家族で秘密なTVアニメ動画ランキング 10

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画の家族で秘密な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年06月02日の時点で一番の家族で秘密なTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

75.3 1 家族で秘密なアニメランキング1位
citrus(TVアニメ動画)

2018年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (522)
2118人が棚に入れました
ギャルだけど初恋も未経験なjk・柚子は、親が再婚した都合で女子高に編入することに。彼氏ができない!と不満爆発の転校初日、黒髪美人の生徒会長・芽衣と最悪の出会い方をする。さらに、義理の姉妹になった芽衣と同室で生活することに・・・!?

声優・キャラクター
竹達彩奈、津田美波、藤井ゆきよ、久保ユリカ、井澤詩織、葉山いくみ

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

純情ギャル×黒髪生徒会長=×××

この作品の原作は未読です。
原作の掲載誌は「コミック百合姫」で、これまで「ゆるゆり」「犬神さんと猫山さん」「捏造トラップ-NTR-」などを輩出してきた雑誌です。
2018年春アニメで放送が予定されている「立花館To Lieあんぐる」もこの雑誌からの作品になります。

そしてこの物語の主役を演じるお二人…あやちと津田美波さんの組み合わせは今回が初めてではありません。
二人が主役若しくは準主役で活躍する作品…私の知る限り「モモキュンソード」「おくさまが生徒会長!」に続き、これが3作目になると思います。

あくまで個人的な私見ですが、この作品の様に女性同士が対峙する…というシチュエーションにお二人の声質が合っているから、集まるべくして集まったんだと思います。
コロコロ転がるようなあやちの声質と、津田さん演じるキャラの声質は水と油の様に共通点が見出せません。
だからこそ、この作品の様にキャラの心情を重視される作品には欠かせないんだと思います。
スタート地点はバラバラ…向かっている方向すら根本から異なる二人…
天と地ほどの差を表現するのに、声質は欠かせないと思うんです。

この物語の主人公は高校1年生の藍原柚子…母親が再婚して藍原性を名乗るようになった今どきのギャル風な容姿が特徴の女の子です。
母親の再婚に伴い、住むところも学校も変わった柚子でしたが、気合いを入れて身なりを整えて登校した彼女に待っていたのは、全身校則違反という洗礼…その学校は校則の厳しいお嬢様学校だったんです。

そんな彼女の前に現れたのが1年生なのに生徒会長を務めている藍原芽衣…
黒髪ロングの美人さんで清楚な出で立ちは柚子とまるで真逆…
何もかもが違う二人…ですが、親同士が再婚して義理の姉妹になった二人だったんです。

お互い「その他大勢」から身内としての「ただ一人の存在」に昇華した二人…
柚子のお節介なまでの優しさと、芽衣の凜とした言動を慕う存在を巻き込みながら柚子と芽衣の物語が動き出すのです。

言葉にするだけで良いのに…
一人の視聴者の立場というだけなら、きっとこの思いは払拭できないと思います。
きっと「その他大勢」同士の立場だったら、悩むことも苦しむことも無かったと思います。

でも、お互いの距離が近すぎると逆に言えない事もあるんですよね…
まぁ、二人の場合は各々を構成する人格が凝り固まっていたので、余計に事がややこしくなった点も否めませんけれど…。

だから二人を見ていると駆け引き…にすら行き着いていない事に気付きます。
自分と相手の立ち位置を理解して、次の一手を模索するのが駆け引きとするなら、二人ともお互い自分の事だけで精一杯なんですもん…

でも、そんなになってしまうのも理解できます。
これまで自分が経験したことの無い感情のコントロール…決して易しくはありませんから…
それに自分の領域の境界が曖昧だから境界線上でのせめぎ合いもできない…
人は知らない事に対して臆病になる…当然の事だと思います。

この堂々巡り…
これではいつまで経ってもお互いが噛み合う事はありません。
でも、お互いがもう少し歩み寄りながら理解し合う選択肢は絶対あったと思うのですが、これはだいぶお預けを食った気がします。

だから井澤さんや金元さんといった外乱には正直ちょっと期待しちゃいました。
何故なら直ぐに展開が膠着状態になるからです。
その原因は芽衣の言動だった訳ですが、振り返ってみると彼女の鉄壁の防御こそが彼女自身の最大の魅力だったのかもしれません。

だって、何人たりとも侵入することのできない彼女の絶対領域を守っているのですから…
逆に考えると、彼女の鉄壁の防御は彼女が心を許した人しか掻い潜る事が出来ない類のモノなんです。
それって特別以外のナニモノでもありませんよね。
彼女の燃え上がるような情熱…それに触れられるのは本当に特別な人だけ…
柚子と芽衣の気持ちはどこに向かっていくのか…届ける事ができるのか…
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、nano.RIPEさんの「アザレア」
エンディングテーマは、Mia REGINAさんの「Dear Teardrop」
nano.RIPEさんの曲は相変わらず痺れる曲ですね…
格好良過ぎて鳥肌モノでしたよ。
もちろん、カラオケでもチャレンジ済です。

1クール12話に物語でした。
感想して振り返ってみると、やはり私はあやちと津田さんの組み合わせが根本的に好きみたいです。
これからもお二人の共演を楽しみにしています。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 22
ネタバレ

一言 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

ストーリー展開とキャラの描写がダメ

一言で言えば、キャラクターの考えてることが理解できないアニメ。


タイトル通り、ストーリー展開とキャラ描写のことは後程記載するとして。
きらら系の女の子が仲良くしてるゆるい百合が好き…くらいなライトな百合好きオタクには濃厚すぎるかもしれない。
百合というよりガチレズ、そんなアニメです。


しかしレズ依然に展開が無理やり過ぎてギャグアニメと化してたり、ただ単にエロ描写を描きたいだけのストーリー展開がめちゃくちゃなアニメだった。


※ここからはこの作品に対する愚痴のようなもので、オタク特有の早口な作品に対する批判()なのであまり推奨しません。
{netabare}
例えばゆず。
メイにキスしたいだの、告白したいだの、レズ漫画買うだの、女のメイが好きなことを自覚したうえでの行動だったくせに、いきなり最終話間近で「やっぱり姉妹のスキンシップとしてはやりすぎだと思うんだ…」とか今更すぎて…。

もっと早い段階でぶつかる問題では…?
もはやこのタイミングでこんなこと言うの意味がわからなさすぎる……。自分からいろいろとメイに積極的に関わろうとしてたくせにここでそれ言うか?

女同士はおかしいからやめようという葛藤を描くなら、もっと序盤ですべき。
{/netabare}

話の持って行き方が唐突で、キャラクターの考えてることが意味不明になっている…。

{netabare}
メイも、ビッチ生徒会長を描きたかったんだろうけど、初っ端からゆずにキスしまくったり、ことあるごとにちょっかいかけている理由がほしい…。
最後の最後までゆずをいつ好きになったのか理由がなかった…。
{/netabare}

描写がたりてないと思う。感情移入できないどころか何考えてどうしてそんな行動を取るのか理解できないからもやもやしてしまう。

{netabare}
あと双子姉妹も登場した意味なかったな…。
修学旅行回は特に謎。
双子姉はただふりまわされただけだった。
メイはなぜクリスマスに拒否られただけで、ゆずをあそこまで完全拒絶したのか、しかもすんなり双子姉と付き合うことを承諾したのか謎すぎる。

クリスマス回といえば、そもそもゆずがメイを受け入れなかったのも意味がわからなかった…。あそこまでメイを求めていたのになぜ今更拒否する?理由がほしい。(序盤なら拒否するのもわかるけど…)

ビッチ中学生もあんなに執着してたのにあっさり改心するからつまらなかったな。
双子の新キャラをいれて意味不明な展開をやるより、ビッチ中学生と人悶着やるのをていねいに描いたほうがよかったのでは。


クリスマスの夜以降、メイがなんであんなに塩対応で、もう話すこともないとか、関わるなとかいってたくせに、最後の最後でころっとゆずの返事をオーケーしたのか、理由付けがないし、まじで意味がわからない。

それに、ほんの一時的に付き合った双子姉と別れることになったとき、あなたを失いたくない…とか言ってたところは本当に意味がわからん。
出逢って間もなさすぎるのにいつそんな重い感情生まれたんだよ…てかゆずにすらそんなこと言わなかったのに……。
{/netabare}


感情移入どころかキャラクターの行動原理が謎だから話としておかしすぎる。
それが気になって仕方がなかった。


ただ、レズなら何でもいいと言う人や、ストーリーの粗探しも含めて楽しめる人ならいいと思う。一話を見て判断してみてはどうでしょう。

ツッコミどころあってニヤニヤするというよりは、鼻で笑う感じ。


ボロクソに書いたんですが、どんなことをやらかしてくれるのかという意味では楽しめたし、ここまで頭のぶっ飛んだレズアニメを見たことがなかったので新感覚な感じで楽しめました。

二期があれば見るとは思う。
やらないと思うけど。
{netabare}
個人的には、はるみんとゆずが絡んでそれをビッチ中学生が掻き回す感じのストーリーのが面白かったんじゃないかなぁと思う。
まあ要するに、ストーリーの展開+メイメイの考えてることが見えにくすぎてもやっとしたんですよね!
{/netabare}


opとED最高に好きです。
あと、竹達のギャル演技、とても良かった。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 10
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

今観てる

2話までの感想
{netabare}マリみてっぽい作品なのかなーと思ってたら、島津由乃似のキャラが出て、それが隠れギャルで…って、そこまではいい。
けどそこから更に、その由乃似キャラが巨乳って設定で…。
くっそwwwww由乃が巨乳ってだけで爆笑してしまった。
その後ユズが由乃の真似をしてスマフォ胸に挟もうとしてストンと落とすのも笑えたけど、巨乳由乃のほうでずっと笑いっぱなしでした。
我ながら自分自身の笑いのツボがようワカラン。

内容の方だけど、良かれと思ってやったことが迷惑になるってネタは好きです(正確にはそれに纏わる葛藤ね)。
ってよりも祥子もといメイが妙に男っぽい気が。
「そのうるさい口をキス塞いでやる」って感じよね。
どこまで本気なんだか現時点では分からないけど…むしろそれでユズが本気になり始めてしまった、って話なんだろうか。

学園長とのゴタゴタの件で一番悪いのは放ったらかしにしてる親父な気がする。
2話で飛行機出てたのでそのうち登場するのかな?
ユズは自分の出来る範囲でよく頑張ってると思うが、いかんせんアウェーが過ぎる。{/netabare}

6話までの感想{netabare}
↑で懸念してた親父、やっと登場してくれました。
兎に角とっとと登場させて「立ち位置」をしっかりさせてくれないと…理事長とのゴタゴタの件とかの時が顕著だったけど、作家に便利なデウスエクススマキナに使われそうで気が気でなかった。
理事長が都合良く倒れてくれる時点でデウス~もヘッタクレも無いけどね。

そしてやっぱりキャラの思想の根底が妙に男っぽい。
親父は学園を継ぐつもりが無くて、そんな中祖父が倒れて「自分が継がなきゃ」となって業務をこなすとか…男女差別と言われそうだけど、どうにも男っぽい。
それよりも家を継げる優秀な男を婿に迎え入れようとする方のが「らしい」気がして、そう考えると序盤出てた元許嫁って性格はどうあれ経営だかは優秀だったんじゃないの?となり、簡単に婚約解消してしまったのはなんか勿体ないような?
学園存続をとるかアイツ許せねぇをとるか、葛藤するエピが欲しかった…っていうか必要だったんじゃないかな。

前々から思ってたんだけど、これって少女マンガのホモホモしたやつの性別をまるっと入れ替えたものなんじゃないか?っていう印象。
といって自分詳しくないんだけど、風と木の詩とかそんな系…ってかそれ読んだ時は「これ全員中身女性じゃん」と思ったもんですが。
…って、あれ?そうだとすると逆輸入ってよりも元に戻ったってことか?
あれれ、なんか混乱してきた。

で、話戻って親父の件ですが、それまで旅客機がちょくちょく映るシーンがあったのだけど、「実際よく戻ってきてたけど顔合わせ辛いので様子見て帰ってた」ってことの伏線だったと判明。
これは気付かんかったわー。
そしてもう一つ、母親一体何者?どこで知り合った?ってのも謎だったんだけど…6話後半に建設現場の現場監督みたいなことをしてまして。
え、そんな仕事?と一瞬ビビったけど、ああ、母親はかつて海外の学校建築に携わってたってことかな?そこで親父と出会った、みたいな。
合ってるかどうか知らんけどねー。
ちゃんとそういう設定っていうか伏線貼るのであれば、理事長が倒れる時も数話前から最近体調が良くないとか描けなかったのか?と不思議でならない。
見落としでもあるのかのう。


余談
副会長がなにかと蚊帳の外扱いで不憫。
声優は清水愛か?と思ったら久保ユリカでした、全然違うじゃーん!
魔法少女くるみで「バカっぽい演技上手いなー」とチェックしてたつもりだったんだが…こ、これはストパニの影響を引きずってたんだ、そうに違いない。
と思ってたらくるみ並にきゃろ~んとした声の新キャラ登場で「久保ユリカにやらせりゃいいじゃん」と思ったらそっちはヘボット…っていうかナナチの井澤詩織でした。
恥ずかしながら、少女終末旅行でユーリ(久保ユリカ)をナナチの人か?と勘違いしたことがありまして…やっべ、頭混乱してきた。{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 7

79.3 2 家族で秘密なアニメランキング2位
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (515)
2045人が棚に入れました
現代の日本で生活している「本須麗乃(もとすうらの)」 は、念願である図書館への就職が決まったその日に亡くなってしまう。もっと多くの本が読みたかった、そんな未練を抱いたままの彼女は気が付くと異世界の幼女マインとしての身体を持って意識を取り戻した。物語の舞台となるのは 魔法の力を持つ貴族たちに支配された中世のような異世界の都市エーレンフェスト。厳格な身分制度の中、現代日本の知識を持つ少女マインが、本を手に入れるために奮闘する。

声優・キャラクター
井口裕香、速水奨、中島愛、折笠富美子、小山剛志、田村睦心、子安武人、日野聡、前野智昭、内田彩
ネタバレ

鰺鱒 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

題名の軛

[2019/10/15 v1:知識は紡いで繋いで使ってなんぼ]
[2019/12/06 v2:うつわとなかみ]
[2019/01/14 v3:題名の軛]

原作知らず。
全体としてかなり長くなってしまったので適当に畳んでおきます。

[v3 題名の軛(くびき)]
続編決定ということのようで、1期は区切りの良いところまでだったのでしょう。

アニメ作品として、絵柄が少々独特ながら異世界商工記として十分に面白く、最初の数話を問題なく視聴できるならそのまま全部見て損はない作品と思います。転生者である主人公にちょっと都合の良い幼稚化が感じられますが、「私TUEEEE」することはなく、地道・実直に下克上のステップを踏んでいます。これって昔のNHK朝ドラに通じるものがあるような・・・おしん的な?(憶えちゃいませんがね・・・)


ですが、僕個人にとっては、不満の残るお話の展開であり、終わり方でした。v1、v2で述べてきた「本とは何か」「何を残すのか」といった本の機能・役割、そこに記すべき情報・コンテンツに関する物語や展開は一切ないまま終わりました。本好きとはいったい何を指すのか。

とはいえ、この不満はタイトルを勝手に解釈した僕の妄想・期待と作品内容の不一致によるもので、原作者さんや制作サイドとしては「んなもん知るか」で終わる話でしょう。なにより、本作を楽しまれた多くの皆様にとっても同様のはずです。

―そも、タイトルに何を思ったのか
{netabare}
本作のタイトル「本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~」というのが、僕にとってはミスリードをうみ、また、そうは言いながら僕自身がタイトルをちゃんと吟味していなかったのかな、と思います。ラノベやなろうものにしては珍しく、タイトルに強い方向性と状況の限定が盛り込まれたものだと思っています。

「本好きの下克上」という主題から、“本のない世界に本をもちこみ、本の力で何かしらを改変・改革していく”ようなものを読み取ってしまいました。もしもそうならば、当然そこには本によって(本のない世界と比べて)爆発的な勢いと実効力で拡散していく知識、情報による人々の変革、思想の変化と発展とを背景にした主人公の「下克上」が描かれるに違いない、、、と。

でも本作は、副題である「司書になるためには手段を選んでいられません」が本当に大事なことだったのですね・・・結局、本が身の回りにありさえすればよい、という選択を主人公が終盤でしたことで、そう判断せざるを得ませんでした。
{/netabare}

―でもこのタイトルだからこそ、観てみようと思った作品
{netabare}
タイトルって、大事だと思っています。作者がそれなりに考え、作品全体を過不足なく表すものとして付けるもののはずです。だからこそ「本好き」が「下克上」するんだ、というタイトルはこの上なく魅力的に思えたのでした。僕個人の性質ですが、副題は相手にしません。場合によってはなくとも成立するのが副題なので。

なので、無理やり文句を言うならば「タイトル、もう少し気を使って付けてほしかったよ。」です。もちろん、アニメ化されたのは原作の途中までで、今後の展開でいよいよ「本そのもの」を問うていくお話になるのかもしれませんが、それならそれで片鱗だけでも見せてほしかったです。
{/netabare}

――作品タイトル一考:一面的だし、まとまってないですけど
{netabare}
アニメやラノベにかぎらず、週刊誌連載の漫画などでも思っているのですが、作品タイトルってかなり局所的なものか、最大公約数的なもののどちらかが多いと思っています。そして、長寿作品や成功した作品って、上記のケースが多いように思っています(が、数字取ったらどうなるんでしょうね・・・)。

局所的というのは、端的には主人公そのものをタイトルにするケースです。あるいは、作品に欠かせないアイテム・物品をタイトルにする場合もありますね。他には、作品の舞台となる世界をタイトルにしているケースもこれですね。「鋼の錬金術師」「オーバーロード」「ナルト」などは主人公そのものを指す(実質)固有名詞で、作品が続く限りそのタイトルが作品の中で描かれるものであり続けます。ちょっと気になって週刊ジャンプ掲載作品の一覧を見てみたら、半分近くがこれですね。

最大公約数的な例としては「ガールズ&パンツァー」などがその例にあたると思います。「女の子と戦車」であり、この組み合わせは作品の最大公約数以外の何物でもないとおもいます。銀英伝なんかも最大公約数的な例ですね。最近だと「超人高校生~ようです」も無理やりですがこちらの例にあたると思います。死なない限り、とりあえず嘘にはなりませんから。

こういうタイトルって、作品そのものの展開が大きく変わってもタイトルと作品内容が大きくずれることってそんなにないと思います。ある意味、お話をどう転がしてもタイトル詐欺にならない、安直ではあるけど堅実なタイトルの設定だと思います。逆に言えば、設定・世界観の大枠しかまとまってない段階では、こういうタイトル以外につけようがないと思います(もちろん、すべて練り込んだうえであえて狭いタイトルをつけることはあり得る:例・はがれん)。なお、偉大な例外としてドラゴンボールを挙げておきます。存在忘れてましたよ、後半以降。たまに出てきてびっくりしたもの。

これらと異なるのが、行為や属性・性質を盛り込んだものだったり、作中の人物の状況を語るようなものでしょうか。いってみれば、中途半端に限定的な情報が付加されたタイトル。本作も「本好き」がこれにあたると思います。上で述べたことの反対に、こういうタイトルは、ある程度以上作品の方向性や描くメッセージなどが固まっていないと付けられませんし、読み手・視聴者の僕としては「結構練り込まれた作品の可能性が高い」と判断する材料ともなります。

ですが、現実にはタイトル詐欺に近い状態になることが多いようで、少々残念に思っています。繰り返しますけど、タイトルって大事だと思いますよ。

スマホ不要になった「いせすま」、ダンジョンに潜らない「ダンまち」、もはや成り上がる隙間の消えた盾の勇者とか、どうすんのよ(笑)
{/netabare}

[v2 うつわとなかみ]
{netabare}
10話まで観て。

観続けていて良かったと思える作品になってきた。
言うなれば「異世界商工記」とも言うべき形になってきたように思う。その視点で見れば、それなり以上に面白い。

また、ここに来て「マイン」という器と「麗乃」という中身の食い違いがドラマを生み出している。ルッツ君(6歳)の男前っぷりに驚喜しながらも、先々の不安も感じさせる展開は良いと思う。マインが抱える病の問題も決して楽観できるものではなく、先が気になるテンションを作品に与え続けている。

ただ実際のところ[v1]で述べた不満はなにも解決しておらず、現状もモヤッとしたままである。紙は完成したものの、肝心の「本」に至っていない。結局、紙・本という器を作ることにだけ精一杯で、今の段階でなお「何を本にするのか」「何を伝えるのか」という中身についての話がひとかけらも見当たらない。お母さんのおとぎ話でいいのか。

もしもこれが、「マインの器と中身」と「本の器と中身」とを対比的に紡いでいく物語になるのだとしたら、、、あるいは、僕はそれを期待しながらこの先を観ていくことになるのだと思う。
{/netabare}

[v1 知識は紡いで繋いで使ってなんぼ]
{netabare}
二話まで一気に見て、今後どうしようか判断に困っている状態です。とりあえず次回を見て判断というところなのですが、自分の中ではどうにもDrop気配が濃厚なので今のうちに記しておこうと思っています。

作品タイトルを見て、ふわっと心躍った作品でした。かなり期待しながら見始めたのですが・・・作品タイトルで期待したものと、実際に展開されているものとが違いすぎなのです。まぁ、こちらの勝手な期待なのですから制作・原作サイドからすりゃぁ「知ったことか」なのでしょうけれど。

今のところ、ネガティブに働いているのは本作の次の二つの要因です。自分の理解のためにも、文書にしてみる。

要因1=本当に[本]そのものの作成過程を描くだけなの?という疑念。

本作が「本」「活字」に執着しすぎているのに違和感を感じている、といってもよいかもしれません。「本」や「文字」を扱うものにとって、本は確かに重要ですが、最終のOutputは本そのものではなく、そこに書かれた「中身」です(出版社・出版業は「もの」を出す側面もあるのでその限りではない)。

{netabare}
人類の歴史において、確かに「本」が果たした役割はとてつもなく大きい。しかしそれは、「本」という存在そのものではなく「本」が担った役割にこそ意味がある。その役割とは、記録、保存、体系化と継承である。
結果的に恐ろしいまでの耐久力を持った紙という媒体(保存)に、文字によって記された知識・経験・思想その他もろもろ(記録)が、何らかの意図や目的をもって取捨選択され、束ねられたものが本となる(体系化)。それは当代の知識・文化を後世に伝えるものとなり、後世の人間はその「本」から知識・文化を学び、時に発展させ、それをさらに本へとまとめていく(継承)。これが「本」の機能。本は本のために存在しているのではなく、本が伝えるコンテンツ=情報にこそ意味がある。(蓄積、移動・波及、複製、なんてのもあるわね)。

およそ「文字」に関わることをやっていると、こういう考え方になっていく人は多いのではないかと思います。極端なことを言えば、上記のようなもろもろを、記し、残し、再現可能な方法が文字+紙以外にあったなら、それが「本」にとって代わっていた可能性はあると考えます(いわゆる「伝承」などがそれに近いわけです。保存と継承に難がありますが)。耳から得た情報の記憶が100%保持されるなんて機能をヒトが持っていたら、文字すら出てこなかったかもしれない。

しかし、2話までのところ、こういった話は一切現れず、ただ「本」が欲しいを繰り返しているだけなのです。

{/netabare}
今後の展開で「本」とは何なのか、「本」は何のためにあるのかといった議論が出てくるのならばもう少し見ていきたいのですが、今のところそのような気配を感じ取れずにいます。教育が云々という言葉が出てきたので、少しは期待しているのですが・・・どう転ぶかなぁ。

要因2=本当にその設定どおりの人物ですか、本須さん?という疑念。

端的に言えば、「司書として就職予定だった本の虫」という設定が成り立っていないと判断しています(「図書館に就職」だったか。だとしたら司書補?いずれにしても大差はないと思う)。

{netabare}

現状、私の眼には「ご都合主義の記憶と知識の封印、思考力の低下をお話の展開に使っている」と映っています。こういうのは嫌い(完全に好き嫌いの問題)。この子、都合よく頭悪い、もしくは、都合よく物事を忘れすぎに見えます。転移とともに5歳児並みの思考能力になり、さらに記憶も消し飛んだ、とかいうのならまだしも、そうではない(ちゃんりんしゃん作れる)。

司書になれるくらいならば、「本」の歴史くらいはおさえているはず。中世ヨーロッパ然とした世界における本の位置づけ(希少性)、その希少性がどうして生じるのかについては知っていて然るべき。そのターニングポイントとなる活版印刷の登場と普及、その前後での識字者の価値の変化、文字・本を媒体とした情報の伝搬速度の変化などは大前提としてお話を作ってほしかった。要因1で述べたことも、明言するかどうかは別にして、意識してほしかった。なんで本を読みたいのか。なんで「文字」を見たいのか。

もしかして、そういうのちゃんと調べず、考えずに書いているのだろうかという疑念にもつながっています。

一話で「本がない」→「何か読むもの、せめて新聞」みたいなことを言っていたけれど、彼女の「本の虫+司書」の設定が正しいのならこれはあり得ない発想。二話でも気軽に羊皮紙をねだる姿が描かれているが、これも腑に落ちない。また、「その世界の紙」が羊皮紙であることが判明した段階でパピルスが即座に出てこないのが本当に腑に落ちない。
{/netabare}

現時点での本須さん像が「ただの活字中毒で、本を読んでも知の獲得ができない、知の連結ができない、知の活用ができないお馬鹿さん」というところに来てしまうのです。そんな人物ならば、別に本なんてなくてもよいではないか。繰り返しになりますが、知識の活用と連結が「お話の都合に合わせて遅い、できない」というのが嫌なのです。そのうえ、「本の虫」設定が空虚に映ってしまっています。

演出や作画面にも少々苦手なものが見られたりするのですが、これらは僕にとっては小さな問題かと思っています。大逆転を期待しつつ。。。。他を探す感じかな。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 42
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

好感のもてる異世界転生♪

[文量→中盛り・内容→考察系]

【総括】
やや子供向けか?と思いましたが、、、いやいや、これは面白い。

異世界に転生した活字中毒主人公が、本のない世界で本作りに邁進するアニメなんだけど、数多ある「なろう系」異世界転生作品に、お手本にしてほしいアニメ。

ゆったりと時間が流れるアニメでありながら、ピリッと香辛料も効いてます。オススメです♪

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
異世界転生モノで、マインもチート。しかし、それを緩和させる上手い設定、ストーリーが光った。

まず、「マインが虚弱である」ということ。いかに知識があろうと、それを実現させるだけの体力がなければ無意味。特に序盤はこの性質を生かし、うまくジレンマを演出していた。

しかし、ジレンマばかりではストレスになってしまい、創作物としては単純に面白くない。

そこで、「マインが成長し、体力がついてくる」「ルッツなどの理解者」を通して、「虚弱」は徐々に解消していく。この辺のバランス感覚の上手さは、作者のセンスかな~と。

次に、「マインが身喰いである」ということ。ただの虚弱ではなく、命に制限があると分かったことで、作品に深みが増した。中盤の「命(本)か家族か」という葛藤。まさか、「家族」を選ぶとは思わなかったけど、ここが、二流と一流の分かれ目だったかと。

そして、「マインが平民の子供である」ということ。マインの身食いは、ぶっちゃけ金と権威でなんとかなる。でも、マインがどれだけ前世の、異世界の記憶をもっていても、どうしようも出来ない、身分の差。

13話目に、神殿に魔法具があることや、神殿が身食いを必要としていることをベンロが知っていることが示されました。その時、「なんでベンロはその事実をマインに知らせなかったのだろう? 魔力を売れば?」と思ったが、14話目で鮮やかに解決。ようは、「貴族は交渉できる相手ではない」という、圧倒的な理不尽。そして、理不尽な暴力に対しては、理不尽な暴力で応じていた。

これは凄くリアリティがあったと思う。

この作品で素晴らしいのは、「転生先の異世界に、しっかり時間が流れている」こと。

数多ある「なろう系異世界転生モノ」では、転生先の世界は、転生者によって蹂躙されるだけの「軽い」存在である。しかし、本当はその世界にも長い歴史と伝統、文化があり、人々はその世界の価値観の中で生活している。それは、とても「重い」ものだ。

本作には、この「転生先の異世界」に対する深い理解と、尊重する気持ちがあると思う。つまらない言葉を使うならば、設定がしっかりしているということ。

一見地味で、とてもじゃないけど高評価は得られなさそうに見える。

でも、じっくり観ていくと、このアニメの面白さ、凄さが「じんわり」とわかってくる。多分、たくさんのアニメを観てきた人の方が、刺さるんじゃないかと思う。玄人向きというか、オジサン向きというか(笑) たまにディフォルメされるマインも、可愛かったしねw ギャグとシリアスのバランスもよく、声優さんの演技も良かったしね。2期、楽しみ!
{/netabare}

【余談~ 司書って、なかなかなれないし、給料安い ~】
{netabare}
大学で文学部行ってれば、ある程度頑張れば、司書や司書教諭の免許はとれます。私も、司書はとりました。

覚えたな~、日本十進分類法とか(笑)

ちなみに、私は今の仕事ができなければ、「図書館」か「ジュンク堂書店」で働きたいと思っていました。

でも、非正規で図書館の職員というなら多少は求人があっても、司書で正規職員として図書館に勤めるのはめちゃくちゃ狭き門です。

調べてみると、(やや古いデータですが)2010年の調査で、専任で働いている司書・司書補は、全国でわずかに6,188人。2012年の求人は、公立図書館(公務員)に限れば、全国で36件。50名以下の求人です。県立・公立大学や公立学校の図書館での募集は5件、6名程度。それに対して、司書免許をとる人は、年間約1万人。

そりゃ、キツいわな。

しかも、平均給与は、300~400万。非正規の場合は時給900円程度であり、同年の日本の平均給与(422万)より低い結果に。

これでも司書になろうとするのは、本作の主人公のように、「本に囲まれていることが幸せ」って人ですよね~やっぱり。大変な仕事です。
{/netabare}

【余談~ 読書のススメ ~】
{netabare}
本作りというと、「舟を編む」が思い浮かびますね(あれは辞書ですけど)。私は原作で読んだので、アニメは観ていませんが、、、めっちゃ良い小説です。

三浦しをんさんは、「まほろ駅前多田便利軒」「風が強く吹いている」「舟を編む」と読みました。他2作ではあまり感じなかったんですが、「舟を編む」は、言葉のリズムが凄く心地よかったことを覚えてます。

平易な言葉遣いながら、スッと本の世界に没入させてくれる感覚は久々に味わいました。キャラクターも生き生きしていて、(実は去年読んだんですがw)なんか、久々に心から読書を楽しめました。

社会人になってから、本を読むことがものすごく少なくなり、今や、1ヶ月に1冊読むか読まないか(その分、アニメ観ていますがw)。たまに、東京に出張する時、新幹線の中で1、2冊読むのが、楽しみで楽しみで。そんな生活をしています(笑)

私が最も本を読んだのは、中1~高3にかけて。この時期は、最低でも年間200冊は読んでいました。

きっかけは、中1で出会った「ロードス島戦記」。そこから、貪るようにラノベを読みまくり、本が好きになり、中2くらいから、エッセイや小説、ノンフィクションや新書など、色々読むように。

読む基準は、「近所のBOOK・OFFで、100円以内で買える本」w。この6年間、雑多な本を読みまくった、「多読」が、自分の人生最大の財産だと思っています。

大学時代は、「精読」。近代小説を中心に、1冊の本や1人の作家と、じっくり付き合うような読み方になりました。

今は、「息抜き」ですかね。人生で一番ルーズな態度で、本と向き合っている気がします(笑)

ということで、もしよかったら、皆さんが最近読んだ本で面白かったのを教えて下さい♪ 純文学でも大衆文学でもどっちも楽しめますが、グロやホラー、サスペンス、ノンフィクションは、あんまり読まないっすね。
{/netabare}

【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆3
ある意味で、異世界無双か。元々のマインが、どうなったか気になる。記憶は統合されても、人格は完全にモトスウラノに入れ換わってる。マインが、病気で死んだところに魂が入り込んだ、とかなら分かるけど。これだけ言語や文明が発展しているのに、文字がないってのも、納得できないな。

2話目 ☆4
マインのツッコミが笑える(笑) ディフォルメされたところね。異世界転生しても、その世界の理に勝てないのは素晴らしいね。

3話目 ☆4
報酬もなしに、働く女じゃない(笑) ホッコリ、良い家族話だな~。

4話目 ☆3
きちんと努力してるし、出来ないこと、苦手なことがあるのが良いね。つい、計画的に(笑) 怒り。まあ、焼き物は簡単にはいかないわなw

5話目 ☆3
色々やるより、単純に、紙を作れないの? 繊維の強い植物と糊(デンプン)で、作れないの? てか、「燃やさないで」と言うので、なんとかならんの?

6話目 ☆5
市民権を得るために旅商人をやるのに、市民権を手放すのはあり得ない。非常に論理的な話。マインの夢を叶えるのが、夢。考え、作るのがマイン。売りあるのがルッツ。ここでも、マインの身体の弱さが生きている。急用を思い出さないか?(笑) 大人の時間を分かりながら、サラリと流すマインが大人(笑)

7話目 ☆5
契約の話、良いね。ちゃんと商人している。お前、マインだよな? そうそう、こういう流れが、「この世界の理の中でのチート」。ルッツにも、プライド。聞いてるふりして(笑) 確かに、マインとは読んでないな。こういう毒まで入れてくるか。

8話目 ☆4
子供にとっての1年は、大きいよな。「マインはほとんどお前だ」。なんか、泣けるな。マインの、達観したような、怒ったような、なんとも言えない表情と声色が素晴らしい。

9話目 ☆4
金の価値も分かってないのに、髪や髪飾りは作れるのは、びびるわな。マイン、あくまで客目線で考えられるから、商人向きってことね。新キャラのフリーダ、ここからどう生きるかな? 技術革新だもんな。身食いを治す相方になっていくのかな? フリーダも、生きることに必死というか、生き急いでいるわけやな。

10話目 ☆4
ストーリーが、しっかり進んでいくし、成長していく。マインの表情の作り方が上手い。涙が手に落ちる演出、良いな。男なら、金を稼げ。シンプルで、良い。

11話目 ☆4
フリーダ、キチッとしてるな。女子会、爽やかだね。マインが、さらっと「家族」って言うところとか、良いね。これ、Cパートで神官長を出してきたのがマイナスだな。多分、神官長がなんとかするんだろうし。

12話目 ☆4
ルッツ、デレる(笑) なるほど、洗礼式で神官長と繋がりが。マイン、ツボる(笑) ここに、図書室があるからです(笑) 神殿長ゲスイな~。テンション高いマインが、可愛い回だった!

13話目 ☆3
この回はいまいち。もし、ベンロが神殿のことを詳しく知っているなら、選択肢の1つとして提示しておくべきだと思う。なぜなら、命の問題だから。神殿に務めるとは、貴族の愛娼とは違うよね。家族とはなれるのは同じだとしても。それに、神殿に「魔力を売る」という交渉をする方が、本作らしいと思う。あの魔法具のことは、ベンロも知らなかった方が、設定として良いと思う。

14話目 ☆5
最善が図書室かい(笑) 家族の時間じゃないんきい(笑) 「生きるために足掻け」。なるほど、貴族相手の交渉が死の危険を孕むなら、私が13話で書いた感想は的外れですね。権力のもつ暴力性がちゃんと出ている。そして、暴力には暴力。まったくもって、納得する。よくこんなわけわかんない娘を。確かに(笑) 神官長は神殿長より偉いの? じゃないと成立しないよな。もしくは、神殿長がマジでビビったか(笑)
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 45

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

まだ離陸してない

本好きな主人公が異世界転生。本がないと生きていけないほどの本好き。その価値観はいまいち理解できないが、どうにかして本を読もう作ろうと工夫していくところは面白い。
というか井口裕香の声がぴったりな気がする。そこが良い。

きちんと格差も描かれているし、下克上がある。穏やかに作品が進むのかなと思ったけど、最後のほうはかなり不穏な感じになって少々びっくり。
まだ序章の序章くらいで終わってそうだから、これからに期待したい。さらに話が進めばもっと面白くなってくるだろうな。


OP
真っ白 諸星すみれ
ED
髪飾りの天使 中島愛


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
目覚めると、そこは本のない異世界だった--活字中毒で本を偏愛する大学生・本須麗乃は、不慮の事故で命を落とす。それは、念願である図書館への就職が決まってすぐのことだった。気が付くと麗乃は、貧しい兵士の娘・マインとして転生していた。そこは、魔法を持つ貴族が支配し、厳しい身分制度が存在する異世界の街・エーレンフェスト。マインは、本があれば生きていけると自分を鼓舞する。ところが、識字率が低く印刷技術もないこの世界では、貴重で高価な本はお貴族さまのもの。兵士の娘では、とても手が届かない。どうしても本が読みたいマインは決意する。「本がなければ作ればいい」体力もない。お金もない。あるのは麗乃時代に読み漁った読書による膨大な知識だけ。果たして、マインは本を作ることができるのか!?マインの本を作る冒険が、いま始まる。


第一章『本のない世界』
本が大好きな女子大生・本須麗乃は本に埋もれて亡くなり、気がつくと別の世界で、病弱な少女・マインとして転生していた。本があれば、どんな環境でも耐えられると思ったマイン。さっそく本がないか家中を探し回るが、どこにも本が見つからない。さらに母親のエーファと一緒に街へ出ても、文字すらなかなか見かけることができない。そこは識字率が低く、本がとても高価な世界だったのだ--。

第二章『生活改善と石板』
本が貴重なこの世界で、マインは自ら本を作ろうと決意する。だが、体が弱いマイン。姉のトゥーリと一緒に、父親・ギュンターの忘れ物を届けるため門へ行こうとするが、少し歩いただけで息が上がってしまう。そんなマインの前に、ルッツが現れる。マインと同い年のご近所さんだ。転んだマインに手を差し伸べてくれるルッツにマインは感激する。そして、門へ着いたマインはそこで古い石板をもらい、字を書ける喜びをかみしめる。

第三章『冬のできごと』
冬。雪に閉ざされる中、マインは本作りの第一歩としてパピルスもどきを作ることに。一方、姉のトゥーリは夏に洗礼式を控え、母・エーファから様々な仕事を教わっていた。マインも見習い仕事について考えるよう言われるが、相変わらず本のことしか頭にない。そんなマインと家族との距離は冬を過ごす間に徐々に縮まっていき、マインはトゥーリの洗礼式のためにある物をプレゼントしたいと思いつく。

第四章『初めての森と粘土板』
春になり、家族に森へ行きたいと言うマイン。だが、体力がないからと反対されてしまう。しばらく門へ通い、皆に遅れずに歩けるようになれば、森へ行っても良いと言うのだ。オットーの書類仕事を手伝うことになったマインは、門へ通いながら体力をつけることに。そして、次第に歩けるようになり、ついに森へ行くことを許されたマイン。さっそく森で、粘土板を作ろうとするのだが……。

第五章『洗礼式と不思議な熱』
季節は夏に移り、トゥーリの洗礼式の日がやって来た。マインが作った髪飾りをつけ、注目を集めるトゥーリ。そして森へ行く機会が増えたマインは、ルッツに手伝ってもらいながら木簡作りを始める。そんな中、マインはルッツに、オットーに会わせてほしいと頼まれた。ルッツには、旅商人になりたいという夢があったのだ。だが、度重なる紙作りの失敗にショックを受けたマインは、オットーとの会合を前に高熱で倒れてしまうのだった。

第六章『会合』
ルッツをオットーに紹介することになったマイン。だが、それはただの会合ではなく、見習い先を紹介してもらうという意味を持っていた。身なりを整え、緊張しつつ会合に臨むマインとルッツ。そんな二人の前に、オットーとベンノが現れる。オットーの旅商人時代の知り合いだというベンノは、値踏みするように二人を見、ルッツに商人になって何を売りたいかを聞く。果たして二人の答えは……。

第七章『不信感の芽生え』
いよいよ紙作りをすることになり、わくわくするマイン。そんなマインとルッツに、ベンノから呼び出しがかかる。紙作りに必要な材料を、ベンノが調達してくれると言うのだ。マインは、材料の担保や今後の援助についてベンノと交渉。そして不思議なインクを使い、契約魔術を結ぶ。だがその帰り道、いつもは快活なルッツの態度がよそよそしいことが気になるマイン。ルッツは、ベンノと平気で難しい話をするマインに違和感を覚えていた。

第八章『ルッツのマイン』
本格的に紙作りの作業が始まった。マインとルッツは作業用の倉庫を借り、必要な道具を揃えていく。さらに二人は森へ行き、木の枝を蒸して紙を作ることに。だが、慣れた様子で紙作りを進めていくマインに、ルッツはさらに違和感を募らせる。紙ができたら話をしたいと言うルッツ。そして最初の紙が完成した時、ルッツはマインに、これまでの疑念をぶつけるのだった。

第九章『ギルド長の孫娘』
ベンノに連れられて商業ギルドへ行ったマインたちは、そこでギルド長に会うことになった。マインが作っているという髪飾りを見て、驚くギルド長。それは、ギルド長の孫娘・フリーダが欲しがり、ずっと探していた髪飾りだったのだ。ギルド長から、フリーダの髪飾りを作るよう依頼されたマインは、フリーダに会いに行くことに。フリーダは、可憐で可愛らしい少女だったのだが……。

第十章『二度目の冬に向けて』
すっかりフリーダに気に入られたマイン。フリーダの話から、マインは身食いという病気だったことが分かる。治すためには、多額のお金がかかるらしい。そのことに気づいていたベンノは、商品についてのマインの情報を買ってくれる。さらに髪飾りの注文を受け、新しい商品のアイデアも次々と考えていくマイン。だが、そんな最中にも身食いの熱はマインを蝕んでいき……。

第十一章『究極の選択と家族会議』
気がつくと、マインはフリーダの家にいた。フリーダの持っていた壊れかけの魔術具のおかげで、マインは命を取りとめたのだ。だがフリーダは、これで身食いを治せたわけではないと言う。この先、魔術具を持つ貴族と契約して貴族に飼い殺されて生きるか、このまま家族の元で朽ち果てるか、二つに一つを選ばなければならない。マインに残された時間は、あと一年。しかし、マインは家族に本当のことをなかなか話せずにいた。

第十二章『洗礼式と神の楽園』
それぞれの進む道が決まったマインとルッツ。そして、二人の洗礼式の日がやってきた。初めて神殿に入ったマインは、神殿長が読む聖典に目を奪われる。その洗礼式の最中、ひょんなことからマインは神殿の中で迷子になり、偶然、図書室を見つける。転生してからはじめて目にする図書室に感激するマイン。しかし、中に入ろうとしても入れない。図書室には神殿関係者しか入れないのだ。その話を聞いたマインは……。

第十三章『巫女見習いという選択肢』
神殿の巫女見習いになりたいと言うマインに、激怒するギュンター。神官や巫女見習いは孤児がなるもの。しかも神殿に住み込みで、きつい仕事をしなければならないらしい。マインは、巫女見習いになるのを諦めることにする。そして再び神殿へやって来たマインは、神殿長と神官長のフェルディナンドに、巫女見習いの話を断ろうとするが……。そこで思わぬことが起こってしまう。

第十四章『決着』
神殿に呼び出されるマインと両親。交渉次第では、貴族に近い扱いの青色巫女見習いになれるかもしれないと聞き、ギュンターはマインを守る覚悟を決める。そして、交渉の日。神殿長は、マインの両親の貧しい身なりを見たとたん、これまでの温和な態度を一変。両親の言葉には聞く耳をもたず、マインを差し出すよう命じる。断固として断るギュンター。そんなギュンターに神殿長が牙を剥く!

投稿 : 2024/06/01
♥ : 12

76.3 3 家族で秘密なアニメランキング3位
ID:INVADED イド:インヴェイデッド(TVアニメ動画)

2020年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (417)
1517人が棚に入れました
殺意を感知するシステム「ミヅハノメ」を用いて、犯罪事件を捜査する組織、通称「蔵」。そして、「ミヅハノメ」のパイロットとして犯人の深層心理「殺意の世界(イド)」に入り、事件を推理する名探偵・酒井戸。頻発する凶悪かつ謎多き事件と、そこに見え隠れする連続殺人鬼メイカー「ジョンウォーカー」の影を追っていく。

声優・キャラクター
津田健次郎、細谷佳正、M・A・O、ブリドカットセーラ恵美、村治学、近藤隆、岩瀬周平、榎木淳弥、加藤渉、落合福嗣、西凜太朗、遠藤綾、島袋美由利、平川大輔、宮本侑芽、日笠陽子、蓮岳大、佐倉綾音、小林親弘
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

されど空の青さを知ったカエルちゃん

著名アニメーターのオリジナルアニメ


自分は存じ上げなかったのですが名前を聞けば、な監督と脚本さんとのこと。
そんな予備知識があれば心構えができたものをそうでないとちょっとしたトラップにかかるかも。

まず画が軽いです。主役がツダケンさん。軽い絵と渋い声のマッチングに違和感を覚えます。
次いで第2話まで終わってちんぷんかんぷんです。リアタイでは一挙2話放送でギリ踏みとどまりましたが下手すると離れちゃいますね。
トラップといったのは、 ここまでで"しっかり観よう”という意識が吹っ飛んじゃうかもしれんってこと。流し見ダメ、ゼッタイ!集中しないといかん作品でした。
私も何話か流し見てから、いかんいかんと最初からリピートした口です。

ざっと概要を追うと、
殺意を感知するシステム「ミヅハノメ」を用いて、犯罪事件を捜査する組織、通称「蔵」。そして、「ミヅハノメ」のパイロットとして犯人の深層心理「殺意の世界(イド)」に入り、事件を推理する名探偵・酒井戸。
頻発する凶悪かつ謎多き事件と、そこに見え隠れする連続殺人鬼メイカー「ジョンウォーカー」の影を追っていく。そんなクライムサスペンス。
ミステリと呼ぶにはそこにあまり重きを置いてないような感じがしました。犯人は誰だ?の謎解きもあっさりだし、深層心理にダイブした面々の心の機微がよりこちらの興味をひいてきます。
{netabare}※ジョンウオーカー本人以上に仲間の本堂町小春がぶっ飛んでて良い感じなのです。犯人が魅力的でないキャラ設定なのはわざとじゃないかしら。そこじゃないんだよ!というスタッフのこだわり。{/netabare}


視聴を進めていってなんのこっちゃな部分もおありでしょうが、私も一緒。純粋に視聴に求められる偏差値が高いんだと思います。

それでも推したい作品ではあります。茶目っ気というか遊び心というかクスッとさせる演出ありで、そんなのが見え隠れしてる作品に大外れはない印象。ご多分に漏れず本作もそうでした。例えば設定。

主人公酒井戸が“イド”に入った後、謎解きの重要なモチーフとして必ず死体が用意されています。その名を“カエルちゃん”。別のでも他人のでもイドにダイブすれば必ず会えるという皆勤賞ぶり。そこで誰もが思います。

 {netabare}あー『井の中の蛙(かわず)』ですね、と。{/netabare}

そのうち穴井戸だったり聖井戸だったり井戸尽くしの様相を呈してくる物語。

 {netabare}そんなカエルちゃんは大海を知りませんでした。{/netabare}

 {netabare}ついでにカエルちゃん笑ってくれないんですが胸をさすとげは消えないままだったり。{/netabare}

簡単な連想ゲームにクスッとなります。さらに殺人鬼メーカーのジョンウォーカー。

{netabare}ジョニーウォーカーを連想したのは私だけ?
言わずと知れたウイスキーの銘柄。“ウヰスキー”とも書いたりします。ヰと井。
販元の英ディアジオが韓国に工場を置いたためしばらく日本向けジョニーウォーカーやスミノフはmade in KOREAでした。文大統領が税金上げたもんで撤退みたいなニュースありましたが脱線はこのへんで。
ウイスキーは原酒を寝かせてナンボなわけでしてこちらも熟成熟成また熟成。この殺人鬼も用意周到でしたね。ちょっと類似点があります。{/netabare}

{netabare}それで主人公が“酒”井戸。組織は“蔵”。{/netabare}

{netabare}聖井戸さんだけが持つ“御代”という下のお名前。福井の地酒で「聖乃御代」ってのありましたよね?
脚本の舞城王太郎氏は福井の出身です。ウイスキー関係ないけどなんというかそういったところ。{/netabare}


シナリオとは関係ないところで遊んでみてもけっこう楽しめる。で本編のメインシナリオでも作り手が遊んでるんで素直に楽しかったです。
ホント序盤に軽い画を侮らないで真面目に観続ければいいことがあるんじゃないかと思いますよ。

ネタバレなしはここまで。『マイノリティレポート』『羊たちの沈黙』その他ちょっとでも触れると削がれるタイプの作品です。よろしければ現物を確かめてみてください。
端的に作品から受けた印象を申せば、

{netabare}『大海に出ることの叶わない井の中のカエルちゃんが空の青さを知りえて大海にでることを願う物語』{/netabare}

でございました。



※ネタバレ所感

■声優宮本侑芽のお仕事

飛鳥井木記(あすかいきき)の演者さん。代表作は言わずと知れた『SSSS.GRIDMAN』の宝多六花役。
覚えてますかね?新条アカネとのやりとり。

{netabare}諦観した時のやや強がりの入った演技がすこぶる良いんです、この方。{/netabare}

これまたどうでもいい脱線。
木記→キキ→kick it ! とくれば、Beastie Boys の 『Fight For Your Right 』しか考えられませんよね。えぇ私が好きなだけです。

 You gotta fight for your right. To party

ききちゃんが心から笑える日が訪れますように!


■殺意で狂う人間模様

印象的なシーンと置き換えてもいいかもしれない。なんか切ないのよね。

1.{netabare}井波七星{/netabare}

{netabare}“墓掘り”の相方の女です。彼女のイド内にて、森の中で夜に円環列車が走るのを上から収めたカットを最後に映すんですよ。
「資料によれば井波七星の母親は七星が14歳の時に走行中の電車に飛び込んで自殺。どうやらこの酒井戸が乗る電車が実際にその時母親を轢き殺したもののようです」
ループしてる彼女の心理はここまでで充分に説明されてるのに敢えてぶち込んでくるの切なかったです。

穴開きで1,2話。海外帰りの爆弾魔で3話。そして墓掘りエピソードで4,5,6話と中盤を締めくくって後半にブーストかける良い流れでした。{/netabare}


2.{netabare}名探偵の条件{/netabare}

{netabare}殺人者であること。そして自殺も殺人とカウントするってのが最初とっつきづらかったかも。
つまり殺人犯を口八丁で自殺に追い込んでく酒井戸のスタイルもれっきとした殺人ですよ、と。羊たちの沈黙でも囚人を自殺に追い込んでくのがありましたけどレスター博士のサイコな感じとは違うんですよね。切ない事情がありました。

別件で、熟練の松岡刑事が本堂町(=聖井戸)を送る時も哀愁を漂わせてました。
「ただ俺はお前を推薦しながら俺と他の同僚を守っただけだ」
渋めのおっさんは刑事モノには必要です。{/netabare}


3.{netabare}鳴瓢(=酒井戸)というよりツダケンさん{/netabare}

{netabare}10話が切ない。耐えられん。{/netabare}

4.{netabare}局長の声{/netabare}

{netabare}これ全然切なくないやつです。何だろう…アニメ的な発声にずっぷり慣れてしまったのだろうか。
声が軽くてラスボス感が全くしない。それに棒なんじゃないかと思うくらいひどかった気がする。これ減点要素です。{/netabare}


■最後に遊び心の話に戻るんだが…

遊びと言いきると不敬とも取られかねないのですがお手柔らかに。

{netabare}「違うだろ…君らがどこかに行ってしまったんだ!」
「現実にいるんだ。君のいない…椋もいない…現実に…」
「椋…今そこで君らと一緒にいられなくて…本当に悔しいよ…」

イド内イドで妻に娘に鳴瓢が振り絞るように吐いたセリフ。どんな場面かは完走した人は分かるはず。
悔しいと吐露する鳴瓢の心中いかばかりか。{/netabare}


そこで思い出したのが以下、


{netabare}「国の為重きつとめを果し得で矢弾尽き果て、散るぞ悲しき」

硫黄島守備隊の指揮官栗林忠道中将閣下の辞世の電報です。大本営に“悲しき”の部分を“口惜し”に変えられて世間に発表された逸話はご存知の方も多いでしょう。現代語訳すれば「悔しいよ…」ですね。
それから半世紀の時が流れて、1995年。{/netabare}

{netabare}「精根を込め戦ひし人未だ地下に眠りて島は悲しき」{/netabare}

{netabare}慰霊に硫黄島を訪れた現在の上皇陛下が、この"悲しき”という言葉を使われて御製を詠まれています。{/netabare}


序盤私が申し上げた妄想の類ではなくこちらはれっきとした言葉の繋がりを意識されたものです。
それで「聖乃御代」ってことは…絶対にありませんね。すいませんでした。



視聴時期:2020年1月~3月 リアタイ

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2020.10.10
《配点修正》-0.1 全体バランスを考慮


2020.03.25 初稿
2020.04.29 タイトル修正/修正
2020.10.10 配点修正

投稿 : 2024/06/01
♥ : 51
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

ID-0とは関係ない

2話までの感想{netabare}
ID-0よりリヴィジョンズの続き見たいなぁ(チラッチラッ

でもってこっちはサイコダイブモノ。
あにこれじゃない別の場所で意味が分からないって感想を散見するのだけど、どこが分からないのか分からない。
謎の部分は「ハイここは謎でーす」と明確で、分からないってこととは違うような…多分意味が分からなくなるのは後半になってからだと思うw
で、ひょっとしてだけど、視聴者それぞれの価値観は置いといて、この作品世界では「自殺も人殺しの一種として扱ってる」ってのが分からないと意味不明…かも?と思ったり。
それで本道町は自分のイドを作って「穴開き」の居場所の特定に繋がるヒントを渡した…って部分が意味不明なのかな?
違うのかな?
イドを作る・入るには殺人犯じゃないとダメで、酒井戸をダイブさせてそれが視認したものを外部が観測できる、但しダイブする度に酒井戸は記憶を失くすっぽい(ここ面倒くさそう)。
またイドはそれを形成してる人間(犯人)とリアルタイムでリンクしてる模様。
じゃあ酒井戸は殺人犯?っていうとどうやらそれっぽい、娘を殺されて犯人を殺した?
で、凶悪殺人犯のイドを覗くと共通してジョンウォーカーなるものが居て、同じように「かえるちゃん」も居るがかえるは娘じゃなくて娘と重ねてるだけじゃないかな。
殺意がそれほど特殊だと思ってない人間…例えば“ヴィンランドサガ”のバイキングみたいな奴はシビュラシステムに引っかかるのかどうかは不明。
合ってるかどうかは自分も分からんけど、これだけ分かって意味が分からないってことはあるまい。

その件とは別に、追い詰められた犯人が被害者のフリをして逃亡ってよくあるネタだけど、これだけネタとして扱われると「実際そんなことってあるの?」ってのはちょっと気になる。
とりあえずこれ見てふと思ったのが“ナカノヒトゲノム”もこれくらい冒頭で世界設定説明をしてくれたらまだ見れただろうになぁ、ってことだったり。

現段階では面白そうだけど冒頭でも書いた通り、後半本格的にワケ分からない展開になりそうな予感…哲学とか概念の話になって。
この予感外れて欲しいけど、果たしてどうかな~?{/netabare}

3話感想{netabare}
2話段階ではまだ確定じゃないし言うの控えてたけど、どうやら“羊たちの沈黙”の影響強そう。
前回は被害者になりすまして犯人逃亡がそう思わせたのたけど、今回は「監獄で隣になったヤツを言葉だけで自殺に追い込む」が正にソレ。
羊たち~では「レクターは何を囁いたら自殺にまでできるんだ?」と思ったもんだけど、こっちではそれを具体的にやってくれました。
ってことでパクりではなくオマージュって感じ、悪いということではない。
実際心の奥底、無意識の部分を他人に見られるって首根っこ捕まれるようなモンな気はする、そう考えると平然としてる本道町はかなり頭がイカれてる予感。
…ひょっとしてかえるちゃんはメンガタスズメポジション?
いやでもどうだろう、脚本の人はミステリ作家らしいのでレッドヘリングの可能性も捨てきれない?

それよりも、まさか1話完結=犯人逮捕まで行くとは思わなかった。
イドに入るたびにいちいち記憶失くす設定なので、状況確認するのが面倒そうで(「ここは何処だ?オレは誰だ?」ってのを毎回やられてもクドいよね)もっとダラダラ続く系と予想してたのだけど、結構テンポ良いのかも?
1話の中でよく詰め込んだなぁ、と。
ただ「狙撃手が移動してるんじゃない、塔が回転してるんだ」は“賭ケグルイ”でも見たトリックで目新しさはイマイチ。{/netabare}

総評(これだけ読めばいいかも){netabare}
初回2話連続放送で、その段階で「分からない」という意見へ「いやいやまだ分かるっしょ、本格的に分からなくなるのは多分後半」という態度だったのだけど…。
あはは、後半どころか中盤で意味分からなくなっちゃったw

引っかかりを覚えたのは本道町がイカれてるのは元からなのか穴が開いてからなのか分からん所から。
「正義のためなら自分の命なんて関係ねー」って性格なのか「人殺ししたくて警官になりました、凶悪犯居ないかなぁ(ウズウズ」って性格なのか、色々考えてたけどどうでもよくなっちゃった。
次いで5話か、自由落下してるイド。
無重力ってことだったらしいのだけど画面からはそうは感じない、というか見せ方が…意図的なら意地悪、意図的でないなら下手糞。
意図的でないってことはあり得ないと思うので、じゃあなんであんな分かりにくい見せ方したのか、その意図を考え出して…あはは、他のことが頭に入らないw
そして最後、本編で取り上げられてない、「そういうのがあったんだ」と言葉だけでしか説明してない連続殺人事件が他にもあって、それがいきなり本編に絡んで来るのは…どうなんだろう?
これが別媒体に原作が先にあって、アニメ化するに当たり入りきらない・詳しくはそっちを見てネってことなら分かるが、最初から1クールアニメとして作られたものなんだよね?(※)
それが悪いとまでは言わない、もし人気出て続編作ることになったら続きよりもそっちの話やってくれないかな?とさえ思ってる。
けどやっぱり…頭に入ってこないw
真犯人が無意識のウチに7という数字に拘ってたと言われても「ふ~ん」ってだけで「なる程!」には至らなかった。

もう一度最初から見直して、メモ取りながら視聴して理解しながら進めれば面白いのかな?って思わなくもないけど、そこまでの気力は残念ながら起きない。
だって…結局キキは救われないじゃん。
閉め方が良ければもう一回見ようかなとも思うけど、これじゃあちょっと…だったら“pet”をもう一回見るかなぁ、と。
というか単に人に説明するのが下手なだけなんじゃないの?という不信感が…言葉遊びも行き過ぎるとちょっとね。


逆に原作が別媒体で既にあって、それのアニメ化で、原作のほうの情報量が膨大でアニメの話数の中では到底説明し切れなくて、スタッフめっちゃ苦労してそうだと感じるアニメも沢山ありまして。
それに比べりゃ贅沢な立場なのにどうして…とさえ思えたり。

あとキキといったら樹木希林だるるるるぉ!?


追記
穴井戸が死んだのがどうしてか分からんって方が居たので個人的解釈。
イドの中で「名探偵扱いで自分が何者か分かってない状態」は死んでも本体は平気、自分が何者か分かっちゃうと(イドの中で)死ぬと本体は死ぬか昏睡。
記憶を無くして「名探偵扱い」は本体にダメージを与えないようにするガード機能みたいなもんかな?と解釈。
穴井戸は頭の穴のせいでガード機能が働かなかったってことだろう。{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 18
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

よくは分からないけど、面白い(笑)

[文量→中盛り・内容→考察系]

【総括】
アニオリのミステリーもの。

監督は『Fate/Zero』『アルドノア・ゼロ』で知られるあおきえい、シリーズ構成と脚本は『ディスコ探偵水曜日』『九十九十九』で知られるミステリ作家の舞城王太郎が務める。

独特なキャラデザ、非常に難解なストーリーと、特に序盤はうまくアニメの世界に入り込めないが、中盤以降はグッと引き込まれると思います。


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
まず、連続殺人犯しか名探偵になれないという設定がユニーク。プロのハッカーが、セキュリティを担当しているみたいな。

鳴瓢秋人も本堂町小春も、基本は善人なんだろうけど、殺人鬼の資質があり、状況が状況ではあったが、殺人を犯した。富久田保津は、基本は悪人なんだろうけど、最後は自らの命を捨ててまで、本堂町小春を助けた。

「善人も悪行を成し、悪人も善行を成す」

どんな聖人君子でも、人には言えない秘密を持っていたり、ちょっとした悪いことはしてきているはず。また、歴史に名を残すような殺人犯であっても、家族には優しかったり、友達には冗談を言って笑わせることもあったかもしれない。

ちょっと仏教的というか、芥川的な世界観だけど、多分それが、人間の本質で、「善と悪は紙一重だ」と言いたいのかもしれない。

なんとなく、鳴瓢秋人≧本堂町小春≧富久田保津 なのかな、善人順に並べると。

この中で特に異常だったのが、本堂町小春。無垢ゆえの怖さいうか、危うさがあって、なかなかに魅力的だった。あと、可愛いし(笑)

ラストも綺麗に決まっていたと思う。

自らの歪んだ正義を貫き、イドの中で生きるために自殺した局長を、イドの中のイドで捕まえ、半永久的に罪を償わせる。

あれだけの悪事を主導したジョン・ウォーカーには相応しい末路。色々モヤモヤするアニメだけど、あれでかなりスッキリしたと思う。

ただ、肝心の推理に関しては、あまりにヒントが少なくて、とてもじゃないけれど自力では解けなかった。だから、推理の面で「1本取られた」みたいなのはあまりなかったかな。

用語も難解で、この作品のネーミングには、色んな意味が込められているのだと思う。例えば、「ミズハノメ」や「ワクムスビ」は、それぞれ、「弥都波能売神(水の神様)」「和久産巣日神(食物の神様)」で、いずれも「イザナミ(伊邪那美命)」が死ぬ時に、その尿から生まれている。とすると、飛鳥井木記を「イザナミ」に見立てたと言える。おそらく、「連続殺人犯を生む、母なる存在」として、飛鳥井木記を捉えたたも、こんなネーミングにしたのだろう。そう考えた時、「カエルちゃん」は、「蛙ちゃん」ではなく、「還るちゃん」なのかもしれない。全ての連続殺人犯が、最後に「還る」場所。

他にも、「イド」がフロイトだったり、「酒井戸」「聖井戸御代」「穴井戸」「裏井戸」の本質を示すものだったりする。また、「ジョン・ウォーカー」といえば、ウィスキーを思い出すけど、「酒井戸」とアルコール繋がりがあり、二人には本質的な共通点があるこあとを示しているのかもしれない。

と、1から10までとにかく難解であり、正直、真剣に考えちゃうと頭から煙出そうなアニメである。ここで、「あまりにも難しい問題に出会うと、考えることを放棄してしまう(テストなんかそうだよねw)」という人間の不思議な機能が発動し、私は途中から細かいことを考えるのをやめた(笑) そしたら、なんか逆に面白くなった。翻弄されている感じがクセになるw

実際、このアニメは、「推理を楽しむ」のではなく、「推理をしている様を楽しむ」のが、正解だと思うし。

そういう意味で、「よくは分からないけど、面白い」というレビュータイトルをつけてみた(笑)
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆3
ロケットパンチ(笑) なんか、意味分かるような分からないような。

2話目 ☆3
このイド、ようは動機(深層心理)を探ることで犯人を特定するわけか。ミズハノメ、構造が分からんて、オーパーツ的なものなのか?

3話目 ☆3
すげぇシリアスな設定があるのね。

4話目 ☆3
ん? 新名探偵? どんな話に?

5話目 ☆4
殺意と恋愛感情が乖離している。なるほど。

6話目 ☆4
なんだかちょっと、面白くなってきた。誰が真犯人か。連続殺人犯、、、。なるほど。

7話目 ☆4
よくは分からないけど、面白いな、なぜか(笑)

8話目 ☆4
よくは分からないけど、面白いな、なぜか2(笑)

9話目 ☆4
よくは分からないけど、面白いな、なぜか3(笑) 何が夢で、何が現実なのか。

10話目 ☆5
あれが夢だったら、という希望にすがり付きたい気持ち。辛い現実だよな。幸せの描写が痛い。泣けるな。現実を受け止めたってことかな。核心に迫ってきた。

11話目 ☆3
犯人は局長。推理に穴があるかないかわからないけどね(笑)

12話目 ☆3
動機はなるほど。連続殺人犯じゃなけりゃダメで、ジョンウォーカー(局長)は一人しか殺してないんじゃ? 間接的な殺人も含まれるのか?

花は1つ、が下ネタ? 数字が好きなことを考えれば、英語の概念と結び付くのかな? 英語で、「フラワー」と言うと、「小麦粉」を指すと聞く。日本語の「花」と同じように使いたいなら、「フラワーズ」と複数形で使う。「I like flower」でなく、「I like flowers」。つまり、「私は花が好きです」の場合の花は、ある特定の花を指すのではなく、総体としての花を指すのだから、複数形で言うべきという考え方だ。

富久田は数唱強迫があって、数を数えることに苦しんでいた。「1つ」であるものは、数える必要がない。よって、花は「flower」であって、「flowers」ではない、つまり、「多少の違いがあっても、同じ存在である」という境地に辿り着けば、穴を開けずとも数唱強迫から逃れられる。

そういう気持ちを込めて、「花は1つ」「大事な言葉だよねぇ」「一途だ」と言った。けど、本道町には伝わらず、「花=女性器の隠語」で捉えられたから、「下ネタやめて」になったのかな?

13話目 ☆4
ミズハノメの中では、ジョンウォーカーの夢を挫く。身体は死んでいる。すげぇ復讐だな。かなり綺麗に終わったラスト。最近のアニオリの中ではなかなか良かったかな。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 25

94.4 4 家族で秘密なアニメランキング4位
鬼滅の刃(TVアニメ動画)

2019年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (1658)
6899人が棚に入れました
血風剣戟冒険譚、開幕。舞台は、大正日本。炭を売る心優しき少年・炭治郎の日常は、家族を鬼に皆殺しにされたことで一変した。 唯一生き残ったが凶暴な鬼に変異した妹・禰豆子を元に戻す為、また家族を殺した鬼を討つ為、2人は旅立つ。鬼才が贈る、血風剣戟冒険譚!

声優・キャラクター
花江夏樹、鬼頭明里、下野紘、松岡禎丞、櫻井孝宏、大塚芳忠、梶裕貴、加隈亜衣、岡本信彦、森川智之、悠木碧、井澤詩織、浪川大輔、山崎たくみ、緑川光、子安武人、坂本真綾、山下大輝、早見沙織、千葉繁、上田麗奈、日野聡、小西克幸、花澤香菜、河西健吾、杉田智和、鈴村健一、関智一、関俊彦、木村良平、福山潤、小松未可子、諏訪部順一、内山昂輝、小清水亜美、森久保祥太郎、白石涼子、稲田徹

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

流行にのってみた

流行にのって視聴。見終えてだいぶ時間が経過して今更のレビュー。

鬼に家族を殺され、妹を鬼にされた竈門炭治郎が妹を人間に戻して敵討ちをするために奮闘する物語。

設定は割とシンプルで見やすいとは思う。
話の分かりやすさと日常的に使いやすい全集中とか~柱(そんなに使いやすくもない?)とかも人気が出た要因の一つかなと思った。
あとはみんな大好き必殺技というか技の名前。
少年マンガにつきものの主人公の成長もあって、やっぱり成長見るの好き。

素直に面白いと思った。流行しただけはあるのでは?
見ていた人多かったから、初対面の人と話すときの話題に困ったときにもしかしたら使えるかもしれない。

何も考えずにボーっと見るのにも良い。

キャラクター達も個性的な設定にしてある。
上半身裸で猪の顔を被った伊之助なんか衝撃的。ご本人の顔とのギャップ。


OP
紅蓮華 LiSA
ED
from the edge FictionJunction feat. LiSA
挿入歌
竈門炭治郎のうた 椎名豪 featuring 中川奈美
紅蓮華やっぱし良いですね。紅白に出るだけのことはある。ずっと聴いていたい。そして、EDの溢れる梶浦由記感。
竈門炭治郎のうたも注目すべき楽曲のようだ。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
時は大正、日本。炭を売る心優しき少年・炭治郎は、ある日鬼に家族を皆殺しにされてしまう。さらに唯一生き残った妹の襧豆子は鬼に変貌してしまった。絶望的な現実に打ちのめされる炭治郎だったが、妹を人間に戻し、家族を殺した鬼を討つため、“鬼狩り”の道を進む決意をする。人と鬼とが織りなす哀しき兄妹の物語が、今、始まる--!

1. 第一話 残酷
時は大正。竈門炭治郎は、家族とともに山でつつましくも幸せな日々をおくっていた。ある日、町で炭を売りに出かけた炭治郎が山に戻ると、家族は鬼に襲われ血だまりの中で絶命していた。唯一、一命をとりとめていた妹・襧豆子を救うべく、降りしきる雪の中背中に背負い必死に雪山を下りる炭治郎。その途中、襧豆子は突然唸り声を上げ、炭治郎に襲いかかる。

2. 第二話 育手・鱗滝左近次
炭治郎は冨岡義勇の導きにより、鬼になってしまった妹・禰豆子とともに狭霧山を目指す。夜の道中、炭治郎はお堂から血の匂いを嗅ぎつける。誰かが怪我をしているのかもしれないと駆け寄ると、なんとそこにいたのは、人を喰らう鬼。突如、鬼に襲われた炭治郎は、斧でなんとか応戦するが、鬼の圧倒的な力に、たちまち鬼に組み伏せられてしまう。鬼がとどめを刺そうとしたとき、助けに入ったのは--。

3. 第三話 錆兎と真菰
鬼殺隊--古より存在し、鬼を狩る組織。入隊のための試験「最終選別」に向けて、鱗滝左近次による炭治郎の訓練が始まった。様々な罠が張り巡らされた山下り、刀の素振り、滝修行、そして呼吸法……。狭霧山に来て一年、鱗滝は「もう教えることはない」と炭治郎へ言い放ち、巨大な岩の前で、最終選別へ行くための条件を突きつける-。

4. 第四話 最終選別
最終選別の合格条件は、鬼殺の剣士が捕らえた鬼たちが閉じ込められている藤襲山で七日間生き延びるということ。若き剣士と鬼の生き残りをかけた戦いが始まる。炭治郎は、鱗滝左近次のもとで身につけた呼吸法と型で着実に鬼を斬っていく。二年にわたる鍛錬は無駄ではなかった。しかし、そんな炭治郎の前に、藤襲山にはいるはずのない異形の鬼が現れる-。

5. 第五話 己の鋼
朝日が昇り、七日間の戦いの果てに生き残った剣士たちはたったの四名だった。生き抜いた炭治郎たちを出迎えた案内役からは、鬼殺隊についての説明が行われる。それぞれに鬼殺隊の隊服、伝令役となる鎹鴉が支給され、最後に、自身の日輪刀を造る玉鋼を選んだ。そして、鱗滝の家へと帰宅した炭治郎を待っていたのは-。

6. 第六話 鬼を連れた剣士
鬼殺隊の隊服に身を包んだ炭治郎。腰に日輪刀を携え、禰豆子が入った鱗滝特製の木箱を背負い、鬼殺隊の初任務として毎夜少女が失踪しているという北西の町に向かう。そこで炭治郎は、恋人をさらわれ、憔悴しきっている和巳と出会う。たしかに、近くに鬼の匂いを感じるが、鬼の姿はどこにも見えない。不穏な事件に鬼の影を疑う炭治郎は-。

7. 第七話 鬼舞辻無慘
三人に分裂した鬼が炭治郎を追い詰める。そのとき禰豆子が鬼に襲い掛かった。鬼になってしまった妹は守らなければいけないほど弱い存在ではない--。意を決した炭治郎は、分裂した鬼のひとりを追い、地面に広がる沼へ飛び込む。沼の中で待ち受けていたものは。

8. 第八話 幻惑の血の香り
次なる任務の舞台は東京・浅草の町。大正の華やかな都会の街並みに戸惑う炭治郎だったが、そこで鬼の匂いを嗅ぎつける。匂いを追った先で出逢ったのは鬼舞辻無惨だった。鬼舞辻を斬ろうとする炭治郎。だが、鬼舞辻は行きかう人間を鬼に変え、町を混乱に陥れる。必死に事態を収拾しようとする炭治郎の前に、 とある人物が姿を現す-。

9. 第九話 手毬鬼と矢印鬼
炭治郎を助けた者は、珠世と愈史郎という鬼だった。珠世は炭治郎たちを、”目隠し”の術を施した屋敷へといざなう。そこで炭治郎は、珠世との会話から、鬼を人に戻す方法についての活路を見出すのだった。そのとき--炭治郎を追うふたりの鬼が屋敷の場所をつきとめ、猛烈な攻撃を繰り出す-。

10. 第十話 ずっと一緒にいる
炭治郎の苦境は続く。矢琶羽が最期に繰り出した血鬼術”紅潔の矢”を、炭治郎は水の呼吸の型を駆使し、なんとかしのいでいた。一方で禰豆子と朱紗丸の戦いは続いており、状況を危惧した珠世は、自身の血鬼術を使い-。

11. 第十一話 鼓の屋敷
鎹鴉から告げられた次なる鬼退治の地は南南東--。その途上で炭治郎は、最終選別で生き残った同期の剣士・我妻善逸と出会う。炭治郎は、善逸の消極的な態度に手を焼きつつも山の奥地へ向かうと、屋敷の前で兄を連れ去られたふたりの子どもたちに出会う。そこで、善逸はどこからか鳴り響く鼓の音を聴くのだった……。

12. 第十二話 猪は牙を剥き 善逸は眠る
鼓を打つ度に、部屋が回転する不思議な屋敷の中で、炭治郎は善逸と離ればなれになってしまう。炭治郎と別れてしまった善逸は正一を連れ、恐怖に絶望していた。その頃、炭治郎は、屋敷の主である鼓を打つ鬼と、猪の頭をかぶった奇妙な姿の男に出会う。

13. 第十三話 命より大事なもの
屋敷の主・響凱が鼓を打つたびに部屋が回転し、炭治郎は苦戦を強いられる。前の戦いで骨折している炭治郎は弱気になる自身を鼓舞して、必死に立ち向かう。響凱が使う血鬼術による攻撃にも圧倒される炭治郎。果たして、無事に響凱の頸を討ち取ることができるのかー。

14. 第十四話 藤の花の家紋の家
死闘の末、響凱との戦いに勝った炭治郎。屋敷の外へ出ると、先に脱出していた善逸と出会う。だが、禰豆子の入った木箱を抱えボロボロになった善逸、そして二刃の日輪刀を抜いた猪頭を被った男が立ちはだかる異様な状況を目の前にする-。

15. 第十五話 那田蜘蛛山
次なる目的地は北北東。炭治郎と禰豆子は、善逸や伊之助とともに那田蜘蛛山へ向かう。その山は蜘蛛の巣が張りめぐらされ、無数の蜘蛛が蠢く山だった--。怯える善逸を残し、山に入った炭治郎と伊之助は、蜘蛛の糸に絡み取られた鬼殺隊員に遭遇する。

16. 第十六話 自分ではない誰かを前へ
蜘蛛の糸に囚われた鬼殺隊員と戦う炭治郎と伊之助。糸を斬り、蜘蛛の巣を破り、ふたりは山の奥へ。森を進むにつれ、蜘蛛の糸がだんだん太くなり、操られている者たちも人間には不可能な動きをしはじめる。操られた隊士たちを、傷つけずに動きを止める方法も困難になる中、炭治郎がとった行動とは--。

17. 第十七話 ひとつのことを極め抜け
ここには鬼舞辻無惨直属の配下・十二鬼月がいる--。那田蜘蛛山の母鬼を倒した炭治郎は、妹の禰豆子を人間に戻す手掛かりになる鬼が、この森にいることを知る。傷だらけの伊之助とともに、ふたりはさらに森の奥へ。一方、ひとり寂しく森を進む善逸の前に、人面蜘蛛が現れる。

18. 第十八話 偽物の絆
那田蜘蛛山の父鬼と対峙する炭治郎と伊之助。応戦する炭治郎だったが、父鬼の怪力に吹き飛ばされてしまう。川の近くに落下した炭治郎は、姉鬼を痛めつける鬼の少年・累と出会う。恐怖と憎悪で結ばれた関係を「家族の絆」と呼ぶ累に、炭治郎は激怒する。累と炭治郎の戦いが始まる。

19. 第十九話 ヒノカミ
鬼殺隊最強の剣士である柱が那田蜘蛛山に到着した。父鬼を一太刀で切り伏せる水柱・冨岡義勇。 その太刀筋を見た伊之助は己との格の違いに興奮し、戦いを申し込む。一方、全身に毒が回り、瀕死に陥っていた善逸の前にも、蟲柱・胡蝶しのぶの姿が--。

20. 第二十話 寄せ集めの家族
累より放たれた血鬼術により死を覚悟した炭治郎。走馬燈の中で亡き父が舞っていた神楽を思い出し、水の呼吸とは異なる新たな技を放つ。”ヒノカミ神楽・円舞”--、相打ち覚悟で繰り出したその技で、ついに累の頸を斬り落とす。満身創痍の中、傷つき倒れる禰豆子のもとに向かおうとする炭治郎の前に現れたのは--。

21. 第二十一話 隊律違反
倒れながらも禰豆子を庇おうとする炭治郎を見て、累の中で過去の記憶がよみがえる。かつて病弱だった彼は、鬼舞辻無惨に出会い、血を分けてもらうことで鬼になった。だが、鬼になった自分を、父と母は殺そうとする。そのときから彼は家族を探し続けてきた。どうしても手に入らない絆を求めて--。

22. 第二十二話 お館様
戦いを終えた炭治郎は、禰豆子とともに鬼殺隊本部へ連行される。そこでは鬼殺隊の当主・産屋敷と最強の剣士・柱たちによる「柱合会議」が行われることになっていた。鬼を庇うという鬼殺隊にあるまじき隊律違反をした炭治郎を、柱たちは糾弾する。そして風柱・不死川実弥は、禰豆子に刀を向けた--。

23. 第二十三話 柱合会議
鬼殺隊の当主・産屋敷が、ついに炭治郎の前に現れた。彼は、炭治郎と禰豆子の入隊を容認するという。だが、柱たちはその判断をすぐには飲み込めなかった。風柱の不死川実弥は自らの腕を傷つけ、禰豆子の前に血を晒して、鬼の本性を引き出そうとする。

24. 第二十四話 機能回復訓練
傷ついた炭治郎と善逸、伊之助は蟲柱・胡蝶しのぶの屋敷で治療を受けることになった。二週間後--炭治郎と伊之助は機能回復訓練を始める。だが、その訓練は過酷であり、炭治郎たちの心はへし折られてしまう。その厳しさも知らず、遅れて訓練に参加した善逸は、女の子を前にしてひと際やる気を見せるが--。

25. 第二十五話 継子・栗花落カナヲ
蝶屋敷で機能回復訓練中の炭治郎は、全集中の呼吸を一日中続けられるように修行に励む。最初は全く敵わなかった同期の剣士・カナヲとの訓練も少しずつ効果を上げるようになってきた。毎日修行を休まぬ炭治郎を見て、善逸と伊之助も訓練に復帰するが…

26. 第二十六話 新たなる任務
炭治郎たちが機能回復訓練に勤しむその裏で、鬼の絶対的支配者・鬼舞辻無惨により、十二鬼月の下弦が集められ、鬼側もあらたに動き出そうとしていた。訓練も終盤をむかえ、カナヲとの訓練も互角の勝負ができるようにまで成長した炭治郎のもとに、鎹鴉より新たな任務が伝えられるのだった。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 20
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

ヒット作を語らう時の心の姿勢

2020.04.12 追記

思うところがあっての大幅加筆。
視聴後に書いた作品レビューは後段に残しときます。
 ※ごく一部のアニヲタ批判も含んでるので気分害されちゃったらごめんね


作品の良し悪しについて各々語るのがレビューサイトの目的の一つですが、この作品は久々に普段アニメを観ない層を巻き込んで社会現象を起こしたということもあって、その観点で一言申し上げたく候。基本雑談です。


{netabare}とあるコーヒー屋にて見かけた風景。
「こんないいものなのになかなか理解されない」

自身が愛好しているものを理解してほしい。誤解を解きたい。なんなら広めたい。趣味人なら自然と沸き上がりそうな感覚です。少なくとも目の前で熱弁をふるってるこの人はそんなタイプの人。そしてその対象はアニメでした。
一緒にいる相手はそれほど興味のない層。よくありそうなシチュエーションです。
時は2016年。大ヒット中の映画『君の名は。』を映画館に出向き鑑賞し感動したと伝える非ヲタさん。話を合わせただけかもしれませんが、そんな会話のきっかけを全力で折りにいくアニヲタさんがいました。曰く、

「あーあれ話の辻褄全然合ってないんだよね」
「話が頭に入ってこないから全く泣けなかったわー」
「それよりも新海監督の前作がなんちゃらかんちゃら…」
「それよりも同時期の『聾の○』『この世界の何某に』のほうが凄かったけどね」
等々

前段でなかなか理解されないというやりとりを耳にしてたからなおさらかもしれません。

 「そりゃあんた理解しろというのが無理だわ」

単に巻き込みに失敗しただけでなく、むしろ遠ざける逆の効果を発揮するコミュニケーションでした。あほらし…
別にあにこれで同種のレビューを投稿するのは一向にかまわないと思います。同じヲタ同士で一定の土台を共有してますし、節度を保って思うところぶちまけてもらったほうがよいしそういう場です。
そのため「『君の名は。』つまんねーのにそう言っちゃだめなのかよ!」とか「思ってもいないこと(面白くないのに面白いと)言うほうが不誠実だと思うが?」という話では全くないので悪しからず。

せっかく興味のなかった人が興味を示してくれたのに。当のヲタさんだって仲間になりたそうにこちらを見ているのに。…全力でへし折りにいってませんか?です。

 「どこらへん面白かったの?」
 「アニメってどんなの想像してた?」

せめてこれくらいのワンクッション置いてから持論を展開してほしかったところ。
非ヲタさんはアニメを観にいちいち映画館に足を運ぶなんて滅多にないでしょうに。ここらへんの想像力がこのコーヒー屋で出会ったアニヲタさんには決定的に欠けてます。
もうなんというかオタクどうこうよりも単なるコミュニケーション下手かどうかの話のような気もしますが、やらかしがちなので自戒も含めて気を付けましょう。


というわけで何を言いたいかはもうお分かりですね。
4年ぶりに似たような局面がきてるわけですよ。クリスマスや誕生日のプレゼントに単行本をせがまれてみたり、芸能人がファンであることを公言して、なかには椿鬼奴さんみたいに番組内でネタにしてたりもする。LiSAさんが紅白に出場してたりもしましたね。

とはいっても、制作会社「ufotable」。声優「花江夏樹」「鬼頭明里」。一般人はまず知らない単語です。紅白出場したからといってアーティスト「LiSA」さん知らない人だって多いでしょう。今回で興味を持って動画を漁ったとしても客席サイリウムが乱舞してる光景を見たらそっ閉じしたくなるのが人情です。
余計なお世話でしょうが、同好の士を増やしたい私としましては非ヲタさんとのやりとりは「お手柔らかに」と願うところであります。

『鬼滅の刃』気に入ったのならこんなのもあるよ(^^)
そんな展開を夢見て以下、


■映像凄かったっす

作画に触れて制作会社「ufotable」を話の枕に『fate』『空の境界』をご紹介。劇伴も同じ梶浦由記さんだったりします。


■声優さん繋がりも

ベテラン・若手・中堅問わず実力のあるCVさんが多く起用されていた本作です。要は年間通して登板回数の多い人たち。
竈門家だけでも父:三木眞一郎、母:桑島法子、子供たち:大地葉、本渡楓、古賀葵、小原好美とかいう水準です。

 「その○○役やってた人だったら、今ちょうど△△ってアニメに出ているよ」

リアタイものだと「じゃあ明後日チェックしてみよう」と敷居が下がったりするものです。

それに各々代表作を持ってそうですから、そちらへの誘導もありですね。
花江夏樹さんなら『四月は君の嘘』。早見沙織さんなら『あのはな』。あたりは非ヲタ向け鉄板でしょう。「いやそれより『俺ガイル』が鉄板だ!」そのへんはどうぞご自由に(笑)

我妻善逸(CV下野紘)からの『ACCA』ジーン・オータス役。
嘴平伊之助(CV松岡禎丞)からの『SAO』キリト役。
本作での役どころとは違う顔を見せている作品も驚きがあっていいですよね。


自分もそうでしたが、声優さん、制作会社、劇伴担当、キャラデザインあたりの繋がりから広がっていったと思います。

まあそんな感じの世迷い言です。お付き合いいただきありがとうございました。
ちなみに私はこの作品を手放しで褒めておりません。{/netabare}




↓以前投稿した作品についての感想
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2019.10.04記
旧件名:良いほうの『少年JUMP』

{netabare}
艶やかな街の灯り
静謐な山間の雪景色

とにかく綺麗な作品です。
色使いが独特といいますか鮮やかな色の組み合わせが印象に残ります。
主人公炭治郎の羽織(緑と黒)はサムネでも確認できる組み合わせ。

その一方で、毎話冒頭サブタイトルコールの墨色を用いた水彩風の演出にも味わいがある。全体の色味が和風なんですよね。

そしてこれがぐねぐね動くのを目の当たりにすることになります。
バトルシーン。抜刀時の緊張感。連続した体動作の流麗な運び。対立する“鬼対人”の果てなき抗争の物語のためバトルシーンは多くあり、手を替え品を替えての演出に都度唸ることでしょう。


制作会社『ufotable』は、『劇場版 空の境界』でアニメビギナーだった私の心が鷲掴みにされたこともあって、本作『鬼滅の刃』は事前から楽しみにしていた作品でした。

『空の境界』は、和装のヒロインの殺陣がとにかく流れるようだったのとそれを活かすコマ割りで、これまでバトルを“迫力”という概念でしか見れてなかった自分に”美しさ”というものを教えてくれた忘れられない作品です。



さて『鬼滅の刃』に戻ります。
冒頭作画に触れたのは、この一点だけでも「買い」だと思ったから。なお原作は未読です。
週刊少年ジャンプは『ONE PIECE』が連載される前に卒業した私ですが、いかにもジャンプらしい作品と言えるのではないでしょうか。たしか

 “ 努力 友情 勝利 ”

でしたっけ?
その王道を行くかのような竈門炭治郎(CV花江夏樹)が主役の物語。鬼に親兄弟を惨殺され唯一生き残った妹も鬼と化してしまう。その妹竈門禰豆子(CV鬼頭明里)を人間に戻す手段を探るべく、人外なる鬼を討伐する組織へと身を投じていく流れとなってます。

良いですね。
炭治郎が素直で努力家で妹思いで諦めない強い意志を感じさせるいい奴なんです。私としてはこの主人公と冒頭述べた作画の2点推しです。
・・・以上なんですけど一応5項目整理しておきます。


▼物語

あらすじ読むと暗そうな話ですが、実際展開されたのはシビアな場面とギャグパートとのほどよい緩急。すっと肩の力を抜けるポイントが用意されてそこそこ笑えます。
それにインフレし過ぎない敵キャラ。鬼舞辻無惨(CV 関俊彦)を最終目標と定めてのブレない展開も好感。
炭治郎の鍛錬シーンに尺を取り強くなっていく過程を丁寧に描いたことは戦闘の重みや背負うものの大きさなどに説得力を持たせる効果がありました。また、鬼を一方的な悪として描かないこともお家芸とはいえ好きな設定。


▼声優

弱っちいけど芯のある人物を演じるには花江さんの選択は良かったかと。2018年初頭『グランクレスト戦記』『ラーメン大好き小泉さん』でその名を認知したのち、視聴作品が被ってなかった鬼頭明里さんのフルボイスを久々聞けたのは個人的に◎。
敵方の “ 十二鬼月 ” そして鬼殺隊エリートの “ 柱 ” 両陣営にも豪華声優陣を配置。 一部しか登場してないので今後の発展性の面でも楽しみが残ります。

{netabare}禰豆子を人間に戻すためのキーマン珠世を坂本真綾さんが演じられているのも耳に心地よい。もっと珠世を出しておくれ!{/netabare}


▼キャラ

我妻善逸(CV下野紘) 嘴平伊之助(CV 松岡禎丞)の位置づけが絶妙でした。
濃いっすね。途中からお笑い担当みたいになってましたが…
{netabare}協力プレイで敵を撃破!という印象がないのです。
意図したものなのか、兄と妹の絆に焦点あてていて友情プレイは控えめでした。今後の伸びしろを感じるところです。{/netabare}


▼作画

既述。
追加で、室内戦闘の描写もすさまじかったですね。
{netabare}ジャミロクワイの名曲『Virtual Insanity』のPVイメージで、そこの灯りを暗くして動きをめちゃくちゃ激しくしたような響凱(CV諏訪部順一)との戦闘も目を奪われました。鼓を打つ鬼とのバトルですね。{/netabare}


▼音楽

安定の梶浦案件。
地味に評価したいのが2クールの前後半通してOPEDが変更されなかったことでしょうか。昨今のお作法からみても異例な気もしますが不自然さは感じません。
{netabare}後半で曲を一新して、最終話クライマックスで前半OPどーん!演出って分かっていてもアガるんです。でもそれをしない勇気といいますか、作品の一貫性考えると変えないほうがいい気がします。{/netabare}




整理してみると、個別項目でのマイナスはあまりなかったです。
続きは劇場版でということでしょうが、まだ開けてない引き出しも豊富なので不安はないでしょう。

ただし、2クール後半でやたらキャラ増やしてお披露目パートみたいになってたのをどう見るか?
ちょっとイマイチでした。単に私が消化しきれなかっただけで、これも続きありきということなら仕方のないことなのかもしれません。

それに少年漫画らしいシンプルな面白さを追求した感があって、エンタメとして申し分ないわけですが、天井をぶち抜くような破壊力まではありませんでした。あくまで感覚的なものです。

きっと作画表現に度肝を抜かれたこともあって同等かそれ以上のレベル感で「深み(絶望)のある物語」を期待してしまったのではないかと思われます。


いや充分面白いんですよ。今期(2019年9月終了もの)TOP3に入るのは間違いありません。全方位でおすすめです。{/netabare}



視聴時期:2019年4月~9月 リアタイ視聴

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2019.10.04 初稿
2020.04.12 追記
2021.08.11 修正

投稿 : 2024/06/01
♥ : 105
ネタバレ

いしゆう さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

♪強くなれる理由を知った♪~観終わった後の充実感ヤバです!

あらすじはあにこれを参照ください。

放送時間:2019年4月~

◎物語
冒頭から救いのない展開です

大正時代を舞台に家族を鬼に殺され 
唯一の生き残りの妹(禰豆子)も鬼にされ絶望の"炭治郎"が
"冨岡義勇"という剣士に出会い 物語は始まります。

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〇鬼殺隊入隊 1話~5話{netabare}
家族が殺され途方に暮れている"炭治郎"に対して"富岡義勇"が放つ一言

”生殺与奪の権を他人に握らせるな!

みじめったらしく蹲るのはやめろ 
そんなことが通用するならお前の家族は殺されていない!

奪うか奪われるかの時に主導権を握れない弱者が妹を治す?
仇を見つける?笑止千万!!

弱者には何の権利も選択肢もない 
ことごとく力で強者にねじ伏せられるのみ”

厳しいですが真っ直ぐな正論 しかし心の中では

”泣くな 絶望するな そんなのは今することじゃない

怒れ! 許せないという強く純粋な怒りは
手足を動かすための、揺るぎない原動力になる

脆弱な覚悟では 妹を守ることも治すことも
家族の仇を討つことも、出来ない!”

厳しいけど心に沁みるセリフです○o。. 

彼の人柄が見えると同時に 
厳しい世界観を考えさせられる場面でした。 

そして”判断がおそい”
厳しさの中に優しさや思いやりがある
"鱗滝さん"のもとで修業が始まるのですが渋くて格好良いです。

選別試験で現れた手鬼
"錆兎"と"真菰"たちを殺した憎い鬼も最初は人だったんですよね
少し複雑な思いです。

”よく生きて戻った”
"鱗滝さん"が二人を抱きしめるシーンは胸が熱くなりました。
{/netabare}
☆゚・*:.。.☆゚・*:.。.☆☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆☆.。.:*・゚☆

〇鬼舞辻との邂逅 6話~10話{netabare}
”鬼舞辻無惨”の近い鬼から血を採取する!
医者の”珠世さんと”珠世さんラブが深すぎる"愈史郎"の登場で
”禰豆子”を治す方向性が明確になります。

最初に現れたのは 
16歳以上の女は醜いと食べてしまうアホな”沼鬼” 
しかも3体に分身するし歯ぎしりがすごい耳障りでウザ過ぎでした。

さっさと処理して次の目的地東京浅草へ 
薄々感じていましたが
やはり世間では鬼は認知されていなかったんですね

平和な日常を守るため 鬼を狩る鬼殺隊 まるで歴史の闇のようです

そして本来は蹴鞠が好きな小さい子供だったのに
呪いで死んだ"朱紗丸" 残酷だなって思うと同時に 

その人の意思関係なく勝手に鬼にして
蜜をやり操っていると思っていたら
都合が悪くなると殺してしまう ”鬼舞辻”ヤバすぎ許せないよ!

最後に"珠世さん"と"愈史郎"を人と思い守った”禰豆子”に
涙する"珠世さん"に思わず感動 心に響きました。{/netabare}

☆゚・*:.。.☆゚・*:.。.☆☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆☆.。.:*・゚☆

〇仲間との出会い 11話~14話{netabare}
同じ鬼殺隊の”我妻善逸”と”嘴平伊之助”との出会い
そして元十二鬼月の”響凱”との戦いを描いています。

頼りなくて剣士らしくない”善逸”と
猪突猛進でナイスにデレるチョロ男子”伊之助”

10話まで結構シリアスだったからお笑い回かなって思っていたら
良い意味で裏切られました。

”善逸”の気を失ってからの本気! 度肝を抜かれました。
( 剣士らしくないとかいってごめんなさい )

そして骨折してる”炭治郎”が心の中で
”折れてる”炭治郎”もすごいんだというのを見せてやる!”
根性は凄いと認めますが 最近心の声が多くなってませんか?

14話 お笑い回ですね 和みました○o。.。{/netabare}

☆゚・*:.。.☆゚・*:.。.☆☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆☆.。.:*・゚☆

那多蜘蛛山に住む鬼の一家の討伐 15話~21話{netabare}
"炭治郎"と"善逸"そして"伊之助"が向かった先には十二鬼月がいた。
鬼殺隊の柱 "冨岡義勇"と"胡蝶しのぶ"も交えての乱戦が始まる。

そしてついに”累”と対峙する"炭治郎"と”禰豆子”
爆血からヒノカミ神楽への流れの場面から挿入歌エンディングの流れ
すごい!すごい!すごい! ここ何度も観返しました○o。.

その後"冨岡義勇"の凪 
ヒノカミ神楽が動とすればこちらは靜のようです 

美しい!と同時に美味しいところ全部持っていきましたね
嫌でも好感度上がるやつじゃん!

もう一人の柱”しのぶ”登場
黒目大きくて口調も軽やかで可愛いのに
”正しく罰を受けて生まれ変わるのです”
聖女の様な会話がいつのまにか気付けば他人を煽っている
やっぱり柱 一筋縄じゃないようです○o。.。{/netabare}

☆゚・*:.。.☆゚・*:.。.☆☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆☆.。.:*・゚☆

〇柱合裁判 22話~23話{netabare}
"冨岡”や”しのぶ”を観ていて何となく感じてました
彼等人の話あんまり聞かないですよね・・・

期待したほかの柱も自由過ぎでしょ
この中だと”富岡”や”しのぶ”がまともに見えるから不思議
{/netabare}

☆゚・*:.。.☆゚・*:.。.☆☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆☆.。.:*・゚☆

〇蝶屋敷の機能回復訓練 23話~26話{netabare}
弱くてゴメンね あの元気な"伊之助"が弱って
女子との訓練にこわれる"善逸"(平常運転?)

選別試験以来同期の”カナヲ”や”玄弥”との再会 

"胡蝶しのぶ"と”カナヲ”の過去 
過去を知るまでは何か達観してるような感じにみえた
"胡蝶"と”カナヲ”でしたが 今は180度考え変わりました

最初嫌な奴かなって思わせて 実は・・・
鬼滅の刃ってこのパターン多くないですか?
毎回騙されてる気がする○o。.。
{/netabare}

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〇キャラ
暗い内容に主人公たちの重い過去
それでも暗くならないのは個性的な彼らのおかげでしょう

幼いのになぜかお父さん目線の炭治郎や
女子大好きな善逸 そして単純な伊之助

そして普段のふわふわしてる態度からは想像できない戦いの顔
このギャップにやられます♪

◎作画
時代背景は大正時代
人物が太く描かれていてかつ背景が落ち着いた配色
凄く丁寧で特に自然現象の表現は綺麗って感じる作画です。

あと この作品で一番好きなのは
夜の闇の背景に華やかで色彩豊かな戦闘シーン!
まるで夜空に浮かぶ花火の様な迫力がある描写はとても優雅です♪

これまでもこういう関係の評価の高かった制作会社ufo
今作は表現に加えて人物の表情が豊かになって凄いと感じました。

〇音楽
OP曲 紅蓮華
ED曲 from the edge 共に歌うのはLiSA安定してますよね
”強くなれる 理由を知った”思わず口ずさみたくなるフレーズです。
{netabare}
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-
強くなれる理由を知った 僕を連れて進め

泥だらけの走馬灯に酔う こわばる心
震える手は掴みたいものがある それだけさ
夜の匂いに空睨んでも
変わっていけるのは自分自身だけ それだけさ

強くなれる理由を知った 僕を連れて進め

どうしたって!
消せない夢も 止まれない今も
誰かのために強くなれるなら
ありがとう 悲しみよ
世界に打ちのめされて負ける意味を知った
紅蓮の華よ咲き誇れ! 運命を照らして

イナビカリの雑音が耳を刺す 戸惑う心
優しいだけじゃ守れないものがある? わかってるけど
水面下で絡まる善悪 透けて見える偽善に天罰
逸材の花より 挑み続け咲いた一輪が美しい

乱暴に敷き詰められた トゲだらけの道も
本気の僕だけに現れるから 乗り越えてみせるよ
簡単に片付けられた 守れなかった夢も
紅蓮の心臓に根を生やし この血に宿ってる

人知れず儚い 散りゆく結末
無情に破れた 悲鳴の風吹く
誰かの笑う影 誰かの泣き声
誰もが幸せを願ってる

どうしたって!
消せない夢も 止まれない今も
誰かのために強くなれるなら
ありがとう 悲しみよ
世界に打ちのめされて負ける意味を知った
紅蓮の華よ咲き誇れ! 運命を照らして
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-
{/netabare}
挿入歌は中川奈美が歌う”竈門炭治郎のうた”
思わず鳥肌立ちました 何度も見直す場面です。
しかし題名のインパクト凄いですよね 何歌ってるか気になりますよね
{netabare}
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-
我に課す 一択を
運命と覚悟する
泥を舐め 足掻いても
目に見えぬ細い糸

泣きたくなるような優しい音
どんなに悔しくても
前へ 前へ 向かえ
絶望を断ち

傷ついても 傷ついても
立ち上がるしかない
どんなに打ちのめされても
守るものがある
守るものがある
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-
{/netabare}
映像ばかりに気を取られていたのですが
うん 結構男の子らしい歌詞なんですね○o。.。

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〇観終わって
”禰豆子”を元に戻すために鬼殺隊に入隊し鬼と戦う!
物語の目的しては非常にシンプルで◎

そして鬼との戦いも頭脳戦とか基本無く
力と技のせめぎ合いでこちらもシンプルでわたしは嬉しい。

映像も綺麗ですし流れるような表現の数々には思わず見入ちゃいました
その中でも お勧めしたいのは鬼との戦闘シーン○o。.

鬼殺隊の武器の刀を使った
様々な”呼吸法”による技の表現はまばたき忘れるくらい綺麗!

激しくて荒々しいのもあれば 華やかな中に清々しさがあったりして
背景の黒(鬼は夜しか活動しないので)に広がる鮮やかな色彩は最高!

そして戦闘シーンと日常風景のギャップ

戦いで鬼と対峙して必死に戦ってる彼らも
なんだかんだ言ってもまだ少年 
彼らの会話の掛け合いとても和みます○o。.

まだまだ書きたいことはありますが

映像以外でも声や音などアニメの特色を生かした演出
これらを上手に化学反応させたすばらしい作品だと感じます
どんな変化なのかはその目でお確かめください♪○o。.

原作がマンガで斬新さはあまり無いですが 
それよりも非常に丁寧な作りで観終わった後のこの充実感ヤバです!


そして続きは劇場版 今から楽しみに待っています♪

以上 最後までお読み下さりありがとうございます。












  











 





 






 



 

投稿 : 2024/06/01
♥ : 34

83.8 5 家族で秘密なアニメランキング5位
カードキャプターさくら クロウカード編(TVアニメ動画)

1998年春アニメ
★★★★★ 4.1 (996)
5744人が棚に入れました
木之本桜は、体育が得意な小学4年生。ある日、さくらが学校から帰ると、誰もいないはずの地下の書庫に何者かの気配がしました。さくらが下におりてみると、そこには1冊の金色に光る本がありました。中には、カードが入っていましたが、そこに書かれた文字を読み上げたとたん、激しい風が起こって、カードがバラバラに飛び散ってしまいました。残された本の中から、ケルベロスと名のる奇妙な生き物があらわれ、本に収められていたクロウカードの封印が解かれるとき、この世に災いが起こると言います。そしてケルベロスはさくらに封印(ふういん)の鍵を与え、カードを捕獲(ほかく)するカードキャプターにしてしまいます。その夜から、さくらは魔法を使って、実体化したカードに立ち向かうのですが・・・。さくらは、カードを全部もとにもどせるのでしょうか?

声優・キャラクター
丹下桜、久川綾、小野坂昌也、岩男潤子、くまいもとこ、緒方恵美、関智一、田中秀幸、ゆかな、林一夫、冬馬由美、小西克幸
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

魔法少女のフォーマットを借りた古典的な初恋ストーリー

プラチナ(第3期op)を聴くだけで泣けてくる伝説の名作アニメ。
※クロウカード編・さくらカード編・映画「封印されたカード」全て含めた感想です。

超絶可愛い主人公「木之本桜」の活躍を描くだけではなく、むしろ、さくらとクロウカードを集めるライバルだったはずの「李小狼」が次第にさくらに惹かれていく過程を細かく描き出している点が、隠れた鑑賞ポイントです。

全70話+映画2本(但し李君の実家のある香港に行く映画はストーリーの本筋には関係なし)
以下、時系列で細かくトレースします。

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第Ⅰ期開始(小学4年の1学期~2学期)・・・クロウカード編
{netabare}
第1話 桜吹雪の舞い散る日に登校、さくらの憧れの雪兎の投げキャンディー。知世「やる奴ですわ」
第7話 小狼の初登場回。
第8話 小狼が転校してくる(さくら4年生の6月)。さくらを目の敵にしているところが微笑ましい。
第9話 ソードのカード。さくらは親和動機だが、小狼は達成動機で行動している。さくらと知世・梨佳が互いに気持ちを察し合って行動していることが描出されていて興味深い。
第10話 OPに小狼初登場。フラワーのカード。さくらの行動原理が親和動機であることを繰り返し描いている。
第13話 動物園(パワーのカード)、小狼がタイムのカードを使ってさくらをサポートする。しかし、さくらは気づかない。
第14話 高校の学園祭(ミスト(霧)のカード)、小狼がさくらの兄を風魔法で助ける。さくらの「ありがとう」に小狼が「助けたわけではない」と少しだけ顔を赤らめる。
さくらと雪兎がダンスして小狼が悔しそうな顔をする。
第16話 さくらの母(撫子)の祖父の話。高原の別荘、虹。
この話の辺りから視聴者に、さくらへの感嘆の気持ちが発生するはず。(何ていい子なんだろう・・・)
第17話 臨海学校の話。小狼はまださくらに感嘆の気持ちを持っていない。「俺はお前を認めたわけじゃないからな」。
しかし、さくらの相手の気持ちを察するところや素直なところに少しだけ惹かれ始めている。
第18話 夏祭り、グロウ(蛍)のカード(8月)。
さくらが雪兎に告白する寸前で小狼と兄が闖入。
第19話 さくらと夏休みの宿題(図書館とムーブ)。池に落ちそうになったさくらの手を小狼が掴むが、二人とも池に落ちる。小狼の家で着替え。
ラストで苺鈴初登場。
第20話 さくらと争う苺鈴 (9月新学期、苺鈴が転校してくる)
第22話 さくらと優しいお父さん(お父さんのPCを壊して泣いてしまう話) 。魔法で直せないこともある、という魔法少女のお約束のモチーフ。
視聴者にとって、さくらが決定的に良い子であることが明らかになる。
第25話 さくらともう一人のさくら (ミラー)。災いとは人によっては何ともないけど、さくらには辛いことらしいことがケロによって語られる。観月先生が最後にチラリと登場。
第27話 さくらと思い出の神社(リターンで過去に行く話だが、小狼のタイムのカードで現在に戻る)。
さくらが小狼に抱きついて、小狼が初めてさくらにデレる(さくらに抱きつかれて真っ赤になって気絶)。
その前に木の上でさくらと小狼が雪兎を好きなことを告白し合う(さくらは小学3年生のときに雪兎に一目ぼれしたと話す)。
第30話 さくらとケガをしたカード(ダッシュのカード、かけっこ)。小狼が良いところを見せる。さくらにここでも魔法少女のお約束のモチーフ(魔法で解決しても何にもならない)
第32話 さくらとケロと小狼と(チェンジ)。さくらの部屋で久しぶりに赤くなる小狼。
第33話 さくらの寒むーいアイススケート (フリーズ)。下校時の校門前でさくらの声が聞こえると頬を赤らめて走り去る小狼。目があったときにニッコリ笑うさくらに小狼が再び頬を赤らめてひっくり返る。
第34話 さくらと雪兎と昼の月(友枝町クイズラリー)。雪兎をみてるつもりでつい隣のさくらを見てしまい、顔を赤くして首を振る小狼。崖に落ちるさくらを庇って足に怪我する雪兎。参加賞のボールペンをもらって「お揃いだね」に嬉しそうな表情をするさくら。
第35話 さくらのすてきなクリスマス(ファイアリー)。小学4年の12月末。
遊園地の観覧車で雪兎に手作りの人形をプレゼントに渡すさくら。「来年もまた来たいね」。
隣の観覧車からさくらを見て顔を赤らめ否定するように首を振る小狼。小狼はさくらに恋心を抱き始めている。
{/netabare}
これで第Ⅰ期終わり。

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第Ⅱ期開始(小学5年の1学期)
{netabare}
第36話 さくらと雪の新学期(スノー)。雪兎からもらった時計を失くして泣くさくら。「泣くな。見つかるまで一緒に捜すから」「ありがとう。優しいんだね」赤くなる小狼。
第37話 さくらと消えた知世の声(ヴォイス)。「俺はお前のことが気になって」正直な小狼。知世「小狼君はいつもさくらちゃんを見ているんですね」
第38話 さくらの楽しい苺狩り(ロック)。雪兎の手に触れて頬を赤らめるさくら。
第39話 さくらのふらふら熱曜日(クラウド)。桜に「このカードはお前のものだ」。風邪のさくらを気にする小狼。ミラー2回目登場。
第40話 さくらと夢の中のさくら (ドリーム)。個人的に神回だと思う。予知夢の話。ここら辺から何となくアニメ全体の雰囲気が暗めになっていった気がする。
第41話 さくらと小狼と砂の海(サンド)。白雪姫の練習で早朝さくらと小狼が校庭で2人で会話。さくらの顔が小狼に躊躇いなく近づく。小狼だけ戸惑う。
サンドのカードをゲットした後、カードがさくらと小狼の二人の手の間に挟まり、さくらがニッコリ笑って小狼にカードを譲る。また戸惑う小狼。「お前分かっているのか?」
第46話 さくらと最後の審判(小学5年生の初夏)
クロウカード編の〆
{/netabare}
これで第Ⅱ期終わり。

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第Ⅲ期開始(小学5年の2学期~3学期)・・・さくらカード編
{netabare}
第47話 さくらとふしぎな転校生(5年生の8月31日~9月1日)
小狼は未だに「李君」なのに、転校生は初日からさくらから「エリオル君」と名前で呼んでもらっている。
小狼はさくらに恋しているのだが、まだそれを自覚できていない。知世から「ライバル登場ですわね」と言われて「そんなんじゃない」と顔を真っ赤にして否定するが、ついついさくらの笑顔に見惚れてしまう。
第50話 さくらと小狼とみえない糸(ソード)。熊のぬいぐるみを送ると相手と両思いになれる、という知世の話に、木の上で聞き耳を立てる小狼。無意識のうちにさくらに視線を送り、それに気づいて慌てて視線を外す。
第51話 さくらと大きなぬいぐるみ (フライ)。さくらも小狼もぬいぐるみを完成。小狼はなぜ手作りぬいぐるみキットを買ったのか自分でも訳が分からなくなっていて、さくらの顔が頭に浮かぶと必死に否定する。
さくらは雪兎にぬいぐるみを手渡し幸福な思いに浸る。
第55話 さくらと不思議の国のさくら(アリスの本の中に入る話)。さくらと親しくしているエリオルに嫉妬してしまう小狼。本から戻ったさくらに肩をつかまれて真っ赤になってしまう。
第56話 さくらとケロのお菓子な出会い?? (小学校で模擬店)。さくらのウエイトレス姿を眼で追う小狼。
第57話 さくらと小狼とエレベーター (フロートで浮く話)。かなり印象深い回。部屋で鍛錬していて熊のぬいぐるみを見てさくらを思い出し必死に打ち消す小狼。
雪兎に「君はさくらちゃんのことがとっても好きなんだね」と指摘されて真っ赤になって走り去る小狼。
「俺があいつのこと好き?」と自問自答。留守番電話のさくらのメッセージをベッドで2度目の再生をする。
エレベーターで2人きりになり、闇に飲み込まれ落ちていくさくらに「さくら!」と叫ぶ。
ラスト。部屋にいる小狼にさくらから「私、さくらと呼ばれてとても嬉しかったよ。私も小狼君と呼んでいい?」「好きにしろ」
第59話 さくらと知世とボールの罠
体育の時間にエリオルとバスケットボールで勝負する小狼。「落ち着いて、ゴールにだけ集中して」(エリオルのアドバイス)
知世の家で「さくらちゃんのことが好きなんですね」「まださくらちゃんに伝えていないのですね。。。言葉にしないと伝わらない思いもありますわ」と知世に告白をアドバイスされる小狼。
現れたさくらに告白しようとする所でクロウの気配で中断。
ラストで再びさくらに「あのう」「何?」「俺はお前が。お前が。す・・・す・・・」。さくらの表情が一瞬ハッとする演出が良い。
ここでまさかのケロちゃん闖入。見事なエンディング。
小狼が初めてさくらにデレたのが第27話(神社でさくらがリターンのカードで過去に行く話)。このときは小学4年の9月~10月頃で、さくらと小狼は互いに雪兎が好きなことを木の上で告白し合っている。つまり、それがそのころの2人の認識。
第57~59話は木の葉の舞う小学5年の秋(多分10~11月頃)の設定なので、第27話から既に1年以上経過していることになる。
小狼は第33話で既に、明らかにさくらに恋し始めているので、それを自覚するのにほぼ1年かかったことになる。(第57話の雪兎の指摘、そして第59話の知世の指摘(告白することを小狼に諭した回))

第60話 さくらと大切なお友達(苺鈴と小狼の婚約解消)。
脚本が素晴らしい。さくらをそれまでの「木之本」ではなく「さくら」と呼び始めた小狼の気持ちを察する苺鈴。
「私もさくらちゃんが好き。さくらちゃんを憎めない私が一番悔しい」と知世の膝の上で泣く苺鈴。

第61話 さくらとカードとプレゼント(ミラーがさくらの代わりに兄とデート。さくらはカード達に感謝の気持ちを伝える)。
これも意外に良い回。多分、男には思いつかない脚本。
季節は12月。朝の教室で小狼にプレゼントすることを話すさくら。小狼は「あの、俺、お前のこと・・・」と告白しようとする寸前に山崎君が闖入。
「何で告白できないんだ・・・」
第62話 さくらと不思議な御神籤(ドリーム=予知夢を見る話)。
小学5年生の正月。和服姿のさくらと知世。知世の勧めで小狼の家に新年の挨拶に行く。小狼が知世に「有難う」。小狼の家の世話役(ウエイさん)「小狼様をお名前でお呼びするのはご家族の他は、さくら様が初めてですよ」(最終回第70話への伏線)。

第63話 さくらとプールと大きな波(珍しい水着回)
室内プールでエリオルと競泳。エリオル「落ち着いて本来の実力を発揮できるように。貴方の大切な人を守るときのために」小狼「え?」といって思わずさくらを見てしまう。
プールから上がろうとして、さくらの笑顔にドキッとして再びプールに落ちてしまう小狼。

第64話 さくらと吹雪のスキー教室(タイムで雪崩を止める話)。
夜の暖炉の前で「さくら」とつぶやく小狼。「何?」。
これもかなり印象的な回。
ベランダで熊のぬいぐるみの話をする。「もう雪兎さんに渡した?」「違うんだ。僕の好きな人は別にいる」「誰?」「それは・・・」
小狼の告白寸前で、「ごめん。そんな大切なこと、私が聞いちゃだめだよね。」ああ、あ。

第65話 さくらと雪兎と消えゆく力(兄がユエに魔力を渡す話)。
雪兎に「好き」と言葉で伝えることを決意するさくら。

第66話 さくらの一番好きな人(さくらが雪兎に告白する話)。
これも優良回。
要約すればさくらにとって「(好きという)自分の本当の気持ち」が一番大事だ、一番の宝物なんだ、という話になるのだろう。(CCさくらのストーリー全体が、結局それを描いた作品ということになる→CCさくらのラストを飾る映画「封印されたカード」にも直結)
兄と雪兎の学園祭で、さくらと雪兎はビックリハウスに入る。
さくら「好きです」。「僕もさくらちゃんが大好きだよ。でもさくらちゃんの僕への好きという気持ちは、さくらちゃんのお父さんへの好きという気持ちに似ていないかい?」さくら少し考えて「似ています」
「きっとさくらちゃんの一番が見つかるよ。きっとその人もさくらちゃんのことが一番好きになってくれるよ」
帰り道で、小狼に公園に付き合って欲しいと頼むさくら。ブランコを漕ぎながら、今日雪兎に告白したことを小狼に話す。
「ほんのちょっとだけど、お父さんとは違う“好き”もあったの」
「私の好きな人が幸せならば、それが一番嬉しいなって・・・そう思ったの」
そして目に涙を浮かべるさくら。
小狼がハンカチを差し出す。「大丈夫。きっとさくらの一番が見つかる」

第67話 さくらと小狼と月峰神社
作中に2月22~26日の黒板掲示あり。
ブランコの場面での小狼のハンカチに対するお礼としてマフラーを手編みするさくら。
知世「まだ告白なさってないんですね」小狼「あいつは自分が好きな人の一番でなかった時の辛い気持ちを知っている。だから僕が告白したら、あいつは僕が辛い思いをすると思って困るだろう。だから告白はしない」
グロウのカードの書き換え後に、知世「さくらちゃんはちゃんと自分なりの答えを見付けだせる人ですわ。だから告白なさって大丈夫ですわ」

第68話 さくらと過去とクロウ・リード
さくらがリターンのカードで過去に行きクロウ・リードと遭う話。
リターンのカードは魔力の消費が激しいため、さくらが過去から戻ってこれなくなること心配する小狼。さくら「ありがとう。心配してくれて」
出発前に「私、絶対帰ってくるから。約束」指切りをするさくらと小狼。
ラストでエリオル君が正体を現す。
{/netabare}

あと残り2話と映画「封印されたカード」があるけど・・・もう書けないよ。。。

※2014.7.7追記

第69話 さくらと現れたクロウ・リード
第70話 さくらと本当の想い

(内容は自分で確認してね)

これで第Ⅲ期終わり。

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劇場版カードキャプターさくら 「封印されたカード」(小学6年の夏休み)

(内容は自分で確認してね)

これで完結。
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【後記】
今みたら、さすがに作画は最近のアニメに比べて色々とアレですが、それでもヒロインさくらちゃんの見せる一瞬の表情など本当に良く描かれていると思います。
魔法少女アニメを語る上で、やはり必須の名作と思います。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 31
ネタバレ

ようす さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

さくらと魔法のクロウカード集め♪

子どもの頃にハマった作品です。

小学校の図工の授業で好きなキャラクターを描くというものがあって、
その時に友だちが持ってきたこの漫画を読んで、すぐにハマりました。

図工は大嫌いだったけど、
この授業だけは真剣に取り組んだ記憶があります。笑

私の選んだシーン(笑顔のさくら)を見た先生が
「いい笑顔の女の子だね。モデルにぴったりだ。」と言っていたのも記憶に残っています。

それぐらい、
当時の私には衝撃的で、憧れてやまない存在でしたね。

同世代の女の子だけにとどまらず、いろんな世代のいろんな人たちに、
いろんな影響を与えた作品だというのは、すごく納得がいきます。

アニメは時々見ていた程度でしたが、
久しぶりに全話見直してみて、やっぱりすごい作品だとうなされました。

原作は全12巻で、この“クロウカード編”は6巻までの内容です。
ただ、アニメはオリジナルストーリーも多いです。

アニメ“クロウカード編”は、全46話です。


● ストーリー
木之本桜(きのもと さくら)、小学4年生。

ある日、父の書庫で不思議な本を見つけた。
開いてみると中からたくさんのカードが飛び出していった。

そして、次に本から出てきたのは、
ケルベロスと名乗る、ぬいぐるみのような生き物。

彼は、この本に封印された
“クロウカード”を守る獣だという。

クロウカードは、魔術師クロウ・リードが作った魔法のカードであり、
封印が解かれるとこの世に“災い”が起きるという。

さくらはケルベロスことケロちゃんと一緒に、
クロウカードを全て集めることを決意する。


どの話も基本的に1話完結で、
カードが起こす事件を解決しながら、カードを集めていく話です。

その中で、
さくらの学校生活を描いたり、
他のキャラを深めたり、
さくらの想い人・高校生の雪兎(ゆきと)との乙女エピソードを絡めたり、
さくらと家族の関係を描いたり、

とにかく内容が盛りだくさんで、しかもキャラが深まっていくので、
見れば見るほどこの作品が好きになっていく仕組みになっています。笑

クロウカードを集めながら、
物語や人物背景をきっちり深めていく。

そりゃ面白いわけです!

面白くて飽きない話ばかりなので、
46話という長さも全然苦になりませんでした。


● キャラクター
ストーリーも面白いですが、
そのストーリーを支えているのが、魅力的なキャラクター達。

そして今でこそ肯定的に受け取られるようになってきたものの、
当時はまだ理解が浅いと思われる設定もさらっと取り入れられています。

大好きなキャラがたくさんです♪
その中でも印象が強い3人をピックアップ☆笑


【 さくら 】
この作品の主人公であり、
伝説的なキャラクターですね。

なんといっても、かわいい!!

女の子から見ても、
さくらはかわいさMAXの存在でした。

制服の白いひだスカートにも憧れたし、
一部分だけ伸びているあの髪型もずっと見ていられるかわいさだし、

普通ならあり得ないと思うはずのローラーブレード通学にも憧れたし、
高校生に恋するというのもなんか大人だったし。

「ほえ?」「はにゃーん♪」などの独特な話し方も、
さくらだからこそかわいい!

クロウカードを捕まえる時の知世(ともよ)作のコスチュームや、
さくらの私服も毎回違っていて、しかもどれもかわいい。

これらを着こなせるのもまた、
さくらの可愛さがあってこそ♪


【 李小狼(り しゃおらん) 】
クロウカードを集めるために香港からやって来た、
さくらのライバル。

カード集めのライバルであり、
恋のライバルでもあります。

恋のライバルといえば同性だというイメージを越え、
さらにかっこいいキャラで女性を喜ばせるんだから、

ほんとCLAMPは天才だと小狼の存在で確信。笑

小狼は基本クールだけど、
雪兎の前だと動揺しまくりだったり、たまにドジだったり、
そういうところがまたかわいいのよね♪

さりげない行動がかっこよかったり、
私も大好きなキャラです^^

従妹の苺鈴(メイリン)の存在だけは私の中で「うーん…」でしたが、
彼女はアニメ版だけに登場するオリジナルキャラなので、

そういう意味では、
原作の秀逸さがさらに浮彫となったと感じました。


【 桃矢(とうや) 】
さくらの兄です。

スポーツ万能でかっこよくて、モテモテの兄ですが、
さくらの前では意地悪ばかりで素直じゃない。

でも本当はさくらのことが大好きで、
いつも心配していたり、見守っていたり。

「あいつをいじめていいのは、俺だけだ。」は、
兄キャラ名言だと思っております(*´Д`)ハァハァ

完全なシスコンキャラですが、
そこがまたいいのよ(*´Д`)桃矢かっこいい

さくらの家族もまた、
憧れでした♪


桃矢のシスコン、小狼のBL、先生と生徒の恋、など…。

今の時代だからある程度の理解があるような設定も、
20年前の当時は衝撃的だったのでは?と思ったのですが、

どうだったのでしょう?
それらをさらっと自然に取り入れる感覚には脱帽です。

さらっと取り入れたからこそ、
新鮮で受け入れられやすい描写となったのかもしれません。

そんなところからも、
時代が流れても愛される理由が浮かんできます。


● 音楽
【 前半OP「Catch You Catch Me」/ グミ 】
【 後半OP「扉をあけて」/ ANZA 】

さくらの主題歌はどれも名曲ですが、
今回は前半OPが一番好きでした♪

元気なさくらちゃんにぴったりの一曲♪

後半OPは、
映像に登場するさくらが目を閉じてばかりで、
その印象が強いですw

確かにどのさくらもかわいいけども。笑


【 前半ED「Groovy!」/ 広瀬香美 】
【 後半ED「Honey」/ CHIHIRO 】

前半EDもまた名曲ですね。

ずっと飛び跳ねているケロちゃんは、
当時もインパクトありましたw


● まとめ
いいストーリーだった!さすが名作です♪

1話完結のカード集めもよかったけれど、
その1話1話の中で積み重ねられてきたキャラもまた良かったです。

クロウカードが解き放たれることによる“災い”も、
確かに地球がドッカンするより辛いことで、

{netabare} 一番好きという気持ちがなくなった {/netabare}そんな世界を考えさせられたことも、
私にとっては好きなポイントです。

さて、次の“さくらカード編”も引き続き楽しみたいと思います^^

投稿 : 2024/06/01
♥ : 27
ネタバレ

ブリキ男 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

どんな人でも心に秘めた想いを抱えている。

前編46話(35話+11話)+後編24話の70話に及ぶ長編作品です。

自らの失敗で散り散りになってしまった魔法のカード「クロウカード」を求めて奔走する魔法少女、さくらの活躍を描きます。優しげな人々に囲まれたさくらの日常や、さくらを始めとする様々なキャラたちの淡い恋愛模様、クロウカードに宿る精霊達との知恵比べなど、たくさんの見所がある作品になっています。

登場するキャラの殆どがとても良い人なので、その事に対して、見る人によっては違和感や気持ち悪さを感じる事がある様です。この作品に登場する人物の多くが、心の内に隠すべき何かを持っているので、尚更その様に見えるのかも知れません。私自身も登場人物の何人かに、若干ながらその様な不気味さを覚えました。
{netabare}
それでも、そんなキャラ達から全く悪意が感じられず、むしろ回を重ねる毎に、純粋さと優しさが一層際立っていく様子を見て、疑いが自分の心の内から湧いて来る邪推なのだと分かり、自分ってやな人間だなぁと恥ずかしい思いをした次第です。後編にも底抜けに優しい新キャラが登場しますが、その時にはさすがに同じ轍は踏みませんでした。

結局の所、迷いは晴れて最後まで気持ち良く視聴する事が出来ました。
{/netabare}
人物描写については、さくらちゃんと知世ちゃんがよい子なのはさておいて、子供の小狼君が初登場時では粗暴かつ未熟で、それに対してタダ者じゃない高校生の雪兎君と、偏屈だけど妹思いの桃矢君が割と大人というのは、良い描き分けが出来ていたと思います。(たまに後者の二人コドモになるけど)さくらちゃんのお父さんの藤隆さんに至っては完璧過ぎる‥これはもう良い人を通り越して神々しいとさえ思えました(笑)。

世の中は割と捨てたものじゃなく、良い人は良い人の近くにいる事が多いし、悪人の傍には悪人が多いというのは、長い目で見れば、必然以外の何ものでもなく、本作のクロウ・リードや、原作者を同じくするCLAMP作品のXXXHOLiCの侑子さんの言葉を借りれば「※1偶然なんて無い。有るのは必然だけ」という言葉で概ね説明出来る気もします。(この点については、やはりCLAMPの後の作品で善人も悪人も登場する「こばと。」の方がずっと説得力のある描写をしていたと思います。)

アニメ作中では、あくまでも精神的な関係としてですが、全年齢向けアニメには珍しく、同性愛や年齢差の開いた恋愛が当たり前の様に描かれている部分もあります。こう言った点は、名作として多くの人たちに愛されながらも、一方で、恋愛観について偏った見方がある人には、特に受け入れがたく、嫌煙される原因になっているのかも知れません。気持ちは分からないでもないです。(オンエアー当時の私も未熟者で、可愛らしいやら、恥ずかしいやらで、数話しか視聴出来ませんでした。)でも一般的に見ても、若年期には同性に対して憧れを抱いたり、恋慕に似た感情を抱いたりする事も少なくないとも思われますので、先入観を少しだけ黙らせて見てみると、割と自然な描写なのではないかと思わないでもないです。登場人物達の持っている他者への愛情が、友情や思いやりの延長上にあるものだという事も忘れてはなりません。

大人になってから、全話通して視聴する機会を持て、それを経て、この作品の本質が当時の世評からは大きく外れているものである事が分かりました。キャラの可愛さがこの作品の大きな魅力になっている事は理解出来ますが、世評というのは往々にして、そういったキャラへの愛を前面に押し出すだけの、単純な傾向がある様に私には思われます。

と言っても、キャラ魅力が当時のアニメの中では突出していた事については間違いはなく、さくらちゃんや知世ちゃんを始めとするキャラ描写は、今の目で見ても古い作品である事を殆ど感じさせない程に洗練されており、十分視聴に耐え得る完成度の高さを持っているのではないでしょうか? 加えて、魔法少女と言えば"コレ"とも言える、可愛らしい変身コスチュームも驚くべき事に※2毎回デザインが異なり、視聴者の目を存分に楽しませてくれます。※3クロウカードの力を解放するシーンも、全てそれぞれのコスチューム用に作られている点も素晴らしい。
{netabare}
さらにびっくり仰天しちゃいますが、それらのコスチュームの全てを、さくらちゃんの親友の知世ちゃんが製作していると言うとんでもない設定があるのです。(クロウカードの中にはお着替え変身させる様な非実用的なカードが存在しないので。)うーむ、知世ちゃんの愛は深い‥。
{/netabare}
風水や陰陽道をモチーフにした魔術の描き方は、CLAMP作品ではおなじみですが、理屈を組み込んだ魔術を作中に取り入れた魔法少女ものはこの作品が初めてかも知れません。タロットを彷彿とさせる、西洋魔術と風水の融合によって生み出されたとされるクロウカードのデザインも面白かったです。

全70話と長いので、視聴には時間はかかりますが、一話完結を基調とする構成の見やすさと、優しい人たちの織り成すドラマの心地良さで、すんなりと完走出来るのではないでしょうか? CLAMP作品が好きな人なら最後まで楽しんで視聴出来る事と思います。

それでも時間の取れないという方は、せめて菅野よう子さんと作詞の岩里祐穂さん、坂本真綾さんの織り成す後期OPテーマ「※4プラチナ」だけでも聴いて欲しいと思います。まどマギの「コネクト」の原典とも言える、静けさとドラマ性を感じさせる名曲です。作中にて知世ちゃん(岩男潤子さん)が優しげな声で歌う「夜の歌」も素敵です。


※1:非常に便利な言葉ですが、ちょっと危険です。でも私は好きです。

※2:複数話に渡って物語が続く場合などを除いて本当に毎回です。

※3:他のアニメの変身や必殺技のバンクシーンに当たる。CGも使っていないのに‥!

※4:必ずオリジナル版で視聴しましょう。決して動画サイトとかで、変なまがい物を聴いてはいけない。クリックしてもいけない。(こう言うとクリックしてしまう人がいると思いますが、やめた方が知性的な行動です。私は犠牲になって強烈な精神的ダメージを受けました。フグを食べて死んだ人を見て、それを避ける様に、避けられる危険は避けましょう。)

投稿 : 2024/06/01
♥ : 16

75.1 6 家族で秘密なアニメランキング6位
六畳間の侵略者!?(TVアニメ動画)

2014年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (1175)
7086人が棚に入れました
高校入学から一人暮らしを始めることになった苦学生、里見孝太郎が見つけた家賃五千円の格安物件。その部屋“こころな荘一〇六号室”は…狙われていた!意外なところからつぎつぎ現れる可愛い侵略者たちと、孝太郎との壮絶な(?)闘いの火花が、たった六畳の空間に散りまくる!健速が紡ぐ急転直下のドタバトルラブコメ、ぎゅぎゅっと始まります。

声優・キャラクター
中村悠一、鈴木絵理、大森日雅、田澤茉純、長縄まりあ、鈴木達央、竹達彩奈、悠木碧、早見沙織、高本めぐみ、洲崎綾、田村ゆかり、鬼頭明里
ネタバレ

うち. さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

六畳間に集まる侵略者達!?

ヒロイン全員侵略者ではなく宇宙人と地底人が侵略者です。
ラブコメで時々シリアスという感じですかねー、一話は怒濤の展開、三話はマラソン回でしたがマラソンではなく障害物マラソンでした。
詳しく知りたい人はラノベを読む、大まかなな本筋を知りたい人はアニメを観るのがおすすめ。

ラノベの一巻を購入したのでお約束は出来ませんが感想を書くかもしれません。
一巻読んだ感想
大まかな違いを書きます。ここからはネタバレというより、違いを書きますが一応ご注意を。それが大丈夫という方はどうぞ…
{netabare} ゆりかの扱いが酷い(笑)陰の功労者なのですが誰も魔法少女と信じません。アニメ以上に不憫なキャラです。大家さんの掘り下げと桜庭先輩の掘り下げがラノベ版の方が充実しています、特に桜庭先輩は読んでおかないと何故孝太郎に好意を抱いているのか不透明だったのでその疑問が解消されました(されます)
侵略者メンバーで幽霊の早苗は一巻の時点で孝太郎に対する敵意がとあることで薄れています。 {/netabare}
ラノベ版を読むと桜庭先輩と早苗とゆりかの印象が変わります、そのかわりアニメのように展開が早いというわけではありません。アニメ一話がほぼ一巻の内容をざっくりとカットして映像化しているのでご注意。

九話感想
ゆりかが可愛い…だと!?
ラノベ読んだから知ってましたけどね
タイトルの解釈としては『陽だまりと虹』は孝太郎がゆりかに対するイメージであり、ゆりかが孝太郎に対するイメージかなと思いました。
 九話は孝太郎がゆりかをおんぶしているシーンがまさに孝太郎がゆりかにとっての『陽だまり』という感じが出てて良かったと感じました。

十話感想
早苗が孝太郎の身体に入って眠っていましたが、あれは早苗的に『暖かいから入っている』らしいからです。
孝太郎は最早、早苗に対しまったく敵意もなくなおかつ家族感覚なので暖かいみたいです。朝に寝起きの悪い孝太郎を起こしに来るルースはびっくりしています(尺の都合によりここの下りはカット)
ゆりかの馬の役はいじめとかではなく、ゆりかには馬の演技が上手いと評価されてまた馬役をしました。

十一話感想
キリハが左腕に付けていた篭手は雷と炎を操れる代物です。
キリハは障害物競走で完走寸前までいったので運動は得意な方なのでしょう、急進派のリーダーにはスタンガン的な衝撃を与えて昏倒させました。
急進派のリーダー、シジマ・タユマは騒動の後地底にて裁判にかけられます。シジマは所謂武家に当たる家で生まれ武力による侵略を提唱して一定の支持を得ています。地底の技術は確かに地上を圧倒していますが数は断然、地上の人間が多いですし対策も早いでしょう…サンレンジャーはその為の組織です。
今回サンレンジャーが遊園地まで出動しませんでしたが、ラノベ版だと遊園地に出動します。一瞬でやられますが、ゆりかの防御魔法で大事に至りませんでした。
サンレンジャーという組織は全国に居るらしいです(あやふや)あのスーツは一応戦える機能が備わっています。

キリハは可愛いのですが後々にならないと真価が発揮されないもったいないキャラですかね。

キリハの過去については…ラノベを買おう!
ここで言うのは止めておきます。
大家さん貴方は一体何者なんだ…

十二話感想と総評
クリスマス回&演劇回でした。
アニメの尺に合わせて一話並みの再構成がされました、ある意味原作越えをした回でした。
ヒロイン全員が可愛いと感じたのは久々なんじゃないかと感じました。どのヒロインも薄い印象ではなく色濃く記憶出来るアニメだったのはないでしょうか?(一話で切らなければ)
十二話は原作超えたと個人的な感想です。
本当に素晴らしいアレンジ、改変、再構成が光るアニメでした、スタッフの皆さんありがとうございました。

アニメは終わりましたが、ラノベはまだ続いているので気になる人はチェック!

投稿 : 2024/06/01
♥ : 19
ネタバレ

plm さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

みんな可愛すぎんでしょおおおおおおお

 HJ文庫よりライトノベル原作、ハーレム気味ラブコメ作品。
幽霊に魔法少女に地底人に宇宙人に付き人に大家さんに先輩に……節操のないヒロインの種類と多さ。
1話の時点じゃ「あ、これ、がをられ枠か」もしくは「脳コメ枠か」とか感想を抱いても仕方ない。
だって全員一挙登場するんだもの……。

しかしながら1話の雑多感に反して、2話以降から丁寧なキャラクターの掘り下げが進行してゆく。
設定の無茶苦茶さはあるものの、内容は見せ場やメッセージ性がハッキリしてるので意外に観やすい。

1話は顔見せ、2話以降から各キャラが深く関わるエピソードがそれぞれ用意されている、
侵略戦争とは名ばかりで、そんなに駆け引きやバトル対決的な内容ではない、
といった辺りを念頭に置けば、方向性が分からず振り回されることなく、視聴できるかもしれない。
しかし特殊キャラたくさん出してきたのに、最も普通っぽい先輩が一番メインヒロインっぽいという。

■キャラクターを輝かせるエピソードの展開力
{netabare} この作品は実にキャラクターの魅力を引き出すための話作りが上手いと思う。
初めにいいなと思ったのは、第三話の部活対抗障害物マラソンの話。
この話で最も印象に残ったのが桜庭先輩とゆりかふぁいおーの助け合いシーン。
侵略者面々の中で一人抜けたポンコツぷりを発揮してたゆりかだけに、その健気さに胸を打たれる。
先輩の聖人っぷりも拍車をかけて、ゆりかに恵みあれといった気持ちにさせられた。

ハーレムモノで男キャラ不在の中でのキャラ掘り下げというのも新しく、
厳密にはハーレムモノというよりキャラによって別個のドラマがある作品という印象が強まった。
安易なラブコメに走らずに個性を描く方向に重点を置いたことで、結果魅力を高めているのではないか。

そんなこんなで全員それぞれが際立つエピソードが用意されているために、
観ていけば観ていくほどキャラの魅力が深まっていって、みんな可愛い……

早苗ちゃん:人懐っこさが可愛い どんなときでも味方になってくれそうな信頼感
ティア:反応がいちいち可愛い 小っちゃくて度々弄ばれるけど、案外懐が深くて頼もしい
ルースさん:誠実で可愛い 常識人的ポジションだけど最も暴れてた人
ゆりか:ポンコツ可愛い 泣いたり笑ったりオチ担当だったり面白い でも影の功労者だったりする
キリハさん:機転が利く可愛い 最初は読めない人だったけど、真意が明かされて好感を持てた
桜庭先輩:ヒロイン可愛い 完全に惚れちゃってるよね、という行動の端々が破壊力ありすぎる
大家さん:自由人可愛い 一人だけ別格な格闘家やってるあたり笑えつつ、いると安心感ある
ハニワも竹達と悠木碧だと思うと頭がとろけそうだった。

これほど全ヒロイン魅力的な作品もそうないな……。
そして主人公の孝太郎も終始明るい好青年で、いざというときは台詞も格好良くて好感度高かった。{/netabare}

☆総評
 展開自体はチープさもあったのだけど、キャラクターは本当ずば抜けて良い作品だった。
作画も安定感があり表情豊かで、ポーズも特徴的に決まってて良かった。
ちょっとした所作にどきっとさせられることもあり、可愛さがオーバーブレイクする。
1クールでこれらのキャラを一通り描ききっていて、満足感のある内容だと思う。
ただ方向性を掴むまでの出だしがネックか。まぁ総じて予想以上に良作のキャラ萌えアニメだった。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 19

あしすと さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

この作品は1クールアニメでは魅力が伝わらないタイプだったのではないかと

原作未読です。

最近たまたまこの作品の原作の良い評判を目にしたのですが、それに対して「でも自分はそんなにこのアニメに強い印象はなかったな~。原作はもっと面白いのかな~」と思ったわけで。

ただ、そのように思いを巡らせたことで一つ気付いたことがあるので、自分へのメモがてらレビューにしてみます。



このアニメに対する自分の印象は、
「ファンタジーハーレムときどきバトルで、決してつまらなくはないものの無難だったアニメ」
というものでした。

そこで今回あらためて「なぜ無難と感じたか」を突き詰めてみたのですが、それはアニメ範囲内では「設定が活かされてない」と無意識で感じていたからみたいなのですよね。


つまり、幽霊やら地底人やら宇宙人やら魔法少女やら、いろいろなキャラがいましたけど、それぞれが上手く絡むことなくエピソードがそれぞれが独立していた、というか…。

例えば幽霊早苗ちゃんメインのエピソードで、他のメンツが地底人やら宇宙人やら魔法少女である必然性があまりなかったように思えて、
その必然性のない状態が、全メンバーの人数分だけメインヒロインキャラを変えて繰り返されただけで、起伏のない状態のまま最終回までいってしまった、みたいな…。

なんか言葉が上手くないですね。伝わっていなければゴメンナサイ…(>_<)




ただ、最近目にした原作の良い評判というのは「伏線の回収の仕方が絶妙」というものでした。

それで思い出しました。
あー、言われてみればなんか伏線っぽい展開はあったな~。結局アニメ範囲内で回収されることはなかったから記憶に残ってなかったけど。


この原作って、20巻くらい出てるんですもんね。

もちろん原作者さんが魅力的な話を作り続けられるからそんなに続くのでしょうけど、それはそれとして、そりゃあ20巻も続いていればじっくりゆっくり伏線回収もできて面白いラノベになりますよね。


かたやアニメ。

何巻までアニメ化されたのかは知らないですけど、きっとこの作品って序盤はメインキャラの自己紹介巻が続いて、
序盤だけでの伏線回収とか、アニメ化された際に合わせた序盤の盛り上がり巻とか作らなかったのでは?


いや、ラノベはあくまでラノベですから、アニメ化を見越して12話24話でまとまりそうなポイントに合わせてメリハリのある盛り上がり回を作るというのは本来違うのかもしれないというのは分かるんですよ。

でも、自分は新しい漫画やラノベを積極的に発掘しようとするタイプではなく、アニメ化されたものの中からかなり気に入ったものだけ原作に進むタイプなので、アニメ12話の時点で強い印象がなければその先には行かないというのが事実なわけで。


例によって話が行ったり来たりしてしまいましたが、今回何を言いたかったのかをまとめますと、
そんなに伏線回収が巧みな原作なのだとしたら、それがまったく感じられなかったアニメ12話の構成(原作序盤の構成)はもったいなかったんじゃないかな~
…ということなのでした。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 7

74.6 7 家族で秘密なアニメランキング7位
スロウスタート(TVアニメ動画)

2018年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (490)
1970人が棚に入れました
この春から高校一年生になる、人見知りな女の子、一之瀬花名。彼女はとある理由から都会の両親のもとを離れ、いとこの志温が管理人を務めるアパート“てまりハイツ”で暮らしている。新しい高校、新しい毎日の中で起こる、素敵な出会いの数々。花名はまわりの人たちとゆっくり心を通わせて、楽しくてきらきらとした時間を過ごしていく。子供みたいにはしゃいだり、大人みたいにドキドキしたり……かわいさ溢れ、心あたたまる、スロウな成長物語。

声優・キャラクター
近藤玲奈、伊藤彩沙、長縄まりあ、嶺内ともみ、M・A・O、内田真礼、沼倉愛美
ネタバレ

ゆ~ま さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

12話まで視聴済。採点項目「キャラ」を追記。

連載ベースで原作既読。
コミックスも購入してます。

視聴タイミングは可能な限り最速(=寝起き)なのですが
この地域の放送が火曜深夜なので・・・
なかなか感想が追いつきませんw

余談ですが「まんがタイムきらら」連載作品内で
欠かさず読んでる物を一度記しておきたいと思います。
(2018.02.18現在)
・スロウスタート ・ゆゆ式 ・三者三葉
・うらら迷路帖 ・甘えたい日はそばにいて
・城下町のダンデライオン ・おとめサキュバス
・あっちこっち ・にーにといっしょ ・佐藤さんはPJK
・三時限目は魔女の家庭科

ということで『スロウスタート』レビューに戻ります。


採点について-----
●物語●
{netabare}
原作を追っている身としましては、
エピソード入れ替えやカットは気にならないといえば嘘になると思います。
しかしチョイス自体は悪くなかったとも思いますし、
必要な部分をつなげて、それでも大きな違和感にならないよう
配慮はされていたとも思います。

中盤以降は特にアニメオリジナルが目立っていたとは思います。
1クールという時間的な制約はありますし、
水着回のように原作通りにやっていたら・・・
と思える部分もありましたので。
原作に拘り過ぎず、オリジナルで雰囲気を損なわない。
絶妙な匙加減だったかと思います。

1話の構成は賛否あるのかもしれません。
原作から知っていれば「何処で明かすのかな?」で済みますが
アニメからの方々には変に身構えてしまう要素になってしまったかも。

えーこと冠の出会いについては、チラっと触れられただけで
結局は詳細には描かれず最終回を迎えてしまって
消化不良を感じている視聴者はそれなりにいそうです。
(原作5巻にありますので、気になる方はそちらもどうぞ)

何より花名の秘密についても3人に明かしていないので
そういう意味でもキリの悪さを感じている人はいらっしゃるでしょうが・・・

そもそも原作がまだ夏休み明けてすぐ位ですから・・・。
花名も誰にも話してませんからね・・・。

「兆」の付くキャラが登場します。
{/netabare}
●作画●
{netabare}
原作のデザインを損なうことも無く、
とても可愛いキャラデザだったかと。

色々な仕草や描写など、
普通に動かす必要の無さそうなところまで
細部に拘って描かれていた点も好感触だったと思います。

苦言を呈するなら、
話数によって作画が安定しなかった所でしょうか。
荒れてるな~という程酷くは無いのですが、
寄り引きで差があったりしてたのが勿体無い。
{/netabare}
●声優●
{netabare}
メイン4人については・・・
冠役・長縄さんは結構『カンナ』そのままだったな~とw
たまて役・伊藤さんは「バンドリ」以来ですが、
テンション高めで明るいたまてにハマリ役だったかと。
近藤さんと嶺内さんについては、僕的には初めましてなので
何ともコメントし難いですが・・・
原作組として違和感は全く感じないボイスだったと思います。

先生役・沼倉さんは・・・聴くたびに異なる雰囲気・声質で
12話観た今でこそ慣れましたが、相変わらず凄いな~と。
{/netabare}
●音楽●
{netabare}
OP、ED、BGMどれも耳に残る出来だったと思いますが、
やはり個人的には『ne!ne!ne!』が良かったですね。
こういう系がツボなんですよね、やっぱり。
{/netabare}
●キャラ●
{netabare}
・花名
病気で1年周回遅れで高校生活をすることになり、
元々の気質もあるのだと推測しますが、
最初はネガティブさが目立っていたように思います。
しかし、たまて・えーこ・冠の3人に出会えたことや
いとこの志温や近い境遇の大会と触れ合っていくことで
彼女本来の優しさ・柔らかさが発揮されるようになったかと。
まだ3人に自身の秘密を明かせてはいませんが、
何時どんな状況で話すことになるのか・・・。
言葉はヘンですが楽しみにしております。

・たまて
オタクっぽさもみせつつ、
明るく元気、誰とでも打ち解けることができる。
(グイグイではなく自然に打ち解けられるタイプ)
家では家計(?)を預かるしっかりもので、
料理スキルも高い。そして部屋着が和服。
うん・・・スペック高いですよね、たまちゃん。
冠と組むと話があらぬ方向に転がっていきそうですが、
息ピッタリで面白かったです。
個人的には彼女が好きなキャラです。

・えーこ
たまてとは異なる方向での女子力の高さを、
そしてコミュ力を誇る女子高生。
初対面でもグイグイと相手の懐に入り込んでいく・・・。
唯一の弱点(?)は防御力と、榎並先生w
「ああいうタイプが好き」との本人談ですが、
どういう意味なのか全く伝わってきませんが
「好みであること」は理解しましたw
冠とは小学生時に数日遊んだだけなのですが
恐ろしいまでの仲の良さといいますか、
距離の近さといいますか。
コミュ力と榎並先生に隠れがちですが
他人の気持ちを配慮できる優しい娘さんでもあります。
大人びてる側面もあるかもしれませんね。

・冠
えーこにかなり依存してる節はありますが、
慣れればちゃんと話もできる気遣いもできる、
この娘も良い娘だと思います。
花名・たまてとの距離が徐々に近づいていく様子は
感慨深く見守っておりました。
アニメでは語られませんでしたが、
幼い頃のえーこにかなり人生(?)を左右されていて、
両親すらも冠への考えが変わってる位なので
この2人の関係性が特別なのも当然のことなのでしょう。
とりあえず・・・よく食べよく寝るのですが、
体格については小学生時代から変わらないようですw

・志温
高校生活を送る花名の保護者代理で、
アパートの管理人さん。就職浪人中。
何がとは言いませんが・・・とにかく大きいです。
終盤に語られた花名の引っ越し時のエピソードや
就職浪人についてのエピソードはとても良かったと思います。

・大会
大学受験浪人中の20歳。
当初はひきこもり気味だったが、
花名たちに出会い、ついには予備校に行けるまでに。
彼女も一歩ずつゆっくりではありますが
前に進んでいると感じられるキャラだったと思います。
彼女自身もなのでしょうが、
花名に、自らと近い境遇の人がいて
似た想い・感情を共有できるという環境を
提供できたというのは、
大会の一番の功績なのでは?
以降はえーこのオモチャになる展開多数w

・榎並先生
サッパリした物言いで、カッコいい担任の先生。
どういう意味でなのか不明だが、
えーこがアタックしている相手ということですね。
大抵最終回で逆転勝利してる展開多数w
これもアニメで描かれておりませんが、
甘味巡りで冠と意気投合するエピソードは
是非観てみたかったですね~。
{/netabare}



各話感想・気になった点など-----

●1話●
{netabare}
原作とは描く順番を変えて、
花名の秘密を最後に明かすスタイルに。
アニオリ部分と組み合わせると
見直してみた時に、なるほどと思える演出だった思います。
【ちゃんと高1にみえるかな?】
原作を読んでる身としては
何を意味しているのか自然と分かってしまうセリフですが
ご存知無い視聴者には何気ない日常会話に聴こえたはず。
志温の反応もかなりナチュラルに返していたわけだが、
彼女は知っている側の人物だからで・・・。
【遠回りして良かったでしょ?】
桜並木を見ているシーンでのえーこのセリフ。
展開と彼女の立場から深読みする必要のないはずの物だけど
おそらく二重の意味を持たせているのだろうな~と。
原作には無いシーンですね。
【一之瀬花名】
アニメを観てみて、改めて考えてみると・・・
・1歳年上であることの「いちのせ」
・「最初」という意味での「いち」「はな」
・春生まれという意味での「花名」
・部隊装置として(名簿順)の「一」
等々勝手に深読みしていたりします。
{/netabare}
●2話●
{netabare}
たまて、えーこ、冠との距離が近づきつつの日常パートや体力測定回。
【春休み】
順当に学年を経ていれば1ヵ月にも満たない期間ですが
花名にしてみれば・・・志温との暮らしと勉強に費やした時間なわけで。
そんな生活ならば体力も落ちますわね・・・。
【受験】【体調】
話題としてはえーこの妹なのだが、
花名としては3人に明かせていない部分に関わるワード。
過剰な勉強や不摂生な上での浪人ならばまだしも、
おたふく風邪となると・・・。
【ひとり暮らしをして、一年間やり直す】
受験をすることすら叶わず、ひきこもる宣言をする娘に
そう提案する母親の姿ですが・・・。
病院の発言やそれまでのノリをみる限りでは
若干不安になりかねない内容ではありますが。
実際は花名のことをちゃんと前向きに考えた上で
解決案を話してくれる、温かい家族だと思います。
この辺はcvの日笠さんの力量でしょうか。
【百地家の料理番でして】
オタクっぽい言動やノリの良さからは想像し辛いですが、
実は高スペックなたまちゃん。
4話で見せる和服姿と合わせて、この意外性にヤラれてます。
【いつかこの娘の味見をしたいって、ずっと思ってたのよ】
うん・・・知ってたから驚きはしませんが、
色々単語が足りてないですよね?w
何の味見をするの!?w
{/netabare}
●3話●
{netabare}
【GWの出来事】
原作最新巻が夏休み~休み明けなので
結構なペースで進んでるな~と感じたのがこの3話でした。
水着回位まではアニメ化するのかな?という予想をしてます。
Aパートは家族での話。Bパートは勉強会パート。
【両親の来訪】
今回は父親も物語に絡んでの家族フェイズ。
深刻になりすぎず、軽すぎず。
それでいてちゃんと言葉にして表現してくれる
そんな両親とのやり取りがとても良かったと思います。
ここでの小山さん&日笠さんも良い雰囲気を作っていたかと。
【勉強会】
各々の予定を過ごしていたAパートとはうって変わって、
後半は4人で勉強会in花名の部屋。
それから不意討ち気味な誕生日会。
【同い年ですね】
原作では「うれしさなのか」「うしろめたさなのか」という
花名の胸の内を描いてましたが、アニメでは詳細は無し。
ですが・・・これまでのアニメの描写で彼女の想いが
全く計れないわけでもないので、これはこれで有かと。
このシーンも初見~数回繰り返すまでは自然と泣いてました。
【花名orたまてと冠】
この回まで、えーこ不在時の冠は
他の2人に対しておっかなびっくりな反応だが・・・
これはこれで可愛いですね。
{/netabare}
●4話●
{netabare}
【万年さん】
原作組のくせに・・・名字の読みを間違ってました。
すみません。下の名前は覚えていたのですが。
同じ下宿に住む、もうひとりの「浪人」キャラ。
まだかまだかと思ってましたが・・・原作だと1巻終盤だったんですね。
色々勘違いしてましたね・・・。
【万年さんの部屋】
これまた原作組としてはアレですが・・・
もっとカオスな様相だと思ってました。
通販の荷物が行方不明になるレベルということは
もっと雑然としてるかな?と考えてました。
【たまてと冠の部屋着】
冠の部屋着も可愛いのだが、
やはりたまての和服姿がインパクト大。
料理番と相俟って、
えーことは違った方向性での女子力を感じます。
花名との電話シーンで、
スマホに空いてる片手をあててるのが
古風といいますか、似合っていたと思います。
{/netabare}
●5話●
{netabare}
【えーこと冠の物語】
えーこと冠の関係の一部を描いたのが今回かと。
同時にえーこと先生の描写がされた回だと思います。
えーこと冠の1stコンタクトについては
最新巻のネタですので、アニメが追いつくのかどうか。
【えーこと先生】
この先の話は・・・描けるのかどうか、若干謎(まだ7話観る前です)。
個人的にガッツリ百合描写というのは
『桜Trick』くらいしか経験無いので・・・。
【冠との距離感】
3話でのポイントの続きになるのですが、
GW時に比べて距離は詰まった感が感じられます。
花名とふたりでもえーこと変わらない反応してますので。
こういう所は観ていて感慨深いですね。
【妹汁ちゃんこと光希登場】
cvは『きらファン』の主人公きらら役の方。
【焦がれるあまりに、幻が現れたのかと思った】
光希が口にした学校名が
冠に外部受験を決心させたわけで。
このシーンはかなり泣けました。
えーこのセリフはどういう意味でも彼女らしく
限りなく本音でもあるんだろうと考えると・・・。
えーこに小学生時代と変わらない姿を改めて指摘されて
むくれてる冠が可愛かったです。
{/netabare}
●6話●
{netabare}
【たまて回】
アバンからCパートまで、たまちゃんの良さが盛り沢山。
原作でも家族構成は祖母2人しかわかってませんが、
今後の彼女のポイントになるんでしょうか?
【GBA SP】
と思われるゲーム機持参のたまちゃん。
ポケットラブはともかく、本体は今でも持ってます。
今時の携帯ゲーム機と比べると小さめですが、
当時としましては十分な大きさで便利な機体でした。
ポケラブは・・・プレイしたことないですw
現在はTV出力も可能なんですね。
【うなぎ】
職業体験ネタからCパートに上手に繋げてきたな~と。
生焼けの何が問題なのか調べてみましたら・・・
うなぎの血液って毒素があるんですね。
この年齢になって初めて知りました。
まぁ・・・うなぎ屋で持ち込み弁当というのは切ないですよね。
【えーこににおい】
たまて曰く、うなぎに引けを取らない良い匂いのようです。
(一応7話へにつながるネタと言えるますかね)
【百地家の料理番】
一月分の食費をたまてがやり繰りするというのが
百地家のスタイルのようですが・・・
予算内に収めるたまてが凄いのか、
彼女のお小遣いを含めて渡せる祖母達が凄いのか。
そりゃ当然余剰分も含めて渡してるとは思います。
【チヤホヤ】
いつものノリで自分を褒めるように煽るたまてですが・・・
想定外の直球でチヤホヤされて、逆に照れる展開に。
いや~可愛いかったですね。煽るところも照れるところも。
6話で一番好きな部分でしょうかね~。
【お泊りで勉強会】
この4人、揃うと結構な頻度で勉強会してるような。
後々は遊んだり出かけたりするのですが・・・。
原作では万年さんは勉強会までの参加ですが、
アニメでは変更されて夕食までの出番に。
アニメ化されて削られてるシーンや展開・セリフなどもありますが
逆に追加されてるオリジナル描写もあったりして、
個人的には悪くないと思っております。
しかしそういうツボは視聴者それぞれなわけでして
真逆の感想・印象を抱いてる方もいらっしゃるのでしょう。
【お風呂パート】
「とろみ入浴剤」て・・・排水口は大丈夫なのでしょうか。
【ポケットラブ】
娘さん5人集まって、何故にギャルゲ?w
【たまて】
根本的にとても良い娘なんですよね。
オタクな側面や高めなテンションがまず注目されますが、
彼女の行動や言葉の端々に優しさや配慮が見て取れるかと。
1話の花名の自己紹介のパートから、
ずっと描かれているように思います。
というか・・・コミュ力や女子力を合わせると、
かなりの高スペックな娘さんだと思います。
{/netabare}
●7話●
{netabare}
原作では散らして描かれていた、
えーこと先生のエピソードを纏めて描写した回かと。
原作通りでも構わないとも思いますが、
集めた方が印象には残りやすいとは思います。
(例外は時系列的に重要な場合)
【頭がおめでたい感じだったので、つい・・・】
いや・・・ニュアンスとか字面次第では
悪意にしかならないそんなたまてのセリフですがw
時系列シャッフルということになるのでしょうか、
えーこの誕生日エピソードがココにきました。
ヘアピンに掛けてゼムクリップというチョイスをする先生に
ハート形に変形させて意趣返しをするえーこ。
ゼムクリップをあの形にするの、結構大変なのですがw
せめてラジオペンチが1本欲しい。
【花名に学校生活について尋ねる】
内容的には不自然さは無いとは思いますが
唐突さは否めない流れだったかな~と思います。
原作では直前に母親が泊りにきてまして、
母娘の心温まるエピソードがあります。
そういえば先生も花名の秘密を知っている人物なんですよね。
【えーこのヘアピンの出所】
アニメオリジナルになりますが、
Bパート終盤への伏線?になってたんですね。
【えーこと先生 その2】
これまでのスロウスタートとは少々異なる雰囲気のBパート。
先生の部屋でのパートはほぼBGM無し。
それに加えて濃いめの百合展開(で良いんですかね?)。
ということでかなり異色だったかと思います。
Aパートではクリップで一矢報いた?えーこですが、
Bパートでは本人談な通りに見事な逆転負け。
基本的にはマイペースで懐に押し入れる彼女ですが、
榎並先生だけは一筋縄ではいかない模様。
【えーこの秘密】
Aパートで隠していた、ヘアピンの出所がここで。
原作ではもう一歩踏み込んで、
知られた上で義理?で買われたくないという心情を明かします。
自身の秘密を、
明かせない花名に、
初めて明かすえーこ、という対比。
ここまでゆっくりと着実に距離を詰めてきたふたり(4人)の
すがたや関係性がみえていて良かったと思います。
初めて自身の作品を買ってくれた人を目の当たりにしたえーこに
涙脆いながらも共感できる花名も、やっぱり良い娘だな~と。
【7話はまとめるのに苦労しました】
更に言うのであれば、
感じたこと思ったことの
一体どれだけが文章にできているのか・・・。
本当に力不足を痛感した回でした。
【追記】
榎並先生と飲んでた方、男性なんですよね・・・。
{/netabare}
●8話●
{netabare}
かれこれもう夏という場面で、
クラスの半分と話したことが無いという花名。
・・・わかるわ。
えーこやたまちゃんみたいなタイプからすれば
今一つピンとこないのでしょうけども。
先生の言う「自分のペースで」というのも正論ですし、
4話の万年さんの「多少強引にでも」というのも正論でしょうし。
1年スロウスタートしてるという引け目もありながら、
それでも前に進んでいる花名の成長が観られる良い回だったかと。
【キャラ追加~】
まずは同じ日直だった高橋さん。
インパクト大ですよね。何がとは言いませんがw
それから椿森さん。
エイコサペンタエン酸て。いわゆるEPAと略される成分のことなんですね。
【水着を買いに】
先々を知っている身としましては、
これで水着回への振りが完了したな~とニヤついておりましたが・・・。
というかこれでも十分水着回で良いんじゃないでしょうか?w
【志温と大会の昼食風景】
花名が忘れていったお弁当と、
大会さんのお昼を交換しようという展開ですが・・・
何ですかね~この等価交換。
ええ、オチは知ってましたが・・・アニメはアニメで面白かったです。
【Bパート終盤の部活風景】
この部分はアニメオリジナルですね。
原作の耳栓回を若干ブレンドした感じですかね。
cv担当は水瀬いのりさんということで、
個人的にはとても意外な演技・声質だったと思います。
{/netabare}
●9話●
{netabare}
「プールも海も無い水着回キター」と思ったら、
Bパートがオリジナル展開でした・・・w
【前日の泊り部分から描く時点でフラグ・・・】
まぁ素直に描くなら、こういう回は早朝スタートですよね。
実際は当日朝から雨が降って、
部屋で水着というカオスな展開になるわけですが・・・。
原作では5話分かけた部分でして、
アニメでどれ位かけるのか心配していたパートではあります。
【たまちゃんのオッサン具合が・・・】
この回は特に発言がおっさんっぽいw
【せめて水着だけでも・・・ということで】
学生時代は水泳部員だったので、
一時的にでも水着だけで過ごすというのは慣れてますが・・・
特に用も無いのに室内で、という経験は無いですね~w
【ゴリラのみずぎ】
タイトルは、花名のお胸が成長してるのでは?
という所からの流れですが・・・。
このアニメ・・・妙な知識が身に付くな~と。
というか何故にえーこが謝っても許してくれないのでしょうか?w
【ライチ】
OP後の提供バックで冠が何を持ってるのかわからなかったのですが
一度観終わってみて、なるほど~と。
一人暮らしの娘の所に大量のライチを送ってくる親って一体?
といいますか・・・今後ライチを見かける度に乳首を思い出すでしょう。
【アニメオリジナル満載】
部屋で水着とか、ライチが乳首だったりとか、既にカオスな様相ですが・・・
ここに志温も参加するオリジナル展開に(Aパート)。
更にはBパートがほぼアニオリという贅沢な構成で、
エステシーンとか下着姿とか、ありがとうございました。
【部屋に下着を忘れてくる】
原作では危うく忘れそうになる展開だったのですが・・・
アニメではガッツリ置いてきてますね。
志温の「忘れてると思って買ってきた」というのは一体・・・w
{/netabare}
●10話●
{netabare}
【中とか外とか】
ライチとか全裸とか、ナチュラルにネタを突っ込んできますよね。
【言わなきゃいけないとは思うけど・・・】
今後への伏線みたいな物になっていますね。
友達なら秘密も全て明かせるはず、なのか。
全て明かしたら友達になれる、なのか。
【えーこ作のブローチ】
原作だと基本白黒なので色彩を意識してなったが
アニメで色がついてみてナルホド~と。
クローバーがモチーフというのも。
「ご笑納くださいな」と自然に口にできる女子高生とは・・・。
(気のせいかOPのブローチ、途中まで緑だったような?)
【浪人、してるんだって?】
Aパート最後で爆弾発言が~。
とまぁ原作読んでる身としては、志温の事だとしっていましたが・・・
アニメからの視聴者には結構な衝撃展開だったと思います。
OPにて花名・志温・大会のカットで背景に「RONIN」と描かれていたんですよね。
【サメのパジャマ】
とても寝辛そうですよね。仰向けとか無理そう。背びれついてますしね。
それでも律義にうつぶせでピチピチしてる花名がかなりツボでした。
引っ越ししてきた直後の結構重要なシーン描いてるんですどね~。
{/netabare}
●11話●
{netabare}
ついに夏休み~ということで、
冒頭からツッコミ処満載なたまちゃんですが・・・
一番目立ちそうなランドセルはスルーですか?w
インディーズの八百屋さん含みのアニオリ回でした。
【言農追分駅】
聖地っぽいな~と思ってましたら、やはりモデルがあるようで。
「信濃追分駅」から「ヘン」を取り除いたんですね。
【四天王最弱の将】
言わんとすることは伝わりますが、
元ネタが何なのか気になって調べてみましたが・・・色々ありますね。
個人的には「FF4」とか「聖剣2」が馴染みでした。
【祖母に普段の発言をバラされるたまちゃん】
朝からテンション高めな彼女ですが、
普段3人をどう思っているかを暴露されて
また違った方向で高めにw
画面が揺れているかのように描いているのが
また細かいな~とw
【Bパート・夏祭り】
クラスメイトから先生まで、一通り登場させて。
1話早いですが最終回的な雰囲気を醸し出していたと思います。
とにかく食べてる冠。短いながらも印象的なえーこ&先生。
ゲタの鼻緒の件のつばきち(たまちゃんが・・・)。
【神社でのお参り】
神様への参拝には「お願い」だけでなく
「お礼」という意味合いもあるようで。
やっぱり花名は優しい良い娘ですよね。
【遠回りして良かったでしょ?】
【遠回りして良かったよ】
良いタイミングでの打ち上げ花火に、
1話での桜並木を思い出す花名。
あのセリフをここでもう1度使うのか~と感動しました。
アニオリ多めで、主だったキャラも登場させて、
こういう流れを持ってきて・・・
正直最終回でもいける構成だったかと思います。
{/netabare}
●12話●
{netabare}
11話でも十分最終話としての風格があったと思いますが、
日常系としては「いつもの」で締めるというのも、
コレはコレで王道と言えると思います。
アバンとCパートは明らかに1話を意識した構成だったかと思います。
【登校日~服を買いに】
水着回や夏祭り回などアニオリで特殊さを見せつつも
最後に日常パートに戻ってきた感が強い今回。
原作の他のネタを混ぜつつも
主だったところは4巻まで収めたというとことでしょうか。
【えーこの飴】
えーこと先生の絡みは最終話まで健在w
えーこの口にねじ込んでおいて、戻ってきて「飴は?」てw
そりゃ無くなりますよ~。
【都合の良い夢、再び】
何というか・・・ツッコミ処が多すぎて追いつきませんw
金のたまちゃんとか銀のたまちゃんとか。
志温が泉の精に就職とか。
「あなたが突き落としたのは、どちらのたまちゃんかしら?」とか。
(突き落とした前提ですか?)
えーこ(20)とか。
【まぐろの解体ショー】
コールドチェーン様々ですね。
たまちゃん&冠のコンビもなかなか転がり甲斐ありますよね。
あらぬ方向に唐突に転がっていきそうではりますがw
(たまちゃんのスキンシップにすっかり慣れた模様)
花名&えーこという組み合わせも終盤目立っていたように感じます。
【えーこと冠の誕生日に】
4人でお揃いのぬいぐるみをプレゼントすることに。
そして花名の部屋に一緒に置いておくと・・・。
この4人の仲も1話に比べてみれば進んでいるんだな~と。
相性とかもあるのでしょうが、基本的に4人共優しいんですよね。
【ED曲はne!ne!ne!のcw曲】
聞き覚えのある曲だと思ったら・・・。
【Cパート】
自分で選んで購入してきた服を写真に撮ってもらう。
志温の制服姿。
「花名ちゃん、高校生っぽくなったわね」
とこの辺は1話との対比ですね。
【一之瀬花名、17歳。
まだ友達に秘密は言えてないけどいつかは自分の口から言えたら良いな。
遠回りになったけれど、私の幸せは、ゆっくり始まる】
1話での不安やとまどいのスタートから、
彼女がここまで前向きに思えるようになれて、
何よりの12話だったと思います。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 20
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

lateなstartをslowなtempoで♪

[文量→大盛り・内容→感想系]

【総括】
レビュータイトル、「いっこ深い、きらら系日常アニメ」と悩みました。

キャラデザやら雰囲気やら、色んなものが「普通」のきらら系日常アニメ。に、見えますが、キャラの背景とかセリフ選びとか、1個分だけ、深いです。

ここ最近観た日常系では、上位に楽しめました♪


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
書きたいこといっぱいあるから、スイマセン、ダラダラ書きますm(._.)m

日常系としてのユルさや、百合っぽさはしっかりあります。その中に深みを与えているのは、「高校浪人」という、珍しい立場。その悩み、葛藤の中で、友人達からの(無自覚による)助言で、ほんの少しずつ進んでいく、花名。

私自身は浪人の経験はありませんが、大学時代に一番仲良かった友達が浪人してて、彼がそれを悩んでいたから、花名に感情移入しながら観ていました。

2話、サプライズ誕生会で、「同い年だね」って言われて、涙する花名。切ない。

5話、スカートをはき忘れた冠を心配するも、「いろいろ考えすぎ、もっと気楽に」とアドバイスされる花名。切ない。

6話、お泊まり会でネジが落ちる音に怖がっていたら、たまちゃんから「ギャルゲも色んなキャラがいるから、皆違って良いんですよ」と慰められる花名。良い話。

7話、栄依子からアクセサリー作りの秘密を告白され、嬉しくなるけど心苦しくなる花名。切ない。

10話、栄依子から貰ったプレゼントを大事にしようとし過ぎて、「貰った瞬間から、壊れた時のことを考えない」と注意される花名。友達になった瞬間から、嫌われた時のことを考えないってことだね。深い。

そんな感じで、友達の「何気ない一言」に、励まされ、気づかされ、成長していきます。その「何気ない一言」は、花名が高校浪人しているという事情さえ知らなければ、日常会話の中に溶け込んでしまいますが、花名の事情を知っている花名自身(や我々)にとっては、胸に響く言葉になります。この辺が、上手いな~と思う作品でした。

また、花名が一番信頼しているのが、微妙に栄依子ってのも上手い。てか、よくそれをやったなと。

こういう、「グループでキャッハうふふ」しているものだと、うっかり「みんな同じくらい大好き! 同じくらい大切!」ってなりがちだけど、実際、そんなことはないでしょう。我々バカ男子から見ればみんな仲良しな四人組に見える女子グループの中にも、絶対に微妙な温度差があると思います。(ゆるゆり のように、カップリングにしたり、ギャグテイストにしたりせず)そこにしっかりと踏み込んだ百合アニメもなかなか珍しいです(あっ、ゆるゆり も好きな作品ですよ♪)。

勿論、花名は、たまちゃんも冠も大好きで超大切なんです。それは大前提にしながらも、やっぱり栄依子を一番信頼しています。最終話の下着選びの件からも、ハッキリ分かります。それは多分、栄依子が花名に「秘密を告白した」からですね。

こういう感情の機微の描き方が抜群に上手い作品でした。原作者は多分、女性なんじゃないかな? と思いました。こういう繊細なの、男は苦手なので(苦笑)

一方で、今回アニメ化された中で、一番「本性」をさらけ出していたのも栄依子でした(ガチ百合とか)。だから、たまちゃんと冠は、まだ(キャラとしての)伸び代があります。なんか、このアニメのキャラはみんな微妙に歪んでいて、裏(心の闇や何らかの事情、秘密)がありそうです。今後、たまちゃんや冠もそれらを吐き出してくると、おそらく花名の中で更に大切な存在になり、そこでようやく、花名の「告白」に到るのでしょうね。楽しみです。

たまちゃん、特に良かったですね♪ なんか、「メッチャ良い子になったユタカ(Aチャンネル)」って感じでw 環のダーティさも、笑。

ただ、そんな中でダントツで一番好きだったのが、万年大会さん。なんか、ダメな大人で可愛らしくて、自信がなくて、でも実は優秀で。萌えました♪ 途中から、万年さん目的で観てましたよw 登場回の4話はかなりの良回。ギャグでしっかり笑わせつつ、花名との友情に万年さんの成長と、メッチャ面白かったです!

あとはまあ、特徴としてはハッチャケ女子トークでしょうか。お泊まり回とか水着回とか、他にも結構な下ネタが(笑) まあでも、女子だけならきっとあんな感じか、もっとえげつないんでしょうね。知りませんが(笑)

とまあ、ダラダラと書いてきましたが、とにかく魅力的で楽しかったです。本当は、花名の告白シーンまで観たかったのですが、最終回の最終シーンを観ていると、なんか「焦らず、スローなペースで良いじゃない」と諭されているような気分になりました。

まあ、あれで最後に花名が、「トランキーロ、、、焦んなよ」って言ってくれたら、私なんかは爆笑でしたが(分かる人には分かるはず)w

2期、期待ですね♪
{/netabare}

【視聴終了(要約バージョン小盛りレビュー)】
{netabare}
友達との何気ないやりとりが、花名の事情を知っていると深く心に響くようになるという台詞回しや、女子の友情の微妙な心理(温度差)を描く繊細さが秀逸。女子のハッチャケトーク含め、女性的な観点で描かれた作品。キャラはいずれも素晴らしく、特に万年さんに萌えた。結末を焦らず、2期を待とう!
{/netabare}


【余談~ slow start な友人 ~】
{netabare}
過去にいますね、浪人してた友達。

結論としては、「周りは大して気にしない。でも、本人が一番気にしている」かな。

彼は、学生時代の友人でした。大学で、初めての講義でたまたま隣に座り、そこから4年間ずっとつるんでた仲間。そいつが、2年になった頃、数人で一緒に呑んでたら、「実は、俺、一個上なんだ」とわりと深刻なトーンで告白してきました。まあ、本人は1年間ずっと悩んでいたんでしょう。

それに対して自分らは、、、「はあ? なんだよそれ? お前まさか、一個上だからって自分が偉いと思ってんの?」「何? それでこれまでのいじられキャラを卒業できると思ってんのかよ? 調子のるなんよ!」「お前が俺らの中で最下層なのは変わんねぇからな!」とか、散々罵ってやりましたよw

もちろん、ワザとですけどね。

本人がずっと嘘をついてきたことを気に病んでることも分かりましたし、このまま嘘をついていくことも可能な中、自分らに告白してきた意図も分かるし、多分、今までと変わらず付き合ってほしいであろうことは想像できるし。変にシリアスにしたくなかったから、その話題はわずか数分で切り上げ、あとはいつも通りのバカ話をしてましたね。

飲み会が終わって、彼と分かれた後、(その場にいた)友達と「あれで良かったよな?」「良いんじゃね?」という会話をしたのも覚えてます(実は自分達も驚いてはいたので)。その後、彼の年齢については、「基本的に触れない。たまにいじる」という方針が、暗黙の了解として仲間内にありましたね。彼は彼で、それで居心地良さそうでしたし。

今回、このアニメを観て、そんなことを思い出しました。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目
携帯が古いし、LINEじゃないのがね(笑) なんか、風? モモチに裏があったら面白いかな。古い感じの日常系百合アニメ? 2話連続は観られない作風だな。1話と1話の間に間をとりたい感じ。

2話目
私立なんか、どっかでどうにかできそうだけどな。しかし、何気に重い設定だ。スロウスタートのSlowって、そういう意味か。でも、lateの方が適切じゃない? ゴロの問題かな?

3話目
百合百合してますな~。あの涙は、なかなか来たな。良いシーンだった。何気ない会話で、辛くなったんだね。周りがそれを、感動の涙だと勘違いできることも、序盤であることを考えると上手いシーンだと思った。

4話目○
浪人違い(笑) でも、浪人を告白して、いじられて済ましたいという欲求でもあるかな。ローニンズ byラブひな(笑) 私の方がずっとマシ(笑) 三猿(笑) ギャグが冴え渡る回だな。可愛いスウェットを誉めてほしい(笑) 好奇心>思いやりw 万年さん、良いキャラしてるな。二人の友情も良い感じ。ラストも、管理人さんが深入りしないのも素敵。これは良回だな。

5話目
スカートのはき忘れが、留年の告白に繋がるとか、上手いね。きっと、キャラ全員になんらかの秘密があるんだな。

6話目
日に日に緩むw 中華丼上手そうだな。中華料理屋行っても、なんか安っぽく感じてしまって頼まないしな。最後、ちょっと良い話を入れてくるんだね。あまり乳首と連呼するなやw

7話目
あんまり百合百合されるとキツいな。なぜ、縛られてる?? エイコ、かなり危うい感じだな。先生はノーマルなんだろうけど。ハナの秘密暴露まで、スロウだけど、確実にステップ踏んでるね。

8話目
高橋さん? 巨乳で怖いw 万年さん、この人観たくて観てるようなもんだな~。なんかいっぱい出てきたな~。最後に風呂って、ひだまりスケッチ意識してる? ヒマワリって、よく見るとグロい花No.1だと思うんだけど、それって私だけ(笑)?

9話目
貧乳はステータスだ、希少価値だ(笑)! JKにオモチャにされる万年さん、良いな♪ 万年×大家さん、このコンビ好き♪ エステで綺麗になっても、見せるのはコンビニ店員だけ(笑) たまちゃんも、かなり良いキャラしてるよね♪

10話目
ド下ですやん(汗) 貰った瞬間から、壊れた時のことを考えない=友達になった瞬間から、嫌われた時のことを考えない、だね。一言一句同じでも、深みが違う(笑) 深いw 言い話だな~。

11話目
擬態って(笑) 夏祭り行くと、ついお好み焼きを買ってしまう。値段のわりに腹膨れるからw 逆に絶対に買わないのが、チョコバナナ。だって、所詮はバナナだし(笑)

12話目
友達の洋服選びからのパフェ。正しい女子高生(笑) メッチャイチャイチャしてる(汗) もう二十歳。なんか、闇を感じるw 頑張れ、万年さん!
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 30

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

スロウでも1周遅れでも、スタートすれば勝者(完走)の権利が発生するんだぜ。(複数回視聴予定)

いや、タイトルに書いたような熱い展開がある訳ではないんだけれども・・・。

めちゃくちゃ好みの作品でした(異論は認める・・・)。

日常系のアニメの「これ見とけ」に入っていたので、観ることにしたのですが、
雰囲気、キャラクター、会話のセンス(所々に出てくる「なんと!」がお気に入り)、ギャグのセンス、ちょいエロのセンス(無理矢理ボヨンボヨンさせる所がない、一か所除く)、ちょい百合のセンス、総合的に大好きになりました。
きっと、また見るな。


百合要素が苦手な人には、なかなかお勧めはできないかもだけど、
クオリティは恐ろしく高いと評価しました。
どうやら、「青ブタ」を手掛けた制作会社さんらしいですね。
それは、クオリティが高いのもうなずける。

物語は、まぁ日常系なので、日々の出来事の中でキャラを愛でる、ていう。
大筋では、受験のタイミングおたふく風邪をひいてしまい、中学→高校で浪人をしてしまった一之瀬花名を中心として、友達ほかとのなんやかんやを描いています。
花名は一浪を大変コンプレックスに感じており、もともとの性格もあってか、積極的になれない、そんな中で出会って、仲良くなった友達に隠し事(一浪していること)をしているのは、どうなんだろうか・・・、と思い悩みながらも・・・。

てなところでしょうか。


作画については、ぽわんとした絵柄ですが、細部までしっかりと、乱れることなく綺麗に描かれており、素晴らしいと思います。
「青ブタ」ほどシャープではないですが、これは、好みになるかもしれません。が、安心して観れます。

声優さんも、私は特に破綻がないと思いましたし、満足できました。
何より、会話のテンポやギャグ的絡みの雰囲気、とても楽しめました。
冠はちょっと、某小林さんの登場人物と被っちゃいますね。


音楽は、OPが素晴らしいですね。
楽曲と絵のマッチングとしては一級品の部類に入ると思います。
ま、これも好みだからなのでしょうが「NEW GAME」みたいなOPがもともと好きなので、これも大好きな部類になります。
楽曲もクセになる要素持っていると思いますね。
各キャラが歌っているようですし。

さて、キャラクターについては、容姿的な特徴は特筆すべき点はあまりなく、中の上と言ったところなのですが、やはり作品全体の総合力として、十分な魅力と個性を持っていると思いました。

一之瀬花名:主人公、ちょっと人見知り。浪人コンプレックス有り。
消極的主人公、友達、他との付き合いで徐々に変わっていく。

十倉栄依子:静的ペースメーカー、もしかしたら(性的)かも。
ちょっと大人な雰囲気、そこはかとなく、色々なところに余裕が感じられる。百合的要素の中心人物かも。とても魅力的なキャラクター。

百地たまて:動的ペースメーカー。
エロ系会話も容赦なし、キンキン声が気になるが、色々と楽しい。
が、実は料理も得意、ばあちゃん子っぽい、明るい、元気、性格も良さそう。
いいお嫁さんになりそうキャラ。

千石 冠:マスコットキャラかな。
某小林さんのカンナの高校生版なんて言われているらしい(メタ要素すみません)。所々で、いい味の突っ込み、応答、「おなか減った」を繰り出す。
可愛らしい。栄依子大好き(←これは百合要素になるのか?お母さん要素的な側面も・・・?)


京塚志温:花名の住むアパートの大家さん。ポヨンポヨンキャラ。
実は、ある意味、浪人仲間?
ポイントポイントでいい味を出してくる。


万年大会:花名のアパートの住居人。
実は浪人仲間、大会(ひろえ)さんと読む。
やっぱり、浪人の影響で引きこもりチックになっていたが、花名ほか、の影響で徐々にスタートを切り始める。
ある意味、もう一人のスロウスターター。
キャラクター的には好きなキャラ、今後が気になる。

榎並清瀬:花名たちの担任の先生。
栄依子と怪しい関係・・・に見えるポイントがある、がどうなんだろう。
気になるw。
ちょっとイキな先生に見えるが、どうだろう。

実は、このほかにも多数のキャラクターが登場している。
どのキャラも機会があれば、各々のエピソードを観てみたいところなんだけれども・・・。

もののサイトによると、続編シリーズ(2期)はなかなかにキビシイとの評価らしい。
大変残念、機会があれば、ぜひ制作してほしいものです。



ちょっと調べてみると、同時期に「ゆるキャン△」が放映されていたそうな・・・。
ゆるキャン△は私も大好きな作品なので・・・、なるほど、あれが相手なら、少々、埋没気味になってしまうことはあり得るのか・・・。

魅力的なキャラクター、きれいな絵柄、健全で、流行りのキャンプネタ。
解らないでもない。


それでも、スロウスタートもまだまだ、未活躍のキャラもたくさんいますし、メインキャラたちの今後も観てみたい。
学校生活だけを描いても、まだまだ、学年も時間も残っているのに・・・。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 11

67.9 8 家族で秘密なアニメランキング8位
うどんの国の金色毛鞠(TVアニメ動画)

2016年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (388)
1855人が棚に入れました
俵宗太は、東京在住のウェブデザイナー。父親の死をきっかけに故郷に帰った宗太は実家のうどん屋で、釜の中で眠りこける子供を見つける。

一見ふつうの人間の子供のように見えるが、実はその子は人間の姿に化けたタヌキだった!?

ゆったりと時間が流れる通称”うどん県”こと香川県を舞台に、やさしくてあたたかい、ちょっと変わった家族の物語が始まる―。

声優・キャラクター
中村悠一、古城門志帆、杉田智和、中原麻衣、福山潤、花澤香菜、黒田崇矢、立花慎之介、鳥海浩輔、嶋村侑、くじら、皆口裕子、本渡楓、中博史、井上喜久子、木村亜希子、小林ゆう、牧野由依
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

子供のおかげで親になれる。子供がいなければ、いくつになってもただの年寄り。 by相田みつを

[文量→大盛り・内容→考察系]

【総括】
1期にひとつは欲しい、癒し系の作品ですね。萌えはなくとも癒しがある! なんか、「たまには実家に帰ってみようかな」な~んて思ってしまう、良いアニメでした♪

ただまあ、「お好み焼きの国の金色毛鞠」でも、「蕎麦の国の金色毛鞠」でも良かった気はするけれどw


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
基本は癒し系の日常系アニメだったが、「いつ、ポコの正体がバレるんだろう」「いつ、ポコとの別れが訪れるのだろう」というハラハラ感が常にあり、良い緊張感を与えてた。まあ、うどんに入れる七味唐辛子のようなもんだね(笑)

主人公の宗太は、うどん屋の息子だが、色々こじらせるうちに両親を亡くした。実家を整理するために訪れた故郷・香川で、自らのルーツに触れるながら自分の生き方を見つめ直していく。

また、宗太の親友の中島も医者の息子であり、現在進行形で色々こじらせている。

実に、親子の問題、人生の問題を描いた作品だった。

一言で言えば、「アイデンティティの確立」がテーマなんだろう。主人公の年齢を30歳に設定したのは良かったと思う。30歳といえば、そろそろ自分の人生の終着点を意識し始める頃。とりあえず「生きる」だけならこのままで良いんだけど、果たして、「本当にこのままで、自分の人生は良いのか」と考える時期。周りも家庭をもち始め、独身男としては思うことも多いしね(同年代っすw)。

そして、ポコの存在感である。この作品においてポコの役割は、「純粋無垢」。まだ何にも染まっていない存在。きっと、宗太が「戻れるんなら戻りたい」と、潜在的に思っている(両親共に健在で、まだ何者にでもなれた)時代であり、また、現在の自分(宗太)を鏡のように写し出す存在。

ポコと共に暮らすことで、宗太は自分を見つめ直していく。宗太は多分、精神的な意味においてまだ子供だったのだ。早くに母親を亡くしたことも大きいだろう。

「親になることで、親心を知り、親離れ(自立)をしていく」

簡単に言えば、そんなストーリーだったのだと思う。ちょうど、表題の詩の通りだ。

(私自身、まだ経験はないが)親になるということは、人生が2倍になるということだと思う。いや、妻(夫)を含めれば3倍か。何かを判断するとき、三方向の視点から考えるようになるというか、自分だけの人生や体ではなくなっていくのだろう。

昨今、少子化だ晩婚化だと騒がれ、政府も色んな対策をうってるけど、こういうアニメ流すのもひとつの手ではないかな?(笑)

最終回付近はアニオリ展開で、賛否あるでしょうね。確かに安易は安易だと思いますが、アニメ12話でキチッと完結させた点は素晴らしいと思います。なにより、原作者さんも満足しているようですし。

少しだけ想像をすれば、ポコが「宗太に命を救われたことの恩返しとして、父親が宗太を愛していたこと、宗太が父親やうどんや香川を愛していることを気づかせる」ことを目的としているのなら、もっと早い段階で、宗太に真実を伝えれば良かったのでは? とも思うけど、多分、ポコはポコで、本来の目的を先延ばししてでも、宗太と一緒に暮らしたかったんだろうね。そんなポコサイドの気持ちも考えてみると、切なさや愛しさも倍増します。

家族をもつって素敵だなと、シンプルにそう思わせてくれる良アニメでした♪

(あと、本当に蛇足なんだけど、ポコを幼女(メス)にしなかったのは、無用な誤解を抱かれないためにも、地味ながらも大事な設定だと思いましたw)
{/netabare}

【余談 ~皆さんの「うどん」と言えば?~】
{netabare}
日本三大うどん、というのは実ははっきり決まっていないらしいですね。

香川の「讃岐うどん」
秋田の「稲庭うどん」

は確定としても、あとの一枠を、長崎の「五島うどん」、群馬の「水沢うどん」、富山の「氷見うどん」、愛知の「きしめん」などの候補で争っているとか(一般的には水沢うどんが一歩リードなのかな?)

他にも、愛知の「味噌煮込みうどん」、三重の「伊勢うどん」、福岡の「福岡うどん」、埼玉の「武蔵野うどん」など様々なご当地うどんがあり、正に群雄割拠の様相です(ちなみに、私は、讃岐は年中、夏は稲庭、冬は味噌煮込みが食べたくなります♪)。

岩手県出身の剣道部としては、是非この争いに、盛岡の「じゃじゃ麺」を加えて頂きたいと思っています(まあ、汁なしですし、うどんと言えるかは微妙ですが、麺はうどんっぽいですw)。

「冷麺」「わんこそば」と並び、「盛岡三大麺」と言われていますが、上記2つほど全国的な知名度はないと思います。でも、自分は3つの中で一番好きです。

中華料理の「ジャージャー麺」との違いは、肉味噌が甘いか甘くないか(甜麺醤の使い方)、中華麺か否かです。「じゃじゃ麺」は基本的に甘くない味噌を使います(そうじゃないとこもあるけど)。

温かな麺にたっぷり乗った肉味噌の旨味、キュウリのシャキシャキ感。腹にずっしりくる食べごたえ。ラー油をかけて更に担々麺風にするもよし。完食後は、生卵と葱、肉味噌を少し加えて、麺の茹で汁で溶かしたスープ(チータンタン)を飲み干し、「ふ~」と一息つくのがオツなんです(これは頼まないと出てきませんので、是非頼んでほしい!)。

岩手では給食に出てくるほどポピュラーな麺料理。盛岡にお越しの際は是非、お食べ下さいね♪(とりあえず、じゃじゃ麺発祥の「白龍」さんに行けば間違いないっす♪)
{/netabare}

【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目
すげぇどうでも良いんだけど、作中に流れたテレビ番組、NHKの子供番組風のわりに歌のお姉さんの服装がエロくないかい(笑)? よくわかりませんが、香川でうどん屋の息子って、いじめられるの? いっぱいいそうだけどね、うどん屋の息子。

2話目
知り合いに見られたら、確かにキツいな。下手すりゃ誘拐犯だな。

3話目
ポコと中島のカラミ、好きだな~。

4話目
だんだん、主人公の父親スキルが上がってきたなw

5話目
モラトリアム、追っかけてる場合か。と、思いきや、少しずつ前に進んでいるんですね。

6話目
仕事を辞める。思いきった決断だね。社長も後輩もいいやつでした。後輩はBL入ってるけどw

7話目
今週は子供×2。癒されました~。

8話目
あれ? 後輩くん、両方いけるの?(笑) 「甘々と稲妻」でもあったね、迷子回。定番なのかな? 怖いよね、子供の迷子。ここで失恋させず、姉と後輩くんのラブストーリーも観てみたかったな。

9話目
ポコに、タイムリミットが? いよいよ、核心に迫っていく感じなのかな? ここから、泣かせにくるか、癒しにくるか。

10話目


11話目
お祭り回。衝撃の展開。さあ、ラストどうする?

12話目
アニオリらしいけど、まずまずの良い展開だったかな、と。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 27
ネタバレ

さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

香川の魅力を伝える癒しアニメ

東京から故郷香川に戻ってきた主人公と主人公の家のうどん屋に迷い込んだ子供のお話し。

ギャグのような笑いではなく、頬が緩んでにっこりとさせてくれるような、そんな田舎アニメ(*^^*)


1話目「ぶっかけうどん」・感想
{netabare}
1話目は主人公が香川に帰省から子供の秘密が判明まで
この回だと、主人公の回想シーンが一番印象的でした

実家がうどん屋のせいで幼少時に悪口を言われたりした幼少時代。
そして、それが嫌で東京に上京してきた過去。

でも、うどん激戦区の香川でガイドブックに載るのは、もの凄い大変なことのような気がします
そんなうどん屋を営んでいた父の凄さ・大変さが後々主人公にも分かってきて……って感じに今後なるのかな~って勝手に予想してます(#^^#)

あと、子供の秘密が1話の最後で早くも判明
お坊さんのセリフでフラグがビンビンに立ってましたが、もう少し後に判明するのかなと思ってました
実はあのお坊さんも化け狐とかなのかな、って思ってたんですがさすがに違うかww

地元をメインにしたアニメだけあって、方言も結構入っていて親しみが持ちやすいです
あと、地元出身の要潤が次回予告をしているのは、なかなか面白いですねww
{/netabare}

2話目「ことでん」・感想
{netabare} 同級生との再会など
しょうゆ豆、ことでんなど、香川ゆかりのものが総出演といった感じでした(*^^*)
子供たちも可愛らしかったです!子供に見られたくない、だけど甘えたいという、いかにも子供っぽい感じの女の子がとても可愛らしかったです(^^)
{/netabare}

3話目「赤灯台」・感想
{netabare} 赤灯台の下で親友と夜釣り
ここにきてストーリーが少し停滞してきたかな、って印象ですね(´・ω・`)
1話目を見た感じだと早い段階でうどん屋を継ぐと思ってたんですが、なかなか悩んでますね(^^;

そして今回Cパート長いww

あと、今更ですが公式HPを見ていたらキャストでカエル(CV:小林ゆう)とちゃんと記載されているのがツボりましたww
他のキャスト陣は分かるんですが、なぜカエルを載せたww
{/netabare}

4話目「屋島」・感想
{netabare} 姉の凛子登場。屋島へ
見てから感想を書くまでに大分時間が経ってしまったので、覚えている内容も少なくなってしまったのですが、屋島での姉弟の思い出話が印象的な回でした。
1話でも少し出てきた家族の存在。親孝行もろくにできないまま上京してきた宗太にとっては帰郷した香川の地はそういう思い出がたくさん詰まっている場所なんでしょうね……
{/netabare}

5話目「骨付鶏」・感想
{netabare} 骨付鶏食事後、母校へ。そして、中島+中島父と温泉
骨付鶏、おいしそう(´・ω・`)
ただ、タイトルになっている割には結構あっさりと骨付鶏シーンが終わってしまいましたね(^^;

今回のメインは中島とその父の関係性ですから、あまり関係ない骨付鶏は短くって感じだったんでしょう(なら、温泉をタイトルに組み込めばとも感じますが)……

今回も家族の話でしたが、前回と違って宗太の親友・中島とその父親の話。
おたがい素直じゃない者同士の仲直りって大変でしょうね、自分も人のこと言えないですが(^^;
まぁ、今回は中島がパイナップルを食べたことが歩み寄るきっかけになったみたいですね。自分も少し見習いたいですね(>_<)
{/netabare}

6話目「東京タワー」・感想
{netabare} 宗太、仕事先(東京)へ。そして将来の決断
タイトルが「東京タワー」だったんで、〝香川ネタが切れたのかな?”と思ったのですが、次回のタイトルが香川ネタだったんで安心しましたww

内容は宗太が東京の仕事先に戻ってくる話。
といっても、東京に戻って来た直後は今後どうするか決まってなかったようですが……

でも、最終的には香川に戻ることを決意したようですね。
それを聞いて了承してくれるダーハマさんはかっこよかったです(>_<)
それに、香川での仕事先も紹介してくれるとか、こんないい人達に囲まれた職場、普通ないよ……

そして最後になぜか東京タワーへ。
このシーン、東京タワーに行った意味がいまいち分からなかったです(´・ω・`)
タイトル回収ってことですかね?
{/netabare}

7話目「栗林公園」・感想
{netabare} ポコ・宗太、栗林公園のガオガオちゃんイベントへ
※栗林公園は〝りつりん”公園です。〝クリリン”公園ではありません。

ガオガオちゃんイベントシーン以外にも、クレヨンでの壁らくがきや、栗林公園内をめぐるシーンなど色々ありました。
ただ、ガオガオちゃんのイベントシーンが印象的すぎましたねww

まず、1話で出てきたお坊さんがイベントのDJをやるシーン。
いや、おかしいでしょうww あなたお坊さんでしょ!っと思わずツッコミたくなりました。

次に、ガオガオちゃんの両端のお姉さん達の裸オーバーオール。
子供にそれは刺激が強すぎないか、いや強すぎる(反語)

歌詞も、ちゃんと聞いたら〝目を狙え”とか言ってるし(^^;
いや、危ないでしょ(ツッコミ

そのシーンだけで色々思うことろがありすぎて、今回はこのシーンが全てかな(^^;
{/netabare}

8話目「小豆島」・感想
{netabare} ダーハマさん紹介の小豆島の会社へ
さて、小豆島。
リア充どもの聖地らしいですね。
そういえば、現実の時期的にもリア充シーズンに差し掛かりそうですね……
まぁ、どうでもいいですが

さて、小豆島ですが、エンジェルロードや幸福の鐘など、色々と恋愛関連の名所があるんですね~
小豆島=オリーブという認識だったので意外でした

アニメの内容はというと、メインは迷子のポコを捜索するというもの。
島といっても、だいぶ広いでしょうし迷子になったら大変そう……
ただ、ポコ捜索のために色んな人が協力してくれるのは、見ていてホッとする感じもしました(#^^#)

見つかった後、宗太がポコを説教するシーンもかなり印象深かったです。
宗太がポコのことを本当に心配しているのがよく分かるシーンでした。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 17
ネタバレ

buon さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

『うどん』は現代社会で疲弊した戦士を救う ~胃腸的に~ あと無理なもんはムリ

{netabare}「もっと親父とちゃんと話しておくべきだったな」→ムリっ{/netabare}


無理なものはムリなのです。
自分の過ちは取り戻せないし、過ぎ去った時間はやり直せない。

それでも考えてしまうのは、失ったものの大きさに気付いたからだろう。

そーたはしつこいけど。



さて、そーたの実家が香川のうどん屋で、
現代社会(省略)で香川とうどんと家族の良さ、大切さを噛みしめる話。
あとタヌキ。

うどんが食べたい。

うどんが食べたい。

うどんが食べたい。

そう思わせてくれるには十分な作品だった。

きっと視聴者のうどんを食べる頻度が格段に上がっただろう。


ちょっと今、日本にいないかつ日本の食材が手に入らない国にいるので、
日本食不足、さらにうどん不足で苦しめるには最高の作品です。

ガオガオちゃんがおもろかった。
あと要潤。・・・焼き肉のタレは宣伝しなかったんだなぁ


どうしてもこれだけは言いたい
「なくしてから大切だと気付かされた」
の意訳は
「死人に口なし、やっと言いたいことが言える」
です。

それなら亡くなったと思って告解をしましょう。

ちょうど読んでる『狼と香辛料』の最新刊では
{netabare}催し物として大切な人が亡くなったとして言えなかったことを告白するという話{/netabare}がある。

安心しろ、素直な人ならそれで話すが、
大抵の人は死にでもしない限り言えないことは腐るほどある。

死んでから話せば良かったなど、感傷に浸って自らを慰めたいだけだ。
そんなこと思うやつはSun's Riverにダイブすりゃいいのに。


作品は優しいようで、優しくない。
そーたにはそこそこ優しいが、現実の人間には絶対こんなに優しくないと実感させられる。

だが、故郷や昔のことを良く思うのは悪いことではない。

重ねた年齢と経験で見え方は変わる。
それには早く気づくべきだし、三十路で現役ヤンキーでもなければ嫌でも気付くだろ。
※イヤなとこや人間関係が悪くなければ


どんな作品かちゃんと紹介してなかったなぁ。
『うどん』『故郷が香川』『化け狸(男)』
『東京で疲れた三十路男子ウェブデザイナーが逃げ帰ってくる』『シングルファザーもどき』
これでほぼ全て。

ちなみに『逃げ』ることには肯定派です。つぶれる前に逃げましょう。



結構好きな作品なので2期があるときは完全なファンタジー作品にして、
ポコの存在は容認し、
香川とシングルファザーとうどんの話をしよう。

むしろずっとうどんの話をしよう。

そしてそーたは平日はフリーのウェブデザイナー、土日は友人限定でうどん屋を開こう。
そうすればうどんの話を自然とできる。

うむ自然に。

うどんが食べたい。

うどんが食べたい。

朝は釜揚げうどん(1.5玉)
昼は天ざるうどん(3玉)
夜は鍋焼きうどん(2玉、卵2個、海老天2個、自分は1人)

・・・温かい、うどんが食べたいです。



三話感想→{netabare}

2016.10.27 ★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0  作画 : 4.0  声優 : 4.0  音楽 : 4.0  キャラ : 4.0

『「きぬた」じゃダメですか? ダメですね、そうですね ~三話感想~』

香川県の宣伝を目的にしてはいないだろうが、
そんな感じにもなっているアニメ。

香川のうどん屋の息子がWebデザイナーになるため上京したが、
東京と仕事に疲れて両親のいない実家に帰って来た。
そして子どもの姿に化ける狸に出会った。

どこかの書道家の話にちょっと雰囲気似ているが、
登場する化けタヌキはオスです。

オッス

そして香川は大きいです、四国の一つです。

一度だけ行ったことあるのですが、
電車の本数が少なく、風景がキレイで、確かにうどん屋は多かった気がする。
金毘羅山にも参拝しましたが、麓にある天皇様にも献上しているという饅頭屋の饅頭がうまかった、

田舎は最高、という感じではなくなかなか鋭く感じる描写もある。

疲れたら田舎の実家で休むのもありでしょう。
住むとなるとそれだけじゃ済まない難しさがある。

けど疲れたら休みたい。
かわええタヌキと一緒に地元の良さを振り返るのもええ。
化かされて救われるならそれもええ。

うどん屋になることはすすめないけど。


ゆったりした作品で尺に余裕があるのか、
おまけの『ガオガオ』ってショートアニメみたいのがある。
宇宙生物のガオガオと万里生兄弟のコスプレもどきの姉妹が登場する。
邪な心を持った私には「裸とオーバーオール」を想起させ、
グッときます。


ただこれだけは言えます。
疲れた体と胃腸には、鍋焼きうどんは最高だ

豆腐と饂飩に癒しを求めたアラサーより{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 18

62.8 9 家族で秘密なアニメランキング9位
かりん(TVアニメ動画)

2005年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (168)
1279人が棚に入れました
椎八場市に住む女子高生・真紅果林には人に言えない秘密があった。それは、自分が吸血鬼一家に生まれた事だ。幼い時から吸血鬼の何たるかを教えられて育ったが、なぜか血が増える増血鬼として覚醒してしまう。
吸血鬼の弱点全てが通用しない代わりに特殊能力が全く使えない為、「落ちこぼれ」として兄や妹に馬鹿にされる憂鬱な日々を送っていた。ある日、彼女が通う学校に雨水健太という少年が転校してきた。彼を一目見た途端、果林の胸が大きく脈打った…。

声優・キャラクター
矢作紗友里、小西克幸、いのくちゆか、諏訪部順一、松本大、篠原恵美、野島裕史、高橋美佳子、久川綾

月夜の猫 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

貴方の不幸吸います♥

2005年11月-2006年5月迄TV放送されたアニメ。全24話。

2003年5月号-連載された影崎由那の漫画が原作。全14巻。

男性主人公が残念!というアニメは普通ですが、この当時
女性主人公が残念!というアニメは少なかった気がします。

知る人ぞ知る?!”鼻血ブー”です。

"坂町 近次郎"より鼻血で、瞬間出血量は"宮前かなこ"並
過激な”鼻血っぷり”で放送当時は話題になったアニメ?

何だかんだコミカルに展開しつつ謎に迫ったり・・結果的
に不幸な人を救ってしまったり・・学園ラブコメというか
ギャグだったり?陰謀と戦ったり・・恋をしたりする物語。

案外OP/ED良かったりBGM他音関係良い雰囲気でした。
キャラデザは少し癖があるけどコメディやギャグ系の中で
は見易いほうかな。若干崩れる事も多いけど気にならない。



真紅果林:声-矢作紗友里:
椎八場第一高校の1年D組。恥ずかしがり屋でドジっ子。
吸血鬼一族の娘。生活費の為ファミレスでバイトしてる。
吸血界の"落ちこぼれ"という"コンプレックス"がある。
吸血鬼なのに増血して限界に達すると多量の鼻血を噴く。

雨水健太:小西克幸:
果林のクラスに編入してきた少年。母親と暮している。
ファミレス「ジュリアン」宅配便「黒犬ダミアン」でバイト。
三白眼で目つきが悪い為、恐れられるが優しい性格。
果林の供血行為を目撃して、援助交際と勘違いしてる。
成績は優秀。「存在を否定される事」にトラウマが有る。

時任麻希:高橋美佳子:
果林の小学校時代からの親友。果林の正体等は知らない。
実家は商店街で本屋「Toki-Books」を経営。時々手伝う。

内藤福美:儀武ゆう子:
果林・麻希の友人で、1-Dの学級委員。愛称「福ちゃん」
眼鏡をかけたクールな少女。暴走気味の1-D女子を諌める。

ヘンリー・マーカー:松本大
果林の父親。普段は妻・カレラの尻に敷かれている
一見威厳ある風貌だが、実はセンシティブな平和主義者。
果林の事になると性格が急変する可也の子煩悩で心配性。

カレラ・マーカー:篠原恵美
果林の母親。グラマーな美人だが凶暴で、可也嫉妬深い。
ヘンリーとは見合い結婚。血の嗜好は辛味な「嘘つき」
旧姓はアルマーシュ。スリッパによる打撃は真紅家最強。

真紅煉:諏訪部順一
果林の兄。杏樹に甘く果林に嚴しい。趣味はナンパ。
血の嗜好は「ストレス」で女性からしか吸血しない女好き。
モラルが低く「ストレスのキャッチ&リリース」が得意。

真紅杏樹:いのくちゆか
果林の妹。無口な大人しい美少女。天才的な能力を持つ。
多少毒舌家だが非常に姉思いで果林の敵を無条件で嫌う
黒基調のゴスロリ系の服を愛着し、外出には日傘を常用。

ブギーくん:野島裕史
杏樹がいつも抱いている人形。杏樹には非常に従順。
中には包丁で13人殺した連続殺人鬼・・の霊が入っている。
他人(特に果林)に良く(容赦無い)攻撃的なツッコミをする。

エルダ・マーカー:白鳥由里
果林の祖母(ヘンリーの実母)。胸が残念果林に瓜二。
同世代最強とも「手の付けられない凶暴な鷹」称される。

雨水文緒:久川綾
健太の母。30代前半。果林に噛まれて以降脳天気な性格。
高校生の息子がいるとは思えないほどに見た目が若い。
フェロモン体質が原因で仕事が続かない究極の不幸体質。

ウィナー・シンクレア:宮田幸季
果林のクラスに転入してきた美少年。
自称「吸血鬼ハンター」でライセンスらしき物も持っている。
「運命の女性」こと果林に積極的にアタックを仕掛ける。
言葉遣いが変で四字熟語を連呼するが用法は殆ど間違い。

ヴィクター・シンクレア 長克巳
ウィナーの祖父にして吸血鬼ハンター。かなりの実力者。
戦闘時には剣や銃などさまざまな武器を使用。

ナレーション:滝口順平

投稿 : 2024/06/01
♥ : 0

Asuca さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

恋の起承転結

 まず初めに、評価の割には楽しめた作品だった。

 第一にこの作品を評価するならば、まるでラブコメのバイブルを見ているかのような心地がした。恋が叶うことが、物語当初はその立場ゆえに困難で、それぞれに、現実設定ではありそうで、ないようなファンタジー的設定であり要素。(吸血鬼況や増血鬼はもちろんあり得ないわけだが)
 初めての事件を通じて、互いの中が深まっていく物語の進行性。
 お互いの中が通じ合いそうになったころに再び思い出される、物語当初の両者の立場の違い。違いから生じる誤解と一時の分裂。
 そして、気づくお互いの気持ち。というより、ありがちの、お互いが素直になる最終回。

 なんというか、ベタベタの、これこそ、王道ラブコメ。といって、差支えがないのではないかと思う。

 この作品の独自性としては、主人公たちの境遇をヒロインの祖母を通じて回想させることであり、登場人物を極力抑えつつ、その中で、コンパクトにかつ、重層感のある物語性になった。その点、むやみやたらに、主人公の過去を引っ張ってくる最近の作品より、物語としての完成度は高く、評価も同様に高い。

 ただ、どうしても作画と関係してしまうのだが、作画及びそれゆえに生じてしまう、登場キャラクターのなんというか、ラブコメらしからぬ、暗い感じが、吸血鬼設定でより一層際立ってしまっているのが、ラブコメとしては致命的だと言える。

 評価が、なかなか高くなれない要素はこの辺にあるとは思うが、最近のただ学園ものに、美少女に、なかなか踏ん切りがつかない、或いは、一方的にぐいぐい(そういえば、この辺もしっかりこの作品は押さえているが(笑))いくだけの、作品よりかは、ましだろう。

 最終的なことを言うならば、視聴したいなら、すればいいが、少々2クールこの作品に付き合うのは、よほどの暇人だよねぇ。ということに尽きる。けれども、後味はかなりすっきりかな。

 目の保養にも、ならないわけだし…(失)
PS:最終回は、本当にコメディーですね

投稿 : 2024/06/01
♥ : 1

こたろう さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

流血!でもまったくグロくないよ

パンパイアが主役で毎回多量の血飛沫がとびます。
でもホラーでも猟奇でもありません。・・・鼻血ですからw

至極真っ当な普通のラブコメです。
設定がちょっと変わっていて面白いですが、実に可愛らしい恋愛。心あたたまるラブストーリー。
期待してみたわけではありませんが、なかなかの掘り出しものでした。


作画はJ.C.STAFFということで、可愛く安定しています。
何故かOPの映像が異様にエロいですが、中身にエロ要素は全然ありませんよ。
秘密を共有し仲良くしている二人が、ごく自然に惹かれあって、種族を超えた恋に悩む・・・という、まぁ、あらすじを読めば予想できるようなお話です。
ありふれてはいますが、結構飽きずに見ることができました。
前半は、吸血鬼の秘密に関わる話
中盤は、キャラの深堀と親密を深める物語
後半は、恋と将来について悩むストーリー
という具合に、きっち構成されています。
特別にグワーっと盛り上がるわけではないですが、ちゃんと毎回面白くて何故か続きが見たくなる。

キャラクターも可愛らしく魅力的です。
これも特別に強烈なキャラはいませんが、みんな個性と役割がハッキリしていて、ちゃんと全員ドラマに絡んでます。
普通によくできてます。


うむむむむむ、
ほんと、特別絶賛するようなところがなくてレビュー書くのが難しいんですが、私には面白いんです、コレ。

なんかねー、アニメばっか見てて、色んなものにケチつける悪い癖がつくと、こういう普通の作品を普通に面白く思うのを悔しく感じるのかもしれません。
まったく、しょうがないですね、オタクの脳ってやつはw


というわけで、オタクじゃない普通な方。
きっと面白いラブコメだと思いますから、ごらんになってみてください。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 11

68.0 10 家族で秘密なアニメランキング10位
新幹線変形ロボ シンカリオン THE ANIMATION(TVアニメ動画)

2018年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (41)
156人が棚に入れました
新幹線超進化研究所は「漆黒の新幹線」が生み出す巨大怪物体から
日本の平和と安全を守るため、「新幹線変形ロボ シンカリオン」を開発した。
シンカリオンとの高い適合率を持つ子供たちが運転士となり、
研究所員たちと力を合わせて強大な敵に立ち向かう!
果たして「漆黒の新幹線」の目的は…。子供たちは日本の平和と安全を守れるのか…。
チェンジ!シンカリオン!

声優・キャラクター
佐倉綾音、沼倉愛美、村川梨衣、うえだゆうじ、竹達彩奈
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

俺の好きな“四文字熟語”は「変形合体」だぁぁ!

観終わって……

色々な意味で“つなぐ”というテーマを押し出した
前向きで明るいロボットアニメの良作だったと思います。

『エヴァ』とのコラボも交えて、“子供向け”のロボット番組と、
内部世界に沈降するなどマニアックな路線を独走した
“大人向け”のロボット作品の趣味とをつなぐ。
(他にも三倍のスピードで動く赤い機体とか、
ジェットストリームなアタックを仕掛ける黒い三機体とか、
『ガンダム』ネタもあって、くすぐったかったですw)


“シンカリオン”の線路で全国各地、地底世界をつなぐ。
鉄道、射撃、地形に剣道。漁に料理。果ては忍術や戦隊ヒーローに至るまで、
多種多様な“好き”をつなぐ。

好きが振り切れ過ぎた人間を“オタク”と敬遠したりネタにしたりする風潮……。
本作でも主人公少年のあらゆる事象を鉄道ネタと結びつける言動には、
置いてきぼりを喰らうことがしばしばでしたがw
このアニメはこうした好きを({netabare}好きが振り切れた少年少女はシンカリオンとの適合率が高い{/netabare})
と言う設定面でもアシストしつつ、肯定して来るところが清々しかったです。
あぁ、俺……オタクで良いんだなって感じで励みになり?ますw

一方で本当の好きとは何か?と問う件では、
自分に本当の好きはあるのか?と自答させられました。

すなわち、“人気JSユーチューバー”上田アズサが、
自分の動画好きは、他のみんなとは違う、理由のある好きとの、達観を語る場面。

例えば私のアニメ好きは、昔はゲームや映画観るのが主な趣味だったこともあったけど、
時間や集中力が無くなってきて、一話30分以下から見続けられるアニメに比重が移って来た。
とか結構、理由があったりします(苦笑)
少なくとも速杉ハヤトの鉄道レベルにアニメが好きかと言うとそこまでではないかと……。

ただ、本作のバトルシーンでの直球勝負な新幹線の巨大ロボへの変形・合体、必殺技。
毎回、多少シナリオが散乱しても、ロボット観れば、
今日もシンカリオンは楽しかったと幸せな気分になるこの感覚。
これは理由のない好きだと断言できますw

だって、いい年こいて、ロボットなんて何で楽しいの?と問われても、
変形、合体は男のロマンだ!とか理由にならない理由しか浮かんで来ませんものw


誠に残念なことに、最後は実にTBSらしい不可解な製作方針とやらにより、
『ゾイドワイルド』共々、こどもアニメ枠もろとも吹き飛ばされる形で、
打ち切り感が否めない終了となった『シンカリオン』

(※収まらない私のTBSへのさらなる毒舌。アブナイので封印しておきますw
→{netabare} TBSは90年代、日替わりバラエティ枠“ムーブ”をやりたいからか、
『ダイの大冒険』を枠ごと打ち切った頃からそうだけど、相変わらず頭悪いよな。
視聴者が着実にその時間帯に愛着を持った頃に、土台もろとも吹き飛ばす。
そんなんだから、たまにヒット作が出ても、ずっ~と視聴率下位争い。
『まんが日本昔ばなし』も『水戸黄門』も何の文化も残らないスカスカなチャンネルのままなんだよ。
『水戸黄門』はBS-TBSで細々と続いてはいるようですが……。{/netabare})

それでも、年末に劇場版公開が発表されて少しは溜飲が下がった私。
当然、お子様連れの観客に混じって観に行くつもりです。
無論、理由なんて必要ありませんよねw


レビュータイトルは「俺の好きな四文字熟語は~だぁぁ!」などと
心情をアピールする大門山ツラヌキの決め台詞が元ネタ。
因みに“四文字熟語”は誤用w
終盤、話のドサクサに、アズサに指摘されて以降、
しれっと“四字熟語”に修正されたのが地味にツボでしたw



以下、過去投稿レビュー


いずれも長いので折りたたみw

【64話迄の感想】ありがとうシンカリオン。ロボット魂は次代に継承された。

{netabare}
およそ5クール消化して、物語が一つの区切りを迎えたので感想を……。

新幹線と共に、変形とか、合体とか、必殺技とか、
合金っぽい古のロボットアニメの良さを語り継いでいきたい。
そう言わんばかりのスタッフの熱量に押されて、視聴し続けていたら、
いつの間にか一年以上経過していました。

プラレールなど関連玩具も中々販売好調なようで、
その辺りの秘密を直撃したインタビュー記事などもチョクチョク拝見。

中でも興味深かったのは、
 「子供は想像力が育ちきっていないので、100%架空のストーリーやメカには乗り切れないんです。
出だしはよくても徐々に失速して、如実に数字に出ます。やっぱり実在のメカの要素が入っていたほうがいい」
との関係者の一言。
(※「少子化でも"プラレール"が過去最高の理由」 2019/2月 President Onlineより)

だからこそ、子供向け作品で成功するための、現実世界との地続き感を重視。
新幹線なら全国各地を走っていて、
子供たちもリアルに“等身大”のシンカリオンに会いに行けるどころか乗りに行ける。

決して安直なプラモ販促アニメではない。
JR東日本の理解と協力の元、リアリティーを感じられる世界観を構築し、
玩具展開からアニメ放送開始まで三年の構想・制作期間をかけて作品を醸成し、
子供の世界において息が長いコンテンツとなる挑戦権を得た。
これをロボットアニメでやってのけてくれたのがイチイチ嬉しいです♪


『エヴァ』とのコラボも楽しかったです。ただ、ネタになるだけでなく、
家族関係が良好な“明るいエヴァ”として、『エヴァ』っぽい設定をなぞることで、
家族と言うテーマについて考える材料を与えてくれる良いコラボレーションだったと思います。

『シンカリオン』の小学生主人公の家庭には、
({netabare} 共にシンカリオンに搭乗、合体して必殺技かます位{/netabare})絆で結ばれた父子関係があり、
事情を詮索せずに男の子の成長を見守ってくれる最強の母ちゃんがいる。
(となると主人公にツッコんで引き締めるのは気だるげな妹の役割か?)

『エヴァ』における母の喪失と、父子の確執。
思い出し、比較しながら、本作における、
盤石の家庭が与えるパワーの大きさをより強く感じました。
(もっとも『エヴァ』は本作とはまた別の意味で母ちゃん最強ですが)


「時間と言ったことは守る男」を自認する速杉ハヤトの主人公力も清々しいです。
口にする鉄道ネタはマニアック過ぎて付いていけませんがw
心の障壁などレールを敷いて乗り越えるとばかりに、
全国各地の「運転士」の少年少女や関係者らを惹き付け“チーム・シンカリオン”台風の目となり、
敵までも、その共感の渦に巻き込んでしまう小学生男子の突破力に惚れてしまいます。


2010年代、ロボットアニメはふるわないと言われる中でも、
印象的な作品も数多く生み出されましたが、
次の世代がロボットに乗り込む入り口になったという点において、
本作は後々、重要な思い出として語り継がれることになるのかもしれません。{/netabare}


【一話感想】日本の未来と鉄道ダイヤはシンカリオンが守り抜く!!


{netabare}
ジェイアール東日本企画×小学館集英社プロダクション×タカラトミー。
三社合同ロボット玩具プロジェクトがTVアニメまで延伸♪

「漆黒の新幹線」から発生する謎の巨大怪物体。
日本の平和とダイヤを乱す不届き者を成敗するため、
さいたま市大宮区・鉄道博物館の特務機関本部を拠点に、
巨大ロボに“超進化”する全国津々浦々の超高速新幹線「シンカリオン」と、
その適合者である「運転手」の少年たちが立ち向かう。


清々しいまでに直球なキッズ向け巨大ロボットアニメだと好感しました。

あらすじからして、ギャグアニメの作中ネタ何かにありそうな設定。
変形シーン、兵器設定、バトル映像も“大きなお友達”の私にとっては、既視感のあるお馴染みの構図。
列車が変形するロボアニメを視聴するのも、これが初めてでもありませんし……。

けれど本作は「日本の夢と技術が詰まった新幹線」に絶対の自信があるのか?
鉄道と巨大メカへの憧れを、迷い無く、真剣にぶつけて来る辺りに感心しました。
観ていて私の中で失いかけていた熱いロボット魂が再燃してきました♪


鉄道ロボということで、主人公少年・速杉ハヤトの夢は、E5系はやぶさの運転手。愛読書は時刻表。
そこから憧れの新幹線乗り換えはしごツアーの最適ルートを企画。
私は特に鉄ちゃんでもないので、
主人公の鉄道マニアぶりには一話にして既についていけませんw

その他にも、本作の少年少女はマニアな自己実現ぶりが振り切れています。
例えば{netabare}11歳にして「JSが初めて○○してみた」で人気を博す女子小学生ユーチューバーとかw

さらに、HP等を眺めていると{netabare} ビームライフル競技凄腕の銃マニア少年とか。
「金沢の土木王」を自称する建築物、地形マニア少年とか。{/netabare}{/netabare}
今後も、趣味の濃度が凄そうな小学生「運転手」等がまだまだ控えている模様w

古い価値観に囚われていると、日本の将来が心配になってきます(苦笑)
果たして、この子供たちが守った日本の未来に、
“大きなお友達”の居場所はあるのでしょうかw


戯言はさておき、名古屋のご当地男性アイドル・BOYS AND MENが熱唱する主題歌を聴いているうち、
こうしてレビューを書きたくなる程度にはテンションが上がって来たので、
もう少し追い掛けてみようと思います。
「光のスピードで変わってく世界 流されるよりも 乗りこなせ♪」


深夜アニメ等では苦戦している印象の巨大ロボですが、
キッズ層にこういう作品で鉄道マニアの底辺拡大と共に、
ロボット魂が継承されることを願います。

……あと、その若年層の中から、いくらか脱線して、
主演の佐倉綾音さんとか、新人オペレーター役の雨宮天さんとか。
大人になってから、声優について思い出話を語り合える、
“大きなお友達”の補強についても、ダメ元で淡い期待を抱きたいと思いますw{/netabare}

【六話感想】“陸の孤島”北陸にとっての鉄道とトンネル


{netabare}
石川県民として、大雪との苦闘が続く最中、
私にとって色々、感傷に浸る要素が多い地元回だったので二さん感想を……。

「金沢の土木王」視点で公共事業の重要性を説諭されるような流れ。
普段だったら、ま~た保守王国の利益誘導が始まったのかwとゲンナリする所ですがw
今回の雪で、北陸が県境を山々に囲まれ、
一度、災害が起きると交通が寸断され孤立する“陸の孤島”だったことを
改めて思い知らされた後だと、色々と刺さる要素がありました。

{netabare} 盗難され「巨大怪物体」になったと言う、件の蒸気機関車と同一かは確信できませんでしたが、
金沢に解体展示されたSLは私も幼少の頃、実際に触れたことがあります。
「大門山建設」が掘削に勤しんでいたトンネルと併せて、
交通、物流の困難を何とか解決しようと奮闘してきた
先人達の意志も噛み締めながらの視聴となりました。


ガタイも肝っ玉もエラく逞しい、お母ちゃん建設会社社長も登場。
某旅館アニメと併せて、石川には強烈な女経営陣が多数、跋扈しているのでは?
と思われそうですがw
実際、石川県内の企業には後継者不足もある中で、
夫の遺志を継いだ女社長なんかがチラホラいたりします。
そして、大体、男より強いですw


バブル崩壊後の公共事業削減策もあった中で、
縮小傾向が続く地方の建築業は北陸でも例外ではありません。
今回の弱小土建屋の姿はそんな寒風も感じる設定でした。
社会の基本インフラが一通り揃った中で、地方の建築業を生命維持するために、
国や大都市に財源をせびり続けるのはおこがましいと理解はしていますが……。

一方で雪国において建築業者や自治体の土木課職員は、
設備共々、重要な除雪戦力でもあります。
近所の除雪に建機を出動させてくれている零細建築業者らに感謝しつつも、
1メートル前後の積雪で苦戦を強いられている、かつての豪雪地帯に、
自治体や地域の地力も含めて、着実に社会基板が脆弱になっているな……と一抹の寂しさを覚えながら、
「大門山建設」の事業継続により街を生き残らせる決意に耳を傾けていました。 {/netabare}


過去回には東京を練り歩きながら地形やインフラ等から歴史と魅力を再発見する、
『ブラタモリ』みたいなシナリオもあったり。
次々と盛り込まれる『エヴァ』っぽい要素で“大きなお友達”にジャブをかますだけでなく、
全国津々浦々の日本再発見番組としての期待も高まって参りました。


それにしても、この大雪で北陸の道路、交通機関が壊滅する中で、
淡々とほぼ通常運行を続けている北陸新幹線。

何か「かがやき」も「シンカリオン」に変形しちゃうし、
その最強ぶりに「土木王」とは違う王の称号とかを授与したい気分ですw{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 21
ネタバレ

yuugetu さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

個人的には大人よりも子どもをもっとたくさん描いてほしかった(最後まで視聴)※酷評注意※

2018年1月~放送中。
9話くらいまで視聴。

お話は面白いけど、ハヤトの「お父さんのためなら戦いに行く」というような台詞が引っかかって、その時点で正直身が入らなくなってしまいました…
アキタ、ツラヌキ、シノブが登場するまでは見ましたが、親の存在が大きく描かれすぎていてあまり楽しくない。子どもが自分で意志決定をして、自分から積極的に動く作品が見たいのですよ。

幸いその点では現在放送されている他の子ども向けアニメで十分満足できるので、本作は断念としました。
細身のロボットが好みでないというのもあります。
(2018.11.19)


【再視聴感想・最終話まで視聴完了】
2018年1月~2019年6月放送。全76話。
色々思うところがあって、結局最終回まで視聴しました。
最終クールは良い所が多かったと思います。でもすっごく疲れた…
あと、CMパロネタは凄く嫌いでした。

【良かった点】
{netabare}
アズサはとても良いキャラクターでした。
新幹線のこと以外は控えめで我を出さないハヤトが、作中で不満や不安を思いっきりぶつける唯一の相手なんですよね。親にも言わないことを幼馴染のアズサにだけは言えるのが良いなと。
アズサ自身も好きなことをやって好きなことを言って、楽しんで生きている。このアニメは運転士の日常をほとんどやってくれないんですが、アズサは彼らと日常との接点にもなってくれていて癒されました。
最終クールでは特にアズサの重要性が増し、それに比例するように子ども達が自立していくのは楽しめました。

セイリュウの描写・変化と、四神の関係性は良かったです。
とても丁寧だったし、セイリュウのために団結するビャッコ・ゲンブ・スザクがすごく和んで好きでした。
セイリュウとハヤトが控えめでゆっくり仲良くなっていくのも良かったし、世話焼きのアズサが時には間を埋めてくれるのも好きでした。
ゲンブが美味しいものを食べて、3人を思い浮かべるのもとても良かったです。

最終クールは面白かったし楽しかった。
子ども達にきちんとスポットを当てた単発回から最終決戦に上手く繋げていて、流れも良かったです。
最後の一般市民がシンカリオンを応援する展開は好きなんだけど、その展開をするなら最初から守るべき人や街をしっかり描いて欲しかったなあ…
{/netabare}


【苦手だった点】
最終クールは苦手な所がだいぶ減ったのでまだいいんですけど、第1クールから第5クールまではかなり辛かったです。
感情的・感覚的に書いてあるので好きな人は気を付けてください。
{netabare}

私、このアニメの大人キャラ本当に苦手なんですよ…
第1話でハヤトは「お父さんのためなら戦いに行く」と言いますけど、命懸けなだけじゃなく最悪殺し合いになるってわかっているのかな?と思ってしまいました。止めない大人が本当に腹が立つ。
大人達が何度も「子どもを乗せ続けるわけには行かない」みたいなことを言いながら結局何の対策も出来ずに乗せ続けるのも嫌だし(だったら子ども達が自分の意志で乗りたいのなら仕方ない、みたいな流れをしっかり入れれば良いのに)、お父さんが乗れるようになっちゃったのも個人的には結構モヤる。
しかも最終回でフタバが「私たち大人はシンカリオンを兵器として見ていたけど、子ども達はそうじゃなかった」って言っちゃうんですよ…。結局子ども達が解決したから良い結末を迎えられただけなんじゃないの?と思ってしまいました。
本当にもういい加減にしてくれ…みたいな。


活躍するキャラクターの異常な偏りも好きになれないです。
リュウジは好きなんですが、リュウジよりもアキタ・ツラヌキ・シノブをもっと重要なポジションにして欲しかったし、大人の話とかに丸1話使う位ならシノブや九州の子ども達の単独の活躍回をきちんと作って欲しかった。ここでも大人が要らないと思ってしまいました。


あとシャショットも好きになれなかったです。
シャショットは子ども同然でAIを成長させるために搭載しているという話で、ただでさえ不慣れな子どもの運転士にさらに仕事増やすの?みたいなことを思ってしまいました。
成長後の役割は説明されたし物語にも組み込んでいたのは良かったけど、キャラクターとしてははっきり言って居ても居なくても変わらなかったと思う。
戦闘中にもサポートも作戦立案等もしませんし、もうちょっと活躍させて欲しかった。


あとこれは私だけかもしれないんですけど、「対話」という言葉にはもっと説得力を持たせることが出来たんじゃないかと思っています。
喧嘩や誤解で物語を展開していながら、直接相手に気持ちをぶつけて問題解決しない回が度々あって気になる。
13話・14話のリュウジ初登場のエピソード、ハヤト自身が「シンカリオンで戦いたい」という気持ちを父親に伝えていなかったことが根本的な問題じゃないかなあ、とか、リュウジにもそれを伝えようとしないから面倒臭いことになるんじゃないの?とか色々引っかかりました。
35話でタカトラ・ギン・ジョーの仲違いの時もハヤトが間に入るだけじゃなく3人の和解まで見せて欲しいし、54話のリュウジとタツミの回でも「言葉の無い対話」だけでは全く解決してないのに兄弟同士は結局話し合ってないし…
敵に対話とか言うなら人間同士ももうちょっとしっかり話し合って欲しい。
{/netabare}

子ども達は皆好きだったのに残念な所が多すぎました。
好きな人にはごめんなさいなんですけど、大人さえ出しゃばらなければ、と思わずにはいられませんでした。
(2019.7.22)

投稿 : 2024/06/01
♥ : 10
ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

話は読めた!これはJRとプラレールのコラボ企画だ!! 俺の好きな四文字もとい四字熟語は、販売促進だぁ!!!

 ハヤトくんが走る東海道新幹線を撮影しているとのハヤトくんの意識が遠のいて???不思議な展開に・・・。

 なぜ、{netabare}ハヤトくんがエヴァ世界に、巨大改物体が見たことあるみたいな使徒だったり、何なんだぁです。私が学校行ってた当時に有名だった主題歌が流れ、エヴァンゲリオンのシンカリオンバージョン出てきたり、乗っているのが碇シンジ。レイ、アスカもでてきたし。{/netabare}
 小さなお子さんも見ているシンカリオンで、このネタわかるのかなぁと思ったです。
             なぜシンカリオンに・・・・【2018/08/15】



 巨大怪物体との戦うため、対抗すべき開発されたシンカリオンを操縦できる少年、速杉ハヤトくんと、その仲間たちの絆を描いた物語です。

 上田アズサ、家族に始まり、シャショット、シンカリオンを通して新たな仲間と出会っていく、ハヤトくん。アキタくん、ツラヌキくん、シノブくんという主要キャラとの出会いは、必然だったです。シノブくんなんか可愛く、子供に欲しい感じがしたです。

 巨大怪物体を操る謎の敵エージェントと呼ばれる、セイリュウ、ゲンブ、ビャッコ、スザク。後から明らかになる彼らをもさすキトラルザスという存在が、その背後にいる敵もわかることになるのです。

 さらに北から南まで、新たなシンカリオンと運転手、{netabare}初音ミクというのは、??だったけど、{/netabare}リュウジとの出会いはハヤト君をさらに大きくしたと思うです。

 キトラルザスとの対話という道、戦うだけでは解決することはないということを、エージェントたちとの分かり合いが、面白かったです。{netabare}セイリュウとの分かり合い、誰かの家に居候、自然と?溶け込むスダクだったです。{/netabare}

 シンカリオンの秘密、さらに巨大な敵の出現、シャショットの運命、話は最初以上にどんどん深くなっていくような感じでしたです。
 驚いたのは{netabare}、カイエンと戦うために使った超進化研究所の東京駅に施していた{/netabare}対策には、驚かされたです。あんなのありえなかったです。

 シンカリオンもこれでめでたしと思いきや、さらに新たなる展開がハヤト君を待ち受けていたことには、いつまで続くのだろうとワクワクしたです。意外とそれが、早く進み、その前までの展開ほどに至らなかったところには、テンションが下がったです。
 さらに最強の敵が現れたけど、それが意外とその前までの展開ほどに盛り上がんなかったかなぁな気がするです。でも、奇跡も起きましたし、最強の敵に対してのシンカリオンの全力プレイは、好きだったです。

 幸せなハヤト君の姿は、良かったし、終わった後でのそれぞれの里帰り、どこか考えに寂しそうながらも明るかったハヤトくんも好きです。

 全体を通して、良かったのは、決まった最後の展開の多い中で、ハヤトくんに限らず各キャラのそれぞれの気持ちであったり、友情であったり、仲間の大切さ、親と子の絆など、エピソードを私は好きだったです。
{netabare}親の都合でシンカリオンの運転手を辞めなくてはな状況になったときに、シノブくんが気付いた気持ちは、良かったです。
 また、お父さん、家族とのふれあい、お父さん、ホクトまでもシンカリオンの運転手になってしまい共演することは、変化球だったです。{/netabare}

 新幹線ロボットとして、今までにない変形プロセスや、連携プレイ進化してるなぁです。
 巨大怪物体につけるネーミングセンスも、なかなかな感じです。

 ハヤト君の鉄道における知識が、よく意味が分からず???だけど、ハヤトくんらしいです。毎回、突っ込む上田アズサも相変わらずだったです。
 でも、ハヤト君って、まさに地方の駅の線路をつなげる中央の駅って、感じだったです。{netabare}地方は仲間や、キトラルザスだったりです。{/netabare}

 最後{netabare}の速報、劇場版シンカリオン{/netabare}ぜひ見たいです。OPの歌、私にはなかなかだったです。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 6
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