仲間でバトルなTVアニメ動画ランキング 26

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画の仲間でバトルな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年06月09日の時点で一番の仲間でバトルなTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

94.4 1 仲間でバトルなアニメランキング1位
鬼滅の刃(TVアニメ動画)

2019年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (1658)
6903人が棚に入れました
血風剣戟冒険譚、開幕。舞台は、大正日本。炭を売る心優しき少年・炭治郎の日常は、家族を鬼に皆殺しにされたことで一変した。 唯一生き残ったが凶暴な鬼に変異した妹・禰豆子を元に戻す為、また家族を殺した鬼を討つ為、2人は旅立つ。鬼才が贈る、血風剣戟冒険譚!

声優・キャラクター
花江夏樹、鬼頭明里、下野紘、松岡禎丞、櫻井孝宏、大塚芳忠、梶裕貴、加隈亜衣、岡本信彦、森川智之、悠木碧、井澤詩織、浪川大輔、山崎たくみ、緑川光、子安武人、坂本真綾、山下大輝、早見沙織、千葉繁、上田麗奈、日野聡、小西克幸、花澤香菜、河西健吾、杉田智和、鈴村健一、関智一、関俊彦、木村良平、福山潤、小松未可子、諏訪部順一、内山昂輝、小清水亜美、森久保祥太郎、白石涼子、稲田徹
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

ヒット作を語らう時の心の姿勢

2020.04.12 追記

思うところがあっての大幅加筆。
視聴後に書いた作品レビューは後段に残しときます。
 ※ごく一部のアニヲタ批判も含んでるので気分害されちゃったらごめんね


作品の良し悪しについて各々語るのがレビューサイトの目的の一つですが、この作品は久々に普段アニメを観ない層を巻き込んで社会現象を起こしたということもあって、その観点で一言申し上げたく候。基本雑談です。


{netabare}とあるコーヒー屋にて見かけた風景。
「こんないいものなのになかなか理解されない」

自身が愛好しているものを理解してほしい。誤解を解きたい。なんなら広めたい。趣味人なら自然と沸き上がりそうな感覚です。少なくとも目の前で熱弁をふるってるこの人はそんなタイプの人。そしてその対象はアニメでした。
一緒にいる相手はそれほど興味のない層。よくありそうなシチュエーションです。
時は2016年。大ヒット中の映画『君の名は。』を映画館に出向き鑑賞し感動したと伝える非ヲタさん。話を合わせただけかもしれませんが、そんな会話のきっかけを全力で折りにいくアニヲタさんがいました。曰く、

「あーあれ話の辻褄全然合ってないんだよね」
「話が頭に入ってこないから全く泣けなかったわー」
「それよりも新海監督の前作がなんちゃらかんちゃら…」
「それよりも同時期の『聾の○』『この世界の何某に』のほうが凄かったけどね」
等々

前段でなかなか理解されないというやりとりを耳にしてたからなおさらかもしれません。

 「そりゃあんた理解しろというのが無理だわ」

単に巻き込みに失敗しただけでなく、むしろ遠ざける逆の効果を発揮するコミュニケーションでした。あほらし…
別にあにこれで同種のレビューを投稿するのは一向にかまわないと思います。同じヲタ同士で一定の土台を共有してますし、節度を保って思うところぶちまけてもらったほうがよいしそういう場です。
そのため「『君の名は。』つまんねーのにそう言っちゃだめなのかよ!」とか「思ってもいないこと(面白くないのに面白いと)言うほうが不誠実だと思うが?」という話では全くないので悪しからず。

せっかく興味のなかった人が興味を示してくれたのに。当のヲタさんだって仲間になりたそうにこちらを見ているのに。…全力でへし折りにいってませんか?です。

 「どこらへん面白かったの?」
 「アニメってどんなの想像してた?」

せめてこれくらいのワンクッション置いてから持論を展開してほしかったところ。
非ヲタさんはアニメを観にいちいち映画館に足を運ぶなんて滅多にないでしょうに。ここらへんの想像力がこのコーヒー屋で出会ったアニヲタさんには決定的に欠けてます。
もうなんというかオタクどうこうよりも単なるコミュニケーション下手かどうかの話のような気もしますが、やらかしがちなので自戒も含めて気を付けましょう。


というわけで何を言いたいかはもうお分かりですね。
4年ぶりに似たような局面がきてるわけですよ。クリスマスや誕生日のプレゼントに単行本をせがまれてみたり、芸能人がファンであることを公言して、なかには椿鬼奴さんみたいに番組内でネタにしてたりもする。LiSAさんが紅白に出場してたりもしましたね。

とはいっても、制作会社「ufotable」。声優「花江夏樹」「鬼頭明里」。一般人はまず知らない単語です。紅白出場したからといってアーティスト「LiSA」さん知らない人だって多いでしょう。今回で興味を持って動画を漁ったとしても客席サイリウムが乱舞してる光景を見たらそっ閉じしたくなるのが人情です。
余計なお世話でしょうが、同好の士を増やしたい私としましては非ヲタさんとのやりとりは「お手柔らかに」と願うところであります。

『鬼滅の刃』気に入ったのならこんなのもあるよ(^^)
そんな展開を夢見て以下、


■映像凄かったっす

作画に触れて制作会社「ufotable」を話の枕に『fate』『空の境界』をご紹介。劇伴も同じ梶浦由記さんだったりします。


■声優さん繋がりも

ベテラン・若手・中堅問わず実力のあるCVさんが多く起用されていた本作です。要は年間通して登板回数の多い人たち。
竈門家だけでも父:三木眞一郎、母:桑島法子、子供たち:大地葉、本渡楓、古賀葵、小原好美とかいう水準です。

 「その○○役やってた人だったら、今ちょうど△△ってアニメに出ているよ」

リアタイものだと「じゃあ明後日チェックしてみよう」と敷居が下がったりするものです。

それに各々代表作を持ってそうですから、そちらへの誘導もありですね。
花江夏樹さんなら『四月は君の嘘』。早見沙織さんなら『あのはな』。あたりは非ヲタ向け鉄板でしょう。「いやそれより『俺ガイル』が鉄板だ!」そのへんはどうぞご自由に(笑)

我妻善逸(CV下野紘)からの『ACCA』ジーン・オータス役。
嘴平伊之助(CV松岡禎丞)からの『SAO』キリト役。
本作での役どころとは違う顔を見せている作品も驚きがあっていいですよね。


自分もそうでしたが、声優さん、制作会社、劇伴担当、キャラデザインあたりの繋がりから広がっていったと思います。

まあそんな感じの世迷い言です。お付き合いいただきありがとうございました。
ちなみに私はこの作品を手放しで褒めておりません。{/netabare}




↓以前投稿した作品についての感想
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2019.10.04記
旧件名:良いほうの『少年JUMP』

{netabare}
艶やかな街の灯り
静謐な山間の雪景色

とにかく綺麗な作品です。
色使いが独特といいますか鮮やかな色の組み合わせが印象に残ります。
主人公炭治郎の羽織(緑と黒)はサムネでも確認できる組み合わせ。

その一方で、毎話冒頭サブタイトルコールの墨色を用いた水彩風の演出にも味わいがある。全体の色味が和風なんですよね。

そしてこれがぐねぐね動くのを目の当たりにすることになります。
バトルシーン。抜刀時の緊張感。連続した体動作の流麗な運び。対立する“鬼対人”の果てなき抗争の物語のためバトルシーンは多くあり、手を替え品を替えての演出に都度唸ることでしょう。


制作会社『ufotable』は、『劇場版 空の境界』でアニメビギナーだった私の心が鷲掴みにされたこともあって、本作『鬼滅の刃』は事前から楽しみにしていた作品でした。

『空の境界』は、和装のヒロインの殺陣がとにかく流れるようだったのとそれを活かすコマ割りで、これまでバトルを“迫力”という概念でしか見れてなかった自分に”美しさ”というものを教えてくれた忘れられない作品です。



さて『鬼滅の刃』に戻ります。
冒頭作画に触れたのは、この一点だけでも「買い」だと思ったから。なお原作は未読です。
週刊少年ジャンプは『ONE PIECE』が連載される前に卒業した私ですが、いかにもジャンプらしい作品と言えるのではないでしょうか。たしか

 “ 努力 友情 勝利 ”

でしたっけ?
その王道を行くかのような竈門炭治郎(CV花江夏樹)が主役の物語。鬼に親兄弟を惨殺され唯一生き残った妹も鬼と化してしまう。その妹竈門禰豆子(CV鬼頭明里)を人間に戻す手段を探るべく、人外なる鬼を討伐する組織へと身を投じていく流れとなってます。

良いですね。
炭治郎が素直で努力家で妹思いで諦めない強い意志を感じさせるいい奴なんです。私としてはこの主人公と冒頭述べた作画の2点推しです。
・・・以上なんですけど一応5項目整理しておきます。


▼物語

あらすじ読むと暗そうな話ですが、実際展開されたのはシビアな場面とギャグパートとのほどよい緩急。すっと肩の力を抜けるポイントが用意されてそこそこ笑えます。
それにインフレし過ぎない敵キャラ。鬼舞辻無惨(CV 関俊彦)を最終目標と定めてのブレない展開も好感。
炭治郎の鍛錬シーンに尺を取り強くなっていく過程を丁寧に描いたことは戦闘の重みや背負うものの大きさなどに説得力を持たせる効果がありました。また、鬼を一方的な悪として描かないこともお家芸とはいえ好きな設定。


▼声優

弱っちいけど芯のある人物を演じるには花江さんの選択は良かったかと。2018年初頭『グランクレスト戦記』『ラーメン大好き小泉さん』でその名を認知したのち、視聴作品が被ってなかった鬼頭明里さんのフルボイスを久々聞けたのは個人的に◎。
敵方の “ 十二鬼月 ” そして鬼殺隊エリートの “ 柱 ” 両陣営にも豪華声優陣を配置。 一部しか登場してないので今後の発展性の面でも楽しみが残ります。

{netabare}禰豆子を人間に戻すためのキーマン珠世を坂本真綾さんが演じられているのも耳に心地よい。もっと珠世を出しておくれ!{/netabare}


▼キャラ

我妻善逸(CV下野紘) 嘴平伊之助(CV 松岡禎丞)の位置づけが絶妙でした。
濃いっすね。途中からお笑い担当みたいになってましたが…
{netabare}協力プレイで敵を撃破!という印象がないのです。
意図したものなのか、兄と妹の絆に焦点あてていて友情プレイは控えめでした。今後の伸びしろを感じるところです。{/netabare}


▼作画

既述。
追加で、室内戦闘の描写もすさまじかったですね。
{netabare}ジャミロクワイの名曲『Virtual Insanity』のPVイメージで、そこの灯りを暗くして動きをめちゃくちゃ激しくしたような響凱(CV諏訪部順一)との戦闘も目を奪われました。鼓を打つ鬼とのバトルですね。{/netabare}


▼音楽

安定の梶浦案件。
地味に評価したいのが2クールの前後半通してOPEDが変更されなかったことでしょうか。昨今のお作法からみても異例な気もしますが不自然さは感じません。
{netabare}後半で曲を一新して、最終話クライマックスで前半OPどーん!演出って分かっていてもアガるんです。でもそれをしない勇気といいますか、作品の一貫性考えると変えないほうがいい気がします。{/netabare}




整理してみると、個別項目でのマイナスはあまりなかったです。
続きは劇場版でということでしょうが、まだ開けてない引き出しも豊富なので不安はないでしょう。

ただし、2クール後半でやたらキャラ増やしてお披露目パートみたいになってたのをどう見るか?
ちょっとイマイチでした。単に私が消化しきれなかっただけで、これも続きありきということなら仕方のないことなのかもしれません。

それに少年漫画らしいシンプルな面白さを追求した感があって、エンタメとして申し分ないわけですが、天井をぶち抜くような破壊力まではありませんでした。あくまで感覚的なものです。

きっと作画表現に度肝を抜かれたこともあって同等かそれ以上のレベル感で「深み(絶望)のある物語」を期待してしまったのではないかと思われます。


いや充分面白いんですよ。今期(2019年9月終了もの)TOP3に入るのは間違いありません。全方位でおすすめです。{/netabare}



視聴時期:2019年4月~9月 リアタイ視聴

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2019.10.04 初稿
2020.04.12 追記
2021.08.11 修正

投稿 : 2024/06/08
♥ : 105
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

狼はただ一匹か、数匹か

UFOTABLE制作。

大正時代の山村を舞台にした、
人喰い鬼との死闘を描く時代活劇。
アニメ化が成功した好事例でしょう。

人喰い鬼の神話、弱者の論理、
{netabare}家族を殺され最愛の妹は「鬼」と化す。
主人公炭治郎は妹を「人」に戻し、
家族の仇を打つため剣の修行に明け暮れる。{/netabare}

ハードさとコミカルさが、
バランス良く配置されまずまずの好印象。
デザインは好みませんが絵は素晴らしい。
制作会社の面目躍如でしょうか。

鬼は驚異的な生命力を持ち人を襲う。
弱者が仲間と出会い、師匠に学び、
ほんとの強さを勝ち獲るための戦いの日々。

狼はただ一匹か、数匹か。

8話視聴追記。
序盤の修行が戦闘に活かされ、
娯楽時代活劇として魅力的な仕上がり。
{netabare}物語の鍵を握る面々が表舞台へと上がり、
鬼との戦い、私怨、不死への渇望、克服、
それぞれの主題が浮かび上がる。{/netabare}

最終話視聴追記。
久しぶりに翌週が楽しみな良品でした。
立志編と銘打たれたシリーズ終了です。
身体超活性の呼吸法の技の数々、
戦闘描写は終始圧巻の出来栄えで、
善逸の「霹靂一閃」に感動すら覚えます。
原作者が嬉し泣きしたのも良くわかる。

全集中、視聴待機。
また彼らに会える日を待ち望んでいます。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 94
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

家族の肖像(※女性漫画家と新しい波の兆し)

アニメーション制作:ufotable
監督:外崎春雄、脚本:ufotable
キャラクターデザイン:松島晃、
音楽:梶浦由記、椎名豪、原作:吾峠呼世晴

最近の週刊少年ジャンプは、
ダーク系が主流なのだろうか。
『HUNTER×HUNTER』しか読んでないので
分からないが、『約束のネバーランド』も
同じ系統だし、読者層の年齢が上がって、
売れ筋も変化しているのかと想像している。

とはいえ、この作品が重視しているのは、
ジャンプの王道を踏襲した作風。
努力、成長、友情、純粋さ、家族愛など、
ジャンプに必要なものは、
全て揃えているように思える。

大正時代のある場所。
優しくて家族思いの竈門炭治郎(かまどたんじろう)は、
兄弟の世話をして長男としての務めを
果たしながら、毎日を懸命に生きていた。
家族の結束が固く、より大切にされていた時代。
ある日、町に炭を売りに出かけていた炭治郎は、
帰りが遅くなったため、知り合いの家に
泊めてもらうことになる。
夜になると鬼が出ると言われていたからだ。
{netabare}翌日、家に戻ってみると、母と兄弟たちが
惨殺されているのを発見する。
炭治郎はそのなかから僅かに息のある
妹の禰豆子(ねずこ)を抱えて助けを求めるために
雪山のなかを飛び出していくのだった。{/netabare}

{netabare}鬼に対抗して禰豆子を人間に戻す方法を探すために{/netabare}
炭治郎は、冨岡義勇の紹介で鱗滝左近次の元で
修行に励み、鬼殺隊に入隊。
禰豆子とともに鬼に対抗していく。

ここまでの物語はジャンプの王道展開そのもの。
修行して戦い、敵のボスと遭遇し、目的を確かにする。
大きな特徴といえるのは、相手側の鬼は
元々が人間で、昔の家族との記憶を
全員が朧気ながら持っていること。
その時の想いに沿った攻撃を仕掛けることもあり、
死に際には、家族の思い出とともに消滅する。
敵が人外であっても心を持った者であり、
そこを重視する作りになっているのは、
最近の少年漫画の流行りなのかもしれない。
この設定は『HUNTER×HUNTER』の蟻編を想起させる。

浮世絵を意識した水の表現法をはじめ、
作画面のこだわりは素晴らしい。
動きもスムーズで乱れるところがない。
制作陣の相当な意気込みが感じられる。
家族とのつながりを重視したのも、
関係性が希薄になりつつある今の時代に合っている。

ただ個人的にはストーリーに惹かれるものがなく、
第1話を除いた前半から中盤に関しては凡庸な印象。
よくある設定が想像通りに進んでいき、
敵との戦いにも新鮮さは感じられない。
絵の良さはあるが、戦いのシーンが長い割には、
刀で戦うという制約があるため、バリエーションが少ない。
また、炭治郎と禰豆子以外の味方のふたりが騒がしくて、
コメディにも辟易としてしまう。
ジャンプ作品なので仕方ないとは思うが、
お約束に縛られ過ぎていると感じた。
しかし、多くの人の心を奪ったであろう
19話の展開や魅せ方で一気に物語へ引き込む。

鬼の家族ともいえる集団が住む森に炭治郎たちは向かう。
十二鬼月のひとりである累を筆頭とした
蜘蛛の糸を操る鬼たち。
家族を大切にするという記憶だけに
取りつかれていた累は、恐怖による支配で
鬼の家族を形成していた。

蜘蛛の糸に捕らえられ、月光のなかで浮かぶ禰豆子。
炭治郎は死を覚悟して累へと突っ込む。
この回は動きだけでなく、止め絵の美しさも
しっかり考慮されているのが感じられる。

家族との思い出。
幼いころに見た神楽の記憶が炭治郎に力を与え、
父の舞が自身の動きと重なっていく。
一方、禰豆子の脳裏には母が現れる。
妹は兄を助けるために残った力を絞り出す。

誰にでも大切なものがある。
心と体が弱っているときに、
家族や大切な人が自分のことを
愛してくれているということを思い出すだけで、
大きな助けになることがあるのだ。
そんな普遍的なことを物語と映像で
ドラマチックに表現した手腕は見事だった。

鬼殺隊のトップである9名の柱。
十二鬼月の新たな追手。
鬼舞辻無残の血を得て、
より強力になった下弦の鬼が
炭治郎たちのいる列車に乗り込む。
続きは映画の無限列車編で。

家族の物語はどこに向かうのだろうか。
(2019年10月12日初投稿)

女性漫画家と新しい波の兆し
(2020年5月23日追記)

先日、週刊少年ジャンプで
最終回を迎えたというニュースが流れた。
ひとつの作品として、これは異例のことだ。
恥ずかしながら、リアルタイムでアニメを観ていたときは
社会現象になるほどの大ヒット作になるとは、
全く予想していなかった。
2020年5月の時点で、累計発行部数は、
6000万部を超える見通しだという。
2019年度の集計では、10年間連続1位を
獲得していた『ONE PIECE』を抜いた。
現在でもコミックスの品薄状態が続き、
映画公開も控えていることから、
さらに数字を伸ばすことが予想されている。
現在、たった20巻までしか刊行されていないことを
考えると驚異的といえる。
この数字は、過去の全ての漫画と比較しても
30位以内に入るという。
私の周りでも普段アニメや漫画にそれほど
親しんでいない人が夢中になっているのを
よく耳にするので、それだけ一般層にも深く
浸透しているということだ。

作品の特徴としては、やはり女性作者が少年漫画誌に
少年漫画のロジックで描いたことだろう。
上記でも触れたが、少年ジャンプに必要とされるものは、
全て揃えているように感じる。
ただ、そこに女性作者特有の視点が付加されている。
それが、多くの人々の琴線に触れたのだろうか。

家族愛がこの作品のテーマのひとつであることは
間違いないだろう。原作は未読だが、
アニメで観たところ、敵味方関係なく、
家族について多くの時間をかけて描写しているのは、
大きな特徴となっている。
しかも、時代は大正時代をわざわざ選んでいる。
そのことに頭を巡らせたとき、
昔、友人の女性と話していたときのことを思い出した。

「もっと昔の時代に生まれたかった」
と彼女は言った。
「今の時代はあまり合わないのよ」と。
いまひとつ意味を理解しかねて、
色々と話を聞いてみると、自分の祖父や祖母たちと
過ごした時間のなかで感じたり、書物のなかでの
知識によって、人と人との関係性や
家族の形、男女の役割など、全てが心地良かったようなのだ。
当時の私は、それを聞いて、よくある懐古主義なのかと感じた。
例えば、雑誌『サライ』を好きだと言うように。
昔の時代だと、不自由なことも多く、
楽しいことも今よりは少ないような気がすると私が口にすると、
彼女は、それでもいいと言った。
規律や狭い常識に縛られていても、
それが自分にとっては、合っている気がすると。
結局、私は彼女が感じたことをよく理解できなかった。

今になって思うのは、人生においてたくさんの
選択肢があったとしても、必ずしもそれが幸せに
つながるわけではないということを
彼女は感じていたのかもしれないということだ。
決められた自分の役割のなかで、
何かをひとつずつ選び取っていくほうが、
自分の性には、合っていると考えていたのだろう。
彼女は、とても頭の良い女性だったが、
地図を読めないことをよく嘆いていた。
彼女にとって、人生に対する考え方は、
もっとシンプルな形をしていた気がする。
それは、昔の日本文化のなかに確実に存在していた
「潔さ」や「温かさ」とでもいうべきものだったように思う。

私は『鬼滅の刃』が幅広い人々の
支持を受ける理由のひとつに
そういうものがあるのではないかと感じる。
主人公の竈門炭治郎は大家族の長男として、
毎日、懸命に働きながら、
たくさんの兄妹の面倒を見ていた。
彼は定められた自分の役割を全うすることで、
満ち足りた幸せを感じていた。
やがて鬼によって家族が惨殺され、
僅かに息のあった禰豆子を助けるために、
さまざまな困難に立ち向かっていく。
そして、禰豆子のために生きていくことを決意する。
決断に全く迷いはなかった。
そんな状況にありながらも炭治郎が大切にすることは、
他人の気持ちに寄り添うことだった。
たとえ、相手が鬼だとしても、その哀しみを受け止める。
多くの人々の哀しみを全て抱えながら、
敵に向かっていくのだ。
全てを背負う度量があって、ストイックで真っ直ぐだ。
こういうほぼ絶滅してしまったと思える男性像に
女性読者は惹かれるのだろう。
この層は「歴女」と呼ばれる人たちとも被る気がする。
また、善逸や伊之助も抱えている背景がしっかり描かれ、
その事情や彼らの強さの理由が分かるのもいい。
彼らは、自分のできることに向かっていく。

もうひとつ女性作者に特有だと思えるのが、
作品をズルズルと引き延ばしたりしないことだ。
最近の売れる漫画は、ほとんど終わることができない。
物語が終焉に向かったら、きちんと終わらせることも
作者の仕事ではないかと個人的には思う。
出版社側の立場だと「必ず売れるコンテンツ」は、
ずっと手放したくないのは理解できる。
ただ、そんな状況にあっても
幸せな作品の閉じ方を決断できるのは、
女性作者のほうが多いのではないかと感じる。
女性作者は基本的にラブストーリーを
描くことが多いため、
長く引っ張れないという事情も大きい。
それを考慮しても、女性漫画家のほうが
綺麗に終わらせるイメージがある。

指摘されているように、
妹がマスコット化されたことも
女性人気に火をつけた理由だろう。
喋らないヒロインが固定されることで、
主軸が男キャラばかりになり、
女性が好みそうな構図になっている。
これは少年漫画としては、異例ともいえるアプローチで、
読者には新鮮に映る。
ただ、爆発的なブームの理由が、
この部分だけと言われると、それは、無理がある。
あくまでも、ひとつの要素だろう。

いずれにせよ、この作品の大成功で、
ますます少年漫画誌における
女性漫画家の進出が加速する気がする。
同じ少年漫画のロジックに基づいても、
違うタイプの作品ができあがることを証明したからだ。
それは、少年漫画誌における新たな波となって、
今後の業界を大きく変えていきそうだ。
もちろん、アニメ化が大ヒットの大きな要因。
制作を担ったのがufotableで、
その技術力の高さや見せ方の工夫は卓越していた。
今後、残りの原作がアニメ化されるのを楽しみに待ちたい。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 91

85.8 2 仲間でバトルなアニメランキング2位
ソードアート・オンライン アリシゼーション(TVアニメ動画)

2018年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (1009)
5212人が棚に入れました
「ここは……どこだ……?」
気づけばキリトは、なぜか壮大なファンタジーテイストの仮想世界にフルダイブしていた。
ログイン直前の記憶があやふやなまま、手がかりを求めて辺りを彷徨う。

そして、漆黒の巨木《ギガスシダー》のもとにたどり着いた彼は、一人の少年と出会う。
「僕の名前はユージオ。よろしく、キリト君」
少年は、仮想世界の住人――《NPC》にもかかわらず、人間と同じ《感情の豊かさ》を持ち合わせていた。

ユージオと親交を深めながら、この世界からのログアウトを模索するキリト。そんな彼の脳裏に、ある記憶がよみがえる。
それは、幼少期のキリトとユージオが野山を駆け回る想い出――本来、あるはずのない記憶。
更にその想い出には、ユージオともう一人、金色の髪を持つ少女の姿があった。
名前は、アリス。
絶対に忘れてはいけないはずの、大切な名前――。

声優・キャラクター
松岡禎丞、戸松遥、茅野愛衣、島﨑信長、前田佳織里、近藤玲奈、石原夏織、小林沙苗、森川智之、岩瀬周平、木島隆一、潘めぐみ、村田太志
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

アリス イン ワンダーランド

A-1 Pictures制作。
人気の高いアリシゼーション編開幕。

ラースが開発する新型フルダイブシステムは、
VRワールド内部の記憶を現実に持ち出せない。
極めてリアルな仮想世界アンダーワールド。
相変わらずの音響効果で臨場感が凄い。

これは神への挑戦。
量子脳力学は人の心の光の揺らぎを捉え、
真のAI、人工知性を創ることへ向かうのでしょう。
導入部という点では過去シリーズ最高です。

6話視聴追記。
{netabare}壮大な文明シュミレーション、
システムから逸脱する人工知能。{/netabare}
もう少し仕掛けが早ければと願いますが、
丁寧な展開と好意的に考えましょう。

13話視聴追記。
{netabare}図書室の賢者カーディナルが語る、
仮想世界の秩序「禁忌目録」の成り立ち。{/netabare}
カーディナルの存在は世界観に、
大きな影響を与え物語に深みを生む。

前半最終話視聴追記。
技術的特異点を巡る問題でしょうか。
{netabare}心の痛みこそが人であることを教えてくれる。{/netabare}
後半怒涛の展開に興味は尽きず、
欠点はあるも映像も物語も堪能出来ました。

新世代のグローバルヒストリーへ。
これは次章に期待しましょう。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 84
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ハロー『アンダーワールド』

原作未読


そりゃあ観ます。分割4クールの半分24話を視聴完了。
長丁場にはなりますが、1期2期はおさえておきましょう。フェアリィ・ダンス編以降の伝統、アインクラッド起因のこじらせクンが今回もやらかしますし、ファンがアガるポイントも途中からでは掴みづらいでしょう。
SF要素を抜きで考えると、「ランボー」「パイナップルアーミー」みたいなPTSD発症した帰還兵の記録みたいなところありますよね。可能ならSAOサバイバーであるこじらせクンのメンタルケアはきちっとやってあげて欲しいものです。


4クールあるうちの半分ということで期待値抑えめで臨み、終わってみたらやや上回っていたかな、という印象。残り2クールに充分に期待できそうな中締めでしたが、評価は完結するまで据え置きです。

■SAO 1期
 アインクラッド編 フェアリィ・ダンス編
■SAOⅡ 2期
 ファントム・バレット編 キャリバー編 マザーズ・ロザリオ編

仮想と現実を行ったり来たりのSAO。とあるレビュアーさんの「これは異世界ではなくSF作品」とのご指摘が慧眼で、仮想と現実のリンクぶりが本シリーズの魅力に繋がってるんだと思ってます。○○編の各エピソード毎に微妙にずらしを加えて鮮度を保つ工夫もしてきました。
実を言うと、ハーレム、キリト無双あたりの要素ってわりと自分にはどうでもよくて、近しい未来図ってどんなだろう?が楽しみの大部分を占めてたりします。


そして本作『アリシゼーション』。ここでは、仮想世界での記憶を現実に持ち帰れないという新しい題材を持ち込みます。ダイブして戻ってきた後の記憶がない。
これまでは行ったり来たりの中で、どちらが自分の本当の居場所なんだろう?と懊悩する登場人物に共感したりしてたのが、まるであてはまりません。仮想はより独立した世界という位置づけとなるため、目の前で観てるのはSAOながら、「ちょっと何かが違う」違和感を内包したまま進行する展開でした。

・独立性の高い世界を作ったリアルでの目的は?
・独立性の高い世界のユニークキャラクター(アリス、ユージオ)の存在意義は?

{netabare}誕生直後の赤子の精神原型を複製してアンダーワールド内で成長させてどんなシミュレーションをしたいのだろう?副作用はどんなだろう?{/netabare}
全てが完結した時に明らかになるのでしょう。半分時点でどれくらい明らかになっているかは観てのお楽しみってところですね。壮大なお話になりそうです。

さてこの新しい題材。それに伴う変化。私は好意を持って受け止めてます。
エンタメ鮮度を保つこと以上に、仮想世界が行き着くひとつの到達点を提示してくれそうだからです。
マザーズ・ロザリオ編で “メデュキボイド” の思想は、横で綴られたユウキとアスナのストーリーと合わせて終末医療の一つの可能性を示しました。

{netabare}アンダーワールドは臨床試験をノーリスクでできます。これまで不可能だった人の行動心理の精緻なシミュレーションが可能です。

下衆い例えをします。ファンタジー世界を東京に置き換えてみて大地震を起こす。火災、家屋倒壊、備蓄量等事前にパラメータ設定し結果を収集。スパコンでも使えば有用な演算結果をいくらでも集められ、都市防災計画に役立てられます。発生火災の回避行動なんか世帯別で演算できそう。{/netabare}

{netabare}一方でノーリスクながら、倫理の葛藤に苛まれることになります。心を持ったこの仮想東京の住人の阿鼻叫喚を何度も何度もいや一回でも耐えられますか?という問題が付き纏うことになるでしょう。

脱線はこのへんで。
アリスもユージオも実世界には存在しない人格ってことで合ってると思うのですが、だからって切り捨てられるかってところですね。{/netabare}


冗長ないしやや緩慢と言われた展開は評価は分かれるでしょうが、これも悪くはありません。 “天命” “心意” “シンセサイズ” “フラクトライト” “ソウル・トランスレーター” その他もろもろ馴染みのない用語を繰り返し使う時間があって理解の助けになりました。

2019年秋からの続き。終わってみて肩透かしとならないようスタッフの皆さん頑張ってください。応援してます。


■ネタバレ所感
{netabare}それにしてもアドミニストレーターにとどめを刺したのが、チュデルキンの色欲というのが(笑)
仮に二人とも生きてたとして、どんな関係になってるんだろう?アドミンさん許すとは思えません。{/netabare}

実は陰のある神代凛子さんがお気に入りだったりもする。



視聴時期:2018年9月~2019年3月 リアタイ視聴

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2019.04.12 初稿
2019.09.22 追記
2020.08.01 修正
2021.08.04 修正

投稿 : 2024/06/08
♥ : 66
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

フラクトライトは電気人形を人間に進化させられるか?

アニメーション製作:A-1 Pictures
監督:小野学、
総作画監督:鈴木 豪、山本由美子
キャラクターデザイン:足立慎吾、鈴木 豪、
西口智也、山本由美子、原作:川原礫

原作小説が全世界で2000万部以上の
売上を誇るSAOシリーズ四度目のアニメ化。
アインクラッド編から数多の困難を乗り越えた
主人公のキリトが、ファントムバレットの残党に
襲撃されたことをきっかけに、
また新たなVRMMORPGの世界に足を踏み入れる。

近未来を想定した緻密な世界観。
ユーザーの脳に直接接続できるギアを装着し、
仮想の五感情報を受けることによって、
よりリアリティのある仮想世界を体感できるゲーム。
それに人工フラクトライトという
誕生からの記憶を蓄積させていく
ボトムアップ型のAIを搭載することで、
より本物の人間が暮らすような世界を構築した。
ゲーム開発の目的は、育てたAIを
無人兵器に搭載して軍事利用することだった。

ゲーム内のアンダーワールドとされる世界には
「人界」と「暗黒界」というふたつの勢力があり、
お互いの力は均衡状態を保っていた。
キリトは村で出会ったユージオとともに
幼いころの記憶として残っている
アリス捕縛の謎を解き明かすために旅立つ。
相対するのは、禁忌目録や整合騎士、
そして人界を統べるアドミニストレーターだ。
少しずつ謎が明らかになる序盤や
大木に挑戦する物語は、楽しませてくれた。
キリトとユージオの友情がメインの
ストーリーになると思っていた。

しかし、中盤以降の展開は、
個人的には残念な出来と感じてしまった。
そもそも、キリトとユージオに友情というものが
成立していたのだろうかとさえ思える。
この作品は、観るたびにある種の気持ち悪さが残る。
キャラクター造形が浅薄で、
作者の欲望をそのまま具現化したのではと
思えてしまうのが原因だ。
それは俺Tueeeeなどの問題ではなく、
物語自体に他者に対する視点が欠けている
のではないかと感じてしまうからだろう。
VRMMORPGの世界で、フラクトライトという
(攻殻機動隊のゴーストと同じようなもの)
壮大な機能まで登場させているにも関わらず、
それを全く活かした話になっておらず、
結局、人間を表現できていないのが、
このシリーズの最大の弱点だ。

正義と悪が完全に分離するのは良いのだが、
悪はどうして悪になるのか、
正義はどうして正義なのかという描写が
あまりにも不足しているのではないだろうか。
そして主人公は完全無欠の英雄で、
人間らしさがほとんど見られない。
これは、外部キャラからの視点なら
まだ納得できるのだが、ほぼ主人公を
中心に展開するストーリーとしては、
大きな問題点に見えてしまう。

是枝裕和監督の『空気人形』という作品がある。
いわゆるダッチワイフ(ラブドール)が、
自我を持つというストーリーなのだが、
それによって「私は空っぽ」だと感じる。
また、色々な感情を獲得することによって、
持ち主から「面倒臭い」と言われてしまう。
心を持つということは、そういうことなのだ。
SAOは、今回は特に「心」をテーマに
しているにも関わらず、そういう「面倒臭さ」は微塵もない。
だから、私は、この作品に空虚さを
感じてしまうのだろう。

{netabare}シリーズはこの後も2クール続き、
完全な人工知能として目覚めたアリスを巡って
暗黒界と戦うことになるようだ。{/netabare}
難点ばかりを挙げたが、緻密な世界観は良いと思う。
アリシゼーション計画は、どこに向かうのか。
引き続き、最後まで見届けたい。
(2019年5月12日初投稿)

投稿 : 2024/06/08
♥ : 50

91.9 3 仲間でバトルなアニメランキング3位
鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST(TVアニメ動画)

2009年春アニメ
★★★★★ 4.2 (3321)
18039人が棚に入れました
錬金術、それは「等価交換」の原則のもと、物質を理解、分解、そして再構築する、この世界で最先端の学術である。
この錬金術において、最大の“禁忌”とされるもの「人体錬成」。亡き母親を想うがゆえ、禁忌を侵し、全てを失った幼き兄弟。巨大な鎧に魂を定着された弟、アルフォンス・エルリック。機械鎧(オートメイル)をまとい、「鋼の錬金術師」の名を背負った兄、エドワード・エルリック。
二人は失ったものを取り戻すため、「賢者の石」を探す旅に出る。兄弟は「賢者の石」の真実に近づくにつれ、大きな陰謀の渦中へと突き進んでいく…。

声優・キャラクター
朴璐美、釘宮理恵、高本めぐみ、三木眞一郎、折笠富美子、内海賢二、藤原啓治、うえだゆうじ、佐藤美一、柿原徹也、浜田賢二、名塚佳織、柴田秀勝、三宅健太、井上喜久子、白鳥哲、高山みなみ、吉野裕行、沢海陽子、中井和哉、大友龍三郎
ネタバレ

Yulily さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

私のアニメ史上最高傑作!!紹介レビュー

まさに奇跡の名作。天才、荒川弘の最高傑作。自分史上で最高評価をつけている作品です。
私のNo.1アニメということです。

エドワード・エルリックと弟のアルフォンス・エルリックの兄弟の絆をメインに描く壮大なファンタジーです。
{netabare}
幼いときに最愛の母親を亡くしてしまったエルリック兄弟。生命を再び作り出すことに疑問なんて全くなかった。兄弟はただ、母親に会いたいそれだけだったのです....

この世の中には、絶対に触れてはいけない禁忌が存在します。
母親を生き返らせるためにした「人体錬成」という行為がそれなのです。
その代償は大きくエドは左足、右腕、弟のアルは体の全てを無くしてしまいます。
エドは自らの犯した罪を背負い弟を元の体に戻し生きていくことを決意します。

兄弟は、錬金術という特殊能力を持ち、それを活用し目的に向かい進んでいく。そこで様々な出会いがあり成長していきます。
{/netabare}
「命の大切さ」という大きなテーマがあり、生命の尊さや強さ、素晴らしさ、更に生命の存在意義まで掘り下げています。

ストーリー全体はシリアス部分が濃いのですが随所に練りこまれた「ギャグ」の面白さに心が和みました。

キャラクターも魅力的、味方は勿論、敵であってもです。数々のキャラクターがそれぞれの思惑を胸に行動していくうち、壮大な物語が紡がれていく様は素晴らしいです。

ストーリー全体に張り巡らされていた複雑にして周到な伏線。この回収の演出、この作品は最後まで観なければ全く意味がありません!

完璧なまでに練られたストーリー、綿密な物語構成を存分に味わうことが出来るはずです。

最後のハガレン四コマ劇場では重いテーマをパロディーにしていて衝撃を受けます。荒川先生の遊び心が垣間見れるのです。そう思って観てください。

作者の荒川弘先生「天才」としか言いようがありません。
私のNo.1アニメの紹介でした!

投稿 : 2024/06/08
♥ : 103

自分はなんだったのか さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

イイネ!

原作に準拠な今作、お見事と作者と製作者に拍手を贈りたいです
とはいえ前半はかなりのペースで話が進むので原作もしくは前作
を見てないと?な部分もありますのでオリジナルで終わる前作を
見る事をお勧めします

錬金術の光と影、軍隊、民族紛争、陰謀、親子の確執に兄弟愛
飛行機が無い世界なのに手足はメカに出来る不思議な世界観
見応えたっぷりなダークファンタジー
64話と長めですがあっと言う間です、とても面白いので
ぜひ多くの人に見てほしい。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 57

エウネル さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

錬金術使いてー

ハガレンは原作のマンガもアニメも大好きです。錬金術というものは個人的に好きな能力というのもあり、とても面白い話でした。

設定がしっかりしているのが素晴らしいと思う。キャラも個性的で記憶に残りやすかった。僕はアル、ウィンリー、グリード(正確に言うとグリードとリンのコンビ)あたりが好きかな。グリードが好きな人が少ないのが悲しいです。結構いい奴だったのに。

内容とキャラの濃さは原作の凄さですが、戦闘シーンは漫画とは違ったかっこよさがアニメにはありました。

原作は全マンガの中でもトップクラスに有名で名作だと思っているものなので、このアニメは見たほうがいいと思います。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 51

87.2 4 仲間でバトルなアニメランキング4位
灰と幻想のグリムガル(TVアニメ動画)

2016年冬アニメ
★★★★☆ 3.9 (1955)
9399人が棚に入れました
薄暗い森の中、わずか2体のゴブリンを相手に苦戦を強いられている6人の少年少女がいた。
盗賊のハルヒロ、暗黒騎士のランタ、神官のマナト、戦士のモグゾー、狩人のユメ、魔法使いのシホル。
彼らには、ほんの数日前、暗闇の中で目覚めてからの記憶しかない。
自分たちが、どうしてこの世界――『グリムガル』にいるのか、わけもわからないまま、彼らは見習い義勇兵として歩み始めた。
ここで生きるために――。

主人公・ハルヒロがある日突然迷い込んでしまった世界・グリムガルにおいて、“生きるために”過酷な環境や仲間との絆に向き合っていく様を描いた青春群像×ファンタジー作品。

声優・キャラクター
細谷佳正、吉野裕行、島﨑信長、落合福嗣、小松未可子、照井春佳、関智一、浪川大輔、安元洋貴、能登麻美子
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

主人公最強の対極、リアルな異世界ファンタジーバトル

原作未読。キャッチさんからの紹介で視聴。

ゴブリン相手に四苦八苦するような6人組の弱小パーティの物語。
主人公最強ではない、リアルな設定の物語です。

主人公たちの成長があまり早くないので、特に前半はテンポが悪く感じるかも。
個人的には、4話区切りで物語が大きく転換していく、バランスの良い構成に高評価。
{netabare}1~4話は、物語の世界観の説明とマナトの死。
5~8話は、メリイの加入とマナトの敵討ち。
9~12話は、メリイの昔の仲間の敵討ち。{/netabare}

作画は水彩画のような街並みと、最後まで乱れなかった人物の描画はお見事。
バトルシーンも迫力があって、とても良かったと思います。

キャラには私の苦手なタイプが一人・・・。少しマイナス評価。
空気の読めないお調子者は苦手なんです。
しかも口が悪い。性格もイマイチ。
この嫌な感じが『SHIROBAKO』のタローみたいだと思っていたら、やはり同じ声優さんでしたか。

続きも見てみたいと思える作品でしたので、第2期を期待したいです。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 94
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

弱いなりに生きる

印象派の画家が描いた、
水彩画のような美術背景に心が洗練される。
中世ヨーロッパの街並みが美しい。
芸術的でどこか暖かく懐かしくもある。

グリムガル世界の辺境には、
人類と敵対する種族が暮らしている。
空には赤い三日月、
ゴブリンやコボルトが普通に暮らしている。
{netabare}どうしてここにいるのか?
いつからここにいるのか?
過去の記憶もないままに戦いに導かれる者達。{/netabare}

異世界転生や主人公最強系アニメ、
最近の風潮に対する、
カウンターもあったのかも知れない。
このすばとグリムガルは、
真反対の演出でやってくれましたね。
キャラの心理描写が丁寧で好感が持てる。
{netabare}ボロボロの下着を洗濯する芸の細かさ、
RPGパーティーの弱さが逆にリアルである。{/netabare}
少し気になったのは、目標設定だけ、
明確にして欲しかったと思います。

命のやりとり、
魔法では癒せない傷。
ここには葛藤がある。
それは弱いなりに生きるということ。

グリムガルは名作だろう。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 90
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

【鑑賞日記・完】RPG愛、そして……ゴブリン愛に満ち満ちたファンタジーアニメ

原作ライトノベルは七巻まで購読中。

☆総評

かつて『Wizardry~ウィザードリィ~』等の古典的ロールプレイングゲームにおいては、
物語はクリエイターからプレイヤーに一方的に下賜されるものではありませんでした。
自作した様々な種族、職業のキャラクターでパーティを組み、
ヒットポイントの削り合いに一喜一憂しながら、
冒険者たちのストーリーを夢想したものでした。

その為、プレイヤーの中には過剰とも思われる妄想力を膨らませる者も現れました。
『Wiz』についても、例えばゲーム雑誌投稿コーナー「ウィザードリィ友の会」に、
俺達が考えた冒険ネタを持ち寄る猛者達が実在したのです。

単なる数字の増減に過ぎないRPGに、時間を湯水の如く投入するに止まらず、
その上、物言わぬ自作キャラ達の妄想ストーリーを爆裂させる。
さらには個々のモンスターの“人間ドラマ”まで展開する。
端から見れば正気の沙汰ではない、恐ろしくマニアックな試みw
けれど、テーブルトークRPGのコンピュータ上での再現たる、
ビデオゲームのRPGにおいて、妄想こそ王道でもあったのです。

本作はそのスピリッツの継承を存分に感じられる作品です。

正直、これがリアルな青春……だとは私はあまり思いません(苦笑)
24時間ネタ全開の暗黒騎士や、クレッシェンドゥゥゥ!な義勇兵なんて、
現実世界にはあまりいないでしょうしw

ただ、本作にはファンタジー世界に放り込まれた少年少女が、
どんなことを感じ、生きていくか……。
膨大な量の妄想とその成果たる心理描写が積み重ねられています。

その結果として普段あまり冒険に出ない視聴者の中にも、
リアルな人間ドラマという感想を抱く方がいて頂けたなら……。

昨今、進化が著しいロールプレイを重視した海外製RPG等の隆盛と併せて、
あの時、繰り広げた俺達の妄想も無駄でなかったのだなぁ……。
と、妙な感慨に耽ることができるのです。

☆声優に“芝居”をしてもらうためのアフレコ現場改革

本作のアフレコ現場では、まず監督からキャストへの方針説明等から始まり、
その時々のキャラクターの心情や、それを声で表現するため入念な打ち合わせが重ねられ、
声が当てられていったそうです。

……当たり前じゃないか?と思われるかもしれませんが、
これが当たり前じゃないのが、依然、地位向上半ばの声優業界の惨状でして……(苦笑)

基本、台本だけ渡して、一人一人、声当てて、問題なければお終い。
酷い現場になると「テキトーに声当てとけばいいよ」と投げやりな有様w

これだと、声優たちが一発でOKをもらうために、
味付けの濃い萌えイケメンキャラボイスを当てる、反射神経は発達しても、
一人の人間を“芝居”で表現する演技力の向上など望むべくもない。

こうした声優業の現状に対する監督の問題意識が、
本作の声優の“芝居”からは存分に感じることができました。
結果、二次元世界の中に人間を感じることができた。
という視聴者が出てきたのも必然だったと言えるでしょう。

6月のファンイベントでは声優陣が朗読劇を披露する演目もあるとのこと。
声優の“芝居”の力を磨く、大変素晴らしい試み。どんどんやって欲しいです。

☆(K)NoW_NAMEとフィルムスコアリングについて

本作は主題歌、挿入歌、BGMに至るまで(K)NoW_NAMEという一つのアーティスト集団に、
一括して任せる方式を選択。

さらに、あらかじめある劇伴からシーンに合わせてチョイスする
連続テレビアニメで通常とられる方法ではなく、
シーンに合わせてBGMを制作するフィルムスコアリングを採用。

一見、無思慮にフルでごり押ししているだけに思われる挿入歌も、
スタッフから場面の内容と求める音楽の方向性を(K)NoW_NAMEに伝えた上で、作曲されたもの。

そのため、例えば四話挿入歌は二番があれば五分超になりそうなバラードですが、
尺に合わせて一番からそのままラスサビに突入し、三分台にまとめられ、
反対に七話及び八話の挿入歌はアップテンポですが、五分を越えるなかなかの大作に仕上がっています。

この方式を貫くのはかなりしんどかったと思います。
事前にシーンイメージを伝えるためには、作画工程の前倒しが必要でしょうし、
その上、本作はアフレコでも丁寧に時間をかけている……。

序盤、歌だけで声がほぼ消滅したのは、この辺りの工程管理の切迫によるものでは?
という個人的な疑惑が払拭できませんw

私は気が付きませんでしたが、中盤ではキャラがホバー移動する謎作画もあったとか(苦笑)
スタッフのみなさん本当にお疲れ様でした。

音楽担当者ともコミュニケーションを密にして丁寧にアニメを製作しよう
という方向性は評価したいです。

☆声優・落合福嗣について

キャスト発表時は話題作りのネタとしか思えなかった、
三冠王の息子の主要キャラ・モグゾー役起用。

声を当てるのは上手くないですがw
善意で捉えると、濃い口のキャラボイスを提供する既存の声優とは違う、
人間モグゾーと“どーも斬”の表現を追求した結果だとも思います。

もっとも、福嗣さんも声優事務所の振るい落としを兼ねた養成課程に身を置く、
“ちゃんとした声優”のステレオタイプをなぞっていますし……。
単に新人でギャラが安かっただけとも考えられますし……。
或いは、朗読イベントでモグゾー役がリアル世界に出てきた場合、
中の人がマナト役の島﨑信長さんに匹敵するイケメンだった時の
観衆の困惑がスタッフの頭をよぎったのかもしれませんw

ちなみに原作では“若干のろいが頼りになるくま”とキャラ紹介されているモグゾー。
そう言えば、福嗣さんは今期『霊剣山』でも格闘クマ役などで出演されていましたw

男性声優もアイドル化が定番化する昨今……。
体型から違う福嗣さんには世代屈指のクマ声優として生き残る芽があるのかもしれませんw
この声優業……ただの金持ち息子の道楽では終わらないかも。そんな予感もします。


以下、鑑賞日記。途方もなく長いので折り畳みw
{netabare}

「ささやき、詠唱、祈り、目覚めよ」

原作一巻目及びアニメ第一話のこのサブタイトルにピンと来てしまった、
例えばゲーム初挑戦がゲームボーイ版『Wizardry~ウィザードリィ~外伝Ⅱ・古代皇帝の遺産』だった、
私のような古参の冒険者には、ほぼ視聴が義務付けられた作品w

以下、私の期待が迸った、勇み足な長文w

{netabare} サブタイの元ネタはその『Wiz』シリーズより。
法外なお布施を巻き上げたカント寺院が唱える蘇生呪文、
「ささやき-えいしょう-いのり-ねんじよ!」から来ています。
(で、失敗して灰になろうが、ロストしようが、医療ミスは一切認められず、
前金もビタ一文返金されず、「まいそうされます」の一言で済まされますw)

『Wiz』シリーズは序盤が本当にキツいゲーム。
軌道に乗れば、大魔神を一撃で屠れるようにもなりますが……。
それまでは追い剥ぎにあっさり殴り殺されるw
少し体力がついたと思ったら忍者や修行僧に首を飛ばされるw
ボルダック商店はぼったくりw
など難行苦行の連続w

原作はそんな古典的ロールプレイングゲームにおける
パーティ育成の苦しさを、現実的なシーンに落とし込んでどう伝えられるか……。
腐心した大変RPG愛に満ちた小説です。

で、本作の主人公パーティーの特徴を一言で申しますと……。


 弱 い !!


華やかな英雄譚など始まる気配すら感じない、圧倒的な弱さw
ろくに射撃もできない狩人に、
クセのあるスキルを使いこなす頭もないのに上位職業に就くイタイ奴……。
唯一回復役兼リーダーは多少頭が切れますが、
厳しさが足りない背負い込み屋で、戦闘はいつもギリギリw
もし私がこのパーティーで『Wiz』で冒険に出ろ!と言われたら、
ファーストエンカウントで全滅させる自信がありますw

というより、リーダー以外は『Wiz』基準では冒険者の水準にも達していませんw
訓練場のキャラ作成にて、ポイント不足でダンジョンに挑んで全滅する以前に、
プレイヤーにリストラ、消去されるレベルw
或いは、序盤、多数の捨てキャラから初期装備を剥がして足しにする金策要員w

実際、原作ではこうした要素をストーリーにしたシーンもあり切なくなりますw


個人的にはRPGは行ける!と思った時が一番危ない。
一寸先は地獄、全滅、灰、ロストwという
古き良き時代の素敵なゲーム文化を再生し得る期待のアニメです。
でも一方で、原作の地道なレベル上げを映像化し、
今のプレイヤーに伝えるには、一工夫も二工夫も必要だとも思います。

原作は主にラノベらしいキャラの掛け合いで、
重苦しさ一辺倒にならず、リズムを作っていましたが、
テキストレベルでは、会話でも良くても、
エンタメ映像としては盛り上がりが不足する懸念があります。

その辺りを制作のA-1 Picturesがどう料理するのか。
スタッフは違いますが、『ソードアート・オンライン』を、
時系列整理しアニメ化成功に導いたスタジオの経験値がどう生きるかが注目点。

『灰と幻想の~』のメインタイトルもまた、ベニー葉山氏による、
初代『Wiz』のノベライズ『小説ウィザードリィ~隣り合わせの灰と青春~』が元ネタだとのこと。
そしてベニー葉山氏は上記の私の初ゲーム『ウィザードリィ外伝Ⅱ』のシナリオ担当でもあります。

そんな浅からぬ縁も感じながら、主人公と一緒に苦行したいw
2016年冬の期待作です♪{/netabare}

各話感想{netabare}
第一話{netabare}
早速A-1の時系列整理スキルが炸裂。
元々展開の遅めな原作に無理に鞭を入れずに、
回想も活用しつつ視聴者の集中力を持続させる作戦に出た模様。
集中力維持の工夫は、水彩画風の背景や、
小動物の描写や、キャラの細かい仕草からも実感できました。

そんな中でも最初の戦闘シーンで、しっかりと伏線の強調がなされていました。
RPGにおいて、序盤のパーティーでは大変危険なことを、
この人はやってしまっています。

具体的に触れるとネタバレになるので言いませんw
ロープレ経験者なら分かるとは思いますが……。
後のお楽しみ。クイズということでご勘弁下さいw

それを最初にさりげなく、後々伏線として生きるように、
しっかりと描けている。

後の展開に期待が持てるいい滑り出しでした♪{/netabare}

第二話{netabare}
評価の分かれそうな回となった印象。

ゴブリンをやっとで倒した壮絶な描写があった後は、
歌をバックに夕暮れの日常が淡々と続く……。

私はこの雰囲気も好きですが、人によっては退屈しちゃうかもw

ただ一つ心に留めておいて頂きたいのは、
立ち上げ直後のパーティーは生き残りのため
もっと沢山のシビアな思考が必要であるはずということ。
情報収集しかり、金策しかり、編成しかり……。
なぜそれが見えてこないかというと、リーダーが全部抱え込んでいるから。
もっとメンバーと情報共有してもいい所ですが、このリーダーはみんな一人でやってしまうタイプらしい。

今回も間接的にそういう描写がありました。

ミュージックビデオでまったりできるのも、
呑気に覗きの悪徳(ヴァイス)を積めるのも多分リーダーのお陰w

そのことを頭の隅に置きつつ、今回の所は頭空っぽな主人公が眺めるグリムガルの風景を楽しんでおきましょう。
{/netabare}

第三話 {netabare}
ゴブリンの寝込みを襲って、パンツ新調を画策する(笑)
全くもって華がない底辺パーティw

けど、私にとっては『Wizardry』でヘタレ冒険者だった頃の、
ノスタルジーを存分に感じられる良回でした。

ちょっと乱戦になれば死人が出る序盤は、
“モンスターは まだ こちらに きづいていない”
と来たらガッツポーズをして殴りに行き、
逆に奇襲を食らったら頭を抱えてリセットボタンの確認をしたものでしたw

というより、最初の方は基本的にパーティより、
人数の多い群れとは対峙しませんでした。
ゴブリン五匹だったら逃亡とか(苦笑)
情けないくらい懐かしすぎて笑えてきますw

さて1話でつかみ、3話で飛ぶか叩き落とす……。
今期もこの黄金パターンを守るアニメも多い中、
淡々と伏線張りと雰囲気作りに3話を消化した本作。

実はまだ原作1巻の途中w
1話1巻のペースでぶっ飛ばし原作ファンを戸惑わせる作品もあるかと思えば、
こういうスローペースの作品もある。

人の歩むペースは様々ですねw{/netabare}

第四話{netabare}
かつて私が『Wizardry~ウィザードリィ外伝Ⅱ~』にて、
最初にロストしたキャラは前衛の要の戦士でした。

少しレベルが上がって、探索距離を伸ばした頃に、
蛮族からのクリーンヒットで想定外の大ダメージを喰らって死亡。
生命力は高めのはずでしたが、蘇生は叶わず灰から消滅に至りました。

不意の一撃でキャラが消える。

あまりの衝撃に、何だこのクソゲーはw
と悪態を付きましたし、心が折れかけましたw
結局、その時は育成プランも見通せず、パーティを作り直しました。
で、次のパーティも中盤行き詰まり、クリアに至ったのはパーティは3つ目w

この頃になると、あの時、彼がロストしたのは何がまずかったのか分かるようになりました。
油断した頭で、彼を集中攻撃を受けるポジションに、貧弱な装備で立たせ、危険に曝していましたw
冒険者を十数人おじゃんにして、やっとあの頃、私は青かったと述懐できるようになったのです(苦笑)

ですがグリムガルは生きた人間が暮らすファンタジー世界。
ヒーラーロストの致命傷を喰らったからといって、ガラガラポンでやり直す訳にはいかない。
リーダー交代、欠員補充などに取り組む以前に、
不運な悪夢に襲われたと落ち込んでいる残されたメンバーには酷な展開。

ですが、この世界で生きていくためには、喪失に至った原因をもしっかりと糧にして行く必要があります。
本作は彼の死亡フラグが目立っていましたが、実はそれを経験則にしていくための伏線もしっかり仕込まれています。

そういう意味では、本作の物語は、ここでようやく始まったと言えます。
だから、唐突な死や、長歌に面食らっているプレイヤーにも、
こんなのクソゲーだと投げ出さずに、懲りずに挑んで欲しいなと願います。

『Wiz』もグリムガルもロストしてからが本番です。{/netabare}

第五話{netabare}
苦節四話。ついに正ヒロイン(私の脳内世界でのw)メリィちゃんが登場♪
しかも、中の人が安済知佳さん!

某吹奏楽部でトランペット吹いて「特別になりたい」とか「関係ないですよね」とか……。
高所から投げ下ろしてきたその声で、
メリィちゃんのツンツン通り越して、魔法障壁の如く取り付く島もない。
そんな態度取られたら、クリティカルヒットで悶え死んでしまいますw

と、取り乱すのはこの辺にしてw
マナトならどうしたか?そう考え始めたことで、
盗賊君がようやくリーダーに……そして、主人公としての道を、
好むと好まざるに関わらず歩み出した……。
第五話で改めて、ようやく物語が始まったと実感♪

主人公限定の特別スキル?ラッキースケベも回って来て、
いよいよハルヒロ君の時代ですw

もっとも本人はプレッシャーで死にそうですが(苦笑){/netabare}

第六話{netabare}

その昔、ロールプレイングゲームにおいて体力と魔力は、
自動回復する無限エネルギーではありませんでした。

『Wiz』の序盤から中盤戦に至っては、
気休め程度の効果しかない、数発分の回復魔法とポーションを、
節制して冒険を進めなければ、待っているのは全滅でした。

反面、ダンジョン攻略には中毒性もあります。
レアアイテムがドロップすればもっと奥に行きたくなる。
もっと強敵を倒して己の成長を証明したい。

こうして浮き足立ち、魔力のコスト管理と帰り道の確実な確保を怠った時、
魔力ガス欠による灰とロストの災厄が降りかかるのです。

本作原作小説『~グリムガル』、特に序盤の巻は、
このありがちな冒険者による失敗を現実感を持って再現した切り口が白眉。
そのポイントをアニメ版スタッフも熟知しています。

一話感想で私は序盤パーティーがやってはいけないことを
クイズとして勿体ぶって、はぐらかしましたがw

答えは冒頭、マナトがシホルのかすり傷を“一応”治療したシーンでした。

こんなHPが1ポイント減っただけで回復するような甘い管理をしていたら、
立ちゆかなくなることは目に見えています。

そして魔力ガス欠は最後、マナトが失われる決定打となったのです。

このことを残されたパーティが……。
よくある中級冒険者の壊滅を経験したメリイも自覚し、向き合って、
糧として乗り越えられるか否か……。

データー上の経験値だけでなく、プレイヤー経験値による成長をも物語として落とし込んでいく……。
このRPG愛に溢れた仕掛けに気が付いた時……。
私にとって『~グリムガル』が気になる小説から好きな作品になった瞬間でした。
{/netabare}

第七話{netabare}
「来る日も来る日もゴブリンゴブリンゴブリンゴブリン、
雨の日も晴れの日もゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリンゴブリン」

話が進まない……。との批判も何のそのw

パーティの地道な再建と成長。
同じく地道なメリイちゃん攻略?が描かれる今回。

自分はパーティがもの凄く進歩した回だと感じました。

そう感じるのはきっと、私がかつて冒険者として、
数十分かけてやっとレベル一つ上昇するような、
時間の無駄使いを価値ある人生だと思う、
悪い感性を培っていたからだと思いますw

膨大な時間をかけてパラメーター1ポイント上げることに喜びを感じるか、
膨大な会話を重ねてメリイちゃんにパンを分ける偉業を達成したことに喜びを感じるか。

ニコニコ動画で視聴していますが、
放送後の評価が上がって来たのは、
単純に作品が地味な積み重ねを表現する描写が優れているというだけでなく、
ロールプレイングゲームに対する価値観の面で、
大分ふるい分けが進み、精鋭が生き残って来たw
そんな印象も抱いていますw
{/netabare}

第八話{netabare}
かつてロールプレイングゲーム(RPG)において、
敵、特にボス、イベントモンスターが壁となりパーティが挫折した時……。

プレイヤーは再戦に向け、相当な遠回りを強いられます。
ストーリーは一旦休止にして、パーティの再編成、装備の見直し、
自分たちを苦しめた攻撃パターンに対する対策。新たなスキルの習得。
そして、経験値稼ぎがてら、雑魚を相手に新攻撃パターンの試運転……。

こうした修正を経て、たどりついた奴へのリベンジ・マッチ。
あの時、有り金はたいて買った装備が、前回は耐えられなかった攻撃を受け止め、
新スキルの連動が奴の取り巻きを狩る。
壮大な物語より何より、これまで通用しなかった強敵に、
再構築した作戦が、はまっていく感覚……。
確かな手応えを感じ、思わず拳を握る……。
頭の中で、何らかの脳内物質が分泌される、この瞬間こそ、
RPGはゲームとして輝きを放つのだ。

ハルヒロたちも復讐戦に向け、タンク役の兜を値切り倒す等、
膨大な時間をかけて、この地に舞い戻って来た。

さぁ、時にゴブリンスレイヤーと揶揄されながらも、
仲間の仇討ちに執念を燃やしてきた、この底辺パーティの意地!
とくと見届けよ!
{/netabare}

第九話{netabare}
安全に冒険するルーチンワークを確立した場所から次の階層、エリアに進む。
『Wiz』のような古のRPGにおいてはこの判断にも勇気が必要でした。

何しろキャラが死んだら消えたりするわけですw
そろそろ強くなった気がするから、お試しで次に行って腕試しなんて、
生半可な覚悟では決められませんでした。

ましてや、例えば、仲間の首を斬り飛ばしたアイツがいるような……。
かつて進出して失敗したエリアに改めて挑戦する場合は、
尚更、決断は重たいものとなりました。

その場合、プレイしない時間は思考を整理するのに重要で、
どんな準備が整えば、次へ行けるのか……。
対策が組み上がり自信がついたらプレイに挑む……。

こうしたプレイしない間(ま)も含めたゲームプレイという
思い出を勝手に持っている自分にとっては、
今回の休日回もとても好感が持てる良回でした。

もはや……というより最初からそうですがw
自分にはこの作品はハマり過ぎて、客観的な評価は難しいですw
{/netabare}

第十話{netabare}
個人的に『~グリムガル』でアニメ化による
恩恵を一番受けたキャラはランタだと思います。

欲望に忠実、口も悪いw行動も身勝手w
でも彼なりにパーティのことは考えてはいるらしい……。

このことは原作でも言及されてはいましたが、
それをテキストベースで十分に理解する為には、行間を読み取る根気が必要でしたw
だからランタについては平坦な展開に起伏を与えるウザキャラ。
ていうかホント……ウザいw
という原作評価も少なくありませんでしたw

けれどアニメになって作画による表情やCV吉野裕行さんの声が付くと流れが変化。
スタッフのキャラへの入れ込みようはランタについても凄まじく、
アフレコでも“ちっぱい”の発音一つに監督、原作者交えた
話し合いが持たれる力の入れようw
これにより人間ランタの表現の深みが格段にレベルアップしました。

今回もランタは、死の前ではみな平等などと憎まれ口を叩くわけですが、
仲間と死別した時、もの凄く悲しい表情をしていたのもランタでしたし、
ゴブリン殺害の初悪徳(ヴァイス)を積んで、
一番、精神ダメージが顔に出ていたのもランタでした。

今回の自分の奇行?についての言い分にしても、
吉野さんが抑揚を付けて主張に哀愁も含んだ感情を乗せることで、
彼の立場もより理解できた気がしました。

その効果なのか……アニメ化して以来、特に中の人を中心に、
なんだかランタ好きが増えている気がしますw
これは暗黒騎士ギルドの門を叩く義勇兵が急増しそうな勢いw
アニメスタッフ・キャストの皆さんも
素敵な悪徳(ヴァイス)を積んでくれたものですw
{/netabare}

第十一話{netabare}
その昔『Wiz』の教会で蘇生失敗したキャラはロストし埋葬されましたが、
ダンジョンで全滅したパーティの救出が遅れた場合でも、
一定確率でキャラクターがロストしました。

彼らの死体は一体どこへ行ってしまったのでしょう……。

これを巡って当時、諸説妄想されネタになりました。
一番多いのが迷宮の壁に埋め込まれダンジョンの一部となった説。
次いで魔獣に噛み砕かれ跡形もなくなってしまったという説。

……そして一番考えたくない説として、
かつての仲間がゾンビなどのアンデッドとして
モンスター化したという説も囁かれました。

アンデッドの王が人間の世界を圧迫するという設定の
『グリムガル』の世界ではこの一番考えたくない説を取りました。

そして『Wiz』同様、かつての仲間であろうが、
死体のなれの果てを浄化できるのは神に仕える職業のみ。
震える心を押し殺して、役目を全うした神官に拍手を贈りたい。

そしてらしくない格好いい最期を見せようとしている暗黒騎士……。
勇気ある死によって完成する彼の武勇伝を、
今、何としても全員で阻止しなければならない。

……俺もランタがアンデッドとして蘇るなんてまっぴらゴメンだぜw
{/netabare}

第十二話{netabare}
最終回にして、ついに私の大本命w使い魔・ゾディアッくん登場!
口を開けばダメだ、無理だ、死ね、死ね、死ね……毛虫、毛虫、毛虫w
その他は主の血まみれのランタの周りを浮遊するだけw
うん!素晴らしいw全くもって役に立たんww

でも、ここまでネガティブなムードを煽られると、
目の前のくそったれな現実までギャグになってくる不思議w

ピンチになるとランタがゾディアッくんを呼び出すのは、
終わってる状況を乗り切る彼なりのメンタルコントロールなのかもしれませんw

で、注目のキャストが聞き慣れない方だったので調べてみると、
佐藤結良くんという子役だとのことw

未来ある子供に死ねだの、無理だの
無邪気にネガティブワードを連発させるなんて、なんて悪い大人たちなんだ!(苦笑)

……福嗣さんとモグゾーよりシンクロ率が上なのがじわじわ来ますがw


ともあれ、憎まれ口を交わしながらも、
矢や魔法が尽きたら報告しあえるようになったこのパーティ……。
毒舌に隠された本音を読み合えるようになったこの仲間たち……。

……ホント、いいパーティになってきたよw
{/netabare}
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/06/08
♥ : 82

76.8 5 仲間でバトルなアニメランキング5位
K(TVアニメ動画)

2012年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (1506)
8618人が棚に入れました
葦中学園高校の屋上で、シロこと伊佐那社は1匹の仔猫と共に昼食をとっていた。昼食後、クラスメイトのククリから学園祭の買い出しを頼まれたシロは街へと向かうが…!?
現実とは異なった歴史を歩んだ現代日本が舞台。7人の「王」それぞれの確執と、巻き込まれる少年の運命を、異能者バトルと共に描く。


声優・キャラクター
浪川大輔、杉田智和、小松未可子、津田健次郎、小野大輔、宮野真守、沢城みゆき、堀江由衣、櫻井孝宏、福山潤、中村悠一、佐藤聡美、梶裕貴、柿原徹也、飯塚昭三
ネタバレ

takumi@ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

<最終話まで視聴完了> いろいろともったいなかった

登場人物、いわゆるイケメンだらけで女性少なめ。
声優陣は素晴らしく豪華。作画も細かくて綺麗。
街を行き交う人々の描写も、実写映像観てるようなリアル感。
だけど・・・
スピード感溢れるアクションシーンもそこそこ見応えはありながら
結局最後まで、物足りなさと説明不足を感じてしまってた。
自分の理解力が足りなかったんだろうか・・と公式サイトを確認したら、
「現実とは微妙に異なった歴史を歩んだ現代日本を舞台に」って書いてあった。
でも、1940年代の第二次世界大戦はチラッと出てきたよね。
っていうか、そこ・・けっこう大事だったんじゃなかったか。

キャラデザや作画、声だけでは引っ張れないものだなぁとつくづく思った。
どんなジャンルにおいても、物語の内容が肝心。
それに何より、いくらどれだけ脇役陣がカッコよかったとしても
主人公にある一定以上の魅力がないとね。
もしかしてその魅力を表現するシーンとして、ところどころコミカルな部分が
描かれていたようだけど、逆効果だったようにも感じずにはいられない。

何がしたいのかとか、人物関係は把握できたものの、
腑に落ちない部分がたくさんあって、なんとももったいない。
登場人物が多すぎたのかもしれないし、話があっちこっち飛びすぎて
元ネタは奥深そうで興味沸くのに、とても満足はできなかった。

男同士の愛憎に関しても、なんだか観てるとじれったいというか中途半端。
モヤがかかってスッキリしないし、そこはもう少しストレートに
表現しちゃったほうが納得もできた気がする。

とにかく、観る人の好き嫌いはハッキリ分かれそう。
なんと続編制作決定、とあったので、そちらのほうに期待すべきなのか。

音楽や声、キャラの顔つきなど、けっこう好みだったので
☆評価は高めになってしまったけれど
続編は物語をもう少し固めてくれるといいなぁ・・
---------------------------------------
<8話の感想>

山盛りあんこ、やたらアピールされることが、解せぬ(笑)
なぜかヘリだけすごいリアルなCGで笑ってしまった。
納得できる終わり方になるのか、ちぃっと不安。
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<7話の感想>

んん?ついにか?って思ったら終わっちゃった(笑)
次回以降に期待。
---------------------------------------
<6話までの感想>

事件のいきさつがようやくわかってきたものの、
まだ不透明なところが多い。そう、不透明さと透明、無色。
無色であるシロはいったい何者なのか?猫は何者なのか?
黒幕がまだ登場していないのだろうね。
--------------------------------------
<4話の感想>

断片的にはクスっと笑えるけれど、なかなか本題にいかないし
いかないとしても、もう少し練られた伏線を投入して欲しい。
でないと惹き込まれないし、ダレてしまうよ。
アクションシーンとか、いい台詞とか見応えを感じるシーンがほとんどなく
いろいろとすでにミスリードされてるだけで、本当はきっと
すごく単純な話なのかもしれない・・と思えてきた。
この作品、最終回後に一気に観る方が良いかもしれないね。
-----------------------------------
<3話までの感想>

原作のないオリジナルアニメということで、
毎週ごとに謎をかけられていくような気がしてきた。
反響ばかりを期待して内容が疎かにならないといいなぁ・・

部屋にある武士言葉を話す掃除機とか、食事シーンや
あっちこっちでの会話にコミカルな部分を配置してるだけでなく
今回、やや京都弁の草薙(櫻井孝宏)がマスターを勤める店で
スケボーくんの八田(福山潤)と太っちょ白パーカーサングラス男
釜本(中村悠一)が取っ組み合いの喧嘩をしてマスターに叱られるシーンが笑えた。
だってまんま『しろくまカフェ』のマスター(櫻井)とパンダ(福山)と
グリズリーベア(中村)だったから。
それに、最近は高校生や草食系青年役が多かった中村さんが久々に
ワイルドメンズな声(熊以外で)を出してくれているのが嬉しい。

で、今回は前回以上に {netabare} BLっぽいノリが随所に見て取れたので {/netabare}
やはり多くの人が感じたらしい第一印象は当たっていたのかも。
深夜枠とはいえTV放送なので、露骨な描写はないと思うけれど
今の段階で『咎狗の血』くらいな雰囲気はあるからねぇ。
個人的には全然OKなので、何でもどんどんやってくれと
楽しみにしているのだけど、軸はしっかり描いて欲しいなぁ。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 66

ゆりなさま さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

わーかりたい、わーからない、わーからーずーやー♪

各色の王様やその仲間達の異能バトルなお話ヽ(*´∪`*)ノ"

第一王権者 白銀の王  
第二王権者 黄金の王
第三王権者 赤の王  
第四王権者 青の王   
第七王権者 無色の王

アニメではこの5人の王様がでてきます。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
★(?)★メインの3人。
主人公シロ、
ヒロインのネコ
行動を共にして行く事になるクロ。
観てて癒されるバランスの良いチームって感じです♪

★赤★
個人的に思ったのは赤の王 周防尊(すおうみこと)が 率いる組織「吠舞羅」。
暖かくて、仲間思いで、笑いがたくさんの
すごく素敵なメンバーだと思いました☆
尊って見た目ちょっと怖いし、もの静かで話し方もだるそうな話し方
なんだけど、すごくいい人柄って感じで、心優しいから
ついていく仲間がたくさんいるんだろうなって思いましたヽ(´∀`*)ノ
あと、11歳の少女のアンナが可愛い♡
アンナに対する尊のさりげない優しさが好きです〜!

★青★
青の王でセプター4室長 宗像礼司(むなかたれいじ)。
公的機関である対能力者治安組織でまぁ、警察的な感じですかね。
一時は「吠舞羅」にいた伏見がセプター4へ。なかなか好きなキャラです。
セプター4になぜ行ってしまったのか・・「吠舞羅」の八田が絡んでます。
伏見と八田とはーーーーー。

印象に残る、赤と青について少々書いてみました。

ちなみに私的お気に入りキャラはクロと伏見ですね・・ですが・・
・・・うーん・・いいキャラいすぎて迷いますっw


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

そしてもちろん忘れちゃいけないのが主人公シロの存在♪
シロの性格とても好きです。
どことなく可愛い少年ですが、終盤〜最終回はとてもかっこよかったですヾ(●´□`●)ノ

白銀の王とはいったい誰なのか?
黄金の王とはなにものなのか?
そして無色の王とはーーーー?

謎がたくさんのこのお話。
ぜひ観て欲しい作品(オススメ)の1つです。

とてもおもしろい作品で私は満足です★
泣くまではいかなかったけどジーンとしたシーンや特にシロが放つ台詞に
涙でそうになりました( -ω-。)

OP曲「KINGS」が大好きです♪テンション上がる!
ED曲「冷たい部屋、一人」は、OPとは対照的でゆったりしてて、こっちも結構好き♪
OPのサビの部分で背景月にクロの姿が一瞬映るんですが
とーってもかっこよくて何回もリピートしましたっw
EDのネコはもう美しい♡その一言ですヽ(@´з`@)ノ


映画観てないので観たいです!
あとは秋からの2期楽しみです〜♡

読んでくださりありがとうございました人´Д`*)

投稿 : 2024/06/08
♥ : 45
ネタバレ

ストライク さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

映像めっちゃ綺麗!

オリジナルアニメ

全13話

2話までの感想

主人公の伊佐那 社(いさな やしろ) 声 - 浪川大輔
白髪で、「NO,6」の主人公を連想しました。^^
{netabare}
1話は、キャラがいっぱい出てきて、何が何やら訳分からんかった。
キャラデザは、みんな美男美女で、綺麗です。
背景も、青を基調にした色使いで、とても綺麗。

2話では、命を狙う 夜刀神 狗朗(やとがみ くろう)と、狙われる主人公 社との追いかけっこばかりだったので、理解不能な所がなくて面白かったです。
白い猫が、綺麗でスタイル良い人間の女の子に変身してたけど、これはポイント高い。
最後は、命を狙う者、狙われる者同士が、主人公の部屋でご飯食べるのには、「んなバカな!」でした。
あと、美男子のとくろうの顔に落書きされてて、笑った^^目をつむると、まぶたにも落書きされてて、また吹いた!
{/netabare}

2話でちょと回復した感じで、この後の展開が気になりました。
このまま楽しめる作品である事を願いつつ、視聴していきたいです。^^
-----------------------------------------------
最終話まで見た感想
{netabare}
う~ん
何だかよう分からん作品だった。

キャラがいっぱい出てるので、一人一人が薄い。

イケメンばかりで、BL要素もちょっとあり・・・ε- (´ー`*)
イケメンキャラが、皆ナルシストに見えたのは自分だけかな?(^^;

各色の王には、インチキ臭い能力があって、強すぎ。

青の制服着た連中が、イチイチ名前を言って「〇〇抜刀」って言うのには吹いた。
(≧◇≦)ぶは!

結局、
何が見せたかったのか?
何が言いたかったのか?
何処を楽しめばいいのか?

私には魅力に欠ける作品でした。

唯一、ヒロインのネコが可愛かった。くらいかな?!(*^ー゜)b!

OP:「KINGS」 / 歌 - angela
この曲が良くて、好きでした。

CM見てたら、2期製作決定 らしいが、人気あるのだろうか・・・?
ちょっと疑問。
まぁ、やれば1期見たから続けて見ますけど。。。(*⌒∇⌒*)テヘ♪
{/netabare}
イケメンアニメが好きな方にはオススメかな~?(^^;

投稿 : 2024/06/08
♥ : 40

79.9 6 仲間でバトルなアニメランキング6位
FAIRY TAILフェアリーテイル(TVアニメ動画)

2009年秋アニメ
★★★★☆ 4.0 (1148)
6870人が棚に入れました
世界中に幾多も存在する魔導士ギルド。そこは、魔導士達に仕事の仲介等をする組合。

立派な魔導士を目指す少女・ルーシィは、ひょんな事から火を食べ、火を吐き、火を纏う滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)ナツと出会い、ナツの所属するギルド「妖精の尻尾(フェアリーテイル)」に加入する。しかしそこは、ルーシィの想像を超えた荒くれ者が集まるギルドだった。

問題児だらけの「妖精の尻尾」だが、ルーシィとナツは順調に依頼をこなして行き、次第に魔導士としても成長していく。

声優・キャラクター
柿原徹也、平野綾、釘宮理恵、中村悠一、大原さやか、辻親八、小野涼子、岸尾だいすけ、喜多村英梨、伊瀬茉莉也、小西克幸、浪川大輔、柴田秀勝

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

「妖精に尻尾はあるのかないのか? 永遠の謎、故に永遠の冒険」

この作品の名前は前々から知っていました。でも、175話というあまりの話数の多さに完全に腰が引けてしまい、手が出せずにいた作品でした。

ところが、2014年春アニメからこの作品の「新作」が放送される事を知り、「新作だったら、これまでとの関係は無いのかな?」と考え4月を迎えた訳ですが・・・物語の内容が思い切り前作からの続きである事が発覚した瞬間・・・しばし呆然としちゃいました^^;

「よし・・・175話を制覇しよう^^;」
と決意し、視聴の準備を進めゴールデンウィークの全てを掛けて完走しました^^

私は、1話見たら止まらなくなる系の作品をよく一気見する事があります。
でも、175話の一気見はこれまで経験した事がないので、頂上の見えない登山を永遠と続けるような気持ちで恐る恐る視聴を始めましたが、そんな不安は序盤で完全に吹き飛んでしまいました^^


この物語の舞台には、同じ志しを持つ魔道士が集まって結成された「ギルド」という組織があります。
このギルドは、所属している魔道士に仕事を仲介する役目があり、世界中に数多くのギルドが点在しています。

その中の一つに「妖精の尻尾(フェアリーテイル)」というギルドがあります。
このギルドは、普段皆んなが気軽に集まれる・・・まるで我が家の様なアットホームな雰囲気の空間で、所属している魔道士一人一人が気兼ねする事なく様々な時間を過ごしている・・・そんな場所であると共に、この物語の主人公とその仲間が所属しているギルドでもあります。

ルーシーは、見習い精霊魔道士・・・でも将来は立派な魔道士になる夢を持ち、ギルドを探していた際、火を纏ったり吐いたりする事のできるドラゴンスレイヤーのナツと運命的な出会いを果たします・・・
ナツは、ルーシーの憧れていた「フェアリーテイル」に所属する魔道士でした。
ルーシーのギルドに対する思いを聴いたナツは、ルーシーの手を引いて・・・ここから「壮大」という言葉では表現できない程の冒険物語が始まります。


2009年10月〜2013年3月にかけて175話という膨大な話数が放送された訳ですが・・・これほどの長寿番組になる理由が、物語の序盤で分かります。

ナツやルーシーを始めとするフェアリーテイルには、手を変え品を変え様々な危機や苦難が訪れます・・・
ギルド存続の危機も一度や二度ではありません・・・
でも、危機や苦難を乗り越える度に強くなっている仲間の絆・・・助け合いの心・・・
そして、自分の所属するギルドを絶対の誇りとしていて、ギルドや仲間を守るための一体感が半端無いんです・・・
加えて、一人一人が抱えるこれらの熱い思いを爆発させながら繰り広げられるバトルシーン・・・

絆の強さ・・・仲間を思いやる気持ち・・・これらの熱い気持ちを感じる作品はたくさんあります・・・
でも、こんなにも気持ちの強さを感じられる作品に・・・私は初めて出会ったように思います^^;
そのくらい、衝撃的な作品でした。

そう思う理由も分かっています・・・たくさんの物語が紡がれるのですが、1クール以上を使って一つの物語が描かれているのです・・・物語も、登場人物の心理状態も、しっかりと深掘りされ丁寧に作られています・・・
そのため、垣間見える皆んなの成長ぶりを感じつつ、物語に没頭できるんです・・・
登場人物への思い入れも大きくなるのは、ある意味当然なのだと思います。

最近、宣伝的な意味合いを兼ねて完結しない中途半端な状態の作品があるのが実態ですが・・・
それに反して、腰を据えて制作して頂いているという事は嬉しい限りです^^


話数の分だけたくさんの登場人物が出てきます・・・フェアリーテイルの皆んなはそれぞれ格好良いです^^
でも一番の推しは、やっぱりヒロインのルーシーです(//∇//)
元々持っている彼女の優しさ・・・そしてフェアリーテイルに入って皆んなから学んだ勇気・・・
着実に成長を遂げていく彼女に、色々と持って行かれてしまって・・・今も持って行かれっ放しです(//∇//)
物語の中で、彼女も色々なピンチに遭遇するのですが・・・その度に胸を痛めながら視聴していました^^;
今後の彼女の活躍に期待したいと思います。

175話あるので、完走するには時間が掛かります。
でも、時間を掛けた分だけたくさんの感動が得られました・・・
声優陣も超豪華です・・・完走して今期の176話目に物語が繋がった時にはある種の達成感を感じる事ができました^^
視聴して良かったと思えた作品にまた出会う事ができました♪

投稿 : 2024/06/08
♥ : 27

ぱるうらら さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

4年目に突入しちゃいますか。

『FAIRY TAIL』は漫画原作、長期放送作品の魔法・アクションファンタジーアニメです。長期作品アニメの中で私が唯一視聴している作品でもあります。


主観的には原作の内容にしてもアニメにしても十分面白く楽しめる作品だと思うので、『RAVE』と比べずに観て欲しいです。

この作品は戦闘シーンが内容の多くを占めていますが、その戦闘一つ一つになかなか良いストーリーが組み込まれており、また王道作品的な展開のためスルスル視聴が進む事と思います。そういう私も、この作品のエドラス編までをほぼ数日で視聴してしまいました(笑)
アクションシーンが多いと言う事で戦闘自体に飽きてしまうのではないかと思われますが、王道展開故に敵も段々強くなっていくため、悪く言えばマンネリ化とも言えますが、それでも毎度その先の、時には予想を反する展開にワクワクしてます。
アクションだけでなく、単純にストーリーも楽しめます。仲間や元々敵として闘った人達との出会いと別れ、数々の巨大闇ギルドとの闘争劇、数々の魔法とその演出や迫力、アースランドという世界の事情など、かなり長い期間続いているので挙げれば切がありません。個人的にはルーシィ関連の話も楽しめました。
ちなみにこのレビューの時点では『大魔闘演武編』を放送中。

放送時間が午前中という子供が主に観る様な時間帯なために子供向け作品だと思われがちですが、ハヤテのごとく第1期目にしろ、現在のONE PIECEにしろ、大人でも十分楽しめるアニメだと思います。つまり、面白いアニメに午前中も夕方ゴールデンタイムも深夜も関係なく面白いモノは面白いと言う事なのです!!

まぁ、あずにゃん似のウェンディやハッピー役のくぎゅボイス、最近あまり聞かなくなったあーやボイスが聞けるという個人的趣向が視聴を駆り立てている&継続させているというのもありますが(笑)

序盤はあまり白熱した戦いには為りませんが、特に20話を超えた辺りから熱中で出来る様に為ると思います。
そんな私のオススメアニメは声優陣も結構豪華です。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 21

ピングー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

これぞ魔法

最後に出てくるやつ
ギルダーツが言ってた
黒いドラゴンだよね
友達に聞いてそう言えばそうだなって思いました。


フェアリーテイル第二期があるのかな?
映画で完結するのか
まだイグニールに会ってないしね
まーとにかく
映画が楽しみですね!
期待度十分

投稿 : 2024/06/08
♥ : 19

75.6 7 仲間でバトルなアニメランキング7位
蒼穹のファフナー(TVアニメ動画)

2004年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (1021)
5849人が棚に入れました
真壁一騎や皆城総士らが住む平和な竜宮島。そこに突然「あなたはそこにいますか…」という叫びがこだまする。それは未知の生命体『フェストゥム』による侵略だった。
一騎は総士から、人類を滅亡から救うために、ファフナーに乗って戦って欲しいと懇願される。やがて一騎達は、人類が数十年も前にフェストゥムの襲撃により壊滅的被害を受け、既に日本列島も存在しない事を知る。
自分達が信じていた平和が、実は幻想であった事を知った少年達は、フェストゥムや竜宮島が独占的に有する兵器 ファフナー・ノートゥングモデルを欲する人類軍との戦いに否応なく巻き込まれていく…。


声優・キャラクター
石井真、松本まりか、喜安浩平、松来未祐、入野自由、新井里美、斎賀みつき、白石稔、仲西環、小林沙苗、堀秀行、田中正彦、中田譲治、葛城七穂、河相智哉、小山力也、石川静、高瀬右光、玉川砂記子、ゆかな、篠原恵美、沢海陽子
ネタバレ

disaruto さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

最期の瞬間に少年少女達は何を思う?

制作はXEBECのオリジナルアニメです。
ジャンルはSFロボット・ヒューマンドラマです。
全編シリアスなので苦手な方は注意です。


竜宮島(たつみやじま)で平和に暮らしていた島民たち。
「あなたはそこにいますか?」
この言葉とともにフェストゥムと呼ばれる生命体が島に襲いかかる。
それまでの偽りの平和が破られ島の真実を知るとともに、子供たちは戦いに身を投じることになる…。


鬱アニメとして結構有名なロボアニメ。
この話はとりあえず暗いw
ロボットアニメだから派手なドンパチがあるのかと思いきや、未知の生命体にいいように人間が蹂躙されます。
それに唯一対抗できるのは、ファフナーと呼ばれる人型戦闘機に乗ることができる子供たちです。

親たちはファフナーをサポートはしますが、ともに戦うことはできません。
つまり表だって死んでいくのは子供たちです。
パイロットが死亡・戦闘不能になったときの悲壮感が、演出も相まってハートブレイクしてきますw
日常がクローズアップされるので対比でよりきつい。
残された親たちの反応も見ていて苦しくなる。


この作品のテーマは「存在証明」です。
「そこにいる」とはつまりどういう状態を指すのか。
作中で何度も言われています。
これについてはカノンのエピソードが印象的。
{netabare}彼女は戦いに身を投げ続け、命令を遵守し、死に場所を探していた。
そんな彼女に一騎は選択をさせ、初めて物事を考えさせた。
そして彼女は選択して生きることを選び、この世で「存在するもの」とはじめてなれた。{/netabare}

自分がそこにいるということを自分で認識し、相手に自分を認識してもらうことではじめて存在することになる、というのがこの作品の答えでしょうか。


このアニメは序盤がつまらないのが欠点ですw
しかし12話から冲方氏が脚本に入ってからキャラクターたちが動きだし、面白くなってきます。
このアニメの起爆剤となるのは女性陣です。

音楽はかなりこだわっているようで終始鳥肌が立ちっぱなしでした。
OP、EDは曲・映像が合わさって、とても素晴らしい出来です。
ぜひ聞いてみてね。


総括して、夏っぽいアニメですが爽やかさは露程もありません。
あるのは悲壮感だけ。
暗いアニメが好きな人ならば見てみるのも良いかもしれませんね。
欠点も多いので決して傑作ではないと思いますが、私自身が本当に大好きな作品の一つですw

投稿 : 2024/06/08
♥ : 53

PPN さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

ベテラン声優陣が光る作品(・∀・)b

未知の生命体「フェストゥム」の地球侵略を止めるべく
戦場に身を投じる少年少女の姿を描いたロボットもの。
オリジナルアニメ。 全26話作品。

2015年に第2期の放送が決定している関係か
MXでされた再放送を録画視聴しました。


舞台は太平洋に浮かぶ孤島・竜宮島。
突如飛来し侵攻を始めた「フェストゥム」により
美しかった島は地獄と一変する。
「フェストゥム」への対抗組織である「アルヴィス」は
人型決戦兵器「ファフナー」を駆って戦いを挑む。
…まぁ、ざっとこんな感じのあらすじです。

概要はよくありがちなロボットアニメといった所ですが
実は鬱よりのシリアス系アニメです。
ストーリーのテンポや進展が遅いのに輪をかけて
ロボバトルに派手さが見られず鬱蒼感が増している印象。
メッセージ性も掴みづらく、難しい用語も多々あるので
2、3周するか補足しながらの視聴が必要かなぁと(´▽`;)
この辺りが作品の足を大きく引っ張るマイナスポイント。

それでもストーリー自体はよく練り上げていると思います。
世界観や細かい設定もしっかりとしていて良かったですね。
特に人間関係、親子関係などのヒューマンドラマが色濃く
丁寧に描かれている点は非常に良かったと思います。
それだけに上記のマイナスポイントが痛かったですね。

この作品のメインはあくまでも少年少女なのですが
親・大人達の心情や表情、人間味も上手に表現されていて
ベテラン声優陣の好演と相俟っている所が見所の1つですよ!

世界観に合ったOP曲『Shangri-La』は絶対のオススメです♬


長々と書きましたが総じて鬱展開が続く作品なので
鬱や人の死が苦手な方にはオススメできません。
ロボットもの好き、ヒューマンドラマ好きな方には
オススメできるかも知れません!
あとベテラン声優ファンね(*´∀`)/″



《キャスト》

真壁 一騎(CV.石井真)
皆城 総士(CV.喜安浩平)
遠見 真矢(CV.松本まりか)
皆城乙姫(CV.仲西環)
羽左間 翔子(CV.松来未祐)
春日井 甲洋(CV.入野自由)
要 咲良(CV.新井里美)
近藤 剣司(CV.白石稔)
小楯 衛(CV.斎賀みつき)
真壁 史彦(CV.田中正彦)
真壁 紅音(CV.豊口めぐみ)
狩谷 由紀恵(CV.沢梅陽子)
遠見 千鶴(CV.篠原恵美)
遠見 弓子(CV.ゆかな)
羽左間 容子(CV.葛城七穂)
要 澄美(CV.石川静)
近藤 彩乃(CV.玉川紗己子♡)
溝口 恭平(CV.土師孝也)
日野 道生(CV.堀秀行)
カノン・メンフィス(CV.小林沙苗)



《主題歌》

OP:『Shangri-La』/angela
ED:『Separation』/angela


【2014 11/03 レビュー投稿】

投稿 : 2024/06/08
♥ : 50

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

「あなたはそこにいますか?」

この作品の存在は少し前から知っていましたが、ロボットもののため、視聴の優先順位が下がっていた作品でした。
まぁ、何も分かっていなかった頃に自分勝手な優先順位を付けてしまっていただけなのですが・・・^^;
でも、2015年の冬アニメとして続編の放送決定を知り、今回の視聴に至りました。

時は2146年・・・地球は未知の生命体であるフェストゥムによって侵略を受け、全滅の危機に瀕していました。
物語の舞台となる竜宮島も同様です。
そして、島を守るべくファフナーという巨大ロボットに搭乗する14歳の少年少女達の生き様と、これまで竜宮島を守り子供を育ててきた大人たちの葛藤を描いた群像劇・・・そんな作品です。

この作品の設定は、かなり奥が深いです。そのため、序盤の物語の展開は設定の説明もあってスローペースです。そして、序盤の説明でも不明点は残りますが、物語の展開に合わせて少しずつ明らかになっていきます。
なので、序盤で切らず6話位まで見ると物語の動きが感じられるようになります。
個人的には、その起点となる出来事が一番見たくなかった場面でしたけれど・・・^^;

この作品は登場人物の心情がとても丁寧に描かれているのが特徴だと思います。

島の命運を年端のいかない少年少女に委ねなければならない大人たちの歯痒い気持ち・・・
我が子には頑張って貰いたい…だけど、危険な目には決して合わせたくない親心・・・
あいつだけには負けたくない…もっと…もっと強くなりたい…守れるように…
どうして自分だけ…何もできないんだろう…誰の役にも立てないんだろう…
あなたの住む島…ちゃんと守れたかな…?

登場人物それぞれが、色んな思いを胸に抱きながら戦地に赴きます…
小さな気持ちに気付かなかったり、誰かに遠慮したり、選択肢を間違えたりと決して順風満帆な彼らではありません…

それに加え、ファフナーに対する適正差がそのまま能力差となって…少年少女たちの大きな足枷となっていました…
能力の高い少年少女は羨望の眼差しを集めます…
世の中、決して能力の高い人ばかりじゃないのに…

誰もが願うことは自由…けれどファフナー搭乗の副作用も相まって中々思いを遂げることはできません…
でも、この物語では…能力によらず自分の願いを叶える少年少女も居るんです。
それは、自分の全てをかけて願いを叶えようとして、その人の本気が能力差に打ち勝つ瞬間に見ることのできる、最高に輝いたとても切なく儚い夢…
もう、私は涙無しには見れませんでした(/_;)

それだけじゃありません…
全てを知ってしまって…自分の身の振り方も分かってしまい…
それが自分の望む全く逆のものだったら、その事実を素直に受け入れられるでしょうか…?
私なら、きっと無理だと思います。
でも、自分を律しながら一言一言を噛み締めるように自分に言い聞かせる登場人物…
これも、私は涙無しには見れませんでした(/_;)

この作品のオープニングテーマとエンディングテーマは共にangelaさんが歌っています。
オープニングは「Shangri-La」、エンディングはSeparation
どちらも恰好良い上、作品にピッタリなのでどちらも毎回欠かさず視聴しました^^

2クール全26話の作品です。
最初は静かです…でも見応えのある壮大なスケールの物語がちゃんと待っていてくれました。
そして、視聴した後の余韻…とても気持ち良く感じることのできた作品でした^^

引き続きOVAを視聴しようと思います。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 44

68.5 8 仲間でバトルなアニメランキング8位
精霊使いの剣舞(TVアニメ動画)

2014年夏アニメ
★★★★☆ 3.4 (826)
5709人が棚に入れました
清らかな乙女にのみ許された特権――精霊契約。ここアレイシア精霊学院では、精霊使いとして訓練を積んできた貴族の令嬢たちが集められ、エリート教育を受けていた。少年カミトは、ふとした事故から学院生の少女・クレアの水浴びを覗き、さらに彼女が求めていた精霊と代わりに契約してしまう。そう、カミトはこの世界ではありえない、男の精霊使いだったのだ!「あ、あんた……あたしの精霊、奪った責任とりなさいよね!」「は?」「あんたがあたしの契約精霊になりなさいっ!」箱入りお嬢様たちの学園に放り込まれたカミトの運命は!? 刻印輝くエレメンタル・ファンタジー!

声優・キャラクター
古川慎、木戸衣吹、優木かな、石上静香、大西沙織、加隈亜衣、田中真奈美、中原麻衣、松岡禎丞、日笠陽子
ネタバレ

ホワイトマウス さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

仲間が共鳴する剣舞(ブレードダンス)

主人公が男の子でそれ以外が女子だったので、一話見たときはあまり期待していませんでした。主人公が1人だけ女子高に入るというのもどうなのかなあ、と違和感もありました。

でも、見ていくうちに主人公だけでなく、ヒロインみんながカミト君を中心に共鳴しながら成長していく物語に思えてきて、3話から最終回にかけて楽しく視聴しました。
{netabare}
カミト君は明るいけど過去に何かあったのか、昔よりは剣術が弱くなっているという設定も悪くないです。普通のドラマは時間がたつにつれて強くなっていくんですよね。この物語では昔の強さを取り戻していく様子が描かれます。

ヒロインのみんなも個性的でいいなあ。でも、必ずこういうハーレムもののアニメにはクレアみたいな意地っ張りな子って存在しているのは定番だから?

カミト君にお似合いな剣はエストちゃんですよね。昔はレスティアちゃんがカミト君といっしょだったけど、今は怖い女の子。
{/netabare}

OPでカミト君が片手でエストちゃんを持ち上げ、エストちゃんが剣となるシーン、とってもきれいで素敵。エストちゃん、かわいい(*'▽^)

音楽ですが、OPの原田ひとみさんが歌う「共鳴のTrue Force」はお気に入りになりました。それに音楽の鈴木ヤスヨシさんの曲もとっても素敵で、今後サントラがブルーレイに同梱されるみたいですので、チェックしておこうと思います。

アニメでは校内の代表選に勝って精霊剣舞祭に向かうところで終わりますが、続きをみたいです。
2期希望です♪

投稿 : 2024/06/08
♥ : 56

PPN さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

ちっぱい祭りじゃァァァッヾ(o´∀`o)ノ

清らかな乙女だけがなれる精霊使いの世界に
唯一の男子が現れる。
異世界ファンタジー×ラブコメ作品。
原作はラノベ。 全12話。


THEラノベ作品、テンプレ作品と言ったところですw
舞台となるアレイシア精霊学院は女子のみの学院。
そこに男の子が1人入って来たら………。
そりゃまあ、ハーレムものになりますよね( ´艸`)
ストーリーの展開が分かり易い、予測可能な作品ですw

女の子たちはもうお約束の設定w
髪の色から性格、喋り方までどこかで…って娘ばかり。
それでも、ハーレムものと割り切ってしまえば
意外と楽しめる作品だと思いますよ♪
ツンデレからニーハイまで抑える所は抑えてありますしw

作画はさすがこの手のジャンル、綺麗でしたね。
キャラデザも丁寧且つ可愛らしかったです。
メインヒロイン・クレアは小さい胸に悩んでいましたが
全然問題ないと思います!
ちっぱい祭りですよ、そんなものヾ(o´∀`o)ノ

声優陣は若手の声優さんが多いようですが
それぞれキャラのイメージに合った演技だったと思います。
松岡禎丞のヒール役も良かったと思います。
個人的には2作続けて木戸衣吹主演作品の視聴になりましたが
まだまだ若い声優さんなので頑張って貰いたいです。


一応、区切りの良い所で終わりましたが先が気になりますね。
ストーリー、世界観や設定など予想以上に楽しめたので
続編があるようなら視聴したいと思います。

やはり男の子向けの作品。
ハーレムものが好きな方にオススメの1本です。




《キャスト》
カミカゼ・ハヤト(CV.古川慎)
クレア・ルージュ(CV.木戸衣吹)
フィアナ・レイ・オルデシア(CV.大西沙織)
エリス・ファーレンガルト(CV.石上静香)
リンスレット・ローレンフロスト(CV.優木かな)
テルミヌス・エスト(CV.加隈亜衣)
ヴェルサリア・イーヴァ・ファーレンガルト(CV.佐倉綾音)
ジオ・インザーギ(CV.松岡禎丞)
レスティア・アッシュドール(CV.日笠陽子)
グレイワース・シェルマイス(CV.中原麻衣)



《主題歌》
OP:『共鳴のTrue Force』/原田ひとみ
ED:『精霊剣舞祭』/にーそっくすす

投稿 : 2024/06/08
♥ : 38

ローズ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.3

型通り【酷評注意】

女性だけが精霊と契約し使役できる世界。
しかし、カゼハヤ・カミトは男でありながら精霊と契約してしまう。
精霊を利用したバトルファンタジー作品。

女性しか入学できなくて男1人だけがいるストーリーとしては「IS」と同じ設定です。
「IS」がロボ系に対して、こちらはファンタジー系。
少し系統が違いますが、似たような設定という事は間違いないです。

ツンデレにメイドやお嬢様キャラなど、色々な女性キャラが登場します。
同じような設定であればキャラに魅力がなければ作品を楽しむ事ができませんが、キャラもどこかで見たようなキャラが多く魅力的なキャラはいませんでした。
何だか本作品と同じような作品が多く自分としては飽きてきました。

その上、奴隷精霊という表現は嫌な感じがします。
語彙に乏しいのでしょうか。
差別用語とまではいかないまでも、もう少し表現方法を改めたほうがいいと思います。

類似した作品になるのはラノベ原作の限界なのでしょうか。
似たような作品ばかりだと早い者勝ち。
どうしても後から視聴した作品に対する評価は低くなってしまいます。

ラノベ原作が好きな人には良い評判なのでしょうが、個人的には退屈な作品でした。
これからはラノベ原作の中でも差異があるようにして、もっと多様な作品でなければ一部のマニアにしか受け入れられないジャンルとなってしまうでしょう。
ラノベの将来を悲観して、筆を置かせていただきます。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 36

77.5 9 仲間でバトルなアニメランキング9位
BLEACH ブリーチ(TVアニメ動画)

2004年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (894)
5568人が棚に入れました
黒崎一護は霊が見える以外は普通の高校生であった。死神朽木ルキアと出会うまでは…。
最初は死神の存在を信じなかった一護だが、人の魂を喰らう化け物、虚(ホロウ)が襲ってくる。家族を助けるために虚に立ち向かう一護。絶望的状況の中、一護はルキアから死神の力を貰い、死神となって虚(ホロウ)を撃退した。
しかし、彼に死神としてのほとんどの力を奪われ、弱体化したルキア。そこでルキアは自身の力が戻るまで一護に死神代行を務める様迫る。一度は断る一護だが、「俺の同類を作りたくない」、家族を救われたなどの理由で死神代行を引き受ける。

声優・キャラクター
森田成一、折笠富美子、伊藤健太郎、松岡由貴、杉山紀彰、速水奨、浪川大輔

Rexuz[コン さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

ブリーチはまだ続く

先ず「BLEACH」がどんなアニメなのか、知らない方のためにも簡単に説明していきたいと思います。

★物語の内容

主人公は幼い頃から霊が見えるが、それ以外は普通の高校生。
ある日突然、主人公「一護」の幼い妹達が人の魂を喰らう化け物、虚(ホロウ)に襲われ、家族を助けるために死神「ルキア」から死神の力を授かる。
死神代行となった主人公「黒崎一護」は己の任務を遂行すべく数々の戦いを繰り広げる。
バトル中心のアニメです。

ここで皆さんは「死神」と聞いて、あまり良いイメージを持たれないと思うのですが、このアニメの死神は現世・霊界の均衡を保つ世界の調整者として魂の成仏や虚(ホロウ)の退治を行う者として設定されています。
そしてその死神の代行がこのアニメの主人公「黒崎一護」というわけです。

基本的に虚(ホロウ)を退治する時は、死神だけが持つと言われている(刀、剣)「斬魄刀(ざんぱくとう」で斬り、その魂が自動的に「尸魂界(ソウル・ソサエティ)」へと送り込まれる。

尸魂界(ソウル・ソサエティ)とは死神達が住む世界。
簡単にいうと「あの世」です。
そして虚(ホロウ)と死神は幽霊と一緒で、普通の人には見えません。

まあ内容はざっとこんなもんですね。

他の方も仰ってますが、BLEACHの欠点は原作を追いつきそうになると、所々でオリジナルが入り物語を遮ります。
しかも中途半端な所でオリジナルが割り込んで来るので、ここで断念する方が多いのだと思います。

そこで皆さんが退屈しないためにも、オリジナルが出る回をまとめてみました。ご参考までに。

★各オリジナルストーリー★

・尸魂界潜入篇
第33話 奇跡! 謎の新ヒーロー
(オリジナルは一つのみ。観音寺がメイン)

・バウント篇
第64話~第109話★
(バウント篇自体がオリジナル。好き嫌いが分かれる話。面白くないと感じた場合は飛ばした方がいい)

・破面・出現篇
第128話~第137話
(日常が主な話、136話と137話は藍染と関係してるアランカル達とのバトルなので、時間があったら観るべし。)

・虚圏突入篇
第147話~第149話
(メノスの森篇。本篇と話が繋がってるので観るべきだろう)

・新隊長天貝繍助篇★
第168話~第189話
(原作とは全く関係なく、矛盾点も多い。破面篇の続きが早く観たければ、ここは飛ばすべきだろう!話も長すぎる)

・破面・VS.死神篇
第204話~第205話
(2話のみ。瑠璃千代ちゃんの話、結構退屈でした)

・破面・空座決戦篇
第213話~第214話
(カラクライザーの話。ギャグが好きなら観る価値はある)
第227話~第229話
(過去の話と日常の話。228話には女キャラの水着姿が見られます)

・斬魄刀異聞篇・刀獣篇★
第230話~第265話
(斬魄刀のお話です。設定は面白いですけど、ストーリとは全然関係ないので、破面篇の続きを早く観たい方は飛ばした方がいいでしょう。)

・破面・滅亡篇
287話、298話、299話、303話、304話、305話、
311話~316話
(破面篇とは関係ないので、時間に余裕のある時だけ観た方がいいです。)

・護廷十三隊侵軍篇
第317話~第341話
(僕が最も好きなオリジナルストーリーです。コンちゃんが大活躍します(。・ω・。)オリジナルキャラの望実が可愛いです♪隊長達のバトルが面白いですので、オリジナルとして結構オススメできる方です。)

※★がついている所は丸ごとオリジナルストーリーです。

ブリーチはオリジナルが多いので、断然漫画の方が面白いですが、戦闘シーンはアニメの方が迫力があります。
取り敢えず、「尸魂界救出篇」63話まで観てください。ここで面白くないと感じたのなら、残念ですが、この作品は貴方には合わなかったと思った方がいいでしょう。
バトルアニメや血が苦手な方には合わないかも^^;
ここまで我慢して観れた方は「破面・出現篇」まで一気に突入してください^^オリジナルがつまらないと感じた方は飛ばしても結構です。
藍染編が一番面白いので、それまでは断念しないでくださいね( ̄▽ ̄;)ノ
長いアニメですが、オリジナルを抜いたら200話もないくらです。(2004年10月5日~2012年3月27日放送終了)

・死神代行消失篇(2011年10月~2012年3月27日)
第343話~第366話
オリジナルを飛ばした方、そうでない方、原作の続きはここからです。
藍染の戦いから17ヶ月後。

因みにアニメでは「死神代行消失篇」が最後になりますが、原作はまだ最終章の「千年血戦篇」が残っているので、半年後にアニメが再開する可能性もあるみたいです。
原作に追いついてしまったのと、キャストが揃わないのもありますからね。
おそらく一時的だと思います。
最終回で一護は「死神代行はまだ続ける」と言ってましたし、「これが最後ってわけじゃないんだから」「またな」と言ってましたからね。
しかも原作の最終章「千年血戦篇」は「破面篇」より長いらしいのでまた再開すると思います。

さてここからが感想です…

★感想
切りの良い所で終わりましたが、原作の最終章をやらなかっただけに、伏線が沢山残ったまま終わってしまったのがとても残念です。
「死神代行消失篇」もだらだらと引き伸ばしすぎで、引き伸ばした分最後は面白くなるんだろうなと思い期待しましたが、正直オリジナルストーリーの方が面白いくらいでした。
序盤~中盤の「藍染編」まではかなり楽しめると思います。
でもやっぱアニメより原作の方がオススメですね。
アニメは最終章までいってないのもありますし、これから見るんでしたら、原作の方をオススメします。

以上BLEACHファンによる感想でした!


投稿 : 2024/06/08
♥ : 32

Baal さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

比較的よく見た長編アニメのひとつ。

様々なジャンルを含む(大まかに言えばバトルファンタジー

といったところかな)少年漫画原作の作品です。

霊感の強い主人公一護がある日死神とあって

さらにその戦いに巻き込まれ、死神の力を

受け取って死神代行としてそれからの戦いに

巻き込まれていくといったところの話です。

いくつかの編に分かれており原作とのペースの問題から

アニメオリジナルストーリーが展開されている。

(私は原作未読なのでどこが原作でどこがアニメ

オリジナルなのかは全くわからなかったが)

とりあえず、長かったという印象が最も強かった。

(実際に全366話で約8年間の作品。※Wikipedia参照)

それに何故だか怖いといった印象を受けた話が

少なかったように思います。

死神代行となることで敵対する勢力との争いや

仲間たちとの物語も良かったと思います。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 15

momomax さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

キャラとタイトルバックのアート感に嵌りました!!

死神代行!
設定や世界観が面白い!!
よく考え付くなって感心しちゃいます。
ともかくキャラがインパクトあって、好きでしたね!!

話数のタイトルバックが見事で
毎回楽しみにしていました。

後半失速気味だったので、
だらだら続けるよりは良いかもしれませんが、
もっと長く続くかと思っていたので
終わってしまったのは残念です。


護廷十三隊が個性的です!
十一番隊の心意気や隊員がいい。
更木剣八の肩に乗るやちるちゃんが可愛い。(*^_^*)
方向音痴が微笑ましい。
私のお気に入りは朽木白哉。

楽しめた作品でした!!

投稿 : 2024/06/08
♥ : 12

88.2 10 仲間でバトルなアニメランキング10位
盾の勇者の成り上がり(TVアニメ動画)

2019年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (1170)
5474人が棚に入れました
図書館で出会った一冊の本。そこから勇者として異世界に召喚されてしまった主人公・岩谷尚文。盾を使う能力を持った彼は、陰謀と裏切りに会い、異世界ですべてを失ってしまう。どん底からの成り上がりを描いたヒロイック・ファンタジー!

声優・キャラクター
石川界人、瀬戸麻沙美、日高里菜、松岡禎丞、高橋信、山谷祥生
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

憎しみの連鎖

アニメーション制作:キネマシトラス
監督:阿保孝雄、シリーズ構成:小柳啓伍
総作画監督:鈴木 豪、山本由美子
キャラクターデザイン、総作画監督:諏訪真弘
原作:アネコユサギ

異世界系アニメは嫌いではない。
パーティーを組んでモンスターを倒すという
今では誰もが知っている物語自体に
不思議と惹きつけられるからだろう。
しかし、物語の骨格が共通のため
誰もがストーリーを作りやすいこともあり、
作者の嗜好が分かりやすく伝わってくる。
そのため、私にとっては好みがはっきり
分かれるジャンルの作品でもある。
物語が目指しているものが見えたときに
感じたのは、『盾の勇者の成り上がり』は、
私が好きな異世界ものだということだった。

20歳の大学生、岩谷尚文は「四聖武器書」という
本を読んでいるときに異世界に召喚されてしまう。
そこには、剣、槍、弓、盾の4人の勇者が揃い、
尚文は盾の勇者として召喚されていた。
4人の勇者は定期的に訪れる「災厄の波」に
対抗するために呼ばれた存在。
しかし、なぜか盾の勇者である尚文だけが
召喚したオルトクレイ王やその娘・マインから
迫害されてしまうのだった。

序盤を乗り切れるかどうかが
いちばんのカギになるかもしれない。
主人公の尚文が周りの人々から騙され、
迫害され続けるため、観ていてストレスが溜まるからだ。
個人的にはフィーロとドラゴンのレースでの
マインのやり方があまりにも滑稽で笑ってしまい、
そこから、安心して観られるようになった。
尚文が迫害されることが、この物語の核心の
部分なのだろうと思ったからだ。
おそらく盾の勇者についての本当の秘密は、
物語の最終段階にまで来なければ、
明かされないのではないだろうか。
そもそも尚文だけが「盾」の勇者ということで、
武器ではなく防具だというのは変な話で、
攻撃を受け続けることを示している。
それによって、憎悪の炎が蓄積されていき、
強大な力を持つ話になっている。

結局、何千年も続く人類の歴史で
戦争が終わることのないのは、
憎しみが連鎖するからだろう。
これを断ち切らない限りは、
私たちはいつまでも破滅の危機と
直面し続けなければならない。

マチュー・カソビッツ監督の『憎しみ』という
映画があるのだが、フランスでの
有色人種たちが差別を受け続け、
悲劇を生んでしまう様をモノクロの映像で
スタイリッシュに描いている。
フランスというとサッカーの
ジダンやアンリなど有色人種のスター選手が
多いイメージだが、反面、差別が根強いと聞く。
国粋主義者が一定数以上いて、
スラム街のような場所も存在する。
フランス国内の暗部が描かれた、
とても心に残った作品だった。

『盾の勇者の成り上がり』を観ていて、
そんなことを思い出したのだが、
この作品は、テーマや教訓を込めた童話。
明らかに西洋の童話がバックボーンにある。
だいたい、マインや教皇、ほかの勇者の行動が
あまりにも常軌を逸しているわけで、
明確な目的をもって物語が紡がれていく。
そのため些か、極端な展開になっていて
好みが大きく分かれるだろう。
例えば、先述したように盾の勇者は、
攻撃を受け続け、憎悪の炎で自らと
世界を滅ぼすほどの力を備えているように見える。
それを助けるのが奴隷商で売られていた
タヌキの亜人のラフタリアと
神鳥と呼ばれるフィーロである。
本心から信じてくれる大切な人が近くにいることが、
人を憎悪の念に縛られることから救ってくれる。

また、「災厄の波」に際して、
モンスターを退治していくのと同時に
一般の村々が被害を被り、
モンスターの死骸が周辺地域に
災害をもたらす話もある。
勇者たちがモンスターを倒すことで
後始末をしないと被害が拡大していく発想は面白い。
そんなときに尚文が人々を助けるのだが、
必ず報酬を要求する。
つまりは「ギブ&テイク」の精神だ。
人と人との関係というのは、いくら親しい間柄でも
「ギブ&テイク」を忘れてしまうと、
簡単に関係性が崩れてしまうことがある。
一方が与え続けているだけの関係性は、
いくら口では「気にしないでいい」と
言われたとしても、長続きすることはない。
これは親子であっても同様だ。
誰もが頭では分かっている、人と人との関係性の常識を
物語でしっかり伝えているのは好感だった。
この常識は最近の社会では忘れかけられていると思う。

そして、物語に一貫して流れているのは、
「信じる」とは、どういうことかということ。
盾の勇者は、ほかの使い物にならない勇者たちと
共闘しなければならないことをフィロリアルの王から
課される。人を信じたり、託すことによって、
初めて未来が拓けることを示す。
{netabare}勇者たちには、それぞれ特殊能力が設定されており、
他の勇者のことを信じることで、
その能力を全員が使えるようになっている。{/netabare}
おそらく、この物語では、人が持たなければならない
いくつもの大切なものを身につけなければ、
「災厄の波」に対抗することができないのだろう。

物語全体としては「なろう系」らしく、
設定や物語の粗が散見され、
主人公以外の頭が悪すぎてイライラする。
タイトルもこの作品が内包するテーマとは
かけ離れていると思うし、失敗だと感じる。
おそらく編集者がつけたのだろう。
しかし、キャラが魅力的で、
やりたいことがはっきりしている。
最後に仲間に加わるのも、樹のチームから
追い出されたキャラということで徹底している。
作画は安定していて、顎のとがった造形が特徴。
美術面もなかなか興味深く、
ローマやマヤ文明の遺跡を参考にした
絵作りが好感だった。

別の異世界から訪れたグラスやラルク、
そして、勇者たち全員が
それぞれ別の世界の現代から召喚されたこと、
盾が抱える暗い秘密など、
気になる点はたくさんある。
2期と3期の制作が決定したということで、
続編を楽しみに待ちたい。
(2019年11月10日初投稿)

投稿 : 2024/06/08
♥ : 70

でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

人間の醜い心に嫌気がし、人狼や神鳥の美しい心に癒される物語

この物語はドラゴンクエストのような立派な勇者が登場する素晴らしい物語ではありません。
人間の醜い心が思いっきり表現されています。
このアニメで美しいバトルを期待されている方は、見ない方が良いでしょう。
でも、人間でない人狼のラフタリアや神鳥のフィーロが私たちを癒してくれるので、この物語は何とか見ることができます。


この物語では、顔も見たくないほどの嫌な人間たちが登場します。
その嫌な人間たちから盾の勇者である尚文(なおふみ)は、何度も何度も濡れ衣を着せられて酷い目にあいます。

そんな嫌な奴らからの迫害をバネにして、尚文は少しずつ成長します。しぶとく、たくましく生き抜きます。
そんな尚文の生き方に、思わず感情移入してしまいます。
ドロドロして美しくないけど、大好きです。共感が持てます。

そして、尚文の仲間である人狼のラフタリアや神鳥のフィーロは、この物語では天使のように純粋です。いつも尚文を守ってくれます。

人間の心が醜く、獣や鳥の心が美しい、それが嫌というほどわかってしまう物語です。


この物語は、まさに人生の縮図のようなものです。
嫌な奴に屈服して日陰のような人生を送るか、それとも嫌がらせを跳ね返してしぶとく生き抜くか、その選択を迫られることが人生には割とあります。
私たちも盾の勇者のように、しぶとく生き抜きましょう。

エンディングは 藤川千愛さんの「きみの名前」 と 
               「あたしが隣にいるうちに」
2曲ともこの物語にふさわしく、心の叫びが聞こえてきます。魂の叫びと言っても良いかもしれません。
決して美しくないですが、心に響く名曲です。
       

投稿 : 2024/06/08
♥ : 69
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

デブチョコボが全てを救う

キネマシトラス制作。
異世界×ファンタジー。

図書館で1冊の古書と出会った主人公尚文は、
世界を救う盾の勇者として異世界に召喚された。
召喚された勇者は彼を含め4人である。
次元の渦・亀裂から大量に魔物が湧き出し、
世界は「波」と呼ばれる現象で破滅の道を辿る。
世界の救出を国王から託され彼らの冒険が始まる。

労働の対価として報酬を要求する勇者たち、
英雄譚としての勇者像からは乖離した設定である。
この設定も、物語後半で効果を上げる。
{netabare}地道に任務をこなし民の信頼を得る主人公と、
どこかゲーム感覚で勇者ごっこをする、
他の勇者との対比が顕著な形で表される。{/netabare}

お約束のハーレム展開も少しずらされている。
根拠のない愛情が、先行するのではなく、
信頼が先行しているため過度な嫌味とならない。
{netabare}身寄りのないものたちの疑似家族なのだ。{/netabare}
デブチョコボのフィーロが全てを救う。
なんて愛嬌のあるキャラクターでしょう。
ニコニコと荷馬車を引く姿がとても可愛い。
彼女の功績は、個人的に大きいです。

地道に戦闘し、レベルを上げ、
その対価で食料と武具を購入し旅を続ける。
気が付けば民の信頼を集め仲間を得る。
このこともまた物語後半で効果を上げる。
{netabare}召喚直後に、嘆き泣いた「盾」の性能も、
戦闘報酬で様々に派生しその効果は絶大である。{/netabare}
このあたりも丁寧に描かれていますね。

主人公尚文は、物語終盤になり、
{netabare}壊滅した仲間の故郷の再建を願い町を作る。
それは彼にとっても新たな旅の拠点である。{/netabare}
様々な旅での出会いが彼を成長させたのだ。
生き方を見つけ、ここからまた始める。

新たな冒険の始まりに期待するばかりだ。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 68

67.6 11 仲間でバトルなアニメランキング11位
DEVIL SURVIVOR 2 the ANIMATION(TVアニメ動画)

2013年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (947)
5370人が棚に入れました
何が正義で、何が悪なのだろうか…?
突然訪れた極限状態の日本。
その背景には日本全土を絶望の淵に叩き落して行く"謎の侵略者"セプテントリオンの存在が!
これは人間への試練なのだろうか!? 残酷で壮絶な現実に翻弄される人々と
悪魔と契約し"謎の侵略者"と戦う力を得た個性豊かな"13人の悪魔使い"たち。
これはそんな極限状態に置かれた人々の"葛藤と選択"の物語。
世界の終末まで、あと7日。
その選択が未来を創る…。

Key’s さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

ちょっとエヴァっぽい?そこそこ面白かったです

1話感想

雰囲気がなんかオシャレな感じで良い♪
ペルソナとはちょっと違うがペルソナ4が好きだったので
やっぱり期待してまいます
監督も同じなので

作画も音楽も良かったし
キャラクターも好きだし
声優が豪華なんで今期で一番期待してるかもしれないです!

それにしてもいきなり白虎って強すぎじゃないか?w
これから他に何を出すんだろう?

2~13話

一気に全部見ましたw

まず最初に思ったのは主要キャラが
あっさり死んでいくなと思った

もうちょっとキャラ一人一人に対して
詳しく描いた方がいいかもと思った

後敵がちょっと使徒っぽい思った
展開がエヴァっぽい気がしたが
多分それはどっちも神話を
元にしているからだと思う

ただ最終話の
連続の悪魔合体は凄く好きだったが
今更悪魔合体かとも思ったw

音楽も良く好きだったが
ストーリーは原作とはかなり違うらしい

全体的には結構好きな雰囲気で
そこそこ面白かったんだが
どこか物足りない感じかな~

投稿 : 2024/06/08
♥ : 45

cross さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

使い古された内容で『無難』と言えなくも無いが微妙な点は多々ある。個人的には映像面、音楽面の後押しが大きかった。【総合評価:62点】

2013年春に全13話で放送された作品。
ゲームが原作となっているこの作品。因みに2と言うのはゲーム的にはと言うだけで、アニメとして第二期であると言うわけではありません。
嫌に順序だてた進行など、ゲームが原作と言うのはひしひしと伝わってくる内容でした。

大まかなあらすじは……

高校3年生で主人公の久世響希(クゼ ヒビキ)は、友達の志島大地(シジマ ダイチ)、同じ学校に通う新田維緒(ニッタ イオ)と共に地下鉄の事故に巻き込まれ、ニカイア、通称『死に顔動画』と呼ばれる携帯アプリで悪魔を召還する力を手に入れる。
そして、自分達の意思とは無関係に『セプテントリオン』と呼ばれる謎の侵略者と人類の存亡をかけた7日間の戦いに巻き込まれていきます。
日本全土が極限状態に置かれた中、何が正義で何が悪なのか?
主人公を始めとする登場人物達の"葛藤と選択"、そして選択の先に起こる対立などをテーマとして描いていました。

と、こんな感じになります。


主人公は自身の意志とは関係無く争いに巻き込まれ、共に戦う仲間達との触れ合い、そして戦いの中で散っていく命前に自らの力を自覚していき、決断をするために悩みながら成長していく。
まぁ、主人公としては王道を歩むキャラクターです。
ですが、葛藤と選択、こう言う価値観を戦わせるような作風の主人公は総じてキャラクターが濃く、信念が強い、言い換えれば思想に偏りがあったりしますが、このキャラは正直薄味ですね。
キャラクターとしての主張が弱め、物語の中でなんだか違和感が拭えない存在でした。

キャラクターの死に重みを感じられなかったと言う点が大きく、視聴者に訴える様なものも無くただ死んでしまうキャラクター。
勿論、ただ曖昧な死を迎えたキャラクターも勿論ですが、これでは生き残ったキャラクターへの印象も曖昧なものになりますね。
主人公と共に戦うそれぞれに個性がある仲間を安っぽい扱いで食い潰した結果、単に数が多いだけの脇役達にしてしまっていると感じました。


謎の侵略者との人類存亡を賭けた戦い 。
その中で、迫られる選択に葛藤し、正義と悪の曖昧な境目を巡り対立を描く。
まぁ、かなり使い古されたような物語、設定、テーマですね。
正直、この作品には『目新しさ』と言う物は皆無といっても良いかも知れません。
尻上がりに盛り上がっていきますが、徹頭徹尾、良い意味での意外性も無く、予定調和の元に話は進んでいきます。
悪い意味での意外性として、ご都合主義だったり、突飛な展開も目立ちましたが、これは原作ファンへの仕様が強すぎたためなのか?
まぁ、原作をプレーした事のない身としてはちょっと置いてけぼりを喰らう展開があった。

まぁこれだけだと酷評もいい所ですが、逆を言えば使い古されているからこその安定感と言うか『無難』さは感じられなくもない。
使い古されているだけで、物語、設定、テーマ、どれも『面白くなる』、『面白く出来る』要素は多分に含まれているので……
この作品はそれらをどう捌いたのかと問われれば、残念な点はありますが13話の尺を考慮すれば取りあえず作品として観れないレベルとまでは思いません。

正直、そこまでの魅力を持っているとは言えない作品ですが、作画の面に関しては中々の仕上がりでした。
ちょっとキャラクターのデザインに対しては、個人的には好き嫌いのムラがありましたが概ね良好。
戦闘シーンの演出も激しく、見ごたえはあると思います。
そして、OP『Take Your Way』とED『Be』共に良曲でオシャレ感強め、映像、音楽の面の後押しが非常に大きかったです。

酷評気味な感じになってしまいましたが、ありきたり故の安定感と言うか『無難』さはある作品だと思いますので、一度視聴してみるのも悪くないかと思います。
好きな方には楽しめるような作品だとは思います。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 44

えんな さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

感想

なぜだろうか、何か古く感じてしまいました

秘密組織?世界を創りかえる?悪魔召還?ガラケー?世界の管理人?

最後まで見たけど変な意味でお腹いっぱい。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 33

85.6 12 仲間でバトルなアニメランキング12位
ゴブリンスレイヤー(TVアニメ動画)

2018年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (1041)
4988人が棚に入れました
「俺は世界を救わない。ゴブリンを殺すだけだ。」
その辺境のギルドには、ゴブリン討伐だけで銀等級(序列三位)にまで上り詰めた稀有な存在がいるという……。
冒険者になって、はじめて組んだパーティがピンチとなった女神官。
それを助けた者こそ、ゴブリンスレイヤーと呼ばれる男だった…。

声優・キャラクター
梅原裕一郎、小倉唯、東山奈央、井口裕香、内田真礼、中村悠一、杉田智和、日笠陽子、松岡禎丞
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

英雄譚には決して載らない名もなき男の話

2019.01.06記
原作未読


重たい話と聞いたので。シリアスものは好物なのです。
全12話のダークファンタジー。下手なあらすじより↓のキャッチコピーが分かり易いです。

『俺は世界を救わない ゴブリンを殺すだけだ』

{netabare}目の前で姉をゴブリンに凌辱されて殺されたトラウマを基盤に{/netabare}ゴブリン殺しに執念を燃やす寡黙な男の物語です。
RPGでもステータス低め。こんぼうで屠れるくらい非力。雑魚キャラの代表格のゴブリンですが、習性を聞くとけっこうパンチが効いてる感じです。
臆病。集団で村を襲う。略奪種族で物を作る発想はない。メスがいないため他の種族(人間とか)に種付けする。対人間の場合、男は殺し女は輪姦す。生き残ったものは学習し力を蓄えてく。成熟度にあわせて、ホブ・シャーマン・ロート・チャンピオンなど意外と種類豊富だったりもします。
まあ同情の余地はない感じです。{netabare}子供のゴブリンを容赦なく叩き殺すシーンがありますが感情動かされることはありません。当たり前のことです。とはいえ珍しい描写ですね。子供に手をかけるのってご法度みたいなところがありますから。{/netabare}

エログロに目がいきがちではあります。ゴブリンの習性を鑑みて、主人公ゴブリンスレイヤーVSゴブリンのシンプルな対決構造でもあります。無論エログロないしバトルの賞味期限はそれほど長くないため屋台骨が必要です。この作品の場合はこちらを面白く感じられるか?なんだと思います。それは、、、


 愚直にPDCAを回す職人の話


1話 ビジュアルで視聴者を引き付ける
2話 世界のルール説明
視聴理由がカタルシスを得る目的なら違いますし、物語構成は後半追い上げ型ともちょっと違いますので、2話まで観て肌に合わなければ撤退可でしょう。
そしてこの主人公であるゴブリンスレイヤー。ひたすらゴブリンを狩る男は実は意外と弱い。ステータスはきっと半端なものでしょう。だからこそ、考えて実践し修正しそして繰り返す。感情を廃した極端なまでのストイックさは弱さを覆い隠すための鎧のようにも思えます。

世界を救う勇者ではなく、町の一介の小鬼殺しにスポットをあてる発想は自分には新鮮でした。その昔やっていた某『プロジェ○トX』が好きな御仁にはこの物語はけっこうしっくりきそうな気がします。どこかしら中島みゆきの歌声が聞こえるようなそうでないような。“女神官”“妖精弓手”キャラの固有名称無い理由が名もなき地上の星の物語だからというわけではよもやあるまいとは思いますが。。。
自分はしっくりくるものがあって楽しめました。

なお、コミュニケーションを取るのがド下手な今後の彼が心配です。待つ女“牛飼娘”を筆頭に、好意を寄せてくれる面々から影響を受けてさらに一段レベルが上がって欲しいですね。
{netabare}協力を仰いで総力戦へと繋がった最終盤は意外と彼には人望のあることがわかりました。一人の限界を超えて複数人のパーティをマネジメントできるならレベルアップも可能でしょう。{/netabare}

淡々というより黙々とした展開。その中で“妖精弓手”“女神官”“牛飼娘”“受付嬢”ら女性陣がアクセントを加えて飽きのこない作り。良作です。



■余談 ※あくまで個人的所感です
リアルでも“女子高生コンクリ詰め殺人事件”を筆頭に、国内においても、まるでこの作品で描かれたゴブリンの所業と思しき事件はあるとの前提ではありますが、規模と実態という意味で、
{netabare}本作は『竹林はるか遠く-日本人少女ヨーコの戦争体験記』に記述されている世界の異世界版と見立てて鑑賞してました。
※詳細は省きますが一言でいうと敗戦後の引き揚げ体験記で、原典はアメリカの中学校で教材として扱われておりました。しかしこの物語を当の日本人が知りません。{/netabare}
{netabare}誤解無き様、特定の国・民族を貶める意図はありません。事実の把握、起こったらどう対処するか、起こらないようにどう対処するか、それ以上でも以下でもないです。己の思考に自信満々との傲慢さもなく、集合知を信頼したいので事実は共有されるべきと考えてます。これをもって憎しみを増幅させるから止めろとのご意見は拝聴しても、「仮に起こったらどうするか?」または「同じことが起きない様にどんな準備をしてるか?」と問うことになると思います。{/netabare}

第二第三の剣の乙女を生まないようにするのが男子の務めでしょう。

{netabare}「わかってもらいたかった 怖くてつらくて痛くて恐ろしくて そんなことがこの世にあって そういうことをするものがこの世界にはいる 分かってもらいたかっただけです」剣の乙女(第9話){/netabare}

奇しくも世界を救った勇者さんが言ってるじゃないですか。

{netabare}「僕たちが世界を救ったって村が滅んじゃったらやだもんね~」勇者さん(最終話){/netabare}

{netabare}その勇者さん、魔人王を前にしてこうも言ってました。「これが終ったら村に戻って三人でお祭りに行くんだー!」(10話)。{/netabare}

大事を成す(世界を救う)者にも依って立つところ(村)は必要です。足元を支える裏方さんのお話でした。



視聴時期:2018年10月~12月 リアタイ 

-----
2019.01.06 初稿
2019.06.22 追記
2021.08.20 修正

投稿 : 2024/06/08
♥ : 89
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

TRPGの世界観に抗い、サイコロの出目に左右されず生きる

アニメーション製作:WHITE FOX、監督:尾崎隆晴、
シリーズ構成・脚本:倉田英之、脚本:黒田洋介
キャラクターデザイン:永吉隆志
原作:蝸牛くも

RPG世界に存在するモンスターのなかで最弱とされるゴブリン。
退治しても稼ぎが少ないため、冒険者たちは要請を避けることが多い。
しかし、ゴブリンだけにこだわって討伐する男がいた。
多くの人々は蔑みも込めて、彼をゴブリンスレイヤーと呼んだ。

残酷描写が話題になった作品で、海外からの人気は高い。
その理由として考えられるのは、
主人公のキャラクター像だと想像する。
復讐の炎に身を焦がす、過去に傷を持つ男というのは、
ハードボイルドを好む層に魅力的に映るのかもしれない。

元はアスキーアートを使用した二次創作的な作品で、
ゴブリンだけを殺す男がいても面白いのではという
単純な発想から生まれ、様々な既存作品のキャラクターを
当てはめて発展させたものだ。
そんな経緯からか、登場人物たちには全員名前がない。
例えば主人公のゴブリンスレイヤーは、
ドラクエに登場する「さまようよろい」がモデル。
鎧兜の後ろから出ている赤い飾りのデザインなどは、
完全に「さまようよろい」と同じだ。
ほかにも牛飼娘が『銀の匙』の御影アキだったり、
鉱人道士(ドワーフ)がハンター×ハンターのネテロ会長だったりと、
言われてみると、確かに似通ったデザインだったりする。
調べてみると、それぞれモデルがあるので面白い。

さらに世界観はバックボーンとされているTRPGという、
テーブルゲームのひとつである会話型RPGを想定している。
プレイヤーはサイコロを振ることで運命が決まっていく。
作中で頻繁にサイコロが出てくるのはそのためだ。
ゲームマスターという全体を裁定する神のような存在がいて、
秩序や平和を望む人々と魔人王が支配する混沌を
目指す勢力に世界は二分されている。
これらを理解していないと、
作品の全体像が見えないのが正直なところだ。

というのも、この作品をリアルなRPGというつもりで
観ていると、かなり多くの部分で疑問を感じてしまう。
まず、ゴブリンをこの世界で弱いとしている
説得力をほとんど感じることができない。
もちろん、RPGをやったことのある人なら
事前のイメージでそう思えるだろうが、
この作品のゴブリンは知性がないといえど、
普通に剣を振り回してくるし、毒を塗った弓矢も放ってくる。
毒にやられると短時間で死んでしまう。
死亡すると生き返ることができない。

この世界では物語の何年も前からゴブリンによる殺戮が頻発している。
性格は狂暴で、人間を殺して強奪することを当然と思っている。
そんな危険な相手が雑魚と見なされ、相手をするのが
駆け出し冒険者しかいないということが既に納得できない。
当然ながら、複数で来られたらやられてしまう。
シャーマンや「渡り」などの上位種がいれば尚更のこと。
これは国家レベルで対処しなければならない事件だ。
しかも、ゴブリンはオスしかおらず、女性の人間を襲い、
短い期間で自分の子供を何匹も産ませることが可能だという。
だとすると、ゴブリン相手に女性の冒険者、
しかも駆け出しが討伐に向かうことなどあり得ない。
これは、より残虐シーンを描きたかったためだけと思え、
個人的には、設定が破綻していると感じた。

また1話でリアルな描写を入れているのは良いのだが、
{netabare} そのままの世界観で物語が進むのかと思うと、
その後は、百匹以上はいると思えるゴブリンたちを、
たった5人で殺してしまうなど、
どう控えめに見てもリアルなどとは思えない。
相手が毒を使うときに限って、
毒に反応するカナリアを連れて行くのも{/netabare}ご都合主義だ。
リアル描写として納得できるのは、
洞窟で長い剣を持っていくのはタブーということや、
大量のゴブリンを刺すときに血糊で滑るので、
敵の武器で殺していくというところくらいなもの。
途中からは普通の異世界ものとなってしまった印象だ。
またゴブリンスレイヤー以外のキャラの掘り下げも
ほとんど見られず、凡庸なストーリーといえる。

ただ、この作品をリアルなどと考えずに、
残虐シーンのある異世界ものという感覚で、
そしてTRPGということを踏まえて観ると楽しめる。
{netabare} 例えば、8話でゴブリンスレイヤーが、
死にかけるのだが、{/netabare}
TRPGの神のような存在が興じる不条理な世界に
抗うという描写があって、面白いと思った。

全体の作画の雰囲気や効果音、OPの音楽などは
この作品にとても合っていたと思う。
また、全12話の物語を俯瞰して、
ゴブリンスレイヤーの人生を追って考えてみると、
構成や脚本は上手くまとまっている。
これは、最後の2話分の展開が優れていたことが大きい。
視聴者は最初から少しずつ
ゴブリンスレイヤーの苦悩を見せられている。
{netabare}村が襲われ、大好きな姉が目の前で凌辱され惨殺されたとき、{/netabare}
怖くて動けなかったことに対して自分を責め続け、
ゴブリンを殺すことに異常な執着を持つようになる。

そんな心を失った男が次第に、他人に心を開き、信頼を得ていく。
多くの人々の力を借りて{netabare}大量のゴブリンから牧場を守ったことで、
ゴブリンスレイヤーのなかで何かが大きく変わった。
その結果「ゴブリンを殺すだけ」ではなく、
「冒険者になりたい」という将来の希望を
初めて口に出すことができたのだった。{/netabare}
苦しみも哀しみも、そして喜びも他人と分かち合えることが、
人生をより豊かにすることを彼は初めて知ったのだ。
このゴブリンスレイヤーの心情の変化に
至る展開は上手く描いていた。
ラストに続編があるようなテロップが出たが、
ひとつのお話として、現時点でしっかり完結している。

自分の望むことを得るためには、
サイコロの出目になど左右されないほどの
何かをやり切るだけの強い意志と
周りを動かすだけの力が必要なのだ。
(2019年2月9日初投稿)

投稿 : 2024/06/08
♥ : 84
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

現実の魔物退治ってこういうことだよね・・・

原差悪未読。最終話まで視聴。

【衝撃的な第1話】
すでに多くの方がレビューされているので、詳しくは語りませんが・・・。

{netabare}衝撃的でしたね。
インパクトがありました。
ここで引いちゃう方には、残念ながら向かない作品と言うことになるんでしょうか。
そして、エロさとともに強調されたのがグロさ。

魔物退治って、現実にはこんな感じなんだろうなって思いました。
どこかファンタスティックに描かれることが多い魔物退治ですが、現実ってこうなんだろうな、っていう・・・。{/netabare}

【決して最強とはいえない主人公】
{netabare}かなり苦戦してましたね。
力で圧倒するというよりは、『知恵で勝つ』戦闘。

数で圧倒するゴブリンに苦戦するとか、結構リアル。
ここでも、現実の魔物退治を感じることが出来ました。{/netabare}

【ほのぼのほっこり日常パート】
{netabare}対照的に、日常パートは、ほのぼのほっこり!
平和な日常にホッとします。

ほのぼの日常パートと陰惨な戦闘パート。
このギャップが、この作品の魅力の一つかと・・・。{/netabare}

【物語を盛り上げる豪華声優陣】
小倉唯、井口裕香、内田真礼、東山奈央、中村悠一、杉田智和、松岡禎丞、日笠陽子・・・。
贅沢な声優陣ですよね!

投稿 : 2024/06/08
♥ : 63

74.6 13 仲間でバトルなアニメランキング13位
D.Gray-man[ディーグレイマン](TVアニメ動画)

2006年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (707)
4924人が棚に入れました
舞台は仮想19世紀、ヨーロッパ。悪性兵器AKUMA(アクマ)を用い、この世を終末へと導いていく千年伯爵の野望に立ち向い、世界救済の戦いを挑む宿命のエクソシスト、アレン・ウォーカーの活躍を描くダク・ファンタジー・アドベンチャー!
(公式HPより引用)

エウネル さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

リナリーが可愛いです。アニメのヒロインでトップ5に入るくらい好きかもです。

原作を読んでいたので、アニメも見てみようと思い、一気に見たのですがとても長かったです。

この話は人の魂を使って作り出されたAKUMAと呼ばれる兵器があり、それを生み出す元凶の千年伯爵を倒すためにイノセンスという謎の物質を使いこなすエクソシスト達が戦うといったものです。

話の設定は個人的に好きなんですが、正直エクソシスト側に勝ち目があるとは思えないんですよね。千年伯爵側にはノアと呼ばれる13人の仲間がいます。そのノアは基本的にエクソシストの中でもトップクラスに強い人でやっと互角くらいです。AKUMAにはレベル1からレベル4まであり、レベル4は一体だけでエクソシスト本部が壊滅しました。レベル3でも普通のエクソシストがギリギリ勝てるくらいだと思います。しかもAKUMAは大量にいます。レベル4はさすがに少ないと思いますが、レベル3はそれなりの量がいます。レベル1なんてやばい量ですよ。

そんな中、エクソシスト側は臨界者というイノセンスの力を100%以上使うことができる人が何人かいます。臨界者がさっき書いたノアと互角くらいの強さを持つ人です。ですがノアと違い13人もいないです。しかも臨界者でもレベル4に一人で勝つのは辛いです。それにその他のエクソシストはイノセンスを100%使うことができません。レベル3と互角かそれ以下です。そしてイノセンスを使った武器には装備型と寄生型があり、装備型のエクソシストはAKUMAの攻撃が生身に擦りでもしたら、毒が入り死にます。

これでエクソシスト側と千年伯爵の戦力は大体説明できました。読んでもらってわかったと思いますが、エクソシスト側が圧倒的に弱いですよね。

まぁ、こんなのは僕が思っているだけで、原作もまだ完結していないので勝ち負けは決まりません。アニメはそれなりに良い作品だと思います。今の全体の戦力を知ってしまうとアニメでの戦いが茶番に見えてしまうかもしれませんが…

少し長いですが見てみるのもいいと思いますよ。

書き忘れてましたが、ヒロインのリナリーが可愛いです。髪型がよく変わる女の子ですね。僕はツインテールとボブが好きです。ツインテールといっても触覚みたいな髪型ではなく2つに髪の毛をまとめた感じの髪型です。画像を見ればすぐわかります。個人的にはリナリーがもっと活躍して欲しかった…

投稿 : 2024/06/08
♥ : 53

Hawaii さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

ジャンプには珍しい

全話、安定しておもしろい。
中途半端に終わったように見えるが
逆にこれで良かったと思う。
だらだらとやるとクオリティーが落ちるので。
てか女の子に人気なのは納得www
絵は綺麗だし主要男性キャラ、基本美形だしwww
きちんと女性の好みにあわせて幅広いタイプの
キャラがいるなと。
ある意味ニーズに応えるアニメw

しかぁーしこのアニメのよいところは
男性でも楽しめるという点だ。
バトルは迫力があっておもしろい
あとリナリーちゃん可愛い。
キャラ萌えはないが美人です。
ストーリーも中だるみも少なく楽しめると思いますよ。
原作と違いオリジナルアニメーションが入っていますが
これもそこそこなので良いと思いました。
世界観は仮想19世紀ということで昔の良い街並みとか
西洋感があるところもいいですね。
キャラはアレン、ティキ・ミック、ラビが好きでした。
たぶん女性には自信をもってオススメできるアニメです。
いまいち評価されていないと思うので一度ご観賞を。
あ、あとOP&EDもよい曲が多いのでぜひ
聴いてみてください。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 28

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

「エクソシスト vs AKUMA」その戦いはあまりにも熾烈・・・

2016年の夏アニメで「D.Gray-man HALLOW」が放送される事を知りました。
アニメのタイトルの傾向としてタイトルの前後にプラスαがあると続編である可能性が高いような気がしています。
この作品も「D.Gray-man」にプラスαの「HALLOW」が付いています。
もしかして・・・と思ったら、案の定前作となる「D.Gray-man」という作品が存在していました。

ちょうどニコニコ動画でも一挙放送される事を知り視聴を決めたわけですが、放送スケジュールを見てちょっとビックリ・・・51話もあるじゃないですか。
51話というと「ソールイーター」」クラス・・・今期のアニメを見ながらでも何とか視聴できるかな・・・と思い視聴を始めましたが、暫くして知ったのは驚愕の事実・・・

それはニコニコ動画の放送予定を何気なく見ていた時の事・・・
「D.Gray-man」という単語がふと目に入ったんですが、そこで記載されていたのが「ニコニコアニメスペシャル「D.Gray-man」52話~70話 一挙放送」

えっ、この作品って全51話じゃなかったの・・・!?
これを知ってしまうと次に気になるのは「この作品って一体何話まであるの?」という事・・・
wikiで調べてみたところ、2006年から2008年に放送された全8クール計103話もの大作だったんです。

まさか、こんな大作だとは思いもよらなかったので、ちょっと腰が引けてしまいました。
でも途中まで視聴しているし、内容も・・・ジャンプで連載されただけあって面白いんです。
こうして大海原にボート一隻で漕ぎ出すような気持ちで視聴を再開しましたが・・・完走して振り返ってみると、激アツさが半端無かったので視聴して良かったと思えた作品でした。

物語はAKUMAを製造して世界終焉を目論む「千年伯爵」と、AKUMAに対抗できる「イノセンス」の適合者であるエクソシストとの戦いを描いています。
ストーリーは極めて明快なのですが、千年伯爵の手先であるAKUMAの存在する理由には大きな悲しみが伴っていたのです。

もし大切な人を亡くしたら・・・?
もっと一緒に居たかった・・・あの時こうしていれば・・・
悲しみと後悔が入り乱れて心が苦しくなる・・・人として当然の性だと思います。

でも、そんな人を見つけて千年伯爵は囁くんです・・・
「亡くなった方にもう一度遭いたくありませんか・・・?」
誰だって「もう一度遭いたい」というと思います。
でも「遭いたい」と行った瞬間に千年伯爵との契約が成立してしまうんです。
次の瞬間・・・亡くなった人とは似ても似つかない物体が亡くなった人の魂を宿して出現するのですが、次に千年伯爵が出現した物体に命令する台詞は決まっています。
「さぁ、願った人を殺して、その人の皮を被りなさい」
こうしてAKUMAが誕生し・・・世の中の悲しみの分だけその数を増やしていくのです。

人の弱みに付け込む千年伯爵・・・絶対許せない存在なのですが、AKUMAに対する唯一の救いはエクソシストによって壊されること・・・これで呼び出された魂が救済されるんです。
ですが、AKUMAは千年伯爵によって強力に支配されているので意志など持てないんですけれどね・・・

そして物語の中で強烈なスパイスになっているのが、「ノアの一族」と呼ばれる人類最古の使徒が千年伯爵に味方している事です。
一族の一人ひとりが強い力を有しているので、エクソシストの目指す「打倒!千年伯爵」への大きな足枷となる存在なのです。

無数のAKUMAとノアの一族・・・そして千年伯爵を相手にするエクソシストは、数的には圧倒的に不利です。
イノセンスは世の中にたった109個しかなく、エクソシストの組織自体も40個程度しか持っていません。更にイノセンスの適合者は1対1であると共に、千年伯爵もイノセンスの破壊に乗り出しているので、エクソシストが要員不足に陥るのは必然なんです。
でも彼らは自らがイノセンスに選ばれた適合者という誇りを胸に戦いに身を投じていくのですが、両者の戦いは半端無く熾烈でした。

戦いが熾烈・・・という事は、当然痛みも苦しみも伴います。
皆んな必死・・・だからそんな時に皆んなの役に立てなかったり、仲間が傷つくのを見ている事しかできなかったり・・・自分の無力さを痛感したり・・・
気持ちは一杯あるのに・・・身体が言う事を聞いてくれなかったり・・・
唯一無二を目の前で壊されたり・・・
103話という圧倒的なボリュームの中から痛みや苦しみが、手を変え品を変え次々と襲ってくるんです。

そんな救いの無いダーク・ファンタジーだからでしょう・・・ヒロインの輝きに色々と持っていかれてしまいました(//∇//)

この物語のヒロインは、数少ない女性エクソシストの一人であるリナリー・リーという16歳の仲間思いで心優しい美少女です。
対AKUMA武器である「ダークブーツ」で可憐に宙を舞う姿は華麗そのもの・・・
でも彼女の魅力は日常パートにおいてその本領を発揮します。
流石週刊少年ジャンプのヒロイン・・・抜群の破壊力だったと思います。
続編で再びリナリーに会えると思うと・・・嬉しくて堪りません(//∇//)

続編が放送される事からも分かるようにこの物語は103話で完結していません。
でも充実した103話だったと思います。
仲間を守りたいという気持ちや激しい痛みに何度涙したことか・・・^^;
エクソシスト vs 千年伯爵の戦いの行方は如何に・・・
そしてこれ以外にも、物語終盤で浮上した伏線がいくつもあるんです。
続編の放送を楽しみに待ちたいと思います。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 24

74.5 14 仲間でバトルなアニメランキング14位
ハイスクール・フリート (はいふり)(TVアニメ動画)

2016年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (946)
4060人が棚に入れました
「海に生き、 海を守りて、 海を往く--- それがブルーマーメイド!」今からおよそ100年前、 プレートのずれにより、 多くの国土を水没によって失った日本。国土保全のため、 次々と築かれた水上都市はいつしか海上都市となり、それらを結ぶ航路の増大に伴い、 海の安全を守る多くの人員が必要となっていった。それに伴い、 働く女性の海上進出も進み、海の安全を守る職業「ブルーマーメイド」が女生徒たちの憧れとなっていった。そんな時代、 幼馴染の岬明乃(みさきあけの)と知名もえか(ちなもえか)は、「ブルーマーメイドになる」という同じ目標を持つ仲間たちとともに、 横須賀の海洋高校に入学する。

声優・キャラクター
夏川椎菜、Lynn、雨宮天、古木のぞみ、種﨑敦美、澤田美晴、田中美海、丸山有香、田辺留依、中村桜、久保ユリカ、五月ちさと、大地葉、宮島えみ、山下七海、藤田茜、小林ゆう、黒瀬ゆうこ、大津愛理、麻倉もも、伊藤かな恵、阿澄佳奈、高森奈津美、相川奈都姫、小澤亜李、金子彩花、新田ひより、大橋歩夕
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

世界線は変わってもアドミラル・トーゴーは偉大なのです

オリジナルアニメ 全12話+OVA


2019年1月からの地上波再放送で。
地上波の再放送は重宝してます。劇場版や続編を控えているという事情はあるにせよ、それはフォロワーがいる証。数多ある作品の中からわりと受け身で佳作以上のものに当たる確率が高いと言えます。
そして本作『ハイスクール・フリート(はいふり)』。自分からは手を伸ばさなかったであろう作品。あにこれの評点見る限り可もなく不可もなく、キービジュの桜並木を歩く女の子たちのショットは平和そう。事前情報・予備知識なしで突入です。


日露戦争後、メタンハイドレートの採掘による地盤沈下で土地の大部分が海中に没した架空の日本。{netabare}公式では、第一次世界大戦で欧州が疲弊したことで、第二次世界大戦は起こらずアメリカとも仲が良い模様。日本が戦わずに済んだのは自前資源があったからでしょうか。それなら海没も悪いことではないかもしれません{/netabare}
海洋国家として発展し、諸事情により、女性が海上乗組員の主流となり海の安全を守ってます。海洋国家とは現実の日本も同じ。領海及び排他的経済水域を合わせた面積は世界第6位ですから、もう少し海保には予算をやっておくれ。

そんな日露戦争100年後くらいの日本の平和は女子高生に守られているというお話と思いきや、{netabare}外敵設定はないけどドンパチするという…{/netabare}艦隊ものでした。
ポンコツ組が集まって、すったもんだしながら絆を深めて成長して・・・が基本の流れとなります。


実は観終わってけっこう満足してます。
ざっくり序盤◎→中盤△→終盤○でした。

ツッコミどころは少なからずあるアンバランスな作品ではあります。
艦隊戦+日常の描写が多く、サブタイは10話を除き“〇〇でピンチ”と心の落ち着くしまがないはずなのですが、どうにもこうにもゆるい。軍規など語りだしたら説教が止まらなくなりそうです。登場人物も旗艦“晴風(はれかぜ)”の乗組員が31名、まず覚えられません。キャラ名を覚えてもらえるような名前連呼もなく、某ウマ擬人化アニメのようにお名前テロップが出るわけでもなく、本名・あだ名・役職名入り乱れるため私は諦めました(笑)

もしかすると擬人化したほうが収まりが良かったかもしれません。戦(いくさ)と日常の繰り返しがメリハリや緩急ではなく同時進行していて、感覚としては水と油を同時摂取するかのよう。

とはいえ擬人化しなかったことがなにより本作をユニークな存在に仕立てました。艦隊戦の迫力たるや、武蔵や比叡の大砲ズドンはワクワクしますし、きちんと戦(いくさ)が描かれてるので面白いのです。

冒頭良いスタートをきれました。
{netabare}第1話。ポンコツ主人公かと思いきや、初っ端のピンチで以下3点。
・真っ先に交戦する艦との通信に着手。始めは音声信号、切り替えて手旗信号、と優先順位を間違えてない。
・頓挫したら、現場離脱を目標に設定し、現有戦力で取り得る最適解を導き出してる。
・晴風の他の乗員も即時報告を挙げてくるし、それが簡潔で適切。
この子達すごいな~と自分的にはつかみはバッチリでした。{/netabare}

中盤ダレるというよりはなんか変でしたね。すぐ水着になって風呂入って、{netabare}トイレ事情でけっこうな尺を取ります。{/netabare}そしていつまでたっても誰が誰だかわからない。名前覚えられない問題は口癖や行動が各人ごとにくっきりと別れてるため、脳内でキャラの棲み分けは不思議とできてはいたことが救いです。そのうちまぁいっか、と気にならなくなりました。
へんてこな日常シーンも気にしなければ味になります。そのうち、「もともとセーラー服は水兵が元だし、むしろJKが乗艦してるのが自然だ」と都合よく脳内変換し始めるように調教されてきます。


けっこうだれてても寛容でいられたのは、期待したかったからです。いつかOP映像で見せる良い面構えの彼女たちを拝める時を。
本作のOP「High Free Spirits」は気持ちが高揚する良曲でした。AメロBメロそしてサビと聴けばわかるのカッコいい仕上がり。数十秒後にきゃっきゃうふふをおっぱじめる子たちとは思えぬ映像にしびれます。{netabare}特に航海長りんちゃんが舵を切る一瞬のカットに鳥肌が立つ私でした。{/netabare}
果たしてそんなイケメン顔の彼女たちを拝める日がくるのか?またはそのまま終わっちゃうのか?は本編でお確かめください。先述の“終盤○”への回答があります。

{netabare}振り返ってみれば、“赤道祭”に象徴されるグダグダな日常描写は、最終回に彼女らを輝かせるためのフリなのです。{/netabare}


そんなアンバランスさが王道とは一味違う本作ならではの味わいを醸し出してました。おおっぴらにお薦めというほどでもありませんが、なかなかの良作だったと思います。



※オマケ
■リアルではメタハイきちんと研究してほしいやね

太平洋側の砂層型のメタンハイドレートなら地盤沈下も少ない可能性であるかもしれんが、シェールガスの悪イメージそのまま流用している感じ。
日本海側の海底から湧くプルームタイプのメタハイならまずありえません。OP開始直後は海底から泡が出る描写から。これ日本海タイプ。


■東郷平八郎に始まり東郷平八郎に終わる

言わずと知れた日本を代表する海軍提督。めっちゃイケメンです。
日露戦争以来、戦争してない世界線なら自国の直近の戦史が日本海海戦だったりするんでしょうか。よく勉強しているJKたちです。

{netabare}第2話。「降伏するのであれば、その艦は停止せねばならない。しかるに、敵はいまだ前進している。」有名な逸話を彷彿させる一言がましろさんから発せられてましたね。{/netabare}
{netabare}最終話。「やりました!敵前大回頭!」ココさん、それで日本海海戦の趨勢が決まりましたからね。{/netabare}


なお、あんだけドンパチやってるのに{netabare}戦死者が出ない{/netabare}…との指摘はごもっともです。
ただそんな疑問にも東郷閣下は答えを用意してくれてたのです。
幼年学校で教鞭をとられていた閣下がある日生徒に陸軍海軍どちらに進むべきかと問われて一言!

「だったら海軍が良い。陸軍は死ぬからな、入るのなら海軍だ」(実話)



視聴時期:2019年1月~3月再放送

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2019.03.11 初稿
2019.08.07 加筆修正
2021.10.23 修正

投稿 : 2024/06/08
♥ : 54
ネタバレ

ato00 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

女子高生と軍艦<追記;OVA前編><追記;OVA後編>

またアニメ界に萌ミリタリーものが誕生した。
冒頭こそ平和的だけど、事件が起こる起こる。
いつのまにか謎の海戦に突入だぁ。

主人公ミケちゃんが乗る春風は小回りがきく小型艦。
個性的なクルーで構成されます。
皆の力とアイデアを結集し、大型艦に立ち向かう。
その海戦映像が迫真。
船の旋回、砲撃、魚雷発射。
なんかリアルでいちいち興奮。
映像毎に体が左へ右へ、マジ戦ってる気分です。

このアニメ、大量の女性キャラが登場。
ええい、いちいち名前を憶えてられねえってんだ。
もっともお気に入りの機関長。
べらんめー口調の江戸っ子だ。
チャキチャキの職人気質が気持ちいい。

次が記録員?
自信満々の一人芝居で悦に入る。
その言葉は、広島弁か。
金髪ドイツ娘との掛け合いは結構ツボです。

最後に航海長。
気弱ですぐ目に涙をためる表情がキュート。
いっぱいいっぱいの振る舞いもキュート。
さらにさらに、OP時の胸騒ぎの腰つきがもっともキュート。

当初の雰囲気からは想像もしなかったストーリー。
{netabare}1話が終わってアニメタイトルも変わるわけだ。{/netabare}
意表を突く感動もある意外な良作です。

<追記;OVA前編>
{netabare}あの騒動より1か月後、季節はすっかり夏です。
春風クルーに解散の危機?

相変わらずキャラが多いです。
誰が誰だかわからないし、名前も全く覚えていません。
記録員が主人公なので、名前を調べました。
ココちゃんって言うんですね、メモメモ。
彼女のお家芸、一人芝居が楽しいです。
OVAの感想が唯一これのみとは寂しいかぎり。

なんとOVAが売れないと2期がないですとぉ。
これが噂の2期ちらつかせ商法か。{/netabare}

<追記;OVA後編>
{netabare}春風クラス解散阻止に向け必死の署名活動?
いやいや、再度のキャラ紹介でした。
結局ラストは・・・もちろんご想像の通りです。

さあ、2期に向けて、全速前進ヨーソロー。
そう言えば、OVAは売れたのかな?
2期の話が聞えてこないところをみると・・・撃沈{/netabare}

投稿 : 2024/06/08
♥ : 53
ネタバレ

Progress さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

船の皆は家族だもんね!

視聴終了。

あらすじはどこかを参考に・・・
5話まで
{netabare}
海軍学校に入り、初めての航海訓練で色々なんやかんやあって日本から反乱扱い。でもその誤解は解けて、今度は友達の乗ってる武蔵が反乱をしてしまう!?
みたいな所が5話までのおおよその流れだと思います。

メタンハイドレートが主要燃料となった世界で日本沈没って設定はいるのでしょうか?これについては考察してたら気付きましたが一応理由があるようです。
太陽の黙示録でも南日本がM資源「メタンハイドレート」を実用化しようとしていましたね。

私が好きなのは岬艦長と、でこが可愛い西崎ちゃん、そして双子の杵崎姉妹、最後にちょいちょい副艦長を応援する黒木さん。

5話で艦長がはれかぜを置いて、親友が心配でボートで飛び出してしまうのですが、その時副艦長宗谷ちゃんが「お前にとってはれかぜのクルーは家族ではなかったのか!?」と引きとめようとします。いつも艦長岬が「船の皆は家族だから」と言って船の皆を気遣っているのに、このときだけは、親友を優先してしまう。

この時の宗谷ちゃんは、はれかぜの皆を家族だという岬に艦長としての魅力を感じて、最初はド底辺の艦だと思っていたはれかぜの事を好きになっていたからこそ、艦長が船を放って出て行くのが許せなかったんだろうなと思います。だけど、岬がいってしまった後、次の行動では岬が帰ってこれるように艦を動かしたのは、岬を家族と思い、自分がはれかぜの一員であり家族なんだと思えているからだろうなあ。

「私にとってたった一人の親友なの」
これ結構他の皆にはつきささる言葉ですよね。はれかぜの皆は親友じゃないんだ・・・みたいなネガティブな考えが出来てしまう。
でもどうでしょう、一人の少女が親友達を、あるいは親友と家族を天秤にかけるなんて酷な選択に、正しい解答があるのでしょうか。ここから読み取れるのは、岬が家族(クルー)を頼ることが出来なかったことと、家族(クルー)が岬に守られてるばかりだったんじゃないか?という問題提起も薄く灰ってそうです。

岬艦長が私情を優先してしまった今回の描写、今まで艦長として、十分な判断が出来ていただけに、岬の未熟さが強く現れましたね。4話で武蔵の事を考えてぽけ~としてることもあったので兆候はありましたが・・・

でも岬は艦長として、クルーの皆に色々なものを与えて、慕われているから、艦の皆が支えてくれる、家族の長として岬が全員を支えるのではなく、全員が家族を支えるのだろうなと思います。

さてここからは先の予想を考えた野暮な考察。見たい方はどうぞ。(追記:攻略の方法は全部外れたなあ。展開的にはあっていました。)
{netabare}
武蔵の暴走も機器の故障もねずみが原因であることが示されましたね。
はれかぜがねずみと接触した際にゴミ漁りの際、機械と一緒に箱のようなものに入っていました。
ねずみ箱を誰かが流しているなら、これは、テロ行為か、他国の工作も考えられます。この世界の日本はほぼ沈没していて、海運国家です。船がまともに動けなくなれば、国としてのインフラ・国防機能が麻痺することになります。ねずみは海に無差別に流されているので、無差別に艦が狙われることになります。日本近海だけですむ問題だけではないので、かなり酷い事をしていますね。武蔵が艦砲射撃で町を焼き払ったら一大事です。一刻も早く武蔵を止めないといけません。

そして、ねずみが原因であるという事にいち早く気付くのははるかぜでしょう。

では、はれかぜは今後どうやって、武蔵を救うのでしょうか?圧倒的な戦力差を覆すには、ねずみを排除して、クルーを正気に戻すしかありません。しかも遅れてしまえば、日本本国から、武蔵撃沈が下ってしまうかもしれません。

{/netabare}
{/netabare}

6話
{netabare}
制作陣はどれだけ岬に恐ろしい仕打ちをする気なんだろう・・・
今週で岬の暴走癖を直すかと思ったら、さらに暴走させました。今回は二人が助かって良かった!で笑顔で片付けてしまった岬。要は何も成長していない。
あの笑顔は大事な事を棚上げしてしまう岬、という表現だと思います。
今回は犠牲が出なくて、それで良しにしてしまった。ということは、岬は犠牲が出なければわからないタイプに設定されていそうです。次は岬の暴走のせいで、犠牲が出てしまい、その時岬は変わるのかが描かれそうです。

副艦長にたまっていく岬への不信感は、岬がいなくなった管制室での叫びに良く現れています。このまま岬の暴走が続いて、艦の皆がバラバラになってしまうかもしれません。

そして、今回一緒に仲間を助けに言った時、知床ちゃんが岬への信頼を打ち明けます。だとすると、岬の暴走により犠牲になるのは…

そして黒木さん(クロちゃん)が(副艦長)シロちゃんの肩を持つようなことを言っていました。
前回レビューを書いたときに黒木さんが好きだと思ったのは、副艦長さんの肩を持っていたけど、副艦長が岬を信頼しきったら、黒木さん一人ぼっちじゃん…と思ったためです。彼女が副艦長に憧れているだけだったら弱い子かもしれない。彼女もまた、まだ成長途中だなあと思って見てます。

{/netabare}
7話
{netabare}
予想が外れました。
犠牲が出るようなお話でもないですしね。
こんなに簡単に悪い所が治るもんなのですね。登場人物が多感な時期だと思えば、納得できるような…。二回暴走させた意味がわからなくなりましたが、まあ岬の暴走癖は直りましたね。
帰りを待つことの辛さを分かる事で、自分の暴走時にいかに人に心配かけているかがわかった岬はもう人を余計に心配させることはしないのでしょう。
でも何かが引っ掛かる…結局シロちゃんに「艦長は艦にいてください」と指示を出されてその通りしたら岬は気付く、という他人任せな感じがいけないのかな。岬自身が葛藤したりエネルギーを使ってないところが多分その釈然としない理由だと思います。

今回のクロちゃんは岬とシロちゃんの仲直りシーンを見てムッとしてい増したね。そりゃクロちゃんにとってはシロちゃんが仲間で岬が敵みたいに見えているから、仲良くされたらクロちゃんの立場が無いよなあ…と思いやはり独りぼっちになってしまったクロちゃんがかわいそうに見えて仕方ない。
{/netabare}

8話から~12話まで
{netabare}
【極道物好きな幸子とヴィルヘルミーナの別れ】
離れ離れになってしまうことを気付いてしまう幸子の顔がいいですね。ハッと気付いて涙が抑えられなくて人知れず逃げてしまうのが良い。普段はおちゃらけている分暗い話が似合わないし、日常を共にすごした友人の別れが、とても寂しいと共感できる良い話でした。

【赤道祭~クロちゃん救済回】
機関長とクロちゃんは幼馴染だったんですね。ちょっとわかりやすく人物の相関を述べてみます。
クロちゃんはシロちゃんを擁護してシロちゃんと仲良くなりたいので、岬にきつく当たる。
シロちゃんは岬の事を最初はあきれていたが、次第に信頼するようになった。
それを見てクロちゃんは岬にきつく当たっていた分、ちょっと疎外感を感じ始める。
幼馴染の機関長はいつも一緒だったクロちゃんがシロちゃんになびいていて、寂しさを感じていた。なので、ちょっと行き場のないクロちゃんの「気持ちがわかる」という。
機関長の相撲での粋な計らいで、クロちゃんは機関長という大切な友人が近くにいる事に気付く。
岬とクロちゃんもなんとなくギクシャクしていた関係を修復する。

とまあ、こんなとこでしょうか。クロちゃんが救われてよかった。後半ではかなり好きな回でした。

【比叡戦~大切な家族だから、失いたくない】
岬の思考がネガティブに向かいましたね。結構唐突・・・なのかな?岬は家族を事故で失っていますから、大切な家族を失う恐怖があっての事だと思います。説明不足感がありますが。
でも、大切な家族だからこそ頼ってほしい。失う恐怖に負けず、信頼してほしい。そんな思いがあるから、クロちゃん含めクルーの皆は艦長をもう一度奮い立たせたのだと思います。これも良い回でした。

【武蔵戦~一緒に戦ってきた家族に敬礼】
船ってなんでしょうね。彼女達にとって、晴風は友人であり家族だったんじゃないかな。
晴風が沈み行く中、クルー達は「沈むなー!」と悲痛な叫びが上がります。愛着といった言葉では語れない別れです。常に船の中にいて、船と共にすごした。それは、物として使うとかそういう関係ではなく、もっと濃い関係だと思います。
使命を全うし、自分の命を犠牲にクルー全ての命を守り、丘まで送り届けた偉大な戦友の最後に、敬礼。岬は最後に涙ぐみながら少し微笑みます。晴風に別れが悲しいものではないよと、友人であり家族を送り出したかった。そう思います。
{/netabare}

【総評】
作画はとても安定していました。
声優さんは声に違和感のある人がいなかったので見やすかったです。
音楽はトライセイルの名前を覚えました。とても良い。
ストーリーは、人物の内面や関係性もとてもわかりやすい。ですが多少唐突感や構成の甘さが否めません。失敗を繰り返すなら、それにみあった展開があったかなと思います。
キャラは皆可愛かった。クロちゃんに1話使ったのは素晴らしい。

最後に
今期の中では登場人物を考察しがいのあるアニメだったと思います。ジャンルとしては、青春、成長、友情、等々でしょうか。
今後記憶に残るほどかというと、多分残ります。。意表をついた展開はありましたが、筋が通ってないなあとガッカリする方でしたのでもったいない作品でした。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 53

77.9 15 仲間でバトルなアニメランキング15位
ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない(TVアニメ動画)

2016年春アニメ
★★★★☆ 4.0 (732)
3566人が棚に入れました
エジプトでの宿敵DIOとの死闘から11年後。
1999年、空条承太郎は祖父ジョセフ・ジョースターの隠し子、東方仗助に会うため、
日本のM県S市、杜王町にやってきた。
しかし発見した仗助は承太郎と同じ特殊能力、「スタンド」を持っていた。
そして、承太郎の来訪を皮切りにまるで引かれ合うように、新たな「スタンド使い」達が動き始める。
「この町には何かがある…」
生まれ育った杜王町を守るため、仗助は立ちあがる――

声優・キャラクター
小野友樹、梶裕貴、高木渉、櫻井孝宏、小野大輔
ネタバレ

ブリキ男 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

グレートでスよ こいつは!

真紅のロマンホラー、長編漫画「ジョジョの奇妙な冒険」第4部のアニメ化作品。

絵柄の緻密さというか、画風がこれまでのシリーズと比べて変わりましたが、これは原作準拠だと言えると思います。漫画原作を読んだ事のある私も、3部ラストあたりから4部オープニングにかけての画風の変化に少なからぬ違和感を感じた覚えが有ります。肉体の表現がより流線型を帯び、硬さが減りしなやかになった様な感じです。背景の描き方も前シリーズまでに良く見られたゴチャゴチャした(私は結構気に入っていた)暗い感じが少なくなりさっぱりとした印象があります。

上記も踏まえ、テレビ版ジョジョシリーズ全てを通して言える事ですが、これよりも完成度の高いアニメ化は望めなかったのではないかと思われる程に、この作品も素晴らしい出来栄えのアニメになっていたのではないでしょうか? ファントムブラッドのアニメ化を契機にジョジョ人気がさらに高まり、一躍メジャーなアニメ(漫画)タイトルになったのも頷けます。

ファンタジーでありながらリアルな設定を詰め込んだ、本当の様な嘘の話。独特の台詞回しやジョジョ立ちと呼び習わされているキャラの美しい?ポーズなどに魅了されたファンは古くからいたはず。でもそんな誰もが「忠実なアニメ化は困難では?」とする※風潮が有る中で、まさかのテレビアニメ化の下りとなりました。疑念は見事に裏切られました。

主題歌はシリーズ毎にかなり異なる色合いを忠実に再現している雰囲気ですし、エンディングテーマについても、最初私は製作スタッフが洋楽好きの荒木先生の趣向を汲んで選曲されたものかと思ってましたが、なんと荒木先生御自身が選ばれているそうで、作中世界観との親和性がばっちりで流石でした。

それまでのシリーズに登場したキャラクターを原作者の荒木先生は神話の中の人物みたいなものと評価している様ですが、この4部では一変して私達の身近にいそうな人たち、未完成、未成熟なキャラクターが多く登場します。主人公の仗助を始め、康一くんや億泰の様な親近感の湧いてくる様なキャラがその代表格です。一方でスタンド使いとしても、人格者としても、既に完成された趣きのある前シリーズの主人公承太郎をメインキャラの一人として登場させる事により、承太郎を通して彼等の未熟さに対して寛容さが持てる構図になっている点も巧みです。未熟なキャラ達の失敗を温かい目で見守る事が出来、彼等の成長に期待せずにはいられない気持ちにもさせられます。

3部に続き、個人的に好きなエピソード満載の4部なので、展開は熟知しているつもりですが毎週楽しみです。


以下は各話の感想。

8、9話 山岸由花子は恋をする
{netabare}
山岸由花子さんのエピソードはスティーヴン・キングのミザリーを思わせ、ジョジョ絵も相まってホラーっぽくも見えますが、康一くんと由花子さんを脳内で萌えキャラに変換して見てみると、ラブコメとかのギャグ描写に見えなくもないのが不思議。子供時代はそんな事考えた事もありませんでしたが‥。英単語カードのフレークとかアスパラの英語辞書巻きとかは昔でも大笑いしてた記憶があります。
{/netabare}
10話 イタリア料理を食べに行こう
{netabare}
トニオさんの回。やっぱりこのエピソードも億泰の反応とかトニオさんの薬用石鹸とかに笑かされました。ネタ知ってるのに‥。アニメ版では億泰の声(高木渉さんの声)も相まって漫画版以上に面白かったです。個人的に主人公トリオ(仗助、康一、億泰)の声はかなり良いキャスティングだと思ってます。

作中に登場したモッツァレッラチーズとトマトのサラダ(カプレーゼ)は手軽に作れる上にたまらなく美味しいです。少し大味になりますが、さっぱりとしたモッツァレッラチーズが無い場合、フライパンで炒って少し油を抜いた、半量以下の他のチーズを使っても美味かと‥。
{/netabare}
13話 やばいものを拾ったっス!
{netabare}
ストレスを受けると透明になってしまう赤ちゃん登場。こんな赤ちゃんがいたら大変だ! 奇妙な赤ちゃん相手に右往左往する凸凹コンビ、仗助&ジョセフの奔走振りにまたまた笑かさせて頂きました。

ギャグ色調の強い回である一方で、10年振りの発動? 「ハーミットパープル!」には痺れました。そして、命を賭した最終場面。やっぱりジョセフはジョセフでした。さすが人類を救った英雄、やる事が違います。そして続く台詞「かっこつけたかったんじゃよ、お前の前で」‥‥グレートですよ。このお人は‥。

見終わって。下らぬ事をいつも考えてしまうブリキ男は透明になるって何かの暗喩なのではと思ってしまいました。ストレス過多で怒っている人の思考って良く分からない。泣いてばかりの赤ちゃんも、どうして欲しいのか分かりづらい。そんな人たちのストレスが、いつまでも解消されないで、ずっとそのままだったら、スタンド使いじゃなくっても本当に透明な存在になってしまうんじゃないかなぁと思ってしまうのでした。

笑える所もあり、考えさせられる所もあり、心温まるエピソードでした。
{/netabare}
16話 「狩り(ハンティング)」に行こう!
{netabare}
今回の目的はハンティング。最強のスタンド使いである承太郎とそれに順ずる実力者、仗助を相手に回し、終始圧倒的優位な立場を維持し続けた"虫食い"の知恵と狡猾さは、原作連載時より私にとって脅威の的でした。

作中にも引用がありますが、「シートン動物記」は全人類が読んでも良いと思える程の良書です。人間を食ったかの様な狡知を働かす本編の"虫食い"に勝るとも劣らぬ驚異を垣間見る事が出来る事でしょう。野生動物の知恵と胆力、運動能力というものはまっこと優れたものです。白土三平先生の漫画も合わせてお読みになるとよろしいかと‥。

恐ろしくなる描写も多々有りましたが、ファンタジーを交えた知力と策略の絡み合い。良い回でした。
{/netabare}
18、19話 「重ちー」の収穫(ハーヴェスト)
{netabare}
重ちー登場のお話。小学生の頃とか、私も道端とかにビニールテープでくくって捨ててある小説とか漫画とか拾って古本屋に売って小遣い稼ぎしてました。雨ざらしになっていたり、燃えるゴミとして捨ててあったりする事もあって、色々と拾いました。自覚も無しに現在のリサイクル業やっている人と似たような事やっていたんですねぇ‥。拾ったもの大半は読んだ後売却して、手に入れたお金でプラモとか古本とか駄菓子につぎ込んで後には何も残りませんでしたが‥。当時の友達とかとも戦利品について自慢しあったり‥。まぁまぁ愉快な思い出です。

ハーヴェスト使える人はそういうの探すのも一興かと‥。冗談です(笑)
{/netabare}
20話 山岸由花子はシンデレラに憧れる
{netabare}
由花子さんと康一くん、そしてシンデレラに登場する魔法使いに憧れるエステティシャンの人、辻彩が登場するお話。

漫画読んだ時は子供だったので、恋愛なんてヨクワカラナクテ印象の薄いお話でしたが、今の目で見るとそれなりに理解。でも由花子さん、ちょっと反応がストレート過ぎやしないかい‥? 「私を見て‥」とか真顔で言える女性がいたら結構スゴい。ちょっと尊敬してしまうかも‥。

エステについては男なので、大人なのに全くワカラナイです。まぁ表層だけで人を好きになっちゃいけない事はよ~く分かります。見てくれがカッコいいからカワイイからと付き合い始めたり、極端なケースでは結婚してしまったりしたら十中八九後悔します。少年少女でも、大人の男女でも、相手の内面を見据えた上で一歩を踏み出す事が肝要と思われます。

康一くんはナイスガイなので、そういう所をちゃんと見ています。作中冒頭でも康一くんは由花子さんが浮かない表情をしていたのに気付いていましたし(この時点で両思いなんじゃ‥)、由花子さんが顔を失った時も、すぐに見抜いてしまいました。

そのままにしていても二人は仲良くなれたかも知れません。もしかしたら魔法使いなんかいらなかったのではとも思えましたが、それでも雨降って地が固まるとでも申しましょうか、由花子さんが顔を見られたくないのなら、自分の目を傷付けて見えなくしてしまっても良いとする康一くんの決意を聞いて、由花子さんは康一くんの内面をより深く知る事が出来たのではないでしょうか?

最後にはお互いの心を確かめ合えた様でヨカッタ、ヨカッタ‥。

めでたしめでたし。
{/netabare}
21話 吉良吉影は静かに暮らしたい その1
{netabare}
吉良吉影の一端の見える回。

重ちーのサンドイッチの入った紙袋と吉良の女性の手が入った紙袋が入れ替わってしまう。これもスタンド使い同士が引かれ合う必然? 重ちーに持ち去られた袋を取り戻そうと、学校に潜入し体育倉庫の跳び箱の中に隠れる吉良の姿は妙にシュールでした。ハンガーを使って跳び箱の中から袋を引き寄せようとする様も‥。‥でもこの一触即発の状況、真面目に想像するとかなり怖い。そして、ついに重ちーは見てしまいます。

吉良の肉体の一部を愛でるという行為、好きなものを何らかの形に残して保存しておく(写真とか彫刻とか)という考えは解るのですが、対象の一部(しかもヒトの生身)を所持して愉悦に浸るという感性は未だ私には理解出来ていません。(出来たらヤバイかも‥)手の形状を美しいと感じるのか、生体としての面は排除している様で、血や腐臭を吉良は気にしている様です。憶測の域を出ませんが、手に人格の様なものを与えて優しく話しかける吉良の姿は、人形遊びをしている女の子を思わせました。吉良は"手"に自分の分身を探しているのでしょうか?

吉良という人物が荒木先生による全くの創作物だとしたら、それはそれとして受け止められそうですが、妙に生々しく、リアリティがあるので、いつも理解に苦められる人物です。合理的思考の持ち主に見えて、先の※ネクロフィリア的な印象に加え、自分の爪の伸び率で運勢を測るなど占いじみた事もするので、全くを持って整合性の見出せない人物なのです。結局の所、いびつ過ぎて不可解な事、そこら辺が吉良の怖さの源かも知れないと思い至りながらも、ちょっとでも理解出来ればなぁと思ってしまうブリキ男なのでした。危険ですね‥深淵もまた等しくわたしを見返すのだから‥。

※:死体嗜好の事。
{/netabare}
22話 吉良吉影は静かに暮らしたい その2
{netabare}
金に意地汚く心変わりの激しい重ちーですが、両親の事を思い、邪悪を憎み、最後の最後まで諦めず、吉良を打倒する一手を打った姿には感動させられました。命を賭した重ちーのこの行動が無ければ、多分誰も吉良に辿り着く事は出来なかったと思います。それでも仮に、スタンド使い同士が引かれ合う不思議な因果によって、いつか吉良との邂逅を果たす者がいたとしても、吉良が"敵のスタンド使いがいる"という認識を既に得ている一方で、仗助達はまだ殺人鬼=スタンド使いという確たる認識を持っていないという図式になるので、情報面の優位性を手に入れた吉良はさらに危険な存在になっていた事でしょう。

それにしても血だらけの重ちーを見て、声を掛けただけで助けようともせず、キモチワルイと言って去っていった女子達、無情過ぎる。道端で亡くなっている子供を見ても平気でその脇を通り過ぎて行く某国の非情な人々を思い出してしまいました。

続く後半パート、重ちーの残した手がかりを"つて"に追跡を開始する承太郎(と多分スピードワゴン財団)。

靴屋の店主の「お客様の名前は全て覚えていますよ‥」は専門家にありがちな虚勢をリアリティのある台詞で表していて面白かったです。でも吉良という苗字を読めないのはあるまじき、もといあり得ない事、少しだけ不自然でした。ここであっさりと吉良の名が靴屋の店主の声になっていれば、後の困難は回避出来たかも知れないのに‥。

でも吉良と対峙した人が承太郎で良かった。殺人鬼との予期せぬ遭遇にも拘らず、冷静さを失わない鋭い観察のおかげで瞬殺を回避出来ました。

お話は刃の上を渡る様な緊張感を含んだまま次回に続きます。
{/netabare}
23、24話 シアーハートアタック
{netabare}
康一くんの高慢から生じた危機、吉良のスタンドの一部"シアーハートアタック"の攻撃から康一くんをかばう為に大怪我をしてしまった承太郎。

大人視点から見ると、後悔を通して急激に精神的成長を遂げていく康一くんがとても頼もしく見えました。仗助の様な一見して分かる強さは持っていないけれど、逆境に挫けない勇気と不屈さを持つジョジョ4部の真の主人公と言えるかも知れません。

子供の頃は康一さえいなければ承太郎がやっつけてくれたのに‥とか単純に疎ましく思っていましたが‥。(おばか)

後悔を乗り越えた康一くんの機転によって、一旦はシアーハートアタックを退けたものの、忘れた頃にやってきた誤算によって状況は一転、戦いの舞台は靴のムカデ屋から路地に移ります。

最後まで吉良に屈しない康一くんの態度、言動、とても立派でした。死を目の前にしてあの様に振舞える人間というのが英雄というものなのでしょう。

そして承太郎! 超人的タフさですね。このお人は‥。承太郎&スタープラチナはやっぱり最強? 満身創痍でありながら、無傷の吉良に対してスピードと"ザ・ワールド"で圧倒、キラークイーンの指先はスタープラチナに触れる事さえ出来ませんでした。スゲェ‥。

正真正銘のバトル回ですが、ジョジョは策略、言葉、心の揺らぎを欠かさず描いているので、ガッツで勝つバトルものとは一線を画した魅力があります。

それにしてもシアーハートアタックの頑丈さは異常でした。スタープラチナのラッシュ何回も食らってるのに本体の吉良は涼しい顔。でも康一くんのアクト3の攻撃で重くなった途端、急に本体に影響が出たのは昔も今もちょっと不自然に感じます。重さというならラッシュでも受けていたはずという理屈から‥。それこそ地面にめり込むほどの‥。

手負いの吉良がシンデレラで別人になる話も子供時代の自分の視点からもかなり強引感じられました。

色々と指摘したくなる所もありますが、今回ばかりは概ね無視。絶望転じて希望となる4部最高のバトル回だと評価したいです。
{/netabare}
25話 アトム・ハート・ファーザー
{netabare}
吉良の実家で手がかりを探す承太郎、仗助、億泰、康一くんの4人。またしても未熟な少年達の心の弱さが事態を悪化させてしまい、承太郎の冷静さに救われるという展開。

流石承太郎としか言いようが無い‥。相手の迂闊な言動を聴き逃さず、吉良の父親"吉廣(よしひろ)"のスタンドの弱点を即座に分析、ポラロイドカメラのシャッターを切るだけの動作で戦闘を終了させてしまいました。

スタープラチナが強いのはオマケみたいなもので(とてつもなく豪華なオマケですが)、こういった知性の閃きが承太郎の最大の魅力であると私は感じます。

3部の高校生時代から決して人のミスを責める様な事をしなかった承太郎ですが、4部でもそのスタイルは変わらず、むしろより洗練されており、無言の中に秘める彼なりの優しさ、時は不可逆という事をよくよく理解している大人としての冷静さを示す事で、少年達の導き手としての役割を完璧に演じ切っています。"神話の中の人"という荒木先生の評価にも納得‥。

後半は川尻浩作に成り代わった吉良のお話。外見が同じでも、もし身近な人の中身が入れ替わったとしたら、かなり早い段階で別人と気付けそうなものですが、妻のしのぶにはまだ正体が分かりません。(中身が別人なんて突拍子も無い事なので仕様が無い気もしますが)夫婦であるにも拘らず、それ程までに浩作としのぶは互いに無関心だったという事なのでしょうか‥そんな印象を受けました。

これについては子供の頃は全然深く考えませんでしたが、大人になると人の内面を読み取るのが少しは上手くなるので、そんな風に思った次第。
{/netabare}
26話 ジャンケン小僧がやって来る!
{netabare}
"ジャンケン小僧"大柳賢君のお話。

ジャンケンは運の要素が非常に強いゲームですが、人の表情を読み取るゲームでもあります。そんな所はポーカーとちょっと似ています。次の手がグーなのかチョキなのかパーなのか、人の表情から読み取るのは非常に困難で、それぞれの手に対する各人のイメージ、それに付随する表情の表れ方を結び付けなければ、手を読み取る事は不可能と言っても言い過ぎでは無いでしょう。

賢君は露伴先生の表情と手をたった2回の勝負の中で結び付けていたのかも知れません。確かに赤ちゃんとか子供は直感に優れます。動物とかも‥。こういう事は大人よりも柔軟な思考を持つ子供の方が圧倒的に上手く、延いては脳梁が太くコミュニケーション能力が優れているとされる女性、特に女の子の方が人の表情を読み取る能力に長けていて、ジャンケンが強い傾向にあると言えるのかも知れません。

冷静さを失うと人の感情は表情に表れるもの、それを読み取る術に長けた者がジャンケン名人となれるのでしょう。露伴先生が2連敗(本当は3連敗)したのも焦燥から生じた表情を賢君に読まれていたのが原因であるという可能性も十分にあり得ます。結局は大人の狡猾さで辛くも勝利を収めた露伴先生でしたが、もし相手がジャンケン少女だったら惨敗してたかも知れませんね(笑)

最後に運勢という言葉について、私はこの言葉に否定的な意見を持っていて、ガラスのシャワーとか風で張り付いた写真の為に車が避けて通る現象とかは昔も今も信じられません。ガラスも風も無機物で、知性や意志が無いので、人ごときの運勢にその運動が左右されるとは思えないのです。(超能力者とかフォースの使い手とかなら別ですが)

見所もありますが疑問も残るお話、今回も理屈が抜けている事には評価を与えられない唐変木なブリキ男のレビューでした。運勢について道理の通る説明が出来る人がいたら無知な私に教えて欲しい。
{/netabare}
27話 ぼくは宇宙人
{netabare}
ミキタカ登場回。登場シーンのあの起き上がり方、漫画版みたいに正面に近いアングルの方が不気味さがあってびっくりさせられたかも知れません。その後の展開は子供時代の私も仗助と億泰とほぼ同じ反応で笑い転げていた記憶があります。胃腸薬についてはトニオさんの薬用石鹸を越えるインパクトがありました(笑)

後半はチンチロリン。高校生って3万も持ってないと夏休み乗り切れないんだろうか? とか子供の頃思ってましたが、自分が高校生になってもまるで使わず‥。ブランド物に興味を示すミーハーな所とか、妙に金に執着のある所とか、仗助って意外と主人公らしくないキャラなのかも知れません。どちらかと言うと脇役タイプ?

私はゲーム好きなので3部のダービー回のグラスにコインを入れていくゲームとか、今回のチンチロリンとか、当時の友人達と大抵はおもちゃのチップとかで、まれに10円をチップ代わりにして真似してやっていました。まぁ、10円賭けでも100円以上の金額が動く事もありますので、強く希望する輩がいないとやりませんでしたが‥。まぁ、その経験から、賭け事は自分が負けても相手を負かしても後で気分が悪くなるものなのでやらぬ方が良いと子供時代に学ばせて頂いた次第。荒木先生に感謝ですね(笑)
{/netabare}
28話 ハイウェイ・スター その1
{netabare}
前半はチンチロリンの続き、後半は新手のスタンド使いのお話。

チンチロリンの結末については連載時にも拍子抜けで残念だった(悪態をついていた)のを覚えています。露伴先生がイカサマを見破る展開を期待していたのですが、最後は露伴先生が仗助に一方的にプレッシャーをかけるだけ‥。下らない横槍で物語終了。見も蓋も無い話でした。偶然を装った必然には心踊らされるものがありますが、作為的に組み立てられた必然にはリアリティがなく、夢中になる事が出来ないものです。イカサマの種が見えている上でのギャンブル描写というのも、やはり面白さに欠ける要因です。3部のダービー兄弟のお話もイカサマを含みますが、あちらは最終局面で種が明かされる点で大きく異なります。

後半について、矢によってスタンド使いが生まれるのは設定上の必然だとしても、結果生まれるスタンド使い達が吉良の父親が望む様に、吉影を追跡する者達に敵対するというのも、上記の様な作為的な必然に当たります。杜王町の多くの人達が吉良吉影という犯罪者を憎むならば、吉良の敵を増やす確率の方が高そうな気がするからです。

こういった次から次へと物語の本筋と脈絡無く敵が登場する、バトルもの特有の流れはちょっと残念ですね。
{/netabare}
29話 ハイウェイ・スター その2
{netabare}
仗助、「問題ない」連発してましたね(汗)子供の頃は漫画の所為か(こんなに言ってたっけ)あまり気にならなかったのですが、今の目で見ると台詞回しの工夫の無さとか違和感とかが目立ちます。あと仗助、通行人から掠め取った携帯電話、ちゃんと返すのかな‥? せめて二つも取らないで、一つ目をクレイジーダイヤモンドで直せば良いのに‥(汗)

他に疑問だったのは前回に出てたトンネル内の部屋、あれは一体何だったのか? 原作コミックが既に手元に無いので確認出来ないのが残念ですが、多分子供時代から今まで私は未だに理解出来ていません。ハイウェイスターの能力の一部として想像で補完するしかなさそうです。(対象が興味を示す光景を見せるとか)

吉良の親父様の口調もギャグっぽさが増してきてやだなぁ‥
{/netabare}
30話 猫は吉良吉影が好き
{netabare}
川尻家の話。ねこは可愛いし、草は美しいけど、猫草は気味が悪いですね。よくよく考えてみると4部ってミキタカとか猫草とかスタンドとは無関係に奇妙な生命体がいます。ファンタジーとは言えルールが不明瞭になると、世界観が曖昧になってしまう印象‥。

自分の父親が別人だったらという想像、父親があまり家にいなかった所為か、あるいは洋画の「ボディスナッチャー」とか「スペースインベーダー」とか、小学生時分に見た事があった所為か、私も抱いた事があります。悪夢が現実に取って代わる様な恐ろしさ、早人君の気持ちが何とな~く分かってしまいました。

最近酷評気味のレビューばかり書いていますが、ジョジョ原作読んでいた時もシアーハートアタックの回をピークに、以降あまり楽しんでいなかった様な‥(汗)
{/netabare}
31~34話 7月15日(木)1~4
{netabare}
今回から、原作では別々に描かれていた「鉄塔に住もう」「エニグマの少年」「チープトリック」のエピソードが同時進行するという構成。

「鉄塔に住もう」
最近レビュー内で度々引用させて頂いている「宇宙船とカヌー」という本がありますが、今回のお話に登場する鋼田一豊大(かねだいちとよひろ)は上記の本に登場する※ジョージ・ダイソンがモデルなのでは? とか思いました。でも鋼田一の場合、樹上じゃなくて鉄塔。小屋も建てずに生活している所に異常さが際立っています。吹きっさらしでは、もし雨とか雪とか降ったら危険かも知れません‥。杜王町のモデルって仙台市らしいので‥。

エネルギー保存の法則については、鉄塔がしっかりひしゃげているし、熱も加わっているはずだから、余剰のパワーにびっくり! という風にも見えますが、ファンタジーなのでそういうものだと見流すのが大人というもの‥でもクレイジー・ダイヤモンドのエネルギーを元あった場所に戻すって、能力の解釈が飛躍し過ぎてやしないかいとか思ったり‥細かい事はうっちゃって見るのが正解なのでしょう(笑)


1話完結のお話を、そのまま1話ずつ描くと冗長な印象になってしまうのでタイトルを「7月15日(木)」として、原作を再構成したのは英断であったと思います。展開のスピード感が増して最終回へと繋ぐ架け橋になるのではないでしょうか?

※:16歳で家を出て、19歳で樹上に家を建てたジョージはそこで生活していたそうです。ロープ以外の材料は全て拾い物から調達したという逞しさ。地上約30メートルの高さまで、梯子と枝を使ってスルスルと巧みに登り、降りる時はロープを使い、樹液で手を汚さずに、野生動物の様に昇り降り出来たそうです‥。さすがにお金は必要で、バイトや手伝いをしていて、自給自足までは達成出来ていなかった様ですが(笑)

「エニグマの少年」
宮本輝之輔、落ち着きのある言動と心の弱みに付け込む能力、小林玉美とか、3部のダービー兄弟を髣髴させる能力です。

原作でもそうだったと思いますが、突如敵として表れ、吉良吉廣に協力する動機が不明瞭だった様に思えます。それに杜王グランドホテルに行く過程にしても、承太郎の人柄とか能力とか聞かされていたら、ちょっと臆病気味のこの人の性格からして、勝ち目が薄いと悟って戦うのを嫌煙したはず‥。あるいは割と自信過剰な人なので勝てると思っていたとか‥? 吉廣に騙されていたのかも知れません(汗)

結局のところエニグマの少年、余計な事言っちゃって墓穴を掘る所とか、小者らしいキャラでした。ジョジョのキャラは戦いに負けると何故かゲームキャラの様にへぼくなってしまいます(性格とか身長とかが変わったり‥)。これがゲームバランスと言うものなのか(笑)

「チープトリック」
露伴先生、小難しい事しないでブリッジしてスパイダーウォークで横断歩道渡ったら面白かったのに‥(笑)

3部の時点では幽波紋と書いてスタンドと読んでいたので、スタンドに抱くイメージは「うしろの百太郎」みたいな守護霊のイメージでしたが、今回のお話で、スタンドと幽霊の明確な区別が付いた気がします。

個人の持つ力のイメージ、精神エネルギーとも表現されていたスタンドですが、それが「スタンドの魂」とどう違うのか、細かいニュアンスがよく分かりません。似たものだと思えるけれど、その様なルールに‥。多分後付設定だから仕方ないのだと思いますが‥。

後半は吉良のお話。早人君に正体がばれてしまいます。お風呂のシーンは恐過ぎました‥。でもこういう場面を見るとシアーハートアタックの回に吉良と康一君が対峙した時の場面を思い出し、吉良が1部や2部で登場したディオやカーズの様な超越的な存在とは一線を画し、人間的な弱さを多分に持った小者である事が明確になります。4部では主人公勢にもその様な弱さがありますが、絵柄が一新された事もさる事ながら、それで、それ以前のシリーズとは作風が変わった印象を受ける気がします。

かと言って3部から続投のキャラ、ジョセフ(ちょっとぼけてるけど)、承太郎などは依然として英雄然とした人物として描かれていますので、年若い主人公達と彼らの対比が面白いシリーズでもあります。

次回から物語はクライマックスへと進んでいきます。
{/netabare}
35・36話 アナザーワン バイツァ・ダスト 1、2
{netabare}
もし自分が小学生で、早人君と同じ立場だったら?と考えると怖さ倍増なお話です。

子供の頃、ホラー映画見た後とか、自分の親がエイリアンとかロボットだったらどうしようとか思って、怯えたまま眠った事ありましたが、過去のそんな体験の所為で、大人になった今でもある程度早人君に近い気持ちになって視聴する事が出来ました(汗)

早人君だったらという立場ですが、私だったら1度や2度バイツァ・ダストの説明を聞いても、俄かには信じられないだろうし、理解出来ないだろうという気がします。あまりにも現実離れした能力なので‥。でも早人君は賢い! わずか4周目で猫草を用いた打開策を思い付いてしまいました。勇気もあるし只者じゃない‥。

ゲームで言う所のリセットボタンに近い能力のバイツァ・ダストを吉良が身に付けたのは、彼が安心を求め続けた故の必然の結果とも取れますが、余りにも強大過ぎる能力なので、漫画を読んでいた当時は興ざめしてしまったのを思い出します。

続く5部以降、もっととんでもない能力が登場しますが、スケールが大き過ぎたり、突拍子が無さ過ぎたり、ジョジョらしい親しみやすさが感じられず、私は段々付いて行けなくなりました(汗)
{/netabare}
37・38話 クレイジー・D(ダイヤモンド)は砕けない1、2
{netabare}
バイツァ・ダストは前回のレビューでリセットボタンみたいな能力としましたが、発動タイミングを任意に選べない事を踏まえると無限にリスタートが出来るゲームという表現の方が近いですね。

1.発動=スタート:バイツァ・ダストを任意の人物に仕掛ける。
2.起爆=ゲームオーバー:追跡者を爆殺、運命が定められスタート直後に戻る。
3.解除=セーブ:既に起こった事実が確定して定められた運命は消える。

バイツァ・ダストの不明な点はスタート地点がどこに設定されているのか明確で無い事です。2回目以降の発動では7月16日の朝がスタート地点ですが、1回目の発動はいつ? 7月15日の夜、早人君が死んだ後に発現した能力なので、発動以前の過去にも戻れなければなりません。起爆方法も以後の方法とは異なります。

そうすると"発動=スタート"という解釈は間違っている様にも思えますが、37話冒頭で吉良は早人君に「お前をこれ以上この朝に戻らせるのは危ない事だ‥」と言ってバイツァ・ダストの解除を予告するシーンもあります。これはスタート地点を危難を乗り越えた後に定める事を示しているのだと思われます。以上を踏まえるとバイツァ・ダストは‥

1.起爆手段は一通りではない。
2.発動前の過去にも戻る事が出来る。
3.能力の解除、再発動によってスタート地点を任意に定める事が出来る。

という性質がある事が分かります。こんなのいんちきじゃないか(汗)と言いたい所ですが、1と2は吉良自身でコントロール出来ていないみたいなので、作中の様な吉良にとって危ういドラマが生まれるのでしょう。

猫草をキラークイーンの中に取り込むとか、空気弾が"キラークイーンの能力に固定された"という良く分からない理由で割れないとか、クレイジーDで体に刺さった破片を戻して体ごと移動とか、血の誘導弾とか、付け足しルール他、かなり強引なご都合展開が目立ちましたが、自身の傷を治せない仗助が主役(元々主役だけど)という事もあって非常に緊迫感のあるバトル回でもありました。

後半の家屋内にいる仗助の位置を知る吉良の空気弾攻撃の不気味さや、それを可視化するための煙幕作戦、意表をついたトリック、その種明かしのシーンなどは、因果関係を明確にしている、推理物の性質を帯びた心踊るシーンで、正にジョジョの魅力そのものと言えるのでは無いでしょうか?

でも早人君全編に渡って喋り過ぎとか、空気弾遅過ぎとか、億安も喋り過ぎ(笑)とか演出面にも気になる所が多々あって(漫画だとあまり気になりませんでしたが)時間の流れが一定のアニメで原作漫画の台詞がほぼそのまま再現されるというのは、荒木先生リスペクト故なのでしょうが、かなり不自然な光景に見えてしまいました(汗

ループ物の起源とされる物語はあれこれありますが、それよりかは、原作漫画の表紙裏のカバー部分-何巻のものかは失念(汗)-に荒木先生の好きなものベストというのがあって、それの中にテレビゲームのバイオハザードが入っていたのを思い出すブリキ男なのでした。
{/netabare}
39話 さよなら杜王町-黄金の心
{netabare}
吉良との戦いも決着し、杜王町は少しだけ平穏を取り戻しました。

「傷の痛みが深く表れてくるのはこれからなのだろう‥一体この痛みはどうやって癒せば良いのだろう。」康一君のモノローグにあるこの言葉は自分の一部とも言える家族や恋人、近しい友人を失った者にとって、繰り返し心を苛む疑問です。

もし心の欠けた部分を補ってくれるものがあるとしたら、それは同じく"人"か、緩慢な癒ししか与えてくれないけれど"時間"と答える事しか私には出来ません。でもいくら補ってもそれは決して元通りにはならず、つらい記憶は時折古傷が痛み出す様に疼く事があるものです‥。

吉良の行為は他者の平穏を奪い、自らの平穏を得るというもの、吉良のスタンド能力の第二、第三の爆弾はそれを自動的に行なうもの。この様な罪悪感も自覚も無く人殺しを遂行するものを見ると、私は戦争に使用されるミサイルだのリモコン爆撃機だのを思い出します。殺す者の罪の意識が明らかに薄い‥。吉良は天性の異常者なので、別の理由から罪の意識など感じていないのかも知れませんが、先に挙げたスタンドの性質はその様な吉良の冷酷さの象徴であるかの様にも私には思えました。

我々生物は他者の平穏を壊さなければ生きていけませんが、奪ったものの価値を見つめるという義務を怠った時、他者の痛みに鈍感になります。また命を殺める行為は当然の事として、心を傷付ける事も他者の平穏を壊す行為に当たると言う事も忘れてはなりません。

吉良の様な殺人鬼にも、心を苛む悪人にも出来る事なら会いたくないものですが、もしその様な輩と遭遇してしまったら、彼等の平穏を壊し自らの平穏を守り抜く覚悟は必要になるのかも知れません。それは戦いとも言うけれど、勇気とも言うもので、ジョセフ・ジョースターが黄金の精神と呼ぶものなのではないでしょうか?

町を見守る少女の霊は天に消えて、人々はまた元の生活へと戻っていく。

失われた命が戻ってくる事は決して無いけれど、人は支え合って生きていく。未来への希望が感じられる見事な最終回でした。

※:バイツァ・ダストの能力について、発動時に1時間くらい時間が蒔き戻るらしいです。原作熟知していると思っていましたが今回の早人君の台詞聞くまですっかり忘れてました(原作にそういう説明あったっけ?)
{/netabare}

自分がイタリア料理、延いては料理全般に興味を持つきっかけになった、トニオさんの回ほか珠玉のエピソード満載で綴る"ジョジョ"を創出された原作者の荒木飛呂彦先生にこの場を借りて心から感謝の気持ちを述べたいです。


※:自分の周りにいた友人は口を揃えてそんな事言ってましたが、世間的にはどうだったのだろう? 過去にOVA版あり、悪く無い出来だとは思いますが、個人的には原作漫画の雰囲気を再現しているとは言いがたい印象でした。


以下は本作品と殆ど関係無く、イタリア料理についての豆知識。
{netabare}
[豆知識1 にんにくは絶対に焦がしてはならない]
イタリア料理において、またその他の国の料理においても、にんにくを焦がす事は最大の禁忌です。日本では焦がしにんにくとか普通に有りますが、風味も味も台無しになっているので私は好きではありません。この点を厳守するだけで全てのイタリア料理が格段に美味しくなります。最弱の火でじっくりと柔らかくするのがコツです。

[豆知識2 トマトは少なくても実は美味しい]
400g入りのホールトマト缶はイタリアントマト6~7個分位の容量が有ります。トマトソースのパスタ一人前につきトマト1個で十分なので、単純計算すれば一缶で6~7人前作れる事になります。味についてもその方が生トマトで作った時のトマトパスタに近いものになります。それでも一缶全て使い切ってもそれはそれで美味しいので気分によって量の加減をすると良いと思います。

[豆知識3 茹で汁は捨てないで]
パスタをゆでた後の茹で汁は塩分たっぷりうまみたっぷりなので、これでそのまま肉などを煮て胡椒で味を調えれば立派なスープになります。ブイヨンや野菜などを加えてもとても美味しい。お好み焼きの溶き水、煮込みや麻婆豆腐を作る時、パンを捏ねる時、ピラフやパエリヤを炊く時(この場合は出来るだけ上澄みを使いましょう)など何にでも使えます。

[豆知識4 実はゆでられる。短時間で!]
パスタの茹で時間は大体7分以上になりますが、実はその時間を半分以下に短縮出来る裏ワザが有ります。パスタを予め1時間以上水に浸けとくと良いのです。そうしてからそのままそれを火にかけると、パスタの太さ、形状にもよりますが、沸騰してから1~2分くらいで茹で上がります。グニャグニャになるイメージを持たれる知れませんが、しっかりとアルデンテの食感になります。沸騰後1分過ぎたあたりでパスタの食感を確かめましょう。やはり茹で過ぎは良くないです。

{/netabare}

投稿 : 2024/06/08
♥ : 53
ネタバレ

ポロム さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

第4部も最高にグレートじゃあないか・・・っ と、思わずつぶやきたくなる。杜王町の名所に行ってみたいなぁ。

1-3部とはまた違った感じで、今まで血の宿命の戦いと冒険とファンタジー要素が強かったのが、4部はサスペンス要素と日本の架空の町”杜王町”が舞台で、日常的でありながら非日常的に、だけど現実的なストーリーだった。

ジョジョを未だ観てない方で、4部興味ある方なら
是非3部を観てから(1、2部も観ると更にGOOD)楽しんで頂きたいと思いました。
原作は残念ながら未読だけれども、こんなに面白いんだ・・って、アニメ観ながら思ったので是非漫画も読みたいなぁ。

<なんか色々感想>
{netabare} OPが3部のように、遊び心が効いてて最高に楽しい
個人的にOP1が仗助たちが踊ったり面白くて合ってて良い!と思ってたけど、あんまり評判よくなかったのかな。
OP2のchaseの歌詞がすごく合ってて曲もめちゃかっこいいので、曲購入してウォークマンに入れたほどお気に入り。このOPの頃、吉良を捕まえたと思ったら顔を変えて逃走しての迷宮入りになった時にこちらのOPに変わったのが新鮮だった。
OP3もなにげ好き!キラークイーンの爆弾スイッチを持つ吉良の表情といい、何かもう最高!(全部ベタ褒めw)
バイツァ・ダストの能力に目覚めた時のOPの映像逆再生やら、SEがついたのが物語の進行とリンクしてて本当に鳥肌だった。

個人的に川尻浩作(吉良吉影)×川尻しのぶのやり取りに萌えてしまって、
ボタンを外そうとして服を破いちゃった事や、猫草の時にしのぶの心配をした姿にもう”このまま2人で幸せな家族になっちゃえ!”と思ったほど。

何より川尻早人の頭の回転の良さと行動力は並大抵の小学生ではない。
自分の父が変だといち早く気づいたことと、母親を守ろうとする姿がもう凄い。{/netabare}

<最終回>
{netabare} 最終回は思わず3回視聴しちゃいました。
吉良吉影の顔芸が気持ち悪いくらいにめちゃ面白くて、変態っぷりが輝いていた。
なんか、消防隊やら救急車が集まってるのがリアル・・
頬ずりしても良いですか?の丁重な言い回し からの 有無を言わせない舐めっぷり・・気持ち悪いが飛び抜けてるw(その勇気・・・そこにしびれるゥ!憧れるゥ!)
これはもう、今まで殺してき綺麗な手の女性を集めて、吉良吉影プロデュース「KNT48」(きれいな手の女性)をやればいいんじゃないか・・
吉良吉影の最期があまりにもあっけなくて、自業自得なのか何とも言えない。

杉本鈴美の美少女具合(背中見せるシーンが胸が見えそうで色っぽくて)に鼻血出しそうでした。露伴ちゃんのツンデレ具合もたまらない。
アーノルド(わんちゃん)のもげそうな首をみるといたたまれなくて毎回泣きそう・・・(ジョジョは動物にどうも厳しい・・)
杉本鈴美が天に召されるシーンは思わず涙がこみ上げた。
杜王町での事件や吉良吉影が残した爪痕は決して消えないし、
川尻しのぶも夫のことをいつまでも待って、行方不明者のご両親や恋人もきっといつまでも帰りを待つんだろうな・・と思うと泣ける。

最後、ジョセフ(2部ではあんなにイケメンだったのに、こんなにボケて一体どうした(笑))がめちゃ黄金の精神について喋ってたので、実はスージーQへの言い訳のためにボケてたのかな・・ちょっと謎w

康一×由花子の待ち合わせが”アンジェロ岩”なのが個人的にツボw
由花子、いつの間にか恋する乙女らしく可愛くなったなぁ・・この身長差カップルも最高。

で、それで億泰は猫草飼うの??(笑)
猫草を片手で吉良から掴んだ時は笑っちゃったw
最近肩こりと眼精疲労がひどいから、トニオさんのレストランに行って美味しいもの食べてついでに直したい(ちゃっかりw)

仗助の会話から、仗助たちも日常を取り戻したのかなと一安心。
ジョジョ立ちのSEが最高。(ジョジョ立ち、プリクラのポーズにいけそうだなぁ・・)
5部も是非アニメ化したら必ず観たい。 {/netabare}

色んな方の意見やら感想、4部のレビューが見たくて仕方なくて、
「いいや限界だ!(サンキューボタンを)押すねッ!今だッ!」(吉良吉影風)な感じです。

ちなみに、見終わってからお友達から頂いたジョジョ4部のポスター(吉良吉影とキラークイーンと仗助のアップ)を早速部屋に飾ってます。(プレゼントしてくれて本当にありがとう・・!)

投稿 : 2024/06/08
♥ : 33
ネタバレ

yuugetu さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

思いっきりやってくれたアニメスタッフに感謝

2016年4月~2016年12月放送のTVアニメ。全39話。

放送前に書いた通り、思いっきりやっちゃって欲しいと思っていたら、本当に思い切ったやり方になってました!

脚本は常に安定していて、スムーズに尺に収め原作で描かれなかった部分を補完するよう、細かな部分がカット・改変されています。
それでも尺の振り分けには苦労したようで、思いきった手法を取ったのが31話から34話。本編に関係無いけど面白いシーンがなくなっていたりするのはかなり勿体無いですが、一つの方法として面白いと思います。

原作でも感じていた事ですが、第4部は杜王町の至る所で一見繋がりの無い事件が起こりその全てがテーマを様々な角度から浮き彫りにしていく構造。ラスボスが登場してからの盛り上がりは本当に見事です。

改変に関してはキャラクター同士の関係性の補強などは特によく出来ていて、仗助と億泰と康一の仲の良さ、康一と由花子の恋の発展はかなりわかりやすくなっています。
キャラクターそのものも原作後半準拠で綺麗に整えられて、仗助は原作4部中盤以降の親しみやすい人物像に、承太郎は6部からの設定を反映して大人の貫禄をより強く感じる落ち着いた雰囲気に統一。細かな印象の変化は数えきれず、原作との比較が実に楽しかったです。

個人的にはBGM作曲者が3部と同じで、地続き感が良いなと思う反面、雰囲気が似てしまう時があってちょっと勿体無いと思いました。音楽の使い方も、ホラーのシーンではもう少し無音の部分を増やして欲しかったですね。

作画はアニメーターの個性がよく出ていて楽しかったですが不安定な時もあり、連続3クールはかなり大変だったようでした。本当にお疲れ様でした。


【ヴィジュアル面・演出面】
{netabare}
西位輝実さんのキャラクターデザイン原作に比べ大分シンプルに仕上がっていて賛否ありましたが、私はイメージが固定しすぎない良い絵柄だと思います。4部のエピソードはシリアスからギャグ、気味悪いものから感動するものまで振り幅の大きさが魅力ですが、キャラデザもまた、シリアスにもコミカルにも、濃くもすっきりも見せられる自由度の高さが素晴らしい。
描く人・描き方によって個性的に仕上がり、西位さん自身もBDジャケットのようにしっかり描き込んだ濃い絵も仕上げたりしていて、個人的には非常に楽しく堪能させていただきました。
欲を言えば、第一弾PVやOPのような柔らかい動きをもっと見たかったかも。表情の変化は濃さも残しつつ、優しい印象のシーンが増えましたね。

おなじみの効果音表記は、康一のスタンド演出を目立たせるために全体的に控えめに。
色変えはさらにビビッドになり、テクスチャは漫画のカケアミやスクリーントーンのようなイメージの模様が多く使われています。

演出では画面切り替えにかなり凝っていて、1エピソードをコンパクトにまとめなければならない時、場面を印象強く繋げる際に多用されています。このやり方、効果的かつ挑戦的で新鮮でした。{/netabare}


【4部のテーマは普遍的】
{netabare}
原作で一貫している「日常の中の非日常」は時代が変わっても共通する根源的かつ身近な問題です。
日常は守らなければ続かないもの。それは例えば「プリキュア」などにも共通する要素があると思うのですが、プリキュアも10年以上続いているように、ジョジョ以前からも似たテーマを扱った作品があったように、古びないテーマであると感じています。

アニメの演出面でもそのことに非常に気を配っていると感じました。平和なラジオに載せて吉良の日常(切り取った手)を映すのはその筆頭ですし、悲惨な虹村家のエピソードのラストに明るくちょっとおバカな億泰を持ってくるなんて、日常に引き戻しコミカルに物語を閉じるとても効果的な演出です。
だから実は、トニオさん回みたいな日常回がとても力が入っているんですよね。エピソードカットはせずシーンのカットのみできつい尺に合わせたのは大変だったと思いますし、尺がぎりぎりで勿体無いエピソードもありましたが、日常回を削ってしまうと4部の魅力は少なからず損なわれてしまいますから良い判断だったと思います。

荒木先生の杜王町の描き方はご自身の故郷がモデルですからリアルな部分や身近な感覚がありますね。
アニメでも丹念な町づくりをしつつ、特徴的な画面作りによって非現実感が強くなっています。

リアリティを感じない色使い、閉塞感を感じるような背景は独特。遠くに映る海と山が外界との繋がりを視覚的に阻む杜王町は、劇の舞台のように、幕を閉じるまで出られない「箱庭」です。ディレクターの津田さんが雑誌で「箱庭感を出したい」という内容の発言をされていたと思います。
最終回で承太郎とジョセフが船で杜王町を出るまで、町から生きた人間が出る描写がないのは象徴的でした。

ネットで視聴感想を見ていると、形兆と父親の関係を現実の様々な問題に照らし合わせている人が多かったり、それ以外でも、誰もが自由に感情移入できる間口の広さを本作では改めて実感しました。
誇張こそされていても、荒木先生の人間描写には身近さを感じ、憎たらしいのに愛されるキャラクターもいれば、批判されるべきなのにその境遇に涙せざるを得ないキャラクターもいる。品行方正ないい人は杜王町に存在しません。主人公の仗助だってお金が絡むとちょっとゲスになりますしw
善悪で割り切れない人間がこんなに愛される描かれ方になったのは4部からじゃないかと思います。一度顔を合わせ内面を知れば、彼らは同じ町に住む隣人となりますが、一概に「味方」とは言えないのが面倒で面白い所ですね。

例外はアンジェロ、音石、吉良といった自分のために何も知らない人を踏みにじる存在です。彼らは家族や友人といった「大切なもの」の描写が一切無い。
自分だけが良ければそれで良いという者とは共に生きられないことは、鼠の一件で承太郎が語ったとおりですが、そんな存在が町のどこにいるのか解らないというのは現実でも遭遇する恐怖です。

顔の見えない隣人の恐怖はむしろ原作執筆当時よりも作中の1999年よりも、情報化社会である現代ほうがよほど切迫した問題となっているように感じます。
当時のジャンプでこのテーマを掲げた荒木先生は凄いなと思いますが、アニメスタッフは4部をよく理解し、時代性も加味して若干のアレンジを加えてストーリーと映像に落とし込んでいます。
だからこそ古い作品が原作でありながら斬新で、改変していながら根底に流れるテーマ性が変わらない。
原作を尊重しながら、アニメスタッフの個性と一貫した方向性が見出せる、素晴らしい作品に仕上がっていると感じます。{/netabare}
(2016.12.31)


【以下初回感想】
{netabare}
初回だけ感想を書こうかと思います。

全体的なイメージはぴったりでした。脚本の細かな変更点、演出意図などは合理的で、今後の方向性も感じられました。
ただ、色彩がきつすぎるとは思います。4部の奇妙さは色で出すということですかね?日常描写が多いから、むしろ地味になるかなって思ってた時期が私にもありましたw
ビジュアル面ではソエジマヤスフミさんがクレジットされてないのが気になるところですが…

作画は予想通り大変そうでしたが、自分としてはそういうところまで含めてなんだか好きです。表情の豊かさ柔らかさを大切にするというスタッフの意思は受け取った!
{netabare}
仗助は原作序盤のヤンキーっぽさはナシ。小野友樹さんの演技もとても良かったです。
PVでも感じましたが、原作と違い最初から「見た目はアレだけど普通の高校生」のイメージで来ましたね。年頃の男子らしく小さな意地を張るシーンもあり、これから成長するキャラクターとして描写していると感じます。
完璧系だった承太郎との差別化も出来ますし、良い方向性だと思います。
康一との会話で「不穏なことに首を突っ込む気は無い」「自分の今の生活にそれなりに満足している」という趣旨のセリフが追加されていて、ここから「守ろうとしなければ平穏は続かない」と気付く流れがより自然になるだろうなと感じました。小林靖子さんやっぱりベテランなだけあって上手ですよね。
{/netabare}
続きが楽しみです。好きな方向性なのでこのまま行って欲しいな。
(2016.4.4)
{/netabare}

投稿 : 2024/06/08
♥ : 31

81.5 16 仲間でバトルなアニメランキング16位
僕のヒーローアカデミア(第2期)(TVアニメ動画)

2017年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (564)
3467人が棚に入れました
ある事件をきっかけにNo.1ヒーローのオールマイトと出会った“無個性”の少年・緑谷出久は、その内に秘めるヒーローの資質を見出され、オールマイトから“個性”ワン・フォー・オールを受け継いだ。出久はオールマイトの厳しい訓練を経て雄英高校に見事入学し、爆豪勝己や麗日お茶子らヒーロー科1年A組のクラスメイトたちと互いを高め合う切磋琢磨の毎日を過ごしていた。そんな中、日本全国から注目されるビッグイベント「雄英高校体育祭」の開催が迫る!ただトップだけを見据える爆豪、家族を想って強い意志で挑むお茶子と飯田天哉、そして、ある男を“否定する”ために優勝を狙う轟焦凍。さらにヒーロー科1-Bをはじめとする新たな顔ぶれも…。雄英生徒の全員が闘志を燃やす中、出久も決意を新たにする。「僕も本気で獲りに行く!」最高のヒーローを目指す彼らの“個性”と力、そしてプライドがぶつかり合う戦いが始まる!!

声優・キャラクター
山下大輝、岡本信彦、佐倉綾音、石川界人、梶裕貴、悠木碧、広橋涼、増田俊樹、井上麻里奈、細谷佳正、畠中祐、諏訪部順一、吉野裕行、小桜エツコ、犬山イヌコ、高戸靖広、稲田徹、三宅健太、桑野晃輔、真堂圭、喜多村英梨、西田雅一、三好晃祐、古島清孝、名塚佳織、奈良徹、内山昂輝、藤原貴弘、大塚明夫、天崎滉平、小笠原早紀、沖野晃司、真坂美帆、桜あず、羽多野渉

ISSA さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

さらに向こうへ!

王道バトル漫画のTBS系列から日本テレビ系列に移転しての2期。

1期に比べて見易くなったというか面白くなってる、2クールになってガッツリ楽しめるの好材料。

緑谷出久が個性という超能力的な?特殊能力が存在する世界で、個性を生かしてヒーローになるための成長を描いた作品。

ドラゴンボール、ワンピース、NARUTO、BLEACH、銀魂などJUMP黄金期を支えた漫画にどれぐらい近づけるか不明ですが、現在連載中では一番可能性ある漫画かな。


キャラクター

緑谷出久(みどりや いづく:デク)CV山下大輝
個性:ワンフォーオール
主人公、ウジウジがたたって主人公の割に人気が無いけど
ツツコミに才能感じる、久し振りのJUMP主人公ツツコミキャラ、家庭教ヒットマンREBORN!!沢田綱吉 思い出す。

爆豪勝己(ばくごう かつき)CV岡本信彦
個性:爆破
キレキャラで1期は鬱陶しいてイメージだけだったけど慣れてくると面白いキャラ。
こういうキレキャラやらせるとさすが岡本信彦の声ははまり役。

麗日お茶子(うららか おちゃこ)CV佐倉綾音
個別:無重力(ゼログラビティ)
本作ヒロイン、天真爛漫で意外とドジッコ 両親の為にお金稼ぐ為にヒーロー志すなど健気な一面も。
2期になってデクとのLOVEフラグたったのか?展開も楽しみ。

飯田天哉(いいだ てんや)CV石川界人
個性:エンジン
学級委員長、どが付く真面目キャラだったけど物語進むにつれて変化も。

轟焦凍(とどろき しょうと)CV梶裕貴
個性:半冷半燃
2期から目立ってきたキャラ、爆豪と戦闘力は互角か。

蛙吹梅雨(あいす つゆ)CV悠木碧
個性:蛙
独特の喋り方と個性のカエルで1期からキャラ立ちが良かった。
私的に一番のお気に入り、2期は出番少ない…
カエル不足だぁ早くカエル出て欲しい!

八百万百(やおよろずもも)CV井上麻里奈
2期になって目立ってきたキャラクター
お嬢様、学力1位、ダイナマイトボディなのに上から目線は無くって純真可愛い!


主要なキャラだけ紹介しましたが、ヒーロー科1ーAだけで20人、多すぎて紹介は無理。

英雄高校 1年A組だけでもキャラ多いのに、B組も登場、教師に敵キャラ…
ちょっとキャラ出しすぎてないか心配、クラスメイトの掘り下げもして欲しい所。


視聴完了
ジャンプ作品の中では一番楽しめるアニメになってきたかも。
次はビラン連合とのバトルになるのかな?
3期も決定!

投稿 : 2024/06/08
♥ : 20

トロロ~サンキュー~ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

おせっかいはヒーローの本質

始めはそんな面白いと思わず見始めたんだけど不思議な魅力ではまりだしましたね。

いまとなってはジャンプの看板になりつつあり、ジャンプの努力・友情・勝利を忠実におさえている。
王道っちゃ王道なんだけど見応えはあるアニメ。
弱くてダメダメな主人公がだんだんとたくましく強くなって、ヒーローになる夢をおいかける物語。
同じクラスの友達たちにもよく物語の焦点があてられていて、活躍や成長がわかります。
敵も魅力的で、3期が待てない展開です。
徹底した世界観、個性の使い方、相性。そこらへんも織り混ぜて私はこの作品はなかなかに面白いと思います。
3期があるらしいのでそちらに期待!
opは人気沸騰中の米津玄師とamazarashiです。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 16
ネタバレ

kakelu さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

いつまでも弱者じゃいられない! 生徒達が成長する物語

0話の感想 ★★★ 3.0
1期のまとめ
{netabare}
1期のまとめなんで見なくても良かったんだが、面白いから最後まで見ちゃった!
やっぱ、熱いわこの作品は。
王道が1番!!{/netabare}

1話の感想 ★★★★ 4.0
うららかさんの目標
{netabare}
お金のためであっても、親を楽させるためなら凄く立派だよな
そろそろ出久も強くなっていってほしいな{/netabare}

2話の感想 ★★★★ 4.0
体育祭、開催!!
{netabare}
轟くんが強いね!!
個性も明らかにチート級だしな!
爆豪も昔とは心持ちが違うねー
いやー、既に熱い!!{/netabare}

3話の感想 ★★★★ 4.0
第一種目の行方は…
{netabare}
出久は本当に運がいいね。流石、主人公!
個性を見せないのはアピールとしてはダメだけど。
でも、一応は目立てたからオッケーなのかな?{/netabare}

4話の感想 ★★★ 3.0
第二種目、開始!
{netabare}
現状、周りのメンバーに助けられてるって感じか。
それにしても、出久は能力全く使わんな〜笑
出し惜しみしすぎじゃない??笑{/netabare}

5話の感想 ★★★☆ 3.5
第二種目、決着!!
{netabare}
ようやく出久が個性を使ったね〜
ただ、今回は決着の割には盛り上がりに欠けていて淡々と終わった印象があった。
個人的にはもっともっと熱い展開を期待!{/netabare}

6話の感想 ★★★☆ 3.5
轟くんの背景
{netabare}
轟くんと出久の環境の違いようが凄いな!
轟にくらべれば出久は全てにおいて運がいいな。
そして、開始早々罠に引っかかるなんて。
これで無策ならもう終わりだな。{/netabare}

7話の感想 ★★★★☆ 4.5
個性に恵まれなくても…
{netabare}
めっちゃ感動した!!!
心操くんの能力はどう考えても悪役だし、嫌われる能力。だけど、正義のヒーローに憧れる。
雰囲気はクールだけど、心はピュアで熱い!
こういう展開は泣ける!{/netabare}

8話の感想 ★★★☆ 3.5
対戦、対戦、対戦!
{netabare}
今回は対戦がいっぱいだったね。
その中でも、八百万さんは可哀想だった。
推薦で実力者なのに何も出来ずに敗退なんて…
それと、次回の爆轟と麗日さんの試合がワンサイドゲームになりそうで心配…{/netabare}

9話の感想 ★★★★☆ 4.5
麗日 vs 爆豪
{netabare}
いい試合だった。
爆豪をヒヤッとさせれたお茶子凄いよ!
圧倒的に不利な能力なのに。
父との電話は泣ける。
次は、大本命!
轟くんとの戦いだ!!{/netabare}

10話の感想 ★★★★★ 5.0
緑谷 vs 轟
{netabare}
超かっこよかった!!
どの試合よりも迫力があった。
緑谷、あんなに強くなってたんだな。
轟に右手を使わせれたし、ヒーローって意味では轟に勝ってたな。
轟の能力は本当にチートだよ。{/netabare}

11話の感想 ★★★★ 4.0
準決勝と動き出す闇
{netabare}
爆豪も強いね〜
強い能力に勝つための努力。
強いやつが努力したら、追いつけないよ。
そして、飯田くんのお兄さんがヒーロー殺しにやられた。
ヒーロー殺し、言動から無個性な気がするな。{/netabare}

12話の感想 ★★★★☆ 4.5
轟 vs 爆豪
{netabare}
迫力ある戦いだった。
しかし、轟は悩んでいたせいか全力を出し切れなかった。
だけど、最後にはけじめをつけるために動き出すことが出来た。
また、緑谷も新たな戦い方を模索するきっかけとなった。
2人は凄く良い日になったな。
飯田くんのシーンは泣けたよ…
お兄さん、かっこいいな。{/netabare}

13話の感想 ★★★★ 4.0
体育祭後
{netabare}
一躍、ときのひとになっな〜
まぁ、テレビで放送されてたらそうなるか。
勘違いする奴とか出てきそう。
コードネームを決めることになるが、デクって…
オールマイトと比べると、見劣りするしゴロが微妙。
職場体験も決まり、次に進む感じがする。{/netabare}

14話の感想 ★★★★ 4.0
オールマイトの先生
{netabare}
持たざるが故にその力を特別視しちゃってたんだな。
普通は生まれ持った個性だからそこまで特別感がないからな。
でも、緑の閃光を纏ったかっこいい姿に!
飯田くんが少し心配だか、安全に職場体験を終わることができるのか!!
……たぶん無理だよねー{/netabare}

15話の感想 ★★★★ 4.0
次のステップへ
{netabare}
1日でものにするとは、緑谷の成長速度すげー!
これが主人公になれる器か。
次はヴィランとの実戦形式!
東京へと飛ぶつもりが巻き込まれてしまった。
しかし、職場体験2日目でもう事件とは早くない?{/netabare}

16話の感想 ★★★★ 4.0
ヒーロー殺しとの戦い
{netabare}
緑谷、めちゃくちゃ強くなってるやん!
たった少し、コツを教えて貰っただけなのにここまで強くなるのか。
轟くんも変わったな。
吹っ切れたって感じだ。
あとは飯田の目が覚めれば最高なのに。{/netabare}

17話の感想 ★★★★ 4.0
ヒーロー殺しとの決着
{netabare}
飯田くんも復活し、見事に捕まえる事ができた。
出来たんだが…
ヒーロー殺しは純粋な犯罪者というよりも、社会のために行う改革犯だった。
悪者だが惹かれる魅力があった。
1本の芯があった。{/netabare}

18話の感想 ★★★★ 4.0
ヒーロー殺しの影響
{netabare}
確かにカリスマ性はあった。
前回、私も同じことを考えてしまったから。
しかし、それが今後の火種になるとは…
ヴァラン連合のトップは頭いいな。{/netabare}

19話の感想 ★★★☆ 3.5
みんなの職場体験
{netabare}
みんなに焦点が当てられた話だった。
メインはフロッピーかな。
1番、ヒーローに近づいたんじゃないか?
おそらく、声がかかるだろうし就職確定か?
{/netabare}

20話の感想 ★★★★ 4.0
ワンフォーオールの成り立ち
{netabare}
そういう過去があったんだな〜
本当のチート野郎はそのオールフォーワンを持つ男か。
そいつ強すぎやろ。
オールマイトは自分のことについて語れなかったがその事を緑谷が気づくのはいつになるだろうか。
そして、次は林間合宿?{/netabare}

21話の感想 ★★★★ 4.0
期末テスト
{netabare}
林間合宿の前、期末テスト!
今回はその中の筆記試験がメインだった。
爆豪、意外と頭いいのな。
努力してるのか元々頭がいいのか。
でも、何とかなったぽいな。
次は実技だ!{/netabare}

22話の感想 ★★★★ 4.0
実技試験
{netabare}
ロボットじゃなかったな。
自分の苦手な相手との戦い。
難しそうだ…
でも、轟くんのチーム、ケロちゃんチーム、飯田くんのチームはやってのけた。
この流れに乗れるのか!!{/netabare}

23話の感想 ★★★★ 4.0
実技試験、後半戦
{netabare}
みんな頑張ってるな〜
意外とクリアしてる人が多い中、落ちた人は凹むだろうな…
次はいよいよ、緑谷の番!{/netabare}

24話の感想 ★★★★ 4.0
オールマイトの試練
{netabare}
仲悪いな〜、2人とも。
幼馴染なんだから、もうちょっと仲良くできないもんかな。
オールマイトはほかのどの先生よりも暴力的というか本気というか…
めちゃくちゃするな〜
怒られてもしゃーないよ。{/netabare}

25(最終)話の感想 ★★★★ 4.0
林間合宿にむけて
{netabare}
まさかヴィランとデパートで会うとは、ついてないな〜
しかし、緑谷は敵にまたしても塩を送ってしまった。
敵まで救わなくてもいいのに。
今回はこれで終わり!
3期からはヴィランの攻撃が激化しそうだ。
最後に、芦田さん意外とかわいい。{/netabare}

投稿 : 2024/06/08
♥ : 14

78.6 17 仲間でバトルなアニメランキング17位
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかII(TVアニメ動画)

2019年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (658)
3374人が棚に入れました
その街には多くの神々が住まい、その街の中心には地中奥深く――深淵へと至る『ダンジョン』が存在する。その街の名は迷宮都市オラリオ。女神ヘスティアと冒険者ベル・クラネルは、相も変わらず主神とたったひとりの眷族という最小構成。だが、世界最速のランクアップという偉業を成し遂げたベルには、これまでにないほどの視線が注がれ始めていた――迷宮・出逢い、そして冒険――これは再び綴られ始めた、――少年が歩み、女神が記す【眷族の物語】――

声優・キャラクター
松岡禎丞、水瀬いのり、内田真礼、細谷佳正、赤﨑千夏、早見沙織、大西沙織、渡辺明乃、千菅春香、KENN、逢坂良太
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

さらに暇を持て余した神々の遊び

かつて「タイトルで損をしてる」とも謳われた『ダンまち』こと『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』の2期でございます。

意外にも真面目にダンジョンRPGしてたことを好意的に捉えられてたのは周知の事実かと思います。
外伝を挟んだり、劇場版を挟んだりしてからの満を持しての2期でした。そしてのっけから重要なこと↓

 {netabare}今回はダンジョンに入りません!{/netabare}

真面目なダンジョンRPGを期待してたところ肩透かしを食らいました。
ここは評価別れそうなところですね。「タイトルで損をしている」なら可愛いほうで「タイトル詐欺じゃん」となると穏やかではありません。面白ければ不問に付される程度のことでしょう。
ダンジョン入らずに何するの?は本編でご確認ください。ちなみに私は特に気になりませんでした。
やや人の出入りはあるものの1期で良いと感じた部分はそのままに、世界観を拡げてくれたと感じられたことが理由です。

【1期で良いと感じたポイント】
 1.ナメたタイトルのわりにはまともな内容
 2.ヘタレな主人公が苦難を乗り越え成長していく
 3.ハーレムは申し訳程度(と感じる)そして俺TUEEEも申し訳程度(と感じる)
 4.緩急つけた魅力的なキャラたち

この1.~4.がブレてないんですよね。外形は変わっても脈打つものは何だろう?に着目すると一本筋が通っている。そんなお話になってます。
原作が長寿シリーズであり、世界観がきちっと固まっていると思われる作品です。
導入部分は正統派ダンジョンRPG(1期)。実は群雄割拠であることを説明する目的でロキ・ファミリアをピックアップして作品の幅を横に拡げた外伝。
そして第2期。オラリオという世界の中心みたいな場所があって、神々と眷属がファミリアを形成していることが前提だったこの世界の根本部分の説明がなされます。

オラリオ外の地域や人について言及がなされ、その比較文化的観点からダンジョンのある都市オラリオの世界での位置づけがわかってきます。
さらに、本作の特徴でもある神々と眷属の関係性や異なるファミリア間のルールなどにもメスが入ります。1期の時から小出しにはなっていた


 “なんでダンジョン中心の世界観形成がなされてるの?”


神々の思惑やこれまでの歴史を踏まえて明らかになっていった2期でした。
私は1期のレビュータイトルに “ 暇を持て余した神々の遊び ” とネーミングしたわけですが、暇かどうかはさておいて、奇しくも そのような様相を呈していったわけです。

1期のおさらいを兼ねた特別編の第0話を除いての全12話。
{netabare} 終わってみれば「3期あるよ!」アナウンス込みの俺たたエンドではありますが、{/netabare}世界観を拡げてくれた第2期となりましょう。
1期気に入った方は放っといてても鑑賞候補に挙がるでしょうから、その時に「ダンジョン入らないけど意味はあるよん」くらいの構えで楽しんでいただけたらよろしいかと思います。
OPEDは特に印象に残らない普通の曲でした。




※ネタバレ所感

■全12話の構成

{netabare}大きく3篇に別れてましたね。

#1~#4 アポロンとのいざこざ
#6~#10 イシュタルとのいざこざ
#11~#12 痴話喧嘩{/netabare}

{netabare}日常回の果てに視聴者が食いつきそうな見せ場(10話の春姫救出バトル)を提示してちゃんちゃんではありませんでした。

前2つのアポロン編とイシュタル編。
前者でヘスティアファミリアの増員、後者で春姫とベルくんのやり取りを通じ英雄の定義を試みます。
最終2話で「神の思惑」「ダンジョンクエストの最終到達地点」「オラリオとオラリオ外」を提示しての終幕でした。

興味深かったのはアポロンとイシュタル双方に対するフレイヤの態度。ベルくんにご執心な女神様がアポロンにはやや寛容でイシュタルには観た方はご覧の通りなほぼ真逆な対応をしました。この境界線って何だろう?
酒場のシルちゃんから貰った緑色の石がヒュアキントス団長の即死攻撃からベルくんを守りました。割れた石の下にはフレイヤの刻印。なんでシルちゃんがそんなマストアイテムを持ってたかは不明ですが、あくまで間接サポートです。対してイシュタルにはカチコミ入れての吉原炎上。

ベルくんが超えられそうな壁なら捨て置いてるというのか?
ベルくんに興味を示した面々のベルくんへのアプローチの仕方によって態度が変わるのか?

未だ私にはよくわかっておりません。{/netabare}


■神と眷属の関係
神と眷属の関係、ファミリア間のルールなど詳細がわかってきました。

{netabare}・別のファミリアは抗争に口を出せない ギルドもファミリア間抗争に口出しできない{/netabare}
{netabare}・ファミリアの移籍には神の許可が必要

成文法はなく暗黙の了解みたいなものが多いようです。ギルドも仲裁の権限を与えられてるわけではないというのは驚きでした。控えめにいって神々の匙加減、悪くいえば気分次第。
ふざけてそうでフレンドリーそうでそうは言っても神は神で絶対なものであることが伝わってきます。{/netabare}


■ベルくんが主役の理由
みんなベルくん好きですね。

{netabare}オッタルに「ここにミノタウロスの群れを呼べないかしら?」と表情変えずに嫉妬するフレイヤを筆頭にメインネタだったアポロンとイシュタル。ヘスティアは言わずもがなです。
ヴァレン某との初ダンスのサポートをするミアハやヘルメス。援軍かけつけのタケミカヅチその他神様たちに愛されております。
その理由の一端が明かされてましたね。ベルくん本人の英雄願望と辻褄の合うネタ明かしでした。{/netabare}



※オマケ

■春姫さん正妻説
海外の映画を観るとよくわかるんです。娼婦がヒロインの作品はとかく暗い話が多い。
立場を超えた愛を描いた『プリティウーマン』『ムーランルージュ』などの名作も入りは男が上、女が下からスタートします。
対して日本はびっくりするほど対等な目線で描かれることが多いと思います。

{netabare}本作のイシュタル編もまさにそんなお話。娼館というより遊郭の佇まいであったことも大きいかしら。身請け制度は海外にはなかったと思います。
ちょっと日本式の捉え方について海外の反応なんて眺めるのも面白いかもしれません。
ヒロイン春姫さんだけでなく、アマゾネスを統括していたアイシャを2期屈指の好キャラとして描いてもおりました。職業に貴賎なしは言い過ぎかもしれませんが、対等とするに抵抗はない。日本人の皮膚感覚です。{/netabare}

{netabare}イシュタル編はベルくんと春姫を通しての英雄の定義と申しました。

別の作品レビューで触れた記憶があるお話。海軍大将を務めあげ、第16、22代総理大臣となった山本権兵衛の妻ときは遊女です。
詳細は他に譲るがこの男。ときを貰い受けるために身請けではなく強奪という手段を強行し(結局身請け金は支払った)、晴れて夫婦になって以降は、生涯を通じて妻に尽くした剛と優の者であったとされています。ときも出自をわきまえ公の場には一切出てこなかったとのこと。

ベルくん↓
「あなたが娼婦だからですか?英雄にとって娼婦は破滅の象徴。あなたはそう言いました。だけど僕とあなたが憧れた英雄はそんなんじゃない!たとえ娼婦でも!恐ろしい敵が待ち受けていたって!英雄は見捨てない!」

日本人にとって“英雄”という概念は欧米人と比較すれば希薄なところではありますが、前に出過ぎない春姫の印象と合わせて、実在したとある夫婦を想像させるものでした。{/netabare}


{netabare}ただちょっとねというかなんというか。
なにがなんでもヒロインは生娘にするという断固たる意志を感じるところがいやはやなんともw{/netabare}



視聴時期:2019年7月~9月 リアタイ視聴

-------


2019.10.02 初稿
2020.04.18 修正
2021.10.15 修正

投稿 : 2024/06/08
♥ : 64
ネタバレ

元毛玉 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

Q「歓楽街に出会いを求めるのは間違ってるだろうか」

A「間違っているよベル君!全くボクというものがありながら、あっちにふらふらこっちにふらふら、ヴァレンなにがし君にサポーター君までならまだしも、さらに守備範囲を広げるつもりか君は!全くけしからん!ボクという神がいるのに!なーんだその春姫とかいう小娘は全く…」

あ、はいはい。お話のざっくり概要ですね
(ほぼ)ダンジョンには入りません。間違ってます。
そんな感じ

あれ?一行で終わってしまった…なんか地上戦でした…

ミコトさんが別の作品で{netabare}バカ{/netabare}を演じてる
のですけど、そっちがある意味ハマり役すぎて
「ねぇ…いまから凄い事言っていい?」って言い出したら
どうしようとかくだらない事を考えて観てましたw
あ、ミコトかなり好きで推しキャラっす。うなじよすよす
でも一番はヘスティア様かな。背中が特に良いっすw

作画は超安定しててメリハリも効いてて良かった。
曲も変わらずOP/ED共に良かった。
声優陣も実力派揃いで聞いてるだけで楽しい。
キャラも魅力的なキャラばかり。新キャラも良かった。

でも、でもね。ダンジョンに入らないんです。
そこが、そこだけが不満なんです。

あれー?おかしいな冒険ファンタジーを見たはずなのに
なんかドロドロしたファミリア抗争ばかり見てる…
まぁ、楽しめたし、新キャラはそれはそれで良いけど
コレジャナイ感が強かった。外伝扱いなら良いかも?

見終わった感想
{netabare}
アポロン超キモかったw
「きもーいwww」言いながら見てましたw

あのガマガエル的な人、使い物にならなくなるまでって
どんだけテクニシャンなんだろう?普通反応しないよね?
って下世話な事を考えててちょっとそこだけ興味津々w
イシュタルの声優さん凄くいいな。

春姫さんは、なぜ娼婦扱いにしなかったのかが疑問…
娼婦扱いにした方がベル君も夜もえるでしょうにw
なんか本妻ポジに入りそうね。ヘスティア様が不憫…
{/netabare}

うーん、今後こんな感じでファミリアバトルなのかな?
1期が冒険物として良かっただけに勿体ないと思います。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 49

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

1期目よりも好きかもしれません。

…とか書いていながら1期目のレビューを書いていないことに今、気がついてしまった(笑)。

このレビューを書いている時点では第4話まで観終わっています。第1話での主人公ベル・クラネルとアポロン・ファミリアのヒュアキントスとの間の因縁絡みの一連のエピソードが第4話で終わって一区切りといったところですね。

原作を読んでいないのでこの先のストーリーとか特にわかっていないのですが、1期目で築いた人間関係(いや、神様もおるけど)が活きてくる展開で今のところわりと楽しめています。

逆に言うと、1期目を観ていないとまったく楽しめない気がします。外伝の『ソード・オラトリア』も観ておいた方が良いですね。

そういえば、だから何だという話でもないかもしれませんがこのシリーズは劇伴音楽が結構良いですよね。音楽という意味では主題歌以上にそこを評価したいです。

2019.9.30追記:
作中における「神様」と「人間」との関係にフォーカスがあたる2期目でした。そして作品タイトルに反して、この2期目はろくにダンジョン探索はしていません(笑)。

それとリアルでは親交が深いとの噂の水瀬いのりさんと大西沙織さんですが、演じるキャラの出演バランスは大きく差がついてしまいましたね。バレン某くんはヒロインの一人のはずなんだけど、最終エピソード以外では影が薄かったなあ…。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 44

85.8 18 仲間でバトルなアニメランキング18位
Dr.STONE(TVアニメ動画)

2019年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (757)
3303人が棚に入れました
全人類が、謎の現象により一瞬で石化して数千年――。超人的な頭脳を持つ、根っからの科学少年・千空が目覚める。「石器時代から現代文明まで、科学史200万年を駆け上がってやる!」。絶体絶命の状況で、千空は仲間を探し、世界を取り戻すことを決意する!

声優・キャラクター
小林裕介、古川慎、佐藤元、中村悠一、市ノ瀬加那、沼倉愛美、前野智昭、村瀬歩、上田麗奈、高橋花林、河西健吾、麦人
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

はーすげー!へーすげー!の連続

原作未読


JUMP案件全24話。
謎の石化ビームで人類が活動を止め3,700年。いにしえの時を越えて石化が解けた一握りの人類が科学の途絶えた地球でその科学の知識を駆使して失地を回復していく物語。
主人公はどんだけ幅広く深く網羅してんのよ!なスーパー理系高校生の石神千空(CV小林裕介)。見た目は下仁田ネギを擬人化してオーケンのメイクをしたような感じ。ジャンプっぽいデザインです。そして同級生の高校生ら数名。

『戦国自衛隊』だと現代兵器を信長時代に持ち込んで大暴れとなりますがこちらは持ち込み不可。3,700年ほったらかしだとさすがに文明は絶えて石器時代以前の原始時代かのよう。
同期の『本好きの下剋上』のように現代の頭脳を持ったまま後進文明に乗り込んで「無ければ作ればいい」を試行錯誤するのに似てます。『JIN』も同系統でしょう。そしてさらに文明がないところからスタートするのが本作なわけですからこのテのものでは最難関ハードル。ちょっとワクワクします。

それと自分幼稚園の時でしょうか。世界名作劇場『ふしぎな島のフローネ』から漂ってきた匂いと同じものを感じます。OPもEDも覚えてます。木の上の家は憧れでした。
つまりあぁそういうことか。原体験からくる刷り込みがどうやら自分にはあるようです。
イキリ主人公が教育上どうかとは思われど、少年少女が“科学の面白さ”に触れる良い機会になるやも。


 {netabare}オイラ文系でラッキー?{/netabare}


化学ならびに物理の理系科目に不案内なため、アニメで描かれている試行錯誤の産物が乾いたスポンジに水が浸み込むようにすーっと入ってきます。

{netabare}パクチーとライムなんかでコーラ作れんの?マジでスゲー!{/netabare}

信じるかどうかは俺次第 キリッ なんす。

そして前半のOP「Good Morning World!」がすこぶる良い。なにが良いかって作品にばちっとハマる感覚。久しぶりです。ピストルさんっぽい声質もしっくりくる良曲です。


障害ももちろんありますよ。
文明を起こそうという主人公らを妨害するのは野生の肉食動物や自然の猛威だけかと思いきやそう簡単ではありません。
アンチ文明の敵対する勢力もわりと序盤から登場し、主人公らの前に立ちはだかります。まあバトル要素ですね。


 科学の試行錯誤+バトル要素


このバランスが崩れず2クール完走でした。原作が続いているので続編期待な感じでの終幕。
大袈裟でしょうが“人類の叡智”の触りを感じるのにちょうどよい良作です。ごちそうさまでした。



※オマケ

■“霊長類最強の男”獅子王司ってどうよ?

あらためてこうして見るとすごい名前ですね。さてこの方について
好きですか?嫌いですか?どんなキャラだと思いますか?
私はちょっと受けつけないですね。作者の術中にはまってるのかもしれません。

1.{netabare}動くゴールポスト

敵視する対象が最初は“我欲にまみれた汚い大人”。ピュアな若い連中のみ石化解除しようともちかけ、それを千空に拒否されることで対立の芽が生じました。描かれてませんが、「お前らが年くったらどうすんだ?」と疑問符が浮かびます。
それがいつの間にか“科学を信奉し文明を起こそうとする者”へと。考えが深化したとみるよりゴールポスト動いてんじゃんとみてます。でさっそく作中でツッコミが入りました。途中出会った集落の科学?青年クロムについて千空が言及「俺を殺しても次が出てくる」と。まさにその通りなんですよ。
そのため獅子王司の目指す未来は破綻が約束されてるようなもんです。{/netabare}

2.{netabare}ポル・ポトと変わらん

毛沢東と迷うところですがこっちかな。最初は知識階級だけだったのが順次粛清対象が拡大して…
力で押さえつけるしか方法がないので、この世界で肉体での戦闘力に秀でた司が首領ポジションにいるのがしっくりきます。原作未読の戯言ですが、司陣営でそのうち粛清が始まることでしょう。{/netabare}



■スイカ役の高橋花林さん

超個人的なつぶやきです。
この方1年前の迷作『ソラとウミのアイダ』で主役張られてた方です。すでに多くの方の記憶から消え去っているかもしれない作品ですね。
新人でおそらく初めてゲットした主役級の配役があれでと。そのことをもって高橋さんの今後を案じる旨をレビューで書く、という余計なお世話極まりないことをした記憶があります。
こうして、再会できたのはなによりです。ぜひ頑張ってください。



視聴時期:2019年7月~2019年12月 リアタイ  

------


2020.02.07 初稿
2020.07.19 修正
2022.01.30 修正

投稿 : 2024/06/08
♥ : 68
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

悲しき熱帯

トムス・エンタテインメント制作。

地球上の全人類が石化する怪現象が発生。
生き残った少年少女は科学を頼りに、
再び、原始生活から歴史を歩み始める。

語り口が一風変わったサバイバル冒険譚で、
舞台の西暦を聞き、楽しいかもと確信した。

主人公は科学を信奉する合理主義者で、
偶然であれ必ずそこに合理的な理由があると、
数々のトライ&エラーを繰り返しては、
仲間とともに町を発展させていく。

太古から始める生活も、
{netabare}石の時代、火の時代、動力の時代と、
小さな一歩ではあるが、
確実に文明の灯を社会は宿し始めていく。{/netabare}

敵側の集団には少年ジャンプらしい、
主題を持つキャラを配置されていますが、
私はむしろ敵は居なくても良かった。
探索・発見・発明、仲間との友情、
やがて未曽有の危機に瀕した地球の秘密を知る。
そんな物語であってもいいなと思います。

本来、科学とは心まで豊かにするものだ。
人類は心まで実りある社会を取り戻せるのか。
私たちの武器は想像力と好奇心である。

続編が楽しみなアニメですね。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 62
ネタバレ

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

悠大で悠久な物語

<2019/12/22 追記>
全24話見終えました。

面白かったー!

科学の蘊蓄だけでなく、
文明がほぼ原始の世界というだけでなく、
現代に在る科学の凄みだけでなく、
逆転の発想で「今は過去からつながっていて、そして未来に続いていく」ことまでも実感できてしまう。

『悠大で悠久の物語』

ハリウッドが狙ってきそう 笑。

ここは無理があるんじゃないの?という部分ももちろんありますが、そこは架空のお話。
気にしないで見れたモン勝ちです。

二期があるとのことで今から楽しみです。

<2019/7/11 初投稿>
観始めなので評点はデフォルトの3.0です。

原作未読。
あにこれのあらすじ紹介だけで期待値上げてた作品ですが・・・面白いやんけ( ・∇・)

ざっくり言うとタイトルの通り
「ララーシュタインのような髪型した少年が科学でファンタジーに挑む」
と言う感じかな。

ララーシュタインってなに?と言う方は是非、画像検索してみてください。
ついでに言うとこのララーシュタインさんが登場する作品。
OP曲はグラムロックの名曲ですよ。

閑話休題

さて本作、ちょっと変わってる印象です。

普通、物語の分類で
ファンタジーと言えば「科学的裏付けの全くない空想」作品で。
SF(Science Fiction)と言えば「科学的裏付けがあったり、あるように思わせる空想」、 つまり科学と空想が入り混じった作品なのですが。

ところが本作はどちらとも言い切れない。
強いて言えば
「Science(科学) &(そして) Fantasy(空想)」
で「SF」かな

科学的裏付けが全く感じられない現象に対して
めちゃくちゃ地味な科学的考証の積み重ねで立ち向かう。
ScienceとFantasyの二つが融合せず、お行儀よく隣り合ってる印象です。

地味なウンチクも多い。
そう言うの好きな人にはぴたっとハマると思います。

例えば理系のアニオタの私とか( ・∇・)♪

自分は今期、「ヴィンランド・サガ」「炎炎ノ消防隊」「コップクラフト」と並んで注目しております。

<2019/7/15 追記>
2話目観ました。

炭酸カルシウムの4番目の使い道が意味ありげで気になるー笑。

そして新キャラ登場。
獅子王さん。
濃いですねぇ。
{netabare} 空飛んでる鳥を木の上から飛びかかって捕まえちゃったよ、この人 笑。
チート武力{/netabare} 担当だそうです。

さあこれで3人。
人間、3人集まると派閥が生まれるというような言葉がありますが、もしかしたらこれからはそんな展開なんでしょうか。

獅子王さんの発想は昨今の{netabare} 世代間の断絶{/netabare} のようなものを表してて面白いです。

でも、それを是としたら{netabare} ジャンプのような商業誌には載せられなくなってしまいます。
というわけで主役のララーシュタイン、もとい千空さんはかっこよく反発して、{/netabare} 引きへ・・・

でもですよ。
ちょっと思うんです。
もし{netabare} 獅子王さんの考え方に千空さんが同調して物語が進んだら・・・
結局、若い世代同士が新しい利権を奪い合って理想郷なんてできないってことがわかってEND{/netabare} とかSFっぽくてそれもありかなーなんて 笑。


ところで全く話は変わりますが。
他の方のレビュー拝見してて{netabare} 「石化してるのが表面だけならなんで中身の生物は何千年も生きてるの?」{/netabare} というような疑問を複数見かけました。

そこはファンタジー部分だから、と私は飲み込んでおります。
それ言い出したら、{netabare} 石化したら息できなくて数分で死ぬじゃん、という話だし。
仮に呼吸できたとしても水も食料もなければ一週間ももたないし。{/netabare}
そこら辺はファンタジーなんじゃないですかね。

<2019/9/3 追記>
9話まで観ました。

アニメでも映画でもドラマでもなんでもそうですが。

登場人物に対して「なんでそこ気がつかないの?」とツッコんでる自分いませんか?
それは俯瞰して見てる視聴者だからこそのツッコみな訳で。
物語を進める上での重要な部分ほど気がついてくれない。
それが物語の面白み。

ところが、たまにそういうのが極端に少ない作品もあります。
デスノートとかそうですよね。
登場人物が賢いので先の先、裏の裏まで読む。
ところがそれでも裏かかれちゃう。
で、そこが面白かったりする。

本作もデスノと同じ匂いがします。
千空さんはもとより、獅子王さんもかなり思慮深く用心深い。
お互いに裏の裏の裏を掻きあってもう痒いところもないくらい。

もしかしたらデスノの系譜と言える作品なのかもしれないですね。

デスノのようなイケメンいないので女性人気は覚束ない感じですが、理系男の私はハマってます。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 53

66.9 19 仲間でバトルなアニメランキング19位
ワールドトリガー(TVアニメ動画)

2014年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (556)
2922人が棚に入れました
異次元からの侵略者「近界民」の脅威にさらされている三門市。そこに住む少し正義感の強い中学生・三雲修は、謎の転校生・空閑遊真と出会う。遊真の行動に振り回される修の運命は!? 最新型SFアクション!

声優・キャラクター
村中知、梶裕貴、田村奈央、中村悠一、田中秀幸、岡本信彦、福山潤、釘宮理恵、前野智昭、花澤香菜、森田成一、草尾毅、藤原啓治、石川界人、緑川光、佐々木望、小堀友里絵、柳田淳一、古川登志夫、島﨑信長、中博史
ネタバレ

ぽ~か~ふぇいす さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

いつかまた続きをやってくれるといいね

☆☆☆視聴開始時レビュー☆☆☆

週刊少年ジャンプ連載中の作品です
原作者の葦原大介はこの作品の前に
「賢い犬リリエンタール」でジャンプに連載を持っていましたが
半年ほどで打ち切りの憂き目にあい商業的にも散々な結果に終わりました
しかしジャンプがメインの購買層としているようなライトな層ではなく
コアな漫画通たちの間ではかなり話題になった作品でもありました
ちょっとファンタジックな世界観ととぼけた登場人物(および犬?)たちが
ドタバタコメディを繰り広げる中で
ときおりドキッとするような深いセリフが出てきたり
「大人も楽しめる子供向け童話」というような感じでした
私も大好きだったんですが応援すると同時に
これはジャンプで人気が出すのは無理なタイプの漫画で
おそらく長くは続けられないだろうなぁと薄々感じていました

ワールドトリガーでもそのどこか達観したような独特の人生観は
セリフの端々などに息づいてはいるのですが
作品自体はこれぞまさに少年ジャンプと言わんばかりの王道異能バトル
一般受けする形にうまく修正してきたとも取れますが
私には持ち味を殺して消費者にすり寄ったようにしか見えません
元々持っていたオンリーワンの一番魅力的な部分が損なわれて
典型的な量産品に成り下がった感じ
それでも十分に面白いとは思うのですが
熱狂的信者がつくような国民的漫画が並ぶ
天下の週刊少年ジャンプにおいてはせいぜい中堅レベルの人気です
それがなぜこんなに早くアニメ化されたのか不思議でなりません

最近TVアニメ化された、あるいは予定されているジャンプ作品をまとめてみました
         TVアニメ開始 原作スタート
ニセコイ     2014年1月  2011年48号
ハイキュー    2014年4月  2012年12号
暗殺教室     2015年1月  2012年31号
食戟のソーマ   2015年4月  2012年52号
ワールドトリガー 2014年10月  2013年11号

どの作品もきれいに2年と少しでアニメ化されている中
ワールドトリガーだけ1年半ほどでアニメ化されています
暗殺教室・食戟のソーマよりも後に開始されたにもかかわらず
その2作品より先にアニメ化を果たしています
爆発的な反響を呼んでジャンプの看板になりつつある暗殺・ソーマに比べると
ワールドトリガーは内容も売り上げもだいぶ地味
それがいったいなぜ先輩を押しのけてアニメ化されたのか?
……だれか知ってる人が居たら教えてください

ちなみに連載の方も読み続けているんですが
ボーダー隊員(あるいはネイバー)が増えすぎて
しかもいまいち少年たちの書き分けが上手くいってないため
顔と名前と能力が覚えきれなくなりつつあります

そんなわけでアニメは復習も兼ねて視聴している程度でして
今後のクオリティ次第ではアニメは切ってしまうかもわからない
でもなんとか時間が取れるなら完走するかもしれない
ワールドトリガーだけにまさにそんな境界(ボーダー)なかんじの作品です

☆☆☆おまけ(2015年10月4日追記)☆☆☆

{netabare}本日放送分からOPが変わり
ラブライブ!西木野真姫役のPileちゃんが歌っています
という事で久しぶりに日曜に早起きしてリアルタイム視聴しましたが
いつもAパート終わりにOP流すワートリですが
BパートどころかCパートが終わるまで引っ張って
最後の最後にOP流して締めやがりました
6:20から待機してたのにOP流れるのが6:55ってwww
話の内容的にも1話完結のオリ回だし
完全にPile様聴きに来た層を一人でも引き込もうという狙いですね
まんまとやられましたよ!{/netabare}

☆☆☆(2016年2月2日追記)☆☆☆

しばらくアニオリやってましたが
ようやく本編との合流を果たしましたので
アニオリ部分に関して雑感を書き留めておこうと思います

シナリオはワールドトリガーとしてみると
大分物足りない部分が多かったと思います
ただし放送時間帯からして完全に子供向けなので
ある程度仕方ないのかなぁという気もします
特にバトルシーンはオリ回以外もあまり面白くないですが
オリ回に間はいつも以上に単調な力押しが多く
爆発シーンでそれを誤魔化すだけの
天啓的な子供だましという感じになってしまっています

ストーリー展開は{netabare}リリスが人型トリオン兵なのを
子供でも分かりやすいようになのか知りませんが
かなり雑にヒントを撒いてバレバレの状態にしつつ
そっちに注意をひきつけておいたことで
その裏でうまくもう一人の人型トリオン兵を隠していたのは
なかなかうまくやっていたなぁと素直に評価できるんですが
そこくらいしか見どころが無かったかなぁ
{/netabare}

オリキャラに関しては{netabare}ゼノとリリスが結局最後まで好きになれませんでした
主人公チームが年齢の割に大人な考え方をする子たちなので
バランスを取る意味でも
子供っぽい思考ルーチンのキャラを増やすのは
間違っていないのかもしれません
でもそれを魅力的に描けるかどうかというのは
また別の問題なんですよね・・・
お子様向けアニメだから幼稚なキャラのほうが受けるだろう
くらいの感覚でやってるなら
ちょっと子供を舐め過ぎだと思います

どちらかというとギーヴとカロンの方が
キャラとしては面白かったように思います
人型トリオンだとネタバレした後のギーヴが
時折見せるトリオン兵らしからぬ人間的な行動と
収支おどけた口調のまま
サポート用の自立トリオン兵から
綺麗にラスボス的位置づけに収まったカロン
二人はその末路まで含めて
なかなか良い描かれ方をしていました{/netabare}

全体的にはパッとしない出来だったんですが
第60話:陽太郎の冒険
はなかなか良いオリ回でした
ぱいちゃんが歌だけでなく声も当ててる!
とかそういう理由ではありません(笑)

陽太郎はワールドトリガーという作品の中で
賢い犬リリエンタールの頃の葦原大介の作風が
もっとも色濃く出ているキャラだと思います
そんな陽太郎の魅力をとてもよく引きだせているのが
あの回だったと思います
あの回が面白いと感じた人は
リリエンタールを読んでみると幸せになれるかも?

☆☆☆最後まで観終って☆☆☆

最終話Cパートが無ければ終わったことに気が付かないくらい
おもいっきりぶつぎりエンドでした・・・

少年ジャンプ連載中の原作に追いつきかけて
場しのぎ的にアニオリを挟んで続けようとするも
アニオリが不評で視聴率が急降下
原作準拠に戻っても長く続かず
そのまま話の決着はつけずに打ち切りとなり
事情なんか知らないメインターゲットの子供たちが絶望した
そんなアニメが大昔にもありました

その名もダイの大冒険・・・

幼かった頃の私が味わったのと同じ悲しみを
今の子供たちが味わっているのかも知れない(--;
上の方でも書いておいたけど
この作品はアニメ化までが異常に短かったから
原作ストックが尽きるまでも短かったように思います

ワートリが終わった枠で別のアニメが始まるなら
しばらくしたらワートリ2期のターンが期待できそうですが
アニメ以外の枠になってしまうようなので
こうなると2期は厳しいかもしれないなぁ・・・

そもそもこのアニメは途中から見ると
人間関係把握するのがスゴイ大変だから
数年経ってから再開しようとしても
1期を見ていた子供たちは
小さい子は既に覚えていないだろうし
大きい子は朝アニメを卒業している可能性が・・・

そんなわけで
2期はすごくやりにくそうな気がしますが
2期やってくれたら引き続き観ていこうと思います

投稿 : 2024/06/08
♥ : 33

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

原作は、ようやく連載再開ですね・・・

週刊少年ジャンプは40年近い愛読書です(笑)。

この作品も、連載開始当初から楽しく拝見していたのですが・・・。
2016年より、現在休載中。
2018年10月29日発売の48号で連載再開。
5話掲載した後に『ジャンプスクエア』に移籍。 (ええっ!月刊誌か・・・)

まあ、楽しみな反面、少々残念な感じも・・・。(笑)

という訳で、この作品も、少々おかしな終わり方をしています。
これは、原作の都合なので、致し方ないと思います。
できたら、アニオリを挟むのではなく、オリジナルの区切りの良いところで一旦終わって貰いたかったかな?

登場人物が個性豊かで、とてもお気に入りな作品のひとつです。
主人公周りの千佳ちゃん、桐絵ちゃん、栞ちゃんをはじめ、女性陣がとても可愛い作品でもあります。(笑)

アニオリのくだりになってからは、かなり魅力が減速します・・・。
無理に73話もする必要があったのかな?って感じです。

声優さんが豪華な作品でもあります。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 29

37111 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

2015年今のところ最高→2016年も最高

アニメが大規模侵攻始まった段階での評価
原作単行本10巻まで読了

原作が面白いからなんだろうけど2015年一番面白いアニメ。
最初原作読まずに1話見たとき、なんだこれふざけんな!って思った。
作画ひどいし(原作に忠実なだけだった)、話の内容はチープ(実はだんだん良くなっていく)だし。。。

でも惰性で見てたら毎週楽しみになってきてもう止まらない。
きっと大規模侵攻完了時点で一旦終わるんだろう。

73話観終わって
なんだかんだ2015~2016にかけて一番面白かったわ。
原作が面白かったってのもあるけど、漫画よりアニメの方が良かった稀有な例。
最初は何だこのやっつけなアニメは!と思ったが、実は原作もそんな感じだった。
正直主人公が周りに埋もれちゃってるけどそれがまたいい。


オリジナル部分だけが蛇足。


総評:絶対見るべき

投稿 : 2024/06/08
♥ : 23

74.4 20 仲間でバトルなアニメランキング20位
青の祓魔師 京都不浄王篇(TVアニメ動画)

2017年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (395)
2528人が棚に入れました
人間の住む「物質界(アッシャー) と悪魔が住む「虚無界(ゲヘナ)」。
本来は干渉することすらない二つの次元だが、悪魔はあらゆる物質に憑依し、物質界に干渉していた。
しかし人間の中には、そんな悪魔を祓う『祓魔師』が存在した―。

魔神(サタン)の落胤として生まれた奥村燐は、己の出自を隠し祓魔師になることを決意。
正十字学園内部に存在する祓魔師養成機関・祓魔塾に通っていたが、地の王・アマイモン襲撃の際、
魔神の落胤であることが露見してしまう。魔神の「青い炎」を恐れ、燐と距離を置く仲間たち……。
そんな最中、学園最深部に封印されていた「不浄王の左目」が何者かに盗まれてしまい、
燐たちは予期せぬ事態に巻き込まれていく―。

声優・キャラクター
岡本信彦、福山潤、花澤香菜、中井和哉、遊佐浩二、梶裕貴、喜多村英梨、高垣彩陽、佐藤利奈、平田広明、神谷浩史、浦山迅、小西克幸、谷山紀章、M・A・O、山路和弘
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

テレビアニメを観ているというよりも、長い劇場版を分割して観ているという感じ

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
良い意味で安定感のある、悪い意味で突き抜けたもののない、少年バトル漫画の王道作品。

12話をかけて1つの戦いを丁寧に描いているので、なんだか劇場版を観ているような気分になりました。

良い意味で丁寧で一貫性のあるストーリー。悪い意味で間延びしたストーリー。まあ、人によって捉え方は違いますな。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
「主役は熱血、対役は冷静」「主人公には自分にもコントロールできない悪の力が眠っている」とか、「どこのNARUTO?」というよりは、つまりこれが「少年漫画のテンプレ(王道)」なだけでしょう。類似する作品はと問われれば、「結界師」「鋼の錬金術師」「D.Gray-man」「BLEACH」「CODE:BREAKER」などなど、枚挙にいとまがありません。

いくつかのレビューでも書いていますが、私は基本的に「テンプレ=悪」ではないと思っています。ようは魅せ方です。絵だったり、キャラだったり、台詞だったり、音楽だったり、小ネタだったり。

そういう観点で観たとき、この作品は正に「3中の3」

つまらなくはないですが、すっごい面白いとは言えない感じです。正直、劇場版が作られるなど、あそこまで大ヒットする理由が自分には分からないです。大人達によって作られたヒット作、って感じがします。(いや、普通には面白いんですよ。ただ、ここまでヒットするほどか? という疑問符がついてるだけです)

さて、作品の内容ですが、「不浄王」という古の化け物の遺品(目)を巡る、様々な人物の陰謀などが絵がれています。

序盤は、燐と周囲の軋轢。中盤は、裏切り者は誰だ。そして、燐の救出と復活、不和の解消。終盤は不浄王との対決。

火が司るのは、破壊と再生(死と生)。それが、サタンの子と藤本獅郎の子、兄と弟などの二面性や対立として本作を貫いていて、その部分はよく表現されていたと思います。

最終話のラブコメパートが一番面白かったかな。

OPは、流石に「UVERworld」と言えるクオリティ。歌詞含め、良い曲ですね。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/08
♥ : 19
ネタバレ

にゃーん。@のんびり さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

1期の続きじゃないけどこれはこれで面白いです♪

1期の続きかと思って視聴を開始したら、
続きじゃなく原作の京都編でした(^_^;

キャラクターの関係性が少し前の状態に戻ってたりするので、
1期から一気に続けて見ると違和感あるかもしれません。
でもこれはこれで面白いです♪

<良かったところ>
・1人1人の感情の表現が丁寧
・作画が綺麗
・しっかりしたストーリー
(原作は読んでないですけど、多分原作通り)

毎回続きがとっても楽しみ!ってほどではないですが、
シリアスすぎず、明るく気軽に楽しめる作品だと思いますლ(╹◡╹ლ)

<1番良かったシーン>
{netabare}最終話のじゅうぞうさんとまむしちゃんの結婚話♡
終わり良ければ総て良しとはまさにこのこと*⑅〃*❛ᴗ❛ *♪

照れるまむしちゃん可愛かった♪お幸せに(ღˇ◡ˇ)) {/netabare}

<その他感想ちょこちょこ>
{netabare}・志摩さんがいっぱい。イケメン兄弟いいなぁ。
・雪男が基本別行動なのでちょっと出番少なくて残念。
・しえみちゃんやっぱりかわいい♡アップ絵とか良かった♪

最終話の兄弟のシーンも良かったです。
お互いに大事に思うと同時に、敵わなくて悔しいと感じる。
うまく言えませんが、いい兄弟だなぁと思いました^^ {/netabare}

投稿 : 2024/06/08
♥ : 17
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

《僧侶枠》の《異能バトルもの》

因みに、第1期とはシナリオがつながっていません(※こっちが原作マンガどおりの展開)。
今回も第1話からまずまず飽きずに楽しめましたが、やっぱり{netabare}敵ボス(悪魔堕ちした藤堂元祓魔師)が小物っぽかったのと、召喚(※じゃなくて再生)されたその敵の切り札が自分自身の意思が殆ど感じられないただの迷惑な怪物{/netabare}でしかなかったのが、ちょっと残念。
そのせいで、第1期から幾分評点が低くなりました。
やっぱりこのシリーズは{netabare}メフィスト・フェレスが本性を曝(さら)す{/netabare}迄は面白くなりそうにないな。

========== 青の祓魔師 京都不浄王篇 (第2期) (2017年1-3月) =========
{netabare}
第1話 嚆矢濫觴(こうしらんしょう) ★ 悪魔堕ち(藤堂三郎太)、「不浄王の左目」盗難、京都へ
第2話 呉越同舟(ごえつどうしゅう) ☆ 明陀宗の内部事情(竜士の両親、志摩京都出張所所長、「右目」守護)
第3話 疑心暗鬼(ぎしんあんき) ☆ 裏切者捜し  
第4話 背信棄義(はいしんきぎ) ★ 宝生蝮の「右目」略奪、明陀宗座主・勝呂達磨と竜士の喧嘩、青い炎噴出(燐)
第5話 合縁奇縁(あいえんきえん) ☆ 達磨の置手紙、獅郎との出遭い、明陀宗本尊(倶梨伽羅)
第6話 綿裏包針(めんりほうしん) ★ 降魔堂の秘密、伽樓羅使役(藤堂vs.達磨)、不浄王封印解除、伽樓羅奪取(藤堂)
第7話 気炎万丈(きえんばんじょう) ☆ 燐の処刑決定、燐救出、不浄王討伐戦へ
第8話 父子相伝(ふしそうでん) ☆ 烏枢沙摩召喚、竜士の明陀法印継承、藤堂vs.雪男
第9話 雪中松柏(せっちゅうしょうはく) ☆ 続き、胞子拡大阻止戦、雪男の目の青い炎
第10話 不撓不屈(ふとうふくつ) ☆ 不浄王本体出現、藤堂vs.志摩柔造&雪男 ※燐の抜刀までの展開が無駄に長い×
第11話 光輝燦然(こうきさんぜん) ☆ 降魔剣の本領発揮(烏枢沙摩の加護)、不浄王焼却
第12話 虚心坦懐(きょしんたんかい) ☆ メフィストフェレスの計画とシュラの監視宣言、塾生の京都見物、兄弟の絆{/netabare} 
---------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)0、★(良回)3、☆(並回)9、×(疑問回)0 ※個人評価 ☆ 3.7

OP 「一滴の影響」
ED 「コノ手デ」

投稿 : 2024/06/08
♥ : 11

76.5 21 仲間でバトルなアニメランキング21位
ダーウィンズゲーム(TVアニメ動画)

2020年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (502)
2260人が棚に入れました
平凡な高校生である須藤要のもとに見知らぬアプリ「ダーウィンズゲーム」の招待メールが届く。アプリを起動させてしまったカナメは、プレイヤー同士が異能を駆使して戦うゲームに巻き込まれてしまう。わけもわからぬまま、襲い来る強力なプレイヤーとのバトルを切り抜け、カナメは生き残ることが出来るのか!?

声優・キャラクター
小林裕介、上田麗奈、大森日雅、八代拓、花守ゆみり
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

燃えよダーウィンズ!

原作未読


言いたいことだけ言おうかしら!?
注)読み手無視します。悪しからず。


【高校の同級生's】

 須藤要(CV小林裕介)
 京田浩之(CV小林千晃)
 篠塚ヨウタ(CV落合福嗣)
 ハマダ(CV広瀬裕也)


着ぐるみ『バンダ君』がどう見ても『ドアラ』にしか見えない件
背番号は“1994”ならぬ“666”ってオーメンですか?

バク転せずに包丁持って今日も新人狩りしてます。まずはハマダが…

おいおい!うちのドアラになんてことさせてんだ!ったくもう


ん!?京田を新人狩り?

川上憲伸以来のうちの新人王になにしてくれてんだ!オラ


2011年の優勝以来、守道が継いだ翌年を除きずっとBクラス。ちょっと気が立ってました。すみません。

その優勝決定の横浜スタジアムはバックネット裏に居た私です。
岩瀬でなく浅尾でのゲームセット
優勝監督インタビューの後に現役時代のチャント


 {netabare}さーんかん 落合 広角 打っ法~{/netabare}

 {netabare}レフトへ ライトへ ホームラァーンンー{/netabare}


あの甘美な一瞬をもう一度味わいたい
背番号“666”じゃなかった(^_^;) “66”よもう一度!

しかしそれは二度と叶わぬ夢。親会社の紙面ばりに見当ハズレなことしかせん球団首脳に辟易ですわ。


それにしても福嗣クンのキャスティング狙ってませんかね?
スタッフの中に重度のドラキチがいるに違いません。


我ながら見事な考察。もう今シーズンの仕事はやり切りました。


{netabare}アンコールですか!? しょうがないなぁ{/netabare}


主題歌はASCAの『Chen(チェン)』…じゃなかった『CHAIN』

内容にも少し触れとくと、主人公カナメはどうやら新人ながら特別な力を持ってミラクルを起こす模様です。まるでウォーリー与那嶺みたいですね。
彼が率いて巨人のV10を阻止したナゴヤ球場になんと私のリアル父親は居たそうです(マジ)。血は争えません。残念ながら球場の中には入れなかったらしいですが(笑)



ダーウィンっていうくらいだから種の進化的ななにかを期待してました。
例えば父には果たせなかった優勝の瞬間を球場の中で迎えるコツみたいなのをです。
蓋を開けてみたらただのデスゲームでしたね。巻き込まれ型のやつにストーリーを望むべくもありません。食傷気味です。

渋谷を舞台に多人数参加のデスバトル始まりましたが見るべきはちらっと映ったセンター街入口の大盛堂書店でしょうか。創業者は言わずと知れた“不死身の分隊長”船坂弘元軍曹であります。
興味あったらお調べください。このデスゲームが屁に見えるくらいの戦地アンガウルで、このアニメに出てくるどのキャラも鼻糞に見えるほどの生き残りの執念を見せた軍人さんです。


※{netabare}大盛堂書店と球団以外のネタは第一話に全部詰まってます。{/netabare}




■結局最後まで観てしまった

ドラゴンズ&渋谷への愛着の残り香と全11話で短めなのもあってまあいっかと最後まで。
結局デスゲームっていくら主人公が足掻いたところでゲームを作った人を超えるにはなりにくい。破滅願望あるゲームマスターならワンチャンありそうでもそうなるとしらけます。それこそ「殺されるために殺す」みたいなね。

{netabare}終盤で仲間になったランキング1位のお姉さんはどこいっちゃったの?{/netabare}

ストーリーへの期待を捨ててバトルっぷりを楽しむという作品です。



■僕は気づいてしまった

思った以上に、シュカ(CV上田麗奈)がイカれてて良かった。

で、アニメに感じる物足りなさの話になるんですが、カナメとの濡れ場がない不自然さ。
これ以外にもいくつか作品を鑑賞してきてアニメ作品で濡れ場がないことにすっかり慣れてしまいました。しかし湧き上がる違和感。

 グロ と ○○

 ヴァイオレンス と ○○

対になるであろう ○○ に入る単語ってあまり求められてなくって僧侶枠でやれば?くらいの扱いなのかしら、と思います。
マスではそうかもしれませんが、きちんと描かれてる作品は総じて自分の評価は高い。『虐殺器官』『PERFECT BLUE』あたりがそうでした。


{netabare}例えばクライマックス最終話。笑顔で人体を切り刻めるシュカ。グロと暴力で彼女の狂気が伝わってくるシーン。カナメだって、殺人への躊躇いを振り切ってワンらの手駒をばんばか射殺してる頃合い。
そんな二人が闘い終わった直後なんて昂ぶってるでしょうに。回りくどい言い方やめれば

{netabare}ヤルだろう、普通。{/netabare}

隠すことで逆に嘘っぽくなってしまうことに僕は、気づいてしまった。
それか実写映画のお約束を踏襲してくれないことへの不満なのかなぁ。{/netabare}

いややっぱり違う。昂ぶれば行為に至る。「リオのカーニバルベイビー」「楽園ベイビー」。名作『クラダルマ』主人公の出生タイミングも災害下緊急事態に種の保存本能が働いたからだし。

何処がダーウィンやねん!?
種の保存より断絶に向ってることにも気づいてしまった僕は続編あっても観るかは微妙です。



視聴時期:2020年1月~3月 リアタイ

-----
2020.04.28追記


ドラゴンズ元ネタ詳細 注)ダ:ダーウィンズ ド:ドラゴンズ

・{netabare}ダ:バンダ君 ド:ドアラ 見ためが酷似{/netabare}
・{netabare}ダ:京田浩之(要の同級生) ド:京田陽太(2017年セ新人王){/netabare}
・{netabare}ダ:666(バンダ君の背番号) ド:66(落合博満監督の背番号){/netabare}
・{netabare}福嗣クン ご存知、落合博満氏のご子息です{/netabare}
・{netabare}ダ:CHAIN(主題歌) ド:Chen(2004-2011在籍の台湾出身投手)
  {netabare}※学生だった彼をスカウトしたのは故大豊泰昭氏です。彼も台湾出身。{/netabare}{/netabare}
・{netabare}ダ:カナメ(Dゲーム期待の新人) ド:ウォーリー与那嶺{netabare}⇒名は要{/netabare}{/netabare}

皆さんいくつ見つけられたでしょうか?



2020.03.21 初稿
2020.04.28 追記
2020.10.09 修正

投稿 : 2024/06/08
♥ : 53

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

異能バトル系のいわゆる「デスゲーム」的な奴。ヒロインのシュカは可愛い。(だけじゃなくて他の女の子も可愛いけど。)

== [下記は第4話まで視聴終了時のレビュー: 以下、追記あり。] ==
第4話まで視聴を終えた時点で、このレビューを書いています。

テレビ放送初回の第1話は1時間SPでした。たぶん主人公のカナメとヒロインのシュカを出合わせ、世界観を説明するのに1話30分の枠では収まりが悪かったんだと思います。まあ、これ自体はシリーズ構成としては悪くなかったと思います。

謎のスマートフォン・アプリ「ダーウィンズゲーム」により、何の説明もないまま異能によるデスゲームに巻き込まれたカナメですが、シュカとの出会いをきっかけにしてルールを徐々に把握していってますね。

理不尽なデスゲームに巻き込まれるというプロット自体は良くあるものだと思うのですが、今回アニメ化された範囲でどこまで明らかにされるかはさておき、ゲームの背景自体もストーリー中で語られていくものであるようです。これ自体はプラス要素と言えそうです。

この作品の場合、作中で「シギル」と呼ばれる異能は明確に超常的な能力として描かれているので、なまじ現実を舞台にしたような話よりもかえって「そんなことあるわけないやん」という思いに囚われなくてすむかもしれません。

純粋に異能バトルとして見た場合、シュカのシギル『荊棘の女王(クイーンオブソーン)』はなかなかアニメ映えして良いですね。ええっと、決して「ネビュラチェーン」とか「戒めの鎖(レージング)」とか思っちゃダメですよ…!?

……なお、第4話の次は第5話ではなく総集編っぽい第4.5話が放送される模様。
(いわゆる「総集編」で正規の話数が先送られるのは、今クール作品初?)
== [第4話まで視聴終了時のレビュー、ここまで。] ==

2020.3.21追記:
第11話で最終回のようです。ということで全話観終わりました。

原作が続いている以上、途中で終わることは避けられないわけですがキリとしてはとても良かったと思います。「ずっと隣にいてあげる」って夫婦か(笑)!

異能バトル物として考えると、カナメがちゃんと強いのとソロじゃなくてちゃんとクラン(RPGのギルド的な仲間のグループ)を作ること、そしてメンバーのシギル(異能)や得意分野で役割分担があるところなどなかなか良くできていると思います。

カナメは確かに強いけど「他の奴要らんやん」とはならないですね。

アニメを観るまで「カバーイラストの女の子が可愛いなあ」くらいにしか思っていませんでしたが、原作も面白そうだと思いました。

異能バトルが好きなら、結構お勧めかも。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 40
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

わりと普通に能力バトルで面白い。

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
ジャンルは、デスゲーム・バトル。グロいシーンはそこそこあります。

ただ、レビュータイトルにあるように、どちらかといえばバトルがメインで、精神的にくるようなシーンはあまりないので、グロ苦手な私でも完走できました。


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
まず、コレ系の作品の中では、作画の良さが目立ちますね。特に、シュカのバトルでは結構動きます。バトルアニメでは、大事な要素です。

あと、総評にある通り、意外とちゃんと能力バトルでした。あまりチートみたいな能力は出ていなくて、それぞれの能力をそれなりに生かしあっていた印象です。

序盤は命を奪うことを極端に嫌っていたカナメが、覚醒後は(必要とあれば)躊躇なく命を奪う展開はまずまず良かったです。いよいよ格好良さが出てきた時に終わりというのは少々寂しいのですが、2期が楽しみにはなりました。

ただ、やはり荒さ、雑さはあって。

例えばワンの瞬間移動能力も、半径5メートル以上の広範囲爆撃(手榴弾投げまくり)でなんとかなりそうだし、オートガードじゃないなら遠距離からの狙撃で一撃だろうし。大して強いと思えませんでした。

あと、とにかく銃撃に当たらなすぎて(苦笑) ああいうのは、真剣に命のやり取りをする場面に水を差すから、やめてほしいです。

それに、シナリオの面でも、明らかに原作をすっ飛ばしているだろうという展開も散見されました。シュエランも気になるし。

ただまあ、これは作品のテンポの良さと等価交換出来てるかなとも思うので、そんなにマイナス査定ではないです。

とにかく、この作品を一番面白くしたのは、「王様ゲーム」や「ナカノヒトゲノム」等です。(ん?) 空腹時に食べる飯は何でも旨いというか、どうせ大衆居酒屋のポテサラなんてと思ったらやたらに凝っていたというか。(んん?)

まあとにかく、類似作品が盛大に転けまくっているので、ハードルが下がりまくっていたのは良かったですよね(笑)

あと気になるのは、黒幕の正体(目的)でしょうか。以下、私なりの見解です(原作では明らかになってるかもしれませんが、知りませんw)。

「ダーウィン」「蠱毒」というキーワードから、明らかにプレイヤーを「進化(強化)」させることがあり、また、「敗者(死者)」が消失するという現象から、ダーウィンズゲームをインストール→異世界(Dゲームの世界)に転送される→作品の世界で死んでも、現実世界に戻るだけ。と想像できます。ということは、現実世界でダーウィンズゲームの勝者には何らかの役目があるのでしょう。戦争中の国で利用されるとか、その人のDNAを元になんか薬的なものを作り、人類総進化計画みたいな、そんな感じかな~と思います。知らんが(笑)
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆3
デスゲーム系ね。苦手ジャンル。能力あるのは良いけどな。負け、即死。なかなかハード。シュカ、バトルはよく動くな。武器を創造する能力? 惚れたなw サービスシーン(笑)

2話目 ☆3
引き続き、サービスシーン(笑) デート回(笑) なんか、仲間になりそうな奴だな。なんか、女子高生があっさりと(汗) ありがちだな~。金持ちの見世物になっているデスゲーム。幽々白書かい。

3話目 ☆2
二人でリング6つ集めて、ゆっくり待機したいけどな。なんか、軽いな~と。

4話目 ☆1
未来予測は、ほぼ最上級に強い能力だけど、どの程度先の未来を予測できるかで大分違うよね。数十秒程度なら簡単で、ようは、「分かっても避けきれない攻撃」をすれば良い。広範囲の爆撃とか、今回なら、ビルごと崩すとか。

いやいや、慎重な奴が、一次同盟とはいえ、能力の一端を明かすなや。いやいやいや、花屋をすぐに撃とうよ。銃じゃなく、少年を攻撃しようや。デスゲームって、とことんリアリティを求めないとね。

え~。ここでガンダムパロかい。シリアス中のパロは、ダメ。


5話目 ☆3
仲間が集まってくるのは、能力バトルとしては大事だよね。

6話目 ☆3
能力バトルだね。モース硬度もよく聞くようになったな。シンプルな謎解き。

7話目 ☆3
あれで、銃撃に当たらないなんてな。瞬間移動でも、半径5メートル以上の広範囲爆撃(手榴弾投げまくり)でなんとかなりそう。オートガードじゃないなら、遠距離からの狙撃で一撃だろうし。大して強くないっていうか、密度によるけど、空気圧の方が強くないか?

8話目 ☆3
いやいやいや、ワン、バカかよ。空間転移と空間切断が可能なら、貸金庫の中に空間転移して、金庫を切り裂けば、鍵はいらねぇんじゃね? 運営との連絡が、宝ね。特権、シギル封印とかか?

9話目 ☆5
よく動く作画に、ランキング1位(シュエラン)を入れる流れ。単純に熱い話だった。ほのかに恋愛要素もあるし。カナメは、剣心と気が合うかもな(笑)

10話目 ☆3
これは、スパイかな? ワンは、分かりやすい悪役だな。カナメ、殺しを覚悟するかな? 殺すつもりはないけど、死んじゃうパターンかな。

11話目 ☆3
殺人を決意する流れは、当然だな。ワン、かなりアッサリ死んだな。んで、あの特典はどこまで効果があるのかな? 一勝で相手を破滅に追い込めるっていうことではあるけど。う~ん、ここで終わりか。まだ続きを観たいな。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/08
♥ : 38

74.7 22 仲間でバトルなアニメランキング22位
炎炎ノ消防隊(TVアニメ動画)

2019年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (500)
2241人が棚に入れました
全人類は怯えていた──。何の変哲もない人が突如燃え出し、炎の怪物“焔ビト"となって、破壊の限りを尽くす“人体発火現象"。炎の恐怖に立ち向かう特殊消防隊は、現象の謎を解明し、人類を救うことが使命。とある理由から“悪魔"と呼ばれる、新入隊員の少年・森羅 日下部(シンラ クサカベ)は、“ヒーロー"を目指し、仲間たちと共に、“?ビト"との戦いの日々に身を投じる!!

声優・キャラクター
梶原岳人、小林裕介、中井和哉、鈴村健一、上條沙恵子、M・A・O、楠大典、興津和幸、日野聡、関智一、悠木碧、小西克幸、Lynn、河西健吾、宮野真守、前野智昭、津田健次郎、阪口大助
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

憧れの消防士とは違えども

原作未読


JUMPっぽいなと思ってたらマガジンです。
マガジンはラブコメしか読んでないので全く分かりませんでした。


 そもそも消防士はかっこいい


人体自然発火現象なる突然体から火が出て“ホムラビト”と化し、人間の脅威となっている世界。そこをなんとかする特殊消防隊員らの物語。独特な世界観ですが無茶してる感じはしません。

ただし思い描いてた映画『バックドラフト』だったりドキュメンタリー『9.11』に出てくるような消防士のかっこよさとはちょっと違っていて、世界観を維持するための消防士設定という感じ。“異能バトル”全開でした。火を恐れながらも勇気を振り絞って人命救助にあたる崇高さはないですね。残念。

どうでもいいけど、ホムラビトって表記は『焔ビト』なんですね。表記を『炎人』にして作品がヒットした暁には沖縄のTシャツ屋さんでグッズ展開を狙えたかもしれないのにもったいない(適当)。

第8特殊消防隊の面々 ※名を先、苗字を後

森羅 日下部(CV梶原岳人):主役
アーサー・ボイル(CV小林裕介):バディ的な?
秋樽 桜備(CV中井和哉):大隊長
武久 火縄(CV鈴村健一):中隊長
茉希 尾瀬(CV上條沙恵子):元軍人
アイリス(CVM・A・O):シスター

{netabare}※途中合流
環 古達(CV悠木碧):森羅達と同期
ヴィクトル・リヒト(CV阪口大助);科学捜査官?
ヴァルカン・ジョゼフ(CV八代拓):職人{/netabare}


第8とあるくらいなんでその前に第1~第7があります。つまり消防隊だけでも結構なキャラ数。
消化(鎮魂)活動を通じて人体自然発火現象の謎に迫るミステリーものと思いきや敵対する勢力も早々に出てきて異能バトルものの様相も呈してきます。そいつら含めるとけっこうなキャラ数。たしかに1クールでは難しい数ではありました。
女子は棲み分けできてて覚えられましたが、男子は大隊長クラスでもないと怪しかったです。

なんていう感じでしょうね。


 ユニーク世界で少年漫画らしいバトルを堪能


という感じでしょうか。
少年漫画らしいとは良くいえば安心安定懐かしのメロディ。現代らしさはあるものの脈々と受け継がれた伝統芸を堪能するようなもんです。
悪くいえば子供だまし。面白いと感じても心の奥にズカズカと土足で踏み込んでくるような深い感銘とは程遠いです。
モヤモヤが残ったまま完走しちゃいました。モヤモヤの原因はよく分からん。

{netabare}しかも今流行りの“祝2期決定!”エンドです。若干ネガティブな追い討ちをかけます。{/netabare}

少年漫画に抵抗なく、若干毛色の違う世界観を堪能したい。こんな方にお勧めです。



■ピックアップキャラクター

1.環 古達

悠木さんの声震わせる演技はいつもながら絶品ですね。しかし環というキャラの真骨頂はそこではありません。そうみんな大好き

 {netabare}“ラッキースケベられ”{/netabare}

漫画などの表現技法のひとつでネットスラングっぽくいつのまにやら一般化したワード『ラッキースケベ』がキャラの口を通して耳に入ってくる衝撃。
しかも一連の“られ”るモーションが極めてくだらない(褒め言葉)。あまりにも荒唐無稽この上なしで、モニターに向って「なわけあるかいっ!」とツッコめる仕様だったのはスタッフGJです。


2.アーサー・ボイル
 
主役の近いところに配置されるウザキャラ。
一般論ですが、他の作品でも厨二的イタいキャラってけっこうな頻度で登場します。何故なんでしょう?
最近のガキンチョ(若造と言ってもよい)とても品行方正です。わかりやすい悪ガキにはなかなかお目にかかる期会はありません。その反動なんじゃないですかね?
「わけわかんない」「ウザい」「言ってることがよくわからん」面と向かってはできないコミュニケーションを代理でやってくれるキャラを時代は欲してるのかもしれません。
キャラ多過ぎて棲み分けに困ったとかいう理由でない限り、こんなウザキャラにしなくても良かったのでは?と個人的には思います。

3.その他
 ・鈴村健一さんと坂本真綾さんの夫婦共演にニヤニヤ
 ・烈火星宮:超ハイテンションで関さん楽しんでやってそう


今回はこれくらいで。


{netabare}兄“森羅”と弟“象”。隠れ親族で“万”とか出てくんのかな?ワクワク{/netabare}



視聴時期:2019年7月~2019年12月   

------
2020.07.18 追記

2020年7月:2期開始(全24話予定)
となるとトータルで50話近くとそれなりのボリュームになりますね


2020.02.04 初稿
2020.07.18 追記
2021.10.08 修正

投稿 : 2024/06/08
♥ : 57
ネタバレ

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

大久保篤の帰還

<2019/7/6 初投稿>
今期のアニメ作品チェックはかなり遅めで一昨日くらいにようやくタイトルをざらっと眺めたところ。
個人的には高木さん二期は鉄板として、目に付いたのはヴィンランド・サガ、コップクラフト、そして本作でした。

ヴィンランドはキャッチしてるレビュアーさんからかねてより噂を聞いてたのと、youtubeで「ポンコツランド・サガ」観てたので 笑。
コップクラフトは賀東招二と村田蓮爾だから。

そして炎炎は・・・原作の一巻が出た頃、買って読んだんですよ。
あのソウルイーターの大久保篤さん新作ということで。
で、当時「これはいずれアニメ化するんだろな」と思い、それ以上読み進めるのを封印しました。
だって原作にハマりすぎるとアニメ化した時に辛口になっちゃうから 笑。

それぐらい原作を気に入ってます。

原作一巻の印象は
ちょっとファンタジーな消防士の作品。
バトルシーンは炎を二つ重ねてるだけに熱くて暑そう。
ソウルイーターと比べるとちょっとジャンプっぽいかな。でも、大久保篤調のちょっとイラストチックなデザインは健在です。

さてアニメ。
一話観ました。
大久保篤先生の個性的で病みつきになるデザインは少し摩耗して魅力が減ってる気も(ほら、原作気に入っちゃうとこんな風に見る目が厳しくなっちゃう 笑)
でもそれ以外は気に入りました。
かなり好みです。

人体発火現象というちょっと風変わりなテーマをどんな風に生かしていくのか楽しみです。

あ!評価は見始めなのでデフォルトの3.0にしてます。

<2019/7/15 追記>
2話観ました。
やはり良作の予感。
良い話です。
特殊消防隊の役割、そして想いのよく伝わる回でした。

エクスカリバーも出てきたし。
聖剣さん、良かったですね。
ソウルイーターから出張ですよ 笑

ところでまた来ましたね、つんちょ
今期はつんちょ何人いるんだよ、と。

<2019/12/14 追記>
21話まで観ました。

ここまで観てひとつ残念なところ。
ギャグのテンポが妙というか変というか。
不協和音の様に感じてしまうところは残念です。
もともと大久保さんの漫画のギャグはテンポも時と場所も独特なところはあるのですが、それらをうまくアニメに嵌め込めなかった感じ。
これは結構罪が重くて、流れを阻害してお話そのものが間延びしてる様に感じてしまう。

この点以外はかなり好みです。
映像も音楽もストーリーも。
丁寧に練りこまれた世界観もクセのあるデザインも好み。

ラッキースケベられ体質ネタは最初は意味がよく飲み込めなかったけどようやく目が慣れてきました 笑。
まさかこれが武器になるなんてねえ。

もうすぐ終わりなので中間評価。
とりあえず4.2点です。

<2019/12/29 追記>
最終話まで見終えました。

敵の正体、つまり力の種類や度合いが見えてきて、その仕組みもわかってきて。
主人公・森羅の幼少時の悲劇の真実もわかり。
そして二期へ。

やはり面白い作品でした。

この変わった世界観とデザインがやはり好み。

名前ひとつとっても、登場人物は漢字のまま「名→姓」の順になってます。
主人公・森羅日下部(シンラ・クサカベ)もファーストネームは森羅で、日下部が苗字。
普通なら日下部森羅なのですが、とある事情で先にファーストネームが来ます。
そうした細かいところにちょっと凝ってるとこなんかが好きなのです。

そういえば最近「日本人は名前をローマ字で表記するときはできるだけ『姓→名』の順にしましょう。」なんて御触れが文化庁から出たのだとか。
公文書は外務省除いてこれに従うみたいですね。
変えるの大変そう

閑話休題

大久保篤作品のソウルイーターは敵と思った者が実は味方だったり、その逆だったり、敵が一時的に味方になったり、三つ巴の構図だったり、と人間関係が変わっていくのが特徴なんですが、本作もそうなるんでしょうか?
{netabare}ジョーカー{/netabare}とか{netabare}リヒト{/netabare}とかの今後の立ち位置が気になるところです。

ギャグのテンポ以外は概ね大好きでした。

あと、ワン・ワン・ニャインの犬顔のオッサンもじわじわくる。
悠木碧さんが声当ててるんですよね。
器用だ。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 41

えりりん908 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

環ちゃんのラッキースケベられ体質発動は面白い!って思ってたけど…

話の本筋は、人類がほとんど絶滅した世界で、
わずかに生き残った人々の、
存続をかけた絶望的な営みなんです。

だから森羅君も騎士王君も、
大隊長や中隊長も、
何かピントずれてるけど、
一生懸命っていうか、
必死なんです!

そんな世界にあって、
何ですか?!
「ラッキースケベられ体質」ってwwww

ラッキースケベって男尊女卑な感じがして、
本来は好きじゃないけど、
炎炎ノ消防隊は基本的に暗い話で、
SFバトル系ダークファンタジーだと思うから、
環ちゃんがスケベられてる限り、
きっと希望は無くなりません(≧▽≦)




☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

何かもう大詰めだと思ってたら、
2期に続くってなっちゃいましたけど、
序盤の頃の颯爽とした感じ、
ちょっと足りないですね~
2クール目は、
なんかガッカリしてます。

話とか世界の謎とか、
なんか解き明かせば解き明かすほどに、
薄い感じ?
結局
終わりのセラフの、
幼なじみ対決を、
実の兄弟に置き換えただけ?
って、そんな感じです。

出だしの時の世界観が凄く面白かったから、
余計に、
バトルファンタジー一色になっちゃった展開が、
とっても残念です(´д`|||)

投稿 : 2024/06/08
♥ : 28

73.0 23 仲間でバトルなアニメランキング23位
七つの大罪 戒めの復活(TVアニメ動画)

2018年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (313)
1896人が棚に入れました
いまだ人と、ひとならざるものの世界が、分かれてはいなかった時代。

ヘンドリクセンとドレファスの二大聖騎士長の支配から王国を奪還した<七つの大罪>とエリザベス、ホーク。
王国誕生祭も無事に終わり、リオネス王国にようやく平和が訪れた。

だが、次なる脅威の予兆は確実に生まれつつあった――

声優・キャラクター
梶裕貴、雨宮天、久野美咲、悠木碧、鈴木達央、福山潤、髙木裕平、坂本真綾、杉田智和、宮野真守、木村良平、櫻井孝宏、内田夕夜、小西克幸、佐藤利奈、東地宏樹、岩崎ひろし、M・A・O、小野大輔、小林裕介、津田健次郎、高垣彩陽、遊佐浩二
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

まあ、こういう展開になるよね・・・。

原作未読。最終話まで視聴。

第1期のラスボス・ヘンドリクセンが、第1期で死んだはずのドレファスに・・・。
なかなか、衝撃的な形で物語が始まります。

個性豊かな『七つの大罪』組は早々に{netabare}バンとキングが別行動。
ゴーレムはディアンヌの怒りを買っちゃったり・・・。{/netabare}
単なる仲良しパーティー出ないところが七つの大罪の魅力。

ここまでは良いとして・・・。

強敵が現れる→負ける→パワーアップ→強敵を倒す
どうしても、こういう展開になってしまうのが、この手の作品の弱点。
残念ながら、第2期はこういう展開に陥っちゃっています。

メリオダスとリズとエリザベスの話とか・・・。
バンに対するジェリコの思いとか・・・。

本編に並行して様々な物語が展開されていて、視聴者を飽きさせない構成は良かったと思います。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 19

たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

作家性を殺した原作者

鈴木央さんは知る人ぞ知るベテランマンガ家で、集英社のゴルフ漫画「ライジングインパクト」でデビューを果たして20年以上経つ。しかしながら同社でも人気のあるマンガ家だったかといえば、ワンピースやハンターハンター、NARUTOはおろか、スポーツものでも当時のテニスの王子様ほどではなく、ジャンプを引退し、後に小学館で小出しに漫画を描いていたものの当たらず、ダメ元で講談社に移り、恐らくは編集の言うとおりに漫画を描いたら大ヒットしたという苦渋の作家である。

アニメ監督で言うと新海誠のようなものだ。

なので正直言って僕みたいにジャンプの頃から読んでた人間にとってこの「七つの大罪」はいかにも漫画を当てるために描いた大雑把な印象でしかなく、味付けの薄く深みのない作品に思えてならない。

おそらく本人も描きたい内容では決してないと思う。読者が読みたいものではあるだろうが。。皮肉な話である

僕は鈴木央さんといえば「金剛番長」が結構好きでした。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 13

37111 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

安定しているが、強さのインフレと数値化はいただけない。

1話視聴後感想と今後の期待度
一言コメント:2期なんで。1期は大変面白かったです。強さを数値にするのはちょっと。。。
期待度:★★★★

エスカノール強すぎワロた。

全体的に面白いですよ。王道のバトルアニメです。
1期から見てください。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 12

56.7 24 仲間でバトルなアニメランキング24位
聖戦ケルベロス 竜刻のファタリテ(TVアニメ動画)

2016年春アニメ
★★★☆☆ 3.0 (191)
1048人が棚に入れました
剣と魔法が支配するクナアーン大陸。そこには協力な三つの国が存在していた。聖アモリア王国、イシルフェン王国、ヴァンロディス王国の強力な三国である。三国の力は均衡状態にあり、いずれか一国で変事が起これば、大陸全土に戦火が広がるのは目に見えている。クナアーン大陸には、各地に出没し大地を焼き、破壊をほしいままにしていた邪竜と恐れられるダガンゾートが存在していた。10年前、ヒイロの両親バイロとキスミテーテをはじめ魔導士たちはダガンゾートを封印しようと魔法の儀式を行ったが、何者かによって邪魔が入り、封印に失敗した。のちにこれは「バルバゴアの惨劇」と呼ばれる。幼いヒイロはギルーに助け出され、両親の仇を討つために剣の修行に励む。そして10年後、16 歳になったヒイロは、邪竜退治の旅に出ると勝手に家を出るヒイロ。そんなヒイロにギルーはしかたなくついていくしかなかった。邪竜ダガンゾートを探し出す旅の道中で、ヒイロは様々な種族の人々と出会い、いつしか仲間となってダガンゾート討伐を目指すのだったが…。果たしてヒイロは、自らが負った宿命に打ち勝ち、ダガンゾートを倒すことができるのだろうか…?!

声優・キャラクター
松岡禎丞、M・A・O、内田真礼、楠大典、小笠原亜里沙、咲野俊介、伊瀬茉莉也、沼倉愛美
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

ギャグアニメならまぁ分かるが、どういう意図の作品なのだろうか?

[文量→小盛り・内容→雑談系]

【総括】
剣と魔法の世界。対立する王国。所謂ハイファンタジー。ジャンルとしては、(個人的には)スペースオペラ、ラブコメと並び好きなジャンルです。ですがぁ、、、。

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
しっかし、コテコテですね。強いて言えば特徴的なのは主人公のヒイロが弱いってところですね。しかも、ガチにw

弱い系の主人公×異世界バトル というのは確かにジャンルとしては成立してて、古くは私が愛する「ロードス島戦記」もそうだったし、最近では「灰と幻想のグリムガル」なんか、成功例ですね。

グリムガルのハルヒロは、弱いことに苦悩しながらも、身の丈にあった戦い方を模索しました。

ロードスのパーンは、弱いことを認めつつ、長い年月をかけて大陸有数の騎士になりました。

ケルベロスのヒイロは、弱いことに気付かずにいたら、なんか仲間達が助けてくれましたw

まっ、そんかところですね(笑) あまり肩肘張らず、気軽に眺めるの程度が吉かと。半分以上はギャグアニメなので。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/08
♥ : 27

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

この作品・・・原作はゲームだったんですか^^;?

この作品の原作は未プレイです。事前情報は声優さんだけ・・・松岡さん、M・A・Oさん、内田真礼さん、伊瀬茉莉也さんが出演される事を知り、殆ど条件反射的に視聴を決めた作品です。
何も考えず脊髄で行動するから、毎期の視聴数がとんでも無い事になっている自覚はありますが、一度視聴スタイルが定着してしまうと、中々変えられないんです。
特に期の変わり目は未視聴作品が一気に溜まってしまっていますが、レビューを書きながら気長に視聴していきたいと思っています^^;

この物語の舞台はクナアーン大陸・・・この大陸は聖アモリア王国、イシルフェン王国、ヴァンロディス王国という3国・・・
そして何とか3つの王国の危うい均衡が保たれていました。

この大陸には最悪の災いが・・・それは邪竜と呼ばれるダガンゾートが村や街に猛威を奮っていたのです。
その事態を重くみた魔導師たちはダガンゾート封印しようと試みますが、妨害を受けて作戦は失敗・・・
その場に居合わせた殆どの魔導師が生命を落としてしまったのです。
その魔導師の中には、この物語の主人公でるヒイロの両親も含まれていました。
作戦当時は年端のいかない子供だったヒイロ・・・そして月日な流れ、両親の仇討ちのためヒイロが立ち上がり・・・物語が動いていきます。

松岡さんが主人公であるヒイロ役を演じられていたので、主人公無双系なのかな・・・と思いきや全然そんな事はありませんでした。
それどころか、自らを「剣士」という割に腕前はどちらかというと残念系だったような・・・^^;

そんなヒイロの仇討ちの旅に同行する華がサラート(CV:M・A・Oさん)と、エリン(内田真礼さん)です。
サラートは長く青い髪に青い瞳をした謎の美少女で、ヒイロの事が気に入ったようで、良く行動を共にしています。
感情を表現するのが苦手なサラートですが、ヒイロ達との旅の中で変わっていく彼女を見るのもこの作品を堪能する上でのポイントになっているかと思います。

そしてエリンの同行する理由は・・・こちらは物語の中で明らかになっていきます。
一癖ありそうな彼女ですが、根は優しい女の子なんだと思って視聴していました。
なんといっても演じてるのが内田さんですし・・・(//∇//)

でもこの旅の中で一番変化を遂げたのは、何といってもヒイロだったでしょう・・・
本人は一流の剣士を目指して日々の鍛錬にも耐えてきました。
それでも、剣術の腕が一向に上がらないんです。
どんなに下手な人でも毎日必死に練習すれば、それなりに上達すると思います。
でもヒイロはどんなに頑張っても上達しないんです・・・
一体それは何故なんでしょうか・・・
剣術のセンスが無い・・・確かにそうかもしれません。
でも実際にはセンスなどという言葉では表し尽くせない位の業が存在しており、感想して振り返ってみると、物語の核となる部分だったように思います。

ヒイロの背負った業とは・・・気になる方は是非本編でご確認下さい。
色んな事に納得できる物語の構成だったと思います。

でも物語終盤の展開・・・流石にこれには胸が痛みました。
きっと一番知りたくなかった事だったのかもしれません。
そして絶対に見たく無かった場面だったように思います。
紆余曲折を経た事の顛末は如何に・・・?

オープニングテーマは、内田真礼さんの「Resonant Heart」
エンディングテーマは、三森すずこさんの「Xenotopia」
どちらも文句無しに格好良い曲で優劣は付けられません。
この曲の発売前に内田さんの満面の笑みがネットの情報っとして流れたのが
印象的でした。
先日のカラオケでオープニングを歌ったので、今度はエンディングにチャレンジしてみたいと思います。

1クール13話の物語でした。中盤まで「もしかしたら1クールでは終わらないかも」と思っていましたが、物語的には一区切りついたところまで描かれていて良かったと思います。
でも、物語は未だ続くようです。
彼らの旅がこの先どうなっていくのか・・・もしそんな続編があるなら是非視聴したいと思います。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 12

37111 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

クソ、クソ、アンドクソ

なんじゃこりゃ。。。

行動の動機が希薄
まったく主人公に感情移入できません。

すべてがご都合主義的に進む。そして終わる。
紋切り型の悪役、ラスボス。
ナンブーコが大物感ない。
作画もひどい。


シャリシャルーだけが唯一の希望。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 10

59.5 25 仲間でバトルなアニメランキング25位
ドラゴンボール超(スーパー)(TVアニメ動画)

2015年夏アニメ
★★★★☆ 3.4 (240)
1016人が棚に入れました
ファン待望の新テレビアニメシリーズの舞台は、悟空が魔人ブウとの壮絶な戦いを終え、平和を取り戻した地球のその後です。原作者・鳥山 明の原案によるストーリーを新たにテレビアニメーションで描きます。これまで原作でも描かれていないアニメ完全新作になります。誰もがワクワクする新しい「ドラゴンボール」の世界、『ドラゴンボール超』にぜひご期待ください!

声優・キャラクター
野沢雅子、堀川りょう、鶴ひろみ、草尾毅、古川登志夫、佐藤正治、田中真弓、渡辺菜生子、皆口裕子、石塚運昇、塩屋浩三、山寺宏一、森田成一、八奈見乗児
ネタバレ

石川頼経 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

ドラゴンボールを今風にした楽しい作品です。

バトルも楽しいですし、
アラレちゃん登場回や野球回などもあって非常に楽しいです。

あと、キャラとしては天使のクスが可愛くて魅力的ですね。天使の中で抜群に可愛くて魅力的。
彼女がいる第十宇宙は二番目に敗退したあまり強くないチームですが
界王神ゴワスは一度も負けた戦士たちを責める事なく、むしろねぎらいの言葉をかけ、戦士たちも誰一人取り乱すことなく消滅しました。

「宇宙サバイバル編」ですが、楽しいばかりではなく。ひょっとすると「ぼくらの」ばりに何かハードな裏があるのかもしれず、
巷ではいろんな推測がされ出しています。
「全王極悪説」とか「天使陰謀説」とか・・・
しかし{netabare} こういうのは只の大人の深読みでちゃんと子供向けさ作品的なハッピーエンドで良かったです。{/netabare}

追加
また、作品とはあまり関係ない随筆ですが、
私は要するにアニメは「大人も子供も見られる作品」「大人の鑑賞の耐える子供向けアニメ作品」が好みなのかなと思いました。
具体的に挙げると、このドラゴンボール超、ゲゲゲの鬼太郎六期、ワンピース、NARUTO、名探偵コナン、バトルスピリッツブレイブ、
あと、この括りにはジブリ作品やけもフレ、メイドインアビスなども入るのでしょうね。
私がplanetarian星の人をKey作品で最高評価したのも少々、Key作品の他の作品より年齢層が低い子供も大人も視られるアニメだったからかもしれません。

勿論、子供には理解しがたい内容やハードさやエログロ要素のある「大人向けアニメ」と
逆に大人には見づらい、例えばアンパンマンのような「子供向けアニメ」も否定はしませんけどね。

ただ私は個人の嗜好としてアニメは「子供っぽさ」もしくは「子供向き内容」が含まれたものが好きですし、
そういうのがむしろアニメ作品の魅力の一つだと思います。

追加②
上のような文章を書いておいてなんですが、私はちょうど「アニメとか特撮は子供のもの」という偏見と闘っていた世代なんですよね。
昔は中学・高校生、下手すると小学校高学年にもなると「アニメ(当時はテレビ漫画とも言っていた)から卒業しなさい」とか言われるような状況で、
学校でもアニメファンは暗いとかオタクとか言われてコケにされた時代でもあります。
そして、例の宮崎事件が起きてアニメ・特撮ファンの置かれた状況は最悪のものになった事もありました。
高校生以上でアニメ・特撮を見ている人間はオタクとして宮崎のような危険人物として扱われて非常に白い目で見られました。
とあるPC雑誌の相談コーナーに「好きでもない女に好かれて困っています」という相談の回答に「なら、部屋に(うる星やつらの)ラムちゃんのポスターでも貼っておきなさい。怖がってすぐに寄り付かなくなるでしょう」なんて、トンデモない回答があったような状況でした。

その反発心から「アニメは大人の鑑賞にも耐えるものだ。もっと大人向けのアニメを増やして欲しい」と私達は思ったものです。
そして、大人向けのアニメが当たり前になってきて、大人でも特撮やアニメを見る事を白眼視されなくなった今の時代になって、ふと「子供向けの要素があるアニメはやはり面白いし楽しかったな」と今になって思いだしたわけです。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 21
ネタバレ

お茶 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

ファンを意識した作り

先日最終回をむかえましたね。
あまり評判が良くないようでしたが、自分は毎週楽しみで観てました。そもそもストーリー性なんてZ中盤あたりから、インフレが加速するだけに映るくらいでしたし、それでいいんだと思いますwこの世界観に浸っていたい、ずっと悟空さんたちを観ていたいと思わされている自分がいます。

鳥山氏より、とよたろうさんが協力体制で描かれた本作。漫画もあるようですが、かなり今風にアレンジしているドラゴンボールになっていると感じました。未来のトランクスが出ることからしかり、そこでの未来悟飯との紹介エピや、現在の悟飯との絡みも、ファンを意識した作りになっていましたし、悟飯においてはアルティメット状態の人気を把握し、それを採用するといったところまででありました。

悟空とベジータがウィスに修行をつけてもらった際に新しい道着に変わりましたが、不評ですぐ戻ったのもありましたねwピッコロさんは保護者に磨きがかかっていたり、ヤムチャは無茶ばかりというか武道家じゃねーしw


言い出したらキリがないのですが、自分は最終回を観終わった後、youtubeで海外の人が本作を観ている動画を観ていました。一緒の作品で通じ合うのは、感動するものでしたし海外ウケも考えてらっしゃる。どこで盛り上がり、どこで感動するのかのリアクションが皆さん分かりやすい。制作側が意図したことも割と分かりやすかったりするので、杞憂ではないのが分かるのは気持ちが良い。{netabare}~17号やフリーザの活躍であったり、ラストの悟空とベジータの構えも、意識していましたし、{/netabare}原作をリスペクトしていて良い感じでしたっす!

投稿 : 2024/06/08
♥ : 19
ネタバレ

四畳半愛好家 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

戦闘力がインフレしない(?)ドラゴンボール

観終わった方へ…長い間お疲れ様でした!

2015年7月5日から始まった本作ドラゴンボール超ですが、やっとこさ2018年3月25日をもって無事に完結いたしました。

文句を言いつつも、なんだかんだ最後まで楽しく観れたのも、悟空たちキャラクターの魅力ゆえでしょうか…。

簡単な感想{netabare}

正直、文句を言いたくなる部分はありました。
いや、むしろ文句を言いたくなる部分ばかりの作品でした。

特に序盤の「破壊神ビルス編」「フリーザ復活編」の質の低さ…。
映画をただ引き延ばしているストーリーに、迫力のない作画…。正直、映画も楽しくなかったんですが、それを更に劣化させて提供されても…。

多くのファンもこのあたりで見限ってしまったかもしれません。(仕方ない
と思います)
「ドラゴンボール」というメジャーな看板背負っているだけに、もう少し作画頑張れよ…なんて思ったり。

ただ、そのあとの「破壊神シャンパ編」や「未来トランクス編」辺りから熱い戦闘シーンや展開も出てきて、最後の「宇宙サバイバル編」の「力の大会」の頃には作画も完全に回復し、面白さもぐんっと上がった感じがします。

(迫力のある戦闘が多かった「力の大会」も、無駄は多かった気がします。登場キャラ1/3ぐらいで良かったかと…。退屈な回が多すぎました…。そもそもジレンほどの強キャラがいると、ほとんどのキャラの存在は”無駄”になってしまいますけどね…。)

最後のジレンとの戦闘は特に迫力がありました。フリーザと悟空の熱い共闘の中にジレンが持てずにいた「信頼」を意識するシーンは少し感動しました。何度も拳を交えたが故に生まれていた信頼。まさか悟空とフリーザの共闘の中でそういったものを見せてくるとは予想しておりませんでした…。(フリーザはどうせ裏切るだろって思ってました笑)

しかしジレンは絶望的に強かった…。勝てるビジョンが浮かばなかった中盤は、「亀仙人か天津飯辺りをジレンにぶん投げて殺させる以外なくね?」なんて外道なことを考えてしまいました…。(殺すと失格になるため。)

{/netabare}

ドラゴンボールの戦闘力のインフレについて{netabare}

個人的にドラゴンボールの魅力は「戦闘力のインフレ」に詰まっていると思っています。
本編のフリーザ編が終わった後、復活してきたフリーザとフリーザの父を一瞬で切り刻んだ未来トランクスだったり、ベジットになることで脅威だった魔人ブウを赤子のように圧倒したり…。
そういう「圧倒的な強さの描写」に憧れた方も多いのではないでしょうか…。

ただ、題名に書いたとおり、本作に関しては、「インフレ要素」が不足していたのが残念でした。
平たく言えば、「超サイヤ人ゴッド」が全然強そうに見えない…青髪ダサい…格好良くない!!(私的な意見)
ノーマル状態でも善戦できる相手に、満を持してゴッドになっても圧倒できなかったり…弱そうな相手にも大苦戦したり…。なんならサイヤ人3のほうが強いんじゃねえか?なんて思ってしまうレベルです…。(勿論ゴッドのほうが強いはずですが。)

ノーマルで戦える相手ならデコピンで殺せる…そういう「インフレ感」や「嘘をつかない戦闘力」がドラゴンボールの醍醐味だと思ってます。
本作を見ていると、戦闘力が原作と比べて全然あてにならないというか…そもそも悟空が出る大会に天津飯や亀仙人が出場しちゃう辺りもおかしいんですが…。

なので「身勝手の極」の回を観て、久々にドラゴンボールだと思いました!
強すぎるジレンとも互角以上に戦える圧倒的な戦闘力…格好いい!
せっかくなら「ゴッド」ももっと格好いい見せ方ができたんじゃないかなぁ…なんて思ってしまいます。
{/netabare}

ともかく、退屈な「映画回」を乗り越えれば、ファンならそれなりに楽しめる回もちらほらあった作品だと思います。

お勧めは難しいですが、なんだかんだ最後まで観て良かったと個人的には思えた作品でした。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 9
12
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