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「少女終末旅行(TVアニメ動画)」

総合得点
83.7
感想・評価
966
棚に入れた
3873
ランキング
309
★★★★☆ 3.8 (966)
物語
3.8
作画
3.8
声優
3.8
音楽
3.9
キャラ
3.8

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☆の総合評価
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少女終末旅行の感想・評価はどうでしたか?

カカオ副担任 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

上には何があるんだろう

原作未読

世界観の謎を視聴者に問いかけてくる珍しい作品でした。
タイトルに「少女」と「終末」という、いかにもマッチしない言葉があって、
一体どんな作品なんだろうと思い、視聴することにしました。

時は今よりもずっと先の世界。そこは紛争で荒廃した世界が広がっていました。
人がいそうな気配もなく静寂だけが時の流れを動かしていきます。
そんな世界に2人の少女チト(黒髪)とユーリ(金髪)が崩壊した文明の痕跡を発見しながら
ひたすら何かがあると言われている最上層を目指していきます。

主な登場人物が2人なだけであって全体的に静かな雰囲気が続いていたのが印象的でした。
同時にこんな世界で一体どんな出来事があるのだろうといった世界観の見せ方も魅力的でした。

食糧や戦車の燃料も有限なため2人は旅先途中で残った在庫を探しますが、その時のやり取りが可愛いんですよ。常に緊張がある中ユーリが「お腹空いた〜(´Д` )」と言うところに癒されてまだまだ子供なんだなって思いました。

たまに変わるEDも印象的です。
まるで2人がその場で演奏しているような感じで面白かったです。

本作は原作を全てアニメ化していないらしいので最上層に何があるのかわかりません。
そこに人はいるのか?文明は残っているのか?助けはあるのか?謎が深まるばかりです。

ただ、作者のつくみずさんが担当のEDで2人が上層から階段で下に降りている場面があります。私が考えるにEDこそが作品の謎の答えなのではないかと思いました。これ以上がネタバレになりそうなので言いませんが是非自分の目で確かめて下さい。
最後まで丁寧に作られていて、練りがいがあるとてもいい作品でした。

2020/12/15 評価見直し

投稿 : 2020/12/15
閲覧 : 329
サンキュー:

10

ニスモ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

深いストーリー

独特な雰囲気にすんなり飲み込まれラストまで全速力で見れました。

投稿 : 2020/11/25
閲覧 : 151
サンキュー:

3

横比較無用ノ介 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

願わくば、君たちの旅行がずっと続きますように

食料が尽きれば、命は尽きること。
破壊の先の創造がなければ、ただ終わるだけだということ。
やがて都市はゆっくりと停止すること。
旅行を通じて、知り得たこと。
仲間がいれば、そんなことは関係ない。
二人で旅行を続ける。いつか月にたどり着くまで。

投稿 : 2020/11/24
閲覧 : 313
サンキュー:

8

OK! さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

タイトルなし

2020/11/16 終了

投稿 : 2020/11/16
閲覧 : 247
サンキュー:

1

ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

上を向いて歩こう

WHITE FOX制作。
文明が崩壊し全てが滅んでしまった世界。
チトとユーリは愛車ケッテンクラートに乗り、
瓦礫と化した廃墟を当てもなく彷徨う。

陰鬱でディストピアな世界で、
ゆるいキャラのゆるい会話が心地良い。
BGMは芸術点高し。
登場人物も少なく静かな時間が流れています。

戦争後の瓦礫の山、
放置された機関銃、砲台、戦車。
2人の少女が多層構造の都市を彷徨い、
「戦争」について「食料」について、
そして「生命」について学んでいく。

真っ暗な世界を照らす月明り。
満点の星空を明るいねと言った、
ダイアローグがとても印象に残りました。

5話視聴追記。
{netabare}人が「音」の素晴らしさに気づく。
その対比としての静かな終末世界。{/netabare}
設定の持ち味が存分に活きた素晴らしい演出でした。

最終話視聴追記。
生命の営みに欠かせないものが、
シンプルな形で提示され、
壮大なシナリオでもないのに染みる。
この静寂の世界が如何に雄弁だったのか、
学ぶべきものが多い素敵な作品でしたね。

主役の声優2人に盛大な拍手を。

投稿 : 2020/10/28
閲覧 : 849
サンキュー:

105

ネタバレ

Takaさん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

2人旅

チトとユーリの2人旅で、
ゲスト登場人物も登場する。中の人豪華。

2人のボケとツッコミが絶妙だけど、
{netabare}なぜ、お爺さんの所から、旅だったか説明がなかった気がする。
そこが残念。(見落としてるかもだけど){/netabare}

レビュー評価は、高かったけど、個人的にはそこまでハマらなかったかな。

投稿 : 2020/09/22
閲覧 : 281
サンキュー:

5

ハウトゥーバトル さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

その世界に光あれ

序盤 おお

中盤 なるほど…

終盤 これは

この話は少女たちの旅の物語
ジャンルは終末・旅・戦争・武器
基本は旅をしている少女二人を描いているだけです。この作者独特の世界観と作風により、ところどころシリアス風味がありますが、旅をしているアニメなのでのんびり・ほのぼのという感じでもいいかもしれません。
本作の雰囲気は絶対にみといたほうが良いです。世界設定が不明かつキャラ説明も十分にされていません。物語の導入として非常に不十分なものです。しかし、本作では逆にそれが強みとなります。ほのぼの系にも関わらず考察ができ、その考察も生半可なものではありません。戦争や武器、階層や神といったほのぼのアニメでは取り扱わないようなものを中心にしています。現実離れしながらも他人事ではないような気がする、とても考えさせられる作品となっています。
内容です。物語は一貫してほのぼのとした旅アニメです。そこにあったもの、そこであった人、そこで起こった事に対して少女二人が行動するといったれっきとしたものです。しかし先程も行ったとおり本作は考えさせられるようなシリアステーマが潜んでおり、視聴後には「あぁ」とため息(良い意味)がでます。

キャラは好印象です。でてくるキャラが少ないといえど、個性豊かな作品にとってとても重要な役割を一人ひとりになっており、「誰だっけ?」状態はないといえます。
個人的にはユウちゃんが好きです。かわいい。

原作はつくみずさん。
監督は尾崎隆晴さん。ペルソナ5の監督をされた方ですね
シリーズ構成・脚本は筆安一幸さん。ブラッククローバーのシリーズ構成をされた方ですね
キャラデザ・総作監は戸田麻衣さん。装神少女まといの監督をされた方ですね
劇伴は末廣健一郎さん。リゼロなどの劇伴をされた方ですね
アニメ制作はWHITE FOXさん。ヨルムンガンドやごちうさを作ったところですね

作画は良かったです
opは毛蟹さん作詞作編曲、チトちゃん役の水瀬いのりさんとユーリちゃん役の久保ユリカさん歌唱の「動く、動く」
edはemon(Tes.) さん作詞編曲、emon(Tes.)さんとヒゲドライバーさん作曲、チトちゃんとユーリちゃん歌唱の「More One Night」
声優さんはとても良かったです。役にあっていたと思います

総合評価 普通に面白かった

投稿 : 2020/08/28
閲覧 : 306
サンキュー:

14

響け! さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

非日常な日常アニメ

初めはあの雰囲気で少し敬遠していたんですが、観てみたらめっちゃハマりました!
人類がほとんど滅んでいる世界が舞台ということですごい鬱アニメなのかなと思っていたのですが、絶望と仲良くなっていこうとする2人の日常は見ていてすごく心地良かったです。
おそらく、万人受けするアニメではないと思います。特に絵とかが得意でないなと思う人もいると思います。でも、一回きちんと観て欲しいです。多分めっちゃハマる人とはまらない人に分かれると思います。でもハマるとほんとに深くハマりますよ!(なに言ってるんだって感じですね)
あと、オープニングとエンディング、それと劇中歌のなんとも言えないこの作品の世界とのミスマッチ感がすごいクセになります。
とりあえず、何話か観てみませんか?多分ハマる人はどんどん観たくなると思います!

投稿 : 2020/08/16
閲覧 : 252
サンキュー:

7

xwTza00790 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

冬の雑草

最近作者のツイッターが途切れたとかなんとかで
鬱的なモノがあるのではないかと話題になり、どんな感じの作品なのかなと確認。

あまりにも寂しい印象が強く、独特な世界観でした。ただ中心的人物2人はそれが当たり前で成長し、そこまで寂しくないようです。現実との対比をしながら見る世界観と思えば、この作品を楽しむことができるのかもしれません。

住めば都といいますが、それが極端な形でこのアニメには表現されています。どんな極地でも前向きに生きている姿を現しているような気がしました。こんな世界はありませんし今後もないでしょう。ですがそれ以上に、人間の根本的な強さが印象的な作品であると言えます。

注意点は現実に対しての矛盾点が多いこと。
違和感が常識レベルであるのは作品として痛い点だとは思います。この作品の見せたい部分は当たり前ですがそこではないでしょう。その違和感を許容できることが見る上では第一条件かと思います。

蛇足
この作品を作った人が病んでるのかもなと思われても仕方ないのかもしれません。独特な作品であるほど、その人を写す鏡なのかなと思いました。

投稿 : 2020/08/14
閲覧 : 276
サンキュー:

4

ネタバレ

はんばーと さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

タイトルなし

18/01/17 1~4話
18/01/20 5~7話
20/08/11 1~12話

投稿 : 2020/08/11
閲覧 : 257
サンキュー:

3

ネタバレ

ようす さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

荒れ果てた世界を旅する少女が二人。そんな世界で出会うものたち。

世界観を知れば知るほど、
引き込まれていく作品でした。

アニメは途中で終わっていますが、
原作も最終回を迎えたし、
続編のアニメ化はないかな?と少し期待中。

私は原作を読んでいませんが、wikiであらすじだけ読み、
この作品の一番の魅力は、最終回を迎えて初めて感じられるのだろうなと思いました。

もちろん、アニメでも時々感じられていましたけど。
それを感じるたびに、切ない気持ちになりました。

普段はほわーっと力の抜ける絵柄にごまかされて、
彼女達が直面している現実が見えにくくなっていましたが。

全12話です。


● ストーリー
荒れ果て、生き物は何もいない世界。

そんな世界を旅している二人の少女、チトとユーリ。

食べ物を探しながら最上層を目指し、ただ気の向くままに。
ケッテンクラートで終末世界を旅する日常。


おそらく遥か先の未来の話。
文明が残した廃墟の景色だけが広がっている世界。

何重にも積み上がった多層構造の都市を進み、
何かあるかもしれない最上層を目指す。

どうやら戦争で滅んでしまったのだろうということはなんとなく想像がつき、
チトもユーリも、かつての世界のことは知識でしか知らない。

たった二人だけの世界だが、
どこか楽しそうでもあるのは、二人でいるから。

チトは真面目な女の子、
ユーリはゆるくていい加減な女の子。

このコンビだからバランスが良い♪

ふと現実に目をやれば、
何もかもが滅んでしまった灰色の世界が広がっているのに、

二人のやり取りを見ていると、
ただほんわかした少女たちの日常でしかない。

ゆるい絵も、緊張感をなくします。笑

何もない、滅んだこの世界を旅する少女たちの、
楽しそうな声と笑顔だけがこの世界の光。

この何とも言えないバランスがこの作品の魅力かな。


1話ずつのんびり見るのがいい作品。

正直1話1話のストーリーを面白いとは感じませんでした。

だけど、終盤になるにつれて、
妙にこの世界に惹かれてやまなかったです。


≪ 終末世界 ≫

彼女達の旅と共に、
かつて存在してあったであろう人類の文明を感じられます。

カメラも海もチョコレートも歌も、
二人は詳しく知らない。

かつてそこにいた人たちが、どんな思いを巡らせていたのか、どんなふうに楽しんでいたのか、そんなことを想像するだけ。

話が進むにつれて、少しずつ見えてくる、
かつてのこの世界にあったであろうものたち。

そこにいたであろう人たちの暮らし。

終末世界の作画は、怖さもありながら、
チトとユーリの二人がいることで、どこか美しさもある。

もしどちらか一人がいなくなってしまったら…
この世界はあっという間に絶望で染まりそう。

この世界にたった一人なんて、
生きている目的を見つけない限り、耐えられないよ。


≪ テーマ ≫

1話が2~3個の話で構成されています。

その中には、深いテーマも。
例えば、9話の“生命”。

生きてるってどういうこと?生命体って何?というユーリの何気ない一言から、問いが深まっていく。

私も生命と生命じゃないものの境目を見ながら考えていたけれど、
(子孫を残すかどうかとか。)

9話を見ていると、
答えはそんな単純なものじゃないと気付かされる。

最終的に二人が出した答えは、
{netabare} 生命とは、終わりがあるということ。 {/netabare}

この作品だからこその説得力があり、
良いテーマの回だと思いました^^


● 音楽
どの曲もこの作品に合っています^^


【 OP「動く、動く」/ チト(水瀬いのり)、ユーリ(久保ユリカ) 】

楽しい曲ですよね。チトとユーリの歌声もかわいい♪

耳で聞いていたのと実際の歌詞が違っていてびっくりしました。

「動く 動く」だと思っていたのは、「we go walk」だったり。


【 ED「More One Night」/ チト(水瀬いのり)、ユーリ(久保ユリカ) 】

OPも楽しい曲ですが、
私にはこちらの曲の方が明るい曲に感じられました。


【 挿入歌「雨だれの歌」/ チト(水瀬いのり)、ユーリ(久保ユリカ) 】

私が一番好きなのはこの曲です。

本当は音楽の評価を☆3.5にしようと思ってたけど、
この曲が良すぎて、作品にハマり過ぎてて、評価を上げました。

{netabare} 最終回。 {/netabare}
絶望しか残らなかったはずなのに、今まで通り二人一緒だからハッピーエンドという、不思議な余韻にもぴったりで、心の中にも雨だれの音が響きました(´;ω;`)


● まとめ
世界観や作画、声優、音楽。

どれも良くて、
アニメとしてはとても良い作品だったと思いました。

世界にたった二人だけ。
でも、不思議と寂しくない。だって一人じゃないから。

過去に何があったのかは、
なんとなくしか知らない。

今はただ、進むだけ。
生きて新しい何かと出会うため。

絶望しかない世界で、明るく前向きに進む彼女たちの姿に癒されもするし、切なさも感じる、不思議な雰囲気でした。

二人には幸せになってほしい。
でも、二人のような子どもが未来にいないことのないように。

今を生きる私達は、
選択を間違ってはいけないですね。

投稿 : 2020/07/24
閲覧 : 438
サンキュー:

32

ネタバレ

Ryo さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

胸が締め付けられる虚しさがある

ほとんど誰もいない世界で、二人で旅をしている少女たちの物語。

背景や時の流れで、誰もいない世界の寂しさを表現している。

ほとんど誰もいない、そんな世界で、お互いがいれば幸せなんだと言った彼女たちの明るい言葉に、なにか寂しさを覚えてしまった。

静けさで物語を語る、エモいアニメです。
お酒を飲みながら見るのがオヌヌメですよ。

投稿 : 2020/07/14
閲覧 : 360
サンキュー:

9

たかひろ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

絶望と仲良くなったんだよ。

原作未読

絶望と仲良くなる事なんてあるの?と思っている人は、この作品を見てください。

絶望のさきは、絶望しか無くてどう足掻いても結果は一緒だから今を楽しく生きようと云うのがこの作品のテーマでもあります。

世界観に似合わないユルいキャラで、終末から見る世界を二人で語り合っていく他の作品には無い要素が詰まっている。

ちなみに、面白いかは別にして個人的にここ5年くらいの中で1番好きな作品です。

投稿 : 2020/07/01
閲覧 : 271
サンキュー:

6

熟成パンダ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

これまた絶妙な!

 いいよね、この感じ。もう文明もなく、ほぼ誰もいない世界の中で旅をしていく2人の少女。そこで、何も希望がなく日々に絶望しながらも、強く生きていく話なのか、と思いきや実はこの2人はそんなことはない。この作品では、2人は何気ない日常を緩〜く楽しんでいるんだよね。これが悲壮な世界観での日常だからこそ、面白味が数段増している。

 そこで2人は、旅をしながら様々な古代の人間の文化に触れていく。写真や住居、お酒、電車など僕らが見たら普通にある当たり前のものだが、2人は初めて見るから新鮮な印象を持つ。そこで2人目線で、あるものはそれがどういうものなのかよく分かっていなくても、楽しんで使っていたり、また人間の負の遺産に触れた時は、始めはそれがどう怖いのか分からないが徐々にいかに残虐なものだったのかということに気づいてくる。つまり、個人的な解釈だが、我々は主観的に使っているため全く見えていないところを、2人は客観的に捉えて使っているから、人間の文化良いところ悪いところがよく分かってくる。ここが面白いと思った。

 無駄に感動する展開は持ってこず、しんみりと考え深い内容となっている。1話で2部、または3部構成なので、非常に見やすいからぜひ見て欲しい。

投稿 : 2020/06/25
閲覧 : 187
サンキュー:

4

ふぁんた さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

旅路の先にあるものはー

もしかしたら観る人を選ぶ作品かもしれません。

原作が好きで読了後視聴しました。


いわゆるポスト・アポカリプスもので、
何事かが起きたであろう後の、
原作が纏っている倦怠感、退廃的な雰囲気を
美しく少しグレーがかった画面で見事に再現してくれました。

作画は終了まで崩れることがなく、
ゆるい線の世界をしっかりと表現してくれました。
くずれそうでくずれない上手い塩梅のゆるふわキャラは
非常に難しい絵だと感じますが、とてもしっかりゆるふわを描いてくれているので
二人の可愛さが最大限表現できています。



世界観も合間って、ゆるふわ少女や、
サブキャラたちが時に哲学的なことをさりげなく言うところは
なかなかなんだかこの物語がただのゆるふわ女子の旅物語ではない、
奥深さを彩ってくれています。



メイン声優二人水瀬いのりさんと、久保ユリカさんの演技は
二人の関係を素晴らしく彩ってくれます。

お二人とも聴いた瞬間にすごくしっくりしました。

水瀬さんの心配性でしょうがないなー系の気だるいチトの演技最高でした。
もうまさしくこの声!
久保さんのユーリはなんとなく魔女の宅急便のジジを思い起こさせるような、
楽天的で軽快な可愛らしい声でした。
ユーリの声もコレ!という感想です。

あとヌコも素晴らしくこんな感じで想像通り可愛かったです。



二人とも歌唱力は確かでop/ed挿入歌とても心地よいです。
OPの「動く、動く」はポップで可愛い歌で、しかも歌詞がすごく面白いです。
英語の歌詞パートを完全に日本語で歌っているので、
歌詞を見るまでは英語だとは思っていませんでした。

こんな遊び心素敵です。


「雨だれの歌」は劇中の雨音からedに入る美しい歌で非常に印象に残ります。


原作連載途中でアニメ化されたようなのでアニメは4巻までの内容です。
6巻のクライマックスは本当に素晴らしく、
最高の引きがあるエンディングなので是非最後まで映像化して欲しいと願っています。

エンディングはずっと一緒に二人と旅をしてきて、
色々なものと出会い、別れ、そして失い、、、
二人の旅路に寄り添ってきた読者だからこそ感動し、想いを馳せる最後です。

このシーンは二人の旅物語をさらに何段階も昇華しているので、
ぜひ原作漫画も手に取って欲しいです。


2019年の星雲賞コミック部門に選ばれた素晴らしい作品です。


※ちょっと修正しました

投稿 : 2020/06/15
閲覧 : 325
サンキュー:

8

ネタバレ

鎌倉どーもくん さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

びいる

高度に発達した文明が遺した巨大な都市に寄生するように住む黄昏の時代を生きる人たち、当人には自分たちが世界最後の人だなんて分からないし、生きるために食糧を探すのに必死で周りをみる余裕なんていだろうから、この登場人物のように淡々と日々を過ごしていくのだろう。
描かれている都市の描写だけでも魅力的で、帰れるの前提なら隅々まで探検してみたいもの。

投稿 : 2020/06/09
閲覧 : 220
サンキュー:

3

ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 3.5 作画 : 3.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

淡々とディストピアを味わう

終末旅行と言うだけあって人間がほとんどいないディストピアを車のようなものに乗って駆け巡りつつ、起きるとりとめのない作品。

全く人間がいないと思いきや{netabare}地図を作って旅をする人や飛行機を作って遠い世界へ旅立とうとしている人に出会う。前者はエレベーターに乗って落としちゃって精神的にまいりながらもなんとか立ち直る。後者は飛行機は途中までしか飛ばなかった。なんとかパラシュートで脱出したけれども。そんなにがっかりしている感じもなし。{/netabare}

よくわからない石像がいっぱいあったり、戦争の残骸があったり、{netabare}最後のほうは謎のきのこみたいな奴らがでてきたり、{/netabare}
それでもチトとユーリの食事を巡る掛け合いなどが中心で本当に淡々としている印象を受けた。
穏やかに見られた。ただ、キャラデザは独特。


OP
動く、動く 歌 チト(水瀬いのり)、ユーリ(久保ユリカ)
ED
More One Night 歌 チト(水瀬いのり)、ユーリ(久保ユリカ)
挿入歌
雨だれの歌 歌 チト(水瀬いのり)、ユーリ(久保ユリカ)
フニクリ・フニクラ
ノクターン Op.9-2
主題歌がなんか可愛い。ディストピア感があまりない。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
1. 「星空」「戦争」
文明が崩壊し、全てが滅んでしまった世界で、ふたりぼっちになったチトとユーリは、延々と続く廃墟を愛車ケッテンクラートに乗って旅をしていた。しかし、ユーリのふとした思いつきで建物の内部に入った二人は、そのまま道に迷い、外に出ることができなくなってしまう。陽の光も当たらない暗闇の中で、自分たちがどこにいるのかもわからないまま、時間の感覚すら失い始めた頃、眠りから目覚めたチトはわずかに流れている風に気がつく。

2. 「風呂」「日記」「洗濯」
見渡す限り一面の銀世界をケッテンクラートに乗って走るチトとユーリ。雪はしんしんと降り続き、ケッテンクラートが走ったあとのわだちもすぐ雪に覆われていく。ユーリは荷台でいくつもの雪玉を作っては並べながら、チトにここはどこなんだろうと尋ねるが、答えなど出るはずもなく、徐々にその勢いを増していく雪と風。吹雪の中で本格的に生命の危機を感じ始めたチトとユーリは意識を失いそうになりながら、寒さを凌げる場所を探す。

3. 「遭遇」「都市」「街灯」
巨大な溝のそばで、溝の向こう側に渡るための橋を探すチトとユーリ。しかし、どこまで行っても延々に溝が続くだけで、向こう側に渡れそうな橋は見当たらない。そのときふと煙草の匂いがすることに気がついたチトが匂いの方を見ると、まだ火がくすぶっている吸い殻が落ちていた。警戒して辺りを見回すと雪の上に足跡も残っている。近くにいる何者かを警戒し、銃を手にしたユーリにチトは弾を込めるように指示を出す。

4. 「写真」「寺院」
生まれて初めて見るカメラを手に試行錯誤しながらユーリの写真を撮るチト。何とかピントは合ったものの画面が全体的に白く上手く撮れたとは言い難い。撮影を止め、ケッテンクラートに乗って走り出すチトとユーリだったが、カメラに興味津々のユーリはチトが首にさげているカメラを取り、写真を撮り始める。運転中のチトに声をかけ、写真を撮るユーリに、運転中によそ見をすると危ないと言うチトだったが、時既に遅く石像にぶつかってしまう。

5. 「住居」「昼寝」「雨音」
いくつもの建物が連なった巨大な団地にやってきたチトとユーリ。電気や水道といった設備はまだ動いているが、人は誰もいない。かつてはたくさんの人々が住んでいた家だった場所を探索しながら、家について考える二人。探索を続けるうちにまだドアがついている部屋を見つけた二人が中をのぞいてみると、そこには二つのソファが残されていた。ソファに座ったチトとユーリは背にもたれかかり、一息つきながらお互いの理想の部屋について語り始める。

6. 「故障」「技術」「離陸」
故障して動かなくなってしまったケッテンクラートを修理するチトの横で、仰向けに寝転び、空を眺めているユーリ。板金をしゃぶりながら鼻歌を歌うユーリに、少しは手伝って欲しいと告げるチトだったが、返ってきたのは断りともっと絶望と仲良くなろうよという返事だった。このまま直らなかったらどこにも行けなくなってしまうと溜息をもらすチト。そんなときユーリの視界に空を飛ぶ何かが飛び込んでくる。

7. 「迷路」「調理」
イシイが描いてくれた食料生産施設への地図に従ってやってきた建物の中には大小様々なパイプが縦横無尽組まれた空間が広がっていた。上も下も右も左も前も後ろもパイプしか見えない。そこから先については行けばわかるとしか書いておらず、仕方なくパイプの上を歩きながら進んでいくチトとユーリ。しかし高いところが苦手なチトは、足を踏み外せば命を落としてしまうであろう高さに耐えきれず、その場にへたりこんでしまう。

8. 「記憶」「螺旋」「月光」
視界の果てまで続く広大な敷地の中に整然と並ぶ無数の引き出しがついたいくつもの壁。引き出しは欠落している箇所を除けば、ほとんどぴったりと閉じていて開けることができず、開けることができたいくつかの引き出しも空っぽか役にも立たない価値のなさそうなものが入っているだけ。そして壁の終わりのほうに見覚えのある石像を見つけたチトとユーリは、石像の写真を撮り、カメラをくれたカナザワのことを思い出す。

9. 「技術」「水槽」「生命」
まだ所々電灯がついている薄暗い場所をケッテンクラートに乗って進んでいたチトとユーリ。そんな中、チトが地面に何かが打ち付けられるような音に気がつく。警戒しながら音の正体を探ろうとする二人。連続して聞こえるその音は徐々に大きくなり、次第に地面も音に合わせて振動を始める。暗闇の中から目の前に現れたのは長い足を持つ巨大なロボットだった。ロボットはチトとユーリの眼前を通過し、また暗闇の中へと消えていく。

10. 「電車」「波長」「捕獲」
駅のホームにやってきたチトとユーリは、そこに到着した電車にケッテンクラートで乗り込む。瞬く間にスピードを上げて進んでいく電車の窓の外に広がる巨大なプラントが立ち並ぶ施設に圧倒される二人。電車は施設の上に架けられた高架橋を通り、トンネルへと進んでいく。見るものがなくなってしまったチトとユーリは、暇を持て余し、電車の先頭車両へ行こうとケッテンクラートを走らせる。

11. 「文化」「破壊」「過去」
大穴の中で見つけた猫のような謎の生き物を拾ったチトとユーリ。ヌコという名前らしいその生き物に銃弾を食べさせているユーリを見て、驚くチトだったが、ヌコは銃弾をお気に召したらしく、もっと食べたいとねだる。ユーリが拾ってきた大小様々な銃弾の中でも大きな20mmの銃弾を頬張るヌコを横目に、建物の中に何かを見つけたチトは、ケッテンクラートの進路を変えて、建物の中へと入っていく。

12. 「接続」「仲間」
巨大な潜水艦の中を探索しながら、昔の人々がどんな暮らしをしていたのか知りたいと言うチト。ユーリになぜそんなことを知りたいのかと聞かれるチトだったが、上手く言葉にできない。潜水艦の中で見つけたチョコレートを食べるユーリに、チトがカメラを向けてファインダーを覗くと、そこに何か文字が浮かび上がる。何が起きているのか把握する間もなく、チトとユーリの前に浮かび上がったのは、これまで撮影してきた写真の数々だった。

投稿 : 2020/06/05
閲覧 : 309
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8

DB さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

タイトルなし

全体的な雰囲気が好みな作品でした。行くあてがあるようなないような、内容も単なる癒しではなく結構毒も入っていたり、ちょっとモノクローム的な映像のまとめ方も気に入りました。続きがあるのかはわかりませんが2期あれば見たいなあ。

投稿 : 2020/04/28
閲覧 : 237
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5

シン☆ジ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

人類終末の廃墟世界をほのぼのと生き抜く二人の少女

2017年WHITE FOX制作。

opは初めスキップしてましたが、中盤辺りから観ると何だかちょっと楽しい。
「BLAME!」や「ケムリクサ」のような廃墟世界で、たった二人の少女が生き抜くための旅路の物語。
食糧は?寝床は?燃料は?そもそもなんで二人?他の人間は?といった疑問がまずは視聴のモチベーションかな。ご安心を。その辺は追い追い見えて来ますw

寂しい無機質な世界で、慎重なチトとお気楽でムードメーカーかつトラブルメーカーなユーリとのやりとりが微笑ましくも痛ましい。。
あとヌコのcvにはびっくりw

オリジナリティは高いかな。

投稿 : 2020/03/22
閲覧 : 418
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19

ネタバレ

ローズ さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

The Final Countdown

       あなたは、今、何を感じていますか?


兵士の服装をしているチトとユーリ。
戦争で荒廃した世界を彷徨う。
チトとユーリは上層へ行く方法を考えながら進むのであった。

赤ん坊で生まれて育ち、老いに抵抗しながら死ぬ。
人間の一生は、大体このようなものです。
そのような人間の死生観を考えさせるような作品が「少女終末旅行」。

生きている事、そのものが偶然。
食べ物を食べる、グッスリ眠る、好きな人と愛し合う、などなど……
物事をプラスに考える事ができるのであれば、それは幸せという事なのでしょう。
しかし、
食べ物が無く飢える、殺伐とした世界で過ごす、戦争で命を落とす、などなど……
物事をマイナスに考えてばかりでは、その人の人生は不幸です。

作中のチトとユーリには出会いがありました。
カメラマン・飛行士・機械・ヌコなどは幸せだったのでしょうか?

生きていくには食べ物や水などの最低限必要な物はあります。
ただし、それは生物として生きていく、というだけ。
人間として生きていくには文化(生きがい)が必要です。

カメラマンは地図を作り、飛行士は空を飛んだり、生きがいを持っていました。
その生きがいを奪われたら人として死んだ事と同義。
人の形をした抜け殻になってしまいます。

チトとユーリは人や機械、不思議な生物と出会う事によって、
生きがいを見つけられたのかどうか?
まだまだ旅行は続いているので、結論を出すのは早計。

「50勝49敗1引き分け」
長い人生、勝ったり負けたりです。
ペナントレースが終わり、最終結果が1つ勝ち越しぐらいが丁度いい。
充実した人生で終わるのか、スッカラカンの負け犬人生で終わるのか。
それは、どのように一日一日を過ごしてきたかで変わります。
光り輝く人生であれ!


       {netabare}あなたは、{netabare}今、{netabare}何を感じていますか?{/netabare}{/netabare}{/netabare}



【追記】
メタルバンドの『メガデス』のアルバムタイトルをレビューのタイトルにしていた方がいらっしゃったので、
私は北欧メタルバンドの『ヨーロッパ』のアルバムタイトル(曲もあり)を引用しました。
次点で『アイアンメイデン」』の曲名「2 Minutes To Midnight」(邦題は絶滅2分前だったかな?)

投稿 : 2020/03/14
閲覧 : 410
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39

ネタバレ

リャオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

哲学的な問いを含んだ名作

[物語]
他の人のコメントを見ていただければ分かるが基本的には日常系。しかしその背景には退廃した終末世界があり、その中でも変わらぬ日常(旅)が送られているのがポイント。しかし要所に哲学的な問いがあり、観ている最中考えさせられました。作者のつくみずさんが村上春樹さんのファンなのでそこが反映されているのかもしれません。
[音楽]
1番凄いのは音楽。OP、ED、特殊ED、BGM全てが凝っていて終末世界を引き立てている。絶対に聞くべき
[キャラ]
ほとんどは主人公二人で物語は進みますが、途中に出てくるキャラもとても魅力的です。主人公の2人は対極的な考え方を持っていて私は二人とも好きです
[作画]
終末世界を丁寧に描いてます。終末世界なのにもの凄く美しく、良い意味でギャップを感じる。

投稿 : 2020/01/30
閲覧 : 333
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9

Zクァンタム さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

ゆるふわ作画だけど世界観が悲しい作品

可愛らしい少女二人の旅はどこか物悲しい。おすすめです!

投稿 : 2020/01/25
閲覧 : 276
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4

ネタバレ

なばてあ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

すべてが蛇足

完全に打ち抜かれた。脱帽。こんなにすごい作品をまだ見ていなかったなんて、どこまで恥じればいいのか、・・・おのれの不明を。

『{netabare}メイドインアビス{/netabare}』と対比することで、それぞれの良さが際立つ。もちろん、一般的にはあちらのほうが高評価になるのだろうけれど、そしてわたしもあちらの素晴らしさについてはどれだけだって語れるけれど、こちらの作品の良さはあまりうまく言葉が出てこないけれど、でも、わたしはこちらのほうが好きだ。

ちょっと好きすぎて、感動しすぎて、言葉が出てこない。語ることがあるとすれば、この作品を絶賛していない現代の人びとは、ちょっとほんとうにどうかしてるんじゃないかということ。ここから延々とこの作品を評価しそこなっている人びとへのディスを並べ立ててもいいのだけれど、わたしがそれをすることがこの作品の輝きに陰りをもたらすかもしれないし。

美術も作画も音楽も演技もすべて完璧。でもその完璧さが鼻につかない。ポーラスな風通しの良さは余韻につながる。いつまでも、絶望に浸っていたい。希望をおしつけるイデオロギーの不健康さが逆説的に照射される。・・・おっと、これもディスになりそう。すべては蛇足。ともかく、とにかく、奇蹟のような、作品。

衝撃:★★★★★
独創:★★★★★
洗練:★★★★☆
機微:★★★★★
余韻:★★★★★

投稿 : 2020/01/25
閲覧 : 355
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9

お茶 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 3.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

音楽のジャンルで言えばインストゥルメンタルっぽい

少女終末旅行。
面白い作風ですね。ほとんど誰もいなくなってしまったような荒廃した、都市の中を女の子2人だけで、ただ進む、ただただ進むさすらいアニメ。

なんか最近思うことがありまして、アニメというジャンルが大衆化しつつある今、アニメでも色々なジャンルが形成され、どんどん新しいアニメスタイルが増えているな、と感じることが多くなりました。本作は音楽のジャンルで言うと、サントラとかインストみたいなジャンルに勝手ながら感じます。


各話タイトルを観ていくと第2話「風呂」「日記」「洗濯」とかで、荒廃した都市の遺産に家があって、風呂があって、風呂っていいよなーとか、昔の人はこんな感じで暮らしてたのかーとか、いいながら、私たちの日常の中で当たり前なものや事柄を、感慨深く女の子が追憶していくんですよ。彼女たちが知っている数少ない情報の中で、音楽っていうもんは、こうだったんだ。とか、でも、こーでもあるよね、みたいな事を考証する会話。

先程、私はインストみたいなジャンルと書きましたが、すごい印象派というか情緒的な気分になるんですよ。セリフ数、登場人物、その他、ほとんどが極力排除された、その残り香。それが何かインスト的なサントラ的な独特の雰囲気をもたらす。本作は刺激は少ないですが、アニメに飽きた時や、構えず観たい時にお勧めのアニメです。

本作は通なアニメに思えてならない。アニメが質が上がる一方で視聴者の目も肥えてくる。そんなところを意識した作品な気もしますし、単純に本作がもたらす雰囲気は一見の価値はあると思いますし、2人の会話は普段忘れてしまった何かを、思い起こさせてくれるハズ。

投稿 : 2019/12/04
閲覧 : 666
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51

ネタバレ

STONE さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 5.0 作画 : 3.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

終わるまでは終わらないよ

 原作は未読。
 ベタな定番設定も決して嫌いではないが、他では観られない独特の世界観や設定を持つ作品は
惹きつけられることが多い。
 本作もそうでのっけからケッテンクラートで崩壊した世界を旅する少女二人という描写に一気に
引き込まれた。
 この旅の足であるケッテンクラートというチョイスがまた絶妙。他にも使われなくなった兵器と
して第二次世界大戦(以後WW2と表記)の兵器が数々登場するのがミリタリー好きとしては楽しい
ところ。
 ミリタリー要素に関してはWW2のものが大半で現用のものが無かったり、連合国と枢軸国の
ものがゴッチャになっていたりする点など、作品内では判らなかった謎が色々とありそうだが、
こういった部分は雰囲気的には「ソ・ラ・ノ・ヲ・ト」を思い出す。

 ジャンル的にはいわゆるポストアポカリプスもので、このジャンルの作品は文明崩壊による殺伐と
したものと、緩やかに終焉を迎えるものとあるが、本作は後者。
 この設定が寂寥感を伴った、緩いほのぼのとした空気を醸し出しているが、そんな中にシビアな
現実が所々に顔を出しており、この辺のバランスが絶妙。
 実際、主役であるチトとユーリの旅に関して、明るいタッチで描かれているが食料や燃料など
いつ尽きてもおかしくない感じで、更に何度か事故やアクシデントに見舞われたりと常に死と
隣り合わせといった感じ。

 基本的にはチトとユーリによるロードムービー的作品だが、多くのロードムービーが旅での
出会いを主軸に置いているの対して、本作はたまにゲストキャラが出てくるものの、ほぼこの二人
だけで話が成立してしまう。そういう意味では広大な舞台でありながらも密室劇的雰囲気を持つ
作品といった印象も。
 ほぼこの二人の会話で作品が成立してしまうという点はある意味凄く、そのやり取りがなんとも
言えない味わいがありつつ、他愛ない会話の内容の中にある種の哲学的要素が挟み込まれているのも
また良い。
 またかっての人類の残した遺物、事象、観念などに関する考察などは偏見などがない分、本質を
突いているような点が興味深い。

 作品内の世界はもはや文明の再興などは望むべくもない状況だが、それでもチトは日記を書き、
カナザワは地図を作り、イシイは他の都市を目指して飛行機を作る。
 人間って明日への希望がなくても、最後まで何かをせずにはいられないのかもと思ってしまった。
ED曲の冒頭じゃないけど、まさに「終わるまでは終わらないよ」といったところ。

 演出的には何度かあった特殊EDが音楽との親和性もあって、かなり印象に残る。
 作品の静的な世界を醸し出す女性コーラス主体のBGMも良かった。

2019/11/17

投稿 : 2019/11/17
閲覧 : 336
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11

ネタバレ

たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

「終末もの」ブーム

日米共に人類の終末を描いた「ポストアポカリプス」が流行っている。

日本でいえば「漂流教室」「デビルマン」「バイオレンスジャック」「進撃の巨人」「約束のネバーランド」がまさにそれだし、アメリカでは「マッドマックス」のリブート、「ブレードランナー」の続編、「ウォーキングデッド」や海外ゲームのほとんどはそれに該当する。

そのブームを遡ると、音楽シーンを飾ったヘビーメタルや漫画「AKIRA」などの1970年代~1980年代の大半はその草分け的存在だといえるだろう。

今、相次ぐ不況や社会不安、公序良俗の問題が1970年代の世界状況と現在がリンクしているようにも思える。

この社会は闇から晴れて明るい未来へと進むのか。それともともに沈んでしまうのか。

参考SFとしては、「地球の長い午後」「幼年期の終わり」「少年と犬」

投稿 : 2019/10/20
閲覧 : 495
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18

Tomo-Q さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1
物語 : 3.5 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

もっとシリアスなシーンが欲しかった

たんたんと進むのは良い面もあるが
ドラマ性が乏しく、物語の起伏が少ないので、
飽きそうになるのをこらえるのがつらく、
全話見終わるのに、かなり時間がかかってしまった

もっと、どろどろしたシーンをぶっこんでほしかった

投稿 : 2019/09/28
閲覧 : 285
サンキュー:

4

ネタバレ

ウェスタンガール さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

渚にて

アニメにおけるポスト・アポカリプス物の新たな可能性を感じる。
映画ではネビル・シュート原作の“渚にて”、リュック・ベッソン監督の
“終わりなき戦い”が好きだ。
最後まで見られた方ならピンとくるのではないだろうか。
ヌコの下りはいささか冗長と感じるが、原作を読まぬ身がどうこう言うのも・・・。
カメラ、飛行機、レーション、魚・・・、心揺さぶられるエピ満載の良作だ。

投稿 : 2019/09/26
閲覧 : 286
サンキュー:

15

ニック さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

タイトルなし

失われ、二度と帰ってこないものと、今ここにある大切なもののエモさ。
二人が普通の暮らしをしていたら、どんなことをしていたのかなと考えてしまう。
ポストアポカリプスものの魅力が詰まった作品
あんまりそういうのは見ないけど

投稿 : 2019/07/17
閲覧 : 248
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少女終末旅行のストーリー・あらすじ

繁栄と栄華を極めた人間たちの文明が終わりを迎えてから長い年月が過ぎた。人間たちのほとんどが死に絶え、生き物さえもいなくなった終わりを迎えた世界。複雑に建造された都市はまるで迷路のような廃墟となり、整備するものがいなくなった機械たちは徐々にその動きを止めていく。いつ終わってしまったのか、いつから終わっているのか、そんなことを考えることさえなくなった終末の世界であてのない旅を続ける二人の少女。チトとユーリは今日も愛車ケッテンクラートに乗って廃墟の中を彷徨っていた。

終末の世界をほのぼのと生き抜くディストピアファンタジーが今、幕を開ける。(TVアニメ動画『少女終末旅行』のwikipedia・公式サイト等参照)

ティザー映像・PVも公開中!

放送時期・公式基本情報

ジャンル
TVアニメ動画
放送時期
2017年秋アニメ
制作会社
WHITE FOX
主題歌
≪OP≫チト(CV.水瀬いのり)ユーリ(CV.久保ユリカ)『動く、動く』≪ED≫チト(CV.水瀬いのり)ユーリ(CV.久保ユリカ)『More One Night』

声優・キャラクター

水瀬いのり、久保ユリカ

スタッフ

原作:つくみず(新潮社『くらげバンチ』連載)、 監督:尾崎隆晴、シリーズ構成・脚本:筆安一幸、キャラクターデザイン・総作画監督:戸田麻衣、ケッテンクラートデザイン・モデリング:相馬洋、プロップデザイン:岩畑剛一/鈴木典孝、美術設定:ヒラタリョウ/イシモトタカヒロ/イシモリレン/森木靖泰、美術監督:三宅昌和、色彩設計:金光洋靖、特効監修:谷口久美子、撮影監督:染谷和正、3Dディレクター:菱川パトリシア、編集:後藤正浩、音響監督:明田川仁、音響効果:古谷友二、音楽:末廣健一郎、音楽制作:KADOKAWA

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