陰謀で冒険なTVアニメ動画ランキング 22

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画の陰謀で冒険な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月09日の時点で一番の陰謀で冒険なTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

89.5 1 陰謀で冒険なアニメランキング1位
彼方のアストラ(TVアニメ動画)

2019年夏アニメ
★★★★☆ 4.0 (975)
3812人が棚に入れました
宇宙への往来が当たり前になった近未来で、9名の少年少女たちが惑星キャンプへと旅立つ。宇宙旅行に胸を躍らせながら出発した彼らを待ち受ける、予想外の事態とは……!?

声優・キャラクター
細谷佳正、水瀬いのり、武内駿輔、黒沢ともよ、木野日菜、松田利冴、内山昂輝、早見沙織、島﨑信長
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

SFサバイバルミステリーギャグアニメ

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
なるほど確かに、「全話観た上で、評価を決めよう」という作品ですね。ネタバレなしでは、これ以外は、なんとも(笑)

評価としては、☆4(高評価)に違い、☆3(普通)です。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
五点負けてる九回裏に、満塁ホームランを打ち、そのまま、あと一歩のところで敗戦してしまったようなアニメでしたね。おしい、あと一押しあれば、☆4(高評価)でした。

終盤の畳み掛けるような伏線回収は素晴らしかったです。いろんな小さな要素がちゃんとストーリーに繋がる無駄の少なさ。特に、シャルスがカナタの右腕になるクダリは良かったですね。「王の為」以外に生きる意味を教えられなかった少年に、新たな生きる意味を与える(カナタの右腕として生きる)というのも、絶妙な暗さがあって良かったです。

9話(☆4評価)からの展開、特に、11話のクオリティについては、嫌みなく、素晴らしかったと思います(単体では☆5をつけてます)。

でもじゃあ、それまで費やした、8話分のマイナスを覆すだけの効果があったかと問われれば、流石にそこまでではないのかなと。

スベり続けたギャグ。リアリティのない展開。綺麗すぎる人の心。

例えば1話、みんなで手を繋ぐより、誰か推進材があるやつがワイヤーつけてキャッチしたら? 例えば2話、ドラゴンはどう考えても数トンあるわけだし、保存をちゃんとすれば(真空保存など)、食料問題は一気に解決じゃね? 例えば4話、解毒剤は発症してないと見つけられないなら、ユンファは、なぜ見つけられたの? 例えば9話、クローンなのに男女両性に出来るの? クローンじゃなけりゃ記憶移植できないのか、どうせ記憶移植するなら、自分が良いなという欲求なのか。後者なら、クローン作らなくても良いことになるし、大事な点の説明がない。

と、このような小さな失点(疑問点)を繰り返してきた部分が、どうにも気になりました。

それでも、もし12話で、もう一度世界をひっくり返すような、11話を超えるようなエピソードをぶちこんでこられたら、また違ったけど。まるで、アストラ号のように、波風たてない緩やかな着地(苦笑) 一時間もかけたわりに、物足りない最終話(まあ、爽やかで、後味が良くはあるんですが)。

これ多分、「漫画大賞」という先入観で、勝手にハードル上げまくった私が悪いんですね、ハイ。

本作は、「SF」と「サバイバル」と「ミステリー(デスゲーム)」と「ギャグ」いう、4つの要素を組み合わせたのが最大の見処であっものの、SF以外は中途半端になった印象。

特に、もっとサバイバルの部分がちゃんと面白くして、(序盤から中盤を)エンタメ作品として充分以上に楽しんでいるなかでの、急転直下のSF(終盤)にしていれば、なお良かったかな?

う~ん、勿体ない作品ですね。
{/netabare}



【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆3
ギャグがさぶいな~。サバイバル系なんだろうけど、「ソウナンですか?」「Dr.STONE」など、ライバルも多いな。

いや、誰か推進材があるやつがワイヤーつけてキャッチしろや。

2話目 ☆2
まあ、作風なのは分かるけど、不真面目だな。せめて、毒かどうか試してから食おうよ。ドラゴン、さっさと食えよと。

この作風で、この世界での整合性がとれてないのは、キツいな。

つか、ドラゴン、どうみても数トン以上はあるし、1日に1キロ食ったとしても、(保存がちゃんとできれば)20日どころじゃなくもつよな。

3話目 ☆2
サバイバルだけでなく、デスゲームの要素もあるんかい。てか、そっちメインか? なぜ、和気藹々できる?

4話目 ☆1
団結が崩れる、、、だったら、情報開示するなや。その方が、尻尾つかめるだろ。偶然、解毒剤をゲットして、皆の役にって、超ご都合主義かい。発症してないと見つけられないなら、ユンファは、なぜ見つけられたの? そこで歌うのは、バカなのか?

なぜ、この作品が、漫画大賞に? 後半、追い上げるのか?

5話目 ☆2
俺なら、あそこで歌われたらキレるけどな(汗) まあ、自分の子供が死んで良いと思うような親なんだろうな。

そもそも、どの惑星にも、水も空気もあるというのがな。

ラブコメも入れてくる。欲張りだな。

6話目 ☆3
綺麗に決まりすぎた感もあるが、良い話かな。ウルガーに銃持たせるところとか。あと、ルカが自分をネタにしてるところは、良いな♪ あと、最後の嘘を見破る流れも、次話が気になる。

7話目 ☆3
なんだ結局良い話か。そこの号泣で茶化すって、どんな演出だよ(苦笑) タイムリープだったの? じゃあ、殺すためではなく、生かすために飛ばしたのか? 違う機体か? まあ、パーツを合体させて直すんだろう。

8話目 ☆3
助けに来たと思ったら、同じく遭難者。まあ、直さんと話終わるしな。つか、使える部品とか、全部積み込もうぜ。ここから、本ネタ? ザックとキトリーのギャグパートは、初めておもろかったw いやいやいや、IDタグごときに命かけるなや。最後の惑星? 同一人物、クローンか。

9話目 ☆4
全員クローン。まあ、なら宇宙にとばした理由も分かるか。思ったより、クソ親だったな。記憶の移植は同一人物じゃなけりゃできない? しかし、クローンなのに、男女両性に出来るの? ここ、ポイントだな。クローンじゃなけりゃ記憶移植できないのか、どうせ記憶移植するなら、自分が良いなという欲求なのか。

あと、性格とかも、遺伝的な特性もあれば、環境的な特性もあるわけで。だから、違わな過ぎないか?

は? だって可愛いだろw

これは、時代が変わってるか? 地球もクローンか?

10話目 ☆3
ここから面白くなりそうだな。違う時間軸の地球? 新しい惑星? 全員の記憶が作られたもの、つまり、「涼宮ハルヒ」+「進撃の巨人」みたいな話か? この作戦、分かりやすくウルガーが味方で、シャルスが犯人だな。。。だよな。

11話目 ☆5
ここで、アリエスの謎、回収。ここの伏線はなかなか良いな。子は親を選べない。環境や教育が人をつくるか、自分が自分をつくるか。右腕として、、、生きる意味の書き換えだな。

12話目 ☆3
綺麗だな~。綺麗すぎるくらい、良くも悪くも。予想以上ではなく、11話を超えられもせず。もうひとつ、世界をひっくり返して欲しかったかな。もし、12話が11話を越えられれば、☆4をつけても良かったけどな。さて、これで世界は、良くなるのか? 箱庭も、悪くはないけどな。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 43
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

判別可能なキャラ達と金太郎飴的な惑星群

原作未読

漫画の評判がいいから、が視聴動機。
全12話ただし初回と最終回が1時間枠だったので実質14話分のボリュームです。
序盤はもの珍しい細谷佳正さんのハイテンション演技を堪能することから。SF興味なくともこの一点で “ 買い ” かもしれません。2~3話経過してからはBパートの引きが良く毎話楽しみながらの完走です。

ざっとあらすじ:子供たちだけでどっかの惑星で5日間自活してこよう!スケール大きめの林間学校に意気揚々と出発したらトラブルに巻き込まれて帰ってこられなくなりました的なやつです。

キャストは多め。性格ははっきりとキャラ毎に別れており、キャラ回というよりキャラパートを設けてあまり尺を使わずにさらっと紹介。それでいて不思議と名前は覚えていられました。
{netabare}みんな多かれ少なかれ境遇は一緒だよ、との本作の特徴を活かしこのへんばっさり切りましたね。英断だと思います。{/netabare}


カナタ・ホシジマ(CV細谷佳正):リーダー 十種競技選手 アツい!
アリエス・スプリング(CV水瀬いのり):天然ドジっ子に見えて意外と有能
ザック・ウォーカー(CV武内駿輔):頭脳明晰鉄面皮 キトリーと幼馴染
キトリー・ラファエリ(CV黒沢ともよ):医者の娘 フニシアの姉 基本ガヤ
フニシア・ラファエリ(CV木野日菜):最年少 キトリーの妹 パペットマペット
ルカ・エスポジト(CV松田利冴):政治家の子 僕っ子亜種「オイラっ子」
シャルス・ラクロワ(CV島﨑信長):貴族出身 なんというかムツゴロウさん
ユンファ・ルー(CV(早見沙織):国民的歌手の娘 超内向的隠れ美人
ウルガー・ツヴァイク(CV内山昂輝):教頭の息子 本人はアウトロー志向

ポリーナ・リヴィンスカヤ(CV生天目仁美):ゲスト ポリ姉


途中経過時点ではおおむね今期多かった中間層上位 ( 自分比 ) の作品という見立て。完走は苦にならずそこそこ面白いが一皮むけてないといった「惜しい!」作品の一つ。
ただしそれは物語の全容が明らかになってくるまででした。起承転結の転から加速しきっちりまとめてゴールイン!一気に観るのがいいと思います。

引っ掛かったところ先に述べとくと、全12話のけっこうな部分を占める各惑星描写についてもっとエンタメに振り切って欲しかったな~ということですかね。


※各惑星の簡易説明

{netabare}惑星マクパ:当初目的地
惑星ヴィラヴァース:最初に訪れた惑星。肉食恐竜みたいなのとにょっきーん植物が脅威
惑星シャムーア:脅威のない草食動物。毒胞子まき散らすポールツリーが脅威
惑星アリスペード:リゾート惑星。地震と津波が脅威
惑星イクリス:自転してない過酷な環境。超獰猛な可動性植物が脅威
惑星ガレム:最後の惑星。わりと平和

一覧すると、植物らしきものが脅威だよというパターンが被りヴァリエーションに乏しい。{/netabare}

いきなり遠くの宇宙空間に放り出され、かくかくしかじかで食糧の備蓄量を見据えながら惑星を中継して帰還するという一大作戦決行中の若者たちです。

 未知の惑星にどんなものを持ってくるか?

これがいってみれば想定の範囲内。観てるこちら側の斜め上をいくようなタイプの惑星が登場してたら、

 本当に生還できるのか?

SFサバイブもののドキドキワクワク感はさらに増したことでしょう。
{netabare}そしてサバイバルパートが際立てば際立つほど第9話「全容見えてきました!」回との目線ずらしが奏功してたと思います。サバイバルと見せかけてサスペンスでしたの落差で評価は爆上がりしてたことでしょう。{/netabare}


この引っ掛かり以外は気にならず、中盤までゆるやかに右肩上がりで面白くなっていくストーリーだったと思います。サバイバルという題材と+αの謎{netabare}(「裏切者は誰だ?」){/netabare}を早々に提示してくれたおかげで、なにがなんだかよくわからないまま後半に種明かしみたいな不親切設計でもありませんでした。
起承転結の構成も手堅く、転からの終盤はオチも含めて意外性と納得感のある内容。このへん詳細は本編で!

ジャンプ連載だったわりには、下手に引っ張らず撒いた伏線を回収して短くスッキリと終わらせた構成にも好感を持ちました。良作です。



■物語の構成について ※ネタバレ

{netabare}出来過ぎなくらいハッピーエンドでしたね。それが嫌らしいと感じませんでした。
物語は以下の順で明らかになっていきます。

1.アストラ号メンバーの共通項
2.刺客はこやつ
3.この世界の秘密

序盤から2.は提示されていて視聴者の興味を引っ張る材料になってました。そして2.が明らかになれば当然「どうして?」がでてくるわけで、その説明が1.と思ったわけです。
これで1クールでも充分だったと思いますがおかわりがありました。3.です。期待値の一段上をいってました。{/netabare}


■優しい人たち

これは雑感です。人間の善意を信じようという作者の意図が根底にあったのだと思います。
{netabare}・ユンファのライブ会場に押し入ろうとしたキトリーと警備員とでひと悶着。直後、隣にいたアリエスのとある報告に控えめに拍手を送る警備員さん。さっきまでもめてたのにw
・アリエスの母ちゃんに連絡を取ろうとした時に、だれも疑わなかった。普段ならご都合とか平和ボケみたいに感じたろうにこの時はクルーの絆みたいなのをより強く感じました。不思議なもんだねぇ
・ピンポイントでしか覚えてなさそうなカナタが本を執筆できるわけなかろうもん。きっと隣にいた超絶記憶力の持ち主がサポートしながら書き上げたんだろうね、と妄想。{/netabare}




■(余談)カナタのアストラ

冒頭に戻るわけですがハイテンション細谷佳正さんが個人的にはイチオシです。
アツい!とにかく勢いがあるキャラでした。そして、彼は脳筋一歩手前の絶妙なバランスで好感度を保っていると思しき立ち居振る舞いをします。行動に根拠がある。よって知性も感じる。

モデルは武井壮?と思った人他にいないかしら。

なかやまきんに君でも春日でもないんだよなぁ 
武井壮なんだよなぁ



視聴時期:2019年7月~9月 リアタイ視聴

-------


2019.09.20 初稿
2020.04.07 修正

投稿 : 2024/05/04
♥ : 78
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

期待通りだった

それぞれに悩みや秘密を抱えているキャラクター達が漂流によって成長していくし、ミステリー要素もある作品。ところどころスケットダンスの作者らしいギャグもあってそれがいい感じのスパイスになってる。

後日談もあって登場人物たちのその後まで描いているところも後日談好きな僕は見終わって面白いと感じた。

アリエスの親{netabare}生みの親ではなくて育ての親ではあるが、{/netabare}からの愛が半端なくて泣きそうだった。アリエス可愛い。

最後はそうくるかという展開。{netabare}漂流は仕組まれたもので、漂流させられた彼らは違法なクローン人間だった。しかも地球の歴史が改竄されていた。漂流して冬眠していたポリーナのおかげで判明。{/netabare}

割と綺麗に完結しているし、裏切る奴がいても最後は呉越同舟ではなく、完全に和解して一致団結する姿も良いなあと。仲間のために自分の身を挺するカナタの存在が大きい。腕の機能面白いし。


OP
star*frost 歌 nonoc
ED
Glow at the Velocity of Light 歌 安月名莉子
挿入歌
Star of Hope
アストラ号の冒険 歌 ユンファ・ルー(早見沙織)
この作品でnonocと安月名莉子の歌が自分に刺さった。彼女達のさらなる活躍に期待。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
宇宙への往来が当たり前になった近未来で、9名の少年少女たちが惑星キャンプへと旅立つ。宇宙旅行に胸を躍らせながら出発した彼らを待ち受ける、予想外の事態とは……!?「マンガ大賞2019」大賞を受賞!『SKET DANCE』の篠原健太が描く大人気SFサバイバルストーリーが待望のTVアニメ化決定!


1. 第1話 前半 PLANET CAMP
生き残れ、宇宙の彼方で 宇宙旅行が当たり前になった時代。ケアード高校の生徒アリエス・スプリングは、初めての惑星キャンプに胸をときめかせていた。同じ班になったのは、宇宙港で顔を合わせたカナタ・ホシジマら計9名。一行は無事に惑星マクパに辿り着つくが……予期せぬ事態が発生する。

2. 第1話 後半 PLANET CAMP
生き残れ、宇宙の彼方で 宇宙旅行が当たり前になった時代。ケアード高校の生徒アリエス・スプリングは、初めての惑星キャンプに胸をときめかせていた。同じ班になったのは、宇宙港で顔を合わせたカナタ・ホシジマら計9名。一行は無事に惑星マクパに辿り着つくが……予期せぬ事態が発生する。

3. 第2話 WILDERNESS
20日分の食料と水を手に入れるため、惑星ヴィラヴァースに降り立ったカナタたち。特異な生態系に翻弄されながらも生存のために協力し、メンバーは少しずつ環境に順応していく。しかし、十分な食料と水が確保できるとわかった矢先、再び謎の球体が現れる!

4. 第3話 METEOR
通信機を壊した犯人がこの中にいる--。カナタはメンバー一人一人に疑いの眼差しを向けるが、証拠となるものは見当たらない。猜疑心に苛まれながら、ついにメンバーに事実を打ち明けるカナタ。誰もが混乱に陥り、疑心暗鬼になる中、アストラ号の壁が突然爆発する!

5. 第4話 STAR OF HOPE
墜落の危機を乗り越え、アストラ号は第2の惑星シャムーアに到着する。犯人を探すことをやめ、全員で生き抜くことを優先するカナタ。惑星探査は順調に進み、食料と水の見通しも立った。色めき立つカナタたちだが、ユンファだけはどこか表情が曇っていて……。

6. 第5話 PARADISE
B5班を救い、メンバーと打ち解けたユンファ。旅の楽しさを分かち合いながら、アストラ号は次なる惑星を目指そうとしていた。一方、ケアード高校にはカナタたちの親が集められ、行方不明の子どもたちを死亡扱いとする失踪宣告の手続きが始まろうとしていた!

7. 第6話 SECRET
ルカの父親マルコ・エスポジトは、ウルガーの仇だった。大切な兄を奪ったマルコに復讐するため、ウルガーは銃の腕を磨き、その機会をうかがっていた。ルカを殺せば、マルコに同じ苦しみを与えられる。その引き金に込められた憎悪に、ルカは……。

8. 第7話 PAST
惑星イクリス到着を前に、B5班に衝撃が走る。シャルスはもともとケアード高校の生徒ではなく、惑星キャンプの直前に転校してきたというのだ。なぜ、シャルスは転校生であることを不自然に隠していたのか? 今明かされるシャルスの出自に、カナタたちは……。

9. 第8話 LOST AND FOUND
アストラ号と同型の宇宙船を発見したカナタたちは、船内でコールドスリープ状態の生存者を確認する。彼女の名前はポリーナ・リヴィンスカヤ。この宇宙船、アーク6号の機関士だったという。さらに、アーク6号の発見によってアストラ号の修理にも一筋の光が差し込む。

10. 第9話 REVELATION
キトリーとフニシアはまったく同じDNAを持っていた。ザックから告げられた衝撃の事実に、カナタたちはとある仮説にたどりつく。そしてこれまでの全ての出来事がパズルのピースを埋めていくように仮説を裏付けしていく。

11. 第10話 CULPRIT
カナタたちの目指す惑星を見て驚愕するポリーナ。次々と判明する新事実に困惑しながらも、B5班とポリーナはお互いの知識、認識をすり合わせ、様々な仮説を立てていく。そして次なる惑星ガレムへの到着を前に、カナタは意を決しアリエスの部屋を訪れる。

12. 第11話 CONFESSION
刺客の正体が明らかになった……! 戸惑いを隠せないB5班のメンバーたち。旅の中で絆を深めてきた仲間が、なぜメンバーの一斉殺処分という使命を背負い続けるのか? 仲間の問いかけに、刺客はその出生の秘密と自身を突き動かすに至ったある事件の顛末を語り出す。

13. 第12話 前半 FRIEND-SHIP
【前半】右腕を失いながらも、誰も憎まず今まで通りを貫くカナタ。惑星ガレムを出発する準備も着々と進み、5012光年の旅はいよいよ終着点を迎えようとしていた。そして、故郷への帰還を前に世界の真実を知るカナタたち。果たして、この真実をどう受け止めるのか。

14. 第12話 後半 FRIEND-SHIP
【後半】右腕を失いながらも、誰も憎まず今まで通りを貫くカナタ。惑星ガレムを出発する準備も着々と進み、5012光年の旅はいよいよ終着点を迎えようとしていた。そして、故郷への帰還を前に世界の真実を知るカナタたち。果たして、この真実をどう受け止めるのか。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 17

88.1 2 陰謀で冒険なアニメランキング2位
盾の勇者の成り上がり(TVアニメ動画)

2019年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (1169)
5463人が棚に入れました
図書館で出会った一冊の本。そこから勇者として異世界に召喚されてしまった主人公・岩谷尚文。盾を使う能力を持った彼は、陰謀と裏切りに会い、異世界ですべてを失ってしまう。どん底からの成り上がりを描いたヒロイック・ファンタジー!

声優・キャラクター
石川界人、瀬戸麻沙美、日高里菜、松岡禎丞、高橋信、山谷祥生
ネタバレ

フィーロたんlove さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

大人向け名作童話 人間臭い主人公の魅力が光る

総評

バトルシーンを除けば大人向けの童話です。
本編「盾の勇者の成り上がり」、外伝「槍の勇者のやり直し」
を通して読むと、「モモ」、「星の王子様」、「百万回生きた猫」
などに通ずるものがあると感じました。

ただ、大人向けです
この作品は忍耐強さ、誠実さ、気高さ、美しさ、愚かさ、醜さなど
人間の有する善悪両面を真っ向から描いています。

ですのでストレス耐性が少なく、理解力が浅く物事を表層的にしか
捉えられない中学生以下(あくまで一般的基準です)の方にはお勧
めしません。

22話感想
{netabare}
ウェポンコピー、転移スキル、武器の強化方法
あと信じてみる事の必要性
ここに来て重要な情報がようやく一部開示されました
ラルク(でしたっけ?)登場でしたね
たぶん小説版から登場したのでよく知らないキャラです
人気が高いキャラのようなので期待しておきます
{/netabare}

21話感想

綺麗に収まったと思います 
これぞアニメ版というとこでしょうか
特に言うべきことはありません

あと先週の声優さんの特番見ました
ねんどろいど可愛いです
フィーロの出来が良ければ買おうかな

番組を見ていて声優さん、スタッフの方、監督さん、
スポンサーさんなど、この作品がたくさんの大人の
心を動かし、このアニメが出来たことが感じられ
ました




20話感想
雑魚ボス戦での無理やりな盛り上げ方が気になりますね
{netabare}
今回のバトルはアニメ版の最大の盛り上げ場所のつもりだった
のでしょう。

これでもかと味方の攻撃が繰り広げられてましたが
なろう版でもコミック版でもなかっただろう攻撃
アクションが多かったように思います

無理やり全員参加型のバトルにして盛り上げようとしたのも
まるでプリキュアをみているような恥ずかしさが感じられて
ちよっとなーという思いでした

一応最後は原作通りナオフミの捨て身のスキルで締めたので
何とかまとまった感はありました
意図はわかるのでまあやむなしというところでしょうか


主人公の魅力について

①精神的なタフさ

 アニメを見てると3バカ勇者のマヌケぶりが目立ちますが
実際自分に置き換えた時どうでしょうか?果たして彼らより
うまく立ちまわれるでしょうか?ネットでググることもでき
ず、知り合いもいない、誰が嘘をついてるかわからない中で
正しい判断ができるでしょうか?

 ナオフミと自分を置き換えた場合も同じです。状況を判断
する情報が不足する中で、不条理に迫害されても下向かず
頑張れますか?自分の決めた方針を貫けますか?

 彼は周囲の冷たい視線の中、いろいろ思うことはあるにせよ
愚直にやるべきことをやり続けて周囲の評価を覆していきます。
近年稀に見るなんとも男臭い、人間臭いヒーローだと思います。

②懐の深さ

アニメ版では見れないでしょうけど、なろう原作ではだいぶ先に
精神的にポンコツな他の3バカ勇者を見事にまっとうな勇者とし
て再生していきます。

この作品が真っ向から描こうとしているテーマの一つは人間の
愚かさ、醜さでしょう。愚かさも醜さも人間臭さの一つです。

そして愚かで醜い人間も努力や他者の助けで立ち直れることも
この作品は示唆しています。

{/netabare}

 

*********
19話感想
尺を合わせるためか残念な展開に
{netabare}
たぶん2クールでカルミラ島までやって終わるつもりなのでしょうか
尺合わせのため後半が間延びしてる感じが否めませんね
マンガでもなろう版でもこんなに長くなかったと思います
どうせなら亀までやって2クール終了にすればいいと思うんですけど。
三勇教との戦いで3回使うとは思いもよらなかったです。
他の勇者とのぐだぐたも相まってちよっと残念な展開になっています。
教皇なんて雑魚ボスなのに3回もつかうとは。
脚本も割と裁量あるみたいなので、すっとばせるところはすっとばして
もいいと思うんですが。
いままでが良かったので、最近の制作サイドの不作為には少し失望し
評価は下げます(とは言ってもすでに最終話まで作っているでしょうが)。

アニメ版の現在の残念な展開はともかく原作は素晴らしいと思っています
原作の素晴らしさの一つに伏線の巻き方と回収の仕方が秀逸ということが
あります。

たいていの小説には読んでいくと穴ぼこというか伏線があります
情報が欠けている、訳がわからない、意味があるとは思えない情報
などの違和感です。違和感が読者の想像力を刺激するわけです。

本作品で言えば、

「情報が欠けている」は例えば波とはそもそも何か?結論を言えば最後
の最後で明らかにされます。読者は違和感を持ちながら展開される物語
から想像を重ねますが、別の「訳が分からない」ことが出てきたりして
簡単に先読みできません。

「訳が分からないこと」は例えば、マイン(第1王女)は何故そこまで盾の
勇者を貶めようとするのか?他の四聖勇者が仲良くなることを邪魔する
のか?これも結論から言えば最後の方まで明らかにされません。

「意味があるとは思えない情報」は例えば3話でナオフミがラフタリアを
始めて食堂に連れて行った時のお子様ランチの旗です。これは度々ラフタ
リアの初心忘れるべからずの決意表明で引用されるアイテムになります。
旗についてはなろう版では記述が無かったのですが、アニメ版15話ではエクレアの父が自分の領地で亜人が自由に暮らすことを保証する象徴で、白骨化したリファナちゃんが最後まで握っていたという設定になっています。恐らくこれは作者か編集者が後で思いついた伏線の回収でしょう。お話の膨らまし方として上手いと思います。

 作者は穴ぼこ(違和感)はできるだけ大き目に空けて後から埋める、伏線
は多めにばらまいて自由に回収するスタイルをとっていると感じます。なので本編でも回収が進んだとは言えず、外伝の「槍の槍なおし」で回収しまくっています。

 先読みが出来て読む気が無くなるようなことはなく、読み続けるほどに、あーなるほどそういうことかと腑に落ちていきます。厳密に言えば論理破綻しているところもありますが、別に法律文書でもなく娯楽小説なのでおもしろければ問題ありません。なお「槍のやりなおし」ではリファナちゃんが活躍するリープ周もあります。

{/netabare}

************************
18話感想
{netabare}
ようやく黒幕登場。高等集団儀式「裁き」すごすぎるだろう
クレーターできちまったじゃないか。
今回はモトヤスの勇者としての一途さ熱さが垣間見れた回じゃ
ないでしょうか。今は騙されておまぬけお馬鹿キャラですが
実は勇者としての資質をちゃんと持ち合わせているんですね。
{/netabare}
かなりWEB(なろう)版と異なるので、コミックス13巻まで
読んでしまいました。読んでわかりましたが、アニメ版は
コミックス版とも若干異なるのですね。脚本演出の方がセリフ
や話をうまくまとめていることがわかりました。
本作品においてバトルはストーリーをうまく転がしていくため
の手段というかつなぎなので、今のようなあっさり目で丁度
よいと思います。あくまで本作品の魅力はストーリーと登場
人物なので。


************************
17話感想
{netabare}
展開的には停滞・一時停止です
いろいろ伏線を撒く回になりましたね 
この先の難敵には勇者が一人でも欠けてはならないこと
何回目かの波の後多くの命が奪われること
人間を救うことと世界を救うことが違うこと
過去の勇者が人間を救おうとしたこと、それが茨の道であること

物語の展開上核心的な部分なのですが
いまいち理解できてなかった部分です アニメ版だとどういう
説明になるんでしょうか まあ今クールではそこまでいかないと
思うので制作サイドもノーアイデアかもしれませんが

「やるだけやってみるさ 期待はしないでくれ」と言って、
ちゃんとやってしまうのが主人公です。期待しています。

予告で太い熱線みたいな魔術攻撃がレンとイツキ一行に降り
注いでました。例の団体の例の術だと思われますが、たぶん
イツキとレンは死なないと思います。これで決定的に理解し
たのだと思うので説得できるでしょう。それともフィトリア
から聖域から出すときに他の勇者のところに下すって言って
いたけど、まさかナオフミ一行が降ってきたのか?かなり
過激な下し方です。違うと思うけどね。問題は現段階では
一番お馬鹿なモトヤスですが、なんとか2クール内に説得できる
ことを祈ります。

フィトリアは昔のご主人様の事を思い出して幸せそうでした。
人間と寿命が違うので仕方がない事ですが 残されたフィトリア
は不憫ですね でもフィーロがいるから 茶飲み友達にはなれ
そうです
たぶん出てこないと思いますけどフィトリアのご主人様の時の
四聖勇者の外伝も見てみたい気はしています
{/netabare}
いろいろ重要な情報が開示された回でした

*************************
16話感想
{netabare}
WEB版とだいぶ内容が変更されているんですね
フィトリアが想像より遥かに大きかったです
可愛いけどでかすぎる そして強すぎる

流れからすると勇者同士の協力が2クール内で
実現しちゃうのかな だいぶ早い気がするんですが
フィトリアは争うのはダメだけじゃなくて理由とか
どうしたら強くなれるのか教えてあげればいいんだけど
何せ鳥頭だから記憶力悪いのはしょうがないか

ナオフミも1国につき勇者一人で波に対抗できるという
ところから、本来この時点で勇者はもっと強くなっている
はず、何かが足りないんだと気づけば....
そういう展開になるんでしょうか?
勇者が目指すべき最終的強さがフィトリアレベルという
のは理解できたとは思うけどどうなんだろう

もうあれだねフィトリア先輩にレベリングしてもらって
後々出てくる〇〇や△△に負けないぐらいの最強になったら
各国に一人ずつ配置すればいいじゃん それで全部解決
フィトリア先輩「今日から私がお前ら四聖を鍛える」
イツキ(弓)「鳥なんかに教わることはありませんよ」
モトヤス(槍)「フィトリアちゃんがデートしてくれるなら」
レン(剣)「群れるのは嫌いだ」
ナオフミ「お前ら」
全員フィトリア先輩にボコられる
四聖「わかりました先輩」
こんな感じかな

{/netabare}
だいぶロリ色が強くなってきて、胃もたれ気味になってきましたが
最後まで視聴します
*********************************

15話感想
{netabare}
今回は神回でした。
リファナちゃんが不憫でなりません。
もしかしたらヒロイン候補だったリファナちゃんの
白骨まで見せられるとは思いませんでしたが
まあ流れからOKです
旗にはそういう過去があったのですね
「違う」「そうじゃない」「お前は間違ってない」
ナオフミは3回言い換えました 誠実さを感じます
やっぱりいい奴だわ 友達になりたい
他の方のコメントにもありましたが音楽がとてもあっていました
{/netabare}

改めて感じた本作品の美点は
①キャラが立ってる 
②伏線の撒き方と回収の仕方が天才的
③亜人、魔物が可愛い 動物好きには高評価
④OP(新しい方)が素晴らしい
  雨の中の物憂げな表情の登場人物達
  この時期のストーリー展開にぴったりです
  特にモトヤスの悲しげな表情にぐっときます
  ところで鎌をもってた人は誰だろう
  楽しみにしておきます
⑤挿入曲がすごくあっている
⑥作画が丁寧で素晴らしい
⑦ストーリー展開演出に手抜きがなくて嬉しい

全体的にスピーディーな展開や爽快感は少ないですが、じわじわ来る
叙述的展開がたまりません。違うと思うんですけど、作者は女性なの
かな。

まあ中二病主人公、お手軽俺最強主人公、暑苦しいまでの絆押し付け主人公の作品や、ハーレム作品、主人公はまあいいけど展開が単調な作品などゴミ作品が多い昨今では、希少な本格的なアニメだと思います。


*******************************************

物語設定、テーマ設定、キャラ設定だけで言えば最高傑作
進撃の巨人などのTOP作品よりも群を抜いていると思います

WEB版を通読した限りでは「モモ」とか「星の王子様」とか
「百万回生きた猫」とか童話、寓話に通じるものがあり一貫性を
感じますアニメ版を見ていまいちと感じる方は是非WEB版を通読し
てみることをお薦めします

主人公が逆境を乗り越えて成長していくというスタイルは程度の
差こそあれそこそこあります。しかしこの作品は迫害という程度の
強いものなのでストレス耐性があまり備わっていない若年層には
物語前半は苦痛になるかもしれませんね。そういう意味では大人
向けアニメかもしれません

アニメでもすでに憤怒の盾が出た時点で勇者の中では一番強くなって
しまったのでこれからは比較的楽に視聴できると思います。

ラフタリアとの関係は、「ゼロから始める異世界生活」のレムを
彷彿とさせますね リゼロも秀作だったと思います

槍のやりなおしを読んで、私もフィーロたんloveになってしまい
ましたですぞ

投稿 : 2024/05/04
♥ : 13
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.8

最高のリアルが向こうから会いに来ない

4話までの感想{netabare}
盾職が主人公の作品と言うと…“アブソリュートデュオ”と“ドルアーガの塔”くらいしか思い出せないや、それくらい珍しいケースだとは思う。
あとは「盾なのに○○」ではなく「盾だからこその○○」が描かれてたらいいなぁ~って感じで見てます。
ただねぇ、噂で耳に入ってくるのは芳しくない情報が多く、それに惑わされて色眼鏡で見るようなことはしないぞ、と自分に言い聞かせてはいるけどなかなか難しい。
その一方アニメの範囲は「つまらなくなる・馬脚を顕す」前までではなかろうかってのも聞いてて、あ、それだったら大丈夫かな?とも思ってたり。

内容は…まぁいいんじゃない?
主人公が謂われなき不遇に遭うけど、これで不快不快言う人は多分“世界名作劇場”を見れない。
最後いけ好かない連中の鼻をあかす展開になると思うので…もしならなかったらそれはそれで凄いけど。
むしろ主人公がそこまで性格捻くれるほど・味覚障害起こすほどの目に遭ったかなぁ?と思わなくもないけど、これは既に主人公が「異世界転生モノ」の作品を幾つも知ってて勝手に期待していてそれが裏切られたからだろう、と思って納得させてる。
それと召還された勇者が全員日本人って件。
日本人は日本人でも全員パラレル日本で、召還した時の座標が同じだったって思えばそこまで不自然でもないかな?

そんな感じでだらーっと見ながらの4話。
うっわ、分かりにくっ。
実際のラフタリアは大人になってるけど主人公視点では子供のまま。
味覚障害もそうだけど心を閉ざして外部の情報をマトモに受け付けられなくなってた(ラフタリアの説得をなかなか聞こうとしなかったのもそのせいだろう)って表現だと思うのだけど、テキトーに見てると時間が飛んでるかのような錯覚を覚える。
テキトーに見てた自分が悪いですね、ハイ。
とはいえ、剣と弓の勇者が不正を告発して、その件がどうなったかは有耶無耶になってる気がするのでやっぱり時間飛んでる感。
自分を笑ってた貴族は主人公の被害妄想が生んだ幻影?
「実際」と「主人公視点」が混ざり合っててなんかようワカラン。

以上は1回見ただけの感想なので、もう一度見返しての感想追記するかも。


追記
もう一回4話見直して来た。
↑と繰り返しになっちゃうけど「実際に起きてること」と「主人公が認識してること(主人公の視点)」には違いがあり、これを理解しないで見ても意味不明だと思う。
ラフタリアが大人か子供かで見分けは容易だけど、そもそも描き分けがされてることにも気付いてない人居そう、自分も危なかった。
具体的には主人公の認識では奴隷の呪いを解除されたラフタリアはなにか一言言ってプイと後ろを向いて立ち去ってしまったことになってる。
実際は槍の勇者にビンタかましてるんだけどね。
更にその後、裏切られたと思った主人公は「こんな世界は滅んじまえ」と言って「カースシリーズの条件が開放されました」って画面が出る。
その後言い寄るラフタリアを頑なに拒否したのは以前からの認識障害だけでなく、盾の効果も加わってた?
認識障害自体は味覚が無いことで表現されてはいたけど、気付かなかっただけで4話だけじゃなく3話もなにかトリック仕掛けてあったりして?
4話最後ではその認識障害も治ってメデタシメデタシで、今後はこの妙ちくりんな表現は無くなるのかな?
なんなんだろうね、心理表現をどうにかしようとしたらこんなんなっちゃったのかな?良い悪いはなんとも言えん。

ってよりも、ひょっとして…盾の勇者の真価を発揮させるには何個かある「ほにゃららシリーズ」の開放が必要で、そのために王様はワザと追い込む真似をした。
なーんてことは無いよ、ね?まさかね?
もしそうなら決闘の不正が有耶無耶になったのも納得できてしまうのがコワイところ。
あ、噂は聞いてるけど内容は全然知りません、念のため。{/netabare}

19話までの感想{netabare}
なんか4話がピークでそれ以降パっとしない話がダラダラ続いてるだけのような…それだけだったらまだ良いのだけど…。
個人的に「バイバイキ~ン」ないし「ヤなかんじ~」ってノリで空に飛ばされてキラーンってなるのってツラい。
ギャグならまだしも、普通のストーリーものだと「それが出来るならとっ捕まえて吐かせろよ」と思ってしまってホントツラい。
お前あかほりかよと、4クール作品かよと。
結局謎を引っ張るのにお手軽で都合のいいテクなだけで、真面目に話を考えてると思えなくなってしまう…からだと思う。

それでもボケーっと観てたら18話、黒幕と思しき教皇が再登場。
そしてご丁寧にも「ワタシが犯人です」と自供してくれました。
ぐへぇ、このパターンか!
今までダラダラやってきた出来事から証拠を繋ぎ合せて黒幕に到達するんじゃないのか。
こういうのって最近では“シリウス”でもあったけど、聞いてもないのにベラベラ喋るのはやっぱどうしてもう~んと言わざるを得ない。
これが一話完結モノで「その回のウチに陰謀を暴く」ってのならまだ分かるんだけどさ、時代劇でよくある「冥土の土産に教えてやろう」っての。
けど何話も引っ張ってコレってのはなぁ。
こういうパターンな場合は視聴者に伏せて引っ張るよりも、とっとと明かしてキャラクターは知らない体で話運んだ方が良いと思うのだが…。
しかも19話では後から駆けつけてきたレンとイツキがわざわざ敵の斜線上(クレーターの中)に集まる始末。
…。
どうしちゃったんだ?スタッフ力尽きた?原作からこうなの?{/netabare}

21話までの感想{netabare}
奴隷紋便利過ぎ!!
↑で書いた様に教皇が突如自供始めた段階でイヤな予感がして、21話の裁判もまぁ便利能力でお手軽に汚名を晴らせてしまいました。
やっぱ雑に感じるなぁ。
そりゃね、あんな世界だから平民の証言集めても意味が無いのかも知れないけど、個人的には自白剤使わずに証拠を集めて叩きつける展開にして欲しかった。
そうじゃないと5話以降の中身何だったんだよとなってしまう、退屈な話を見た甲斐が無くなってしまう…ってそれも↑で書いたか。
どうしても1話の段階で自白剤使えば良かったんじゃんってなるし、バイバイキ~ンしたのはやっぱり悪手だったということになるし(とっ捕まえて吐かせろよとずっと思ってた)、自白剤投与できるだけの「お膳立て」を揃えてくれたのも王女の鶴の一声にしか思えない。
それまでの主人公の努力が実を結んだって気がしなくてう~んう~ん…。{/netabare}

23話までの感想{netabare}
ん?あれ?
死刑を回避したことでまた厄介ごとが増えるのかと思ったらそうじゃない?
また、「なんで王様がそこまで盾の勇者を嫌ってたのか」の話をするのかと思ったらそれも無いっぽい。
相変わらずビッチは毒盛ったりして関係が改善もしなければ悪化もしない、変化が無いというのはどういうこっちゃ。
ってか情状酌量というか執行猶予というか…とりあえず再犯じゃん。
もう死刑は免れようが無いんじゃね?と思ったらどうもそうでもないっぽい。
…?
結局尚文の取った選択って、あんま言いたくないけど、良い悪いは置いといて戦争を知らない平和ボケした現代日本の価値観から「ギロチンコワイ」となっただけにしか思えない、良い悪いは置いといて(二度目)。
それに対してあの世界の価値観と摩擦を起こすことで問題提起する展開ならまだしも、23話まで見た限りそうじゃないっぽい。
…人が死んでるの沢山見てるんじゃなかったっけ?
どうしても死刑にできないのなら、再犯したら片腕落とすとかビッチは顔焼くくらい当たり前の世界だと思うんだがなぁ、罪人の刺青すら無いのん?
もっと言えば奴隷紋なんていう便利機能があるんだから心を入れ替えるまで鞭打ちとかすればいーじゃん、死ぬまで改心しなかったらそれは仕方ないってことで。
ってか思想警察居ないの?盾の勇者の誤った噂なんかしようものなら死刑でいいじゃん、もう、面倒臭いなぁ。

このアニメを大人向けだと評してるのを目にしたけど、個人的にはむしろキッズ向け、バイキンマン反省しないじゃん?
「人の話を聞かない」で間を持たせるのも1年以上放送するホビー系アニメじゃ日常茶飯事で、深夜アニメしか見てない人には新鮮に映るのかなぁ?と真剣に悩んでしまったり、煽りじゃなくて。

でもって23話、実在してないゲームのレベル上げだのアイテムだのモンスターの経験値だの設定の話をダラダラされても、その…ゲーム実況見たほうがマシな気が。
ってかそれをこのタイミングでやる!?
ここへ来て新キャラ登場もそうだけど、放送あと3年くらい続けるのかな?{/netabare}

25話までの感想{netabare}
なんか「おおおええああええ~」って歌いたくなる設定が飛び出してきて吹いた。
こんな終盤でソレ!?今のボクには理解できない(アニソーンアーニソーン)。
でもって他の勇者達と和解に向けた素振り・ヒント出しすら無いままエンド。
わぁい。
これ言うとどうせ老害とか言われるんだろうけど、こういう話(団結しないといけないのに足踏みが揃わない)って過去にいくらでもあってさぁ…。
えーっとマンガ版の幻魔大戦がこんなんじゃなかったっけかなぁ、超能力戦士が団結しなきゃいけないのにやってることは基本内ゲバ。
そんなの面白いワケもなく打ち切りでね、石森章太郎であっても。
ってかこの設定だったら勇者の一人が別世界のスパイやっててようやくイッパシの物語の体で…原作ではどうなってるか知らないけど、アニメそこまでやってくれないと「一つの作品」として至ってないというか…。
実は王様は向こうの世界の出身でもいいぞ、それくらいやってくれよと。{/netabare}

総評{netabare}
4話がピークでそれ以降は下降線。
“デジモンアドベンチャー02”のデジモンカイザー編だけ見せられた感じ。
話ブツ切りでもせめてカタルシスパート入れてくれよって気持ちだけど、それすら無い。
ってかこれ成り上がりじゃないよね?
本来勇者として相応の地位を与えられるところをなんやかんやで奪われて、それを取り戻しただけのような…。
成り上がりってのは元々無いものをもぎ取ることじゃない?
例えば皇位継承者が一度失脚して、返り咲いて即位したら成り上がりと言うか?というと、う~ん。
どこの馬の骨とも分からんヤツがあの手この手で玉座に就いたら「成り上がり」になるけどさ。
本来勇者に与えられる地位以上のものを手に入れたら成り上がりと言っても良いだろうけど…。{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 17
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

2019年個人的一番にしとこう←まだ早いだろ

この作品にはものすごく感情移入してしまった。個人的どストライク。不遇な環境の中で誤解され蔑まれても地道に動き続ける奴はかっこいいし、それを認めてくれる信頼できる少数の人間がいるのは非常に有り難いこと。
1話~4話にかけて本当に涙が止まらなかった。4話は傑作中の傑作だったのではないかと思う。{netabare}異世界に勝手に召喚されたうえ、パーティーに加わるふりをしたマインに強姦の罪をでっちあげられ、国王には最初から理不尽な扱いをされて誰からも信用されていない尚文が人間不信になり、味覚がなくなるくらい心が荒んでいたところ、奴隷としてではあるが、ラフタリアと出会い、最初は自分が防御しかできないことから攻撃手段として育成しようくらいしか思っていなかった。そこに元康から決闘を申し込まれマインによる魔法攻撃を食らったために敗北を喫し、勝手にラフタリアの奴隷契約を解除されたシーンが辛さと怒りが半端じゃない。でも、解除されても側にいて抱きしめてくれるラフタリアと安心しきった尚文を見て3話までも泣けたけど、頂点に達した。{/netabare}劇場版ならここがクライマックスで終わりだけど、25話あるからしょうがない。とはいえ、好きです。地道な活動を続けたり、商才を発揮したり。それでも一度着せられた汚名は中々返上できないのが辛かった。主人公の性格が一番最初とは全く違っていて兎に角びっくり。

俺強ええというよりは周囲が弱いっていうのはあった。敵は強いのに盾以外が情けない。槍の勇者元康には特にイライラさせられた。なんで弱いのにそんなに上から目線なんだよ。マインにも早く成敗されてくれと念じながら見ていた。{netabare}やんちゃで教養がないために第一王女なのに第二王女のメルティが王位継承権一位。それを奪うために槍・剣・弓を崇拝し、盾を悪魔と呼ぶ宗教を利用して尚文を陥れ、かつメルティ暗殺を目論むわけだが、教皇の暴走もあって失敗する。そして、父である王とともに処刑されることに。処刑を決めた女王の気持ちは辛かっただろうが、尚文の温情で本名マルティはビッチ、冒険者名マインは阿婆擦れに。王の名前はクズにされる。処刑免れて改名させられたのに堂々としているのは凄いもやもやするけど、最後のほうにようやくすっきりできたかな。{/netabare}

瀬戸麻沙美の声が終始可愛かった。フィーロも可愛かった。あとはなんといっても女王がセクシーだった。安定の井上喜久子ボイス。母と言えば井上喜久子。いつものことだが17歳とは思えない妖艶な声。

{netabare}ラフタリアの故郷の領主となり復興して拠点づくりして{/netabare}俺たちの生活はこれから始まるっていう終わりかたも好きだった。

続きが気になるけど、かなり成り上がったからさらっと流す感じで制作してほしい。


OP
RISE 歌 MADKID
FAITH 歌 MADKID
ED
きみの名前 歌 藤川千愛
Falling Through Starlight 歌 瀬戸麻沙美
あたしが隣にいるうちに 歌 藤川千愛
挿入歌
Cold Illusions 歌 Gyan Greaves
ED好きだった。アニメの内容に合致しているし、頭に残るメロディ。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
ごく平凡なオタク大学生・岩谷尚文は、図書館で出会った1冊の本に導かれ異世界へと召喚されてしまう。与えられた使命は、剣、槍、弓、盾をまとう四聖勇者の一人「盾の勇者」として、世界に混沌をもたらす災い「波」を振り払うこと。大冒険に胸を膨らませ、仲間とともに旅立った尚文。ところが、出発から数日目にして裏切りに遭い、金も立場もすべて失ってしまう。他人を信じられなくなった尚文は奴隷の少女・ラフタリアを使役し、波に、世界に、立ち向かおうとするが-。果たして、この絶望的状況を打破することはできるのか?すべてを失った男の成り上がりファンタジー、開幕。

1. 盾の勇者
図書館で『四聖武器書』という本を読んでいたところ、突如として異世界へ召喚された大学生・岩谷尚文。伝説の勇者の一人「盾の勇者」として世界を救うことになるが、ある朝、金と装備が盗まれてしまう。

2. 奴隷の少女
奴隷商に案内され、自らの剣となるパートナーを探す尚文。だが、手持ちの少ない尚文が買えるのは、病を患った亜人の少女のみだった。尚文はラフタリアと名乗る生気のない少女に、過酷な戦いを強いる。

3. 災厄の波
様々なスキルと技能を習得し、ラフタリアとの連携も抜群によくなった尚文。迫りくる波に対抗して武器と防具を新調し、波の刻限を示すという龍刻の砂時計へ向かう。すると、そこへ元康たちがやってきて……。

4. 暁の子守唄
波が去ったのも束の間、メルロマルク城での祝宴のさなか尚文は元康から決闘を挑まれてしまう。奴隷を使役するのは勇者にあるまじき行為であり、即刻、ラフタリアを解放せよというのが元康の言い分なのだが……。

5. フィーロ
オルトクレイからなけなしの報酬を渡された尚文は、ラフタリアの要望で再び奴隷紋を入れ直した。数日後、奴隷商から購入した魔物の卵くじも孵化。新たな仲間を加えるが、滞在中のリユート村にマインが現れ……。

6. 新しい仲間
謎の少女の正体はフィーロだった。フィーロは変身能力を持つフィロリアル・クイーンであり、人間の姿にもなれるという。しかし、変身のたびに服が破けるため魔法の服が必要に。尚文は素材を求め、新たな冒険に出発する。

7. 神鳥の聖人
除草剤を必要としている村があると聞き、行商に向かう尚文たち。村は魔物化した植物に飲み込まれ、住民は避難を余儀なくされていた。人間にも寄生するこの植物、どうやら原因を作ったのは元康のようで……。

8. 呪いの盾
疫病に苦しむ東方の村の話を聞き、薬を届けに行く尚文たち。疫病の原因は、1ヶ月前に退治されたドラゴンの死骸が適切に処理されぬまま腐敗してしまったためだった。死骸処理の依頼を受け、尚文たちは山を目指す。

9. メルティ
東方の村で、尚文はメルティと名乗る少女に出会う。フィーロとすぐに打ち解けた彼女は、一緒に王都に行きたいという。どうやら護衛とはぐれてしまったらしい。しぶしぶ同行させるのだが、王都で待っていたのは……!?

10. 混迷の中で
メルティを拒絶した尚文は、粛々と次の「波」に備える。協力したいという少年兵を条件付きで受け入れ、加えてレベルアップしたラフタリアをクラスアップさせようとするが……そこに王の嫌がらせが待ち受けていた。

11. 災厄、再び
辺境の村で新たな「波」を迎え撃つ尚文。志願兵の協力もあって村人の安全は確保したが、「波」はいつまで経っても収まる気配がない。尚文がほかの勇者の援護に向かうと、そこには巨大な幽霊船が浮かんでいて……。

12. 漆黒の異邦者
ソウルイーターを一撃で仕留めた謎の少女、グラス。「真の波の戦い」を始めると告げ、最初に攻撃を仕掛けた錬、元康、樹を圧倒する。尚文たちの連携技も通用せず、満身創痍の中、尚文は再び憤怒の盾を使おうとする……。

13. 盾の悪魔
メルティへの攻撃を防ぎ、騎士団を追い返した尚文。しかし、メルティ誘拐と騎士殺害の濡れ衣を着せられ、逃避行を余儀なくされる。各地に厳戒態勢が敷かれる中、尚文たちに追い打ちを掛けるような事態が発生する。

14. 消せない記憶
山火事を起こすというマインの暴挙により、麓の村まで逃げてきた尚文。しかし、騎士団の包囲網を突破するのは簡単ではない。メルティは知己の貴族を頼ろうとするが、ラフタリアにとってここは因縁の地域で……。

15. ラフタリア
イドルを追い詰めるラフタリア。その瞳には復讐の炎が灯り、殺意を帯びた切っ先がイドルののど元に突きつけられる。尚文の言葉で一度は怒りを飲み込むが、イドルが再びラフタリアに襲いかかろうしたそのとき……。

16. フィロリアルの女王
衰弱した子どもたちを連れた尚文にタイラントが襲いかかる。フィーロが狙われていると気付いた尚文は、フィーロに乗ってタイラントを街の外へおびき出すが、正面から戦ってもダメージが通らず手詰まりになってしまう。

17. 紡がれる約束
四聖勇者が和解しなければ皆殺しにするというフィトリア。さらにメルティを人質にするという強硬手段に出るが、それでも尚文は和解を拒絶。その想いを汲み取ったフィトリアは、代わりにフィーロとの一騎打ちを提案する。

18. 連なる陰謀
勇者たちと話し合うため、尚文は正面から関所を抜けようとする。しかし、そこには一番話の通じなそうな元康が待ち構えていた。問答無用で襲いかかってくる元康。かつてないほどの殺意が意味するものとは……。

19. 四聖勇者
教皇が有するのは四聖武器の力を備えた究極の武器。その刀身から放たれる「裁き」と強大な魔力障壁を前に、尚文たちは為す術がなかった。窮地に陥る中、偽勇者として裁かれる側となった元康が驚きの行動に出る。

20. 聖邪決戦
教皇の「大聖堂」に囚われながらも、攻撃の手を休めない尚文たち。しかし、神聖な領域において呪いの盾は無効化され、あと一撃が届かない。尚文は新たに解放された呪いの盾を使おうとするが、竜の怒りに心を蝕まれて……。

21. 尚文の凱旋
ミレリアのおかげで一命を取り留めた尚文は、彼女から勇者召喚の真実と盾の勇者が迫害される理由を聞かされる。そして、尚文の冤罪を晴らすというミレリアによって、オルトクレイとマインの弾劾裁判がはじまる。

22. 勇者会議
紆余曲折ありながらもクラスアップを果たした尚文たち。三勇者とともに祝賀会という名の会談に参加し、いわゆる「ボーナスステージ」の存在を知る。一方その頃、ラフタリアは祝賀会場で揉め事を起こしていた。

23. カルミラ島
カルミラ島に向かう船の中で再びラルクに遭遇し、尚文はペースを崩されながらも、気さくな彼と徐々に打ち解けていった。経験値稼ぎに、賑やかな食事。この世界にきて初めてと言えるくらい充実した時間が流れていく。

24. 異世界の守護者
海上で波を迎え撃つため、メルロマルクは大艦隊を編成する。女王自ら指揮を執るが、三勇者は相変わらず役に立たず、尚文たちが孤軍奮闘するばかり。尚文はラルクとテリスの協力を得て波に対抗するのだが……。

25. 盾の勇者の成り上がり
グラスは異世界の勇者を名乗るラルクの仲間だった。尚文は強烈な連携攻撃を耐え凌ぎ、一騎打ちでグラスに肉薄するのだが……。本当にこの世界を守りたいのか、尚文はグラスとの戦いの中で己の覚悟を問われる。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 14

76.4 3 陰謀で冒険なアニメランキング3位
マギ The Kingdom of magic (2期)(TVアニメ動画)

2013年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (911)
5824人が棚に入れました
迷宮ザガンを攻略し、シンドリア王国での宴を満喫するアラジンたち。
そこでアラジンはシンドバッドから、『三人のマギ』について聞かされ、シンドリア王国のマギとしてレーム帝国に行くことを持ちかけられる。
アラジンはその言葉に対し、自分はシンドリアのマギではないと微笑む。

宴の中、アラジンはアリババに、この世界を終わらせないことを誓う。
「……でも、僕はこれからどこに向かって進めばいいんだろう?」

声優・キャラクター
石原夏織、梶裕貴、戸松遥、小野大輔、木村良平、櫻井孝宏、細谷佳正、森久保祥太郎、堀江由衣、大久保瑠美、羽多野渉、杉田智和、藤原啓治、水樹奈々、瀬戸麻沙美、花澤香菜、小野賢章、福山潤、森川智之、松岡禎丞、逢坂良太、井上喜久子、チョー、柿原徹也、日野聡、坂本真綾、阿澄佳奈、高垣彩陽、谷山紀章、宮野真守
ネタバレ

GvwT さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

感想

マギの第2期
迷宮ザガン攻略からお話は始まります

第1話
{netabare}いきなりアラジンがすごいことになってる!?
知らない間に話が進んでるかと思ったわ
前作のラスボス的存在がエロ担当とわね
3人一緒で冒険に行くわけではないのか・・・{/netabare}

第2話
{netabare}紅玉ちゃんは相変わらず可愛いなあ
いい感じに魔法バトルでハジケてたな
てかまだ「旅立ち」しないのかい(゚Д゚)ノ
皆が進む道を決めたってことですね{/netabare}

第3話
{netabare}アリババくんはボッチになってしまうのか・・・
ってΣ(゚Д゚ υ) アリャ
結局同じ船に乗ってるやんけ!
最後に海賊が出たぞおおおお
半分禿げてるぞおおおおwww{/netabare}

第4話
{netabare}白龍くんがとても有能ですた
あの根っこには流石に気づくと思うのだが・・・
マドーラおばさんの目がヤバイ
怖い(´д゚`ll)
モルさんマジかwww
{/netabare}

第5話
{netabare}つまりあれだろ
母の愛は偉大ってことですね
あんな怖い母さんは嫌だけど・・・
白龍うううううううう!!!!!
アラジンの”皆”の中にいなかっただけはあるねww{/netabare}

第6話
{netabare}白龍お兄さん見事な暴走ぶりでした
洗脳がとける前もとけた後もね・・・
むしろ後の方がやばかったwww
まさか盛大にマミるとは思ってもみなかった
モルさんを泣かすなんて許さんぞ白龍ううううううううう!!!!!
{/netabare}

第7話
{netabare}顔芸するモルさんは可愛いですねえ
そして3人は別々の道へ・・・
なんか殺し大好きガキンチョが出てきた((((;゚Д゚))))
何人真っ二つにするのさ
次回からはハリポタですか?
{/netabare}

第8話
{netabare}いつの間にか体育会系も真っ青のスポ根アニメに((((;゚Д゚))))
アラジンとスフィントスの絡みがお約束過ぎて面白い
スフィントスがアリパパの師匠にそっくりだけど・・・
ありがとう、教官のおっぱいには吹いたwww
喜久子教官は実はいい人なんだね
アラジン大成長!!
{/netabare}

第9話
{netabare}今回からアリババ回
やはりお笑い担当だけあって面白いですね
ギャグ多めで観てて楽しいです
アリババくんは意外と強いことが判明!
彼はマゴイをうまく扱えるようになるのか!?{/netabare}

第10話
{netabare}シェヘラザードとかいうロリが出てきた!
ロリが一番偉い国はいい国のはずです
アリババ苦戦するも、圧倒的なタフネスで生き残る!
そしてマゴイが融合して覚醒するオプション付きでした
トトも簡単に落とすし流石です
{/netabare}

第11話
{netabare}アリババお兄ちゃん'sが登場
随分丸くなってるデシ
その後モルさんがcv石田彰と遭遇
cvが石田さんだと信用できないのは私だけ?
そろそろ大きな戦争が起こるとかなんとか
煌帝国に視点を移すと・・・
白龍が完全に闇落ちしてました{/netabare}

第12話
{netabare}母親強すぎいいいいいい!!!
しかも怖いし
白龍味方いねええええ
と思ったらジュダルが手を差し伸べてくれるかも?
これって堕天確定じゃんww
年明けからはアラジンのターンかな〜{/netabare}

第13話
{netabare}アラジンが主席じゃない!?
ティトスとかいう性別曖昧野郎が主席だそうです
そんなティトスとの魔法バトルがいきなり始まりました
かなり激しいバトルだった( ゚Д゚) ス、スゲー!
ティトスの腕にもあれが!!!
ロリのしもべだったのね、、、
{/netabare}

第14話
{netabare}OPがチェンジ!
ティトスくんの移り身が早すぎる〜
しかもなんかキャラが変わってる気がするし
スフェントスくんって回復魔法使い
ドラクエで言うと僧侶か
似合わねええええええwwwwww

5等許可区はマゴイ生産場
そこに住んでる人から無理やりマゴイを奪うための場所だった・・・
そこには今にも命を落としそうな幼女が
許さんぞマグノシュタット( ゚Д゚)ドルァ!!
ジジイなら百歩譲ってもいい、だが未来の明るい幼女の命を奪おうなんてこの俺が絶対許さない!!!{/netabare}

第15話
{netabare}一瞬でやられたティトスくん
どうやらマゴイが足りないご様子
マイヤーズ先生が姉さん!?
そして学長は簡単に許してしまったぞ(・□・;)
何か裏があるのか?

学長の過去から学んでいこうのコーナーが始まりました
まあこれだけのことがあったらこういう考えにたどり着くわな魔導師の魔導師による魔導師のための国
でもこの考えはうまくいかないんだろうなあ{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 8
ネタバレ

ようす さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

大好きな人たちと笑い合える世界のために、強くなりたい。

マギの2期です。

2期を見る前に1期の視聴は必須です。
1話は何の振り返りもなく始まります。

1期も楽しめましたが、
2期も怒涛の展開でわくわくと楽しめました♪

キリのいいところまで進むために、
だいぶ無理して詰め込んでいる感じもしましたが。笑

2期は全25話です。


● ストーリー
“ダンジョン”と呼ばれる迷宮が突然現れた世界。

ダンジョンを攻略した者には、そのダンジョンの支配者であるジン(魔人)が宿る金属器(きんぞくき)を手に入れることができる。

自分が何者なのかということや世界の謎など、
今までわからなかったことがだんだんわかってきたアラジン(♂)。

アラジンは魔法の勉強をするために、
アリババ(♂)は自分の金属器(きんぞくき)を使いこなすために、
モルジアナ(♀)は故郷に帰るために、

それぞれが新たな目的地への出発を決意する。


1期も面白かったけど、
王道の展開を恐る恐る辿るような少し不安定な印象がありました。

だけど、2期の面白さには安定感がありました。
どんな冒険が待っているのだろう?というわくわくを素直に感じることができました♪

さらに、ジンを宿す金属器や、それを使いこなす金属器使い達がバンバン登場して、バトルも盛り上がる!

強い人たちがどんどん集まってくるわ、戦う相手も強すぎるわで、
途中からちょっとぽかーんとなってしまいましたw

特にラスト2話は展開詰め込み過ぎで、
なんとかギリギリ終わらせましたという感じでしたw

確かにキリのいいところで終わったけれど、
個人的には詰め込まれ過ぎて少し不完全燃焼。

後日談もしくは3期が欲しかったなー。

メインディッシュで終わってしまうより、
最後はデザートでホッとしたかったという感覚です。笑


≪ 並行して進む物語 ≫

7話からは3人がそれぞれの目的地に向かうため、
物語も3つに分かれます。

強大な力を持つ煌(こう)帝国の話も絡んでくるから、
正確には4つぐらいのストーリーが並行して進んでいます。

1つずつでも濃いストーリーになりそうなのに、
ちょっとずつ進めることでいろんな味で飽きずに楽しめる^^

全く交わらないと思うそれぞれの話が、
3人の絆でつながった時、この作品の本領発揮だなあと感じました。

やっぱりこの3人は一緒がいい♪


● キャラクター
これまで登場したキャラ達も安定していますが、
新たなキャラもたくさん♪

たくさん登場するのに、
それぞれにちゃんと魅力があるのがいいね。

今回の私のお気に入りは煌帝国の皇子&皇女たち♪

1期でも登場していた練紅玉(れんこうぎょく)は、
2期になってさらに魅力が増して大好きなキャラに♪

強いし乙女だし純粋だし、
なんて可愛い姫さんだこと^^

登場したものの、君は誰?状態のキャラもいるし、
まだまだ掘り下げてほしいキャラもたくさん。

恋心とアラジンの顔の広さが世界を救うんじゃないかと思うぐらい、アラジンは誰とでも仲間になる天才です♪


● 音楽
【 前半OP「ANNIVERSARY」/ シド 】
【 後半OP「光-HIKARI-」/ ViViD 】

どちらもこの作品と合う前向きな雰囲気の曲です♪

シドの曲とマギは相性いいですね^^

1期同様、曲とアニメーションの合わせ方も好きです。
後半OPのアニメーションはネタバレが多すぎた気がしますがw

最後にはこういう展開になるのねーって、
新しいOP始まった瞬間にわかってしまうのは、どうなのw


【 前半ED「エデン」/ Aqua Timez 】
【 後半ED「With You/With Me」/ 9nine 】

「エデン」は神曲ですね。
今回一番お気に入りなのは、この曲です。

後半EDは、戦いに向かう勇ましさとの相性がよかったです。

本編と一緒にこの曲が流れる展開は盛り上がりました。
テンション上がったー!


● まとめ
内容に関しては大満足です。
私は1期よりも2期の方が好きでした^^

ただ、十分に回収できていない伏線や気になるところも多いのが引っかかるー。
{netabare} モルジアナは何をしていたのか、白竜はどうなっちゃうのか、など。 {/netabare}

まだまだ彼らの冒険が終わる気配がないだけに、
3期がないのが残念(´;ω;`)

それでも十分原作が人気な理由はわかりました。
面白かったです^^

投稿 : 2024/05/04
♥ : 14
ネタバレ

Yulily さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

大陸全土を巻き込む壮大なストーリー&マギの好きなキャラクターランキング

原作は少年サンデー連載は未読
マギ1期視聴済み


「マギ」という作品は作者曰くアラビアンナイトで知られる「千夜一夜物語」を
ベースにした作品だということです。

登場するキャラクターはアラジン、アリババ、シンドバッドは
アラビアンナイトに登場する人物としてとても有名ですね。とにかく魅力的な
キャラクターが勢揃いしています。

1期から続く2期、1期視聴は必須です。

TVアニメ第1期に続くストーリーの第2期は舞台を魔法使いの国
「マグノシュタット」に変えています。

主人公のアラジンが魔法技術の習得と闇の金属器の謎を解明するため
マギという立場を隠し、マグノシュタット魔法学院の生徒として入学します。

同じ頃アリババも修行をしにレーム帝国の闘技場に来ていた。
お互い別々の場所で順調に道を進んで行こうとしていた。

{netabare}
後半に向けて物語はマグノシュタットとレーム帝国の戦争へと移っていきます。
レーム帝国のシェヘラザードの理想は魔法ではなく人の力で国を発展させること
マグノシュタットのモガメットの理想は少数の魔道士たちの力で国を発展させる
こと。この思想の対立ですね。一般的な正論はシェヘラザードでしょうが
結局ティトスを取り戻すという口実を使いマグノシュタットに侵略する戦争を
始めるのはレーム帝国なんですよね。
どちらの思想も間違いとはいえないので、異文化の者との共存の難しさを
考えさせられました。

ここからの展開が凄い。
レーム帝国からはファナリス兵団も出てきてそれに対抗するため、
アラジンが覚醒したり、アリババが登場したり。更にそこに煌帝国も現れる。

結果堕天したモガメットは暗黒点を呼び出し、練玉艶 (れんぎょくえん)が
アルマ・トランのマギと衝撃の事実が発覚する。

金属器使いたちが一斉に集結し、それぞれが魔装化して依り代に向けて
極大魔法の連射。

これだけの金属器使いたちの総力戦は圧巻です。絶望的な力を持つ依り代に
対し争ってた皆が力を合わせて立ち向かう。

依り代を破壊しようとするが、しかし全く通じない。この絶対絶命の中
駆けつけたのはシンドバッド率いる七海連合。


もうこの男に持っていかれました!七海の覇王登場!
この世界が生んだ 奇跡!!「第一級特異点」シンドバッド!
シンドバッドの「バララークサイカ」巨大な落雷が依り代へ

七海連合の凄まじい力に絶対絶命のピンチを回避することに成功しました。

出番が少なかったモルジアナも到着。アリババを助ける。
またモルジアナにお姫さま抱っこされています。

ただ、金属器使いたちが集結する中、1人だけ戦いに来なかった白龍。
暗黒面に堕ちたのでしょうこの後の展開が気になります。


アラジンとアリババとモルジアナの3人が揃い3人の拳タッチ!
それぞれ自信に満ちた表情ですね。


シェヘラザードが次のマギを自分では無く、ティトスを迷わず指名
したのが素敵でした。また生まれて来れて良かった。
{/netabare}

原作が進んでからまた3期という形で彼らに会えますように。終


●ランキング
マギの魅力的なキャラがこれだけ勢揃いしたので気になる世間のランキングを
いくつかまとめて集計してみました。

【キャラクター人気ランキング】
1 位
アリババ・サルージャ

2 位
ジャーファル

3 位
シンドバッド

4 位
ジュダル

5 位
モルジアナ

6 位
練紅覇

7 位
アラジン

8 位
ティトス・アレキウス

9 位
練紅玉

10 位
練白龍

アリババさんすごい人気なんですねジュダルちゃんの人気は嬉しいです。

【これは私の好きなキャラクターランキング】
後であにこれbest10に。。
1 位
練紅覇

2 位
シンドバッド

3 位
ジュダル

4 位
練紅玉

5 位
練紅炎

6 位
モルジアナ

7 位
アラジン

8 位
ティトス・アレキウス

9 位
アラジン

10 位
アリババ・サルージャ

魅力的なキャラクターが本当に多いです。ジュダルちゃんはアクセラレータ系で
気に入っています。練紅覇は迷いなく1位です。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 24

78.5 4 陰謀で冒険なアニメランキング4位
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかII(TVアニメ動画)

2019年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (658)
3368人が棚に入れました
その街には多くの神々が住まい、その街の中心には地中奥深く――深淵へと至る『ダンジョン』が存在する。その街の名は迷宮都市オラリオ。女神ヘスティアと冒険者ベル・クラネルは、相も変わらず主神とたったひとりの眷族という最小構成。だが、世界最速のランクアップという偉業を成し遂げたベルには、これまでにないほどの視線が注がれ始めていた――迷宮・出逢い、そして冒険――これは再び綴られ始めた、――少年が歩み、女神が記す【眷族の物語】――

声優・キャラクター
松岡禎丞、水瀬いのり、内田真礼、細谷佳正、赤﨑千夏、早見沙織、大西沙織、渡辺明乃、千菅春香、KENN、逢坂良太
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

つなぎの2期

今作はダンジョン攻略よりもファミリア同士の抗争が主眼。
またもベルが大活躍。

最初はアポロン・ファミリア。因縁をつけられて決闘という事態になってしまうが、色々あっても解決。この辺りはまだ面白さが水平線。

次は色街を取り仕切るイシュタル・ファミリア。この話が個人的に熱かった。一気に面白いと思うに至った。イシュタルがエッチすぎる。この魅力には逆らえないのも分かる。春姫も可愛くてたまらないんだけど、なんだかんだ姉御肌で面倒見が良いアイシャも好きだったな。最後まで春姫思いで優しい。
フリュネは怖すぎた。自称美しすぎる女だけど、サイズがおかしい。とはいえ、やられかたがちょっと可哀想。
フレイヤに対して嫉妬に狂っていたイシュタルが途中から完全に負け確実な行動になったのは草。少々寂しくもある終わり方。
この話でまた一人ハーレム要員増えたな。いちゃいちゃしてヘスティアが嫉妬するのも頷けるなあ。

最後は兎に角戦いたいけど、滅茶苦茶弱いアレス・ファミリア。若干のドタバタあったけども、ヘスティアとベルの絆が強くなってこれからの3期に向けてどうかというところ。アイズの少しだけ伏線ぽい{netabare}憎しみが垣間見える{/netabare}シーンも気になる。

面白いし、続きを早く見たいけれど、キャラクターが増えすぎて時々分からなくなりそうになってしまう。そこは難点。


OP
HELLO to DREAM 歌 井口裕香
ED
ささやかな祝祭 歌 sora tob sakana


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
第1話 神の宴(パーティー)
18階層にて黒い階層主(ゴライアス)を撃破し、無事に生還した【ヘスティア・ファミリア】所属のベル・クラネル。ダンジョン探索の合間に開かれたささやかな酒宴。その席でベルは、他の冒険者から、あからさまな挑発を受け、乱闘騒ぎを起こしてしまう。乱闘騒ぎの相手は【アポロン・ファミリア】。その団長であるLv.3の冒険者、ヒュアキントスを相手に、ベルは完膚なきまでに叩きのめされる。そして後日、ベルとヘスティアのもとに一通の書状が。それは、アポロンが主催する神の宴への招待状だった--

第2話 太陽神(アポロン)
神の宴で主催者のアポロンから、ベルを賭けた派閥間の決闘--【戦争遊戯(ウォーゲーム)】を持ちかけられたものの、これを断固拒否したヘスティア。しかし翌朝、ベルとヘスティアの本拠地(ホーム)に【アポロン・ファミリア】の襲撃が。アポロンが気に入った子供は、地の果てまで追い回される--かつて同じ憂き目に合ったダフネとカサンドラから、そう聞かされるベル。街中に追手が配置され、ベルとヘスティアが提案を呑むまで、どこまでも追い込む……それこそがアポロンの狙いだった。そしてヘスティアを連れ、逃げ惑うベルの前に、【太陽の光寵童(ポエブス・アポロ)】ヒュアキントスが立ちはだかる--

第3話 集結(コンバージョン)
タケミカヅチやミアハの協力を得たことで【アポロン・ファミリア】の襲撃を切り抜け、アポロンに宣戦布告を叩きつけたヘスティア。ベルをアイズとの特訓に向かわせ、自身はアポロンとの【戦争遊戯(ウォーゲーム)】開催に伴う交渉に臨むことに。一方で団長・ザニスの手により、半ば強引に【ソーマ・ファミリア】に連れ戻されたリリ。必死の思いで主神・ソーマに派閥からの脱退を願うものの、聞き入れらることはなかった。アポロンとの交渉を終え、タケミカヅチ、ミアハと共にリリの救出に向かうヘスティア。ベルとの約束を果たすため、そして大切な仲間を救い出すために--

第4話 戦争遊戯(ウォーゲーム)
神酒(ソーマ)の魅惑に打ち克ったリリ、友を助けんと名乗りを上げたヴェルフと命の三名が新たに【ヘスティア・ファミリア】に改宗(コンバージョン)。更にヘルメスの助力もあって、派閥外の助っ人としてリューが参戦。未だ歴然とした物量の差はあれど、ベルたちを取り巻いていた絶望的な状況には、光明が差し始めていた。迎えた【戦争遊戯】当日。好奇、憂慮、期待、信頼--迷宮都市(オラリオ)中の様々な目が見守る中、リューの魔剣が、命の魔法が、開戦の狼煙を上げる--

第5話 竈火の館(ホーム)
【戦争遊戯(ウォーゲーム)】に見事勝利し、ベルを守りきった【ヘスティア・ファミリア】。リリも正式な手続きを経て改宗(コンバージョン)を済ませたことで、派閥は主神も含め総勢五名に。本拠地(ホーム)についても、先の騒動で破壊された教会に代わり【戦争遊戯】の副産物として手に入れた【アポロン・ファミリア】の巨大な館に引っ越し、新たな門出としては、まさに順風満帆。更に特筆すべきは、史上最速でLv.3に到達という快挙を成し遂げたベル。それに伴い、派閥の名声はうなぎのぼり。この機を逃すまいと、ヘスティアは更なる団員の増強を画策するが--

第6話 淫都(イシュタル・ファミリア)
夜な夜な不審な動きを見せ、出歩く命を心配し、後をつけることにしたベル、リリ、ヴェルフの三名。【タケミカヅチ・ファミリア】の友人である千草と合流し、命が向かった先は、オラリオが誇る、もうひとつの顔--大歓楽街だった。命と千草が歓楽街を訪れた理由は、昔なじみの友人が働いているという噂を聞きつけたからという話……だが、尾行のさなか人混みに揉まれて、ベルは仲間たちとはぐれてしまう。そして、迷い込んだ歓楽街で、肉感的な魅力を放つ娼婦・アイシャに目をつけられ、半ば強引に彼女の客となることに--

第7話 狐人(ルナール)
娼館で出会った狐人(ルナール)の娼婦・春姫の助けで、アマゾネスの娼婦たちから命からがら逃げ出し、なんとか貞操を守りきったベル。だが、望まぬ形で娼婦となり、助けられる資格もないと救いを諦めている春姫に、疑問を覚える。更に命の尋ね人が当の春姫であったこと、そして彼女が所属する【イシュタル・ファミリア】が第一級冒険者まで擁する大派閥で、非常に狡猾で好戦的であることを知らされ、ベルの疑問は、苦悩へと変わっていく。その頃、フレイヤを目の敵にするイシュタルは、ベルがフレイヤの寵愛の対象であることを知ることに--

第8話 殺生石(ウタカタノユメ)
春姫を身請けするため、ダンジョンに潜り、モンスターを狩り続けるベルたち。しかし、ダンジョン内の食料庫(パントリー)で突如襲撃してきた【イシュタル・ファミリア】により、ベルと命は捕らわれの身となってしまう。拘束され、監禁された状態で目を覚ましたベル。眼の前には、肉欲を剥き出しにし、ベルを慰み者にせんとするフリュネの姿が。恐ろしい第一級冒険者に手篭めにされ、廃人となるまで絞り尽くされる--悪夢すら生易しいと思えてしまう現実からベルを救ったのは、またしても春姫だった--

第9話 戦闘娼婦(バーベラ)
術者の生命と引き換えに、狐人(ルナール)が持つ妖術を無制限に使用可能とするアイテム『殺生石』。『階位昇華(レベルブースト)』という破格の妖術を有する春姫の過酷な運命を知り、立ちつくすベル。脆い覚悟をアイシャに見透かされ、言い返すことすらできなかった。ベルが憧れ、そうありたいと願う英雄の姿とは--為すべき行動を思ったとき、ベルの右手が白い輝きを放ち始める。『春姫の英雄』になることを誓ったベルは立ち上がり、再度【イシュタル・ファミリア】の本拠地(ホーム)へ乗り込む--たったひとりの少女を救うために。

第10話 英雄切望(アルゴノゥト)
捨て身の行動により命が開いた血路に飛び込み、殺生石を砕いたベル。その状況にあってなお、救いを求めようとはしない春姫に、ベルは思いの丈を叩きつける。春姫の本当の願いを聞かせてほしいと。詠唱された『階位昇華(レベルブースト)』の妖術が加護を与えた先はベル・クラネル。偽りなき願いを叫ぶ春姫を背に、ベルは第一級冒険者たるフリュネを迎え撃つ。同刻、紅く燃え盛る歓楽街の一角。その中心にはオラリオ最強の冒険者、そして--最強を束ねる美の女神(フレイヤ)の姿が--

第11話 進軍(ラキア)
女神イシュタルの天界への強制送還を以て歓楽街の一角は壊滅。春姫も晴れて解放され【ヘスティア・ファミリア】へ改宗(コンバージョン)も決まった。そんな中、国家系派閥【アレス・ファミリア】によるオラリオ襲撃の一報がもたらされるものの……圧倒的な戦力を有する迷宮都市が普段の営みを乱すことはなく。ベルも穏やかな日常を送っていたが、ほんの些細な言葉の行き違いから、ヘスティアが本拠地(ホーム)を飛び出してしまう--

第12話 女神と眷族(アイノウタ)
オラリオを襲撃中のアレスに捕らえられてしまったヘスティア。アイズやアスフィの協力もあり、ヘスティアの元に辿り着いたベルだが、不慮の事故により、ベル、ヘスティア、そしてアイズは谷底の濁流に呑まれてしまう--ベルたちが流れ着いた先は山間の集落・エダス村。強大なモンスターの庇護に預かる平和な村で、ベルとアイズは、体調を崩したヘスティアの看病、そしてアレスの動向を警戒しつつ、村の世話になることに。ヘスティアの回復を見守る日々の中、村では豊穣を祈願する祭の日が近づいていた--

投稿 : 2024/05/04
♥ : 12
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

さらに暇を持て余した神々の遊び

かつて「タイトルで損をしてる」とも謳われた『ダンまち』こと『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』の2期でございます。

意外にも真面目にダンジョンRPGしてたことを好意的に捉えられてたのは周知の事実かと思います。
外伝を挟んだり、劇場版を挟んだりしてからの満を持しての2期でした。そしてのっけから重要なこと↓

 {netabare}今回はダンジョンに入りません!{/netabare}

真面目なダンジョンRPGを期待してたところ肩透かしを食らいました。
ここは評価別れそうなところですね。「タイトルで損をしている」なら可愛いほうで「タイトル詐欺じゃん」となると穏やかではありません。面白ければ不問に付される程度のことでしょう。
ダンジョン入らずに何するの?は本編でご確認ください。ちなみに私は特に気になりませんでした。
やや人の出入りはあるものの1期で良いと感じた部分はそのままに、世界観を拡げてくれたと感じられたことが理由です。

【1期で良いと感じたポイント】
 1.ナメたタイトルのわりにはまともな内容
 2.ヘタレな主人公が苦難を乗り越え成長していく
 3.ハーレムは申し訳程度(と感じる)そして俺TUEEEも申し訳程度(と感じる)
 4.緩急つけた魅力的なキャラたち

この1.~4.がブレてないんですよね。外形は変わっても脈打つものは何だろう?に着目すると一本筋が通っている。そんなお話になってます。
原作が長寿シリーズであり、世界観がきちっと固まっていると思われる作品です。
導入部分は正統派ダンジョンRPG(1期)。実は群雄割拠であることを説明する目的でロキ・ファミリアをピックアップして作品の幅を横に拡げた外伝。
そして第2期。オラリオという世界の中心みたいな場所があって、神々と眷属がファミリアを形成していることが前提だったこの世界の根本部分の説明がなされます。

オラリオ外の地域や人について言及がなされ、その比較文化的観点からダンジョンのある都市オラリオの世界での位置づけがわかってきます。
さらに、本作の特徴でもある神々と眷属の関係性や異なるファミリア間のルールなどにもメスが入ります。1期の時から小出しにはなっていた


 “なんでダンジョン中心の世界観形成がなされてるの?”


神々の思惑やこれまでの歴史を踏まえて明らかになっていった2期でした。
私は1期のレビュータイトルに “ 暇を持て余した神々の遊び ” とネーミングしたわけですが、暇かどうかはさておいて、奇しくも そのような様相を呈していったわけです。

1期のおさらいを兼ねた特別編の第0話を除いての全12話。
{netabare} 終わってみれば「3期あるよ!」アナウンス込みの俺たたエンドではありますが、{/netabare}世界観を拡げてくれた第2期となりましょう。
1期気に入った方は放っといてても鑑賞候補に挙がるでしょうから、その時に「ダンジョン入らないけど意味はあるよん」くらいの構えで楽しんでいただけたらよろしいかと思います。
OPEDは特に印象に残らない普通の曲でした。




※ネタバレ所感

■全12話の構成

{netabare}大きく3篇に別れてましたね。

#1~#4 アポロンとのいざこざ
#6~#10 イシュタルとのいざこざ
#11~#12 痴話喧嘩{/netabare}

{netabare}日常回の果てに視聴者が食いつきそうな見せ場(10話の春姫救出バトル)を提示してちゃんちゃんではありませんでした。

前2つのアポロン編とイシュタル編。
前者でヘスティアファミリアの増員、後者で春姫とベルくんのやり取りを通じ英雄の定義を試みます。
最終2話で「神の思惑」「ダンジョンクエストの最終到達地点」「オラリオとオラリオ外」を提示しての終幕でした。

興味深かったのはアポロンとイシュタル双方に対するフレイヤの態度。ベルくんにご執心な女神様がアポロンにはやや寛容でイシュタルには観た方はご覧の通りなほぼ真逆な対応をしました。この境界線って何だろう?
酒場のシルちゃんから貰った緑色の石がヒュアキントス団長の即死攻撃からベルくんを守りました。割れた石の下にはフレイヤの刻印。なんでシルちゃんがそんなマストアイテムを持ってたかは不明ですが、あくまで間接サポートです。対してイシュタルにはカチコミ入れての吉原炎上。

ベルくんが超えられそうな壁なら捨て置いてるというのか?
ベルくんに興味を示した面々のベルくんへのアプローチの仕方によって態度が変わるのか?

未だ私にはよくわかっておりません。{/netabare}


■神と眷属の関係
神と眷属の関係、ファミリア間のルールなど詳細がわかってきました。

{netabare}・別のファミリアは抗争に口を出せない ギルドもファミリア間抗争に口出しできない{/netabare}
{netabare}・ファミリアの移籍には神の許可が必要

成文法はなく暗黙の了解みたいなものが多いようです。ギルドも仲裁の権限を与えられてるわけではないというのは驚きでした。控えめにいって神々の匙加減、悪くいえば気分次第。
ふざけてそうでフレンドリーそうでそうは言っても神は神で絶対なものであることが伝わってきます。{/netabare}


■ベルくんが主役の理由
みんなベルくん好きですね。

{netabare}オッタルに「ここにミノタウロスの群れを呼べないかしら?」と表情変えずに嫉妬するフレイヤを筆頭にメインネタだったアポロンとイシュタル。ヘスティアは言わずもがなです。
ヴァレン某との初ダンスのサポートをするミアハやヘルメス。援軍かけつけのタケミカヅチその他神様たちに愛されております。
その理由の一端が明かされてましたね。ベルくん本人の英雄願望と辻褄の合うネタ明かしでした。{/netabare}



※オマケ

■春姫さん正妻説
海外の映画を観るとよくわかるんです。娼婦がヒロインの作品はとかく暗い話が多い。
立場を超えた愛を描いた『プリティウーマン』『ムーランルージュ』などの名作も入りは男が上、女が下からスタートします。
対して日本はびっくりするほど対等な目線で描かれることが多いと思います。

{netabare}本作のイシュタル編もまさにそんなお話。娼館というより遊郭の佇まいであったことも大きいかしら。身請け制度は海外にはなかったと思います。
ちょっと日本式の捉え方について海外の反応なんて眺めるのも面白いかもしれません。
ヒロイン春姫さんだけでなく、アマゾネスを統括していたアイシャを2期屈指の好キャラとして描いてもおりました。職業に貴賎なしは言い過ぎかもしれませんが、対等とするに抵抗はない。日本人の皮膚感覚です。{/netabare}

{netabare}イシュタル編はベルくんと春姫を通しての英雄の定義と申しました。

別の作品レビューで触れた記憶があるお話。海軍大将を務めあげ、第16、22代総理大臣となった山本権兵衛の妻ときは遊女です。
詳細は他に譲るがこの男。ときを貰い受けるために身請けではなく強奪という手段を強行し(結局身請け金は支払った)、晴れて夫婦になって以降は、生涯を通じて妻に尽くした剛と優の者であったとされています。ときも出自をわきまえ公の場には一切出てこなかったとのこと。

ベルくん↓
「あなたが娼婦だからですか?英雄にとって娼婦は破滅の象徴。あなたはそう言いました。だけど僕とあなたが憧れた英雄はそんなんじゃない!たとえ娼婦でも!恐ろしい敵が待ち受けていたって!英雄は見捨てない!」

日本人にとって“英雄”という概念は欧米人と比較すれば希薄なところではありますが、前に出過ぎない春姫の印象と合わせて、実在したとある夫婦を想像させるものでした。{/netabare}


{netabare}ただちょっとねというかなんというか。
なにがなんでもヒロインは生娘にするという断固たる意志を感じるところがいやはやなんともw{/netabare}



視聴時期:2019年7月~9月 リアタイ視聴

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2019.10.02 初稿
2020.04.18 修正
2021.10.15 修正

投稿 : 2024/05/04
♥ : 64
ネタバレ

toshi1015 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

原作既読 英雄に憧れるベル君の冒険譚

※アニメを見終わるまで☆評価は3のまま変えていません
原作ラノベ 「大森藤ノ」GA文庫 1〜15巻
漫画「九二枝」ヤングガンガンコミックス 1〜10巻
(2019.07.12外伝ラノベ ソードオラトリア12巻発売)

【裏表紙の紹介文】
アニメ2期
※原作ラノベの裏表紙の説明文なので、結末などは書いてませんが、展開など若干ネタバレがあるのでご注意を。7巻以降はアニメが追いついて来てから追記予定です。

6巻
{netabare} 「ヘスティア、君に『戦争遊戯(ウォーゲーム)』を申し込む!」「なんだとアポロン!?」
『戦争遊戯(ウォーゲーム)』ー対立する神々の派閥が総力戦を行う神の代理戦争。勝者は敗者の全てを奪う。そして敵神(アポロン)の狙いはー
「君の眷属、ベル・クラネルをもらう!」
戦闘開始までの期限は一週間。更に追い打ちをかけるように今度はリリが【ソーマ・ファミリア】に捕らえられてしまう!
もはや絶望的な状況。それでも少年と『出会い』、幾多の『冒険』を経た絆が今ここに集結する。全ては勝利するために!
『上等だ、アポロン!僕等は受けて立ってやる、この戦争遊戯(ウォーゲーム)を!』
これは、少年が歩み、女神が記す、ー【眷属の物語(ファミリア・ミィス)】ー {/netabare}

アニメ1期
1巻
{netabare} 迷宮都市オラリオー『ダンジョン』と通称される壮大な地下迷宮を保有する巨大都市。未知という名の興奮、輝かしい栄誉、そして可愛い女の子とのロマンス。人の夢と欲望全てが息を潜めるこの場所で、少年は一人の小さな「神様」に出会った。「よし、ベル君、付いてくるんだ!【ファミリア】入団の儀式をやるぞ!」「はいっ!僕は強くなります!」
どの【ファミリア】にも門前払いだった冒険志望の少年と、構成員ゼロの神様が果たした運命の出会い。
これは少年が歩み、女神が記す、ー【眷属の物語(ファミリア・ミィス)】ー {/netabare}
2巻
{netabare} 「はじめまして、白髪のお兄さん」
ベルに声をかけてきたのは、自ら《サポーター》を名乗る少女・リリだった。半ば強引にペアを組むことになった少女を不審に思いながらも、順調にダンジョンを攻略していく二人。束の間の仲間(パーティー)。
一方でリリが所属する【ソーマ・ファミリア】には悪い噂が絶えない。その先には、人の心までも奪うとされる《神酒(ソーマ)》の存在がー?「神様、僕は……」「大丈夫、ベル君の異性(ひと)を見る目は確かなのさ。神(ぼく)のように、きっとね」
これは少年が歩み、女神が記す、ー【眷属の物語(ファミリア・ミィス)】ー {/netabare}
3巻
{netabare} 「……君は臆病だね」「!?」「臆病でいることは冒険で大切なこと。でもそれ以上にも、君は何かに怯えている」
突如憧れの女性【剣姫(けんき)】アイズと再会を果たしたベル。そこで突きつけられてしまった事実。自分を抉る最大の因縁。紅い紅い、凶悪な猛牛・ミノタウロス。
少年はそんな自分を情けなく思った。そして少年は始めて思った。
僕はー英雄になりたい。『偉業を成し遂げればいい、人も神々さえも讃える功績を』
これは、少年が歩み、女神が記す、ー【眷属の物語(ファミリア・ミィス)】ー {/netabare}
4巻
{netabare} 「「「Lv.2〜〜〜〜〜!?」」」
先のミノタウロス戦での勝利によりLv.2到達、世界最速兎(レコードホルダー)となったベル。一躍オラリオ中の注目・羨望を集めることとなった少年の元には、仲間(パーティー)への勧誘が絶えない。廻り巡る環境(せかい)。そんな折「俺と契約しないか、ベル・クラネル?」偶然にも自分の装備《兎鎧(ピョンキチ)》を創った鍛冶師(スミス)のヴェルフと出会い、仲間を組むことに。しかも、彼は圧倒的な力を誇る《魔剣》唯一の創り手らしいのだが……?
犬人(シアンスローブ)ナァーザ、そして女神ヘスティア、ベルが交わした2つのアナザーエピソードも収録!
これは、少年が歩み、女神が記す、ー【眷属の物語(ファミリア・ミィス)】ー {/netabare}
5巻
{netabare} 「リリ達は囮にされました!すぐにモンスターがやって来ます!」「…そんなっ」「おいおいっ、冗談だろ?」
鍛冶師(スミス)のヴェルフを加え中層へと進んだベル達。しかし他パーティの策略により一転ダンジョン内で孤立してしまう。
ヘスティアはベルを救うため、Lv.4の元冒険者・リュー、さらには神・ヘルメスと共にダンジョン侵入を試みるが……
「ー階層主(ゴライアス)!?」立ち塞がる最凶の敵が、ベル達を更なる絶望へと追いつめる。希望(ひかり)を求め、決死行が繰り広げられる、迷宮譚第五弾!
『限界までー限界を越えて己を賭けろ』
これは、少年が歩み、女神が記す、ー【眷属の物語(ファミリア・ミィス)】ー {/netabare}


15巻まで読みましたが伏線など小難しい事は考えなくてOKです。
迷宮の謎やらベル君の祖父やら色んな派閥の思惑的な描写や、外伝でもアイズ視点から色んな派閥や謎的な事を書かれてますが、気にしないで下さい。
伏線っぽい話しを蒸し返すときはその都度説明があるのでヘーキです。
ベル君の冒険をただ楽しみましょう

1期では1〜5巻まで今回2期は6巻からスタートになります。
なお漫画側はまだ単行本になって無い雑誌側でアニメ2期の話しが始まったばかりなので「1期の復習は漫画1〜10巻オススメです。」話しの先を知りたい方はラノベ6巻からどうぞ

【世界観】
永遠の時間に飽きた神々が神の力を使わない事で人と共存する世界。
・神の力を使わない事で人と暮らす神様達は恩恵を与える事でファミリアと言う派閥を作り眷属達には力を、神には恩恵を失わない為にも神様を守る。
・経験を積むだけではLVは上がらない。己の器を乗り越える事でランクアップLVが上がる。

【迷宮都市オラリオ】
地下迷宮の上に作られた都市オラリオ
・己の器を超える鍛錬、モンスターを倒す事で得られる素材など、ドワーフノーム獣人ホビットエルフ様々な種族職種、神々のファミリアで溢れる都市。

20190803 追記 1〜4話視聴
原作6巻の【ソーマファミリア】神とリリ、【ヘファイストスファミリア】神とヴェルフ、【タケミカヅチファミリア】神と命、と各ファミリアの神と子供の関係と各子供の決意からの【アポロンファミリア】との戦争遊戯だったわけですが…

個人的には1期の山川吉樹監督の演出の方が好みでした。

各話に盛り上がりを入れ視聴者を飽きさせず増やす為だとは思いますが結構端折っていて原作未読な方達は置いてきぼりにならないか心配です…。(とある3期の二の舞いにならなければ良いけど…)

個人的には原作>コミック>アニメ な感想ですカメラワーク?が漫画よりアニメの方が単調に感じました。

原作1冊を4話ペースなら9巻までやるのかな〜今回の【J.C.STAFF】はどう転ぶか…とある原作未読者置いてきぼり演出になりませんように…。

【裏表紙の紹介文】
7巻
{netabare} 新生【ヘスティア ファミリア】始動!
『戦争遊戯』という激戦を乗り越えた新に眷属となったリリ、ヴェルフ、そして命。ベルのもう一つの家族。深まる絆。だが、
「ここは私達のホーム、女主の神婦殿さ」
 命を追ってベルが迷い込んでしまったのはオラリオの歓楽街【イシュタルファミリア】が管理する『夜の街』。
「私はこの歓楽街に買われた身です」
 そこで少年は囚われの身である極東の少女、春姫と出会う。蠢く陰謀に呑み込まれるベルが下す選択はーー。
『これっきりでいい なろう、あのひとの英雄にーー』
 これは、少年が歩み、女神が記す、ー【眷属の物語(ファミリア・ミィス)】ー {/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 3

77.5 5 陰謀で冒険なアニメランキング5位
王様ランキング アニメ(TVアニメ動画)

2021年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (461)
1454人が棚に入れました
国の豊かさ、抱えている強者どもの数、そして王様自身がいかに勇者のごとく強いか、それらを総合的にランキングしたもの、それが“王様ランキング"である。主人公のボッジは、王様ランキング7位のボッス王が統治する王国の第一王子として生まれた。ところがボッジは、生まれつき耳が聞こえず、まともに剣すら振れぬほど非力であり、家臣はもちろん民衆からも「とても王の器ではない」と蔑まれていた。そんなボッジにできた初めての友達、カゲ。カゲとの出会い、そして小さな勇気によって、ボッジの人生は大きく動きだす———— 。
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

独特な絵柄による雰囲気だけのアニメ。

1クール目から微妙だったけど2クール目もやっぱり微妙だったかな。

↓1クール目時点感想
{netabare}
障害を抱えた主人公が旅したり色々する話。
正直この時点でもうきついが、主人公が「アウアウ」しか喋らないのがきつさを加速させてる。
で、3話とかそうだけど、その主人公ががんばってる様子を見せて感動させようとしてくる系の作品。
さらに毎回のようにキャラの泣き顔を映してくるのがキャラデザも相まって、感動の押し売り感がしてきつい。
つべにあがってるEDの公式動画のサムネとかもまさにそれ(曲自体はめっちゃいいけど)

感動ポルノだ!とか、感動ポルノだからだめだ!って言いたいんじゃなくて、単純にこういうのが気持ち悪く感じる。
まあ、24時間と何が違うんだとは思ったけど。

あと、耳聞こえないはずの主人公が普通に聞こえてるような行動を取りまくるって言うねw
ちゃんと手話をやってるシーンもあるんだがそうでないシーンの方が多いし、
ボッジ→カゲ以外の他のキャラとかも割と意思疎通ができてるみたいで。
耳聞こえない設定もしゃべれない設定も「かわいそう」感をだして感動させるためだけのものになってる。
11話で障害者を弱者と見ることへの批判をしてたけど、この作品がまさにそれなんだよね。

最近はまだマシだけど最初の方はほんとに見てられなかった。

で、最近になって感動させようとしてる感はなくなって見られるようにはなってきたが...
特段これと言って面白い要素、いい点がない。
作画がいいのとデザインが独特なので面白そうな雰囲気は出てるがそんなことはない。
だらだらと話が進んでいくだけ。
主人公が剣の特訓をして最終的に針のような剣を扱えるようになる、とか展開自体はいいんだが、なぜ過程をちゃんと描かない?ってなった。
丁寧そうに見えてあまり丁寧ではない。
同じような感じのアニメにしても、まだ不滅のあなたへの方が面白かったと思う。
まあとは言え感動させようとして来なければ不快感はまだマシなので(正直主人公はきついが)2クール目でたぶん少しは評価上がるかな。

2話のカゲの話はめっちゃよかったと思います。
あと、11話も序盤のダイダのところは結構良かったかな。
EDは名曲だと思う。

どうでもいいけど、無職信者が複垢でこの作品に☆1評価連投しまくってますね。思ったより評価低いと思ったら。

↓一話毎メモ(1~11)
{netabare}
1話 ☆0
OPなんて? 気の抜けた炭酸みたいな声だな、全く聞こえん。
もっといい歌手を...
障害者主人公かよ...。耳が聞こえないとは。
ああ、こいつとだけ話せるのか。
国民がこんなに王子バカにしてるけど王様は何も反応なしかよ。
何で入れって聞こえてるの?
普通に言葉通じてて草。
障害感強調されたらこれは切り候補かも。
EDはめっちゃいいな。

2話 ☆9
これよく名前聞くKing Gnuなのか。
何でこんな歌手が流行ってるんだか。
過去回引っ張らないスタイルか。
こっちの方が戦い方汚いじゃん。
カゲだけでいいな。主人公いるときつい

3話 ☆1
暗殺されそう。
は?主人公耳聞こえるか聞こえないかどっちだよ。
まあそりゃ王はきついでしょ。
ボッジの力になりたいっていうと第二皇子を暗殺するのが目的ってとらえられそう。
槍使い強い。駄目だ、主人公きつすぎる。
いや死ぬだろw 
神様になった日最終回がボロクソ言われてこのアニメが絶賛されるのはなぜ?w

4話 ☆4
今回は手話ちゃんとやってていい。24時間やん。
旅だったんじゃないの? 回想声聞こえてて草。
カゲってあの手みたいなやつで手話やってたん。
ほんと主人公きっついわ。

5話 ☆7
再会早すぎ。弟のキャラいいじゃん。
ボッジを裏切ったから信頼できないと。
きたない 焼き鳥 洗脳開始w 
けどボッジとの戦闘で不正してたよね。
ボッジが力を奪われた巨人で、カゲが神に姿を変えられた存在?
腕がああああ王の力があああ
ボッジがいなければ面白い

6話 ☆5
だからなんで主人公悲しんでんだよ、言葉通じないんじゃねーの?
アウアウやめて
ダイダのキャラはめっちゃいいと思う。
主人公の期待に沿うよう努力したり。
これほんと話普通だよな、まだ不滅の方が展開凝ってて面白かったと思う

7話 ☆3
見える子 いや草、言葉めっちゃ通じとるやんけ。
紫色料理の昭和ギャグおもんないからやめろ。
主人公がきっつい。
まあ孤独な方が訓練には向いてるわな。

8話 ☆6
腹から声出せ。なんだこいつ
世界一強いのボッジか? 

9話 ☆6
父さんクズ過ぎません?w
母はもっとキレろ

10話 ☆5
刺されそう
お前はもう死んでいるとかいいそう。
キャラの泣き顔毎回写されるのがきつい。

11話 ☆7
ここは障害者を弱者とすることへの批判なのね。
だけどこの作品は障害者を弱者として描いてる気がする。
不滅で見た。戦えるんか?

曲評価(好み)
OP「BOY」☆4
ED「Oz.」☆9
{/netabare}
{/netabare}

↓2クール目視聴後感想
{netabare}
1クール目の時はお涙頂戴感がきつくて酷評したが、2クール目ではそれほどお涙頂戴感はなくて普通に不快感無くみられるようになった。
ただ、それと引き換えにもともと大して面白くなかったストーリーがさらに酷くなって本当に酷い有様になってた。

まず何と言っても尺のさき方が酷い。1クール目の最初の方からやってたミランジョの話がまさか最終話まで引っ張られるとは思わなかった。実際やってる内容もミランジョとボッスが子を犠牲にして生き延びようとしているのをみんなで阻止するという内容だけなのになんでこんなに引っ張られるのか。
特にオウケンVSボッジたちの戦いはほんとに毎回はよ終われと思いながら見てた。あの戦闘のダレ具合は本当に酷い。
かと思えば、途中で主人公が特訓して戦いに参加できる力を身に着けようとするパートはめっちゃ短い。
短いというかちょっと特訓しただけで最強格ぐらいにまで成長してると言うw
なろう系かよって言いたくなるしこういうパートこそ尺割けばいいのにって思う。本当にいきなり強くなりすぎていて面白みがない。

それと「○○が死にそう!」からの回復魔法での復活コンボがマジで面白くない。
最後の方はもうボッジが切られてもその他大勢が大けがをしても「どうせ生き返るんだろうな...」って思えて茶番にしか見えなくなった。
で、案の定誰も死なないし、この作者はキャラを殺せないんだろうなって。
転スラ二期の前半の死者回復展開も酷かったけど、あっちの方がまだ過程がかなりあったぶんこれに比べると数倍はマシだったと思う。なろう系以下。
子供向けアニメみたいな全員集合からの集団戦闘とか、戦いが終わった後の子供向けみたいな大団円も寒い。そういうノリを何回も見せられた気がする。

それで、ボッスとミランジョの話はどうかと言うと、引っ張った割に結局ボッス側に正義は一切なくボッスはただ自分の保身のためにボッジやダイダを利用しただけのただの悪人で、この作品全体を通してやったのはただの勧善懲悪だったっていう。子供向け作品でももっとマシなんじゃないか?
で、ミランジョもなぜか命を取り留めて王のダイダが婚姻を結ぶという。
ミランジョは国に多大な被害も与えてたんだし、処分なしじゃダメでしょって。
で、揚げ句の果てには最終回でまたも不死身のオウケンが復活して...。
これ原作だとこのあともまだgdgdとオウケンと戦ってるんだろうか...。

このアニメ、WIT STUDIOが作っていて作画がすごいのと、絵柄が独特なこともあって名作っぽさがあるから持ち上げられているだけで、これがもしJ.C.STAFFでなろう系っぽい絵柄だったらこんなに評価されてなかったと思いますね。

2クール目のオープニングは本当に良かったと思います。
EDは1クール目が圧倒的だけど。

↓一話毎メモ(12~23)
{netabare}
12話 ☆6
総集編? 嫌いなシーンばかり切り取られてるw
馬の話だけ面白い。こっちのおじさんは許されるのね。

13話 ☆5
最高のOP。ヒリング逃げろやw 
魔法的なのあるのかよ。はよ逃げろ。
ミランジョ何がしたいんだ? 食うの遅くね?
お前らどうせ噛ませだろw 

14話 ☆6
アウアウきっつ。草、なろう系じゃん。
何でその針折れないんだよw
なるほど、言葉はそれで通じてるのか。

15話 ☆3
つまんねえ。え? シリアスにすべきとこでギャグシーンw
なんでこいつら戦ってんの? 

16話 ☆6
泣き顔写すのきつい。まあ許せんわな。
あの変態騎士どう絡んでくるんだ? 

17話 ☆4
ボッジ強すぎんかw
戦闘は面白いんだけど戦う意味ないよねこれ...。
なんかずっとgdgd進行してるイメージがある。

18話 ☆3
は? ポーション、治癒魔法とか言うなろうのご都合主義アイテムが本当に面白くない。アピスは殺しとけよって思う。
どんな国だよ。そうはならんやろ。
ピンチの時に誰かが駆けつけるパターン多すぎない?
ラストは面白かったな。

19話 ☆3
ほんとOPは神なんだよな。進撃の巨人かよw
これまた治癒魔法くる?w 三途の川 テンプレ展開
このだるくなりがちな展開のわりには短くていいな。
これ妄想の世界なんでしょ?感動できないよ。結局助け来るのかよw
やっぱり回復魔法なのね、面白くない。
オウケンが主人公モード入るの草。まあ戦闘は面白いかな。

20話 ☆2
どうやって見せたんだよw
そろそろ死ぬ死ぬ詐欺やめて誰か退場しろよ。
はーつっまんねww なろう系もびっくりだわww
転スラ以下だろこれw 転スラの復活でももっと過程踏んでたぞ。
てかそもそもVSオウケン間延びしすぎでしょ。戦う意味ある? 

21話 ☆4
ボッスゴミすぎやろ。進撃の巨人。
強くなりすぎやろw 略してオウケン なろう主人公
こいつら結局何がしたってん。
子役嫌い。地獄にでも落ちた?

22話 ☆5
また過去回やるんか。落ちる先が手のひらでも死ぬやろw
妻になってくれは唐突すぎる。オウケンいつか助かるんか?
こいつら最終回直前に何する気なんや。

23話 ☆3
ここは決闘のやり直ししろよw そうはならんやろ
ええ、ここでオウケン生き返らせるんかよ。
もう展開が滅茶苦茶。オウケンどこまで引っ張るの
いや結局王位譲るの? ああ、自分で国を作るのね。

曲評価(好み)
OP2「裸の勇者」☆9.5
ED2「Flare」☆5.5
23話挿入曲「」☆6
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 4
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ボタンの掛け違い

[文量→特盛り・内容→考察系]

【総括】
良いアニメだと思います。

基本は、「少年の成長と旅立ち」という、超王道のストーリー。一見すると、NHKやジブリでも通用しそうな、安心安全の世界観。

ただそこに、多くの不幸や悲しみ、残酷な現実なども混ざり合い、単なる児童アニメにはない深みがあります。大人でも楽しめるというか、大人だから楽しめるというか。

本作は考察しがいがあるアニメなので、久々に考察系で真面目に書いてみました。主に、人物描写について思うことを書きました。相変わらずクソ長いので、大変申し訳なくは思います(苦笑)。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
本作の特徴として、登場人物が「全員不幸を背負っている」「全員他者のために動いている」ことと、それが、「どれもこれも上手くいっていない」ことがあると思う。

例えるなら、オー・ヘンリーの「賢者の贈り物」のようなものだろうか。尤も、「賢者の贈り物」に比べれば、清廉でもないし、幸福でもないけれど。

私は、本作の面白いところは、人物描写の巧みさにあるように思っていて、どの人物も実に「人間らしい」のだ。

日頃から、高い教養と倫理性、社会的制限の元に生み出されたキャラクターを見慣れている我々現代人は、ついついキャラクターに整合性を求めてしまう。しかし、本来の人間は「支離滅裂」なことが普通なわけで。近代の純文学などでは、そういう人物描写がよくみられた。

利己的で、情動的で、短絡的な人間。それでも、100%の悪人とは断罪しきれない人間。大宰作品なんかが分かりやすい。

本作のキャラクターが、なぜ、他人のために動いているのに、誰も上手くいってないかというと、「他人のため」がいつの間にか「自分のため(自己救済)」になってしまっているからではないだろうか。多分、本人すら気付かないうちに。

皆さんの身の回りにもいませんか? 人を救うのが趣味や生き甲斐みたいになっていて、それはとても素敵なことなんだけれど、ちょっとウザがられている人。

簡単に言えば、「余計なお世話」。

論語に、「己の欲せざる所は人に施すこと勿れ」という有名な一節がある。幼小中学校の先生は当たり前のように「自分がやられて嫌なことは人にやるな」「もし自分がやられたらどうか考えてみなさい」と言うが、これは間違いとまでは言わないが、正しくはないと思っている。

本来は、「人の欲せざる所は人に施すこと勿れ」だ。「己の~」は、あくまで価値観が自分の側にある。自分が良いか悪いかはさておき、本来は、「その相手」がどう感じるかを見とる洞察力や想像力こそが、正しい意味での優しさなんだと思っている。

本作の登場人物は、正にこの「余計なお世話」が多い。特に、

ミランジョがボッスを子に転生させようとすること。ボッスがミランジョの魂を救おうとすること。

の2つは分かりやすい。どちらも別に、(今となっては)本人は特に望んでいない。そして、ミランジョがボッスを転生させたいのも、「自分がボッスと共に永久に生きたい」からだし、ボッスがミランジョを救おうとするのは、「自責の念」からだ。彼らはそれを死の間際に気付くけれど、それまでは「相手のため」を免罪符に、悪行の限りを尽くす。

なぜこうなったかというと、ボッスもミランジョも、過去に大きな悲しみを背負っており、そうして胸に空いた穴を、「何か」で埋めなければならなかったから。2人にとってそれは、「互いを救う」ことだった。(宗教なんかもそうだけど、本当に怖いのは、ご立派な大義名分の為にどんな手段でも正当化してしまう、どこまでも盲目的で利己的な人間なんだと思った)

これは、本作のヒロインとも言える活躍をした、ヒリングにしても、少しそういう部分が見える(ちなみに、私が本作で一番好きなキャラはヒリングです)。

序盤、ヒリングがボッジに冷たくあたっていたのは、「無能」な「我が息子」が王位につくことで、かえって苦しむのではないかという、親心(愛情)から。実に母親らしい思考。ただ、ボッジは単純に王になることを応援して欲しかった。

一方、ダイダは、母から「王への期待」をかけられているが、それは、「ボッジの代わり」であり、「ボッジを救う手段」だと(ヒリングの深層心理に)気付いていた(だって、ヒリングの性格上、もしボッジが優秀だったら、実子という理由だけではダイダを王には推薦しないだろう)。

正に、「代打」だと自分を卑下していたのである(本当は優秀だから、期待され、手をかけられなかっただけだが)。

だから、必要以上にボッジを見下し、いじめたのだ。あれは、母親の愛を独占したいという寂しさや、母の深い愛を受けるボッジに対する劣等感からの行動なのだろう(基本的にいじめっ子は、親からの愛情が不足している者がなりやすいという研究結果もある)。

ヒリングがあそこまで息子に大きな愛情を抱いたのも、実は、夫であるボッスからの愛情不足があるのだと思う。2人の夫婦間系は破綻までいっておらず、表面上は良いのもしれないが、実は、冷え込んでいる。

だって、旦那は仕事(王様)ばかりに熱心で、自分以上に亡妻を愛していて、更に心のど真ん中には別の女(ミランジョ)がいる。旦那はそれを上手く隠しているつもりだろうが、女性はそういうところに敏感だ。

ヒリングは根が良い人なので、そういう「満たされない思い」を「子に愛情を注ぐ」ことで埋めていたし、ダイダも、「足りない母の愛」を「ミランジョに頼る」ことで埋めていた。こういう歪なバランスの上で安定している関係は、何か1つのキッカケで崩壊するものだ。

だからまあ、最終話でダイダはミランジョを妻とし、ヒリングはドルーシと良い感じになったのだろう。ダイダのような男が、母性的なものを求めて姉さん女房をもらうのも、ヒリングのような女性が、無骨だが一途に自分だけを思う男性に惚れるのも、ままあることだろう。

この辺の背景を絡めないと、最終話の突然の展開に驚き、場合によっては嫌悪を抱くかもしれないが、私は、本作を「弱き、哀しき、不完全な」大宰的なキャラによる話と捉えていたため、そういう「利己的で、情動的で、短絡的な人間」を愛おしいと思った(これは、近代文学好きならではの歪んだ思考ですねw)。

私は、人間らしい人間が好きだ。そして本作のキャラクターは、実に人間らしい。

話は少しずれてしまったが、ドーマスがボッジに寄せる思いと行動も、デスハーやデスパーがオウケンに寄せる思いと行動も、本人の願いとは少しずつズレているように感じ、

「本質的に優しい人間達の、他者を思いやる尊い行動が、悲しみを背負うことで僅かに感覚を狂わせ、まるでボタンを掛け違うように、悲劇を生み出してしまった話」

のように感じた。これが、本作における主たる感想である。

さて、そんな中、主人公のボッジだけは、「他者の理屈」で動いている。アドラー心理学によると、「共感とは、自分の価値観に合うものを見つけるのではなく、他者の価値観で物事を見聞きすること」だそうだ。

ボッジは、耳が聞こえないため、幼少期から周りを見渡す洞察力に長けていた。そして、口がきけないため、自分の思いを表現することが苦手になった。さらに、力が弱くいじめられたため、他者の弱さに寛容になり、共感的に他者を受け入れる素養をもった。

穿った見方をすれば、それが彼なりの「処世術」だったのかもしれない。

そんな彼が歪まなかったのは、彼が多くの愛情に包まれていたから。父、母からの愛情。継母からの愛情。師匠からの愛情。そして唯一足りなかった、友からの愛情。

それらは一部を除き、本質的な意味では「無償の愛」とは言えなかったが、ボッジはそれを最大限好意的に受け入れている。一昔前、「鈍感力」という言葉が流行ったが、その力が強いのだろうか。

確かに、多くの愛情を受けた子供は、他者を受け入れ、自分を見失わない。多くの挑戦と失敗が出来る。

それはそうのだが、如何せん、ボッジの境遇の辛さと、彼の人柄の良さが乖離しすぎていて、ここに「ご都合主義」を感じてしまった方も多いのではないだろうか。私はそうである。

私は本作を「純文学のような人間らしいキャラに魅力がある」と評したが、そういう意味で、一番「人間らしくない」のがボッジである。

たくさんの人物の歪みや悲しみを、まるでスポンジのように一手に引き受け、包んでしまう優しさ。それはもう、「王の器」を飛び越えて、「神の器」とすら思ってしまう。

ボッジが子供だったのもいけなかったのかもしれない。本来、子供なんて自分の理不尽を周りに撒き散らすのが役割で、それを受け入れるのが大人の役目なのに、本作はその逆。そこが、自分的には一番受け入れ難い部分だった(よって☆4)。

それだけに、ボッジがドーマスに見せた、恐怖と怒りの感情は、大変見応えがあったし、ボッジを「人」らしくしてくれた。ああいう場面が、もう少しあっても良かったと思う。

いや、なにも「歪んだ主人公」を見たいわけではない。性急すぎるのだ。ボッジの最終形態は今のボッジで良いとして、「強さ」も「優しさ」も、もっと時間をかけて獲得して欲しかったのである。

私は本作を観始めた頃は、「ジブリに、2時間映画にまとめてほしい」と思ったが、途中から、「世界名作劇場みたく、1年はやってほしい」と思うようになった。

本当は、ボッジとカゲの友情を丁寧に描き、たくさんの街を旅し、幾人もの「善」や「悪」に触れながら、葛藤し、次第に成長するボッジが観たかった。

尤もそれは、「今後」に描かれる部分だろうし、むしろそれかそが作品の主題で「王様ランキング」に関わるのだろう。

そういう意味で、作品のエピソード0(旅立ちの前)だけでここまで描き切れている本作は非常に優秀な作品だし、今後に期待がもてる作品だと思う。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 30
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

以前はネットの漫画広告でよく見た

弱すぎる上に難聴のハンディキャップを抱えた国王の息子ボッジの話。
カゲとの出会いもまた重要。彼もまた苦難の道を歩んできている。

冒険譚だったり、途中裏切りのようなよく分からない展開だったり。
なんだかんだ息子想い・兄想いだったりと登場人物の想いが錯綜しまくりで途中、混乱したが、素直に面白いと感じた。
一応、登場人物の名前が彼らの本質を表しているみたいだ。

{netabare}ボッジが巨人の息子なのに小さくて非力なのは父である国王の望みが原因だったとは。これが物語の引き金になったようなものか。せっかく、息子にも素質があるはずだったのにね。前母の死は辛かった。継母が横暴に見せかけて凄く優しくて息子想いなのは良かったけど。{/netabare}

不老不死マンの問題も解決しといてよね。
結婚の話は予想もしておらず、驚いた。


OP
BOY King Gnu
裸の勇者 Vaundy
ED
Oz. yama
Flare milet
よく見かける歌手を集めた感じ。安定している。
中でもKing Gnuとmiletが良かったと思う。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
国の豊かさ、抱えている強者どもの数、そして王様自身がいかに勇者のごとく強いか、それらを総合的にランキングしたもの、それが〝王様ランキング〟である。主人公のボッジは、王様ランキング7位のボッス王が統治する王国の第一王子として生まれた。ところがボッジは、生まれつき耳が聞こえず、まともに剣すら振れぬほど非力であり、家臣はもちろん民衆からも「とても王の器ではない」と蔑まれていた。そんなボッジにできた初めての友達、カゲ。カゲとの出会い、そして小さな勇気によって、ボッジの人生は大きく動きだす―――― 。


第一話 裸の王子
生まれつき耳が聞こえず、口もきけず、まともに剣すら振れぬほど非力なボッジは、第一王子でありながら、家臣や民衆から「王の器ではない」と蔑まれていた。そんなある日、暗殺集団「影の一族」の生き残りのカゲと出会ったボッジは、着ていた服をだまし取られてしまう。

第二話 王子とカゲ
幼いころから盗みを生業として生きてきたカゲ。金目のものを盗むためにボッジの後をつけ城に忍び込むが、ボッス王国四天王の一人・ベビンに見つかってしまう。一方ボッジは、異母兄弟であるダイダと手合わせをすることに・・・

第三話 新しい国王
ボッス王が亡くなり、遺言で王の跡を継ぐこととなるボッジ。しかし、ヒリングにより遺言は覆され、新国王はダイダと発表されてしまう。そしてカゲもボッジの前から姿を消し、ベビンはカゲを探すボッジに「カゲは旅に出たので二度と会えない」と告げる。失意のボッジはとある行動に出る。

第四話 初めての旅
ドーマス、ホクロと共に道中の自然を満喫しながら旅を楽しむボッジだったが、買い出しに訪れた町でカバンを盗まれてしまう。一方、新国王となったダイダの元には、新たにランクを付けるため王様ランキング協会の審査員が訪れていた。

第五話 からみあう陰謀
ドーマスによって冥府に続く穴に突き落とされたボッジ。ドーマスは罪の意識にさいなまれながら、一人その場を後にする。そしてボッス王国では、魔法の鏡によって、ダイダがボッス王の力を手に入れるための儀式が行われていた・・・

第六話 冥府の王
冥府の王・デスハーのもとに連れていかれるボッジとカゲ。ボッジを強くしてもらうために探していた人物がデスハーだと思ったカゲは、ボッジを鍛えて欲しいと頼み込む。ボッジは、その実力を見せるため冥府騎士団の隊長と手合わせをすることに。

第七話 王子の弟子入り
デスハーの弟・デスパーに弟子入りし、カゲと共に家事をこなしながら住み込みで修行をすることになったボッジ。一方、ボッス王国では、復活の秘薬を無理やり飲まされていたダイダの体に異変が起こっていた・・・

第八話 夢のいけにえ
ボッス王の強さの秘密と、ボッスとシーナの出会いが明かされる。ダイダの体をのっとることで復活を果たしたボッスは、魔法の鏡に「今、世界で一番強い人物」を問う。鏡に映ったその人物とは・・・

第九話 王妃と盾
ダイダの体をのっとったボッスと対面した王妃ヒリングは、ショックのあまり気絶してしまう。倒れたヒリングに襲い掛かる魔獣。ヒリングを守らんと応戦するドルーシは、かつてボッス王から王妃の護衛を命じられた日のことを思い出す・・・

第十話 王子の剣
デスパー奥義免許皆伝を祝うため酒場に出かけたボッジ、カゲ、デスパー。楽しく食事をしていると暴れん坊・アバン三兄弟に絡まれてしまう。相手にせず食事を続ける三人だったが、悪口を言われたデスパーがとうとう相手を殴ってしまい・・・

第十一話 兄と弟
成長するにつれ、兄・ボッジを弱者だと見下すようになっていったダイダ。どことも知れない暗闇の中で助けを待ちながら、過去の自分を思い返し後悔するダイダの前に一人の少女が現れる。

第十二話 戦いの足音
冥府での修行を終え、帰国の途につくボッジたち。一方ヒリングたちは、精鋭を集め、一足先にボッス王国へ差し掛かろうとしていた。その頃ボッス王国では、何者かの手引きにより、凶悪な冥府の罪人たちが城内に引き入れられていたのだった。

第十三話 王国の乱れ
「この国を滅ぼしたい――」明かされたミランジョの望み。それを阻もうと立ち向かうドルーシたちを、冥府の魔物、そして罪人たちが襲う。ヒリングを守るべく奮闘するドルーシだが、強敵たちを前に劣勢を強いられる・・・

第十四話 王子の帰還
魔物たちと壮絶な戦いを繰り広げるドルーシ。しかし健闘もむなしく、瀕死の重傷を負ってしまう。ドルーシを治療するヒリングにギガンが迫る。窮地に陥る一同の前に思いがけない救世主が現れる。

第十五話 冥府騎士団
魔法が解け、正気に戻った冥府の魔物たちを冥府に帰すべく、ボッジたちは城の地下にあるという入り口へと向かう。一方、一足先にその入り口を壊すために地下へと入ったドーマスとホクロを待ち受けていたのは、逃げた罪人を追ってボッス王国に攻め入ってきた最強の冥府騎士団であった。

第十六話 王の威厳
デスハーが明かした黒幕の名は、ミランジョ。その名を聞いたボッジの中に、幼い頃のシーナとの記憶が蘇る。ギガンを捕らえ冥府へと連行しようとする冥府騎士団の前に立ちはだかるボッジたちだが、デスハーはギガンの過去、そして彼の犯した罪を語り始める。

第十七話 不死の呪い
かつて冥府を治めた王、サトゥン。その息子であるデスハー、デスパー、オウケンたち兄弟は、それぞれが超能力をその身に秘めていた。ボッス王の城で罪人たちを探すボッジとカゲの前に、不老不死の力を持つオウケンが立ちはだかる・・・

第十八話 神々との争い
冥府の罪人たちに自ら捕らえられたボッス。牢屋へとやってきたベビンは、ボッスにその真意を問いかける。ボッスが語り始めたのはミランジョとの出会い、そしてホウマ国とギャクザ国という2つの国の悲しい過去だった。

第十九話 最後の砦
オウケンとの戦いで瀕死の重傷を負ったデスパー、ボッジ、カゲ。三人が目を覚ますと、そこは大きな川の流れる不思議な世界だった。一方、残されたミツマタに斬り掛かるオウケン。その窮地に、ボッス王国四天王が駆け付ける——

第二十話 “不死身” 対 ”無敵”
大きな川のほとりでミランジョの悲劇的な過去を知るボッジ。そして、ミランジョの心が揺れ始める。生の世界へと戻ったボッジ、カゲ、デスパーの前に現れたボッスは、瀕死のボッジに向かい、こん棒を振り上げる・・・

第二十一話 王の剣
不死身のオウケンを圧倒的な力で打ち負かすボッス。最強であることを見せつけるボッスに、ボッジはダイダの体を取り戻すため、決死の覚悟で挑み、王としてその剣をふるう。

第二十二話 魔神との約束
ボッジの手によって魔法の鏡は割られ、ボッスの魂は天へと昇っていく。そしてボッスからミランジョを託されたダイダは、現れた魔神にある願いを告げる。

第二十三話 王様と太陽
ミランジョとの結婚を発表し、これまでに犯した過ちを償うことを誓うダイダ。その真摯な姿に四天王たち臣下は驚き、思いに応えようとする。そして、新たな王が誕生する。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 13

68.7 6 陰謀で冒険なアニメランキング6位
スクラップド・プリンセス(TVアニメ動画)

2003年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (271)
1769人が棚に入れました
ラインヴァン王国の王女だったが、マウゼル神より下される預言により“16歳になった時世界を滅ぼす猛毒”と告げられた幼い王女は秘密裏に処分されるはずだった…。
しかし、助けられ15歳にまで成長していた。パシフィカと名付けられた王女は、生存を知った王国軍と教会に狙われることになり、血の繋がらない兄・シャノンと姉・ラクウェルと共にあての無い旅に出る…。

声優・キャラクター
折笠富美子、三木眞一郎、大原さやか、近藤隆、川澄綾子、水島大宙、水橋かおり
ネタバレ

yuugetu さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

原作を尊重しながら、アニメ版として完成度も高い

2003年4月~10月放送のTVアニメ。全24話。

実は原作もアニメもリアルタイム組だったりします。
ストーリーもテーマも一貫していて、良いキャラクターも多く、完成度の高い作品という印象です。

原作はうろ覚えですがそれなりに長くて、ドラマガの読者層にあわせて男性向け、ハイティーン向けにバトル、エロ、グロ要素も結構あったと思います。人気作だったので(引き延ばしとまでは言いませんが)脇にそれる話もそれなりにありました。全体的に派手で勢力図も複雑で、万人向けではなかったと思います。(イラストレーターもエロで主に活動している人だったはず)

アニメ版は全体的に優しく爽やかな印象になり、SF要素が若干難解であることを除けば、割と広い視聴者層に受け入れられやすくなっています。
ストーリーのまとめ方や様々な要素のブラッシュアップのし方からも、原作を尊重しながらアニメ独自の方向性を貫いたと感じます。
個人的にはアニメ版の方が好みかな。

今回かなり久しぶりにDVDBOX引っ張り出したんですが、「あれ、こんなに地味だったっけ?」とw
ストーリーはスケールが大きいのですが、とにかく地味です。そしてそこがイイ!

まずキャラクターデザインから地味。原作の絵は服飾デザインが少しエロティックなので女性キャラクターはかえって良いバランスになってます。
キャラクターの可愛さ格好良さはよく出ていました。
作画は大変そうな所もたまにはありましたが、全体的に崩れる所はなかったと思います。
感情表現を表情よりも仕草や行動に頼る少し珍しい作風で、それに加えて表情も小さな動きに留まっているのに豊かです。よく見てないと見逃しかねないかも?
演出も良くも悪くも地味です。

音楽はOP、ED、BGMどれも作風に合っていて、使い方も抑え目で心地良い。

配役も良かったと思います。どの声優さんも自然な演技で、その辺りは作品の方向性に合わせている印象。
特に女性陣の演技が皆自然かつ個性的で、キャラクターに合っていて楽しいです。

【ストーリー】
舞台は剣と魔法の世界、ダストヴィン大陸のラインヴァン王国。
マウゼル神の託宣により「16歳になったときに世界を滅ぼす」とされた〈廃棄王女〉は、15年前、生れ落ちたと同時に秘密裏に殺されたはずでした。
しかし彼女は命を救われ「パシフィカ」と名づけられ、養父母と義理の姉兄に育てられ、15歳になっていました。
その生存を知った王国とマウゼル教は彼女を殺そうと刺客を差し向け、父親が殺されたことをきっかけに、三兄弟の逃亡の旅が始まります。

【キャラクター】
パシフィカ…廃棄王女。誰に対しても裏表が無く、自分の立場に悩みはするものの基本的に前向き。シャノンに対しては生意気ですぐに手が出るが大のお兄ちゃん子。
シャノン…義理の兄。ラクウェルとは双子でシャノンが弟。剣の達人。普段はやる気ナシだが妹を護りたいと思う気持ちは本物。割と悩む性格なのか、色んなことを割り切れずに本編内で一度思い切りへたれてました(まあ状況的に仕方ないか)。
ラクウェル…二人の姉で魔法の達人。常におっとりしているが三兄弟の中では一番大人で、精神的に二人を支える。どんな事をしても妹を護ると誓っており、時にえげつない戦法を取ることも。

【作風】
{netabare}
状況としては結構深刻なんですけど、パシフィカの気持ちの強さと明るさ、良好な人間関係や日常の穏やかさがそう思わせません。

行く先で出会う人達はパシフィカを疎ましく思うばかりではなく、友達になったり、いきなり一目惚れしてプロポーズしてきたり、敵だったのに本人の気持ちの変化から助けてくれるようになっていたり。

日常描写にもかなり尺を割いています。それこそ最終回手前まで食事やら洗濯やらw
逃亡生活の緊張感の中にこういうシーンが入ってくるのが好きですね。
(あと何故か地味に馬の描写が入ります。レオの白馬がカスール家の馬車馬の片方にアプローチかけてて可愛い。ラストで子馬が産まれる!って言ってて和みましたw)

戦闘シーンは対人の接近戦とドラグーン対ピースメイカーのバトルがあり、どちらもこだわりが見えました。
対人戦の方はシーン自体少ないですが、ただ剣を打ち合うだけでなく、牽制や足払いやなど殺陣のような駆け引きが魅力です。
ドラグーン戦は派手さはないですが、読み合いやエフェクトの表現などわかりやすく工夫されていたと思います。
{/netabare}


【パシフィカの成長と答え】
{netabare}
ラストでパシフィカがシリア・マウゼルに言った「私も姉兄のためならなんだってすると思う。でも、皆が自由に選べない世界は何か違う」という答は長い旅を経験して成長したから言えたのだと思います。
ラストでレオを男性として意識しはじめているのも含め、姉兄離れの第一歩かなw
記憶はないとは言え、フューレとの一件は(ストーリー全体からすると無くても成立しますが)パシフィカを成長させたと思いますし、レオがパシフィカへの想いと彼女を守るという決意を強くする良いエピソードだったと思います。

フォルシスとの兄弟仲も良好そうで何より。
{/netabare}

設定などは重い部分がありますが、綺麗にハッピーエンドを迎える心が暖かくなる作品です。
映像で語る部分が多いのでじっくり観るのが好きな人にお勧めです。(2016.1)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 15

うぃず さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

捨て猫王女の前奏曲

最近、2000年代前半のアニメが心地好いみたい。
現在に比べるとキャラクターデザインに違和感が....なんて部分も多々ありますが、この時代に於けるアニメのキャラクター、ストーリー、音楽等、他には無い物を生み出さそうとしている気位の高さが伝わってくるのです。

こちらの作品からも笑いや涙を沢山貰いました。
そして.....ちょっとだけ寂しくなってしまうのはきっと愛着を感じていたからかもしれません。

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16歳になると「世界に災厄をもたらす」と予言された事を発端に処理された筈の「廃棄皇女」(凄いネーミング....)と称された「パシフィカ」(CVは現在「リトル・ウィッチ・アカデミア」でロッテ役をされている折笠富美子さん)と彼女を守る義兄妹「シャノン」(CV:三木眞一郎さん)と「ラクウェル」(CV:大原さやかさん)が様々な刺客から逃れるべく荷馬車で旅を続けて行く冒険ファンタジー。

世間の人々は「廃棄皇女」が噂により苛まれた恐怖の存在である事は知られています。ただそれが具体的にどういうものなのかはパシフィカ自身も疑問を残す所でもあり、なかなか明かされません。

逃亡を続けてきたパシフィカが求めたものは何て事のない平凡な日常生活。
セリフを聞いても判ると思いますが、パシフィカの口調はいかにシリアスな場面でさえ、凡庸かつ無邪気な可愛らしさで溢れています。

後半「王都ザウエル」篇に入ると、とある理由からパシフィカが生き生きしているのです。それまでに味わう事が出来なかった平凡な幸せを謳歌している姿にこちらもホッコリ。でも、その幸せは一過性のもの。現実との落差はとても大きく、とても辛く、感傷的に成らざるを得ません。しかし、そんな状況に陥ってしまったのにも拘らずパシフィカはまだジョークを言うのですよ。
なんて逞しい娘かしら。笑 

そしてシャノンの格好良さ!
名セリフのオンパレードですよ。

いずれの話も練り込まれた演出には感心するばかり。
特に吉田玲子さんが脚本を手掛けた19話には涙腺崩壊してしまいました。

キャラクター的に全員がボケ役という状況なので、
ギャグも「クスクスッ」ってな感じであっさり気味ではありますが、
そこがまた登場人物各々の関係性を窺わせる様で微笑ましい。
*個人的には17話の似顔絵シーンが大好き♪

後半にかけてはパシフィカとの交流で培ってきた各キャラクターが抱いた思いが如何なく描写されます。それは喜怒哀楽を経た心強さとは表裏一体の脆さを孕んではいるのですが。

あと、ゼフィリスが可愛いです。(ボソッ)


EDは伊藤真澄さんが担当。(嬉!)
毎話ごと物語の余韻を引きずる様にフェードインされる不思議な歌声とメロディに酔いしれ、現実に戻る事を拒んでいる私......そんな不安と期待が入り交じる名曲ですね。

本当に素敵なファンタジーアニメでした。
「うたわれるもの」が好きな方も良かったら是非~

投稿 : 2024/05/04
♥ : 6

papa0080 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

え?何コレ面白い

特に見る物がなかった時に友人と何か見るアニメないかねぇ?
そんな感じでとりあえず見た作品、全く期待してなかったのですが予想外に面白かったです

16歳になると猛毒(いわゆる災厄)をもたらすと言われる王女が実は生きていて
その王女を守るため血のつながりのない兄と姉が同行する逃亡劇
王女パシフィカはその由来から廃棄王女と呼ばれている

旅を続ける際、様々なエピソードがあり、なかなかどうして面白い
笑いあり、感動あり、涙あり、ツボをきちんと押さえている
まさかこんな適当に選んだ作品が自分の中でアニメBEST100に入るとは思いもしませんでした

廃棄王女と知れれば周りから恐れられ、生きている事が発覚すれば追手をかけられる
その中においても明るく振る舞うパシフィカはとても無理をしている様にも見れた
何とか自分を保っていられるのは血の繋がりもない兄と姉が居たからだと思う
と、同時に何も出来ずただ守られているだけの状況は辛かったんじゃないだろうか

兄と姉は何故そこまで他人でもある、しかも廃棄王女を守るのか
それは彼女が本当にただの女の子だからかもしれない
何も悪い事もしていない、ただ生きているだけで憎まれる、15歳の妹
たとえ予言があろうが、長年ともに生活した家族を殺される
納得出来る物じゃないのは多くの人は理解出来るのでは
でも、しかしそれが全く関わりのない他人だとしたら・・・

もしかしたら自分は災厄が起きるかもしれないなら、殺して欲しい
なんて思ってしまうかもしれない自分が少しいやになります
そんな事を考えさせられる重い物語でもあるなと思いました

逃亡中、廃棄王女とわかると多くの人が恐れ憎んだが、中には違った反応を見せる者も
明るく振る舞うただの少女、その事を理解してしまった人達はどういう選択をするのか
16歳を迎えた時、何が起こるのか、曖昧だが恐ろしい物でもある事実に対しては?

バトル物としては少々物足りないかもしれませんが、人間模様は大変面白い
視聴した時、重い物語ながら不思議と重苦しく感じなかったのは
パシフィカのキャラによる物なんだな~と思いました
萌えとは遠いキャラですがとても好感のもてる女主人公です、記憶の中でですが・・・

正直評価される程の作品ではないかもしれない
それでも自分の記憶に残っているのは、後半のある話がとても印象深いものだったから
正直全てを覚えていなくて、見たのは何年も前なのにそこだけは今でも鮮明に思い出せます

一般的に評価は低いと言われるかもしれませんので、期待せずに見てください
ただ色んなアニメを見てきて、内容全部忘れちゃった、てへっ☆
とはならなかった作品なので個人的にはおすすめです

投稿 : 2024/05/04
♥ : 11

68.5 7 陰謀で冒険なアニメランキング7位
GRANBLUE FANTASY The Animation(TVアニメ動画)

2017年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (370)
1478人が棚に入れました
父親の手紙に記された星の島・イスタルシアを目指すため、故郷の島ザンクティンゼルを発つ決心をした主人公は、エルステ帝国から脱走してきた少女・ルリアと出会う。ルリアを帝国から庇い重傷を負った主人公だったが、ルリアが自らの命を主人公の命とリンクさせ、一命を取り留める。主人公はイスタルシアを目指すため、ルリアは帝国の追手から逃れるため、ザンクティンゼルを飛び立った。

声優・キャラクター
小野友樹、東山奈央、釘宮理恵、沢城みゆき、平田広明、田村ゆかり、山路和弘、田中理恵、加藤英美里、杉田智和、伊藤かな恵
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

良い意味で、ソシャゲRPG原作らしからぬ、真っ直ぐで爽やかなアニメ

【文量→中盛り 内容→感想系】

【総括】
2期、視聴開始っす♪

ソシャゲRPG原作らしい作画の良さとキャラデザの格好良さ、音楽の素晴らしさ(特にOP)がまず際立つ。その上、ソシャゲRPG原作らしからぬ、しっかりとした王道のボーイミーツガールのストーリー展開が好印象。キャラも増やしすぎず、きちんと感情移入できるものになっていました。

素晴らしく面白い! とまでは言えませんが、観ても損しない、なかなかに面白い作品でした。

《以下ネタバレ》


【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
※個人的経験と感情により皮肉っぽくなっていますが、基本は、誉めてますよw

私は基本的にソシャゲ嫌い、ソシャゲRPGはアニメに向かない、という考え方です(詳細はチェインクロニクルのレビューに)。

でも、本品は良かったですね。ストーリーこそ目新しさはないものの安定していたし、それ以外はいずれも高いクオリティだったかと(音楽とかすげぇ良かった。OPは今期(2017春)1位かも)。

個人的に一番の高評価は、カタリナのポンコツっぷりでした。3話とか、かなり萌えましたw ラカムもFFにそのまんま出てきそうwで、格好良かったですね。

あと、8話目のダンジョン回好きでした。1話完結でも魅せ所をちゃんと作り(バトル)、普段と雰囲気を変えたラブコメの要素(ルリアのアホ毛レーダーとか笑えたし、砂山を滑ってきてグランに抱きつくかたちになり、照れてるところとか萌えた)。その中で新たな仲間に出会い、新たな武器を手にするという、正道のファンタジー要素も忘れない。かなり優秀な回で、これは脚本が良かったのかな?

私は原作未プレイなので自信はないけど、課金によって得られるのは主に「武器」と「召喚獣」なんですね。だとすれば、アニメにするには都合良いのでしょう(キャラを増やさずにいけるから)。

と、思ったら12話は怒濤の登場人物連続出場でしたねw まあ、ここまでご新規さん向けに作ってきたから、最後に原作ファンへのサービスがあっても良いのかもしれませんね。

そして、ある意味超展開の13話(笑) まさか、ここまであんなに丁寧に作ってきたのに、根底から覆すとわ(笑) まあ、明らかに賛否あるでしょうが、個人的には好きですよ。13話ですし、円盤特典のOVAをタダで観られたと思えばお得です。てか、あにこれならこっちの方が評価上がりそうだと思うのは、私だけでしょうか(笑)

こういうソシャゲ原作なら、今後も観たいですね♪
{/netabare}


【余談1 ~グラブルへの一方的な逆恨み(笑)~】
{netabare}
自分が唯一ハマったソシャゲの運営がグラブルと同じなのですが、グラブルが売れるのと反比例するように、ウチのイベが雑になり、ガチャやゲームシステムも「重課金者から搾れるだけ搾り取ろう」という方向性に。そして、サービス終了。だから、グラブルには恨みしかないんだよな~w そして、それがソシャゲの本質。愛がないっすよ(涙)

ただ、グラブルへの個人的な逆恨みは、本作への評価には関係しておりませんし、グラブル自体が嫌いなわけではないので、悪しからず(むしろ、好きな世界観で興味あるんだけど、サービス終了になった「我がゲーム」に義理を通し、喪に服すためにもプレイすることはないでしょうw){/netabare}


【余談2 ~番組間のCMに物申す(笑)~】
{netabare}
ルリア「ねえグラン! 私たちの冒険がゲームでも出来るって知ってた!?」

……いや、アニメを観ている層で、グラブルがソシャゲだと知らない人って、どのくらいいるのかな?(笑)
{/netabare}

【先行放送 ザンクティンゼル編(自分用メモ)】
{netabare}
王道のボーイミーツガール。

初対面の少女を助けるために、帝国の正規兵と躊躇なく戦うとかw なんかこう、展開が早いというか、キャラに感情移入できないまま、ストーリーが進んでいく。グランはなぜ、ルシアを正しい者だと断言できるのだろうか? 美少女だからか?(笑)

後編、少年時代のグラン……まんまラピュタですやん(笑)

美少女と離れられないだって……!? 御褒美ですやん(笑)

てか、今期(2016冬)、釘宮さんのマスコット役多すぎないかいw
{/netabare}


【本編 各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目
ん? 先行放送の「ザンクティンゼル編」のまんまかな?

2話目
同上。

3話目
カタリナ、ダメ可愛いw 渋いオッサンキャラは鉄板の格好良さですな。

4話目
なんか、普通のRPGのようにストーリーが流れていて、ここまでは好印象です。

5話目
艦隊戦っぽさもあり、面白かったです。なるほど、これで次のエリアにいけるわけですね(ソシャゲっぽい)w

6話目
シェロの動きは、清々しい程の力業で解決。まあ、開き直られると何も言えないw

7話目
なんか、ドラマをやってたな。悪くはないけど、普通に主人公パーティの話の方が好きだな。

8話目
なんか、ギャグ&日常回? ルリアさんのアホ毛、そんなことできるの(笑) あの剣は、ミッションクリア報酬かな(笑)

9話目
シリアス? ここからストーリーをまとめにいくのかな? オッサン同士の会話は、良いね~。

10話目
カタリナは、ルリアの親代わりなんですね。

11話目
安定してるな~♪

12話目
なんか、いっぱい出てきたぞ~。オッサンがパーティーに二人って、良いね!

13話目
まさかの女性主人公編(笑) まあ、良いんじゃないでしょうか。ファンサービスとして。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 48

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

キャッチフレーズは「君と紡ぐ、空の物語」。

この作品の原作は未プレイですが、春アニメでの放送に先駆けて1月に「ザンクティンゼル編」が先行放送されたのを視聴していたので、続きを楽しみにしていた作品です。

それに、メインヒロインのルリア役に東山さん、ずっとルリアと共に歩んできたカタリナ役に沢城さん、そして…この作品もピィというチビキャラが登場するのですが、そのピィ役が釘宮さん…
それにゆかりんや伊藤かな恵さんも登場されるというのですから、実力派の声優陣で構成されています。

特にチビキャラであるピィ役は、「FAIRY TAIL」のハッピーと立ち位置が似ているキャラなのですが、どちらも声優は釘宮さんなんですよね。
これに限らず、最近放送されている作品でもチビキャラの配役が多いと思います。
ツインエンジェルBREAKのみるくちゃん、エルドライブのドルーなど…それだけ需要があるのも理解できます。
釘宮さんの演じるチビキャラって全般的に愛らしいですから…

この物語の主人公は、ザンクティンゼルという小さな島で暮らすグラン…
彼はいつか父の様に大空を飛び回る騎空師を夢見ながら、パートナーであるピィと日々鍛錬を積み重ねながら暮らしていました。
一方、ちょうど同じ頃、ルリアとカタリナは空を飛ぶ軍艦の中からの脱出に成功したのがザンクティンゼルの上空…
でも地上からは光が落ちる様にしか見えなかった事から、グランとピィは光の落ちた場所に行ってみたところ、蒼い髪の少女が倒れていたんです。
彼女の名前はルリア…こうしてグランとルリアが運命的な出会いを果たし、壮大な冒険物語が動き出すのです。

原作のゲームが超が付くほどファンタジーの王道的作品なので、本作もその影響を色濃く受け継いでいます。
そのため決して奇をてらった展開はありませんが、雄大な世界観を背景に細部まで丁寧に作りこまれた作品…という印象が強く、作品から受ける雰囲気が堪らなく心地よいのです。

作り手の丁寧さを我々一般視聴者が感じるくらいですから、声優さんも私以上に感じるモノがあったのではないでしょうか。
声優さんの演技…台詞の間や息継ぎなど声優さんにとってはごく普通の事なのかもしれませんが、私はそういう細部にも丁寧さを感じた気がします。
個人的な感覚なので気のせいかもしれませんが、その気付きは私にとって嬉しい感覚でした。
それは早く次を視聴したいと思える大きな原動力になってくれましたから…

グランとルリアの選択した道は決して易しい旅路ではありません。
様々な困難・苦難が彼らを待ち受けていることでしょう…
今回の作品ではきっと壮大な冒険のほんの一端だったんだと思いますが、それでも決して楽な旅なんかじゃありませんでした。

でもグランやルリアを始めとするパーティメンバーに脈々と流れる「大きく優しい気持ち」が人と人を結びそれが突破口になっていく…
そしてその気持ちに呼応するのは人だけじゃありません…
ルリアが背負った重い十字架の先で、待っていてくれる存在がちゃんといるんです。

歩くのが辛くなったら手を差し伸ばして…
そしたら必ずその手を掴むから…
荷物が重く感じるならちゃんと教えて…
重い荷物はみんなで分け合うから…

終始一貫して助け合いの精神溢れる作品は見ていてとても気持ちが良いモノです。
だからこそ…なのかな、最終話のエクストラストーリーには心底ビックリしてしまいました。
立ち位置は本編から外れているので、ある程度は何でもアリだと思います。
でもこの作品の改変には正直度肝を抜かれました。
ずっと真面目一辺倒で進んできた作品だけに一瞬何が起きたか全く分からなくなりましたから…
でも最後のボーナストラックと捉えれば、逆にこの方がむしろ嬉しい感じもしますけれどね…
丁寧さの際立つこの作品…気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、BUMP OF CHICKENさんの「GO」
エンディングテーマは、HARUHIさんの「ソラのパレード」

1クール13話の物語でしたが、12+1話と捉えた方が分かりやすいと思います。
原作がゲームだと、内容的に続編をアニメ化するのは難しいのかもしれません。
願わくばグランとルリアの本懐が果たせますように…
もし続編があるなら是非視聴したいと思います。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 19
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

見終えてから時間を置いて、改めて評価

3話まで視聴
ヒロインの服をね…こう、ね、胸元をキュっと握りたくなるのは男なら当然だと思う。
作中それをやったら神アニメ(やらんだろーなぁ)。
マジメな見解としては…様子見。

全話見ての感想
{netabare}うわぁやられたー(棒読み)。
12話ラスト、なんかスゲー人達が突然生えてきて解決。
原作知らない人はポカーンなデウスエクスマキマですありがとうございました。
ってかこういう展開にするんだったら最初から示して欲しかった、境界線上のホライゾンみたいに。
そうすりゃ見なくて済んだのに…。

とはいえ本編が終わってオマケと思われる13話、これは見る価値アリ。
もう自分が年寄りなのか、どうしても舞台裏を勘ぐってしまう。
ひょとして…アニメスタッフは本当はこんな作品を作りたかったんじゃなかろうか?と。
本編12話ラストまでを「草野球チームが主人公の努力で段々チームを強くしてく」って話で例えるなら、13話はプロ野球のオールスター戦、正直1話のみなのに面白かった。
廃課金モードってことらしいけど、スポンサーだか上の連中に指図されて12話までの話を作って、13話はまぁ自由にしていいよと許可を取り付けて、それを形にした、みたいな。
なんかタイヤのブランコの画像を思い出す。
まぁ深読みしなければ、プレイスタイル(課金具合)によってはこんな進行も可能ですよ、ってのを示したんだろうけどね。
同時に、同時期に放送されてる某アニメのダメなところも浮き彫りになりました、これは制作も意図しようのない偶然の産物。

とりあえず、ストーリーは置いておいて絵を見るだけでも楽しめると思います。
なんだったら13話だけ見るのもオススメ。{/netabare}

見終えてから時間を置いて、改めて評価
{netabare}時間を置いて冷静に考えた結果、評価をプラスに修正。
やっぱり12話後半の唐突な全員集合っぷりが当時ガッカリで、↑の頃はまだそれを引きずってたみたい。

なんだかんだ言って自分は「最後の最後にそれまで積み上げてきたものをブチ壊す」系が好きみたい。
かといって夢オチやこの作品で言えば12話で終了ってのではダメで…ここら辺の違いは上手く言葉にできない。
そしてそういう系の何が魅力かといえば、1クール作品なんだし最初の段階からオチは決まってたであろうという点。
1話から12話前半までを作ってる最中、13話でブチ壊すことは知ってたハズ。
派手にぶっ壊す目的で積み木の城を丁寧に積み上げるというか、砂の城の細工を細部まで作り込むというか。
特に予算が潤沢なのか作画は物凄い凝っていて、だけどこれをブチ壊す目的で頑張っていた──と考えると、自分はなんかウキウキしてしまいます。
もうね、我ながら何なんだろうこの感覚は?…と思わないでもないけど「ウルトラマンでもゴジラでも、ぶっ壊すミニチュアは精巧に作ってある方が面白い」と言えば伝わってくれるだろうか。
ぶっちゃけ12話までの話は丁寧なだけで面白くないです。
派手さが無いというか、主人公たちが地味で…けどこれも13話を引き立てるための前フリと考えれば見方も違ってくる。
どこかで「グランブルーファンタジーってタイトルは、グラン(12話までの主人公)がブルーになる話だったんだよ」と冗談めかした言葉を目にしたことがありますが、結構本気でそれを目指したのかもしれない。
そりゃあグランパートはただの引き立て回だとしたらブルーにもなるわなぁ。
また、これならすぐにタイトルと主人公の名前覚えられるし。
…。
一体誰が思いついたんだ?その説が正しかったとしたら。
また、最後の最後でこういうことがあるから、途中つまらなくて文句垂れなまくりな作品があっても、なかなか視聴切れないんですよねぇ…。{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 12

75.8 8 陰謀で冒険なアニメランキング8位
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか外伝 ソード・オラトリア(TVアニメ動画)

2017年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (683)
3748人が棚に入れました
【剣姫】アイズ・ヴァレンシュタイン。最強と名高い女剣士は今日も仲間たちと共に、広大な地下迷宮『ダンジョン』へと繰り出していく。様々な謎と脅威が襲いかかる深層域で、アイズが風を呼び、迷宮の闇へと一閃を刻む! 迷宮都市オラリオの地で、それぞれの物語が今、鮮烈に交差する! これは、強さを求め続ける少女と、その眷族の物語。

声優・キャラクター
大西沙織、木村珠莉、村川梨衣、高橋未奈美
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

ダンまちに外伝を求めるのは間違っているだろうか

原作未読


劇場版『オリオンの矢』を控えた本編の再放送を観了後。だいぶ後回しにしていた『外伝ソード・オラトリア』をやっとこ観ました。2期も始まりましたのでその前に予習しとこ!そんな感じです。


本編は至極真っ当な古典的RPGの薫り高い良作でした。主人公ベルくんの成長物語や紐…女神ヘスティアに魅せられた本編の1期です。
思ったより硬派じゃあーりませんか…ってのが、「タイトルでもったいないことしてるな~」の褒め言葉にも繋がりました。


今回のソード・オラトリアは本編と時間軸を同じくするもう一つの物語。ロキ・ファミリアに焦点を当てた外伝に相当します。
ファミリアの豪華なメンツはこちら↓

{netabare}アイズ・ヴァレンシュタイン(CV大西沙織) LV.5 剣姫
レフィーヤ・ウィリディス(CV木村珠莉) LV.3 サウザンド・エルフ
ティオナ・ヒリュテ(CV村川梨衣) LV.5 アマゾン
ティオネ・ヒリュテ(CV高橋未奈美) LV.5 ヨルムガンド
フィン・ディムナ(CV田村睦心) LV.6 ブレイバー
リヴェリア・リヨス・アールヴ《CV川澄綾子(外伝)、種田梨沙(本編)》 LV.6 ナイン・ヘル
ガレス・ランドロック(CV乃村健次) LV.6 エルガルム
ベート・ローガ(CV岡本信彦) LV.5 ヴァナルガンド

※サポートメンバーもそこそこ。一部紹介。
ラウルーノールドLV.4超凡夫 クルス・バッセルLV.4 リーネ・アルシェLV.2
 ⇒超凡夫って(笑){/netabare}


1期の健闘で期待値が上がり、聞けば外伝の小説もなかなか良いらしい。いわゆる期待作ポジションからのスタートということだったのに

・なんか胸囲の格差社会の話になっとる
・本編の主人公と思しき娘さんの百合百合しさ

あーダンまちよお前もか・・・ラノベの闇に沈んでしまうのか!? およよ・・・となりかけました。
レフィーヤの成長物語のようなので百合嗜好薄めの自分にはキャラへの共感が薄くなりそうと不安になった序盤です。
意外と硬派だった本編のノリを期待した皆さま。どうしてもしんどい場合は撤退も選択肢でしょう。


さて、そんななかで本作の価値は

 {netabare}“そりゃ他にもファミリアがあるわな”{/netabare} 


もともと暇を持て余した神々の遊びみたいなもんで“ファミリア”と呼ばれる各神様の眷属(出入りの自由度高いけど…)パーティが複数あることは本編でも説明がなされてました。
言うまでもなく主役はヘスティア・ファミリア。紐・・・ヘスティア様とベルくんです。
主役はフォーカスされて当たり前。しかし同時並行して各ファミリアが別の場所でクエストをこなし、当たり前ですが各々の思惑で動いているのです。
そこを拾ってくれてよかった。拾われたのがこのファミリア以外考えにくいであろうロキ・ファミリア。この物語の基本設定を考えれば一足とびで2期に移行するよりも外伝をリリースすることは自然な流れだったように思えてなりません。

というわけで、

1.ベルくんたちがすったもんだしている横で何が起こっていたのか?

ありきたりですいませんが、具体的に形にしたことをなにより評価するものであります。

本編あっての外伝ですのでこちら単体の視聴はオススメしません。私はすこし時間が空きましたができれば1期から続けて観ることをお薦めします。またはこれ観ておさらいするとか。
本編とのリンクでは一部怪しいところありなものの、ところどころニヤッとできることでしょう。

{netabare}・アイズがベルくんに稽古をつけた理由の一つは“強くなるためのヒントが欲しい”事情があったから{/netabare}

本編描写の答え合わせであり、また両者の意思がいいタイミングで絡んだ結果でストーリーが進んでいったことがわかります。
ファンタジーは作りこまれてるに越したことはありません。本編が一見、“ハーレム”+“俺TUEEE”のコンボのように見えて安直さを感じなかったのは、こういった作りこまれた物語だったからとの背景もあるでしょう。


外伝としてはこれで充分な気がします。ところがさらにもういっちょ

2.やはり主役はベルくんということに(笑)

時系列の繋がりと同様に、この作品のメッセージが本編と外伝で乖離することはありませんでした。
ちなみに本編の主役らは驚くほど登場時間が少ないのでそちらのファン(私含む)はご愁傷様です。この一言のために松岡さんと水瀬さんアフレコに呼んだんかいな?というくらい。
それでも主役は主役だねと感じられる展開はお見事。ぜひ作品を実際観て感じてください。

{netabare}ベルくんもそうだったように、高めの目標をクリアすること、作中では“冒険”と言われてる困難を克服しないと次の高みに辿り着けないという設定がお気に入りです。形を変えてアイズもレフィーヤも彼女らなりの冒険をしてましたね。{/netabare}


上記1.2.を感じることができたので多少の百合やティオナ・ティオネのバスト漫才にも惑わされることなく、いや正直邪魔と思ったのですが、価値ある一品だと思いました。
いやだって本編だって似たようなばいんばいんはあったとは思うんですが、比重掛け過ぎですよ。こういうのは塩梅が大事なのです。
できれば1期とセットで観たい。そんな不思議な作品でした。



■オマケ
アイズさん何考えてるかわかんないです

{netabare}うーん、なんでアイズさん、ベルくんに謝ることにあんだけ固執したんでしょう?
・怖がられてると思い込んでて誤解を解きかたったから
・責任感から迷惑かけてゴメンと本気で思ってたから
・それは方便でベルくんに興味があったから

結論が導き出せないので考えればいくつでも出てきそうです。
剣を壊したら「(店の人に)怒られる」と言ってみたり、服破いてレフィーヤに謝ってみたりと、無事でなによりとの周囲の反応がアイズさんにはよくわかってなかった模様。天然っぽい返しをするヴァレン何某さんであります。
人との距離の取り方を学習中って感じでしたね。そして本人も取れるようになりたいとの指向がある。親とのやり取りがいわくありげで影を落としてそうでした。

そうみると、謝んなきゃ!って思ったら思い込んだでそれ以外の融通きかなさそうですし、“助けられる→逃げる”を繰り返すベルくんはアイズにとって特異なコミュニケーションをとる人として興味の湧く対象でもあったし。
それらしい理屈は思いつくのですが決め手に欠けます。{/netabare}


{netabare}もしかすると、強くなりたい彼女にとって、逃げ足がはぐれメタル級のベルくんから得られる経験値量を感じ取り、つけまわしてたのかもしれませぬ。
それにベルくん「しあわせのくつ」持ってますもんね。
だいぶナナメ上方向でとっても納得した気分になったのでこのへんで。{/netabare}


読んでいただき有難う御座いました。



視聴時期:2019年7月

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2020.03.22追記

リリース順
 本編1期→外伝→劇場版→本編2期→?たぶん本編3期

外伝(本作)の放送をしたことによって、ヘスティアファミリアに視線が集中しすぎず、なかなかダンジョンに入らない後の展開も許容されてるのかと。


2019.08.05 初稿
2020.03.22 追記
2020.10.10 修正

投稿 : 2024/05/04
♥ : 56
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.8

わざとつまらなく作った?

ダンまち本編は見たことないです、内容も全然知りません。
という状態で見始めた外伝、感想はというと──

{netabare}つ、つまんない…。
ただひたすら盛り上がりに欠けるばかりで、「自分こういう点が苦手だわー」という大きなマイナスになるところが無いのがこれまた厄介。
退屈で面白い所がないってのが正確な言い方だろうか。
なんだろこれ?本編が物凄く売れてて、税金対策でワザと赤字出すためにつまらなくしてるのかな?
おそらく6話くらいまでの内容って少年誌原作モノだったら1話で収めちゃう程度なんじゃないかな。
ピンチらしいピンチもなく、さりとて圧倒的な力でいなすでもなく、ファッションピンチも「死力を尽くしてピンチ」ではなく「持てるパフォーマンスを発揮できなくてピンチ」って…。
じゃあパフォーマンスが発揮できないのは重たい理由があるのかといえば大したこともなく…ガクッガクッと肩透かしの連続。

なにより口をあんぐりしたのは6話、レベルアップを目指してアイズがウライオス?をソロ撃破目指すってところ。
ウライオスとやらがどれだけヤベー奴なのか口で説明するだけで全然緊迫感が無いのもさることながら、もしソロ撃破が無理そう(気を失うなど)な時はリベリアンが援護してくれる状態での対決って…マジか!?
そこは地面に線でも引いて「これより後退することがあらば私を撃て」とするところじゃないのか?
倒すのは目的ではなく強くなるのが目的であってソロ撃破はあくまで手段でしょ?
いわば修行みたいなもので、そこで自分を追い込むどころか保険かけまくりで、それでめでたくソロ撃破できてレベルアップおめでとーって…え?ええええっ?
なんだこの緊張感の無さ…。

でもって8話、ここでまた「えーなんで?」と不思議に思うことに。
オリビアが追い詰められてもないのに親切に自ら仮面を外して説明をベラベラしゃべって、その後でバンシーに「あの時の生き残りか」と気付くんだけど…順番おかしくね?
過去の惨劇をほのめかしたらしくこく食い下がられ、「あの時の生き残りか」って気付いて、その後にベラベラ喋るのが順番としては自然だと思うんだけど…。
「折角ここまで事件に関わったのだから教えてやってもいいか」みたいな感じでね。
そうでないとあの場にバンシーが居る意味が薄い(「居たから聞き出すことが出来た」っていう活躍?必要性?を潰してる)というか、オリビアが唐突に饒舌になって笑ってしまいましたよ。
単に順番入れ替えるだけのことなので作画(予算)的な制約は考えにくいし、やっぱりワザとつまらなくなるように作ってる?

最終話の12話も…う~ん…。
対精霊戦だけど、相変わらず強さが分からない。
まぁ舞台がダンジョンなので山吹き飛ばすとか数キロに渡って焦土にするとか海水を沸騰させるとか、そういった「パっと見で分かるハッタリ」が描きにいのは分かるけど…。
退路絶たれたとか制限時間あるとかじゃない…よね?見逃してる?
道中鍛冶屋キャラが小躍りしてたようにレアなアイテムが転がってたみたいだし、それ持ち帰って装備強化してから挑めばいいんじゃ…と思ってしまったり。
他にも10話の意図の通じてない「警告」や11話の狙撃って先言えやとか意味のないパーティ分断等々、要らん部分はカットカットで詰めれば全2話程度で終わる話をダラダラやってるだけのような?
ジャンプアニメの引き伸ばしかな?レズエルフも要らんよね。
と、思い出せるものだけでもあれこれと突っ込み所満載で、それでいて「不快」とまではいかないのが始末に悪い、不快だったら視聴切れるんだけどねぇ。

物凄く好意的解釈をすれば、上記の突っ込みどころは全て「本編と対比」してる箇所で、本編を知ってれば楽しめるって内容なのかも知れないが…正直これで「本編見てみよう」という気持ちは起きない。
更にタイミングが悪いことに同期にはグラブルが放送されまして…。
そっちは1~12話までを無(もしくは低)課金モード、13話を廃課金モードのシナリオ展開で、それぞれの対比を描くという荒業を見せてくれました。
廃課金モードでは主人公が激強で、ハエを叩き落すようなノリで敵をサクサクいなして「うおーこいつヤベーくらいつえー」というのをありありと見せつけてくれました。
オラトリアはダンまちと対比して高レベルパーティの話なんだよね?
いかにも高レベルらしい「うおーこいつらヤベーくらいつえー」というシーンがあったかといえば何話かの「アイツ一人に任せればいいんじゃね」くらい。
重要な1話からして武器失うわ魔法うまく使えないわミノ取り逃すわで(それでいてファッションピンチ)、設定では強いと語られてるけど全くそうは見えない。
グラブルの13話みたいなノリを1話でやれば印象は全然違ったんじゃないかなー?と思うと残念でならない。
尺的にそんなシーン入れる暇がなかったとはとても思えないし…むしろ尺稼ぎウゼーって内容だし。
ってかね、グラブルは13話だけでも、見よう、カブトボーグ好きなら必須。

で、こんな内容になってしまったのはやっぱり税金対策と考えるのが一番ハラの立たない平和的な解釈だと思う、皮肉とか抜きでね。{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 7
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

ダンジョンに百合を求めるのは間違っているだろうか?

[文量→大盛り・内容→考察系]

前作、「ダンまち」は視聴済み。★4つと楽しめました。続編ではなく、スピンオフなんですね。

【総括】
ダンまちの、幕の内弁当みたいなアニメだな~と。色んな要素が詰め込まれすぎ、初見(本編未視聴)では辛いかもしれません。

ホントに、純粋にエンタメ作品だったと思います。今期(2017夏)は、純愛ものに本格SFと、濃い作品が多かったため、このような作品は楽しく観られました♪

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
レフィーヤを筆頭に、ロキファミリアの面々の成長物語、なのだと思います。

物語序盤、ビビり魔法使い(&それなのに重宝される様子)にイライラさせられましたが、ラストバトルでは、レフィーヤの魔法によりアイズが救われるという熱い展開に感動。ちゃんと、努力の描写もありましたし。(ラストにロキを投げ飛ばすなど、精神的にも強くなりましたw)

最終話、デミ・スピリット(穢れた精霊の分身)の大魔法によりピンチに陥った時のフィンによる檄は格好よかったけれど、「それとも、ベル・クラネルの真似事は、君たちには荷が重いか?」という台詞だけは違和感を感じました。なんでこんな大事な場面で(主人公だとしても)ベル「ごとき」の話をするのかな、と。

でも、きっとそれくらい、ベルがやった(Lv1ながらミノタウルスに勝利する)ことは、冒険者的に、凄い(有り得ない)ことだったのです。多分、経験の長い冒険者ほど、「勝つための準備」を怠らず、「勝算が高い戦い」をしているのでしょう。例えばライオンなど野生の獣は、狩りを成功させることより、自らが傷つかないことを優先させると聞きます。だから自然界においては「威嚇」が大事な要素になっています(戦わずして=互いに傷つかずに、優劣を決める)。いくら大物を仕留めても、そこで負った傷が化膿して死んでしまったり、弱っているところを他の動物に教われたら意味がないしね。

規模的には、オラトリア最大のロキファミリア。しかも、その主要メンバーであるフィン達は、いつの間にか「勝ち目の薄い戦いをすること=冒険」からは遠ざかっていて、それ(不確定な未来への挑戦という冒険者の本分)を、ベル君の姿や、デミ・スピリットとの戦いの中で取り戻していく様子は、かなり胸熱でした。魔法、バトルと、作画は流石で、かなり迫力もありましたしね。

と、ここまでは好評。ここからは、やや問題点を。

とにかくこの作品、百合&日常系? バトル系? ミステリー? と、いったいどこを目指しているのかがわからなくなるように、作風が動いて(ブレて)いましたね。ラストも、無理矢理(しかも説明会話だけで)まとめた感じで、しかも、(レヴィスのことなど)ちゃんと伏線を回収しきれずに終わりましたし。まあ、スピンオフですし、それはそれとして、本編のファンだから楽しめましたよ。「本編のファンだから」楽しめたのかもしれないけれど。

個人的には、序盤や8話目のような、百合百合した日常系展開の方が好きでした。というか、スピンオフなんだからそっちを観たかったかな、という感じ。まあ、バトルもかなり熱かったので、バトル一本に絞ってもらっても全然よかったけど。

あと、本作、久しぶりに「OPもEDも作品に合ってないな~」と感じました。音楽自体は良かったと思いますが。

ただ、全体的にはかなり楽しみました。評価、4と迷うけど、本編には及ばないので、3で!
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目
あの場面で、ビビり魔法使いに一番大事なポジション任すというのもね、う~ん。バトルはなかなか迫力がある。

2話目
バラメーターが(上がり幅含め)ランダムアップというのは、本人にとっては辛いやな。

3話目
ここで魔法の真価が。なんか、固有スキルとかパラメーターのランダムアップとか、才能でかなりの部分が決められる感じですね。

4話目
ここで、本領発揮ですね。ん? エロ? と思ったらグロだった。

5話目
バトル、バトル、バトル! 団長格好良し。

6話目


7話目
ユリユリしてますな~。

8話目
こういう日常系の方が良い感じ。

9話目


10話目


11話目
ベルVSミノタウルスは、やっぱり燃えるな。

12話目
ちょっとドズルさんがいらっしゃったw
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 30

75.0 9 陰謀で冒険なアニメランキング9位
ありふれた職業で世界最強(TVアニメ動画)

2019年夏アニメ
★★★★☆ 3.2 (664)
2953人が棚に入れました
“いじめられっ子"の南雲ハジメは、クラスメイトと共に異世界へ召喚されてしまう。つぎつぎに戦闘向きのチート能力を発現するクラスメイトとは裏腹に、錬成師という地味な能力のハジメ。異世界でも最弱の彼は、あるクラスメイトの悪意によって迷宮の奈落に突き落とされてしまい――!?脱出方法が見つからない絶望の淵のなか、錬成師のまま最強へ至る道を見つけたハジメは、吸血鬼のユエと運命の出会いを果たす――。「俺がユエを、ユエが俺を守る。それで最強だ。全部薙ぎ倒して世界を越えよう」奈落の少年と最奥の吸血鬼による“最強"異世界ファンタジー、開幕!――そして、少年は“最強"を超える。

声優・キャラクター
深町寿成、桑原由気、高橋未奈美、日笠陽子、大西沙織、花守ゆみり、加隈亜衣
ネタバレ

TaXSe33187 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.6

原作と脚本と作画三拍子揃った低品質

原作未読で取り敢えず一話を見てみた

意味が、わからない……
クラス転移の経緯がOPで済まされる百錬形式ってのもさることながら、
「錬成師」ってのがどういう職業なのかも、ありふれてるって部分もよくわからない
ついでにいじめも陰謀も描写が一瞬程度だから主人公が闇落ちする理由も薄い
というか時系列が無意味に行ったり来たりしすぎて何を語りたいのか分からない

あらゆるなろう系のなかでもダントツに説明が不十分だし、ダントツに描写自体つまらない
盾みたいに這い上がるのを楽しむんだろうけど、そもそも虐げられる描写が薄すぎてテンプレをなぞる意志しか感じられない
オマケに「錬成!錬成!」とか叫んでるシーンも滑舌が微妙な上に場所のためか録音のためか反響が酷くて「先生!」連呼してるようにしか聞こえない

面白かった点は主人公が異常なまでに現状解説をし続けてくれるところかな
「左腕を食われた!」なんて言ってる場合かよ失血死するやろ!みたいな
「ナカノヒトゲノム」よりずっと実況のクオリティが高いのは思わず笑ってしまった

2話、3話視聴
{netabare}最終話まで2話以降の感想を書く気が無かったけどあまりにもあんまりなので追記
一言で言えば「センスの無さの見本市」

1話でおざなりだった転移の経緯が2話で軽く回想される
まあそのくらいしてくれないと意味不明なだけだしそこは当然
ただ、シナリオの進行上主人公とその他クラスメイトは別行動をとってるわけで、主人公視点の回想じゃないと意味がないだろうと

ダンジョン突入までの主人公の具体的な境遇はカット、転移直後の混乱や職業差別の描写はカット、メインは担任が萌えキャラめいたデザインだってことだけ
1話に登場してない担任の容姿なんざ誰が興味持つんだと
あのデザインだしOPにもでてるんだしどうせヒロイン紹介なんだろうけど、それならせめて主人公視点で回想して、主人公との繋がりを見せろよと
勇者()の道化ぶりと担任のヒステリーだけは伝わったけど、そこに主人公の思考が入らないから主人公の豹変の説明には全くなっていない

というか女キャラが負傷したわけでもないのに何日も眠り続けるとか最早病気だろうと
心労とかそんなのを考慮しても「ショックで何日も意識を失ってました!」なんて有り得るわけないだろうに
というかせっかく挿入した回想ですらこの女キャラと主人公の接点が描かれないから、何日も寝込むようなショックを受ける理由すらあやふやなまま

あとは主人公の行動
各種武器を作れる理由はもう(どうせ理由もないだろうし)気にしないけど、「裏切られたの!」の一言で全部信用するとか有り得ないだろうと
自分自身が裏切られたから同病あい哀れんでってことだろうけど、急激に性格が変貌するような人間不信なのになんで簡単に言い分を信じるんだ?
あれか?裸で金髪で幼女だからか?そのくらい性欲に正直な方がよほど理屈が通るくらいのチョロさ
オマケに強力な吸血鬼を封じるための枷すら簡単に破壊するわけだけど、能力の汎用性高すぎるだろうと
魔物食べただけでそこまで変貌するならそんな職業どこも「ありふれ」て無いだろうと
性格・行動・能力のどこを見ても滅茶苦茶で、どこぞの賢者の孫の方がまだ理解できるレベル

ついでに触れるとお前の故郷どこだよと
自分の故郷の言葉として「月=ユエ」なんて名を吸血鬼に付けたわけだけど、お前の故郷ってのはCCさくらの漫画の中なのか?
そのまま中国語ってことでも良いけど、その場合お前中国人だったのかよっていう疑問すらある
故郷=地球、人類みな兄弟!みたいなグローバル思想でも持ってんのかもしれないけど、お前それなら帰ってきた先がヨーロッパでも帰郷の実感をもてるのかと
銃に名前を付けるくらいの中二病患者だし、発言の一切が雰囲気だけのものって可能性が一番高いのがなによりアホらしい

あとは3話の戦闘全般
吸血鬼のユエはいくら何百年と封じられていたにしても弱すぎるだろうと
最上級魔法があまりにも弱い
弱点を狙ったとは言え、主人公の銃で一撃で倒せる相手に最上級魔法2発撃ってダメージは殆ど無しって…
強大な力を持っているから封じられたにしては弱体ぶりが酷い
新メンバーの強さを示す格好の機会なのに、そこすら見せ場を主人公に譲って仲間は無能として描かれるのは孫と共通する

あとは寄生植物戦
何簡単に吸血鬼が寄生されてるんだと
さっきも言ったけど、お前あまりの強さに封印されたんじゃなかったのかと
オマケに主人公は「魔物を食べてたから耐性が付いてた!」で寄生を無効化するし…
なにが問題って、寄生植物の能力は「魔物を操る能力」なわけで、操られる側の魔物を食べたところで耐性が付くわけがない
ここも、
「主人公は寄生されるけど、吸血鬼は上位種だから操られることなく主人公を助ける」
とすれば武器の威力で勝る主人公と、種族としての基本スペックで圧倒する吸血鬼って差別化ができただろうに
役割分担が出来ないならキャラを増やすなとしか言えない

ついでに作画が酷い
描きにくいだろう部分はざっくりカットして適当に繋ぐ、ちょっとでも動きを見せないといけないものはCGで誤魔化す、そんなんばっかり
主人公に刺さった杭が、抜けたとたんCGになって落ちたのを見たときはさすがに真顔になった
しかも発泡スチロールみたいな軽い動きで跳ねるし…
止め絵できれいに見せかけて、その実作画枚数を極端に削ることに執心してるのが見て取れる

音楽もセンスがない
いや、正確にはお洒落でセンスのある曲なんだけど、この作品には壊滅的に合わない
なんでイキリ主人公がドヤ顔で戦闘するシーンがムーディな曲なんだと
BEMみたいに世界観自体をお洒落にしようとしてるならともかく、そういう要素が皆無なのに曲だけ力を入れてダダ滑りしてる印象
加えて言えば、全編曲の雰囲気を統一すればいいのに、戦闘が終わる直前になると何故か普通のバトルアニメみたいな曲に変化するのも意味不明

あまりにも酷いから吐き出せるだけ吐き出したけど、要するに
脚本の視聴者への配慮の無さ
原作のシナリオの甘さ
作画の作り込みの甘さ
音楽のセンスの乖離
これら諸々が一通り揃ったような出来映え
こう言ってはアレだけど、このアニメで唯一面白いのは雑さの粋を極めたアイキャッチだけだと思う

こんな適当をやって枠をつぶすくらいなら邪魔にならないようOVAでひっそり作ってひっそり消えろと言いたいレベル
{/netabare}

最終話視聴
{netabare}評価については3話視聴時点と特に変更なし
気持ち悪い展開がより重篤さを増したな、という程度
ウサギの追加以降完全にハーレムアニメにシフトしていったけど、ハーレム展開が始まってからのほうがずっとキツかった

スマホ太郎くらい機械的にハーレムを収集する展開なら「馬鹿だなぁ…」と思いつつもまだスルーできる
そもそもスマホ太郎って、あの世界で生活するために繋がりを作って色々やっているからある意味ハーレムを作ろうが問題ないところがあるし
ただ、この作品の場合最終目標が「故郷(地球)に帰る」なわけで、そんなとこに化け物集団を引き連れるなんて控えめに言ってもアホかと
吸血鬼はまだ見た目に問題がないからともかく、ウサギ人間なんて即通報モノじゃないのかと

というかそういう諸々を全部無視したとしても、あのハーレムの作り方は本当に気持ち悪い
主人公が「好きなやつがいる」って言ったそばから「それでも良いからハーレムに加入する!」で主人公がやれやれ顔するって…
「俺は止めたのに女から寄ってきちゃうよーモテて困るわー」って普通に考えると気持ち悪いし最高にかっこ悪いと思うんだけど
主人公・ヒロインの性格や振る舞いも含めて作者の性癖披露会の場にしかなってない

あと、同級生ヒロインへの義理立てだけが目的で馴れ合うつもりが無いって言うなら義理立てを済ませたあとはサッサと帰れよと
同級生相手にマウントとってイキって悦に浸るためだけに同級生とのんびり帰るって思い切り馴れ合う気満々だろうと
「関わりたくないけど優しいから関わっちゃったーやれやれ強い俺ってば頼られて辛いわー」だけで最終話を終えるとかどういう神経してんだか

主人公の性格があまりにも場面ごとに一致せず、言行に一貫性がなく、そのくせ自尊心ばかり大きいのは純粋に不快
その点話はグチャグチャだけどストレスが溜まることがないだけチート魔術師のが若干マシだった
{/netabare}

そういうえば二期が決まったんだとか
どういう神経していればこれの二期なんかやるんだろうと思ったけど、最終話を見て納得した
これ、戦闘シーンがほぼ動かないから作画枚数殆ど要らないんだわ
基本は止め絵で、動くシーンはキャラが一人でクルクル回る場面くらい
あとはカットの切り替えで動きは全部省略
おかげでお絵かきして色塗りパパっと済ませるだけで寄ってたかって「作画綺麗!」って褒めてもらえる
そういうコストの安さと引き込んだ声優のラインナップで視聴者を釣り上げて、中身がどんな汚物でも評価してもらえるってことなんだと思う

投稿 : 2024/05/04
♥ : 14
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.5

いつもの

1話感想{netabare}
なんかおっかなびっくり状態で前情報はなるべく入れずにアニメを視聴。
「ありふれた~」って言うから農家かな?と思ったら全然違ってた。
どこがありふれた職業なんだろう?

まぁそんなことよりもですよ、よしもときんじ+アスリードじゃねーか!
よ し も と き ん じ じゃねーか!!!!(二度目)
うっわこれズルい、「あははこの人じゃしょうがないw」と何やっても許せちゃう監督じゃん。
アームス(アニメスタジオ)はやってるんだかやってないんだか分からん状態だし、アスリードってポストアームスよね、これも文句言いにくいw
ってかそういう文句言われにくいスタッフを選んだ?(言われにくいというか、言い疲れちゃったというか…ISUCAとかsin七つのナントカとか)
あいや、“勇しぶ”は結構マトモだったと思うけどね。
さすがにアニメ業界も手を打ってきてる…のか?
“バルキサス”の流れから考えると適任だったりして。

ってことでカット割りがおかしいのはいつものことです、もう監督の名前見た時点で諦めるしかない。
むしろ乳首出なかった方が異常にすら思えるw今後出るのか?(出ても光ってるけど)
レベルアップってそういうことじゃない…そもそも「経験値ってナニ?」ってとこから説教かましたいけどそれはよしもときんじも分かってるでしょう。
まだ始まったばかりであまり言うことも無いけど、コッソリ梅津泰臣が参加するなんてこと、ないかなー?
…ってかアームスって今どうなってんの?{/netabare}

5.5話までの感想{netabare}
えっ、このタイミングで総集編!?
リアルの事件に配慮してってことではないっぽい。
しかも監督がよしもときんじって…これはどうしても“sin七つの大罪”を浮かべてしまうんだけど…あっちは4話と10話の後に総集編や特番だったか。
そのうち声優にボーリングやビリヤードやらせるのかな?…アートランド…うっ頭が。
いやまぁこういうのって経営?が悪くて監督に責任あるかどうか不明だけどね。
作画崩壊で有名な“いもいも”は監督が制作の社長なので言い逃れできないけど、よしもときんじは経営に首突っ込んでるのかね?
ひょっとして「ヤバい案件」の請負人だったりして?

ところでどれだけの方が“sin七つの大罪”を全話見たんだろう?
シリ構は別だけどやっぱり似通ってる部分はあって、分かりづらさというか表現のヘンチクリンさはどっこいどっこい。
ここに文章投稿してる方…そうでなく人と会話するだけでも「果たしてこっちの言わんとしてることは相手にちゃんと伝わってるかな?」ってのは気にすると思うのだけど、よしもときんじはどうにもそれが、変。
必要なカットが足りてなくていちいち脳内補完が必要で、それでもsinは「毎回新悪魔の紹介してけばいい」という大雑把な条件をこなして一応サマにはなってた。
が、こっちは…うわぁい。

と、ちょいと気になって更に調べてみたら、監督よしもときんじ作品には鈴木雅詞がシリ構やってる作品が多いみたい。
先のsinもシリ構じゃなくてメインライター名義だけど組んでる、ああ全然気にしてなかった…。
それ誰?というと空鍋で有名な“シャッフル”や“GIFT”の人…“みなみけおかわり”の方が有名?
キャラを闇堕ちさせるのが持ちネタみたいで、以前やってた“ロードオブヴァーミリオン”も作品としてはイマイチだったけど、今改めて思うと「全キャラ初期段階から闇堕ち状態(頭のおかしい不愉快なヤツしか居ない)」ってコンセプトなのだとしたら徹底してたなぁ、と。
この作品にうってつけじゃん!と思うのだけど、よりによって別の人…な、なんでー?
ってことで、鈴木雅詞がシリ構やってたらもうちょい見れたモンになってたんじゃないかなー?と思うとちょっと残念。

あーそうそう内容についてだけど、総集編やったお陰で話が理解できた気分。
最初からこの展開・時系列順で本編やれば良かったのに…と思わなくもない。
逆に時系列ゴチャゴチャいじくってたのはキャラの性格に一貫性がなくて矛盾が生じるのを誤魔化すためだと思うのだけど、総集編をやったせいで暴いてしまったような?
い、いいのかこれ?{/netabare}

6話感想{netabare}
うわぁ、このウサギのノリは…“サムライブライド”のカネツグや“sin七つの大罪”のレヴィアタンだ。
何度か別の作品の感想で書いてるけど「残念キャラ」が自爆かますネタは嫌いじゃないのだけど、それが行き過ぎてキャラいじめになってるアレ。
ウザいを通り越して「なんでそこまで不快に描いちゃうのよ」と、見てるこっちが頭抱えたくなるアレ。
sinに関しては↑で散々挙げてる通りスタッフが一部一緒だし分からんでもないが、サムライブライドは…アームス繋がり?え、ここで!?
なんでこう行き過ぎたキャラいじりをやってしまうんだろう、これに関しちゃ原作関係なくアニメ制作側のやらかしだと思うのだが。{/netabare}

最終回感想・総評{netabare}
いつものよしもときんじ。
絵描き上がりの監督…特にバイオレンス&エロスをメインとした人、梅津やバリの延長線としてはこんなもんかと。
だからといって評価甘くする気も無いのだけど、アームス・TNK・アスリード辺りはもう「こういう作風」として確立してると思った方が気が楽かと。
そうさねぇ、一騎当千とクイーンズブレイドとハイスクールD×Dを全部と、ついでにサムライガールズ・ブライドとsin七つの大罪と閃乱カグラ東京妖魔編も見れば「いつも通りっスね」で殊更に批判するのもバカバカしくなるというか。
(一騎当千に関してはシアの声が浅野真澄に聞こえて仕方無いのも手伝ってるかも?)
1話の意味不明さも“プリズムアーク”(監督:バリ)に比べれば生っちょろいし、説明の下手さも“弁魔師セシル”(監督:梅津)の有罪判決後の扱いの表現に比べれば全然マシ。
むしろ上記の一連の作品群の中ではWHITE FOXの力か作画良い方だったりするもんだから、これまた余計に酷評しづらい。
敢えて言えば「乳首シーン無いじゃん」って方のが気になる、というか評判悪いのは乳首が無いから?とさえ思えて来たり。
いわゆるお色気アニメとしては及第点だけどそこからお色気を抜いた感じで、果たしてそれで何が残るの?と言われるとなんとも言葉に詰まる。
あと同期に“異世界チート”が放送されてたのも大きいかなぁ、あっちは「まともに“アニメーション”を作る気はありません」って態度で、それに比べれば大分マシ。

内容に関してはハイDと良い勝負かと。
おっぱいおっぱい煩かったのを「ふっ」に置き換えて、部長一筋だったのを子猫一筋にした感じ。
但しやっぱりミュウはキモいね、SAOのユイか“盾の勇者”のフィーロと同じ声優使ったら逆にウケたんだがさすがに避けた?
ってかよしもときんじ監督作品だと小倉唯って“機巧少女~”の小紫や“sin七つの~”のバブやってて結構馴染みがある感じ、一方日笠はどこにでも居る感じ。
そうそう、それと同期放送の“コップクラフト”に川村敏江が居てビビったんだけど、こっちでも9話で関わってるらしいのだがそれは驚かななかった。
“ロードオブヴァーミリオン”の鈴木雅詞繋がりか、普通によしもときんじが顔広そうなので。
でもってこれ以上の内容については二期を見てからかな~?
二期決定といっても別にアニメの評判が良くて決定したんじゃなくて最初から決まってたことでしょ、BD発売決定ってのと同じ。{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 16

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

つまらないけど、一応最後まで見る

虐げられるところとか迷宮から脱出する過程とか割と大事なところをあっさり流しているせいなのか、全体的に構成が微妙で話がよく分からない。つまらない。それでいて、無駄な好奇心から最後まで見てしまう。
むしろ、原作を改悪しているのでは?わざと面白くないように作っている気がする。同じ時期にやってた異世界~も一緒な気がする。
制作側からの挑戦だね。←一体どこに対して?

自宅のエアコンつけたら、ゴキブリが落ちてきて頭からその光景が離れない。そのせいでつまらないと感じたんだろうな。いや、絶対違うな。でも、どこが具体的に面白くなかったか指摘できるほど見てない。割と流し見だったから、フィーリングの問題か。登場人物がごちゃごちゃしているような。そこかなあ。
それでいて、2期決定とはやりますねぇ!!

楽曲と声優は一応評価できる。

OP
FLARE 歌 Void_Chords feat.LIO
ED
ハジメノウタ 歌 DracoVirgo


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
“いじめられっ子”の南雲ハジメは、クラスメイトと共に異世界へ召喚されてしまう。つぎつぎに戦闘向きのチート能力を発現するクラスメイトとは裏腹に、錬成師という地味な能力のハジメ。異世界でも最弱の彼は、あるクラスメイトの悪意によって迷宮の奈落に突き落とされてしまい--!?脱出方法が見つからない絶望の淵のなか、錬成師のまま最強へ至る道を見つけたハジメは、吸血鬼のユエと運命の出会いを果たす--。「俺がユエを、ユエが俺を守る。それで最強だ。全部薙ぎ倒して世界を越えよう」奈落の少年と最奥の吸血鬼による“最強”異世界ファンタジー、開幕!--そして、少年は“最強”を超える。

1. 第1話 奈落の底の化け物
クラスメイトと共に異世界へ召喚された”いじめられっ子”の少年・南雲ハジメはクラスメイトの裏切りにより、迷宮の奈落へ突き落とされてしまう。奈落に潜む魔物に襲われ、必死に逃げるハジメ。しかし、錬成師という地味な能力では太刀打ちできるはずもなく、重傷を負ってしまう。異世界でも最弱の彼は心身共に絶望の淵に立たされ--。

2. 第2話 パンドラの箱
「邪魔するものは誰であろうと必ず殺す」--生きて帰るため、そう誓ったハジメ。変貌を遂げ、強化された能力で錬成した武器・ドンナーを使って、次々と魔物を倒しては喰らい、自らをさらに強化していく。一方、香織はハジメを失った現実を受け入れられないでいた。そして、迷宮を突き進むハジメは、異様な雰囲気を持つ扉を見つける。

3. 第3話 黄金の吸血姫
運命的な出会いを果たしたハジメと吸血鬼の少女・ユエ。突如魔物の強襲を受ける二人だが、ハジメの強化された力とユエの吸血鬼の力を合わせて退ける。お互い”裏切られた”者同士、信頼を築き始める二人。そして、地上への道が迷宮の最深部にある可能性をユエから教えられたハジメは、さらに迷宮の奥へと進んでいく。

4. 第4話 最奥のガーディアン
襲ってくる魔物を倒し、ついにオルクス大迷宮の最深部100階層に到達したハジメとユエ。そこで待ち受けていたのは、六つの頭と長い首を持ち、赤黒い目と鋭い牙を備えた巨大な化け物・ヒュドラだった。二人は錬成した武器と魔法を駆使するも、苦戦を強いられる。そんな中、ハジメはヒュドラの不意を突いた攻撃からユエを庇い--。

5. 第5話 反逆者の住処
ヒュドラとの戦いで気を失ったハジメは、見知らぬ場所で目を覚ます。ユエに尋ねると、戦闘後、「反逆者の住処」と呼ばれる場所への扉が開いたのだという。二人は地上への道を探すため、辺りを散策し始める。一方、訓練を経て強くなった香織たちは、ハジメを失ったオルクス大迷宮65階層に到達し--。

6. 総集編 オルクス大迷宮
“いじめられっ子”の南雲ハジメは、クラスメイトと共に異世界へ召喚されてしまう。つぎつぎに戦闘向きのチート能力を発現するクラスメイトとは裏腹に、「錬成師」というこの世界では地味な能力に加え、訓練で向かったオルクス大迷宮であるクラスメイトの悪意によって迷宮の奈落の底に突き落とされてしまう。絶望の淵のなか、ハジメは吸血鬼のユエと運命の出会いを果たす。

7. 残念なウサギ
オルクス大迷宮からユエと共に地上へ帰還したハジメ。しかし、喜びも束の間、何やらワケありな兎人族の少女・シアと出会い、一族の危機を救ってほしいと依頼される。次の大迷宮攻略のヒントになると考えたハジメたちは彼女の依頼を受けることに。一行はシアの故郷・ハルツィナ樹海へ向かうことになったのだが--。

8. ライセン大迷宮
新たにシアを仲間に加えたハジメたちは、迷宮があると噂されるライセン大峡谷を訪れる。偶然にも迷宮の入り口を発見し、攻略に挑むハジメたち。しかし、かなり曲者な迷宮の主、ミレディ・ライセンが仕掛けたトラップに苦しめられてしまう。数々の罠を潜り抜けた先でハジメたちを待ち受けていたものは--。

9. 過去との再会
ライセン大峡谷の迷宮を攻略したハジメたちは、商業都市フューレンを訪れる。街の冒険者ギルドから、北の山脈地帯で行方不明となった冒険者の捜索を依頼されたハジメ。一行は捜索に向かう途中、湖畔の町・ウルに立ち寄る。そこでハジメはオルクス大迷宮で離ればなれとなったクラスメイトたちと予期せぬ再会を果たす。

10. 黒竜を穿つ者
冒険者捜索のため、クラスメイトや愛子先生と行動を共にすることになったハジメたち。一行は、ギルドの情報をもとに北の山脈地帯に向かう。ハジメたちはそこで魔物による破壊の跡と、かろうじて生き延びていた冒険者ウィルを発見する。話を聞くと、漆黒の竜に襲われたという。その日の夜、ハジメたちの前に巨大な黒竜が現れ--。

11. 女神の剣
美しき竜人族の女性・ティオから、ハジメたちはウルの町が魔物の大群に襲われる危機にあることを知らされる。魔物と戦う準備に取り掛かるハジメは、その仕上げとして、住民たちの前で愛子を豊穣の女神として祀り上げる。戸惑う愛子であったが、住民たちの士気は高まっていく。そして遂に、魔物の群れとの戦いが始まる。

12. 化け物たちの休日
魔物の大群に勝利したハジメたちは、ウィルを送り届けるため、フューレンの街に帰還する。愛子を救ったシアへのお礼も兼ねて、ハジメは二人でフューレンの観光区へデートすることに。デートの途中、地下から人の気配を感知したハジメは、シアと下水道を調べてみることに。そこには薄汚れた海人族の女の子・ミュウがいて

13. 忍び寄る影
ミュウを救ったハジメたちはイルワの手紙を届けるため、宿場町ホルアドのギルドを訪ねる。そこへ、必死な形相をしたクラスメイトの遠藤浩介が現れる。遠藤は迷宮で魔人族に襲われた仲間たちを救うため、助けを呼びに地上へ戻ってきたのだという。ハジメは実力を知った遠藤に、協力を求められるが--。

14. 無能の無双
女魔人族・カトレアに苦戦する香織たちの前に姿を現した白髪眼帯の少年。それはかつて迷宮の奈落に落ちて死んだと思われていたクラスメイト・南雲ハジメだった。それぞれのクラスメイトがさまざまな感情を抱くなか、かつて無能の烙印を押されたハジメが圧倒的な力で魔物たちを蹂躙していく--。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 12

71.5 10 陰謀で冒険なアニメランキング10位
からくりサーカス(TVアニメ動画)

2018年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (260)
1084人が棚に入れました
小学5年生の才賀勝は父親の事故死によって莫大な遺産を相続したことをきっかけに命を狙われていた。そんな折、青年 加藤鳴海は偶然にも勝と出会い、手を差し伸べることを決意する。しかし、勝を追ってきたのは人間ではなく高い戦闘能力を持つ人形使い達であった。窮地に陥った二人は突如姿を現した懸糸傀儡マリオネットを操る銀髪の少女しろがねに助けられる。こうして、日本で出会ったこの3人は数奇な運命の歯車に巻き込まれていく──

声優・キャラクター
植田千尋、小山力也、林原めぐみ、櫻井孝宏、佐々木望、黒沢ともよ、井上麻里奈、江川央生、岩崎諒太、石川界人

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

待ち受けるは、世界の”からくり! 立ち向かうは、”しろがね”の意志

この作品の原作は未読ですが、「うしおととら」の作者である藤田和日郎先生の作品ということで、視聴を楽しみにしていました。

以前の私なら敬遠していたこの手の作画ですが、「この様な手法でしか表現しえない世界がある」ことを知ってからはアニメに対する視聴の幅を広げられた気がします。

実際、「うしおととら」では相当感動させて貰いましたから…
うしおの「つんのめるほど前向きな姿勢」が大好きでした。
そしてこの作品に登場する小学5年生の「才賀勝」もそのDNAをしっかり引き継いだ主人公だったと思います。


小学5年生の才賀勝は父親の事故死によって
莫大な遺産を相続したことをきっかけに命を狙われていた。
そんな折、青年加藤鳴海は偶然にも勝と出会い、
手を差し伸べることを決意する。

しかし、勝を追ってきたのは人間ではなく
高い戦闘能力を持つ人形使い達であった。
窮地に陥った二人は突如姿を現した
懸糸傀儡(マリオネット)を操る銀髪の少女しろがねに助けられる。

こうして、日本で出会ったこの3人は
数奇な運命の歯車に巻き込まれていく…


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

個人的にこの作品の素晴らしい点は3点あると思っています。
まず、第1に登場するキャラの「目」に色々と持っていかれてしまいました。
勝の…しろがねの真っ直ぐ前を向いた視線は、見るたびに鳥肌モノ…

そして2点目は楽曲です。
特にロザリーナさんの「Over me」がヤバいくらいに格好良いんです。

第1印象で衝撃を受けて…それから毎週2度はオープニングを見ていたと思います。
勿論、楽曲も発売後に即買いです。

ロザリーナさんがこの曲に込めた思いがネットの記事になっていました。
まず、この楽曲はこの作品のために書き下ろした賛歌なんだそうです。
歌詞が…胸に深く染み入ります。
勝のための…しろがめのための…そして鳴海のための曲だったと思います。
この作品のクライマックスに相応しい楽曲だったのではないでしょうか。

そして3点目は声優さんの起用についてです。
特に小山力也さんと、林原めぐみさんの起用が抜群だと思いました。
これは「うしおととら」を視聴した時にも感じていましたが、今回この作品を視聴したことで確信に変わりました。
「うしおととら」では、小山さんが「とら」で林原さんは「白面の者」という重要な役どころを演じていました。
そして本作では、小山さんが鳴海で林原さんがしろがね…

お二人と藤田和日郎先生の作品とは、きっと相性が良いのでしょう。
鳴海としろがねを演じたのがこの二人だったから、きっとここまで感動できる作品になったんだと思っています。

勝、しろがね、鳴海を取り巻く状況は、「数奇な運命」という言葉が陳腐に見えるほど過酷でした。
心が折れたのだって、一度や二度じゃありません。
運命から逃れられないから、大切なモノを守るために必死で戦ってきました。
苦しい時、何度も頭をよぎった姿が励ましてくれたから頑張れた…
どれだけの人に助けて貰ったんだろう…
手が届かなくって…悔しくて大粒の涙を流してきました。
思えば思うほど苦しくて…そんな痛みにずっと耐えてきました。
そんな苦しみの先で、みんなが選択した本当の一番…
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、BUMP OF CHICKENさんの「月虹」、KANA-BOONさんの「ハグルマ」、ロザリーナさんの「Over me」
エンディングテーマは、ロザリーナさんの「マリオネット」、眩暈SIRENさんの「夕立ち」、BUMP OF CHICKENさんの「月虹」
珍しいのが、1期オープニングの「月虹」が3期のエンディングに起用されていることです。
BUMP OF CHICKENさんの楽曲も好きですが、ロザリーナさんの楽曲が抜群過ぎ…
アニソンBEST10でどこまで上位に食い込むか楽しみです。

3クール全36話の物語でした。
完結した原作のアニメ化は、最後まで描いて貰えるので視聴者としては嬉しい限りです。
しっかり感動・堪能させて貰いました。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 11
ネタバレ

sekimayori さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

観てるぜメモ

放送途中のただの備忘録、たぶんそのうち消す(なのでサンキューもいらないです、読んでくださった方ありがとうございます)。
推敲もなにもしてないから誤字脱字ご容赦を。

今5話まで観てます。
序章が終わり、これから話のスケールがぶわっと広がる転換点。
ワクワクしつつリアルタイムです。

そもそも原作ファンとしては、懸糸傀儡(からくり)の戦闘が見られるだけで眼福なんです。
セルルックCGとか3D技術の発展がほんとありがたい。
ともすれば絵が荒々しすぎて見づらくなる原作を、うまく動きで補完してくれているのではと。
これからも個性的な人形がたくさん登場し、サーカスの舞台を彩ります。
ひょうきんながらも禍々しい、そんなデザインを楽しんで頂ければ嬉しいですね。

声優陣の熱演、聴くほど鳥肌なOP・EDも見事。
鳴海(小山さん)は少し渋いなw、阿紫花(櫻井さん)はイケボすぎるwとは思いますが、まあ一読者の脳内アフレコとの差異なので。
しろがね林原さんは作者のアテ書きだし、勝役の新人・植田さんは驚くほどぴったり。
OPとEDはぜひ歌詞にも注目していただきたいですね。
特にOPの歌詞は原作読者にとってはニクいです…そう持ってくるか…
かといってネタバレには絶対にならない良い塩梅でして、改めてBUMPすげーな。

で、本題のストーリー面。
原作信者だけど、現状最大限エッセンスを抽出してくれてる気はする。
43巻、膨大な登場人物の群像劇として、それぞれの結末を描いた原作。
それに対して、アニメは36話という尺しかない。
厳しい制約の中で、どんなドラマをピックアップしていくのか。
4話までは物語のイントロダクションとして、細部を削ぎ落しつつ原作をなぞってきた。
それに対し、5話から本格的に再構成に入ったな、という衝撃がありました。
諸々考えると、勝・鳴海・しろがねがスポットライトをより多く浴びるアニメ化になるのではと妄想します。
個人的に、『からくりサーカス』は様々な愛の気づきと、それへの決別の物語にも読めると思っていて。
主演の三人はそれを最も純粋に表しているキャラクターなので、そこさえ強固に押さえてくれれば、大きく軸がブレることはないのではと信じています。
ぶっちゃけ、原作も寄り道や中だるみ多いしねw

正直、期待はしてなかったんですよ。
同じ作者の『うしおととら』は、原作のダイジェストなのに詰め込みすぎという微妙な出来(個人の感想です)になっちゃってた……
ので、やっぱり不安と期待をないまぜにしつつ。
(↓完っ全に原作のネタバレありで「不安」(と予想、最後のだけ完全な不満)を書いとくと
{netabare}・鳴海生存をめっちゃ早く見せてる、次回はイリノイ?
 鳴海の怒りとしろがねへの態度、困惑されないかな。
 理屈は大丈夫なんだけど、感情が追い付くといいなと。
・ドラムvsビーストやらないならリーゼさんの存在価値が…
 そのための黒沢ともよさんキャスティングじゃないの?
 まあ順番入れ替え可能なので、期待だけ…
 ヴィルマさんの扱いもどうなるか。
・黒賀村とローエンシュタインたぶんあかん。
・ミンシアとファティマさんの声、逆のイメージだった。
・冒頭のVolnの社名ロゴ映像だけは本気で削ってほしい。
 その10数秒でフィルムの価値変わるでしょ。
 単純計算、36話で10分超えるので…){/netabare}

それでも、アニメになってくれてうれしいです。
はじめて本作に触れる方、久しぶりに思い返す方、そんな方と一緒に新しい演目、アニメならではの『からくりサーカス』を一から楽しめるなら、とても素敵なことだと思っております。
そのうえで、お暇があれば原作も手に取ってもらえるともっと世界が広がるかなと。
みなさま、鷹揚の御見物を願います。
(2018.11.11)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 11
ネタバレ

木村天祐 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

マリオネットを操る長編ダークストーリー漫画原作アニメ

原作知ってる勢です。原作の内容飛ばしすぎですね。飛ばしまくりでも結構面白いのは流石かな。同じ原作者でアニメ化したうしおととらよりも飛ばしまくりでひどいです。本来4、5クールでやるべきだと思います(本気で再現やったら6、7クールくらいになるはず)。

超金持ちの子供が遺産のために誘拐されそうになっているところをゴリラみたいな兄ちゃんが助けるところから物語が始まります。子供が頼りにしたのが、祖父さんの恩をうけたサーカス団の美人の姉ちゃん。そのハーフの姉ちゃんが操る特徴的なマリオネットはこの物語の看板です。遺産を巡る戦いから、世界で蔓延する奇病 ゾナハ病を引き起こすオートマタとの世界を時代をまたにかける戦いに発展していきます。

声優も作画も音楽も良い。原作飛ばしまくりなこと以外は欠点特にないんですよね。かといって原作完全再現すると話が長すぎてテンポが悪くなるでしょうし、難しいところです。

仲町サーカス編とか勝のヒロインたちが出てくる所すべからくカットでしたね。ほとんどヒロイン出てこなかったんですが、{netabare}かろうじて出ても下手に活躍してアンタ誰ってなっちゃってましたね(リーゼさん...)。
もともと鳴海は記憶なくなってから別キャラみたいな変貌ぶりでしたが、フランシーヌ人形に似ているしろがねと再会した時めっちゃ怒りまくってたことに違和感ありましたね。アニメの場合話がダイジェストすぎて、私の感情がついていけないんですよ。アニメ見ている側としては、さっきチョイチョイっとオートマタと戦っただけの鳴海が、鳴海のことを愛してるしろがねを殺したいほど憎んでるっていう描写を見せつけられます。といってもなんでしろがねが鳴海を愛してるかも話飛ばされてよくわかんないんですよね。{/netabare}
後半になるにつれて、ダイジェストじゃなくなって、スピードがちょうどよくなるのは笑っちゃいました。{netabare}勝誘拐編からフェイスレス戦編までの間がダイジェストって感じですかね。{/netabare}
全体の中抜きをしてる感じといえばわかるでしょうか。
まあ、長編漫画作品のアニメ化の難しさってやつなのかなぁ。悲しいなぁ。

このアニメの最高の楽しみ方は、「じじいの過去編から見る」ですかね。17話くらいから最後までかな。アニメ全36話中、丁度真ん中ぐらい。{netabare}「始めも中盤もわかんないけど、なんかあったんだろう。」と想像に任せて、見てないからわかんないと片付ければ違和感ないはず。漫画だと断然一番燃えるのがしろがね軍団vs真夜中のサーカス決戦ですけど、決戦の前も後ろも、さらに中身も中抜きされてるんで見ない方がいいかも。 {/netabare}

それなりに楽しめる仕様に仕上がってるアニメだと思うのでオススメはしますが、{netabare}どっちかっていうと漫画の方がオススメってのが俺の感想ですかね。{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 1

61.3 11 陰謀で冒険なアニメランキング11位
異世界チート魔術師(TVアニメ動画)

2019年夏アニメ
★★★☆☆ 2.7 (387)
1416人が棚に入れました
どこにでもいる普通の高校生・西村太一と、運動神経抜群でモデル体型の美少女・吾妻凛。平和な高校生活を送っていた二人はある日突然、不思議な魔法陣の光に包まれ、見知らぬ土地へ迷い込んでしまう。そこは恐ろしい魔物が生息し、獣人やドワーフ、エルフといった多様な種族が存在する、まるでファンタジーのような世界。異世界へと導かれた太一と凛は、ここで生き抜くために「冒険者」になることを決意するが、その適性検査で、二人が“チート"な魔力を持っていることが判明して……。

声優・キャラクター
天﨑滉平、高橋李依、田中美海、大原さやか、久保ユリカ
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.5

目覚めたそこは、戦乱の異世界だった(チェーイサー♪)

タイトルはトライネッター(クソアニメマニア)御用達の“IZUMO”のCMで有名な台詞。
あの頃ですらこういうのは「今更かよw」と小馬鹿にされる対象だったのに、令和に入ってもこれかぁw
転移までの経緯なら最近も“コンセプション”が同じ様なものだったのに、こっちのがIZUMOみを強く感じさせる、正当後継者?

前も何かの感想で書いた気がするけど、最近そうでもなくなっちゃったが自分は所謂きれぼし脳(ゲームを意図的にバグらせた動画を好んで見る人種)で、チートと言われましても自分に都合のいい効果しか起きない状態ってのはピンと来ない。
やっぱ何か自分に不都合な不具合が起きてくれないとちょっとなぁ…そこら辺は最近“ユリシーズ”がやってくれたけど、あっちはあっちで別の部分でコケたというか。
チートコードを自分で作ったのならまだしも、所詮他人に与えられたものに乗っかってるだけなので何も自慢にならないしそれでイキがられると見てて辛い。
あくまで「与えられた強大な力」をどう扱うのか・振り回されるのかがエンタメとして見所だと思うので、そこんとこ触れてくれるかどうかでこの作品の評価が分かれそうな気がする。

2話までの感想{netabare}
1話冒頭「これってチートだよな」じゃなくて「なろうだよな」と言った方がウケたと思う。
あーはいはい、召還したエメロード姫がラスボスねー…って冗談は置いといて、召還(転生)に事情がありそうなのは好印象。
最近大した意味も無く転生するのが多かった気がするので…主人公が「なんでオレが」と自問する展開は欲しいなぁ、と。
とはいえこのタネ明かしはアニメ中にやってくれるのか?
2話は世界説明、何年前のアニメなんだか眩暈を起こす。
主人公組以外に転移者居ないのかいな、“エルハザード”の陣内兄みたいの出ても困るけど。

しっかしCMの「チートな特典」ってスゲー引っかかるなぁ、それウラがあるってことやん。
一昔前の「超」と同じノリなんだろうけど、それ以上に誤用が酷い。{/netabare}

4話までの感想{netabare}
お、おう…なんだこれ?
エラく地味。
3話はギルマス?がヒゲ面とはいえ喋ってる時に完全な止め絵でギョっとした。
と思ったら「相手の出方を見る」「それってこっちから仕掛けるってことですよね」と、日本語としての会話も変でクラクラした。
中華アニメだったら分かるんだけど…差別的な意味じゃなくて感性が日本のソレとは違うんだろうなと細かいことは気にならないのだけど、これって日本アニメだよね?
…。
本当にそうか?と思ってスタッフ調べたら(実は今まで調べてなかった)、監督は“アキ電”劇場版の制作進行やってたことがあるみたい。
わぁすげー、制作進行って一番過酷な印象あるけど…しかもアキ電って…TV版はかなり作画ヤバくててんてこまいだった気がするんだがチュチューン。
劇場版はそうでもなかったのかな?
でもってアクション監修としてクレジットされてる追崎史敏は制作のエンカレッジフィルムズの代表取締役。
直近では“メルクストーリア”の監督やってたけど、実際この作品でアクション監修やってるかどうかは謎だねぇ、社長としてどこかに名義載せないとアカンので仕方なく…だったりして?
だって、アクションが、ちょっとねぇ…4話戦闘シーン緊張感ゼロ。
(そういや“七星のスバル”のアクション監修もりやまゆうじも「え、本当に?」という出来で、アクション監修って肩書きはどこまで関わってるかピンと来ませんね)
多分これ俯瞰視点で5人の位置をずっと追ったらひょうきんなことになると思う、イメージしてみよう。
ってか風ってアンタ、“ブラッククローバー”のユノかよと、あっちが最近派手な戦闘見せてくれたせいで余計にショボく感じる…これはタイミングが悪い?
チートといいつつ派手さが無い、山一個くらい吹き飛ばして良いと思うのだが。
この地味さが余計に古臭い印象を強めてるんだろうけど…90年代までは行かないかな、2000年代のアニメっぽい。
ひょっとして意図的って可能性は…無いよね、まさかね。{/netabare}

5話感想{netabare}
アナスタシアでアナって、そこは「女に向かって穴呼ばわりなんて、あなたも相当な男ね」と返すんじゃないのか(“お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ”ネタ)。

ってかこの作品世界の常識がワカラン。
かつてアサシンやってても転職したら以前のしがらみチャラなん?アサシン取り仕切る組織とかないのん?「任務に失敗したら死ゾ」を強制してた力はどこ?
そんな呆気なく足抜けできるもんかな、実はスパイだったりして?
アサシンから足洗うのなら、抜け忍狩りの対象にならないように組織を壊滅させる話があるならまだ分かるんだけど…今後あるのかな?
もしくは鞍替えしたギルドの方が圧倒的に力が強くてアサシンギルド側は黙るしかないとか?
そもそもアサシン時代に働いた罪はどこに?被害者=恨みを持ってる人居るよね?人から恨まれる仕事だよね?アサシンって。
今後そこに触れてくれるなら別に構わないけど。
もう一個不思議なのは物資不足→価格高騰でよく暴動起きないな、と。
町人は粗末な食い物しか食えない・多少傷んでても無理して食う→病気の蔓延、とか無いのん?そんな長期的ではない?{/netabare}

6話感想{netabare}
あれ、同日放送してるリトライはツッコミどころ多すぎてツッコむ気力失せたんだけど、ひょっとしてこっちのがそれより酷い?
水蒸気爆発自体の原理とかは置いとくにしても、作中描写からは…それ、必要だった?
落とし穴だけじゃダメだったの?水攻めだけじゃダメだったの?熱した金属落とすだけじゃダメだったの?
何故水蒸気爆発「まで」しなければならなかったのかよく分からない、ちょいと近所のコンビニ行くのに戦闘機乗るみたいな違和感。
しかもそれが大して威力発揮したように見えない、爆発音も地味、緊張感が無い。
なんでこんな地味なんだ?とむしろ気になってもう一度見てみたけど、ああ、衝撃波(爆風・突風)が無いんだ。
どれだけ離れてたんだか知らんけど、リンの場所にはそよ風ひとつ立たない。
コンテ?演出?なんのせいかよく分からんけど、淡々と仕事でやってるだけで盛り上げようという意思を感じない。
制作スタジオの社長がアクション監修に名前載せてるんだし、あんまそれがヘボいとマズくね?
双子の懐柔も謎。
↑で「アサシンの余りにもお手軽な鞍替え」をどうにか納得できる形にしようと脳内補完頑張ったワケだけど、なんかこう、コトの成り立ちに対する常識的経緯が抜けちゃってるような?
せめて主人公からゲンコツ食らってビービー泣いた後に反省、だったら分かるけど…な、なんだ?その心変わりは?
ってか簡単に信用しちゃうの?
「敵対してた双子姉妹がのちに仲間になる」って展開は“モンストアニメ3期”のサンメタを彷彿とするが、あっちはちゃんと仲裁役のビマーに会うまで疑ってました、普通そうでしょー。
双子の掛け合いもサンメタの方が上、モンストアニメ、見よう。{/netabare}

7話感想{netabare}
↑でトライネットを挙げてたけど訂正、それより酷いやw
トライネットより前の時代の…あかほり作品…を酷くした感じ。
なろう系の多くはあかほり作品の影響を強く受けてると思うのだけど(そう思えば気が楽になる)これはそれより下、当時のクオリティ込みで。
あれだ、カシムが今にも「私は美しい」って言いそうなのが拍車かけてるwってか言わせてやっとあかほりと同等かと。
アナの死なんて長谷川勝己(あかほりの弟子筋)リスペクトかと思ったぞ。

しっかしスタッフはこの出来に「これでいい」と思ってるのだろうか。
現場がてんてこまいで各部署に連絡つけるヒマも無くて「これが精一杯、もう助けて」ってことなんだろうか。
なんせ数十秒前と後で話が矛盾してるわテンポがおかしいわ、こんなのそうでなきゃ起こり得ない気が…そういう作品って海外発注先にロクなのが無い90年代~2000年代にはちょくちょくあった気が。
コンテだか演出だか、その段階でもうダメダメってのは思いたくないのよね。
けど…そうはいっても…ドラゴンブレス食らって吐血!?やドラゴン撃退シーンの爽快感の無さとかは、もう見てるこっちが「うわあああ」と言いたくなる出来で…。{/netabare}

8話感想{netabare}
細かい話はまた後で、それより…
双子何処行った!?{/netabare}

9話感想{netabare}
双子はどうした?
「この世界で出会った仲間達」みたいなこと言ってたが、そこに双子は入ってないのか?
↑で指摘した通り、アナの件で「アサシンギルド(?)をそんな気軽に足抜けできるのか?」と思ったら案の定制裁された様に(実際はギルドの手によるものじゃなかっとしても)、ちゃんと後始末つけないとまーた消されるぞ。
戦争理由と政治理念はまた別問題だよね?片方が覇権主義でもう片方が侵略受けてるってことでもないし。
主人公が簡単に王様側についてしまったのに違和感なワケだけど、先に召還されて事情をそこそこ知るマーベルフローズン的立場の人間から「ホイホイ王様の言いなりになってお前はバカだ」と言われる展開にはならんのかな?
そもそもドラゴンから「あのお方」呼ばわりされた存在は何なのか探らないのか?
それこそあんまチートチート言うと人道に背く行為だと認めてしまった召還(この時点で違和感なんだが)そのものが禁断兵器の使用として王弟派につけ込まれない?
カシムにしても、名声を上げたいのか世を混乱に陥れたいのかよくワカラン。
普通に考えりゃ王弟派が「黒幕」にそそのかされて蜂起したってだけなんだろうけど、まんまと踊らされるにしてもちょっと頭が弱すぎる気が…。
このノリだと、黒幕側の手先が突如自白するまで気付かないって流れになるのかなぁ?


余談・園芸ネタ{netabare}
エンディングで描かれてる花はヒルザキツキミソウではなくネモフィラ。
但し花色がピンクで、品種改良で実在するかも知れないけど一般的ではない。
それが悪いってことではなく、創作作品としてアレンジ加えたのかな?と思ったら本編で一般的な水色のネモフィラが登場。
あれ?今後何かあって花色が変わる話でもあるのだろうか、そうでないとわざわざEDでピンクにした意味が…。
因みに同アニメ制作がひとつ前に作った“メルクストーリア”の最終回で出たお花畑のモチーフもネモフィラでしたね。
予算切り詰めで資料使い回しだったりしてw背景はまた別?{/netabare}{/netabare}

最終回までの感想・総評(↑と重複した部分もあるのでこれだけ見れば良いかも){netabare}
最初に「これこれこうだったらいいな」みたいなことを書いたけど、甘かった、それ以前の問題だった。
細かい部分すっ飛ばしても、とにかく

絵から緊張感が感じられない

絵だけの問題じゃないのだけど、とにかく致命的。
「アニメーションが死んでる」と言ってもいいかも知れない。
おっかしいなぁ、制作のエンカレッジフィルムズの前作“メルクストーリア”は出来良かったのに(※)…。
そっちで監督だった社長がこっちではアクション監修になってて、大きな期待はしないでも一定のクオリティは保障されるものだと思うじゃない?
何が違ったんだ?予算?スケジュール?
とはいえ、じゃあメルストと違ってこっちで監督になったのは誰かといえば、アキ電劇場版の制作進行で業界入りした人っぽい。
実際はどうか知らないけど制作進行が一番過酷な部署ってイメージなので、オーバーな表現になるけど「地獄を見てきた人間だから根性座ってるんじゃない?」と期待したのだけどなんか違ってた。
実際は「拘りなんか持たずに最低限見れる形(絵が崩れてなくて色が乗ってる状態)でさえあればいい」を重視したかのような出来栄え。
右から左のライン工の現場監督をしただけのような印象、実際の裏側は知らんけどね、作品から受けた印象として。
「ここは気合を入れる・ここは手を抜いても良い」みたいなメリハリが無くて、おしなべて絵が死んでる。
ある意味非常に制作進行っぽいっちゃあぽいのだけど、そっち側かぁ。

逆パターンとして記憶に新しい“賢者の孫”では、全体としては低クオリティなのに一部の戦闘シーンだけ妙に頑張ってる時がありました。
話の出来は置いといて、自分はそういう方のが好きですね。
恐らくそのシーンを任されたアニメーターがめっちゃ頑張っちゃったんだと思うのだけど、それと比較したらチートは必要以上に頑張りそうな現場に対し「そんな頑張らないで」とセーブをかけたかのような印象。
いや実際は知りませんけどね、これで一杯一杯だったのかも知れませんけどね。
長々書いちゃったけど、要は

ハナから真面目に面白いもの・良いものを作ろうという気はない、仕事として作業をこなしただけ

感がハンパない。
と、先に絵について語ったけど、その影響は話の方にも及んでて。

原作の頃から絶望的につまらないのかどうかは知らないけど、色々おかしいところが多すぎてツッコミが追いつかない。
事件の背景に鎮座する「あのお方」も、単に何も考えてないのを先送りするための方便にしか聞こえない。
意味ありげな描写により「アイツ怪しい」と視聴者にはアタリは付くけど、主人公がそれに迫ることは一切無いので「前進した感」が全然無い。
「○○締め上げて聞き出そうとしないの?」と思うことがしばしばで、けど基本「あのお方」について興味すらなさ気で、たまに聞き出そうとする時は「自殺してくれるアサシンが相手」というご都合っぷり。
ここら辺も最低限絵的に緊張感があれば「とてもそんなの尋ねられる余裕無いんだな」と好意的解釈もできるのだけど、余裕アリアリでくっちゃべってる感じ(というか突っ立ってるだけ)なので無理。

一番の違和感はタイトルにも使われてる「チート」の扱いだけど、これは途中入る円盤のCMからして大きく解釈がズレてるっぽい、自分とは。
ネット配信などで見てる方へCM内のセリフを書き出すと…

タイチ「リン、オレ達のブルーレイに付けるチートな特典考えようぜ」
リン「チートな特典?」
タイチ「んー、例えばオレ達の握手券」
リン「ヒーローだけに!」
タイチ「じゃあミューラの剣」
リン「それは大きすぎだよ」
タイチ「えー、ならレミーヤさんの特製手料理」
リン「それは欲しい!」

…。
うん、なんか「チート」の扱いがおかしい。
これは同期放送の“通常攻撃が全体攻撃~”でも感じたことなのだけど、ひょっとしたらアニメスタッフの中でもどう扱えば良いのか解釈が分かれてて、それが作品内容に一貫性が無い・散漫な原因になってる、ってことは…ないかなぁ?
そしたらそしたで「しっかり協議して意見の摺り合わせをしよう」なだけで、作品作りに真摯に取り組んでる感じがしない、に行き着いてしまうのですが…。
そして最後に、
双 子 ど こ 行 っ た ?



そうはいってもあの作品(メルクストーリア)は激しい戦闘も無ければ話の流れに違和感を覚えるシーンが無い訳でもない。
ただ、「決めポイントとして何度も使う気合の入ったバンクシーン」が使われてたので「これを差し込むために前後の流れが多少強引でも仕方ないか」とツッコミへのブレーキがかかったのも事実。
バンクシーンがあれば百難隠すというか、単に自分がホビー系に毒されてるせいかも知れませんが。
じゃあこっちでも、ひょっとしたらバンクシーンがあればマシに感じたのかな?と思わなくもない。
どうなんだろうね?{/netabare}

追記{netabare}
ふと思い出したんで追記。
散々チートチート言いつつ、実際には大して凄くないのが凄い。
かなりレアではあるんだろうけど転移先の世界に元からある透明マントにたじたじ、作中でこれを打ち破る描写は無かったと思う。
しかも運が悪いことに同期放送の“コップクラフト”で似た感じで透明になる術が出るのだけど、そっちは現代科学の知恵でサクっと看破、しかも暗視スコープとスプリンクラーで2回。
透明マントがどのセンサーまで目くらまし出来るか知らないけど、最強(≒チート)は透明マントであって主人公ではなかった…って所もクソ的にポイント高い。{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 14
ネタバレ

TaXSe33187 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.9

THE・テンプレ……と思いきや

一話を見た感じだと、覇王みたいな主人公が孫みたいなノリでイキリつつスマホ太郎みたいに棚ボタチートで無双する話って感じかな?

全力でテンプレをなぞってるだけなので、特に内容については思うところはないかな?というレベル
というかあまりにもテンプレすぎて気づくと余所見してしまう
余所見しようが話を聞き逃そうがテンプレまんまなので、余所見した場所を見返す必要もなく話が理解できてしまうのは良いのか悪いのか…
まあ、無駄に凝った作りを目指して意味不明を作り上げた「ありふれ」よりはずっとマシかもしれない

作画もなんか動きがぎこちなかったり悪い意味でのチープさが気になるけど、それもまたなろう系らしさかな……


8話視聴
{netabare}シナリオに問題がありすぎる…
最初の2話くらいを見た辺りまでは、どこまでもテンプレを綺麗になぞり切るだけの虚無系クソアニメ枠かな?と油断してみていた
ただ、敵勢力があらわれてからの展開が無茶苦茶すぎてドン引きしてしまう

女暗殺者に意味もなく命を狙われて、殺さずに無力化して仲間に引き入れる
まあこの辺はテンプレそのままなので逆に安心感すらある
「捕らえた後、相手の被った面を取らないのか?」とか「主人公を狙った理由は聞かないのか?」とかその辺は最早些細なこと

ただ、農園で敵と戦う場面以降はテンプレすら使いこなせていないあまりにも雑な展開の連続
ヒロインコンビが舐めプして時間かけて戦う→一人だけ無茶な戦いを強いられて主人公ピンチ!覚醒!
暗殺者(アナ)が主人公の味方になって同行する→実は戦闘力ほぼ皆無!
悪事に加担していた双子がトラブルでピンチ!→主人公が(直前に守ると約束したアナを放置して)助ける!
敵?に操られたアナがドラゴンと戦う主人公の元へ来てしまう!→到着直後に洗脳が解けたアナがブレスから主人公を庇って死亡!何をすることもなく洗脳は解けたため、そもそも洗脳して操った理由すら不明!

一言でいうとひたすらに雑
それぞれ、
厳しい戦いで主人公が真の力の一端を見せる
新ヒロインと協力して行動することで親密さを深める
悪事に加担していても、騙されての行動なら許す度量を見せて仲間を増やす
仲を深めた相手の死によって、主人公が本当の力を手に入れる
みたいな意図があるのは当然分かる
ただ、
主人公のピンチは大体ヒロインのせいだから、ピンチってよりただの自業自得にしか見えない
魔物を倒せる屈強な冒険者に挑みかかるような暗殺者が戦闘力を持たないのはあり得ない
善悪の判断が出来ない双子を助けるのは分かるけど、そのために「守る」と宣言した同行者を放置して危険に晒すのはおかしい
仲間の死を乗り越えて力に目覚めるのは王道だけど、これではアナを(作者が)殺そうと思ったけど同行させ忘れたのを、無理やり帳尻合わせしたように思えてしまう
結局最初にアナが主人公を狙った理由も、狙った組織も、アナを操った理由も一切不明のままアナは墓の下に眠ってしまって出番を失っている

「こういう展開がしたい!」は伝わるけど、「どうすればこんな展開になるだろう?」を考えずにキャラを無理やり動かしているような感覚がある
脚本の段階でシナリオの構成に失敗したと言うより、そもそも原作の段階で上手くなかった展開が、アニメで露骨に目立つようになったのかなと思う

極限まで圧縮したダイジェスト展開でシナリオ理解を拒み続ける「ありふれ」
極限まで雑なシナリオで拒絶反応を生み出す「チート」
あまりにも対極的すぎる両者が鎬を削る今期の太郎枠は本当に恐ろしい破壊力を誇るなあ……
{/netabare}

最終話視聴
{netabare}「俺達の戦いはまだ始まってない!」ENDとは斬新な…
アナの所属していた暗殺組織について→完全放置
ゴブリンを生み出した双子について→完全放置
カシム達との因縁について→なんか友情芽生えた感じで放置
カシムの上役である猊下とその更に上の「あの御方」について→一切気づかず完全放置

ここまでの話に登場した要素は一切解決せず、ただ終盤の内戦が終結しただけというオチ
戦いを終わらせた立役者として主人公たちは国王から王立軍の客員(むしろ特射?)に近い立場を与えられる
ただ、そもそも全員が冒険者としての肩書をすでに得ていて、特別に身分の保証を求める立場には無かったはず
「ピンチになったら国を助けろよ?」って体よく首に縄をつけられたような扱いに格下げされたような状況なんだけど

というかカシムとの喧嘩で謎の友情を芽生えさせてたりしたけど、そもそもカシムは農園にオーガを仕向けたり、普通に考えれば純粋な敵のはず
それどころか主人公の滞在する街を魔物の大群で蹂躙しようとした結果アナが死ぬ遠因を作っているわけで、良い奴要素はどこにもない
そういう風に、この作品の中ではその場の雰囲気でなんとなく話を繋がてる部分が多すぎて、全体を通すと意味不明な部分がとにかく多い

そういう意味不明な扱いを一身に受けているアナ関連が原作でどう描かれているか気になってweb版を読んだ所、アナはそもそも存在していなかった
つまり、書籍として出版するにあたっての追加キャラだったらしい
ついでに言えば死因のドラゴンも追加ボスで、内戦の時に太一が一人で敵本拠地に行って和睦を求める展開も追加要素

書籍化に伴う改変要素が尽く邪魔な矛盾とキャラの行動のおかしさを生み出しているらしい
web版自体も決して書籍化に堪える筋書きとは思えないけど、少なくともアニメで描かれているよりはシンプルに纏まっていた
アナがいないお陰で、精霊契約あたりの流れも太一の戦いに対する恐怖を表に出す展開になっていた
内戦の際も、戦端が開かれてから和睦を求める頭のおかしい行動は取らず、
自分が力を振るうことで救われる命と、力を振るい命を奪うことへの恐怖の間で葛藤しながら戦う様子が描かれていた

web版を読む限り、地味な戦闘やら起伏の少ない展開やらは確かに目立った
ただ、それを理由にここまで意味のない、というより矛盾しか産まないマイナスばかりの追加要素が必要だったとは思えない
そもそもこれを書籍化すると決定した際に、どうして改変をここまで入れたのかがわからない
書籍化に堪える内容と思ったならそのまま文章校正だけを行って出版すべきだし、難しい内容なら書籍化すべきでない
安く使える素材で雑に調理して、刷り数だけ稼げばあとは知ったこっちゃないって出版社の舐めた態度がありありと見えてくる

これにやる気のないアニメ制作が加わるとこういう虚無が出来上がるのかな、と
「敵が強すぎて止められない!」とか叫んでるシーンで敵の狂化兵士が軒並み棒立ちしてるとかどこのジョークアニメかと思った
それに出血描写を嫌ってか、剣を持った相手と戦っているのに負傷は全てアザのみ、という雑っぷり
オマケにシナリオ自体がweb版よりも酷くなっているから、本来の目的である販促にすらならない
円盤も売れず、書籍も売れず、勝利したのは刷り数を稼げた出版社のみ、という地獄絵図が見える恐ろしい作品だった
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 7
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★☆☆☆☆ 1.0

なろう以下

[文量→中盛り・内容→雑談系]

【総括】
どんなアニメかは、レビュー読まなくても、本作のタイトルで分かるでしょう。大量生産のお手軽異世界物語です。

てか、冗談抜きで、作者は中学生なんじゃ?

今までアニメで見てきた、他のなろう系作品は、(私も素人ですが)「素人の中では文章(構成)力ある」と思っていましたが、これが原作をちゃんと表現しているなら、マジで、(普通の人の中でも)中の下。正直、仕事やめて時間作れば、自分でも書けちゃう程度のクオリティに感じました。

あと、「なろう系」は大半がチートですが、それを開き直ってタイトルに入れてくる感じのセンスが、なんか嫌ですね、私は。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
ちなみに私は、「小説家になろう」自体を、良いとも悪いとも思っていません。ただその中に、良い作品と悪い作品があるというだけです。

そして、「なろう」と言われるのは、「小説になろう原作アニメ」で、「低クオリティ」の作品です。

ただ、本作は(私の中の基準ですが)、「なろう系にすらなっていない駄作」です。

(ちなみに小説家になろうにログインしたこともないんですが)私の中で、「なろう系」の特徴だと思っているのは、

【既存の世界観+1アイディア】

です。「オバロ→ファンタジー+アンデッド」「このすば→ファンタジー+ギャグ」「異世界食堂→ファンタジー+料理」「ナイツマ→ファンタジー+ロボ」みたいな感じ。

そもそもが、「小説家になろう」とは、素人が気軽に小説を投稿し、気軽に読むことが出来るサイトなのだと思います。その中には有象無象の作品が数多あり、人気が出た一握りの作品だけが、文庫化やアニメ化までたどりつけるんでしょう。

でも、、、この作品も、その1つなの???

私は昔、「RPGツクール」というゲームにハマり、いくつかゲームを作っていました。自分の中では「オリジナルゲーム」だと思っていましたが、結局は「FF」「ドラクエ」「ロードス島戦記」など、自分が好きな創作物をごちゃ混ぜにしただけのものでした。

それと同じ様なこと(小中学生がする妄想遊び)を、大人になってもガチでやり続けているのが、「なろう」なんだろうと思っています。

既存の世界観を使うことは、パクりでもなんでもなく、「しょうがない」ことです。自分で世界を丸ごと創造できるような人なんて、ごく僅かでしょうし(まあ、そういう人をクリエイターやアーティストと呼ぶんでしょうけど、本当は)。

既存の世界観を使うメリットもあります。

最も大きいのが、「説明不要」だということ。例えば、「スライム」が出た瞬間、「ザコキャラ」だと認識したり、「冒険者」と一言書くだけで、「ギルドに属していて、依頼を受けて魔獣を討伐する等の行為で金銭を得る存在」だと分かるのは、読者(視聴者)の側に、同一の世界観(価値観)に触れてきた経験が豊富にあり、その部分に依存しているということです。

「既存の世界観」とは、作者と読者の共通言語みたいなもの。

表現する方からすれば、いちいち説明をしなくても済むし、新しいことを考えなくても良いから楽です。また、読む方からしても、自分の知識や価値観の枠内で物語が紡がれるので、大した読解力も求められないし、ストレスフリーで気楽に楽しめます。

でも、やはりそれだけでは、名作にはなり得ない。分かりやすいだけでは、超えられない壁がある。

そこで、なんとか目新しさ、オリジナリティを出そうとしたのが、(アニメ化された)過去の「なろう系」だと思っています(+ワンアイディアの部分)。

本作はなにか、「そのワンアイディアを考えることすら放棄している」ように感じられて、、、。

「やってできなかった」ならまだしも、「やろうとすらしていない」という感じを受け、このような厳しい評価にしました(まあ勿論、私がそう感じてしまったというだけではあるのですが)。

ある意味で希有だと思ったのは、「ただのパクリの集合体をなんの恥ずかしげもなく自分の作品だと堂々と発表できるメンタルの強さ、鈍感さ」です。

ていうか、開き直ってるのかな?むしろ。「異世界転生で、チートで、魔術師ですけど、なにか問題でも?」みたいな。

この作者の個性って、何なんだろう? スマホ太郎ですら、(あんまり使ってないけど)一応、スマホっていうワンアイディアを付け加えようという程度の工夫はあったのにさ。

これよりつまらない、低クオリティのアニメも、いっぱいあります。でも、「上手くいかなかったけど、やりたいことや頑張りは伝わった」って作品には、不快感はありません。が、本作は、なんか「作者が見えない」んですよね。「血が通ってない」ように感じてしまい、そこが☆1の最大の理由です。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆1
もうなんか、一工夫すらないんだね。なろう以下って感じだな。

2話目 ☆1
ガスを燃やす、、、それ、賢者の孫でも観たな。

3話目 ☆2
食パンとサンドイッチの食卓(笑)

4話目 ☆1
本来、めっちゃ凄くてレアな二属性同時魔法の凄さが、まっっったく伝わらない。このへん、NARUTOの血継限界とかは上手かった。どう考えても、スピード強化して、術師を一刀両断でしょ。体術かい。みんな大好き、粉塵爆発(笑) ダサい(笑)

5話目 ☆1
みんな知っているような知識を自慢気に出されても。なんならもう、核融合ぐらいしたら?

6話目 ☆1
この辺は、寝オチ。

7話目 ☆1
寝オチ2。

8話目 ☆1
お手軽チョロいん1名追加。

9話目 ☆1
雨を降らせて雷魔法で感電。スゲースゲー、斬新だわー。

10話目 ☆1
「そんなもの、理由になりませんよ。戦いは、常に手持ちの札でなんとかするもんです」って、キメ顔で言ってましたが、いや、ついさっき、「このままじゃ勝負にならないから、自分と同じ魔力量にして」って、タイチの魔力封じたの、お前やん。持っている魔力量も、そいつの手持ちの札じゃないんかい。ギャグなん(笑)?

11話目 ☆1
あなた、誰ですか? の、連打(苦笑)

12話目 ☆1
結局、俺たたエンドかい。ぶん投げだな。全話観たから、気兼ねなく1をつけられるな~。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 28

79.2 12 陰謀で冒険なアニメランキング12位
ゴールデンカムイ(第二期)(TVアニメ動画)

2018年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (451)
1991人が棚に入れました
北の大地・北海道に渦巻く野心!!
アイヌから奪われた金塊を巡る生存競争サバイバル、新章突入ッッ!!

アイヌの埋蔵金を求めて旅を続ける、「不死身の杉元」の異名を持つ日露戦争の英雄・杉元佐一とアイヌの少女・アシリパ。
だが、埋蔵金の在り処を示した刺青を持つ24人の脱獄囚を追う中で、新たな事実が浮かび上がる。
埋蔵金を奪い、アシリパの父を殺した人物とされる「のっぺら坊」こそが、アシリパの父だというのだ。
事の真偽を確かめるには、網走監獄に収監中の彼に会うしかない。
「脱獄王」の白石由竹やキロランケを仲間に加えた二人の旅は、小樽から札幌、夕張へとその歩みを進めていく。

一方、彼らと埋蔵金の争奪戦を繰り広げる第七師団の鶴見中尉や新選組「鬼の副長」土方歳三の勢力も、それぞれの野望を胸に次なる行動に打って出る……。

明治時代後期、北の大地に勃発した一攫千金サバイバルは、さらに苛烈さを増していく!

声優・キャラクター
小林親弘、白石晴香、伊藤健太郎、大塚芳忠、中田譲治、津田健次郎、細谷佳正、乃村健次、菅生隆之、内田雄馬

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

変態度が高まる2期

人間で剥製を作って人間の皮で謎のファッションを披露する変態の登場に。
媚薬(ラッコ?)みたいな効果によって男だけで裸で急にまぐわうシーンまで

インカラマッのこと胡散臭いと思っていたけど、なんだか好きになってきた。

今回は網走の監獄を目指して進む。繋ぎ感が強め。上述の通り、変態度合は高い。作者の性癖?


OP
レイメイ さユり & MY FIRST STORY
ED
時計台の鐘 eastern youth


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
アイヌの埋蔵金を求めて旅を続ける、「不死身の杉元」の異名を持つ日露戦争の英雄・杉元佐一とアイヌの少女・アシ(リ)パ。だが、埋蔵金の在り処を示した刺青を持つ24人の脱獄囚を追う中で、新たな事実が浮かび上がる。埋蔵金を奪い、アシ(リ)パの父を殺した人物とされる「のっぺら坊」こそが、アシ(リ)パの父だというのだ。事の真偽を確かめるには、網走監獄に収監中の彼に会うしかない。「脱獄王」の白石由竹やキロランケを仲間に加えた二人の旅は、小樽から札幌、夕張へとその歩みを進めていく。一方、彼らと埋蔵金の争奪戦を繰り広げる第七師団の鶴見中尉や新撰組「鬼の副長」土方歳三の勢力も、それぞれの野望を胸に次なる行動に打って出る……。 明治時代後期、北の大地に勃発した一攫千金サバイバルは、さらに苛烈さを増していく!

13. 江渡貝くん
杉元たちが夕張に向かっている頃、ひと足先に同地を訪れた鶴見中尉一派は、剥製工房を営む青年・江渡貝弥作に接触していた。その目的は、江渡貝が墓地から盗み出したと思われる脱獄囚の刺青人皮を入手すること。江渡貝が墓泥棒を働いた際に落とした人皮の手袋を突きつけ、巧みな話術で彼の懐に入り込んでいく鶴見中尉。そして、工房の奥にある無数の人間剥製を鶴見中尉が目の当たりにしたとき、江渡貝がその本性を露わにするッ!

14. まがいもの
試行錯誤の末、江渡貝は刺青人皮の偽物を6枚完成させた。だがそのとき、土方の一味に加わった尾形が、鶴見中尉の企みを暴くために工房を襲撃。江渡貝は刺青人皮とその偽物を持って逃げ出し、尾形を迎え撃った月島軍曹もすぐに彼の捜索に向かう。さらに杉元と白石までが姿を見せたため、尾形は二人に月島軍曹の邪魔をさせようと画策。杉元と白石、月島軍曹、尾形が各々の思惑で動く中、江渡貝と彼が持つ刺青人皮の行方は……!?

15. 昔の話をしよう
夕張に留まり、江渡貝の工房で刺青人皮の偽物を見分けるための手がかりを探す土方たち。そこに突然火炎瓶が投げ込まれ、建物内に火の手が上がる。鶴見中尉に証拠隠滅を命じられた第七師団の兵士が、工房を包囲して攻撃を仕掛けてきたのだ。これに応戦する土方と尾形だが、徐々に追い詰められ、ついに中への侵入を許してしまう。第七師団の兵士たちが攻勢をかける中、二階堂が土方に、さらに兵士のひとりが尾形に襲いかかるッ!

16. 旭川第七師団潜入大作戦!!
アシ(リ)パの目撃情報を頼りに谷垣たちが旭川を目指している頃、杉元とアシ(リ)パたちは芦別に到着。無事に永倉と合流を果たすが、白石が第七師団に連行されたことを知る。一方、ひと足先に白石の救出に向かった土方とキロランケは、アイヌが「カムイコタン(神の領域)」と呼ぶ事故の多い渓谷で奪還作戦を決行。白石を護送中の第七師団が渓谷に架かる吊り橋に差し掛かったとき、橋のたもとに立ちはだかった土方が刀を抜くッ!

17. 腹の中
第七師団の本部に潜入した杉元と犬童典獄に変装した鈴川は、淀川中佐との面会を果たす。淀川中佐の前に出世につながる手柄をちらつかせ、白石を渡すように迫る鈴川。だが、そこに鶴見中尉の命を受けた鯉登少尉が現れ、本物の犬童典獄が流暢に使いこなす薩摩弁で揺さぶりをかける。対する鈴川も見事な受け答えで天才詐欺師の面目躍如たるところを見せるが、そこに綻びが生じた瞬間、鯉登少尉が二人に向けて拳銃の引き金を引くッ!

18. 阿仁根っ子
杉元たちが大雪山を下山している頃、谷垣の一行はとある町で電報を受け取る。フチが死装束を用意していると知り、アシ(リ)パを連れ帰る役目をあらためて心に刻む谷垣。そのとき、彼の脳裏に役目を欲していた過去の自分がよぎり、鶴見中尉に身の上を語った夜の記憶が蘇る。マタギだった頃の谷垣には、賢吉という同じマタギの親友がいた。妹のフミが彼のもとに嫁ぎ、そのことを喜ぶ谷垣。だが、その幸せは唐突な終わりを迎えるーー。

19. カムイホプニレ
谷垣の一行と合流後、杉元たちは近くにあるアイヌコタン(村)に立ち寄る。谷垣からフチのことを聞かされ、その身を案じるアシ(リ)パ。彼女を気遣い、杉元は一度故郷に帰ってはどうかと提案する。だが、強い覚悟でこの旅に臨んでいるアシ(リ)パにとって、もはや引き返すという選択肢はなかった。自分の未来のために前に進もうとする彼女の決意を受け止めた杉元たちは、のっぺら坊のいる網走監獄に向けて再び出発するッ!

20. 青い眼
釧路の海岸で食料を調達していた杉元たちは、突如バッタの大群に襲われる。避難した番屋の中でしばらく過ごすことにした男性陣は、その間、ラッコ鍋を食べることに。ところが、ラッコの肉が煮えるにつれてなぜかムラムラしてきてしまい、しまいにはそこに現れたキロランケも交えて相撲で気分を発散しはじめるのだった。一方その頃、舟で沖に避難していたアシ(リ)パは、一緒になったインカラマッから衝撃の事実を明かされるッ!

21. 奇襲の音
屈斜路湖の湖畔にあるコタンを訪れた杉元たちは、村人から盲目の盗賊団が付近一帯で暴れているとの情報を得る。白石によれば、その親分は脱獄囚の都丹庵士で間違いないという。新たな刺青人皮を手に入れるべく、情報を求めて近くの温泉宿へと足を運んだ杉元たち。だが、相手の居場所を突き止めるよりも先に、夜の暗闇に乗じて盗賊団が襲撃。露天風呂に入っていた杉元たちは動けず、武器を持った敵に囲まれてしまうッ!

22. 新月の夜に
網走監獄が近づくにつれ、のっぺら坊が本当に父かもしれないことに不安を募らせるアシ(リ)パ。そんな彼女を勇気づけたのは、小樽から苦楽を共にしてきた杉元の存在だった。ついに網走へと到着した杉元たちは、白石の発案でトンネルを掘って監獄内への侵入を目指す。アイヌの漁師を装って作業を進めること数日、トンネルは土方が指定した地点まで到達。だが、杉元たちが出口から顔を出すと、そこには看守部長の門倉の姿が……。

23. 蹂躙
アシ(リ)パが連れ去られたのは、門倉から独房にいるのっぺら坊が偽物だと知らされていた土方の画策だった。その狙いは本物ののっぺら坊とアシ(リ)パを引き合わせ、金塊の在り処を聞き出すこと。舎房に乗り込んできた鶴見中尉の一派と杉元たちがにらみ合いを続ける中、土方はアシ(リ)パを連れて本物ののっぺら坊がいる場所へと急ぐ。一方、監獄内の攻防は、門倉がすべての囚人を解き放ったことでさらに激化の一途をたどるッ!

24. 呼応
杉元にアシ(リ)パのマキリを見せられたのっぺら坊は、それが娘のものだと気づく。彼は金塊の在り処を教える条件として、アシ(リ)パを連れてくることを要求する。一方、監獄内の争いは最終局面を迎え、土方が犬童典獄との決闘を制し、鶴見中尉の一派も囚人たちを制圧。そんな中、インカラマッが杉元と一緒にいるのっぺら坊を見つけ、アシ(リ)パは彼が本物の父だと確信する。だが、直後に何者かの銃弾が杉元とのっぺら坊を襲うッ!

投稿 : 2024/05/04
♥ : 10
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

さまざまな角度から表現される「純粋な生」の形

アニメーション製作:ジェノスタジオ、
監督:難波日登志、シリーズ構成:高木登、
キャラクターデザイン:大貫健一、
原作:野田サトル

あまりにも中途半端な終わり方だった1期目。
期待した2期は、いきなりグロテスクなネタからの始まり。
江戸貝弥作を観ていて頭に浮かんだのは、
アルフレッド・ヒッチコック監督の『サイコ』、
トビー・フーパー監督の『悪魔のいけにえ』、
ジョナサン・デミ監督の『羊たちの沈黙』という
ホラー・サスペンス映画だった。
この映画の共通点は、アメリカの有名殺人犯、
エド・ゲインをモデルにしていること。
江戸貝弥作の人物像は、明らかにエド・ゲインそのままと言っていい。
私としては、アンソニー・パーキンスの不気味な演技や、
チェーンソーを振り回すレザーフェイスを想起しただけに
少し拍子抜けしてしまったが、衝撃的といえる回だった。

このことに気づいて色々調べてみると、
ゴールデンカムイの登場人物の多くは、
実在の人物をモデルにしていることを今更ながら知った。
舩坂弘軍曹は分かるが、家永カノの殺人ホテルや尾形百之助、
白石由竹まで参考にしている人物がいたことには驚いた。
荒唐無稽なようで、かなり現実に即した設定になっている。

2期の見どころは、網走刑務所でのシーンになるが、
個人的に好きだったのは、谷垣源次郎と尾形百之助の過去の話だった。
谷垣は1期で東北マタギをやめて、軍隊に入ったことが明かされるが、
その理由について語られることはなかった。
それが明らかになる18話では、アイヌの終活についての話から始まる。
アシリパの祖母が死装束を作っているという。
アイヌでは若い者に送ってもらわないと死後の世界に行けないと
考えられている。だから自分の子供のいない人でも、子供を必死で育てる。
谷垣はアシㇼパの祖母に食べさせてもらった恩から、
自分も子供のひとりで、アシㇼパを無事に村へ帰すことが
役目だと思っている。
谷垣は自分の役目をずっと探していたのだった。
そのときに、過去にあったことを思い出す。

東北マタギだった谷垣にとって、狩猟は命懸けの仕事。
想定外のことが起こったときのために、
非常用携行食のカネモチを持参するのが常だった。
カネモチは米粉に水を加え、味噌か塩を混ぜて捏ね、
葉で包んでいろりの火で蒸し焼きにする。
谷垣は自分用として、クルミを混ぜたものを作っていた。
そんな作り方は邪道なのだが、谷垣のこだわりの一品だった。
{netabare} このカネモチを小道具にした、谷垣と妹の夫、賢吉に対する
憎しみと赦しの物語は見ごたえがあった。
賢吉は自分の役目のために命を懸けて行動した。
その姿を見た谷垣は、自分の生まれた役目について、
誰かのために生きることを考え続けている。

谷垣と対照的なのが尾形だ。
妾の子供だった尾形は幼少時に母親が苦しみながら
生きてきたさまを間近で見続けてきた。
夫に家に帰って来て欲しいと願い、毎日あんこう鍋を作る。
そんな母が嫌だった尾形は、銃で鳥を撃つようになる。
鳥鍋を勧めても母はあんこう鍋ばかりを作り続けるのだった。
やがて尾形は、心を失った殺人者になっていく。 {/netabare}

この物語を観ていると、どれだけ心が歪んでいても
「純粋な生」の形を見せられているような気になる。
過去がしっかり描かれ、ひとりの人間の形が
浮かび上がってくるのがいい。
明治初期の時代背景からすると、このような生き方は、
それほど特別なものではなかったのかもしれないとまで思えてしまう。
アシㇼパの父が娘に対して望んでいたことも明らかになり、
さまざまな人々の想いが交錯していく。

アイヌの金塊の行方。
登場人物たちは何を悟り、何を選び取っていくのか。
原作ファンからは評判が芳しくないようだが、
アニメだけを観てきた者からすると、
1期と2期でとても上手くまとめられていたと思う。
網走刑務所まで描いてくれたことで、物語は一区切りついた。
今後は原作を追っていくつもりだ。
(2019年1月8日初投稿)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 76

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ヤバい奴らの金塊争奪サバイバル、新章突入ッ!!!

言わずもがなですが、本作品は「ゴールデンカムイ」の2期目に相当する作品です。
物語の内容に繋がりがあるので、前期未視聴の方はそちらからの視聴をお勧めします。

1期では日露戦争の終結…そしてアイヌが秘蔵している金塊が北海道のどこかに眠っており、その在り処は網走監獄の脱獄囚らの身体に刻まれた入れ墨だけが知っていることを突き止めます。
日露戦争の生き残りである「不死身の杉本」はアイヌの少女であるアシㇼパと行動を共にすることになるのですが、北海道制服や蝦夷共和国を再興するなど、あっと驚くような謀略が水面下で蠢いており、金塊を巡る様々な衝突が北海道で引き起こされるようになりました。

確かに、金塊を巡る物語がこの作品の本分なので本筋の展開は確かに面白いのですが、この作品の最大の魅力は、アイヌの様々な風習に触れられる点とアシㇼパの変顔だと個人的には思っています。
普段のアシㇼパは、凜とした芯の強さを感じる女の子…
でもアシㇼパの変顔は、この作品の初見の人なら絶対に気が付かないほど、ものの見事に変化するんです。
最初は見て笑うだけでしたが、最近はアシㇼパならではの才能なんじゃないかと思うようになりました。

そして2期…
物語の舞台は、網走監獄並びにそこまでの道中…
登場人物は、これまで以上に濃厚なキャラが登場します。
1期でも十分濃厚だと思っていましたが、2期で登場するキャラは…何というか「キモイ感じ」のキャラが多いんです。
金塊を巡る命懸けのサバイバルに首を突っ込んでいるんです。
頭のネジが1本や2本外れていてもおかしくないのかもしれません。
むしろ、そうじゃないと自我が保てないのかも…とも思いました。

アイヌの金塊を巡り渦中の人となっているのは、網走監獄に収監されている通称「のっぺら坊」
そして大多数の人が網走監獄に向かう理由は、のっぺら坊に金塊の在り処を聞き出すため…
そう、大多数の人の目的であり、向かった全ての人の理由ではないんです。

しかし、これまで金塊の在り処を秘匿し続けてきたのっぺら坊です…
そう簡単に金塊の在り処を口にする筈はありません。
それならば…のっぺら坊が口にしたくなる状況を作ってしまえばいい…
2重3重の策略が張り巡らされています。
そういえば、1期で女占い師・インカㇻマッが「アシㇼパの連れ3人のうちの1人が裏切る」と予言していましたっけ…。

そして網走刑務所に全ての役者が集結し…これまで温められてきた各々の作戦が激突します。
戦いは激しさを増し、築かれていくのは死体の山…
自分の…もしかしたら一人よがりかもしれない目的のために、そこまで人を殺せるの…?
と思えるほど壮絶な雰囲気が網走刑務所全体を覆い尽くすことになるんです。

それぞれの思いはどれだけ成し遂げられたのでしょうか。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

しかし、アシㇼパ役の白石晴香さん、インカㇻマッ役の能登さん…流石としか言いようがありません。
紅一点的な存在である事も相まって、存在感が半端ありませんね。
ただでさえ濃厚な男性キャラが多い中、決して存在が薄まることはありませんでしたから…

オープニングテーマは、さユり & MY FIRSTさんの「レイメイ」
エンディングテーマは、eastern youthさんの「時計台の鐘」
さユりさん、今回もやってくれました…
誰かと組んで歌うのを見るのは初めてだと思いますが、今回の「レイメイ」も全身に鳥肌が立つほど格好良い曲です。

1クール全12話の物語でした。
金塊の謎は未だ闇の中です。
きっと3期の放送してくれることでしょう。
ここで終わったら尻切れトンボですから…
原作ストックが無くなったのなら溜まるまで待ちますので、このクオリティのまま最後まで突っ走って欲しいと思います。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 24

73.5 13 陰謀で冒険なアニメランキング13位
獣の奏者エリン(TVアニメ動画)

2009年冬アニメ
★★★★☆ 3.9 (568)
3637人が棚に入れました
獣ノ医術師である母とともに、闘蛇衆たちの村で暮らす少女・エリン。彼女の母ソヨンはその優れた医術の腕を買われ闘蛇のなかでも特に強い<牙>の世話を任せられていた。ある日、村で飼っていた全ての<牙>が突然死んでしまい、母はその責任を問われ処刑されることとなった。エリンは母を助けようと必死に奔走するも失敗、母と引き離され天涯孤独の身の上となってしまう。その後、蜂飼いのジョウンに助け出されたエリンは彼と共に暮らすうち、山奥で天空を翔る野生の王獣と出会う。その姿に魅せられたエリンは母と同じく獣ノ医術師になることを決意し、ジョウンの昔なじみでもあるエサルが教導師長を務めるカザルム王獣保護場の学舎へと入舎する。

声優・キャラクター
星井七瀬、平田絵里子、内田直哉、藤原啓治、柳原哲也、鈴村健一、谷育子、高橋美佳子、石田彰、楠大典、花輪英司、川本成
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

ナウシカ互換、王蟲ならぬ王獣と心を通じ合う少女の物語

本作の原作者・上橋菜穂子氏は、『風の谷のナウシカ』のファンなのだそうで、本作の

①科学的・物質的文明がさほど発展していない、どことなく中世的・牧歌的な作品世界、
②古くからの因習に頑迷にとらわれながらも基本的には善良な市井の人々と、権勢欲や名誉欲にとらわれて争いを起こしがちな政治的・軍事的指導者たち、
③そうした人々の{netabare}蒙昧を次々と啓(ひら)いていく、一見か弱そうだけれども誰にも負けない強い信念を心に宿した{/netabare}一人の少女、
④そして、{netabare}その牧歌的な世界の均衡が人々の妄動によって破られようとする寸前、誰にも懐かず恐怖の対象だった巨大生物と意を通わせたその少女が、ただ一人で世界を救ってしまう展開、{/netabare}

・・・という世界観と筋立ては、やはり同作のオマージュといってよいものと個人的には思えました(※多分、ファン層も重なっているのでは?)。

ただ、『ナウシカ』の方は2時間弱の劇場版作品で、サクっと見れたのに比較して、本作の場合は、全50話(※約20時間)という長丁場で、かつ、下記のように展開がかなり緩慢ということもあって、決して面白くない作品ではないのですが、私の個人評点は ☆ 3.8 と、いまいち高くなりませんでした(※因みに、『ナウシカ』は 未レビューですが ★ 4.0 です)。


◆パート別評価

【1】 {netabare}母ソヨンとのアケ村の日々{/netabare}(エリン10歳まで) ※第1~7話(計7話) ★ 4.0
【2】 {netabare}蜂飼いジョウンとの日々{/netabare}(エリン14歳まで) ※第8~14話(計7話) ☆ 3.5
【3】 {netabare}カザルグ王獣学舎の日々{/netabare}(エリン18歳まで) ※第15~30話(計16話) ☆ 3.6
【4】 {netabare}リョサ神王国の波乱とその結末{/netabare}(エリン18歳以降) ※第31~50話(計20話) ★ 4.0
--------------------------------------------------------------------
  総合        ☆ 3.8 (全50話)

・・・このように、

<1> 【1】序盤と【4】終盤は、それぞれ《分かり易いドラマ》があって、まずまず楽しめたのですが、
<2> 【2】+【3】という長めの中盤(併せて23話)の展開が非常に緩慢で、個人的には退屈な感じを否めず、視聴には難儀してしまいました。

といっても、この【2】+【3】に全然見どころがなかった訳では決してなくて、むしろ《分かり易くないドラマ》つまり《ヒロインの心理的成長》という《内面のドラマ》が、淡々としたテンポで念入りに描かれていて、制作者の意図としては、このやや長丁場を通過することで、視聴者の側にヒロイン(エリン)への愛着をせっせと刷り込んでいって、それを【4】のドラマチック展開での感動へと繋ぎたかったのだと推測するのですが、それがどうも残念ながら、私の好きな種類の刷り込み内容ではなかったようです。

もう少し詳しく書くと、この中盤で描出される《ヒロインの内面的ドラマ》については、

 <1> 彼女と{netabare}王獣リラン{/netabare}との間に次第に感情が通い合っていく過程の描写としては過不足ないものであったとしても、
 <2> 彼女と{netabare}級友や年長者たち{/netabare}との間に友情や信頼関係が育っていく過程の描写 としては何となく違和感ないし抵抗感のあるもののように、私は見えたのでした。

この違和感・抵抗感について、以下さらに分析します。


◆人々の“蒙(もう)を啓(ひら)く”少女への好感度は?

本作全体を見終わっての印象として、このヒロイン(エリン)は、{netabare}のちに「お父さん」とまで慕うことになるジョウンおじさんや、エサル教導師長を始めとする王獣保護所学舎の教導師たち、さらに4年間の学舎生活のうちに友情を深め合ったはずの級友たち、の誰の話も、実際には聞き入れず、肝心な所では常にブレずに不自然なまでに自分の思うところ{/netabare}を真っすぐに貫きとおして、最終的には周囲のひとたち全てに「自分の正しさ」を認めさせる結果に至る、まさに、

人々の“蒙(もう)を啓(ひら)く”少女である。

--------------------------- デジタル大辞泉 --------------------
けい‐もう【啓×蒙】

[名](スル)《「啓」はひらく、「蒙」はくらいの意》
人々に正しい知識を与え、合理的な考え方をするように教え導くこと。「大衆を啓蒙する」「啓蒙書」
--------------------------------------------------------------

・・・ということで、上記のとおり原作者・上橋菜穂子氏がファンだという『風の谷のナウシカ』を始めとする宮崎駿監督作品のヒロインたちにもこれは言えることと思いますが、その確固とした姿勢から、姿格好は如何に少女っぽく描かれていても、その内面が余り少女らしくない、何だか“説教じみた”“独善的で”“ドグマチック(教条的)な”存在のように見えてしまう点が、本作から受ける違和感・抵抗感の正体ではないでしょうか。

よくファンタジー世界などに転生した少年が無双の活躍をみせる作品のことを「俺TUEEE!」系といって揶揄する方がいますが、本作の構造も、ある意味で「私SUGEEE!」系と言えなくもないような・・・。

・・・というより、「俺TUEEE!」系は、これはこれでエンタメ作品として十分に需要があり「見るとスカっとして気分が良くなる」というプラスの効用があると思いますが、この手の「私SUGEEE!」系(※というジャンルが仮にあるとして)は、エンタメ目的というよりは明らかに「啓蒙」目的(※まだ何も知らない人に《私が正しいと思うこと》を教え込む、という些か独善的な目的)というか「下心」を秘匿した作品にも見えるので、その点をどう評価すべきか?(あるいは、そういう問題意識自体に気づいていない人が多いのか?)

私個人としては、同じNHK製作・放送アニメであれば、本作とよく似た中世的・牧歌的な作品世界を持ち本作よりしばらく前に放送された『ツバサ・クロニクル』(2005-6年)の方が、

<1> ヒロイン(サクラ姫)の心模様や振る舞いのナチュラルさに非常に好感が持てたうえに、
<2> 作品全体としても、変な「啓蒙」意図など微塵も感じず純粋にエンタメ作品として楽しめたので、

・・・本作よりもずっと好印象をもっているのですが、私と同じく両作を視聴してみた方がいるとしたら、その方々の感想も是非一度聴いてみたいところです。


◆視聴メモ
{netabare}
・第1-5話視聴終了時点
ここまで、原作小説にはないオリジナル・エピソード。
・第13話視聴終了時点
野生の王獣をエリンが初めて目撃する回だけど、コレ詰まんなくね?そろそろ視聴し続けるのが辛くなってきたんだが。
主人公兼ヒロイン(エリン)が好奇心旺盛過ぎて、後先考えずにどんどん無謀な行動を起こして周囲を巻き込んでしまう展開は、『メイド・イン・アビス』にちょっと似てるかも?
・第32話視聴終了時点
前後の繋がりもなく大昔のオファロン王国の悲劇的事件のエピソードと見せられても・・・シナリオ稚拙ではないか?
・第33話視聴終了時点
これまでもそういう描写が多かったけど、ヌック&モック二人組がとことん間抜けで能無しに描かれている点が不愉快。
どうやら本作の脚本家は、主人公(兼ヒロイン)や彼女の周りのマトモな人たちと、それ以外のただのギャグ要員たちを完全に峻別しているらしく、それが主人公の独善的な性格と表裏一体の関係である気がする。
・第50(最終)話視聴終了時点
終盤は少しだけ盛り上がったけど、全体として50話でこれだけではシナリオとしては随分と薄味だったとしか言えないと思う。
もっとも、中盤の長丁場でヒロイン(エリン)に愛着を持った人は、この終盤のだいたい予想できた展開(ほぼナウシカ?)でも十分以上に感動できたし満足も出来たのだろうけれども。{/netabare}


◆制作情報
{netabare}
原作小説        上橋菜穂子(講談社刊『獣の奏者』 I 闘蛇編、II 王獣編(2006年11月刊))
監督           浜名孝行
シリーズ構成      藤咲淳一
脚本           藤咲淳一、ハラダサヤカ、後藤みどり、坂井史世、吉田玲子、谷村大四郎、布施木一喜、吉村清子
キャラクターデザイン 後藤隆幸
音楽           坂本昌之
アニメーション制作   Production I.G、トランス・アーツ{/netabare}


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回
*付きは原作小説にないオリジナル・エピソード

=================== 獣の奏者エリン (2009年1-12月) =================

----------- 【1】 {netabare}母ソヨンとのアケ村の日々{/netabare}(エリン10歳まで) ----------

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ OP「雫」、ED「After the rain」 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
{netabare}
*第1話* 緑の目のエリン ☆ 大公領アケ村の棟梁の孫娘エリン(10歳)、逃げだした闘蛇の赤子ルル捜し
*第2話* 医術師のソヨン ☆ 武人タイロンの闘蛇治療、エリンの母ソヨン(碧眼の霧の民)
*第3話* 闘う獣 ☆ 真王ハルミヤの甥ダミヤ&大公オラン来村、闘蛇教練の波乱、ルルの耳膜切り(闘蛇に)
*第4話* 霧の中の秘密 ☆ 村娘サジュの姉ソジュの発病、霧の民の村へ、巡回者との遭遇、ソジュ回復・他村へ嫁入り
*第5話* エリンと卵泥棒 ★ 闘蛇の卵狩りの一幕(なかなか見つからない卵、野生の闘蛇の産卵、エリンの卵狩り反対)
第6話 ソヨンのぬくもり ★ 闘蛇の弔い笛(牙の死)、戒めを守る一族(アォー・ロゥ)、母の託し物、監察官の母拘引
第7話 母の指笛 ★ 闘蛇の裁き(ラゴウの沼への投げ込み、野生の闘蛇の群れ、奏者の技、母との決別){/netabare}

----------- 【2】 {netabare}蜂飼いジョウンとの日々{/netabare}(エリン14歳まで) ------------
{netabare}
第8話 蜂飼いのジョウン ☆ 霧の民ナソンの目撃報告、エリンの救助者、エリン回復
第9話 ハチミツとエリン ☆ 生き物の動きによく気づくエリン、エリンとジュオンの取引成立
第10話 夜明けの鳥 ☆ 王族護衛士(セザン)・神速のイアルvs.仮面の男、竪琴の贈り物(イアルより)
第11話 とびらの中に ☆ 好奇心旺盛なエリン、ジョウンの秘蔵本、ムック&モックの腹痛
第12話 白銀の羽 ☆ 夏の山へ、リョザ神王国王女セィミヤ、カショ山の王獣(巨大な羽根、飛行する姿)
第13話 王獣の谷 ☆ チゴの根取り(ジョウン)、野宿、野生の王獣のヒナと王獣
第14話 霧の民 ☆ ※ナソン(ソヨンの元許嫁)視点の第1-13話のダイジェスト{/netabare}

----------- 【3】 {netabare}カザルグ王獣学舎の日々{/netabare}(エリン18歳まで) -----------
{netabare}
第15話 ふたりの過去 ★ 4年後、アサン来宅(父ジョウンの王都の高等学舎復帰の説得)、元教導師長トウサナ・ジョウンの過去、エリンの本当にやりたい事、カザルグの王獣医術師エサル
第16話 堅き盾(セ・ザン)のイアル ☆ 王都へ(エリン14歳)、王国護衛士イアルの過去回想と現状
第17話 狙われた真王 ☆ 真王ハルミヤ60歳の誕生日祝典、大公長男シュナンの王国変革をの訴え(セィミヤ王女)、ダミヤの贈り物(幼獣リラン)、サイガムルの真王襲撃失敗(イアル負傷) ※演出がチープ×
第18話 教導師エサル ☆ ガザルム王獣保護所試験合格、ルームメイト(ユーヤン)、ジョウンからの巣立ち
第19話 カザルムの仲間 ☆ 同級生たちとの交流
第20話 リランという名の王獣 ☆ 人に飼われた王獣への哀れみ、幼獣リランの世話志願、世話掛かり交代(トムラからエリンへ)
第21話 消えそうな光 ☆ 懸命の幼獣介護(王獣規範、光と竪琴) ※獣医さん向けアニメ?
第22話 竪琴の響き ☆ 負傷したイアルの介抱、真王派と大公派の対立、リラン回復
第23話 カザルムの誓い ☆ エサルの懸念(王獣規範への違反、エリンが政治的に利用されてしまう惧れ)、エリン&リランの秘密を守る誓い
第24話 嘆きの歌 ☆ 辺境の大公軍と「牙の民」の長期抗争、シュガン&ヌガン兄弟の誓いと行き違い
*第25話* ふたりのおつかい × ヌック&モック二人組コメディ回 ※本編と無関係のため見なくてよい回
第26話 リランの心 ★ 学舎の夏休み(試験勉強、ユーヤンの恋話、リランとの交流深化)
*第27話* ヒカラにおちて ☆ 不思議な夢(母との会話、ジョウンとの再会、エリンの迷いの作り出した霧)
第28話 ジョウンの死 ☆ ジョウン死亡通知、エサル教導師長の過去話
第29話 獣の牙 ☆ エリン大怪我、リランとの真の通じ合いの願い
第30話 四年目の冬 ☆ ※エサル教導師長視点の第18-29話のダイジェスト、ED「きっと伝えて」{/netabare}

----------- 【4】 {netabare}リョサ神王国の波乱とその結末{/netabare}(エリン18歳以降) ---------

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~ OP「雫」(*別ver.)、ED「きっと伝えて」 ~~~~~~~~~~~~~~
{netabare}
第31話 光の空 ☆ 学舎最上級生エリン(18歳)、教導師キリク(仮面の男)赴任、リラン飛翔
第32話 大罪 ★ エリンの編み出した「奏者の技」、巡回者ナソンの語る大罪(闘蛇を操った霧の民の祖先、オファロン王の逃亡、アフォンノアの谷の祭司ジェ、王獣暴走、オファロン王国滅亡、戒めの起源) ※作品世界の重要設定が明かされる注目回だが、説明の切り出し方がいかにも唐突でイマイチ△
*第33話* 飛翔 ☆ リランの飛翔訓練、キリクの語る王祖ジェの物語
*第34話* イアルとエリン ☆ チチモドキを盛られた成獣、イアンとの不意の再会(解毒剤運び)、成獣回復
第35話 あたらしい命 ☆ 怪我した野生の成獣エク、エサル教導師長の過去話、リランとエクの交合
第36話 卒舎ノ試し ☆ リラン懐胎、真王への報告、学舎卒業(エリン首席、ユーヤン&級友たちとの別れ)
*第37話* 誕生 ☆ エリンの教導師着任、唯一の新入り女学生シロン、リラン出産(アル) ※産卵ではなくて出産→鳥類ではなかったの?
第38話 真王ハルミヤ ★ 真王のカザルム行幸、竪琴と王獣規範違反発覚、真王の意外な発言
第39話 闘蛇の襲撃 ★ 御座船への闘蛇隊襲撃、エリン自身の意思によるリラン出撃、リラン暴走、王祖ジェの再来 
第40話 かげりゆく国 ★ 真王意識不明、ダミヤ手当、印のない闘蛇、エリンのイアン手当とイアンの打ち明け、エリンの打ち明け
第41話 真王の真実 ★ 真王回復・エリン晩餐招待、エリンの王都行き拒絶、王祖ジェと王国300年の秘密打ち明け、王国騒乱の謀略進行、真王急逝
第42話 セィミヤの涙 ★ セィミヤ登極、ダミヤ策動、シュナン拝謁・求婚
第43話 獣ノ医術師 ★ 王都からの召喚命令、リラン再暴走・初めての音無笛、キリクの迷い、失われた左手の三本指、王都へ
第44話 アクン・メ・チャイ ★ 王獣部隊設立の依頼(ダミヤ)、エリンの拒絶の方便(「本来あり得ない血の交わりから生まれた子」しか王獣を操れない)、ダミヤの卑劣な条件提示と微かな希望
第45話 かごの鳥 ☆ キリクの過去、ダミヤのイアル呼出し、イアルvs.キリク、キリクの思いとどまり
第46話 ふたりの絆 ☆ エリンのイアル介抱、二人の接近
第47話 清らかな夜 ☆ ナソンのエリン引き留め拒否、エリンのエィミヤ直訴
第48話 リョザの夜明け ☆ 降臨の野(タハイ・アゼ)の真王軍・大公軍対峙
第49話 決戦 ☆ セィミアの選択(青旗)、ヌガン軍の不意討ち(大公死亡、シュナン絶体絶命)、エリンの決断(リラン飛翔)
第50話 獣の奏者 ★ ヌガン軍壊滅・シュナン救助・エリン負傷、リランのエリン救出、ダミヤ斬死、後日譚(セィミア&シュナン婚儀、王国安定、エリン&イアンの息子ジェシー){/netabare} 
---------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)0、★(良回)14、☆(並回)35、×(疑問回)1 ※個人評価 ☆ 3.8

投稿 : 2024/05/04
♥ : 17

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

エリンの芯の強さと優しさ…人のぬくもりが感じられる物語で何度も目頭が熱くなりました。

この作品の原作は未読です。機動戦艦ナデシコを視聴した後、感動できる作品が視聴したいと思い、あにこれで探していた時にこの作品と出会いました。
「1位 もっと評価されるべき:212人」「3位 泣ける:95人」「4位 NHKの本気:87人」
これだけ成分タグで評価されているならきっと面白い…と思い視聴に踏み切りました。

この物語の主人公は少女エリン…エリンは母と二人で闘蛇衆の村で暮らしていました。
闘蛇は巨大なトカゲの様な姿をしており、馬代わりとして人が操舵しながら戦場で活躍する獣です。

エリンの母ソヨンは獣の医術師でしたが、特に技術に秀でていたので闘蛇の中でも大公家から預かっている牙と呼ばれる獣の世話を一任されていました。

相手は獣…決して人には慣れる事の無い生き物なのですが、力では全く歯が立たない闘蛇を意のままに操らなければ、戦場での活躍はおろか食事や寝床の掃除など日常の世話も満足にできません。

人は獣を服従させるのに…音無し笛という道具を用いるのです。この笛が発する音色は人間には聞こえないのですが、獣を硬直させ自由を奪う事の出来る人にとって唯一無二の道具でした。
そう…人間は音無し笛を使って獣を恐怖で縛り付けて服従させていたのです。
その他にも人が獣を飼うために様々な掟が定められていました。

こうして一旦人に飼われた獣は野生の獣の路線からどんどん外れていってしまうのです。
ですが、掟を破れば大罪…人も獣もがんじがらめになっていたのです。

好奇心旺盛なエリンは、時間を作ってはソヨンの世話の手伝いをするようになります。
年端もいかないエリンは、母親と一緒に居られることの嬉しさと自分もソヨンの様な立派な獣の医術師になる事を夢見て、一生懸命母を手伝い吸収しようとします。
こんな慎ましく…でも新しい発見の毎日がずっと続いていくのだと思っていました。

そんな矢先、大公様より預かった牙が全滅してしまう…という大事件が起こってしまいました。
そしてその責任の矛先は…世話係りだったソヨンに向くことになるのです。
縄で縛られ、連行される母親を見てじっとしていられるエリンではありません。

父を早くに亡くして母と二人暮らし…お互いたった一人の家族なんです。
大切…なんていう言葉なんかでは決してくくれない関係…
だってどっちが欠けても一人ぼっちになってしまうのだから…

頼れる人がいない…
住む家がない…
明日食べるモノがない・・・
エリン達にとっての一人ぼっちはこんなにも残酷な宣告を受けたのと同じなんです。

日の出を目前に控えた闘蛇の群れの住む池…
日の出と共に活動を開始する闘蛇の最初の行動は空腹を満たす事…
何の躊躇も無く池に飛び込んだエリンの目の前には母ソヨンの姿が…
ここから暫くは画面に釘付けでした…
親の役割と子の努め…決して涙無しでは見れないシーンであると共に、決して忘れられない出来事が繰り広げられ…物語が大きく動いていきます。

この物語はエリンの成長を綴っていますが、エリンに手を差し伸べる人たちの優しさが心に染み入る作品です。

蜂飼いのジョウン…最初にエリンが聡明である事に気付き色んな学問を教えてくれました。
教えたことを貪欲に吸収するエリン…きっとジョウンにとっても教え甲斐のある子供だったのでは無いでしょうか。

この頃です…ここには大公領の闘蛇と同じ立ち位置にいる王獣の存在を知ったのは…
もともと獣の医術師を夢見ていたんです…王獣と聞いて気にならない訳がありません。
こうしてエリンはカザルム王獣保護場に身を移す事となり、これが彼女の人生の大きな転機になるのです。

エリンをカザルムで優しく出迎えてくれたのは教導師長のエサル…
エサルもまた、エリンの才覚を見抜いた一人でもありました。

エリンには確かに獣の世話をする才覚があったのだと思います。
でもそれは彼女を構成するほんの一部分にしかすぎません。
私なら間違いなく途中で白旗を掲げている…どんな時でも彼女は全力投球を止めないんです。
「猛獣一直線」と物語の中でクラスメイトに言われていましたが、正にその表現が一番しっくりくると思います。

エリンが常に背水の陣であった事は否めませんが、ある時傷付いた王獣リランが運び込まれ、世話係りに大抜擢される頃からそんな事はとっくに忘却の彼方…
エリンの全力が決して人には懐かない王獣の目にはどの様に映るのか…
エリンの受けた決して消えない痛みの先に何が待っているのか…
気になる方は是非本編をご覧ください。
全50話の中で人同士…或いは人と獣の繋がりがとても丁寧に描かれています。
「NHKの本気」の成分タグ…決して伊達ではありませんでした。

原作は、「I 闘蛇編」「II 王獣編」「III 探求編」「IV 完結編」の全4巻で構成されていますが、アニメでは「I 闘蛇編」「II 王獣編」が描かれています。
もともとは王獣編のラストが究極だったのでそのまま完結する予定でしたが、周囲から続編を望む声が多数寄せられたため「III 探求編」「IV 完結編」が刊行されたとの事です(wikiより)。
…この様にwikiに記載されている通り、王獣編は友愛と慈しみに溢れたラストが視聴者を待っていてくれます。

それと、この作品…主題歌も心に染み入る曲がチョイスされていました。
特にお気に入りだったのが、オープニングテーマでスキマスイッチさんの「雫」と、挿入歌でcossamiさんの「青い星」の2曲です。
この2曲が流れる度、涙腺が熱くなったといっても過言ではありません。

お気に入りの棚行決定作品がまた一つ増えました^^

投稿 : 2024/05/04
♥ : 20
ネタバレ

シン☆ジ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ならではの大作。。稀有な宿命を背負った少女のNHK大河ファンタジー。

NHK教育テレビ放送開始50周年記念番組。2009年放送。全50話。
原作はファンタジー小説『獣の奏者』(けもののそうじゃ)。

原作者でありアニメーション監修を務めた上橋菜穂子さんは発表記者会見で「21世紀のハイジを目指した」と発言したとか。

なるほど、スキマスイッチの主題歌『雫』で始まる世界には大河ドラマのような大作の雰囲気があります。
そしてEDは日常感ある落ち着いた曲で、世界観に浸ったまま枕につくことができそうな心地よい曲。

ざっくりいうとNHKらしい。。
そして優しい母と娘の情愛がいい。
絵も、粗さはあるけど優しい雰囲気。
曲や挿入歌も優しい。

エリンは応援したくなる。
一人の少女の成長をじっくり観られるアニメはそうそうない。
そういう意味では確かにハイジを目指したという言葉はうなずける。

~{netabare}
エリンのcvは・・星井七瀬さん?
歌手、女優業がメインで声優をやったのはこの作品だけのようです。
幼女から成長するヒロインとして、声が合っていたと思うし好感が持てました。
後半でのシリアスな演技は慣れた声優さんとはまた違った雰囲気が出てました。。それが良かったかどうかは人によって好みが分かれそうですが^^;

気になった回だけちょっとかいつまむと。。

第7話
 エリンの母親ソヨンの処刑回。
 言うまでもなくとんでもなく酷く非道な
 話ですが、この物語の中核でありその後の
 展開の起因となる出来事であることを
 考えると、ある程度の残酷さも致し方ない
 ところでしょうか。
 ただ、エリンは助けに行ったのに
 闘蛇に乗ったまま逃げるのは、
 ちょっと違和感。
 ソヨンによって闘蛇に結び付けられた
 とか、エリンが降りられなかった理由付
 が欲しかった。。

 闘蛇が大量死した原因も描かれず、
 喉に魚の骨が引っかかったように
 スッキリしない。

最終話
 シュナンをリランに乗せる必然性が
 あったのか、ちょっと理解に苦しみ
 ました。
 シュナンの部下がエリンを敵と誤解した
 だけだからシュナンが部下にやめろと
 いえばいいだけ、では?
 そう行動させた制作の意図が不可解でした。

 おかげでエリンが矢で射抜かれ。。
 事なきを得たからいいものの、
 「そんなバッドエンドはやめてくれ!」
 と心で叫んでしまいましたw
 (冷静に考えれば、ヒロインが死んで
  終わりなんてNHKでそれはない
  ですねw)

 あと、ちょっと細かいけどエリンに
 刺さった矢がいつ抜けたのか。。
 リランにくわえられた姿勢では
 矢がささったままは不自然かとw

 そして最後のエリンの息子とのシーン、
 傍らにイアルを佇ませてくれたら・・
 そして幼なじみサジュとの再会も描いて
 くれたら・・
 もう少しスッキリし、満足度も上がったかと。。

 ラストは個人的にはエリンの満面の笑みで
 締めて欲しかった。
 山リンゴもいいけど。。
{/netabare}~

全50話で、その長さに二の足を踏んでいましたが、
観始めると続きが気になり、
長く続くことがむしろ嬉しく感じました。
半分を過ぎると、終わりに向かっていいくことに
むしろ少し寂しさを感じました。

いわゆる、どこかの世界のいつかのファンタジー物語。「うたわれるもの」に世界観が近いような気がしました。

観て良かったと思います。

 (2020年9月Huluにて初視聴)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 7

83.4 14 陰謀で冒険なアニメランキング14位
GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり 炎龍編(TVアニメ動画)

2016年冬アニメ
★★★★☆ 3.9 (1237)
7478人が棚に入れました
異世界戦争勃発!陸上自衛隊員達の運命は――? 20XX年、突如として東京銀座に「異世界への門(ゲート)」が開かれた。中からあふれ出た「異世界」の軍勢と怪異達。陸上自衛隊はこれを撃退し、門の向こう側『特地』へと調査に赴く。第三偵察隊の指揮を任されたオタク自衛官の伊丹耀司二等陸尉は、巨大な炎龍に襲われる村人たちを助けたことで、エルフや魔導師、亜神ら異世界の美少女達と奇妙な交流を持つことになるが……。

声優・キャラクター
諏訪部順一、金元寿子、東山奈央、種田梨沙、戸松遥、日笠陽子、内田真礼、安元洋貴、石川界人
ネタバレ

Kuzuryujin さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

レレイにまた会えてうれしい

原作はコミック版は既刊の第8巻迄、小説版は本伝全5巻は読了済です。

<2015年の夏クールにスタートしたアニメ、GATE>
原作小説の本伝全5巻のうち
2巻目途中までの描写で1クール12話までで一旦終了。

そして、しばらく間を置き、後半の2クール目スタート。
(あえて2期ではなく、2クール目とするのは、今作は、
はじめから分割2クール全24話として構成されて制作されたため)

2クール目は炎龍編~動乱編の物語。
原作小説3巻目までアニメは描かれました。
全体の流れは割と原作に忠実。
その影響で後半は、群像劇の色合いが濃厚になりましたね。

そのため正直、個人的に1クール目ほどには盛り上がれませんでした。
主人公、伊丹とメインの3人のヒロインたちの存在感が
希薄になる話が続いたりしましたから。

アニメで一番好きなキャラになったのはレレイでした。
そのため、彼女がほとんど出てこない回では、
欲求不満のストレスが溜まりました。

また群像劇としては、尺の問題もあり仕方のないこととは言え、
キャラ描写の大幅な簡略化が多かったのが不満です。

コミック版も含め原作で面白いと思えた部分のカットも散見、
単なるイベントの羅列で、ダイジェストを観ている気分になることも多々あり。
結果、特に19話以降に散漫な印象が強い。

そのため物語評価は、前半12話分までは4.5に対し、
後半12話分は4.0に下がりました。

キャラ評価も、キャラ自体は立ってて魅力あるけど
描写不足で魅力を十分引き出していたとは思えないので
視聴終了後に5.0→4.0で最終更新しました。

とは言え、最終回はとてもいいと思えました。
終わりよければすべて良し。
結果的には、お気に入り作品のひとつとなりました。
原作尊重の姿勢が好ましいラストでしたね。

<ぜひ第2期作って欲しい!!>

最終話までずっと、続編につながるフラグが立ち続きました。
大人の事情で制作が途絶えれることのないよう祈るのみです。

細かいことは、以下の各話レビューで記載します。


以下は、視聴開始の頃の投稿のアーカイブのためタグで閉じます。
{netabare}
分割され、3か月の休止期間があったため誤解を招きやすいですが、
これは第2期ではないでしょう。第1期の2クール目と思われます。
従って初回は、第1話でなく第13話です。

2クール目も京極監督と脚本の浦畑達彦さんはさすがに上手い。
特に、「ラブライブ」の監督さんが仕切ってるだけあって
萌ポイントは決して外さない印象で、相変わらずとても面白いです。

<原作の広範囲な内容をアニメ化>
ところで、BD/DVDの発売予定で判明しました。
この作品は分割2クール全24話ですが、
以下のような構成になってるよう。

・接触編:第01話~第10話
・炎龍編:第11話~第18話
・動乱編:第19話~第24話

てっきり炎龍編の締めが第24話だと思い込んでいました。
ふたを開けたら動乱編まで描くことになっていてとても意外。
どうまとめ、どう締めくくるんでしょうか?
非常に興味深いところです。

アニメの17話までは、ほぼコミック版の第7巻迄を基に
構成されていたように見受けられました。
しかし18話からは、小説版の本伝が基になっていると思われます。

<音楽>
新OP「GATE II 〜世界を超えて〜」
作詞・作曲:岸田 / 編曲・歌:岸田教団&THE明星ロケッツ

新ED「いつだってコミュニケーション」
作詞・作曲・編曲:山田高弘
歌:テュカ&レレイ&ロゥリィ(金元寿子&東山奈央&種田梨沙)

共にとても好み。

特に自分は、ロック大好きなので
岸田教団&THE明星ロケッツのロック魂が最高!!
音楽評価はこの1曲だけで、もう満点。
画も見事に嵌っててカッコいい!!

OP最後の集合写真で、栗林だけ接写ドアップなのも
彼女らしさが出てて上手いレイアウトだと思います。

EDは、自衛隊の一日入隊体験のスナップと思しき
隊員服着た3人のメインヒロインに釘づけ!
{/netabare}

以下は、かなりネタバレあります。
未視聴の方は読まないほうがいいでしょう。

<各話レビュー>
★ 第13話「開宴」{netabare}
コミック第4巻:第29話「講和への第一歩」、第30話「驕傲の皇子」
第31話「地揺れの夜」より(第4巻終了)

1クール目最終第12話は、
コミック第4巻第28話「絶望のヤオ」で締めくくられました。

2クール目も、今のところはコミックの流れに忠実。

貴族の令嬢シェリーをツインテールにして、
コミックより少女の可愛さを引き出した点、
小説版本編は未登場、コミック版では
ほとんどモブのミューティを
魅力あるキャラに昇格させた点など、
いい感触ばかりの2クール目のスタートでした。

○ンコ頭の伊丹とか、
ヤオがミューティと居酒屋で酒を飲み交わすシーンとか、
ほのぼのするアニメオリジナルの遊び心も、とても好い。

今回、キャラデザは違えど
言動は、ほぼ原作同様で存在感あった
天使の羽をもつ娼婦ミザリィも、
今後どう描かれるかちょっと楽しみ。

残念だったのは、
メイン3人のヒロインは
今回ほとんど出番なかったことくらい。
コミック版の流れを尊重するためでしょう。
でも、その不満はEDの彼女たちで一瞬で吹き飛びました。

次回、コミック第5巻の物語に突入。
今のところコミック原作すべての伊丹の行動の中で
個人的に一番好きなシーンが観られそうで楽しみです。
そこは栗林にも注目!
{/netabare}
★ 第14話「帝都激震」{netabare}
コミック第5巻:第32話「帝国の心臓」、第33話「栗林乱舞」
第34話「震える日」、第35話「賢愚の皇子達」より

地震により、裸足で着の身着のまま
外に飛び出したピニャが可愛すぎる!
伊丹を頼りにする乙女度マックスの彼女に萌えました~。

ここでの地震が、伊丹たちの皇帝謁見のきっかけとなりました。
(実は帝国での史上初めての地震は、炎龍編以降の物語の重要な伏線でもあります)

<ゾルザルと伊丹たちの邂逅>
「栗林君、しゃべりたくなるようにしてあげなさい 殺しちゃだめよ」(コミックでの伊丹の台詞)

栗林「やる気のない玉無しは武器を捨てなさい!」(コミック)
⇒「やる気がないなら武器を捨てなさい!」(アニメ)

アニメでは、望月紀子の存在そのものが
カットされるかもと少し危惧していたので
少しマイルドにはなってますが、
ちゃんと再現してくれてうれしい。

コミックでは、アニメ以上に紀子が悲惨に描かれいて
このシーンでは、ゾルザルが最高に忌むべき存在に思えたものです。

その上での伊丹の男らしい振る舞いと栗林無双。
アニメでもスカッとしました。

今回のF-4ファントムの作画も、力入ってて素晴らしい!

さて、今回もメインヒロインの3人の出番はほとんどなし。
しかし次回、テュカに赤信号が…。
{/netabare}
★ 第15話「テュカ・ルナ・マルソー」{netabare}
コミック第5巻:第35話「賢愚の皇子達」、第36話「紀子の帰還」
第37話「テュカの瞳」、コミック第6巻:第38話「任務放棄」より

かなり原作をアレンジして話を詰め込んでいましたが
とても素晴らしい演出だったと思います。
伊丹と同じ気持ちになって、
なんとかテュカを救いたいと思えました。
概ね満足です。

<悲しみのエルフ>
3人のメインヒロインの筆頭なのに、今までほとんど見せ場のなかったテュカ。

今回、テュカ役の金元寿子さんにとっては、
今迄では最も出番が多く、やりがいのある回だったのではないでしょうか。

今回、コミックと比べて、伊丹たちを取り巻くキャラを
必要最低限まで減らしたことが、テュカと伊丹の物語性を深めていたと思います。
デリラが出てこなかったのはちょっと寂しかったですが…。

雑味を減らし、スポットライトの当て方が巧みだったので、
伊丹たちが、非常に困難な炎龍討伐に向けて覚悟を決め、旅立つ流れが、
1話分という短い尺ながらも自然なものに感じられた。

伊丹の背中を押すことになった、エルベ藩王国のデュラン王との
初対面のシーンもなかなか味わい深く好かったです。

<伊丹のトラウマ>
残念だったのは、伊丹の学生時代の回想。
中途半端な描き方で原作未読だと解り辛いかもしれません。

アニメでは、もうあれ以上は描写しない可能性があるので
ネタバレというより、補足のつもりで書かせてもらうと…

伊丹の父親は、伊丹が中学の頃、
家庭内暴力が原因で妻である伊丹の母親に刺殺されます。

法廷では正当防衛が認められ無罪になったものの、
母は自責の念や罪悪感のあまり精神を病んでしまう。

病は改善されることはないまま母子家庭となった伊丹家。
伊丹の高校時代、アニメでも描かれたあの失言で
彼の母はついに精神崩壊。
彼は母の焼身自殺未遂の現場を見ることになってしまう。

アニメでは、焼身自殺までは触れられていない。
また、20年前ということになっていたので、
中学時代に既に母の精神崩壊を起こしたことに
設定変更したように見受けられます。

母は現在、措置入院として精神病院に入院中。
(措置入院とは、入院させなければ自傷他害のおそれがある場合について、
これを都道府県知事の権限と責任において強制入院させること。)

家庭内暴力と自分が母親を極限の精神状態に追い込んでしまった、というトラウマ…
私が伊丹というキャラに魅力を感じられるのは、そんな設定があるから。

重い過去があるからこそ、他人に本当に優しい大人の男、伊丹耀司。
この設定は、今迄と今回の伊丹の行動原理を察することができます。

理不尽な暴力には、立場を忘れるほどに許せず思わず手が出てしまうような彼。

自分を家族として慕ってくれる心を病んだテュカを、任務放棄してまでも救おうとする彼。

一身上の都合で部下を死地に追いやることは絶対にしたくない彼。

彼を慕う異性が多いにも関わらず、踏み込んだ関係を自ら積極的には出来ない彼。

ならば、現実から離れた、夢とロマン溢れるオタクの世界という
安らぎの場が彼にとって必要不可欠なのも理解できます。

単なるモテモテのラッキーなオタク、という設定だけだったら
それほど魅力を感じられないキャラだったかもしれません。

もしかすると、苦労した大人で、人の痛みがよく解るキャラだから
イタミという名前が与えられたかもしれませんね。

次回、いよいよメインキャラたちによる本筋スタート。
炎龍編は、事前の分類上、第18話までらしいので残り3話で決着つけるのかな?
{/netabare}
★ 第16話「炎龍再び」{netabare}
コミック第6巻:第39話「デリラの決断」、第40話「自衛隊、動く」
第41話「ダークエルフの谷」より(第6巻終了)

動乱編のための伏線も織り込んでの炎龍バトル第二弾の巻

前回でも感じましたが、原作のまとめ方に関しては、
コミックと比べてしまうとどうしても薄味な印象が拭えません。
尺の問題からやむを得ないんですけど…。

でも構成力は素晴らしい。

魅せ所のポイントを決して外さないので30分はあっという間。

作画に力入っていてた炎龍のシーンは非常に迫力ありました。
炎龍、ロウリィ、ファントムの真に迫る躍動感が見事です。

ゴジラのような下半身デブな炎龍。
そんなキャラデザが効を奏し、地上に降り立った時の威圧感も圧倒的。
ドラゴンというより、まさに怪獣です。

今回で、作画評価を満点で更新しました。
{/netabare}
★ 第17話「決戦」{netabare}
コミック第7巻:第42話「龍の巣」、第43話「死闘」
第44話「炎龍墜つ」、第45話「冥王の使徒」より(第7巻了)

炎龍バトル第三弾にして決着。
今回、第7巻の内容を駆け足で一気に消化しました。
せめて2回に分けて丁寧に描いて欲しかった所です。

一番残念に思ったのは、尊い犠牲者になったダークエルフの援軍が
人物描写がごっそりカットされ、ほとんどモブ化してしまったこと。

その変わり前回同様、作画が非常に素晴らしく、
バトルのテンポも良く、目が離せないほど観応えありました。
おかげで、いろいろ簡略化されてる割には意外と濃厚な印象が残りました。

<死ね!くそったれのトカゲ野郎>
レレイのキャラが一瞬だけ別人になるクライマックス。
実はこの台詞、原作の中でも非常にインパクトあったので
これを聞くのがちょっとした楽しみでした。
アニメで再現してくれてうれしかった。
ただ、もうちょっと感情を押し殺した方が好かったかな。

今回と前回、原作からのカットが多く展開が駆け足すぎて
興ざめした部分も多々あったので、今回で物語は5.0→4.0に評価下げました。
{/netabare}
★ 第18話「魔法都市ロンデル」{netabare}

<伊丹の運の強さと彼のハーレム絶好調!>
炎龍討伐を果たし、無事アルヌスへ帰還した伊丹たち。
伊丹は、任務放棄を冒したため隊長職は解かれ、2週間の停職処分となった。
反面、日本人拉致被害者救出の功績も認められ防衛大臣から一級賞詞も与えられる。
さらには、炎龍駆除の功績によりエルベ藩国、ダークエルフの部族などから感謝され
様々な形での報酬を得ることになった。

停職解除後は単独での資源状況調査を命じられる。
特地を好き勝手に移動して資源を探すという自由な役割。
現地協力者として、レレイ、ロウリィ、テュカ、ヤオも雇うことが認められて同行可能。

さっそくヒロイン4人を引き連れ、
導師号を目指すレレイの学会発表のついでもあって魔法都市ロンデルに向かう。
そこでは、レレイの物騒な姉と遭遇、ひと悶着起こすことになる。

一方、炎龍討伐はあらたな波紋を呼ぶ。
ゾルザルとテューレによる陰謀がうずまき、きな臭さの増す特地であった…。


OP前のアバンタイトルまでが炎龍編で、それ以降は動乱編。

今回と、次回も予定のロンデルでのレレイの姉のアルペジオとのエピソードは、
原作コミック第8巻では描かれていませんでした。

アニメは、この回含めあと残り7話分。
アニメで未消化のコミック版の残りは、2016年2月現在、第8巻+α(未出版分)しかないので、
ここからはオリジナル小説(本伝、外伝)の素材から限られた話数で構成していくのでしょう。

実は小説に忠実なら、動乱編だけでは、ゾルザルとテューレとの決着はまだつきません。

最終回を一体どう締めくくるのか。
動乱編以降のアニメ化未定でのオンエア中の今、
アニメがいろいろ宙ぶらりんで終わってしまう可能性もあります。

もし二期実現の目処が立っていないのなら、
アニメオリジナル展開でも構わないので上手くまとめて欲しいところです。
期待半分、不安半分で最後まで見守りたいと思います。

原作と比べてしまうと構成や演出に不満はありますが、
アニメでのメインの3人のヒロインや、ピニャ、シュリーは原作以上に可愛い。
また、前回初登場のジゼルなど、他の多くのキャラも魅力あるので観てて楽しい。
炎龍も素晴らしかったので、今回でキャラ評価を4.5→5.0に引き上げました。

今期中に、ロウリィの苦手とする冥府の王ハーディ神も登場しそうですね。
とりあえず次回、壮絶な姉妹バトルが観られそうで楽しみです。
{/netabare}
★ 第19話「危険な姉妹」{netabare}

現状は、ゾルザル主戦派vsピニャ講和派&日本、伊丹一行vs笛吹男の
二つのドラマが同時並行で描かれています。


テューレの暗躍により毒を盛られ意識不明となった皇帝。

この機に乗じ、クーデターを起こした主戦派ゾルザル。
彼は、帝国内の日本との講和派を弾圧、政治の中枢から排除することで元老院を掌握。
実権を手中に収め意のままに国を動かそうとする。

その状況でなす術もない講和派の皇女ピニャは孤立。
現状を憂い、唯一頼りな次兄ディアボに助力を求めるが彼は首都から逃げ出し途方に暮れる。

また、レレイは炎龍退治の英雄としてプロパガンダにその名を利用された。
そして、テューレは笛吹男(バイパー)を雇い英雄レレイを亡き者にしようとする。
笛吹男とは、人心掌握巧みに暗躍し、自ら手を汚さずターゲットを仕留める狡猾で超一流の暗殺者。

一方、ロンデルでは、街中でのはた迷惑なレレイvsアルペジオの喧嘩が始まる。
レレイ初登場時、カトー老師から「どうせのっかるならボン、キュ、ボンのレレイの姉」
と言われたほど容姿の成熟度はアルペジオが勝る。
しかし、8歳年下にも関わらずそれ以外は何事も敵わない妹に対する長年のコンプレックスがあった。
つにその確執が、姉を差し置き導師号に挑む妹との再会で爆発、火がついてしまった。
そのどさくさに紛れ、笛吹男の差し向けた魔の手がレレイに及ぶが……。

ゾルザルとテューレを中心に、情勢はあらたな動乱を生み出そうとしている。


バトルシーンは今作の最も得意とするところ。
姉妹喧嘩のシーンは流石でした。
レレイ1番大好きの私としては今回は大満足!
{/netabare}
★ 第20話「こいびと」{netabare}

12歳の令嬢シェリーに降りかかる突然の悲劇。
そこで明らかにされる彼女の運の強さと天才的な駆け引きの才能。
彼女の必死の行動は、結果的に戦争への引き金になってしまったようだ。
しかし、彼女は将来的に日本と帝国の外交上の重要なキーパーソンになっていくかも。

今回は、伊丹一行の出番は冒頭のみ。
まるで伊丹に感化されたかのような外務省官僚の菅原の男らしさが光る話でした。

今回は、1話の中で描くべき人物を絞り込んだ構成が効を奏し、
原作のいい部分をうまく再現していてとてもいい出来だったと思います。
{/netabare}
★ 第21話「デッドライン」{netabare}

前回同様、コメディ要素がほとんどなしのシリアス回。
いろいろなキャラの思惑が複雑に絡み合い展開する人間ドラマ。
特に今回は、描くメインキャラが明確だった前回と対照的に
群像劇の色合いが濃厚でした。

今回は、政治、利権、復讐などをめぐる人間の醜さ、愚かさをクローズアップ。
暗愚なゾルザルや、保身に余念のない森田首相、偏見だらけのジャーナリストなど、不快に感じるキャラでお腹一杯。
フィクションでも妙にリアルな生々しさ。
萌えや癒しを重視するアニメファンの一部の方々にとっては賛否両論ありそう。

しかし、伊丹や菅原を温かく見守り、必要とあれば
しっかりフォローしてくれそうな有能上司、権力者キャラ、
嘉納外務大臣や白百合副大臣、狭間陸将などが、
地味ながらも頼もしい存在に描かれたのが今回の救いですね。

次回、いよいよゾルザル派に対し自衛隊の実力行使が見られそうな予感。
今回再登場のニュースレポーターの栗林妹も活躍の場があるのかな?
{/netabare}
★ 第22話「奴隷服を着た皇女」{netabare}

相変わらず笛吹男に振り回される伊丹一行、攻防に疲弊した薔薇騎士団。
そしてとうとうピニャ殿下も囚われの身に。

話しの引きはとても上手い脚本だと思います。

19話~今22話に亘って、レレイのバトルシーンと菅原の決断以外は
カタルシスがなく、ストレスの鬱積もマックス。
今回のラストでようやく自衛隊と伊丹一行が帝都に向かい動き出した。

原作改変により残り2話でゾルザルとテューレの決着を前倒しにして一応の決着をもたらすのか?
それとも、原作通りに「俺たちの戦いはこれからだ」で終わってしまうのか?

個人的には『アルスラーン戦記』ように
「俺戦」で終わって1年以内に二期が欲しいところ。

・今迄が細かいところは別として大筋上は本伝の原作に忠実だった。
・一期は全24話で動乱編迄と明確に描く範囲を限定してる。

以上から個人的に、残りの総撃編・冥門編も作ろうという、
制作者の意志を感じ取れるのが今のところの救いです。

ロウリィの口からよく名前の出されたハーディとの絡みもまだだし、
ゲートの謎にまつわる伏線も回収出来てない。

原作付のアニメでは、原作ファンはどうしても期待値上がってしまう。

もし残り2話に、話を詰め込みすぎたり、
続編望み薄な無難な最終話で締めくくるようでは、
観終わった後にアニメの物語評価は下げざるを得ないでしょう。
{/netabare}
★ 第23話「空挺降下」{netabare}

無駄のない作戦行動を実行し、戦果を上げる自衛隊は頼もしい限りです。
これをご覧の自衛官の皆さんは、ご自身の職に誇りと自信を持たれることでしょう。
日々の国防の任、ご苦労様です。

ただ、自衛隊をせっかく取材できたんだからと
あれもこれも入れよう的な欲張りな脚本と演出だった気がして
今回は、ちょっとしらける部分がありました。
伊丹一行が帝都に到着間に合わずパッとしなかったこともあり
丁寧すぎる自衛隊描写に広報アニメ臭が若干漂う。

一番気になったのは、空挺部隊の降下時の機上のシーン、
特に、機上でお礼を言う件などアニメで描く必要なかったと思います。
自衛隊を格好よく描こうとすること自体はいいんですが
リアルとファンタジーの配分を間違えると、
ふと我に返って話に没入できなくなります。

次回はとうとう最終話。

伊丹たちの活躍をビシッと決めて
上手くまとめて欲しいところです。
最終話こそ、伊丹やヒロインたちの活躍を期待します。
{/netabare}
★ 第24話(最終話)「斯く戦えり」{netabare}

22,23話としばらく不満が続いたものの
最終話は、かなり楽しめて今迄の不満もどこかに消えました。

実は、原作(動乱編)と同じような締めくくり方だと
面白くないだろうと思っていて、最終話はちょっと不安でした。

<ロウリィ、レレイ、テュカと伊丹のパーティがメインでこそ面白い>
大好きなレレイの見せ場もしっかりあったのもポイント高い。
国境超えたカップル4組成立と、明確に描写したのもよかった。
続編あればボーゼズの愛娘、舞ちゃんにも会えるかも。
状況は殺伐としたままなのに、ちょっと和ませてくれてひと安心。

しかも、1話の冒頭と同じ状況+ヒロイン3人で締めくくるとは…
上手い締め括り方ですね。

梨紗の思わぬ登場もいい。
ヒロインたちがいつもの衣装で日本に来たらああなるのは当然。
まあ、ギャグなのでツッコミは無粋です。
ロウリィ様、そりゃ警察に連行されますよー。
パトカーのトランクからハルバートが飛び出してるのがwww

1クール時のOPで最後を締めたのも、
ありきたりな構成ながらベリーグッド!!

<続編ありき、俺戦エンド>
厳密には「女帝ピニャvsゾルザルの戦いがこれからだ」エンド。
私は、中途半端かつ強引な形ですべて決着などという終わり方より、
こっちの方が断然いいです。

嫌みなジャーナリストや栗林の妹など、
続編がないと登場させない方がよかったかなと思ったキャラもあった。
ハーディとの出会い、ジゼルや紀子などの今後など、
ゾルザル派との戦い以外に描くべきことは山ほどある。
テューレの悲しみの記憶を描いたのも、続編あること前提だからでしょう。
次巻、総撃編以降にテューレの物語が本格化しますので。

ゆえに、続編なければ中途半端過ぎて非常に悲しいパターンではあります。
{/netabare}

<後半クール:第13~24話の総評>{netabare}
コミック版第8巻から小説での外伝の話も加わるので
アニメでは、レレイの義理の姉アルペジオとのエピソード以降、
本伝の流れに沿って話が進みました。

どうしても描く範囲が広がると、ダイジェスト風味で物足りなくなる。
個人的には、1クールを炎龍編のみで丁寧に描いて欲しかったところです。

<キャラ描写の不満と良かった点>

一番の不満は、炎龍バトルのクライマックスが尺足らずで
尊い犠牲者となったダークエルフたちのキャラに深みがまったく無くなった点。

次に、伊丹と彼の母親との過去の確執描写もあっさりし過ぎた点。

コミック読んだ時、心温まり好きだったのにカットされたシーン。
炎龍討伐後に、伊丹はヤオを含むヒロイン4人と梨紗の合計6人で
車で母親の入院する病院にお見舞いに行く…
伊丹は、テュカを救うことでひとつのトラウマを
乗り越えたように思えた味わい深いシーン。
私が密かに期待していたのは、全24話をこのシーンで締めくくることでした。

他にも、デュラン王が炎龍討伐時に自衛隊に同行する件や
16話の柳田とデリラの件も簡略化しないで欲しかった。

以上のように、残念な点は多々ありましたが、
今クール新登場のキャラでは、特にシュリーがシリアスな役回りで
出色の存在感を放っていて一番魅力あった。
菅原と彼女の試練は、コミック版では描かききれていない部分の
映像化だったこともありとても好感持てました。
{/netabare}

以下は、さらに放映前に初投稿したものです。(2016.01.02 13:26)
これもアーカイブなのでタグで閉じます。
{netabare}
★★★★☆ 4.1
物語 : 5.0  作画 : 3.5  声優 : 4.5  音楽 : 3.0  キャラ : 4.5

放映前の物語&キャラ評価は、原作での評価です。

物語のゴールも明確だし、炎龍とのバトルシーンなど
炎龍編はアニメ化に最も向いている巻と思います。

一期の構成から察するに、
おそらく原作上の炎龍編をアニメ向きに毒抜きすることはあっても
改悪することはないと信じたいので評価高め。
作画評価も炎龍編PVでかなり期待できそうなのでやや高め。

異世界ヒロインズ・・・
今はレレイ、ロウリィ、ピニャにまた会えるのが非常に楽しみです。

伊丹の活躍も一期以上となると予測できるし、
一期では影がまだ薄かったテュカ、ヤオもどう描かれるか。
PVもいい感じで期待値どんどん上がってます。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 33
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

さらに面白くなったような

やはり圧倒的な軍事力を見せつける

獣人を手元に置いて凌辱している皇帝のとある息子が自衛隊の軍事力(女性自衛官によって銃剣でぼこぼこに)にも関わらず国家転覆のようなことをするわけだが、{netabare}実は獣人に操縦されていただけの切ない男。{/netabare}

炎龍編とは名ばかりでそこまで力入っていないというか。犠牲は多いが、そこは軍事力もとい装備の力。

{netabare}ラストにここぞとばかりのカップリング。縦ロールさんに至っては妊娠とは。男勝りな娘もお姫様抱っこで恋心芽生えるし。自衛官は男比率高いから良かったね。{/netabare}


OP
GATE II 〜世界を超えて〜 歌 岸田教団&THE明星ロケッツ
ED
いつだってコミュニケーション 歌 テュカ&レレイ&ロゥリィ(金元寿子&東山奈央&種田梨沙)
GATE IIも良かったなあ。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
13. 開宴
講和への道を模索する日本政府とピニャ。その一環として、帝国の郊外にある皇室庭園で園遊会が開催されていた。招かれたのは、帝国貴族である元老院議員とその家族たち。講和交渉への協力を得るため、力を持つ議員を一家一族丸ごと招待したのだ。おいしい食事が振る舞われ楽団の演奏が流れる中、迫撃砲の実演や自動小銃の射撃体験が実施され、その圧倒的な性能に驚愕した議員たちは講和を決意する。そこへ現われたのは、主戦派であるピニャの義兄ゾルザルとその部下。不穏な動きを察知した伊丹は、事前に議員を秘密裏に離脱させていた。

14. 帝都激震
突然帝都を襲った地震。街は激しく揺れ、あちこちで建物の被害が発生していた。ピニャやハミルトンたちもこの世の終わりかと震えていたが、居合わせた伊丹と菅原はいたって冷静。ピニャは再び揺れが来ることを知り、地震に慣れている伊丹たちに同行してもらい、父のモルト皇帝の元へ駆けつけた。皇宮でモルトと顔を合わせた一行。そこにゾルザルが日本人女性を連れて現われた。一目見てわかる虐待の跡に激怒し、ゾルザルに殴り掛かる伊丹。抜刀するゾルザルの部下。第三偵察隊との戦闘が始まり――。

15. テュカ・ルナ・マルソー
ゾルザルに囚われの身となっていた民間人を、無事助け出した伊丹たち一行。アルヌスへと戻って来た伊丹は、柳田から炎龍退治に行くことを勧められたが、部下の命を危険にさらすわけには行かないとこれを拒否。しかし同じ炎龍が原因でテュカの精神が危うくなっていることを知る。ヤオから父が炎龍に殺されたと聞かされたテュカは、父の死を認めることができず、伊丹を父親と思い込むようになっていたのだ。テュカを呪縛から解き放つためにも炎龍を倒して欲しいと頼むヤオ。そして、伊丹の決断は――。

16. 炎龍再び
テュカを救うため炎龍を倒すことを決意した伊丹は、テュカ、レレイ、ロゥリィ、そしてヤオと共にエルベ藩王国へと向かった。それを知った狭間陸将は航空偵察の要請や陸上支援の準備を命令。戦闘拡大を危惧して伊丹だけを行かせたのに、あっさりと命令が出たことに呆然となる柳田だったが、さらに狭間に促されて、診療施設で療養中のエルベ藩王国のデュラン国王に会う。話し合いの末、国境を越える許可を得た柳田だったが、診療施設を出たところで、密命により暗躍していたデリラに遭遇する──。

17. 決戦
炎龍が出没するロルドム渓谷に来た伊丹とテュカ、レレイ、ロゥリィは、炎龍退治を依頼して来たヤオとダークエルフの戦士と共に、大量のC4爆薬とLAM(対戦車弾)を持ち、炎龍の巣があるというテュバ山に向かった。地下を嫌うロゥリィを見張りとして残し、巣のある洞窟の奥へと進む伊丹たち一行。巣には主の姿は見当たらず、すぐに爆薬の設置作業を始める。そのころ外ではロゥリィが遠く羽ばたく炎龍を発見。しかし、電波障害で伊丹には伝えることができず、伊丹立ちの予期せぬタイミングで、炎龍はその姿を現わした。

18. 魔法都市ロンデル
ついに炎龍を倒した伊丹たちは、多くの犠牲を出しながらも、テュカを父の死のトラウマから救い出すことに成功した。その伊丹を待っていたのは、任務を放り出して炎龍退治に向かったことに対する2週間の停職と第三偵察隊隊長職の解任の処分。しかし新たに特地資源状況調査担当を命じられ、特地を堂々と自由に移動できるようになる。停職期間が明けた伊丹と一行は、導師号に挑むレレイが学会発表をする会場のある、学問の街ロンデルへと向かった。一方そのころ帝都では講和に向けた式典が開かれていたが――。

19. 危険な姉妹
帝都で行なわれていた式典会場で突然倒れたモルト皇帝。これを機に、不利な講和を良しとしない皇太子ゾルザルによるクーデターが始まった。ゾルザルは皇帝に代わり、自らが国を統治することを宣言。日本から金品を受け取っていたとして講和派議員は軟禁され、帝都は厳戒下に置かれ街への出入りが制限された。汚い手で自衛隊の評判を貶めようとするゾルザルの部下に対し、強い憤りを感じるピニャ。一方、伊丹たちはロンデルでカトー老師の姉弟子であり、レレイの義姉アルペジオの師でもある魔導師ミモザから『門』の秘密を聞かされるのであった。

20. こいびと
皇帝の不在の隙に権力を掌握したゾルザルは、意に沿わない者への弾圧を始めた。『皇帝の主権および権威を擁護回復するための委員部会』による恐怖政治を合法化するオプリーチニナ特別法が発布され、講和派の議員たちが次々と逮捕されていく。ロンデルを訪れていたレレイも命を狙われ、伊丹はレレイたちと共に姿を隠す決心をした。一方講和派の重鎮であるカーゼル侯爵はテュエリ家に避難していたが、委員部に見つかりテュエリ家の娘のシェリーと共に脱出。シェリーは慕っている菅原を頼って、外国協定に守られた翡翠宮へと向かう。

21. デッドライン
翡翠宮を守る薔薇騎士団と、シェリーとカーゼル候を捕らえようとする掃除夫との死闘が始まった。死にゆく者を前に自分の覚悟を語るシェリーに、この事態を引き起こした菅原もまた、この犠牲は自らが背負うべき罪であると覚悟を決める。政変により講和派の身の安全が危ぶまれる状態となったが、日本では、ある作戦を実行すべく嘉納外務大臣と夏目防衛大臣が首相官邸に直談判に訪れるなど、講和の芽を守る努力が続いていた。一方伊丹たち一行は、レレイに導師号の試験を受けさせるため、再びロンデルの街を訪れていた。

22. 奴隷服を着た皇女
翡翠宮攻略の失敗に業を煮やしたゾルザルは、帝国の正規兵を投入。事態は第二段階に突入した。導師号試験を迎えたロンデルでは、暗殺工作の調査をしていたシャンディーが4日ぶりに帰還。伊丹達は試験会場でのレレイ襲撃計画を知る。会場には騙されて刺客となった者が複数紛れている可能性が高く、控室でも警戒を怠らない伊丹達。そして目に止まった不審な老賢者を伊丹は刺客と推理し、警告してみると案の定手からはナイフが。引き続き警戒するなか試験が始まり、いよいよレレイの番が来る――。

23. 空挺降下
帝都では薔薇騎士団と帝国兵との間で、同胞同士の戦闘が続いていた。被害者が増え続ける中、講和の芽を守るべく、翡翠宮にいる日本人と、講和派貴族を救出する空挺降下作戦を決行する自衛隊。先行する特戦群は帝都西門を確保し、第3偵察隊は講和派議員が囚われているバスーン監獄を制圧。空挺部隊が降下を開始し、落下傘が空を埋め尽くす。一方、ピニャが囚われの身となっていることを知った伊丹は、救出のため帝都に急いでいた。

24. 斯く戦えり
ピニャを救うべく帝都に駆けつけた伊丹。第3偵察隊の面々と再び行動を共にする事になり、ピニャの奪回と皇帝の救出のため皇城へと向かう。城内では、自衛隊に手を貸したとして、ゾルザルがピニャを責めていた。そこに現われた伊丹達。ゾルザルは怪物ジャイアントオーガーをけしかけるも、ロゥリィとレレイがあっさりと撃退。さらに伊丹に一対一の勝負を挑もうとするゾルザルだったが、自衛隊の狙撃手による一発が近くをかすめ、動きが止まる。伊丹はいつでも頭を撃てると冷たく告げ──。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 9
ネタバレ

タケ坊 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

見どころは少ない

Web小説原作作品の2期。

「炎龍編」とサブタイトルが付いているが、意外とあっさりと倒しちゃったなぁ、
2期はそれが目的じゃなかったん?と思ったんだけど、
wikiによると、実際には1期の11話から2期の前半部分が炎龍編で、後半部分は「動乱篇」になるらしい。

なので、2期だけでみると、1話から6話までが炎龍編だが、
6話からは展開が変わるので、厳密に言うと実質は1話~5話までが「炎龍編」になるんじゃないかと思う。


☆物語☆

1期のコメントを書いてないので、2期の感想を書く都合上ついでにここに書かせてもらうけど、
まず、最初の設定から首を傾げるような展開の話だなぁ、とは思っていた。

突然ゲートが出現して異世界と繋がった、というのは良いとして、
異世界の人々が日本に突然攻め入ってくる、というのはどう考えてもおかしい。
普通の人間なら、まずゲート自体への驚きがあるはずだし、
その向こうの世界を知ろうとするのではないのかな?

全く未知の異世界に、いきなり思考停止状態で何万もの兵士を送って、
しかも無差別にその世界の人々を殺戮するって、
いくら中世ぐらいの文明しか無いとしてもなぁ。。

まぁ何故こんな設定にしたかと考えると、以後物語の都合上、自衛隊自体を「侵略者」ではなく、
「善」として描くための大義名分だとは思うけど。
(途中で炎龍退治して感謝される、っていうのも自衛隊を善として描くためのもの)

まぁそんなご都合主義から始まった物語ではあったけども、
美少女キャラたちの魅力と、自衛隊の無双っぷり(実際はただの弱い者いじめなんだが)などが可笑しく、
1期はそれなりに楽しめたんで良かった。


で、肝心の2期だけど、

やや呆気ない感はあるものの、炎龍を倒すまではまだ良いと思うんだけど、
その後があんまりしっくり来ない。
帝国内の講話派とクーデターを起こしたゾルザル政権との内紛的なところが物語のメインで、
ややシリアスな展開なんだけども、これが浅軽い。

1期からの既定路線だけど、講話派&自衛隊がやはり「善」として扱われ、ゾルザル側は専制的な暴君であり、
「悪」として描いているのは、どう見ても明らかだけど(テューレの策略はあるとしても)
これが、果たしてそうなんだろうか?と感じる。
日本側が帝国側に求めている講和交渉も、完全に不平等条約なのは明らかなのに、
そこには殆ど触れないんだよね。。

そもそも自衛隊が帝国を侵略したから、こういう帝国内の内紛が起こったんであって、
最初の強引な設定で、帝国側が日本に攻め入ってきたという「帝国側を悪」に見立てた大義名分はあるとしても、
死ななくて済んだ、本来罪の無い帝国側の兵士を、自衛隊は何人殺したんだい?
反対に2期で帝国側が自衛隊側、日本人を殺したのは何人?
{netabare}民間人1人が拷問受けただけのように思えたし、伊丹のキレっぷりにも違和感を覚えた{/netabare}

やはり自衛隊は先制攻撃を受けたという大義名分はあるとしても、
「侵略者」であることには変わりなく、そこを棚に上げて、
自衛隊万歳、という一方的な正義、倫理観の押し付けを視聴者に与えるような描き方は、
如何にもラノベ的なご都合主義臭さがあって、浅いと思う。

「自衛隊側が悪」であり、主人公伊丹に関しては、上からの命令を受け入れざるを得ず、
異世界侵略に対する苦悩や葛藤を抱く、という描き方ならまだ多少の深みはあるんだけど、
1話で何の躊躇いもなく人殺しておいて、肝心の頭の中はコミケ行きてぇ、っていう思考の持ち主だもんなぁ。。
ハッキリ言って普通の人間ならあり得ないし、伊丹以外の自衛隊員も躊躇なく殺戮し、
殺した後も何も感じてないようで、人間らしい感情が全く描かれていない。

まぁもっと極端な話で言えば、単純に「深み」を出すなら自衛隊側が無双じゃなく、
自衛隊員もそれなりに死ぬように描けばいいんだと思うけどね。


まぁそもそもの自衛隊の描き方がおかしいというのは取り敢えず於いといて、
(色々思うところはあるけど、頭空っぽで観ればそこまで問題はない)

自分が2期を観て一番不満に思っている点は、
萌え&ハーレム要素、特にロゥリィ&レレイのエロ&デレが足りない、ということ(笑)

特に、恐らく本作で最も人気があるキャラだと思われる、ロゥリィが後半かなり隅に追いやられている感がある。
結局物語に大して期待できないとしたら、期待できる点としてはキャラしか無いのに、
一番人気のあるキャラが隅に追いやられているような扱いは、これは解せない。。


☆声優&作画&音楽

1期同様に全ての点で質的には及第点が与えられるものだと思うし不満なし。

声優に関して注目したいのは、うる星やつらで「ラム」を演じていた、平野文さん。
現在60歳らしいけど、改めて一聴して判るあの声、やっぱ凄いですねぇ。。

A-1ピクチャーズは今期3本作ってたと思うけど、よくクオリティ維持できるなぁと。
アニメーターのみなさん、ほんと体壊さないで貰いたいですわ。。

音楽に関しては、1期同様のアーティストで疾走感のあるOPは作品とも良くリンクしていて格好良く、
また、キャラクター3人が歌ってるEDも好印象。


まとめ

なんで原作者が、自衛隊万歳的な描き方をするのか不思議でならなかったけど、
どうも調べてみると元自衛官なんだとか。。

頭空っぽで観るなら、それなりには楽しめると思うんだけど、
(自衛隊TUEEEE!かっけー!幼女萌えブッヒィィィ!ってノリで観ればいい笑)

2期に関してはエロ&デレ要素が薄いので、正直見どころはあまり無いように感じてしまった。
菅原の決断は男としては格好良い!?かも知れないけど、やっぱり物語としては浅軽いなぁ。。
結局アイツのせいで何人死んでんの。。ちゃんと都合の悪い部分もしっかり描かなきゃね、と思う。

冷静になって客観的に物語を見てしまうと(観てる時はあまり深く考えずに楽しもうと思って観ている)
ここまで観る側に偏った正義と倫理観を一方的に押し付け、
弱い者いじめ的な殺戮を正当化するような描写があるアニメは、なかなか無いんじゃないかな。
「自衛隊」というリアリティのある呼称を使うなら、もう少し内容に深みを持たせて欲しいもんだ。

まぁ子供の観るアニメに何真面目に突っ込んでんだよ、と言われればそれまでなんだけどね。。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 11

62.0 15 陰謀で冒険なアニメランキング15位
ユーレイデコ(TVアニメ動画)

2022年夏アニメ
★★★★☆ 3.1 (81)
198人が棚に入れました
情報都市トムソーヤ島。ここの住人たちは視覚情報デバイス「デコ(デコレーションカスタマイザー)」を使い、超再現空間と呼ばれ る仮想空間と現実をリニアに行き来する生活を営んでいた。さらに「らぶ」と呼ばれる相互評価が数値的に可視化されており、バラン スのとれた価値観を保つことで平和な社会を形成している。多くのらぶを集めることでデコが拡張されることもあり、住人は多くのらぶ を集めるために日々奔走していた。そんな島では「怪人0」が引き起こしている、「0現象」と呼ばれるらぶ消失事件の噂が広がってい た。ある日、0現象に偶然巻き込まれてしまったことから「ユーレイ」と呼ばれる住人登録の無い、見えない存在になってしまった少女 ベリィ。彼女は天才的なハッカーでありユーレイのハックと出会い、怪人0と0現象の謎を突き止めるため、ハックが率いるユーレイ探 偵団に参加する。ユーレイとして舞い込む依頼を解決していくなかで、ベリィはトムソーヤ島に隠されたある真実に近づいていくことに なる。
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

キャラデザマシにならんかったものか

{netabare}
湯浅原案作品。
キャラデザは大嫌いだったけど、話は面白いんだろうなぐらいで見てたけど、結局話も微妙でした。

まず、キャラデザ。
湯浅作品大体に言えるけど、こういう気持ち悪い(≠奇抜な)キャラデザは大嫌い。
有象無象の他作品とは違ってこれは高尚な作品ですよ、と言われてるようでほんとに気持ち悪い。
キャラデザじゃなくて内容で個性を出してくれよって思う。
自称分かってますよ系の人や評論家様はこういうキャラデザ持ち上げるんだろうけど、本気でこのキャラデザを好きと思ってる人なんているんですかね。
正直このキャラデザはマイナス補正しかかからない。
ストーリーが仮に面白かったとしても、好きな作品にはなれない。

キャラデザはこの辺にしておいて、ストーリーも特段面白いと思える点がなく。エンタメ性が全然ないかな。
その上に話の出来も良くなく、毎回しょうもない風刺を見せられるだけだった。単話なので一話一話の感想は特に書かないけど。
ラブがその人の価値に直接関わる世界観というのも良くわからない。
ベリィとか特に惜しむことなくユーレイの道を選んでたしね。
ユーレイって要はスラム住人みたいなもんだろうに。
そもそもユーレイって何かしらの理由で住民登録がされてない人たちという設定だったはずだけど、何かしらってなんだよって...。
なぜそこを曖昧にする?
仮にシステム不具合が関与してるなら然るべき処理ながされるべき存在じゃないのか?って思う。
住民じゃないけど、スラム的な場所に住んでます、普通に街をうろつけます、裁判も受けないといけませんはさすがに中途半端すぎないか?と言いたくなった。
特殊な世界観のわりにキャラやその回の話ばかりに焦点が当たっていて、肝となる部分(世界観)の描写が不足してるかと。

最後の全員協力でハックたちを目的の場所に連れて行くパートは少し面白いとは思ったけど、この辺もここまでに比べて比較的エンタメ性があっただけで普通かなと。
ポップな世界観にはぐらかされがちだけど、あのパートはリコリコ並みにガバガバだったと思う。
まず、フィンの過去回やその他の回などを見るあたり、この世界は物事の判別までITに委ねられていて異常にIT化が進んでいるけど、そんな中で情報の仕分けだけは人が集まって手動でやっているというねw
現代でもある程度自動化できてるようなことが、この近未来な世界観でなぜか手動というw
そして、ベリィたちが、自分たちが逃走できたのは奇跡ではなく両親のおかげだとか言ってたけど、いやいや、自分たちの情報の処理があの大人数の中から偶然両親に委ねられている時点で奇跡でしょっていう。
そもそも両親が処理している情報なんて氷山の一角なわけで、あれで大衆を騙せたということは、偶然ベリィたちの画像の処理が約半数以上両親に任されていたということになる。
他にも逃亡パートは追いかけ役が銃を撃てる状況で全く撃たなかったり、対国家機関へのハッキングが普通に成功したり、あれと大差ないですね。

ゼロ現象という本筋の話に迫っていく話は少し面白かったけど、結局オチが微妙で。
怪人ゼロの正体が世界の管理人というところまではいいとして、結局ゼロ現象を起こして何がしたかったのか。
それっぽい雰囲気だけ出して結局全部投げ出して終わってしまった。
ハックがゼロの後を継いで終わるけど、それによって世界の何が変わったのかにもフォーカスしてほしかった。
ユーレイたちがある程度救われたことぐらいしか分からなかった。
他のユーレイ探偵団の今後は詳細に描かれてたというのに肝心のハックだけないというね。
この作品のテーマはメタバースや高度にIT化された世界への是非だろうし、そこに対してもっと踏み込んで描かれるのかと思ったら、拍子抜け。
この世界の慣習の問題点などをもっと掘り下げてくれるのかと思ってたが。
最後はなぜか2人が再会してエンド、それっぽさだけ醸し出して終わってしまった。

ちょっとだけいい点も書くと、ベリィだけに焦点を当てれば、自分の目で見えるものが真実と認識するまでの物語でジュブナイルとしては悪くはない?
主人公達だけの物語で終わってほしくはなかったが。
最後のエンドも2人に好感が持ててたなら感動できたかもね。
そういう意味でもキャラデザはマイナスでしかない。

↓1話毎メモ
{netabare}
1話 ☆5
内容ではなくキャラデザを変にすることで個性を付ける作品は大嫌い。
気取って持ち上げる奴はいても心の底からいいと思う奴なんておるんか?
現代風刺系か、嫌い。バーチャル空間?

2話 ☆5
こういう自分わかってますよ系オタクしか褒めないようなデザイン誰得だよ。
複垢。言論統制社会ね。ログイン情報も消された?
てか何でこの操作をvr世界でやってるのと思ったけど、vr世界=ネットの海みたいなもんか。
中国かな? 臭いものには蓋をする? ネットの世界に逃げてる?

3話 ☆4
ユーレイは住民登録されていないというのに、裁判やるのね。
秘密裏の裁判に立ち会いなんてできる状況なの? 何を見せられてんねん。
ほんとこの移動シーン凝ったことやってますよって言ってるようで気持ち悪いわ。
そう簡単に裁判所忍び込めるのかよww ガバガバ管理やめろ。

4話 ☆4
実質二次元オタク いいね消えたのってゼロ現象しかないだろうに。
カッコつけた評論家しか持ち上げないだろう本当の意味で誰にも需要ないアニメと言う意味ではなろう系以下。
これどゆこと? バーチャルなのに実体に干渉できんの?
それとも実体に見えてこいつもバーチャル? ガバガバセキュリティ
今はまだってなんだよ。戻れる目処ないだろw
有象無象の低俗な作品とは違って高尚な作品ですよみたいな造り手の思考が伝わってきて気持ち悪い。
簡単な話を無駄に複雑で難しい見せ方をするのもそう。

5話 ☆2
wikiの情報が間違っているという証拠はw まあそんなんどうでもいいのか以来さえ達成できれば。
まあ表現は上手いと思うよ。何が正しいかわからないって話にしたいんだろうけど、それなら本も盲信できないよねw
何がしたいねんこのシリアスw

6話 ☆3
持ち主探しね。キャラデザグロ。
偽りの仮面で本当の顔を隠してるってのを表現したいんだろうけどそういうありきたりな皮肉もはや不快でしかないわ。誰だよこいつ。
ドロンの心配してやれよ。なんだそのつまらないオチ。
オチ回収あっさりすぎだろw お前は知りすぎた...。
つまんなすぎて流し見してたら内容わからなくなったからクソアニメ2週する羽目になった。
まあハケットだったりカーニーの謎から本筋につながるのは良かったかな。

7話 ☆5
マギレコかな? はらぺこった ほんとこのガジガジ言ってる奴キモいわ。
怪我した奴はどこで怪我したんだよw けどリピート客はいるだろ。
AI壊れてんのに誰も気に書けないw 誰か悲しんでやれよ。
AIに対する意識の表れ?

8話 ☆7
そんなもん宇宙で廃棄しろw
衛星から落ちてくる物を国より先にキャッチとかめっちゃ技術力必要だな。
国に対して隠蔽するのも。知ってた。

9話 ☆4
コレマジで誰向けアニメ? なんで違法ログインとして関係ないやつに危害加えてる? ひっどい絵。10ぐらいええやろ。
てかラブってそんな重要そうに見えんが。
主人公とかあっさりラブへの固執捨ててたし。

10話 ☆5
証拠隠滅大変そう。終盤感出てきたな。ガバガバで草。
このアニメ人の心持ったやつあんまおらんから父と母浮いてんな。
さすがに今回は面白いな。ほんとこの勘違いキャラデザしね。
いや、撃てや、なんで銃持って突っ立ってんねん。リコリコかよ。

11話 ☆5
てかこの情報の仕分けが手動なのくっそ面白いな。
いや、あんな大人数いる中で両親がその仕分けを行うことになってる時点で奇跡でしょ。バトルアニメかな? 物理攻撃で草。無
リコリコ並みにガバガバだと思うよ。

12話 ☆5
おう、これ主人公? さっきまでのパートなんだったんだよ。
シミュレーション仮説でも語りたい訳? はぁつまんね。
100万人のゼロ? で、なんでバレてないの?
あの紙飛行機で真実流してたから?
それとも敵はシステムに従うしか出来なかったから?
結局ハックがゼロを継いだことで何になったんだよ。
他のキャラの将来とかどうでもいいからさ…。
フィンの故郷の村の人達がラブ認められたってだけじゃん。戻ってくんなw
このラスト2人に好感持ててたらもっと印象に残ったかもね。

曲評価(好み)
OP「1,000,000,000,000,000,000,000,000 LOVE」☆7
ED「あいむいんらぶ」☆6
8話挿入曲「」☆7.5
12話挿入曲「Utopia」☆7.5
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 10

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

構造主義と情報化の中で大事なのは、仲間と体験と家族と自分を信じること。

 23年7月に再視聴3回目か4回目だと思います。23年4月までに書いたリアルタイムと追記のレビューをまとめています。ほぼ主旨は変えていません。評価は4.6を5にしました。


 テーマ性のあるアニメのいいところは、興味が尽きないという点もありますが、引用元や難解な思想をかみ砕いてエンタメの形で見せてくれることです。
 エンタメという表皮がかぶさるので、直接見えないため食べる時に中身を口の中で咀嚼し、味わないと何が入っているのかわからないという難点もありますが、本作はかなり上手く料理しているのではないでしょうか?

 本作、大きなフレームで言えば、構造主義の奴隷問題ですね。要するに自分自身というものは生物、社会、言葉、情報、その他さまざまな自分を取り巻く、事象によって外部的に規定されている。その制約からは逃れられず、自分の考えや欲望などは無いという話です。
 そこに対する答えが、ならば、大切なのは実体験と仲間であり家族の記憶である、という事なんでしょう。「DO IT YOURSELF」「スーパーカブ」がまさにこういう話だったと思います。

 初めはパノプティコンのようなフーコー的な世界観も考えたのですが、それはちょっと考えすぎなのかもしれません。が、島が円形で上から監視される形で監獄を連想させます。

 または、もう少し視座を落としても、情報ネットワークに支配された人間の生活もまた、逃れようがない未来という視点もあったと思います。むしろ、最終話まではこちらの話がメインだったと思います。

 オーウェルの「1984」のような監視社会におけるデオドランドされた社会という問題がありました。正義の定義の画一化は思想統制そのものです。社会は骨抜きにされ、表層だけは平和な社会ができる。「リコリスリコイル」「サイコパス」でも扱っていたテーマです。

 情報の真偽の問題があります。これは情報に踊らされるという面もありますが、流通される情報量によって、無いものが実在化する、という点も描いていました。ユーレイデコのユーレイの部分。つまり、情報的に認知されない存在は実在しない。ゆえに情報がないものは排除する。
 ただ、ネガティブな事だけでは無かったですね。なぜウワサを信じるのか?好奇心ですね。好奇心が行動につながりました。
 
 もちろん「攻殻機動隊」や「シリアルエクスペリメントレイン」「電脳コイル」などの後継としての役割もあるでしょうが、ゼロ現象は集合的無意識のようなものではなかったので、サイバーパンクとしての問題提起は薄かった気がします。


 デコの存在は、自分が見たいものだけみる。自分を見られたいように見せる。そして、社会が見せるべきものだけ見せる。ラブポイントは承認欲求であり、価値観の統一化です。評価=経済でした。
 これはSNSのいいねはコカインよりも人を中毒にさせる問題とも関連しそうです。ここから言えるのは、自分を信じること。自分の価値観を持つことでしょう。

 本作で気になるのは、マークトゥエインという「作者」とトムソーヤという「作品」の関係。そして「ハックルベリー=フィン」という「登場人物」の関係ですね。
 ハックルベリーは経済社会、労働社会に嫌気がさして死を偽装して逃亡します。どこまでメッセージを込めたのかは制作者に聞かないとわかりませんが、アナロジーを考えると面白いネーミングです。ただ、これはまあアナロジーというほどでもないかなあ。冒険にひっかけているだけかも。


 で、これだけ詰め込まれているのに、話は面白いんですよね。1回目はちょっとハックの独特な言葉がひっかかりましたが慣れると気になりません。これは、言語によってハックの自由さ、無垢さを象徴しており、ラストにつながってくるのでしょう。

 それとデコが壊れて=視点が自由になる。また、情報から消えることでユーレーになる。そしてどんどん広がっていくベリーの世界。この展開がストーリーの面白さにつながっていました。

 作画は良いですね。キャラは独特ですが、この話は萌えではちょっと伝えきれない気もします。その一方でもし「リコリスリコイル」のキャラデザでやってればという気もします。そこで損している感はありました。

 音楽。いいですね。OPEDとも毎回ほぼとばさなかったです。途中のBGMも楽器が少なめのピュアな音だったのが、雰囲気を盛り上げました。

 トータルでテーマとして情報化社会、ポスト構造主義の中で生きる視点を与えてくれて、非常に良い出来だったと思います。
 そして、SFとして設定も話もよくできていました。種まきも伏線回収も展開も良質だったと思います。
 キャラも必要十分な配置を無理なく使い切っており、また、キャラ造形も上手いかったと思います。

 サイエンスサル。いいですね。「平家物語」「映像研には手を出すな!」などTVは絶好調です。こういうのを作りたいという想いが感じられます。

 本作は見れば見るほど面白くなる、不思議なアニメです。最近上で上げたように同じようなテーマの話が増えている気がします。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 14

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

少し消化不良かなぁ…。

まず、ほんの少し敷居が高いポイントがあるかもしれない。

第一に見た目。
→サイバー空間が舞台装置となっているため、パンクとは言わないまでも、ヴィヴィットな見た目で演出してある。
これは、苦手な方もいるかもしれない・・・、と言うよりも、拒絶反応が出る一因となり得るでしょうねぇ。

第二に知識面として。
→第一のポイントと重なる、あるいは類似するかもしれないが、ネットについての関心、知識が多少なりとも必要かと。
でないと何をしているのか、どういう事になっているのか理解しづらいかもしれない。


幸い、私自身はここら辺の事は視聴の障害にはならなかったのだが、苦手な方はキツイだろうな、と推察します。


ま、設定面や舞台装置の面では特に視聴の障害とはならなかったとは言う物の、実は私の苦手なタイプのキャラクターがおりまして、その点については「慣れ」でカバーしたと言う事実も申し添えておきましょうかw。


もろもろ考えますと、
ちょっとクセを感じる作品と言ってもいいかもしれないですね。


物語自体は、こと最近のネット時代、サイバーな時代となっては、それほど目新しさは感じませんでしたね。
類似のテーマで作り出された映像作品はアニメに限らず、いくつか思いつきそうです。

個人的には、4話くらいまでは、視聴中止も頭のなかで検討していました。
なかなかにストーリーの「流れ」が見えてきませんで、少々、辛かったです。
それが、変化し始めたのが、4話あたりだったでしょうか。
そこら辺から、少し先への興味が湧いてきた気がしています。


ただ、やはり驚きをもつほどの展開と言う印象は持ちませんでした。
これは、この辺のテーマを内包した作品を見てきた場数も影響しているかもしれません。
この作品が、こういったタイプの作品としての初見だったなら、もう少し新鮮な目でみられたかも、とは思ったりもします。


私的には、
途中の予測としてワールド・イン・ワールドが何重かに入れ子になっていたりするのかも・・・とも思っていたのですが、そこまでひねってはありませんでした。
リアル⇒サイバー空間と思っていたら『真のリアル⇒リアル(と思っていたサイバー空間)⇒サイバー空間』みたいなパターンです。
が、違っていました。
ああ、これは、余談ですw。

ただ、レビュータイトルにも書きましたが、畳み方が少し雑でしたかね。
あるいは、私が予想したように、あるいはほかの手段で、もう少し捻れたかも、と思いましたね。

この辺が物足りない印象でした。
また、ボーイミーツガール的な見せ方も中途半端で弱かったですね。
ラストでああいうシーンを入れるなら、もう少し、友情や仲間以上の感情をほのめかしても良かったのかなぁ、とも思いました。
もっとも、それが狙ったポイントではなかったのかもしれませんが…。


そして、個人的にはキャラも全体的に魅力不足、パワー不足と言う感想でした。(要は気に入ったキャラがいなかったということですねw。)


キャラ名を聞いているうちに、何故か、世界名作劇場の「トム・ソーヤーの冒険」を思い出しました。
昔は、よく再放送で学校へ行く前の時間帯にやっていたのを覚えています。
そして、OP曲「誰よりも遠くへ」あれは名曲だと思います。
久しぶりに、某ようつべで探して聞いちゃいました。
ジェンダーフリーの時代にこんなことを言っては何ですが、「男の子ごころ」をくすぐる歌です。
もちろん、女子も可な事は言うまでもありませんが、あくまでも、私(男性)の子供時代を思い出しての所感です、悪しからず。

これを久しぶりに思い出したのは割と収穫だったかなw。



あ~、一応、良いところも言っておくとすると・・・。
作品中に内包されているテーマは多彩だったかもしれません。
家族の問題、ネットリテラシー。
昨今、取り上げられることの多いネット上の問題、課題。
真実を見抜くとは、どういうことか。
環境問題、大多数がごく少数を叩く(八つ当たり、理不尽なケース)、ネット依存、いいね依存・・・etc/
じっくりと、考えて観るともっとあった気がするなぁ。


もっとも、詰め込み過ぎって事もあるのかな~、一つ一つの濃度や密度は薄いので、気づかない方もおられるかもしれませんね。
作品自体も、そこにスポットを当てた、説教臭いつくりにはなっていませんしね。


面白いかと言われると・・・、どうだったかなぁ、という思いも多少あるのですが、クセを除けばフツーに多彩なテーマを内包した作品でエンタメ性もそこそこある、と評価できるのかも。

ここら辺は、ご自分の目でご確認くださいませ。
機会がありましたら、ご覧くださいませ。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 15

66.7 16 陰謀で冒険なアニメランキング16位
ラストピリオド ―終わりなき螺旋の物語―(TVアニメ動画)

2018年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (158)
626人が棚に入れました
『ピリオド』とは、絶縁から生まれた異形の怪物『スパイラル』を倒す者達の名である。アーク・エンド第8支部に所属する見習いピリオド・ハルもまた、絶縁の輪廻を断ち切るため、果てなき闘いに身を投じるのだった......。

ーーだったのだが!

謎の盗難事件により財政破綻し、本部からも見捨てられた第8支部に残ったピリオドは、なんとハル達3人のに。彼らは支部再建のため、果て無き闇営業へと身を投じるのだった!

声優・キャラクター
花江夏樹、田村ゆかり、菊地美香、村瀬歩、加隈亜衣、M・A・O、金城大和、上田麗奈、茅野愛衣、原田彩楓、鬼頭明里、真野あゆみ、井澤詩織、田辺留依
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ヒヤヒヤと安心の怪作

1話感想{netabare}
プレーヤーがゲーム世界に取り込まれてリアルの記憶無くしてる系(ちょこだけ覚えてる?)かな?
メタネタに反応したり喋ったりしてるのは第八支部4人の中ちょこだけ、ハルに至ってはちょこのメタ発言に毎回のように「?」って態度なのは何かありそう。
もしくは第八支部のお荷物トリオは実はNPC…ってのも疑ったが、ガチャで「新規は1回サービス」って言われてるのでプレーヤーであることは確定かな?
って、新規だと?
ひょっとしたらゲーム始めたばっかりだったりして…開始前の休暇の件は嘘の記憶とか。
始まり方が唐突なのはそのせいかも。
それでいてハルの気の良すぎる点をちょこは「仕方ない、ハルだから」と、付き合いが長いかのような言葉…リアルでは前から親交があったり?
とりあえず作中の“世界”が作り物っぽいのは意図的にそうしてる…ってのは深読みしすぎかのう?

けもフレのヒットを受け「今後似たような作品出るかも?」と思いつつ「そうはいってもアニメって作るまで1年以上準備期間って必要なんだよね?ってことは2018以降か」ってのも思ってました。
この作品がそうなのかはまだ不明だけど、似た世界設定なのかも知れない。
そんな謎とか関係なしにただゲーム内の冒険してくだけかも知れないけどねー…そうでないことを祈る。

それとEDが気になる、超~気になる、OPより気合い入ってないか?スクストか?
イワザルの「んっんー」(ワイズマ「ン」だから「うっうー」ではないよね)はCDでもそうなのか、アニメ用の別音源なのか。{/netabare}

3話までの感想{netabare}
やばい、面白い。
どう面白いのか説明すると長くなるけど…

ネトゲ・ソシャゲ詳しい人は飛ばしていいです
{netabare}自分一時期某ネトゲの廃人をしてまして(その時懲りたせいもあってソシャゲは一切やってない)、ソシャゲも多分コラボに関してはそんなに変わらないと思うのだけど…
アニメ化する時、アニメ制作が原作に対し気を遣うってのはそんなに感じないものだけど、コラボの場合って運営はコラボ先にはめっちゃ気を遣います、そりゃもう物凄く、呆れるくらい。
基本的にコラボキャラにケチが付く(印象が悪くなる)ことはまずやらない、おべっかとまでは言わないけどひたすらヨイショ。
いじるなんてもっての外。
権利関係もすっごい神経質で、コラボ専用ページなどで使う素材にはいちいちマルシー付けて「しつこい」って思うくらい。
また自分のやってたネトゲは運営が変わって別運営へ移管することになり、その際かつてのコラボアイテムの一部が消滅ということになってる(仕様)らしい。
多分使用許可の権利を結んだのは前の運営で、新運営はそれができなかったとかって理由かなーと思ったり。
ただのデータ引き継ぎなんだしいいじゃんって思うのだけどダメらしい、それくらい権利関係は神経質。
まぁ自由度が足りない、息苦しいと感じることもあったりなかったり。
とりあえず、運営(ないしはそのゲ-ム世界のキャラ)にとってコラボキャラは“やんごとないお方”ってノリがあります。
(この原作ゲームもそうなのかまでは分かりませんが)
そんなことを踏まえた上で──{/netabare}

3話は「コラボキャラには手出しできない」ってネタを披露、“ひぐらし”は実際原作ゲームでコラボしたことがある模様。
アニメのほうがまだ自由度高いとは思うけど、スポンサー的にはギリギリのネタだったんじゃないかな。
ソシャゲ原作ではないアニメで別作品のキャラが出るのとはちょっと事情が違うかと。
ってかよく根回しできたなぁ…エンディング見るとハッキリ古手梨花って書かれてるし、協力には竜騎士07の文字が。
ここら辺ってゲーム運営会社には無いツテってのがあるんだろうか。
というか…登場したひぐらしのキャラさ、

本家(アニメ)よりクオリティ高くね?

いいのかコレw
中の人は田村ゆかりしか居なかったのが残念だけど…予算か?予算なのか?
「コラボで村興ししてもロクな客が来ない」って主張(ある意味ヲタクディスり)は、前回アニメ聖地化で繁盛したってことでイーヴンって感じ?
また、アバンでは…おい、これって………RMTじゃね?
ギリギリセーフではなく明らかなアウト、いいのかこれw
かつてマスターオブエピックってネトゲ原作のアニメがあって、そっちでも規約違反(開発の意図しない挙動の利用)をネタに使ってて「ヤベェw」と思ったものだけど、大丈夫かこれ?

そしてなにより…結構攻めてる内容なんだけど、ネトゲ・ソシャゲ知らないとピンと来ないんじゃ…。
割に合わない予感。{/netabare}

4話感想{netabare}
一兆ゼルってゲーム内通貨インフレヤベーwと思ったら1テラだった。
大金ではあるけどデタラメってほどでもないかなー、って思っちゃうのはゲームのやりすぎか。

内容だけど…あれ?これもしかして…↑でけもフレを挙げたけど、それプラス“H2O”的な展開とかありえる?
(ってH2Oも古いな、それから現在までに似たようなものあるような気がするけど…まぁ古い方がもし正解したとしてもネタバレ被害が薄くていいか)
ちょこの存在自体は認めてるけどそこに居るのは見えてないというか、認識阻害されてるというか…ハル以外。
とはいえいくら面白いとはいえ今期アニメ本数多いし確認でまた1話から見返すのはキツい。
てかそれはネタ明かしされてからやればいっかー、全くの見当違いかも知れないし。
ってことで「見ようかなー、どうしようかなー」で録画だけしてる方は消さないでとっておいた方がいいかも?


<追記、20180503>
早速“えたんだーる”さんにご指摘いただきました。
3話ではぐれた時に「ずびしっ娘(ちょこのこと)も居なくなっちゃうし」って台詞がある模様。
よ、よく覚えてられる…自分ダメっすなぁ。
ってことで認識阻害の線は無くなりました。
あ、でも録画は消さないで…欲しいなぁ、個人的にはオススメなんだがなぁ。{/netabare}

7話までの感想{netabare}
面白くて正直困惑。
…って思ったら、監督はツインエンジェルの人だったらしい、ああ道理で。
ここで他作品のネタバレ書いちゃマズいか、まぁそこまでパロネタは無いけどいい意味で突っ込まずにはいられない珍妙なネタをブッ込んでて結構面白いですよ。

んで感想。
6話、カンパネルラの絵日記にしっかりとちょこの姿が描かれてました。
ハル以外にもそこに居ることは認識されててもその姿はどう映ってるのかアヤシイところでしたが、普通にそのままの姿で見えてるらしい。
そして次の7話ではちょこがリーザに“ずびし”を決める。
ああ、ハル以外にも触れることが可能なのねーってことで、こうして徐々に“疑惑”の範囲を狭めてくのは狙ってなのかな?
単に自分が気付いてないだけでもっと前から描写あったのかも知れないけど、こういう演出は好きです。

いやぁしっかし7話のケモフレネタ…オ~レ知~らねっ♪。
元々あの騒動は自分は冷ややかに見てて(監督が二期続投できたとしても現行体制では良い作品は無理だろう)、熱狂的なファンの行動もちょっと「う~ん」と思ってたり。
同時に最近になってファミマであれこれコラボしてるのを見てドンヨリとした気持ちになったりならなかったり。
あっぶないネタ使ってくるなぁ…ツインエンジェルじゃこうはならなかったのに…スポンサーの力か?サミーそんな弱かったっけ?
けどガチャ課金やRMTの話はスポンサー主導とは思えないし、スタッフが割とガチで攻めてる予感。
攻めると言っても製作と良い関係でないとこんなのは作れないんじゃないかな、一発だけならまだしも何度もやってるからねぇ。
そこら辺がまた余計に“けもフレ騒動”の闇を強く感じてしまいます。{/netabare}

8話感想{netabare}
うは、煽りよるw
8話って…これは1話で切った人の中には「ハイハイ、ソシャゲ原作の販促目的で内容なんにもないクソアニメね」って思った方はそれなりに居るんじゃないかな?
そのイメージ通りの内容を8話でやってみましたって感じがする。
まぁ実際8話だけで見たら原作未プレイ者置いてけぼりのヒッドイ内容でして。
だから悪いって話ではなく「やろうと思えばできますよ?」っていう意思表示なのかなーと思ったり。
もしくはそういう作品を指してクソだクソだ言われるのに対し「(上からのお達しも含め)分かってるよ、そう作ってるんだよ」と言ってる様にも。

そんな考えを抱けるのも7話までの内容が凄かったおかげで、もし8話的な内容を1話に持ってきてたら自分もそこで切ってたかも知れない。
といいつつ…どうなんだろうね?ちょっと調べてみた。
ディバゲ・スクスト・バトガ・チェンクロ・グラブル・モンスト・神撃バハムート・艦これ…他にもあると思うけどそういったアニメは結構見てる方だと思うし、飛び抜けてクソってのはそんなに遭遇したことは無い気が。
艦これとディバゲくらいじゃね?
要はよく見てない人に限って勝手にイメージ作り上げてるだけで、実際にはラストピリオド8話のような内容ってのは珍しいんじゃないかな?
そうでもないのかな?見てないのもあるしなぁ…。
自分が知ってる限りで一番近いのはグラブルの最終回な気がするけど、あれは作品全体を飲み込んだ巨大なギャグとして評価高いし。

繰り返しになるけどこんな好意的解釈ができるのはあくまで7話までの貯金があるせいで、9話以降も8話のようなノリが続くようであるならさすがに…いや、笑って許せちゃいそう。
「あ、力尽きたなw」って感じで。
できれば7話までの頃に戻って欲しいけど、どうなるんかね~?{/netabare}

最終回までの感想{netabare}
いやぁ面白かった。
面白かった、が、あんまりここで詳しく書くのはマズい気がするw
ってか実際どうなん?
何かの偶然で大ヒットとかになったら苦い顔する人多いっしょ、シャレがあんま効かなそうだし。
ってことで「ひっそり評価されるべき」って感じで詳細は伏せときます。
それじゃあ「アニコレの意味ないじゃん」ってなりそうだけど、とりあえず↑の「8話感想」までで面白そうって思われた方は見て損は無いと思います。{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 15

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

『魔方陣グルグル』っぽいメタさ。こっちの舞台はスマホ向けRPGかな?(最終話:「血を吐きながら続ける悲しいマラソン」)

まあ、こちらは実際にスマートフォン向けゲームがあるみたいですが。

視聴者にとっては異世界ですが、お話の中のキャラクターたちにとっては普通に日常生活を送っている世界が舞台のようです。そういう意味ではダンまち(『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』)と世界設定は似ていますが、1話目を観た限りかなりギャグ風味が強めのようです。

ギャグを阻害しない程度に、メインストーリーとしては一応「陰謀」っぽいものが進んでいる様子。でも、まあ普通に「娯楽作品」として楽しめそうです。

「メタさ」に関していえばストーリーの中でガチャが引けたり、引いた結果にレアリティっぽい設定(星の数)があって役に立ち具合が違ったりとゲームシステムがストーリーに取り込まれている感じになっている辺りですね。

ファンタジー系RPGで一般的に使われる用語に翻訳(?)すると、アークエンドという組織の各支部がいわゆる「ギルド」、ピリオドが「冒険者」、スパイラルが「モンスター」、そして主人公のハルはピリオド見習いすなわち「駆け出しの冒険者」といったところでしょうか。

敵(?)である「ワイズマン」の三人(ミザル、キカザル、イワザル)+グル(マスコット的なキャラクター)には、アニメ版ポケモンのロケット団やウイッチクラフトワークスのKMM団に通ずるような憎めなさ、愛らしさがあって私は気に入りました。

それと、ハルのパーティーにいる不思議少女ちょこのつかみどころのなさも…。

2018.4.27追記:
第3話、サブタイトルは「その日暮らし」。『ひぐらしのなく頃に』と原作ゲームが公式コラボしているらしくそれがネタに(笑)。これはかなりギリギリまで攻めていてヤバぞ、コラ(笑)!

2018.5.3追記:
第4話、グリーンとかサマーとかオータムとか年末とか。

無駄な豪華建築物の中にお台場の◯ジテレビ社屋っぽい建物が(笑)。二人の浪費っぷりは両さんも真っ青…。

そして、基本的には1話完結でキッチリと収めながらも今回の引きもしっかりと次回への伏線に。

すごくどうでもいいおまけ: イワザルのガトリングガンの弾の出方が正しい(一番上の銃身からしか弾が発射されていない)!

2018.5.18追記:
第6話: 陰謀の黒幕判明。← いや、とっくにわかってますが。
カンパネルラさんの絵日記の絵が無駄にうまい(笑)。USJ!、USJ!

2018.5.24追記:
第7話: サブタイトルは「アニマルともだち」ということで、『けも〇フレ〇ズ』回。すご~い、た~のし~!

「〇〇レルム」はちゃんと独立国で、観光ビザと就労ビザは区別されているのですね…。今回はすごく面白かったのですが、CM入りとCM明けでさらに笑わされてしまいました。

うにゅ。ついにちょこちゃんが「現実もこうなら」とか言い出したけど、じゃあ一体全体キミの「現実」とは何なのだ(笑)!

ゲストキャラに「尾崎」さん(別人)と「内田」さん(別人)をキャスティングしたのはたまたま? というか、まさかこれも狙ったとか…?

2018.6.7追記:
第9話:「うにゅ、今回はそういうことだったか…。」ということで今回は振り切れてたなあ。

リンゴを噛ってあのマークとか、ソニ◯タイマーとか、膨張して爆発とか、機内持ち込み禁止とかいろいろやってくれましたね。おいおい一方を「嫌い」って言い切っちゃって大丈夫なのか?

……いやいや先行者とか中華キャノンは関係ないよね、懐かしいけど(笑)。

2018.6.23追記:
第11話: 攻めに攻める『ラストピリオド』。緊迫した対峙からまさかの前後編。

2018.7.2追記:
第12話: 超兵器R1号、じゃなくて巨大スパイラル2体が対峙するのを見たキカザルの台詞に、ウルトラセブンからのダンの名台詞「血を吐きながら続ける悲しいマラソン」が…。

最後の前後編の元ネタはアニメでもゲームでもなく現実の国際関係でしたが、頑張ってネタにしてました。

全編通じて、なかなか面白かったです。制作スタッフ&キャストのみなさん、おつかれさまでした…。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 35
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

有名なアニメじゃないが、むしろ有名になると制作が困ってしまうんじゃないかと心配になる程の、毒舌ブラックコメディアニメw

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
異世界を舞台にした、日常系ギャグアニメ。パロネタやメタネタが多い。ソシャゲ原作ですが、良くも悪くも販促になってないかも(笑)

詳しくは観て頂きたいのですが、ある意味ここまでブッ飛んでるアニメは久々でした♪

とりあえず、制作は誰かに怒られろ(笑)

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
ソシャゲRPGのうち「キャラクター」を集める系の問題点は、「どのキャラ(勢力)も平等に扱わなければならない」ことですね(詳細はチェンクロのレビューに)。

それが分かりやすく悪い方向に出たのが、「チェインクロニクル~ヘクセイタスの閃~」。色んな勢力の色んなキャラをつまみぐいするから、感情移入ができない。そもそもソシャゲってストーリーはオマケみたいなものが多いから、アニメ化しても面白くならない。絵だけ綺麗ってアニメになりがち。

本作は、わりと成功例。主要キャラを絞って、1話完結のライトな日常系にしたことで、アニメとしては「普通に観られる」作品に。そんな中でもゲストキャラとして、(おそらく)レアキャラを出してくるのは良かったと思います。

そういう土台の上で、毒舌やメタネタが冴え渡るアニメになりました。なんてったって、ソシャゲ原作アニメが課金を否定するとか、素敵でしたw

ただ、これで「ラスピリ」が「無課金でも充分に楽しめるゲーム」なら、上手い宣伝だと思うけど、調べてみたら、むしろ課金が必要なゲームっぽいです。だとしたら、凄い勇気だと讃えたいけれど、流石に心配になりました(汗)

確かにアニメを通して、知名度は上がったけど、課金を否定しちゃうとね。

それから、終盤でアメリカや北朝鮮、日本なんかをパロってたのは、やり過ぎというか、なんか心配になった。誰か偉い人に怒られないかなと(笑)

個人的に一番好きなのが、2話。親父と息子で全然違うとかディスっといて、息子でもムリってオチが良かったし、課金を否定した最初の回だからね。

あと、ワイズマン可愛かった♪
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目
このすば系かな? 気軽に楽しめる感じだね。

2話目○
まさか、ソシャゲ原作アニメが、課金を否定するとは(笑) そこそこ流行りの声優って(笑) 親か息子かって、毒舌やん(笑) 息子でもムリとか(笑)

3話目
しっかし、リーザの声優さん、声が浮いてるな~。ひぐらしコラボ(笑)

4話目
いくら一等とはいえ金あり過ぎだろw ボンビ村の村長、桃鉄(笑) どうせなら税金とかで破産してほしかったなw

5話目
沼(笑) これは運営を訴えても良いレベルだな(笑) 課金ソシャゲの恐さ(笑) ☆1キャラにも、人生。

6話目
一人二役。う~ん、イマイチ。

7話目
ハトバスディスるなや(笑) けもフレが、もうパロに出されるか。もろパクり(笑)

8話目
サービス&販促回? 微妙。こういうソシャゲみたいなことをやらずにきたのにね。

9話目
ブヒブヒ(笑) まあ、通常ガチャでSSLとかRLとかばかりなら、怖いわな。戦闘シーン、メチャ良いやん♪ ちなみに私はAndroidですよ、リンゴの方じゃなくて(笑)

10話目
メタネタだね~。ゲームの世界。なんか、うすら怖いな。

11話目
アメリカと北朝鮮に、日本か。その風刺をこの作風の中でやるかね(苦笑)

12話目
核戦争、血を吐きながらのマラソン。なかなかの比喩。ここでガチャ廃人の亡霊が(笑) ☆1大集合はよかったね。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 28

66.8 17 陰謀で冒険なアニメランキング17位
ラディアン 第2シリーズ(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (51)
256人が棚に入れました
カッコいい大魔法使いになることを目指す少年・セト。空からやってくる怪物・ネメシスを倒すため、毎日魔法の特訓に励むが、うまくいかずトラブル続き。村人たちに迷惑をかけ、育ての親・アルマからも叱られてしまう。そんなとき、超巨大ネメシスが村を襲う! 世界を救うためネメシスの根絶を決意したセトは、ネメシスの巣があるという伝説の地“ラディアン”を探す旅に出る。新たな仲間との出会いや、強敵との戦い、待ち受ける困難に立ち向かうセトの冒険が今、始まる!

声優・キャラクター
花守ゆみり、悠木碧、大畑伸太郎、渕上舞、遊佐浩二、子安武人、朴璐美、小市眞琴、ゆかな、石谷春貴、熊谷健太郎、白熊寛嗣、青山穣、木下浩之、千葉繁、根谷美智子、利根健太朗、小原好美、山崎たくみ、吉野裕行、東山奈央、稲田徹、三宅健太、緒方賢一、佐倉綾音、早見沙織、黒沢ともよ、木村良平、小野賢章、井上喜久子、島田敏、速水奨
ネタバレ

yuugetu さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

面白かったけどまだまだ先は長そう

2019年秋アニメ。第2シリーズです。全21話(第1シーズンと合わせて42話)。

【あらすじ】
魔法使いとして幼少時に差別された経験を持つセトは、人間と魔法使いが一緒に暮らせる世界を作りたいと願い、「ラディアン」と呼ばれるネメシスの巣を探す旅に。1期ラストではランブル・タウンでの騒動は収まったものの、正体不明の自分の力が暴走したことを憂いて、セトは友人メリを残してアルテミス学園を去ります。
2期1話にて、魔法騎士の本拠地「カスラーン・マーリン」に「スペクトル・ネメシス」と呼ばれる今までと違うネメシスが現れました。


【第1話感想】
{netabare}
まず新しいOPEDがかなり好みでした。4クールアニメの後期OP・EDっぽくて良い。
あまりJPOPは聞かないのでHaloat四畳半さんは初見(?)だけど「ナラク」良い曲だと思ったし、映像もとても良かったです。
EDはNakamuraEmiさんの「ちっとも知らなかった」。うっわ嬉しい…!ちょっと切ないメロディ、しかも歌詞少な目なのが余計にしんみりさせる。どんなタイプの曲も作っちゃうなあ…。映像も凝っていて、爽やかだけど少し寂しげでとても合ってる。

これまでのお話!みたいなパートを入れることもなく、普通に22話目のように始まりましたね…。
半年も期間が開いているので少し不親切では?と思ったらyoutubeで「1分でまるわかり」というのを公式がやってた。そっちを見てね!ということかあ…。総集編とかもなんのかんのと楽しむ自分はちょっと寂しいです。

セトが沈んだ様子なのがなんか悲しいというか、元気出してよぉ!って思ってしまう…。
アルマは相変わらず偉大な師匠で母。セトには試練が多くて独り立ちはまだ先でしょうか。
ドグラノフ隊長今度はどんな貧乏クジ引…もといどんな奮闘ぶりを見せてくれるのか、楽しみにしてるw

それにしても、何だか無性に明るいメリが見たい…。
私がこの作品に求めてるのは癒しなのかも知れない。

1期の時には不安要素も少しあったし、続きを凄く楽しみにしてたつもりは無かったんですよ。でも雰囲気やキャラクターはもうわかっているので、2期には不安要素はほぼ無く、それが気持ち的にとてもありがたい。もう少し展開がハイテンポでも良い気はしますが。
なので物語がきちんと進めばのんびり楽しめるかなと思ってます。{/netabare}
(2019.10.3)


【視聴終了感想】
相変わらずエンドカードが凝っていて楽しかったです。
OP、EDがたまに変わったり、凝った挿入歌もあったり。
それぞれのキャラクターも深まりましたし、守るべき人や国が描かれたのがとても良かったと思います。

1期に比べてストーリーの連続性が高くなり、4クールアニメの後半という感じで良かったけど、やっぱり展開はゆっくりめ。まだ色んな謎が残っていますね(というか、謎が増えたw)。
私は謎が明かされることよりドラマ性がきちんとしていれば良い人間なので十分楽しみましたが、これは3期以降がないと勿体ないなあ。多分原作のストックも溜まっていないでしょうし、3期があるとしたら大分先になるかも。
{netabare}

今作は人間ドラマに見所が多く、セトとメリの関係は特に良かったです。
メリ、オコホ、アルマ、ジル、クイーン・ブーディカと、やっぱり女性が強い作品。
クイーンを怪しませるミスリード演出として、オコホに同じ女性としての忠告シーンを入れているのも良い。クイーンからすればオコホを評価しているからこそだけど、視聴者からすると怪しく見えるようになっていましたね。

呪いや差別が人間の意識の問題という描写になっているのがとても良いと思います。
呪いを宿す住人が多いカスラーン・マーリンの中でも結局差別があるのは変わらないんですよね。外見的に目立つ呪いを持っていると魔法騎士になれないというのが、すごく差別的。男社会でオコホがなかなか認められないのもそう。

ラディアンの発見は原因を特定したり理解を深めることにはなると思うけど、ネメシスが悪ではない可能性を1期で提示した以上、ラディアンもネメシスも諸悪の根源みたいなものでは多分ない。
今後のラディアンの扱いによっても、差別や拒絶を超えての共存が描かれたら良いですね。

17話でセトはドラグノフに「それはお前自身が考えて本当に正しいと思ったことなんだな」と問いかけています。以前アルマに「自分の頭で考えて正しいと思ったことをしな」と言われたから、セトは愚直に考え続けてきました。それに加えて、人間の社会だけではなく妖精たちの世界も知ったことがセトの視野を広くした。
1期では世界を俯瞰して見ていたドグラノフが、冒険を通して視野を広げてきたセトに、自身の視野の狭窄を指摘されるのは良かったです。

毎週楽しかったんですけど、個人的には現在のオコホ・モルドレッド・サグラモールのエピソードが序盤に一つ欲しかったかな。それがあれば後半の3人のドラマもさらに良くなったと思うので。
でも子ども時代の3人は描かれていて、可愛くて好きでした。

1期で「ネメシスは必ずしも凶暴なものばかりじゃない」という問題があったけれど、それは次回作以降かな。セトの暴走の制御・解決の物語が先ということでしょうね。
今期の内容は物語の起承転結の「承」の部分だった感じです。
{/netabare}


【気になることメモ】
先が長そうなので、思い出しやすいようにちょっとだけメモ。
{netabare}
グリムは世界から距離を置いている、という発言。グリムの正体。
「アヌマテック」と呼ばれるもの、書庫の大魔法使いの記憶の石のコレクション。その中の「マゴジア」という女魔法使いの記憶の石がグリムの手に渡る。「記憶の石」は持ち主の魔法使いの経験を記録する。
ピオドン、ディアバルはじめセトの兄弟たちのこと。セトの暴走は侵入してくる闇のせいで、感染者の呪いではなく人為的なもの。魔法使いを産める魔法使いである可能性。ディアバルはセトの迎えが間に合わず姿を消してしまった。ピオドンは結局ディアバルをどうしたのか?兄弟たちに侵入してくる闇は何か?
{/netabare}
(2020.3.5)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 11

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

その手が導くのは破壊か、創造か

言わずもがなですが、本作はラディアンの続演に相当します、
物語の内容に繋がりがあるので、前作未視聴の方はそちらからの視聴をお勧めします。

岸誠二さんが監督で、主人公のセトを演じるのがゆみりんという、私にとって凡そ最強と思われる組み合わせであるこの作品…2期の放送をとても楽しみにしていました。


魔法使い少年・セトは、
怪物ネメシスを倒すため冒険の旅に出た…。

道中、魔法使い少女・メリや情報屋・ドクと仲間になり、
魔法使いの天敵・異端審問所と衝突!
激戦の末、辛くも勝利を収める。

伝説とされるネメシスの巣"ラディアン"の手がかりを握る
魔法使い騎士団の本拠地へと到着したセトだったが、
ラディアンを探していたのは昔のことだと言われてしまう。

魔法騎士志願者の少女・オコホとの出会いや、メリ・ドクとの別れ、
セトを追う異端審問官、新たな敵・商人男爵との激突など、
セトの冒険はますます盛り上がっていく!


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

どうして異端審問官はセトら角の生えた少年を執拗なまでに追い回すのか…
そして魔法使いを目の敵にするのか…
恐らく物語の核心の一つに相当すると思うのですが、実はこれが未だ良く分からないのですが、異端審問官が「奇跡の人」を投入して本気で魔法使いに戦いを挑んだらどうなるか…
その顛末が痛いほど伝わってくる展開であったことだけは間違いありません。

魔法使い…今回の場合は魔法騎士団になるのですが、彼らだって指を咥えて黙って見ていた訳でも一方的にやられた訳でもありません。
シファンディールを治める、麗しき巨大な女王であるクイーン・ブーディカを先頭に、空気中のファンタジアを操り勇猛果敢な突進を何度も何度も繰り返したんです。

ですが、異端審問官のやり方は魔法使い側からの視点で見ると周到で狡猾…
まるで、魔法使いの心と身体を同時にへし折る方法を熟知しているかのような場面が待っていましたから…

この様な大惨事が起こる前、とある事情で満身創痍だったセトは自らを森の妖精だと明かしたミルに「カイルトの森」という場所で一命を救って貰っていたんです。
そこにはミルの伴侶であるジルが暮らしていて、まるで家族にように接してくれたんです。
それだけじゃありません。
ミルは魔法を生み出す源であるファンタジア使い方…特に制御の仕方をセトに指南してくれたのです。
ミルとジルが育んできた森です。
セトにとって空気が優しくてとても居心地が良い場所だったに違いありません。

異端審問官の仕打ちが目の前で武器を取る騎士団に対するモノだったら…
降りかかる火の粉は払わなければならないのは理解できます。
ですが、彼らが引き起こしたのは目を覆う様な惨状だったんです。
怒りと悲しみに我を忘れたって全然おかしくありませんでした。
もちろん、私も涙で前が見えなくなりましたよ。

ラストの展開に少し希望の光が見えたのが唯一の救いでした。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、Halo at 四畳半さんの「ナラク」
エンディングテーマは、NakamuraEmiさんの「ちっとも知らなかった」

2クール全21話の物語でした。
物語は何度も急転直下しましたが、制作がNHKなので作品は安心・安定していたと思います。
原作は既刊12巻まで刊行されてるようですが、2期までで原作の10巻までが使われたようです。
せいさくがNHKなので続編はきっとあると思いますが、ストックが貯まるまで少し時間が掛かりそうですね。
ですが、しっかり堪能させて頂きました。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 10

hidehide さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

長旅、そして声優さんに…

2期続けてみました。
…長くなるなぁ…コレ…長旅だ…

けれど、
3期(あるなら…)さらなる成長、展開が楽しみですね。
今、無ければ…無いのかもしれませんが…
NHKも、
金ばかり請求せず、
きちんとヤリ切って頂きたい!

個人的に、ゆるキャン好きなのですが。

花守さんは、本当、幅の広い声の声優さんだと
実感しますね。
例を挙げるなら、今作 悠木さん早見さん、
メジャーで花澤さん、水瀬さん、本渡さん、天宮さん、
ベテランどころだと朴さん沢城さんは
声のトーンは違えど、各キャラ、判り易いのですが、
今作『セト』とゆるキャン『なでしこ』は
聞き慣れるまでは別人だと思ってました。
やはり、
起用率の高い人気声優さんは、流石ですね。

3期もあったらイイな、に★4
NHKの怠慢に-0.5 ですね。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 0

66.4 18 陰謀で冒険なアニメランキング18位
超可動ガール1/6(TVアニメ動画)

2019年春アニメ
★★★★☆ 3.3 (142)
410人が棚に入れました
三次元(現実)の女性に興味が無い硬派なオタク、房伊田春人。ある日、大好きなアニメのヒロイン・ノーナの美少女フィギュアを購入したが、突然フィギュアのはずのノーナが動き出した!一人と一機(?)のドタバタ夫婦的生活、始まる!

声優・キャラクター
羽多野渉、木下鈴奈、千本木彩花、M・A・O、森川智之、河西健吾、松田利冴、徳井青空、深町未紗、篠原侑

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

フィギュアに手を出すと取り返しのつかない事になる

この作品の原作は未読です。
私もフィギュアが好きで収集していますが、この設定は収集家の憧れでしょうね。
自分の大好きなフィギュアを買ったら、突然意志を持って動き出すなんて…

設定もさることながら、この作品の監督は「刀語」「デート・ア・ライブ」「うたわれるもの 偽りの仮面」を手掛けた元永慶太郎さんなんです。
放送前から俄然期待値の高い作品でした。


三次元(現実)の女性に興味が無い硬派なオタク、房伊田春人。
ある日、大好きなアニメのヒロイン・ノーナの美少女フィギュアを購入したが
突然フィギュアのはずのノーナが動き出した!
一人と一機(?)のドタバタ夫婦生活、始まる!


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

私の知っている美少女フィギュアは、たまに1/4などのスケールもありますが、1/7か1/8が殆どです。
あまり1/6スケールは見ないなぁ…と思ってネットでググってみると、結構あるんですね。
「To LOVEる-とらぶる-ダークネス」の古手川唯や、「ヱヴァンゲリヲン」の綾波レイは知っていますが、殆ど知らないキャラばかり…その上、露出度の高いフィギュアが過半を占めているようでした。
こうして改めて見てみると、本当に色んなフィギュアがあるのを知りました。

レビューが逸れてしまいました^^;
現実の女性に興味の無い房伊田にとっては、我が家が天国に早変わりしたような感覚だったのではないでしょうか。
まぁ、現実は色々と厳しいですからね…
趣味に全力を投入できる訳でも、趣味に割ける時間もお金も限られてしまいますから…

でも、動くフィギュアって魅力的…
この作品を見て私も持っているフィギュアを改めて眺めてみました。

カードキャプターさくらのさくらや、フルメタのテッサが動き出したらどうしよう…
きっと可愛すぎて萌え死んでしまうかもしれません。
ローゼンメイデンの真紅に「紅茶を入れて頂戴」なんて言われたらきっと素直に入れるんだろうなぁ…
レムりんの護身用モーニングスターは、1/7でも当たったら痛いんだろうなぁ…とか^^;

これは妄想が止まらなくなりますね…^^;
失礼しました。

wikiには「大好きなアニメのフィギュアを買った青年と、何故か動きだしてしまったアニメのフィギュアの奇妙な日常を描く「夫婦生活ギャグ」漫画。」
と書かれていましたが、日常というより回を重ねるごとにハーレム要素が強くなったと感じたのは、きっと私だけじゃないなずです。

房伊田は硬派なオタクですが、決してイケメンなどではありません。
でもあのモテっぷりは一体何なのでしょう…
こういう作品を見ていると、モテる要素は顔だけじゃないということを如実に感じます。
現実でも絵に描いたような美男美女カップルなんてそうそうお目にかかれないですから。
でも一つ言えるのは、房伊田は大好きなフィギュアに対して身を挺することのできる男だった、ということです。
これこそがオタクの神髄なのかもしれません。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、A応Pさんの「それゆけ!恋ゴコロ」
エンディングテーマは、東城陽奏さんの「ONE」
どちらの楽曲も好きでしたが、個人的にはオープニングアニメの始まりのところで、フィギュアなんだけど年ごろの女の子っぽさが感じられるノーナのポージングが大好きでした。

1クール全12話の物語で15分枠のショート作品でした。
フィギュアの動きも可愛らしく、何より作品から滲み出ている優しさの心地良い作品だったと思います。
もし続編があるなら絶対視聴します!

投稿 : 2024/05/04
♥ : 17
ネタバレ

鰺鱒 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

予想外でしたが、楽しめました。

原作知らず。ショートアニメ×12話。

観終わってみれば、なかなかの良作でした。

人は選ぶと思います。作中で描かれるものに嫌悪感がないなら、観て損はない作品と思います。「得」があるかは保証できません。

絵に描いたようなオタク・房伊田春人の家で、アニメ・ゲームのキャラクター1/6フィギュアたちが何らかの理由で自我と意思を持ち、動き出してしまう。それが「超可動」と呼称されるとのこと。
そんなフィギュアたちと春人との間で繰り広げられるドタバタ劇、と、ラブコメになるのかな?お話しが進むにつれて増えていく超可動ガールたちに囲まれる、羨むべきか否か判断しづらいハーレムものという側面もあります。それほどあまあましくないので、あんまり気にはなりませんが。

作画はほどほどに安っぽさを感じましたし、後半は崩れが目立ちました(特に主人公)。ですが、見るに堪えないレベルまでは落ちなかったと思います。少なくとも、超可動ガールズのデザインは悪くないと思う。

春人の初登場シーンでの口上は、痛々しいことこの上ないです。お話しの所々で、拗らせたオタク・マニアのネタやメタファクターネタが登場します。クスリとできるものもあれば、まったく知らないものもあり、ちょっと勉強になった気もします(なんのだ)。ちょいエロもあり。エロというよりは「スケベ」がぴったりくると感じましたが、そんな微妙な時代のずれも感じました。

全体としては人とフィギュアの間の愛情、友情を描いているのだと解釈しました。全体のお話しとしては、決して凝ったものではなく、言ってみれば良くあるお話しと思います。その全体の流れに沿い、終盤を除き、基本的に1エピソードで完結する短いお話しを繋いでいます。各エピソードは、短い中でも毎回しっかりとお話しをまとめています。「超可動の秘密」のネタ晴らしはちょっと安っぽすぎる気がしますし( {netabare} っていうか何の解決にもなっていない。不思議の理由を別の超不思議サムシングに押しつけただけ。 {/netabare} )、最終盤はやや展開が雑だったように思います。が、短い枠ならではのテンポの良さ、無駄のなさが視聴を推し進めてくれたと思います。

意外と深いテーマ(自己の存在証明、アイデンティティ探求とでも言うものかな)を、それでも明るくあっさりと盛り込んでいます。これ、結構見事な手際だと思うのですが、どうでしょう。

OP曲「それゆけ!恋ゴコロ」、結構好きなテイストの曲です。作品ともあっていて、良かったと思います。はじめはヒロインフィギュアが歌っているのだと思っていました。エフェクトかかった声だし、何となく系統が同じに聞こえたのですが。違うんですね。A応P、、、、アニメや声優さんとは完全に別のユニットということでいいんですよね?

[可動が稼働してたので修正]

投稿 : 2024/05/04
♥ : 19

Fanatic さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

オタク青年と美少女フィギュアの夫婦系日常コメディ☆

制作は「球詠」などのstudio A-CAT。
監督は「デート・ア・ライブ」「School Days」「刀語」等の元永慶太郎さん。
シリーズ構成は「ああっ女神さまっ」「School Days」等の日暮茶坊さん。

内容は、サブカル趣味の主人公・房伊田春人が購入した美少女フィギュアが何故か動きだし、そんな彼女たちとの奇妙な日常生活を描くコメディ作品。

美少女フィギュアは、可愛らしくデザインされていたと思います。
3DCGですが、それが上手くフィギュアっぽさを醸し出していただけでなく、パーツや仕草もいろいろ細かく動くのが妙に艶かしい……⁄(⁄ ⁄•⁄ω⁄•⁄ ⁄)⁄

主人公の前でブラジャーが外れたり、すっぽんぽん(死語?)になったりと、地上派だとかなり攻めた部類に入ると思いますが、フィギュアだからセーフ!みたいな空気感がw
「美鳥の日々」のように、小人系ヒロインとの普通のラブコメ作品かと思ったら、お色気シーンも多く、完全に男性(&ビキニ好き?)向けの〝ザ・B級深夜アニメ!〟という感じでした。

メインヒロインであるノーナの声が、なんか独特だなぁと思ったら、CV木下鈴奈さんは、リアルアイドル出身の方なんですね。
声のお仕事もかなりされてますが、大半がモブで、私が聞いたことがある主要キャラは「魔王様リトライ」のトロンくらい。
ちょっと鼻にかかったような独特の声質で、本職声優さんの発声とは明らかに違うので好みが分かれそう。
(個人的には、慣れればまいっか、というレベル)

一応、春人とノーナの「夫婦系ラブコメ」的なものが軸にはなりますが、他にも美少女フィギュアがわちゃわちゃ出てきますし、恋愛にまつわるエピソードよりはオタクネタエピソードの方が多くて、どちらか言うとオタク系ギャグコメディといった感じ。

主人公のオタク度は、んー、どうなんだろう?
私もそこまで深階層の住人ではないので、どれだけコアに描けているかは分かりませんが、RPGの世界にヒロインと迷い込んで、宿屋の主人に「昨夜はお楽しみでしたね」とか言われたりする、ドラクエ風あるあるネタとかは、結構面白かったです。

予想とは若干違った内容でしたが、一話12分程度のショートアニメでテンポも良かったので、特に苦もなく完走できました。
フィギュアの美少女たちがみんな、最初はそれまで自分が過ごしていたアニメやゲームの世界の方がリアルなんだと勘違いしている点など、設定が一捻りされていたのがよかったです。
なんというか、マトリクス風の様相世界論的なリアクションを別次元から眺めているような気分になります。

完全に男性向けだと思うので観る人を選ぶと思いますが、客観的には狙いのターゲット層にきちんとサジェストできている良作なんじゃないでしょうか。
OP、EDも、可愛らしくて作品には合っていたと思います。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 6

60.2 19 陰謀で冒険なアニメランキング19位
Code:Realize 〜創世の姫君〜(TVアニメ動画)

2017年秋アニメ
★★★★☆ 3.1 (99)
427人が棚に入れました
触れたものを溶かす猛毒を全身に宿した少女・カルディア。怪物と恐れられ、周囲と隔絶した日々を送っていた。ある夜、英国軍に捕らわれる寸前、泥棒紳士と名乗る男、アルセーヌ・ルパンと出会う。彼に導かれ、少女は機鋼都市・ロンドンに赴くが、様々な人物たちと出会い、思わぬ冒険を繰り広げることとなる。やがて彼女は、ルパンたちと行動を共にする中で、自らの身体と失われた記憶の謎に迫っていく。怪物と呼ばれた少女が辿り着く、真実とその願いとは――

声優・キャラクター
早見沙織、前野智昭、諏訪部順一、柿原徹也、森久保祥太郎、平川大輔、梶裕貴
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

体に毒をもって生まれてきたけど、薄幸の美少女だったからなのか、イケメン達が私を取り合っていた件(笑)

[文量→大盛り・内容→酷評系]

【総括】
一時のラノベ風のレビュタイにしてみました(笑)が、まあ、そんな逆ハーレムものです。乙女ゲーム(Vita)原作のアニメ。

まあ、私は男かつオッサンかつアニメオタクなので、女心はよくわかりません。男性キャラの魅力については、女性の方の、女性目線でのレビューを参考にしたいっすね♪

とりあえず、男キャラがホモホモしくはなかったので、最後まで観るのに苦労はしませんでした。ストーリーも、一応ちゃんと流れ、ちゃんと完結しましたし。販促としては、悪くない出来ではないでしょうか?

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
モブまでみんなイケメンだな~。

というのが、最初に観た印象w

ルパン(ルパンシリーズ)。
ヴァン・ヘルシング(ドラキュラ)。
フランケンシュタイン(フランケンシュタイン)。
インピー(月世界旅行)。
サン・ジェルマン伯爵(不老不死伝説)。
エルロック・ショルメ(ホームズのアナグラム)。
ドラクロワ二世(ドラキュラ)。
ネモ(海底二万里)。

など、様々な小説のキャラが勢揃い。ファンタジーオールスター戦かという感じ。

特に何が面白かったわけではないんだけど、なんか普通に最後まで観られた。これ、乙女ゲーってことは、「ルパンルート」ということで良いのかな? 多分、所々、他のキャラのルートもつまみ食いしてるんだろうけど、基本的にはルパンに一途だし、他の男キャラもそこまでグイグイこなかったので、男性視聴者でも大きなストレスを感じずに観られたのだと思います。

ただ、「毒を通さない謎の繊維」が気になって気になって。

「なぜ毒を通さない」のか、こじつけで良いから説明してほしかったな。多少のご都合主義はアニメだから良いんだけど、「その世界での整合性」「一応の理屈」は大切だな~と。

ひとつ思ったのは、「カルディア、毒に対して、認識甘くね?」ということです。序盤は良かったと思います。夜寝ていて枕を溶かすとか、毒をもって生まれたカルディアならではの悩みです。でも、中盤以降、その認識が甘い場面が多々あって。例えば、カルディアは普通にシンシィ(犬)を抱っこしてましたが、あれ、顔を舐められたらどうするんだろう? シンシィ、死んじゃうよ? ああいう、「普通の人が普通に出来ることが出来ない悲しさ」がカルディアの個性であるのなら、そこは徹底してほしかったです。

他にも、作中で「息にも毒が含まれる」とあったので、顔を近づけての会話も危険ですよね。であるならば、例えばルパンと会話する時に顔を背ける描写とかあれば、より一層、「普通のことが出来るようになった瞬間」の喜びも増すのではないかと。

そもそも、「毒を通さない謎繊維」があるなら、私がカルディアなら、顔全体を覆うマスクを作ってもらいますw

普通なら、ルパン達のことを好きになればなるほど、慎重に距離をおこうとするはずなんだけど、段々と無頓着になっていくというのがね、なんとも。途中から、「これ別に、毒あっても良くねぇ? 強いて言えば、キスとか○○○が出来ないくらいだし。それも、毒防ぐ繊維があるなら、薄~い、ラップくらいで丈夫な生地とか作ればなんとかなるんじゃね?」とか、わりとゲスイことを考えたり(笑)

まあ、そのぐらい、カルディアもルパン達も無頓着だったのは、いただけなかったと。

あと、日常回の弱さも問題。6話あたりがキャラを深める日常回だったのかもしれませんが、まあ、ネモを出さなければいけない都合もあるのでしょうが、ギャグ回になったのが残念でした。逆ハーレムものなんだから、定番のデート回で良かったのかな~と。入れ替わり立ち替わりデートですね。前半のエピソードなんか、1話くらい簡単に削れそうですし。

さらに、最終回は予想通りのパワープレイ。ラスボスたるアイザックもぽっと出感凄いし。科学、科学言ってるわりに、最後は「奇跡」って(呆)。勿論、科学の要素なんてただのオマケで、ようはラストのキスシーンさえ感動的ならそれで良かったんでしょうけど。個人的には、(ハッピーエンドは好きだけれども)あのキスシーンのまま死んでいても素敵だったかもしれないなぁと。死の間際、一瞬「普通」になれた少女と怪盗の最初で最後のキス。芸術的にはなったんじゃないかな。

例えば、作中でルパン達が選んだのは「ホロロギウム」をカルディアの中に「ちょい残し」するという作戦でしたが、あれなら、結局、カルディアに毒は残るし、カルディアのHP(生命力)も大分低くなるのでは?

他の方法として、ルパンが「ホロロギウム」の半分を自分に入れて、毒体質になって、世界で唯一カルディアに触れられる男になる、とかであれば納得できたかも。そんで、こんな会話が、、、(以下、妄想w)

カ「そんな、ルパン、あなたまで毒に、、、」

ル「気にすんな、カルディア。お前を救えただけで、俺は満足だぜ」

カ「で、でも、、、。」

ル「それに、これでお前も浮気の心配しなくて済むだろ(笑)? 俺には、お前がいてくれるだけで、充分だ。」

カ「ルパン、、、。」

「ぶちゅ~(キスシーン)w」

みたいな流れとか。

いや~、この文才の無さ(笑) とはいえ、こんな妄想が可能なくらいには、ルパンとカルディアのキャラはよく分かりました。二人とも一途だったしね♪
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目
「カリオストロの城」のあからさまなオマージュ。

2話目
世界観がよくわからん。

3話目
ヴァンヘルシング。色々と出てくるな。

4話目
簡単に犬を抱くなや、顔舐めたらどうすんねん。カルディア、毒を連結の破壊に使えと言われ、少し嬉しそう。カラス兵、プロのクセに、素人女子の体当たりで一撃w

5話目
まあなんか、良い話。フランの苦悩と解消。

6話目
ネモの船、オブジェクトみてえだなw もはや、ギャグ回。微妙なデキ。

7話目
ツラい過去やな~。ルパンがデレた~(笑)

8話目
話、飛んだ? テロではなく、軍事クーデターなんですね。前から気になってたが、発砲音が軽すぎて、ポップコーンみたいだw 花火ショボいw 死亡フラグ(笑)

9話目
兵士のおっさん、分かりやすい死亡フラグをw

10話目
フィーニスの台詞、「どうして嘆く必要あるのさ。期待の天才科学者が死なない体を手に入れたんだよ」って、「期待(きたい)」じゃなくて、「稀代(きだい)」じゃないのかな~? 発音的もイントネーション的にも、明らかに「期待」って言ってるよな~。脚本のミス? まさか、読めなかった? チェックもしてるよね? それとも「今後を期待されていた科学者」の意味なの? う~む、気になって、その後が頭に入らなかった(苦笑)

11話目
ルパンには、そこでキスかますぐらいの根性をみせてほしかったw

12話目
まあ、ハッピーエンドは良いんだけどね。

{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 29

一言 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

シミュレーションゲームのアニメ化は難しい

一言で言えば、原作ゲーム宣伝用アニメ。


乙女ゲーというものをプレイしたことがなかったのですが、乙女ゲーを100本以上もプレイしている知人が執拗に勧めてきたので、原作全ルート一通りプレイ済みです。
数少ない原作プレイ済プレイヤーとしてレビューさせていただきます。


まず、アニメと関係ない原作の話になるんですが、この作品の自分の評価をば。
乙女ゲーと聞くと、非常に失礼なんですが、「イケメンが少女漫画のようなくさい台詞を吐くゲーム」としか思っていなかったんですよね。


決してそんなことはなかった。。
このゲーム、とても面白かったです。
アニメのレビューではなくなるので省略しますが、各攻略キャラの過去の背景や立ち位置、それらが進んでいくうちに少しずつ関わりあっていて、最後に全てが繋がる…。

設定もかなりダークで重く、目をそむけたくなるような絶望的な展開もあったりしました。
主人公カルディアが毒をもった少女であり、ホムンクルスという特殊な設定も相まって、いやはや、なかなかボリュームのある作品でした。

ですので、アニメ化が決まった際は楽しみであると同時に、絶対に12話では収まらないだろうなあと。。
案の定でしたね。


原作はとても面白かったですが、アニメは皆さん言われているように、
・何をしていたか分からない
・何が起こっていたか分からない
・色々と情報がちりばめられているのに何か物足りない
・なんだか地味で盛り上がりに欠けている
・キャラの掘り下げが薄くいまいち感情移入できない
・結局退屈な作品だった

…うん、どれも同意です。


自分は原作のルートを全てプレイしていることもあったので、何をしているかはわからないとか、退屈とは思わなかったですが、ゲームをしていなければ間違いなく3話くらいで視聴を断念していたところでしょう…。
というか、チェックすらしていなかったかも。
ゲームをプレイしていた身でも、確かになんか地味だな…こんなに盛り上がりに欠ける淡泊な作品だったっけ…?と思ったほど。


作画はかなり綺麗だし、乙女ゲーの主人公ってすごくかわいいんですよね。
主人公のカルディア、キャラデザはゲームには劣りますがアニメでもやはり可愛い。
早見さんの声もとてもイメージに合っていました。(ただ、個人的にもう少し感情のある演技でもよかったなあと常々思った。別作品をあげるなら、赤髪の白雪姫のような演技)


キャストも豪華で、設定も面白いのに、戦闘シーンもなんかこう躍動感とか緊張感が伝わってこない。
攻略キャラのルパン以外の各キャラも凄まじい背景があるのに、なんかこう…「ふーん…」って流してみてしまう。
そのせいで、個性や背景は濃いのに、アニメでみたらなんだかイケメンなだけで、薄っぺらいなあと感じてしまう。

なんだろうな、、演出が悪いのかもしれない。

視聴者に訴えかけてこない演出だから感情移入できないのだろう。
また、カルディアの行動もちょっと弱い。ゲームをしていた時は、あまり分からなかったが、こうアニメで攻略キャラと並んで行動しているところを客観的に見ると、なんだか感情表現とか行動理由が薄く感じられる。


これは完全に原作プレイ勢へのアニメ化というプレゼント。
また、設定が面白いな、キャストが豪華だな、というように興味を持ってくれた方を引き込むためのプレゼンテーションのようなアニメ。

ですので、純粋にアニメ作品としては、まあ駄作でしょうね。
設定が特殊なので、一応全話まで視聴した原作未プレイ勢もいるでしょうけれども。


つくづく勿体ないですね。
個人的に毎回思うことなのですが、このようなシミュレーションゲーム、いわゆるギャルゲーや乙女ゲー原作をアニメ化するのは失敗に終わることが多いですよね。
それもそのはず、シミュレーションゲームって、主人公1人を軸に、4~6人を一人ずつ攻略していくわけじゃないですか。全て攻略して初めてそのゲームの評価をする。

しかしアニメとなると、全員分をやっていったらもちろん時間が足りない。
だから一人に絞り、他のキャラは重要な情報を少し見せ、物語は進む。
この攻略対象外の他キャラの要素を、原作未プレイ勢へ向けてどのように組み込むのか、引き込むのか、それが重要なんですよね。


それがバラバラだと、情報は色々とあったし、設定は面白そうだったけど、なにかいまいちよく理解できない、世界観に浸れない、つまらない、、、と感じてしまう。
だからこの作品は最初から、原作プレイ勢へ向けて作ったのだと思います。


でも、大量の情報を12話によくここまで入れたと思います。
ただ、情報だけ多いと、結局何が何だか…になってしまうのが残念。
情報を減らしてでも、感情移入できるように構成を考えたら良い作品になったかもしれないのになあ。

でもそうやって何かを削ると、今度は原作勢に不満が生まれるだろうし、減らした分アニオリ展開をつくるとなると、やはり賛否両論になったりしますしね。

うーん…そこがシミュレーションゲーム原作のアニメ作りの難しさ、ですね。


余談ですが、この原作のシナリオライターって男性なんですよね。
オトメイト、と聞くと女性作家が多いのだろうと勝手に思っておりました。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 5
ネタバレ

kororin さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

「戦刻ナイトブラッド」よりはマシな感じ。でも・・・・かなぁ。

2017年も最終期。今季本年最多の乙女需要のボーイズアニメ。夏アニメから続いているもの以外にざっと並べると、

【アイドル系】
①アイドルマスター SideM
見る気はありませんが『アイドルマスター』ブランドだけあって、男性にも納得できる割とシッカリしたストーリー構成らしいです。

②TSUKIPRO THE ANIMATION
見る気はありませんが、4つのアイドルユニットによる各エピソードのようです。2話を参考に見た印象として「アイドル」の「日常PVドラマ」っぽく思えました。

③DYNAMIC CHORD
酷いと言うので試しに見て見ました。「ワン〇ース」並かそれ以上の「無駄な尺間」の入れ過ぎ演出、綺麗だけど動きの悪い画に辟易しました。もう見ません。

【逆ハーレム系】
④戦刻ナイトブラッド
イケメン亜人種(吸血鬼&ケモ耳)青年戦国武将のいる別世界に、現代から転移した少女・結月が翻弄される物語。作為的なロマンス要素(背中がムズムズするようなキザなセリフとシチュエーション)80%!なのでストーリーは「コレ」だけに特化されてますから内容「ペラペラ」です。もう見ません。

【?】
⑤あめこん!!
私の地域はサンテレビも入りませんし、TOKYO MXも契約してないので見てません。「雨色ココア」シリーズの4期目のショートアニメらしいですが良くわかりません。

【スラップスティック・アイドルユニット・ギャグコメディ】
⑥ラブ米 二期作
自由過ぎて笑って許せるほど寛容か?つまらなくて辟易するか?それはコレを見たあなた次第。一期はEDの「お米創作料理レシピ」が良かったですが、二期は「お米クイズ」。私は見ません。

で、本作ですが「戦刻ナイトブラッド」と同じくオトメイトのゲームからのアニメ。『逆ハーレム系』をベースに、映画『リーグ・オブ・レジェンド/時空を超えた戦い』のようなシチュエーションを取り入れ『作為ロマンス』を投入したような感じがします。
番宣PV見た限りでは面白そうに思えたのですが・・・やはり『作為ロマンスの方が重要』なようで、イケメンキャラのツッコミたくなるような間抜けなシチュエーションや迂闊さが目立つところ。{netabare}(眠りガスの中を「マスク無し」で行くなよルパン!カルディアの前で童貞みたいに照れるなよルパン!衣装も態度もチャラすぎだぞ、バービケーン!){/netabare}
戦刻ナイトブラッド「より」はマシに見えるのですが、
戦刻ナイトブラッドと「同じ」ように「シーンの端折(はしょ)り」が多いので」カットの合間に「????」となることが屡々(しばしば)。
主要キャラも品の無い今風の若者っぽく軽い口調で、見ていて「恥ずかしい」芝居と「ペラペラな内容」が続くようであれば断念すると思います。


参考に【リーグ・オブ・レジェンド/時空を超えた戦い】(洋画)
19世紀末、「小説や物語の架空の人物が実在していると仮定された世界」で第一次世界大戦を促進させる武器商人「ファントム」の野望を阻止すべく集められたそれぞれの物語の主人公たち。
「ソロモン王の洞窟」から、探検家『アラン・クォーターメイン』
「トム・ソーヤーの冒険」から、大人になって合衆国諜報部員になった『トム・ソーヤー』(西部劇のごとく銃を撃ちまくるが、割と下手)
「吸血鬼ドラキュラ」から、やむなく吸血鬼になってしまった女性科学者『ミナ・ハーカー』
「ドリアン・グレイの肖像」から、不老不死の貴族『ドリアン・グレイ』
「ジキル博士とハイド氏」から、新薬を飲んだら肉体と性格も「凶暴」になる『ヘンリー・ジキル博士』(見ていてほとんど「ハルク」)
「透明人間」から、新薬を飲んで完全透明になり元に戻らなくなった『ロドニー・スキナー』(イタズラ好き)
「海底二万里」から『ノーチラス号とネモ船長』(インド人?)
招集者「M」の呼びかけで集まった彼らは「リーグ(同盟)」を組みファントムに立ち向かおうとするのだが・・・
アニこれで言う事では無いのですが「夜の街・曇りの雪山・薄暗い建物・薄暗い施設」のシーンが多いせいで「暗くくすんだ画面」の印象しか残らない映画ですが、建物美術・大道具・小道具はシッカリしてます。(面白いかどうかは見た人次第)

【これがオトメイトのやりかたか~~!(ニッチェ風)】
将来「舞台公演」を見越してかのような感じで、
・立ちんぼ会話劇
・アクション極力抑えめ&省いて誤魔化し(たまにキレッキレのときもありましたが)
・迂闊な行動で物語進行。
というような印象です。

個性的なキャラが多いのに今一つ押しが弱いというか、生かしきれなかった感じでした。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 12

61.0 20 陰謀で冒険なアニメランキング20位
三つ目がとおる(TVアニメ動画)

1990年秋アニメ
★★★★☆ 3.2 (27)
210人が棚に入れました
「週刊少年マガジン」に連載された手塚治虫の伝奇SFコミックが原作。アニメ化にあたっては学園中心のエピソードを多くするなど、対象年齢はいくぶん低めに設定された。いつも学校のみんなからいじめられている少年・写楽保介、実はその正体こそ超能力を持った三つ目一族の末裔だった。そうと知らない級友の美少女・和登千代子は写楽を連れて博物館へ赴いたのを機に、写楽は額のばんそうこうに隠された三つ目を解き、古代の超パワーを発揮させる。

声優・キャラクター
伊倉一恵、松井菜桜子、嶋俊介、緒方賢一、田野めぐみ、速水奨

ひげ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

手塚治虫のオカルト作品

バビル2世というか鬼太郎というか・・
邪気眼、多重人格、スーパーウェポンと厨二心にこたえる主人公。この手のハシリなのかな・・。
もちろん3つ目になったらビックマウス。
後年の作品なので原作もあまり違和感はない。といっても30年前だけどね・・。

主題歌が初代プリキュアのそれとそのまんまなのだが偉い人に聞いたら同じ作曲者らしい・・・。しょーがないね。





投稿 : 2024/05/04
♥ : 4

みり仔 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

opが現代風

あんなでかい×の絆創膏売ってません。
写楽くんかわいい!話も手塚先生らしくおもしろいです。
とくに評価したいのはopの「?のブーメラン」ですね~
現代の子にも人気出るかと。
プリキュアのop聞いたときコレと似ててびっくりしました。
作曲の人がいっしょなんですね。
歌詞もおもしろいですよ!
ひゅーるるるんひゅーるるるん!

投稿 : 2024/05/04
♥ : 5

55.1 21 陰謀で冒険なアニメランキング21位
Xenosaga-ゼノサーガ THE ANIMATION(TVアニメ動画)

2005年冬アニメ
★★★★☆ 3.1 (35)
195人が棚に入れました
T.C.4767年──発祥の地である地球を棄ててから4000年、人類は未知の存在グノーシスの侵攻によって、危機に瀕していた。
グノーシスに対抗すべく開発された少女型アンドロイドKOS-MOS(コスモス)の開発技術者シオン・ウヅキが乗り込んだ星団連邦軍の巡洋艦ヴォークリンデは、航海中ゾハルと呼ばれる謎の物体を回収する。だが、それは新たなる物語の始まりであった。

月夜の猫 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

如何にもサイエンス・フィクション。

2005年1月5日 - 3月23日迄TV放送されたあにめ。全12話。

1998年スクウェアから発売された「ゼノギアス」と関連する
SF作品で、モノリスソフトが開発し、現バンダイナムコが
発売した"ゼノサーガシリーズ"(Xenosaga)を元にしている。


以下サイト抜粋。

4000年後の超未来。

人類は宇宙を第二の故郷とし、
あらゆる技術を駆使して繁栄していた。

惑星改造やワープ航法、全宇宙を繋ぐネットワークである
"U.M.N.ネットワークにアクセスする事で使用できるETHER
人型端末兵器A.G.W.S.や、最も人間に近いアンドロイドで
あるレアリエンなどが製造され・・という超SF設定の物語。

感想

OPの音楽と映像で略世界観や作風が明確になっている。
可也シリアスな傾向で宇宙を舞台にしたバリガチのSF作品。
メカデザは可也複合的で巧みに使い分けられ中々愉しめる。
臨場感やスピード感の有るダイナミックな映像も良い感じ。

序盤から3Dフル活用の戦闘や宇宙戦艦等の派手な映像等で
インパクトや世界観を掴みに来ます。キャラデザは比較的
デフォルメが低く、作風にあった感じですが、一部(女性)
キャラは目が大きい傾向がある(低年齢ほど顕著)最近では
見慣れてしまって全然気になりませんが。

4000年後という超未来設定は、作品の科学技術がレトロに
感じさせるほどで、幾度か文明が滅ぶ程の後退するような
要因が何度かあって可笑しくない程の遠い未来という感じ。

それと同時に4000年経っても陰湿で根暗な差別的な言葉を
吐く人が居るのか・・科学・技術等はいくら進歩しても人
は進歩しないのか・・とか少し残念に思ったり・・
人が作った作品だもの仕方ない当たり前なんだけど><b

全12話なので、どんどん進みます。小難しい話も沢山説明
台詞として専門用語バリで用意されてどんどん語られます。

どうやら戦闘もののようだ?と感じる次の瞬間には怒派手
な戦闘のドサクサにラスボスのような意味ありげなキャラ
が登場し、重要な鍵を握るメインになる人物もはっきりし、
方向性が解ってくる頃に新たな謎の存在も顕になっていく
というサスペンスとアクションの怒涛の展開。

中盤には中弛み回避と緩急の畝りの為の緩いエピソードを
織り交ぜつつ緊張感は忘れず次が気になるところに入る。
勢力が複雑に絡み政治的要素も強くなりカオス展開に・・
という部分でも有り、台詞の聞き漏らしなどがあると大変。

私の場合はこの手のアニメは2~3回は視るので映像重視で
サラッと視ることが多いから気にしませんが、苛々する人
も居るかな?と思える。原作ゲームだなって描写の展開もw

終盤はメンヘラキャラ演出が不快な描写も増える・・
それと同時に科学者の傲慢で無責任な言動も苛々させる・・

「ニーチェ」 「ユング」 「フロイト」・・名前だけは知る人
も多いと想われる偉大な神(創始)のような人ばかりです。

グノーシス主義・・哲学に心理・・そして宗教・・更に
超越した科学をミックスするとぐちゃぐちゃです。

そりゃ・・メンヘラにもなるは・・という可也拘り過ぎて
重く泥沼の様な深みに苦悩する人達の精神状態や心理描写
が多いと・・スッキリ爽快なクライマックスは期待できず。

それでもゲームアニメですから最後はサラッと綺麗に纏め
たのかなぁ~という結末。視て色々とか見終わった後色々
考えさせられる類というより・・あんまり深く追求すると
心理が見えて開祖したり脳がBANするのでこれで良かった
かなってラストかもしれない。


フリードリヒ・ニーチェ・古典文献学者、哲学者。
随所にアフォリズムを用いた、巧みな散文的表現による
試みには文学的価値も認められる。

カール・グスタフ・ユング/精神科医・心理学者。
深層心理について研究し、分析心理学(ユング心理学)の
理論を創始した。「人格の秘密の領域」を探った。

ジークムント・フロイト/精神分析学者。哲学の創始者。
心的外傷やPTSDの概念に通じる。精神力動論を展開。
終生無神論者で宗教・宗教的なものに峻厳な拒否を示した。



キャスト
シオン・ウヅキ(声:前田愛)
ヴェクター・インダストリー第一開発局の技術専門職員。
KOS-MOS開発計画統合"Operating System"開発室主任。
現実に存在しないU.M.N.上の現象が見える特殊な人間。
ジン・ウヅキという直ぐ刀を振り回す兄が居るらしい。

KOS-MOS(声:鈴木麻里子)
ヴェクターにより開発された女性型戦闘用アンドロイド。
「秩序」の名を持つゼノサーガシリーズを象徴するキャラ。
シオンを護る事が最重要事項で、危機を察知し突如覚醒。
冷徹で感情を廃した機械的な口調。行動は非常に合理的。

ジギー(声:江原正士)
接触小委員会所属の戦闘用サイボーグ”ジグラット8”
元は人間の警察官だが、死後ライフリサイクル法で復職。
生前の名前はジャン・ザウアー。死因は自殺であった。

M.O.M.O.(声:宍戸留美)ミズラヒ夫妻の亡き娘。
百式汎観測レアリエンのプロトタイプ。人間に憧れてる。

ケイオス(声:保志総一朗)「混沌」の名を持つ。
澄んだ瞳と銀髪が特徴。一切の経歴が謎に包まれ不明。

ガイナン・クーカイ・Jr.(声:川崎恵理子)本名ルベド。
昔のものとして敬遠される紙でできた本を読むのが好き。

アレン・リッジリー(声:平田広明)
KOS-MOS開発計画統合"Operating System"開発室副主任。
シオンより2歳年上だが、シオンが飛び級のため1年後輩。
何気に頼りない風貌と性格で戦いの場は傍観者に徹する。

アルベド・ピアソラ(声:山寺宏一)
最後にテスタメントとなった存在。外套の色は白。
乗機のE.S.はシメオン。

シェリィ・ゴトウィン(声:山崎和佳奈)
ライフリサイクルによって生まれた変異体。
メリィとは対照的に物静かな女性。

メリィ・ゴドウィン(声:白石涼子)
ライフリサイクルによって生まれた変異体。
関西弁らしき言葉を使う。非合法の実験体。

キルシュヴァッサー(声:広橋涼)
M.O.M.O.開発の為、データ収集目的の観測用レアリエン。
M.O.M.O.開発の為の実験体ともいえる。99体製造された。
モモが100体目にあたる。モモは妹の様に接するが実は姉。

ルイス・バージル(声:森田成一)
星団連邦政府軍所属の海兵隊中尉。
レアリエンの体組織摂取による「DME中毒」に侵されてる。
「DME中毒」で全身の肌が火傷の跡のように変質している。
言動がドライで言葉遣いが悪く鬱屈した差別発言もする。

マシューズ(声:乃村健次)航宙貨客船エルザの船長。
元星団連邦政府軍海兵隊所属。生来の浪費癖がある。
「借金の多さは誰にも負けない」事が彼を定義付けている

トニー(声:三浦祥朗)エルザの操舵手。
普段は優男だが、操縦桿を握るとスピード狂となる。
操縦者としての腕は超一流。幾度も仲間の危機を救う。

ハマー(声:高戸靖広)エルザのナビゲーター。
天才ハッカー故調子に乗り犯罪組織に命を狙われていた。
手打ちでナビるのが美しいと全ての操作を手で行っている。

ジン・ウヅキ(声: 田中秀幸)
シオンの兄。元星団連邦特殊作戦軍情報部大尉。
温厚だが刀術の達人で敵のA.M.W.S.を一刀両断にする程。
E.S.での戦闘でも一人乗りとは思えぬ強さを発揮する。

百式観測器A(声:鎌田梢)
百式観測器B(声:吉倉万里)


再視聴回数5回位。+1

投稿 : 2024/05/04
♥ : 1
ネタバレ

PeachFly さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

う~ん、これは支離滅裂といっても過言ではない…

この作品は知人の紹介で観たもので、「あにこれ」のランキングを見て視聴を決めたものではありません。
この作品を本当に理解して観ようと思ったら、まずWikipediaでゼノサーガの説明を十二分に読んで、予備知識を仕入れておく必要があります。 (まぁ、Wikiの方もほとんど理解できない内容ですが…^^;;)

次に一度や二度、…いやもっと、台詞の理解できない場面が出てきますが、何度もその場面を観て研究し、理解する必要があります。。。 って、こんなヒドイ作品も久しぶりです^^;。

{netabare}
第一話の冒頭、OPが始まった時、「おお~重厚なサウンド、オーケストラ??」。 荘厳な始まりに期待も高まります。 そして…  …えっと、いきなり話が始まって、内容についていけないんだけど、まぁ観ているうちにわかってくるでしょう。。


…う~ん、3話終わったけど、いまひとつ話がわからない。物語の背景、登場人物の関係がわからないからかな~。 グノーシスって何? ヴェクター・インダストリーって何?? この作品はKOS-MOSっていう少女型のロボットの話なのかな… それとも、主人公っぽいシオン・ウヅキの物語…?? どーも、よくわからない。。


…もう1クールの半分終わったけど、未だに何話してるのか判らない事が多い…


「百式プロトタイプの回収の件ですが、先程帰還ルートに乗ったとの情報が入りました」
「以外に早かったな、後は第2ミルチアのU.M.N.管理センターまでの移送が完了すれば一安心と言ったところか…」
「面倒なものですね、こちらで解析できれば手間いらずなものを」
「あのレアリエンに施されたプロテクトの解除は、かつてはヴェクターの転移ゲート制御施設だったU.M.N.管理センターでしかできないからな…」
「ところでY資料、あると思うかね? あのプロトタイプの中に…」
「私は確信しています、14年前に閉塞された転移ゲートの解除コードは必ずあの子の内に記録されているはずです」
「うむ、これで旧ミルチア宙域への道が開かれる」
「そしてかの地に眠るオリジナルゾハルを手に入れなければ全ては始まらないからな…」
「問題はU-TIC機関からの追撃です…無事だとよいのですが…」


…第2ミルチアって何? U.M.N.管理センターって何??  Y資料って何??? オリジナルゾハルって何????
も~ こんな台詞があちらこちらで唐突に出てきて、何の事やらさっぱりです。。


…もう最終回が近いというのに、未だにこの作品のテーマがKOS-MOSという少女ロボットの事なのか、シオン・ウヅキの話をしたいのか、それともやたら多く出演しているモモちゃん&百式 (注) なのか… 何を主張したいのかがわかりません。

脚注 : (百式というのはモモの試作となった人造人間達 = レアリエン…らしいのですが、恐ろしいことに「レアリエン」とは一体何なのか、この作品中でも Wikiの説明にも出てこない……何なの、一体^^; アンドロイド? サイボーグ?? 人造人間???)


…そして最終回。 天の車という超巨大要塞を宇宙から地表に向けて落下させ、地表の人々を破滅させる企てを防ぐために一人要塞に残り船体の分解を試みる百式の一人キルシュヴァッサー。 (この場面はラピュタの基底部が崩れるシーンに酷似)。 

そして天の車の崩壊に巻き込まれて地表に入射角度以上で突っ込んでいく宇宙船エルザ。 この船を守るために先んじてシールドを張るKOS-MOS…
「…そんなことをしたらあなたが燃え尽きてしまうわ…馬鹿な真似はやめて~」悲痛に叫ぶシオン。
当然KOS-MOSはその存在を投げ打ってエルザを救った…と思っていると、最後は元気な姿のKOS-MOSが……

まぁ、今までハチャメチャだったんだから、この展開は予想できたかも…
{/netabare}

最後の最後までよくわからない作品でした。
かっこいい台詞を、さもかっこよく交わして、それがクールだと思って脚本を作成した「ゼノサーガ製作委員会」様。 視聴者はクールと感じるどころか、異国の言葉を理解できないくらいに何がなんだかわかってませんよ…

元々ゲームから発したアニメ作品で、割と忠実に原作通りのストーリーという事なので、ゲームをやった事がある人にしか楽しめない作品に仕上がっている…という感じでした。

<<PeachFlyの「また観るかな~」判定>> : 1

0:途中で挫折、 
1:もう観ない、
2:もしかしたらもう1回くらい観るかも、
3:たぶんもう1回は観るかな、
4:もう2~3回は観るつもり、
5:ベスト10に入る逸品!。きっとこの後何回も観ることでしょう^^

投稿 : 2024/05/04
♥ : 4

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

懐かしい!あの頃は若かった…。何もかも。メディアミックスの失敗作です。

 粗大ごみ回収費が来月から大幅値上げになるので、その前に実家とかを大掃除!そしたら、昔やってたゲーム類を発掘したのでレビューしたいと思います。2023.09.11

 本作は、プレイステーション2のゲームソフトで発売されたゼノサーガ三部作のエピソード1をアニメ化したものです。全12話なので駆け足でエピソードを追う内容でした。

 ゲームプレイ済みの視聴者にとっては、ダイジェスト版みたいなもので、面白くはありません。

 しかし、それ以上に印象が悪いのは…、ゲームだとプレイ時間が30時間位かかる上に、攻略本が無いとクリア出来ない可能性もあるのに、ストーリーを追うだけなら全12話で賞味4時間程度だと!?

 頑張ってゲームしたのに全否定された気がしました。ゲームも濃いSFで物語重視なのに、サラッとアニメでネタバレはキツイっす!

 ゲームも、1部は面白かったのですが、当時流行った内容に関係ないウザいミニゲームがあり、私、最後の一番盛り上がるクライマックス手前の音声当てゲームがクリア出来ず、泣く泣く攻略本を買った覚えがあります。

 スゲ〜ストレスです。物語上の必然性もないミニゲームクリアしないと先に進めんのですから。

 しかも、ゲームは2部、3部へ続く度に物語も人気も右肩下がりに…。3部で一応伏線は回収されますが、俺たちの戦いはこれからエンドで、ヒロイン達が宇宙(ソラ)の彼方へ飛び去って終わりという…。

 3部作抱き合わせで1980円とかで中古ソフト屋で売られて居ました…。だから実家にあったんですね。

 エピソード1をアニメ化して、ゲームの2部、3部の売上に貢献!のハズが、ゲームがコケているので、そりゃ評価されないという残念な作品でした。

 ちなみに、他のレビューアー様のレビューに、SF要素が解りづらいとありましたが、ゲームでも訳わからんので、安心です!

 ゲームのリメイク版でも出ないと、現代のコンシュマー機でプレイ出来ない、新規ファンの獲得も出来ない、再評価される可能性も無いという、メディアミックスの最悪の形になっています。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 1

69.7 22 陰謀で冒険なアニメランキング22位
恐竜惑星(TVアニメ動画)

1993年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (18)
132人が棚に入れました
バーチャルステーションのアッケラ缶によって、美沙(萌)は超仮想現実空間・バーチャル大陸内に作られた恐竜時代の体験に赴く。萌はバーチャル大陸で謎のタイムホールから現れた未知の恐竜の子供レイに出会い、レイの母親を探す旅を始める。しかし、萌たちの後を何者かが追跡していく。謎の追跡者の正体は恐竜人類・ギラグールであった。バーチャル大陸は暴走によって恐竜人類達を生み出す未来を作り、彼等の介入を受けていたのである。ギラグールは敵対する別の恐竜人類種族・フォロルの歴史を改変するため、フォロルの先祖にあたるレイを狙っていたのだ。バーチャル大陸が暴走によって変貌したため、アッケラ缶のデーターだけでは萌を元の世界に戻すことも出来なくなってしまう。

らめええええええええ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

再放送してほしい・・・

子供たちがヴァーチャル世界でタイムトラベルをしていろいろな時代にいったりして...!生き物I need youの私から常軌を逸すると圧倒的わくわくしながらみれた作品です。
冒険心がくすぐられる内容ロンッ‥‥!ロンッ‥‥! ロォー―ンッ‥‥‥‥‥!
革新的なアイディアでしたし当時のCG技術の先端だったと思いませーん・・・っ!ゼロゼロゼロ・・・っ!
言うまでもなく中盤から独自の路線にはいり、恐竜人類が現れたのは良かったですね。
確か最後は和解して会うあれだけきちんと宣言した約束を 反故しようとする!をして終止符が打たれたと思いたのだっ・・・・・!っ・・・・!
実写からヴァーチャル世界に入るためっ・・・!ある意味すごいリアリティーのありましたし・・・・息をのむ演出
恐竜人類が主人公の萌を追ってくるのもスリリングで非常に楽しめました

投稿 : 2024/05/04
♥ : 1

watawata さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

超マイナーな作品ですがあなどれないぞ

作品の大まかな説明は他の方がされているので割合させていただきます。
ジーンダイバーの前身の作品。

物語の練込としてはやはり天才テレビ君内のものなのでやはりお子様向きです。
が、

学術的な内容はかなり掘り下げらせたもので当時大学生だった自分をも少し唸る内容だた事を覚えています。(=今はかなりのおっさんですが^^)
只今見るとなるときついかもww。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 6

ごる さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

DVD探すの大変!

天才てれびくんの中のバーチャルリアリティ第一弾作品。
レンタルも無く、店頭でも見かけないため見ること自体が難しい作品。
現実のリサとアニメ版のモエがあまりにかけ離れすぎてるが、
ストーリー構成がもの凄くしっかりしている。
これが、「萌え」の語源だとか!?

投稿 : 2024/05/04
♥ : 1
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