キャラも覚えきれてないし、設定も覚えきれてないので展開は原作勢以外には非常にわかり辛い不親切アニメ。
一期はまだマギレコキャラだけでやっていたし、ウワサを倒すという話の筋が通っていて、一部のキャラはしっかりと掘り下げがされていたので中盤部分は結構楽しめたんだが、2期は良かった要素が一つもなかった。
まどマギの独特な演出もこの作品だと寒く感じた。

良かった点は"前半部分の"作画かな。
ところで、まどマギ本編のキャラの声が結構変わってるのは少し悲しい...。

↓一話毎メモ
{netabare}
1話 1/10
ここゲームの冒頭に見た覚えある。
つまらなすぎて一瞬でやめたけど。
このアニメまどマギ感出さないでほしいわ。
まどマギ本編に泥を塗ってるように見えてしまう。
マギレコオリジナルのキャラだけでやってほしい。
まどマギ本編の5人が出てるシーン目逸らしたくなる。
謎変身ポーズ。作画はいい。
声も若干違和感あるなぁ。

2話 1/10
何がどうなってる?
一期のストーリー全く覚えてないわ。キャラも全然。
ドッペルとかいうゴミ設定マジでやめてくれ。
マギウスが正論でやちよは八つ当たりしてる風にしか見えんわ。
魔法少女同士で戦うの多いなぁ。魔女はどこ行ったよ。
作画がすごいことぐらいしかいいことない。
戦闘作画に関しては本当にすごい。
やちよが全く好きになれん。
作画が神なとこ申し訳ないが酷い。
 
3話 1/10
この黒髪機密漏らしすぎだろ。
マギウスの翼の手を借りる気はないって散々色々と教えてもらってたじゃないかw
グリーフシードなんであんないっぱいあるんだよw
これまどマギに比べると~とか以前に全く面白さが分からん。
原作勢以外置いてけぼりじゃん。でんでん現象か?
THEソシャゲアニメって感じのストーリーだな。
ほんとソシャゲアニメってつまらない寒いノリ多いな。
そのうえで話が意味不明な方向にぶっ飛んでる。
戻ってこれた理由も良くわからんし感動なんてできねえ。
しかもあのマギウスの奴もう完全に味方じゃないか。
まどか出す意味ある?
マギレコキャラだけで良くね?

4話 1/10
結局なんでいろは生きてたの?
クロエ何で味方になってんだ?
台風ってワルプルギス?
まさかワルプルギスまで簡単に管理するんじゃないよね?
なんで話し合いしに来てるのに戦ってんの?w
え?で、結局何でこいつらここにいるの?
魔女を養成とかほんと本編レイプだな。
コネクトってなんだよw
は?こいつメインキャラじゃなかったか?
そんな簡単に魔女化させるの?
ドッペルとか言うしょうもない設定か。
雑すぎだろ。ほんと作画は...。
もうだれがだれか全くわかんねえ。
楓の退場適当すぎ。
本編のさやかの魔女化のとこはもっと絶望感ある演出だったのにな。

5話 0/10
ソシャゲってほんと感情をなくすとか脳を操作みたいなしょーもない設定好きだな。
杏子声変わりすぎじゃないか?
それと無理に声出そうとしてるからか違和感がある。
マギレコはどうでもいいけど、次の映画で声変わってるのは悲しいなぁ。
もうほんと何やってるかわからんな。
この二人はマギウスだっけ?
そもそもまどマギって魔法少女が魔女を対処する話なはずなんだがもうそれとは全く別物になってるよね。
つまらない以前に理解不能だわ。
ブルリフやスカネクの方がまだ分かりやすい。
原作勢は理解できないほうがバカとか言ってるがアニメだけでこれを理解するのは無理がある。一気見ならまだしも。
場所もキャラも言動も状況も何もかもがわからない。
なんでクロエとこんなに仲良くなってるの?
こいつ元はいろはを連れて行くように言われてた人だよね?
まどマギって魔法少女同士の戦いがメインのアニメだったっけ。

6話 0/10
作画死んでる?
このマギレコの青髪がほむらポジションなのなんかな。
顔崩れてないか。
なんかまどマギのキャラが変な奴の指示に従ってるの嫌だな。
これ何がどうなってるんだよ。
マギレコのキャラ印象薄すぎるせいで何もわからんわ。
防衛ガバガバか? あほくさ 

7話 0/10
ほんとマミさんに気持ち悪い変な設定が追加されてるの嫌いだわ。
出た、洗脳w ゲームが大好きな糞展開。
ウワサと一体化ってなんだよ。整合性。
この白髪がだれか全く覚えてない。
いや、こいつこんな単純な説得で味方になってくれるのかよw
コネクトとか言う糞設定、しかも本編OPの曲名を使った設定やめてくれ。
本編キャラいる? 
作画も露骨に落ちてるな。
ほんと操られて狂う展開嫌いだわ。マジで気持ち悪い。
ほんとは-5点ぐらいつけたい回。ワースト回。

8話 2/10
開幕不快。演出が滑ってる。
何がどうなってるんだか。本編キャラいる?
ワルプルギスやらないのかよ。
これでワルプルギスが釣れたりしたらほんとにまどマギとして崩壊してると思うよ。
え、こいつらここに何しに来たんだよ。
つるのじゃなくてこの戦い全体に焦点を当ててくれないと意味わからん。こいつが会いたかった人だっけ? 
{/netabare}

曲20段階評価
OP「ケアレス」7.5/10
ED「Lapis」 7.0/10

{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 7

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

願いの代償、それは希望か絶望か――。

この作品の原作ゲームは未プレイです。
第2期に相当するので、前期未視聴の方は第1期から…と言いたいところですが、この作品を堪能するには、本編である「魔法少女まどか☆マギカ」と、劇場版である「[新編] 叛逆の物語」を先に視聴することをお勧めします。

本編と物語の内容や時系列が重複しているのも理由の一つですが、「魔法少女まどか☆マギカ」の世界観を肌身で感じて貰うのが何より大事だと思います。
それに、魔法少女の歩んできた紆余曲折は、この外伝だけでは語りつくせませんから…


願いの成就とひきかえに、人知れず戦い続ける魔法少女たち。
しかし環いろはは、自分の願いを忘れてしまっていた。

『魔法少女になった時、私は何を願ったんだっけ?』

日常の中にぽっかりと空いた穴。
失われてしまった大切ななにか。
理由もわからないまま、戦いつづける毎日……。

そんなとき、魔法少女たちの間で噂が流れはじめる。

『神浜に行けば、魔法少女は救われる』

魔法少女とウワサの集まる街、神浜市。
失われた願いを求める、環いろはの物語がはじまる――。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

完走して振り返って思うこと…
これって、もしかすると原作ゲームをプレイしないと、内容が理解できない類の作品だったりします…?

wikiにはこう記載されていました。
「2011年に放送されたテレビアニメ『魔法少女まどか☆マギカ』の外伝作品にあたる同名スマートフォン向けゲームアプリを原作とし、アニメオリジナル要素を加えて再構成した作品」

思い返せば、本編から外伝に物語が大きく移行しているので、多少なりとも頑張らなきゃ置いてけぼりにされると第1期の時には物語に必死に食いついていました。

ですが、今回の物語の難易度…というより、物語の大きさや展開が想像の遥か斜め上でした。
本作品の総監督・シリーズ構成を担当した劇団イヌカレー(泥犬)さんは、2019年のインタビューで、こう言っていたんですよ。
「TVアニメの方だけを観てもストーリー的に完結できるようにとは考えております。
そのため細かい部分の設定などは若干変更しているのですが、すでにゲーム『マギアレコード』をプレイしている人にとって全く違うものにはならず、かといってボリュームダウンした再現映像でもないアニメになればいいかと思います。」

このセリフを、「TVアニメだけ見ても本編と同じくらい楽しめる作品」と私自身が勝手に変換しちゃっていたのかもしれません。
考えてもみれば、原作ゲームをプレイしている方々の方を向いてしまうのも当然なのかもしれませんね。
TVアニメのみ視聴している私より、よっぽど鋭い目線を持っていると思いますので…

だから一番重要なのは、アニメを視聴して原作ゲームに興味を持ってもらうこと、若しくは、原作ゲームの評価を落とさないこと、になってしまうんでしょうね。
配信されてから4年と息の長いゲームですからね…

と、割り切るには相応の時間がかかりました。
当たり前です…本編は、私の中でお気に入りの棚序列第18位の作品なんですから。
それと同じくらいにハードルを上げていたのは、きっと私だけじゃ無いと思うんです。

別にこの作品が面白くないと言っている訳ではありません。
環いろはも目的と、物語の進むべき先はハッキリしているのですが、最初と最後を繋ぐプロセスが良く理解できなかったのが本音です。

オープニングテーマは、ClariSさんによる「ケアレス」
エンディングテーマは、TrySailさんによる「Lapis」
そういえば、ClariSさんが顔出し解禁されたのは、私的にニュースでした。
どちらの楽曲も通勤中にヘビロテしています。

1クール全8話の物語でした。
これは初めから全8話を想定していたのでしょうか。
全8話ってあまり目にすることの無い話数です。
もしかすると、第3期が全4話とか全5話になる…ということはありませんよね^^;
これじゃただの分断ですので…

個人的には、もちょや天ちゃんの頑張りがアニメ視聴組にもしっかり評価されて欲しいと思っています。
そのためにも第3期「Final SEASON -浅き夢の暁-」で一挙に盛り返してくれることを期待しています。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 16
ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

夢のコネクト

 「マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝」の続きとなるお話で離れ離れになったいろはを求めて、マギウス本拠地ホテルフェントホープを探すことから、話が進むです。三日月荘のみんなを再び取り戻すことが目的、マギウスの計画阻止が目的のお話になるです。

 先行して前回登場の京子、さやか、マミだけでなくついにあの魔法少女達も参戦、夢の競演が見られる展開になっていくです。
{netabare} やちおが進むことで、前作わずかな登場の黒江と合流するです。小さいキュウベイもどこに導くのか?です。
 前作よりも活躍する黒江、見られたです。

 いろはの夢の世界とか出てきて、結構興味深く面白かったです。今回に目立つコネクトにも注目です。
{netabare} 変わり果てたかえでが、結局どうなるのか?だったです。{/netabare}

 マギウスの陰謀{netabare}灯花のエンブリオイブ覚醒作戦の全容が{/netabare}明らかになるです。

{netabare} 立ちはだかるマミ、鶴乃に対して、魔法少女共同戦線はファン必見だったです。
 ついに乗り込んだ最後の最後、ねむの行動は、「to be continued」が、いつになるやらニクイ結末です。{/netabare}どうなるのか?「私、気になります!だったです。前作は、続きがあるのかわからない結末だったけど、今回その点をはっきりさせただけでも、良しだったと思うです。

{netabare} ほむらを導く謎の少女によって、いろは、まどかの競演を後で見られた今回は、前作より気に入っているです。魔法少女まどか☆マギカ外伝であるからですかねです。{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 6

67.1 12 記憶で戦いなアニメランキング12位
ヒックとドラゴン(アニメ映画)

2010年8月7日
★★★★☆ 3.9 (53)
255人が棚に入れました
遠い遠い昔、はるか彼方の海の向こうのバーク島では、バイキングとドラゴンが長年にわたる戦いを繰り広げていた。
ある時、何をするにも冴えないバイキングの少年ヒックは、ドラゴンのトゥースと偶然出会った。
傷ついて飛べなくなってしまったトゥースに近づくヒック。
お互いに警戒しあっていたが、その距離は少しずつ縮まっていく。
バイキングとドラゴンは敵同士であって、本当なら友情なんてありえないこと。
しかし二人はその“秘密の友情”を築いていく。
ネタバレ

シェリー さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

大興奮のアニメーション映画!

原題は「How To Train Your Dragon」。

オードリーが宣伝していてまったく観る気が起こらなかったけれど、だいぶ時間も経ってあにこれの誰かのレビュー(誰のかは思い出せない)で面白いと読んだので、観てみることに。

結果から言うと、めちゃくちゃ面白かった!!!
2回観まして、2回目は好きなシーンや音楽をずーっと聴いていて、90分の映画なのになんだかんだ3時間くらい観てましたw


この作品はタイトルにもある通り、ドラゴンが出てきます。
ヴァイキングの住むある村では家畜などの食料を狙ってやってくるのがドラゴンでした。
奇妙なほどにデフォルメされた彼らの姿は不気味であると同時にユーモアにも富んでいます。
一人前のヴァイキングになればドラゴンと戦うことができます!それを夢見るヒック。
ある夜に彼が放ったカタパルトが偶然にもドラゴンを捕えました。そのドラゴンの名は「ナイトフューリー」。
ナイトフューリーはとんでもない速さゆえに、誰も見たことがなく、情報はすべて「unknown」。誰も知りません。
けど彼は捕えた!翌朝、身動きの取れないドラゴンに対し、ナイフを持ったヒックは、とうとう殺すことを恐れ何もできませんでした。
ケガをしていたナイトフューリーに対しヒックの取る行動で彼自身も、そして迎える結末も大きく変わった。
弱虫なヒックの成長と自立の物語です。


もう少しオリジナリティを出してもいいんじゃないかと思うけど、非常に良い出来で仕上がっています。
何が面白いかというとストーリーも良いんですが、なにより素晴らしいのは映像です。
これがほんとにすごい!ドラゴンの動きや種類ごとに違う吐く炎の数々。
その存在感や手触りまでも伝わってくるようなリアルな映像には黙っては観ていられません!
一番感動したのは、ヒックがドラゴンに乗って空を飛ぶシーン。
空を切り、海面ギリギリをとんでもない速さで飛行する。ぐんぐんと上昇し、次の瞬間には落ちていく。
そこからぶつからないように岩柱を超高速でびゅんびゅんとくぐり抜けていくシーンは何度観ても興奮します!
カメラ―ワークも新鮮です。ただならぬ臨場感を演出しています。すべてが新しい映像です。
「見たことのない世界が広がっている」なんて宣伝文句があるけど、まさにそれはこの映画のためにありました。

もちろんラストも素晴らしい。いやとんでもなく素晴らしい!奴と戦うヒックも分析的で頼りがいがあってかっこいい。
もう少し他の仲間たちのキャラが立っているともっと感動的だったのかもしれません。ただ90分の映画でそれは難しいですね。

特典映像でも語っていたけれど、技術は不可欠だ!と言い切るだけあってこの作品堂々たる出来です。
実写映画の監督(名前忘れた)に協力してもらってカメラワークなんかにもかなりこだわったようです。
観るとわかるのですが、ほんとにすごい。本当に細かいところまで力が入っています。
確かに「見たことがないもの」を作りました。僕はまったく既視感が浮かばず、常に感動していました。
それが小手先の器用さではなく、高い技術力とどうしたら観客を引き込めるかということを考えた末の映像だということをひしひしと感じます。それは僕のこの感動が証明していますよ!笑
アニメではあまりしないようですが、夜の暗さなどもちょっと見えにくくなってもリアルを優先して作ったと言います。
確かにちょっと暗いなあとは思った。実際に画面の照度まで上げもしたw
他のアニメでは、旧「ハンター×ハンター」ぐらいでしかやってなかったと記憶しています。
ちなみにどちらも良作で大好きな作品。

それとこの映画の音楽。
映画音楽というのは大体においてそれ単体で聴くにはちょっとこたえますよね。
パイレーツやハリーポッター、007、ミッションインポッシブル、ロッキーなどなど。
やはり映像あっての音楽なわけで長い時間聴くには飽きも早いです。
けどこの映画の音楽はそういう押し付けがましいうっとうしさはなく、あくまでも映像の補佐といった控えめな立ち位置にいて、前に出過ぎない優しいメロディが感動をふつふつと湧き起こすような音楽でした。
だから観終わっても何度も何度も聴いていたw


すごいすごいの連発でバカみたいなレビューで申し訳ないのですが、ほんとにこの映画は面白かったです。
ぜひ一度は観てみてほしい。とくにエンタメ好きには至高の作品ではないかな。
観るときは字幕でどうぞ!吹き替えを興味本位でほんの一瞬観てみたけど全然だめでした。
演技も中途半端だし、声も世界観や雰囲気と合っていません。なので字幕で 笑



{netabare}

衝撃のラスト。
主人公が足を失くすというのはショッキングでした。
あれ、最初観たときは失くす足は逆じゃないかと思いました。
ナイトフューリーの尾翼と逆にしないと助け合う的なことにならないな、と。
でもそうじゃなくて、ヒックのナイトフューリーを殺せなかった理由を思い出すとすんなり飲み込めました。
2人は似ていると。そっちに持っていきたかったんですね。それにしても大胆なラストです。ポケモンじゃ絶対やらないw

ナイトフューリーの光を追う姿が僕は一番好きでした。猫みたいですごく可愛かった。

ラスボスのあのデカいドラゴンに対してナイトフューリーの放った二発目の炎の迫力はすごかった!
あのシーンは何度観ても鳥肌ものです。めちゃくちゃ好き。

この映画すごくいいですね。DVD欲しいw

{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 9

ソーカー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

ドラゴンのしつけ方

まず大前提としてあらゆるところで絶賛されている作品です。
テンポが良いし起承転結もきっちり、よく出来た親子向けエンターテイメントです。
まぁ確かによく出来ていたのですが、私にはやや受け容れがたい面もありました。

単に人とドラゴンの友情と成長物語として素直に見れたら素晴らしい作品かもしれません。
しかしどうも納得いかないです。特にラストは日本人だったらそうはしないだろうと思われるようなハッピーエンドでした。
人とドラゴンの共生を描いているわけですが、人間側のエゴを強く感じさせる展開だったので、あれ?それでいいの?と言いたくなる代物です。
人の感じ方はそれぞれなので何とも言い難い部分ではあるのですが、個人的には人とドラゴンのお話より、「親子のお話」としてみた方がより良い作品に思えるのではないかと。

西洋のドラゴンをよく理解しているわけではありませんけど、人間にとって脅威となる存在であったとしても畏怖の対象ではない、それがよく分かる作品です。
迫力のある3DCG映像はエンタメとしては十分すぎるものではあるので、ハリウッドエンターテイメントが嫌いでなければオススメ出来ると思います。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 12

タイラーオースティン さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

完成度の高い王道作品

過去に見て面白かったと記憶している作品。しかし時間が経ち記憶から消えているので
続編を見てみようと思う事もあって改めて見直しましたが改めて見ても凄い完成度ですね。
バイキング1年生だった奴らがピンチでいきなり、いとも簡単にドラゴンに乗る所はまぁ致し方ないかな。
最後のペットと言うのに違和感を覚えると言う意見も多く自分も聞いた時に少しオイオイとは思いましたが、ドラゴンからすれば人間がペット。でいいんじゃないかな。
憎まれ口や立場や考えもまた人それぞれありながらの共生だろうと思うので。
人間社会も色々な奴がいて色々な考えがあって、それでも理解しあう気持ちがないと平和はないから言葉尻を捕まえてそれら全てを否定する気にはなれない。それだけの完成度だと思う。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 2

60.0 13 記憶で戦いなアニメランキング13位
メタリックルージュ(TVアニメ動画)

2024年冬アニメ
★★★☆☆ 3.0 (87)
247人が棚に入れました
ボンズ×出渕裕がおくるバトルアクション最新作 人造人間たちが運命をかけて闘う驚異のテック・ノワールSF誕生! 『交響詩編エウレカセブン』のアニメーション制作会社ボンズと『機動警察パトレイバー』のメカニックデザイナーや『宇宙戦艦ヤマト2199』の総監督を務めた出渕裕が『ラーゼフォン』以来、19年ぶりの再タッグを実現! 監督は『キャロル&チューズデイ』『スーパー・クルックス』の堀元宣が、キャラクターデザインは『カウボーイビバップ』『血界戦線』の川元利浩が担当するなど、最高峰スタッフが結集し、壮大なテック・ノワールSFを作り上げる。 ボンズ設立25周年記念作品のオリジナルアニメ『メタリックルージュ』は2024年1月、世界に放たれる。 人間と人造人間が混在する世界―― 人造人間の少女・ルジュは、バディのナオミと共に、火星である任務にあたっていた。 それは、“政府に敵対する9人の人造人間の殺害”。 人造人間の少女・ルジュの戦いの物語が始まる――。
ネタバレ

てぶくろ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.3

ライトな層はポカーンで、コア層には浅さを見抜かれる一番悪いパターン。

  全体を通して
 {netabare} この作品に対する率直な感想としては「1クールしかないなら物語を最適化して持って来い」です。
 オリジナルアニメにおいて、尺との兼ね合いができていないのは致命的だと思います。

 まず、キャラを削ってけ、インモータル9とか言うてる場合か。
 警察のおっさんも削れ、結局なんの役割もなかったやんけ。
 人形遣い師も削れ、ただでさえ掴めない世界観のなかで思わせぶりなキャラが多いのに、要領の得ない謎めいたキャラなんか出すな。

 本筋がままならん状態やのに、ロードムービー的な要素を取り入れてる場合やないやろ。
 
 畳めもせんのに無駄に話のスケールを大きくしていくな。


 と、まぁ色々根本な部分が気になってくると、ある疑念が生じてきます。

 それは「社内で何かゴタゴタでもあったんですか?」です。
 
 この作品は、最終回こそ博士に全部被せて終えましたが、終盤で急に展開を巻いた というよりも物語全編を通して所々にあったエピソードをカットして無理やり繋げたという印象が強いです。
 
 ですので、当初は2クールある想定で進行していて企画がほとんど固まってきた段階で急遽1クールに変更を余儀なくされてしまったのではないか と個人的に推測しています。
 というか、単純に元々1クールの企画でこんなものを生み出したのだと信じたくありません。


 まぁでも仮に2クールあったとしても、現状よりはマシ くらいの評価になったと思います。 

 人造人間による同族殺しというテーマが持つ力とバトル展開で、物語として最低限の体裁を保ってはいますが、設定や思想に熱が入っておらず内容そのものがすげぇつまんないからです。
 
 そして、なによりキャラがつまんないからです。これはもう尺のあるなしは関係ありません。
 ルジュとナオミの掛け合いも効果的に作用したところはなく、ナオミが若干嫌われて終わりました。

 作画面も正直2話がピークで、後は特筆するような場面もありませんでした。


 結局のところこの作品がこうなってしまったのは、脚本だけのせいなのか、尺を用意できなかったプロデューサーのせいなのかはわかりませんが、どっちにしても周年記念で金と時間をかけてアニメを作って会社のブランドに泥を塗るって何してるこっちゃわかりませんね。

          {/netabare}
  

 
 第1話と第2話視聴しました。
 {netabare} 個人的に楽しみにしていた作品ではあるんですが、第1話を視聴して最初に抱いた感想が「せ…設定が多いな…」です。
 視聴者として、ふるいにかけられているような気分になりました。

 世界観+独自用語+キャラクター+キーワード+人間関係でジャブジャブでしたね。
 

 単語だけ聞いていると、それが固有名詞なのか何かの言い換えなのか、漢字にルビを振っているタイプのやつなのか、はたまた人物名なのかもわかりません。
 ただでさえややこしいのに、変身後で名前が変わったり擬態能力を出してきたりとややこしさに拍車をかけているのは一周回って面白かったです。
 
 視聴者を混乱させておいても、後半のバトルパートで掴める想定だったんでしょうけど、正直フルアーマーになった時点で「あ、そういう感じなのね」と若干肩透かしを食らった感も否めません。
 重厚な世界観を醸し出していたのに、やることは肉弾戦なのか…。
 人造人間で、かつそこからさらにまた変身すんのね。

 第2話目はまた、公式ホームページに載ってるキャラいわゆるネームドキャラがわんさか追加されたりしましたが、話の流れ自体は一転してシンプルなものでした。
 作品の雰囲気はまだ掴みきれませんね。

 戦闘に至るまでの動機付けはアレでしたけど、戦闘描写自体は迫力があって楽しめました。

 ですが、この戦闘描写があるからまだなんとか視ていられるというのが正直なところ。

 次話くらいがこの作品の分水嶺になりそうです。
 
 次回に期待です。

        {/netabare}

 第3話まで視聴しました。
 {netabare} うーん…これは…なんだかな…。

 1話から引き続き、設定ややりたい事がたくさんあることは理解できるんですが、なんだかそれらが上手く出力されていない感じがします。

 人間にはできない仕事を任せようとしてるのに、なんで人型にして人格を与えてるんや?

 正直、まだこの作品の世界観が掴めていない中、登場人物の数だけ増え、ありきたりではないもののSFなら必ずどこかで見たことのある展開があると、視聴者的には他の類似作品を想起し続けないといけません。

 ツカミに成功したとはいえない本作品がこれから先、どれだけ興味を引き続けられるか期待ですね。 

 {/netabare}

 第4話まで視聴しました。
 {netabare}個人的には暗い話も悲しい話もやるせない展開も好きなんですが、それはつまらない話 とはイコールではないと思います。

 2話かけて "幻影のヴェルデ" についてやったものの、結局はよく知らんやつが勝手なことして、勝手に殺されて、本丸と一騎打ちして勝ちました、って言われてもな…。

 バトルにしても、幻影を使ってくる相手にゴリ押し力比べでサックリ終わってしまい、アフダルがヴェルデだったのか!という驚きも数瞬で、だから何?となってしまいました。
 ていうか、そもそも幻影って能力が黄色の人の擬態能力と若干被ってるのも気になります。
 そして、やっぱり変身前と変身後で名前が変わるのややこしいですね。 登場人物も対象をどっちの名前で呼ぶか変わりますし。
 

 今の所この作品は、暗くてつまんなくて、メッセージ性を持たせている割に設定に説得力がなくて、一話完結風にテンポ良くやりたいのに登場人物が多くてややこしく、なんとかついて行ったとしてもしょうもない区切り方をする、そんな状況です。
 なんだか、制作側の狙いがことごとく裏目に出ている感じがしますね笑
 あ、でも変身前のBGMは好きです。

{/netabare}

 アニメージュのインタビューを読んで
 {netabare} アニメージュ2月号に掲載されている、シリーズ構成の出渕さんと根元さんのインタビュー記事を読みました。
 そこには、この作品が現状こんな感じになっているおおよその要因が書いてありました。

 まず、出渕さん曰く、本作品の企画の出発点は女キカイダーであり、当初は悲しさや寂しさをストレートに描く物語であったが、時流を鑑み また本人的にもポップさを取り入れていったと語ります。
 その結果の一つがナオミの誕生だそうなんですが、そりゃまぁ制作としては掛け合いができた方が何かと楽なんでしょうけど、視聴者的にはよくわからんキャラが1人から2人に増えただけなんで、まだ効果の程はわかりませんね。
 
 
 続いて第1話についても触れられていました。
 全体的に尺が足りないらしく、前置きをバサッと削って、取り敢えずちょっと変わった世界で暗殺の任務をしている彼女たちをあまり難しく考えずに観てもらいたかったと語ります。

 正直、個人的にはどれだけ尺が足りなかろうと、第1話にて世界観の説明や前置きは多少なり必要だったと思います。
 削ったところに擬態能力持ちという混乱を招くジャロンというキャラを入れているようなら、なおさらです。
 むしろ、コイツを積極的に削れよ。

 オリアニは第1話でどれだけ人の心を掴めるかが特に重要だと思います。
 昨今は毎クールごとに両手足の指を使っても数え切れないほどの数のアニメが放映されています。
 そんな群雄割拠な中、オリアニは人気原作のアニメ化などとは違い、見つけてもらって選ばれなければなりません。
 にもかかわらずこの作品の、分からないことだらけだろうけどまずは見てほしい、というスタンスはなかなかに甘えた考えだと思います。

 また、オリアニはSNS上の口コミも大切だと思います。
 話題になれば、今や配信サービスの普及によりスルーしていた人も追いつきやすいですし、とりあえず第1話を見てみるかという人も出るでしょう。
 しかし、この作品の第1話の作りでは人に勧めづらいし、話題にもしづらい。
 もしかすると、構想当初の悲しさや寂しさをストレートに描いた暗い作品の方がコアなファンを掴んで話題になったかもしれません。


 他には、出渕さんも根元さんも、アニメの世界に特撮の感覚を入れることについて言及しておられました。
 さらに、根元さん曰く 出渕さんはテーマや設定に対して色々と真面目に考えるところがあるけど、今回はちょっとふざけたいんだとおっしゃっていた。と語ります。
 これらに関しては、そういう要素がちゃんと表現できているように感じます。

 ですが…巡り合わせが悪いというかなんというか…このクールでは同じオリジナルアニメとして、「勇気爆発バーンブレイバーン」とマッチングしてしまいました。
 
 特撮的な要素もふざけている感じにしても、完全に話題を掻っ攫われているように感じます。
 
 元々時流を意識出来ていなかったのに、放映のタイミングすら悪いなんて気の毒でしかありません。

        {/netabare}

 第6話視聴しました。 
 {netabare} 前話で雰囲気を変えてきたかと思ったら、今話はまたえらく分かりやすい展開となりました。
 
 でも、これ…最後の ナオミは守護局の人間でした!っていうのをやるために、なんとなく事件を起こして取り敢えず戦闘しとくかってだけだったような…。

 尺が無い事を嘆いていたのに、こんな1話に尺を割くんですね。

 今話のジャロンさんはマジで何がしたかったんでしょうか?
 何か別の目的があって潜入していて、たまたまルジュとバッティングしたわけでもなく、ルジュと戦いたかったからわざわざ他人に化けて無差別に殺し回ってみましたって……何の意味があるんや?
 そもそも、最初クルーに化ける必要もあったんか?

 ここでのジャロンさんの行動は今後の何かの為だったのか。
 それとも、ジャロンさんなら「面白いですねぇ」とか言わせておけば行動に合理性がなくても何とかなるからただ便利に使われただけなのか。
 それともそれとも、脚本が船での殺人事件をやりたかっただけなのか。

 今後に期待です。
         {/netabare}

 第7話視聴しました。
 {netabare} 第7話にして ようやくというか、満を持してというか、物語の輪郭を捕らえたように思います。
 今、スタートラインに立ったかのような新鮮な気持ちです。

 世界観や設定において、今までポロッと言っていただけだったものが整理され、この作品のテーマの1つである「同族殺し」に対しても肉薄していきました。
 
 混乱の種だった登場人物の多さもようやく機能してきそうで安心しました。
 視聴者側と同じ「状況がよく分かっていない」という立場から調査をしてくれようとする刑事さんはありがたいですね。
 


 ただ、やっぱり専門用語が多い点は困りものですね笑。
 頭の中で整理してついていくのに、中々必死です。

 守護局っていうのはつまり警察で〜… ネアン=人造人間を統括しているのが真理部で〜… でも守護局にもネアンを取り扱う守護局人造種監査部っていうのがあって〜…さらにこの守護局と真理部を監督する人造種厚生倫理委員会ってのもあって〜…
 んで、ナオミはその守護局の「神祇官」っていう音で聞いても文字で読んでもイメージしづらい高官で〜…とか。

 ネアンの中でもインモータルナインと呼ばれる特別な個体がいて、彼らはディフォルムという変身機構を用いてグラディエーターという戦闘形態に変身でき、イドと呼ばれるコアのようなものがあり、ネアンによるアルターというテロ組織を先導したりしなかったり、入ってたり入ってなかったりする。 
 ちなみにネアンによる団体は他にもあったり、主人公のルジュもディフォルムしてグラディエーターになるがインモータルナインではない…。

 …………うーん、なかなか根気がいりますね!

 公式ホームページに用語集ができたのでこれからはだいぶマシになるでしょうか。
 覚えた頃には最終回になっていそうですね。

 次回に期待です。

 {/netabare}

 第8話視聴しました。
 {netabare} 前話でギアが上がったかと思われましたが、状況は芳しくありません。
 なんでしょうね、世界観やキャラクターが面白さに繋がっていないような感じがします。

 今回、たまたま見つけたお父さんの記憶図書館にて、過去とお父さんの心情を知るという なかなか裏ワザ的な手法を用いたため、明かされる過去がただの設定出しにしかなっていません。

 ルジュとジーンの意見の対立も、ルジュの主張がたどたどしいのは分かるんですが、ジーンの主張が 混乱を招くことになる だけで元真理部次長としてなにか具体的なものが出てこなかったのが残念です。
 こんな状態で、どっちの意見も正しいよね とされてもそりゃ浅いものになってしまいます。

 
 場面は動き、アルターは真理部を襲撃します。

 前話で、ジルさんは仲間のイド回収よりルジュの救出を優先したと言っていましたが、そこに対した理由はないんですね。
 こんな風に正面突破してくるなら、回収と救出を同時にやっても良かったんじゃ…?
 前話で死んだ警備ネアンは無駄死にすぎますね笑

 そして、ジルさんこと 閃光のシルヴィアによってアルターの目的が発表されます。
 ネアンたちを縛るアジモフコードを無力化するため、インモータルナインそれぞれのイドに隠されたコードイヴを手に入れ、それを起動するためのルジュのイドも手に入れる。 だそうです。

 かなり話の構図がすっきりしました、喜ばしいことですが で、あるならば物語冒頭からもう少しシンプルにしていて良かったんじゃないかと思ってしまいます。
 これではここまでの間、小難しい雰囲気を纏わせていた甲斐がありません。

 個人的に活躍を期待していた、ノイドくんが撃たれてしまいました。
 これまでの彼も、撃たれてからの反応も血を流す様子もほとんど人と変わらないので、「あなたといると自分がネアンであることを忘れていました」という台詞がどうにも軽くて浮いてしまっていますね。

 
 この先の展開でもう一捻り二捻りあることを期待します。
 戦闘シーンが序盤に比べて大人しくなっているのも気がかりですね。
 次回に期待です。

         {/netabare}

 第9話視聴しました。
 {netabare} 今話は全ての元凶である来訪者との対話がなされたわけなんですが、色々と腑に落ちない部分が残る一話となりました。 
 それと、この作品に限った話ではないんですが、謎とか動機とかが明らかになっていけばいくほどつまんなくなってくることってありますよね…。

 なんかほんと企画発足時のエピソードであった、社長と会った際「そろそろなんかやろうか」という感じで動き出したってエピソードが如実に表れている気がしますね。
 ラーゼフォンから20年近く経つし、ボンズも25周年だし周年記念でなんか作るか のノリですよね。


 では、本編です。

 前回から引き続き戦闘シーンが続きますが、あんまりパッとしません。
 取り敢えず爆発させて、なんとかシーンを保たせている印象です。
 かと思えば、ナオミがネアンであることを明かしたところはやたらヌルヌルしていましたけど。

 
 ナオミに連れられ来訪者と面会し、色々と教えてもらいました。
  
 来訪者さんが来訪した理由とはつまるところ、「金星というめちゃくちゃ気に入った物件を見つけたので、お隣の人類さんに引っ越しのご挨拶として、科学技術やネアンの作り方をプレゼントした」とのことです。


 恒星間航行での環境に最適化し、世代をまたぎ進化までしたのに今さら原初の姿で定住したいんか?
 この人らの感覚で永劫の旅を今の姿でしてきたのに?
 流浪の民とかじゃあかんのか?
 金星のなにがそんなに気に入ったんや?
 というか、そんなスッと戻れるようなもんなんか?
 

 ナオミとルジュのやり取りを見て、相対的共鳴とか無意味な同調、過度のシンクロとか言っていますけど、あんたらがそうやって仲良くセリフを分けっこして喋ってるのは無意味な同調で過度シンクロではないんか?


 簒奪者側の目論見が、コードイヴを使ってネアンを解放して、その混乱に紛れて戦争を仕掛けようとするってなんかやり方が回りくどくないか?
 簒奪者も金星狙ってるって金星大人気やん。
 

 来訪者は別にネアンとかに頼らず自分らで勝手にテラフォーミングでもDIYでもしたらいいのに。

 人類にネアンの作り方を教えて、人類が作ったネアンがちまちまテラフォーミングしてるのを40年近く見守ってるってことですか?酔狂すぎません?何処が合理的なんですか?

 ていうか、ネアンは簒奪者たちに有効な戦力になるって、それは裏を返せば自分たち来訪者に対しても有効ってことですよね? 
 そんな後々危うい技術提供も辞さないくらい金星が魅力的ってことなんでしょうか。
 金星開拓の労働力としてネアンを提供したと言うなら、やっぱり物語当初から感じている「何故、ネアンを人型にして人格も与えてたのか?」という疑問点が大きくなっているように感じます。

 簒奪者側の考えも伺ってみたいですね。次話であったりするでしょうか。
 
 
 あとこれは物語に直接関係しませんが、本当にこの作品は、来訪者(ゼノア)とか簒奪者(ユノイド)とか、ナオミ(ファースト)(プレネアン)みたいに一つのものに複数の名前をつけてみるやつ好きですね。 

          {/netabare}

 第10話視聴しました。
 {netabare} 今話は、2話 6話と同様に移動回となりました。
 この三話とも脚本を担当していらっしゃる うえのさんはもう完全に移動パート担当なんですね。
  
 
 本編は主に、意識を取り戻してから性格が変わってしまったというシアンを軸に進行していきますが、正直 シアンというキャラに思い入れがなんにもないからなぁ。キャラそのものに対しても、彼女の役割に対しても…。
 
 ナオミがシアンに対して、「そんなキャラじゃなかったでしょ」と言いますが、元々のキャラの印象なんかこれっぽっちもありません。
 正真正銘 ぽっと出のキャラという印象しかありません。


 それと…作画がギリギリというか…なんかキャラの顔が安定してませんね。
 一番安定していてかつ気合いが入っていたのは、アッシュ刑事の顔でしたね笑

 どこかモッサリした印象をうけるこの状態の会話パートは、内容も相まってなかなか苦しいもんがありますね。


 その後、インモータル9の思い出話があったりナオミが家族について考えたり、ルジュがナオミとの関係性を改めて考えてみたりなどありました。
 こんなこと言うと元も子もないんですが、わざわざせなアカンような話やったかなぁ…?

 思い出話はフワッとしているし、そういえば制作の寵愛を受けているジャロンは前話からなんかしれっと戻ってきているし、家族について考えるナオミもその比較対象の描写がうすいからなんとも言えないし、ルジュとナオミの関係性も ナオミがネアンと分かってしまえばバディとしての魅力はもうそんなにないし…などなど色々考えてしまいます。


 この移動回って元々は本筋に対する肉付けであったり、一息入れたりするためのものなんでしょうけど、本筋の方が大したことないので用を成してないんですよね。
 出渕さんはロードムービー的な要素も楽しんで、とおっしゃっていましたがなかなか厳しそうです。
 

 物語は終盤に差し掛かっていますが、いまいち緊張感も危機感もなくて、続きが気になるかと言われると 正直微妙です。
  
 以下、次回予告の抜粋です。
      
 捕らわれのジーンに、その母『エヴァ・クリステラ』と彼女の作ったコード・イヴについて話す人形遣い師。人類への反乱を思いとどまらせようとシルヴィアとの対話を続けるジーン。だが、頑なに戦いをやめようとしないシルヴィア。二人の会話から明らかになる新たな事実に驚愕するアエス。そんな彼に、ジーンは幼い頃から抱えていたインモータルナインたちへの想いを語る。

 なんか…話してばっかりですね笑

 あえて情報を伏せているのか、それとも今話同様たいして話は動かないのか、次回に期待です。

   {/netabare}

 第11話視聴しました。
 {netabare} たいして話は動かない が正解でした。
  
 うーん…なんて苦しい展開…。いや苦し紛れな展開と言った方が良いでしょうか。

 
 予告の通り、創造主たるエヴァさんやコード・イヴについて話すシーンや、シルヴィアとジーンの対話のシーンがありましたが…
 これ…何かを説明しているようで、その実これまでのあらすじを今一度なぞっているだけでなんも言ってなくないか?

 
 そして何と言ってもプラント内を進むくだりが、申し訳程度に出てくるロボットを蹴散らすだけの描写と、何にもならないジャブな会話で非常に退屈です。

 シアンが丁寧なネタ振りでフラグを立て、直後に案の定操られているのは笑ってしまいました。

 こんなもっちゃりした展開をやるくらいなら、いきなり中枢付近に乗ってきた機体ごと突っ込むとかでいいんですけどね。

 ルジュたちを分断して視点を分けることで、精一杯の尺稼ぎをしているところをみると、終盤を盛り上げようとかいう気はさらさら無いんですね。


 この作品は全13話のようですけど、やることないならスパッと12話で終わっておけばいいのに…。

 ジーンがエデンの息子とか そういうの今さらなにかに発展できるのでしょうか?
 2クールあればインモータル9の面々を深堀れて、もっとドラマチックにできたりしたんでしょうか。

 うーん…でもこの作品、初っ端の前提部分をバッサリ削ってスタートした割に別に中盤で大した展開があったわけでもないんだよな…。

 残り2話、最後くらいは今一度 迫力のあるアクション作画を拝みたいですね。

 次回に期待です。
            {/netabare}

 第12話視聴しました。
 {netabare} 前回のもっちゃりした展開を経て、いよいよインモータル9の面々と接敵します。
 戦闘シーンなら盛り上がるか と思っていましたが、芳しくありません。

 なんていうか、台詞が軽いんですよね。

 冒頭の簒奪者の台詞「我々の新しい故郷に祝福を、そして我々の敵に死の喜びを」とか、この方々って色々と超越した存在ですよね? なんか安くありません?

 簒奪者から指示されたオペラがこういうこと言うならまだ良いんですが…。


 そしてその後の台詞も同様で、
 人形遣い「しばらくは即興、役者自身を映す真実の姿 糸なき操り人形たちが織りなす真実の即興劇を!」とか、
 ジャロン「あなた方はユーモアの塊、きっとこの長く退屈な芝居をアレンジしてくれる」など…。

 大オチが大したことないなんてとっくにバレてるのに、それっぽい台詞をぐにゃぐにゃこねくり回しやがって…。
 いや、逆に、だからこその健気な足掻きなんでしょうか。


 グラウフォンとエデンの対決は、そのバックボーンの三角関係がもっと深くあれば、こんな取って付けたような感じにはならなかったでしょうね。
 描写不足は尺の都合上致し方ないなら、あんな愛故に!を前面に出さず匂わすくらいでよかったんちゃう?


 ジャロンとシルヴィアの会話シーン。
 
 シルヴィア「陳腐なセリフね…何故陳腐かわかる?中身がないから、何故中身がないかわかる?あなた自身が中身がない空っぽな存在だから」
  
 なんだかこれはこの作品対して、すごいブーメランになっている気がしますね笑

 陳腐な展開ね…何故陳腐かわかる? 中身がないから、何故中身がないかわかる? 元々2クールくらいある想定でキャラに伸びしろとしての余白を作っていたけど、結局1クール分の尺しか用意できず でももう話の構造を変えるわけにもいかなくて、とりあえず収まるようにしかしていないから、ただただ余白が目立つだけになっているからよ。


 シルヴィアとルジュの戦闘シーンで、金星のネアンの寿命は3年、可哀想でしょ!って訴えかけられても…いやだから人格とか入れんかったらええやんっていう物語当初から指摘されている部分から動かないんですよ。
 可哀想なのは寿命が3年しかないってところじゃなくて、もとより消耗品的に扱う作業ロボットに自我を与えたり人型にしているところでしょうよ。
 

 ナオミがルジュのもとへ駆け出すシーン。
 印象的にはなってるけど、画面のテンションと視聴してる側のテンションにギャップが生まれているように思います。
 ルジュとナオミのバディって別にそんな魅力的じゃないんだよな…。

 人形遣いの正体は死んだはずののか博士でした! わぁびっくり!と言いたい所やけど、まぁでも他にキャラおらんしな…。
 博士じゃなかったほうがびっくりやな。
 

 さて、次話はいよいよ終幕 期待したいところですが、恐らくこれまた思い入れのないシアンとのバトルでしょうから内容には期待せず、最後のアクション作画くらいは気合いが入っていると思いたいです。

            {/netabare}

 第13話視聴しました。
 {netabare} うわぁ…いやはや…これはこれは…前話の段階で最終話に期待はしないとはいいましたが、ここまでとは笑

 こんなオチのために第13話までわざわざやったのかと思うと嘲笑や誹りを免れないと思います。

 
 では本編です。

 正体を表した博士の自白パートが始まります。

 インモータル9の行動は私が作った設定だ!などというほぼ夢オチと変わらないような始末をつけるんですね。

 博士は人形を使ってインモータル9の成り立ちについて話してくれましたが…
 これまでに何度も聞いたあらすじをなぞり、最後にそれらは私が設定したんです と付け加えるだけ、なんてお手軽なんでしょう。
 劇作家とか演出家とか都度都度強調してますけど、そんなに言うならもう普通に劇とか作ってた方が幸せなんじゃねぇのかこのおっさん。


 アエスが「なんでそんな事僕たちにしたの」という良い質問を投げ掛けます。
 答えは、人形たちは人間になれるのか、人間を超えることができるのか試したかったから、だそうです。

 いや、その…このおっさんの「何が人間を人間たらしめるのか」という思想もなく、何をもって人間を超えたと定義するのかも明かされないままこういうことを言われましても…。

 ていうか、こういうことを試したいなら、アジモフコードのないインモータル9じゃダメなんじゃないの?
 さらに、彼ら彼女らに設定やら筋書きを与えてちゃ意味無いんじゃないの?

 
 シアンと一体化した博士により、シルヴィアはさっくり殺されアエスも瞬殺されてしまいました。
 結局、ここにきてキャラの活用法に困っちゃってるじゃないですか。

 シアン化博士とルジュの戦闘中、ルジュを形容したセリフ「お前は無垢から始まり、人間のように時間をかけ自我を形成した、それも短期間に」
 はぁ??どっちやねん。
 こんな瞬発力の高い矛盾は聞いたことがありません。

 いや、まぁ、この作品としてルジュの人格形成や成長をじっくりやりたかったという気持ちはわかりますけどね?
 その名残りとしてこのセリフを入れてみたけど、自分で振り返ってみて あんまやってねぇな って気づいちゃったんでしょうね。

 
 コード・イヴやルジュのことに関しても、博士の実験の一環だったようですけど、
 だから…その…これが実験やったらなんやねん! 何に繋がんねん!
 この博士、科学者のくせに実験が下手くそすぎるやろ笑
 最終回特別 全ては博士の実験でしたよ セールに便乗さすな。
 
 
 再びシアン化博士のセリフ「古き幕が降りた時、新しい舞台は開幕する。全てのネアンは解放され、さらなる進化が促される、混沌の中から人類を超える種が生まれるだろう」
 ええっ!? そんなフワッとした推測でこんなことやってんの!?
 このおっさん科学者のくせに進化をなんやと思ってんねん。
 人類を超える種 とか言うてるけど既に簒奪者やら来訪者が来てんのに、ほんまに何を言ってんねんこのおっさん。
 もうちょっと落ち着いて脚本書こうぜ。
 
 
 その後はナオミと合体して、好みが分かれそうなフォルムへ変身し、シアン化博士を倒します。
 最終回ということもあって、戦闘シーンはここ数話の中で一番良かったんですが、せっかくのラスボスなのにフロアの一角で決着という、こじんまりしたものだったのは残念です。
 
 博士も最後の最後に、愛とか孤独の辛さを訴えかける系の悪役をやろうとしていて、吹きました。やりたい放題やん笑

 
 ネアンたちを解放することにしたルジュ、しかし簒奪者によってネアンたちにはウイルスがまわってしまった! しかしアンチウイルスをつくっておいたので大丈夫でした!!
 ひでぇオチwww
 
 ジーンがこんなこと出来るんなら、アルターの皆さんとはマジで話し合いで解決できたんじゃねぇのww

 この作品で一番気の毒なのって、アルターと手を切ろうとしていたヴァイオラさんですね。

           {/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 10
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.8

過去ワーストアニメ更新です。SFを馬鹿にしている。

 最悪というか最低というか、SFとしてというよりアニメ作品としての体をなしていません。

 13話の前半でプロットが口で語られてしまいます。そこにはアジモフコートや人造人間としての使命、ネアンの存在に対する問いかけもありません。人間社会とネアンの2重構造、過酷な金星での使役に反抗するきっかけも、社会的な背景もありません。

 途中、ネアンだけが住む街の話で少しだけ触れましたが、その裏付けが感じられません。簒奪者の意味もわかりません。

 ルジュの出自。とにかく全部口で説明して、じゃあ、どこかにテーマとかメッセージとかがあるのか、感動とか悲劇性があるのか、ヒューマンドラマが感じられるかと言えば、どこにもありません。

 サクガンや咲う…すん、はまだ途中で面白いところもあったし、最後の方まで期待もあったので、うらぎられた衝撃も大きかったですが、本作は1話こそ期待が持てるスタートでしたが、3話くらいから怪しくなりました。その点でがっかり感すらありません。

 この作品、過去のSF作品を持ち出しているだけに余計頭に来ます。「ブレードランナー」やアシモフ、「冷たい方程式」や手塚治虫…そういうのを全部馬鹿にされた気分です。

 そして何よりですけど「話がつまらない」です。それはルジュに感情移入できないからなのか、魅力がないからなのか。ストーリーの幹を計算でぼかしたのではなく、幹が無い話なので興味がもてません。
 なので、ひょっとしたら仕掛けがあるかもしれませんが、再視聴が出来ませんでした。

 オール1は安易につけたくないし、作画と音楽はまあいいところもあったのでそこに点を残しますが、過去ワーストは気分的には「アキバ冥途戦争」、SF的には「サクガン」、裏切られた感で「すん」、最近では「大雪海のカイナ」でしたけど、それらの作品以上ですね。過去最低作のワースト更新です。





1話 分断とアシモフの三原則…のガワのポリコレ作品か?期待枠も既視感が強いか?

 サクガンじゃありませんように、サクガンじゃありませんように…せめてVivyクラスで在って欲しい…お願いします。

{netabare} ということでオリジナルSF作品で期待枠です。1話から読み取れることは、イモータル9という単語です。イモータルは不滅ですし、9はそのうちの1人という事らしいので、サラ・フィッツジェラルド=ヴァイオラというのは、イモータルというおそらく長寿命などの特殊な人造人間の一人ということでしょう。

 サラはおそらくエラ・フィッツジェラルドという黒人のジャズの歌手のオマージュでしょう。wikiで調べればわかるとおり、孤児から大変な時代を経て歌手として大成したようで、そのアナロジーでサラもいろいろ大変だったということもうかがえます。

 懺悔というか告解をしている…というか場所的にカトリック教会でプロテスタントではない、という意味においてあの場所が黒人社会で分断されたアメリカでは下層の場所であるというのも読み取れます。そしてサラはそこから成りあがって上流クラスの店でうたっている、従業員は黒人であるということです。

 また、ヒロイン、ルジュへの感情はレズビアン的なものを感じます。男と情報収集のためにベッドを共にする苦痛も同時に彼女が弱い立場なのもわかります。
 ヴァイオラがヴァイオレットならLGBTQ的に言えばピンク×ブルーですから苦痛は言い過ぎかもしれません。あの球体が虹色だったので色に意味がある可能性は高いと思います。ちょっとこの辺の象徴はうろ覚えなので後で調べます。

 で、途中アジモフコードという単語が出てきました。人間には逆らえないということで、これはアシモフのロボット三原則のことだと思われます。ただ、後の会話から言って、ルジュとインモータル9はこの三原則に対して特殊性があるのかもしれません。

 明らかにブレードランナーのレプリカントを意識した設定だし、アジモフコードはアシモフのロボットものからの引用ですので、その辺を読んでおくと(ブレードランナーは映画がいい)良いと思います。

 で、ドラッグのアナロジーとしてあの薬ですね。マフィア的取引の現場もありました。

 黒人×レズビアンでかなり露骨にポリコレを全面に出しているので、既に2人の始末が終わっているなら、7人ですからね。レインボーカラーを意識しているのか、ポリコレについてのメッセージをたっぷり入れる可能性は高いでしょう。というか、アシモフとかリドリースコットのガワをかぶった、ポリコレ作品の可能性はあります。

 メタリックというのは色を持ちませんので、その対比として色=多様性を配置するという構図でしょうか。今は赤いですがきっとそのうちメタリックになるのでは?今の彼女はレッド=ルージュということなら、やっぱり色に意味はありそうですね。なんかアクセルワールドみたいな感じですけど。
(調べたら、勝手な定義が多くてよくわかりませんでした。本編進んだら考察します。)

 人造人間=非支配階級あるいは非差別階級だとすると、まあ、設定というか世界観はわかりますけど…その辺もブレードランナーかな。


 初回は…うーん、思っていたよりもアクションよりだし、既視感のある展開です。分断の描き方もステレオタイプではあります。ただ、真面目にサイバーパンクSFをやるなら、ポリコレに終始せず、ぜひ人造人間の生きる目的や使命、アシモフの三原則と人間の定義、不死などの問題まで切り込んでほしいと思います。 {/netabare}



2話 ルジュは人を殺せるのか?記憶を失っているのか?という問題提起回かな?

{netabare} 地球と火星の2つの殺人事件。赤い人影と言ってます。ルジュが悪い奴を追っているというセリフを言ってますので、ルジュとは違う人造人間かもしれません。ただ、殺人の為に移動しているとも考えられますけど。
 OPのテーマ曲が「Rouge」でEDが「Scarlet」で2種類の赤です。同型機かもしれませんし、ルジュの2面性の様な気もします。

 何をしに来た?と問われて「悪い人を追って」と思わず答えて、ナオミが慌てていました。この段階でルジュにはアジモフコードが入っていることがわかります。あとの「言われたことしかできない」というセリフは余計でした。ここが省略できる勇気があるといいんですけど。

 一方でアジモフコードが入っていると人が殺せないという説明もありました。つまり、殺人事件があってルジュにはアジモフコードが入っている。だから殺せるわけはない。だけど、赤い機体が2つの殺人を起こした。これはどういう謎なの?というのが2話の謎かけですね。

 子供の扱いのところでチョコレートを渡したことで、ルジュは学習しているようにも見えます。あまりに幼いルジュの描写から一旦リセットされたような設定なのでしょうか?もとの記憶が表出すると殺せるようになるとか?

 侵略者との戦い方を知らないのも、そのための人造人間のはずなのに…という謎かけな気がします。

 なんか老人の修道女がテンプレすぎますし、あの老夫婦の人造人間に対する態度もちょっとありきたりかな。話はいいんですけど、キャラの演技というか言動が古臭いのがちょっと気になる以外はいいんじゃないでしょうか。

 心配してたポリコレ要素はなくて良かったです。{/netabare}


3話 あらゆるものが既存の借り物なのはしょうがないとしても、何かとんがらないと。

{netabare} 宇宙開発のための人造人間の悲哀は「ブレードランナー」、成長しない子供やロボットの団結は「鉄腕アトム」「メトロポリス」など手塚作品、そしてアシモフのロボット3原則をどう欺くかは人間の定義を変えてしまうことでしょうね。アシモフ自身が描いているし「新世界より」の愧死機構も全く同じです。何が言いたいかというと新味がないですねえ。

 喧嘩の原因、登場人物の言動、人造人間社会の描き方…全部テンプレというか陳腐です。うーん…1話が面白かったので期待したのですが…

 それとロボット3原則(アジモフコード)の前提は少なくとも解説が必要では?アシモフの原作だと陽電子頭脳の構造というか設計そのものにコードが組み込まれているので、ソフト的に改変が出来ないという点があるはずです。逆にここがソフト的に入れ替え可能ならテーマになるか?という問題があります。「Vivy」の「使命」についての定義が作中この点であいまいだったのであの作品は損をしていたと思います。

 それをなぜインモータル9は回避しているか、ですね。戦闘用であるということで回避できているとするなら、アシモフのロボットに準拠していないということでその辺の説明は必要でしょう。思い出すのは「パトレイバ―」のグリフォンがOSが旧来のパトレイバーと違い規格外の性能を発揮するとかありました。ただ、設計上の違いだけだと浅いなあという印象ですけどね。

 うーん…センスオブワンダー、テーマ性、ストーリーライン、キャラの魅力…どこかに何かがないと人気と言う点で厳しいかもしれませんねえ。再び「Vivy」を出しますが彼の作品もSF初心者には決してやさしいとは言えない設定でしたが、キャラとストーリーは魅力的でしたから…

 今時ですから、あらゆる要素が既存の借り物なのはしょうがないとしても、何か尖がらないと。

 それと作画すごいと思ってましたけど、結構気が抜けてきました?人物があんまりよくないなあ…{/netabare}


4話 ルジュの描写が不足、エピソードが軽い、演出が良くない。

{netabare} ルジュがヴァイオラの歌が好きで殺したことを悩んでる…みたいな描写ってありましたっけ?それとルジュの心の動きがわからないです。エピソードの積み上げがありますが、彼女の正体も内面もとっかかりが無い状態で、いきなり成長あるいは決心を見せられてもポカーンとしてしまいます。

 うーん…テーマがあって何かを描いているのはわかります。が、肝心のルジュのキャラとこれまでのエピソードの一つ一つが軽くて、物語り世界に入り込めないんですよね。

 場面転換があってエピソードが区切れている割に一つ一つの意味性が見えてきません。あとから振り返る仕掛けや種まきがあるにしても、弱いなあという気がします。

 あと演出ですよね。注射刺されるシーンの間抜けさはなんですか?群衆に取り囲まれるシーンの迫力の無さはなんでしょうね?カーニバル的なものはなかなか雰囲気を出してましたけど。

 ナオミももしかしたらネアンかも…と思わなくはないですし、身体能力から言って違ったらかえって不自然な気もします。

 うーん、どうしちゃったんでしょうか。作品の是非としては全話見ないと論じられないにせよ、テレビ1クールで12、3話の企画として成立してますか?と言う気がします。{/netabare}


5話 世界系も入れてくる感じ?簒奪者は新しい人類の何か…的な?

{netabare} コードイブですから、多分ネアンが新人類となって人類に置き換わる的ななにかなんでしょうか。機械生命的なものなのかもしれません。インモータル9は簒奪者の技術で作られたもの?それを模倣してアシモフコードを組み込んで作ったのがネアンかもしれませんね。コードイブでアシモフコードが解除されるのでしょうか。

 一方でインモータル9のアシモフコードの扱いが不明です。その点、ルジュの記憶がどういういきさつでインストールされているのかがストーリーになってくるのでしょう。要するに「ナデシコ」のホシノルリなんだと思います。彼女の人格にどういう制約をしているのか。

 とまあ、見ながらおぼろげながらに思ったことですが、現状、ちょっと考察が面倒で行きつ戻りつ見てません。
 なんというか…エ95年~2005年くらいのSFアニメっぽさってワザとなんでしょうか。ロボット・AIものとしてのテーマに見せかけて、世界系の匂いがものすごいしますね。その辺ボンズ25周年ということと何かあるのでしょうか?

 作画に関しては記念作品でこのクオリティでいいの?とは思います。私は話は最後まで見ると思いますので、がんばってほしいです。総集編とか来ても驚かない感じになってきてません? {/netabare}


6話 SFかなんちゃってSFか。ここからかなという感じです。

{netabare}  今までルジュが暴力をふるえたのって、ネアンの場合の他、相手が武装している場合かなと思っていたので、一般人を殴れるのっておかしいよなあ、と思っていたら、最後にちょっと展開がありましたね。

 6話は面白かったのではないでしょうか。ただ、1エピソード毎の展開が飛び飛びなのが、どうでるか、ですね。

 SF作品の醍醐味って「無駄がないこと」だと思っています。アニメだから遊びの部分もあるでしょうが、あの話の意味はこうだったのか、どころか場面やセリフの隅々まで驚きを入れられるかでしょう。それを演出と勘違いしてなんちゃってSFにする人も多いので本作はどっちにでるか、ですね。展開から言って、ここからでしょう。 {/netabare}


7話 SFっぽくなりましたね。敷居が高すぎる気もしますけど。

{netabare} ああ、やっとSF的な展開になってきましたね。ハビダブルスペース…ハビダブルゾーンというのは、地球と同じような環境の星の事で、この場合はテラフォーミングの結果のことですね。基本生命活動のための水が存在するのが重要要素です。そこをネアンにやらせるというのが、ネアンの為になるのか、侵略者のためになるのか。

 今のところ、色んな要素は見えているんですけど、ルジュとアシモフコードの間に葛藤が無かったので、テーマと言うかルジュの設定が見えづらいのが最大の欠点ですね。戻って考察すると見えてくるのかな?とも思いますが。

「2010年宇宙への旅」のエウロパのような感じを想定しているのでしょうか。地球外知的生命からの試練なのか、それともネアンの新人類といしての独立の話なのか。
 実は「水星の魔女」でSFとして物足りない部分がこの部分だったので、本作はその点で期待があります。

 もちろんアシモフが入りますし、ブレードランナー(フィリップKディック原作だけど別物)など、いろんなSFの要素が見られますので、気合いが入った脚本なのかもしれません。

 しかし、これはついていくのに力がいりますね。6話でオヤっ?で、7話でやっとという感じです。総集編あるいはゼロ話を作って、解説をした方がいいのではないでしょうか?それか「なぜなにナデシコ」(古いか。ニーアオートマタのおまけみたいなやつ)を付けた方が良かったですね。

 ここにきて、やっと好感がもてました。やりたい事もおぼろげながら見えてきました。ただ、SFを楽しむのは好奇心と柔軟性と忍耐と読解力がモノをいいますので、ハードルは高いです。

 本来、最後のカタルシスで世界観やテーマ性を見せるのも優れたSFのやり方としてはありなんでしょうけど、今のアニメでやっていいのかは迷いどころです。

 まあ、やっと1話に戻って考察しようかな、というモチベーションが出てきました。後付けでもいいから工夫して敷居を下げたほうがいいと思います。{/netabare}


8話 コードイブと解放がテーマならスタートラインもいいところです。

{netabare}  もしコードイブというかアジモフコードからの解放のためのバトルが主要なテーマなら浅すぎます。噴飯ものといっていいでしょう。自由と使命の問題なら実存主義的な自由の奴隷問題があるでしょう?進撃の巨人でも出てきたみたいですけど、今更ですよね。そのテーマは1960年代の話です。(ただし、人類の普遍的なテーマでもあるし、現代の実情とあっているので視点それ自体は悪くはないですけど)

 コードイブはスタートでしかありません。構造主義で我々は哲学的に非常に窮屈な檻の中に閉じ込められました。そこからシンギュラリティの先にあるAIや量子コンピュータとの共存によりどういう世界に向かって行くのか?がないと話になりません。私が「ビートレス」「VIVY」「ユーレイデコ」を評価する理由はアニメと言うエンタメの中に、その未来への提言があるからです。「Do It Yourself」も方向性は違いますがAIと対比したときの人間がテーマでした。

 本作のコードイブはスタートラインでしかありません。アシモフのロボットシリーズの中ですら、ダニールオリバーは第零法則を人類という総体を定義することで心理歴史学という概念を進化させました。それは1985年の作品です。
 出生の秘密とか記憶とかそういうギミックはどうでもいいです。それはサイドメニューであって、メインディッシュではありません。

 せっかくアシモフのロボット3原則をテーマに入れるなら、せめてそこを乗り越えた人類の未来を見せて欲しいです。それがないとSFの意味がありません。もったいぶってこれで終わりなら最悪です。期待をいい意味で裏切って欲しいと切に願います。 {/netabare}


9話 世紀の凡作になる気が…ぜひ素人考えをあざ笑うどんでん返しをお願いします。

{netabare}「サクガン」「咲う…すん」以上の凡作になってしまうのでしょうか?この話でもしアシモフコード=ロボットの解放だけの要素だとすれば半世紀くらい時代遅れの話です。SF映画史上最大の名作「ブレードランナー」で十分です。あるいはアニメなら「鉄腕アトム」とか「メトロポリス」でいいでしょう。

 またイモータルナインつまり不死属性にテーマ性がない設定だけの気もしてきました。そもそも「9人」に意味性が無ければ前半のドラマは設定紹介だけの話になってしまうし、あの刑事的な人も何のためなのか分かりません。

 べき論になりますが、9という数字が何かを象徴していてそこにテーマ性がなければ話になりません。せめてギミックでいいので9に意味性を持たせるべきでしょう。そこが今のところ全く読み取れない状況です。

 宇宙人の使い方もなあ…人類と道徳・倫理というか脳の構造が違うことに起因するような思考方法の特異性がネアンの設計に反映している感じでもないし…彼らが直接出てきてしまうと、ネアンとか人類とかの戦いが茶番に見えますよね…
 
 テーマは置いておくとして、エンタメに振って、凝りにこった伏線とかどんでん替えしを狙っている感じでもなく。アクションシーンに見たことがないような驚きもなく、キャラ萌えや感情移入も出来ない感じだし…うーん…

 真面目に作品を作りすぎているのかなあ?だから古臭い分かり切ったテーマしかできないのかなあ。SFならもっと面白がってくれていいんですけど。既知のSF的データベースを見せられている感じでセンスオブワンダーがないんですよね。

 SFは新しさですからね。テーマがAIとか量子コンピュータ、あるいは最新の宇宙論に注目せざるを得ない現状はあると思いますけど、社会問題と絡めれば新しさは作れると思うんですけどね。

 ということで、あと3~4話くらいでしょうか。いい意味でこの感想をあざ笑うかのようなすごい展開であって欲しいです。{/netabare}


10話 「冷たい方程式」を連呼するのは恥ずかしいからやめてほしい。

 結末まではつきあいますけどね。「冷たい方程式」って連呼するの止めて欲しい。共感性羞恥で死ぬかと思いました。
「冷たい方程式」SF好きの中では「超」がつくほどメジャーなSF短編です。スノビズムにしても中途半端すぎでしょう。私が本作から「冷たい方程式」になりそうでした。

 ただ、ちょっと思ったのが本作の「古さ」を紐解くと、「SFは死んだ」とか言うテーマが出て来るかな…と思ったりしました。そこに行き着ける可能性にちょっと期待が出てきました。9…インモータル9がそこにかかってくるなら「やられた!」と脱帽できそうな気がするんですが、どうでしょうね?

 それとだからと言って、深くなるかというとちょっと疑問ですけどね。



以下「冷たい方程式」のネタバレ
{netabare} 少女が宇宙船に密航しますが、宇宙船は燃料がぎりぎりです。どう計算しても無事に着陸することができません。結果的に少女はエアロックから…という話です。
 本作の中のような強制的に放りだすという意味ではなく、パイロットが最善を尽くすのと、少女が家族と交信する便宜を図ったり、そういうヒューマンドラマが涙を誘う名作です。{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 19

レオン博士 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

シナリオが微妙

作画や設定はいいけど、やりたいことが多すぎた?

序盤から世界観とか知ってる前提で話が進むのでよくわからない単語が次々出てきてきつい、見ている人を置いてけぼりにして話が進む感じがずっと続くのでなかなか面白くならなかった
最初からずっと微妙な感じだったけど最後も長話でよくわかんない設定ペラペラしゃべって無理やり終わらせた感じ
うまくまとまらなかったから面倒くさくなった?

もっとわかりやすくダメな作品だったらすぐ見るのやめれたと思うけど、何かありそうって期待しながら見てるとガッカリしますねー
最後までモヤモヤさせられる作品でした                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                             

投稿 : 2024/05/04
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