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「劇場版 響け!ユーフォニアム ~届けたいメロディ~(アニメ映画)」

総合得点
78.4
感想・評価
261
棚に入れた
1400
ランキング
547
★★★★★ 4.2 (261)
物語
4.1
作画
4.4
声優
4.2
音楽
4.3
キャラ
4.2

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劇場版 響け!ユーフォニアム ~届けたいメロディ~の感想・評価はどうでしたか?

ネタバレ

oneandonly さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

編集技術の巧妙さを感じられる作品

世界観:7
ストーリー:8
リアリティ:8
キャラクター:9
情感:7
合計:39

吹奏楽コンクール全国大会出場を控えた、私たち北宇治高校吹奏楽部。
うだるような夏の暑さが去り、秋の涼しげな気配が近づいたころ。
先輩が退部するかもしれない……。
私たちを襲った衝撃は大きく、不安をそう簡単に拭うことができなかった。
美人でカリスマ性があって、ユーフォが上手くて、みんなから頼りにされている「特別」な先輩。
でも、ふとした瞬間に見せる氷のように冷たい表情、他人を突き放すような瞳、誰にも本当の自分を見せない先輩。
「全国に出たい」
誰よりもそう思っているのに、ただの高校生のくせに無理に大人ぶろうとする先輩。
そんな先輩が私は苦手で……、もしかしたら嫌いだったかもしれない。
だけど私は――。
(公式サイトより抜粋)


響け!シリーズは高く評価しているところ、本作を未視聴だったことに気づき視聴しました。あにこれでの高評価、特に2期を見ていても総集編と思わせない作りといったレビューからも気になっておりました。

冒頭、課題曲のプロヴァンスの風のフル演奏がありました。当方はサントラを購入して昼寝の友としてよく聴いており、中盤の優雅な部分なども聞きなれていますが、TV版ではカットされていたので映像込みで見られて嬉しかったです。本作ではTV版で見られなかった全国大会での三日月の舞も収められていて、劇場で観たかったと思いました。

1期は{netabare}久美子と麗奈がぎこちない人間関係から親友となっていく関係性の深まりと、部のスローガン的なものだった全国大会出場がリアルになっていく、そのための厳しさも描きながら(葵ちゃんやソロ争い)、その目標に向かって本気で進んでいき、1話をフラッシュバックさせつつ府大会金賞(関西大会出場)を達成するというもので、ストーリーを高評価しています。{/netabare}

一方、2期は{netabare}5話まででみぞれと希美の和解と関西大会金賞(全国大会出場)を、その後の話数では、これまで鉄仮面のように見えなかったあすかの内面を久美子との関係性により描き、同時に久美子と姉・麻美子がお互いを理解する(プラス、いくつかの麗奈要素あり)ストーリーとなっていました。改めて、響け!ユーフォニアムは人間関係をしっかり描いた作品です。それぞれ見応えがある一方で、1期と比べるとやや焦点が定まっていないように思われました。{/netabare}

1期の劇場版(総集編)は、{netabare}久美子と麗奈に更にグッと寄った作品で、葉月や緑輝、2年生や3年生を含めて人物描写が多々削られ、更に、ただでさえ困難と思われる部の実力アップの過程が削られたために、やや物足りない内容だったのですが(それだけ、TV版1期のストーリー構成は良かったと思っています。7話までの基礎部分も含めて)、{/netabare}2期の劇場版(総集編)である本作は{netabare}TV版が複雑だった分、編集して見やすくなったと感じました。

序盤のみぞれと希美の話、麗奈の話、先生の奥さんの話、プール、合宿、学祭、あすかと香織の意味深なカットなども割愛。2期は1期ほど何周も見ていないので、削られた部分を網羅できませんが、2期で一番中心となるストーリーに必要な部分がうまく繋がっていました。川辺の堤防であすかの演奏を聴くシーンを最後に移したのも良かったです。{/netabare}

TV版の感想では少しひねくれたコメントをしてしまった部分もありましたが、今回は素直に感動できました。演出の仕方もあるのでしょうし、ストーリーの組み方が、自分にとって影響あるのだろうと思います。

TV版を視聴済の方も、響け!ユーフォニアム好きならばおすすめしたい一本です。

(参考評価推移:4.6)
(2018.9)

投稿 : 2018/10/02
閲覧 : 395
サンキュー:

37

ネタバレ

岬ヶ丘 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

響き溶け合う、2つのユーフォニアム

1期の総集編がいかにも総集編という内容だったので辛口の評価になってしまっていた。そのこともあって今回も厳しめになるかなと思っていたが、結論から言えば大変素晴らしかった。この映画は総集編ではあるけれど、総集編ではない、れっきとした1つの作品だと思う。

2期序盤のみぞれ・希美のエピソードをばっさり切って久美子と明日香の関係に特化したことで、物語の軸がはっきりして見やすく共感しやすい内容になっている。カットしたみぞれ・希美の話はその分新作映画でという部分まで考え抜かれていたのだろうか。
TV2期は物語の展開上久美子の単独行動が不自然に多かった点が気になっていたが、久美子視点でまとめればすっきりする。物語のポイントも分かりやすく、より魅力的な内容にバージョンアップしている。

本作の見所は、演奏シーンの追加、エピソードの削除と細かい部分の追加、時系列の変更、TVではなかった全国大会での演奏の追加などなど。時系列の変更も久美子の回想として捉えれば破綻はしていないと感じた。全国大会での演奏は結果はもうわかっているが、やはり見たかったという人にとってはg劇場版ならではサービスシーンだったと思う。

久美子と明日香の関係性に、久美子と姉の関係性を重ねることで、より久美子と明日香のやりとりが際立つなと劇場版で改めて感じた。久美子と明日香の金色と銀色のユーフォニアムが視覚的にも音楽的にも響きあって溶け合っている雰囲気がとても素敵。ラストの「響け!ユーフォニアム」の曲で締める部分もわかってはいたけどやっぱり感動的。

総合的なクオリティーがもともと高いシリーズを、劇場版でさらに輝かせた作品。今後の展開がますます楽しみ。

視聴日 18/8/22

投稿 : 2018/09/10
閲覧 : 237
サンキュー:

14

ネタバレ

ジャスティン さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

あすか先輩が本当に届けたかったメロディーとは...

今回は少しレビューがレビューっぽくないです。

最近になって、感想書くことが難しいなあと思ってきました。
{netabare}
今回の内容の中心はあすか先輩が届けたいと思うメロディーは何かを見つけ出す
ような描写が多く含まれるような内容でした。

感想としては、一言でいうと「最高だった」で締めくくることが出来る作品でした。
2期の総集編という感じでもあったけど、あすか先輩メイン回がほとんどです。

今回のタイトルにある「届けたいメロディー」というのは誰に届けたいという観点が京アニクオリティで描かれている感じがまた良いポイント。

最初は、届けたいメロディーというのは父親かな?と思いつつ見てはいましたが
あすか先輩の本音が少しずつ判明したことで、久美子達が分かってきますが、あすか先輩と久美子の関係がいいのもあるけど、後々になって思ったこと「麗奈と久美子関係が少し薄れていってような...」とも思いましたが、まあいっかwと誤魔化すように楽しく視聴をしていました。


最後のシーンですが、やはり久美子とあすか先輩の関係は最高だと感じるシーンでした。
{/netabare}

投稿 : 2018/08/02
閲覧 : 293
サンキュー:

16

褐色の猪 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

京アニらしさ溢れるアニメでした。

TV二期中盤以降の総集編、ですがただデティールを切り貼りした様なものではなく、物語、映像、音楽といづれも非常に密度の濃い作品に仕上がってます。

TV版のややゆったりとした部分を排除、画面は隙間無く一杯に描き込まれ、常に誰か喋ってるか大きめ音量の音楽が流れていた印象、濃縮果汁100%。

私的にTV版ではちょっと苦手で流し観になった中後半パートなのもあり、観賞後ぐったり、非常に疲れました~(^_^;)

ファンタジー要素が加味され作品に厚み増した「リズと青い鳥」と異なり、当劇場版は粗日常と人間像のみで構成、これなら実写でも良かったんじゃ、とも思ったりして、、

なので私的にはあれなんですが、所謂「京アニ」好きさんなら間違いないでしょう、
何はともあれお勧めかな。

投稿 : 2018/07/15
閲覧 : 334
サンキュー:

18

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

第2期を思い出しながら、しみじみとする作品

TV版本編、第1期、第2期とも視聴済み。

この作品は、第2期後半の総集編というより、あすか先輩と久美子に特化した物語というべきかも知れません。
第2期から様々なシーンが割愛されていますが、物語として違和感なく、上手く紡がれています。

私にとっては、第2期を思い出しながら、しみじみとする作品。
感動的なシーンが、ギュッと濃縮された作品です。

だけど、この作品はユーフォの魅力の、ほんの一部に過ぎません。
私一押しのポニテ先輩とかほとんど出番無いしなぁ・・・。

是非、TV版本編も視聴して下さいね。

投稿 : 2018/06/29
閲覧 : 376
サンキュー:

31

ネタバレ

うにおいくら さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.0 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

二期の総集編としては見ない方が良い

 一期の劇場版と違ってこの作品はあすかと久美子との関係が中心なのでTV二期の希美とみぞれの話はかけらも出てこない。北宇治カルテットもほとんど絡まない。

 総集編的な感覚で見ると期待を裏切られるが、あすかと久美子の物語としてはとってもいい話だ。

 TV二期ではカットされた全国大会での演奏シーンがこの劇場版では見る事ができる。

 ちゃんと『銅賞』演奏を再現するのは難しかったと思うが全体でのピッチの先走り、音の粒のまばら感を出しながら、ソロパートではきっちりとまとめ上げて微妙な完成度の高さを表現している。
映像だけでなく音にもこだわった京都アニメーション洗足音楽大学のこだわりとプライドが垣間見れる。

 ただ時系列かTV版とは異なっているシーンがある。
合宿が夏休みではなく文化祭の後とかになっている。気になると言えば気になる程度。

 後はあすかの子供のころの眼鏡が最初と最後では微妙に違っている。(眼鏡フレームの下が有る・無し)気が付くと気になる程度。

ちなみに私は劇場版を見た後、発売されたDVDも買った。TV版を見た後にこれを見ると物語を俯瞰的に見たような気になれるのでお勧め……(オヤジ限定の自己満足かも)

投稿 : 2018/05/31
閲覧 : 272
サンキュー:

11

明日は明日の風 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

久美子とあすかの物語…先輩から後輩へ伝えたことと残したこと

ユーフォ二期の総集編的な話ですが、後半の久美子とあすかの話に特化した作品です。テレビではカットしてしまった全国大会の演奏を入れました。というより、テレビ5話が圧巻だっただけに、それほど驚きはありませんでしたが…。

話がこの二人の物語に集中した分だけ、とても見やすい作品になっていました。また、うまい繋ぎ方だったので、総集編という感じがしないくらい、しっかりした出来だったと思います。話的には二期でたくさん感想書いているのでここは短く。

久美子がひとつ階段を上がるために現れたとも言える田中あすか。あすかの言動に翻弄されながらも、近づくほどあすかの本音の部分に違和感を覚え、姉の本音を知って、あすかにぶつかっていく、青春の1ページとしてすごく良くできた話だったなと改めて思います。ただ、あすかが久美子に「ユーフォっぽいね」という言葉の真意、音楽に疎い自分には良くわからなかったな…。

でもやっぱり、ラストのシーンは良いです。「響け!ユーフォニアム」、あすかが久美子に託したこと、伝わったのだろうと思います。

ユーフォが好きだという人はもちろんのこと、ユーフォを見ていなかったという人にも十分楽しめる青春ストーリーの傑作です。

投稿 : 2018/05/02
閲覧 : 342
サンキュー:

31

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

アニメファンは必見

 最初に言いたいことはなにより、劇場版として凄く良かった、ということです。
 一本の芯が通っていて、全体の質が高くて、総集編なんかじゃなく、ちゃんと劇場版になっていました。
 と、同時にアニメシリーズファンが、しみじみ振り返るための作品という感じで、
 見られるとは思うけれど、性質上、二期未視聴者が見るものではないと思います。

{netabare}
 五回くらい泣いちゃうくらいのめり込みましたが、ひとつだけ疑念があって、
 あすか先輩のエピソードの掘り下げを試みたのが本作ならば、
 もう少し入り込んで、、具体的に全国大会出場を諦めたシーンの根拠をこそ掘り下げてもらいたかったです。
 この点はアニメシリーズでも唯一と言っていい不満点でしたから、
 その点においてはアニメシリーズより深まった部分はなく、解消されなかったのが残念でした。
{/netabare}

投稿 : 2018/05/01
閲覧 : 215
ネタバレ

筒井筒 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

そういえば、京アニの劇場版って頼もしいね。

2期の円盤をそろえるの今は厳しいな、と思い2期まとめのつもりで、おさえたんですが、見事にまとめてありました。どこを切ってきたのかなぁと、改めて考えると、あれ?ストーリーがきちんと揃ってる。
2期がうる覚えなかたは是非に。

投稿 : 2018/04/26
閲覧 : 300
サンキュー:

8

ootaki さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

2期の総集編です

この作品の映画はシリアス方面が多いので、みるなら本編をみた方がいいと思います。

投稿 : 2018/04/16
閲覧 : 273
サンキュー:

7

DEIMOS さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

群像劇から感動劇へ。

第2期のうち、あすか先輩とのエピソードを中心に再編集した劇場版。関西大会以後、先輩の卒業までを描く。みぞれ先輩や麗奈との喧嘩などのエピソードは大胆にカット。なお、新規カットは序盤に集中。

主人公が、これまで苦手としていた、あすか先輩のユーフォニアムに対する動機を理解し、打ち解け、尊敬に至り、ユーフォニアムへの愛を再確認する、というお話。

響けユーフォニアムTVシリーズ第2期は、部内のゴタゴタ関連の小さなエピソードの積み重ね(群像劇)という印象があったが、劇場版では、あすか先輩のエピソードにフォーカスすることで、「ユーフォニアム」という本来のモチーフが有効に機能した感動劇に仕上がった。姉との和解によって、ユーフォニアムに対する原点の思いを確認するエピソードが相乗効果を持って、主人公の感情、ひいては、視聴者の感情の昂りに繋がる。

一部、時系列を入れ替えている演奏シーンがあるが、この演出は奏功したと言えるだろう。TVではカットされていた全国大会の演奏がしっかり挿入されていたのは、むしろ冗長。本作では、全員での演奏よりも、あすか先輩のソロにこそ、感動のピークがある。

劇場版第1作は、ダイジェスト感が否めなかったが、第2作は、これだけ見ても話がわかるように上手く編集されていた。演奏のディテールと、細かい動作で心理描写する丁寧な作画と、涙声での迫真の演技。平凡なストーリーを名作に昇華する京都アニメーションの力量はアッパレ!

2018年には関連する2つの劇場作品が予定されているが、なんと待ち遠しいことか!

投稿 : 2018/03/17
閲覧 : 250
サンキュー:

10

ネタバレ

fuushin さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

あすかの、あすかによる、あすかのための作品。久美子もがんばったよ。ブラボー!!

観てきました、リバイバル上映。うん、良かったです。本当に。

皆さんのレビューで、北宇治の演奏をフルスケールで聴けることは知っていましたので、上映される前から、「どんなの?どんな音なの?」ってワクワクでいっぱいでした。
NHKの放送でこの作品に出会って、いつかは映画館の音響システムで聴きたいなって思っていたのですが・・・リバイバルがあって本当に良かったです。

いささか期待感が先行してしまって、心がはや躍るのを抑えることがむずかしいくらいでした。
これほどまでにドキドキして上映を待っている自分に、さすがに年甲斐もなく、恥ずかしく引いてしまっていました。(なんですか、これ・・でした)

実際に演奏を聴く段になって、あまりに迫力ある音量に鼓膜が気圧されました。なんだかよくわからないのですが、脳みその一番後ろの部分がぶるぶると共振していました。
心がトロトロにとろけて、ふにゃふにゃになって、嬉しくて泣けました。
(映画では、ないですね、こういう体験)。
 
奏者の一人一人の表情や演奏中の動きも、ありやかに描写されていて素晴らしいと思いました。

あらためてですが、吹部の皆さんは、こんなにも真剣で、細心に、かつ、ゆたかに、美しく、そして闘っているのですね。

とにもかくにも、演奏にはとても満足できました。



さて、今作の展開ですが、すべてがあすかを中心にして回っていました。
ユーフォニアムとの出会いから、ノートのあのページまですべてを見せ切って、シンプルでありながら丁寧に描きこまれていました。そういう意味では2期とは別の作品としての存在感が強く打ち出されていました。

副題の「届けたいメロディ」って、全国大会での演奏の音なのですね。
あすかが、最後までこだわっていた「全国に響かせたい」って言っていた音は「吹奏楽部の演奏」だったのですね。

事実、あすかは最後の挨拶で「めちゃくちゃ悔しい」と”らしからぬ熱血発言”をしていました。「吹ければいい」と斜に構えていたあすかとは大違いです。吹部にたいするあすか流のすがすがしい本音だと思いました。

最初、私は、届けたいのは、あすか自身のユーフォニアムのメロディーのことなのかなと思っていました。吹部を利用して父親に聞いてもらえることが目的であったのかなと。もちろんそうでもあったはずです。でも、それだけではない、あすかの違う姿があったように思えました。

吹部に在籍している理由を、ユーフォニアムを「吹ければいい」としていたあすかでしたが、その先に、もう一つ別の目標を見つけられました。
それが「届けたい」ということばでした。そのことばを見つけ出すまでの生みの苦しみは大きかったけれど、結果として、思考の柔軟性・自在性が持てるようになった。そしてそこまで諦めずに継続してきたあすかの頑張りがあった。勉強も練習も。
そこが鮮明に描かれていたと思いました。



最初、「届けたいメロディ」は、あすかから久美子への2人だけのものなのかなって思っていました。そうならなかったきっかけって何かなって思い返してみました。

全く迂闊だったのですが、この作品の内容は、ユーフォニアム2で観ていたはず、分かっていたストーリーのはずでした。
しかし、この作品は、DVDとは違って、構成、映像、音楽、テンポなど、比べ物にならないほどの圧倒的な情報の量と質がありました。

この作品の世界に引き込まれてしまうと、事前に得ていた情報とのあいだに大きな齟齬(そご。食い違い)が出てきてしまって、同じ印象ではない、別のストーリーのように思えてしまいました。

別のストーリー。
それは、あすかが父親に対して複雑な思いを持っていることの描写でした。

それが、映画の最後で見せた堤防での演奏のシーンです。
テレビ放送では、途中回で表現されていたものですが、映画では最後に表現されていました。

この違いが、シナリオに格別な味付けを施していたと思います。



すべてのストーリーが終幕した後に、時間がさかのぼりました。堤防で奏でられたユーフォニアムのシーンです。

その響きは、テレビ回よりも、ずっと芳醇で、思い切り甘やかで、大きくて、穏やかに抱き込むような包容力を感じました。
心が軽やかになり、おどりだすようでもありましたし、足元が大地にしっかりと根づいていくようにも思えました。
ユーフォニアムを愛してやまない父親の想いが、十二分にメロディーに落とし込まれていました。

まさに、あすかと父親の魂の交流が、ふくよかに、たおやかに醸し出されているようでした。あすかと父親の愛のデュエットを見せられているかのような気がしました。
本当に美しい調べでした。心底、魅せられました。

このシーンは、あすかが父親への思いを明かした場面です。
初めて心を開き、気持ちを見せることを許せた相手。黄前久美子だけに「届けたいメロディー」のように感じました。
この時の演奏は、あすかが部活で、「吹ければいい」と放言していたときの音とは違っていたような気がしました。
だって「吹きたくなっちゃった」ってことは、「聴かせたくなっちゃった」ってことなのですからね。

あすかが父親から引き継いだ譜面。父親への憧憬をのせて響かせたかった音色。あすかの内に秘めていた大切に作り上げてきた調べ。それは「吹ければいい」なんてものではないはずですね。

あすかは、この曲のメロディーに内包されている父親のDNAを、誰にも聴かせることはなかったし、できなかったと思います。
夏合宿で、早朝に一人で吹いていたのも、誰かに聴かせるためではなくて、まるで父親と対話をしていたかのように思いました。

父親との対話は、あすかの個人的な心情であり、父親への敬慕であり、言い換えれば、やはり手放すことのできないあすかのポリシーだと思います。

あの曲を吹くことは、あすか一人だけのものでした。それはあすかの心の中から生み出されるものであるし、心中に内包されている以上、彼女の心と体の一部でもあり、あすか自身には切り離すことも、否定することもかなわないものです。
あすかがユーフォニアムを吹くことは、父親を慕う吐息であり、唯一、父親の娘であることを実感できる息吹なのです。

その時間は、あすか自身の父親への愛着の発露なのかもしれません。
母親に対する裏返しとしての父親への執着心なのかもしれません。
あるいは、決して叶うことのない幻想なのかもしれません。

そのような感情は、あすかにとっては極めて個人的なものであるし、他人には「末代まで」見せたくはないもの、見られたくないものだったと思います。
決して他人には一線を踏み越えさせるわけにはいかない、あすか自身の秘められたプライベートな感情です。

父親へのこだわりが、いつしか部活動そのものへのかかわり方自体を「特別」なものにしていきます。
同輩や後輩から「特別」に見られていたのは、あすか自身が「特別」な存在となることを選ぶことで、心の琴線に触れさせないようしていた結果です。久美子の存在でさえ、最初は単なる後輩としての存在だったのですから。
つまり、そもそもからして、吹部に関わる動機が違っていたのです。

あすかの動機は、部活がどうとか、部員がどうとか、オーディションがどうとか、コンクールがどうとか、そんなものでした。みな関心の持てないことでした。それが部活を続ける動機だったのです。

あすかの言動のすべては、この動機から出発しています。だから「吹ければいい」のです。
吹部で表現する音は、とどのつまりはそういうことです。
逆に言えば、あすかにとっては吹部で「吹けなくてもいい」し「吹かなくてもいい」のです。
まるで、中世古香織が「吹きたくても吹けない、吹かない」ことを選んだことの対極にいるようです。
真っ向勝負に出て、吹部のために吹かないことを選んだ中世古。
トラブルを避けて、吹部のために吹かないことを選んだあすか。

似て非なる二人の姿は、久美子にはどのように映ったでしょうか。
その姿を直属の後輩であり、後継者でもある黄前久美子に見せてしまったあすかの心境はいかばかりであったのでしょうか。



あすかにとって、黄前久美子は、稽古をつける後輩としては理想的でしたが、同時に、上手く吹けないくせに、部活にも、部員にも、オーディションにも、コンクールにも、あちらこちらに顔を出しては騒動と悶着を引き起こす引き金、トリガーでした。

そんな黄前久美子に、あすかは自分の胸に痞(つか)えている重々しい扉を開放する「トリガー」になってくれることを感じとっていたのでしょうか。

堤防で吹いていたとき、確かにあすかは「久美子の言葉」を心中に感じていたと思います。
だからこそ、あすかは父親への感情を、その息に吹き込み、ピストンを押す指使いに乗せ、心のありのままに表現したのだと思います。

堤防を照らす夕日の色は、あすかの父親への追憶の象徴でもあります。

そこに久美子の存在がある。あすかにとっての特別な心情のなかに、久美子が存在するようになったのです。そして久美子を迎え入れたのはあすか自身の選択でした。

この時、あすかの中で、「届けたいメロディー」の内実が変わったと思います。

父親に逢えないことの淋しさを無意識に感じていたあすかは、自分の音を父親に届けたい。そのチャンスは目の前に来ている。それもあすかの正直な気持ちの一部だったはずです。
でも、久美子を心中に受け止めることで、淋しさを埋めるための別の方法を持ち得る立場に立っている自分自身にも気づいていたのではないかとも思います。

あすかは、そんな自分自身に対しても、久美子にトリガーを引かせたかったのでしょうか。(もう、久美子にとってはめんどう極まりないアホな先輩ですね。)



「届けたいメロディー」の本質は、あすか一人では決して父親に届けることができないメロディー。吹奏楽部でしか届けられないメロディーです。

北宇治高校のメロディーは確かに全国に響きました。あすかの奏でるメロディも父親に届けられました。でも、そしてそれはメロディーだけではなかったのです。

あすかがユーフォニアムの音を響かせるべき場所は、吹奏楽部のなかにこそあり、どんなかたちであれ、部員の一人として諦めずに、投げ出さずに、やりきったことが届いていました。

だからこそ、父親は「よくここまで続けてきたね。」と評価したのですね。

そのことばの重みは、あすかをして北宇治高校吹奏楽部の部員になさしめるに十分だったし、と同時に、父親の愛を獲得した証でもあったのですね。



長文を最後までお読みいただき、ありがとうございました。
この作品が、みなに愛されますように。

投稿 : 2018/02/12
閲覧 : 335
サンキュー:

29

ラーズグリーズ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

言葉が出てこないほど鷲掴みされた作品。

原作、テレビシリーズとも大好きな作品。
劇場版前作も素晴らしい編集で大満足でしたので、今作も期待100%で観に行きました。

劇場へ三度、足を運ぶことになるとは思わなかったですけどね(^-^;

冒頭で『あれっ?』と思わさせられ、けれど関西大会での合奏シーンで一旦リセット。
今作は普通の総集編ではないと気づいたのは見終わったあと。それくらい物語が遅滞なく凝縮した出来だったということかなと。

合奏シーンの作り込みは流石のクオリティで、部員たちそれぞれのカット、譜面、あすかと久美子の視点からの景色、モナカ組…。
この部全体がギュッと詰まってます。春先の頃が嘘みたい。

構成演出作画音響、全て完璧ですが、声優陣中でも黒沢さんの演技はすごかったです。
表情の描写の繊細な京アニですが、その演技を乗せた黄前久美子は神懸かっていましたね。

涙腺がダメになる。自分にとってこの作品はその類いのモノです。

できれば自分が中高生の時に出会いたかったなぁ。

投稿 : 2018/02/12
閲覧 : 261
サンキュー:

12

ネタバレ

TDD さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

総集編とリメイクの間くらい

どこからが新作かっとでどこからが使いまわしか分からないくらいほぼ新作アニメだった

あすか先輩と久美子に絞って時間的によくまとめたと思う

麗奈ちゃんがただの主人公の友人枠になってた
まぁこれはこれであり!

良かった

投稿 : 2018/01/13
閲覧 : 259
サンキュー:

9

ネタバレ

たかし さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

本編とそれぞれ良さがある

追加シーンが多くて総集編というよりあすか先輩メインの再構築版という感じだった
あすか先輩のエピソードがより深く掘り下げられていて良かった
その分削られているシーンも多く、本編とそれぞれ良さがある作品

投稿 : 2017/12/10
閲覧 : 282
サンキュー:

10

むらさきたましい さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

本当に面白いです

アニメ2期からのストーリーの再構築ですが、TVを見て結果を知っていても、何度でも感動させてくれる、驚異の物語でした。
飛び切りきれいな作画に加え、声優の方々の迫真の演技もあり、よい作品は何度見ても感動すると感じました。
このシリーズは、最高傑作になると確信しました。

投稿 : 2017/12/08
閲覧 : 317
サンキュー:

25

ネタバレ

ねこまっしろ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

テレビ版より素晴らしい完成度の高さに今までで1番感動しました(≧∇≦)

一言で言えば、総集編であって、その中身はテレビ版とは全く別物のようなストーリー構成でした!
1期の総集編の時は本編を断片的にカットして、少し新規カットを加えた本当の総集編と言える作品でしたが、今作はテレビ版のシーンの随所に新規カットが多く散りばめられており、総集編というよりテレビ版ではかなり早足になってしまってカットされていた所の穴を埋めるかのようにふんだんに使用して、まるで新作ストーリーのような感覚で見れたのが私は率直に嬉しくもあり、良かった点です^ ^

1期の総集編では久美子と麗奈を軸として構成されていましたが、今作は2期の後半にあたる久美子とあすか先輩に焦点を置き、それを軸にして展開される内容で、視聴前は、どのシーンから始まるか気になっていたのですが、{netabare}2期の5話にあたる関西大会の演奏シーンの課題曲をOPとして、嬉しいことにフルverで見せてくれた豪勢な始まり方でした(*^o^*)
{/netabare}
文化祭の回でも{netabare}ほぼ新規カットを使い、体育館のステージに上がる前の舞台外〜テレビ版では聴けなかった学園天国のフルverも聴けて嬉しかったです‼︎
{/netabare}

タイトルにある「〜届けたいメロディ〜」
それを初めて聞いた時から、ワクワクが止まりませんでした(*゚∀゚*)
キービジュアルも作品のタイトルと合致した柔らかなイラストを見た瞬間から思わず心惹かれました(*´∇`*)

そして、そのタイトルに秘めた想い…。劇場版を見てそれに気づかせてくれました!
{netabare}あすか先輩はユーフォを送ってくれた元父親(進藤正和)に成長した姿を見てもらいたい、私の奏でるユーフォの音を届けたい!それが叶って喜ぶその姿に今までやってきた努力が報われた瞬間でした( ´ ▽ ` ){/netabare}

そしてなんといっても、1番の見どころは全国大会の演奏シーン!
{netabare}テレビ版では銅賞という理由からなのか、課題曲、自由曲をバッサリとカットされたので納得行かず、構成としても違和感を感じていたのでOPの関西大会で課題曲丸々使用したら次は・・・という予想は見事に的中し、三日月の舞の全国大会verをフルで聴けたのが1番嬉しかったです!時折見せるシンバルを叩く子のシーンがかっこよくてとても印象に残りました(*^ω^*)
勿論府大会よりもパワーアップした演奏、表現力豊かで綺麗な音色だったみぞれ先輩のオーボエソロ、どこまでも響いていきそうな麗奈のトランペットソロやあすか先輩と久美子が吹くユーフォの力強い音色、その他各楽器のシーンごとに各楽器の音色の個々の違う音が聴こえる演出が素晴らしくて、今でも余韻が耳から離れません(≧∀≦){/netabare}

最後に {netabare}「響け!ユーフォニアム」が聴けたらいいなと思っていましたが、まさか河原で久美子と2人でいるシーンがここで使用されるとは…。私は思わずウルッときました.°(ಗдಗ。)°. 夕陽を浴びながらあの河原で吹くあのシーン、私の中での最高のシチュエーション(≧∀≦) そして最後の最後に見せた2人の笑顔を見てホッとしました(´∀`){/netabare}


2期の総集編ということで、1期の総集編より期待値も高くハードルがかなり高かったと思いますが、制作に携わった方々はそれに応えてくれた本当に素晴らしい作品に今までで1番の感動を貰いました(๑>◡<๑)
京アニ渾身の力作と言ってもいいくらいの完成度です! テレビ版を視聴されたなら、こちらも是非劇場へ足を運び、お金を出してでも大きな劇場のスクリーンを目で観て、そして耳で聴いて頂きたいです(*^^*)


そして・・・ユーフォ新作映画、のぞみ先輩とみぞれ先輩の物語のタイトル「リズと青い鳥」が4月21日に上映決定しましたーーー!
2期で登場した2人の物語はどうなるんでしょうか(*゚▽゚*) 今から楽しみです(╹◡╹)

投稿 : 2017/10/30
閲覧 : 258
サンキュー:

33

みいちゃん さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

2期のいいとこだけを厳選した素晴らしい作品

単刀直入にすごく面白くて素晴らしい作品でした!
映像作品でこんな感動したのは初めてかも・・・。

2期の総集編は完全に「全国大会」と「田中あすか」の話をメインにしていたためとても綺麗に仕上がっていました。
関西大会も鎧塚さんの話も高坂さんの恋愛話も清々しいほど削ぎ落として、本当にわかりやすくしていて物語に入り込めます。
そしてあすか先輩に最初から最後までフォーカスを当てて丁寧に演出されているのでとてもそのキャラに興味を持てるようになっています。
もうそれだけで素晴らしいのですが、それに映画館ならではの大迫力スピーカーで聞く「プロヴァンスの風」「三日月の舞」「響けユーフォニアム」がプラスされ、さらに演出も強化されることによって完璧といっても過言ではない仕上がりになっていました。

2期を見た人に是非見て欲しい、完璧な2期でした。
一回見たはずの物語なのに、全く初見で見てるのと変わらないような不思議な気持ちになれます。
人生でもこんな感動できる機会はなかなかなさそう

投稿 : 2017/10/20
閲覧 : 237
サンキュー:

18

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.5
物語 : 1.5 作画 : 1.5 声優 : 1.5 音楽 : 1.5 キャラ : 1.5 状態:観終わった

タイトルなし

これ続編なのでしょうか?
すいません、全くの初見です。
つまらなかったです。

1、キャラの顔が皆同じに見える
私はテレビ全く見てないのでしょうがないです。

2、演奏シーンがキラキラしすぎ、光らせりゃいいのかな?
普通ストーリーで感動して涙でキラキラするのでは?

3、演奏、勉強、家族、優先順位はとにかく自分。自分のやりたいことだけ。
家族の介護と両立させるエピソードとかあれば、苦悩しても頷けます。

4、そもそも実写でやればいいと思います。アニメは目が大きいだけの可愛いキャラです。
映画館にオタクのおじさんとオタク男子が8割以上。自分もです、すいません。

5、一部ネタバレ、父親は絶対娘の顔を見たいものです。
逮捕されても会いに行くと思います。

京アニはハルヒ、らき☆すた、フルメタふもっふとかCLANNADとかは見ましたが、
けいおん!とか氷菓とか見てません。
聲の形は最悪最低です。なぜに自分をいじめた男を好きになる、
吊り橋効果だとしても、架空のお話だから原作者が大問題だよ。

オタクに向かないのか、自分に向かないのか、
ユーフォニアムはもう二度と見ません。
あと京アニ、山田尚子関わった作品もう見ません。
武本監督、帰ってきてください。お願いです。

投稿 : 2017/10/17
閲覧 : 173

変態王 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

いい加減さの肯定と正しさの留保

進路、人生設計、親子関係。大人になること、「正しい」選択肢。これらに宙釣られるあすか先輩や黄前姉に、今「響い」ちゃっていいんじゃないと久美子が彼女らに語りかけ、また旋律にのせて鑑賞者にそれを届かせる。その「響け!」の部分に確信や理屈はない、なくてもいいじゃないか、と久美子の愚直さがそれを教えてくれる。キッズでいることの肯定、いい加減であることの肯定、その為なら「正しさ」さえも一旦留保してしまえることの肯定。

もともと彼女らは一旦選んだ「正しさ」によって絶望の現前をみる。「正しさ」だけでは人の想いを響かせることも届けることもできない。久美子が「みんな戻ってきてほしい」と部の一部員として振舞った正しさが副部長の絶望的な一言をつくってしまったように。「だって高校生じゃないですか!」という久美子の叫びが、想いがあすか先輩をその「正しさ」から解放する。

思えば劇中の久美子が麗奈に「麗奈は大人っぽい」と茶化したことに対して麗奈が「なんか、ムカつく」と答えたシークエンスはこの作品のテーマを象徴している。なぜなら彼女達は高校生なのだから!正しさを留保し、自らの欲望の運動によって生起した想いを響かせ、届けることの許されるキッズなのだから!さて、キッズは彼女達だけなのだろうか。私達視聴者にそのいい加減さを許してくれる者はいないのか。その問いに対しては、黄前姉が答えてくれている。人の思いや生き方の「いい加減さ」を肯定してくれる作品。今自由自在に、響け!
自分もそんないい加減さを肯定し続けられる人生を生きたいと思った。

投稿 : 2017/10/15
閲覧 : 573
サンキュー:

10

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

小説『響け!ユーフォニアム3 北宇治高校吹奏楽部、最大の危機』の劇場版アニメ化作品

敢えてこう書きますが、「小説<響け!ユーフォニアム>シリーズ3冊目の劇場版アニメ化作品」です。

これまで映像化されたシリーズの作品は下記になります。

1. 響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部へようこそ
2. 響け!ユーフォニアム2 北宇治高校吹奏楽部の一番熱い夏
3. 響け!ユーフォニアム3 北宇治高校吹奏楽部、最大の危機
4. 響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部のヒミツの話(短編集)

TVシリーズ1期目及び最初の劇場版では1.が、TVシリーズ2期目では2~4.がアニメ化されています。

今回の劇場版は3.のアニメ化ということで一部TVシリーズ2期目のリソースを流用しつつ、吹奏楽部で同じ楽器を担当している黄前久美子と田中あすかの関係性が軸となる3.に焦点を絞ってアニメ化した感じになっています。

2.単独での劇場版がない形になっていますが、恐らく来年公開予定の新規劇場版にエピソードの一部が使われることになると思われます。

ということで、本作品は久美子とあすかのダブル主人公的な作品となっています。特にあすかに関しては、TVシリーズ2期目よりも尺を割いた構成になっており、あすかファンには必見です。

劇場版として製作されただけあって、ストーリーの一貫性が素晴らしく1.や2.のエピソードを知らなくても独立した作品として観られるようになっています。

また、劇場での観賞アドバンテージである音響面に寄せて、演奏シーン多めの演出となっています。

TVシリーズ2期目で聞けなかった演奏シーンも含まれているので、既にそちらをご覧の向きにも楽しみがある劇場版となっていますね。

投稿 : 2017/10/15
閲覧 : 412
サンキュー:

47

understand さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

響け!ユーフォニアム

前回の映画がめちゃくちゃ面白かったので
もちろん劇場に見に行った。

響けユーフォニアムの劇場版はテレビアニメが
前座なんじゃないかと思えるほどのクオリティー
なのでぜひ劇場で見てほしい。

演奏シーンの後は感動しすぎて映画の中の観客と一緒に
拍手したい衝動に駆られたが何とか抑えた。

投稿 : 2017/10/13
閲覧 : 180
サンキュー:

14

さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

ハイレベルな再編集

ぶっちゃけ2期は、最初しか観ていませんでした。
1期のストーリーテンポが丁度良かったのに、2期はハイテンポで、展開があっさりしすぎていて、全然余韻に浸れないし演奏シーンも全然ないし、期待値が高かった分おやおや?と思わずにはいられませんでした。

だからまあ、この映画は2期を観ていない私に、あるいは2期に望んでいたものが来なかった私に、丁度良い総集編だったのかなと思います。

展開は原作を読んで知っていたので、いかに映像化してくれるか、構成してくれるかだけに興味があったのですが、その点はとても満足しました。

半ばは、1期総集編と同じくナレーションによるつぎはぎでした。総集編と言われなくても分かります。
ただ、つぎはぎじゃない部分の演出が際立って良かったです。セリフの早さとか、光の具合とかが神がかっていました。
また、演奏がたっぷり聞けたのが良かったです。
音響の良いシネコンで観ると、生のコンサートのような臨場感のある音が聴こえます。
冒頭の演奏シーンで既に観に来てよかったと思えました。
マジぱねえですよ。

音に合わせて流れる映像は、見所に詰まっています。実際のオーケストラの映像でも、トランペットの指の運び、演奏者の視点なんて見えませんし、アニメならではの表現が光っていますね。そして、滑らかだし、ずっと動いているし。文句なしの満点です。
動きだけじゃないですよ。1カット1カット丁寧につけられている撮影エフェクトをもってして、1枚絵としても完成度の高い厚みのある画面になっていました。

これは、どうあがいても高評価にしかならないと思います。
それだけに続き物であるという点が残念です。
まあユーフォ1期もクオリティ高いですし、原作を読んでも良いですし、1期総集編というものもありますから、ユーフォをまだ観てないという人は、そちらから入っていただくのがベストだと思います。(このレビューを見た方に響けユーフォニアム未見者がいるとは思えませんけどね)

投稿 : 2017/10/11
閲覧 : 252
サンキュー:

24

ネタバレ

オリヴィエ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

北宇治高校吹奏楽部、最大の危機

映画は基本的にネタバレ全開のスタンス!
タイトルは原作3巻から
{netabare}
あすか先輩の父上である進藤正和から銀色のユーフォニアムが送られてくるところからスタートするあすか先輩に軸を置いた本作品。
文化祭の演奏会やあすか先輩お宅訪問時等随所に新作カットが見られる。

---感想というか雑記---
開幕から美菜子氏のロリボイスで憤死 いや、あれ反則でしょ!
そういえば原作3巻も同じ始まりだった・・・。
駅ビルコンサートでの宝島は新録?って思うぐらいなんか凄かった!劇場の音響だったからかな?
やっぱりあの部長の晴れ舞台だからあそこは何回見ても結構くるものがあった・・・。
TV版でも書いた気がするけど、あすか抜けて大変な時にちゃんと支えられたのは一皮向けた部長のおかげなんだよね。
あすかが「全国でないのが皆の為」とか言っていたときも、「本当にいいのね」ってあすかがいない全国を思い描けていたのも春香だけだったんじゃないかな。

あと欠かせないのはやっぱり久美子が本音であすか先輩に「一緒に吹きたい!」っていったあのシーン
お姉ちゃんが後悔しているのを知った上で先輩には同じように自ら後悔するって分かってる道を選んで欲しくないっていうあの気持ち!ともよ氏の演技も相まってほんとに凄い。
部活復帰してあすかの銀のユーフォと久美子の金のユーフォが並んだところもにくい演出。と思って見返したら10話ラストカットがそれだった!

全国大会終了後の進藤さんから滝先生が伝言受けて伝えるところもあすか先輩重視の演出になっていて凄いよかった!

---気になった点---
TV版だと合宿→関西大会→文化祭・・・だったのを関西大会→文化祭→合宿と時系列を入れ替えた点
あすか先輩が朝靄の中「響けユーフォニアム」吹くシーンを見せる!ってやりたいこととしては分かるんだけど、わざわざ時系列入れ替える必要あったかな??っていう
回想だと弱いって思ったのかも知れないけど、久美子が夜中意味もなく起きていなくてはいけなくなったのはまぁいいとしても服装が夏のまま?っぽいし、また10回通しの説明入るし、その割には滝先生が「関西大会通してよくなった」っていってるしなんか時間軸ずれて脳内???状態で合宿中は集中できなかった。
他にも回想で補ったりしてシーンの中で過去と現在いったりきたり・・・みたいなのが一部あってちょっと混乱する。
あすか、久美子に注力するあまり他蔑ろにしちゃ意味ないんじゃないかと若干思ったり思わなかったり。

全体通しては関西大会後から3年の卒業までをギュギュッと纏めてあすか先輩の物語って感じでした。副題の「届けたいメロディー」も久美子が思う北宇治の音を全国に響かせたい!っていうよりあすかが進藤さんに届けたいってほうが強く感じたかな。
{/netabare}
上映開始時のフォトセッション取り逃すのはお約束。
普通電源切ってるでしょあのタイミング!!
リベンジしにまた劇場いくかも

投稿 : 2017/10/10
閲覧 : 202
サンキュー:

23

ネタバレ

P_CUP さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

総集編詐欺

これはもう総集編じゃない。
1期総集編映画についても似たようなことを言った気がするが、こっちはそれ以上に総集編感がない。
発表時点で「いろいろあった2期を振り返る内容」と告知されていたことを思い出すと、これはタイトル通り、総集編詐欺である。
TV版カットを使用しつつ、そこに新規カットを相当数投入することで、原作3巻を元にした映画を1から作った、と言った方が近い。
なので、もし、2期のダイジェスト版を期待してる人がいたら(そんな人がいるのかどうかは置いておいて)この映画はおすすめしない。
だが逆に「なんだ総集編か。じゃあ見なくていいや」と思ってる人は是非見に行って欲しい。
{netabare}
まず、2期前半のメインテーマであった、みぞれと希美の件は全カット。
そして麗奈の恋心とか滝先生の過去についても全カット。
さらに出来事の時系列までも入れ替えてる。
そこまでして完全に「あすかの物語」に寄せ切った作りにしてきた。
それだけに、あすかの想いがきっちり伝わってくる。
もはや彼女は分厚い仮面に素顔を隠した謎の先輩じゃない。
いじらしい想いを抱えた、1人の高校生としての田中あすか像が描かれている。
故に、久美子の「先輩だってただの高校生なのに!」という叫びはTV版以上の説得力を持って響きわたる。

「届けたいメロディ」というサブタイトルも秀逸である。
メインヒロイン(とあえて言ってしまう)のあすかも、我らが主人公たる久美子も、「届けたい」相手が確かに存在している。
あすかにとっては言うまでもなく父親であり、久美子にとっては姉である。
音楽を始める切っ掛けとなった、いわば原体験を作り出した存在に、そのメロディを「届ける」ことによって、彼女らの、音楽にかけた青春は報われるのだ。

翻って、響け!ユーフォニアムというシリーズについての魅力も再確認させられる。
全体を見れば、これは北宇治高校吹奏楽部という集団を描いた物語である。
だが、集団というのは、突き詰めれば個人の集合体に過ぎない。
その個人とは、それぞれにそれぞれの「物語」を持っているのである。
65名(葵と希美を含めた、アニメ版準拠の人数)の誰にフォーカスを当てても、映画の1本くらい作れるのではないだろうか?
主要キャラは当然のこととして、エンドロールで「吹奏楽部員」とまとめて扱われている部員たち、
例えば1期では滝先生に泣かされていたが、最後にはお礼を述べて卒業して行った三原さん(フルート隊)はどうか?
チームもなか内にあって、滝先生への信頼度・心酔度が低そうな雰囲気を漂わせていた釜屋さん(パーカス隊)でも面白そうだ。
そう思えるくらい、この物語世界は豊穣である。

唯一不満があるとすればエンディング曲がサウンドスケープ(吹奏楽版)だった点。
あの曲は、北宇治吹奏楽部が、関西大会、そして全国大会へと突き進む、TV版2期全体を通してのテーマ曲としては相応しいものだったが、この映画のテーマ曲としてはどうか?
あすかが、その青春を終わらせて卒業し、物語が美しく閉じられた後で流れる曲として相応しかったのかは疑問が残る。
せっかく、河川敷での「響け!ユーフォニアム」独奏シーンを最後に持って来たのだから、そのシーンに続くように、吹奏楽版「響け!ユーフォニアム」へと繋いでエンドロール、という作りだったら完璧だった。


ちょっと言い忘れたことを追記

実は今回の映画を見るまで、あすかというキャラはちょっと苦手だった。
だが映画を見終えた今は大好きになった。
そしてこの変化自体、久美子のあすかに対する感情の変化をトレースしている
(トレースさせられている)ことに気付いて、鳥肌が立った。お見事。


さらにちょっと追記(原作話ですが)

この劇場版が久美子とあすかに絞って掘り下げて来たと思ったら、
原作者が前触れもなく、香織とあすかについての短編を投下したもよう。
原作サイトの「北宇治吹部だより」の第11回で読めます。
なぜ、あすかの鉄仮面を久美子は剥がせて香織は剥がせなかったのか?
その辺りが深まります。てかこれ、もし映像化したらえらいことになりそうなw


さらにさらに追記(劇伴曲について)

舞台挨拶で小川監督の話を聞くまでうっかり見落としていた点だ。
これは迂闊だった。そう、この劇場版、劇伴曲もTVからリニューアルされてる。
そして、鶴岡音監と、さらに山田尚子が関わってる映画の劇伴曲が
単に雰囲気を盛り上げるためだけのBGMであるはずがなかった。
今回の劇伴曲は大別してピアノ曲とストリングス曲の2種類に分けられており、
ピアノ曲が久美子の、ストリングス曲があすかの心象描写となっている。
この2つがラスト、2人の別れの場面で重ねられる。
ここで2度「響け!ユーフォニアム」の第1主題が奏でられるのだが、
それが一体、どの瞬間なのか、鑑賞される際は、注意して聴いてみて欲しい。
{/netabare}

投稿 : 2017/10/10
閲覧 : 368
サンキュー:

29

ネタバレ

アオイ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

前売り買った

7年ぶりに映画館に行ったが、良かった。

{netabare}
内容は総集編に少し近いが、3回はTV版見てたが楽しめる内容だった。
{/netabare}

投稿 : 2017/10/10
閲覧 : 196
サンキュー:

5

うっちぃー さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

総集編じゃないよね?これは面白い!!

総集編だったからあまり期待していなくて、ボーッと観てたら、意外や意外。面白くて終始魅入ってしまった。
所見の方もテレビシリーズを観ていた人にも是非観てもらいたい。もっともっとユーフォシリーズを知ってもらいたいです!!

投稿 : 2017/10/07
閲覧 : 187
サンキュー:

10

ウール さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

やっぱいいな

ユーフォは本当にはずれがない!新規カットも結構あったし、演奏大画面で聞けたし、もう一回泣けたし、大満足!

投稿 : 2017/10/04
閲覧 : 227
サンキュー:

8

ネタバレ

戸愚呂(青春) さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

心に塗られる心の色

改めて、この作品素晴らしいと思える映画でした。
私、ユーフォ好きです。(作品的な意味で)
TVシリーズ観てた時より泣いたんじゃなかろうか。
届けたいメロディというサブタイトルも納得な逸品。

内容ですが、ざっくり言ってしまうとユーフォ2期の総集編、なのですが、これは総集編であって総集編でない。
そんな作品でした。

■久美子あすかに軸を
{netabare}
今回の作品はユーフォ2期の、あすか騒動に軸を置いています。
希美の出戻りを中心とした鎧塚ぱいせんとかのゴタゴタや、麗奈の滝先生関連のモヤモヤとか、バッサリカットされてます。徹底的に除去されてます。
鎧塚ぱいせんは一言も喋ってないんじゃ、、?(フラッシュバックするところとかで少し喋ってたのかも、、、)
その分、あすかの過去(幼少期)だったり、あすか周りの描写の追加が多かったです。

希美事件を排除しつつ、あすかの演奏する「響け!ユーフォ二アム〜朝もや版〜」を久美子に聴かせるために、合宿の時系列を関西大会前から全国大会前に入れ替えていたりと、とにかく今回の作品はただの総集編でなく、とても丁寧に、新しい作品として作られているという印象を受けました。
声も再度あてていますし。
{/netabare}

■演奏シーン追加
{netabare}
前回の劇場版にもあったように、今回もTVシリーズではフルで聴けなかった演奏、カットされた演奏が追加されています。
・関西大会「プロヴァンスの風」フル
(TVシリーズでは「三日月の舞」フル)
・駅ビルコンサート「宝島」がフルに
・全国大会「三日月の舞」フル
(TVシリーズでは全国大会の演奏丸々カット)
宝島と、全国大会の演奏は追加されると読めましたが、初っ端に関西大会のプロヴァンスの風がフルで来るとは思わなかったですね、開始数分で、「あ、劇場来てよかった」と思わせます。
{/netabare}

■総集編でも、手抜きなし
{netabare}
上で書いたように、ほんとに丁寧に作られています。
TVシリーズと今回の劇場版、互いに補完しあってます。
追加カットの細かい演出、奇跡の演奏で始まり、あの演奏で終わる構成、お見事です。
どちらも観てしまった今、どちらか無くせと言われても不可能、そのくらい存在感の強い作品でした。
ただし、TVシリーズを通して観ていない方がもしいらっしゃったら、絶対にそちらを観てからの視聴を勧めます。それは何故か、、、、
{/netabare}

■最後のコンクール
{netabare}
それはやはり本劇場版最大のポイント、全国大会の「三日月の舞」があるからです。
久美子があすかに想いを爆発させるシーン、麻美子を想って号泣するシーン、ここら辺は何とか堪えてたんですが、「三日月の舞」で涙が止まりませんでした。
麗奈のトランペットソロ辺りからもう、、、。
鎧塚ぱいせんのオーボエソロもくるんですよねぇ、胸に。
でも1番涙が溢れたのは曲の終盤の盛り上がりです。
「泣いても笑っても、このメンバーで演奏するのは本当に最後」
「悔いが残らないように」と想いの丈を全力で音に乗せる、、、
目から耳から、体全体から彼女達の想いがこちらに届きます。
ここでの感動はやはりTVシリーズ視聴してるか否かでとても変わってくると思います。
{/netabare}


■まとめ

そんなわけで、ユーフォ好きな人はとにかく劇場で観ることを強くお勧めします。
どうせ総集編?いえいえ、今回の作品も1つの「特別」な作品です。

■おまけ
{netabare}
TVシリーズの2期が終わってから、ユーフォのサントラをとても良く聴いてました。
特に、プロヴァンスの風と三日月の舞は府大会、関西大会、全国大会と完全に聴き分けられるくらいに。
というか、本当に全然違うんですねこれが!当方全くの素人ですが、少し聴き込めばわかるくらいに違うんです!
関西大会版は本当にプロの方を交えてたりするというのが納得です。
今回の劇場版を観て、全国大会版も特別になりました。
この辺りのこだわりには本当に脱帽ですよ。
愛のある作品って、いいですね。

まぁなにが言いたいかっていうと、
「からーっげ美味しくつくるならーモミモミー♪モミモミー♪」って歌詞考えた人すげぇ
{/netabare}

投稿 : 2017/10/04
閲覧 : 256
サンキュー:

24

katokou さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

新規カットが盛り沢山!

新規カットが盛り沢山なのでTV版を観たから総集編は観なくていいやと思わないで一度見て欲しいです。

投稿 : 2017/10/03
閲覧 : 176
サンキュー:

10

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劇場版 響け!ユーフォニアム ~届けたいメロディ~のレビュー・感想/評価は、ユーザーの主観的なご意見・ご感想です。 あくまでも一つの参考としてご活用ください。 詳しくはこちら
劇場版 響け!ユーフォニアム ~届けたいメロディ~のレビュー・感想/評価に関する疑問点、ご質問などがございましたら こちらのフォーム よりお問い合わせください。

劇場版 響け!ユーフォニアム ~届けたいメロディ~のストーリー・あらすじ

私は、先輩のことが――。吹奏楽コンクール全国大会出場を控えた、私たち北宇治高校吹奏楽部。うだるような夏の暑さが去り、秋の涼しげな気配が近づいたころ。先輩が退部するかもしれない……。私たちを襲った衝撃は大きく、不安をそう簡単に拭うことができなかった。美人でカリスマ性があって、ユーフォが上手くて、みんなから頼りにされている「特別」な先輩。でも、ふとした瞬間に見せる氷のように冷たい表情、他人を突き放すような瞳、誰にも本当の自分を見せない先輩。「全国に出たい」誰よりもそう思っているのに、ただの高校生のくせに無理に大人ぶろうとする先輩。そんな先輩が私は苦手で……、もしかしたら嫌いだったかもしれない。だけど私は――。あなたと一緒に響かせたい。あのあたたかいメロディーを。だって、私は先輩のことが大好きだから――。(アニメ映画『劇場版 響け!ユーフォニアム ~届けたいメロディ~』のwikipedia・公式サイト等参照)

放送時期・公式基本情報

ジャンル
アニメ映画
放送時期
2017年9月30日
制作会社
京都アニメーション
公式サイト
anime-eupho.com/

声優・キャラクター

黒沢ともよ、朝井彩加、豊田萌絵、安済知佳、寿美菜子、早見沙織、茅原実里、石谷春貴、沼倉愛美、櫻井孝宏

スタッフ

原作:武田綾乃(宝島社文庫『響け!ユーフォニアム』シリーズ)
総監督:石原立也、監督:小川太一、脚本:花田十輝、キャラクターデザイン:池田晶子、シリーズ演出:山田尚子、美術監督:篠原睦雄、色彩設計:竹田明代、楽器設定:髙橋博行、撮影監督:髙尾一也、音響監督:鶴岡陽太、音楽:松田彬人、音楽制作:ランティス、音楽制作協力:洗足学園音楽大学、演奏協力:フレッシュマン・ウインド・アンサンブル2014、音楽監修:大和田雅洋

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