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「聲の形(アニメ映画)」

総合得点
88.7
感想・評価
1493
棚に入れた
7387
ランキング
99
★★★★★ 4.1 (1493)
物語
4.2
作画
4.3
声優
4.2
音楽
3.9
キャラ
4.1

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聲の形の感想・評価はどうでしたか?

ネタバレ

つまみ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

もんもんとしている時に見ます。

悩んだ時や行き詰まった時に見ると心が洗われます。
何度救われてきたことか

投稿 : 2024/02/27
閲覧 : 29
サンキュー:

5

challia さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

京アニ最高 でも難しい漢字使うのやめて欲しい

好きなアニメ作品トップ10に入る作品です。考えさせられるというか、受け取るメッセージの多い作品だと思います。映画を見た後に、漫画も全部読みました。こういう作品は、学校の授業で使用したらいいのに・・とか思ってしまいます

投稿 : 2024/01/18
閲覧 : 20
サンキュー:

0

takato さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

京アニと良い原作。自己を肯定した時、世界は開かれる。

いつ以来だろうか京アニ作品で涙を流したのは…。「君の名は」で荒んだ心を癒してくれたからだろうか?、長年の持論だった京アニは良い原作と組めば面白い作品が出来るという考えを大肯定してくれたからだろうか?。それらもあるかもしれない。しかし、なにより作品自体が持っている力に唸らされた。


 いじめや障害が関わってくると聞いて、「桐島~」のような嫌~な感じがあるのかと覚悟していたが、京アニ風味ということもあるのかそこまでハードではない。それでも学校という空間における同調圧力とか、屑みたいな先生とか、やたら二次元では綺麗で素敵な場所として描かれがちな学校という場所の裏面もちゃんと描いているのが偉い。現実的であれ、とは言わないが一面的で薄っぺらい理想化より遥かに優れている。


 まず絵的な魅力が凄い!。流石の京アニクオリティーな撮影、美術の妙が、良質なストーリーと立ちまくりなキャラと合わさることで素晴らしいハーモニーを奏でている。透き通る水の輝き、画面を彩る小さな花の瑞々しさ、田舎やファンタジーな状況などに場面を持ってこなくてもこんなに美しい背景が出来るじゃないか!。ありふれているような、現実的で、実在感のある場所を、強化されたより美しい現実のように描く。これって新海さんがやってきた事のような…。


 キャラたちも脇の人物まで含めて絵的にも、キャラの内面的にもしっかり立たせる努力をしているから思わず好きになってしまう。それとやはりプロの声優さんって上手いなぁ~と感心させられた。特に悠木さん演じるユズルちゃん。最近どちらかというと低い声のキャラにシフトしがちな悠木さんで、ここまでハマっているのは初めて(男の子だったらもっと萌えたんだけどなぁ~)。


 ストーリーに関しては、未熟だった主人公が、試練を経て成長するという王道の型をしっかり描くのがいかに重要かよくわかった。未熟で、不器用で、でもそれを自覚して努力しようとしている主人公だからこそ共感できるし、その成長も感動的になる。特に顔を上げず、周りの声も聞こえないという主人公の状態は、私のような駄目人間には痛切に響く。


 隙の無い脚本か、と言われれば正直多少不満点もあった。メガネの美人ちゃんが反省しないのはどうかなぁ~とか感じたが、一番は主人公、特にヒロインがちゃんと自己肯定をすることができるシーンが欲しかったという点。でも、それらなど些細な問題にすぎぬ。主人公が、ヒロインが、脇役が好きになり共感できるから、最期のシーンで次々に映るみんなの姿を見て、主人公と同じくポロポロと涙が零れてくる。ベストクラスの傑作!。

投稿 : 2023/11/30
閲覧 : 676
サンキュー:

49

kazu0258in さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

二度と見たくない

数年前に見たけどこれほどの胸くそアニメない。

投稿 : 2023/11/30
閲覧 : 73
サンキュー:

1

青星アーツ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

心をえぐられる、面白い

漫画の方がカットされていない部分など
全体的にドロドロしていて面白かったです。
過去の自分には漫画おすすめですが、映画も
充分に面白さはありました。

投稿 : 2023/07/08
閲覧 : 220
サンキュー:

6

tinzei さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

面白かったけど二度と観たくない

個人的には川井が一番クズだなって思った。

投稿 : 2023/04/02
閲覧 : 125
サンキュー:

0

ネタバレ

やん さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 2.5 キャラ : 2.5 状態:観終わった

重いよー

京アニらしいといえばらしい陰キャ内省作品。綺麗な景色と感情機微表現と声優演技が優秀、ってそれだけで名作か。
自分がどれだけの人を傷つけてきたかを抉られるようなストーリーで視聴後どんよりしました。また見たいとは思いませんが一回見たら記憶に残ってしまうヤバい作品です。ほむらちゃんも劇場版で同じようなこと言ってました。
顔にXついてるのcapsuleのPVみたいでした。

投稿 : 2023/03/24
閲覧 : 132
サンキュー:

2

もっちょん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

耳が聞こえない子といじめっ子

恋愛になっていた。

投稿 : 2023/03/22
閲覧 : 80
サンキュー:

1

ネタバレ

Lilac さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

道徳の授業で見せるべき

自分から世界の音を遮断した子。そうしたくなくても音のない世界に生まれた子。それぞれ受け入れたい音が違う中でお互いを思いやる時自分も相手に音を気持ちを届けないと伝わらない事を学ぶという物語がとて現実味があってよかった。いじめの重さや被害者の傷の深さをよく知り、考えさせられるから小、中、高の道徳の時間で見せるべき作品だと思った。

投稿 : 2023/02/08
閲覧 : 158
サンキュー:

13

ネタバレ

やまげん さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

内容盛りだくさん

原作は読んでいない。

発生する出来事が多く、話が展開する瞬間も多いので、盛りだくさんな内容。

{netabare}色んな角度から見ることのできる作品なので、いじめの加害者と被害者が再会する話と捉えるか、心を閉ざした少年が心を開く話と捉えるか、聴覚に障害のある少女の心の葛藤を描いた話と捉えるか、また別の話と捉えるかは人によって異なりそう。

硝子も石田も、自分の考えをうまく伝えられないことですれ違いが起こっているが、聴覚障害という硝子の特質上、硝子のモノローグがほとんどなかったので、硝子の内面がちょっと分かりにくかった。これも作者の意図のうちだろうか。

記憶に残る良い作品だったと思う。{/netabare}

投稿 : 2023/01/14
閲覧 : 80
サンキュー:

2

じょうのうち さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

好きなアニメ映画ベスト3には入りそう

耳が聞こえない人の発声演技がリアルで良かった、まあ実際に聞いたことはあまりないけれど。事実がどうあれ、知らない人にさえそれっぽく聞こえたなら、それは凄いことだろうと思う。
展開が衝撃的すぎて、初見ではかなり驚いた。
ストーリーがよく纏まっている。
アニメ映画を1つ勧めるとするなら、最初に挙げたい作品だ。

投稿 : 2022/10/21
閲覧 : 120
サンキュー:

3

ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

何年経ってもいろいろ考えてしまう。22年9月 再視聴・追記しました。

この作品のテーマは、障碍やいじめではないですよね。

 硝子がなぜあんな選択をしたのか。それは、自分の存在が人を傷つけるからですよね。耳が聞こえないから辛いのではなく、人の言っていることが理解できない、自分の気持ちが伝わらないことで、人に迷惑をかけ、人の争いの原因になることに絶望したわけですよね。

 つまり、人にとって一番つらいのは気持ちをつたえられないこと、または、どうやったら気持ちは伝わるか、がテーマなのでしょう。まあ、作者が似たようなことを明示しているので間違いではないと思います。作者については最後にちょっと一言言いたいことがありますが。

 だから、人の顔に×が付くわけですし、植野にひどい事をされても、硝子は怒りませんよね。むしろ、植野の言いたい事がわかったと喜んでいた場面もあるくらいです。妹の写真にこめた気持ちも硝子には伝わってませんでした。

「硝子」は「しょうこ」でもあり「ガラス」ですもんね。透明で繊細で壊れやすくて、人を傷つける。

 この映画の素晴らしいことは、とにかくずっと考えてしまうということです。「月」の場面。予告編にもありました。

 {netabare} 硝子は耳が悪くなっていることを知らされます。そして、そのタイミングで植野が登場します。将也と植野がじゃれついているのを見てヤキモキしたのか。障碍が進んでいることに焦ったのか。ポニーテールにしたのも、障碍を気にせずにという気持ちなのか、植野のサラサラヘア―に対抗したのか。そして、手話を使わないで告白です。気持ちを声で伝えたいと思ったのでしょうか。{/netabare}

 1例ですが、こういうことを映画を見てから何年たっても考えてしまいます。しかも、正解の解釈がどうこうではなくて、硝子の気持ちって本当はどうなんだろう、いろんなことがあってどうやって揺れ動いていたんだろう、などと考えてしまいます。この映画の凄さなんだと思います。

 まあ、この作品は他で皆さんが語っているのでこれくらいにして、作品外の感想を2つ。

 この作品は感動ポルノか。感動ポルノとは、人の感情を直接揺さぶる題材を全面に出して泣かせることを目的にした作品だと思います。死、別れ、障碍、イジメ、愛、けなげ、家族、子供・動物等々。この作品に関しては、障碍が要素になっていますが、上述の通り、障碍の苦しみで感情を揺るがして、泣かせているわけではありません。なので、感動ポルノとは全然違うと思います。
 むしろこの作品以降、京アニ作品に感動ポルノ化の傾向がでていることが気になります。

 もう1つは作者のインタビューです。作品は一度世に送り出したら、視聴者や読者に委ねるべきでしょう。もう少し節度を持って語って欲しいです。
 どうもマンガや映画から読み取れるのとは違ったことを言っています。あえてずらして言っているのか、なにかひねくれているのか。そんな印象です。



追記 22年9月 5点満点の作品は極端なので評価見直し中です。再視聴しましたが、本作は5点のままとします。

 本作については、見れば見るほど個々の心の動きに説得力があって、闇の部分を丁寧に描いているので、心をえぐられますね。だからこその名作なんでしょうけど。

 さて、以前、原作者のインタビューはよろしくない主旨のレビューをしました。原作者が一旦作品を外に出した以上、作品に解説を加えるのは良くないというレビューを書きました。
 原作者が言っていたのは、今後、硝子と石田が付き合わないだろう、というコメントでした。それはおかしいだろう、と反発した感じです。

 今でも、原作者が一般人に対して作品解説をするのは下品だし良くないと思います。
 が、結論として、硝子と石田は付き合っちゃ駄目でしょうね。この2人はお互いに傷がある状態でお互いが寄り添うしかなかった状況でした。つまり共依存ですもんね。2人ともお互い以外の人間と今初めて本当の意味で、コミュニケーションが始まったわけで、当然住む場所、生活基盤が変われば、恋愛対象の選択肢は沢山でるでしょう。

 なんとなくですが、東京で硝子は寂しがり屋だし流される性格だから、出来ちゃった婚とかしそうですよね。
 で、石田は家業ついで何となくマイルドヤンキーで地元で暮らして。硝子が離婚して出戻って、30歳くらいで石田とコブ付きで再婚するとかの方が上手く行く気がします。

 それぞれが家庭を持って親友として集まる、でもいいですけどね。いろんな作品に触れて、レビューを書いているうちに、やっとこのまま2人が付き合わないだろう、という意味は分かってきた気がします。

投稿 : 2022/09/01
閲覧 : 352
サンキュー:

16

U-yan さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

これは心に刺さるアニメです。

この作品はとにかくテーマがセンセーショナルです。昔からの社会問題「いじめ」に加えて「聴覚障害者」ですからね。子供が観たらどう感じるのでしょうか・・・。大人の私はとにかく心に刺さってしまいました。
小学生、特に男の子は背伸びや照れ隠しで女の子をいじめるものです。自分が仲間外れになるのを恐れて見て見ぬふりをしてしまうものです。未熟ですからね。そりゃ〜その後成長し罪悪感を抱えた状態で再会したら困惑しますよ。これぞ京アニ。作画や音楽、演出も素晴らしいかったです。テーマがテーマだけに「面白かった」とは言いづらいけど、強いメッセージを感じられら素晴らしい作品だと思いました。(個人的には小学生時代の担任が1番タチ悪い気もしますw)

投稿 : 2022/08/30
閲覧 : 108
サンキュー:

5

ネタバレ

マーティ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

ごめんなさい。ありがとう。

 全129分。原作はだいぶ前に既読。

 最初見たときは生々しすぎて怖かったですね。。。とても面白くて最後までハラハラしながら見れましたが、同時に人間の嫌なところがたくさん出てて、ね・・・

 ただ改めて振り返ってみると、やっぱり僕はこの作品好きですね。嫌なところにばかり注目していましたが、よく見るとちゃんと主人公の石田くんの成長も見れるし、最初心情がわからなかった西宮さんのことが見返すと少しわかるようになったり、わかるとまた面白く感じ、奥深い映画だと思いました。

 人と人が理解し合うことの大切さを、いつまでも大事にしていたいですね。

 これにて感想を終わります。ここまで読んでくださりありがとうございました。

投稿 : 2022/08/27
閲覧 : 512
サンキュー:

42

ネタバレ

publica さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

タイトルなし

京アニ

投稿 : 2022/07/06
閲覧 : 107
サンキュー:

0

ネタバレ

たくすけ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態:今観てる

良い意味で二度と見たくない

障碍者とどう向き合うのか、障碍者とか関係なく周りの人間とのコミュニケーション、いじめ問題などなど
色々思わされた作品です。

といっても月日が流れて細かくは覚えてません。


とにかくどいつもこいつも自分勝手。
主人公の将也とそれぞれに指摘するシーンがあるがそれくらいじゃ解決しない。
まあ主人公もいじめの主犯格だったり酷いんだけど。
しっかり謝って改心するとか無いからモヤモヤする。

最後に主人公が見える世界が変わったのが救いなのかな。


人間の醜い所を凝縮したような作品。
いじめる主人公とクラスメイト
加害者になりたくなくて主人公に全てなすりつけるクラスメイト
担任は見て見ぬ振り
高校生になって関わったかつてのクラスメイトは自分勝手自己中自己保身
特に植野と川井の女子コンビ。
問題抱えてるキャラばかりの中で永束くんだけが癒やし

モヤモヤが残ったし胸糞悪かったです。
でもこういう作品があってもいい。
何でも綺麗に終わらせる必要は無い。
観に行って良かったと思う。

でも、気分悪くなるから二度と見たくない作品。
そう思わせるくらい、人間のマイナスな部分をしっかり描けてる。
作画と演出も良いし流石京アニ。
京アニじゃなかったら観に行ってなかったかもしれない(笑)
重たいテーマを直球でぶつけてきたのは高評価。
人を選びそうだけど良作です。

投稿 : 2022/06/12
閲覧 : 183
サンキュー:

5

ネタバレ

蒼い星 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

演出の妙手と作画力の融合。

【概要】

アニメーション制作:京都アニメーション
2016年9月17日に公開された129分間の劇場版アニメ。
原作は、『週刊少年マガジン』に連載されていた大今良時による、
累計発行部数300万部の漫画作品。

監督は山田尚子。脚本は吉田玲子。

【あらすじ】

主人公・石田将也が小学6年生のとき、
生まれつきの重度の聴覚障害を持つ少女・西宮硝子が転校してくる。
最初は周りが気を遣って接していたはずだったのだが、
皆の足を引っ張る存在として硝子はクラスから浮いてしまう。

ガキ大将だった将也から見て、他の子と違う硝子は好奇の対象であり、
耳が聴こえなく発声が上手く出来ない事をからかうのを初めとして、イジメがエスカレートしていく。
クラスの皆もくすくす笑ったりと、積極的に手を貸さないまでも将也に同調する空気。
暫くしたある日、校長がクラスに来て事態は子供の話し合いだけでは済まない重たいものに。
そして、イジメの主犯格であり直接手出ししていた張本人ということで、
将也は学級裁判で吊るし上げを食らい因果応報ではあるが全部ひとりでやったこととされ、
その日を境に、それまで友達だと思ってた奴らから将也は、それ以上のイジメを受けて孤立。
そして苛立った将也は八つ当たりで硝子との取っ組み合いの喧嘩になり、その一ヶ月後に硝子は学校を去っていった。

硝子がいなくなった教室で将也は初めて気づく。
あれだけ散々にイジメ抜いていたのに、
硝子はクラスの誰よりも自分を気遣ってくれていたという事実に。
そして、悔し涙。

壊れてしまった関係は修復できず人間不信に陥り、
周囲と距離を置いて孤独な中学・高校時代を過ごしてきた将也。

高3の春。将也が壊してしまい母が弁償した硝子の補聴器代・計170万円を稼ぎ終わると、
将也は、硝子が通う手話スクールを訪れた。
自分には何もない。生きてる資格なんて無い。
最期に彼女に会って、せめて過去の過ちを許してもらうために。

これは、硝子と将也だけでなく、あのときのイジメに関わった者たちの物語。
「人と人が互いに気持ちを伝えることの難しさ」をテーマに描かれています。

【感想】

障碍者をフィクションで扱うのはデリケートな問題であり、
原作連載においては全日本ろうあ連盟の監修を得ているとのこと。

なお、作品のテーマ性としてはイジメの残酷さや絶望の世界を見せつけるのではなくて、
状況や価値観が異なるがゆえに当たり前のように気持ちがバラバラな人間同士が、
心の溝の存在を自覚してどう歩み寄って行くのか?という理想主義に根ざしていて、
そのためのコミュニケーションの難しさのお話であって、
イジメそのものは前提の状況を作り出すための舞台装置ですね。

アニメ化に際して上映時間129分間に原作全7巻全62話をまるごと全部入れるのは無理であり、
削られた細かいエピソードも少なからずですね。

その代わりと言っては細かい所作の数々で言外のメッセージが多く放たれていて、
原作単行本での該当箇所を映画のワンシーンと比較すると細かい違いが実は多いですね。

たとえば小学生時代に将也が硝子をイジメるシーンではチョークなどを投げる。
ろうあ者という珍しい異物は幼い将也にとっては彼が遊んでいたゲームのボスキャラと一緒であり、
物を投げるのはゲームの世界の弾丸と同じ、将也にとってはイジメとは遊びの延長であり、
彼自身の世界は子供特有の狭い視野で自己完結しており、他人の目に映る世界を想像できない。
精神的に子供だったということの現れで加害行為に罪悪感が芽生えていない。

その一方で難聴学級の女の先生が耳が聞こえない硝子が6年2組にいることから、
みんなで手話を習いましょうと提案した時、硝子をイジメていた張本人であったはずの将也が、
じっと自分の両手を見てるという、他の児童とは別に一人だけ違った反応をしている。

イジメっ子であるはずの将也が、障碍を持つ硝子との対話を実は無意識にも欲していたのだが、
精神的に幼いがゆえにはっきりと自覚を持てずに、
イジメという誤ったコミュニケーションをとってしまった。
と言語化を通さずにキャラの心がアニメーションを通して多々表現されていますね。
これが後に、硝子と向き合って会話するために将也が手話を勉強する伏線になります。

山田監督の持論として、人の思いから言葉として表に出るのは、ほんの一部であるというのがあり、
口に出さない部分のほうが遥かに大きい。口から出る言葉は、その時に気持ちから出るものであり、
だからこそ自分が手掛けた作品では説明的な台詞をできるだけ避けるというのがあります。

感情のウェイトを重視しているがゆえに言葉よりも人物の動きを意味を持ったサインにすることで、
そこにメッセージを置くのが京アニメソッドであり、業界から絶賛されているポイントですよね。
また、それは『聲の形』を映像で表現するにあたって無言の無意識のメッセージを用いていることで、
コミュニケーションをテーマにした原作のメンタリティに寄り添っているのではないでしょうか?

逆に全部台詞やナレーションで説明して絵で物語を見せない作品は、
それこそラジオドラマでやればいいじゃん?てなわけで、
予算やマンパワーの不足で厳しい制限がかかっている場合を除いては、
アニメ屋としては邪道であると個人的には思います。

仕草による多弁さが意識された指示の細かい緻密なコンテを作った山田監督、
そして監督の意図を理解して応えて見事な映像を作り出したスタッフ。
両者の仕事にお互いの信頼と連携の練度が伺えますね。
西屋太志さんのキャラデザによる原作のテイストに忠実であり、繊細な作画が見どころです。

作品に出てくる登場人物の間でのコミュニケーションの改善の物語であるのと同時に、
視聴者もまた、作品が投げかけてくる言葉にならない言葉をきちんと受け止められるのか、
試されているのかもしれません。

と、ひとつひとつの挙動に意図を込めた、
メッセージが多い映像から視聴者が汲み取ることを求められる作風、
キャラの動きから色々推察してみると、何かしら気づきがあるかもしれませんね。

なお、自分の感想としては、演出とは物語や登場人物を補うために存在していて、
決してクリエイターの陶酔的な自己顕示欲を満たす道具ではない。
その点で『聲の形』の演出は、社の教育方針であるアニメーションの基本動作の徹底に根ざしていて、
地道な仕事の集合体であると言えるでしょう。それは丁寧かつシンプルな仕事で物語と調和しています。
このことから、これは演出の勉強をする上で参考資料的な価値が非常に高い作品であると思いました。


これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。

↓以前に書いた文章。


一応、原作は全7巻を読んでいます。

『皆の気持ちは一緒だよ!』

心がバラバラだった登場人物が最終的には思いを一つにして物語の終息に向かう。
フィクションの世界では、これは友情を美しく描く黄金パターンであるといえますが、
実際にそんなことを言えば同調圧力に他ならず、
従えぬものは爪弾きか?との反発を招きかねません。

周りと同じ気持ちにならなかった人間は仲間はずれ。
集団の和を乱す存在として奇異に見られるのが、よくある話であります。

人間はコミュニティの中で生きる存在であり、
人間の多様性、個の尊重を謳ったところで、
集団を乱すものが、マイノリティとして疎まれるのもよくある話ではあります。

硝子は生まれつきのハンデキャップで、本人の意志とは無関係に追われていくのですが。

自分と人の差のあるがままを受け入れることが出来れば争いごとが起きないのでしょうけど、
区別して待遇に差を与えるのは、人間の心理として極々ありふれていることなのです。

『人の気持ちがわかる人間になりなさい!』

思いやりの気持ちの大切さが叫ばれることがありますが、
人は本質的には自分の事しか知らない。他人の心の中は察するしかない。
子供は、その能力において経験が足りず未発達であり、
行動原理は自分が楽しいかどうか?自分以外の世界に対する想像力が欠如しています。
だから、昔の将也のように子供は人をイジメるのにも歯止めが効かず、
ただ情動のままに他者を踏みつけにしてしまいます。

実際に義務教育期間中に自分が見た子供のイジメは残酷でしつこく、怖い世界です。
毎日、太ってる少年を泣かせるのを楽しんでる彼の同級生の集団を目にしたり、
知的障害ということでイジメられ毎日祖父が送り迎えしている少年がいたり、
父親が日雇い労働者で家が貧しいということでイジメられた娘がいたり、
小学校高学年になると、性格の悪い子供ってトコトンイジメを楽しんでて酷かったですね。
『イジメをやめなさい!』と先生から注意を受けても、
どうして悪いのか理解できないので笑顔で聞くばかりで口先だけで『わかった』言うだけで反省をしません。
子供が悪いのは確かですが、先生も十分な説得力のある話を子供に出来ないケースも実はあったり。
建前的な道徳論でなく、生命倫理や人生哲学を延々と論じても通じるとは限りませんが。

中学になると大抵はイジメ行為を卒業するのですけどね。大抵が面白半分で罪の意識が皆無。
そして大人になって、『あのときは、悪かったよな!』と加害者は他人事。
イジメに遭った人間は、心の壁が分厚くなっていて他者とは深く関われないようになってたりします。

自分が、そういう状況や他者の心中に無頓着で気にしない小学生でしたので、
イジメ行為を見かけても放置していたり、時には人を傷つける言葉を口にしていたり、
人に嫌がらせを受けることもあったり、そういう経験がありましたので、
高校生になって、過去の自分を悔やむ将也の感覚もわからないでもないですけどね。
あの頃に戻れたら、やり直したい!と。

世間体を気にするようになったものの性根が変わらないままに、
年齢を重ねていった大人も社会には普通に存在していまして、
心がタフでないと、その手合を相手にするのは生きづらい世の中なのかもしれません。

こんな話をしても読んでるほうも、つまらないでしょうけどね。

イジメというのは、他者に対する無理解に加えて自分にとっての快適な環境を阻害する異分子に対する攻撃性。
もしくは、それが排斥に向かうという一種の心理メカニズムでしょうかね。
徒党を組んで排斥の同志が出来れば、人とのつながりを実感できて安心するというのもあります。
ありていに言って汚くて薄い絆ですが、そんなものにすがりたい人間もいるのは確か。

『イジメは良くない!』

確かにそれはそうなのですが、本作では善悪の二元論の観念・抽象論に囚われずに、
人間同士の不和が起きる原因。そして、人の心理が丁寧に描かれています。
それだけに、建前的な道徳論よりも説得力のある秀作だと思いました。
デリケートな問題を観念だけで括ってしまうと嘘くさくなってしまうのですが、そんなことはありませんでした。
加害者と被害者の両方の問題を扱っています。

ヒロインの西宮硝子が将也を許すなど、綺麗な存在すぎるとも言えますが、
物語を追っていけば、西宮硝子がどういう人間であるか理解できるようになっていまして、
硝子は他者に都合の良い天使でもなく、どうやって周りとやっていけるのか悩んで考え抜いた結果、
意図的に努めて行動しているのが解ってきます。
しかし、そのことが他者に対して向き合っていない失礼な行為として、作中で詰られもするのですが。
もっとも、そこは原作のほうが解りやすく硝子の心の中が語られていまして、
アニメでは台詞が変えられているのが残念であります。

差別と身体的ハンデキャップが取り上げられていますが、
作品の本質的には、人と人がお互いに理解し合えないために生じる摩擦。
そして、それを乗り越える難しさという部分に力点が置かれていますね。

心がバラバラのままでも良い、ほんの少しでも歩み寄れたら?
そのためには、本当の気持ちをちゃんと伝えよう。
登場人物の誰もが心に問題があって、傷つけ合いながら向き合っていく。そんなお話。

原作のシナリオを100としたら、
アニメ映画では尺に収めるためにエピソードを削ったり台詞を変えたりで、90というところ。
代わりにアニメならではの作画の美しさとカメラワークはレベルが高いです。

人間について考えさせられるテーマ性をもってよく作られた作品でありますので、
オススメの一作であるには違いないとは思いました。

投稿 : 2022/06/12
閲覧 : 1017
サンキュー:

132

shitasama さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

近年まれに見る感動作?

同じような時期にやっていたあのアニメより断然良かった、重いとか言う感想もある様だけど、途中でやめないで最後まで見てほしい、それでも駄目と思うようなら( ´-`)
まぁそこは人それぞれなので、とにもかくにも感動し、何回見ても考えさせる作品でした

泣きたくなると見るのだけど、あまり製作会社の事は気にしないで見る方なので今気がついたのだが…
京アニだったんだな…
こんな良いものを作れる会社にあんな事をした犯人…本当に許せないな

で何回見ても最後 ぶゎ~ってなる(笑)

投稿 : 2022/03/08
閲覧 : 362
サンキュー:

17

セシウス さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

障害があってもなくてもコミュニケーションは難しい

 原作マンガは未読です。
 メインヒロインが聾唖者であることが特徴の青春物語ですが、障害自体は大きなテーマにはなっていません。子供時代にメインヒロインをいじめたことが大きな問題になってしまい、その後周囲とコミュニケーションをとることができなくなってしまった主人公が、メインヒロインとの再会をきっかけに人間関係を取り戻していく姿を丁寧に描いています。若干描写が足りない部分も感じましたが概ね感動できるストーリーだったと思います。
 
 キャラは主人公・メインヒロインとその家族の描写は丁寧で感情移入できましたが、周囲の友人たちは若干イメージが薄いです。地方都市が舞台になっているようで世界が狭く、高校進学後も同級生たちはわりとよく街中で顔を合わせます。もう少し深掘りしてほしかったな、というキャラもいました。
 声優さんたちは素晴らしかったです。メインヒロイン役の声優さんは聾唖者の役を見事に演じたと思います。

 作画は美麗でした。街の中を流れる川や花火のシーンなどは本当に綺麗に描かれていたと思います。音楽もピアノをメインにしたBGMが登場人物の心情をよく表していて良かったと思います。

 おそらく原作を見た人は物足りなさを感じるような気がします。登場人物が多い(主人公と同学年だけで9人)ので、もっと尺を長くとって欲しかったなとは思いました。映画単体で見ればとても良くできた作品だったと思います。

 全くもって余談ですが英語吹替版では、メインヒロインの声をリアル聾唖者が演じていて賞賛されています。しかしその発音は私などよりもずっと綺麗に聞こえて少々凹みますw

投稿 : 2021/12/12
閲覧 : 174
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7

ネタバレ

ハウトゥーバトル さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2
物語 : 2.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 1.0 状態:観終わった

友達になる権利、幸せになる権利、生きる権利

この話はいじめっ子の話
ジャンルはイジメ・高校・恋愛・友達
まぁくそみたいな主人公ですね
すこぶる評判が悪い主人公
私も嫌いです(詩人気分)

さてイジメというと非常に人聞きが悪いですが、イジメと言っても(一応)過去の話です。今現在イジメてるよ〜て話ではないことは保証します
が、昔やってた人間が今になって根本から変われる、なんてことはまぁないでしょう
人間はそう簡単に作られてませんからね

話を戻しますが、イジメてた話です
昔イジメに関するトラウマを持ってたり、友人が一人も出来ず高校生活をずっとボッチで過ごしてた人達には申し訳ないですが本作を勧めることは出来ません。別に見てもいいですけど死なないでくださいね?
ともあれ私は主人公含め本作のキャラ全てが嫌いです{netabare}BigFriendは妥協します{/netabare}人間の愚かしさを象徴したかのような性格と全てを忘却によって解決しようとする手段は本当に最悪と言えます
架空の存在に腹を立てるのは非常に非生産的であると思うのですが、ものすごく気分を害されました

イメージとしては「コネクト」をさらにシリアスよりにした感じです
甘い青春恋愛を見たい方は別の作品を見てください
TARITARIとかじゃないですかね(やけくそ)

キャラを主体的にしているため、必然的に物語がゴミになっています
わけわからない主義主張のもと、やけくそで行動しているため、常人(私が常人じゃない可能性が微レ存ですが)には理解し難い展開となっており、お世辞でも褒めることができません。

{netabare}結局誰も救われてませんよね
クソ主人公のせいで人生をボコボコにされたのに、クソ主人公のことを好きになってしまうヒロインもわけわからんし、未練がましい黒髪もわからんし、善意になんらかの対価が必要だと考える偽善者もわからんし、外野もわからんし、旗振りの裏切り者もわからんし、手話を覚えたのに卑屈なやつもわからんし、
あれ?BigFriendと妹だけではまともなの。母上は嫌いじゃないが、やり方が違ったような気もするからあんまねぇ…

最後、あれで主人公が死んでみんなが各々の感情を持ちながら一人の人間の死を思うとかだったら絶対面白かったんでしょうけど。
はぁ。生きのびた挙げ句、恋人になるなんておこがましい。
{/netabare}

本作が好きな方の気がしれません
誰向けなのかまるでわかりませんが、京アニが制作したんですからみなさん見ましょう(遠い目)

投稿 : 2021/11/05
閲覧 : 224
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9

イザヤ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

教材にできそう

登場人物のほとんどに嫌なところがあるため,道徳の教材なんかにも使えそうです。内容自体は,とても好きで4回くらいは見ました。人間は,完璧な生き物ではないため嫌なところが描かれているくらいの方が,普通だと思います。

投稿 : 2021/11/04
閲覧 : 227
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2

ちあき さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

閉ざされた世界、開けていく世界

耳をふさげば聞こえない。目を背ければ見えない。心を閉じればわからない。
そうやって五感が鈍り、心までもが鈍り、麻痺していく。
そして世界が暗く冷たいものになっていく感覚。身につまされる想いで観ていました。

しかし、世界は決して暗く冷たいだけのものじゃありません。
何かをきっかけに繋がることがあります。おそらく、それは伝わる事。

自分の事、相手の事。伝わって繋がって変わっていく。
閉ざされた世界が開いていく。

伝わるってきっと声だけじゃない。言葉だけじゃない。
"それ"を知って、開けていく世界を感じた時は涙が出るほどに心震える。

良い作品でした。

投稿 : 2021/10/25
閲覧 : 287
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17

ネタバレ

meimei さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

総合的には良い作品

 感慨深く良い作品だと思う。と同時に観てて胸糞悪くなるイジメ描写があり「やりすぎじゃないか?」と思う部分もある。

 これを観た子供達が虐められる側の心を知って欲しい。

 許す心は持ったほうがいいし主人公が心から後悔と反省をしているが、それでもリアルなら一生許さないと思うし一緒に遊ぶ事はありえない(許しても馴れ合わないし自分とは違う所で達者にやってくれと思う)ので硝子は仏の心の持ち主。
 あと見た目可愛い女の子は聴覚障害があっても実際は虐められませんw(世の中そんなもんです)

イジメの部分に対して長々と書きましたが、それは序盤のプロローグで、その後高校生になってから物語が動き出します。

原作読みました。
{netabare} 映画では植野が1番の悪者的存在だったが原作では川井が一番タチ悪い。 {/netabare}
映画は尺の関係でかなりカットされているので原作のほうがそれぞれの人物の心理描写が伝わり面白かった。
 映画は絵が綺麗、アニメーションで動くという良さもありますので両方お勧めです。
 週刊少年マガジンで掲載されていたようですが、よく少年誌でこの題材で打ち切りにならなかったな…個人的には面白いと思うけど。

投稿 : 2021/08/29
閲覧 : 176
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4

ネタバレ

ひろたん さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

心がどっと疲れる、それだけこの話は繊細だ

観ている最中は心がどっと疲れる話です。
しかし、最後のシーンでそれが解放されます。
つまり、それだけ人の心の繊細な部分をオブラート無しで触れてきます。

こんなに難しいテーマをアニメ化できるなんてすごいですね。
声優さんの演技力もすごいの一言です。

投稿 : 2021/08/16
閲覧 : 224
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11

御宅 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

山田尚子節炸裂

けいおん!を手掛ける山田尚子監督の作品。序盤に主人公の石田が自殺を図る際の演出(無音と太陽に照らされる光との混合)がまさに山田尚子節だなと感じた。物語の内容は悪くはなかったが、個人的には終始退屈だった。良い映画なのはわかるんですけどね。

投稿 : 2021/08/08
閲覧 : 244
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5

アイラ☆ので さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

本気で他人を理解しようとした事がありますか?

他人の気持ちが分かったら、どれだけ簡単なことで悩んでいたんだろうかと考えさせられら作品です。

投稿 : 2021/07/05
閲覧 : 152
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2

ネタバレ

anime さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

人間はときに非道い。けど許す心もある。

小学生の頃、耳が不自由な転校生のヒロインをいじめてた男の子が主人公。いじめがバレてから逆にいじめられてすっかり内向的になった彼が高校生となり、自殺まで考えるようになりながらも、彼女と再会し過去と向き合い始める・・・というお話。

終始シリアスで重たい系。
すごくいろんなことを考えさせられました。

特に植野さんの役どころがよかったですねー。
ヒロインに対する「あんたさえいなければ」という酷すぎる物言いには、実は人間の情動として目を背けられない部分をはらんでいて、そこにちょっと込み入ったドラマが生まれます。
なんだかんだ言いながらも、いちばんヒロインと真正面から向き合っていたのは彼女だったとも思うんですよね。

ラストにかけての急展開にも目を見張るものがありました。
救いと希望のあるエンディングでしたが、同時にそれは、間違ってしまったことを許す心があってのもの。いじめに加担したこと、見て見ぬ振りをしていたこと、自ら命を絶とうとしたこと・・・他人を、そして自分をきちんと許すことの難しさみたいなものを同時に感じさせてくれるような深みのある締めくくりだったと思います。

作画や映像も素晴らしかったー。
特に冒頭の数分間のスリリングなカット・演出はたまらなかったです。一気につかまれました。

これだけ重厚なテーマの作品だけに、世に出るまでには様々な葛藤があったと思います。
携わった人たちに最大限の賛辞を送りたいです。

投稿 : 2021/06/28
閲覧 : 172
サンキュー:

6

ネタバレ

因果 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

楕円形の周回軌道

何かにそのものに強くフォーカスするということは、換言すればその何かの周縁を度外視するということに他ならない。レンズをクローズアップしようとすれば、必然的に視野が狭まるのと同じように。

いじめ問題にフォーカスした出来合いの寓話は世の中にはごまんとある。いじめられている被害者の受けたいじめが克明に、執拗に描かれ、最後は「いじめはやめよう」のメッセージがデカデカと表示されるいじめ啓発ビデオなんかがいい例だ。私は幼少期に学校でそういうビデオを見せられ、子供ながらにその浅薄さに呆れた覚えがある。

それらの寓話の中で、本作の主人公である石田のような人間は決して主人公にはなり得ない。単に悪の象徴として描画され、それ以上のディテールを与えてもらえない。彼はいじめという主題において加害者、つまり憂慮されるに値しない周縁だからだ。「いじめた生徒の性格はこうで動機はああで家庭環境はどんなで…」などと注釈が入るいじめ啓発ビデオがこの世界のいったいどこにあるだろう?

したがって石田を一人称として進行する本作は、数多の教訓的寓話が度外視してきた「いじめた側」という周縁性に目を向けることによって、ある種影絵的に、いじめという主題の実相を浮かび上がらせようとした野心作であるといえる。

しかしながら、終始石田に固定され続ける一人称的カメラアイを鑑みるに、本作もまた石田という一つの周縁性に強く狭く深くフォーカスしてしまっていることは自明だろう。街行く人々の顔に貼り付けられた「×」の印はまさにこの映画が石田の自我の射影であることの示唆に他ならない。

いじめという主題を公平に描き出したいのであれば、冷徹な三人称こそが最も適当であるはずなのに、なぜだろうか。

このことが示すのは、以下に述べる単純な事実である。

それは、何かが語られるとき、そこには語る主体が必ず存在するということ、そして語りはそれを語る主体によって、意図的であれそうでなかれ都合よくねじ曲げ、隠され、組み替えられてしまうという性質を持つということだ。

これは黒澤明『羅生門』の時代から繰り返し言われてきた、人間の語りのイネビタブルな性質である。

ここからさらにこういうことがいえるだろう。人間は畢竟どこまでも自分勝手であって、それは各々によってバラツキはあれど誰しもが抱えている原罪のようなものである、と。石田の一人称視点という形式は、人間にそういった傾向があることを強く示唆しているように思う。

あるとき石田は、自身の過去を清算するために、元いじめの標的である西宮にアプローチをかける。しかし西宮の妹は、彼のそのような行為を「自分が気持ちよくなりたいだけだろ」と厳しく糾弾する。このとき石田は明らかに言葉に詰まっている。彼は自分にそういう側面があることを決して否定できない。さればこそ、カメラは執拗に彼の視界を映し出し続けるのだ。仮にここで彼がもし「俺はそんなふうに思ってない」とキッパリ答えられていたならば、私はその時点で視聴を打ち切っていたに違いない。そんな人間はこの世界のどこにも存在しないからだ。

そして自分勝手なのは石田だけではない。いや、この作品に登場する誰もが自分勝手だと言っていいだろう。西宮いじめの事実が浮かび上がるなり手の平を返すように石田をいじめ始めた島田や広瀬。その不条理を見過ごし続けた担任の竹内。植野は傍若無人に石田やその周辺の人間関係をかき乱し、川井はどこまでも保身に奔走。真柴は事情も知らずに石田の過去を軽蔑する。永束は見ての通りの直情径行。

そしてもちろん西宮も例外ではない。過去の再演=調和という幻想を思い描くも、それが破綻を迎えようとした瞬間、自身の死をもって贖罪を果たそうと試み、その結果石田を大怪我させた。

このように、すべての登場人物に何らかの自己中心的=加害的な側面を描き出すことは、ともすれば安易な相対化である。「みんな悪いんだから、みんな許し合えるはずだよね」という。

しかし私がそこに浮ついた虚構をあまり感じなかったのは、それがむしろ現実世界における人間関係のリアルを克明に写実しているからだと思う。

誰かに酷いことをされた経験というのは、簡単には忘却できない。『ガン×ソード』や『巌窟王』のような後腐れない復讐劇に人々がカタルシスを感じるのは、まさにそのような経験が人間精神の中に大きく影を落としていることの証左である。

しかし現実において、これらのように絶大なカタルシスを伴って憎しみが浄化されることはほとんどない。信賞必罰とはフィクションの論理に過ぎず、実際には得のほうが多い人間や損のほうが多い人間がいる。

先ほど私は登場人物の全員が自分勝手だと言ったが、そこに明確なグラデーションがあることは付記しておかねばなるまい。たとえば、クラスの中で唯一大人という立場でありながら、一切の介入を行おうとしなかった担任の竹内と、慈愛と自己犠牲精神に満ちた石田の母親を、同程度の悪人と評することは不可能に近いだろう。

さて、それでは実際にはいったい何が我々を慰撫してくれてのだろう。それは時間や、交流や、あるいは偶然である。それらはゆっくりと自分を慰め、さらには憎しみで隔たれた自己と他者の境界線をも曖昧にしていく。「もしかしたらあいつもそいつも、俺と同じなのかもしれない」という懐疑が生まれ、許しが形成されていく。

ここではもはや総量的な問題は問われない。誰がより多く失い、誰がより多く得たのか。そういった問題はナンセンスであるし、そこが問われずに済むからこそ、我々は関係を修復することができるといえる。許しとは例えるなら江戸時代の徳政令のようなものなのである。

本作における人間関係の修復の過程もこれに近い。誰かが他の誰か以上に罪を背負ったり、背負わなかったり。そしてそういう不平等的な方法での再生に誰一人として口を挟まなかった結果として、あの大団円的なラストシーンが到来するわけだ。

もちろん私はここで「反省できる人間が人一倍反省してくれるから、少しくらい反省しない人間がいたって構わない」などということが言いたいのでは決してない。

現実においては、誰もそうしようと思っていなくても、必然的にそうなってしまうことが多く、本作はそのような「許し」の歪なプロセスがきわめて真摯に、写実的に描かれている、ということが言いたいわけだ。こういった手合いの作品は、殊にアニメという媒体においては類を見ない。

最後に。

『聲の形』とは、倫理をめぐる一つの惑星であり、我々はその楕円形の周回軌道上をぐわんぐわんと回り続ける小さな小さな衛星である。あるときは接近し、あるときは遠ざかり、その延々たる繰り返しの中で、我々は倫理のあるべき姿を模索する。

原作者の大今良時が本作に対する批判を甘んじて受け入れているのも、まさに本作が個々の倫理の試金石として機能していることに彼が自覚的であるからに他ならない。

したがって本作そのものに対して端的に「良い/悪い」のジャッジを下すことはあまり意味がないように思う。それよりは、本作を見て、その上で自分が成すべきことをじっくり考えるほうがよっぽど大切だろう。

いじめとは、エゴイズムとは、友達とは、許しとは、何であり、どうであるべきなのか。真っ黒になったスクリーンの前で腕を組みながら、いつまでも悩み通したい作品だ。

投稿 : 2021/05/08
閲覧 : 231
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13

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

アニメになり新たな良さが生まれたが、大事な部分が削られた感が否めない

この漫画を最初に読んだのは、2014年くらいのこの漫画が凄い男部で1位だったから。

全巻読んで、即全巻一気買いに行ったね。それ程によかった。

私の漫画事情はとりあえず置いとこう(笑)では、アニメについてです。このアニメ、確か公開時期がなんかと被ったかなんかであんまり世間の注目を得られなかった。(たしか君の名はだった気がする…)

それが残念なところ。絶対もっとバズっていい作品。声優の演技も、イラストも文句ない。寧ろ、漫画よりもいい味を出してきていた。

その点は認める。良い漫画が、良いアニメとして生まれ変わった。ただ、残念なのが、終わり方だ。

この漫画の凄かったところは、登場人物全員の苦悩と、成長が見られた点だったからなのだ。それなのに、アニメは最後の主人公以外のキャラの視点を抜いてしまっていた!

勿体無い以外何者でもない。アニメ映画だから、尺的にしょうが無い所はある。でも、これだと、そこらにある漫画と同レベルだ。違う、そうじゃない。

なんとしてでも、最後に各キャラの心情シーンを入れて欲しかった。出来ないなら、アニメ化しない方が良かったまである。

まあ、流石に言い過ぎたか。では、内容について。小学校で人気者だった無邪気ないじめっ子「将也」が中高でいじめられる…そんな話である。世界観的なとこ言うと、リアルに近いって感じかな。マジでありそうなイジメのシーンです。結構見てるだけでキツイって人もいるかも。。。

将也の家庭環境的に、小学校時代、彼がイジメをしてしまうのはしょうがなかったのかも知れない。恐らく彼も悪気があったわけではないだろう。

まあ、幸か不幸か、彼は純粋な心の持ち主だったから、変われた。そして、罪滅ぼしをしようとした。視聴者も、そんな彼をだんだん好きになっていったのではないでしょうか?

勿論、最後まで許せない人もいただろう。でも、おれは個人的に、彼のことはめっちゃいいやつだと思う。過去の悪さを考慮しても。だって、めっちゃ後悔して、それからめっちゃ頑張ったじゃん!

総じて、とても考えさせられる作品。アニメは最後が端折られちゃったのは辛いけど、アニメ監督が「主人公の成長」に焦点を当てたと思えば納得いくし、映画一本にまとめたのは素直に凄いと思う。アニメを見て、いいと思った人は原作である漫画もぜひ見て欲しいと思う。いやあ、得るものがある良作だった。

投稿 : 2021/05/08
閲覧 : 230

ヒロト さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 2.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

なかなかシュール

今日NHKで視聴しました。「いじめ」の加害者と被害者それぞれの立場に立って、内面まで緻密に描写されているため、異なる価値観を持った人々と生きていくことの大切さを再確認できました。自分の過去の失敗を引きづり過ぎたり、劣等感に苛まれ過ぎないように心がけていきたいです。また、石田と西宮の家族にも触れられているため、一層深みのある作品だと思いました。
ただ正直な話、上野・島田・川井の3人にはあんまり共感できなかったというか、いくらなんでも酷すぎるようにも思えました。西宮をいじめていた犯人を石田だけだと半強制的に決めつけた担任の先生もちょっと理不尽すぎないかなというものがありました。たしかに不合理なことならこの世界にもたくさんありますが、あの責任の押し付け方は流石にどうなんでしょう。この点、個人的にはクラナドやヴァイオレットエヴァーガーデンには敵いませんが、京アニ作品の中でも良い方だと思いました。

投稿 : 2021/04/29
閲覧 : 187
サンキュー:

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聲の形のストーリー・あらすじ

聲の形」は、聴覚の障害を持つ少女・西宮硝子と、彼女へのいじめに加担していた過去を持つ少年・石田将也の物語で、2人の衝突や再会を通して、孤独や絶望、愛などが描かれている。(アニメ映画『聲の形』のwikipedia・公式サイト等参照)

放送時期・公式基本情報

ジャンル
アニメ映画
放送時期
2016年9月17日
制作会社
京都アニメーション
主題歌
aiko『恋をしたのは』

声優・キャラクター

入野自由、早見沙織、悠木碧、小野賢章、金子有希、石川由依、潘めぐみ、豊永利行、松岡茉優

スタッフ

原作:大今良時(講談社コミックス刊)、 監督:山田尚子、脚本:吉田玲子、キャラクターデザイン:西屋太志

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