コミュ障おすすめアニメランキング 76

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメのコミュ障成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2023年12月02日の時点で一番のコミュ障おすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

71.9 1 コミュ障アニメランキング1位
機動戦士ガンダム 水星の魔女 Season2(TVアニメ動画)

2023年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (240)
771人が棚に入れました
その魔女は、ガンダムを駆る。 A.S.(アド・ステラ)122―― 数多の企業が宇宙へ進出し、巨大な経済圏を構築する時代。 モビルスーツ産業最大手「ベネリットグループ」が運営する「アスティカシア高等専門学園」に、辺境の地・水星から一人の少女が編入してきた。 名は、スレッタ・マーキュリー。 無垢なる胸に鮮紅の光を灯し、少女は一歩ずつ、新たな世界を歩んでいく。

声優・キャラクター
スレッタ・マーキュリー:市ノ瀬加那
ミオリネ・レンブラン:Lynn
グエル・ジェターク:阿座上洋平
エラン・ケレス:花江夏樹
シャディク・ゼネリ:古川慎
ニカ・ナナウラ:宮本侑芽・白石晴香
チュアチュリー・パンランチ:富田美憂
デリング・レンブラン:内田直哉
サリウス・ゼネリ:斧アツシ
ヴィム・ジェターク:金尾哲夫
ニューゲン:勝生真沙子
カル:小宮和枝
ネボラ:沢海陽子
ゴルネリ:斉藤貴美子
ラジャン・ザヒ:花輪英司
ラウダ・ニール:大塚剛央
フェルシー・ロロ:高田憂希
ペトラ・イッタ:広瀬ゆうき
セセリア・ドート:山根綺
ロウジ・チャンテ:佐藤元
プロスペラ:能登麻美子
マルタン・アップモント:榎木淳弥
ヌーノ・カルガン:畠中祐
オジェロ・ギャベル:KENN
ティル・ネイス:天﨑滉平
リリッケ・カドカ・リパティ:稲垣好
アリヤ・マフヴァーシュ:島袋美由利
ネタバレ

アニメアンチの憂鬱 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

連鎖する【呪い】、そして・・・

●繰り返される【ティタノマキア】

ニュータイプのララァ・スンは【オカルティズム】の象徴的存在であります。

ララァの搭乗機は「エルメス」、{netabare}ギリシア神話の【ヘルメス】であり、
ローマ神話の【メリクリウス】であります。

【メリクリウス】は英語で【マーキュリー】といいます。

【マーキュリー】は水星でありまして、水星神【ヘルメス】は【錬金術師】であり
【水星の魔女】に繋がるわけであります。

【錬金術】は【黒魔術】とほぼ同じものでありまして、
【666】が示す【禁断の秘術】に一致します。

【ネクロマンサー】が使う【ネクロマンシー】も【黒魔術】の一種であり、
「人形使い」の「ゴーストハック」と同じ意味合いがあります。

「クワイエットゼロ」は恐らく【ネクロマンシー】のような遠隔操作を可能とする技術でありまして
それは【ムーンショット計画】で示された10体もの「アバター」を一度に遠隔操作できる
テクノロジーに繋がる話であると考えられるわけであります。

【ムーンショット目標】で示された「人類アバター化計画」の推進により
神話とフィクションと現実が融合された新世界が誕生するのであります。

スレッタは母と姉に対峙すべく【キャリバーン】に乗ることを決意します。

【キャリバーン】の名前の由来はシェークスピアの「テンペスト」に登場する怪物
キャリバン=カリバン(Caliban)でありまして、「人食い」(canibal)を意味します。

「人食い」は「天国大魔境」の「ヒルコ」、そして巨神族の長【サトゥルヌス】に繋がります。

【ティタノマキア】とは親子同士の「食い合い」、「殺し合い」でありまして
「ガンダム」とは「人食い」の「巨神族」を表す存在なので、ガンダムでは残酷な死が
当然の如く描かれるのであります。

人食いのキャリバーンに乗る直前のスレッタはミオリネと彼女の母が関わる
トマトの遺伝子コードの話をします。

贈り物を贈る女性=「アネシドラ」とは「パンドラ」の別名でありまして
ミオリネとは「パンドラ」であるということを示唆しているのでありましょう。

【禁断のテクノロジー】は恐らく母から娘のミオリネに受け継がれたようにも思えました。

キャリバーンに乗る直前のこのシーンで気になったのはトマトの遺伝子コードの話をしてる最中に
スレッタの後頭部辺りに何か装着しているのが見えたことでありまして、
恐らくそれは「阿頼耶識システム」のようなものなのかもしれませんが、
左側から見るとそこに「コロナ」と読める文字が記されていたのであります。

コロナと言えば「コロナワクチン」でありますが、「コロナワクチン」は
遺伝子細胞治療の一環であり、しかもアストラゼネカの「ウイルスベクター」ワクチンには
DNAが内在されており、これが意味するのは、遺伝子組み換えの人体実験が
既に「現実世界」で始まっているということであります。

パンドラの贈りものは、開けてはいけない箱だったのでしょうか?
それが希望となるのか、災いとなるのかは、未だ不明であります。{/netabare}



●鏡に映るもの

ギリシア神話の【女神】は魔法を使う【魔女】でもあります。
【魔女】の姿は鏡に映る【女神】の真実であります。

{netabare}【魔女】は【魔族】であります。

ということで、【ベル】という名の【魔女】が「ガンダム」に対峙することにより
「真実」が映し出されるのであります。

【魔女】とは本来【魔族】であり、白雪姫に「毒【林檎】」を与え死に至らしめる
【エデンの蛇】に相当する役どころでありました。

鏡に映る真実を捻じ曲げ、【魔女】を「魔法少女」にデフォルメし聖なる存在に改変する
発想こそが【グノーシス主義】であります。

白雪姫の「白」には聖なるものの意味合いが
魔女の「黒装束」には邪なるものの意味合いが、込められていましたが
【グノーシス主義者】の活躍により見事に【逆転】されてしまいました。

【ベル】という名の【魔女】が「ガンダム」に対峙するのは必然であり
故に鏡の真実を見極める必要があるのだと考えるべきでしょう。

【林檎】あるいは「毒【林檎】」は【禁断の果実】であり、禁断のテクノロジーを表します。
【遺伝子操作のテクノロジー】が現実世界でも解禁されることになるでしょう。

スレッダ・マーキュリーはそれの暗示であります。
例えば綾波レイ、「エルゴプラクシー」のビンセント・ロウ。

大阪万博以降に計画は急ピッチで進むことになるでしょう。


学園に通うスぺーシアンはどいつもこいつも糞であり、鬼畜であると推測されます。

学園に通うスぺーシアンの子倅共は例えば「GAFA」のように戦争ビジネスでぼろ儲けした
企業経営者の親の脛をかじってのうのうと生きている特権階級であり
勝ち組には弱者を搾取する権利が当然のようにあると信じる【優生思想】
に毒された独善的な思考回路を持つ種族なのでしょう。

世界最大の軍事大国アメリカ合衆国の本質は「株式会社アメリカ」であります。

独立戦争により英国から独立したように思わせておいて、実質的には財政難により
英国の「金融マフィア」に屈服し、以降【国際金融資本】と呼ばれる株主たちの利益追求
それだけのために活動する株式会社に成り下がりました。

米国最大の公共事業とは戦争でありまして、国費を湯水のようにじゃぶきゃぶ注ぎ込んで
世界各地で戦争を引き起こし、戦争ビジネスで荒稼ぎするということを馬鹿の一つ覚え
みたいに繰り返しているのが株式会社アメリカの実態であります。

日本を含むNATO諸国はウクライナ紛争の責任はロシアにあると断言してますが
そもそもの紛争の原因をCIAなどの工作機関を使って作り出したのは株式会社アメリカであります。

戦争ビジネスで儲けて株主還元するというただそれだけのために戦争は無理やり引き起こされます。

ロシアもこのビジネスのグルと言えばグルですが、より大胆により強引に
国際紛争の火種を生産しているのは株式会社アメリカであります。

国際金融資本が世界的経済システムを確立した以降に起こった近代の戦争は
漏れなくビジネスとしての戦争でありました。

日本の欧米列強に対する自存自衛のためのかつての戦争も目的としては真っ当であるようでも
実質はビジネスに利用されただけの消耗戦であり、ウクライナ支援という名目で経済支援しても
支援金が武器を購入に充てられ武器商人と株主を潤わせるいつものお約束パターンなのであります。

ガンダムシリーズではジオニック社やアナハイム社などの武器商人の存在が描かれますが
戦争ビジネスのより本質的な要素は出資者である株主の存在にあると言えましょう。

株式会社ガンダムの代表ミオリネはガンダムの軍事利用に反対しますが、
例え医療目的であろうが、製薬会社など医療マフィアとその株主を潤すだけで
弱者を搾取して儲ける基本構造に大した違いはありません。

環境維持活動も平和維持活動もこの世界ではすべてが利権となり
弱者から搾取して株主というホルダーに吸収されるシステムがフル活動するのみであります。

ウクライナ紛争が起これば株式会社アメリカも儲かりますが、ロシア&ウクライナにいる
【オリガルヒ】と呼ばれる特権階級貴族も儲かります。

戦争ビジネスは儲かる商売なので人類が死滅するまで終わることは無いでしょう。

戦争反対という名目でロシアやウクライナを非難することほど意味がないことはありません。

我々の真の敵は株主でありまして、その正体は我々の飼い主、ホルダー様であります。

刹那・F・セイエイは戦争の原因=「世界の歪み」について問いますが
正解を導く鍵を握っているのがミオリネなどのスペーシアンであるわけであります。

鏡に映る世界の真実は、どのように見えるでしょうか? {/netabare}


●すべてが「ゼロ」になる

「人類補完計画」は人類に進化をもたらすのであります。
同じように「株式会社ガンダム」も{netabare}人類に進化を促すことを目指すでしょう。

「【ガンド】アーム」を起動させるには【ネクロマンサー】や【魔女】が必要であるのですが
「強化人士」というのもそれに近い発想で開発されたということになるのでしょう。

搭乗者とのシンクロ率は100%が望ましいために、搭乗者改造のテクノロジーも
重要な意味合いがあるということになります。

内閣府のホームページに記載されている【ムーンショット目標】の目玉として「遺伝子操作の技術」がいづれ本格起動するものと予想されますが、本作においても
搭乗者を強化するには遺伝子操作の技術は欠かせないものであるような気がいたします。

シンクロ率100%を達成するならばガンダムと操縦者の垣根が消えるどころか
「ゴースト・イン・ザ・シェル」の状態となり、ガンダム=草薙少佐となります。

人間とサイボーグの垣根もなくなりまして、従いまして「俺がガンダムだ!」という
刹那・F・セイエイの「※願い」が叶うわけであります。

「補完」されると「パシャ」という具合で、人の器の垣根がゼロになります。

目的のためには手段を択ばない父、碇ゲンドウに水星の母魔女、そして
もう一人の鬼畜な母親の影がちらつくわけであります。

果たして娘は【禁断のテクノロジー】を継承するのでしょうか?{/netabare}


●【鬼】畜人種が縋る神

アホ毛のホルダー水星ちゃんの母親は「【鬼】{netabare} 畜」でありますが
同じくアホ毛のホルダーであるミオリネの父親も「【鬼】畜」の類であります。

だとしたら恐らくミオリネの母親も「【鬼】畜」の眷属であるのでしょう。

ミオリネが母から受け継いだ「菜【園】」には「赤い果実」が実っています。
「赤い果実」は【エデンの園】の【禁断の果実】を表しています。

【禁断の果実】は【禁断のテクノロジー】を意味したりもします。

「【ガンド】アーム」の技術を飛躍的に進化させる功績をもたらしたのは
【ベル】と呼ばれる【魔女】であったのかもしれませんが、もしかしたらミオリネの
母親が研究していた理論も「【ガンド】アーム」開発の根幹にかかわるもので重要な意味が
あったのかもしれません。

今期のOPは曲も含めては攻めてる感が凄いですが、EDの方もかなり凄いことになっています。

ED映像の冒頭では「アホ毛」ホルダーの水星ちゃんの頭上に太陽のような天体が輝いていますが
この構図は「チェンソーマン」OP映像で狐先輩の「チョンマゲ」の頭上に映画館の映写機が投射する
光源があるというのと全く同じ位置関係になっています。

これが何を意味するのかの言えば、「アホ毛」「チョンマゲ」が【オベリスク】の役割を
果たしているということでございます。

これと全く同じように【推し✡の子】では「星野アイ(ai)」という【アイドル(偶像)】の頭上の位置
に【✡】が輝くという映像描写が示されております。

【オベリスク】は【星の種族】にとってとても重要な意味合いがあるため
このような表現は何度でも繰り返されるのであります。

【星の種族】とは誰のことでしょうか?
【占星術】に長けていた【海賊】の種族である【フェニキア人】そしてその末裔であります。

【フェニキア人】と「ユダヤ人」の混血である【ヒラム・アビフ】は伝説の【マスターメイソン】
であり、【フリーメイソン】の創始者とも呼ばれるカリスマ的【石工職人】でありました。

【フェニキア人】と「ユダヤ人」は外見が酷似しており、同じ種族のように見えてしまうのですが
特徴的なのは肌の色が「浅黒い」ことであります。

「ララァ・スン」は色黒の肌をしていましたが、ぱっと見はインド人のような雰囲気でありました。
本作の水星ちゃんとその家族はどの民族に該当するのでしょうか?

結論から言えば【フェニキア人】であると推測いたします。
水星ちゃんは「赤色の髪」をしていますが、赤色と言えば【フェニキア文化】では
重要な意味合いがあったりします。

一つには【フェニキア】の聖獣【フェニックス】が「火の鳥」であり、赤色が聖なる「火」を 表すので
赤色には特別な意味があるというものであります。

もう一つには、【フェニキア】の特産品に貝から取れる染料がありまして、その色が
「紫色」もしくは「緋色(スカーレット)」であり、【フェニキア】とはギリシア語でその染料の色を
意味してるということで、例えば「緋色」に特別な意味があるという話になるわけであります。

更に独自の見解を加えますと「赤色の髪」と言えば伝説の?【巨人族】の髪の色がそうであった
らしいのですが【アラム人】や【フェニキア人】や【カナーン人】は純粋なる人間種ではなく、
何か?との混血種であるために純血種であるユダヤ人に与えられた「選民」性がなく、
ユダヤ人によって聖絶=殲滅されるというある意味宗教戦争的な【生存戦略】合戦が行われた
ということで外見上は「ユダヤ人」とそっくりな【アモリ人】や【カナーン人】などの混血種
との血縁の違いを区別するために「赤髪の巨人」の赤色に特別な意味合いを持たせている
のではないかとこのような推測を個人的にする次第であります。

【フェニキア人】、【アモリ人】、【カナーン人】と言えば【古代バビロン】や【古代エジプト】の
文化を継承していることからしても、そして人種的にも野蛮な種族であったと言えるわけでありますが
その最たるものが、【バアル神】=【モレク神】崇拝の宗教であります。

【バアル】は【鬼神】でありまして、この【鬼神】に「※願う」なら、
例えば「豊作」をもたらしてくれます。

豊作ならば当然経済は豊かになりますので人々は、こぞってこの【鬼神】の【偶像(アイドル)】を
作りこの【偶像】を拝み「※願い事」を叶えてもらうわけであります。

しかしながら「※願い事」はただでは叶えられません。
【等価交換の原則】により「※願い」に見合うだけの「対価」を払えと
【鬼神】は取引を持ちかけてきます。

今の日本の神社では賽銭箱に賽銭を入れます。

ヒンズー教のガディマイ祭では大量の動物の【生贄】が捧げられます。
ちなみに2014年には20万もの動物が斬首されるという形で【生贄】に捧げられ、その残虐性から
動物愛護団体などから猛抗議を受け、規模は縮小傾向にあるものの未だ儀式は続いていたりします。

「貪欲な女神」を満足させるには20万もの動物の【生贄】が必要なのですから
当然【鬼神】も途方もない「対価」を要求するわけであります。

【鬼神】が最も好むものは人間の【子供】であるため
「※願い」を叶えて欲しい親は自分の子供を【生贄】として【モレク神】や【バアル神】に
喜んで捧げるのであります。

この人間を【生贄】に捧げる儀式のことを【人身御供】と言いまして、日本でも古くより
この悪しき風習に骨の髄までどっぷり浸かっていたのでありました。

かくして「祇園祭」などでは馬や山車に乗った子供を市中引き回した後に神に捧げるという
伝統の儀式を人形などを代わりに用いて再現しているわけでありまして、賽銭箱に賽銭入れるのも
動物を惨殺するのも【等価交換の原則】が機能するという意味では同じ「ご利益信仰」の【偶像礼拝】
の儀式であるということになります。

【フェニキア人】ではなく【ユダヤ人】にだけ「選民性」が与えられた理由、
それは「モーゼの十戒」にある【偶像礼拝の禁止】にあると言えます。

まるで「貪欲な女神」のように【偶像礼拝】の悪習に囚われる貪欲な人間の種族を淘汰するという
【生存戦略】の使命を与えられたのが「モーゼ」率いるユダヤ人であり、預言通りに
【カナーン人】は「聖絶」され滅んだわけであります。

やがて【フェニキア人】の商業都市国家群も「ローマ帝国」によって崩壊するわけでありますが
それで【フェニキア人】が滅んだのかというと実はしぶとく今も生き残り、むしろ彼らの【生存戦略】
が功を奏したかのようにしてかつての栄光を取り戻すに至るのでありました。

【鬼神信仰】の儀式とそれと密接の関係があるのが【呪術】でありまして
【呪術】は【黒魔術】でありますから、その使い手を【魔女】と呼んだり【巫女】
と呼んだりするのであります。

当然「水星の母魔女」も【等価交換の原則】を熟知していますので復讐を果たすためには
それに見合う「対価の支払い」が必要なのことも当たり前のように知っているわけであります。

「どろろ」に登場する加賀藩領主の父親は領地と領民のためという大義名分のもとに
「王様ランキング」の巨人族の父親は王権維持という大義名分のもと
我が子を【生贄】に捧げます。

このような【偶像礼拝】の儀式に見られる【等価交換の原則】に直結するのが
「【ベル】の法則」でありまして、「貪欲な※願い」に対する「対価の請求」が
確認できるというわけであります。

「パーメットスコア【8】」に達するならば「母魔女」の「※願い」は叶うのでしょう。

ED映像で水星ちゃんが一緒にダンスをするのは母でもなく姉でもありません。
姉は「覚醒し」母の「※願い」を叶えるのでありましょう。

水星ちゃんは家族から取り残され一人寂しく佇むだけなのでしょうか?
恐らく水星ちゃんに寄り添うのは「17歳」の花嫁なのでしょう。

結婚が「融合」を表し、「アホ毛」が【オベリスク】であるならば
「2本の柱」は融合することになるでしょう。

「パーメットスコア【8】」に対抗するためには相応の代償が必要ということになります。
ということで「運命の花嫁」が重要な役を果たすことになりそうな予感がいたします。 {/netabare}




本作のタイトルが「水星の魔女」であるというそれだけで、期待値はMAX状態でありましたが
前期のパフォーマンスには正直期待外れなものを感じました。

しかしながら今期「魔女」が遂に「大覚醒」を果たした模様であります。
ここまでの純粋な物語だけの評価ならば「青のオーケストラ」に勝っていると言えるほどに
パフォーマンスは極上でございます。

過去の「ガンダム」のすべてを否定し、これを修正するのが本作の使命であり、
それを見事に達成するであろう勢いを本作に感じます。

「水星の魔女」こそが「俺のガンダムだ!」と刹那・F・セイエイも吠えること
間違いなしの展開が期待できます。

アニメアンチとしては、初期作「機動戦士ガンダム」=「1st」こそがガンダム作品の最高峰であると
妄信しているような老害たちを綺麗さっぱり葬り去るかの如く、ガンダム信者の誇大妄想を
完全粉砕してくれることを本作に望むところでございます。

設定も構成もなかなかに洗練されており、前期の「学園ガンダム」とかぬるいなと思いつつ
本作の実力を甘く見ていた当方はすっかり陽動作戦の罠に嵌められたようであります。

学園生活がぬる過ぎて憤りを感じるくらいなのは設定{netabare}というやつでありまして
温室栽培でぬくぬく育つスペーシアンに対するアーシアンの怒りが募りに募って
遂には炸裂するというお見事な予定調和への誘導であったわけであります。{/netabare}

「フレッシュトマト事件」は、変化の予兆{netabare}を示すフラグであり、これの意味するところを
軽く見ていた当方は、今になってしくじった感いっぱいで苦笑いの状況でございます。

「娘」のネタばらしもあっさりこなして次に向かう怒涛の展開に目が離せないと言うべきでしょう。

前回の繰り返しになりますが、本作においてガンダムの秘密が見事に暴露されました。
「ガンダム」とは「【ガンド】アーム」のことであります。

「【ガンド】アーム」と言われても意味がわからないという人のためにざっくり説明すると
「ニュータイプ専用兵器」ということになります。

これを扱えるのは例えば「ララァ・スン」のような特殊能力持ちに限られ、これはSFファンにはとても
残念な話とも言えますが、普通の凡人パイロットが操縦できる代物ではないという結論になります。

つまり「普通の兵器」とは違うのであります。

そもそも「ガンダム」はロボットではなく「モビルスーツ」であります。
乗って操縦するものではなく肉体の一部であり身体の拡張体でありますから、進撃の巨人のエレンが
巨人化したようなものこそが本来の「ガンダム」のあるべき姿ということになります。

「【ガンド】アーム」の【ガンド】とは何でしょう?
【ガンド】とは「幽遊白書」の浦飯幽助の必殺技である「霊丸(れいがん)」のことであります。

元ネタは【呪術】のカテゴリーに属するもので、手の指で「銃」の形を形成し
指先に「霊力」を込めて目標に向かってその「霊力」を打ち出し飛ばすというものであり
小さい子どもがよくやるような「ピストルごっこ」そのものというべきものであります。

ガンダム=「【ガンド】アーム」でありますから【呪術使い】のようなの能力者以外は
これを操れないという結論になります。

例えば【呪術使い】の【ネクロマンサー】がゾンビを操るのとガンダムの操作は同じということになり
まして、コクピット内の操縦レバーとか足元のペダルとか意味ありませんですよ…という話になります。

【呪術】とは【黒魔術】と同義でありまして、【黒魔術】を扱うのは【魔女】ということになります。
能力者ララァ・スンが操る機体は「エルメス」でありますが、「エルメス」とは
ギリシャ神話の【ヘルメス】のことであり、ローマ神話では【メリクリウス】と言いまして
英語では【マーキュリー】と表示します。

【マーキュリー】は【水星】ですので、合わせて【水星の魔女】となります。

【魔女】自体がかなりやべぇ存在でありますが、これが【ネクロマンサー】と同じ【呪術使い】
となるとどう考えても【オカルティズム】の領域の話になり、従いまして
岡田斗司夫氏が言っていたかつて話題になったという「ガンダムはSFか?」論争の答えが
ガンダムファンの期待を裏切るような形で明確に示されるというオチであります。

つまり「ガンダム」とは(その本質は)【オカルト】であったということであります。

最終的にレビュータイトルは「連鎖する【呪い】と【ムーンショット目標】」とするつもりですが
ここで【ムーンショット目標】に言及すると話がとことん長くなるのでそれは後回しにして
まずは「【ベル】の法則」から話を進めていこうかと思います。

「【ベル】の第1法則」は「死亡フラグ」
「【ベル】の第2法則」は「代償の請求」
「【ベル】の第3法則」は「災いの発動」
このようになります。

一番わかりやすいのは「第1法則」ですが「【ベル】の法則」の本質は「第2法則」にあります。

「ご利益信仰」である【偶像礼拝】を行い「※願い」を例えば「女神」に叶えてもらうのですが
【貪欲な女神】は「※願い事」成就の引き換えに「代償を請求」するという仕組みでありまして
【偶像礼拝】には【等価交換の原則】が付きまとうという話であります。

【魔女】の母は「ガンダム」という力を得るために、「※願い事」を叶えるために
「対価の支払い」を行いました=「我が子を捧げる」という形で・・・

これが世界中で流行した【偶像礼拝】の本質というべきものであります。

手塚治虫原作の「どろろ」そして【巨神族】のボッチが主人公の「王様ランキング」
すべてが繋がる「【呪い】の連鎖」とも言うべき、「人類の黒歴史」の真実が
ガンダムの秘密と共に明らかになるという壮大なスケールの話でございます。

「【ベル】の法則」は「【ベル】の秘密」につながっています。

「アホ毛」とはアニメファンの萌えを誘発するために作られたような
小粋なパーティグッズの類ではありません。

【魔女】の母親が「【鬼】畜」であったことを示すシンボル的な設定を示すものであります。

お次の話題は【魔女】がほくそ笑む【ワルプルギスの夜】にするか?
【禁断のテクノロジー】から【ムーンショット目標】に繋がるネタにするか?は
次の放送を見てから決めようかと考えてます。

そのようなマニアックなネタを披露するよりも本作に絡む「戦争」の話を
先にするべきなのかもしれません。

ある意味「ウクライナ紛争」の本質を見事にバラしてるような本作は過去一危険でありつつ
最も「ガンダム」らしいガンダム作品であると言えるようにも思います。

【呪術】に【禁断のテクノロジー】に、【戦争ビジネス】にまであらゆる角度から
語れるのが「ガンダム」という作品の本質であります。{/netabare}

投稿 : 2023/12/02
♥ : 3
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

ガンダムへの引導か?追記学校が舞台の意味は?再追記 ウテナについて

this is the story concludes the witch from mercury って出た以上、これでお終いということでよろしいのでしょうか。
 やはりシェイクスピアの「テンペスト」オマージュでメインキャラは誰も死にませんでした。何を言っているのかは本編でご確認を。トマトの人は気の毒ですけどね。

 PROLOGUEからのつながりでいえば復讐は何も生まない。という結論であると同時に一つの事件では何も変わらないのか?という感じに見えます。1年戦争のアバオアクーの結論で何かが変わったような気がした初代ガンダムでしたが結局その後も延々と続いたガンダムを連想します.
 が、その変わらなさをあえて連想させる終わり方だった本作の方が、少しずつの変革に向かいだした、という希望につながるような気がします。

 というのは、ガンダムが消えていくシーンです。あれが象徴的でした。まさに消滅して行きました。と同時にガンダムの素材が維持できないということはパーメットリンク消えたのだと思います。つまり、オカルトにも似たニュータイプのようなものは残らないということでしょう。
 ガンダムとニュータイプ=パーメットリンクはもうないよ。つまり、水星の魔女はこれ以上作ると蛇足になるので続編はないよ、ということだと思います。

 エリーが小姑ということは、まあ、そこはハッピーエンドと言えるのでしょう。戦争と医療というテーマがなかなか面白い作品でしたが、思っていたよりもスケールの小さな終わり方でした。

 
 結末については少し咀嚼したいと思いますが、しかし、平穏な終わり方という最も意外なほうに持って行ったのは、ある意味上手い裏切りですよね。なかなかいいと思います。

 ウテナ的な終わり方が見たかったですけどね。それだと今の時代にそぐわないのかも。逃避や急な変革じゃなくて、意識改革こそ新時代には必要な事なのかもしれません。つまり、ガンダムという超兵器=1つの答えで何とかなるような処方箋はないし、単純な力では何も変わらないよ、と。

 なんとなく宇宙世紀もののガンダムを追っている視聴者およびステークホルダーに対する引導に見えなくはないです。これをやられるとシードはまだしも、ハサウェイが色あせてしまう気がするのですが、大丈夫でしょうか。

 前半と後半のバランスが悪い気もしますが、どうしてもトマトの部分。つまり学園の内と外というのを中間に持って来たかったのでしょう。それは我々のような成人ではなく、本来ティーンに見て欲しいという事なのかもしれません。
 音楽は1期の方が圧倒的に良かったです。最終回はズル過ぎ。

 やっぱり構成はちょっと減点したいかなあ…もう2話、26話で出来なかったんでしょうか。まあ、言いがかりですけどね。むしろ説明が足りないからこそ、自分の頭で考える楽しみがありました。
 そう…こんなに楽しんだアニメは久しぶりです。もう1回どこかで見て、総括したいですね。

 ということで、非常に良いガンダム、良いアニメでした。制作陣に感謝を。


追記 学校が舞台だったことをどう読み取ればいいのか。

 ガンダム史上初めて学校が舞台でした。1期終わりの時点ですと、戦いの形だけ教えて、実際人を殺すのに役立たないということで学校の無力さを歌っていたのかなと思っていました。

 ただ、最後ですよね。学校のつながりで仕事をしていました。習った事はあまり役に立たないけど、つながりが仕事になるということでしょうか?

 資本主義社会の矛盾…結局大企業が勝つという雰囲気の中でしたが、しかし、アーシアンやどの企業に属している子供たちも、一緒に働いてましたよね。垣根を超えるのは新しい世代だというのと共に、学校時代に一生懸命やったこととつながりが花になる、という意味かもしれません。

 現状肯定ではなく、現状否定の物語ではあると思いますが、やはりガンダムによる一発逆転はないよ。次世代は若い人たちが学校でしっかり勉強して作っていってね、という事かもしれませんし、結局は親の背中を見ながら子供は育つという風にも見えました。

 また、ガンダムの技術はちゃんと医療に役立っているという感じもありました。戦争の傷跡を見せると同時に科学が肉体を補っていました。あとミオリネが持っていたトランクも同じ技術?



再追記です。

 ウテナ設定ですね。関係ないじゃんとは思いません。なぜかといえば、やはりガンダム・スレッタ・キャリバーンはウテナカーの対比だったからです。
 ウテナは王子様幻想とか闘いに明け暮れる学校という制度から裸で脱却し、女性の生きざまについてもう一度考えろ、という投げかけで終わっていました。

 本作については、逃避だけでなく提案がありました。今の社会の枠組みの中でどう生きるのか?ということです。
 上にも書きましたが、ガンダムでの一発逆転はないし、ニュータイプのような科学技術では分かり合えないということに加え、ウテナのような逃避も何も生み出さない。復讐は虚しいだけ。それよりも自分で目標と居場所を見つけ、少しずつ社会を変えて行こうという風に見えました。

 つまり、脱ガンダムと同時に脱ウテナということでしょう。だから、ウテナとの対比として百合設定が活きてきました。






以下 視聴時のレビューです。


15話 考えながら見ると面白い。新旧世代の橋渡しとなるガンダムの再定義にふさわしい作品。

{netabare}  15話(2クール3話)までで本作については、設定を考察してどうこう言う話ではないことは分かります。というか隠す気が無いくらい結構基本的な設定の構造はヒントを意図的にばら撒いていました。

 学校という牧歌的な舞台を描きつつ、外の不穏な世界を徐々に読み取らせていった1クール目が活きてきています。

 全員が信念に基づいて動いている。そして単純な悪意だけで動いている人はおらず、正義のためにやっているということでしょう。地球と宇宙の分断もそうですし、企業の経営者の考え方もそうです。
 あるいは医療という人を救う技術と兵器という人を殺す技術というテクノロジーの2面性も入っています。核開発時のアナロジーは強く感じます。

 結果としての戦争と対立。それがまるで宿命のように描かれています。これを国家に置き換えればほとんど現代の世界の状況そのものです。

 また、進歩したテクノロジーのブラックボックス、医療の生命倫理などなども読み取れます。親と子の意見の違い、毒親。そういったものがストーリーに組み込まれていて、素晴らしい脚本だと思います。15話のいろんな親子の関係を描いたのは良かったですね。2クールという情報が本当なら、それがいい方に作用しているのでしょう。テンポがいいし飽きさせません。
 また、単話しかでてこないような登場人物にドラマを感じさせる演出は大したものです。

 富野監督の時代とは違う。宇宙時代ではなくテクノロジー時代の新しいガンダムです。「テクノロジー」「多様性」「世代」「経済」「両義性」が生み出す摩擦により生じる人類の混乱。非常にアップデートされたテーマを描いています。
 それがまた無理なく1期の種まきからの続きとして描けているのがいいですね。ちょっと説明しすぎな気もしますが、分かりやすくしないと振り落とされる人もでてくるのでしょう。

 当然人間ドラマが中心になるわけで、既にロボットアニメではなくなっています。
 本作の楽しみ方は、考えることでしょうね。今我々が生きている家庭から世界戦争までを本作を見ながら考えることでしょう。EDのフワフワした捉えどころがないアニメを見ると不穏ですけど、おそらくはそこにヒントを隠しているのでしょう。スレッタの髪と衣装の感じから「女」を強く感じます。そういうテーマもでてくるのでしょうか。

 エンタメとしても緩急があって、複雑だし面白くできています。ガンダムの再定義作品にふさわしい出来だと思います。 {/netabare}


17話 面白過ぎて草。過去のいろんな作品が思い浮かびます。

{netabare}  SF的な問題として、エリクトの精神あるいはゴースト(魂)はどこにあるか、ですね。どうもコピーしたような雰囲気でしたので、この問題をスルーされてしまうと、深さが半減する気がします。
 逆に鉄腕アトム問題にもなりますが、それは本当の家族なのか?人格とは?という問題に肉薄できれば素晴らしいと思います。

 その一方で、グエル、ミオリネ側の親の意思を自分の意思で継ぐ、スレッタ、エレン側の毒親にコントロールされているのか、という対比があります。これは分かりやすいですが、2つ。グエル、ミオリネ側の意思もどうも操られている感があります。それがクワイエットゼロにつながる感じです。
 クワイエット・ゼロ。静寂そして零。そこがコロニー落としになるのか人類補完計画みたいになるのか。一方で、過去の遺物を消し去るために、親世代が自らの滅びか新世代の旅立ちを計画しているのか。

 メタ的に見ると日韓関係やバブル崩壊後の失われた30年のような世代間の責任問題にもつながってきます。分断の責任。これを相手に押し付けるだけでニュータイプというオカルトに救いを求めるだけだった旧ガンダムシリーズの引導としての作品です。

 ここを見ると「すずめの戸締り」の評論が無力だったことを想起します。あれだけ新海誠氏に稼がせてもらったユーチューブのインフルエンサーが何一つ分解できませんでした。まるでなかったことのようになっています。
 当たりまえですね。宮崎駿監督を認めつつ、旧世代はもう捨てようよ。つまり50歳以上の世代は自分たちの体験や知識価値観で、もう現代をネガティブな意見ばっかりで引っ掻きまわさないでよ。過去は悼みつつも新しい世界を覚悟して生きて行くからという話ですから、自己否定を突きつけられました。

 となった時に、本作ですね。過去のガンダムの否定はもちろんですけど新しい世界と価値。SNSもネットワークも当然の価値観に組み込まれた「ユーレイデコ」的な他人の言葉による不自由。自分の欲望は誰の欲望なの?という話、つまり構造の奴隷の中でも主体的に生きて行くのはどういう意味なのか、と言う要素も感じました。
 グエルが地球で体験してきた意味とか、その辺は効いてくるのでしょうか。うーん。と考えるとちょっとミオリネの思想のバックグラウンドが弱い気もしますね。これからかなあ。

 で、その元凶となるプロスペラの思惑は?というところはこれからなのかなあ。単なる復讐劇だと浅い気がしますので、やっぱり逆シャアの思想になるのかなあ。クワイエットゼロは。ただ、そこに過去の世代の責任を後に引きずらないという考えが入ると新しくなりますね。

 ゼロ…ゼロかあ。「日本人を名乗るみなさーん、お願いがあります…」もちょっと思い出しますね。


追記 総集編なので残念。ですが、今回企業グループが地球も宇宙も牛耳ってました。ということは、GAFAMのことのような気がしてきました。今まで宇宙と地球の対立軸で語られて今回も今のところ地球が敵っぽく見えますがどこか敵の正体が見えてきません…というか、何のために何と戦っているストーリーなのかが見えてきません。

 この見えない敵というのがGAFAMのことの気がしました。だからガンダム=ガンドアーム=禁断の技術、技術開発、つまりデファクトスタンダードの奪い合いがメインになっているのかなあ、と思いました。{/netabare}



18話 最高過ぎる。面白い。来週「一番じゃないやり方」ですね。

{netabare} 不穏です。「一番じゃないやり方」もう言葉が不穏です。むしろ、SFの名作「たったひとつの冴えたやり方」の否定ならいいですけど。つまり、ミオリネかグエルの自己犠牲に焦点が当たるんでしょうか。とにかく不穏でドキドキします。主要キャラの死が少ないのが気になってるので、どうなるんでしょう?
 そして、やはり人類補完計画の下地になるような技術に焦点が当たり始めました。最後の最後でミオリネVSプロスペラの予感です。

 まあ、それはいいとして、本当にこの作品いいですね。最高です。毒親かと思ってたプロスペラがそうでるとは…ドローンのような追従するタイプのガンダムのサブ機(Xガンダム的なやつ?)もありましたが、つまり、子供が犠牲になるガンダム、そして、少年の自己拡張としてのガンダムを否定です。

 あなた方の望むガンダムじゃないんだよ。というメタ的な視聴者へのメッセージの意味だとしたら最高です。ガンダムの力ではなく自分の力で立て…きついメッセージですね。

 作画ですけど、今週は発色が綺麗だった気がするのですが…ミオリネ美人でしたし、他のキャラもすごくビビッドでした。特に髪が良かったです。
 それにしてもミオリネ…彼女の内面が早く見たい。そして、その選択は?
 あと婚約者…なんかスレッタだと子供の遊びだったのに生々しいこと。なんか微妙にエロくて良かったです。まあ、そうではなくて2人の思惑がなんかあるのかもしれませんが。

 この作品2クールが前提なんですよね?そのせいでしょうか。いつものガンダムみたいに遊び回もないし、本当に密度が濃くていいです。最高です。 {/netabare}


19話 盛り上がってきました。ここまで来たら一度ガンダムにピリオドを打てばいい。

{netabare}  佳境に入ってきました。どんどん面白くなって行きます。

 母と娘…そして娘たち。そして復讐劇からスレッタを解放したエリ―。分断に直面し無力を露呈するミオリネ。学園から離れて始まる生徒同士の本当の意味での戦い。

 いままでの学園パートで描かれていた、牧歌的な雰囲気が一気に収束してゆきます。が、こうなるのはプロローグあるいは1期の頭数話見ればわかったことだし、それを隠そうともしていません。

 では、その意味するところ、つまりどこに向かうか、です。こうなるとクワイエット・ゼロはつまりモビルスーツを全て破壊する…つまりガンダムの歴史を一回リセットしようという意味に見えます。
(クワイエット…黙れの意味があるので、ファースト厨の老害黙れという気もします)

 そうじゃない、平和利用しようよ、というのがミオリネですね。企業体はガンダムを兵器として利用する。

 そこでスレッタは?という展開になりそうです。スレッタは覚醒の予感です。家族への回帰…新しい家族の形…今回ガンダムの能力の使用方法のさらなる拡張の可能性が見えました。
 やはりガンダムを使った新しい人間のコミュニケーションに帰着するのでしょうか。

 あるいはですけど、皆騙されたと思っている「ウテナ」ですね。やっぱりスレッタ=ガンダムでミオリネと共に全裸で荒野=宇宙へ…だと最高です。
 もうここまで来たら、大河内脚本やらかしてほしい。そしてガンダムにピリオドを。

「一番じゃないやり方」の意味は自己犠牲ではなく、みんなが善かれと思ってやっていることがベストの選択になっていないということで、ゲーム理論の話みたいに見えました。つまり皆の戦略的選択を変更する要因がなく、しかしゲームの結果、つまりナッシュ均衡解がパレート効率、すなわち戦争ということですね。 {/netabare}


21話 髪型はスレッタの髪型はいつ変わるのでしょうか?

{netabare} エンジェルハイロウ+モビルドールシステム?サイコフレームかもしれません。大量破壊兵器としても機能するんでしょうか。ガンダムのラストは大量破壊兵器との戦いです。ソーラーシステム、コロニーレザー、ジェネシス…つまりガンダムマナーはしっかり受け継いでいます。

 プロスペラはエリーとともに復讐は果たすのでしょうが、スレッタをガンダムから下ろした意味を考えれば、当然スレッタのことも愛しているのでしょう。
 結果的にプロスペラは何かと刺し違えて、スレッタ(+ミオリネ)を守るために殉じる気がしますが、これは読みというより本作の意味を考えるとそうあって欲しいということです。

 やはり最後はウテナ的な二人の旅立ちで在って欲しいなあ。水星か他のところでやり直しかなあ。

 この第2クールですが、要するに本作は議会連合とかベネリットグループとグループの数社が学園の子供たちとの対応関係になっているので、設定がややこしいように見えますが、ここで重要なのは各子供たちの親との関係でしょう。エレクトもクローンでしょうがクローンとして生まれてきた意味を問われれます。

 ですので、敵対の図式はプロスペラの復讐と企業・議会の「大人たち」になるでしょう。では子供たちはどういう選択をするのかが、本作第2シーズンの意味です。

 で、第2クールで肝心なのはやはり髪型でしたね。髪型が変わる=大人の世界に入る。その途端実際の戦争と人の生き死に関わるということでした。そしてスレッタの髪型がまだかわってないですねえ。チュチュの髪型は変わって欲しくないですけど。


 今回のガンダムは過去SFのオマージュまではいきませんが、何か過去のSF的発想を感じます。で、マキャフリーという人のSF小説で「歌う船」シリーズというのがあります。
 この「歌う船」を知っていると、エリクトの設定そのものなのであまり悲壮な感じがしていないなあ。特に「旅立つ船」のヒュッパティアが可愛いので、SF好きな方は。{/netabare}


22話 アニメはたった1つのシーンの為だけに存在することもある。

{netabare}  前半話が猛スピードで過ぎて行き、ガンダムあるあるのフェンシング対決など一瞬で終わってしまいました。

 が、いいんです。いろいろ展開とかテーマを考察してきましたけど、要するにスレッタ覚醒、自力でガンダムを操縦する…そして母親と対決。そのシーンこそ私は見たかったということです。

 もちろん半年以上かけて見続けたせいもあるでしょうけど、本当に良かった。最高です。アニメ作りは、たった1つのシーンのために存在するということもあり得るでしょう。今回で私にとっては、1つのカタルシスでした。
 もし、後は自分で考えろと今回で最終回であったとしても、私はいいと思います。いや、嫌ですけどね。それくらいこのシーンを待ち望んでいました。

 スレッタは無茶をするなといわれても無茶はするでしょう。大河内脚本なので悲惨なのも覚悟しています。していますが、ハッピーエンドの一縷の望みをドキドキしながら待ちます。あとは結末を見守るだけです。{/netabare}


23話 もう少し肉親同士の結論をじっくり見せて欲しかったなあ。

{netabare}  データストームを停止するコードをプロスペラが変えたと言っていて、ミオリネの遺伝子に組み込んであった言葉で停止して「お母さん」と言っていたので、プロスペラがミオリネのお母さん???と一瞬混乱しました。良く良く画面を見ていると、停止コードの入力画面と管理者権限のエマージェンシー用の画面を切り替えてたんですね。
 つまり、デリングの妻への愛なのか、夫婦のミオリネへの想いなのか、母の残されたメッセージなのか知りませんが、そういうことなんですね。

 設定とか裏設定とか、そういうのはいくら分かりづらく組み込んでもらってもいいんですけど、ここはもうちょっと入力のインターフェイスを分かりやすくかえるとかしてほしかったです。

 その意味でいうと、戦闘シーンは削っても、もう少しミオリネとプロスペラの舌戦が欲しかったなあ。
 もちろん人間は気持ちが昂るとどんな議論でも相手を受け入れなくなるでしょうからなにかもう一つ、ミオリネ・スレッタ・デリング・エリー・プロスペラおよびミオリネの母親の遺志の関係で、何かエピソードが欲しかったです。

 その点では、グエルの兄弟は後始末としては意外性が何もないので、もっと短くしても良かった気がします。

 ということで、いよいよです。巷では本作はテンペスト(シェイクスピア)のオマージュ云々という話がでています。
 キャリバーン、エアリアル、プロスペラ、データストーム(嵐)ですので、まあ、そういう意図もあるのかもしれませんが、復讐譚で名前だけじゃん、と思ってましたが、ひょっとしたら「関係者が一人も死なない話」という意図もあるかもしれません。
 グエルとデリング等々を見るとそんな気も…と言う事は死んだと思っていた人が…???{/netabare}

投稿 : 2023/12/02
♥ : 15
ネタバレ

Takaさん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

赤いたぬきSeason2

OPとEDの落差~
{netabare}EDを見るにスレッタって、強化人士ってオチもあったり?{/netabare}

24話
{netabare}
ガンダムあるあるオカルトからの
まさかの死人のでないハッピーエンド!

メスガキシスターは、真エランよりも優秀過ぎたのは草。
{/netabare}

23話
{netabare}
今回のファインプレー
フェルシー、強化人士5号。

グエ虐でラウダ殺すのかと思ったら、
ラウダの暴走を止める為に殺される覚悟とか主人公過ぎる。
グエルが殺されそうになったのを止めたフェルシーファインプレー!
将来のグエルの嫁?

我が身可愛さベルメリアさんが、覚悟を決めてミオリネを
守り、さらにプロスペラにトドメを刺されそうになった際に、
プロスペラにヘッドショットした強化人士5号ファインプレー!
ベルメリアにかけた言葉もイケメン過ぎる。

エリクトは母やスレッタ守る為に消失したみたいだけど、
プロスペラの発狂具合と収拾つかなそうな最終回に不安感が否めない。
{/netabare}

22話
{netabare}
チュチュパイセンが、セセリアに断って機体借りるか、
借りパクするか、考察ニキが予想していたけど、前者だったね。

そして、グエル vs スレッタと決闘をして、
再びホルダーに返り咲くスレッタ(グエルわざと負けた感はあったけど)

シャディクは、存在が霞んでいく…

ラウダ、これ以上、グエ虐するなよ。
弟殺しの称号も兄に与える気???
{/netabare}

21話
{netabare}
続くミオ虐からのスレッタの出自告白。
もう、プロスペラママラスボス確定では?

ペトラは生死の境をさまよってるけど、
ラウダの怒りがミオリネに・・・
シュバルゼッテに乗って寿命奪われてしまうコース?

強化人士5号は、ノレアのスケッチの場所で
最終回見れればと思っていたけど、
「行きたい場所ができた」=ノレアのスケッチの場所
凄く死亡フラグ立ててる気がするけど、
スレッタとのタッグは熱い!!!

スレッタ死亡、ミオリネ鬱エンドだけは避けて欲しい。
{/netabare}

20話
{netabare}
冒頭から、グエル主人公感マシマシでスタート。

シャディクガールズが、シャディク隊にならなかったのは、
良かったけど、グエル vs シャディクの戦闘中の会話を聞いていた
ラウダが、父親殺しが自分の兄と知った後、どうなるのかが気になるのと、
ペトラが死亡していた場合、発狂して何仕出かすか予想できない。

株が上がった強化人士5号、ノレアの死で暴走して
ドミニコス隊の機体を何機か破壊後に捕縛されたけど、
ペイル社の内情を盛大に暴露する流れになるのかな?

そして、メスガキシスターことセセリア、またもや株が爆上がり中。
グエル側の味方になるのかな?

そして、主人公のスレッタさん、いつ主人公に戻れるの?
グエルの存在感を超えれる感じがしないのだけど…
{/netabare}

19話
{netabare}
ティル株、ケナンジ株上昇回。

セドに気が付いたグエルもだけど、
シャディクの地球での名に気が付いたケナンジ優秀。
シャディクは、そろそろ成敗されるのかな?

グエ虐→スレ虐→ミオ虐

虐の後に主人公格化したグエルみたいに、
スレッタとミオリネも覚醒する流れ???
{/netabare}

18話
{netabare}
神出鬼没なプロスペラ。
シャディクは嵌め殺しでもするのかな?

エリクトは、スレッタを復讐に巻き込まない事を選択。
プロスペラもスレッタの心を満たすものは学園にあるみたいなこと言っていたし、マインドコントロールした分、後は、伸び伸び生きてねという親心なの?
(裏が合ったら、逆に怖すぎるけど)

主人公の乗換え機体はいつだろう?
{/netabare}

17話
{netabare}
主人公交代のお知らせ。

コックピット、父親殺しのトラウマからの
勝利(ミオリネ&ママによりエリクトがエアリアル停止)。
これ、人気投票したら、グエル1強になるのでは?

ベルメリアは、考察ニキの予想通り、プロスペラに降ったね。
{/netabare}

16話
{netabare}
ママに完全マインドコントロールされているスレッタ。

ボブは帰還して、グエル・ジェタークとして、
主人公化してしまうのだろうか???
{/netabare}

15話
{netabare}
生きていたボブ回。
アーシアン側の捕虜として捕らえられるも、
父親殺しのトラウマが消えない模様。

子供を助けるために、「車の音が聞こえる」とか、
走るのは分かるけど、モビルスーツに乗るのは???
錯乱したのかボブ?

次回以降、ジェターク社に戻り、シャディクと事を構えて、
くれると面白い構図になるかも。
{/netabare}

14話
{netabare}
エリクト・サマヤが、エアリアルに組み込まれてるとか、
能登こわいよ能登。

スレッタは実子なのかも怪しいかも。

そして、早くも動き出すシャディク、
早くも死亡のソフィ。

ニカ姉は、マルタンが通報か?
シャディクに切られたか?

ソフィの死をあまり気にしないスレッタも怖いよ。
やはり強化人士?
{/netabare}

13話
{netabare}
エラン先輩、早速、別人とバレる(本当にバレてはいなけど)
強化人士5号は本人により近いみたいだし、強化人士4号の方がまともだったのかな。

そして、メスガキ祭りに・・・
ここから、いつもの鬱ガンダムになるのかな?

マルタンは生きていたけど、ミカ姉は、どこかで死にそうな気がする。

ラスボス臭はするけど、シャディクではなく、
スレッタママーがラスボスから外れない期待感。
{/netabare}

投稿 : 2023/12/02
♥ : 5

74.3 2 コミュ障アニメランキング2位
江戸前エルフ(TVアニメ動画)

2023年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (236)
650人が棚に入れました
東京都中央区月島。 江戸時代より400年以上の歴史を刻む『髙耳神社』。 祀られたるそのご神体は、異世界から召喚され、すっかりひきこもったエルフでした。 ご神体のエルフ・エルダに仕えるのは、高耳神社15代目巫女の小金井小糸。現代文明とオタク趣味をエンジョイするエルダに振り回されながらも、彼女が教えてくれる江戸の文化に胸をときめかせ、連綿と紡がれる月島の人々とエルダのつながりにほっこり。 でもやっぱりこのエルフ、ぐうたらすぎる! しかも他の神社のエルフ&巫女コンビまで現れて……!? 江戸と令和をつなぐゆったり下町コメディ、始まります。
ネタバレ

アニメアンチの憂鬱 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

オヤシロ様、神道の秘密を暴露する!?

●「住吉神社」が正解でした

何故エルフなのか?についての謎を解く鍵は、
他の方が指摘していた「住吉神社」にあるようであります。

住吉神社に祀られている{netabare}「神功皇后」は神託を受け子どもを身籠りながらも
朝鮮半島の新羅に出兵し、戦わずして新羅、そして高麗、百済の三韓を従わせたという
伝説の人物であり、日本のジャンヌ・ダルクと評されることもあるらしいようです。

また「住吉大神」は弓矢の守護神であるということから、ジャンヌ・ダルクと弓矢のイメージが
合わさり、それでエルフ?ということになったのかもしれません。

3匹のエルフの元ネタもどうやら住吉三神の「底筒男命・中筒男命・表筒男命」が
由来であるようであります。

「住吉神社」が絡むという情報提供により何となくエルフが神道の神という理由は見えてきましたが、
徳川家康により召喚された理由など表向きには説明不足でありまして、裏設定的には
【グノーシス主義】がすべての理由であると理解できていますが、エルフで神道を表現するのは
説得力が乏しく微妙なものがあると言わざるを得ません。

すべての元凶は【グノーシス主義】にあるわけですが、ただでさえストーリーにほぼ意味がない
日常系作品に【グノーシス主義】全力投球の傾向ある本作は、駄作の極みと言っていいくらいに
設定やら物語やらとか等々が視聴者に全く伝わらない、意味不明作品で終わったように思います。

「住吉神社」を題材にした作品とまでは理解できますが、なんでエルフが「住吉神社」の神なの?
と問われたら、何も説明できないのが本作の最大のウイークポイントでありまして
むしろ一般視聴者が普通に見てほぼ誰も理解できない「住吉神社」を題材にする
自己満足的なアニメの制作とか、全く以て意味不明な話でございます。

例えば本作を高評価した「あにこれユーザー」に対し、本作が「住吉神社」を題材にした作品だと
理解しているかと問うたなら、「そんなん知るか!」と返答されるのがオチでございます。

誰も知らない住吉神社物語、そんな自己満足作品を垂れ流す日本のアニメ業界は既に末期症状にあり
ジャニーズの件で既に終わっている芸能界共々に綺麗さっぱり【グレートリセット】される
予感を禁じ得ないところがあるように思います。{/netabare}

●武士の魂

「機動武士ゴンゲム」の元ネタは当然「ガンダム」ということになるでしょう。

その昔プラモデルが流行ったガンダムでありますが、プラモデルに価値を置くというのは
{netabare}【偶像礼拝】の一つの形態であると考えれるわけであります。

もしかしたらゴンゲムとは「権化」という言葉が由来なのかもしれません。

「仏作って魂入れず」という言葉には隠された意味合いがありまして、
つまり「仏像」には「魂」が宿るということであります。

仏像などの「神の像」に「悪霊」の類が憑依し、それと繋がるのが「神降ろし」の儀式
であると考えられるわけであります。

エルフとは本来「妖精」であり、「霊的存在」でありました。

肉体を持たない霊的存在が人間に存在感を示すには、「形ある器」に憑依する必要性があり
人間に【偶像】を作らせ拝むように示したのが【偶像礼拝】の起源であります。

「御使い」たる【天使】は霊的な存在でありましたが、「地上の神」になろうと【堕天】し
器を纏い、神の姿を人々に知らしめたのであります。

【鬼神の偶像】を拝むのが、「ゴンゲム」が暗示する【鬼神信仰】でありまして
「ひぐらしのなく頃」の「オヤシロ様」を崇め奉る宗教と繋がるわけであります。

本来は霊的な存在であるエルフ族の長耳様の器がゴンゲムでありまして、だからこそ
長耳様はゴンゲムのフォルムがカッコイイなどとやたら愛でるわけであります。

ということで「ゴンゲム」のプラモデルの描写には相応の意味合いがあると言えますが
今回の「お弓神事」は意味がないと言いますか、かなり無理やり感があるように思います。

エルフは弓が得意なのはいいとして、弓と大漁祈願には全く関係性が見出せません。

中途半端な「エルフの神」設定が空回りしている感は否めず、早い話が
普通に和風の神でできた話をエルフにこじつけているだけのように思えて仕方がありません。

要するに【グノーシス主義】的な主人公やヒロインをごり押ししたいだけでありまして
魔法少女とか吸血鬼とか鬼娘とかエルフとか、本来悪役でどちらかというと醜い本性をもつ種族を
【逆転の発想】で美化したいという「異端的思想」の影響によるところが大きいという話であります。

「まどマギ」の魔法少女は覚醒すると災厄の魔女になり、
見た目もグロテスクな感じになります。

そもそも見た目が可愛らしい「魔法少女」という存在が嘘なのですが
「まどマギ」は【グノーシス主義】のネタばらしを敢えてやった作品だったわけであります。{/netabare}


●三柱の神??

カミカツの御霊様はアホ毛ホルダーでありますので、{netabare}【鬼神】{/netabare}確定であります。

その一方で本作の長耳様は「エルフ」というのが表向きの設定であり、{netabare}しかも
徳川家康に召喚されたと言うのですから、当然何故?という疑問が浮かび上がるわけであります。

たまたま偶然エルフが一匹神社に巣くっていたというならば誤魔化しは効いたでしょうが
3匹も出てきて、かつ熱心な高齢者の信者の姿も描いていますので、当然の如く何故
エルフが神道の神の役割を担っているのか?説明が求められるわけであります。

結論は砂糖菓子職人の物語と同じです。
何故?については説明はされないでしょう。

宗教には秘密があるのですが、その秘密を知っているのは聖職者と一部の人種だけであります。

与党の議員などは足繫く神社参拝に赴き、企業経営者は新興宗教や占い師の類を拠り所とします。
彼らは本作に登場する長耳信者と全く同じで信心深い人たちなのであります。

ただのハートフルコメディを描きたいだけなら、神社もエルフも必要ありません。

何故神社?何故エルフなのか?

現時点で表に出てきた情報だけで判断すると設定が破綻しているか、無意味な設定の物語
ということになり、結局は単なるマニア向けの萌えアニメになるような気がしてなりません。

●【グノーシス】の女神は、微笑む

逆に開く傘やドローンが{netabare} 濡れないようにドローンに傘をさすという発想は
「逆転」の発想であり、このような思想のことを【グノーシス主義】と言います。

ダークヒーローの「デビルマン」や魔法少女が主人公の物語などは
【グノーシス主義】に基づく作品ということになります。

本来【魔女】というのは悪役であり、同じように桃太郎に登場する【鬼】も悪役であります。

ということで、【鬼神】や「【妖魔族】のエルフ」を崇め奉る信仰は
【グノーシス主義】ということなります。

「巫女」とは「神降ろしの儀式」を行う【呪術使い】でありまして
【呪術使い】は【魔女】と同じく「禁断の秘術」を使う聖職者であります。

「巫女」は【鬼神】などとチャネリングを行い、これと意思疎通を計り
知恵を賜ったりするのでございます。

「巫女」は【鬼神】の下僕ということになります。

天皇家は「巫女」であり、【呪術使い】の家系でもありまして
天皇は「現人神」でもあるということで、【古代エジプト文明】の「ファラオ」と
似たようなところがございます。

【古代エジプト文明】、【バビロン文明】、【フェニキア文明】、【縄文文明】
これらはすべて【呪術】と深い関わりがあり、【鬼神信仰】という共通点があります。

以上の文明は非常に高い文化水準を誇っていたと言われておりまして
【呪術文化】には特別な秘密があったと考えられるわけであります。

【プロビデンスの目】とは「全能なる神の目」や「知恵」を意味しますが
【呪術文化】の種族はそれを会得していたのでありましょう。

【フェニキア人】は【占星術】、「天文学」の知識に長けていたため
星の位置関係から然るべき海の航路が割り出せるのでありました。

かくして【フェニキア人】は海上貿易で栄え、【海賊】のルーツとなるのでございます。

【フェニキア人】に「知恵」を与えたのは【鬼神バアル】でありまして
「オヤシロ様」ということになります。

【呪術文化】の天敵と言えば、「創造主ヤハウェ」の庇護を受けた「ユダヤ人」でありまして
「ユダヤ人」と対立した【バビロン・エジプト文明】、そして【カナーン人】などは、
宗教戦争により尽く粉砕され次々に崩壊していくのであります。

最終的に【フェニキア人】の海上貿易拠点群もローマ帝国との抗争で崩壊しますが
高度な文明力を餌に「ユダヤ人」を懐柔することに成功してから、状況は一変し
【フェニキア人】の【生存戦略】が大逆転の展開を呼び起こすのであります。

【鬼神信仰】自体は【シュメール文明】から直通で日本にもたらされたとも考えられますが
明治以降に【鬼神信仰】を補完、強化したのは、【フェニキア人】の血族と考えて
間違いないでしょう。

「ユダヤ人」のピークは「ソロモン王」の時代でありまして、
以降ヘブライ王国は分裂崩壊の運命を辿ります。

逆に勝ち組路線に乗ったのは【フェニキア人】でありまして、歴史のメインストーリーを担うのも
【フェニキア人】ということになります。

「ユダヤ人」の【ダン族】は【フェニキア人】の宗教に改宗し【フェニキア人化】し
このことにより「ユダヤ人の選民性」は完全に失われたのが確認できるわけであります。

「創造主ヤハウェ」との契約により「選ばれた民」としての地位を保護されていたのは
「ソロモン王」までのことであり、今の「ユダヤ人」は「選ばれた民」でもなく、
「選民性」もありません。

もしも現代に経済的繁栄や成功を誇示する「自称ユダヤ人」がいるとしたら
もの凄くピントがずれているか、【フェニキア人化】した「ユダヤ人」ということになるでしょう。

「ユダヤ教」を信仰してないのに「ユダヤ人」を自称したり、
【バビロン文明】由来の【バビロニアタルムード】を「ユダヤ教」の経典と信じ込んでる
「ユダヤ人」などなど現代の「ユダヤ人」はカオスの極みであります。

「イスラエルの国旗」には【ソロモンの星】=【✡】=【六芒星】のシンボルが
刻まれております。

【✡】は【土星】であり【666】を意味します。
【土星】は【呪術文化】と密接な繋がりがありまして
【✡】は「ユダヤ教」では完全にNGなものであります。

【✡】を【ソロモンの星】という所以はソロモン王が【フェニキア人】と交流を持ち
【拝金主義者】に成り下がったからであるなどとも言われております。

【✡】のシンボルを堂々と掲げ、尚且つ
ユダヤ人の末裔を自称してるイスラエルとは?
どこぞの人種の国なのかさっぱり意味が不明であります。

これもある種の【グノーシス主義】の再現でありまして、
「ユダヤ人」が「ひっくり返った?」ということを意味しているのかもしれません。

【偶像】を拝んではならないとする「ユダヤ教」の教えは骨抜きにされ、形骸化し
あらゆる【アイドル】が崇め奉られるという現代の世界体制が作り出されます。

それを成したのは【フェニキア人の血族】であり、
彼らの【生存戦略】が功を奏したということになるでしょう。

ギリシア神話の神々と同様に下種な神が祀られていても何の違和感もないのが
現代という時代であります。

部屋のかたずけもできない駄目駄目なエルフを神と崇め奉る信者脳は
まさに【アイドル信仰】そのままを示しています。

神の品性よりも「ご利益」の方が大事という価値観を世に広めたのが、
まさに【フェニキア人】なのであります。 {/netabare}


●一般視聴者には伝わらない完璧すぎるキャラ設定

金沢からのお客様が襲来!!いたします。
金沢と言えば加賀藩であり、加賀藩と言えば「どろろ」に登場する加賀藩藩主
「醍醐 景光」でございます。

金沢からの来訪者は{netabare} 耳長様の姉貴分に当たる存在でありまして、その名も
「ハイラリア・アイラ・ミララスタ」と申します。

「ハイラリア」=「ハイラ」という名には、恐らく
【ハイランダー】の意味合いが込められているのでしょう。

【ハイランダー】をわかりやすくざっくり言うならば、【堕天使】の血族ということになります。

高耳神社の御神体である長耳様はオタク脳全開の駄目エルフでありますが
姉貴分ハイラもこれに負けず劣らずのギャンブル狂で駄目目駄目なエルフであります。

これはつまり【堕落の種族】の特性を表しているのでありましょう。

長耳様がネックレスとして身に着けている勾玉は【666】の【獣の刻印】を
示していますが、【666】は拝金主義者を表すシンボルでもあります。

「金」髪や「金」色の瞳は「黄金の魂を持つ」王家の血統を示すものであるとも考えられますが
【金星】を意識しているということもできるでしょう。

「美しいエルフ」は【金星の女神】や【美しい天使ルシフェル】が由来と考えられます。
そして『「金」沢』にもそのような意味合いが込めれていたと解釈できるのかもしれません。

加賀藩藩主「醍醐 景光」は【鬼神】と取引して、凶作で経済が傾いた加賀藩を見事立て直します。

自分の子供を【鬼神】の生贄に捧げるという禁断の儀式=【人身御供】を行い
【等価交換】の取引により経済危機の窮地を脱したのであります。

「ひぐらしのなく頃」に登場する巫女=古手梨花も同じく【人身御供】の供物であります。

子供を生贄に捧げるという禁断の儀式は【モレク信仰】や【バアル信仰】が特に有名でありますが
【偶像崇拝】のご利益信仰は【等価交換の原則】を大前提にしており、
【鬼神信仰】には供物が必須ということになるわけであります。

【女神信仰】、【ルシファー信仰】、【バアル(鬼神)信仰】
すべては【偶像崇拝】のご利益信仰であり、同じ種類の宗教ということになります。

長耳様に対してファンタやスイーツやVRゴーグルなどの貢物を贈るのは
【等価交換】の供物の提供を表しているということであります。

「【堕落】の種族」=【ハイランダー】が最も好んだものは「人間の子供」であったため
例えば「祇園祭」などでは、子供や子供の人形などが巫女のような特別なもの
として祭り上げられるのであります。

江戸時代の茶屋娘やインスタグラマーは【アイドル】と同じでありますが、
【偶像崇拝】のご利益信仰においては【人身御供】の生贄も【偶像化】され
「祇園祭」などでは担ぎ上げられるわけであります。

【偶像礼拝】と言えば【鬼神信仰】であり、【人身御供】と言えば【鬼神信仰】
と考えて間違いないでしょう。

金沢から来た巫女=「いすず」のぶっきらぼうな対応に長耳様は「石」に成りますが
これには実は元ネタがありまして、例えば「Dr.ストーン」の石化した人類や
「進撃の巨人」の「壁の巨人」や「巨人の結晶化」なども同じ元ネタが由来と考えられます。

太古の昔に【鬼神族】は石化し、例えば「イースター島」のモアイ像なったというような
類の伝承がありまして、伝説の【鬼神族】は石化して滅んだなどとも言われています。

この説に従って解釈すると「ひぐらしのなく頃」の「オヤシロ様の像」はかつては
生きていた【鬼神】であったものの、何らかの事情で「石化」し、それを後に発掘した人々が
神の【偶像】として崇め奉ったという話になるわけであります。

【鬼神】や【巨人】の伝説というのは、ただの神話と言ってしまえばそれまでなのでしょうが
本作にしても「進撃の巨人」にしても、神話の理解力と再現力が度を越しており、
【鬼神信仰】のリアル信者並みに核心をついているのが、非常に奇妙なところであります。

金沢来た二人のコンビはともに「水玉模様」をあしらったものを纏っています。

「水玉模様」のことを「ポルカドット」ともいうのには個人的には興味深いものを感じましたが
「水玉模様」には「てんとう虫」の模様とも関係性があるということにも、
特別な意味合いがあるように思いました。

てんとう虫は「天道虫」とも表記され、「太陽信仰」と関係があるということになります。

「太陽信仰」は「天体信仰」でありますので、「天体の【光の祝福】」を神聖視する
【イルミナティ】に繋がりますが、それだけでなく太陽信仰と言えば【バアル信仰】でありまして
【光明信者】の【イルミナティ】=【バアル信者】ということなるわけであります。

また、てんとう虫は欧米では「神の使い」と認識されており、「Lady Beetle」と言ったり
「marienkafer」などと言いますが、【聖母マリア】の使いの虫とも考えられており、
つまり【女神信仰】そして【アイドル信仰】に繋がるわけであります。

【イースター】という主に「カトリック」が祝う宗教行事の由来は
【女神イシター】=【イシュタル】=【アシュタルト】信仰でありまして
【イースター】の「モアイ象」は【鬼神族】の伝説に繋がると言うことで
本作の古代宗教を前提にしたキャラ設定は完璧すぎるという結論に至るわけでございます。{/netabare}



●オヤシロ様の神秘のナンバー!?

本作は一見して日常系萌えアニメのように見えますが、実は宗教的なエッセンスが強い作風のため
予想外にレビューを書くのに手こずっております。

長耳様のコレクションなども宗教的バックボーン濃厚過ぎてすべてを説明し始めたら
大変なことになりそうですが、でき得る限り言及していきたいと思います。

まずは「レッドブル」と「モンエネ」です。

{netabare}「ブル」とは「牡牛」のことでありまして、株式の用語で強気相場のことを言います。

レッドブル=「赤い牡牛」、「赤べこ」ということですが、牛と言えば【モレク神】であり
【鬼神バアル】という【フェニキア人】が崇拝する神と一致します。
【フェニキア】語源は【フェニキア】特産の貝から取れる染料の色が緋色(もしくは紫色)
でありまして、その染料の色をギリシア語で表すと【フェニキア】であるということで
「緋色」=「スカーレット」は【フェニキア人】にとっての特別な神聖な意味を持つ色なので
【鬼神】を象徴する「雄牛」と緋色の組み合わせで「レッドブル」になった
のであろうと推測できるわけであります。

「SPYファミリー」のフォージャー家の食卓には「牛」の置物と一対で
「【ベル】(=鈴)の絵」が配置されています。

「アーニャ」の親友は「ベッキー・ブラック【ベル】」です。

チェンソーマンの「魔人PoweR」と「ノー【ベル】賞」も対の関係であります。
【ベル】と言えば「美女」と「野獣」であります。
これと似た様な関係性を示すならば【女神アシュタルト】と【鬼神バアル】になるでしょう。

「レッドブル」のキャッチコピーは「レッドブル、【翼】を授ける」です。

【翼】言えば当然【天使の翼】でありまして、【天使】と言えば【光の天使】であります。
【光の天使】の祝福を受けたものを【イルミナティ】と言いますが、
【イルミナティ】は「【光明】信徒」という風に表現できます。

【光明】とは【啓蒙】とも変換可能ですが、
「光り輝く由来」が【天体】であることが重要であります。

「星」や「太陽」などの「天体」は【光明】を発しますが、【光明】は「光輪」として表現されます。

ギリシア神話の【アポローン】は太陽神でもありますが、もともとは【光明の神】でありました。

「金色」や「黄金」は【金星】と所縁が深いようでありますが、
「黄金の魂を持つもの」と言われる勇者や王族のルーツを考えるならば
【金星】のみならず【土星】や【水星】や【シリウス】など様々な天体から
【光明】の祝福を受け、黄金の魂を持つ種族が生まれたのではないかと考えられるわけであります。

ということで「光の祝福」を受けた【光明信徒】=【イルミナティ】は
【星の眷属】ということになるわけです。

「モンエネ」は「モンスターエナジー」の略であります。
「モンスター」と言えば怪物や化け物ということでありますが、
【怪獣】あるいは「ビースト=【獣】」とも変換可能であります。

パッケージデザインに「爪痕」を表現したようなの模様がありますが
これはモンスターの頭文字「ⅿ」ように見えて実は
ヘブライ文字の「6」が3つ並んだものであります。

小文字の「r」が反転したような形でありまして、同じ文字が3つ並んだ状態で
「111」あるいは[ ⁀1⁀1⁀1 ]あるいは[¶¶¶]これで【666】を表しているのであります。

【666】は【獣刻印】でありまして、長耳様の所属を示しています。
長耳様は【獣の種族】であり、【モンスター】であり、【魔物】であるということであります。

長耳神社には2体の「狛犬」の像が置いてありますが、背中には見事「羽」が生えております。

「羽」は【ハイランダー】の種族性を表していますが、この「羽」により
より具体的に狛犬のルーツが明確に見えてくるわけであります。

狛犬の元ネタは「シュメール神話」の【エンキ】と【エンリル】であり、
【獣神】ということになります。

北欧神話の【フェンリル】も似たような【獣神】でありますが、2体の狛犬は「阿吽」の関係性があり
「阿吽象」と同じであるとも考えられるのであります。

【獣神】は「ビースト」であり、「モンスター」であり、【666】の種族であるわけであります。

長耳様は折り紙で「ペンギン」と「カエル」を作りました。
「ペンギン」は2足歩行する翼持ちの種族を表しており、【ハイランダー】を示しています。
【輪るピングドラム】にも「ペンギン」が登場しますが、これも【ハイランダー】を
暗示しているわけであります。

「輪るピングドラム」には同じく「カエル」も登場しますが、カエルは【魔術】との関係性が強く
【魔女】の【使い魔】でありまして、何故カエルなのかと言いますと長耳様が【女神】であり【魔女】
でありますので、「僕のカエル」が必然的に召喚されるということであります。

ギリシア神話の女神は魔法を使うので必然的に【女神】=【魔女】という関係性が成り立ちます。

「輪るピングドラム」の「女王クリスタル」がペンギンの上に立つのも、
使い魔のである僕との関係性を示しているということになるでしょう。

【鬼神バアル】は【バエル】とも呼ばれ、ある説によれば老人と黒猫とカエルの3つの頭を持つ
とも言われており、時にカエルは「慎重勇者」で登場したように【魔王】を示す存在として
扱われることもあります。

【魔王ルシファー】と【鬼神バアル】は一致し、【女神】と【光の天使】も同じ種族に一致します。

【ハイランダー】の種族は「【黄金】の魂を持つ」血族であり、
「羽」(のシンボル)を有する存在であります。
更に【光明】や【金星】などのあらゆる要素が【666】の刻印によって
一つの眷属に繋がることが明確に見えてくるわけであります。

以上のことから長耳様が「ゴールデンカエルパンツァー」を欲しがる理由も
既に説明した通りのことが由来になるわけですが、同じパターンは何度も繰り返され
カエルの頭の位置にある砲台も「角」を表しているということになるわけであります。

巫女の小糸は光り輝くものが好きな長耳様の前世はカラスであったのでは?と問いますが
カラスはカラスでも【八咫烏】であり【ハイランダー】の種族性を暗示している
ということなのでありましょう。

黄金のカエルを欲しがる長耳様の瞳には「星十字」の模様が現れますが、「十字」は「4」を暗示し
両目で【8】を示すことから、「※願い事」を表す数字【8】【5】【13】の法則が
発動する展開になるのであります。

「カエル戦車」は「5等」の景品であり、福引のためには「5個」のスタンプ集めが必要とのことで
ますは【5】が示されるわけであります

長耳様はスタンプ集めのために商店街に赴く事になりますが、
向かった先の住所が案内板により以下のように表示されております。

①「月島一丁目108-4」
②「月島一丁目108」
③「月島一丁目109」

①の数字「108」「4」をたし算すると【13】になり
その【13】に一丁目の【1】を足すと「14」で
1+4=【5】になります。

①②③の「108」「108」「109」をたし算すると「325」
「325」は「(3+5)+2」の形で足し算し「【8】+2」とします。

①②③の「一丁目」の「1」が3つで1×3=「3」
「【8】+2」+「3」=【8】+【5】=【13】となります。

①②③に表示された番地の数字の中でまだ足してない数字「4」を【13】に足すと
13+4=17 となりますが、この数字を更に足すと1+7=【8】になるということであります。

【8】【5】【13】すべての数字が示されたので長耳様の「※願い」は叶うということになります。

「沈丁花」は「ダフネ(=ダプネー)」の神話を暗示する花であります。
「ダフネ」は男嫌いのLGBTを示す存在であり、【光明の神アポローン】が絡んで参ります。

【アポローンの光明の祝福】を受けたものは【イルミナティ】であり
例えばLGBTの思考回路を持つ【レディーガガ】は【イルミナティ】であることで有名でして、
つまり思想的なLGBTとは【イルミナティ】という結論になるわけであります。

「沈丁花」→【光明の神話】→【イルミナティ】→(思想的)LGBTという流れでありまして
【両性具有】の【金星】の【光の天使】が絡んでくるというわけであります。

すべては【古代宗教】に関する表現でありまして、日常系の作風はダミーと言った方がよいでしょう。

もんじゃ屋では医者の娘が「朝日ビール」を飲んでいます。
「朝日」と言えば【天体】でありますので、【光明】に繋がります。

店内の壁にはもんじゃの人気商品ランキングベスト10が貼りだされております。

1~10の数字を全部たし算すると「55」になるのはよく知られたことでありますが
この「55」に対応する数字があるとしたらいくつになるでしょうか?

答えはベスト10の隣に表示されている「サイダーの価格表示」にある「33」であります。
【55】+33=【88】となります。

シークワーサジュースは「418円」でありますので=【5】+【8】となります。
【33】というのは【フリーメイソン】スコティッシュ・ライトの階級の数と一致します。

【8】【5】【13】の法則、【数秘術】の秘密を握っているのは【メイソン】であり
【33】の数字もそのルーツとなった【フェニキア人】を暗示しているということなのかもしれません
が兎に角このような数字の表現はこれからも馬鹿の一つ覚えのように繰り返されるのでありましょう。

福引の景品は、以下の通りであります。

1等ハワイ「5」日間ペア旅行券
2等商品券「5」万円分
3等お食事券「3」万円分
4等缶ビール(「350」~)
5等ゴールデンカエル

「1」等~「5」等の数字をたし算すると
「1+2+3+4+5」=①「5+5+5=15」になります。

「5」日間、「5」万円分、(「350」~)の「5」を同じく
たし算すると②「5+5+5=15」になります。

「5」以外の残った数字は「3」が2つであり、③「3+3=6」となります。

①「5+5+5=15」→「1+5=6」
②「5+5+5=15」→「1+5=6」
③「3+3=6」
①+②+③=【6+6+6】=【18】

【666】は長耳様の首飾りである【勾玉】に一致しますが、これは
「契約成立」の印を意味するものでありまして、「※願い」が叶えられる
ということを暗示しているわけであります。

すべては古代宗教に関わる表現でありまして、それこそが一般視聴者が知らない
裏設定の秘密であるというオチでございます。{/netabare}


●【偶像礼拝】と【バベルの塔】

「機動武士ゴンゲム」の頭についているものは{netabare}「ブレードアンテナ」でありまして
「機動戦士ガンダム」と同じものであります。

つまり「機動武士ゴンゲム」とは【鬼神】を示すものであり、その【偶像】であるわけであります。

【鬼神】と言えば【バアル】であり、この【鬼神】を崇め奉った種族と言えば
【フェニキア人】であります。

【フェニキア人】は【呪術文化】に属すわけですが、【呪術文化】と言えば【古代エジプト文明】や
【古代バビロン文明】も同じ特徴がありました。

【バビロン文明】が誇る象徴的な建造物が【バベルの塔】であります。

時と場所は変わりますが「東京スカイツリー」も【バベルの塔】と同じ種類の建造物になります。

文明の力を誇示するために人々は高い塔を建設します。

【フェニキア人】は【星の眷属】であり占星術に長けていましたが、
占星術のルーツは【バビロン文明】にあったようであります。

【星の眷属】は「占星術」に長けていたわけですが、
「占星術」と対になる「数秘術」も得意であったのであります。

「機動武士ゴンゲム」の全長は「18」mでありますが
【18】と言えば長耳様が身に着けている「勾玉」が示すように【666】であります。

次に「江戸城」は「60」m、「凌雲閣」は「52」mということで
「6052」の数字をたし算しますと6+0+5+2=13
【13】という数字の答えが出るということであります。

そして「スカイツリー」の全長は「634」mですので
6+3+4=13 またしても数字の答えは【13】になります。

展望回廊の高さは「450」mでありますが、(【13】に対応する数字が欲しいので)
「江戸城」の「60」m、「凌雲閣」の「52」m、「スカイツリー」の「634」m
それと展望回廊の「450」mをすべてたし算してみますと
6+0+5+2+6+3+4+4+5+0=35 となりましてこの数字を更にたし算すると
3+5=8 で【8】の数字の答えが導き出されるのであります。

これは【8】【5】【13】の法則でありまして、【金星】の周期運動に関する数字であり
【金星の女神】と【光の天使】を暗示しているということになります。

【18】=【666】は【光の天使ルシフェル】が契約者に与える【刻印】であります。

「機動武士ゴンゲム」は【鬼神信仰】の【偶像】を意味するだけでなく、
【ルシファー】が与える【獣の刻印】を意味する数字が刻まれるシンボルでもあります。

「富士遥拝の儀」とは要するに【偶像崇拝】の【ご利益信仰】でありますので、
「※願い事」を叶える【金星の女神】と【光の天使】を暗示する数字が示されるのでございます。

【13】と【8】が出ましたので次に示される数字は当然【5】になるということであります。

スカイツリー公式キャラの「ソラカラちゃん」は【五芒星】の形をしてまして、それで
【8】【13】【5】とコンプリートするわけですが、参拝地点であるところの柱には
以下のような表示が記されているわけであります。

「最高到達点 451.2m/634m 」というソラカラちゃんが示すソラカラポイントのこの数字ですが
今回は分数表示になっているためまずは分子と分母の数字をそれぞれ別にたし算してみます。

分子451.2m→4+5+1+2=12
分母634m→6+3+4=13

次に分子の「12」を分母の「13」で割ってみます。
12÷13=0.92307692~と答えが長いので「0」の以降の数字を切り捨て
「0.923」としてこの数字をたし算しますと
0+9+2+3=14 この数字を更にたし算すると1+4=5
【5】というソラカラちゃんの【五芒星】を示す数字が得られるのであります。

【バアル信仰】では日の出の時間の朝日に祈っていたなどと言われていますが
本作では「スカイツリー」が朝日を示す【オベリスク】の役割を果たしていた
ことも追記しておかなければならないでしょう。

巫女の小糸が参拝の儀式に持ち出した「棒っこ」はひぐらしのなく頃にの綿流しの儀式で
使われたもののようにも見えますし、頭に装着した烏帽子のようなものが「鬼の角」のようにも
見えることからしても、あらゆる点から【鬼神信仰】との関係性に疑いの余地は
無いものと確信いたします。

もしも【バアル信仰】に偏り過ぎているこの展開に何も違和感を感じないのだとしたら
宗教感知度はかなり低いかもしれないと疑った方がいいのかもしれません。

本作は宗教儀式的表現がかなりきつい印象を受けます。{/netabare}


●「グノーシス」の神々

「精霊」を{netabare}酷使{/netabare}し過ぎた長耳エルフ様でありますが精霊と言えば霊的な存在であります。

エルフとはそもそも妖精であります。
妖精とは霊的な存在であり、 {netabare}精霊も霊的な存在であります。

要するに精霊も妖精も似たようなもので大して違いがないとも考えられます。

ゲームにしろアニメにしろ、エルフというものを霊的なものでなく実体あるものとして
扱っている都合、本作では精霊とエルフが妙な関係になっているというわけであります。

しかしながら、そもそもエルフが神社にいるのがおかしいということになりますので
一見して辻褄が合わないこの状況について考えてみることにします。

答えについては既に申し述べましたが、見た目はエルフでも実質はエルフとは違う
神道の神をキャラデザを少々デフォルメして描いているだけなのであります。

エルフ=クランプス=【デーモン族】=【鬼神】

「ひぐらしのなく頃に」の「オヤシロ様」と本作の長耳様は同じ存在であります。
もっとわかりやすく言えば「羽生」=「長耳エルフ」ということになります。

エルフが神社にいると少々違和感がありますが【鬼神】の化身である羽生ならば違和感はありません。

「精霊」とは「御使い」であり「御使い」とは「天使」のことであります。

「精霊」=「天使」を使役するのが神でありますから、そういう主従関係を意識しているからこそ
長耳エルフ様が精霊を酷使する描写が出てくるということになります。

神社には賽銭箱がありますが、あれのルーツはユダヤ教の「契約の箱」であり
「アーク」であります。

「契約の箱」は「祭壇」でもありますが、それで何をやったのかと言えば
「贖罪の儀式」を行っていました。

今ではタブーとされ禁止となった「贖罪の儀式」をデフォルメして
賽銭箱として取り入れたのが神道であったわけです。

「天使の神話?」にはパクりたがる【堕天使】の願望が記されています。

ある意味「カミカツ」の御霊様の再現度が凄すぎて脱毛するばかりなのですが、地上に降りた
【堕天使】は世界を統べる王であり神になりたがり「本家!神様道」を新規開店したわけであります。

キャッチコピーは「※願い事が何でも叶う!神様本舗」であります。

【鬼神】=【堕落の天使】なので、長耳エルフ様は見事に自堕落な
オタク生活を満喫しているわけであります。

しかもファンタやポテチや砂糖満載の佃煮、カツカレー、ケチャップパン?など
いかにも体に悪いジャンクフードの類を好む食生活などは「チェンソーマン」に登場する
魔人PoweRと瓜二つであります。

悪魔族は体に悪い食べ物を好むのであります。
更に言いますとケチャップ満載のパンを食べる時の長耳様の手の持ち方が
見事なまでに【コルナサイン】なのは完全に狙ってやっています。

【コルナサイン】は「I love you」サインに似てますが
人差し指と小指を立てる形で【角】を表現するサインであります。

羽生、御霊様、魔人PoweR、そして長耳エルフ様
よく見りゃどことなく似ているこの方々は【コルナサイン】が示す眷属であるというわけであります。

精霊は神の御使いでありますが、巫女も神の僕であります。

巫女娘がやたらと大人っぽいハンドバッグやコートなどを欲しがるのも、
「天使の神話」に由来するというわけであります。

御使いたる天使が神に憧れたように僕の巫女も神に憧れて
大人っぽい服装をしたがるというオチでございます。

あらゆる状況証拠から神社のエルフはエルフではなく「オヤシロ様」ということになります。

「ひぐらしのなく頃に」登場する巫女=古手梨花は「綿流し」の「儀式の生贄」であります。

神社にある「賽銭箱」は「祭壇」であり、そこで「血の儀式」がとり行われるわけであります。
賽銭箱とはそもそもそういう類のものでありますが、血の儀式=生贄の儀式の直接表現は
流石にまずいと言うことでドバドバのケチャップが着物に着くという間接描写で
神道の本質を何気なく描いたのだろうと考えられるわけであります。

【666】の勾玉首飾りに、同じく【666】を表すオタマジャクシ
すべて計算ずくでやっているのでございます。{/netabare}



エルフがヒロインのファンタジー作品などそれこそ腐る程ありますが
日常系なのはまぁいいとして、何故エルフが「神道」の神なのでしょうか?

そもそもエルフとは如何なる存在なのかについて少々考えてみたいと思います。

エルフは容姿が美しい??らしいということになっているようですが、それは本当でしょうか?
{netabare}エルフは妖精でありますが、ドワーフやゴブリンも同じく妖精であります。

そしてゴブリンは豚の姿で描写されることが多いオークと同一視されることもあることから
ゴブリン族の見た目は美しくはなく、むしろ醜いと言うべき存在であります。

RPGの世界ではエルフも妖精も「モンスター」という概念で括られるわけでありまして
「怪物」であり「化け物」ということになります。

ゴブリンは醜い妖精でもエルフはそれとは違い美しい妖精なのでしょうか?

アニメなどの作品内でエルフが描かれる時、美しい存在として扱われることはよくあることで
ありますが、顔に注目してみると要するに「人間と同じ顔」をしており、それに
「耳長」をプラスしたような感じになるのが典型的なパターンのようであります。

「美しいエルフ」は人間と同じ顔をしているのでありますが、果たしてそれは「エルフが美しい」
ということを表していると言えるのでしょうか?

美人というのは美しい存在であり、個人的な好みの違いはあれど美人を見たならば
当然の如くその美しさに何らかの衝撃を受けるわけであります。

その美人を見た時と同じように美しいエルフを見たら同じような衝撃を受けるのでしょうか?
通常の現代人はエルフなんてものは見たことがありません。
しかし美人ならば見たことはあります。

もしもエルフが美しい存在というならば、人間族の美人に匹敵するくらいの美しさを
兼ね備えていないと理屈に合わないのですが、アニメに描かれるエルフは人間の顔をしています。

エルフというのは「人間の美人」と同じくらい美しい生き物であるとは言えても
エルフが美しさで人間の美人に勝っているということにはならなくなります。

道理で考えれば結論は明白であります。
人間にとって最も美しい存在は人間であり、「モンスター」という概念で括られる
ゴブリンやエルフなどの妖魔族が美しいというのは発想に無理があり、
実際に「人間とは別の顔」をしたエルフの描写により美しさを示した事例など
1件もないのであります。

美しい人間の顔に「耳長」の要素をプラスした姿こそが究極的に美しいということなのでしょうか?

もしも「耳長」が美人の条件と言うなら、美しさを追求することに余念がないより多くの
人々は「耳長」に整形するでしょうし、そうでなくとも耳が長い人こそがミスコンなどで
評価されるはずでありますが、現実世界ではそんな話は全く聞きません。

「耳長」が美しいとか「エルフ」が美しいとかいうのは要するに妄想であり
「異世界転生ものが流行っている」説と同じくらい出鱈目な話なのであります。

「シュガーアップル・フェアリーテイル」では妖精=【妖魔族】が人間に虐げられ
奴隷的な扱いを受ける中、この【妖魔族】に同情する主人公が他の人間たちから
酷い扱いを受けるというある種の糞テンプレパターンを繰り返します。

妖精は【妖魔族】でありモンスターでありますから、そもそも人間と共存できる
わけなんてないのが道理というものであります。

エルフは知性が高い種族なので交渉の余地はあると言えるのかもしれませんが
そもそも住む世界が違うエルフと人間が当たり前のように共存生活できるとか
かなり無理がある話でありまして、いくらフィクションでも野生動物と
人間が対等の関係で共同生活できないように、モンスターと人間も対等の関係で
共同生活できないのは道理であるのでありますから、人間による【妖精族】に対する
差別の惨さを視聴者一般にアピールするのは頭のネジが外れているというしかないのでございます。

エルフとはどのような存在であるかと言えば、「クランプス」というゴブリンのように
見た目が醜い怪物がそのプロトタイプであると推測いたします。

所詮フィクションなのだから、妖魔とは悪の存在でも、妖精は人間に友好的な善の存在で
あるという解釈があってもいいのでは?という考え方を全否定はしませんが、
物事の道理を外れているだけでなく、バカの一つ覚えみたいに繰り返される
やたらと【妖魔族】を美化したがる風潮とその背後にある思想の偏向性には
見るに堪えないものがあり、故にこのように苦言を呈する次第にございます

「古英雄詩ベーオウルフ」によれば、「オーク骸」族は悪しきモンスターであり
悪霊の類と解釈されており、「オーク骸」「巨人族」「エルフ族」は【カインの末裔】
として記されているということであります。

「進撃の巨人」の人間を食らうような「巨人族」と同じ種族である「エルフ族」と
人間が仲良くなれるというのはかなり妄想が惨く、極端な思考傾向であると言えるでしょう。

エルフが美しいというよりは、エルフのあの「耳長」がクレオパトラの鼻の高さが示すように
知性が高いという意味で「美しい」としたかったのでしょうが、誰かが意図的に
捻じ曲げたかのようにしてエルフは美しい説が定まったような気がいたします。

文献などから導かれるエルフの正体は、知性は高いが見た目は「クランプス」の
ように醜いモンスターというのが真相でありまして、アニメで描かれる美しいエルフは
全くの出鱈目ということになります。

「シュガーアップル・フェアリーテイル」や本作のような【妖魔族】の美化や
「進撃の巨人」のような【巨人族】をやたら美化することに
もの凄いバイアスがかかっているような傾向の背景には一体何があるのでしょうか?

考えてみたら昔々の「デビルマン」や「妖怪人間ベム」、「悪魔くん」の頃から
更に言うと「魔法少女」系も含め、ダークヒーローもの作品を数え上げたらきりがないほど
溢れかえっているような状況だったりします。

「デビルマン」=【悪魔】が主人公という発想は、【逆転の発想】であります。
「上なる如く、下も然り」という言葉から導き出される思想傾向、
それを【グノーシス主義】と呼びます。

【イエズス会】や【テンプル騎士団】などにこの思想傾向が見られると言われており
【イエズス会】は【聖母マリア信仰】と【黒い太陽】のシンボルが特徴的であり
【テンプル騎士団】は【ソドムの罪】を犯したなどと囁かれています。
【ソドムの罪】をわかりやすく言えば「LGBT」的行いということになるかと思います。

本来あるべきもの、本来の道理をひっくり返した逆転的な考え方をするのが
【グノーシス主義】ということになります。

故に「ダークヒーロー」こそが正義であり、「耳長モンスター」が美しいとなるわけであります。

【グノーシス主義】的傾向が著しい作品の代表例を一つ挙げるとしたら
「オーバーロード」になるかと思います。

主人公が【魔王】であり、容赦なく人間を大量殺戮いたします。
「シュガーアップル・フェアリーテイル」の事例のように
妖精を差別し惨い扱いをする下等な人間族など根絶やしにしても構わないという発想は
人間の価値観の「真逆」でありまして、典型的な【グノーシス主義】と言えます。

魔王、エルフ、妖魔、巨人族をやたら美化し、人間族を愚かで醜い悪の存在であると
このように扱う傾向が著しく表されているのであります。

【グノーシス主義】を踏まえて考えるならば、本作の神道の神設定というのもなかなかに
説得力があると言えるのかもしれません。

エルフのあの耳長は【妖魔族】であることを示していますが、【クランプス】とエルフが同じならば
エルフは【デーモン族】ということになります。

【デーモン族】と言えば【鬼族】であり、【鬼神】も同じ種族ということになります。
【鬼神】と言えば「ひぐらしのなく頃に」の「オヤシロ様」であり「羽入」であります。

【鬼神】は「どろろ」や「ガンダム」などいたる所に登場しますが、
【須佐之男命】=【牛頭天王】が【鬼神】であることからも明白なように
神道においては代表的な神であるということになります。

「エルフ」=【鬼神】という発想は少々イメージし辛いかもしれませんが
そもそも【デーモン族】も「妖魔族」も「魔族」であり、同じモンスター族に分類されますので
エルフも【デーモン】も同じ【魔族】と言ってしまえば話はそこで終わります。

本作のエルフが【デーモン族】と同じ魔族である根拠を一つ示すならば
おたくエルフが首にぶら下げている3つの【勾玉】でありまして
【勾玉】は【6】の形をしていますので【6】が3つで【666】となります。

【獣の刻印】を持つ種族でありますからまさに【カインの末裔】であるということになるでしょう。
更に言えば胸元には「十字架」のような紋章が2つあり、「十字架」=4が2つで
【8】の数字が導かれ、「【金星】の女神」と【光の天使】を暗示しているということになります。

そもそも【女神】のルーツが【天使】であるのですが、【女神アシュタルト】は
【鬼神バアル】の妻でありますので、【堕落の天使】との関係性から見ても
【鬼神】との関係性から見ても【悪魔族】ということになります。

オタクエルフが松果体の当たりに付けているアクセサリーは【プロビデンスの目】
を示しており、部屋の床のカーペットは【フリーメイソン】のロッジの床と同じ
「白と黒の市松模様」でありますが、チェス盤のような白と黒の床が意味するのは
「上なる如く、下も然り」ということであります。

オタクエルフが自堕落な引き籠り生活の日々を送っているのは
【堕落の天使】の眷属であることを示しているのでありましょう。

エルフが金髪でも何の違和感もありませんが、金髪の意味を敢えて考えてみるとすると
【金星】との関係性もあるでしょうが、ギリシア思想由来の【黄金の魂を持つ種族】を
表しているのであると考えられます。

【黄金の魂を持つ種族】には【黄金】がふさわしいということで
宗教行事である【オリンピアの祭典】では勇者には「金メダル」を授与したわけであります。

【黄金の魂を持つ種族】について言及し始めると話が長くなりますのでここでは
ざっくり示すだけにしますが、要するに【ハイランダー】のことであり
【王侯貴族】ということになります。

最終的には【カインの末裔】と繋がる見込みですが、なかなかに難航しそうな予感がいたします。

オタクエルフのコレクションである「プラモデル」は【偶像礼拝】の【鬼神信仰】を表しています。

「神道の神」=「オヤシロ様」は「※願い事」を叶えてくれます。
しかし「代償」がとても高くつきます。

「どろろ」や「王様ランキング」そして、「ひぐらしのなく頃に」「水星の魔女」で
【鬼神信仰】の本質が描かれています。

「巫女」とは「卑弥呼」のような【呪術使い】であり【鬼神】と「チャネリング」する能力を持った
オカルティストでありまして、「ひぐらし」の古手梨花ダークver.のようなのが本当の姿であり
「萌え」の要素など一切ないはずなのですが、アニメでは極端に歪められ
アイドルかなんかのように祭り上げられていることに激しい違和感を覚えます。

神道自体がかなり怖いものであると認識していますが、真実を捻じ曲げて萌えアニメの題材にする
やり口にも同じような怖さを感じずにはいられません。

現在の日本ではドラッグは違法ですが、本来巫女とはドラッグを常用し、白目むいたような感じで
トランス状態に入り、【鬼神】だとか【竜神】だとかの類と交信します。

要するに宗教というものは【オカルト】でありまして、
思想傾向がニュートラルであるはずがないのであります。

アニメ作品でこれを取り上げどこぞの神社が「聖地」みたいな扱いになるようなことは
非常に不健全であり、詐欺的であり思想洗脳しているのと同じであると思います。

フィクションを楽しむのは個人の自由ですが、神道の歴史を無視したようにして
これを無条件で美化するようなやり口には胡散臭いものを感じずにはいられません。

「羽入」は「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい」と謝罪の言葉を繰り返します。
何故でしょうか?それはきっと許されざる「罪」を犯したからなのでしょう。

神道に関わるならばまずは【鬼神信仰】の本質について知るべきでしょう{/netabare}

投稿 : 2023/12/02
♥ : 6
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

【最終】だから「異色の組み合わせ」で「ハートフルコメディ」やるならこういうのやれよな!!

【レビューNo.67】((最終レビュー)初回登録:2023/6/24)
コミック原作で2023年作品。全12話。
これもタイトル切りしかけたんだが、たまたま観たPVで「想像していたのと違うかも」
ってことで視聴してみることに。

(ストーリー)
月島で江戸時代から400年以上続く「高耳神社」を舞台に、異世界から召喚されご神体と
して祀られてきたエルフ「エルダ」と、そして巫女を引き継いだ女子高生「小糸」による
ハートフルな日常コメディ。

(評 価)
・第1話:「エルフ」という設定がきちんと生かされている上々の滑り出し
 {netabare}本作で一番感心したのはこの部分ですね。
 ・エルフのくせに現在文明にどっぷり浸かり、引きこもりの駄目ニート
  {netabare}・エルフ →文明を嫌い自然を愛する神秘の一族である(作中解説より)
   いやいや、ゲームにアニメにしっかりハマって、現在人以上に現在文明を満喫し
   てますからw
   ・単にゲームやアニメ観てるとかだけでなく、本堂でエアブラシ使ってプラモデ
    ルを完成させるとか、なかなかのマニアックな描写が個人的にはツボ
   ・本来なら酒や米等を奉納する、氏子さんからの神饌も
    → ポテチやファ●タ、果てはVRゲーム機等みんなエルダのことが大好きで、
      好みをちゃんと把握している。
      (VRゲーム機は「ハードを渡しておけば、ソフトはウチで買うしかない
       だろ」というオチまでつけているのがGood!)
   ・そもそも神体として祀られても「神通力とかないからなあ」
    こういう細かいセリフ回しが上手い!
    (精霊魔法は使えることと上手く対比させてる点がGood!){/netabare}

 ・エルフという長寿を生かした構成
  ・召喚されてから400年この町を見届けてきたという、エルフ設定がきちんと生かさ
   れている。神を引き受けた理由が
   {netabare}→ 「自分の代わりにこの江戸・国の行く末を見守ってくれ」400年前に友と約束
      を交わしたから →  {netabare}その相手が「徳川家康」という盛大なオチまでw{/netabare}
  ・それゆえエルダにとっては、自分が知るこの町が目まぐるしく変化していくことや
   愛する人との死別等は悲しい出来事 → だから引きこもりになった。
  ・そしてその思いを察した小糸は
   「その友達はエルダに未来を見てほしかったんだと思う。世界が変わっていくこと
    はきっと悪いことじゃない。だから私と一緒に東京を観て回ろう。」
   というハートフルなオチで1話を締めくくるという・・・{/netabare}

 単なる「エルフの現世での駄目神ぶりを愛でる」浅い作品かと思いきや、このエルフ(ご神体)
 は「高耳さま」と呼ばれ、神社共々皆に愛され生活に根付いている。そんな下町情緒溢れる
 古き良き伝統を背景に、しっかり心情等を描いているので、今後が気になる作品ですね。
 コメディはベタなところが多いですが、よく言えば王道ですし、エルフネタを生かしたり、
 上述のような細かいネタにセンスを感じ、個人的にはツボでした。
 とはいえ「出オチで終わらず、1クール乗り切れるのか」という不安もありますかね。
 しかし、ハートフルなエピソードを丁寧に描いていけば、結構いい感じに展開していける
 んじゃないかなと期待もしています。

 最後に、「異色の組み合わせ」で「ハートフルコメディ」やるならこういうのやれよな!
 安易に「幼女」×「ヤクザ・殺し屋」という奇抜さだけで、後にそれを生かしたストーリー
 が作れないのなら、思い付きで手を出すんじゃねーよと。
 この作品が成功例となることを願いつつ、今後に注目していきたいところですね。{/netabare}

・第2話:無難な日常回 →エルダにとってのいろいろな第一歩
 {netabare}1話を受けて2話どうするの?感じでしたが、無難に日常回を入れてきましたね。
 ・妹の小柚子と親友高麗の紹介
  まずは使えるサブキャラを育てるということで、上述2人をエルダに絡ませてきました。
  ・小柚子:小学生なのに料理が凄く上手で、町内でも一目置かれる存在。
  ・高麗:快活で歯に衣着せない言動もあるが、性格は男前(江戸っ子ぽさがある)
  2人ともキャラは悪くなく、今後も期待できそう。
  エルダにとっても小糸以外の初顔合わせで、ぎこちない感じであったがまずは第一歩。
 ・「佃煮とカエルキャラの食玩」で乗り切るAパート
  っで、Aパートの話のメインは「佃煮とカエルキャラの食玩」という・・・
  いやあ、この原作者なかなか大胆だなw特に「カエルキャラの食玩」については(1話で
  も感じたが)オタクへの理解度というか描写がめちゃリアルでしっかりしているんだよ
  な。本人も何かのオタクなのかなw
  個人的にはエルダのキャラがより鮮明になって高評価だが、この辺は評価が分かれるかな。
 ・地元密着のもんじゃで締めるBパート
  (小柚子のもんじゃ新メニュー開発依頼のリサーチを兼ねて)もんじゃを食べに行くとい
  う話でしたが、月島ということで地元密着を印象付ける上手い流れでしたね。
  そしてエルダにとっても初の外食(いつもは本堂で一人で食事している)という、ここで
  も第一歩を踏み出します。

 緩い日常回ながらも、エルダのキャラの輪郭をより明確にし、人間関係や外食して皆で食事
 するという、エルダの閉ざされた世界が少しづづ変わっていくのを感じられた、意外とよく
 練られた構成だったかなと思います。{/netabare}

・第3話:いろいろと作品の今後が見えてきた回
 {netabare}・Aパート:お取り寄せグルメ/Bパート:小糸の巫女・継承の儀
  可もなく不可もなく、緩い日常回って感じでしたが、
  ・(冷凍技術等)今とは違う、江戸時代の宅配事情
  ・きれいなガラス瓶に愛着 → 舶来品のギヤマンとして心躍らせていた過去
  等、400年生きてきたエルダの「江戸時代の生活ぶり等の豆知識紹介」がこの作品の鉄板
  ネタのひとつになるのかな。
  また「小糸の巫女・継承の儀」では、先代巫女の「小糸の母」とのちょっとした思い出を
  懐かし気に語るなど、(小糸は母との思い出が少ない感じで)こういうハートフルなネタ
  も織り交ぜていくのかなっというのが垣間見えた回でしたね。
  「エルフ設定」を上手く生かしつつも、ただこれだけだと「あと10話ほど大丈夫か?」
  って不安もあったのですが・・・
 ・Cパート:新キャラ登場
  終了間際に、大阪在住らしき「新エルフ」を突っ込んできました。さすがにその辺はきち
  んと考えられているようです。次週は東京のエルザに会いにいくようで、この作品が
  「出オチで失速とならず、今後に繋いでいけるか」
  次週は結構重要な回になるかもですね。{/netabare}

・第4話:コメディ展開の限界が見えてきたんだが・・・
 {netabare}・前回下記のように書いたんだが
  >終了間際に、大阪在住らしき「新エルフ」を突っ込んできました。さすがにその辺はきち
  >んと考えられているようです。次週は東京のエルダに会いにいくようで、この作品が
  >「出オチで失速せず、今後に繋いでいけるか」
  >次回は結構重要な回になるかもですね。
  図らずも不安が的中した感じですね。
  大阪のエルフ「ヨルデ」はエルダより1歳年上らしいが、幼稚で面倒くさいキャラ。個人的に
  は笑いどころが一つもなく「なんでこんなキャラ設定にしちゃったの?」と苦言を呈したく
  なるレベル。救いは大阪在住だから出番は少ないかなっと。
 ・Bパートはエルダが風邪を引き、小糸が世話を焼くという話だったが、こっちもこの2人でコメ
  ディ展開していくのは厳しいって感じだったかな。
  ・親友の高麗を上手く使うor新キャラでの打開
  ・地元民とのふれあい&ハートフルなエピソード
  ちょっとこの辺の割合を増やさないと、エルダも小糸も自分から面白展開を作っていけるキャ
  ラじゃないので、誰かが火付けてやらないと面白く話が回っていかないという印象ですね。
  (で、今回ヨルデを入れてみたものの、大きく期待を裏切ったかなっと)
  それにエルダの声優「小清水亜美さん」の演技、少し愁いを含んだ回想などは、400年の歳月の
  重みを感じさせ、今のところこの作品の一番のウリかなと思うので、その辺をもっと上手く活用
  して欲しいところ。
  今の感じだと次回もちょっと心配かなあ。{/netabare}

・第5話:これがこの作品の1つの理想パターンかな
 {netabare}>・親友の高麗を上手く使うor新キャラでの打開
 >・地元民とのふれあい&ハートフルなエピソード
 >ちょっとこの辺の割合を増やさないと、今の感じだと次回もちょっと心配かなあ。

 まあこちらの声が届いた訳でもないだろうが
 ・エルダの駄目っぷりをベースにしつつも
 ・飛脚や江戸のおしゃれ事情の豆知識は面白く
 ・Bパートで高麗が入ると、会話の流れに変化が生まれ〇
 ・最後に歴代巫女たちを偲ばせる、ハートフル展開でホロリとさせる
 なんだ~、やればできるじゃないですか!
 やっぱり前回のヨルデに問題があったようで・・・
 飛びぬけた面白さではないですが、この作品らしい味のある構成だったかなっと。
 あと、エルダの顔のアップは◎。やはり作画のレベルは高いので、そういうところも活かして
 いけばいいんじゃないですかね。{/netabare}

・第6-7話:エルダが外出するとやはり話が広がり面白い
 {netabare}(6話)
 ・Aパート:テスト勉強/Bパート:50年に1度の大神事
  ・テスト勉強でエルダに歴史のことを聞いたり、大神事では富士山が見える場所ということ
   でスカイツリーに登りながら富士山の名前の由来等、エルダの豆知識多めでそこは面白い。
  ・ただ2人だけのコメディ展開は、(個人的には)やはりちと厳しい印象ですね。
  ・そして小糸は時折見せる、エルダの愁いを含む(?)笑顔があまり好きじゃないとのこと。 
   はじめはよくわからなかったのですが、EDの歌詞で
   「たまにするその顔~遠くにいってしまいそうで~好きじゃなかった♪」
   とあり、そういうことなのかなっと。こういう描写が入ると作品が締まってGood。

 (7話)
 ・Aパート:昔の遊び/Bパート:福引き
  ・Aパートは小柚子回。
   ・小柚子の自由研究で「昔の遊び」を調べるとのことで、エルダが「私に任せろ」と。
    「いかのぼり→たこあげ」になった経緯等、エルダの豆知識はやはり鉄板。
   ・しかしこの自由研究は、実は小柚子の嘘で、最近忙しくあまり構ってもらえない小糸に
    遊んでもらいたかったから。
    ・普段のしっかり者キャラとのギャップ
    ・実は寂しがり屋だが甘え下手
   ハートフルな展開で、小柚子の新たなる1面が見られた非常に優れた構成でしたね。
  ・Bパートは商店街へのお出かけ回。
   ・前回やったエルダがハマっている「カエルキャラの食玩」のレアアイテムが限定販売。
    → 抽選が外れて落ち込んでいるエルダだが、商店街の福引き景品にあることが判明。
    ということで、2人で福引きのために商店街のスタンプラリーに参加することに。
   ・エルダを見つけると、陰から「高耳さま」と拝む町の人々。この辺り皆エルダとの付き
    合い方を心得ているようです。
   ・そして商店会を回りスタンプを集め終わると、いざ福引きへ!
    → 見事5等で念願のレアアイテムをゲット!!
     → しかしこれには商店街の皆が裏で協力していて・・・
   エルダが町の皆に愛されていることが改めて伝わる、こちらもいいエピソードでした。

  エルダが外出するとやはり話が広がり断然面白くなりますね。
  そもそも1話で「だから私と一緒に東京を観て回ろう」といった割に、神事以外ではほとんど
  外出していないというw 作品も後半戦、エルダがいろいろな東京を観て回る展開が増えると
  いいですね。{/netabare}

・第8話:新キャラ登場 →ギャンブルはエルフをも狂わすw
 {netabare}今回は久々に新キャラ登場でした。4話でヨルデたちを出したきりなので、タイミング的にも悪
 くないですね。金沢のエルフと巫女のようです。
 ・ハイラ
  ・前田利家に召喚されたという、エルダより100歳程年上のエルフ。そのためエルダを子供扱
   いする。(エルダにはお姉ちゃんと呼ばれたいようだが、エルダは拒否)
  ・糸目で上品な話し方をするので、普通にしてれば高貴な雰囲気が漂う。
  ・でも、重度なギャンブル狂w
 ・小伊万里いすず
  ・8歳から麗耳神社の巫女をしている。小糸と同じ16歳の女子高生。
  ・インスタのフォロワー15万人を誇るインフルエンサー。
  ・実はハイラのことが好きすぎて、給料の大半をハイラのブロマイド作りに費やしている。
   (こいつもちょっとおかしいやんw)

 2人は「金沢物産展」のお手伝いをするために、今回上京。ハイラ曰く
 「金沢は愛する氏子たちが住む街。だからこんな機会にお返しをしたい。」
 と、立派な志を持っているのかと思いきや、やっぱりダメエルフだったかwww
 しかも東京競馬場目当てのようですしw
 (でも一番の目的は、エルダに200年ぶりに会いたかったらしい)
 ハイラが道中ギャンブルで宿代をスッたため、2人は高耳神社でお世話になることに。
 最初はハイラと最近上手くいっていない影響で、小糸に対してもツンケン気味ないすずでしたが、
 小糸と同じで「ハイラの隣にいてもいい位かっこいい大人になりたい」といった思いを語り合い
 ながら、すっかり打ち解けたようです。

 今回一番面白かったのは、恒例のエルダの豆知識で「水茶屋娘」の話ですかね。
 ・水茶屋(今でいうカフェ)にアイドルばりの人気の町娘がいた。
 ・あまりの人気振りに「茶屋娘見立て番付」というランキングまであった。
 ・(一介の町娘が)当時最先端のメディア「浮世絵」にも描かれていた。
 これって今のアイドル事情そのまんまやんけ!!江戸時代からすでにそんなシステムが存在して
 いたのは驚きでしたね。

 別れ際にいすずからこう問われます。
 「寿命の短い私たちの方が先にいなくなる。それなら仲良くしないで、悲しい思いをさせない方
  がいいと思うことはない?」
 「あるよ。でもきっと間違ってる。」
 それにいすずも同意。2人がエルダたちを思っていることが分かる、ほっこりとした締めでしたね。{/netabare}

・第9-10話:コメディ展開もこなれた感が出てきて〇
 {netabare}(9話)
 ・Aパート:雨降り/Bパート:部屋の片づけ
  ・エルダ「雨は好き、堂々と引きこもれる」 →まあ晴れても引きこもるんですけどねw
   2人で漫画を読んでいると、雨漏りが!
   → エルダのオタクグッズや押入れのものを退避
    → まさかBパートへの伏線だったとは・・・
  ・小柚子「傘をさすと片手がふさがって不便」
   エルダ「ドローンに逆開きの傘をぶら下げるのはどうだ!」
   → エルフのくせに、人間よりハイテクに詳しく、柔軟な発想してるの草www
  ・雨も上がり、屋根の修理も終わり、出した荷物を片付けているとビデオテープが出てきて
   → 小糸の世代になるとビデオテープを知らないんだな・・・
     (まあ「ReLIFE」でMDを知らないのをネタにしてた位だしなw)
     しかも1本はβテープとか、またマニアックなw
  ・そのビデオテープを観ると、小糸と同じ頃の母親が映っていて・・・
   エルダ「そのテープ小糸にあげようか?」
   小糸「ううん、エルダが持ってて」
   → 行間を読むような「間」の演出といい、やっぱハートフル展開はさすがですね。

 (10話)
 ・アバン:エルダの1日/Aパート:大阪ヨルデたちの日常/Bパート:金沢ハイラたちの日常
  /Cパート:小糸の1日
  ・エルザ
   ・7時起こしてもらうの起きず →10時起床~4時就寝。
    という夜型エルフに染まってる1日の紹介。
  ・ヨルデ
   ・こちらはエルダと違い、一人でウメダの地下街へ買いものに行き迷子になったり、食べ物
    を奉納してくれた氏子さんにお礼にいくと言ってたり、積極的に外へ出歩いている模様。
  ・ハイラ
   ・いすずはハイラ好きが高じて、前回のブロマイドに続き、ハイラ写真集も作っている模様。
    (200冊目)
  ・小糸
   ・巫女の朝は早い →5:20~23時就寝。
    久しぶりに高麗が登場。
  それぞれのエルフの日常を切り取り、対比で見せる構成はなかなか面白かったかな。

  原作未読なので推測でしかないが、始めの頃のコメディ展開は。無理に笑いをとろうみたいな肩
  に力が入ってたように感じたのですが、だんだん作品の方向性が固まってきて、コメディ展開も
  自然でこなれた感ができてたように思いますね。
  話数が進むほどに作品がよくなっていく感がいいですね。{/netabare}

・第11話:緩い日常回 →ラストは最終回への布石なのか?!
 {netabare}・Aパート;探偵/Bパート:弓耳祭り
  Aパートはガッツリ高麗ちゃん「暇だしな!」。
  ・エルダのオタクコレクション・ゴンゲムの限定プラモデルが見つからず、エルダは
   「盗まれた」と大騒ぎ。 →遊びにきてた高麗が「探偵ごっこ」を始める。
  ・「探偵」も江戸時代の捜査を行う者(同心・与力等)「探偵方」と呼ばれたのが始
   まり。今の形になったのは明治になり「私立探偵」現れてから。(エルダ豆知識)
  ・推理で犯人を暴き出すと、今度は裁判を始める高麗。
   そしてエルダの豆知識「町奉行所」ネタ。

  Bパートは弓耳祭り。
  ・海の平安を願う、高耳神社のお祭り →「お弓神事」宮司が船に乗り矢を射る。
   エルダはその的を持つ係。(昔は矢を射てたが、誤って川に落ち溺れたのでやめた)
   ここでも豆知識「徳川家康の運河整備」ネタ。
  ・ところが宮司(小糸の祖父)が怪我をしたため、今年は小糸が矢を射ることに・・・
  
  もうラスト周辺ですが、緩い日常回で終わりましたね。弓耳祭りを描くのか思ったら、
  その手前で終わったし。もしかしたら来週が最終回でそこで描くとか?!
  このままだと、ちょっと消化不良な感じがしますね。{/netabare}

・第12話:「エルダダイブ」にコメディもキレッキレで満足感高かった
 {netabare}・Aパート:お弓神事/Bパート:辻占
  >もしかしたら来週が最終回でそこで描くとか?!
  やはりラストは弓耳祭りで来ましたね。
  ・怪我で欠場する宮司(小糸の祖父)に代わり、矢を射ることになった小糸ですが、なか
   なか上手くいきません。
   で、エルダが見本をみせるのですが、さすが腐ってもエルフ!見事に中心を射抜きます。
   「コツは風(の精霊)の声を聴くこと」さすがコツもエルフですw
  ・ついに弓耳祭り当日。ラブコメ等の夏祭りイベントとは違い、しっかり神事としてその
   過程で町の人たちが信仰している様子を描いていたのは、さすがですね。
  ・そしてお弓神事本番。やはり2本の矢を外し、最後の矢を「エルダに当たらないように」
   と大きく外した小糸。それを見てエルダは、なんと矢に向かって大きくジャンプ!!
   盛大に海にドボン。でも矢は中心を射抜いていました。
   このまさかの演出は心に響きました!!そして、島田のばあさんが「小糸の母」の時の
   神事を振り返りホロリをさせるという・・・最終回神がかってるな。
  ・さて神事も終わり、日常に戻ったエルダたちですが、エルダには小さな不幸が立て続け
   に起こり、エルダは不安に陥ります。
   そんなエルダに小糸は本神社のお守りをおススメしますが、
   「この私をご神体に祭るような神社のお守りは頼りない!!」
   と、言い切っちゃいます。どうした最終回、ギャグもキレッキレだぞw
  ・で、「辻占」に頼ることにしたエルフ。
   (江戸時代に流行った占い。夕方に辻(神の通り道)に立ち道行く人々の声を聞いて占う)
   「ご祭神がよその神さまの声に頼るのはちょっと・・・」小糸のツッコミもキレッキレw
   でも引きこもりのエルダが人通りの多い街角に立てるはずもなく・・・
  最終回にしては、特別なこともなく普通の日常で締めましたが、お弓神事での「エルダダイブ」
  やら日常のコメディにも切れがあり、結構見所は多かったかなと思います。{/netabare}

(最 終)   
「『異色の組み合わせ』で『ハートフルコメディ』やるならこういうのやれよな!」ですが・・・
1話のレビューで書きましたが、特殊設定を打ち出してきたならそれを出オチで終わらせず、最後まで
その設定を活かしたストーリー展開をこちらは期待するわけですよ!
その点本作はしっかり最後まで、エルフという特殊設定をちゃんと活かせていたのではと評価。
そして他の方も「小清水劇場」と書かれていますが、エルダ役小清水亜美さんの「ダメエルフの緩さ」
や「400年の歳月の重みを感じさせる、少し愁いを含んだ回想」等はホントハマり役で、彼女の熱演
を楽しむだけでも、この作品を観る価値はあると思います。
あとエルダの顔のアップなど、やはり作画のレベルも相当高かったのではないかと。

ただこういう緩い感じのコメディはあまり見ないので、個人的にはコメディ展開の当たり外れはあった
かな。でも上述したように回を追うごとに「こなれてきた感」が出てきて、良くなってきてましたが。
あと個人的には「ハートフル要素」はもう少し多めの方がよかったかな。その方がエルダのキャラや
小清水さんの演技が活きたような。
それに「私と一緒に東京を観て回ろう。」と言っておきながら、全然東京巡りをしていない点も。
やはりエルダがもう少し外出した方が、展開に変化が生まれより面白くなったのではと思いますね。
この辺り、もし2期があればそういう機会も増えるのかもしれませんが。
それでも(出オチで終わり失速するのを懸念していましたが)最後までしっかり完走してくれたかなと
思います。


(追 記)
エルフの長寿命を生かした作品としては「葬送のフリーレン」が有名ですが(今年アニメ化)
・江戸前エルフ:「少年マガジンエッジ」2019年7月号~
・葬送のフリーレン:「週刊少年サンデー」2020年22・23合併号~
ということで、本作の方が先輩らしいので。

投稿 : 2023/12/02
♥ : 21
ネタバレ

フリ-クス さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

家事とエルフは江戸の華

この辺りは東京の下町情緒が残っていてなんだかんだ、
なんて言葉がよく耳目に触れますが、
僕はそういうのにあんまり心ひかれないヒトであります。

もちろん『キライ』というわけではありません。
アリかナシなら『アリ』なんだけど、
ありありのアリ、ではなく、ふつうよりのアリぐらいかと。

おのぼりさんよろしく
浅草・上野・柴又あたりをプラプラ歩いたこともありますが、
特別楽しいわけでもなく、
だからといってつまんないわけでもなく、
ほんとにまあ、ふつう。
(京都出身なので古い下町とか門前町とか見飽きてるのあるかもです)

  ただ、いまはもうムカシと違って、
  「てやんでえ、べらぼうめ」なんて言って
  手鼻かんだりするおっちゃんを、
  「粋だねえ」なんてアリガタがる風潮が廃れてきたのは高評価。
  むだなケンカ腰はナシの方向でお願いいたします。


そういう『特に東京好きというわけじゃない』拙でありますが、
本作『江戸前エルフ』は、
のんびり楽しく、そして関心を持って見ることができました。

舞台は月島(その気になれば銀座・築地から歩いて行けるとこ)。

そこにある高耳神社(架空)に、
江戸時代に召喚されたエルフ(エルダ=引きこもり)が、
ご神体として祀られていております。
そのエルフと巫女(小糸=きびきびJK)の絡みを中心に、
ヒトの暮らしをまったりと描いた日常系ですね。

  机をばんばん叩いて爆笑するようなコンテンツではなく、
  ゆるめでやさしい世界観に肩までつかるような『温泉系』。
  とはいえ、笑えるところはくすくす笑える、意外な良作であります。


僕は最初『ほとんど期待せず』一話を視聴したのですが、
  けっこう見やすいかも
ぐらいの印象で『とりあえず』視聴を続けることにいたしました。
で、話数を重ねるにつれてジワジワささってきて、
最後はかなりマエノメリになって完走しちゃった次第であります。

なんでお気に入りになるまでそんな時間かかったんよ、
と言いますと、
実はこの作品『よくできた椀物』みたいな構造になってるんですよね。
澄んで芳醇な風味のあるお出汁があって、
そこにしっかり味と歯ごたえのある具材が浮いている、みたいな感じです。

最初は具材の味しかわからなかったんですが、
しだいにそれを支えるお出汁の風味を感じるようになり、
  ああそうか、これが渾然一体となってるから美味しいのか
みたいなことに途中で気づいたという、
食わせ甲斐のない味オンチ野郎まるだしのていたらくでありまして。


具材というのは大きく分けると二つ。
  ① ヲタぐだ(オタク+ぐだぐだ)+萌え
  ② お江戸トリビア

まず①は、今日的なアニメだとド定番具材ですね。

  オタクでヒッキ-でナマケモノのぐだぐだエルフ(エルダ)と、
  きびきびJK巫女(小糸)の取り合わせで、
  エルフ萌え、巫女萌え、だめヲタギャグなどの需要をしっかりと。

  ス-パ-小学生の小柚子(こゆず=小糸の妹)も差し込み、
  特定需要をお持ちの方にも、
  さらりとお応えいたしております。

  同じ具材ばっかで飽きられないよう、
  他のエルフだの巫女だのも適宜投入いたしておりまして、
  いわゆる『ばっかり食べ』の方も最後まで美味しくいただけます。

これに対して②の『お江戸トリビア』は、けっこう斬新。

  江戸時代の文化・風俗って、
  みんな知ってそうでいて、実は知らないんですよね
  (違ってたらごめんなさい。少なくとも拙はそうです)

  それを、エルフの長命を利用し『思い出』として語らせる。
  このアイディアが実によき。

  特に『お江戸好き』というわけじゃない拙の耳にも、
  ものすごく自然に入ってきますし
  知的好奇心もいい感じに満たされます。
  学校の授業もこんなだったらいいのに、なんて思っちゃう、
  ステキで実のある斬新な具材なのでありますよ。10ヘエあげちゃう♪

ただ、こうした具材だけだと、
定番の具材に目新しい具材をくわえてちゃっちゃと炒めただけ、
いわゆる『なんちゃってエスニックめし』にしかならないわけであります。

これをステキな『椀もの』に仕立てているのが、
じゅわっと沁み込んでいる『お出汁』の存在ではあるまいかと。
ほんと、この存在のおかげで、
ちょっと尖った風味のある具材も、やさしくまろやか、
舌に心地よくなじむ味になってるんですよね。

このお出汁、単一素材ではなく『合わせ出汁』になっております。

ひとつめは『登場キャラの切なさとやさしさ』。
これは前面で具材の味を引き立てる、
いわば『かつお出汁』にあたる部分ではあるまいかと。

  残酷だけど受け入れざるを得ない『寿命の違い』という現実。
  これ、残して逝く者と残される者、
  どちらもつらいけど『残される者』がより哀しいのは自明の理ですよね。

  エルダはそんな思いを何百年、
  家族同然の人々との『別れ』を何代にもわたり繰り返しています。

  小糸にとってエルダは人生で仕える『たった一人』のエルフだけど、
  エルダにとって小糸は、
  何度も繰り返してきた哀しき人間関係の『最新版』なんです。

    おたがい、そんなことは百もわかっています。
    わかっていても、どうしようもないから、
    どちらもあえてそこには踏み込もうとはしません。

  そんなこと考えたって仕方ない、自分は自分のできることをやろう、
  そんなふうに思い、一所懸命にエルダのお世話をする小糸。
  その気持ちを嬉しく思い、
  あとから見送るのがつらくなるだけだとわかっているのに、
  あえて距離を置こうとせず、甘えたり慈しんだりするエルダ。

    この、お互いがお互いを尊重し、
    慈しみと愛しさをもって『いまを大切にする』心。
    これが底辺に流れていることで、
    物語にステキな暖かみが宿っているんだと愚考する次第です。
    (まあ、OPでロコツなカットありますが)

ふたつめのお出汁、
あまり前面にでずふうわりと具材を包み込む、
いわば『こんぶ出汁』みたく上品に物語を支えているのが、
『市井の人々のおだやかな信仰心』であります。

  この作品で描かれる月島の人々って、
  ご神体であるエルダを
  すっごく自然に、愛情をもって、崇めているんですよね。

  みんなが『さまづけ』で呼び、ちゃんとお参りし、
  好きそうなものを奉納したり、  
  姿が見えても驚かしたりしないよう遠くから見守ったり、
  神事の際に町ぐるみで消灯したり、
  お祭りにはみんな総出で駆けつけて応援したり。

    狂信的に崇拝することも、
    勝手にバシャバシャ写メ撮ったりすることもなく、
    みんながみんな、
    あたりまえに受け入れて静かに敬意を払っているんです。

  現代っ子(←死語?)にとっては、
  それ、なんのメリットがあるの? というハナシです。
  実際、エルダに御利益をもたらすリッパな霊力なんかありません。

  でも、日本ホンライの宗教観って、こういうもんなんですよね。

  特に深い教義だのロジックだのシバリだのがあるわけでなく、
  (もちろん神職系の方々は別で、あくまでも市井、庶民のハナシです)
  万物に神は宿るみたくムチャな話さえも、はあそうですかと受け入れ、
  あまりムズカシイことは考えず。
  スナオに神仏どちらも敬って、静かに手を合わせ、感謝する。

    言いたいことがたくさんある方がいるかもですが、
    こういうスナオさ、おだやかさ、寛容性って、
    拙は日本人特有の美徳、ステキなところだと思うんですよね。

  本作の舞台である月島の人々は、
  みんながみんな、そういうココロをもっています。
  エルダたちを温かく見守り、
  なぜもへつたくれもなく穏やかに敬っています。
  これ、すっごく上品でほっこりできるお出汁だと思いませんか?
  (そういうのがキライな方、ごめんなさい。もちろん押しつけません)



僕的なおすすめ度は、堂々のAランクです。

肩ひじ張らず、くすくす笑いながら視聴して、
  ああ、ニッポンってこうだったよね、
みたいな気持ちを堪能できる上品で楽しい一椀ではあるまいかと。

もちろん、そこまでキレイキレイを追いかけた作品ではなく、
  ふつうにもんじゃ焼き爆食いしたり、
  他のエルフが賭ケグルイであったり、
  巫女の一人がインフルエンサーやってたり、
具材にしっかり味がついているのでバクゼンと食していても大丈夫。


お話は、
日常ものらしく一話(パート)完結でさくさくと。
基本はクスクスまったり系で
三話に一話ぐらいのペースで切ない話や人情噺がはさまります。
とは言っても、泣かせる話ではなく『チョイいい話』ぐらいでして、
味変に気づかないヒトいるかもレベルです。


作画は、
見心地のいい高レベルで安定しています。
崩壊らしい崩壊はアリマセン。
制作のC2Cさんは出来・不出来の差が激しいのですが、
本作は『いい方』のC2Cさんですね。

  ただ、EDの3DCGはいただけませんな。
  商業レベルじゃないし、そもそも3Dにする意味ないし。
  育成だの付き合いだので仕事ふるのやめれ。


キャラは、
一人一人にちゃんとタマシイが入っていてよきです。
単にテンプレをあてはめるんじゃなく、
そこにお出汁がじゅわりと染み込んだときどんな化学反応を起こすか、
きちんと考えて落とし込んでるんですよね。
  {netabare}
  大阪エルフのヨルデと向日葵。
  金沢エルフのハイラといすず。
  どちらもエルダと小糸の関係と同じものを『抱えて』いるのに、
  コトバ(方言)の位相に頼らず、
  三者三様の接し方・距離の図り方が描き分けられていて実によき。

  美味しんぼ風にいうならば、
  一つ一つの具材にちゃんと『仕事』がなされているんですよね。
  ほんと繊細なお椀であります。オカボシさんかおまえは。
{/netabare}

役者さんのお芝居は、
大御所・ベテランさんが多めで、全体的にかなり安定しています。
音監が『呪術廻戦』『着せ恋』『ぼざろ』など、
幅広いテイストの作品をうまくまとめられる藤田亜紀子さんなので、
キャラによる凸凹もなく、
耳馴染みのいい仕上がりになっているのではあるまいかと。

  エルダを演った小清水亜美さんが『うまい』のは一聴瞭然。
  いやほんとこのヒトは、
  役柄を捉える感性と、それを表現する技術がハンパないですよね。

  そのほかで僕が「おおっ」と思ったのが、
  小糸を演じた尾崎由香さん。
  このヒトのまっすぐできびきびした『雑味のないお芝居』が、
  ものすごくエルダを引き立てているんですね。
  しかも、エルダに負けず劣らず、キャラがぴいんと立ついい演技。
  {netabare}
    僕は尾崎さんのことを失礼ながらまったく存じ上げなかったので、
    関心を抱いて調べてみたところ、
    あの『けもフレ』でメインはっていた方らしいですね。
    (見てないからまったくワカリマセン)

    で、なんかの番組トークでやらかしちゃって、
    この数年はかなり干され気味の状態だったんだとか。

    そもそも番組トークなんて『テラハ』みたいなもんですし、
    ご本人がナニ考えてるかなんて本人以外は誰もわかりませんが、
    本作におけるお芝居は『ホンモノ』です。

      平野綾さんのときも思ったんですが、
      そういうので大騒ぎして溜飲下げてるアンチさんたちって、
      芝居を聴き分ける耳、なさすぎ。かっこわるいです。
{/netabare}

音楽は、
ナナヲアカリさんによるOPも、
Cody・Lee さんのEDも楽しくていい感じであります。
どちらもSME系列所属の方々。
たまにやらかすSMEさんですが、今回はがんばった。
(とりわけナナヲさんは、新境地開拓ですね)

  ちなみに、劇伴もけっこう感じいいなあと思っていたら、
  松田彬人さんでした。
  あの『響け!ユーフォニアム』劇中曲『三日月の舞』を書いたヒト。
  (それだけじゃなく劇伴ゼンブされてます)

  アニメの劇伴やアニソンの編曲等が主戦場の方らしいけど、
  吹奏楽のスコア書けるってすごくね?
  本作劇伴もできがいいから、ちょっと気をつけて聴いて欲しいかもです。



というわけで、
項目別に見ていっても特に減点すべきところが見つかりません。
だから名作だとか傑作だなんてハナシじゃありませんが、
隅々まで配慮が行き届いた、
ほんと見心地・聴き心地のいい作品に仕上がっております。

  あとはもう、こういうテイストを『好きかきらいか』だけですね。

  無理強いするほどのものじゃありませんが、
  試しにちょっと口をつけてみる、
  ぐらいの価値は充分にある作品じゃないかと愚考いたします。


僕は、きちんと現代のコンクリっぽい街並みも描かれており、
その中で息づく日本の情緒、
みたいな全体のトーンというか方向付けが、すごく好きでした。

伝統的な価値観に『縛られる』のは好ましくないかもですが、
永く受け継がれてきたものの良さって、
ときどき足を止めて向き合ってみるのもいいなあと思うんですよね。

キャッチーなモチーフやプロットをずらずら並べただけで、
下味もなんにもついてないアニメが多い昨今、
こういうお出汁の効いた作品って希少だよなあと思ってもみたり。

  ちなみに、実際にお料理するときって、
  ちゃんと出汁を取るの、けっこうめんどいんですよね。
  ダシの素だの出汁入り味噌だのに走る方の気持ち、わかります。

    江戸時代というか昔の人って、ほんと偉かったよなあ。

  ただ、ひと手間かけるとやっぱり『お味』は変わります。
  三度三度のお炊事まではムリにしても、
  モノづくりにおいてはそういうの、横着して欲しくはないですよね♪

投稿 : 2023/12/02
♥ : 25

90.2 3 コミュ障アニメランキング3位
ぼっち・ざ・ろっく!(TVアニメ動画)

2022年秋アニメ
★★★★★ 4.2 (791)
3222人が棚に入れました
“ぼっちちゃん”こと後藤ひとりは 会話の頭に必ず「あっ」って付けてしまう極度の人見知りで陰キャな少女。 そんな自分でも輝けそうなバンド活動に憧れギターを始めるも 友達がいないため、 一人で毎日6時間ギターを弾く中学生時代を過ごすことに。 上手くなったギターの演奏動画を“ギターヒーロー”としてネットに投稿したり文化祭ライブで活躍したりする妄想なんかをしていると、 気づいたときにはバンドメンバーを見つけるどころか友達が一人も出来ないまま高校生になっていた……! ひきこもり一歩手前の彼女だったが ある日“結束バンド”でドラムをやっている伊地知虹夏に声をかけられたことで、 そんな日常がほんの少しずつ変わっていく――
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

異世界ものときらら系のハイブリット。承認欲求の話ですね。

 なんとなく、最近作画が凄いアニメが増えたなあと思い、本作も何となく眺めていて気が付きました。そうか、この作品は、異世界転生ものなんですね。

 つまり現代でぼっちだったヒロインが、転生してもパーティーに上手くは入れないのでコツコツスライムを倒してレベル上げをしていた。武器はなぜかはじめから最強武器を持っていた。仮面をかぶっているので正体はわからないけど、強い冒険者がいると噂にはなっていた。
 ある日素顔で武器を持って街をウロウロしてたら、パーティーに誘われた。そして、自分も周りからもたいしたことないかと思っていたら、実はレベル99でした。そして俺TUEEE開始。「あの仮面の冒険者はお前だったのか」となり、お金も稼げて、皆から承認されて最高です…という話でしたね。

 だから、努力する姿とか、強くなるためのきっかけとか描けなかったんですね。それを描いてしまうと「転生もの」ではなくなってしまいます。レベル上げの部分は見せないのがマナーです。そして、なぜ強くなるかと問うてはいけないわけです。設定で解決するしかないですね。

 ロック・音楽ものでもないし、ぼっちをテーマにした作品ではなく、承認欲求の話だと。

 ひょっとしたら自分は特殊なんじゃないかという「ある日突然ガンダムに載ることになった」「コンパクトを貰って魔法少女になった」の変形としての異世界転生ものと同じマインドでこの作品は見たいわけです。
 才能と努力の先に「努力をした人だけが到達できる高み」に見えてはいけないということですね。逆にいえば「ひょっとしたら自分もそうなれるかもしれない」という魂の救済にならないといけないのでしょう。

 ぼっちちゃんの結束バンド加盟もリアリティを求めてはいけないわけです。異世界ものでパーティーに加入するのに理屈もプロセスも要りません。「お前はいらないか?」で済ませるから、いいのでしょう。それにギルドの上納金(チケット)で困ったりもしてましたね。

 そう考えると、本作の見方が「ロック・音楽ものとしてどうなのよ?」という意見と「いや、そういうアニメじゃないから」という意見が対立するのもわかります。「けいおん」がきらら系で日常まったりゆるふわに対して、本作は承認欲求=異世界そのうちでも追放ものでしょうね。そのマインドと重なる気がします。

 というかキャラはきらら系日常もの、ストーリーは異世界転生もののハイブリットといえると思います。人気の理由がわかった気がしました。なるほどなあ。音楽関係者が批判したら的外れになりますね。
 




以下 初回レビュー時の総評です。

「ぼっち」を嗤うのは卑しい。「音楽」作品ではない。キャラ消費作品。作画はすごい。

 面白い部類だとは思います。作画のレベルも高くライブのシーンは良く動いていました。

 ただ、テーマとして「ぼっち」を笑うのままに終わってしまったのが、残念です。作中ではぼっちちゃんは認められて行きましたが、メタ的には1話同様、ぼっちであるヒロインの滑稽な姿を見て、ちょっとブラックなマインドを刺激するようなギャグが続いたのがやはり気に入りませんでした。その笑いはちょっと卑しいかなあ。

 ぼっちの自己認識と周囲からの見た目のギャップがほのぼのと言えばほのぼのなんでしょうけど…これをぼっちは自分で思ってるほどじゃないから、気にしないでがんばろうとも取れますけど…うーん。

 ぼっちちゃんは、社会不安障害(昔でいう対人恐怖症)ですよね?自分はコミニュケーションしたいと思っても自己肯定感が低くて恐怖を感じているわけで…つまり、他人からの見たぼっちちゃんがどうこうではなく、病気で苦しんでいる状態なので、その滑稽さを笑うのは障碍者を笑うようなものだからなあ。「笑う」ではなく「嗤う」ですね。
 これが孤高の人で、一人上等、友達不要、バンドは仲間じゃなくて集団だ、なら全然いいんですけど。


 後は、ぼっちちゃんのギターに対する情熱が見えてきません。ぼっち脱出のモチベーションでしかないとしたら、音楽である必要もないし。1話でテレビを見て音楽に目覚め、ギターやりたいというシーンは確かにありましたけど、その後、ぼっちちゃんが音楽表現に熱くなっている描写ってありました?ギター演奏をこなす描写はありましたけど。

 最終回の後半はなんか「けいおん」の楽器店に行くところの焼き直しだしなあ。自力でお金を稼げるという一つのカタルシスにはなるのかなあ。
 やっぱりライブで締めるべきだったと思います。肝心のライブも作画に力が入っていたのはわかりますけど、壊れたギターで何とか演奏する…という技術と対応力の凄さはわかりますが、やはりぼっちちゃんの「ギター演奏」に対するこだわりではなく、音楽マインド、表現の情熱に肉薄できてないと思いました。

 つまり「バンドもの」「ギターもの」ではあっても、「音楽」を扱った作品に見えません。ロックの名を冠するからには「ロック魂」も見せてほしかったなあ。「ぼっち」と「ロック魂」の親和性は良いと思うんですけど。

 そう、全体的に内面が薄いですね。キャラ達の。感情移入の相手先が結局みつかりませんでした。

 癒し成分も萌え成分も少ないので、きらら系作品としては普通?ギャグはまあありますけどちょっと卑しい笑いだしなあ。脚本や演出それぞれのレベルが高いのはわかりますが、焦点がわかりません。

 作画はちょっと過小評価されている気もしますが。このちょっと崩れた感じのマンガ絵を立体的に動かすのは大したものだと思います。それと演奏シーンは実演奏をモーションキャプチャーして3DCGでモデリングした後、2Dのエフェクトかけて、手で修正している感じ?専門ではないので細かいことはわかりませんが、演奏シーンの動きとか見ると多分それに近いことをしている気がします。

 その点で力が入っているのはわかります。スタッフのクレジットがキャストの上に来ているエンドロールって久々に見た気がしますが、それだけアニメ作りに力を入れたのでしょう。
 このアニメ動画としての秀逸さは素晴らしかったと思います。

 本作の真価が問われるのは、これから半年後にどれくらい話題になっているか…といいたいところですけど、この考え方もちょっと古そうですね。瞬間でバズって「期」の3ヶ月の盛り上がりで楽しむ、というのがアニメの消費の仕方になったんでしょう。ということは深みよりも、キャラと雰囲気、エピソードありきに寄って行くんでしょうね。





以下 視聴時です。

1話 「ひとりぼっちを笑うな」じゃ、ないんですね。

{netabare} あー、そもそもぼっちをネガティブにとらえている段階で、視点が相当古いですね。ぼっちを止めるためのバンド活動のモチベーションで音楽って…ちょっとなあ、ですね。単なるルサンチマンですからね。エネルギーがクリエイティブに向かうのはいいですけど、アウフヘーベンできてないですね。

 そもそもボッチ設定がちょっと不自然だし。「私なんかが入ってもいいだろうか?」と思う子は少なくともいないんじゃないかなあ。幼稚園くらいなら「なんであいつら群れてんだろう」「子供すぎてついていけない」か「仲間にはいりたいけどはいり方がわからない」「拒否されるのが怖い」とかでしょうねえ。
 つまり、ボッチじゃない人が作ったボッチ作品の気がします。

 蛭子能収氏の「ひとりぼっちを笑うな」的な話かと思ったら、ヒロインは一人だから寂しいというマインドです。なれ合いを否定して1人で成り上がって行くのもたまにはみたいなあ。ボカロPで、一人で超メジャーになった人もいっぱいいますので…うーん。
 中学校時代6時間毎日演奏できる才能があるなら、その一人で出来る才能がクローズアップされるのもいいのでは?

 固い事いわずに、日常系ギャグとしてみるならいいでしょうけど、友情とか仲間とかなれ合いに行くなら、なるほど「けいおん」で、あずにゃんに逆戻りですね。そのあずにゃんですら、ギターありきでしたし、自分で積極的に活動してましたからね。ユーフォの麗奈の完全な逆ですね。アイドルアニメのバンドバージョンかなあ。

 ワタモテのマイルド日常版って感じですね。ワタモテはあまりに生々しすぎてみるのが辛いくらい、ボッチの精神性が描けていたので非常にいい作品でしたけど。

 テーマ的には興味あるのでチェックすると思いますが、思いっきり拒否反応が発生する可能性もあるかなあ。{/netabare}


3話 音楽に対する情熱も、ぼっち設定もコメディーの舞台設定

{netabare}  全部がゆるーいなんちゃって設定かなあ。きらら系用のギミックですね。4人目の子もなんだかわからないキャラだったし。

 ストーリーではなくて、キャラとかエピソード重視ならいいかもしれませんが、テーマ性は感じられませんでした。背景が薄いので登場人物のキャラ設定が不自然で行動に納得感がないです
 特にヒロインのキャラ造形は、世界を広げたいわけでもないし。音楽に情熱があって音楽をやる手段としてぼっちを克服するという背景もないし。溺れるもののワラで依存状態に陥っているんでしょうけど、依存状態としての描写も不自然です。ですので面白さが拾えませんでした。

 また、「ぼっち」という苦痛を抱えているキャラを弄んでギャグにしている感じが、私には合わないので撤退です。
 ギャグだったらボッチ設定でもいいから、ボッチの行動の滑稽さを笑うようなのはやめて、人を見下さないギャグにしてほしいなあ、と思います。ボッチの滑稽を笑うなら、むしろテーマ性がある場合に許される展開な気がします。

 この段階の断念はデフォルト3にする方針だったんですけど、本作はあまりにひどいので物語とキャラは落としておきます。 {/netabare}



6話 ひとりぼっちの性格を自己肯定して、バンド活動を仲間ごっこにしないなら面白いかも。

{netabare}  新キャラと出会う、ご都合主義展開ではありますが、ひとりぼっちの性格を否定しないで前に進んでくれるなら、それはありかなあ。

 その点でこの6話はちょっと良かったと思います。結束バンドに頼らないで、自分で何とかするところがいいので、この6話みたいのが続けば面白いかも。

 ひとりぼっちでもバンド活動で活躍できるとか、観客は自分の人間性を査定しにくるわけじゃなくて、音楽を聴いてくれているとかそういう方向なら面白いかも。結束バンドありきで、仲間になる話ならありきたりだけど。

 断念したにしてましたけど、チェックすると思います。{/netabare}


8話 「ぼっち」=劣等感パワー覚醒。仲間ごっこが出来るかが大事じゃなくてやり続けたギターがアイデンティティになって行く。

{netabare} 「ぼっち」とは裏を返せば劣等感です。これは非常に現代的なテーマで、金銭を稼ぐ、話題が上手い、友達が多い、そしてモテる。そんなのが大事だと、市場原理によって洗脳されて、自己評価が低い人間ばかりになっている気がします。

 スクールカースト等でクラス内のキャラ付けみたいなロールプレイが支配的な感じがありました。演技でキャラ付けしてみんな疲れ果てていた気がします。そして、今やSNSの中で自分を飾ることが価値になっています。それが国民総劣等感、国民総不幸になっている気がします。

 物語は、ぼっちちゃんの周辺の人間の何かも見えてきました。必ずしも心に何か抱えているのはぼっちちゃんだけではありません。

 そして、ぼっちちゃんは強烈な劣等感に苦しみながらも、技術を極め、そして、自身の価値を自分の手でつかみ取りつつあるように見えます。

 8話のぼっちちゃんは、劣等感をエネルギーに変えて技術に変えたその結果が出ました。突出した技能や好きなことを完遂できる力こそ最強なんだぞ、というふうに見えてとても良かったです。

 7話の両親のデリカシーの無さにイライラしましたけど、8話と対比することで家族ですらぼっちちゃんの価値に気が付いていないと取れます。が、あるいは既にぼっちちゃんの価値を理解しているから無神経に見えるだけかもしれません。

 バンドメンバーや周囲の音楽関係の人間はぼっちちゃんの価値というか、すごい存在だということに気付き始めました。分かる人には分かる、ですね。8話のぼっちちゃんの自己肯定感はまだまだですが、覚醒はとてもよかったです。

 早くぼっちちゃんには自分の価値に気が付いて欲しいです。仲間ごっこ、群れるのが大事なんじゃないと言う含意も見えてきました。初めの方の内容がヌルくて不快な展開な気がしましたが、どんどんいい方向になっていると思います。7、8話は明確にこの辺が出てきました。

 ただ、この作品は、この「ぼっち」のままの「自己肯定」こそが、大事だと思います。1クールで結論を出してその先は描かない方が良いと思います。{/netabare}


10話 どうせきらら系だからこれでいいんだ、という評価で終わるのでしょうか?

{netabare} きらら系ということで、ギャグ要素としてある程度ぼっちいじりはやむを得ないのかもしれません。原作は見てないですが4コマだとしたら、まとまりがない話があってもしょうがないでしょう。

 ですが、アニメ化にあたってはそれは7話以前で済ませておいてほしかった気がします。9話でまた逆戻り、10話は以前やった話の繰り返しみたいなものでした。

 逆説的な言い方をすれば「きらら系になにを期待してるんだ?」とか「こんなきらら原作のアニメに何言ってるんだ?」というレベルで終わらせるには惜しい部分があったと思ったのですどうでしょう?

 友情ごっこはではなく、孤独だからこそギターがアイデンティティとなって、音楽で広がる世界が見たかった気がします。文化祭で喝采を浴びて終了なら、原作がどうか知りませんが、少なくともアニメに関していけば肩透かしかなあ。
 エンタメとして楽しむと割り切るにはギャグとしては単調だし、暗い話題だし…うーん。

 中途半端にキャラ萌えだけで終わってしまうのでしょうか?9話とか必要ない話がもったいなかったなあ。{/netabare}


11話 サブタイトルのセンスがいい。学園祭で終わる雰囲気ですけど…

「一二進法の夕景」というサブタイトルは詩か?今までの時間の経過に区切りがつく直前のイメージ、あるいは明日のライブまでのカウントダウンの意味でしょうか。またはぼっちが一人でギターをやり続けてきた時間のことか。このサブタイトルを誰が付けたか分かりませんが、センスを感じます。

 本作は「けいおん」との比較論がありますが、あれはアニメ史的には女子だけ部活ものとしてほぼオリジナルという点と、昔の京アニの面白い演出で秀作ではありますが、今この時代に新作としてもってくれば、多少出来がいいキャラ萌えゆるふわアニメでしかありません。脳みそ停止系のアニメです。音楽は良かったですけど。

 本作のぼっちは「映画大好きポンポさん」のジーン君の学生時代を描いているような印象を受けます。設定も人間の病理である対人恐怖とギターと言うアイデンティティの問題。音楽という才能と技術追及の厳しい世界の話です。

 設定だけみれば「けいおん」とはまったく違う方向性の話で、同じカテゴリーには見えません。

 ただ、文化祭ライブで活躍して「仲間になった」「みんなから認められた」レベルなら「けいおん」の方向に収束していってしまうかもしれません。
 
 私としては最終回が、ぼっちちゃんのあまりのレベルの違ううまさに、バンドメンバーを置いてけぼりにして失敗するような展開なら、これからもっともっと面白くなる気がします。
 
 そもそも、ぼっちの一番の不明点は音楽を愛しているのか?ですね。これが描けていない気がします。ひとりぼっちを脱出するツールになっています。
 これからでもいいので、音楽愛に目覚める。自分がこんな狭い世界でいいのか、で、広い世界へ。でも、性格は相変わらずぼっち、みたいな展開になるかですね。

 6話、8話のぼっちがバンドの他の誰よりもうまいという部分。動画の伏線。青春のすべてをギターにかけていたという部分を切り取ると、名作になる要素はあると思います。

 最終回どうなるでしょうか。単に仲間を見つけた、みんなに承認されたなら、凡百のアニメ、普通にまあまあのアニメになるでしょう。どうなるでしょうか?

投稿 : 2023/12/02
♥ : 35
ネタバレ

フリ-クス さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

へいおん!

男の子が『もてたいから』という理由ではじめる趣味の一つ、
というか、そういう趣味の代表格として『ギタ-』というものがあります。
はい、拙もアコギとエレキを所有しております、ごめんなさい。

もちろん『ギタ-が弾けりゃサルでもモテる』ということはありません。

  もともとモテ要素のある男の子が、
  きちんとモテに値するだけの技術を身につけ、
  ふつうにモテそうな音楽を演奏をするから、

モテるのであって、
そうじゃない場合は、概ね、かすりもいたしません。
聞いてるか? あの頃の僕。


さて、本作のヒロインであるぼっちは『陰キャ美少女』であります。
幼稚園の頃からふつうにぼっち生活、
友だちもおらず、家族以外との会話はほぼコミュ障レベルでありました。

そんなぼっちが『こんな自分でも輝けるかも』という理由で、
中学一年生の時にエレキギターをはじめます。
さて、ぼっちは自分を変え、みごと輝くことができるでしょうか?

  ……って、もちろんそんなうまくいくはずもなく。
    世間なめとんか、自分。

コミュ障も治らずバンドも組めず、
ソロ弾きだけがやたらうまくなっただけの三年間。
そんなぼっちが高校に進学し、
ひょんなことからガールズバンドに入ることになってなんやかんや、
というのが本作の概要であります。

原作は、はまじあきさん。女性。
きらら枠のJKガールズバンド日常系ものということですから、
あの『けいおん!』の正統的な系譜に属する作品ですね。

製作がSME系列のアニプレックス、
制作はその子会社のCloverWorksということで、
バチバチの音楽系企業がモノづくり母体となっておりまして、

  いよいよ『けいおん!』を超える作品ができるかな、
  超えたらいいな。
  いや、むしろ超えて欲しい、

と、放映前から個人的に期待していた一本です。

で、そのへんどうだったのよ、という結論から先に言いますと、
確かにすごく面白い。ほんと面白いっちゃ面白いんだけど、
改めて『山田尚子監督のスゴさ』を思い知らされた、
みたいなところに落ち着いちゃうのかな、と思う次第であります。
(あくまでも個人的な印象の話なので、あまり気にしないでおくんなまし)


原作素材としては、こっちの方がダンゼン面白い、と拙は思うわけです。

てか『けいおん!』の方は男性作家の原作だったので、
悪い意味での『オトコの身勝手な妄想』押し付けがてんこもり、
ウソ800のお花畑物語だったわけでありまして。

  ガチで練習したがっているメンバーと、
  遊んでばかりでろくに合わそうともしないメンバーが、
  仲良しこよしでキャッキャウフフ。

  なんかね、もうね、その世界観自体が妄想以外のなにものでもなく。

  そもそも楽器や音楽がホンキで好きならば、
  一分でも一秒でも長く演っていたいというのが初心者バンドの心理であります。
  ソロ練習は一人でもできますしね。

  よしんば、真面目に練習したがらないメンバーがいたとしても、
    あっさ~、悪いんだけど、やる気ないんならやめてくんない?
  などとシメられるのがふつうの姿かと。

  ところが同作では、ちょっとすねたり文句言ったりするだけで、
  ついついつられて仲良しこよし。
  まさに全てをやさしく抱擁する母性のかたまり、ミルキーはママの味。

  いやほんと、おまえらいったい女子高生になに求めてんだ。


そういう意味では、本作の方がよっぽどヒトのカタチをしているわけです。

陰キャでコミュ障のぼっちが仲間からよくしてもらえるのだって、
  ① 本気でギターが好きなのが伝わってくる。
  ② 接客だのなんだの、苦手なものでも頑張って取り組んでいる。
  ③ 片道二時間もかかる下北まで小まめに通ってきて、練習をサボらない。
という『ヒトとして認められる』部分、リスペクトがあるからであります。
{netabare}
ライブ前に逃げ出した喜多郁代がバンドに復帰できたのだって、
  ① 本当のことを白状して誠心誠意あやまった。
  ② 罪滅ぼしとしてライブハウスのバイトを明るく元気にがんばった。
  ③ そのまま帰るところを、ぼっちが必死に引き留めた。
からであって、ただ単に皆がお人好しだからってわけじゃありません。
{/netabare}
このあたりは、さすが女性作家の原作、という感じであります。
基本的には登場キャラみんな性格がいいわけですが、  
それでも『いいよいいよ』で許される点と許されない点の線引きがしっかりと。

  女の子みんながみんなお砂糖でできているわけじゃない、
  そういう『あたりまえのこと』が、
  ちゃんとあたりまえに描かれているところが実に良き、であります。

音楽的にも、こっちの方が本編で許容される幅が広いですしね。

あっちは、女子高のお遊び部活バンドのお話。
かたやこっちは、
まがりなりにもライブハウスに出演してプロを目指しているという、
ひよっこながらもガチバンドのお話ですから、
演奏レベル的にワンランク上の表現をしてもおとがめなし。

そんなわけで本作は、
原作的に『けいおん越え』ができる要素が大きかったわけです。

  人のカタチはこっちの方がまとも。
  音楽的に許されるキャパも、こっちの方が上。
  作画もCloverWorksなら当時の京アニとタイマンはれますし。


実際、すごく面白い作品に仕上がりました。

登場するキャラはそれぞれきちんと立ち上がっているし、
ヒロインであるぼっちの陰キャ・コミュ障属性も、
人のカタチのデフォルメ、キャラの『個性』の範囲に踏み止まっています。

  そもそも『陰キャ』という言葉って、
    オレだけが正しくて世間が間違ってる、ガッコ-なんてアホの集まりだ
  なんて下っ端パヨクみたく必死に自己肯定してるイメージなんですが、
  ぼっちは引っ込み思案をこじらせてるだけですしね。
  他人を否定しないところ、よきです。応援してあげたくなりますもの。

バンド女子たちの楽しい日常みたいなのも描けているし、
ちょい年上のおねいさんを登場させることで、
女子高生のみの『狭い価値観』に縛られない奥行きもしっかりと。
ボケとツッコミのセンスや会話リズムは耳に心地よく、
ちょっとダークな厭世ギャグも嫌味がなくて、安心して楽しめます。

きらら枠に期待されているであろう女の子のきゃぴきゃぴ感も出ているし、
ライブシーンは映像・音楽ともリアルかつカッコいい。
顔芸演出が多すぎ・ひつこい以外、欠点らしい欠点が見当たりません。


ですから作品単体で評価した場合、
僕のおすすめ度は、ほとんどSに近いレベルのAランクです。
とくに視聴者を選ばない、万人向けの楽しい一本ではあるまいかと。

  萌え、青春、ギャグ、そして耳になじみやすいPOPロックと、
  一つ一つの要素を丹念に磨き上げて詰め込んだ、
  海原雄山もびっくり、至高の幕の内弁当みたいな仕上がりになっております。

全編を流れる音楽、音作りは丁寧そのもの。
第八話、初ライブのノってない演奏や徐々にキレを取り戻すボーカルなど、
別どり収録して説得力をもたせているのは、ぱちぱちぱち。
ときおり覚醒するぼっちのギターも『女子高生離れ』しているし、
一回だけ登場したSICK HACKなんか、ちゃんとサイケロックになってますもの。
{netabare}
  ちなみに最終話でぼっちが演ったボトルネック、
  あれ、カップ酒のビンでやるの、けっこうムズカしいと拙は思います。
  ふつうは専用の器具を指にはめてやるんですよね。
  僕は薬指にはめてやるんですが、
  全然、まるっきり、きれいに鳴らないんだ、これがまた。
{/netabare}

音楽を支える映像・作画も充分に及第点。
動かしやすくするためにあえて線の少ないキャラデにしたらしいけど、
違和感なく、萌えは萌え、ライブはライブでさまになってます。

  特にライブシーン、ぼっちがカッコいいのはもちろんだけど、
  リズムセクションの二人、
  ドラムとべ-スが時折り視線を交わして確認しあうところがステキ。

  ていうか、喜多郁代を除く全員(SICK HACKも含む)の、
  ステージで演奏している立ち方がすごくキマっているんですよね。
  日常パ-トと全然ちがう。デッサン、すげえそす。

  その喜多ちゃんも、ギタ-を弾きなれてきた最終回では、
  ライブの立ち姿が格段にキマってきていて、
  このあたりの繊細な描き分け、ものっそいこだわりだなあ、と。


役者さんもかなり頑張っています。

個人的にMVPをあげたいのは、伊地知虹夏役の鈴代紗弓さん。
このバンドの編成って、実は虹夏しかツッコミ役がいないんですよね。
おなじく陽キャラで口数の多い喜多郁代(長谷川育美さん)は、
かぶり回避のためノリボケに振りぎみなわけで。
日常会話パ-トがあれほど自然に楽しく回ったのって、やっぱ鈴代さんの手柄かと。

  そして、ヒロイン後藤ひとり役の青山吉能さん。
  デビュ-作『Wake Up, Girls!』で山〇寛に散々ミソつけられただけに、
  いい役引けてよかったなあ、と。
  まだまだ26歳と若いだけに、歌や音楽に色気を出さず、
  きちんと芸を磨いて『役者』としての地盤を固めて欲しいものであります。

  それと、山田リョウ役の水野朔さん、
  どっかで見た名前だと思ったら『後宮の鳥』柳寿雪役だった人ですね。
  特別うまいわけじゃないけれど、声に表情と味があり、
  まだ23歳だけに、磨き方次第で大化けする可能性がある逸材かも。
   (ただ、所属がSMAだけに、
    楠木ともりさんみたく音モノ仕事ぶっこまれそうなんだよなあ)

  あと、JKじゃない『大人チ-ム』に、
  内田真礼さん、小岩井ことりさん、千本木彩花さんと、
  キャリア充分の演技派をもってきたところも、ナイスチョイスかと。
  それぞれが自分の立ち位置をしっかり演じてるおかげで、
  結束バンドの『地に足がつききらない若々しさ』がうまく浮き上がっています。


と、いうことで、かなり褒めっぱなしの本作なのですが、
それじゃ『けいおん!』なみのインパクトがあったのというと、
最初に書いたように、それほどでもないわけであります。

こっから先は作品単体の評価じゃない『比較論』ですから、
まるっとネタバレで隠しておきます。
読んでも読まなくてもまるっきり問題ありませんし、
本作が『すごく楽しい・よくできている』という評価は変わりませんから、
そこんとこはヨロシクだもの。
{netabare}

拙が愚考いたしますに、
本作って全体的にいい意味で、そしてちょいネガティヴな意味で、
『無難』『平穏』なモノづくり、なんですよね。

原作のよさを最大限に生かすべく、

  バンド女子のあるあるを前面にフィ-チャ-してみたり、
  ぼっちのキャラクター性をコミカルに描いてみたり、
  キモであるライブの音源に徹頭徹尾こだわりぬいてみたり。

つまり監督の斎藤圭一郎さんは、方向付けとして、
『与えられた素材を磨き上げて』作品を昇華させていったわけです。

これに対して『けいおん!』監督の山田尚子さんは、
原作に『足りない』と感じるところを、
4コマであるのをいいことに、拡大解釈を重ねて修正していったわけです。

  足を広げて座らせたり、おカネの苦労をさせたり、
  お砂糖だけじゃないところを少しずつ水増しすることによって、
  キャラクターに血肉を与えていった。

  そして、最大のネックである『女子高のお遊びバンド』である点。

  これをEDで『将来成功してプロになった』という仮定の元、
  PV形式でそれを表現していくということで、
  音楽的・映像的な制限をものの見事にとっぱらっちゃいました。

  最初のED曲『Don't say "lazy"』のイマジネーションあふれる映像、
  とりわけ澪の『右見て左見て』カットは、
  それまでのアニメの常識を覆す、衝撃的な、才気ほとばしったものでした。
  曲そのものも、そして演奏も、ガチプロでしたしね。  

  これらによって原作には存在しなかった表現の幅と奥行きが生まれ、
  凡庸な萌え四コマにびしっと芯が通り、
  メリハリの利いた楽しいアニメ作品になっていったわけです。

つまるところ、
  斎藤監督は『原作から想像できる最良の作品』をつくりあげ、
  山田監督は『原作からは想像もできないような作品』をつくりあげた、
というのが、僕の両作品への評価です。

作品の内容は圧倒的に『ぼっち』の方が好きですし、
正直、アレなひとたちによる『けいおん!』フィーバ-にはげんなりなのですが、
それでも、たとえそうであったとしても、
モノづくりのクリエイティビティという観点からすると、
どうしても山田監督に票を入れざるを得ない、という結論になっちゃいます。

  誤解のないように付け加えておきますが、
  斎藤さんも、誠実できちんとしたモノづくりができる、
  とてもいい監督さんだと思います。

  ただ、山田尚子さんが『ばけもん!』なだけです。

  だってその『けいおん!』が監督デビュ-作なんですよ?
  京アニ入社して5年で監督任されたんですよ?
  入社するまで芸大で油絵描いたり発泡スチロールけずってりしてた人なんですよ?


ちなみに本編に出てくるライブハウス『STARRY』、カッコいいですよね。
下北沢にある『SHELTER』が外観モデルになっているらしいです。
どこまで忠実に再現してるのかは、行ったことないのでわかりませんが。

  社会に出てからって、
  知り合いとか関係者に招待される以外で、
  ちっこいハコのライブに行く機会ってホントありませんしね。

  僕が学生の頃は実家通い、京都在住だったので
    『拾得』(実家がすぐ近くだった)
    『ブルーノート』(いまは奈良に移転しちゃったらしいけど)
  みたいな知る人ぞ知る伝説級の、
  そして激シブの店にちょこちょこ行ってました。

  当時の『ブルーノート』ってかなりフランクな感じで、
  お客さんが勝手に即興で演りはじめちゃって、
    君、フリっつったっけ?
    ギタ-だろ? 一緒にやろ~よ。
  なんてあたりまえっぽく声かけられちゃったりするんですよね。

  はっきり言って拙の腕前は
    学園祭で英国バンドのヘタコピ演ってイキってる中坊
  とトントンぐらいのものでありまして、
  (運動部員の手すさびギタ-なんてそんなもんです)
  カドが立たないよう笑いを取りながら断るのにけっこう苦労しました。

    だってあいつら、フツーに芸大レベルのヤツばっかなんだもん。

                          死ぬわ。

{/netabare}

投稿 : 2023/12/02
♥ : 34
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

転がるぼっち、笑い転げるオレっち

陰キャでボッチでも、バンドなら陽キャでリア充になれる!
とギターを始めるも、コミュ症故にネット動画配信に籠もっていた主人公・後藤ひとりこと“ぼっちちゃん”が、
“結束バンド”の仲間ら、人と接する度に自己嫌悪等を悶々とこじらせながら、
夢のバンドライフ実現に向けて三歩進んで二歩下がったりする。
「まんがタイムきららMAX」連載中の原作コミック(未読)のアニメ化作品。

【物語 4.0点】
大筋は典型的なバンド青春物。やはりライブがヤマ場。
だが、ぼっちにとっては、バイトする、友達を家に呼ぶといった当たり前のコミュニケーションが、
ライブに匹敵する生命の危機、ギャグもしくは妄想ワールドへの大脱線へと展開。

ぼっちちゃんの将来悲観妄想が具体的過ぎて笑えますw
{netabare}その心太(ところてん)俺が買ってやるから{/netabare}って感じで居た堪れなくなりますw
結果、客観的に見てバンド活動は進まなくとも、毎回笑って楽しめるので捨て回がない。

普段、情けない感じのぼっちちゃんだが、決める時は決める。
ぼっちちゃんの凄い所をちゃんと見ているバンド仲間を通じて、
自身が見えていなかった長所を発見し、
承認欲求よりもかけがえのない自己肯定感を獲得していく。

マイナス思考で地べたを転げ回っていたぼっちを見て笑い転げた末に、
終わってみれば良質な王道青春物の余韻が残る満足度の高いシナリオでした。


【作画 4.0点】
アニメーション制作・CloverWorks

ぼっちちゃんは低すぎる対人スキルやメンタルのメーターが振り切れる度に、
バグって、顔面の各パーツが散り散りになるわ、{netabare}黒部ダムだわ、胞子飛ばすわ。{/netabare}
実に多彩な表情で楽しませてくれます(笑)

ところで、原作者によると、ぼっちの身体は人体ではない設定だそうでw
よって、ぼっちちゃんの形態変化はデフォルメではなく、リアリティの追求w
だからこそ、ぼっちちゃんは幾度も死と再生を繰り返しますし、
結束バンドの仲間たちは、実際に視認した崩れたぼっちちゃんの顔面も味だなと論評しますし、
{netabare}紙やすりでぼっちちゃんの顔を整え損ねたりもするのですw{/netabare}

この形態激変モンスター・ぼっちを映像化するため、CloverWorksは時に実写の挿入も厭わず尽力。

その他のキャラについても、絵を整えることのみに囚われない。
適宜、絵を崩す遊び心で視聴者を結束バンドに拘束。


3度のバンド演奏シーン。
実際の奏者の動きを取り込んで臨場感を演出。
作画カロリーよりも、ギターの運指に至るまで音響と絵を合わせる調整力が半端ない。

結束バンドの結束が尻上がりに上昇するのに比例して、
演奏シーンに込められた情報量も右肩上がり。
よって満足度も最後のライブが一番という方が多いのは分かります。
ですが私の場合は3回目の演奏シーンは、よもやここまで作画に濃密な情報を詰め込んでくるとは思っておらず。
加えてギターに疎い私にとっては{netabare}ボトルネック奏法がどれくらい凄いことなのか即座に理解できず。{/netabare}
パンクしてバグったぼっち状態にw

落ち着いて整理して再見すると、
{netabare}喜多ちゃんのアドリブフォローだったり、虹夏とリョウが阿吽の呼吸でリピートして場をつないだり、{/netabare}
結束バンドが結束している細かい描写がエモいと分かるのですが。

結局、私は2回目の演奏シーンが一番シンプルに感動できたので何度も再生しています。
ぼっちちゃんのアドリブギターパフォーマンスから曲が始まる流れは何度見てもシビれます。


【キャラ 4.5点】
結束バンドの各キャラがぼっちちゃんの自己発見に寄与した点は前述の通り。

ぼっちちゃんの家族について。
当初、私は、妹の後藤ふたりに、ぼっちちゃんの陰キャの傷に塩を塗り込む役をさせる以外は、
最後まで表情が描かれない父など、家族があまり存在感を見せない作品。
娘がロックに走っても無関心な両親なの?と思っていました。

これがまさか最終回のギャグで伏線回収するための家族の潜伏だとは思いもよりませんでしたw
{netabare}動画投稿サイトで虚言を吐く娘を見守ってきた父の心境は如何にw
……いや、ちゃっかり広告収入稼ぐ辺り、あんまし気にしてないのかもw{/netabare}


中盤、出没した酔っぱらいベース・廣井きくり。
バンド知識が乏しい私にとっては、ぼっちちゃんのスイッチが入る時、演奏の変わり目を察知するナビゲーターとしても重宝。
それにしても、きくりの飲酒が無限ループする“幸せのスパイラル”を回す原資はどこから来るのか謎ですw
リョウといい、きくりといい、ベーシストは誰かに集るものなのでしょうかw


【声優 4.5点】
ぼっちちゃんこと後藤ひとり役の青山 吉能さん。ぼっちだが独り言と妄想によりセリフ量は膨大。
加えてその生態から人の枠を越えた演技も求められますが、魂の怪演によりクリア。

特に4話の{netabare}SNSで自らが承認欲求モンスターを生み出してしまう恐れから、{/netabare}
いつもより余計に自我が崩壊した際に上げた奇声を“加工なし”で熱演した件には恐怖すら覚えますw
まさか、よっぴーにこれ程までのエンターテイメント性があったとは。間違いなく彼女の代表作ですね。


ボーカル・喜多郁代役の長谷川 育美さん。
ひとりカラオケで鍛え上げたという歌唱力も上々。
リア充独特の後光のSE?「きたーん」もフォローし、ぼっちに有害な陽キャ光線を照射w

ドラム・伊地知虹夏役の鈴代 紗弓さん。
特に夜道でぼっちちゃんを呼び出した際の語り口は天使としか言い様がありません。
前クールでの『シャインポスト』TINGSセンター役といい、さゆみんキテますね~♪


【音楽 4.5点】
結束バンドによる主題歌、挿入歌。
キャラ回だからキャラソンでテコ入れという感じではなく、
数話かけて、視聴者とキャラ理解が共有できた、
ここぞというタイミングで満を持して投入するので、歌詞一つ一つが心に響いて来ます。

虹夏のタイトル回収からの「なにが悪い」へのED切り替えなど完璧。
よって「なにが悪い」がイチオシになる方が多いのも頷けます。
ですが、ここも私は「あのバンド」がお気に入り。
結局、私は{netabare}野草{/netabare}食ってようが、ぼっちに集ろうが、
孤高の信念を貫くリョウというベーシストが好きなのでしょう。


【余談】
作品人気を受け、調子に乗った芳文社。
原作連載雑誌の付録に“ぼっちちゃん福笑いセット”を用意し、ひと儲けしたそうで。
顔面のパーツをどこにどうばら撒こうが、ぼっちにしかならない。凄いw


【5話感想】「ギターと孤独と蒼い惑星」結束バンド……良いロックじゃないか👍
{netabare}
ライブ出演オーディションにて、ようやく披露された挿入歌「ギターと孤独と蒼い惑星(ほし)」
演奏するキャラのCGはそこそこでしたが、踏み込んだ靴がキュッと鳴ってぼっちのギアが上がる演出など、
やはりスタッフはここに力を入れて来ました。

今回、挿入歌の作詞を担当したのはZAQさん。
『よう実』OP主題歌などでも知られるシンガーソングライター。
詞のパンチ力はそのままに、ぼっちちゃんが徹夜で考えた陰キャ&中二病の歌詞世界という設定に寄せるため、
絶妙に未熟で青臭い感じに調整されているのに唸らされました。

ボーカル・喜多 郁代役の長谷川 育美さんの歌声も陰鬱とした歌詞と合っていて良かったです。
もっとも、陰キャ・ぼっちちゃんの目が眩むくらいの後光が差す陽キャの喜多ちゃんは、普段こんな鬱々としたこと考えてはいないのでしょうがw

尚、公式では作中ライブシーン動画と合わせて、
リリックビデオ風のMV(FullVer.)も公開されているので、
アニメ未見の方も、まずはこれだけでも見て、
劣等感を燃料にしたロックに殴り倒されてみて欲しいです。
そこで、何か刺さる物があったら、多分アニメも行けるかと思います。{/netabare}


【4話までの感想】ぼっちちゃんガンバレ~
{netabare}
ぼっちちゃんが根暗なだけならハマらなかったのでしょうが、
彼女の場合は理想と現実のギャップが激し過ぎる故のアイデンティティ崩壊芸が笑撃的で、私も無事、結束バンドに拘束されましたw
ぼっちちゃんが極度に狼狽した際の、
垂れた両目が著しく離間した、あの情けない顔が頭から離れませんw
でも心身が溶解するくらい、いや、むしろ{netabare}プランクトンだの、ゾウリムシだの、下北沢のツチノコ{/netabare}だの、人ならざる物に成り果てて(笑)まで、
落ち込むのは、ぼっちちゃんが変わることを諦めていないから。
こういうキャラは、あんましプレッシャーかけるのも良くないのでwゆる~く応援したくなります。


CloverWorksのアニメーションもキャラデザが激変するギャグにも対応したり、歪み補正も交えたりと構図も大胆でゆる~い笑いをアシスト。
かと思えばフォトリアルな背景等で引き締めて来たりと、今後のライブシーン等にも期待が高まります。
その前にまず{netabare}ぼっちちゃんはダンボール箱から出ないとw{/netabare}


ぼっちちゃん役の青山 吉能さん。
4年前に「Wake Up, Girls!」解散した時は、このままフェードアウトか?
とも思っていましたが、こうやって主役を務めたりと、順調に活躍されているようで何よりです。
自己否定沼に沈没する、ぼっちちゃんは唐突に{netabare}「押し入れより愛をこめて」{/netabare}などのぼっちフォーク?(笑)を吟じたりしますが、歌唱へのつなぎもスムーズです。
「WUG」では演じてるキャラがセンターの娘と髪型一緒で見分けが付かないとかイジられていたよっぴーですが、
これもぼっちちゃんの日陰のメンタルを汲むのに役に立っているのかも?と思うと感慨深いですw


本作も、きらら系ということで、サブキャラのバンドメンバーも、
多少、強烈なぼっち生態を喰らっても、ゆるふわと吸収してしまう曲者揃い。
最近、私は“ひとり好き”(ぼっちとは大きく異なるらしいw)のベース・リョウにもハマりつつあります。
最初は{netabare}野草{/netabare}喰ってる変な人という印象でしたが、四話では音楽に対する芯のある発言で魅せてくれました。
いい加減だけど、この人なら振り回されても良いと感じる不思議な引力があります。
ある意味、リョウは最もバンドマンらしいキャラなのかもしれません。
だからと言って{netabare}驕らせるのはどうかと思いますがw{/netabare}{/netabare}

投稿 : 2023/12/02
♥ : 45

79.9 4 コミュ障アニメランキング4位
映像研には手を出すな!(TVアニメ動画)

2020年冬アニメ
★★★★☆ 3.8 (572)
2175人が棚に入れました
高校1年生の浅草みどりは、アニメーションは「設定が命」と力説するほどのアニメ好き。スケッチブックに様々なアイディアを描き貯めながらも、1人では行動できないとアニメ制作への一歩を踏み出せずにいた。そんな浅草の才能に、プロデューサー気質の金森さやかはいち早く気づいていた。さらに、同級生でカリスマ読者モデルの水崎ツバメが、実はアニメーター志望であることが判明し、3人は脳内にある「最強の世界」を表現すべく映像研を設立することに……

声優・キャラクター
伊藤沙莉、田村睦心、松岡美里、花守ゆみり、小松未可子、井上和彦、小野友樹、小林裕介、錦貫竜之介、井澤詩織
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

観終わった

1話感想{netabare}
前期アニメの“星合の空”が深夜アニメ・勢作委員会方式でありながらまさかの打ち切りだったのが個人的に大ショックで、一体どういうこと?と監督の発言を追ってらこんな一文を見つけて…。
「いわゆる“萌え”が流行っていた数年前に、「やるからには売れないとしょうがないんですよ。かわいい女の子を出して、エロティックなシーンを入れたほうがウケるんです」と言われたことがあったんですが、自分は「そんなことないだろう」と思っていましたし、そうやって視聴者を馬鹿にしてきた結果として、アニメのBlu-rayやDVDが売れなくなってきているんだと思うんです。」
これっていつの時代の話なんだ?と思って。
「“萌え”が流行っていた」がどの時期なのかがハッキリしない、数年前と言われても更にハッキリしない、LDではなくBlu-rayやDVDと言ってる辺りも気になる。
なんで時期にこだわるかと言うと「そんな話はあかほり全盛時代に散々言われてたこと」でして、何を今更…監督にそう言った人ってあかほりさとる本人なんじゃね?
で、もし最近になってそう言われたのだとしたら時代錯誤起こしてるんじゃないかなぁ、と。

と、そんな出来事が去年末にあった直後の新年明けてスタートのこの作品。
どうしても気になるのは…今こういう動機(設定推し?)でアニメ業界に進む人ってどれだけ居るんだろう。
全く居ないワケじゃないとは思うけど稀有なんじゃないかなぁ、むしろ昔は大量に居た、それこそあかほり全盛期以前のOVAならゴロゴロ居た。
けど今はもうキャラ推しから入って来る人が殆どなんじゃないかな?
ってか宮崎駿にしたってかわいい女の子は大好きでしょw富野もそうだけど「そんなのが大好きな自分が大嫌い」なだけで。
でもって最近じゃあ(昔も居たかも知れんが)アニメーター自身がアイデア出しして作品作るよりも、原作モノを言われた通りに作ればいいやって人もチラホラ。
しかも主人公は…じょ、女性なのか。
男女差別とかではなく事実として立体視は女性の方が苦手とされてて、それでいてスペックは非常に高くて(高1であそこまで描けるのはスゲーよ)なんかその…違和感。

これが時代が1980年代で主人公が男性だったら違和感はなかり無くなるのだけど…なんで女性にしちゃったんだろう?かわいい女の子が出る作品を目指してる訳でもなかろうに。
今後キャラ推し…いわゆる萌え豚なりカプ厨なりが登場してそれと火花を散らすような展開になるのだったら面白いかも。
ああ、主人公の声がああなのは「声豚氏ね」ってメッセージなんじゃないかなーと解釈、ってことでそこんところを期待しちゃうのだけど…全くの見当違いかな。

と、下書き書いて読み直してみたら文句っぽくなっちゃったけど、面白いですよ、多分オッサンほど反応する。


余談・恨み節
かつて某作品でうつのみや理作監回が作画崩壊言われて叩かれてたのを覚えてる。
18ifは…森本晃司担当回までが長いのであれが作画崩壊言われるのは仕方ないと思うけど…。{/netabare}

2話感想{netabare}
いきなり上級者の話になって笑ったw
回転するプロペラ、旧アニ研の原画で羽根がナナメでなかったのは「描くのが難しくて諦めた」からだったりして?
逆に言えばナナメの羽根が回転してるのをパース付けて描くのは非常に難しい。
主人公は当たり前のようにやってのけてたけど、これ凄い能力だぞ?
1話で「乗り物」の絵を見てパっとそれにパース合わせたドッグを描いたり複雑な構造の背景が描ける時点で凄いのだけど…多分床に散らばったトランプなんて平気で描けるんだろうなぁ(※)。
あっ、悪いって言ってるんじゃないです、子供の頃からスケッチ描いて修練積んでたって説明あるし、何も教えられてなくても「え、これくらい普通に描けない?」とパパっと出来ちゃう人が存在するのも事実。
そこから更に頂点(円周?)の移動スピードって…あの説明で理解するのは絵を描いたことがある人じゃないとちょっと難しくない?
簡単に言っちゃえば「溜めがある」ってことなんだけど。
ってか撮影機って…それ幾らするんだ、ってかフィルムって今あるの?
透過光で頭オカシイのは劇場版“幻魔大戦”だけど、コナンだけじゃなくて他の作品も色々触れたりしないのかな?
アニメ「だけ」を作るのがダメなのなら“ドラゴンズヘブン”みたいな方式はどうよ?と思ったけど、モデラー系の方向に行くとは思えないしどうなんだろう?
ってかドラゴンズヘブンの評価どうなんだか聞いてみてーw


ちょっと前に某アニメーターの原画展行ったのだけど、そこでお目当てのアニメーター「ではない」アニメーターの本も売られてて、中身見てみたらガイキングの原画が載ってまして。
あのテクっていつから始まったんだろう?ガイキング以前にもあったような気がしないでもないけど…いわゆる「何かのエネルギーで地面が割れてガレキが回転しながら吹っ飛ぶ」って表現の時、吹っ飛ぶガレキが直方体してるヤツ、ブラッククローバーでもそれ採用されてます。
「回転してる物体」を描く際──表面がツルツルな球体とかではなく、アニメーションした時に見栄えがする構造物を描く際──に一番シンプル(簡単)なのは直方体かと、一枚絵ならテキトーに歪な形でも良いのだけど、それを動かすとなるとね。
但し簡単といっても最低限の技術は必要で、最低限といいつつそれはかなり高い技術が必要でして。
件のガイキングではそれが一度に複数吹っ飛ぶシーンで、ガレキごとにナンバーが振られてて「そりゃそうなるわな」と納得したのと同時に、テレビアニメでそこまで手間かけるのも凄いなぁ、と感心したり。
その一方同期放送の“はてなイリュージョン”の2話、背景スタジオではない背景を描いた人は…多分回転する立方体は描けない(詳しくはそっちの感想で触れときます)。{/netabare}

6話までの感想{netabare}
ヒヤヒヤの連続で、笑っていいのか真顔になるべきか迷うw大丈夫かこれ?
というのも、本作中ではアニメに対し「これくらい出来て当然」って扱いのものが、現実にある他のアニメでは出来てないのが多数ありまして…。
3話、一番“簡単”な背景を選んで「立方体の寄せ集めだからね」と言っちゃったり…↑で立方体すら描けてないアニメがあると指摘した直後だったのでギョっとしましたわ。
ロボ(メカ)に関しても、話ズレちゃうかなぁ、ゲーセンミカドの配信でちょくちょく触れててそういう言葉があるんだと知ったクチだけど「コクピット問題」ってのがありまして。
狭いコクピットの中の搭乗者を描写するには特殊な才能が必要で、最近それができるアニメーターが少ないとかなんとか。
確かにこれは外装ぶち抜きや魚眼レンズでないと「カメラ何処にあるんだよ」「どこから見たアングルだよ」ってことになりやすくて、以前私も“グリッドマン”の感想で触れたけど、実写は本当は広々としたコクピットのセット(外装ブチ抜き)なのをカメラにグリス塗ってブチ抜き部分をボカして誤魔化したりと工夫を凝らしてます。
で、こっちの作品では「狭いコクピット」がしっかりそれらしく描かれてて、同期放送の別作品のアレが全然出来てないことが浮き彫りになったり。

因みにロボに対しての拘りとしては…自分はあくまでプラモデル寄りのロボ好きになるんだと思う。
実際にプラモを買わなくてもプラモを想像して、脆そうな機体はあまり好きになれない。
で、そっち側視点でのロボアニメの魅力は、アニメで特殊なギミックが描写されたらそれはプラモでどう再現されるだろう、プラモで特殊なギミックが組み込まれてたらアニメでどう表現されるだろう、そんなことを想像してニヤニヤするウェイトが高いと思う。
どっちが先ってことではなく、玩具側とアニメ側とのすり合わせがどれだけ出来てるかを見るのが楽しいというか。
だってプラモデル組み立てたら作中の印象に残ってるポーズ取らせたり、ギミック発動させたりするでしょー、当然。
この作品でなら、パイルバンカーやチェーンソーを装備してるけど、それはプラモでは同梱なのか別売りなのか、同シリーズの別機体に持たせることはできるのか、そんな辺りが気になりだします。
で、ロボアニメは最近流行らないというのは、そりゃそうだ。
深夜アニメでそもそもキットが出ないとか出てもクソ高いとか、なかなかハードル高くてのう。
メーカー側も、面倒くさいプラモよりも仮面ライダーの変身ベルトのほうが作るの楽だし。
話ズレるけど“ゾイワイルドゼロ”で新主人公機が巨大な回転式リボルバー(のシリンダー)を積んでるのに排莢ギミックが無いみたいで愕然。
つまりキットはシリンダーが一体成型で、多分これがメーカー側としてはコスト的に限界だったんだと思う。
…そうはいうけどさ、「排莢しないんだったらリボルバー要らねーじゃねーか!くそう、くそう」と思ってしまうのが本音で「ロボ好きは面倒臭い」は事実だと思うw

あと前面ハッチは…富野がキンゲやブレンで多用しすぎ(不用意に開けすぎ)であんまり好きじゃない、Gレコも多用してたっけか。
あとは巨大感だけど、3メートル程度なのだったらあんま言うのもアレかな、最近では“ポケモン”のダイマックスの表現がなかなか良かったぞい。
SEはロボットモノといえばブッピガンだけど、最近聞かないですね。
昔はSE使い回しが多くてその結果「あ、このSEあれのSEだ」って気付く面白さがあったけど、最近そういうのが無くなったのはちょっと寂しい。
それはそうと、最終回だけOPやEDに効果音入れる作品ってあるけど、あれって何なんだい?

ってかよう、「手間はかかるけどパっとしない演出」と「手間がかからず効果的な演出」があって、自分も自信無いけど前者をしっかり見てる人ってどれだけ居るんだろう?
最近はスマホ片手で流し観が主流(それに合わせた作り)な雰囲気を感じることが多々あって…作品数が多くて一本当たりの拘りが薄まってるとかもあったりして?

そうそう、それと6話のアイデア出しの時はノリノリだったのに間を置いたら素になって「いやそれはないでしょ」とボツにしたくなるアレ、あるある過ぎて泣けるw
アニコレの感想書くだけでも起きる話で…ってかそれでボツにした下書きも結構あったりw{/netabare}

7話感想{netabare}
前回まで「男の子の夢」ばかり語ってて女性キャラである必然性が無いなぁ(一応浅草氏はコナンに感動して引越し先が冒険心をくすぐらせる迷宮みたいな場所という理由はあるものの)と思ってたら、ツバメがアニメに傾倒することになった理由も描かれました。
これでまぁ納得はできるけど…できればもっと女性ならではの拘りみたいな部分に踏み込んで欲しいのだけど、無いのかのう。

そしてコミュ障のクリエイターが他人に上手く指示を出せないという、これまたヒヤっとする展開が。
美術部の男が態度悪そうに描かれてたけど、あくまで視点の問題で、男からしたら“へんたつ”の御社弊社どうたらの気分だろう。
で、二人のやりとりをプロデューサーが黙って見てるだけってのが…妙にコワいw
個人的には誰かに頭を押さえつけられずにクリエイターが好き勝手作るとクソ作品になると思ってて、そこら辺の問題も触れたりしない…かな?
なんでクソになるかの理由がチラホラ見えかけてる気がするのだが、上手くいっちゃうのか躓くのか先の展開に目が離せない。{/netabare}

8話感想{netabare}
「プロのスタッフが作った素人作品の再現」として、どうしても“アニメガタリズ”8話の作中作と比較してしまう。
普段放送で目にする作品は当然プロの作ったもので、それの技術レベルを10(※)とするなら素人作品は3程度で、10引く3の7の部分の「足りてないトコロ」を把握してなければ素人作品の再現もできない。
アニメガタリズのスタッフはそれをどう認識してるだろう?と見てみるとかなり興味深い。

一方のこっちの作中作…上手すぎじゃね?
素人作品なのにその技術レベルは3どころか10、下手したら12とか15とか行ってる出来栄え。
天才達のサクセスストーリー…じゃないよね?見方間違えてるかなぁ?
だったら天才ならではの葛藤、アマチュアを飛び越えてプロの域けならプロならではの葛藤を描いてくれると有難いのだけど、今後そうなる?
描きたいものを描かせてくれない・描きたくないものを描かされる、そういう局面に立った時どうする?ってのを見てみたい。
例えば箸の持ち方で「いやこのキャラはちゃんと箸持てるので直しといて」とリテイク出されて直せるのか?とか。
(というかいちいち指定しないと変な持ち方で描いてくるってことだよね?それって面倒だぞ、現場だと)
妥協を許さない姿勢は素晴らしいけど予算や納期がある限り妥協は必要で、ずっと妥協の連続を繰り返してるうちに麻痺してきたり…とか。

原作者も「あれこれ薀蓄語ってるけど、じゃあ実際アニメ作ったらどうなるの?」というのはエンディングを見ての通りで、理想と現実の違いは自覚してるハズ。
現状本作は理想(ドリーム)が過ぎてちょっと鼻につきかけてる、かも?

作中作以外の部分も、自分を縛り付ける存在、大人や社会や本作なら生徒会など、それらの抑圧を振り切ってひと暴れするのは如何にも「青春だねぇ」って感じだけど、けどそれで全部上手く行っちゃうのは何か違うなとも思っちゃって。
夢を追いかける話であるなら「立ちはだかる現実」と戦って欲しいワケで、何も立ちはだかるものがなく夢が叶い続けるだけなら所謂なろう系と変わらんかなぁ、と。
というかさ、学生なんだから大失敗してもいいじゃん、ってか大失敗しても許されるのが学生の特権じゃん?と思ってるので、わざわざ学生って設定にしたんだからそれやって欲しいなぁ、と。

と、なんか偉そうなこと書いちゃったけど文句じゃないんだ。
そっちの方向(現実が立ちはだかる)に傾きそうな描写──他の部の連中が反感を覚えたりとか──があるのでつい期待してしまうんですよね。
単に私が天邪鬼なだけなのかな?あんまりコトが上手く行き過ぎるとそろそろ挫折を味わって欲しいなと思ってしまいましてw
この期待が叶うか外れるか目が離せません。


実際は10のポテンシャルがあっても予算や納期その他諸々大人の事情で5や6で留めてるのがテレビアニメの現実だと思います。
この作品をもって「どうだ凄いだろ」と言われても「潤沢な予算がありゃウチだってそれくらいできらぁ」と思ってるスタジオ多そう。{/netabare}

9話感想{netabare}
あんなだったらいいなこんなだったらいいなと夢や空想を繰り広げてる間が一番楽しくて、それを絵やアニメという形にしていくにつれ「なんか違う」「あれが足りないこれが至ってない」と不満が募ってく。
だから言ったじゃん、完成品として世に出されるモノは妥協に妥協を重ねた物で満足できるものではないって。
ってか作り手が満足のいく物を完成させるまで世に出さないとしたら、いつまで経っても完成品は出来ない。
そこんところを表現してたのかも知れないが、どうにも9話ラーメン屋での態度は…誉めてる人を目の前に「誉められても改善点が多くて素直に喜べない」とか、クサい。
「オレの志はもっと高いんだ、そんな程度じゃ喜んだりしねーぜ」ってことかな?
完成品に不満を持ってるのは誰でもそうでお前らだけじゃない、但しそれを前面に出すと「お客さん」に失礼だから表に出さないだけ。
もっと言うと…あんまり言うとアレだけど、高い志をもって業界入りした人ほど心が折れて引退しやすい、当然例外は居るだろうけど。
あんま意識高い系をひけらかされると自分に酔ってるみたいで反発する感情ががが…。
業界に憧れ(「憧れは理解から最も遠い感情」は至言だと思う)を持たせた方が都合の良いアニメーター専門学校がスポンサーに就いてるような作品ならそんなイヤな現実部分は伏せてドリームドリームした内容でも仕方ないとは思うが、NHKでも似たようになっちゃうの…か?
そこんトコ、現実を叩きつける役割として金森氏の配置に期待してるのだが。

と思ってたら…えっ?ファンからの感想見せてないの?
ラーメン屋にて金森「熱烈な長文の感想を頂いたんです」の後は「そういうことか」じゃなくて「あれ書いた人か」じゃないの?
そりゃヤバい系は見せないように検閲は必要だろうけど、スポンサーになるかも知れない人のお便りに目を通してないだと?
浅草氏も興味があるような素振りでもない、まぁ学祭で直の反応を目の当たりにしてるのでもう充分ってことかも知れないが、水崎氏なんて「わかってるじゃん」って人からの反応を渇望してるんじゃないのか。
思い返してみれば予算会議の時も客の反応には関心薄かったですね、自分の作品へのダメ出しに一生懸命で。
「客の反応なんて知るか、やりたいのをやるだけ」ってスタイルでも構わないけど、それって商売を第一に考える金森氏的にはどうなんだ?
というか「お前らがファンレター書いたって作家には見せねーから」「ファンレターは作家には何の励みにもなってねーから」と言われてるみたいで…現実を叩きつけるってそっち方向?

あ、文句じゃなくて気になった部分を言ってるだけなので一応フォロー入れておくと、以前ロボ研と会議開く時に言質を取って「これで会議を優位に立てる」とほくそ笑んでたら、話してる間に浅草氏が意気投合しちゃって、もはや優位もへったくれも無い状態になってしまったことがあります。
それの反省からクライアントとの接触は最低限の顔合わせだけにしてるとか?…ってかそういう描写が入っていれば良かったのになぁ、ってことで。
スポンサーとファン、両方の要求を満たすのが理想だけど、気がついたらスポンサーの方ばかり向いてて客おざなりな作品が出来上がっちゃったー、とかを警戒してたりして?
話ちょっとズレるけど、地方PRアニメって最近多いじゃない?
けど大抵のものは無難で地味~で面白くない、あれって客よりスポンサーの方を向いてるせいかなと思ってて…言い方変えると視聴者を喜ばそうと思って作られてない。
なんせスポンサーがお役所なのであんま過激な内容はできない、それでエンタメ性が薄れた結果かと。

それと以前美術部の男相手に指示が上手く出せなかった問題、あれはどうなったんだろう。
菓子折り持って依頼継続はいいとして、完成した作品へのダメ出しの中には「どう伝えればこっちのイメージ通りに仕上げてきてくれただろう?」ってのは無いのかな?
それともその件に関しては今後掘り下げてくれるのかな?

と、まーた偉そうなこと書いちゃったけど、絵については相変わらず凄い。
砲台が回転しながらせり上がってきて、同時にコードが巻きついちゃって、次のカットではそのコードがしれっと直ってるとかあるある過ぎて爆笑w
なにより以前の感想で他作品が排莢ギミックの無いことを嘆いていたらこっちでそれをやられてドキっとした。
いやぁ痒いトコロに手が届くなぁ、べべべ別に原作とか見て先の展開知ってたりはしないよ。
とはいえ、そこまで拘るならアニメより特撮行けば?と思わなくもあったりなかったり。{/netabare}

余談・園芸ネタ{netabare}
11話で出た「料亭に売れる葉っぱ」、最初見た時はハランだと思ったけどよく見ると茎立ちしてるので違うっぽい、「作風的にそこら辺テキトーに済ますとは思えないんだけどなぁ」と思ったらその後「焼き魚の下に敷く」と出て。
ああこれゲットウやクマタケランか?場所によってはサネンとか呼ばれてるやつ…って、結構南方寄りな気が、関西以西?
単純にササって可能性もあるけどあの量で分け前1000円(折半だとしても2000円)も貰えるとなるとササじゃない気がする。

ってことで浅草氏に倣って妄想してみる。
料亭は沖縄料理屋で地元に居た頃はゲットウはそこら辺に生えててわざわざ仕入れるまでもなかったが、今ある場所に移ってからは生えてなくてどうしたもんかと困ってた。
そこに金森氏が「それだったら生えてる場所知ってますよ」と交渉持ちかけて現在に至る、とか。
これで原作や公式で「あれササです」と言われてたらギャフンだけど、まぁそれはそれで。

なーんてことを思ってたら最終回で舞台は四国っぽい描写がされてました。
お、予想当たった?やっぱ南方か、大雪降るからどうかなと思ったけどこれにはニヤリ。{/netabare}

総評(これだけ読めばいいかも){netabare}
最初のウチは良かったのだけど話が進むにつれ作り手の意図が分からなくなった…というかどこまでが狙ってやったのか分からなくなった。
これがシュールギャグ作品ならそれで良いのだけど、そうではないだろう。

一番顕著なのは最終回、作中作の「UFO大戦」は成功なのか失敗なのか。
私達視聴者は前段階で設定を理解してるけど、果たしていきなりUFO大戦本編を見た作品世界の人達はあれで理解できるのかな?
ドライブが爆発するとか外の建造物がニョキっと生えるとか──作中作から溢れるイマジネーションが視聴した人に伝播して認識に影響を及ぼした描写だと解釈──から成功したってことだと思うのだけど、本当か?
あの出来栄えで!?
正直なところ、裏事情を知らないつもりで作中作を見た感想としては…湖川のグリードを見終わった時の感覚を思い出した、金田のバースや北爪のレガシアムでも可。
まぁその…絵はスバラシイけどつまらない、「で、なんだったんだ?」って出来。
昔OVAではそういうのって多くて…作画で名を上げたアニメーターによる原作や原案に、本人を監督やキャラデや作監に据えてやらせるってヤツ。
作画上がりによるオリジナル作品ってことでいいのかな?(現在は劇場がその分野を担ってる気がするけど、毛色がなんとなく違う)
それらってストーリーに関しては大抵つまらなくて、あくまで「あのアニメーターの作画が観れるだけで充分!」という、コアなアニメファン向けの非常に狭い世界。
(「コアなアニメファン」って言うと偉そうだけど要はクソアニメマニアね、一般ウケしない作品を好むんだから)
ホント残酷なこと言っちゃえば「絵描きの才能はあるけど話作りの才能は無いね(いいんだよそれで!)」ってやつで、果たしてその価値観って今現在通じるのかな?
で、映像研はその頃の空気を再現してた…のか?

どうしても気になるのは作中作の絵のクオリティが高すぎる。
メタ的には「プロがプロの仕事をしただけ」であり、それって普通じゃんって話で…個人的にはやっぱり「プロが素人の再現をしてみた」の方が魅力を感じる。
最初の頃は妄想描写は水彩タッチで「ハイこれ妄想です」と明確に書き分けてたのに、後半はそれも薄くなってたような?
ただそれも制作側の意図なんじゃないかなーと思うフシもあって…段々と現実との境界が曖昧になってく演出だったとか?

作中作以外の部分では、浅草氏が美術部などへ指示出しするのがヘタだった点は改善されたのかどうか投げっ放しのような?
なによりイベント会場へわざわざ足を運んで買ってくれる人を前に他人事な素振り…そりゃ実感が無いって表現なんだろうけど、いいのかそれで?
金森氏も「スマイルで対応しろ」と後ろからドツくくらいするべきなんじゃないかな?
この浅草氏の「意識高い系」な態度はラーメン屋へ訪れた時と一緒で…な、なにも成長してない。
ただこれも「客との触れ合いには全く興味無いキャラである」を表現したかった…のか?何の狙いで??
「そうか、私のやりたかったことは演出なんだ」と気付いたからといって、それで何か変わったという描写も、無い。
UFO大戦のBGMの件についても「ああ、クリエーター先生様が無駄なオリジナリティに拘って指示通りに動いてくれないあるある話かな」と思ったらしっかり二週間前に納品されてて、恐らくリテイク覚悟の「こんなんどうよ?」って打診でしょう。
じゃあ完成直前で大わらわになったのはチェックを見落とした「監督」が一番悪いって話で…けどそれに対しての反省みたいなのは無くて…あれ?
「オレも自分の作画の仕事で忙しいんだよ!」ってことかも知れないが、それって監督の器とは…。
アフレコもやってたハズだけど、それもスルー。
町興しアニメを作る上で起きがちな問題に触れるかと思えば、それも無い。
なんか「改善点が多すぎる」と口では言いつつ何も改善されてない印象。
もちっと突っ込んで言えば「ハイこの問題はこの様に改善されました」という具体的な描写が足りてない、浅草氏には「何を改善すべきと思ってるか」を箇条書きにして欲しいトコロ。
それが見えないと実は口ばっかなんじゃないの?初期能力が高いだけで成長は全然しないジェイガンなの?と感じてしまう。
女子高生なハズなのに老人のようで、もはや設定が崩壊してる。

けどこれも狙ってなのかなぁ?
「キャラの成長話はこの後なんですよー」と言われたら、ああそうですかと言い返す気力も起きない。


総評としては80年90年の、作画で有名になったアニメーターのオリジナルアニメ作品を観た時の感覚、あれの追体験をしたいのだったらお勧め。
ワザとらしいカットは目を瞑ろう。
キャラクターの成長物語とか業界の裏事情をテーマにした作品だと捉えるとガッカリする、ってかこれで業界を知ったような気分になるのは危険。
門外漢による「ぼくのかんがえたさいきょうのあにめーたーものがたり」というのが妥当かな。{/netabare}

投稿 : 2023/12/02
♥ : 30

キャポックちゃん さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

アニメ作りの本質に迫る傑作

【総合評価☆☆☆☆☆】
 楽しい! ワクワクする! 何度も声を上げて笑い、手を叩き、涙ぐんだ。こんなに胸を熱くしたアニメ体験は、何年ぶりだろう。アニメを見ることの喜びが極まる。
 ストーリーは至って単純である。3人の女子高生が、新設した映像研究同好会でアニメを実作するというだけ。この1点に絞った脚本が、ストレートで力強い。構想力の弱い作家だと、話を進めるために次々と障害を持ち出し、そのたびに主人公が頑張って乗り越えるというご都合主義的な物語にしがちである(具体的な作品名も思い浮かぶ)。しかし、『映像研』では、アニメ制作のツールはあらかじめ学内に用意されており、協力者も続々と現れる。反対する教師は軽くいなされ、批判的だった生徒会もいつのまにかシンパに。こうして余計な障害がスムーズに取り除かれ、物語はアニメ作りの本質に突き進んでいく。

【細部へのこだわり】
 主人公の浅草みどり・水崎ツバメ・金森さやかは、それぞれ性格が全く異なる個性豊かなキャラとして設定され、それに応じて、アニメ作りにおける役割分担がきっちり決められる。浅草が設定と演出、ツバメが作画、金森がプロデュースを担当。第1話後半、出会ったばかりの浅草とツバメは、それぞれ個人的に描いていた設定画と人物像を重ねながら嬉々としてアニメ話に興じるのだが、あまりに楽しそうな姿を見るうち、作品世界に否応なく引きずり込まれてしまう。
 ツバメが目指すのは、動きの細部にこだわった作画。彼女の想いは、第6話での熱弁で浮き彫りになる。巨大ロボットの動画に関して、アクションそのものよりも反動や予備動作といった前後の動きの重要性を強調する---「懐に入られないように足を引く。…打撃の反作用で弾き返される。走りの予備動作。パンチの予備動作。ぐっと力を入れる瞬間。こういう動作がポイントなわけよ」。素早い動きや光の明滅といったアイキャッチ効果(いわゆる子供だまし)を使ってごまかすだけで、こうした基本の動きが描けていない“アクションアニメ”のなんと多いことか。ツバメの主張を実践した作品として私が思い出すのが『Fate/Zero』。エクスカリバーを放つ直前、ゆっくりと剣を振り上げるセイバーの姿が目に浮かぶ。
 ツバメのこだわりは、茶碗から投げ捨てたお茶がきれいな放物線を描いたり、怪獣の口の中で唾液が糸を引くシーンに現れる。こだわりのルーツが示されるのが、第7話のロケット打ち上げ場面。ガイナックス『王立宇宙軍 オネアミスの翼』(および、CGスタッフの溢れんばかりの情熱にNHKが特集まで作ってしまった米映画『アポロ13』)へのオマージュでもあるこのシーンにかぶせるように、ツバメはアニメ愛をとうとうと語り続ける(金森が「情熱は気持ち悪いっすけど、まあ、わかりました」と受けるのも笑える)。

【緻密な設定】
 一方の浅草は設定に力を入れるが、そこに、自由奔放な想像力と現実を直視するリアリズムが共存することに注目したい。
 作品世界の隅々にまで詳細な設定を施すことは、表面的な面白さに留まらない深遠なアニメ(あるいは小説や漫画)を作るために必須の作業である。高畑勲の初監督作品『太陽の王子 ホルスの大冒険』(1968)では、場面設計・美術設計というクレジットで参加した新人の宮崎駿が、舞台となる村の俯瞰的な全体像をはじめ、リアルな生活感が匂い立つようなイメージボードを描くことで、東映動画の歴史に残る名作を生み出した(興行成績では惨敗)。
 浅草の描くイメージボードも、豊かな想像力に彩られながら、リアルさを失っていない。これは、彼女が抱く世界像が、見慣れた光景をアニメ的想像力の作用で変容させた結果だからだろう。
 こうした変容は、浅草が描く画の中だけではなく、彼女がその中で生活している芝浜の街そのものにも及んでいる。そのことを具体的に示したのが、第9話のロケハンのエピソード。電柱からミサイルが発射され、地下に通じる階段が幻のらせん商店街に見えてくる。現実に空想が重ね描きされることで、実際には見えていない細部が、心を揺さぶるエモーショナルな存在として立ち現れる。
 彼女が見つめる街並みは、ダンジョンもどきのマンションやら校舎群が妙に入り組んだ高校やら、それだけで何かウキウキする光景である(もっとも、東京人は、「ビルの3Fに地下鉄が突っ込む」リアルダンジョン渋谷駅を見知っているので、この程度ではさして驚かないのだが)。アニメのようにエモーショナルな現実と、現実のように確固たる存在感を持ったアニメが入り交じり共鳴し合うのが、『映像研』の世界だと言っても良い。
 この作品の最大の特徴は、アニメの中でアニメを描いた点である。アニメ内アニメが登場する作品は少なくない(『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』など)が、大概の場合、作品内で描かれるアニメは枠となる作品世界そのものよりものっぺりと単純化される。そうしないと視聴者が混乱すると考えたのだろうか。ところが、『映像研』では、それほど単純化されていないにもかかわらず、現実とアニメの間をキャラが自由に行き来しても紛らわしさがない。作品内アニメは、ラフな下書きのような塗り残しのある線画で描かれており、枠となる作品世界と明確に区別されるからである。実は、こうした塗り残しのある作画は、きっちりと色を付けるよりも遥かに手間が掛かる。その手間を惜しまずに制作したからこそ、アニメのような現実と現実のようなアニメの間を融通無碍に行き来する、ムチャクチャ楽しい作品になったのだ。

【音響の素晴らしさ】
 『映像研』を語る上で忘れてならないのが、音響効果の素晴らしさである。SE担当の百目鬼(どうめき)が登場する第6話以降は、音響が映像に匹敵する力を持つことがはっきり示される。
 第10話で描かれたサウンドハンティングの一場面。腹の底に響くような大音量のチャイムを全員が息を詰めて録音するシーンでは、一音一音を大切にする百目鬼の心情が表出される。この少し後、彼女は、録音したばかりのチャイム音に、テンプのようなメカの動作音と鈴の音を切り貼りして一連の音型を作り上げるが、それを聴いているだけで、心をそっと撫でられたような不思議な感動が湧き上がる。『となりのトトロ』で枝から落ちた水滴が傘にパラパラと当たったときの音、あるいは、『少女終末旅行』の雨音(第5話)や『もっけ』のソラバヤシ(第16話)のように。
 第8話アヴァンで、百目鬼が映像に音を付け、浅草とツバメがいろいろと意見を言うシーンがあるが、どれも興味深い。特に、映像の動きと音楽を完全にシンクロさせず、音楽を少し遅らせることで効果を増すところが印象的。「音楽が観客より先回りして、押しつけがましかった訳ですな」という浅草の評言が的確だ。

【プロデューサーは何をすべきか】
 『映像研』は、マスターピースと言いたくなる見事な作画を通じて、アニメ制作のノウハウを惜しげもなく披露する。第2話では、いかにすれば風車が回っているように見えるかを、羽の角度の取り方、回転する物体に関する中割りの仕方、そして何よりも、風という目に見えぬ存在をどう描くかを、具体的な映像を使って教えてくれる。アニメ学校の教材として使えそうなほど、実用的である。
 最も感心したのが、第4話で紹介された尺を伸ばす方法。まずは風景の追加。止め絵でも、少しパンするだけで雲が流れ風が吹き抜ける意味ありげなシーンとなる。移動シーンは、空の割合を多くして動きの描画を減らし、横スクロールで背景をリピートする。極めつけは、人物の決めポーズ。アップにしてパンを繰り返すだけで、緊張感が高まる。3枚の画をリピートしながら、変化を加えた4枚目を時折追加すると、それだけで表現が膨らむ…
 これらの手法は、決して「いかに手抜きするか」ではない。むしろ、適度に間(ま)を入れることで、緩急をつけバランスを良くするためのテクニックである。やる気のありすぎるクリエーターは、むやみに力を込めるあまり作品のバランスを壊してしまう。尺を伸ばす作業によって過熱気味の思い入れを冷ますと、すっきりとした作品に仕上げられることが多い。
 このシーンを見ているとき、ふと谷崎潤一郎『文章讀本』に出てきた添削を思い出した。学生のつまらない作文をベースに、まず余分な表現を削ってすっきりさせ、次に文言をわずかに修正して余韻を持たせる。最終稿は、はじめの文章と少ししか違わないのに、心が動かされる名文に変貌していた。『映像研』で示されたアニメの添削も、表現のわずかな違いによって訴求力が大きく変化することを明らかにする。
 尺を伸ばす作業で重要な役割を果たすのが、実質的なプロデューサーの金森。彼女の行為は、納期に間に合わせるための無茶振りのようで、実は、リソースを的確に配分し直しているのである。資金の調達やPCなどのツールの手配も、彼女がいなければ不可能だった。
 浅草とツバメは、アニメを作りたがってはいても、どうすれば作れるかを知らない。もし『映像研』がこの二人だけでアニメを完成させる話ならば、アニメ好きの夢想がなぜか実現してしまう、リアリティのない絵空事になったろう。金森が有能なプロデューサーとして、目標を明確にしリソースを的確に配分したからこそ、アニメ作りが成功したのである。状況に合わせて方向性を修正したり、暴走する作家の手綱を引っ張ることもあるが、無理に枠に嵌めるのではなく、常に作家の才能を生かすことを心がける。現在のアニメ界に、これほどのプロデューサーが何人いるのか、心許ない。
 作品内では、金森の存在によってアニメを作りたいという熱意が実現に向かって動き出すが、それと同時に、『映像研』のスタッフは、作品の外部からアニメ作りの高度なテクニックを次々と盛り込んでいく。こうして、女子高生のアニメ愛とプロだけが持つ熟練の技が結合した、創作活動の極限を示す夢のような作品が生まれたのである。

【湯浅政明について】
 『映像研には手を出すな!』の原作は大童澄瞳の漫画。私はごく一部を読んだだけだが、悪くはないものの特に優れた作品とは思えない。アニメが傑作になったのは、湯浅政明(監督・シリーズ構成)の力が大きいだろう。
 湯浅は『クレヨンしんちゃん』における作画でアニメファンの間では知る人ぞ知る存在だったそうだが、私は見ていない。初の監督作品で批評家から絶賛された劇場用長編『マインド・ゲーム』(2004)や、有料TVで放送された『ケモノヅメ』(06)『カイバ』(08)も、有り余る才能をコントロールできていない感じがして、好きではない。しかし、2010年のTVアニメ『四畳半神話大系』で度肝を抜かれ、2014年の短編「急がば回るのがオレじゃんよ」(『スペース☆ダンディ』第16話)、2017年に公開された長編『夜は短し歩けよ乙女』と『夜明け告げるルーのうた』に至って、現代日本最高のアニメ作家の一人だと認識する。
 初期の作品は、作画崩壊と言いたくなるほどの極端なデフォルメ、モノクロームから派手な原色にわたる自在な色使い、長い静止が全速力での失踪に突如変転するダイナミズムなどが特徴で、ストーリーテリングには不向き。しかし、ノイタミナ枠のために制作した『四畳半』でコツを掴んだのか、これ以降は実験的表現が抑制され、高度なテクニックと良い意味での大衆性を備えた秀作を作るようになる。『映像研』は、そうした大衆的アニメ路線で最良の作品と言える。
 改めて言うまでもないが、アニメとは絵を動かす芸術であり、「すべて作者が意識して描いたもので出来上がっている」(第7話、浅草氏の台詞)。
 実写映画では、どうしても意に沿わない動きをするものが映り込んでしまう。カール・ドライヤーや小津安二郎などの創造的な映画作家は、望まない動きをいかに止めるかに腐心した。アンゲロプロスは『霧の中の風景』で、大人たちがじっと佇む間を子供が走り続けるシーンを演出したが、そんな演技を俳優に無理強いしたのは、社会における人々の位置を象徴的に表したかったからである。人間には制御できない出来事に悩まされることも多い。ジョージ・スティーブンスは、『シェーン』の冒頭で鹿がポーンと横に跳ねるシーンを撮影するためだけに、3日間待ち続けた。
 実写映画に比べると、アニメでは運動と停止を対位法的に組み合わせることも、物理的に不可能な動きをさせることも可能であり、表現の自由度が大きい。さらに、絵画と違って動きがあり、漫画と違って音響を利用できる。アニメが最強の視覚芸術である所以である(ただし、膨大な枚数を作画しなければならないので、どうしても1枚1枚の絵の質が落ちるという難点もあるが)。湯浅は、こうした自由度を最大限に利用してアニメを作る。『映像研』の場合、先に湯浅作品を見てしまうと、多くのシーンがアニメ以外のメディアで表現するのがもはや不可能に思えてくる(無謀にも実写化されるようだが)。それこそが、湯浅マジックなのだろう。

【おまけ】 
 強いて言えば、『映像研』は、女子高生の姿が生き生きと描かれながら、色気が全くない。定番の銭湯シーン(第7話)では、女子高生3人が全裸ではしゃいでいるのに。水崎氏よ、首に掛けたタオルで胸を隠すな!オヤジ臭い。

投稿 : 2023/12/02
♥ : 8
ネタバレ

フリ-クス さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

Brain Salad Surgery

ずっと以前のサッカー中継で、印象に残っているシーンがあります。
試合後、三浦知良選手がマイクを向けられ
「今日はやりたいプレ-ができましたか?」と問われたとき、
あたりまえのような顔でこう言い放ったんです。

  プロになってから『やりたいプレ-』なんて一度もしたことないよ。

うわあ~、めっちゃわかる! と思ったアナタ。クリエイティヴ畑ですね。
もちろん例外的な方もいらっしゃるでしょうが、
プロのクリエイティヴって、だいたいそんなもんであります。

とは言っても僕が知っているクリエイティヴの現場って、
ファッション/ゲーム/アニメ/ラジオ/広告/書籍ぐらいのものです。
(一応、音楽と演劇もかじった程度なら)
ですから、てめえ、うちの業界バカにしてんのか、
というふうに思われる方がおられましたら、ごめんしておくんなまし。


さて、本作の舞台は高校の映像研、
つまるところ、女子高生が部活で自主制作アニメを作るお話です。
そう書いちゃうとゆるふわ萌えアニメみたいですが、
中身はがっしり骨太で、
アニメ制作のプロセスがめっちゃ本格的に描かれています。

アニメ好きを自称するなら一度は目を通しておきたい作品ではあるまいかと。

高校生の部活、ということですからプロと違い、
  ・金勘定ばっかでモノづくりがマネジメントできない経営者
  ・過去の成功にすがるばっかの上司・先輩
  ・かき回すだけかき回して何の責任もとってくれない権利者
  ・うわっつらの知識で好き勝手なことを言うブロガー、ユーチュ-バ-
  ・読むのがアホらしくなるレベルの原作
みたいなものに悩まされる必要はまったくありません。

自分の『情熱・欲望・衝動』に正直に、まっすぐ突き進める、
それが高校生というかアマチュアの『良さ』だと僕は考えています。
ちょっとぐらい頭を打たれようが、頭突きでそれをブチ壊す。
それが許される・称賛される『黄金のモラトリアム』時代なんですから、
全力で暴れなきゃ損、というものです。

本作では、それが見事に体現されています。
アニメ制作というジミでしんどくてオタクな活動が、
夢と創造に満ち溢れた青春の一コマみたく描かれています。

 ニューヨーク・タイムズ
  「ベストTV番組2020」「ベストTV番組 海外部門2020」に選出
 ザ・ニューヨーカー
  2020年度のベストテレビ番組(The Best TV shows of 2020)に選出

日本の文化庁なんちゃら賞なんてのは
基本「与える側がなんもわかってない」のでどっちでもいいのですが、
辛口の海外メディアがこんなジミ作品に高評価を与えたことからも、
本作の完成度がうかがい知れるのでは、と。
(一応、文化庁メディア芸術祭アニメーション部門の大賞と
 芸術選奨文部科学大臣賞もとってます)

ちなみに本作の湯浅監督って他にもいろんな賞を取ってて、
日本の誇る芸術家みたく思っている方も多いですが……安定感ありません。
あの『日本沈没2020』みたく、
やらかすときは目も当てられないぐらいやらかしちゃいます。
こっちはいい方の湯浅作品ですね。


ただし、初見の方にとっては、
クセのある映像、可愛くないキャラデ、ヲタまるだし会話などで、
か・な・り、入りにくい作品ではと思います。

実際、僕も初見のときは五分で切っちゃいました。
その後、あまりにも評価が高いので半信半疑で再視聴したところ、
おお、なかなか面白いじゃん、と。

同じように「え~……、こういうの苦手なんスけど」という方も、
とりあえずAパ-ト後半、
唯一の美少女枠である水崎ツバメが出てくるまではガマンして欲しいかも。
できれば、騙されたと思って二話の終わりまで視聴していただいて、
それでダメだったら、ごめんなさい、です。


お話は徹頭徹尾『アニメづくりに関する情熱とウンチク』に振っています。
そのへんに転がっている萌えアニメみたく、
  モチ-フだけぶち上げといて、非実在児童を愛でて楽しむ
みたいにハンパなことは一切していません。
水崎ツバメだって、美少女の皮をかぶった作画オタですしね。

だけどそこが面白い、引き込まれる。

正直、僕はアニメ-タ-さんをリスペクトはしていますが、
制作工程にはたいして興味なかったんです。
だけど、むちゃくちゃ惹き込まれました。
あの『ちはやふる』で全く興味なかった競技カルタに惹き込まれたように、
アニメの設定構築や作画がすっごく面白いものに見えたんです。
{netabare}
  物語の中で映像研は、三本のアニメ作品を作ります。
  正直、その『劇中作』は、そんなに面白いものではありません。
  (高校生が作った、と考えると度肝抜かれますが)
  とりわけ三本目は『なんじゃあ、こりゃあ』の一言かと。

  本作の醍醐味はそこではなく、その『制作工程』にあるわけで。

  本編ではアニメ作りのハウツーだけでなく、
  そこに至る様々なこだわりや信念・情熱・葛藤みたいなものが、
  時にコミカルに、時には熱く、描かれていきます。

  そのバカバカしいまでの真っ直ぐさと、
  めちゃくちゃしんどいことをしているのに心から楽しそうな有り様が、
  観る者をぐいぐい惹き付けていきます。
  ただ楽しそうなだけでなく、そこにある『産みの苦しみ』までもが、
  なんかもう『青春』的に愛おしく感じられて良き。
{/netabare}

そして、そんな工程を魅力的なものに輝かせているのが、
映像研に属している三者三様のキャラクタ-たちですね。
三人とも、ものすごくキャラが立っています。
{netabare}
浅草みどりは、設定大好き監督人間。

  細かな設定だけでなく物語全体の世界観やストーリー性、
  さらには映像からSEにまで、
  作品演出に幅広いこだわりを持つ万能型タイプ。
  次々とイマジネーションが沸き上がってくるだけでなく、
  それを作品に落とし込むロジックまで考えられる右左脳併用型。

  そのくせ対人スキルなどダメなところはとことんダメという、
  弱冠高校生にして、
  まさに業界の申し子みたいなキャラクターです。
  
水崎ツバメは、作画命の熱血アニメ-タ-。

  唯一の美少女枠、人気読モにして俳優夫婦を親にもつお嬢さま。
  しかしてその実態は、エンピツ一本に青春ぜんぶ賭けるアニメ-タ-。
  自分の美貌や人気はきちんと理解しているし、
  作品のため『客寄せパンダ』になるのは厭わないけれど、
  そんなもんで食っていく気はさらさらないという男前気質の持ち主です。

  きれいな止め画より動きの質にこだわる生粋のアニメ-タ-タイプで、
  好奇心と観察眼も人一倍。
  おまけにみどりと同じくポンコツなところはとことんポンコツ。
  自分のこだわりで遅れたスケジュールは努力と根性の力技で回復させる、
  典型的な昔気質の職人さんですね。
  
金森さやかは、マジで現場に欲しい敏腕プロデューサー。

  みどりとツバメだけだと、おそらくモノはできません。
  きちんと制作できる『環境』つまり人・モノ・カネを整えてあげて、
  なおかつお尻をけっとばしてけっとばして、
  ようやくアイディアや技術というものがカタチになっていきます。
  この点において、金森さやかは間違いなく有能。

  おまけに、みどりとツバメに対して
  リスペクトすべきところはきちんとリスペクトし、
  好きにやらせるべきところと締め付けるべきところを瞬時に判断。
  このさじ加減が絶妙というか、
  ほとんど『有能なプロ』の域に入っちゃってます。
{/netabare}
いまや知る人ぞ知るエマーソン・レイク&パ-マ-(古いか)みたく、
誰一人欠けてもダメ、
この三人が揃ってこその映像研なのであります。


僕的な作品のおすすめ度は、文句なしのSランク。
アニメ制作にさして興味のない方にも、
コミカルかつ本気な部活青春ものとしてぜひお試しいただきたく。

  ただし、萌え萌えきゅんだの邪気眼だの妄想ラブコメだの、
  テレビアニメにそういうのを期待している方には
  ほとんど鬼門に近い作品ではないかと。

  美少女枠なんて、ほんとに水崎ツバメ一人だけですしね。

  ただ、それだけに彼女の存在感は鮮烈。一人で作品の色を変えてます。
  ツバメの存在がなかったら、
    アニメづくりなんて結局は非リア充ヲタの趣味なんしょ、
  みたくうがった見方をされてたかもです。


映像は、ガチで好き嫌いの分かれるところかと。
特にキャラデはかなりアクが強く、
見慣れてくるとそれが『味』になるんだけれど、
そこまでに挫折する人、たぶん少なくないと思います。
あと、最終話の劇中作、なんかもう擁護できないほどひどいですし。

  ただ、イメージボードだの中割りだの、
  中間成果物で尺を稼ぐ手法はうまくやったなあ、と。
  物語の進行上、違和感ないどころか『必然』である上に、
  かなり枚数稼げてますしね。
  

お芝居、役者さんの演技品質は「かなりいい」です。
金森さやか役のベテラン田村睦心さんはあたりまえとしても、
  浅草みどり役の女優、伊藤沙莉さん、
  水崎ツバメ役の新人、松岡美里さん、
この二人がここまで演れるなんて、驚きの一言です。

  伊藤さんの、ちょい卑屈さと爆発的な情熱をもったヲタ演技、
  松岡さんの、まっすぐな天使爛漫さと独特のフラをもつ伸びやかな演技、
  それに田村さんの、地に足をつけてドスを利かせた演技が加わり、
  荒ぶるような調和をもって物語が進行していきます。

  まさにエマーソン・レイク&パ-マ-(だから古いって)を彷彿とさせる、
  至高のトリオではあるまいかと。


音楽は、まあ、ふつう。可もなく不可もなく。
ただ、OP・EDの映像はちょい攻め過ぎと思えなくもなく。
(曲調につられて色気出しちゃったんだね、たぶん)
僕個人としては好きじゃないんだけど、
それはあくまでも好き好きの話であって、良し悪しの話ではありません。


とにもかくにも、めっちゃ出来がいい作品ではあります。
アニメ制作という点では同系統にある『SHIROBAKO』よりも、
僕的な評価は一枚も二枚も上です。
{netabare}
  あっちは『プロ』の話であるくせに、
  お金の話がまるっきり出てきませんしね。
  その段階で「高校生かよっ」とツッコミいれたくなります。
  本作、時給換算までして生産性の悪さを指摘する金森さやかの方が、
  よっぽどアニメづくりの本質に迫っているかと。
{/netabare}

個人的に悔しいというか残念なのは、
作中のモノづくりにおいて、
アフレコの演技品質が極端に軽視されていたこと。
{netabare}
映像だけでなくSEにも徹底的にこだわっているのに台詞だけが蚊帳の外。
二作目は素人(ロボ研部員)の生アテ、
三作目なんかオーディションまでやったデータ全消去だもんなあ。
物語の設定やストーリーにはこだわっても、脚本にはそういうの全くなし。
てか、脚本(ホン)読みシ-ンすら一つもないわけで。
{/netabare}
  まあ、そういうのが『アニメ-タ-の習性』なのかも知れません。
  逆に役者サイドにしてみたら、
  画面を横切るタヌキの動きなんか「どっちでもいい」わけで、
  アニメ-タ-のこだわりなんかガン無視ですしね。
  けっきょく、餅は餅屋なのかなあ、と。

  湯浅監督自身、本作の前年に公開した『きみと、波にのれたら』で、
  AKBとか使って自分の映像ブチ壊した前科者ですしね。
  この問題、根はカンタンなんだけど、解消はけっこう難しいかもです。


ちなみに本作って、同じ原作から、
実写ドラマと実写映画が製作されております。
キャストはどっちも同じで、
主演の三人は、みんな乃木坂46のメンバーさんですね。

  映画の興行収入は……一億円ぽっきり。
  制作費どころか広宣費すら回収できてないです。たぶん、おそらく。

僕はYouTubeでダイジェストを見ただけなんですが、
なんというのかその……えっと……

            なんでつくった? こんなもん。

同じ原作から枝分かれしたはずなのに、
どうしてここまで残念な作品が生まれるのか、逆にすごいです。
日本のエンタメの『闇』がギュッと凝縮されてるみたいな。

つまるところ『恐怖の頭脳改革』がほんとうに必要なのって、
こっちの業界の連中なんだなあ、と。
そんなことを考えて、深く深くためいきをつくワタクシでありました。

投稿 : 2023/12/02
♥ : 29

77.0 5 コミュ障アニメランキング5位
僕の心のヤバイやつ(TVアニメ動画)

2023年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (268)
886人が棚に入れました
市川京太郎は殺人にまつわる猟奇本を愛読する、重度の中二病男子。同じクラスの美少女・山田杏奈をチラチラと見ては、ヤバめな妄想を繰り返していた。 そんなある日、山田が市川の聖域・図書室にやってくる。一人だと思い込み、大口でおにぎりを頬張ったり、機嫌よく鼻歌を歌ったりと、思うままに振る舞う山田。予測不能な行動を繰り出す姿に、市川は徐々に目が離せなくなっていき……。
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

【最終】ちゃんと「『僕ヤバ』という作品を観てる」という満足感がある

【レビューNo.65】((最終レビュー)初回登録:2023/6/18)
コミック原作で2023年作品。全12話。
何かでこの漫画が面白いって紹介されてて、原作買うか一時期悩んだんだよな。
(結局この時は「青年少女よ、春を貪れ。」を買っちゃたw)
そうこうしているうちにアニメ化されたので、これはラッキーと(^^♪
(まあ「青年少女」はアニメ化の可能性がかなり低いですしね)

(ストーリー)
市川京太郎は厨二病を患う中学2年生で、日々殺人の妄想を繰り広げていた。彼は自分と
対照的な同級生・山田杏奈から見下されていると思い込んでおり、特に彼女を殺したい
と思っていた。
そんなある日、市川が図書館にいると、山田が入ってきて突然お菓子を貪り始めたのだ。
「完璧な美少女」と思っていた山田のそのギャップを見て、市川は・・・

(評 価)
第1,2話:「からかい上手の高木さん」を等身大の中学2年生で描いたようなラブコメ?!
 {netabare}・冒頭は厨二病全開・市川のヤバめなモノローグで始まりますが、2話観た時点では上
  述の印象ですね。「高木さん」ってある意味この年頃の「ピュアな部分を純粋培養」
  して作った感があり、そういう純粋な部分でキュンキュンしつつも、中学生の恋愛
  モノとしては、「少々幼すぎるのでは?」という違和感があったんですよね。
  (西方の度が過ぎる恋への無自覚さやからかいの幼稚っぽさetc)
 ・その点この作品は、(厨二病患っているからではなく)しっかり中学2年生を描いて
  いるのかなって感じました。{netabare}例えば発育のいい女子の胸を目の前にした市川ですが、
  ・高木さんではそもそもそういうシーンが皆無
  ・通常のギャグアニメでは、ラッキースケベ扱いの演出
  → 本作ではいけないと思いつつも、興味には抗えない的な微妙な少年の心を上手く
    描いているなっと。
    他の男子のエロトークもあるが、その描写もある意味「年相応の健全な男子」ら
    しさがあって、個人的には「高木さん」より好感が持てるかな。
 ・またここまでは、まだ明確に「恋心」を自覚していない市川ですが、
  「殺したい対象」→ 「つい山田の言動が気になってしまう」→ 「陰で山田をフォ
   ローする行動をしてしまう」→ 山田の無自覚の行動に「(2話タイトル)僕は死んだ」
  って感じで、心の移ろい加減が「中学2年らしく丁度いい」という印象ですね。{/netabare}

・市川と山田のキャラがしっかり立っている
 (市 川)
 {netabare}・市川は下手するとイジメの対象となりかねないキャラですが、クラスではモブ的立ち
  位置を確立しているらしく、それなりにクラスメートともコミュニケーションも取れ
  るようで、妄想以外は思ったより普通の子って感じですね。
 ・でも妄想力はたくましく結構重度な厨二病。物語の多くはこういう「厨二病的なモノ
  ローグ」だったり「心の中の突っ込み」であったりするのですが、これが絶妙に面白
  い。声優・堀江瞬さんの好演が光る感じですね。
 ・それに厨二病といいつつも、基本「ヘタレ」なので、現実ではかなり日和る描写がリ
  アリティがあり、むしろかわいさすら覚えてしまうレベルですね。 
 ・また彼を含め、基本不快なキャラがいないこともこの作品よさですかね。
  → 文化際で山田たちをナンパしてくる先輩が登場するが、その先輩は市川のピンチ
    に真っ先に動いてくれた人だったり、それを素直に認めることのできる市川のよ
    さだったりの描写が上手い。
  → 市川自身も山田や空気を読んで他人を庇う行動を見せたりと、その辺りのさじ加
    減が非常に上手く、キモい妄想癖はあるが、あまり不快なキャラと認識しないで
    済む作品になっているのかなっと。{/netabare}
 (山 田)
 {netabare}・山田は美人でスタイルもよくこの年でモデルとして活動もしてる、そして市川のよう
  な男子にも分け隔てなく接してくれる、一見完璧なヒロインです。
  でも、天然でマイペース、そして間の抜けた言動も多く、作品では結構ポンコツ扱い
  されている面もあります。
  つーか作中では、やたらお菓子ばっか食ってる印象なんだよなw
 ・この山田をフォローしてる、しっかり者の親友小林(市川曰く「彼氏さん」)との掛
  け合いが面白く、上手く互いの良さを引き出しているなという印象ですね。
 ・今のところ市川に対し、無自覚に「近すぎる距離感」を取ることが多く、それに対す
  る市川の反応を愛でるというのが、作品の基本フォーマットになっています。{/netabare}

 他のレビュアーさんも触れていますが、
 ・制作会社:シンエイ動画
 ・監督:赤城博昭
 ということで、どうも「高木さん」のゴールデンコンビらしいです。なので(原作のこと
 もあるが)「高木さん」っぽい作品というところも、なるほどって感じですね。
 上述の通り、個人的には「高木さん」の年不相応の「ファンタジー感」がちょっとと思っ
 ていたので、今のところ本作の方が私好みかなっという感じですね。

 ただ懸念材料が2つ
 {netabare}・これから明確に恋を自覚したら、市川はどうなっていくのか?
  ・彼の成長とともに、厨二病は卒業していくのか?
   → そうなると彼の個性やこの作品のウリがなくならないか?
  まあそうなったとしてもしっかり「等身大のラブコメ」を描いて、「高木さん」との
  差別化は図ってもらいたいところ。
  (所詮「出オチで終わった『高木さん』の劣化版」だったとならないように)
 ・スタートが中2の2学期なのか?早くも文化祭が終わったのだが。
  (1学期に文化祭を実施する学校ってだけなのかもしれないが))
  ・いやいや2話で文化祭が終わる学園ラブコメって前例ないやろ?!
  → 中3に進級させ、進路の問題とかなにか狙いがあるのか?{/netabare}
 この辺は継続視聴で、どうエピソードを進めていくのか今後に注目!{/netabare}

・第3話:巧みな市川の心理描写→転換期となるのか
 {netabare}・冒頭は厨二病らしく、異世界モノ小説の構想を練る市川。キャラデザも考えるのです
  が、ヒロインのイメージはどう見ても・・・
  しかしこれがまさかの伏線で、詳しくは本編を観てほしいのですが、これは構成が本
  当に秀逸だった!! {netabare}→ 市川がついに山田に対する恋心を自覚します!{/netabare}
 ・そして終わり間際の、市川こその気づき
  「山田は僕らより少し大人なんだ」
  この原作者、こういう中学2年らしい心理描写がホント上手いな。
 ・「高木さん」の男子キャラは会話がガキっぽかったので、それへの当てつけではない
  だろうが、こっちの男子は逆に口を開けば「エロトーク」しかしていないんだよなw
  市川曰く「覚えたての言葉をいいたくなるアレか!!」w
  この辺りは今後の課題かな。
 ・今日の市川の名言
  {netabare}「いつの間にか頭の中の虫が下半身に移動している」www{/netabare}

  俗に「3話切り」なんて言われますが、このタイミングで早くも市川の心を動かしてき
  たのは評価。それで来週以降市川に何らかの変化がみられるのかが注目ですね。
  あとラストで山田の心中を察し、市川が隠れた気遣いを見せるのですが、これを山田ら
  しいオチで回収するというw
  こういうところをセットで(緩急をつけながら)この作品らしい色を出してる点は本当
  に見事。全体を通し「『僕ヤバ』という作品を観てる」という満足感がありますね。{/netabare}

・第4話:これが「僕ヤバ」流ラブコメ展開?!
 {netabare}・前回山田への恋心を自覚した市川ですが、「これは恋愛の好きじゃない!」と屁理屈
  をつけては、否定しようとしています。テンプレ展開ではありますが、この辺の描写
  がホント中学2年らしく相応に見えるのは、やっぱり上手いなと感心させられます。
 ・山田はあいかわらず市川との無自覚(?)な距離感で市川をドギマギさせています。
  しかし山田も「実は市川を意識してるのか?!」とも見える描写もあり、ちょっと先
  が気になる展開になってきましたね。
 ・やってることは純情ラブコメっぽい感じで、「『高木さん』に寄せてきた?!」とも
  感じるところもあったのですが、そこは市川と山田のキャラを本当に上手く活用し、
  「『僕ヤバ』流ラブコメ」できちんと差別化できている点は評価。
 ・あと山田の友達周りの話を入れたり、市川姉を登場させたりと自然な感じで物語に幅
  を出してきてる構成もよかったかな。
  (市川姉もちょうどいいかわいさで、弟思いのキャラっぽいのは〇)

 ただ当初の懸念通り市川の「毒」が薄まってきたような・・・。まあ薄まるなら薄まる
 で、市川の成長と上手くリンクしていけば、それもアリかと個人的には思っている部分
 ではありますが。
 その辺りも含め、来週以降の展開に注目。{/netabare}

・第5-6話:普通のラブコメっぽくなってきたが、中身はしっかり「僕ヤバ」なのはさすが
 {netabare}・>普通のラブコメ展開になり、市川の「毒」が薄まってきたような
  前回そう書いたのだが、どうもそれが本流のようですね。市川が明確に「恋心」を自
  覚した以上、そう展開していくのが必然ともいえるでしょう。
  むしろ市川の世界観が変わったことを上手く視聴者に印象付けている感があり、原作
  者や制作スタッフの技量を評価したいところですね。
 ・それでいて、キャラの特徴を生かした「僕ヤバ」らしい小ネタギャグがテンポよく入
  っくるなど、きちんと作品の色が出ていて、やはり原作者の上手さが際立ってますね。
  (例えば、市川が山田から借りた漫画を仰向けで読んでいると、お菓子の欠片が落ち
   てくるとかw
   それに6話終盤の図書館でのシーンは「恋心×コメディ×2人のキャラ描写」を同時
   に成立させるという、やっぱこの原作者天才だわw)
 ・山田も市川を意識してるのかなっという描写が多くなってきて、ちゃんと2人の恋の
  行方が気になる流れになってきているのもさすが。
  高木さんはこの辺り老獪さ(?)があり、普段は西方にそういうそぶりを見せることな
  く接しながらも、不意を突いた西方の無自覚攻撃がクリティカルヒットしてキュンと
  なるところで、中学生らしい純情を見せてくれましたが、山田はその辺り不器用そう
  なので上手く両作品の差別化が図れているように感じましたね。
  (山田ギャグでうやむやにして、視聴者に(いい意味で)モヤモヤさせるみたいな)
 ・男子は「エロトーク」のリーダー格が足立ですが、6話で山田への片思いを市川に打ち
  明けるなど「神崎×原」を含め、サブキャラにもいろいろ動きがでてきましたね。
  とはいえ、足立の話の8割はやっぱり「エロトーク」だったというwww
  しかしそれをきちんと「市川の恋心」に繋げていく流れは、やはりこの原作者技量が
  高いなと感心させられますね。

 なんだかんだいいつつも、しっかり「僕ヤバ」という作品を観てるという満足感は継続
 しており、改めて原作者の技量の高さを感じる作品だなっと個人的には評価。
 ちょうど折り返し地点で、後半どういう形で2人の関係性を描いていくのか楽しみですね。
 あと個人的には定番ながらも、職業見学の「秋田書店」見学で関根の
 「私、漫画には詳しいよ。好きな漫画は、『ワンピ』『ハンタ』『進撃』」
  → 全部別出版社の作品じゃねーかwww
 は意外とツボったw{/netabare}

・第7-8話:他のレビュアーさん「市川は少女漫画の主人公」→ なるほど!!
 {netabare}・順調にラブコメ展開進行中
  市川は主人公なのでモノローグがありますが、山田はそうじゃない分そういう描写で
  心情を表現していくのですが、市川に対する恋心の描写を細かく積み増さねながら、
  8話後半で一気に爆発させた神回となりましたね。でもそれは直接市川に伝わらず、
  → タイトル「僕は夢を見た」
  で、今後に繋いでいくという・・・やっぱり上手いな。
 
 ・細かい描写もさすが
  >市川に対する恋心の描写を細かく積み増さねながら
  これも非凡なんだよな。直接的な2人のやりとりだけでなく、友達の何気ない会話から
  「それ言っちゃダメ!」本人だけがあたふたするような絶妙なラインとか。
  それに「いちごババロア」に代表されるように、その中二加減さが本当に絶妙。
  「原作者は中二恋愛の教祖様なのか?!」と思える程に、程よいラインを突いてくるの
  は脱帽モノですね。

 ・「市川は少女漫画の主人公」はなるほど
  ・他のレビュアーさんの「市川は少女漫画の主人公」という意見が散見されたのですが、
   言われてみれば、なるほどですね。
   前にも書きましたが、市川って結構山田のことをしっかり見ているんですよね。
   そして山田の心情をおもんばかり、彼なりに実際に行動に移すことができるという。
   それを山田ギャグで台無しにされるというパターンもあり、決してスマートに決まる
   わけではないですが、たしかに「山田の王子様」という表現は言い得て妙だなっと。
   (そして陰ながらさりげなくという点がポイント高い)
  ・「言い得て妙」といえば、とまと子さんの
   「山田が市川を見つけた物語」
   「市川→山田」は分かるのですが、「山田→市川」って考えたときあまりピンと来な
   かったのですが、なるほどそういう見方があったのかと!!
 
 原作のよさもさることながら、作画やカメラワーク等さすが「高木さん」で培った制作陣
 って、「高木さん」から明らかに進化してるだろコレ?!
 特にここ一番の見せ場では期待を裏切らない仕事ぶりで、中二の恋愛を描いていても全然
 安っぽさを感じずに目を奪われてしまうという・・・
 最後に7話での市川名言 
 {netabare}「本当に何も変わらないんだな。好きだと分かったところで。」
 「再来年の春、僕は山田と一緒にいられるのだろうか・・・」
 (山田出演の映画公開時期を聞いて){/netabare}{/netabare}

・第9話:1話内での「起承転結」が気持ちいい優れた構成だった
 {netabare}・市川とLINE交換したいが、上手くできない山田から始まり
  ・彼氏さんがナンパイに誘われる。
   → 山田を釣るために利用されている。
  ・それを踏まえて市川も
   → 自分もナンパイからのガード役として、山田に利用されているのでは?
    → 山田に冷たくしてしまう。
  ・その態度に泣き出してしまう山田。
   → 山田はそんな奴じゃない。
    → 嫌いになる理由が欲しかった。
      欲しくてたまらなくても、どうせ手に入らないから。
      一緒にいてどんどん好きになるのが怖いから。
  ・和解して、一緒に帰る。その帰り道に山田に借りていた少女漫画を返す。
   → 山田:続きを明日持ってくると約束
  ・少女漫画を忘れてきた山田。でも明日から冬休み。
 ・連絡を取って続きを渡したいから「LINE教えて」。

 要約すると、市川と山田がLINE交換するだけのエピソードですが、そこまで
 の展開が凄く練られておりホント素晴らしい。
 しかも、待ち合わせの約束をした明日はクリスマスイヴとか・・・
 初見では「少女漫画を忘れたのは、いつもの山田ギャグ」と流してましたが、
 レビュー書くために見返したら →これ確信犯じゃないか?!
 
 それに山田が泣くシーンで使っていたティッシュは、3話で市川が山田のため
 に用意したものでした。あの時は「山田ギャグで気遣い台無しやん!」って
 感じでしたが、まさか市川の仕業と気づき大事に持っていたのか?!
 そうなると、山田はなかななか侮れませんな。
 
 最後にナンパイに利用されそうになった彼氏さんですが、この巧妙な
 ストーリー展開のために、原作者にも利用されていたのか?!
 そんな彼氏さんにも幸あれ(^-^)/{/netabare}

・第10-11話:安定のラブコメ展開。ゆっくりと――でも着実な歩み。
 {netabare}(10話)
 ・山田に仕組まれた(?)クリスマスデートでしたが
  ・陽キャと陰キャの壁を改めて感じ、気が重くなるも
  ・自分の事ばかり考えていて、山田に気を使わせていたのかもと反省し、
   そのことを言葉にして「僕」のことを少し語り
  ・(2人で観る)イルミネーションがこんなに綺麗だなんて初めて知り
  ・帰りの満員電車で繋いだ手を離すタイミングが分からず、そのまま
   「僕らはゆっくり歩いた」の見事なエピソードタイトル回収。

 (11話)
 ・市川は秋田帰省も右腕を骨折したため、トンボ帰り。
 ・借りてたマフラーと漫画を返すため待ち合わせするも、待ちきれないよう
  で、市川の家の近くまで来ていた山田がかわいいです。
 ・マフラーは実は市川にあげようと思っていたもの、(少し迷っていたが)
  市川の秋田土産も無事山田に渡すことができました。
 ・大晦日の夜、コンビニに出かけるとナンパイたちと遭遇。
  何故か関根も一緒にいる。
  そのままファミレスに拉致され、ナンパイから山田のラインを聞かれる市川。
  知らないで通していたが、山田からラインが来て噓がばれる。
  → さらにしつこく迫るナンパイに、Noを突き付けた市川
   → その様子を隠れて見ていた関根が助け舟。「友達なんで家まで送って」
 ・帰り道、成り行きで関根に「山田のことが好き」と話す市川。
  → 「知ってる、めちゃくちゃ分かりやすいからな」と返す関口。
 ・「好きだと声に出して言えた・・・」その高揚感から山田に電話する市川。
  → 新年のあいさつをすると、そこに関根が帰ってきてw
    (山田は友達と共に年越ししていた模様)
  「いつか僕から好きを伝えたい」と決意する市川で締めるという・・・

 そもそも山田とは初詣にいく予定だったのでは?!この後日中にでも行くの
 でしょうか。
 市川はついに「山田のことが好き」だと声に出して言いました。
 そして、それを「山田本人に伝えなきゃ」という思いも。
 原作未読なのでどうなるのかは不明ですが、例えばアニオリ的な市川の「告白
 エンド」という可能性もあるんですかね。
 (告白がアニオリかどうかは知らんけどw)
 話数的には次回で終わってもおかしくないところ。最後どういう形でアニメは
 締めるのかに注目ですね。{/netabare}

・第12話:最後に今一番伝えたい言葉は・・・原作者のセンスに脱帽
 {netabare}・やはり市川と山田は初詣に行くようです。でも市川は先約の家族と初詣
  し、30分後に山田と待ち合わせの計画でしたが、早く来ていた山田と鉢
  合わせw
  → 山田は市川家と合流することに。
 ・そしていろいろあって、山田が市川家に招待されることに。
  市川姉が気を利かせて外出することに(両親もまだ外出中)。去り際に
  「ありがとね、京ちゃんと仲良くなってくれて。それが嬉しいんだ、私」
 ・ドキドキ展開等いろいろあって、市川のアルバムの写真をスマホで撮る
  と帰り際に「今度は私のアルバムを見せるね。」
  → 「それって山田の家に・・・まさかな。」
 ・市川の回想(夢)。中学受験失敗~ボッチになっていく様を思い出す。
  そしてイマジナリー京太郎。
  「本当は曝け出したいと思っているんじゃないのか、心を。」
 ・冬休み明けの登校。朝から山田に出会い、2人きりになり何かを伝えよう
  として、市川は気づきます。
  ・(殺人の本を見て)学校に来れたのはこの鎧があったから。
  ・馴染めなかったのは、これのせいにしてきたから。
  ・そして僕はこれをいいたかったんだよな・・・
  「ありがとう」(暫し抱き合う2人)
 前回は「山田のことが好きいう気持ちを本人に伝えなきゃ」という流れで
 したが、それよりも山田を知り、今まで目を背けていた自分と向き合う勇
 気をくれた山田に今一番伝えたい言葉・・・
 「市川の心の成長」で締めるという、この原作者のセンス脱帽だわ!{/netabare}

(最終)
初めは上述のように「『高木さん』っぽい作品が始まったのか」いう印象でしたが、
・厨二病でしっかり「入り」を掴むと、そこから主人公の心の成長を描き、それ
 に合わせて違和感なく作品を変化させていく柔軟さ。
・市川や山田等そのキャラを活かしたコメディ展開や恋愛模様の描写の巧みさ。
 → 「原作者は中二恋愛の教祖様なのか?!」と思える程に、程よいラインを
    突いてくるシナリオ展開や日常描写の「中二加減」の絶妙さ。
・「高木さん」で培ったノウハウを更に進化させた作画や演出等制作陣の凄さ。
という感じで、競合作品の多いジャンルの中で
「ちゃんと『僕ヤバ』という作品を観てる」
という満足感を毎話得られたのは、ホント賞賛に値しますね。
原作者の技量の高さには脱帽!!「お気に入り」への追加作品、今年の第1号ですね。 

で、2期決定ですね。(2024年1月より)
1期で市川の心の成長を描ききった感があるので、2期はラブコメ全振りみたいな
イメージなんですかね。
2期も「僕ヤバ」らしさを失わない作品を期待!

投稿 : 2023/12/02
♥ : 25
ネタバレ

フリ-クス さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

灰かぶりの男子たち。

唐突な書き出しで申し訳ないのですが、
僕は『シンデレラ』というお話の、
解釈の変遷みたいなものがけっこう好きであります。

はじめの頃の『シンデレラ』は、ラッキーガールの物語。

継母や義姉からのいじめをけなげに耐え、
お先まっくら生活に身をやつしていたシンデレラさんが、
小動物や魔法使いのお世話で舞踏会に行き、
『たまたま』落とした靴を王子さまにに拾われてハッピ-エンド。
まさに『他人まかせ運まかせ』の下剋上ストーリーですね。

これってもちろん、
女性にガマンと従順性が求められていた時代性が背景にあります。
「おとなしくガマンしてりゃ、いつかイイコトあるよ」
みたいな、本質的には何のなぐさめにも解決にもなっていない夢物語。
とはいえ、男性中心社会で女性たちは、
さしたる抵抗もできす王子サマの来訪を夢見るしかなかったのです。

で、そういうのおかしくね? というのが最近の読解傾向。

ジブンの道は自分で切り開く。
きびしい状況にあってもひねくれずジブンをしっかりもち、
静かに、だけど虎視眈々とチャンスをうかがう。
で、チャンス到来と見るや、
ジブンの知力だの美貌だの友だちだの使えるものは何でも使い、
継母や義姉をだしぬいて幸せを自力でつかみとる、
というのがネオ・シンデレラ像。

  従順で素直そうな笑顔を浮かべながらも
  心の中ではファイティングポーズをけっして崩さない、
  バリバリの肉食系、美しきケモノ。

                 かっけえ。


で、最近の日本アニメを俯瞰して見てみるとですね……、
ヒロイン像は『ネオ・シンデレラ的造形』が主流なのかなと感じます。
オトコに媚びて引っ張ってもらうタイプというのは、
ヒロインの引き立てモブか、
あるいは悪役的なポジションになることが多いですよね。

それで男子のほうはどうなのよということを申し上げますと、
もちろん作品にもよるわけですが、
旧式シンデレラ(ボーイ)タイプが主流じゃないかと愚考するわけです。

  シンデレラよりもいささかタチの悪い、
  なんの努力もせず自己肯定にばっか必死になってる男の子が、
  なぜか学年イチの美少女に見初められてなんだかんだ。

  やさしそうな言葉をちょいちょい口にするだけで、
  いつの間にか友だちもいっぱい寄ってきて、
  なんにもしないまま人生勝ち組ハッピーシュガーライフ。

  まあ、ユメを見るのは個人の自由ですが、
   あのねおまえね、
  とオジサン的にセッキョ-したくなる側面がなきにしもあらずです。


本作『僕の心のヤバイやつ』も、基礎フレームはそれに似ています。
中二妄想大満開のぼっち男子に、
ややポンコツだけどクラス一美人の女の子が『次第に』グイグイくるラブコメディ。

だけど、ちょっと違う。見ていて妙に面白いんですよね。

たいしたストーリーが隠されているわけでもなく、
ポンコツ下ネタてんこもり。
おまけにけっこうなご都合テンカイもあるんですが、
そういうのがほとんど鼻につかず、
わかるわかる的に見られるところがすっごく多いんです。

  ストーリーはシンプルそのもの。
  クラスになじめずおひとりさまで中二妄想満開の男の子(京太郎)が、
  ひょんなことから
  クラス一の美少女(杏奈=中身ポンコツ)と
  毎日、お昼休みを図書室で一緒に過ごすようになります。

  で、最初はフラットに接してるだけだった安奈が、
  徐々に京太郎のいいところを発見して気に入りはじめます。
  で、そのうち、とまどう京太郎を尻目に、
  マンガ貸したり家まで給食のデザート届けに来たり、
  けっこうグイグイくるようになる、みたいなおハナシであります。


で、なんでこのお話が妙に面白いかというと、
そもそも内容が『ラッキーラブコメ』なんかじゃないわけです。
ちょっと露骨な言い方をすると、
  『狩るもの』と『狩られるもの』、
  つまり、ライオンさんとうさぎさんの、ほのぼのラブストーリー
という構図になっているからなんですね。

もちろんライオンさんが安奈で、うさぎさんが京太郎くんです。

  京太郎くん、自分でジブンを闇落ちしたケダモノっぽく思ってますが、
  実体はなんにもできない草食系。
  人さまを攻撃どころか、ジブンの意見すらはっきり言えません。  

  いろんなコンプレックスがアタマの中で交錯していて、
  常に『どうせ僕なんか』モードに入っているため、
  ほとんどブレーキ踏みっぱなし。
  なんかあったとき自分のことより『相手が困らないか』を先に考える、
  心やさしきうさぎさんなんです。

  かたや安奈の方は、モデルで巨乳で高身長で美少女。
  外観的なポジションはまさしく『百獣の王』なのでありますが、
  中身はポンコツで、ただのデカい女の子。
  ご本人もヒエラルキーなんかまったく意識せず、
  食べたいものを食べ、しゃべりたい相手としゃべります。

  で、京太郎とフツーに話してるうちに何となく興味がわき、
  前足でちょんちょんとつついていたら、
  リアクションが面白いしやさしいしでさらなるお気に入りへ。
  グイグイいったら迷惑かな~とは考えず、
  お気に入りに素直にじゃれつく、まさしくライオン(ネコ科)さん。

ただまあ、どっちも『いい子』であることは変わりないわけです。
ですから見ていて嫌味も不自然さもありません。
表面上は、
おどおどしてる弱者(うさぎさん)にじゃれつく強者(ライオンさん)。
だけど中身はどっちもピュアで、しかも好きどうし。
ある意味で寓話的な、ほのぼの系ラブストーリーなんですよね。


まあ、それでもありがちな話っちゃありがちな話なんですが、
このお話のスグれているところは、
  安奈が京太郎くんを『お気に入り』にいれていくプロセス
が、きっちりしっかり、しかも楽しく描かれているところかな、と。
(このあたり、さすが女性マンガ家の原作だなあと)

  世の男子どもの多くが誤解してることなんですが、
  女の子みんながみんな、
  イケメンで高身長のスポーツマン好きということはアリマセン。

  だからと言って、安直な男性視点マンガみたく、
    たまたまこういうタイプの男が好きなオンナだったんだよっ!
  と強引に突破するのは、あまりにもランボー。

  この点、安奈はほんと等身大。
  好きもきらいもなくただ一緒にいるうちに、
  いろんな京太郎くんを発見し、
  ゆっくりじっくり一歩ずつ、彼を見る目が変わっていきます。

  イケメンじゃないけどビミョーなおかしみがあり、
  肩ひじはらず素のジブンで接しられて、
  どうやらこっちのことを好きっぽく(似顔絵くれたりとか)、
  しかも『見返りを求めず』自分に一所懸命やさしくしてくれる。

  いつ寝首をかかれるかわからないイケメンに主導権をとられるよりも、
  そういうけなげで安心できる男の子をそばに置き、
  主導権を握りながら一緒に楽しく過ごしたいというのは立派なニーズ。

  これ『からかい上手の高木さん』にも通じますよね。

  ある意味『彼氏のポチ化』と言えなくもないけれど、
  しょっちゅう発情しているハァハァ男子に辟易している女子にとっては、
  むしろこっちの方が『現実的な選択』だったりもするわけです。



僕的なおすすめ度は、特に対象を選ばないAランク。
ラブコメ好きの方はもちろん、
  あ~なんか最近のラブコメってウザいんだよなあ、
なんて思っておられる方にも、
モノは試しで最初の三話ぐらい、見ていただけたらなと思います。

  実を言うとワタクシも、
  最初はAパ-トどころかアバンで脱落したんですよね。
  キャラデが好みじゃないし中二くさいし世界観わかんないし。

  ところが、あにこれで女性からの評価がすごい高かったんです。

  女性の評価が高いラブコメは良作が多いので、
  半信半疑で再視聴してみたところ。
  妙に面白くて、結果どハマりしちゃったという次第であります。


作画は、そもそも基礎造形があまり好きじゃないんですが、
これは原作モノなので仕方なし。
いやほんと、最初ガチで抵抗あったんですが、
見ているうちにまったく気にならなくなってきました。

  あの『高木さん』シリーズのシンエイ動画+赤城監督コンビなので、
  じわっとくるタメだの素朴な演出だの、
  おさえるべきところをきっちりおさえた優良設計。

  シリーズ構成と脚本を花田十輝さんに依頼したのも大正解。
  過美・過剰な表現がひとつもなく、
  そのくせキャラの心情がひたひた伝わってくる脚本、きゅんです。


キャラ・役者さんはナニゲに豪華キャストなんですが、
みなさんリアル寄せで黒子に徹しており、
(それゆえ物語全体に妙なリアリティ出てるんですが)
目立つ部分とか『惹き』は、
杏奈を演じた羊宮妃那さんが総どりしちゃったみたいな感じかと。
{netabare}
拙個人としては、
席替えでリフジンなやきもちを焼くシ-ンがお気に入り。
ちゃんとつきあってるワケでもないのに、それ口に出すんだ? みたいな。
だけど、いじけ方と言い方がカワイイので、よし。
良くも悪くも、すっごくおトクなキャラになっております。
{/netabare}
  羊宮さんは『着せ恋』から個人的に注目していて、
  今年の四月には、
  青二のジュニアから準所属へと昇格を果たした期待の若手役者さん。

  順調に育てば上田麗奈さんみたく育つ可能性、大ありの方です。

  ただ……心配なのは、リアルもけっこう『カワイイ』んですよね。
  こういう方って、まだ新人でギャラが安いこともあって、
  ラジオだのアイドル活動だの顔出し仕事だのに引っ張り回されて、
  ツブされることがけっこう多いんです。
  ファンの方々が応援してる『つもり』で、よってたかってツブしちゃう。

  まあ、青二さんだから、そのへん大丈夫だとは思うんですが……。

  シンエイ繋がりで『高木さん』の高橋李依さんみたく、
  踊らされてるフリをして『稼ぎ場』と『本業』をしっかり区別できる、
  したたかな役者さんに育って欲しいものであります。


音楽は、ヨルシカさんのOP『斜陽』が出色のでき。
EDも悪くないし、
牛尾憲輔さんによる劇伴も、作品にうまく溶け込んでいます。

  どれもこれも派手さのあるキャッチーな曲じゃないけれど、
  作品の世界観にぴったりハマり込み、
  静かにイメ-ジを増幅させる働きかけがあって、実によき。

  こういう、
  自己主張を控えめにして世界観を大切にしている音作りって、
  僕的にはすごく好感抱けます。


青春群像劇、みたいな側面はまるでなく、
ほんとに単純な思春期どきどきラブコメディ。
人生とは、青春とは、みたいなムズカシイことは一切訴えておらず、
バカだね~と笑って見ていて、
見終わった後、ほっこりしている自分に気づくような作品です。

ムリしてまで見るような作品なのかと言えば、
決してそんなことナイのですが、
けっこう楽しい時間つぶしにはなると思います。

    御用とお急ぎでない方は、一度おためしあれ。


***************************************************************

ちなみに、
こういう『女子に見初められること』をユメみる灰かぶり男子って、
けっこう少なくないんじゃないかと思います。
ぶっちゃけ思春期の男子って、
自分ラブコメみたいなイタい妄想しているケース多いですしね。

まあ、それはそれでよし。
内面的クロ歴史というのは、誰にでも(もちろん僕にも)あるんです。
ほんと、通過儀礼みたいなものなんです、思春期バンザイ。

ただまあ、それを『選ぶか、選ばないか』は女子がきめること。
その点本作は、
原作者が女性だけに、線引きが『甘くはない』んですよね。

  ほわほわしているようで、
  実はちゃんと相手のことを『見切って』います。
  見てくれだの身長だのに惑わされず(不潔なのはたぶんダメですが)
  一線のこっちかあっちか、しっかりと。
  その境界線が、われら愚鈍男子にはわかりづらいだけでありまして。

そこんところが本作に対する評価の分水嶺なのかな、と拙は愚考しています。

  A:ありえね~、なんでこんなヤツが、ただの妄想じゃん。
  B:うんうん、わかるわかる、思春期ってこうだよね。

ABどっちが正解かなんて、もちろん答えなんかありません。
ありませんが、ポチ化を所望する男子たちは、
京太郎くんから学べること、けっこうあるように思うんですよね。
(あ、いえ、上から目線なんてそんな……ごめんなさい)

僕は、ひゃあひゃあ言いながら女の子追っかけてた側なので、
エラそうなこと言える立場じゃありません。

ほんとそういう立場じゃぜんぜんナイんですが、
いまさらにして思いますに、
あの頃、もう少し京太郎くんみたく、
  ジブンのことより相手のことを先に考えることができる
男の子であったなら、
けっこう違った青春になっていたんだろうな、と。

    ま、そういうのを『後の祭り』と言うんですけどね。

投稿 : 2023/12/02
♥ : 27
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

23年No1候補。劣等感の克服と成長、甘酸っぱい恋愛。素晴らしいラブコメです。

 23年作品のナンバー1候補ですね。「おにまい」「水星の魔女」と悩んでいます。今見返しています。

 本作を見てやっぱり気になるのが「その着せ替え人形は恋をする」と設定がかなり似ています?他の方のレビューでも比較されていましたけど。
 実は両方ともあまりに面白いので原作最新巻まで買ってしまいました。そして、似てるなあという感覚は強くなります。

 ヒロインがモデルだし、主人公の方が独りぼっちの陰キャ。ヒロインの側から好きになる。女子の取り巻きたちから後から評価されてゆく。友人らしきものが出来始め、人に頼ることを覚えて行く。そして何より劣等感の克服、成長と目標を見つけることです。なお自慰行為について隠さないのも一緒ですね。
 主人公の家族が描かれ比較的理解がある(コメディリリーフでもあります)。ヒロイン推しのヤンデレ女キャラが登場したりします。ヒロインは一般的なイケメンからのアプローチは不快に感じたりするのも共通ですね。

 実は「着せ替え人形」の連載開始が18年1月。本作原作が18年3月です。この時間差ではどっちがどっちを真似したとかではないと思います。つまり、私が最高に面白いと思うこの2作は時代の気分としての要素が描かれているのではないかと言う事です。シンクロニシティと言ってもいいかもしれません。そう言えばどちらも女性原作者ですね(つまりヤンデレヒロイン推しの女子は原作者の投影でもあるのでしょう)。

「着せ恋」の方がコスプレという世界観を提示している分高く評価していますが、恋愛の甘酸っぱさそして内面の葛藤は本作の方が圧倒的に上です。というか「着せ恋」は主人公の恋愛観が出てませんし。原作では本作の方が最新刊では面白いので両方2期が来たら本作の方が評価が上になる可能性はあります。ただ、五条くんうーん…彼もがんばってます。

 「長瀞さん(2017年。ネットでは2011年)」はかなり近い構造だし「古見さん(2016年)」もある意味では似ています。ですがこの構造がちょっと中途半端です。2018年になってこの構造の流れが花開いたのがこの2作なのでしょう。やっぱりピッタリ今の気分にはまってきます。

 モデル的美少女の承認がないと劣等感が克服できない、というファンタジーはあるものの、逆も言えます。承認を貰うためには劣等感を克服せよ、と。ルッキズム的なトロフィワイフという見方もできますが、そこは素直に「誰からもモテるスーパー美少女」は見た目とかぼっち属性は気にしない=本質を磨け、という事と取ればいいと思います。モデル級の少女にぶら下がるのではなくそれ以上の価値になるために自分を磨けという奮起ですね。そしてモデルという職業を持っている意味がまた女性サイドの自立とも取れます。

 ゼロ年代以前の価値観の人に受けている可能性もありますが、しかしいいですね。本当にいい。ネットのサジェストに「気持ち悪い」がありますので、その点も分からなくはないです。

 2期の展開不安でしたけど、原作読んで安心しました。ネタバレはしませんが、どんどん面白くなります。




以下 1回目視聴後のレビューです。

最高のラブコメ。2人の距離の変化が丁寧に描かれてます。2期来ましたが…

 非常に面白かったです。恋愛に至るプロセスが丁寧に描写されているラブコメって久しぶりな気がします。今期は本作と「転校生がグイグイ」の2本がかなり良くできていました。「スキップとローファー」もいいですけど、ちょっと作り物感が最後の方に出てしまったのが惜しいです。

 で、肝心の本作ですが、まず、主人公の市川が「我々」であることです。自分に言い訳しながら女子たちを遠目にみて、バカにしながらもコンプレックスに押しつぶされています。妄想だけ膨らませてエロいことしか考えません。まさにヤバイやつですが、多少の差はあっても、この中学生から高校生にかけての思春期マインドに覚えがある人は多いでしょう。感情移入の度合いが半端じゃないし、この市川の造形のおかげで、市川になって山田に恋をするという視点が一切ぶれません。モノローグが基本市川側というのもそれを補強しています。

 恋愛に至るまでに、図書室という狭いスペースで時間を共有し、いろんな出来事を重ねて行くうちに、お互い興味がでだします。山田にとっての市川は単にそこにいる奴、市川にとっての山田は完璧な女で劣等感と性欲のアンビバレントな感情の象徴でしたが、人間味があるだらしないところを知って行きます。

 その結果、お互い興味がでたところで6話です。手をつないだ瞬間に山田が赤くなったのが最高でしょう。制作者もかなり丁寧に描いてました。

 その後は、山田のデレが深まって行くわけですが、同時に市川が成長して自主性が出てきました。そして、劣等感の対象だった山田を守る・かばう・プレゼントをする、というところまで来ました。このプロセスが後半の見どころでしょう。

 最後は告白まで行けばよかったですが、まあ、スレスレでしょう。むしろ市川は絶対告白するという信頼がもてる終わりでかえって良かった気がします。

 自ら手を伸ばして腰の当たりでしたがなんとか触れることができました。しかも、性欲ではなく「つながり」を求めてですから。同時に自分の壁・心の壁に気が付いたのが、本、図書館での出会いからのつながりが良く効いていました。お土産も小道具として良く機能していました。こういう細かいエピソードの連なりが大きなストーリーの流れになっています。

 ラブという点の描写ではやはり本作がNO1でしょう。ストーリー・構成・演出・演技。すべてが本当に良かった。

 作画もいいし、萌え絵じゃないのも感情移入しやすくて良かったです。背景美術にも丁寧で構図が良く、遠近感や光の工夫など好感がもてました。音楽もOPEDも良かったです。

 この2,3年で見たラブコメの中では最高だと思います。もっとさかのぼってもここまで丁寧に心情の変化を描いた作品は数少ないのではないでしょうか。


追記 2期発表ありましたねえ。うーん。1期で完璧だったからこの先どうなるんでしょう?一回大喧嘩するとか、山田がNTRされるとか、別れるとかならいいですけど、ダラダラ展開でがっかりしないようにあんまり見たくないかも。







 以下 視聴時のレビューです。

第2話 脅威的な画面。技術の凄さに注目。話は毒があるけど面白いです。

{netabare} しゃべる古見さん、ハードコア高木さん、Sを隠す長瀞さん、という感じです。ですので、設定やストーリーはまあ、そういう感じだと思ってください。

 本作の見るべきところは画面です。いや、これも「おにまい」と同様、すごいアニメのレベルですね。と思ったらシンエイ動画でした。「高木さん」のところです。高木さんもすごかったですけど、更に進化しています。CGはもちろんですが、フイルムライクな色調といい、ボカシ(被写界深度)を使った遠近感といい、光の使いかたといい、構図、カメラワーク、ちょっと他社では見ないレベルの作画です。

 2話の13分18秒くらいのところの胸ユレですけど、陰影を見て下さい。アニメ的なベタ塗りの彩色ではないですよね。球体の陰の自然なグラデーションになっていました。ということはこの絵柄で人物は3Dモデルということかなあ?新技術は正直もう処理が凄すぎてよくわかりません。

 背景美術が実写を取り入れているのかもしれませんが、色調の具合で違和感なく処理できています。「ヤマノススメ」の4期とかこういう感じで作ってほしかったなあ。
(いや、実写じゃなくて3Dモデルで背景を作ってるのかなあ。テクスチャが実写取り込みなのかもしれません)

 そう3Dというかモデリングとアニメっぽさが高度に融合して新しい感覚の画面を堪能できます。

「おにまい」とは別の意味で非常に美しいアニメを堪能できます。ストーリーも何番煎じかわかりませんが、つまらないわけではないので、視聴継続ですね。

 そうそうOPEDは曲もいいですけど、本編とは違う雰囲気の背景美術がまた美しいです。{/netabare}


6話 なんか男子の妄想というには違和感があると思ったら女性原作でした。となると原作者のTS願望?

{netabare} ストーリーはしっかり「ヤバイ」ですね。性の目覚めをしっかりと描くと同時に、その時代の男子生徒の欲望とか妄想を描こうとしています…が、なんかちょっと違和感を感じるんですよね…中二病男子って女子に対してあそこまで積極的になれるかなあ??とか、もっと自分に嘘をつくだろうとか…うーん。

 と思って調べたら、女性作者でしたね。「みつどもえ」の人ですか。変態ロリJS作品の人…となると、変態ですね。変態女子が男になって美少女と付き合うというTS妄想でしょうか?不思議な倒錯感を感じる、見た目よりも爽やかでない何かを感じます。

 原さんというかなりグラマーなキャラがやけに丁寧に描いているのが気になります。原作者の理想がヒロインで現実は原さん…なんでしょうか?

 とまあ、なんとなくですけどラブコメの皮をかぶった原作者のTS妄想の気もしてきますが、1,2話が接触編で、3話以降で接近して、というプロセスがちゃんとあるし、各エピソードが面白くできているので、予想とは違う雰囲気ですが面白いです。{/netabare}


7話 なんか、悶えるんですけど。

 7話来てましたね。いや、山田さん、デレすぎでしょう。ヤキモチが可愛いです。うーん、理屈をこねましたが、〇〇さんものの中では進展がいいですね。長瀞さんと古見さんのいいとこどり?

 今週の山田さん、絵も良かったですね。気合いの問題かなあ。


9話 山田可愛すぎでしょう。心の変化が丁寧に描写されていて、非モテと美少女の恋愛もの…いや、ラブコメ全般から言っても最高です。

{netabare}非モテが気にするほど美少女はキモとか言わないというところから始まって、図書室で時間を過ごす関係、なんか面白い奴、そして…という描写に6話かけているのが素晴らしい。
 で、6話の図書室の食べ物のエピソードで手を握られて、すっかりやられてしまった山田さんですが、まあ、それ以降可愛い事。ヤキモチ妬いたり、一喜一憂したり、照れたりのそれぞれが良いです。

 その一方非モテ男の心理と言動を丁寧に描きながら、性愛…つまり美少女と言うことでエロと劣等感の対象でしかなかった劣山田のことを女性として、人間として見ていくようになるプロセスに成長が、そして恋愛感情が育ってゆく様が見て取れます。

 最高ですね。一緒にいる時間の長さと、ふれあいの瞬間と、相互理解が恋愛に発展してゆくという、昨今のラブコメとしては描写を省略するところをものすごくエモく描けています。

 一方でモテる男の振舞いの描写の対比がいいですね。黒髪短髪の子とかコロッとやられているところなんて結構リアリティがあります。もちろん、モテる男でもいい奴はいますけど…と言いたいところですが、非モテから見ればまあ「モテる男、全員死ね」ですから、痛快でした。

 あだち充さんは描けないし、「着せ恋」が描き切れない部分、非モテと美少女の恋愛。もう終わりでもいいくらいですけど、続くんですね。何か面白い視点が出てくるんでしょうか…そうか、非モテの主人公の成長…つまり、自力で告白?あと3,4話なら丁度いいかもしれません。 {/netabare}


もう11話かあ…最終回が寂しい作品は久々だなあ。

{netabare}  ああいう田舎がうらやましいなあ。民宿でいいから磨き込まれた風格のある木造の田舎づくりの建物で雪の季節に過ごしたいです。そう思わせる画面作りのレベルはやっぱり高いです。

 で、相変わらず主人公は右手を動かすことを考えてしまいますが、そこはもともと思春期の生々しさはテーマでしたし正直だと思います。美少女があの格好だとしたらそれは健全とも言えます。
 その罪悪感と恋愛感情の折り合いって、あまり描かれない部分です。最近性欲そのものを忌避する風潮を感じなくはないので、こういう部分を描く作品があってもいいでしょう。「着せ恋」の五代君は結構やってましたね。

 で、お土産を自主的に買ったり、ラインを自分から送るなど成長がいいです。この作品のいいところは山田と主人公の「変化」です。
 あの女子も指摘していましたが、主人公が山田を思ってがんばってます。これが本当に甘酸っぱい。甘酸っぱすぎて悶えますけど最高です。

 ということで、今期ラブコメは今のところ豊作でした。本作、「スキップとローファー」「事情を知らない転校生がグイグイくる」の3本ですね。「おとなりに銀河」はいいですけど、淡々としすぎですねえ。

「久保さん」はあまりにご都合主義なので早々に脱落。「インソムニア」も悪くないですが、病気が中心になりそうなので脱落です。「六道」はいつの間にかどこのサブスクで無料で見れるか忘れて放置中です。

 それにしても本作はいいです。最終回を迎えるのを寂しく感じる作品は久しぶりです。{/netabare}

投稿 : 2023/12/02
♥ : 27

88.8 6 コミュ障アニメランキング6位
ノーゲーム・ノーライフ(TVアニメ動画)

2014年春アニメ
★★★★☆ 4.0 (5416)
26515人が棚に入れました
ニートで引きこもりだがネット上では無敗を誇る天才ゲーマー兄妹の空と白の前に、神を名乗る少年テトが現れ、2人を異世界へと召喚する。そこは、一切の争いが禁じられ全てがゲームによって決まる世界だった。この世界で滅亡寸前の人類を救うべく、空と白の頭脳バトルが始まる。


声優・キャラクター
松岡禎丞、茅野愛衣、日笠陽子、田村ゆかり、井口裕香、能登麻美子、沢城みゆき、釘宮理恵、麦人、進藤尚美
ネタバレ

dolcetto さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

人生なんて無理ゲーだ・・・だが、そんな人生もついにバグってしまった・・・

主人公はニートで引きこもり、ネット上では無敗の廃人ゲーマーの「 」(空白)と呼ばれる兄妹の空と白。兄は気取った感じの中二病、ずる賢くて疑り深い。妹は口数が少なくマイペース、とても頭が良いと言ったキャラみたいです。

物語はその兄妹の元に差出人:unknownの奇妙なメールが送られてくるところから始まる。「君ら兄妹は、生まれる世界を間違えたと感じたことはないかい?」と・・・兄妹はその誘いをのりチェスゲームを始める事になり、苦戦するも勝利する。そして、再度問われ、回答する。
{netabare}
Q.目的もルールも明確な盤上の世界があったらどう思うかな?
A.そんな世界があるなら、俺達は生まれる世界を間違えたわけだ。
{/netabare}
そして、兄妹の人生はついにバグった・・・

キャラとしては、ひきニート兄妹の病的な感情起伏の激しさが面白いと思います。世界観もかなりファンタジーであり、ギャグアニメのようなノリでパロネタ等やりたい放題と言った感じです。

1話
{netabare}一通のメールにより、ゲームの世界に招待されてしまった廃人ゲーマーの兄妹。そこでは争いを禁じられ、ゲームの勝敗で全てが決められていた。行き成りのスカイダイブで最初は戸惑いつつも、早くも世界のルールを把握し順応。そして、ゲームで雑魚を蹴散らしていく。こうして、ファンタジーな世界を舞台としたゲームは始まった・・・
最後の元ネタはFFⅨのジタン「誰かを助けるのに理由がいるかい」と言う解釈でいいのかな?{/netabare}

2話
{netabare}身ぐるみ剥がされた御嬢さんとジャカジャカジャンケン。そして、どんなにふざけた内容の願いでも勝てば叶う不思議システム。+αなぞのひきニート兄妹システムが明らかになるお話。とりあえずの目標は決めたみたいです。
最後の元ネタは「エルシャダイ」でネット流行語にもなったあの台詞。{/netabare}

3話
{netabare}初っ端から逆転裁判ネタでとばしてきてます。今回の勝負はチェスみたいですが、普通のチェスではなく、やりたい放題の完全ファンタジーでした。王の座を賭けた戦いの行方は…
最後の元ネタは「たけしの挑戦状」かな?「こんなげーむにまじになっちゃってどうするの」{/netabare}

4話
{netabare}王の座を賭けためちゃくちゃな戦いに決着。チェスと言うより、シミュレーションゲームでした。戦わずして勝つ、見事なノーゲーム。いや、ゲームで勝負してよ…
そして最後はドラクエで宿屋の主人「ゆうべはおたのしみでしたね」{/netabare}

5話
{netabare}のうりんみたいな感じでパロネタが目立ってきました。今回はステフとの連戦の中でイマニティの勝てない理由を解説する回でした。そして、最後はドラクエネタでした。
王様「おおゆうしゃよ、しんでしまうとはなさけない…」
死んだ勇者に王様が城で言い放つ一言{/netabare}

6話
{netabare}今回は今後生き残る為に必要な情報を得る為に、巨大な図書館を保有し、ルー語を喋るジブリールと勝負する事になります。勝負の内容は具象化しりとり。しりとりで発言したものであるものは消え、ないものは現れると言うゲーム。主人公は初っ端から殺しにかかり、途中問題発言を連発しだします。そして、最後はスカイリムネタでした。
衛兵「昔はお前のような冒険者だったが、膝に矢を受けてしまってな・・・」
衛兵の台詞はほぼ共通で、よく喋る台詞がこれです。{/netabare}

7話
{netabare}今回はケモミミ王国の情報収集をするが、見つからず。その疑問や、愚王の秘密が中心となるお話し。
最後の元ネタはシミュレーションゲーム「Civilization」における開戦の言葉「貴公の首は柱に吊るされるのがお似合いだ」{/netabare}

8話
{netabare}ついにケモミミ王国に乗り込み、ケモミミ族の謎を暴く。ゲームは次回からかな?最後は空の存在が消されているのか、かなり気になる終わり方でした。
ちなみに最後の予告は「ワンダと巨像」とでLimitedBoxの発売もあった名作、「ICO」ネタ。
「この人の手を離さない。僕の魂ごと、離してしまう気がするから。」{/netabare}

9話
{netabare}今回は兄の存在を取り戻す為のお話。ボーっと見てたら意味わからないかも。
今回の予告は「バハムートラグーン」のヒロインのヨヨの台詞かな?
「サラマンダーより、ずっとはやい!!」
「おとなになるってかなしいことなの」{/netabare}

10話
{netabare}やっと終盤でゲーム開始みたいです。今までの話も大事だけど結構引っ張るなと。今期はこのゲーム終了で終わるのかな?
今回の予告は「ファイナルファンタジータクティクス」のアグリアスの台詞かな?
「今さら疑うものか! 私はおまえを信じる!!」
他のゲームや漫画のキャラでも言ってそうな台詞過ぎて、もう微妙です。{/netabare}

11話
{netabare}飛ばされた世界はSF世界と言う名の現代風架空世界。そこで「FPS」と言うよりも「サバイバルゲーム」をすることに。そして、無駄に気合の入ったギャルゲーチックなOP。
今回の予告は「FFⅣ」のあの台詞。
フースーヤ「 もうひといきじゃ パワーをメテオに 」
ゴルベーザ「 いいですとも! 」{/netabare}

12話
{netabare}ついに戦いに決着がつきます。物語としてはまだ先があるような形で終わり、1クールで終わるのが少し残念ですが、いろいろとネタが豊富でそれなりに楽しめました。{/netabare}

他のアニメで例えるなら、世界観は「ソードアート・オンライン」みたいな感じとし、「遊戯王」的なノリで勝負は「逆境無頼カイジ」の様なもの。そんなゲームの世界の住人との駆け引きはまるで「ログ・ホライズン」の様な、既存のアニメの良い所取りして味を薄めた二番煎じ感漂うものの様に思えます。このアニメが以上に挙げたアニメと大きく異なる点があるとするならば、それは主人公が現実の人生をクソゲーと称し、寧ろ住み心地の良さすら感じ始めたゲームの世界から抜け出す気などさらさらない廃人ゲーマーであることです。何を切っ掛けに心変わりし、何をするのか気になるところです。

この世界でのルール
{netabare}【一つ】この世界におけるあらゆる殺傷、戦争、略奪を禁ずる
【二つ】争いは全てゲームにおける勝敗で解決するものとする
【三つ】ゲームには、相互が対等と判断したものを賭けて行われる
【四つ】゛三゛に反しない限り、ゲーム内容、賭けるものは一切を問わない
【五つ】ゲーム内容は、挑まれた方が決定権を有する
【六つ】゛盟約に誓って゛行われた賭けは、絶対遵守される
【七つ】集団における争いは、全件代理者をたてるものとする
【八つ】ゲーム中の不正発覚は、敗北と見なす(バレなければOK)
【九つ】以上をもって神の名のもと絶対不変のルールとする
【十】みんななかよくプレイしましょう{/netabare}

投稿 : 2023/12/02
♥ : 26

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

引きこもりが異世界でリア充に

よく分からないゲームをしても連戦連勝な話。
まあ面白いことも多いけど、主人公の性格に時折いらっとするんだよなあ。見続けたら慣れた。
ステフとフリューゲルの扱いは優しくしてほしいところ。


OP
This game 歌 鈴木このみ
おねがい☆すにゃいぱー 歌 初瀬いづな(沢城みゆき)
ED
オラシオン 歌 白(茅野愛衣)
やっぱりThis gameは名曲。絶対に欠かせない。

以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
1. 素人
ニートでヒキコモリ……だがネット上では「  」(くうはく)の名で無敗を誇る天才ゲーマー兄妹・空(そら)と白(しろ)。ただの都市伝説とまで言われるほどの常識外れな腕前を持つ空と白のもとに、ある日"神"を名乗る少年・テトが現れる。テトはリアルをクソゲーと呼ぶ空と白の二人を、一切の争いが禁じられ、全てがゲームで決まる盤上の世界"ディスボード"へと召喚してしまう。

2. 挑戦者《チャレンジャー》
テトによって異世界へと放り出された空と白。そこは一切の争いが禁じられ、全てがゲームの勝敗によって左右されるというテトが定めた"十の盟約"により縛られた世界だった。異世界に住まう十六の種族のうち最弱の種族である"人類種'(イマニティ)"の国、エルキアにたどり着いた空と白は、エルキアの前国王の孫娘、ステファニー・ドーラことステフと出会い、次期国王を選定するギャンブル大会に挑む。

3. 熟練者《エキスパート》
圧倒的とも言える強運により、エルキアの次期国王を選定するギャンブル大会を勝ち進む少女、クラミー・ツェル。ステフもまた彼女に敗北し、次期国王となる資格を失っていた。ついに城内で行われていた最後の挑戦者とのギャンブルに勝利し、まさに国王として戴冠しようとしていたクラミーに、待ったをかけた空と白。二人はクラミーの背後に人類種ではない別の種族がいることを告げる。

4. 国王《グランド・マスター》
クラミーが仕掛けてきたゲームはただのチェスではなかった。チェスなんてただの○×ゲームと言い切る白さえも圧倒するクラミーに対し、為す術なく敗北するかと思われた空と白だったが、ゲームの本質を理解した空によって、決まりかけていた戦況は大きく動き出していく。エルキアの、ひいては人類種(イマニティ)の未来をかけた次期国王を選定するラストバトルは、ついに決着の時を迎える。

5. 駒並べ《ウィークスクエア》
国政をステフに押し付け、日がな一日読書やゲームばかりしている空と白。その姿に、もしかしたらエルキアだけでなく、人類種(イマニティ)全ての救世主となってくれるのではないかというステフの淡い想いは脆くも崩れ去る。一向に改善されることのない空と白のぐうたらな生活に、ついに堪忍袋の緒が切れたステフは、二人の"真人間化"を賭けて、ゲームを申し込むのだが……。

6. 一手《インタレスティング》
かつて位階序列第6位の天翼種(フリューゲル)とのゲームに敗北し、奪われてしまった国立エルキア大図書館を取り戻すべく、空たちは図書館へと向かう。空たちを出迎えたのは、ジブリールと名乗る天翼種(フリューゲル)の少女だった。空は異世界の知識を餌に、ジブリールにゲームを持ちかける。天翼種(フリューゲル)が行うゲームは伝統的に唯一つ。驚天動地のゲームバトルが幕を開ける!

7. 死に手《サクリファイス》
世界第3位の巨大海洋国家、東部連合に目をつけた空たち。しかしジブリールはいくら空と白の二人でも東部連合には勝てないと告げる。なぜならジブリールだけでなく、世界最大の国家であるエルヴンガルドでさえ、過去50年で4度挑み、いずれも敗北しているからだと。さらに前国王が東部連合に対して無謀な挑戦を繰り返し、国土の大部分を奪われていた事実が発覚する。

8. 起死回生《フェイクエンド》
負け知らずの東部連合が行う謎に包まれたゲームの秘密を暴いた空たちは、在エルキア東部連合大使館を訪れる。大使である初瀬いづなと副大使である初瀬いのを前に、大陸にある東部連合の全てを要求し、宣戦布告を行う空と白。のらりくらりと勝負を躱そうとする東部連合に対して、空たちはゲームの秘密とともに避けようのない一手を放つ。

9. 解離法《スカイ・ウォーク》
白が目を覚ますと空は消えていた。まるで最初から存在していなかったかのように、白のスマホの連絡先からも、ステフやジブリールの記憶からも消え去ってしまった空。確かに空は存在したはずなのに、状況の全てがそれを否定していた。取り乱す白を見て、ジブリールは白が勝負に負け、偽の記憶を植え付けられてしまったのではないかと疑う。

10. 指向法《ブルー・ローズ》
クラミーとフィールとの勝負に辛くも勝利した空たちは、彼女たちに東部連合とのゲームに協力することを求める。空の意図を理解するクラミーは要求を受け入れ、共に東部連合と戦うことを約束する。はれて仲間となったクラミーとフィールに対し、空は親睦を深めるために日本の伝統とも言うべき裸のお付き合いであるお風呂を提案するのだが……。

11. 誘導法《キリング・ジャイアント》
ついに始まった東部連合とのゲーム。それは仮想空間で行われるファーストパーソンシューティングだった。様々な策を練り、圧倒的な身体能力で迫り来るいづなと互角以上に戦う空たち。しかし完全に裏をかいたはずの攻撃も難なく躱されてしまい、一転して空たちは窮地へと陥る。徐々に追い詰められていく中、空をかばって白が被弾してしまう。

12. 収束法《ルール・ナンバー10》
一時的に物理限界を超える身体能力を得ることのできる血壊を発動させたいづなに対し、為す術もなく逃げ回ることしかできない空たち。全ての攻撃が見切られ、例え行動を先読みし放った避けようない銃弾であっても、そのでたらめの身体能力によって避けられてしまう。打つ手なしの状況の中で、ついにいづなの銃口が空と白を捉える。

投稿 : 2023/12/02
♥ : 7

keylove さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

神アニメ!すべてが完璧に近い作品だと思います!

二度観した作品の一つです。
レビュー遅くなりましたが、改めて書けると思います。

本当にすごい作品だと思います。
その世界観もさることながら、緻密に練られた構想、豪華声優陣、音楽、登場キャラ、そして名言集。
その全てが完璧に近いものだと感じました。

SAOなんかと比べられがちだとは思いますし、それと比較して評価は上回ってないのかもしれません。
なんせ、SAOはラノベの段階でこの作品とは違うレベルの評価のされかたをされていますから。

でも、この作品はSAOのような最新技術であり未来的な設定ではなく、あくまで異次元世界でのお話ということで勝負していますから、そういう、ともすれば退屈になりそうな設定の中でのこの面白さは相当なものだと思います。

ゲームですべてが決まってしまう世界。
それを主人公がどう捉えて、どう進んでいくのか。
これを書いてしまうとそれでもうネタバレになってしまうと思うので書きませんが、主人公たちに惚れると思いますね。

そして、主人公たちが口にする言葉。
それもとても印象的で、もはや名言だと思います。
それも書きませんけど、さすがラノベ原作といったところでしょうか。

あと、テーマソングや声優さんたちの顔ぶれなどがありますが、それは詳しく書きたいと思います。

この声優さんたちの顔ぶれは、ありえないぐらいに豪華です。


では登場キャラの紹介を。


空(そら)-松岡禎丞さん
この作品の主人公。
18歳。無職・童貞・非モテ・コミュニケーション障害・ゲーム廃人・白の義兄。
でもその能力は。。。
cvの松岡禎丞さんは本当にこういうチート主人公が得意ですね。
もうその声そのものがチートじゃないかと思うぐらいに定着しちゃってる感があります。
その松岡さんは、ソードアート・オンライン、魔法科高校の劣等生、ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか、など多数で主役級として欠かせないトップ声優さんの一人。

白(しろ)-茅野愛衣さん
本作のもう一人の主人公。
11歳。不登校・友達なし・いじめられっ子・対人恐怖症・ゲーム廃人・空の義理の妹。
ほとんど兄と同じで、兄と二人で『』空白
その妹の能力とは。
cvの茅野愛衣さんは、あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない、ガールズ&パンツァー、ちはやふる、など多数で主役級では欠かせない存在のトップ声優さんの一人。


ステファニー・ドーラ-日笠陽子さん
イマニティーという人類種のお姫様。
通称ステフ。
ゲームの実力は・・・?
しかし、この作品には絶対に欠かせない存在の女の子。
cvの日笠陽子さんは、あらゆる役をやってしまいますね!
このステフの役もまた、すごい演技力だと思いました。
その日笠さんは、けいおん!、生徒会役員共、IS 〈インフィニット・ストラトス〉、など多数で主役級の大活躍をされています。


クラミー・ツェル-井口裕香さん
イマニティーの女の子。
暗い印象があり、ステファニーに対しても非情な態度を取る。
しかし、、、。
cvの井口裕香さんは、とある魔術の禁書目録、物語シリーズ、ガールズ&パンツァー、など多数で大活躍されています。


ジブリール-田村ゆかりさん
十六種族序列第六位、天翼種の少女。
実の年齢は6407歳。
天翼種の最後の個体で、スペックは最高。
空白とゲームで勝負、その結果。。。
cvの田村ゆかりさんは、ひぐらしのなく頃に、STEINS;GATE、俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる、など多数で大活躍されています。


フィール・ニルヴァレン-能登麻美子さん
森精種(エルフ)の上院議員代行。
エルフなので魔法を得意とする。
見た目は10代半ばだが、年齢はかなり上。
クラミーが生まれた時から知っていて、種族を超えた友達。
cvの能登麻美子さんは、CLANNAD -クラナド-、花咲くいろは、艦隊これくしょん -艦これ-、など多数で大活躍されています。


初瀬 いづな(はつせ いづな)-沢城みゆきさん
獣人種(ワービースト)で、黒髪黒目でフェネックのような大きく長い耳と尾を持つ。見た目年齢は1桁台の幼女。在エルキア東部連合大使。
その実力は。。。
cvの沢城みゆきさんは、夏目友人帳、物語シリーズ、ココロコネクト、など多数で大活躍されています。


テト-釘宮理恵さん
この世界の唯一神。
それだけ書いておきます。
cvの釘宮理恵さんは、灼眼のシャナ、とらドラ!、咲-Saki- 、など多数で大活躍されています。


という感じで、みなさん知っている人ばかりだと思いますし、その誰もが主役級であり、この作品でも本当に素晴らしい存在感を示しています。
とても「らしい」演技をする人もいれば、「意外」な演技をする人もいましたが、やはりものすごい実力派の声優さんの集合体だと感じました。

ね、これ以上に豪華な声優さんの集まった作品がそうそうあるとは思えませんよね?
そういう意味では最高級だと思います。


そして、テーマソングですが、

オープニングテーマ「This game」(第2話 - 第8話、第10話)
作詞 - 深青結希 / 作曲 - 若林充 / 編曲 - eba / 歌 - 鈴木このみ


エンディングテーマ「オラシオン」(第2話 - 第11話)
作詞・作曲・編曲 - ナスカ / 歌 - 白(茅野愛衣)

で、特にOPはとある科学の超電磁砲、やSTEINS;GATE系の音楽ですが、確実に神曲だと言っていいと思います。


なんか結局いつも以上に声優さんの紹介で終わった感がありますけど、本当に内容も素晴らしくて、こんな世界のこんな住人たちと会ってみたいと思いますし、こういう主人公たちの生き様が。。。
なのです。

もし観ていない方には、絶対にオススメします。


二期、絶対にあると思いますが、期待しています。

投稿 : 2023/12/02
♥ : 33

83.5 7 コミュ障アニメランキング7位
神様のメモ帳(TVアニメ動画)

2011年夏アニメ
★★★★☆ 3.7 (2585)
14059人が棚に入れました
「ただの探偵じゃない。ニート探偵だ。世界を検索し死者の言葉を見つけ出す」路地裏に吹き溜まるニートたちを統べる“ニート探偵”アリスはそう言った。高校一年の冬に僕と同級生の彩夏を巻き込んだ怪事件、都市を蝕む凶悪ドラッグ“エンジェル・フィックス”―すべての謎は、部屋にひきこもる少女探偵アリスの手によって解体されていく。 「真実はきみの平穏を破壊する可能性がある。それでも知りたいかい?」 僕の答えに、普段は不真面目なニートたちが事件解決へと動き出す! 情けなくておかしくて、ほんの少し切ない青春を描くニートティーン・ストーリー。

声優・キャラクター
小倉唯、松岡禎丞、茅野愛衣、生天目仁美、松風雅也、宮田幸季、櫻井孝宏、小野大輔
ネタバレ

ぽ~か~ふぇいす さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

原作の魅力を表現しきれていないのが残念(原作ファンによる補足付)

はじめに断っておくとこの作品は本格ミステリではありません
そのように書くと「本格的ではない子供騙し」
というような勘違いされる方が出てきそうですが
「本格」ミステリというのは黎明期のミステリのもつ
推理パズル的な要素を前面に押し出した作品のことです
そもそも「本格」という表現で幅を利かせているのは日本だけで
海外では「パズラー」あるいは「フーダニット」という
ミステリのジャンルの一つ程度でしかありません

ミステリの歴史として犯人あてゲームのフーダニットから
トリックの妙にフォーカスをあてたハウダニット
動機や背景に力をいれた社会派のワイダニットと流行が移っていき
最近「新本格」のように原点回帰した作品が評価されたりもしていますが
もはやミステリに疎い方がイメージするミステリ(=「本格」ミステリ)は
ミステリのジャンルの一つに過ぎないということをご理解ください
そしてはじめに述べたようにこれは「本格」ミステリではありません

また、アリスが部屋から動くことなく事件を推理することから
安楽椅子探偵ものと評されることもありますが
これもやや語弊があると思います
安楽椅子探偵はもともと前述の「本格」ミステリにおいて
ドラマ性などを廃し謎解き部分に特化させるための手法です
たしかにアリスが現代版安楽椅子探偵なのは間違いないでしょう
謎が解ければ事件が解決するのが「本格」ミステリですが
現実世界じゃこれっぽっちも謎なんてなくても
簡単に解決しない事件が山ほどあるわけです
この作品はそんな事件の解決のために奔走するナルミとニートたちの物語であり
安易に安楽椅子探偵ものという括りに入れてしまうのは乱暴すぎます

ついでにもう一つ誤解を解いておくと
ニートのもとになった英国におけるNEETの本来の意味は
Not in Education, Employment or Training
教育、雇用、職業訓練に参加していない 16〜18歳の若者というもの
それが捻くれて日本で変な意味で定着しているものですから
日本人がニートと呼んでいるものの大半は
年齢的に、本来NEETではないというのは確かです
そしてその定義を言葉通りにとれば
専業主婦や病気療養者、個人事業主なんかも立派にNEETです
そういう意味でニート探偵というものに何ら矛盾はありません
それでも年齢的に上限か下限を振り切っている作中のニートたちは
本来の意味でNEETを名乗る資格がないので
作中のニートの定義がおかしいと言われると
擁護しきれない部分は確かにありますね
ちなみに原作者の肩書きも「小説家・ニート」です

原作者杉井光は2005年に第12回電撃小説大賞において
デビュー作「火目の巫女」が「狼と香辛料」と並んで銀賞を受賞
その後トントン拍子に2008年のアニメ化までこぎつけた「わっち」とは対照的に
陰鬱で救いのないストーリー展開のデビュー作の続刊をぽつぽつ出すのみ
デビュー作以外でははじめての作品となる
2007年の初めに刊行された神メモ一巻も
間違ってもアニメ化の話が舞い込んでくるような内容ではありませんでした
しかし、その後の神メモ続刊や別シリーズで無駄に暗いだけの作風から脱却
シリアスからコメディまで書けるマルチな作家として
各社から引っ張りだこになりました

その原作者の談によると
アリスのキャラはもともとニートのおっさんだったそうです
それが担当との打ち合わせで読者層を考えて幼女に変わったわけですね
そしてそこに岸田メルが絵をつけた

この作品がアニメ化された最大の理由はおそらく
岸田メルがイラストを担当していたから
アニメやゲームで岸田メルがちょうどブレイク中なので
ブームに乗っかってのアニメ化を考えたのでしょう
だからアニメスタッフはメル絵の女の子を動かすことにしか興味がなかったわけです
原作ではアリスと同程度には活躍している男性陣
そこそこ優遇されていた四代目はともかく
テツ、ヒロ、少佐はそれぞれが主役を張っている3、6、7巻がアニメ化されず
ほかのエピソードでも活躍をいろいろ削られてしまっています
逆に彩夏の出番は原作のエピソードの順番をいじってまで増やしています
男性陣をもっと魅力的に描くことができれば
原作のファンに評価してもらえただけでなく
別の層にも人気が出たと思うのですが・・・
なんにせよ強引に改変した代償は大きく
物語のあちこちにひずみが現れています
ハテナ?とおもったら下記の補足を参考にしてみてください

1話補足
{netabare}
オリジナル回です
原作者が案を出していたようなのですが
ほとんどボツになったとかで
アニメが終盤に差し掛かったところで発売された
8巻に近いエピソードが収録されています

まず、最初に補足しておかなくてはならないのは平坂組について

一巻ヒロとナルミの会話から抜粋
「平坂組って知ってる?」
「暴走族でしたっけ?」
「違う違う。走ってないよ。ただこのへんの喧嘩っ早いのとか騒ぐのが好きな子供が大勢集まってやくざ気取ってるチーム。四代目はそれの頭なんだ」
「四代目の頭だから四代目って呼ばれてたんですね」
「いや、平坂組は初代だよ。あいつが作ったの。あいつ以外にあんな連中全員締められる奴いないよ」
「え、じゃぁなんで四代目なんですか?」
「それはね、関西の方に実家があって、逃げてきたらしいんだけど、そっちの四代目なんだってさ。そっちは本職のヤのつくお仕事」
しかしこれはただの噂話で誤情報
ヤクザではなく商家の四代目だったと
後になって本人の口から明かされます

つまり平坂組は渋谷にたむろしている不良組織の最大派閥で
四代目はそこの頭目というわけですね
アニメだけ見て本職のヤクザだと勘違いしている人がいそう
というか、確実に居ますよね・・・

そんな四代目が1巻でアリスのもとに依頼に来た際
部外者で高校生のナルミを追い出そうとするのを
アリスがそれはボクの助手であると口からでまかせを言って妨害します
そしてそのあとアニメ最終話の事件に巻き込まれたときに
ナルミは真実を知るためアリスに依頼し
その対価として正式にアリスの助手になりました

どちらのエピソードもアニメでは最後まで語られずに
視聴者ほったらかして進んでいきましたが
オリジナルにするならばその一話目の中に
必ず入れておかなければいけない部分だったとおもいます
{/netabare}
2話補足
{netabare}
「メ」の後に微妙な伸ばす音が続き、「オ」は奥に引っ込むような「ウ」に近い付属音で、日本語にはない響きだった。(原作より)
アニメ化されるので生の発音が聴けると期待してたんですが
普通に日本語っぽくメオって発音してるだけじゃないですか!
こういう活字では伝えきれない部分にこだわってこそのアニメだと思うのに

ストーリーも端折って意味わかんないところがありますね
原作ではナルミが地道に探偵しています
メオの住んでいたハローパレスに聞き込みに行って
張り込んでいたヤクザに追いかけられることに
さらに草壁の目撃情報をもとに張り込み開始
二日目にして草壁を発見し尾行潜伏場所を突き止める
そしてそこで草壁の電話を盗み聞きする
しかしそこに先ほどのヤクザが現れ・・・
そんな紆余曲折を経て出てきた推論が
「メオを置いて一人で逃げようとしている」
だったはずなのですが
アニメ版の働かないナルミはなんの裏付けもなく
思いつきだけでメオを傷つける心無い発言
あれじゃナルミはただのイタイ子ですね・・・
{/netabare}
3話補足
{netabare}
まずは兄弟杯について
四代目は一巻でナルミに借りを作ったので
困ったことがあったら助けてやるとナルミに言っています
そのためナルミはメオを匿って欲しいと頼みますが
助けるのは身内とそのダチまで、ヤクザともめてまでメオを助ける義理はない
とにべもなく断られます
そのために杯を交わして身内になってしまおうというのがナルミの作戦
ただし、高校生では親子杯は受けられないので兄弟杯という話になった訳です
ですが1巻の事件もない上に、今回の事件でも全く自分で働いていないナルミを
四代目が認める理由がどこにも無い以上
あの状態では兄弟杯なんて受けてもらえる訳がありません

ハローコーポについて
ハローコーポレーションは人材派遣会社という表向きの看板で
実際はアジアからの出稼ぎ女性に風俗業を高給で斡旋し
給料の海外送金の際に上乗せした分の給料を回収するという
マネーロンダリングのための組織です
草壁はそのマネージャーとして女性たちと
ハローパレスという社宅に住んでいました
しかし、その資金洗浄能力は億単位の金を処理できるほど高くなく
資金はだぶついていくばかり
草壁は資金洗浄が上手くいっていないのが露見し
ハローパレスの女性たちが行き場を失うのを防ぐため
2億を自分が着服した事にして事態の発覚を先延ばしにして
逃亡しながらも別の資金洗浄の方法を探るものの
そこから足がついてヤクザに捕まったというわけです

ラストは草壁を取り返して終わりでしたが
あれでは何も解決していません
ヤクザを襲撃して武力で解決!めでたしめでたし。
なんて、そんないい加減な話通るわけがないでしょう
お金だって結局草壁の講座に振り込んで戻しただけですし
お金を持ち出した経緯に付いても触れていませんから
草壁は一時的にやくざの手から逃げただけ
つまり草壁が逃げ出した作品冒頭の状態に戻っただけで
事件は何一つ解決していないのです
これでは草壁親娘(と出番のなかったハローパレスの女性たち)のお先は真っ暗ですね

原作では実際に草壁に振り込んだのは一千万だけで
アリスの指示した様々な名義の講座へ細かく分散して振り込まれています
それらはアリスがネットで拾い上げた岸和田会の講座
つまり草壁にできなかったマネーロンダリングそのものを
アリスが強引な方法でやってのけた訳ですね
「岸和田会も今頃は横領の真実を知っただろう。だからといって、草壁昌也が背負わされたものは消えない。美河がやったことの落とし前は、彼と会社がつけなきゃいけない。それがやくざの世界の絶対だ。それに、洗浄能力がもはや限界であることも変わりはない。ごくわずか、崩壊までの猶予が伸びただけだ。」
原作ではそんなアリスの科白で事件は締めくくられます

とまぁ真面目な話はここまで
3話で一番納得がいかないのは置き手紙ですね
2巻の冒頭でラーメンはなまるの暖簾が読めず
「ごめんなさい漢字あんまり読めないんです」
漢字は使ってないと告げると
「じゃぁこれはなんて読むんですか」
とナルトの絵を指さす
それはただのナルトの絵だと伝えると
「これでナルトって読むんですか。日本語って難しい」
そんなメオが漢字使った置き手紙なんてできるわけがないじゃないか!
{/netabare}
4話補足
{netabare}
4話は5巻の4話入りの短篇集の中から取られています
そのため今回はカットらしいカットがありません
つまり4分の1巻で30分がちょうどいい消化ペース
逆に言うとほかの話は4話使うべきボリュームを
2話で強引に終わらせているわけですね・・・

補足が必要な部分はほとんどありません
あえて言うなら話の一部は6巻への伏線になっていますが
それは6巻が発行される前に5巻を読んでもわからないわけですから
ここで補足を入れる必要はないでしょう
気になる方は小説版をどうぞ
{/netabare}
5~6話補足
{netabare}
5~8話は原作4巻を4話使って展開しています
無理のないペース配分なのでかなり原作に近い物語になっています
私が一番好きなエピソードもこの4巻なのでこれは嬉しいですね

しかしながら割と重要な人物が一人ざっくりやられています
ナルミを褒めていたデザイナーの女性「美嘉さん」
彼女にワカギ手芸店のヨシキさんを紹介して
バンドのTシャツを発注するシーンがカットされ
路地裏で偽平坂組に襲われたときも
原作では彩夏ではなく彼女が一緒でした
っていうか仕事になんで彩夏連れてくんだよ!
アニメはテツが助けに入るタイミングが早く彩夏は無事でしたが
原作では美嘉さんは一晩入院させられることになります

錬次とチンピラのときもそうですが
流血沙汰の描写がスパっと抜かれていたり
かなりおとなしくなっているのは
公共の電波に乗せる以上仕方ないのでしょうね

仕方ないと言えばもう一つ
カピバラの人形に文句をつけるアリスのシーンですが
原作で彼女が否定していたのは「カピバラさん」です
そのままでは到底使いようもないネタなのは分かりますが
変に歪めるならこういうところこそカットすればいいのに
{/netabare}
7~8話補足
{netabare}
毎回描写が足りなかった話ばかりでしたが
なんと今回は逆なのです
あえて描写しないでおいた部分が
アニメではうまく表現できなかったのですね

今回の主要キャラの一人ヒソン(喜善)は
事件の際にヨシキ(善喜)と名を変え
手切れ金で手芸店を構えたわけですが
ヒソン=ヨシキを匂わせる描写が露骨すぎて台無し
いや・・・そこでお腹を抑える描写はやりすぎだろう

そしてもう一つは終盤の神明裁判
すなわち「タイマンで勝ったほうが正しい」
という錬次が作った組の掟
その最中の錬次と四代目の会話です
アニメはどれが誰の人影かわかる中での殴り合いでしたが
原作ではもっと暗い中ナルミには二人の判別がつかない中での殴り合い
そしてどちらがどちらのセリフかも明示されずに
二人の会話が展開されていきます
勝ったのは関西弁の男、つまりは平坂錬次・・・ではなく
このとき二人はお互いの大切なもの(言葉)を返した状態で
勝ったのは関西弁を話している四代目でした
「お互いの大切なもの(言葉)を交換した」という伏線を
ある種の叙述トリックとして使ったのですね
小説を読んだ時はこのクライマックスの演出に唸らされましたが
まぁアニメで再現するのはちょっと難しかったですね

しかし一方ではいつもどおり足りていない描写もあります
まずは錬次の動機
アニメ版では単純に4代目への怨恨のようでしたが
原作では元々バンドのプロデュースは
柳原会の息のかかった芸能ゴロが請け負っていたものを
ロクに仕事をしなかったことにバンドのリーダーがキレて
柳原会に睨まれながらでも動ける平坂組のところにまわってきました
表立って平坂組とことを構えるのを避けた柳原会は
東京を離れている間に借金で首が回らなくなっていた錬次に目を付け
その債権を手に入れて、飴と鞭を使って錬次を平坂組にけしかけました
そのため、組を潰せなかった錬次は柳原会への負債が残ったままなので
東京にいることができなくなり高飛びすることになりました

また、風俗嬢だったヒソンに関して調べる際に
情報収集のためその道のプロのもとを訪ねています
アジア人女性が勤める水商売の店の元締め
そう、メオの父親である草壁昌也です
草壁昌也に会いに行ったハローパレスで
2話でカットされた風俗嬢の依林(イーリン)が
ヒソンと親しかったことが分かり
その口からヒソンの彼氏は後藤田組組長だと知らされます
このへんのくだりはまとめてカット
2話がアレじゃ仕方ないかなぁ
{/netabare}
9話の補足?
{netabare}
予想通りひどい出来でした

まずはパワレボの選手データに関しての解説から一部抜粋
「どうやらネットに蓄積された何らかのデータをいじくって生成しているらしい。」
「たとえばセナとかプロストとかシューマッハとか入れるとすさまじい俊足選手になる。」
「もちろん野球選手の名前を入れれば、それらしいデータが出てくる。」
「桑田がボールを投げる前にボールに向かってぶつぶつ言ったり、清原がデッドボールを喰らいまくったりするといった細かい癖まで反映されているのも評判を呼んだ」
今回の話で一番大きな伏線ですがえらくいい加減な処理のされ方でしたね

そして今回の話のメインキャラの西村さん
「おどおどした感じの眼鏡のお兄さん」(おい!眼鏡どこいったw)
店のオーナーの息子であり病気で入院中の父親にゲーセンの経営を任されています
「店の前を通るたびにガキどもの野球の知ったかを耳にするのは腹たつ」
というネモさんの最初の要求は「パワレボ」の撤去でしたが、
「パワレボ」を撤去したら店を続ける意味がないとそれを拒んだ西村さん
今回の250%(アニメ版は25%)の賃上げ要求には
何もできずオロオロするばかりでした。
野球で決着をつけると勝手に約束してしまった少佐が
バッティングセンターでゲーセン仲間を対象に入団テストを始めるも
ゲーセン浸りの連中は100km/hの球にキリキリ舞い
しかし、そこに現れた西村さんは140 km/hの球を軽々と打ち込んでいきます
実は彼もかつてはエースピッチャーとして都大会準決勝まで行った元高校球児だったのです
そして「やくざなんかと関わらないでいつもどおり遊んでいってほしい」とお客を解散させ
「やくざと揉めても大丈夫なメンバーだけを集めて欲しい」と少佐に頼むのでした
こうして甲子園勝利投手のネモさんと都大会準優勝の西村さん
二人の元高校球児による投手戦が展開されることに・・・はなりませんでした

「試合は正午からやけど会場は11時からとってあるから11時集合や。ちっとは球場で練習したいやろ」
そんなネモさんの計らいにメンバーたちは11時に到着するも西村さんの姿が見えません
そして西村さんから父の病院に向かっていると連絡が入ります
野球の試合と並行して契約書にハンコを押せと病院までやくざが押しかけていたのでした
試合開始までには戻ると言って電話を切る西村さん
しかし「この場所、昼の1時までしか借りてへんのや。さっさと始めんと時間内に終わらんで」と
12時開始のはずの試合は11時に始まってしまいます
急遽ピッチャーに抜擢される4代目とライトに入る彩夏
ナルミは西村さんを連れ戻すため自転車で疾走することに

病室に駆け込んだナルミの前にはベッドに横たわる老人と4人のヤクザ
そして反対側の椅子に座ってナルミの登場に驚く西村さん
もう試合が始まっていることを告げるとベッドの老人が口を開きます
「……ほんとに野球なんかで決めようとしてたのか。馬鹿かおめえは。あんな店、もうめんどくせえだけじゃねえか。放り出せっつってんだろ」
「親父、頼むよ。やらせてくれよ。俺、あの店続けたいんだよ」
「負けたらどうすんだ、一文ももらえず放りされたら踏んだり蹴ったりじゃねえか」
「親父!頼むよ、負けっぱなしは嫌なんだよ!野球で勝負なんだ、俺それ以外なんの取り柄もないんだ、親父も知ってんだろ。野球だけなんだよ!ど真ん中に絶好球が来たのにバットも振らずに見逃せってのかよ!」
やくざたちが引き剥がそうとする中で、必死に食い下がろうとする西村さん
「負けたらはっ倒すぞォッ」
その熱意が伝わり親父さんは契約書をビリビリに引き裂いてしまいます

二人が戻ると8回裏3-2で負けている中での1アウト1塁
彩夏がバッターボックスに入ろうとしているところに代打西村
そしてそれに呼応しての投手交代ピッチャー根本貴一です
しかしネモさんの剛球に西村さんもミンさんもあえなく三振に切って取られます
続く9回表は西村さんが緩急をつけた地味なピッチングながらきっちりと3人で抑えるものの
9回裏2番バッターから始まる好打順も2番3番と簡単に打ち取られてしまいます
4番の岩男がデッドボールで出塁するも退院明けで8回を投げ抜いてきた5番の4代目は限界
全員の視線がナルミに集まる中、ネモさんの剛速球に腰が引け縮こまって動けないナルミ
そこにアリスが一声
「審判、選手交代!代打、ぼくだ」
慌てて止めようとするナルミ
「なんだい、まさかきみが打席に立つとでも?今の君の萎えた心じゃ十中八九、三振でおしまいだ引っ込んでいたまえ。監督命令は絶対だ!」
そして、なんの冗談だ?と訝しむタコ坊主に
「冗談でもなんでもないよ。ぼくはプレイングマネージャーだ。きみは関西生まれの野球人だったのだから、当然ながら初代ミスタータイガース藤村富美男のこともよく知っているだろう。『代打わし』の恐怖に震えるがいい」
たとえ四球で1,2塁としても逆転は難しい場面が
アリスの機転、振り逃げ偽装で2、3塁と一打逆転のチャンスに
しかしそのまま正規の6番(=電柱)にまわせば敬遠されて満塁策で打ち取られる可能性が高いところ
「封殺の起きない絶好機でタコ坊主が勝負してくれるとしたら、このチームで誰よりも雑魚の僕しかいない」
自分を奮い立たせて打席に立つナルミ
諦めて歩かせる選択を取られないようにとフルカウントを避け
ボール球にも必死に喰い付きファールで望みを繋いでいく
それが実ったのは9球目、セットポジションのネモさんがチラリと2塁のメオを見たのです
「2塁にランナーを背負って決め球のフォークを投げるとき、握りを見られていないか一瞬確認する」
それこそがネモさん、そしてゲームの中の根本貴一が持っている癖でした

こうして辛くも勝利を収めたニート達でしたが
今回の助っ人たちには少佐がお金を払って仕事として依頼していました
そのため少佐が立て替えた分を西村さんに請求することに
ただしそれはお金ではなく現物支給
野球の面白さに目覚めたニートたちのため
西村さんには報酬がわりにコーチをしてもらうことになりました
めでたしめでたし

・・・というわけで、今回の話は
ネモさんの、西村さんの、そしてニートたちの
三者三様の野球への愛がこの話の根底にあるわけで
それを通じて見える著者の野球愛は
端々に散りばめられたプロ野球ネタからも一目瞭然
江夏の二十一球をもじった題名からもはっきり読み取れるでしょう
きっとアニメのスタッフは皆、野球に興味がなかったのでしょうね
まさかこの話から野球バカが一人削られているとは思ってもみませんでした
{/netabare}
10~12話補足
{netabare}
ほとんど補足する必要ありませんでした
ちょいちょい削ってあったり順番いじってありますが
重要な部分はほぼ原作1巻そのままですね
テツと四代目の神明裁判とか削られてたのはまぁ予想通り
アリス以外のニートは相変わらず冷遇されてます

ドラッグの売人つかまえるために
高校生がドラッグをキメるお話

どうも文壇やら芸能界やらは
良い作品を生み出すための必要悪として
薬物に関して寛容な傾向がありますが
ジュニア向けのレーベルで
主人公の高校生がトリップしちゃうのを
まるでそれが最善の選択肢であるかのように描く
というのはいくらなんでもどうなんだ?
と思っていたのですが
アニメの大トリにもってくるくらいのイイ話
というのがアニメ製作者たちの評価なんでしょうか?

アニメ全体としては
原作は良かったけどアニメは・・・
という部分が多かったですが
この話に関しては原作もアニメも問題外
というのが私の評価です

投稿 : 2023/12/02
♥ : 52
ネタバレ

N0TT0N さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

依存度鬼MAX。

※割と批判的内容が含まれています。

元々探偵が登場する物語が好きというのもあるし、キャラデザも比較的タイプ。あと、ニート×探偵という設定にも興味をそそられ視聴しました。

1番の興味はニート×探偵という設定をどう生かしてくるんだろ?っていう部分だったんだけど、何というか‥あまり設定が生かされているとは思えなかった。
もしかしたら自分が思い描くニートっぽさの基準が「N.H.Kにようこそ!」の主人公佐藤だから‥のせいな気がしないでもないけど、ニートならではの弱点を描いてもよかったんじゃないかと思う。

中心的存在のアリスはほぼ引きこもりでネット依存度MAXで、もっと言えばぬいぐるみ依存度鬼MAXではあるけど、そのアリスを含む主要人物は概ねコミュニケーション能力に問題があるわけでもなく、実家に寄生してるというような描写も特にない。ニートニート言ってる割にそこまでニート感がない。
なんなら自立してる感さえ漂ってる。
せいぜい自称ニートくらいの感じで、見始めるきっかけになった設定なだけになんとも肩すかしな気分になっってしまった。

結論を言うと、
君ら、ニート探偵っていうより分業探偵なんじゃね?
です。

分業、あるいは仲間探偵と言ってもいいと思うけど、

指揮、戦略、推理=アリス(NEET探偵事務所を運営している探偵‥ではなくニート探偵)

行動=鳴海(高校生兼助手?)

力、物量作戦=四代目(平坂組、NEET探偵事務所と協力関係?)外注。

その他=ヒロ(情報)、テツ(力)、少佐(諜報(有能))

といった、それぞれの特化した部分でそれぞれの足りない部分を補い合って依頼の核心に迫っていくという探偵チームだったと思う。

分業探偵!
仲間探偵♪♪

…いくら「!」や「♪」を付けてみたところでキーワードとしては「なにこれ?」なんで、こんなワードにすれば良かったのに‥などとは微塵も思わないけど、自分の印象としてはこっちの方がしっくりくる。

そしてもう1つ気になる部分がある。
それは仲間としての密度。
全部がそうだとは言わないけどあっさりと信頼関係が成立し、仲間化し、協力し合ってしまう。
そういう印象を受けてしまう部分が少なくない。

依頼に関すること、つまり物語の本線は概ねシリアスに、整合性のある話として描かれていると思うけど、各人の動機の足並みが揃ってないように見えてしまう。
むしろ金銭的動機で協力するんであれば別に気にするようなことでもないんだけど、仲間として協力するんであれば仲間としての描写を十分描く必要があるんではないかと思うのです。

主要人物3人はある程度関係性が描かれているんだけど、実質的な実働部隊のヒロ、テツ、少佐の動機や背景があまりに薄い。
アリスや4代目とはそれなりの時間を過ごしてきたというベースがあるだろうからそこまでは気にならないけど、新しく入ってきた主人公の鳴海との間の友情?みたいな関係にどうしても薄っぺらいものを感じてしまう。
そのせいもあって、ちょっとお遊び探偵ごっこに見えてしまう。
主役級の3人を取り巻く人達のガヤっぽい扱いがちょっともったいなかったかなと思う。
あと鳴海と4代目の関係にも「ん?」ってところがある。

そういう部分もあって前半で断念しそうだったんだけど、後半の錬次の回、彩夏の回は楽しめたので完走してよかったかなと思ってます。

それに、主人公の鳴海がなかなか行動的で、成長もみえて失敗もする。ところどころやたら高い能力を覗かせる。
振り回されることもあれば、引っ張ることもある。
なかなかいい主人公だったと思う。

このアニメは、1件の依頼で1つのストーリー。という構成になっています。アニメでは4つの依頼+ちょっとした話が描かれています。
その中でも最後の話は格別見応えがありました。
この話に関しては1話目の些細なシーンで暗示してる部分もあるので、例えば最終話を見るときに1話目も見れる状態だったら、より楽しめるかもしれません。

最後にアリスという生き物。
たぶん何歳か不明だったと思うけど彼女はなにげに興味深く核心をつく言葉を発します。文語調で。
まったく小憎たらしいやつです。

にやけ顔でこの生き物を見ていようものなら、

「もしキミのその締まりのない顔の原因が私に対するツンデレ認識に起因しているというのであれば、キミの"人を観る目の無さ"は絶望的だな。」
とか言われそう。文語調で。

まあ、他人の人生を覗き込む彼女はやっぱり、間違いなく探偵と言えるでしょう。
「神様のメモ帳」とは?というのもこの物語を観る楽しみの1つだと思うけど、もう1つ、そんな言葉を発する「アリスのメモ帳」も覗いてみたくなります。

因みに‥このレビューのタイトルが、ほぼ内容を表していないことを訂正せずお詫びいたします。(*´ω`*)


※以下はある解決の為に鳴海がとった行為と仲間の対応に関する話(ネタバレ)を少々。


{netabare}ある調査が行き詰まり、どうしても解決したい大切な理由がある鳴海は違法(脱法?)な選択をするわけだけど、正直その気持ちは解る。
ただ、それは自分が鳴海の立場だったらという話で、周りの仲間の立場だったとしたら話が180度変わってくる。
いくら鳴海が覚悟を決めてそういう選択をし、止めても言うことを聞かなかったとしても、周りは彼の覚悟を知った上で止めるべきだったんじゃないかと思う。
少なくともあっさり"他に方法がないなら仕方ない"というレベルの行為ではないし、アリスに全ての判断を預ける事柄ではなかったと思う。

実は自分、あるドラマで同じようなシチュエーションを見たことがあって、その話では、父親が娘の薬物依存を断ち切らせるために、いろいろやってみた末の最終手段として、あえて自ら薬物依存になり娘と同じ苦しみを味わい、娘と同じ状況から共に立ち直っていこうという壮絶な話だった。
誉められたら話ではないが、この父親は社会的にも家族の長としてもいろいろ失うものが多いという厳しい現実を考え抜いた末の決断だった。実際いくつかのものを失った。
それに比べて鳴海の覚悟の場合、感情的な勢い任せの覚悟にみえる。強い覚悟なのは伝わってくるがリスクより成果に目を向けすぎている。
高校生なので成果に囚われがちなのは当然といえば当然。それなら周りが助言して欲しい。それもないとすれば(みんな若いといえば若いので‥)こういう題材故のリスクを十分描いてもらいたい。
感動的な話だったけど、ほぼ無傷で成果を得るには、方法が間違いすぎている。{/netabare}

投稿 : 2023/12/02
♥ : 12

Witch さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

「I.W.G.P」5:「GOSICK」4:「シュタゲ」1=「NEET探偵」

【レビューNo.90】(初回登録:2023/10/14)
ラノベ原作で2011年作品。全12話。
夏アニメの後始末やら、今期分の立ち上げやらが終わったので、古いアニメの
掘り起しに戻りたいなと。
この辺はアニメに目覚めた頃に「タイトルが当たりっぽい」でガンガン過去の
アニメを観てたなあっと。
そして後に図書館に原作が置いてあるのを知り、感動してそちらにも趣味の輪
を広げていったとw

(ストーリー)
主人公藤島鳴海は、度重なる転校のせいでクラスメイトと距離を置く学生生活
が身についてしまっていた。しかし今度転校した東京の高校では、篠崎彩夏と
いう少女が積極的に話しかけてきて、彼女の強引な勧誘で園芸部を掛け持ちす
ることになる。(彼自身は部員のいないパソコン部に所属)
そんな鳴海の歓迎会として、彩夏はバイト先の「はなまるラーメン」に彼を連
れていく。
そこには2階に事務所を構え「NEET探偵」を自称するロリ系美少女のアリスと、
その探偵員のニート達がたむろしていたのだ。
できるだけ距離を置こうとした鳴海であったが、その思いと裏腹になし崩し的
に彼女たちの活動に巻き込まれていく。

(評 価)
・当時のラノベ全盛の息吹を感じる作品
 レビュータイトルの
 「I.W.G.P」5:「GOSICK」4:「シュタゲ」1=「NEET探偵」ですが
 ・「I.W.G.P」(池袋ウエストゲートパーク)
  原作者が大きな影響を受けたと公言しており、本作のような若者たちのド
  ライな絆を描くスタイリッシュな都市型ミステリーを目指し、題材も麻薬
  やギャングといったアングラ的なものを扱っています。
 ・「GOSICK」
  ・天才的な頭脳を持つロリ系美少女探偵のヒロイン
  ・そんな彼女に振り回される、平凡で特徴がない助手役・主人公
  このコンビは、本作を彷彿させますね。
 ・「シュタゲ」
  そんな彼女の最大の武器は、コンピュータネットワークからの情報収集で、
  そのために高いハッキング技術を有し、そして「大のドクペ好き」という
  これもどこかでみた設定ですねw

 そんな感じで「NEET探偵:アリス」が自らの情報収集と探偵員のニート達の
 「足」も活用しながら、「安楽椅子探偵」スタイルで事件解決や隠された真
 実を紐解いていくという、ミステリーをベースにした作品になります。
 ラノベ市場はここ10年で半減、「なろう系」の台頭もあり現状アニメ原作も
 こちらが席巻している感がありますが、本作は当時のラノベ全盛の息吹を感
 させる作風なのかなという印象ですね。

・ミステリー要素は面白い
 ・ミステリーといってもトリックを暴いて犯人捜しをするといった類でなく、
  「いなくなってしまった者の失われた言葉を代弁して明らかにし、そこに
   埋もれていた思いを汲み、事件の対する観点を変えていく」
  感じで「死者の代弁者」というのが、アリスの「探偵としての矜持」にな
  っているようです。
  彼女が推理を語るシーンは
  ・「死者の代弁者」を覚悟して、凛として真実を語る意志の強さの表れ
   (ロリキャラとのギャップも上手く映える)
  ・推理自体もよく考えられていて面白い
  個人的には、この作品の一番の見どころかなっと。
 ・そしてこの作品のもうひとつの見どころは、主人公・鳴海の大胆な突破作
  戦ですね。
  普段はナヨっとしてる鳴海ですが、ここ一番で魅せる突飛な発想や口八丁
  でかます大胆なブラフは、仲間から「詐欺師」と評される程。
  これでどうにか「主人公属性」を保っているって感じですねw

・尺的に厳しくいろいろと惜しい
 ・でも全体的にはストーリーを追うのに手いっぱいという感じで、いろいろ
  と掘り下げ不足という感じは否めないですね。
 ・人物も推理を語る以外のアリスは、ツンデレキャラもイマイチ魅力的に見
  えないし、「NEET探偵員」のテツ、ヒロ、少佐も原作では掘り下げ回があ
  るのですが、アニメではカットなので、ストーリーを進めるための駒要員
  っぽい扱いのため作品に深みが出ないって感じです。
 ・そういった描写が雑な中で、原作の名言を結構ぶっ込んでくるのですが、
  これも真意がしっかり伝わらず、上滑りしてる感がもったいない。
  なので「NEET探偵」という設定もイマイチ活きていない感が・・・
 ・よく言えば重いテーマ等を扱っている割に、ライトにサクサク観れる部分
  はあるのですが、ここのレビューでも「浅い、軽い、薄い」という評価さ
  れているのもやむを得ないのかなっとか感じる部分はありますね。
  原作も良くも悪くも「ザ・ラノベ」ってところがあり、更に1クールで収め
  るためにそこからいろいろと削られているので、仕上がりとしてはやはり
  薄味感は否めないですかね。

有体にいってしまえば「販促アニメ」レベルかなっというところはあるのです
が、ストーリー重視で視聴する分には、それなりにまとまった作品だと思いま
すし、「死者の代弁者」としての「探偵アリス」は十分魅力的かと思うので、
個人的には結構好きな作品ではあります。
アニメ版のラストもいい終わり方だったと思いますし。
原作もそこまでよくできた作品ともいえないので、そういう意味でもアニメ制
作陣は健闘している部類では。
(「櫻子さん」でも感じたことですが、ミステリーが主軸だとそちらにかなり
 尺がとられるので、他の要素も魅力的に魅せるのは、1クールで制作するには
 かなりハードルが高いのかなという印象ですね。)

OP「カワルミライ/ChouCho」もテクノが入ったアップチューンな感じが
「チョコ選」等2010年台前半を感じさせてくれるのがツボですね。

(追 記)
・本当に面白いのはアニメ化以降
 原作も一番面白いのは最終巻で、アリス(本名:紫苑寺有子)の「紫苑寺家」
 を巡る物語で、「アリス出生の秘密」や「IT技術の師匠:従兄弟との攻防」、
 そして物語の終わりもかなりいいんですよね。まあアニメ放送時は未発表だ
 ったんでどうにもならなかったんですが。その辺も惜しいところですね。
 あと「神様のメモ帳」という言葉もアニメでは2回程出てきますが、本当に
 回収されるのはラストなので、本作ではちょっと意味が分からないだろうし。
 そういう意味では2クールのリメイクで見直してみたい作品ではありますね。

投稿 : 2023/12/02
♥ : 13

85.2 8 コミュ障アニメランキング8位
となりの怪物くん(TVアニメ動画)

2012年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (2532)
13561人が棚に入れました
成績にしか興味のなかった冷血女子・水谷雫は、プリントを届けたことがきっかけで問題児・吉田春に気に入られてしまう。そして、それをきっかけに雫の人間関係が著しく変わっていく。

声優・キャラクター
戸松遥、鈴木達央、種﨑敦美、逢坂良太、寺島拓篤、花澤香菜、中村悠一、樋口智透、阿部敦、小野友樹、ささきのぞみ
ネタバレ

takumi@ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

<最終回まで視聴完了> いつもの彼ら いつもの日常

全13話ということで、1クールだったから仕方ないかもだけれど
最終回には最終回らしい感動が欲しかったっていうのが
真っ先に浮かぶ感想ではある。

何度もくっついたり離れたり、心は行ったり来たりだった雫と
思い返せば実は一途だった春の2人が、穏やかに笑えていれば
それで幸せなのかもしれないけれどね。
視聴者的には、もう一歩か二歩踏み込んでも良かった気がするし
なつめちゃんの告白も有耶無耶なままだし、
優山がなぜあれほどまでに春以外の人からも恐れられてたのか
描ききれていなかった。

これで終わってしまうなら、数話前のほうがよほど最終回に
ふさわしい内容だったと思うんだよなぁ・・
でも、これが彼ららしさだと言われれば頷ける部分もあって。
逆に、2期へ期待しちゃってもいいのかな?なんてことも感じたり。
あぁそうか、春と雫がどうなるかを描くのが目的じゃなく
何らかの問題をそれぞれ抱えた高校生たちが関わり合って
少しずつ「本当の友達」になっていく話だったのかもだね。
それならちょっと納得できる。

まぁ何だかんだ言いつつも、共感する想いや、
リアルな自分と現在進行形で重なる部分もあったりで
毎週楽しめたのだから良しとしよう。
-----------------------------------
<9話の感想>

なつめちゃんが、春や雫たちを見てひとりで心配してるのが面白いし可愛い。
方向音痴の秀才ヤマケンは立ち位置的に、ライバルと言うよりは
協力者だと思っていたが、今後の動き方次第では、さらに面白くなりそう。
-------------------------------------
<8話の感想>

文化祭、楽しそうだった。
学校舞台にした作品観ていていつも楽しみなのが文化祭編だったりする。
そんなことは置いておいて(笑)
やっと自分の本当の気持ちに気づけたらしい雫が
戸惑いながらも今後どういう変化を見せてくれるのか楽しみ。
一歩踏み込んだ内容で面白かったけれど、確かに悩むよね。
今まで友だちも彼氏もあえて作ってこなかった彼女なのだし
自分に素直になりたくても怖いから、再び勉強に逃げ込む。
それは彼女にとって、勉強が将来の夢を叶えるためという以前に
心の鎧であり、自分の居場所だからなんだろうね。
でも、今のままじゃ、一途を通してきた春が哀れ。
じれったいけど両者の気持ちが痛いほどわかるので、見守ろう。
----------------------------------------
<7話の感想>

(仕事や勉強)>(恋愛)って決心を孕んだ距離って難しいよね。
このままどうなってもアリっていうのとは全然違うから。
難しいというのは自分だけの想いと決心だけで成り立つわけではなく
相手にも想いや考え方があるからね。
両者とも同じ意見なら問題ないのだけど・・
影響力の強い相手だったり、自分の中に少しでも迷いがあれば
足元をすくわれてしまう。
「こぼれた水は戻らないから大事にする」のか「鉄は熱いうちに溶かせ」か。
{netabare}
答えが決まってるのに期待させるのは良くないって言って
勉強を優先して打ち込む雫にはすごーく共感するものがあるけれど、
進展させなくても、傍にいられる喜びを楽しもうとする春の気持ちも
ものすごーーくわかる(笑)
{/netabare}
で、ここで第1話を思い返してみると、2人とも人との距離感や態度が
随分変化したよねぇ。互いの影響力たるやすごいものがあることは確か。
彼氏彼女の関係にならなくたって、同等の影響は与え合えているのだよね。
------------------------------------
<6話の感想>

原作読んでいないからわからないのだが、
2人が無事相思相愛を認め合って、ちゃんとつきあうっていうのが
ラストではないような気がしているのだけれど違うのかなぁ?
それまでの間に紆余曲折、一進一退を繰り返しつつ、
でもそれだけで終わってしまったら平凡だし。
底が見えそうで見えないラインを保ってる感覚。
純朴通り越して鈍感な2人なのに妙な部分が敏感で、なんだかおかしい。
---------------------------------------
<5話の感想>
{netabare}
春がお兄さんを避ける理由、お兄さんの言い分が判明。
でもまだ何かありそう。
そして前回から登場している新キャラの女の子。
学級委員だったんだね。すごくわかりやすいタイプ。
彼女の気持ちに雫がいち早く気づいた模様。 {/netabare}

次回からしばらく「起承転結」の「転」突入かな?
-------------------------------------

<4話の感想>

春のブレイクが可笑しかった。
可笑しかったけど、人間の印象は笑顔ひとつで変わるんだ
ってことだよね。と、あらためて思った。
雫の家でスイカ割りしてる時、彼女のタンクトップが
グリーンと黒のボーダーで、それはまるでスイカみたいで、
なんとなく、彼女の心をだいぶ開いたのを揶揄してる気がした。
それにしても春の兄弟関係が気になる。何があったんだろう?
-----------------------------------

<3話の感想>

人物が増えて話に奥行きが出てきた。
春も第一印象からすると随分落ち着いてるし
雫の微妙な心の変化もわかりやすく描かれていると思う。
個人的な好みを言ってしまうと、雫のモノローグはもう少し
抑え気味にして、仕草や表情(頬を赤らめる以外で)心理描写を
してくれるともっと好きな作品になる気がするのだけどね。
でもコミカルに描きたいようなので、これはこれでアリかも。

ところで・・・
{netabare}
新しく登場した優山くんって、春にそっくりだったから
たぶん兄弟なのだろうけれど、春になぜあれほど避けられているのか
雫との恋愛の行方なんかより気になった(笑)
しかも声が中村悠一さんではないか~
今後の楽しみが増えたw
{/netabare}
---------------------------------------
1話はさすがにハイテンションで、一時はどうなるかと思ったが
実際あそこまではいかなくても、春や雫に近い人っている。
頭に思い描いたことが即座に行動に出てしまったり、
相手がどう思うかより自分がどう思ってるかだけで物事を進める人も、
頭に何か浮かんでも自分には無関係、と冷静かつ冷淡に遠巻きでいる人も
結局は、人間関係においての距離感をうまくコントロールできずに
心の殻に閉じこもってしまうタイプ。
だけど、そんな人にも理解者とみなせる相手が現れた場合は
自分を変えていけるほどの影響力があるわけで・・・

まだ2話までしか観ていないけれども、この作品はおそらく
そういう部分を友情や恋愛を絡めながら描いていくのじゃないかなぁ?
それに春も雫も本当はすごく優しい子っていうのが観ていて心地良い。
周囲からはいろいろ誤解を受けやすいタイプかもしれなくても、
真剣に怒ったり、純粋な涙をこぼしてみたり、優しく微笑んだり
顔を赤らめ照れてみたり、そんなふうにコロコロ変わる表情が、
とても素直でいいなと思う。

とりあえず、このままベタベタアツアツモードになるのではなく、
乙女な想いを自覚した雫が今後しばらくは
振り回されるのだろうけれど
まだまだ面白く個性豊かなクラスメイトが登場しそうなので
今後も引き続き、楽しみに見守っていこうと思う。

投稿 : 2023/12/02
♥ : 88
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

Q&A リサイタル!の印象強い

不器用な女の子と不良?少年とのラブコメみたいなやつ。時折、ドキドキさせられて面白かったけど、その時は原作が終わってなかったからしょうがないだろうが最終話が個人的に謎すぎていまいち評価しにくい。

{netabare}勉強できて滅茶苦茶けんか強いっていうのは凄い。そんな春のキャラクターをあまり好きにはなれてない。{/netabare}

なんかOPの印象は凄く残っているけれど、内容のインパクトはそこまで強いというわけでもなさそう。

OP
Q&A リサイタル! 歌 戸松遥
ED
White Wishes 歌 9nine


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
1. となりの吉田くん
となりの席の問題児、吉田春にプリントを届けたことがきっかけで、友達認定をされ懐かれてしまった水谷雫。目標のため、他人に構わず勉強一筋で過ごしてきた雫は、春のペースに巻き込まれたじたじ…。そんな2人の前にヤマケン達が現れる。春のことを友達だと言う彼らの行動に対して、正直に思ったことを口に出した雫だったが、その言葉に春は怒ってしまって……!?

2. 変
ニワトリを拾ってきたり、急に逃げ出したりする春の奇行には慣れてきたものの、露骨なアプローチにどう対応していいか困り果てる雫。しかし、一緒に過ごす中で確実に春を意識していると気付き始めていた。そんなある日、下校途中に同じクラスのあさ子から勉強を教えてほしいと頼まれる。事情を知った春は、あさ子に勉強を教えることになったが、勉強会での2人の様子を見て、雫は思うところがあるようで……。

3. やっかい
正直に自分の気持ちを伝えたのに、春からの思いもよらない返事に戸惑う雫。そんな雫をよそに、春が拾ったニワトリ「名古屋」を学校で飼うことが決まり、あさ子、ササヤンと共に鶏小屋を作ることになった。休日に集まった4人はホームセンターへ向かうが、そこでヤマケン達と再び遭遇。予期せぬ再会に逃げ出す雫だったが、ひょんなことから一緒に鶏小屋を作ることになり……。

4. 夏ブレイク
相変わらずクラスメイトから怯えられている春。しかし、雫からのアドバイスを実行したことにより、女子達の間でまさかの人気急上昇!!そんな状況下でむかえた球技大会当日、春は女生徒が上級生に詰め寄られている現場に遭遇する。割って入ったことにより絡まれてしまい、キレた春は相手に殴りかかるが、気が付くと周囲は距離を置くように春を見ていて……。

5. 吉田くんちの事情
春の中学時代や、実の兄・優山の話を聞いた雫は、その話題になると“詮索するな”と言う春に、どこまで踏み込んでいいのか思いあぐねていた。そんな時、ふたりの前に突如現れた優山は、雫に用事があると言い彼女を連れ出す。一方、一瞬にしてその場から逃げ隠れた春は、偶然居合わせた球技大会の一件で見知った同級生・大島に優山の様子を探らせるが……。

6. 彼女達の憂鬱な日々
優山との話し合い以降、春を失いたくないと自覚した雫。しかし、思わしくない模試の結果や、急浮上した大島の存在に動揺を隠せない。ある時、大島を巻き込んだある作戦会議の場で口ゲンカしてしまう雫と春。それをきっかけにして話し合いを始めたふたりだが、どうにも会話がかみ合わない…。間で聞いていた大島は、その状況にやきもきして、ついにはあらぬ事を咆哮してしまう。

7. 2人の距離
自分の気持ちの整理をつけた雫と、雫への想いを自覚した春。すれ違ってしまった気持ちにへこんでいた春だが、大島との会話やあさ子の喝により、昔ある人に言われた言葉を思い出し、改めて雫に告白する。雫の答えは決まったものでも、気持ちが溢れてしまった春は、いつも以上に雫に付きまとうように…。そんな中、松楊高校では文化祭の準備が着々と進んでいた。

8. おいでませ!松楊祭
雫は文化祭に遊びに来て迷子になっているヤマケンと出会う。彼を案内しようと連れ出すがふたりが一緒にいたことを知った春は不満を隠せない。そのころ、春の知らぬところでは文化祭を満喫している優山と、それに付き合わされている満善の姿があった。

9. 0と1
朝、雫が目覚めるとなぜか自分の部屋に春の姿が…。話しをするうちに、父・隆司の店がまた潰れたと知った雫は、最初こそ驚いていたものの冷静に店の整理をし始める。追い出された春は勉強会に合流。あさ子に聞かれ、雫との現状の関係を報告していた。

10. クリスマス
あさ子企画によるクリスマス会が開催されることになった。買い出しに付き合う雫は、最近、いつも以上に自分の傍で怯えるように周囲を警戒する春に、伝えたいことを言えずにいた。そして、店でヤマケン達とばったり再会する春、雫、あさ子。警戒心むき出しの春はヤマケンにパーティー参加拒否を付きつける。その理由が雫に惚れているからということをみんなの前で言い放ってしまい…!?

11. 山口さんちの賢二くん
ヤマケンこと山口賢二は、自らをエリートと言い切る自信家。予備校の冬期講習に雫と一緒に通うことになり、さりげなくアピールしようとするも、プライドが邪魔して素直に自分の気持ちを表せないでいた。一方、雫はヤマケンからのアドバイスで春に向き合う決心をしたのもつかの間、春はヤマケンの存在を意識しすぎて……。

12. 年は暮れゆく
みっちゃんへの想いを自覚し始めたあさ子は、本人とうまく話せないことをササヤンにこぼすと、“好きだからでしょ”と一刀両断。否定をしつつも、恋心は大きくなるばかり…。冬休みに入り、いつもの様に雫たちに会えない日々が続いていたが、ある電話で寂しさが爆発したあさ子は水谷家にお邪魔することになり!?

13. 春遠からじ
みんなで迎えた騒がしい年明けも終わり、平穏な日々が戻ってきた。雫は元旦以来会っていない春を気にかけていると、突如部屋の窓から春が現れた!異様な格好をしている春は、何か“さがしもの”をしているらしいが……。

投稿 : 2023/12/02
♥ : 4
ネタバレ

メルヘン◆エッヘン さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

(2期、3期希望)ジェットコースター感覚の恋愛模様――キャラ配置の妙、美しい作画にまいりました。

あー、続きが観たい。
放映と並行して追いかけてから時間が経過して、さらにその思いが強くなってきました。1クールの限界だったのですね。

わたしにとって、文句をつけようがないほどすばらしい(前半)でした。作画は好みというか、びっくりするほど。主役ふたりのキャラデザ最高。

本作については入れ込みが強すぎるので未だに冷静になれません。よって、断片的に記述していきます。

■冒頭から;自分の中で傑作になりそう。いきなりはまってます。(結果、そうなりました)

恋愛物が好きな方には特におすすめしたいし、ぜひ一度ごらんください。やめるのはいつでもできますから。捻りのある恋の話かな、と。

いい意味でのもどしかさ100%。いらいらします。どきどきさせてくれる序盤エピソードのいくつかで、となり怪物くん「ハル」君のすこし謎めいた生活がすこしづつがあきらかになってくるのです。

油断しているとヒロイン雫とハルの関係性の変化を見逃してしまいます。じっくりご覧になることをおすすめします。微妙な言動を集中することで味わえるかもしれません。

ヒロイン主人公・水谷雫(シズク)は、成績上位を維持することにに関心が強い、{netabare}2番あることには耐えられないほど屈辱を感じるし、全国レベル模試で、上位30位になったとことで満足しない上昇志向の強い女の子である。はっきり言って日本の大学で入れないところはないのだし、現実的にはアメリカの有名大に行けばと突っ込みたくなった。ごめんなさい。

また、勉強などしなくても学年トップの成績をらくらくとってしまうハルには{/netabare}複雑な感情をいだかざるをえない。うまい設定だ。また、この少しだけ不自然な背景設定を乗り越えてしまえ。物語はそれからだ。

そして、{netabare}ヒロインが奪われるいきなりのキッス、これは普通ないですよね。最近では当たり前のストーリーづくりなのかもしれませんがわたしには衝撃でした。物語のラストが冒頭で「解決」と。{/netabare}

その後、友だちと恋人の境界線のはざまでふたりの葛藤、少年期にありがちな心のズレが繰り広げられる。微妙なすれちがい、タイミングの悪さ、いつのまにかふたりを応援する立場になってしまう。

すでに、ここでハルとシズクに目を離せない。相性120%どこにも文句のつけようのない設定。

理想的ともいうべき背景処理のうまさ、パースも狂うことなく時間予算が限られた中で、よくここまでやっているとほんとうに敬服します。キャラクターデザインも同じく好みで、背景との関係や撮影処理、溶けこむように考えられた色彩計画もとてもうまくできています。

■ネタばれではないけど{netabare}散発的に

※はじまり

シズクが、始業式早々、先輩にからまれていた同級生を救うことで停学処分を受けたハルが停学処分あけになっても登校しないために、担任の依頼でプリントを届けることになる。理由は吉田くん隣席であるというだけで、特に必然というわけではなかった。

ハルは、真の友達{netabare}がいないことがを気にしている面が伺える。ハルもシズクをともだちとして気に入る。雫の存在はハルの心を溶かしたのか、しっかりと登校をはじめることになる。この変化を解くのは笑えるほどの{/netabare}ハルの友達願望がある。

物語は続くのだろう。アニメの句切りとしての終わらせ方も悪くありませんでした。最初の数話のもっていかれる感覚はなかった全体でしたが。

※過去を遡るシーン

うさぎの死に対する悲しみもなく、周囲から「ドライアイス」と呼ばれたものの、決して残虐性を持った性格でもないことが観る者には、伺える。彼女はアイスドールではなく、家族の事情などをくみとれるほんとうは優しい女の子なのだ。他の生徒、児童たちとは価値観と行動が異なるだけの話で、実は誠実な生き方をしているといえる。

ドライアイスとたとえられるほど冷徹なキャラクターように見せながら自分の立場がわるくなることを厭わず、ハルの「軽い友人たち」に思い切った反論、意見を伝えることのできる、勇気のある女性でもある。

もともとの彼女であれば、こうした変化は想像できなかったものだ。彼女は、ハルとの関係性の中で変化をはじめたのだろう。{/netabare}

そして、2人の感情に友情以上のものが芽生ことはたしかなのだが、導入話でいきなり{netabare}ハルはシズクにキッスをするなど、恋愛感情をいただいているのはないかとも思える行動に出る。やがてハルはきちんと登校を始め、シズクの助言で、他のクラスメートなどとの関係も変化し、人間関係が大きく変わっていくなかで、恋敵の出没{/netabare}などで、シズクの気持ちは新しいステージへの突入していくのであった。

やっぱり今後もアニメ化希望です。

投稿 : 2023/12/02
♥ : 53

83.0 9 コミュ障アニメランキング9位
アウトブレイク・カンパニー 萌える侵略者(TVアニメ動画)

2013年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (2096)
12034人が棚に入れました
異世界交易の切り札は『萌え』だった!? 高校中退状態の慎一が、セッパつまったあげくの就活で得たのは、ファンタジー世界で、おたく文化を伝導するという仕事!? ほとんど騙された形で連れて行かれた場所は、ドラゴンが宙を飛ぶ、まさに異世界だった! が、このあまりにも異常な状況と展開でも、生粋のおたく育ち・慎一は苦も無く適応!! マジで、ハーフエルフの美少女メイドさんや美幼女皇帝陛下とラノベ朗読で親交を深める萌え展開に。だが、世の中やはり甘くない。慎一の活動に反感を持つ過激な勢力がテロを仕掛けてくる。さらに、その慎一の活動そのものにも何やらキナ臭い裏が!? 『萌え』で、世の中を変革できるのか? それとも『萌え』が、世界を破滅に導く!?

声優・キャラクター
花江夏樹、三森すずこ、渕上舞、内田真礼、上坂すみれ、藤原啓治、三木眞一郎、一条和矢
ネタバレ

鰺鱒 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

水着回は現場で起きてるんじゃない!会議室で起きてるんだ!

原作知らず。
キャッチさせていただいているhaigaさんのレビュー({netabare}https://www.anikore.jp/review/1979356/{/netabare})で存在を知りました。haigaさんが異世界ハーレムファンタジーとして絶賛されていたので、どんなものかと試し視聴。。。しみじみ連休でよかった。

最後まで楽しく視聴できました。大いに満足です。本当に過不足なく、ちょうどいい塩梅の異世界+ハーレム+ファンタジーな作品だと思います。まさにちょうどいい異世界ハーレムファンタジーをお求めの方に、お勧めしたいと思います。

富士の樹海で発見された異世界とこちらをつなぐ転移門。「あちら」の国になぜか受けの良かったオタク文化をさらに浸透させるべく白羽の矢を立てられた主人公。あちらの住人たちとあちらの世界で企業経営、学校経営をしながら、オタク文化を異世界に広めていく・・・・といった感じ。

作画は高値で安定。全くないとは言いませんが、気になる崩れは特にありませんでした。
キャラデザは僕として大変好ましく、とくに女性キャラはいずれもそれぞれに可愛らしく描かれていると思います。
主要なキャラはもちろんですが、一部のモブキャラの造形もよかったです。
声の演技は非の打ちどころなし、という感じがします。


通して観終わった今の段階では、主人公やあちらの国、日本の立ち位置、物語進行の上で齟齬が生じている点など、もろもろアラが見えてしまいます。なので先にそれらをやっつけちゃいます。

世界観・設定の根幹:自衛隊(ちょっとなー)
{netabare}状況としては「GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり」にかなり似ています(時期的なことを言えば、GATEの原案のほうが早いそうです)。GATEではあちらとこちらをつなぐ門を通して、あちらの世界の軍勢が銀座侵攻を始めるところから物語が始まります。そのため専守防衛が成り立ちますし、あちら側への駐屯もその延長線上という態をとることができました。また、門はそれなりのサイズなので、現地再組み立てまで考慮すればかなりの大物(輸送機レベル)まであちらに持っていくことができました。
一方本作でも、あちらの世界に自衛隊が結構の規模で駐屯しているのが描かれています。ですが、どう見ても数人が同時にくぐれる程度の大きさのポータルで描かれていました。しかも地割れの中です。LAV持ち込むの、どうやったんだろう?など、小さめの疑問がちょいちょい出てきます。いくら(こちらの世界の)国際社会には秘匿しているとはいえ、隊を動かすにはそれなりの手続きが必要ですし、そうなれば「専守防衛」のお題目が立たない中で隊を展開するのは無理筋を感じます。{/netabare}

世界観・設定の根幹:日本政府とあちらの世界(建付けとしてはいいんじゃないかな?浅く感じるけど。)
{netabare}これはなかなか面白い題材を持ってきたな、と思います。最終的に日本政府はあちらの世界をオタク文化によって文化的に支配するという戦略で動いており、その先兵として主人公を捨て駒同然で選び出したことが明らかとなります。文化支配、あるいはその対極となる文化の破壊は世界史を少し深く掘っていけばいろいろと事例が見つかるものであり、我が国を含めた世界各国の今日のあり方にも色濃く影響を残しています。統治者の視点から見れば、割と実効性のある手段の一つなのだと思います。その点、官僚・的場の描かれ方はなかなか良かったと思います。彼の普段は見開かれていない眼が、とてもよかった。
ただ、オタク文化の一点突破でどこまで行けるのかは正直疑問符が付きます。あちらの世界はかなり頑強な封建主義+身分制度をとっている描写が見られますが、「平等・博愛」を根底に持つオタク文化(のようなことを作中では言われているけど・・・持つの?本当?)の流入は、あちらの統治機構自身が変革を望んでいない限り即座に情報遮断の対象となりそうなものに思います。こちらの世界でだって、徳川幕府が鎖国を敷いた理由の一つが身分制度の維持だってのに、あちらの統治機構は無能すぎませんかね?国が一つしか存在しないのほほんとした世界ではなく、対立する別の王国だって存在するのに、そんな緩い統治じゃやっていけませんぜ。
第三話のお話はむしろ自然な流れであり「反乱」側の思想を持つ人々がマイノリティだとは到底思えないのです(単純な人数ではなく、実行力・支配力・動員力の観点で)。そこら辺の描き方、描きこみが浅かったように思います(しっかり描けばご都合主義感も薄れたように思う)。{/netabare}

人物造形・主人公の性格・性質(ご都合主義だなー)
{netabare}基本的にいいひとで、そこそこ頭が良いという感じで描かれていました。でも、好き嫌いでいうとかなり嫌いな人物です。頭の良し悪し、勘所の良し悪しが作品全体を通してみると「ご都合主義」なことは否めません。終盤の立ち回りができるような人なら、3話の段階で自分がやっていることの本質に気が付くでしょう。現地の識字率の低さを知ってなお、「身分を問わずにオタクコンテンツを理解するための学校を建てる」ということが何に帰結するかがわからない程度のオタクでいいのかな、と。同様の「浅さ」はサッカーの件でも感じました。僕個人の好みの問題ですが、主人公の性格・性質は結構ギリギリの線にあって、何かあと一つ二つだめに思うところがあったら途中でやめていたかもしれません。{/netabare}

以上、あーやっぱりラノベだなーな浅さでした。
でも、以上の「問題点」は主人公のことを除けば、本作の楽しさを損なうものではないと思います。「全体を見終えた後にあえて言うならば難点」だよなというものであって、通して観る分には12話できれいにまとまった良作だと思っています。だってこの作品、本質はそこじゃないもの。

・ハーレムを構成する面々(人数的にも程よいかな。自衛官含めて4名だし)を愛でて楽しむ
・これでもかとねじ込まれる他作品へのオマージュ・パロディを楽しむ
・オタク文化そのものをメタ的に扱ったネタを楽しむ
・コメディー作品として単純に楽しむ

ここらが本作の本筋ではないでしょうか。パロディがらみは僕にはわからないものも多々ありました。{netabare}「みなみけ おかわり」が監督自身による自虐ネタとか、ぼくにはハイレベルすぎる。{/netabare}

主人公が基本的にいいやつなので、ハーレム構成員から好かれていくのもそれほど気になりませんでした。メインのハーフエルフはとてもかわいらしく描かれていましたし、ずっと好感MAXでした。僕基準ですが「ファンサービス」も程よい感じだったと思います。

本作は劇伴もなかなか良かったと思います。とりわけ、オチ、コメディパートや主人公がオタク暴走するシーンなどで流れていた「だ・んだだだだだ・だ(言語表記困難につきご容赦)」で展開される曲は最高でした。これだけで笑えます。N↓DA↑GI↑NA↓DA☆ という曲名らしい。

僕が個人的に大笑いしたエピソードは第9話です。作中でも言われている、俗にいう水着回です。。。が、水辺とはかけ離れた舞台、お城の密室で繰り広げられる「五名の最高の学者たち」のやり取りがツボにはまりました。静止画が多いですが、かなり力の入った絵面で展開される密室会議の行方に御注目ください(笑)。

最終話、最後のオチにはちょっとほっこりしました。よい幕のおろし方だったと思います。

投稿 : 2023/12/02
♥ : 25
ネタバレ

智慧ノ輪 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

個人用メモ

【製作】
feel.
【CV】
加納 慎一 - 花江夏樹
ミュセル・フォアラン - 三森すずこ
ペトラルカ・アン・エルダント三世 - 渕上舞
古賀沼 美埜里 - 内田真礼
的場 甚三郎 - 藤原啓治
ガリウス・エン・コルドバル - 三木眞一郎
エルビア・ハーナイマン - 上坂すみれ
ブルーク・ダーウェン - 富田貴洋
{netabare}
※ファンタジー世界にヲタクの世界を足しちゃいました。テヘペロ☆ミ…な作品。
果たして主人公の慎一は、「萌え」で世界を改革できるのか?乞うご期待!
肝心の中身は、なんといってもミュセルが反則だろ!ってぐらい可愛い。Wヒロインのペトラルカが霞んで見えちゃうぜ…
そしてパロディが多い。ネタを探しながら見るのも一興?
中の人や監督、製作の自虐ネタも散りばめられていて最高に笑わせていただきましたw
特に7話の「みなみけ」ネタは声出して笑ったゎw…でも黒歴史って言われてるのは及川監督の手がけた3期じゃなくって2期なんだよね。
凄く好きな作品なんだけど円盤の売り上げや、あにこれでの評価数はイマイチなんだよね。。。なんでだろう
{/netabare}
ここから先はネタをネタとして見れる人、もしくは「総合エンターテイメント商社アミュテック社」の関係者以外は見ちゃいけないかもしれない
{netabare}
『ネタの宝庫!?アウトブレイクカンパニーのアイキャッチをまとめてみました』

【第一話】
加納慎一
好きなアニメ:レンタル☆まどか
好きなキャラ:まどか

ミュセル・フォアラン
好きなアニメ:今はなし
好きなキャラ:今はなし

※元ネタはご存知「魔法少女まどか☆マギカ」
とりあえず1話目なのでネタ要素少なめ。

【第二話】
ペトラルカ・アン・エルダント三世
好きなアニメ:がいし
好きなキャラ:班長

古賀沼美埜里
好きなアニメ:イナズマトゥエルブ
好きなキャラ:飛行機

※元ネタは「賭博破戒録カイジ」(好きなキャラが班長なので2期と思われる)と「イナズマイレブン」
2話目にしてネタ全開。イナイレの人気キャラ投票ネタ仕込んできやがったw

【第三話】
アレッシオ
好きなアニメ:なし!
好きなキャラ:なし!

的場甚三郎
好きなアニメ:えんぴつしんちゃん
好きなキャラ:ひろじ

※元ネタは「クレヨンしんちゃん」
好きなキャラは中の人つながり。やっぱ藤原さんと言えばひろし。間違いない。

【第四話】
エルビア・ハーナイマン
好きなアニメ:ママの言うことを聞きなさい!
好きなキャラ:小鳥遊青空

ガリウス・エン・コルドバル
好きなアニメ:コードギャース~叛逆の零~
好きなキャラ:くるるぎセイリュウ

※元ネタは「パパのいうことを聞きなさい!」と「コードギアス反逆のルルーシュ」
エルビアの好きな作品&キャラは中の人上坂すみれさん初のメイン作品。

【第五話】
ロミルダ
好きなアニメ:ハンサム学園
好きなキャラ:優一

ロイク
好きなアニメ:ISS
好きなキャラ:小山田真耶

※元ネタは「学園ハンサム」、「IS-インフィニット・ストラトス-」
伝説の武器:アゴで有名な学園ハンサムを持ってくるとはwしかも好きなキャラは男の娘だ…と…!?

【第六話】
エル腐子
好きなアニメ:うたの☆プリンセス様♪めっさラブ2000%
好きなキャラ:一ノ瀬トキオ

ドワラ
好きなアニメ:ロウきゅーくらぶ!
好きなキャラ:袴田ひなこ

※元ネタは「うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVE2000%」と「ロウきゅーぶ!」
はい、腐女子御用達アニメとロリ御用達アニメですね。

【第七話】
自衛隊員
好きなゲーム:艦こね
好きなキャラ:駆逐艦 島風

エルダント兵士
好きなアニメ:バンダムAGE
好きなキャラ:イワークル

※元ネタは「艦隊これくしょん」、「機動戦士ガンダムAGE」
自衛隊員に兵士って…せめて、名前付けてあげて!

【第八話】
ブルーク・ダーウェン
好きなゲーム:スターフォーズ
好きなキャラ:ゴーデス

ジェリス・ダーウェン
好きなゲーム:モンスターバスターズ
好きなキャラ:ドンジャギィエ

※元ネタは「スターフォース」と「モンスターハンター」
アニメには出てこないブルークの嫁さん。モンハンのドスジャギィってリザードマン界では池面だったのかw

【第九話】
古賀沼美埜里
好きなアニメ:袋怪物
好きなキャラ:コイル

ミュセル・フォアラン
好きなアニメ:生徒会役員たち
好きなキャラ:シノ

※元ネタは「ポケットモンスター」「生徒会役員共」
みのりさん…また人気キャラ投票ネタを…w

【第十話】
ペトラルカ・アン・エルダント三世
好きなアニメ:がいし
好きなキャラ:班長

ルナ
好きなアニメ:薄桜記
好きなキャラ:沖多総子

※元ネタは「カイジ」と「薄桜鬼」
エルフって腐ってる方が多いんですねわかります

【第十一話】
エドアルド
好きなラノベ:館姫のチョイカ
好きなキャラ:アカル・アキラ

ザハール
好きなアニメ:ドキドキキュリキュア
好きなキャラ:キュアコゼッタ

※元ネタは「棺姫のチャイカ」「ドキドキ!プリキュア」
チャイカは原作者繋がり。ザハールさん、ペトラルカと中の人が同じキュアロゼッタ好きとは…流石です。

【第十二話】
加納慎一
好きなマンガ:悲願島
好きなアイテム:丸太

ミュセル・フォアラン
好きなマンガ:ミスター味子
好きなキャラ:アジオウ

※元ネタは「彼岸島」、「ミスター味っ子」
好きなアイテム「丸太」www流石、万能兵器なだけあるゎw


…アイキャッチだけでもこれだけのネタの数。アニメ本編でもネタ多いので、探しながら2周目、3周目をお楽しみくださいw
{/netabare}

投稿 : 2023/12/02
♥ : 12
ネタバレ

シス子 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

え~っと、あの~おっきなエビがいっぱいいるところ?・・・・・・“伊勢”かい!?

原作は未読

番宣に触発されての視聴です

ジャンルは
「オタク」
そして
「ファンタジー」

「異世界」モノです


本作視聴後
なにげに「あにこれ」の自分の棚を眺めてみたのですが

正直「異世界」モノってあまり観てないんです

「まおゆう」ぐらいかな・・・

「はたらく魔王さま」も異世界だけど
ほとんどが現実世界のお話

「狼と香辛料」はファンタジーだけど異世界っていうより
どこか外国のお話っていう雰囲気

{netabare}「Angel Beats!」は異世界っていうより
{netabare}“いさかい”事(?){/netabare}{/netabare}

{netabare}「けいおん!」は
{netabare}“おちゃかい”^^{/netabare}{/netabare}

(※作品タイトルは私の勝手な都合で抜粋させていただいてます^^)

まあ冷静に考えたら
アニメ作品なんて全部
異世界のお話なんですけどね


そんな異世界が現実世界と繋がってしまって
こともあろうに
その異世界にある国に
アニメやゲームなどの「オタク文化」を広めようという壮大なストーリー

でも
どんな理屈で異世界と繋がったのか?
なんでオタク文化を布教(?)するのか?
文化交流に行き着くまでのいきさつって?

などなど
しちめんどくさい説明は一切ありません

そして
そんな国家プロジェクトレベルのお話にも関わらず
内容がとてもしょぼい

いきなり
主人公でオタクでヒキコモリの
「加納慎一(かのうしんいち)」くんが
「総合エンターテイメント商社アミュテック社」(日本政府と神聖エルダント帝国(異世界側にある国)の共同出資による第三セクターの企業らしい)の
入社試験に合格

そして
いきなりの総支配人(社員はしんいちくん一人らしい)に抜擢


主な登場人物は両手で収まるくらい
私のようなめんどくさがりにはありがたいほどの少人数


お話は
そこそこの展開はあるのですが
大量のパロディと
センスを疑いたくなるような
低レベルなひねりを効かせた
アニメやゲームのタイトル連発で
肝心の根幹部分はまったくなりを潜めてしまってます

原作の「アウトブレイクカンパニー」なんて
危うく騙されそうなタイトルの意味も
作中で語られていますが
それは観てのお楽しみ・・・

っていうか

ぶっちゃけ
終盤で
{netabare}オタク文化の「爆発的感染拡大」{/netabare}みたいなことを説明してしまって
なんかこじつけ的なところもちらほら

それよりも
サブタイトルの「萌える侵略者」って
原作のサブタイトルであって

“アニメ作品”でのタイトルは「アウトブレイクカンパニー」のみのはず・・・

あに○れスタッフさま
しっかりしてください

正直
レビュー書くときの“ネタ”に困ってしまいます(怒

(ホントは
{netabare}「ダスティン・ホフマンみたいなダンディなオジサマかなんかが出てくるみたいなシリアスな内容を期待して視聴を開始したのですが1話観て撃沈しちゃいました~^^よく調べたら原作のサブタイが“萌える~”ってなってるじゃあないですか~^^まんまと騙されちゃった~^^てへぺろ(≧∀≦)b♪」な~んて・・・{netabare}書かないから(怒{/netabare}){/netabare}


唯一救われたのは各々のキャラ設定・・・

(数えるほどの)かわいい萌え系女の子に
(数えるほどの)イケメンくん

主人公のしんいちくんが
イケメンで明るくて

私の思い描いていた「オタク」像を
大きく覆してくれたことは
そこそこ評価に値します
(かといって世の中の「オタクくん」の半分くらいがそうなのかな~なんて微塵も思ってませんよ^^)

って
それくらいでしょうか^^;




さて
散々なことをいろいろと書いてしまいましたが

そんな内容でも
観てしまったのは事実です

そう
この作品に惹かれた
一番の理由

それはテーマ曲

OP・EDともにとてもいい出来(個人的な感想です)

OPは
メインヒロインでメイドの「ミュセル・フォアラン」役の三森すずこさんが唄う
「ユニバーページ」

EDは
こちらもメインヒロインで
神聖エルダント帝国の皇帝の「ペトラルカ・アン・エルダント三世」(なげ~よ)
役の渕上舞さんが唄う
「私の宝石箱」

「ユニバーページ」は「渡辺翔」さん
「私の宝石箱」は「ゆうゆ」さんが作詞作曲をされているとのことですが

作品の世界観やキャラのイメージがとてもよく表現されていて
思わず聴き入ってしまいます


特にOPの「ユニバーページ」は番宣で流れていたのを聴いてから
頭から離れず
しばらくの間(といっても2週間ぐらい?)
録り貯めていたブツのOPのところ“だけ”をひたすら聴いていました
(実は忙しくて内容まで観る暇がありませんでした^^;)

中世ヨーロッパをイメージした荘厳な曲(Wikiより)
原作を読んだ上で渡辺が書き上げた(Wikiより)
イントロに聖歌隊を思わせるコーラスが導入されていたり(Wikiより)
古風な楽器が使用されている(Wikiより)
ファンタジー的な内容に仕上がっている(Wikiより)

なおレコーディングに際し三森は世界観を固めるために原作を熟読した上で臨んだという(Wikiより)

という力の入れよう
(私はひたすら力を抜く努力をしてます)

映像もファンタジーでほのぼのとした雰囲気

2話目までは静止画を多用していたのに
3話目からは動きのある映像に変わっていたり

最後まで意味不明なキャラが目立っていたりと
なにげに意味深で謎の多いオープニングではありました


とにかく
内容はともあれ
OPとEDのテーマが聴きたくて
毎回視聴してしまった作品でした

投稿 : 2023/12/02
♥ : 33

80.3 10 コミュ障アニメランキング10位
私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!(TVアニメ動画)

2013年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (2003)
10030人が棚に入れました
「女子高生」になれば自然とモテると思っていた主人公“黒木智子”。しかし現実は違っていた…。高校に入学して2ヶ月経っても彼氏どころかクラスメイトともまともに会話もできず、無残な現実が襲い来る!この状況に焦った智子はモテるための行動を開始した。だが…、クラスの中でも目立たず、極度の人見知りで他人とコミュニケーションをとるのが苦手な智子は、家族以外の人間と会話をすることから始めなければならなかった…。モテない女子高生“黒木智子”がモテるようになる為に孤軍奮闘するのだが…智子に明るい未来は待っているのか!?モテない女子高生の苦悩が始まる!!

声優・キャラクター
橘田いずみ、中村悠一、花澤香菜、釘宮理恵
ネタバレ

Ballantine さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

ニコ生もらい泣きしてしまったのとラジオ続編決定!(最終話まで

9月28日(土)20時開演(10/5まで
http://live.nicovideo.jp/watch/lv144633135
タイムシフト一週間!神回所じゃない。見てない人は今すぐ見る価値あり!これだけのために課金するのもありだろう。

1回目は橘田いずみがもこっちだと認識する回。
2回目はただの神回。
3回目、笑いあり涙あり神展開ありの最後はもらい泣きしてしまった…なんだこの笑い涙ありの劇団ワタモテ委員会は…
所でラジオは続くのが決まったがニコ生ソロプレイはこれで終わってしまうのだろうか?
何かこのニコ生のせいでアマゾンだかのランキングが急上昇して過去最高記録とかなんとか…
1回目2回目を見逃した人たちは3回目を見るだけでどれだけ面白い番組を作っているかを知れるので是非ともこの回だけでも見逃さないで欲しい!
アニメ本編もそうだけどこういうニコ生とか中の人の番組って割りとどうでも良い番組が99%だがこれは今まで見た中で完全に飛び抜けて一番だったかもしれない。
中の人に興味のない人も一度見てみたほうがいいかもよ?


高校に行けば自然とモテると思っていた"喪女"の日常を描いた、ちょっと切ない日常ライフコメディー!!


◆関連URL
・公式
http://www.watamote.jp/
・ワタモテRADIO
http://hibiki-radio.jp/description/watamote
・原作公式(最新話毎回無料配信中
http://www.ganganonline.com/comic/watashiga/


RADIO
中の人の声がまんまもこっちでおまけにぼっち伝説が面白すぎるw
キャラと中の人がこれ程リンクするのも珍しい。
聞いたこと無い人は一回聞いてみる事をお勧めします。
完全に中の人と一致しすぎてリアルもこっちが楽しめるかもしれません。


◆クランチロールで海外向け公式配信中
http://www.crunchyroll.com/watamote-no-matter-how-i-look-at-it-its-you-guys-fault-im-not-popular

◆原作試し読み
http://www.ganganonline.com/event/5th/tadayomix/index.html?sscl=left_5th_tadayomix


※見所は根拠の無い謎の自身があって無駄にポジティブな所。
なので全てバカに出来るしアホかってツッコめるのである。
これがネガティブだったら笑えないし痛くて目も当てられなかったであろう。


□ワタモテ特番 モテないし、ニコ生ソロプレイするか
これの一回目二回目が声に出して笑ってしまうほど爆笑したので見てない人は是非三回目以降の配信見逃さずに!
ってかラジオで感想書きたくなる程面白いのはナツメブラザーズ以来…

8月31日(土)20時開演(タイムシフト一週間
http://live.nicovideo.jp/watch/lv144632615
感想
{netabare}なんなのこの中の人一々言動とか行動とか面白すぎるだろw
可愛いとかそういうんじゃなくガチで面白いwスタッフの誘い笑いのせいもあるのかな?w
ボケ担当なの?ツッコミ担当なの?どういう事なの?これ狙ってこのキャラ作ってるんだとしたら尊敬するわ…
っつうかワタモテ自体この人を題材に作品作ったんじゃねぇの?wこの人キャラにドハマりってレベルじゃなくもこっちだろって位ハマりすぎてる。
ここまで声優でドハマりするのはいつ以来だ?林原めぐみ以来じゃないか?
あれは声の可愛さとか歌とかあったけどこの人ガチでキャラが面白いw
いやあれだクライムエッジのヒロイン声の人はメッチャ声がピンポイントに可愛かった…小岩井ことりだっけな。
ってかこれでモテナイとかあり得ないだろ。年の割にやたら肌綺麗だしなぁ…
まっそもそもアイドルみたいなもんだしモテナイわけはないわな。
って事でこの人の出てるものを片っ端から集めたいって程ファンになるわけじゃないけど好きだホント。
まぁそもそも芸能界にそこまでハマったことが無いしそういうのもよくわからんので適当にアニメ見たりラジオ聞いたり位だなぁ。
なんなんだろうこのアニメって同情なのかなんなのかわからんがもこっちが可愛く見えてきちゃうんだよなぁ。
どういう心境の変化なんだこれわけがわからないよ。
ゲスいのになんか可愛くなってきちゃうなんなんだこの矛盾は…
キャラのせいもあってかわからないけど童顔は割りと好みなんで見た目も結構好きかもしれない。
抱き枕カバー大爆笑したわwwwホラーどころのレベルを超えてるぞww
ラジオパーソナリティーが実にうまい気がする。ただただ話してるだけのつまらんラジオみたいにならないはやっぱこの人の力量か?
一々漏れる心の声というかやさぐれ感が面白すぎる。
ってかもこっちがニコ生やったらこんな感じなのかなぁ割りと人気が凄いでそうな気がするしゲーム実況とかやってほしい。
コメントの量がこの人がニコ生向きなのを表していると言ってもいいだろう。
割りとバイオ重度ヲタなのでヤフミは帰ってこないのだろうか?と度々思ってしまう。
昔も今もゲームのほとんどがバイオに時間を費やしている気がする。{/netabare}


「モテないし、“にんげんっていいな”に混ざってくる」【喪5EDより】
http://www.nicovideo.jp/watch/sm21762977
これよく出来てるw


○総評
このアニメの面白い所は簡単に言うともこっちの下衆っぷりとかぼっちっぷり…って所もあるのかもしれないが、実は出てくる脇役が全て超良い人と言う点。皆さん気づかれましたか?
反面教師であり教訓みたいな作品になっているのです。
もこっち(あなた)が思っている程周りの人は悪い人ではないと。だからもっともこっちのようにポジティブで行動力を持つことで世界が変わるんですよと…ならなかったw
まぁ恐らく最終的にはそういうまとめになるんだろうと予想しつつ二期を待ちたいと思います。


各話感想
{netabare}1話
前情報無し。取り敢えず見てみる。

なんか色々おかしいwwこれは面白くなりそうな予感w
ちょwOPwwwなんだこの斬新な感じw
なんで痺れたんだ!?w ビッチww ぼっちw
ソロプレイってなんだよww
尻軽がする事。まぁ大体あってるなw ハーレム願望か?
テロリストww ガンツww 先生良い人。
なんですでに裸の男なんだよしかも全裸ってwくっそふいたww
なんで鏡見て吐くんだよ。
自身があるのか無いのかよくわからんww
PCで何やってんだ?w 顔どうしたんだwww
弟冷たいなw 
なんだよそのオーラww怖い怖い怖いwww
自殺で脅すなw無期懲役wやっぱポジティブなんだな。
下のマイクがハウリングwww 私のスピーカーいい音なっちゃうwww
やばいこのアニメ色々面白いw妄想だけはピカイチなんだな。
うまい棒が弟用なんだろうなw
会話はしてないだろ。頷いただけじゃないか!
水も頼めないのかw
なんという展開w あっ!弟かww 顔面崩壊ww
これはひどいww
一々ブスにブスって言う奴の神経がわからんなぁ。
可愛い子がいたぞとかならわかるけど、友達にもそういう奴いたけど意味がわからなかった。
いやぁこれ今季一番面白い気がする。物語シリーズは例外として。
これは最後まで絶対見たい。期待値10/10。


2話
何聴いて興奮してんだこいつww
相変わらずくまがひどいな。俺もくまがひどいが。
自粛www なんで吐いてるんだよw
寝たふりから起きる演技ってなんだよw何処で使うんだよw
高校の頃早弁して昼休みまで腹へって昼飯食ってとかやってたっけ。
弁当臭いwwあるあるw
腹ペコキャラってなんだよそんなのモテねぇよw
心のエグは真っ黒ぉ~怖い怖い怖いww
隣に男子が寝てるから妄想広がりまくりなのかw
いやいや寝てたけど一緒には寝てないだろって日本語難しいなw
同じ布団では寝てない。これが正しいか。
「股間のバットを管理するのもマネージャーの仕事です。
見てみて俺の隠し球」
鼻から色んな物が吹き出したわwww
パンツ覗くなw 誰に言い訳してんだよw
まさかのパンツ回想ww
おいゆうちゃんにウソツク気満々じゃねぇかw
魔力を供給wエッチな目的じゃないんだからねww
どこのFateですか?w
うわうわレイプ願望wwこいつ病気だなw
墓のシーンってなんだよw
どっちだよレイプ願望があるのかないのかわかんねぇやつだなw
子宮違いだろぼけw
なんで着いて来るんですかww
えっとそれは耳を澄ませばですか?w汗が出すぎてやばいw
誰でも彼氏妄想可能なのかw上級者だなw
デブの絵絶対うまいフラグだろこれw
コピーwwやっぱうまかったのかwおい見せてくれないのか!
ゆうちゃんに見せるのかよw
なんだ?主人公の中で何が壊れた?
いやいやミニスカの下パンツ履いてるじゃんw
駄目だツッコミが一々追いつかねぇ。
規制が厳しいから日常系アニメしか出来ないってどんだけ言論統制された社会なんだよw怖いわw
音ゲーかぁビートマニアとかダンスの奴昔メッチャハマったっけ。懐かしい。
おい!セクロスって入れようとしただろいま!!
ゆうちゃんなんでざーさんなんだろう。なんかイメージが違う。
ざーさんは黒髪キャラがいいなぁ。
初めて出来た彼氏と喧嘩ww
現実逃避すんなwwwまだしゃべってるぞゆうちゃんw
ヤバイなぁこのアニメメッチャ面白い。
なんともシュールなEDだなぁ。絵やっぱうまかったかw
漫画研究部だったのか。って全員同じ顔wwどうでもいいMOBキャラの割に可愛いw
予告 スパークってTシャツなんだよw


3話
のっぺらぼうなんだけど…w
ちょwアホ毛所じゃねぇw寝癖直せよおいw
教科書忘れたのかw机に置きっぱだったな俺。
あっでも持ち帰らされたっけ。よく覚えてないや。
先生やめたげてよー!隣のクラスとか隣の奴とかry
泣いちゃった(´・ω・`)なんかいつもと違うな。
っと思ったけどうむいつも通りか。
コンビニの傘立てに傘置いておくとすぐパクられるよねw
っておいてる場所間違えてただけかよ!
あふれたらどうすんだよ馬鹿かw
あれ?中学生だっけ。またおっさんに怒鳴られたw
あるあるw傘よく飛ばされるよねw
おっナンパか!これは…w えっ…?
謎の彼女Xじゃねぇんだからよだれ漏らすなw
「バスケ漫画のキャラみたいな汗書いてるぅうう」
どうしてそうなったww
「トイレで野糞的なものでもしてこようかなって」
何がどうなってんだよww
シモネタを女が言っても面白く無いから。ハシタナイだけだ。まじひくわー。
女がシモネタ話してもいいのは超絶明るいブスだけです。
なんて優しい男子生徒たち!ってかなんで寝てんだよw
おい!優しくされてただろうが!!なんというフラグクラッシャーw
なんでドア足で抑えてるんだよw服着てんじゃねぇか!性格悪いw
桃の木の件なんて言ってるか5回聞いてもわからん。
風邪っておめぇのせいじゃねぇか!いみわかんねぇ。
黒木のバスケ?黒子のバスケ?見てないからわからん。
心理テストにちゃっかりまざるなw
じゃあ森に行く。あっ主人公と被った。
童貞www ちげぇーしww 当たらない心理テストだったな。
そして智子も当たってないんだがw
一流スナイパーwなんだなんだ?攻殻機動隊か?
っておい智子にバスケの玉がw仮病かよ。
なんで風邪引いてる弟のとこへきてんだって伝染る事期待してんじゃねぇよw
そばにいてやんよwwおまそれエンジェルビーツネタww
最近までラジオ聞いてたから余計に吹くわww
おいおまえが食うな!って結構優しい姉貴になってねぇか?w
弟の同じクラスの子か。弟人気なのかな?w
プリント届けに来るとか今時あり得ないんじゃ?
ってか昔からあり得ないような気がするんだけど。まぁ王道ネタではあるが。
うわー熱いおかゆを掛けるとか…おじやかな?フルパワーで殴るわこんなされたら。
弟の布団に潜るなwって同じ部屋で寝るのかw同じ布団で寝るかと思ったわ。
やっぱり優しい姉貴だな。しぼってないんかーい!w
自己中な姉貴だな。あっ感染ったww弟看病してやれよw
ゆうちゃん③かなー。非処女wwwしねビッチw
俺は非処女は嫌いです。浮気されて以来非処女と付き合えなくなった。
いやぁ今期ダントツで本当に面白いわw
予告でもどんだけ自信過剰なんだよw


4話
冒頭CMかと思った。
Hな夢を見る方法ww女が見ちゃいかんだろ!!
茎ってなんかエロくないかw虫虫蟲蟲!!ギャアァァァァ━━━━━━(|||゚Д゚)━━━━━━!!!!!!
いやいや悪夢見るだろそんな圧迫したらw
抱きまくらが丁度いいぞ!
蟲やめろおおおおおマジでそういう夢怖いからやめて;;
おい小テスト中になんの夢見てんだww
そういや今更思い出したけど喪女関係無いだろこのアニメw
単なる変態妄想癖で自信過剰な女の日常じゃねぇか。
完全に変態脳だなもこっちw
痴漢アピールはうざいね。彼女とかなら確かに心配はするがうざいのは否めない。ってよりあざといというべきか?
ゆうちゃんにセクハラすんなw痴漢された事ある?じゃねぇよw
もみほぐされた位だから大丈夫ってどんなだよw精神的な話だろうが。
どんな痴漢欲求だよw 完全に変態脳だな。
チダヌマwww 津田沼だろそれww
完全に総武線。通勤ラッシュやばいからなぁ総武線。
股の下に棒状の固いものwwもこっちハッピーじゃねぇかw
でもこれ痴漢されると真面目に怖いんだよな。
男だけど痴女に痴漢された事あるから凄く良く分かる。興奮するよりマジで怖い。
総武線痴漢多いからなぁ~。何度か電車止まったことあったっけ。
ナギナタ落ちか。まぁ大体予想はしてたけど。
ナギナタにレイプされちゃってさぁってどんな電話してんだよ…
なんか痛くなってきたなぁ。
セミか?7日で死ぬの?w 下着透けるよなぁ。あれなんなんだろう。
誘ってんのか?見せてんのか?うざくなる事がまれによくある。
いやパンツが可愛くてもモテる話とはまったく方向性が逆だろ。
だから一々ゆうちゃんにセクハラすんなww
スカート短くしてる女は女からビッチだと思われるぞ?
男の半分からはエロい目で見られ残りの男からは変態に思われるだけだ。
超ウケルよねぇーとか超可愛いよねぇーって女の発言には一切の重みを感じない。
パンツの臭いを嗅ぐなw
もこっち絶対男だろwwレズ属性所か明らかに男だろ。
弟となんでそんな殺伐としてんだよw高校生にもなればそんな殺伐としなくないか?
パンツで仰ぐなwwもう死んだほうがマシなレベルだなこれw
1680円w割と高いwバーバリーのパンツ2万位する奴あるからまぁ安いほうだけど。
おいwww電マ当たったのかよww
原作なら完全にこれオナってるんだろ本当はw原作読んでないから知らんが。
お父さんwwwやばすぎだろこの状況ww
これがリアルであったら娘の部屋全部掃除しちゃうだろうなぁエロ関係の物全て取り上げるわな。
ってかこのアニメ完全に喪女関係ねぇだろ。明らかに男的発想でしかない気がする。まぁエロい女も世の中には山のようにいるから一概に決めつけられる話じゃないからあれだけど。
なんでこのアニメこんな面白いんだろよくわからん。


5話
ラブコメとか絶対見ないと思ったが…
ハルヒ?長門?ってか絶対そうだろw
無口で無表情か。完全に俺の好きなタイプ。
ってかもこっちみたいな女いたらまっさきに手つけちゃうけどな。何故なら落としやすいから。
口が達者な女より口下手な女のほうが確実に落としやすい。
スポーツドリンク飲んだってちょっと可愛いけどこりゃキレるわ。
何故そこでエロいものを隠し持ってとなるw
ホントだー動いてるーやだなにそれいやらしい。
もこっち灰色になっとるぞw
こんな無口キャラで一人で飯食ってる奴程気になる存在は無い。
男でも女でもまっさきに声かけて仲良くなりたくなっちゃうな。
どうしてスタバに入ったw敷居高くないか?ぼっちじゃなくても難しすぎて俺はもう行きたくないと思った。
ジャイアントwわけわからんからなぁあっこの言葉。
あるあるw色々入れたくなるwwそしてまずくなるんですよねわかりますw
いやぁ無表情キャラ普通に好きな男いっぱいいると思うけどな。
無邪気な笑顔には弱くないけどなぁ。恥ずかしがる姿には弱いけど。
弟好きだなほんとwこんなおねぇちゃんいたら抱いちゃうよw
ようわからんがなんか可愛いw図々しくないというかなんというかなんだろう。よくわからないが可愛いw
プリクラどうしてそんな変顔になったwもう無表情が一番可愛いんじゃないのかw
何故弟の部屋にプリクラ貼ったしwおねぇちゃん可愛いなほんとw
ヤバイこんなおねぇちゃん欲しいかもw
なんでキャバ嬢に食いついたwハッタリに決まってんだろw
S級ビッチの集いは間違いない。
昼は清楚で夜は夜の蝶とか何夢見てんだおまえもビッチじゃねぇかw
何故知らないおっさんのタバコに火をつけようとしてんだw
いやこういうの確かに無いシチュではないが。火が付かない時にたまに付けてくれる人いるよね。
高1でキャバやってたら死んだほうがいいと思うよ。真面目に。
いや一回でもキャバ経験ある女とは絶対付き合わないですけどね。
どうして日本一犯罪率の高い歌舞伎町来たんだよ。
女が一人で歩けばそこらじゅうからAVだのキャバだのスカウトかかるぞ。
もこっち全然声かけられないが実際はどんな女でも声がかかるぞ。それも超しつこい。
まぁ実際友人がスカウトやってたし俺もカラオケキャッチやってたからよくわかるが。
お母さんメッチャ可愛いなぁw
EDなんだよこれw全裸であるいてるのか?w
なんで日本昔ばなしのオマージュみたいになってんのw


6話
乙女ゲームかな?
なんで恋愛通みたいに語ってんだよw弟可哀想w
肌がつやつやしてる!目の隈もない!どうしたんだ。
学校普通化粧禁止じゃないのか?
猫交尾すんなwなんだエロゲだったのかw
どんだけエロゲ効果たけぇんだよw
そんなでかいおっぱい気持ち悪い。
風呂は入れよw髪の毛なんで虹がかってるんだ。
占い信じんなw蟻ん子いじめんなwアリに食われたw
ちょせっかく蟻取ってくれそうだったのに話聞けよw
蟻まみれww頭にアリを飼ってるとかww
うわーなんか痒くなってきた:(;゙゚'ω゚'):
飽きるわなそりゃゲームだもの。
花火大会最近行ってないなぁそういや。
なんで図書館で男物色してんだよw女でもいいのかw
知らない子に話しかけるとか積極的だな。キャンセルされたw
クソビッチwなんでナンパ待ちみたいな事してんだよ。
これはひどい自演wwそこまでやるのかwうざすぎるw積極的すぎるが方向性がひどいw
知らない奴といきなり花火大会はありえんだろ。
わざわざ一人で観に行かなくても…
ちょまwラブホ覗きポイントだったのかよwなんで一緒に見てんだw
一応花火も見えるのかwっておい人のSEX覗いてよだれ垂らすなw
うおっ懐かしいなED!しかもミクVer夏祭り!


7話
夏休み1日目。随分だらだらした夏休みだな…
俺なんか部活とバイトが殆どで忙しかったっけ。
何もない日もゲーム攻略で忙しかったなぁ一回熱中すると止まらないから一日中やってたっけ。主にバイオとFFだったけど。
頭脳は大人のママ子供に戻れるのは最高ですよねぇ間違いない。
キテレツwもろに名前出してる件w
局部をペロペロしていると思いますwwちげーだろwまぁ人それぞれだろうけど。
弟友達多いなwセミが死にかけてる…w一週間の命って事かw
6日も何もしないで消費wこれはやばいwまぁ危機感あるだけまだましだな。
今はネットあるからネットサーフィンでもしてりゃ十分楽しめるだろ。
何故ティッシュを用意した?泣けるから?それとも…
アマゾン便利だよなーwほとんどアマゾンで電化製品買ってるわw
ニコ生やめとけwwあれはやるもんじゃなく楽しんだほうが懸命だ。
顔がグレイみたいになってるっと思ったらサングラスとマスクw
もこっちがやっても人来ないよwコメントすら付かないぞw
経験者談なんつって。
8日目。バイトでもやりゃいいのに。
ミニ収録会。こういうイベント未だかつて行った事がないなぁ。行きたいとは思うが一緒に行く友達がいない/(^o^)\
ネットで調べてて怖いと思ったのはひとりかくれんぼだったなぁ。
もこっちおまえ何歳だよw自分の家のトイレ位行けないのかよwあぁでも高校の頃夜トイレ一人で未だに行けないとか本気で親に怒られて困ってる女いたっけ。
しかしまぁ弟優しいなw
好きな事行って貰うイベントなんて本当にあるのか?下ネタおkなのか?
手汗が…w声優も大変だなw
すげー色んなパターン思いつくもんだなw
どれもどっかで見た事あるようなパターンだなw
もこっちドMだったのかwwってかそこまでよく要求出来たなすげぇw
ちょwもこっち完全に逝ってるww右手洗えよw
ロリモコッチ可愛いwなんとも微笑ましい過去ビデオ。
自分の声と編集するとかすげぇww音消せよwwwお母さんww聞かないで上げてwやめたげてよぉ…
もこっちの脳内お花畑で羨ましいな。
花火買ってきたから一緒にやろとかもこっち可愛すぎる…
なんかキュンと来た…><
なんだかんだ弟好きなんだな。
いやでも一緒に花火くらいやってあげてもよさそうだけどな。
うちは弟とは大して仲いい方ではなく99%会話無いけど新しいゲーム買ってきたから一緒にやろう的な感じで年に1回2回位は遊んでたけどなぁ。
異性の兄妹とか姉弟だとこんなものなのだろうか?ちょっと仲悪すぎやしないか?


8話
きぃちゃん?いとこが来るのか。彼氏いる設定なのかよw
ホラ吹きすぎだろw 漂う処女臭って何?w 処女膜から声出てんなぁってなんだよw
ビッチ女子高生にならなくてはっておいやめろ!
ビッチなんか何もいいことは無いぞ。自分を安売りすんな。
手本になるビッチww ゆうちゃんビッチ呼ばわりひでぇw
顔が壊れてるww
ビッチっぽい服ってなによw むらむらってなんだよしまむらだろw
ビッチ候補生ww 安い!w
キスマークを自分で付けるなww体中に付けたらアザだらけに見えるだろww
処女膜から声が出ていないってだからなんだよw
首元とか内太ももに付けないと意味無いだろw
これはひどいwwどんなDVにあってるんだよw
掃除機に吸われて死ぬとかひどいwお母さん正論。
切れたwwwひっぱたかれたwまぁそうなるよねw
きぃちゃん声聞いたことあるなぁと思ったらくぎゅうか。
もこっち怖いわw あっという間にアザ無くなったな。若いからか。
えっ?誰?うおっ傘買ってくれた奴か!イケメンすぎる。
チャンスだもこっち!
「じゃあじゃああにょぉ」可愛いw
ももこちゃんww誰だよwともこだろおい!
会話無くなったw 番号聞けよw よだれたらし過ぎw
アヘ顔キモすぎw
おい嘘付くな!彼氏でもなんでも無いだろw
ちょwwなんてひどい現場をw
あートイレットペーパーが無駄に… 壊れちゃった…
きぃちゃんやめろーーー!!!!だめだー!
寝とる気満々かよ。ほんとゲスいなもこっち。
あぁきぃちゃんがやばすぎる…
もこっちのHPはもうマイナス5万位だろw
なんとか止めたか。よし告っちゃえ!なんなら抱きついちゃえ!
土下座wwwどうしてそうなったw何を言ったんだ?
きぃちゃんにはどう映ったんだ…( ´_ゝ`)フーン?
きぃちゃんが壊れた… 尊敬の念が無くなったのか?
今まで周りはいい人ばっかだったのにひどいキャラが初めて出てきたな。
カードゲームのQEENw完全に財力勝ちだろw
変な入れ物wwただのカードホルダーだろw
マジックザギャザリングみたいな絵柄だな。
冷たい態度とって酷い事って今更気づくのかよ…
イカサマwwこれはゲスいwゲスすぎるw
ってか中の人もカードゲーム優勝とかしてんだよねたしか。
「ともこおねぇちゃんって可愛いよねぇ~」
お母さん「え?」全視聴者「は?」
ダメだ面白すぎるこのアニメw
このED一番好きだなぁ。
弟そういやいなかったな…合宿だったのかよ。


9話
夏休みだらだらすぎちゃったな。
ゆうちゃんと映画イベントってお前はバイなのか?まさかのドタキャン電話か?
ゼーレの待受wやっぱりキャンセルされちゃったか。
竿、おっぱい、どんなしりとりしてんだよw
お店まで行くのかwなんというオサレカフェ?w
乳袋wwなんだそれw
わけのわからないメニューだなこりゃwしかし以外と値段は安いのな。
もこっちもバイトすりゃいいのになぁ。
お洒落な…もちゃもちゃもちゃもちゃって何かと思ったら食ってる音かよw
お?バイトやる気になったのか。
店員にコーヒーなんかかけられたら普通切れるわw
ほっぺにクリーム付いてても口では取らないだろw
全身にチョコかけて舐め回されたいのか?w
まさかの工場流れ作業ww
なんだこの雰囲気こええwパチンコ屋の仕事場見てぇな話題w
しかし以外ともこっちには向いてそうな仕事だ。
あれ?バイトもうやめちゃったのか?
社畜共!ってなんというニート思想w
家の風呂掃除くらいちっちゃい時からやらされてなかったのか。
お母さん良いシツケだな。
弟は自分の事は全部自分でやってる子なのか。何故弟に当たってんだよw
まぁそうなるわな。反抗期かもこっちw
ゴミばっか出てくるなwwペッタン懐かしいw
セミの抜け殻コレクションww1個100円で売れないだろw
子供の頃って無駄にセミの抜け殻集めたくなるよなぁ…
弟良い子すぎる…もこっちどうしてこうなったんだ。
公園で一人で見るのかwしかもカップラーメン。
新学期への不安と焦燥。カレー味だったのか。
田舎だと綺麗に見れるんだろうなぁこういうの。
なんてロマンチックな回なんだ。雄猫か?餌のやり方が雑w
やっぱ雄だったのか。微妙に願いが叶ってやがるw
セミの抜け殻こっそり弟の机に置くなww弟へのちっちゃい嫌がらせ可愛いなw
プリクラと言いセミの抜け殻にしてもなんか可愛いなw


10話
遂にきたか新学期!ずいぶん長いチュートリアルだったなw
席替えwせっかく一番いい席だったのになw
おおおおすげえええええOPの入りが完璧だw鳥肌立った!!!
なんで白黒なんだよとか思ったけど完璧なつなぎだった!!
このスタッフEDもそうだけど色々遊んでる感じがして楽しんでそうだw
あぁ2期来ないかなぁ~終わって欲しくない(´・ω・`)
嫌な席だなぁこれwどうせなら一番前がいいよな。
後ろの窓際の角は最高の位置だよなぁ。高校の時無理やりそこに行ったっけw
いやいやバトルロワイヤルってwwもこっち最初に死にそうw
椅子がないwwwこれはひどいwうわー便所飯…おいやめろw
ヤラないのかよ!wなんというフラグクラッシャーw
普通屋上開いてないだろ。
ニーッコニコ動画。もろじゃねぇかww
スポンサーかなんかなんだっけ?ニコ動でやってるからいいのか。
前はヘラヘラ動画とかじゃなかったっけw
あっという間に時が過ぎてくんだな。
あっ机と椅子撤去ww綺麗サッパリなくなってるw無くてもいいじゃない!寂しそう(´・ω・`)
えっ飯食ってないのかよ…おいヤムチャしやがって…
放課後の一人飯かよ…なんか切なくなってくるな。
うわっ馬鹿wwあぶねえええええw
UFOキャッチャーもうまいのかもこっちw残飯プレイwなる程そんな手があったのかw
今更気付いたけどもこっちちゃんとひざ下スカートってのが偉いよなぁ。今どきそうそういねぇもんなぁ。パンツ見られる事なんとも思ってねぇんだろうなぁあぁいう連中。階段とかチャリとか風が吹いても丸見えなのに。
へったくっそな絵ww藁人形ww泣くなw
えっ先に帰るの?いいの?誰も止めないの?
文化祭は大好きだったけどなぁ。男子校だったし女子が来るって超盛り上がったっけなぁ。
どっかで見たようなシュチュエーションの集まりだな。まるでどっかの古典部みたいだ。
顔こえええwダメだ橘田いずみの顔を思い出しながら見ないとキツイw
部活動申請書だと!?何をする気なんだ。日常部wそんなの通らないだろw
数週間後…なんだこの音楽は…なんて悲しい音楽なんだ…
日常部の妄想か。おい妄想なんだろ?あれ?長くね?
長い…なんかすげぇ切なくなってくるんだけど…
おいwwぬいぐるみで妄想部活動すんなww
否承認。活動内容不明。そらそうだよなw
なんか色々切ない回だったなぁ…なんだ文化祭やるのねw
なんだろうなぁぼっちではなかったし普通にクラスメイトとは会話はしてたけど和気あいあいの中に入りたくなかったなぁ俺。
なんか上っ面の友達関係とかどうでも良くて都合の良い時(文化祭とか女紹介)とか以外はあんま絡まないようにしてたな。
弁当も一人で毎日食ってたけど3分位で食えちゃうから問題無かったなぁ…食った後は音楽聞いたりして寝てたっけ。そのまま授業も大体寝てたな。ってかそもそも食べながらしゃべらないんだよなぁ。男ならきっと皆そうなんじゃなかろうか?
わざわざ固まって食ってる奴も確かにいたけど割りと皆席そのまま自分の席でパパ~っと食ってた気がする。
そもそも男子校だったしなぁ。女がいたらやっぱしゃべりながら食べたりするもんなんだろうか?
仲いいやつは一人二人だったり他のクラスだったりしてたっけ。ってかそもそも女の事しか頭に無くて友達関係なんて考えてなかったなぁ。女紹介しろよとかそんな仲でしか無かったっけ。
高校時代の付き合いはもう部活以外無いなぁ。友達と呼べる友達は一人しかいなかったな。
なんか色々懐かしくなるアニメだホント。


11話
文化祭か。モブっちw色つけて上げてw
結局コスプレ喫茶になったのかw
うんこからうんこへの輪廻転生ww
コミュ症すぎるw頑張ってやろうかって言ってるのにいいよいいよってww断るなw
ケツここの絵だったか。
作業時間の水増しってwカッター出しすぎww
うわっMOB男子が混ざってきたw雑だよってもこっち案外細かいのなw
もこっちコスプレ妄想ww
うわああああああああああああw手切りすぎww生生しいw
おい血まみれになるぞwどこのホラー映画だよww
マジMOB天使w
こっからサボるのかwおいハルヒLIVEww顔がひどいw
今度はけいおんかwwひどいw
マジMOB天使ちゃん友達になれそうだなwあぁ行っちゃうのか…
教室誰もいねぇww
ドンキオオテでコスプレ買ったのかw
なんかダサいなこの格好ww何故足が開いたり閉じたりw二日目くるんだww虚言癖がバレるw
イケメンに落とされたwちょろいww
サイリウムどっから出てきたw色が違うww
うわーーーwはいたwwゲロインすぎるw
マジMOB天使ちゃんのエンカウント率高いなw
このビッチ私の友達なんっすよwwひっどいww
もう友達になりそうだな天使ちゃん。
ゆうちゃんなんで抱きついてきたwせっかくだからケツっておいww
もう一度さっきみたいに抱きついてくれないかなってw何故言い訳してるw
まぁお化け屋敷ですよねwこれはリアルでも通用するw
ステルスもこっちがバレたw
このグンマーBGMが一々笑いを誘うww
フランクフルトにチョコバナナのチョイスがww完全におやじw
まーたたこ焼きww結局自分でチョコバナナww食べ方おかしいw
あれ?楽しい…なんだこの悲しいBGM…
そしてまたぼっちに…
うわーマジMOB天使ちゃん(´;ω;`)ブワッ
特殊EDだと…もこっちわかってないw良い話すぎた…
今回はハッピーエンドだったかぁ。最終回どうなる事やら…
次回予告のもこっちなんでスパークってTシャツなんだろw


12話
席に慣れたのか。先生にもちゃんと返事出来るようになったようだ。
あら?OPカットかな。
卒業写真●になってるw俺も写真撮る日サボったから●だったw
ばあちゃんちの臭いって線香の臭いかな?
1年目が終わってしまうな。割と平和な日常だったじゃないか。
もこっち文系なのか。武器商人wwwネトゲかなんかか?w
バイオの武器商人か?w
紛争地域ってw死の商人やるって事の方向性と勘違いしてるのかゆうちゃんはw
ゆうちゃん成績悪いんだw
じゅうたんちぎってまとめるなw
あっあれ?次回予告絵になってる…どうしてこうなった…
こうして語り合うの辞めにするっておまいうw
「ありがとう弟おまえは用済みだ」どうしたもこっちww
実行委員長イマイさんっていうのね。やはりお友達候補NO.1だな。
成績学年トップとか凄いな。
クラスの盗聴してどうすんだよw
G発生!飛んだwwあれ?人型?うっわ踏んづけたwっていう妄想だろこれw
反応無しwってかむしろ汚くて近寄りたくないなw
普通踏まないなww
MOBっちどころじゃなくてもう透明になってるww
一体何と戦ってんだよw
空気さんから黒木さんに昇格…したのか?w
頑張ってイマイさんゲットするんだ!
パンツ丸見えwww風の吹くタイミングw何故逃げた?
OPキタ━(゚∀゚)━!導入が相変わらずうめぇw
ゆうちゃん追っかけてきてるぞwなんだなんだ何から逃げてるんだw
現実逃避か!?どうしたんだよもこっちww
もこっちより猫かよゆうちゃんww
ちょまw第一話にループしたww
うわー終わっちゃった…めちゃめちゃ面白かったのになぁ…
こんな面白いのに売れないんだよなぁ残念だ。二期出てくれないかなぁ…いつか出る事を祈ろう。
13話は来年10月だっけな。マンガと一緒に付いて来る奴に期待したい。
OVAでもいいから続いて欲しいなぁ。{/netabare}

投稿 : 2023/12/02
♥ : 102
ネタバレ

pastaくんくん さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

悪いのは本人か,社会かー突きつけられる階級社会ー

かなり楽しんで見ていました.今期でいちばんおもしろかったです.
作画,音楽などの評価はそこまで高くないので,4.2点になっていますが,物語やそのメッセージ性は10点をあげたいくらいです.


以下,感想
{netabare}
この物語のテンポのよさと,笑いの根源は

■対立構造の明確化

に有ると思います.

・笑いと悲しみ
・浮遊と絶望
・ビッチと処女
・リア充と非リア
・孤高の己と周囲と比べる己
・なりたいとなりたくない
・原因は自分と原因は社会

という明確な対立構造がいたるところに散りばめられており,基本的にスピーディに物語が進行していきます.また,そのテンポのよさと,もこっちのシニカルさ,救いと落としのバランスが非常に笑える展開を作っていたので,かなり楽しめました.

しかしながら,

■対立構造を明確化しながらも単なる対立ではなく,陰→陽への羨望を表現

しており,単なる批判ではなくコンプレックスからくる「負け惜しみ」や「自己矛盾を抱えた自己肯定」をかなりうまく表現出来ていると思います.
以下がその羨望の例です.

・悲しむよりも笑える生活をしたい
・絶望するより浮かれられる人生を送りたい
・冴えない喪処女よりも彼氏といちゃつくかわいらしい女になりたい
・孤独(非リア)よりも友人と楽しくすごしたい(リア)
・お前らとは違うをして納得するよりも,周囲と同じように楽しみたい
・原因は自分にあると気づいている.しかし社会のせいにせずにはいられない.

また,単なる非リア,ぼっち,喪女,ではなく

■羨望を実行に移すもこっちの行動力

が物語の山や谷を作っています.

「自分は自分さ」とかっこよく振る舞ってもそれを(コンプを)解消できない.
コンプを解消するために,忌むべき対象に近づこうとする,あるいは別のなにかで優越感を得ようとするもこっちの意思の強さ,行動力.

しかし結局は失敗する.絶望する.なりたいものにはなれないと悟る.

失敗をコミカルに描写することで創作として喜劇に仕立て上げている.

と感じました.

また物語を通してずっと感じていたことは

■ただの「喪女を馬鹿にするアニメ」か?

ということです.

重要なのは,このような現実を抱える人間がどのようにその状況(スクールカースト)から脱却するか.
我々はその原因が彼らにあるのか,社会にあるのか議論しなければならない,そういう問題提起を若干感じました.

まさに

■誰にでもある身の回りとの不破を一般化することで社会問題を提起した作品

だったように思います.

単純に笑って楽しんで,馬鹿だなこいつ,かわいいなこいつだけでは終わらない,一歩間違えれば苦情が殺到しそうなギリギリの作品だったと思います.

しかしアニメなので,やんわりしている部分もあり,本当の喪女からすれば,現実はこんなに甘いモノではないのかもしれません.

悲しい物語でした.
{/netabare}


■メモ
一話
{netabare}面白いと思う.今のところ何が面白いかは言いようもない.良質なラブコメになれるポテンシャルを感じている{/netabare}

二話
{netabare}前回の感想訂正,まったくラブコメになりそうにないw

しかし一話の中に散りばめられる小ネタの豊富さ,メジャーに溶け込めない少年時代の卑屈さをコミカルに描いていてとても面白い.今はこういうのが流行りか?
・さらっと放たれるシモネタ,いやらしさを感じない.(野球部の下り,スカートのぞき見)
・耳を澄ませばの軽快なパロディ
・突如現れる変貌した旧友(花澤香菜ww)
などもよかったが,一番良かった小ネタは「リア充死ね」のくだり.

twitterやfacebookなどで自分の交友関係や異性関係を自慢しあう昨今において,それができない者(潜在的にできないわけではない)が「リア充死ね,爆発しろ」などと自嘲することで笑いを生み出そうとする構造に対する批判をコミカルに表現できていて笑った.メジャーになれない人間がカーストの最下層であることを利用し,大多数が行う行動をすべて拒否することで「俺はおまえらとは違う」をするという日常に溢れたコンプレックスをうまく笑いにできている.

しかしながら,ここで終わりではなく,デブが自分の似顔絵をうまく描いてくれる,旧友とヲタ友情を確かめ合えるなど,チャンスも散りばめられており,現実と違って救いが有る.

どんでん返しで旧友(ゆうちゃん)に彼氏でもいたら最高にコミカルだし卑屈さ満点になってるところ.と思っていたら,彼氏いたwwwwwwwwwwwwwwクソ笑ったwww

今期も実は豊作か?
他両アニメは物語,超電磁砲,ローゼン,ラブラボ,サーバントサービスって具合だが,最初の3つは売れること確定だとして,これはそれに匹敵する可能性を秘めていると思う(面白さだけで言えば).{/netabare}

三話
{netabare}前半はコミュ症に日常的に起こりうるハプニング(本人はそう思ってるだけで周りはなんとも思ってない)を非常に軽快なギャグで作ってきた.
雨宿りしている辺りでの男二人組が優しすぎる.あんな男達はこの世にいるのか?と思うほど.

二話感想でも思ったが,男に優しくされない喪女にも実はやさしい人はいるという「救い」が作品の中に散りばめられており,主人公に対して「こんな卑屈なこと考えてて面白くてかわいいやつ,誰か優しくしてやれ」という視聴者の感情に答えてくれているので,不快感や絶望で終わらない.

しかし現実の喪女がまっとうな扱いを受けているのかは疑問である
残念な話だが,現実にはいじめられたりするような人もいるだろうし,少なくとも喪女に対してもやさしい人間がそんなに大勢いるということはないと思う(優しい,優しくないではなく,殆どの人が喪女を基本的に相手にしていないという現実が実際にはあるのではないか?)

本当の喪女がこのアニメを見た時に,現実はもっとひどいと思ってしまうのではないか?やはりこの作品のターゲット層は喪女の生活を擬似体験しようとする男性ヲタク達なのか?と思っている.そうだとすれば,作品中に散りばめられる救いにも納得がいく.
しかしそうだとすれば,リアリティは追求していなく,喪女を小馬鹿にして笑いをとっている,ある種悲しいアニメでもある(作者本人がどういう人なのかしらないので,これは私の勝手な主張,訂正する可能性は大いにある.本人が喪女でコミカルに描いているなら,それは喪女だけの権利であろう)

話が脱線したが,兎にも角,「救い」のあとの「落とし」,またはその逆という構造が明確でわかりやすいし,シモネタにも生々しい感じがなく非常に爽やかに笑える.

今回も最後は旧友(元ヲタクで冴えない女だったが今は彼氏がいる)ネタで締めてきていて,最後まで笑えるいい終わり方だった.{/netabare}

このあたりから若干テイストが変わる.

四話
{netabare}基本的には最初から最後までシモネタで攻めてきた.
周囲に流されてどんどん変化していく(変化したのだろうと推測される)ゆうちゃんを見てると悲しくなってくる.
それに引き換え,今回のもこっちは最後の最後まで最悪の展開で,こちらも見てると悲しくなってくる.悲劇の回だ.{/netabare}

五話
{netabare}もこっちがキャラ付けに挑戦する回で,上げて落としてというよりは,アクション→結果が残念,という方法で笑いを生み出す方法をとっている.しかし,悲しさがより鮮明に表現されており,絵(もこっちの顔など)で笑うことはあっても,話自体で笑うということはあまりない.ほとんどが,かわいそう,という感情になってしまう.最後の最後は,家族の愛情を感じるという綺麗な終わり方で,少しホッとした.BADENDで終わっても,GOODENDで終わっても,話題作になるのは間違いないだろう{/netabare}

六話
{netabare}・冒頭のもこっちかわいいなww
・喪女は童貞脳ということをよくわからせてくれる.
・ド低脳女という表現がいい,私はド低脳女とは違うと自己を律しつつも,内心ではド低脳女がありがたがるモノを同様にありがたがるというリアルがいい
・今回原画がいい
・ポルナレフのは微妙
・花火を誘われるための件は若干リアリティにかける
・勇気を振り絞る過程が悲しすぎる
・あんなの乙女ゲーじゃ見れねーよぉ!!!!!
・エンディング悲しすぎだろ・・・
{/netabare}

七話
{netabare}特に際立ったことはないが,悲しさよりも笑いのほうが多い回だった.ともくんと話してるもこっちがかわいい.幼い二人かわいい.全体的に可愛い回だった.思春期ならあれくらいの恥ずかしい体験は喪女でなくとも誰にでもあるだろうから,基本的に笑えるように出来てると思う.{/netabare}

八話
{netabare}人間誰しも見栄を張るというのはよくあることで,私も中学時代にいもしない彼女のことを吹聴したことがある記憶が蘇り,恥が全身を駆け巡った.

従妹(?)に見栄をはるために,ゆうちゃんに電話を直前にかけ,彼女を「幸い参考にするビッチがすぐ近くにいる」と言っており,中学時代から喪仲間(しかも,もこっちはおそらくゆうちゃんのことを見下していた)が変化することを既に受け入れ,ビッチと扱き下ろすことで精神を保とうとしているあたりがリアルで痛々しい.このような人間の有り様をコミカルに描いているが,やはり本質は

「自分は自分,おまえらとは違うと考えながらも,他者との比較をせざるを得ない人間」

の絶望・悲しみであり,このアニメはやはりギリギリの崖の上にある.

今回はアニメ初期の構成に似ていて,
・従妹がくるのでなんとか対策を講じるも失敗→ビンタ
・突然の男子からの声掛け→妄想で有頂天
・法螺がバレて絶望→人生でこれ以上はない,最上級の辱め
という「落とし」と「救い」のバランスがよかった.こういう風に毎回作って欲しいが,原作にかなり忠実につくってあるので,仕方がないっちゃない.

カラカラという文字が妙に悲しく面白い.

最後の遊技場での話も,悲しさと笑いのバランスがとてもよかった.面白いんだけど呆れる.呆れて悲しいんだけど笑ってる.そんなアニメ
{/netabare}

九話
{netabare}特になし.わりとほのぼの回.
もこっちのバイト妄想でチョコまみれになっているところはウケたが,理解できなかった.喪女はああいうものをのぞんでいるのか?{/netabare}

十話
{netabare}孤独の寂しさを穏やかに描いていて,もこっちが美しく感じられた.言いようのないモヤモヤ感と答えを見出したかのような演出が崩されていく様は物悲しさがあった.ぼっちの卑屈さというよりも,ぼっちの個性を豊かに表現しようと試み,最終的に現実を突きつける展開が妙に胸に刺さった.{/netabare}

十一話
{netabare}前回に引き続き割りときれいな回,きれいな終わり方をした.構成自体がもこっちの有頂天→絶望ではなく,孤独・卑屈→人との交わりによる安堵という作りだったので,笑いどころなどはあまりなかった.もこっちがバナナをしゃぶっているのは笑ったが.もこっちがゆうちゃんを時に性的な目線でみるのがあまり理解できていない.喪女は同性に対して興奮するようになっていくのだろうか?

ゆうちゃんと楽しんだあとに,新しい友人の元へ歩むゆうちゃんと,一人に戻るもこっちの対比は悲しさをうまく表現できていた.

文化祭実行委員長との絡みについて,あれほど完璧な女性はむしろ攻撃対象になると思っていたが,そこまでdirtyではなく,彼女が救いとして配置されていたこともこの回が穏やかになった一因だろうと思う.{/netabare}

十二話
{netabare}一応最後はイマイさんという救いで終わったのかな?それにしても最後もこっちが号泣して逃げ去った理由がいまいちよくわからなかったし,エンディングの曲のいれかたも何を意味しているのか不明な上,ムードを盛り上げるものでもなかった.
{/netabare}

投稿 : 2023/12/02
♥ : 18
ネタバレ

とまときんぎょ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

だいじょぶ思春期・クダケルナ ミガカレロ!!

(文化祭回、最終回感想追加)あー!終わっちゃったのかー
原作7巻に、13話がつくんだね。

********
原作のガッザガザした絵が動くんかい⁈と思ったら、何だ!あのOPの、捨て身なかっこよさは…!!かっこわるいのにかっこいい。二度見してしまった。

BGMの摩訶不思議〜なバリエーションと流れ方も笑える。ちびまるこみたいなもこっちの声、妄想時の艶やかなキレの良さとの対比がおもしろい。

同じような思春期真っ只中の人は痛いだろうし、そんな思いをせず過ぎた人は、見てると理解できずやっぱり痛いかもね。

身に覚えありまくりで、やっとこさ通り過ぎて大人になってる自分は、ひたすら、もこっちがかわいいです。そして笑えます。
そんなもんだよ思春期って。まぁ大丈夫だよ、みんな割とそんなでもどうにかなってくよ。と、もこっちの頭なでなでしたくなります。
多分、もこっちの親御も、そんなこじれた青春抱えてる子でも、智子をとってもかわいいと思ってるはず。
原作では、家族や見知らぬ大人との接触が、生暖かくも結構遠目に見れば良識を持って描かれていて安心出来る。

2話のEDもかっこよいじゃないの!!また流れないかな。
なんか既に作品が報われてるようで、今後も楽しみです。
「自虐の詩」のような⁈ミニマムかつ壮大な傑作になるといいなあ。

********
6話まで視聴。
もこっち、手足が華奢なちびっこデザインなので、やはりどこか子供っぽくてかわいい。高校生には見えないな。
ネタも、まだ子供でいいんだ…って内容が多いですね。

原作の声優握手ネタが面白かったんですが、あれは…やらないかな。

EDは色々出て来ましたね。演歌調、ボカロ調、日本昔話調?

********
7話視聴

う わ ぁ っ………
やっちゃったよ!声優ネタ!

本気だしたらモテるはず、そうEDで歌うもこっちに、本気で突っ込んだら負けな気がしてしまうよーな、心の棚の分厚さを試されるかのよーなこの展開が来たよ……。
{netabare}
今回、夏休みの時間の有り余る様子をジックリ見せてくれてしまったので、更に更に痛いーー。
いつものスピーディーな感じでやってくれたら、カラッとした気もするんですが。

普段、自分を出せないでいるとグレーなモブの姿になったりする所とかもですが、心の持ちようで描写が変わる所が毎回顕著ですね。

壁の向こうで頭を抱える弟が、毎回いい味出してます。昔の可愛い思い出すら、頭を抱える要因に…。

夏休みの無為さ。もこっちはインドアかつ、インプット作業が多いね。外の情報や影響を内に貯める傍観的な要素が多くて、何かを作り出す、発散する作業がない。
これはインドアでも1人でも出来てる人は出来てしまうけど…。
もこっちは根本的に本当は人と関わりたい欲求が強いみたいなので(欲求がない人はモテるモテないに気が回らないよ)、じゃあ、いざ何かしよう!となると、「ネットに変な質問書き込む」「動画サイトで誰かと会話」「声優と握手」とか、「誰かと関わる事」にうまく合わない焦点を当てようとして足掻く。

声優にリクエストした盛り過ぎな台詞にも、
人と関わりたい、人に必要とされたいという欲求が妄想の姿で滲んでいる、と私は思うんですが…。
勿論このままのもこっちでその欲求が解消されるかというと、この繰り返しでは結構時間がかかりそう…?でもまだ高校生だし。
そして視聴者は、この悪足掻きが簡単には解消されず笑いに転換されることを望んでしまうんだろうか。いや、私もです。
でもゆくゆくは、モテなくても友達はできるといいね。 {/netabare}

そんな事はともかく、もこっちの妄想バエーションは面白かった。声優さんのプロっぷり、すごい。

************

ケーキ回
どんだけゆうちゃん好きなんだ、もこっち。まあ、他に居ないから、色んな想いのたけが集中しちゃうのね…。
真似してケーキ屋でバイトってかわいい。
しかし思ってたのとは違ってたバイト…。
{netabare}
昔、早朝の電車の中で、バイト帰りっぽい男子2名が肩を落とし憔悴しきった表情でうつむきながら
「ヤマ○キパンは、ダメだな…」「ああ。ダメだ…な…」とつぶやきあってたのを思い出した。
一体何があったんだ。{/netabare}


レビュー拝見してると皆さん「お母さんのお手伝いくらいしなよ!」「自分はこれくらいしてたよ」って声があって、偉い。
自分は変な料理を作る以外は、掃除などあまりしなかったので、家出てからもっとしてあげればよかったなーと少し後悔した。
お手伝いがんばれ、もこっち。

それにしてもこんな主人公、「お父さんは心配症」のパピイ以来なんじゃないのか。

************

席替え、弁当回
がんばれ、もこっち、がんばれ…って何度も心の中で繰り返した。
そういえば、私も田舎から東京の中学校に転校した時、こんな時期あった。(もこっちは高校だけど)

休み時間はひたすら本読んで、勉強するためだけに行くんだって言い聞かせてたなぁ。
いつの間にか馴染んだの、何でだっけな。
見回してみたら、似たような思いしてる子、明るいけどすごいオタクな子、つっぱってるけど家庭が大変そうな子、普通に素敵な子とか、色々いたな…。

もこっちよ、日常部設立!めざしてがんばった。一押し足りなかったね。ボランティア活動シマス、とか嘘ぶけば…。
もこっちの夢見てた学校生活、あんなに豊かに穏やかにみせられちゃうと、いつまでもぼっちで笑わせてくれ、とはいい難くなる。あの子を解き放て!あの子は人間だぞ!
<まぁ、いうまでもなく鎖を握ってるのはもこっち自身…

************

文化祭
心の中でだけど、友達を「このビッチ」扱いはいかんだろう。自分が「このボッチ」って言われたらどうするんだい?視聴者がこのさびしんぼ暴君にどこまでついて行けるのか、今更我がことのように不安になるぞ。すいません、この子ほんとにすいません。私はもこっちの何なんだ。

…お互いダメなとこ見えてこそ友達。ゆうちゃんも案外、わかってるとこあるかもよ…。
セクハラに走るほどスキンシップに飢えているもこっち。おかーさーん!お子さんが迷子ですよー!抱きしめてやってくれ…黒木が黒子になる前に…。でも実行委員が良い仕事してくれた。心の衛生守護実行委員でしょうか。
もこっちと耳すまパロディをした初芝君の絵が出てきた。彼はもう登場しないのかな。アニメ公式にも原作公式にも、担当声優さんのコメントが載ってるのに…。

あっ、文化祭で嫌なこと思い出した!
{netabare}高校時代…部活の展示をしていた部屋に、近くの男子進学校の子がやって来て、入り浸ったんだ。頭の回転が早い子で、何だかんだ皆と楽しく話して、皆で帰るまで一緒に居た。
後日、映画のお誘いがあった。
うーん。アタシそういう人生だっけな…?野性のカンがやめとけと囁いたので、オコトワリした。
その後どうも、まず私の友達にお誘いをかけて断られたので私を誘ったらしいことが発覚。ふ、ふん!いーけどさっ!!
大事にしよう 野性のカン… {/netabare}

************

最終回
「ゆうちゃん成績悪かったくせに、なんで余計なとこで記憶力いいんだよォォー!」
もこっち、それは君がゆうちゃんにとって印象深いってことでは…。ゆうちゃんはほんとかわいいな。

「空気さんから黒木さんになる!!」
あまりにクラスで認知されてないことにショックを受け、モブ・グレー通り越して、サランラップみたいに透けてる…。
そんなもこっちの元へ舞い降りた天からの使い、ゴキブリの機動カメラワークに笑った。オープニングのバトルシーンここか。
引かれて終わっちゃったけど、「空気から黒木さんにはなれたな…」ってささやかな一歩を自分で認めるもこっち。うんうん。

ゆうちゃんも弟の掛け合いも実行委員も出て来て、賑やかだったな。お母さんの「ごはんよー」。
もこっち、ごはん食べてちゃんと風呂はいれよ!がんばれよー!



むかしの もこっちみたいな経験思い出す
{netabare}
小さい頃は散髪屋で髪を切って貰ってたんですが、中学生ともなると美容院に行かねば、と思い立ち。しかし『女の園』っぽい美容院に入るまでに、物凄く勇気が入り…いざ!踏み込んでみたら「ごめんなさい。予約制です。」と言われてすごすご帰ったのであった…。
今は、ふてぶてしく入れるよー。 {/netabare}

投稿 : 2023/12/02
♥ : 56

83.6 11 コミュ障アニメランキング11位
おおきく振りかぶって(TVアニメ動画)

2007年春アニメ
★★★★☆ 4.0 (1580)
8133人が棚に入れました
主人公の三橋廉(みはし れん)は中学時代、祖父の経営する群馬県の三星学園野球部でエース投手だったが、チームメイトからは「『ヒイキ』でエースをやらせてもらっている」と疎まれ続け、極端に卑屈な暗い性格になってしまう。その暗い思い出を拭うために埼玉県の西浦高校へと進学する。西浦高校には発足したての野球部(正確には軟式野球部が硬式野球部になった)があり、部員は新入生ばかり10人、しかも監督は若い女性という部活だった。部員不足の野球部で三橋はまたもエースを任せられるが……。

声優・キャラクター
代永翼、中村悠一、谷山紀章、下野紘、佐藤雄大、鈴木千尋、保村真、角研一郎、福山潤、木村良平、早水リサ、室園丈裕、福圓美里、私市淳
ネタバレ

の ᴗ の さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

挑め!埼玉県立西浦高等学校野球部

甲子園の季節。しかも、今年はオリンピックも重なって、応援が大変だ!笑

ということで、おお振りのことを書いてみる。

主人公の三橋は、自信がなくて、うざいダメピ(ダメピッチャー)!笑

でも、投手をやりたい!そこだけは譲らない子。

そんな最初のつかみにやられて、いつのまにか最後まで見てた。


かと言って、むやみに三橋を持ち上げて、そのまま三橋がピッチャーとして、成長する話ではなくて、理論的な野球が描かれている。

そこが、おお振りのいいところ。

スポーツアニメといえば、熱いスポ根ですませてしまうことが多い。
それも熱くて、好きなんだけど、スポーツというリアルにあるものなら、なぜ強くなったのかが描かれていると、勉強になるし、より入り込みやすいと思う。

西浦の女監督モモカンや野球部の顧問のシガポは、栄養学や運動科学を用いた指導方法や心理学を用いたメンタルトレーニングに基づいた練習方法を行う。

それに、それまでのスポーツアニメ以上に、試合中の戦術の心理描写が多く描かれていて、これも入り込みやすい要因だと思う。

それと、そんな理論的な面もある一方で、キャラはとても人間的でもある。

理論的な部分と、人間的な部分がちょうどいいバランスで、入り混じっているところが、好きなんだと思う。

後、人には相性がある。ってことを、このアニメで学んだ。

相性の合う合わないは、生まれ持った雰囲気や周りの環境もあるだろうし、仕方がない。

ただ、いくらいい素材があっても、それに気づかず、もしくは気付こうとせずいたら、上手いこと行かない。
合わない相手を落とすだけじゃ、なんの生産性もないなって思った。

まぁどうしようもなく無理なら、相性の合う人同士に変えるほうが円満。

合う同士なら上手くピースがハマって、いいチームができる。

いいところを伸ばす。
どうしたらイイか改善できるように、的確な指導をすることも大切だなって。

そして、「勝ち、たい!」という三橋の言葉が本当になって、甲子園に行くんじゃないかと思うくらい可能性のあるチームになっていく様は、本当にその場で応援している感覚で、楽しめる。


ちなみに、これは1期の評価。

2期も楽しかったけど、1期だけ見たほうが、一番キレイに終わって、完璧だったと思った。
3期があって、1、2、3期と一緒にみたら、また2期も違う評価になるかもしれないけど。


【物語】
おお振りの1期は、中学の三橋の